建設委員会土地及び住宅問題に関する小委員会 第3号
- 発言数
- 6 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1972/08/10
会議録
○田村小委員長 これより土地住宅問題小委員会を開会いたします。 土地住宅問題に関する件について調査を進めます。 地価公示制度について、建設省及び自治省から説明を求めます。 まず最初に、建設省川上宅地政策課長。
○川上説明員 地価公示制度の概要につきまして御説明申し上げます。 まず第一に、地価公示制度を確立いたしました趣旨について申し述べさせていただきます。 地価の高騰は、基本的には産業、人口の急激な都市集中等によります土地需給の著しい不均衡によるものと考えられますが、土地は、他の一般財貨と異なりまして、固定性、個別性等の自然的特性を有しますため、合理的な市場価格の形成がきわめて困難でありますことから、不当なつけ値によります取引価格が容易に一般化しまして、実勢を越えました地価の高騰をもたらしている場合も多いと思われます。このような事態に対処いたしますため、都市地域におきまして標準地の正常な価格を公示し、一般の取引に対しまして信頼度の高い指標を与えるとともに、公示価格を公共用地の取得価格算定の基礎とさせること等によりまして、地価形成の合理化をはかりますため、昭和四十四年に地価公示法によりまして地価公示制度が設けられました次第でございます。 次に、地価公示制度の仕組みについて申し上げます。 地価公示は、都市及びその周辺の地域におきまして、土地鑑定委員会が標準地を選定し、毎年一回その正常な価格を公示いたして行なっております。 第一番目に、地価公示の対象区域でございますが、これは都市計画法によります市街化区域に限られております。 それから第二に、標準地の選定でございますが、標準地は、土地の用途が同質と認められます地域、これを近隣地域と申しておりますが、近隣地域におきまして、土地の利用状況、環境、地積、形状等が通常でありますと認められます一団の土地を土地鑑定委員会が選定をいたします。順次対象地域を拡大いたしまして、市街化区域一平方キロ当たり一地点まで標準点数を増大することを目途といたしておる次第でございます。 第三に、標準地の価格の判定でございますが、公示されます価格は、標準地の毎年一月一日現在におきます単位面積当たりの正常な価格、すなわち土地につきまして自由な取引が行なわれるといたしました場合におきます通常成立すると認められます価格でございます。この正常な価格は、土地鑑定委員会が不動産鑑定士または士補二人以上に鑑定評価を求めまして、その結果を審査調整いたしまして判定いたします次第でございます。この場合、不動産鑑定士等は、取引事例比較法、収益還元法及び原価法の三方式によります資産価格を勘案して、鑑定評価を行っております。 第四番目に、標準地の価格等の公示でございますが、これは毎年一回、四月一日に官報で行なっておる次第でございます。この際に、標準地の価格のほか、標準地の所在、地積、形状、前面道路の状況、交通施設との接近状況、その他土地の客観的価値に作用されますと思われます諸要因に関します事項を官報に記載いたしております。なお、公示事項は、標準地の所在市町村におきまして、その所在地を表示しました図面とともに三年間一般の閲覧に供されております。 第五に、公示価格の効力でございますが、民間の土地の取引価格の指標となり、適正な地価の形成に役立つことは言うまでもありませんが、現在の法律上の効果といたしましては次の三点があげられております。第一に、不動産鑑定士等は、土地の鑑定評価にあたりまして、公示価格を規準としなければなりません。第二に、土地を収用することができます事業の施行者は、事業用地の取得価格の算定にあたりまして、公示価格を規準としなければなりません。第三に、収用委員会は、収用にかかります土地に対する補償金を算定するにあたりまして、公示価格を規準として算定した価格を考慮しなければなりません。この場合におきまして、公示価格を規準といたしますことは、対象土地の価格を求めるに際しまして、対象の土地とこれに類似する利用価値を有すると認められます一または二以上の標準地との位置、地積、環境等の土地の客観的価値に作用します諸要因についての比較を行ない、その結果に基づいて当該標準地の公示価格と当該対象土地の価格との間に均衡を保たせることでございます。 最後に、地価公示の現況と計画につきまして申し上げます。 昭和四十五年から三回にわたりまして地価公示を行なっておりますし、現在四十八年の公示のための地価調査を実施中でございます。対象地域は、当初東京、大阪及び名古屋を中心とする三大都市圏から順次拡大いたしまして、本年は人口五十万以上の都市区域、四十八年におきましてはおおむね人口三十万以上の都市区域に及ぶ予定でございます。四十八年におきましては、五千四百九十地点の地価公示を行ない、東京及び大阪圏におきましては、当初の目標でございます一平方キロ当たり一地点の密度におおむね達することになると思われます。四十九年におきましては、市街化区域の全域について公示を行なうこととするなど、地価公示対象地域及び対象地点数の飛躍的拡充をはかりたいと考えております。これに伴い、公示価格と課税評価額との関連づけにつきましても、現在いろいろ検討いたしている次第でございます。
○田村小委員長 次に、自治省小川固定資産税課長。
○小川説明員 お手元に簡単な資料を御配付申し上げておりますが、固定資産税と都市計画税の制度の概要につきまして御説明申し上げたいと思います。 まず、固定資産税でございますが、納税義務者は、御承知のとおり固定資産の所有者で固定資産課税台帳に登録されている者。課税客体は固定資産ということになっておりまして、これは土地、家屋及び償却資産でございます。課税標準は固定資産の価格ということになっております。そして、土地、家屋の価格は、原則として三年間据え置く、三年ごとに評価がえを行なうという仕組みになっております。右のほうに税率がありますが、標準税率が百分の一・四、制限税率が百分の二・一でございます。 こういう制度になっておりますが、ただ、税負担につきましては負担調整措置がとられております。宅地等につきましては、ここに書いてありますように、「評価額の昭和三十八年度の評価額に対する倍率に応じ、前年度分の税額に次の表に掲げる負担調整率を乗じて得た額を限度とする。」ということでございます。最近の評価がえは昭和四十五年に行なわれました。その価額とその土地の昭和三十八年度の価額を比較いたしまして、その倍率が三倍未満でありますと前年度の税額に一・一を乗じて得た額をその年の額とするということで、これは連乗になるわけでございますが、三倍以上八倍未満の場合は一・二、それから、八倍以上二十五倍未満が一・三、二十五倍以上が一・四でございます。これは三十九年からこういった負担調整措置がとられておりますので、これはあとの表に出てまいりますが、そこでもう少し御説明いたします。 それから、農地につきましては宅地等のような負担調整率をとりませんで、三十八年度の税額を限度とした税額に現在まで据え置かれているということでございます。 それから、市街化区域農地でございますが、これはことしの三月、いろいろ御議論ございまして、四十七年度の特例措置が法律で講ぜられましたが、これは「価額に市街化区域農地の区分に応ずる一定の軽減率を乗じて算定した税額とする。」ということになっておりまして、四十八年度以降の市街化区域農地の税負担の問題につきましてはこれから検討をしてやるということが四十七年度の税法改正の附則に明記されておりまして、これから検討されるわけでございますが、現在の制度としては四十七年度に特例措置が講ぜられる。現在の法律では、市街化区域内農地をA、B、Cの三段階に分けて、そして段階的に税負担を求めていくという制度でございます。この詳しい内容につきましては、御質問があれば詳しく御説明いたしたいと思います。 それから次のページが都市計画税でございます。 これは、納税義務者は、都市計画区域のうち市町村の条例で定める区域内に所在する土地及び家屋の所有者ということになっておりまして、課税客体は土地と家屋でございます。それから課税標準は、土地及び家屋の価格ということになっておりますが、農地につきましては、固定資産税が三十八年度の税額の据え置きということになっておる関係がございまして、この計算の基礎となる価格もそういう計算になっておりますが、ここで、制限税率が百分の〇・二という制度でございます。 それから次のページが、こまかい数字があげられておりますが、負担調整のやり方でございます。 この負担調整の方法は、三十九年に評価がえがございました。そのときに、平均いたしますと三十八年の評価額の六・三倍という評価額になったわけでございます。そこでいきなり評価額課税をいたしますと非常に税額がふえるということで、負担調整措置が始まったわけでございます。納税者の急激な負担の増を回避するという意味で、評価額課税を指向しながら、そういった納税者の税負担というものを考慮いたしまして負担調整措置が始まったわけでございますが、三十九年の年は六・三倍上がりましたけれども、一律に三十八年の税額の一・二倍と、二割増しの税額を求めたわけでございます。四十年はそれを据え置いたわけでございますが、四十一年に新しい負担調整方法が考えられまして、三十九年の評価額と三十八年の評価額を比較しまして、そして、この表の一番左にありますように、三倍未満の場合は四十一年から一・一上げていこう、それから三倍以上八倍未満の土地は二割増しで連乗していこう、それから八倍以上の土地につきましては三割増しの連乗でいこうということになったわけでございます。そこで、そういう制度でいきますと、昭和三十八年の税負担を一としますと、この表の左から四番目にありますように、昭和四十四年の税負担というものは、連乗でいきますから、一・一でいったものは一・七六という税負担になっておるわけでございます。それから三倍以上八倍未満の土地につきましては、昭和四十四年で三十八年の税額の二・四九倍という数字になっております。八倍以上の土地は三・四三倍という数字になっております。四十五年に評価がえが次にあったわけでございますが、そこでは、平均いたしますと三十九年の評価額の二・三倍、今度はふえたわけでございます。そこでまた新しい負担調整方法が考えられたわけでございますが、この方法は左から五番目の欄にありますように、三十八年の評価額と四十五年の評価額を比較しまして、三倍未満のものは一・一、それから三倍以上八倍未満の場合は一・二、それから八倍以上二十五倍未満の場合は一・三、それから二十五倍以上は一・四という新しい一つのランクができたわけでございます。そこで、四十四年まで一・一で来ていた土地につきまして、四十五年のその評価額によりましてこういうふうに四ランクに分かれるわけでございます。それから四十四年まで一・二という負担調整率で来た土地についてもこういうような四ランクが考えられる。それから八倍以上というものについてもこういうふうな四ランクが考えられるということでございます。そこで、今度は四十五年からこの率に応じて連乗していきますと、四十四年まで一・一で来て、そうして四十五年以降も一・一でいくものは昭和四十五年では一・九三という負担になるわけでございます。それから四十六年は二・二二、昭和四十七年は二・三四、四十八年が二・五七、四十九年が二・八三、五十年が三・一一ということになるわけでございますが、ここで上昇率が三倍でございますから、五十年で評価額課税になるということでございます。非常に込み入った数字でございますが、あと御質問があればお答えいたしますが、そういう制度になっておるわけでございます。 それから、その次が都市計画税でございます。 都市計画税の場合は、固定資産税とまた違った負担調整の方法をとっておりまして、昭和四十四年でこれが評価額課税に全部なったわけでございます。それをもとにしまして、今度は四十五年の評価額と四十四年の評価額を比較いたしまして、その上昇率が二倍未満の土地については負担調整率を一・三にする。二倍以上四倍未満の土地については一・六、四倍以上については一・九にするということでありまして、四十四年を一にしますと、四十五年が一・三、一・六、一・九、四十六年はそれの一・三、一・六、一・九を連乗いたしますので一・六九、二・五六、三・六一ということになります。そして四十七年はここで評価額課税ということになっておるわけでございます。そして四十八年が三年目の評価がえの時期を迎えておるということでございます。非常に込み入った数字でございますが、納税者の税負担の急激な増を緩和しつつ調整していくということで、こういう仕組みがとられておるわけでございます。 非常に概略でございますが、御説明を終わらしていただきます。
○田村小委員長 以上で説明は終わりました。 —————————————
○田村小委員長 これより直ちに懇談に入ることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十時四十四分散会