逓信委員会 第16号
- 発言数
- 321 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1972/05/23
会議録
○委員長(杉山善太郎君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、山田徹一君が委員を辞任され、その補欠として塩出啓典君が選任されました。 —————————————
○委員長(杉山善太郎君) 電信電話設備の拡充のための暫定措置に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。 それでは、前回に引き続き、これより質疑を行ないます。質疑のある方は御発言を願います。
○松本賢一君 それじゃ、質疑を始めますが、法案に対する質疑にも入らなきゃなりませんが、その前に、大臣にちょっとお伺いしたいんですが、例の郵便貯金の貸し付け制度に、非常に大臣は、熱意を示しておられるわけですが、これが消えてしまいそうであったのが、日の目を見るようなかっこうになってきたようで、最近、自民党の政調会長の小坂善太郎さんから、印刷物をちょうだいしたんですが、これを一読したんですが、政府提案でやるようなことに、お話も聞いておるんですけれども、こういう間のことについて、大臣からちょっとお話を伺いたいと思うんです。
○国務大臣(廣瀬正雄君) 郵便貯金の預金者貸し付け、俗に庶民金融と申し上げておるわけでございますが、これにつきまして多大の御関心を持っていらっしゃることについて、まずもってお礼を申し上げる次第でございます。 どういうわけで、そういうことを主張したかということについては、もうたびたび本委員会でも御説明申し上げましたので、それは省略させていただきまして、お尋ねは、最近どうなっているかということでありますので、そういう点だけ申し述べたいと存じます。 実は、この問題は、今度の国会中に政府提案で出したいという方針で、ずっと郵政省が中心になりまして、関係省庁——関係省庁と申しますのは、具体的には、大蔵省と農林省ということになりますわけでございますが、最も関係の深いのは大蔵省でございます。そういう関係省庁と接触、交渉を続けてまいったわけでございますけれども、なかなか私どもの考えておりますような線に両省が乗ってこないわけでございます。もうこれでは、どうにもならないという壁にぶっつかったような状況になってしまったわけでございまして、その際に、党のほうで、与党も、また、野党の三派におかれましても、これはぜひやるべきだという強い御鞭撻をいただきまして、場合によっては議員提案でも出してやろうじゃないかというような意気込みを示していただいたわけでございます。 まあ、こういうことで与党の中でも、その議が進められてまいったわけでございますが、これもなかなかうまく進まない。と申しますのは、形の上から申しますと、自民党のことを申して恐縮でございますけれども、自民党衆参あわせまして、半数というのが、二百十七名程度のようでございますけれども、この郵便貯金の個人貸し付け、これはぜひやるべきだということで同意されました、署名されました方が、三百名近くに及んだわけでございます。勢いから申しますと、さっさと進まなくちゃならぬわけでございますけれども、やっぱり大蔵省サイドの者も、農林省サイドの者も、なかなか有力な勢力を持っておりまして、うまく進まないということで、党の政調会の段階で、いろいろ活発に論議が行なわれたわけでございまして、もっともたいへん多数の方がやるべきだという御意見が強かったようでございますが、しかし、ただいま申しました両省サイドの立場の人から、いろいろ発言がございまして、一挙にまとまらないというような状況であったわけでございまして、そこで庶民金融のこの制度を創設するということを前提として大蔵、農林サイドの議員から発言のありましたことも踏まえて、政調会長のもとでまとめるように、調整をするようにという結論が政調会の段階で出たようでございます。 そこで、小坂政調会長がいろいろ御心配をされて、何とかまとめたいということで、たいへん骨折っていただいたわけでございますが、その間、私どもも何回か会長に呼び出しを受けまして、私どもの立場も十分説明いたしました。そういう努力を重ねて、最終的にこれであれば、まとまりそうだという線が出まして、総務会にかかったわけでございますが、総務会でもいろいろ議論があったようでございますけれども、結局政調会長の調整案、それをのむことになったわけでございます。これで非常に喜んだわけでございます。 しかし、その際その内容については、政調会長の示された案そのままに決定したわけでございまして、これは、松本先生御承知のとおりの内容でございますが、これは、庶民金融を創設するという、きわめて国家的にも大きな内容を持った、重要な意味の制度の創設でありますから、たてまえからいって、政府提案でやるべきだ、実は、国会対策から申しますと、たいへん余日が少ないわけでございます。また、大蔵省の立場、農林省の立場、郵政省の立場ということを考えますと、議員提案でありますほうが、おのおの関係省庁の立場も、わりあいに譲歩しやすいということもあるのじゃないかというように考えて、できますことならば、議員提案のほうが好ましいというふうに思っておったわけでございます。 ところが、内容の重要性ということに重点が置かれまして、総務会の場におきましては、これは政府提案で出すべきだと、調整の文言の内容には、そういうことは書いてございませんけれども、そういう発言がございまして、政府提案で出すということがつけ加えられまして、きまったわけでございますが、そこで、さっそく——このきまりました日時は、はっきり記憶いたしておりませんけれども、五、六日前であったわけでございますが、その決定に基づきまして、郵政省が中心になりまして、関係省庁の間で、さらに法案を作成するための努力が続けられたわけでございますけれども、ところが、私どもの解釈と大蔵省——主として大蔵省でございますが、の解釈が同じ文言でも、いささか違っておる。あるいは申し方によりましては、非常に違っているというようなことに考えられまして、そこで、なかなか法律案ができないということでございましたので、おそらくきょう十一時から総務会があることになっておりますが、これでぜひこういうように、もう会期も切迫してまいりましたから、政府提案では不可能だ、議員提案にすべきだ、移すべきだという意見が出るのじゃないかと思っておりますが、前回のときも、政府提案ということにきまりましたけれども、総務会の全体の空気といたしましては、事ここに及んだ以上は、議員提案でやるべきだという意見が非常に強かったそうでございますけれども、しかし、総務会は、最終的に政府提案ということにきめてしまったそうでございます。 で、その後の作業の実態によりまして思わしく進捗しないというので、きょうの総務会でそのことが取り上げられて論議されるのじゃないかと思っておりますわけでございますが、ところが、実は夕べおそくの段階になりまして、大蔵省が折れてきた。これは私どもといたしましては、当然のことだと思いますが、その点は大きな点が二つあるのでございまして、一つは、この郵便貯金の金利の決定、これを一元的に大蔵大臣が掌握すべきだというようなことを大蔵省は、——そういう総務会の決定があるにかかわりませず、そういう文言はどこにもございません。最初そういうようなことが、政調会長の案にうたわれておりましたけれども、それは絶対に譲歩できない。そういうことであれば、庶民金融そのものを放棄しても差しつかえないというぐらいに、私強く主張いたしまして、それはそうだろうと、百年に近い郵便貯金制度の根幹に関する問題だから、郵政大臣としては、絶対に譲歩できませんということで、そういういきさつがあっていまの文言に変わったわけでございますが、それをまた、もとのようなことを大蔵省は夕べまで言い続けておったのでございます、それが一点。 いま一つは、郵便貯金の限度額は、御承知のように、百五十万円ということになっておりますが、これまでは無税、免税ということになっておりますわけでございまして、これは自然に税金がかからないということになりますわけでございますが、これをなかなか励行されていないと、百五十万円以上の通帳をかえて預金者があるじゃないかと、そういうことは郵便局において厳格に名寄せを各貯金局でやっておりますからないはずでございますけれども、これをひとつ減税を申告するように、そして何らかの法的措置を講ずるようにというような文言が最初でございましたが、それも絶対に反対だと、もう行政措置によってそれは実行されているので、そういうことは必要ないということで、これまたその趣旨に基づきまして、文言が変わったわけでございます。変わったけれども、これをまた大蔵省が蒸し返してとやかく言うということで、全く言語道断な言い方を大蔵省がやってまいりましたので、非常に暗礁に乗り上げて困り抜いておったわけでございますが、夕べおそくになりまして、これは譲ろうと、この二点は、下がって譲ろう、そして郵政省の希望どおり、ひとつ作業を協力して進めることにしようじゃないかということで、話がにわかに好転したわけでございます。 ところが、それを受けて、さらに貯金局長あるいは貯金局の課長段階で具体的な作業に入りますと、また何かと文句が出たそうでございます。きょうは幸い閣議がございまして、大蔵大臣と会いましたから、庶民金融に対する大蔵省の態度は全くおかしいじゃないかということを、強く私は強調いたしまして、それはさらに事務当局まで浸透するように指導するから、安心しておってくれというはっきりした言質を私はいただいたわけでございますが、そのようなことは決して言わないと——さっき申しました二点、こういうようなことは言わないという趣旨のことを、大臣からいただいたわけでございまして、そういう趣旨でひとつぜひ早くまとまるようにやってもらいたい。きょうは閣議があったんでございますから、ほんとうを言えば、政府提案ということになれば、きょうの閣議で了承を与えるということにしなくちゃならぬわけでございますけれども、まだまとまらないものですから、この次の閣議だということになれば、二十六日の金曜日、国会の最終日でございまして、これに間に合えば、やっとすべり込みができるか、できないかという、きわめてきわどいことになりますわけでございますが、それまでにはぜひ間に合わせようということで作業が軌道に乗って進められるかと思っておりますわけでございますけれども、一方、取り扱いにつきましては、きょう総務会で議員提案にしてはどうかという意見が出るのではないかと思いますけれども、しかし、一たん総務会で政府提案ということをきめた以上は、議員提案にひっくり返すということは、なかなか困難ではないかと思っておりますけれども、発言はあるのではないかと私はいろいろ夕べ方の情勢から推察いたしまして、考えておりますわけでございます。 そういうわけでも、もたもたいたしましたけれども、まあ大蔵大臣の意向がそのとおり末端に浸透し、そうしてきのう、一応さらっとそういうことは投げ捨てると、そうして郵政省に同調するということを、これは事務次官の段階でございましたけれども、言ったということが末端まで徹底すれば、事務的にも法案の作成ということができるのじゃないか、ということになっております。できましても、その後の審議の模様あたりから考えまして、やっぱり議員提案で、各党の同調をいただいて進めるということのほうが、私は、進捗がしやすいのではないかと思っておりますけれども、これは総務会で御決定いただくことでございまして、とやかくのことは言いにくいわけでございます。また、政府といたしましても、こういう重要な法律案でございますから、国会運営上、対策上、どうありましても、政府としましては、政府提案を忌避すべき事柄ではないと、このように考えております。そういう決意を持ってぜひ御期待に沿うような庶民金融の成立をはかりたい、今後とも先生方の御協力を切にお願い申し上げまして、最近のいきさつについて御報告申し上げる次第でございます。
○松本賢一君 そうしますと、けさ新聞に出ておりましたんですが、きのう、あなたは総理と会われて、そして公定歩合の引き下げに歩調を合わせ七、郵便貯金の金利を引き下げるといったようなふうに、私は、けさの記事を読んだんですが、それと、いまのお話の大蔵大臣との間の金利に関する話し合いというようなものと、どういうふうな関連があるわけですか。
○国務大臣(廣瀬正雄君) これは率直に申しまして、非常にデリケートな問題でございまして、庶民金融と郵便貯金金利引き下げというのは、決して取引の具には最初からいたしていないわけでございまして、したがって、総務会長の調停案も、郵便貯金の金利の引き下げの問題については、全然触れてないわけでございます。しかし私自身としましては、昨年の暮れ、このことが問題になりましたときは、当時の経済あるいは金融の状況から申しまして、郵便貯金の特殊性、銀行預金と非常に性質が違うものだということを強調いたしまして、金利の引き下げには応じなかったわけでございますが、当時、私は、銀行預金は、公定歩合の引き下げに連動して、その金利を引き下げるということもやむを得ないだろう、どうかひとつ先発してください。私どもは応ずるわけにまいりませんからということを、申しておいたのでございますけれども、やっぱり銀行としますれば、郵便局が下げなければ、大きな銀行は問題ないそうでございますけれども、他の諸銀行が金利の引き下げの断行はできないということでしたが、大小の銀行すべて金利の引き下げをして今日に至ったわけでございます。 そこで、その後のいろいろな論評が、郵便貯金が金利の引き下げをしなかったことが、いかにも罪悪のような批評を受けたことも、先生方、新聞、雑誌等でごらんになったこともあろうかと思いますけれども、私はあえてそういうことは当たっていないと思いますけれども、そういうことまで論評いたしまして、私が罪人の首魁みたいなことを言われて今日になったわけでございますけれども、それはどうでもいいといたしまして、その後のまあ日本の景気の状況あるいは外貨の状況、こういうことが、いろいろ政府も方策をとっておりますけれども、景気が思うように浮揚しない、また、外貨の滞留はだんだん解消どころではない、非常に大きくなっていくというような、非常にきびしい状況になっておりますので、それでこの際、公定歩合の引き下げを重ねて実施いたしまして、預貯金の金利を引き下げるべきだということを強く主張されることになったわけでございまして、それで私は、郵便貯金の特殊性を強調して今日までずっと引き下げないという方針をとってまいったわけでございます。 そのような信念を貫いてまいったわけでございますけれども、その間、最近いろいろ経済学者の御意見等も承り、また、勉強も続けてまいりまして、あやまちなきを期したいということで努力してまいったわけでございますが、最近どうも、やっぱり今度は前回と違って、経済あるいは金融の状況がこの前のときのようなことではやっていけなさそうだというようなことで、最近数日来、いろいろそういうことを考えてまいったのでございますが、ところが、この間、実は対外経済政策推進関係閣僚懇談会というのがございまして、これで、預貯金の金利の引き下げということも、外国に対する経済関係から申しまして、ぜひ断行すべきだという政府の方針がきまりまして、これに順応しなくてはならないということになりましたのと、また、総理も、強くそういうような指示を、私に数日前に与えられたわけでございます。最近になりまして、私もそういう必要があろうかと思いつつあったのでございますから、そういう方針に従わざるを得ないというようなことに、昨今、従前と比べまして考えが変わっておりますことは事実でございます。 しかし、それにいたしましても、さらに郵政審議会にはかつて、御意見を聞かなくてはならぬことになっておりますし、また、引き下げということになりましても、実施の期日が問題でございますし、また、利下げの幅というようなことにも、いろいろ考える余地があろうかと思っておりますわけでございまして、決して庶民金融と取引をしたというわけではございませんけれども、ちょうどたまたま、この金利引き下げという問題が、時期を同じくいたしまして起こってまいりました国の要請でもありますわけでございまして、また、考え方によりましては、庶民金融と関係がないでもない問題でございます。取引という意味でなくて関係のあります問題でございます。 金利引き下げをしますれば、直接には庶民が金利だけの点から申しますと、あれですが、しかし、考え方によりましては、それによって景気を浮揚し、ということになれば、私どものほうではその恩恵を受ける、その利得を受けるということになるわけでございますけれども、直接には金利が下がることによって、一応マイナス面が出てくるわけでございますから、それに対して、何とか救済策を講ずるという意味で、庶民金融が私は意味のあることだと思っておりますわけでございます。そういう解釈をいたしますれば、庶民金融と金利引き下げというものは、必ずしも関係がないものではないというように思っておりますわけでございます。庶民金融だけ取り残されて、金利引き下げだというようなことになりますれば、私は、取引の具には供しておりませんけれども——これは庶民金融が発足することによって、そして金利引き下げも考えられるというように、私は、連動的と申しますか、同時発車と申しますか、というような意味の関係はあるのではなかろうかと、こういうふうに考えておりますわけでございます。現在の私の考え方は、ただいま申し上げましたとおりでございます。 昨日、総理に会いましたのは、実は庶民金融の問題について、もうこの問題が起こりまして数カ月になりますけれども、閣議では、一週間に二回ずつお目にかかりますけれども、庶民金融のことについては、一回も私、説明したり御了解をいただいたりしたことはないのでございまして、もっとも予算委員会等で、総理と一緒の場所で、庶民金融はぜひやるべきだという御意見の御激励をいただく御質問が何度かございましたが、そのときには、庶民金融とは、こういうものだという御説明をして、御答弁をいたしましたので、庶民金融の内容については、佐藤総理はよく御承知であるはずでございますけれども、ただ、ずっと長らく私と大蔵大臣との意見が、また、農林大臣も意見が、——大蔵省ではございませんけれども、やはりこういう関係がございまして、関係各省の意見が対立しているというような状況でございましたから、佐藤総理にお話をいたしまして、御説明いたしまして、総理の御意見はどうですかと、お尋ねしましても、総理としては、すぐ御答弁に、お答えに苦しまれるでしょうと思いまして、いままで何にも庶民金融のことについて、言ってなかったものですから。幸い総務会で、そのことを決定しましたので、ごあいさつかたがたきのうはお伺いいたしまして、金利の問題もお話ございましたから、それはその前の日に、土曜日でございましたか、佐藤総理から、官房長官を通じて、この際、郵便貯金を郵政審議会にかけて、金利引き下げをやるべきだという御趣旨をいただいておりますので、そのことについては、庶民金融と考え合わせまして十分考えたいと思っております、しかし時期等については、私におまかせ願いたいということを、申し上げておいたようなことでございます。
○松本賢一君 あまり長くなるので、これで切り上げたいと思いますけれども、もう一つだけ。 いまの、引き下げる気持ちにはなっているけれども、郵政審議会にもかけなきゃならないし、それから、実施の時期はなるべくおくらせたいし、引き下げの幅は、なるべく小さくしたい、そういうようなお気持ちがあるわけですか。
○国務大臣(廣瀬正雄君) 率直に申し上げまして、時期については、やはり他の銀行預金の引き下げの時期と同じくしなくてはならぬというようなこともあろうかと思いますが、しかし、郵便局ががんばれば、銀行預金の利子の引き下げもおくれるというようなこともこれはあり得ると思います。まあ一番がんばって実現の可能性の多いのは、私は率の問題だと思います、引き下げの率の問題だと思うのです。大蔵省は〇・五%程度、下げてくれということを言うのじゃないかと思いますけれども、私は、もう少し違った考えを、引き下げの率については考えております。
○松本賢一君 そうすると、もう一つ。国会の期日はもうないので、さっき大臣も、それをだいぶ心配しておられますけれども、会期延長ということがなければ、とても成立しそうもないような気かするのですか、どうですか。
○国務大臣(廣瀬正雄君) それは御説のとおりだと思います。それで二十六日の閣議なんというのは、ほんとうにおそい話でございましてね。きょうの閣議に間に合わなければ、持ち回り閣議でもいたしまして、あしたでも、あさってでもというようなことで、あさってといいますと、二十六日の前日ということになりますけれども、やはり一日でも早くということでなくてはならぬわけでございまして、まあ物理的に申しますと先生のおっしゃるとおりだと思います。決して会期の延長を期待しているわけじゃございませんけれども、物理的にそういうことになるのじゃないかと思います。
○松本賢一君 出すのは近日中に出すのですか。
○国務大臣(廣瀬正雄君) 出したいと思っております。これが出なければ私は金利について考えます。
○松本賢一君 わかりました。 それでは、その問題でだいぶ時間をとってしまいましたのでやめまして、本題の問題に入りたいと思うのですが、私は、ずぶのしろうとなものですから、きょう質問するについて多少勉強してみたのですけれども、これ委員会の進め方というようなことにも関連すると思うので、委員長にお願いというような形になると思うのですが、大臣も一緒に議員として考えていただきたいと思うのですが、この委員会では、いわゆるお経読みというものをやられまして、そのあと補足説明というものを全然なさらないように思うのですが、まあ私最近のことしかわかりませんけれども、それで、この印刷物を見ましても、われわれ見ただけでは、ちっともわからないところがたくさんあるわけなんです。それを一々、係の人に来てもらって説明を聞くといったようなことは、これは少し筋がおかしいと思うので、私は委員会でやはり一応補足説明というか、法案そのものについてのある程度説明した——提案理由だけではなくて一法案の内容についての説明というものをやはり一応聞かしていただいて、それから自分でその上に立ってと、そういうかっこうでないと、どうもおかしいような気がするので、まあ私も議員になって十年もたって、こんなことをいま言うと、おまえばかだと言われるかもしれませんけれども、どうもそういうふうな気がするので、これから、できるならば、委員会の席で一応の補足説明というか、そういうことをしていただきたいと思うし、委員長にもお願いですけれども、そういうふうな機会をなるべくつくっていただきたいと、こういうふうに思います。これは、それに対する何は要りませんけれども、そういうふうにお願いいたしたいと思います。 そこで、これはほんとうの質問、わからないところを聞くわけですが、何級何級ということが書いてあるわけですね、局の。これは、読んでみると、級の数の少ないところが、いわばいなかの局で、数の多いところが、都会の局と、こういうようなことになるわけですか。これは、大臣でなくていいですけれども、どなたか答弁してください。
○説明員(遠藤正介君) いまの御質問にお答えいたします前に、お手元に差し上げております「電信電話設備の拡充のための暫定措置に関する法律等の一部を改正する法律案参考資料」というのがございます。いま先生のおっしゃいました補足説明の大ざっぱなことを、少しさしていただいたほうが、あるいはわかりやすいかもしれませんので、ちょっと補足説明の大ざっぱなやつをやらしていただきます。 この中で、七ページのところに書いてあります——七ペーシから一八ページまでに書いております条文が、ただいま御審議をいただいております法律案そのものでございまして、あとは、その参考資料あるいは理由でございます。 この中で、ごく大ざっぱに申し上げますと、肝心なところは三つございます。 一つは、第一条で、この拡充措置と、それから例の質権特例法と、それから自動化の実施に伴う退職の特別措置法、この三つの法律の時限を全部四十八年三月三十一日という期限になっておりましたものを、五十八年三月三十一日まで十年延長する、これが第一条の点でございます。それで中身は、質権法も、特退法も全部いままでどおりでございますが、拡充法のほうにつきましても、原則といたしましては、いままでと同じことをとっているわけです。ただ、その中で、どうしても、その後の状況でやむを得ず変えなくちゃならないという点だけを第二条に書いてございまして、その第二条が、今度延長いたしますとき、従来の拡充法と違います内容を書いてあるわけです。その中身がずっと第二条から一一ページまでございます。それから一二ページから第七条の二、あるいは一三ページの七条の三というのがございますが、これは、従来の拡充法にはございませんでした。ただし、データ通信に伴う公衆通信回線使用契約ですとか、あるいはデータ通信設備使用契約というものについての債券の引き受け、これが新しい規定でございます。それで、中身の点は大体そこらが中心でございまして、もう一つの中心点は、一六ページにまいりまして、附則の第一項に、施行期日というのがございます。この法律をいつから実施するかということが書いてございますが、これが第三の中心点でございます。あとは経過措置とか、字句の修正、そういった程度でございまして、この法律案そのものといたしましてはいまの三つの点が中心でございます。 そこで、いまの御質問の級局別云々ということでございますが、これにつきましては、一番最後の八九ページを開いていただきまして、いまの御質問にお答えいたしますと、この度数制局、定額制局というのが一番左にございます。この度数制局というのは、いわゆる自動電話の局であります。それから定額制局というのは、俗に申します磁石局で、いなかの小さな局であります。したがって、それぞれ分けまして、いま申し上げましたように、加入数ごとにございますから、おっしゃいますように、加入数の少ない局というのがいなかに多うございます。しかし、この定額制局になりますと、加入数が多くてもいなかにもございますので、必ずしも一がいに申せませんけれども、大体下のほうが、いなかで、上のほうにまいりますと都会、ランクで申しますと、こういうふうにごらんいただいてけっこうだろうと思います。
○松本賢一君 そこで、そうすると、ここに何というのですか、公債を持たされるというのが加入者のほうから言うとあるわけですが、これが、あれですね。級の数の多いところほど持たされる金額が大きくなるわけですね。ということは、都会の局ほど大きくなるということになるわけですね。そういうのは、どういう理由でそういうことになるのですか。
○説明員(遠藤正介君) いま先生がおっしゃいましたように、この表で見まして、一番上の十四級局三百万以上というのは、たとえば東京でございます。東京は、右のほうに移っていただきますと、これは現行でございますが、十五万円の債券を持っていただく。それから、下の度数制局の二十五万未満の一級局というのがございますけれども、これは現在は、ほとんどもうございません、と思います。ですから、非常に小さな、いなかのところで二万円ということでございます。この最高十五万円と二万円は、先ほど私がちょっと御説明いたしました法律の中にきめられておりまして、二万円と十五万円の間でこういうぐあいに差がついておるわけでございます。 しからば、一体なぜ大都会のほうは十五万円という高い債券を持ち、それから、いなかのほうはこうだということになりますと、それは、その次の基本料というのがございますが、基本料につきましても差がございますのと同じでございまして、都会の電話、たとえば東京の電話でございますと、一度この電話をつけますと、その効用がたいへん違うわけでございますね。ただいまの、現在の度数制で申しますと、七円で無制限にかけられる範囲が、東京の電話は大体三百万以上の方にかけられる。それからいなかの小さな局におきますと、その対象というのは、たとえば二十五とか三十ほどの相手にしか、かけられないというので、その効用が非常に違うわけです。そこで、この基本料も違い、債券の御負担を願う額も違うというのがあるわけでございまして、これは一応最高、最低とも、過去十何年続けておりました制度を、今後も、この延長後も続けていきたいと、こう考えておるわけでございますが、考え方としては、電話の持っております効用が、都会のほうと、いなかで非常に違う、こういう点に発しておるのでございます。
○松本賢一君 これは効用ということの中に入るかもしれないけれども、いなかだと、ちょっと電話をかけるのが、すぐ市外電話になってしまうわけですね。そういう場合が非常に多いわけで、それで市外電話というものは、そのつどそのつど、金がたくさん要るわけで、特にこれはおとついでしたか、総裁がテレビに出ておられたのをちょっと見たのですが、そのときにも、ちょっと話が出ていたようですけれども、いなかに住んでいると、いなかで東京に対して話をする機会が、電話で非常に多い。そうすると、そのつどそのつど、たいへん高い金をとられるということ。東京に住んでいれば、もう東京都内で話が大体済んでしまうというようなことで、長距離の電話をもっと安くしてくれといったような話が出ていたように思うのですけれども、こういうものとも関連して、そのかわり、電話料が安く済むけれども、架設するときには高い債券を持たされると、こういう、そういったバランスをとるための一つの方法でもあるわけですか。
○説明員(遠藤正介君) たいへん大ざっぱに申し上げますと、先生おっしゃったとおりでございまして、新しく電話をつけますときのお金と、それからつけたあとの通話料というものとを、全体といたしまして、電話の料金といいますか、体系として考えております。したがいまして、大ざっぱに申し上げるとそういうことでございますが、私どものほうでは、確かに、総裁も、テレビでそうおっしゃったかと思いますけれども、通話料といたしましても、上下の差異が非常に広いので、これを少しずつ直していきたい。今度の広域時分制なんかもその一つでございます。そういうことで、債券のほうもだんだん狭めていきたいと思っておりますが、全体として、一括して最初にいただくお金と、それからそのつど払っていただく従量制の料金、こういったものを全部包含いたしまして、通話料の債券として考えております。ですから、いま先生のおっしゃったとおりだと思います。
○松本賢一君 ところが、この間も、塩出さんから話が出ていたと思うのですけれども、債券というのが、近ごろばかに値段がよくて、たいへん高く売れるとかいうこともあるようで。そうすると、買った債券は、すぐ売れば損はないということになると、これはもう都会の人は、たいへん、率のいいことになるわけなんで、そういう点も考えてみると、これはもっと長距離の通話料というものを引き下げるということを考えなくちゃならぬと思うのですけれども、その点どうですか。これひとつ総裁、この間のテレビで話が出ておったから。
○説明員(米澤滋君) その通話料金につきましては、いままでいろいろ過去の歴史等もございまして、ある程度現在の原価計算といいますか、そういうものに必ずしもマッチしてないと、こういう状態で、ございます。 大体を申し上げますと、大都市というものは、いま効用の話が出ましたが、同時に、設備的にも大都市は、わりあいに引くのにあたりまして、金がかかるという面がございます。たとえば、東京あたりですと、市内をかけるのに七数字——七つダイヤルを回すわけでございますし、それからいなかの小さな局に行きますと、三数字とかあるいは四数字ということになっております。七数字かけるということは、その間に機械が七段あるわけでございますし、それから三数字かけるというときは三段階しかない。したがって、それを換算いたしますと、機械の費用が大都市のほうは、そういうことで、金がよけいかかる、一人当たり割りましても。そういう面が一つございます。それから原価的に言いますと、電電公社の場合には、都市ではどっちかというと赤字でございまして、市外のほうで黒字になっている。そしてバランスがとれている、独立採算でございますから。 そういうふうにしてバランスをとっているわけでありますが、私は、この前の、昨年公社といたしましては、政府に、広域時分制という、いままでの区域を大体十ぐらい集めまして、全国五千ある電話局の加入区域を、五百六十二に、大きくまとめるというような案を提出いたしまして、そして、政府に認めていただいて、国会で議決して、いまその実施を、工事をやっておる段階でございます。そういうことを考えた場合に、同時にまた、その際に、市内——市内が先ほど申しましたように、赤字になっていて、市外でもうけていると言いましたが、だんだん原価に近づけていくことが将来望ましいのではないか、したがって、市内について、そのときに現在七円であるものを十円にするかわりに、遠距離の市外を下げたり、プラス・マイナス・ゼロで調整をしたいということを考えたのでありますが、この案は途中でなくなりまして、これは将来の問題として持ち越されているわけでございまして、確かに原価的に言いまして、遠距離のほうは将来は下げて、そして市内のほうを将来上げる、そういうことが私は検討事項として残されているというふうに思っている次第でございます。
○松本賢一君 そこでお尋ねしてみたいのですけれども、電話を一本引いてもらうのに、現在公債を持つとか、それから設備費を出すとかいろいろ金がかかるわけですが、これの歴史的推移というか、昔はどんな状態であったか、電電公社というものができる前はどんな状態であったかとか、あるいは戦前はどんな状態であったかとか、いうようなことがわかったら、ひとつ大ざっぱに言っていただきたいと思います。
○説明員(遠藤正介君) お答えいたします。 概略を申し上げますと、電話が日本で始まりました明治二十三年から発してまいりますと、一番創業の当時には、一応無料で架設するという方針で出発をしたというふうに聞いておりますけれども、その期間は非常に短くて、おそらく一、二年の間でございましょう、間もなくいわゆる積滞というものが出てまいりました。そこで、明治三十年から申し込みの際に、登記料、つまり申し込んでも、つかない電話がだんだんふえてまいりました、もちろん数は非常に少のうございますが。そこで、明治三十年からお金を取り始めまして、最初は登記料という形でお金を取って順番に開通していく、こういうぐあいになったようでございます。そのときのお金は、たとえば東京で十五円、横浜で十円というお金でございますから、当時のお金としては相当大きなお金であったと思います。 それから、それでもだんだんいわゆる申し込んでも、なかなかつかないという状態が続きましたので、今度は都市の大きさによりまして、優先制度というものを設けまして、地方の小都市では、明治三十五年から市内線路の実費あるいは電話機の実費を加入者に負担をしていただくという、特設電話制度というものをつくりました。それから、中都市では——小都市、中都市大都市で様相が違うのですが、中都市では、実際お金ではなくて、物を寄付していただく、こういう形で電話を布設した。この制度は、先に入りますが、明治四十二年には、中都市では、物ではなかなかむずかしいものですから、六十円程度の寄付をして、つけてもらうということでもいい、こういうぐあいになりまして、それから大正八年には、全部金銭の寄付ということになりました。ちなみに、大正八年ごろに、中都市で寄付をいたしますときには、やはり大正八年で、七十円から百三十円、大正十三年で、二百八十円から五百円という記録が残っておりますので、当時としては、きわめて高いお金であったと思うのでございます。 それから、六大都市の場合には、これと違いまして、明治四十二年に至急開通料を納めていただいて、優先的に開通料というものをお払いいただいた方には、開通する、こういう至急開通制度というのが始まりました。このお金が大体どれくらいであったかと申しますと、明治四十二年で百八十五円、大正十三年には、実に千二百円になりまして、当時のお金としては、よほどのお金持ちでなければ、だめだというようなことでありました。 それから、震災後になりまして、こういったような寄付開通制度あるいは至急開通制度が逐次廃止されまして、実費を徴収する、こういうことになりました。この場合の実費も、実際の実費でございますから、非常に高くて、大正十四年で東京で千五百円でございます。その後、これはだんだん安くなりましたけれども、昭和十一、二年ごろで、東京で四百五十円、大阪で四百円、こういうお金でございますから、やはり現在に比べますと高い状況でございます。 それから戦後に入りまして、これはもう先生御存じのように、最初は従来の電話規則によりました装置料として、取りつけ工事費を加入者に負担させるということになりておりまして、これが昭和二十二年当時であります。これは金額は約千五百円でございます。したがいまして、やはり終戦後としては、相当なお金だったと思うのでございますが、それからその次に、一時この電話加入者の方に公債を引き受けさせる、いわゆる電話公債法というのが昭和二十三年から昭和二十四年の三月まで、約一年足らずございました。この場合は、公債引き受け額が三万六千円でございました。これも相当な金額でございます。昭和二十三年六月から二十四年三月までの一年足らずの間でございます。 それでもなかなか電話の需要に追いついてまいりませんので、昭和二十六年七月に負担法というものができました。この負担法が、ただいま御議論いただいております拡充法の前身と言われておるものでございますけれども、この負担法によりまして、電話負担として最高三万円から最低一万円という負担金制度が発足をいたしました。これが、昭和三十五年まで続いておりました。それでかたわら、昭和二十八年一月に電信電話債券引き受け制度がこの負担法の改正によりまして、いまの一時金のほかに、やはり電信電話債券を引き受けていただく、こういうことになりました。これは昭和二十八年でございます。このときには、たとえば、東京で六万円で債券を引き受けていただく、そのほかに先ほど申し上げました三万円の負担金をいただく、こういう形で出てきたわけです。 それが昭和三十五年に、現在の拡充法によりましてこの負担金制度を廃止をいたしまして、拡充法という形で、電話債券、加入者引き受けの債券の制度に移行いたしました。それから、負担金はそのときに廃止をされましたんですが、同時に三十五年から、設備料という形で、当初一万円、その後三万円、今日五万円になっております設備料というものが始められました。したがいまして、昭和三十五年以来は、設備料というものと、それから加入者債券を引き受けいただく、こういう制度になって、今日に至っておるわけでございます。 ただいま、ずっと順を追って御説明いたしましたように、電話創業百年と言われておりますが、その間で、ただであったという期間は、一番最初に、一回だけでございまして、あとは何らかの形でお金をいただいております。しかし、戦前は、非常にぜいたく品と申しますか、高いお金をいただいておったというのが一貫して言えることだろうと思います。
○松本賢一君 そこで、いまのお金の問題、大体推移がわかりましたが、電話のこれとぴったり合わなくてもいいんですが、大体何年ごろにはどのくらいの比率で電話があった、何年ぐらいにどのくらいであったということがわかれば……。
○説明員(遠藤正介君) 毎年の数を申し上げてよろしいんですが、それでは煩瑣でございましょうから、先ほど申し上げました明治二十三年創業時、一番最初の二十三年の加入数は百九十七、全国で百九十七でございます。それからずっとあとははしよりまして、もし御質問があればさらにこまかくお答えいたしますが、戦前の最高の加入数——電話の数え方には、加入数、加入契約の数で数えます方法と、それから電話機の数で数える方法とがございます。しかし、いま契約数で、つまり加入数という契約数でお答えいたします。 戦前の加入数の最高は、昭和十八年でございまして、このときに、日本中の電話が百八万、約百万強が最高でございます。それが、戦争のときに打撃を受けまして、終戦時には五十四万という、半分になってしまいました。終戦後から、公社ができますまでは、いわゆる旧逓信省、電気通信省でございますが、その間に、大体百万回復をいたしまして、昭和二十七年に公社が発足をいたしましたが、その年には、全国の電話の数は百五十五万、戦前よりやや上向きの百五十五万になったわけであります。 その後、今日まで約二十年たっておりますが、二十年の間に、五カ年計画というものを四回継続してやっております。ただいま、第四次五カ年計画の最終年度に入っておりますが、その第一回の五カ年で大体百十万ばかりふえております。つまり、明治二十三年から、昭和十八年までにふえたものを、電話公社発足の最初の五カ年間でふえたわけでございます。その結果、約二百六十四万の加入数になりました。それで、第二回の五カ年計画では、第一回の倍の二百二十万にふえております。したがって、その結果、第二回の五カ年計画の終了時には約四百七十九万という加入数になっております。
○松本賢一君 八一ページにある表ですね。
○説明員(遠藤正介君) そうです。それをいま数字で申し上げております。 それから、第三回の五カ年計画で、さらにその倍の五百万ふえた。それで、日本中の電話が約一千万になりました。現在申し上げております、第四回の五カ年計画に入っておりますが、この間に、さらにその倍の千万個ふえております。したがって、これが終わりますと、二千数十万の電話加入数になります。これは、世界でおそらく二番目、アメリカの次ということになろうかと思います。 なお、いま申し上げましたように、大体、倍々ゲームじゃありませんが、大体倍々にふえております。同時に、積滞といいますか、お待ち願うという方も倍々でふえております。この二、三年間のその傾向が下がりまして、これからお待ち願う方が、ぐっと減っていくと思いますが、従来はそういう形でございます。
○松本賢一君 積滞数というのですが、たまった数は、私、実は三年前ですか質問したことがあるのですが、そのときに二百四十万と言われておりました。それは現在でも——この間、総裁のテレビのお話に、やはり二百四十万という数字が出ていたように思うのですけれども、現在はどれくらいあるのですか。
○説明員(遠藤正介君) おっしゃるとおりに現在約二百四十三万ぐらいございます。ただし、これは今年の三月末には二百五十万ぐらいございまして、これからだんだん減ってまいりまして、来年の三月には二百三十万ぐらいに減る見込みでございます。いままでは、ずっと毎年ふえておりましたが、峠を越しまして、だんだん減っていく、最近は下り坂になってきたことは事実でございます。これはおそらく電話需要としては初めてのことだろうと思います。特に終戦後は初めてでございます。
○松本賢一君 それはつまり、五カ年計画、五カ年計画とやってきた、その努力が、実を結んできはじめたということなのと、それから、景気が下向いた、一昨年ごろから。そんなようなことと、どうですか、両方に関係があるわけですか。
○説明員(清水通隆君) お答え申し上げます。 ただいまの御質問に対しまして、直接のお答えになるかどうかと思いますが、先生おっしゃいました前段のほうの効果、要するに、五カ年計画ごとに、逐次かなり大量の、加入者に対して増加をしてきて、効果があがってきているというふうに考えております。正直申しまして、ここ二年ほどの景気の沈滞によっては、私どもの予測いたしました新規需要には、それほど影響いたしておりません。そういうことでございます。
○松本賢一君 そうすると、今後の見通しというのは、やはりこの八一ページの表によると、五十二年度で、ぴったりいまのたまりがなくなるということですか。
○説明員(清水通隆君) 先ほど営業局長から申し上げました、四十七年度に二百三十万のつけ残しができるわけでございますが、それを五年間で逐次解消してまいりまして、ただいま先生おっしゃいましまように、五十二年度で、ちょうどそれをゼロにすると、こういうことでございます。
○松本賢一君 いままでまあしばしば見通しが甘かったというか、それは公社だけの見通しじゃなかったんだろうけれども、全体の経済見通しというものがなかなかつけにくかった。そういうことで、早く解消すべきものが解消しないできたということになるんだろうと思うのですけれども、今後はやはりこの見通しは自信が持てますか。
○説明員(清水通隆君) 先ほどもちょっと申し上げましたように、この四、五年ほど前から、予測を立てました将来計画、そういったものには、あまり狂いなく今日まで推移してきておると思います。 それで、過去におきましていろいろと、私ども、予測と違った事態を実は引き起こしておりまして、この拡充法の延長ということをお願いいたしておりますのも、そういうことでございますが、ちょうど昭和三十五年ごろに予測いたしましたときと、今日とで、非常に違っておりますことが二つございまして、一つは、当時電話というものが、われわれの家庭生活まで入り込んだ必需品であるというところまでの認識を、実は持っていなかったのが一つでございます。したがいまして、当時、私ども、四十七年度で積滞をゼロにするというふうに考えましたときには、世帯で大体一九%くらい、百世帯で十九くらいの電話をおつけすれば、それで需給がバランスとれるだろうという予測を立てたわけでございますが、それが、今日では大きく狂ったということが一つございます。それからもう一つ、私ども間違えましたのは。いわゆる核分裂といいましょうか、世帯数の見込みに対しまして、当時とかなり違いまして世帯数がふえてきた。この二つが大きく影響いたしまして、住宅用の電話の見込みが狂ってまいったわけでございます。 ここ四、五年ほど前から、そういったことについては、かなり正確だと私ども考えております予測を立てるようになりましたので、この七カ年計画も、四十五年の八月に策定いたしまして、今日も、ちょうど景気がこういった少し落ち込んでまいりましても、需要予測等にそう狂っていないというようなことから、今後の五年間並びに引き続きます五年間につきましては、かなり自信を持って予測したものというふうに考えておるわけでございます。
○松本賢一君 それは、はずれるだろうなんというわけにもいかないし、ですけれども——お昼までという約束をしてあるので、時間もあまりありませんので、大臣と総裁とにお伺いしたいのですけれども、私は、前に質問したときにも、河本郵政大臣でしたが、にも言ったし、そのころ総裁が同じ総裁であったかどうか、ちょっと記憶がありませんが、電話というものが、いまもおっしゃったように、生活必需品であるわけですね、もう現在。これはテレビだって同じだろうと思うのですけれども、それをまだ、申し込んだら二年も、三年も待たなきゃならぬようなところもあるというようなこと、それから、場所によっては、非常に早いところもある、非常に不均衡がまだあるということ、それから非常に不便なところがある。これをこの計画どおりにいけば、一応まあまあ安心もできるわけですけれども、狂う場合が多いので、いままでの例からいっても。 そうすると、これは、とても電電公社の、採算をとりとりやったんでは、なかなかむずかしいことだろうとわれわれ考えるわけなんです。一方、国民の生活必需品であるということになれば、こういうことに対しては、やっぱり国民から金をなるべく取らないで、そして早く進めていということだろうとわれわれ考えるわけなんです。一方、国民の生活必需品であるということになれば、こういうことに対しては、やっぱり国民から金をなるべく取らないで、そして早く進めていということを考えなければならぬと思うのですが、そういう面で、独立採算制というのを堅持するんだと、じゃないかというふうに考えるんですが、その点、大臣なり総裁なりのお考え聞かしていただきたいと思います。
○国務大臣(廣瀬正雄君) 目標と申しますか、その松本先生のおっしゃる御趣旨は、私、全く賛成ででございますが、そういうようなことでございますから、ぜひそういう域に到達させたいということで、ただいま先生御指摘になりましたように、昭和五十二年度までには一応積滞がなくなるということでございますが、しからば、そこで加入者債券を打ち切っていいかということになりますと、五十三年度以降、いま計画局長からお答えいたしましたように、また、先生も御賛同いただきましたように、電話は、まさに生活必需品でございますから、その後もどんどん需要というものは相当熾烈であるであろうということが予想されますわけでございまして、昭和五十三年度からその後の五ヵ年間、五十七年度まで大体そういう趣旨で推算いたしますと、千三百万個ばかり取りつければ、五ヵ年間で、普及率が百世帯当たり九十五加入というような域に達する状態になるという計算ができますわけでございます。それくらいに、非常に盛んな需要があるわけでございまして、架設の申し込みがありますわけでございまして、千三百万個を五ヵ年間で割りますと、一年の平均が二百六十万個ということになりますわけで、たいへんなこれは大きな需要でありますわけであります。 したがって、その架設に多額な建設資金を必要とするということになりますわけでございますから、それで今度御無理申し上げまして、あとの五ヵ年間も、したがって昭和四十八年度から申しますと、五十七年度、十ヵ年間だけ加入者に御協力いただきたい、債券の御負担を願いたいという趣旨で法律案が出されておりますわけでございます。もっともそうなりますと、たいへん普及率が向上してまいりますわけでございますから、いわゆるアメリカ並みということになってくるわけでございまして、その後は、昭和五十八年度以降は、百世帯百名加入というようなこと、あるいはそれ以上に、一世帯に二つも三つも電話を架設するという人もできてくるわけでございますから、需要はもちろん続きますわけでございますけれども、しかし、その後の架設費というのは、金額から申しますと、比較的少ない。 そうなりますと、加入者に御迷惑をかけなくてもよろしいというわけでございまして、それで資金の確保については、いろいろ道があるかと思います。電電公社の自己資金ということも第一に考えなくちゃならぬわけでございますが、また財投、政府保証債。昭和四十七年度は二百億計上いたしております、前年度に比べて百億ふえておりますわけでございますけれども、こういう財投の資金もある。それから昭和四十七年度から新しく一般の公募債、政府の保証でない公募債、いわゆる事業債、これも新規に認められまして、これをもって財源に充てるという多様性を持った資金の確保に努力するという道が、幸いに開かれましたから、そういうことにも資金を求めるというようなことで、いかなくちゃならぬわけでございますけれども、そういたしましても、現在三割程度のパーセンテージを占めております加入者債権は、金額で申し上げますと、ずいぶん大きな金額になるわけでございますので、十ヵ年間、協力をお願いしたいということで出してあるわけでございます。 やはり御趣旨のとおり、一日もすみやかに、申し込めばすぐ架設ができると、そしてどの家庭にも、文明の最も先端的な利器であります電話が架設されまして、その利用ができるというような域に達するように努力しなければならぬと思っております。今後、情報化社会、情報化社会と言われておりますわけでございますけれども、私は、やっぱりその先端と申しますか、機軸と申しますか、一番根幹をなします利器は、電話であろうかと私は思っておりますわけでございます。この電話を普及させるのみならず、全国どこでも、どんないなかでも、ダイヤル化しまして、至るところ、即座に通話ができると——全国ばかりでなく、世界におきましても、世界各国とダイヤルを回せば、すぐに通話ができるというような域まで到達させるということが、私は、国民の情報化社会における日常生活において一番求めておることじゃないかと、こういうふうに考えておりますわけでございまして、そういうような方向に努力しなければならないと、こういうふうに考えておりますわけでございます。
○説明員(米澤滋君) ただいま大臣からも御答弁ございましたが、この電信電話事業を経営する立場からいいまして、申し込んだらすぐつける状態を実現することは、ぜひ必要なことだと思います。確かに御指摘のように、昭和三十四年の時点でこの拡充法の十三年間の延長をお願いいたしましたときには、ちょうど今年度の末である昭和四十七年度末には大体全体の需要が千百万だと、日本の全体の電話の需要が千百方だというふうに予測いたしたわけでございます。現在すでに二千万を突破する、この理由は、先ほど計画局長が申しましたように、電話が生活必需品化したということ、あるいは核家族化になったというような、いろいろ、そういう原因がございます。 今後の見通しでございますけれども、結局、新規需要に対しまして、毎年つける電話の数をふやしていって、そして、積滞をなくなしていくということ、それから全国的規模で積滞をなくなすわけでございますから、そういう全体の地域での需要の出方というものを的確に把握していくということが大事なのでございます。この地域的な把握という問題も、特に、最近いろいろそういう方面の予測技術等も進歩してまいりましたし、それから、架設の数も、たとえばことしは年間二百八十万個つける、これは新規需要よりも架設数がふえておりますので、したがって、五十二年度末には、全国的規模におきまして積滞を解消できるという、これは確信を持っているわけでございます。その以後におきましては、まだ相当需要が出ておりますので、次の五三年から五十七年度までに、また新規需要というものに対して、架設数が減ってはいけないのでございまして、この千三百万を五十三年度から五十七年の五カ年間に架設する。そのあとは先ほど大臣も言われましたが、大体電話の電話機数におきまして百人当たり六十三個、それから世帯当たりにいたしまして、百世帯に対して九十五加入というところまでまいります。その辺にいきますと、アメリカの現在の状態になるわけでありまして、そのあとは相当申し込みが減ってくるのじゃないかというふうに考えております。で、十年間の拡充法の延長をお願いしておる、こういうことでございます。
○松本賢一君 もう時間が来ましたので、もう質問やめますけれども、電話の数は世界で二番目だと、非常にたいへん、いばった数字でございましょうけれども、家庭における電話というものになると、それは非常にまだ低いのじゃないかと思うのです。そうすると、やはり国民の生活水準というものは必ずしも上がってない。ちょうど国民所得の問題と同じようなもので、国全体としては、たいへん大きいけれども、個々に見れば大したことないというようなもので、世界で十何番とか、二十番とかといったことに、結局は、電話のほうもなっているように思うし、そういうようなことを引き上げていくというために——もう議論をする時間もありませんけれども、とにかくあまり独立採算性ということにこだわらずに、ここらはやはり政治的に解決することを考えていただきたいということを要望しまして質問を終わります。
○委員長(杉山善太郎君) それでは、午前の質疑はこの程度にとどめ、午後二時まで休憩いたします。 午後零時六分休憩 —————・————— 午後二時十六分開会
○委員長(杉山善太郎君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。 電信電話設備拡充のための暫定措置に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。 休憩前に引き続き、質疑を行ないます。質疑のある方は御発言を願います。森君。
○森勝治君 郵政大臣に冒頭お伺いしておきたいことがあります。 それはすでに多くの委員の皆さんから指摘をされましたように、この法制定の時期も異なる、それぞれ性格の異なった三つの法律を一括提案をするということ、これは、単に便宜主義のなせるしわざということで、われわれは片づけるわけにはいかぬような気がするわけであります。したがって、そこには、問題をはらんでおるような気がするわけです。昨年の沖繩関係の法案の審議の際等につきましても、この点が見られたのでありますか、今回のように、こうした異なったものを、無理やりに、重ねてあわせて、抱かせて審議させるということは、なるほど、それは、もう遠い源をたずねるなら関連がありましょうけれども、それぞれ独立の法律をもってしておるわけでありますから、当然、これは分離して提案、審議するのが正しいのでありますが、どうも昨今はこういう風潮が——風潮ということばで片づけるのも、これはどうかと思うのでありますが、このままわれわれは、これを黙認しておくとするならば、ますますこの傾向が増大するような気がしてならぬわけでありまして、この点、大臣の今後の方針をただしておきたい。 ということは、とにかく、単独でそれぞれ提案すべきが一番正しいあり方であって、それが自然だろうと思うのであります。ことばをかえますならば、先日の新聞紙上等におきましても、対外経済暫定措置法、こういう法律をつくるようになって、これもまた、たくさん抱き合わせでやる、こういうふうに報道されているわけでありますけれども、このように幾つもの法律にまたがっているものを、一括して審議するということ、まことに、これは私どもとしては、困るわけでありまして、こういう点については、今後やめていただきたいんであります。 なぜ、われわれが困るかと申しますならば、この三つの法案の、どれ一つをとりましても、それぞれ一字一句たりとも、ゆるがせにできない大切な中身でありますから、しかも、それらの法律案の中には、国民の生命財産がかかってあるわけでありますから、慎重審議のたてまえからいたしますならば、当然民意を反映した審議がなされてしかるべきものと、私はこう思うわけであります。したがって、この種の、こういう抱き合わせ審議というものが、今後悪例として残ることのないように、ひとつこの点、大臣からお約束をいただきたいと思うのです。
○国務大臣(廣瀬正雄君) ただいま御審議を願っております法律案、いわば一見異なった内容の法律が、三つ一括して提案されているという問題でございますが、これは、森委員御指摘のように、異なった内容の法律を無理に一括して、政府なり電電公社なりの便宜主義に基づいた、こういう措置であるというようなお考えのようでございますけれども、決してさようではないのでありまして、この三つの法律には、共通したものが背後にあります、基本的にありますわけでございまして、それは申し上げておりますように、電話の一般加入の需要が非常に旺盛である、この旺盛な需要に対処いたしまして、臨時的あるいは例外的に対策を講ずるという内容の時限法であるということで、同じ性格を持っておるものだと、私ども考えておりますわけでございまして、さらにいま一つは、この三つの法律は、ともに、終期を昭和四十八年の三月三十一日にいたしておりますわけでございまして、この点についても、共通の性格を持っており、これをさらに三本とも、十ヵ年間延長するという内容のものでありますわけでございます。 そういうような意味におきまして、三本とも、きわめて類似の共通した性格を持っておるということで、むしろ、そのほうが御審議に、御便宜であろうかというように考えまして、いま出しましたわけでございます。本質的に、三つとも、同質のものであるというように考えて御審議を願っておりますわけでございまして、その内容につきましては、もうすでに御承知のとおりでございますが、特に、三つを一緒にいたしまして、特徴的なことを申し上げまして御答弁にかえたわけでございますが、なお、将来の問題といたしましては、各委員の方々から同様な御指摘をいただいておりますわけでございますから、将来の法律案の提出につきましては、そういう点、特に慎重を要するというように、私ども教えられておりますことが非常に多いわけでございます。なるべくならば、こうしたことは避けたいという方針をとってまいりたいと、こういうように考えておりますわけでございます。
○森勝治君 一番あとの、なるべくならば、この抱き合わせ提案は、しないという、このことばを、私は信用したいと思いますから、この点については、これ以上触れませんけれども、中段にありました、審議の便宜ということばがありましたが、三つの法案を一緒くたにしていて、非常に審議が促進できたから喜ばしいという発言は、衆参ともに、いずれとも、なされておりません。むしろ異口同音になされておりますものは、これでは困るということでございますから、そういうことであるならば、大臣が、せっかく便宜でよかろうと、審議促進の資にしようとお出しになったことが、審議する担当員の中では、むしろそれは困るという声が圧倒的でございますから、その点をひとつよく考えていただいて、今後は、そういう後段で、明快に出されました、ひとつそういう方法で運んでいただきたいと思います。
○国務大臣(廣瀬正雄君) 御審議の御便宜じゃなかろうかと思って、提出いたしましたけれども、いろいろ皆さん方から、御指摘をいただいておりますので、今後は、十分この点気をつけまして、御便宜でなくて、かえってやりにくいという事情も、私わかりましたので、今後は、御趣旨に沿いたい。このように考えておりますわけでございます。
○森勝治君 それでは、次の問題に移りたいと思うのでありますが、これは、郵政省にお伺いをしたいのでありますが、昨年、公衆電気通信法の一部改正の際に、附帯決議をつけたわけでありますが、この決議に基づく具体的対処について、どのように進んでおられるのかお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(廣瀬正雄君) 昨年の、公衆電気通信法改正の際にいただきました附帯決議でございますが、これは、五つありますようでございますが、まず第一の、情報産業の基本法の制定に関する問題でございますが、これは、ごもっともな御意見だと思うのでございまして、そこで、郵政省といたしましては、昨年の九月だったかと思いますけれども、省内に情報処理基本法調査会というものをつくったのでございます。これは、情報産業ということばをあえて使わなかったのは、情報産業も含めて、総括的に処理ということばを、あえて用いておりますわけでございますが、そういうような調査会をつくって、省内で、検討を続けておりますわけでございますけれども、これは、御推察のように、きわめて多岐にわたる内容を持った基本法となるべきことが予想されますわけでございますから、おいおいには、関係の省庁とも、十分に連絡をとりまして、もう少し広範囲な観点から、調査審議をするというような組織に持っていかなくちゃならないというようには考えておりますけれども、さしあたり、郵政省内だけの問題にいたしておりますわけでございます。 それから、第二の、データ通信に関する郵政大臣の個別認可の問題でございますが、これまた、きわめて重大な意味を含んだ決議だと思うのでございまして、この電気通信の、国内における専掌は申すまでもなく、電電公社がやっておりますし、国外におきましては、国際電電株式会社がやっておりますわけでございまして、その専掌と申しますか、独占事業、これを侵害するようなデータ通信を、個別認可してはならないという方針は、堅持しなければならないと思っております。その根本義は忘れてはならないと思っておりますが、現在までのところ、該当の事例がございませんけれども、今後の運用につきましては、その点、十分御趣旨を体して慎重に対処してまいりたい。こういうように考えておりますわけでございます。 第三番目の、電話の広域事業性、つまり新しい電話の制度でございますが、これの実施にあたっては、慎重を期さなくてはならないという意味でございますが、御承知のように、来たる六月十一日から、全国六の単位料金区域で、まず試験的に実施いたしまして、今年の秋、工事を完了したところから、順次、本実施に移していくような措置をとりたいと思っておるわけでございまして、当面、こういうような法によって、事態の推移を見ながら、社会経済生活の進展に即応した、よりよい料金体制に持っていきたいと、こういうように考えておりますわけでございます。 第四番目の、電話加入の積滞解消と、さらに長期間にわたりまして申し込んでおるけれども、架設ができないというようなものの迅速化についてでございますが、これまた、郵政省といたしましては、政策の大きな柱といたしまして、最も力を傾注いたしておりますところでございまして、昭和四十六年度におきまして、御承知のように、当初予算の計画では、一般の加入電話は二百四十万ということでございましたけれども、その後、弾力条項によって十二万増加し、また、補正予算で十万の加入を追加いたしましたので、合計、昭和四十六年度は、二百六十二万加入ということになっておるのでございます。また、今年度、昭和四十七年度は、この建設予算は、御承知のように、一兆五十億円という一兆台にのぼりました、画期的な予算の獲得ができたわけでございまして、これによって、本土は二百八十万加入、沖繩におきましては一万五千加入ということで、大幅な増設を計画いたしておりますわけでございまして、こういうような法によって、附帯決議の御趣旨に沿いたいと努力をいたしておりますところでございます。 最後の、電信事業の近代化及び急速な技術革新の導入ということについては、この前の法律の改正によりまして、電信の近代化というのは相当進んでおりますし、これに関連いたしまして、技術の革新というものも、大いに心がけておりますわけでございます。 なお、職員の要員対策につきましても、電電公社は御趣旨に従って、十分努力をいたしておりますわけでございまして、御承知のように、電電公社は、私どもうらやましいくらいに、労務対策が非常にうまくいっているということを、私は、ほんとうにうれしく思っておりますわけでございまして、これは総裁はじめ関係の方々の、格別な御英知と御奮闘の結果である。こういう情勢は、いつまでも続いてもらいたいと、こういうように考えておりますわけでございます。
○森勝治君 電電公社のほうからも伺っておきたいと思います。
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。 第一項は、これは郵政大臣が、ただいまお答えになりましたので省略いたします。 第二項につきましては、郵政省と十分打ち合わせもいたしまして、この運用の点について、通信政策の基本方針がゆるがないようにしたいと思いますが、いまのところ、個々の具体的な例はあまりございません。 それから、第三番目の問題につきましては、広域時分制の実施ということは、昨年の国会においてこれが成立いたしまして、現在、その実施のためにいろいろ建設工事を進めておる次第でございます。何といいましても、交換機等が非常に種類が多い。また、同じ方式といいましても、やはりそれが設置された時代によりまして、方式の中で、若干——少しずつ違っているというようなこともありまして、いろいろそういう点の調査をしながら、またいろいろ新しい、それに対応する設備の仕様書等もたくさんつくりながら、進めておるわけであります。そうして本年の六月に、六MAにつきまして、先行実施をするということで進めておる次第であります。 なお、将来の問題といたしましては、五百六十二の単位料金区域等、あるいはイギリスのグループ料金制度等についても、たびたび国会でも意見がございまして、われわれといたしまして、今後の日本の国の総合国土開発計画との関連等も十分考えながら、これらの問題について検討をしていきたいというふうに思っております。 それから、加入電話の積滞につきましては、ただいま大臣から昭和四十六年度並びに昭和四十七年度につきまして、最初考えた予定よりも、四十六年度におきましては二十二万よけい増設する、それから四十七年度につきましては十万だけ、最初の計画よりもふやしておるというようなお話もございまして、そのとおりでありまして、ただ、特に共電式交換機等のあるところ等につきまして、長い間の積滞のある場所等につきましては、たとえば隣接の自動局から将来中継ケーブルになるようなことも考えられる場所については、そういうところに区域をつくるとか、あるいはまた、そういう共電式の場所について、特別に積滞の解消のために、共電式局等についてもいろいろ対策を講ずるというようなことを、本年度また、今後の問題といたしまして処理していきたいと思います。 それから、第五番目の電信事業の近代化並びに急速な技術革新の導入にあたって職員の訓練、処遇その他要員対策等につきまして、これは労働組合とのいろいろ関連もございまして、全電通と十分に協議し、また話し合いをすることによって、労働条件の問題あるいはまた、その実施等について、いろいろ措置を講じておる次第であります。 特に、電報関係の近代化につきましては、ことしの三月に料金の改定が行なわれたのでありますが、そのほかいろいろ具体的な問題が各職場にあるわけでございます。従来、この電報関係の近代化につきまして、いろいろ措置をとってまいりましたけれども、今後、データ通信の部門等にも、積極的に希望する人については、そちらのほうに職種転換をするという道も開いていきたいと思います。いずれにいたしましても、全電通とも話し合い等を行ないまして、円滑にこれを処理していきたいというふうに考えております。
○森勝治君 郵政大臣にお伺いしたいんでありますが、郵政省では、大臣の私的諮問機関として、情報化に伴う通信政策関係の専門委員会等を設置されておる模様でありますが、それらの各委員会の活動概要についてお伺いをしたい。
○国務大臣(廣瀬正雄君) 私は、将来の情報化社会に対処するということを考えますと、いまはきわめて重大な時期であると、いわば通信政策行政にとっては曲がり角に来ているんじゃないかというような感じがいたします。 御承知のように、郵政省の若い連中が百人ばかり集まって、通信政策の展望という、作品と申しますか、そういう著書をつくっておりますわけでございますが、これについては、私は、いろいろ批判の余地もたくさんあるかと思っております。しかし、これは一種のたたき台にはなるかと思っておりますわけでございますが、しかし、そういうような問題もございますけれども、さらに、より大所高所から、通信政策を、これは郵便も含めまして、検討をする必要があるということを考えまして、私の相談相手と申しますか、私も一緒に入っていろいろ話し合いをいたしておりますわけでございますが、そういうようなものといたしまして、通信問題懇談会というものをつくりまして、これには、電電からも、国際電電からも、またNHKからも、その他広く学識経験者、そういう方を相当たくさん、二、三十名程度であったと思いますが、入っていただきまして、これで、一カ月半に一回ぐらいな会合になっておるのじゃないかと思いますけれども、ときどき会議をいたしまして、ざっくばらんに諮問機関とかなんとかということで、諮問の題目をつかまえて、とやかく御論議していただくのじゃなくて、自由な立場で、何かと御意見を述べていただくというようなことをいたしておりますわけでございます。 さらにまた、CATVの将来性、これは技術の面から申しますと、将来の可能性と申しますか、そういうこと、また、社会的に申しますと、そういう社会のニーズというものがあって、それにどういう対応をしていけるかという、社会的な重要性、さらにまた、経済的に、はたしてそろばんにのるかどうかという、経済的な価値性と申しますか、そういうような観点から、CATVのあらゆる機能、再送信でありますとか、自主送信でありますとか、あるいは双方向通信でありますとか、いうものを、ひとつ広く検討したいということで、そういう意味で、広く検討するということになりますれば、単なるCATVではございませんので、CCIS、同軸ケーブル情報システム調査会、CCIS調査会という名称で、これまた、郵政省の中に、そういう機関を設置いたしまして、相当たくさんな御参加をいただきまして、ここでもCATVの広い機能、つまり同軸ケーブルといたしましての多岐にわたる機能、こういうことを、まず机上で研究調査をいたしまして、さらにこれも多摩ニュータウンで実験をしたい。これについては、電電公社の非常な御協力をいただいておりますわけでございますけれども、ここで実験に移してみる。そうして、その実験に基づいて、さらにまたCCISに問題を取り戻して、ここでまた重ねて再調査をする、再検討をするというようなことになろうかと思いますけれども、そういうようなことをいろいろやっておりますわけでございまして、この通信問題の懇談会も、そう遠くないうちに何らかの結論を出したいと思っておりますし、このCCISの調査会のほうは、かなり年数がかかるのじゃないかと思いますけれども、これまた気長にじっくりひとつ調査いたしまして、日本における通信政策に大きな寄与をいたしたい、こういうように考えてやっておりますわけでございます。 —————————————
○委員長(杉山善太郎君) この際委員の異動について御報告いたします。 本日迫水久常君が委員を辞任され、その補欠として高橋邦雄君が選任されました。 —————————————
○森勝治君 データ通信はもちろんですが、情報化がどんどん進んでいる中で、情報基本法の準備状況は、どの程度進んでおられるのか。そして、これをいつごろ提案するおつもりなのかお聞かせを願いたい。
○政府委員(柏木輝彦君) この情報処理基本法と申しますか、この法案としてまとめます場合、考えられます、これの内容、骨組みとなります事項は、かなり広範な事項にわたるわけでございます。もちろん、この中で、郵政省が担当いたします事項はかなり重要な部分を占めるわけでございます。ただいまのところ、これらの事項を整理いたしまして——各省間にわたる問題がかなりございますので、これにつきましては、当分、行政管理庁が中心になりまして問題のまとめ方を進めておりまして、まだ、これは閣議決定あるいは法案の作成という段階までにちょっと時間がございますが、これらにつながる問題の整理を現在進めている、また、各省間での意見の交換をしているという段階でございます。
○森勝治君 いま柏木さんから、閣議決定云々ということばが若干飛び出しましたが、相当進んでおると理解してよろしいですね。
○政府委員(柏木輝彦君) 目標をそこに置いているわけでございますが、かなり基本的な問題がございまして、いつ、そのような運びになりますかにつきましては、目下のところ、確たる時期を申し上げる段階にまでは至っていないと存じます。
○森勝治君 おおよそのところいつごろですか。
○政府委員(柏木輝彦君) これは郵政省限りで検討する問題と、それ以外の問題がございますが、郵政省のほうの問題といたしましては、先ほど大臣からお話がありました、情報処理基本法調査会というようなことで、内容をいま詰めておりまして、できれば、本年度中くらいには、一応の目安をつけることができるように、取り運びをお願いしたいと思っております。
○森勝治君 聞くところによりますと、もう財団法人映像情報システム開発協会ですか、こういう名称で、通産省とメーカーの間では、もう話が進んでおられる模様で、しかも、それは双方向性を持ったCATVの開発を目的としていると、こういうふうに聞いておるわけですが、いま大臣の説明がありました、郵政省の中で、CCIS調査会をつくっておられて、開発検討をされておるということでありますと、郵政省と通産省と同じ政府機関の中でありながら、二つの研究機関ができ、すなわち、二元化した運動と申しましょうか、開発研究調査等が進められておるわけですが、大臣は、これをどういうふうに受け取っておられますか。
○国務大臣(廣瀬正雄君) これは、実は、郵政省の立場はどちらかと申しますと、運営、運用の方面に重点が置かれておりますわけでございますが、通産省のほうは機器、したがって、その産業というようなことに重点が置かれておるのじゃないかというように考えておりますけれども、しかし、なるべくならば、最初から同一組織で発足したほうがいいのじゃないかというように考えまして、たとえば先刻申し上げましたCATVの多摩ニュータウンにおける実験、これにいたしましても、私ども特にその準備の委員会をつくっておりますわけでございまして、これについても、通産省のほうに同じような組織ができそうでございましたから、ひとつ一緒にやっていこうじゃないかということを強く申し入れをしまして、双方協議をいたしたのでございますけれども、最初は、ひとつ別々にスタートしようじゃないか、そして絶えず連絡をとりながら進みたい、そして適当なときに、必要とあらば、その委員会を合体しようというような話し合いができておるように聞いておりますわけでございまして、私も強く最初から一緒にスタートしたほうがいいぞと、御承知のように、CATVについては、郵政省も通産省も同じ金額の予算が本年度ついておりますわけでございます。 同じ予算の金額であるということは、考え方によりましては、一緒にやっていけよというような意味であろうかと考えまして、そういうように申したのでございますけれども、やっぱり双方の立場がありますものですから、なかなか最初から一緒にスタートするということができなくて、しかし、絶えず連絡はとっていこう、まあ同じ高ねの月をながめながら、登り行く道は違っておりますけれども、目標は同じだというような気持ちで、ひとつ相携えて連絡をとりながらやっていこうというような気持ちで、ただいまやっておりますのが実態であろうかと、このように考えておりますわけでございます。
○森勝治君 何か大臣、非常にしゃれたお答えをいただきました。高ねの花を求めて山を登られるならば、目的は一つ。道はたがえても、同じだからいいというお話でありますが、私はそうは思わないです。同じ政府機関の中で、二元化された作業、こういう会議が、それぞれのなわ張りの中で持たれるということそれ自体が、一体、佐藤内閣はどういうことだと、私はお伺いしておるわけですからね。本来、これは政府が一つになって、一元化して、なわ張り根性を捨てて、平和と国民の福祉にこたえるために、強力な会議を持たれるのが一番正しいあり方だと思うんでありますが、失礼でありますが、ややもすると、各官庁とも、なわ張り根性を、従来でもむき出しにしております。このCAテレビの関係等もそうであります。 広い意味で、そういう情報化関係も、みんなそういう各省のなわ張りで、研究というものがぶつかって、あれはもう当然二つのものを一つにするならば、古きたとえではありませんけれども、二で二を足せば五、六という力が発揮できるのに、きょうだいかきにせめぐがごとき、各省のなわ張りによって、そういう開発が阻害されておるというのが現実の姿であり、過去幾度か、そういう姿が、残念ながら見受けられたわけであります。したがって、そういうかきを取り除く努力を、大臣みずから、おやりにならなければならぬと思うし、当然、通産省と郵政省で話し合って、これらのいまお話のあったような問題についても、一元化して取り組むのが情報化に対処する政府として、一番正しいあり方ではないかと思うのでありますが、重ねて大臣の考え方をひとりお聞かせ願いたい。
○国務大臣(廣瀬正雄君) 森委員の御趣旨は、私も、よくわかるわけでございまして、そういう努力をいたしたつもりでございますけれども、なわ張り争いとか何とかというのでなくて、やっぱりおのおのの道があるんだから、それでベストを尽くしてみよう、そして、登り行く先は同じところだということで、絶えず連絡をとりながら、わが道を行きながら、相手の道もよく理解いたしまして、そうして相携えて進むという行き方もあろうかと思うのでございますが、しかし、森委員のおっしゃることもよくわかるわけでございますから、将来ひとつそういうことも考えつつ最大の効果をあげるように進んでまいりたい、このように考えております。
○森勝治君 大臣、この際、本家争いは慎むべきだと私は申し上げておきます。 そこで、次の問題に移りますが、アメリカでは、すでに、ジョンソン時代にCAテレビを含めて通信政策に対する教書ができております。ニクソンになりましても、それを受けて大統領特別諮問委員会等をもって、国の政策として、慎重に検討をしている模様であります。私どもは、大体アメリカの方法と申しますか、行き方を参考にしておるわが国といたしまして、この急速な情報化の技術革新に対応したところの通信政策や、時代に適応した施策の確立が必要だと思わるれわけでありますが、一体郵政省は、先ほども若干触れましたが、双方向通信、CAテレビに対しては、どういうお考えをお持ちなのか、この点、柏木さんにお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(柏木輝彦君) この問題は、たいへん重要な問題でございますし、また、ただいま国会に提案をいたしておりまするCATV法案との関係もあるわけでございます。ただし、このただいま法案として御審議願いますCATV法案は、映像、つまりテレビジョンの再放送、あるいはその自主放送ということだけに限ったものを、一応のこの業務の範囲と考えているわけでございますが、ただいま御指摘のように、そこからさらに進んだ同軸ケーブルの使用方法、つまり一口に言えば、双方向の通信と言われているわけでございますが、これもどういうような制度に考えるべきであるかということが次の問題になってくるわけでございます。 一口に双方向通信と言われておるわけでございますが、この中には、交換機を介しまして、あらゆる端末が相互に、あたかも電話が現在交換されるように、たとえば、テレビ電話式に、端末から端末にすべて交換されるような、交換型の設備というものも、これは技術的に可能なわけでございますが、これらの問題につきましても、あたかもこういうようなシステムが、間もなく実現するというような受け取り方をされている世間の方もあるわけでありまして、この双方向の問題につきまして、かなりいろいろの意見が出ているのも事実でございます。しかし、これらの問題もCCIS調査会の中での一応の検討の結果、これは、かなり技術的に、あるいは特に経済的な裏づけで、これが実用性があるということになるのは、相当将来のことであるということで、これらの問題につきましては、一応この問題はCCIS調査会では、まだ真剣にこれを検討する時期ではないという判断に傾いております。 したがいまして、それ以外の双方向通信というものは、一体どういうものであるかということの問題になるわけでございますが、この点につきましても、必ずしも、世間でいろいろ言われますところでは、これについての正確な御理解がいただけていないのではないかということで、ただいまCCIS調査会におきましては、いわゆる双方向通信の一体技術的な可能性と、それの裏づけになる経済的な条件というものと、また、実際のユーザー、特に農村あるいは大都市近郊のベッドタウン、多摩ニュータウンも、その一つになるわけでございますが、そういうもの、あるいは大都市の中でのCATVのユーザー、こういうものとどういうような条件で、このいろいろな考えられます双方向のシステムが定着する可能性があるかというようなところを、現在検討を続けております。 それによりまして、かなり双方向といっても内容が相当ありまして、さらにそれは、それぞれの住民のニーズというものに定着するタイプがいろいろあるということも、かなりはっきりしてまいりまして、それらの中で大都市近郊のベッドタウンのニーズに合うような幾つかのモデルを考えまして、これを先ほど大臣からお話がありました多摩ニュータウンの実際日常業務に使えるようなシステムとして、これを実験してみたいというところに現在至っているわけでございます。 —————————————
○委員長(杉山善太郎君) この際委員の異動について御報告いたします。 本日、木島則夫君が委員を辞任され、その補欠として高山恒雄君が選任されました。 —————————————
○森勝治君 以上は、昨年の電気通信法一部改正のときの附帯決議に関する質問で行なったところでありますが、いまのお答えにもありましたが、附帯決議されましてからすでに一年を経過いたしました。どうもやるごとく、やらざるごとしと言わざるを得ないのであります。特に、この情報関係につきましては、たとえばいまの柏木さんのお答えの中では、CCIS調査会等は、真剣に取り上げる時期ではないなどということばが、ぽんぽん飛び出してきているということになると、一体国会の決議などというものは、片や言いっぱなし、片や聞きっぱなしというように、ややもすれば、その場限りでおざなりになりがちであります。したがって、そういうことであってはならぬという、この考え方から、私は、冒頭に昨年の決議問題を持ち出して大臣の所見をただしたところであります。 ところが、いまのようなお答えでありますから、どうも一生懸命おやりになっているだろうと、善意に理解これつとめたいところでありますけれども、どうもやるか、やらぬか、情報基本法についてもいつごろなのか、さっぱりわからぬ、こういうような気がしてならぬわけであります。あながち、これは、私の邪推ならば、これは取り消しいたしますけれども、私はそういう印象を強く受けたのです。この際、この点について一体いつごろやるのか、どうする気なのか、大臣からひとつ重ねてお答えをいただきたい。
○国務大臣(廣瀬正雄君) 附帯決議を尊重いたしておりますことは決して間違いのないことでございますが、問題の内容と申しますか、事態がきわめて重大な問題を含んでおりますことが、多いわけでございまして、通信施設の問題にいたしましても、そう一朝一夕に新しい方向が見出されるわけでございませんし、また、情報処理基本法の制定にいたしましても、これは非常に広範にわたる内容を包蔵いたしておりますわけでございまして、情報産業の振興、あるいは情報技術の振興、さらにまた、プライバシーの問題、いろいろ各省にまたがっております問題でございますので、決して怠慢に付しておりますということではなくて、前向きで、一歩一歩前進は続けておりますつもりでございますけれども、御期待をなさっております森委員から申されますと、あるいは牛歩遅々として進まないというような誤解をお持ちかと思いますけれども、私どもとしては、御趣旨に従って、真剣にやっておりますつもりでございますが、なかなか問題が大きいだけに、そう簡単に結論が出ないわけでございますけれども、しかし、御趣旨はよくわかりますので、御鞭撻いただいた、その方向に向かって、今後ともたくましく前進を続けてまいりたい、こういうように考えておりますわけでございます。
○森勝治君 それでは拡充法の問題について質問したいと思います。 まず、電電公社にお伺いしたいのでありますが、御承知のように、この法律は十年間延長ということになっておりますが、電信電話公社事業というものは日進月歩、まさに、科学技術の最先端に立っておりますわけでありますから、そういう事業が、十年間という長期計画を掲げるというようなことは、公社の経営目標の、公社内部の目標として掲げるというならわかりますが、最近の目まぐるしい技術革新ということを考え合わせるときには、公社自体の第五次計画も、まだできていないもようでありますから、さらにまた、政府の長期計画の見直し等も、まだきまってない段階で、法律を十年間も延期するのは、どうも適当ではないような気がしてなりません。 そこで、お伺いするわけでありますが、通常、電電公社としては、加入電話の需要予測というものは、何によって立てておられるのか、この点まずお伺いをしたい。
○説明員(清水通隆君) お答え申し上げます。 過去におきまして、すでに、四次にわたりまして五カ年計画を立ててまいっておりますが、実は、その間に、いろいろと予測方法等の内容に変更を実は来たしております。少しかいつまんで、これを御説明申し上げますと、当初、特に第一次あるいは第二次のような時点におきましては、電話の需要というものにつきましては、大体、国民所得の伸びと密接な関係を持つであろうということで、予測を立てておったわけでございます。そして、ちょうど拡充法を制定していただきましたような時点におきましては、三十五年ごろでございますが、ちょうど二次計画を改定するというような時点におきましては、国民所得との関連におきまして、従来考えていた以上に、伸び率では、もっと早いスピードで、国民所得の伸び率よりも、もっと早いスピードで電話というものの需要が出てきそうだということで、修正をいたしたわけでございますが、その後におきましても、大体、国民所得との関連において、需要予測を立てておるわけでございますが、四十五年の八月に策定いたしました七ヵ年計画、この時点におきましては、国民所得の伸びよりも国民総生産、GNPの伸びとの関連を求めたほうがよさそうだということで、そういったGNPとの関連におきましての数字を求めたわけでございます。 ただ、ちょっと午前中にも申し上げたわけでございますが、当時そういった伸びというものの中の電話が、住宅用電話よりはむしろ事業所用の電話というものに焦点を合わした需要予測を立てておりましたために、かなり狂ってまいりましたので、GNPの伸びというようなものと、それから住宅用電話の伸びというようなもの、こういったふうなものとの関係を、詳細に予測を立てる式をつくったわけでございますが、これがかなり時系列的な要素が多いということもわかりまして、七ヵ年計画のときに修正したわけでございます。実は、五十三年以降の予測を立てる場合にあたりましても、そのような数式あるいは方法がいいかということで、かなり議論をいたしまして、その結果、いま私どもはGNPの伸びというものも考慮しながら、毎年ある程度コンスタントに発生してきそうな住宅用電話の伸びというものを考えまして、予測をしているわけでございます。 で、なお申し加えますが、これは七ヵ年計画の策定あるいは五十三年以降の予測を立てますときに、当然国のいろいろな計画がございます、そういったふうなものとの関係を、十分考慮しながら、たとえば七ヵ年計画におきましては、四十五年にできました新経済社会発展計画、あるいはそれより一年前にありました新全総、こういったふうなものを十分考慮しながら予測を立てたわけでございます。
○森勝治君 七ヵ年計画の御説明もありました。そこで経済企画庁にお尋ねをいたしますが、いま電電公社が七ヵ年計画を立てる場合に、新全国総合開発計画ですか、さらに新経済社会発展計画、こういうものを参考として電電公社が加入電話の需要予測を立てたと、こういう説明であります。そこで、経企庁にお伺いをしてみたいのは、いま申し上げた二つの計画の見通しというものはどうなっておるのか、その点お伺いをしたい。
○説明員(道正信彦君) ただいまの御質問でございますが、私のほうで担当しておりますのは、新経済社会発展計画でございます。ずいぶん情勢が、計画を策定いたしましたときと変わってまいっておるというようなことにかんがみまして、昨年の春でございますが、春以降いろいろの委員会を、経済審議会の中に発足させまして、検討を進めてまいっております。そのような委員会の結論が、ぼつぼつ出始めておりますし、若干まだ残っておるというようなことでございます。それと並行いたしまして、各省間で、今度は政策マターでございますけれども、やはり準備する必要があるというような見地で、各省の思想を統一するというような考え方におきまして、いろいろ個別の案件ではございますけれども、いろいろの検討会というものも設けまして、問題を煮詰めておるわけでございます。経済企画庁といたしましては、今度の新しい長期経済計画でございますが、四十七年、ことしの十二月を目途にいたしまして、すなわち、四十八年度の予算が、通常十二月に編成されるわけでございますが、そことタイミングを合わせる意味におきまして、十二月末を目途にいろいろ検討作業を進めておるわけでございます。そんなところであります。
○説明員(白井和徳君) 先生御指摘の新全国総合開発計画は、これは四十四年五月三十日に閣議決定になっておりまして、現在この計画に基づきまして国土の再編成を推進するというような状況にございます。このうち、まあ通信ネットワークにつきましては、これは、国土全体の利用の効率と、豊かな環境を創造するという基本的な立場に立ちまして、その施設の整備を促進するという形で、推進がされるというふうになっております。 ただいま御指摘になりました新全総の総点検につきましては、これは昨年の十二月に国土総合開発審議会におきまして、審議会の意見として出されたものでございまして、これは、新全総計画が、その後における環境問題の深刻化に対応しまして、より環境問題について明確な態度を打ち出す必要があるのじゃないか、その観点から、総点検いたしたいということで、現在、環境問題の側面から、いろいろな項目について、点検を行なっておるわけでございまして、この項目の中には、通信問題については、これは直接環境問題とかかわり合いがございませんので、点検の対象になっておりませんで、むしろ、これは新全国総合開発計画の基本的な趣旨に沿って推進されることが望ましい、こういうふうに考えて、おります。
○森勝治君 新全総の計画は、何年まで予測されておるのですか。
○説明員(白井和徳君) 一応、昭和六十年度を目途にしております。
○森勝治君 新開発計画は、何年までですか。
○説明員(道正信彦君) 現在の新経済社会発展計画は、四十五年から昭和五十年度を最終目途としております。
○森勝治君 それでは失敬でありますが、経済企画庁のお二人の課長に、担当の、そういう立場の皆さんにお伺いしたいのでありますが、五十三年から五十七年まで、どのくらいの、成長率の見通しをして、出しておられるのか、この点、それぞれの立場からお答えいただきたい。
○説明員(道正信彦君) 私どもの新しい長期経済計画の策定でございますが、内外、いろいろ経済情勢が、きわめて見通しが困難でございます。また、現在ございます新経済社会発展計画におけるGNPの伸び率は一応実質で一〇・六%というふうになっておりますが、四十五年度、四十六年度、四十七年度、かなり大きな差を示しておるわけでございます。 したがいまして、そういうようないろいろな情勢を、今後、十分に考え合わせながら、検討していきたいというふうに考えておるわけでございます。特にマクロモデルと申しますか、いろいろの算式をつくろうというような作業も、六月あるいは七月にかけまして、できてくるというようなことでございますのですが、現在のところ、この先行き十年ぐらい、どうなるかということにつきましては、やはりいろいろむずかしい問題がありまして、現在のところ何とも申すわけにはまいらぬのが実情ではなかろうか、というふうに考えております。
○説明員(白井和徳君) 具体的な電信電話の施設につきましては、新全総計画では、こまかい計量的な数値においてリジットに提案されておりません。これは定性的に、三十七万平方キロのわが国土が、全体の発展の可能性を、そのすみずみまで及ぼしていくという基本的な構想に立って、もろもろの施設を整備促進するということを、定性的に提案しているだけでございます。
○森勝治君 公社にお伺いいたしますが、先ほどのお答えですと、新全総や新経済社会発展計画等を参考にして云々というお答えでございましたが、いま、それぞれの担当課長からお伺いしたととろによりますと、五十三年から五十七年までの計画の見通しというのは、あまりさだかでないという、具体的なこまかい点については、まだ触れておらぬというお答えであります。 そこで、お伺いするのでありますが、公社の第六次計画というものは、それならば、どうやって策定をしたのか、その具体的な数字をひとつ示していただきたい。
○説明員(清水通隆君) ただいまお話のございました件につきましては、新全総の、昭和六十年というものの時点におきますフレームワークというのがあるわけでございまして、そういった状態におきまして、電信電話、あるいはもちろん、これはデータ通信、あるいは画像通信等を含んでいるのでございますが、そういった場合の、総合電気通信網というふうなものが、どのようにあるべきかというような内容につきまして、これは、もちろん抽象的でございますけれども、かなり詳しく記載されておるわけでございまして、そういった総合電気通信網の整備といいましょうか、そういったふうな努力目標あるいは国民の、国民経済社会の発展あるいは国民の福祉の増進、そういった面から、どうしてもそういった総合網のようなものの整備が必要であるということが強く主張されておるわけでございます。 実は、具体的に、しからば五十三年以降について、どのような行程を考えたかということでございますが、これは、いろいろと繰り返して申し上げておりますように、まず電話という面で考えてみますと、昭和四十六年、今日におきます日本の電話機の普及率というものは、人口百人当たり二二・一という数字でございまして、これはまだ世界では十三番というような非常に低いところにあるわけでございます。そして先ほどから申し上げておりますように、五十三年以降五十七年までの五年間で大体千三百万の新規需要があるであろうという予想を立てたわけでございますが、この千三百万の加入電話の増設をいたしました暁におきまして、五十七年で四千八百万という加入数になるわけでございますが、この状態において世界の先進諸国等と比べてみると、どうかというふうに考えますと、まだ実は今日のアメリカとあまり変わりのない状態である。すなわち、現在アメリカにおきましては、百世帯当たりで九十二ほどすでに電話が普及いたしておるわけでございますが、日本は昭和五十七年になりましてもまだ百世帯当たり九十五というふうなことで、大体アメリカの今日とそれほど違いのない状態にしかならないというふうなこと、こういった数字をひとつ考えてみましても、まだまだ電話に対します新規需要というものは、かなり旺盛なものがあろうということが想定できるわけでございます。 先般、御説明申し上げましたように、私どもはいろいろな予測方法を使っておりまして、当然GNPの伸びあるいは経済成長率というものとの関連は、もちろん十分考えたわけでございますけれども、何分住宅用電話というものが主になるわけでございまして、先ほど四千八百万と申し上げました五十七年末の姿におきまして、私どもは、住宅用電話として、大体三千三百万という数字を考えておるわけでございます。このように大体、今後伸びていきます電話というものの主体が、住宅用電話であるというふうなことからも、まず、われわれの考えておる予測の数字は間違いなかろうというふうに考えたわけでございます。 しからば、そのほかのことについては、どうかということでございますが、先ほども、新全総のときにちょっと申し上げましたように、今後のいろんな経済社会の発展等との関連におきまして、私どもは、いままで考えておりました電信電話以外に、かなり新しいサービスというものも普及させる必要がある。高度化されたサービスというものが必要であろう、また、データ通信あるいは画像通信——この画像通信という中に、いろいろと定義によっては、高速の模写電送、こういったふうなものを含めていいわけでございますが、そのような内容のもの等も考えてまいりますと、どうしても、総合電気通信網というふうな形成が、どうしても必要になるというふうに考えられるわけでございまして、それらに必要な工程等をいろいろと作業をいたしまして、積み上げました結果が、五十三年度以降五十七年度までの五年間で、大体、建設投資額は九兆円必要である、このような想定を立てたわけでございます。
○森勝治君 いまのお答えで、千三百万という数字が出てまいりましたが、それだけではどうも説得力に欠けるのではないか。私のほうでは、理解するのに乏しいのでありますので、もう少し具体的にお示しを願いたい。どうして千三百万という数字が出てきたのか、この点をもう少し詳しくお答えいただきたい。
○説明員(清水通隆君) 少し予測の式、これは口頭で申し上げにくいわけでございますが、いまの千三百万になります式は、どのような式を使ったかということについて申し上げたいと思いますが、五十二年末の数字が三千五百万ということでございまして、それから千三百万ふえていくということについて、どのような式かといいますと、実はこれは対数の式でございまして、ログと言っております。 こういった式を使って予測をいたしております。
○森勝治君 先ほどの説明の中で五十七年度末は百世帯当たり九十五加入というお答えでございましたが、逆算してそのときの人口、世帯数はどのくらいになるのかお伺いをいたします。
○説明員(清水通隆君) 五十七年末の日本の人口を一億一千九百万人、それから世帯数といたしまして三千五百万世帯、こういうふうに予測いたしております。
○森勝治君 さきにも私は申し上げたわけでありますが、経済情勢というものが一変してきた現在におきまして、しかも、十年間の技術革新のテンポは非常に急速であります。そういう中での見通しというものが、なかなか困難であることは当然であります。いわんや、この法律が時限立法なのでありますから、せめて五十二年まで五年間にとどめる、そういうことならば、わかりますけれども、いまでさえ、さだかでない将来の展望について、十年先のことを推しはかってやるというようなことが、いわゆるこの法律を十年間さらに延長するという、向こう十年間の展望についての説明の点も、私は不足のように見受けられるんでありまして、そういう点について、なぜ十年が必要なのかということについては、いまその説明をいただいてないわけであります。したがって、そういう点について、もう少しひとつ私の乏しい頭脳でもわかるようにお答えをいただきたい。
○説明員(米澤滋君) ただいま需要予測の点につきましては、時系列的ないろいろなやり方とか、あるいは外国の状況等を計画局長から御説明いたしましたが、五十二年度末におきまして、積滞が解消する時点というものが三千五百万、これは既存の電話も入れまして、加入電話全体が三千五百万というふうに考えているわけであります。最近需要の予測方法等につきましても相当いろいろ技術的に新しい手法が出ておりますので、私は、そう大きな狂いはないんじゃないかというふうに思っているわけでありますが、しからば、申し込んですぐつくという、いわゆる積滞ゼロの状態というものが、その後、日本の場合に、どうなるかということが問題になるわけであります。 それにつきまして、私もずっと、たとえば、アメリカのAT&T——電信電話会社のその後の状態等をずっと、どのくらいの架設がつながっているかというのを調べているわけでございますが、たとえばアメリカのAT&Tの場合には、約十七年前から積滞ゼロという状態になっております。そうして、その状態というものがずっと今日までつながっているわけでありますが、日本の場合に、この三千五百万になったあとで、やはり毎年の新規需要というものが出てくるわけであります。この三千五百万になったあとの新規需要というものは、これは確かに年によって、若干のミクロ的には、いろいろ変動が今後あるかもしれませんが、その主体が住宅電話というのになっていくわけでありまして、この五十三年度以降において、これがどれくらい伸びていくか。しからば、この伸び方というものが、これは地域的の問題も一つありますけれども、グロスとして、全体の量として考える場合に、一ぺん積滞がなくなった、この五十三年度以降におきまして、また積滞が起こるというようなことがあっては非常に困るわけでありまして、したがって、それについて先ほど計画局長か言いましたような時系列的な式をもって、あるいは外国の例等を横からまた調べてみると、次の五年間に大体千三百万くらい新しい需要が出てくるのではないか。この時点におきまして、現在のアメリカの時点になりますし、それからまた、百世帯当たりの電話の加入数というものが九五%になる、残りの五%というものは、私は、そう急に出てこないのではないかというふうに考えているわけであります。 したがって、この四千八百万になった以降といちょっと落ちてくるのではないか。したがって、この積滞がなくなった時点以降の五年間に対しましても、千三百万というようなマクロ的に見ると需要が出てくることから考えて十年間の延長をお願いしたい。 で、拡充法が電話に対してどのくらいの建設資金のパーセンテージを占めるかといいますと、大体三〇%以上を占めている。それから一方また、この五十三から五十七に対しまして全体の約二〇%を占めている。これらの額というものは、非常に大きな額でありまして、それにかわるような適当な方法というものがなかなか困難である。四十七年度の予算におきましては、たとえば政府保証のない公募債というようなものを認めていただいたわけでございますが、これも本年初めてスタートするわけでありまして、今後これを十分育てたいとは思っておりますが、しかし、何と言いましても、拡充法による資金の量が非常に多いわけであります。したがって、やはり電話の架設を急ぐという、積滞なき状態をやはり継続するということが大事なんでありまして、そういう国民の御要望に沿うために十年間の延長をお願いしたい、こういうことであります。
○森勝治君 柏木さんにお伺いしましょう、大臣お疲れの模様だから。積滞解消が五十二年末ということなんですから、その時点で、当然見直してしかるべきだと思うのです。何も十年なんて、総裁からせっかくお答があったが、私は、十年なんて、長期展望に立たんでも、よかろうと思うんですが、その点ひとつお答えを願いたい。
○政府委員(柏木輝彦君) 御承知のように、現在七カ年計画というものの考え方のワク組みの中では、昭和五十二年までに全国的に電話の需給が均衡するという一応の目標を持っているわけであります。私ども、その点をひとつ、この際の、法案を検討する際の手がかりにしたわけでありますが、さて、その五十二年度末での公社の資金的な姿が、どういうふうになるか。この中には、五十二年末までの拡充法適用に基づく加入者債等の累積減損額が相当部分含まれるわけでございます。これにつきまして、その後の加入者債等の償還額ということも当然考えなければならないわけでありますし、また、その後の需給の状態がどうなるか、それにつきましての公社の資金の動向がどうなるかということは、この際、当然見通しを立てなければならないというふうに考えていたわけであります。その考えに基づきまして、電信電話公社のほうとも、この法案を五年にするのが適当か、さらに十年延長するのが適当であるのか、五年でさらに十年延長するのが適当であるのか、五年で一応打ち切って、その際、さらに再検討するのが適当であるかということにつきまして、両者で、いろいろ検討を重ねたわけでございます。五十二年度以降の五ヵ年間、つまり第六次計画に相当する期間におきましては、これは一応の計画ということで承知しておりますが、九兆円の建設資金と二兆八千億円前後の債務償還の資金が要る。これに対しまして大体資金源として考えられるものは減価償却、その他の内部資金、これは昭和五十七年度におきましては、約五二%程度だったかと思いますが、これも今後の建設のテンポが、従来のような幅では伸びないといたしますと、減価償却の内部資金における比率というものも、これ以上伸びるということはあまり期待できないのではないか、という点もございます。 また、外部資金の中におきましての問題は、現在、大体加入者債が三割程度の比重を占めているわけでございますので、もしこの加入者債というものを、この五十二年度末におきまして全然廃止をするということになりますと、現在百四十万程度の積滞が出ておりますが、この同じような状態が——資金的な面からも、積滞の状態が、五十二年度以降において割合短期間に、そのような状態が出るのじゃないかという見通しに立ったわけでございます。したがいまして、一応、十年間という意向を計画の対象に考えました資金計画等を一応検討した結果、この際、十年延長を原案としてスタートするのが適当ではないかという見解に立ったわけでございます。
○森勝治君 それでは建設資金関係について若干お聞きしたいと思います。四十八年から五十二年までの建設資金はどれくらいになるのか、公社からお答えをいただきたい。
○説明員(清水通隆君) 七ヵ年計画といたしまして、策定した時点において、建設総投資額は八兆五千億ということにいたしておったわけでございます。その後すでに四十六年度が終わりまして、四十七年度の予算も確定したわけでございまして、この二年間を差し引きますと、四十八年以降六兆六千億円ということになったわけであります。これの細部につきまして現在いろいろと作業をいたしておりまして、この七ヵ年計画におきまして、四十八年度以降考えました五年分についての、現在ミクロ化の作業をいたしておりますが、この六兆六千億の数字は変わらないのじゃないかというふうに考えております。
○森勝治君 その六兆六千億のうち、電話だけの経費はどれくらいかかるのですか。
○説明員(清水通隆君) 電話等で申しますと、ちょっと加入電信等も含まれておりますが、これで五兆四千二百億円、ただいま申し上げました六兆六千億の八二%でございます。
○森勝治君 先ほどのお答えの中で、五十三年度以降は九兆億必要だというお答えがありましたね。この九兆円は全部電話にお使いになるのかどうか、この点を明らかにしていただきたい。
○説明員(清水通隆君) ただいまの九兆円の内訳を申し上げたいと思いますが、電話について考えてみますと、対象分が五兆九千億、六五%になるわけでございます。それからデータ通信で一兆五千億、一七%考えております。それ以外は新しいサービス等でございます。
○森勝治君 電話で五兆九千億ですね、そういうお話ですね。そんなにかかるものですか。
○説明員(清水通隆君) 私どもの積算をいたしていきますと、そのようなことになるわけでございます。
○森勝治君 そういたしますと、電話加入者から電話以外の金を取るということになりますね。
○説明員(清水通隆君) 債券という意味におきましての御質問だと思いますが、私どもの考えております加入者債券というのは、新しくおつけいたします電話の加入者に負担をしていただくということでございます。この電話の加入者に負担していただきました債券はすべて電話のほうに振り向ける、こういうように考えております。
○森勝治君 しかし、先ほどのお話だと、加入電信その他のお話もありましたけれども、そういうものが全部入るわけでしょう。ですから、厳密の意味における電気通信事業全般に振り向けていく場合、電話だけできっちりできますか、お約束できますか。ほかに流用しないとお約束できますか。
○説明員(清水通隆君) 少しこまかに数字を申し上げたほうがおわかりいただけるかと思いますので、申し上げるのでありますが、ただいまの電話に必要な五兆九千億と申し上げたわけでございますので、私どもはどのような資金計画を考えておるかと申し上げますと、まず内部資金といたしまして減価償却引き当て金を四兆六千億、それから債券の発行差損償却引き当て金を三千億ということで、内部資金といたしまして四兆九千億を考えております。それ以外に外部資金といたしまして三兆三千億必要になるわけでございますが、これを私どもは、加入者引き受け債券といたしまして一兆六千億、それから設備料といたしまして七千億、残りの一兆円不足いたしますが、これを財投等に期待いたしたい、このように考えておるわけでございます。したがいまして、私、加入電信と言いましたが、これは実はほんのわずかでございまして、大部分が加入電話の債券でございまして、この一兆六千億円は、いまの五兆九千億に全部使うというふうに申し上げたわけでございます。
○森勝治君 たとえ些少であっても、電話以外に金をお使いになるといういまお答えでしょう。そうなりますと、法律の精神と違ってくるような気がするのです。電話の充足ということ、これが法の精神ですからね。その辺のことはどういうことですか。したがって、電話の加入者からは金を取らないで、別途調達すべきだということになりますけれども、そういう方向でおやりになりますか。
○説明員(清水通隆君) 私、加入電信が含まれておると言いましたのは、非常に誤解を招いたかと思いますが、いままでの分類で、電話の中にちょっと入っておるもので、そう申し上げたわけでございますが、基本的には、加入電信はもちろん加入電信のために必要な資金としてこの債券を充当するわけでございます。それから、申しませんでしたが、データ通信等につきましては、これはあくまでデータ通信のお客さまから負担をしていただきまして、その分をデータ通信の投資に回すということでございます。 繰り返して申し上げますが、電話あるいは加入電信及びその他データ通信等も、それぞれ引き受けていただきました債券は、それぞれの部門に投資するということでございまして、決して電話でちょうだいいたしました債券をほかの部門に投資するということではございません。
○森勝治君 総裁、この点、総裁のほうから明快にお答えいただきたい。
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。 電話によりまして得ました債券収入というものは、これは電話の投資額に充当する、それからデータ通信によって得る債券収入はデータ通信に回す、画像通信のようなものに対しては画像通信に回す、そういうふうに明快に分けて投資するというつもりでございます。
○森勝治君 それでは、総合通信関係について若干お聞きしたいと思うのです。 総合通信網の建設ということが年次運営方策とか七カ年計画の中でも言われておりますが、この目的は一体何なのか、この点お答えいただきたい。
○説明員(清水通隆君) 先ほども、ちょっと触れたわけでございますけれども、今後の電気通信の分野という面で見ますと、まず通信量が非常に増高いたします。それと、ますますサービスが高度化、多様化するわけでございまして、こういったことが経済社会の発展、あるいは国民福祉の増進並びに、端的に申し上げまして、広く国民の要望になってまいるというふうに想定するわけでございます。このような非常に高度化されたサービスというものを、どのようにして処理をしていくか、対処するかということが、電電公社にとりまして非常にむずかしい今後の課題になるわけでございますが、もう少し簡単に言いまして、高度化されたサービスというものは何だというふうに考えてみますと、これは、従来電話というような面で、音声——人間と人間との通話というふうなものが主でございました間は、これらに必要な技術というものの範囲は、主として四キロヘルツというバンドの中で処理をすればいいというふうに言えるわけでございます。 しかしながら、今後の高度化されたサービスということになりますと、たとえば端的にテレビ電話のようなものを考えたり、あるいはデータ通信等を考えてみましても、おわかりいただけると思いますが、非常にスピードの早いものになってまいります。また、テレビになりますと、周波数バンドも、従来の四キロヘルツでは、とうていだめでございまして、一メガヘルツあるいは四メガヘルツというように、非常に周波数の範囲の広いものをじょうずに処理しなくてはいけないようになるということでございます。このように、従来の音声を主にいたしておりました電話というようなものに対します現在の通信網では、どうしてもこれに応じることができないということが、かなり明らかでございまして、そういった将来の高度化された通信網というものを、どのように形成していくかということでございます。 その具体的な方法といたしましては、どうしても、骨幹といたしまして、現在の電話交換機、クロスバー交換機等では、これに効率的に対処できないということから、電子交換機を導入いたしまして、まずその骨幹をつくる必要があろう、さらに電送路等につきましても、従来のままの技術でなくて、もっと高度化された、たとえばデータ通信にふさわしいような電送設備というふうなものも、考えなくてはいけないというふうにいたしまして、個々にいろいろと進めてまいるわけでございますけれども、もう少し終局的な姿を考えてみますと、現在の電話及びこれから発展してまいりますデータ通信あるいは画像通信、こういったふうなものを総合いたしまして、経済的かつ能率的に提供することが必要になろう、そのような状態になりましたときに、私どもは、これを総合通信網というふうに呼ぶのが妥当ではないかということでございまして、実は、この名前は総裁がおつけになった名前でございますけれども、そういうふうに考えておるわけでございます。 したがいまして、なぜ総合通信網が必要か、あるいはどういうメリットがあるかということを、もう少し端的に申し上げますと、今後の国民の要望に沿うためには、私どもはどうしても高度化されたサービスで対応しなくちゃいけない、それを経済的かつ効率的に対処するためには、そういった総合電気通信網の構成がぜひとも必要である。このように理解いたしております。
○森勝治君 お答えいただきましたが、それでは、その完成目途はいつごろで、また、それに要する費用はどのくらいかかるのかお答えいただきたい。
○説明員(清水通隆君) 総合電気通信網の完成ということは、実は私どもいつになるか、まだその辺予測を立てていないわけでございます。と申しますのは、現在考えておりますような十年程度では、大体こういった予測であろうということがかなり自信を持って言えるわけでございますが、それから先に、どのようなサービスがさらに追加されるということについては、今日まだ明確になっていないわけでございます。したがいまして、この七ヵ年計画及びそれに引き続きます五十三年以降の五年間におきましては、総合電気通信網を完成するということではなくて、むしろ総合電気通信網の骨格をつくる、このような理解をいたして計画を進めておるわけでございます。 そのために必要な経費といたしまして、七ヵ年計画におきましては、二千三百五十億円、それから引き続きます五十三年以降の五ヵ年間で一兆五百億円、こういった数字で計画を進めております。
○森勝治君 五十二年末までに電子交換機を四百局に入れる、こう言っておりますか、これは何のために入れるのですか。
○説明員(清水通隆君) ただいま申し上げましたように、総合通信網の骨格といたしまして、従来の四キロヘルツの電話交換網だけではどうしても不足だと思いますので、もう少し周波数の高い交換ができるような電子交換機がどうしても必要である。こういうふうに理解しておるわけでございます。
○森勝治君 クロスバーと電子交換機のメリットの違いはどこにあるんですか。
○説明員(三宅正男君) 技術的な問題でございますので——詳しいことは省略さしていただきますが、一番おわかりやすく申し上げますと、クロスバー交換機と電子交換機は、現在の電話サービスに対しましては、あまり機能的な違いはないと思います。ただ、現在の電話サービスにおきましても、非常に全国的に大きな回線網が広がっております。この回線網が災害あるいはその他の障害等で一部がやられました場合に、ほかを迂回してまいるというような形での信頼度の高い回線網に仕上げていく。そういったためには、それぞれの交換地点に電子交換機がなければできない。さらに、先ほど計画局長が申しましたような、新しいサービス類では、現在公社がやっております、すでに手をつけておりますようなサービスでは、クロスバー交換機でも不可能ではございませんが、非常にむしろ金がかかる。電子交換機でやったほうが安い。さらに将来考えておりますテレビ電話その他のサービスに至りましては、これは電子交換機でなければ不可能なサービスになってまいる。大体大ざっぱに申し上げますと、そういうような違いがあると存じます。 そのほか、大きさの問題で申しますと、大体、もちろん局の程度によって違いますが、現在よりも二分の一ないし三分の一ぐらいの局舎のスペースで、交換機が入るというようなこともございまして、いままで電話で計画をしてまいりまして、いろいろ局舎を準備してきておりますが、これに新しいサービス等が入りましても、電子交換機であれば十分間に合うというような場所がたくさんある。こういったような経済的なメリットもございます。
○森勝治君 それはどういう地域に入れるんですか、都会ですか、農村ですか。
○説明員(三宅正男君) 先ほど私、申し上げましたように、まず回線網の中心と申しますか、必要な交換点に入れてまいりますというようなことになりますと、大体、県庁所在地級以上の都市に、そういったようなものがまず必要だと存じます。そのほか、新しいサービスにも対応していくというようなことも考えますと、大都市並びにその周辺都市といったようなところにも入れていく必要があるというふうに考えております。
○森勝治君 費用の問題に若干、三宅さん触れられましたが、いままでのクロスバーとデックスとの建設費用はどのくらい違うんですか。
○説明員(三宅正男君) 現在、電子交換機は、まだ開発が済みましたと申しますか、動くものができたという段階でございますので、現在では、確かに電子交換機のほうが相当割り高になっております。ただ、これを大量生産いたしました時期のことを考えてみますと、交換機本体の価格だけでみましても、クロスバーの現在の交換機とほぼ同等になる、さらに先ほど申し上げました局舎等の問題、あるいはこれの建設工事、いわゆる据えつけ工事における工事費というようなものを考えますと、将来は電子交換機のほうがむしろ経済的になるというふうに、私どもは考えております。
○森勝治君 いまのお話を承っておりますと、この通信網というのは、都市サービスに集中をする、こういうふうに理解してよろしいですか。もし、そうだとすれば、大都市と地方との格差がますます広がってまいりますね。これは当然であります。それだと、どう見ても、この種のものがなければ住宅電話が解消できない。いわゆる住宅電話が引けないというしろものではなさそうなんですが、この点ひとつ明らかにしていただきたい。
○説明員(三宅正男君) 私申し上げましたのは、現在電電公社で開発をいたしました大局用の大型の交換機について申し上げました。現在、通信研究所のほうで、中小局用のもの、あるいは遠隔制御をいたしまして、電子交換機の制御装置だけはどこか中心にある、その周辺の局をこれで遠隔制御する、こういったような形の電子交換機を現在通信研究所で開発中でございます。こういったものが、第五次の五ヵ年計画で考えております時期の間には、開発を終わりまして、こういうものを、さらに地方都市等に導入していくというような考え方をいたしております。 また、先ほど申し上げましたように、回線網の信頼度を向上いたしますということは、これは全国都市あるいは地方農村等に限らず、全体的な回線網の信頼度を上げていくという上で、電子交換機を入れていくということが、将来、現在の二倍以上になります大きな回線網の、安定的なサービスをするという点から、非常に必要だというふうに私ども考えております。
○森勝治君 いま電話の積滞はどのくらいありますか。
○説明員(清水通隆君) 四十七年の姿では、前に御披露申し上げておりますように、二百二十六万ということでございますが、四十六年度末は二百五十八万だったと思います。
○森勝治君 大体二百六十万ですね。二百六十万も加入電話を充足しなければならぬという急務があるわけです。そのような段階で、いま申し上げたように、私どもの立場から言わせれば、この必要性の薄いものに費用をかけようとするきらいがあるのではないか、そんなに何も費用をかけ急ぐ必要はないのじゃないか。そういうことをするならば、二百六十万の積滞解消のほうに力を入れてしかるべきではないか。そうなれば、早く完全充足という姿が生れてくるではないか。こういうふうに考えるのでありますが、この点はどうですか。
○説明員(三宅正男君) 先生のお話のとおり、確かに現在多少、電子交換機が割高でございます。したがいまして、交換機にだけかけます費用ということになりますと、電子交換機を使えば、よけいな費用が要るということになるわけでございますが、ただ、回線網全体といたしまして、現在、私ども回線網の信頼性を上げますために、いろいろ災害対策、あるいは防災計画、その他いろいろな計画を進めております。あるいはそのほかにも予備ルートをつくる、あるいは他へ迂回中継ができるような機能を交換機に持たせる、いろいろな方策をやっておるわけでございますが、こういった回線網の信頼性向上ということに電子交換機が非常に大きく役立ってくる。こういった意味で全体的な投資額といたしましては決してむだなと申しますか、よけいな費用をかけるということにはならないというふうに考えております。
○森勝治君 その点は、それほど急がなくてもよいわけですから、完全充足のほうを急なものとしておやりになって、いまの、そういういまあなたが御説明になったような向きについては、若干おくらせる気持ちはないのですか。
○説明員(三宅正男君) 現在通信、特に電話の通信というものに対しまして、これが神経系統ということで、これが切れますことが、昔に比べまして、非常に皆さんに御迷惑をかけるというような事態が、不幸なことではございますが、ときどき起きております。こういったようなものが、さらに加入者がふえてまいりますと、ほんの一個所のちょっとした障害というものが、非常にたくさんの方に御迷惑をかけるということになりますので、回線網の信頼性向上ということにつきましては、完全充足ともちろん考え合わせながら、にらみ合わせながらやっていかなければならぬとは存じますけれども、私どもとしては非常に急ぐ仕事である、こういうふうに考えております。
○森勝治君 それでは次の問題に残念ながら移ります。 資金調達についてお伺いしたいのでありますが、加入債券と、今年度起債する事業債の性格の相違についてひとつお聞かせを願いたい。
○説明員(好本巧君) お答えいたします。 電電公社の発行しております電信電話債券は、御案内のように、この拡充法に基づきますところの加入者引き受け、あるいは受益者引き受けの債券がございます。そのほかに電電公社発足以来、政府保証されますところの公募債がございます。それから、昭和三十八年度から発行することに相なりましたところの、いわゆる縁故債がございます。それで、いま御指摘の昭和四十七年度予算におきまして、政府保証の公募債といたしましては二百億円、それから、縁故債と新しく政府保証のない公募債というものを合わせまして、一千二百八十億円の発行が予算上認められたわけでございます。これは、予算積算上からいいますと、その内訳は一千億の縁故債と、二百八十億の政府保証のない公募債というふうな内訳に相なっております。ただいま御質問の加入者電電債は、拡充法に規定してありますように、電話の加入者、あるいはその他の電気通信役務をお受けになる方が、受益者が、電話を新しく引かれるとき、あるいは加入電信あるいはデータ通信、そういったふうなものを新たにお引きになるときに、一定の債券を、一定の金額の債券をお引き受けいただくというものでございます。 ところが、いま御質問の、本年度新しく始めましたところの政府保証のない公募債といいますのは、公募債という点におきましては、従来の政府保証の公募債と全く同じかと思いますが、政府保証がないという点におきましては、一般の民間企業の公社債市場に売り出しますところの事業債に、非常に似たようなものだと思います。したがいまして、非常に、国債に、その性格が似ておりますところの、政府保証の公募債、これに対しまして、非常に、一般の民間会社等の発行しますところの事業債に非常によく似たところの政府保証のない公募債、こういうふうなことではないかというふうに考えております。
○森勝治君 郵政省に聞きたいのですが、今年度企業債を発行しようとした理由はどこからきたのですか。
○政府委員(柏木輝彦君) これも先ほど申し上げました、今後の公社の資金需要というものを長期的にながめてみましたときに、やはり従来の財政資金あるいは縁故債というものだけでこれを、加入者債を継続いたしますといたしましても、資金の面では十分な見通しは持ちにくい。いわゆる資金源の多様化と申しますが、過去におきましても、五ヵ年計画遂行の過程におきまして、そのときどきの事情によりまして、あるいは外債を発行し、あるいは縁故債を発行するというようなことでの、多様化の努力を続けてきたわけでございますが、この際、さらに新しい一つの事情債ということで、広く国民的な電話事業への理解と協力の道を広げていくということが、きわめて適切な方法ではないかということで、このような考え方を、これは昨年の暮れに近くなりまして、追加概計を検討しましたときに、この新しい債券項目について予算に追加をして御検討を願うという措置をとった次第でございます。
○森勝治君 公社にお伺いしますが、ことしの事業債の総額は幾らですか。
○説明員(好本巧君) お答えいたします。 先ほども申し上げましたように、本年度の予算におきまして、縁故債と政府保証のない公募債、いわゆる事業債でありますが、合わせまして一千二百八十億円が認められたわけでございますが、その内訳といたしましては、予算積算上は二百八十億円が事業債、一千億円が縁故債ということになっておりますけれども、今後、これから発行するわけでございまして、その発行条件等の関係もございますし、具体的に幾らになるかということは、まだ決定はしていないわけでございますが、まあおおむね事業債といたしましては初年度、最初のことでございますし、それにまた、ある程度のロットがなければ、ある程度の量がなければ、起債市場での問題もございますので、そういうところを勘案いたしますと、まあ大体私どもといたしましては、三、四百億程度になるのじゃなかろうかというふうに思っております。
○森勝治君 御承知のように、最近は、金融事情が緩和してきているわけですから、ちまたでは、金がだぶついているという表現で言われております。したがいまして、電電債の債券はプレミアムがついておりまして、市場性を持つに至っておることは御承知のとおりであります。そういうおりから、なぜ、拡充法を延長するのか。むしろ事業債で十分ではないかと思うのですが、この点お答えをいただきたい。
○説明員(好本巧君) お答えいたします。 今後どれだけの資金量が必要であるかということが問題だと思いますが、昭和四十七年度の予算におきましても、必要とするところの資金量は一兆一千九百億円をこえておるわけでございます。また、ただいま問題になっておりますところの七ヵ年計画におきましても、十兆一千億以上の七ヵ年で資金が必要でございますし、また、昭和五十三年度から五十七年度までは十一兆八千億の資金が必要でございます。こういう資金をどこから調達するかということでございますが、大体、昭和四十年代に入りましてから、毎年、大体内部資金と外部資金が五〇・五〇——半々というふうな状況が続いておりますし、先ほど来お話が出ておりますように、今後の五ヵ年間、あるいは十年間も、大体、毎年度における資金調達の源泉といたしましては、内部の留保によりますところの、減価償却等、いわゆる内部資金が約二分の一、それから外部のものが約二分の一でございまして、その中で大きなウエートを占めるものが、現在の拡充法に基づくところの加入者債、受益者引き受け債券でございます。 しかし、それ以外の、その加入者引き受け債券以外の債券によるもの、いわゆる財政投融資計画そのほか、そういう期待額が七ヵ年計画で一兆三千百十億円、それから五十三年度から五十七年度までの五ヵ年間で、二兆二千億ということが、ただいまの計画上の数字でございます。一兆三千億を上回るものを七ヵ年といいますと、大体年間二千億程度のものでございますし、五ヵ年間で二兆二千億と言いますと、年間で五千億に近いものでございます。こういうものを、政府保証のある公募債、それから政府保証のない、いわゆる事情債、こういうふうなものでまかなうわけでございます。 確かにただいま森委員の御指摘になりましたように、現在の金融の市況というものは、非常に以前と変わってきておりますし、相当金融も緩和になっております。しかしながら、こういう今後の長期にわたりまして、私どもいままで事情債というものを出したことがございませんので、こういうものを金融の長期的な期間の中でも、いろいろな山や谷があると思います。そういう中で、相当長期に安定した資金を計画いたしませんと、建設計画その他に非常に大きなそごを来たすということもございますので、そういうふうな慎重な配慮をいたしますと、年間で二千億から四千億、あるいは五千億というふうな数字のものを、こういった事業債のようなものに、寄りかかるということは、相当むつかしいのではないか。私どもとしては、精一ぱいの努力をして、そういった事業債その他のものに期待いたしまして、こういうふうな二兆二千億であるとか、あるいは一兆三千億というふうな計画をいたしたわけでございます。
○森勝治君 大蔵省の証券局でさえまだ数百億の市中消化ができるだろうと、こう言っておられる模様にもかかわらず、公社がこれから多額が資金の要る要ると言いながら、その市中消化ができると言われているのに、ことしも二百八十億程度しか出さないという、その理由は、どういうことですか。
○説明員(好本巧君) 先ほども申し上げましたように、今年度の予算案を編成する際に、いろいろ未確定な要素がたくさんございました。何せ、初めてのことでもございますし、そういったふうなことで、予算は二百八十対一千というふうにいたしましたけれども、ただいま先生の御指摘になりましたように、二百八十億にこだわらず、今後、実際に発行する際には、できる限りの努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○森勝治君 では、今年度は、二百八十億をはるかに上回るということですね。
○説明員(好本巧君) はるかに上回ることに相なりますかどうかわかりませんが、二百八十億にこだわることなく、現在の金融市況、市場、その他のいろいろな条件の前提の中で、できるだけの努力をしてまいりたいということでございます。
○森勝治君 その点明快にしていただきたいのですよ。二百八十億というふうに、もう明快におっしゃっているわけですから、それにこだわることがないというのは、第二次、第三次ですね、公債を発行する意図があるということを、きょうこの公式委員会で、明快に公社側が発表したと、こういうふうに理解していいんですね。
○説明員(好本巧君) 先ほども申し上げましたように、予算上は一応二百八十億という数字がございますが、でき得るならば三、四百億程度はやりたいというふうに考えております。
○森勝治君 それは、予算上はそうであっても、公債を消化できるなら、ぼんぼん出してよろしいということですね。公社の運営はそういうことでやっていらっしゃるわけですか、ほかのことも。
○説明員(好本巧君) 予算上おきめになったことにつきましては、予算制度の流用その他の拘束の内においてしか、そういうことはできないと思いますが、今回の四十七年度の予算におきましては、冒頭にも申し上げましたように、四十七年度の電信電話債券の発行限度額というのが、予算総則でお認めになったわけでございますが、その中には、縁故債と政府保証のない公募債——事業債、これを合わせまして一千二百八十億円というふうなワクで限度額を設定していただいたわけでございますので、しかしながら、積算は二百八十対一千でございますので、それをこの数字は、全くこだわることなく、幾らでも伸び縮みできるということでもないと思いますけれども、大体、縁故債と事業債というものは、相互補完の立場に立つべきであるというたてまえ上、両方足したものが限度額になっておりますので、その間の、年度内の発行の際における、いろいろな条件の環境のもとでは、若干の融通ということは許されておるというふうに解釈をしております。
○森勝治君 そうすると、こういうことですか。どうも私は血のめぐりが悪いものですから、あなたのことばをすなおに、そしゃくできないのでありますが、ワクが千二百八十億であるから、とりあえず二百八十億出しておこうと、債券を様子を見てこの企業限度まで放出していこうと、こういうことですね。
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。 先般四十七年度予算をきめていただきましたときに、建設勘定として一兆五十億円ということになっております。それに対する資金の裏づけといたしまして、加入電電債それから特別債ということになっておるわけでありまして、この特別債の額が千二百八十億円というふうになっております。それから政府保証債が二百億円、こういうふうになっております。この千二百八十億円の中で、縁故債とそれからただいま御質問ございました政府保証なき公募債とをどの程度の割合にするかという、中の内訳の話になってまいるわけでございますが、それに対しましては、大体少なくとも三、四百億円は政府保証なき公募債いわゆる事業債を充てたいというふうに考えておるわけであります。
○森勝治君 局長、先ほど経済界は山あり谷ありというお話がありました。なるほどそのとおりだと思うのであります。しかし、これから五十三年以降電話を千三百万加入、つけようということでしょう、そういうことですね。そうなりますと、どうもこの二百八十億円というもののワクはもらっておりながら、はたして消化できるだろうかどうかという、公社の事業債に対する及び腰が、はしなくもここで姿を見せたような気がするんです。もしそうだとしたら、そういう不安の中で、いわんや十年先に千三百万加入が消化できるだろうかどうかという懸念が生まれてきたわけですが、この点はどうですか。
○説明員(好本巧君) ちょっと御説明がへたなもので、不十分だったと思いますが、私が申し上げましたのは、将来、山や谷もありますが、できるだけの努力をいたしたいと、できるだけの努力を見積もったところが、事業債を中心とするところの金額が、七カ年間で一兆三千百十億円、五十三年度から五十七年度までが二兆二千億円と、こういうところは相当努力をした上の数字であろうと思います、ということを申し上げたわけでございます。先ほど総裁が申しましたように、四十七年度におきましても、予算の積算にこだわらずに、三、四百億はぜひやりたいと、今後ともできるだけの努力をしてまいりたいということでございます。
○森勝治君 縁故債はどうしますか。
○説明員(好本巧君) お答えいたします。 縁故債は、昭和三十八年度以降毎年発行させていただいておりますが、四十六年度までの、現在までのすべての総発行額を見ますと、金融機関等が六〇%以上を引き受けております。それから公社の共済組合等が二三%——二〇%以上を引き受けておりまして、関連のメーカーでありますとか、工事会社、そういうふうなところにおきましては、一五、六%というふうな数字でございますが、私どもは、先ほど御指摘がございましたように、事業債といいますか、政府保証のない公募債というものを、今後大いに努力をいたしましてふやしていくわけでございます。 しかし、先ほど郵政省のほうからお話がありましたように、膨大な資金所要量に対しまして、その調達の源泉というものを、できるだけ多様化する、政府保証のある公募債、政府保証のない事業債、それから縁故債等々、幾つもの源泉が必要であろうかと思います。それぞれの源泉を、それぞれ、今後ますます太らしていくということに、努力すべきであるというふうに考えております。したがいまして、縁故債につきましても、将来とも事業債とお互いに補完関係にもございますけれども、縁故債のほうも、もちろんこれをやめるというのではなくて、今後とも、これの増大を、増加を事業債と、ともどもはかっていきたいというふうに考えております。
○森勝治君 公社の拡充計画によって、メーカーは太ってきているわけですから、これは協力させるのが当然ではないですか。いま、減らすことは、なしなんていうことば、非常に消極的な発言をいただきましたが、これは、前向きのお答えとは違うと私は思うのです。したがって、もう少しそれらの関係メーカー等についてどうするか、ここで明快にお答えいただきたい。
○説明員(好本巧君) お答えいたします。 縁故債につきましては、今後とも事業債と補完関係にありますけれども、お互いに伸ばしていきたいというふうに申し上げたわけでございます。ただ、補完関係にありますと言いましたのは、金融機関の引き受けというものは、相当大きなシェアを占めておりますので、将来の事業債というものが、金融機関に大きく引き受けさせられるということになりますと、それとの競合関係も起こるということでございますけれども、私どもの気持ちといたしましては、縁故債も将来ともふやしていきたいというふうに考えております。ただ、関連メーカー等でございますが、縁故債の引き受け先を、冒頭に御説明いたしましたように、金融機関、共済組合等、こういうものも——共済組合等も一種の機関投資家でございまして、金融機関ももちろんそういう意味がございます。ただ関連メーカーといいますと、製造業界あるいは建設工事業界でございますので、若干、金融機関投資家というものとは性格を異にしておりますので、それにはおのずから——機関投資家と比べますと、おのずから限界があるんじゃないかというふうに考えております。
○森勝治君 この公社の計画に対して、通信機メーカー、あるいはまた、電線メーカー、あるいは通信建設会社等の影響率は相当高いわけであります。たとえば、通信機材メーカーは五二%の影響率でありますから、これは相当高い、こう理解します。したがって、国民に加入債をお願い、頼む前には、当然この利益度合いの多い企業に対して建設資金の負担を——これは、負担でも、事業債、縁故債等いろいろありますから、そういうものを義務化して、責任を負わせる方向に持っていったほうが、公社のそういう資金調達等については非常にやりやすいと思うんですが、この点はどうですか。
○説明員(好本巧君) お答えいたします。 昭和三十八年度以来、毎年縁故債を発行しておりますが、毎年関連メーカー等にも引き受けをいただいておるわけでございますが、しかし、先ほど申し上げましたように、今後ともいろいろお願いはするつもりでございますけれども、他の機関投資家であるとか、金融機関というようなものに比べますと、やはり流動資産を長期の債券を持つことによって固定化するという、製造業界あるいは建設工事業界の経営上の問題もあろうかと思いますので、おのずから限界があると、よその機関投資家と比べれば、若干そういう事情がございますので、やはり今後とも御協力を願うわけでございますけれども、あまり過大なことは問題があろうかということを申し上げたわけでございます。
○森勝治君 拡充法によって一般電話加入者は、債券を引き受けることを義務づけられているわけです。これは御存じのとおり。しかし、片や専用線に至っては、債券引き受けを強制をしていない。おそらく公社は、その強制しない理由の一つとして、公衆電気通信法第五十六条によって、通信回線にゆとりがあるときだけ認めるのだから、強制していない、こういうふうにまあおっしゃるだろうけれども、防衛庁はじめ大企業、これらのものに、どの程度専用回線を提供しておるのか。むしろ、私どもに言わしむるならば、大資本、こういういわゆる大口関係の利便こそ、すみやかにはかるがことあっても——本来、国民が生活の用に供する住宅電話の充足率が、依然として難渋を来たしているところを見るならば、どうも私らは、そういう大企業依存の公社の運営形態ではないかと邪推をせざるを得ないのでありますから、その辺ひとつ明快にお答えをいただきたい。
○説明員(遠藤正介君) お答えいたします。 専用線につきましては、いま先生御指摘のように、回線部分につきましては債券を持っていただいておりませんけれども、端末部分につきましては、現在の拡充法によりましてその金額どおり債券を持っていただいております。問題は、回線部分についていただいておらない理由でございますが、これもいま先生御指摘のように、公衆法五十六条というものがございまして、この規定によって、現在の専用契約の性質というものと、加入電話契約の性質というものが、基本的に違うたてまえになっております。また、専用線につきましては、必ずしも大企業だけじゃなく、いわゆる市内専用の短いものにつきましては、相当いわゆる中小企業のようなものにも御利用をいただいておるわけでございます。 いずれにいたしましても、この専用線につきましては、回線部分については債券をいただかない、端末部分だけいただいておる。で、これは、専用線と同じような性格を持っております特定通信回線につきましても同じでございます。その点は御指摘のとおりであろうかと思うのでありますが、この問題は、たてまえは、そういうぐあいになっておる現在の法体系上、私はやむを得ないことであろうかと思いますが、やがてある時期が来まして、基本的にこの問題を見直す場合には、一つの問題点であることは間違いないことであると思っております。
○森勝治君 この専用線は非常に低廉でありますね。しかも私が先ほど言ったように、回線にゆとりのある場合は、ということがあるわけですから、五十六条で明快になっておるわけですから、一般国民の需要が旺盛になってきた場合は、当然これは取り上げるということですね。
○説明員(遠藤正介君) たてまえ上は、確かにそういうぐあいになっております。しかしながら、現在このたてまえと申します、その余裕があるという意味は、全国的な意味ではなくて、それぞれの局舎、局所ごとに考えております。したがいまして、実情を申し上げますと、この専用線はほとんど都会地に多いものでございますから、現在のところ回線その他で余裕がないということはございません。したがいまして、こういったようなことを、契約を解除する、そういったような理由で解除するという事情はいままではございません。
○森勝治君 しかし、あれじゃないですか、実際は取り上げない、どのように需要が旺盛になっても、そのまま据え置くということだと、それは、法律に明快に明記されているわけですから、いまのお答えは、どうもおかしいと言わざるを得ないのです。そうでしょう。積滞がいま二百六十万ですね、も、あると言われておりながら、こうした大企業の優先で、しかも、この料金は安く、長い間提供して、しかも、債券もとらない、これでは全く理にかなうものではない。私は、ちょっとこの前触れましたが、これでは公社というものは、国民のほうに向いているのではなくして、大企業優先の業務を依然として行なっている、こう言われても弁解のしようがないのじゃないですか。局長、どうですか。
○説明員(遠藤正介君) いまの回線部分につきましての、債券の点につきましては、若干問題がありながらも、先生御指摘のとおりの、法律上の規定に基づいていただいておらないわけではございますが、端末の債券をいただいておるというケースは、これは、電話に比較いたしますと、必ずしもこれはバランス論で申しますと、そちらのほうが安いというぐあいにはいかないと思うんでございます、それから従量制の通信料に比べまして、使っても使わないでも、一定の料金をいただいておりますし、その点も使い方にも関係いたしますが、必ずしも一がいに専用線が安いということは言えないと思うんです。また、昨年の十月に、いわゆる従来の市外専用線の料金を改定いたしまして、その結果整合されまして、その点は幾らか違ってきたかと思います。ただ御指摘のように、たてまえをきびしくいたしますと、一般契約をいたしました専用契約を解除するということも論理的にはあるかと思うのでございますけれども、実際は、そういうことで御迷惑をおかけしないような形で従来やってきております。したがって、昔と違って、専用線の数が少なくない状態では、そろそろ見直しの時期かと思いますけれども、現在までのたてまえでは、必ずしもそういう極端なアンバランスはないかと思っております。
○森勝治君 いまの点、局長、ことばを返すようですが、使っても、使わぬでもというお答えがありましたが、そもそも会社、工場、事業場なるものは、利潤を追求するを目的とするものでしょう。したがって、不要の専用線をあけておくというようなことはあれでしょう、効率的なことからいっても、経済的な見地からいっても、そういうことは全く常識的にあり得ないでしょう。ですから、そのおことばは即刻あなたにお返しをいたします。 そこで、申し上げたいんでありますが、四十七年度の予算でも二万三千回線も公社が建設する、こういうことになっていますね、予算上。この専用線についても、債券を当然これはもう買わす、料金も、割り安をやめて、一般電話の架設促進に役立てる、これが当然の姿ではないですか。幾多の問題をはらみながらも、債券等は、まだ負担させないというおことばがあるならば、これらの専用線については、担当の局長としても、非常に疑問をお持ちのところであろうから、この際ここで勇断を振われたらどうです。
○説明員(遠藤正介君) いまのおことばでございますけれども、専用線と申しますのは、御存じのように、いろいろ規制がございまして、だれでも、かってに専用線で結ぶというわけにはまいりません。いわゆる共同専用につきましても、きびしい基準がございますし、また、これを一番多く使っておられますのは、報道関係ですとか、そういう方が非常に多いわけでございます。したがいまして、そういうものの需要も考えながら、私どもとしては、全体の加入電話の需要も見る、また、こういう需要に対しても、いささかでも満たしていく、こういう二本立てでいくべきではなかろうかと思いまして、片方だけに、あれするというつもりは、私どもとしては、現在持っておらないわけでございます。
○森勝治君 経理局長にお伺いしたいんでありますが、公社が、現在発行している債券の種類、あるいは利率、発行の条件、あるいはまた償還の期限等をひとつ明らかにしていただきたいと思います。
○説明員(好本巧君) お答えいたします。 現在、公社が発行いたしておりますところの電信電話債券は、先ほど申し上げましたように、加入者債券、加入者及び受益者引き受け債券でございます。それから、政府保証の公募債がございます。それからいわゆる縁故債、現在、公募特別債と言っておりますが、縁故債がございます。縁故債の中には、先ほどもお話が出ましたけれども、共済組合の引き受けのものと、その他のもの、いわゆる金融機関、あるいは関連業界引き受けのものとございまして、これは発行条件が異なっておりますので、発行条件別に言いますと、加入者債券と政府保証債公募債と、それから共済組合引き受けの縁故債と、その他の縁故債とこういう四種類というふうに、現在発行しているものは、四種類といっていいのではないかというふうに考えられます。 次に、発行条件でございますが、加入者債券は、利付債で表面利率が年七・二%、七分二厘でございます。発行価格は、百円につき百円でございます。それから、償還期限が十年、したがいまして、応募者利回りは年七分二厘ということに相なっております。 それから、割引債がございますが、加入者債券の中には、利付債と割引債がございますが、割引債は、御案内のように、発行価格百円につき五十円でございまして、償還期限は十年でございます。五十円でお引き受けになったものを、十年後に百円でお返しするというものでございますから、これを年の複利計算にいたしますと、年率応募者利回りは七・一八八%になるわけでございます。 それから、政府保証の公募債、これは表面利率が七%でございまして、発行価格は百円につきまして九十九円七十五銭、償還期限は七年でございます。これは応募者利回りは七・〇五三%になります。 それから、非公募特別債でございます縁故債でございますが、共済組合の引き受ける縁故債といいますのは、政府保証公募債と同じ条件でございますので、表面利率七%、売り出し価格は九十九円七十五銭、償還期限が七年、応募者利回りば七・ ○五三%でございます。 それからただいま申し上げました政府保証債と共済組合向けの非公募特別縁故債、この二者は、今年の四月一日から発行するものにつきまして、条件が若干変更になったものでありまして、新しい条件はただいま申し述べましたようなものでございます。それから、残りますところの金融機関であるとか、いわゆる関連業界に引き受けさせるものにつきましては、四十七年度になりまして、まだ発行いたしておりませんで、いままで、この三月までに発行いたしましたものにつきましては、表面利率が七・三%、発行価格は百円につきまして九十八円九十銭、償還期限は七年でございまして、したがいまして応募者利回りは七・五四〇%ということになっておりますが、これは共済組合向けの縁故債あるいは政保債のように、今年度発行のものは、この発行条件の改定がいま検討されておりまして、まだ未定でございます。 以上でございます。
○森勝治君 加入者債の条件が、国債や、政府保証債よりも悪くなっているのは、どういう、ことなのでしょう。少なくとも、政府保証債よりも条件をよくしなければならぬと思うのですが、この点お答えをいただきたい。
○説明員(好本巧君) 国債は四十七年四月現在におきまして、表面利率七%でございまして、発行価格は九十九円八十銭でございます。償還期限は十年でございますけれども、したがいまして、応募者利回りは七・〇三四%でございます。それから、政府保証債は先ほど申し上げましたように、表面利率は七%、応募者利回りは七・〇五三%でございまして、いずれも加入者債より若干低く、悪くなっております。
○森勝治君 ですが、片や七年でしょう。加入者債は十年でしょう。
○説明員(好本巧君) 御指摘のように、政保債は償還期限七年でございます。国債は十年でございますが、国債と比べますと、十年の償還期限、いずれも十年でございますが、加入者債の場合は七・二%でありますが、国債のほうは七・〇三四%でございますので、若干加入者債のほうが利回りはよろしいということでございます。政府保証債のほうにつきましては、七年の償還期限でございますから、償還期限を比べますと、加入者債のほうが長いということは言えると思います。しかし、応募者利回りを年率にいたしますと、政府保証債は七・〇五三%でございまして、加入者債は七・二%でございますので、若干加入者債のほうがいい条件であるということも言えるのではなかろうかと思います。
○森勝治君 それでは、加入者債の市場価格はいま幾らですか。
○説明員(好本巧君) 加入者債の市場価格は、全部いろいろ銘柄によって若干のでこぼこはございますが、大体百円の額面のものが百二円あるいは百三円というふうにしておりますので、いわゆるこの債券を買った方の利回り、いわゆる実勢利回りといたしましては、六・九%をすでに割っておるということでございます。
○森勝治君 国債あるいはまた、政府保証債との市場価格の比較を教えてください。
○説明員(好本巧君) ちょっといま手元に正確な数字がございませんが、おおむね六・九%、六・八といいますか、六・九以下というふうなところで持ち合っているのじゃないかと思います。
○森勝治君 利回りではなくて、市場価格を聞いているんですよ。
○説明員(好本巧君) ただいまちょっと手元に数字がございませんので、おそらく百一円程度ではなかろうかと思いますけれども、ただいま直ちに調べまして御報告いたします。
○森勝治君 それはすべての点について、国債、政府保証債よりも上回っているというお話でしたから、市場価格も、さぞ上回っているだろうと私は思うのです。しかし、お答えありませんから、後ほどお伺いすることにして、次の問題に移りたいと思うのでありますが、縁故債について聞きたいのですが、縁故債は長期低利ですか、そういうふうに私はやっていくのが普通ではないか、いわゆる公社に依存をしておるところに押しつけるわけでありますが、押しつけるといっては語弊がありますが、負担をしてもらうわけですから、当然そうあってよいのじゃないですか、そのほうが、公社の立場から考えれば、効率的運営がなされるということになりますけれども、どうでしょう。
○説明員(好本巧君) 縁故債でございますが、縁故債もいろいろな種類のものがあろうかと思いますが、一般論から言いますと、事業債は御案内のように、これを証券会社を通じまして、一般の市中の市場に売り出すわけでございます。したがいまして、これには、日本銀行の担保にも相なるわけでございます。担保の資格を持っているわけでございます。 縁故債の場合は、そういう一般の証券会社を通じまして、広くいわゆる経済原則によりましてそれを売り出すというのではございませんで、発行者の起債者側と、特に特別な関係のあるものに対しまして、その引き受けを依頼する、それを受けるというような関係でございますので、債券を引き受ける引き受け者の立場から申しますと、日本銀行の適格担保も、資格も持っておりませんし、自由にこれを取引市場化して売買するというものと、若干趣を異にしておりますので、引き受け者のほうから言いますと、事業債と比べますと、一公社の立場から考えれば、効率的運営がなされるということになりますけれども、どうでしょう。ちゅうちょする、しかし、そこに一つのいわゆる縁故という関係がございますので、そこを何とか引き受けていただくというふうなものが、縁故債の一番一般的な、ポピュラーな形ではないかと思います。したがいまして、いままでいろいろ例外はあると思いますけれども、一般的には、縁故債の発行条件といいますと、発行者にとって不利である。要するに、金利は、表面利率も公募債よりも、縁故債のほうが高いという例が、一般的ではないかと思います。
○森勝治君 銀行でも、歩積みということばがあるでしょう。縁故債は無関係の向きに引き受けてもらうわけではないんですから、あうんの呼吸、うむ相通ずる中できめるわけですから、公社の事業とともに伸び行く事業に、強引に特にお願いするわけですから、これは、公社の効率的運営をされるならば、これは、当然長期、低利でよかろうと、私は思うのです。 なるほど言われるように、そういう日銀等の保証は、あるいはないかもしれないが、公社といえども国家事業ですから、公社の発行する債券は、市場価値は非常に高いわけですから、いわゆる信用の度合いが非常に厚いものですから、したがって、そういう公社と切っても切れない会社、事業場については、公社が伸びれば、彼らもまた、伸びるという経済の原則からいたしましても、これは当然半永久的というか、長期しかも低利で運用されてしかるべきものと、私は思うのです。ですから、この点は、ぜひとも皆さんで検討していただきたい。もちろん、これは債券などを押しつけられれば相手方はいやにきまっています。喜んでなんてあまりないでしょう。しかし、なくても、それは、いままでうむ相通ずる中で相互理解に立ってやってきたわけですから、当然相手方を説得し、理解をさせることによって、これができると思うので、そういう方法を検討してみませんか、どうでしょうか。
○説明員(好本巧君) お答えいたします。先ほど申し上げましたのは一般論を申し上げたわけでございまして、あくまで縁故債はいま御指摘のように、発行者と引き受け者が相対で、それぞれの縁故に基づきまして、ネゴシエーションをするわけでございますので、創意くふう、あるいはそういったいろいろな発行者側の知恵によりまして、いろいろと変化、流動するものであろうと思われますので、今後とも、十分、ただいまの御趣旨を体しまして検討、努力をしてみたいと思います。
○森勝治君 郵政省にお伺いをしたいのですが、昭和三十五年にこの拡充法が制定されました際に、当逓信委員会では、全会一致で、所要資金については、財政資金の増額につとめろという決議を出しております。しかし、いままでの、この資金の調達の実績を見ますと、三十八年から四十七年までの建設投資額の財投額はわずかに三%、この程度であります。当時、決議にうたっておりますように、財投資金の確保につとめ、さらにこれが事業に投入されているならば、積滞解消というものは、すでにもう実現をしている。したがって、この拡充法の必要は、今後十年間なかったであろう、こう私は推測をするのです。したがって、資金調達の実績を示していただきたい。
○国務大臣(廣瀬正雄君) 資金調達の実績の具体的な数字につきましては、後刻、政府委員から説明をいたさせますが、私からは、財投の問題が出ましたから、根本的な考え方について申し上げたいと思うんでございます。 おっしゃられますように、拡充法、これは、まさに暫定措置と申しますか、時限法でありますわけでございますから、なるべく早くやめることが妥当だと、私も考えておりますわけでございます。しかし、先刻来お答え申し上げておりますように、現状におきましては、この加入者債券というのは、建設資金の三割も占めておりますわけでございます。しかも、その建設資金そのものが、当分は、きわめて多額を必要とするというような状態でございますので、他の財源をもっていたしましては、どうしても、かえがたいという実情にありますわけでございます。 そういうような実情でございますから、したがって、いま御指摘のように、財投資金、これを確保するということは、私どもの努力の方向でなくちゃならぬわけでございますけれども、幸いに、昭和四十七年度は、前年度に比べますと、百億、十割ふえまして、二百億になっておりますけれども、この金額も必ずしも全体の建設資金におきましては、大きな比率ではないわけでございまして、まことにお恥ずかしく思っておるわけでございますが、まあ財投の資金にいたしましても、おのずから限度がございますし、また、他の社会資本、ことに、日本におきましては、そういう面が非常に貧弱でありますので、そういう方面への使用というようなことも必要でありますので、全体の財投資金のうちにおきまして、均衡、調和を保つというようなことで、なかなか財投の確保につきましては、毎予算編成のつど、努力はいたしておりますわけでございますけれども、思うようにまいらないわけでございまして、現在のような実情になっておりますわけでございます、 幸いに、今回は、新たに建設資金の多様化という見地から、電電公社は成長産業といたしまして、かなり強固な基盤を持っておるということで、事業債の割り当てももらうことになったわけでございますから、先刻から森委員御指摘のように、将来は、政府保証のない公募債、いわゆる事業債、この事業債の確保に、かなり大きな重点を注いで努力してまいらなくちゃならぬと思っておりますけれども、ただいまお話しのように、財投がまた、きわめて貴重な原資でありますことは、当然でありますので、私どもといたしましては、この財投資金の確保ということについては、今後も十分努力してまいりたいと思います。 わずかではございますけれども、本年度は、昨年度に比べますと、倍額になったということだけは御承知おき願いたいと思います。金額から申しますと、きわめて少ないわけでございますけれども、そういうような方向で、将来努力を重ねていくことがきわめて必要であるということは御指摘のとおりであると思いますので、さよう考えておるわけでございます。
○森勝治君 過去、一番多いときでも、四十一年に三百三十六億、少ないときは四十四年で百億。しかもその内容を見ますと、財政投融資という本来の性格のものは皆無にひとしい。したがって、政府は、ほとんど責任を持ってこなかったと、こう言えるわけです。財投の期待額は、四十六年から五十二年にかけて、先ほどの説明で、一兆三千百十億円、五十三年から五十七年まで二兆二千億円、こういう説明がされたように聞いていますが、これらの中身も、いま大臣は、事業債をふやす方向だとは、おっしゃっておりますが、依然として従来の方針を踏襲されるのか、それとも、いま、いみじくもおっしゃった事業債等を一部拡大をして、国民の期待にこたえていこうとされるのか、この点お伺いをしておきたい。
○国務大臣(廣瀬正雄君) 事業債については、将来希望を持つべきだと思うんでございまして、本年度の予算におきましても、先刻から御説明申し上げておりますように、一応、予算の面におきましては、二百八十億というように考えておりますけれども、さらに大蔵省と発行金額、あるいは条件等を十分折衝いたしまして、三百億か四百億は事業債で確保したい、こういう努力をいたしたいと思っておるわけでございますが、なお、財投につきましては、先刻申し上げましたとおり、確得の努力の目標といたしまして、将来とも大いにつとめてまいらなくちゃならない、こういうように考えておるわけでございます。
○森勝治君 従来もそうであったが、将来も政府が責任を持たないような気がしてならぬわけです。まことに、大臣に失敬でありますが、そこで、失敬のついでに、もう少し失敬な質問をするわけですが、一体、この責任を持つか、持たないかという問題を、どう考えておられるのか。責任ある政府としては、責任のあるあり方が、しかるべきだと思うわけであります。したがって、それならば、責任を持つというならば、具体的な方針はいかにあるべきか、この点についてお伺いをしておきます。
○国務大臣(廣瀬正雄君) 財政につきましては、先刻申し上げましたように、国全体の計画といたしまして、社会資本等にも投入するという面もございますので、全体の調和をはからなくちゃならないというようなことも、政府といたしましては、一応の考えでありますわけでありますが、その中にありまして、電電公社の事業の拡充整備につきましては、当然、私は必要と思いますので、つとめて多額に努力するということを目標として進まなくちゃならない、こういうように考えておるわけでございます。
○森勝治君 はい、わかりました。その点は、将来は、運用資金の投入も考えておるというふうに理解していいですね。
○政府委員(柏木輝彦君) ただいま、資金運用部の資金を、総合した政府全体の財投におきましての電信電話事業に対して、どういうような今後の方針をもって、郵政大臣は臨まれるかという御質問でございますが、やはり、特に、この電信電話というような収益ベースの企業と、それから、最近いろいろ問題となっております社会資本の充実、特に、非収益的な部分、その部分につきましては、最近は、社会環境あるいは公害等の問題も含めました新しい資金の需要部分も相当ふえているわけでございます。また、収益的な事業面につきましても、電信電話のほうは、たいへん経営の実績もよろしいわけでございますが、お隣の国鉄というようなことになりますと、かなりこういう点についての苦しい面もございまして、そういう点を総合して勘案してみますと、電信電話公社に優先的に資金運用部資金をつぎ込むというようなことは、かなりむずかしいものではないかというふうに、一応、事務当局として考えた次第でございます。
○森勝治君 政府委員さん、困るなあ。郵政省がそんなかなりむずかしいと考えておるなんていうのは。むずかしくても、がんばるというお答えがあるだろうと、期待をして質問をしたわけですから、もう少し、その辺でひとつ——国鉄の例にならってむずかしいとおっしゃったんじゃ、どうも大臣のせっかく前向きの答えが泣きますから、もう少し角度を変えたお答えをしていただけませんか。
○国務大臣(廣瀬正雄君) 事務当局は、固い御答弁を申し上げざるを得なかったと思いますけれども、全責任者であります郵政大臣の私といたしましては、もちろん御指摘のように、前向きで大いに努力したいという決意は持っておりますから、さように御了承いただきたいと思います。
○森勝治君 ですから、大臣は運用部資金の導入も考えておる——郵政省としては、柏木さんむずかしいけれども、大臣としてはそういうことも考えておる、こういうことですね。その辺をひとつ明らかにしてもらわぬことには。
○国務大臣(廣瀬正雄君) 財投資金として考えておりますけれども、具体的に運用部資金ということになりますと、どう申し上げていいやら、あまり深い研究をしてありませんけれども。財投資金として獲得に努力するというように、御理解賜わりたいと願っております。
○森勝治君 大臣は非常にまじめな方でありますから、まじめに私も受けとりました。あなたのお答えどおりだと、何も資金等で、公社が悩む必要はなくて、この法案も、大臣が御提案なされているように、向こう十ヵ年、すなわち五十七年を待たずしても、もうなくしてもよいような気がするわけです。ですから、いまのような資金計画が、高まいな理想のもとに、先ほど総裁も説明されたし、大臣も積極的にお答えいただいたんですから、そういう資金調達に御期待を申し上げ、いっそこの辺で、この拡充法を五十七年などと言わないで、廃止したらどうですか、大臣。
○国務大臣(廣瀬正雄君) 五十七年度末まではどうしても廃止ができないということを先刻来、るるお答え申し上げたとおりでございますが、しかし、もともと本質は、時限立法でございますから、なるべく早く、途中で多様的な原資の確保が、他の方面からできまして、この必要がなくなるということであれば、一年でも早く、なくすることがよろしいかと思っておりますわけでございますから、そのような努力をいたしますけれども、現在の見通しでは、昭和五十七年度末までは必要である。しかし、一年でも早く、必要でないような努力はする必要がある、このように考えておりますわけでございます。
○森勝治君 拡充法の前身とでも言うんでありましょうか、負担法改正の審議の際にも、政府が、こう答えておられるんです。将来、事情が許せば、延長期限内においても、できるだけ負担を軽減するよう措置すると答えておるわけです。 先ほども、私は触れましたが、一般に言われておりますように、昨今は、金融事情も非常に緩和してまいりました。これは、一時的現象というものではなくして、日本経済の基調的変化、私はこういうふうに理解をしたいと思うのです。ですから、私どもは、この法律を、あえて悪法という表現を用いましたが、この悪法を存続させるということは、先ほど私は、資金運用部の資金というような表現を用いましたが、いわゆる政府資金を充当するという、本来の姿に立返らせることに、ブレーキをかけるようになるばかりではなくして、いわゆる黒電話の資金によって、大企業専用の電話や、データ通信設備の拡充、こういうものを行なわせるということになりますから、先ほどちょっと私が質問いたしました、加入者の電話以外のものに、加入者から取り上げた金を使うという、こういうことでありますから、私はどうもこの点における容認ができないのであります。したがって、期限内においても、負担の軽減、ひいては引き受け制度の廃止について、前向きの姿勢を示してもらいたいのです、大臣。この点ひとつお答えをいただきたい。
○国務大臣(廣瀬正雄君) これはさっきお答え申し上げましたように、現在の見通しでは、どうしても昭和五十七年度末まで必要であると言わざるを得ない実情にありますわけでございますけれども、時限法のことでもございますから、なるべく早くその必要がなくなるように努力はしなければならない、このように考えております。
○森勝治君 大臣のただいまのお答えは、時限立法のたてまえから、なるべく早く廃止をしたい、こうおっしゃるおもむきだと理解をいたしました。しからば、いま御提案の十年がかりに、仮説で申し上げますが、少なくとも、五十七年以降は——いま四十八年の三月三十一日で切れるやつを、御提案どおり十年間延長して、それでその先は、いわゆる五十七年度以降は、再び延長するなどということは全く考えていないという、こういうことですね。
○国務大臣(廣瀬正雄君) はっきりお答えを申し上げますが、昭和五十八年度以降は全く必要がないというふうに現在、考えております。
○森勝治君 そこで公社にお伺いしたいのですが、先ほどの質疑応答の中でも繰り返されましたように、当面どうしても、これを延長をして、加入債にたよるとするならば、設備料や料金の基本料等は引き上げるようなことはないでしょうね。
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。 昭和五十七年度末の時点の御質問だと思いますが、まず電話の設備料につきましては、これは改定することは考えておりません。 次に料金とおっしゃいましたが、これは電報と電話の問題がございます。電報料金につきましては、今年の三月一日にこれを実施する運びになりました。これはまあ料金引き上げだけが問題ではないのでありまして、電報事業の近代化というのが目標でございます。これは、今回の料金改定、あるいは組合とも話し合っております近代化ということを実施いたしました場合に、本年からまいりまして五十二年までの六ヵ年間に、それでもなお累積赤字が、電報関係で六千億と予想されているものを、五千億に減らすということでありまして、三百億円が大体増収によって、それから七百億円が、この六年間に経費節減というようなことによってやるわけであります。したがって、私は、この電報の問題については、これは七ヵ年計画の後になるだろうと思いますけれども、この近代化の場合について、さらにもう一歩いずれは考えなければならないのじゃないか、いまのところ具体案があるわけではありませんが、配達問題等を含めて、そういうことがあるのではないかというように考えております。 それから、電話につきましては、これは一昨年公社の経営委員会で、七ヵ年計画をきめました時点におきまして、広域時分制を実施するということのほかに、同時に市内、市外の料金の調整をする、市内の度数料七円を十円にするかわりに、遠距離市外を下げるという問題があったのでありますが、これは政府の御方針に従いまして、公社もその方針に従いまして、今回は——今回と申しますか、昨年の時点におきまして、これは見送ったのでありますが、この問題はいずれ、ある時点、七ヵ年計画のあるいは終わりごろになるかもしれませんが、この市内、市外の料金調整問題というのは、私は検討課題ではあるというふうに考えております。しかし、まだいつやるというようなこと、あるいはいつ政府にお願いするというようなことは、まだきめてないのでございます。それから、もう一つは、これは、政府で、経済社会発展計画のいろいろ見通し等をお考えになっているようであります。最近の公害問題等含めて過疎、過密の問題が、いろいろ将来取り上げられるような時期がきた場合には、公社として、この電話料の問題は、やはり検討課題になるのではないかと思います。これは、政府のいろいろな、そういう国土開発計画なり、経済社会発展計画の内容を伺った上で検討したい、こういうふうに考えております。
○森勝治君 郵政大臣にお伺いしたいのでありますが、電話の料金についてでありますが、市内と市外の調整をするということ、その点については私どもは否定をいたしません。ただ、その際少なくとも一般国民に負担がよけいにかかる、いわゆる負担が増大するような、たとえば度数料の引き上げ等は、私どもは、そういう際でも、行なうべきではないと考えるのでありますが、大臣は、この点どうなされようとされますか。
○国務大臣(廣瀬正雄君) 具体的に申しますと、七円を十円にするという問題になるのじゃないかと思っておりますが、これは、将来の問題でございますが、ただいま森委員の御指摘のような趣旨は、十分考えなくちゃならないと思いますので、ひとつ慎重にその際、検討してみたいと、こういうふうに思っております。
○森勝治君 わかりました。 それでは、角度を変えて、電話の建設コストについてお伺いをします。念のためにお伺いするのでありますが、電話架設にあたって、一加入当たりの建設コストは、大都市と地方都市とも同じなのかどうか。私ども一般から見まするならば、常識的に考えて、大都市のほうが、よけい費用がかかるような気がするのでありますが、その点ひとつお聞かせを願いたい。
○説明員(三宅正男君) お答え申し上げます。 大都市は加入者が非常にたくさんございます。したがいまして、小都市の加入者の少ないところに比べまして、その相互間の接続をいたしますための装置、こういったようなものには、非常に金がかかるということになります。ただ、反面中小都市へ参りますと、加入者の密度が低いということのために、局外の設備、具体的に申しますと、線路設備でございますが、これが、加入者の密度が低いために、効率的な使用ができない、こういう点から、局外設備に相当な費用をかけております。したがいまして、総合的に申し上げますと、大都市、中都市、小都市におきまして、建設のコストというのは、ほとんど差がない、こういうふうになっております。
○森勝治君 大都市と地方とどうして同じなのか、私はその点、合点がいかない。たとえば、十数億をかけて大ビルを建設してつくらなければならないような地域と、可搬型トレーラーでできる場合があるわけですが、それでも建設コストは同じなのですか。
○説明員(三宅正男君) 確かに交換機の面をごらんになりますと、大都市に非常に大きなビルを建てて、その中に複雑な交換機を入れて、地方では、場合によりますと、可搬型の交換機で済むというようなことになりますから、局舎の費用あるいは交換機の費用というようなものは、だいぶ、大都市のほうが一加入者当たりに計算をいたしますと、高くなります。大体、倍以上というふうにお考えになっていただいてけっこうだと思いますが、ただ、局外の線路の費用につきましては、大都市は、比較的密度が高いために、一名当たりの加入者の線路の長さというようなものも、短くて済みます。また、何千対というケーブルをしきまして、これを、たくさんの加入者で共用して、使っていくというようなこともできます。小都市へまいりますと、非常に少対のケーブルをたくさん引きまして、しかも一加入当たりの線路の長さというものは、むしろ小都市のほうが長い、したがいまして、線路の費用で計算をしてみますと、むしろ小都市、あるいはさらに農村地帯のほうが、大都市の二倍ないし三倍といったような費用をかけております。そういった点を総合いたしますと、ほとんど差がない、数%程度小さいところのほうが、安いのじゃないかというふうに私どもは考えてはおりますけれども、ほとんど差がないというふうにお考えになっていただきたいと、こういうふうに考えております。
○森勝治君 これからは建設資金はそんなにかからないのじゃないですか。たとえば、五十三年以降は中小都市でしょう、地方に移るわけでしょう。だから、地方の建設ですから、いま言ったように、一加入当たり大都会は、地方の倍かかると言われるのがなくなるわけですから、建設コストがずっと下がっていい、こういうように理解していいのじゃないですか。
○説明員(三宅正男君) 先ほども申し上げましたとおりに、交換機関係局舎及び交換機の関連については確かに安くなってまいります。しかし、線路の関係、局から加入者まで引っぱります線路の関係につきましては、二倍ないし三倍の金がかかるというようなことになっておりますので、今後、加入者増設の重点が地方都市へ移ってまいりましても、大体建設のコストとしては同じだというふうに考えております。
○森勝治君 電話機の値上がりになるようなことはないのでしょうね。今日のように、利用が増加しているから大量生産ですからね、当然安くなってしかるべきだと思うのです。線路技術も、技術の向上があるから当然効率的な運用をするのならば、建設資金が安くなる、コストは自然と全般的に下がってくる、これは当然じゃないですか。
○説明員(三宅正男君) 現在公社が使っております電話機、交換機あるいはケーブルその他の線類といったようなものにつきまして、確かにお話のとおりに、若干むしろ安い方向へ動いておる。昔ほど公社の需要が、公社の購入量がどんどんふえるということはございません。かっては二〇%、三〇%購入量がふえたわけでございます。最近は、それほどのパーセンテージではふえませんですが、しかし、少なくとも値上がりは、そういったようなものについてはいたしておりません。しかし一方、工事にかけます実際の人件費、いわゆる工費の中で占めます人件費等は相当上昇してきております。そういったような関連から、むしろ全体的には、建設のコストは上昇ぎみであるというふうになってはおりますけれども、そういった点を私ども新しい技術の採用あるいは設計の合理化、こういったようなことの努力を重ねまして、節減を重ねているわけでございます。ときどき、ここで総裁が申し上げておりますように、第一次五ヵ年計画当時の技術を使いますと、第四次の五ヵ年計画におきましては、現在私どもがかけました金よりも、さらに七千億程度よけい要ったのではないかというふうに考えておりますが、そういったような技術のレベルが高くなるということによる節減を十分はかってまいりまして、大体、建設コストは第二次五ヵ年計画以降ほぼ横ばいであるというふうに現在なっております。
○森勝治君 次に、拡充計画と労働条件の問題について若干お伺いしてみたいと思うのです。 国民の側から見れば、電話がどんどん申し込んで、すぐつけてもらえること、これは非常にありがたいのであります。しかし、拡充計画等を見ますと、膨大な計画がこれから出てまいります。そうなりますと、当然そこに働く労働者がこれに携わることになります。現在でも、そうでありますが、これから、これらの膨大な事業が出てまいりますと、計画変更に次ぐ変更というものが、次から次へと行なわれます。したがって、それに伴う要員措置が適切でないわけでありますから、至るところで労働強化が目立ってまいります。特に、困るのは、現場の労働者が、計画が大き過ぎて困るという悲鳴を上げているのが現状であります。 国民は、そういうことは知りませんから、早くつけろつけろと言って、片やせき立てます。この忙しい実態というものを、労働者側から言わせるならば、実態に即応した配置のしかたをしてくれない。国民の期待にこたえようと職員は一生懸命がんばっておるけれども、なかなか——労働者が生産の第一線に率先して立つのには、すべての点について、欠けるところがあるという不満を、私のほうに漏らしております。ですから、そういうことでは、遠大な計画、膨大な資料をもとにして、国民の期待にこたえようとする電電公社でありますが、職場の労働者の不満がつのれば、これらの国民の期待に沿うことはできないのです。したがって、職場の労働条件をどうするか、労働者が安心して働ける職場にはどうするのか、具体的なその対策が、さぞおありであろうと思いますから、この点をひとつお聞かせを願いたい。
○説明員(玉野義雄君) お尋ねのございました長期計画その他と労働条件等の関連でございますが、これにつきましては、労働条件は、長期的になかなか、マクロで見るというわけにはまいりませんものでございますので、年度年度で具体化した場合に、どうそれを処理するかという処理の方法といいますか、これにつきまして労働組合と十分話しまして、年度の計画につきましては、年度設備計画の説明ルール等をつくっておるわけでございますが、それから、そのほかに、新しい技術を導入するという場合に、新技術の導入に関連するルールと申しますか、そういうものとか、それから、それに伴う訓練がかなり最近は重要でございますので、それに伴う訓練のルールをどうするとか、そういうかなり具体的な処理についての、労使のルールと申しますか、これをいろいろきめておるわけでございますが、先生おっしゃいますように、最近、新しい技術あるいは新しいサービスが入ってくるというような関連がございますので、現在第五次につきましては、本年の九月ごろに固まる予定でございますが、その前に、そういうルールで改定の必要なものにつきましては、昨年、組合と打ち合わせしまして、一部改定しておりますが、五次につきましては、さらに、そういうようなルールにつきまして、労働組合とも十分話をいたしまして、事態に即応したルールに直していくというふうに考えております。
○森勝治君 この膨大な計画を推し進めるためには、特に建設工事等は、下請業者にたよるのが昨今はほとんどになりますね。そうしますと、現状のままで、これらの膨大な工事能力を消化できる力が、現存の下請界にあるのか、十分、それは公社の建設にこたえ得る能力があるかどうか、この点についてお答えいただきたい。
○説明員(三宅正男君) 確かに現在公社の建設工事の相当部分が、建設工事業者の請負という形で行なわれております。これら工事業者につきましては、公社の将来計画、七カ年計画等に合わせまして、順次工事能力の増大をはかってきておりまして、現在までのところ、工事能力のために工事に支障を来たすというようなことはございませんでしたし、また、今後能力の増大という点に、工事業者を大いにそういった点に努力をさせまして、工事の消化に支障のないように進めていきたい、こういうふうに考えております。
○森勝治君 いまの建設の業界の姿を見ますと、まず元請、下請、再下請、再々下請、末端へいって、また何々組という四段階から五段階に分かれておりますね。こうなりますと、残念でありますが、それら末端のところまで、公社の目が届きません。したがって、最末端の何々組などに働く労働者の条件が非常に低下をいたします。したがって、いわば工事の質の低下を来たすのではないかと私はおそれるものでありますが、これらの対策を、どうされようとしておるのか、この点、お答えをいただきたい。
○説明員(三宅正男君) 確かに下請という問題が現実に工事業界にはございます。ただ、こういった下請につきましても、現在までのところ、その工事の能力といいますか、技術的能力と申しますか、そういった点につきまして、むしろ親会社の指導その他によりまして、現在のところ、公社の必要とするだけの能力は備えているというふうに考えておりますが、今後ともそういった問題につきましては、できるだけ努力をして、さらにできるだけ下請という形よりは、親会社の工事能力の増大という点について努力をしていきたいと、こういうふうに考えております。
○森勝治君 失敬でありますが、公社が現在のような考え方のままで、計画というものを推し進めていくということになるならば、国民に対する、いわゆるサービスという部門につきましても、当然、低下を来たすような、私はおそれを抱いている者の一人です。たとえば、案内サービスが悪いとか、六〇番の試験台が出ない、こういう国民の不満の声が強いというのも、要員措置が伴っていないからだと思うのです。 全国の電話局の中で、かつては、監視員と名のって、局の内外のそういう点に当たりましたが、このごろは、監視員などというのも、ほとんど局になくなってしまった。なくなったのではないのです。監視員として採用したが、拡張に次ぐ拡張なものだから、よその部門に職種がえをして使ってしまって、あと補充をしなくなった、こういうことです。かつて私は、ある電話局へ日本刀を持って交換室におどり込んだということも、一例として私は申し上げたのでありますが、こういう点については、最近は、公社側は非常に配慮に欠けるところがあります。夜間における職場管理につきましても、十分配意をしていただかなければ私はならぬのではないかと思います。 この七カ年計画によりますと、五十二年末には、いわゆる一〇〇番を機械化すると言っておりますが、機械の答えで満足するお客がいるでしょうか、私はいないと思うのです。労働力というものが確保することができる地域まで、何も機械化する必要はないと思うのでありますが、その点はどう考えておられるかお答えをいただきたい。
○説明員(玉野義雄君) 従来もそうでございますが、こういう合理化関係の問題につきましては、先生おっしゃいますように、要員状況等を見まして、そこで要員措置等が、いろいろの問題から考えまして、うまくいく方法を考えながら、それを進めていくということで——機械化が先行して、そこで過員が生じて、人がだぶついて、仕事がないという状況になっては非常に困りますので、そういう点は、計画自体、要員状況を見ながら調整をしていくというふうに考えております。
○森勝治君 膨大な設備投資ができるのは、日本では、公社をおいてほかにないと思うのです。そういう巨大企業で、しかも民間に比べれば賃金が安い、いわんや科学技術の最先頭を走る、いわゆる先進企業とでも申すべきでありましょう電電公社にして、こういうことは、事業として非常に私は片手落ちだと思うのです。私が、いまことあげしたような問題については、片手落ちのような気がしてなりません。ですから、公社が、企業優先ということをしばしばよく言いますけれども、そこに働く労働者が快適な気持ちで働ける職場ということが、国民の期待にこたえる私は、肝要な点だろうと思うのでありますから、少なくとも、こうした成長に伴って、労働条件を向上させるということは、これは、電通の事業にとっては、まさに常識だろうと思います。 したがって、公社は賃金だけを考えるのではなくして、この労働条件の問題についても、具体的なものを出していかなければならぬと私は考えます。いままで一度も、拡充計画に伴って労働条件を出したことがない。そこで、労働組合は、この点を非常に不満としております。すでにもう週休二日制などは、民間では労働組合の要求でなしに、事業者側、経営者側から率先して考えておるところがあるし、全般的な風潮としてそうなってきておる。国際的にもそうなっておるし、国内的にも、そうなってきたわけですから、せっかく長期展望を出してきた公社でありますから、もう週休二日制とか、賃金を上げるとか、具体的なものを出してしかるべきではないでしょうか。これが国民の期待に、労使とも一体になってこたえ得る私は、道だろうと思うのです。 さもなければ、先ほど郵政大臣は、公社の労使は、うまくいっていて、うらやましい、所管の大臣として、そういう所見を述べられました。しかし、私は、いま申し上げたようなことが解決されなければ、大臣が、そういうふうに電電公社を見ているけれども、経営者側と労働者側では、必ず紛争が起こるであろうことは、火を見るよりも明らかだと、私は、この際、明確に指摘をしておきたいと思うのであります。 したがって、いま申し上げたような、この労働条件の新事態に対応、即応する、もろもろの問題につきましても、業界というよりも、この情報化産業の先端をいく電電公社でありますから、先進的な立場で、いわゆる名実ともに輝く、この電電産業としての風格を持っていただきたい。風格を持つということは、実態も、これに伴うということであります。 したがって、この点について展望と申しましょうか、将来の計画と申しましょうか、労使間はいかにあるべきか、労働条件の改善はいかにすべきか、国民の期待にこたえるためには、いかにあるべきか、こういう問題についてお答えをいただきたい。
○説明員(米澤滋君) ただいま御質問にありましたように、この七ヵ年計画そのものにおきましても、膨大な建設をするわけでありまして、これを実際に当たるにあたりましては、もちろん経営上の問題もございますが、実際、公社の中で働く職員の理解と協力、これは当然前提になってくるわけであります。電電公社といたしましての労使関係は、いろいろ過去において曲折を経まして、私は、必ずしもたんたんとして、今日の状態にきたとは思いません。しかし、特に昭和四十一年以来、労使近代化路線というものがしかれまして、現在それについて組合は組合なりの努力をし、また、公社は公社なりの努力をして今日に至っているわけであります。この中で、たとえば賃金問題とか、あるいはまた、労働条件等いろいろございます。 先ほどお話ありましたように、職場で働く人が、ほんとうに一生懸命に働けるような、やはり環境をつくるということは、もちろん一番大事なことに当たると思います。また、賃金等につきましては、たとえば当事者能力の拡大で、調停段階において、実際ベースアップ等の実質的結着をつけるというようなことにおきましても、私は、まあ公社も、相当努力をしてきて、今日の時点に至っているのではないかと思います。労働条件のいろいろ個々の問題等につきましては、先ほど職員局長が答えましたように、これからも、いろいろあるわけでありまして、特に五ヵ年計画をつくる時点等の前におきましては、いろいろ協議をしたり、あるいは労働条件で話し合ったりするという、そういうルールでやっておるわけでありまして、今後とも、労働組合に対しましては、よく事前に中身を説明し、あるいは計画協議をするとか、あるいは労働条件についても、十分話し合って進めていきたいというふうに考えております。 なお、こまかいことは職員局長から説明させます。
○説明員(玉野義雄君) 先ほども申し上げましたように、労働条件等につきましては、かなり計画が具体的になってきませんと詰めがたい点もございますので、それのきめ方のルールといいますか、これを従来きめておるわけでございますが、そういう関連で、そういうルールにのっとりまして、現在労働組合と話をしておるわけでございますが、九月に、第五次五ヵ年計画ができ上がってきます、そのでき上がった段階で、中身を説明しながら、労働条件等についても、従来のルールに従って中身を打ち合わせていこう、こういうふうに組合と現在のところ話し合っております。
○森勝治君 私は、かつてこの委員会で指摘したこともありますが、電通の職場の職員の健康等に関する問題を若干触れてみたいと思うのでありますが、かつて電電公社の職員の中で、一番病気の率の多いのは、肺病という名で呼ばれた病気でございました。かつて職業病とまで言われたものでした。ところが昨今はどうでしょうか。精神病が一番多くなったと統計に出てまいりました。これは残念なことでございますが、厳たる事実でありますからいたし方ありません。私は、ここに、この電電公社に働くこの人々の、何と申しましょうか、立場がわかるような気がするんです。置かれておる職場環境、その作業の問題等、他の職場で、うかがい知る由もない問題がたくさん派生しておると私は思うのです。 したがって、労働条件の是正にあたりましても、こうした特殊的な職場環境というものを十分に考慮に入れて、しかる後に、待遇是正や、そうした条件の改善向上等をはかっていかなければならぬと思うのです。政府は、おしなべて他の官庁とのつり合い等をよく言うことが多いのでありますけれども、大臣、電通はあなたもかつての職場の先輩でありますから、おわかりのように、そういう職場であります。この職場で、いささかも健康をそこねることなく、時代の先端の事業を守り通していくためには、何といっても、職場環境を明朗にするとともに、職員全員が健康であることであります。したがって、そういう問題についても、十分留意をしていただかなきゃなりません。大臣から、これは郵政のほうも、そうでありますけれども、電通のそういう電話関係に携わる職員の健康等についても、条件をよくする、いわゆる条件をよくするというのは、そういう病気にかからないよう手厚い配慮が必要でありますから、この点についての考え方を、大臣からお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(廣瀬正雄君) 電電公社の仕事は、独特の業態でありますわけでございまして、したがって、それに起因する病気もあるいは起こりやすいと、そういう傾向が強いというようなこともあり得るかと思うんでありまして、その辺につきましては、労務管理の一翼といたしまして、十分注意していくべき課題であると私も考えております。
○森勝治君 大臣に、この際便乗して恐縮でありますが、一言郵政の職場について質問をしておきたいと思うのです。大臣はじめ、皆さん方の御努力によりまして、やや労使関係も軌道に乗るかのような現象面が見受けられますが、職場では、まだまだ相互不信の面が依然として強いのです。私どもと大臣と、しばしば、連日お目にかかって、事業の運行等についても、いろいろ隔意のない御意見を拝聴したところでありますけれども、どうぞひとつ郵政の職場も安心して働ける、そういう労使の信頼感を一日も早く取り戻していただきたい。そのためには、一体いかにあるべきかという問題については、皆さん先刻御承知でありましょうけれども、かつて私も、当委員会でも指摘いたしましたように、全逓の金沢大会以来、特に、労使の紛争というわだかまりというものが、日を追ってはげしく深刻に、広範に——残念でありますが、広がってまいりました。したがって、そういうことについて、当局の、この労務問題についての改善方を、しばしば口をすっぱくして、われわれは、当局に要求をし、勧告をしてきたところであります。 いま、ようやくそのきざしが見えてきたとはいいながらも、いま指摘しましたように、依然として不信感がぬぐい切れません。これを一挙にやろうとしても、無理でありますけれども、相互関係の改善をはかるということは、いわゆる組合側が言ってこないから、何もやらぬということは、いわば大臣とこの従業員は、親子の関係でありますから、親は親たる立場で、やはり向こうが黙っておっても、この職場改善のために、大臣が率先をされて——いままでも先頭切って御努力をされておりますけれども、まだまだ改善の余地の、具体的な効果があらわれてまいりません。ですから、この際において、この時期をおいて改善をする、労使間の相互信頼のともしびを相互の胸に燃やすことば、この機会をおいてなかろうと思いますから、ぜひとも、ひとつかねての懸案の問題等もろもろ——時間がございませんから、具体的な特徴的な問題について触れることは避けますけれども、たくさんお約束願いました点については、十分お考えの上、組合側とも十分相談をしてひとつ労使慣行を守るとともに、ひとつよき労使のあり方というものについて——いままでは模索ございましたが、模索でございましたが、模索などということはやめていただいて、両方とも携えて事業推進のために御努力願えるように、この際大臣の勇断を期待するものであります。
○国務大臣(廣瀬正雄君) 郵政省も一昨年のいわゆる労変闘争のきわめてにがい経験にかんがみまして、労使真剣に話し合いまして、一昨年の暮れ、十二月十四日、確認事項というのをとりきめたわけでございますが、この事項については、たびたび通達、あるいは会合の機会をもって、末端まで浸透するように努力を続けておりますわけでございますが、私は、ただいま森先生から御指摘のように、そういうことに基づきまして、郵政省の労使関係も漸次改善の方向に向いつつあるというように考えておりますけれども、理想的に申しますと、まだまだ改めなくちゃならない、よくしなければならない余地がいろいろ残されておるように考えるわけでございまして、こういう問題につきましては、幸いに、事業を愛する郵政省に関係のあります先輩各位が、ほんとうに真剣にたいへん御心配くださいまして、いろいろ具体的に御指摘を賜わっておりますわけでございまして、要は、私どもと労働者の間を信頼感をもって対処する、誠意をもって相まみえるということが、基調であるということを確信しておりますわけでございまして、たびたび申されますように、明朗な職場、そして楽しく仕事のできる職場、こういうものを目ざしつつ、今後さらにさらに努力を続けてまいりたい。 どういうことに特に重点的に配慮しなければならないかということについては、先日来いろいろ御教示を賜わっておりますわけでございますから、そういう方向に向って、さらに私が全責任者でございますから、私を先頭といたしまして、労使間いささかのわだかまりのないような、ほがらかな職場にするように努力してまいりたい、このように考えておりますわけでございます。
○森勝治君 それでは、電話加入権の質法についてお伺いをすることにいたします。 電話加入権の財産的な価値というものは、電話の需給バランスがとれるまでだ、こんなことがささやかれてまいりましたが、今日、設備料がもう五万円、こういうことになりますと、その価値が半永久的になってきたような気がするわけです。そこで、電話加入権質の扱いについて、郵政省は今後どうされるおつもりなのか、どうしていくつもりなのか、この点をお答えをいただきたい。
○政府委員(柏木輝彦君) 御承知のように、この法律が当初できましたのは、昭和三十三年のことでございまして、当時は五年間の臨時特例法ということで生まれてきたものでございます。その後、昭和三十八年になりまして、すでに当時電信電話設備の拡充のための暫定措置に関する法律、これがスタートしておりましたものですから、この拡充計画が行なわれている期間、その期間中にやはり需給アンバランスの状態が避け得られない。したがいまして、この質権法につきましても、同じく四十七年度末までの延長を、拡充法と同じ期間に合わせまして再延長されたという経緯があるわけでございまして、やはりこの考え方の基調となりますのは、需給不均衡という事情を背景としました、歴史的な電話の財産権的な価値が認められているということであったわけでございます。この状態は昭和五十七年度末までは、一応継続するというたてまえで、今回の改正法案の提案ということになったわけでございますが、ただいま御指摘のように、確かに、その間に設備料の二度にわたる引き上げということもございまして、その設備料の料金相当部分については、相当恒久的なこれに見合う財産価値的な要素が加わったということは言い得ないわけじゃないと思います。 したがいまして、今後、この法律が幸いにして御承認になりまして、五十七年度末の時点において、質権法を、一体その後どうするかという問題が、その時点において新しく出るかと思います。その点につきましては、もちろん電話の加入の需給の問題もさることながら、その質権の基礎となります、一つの加入権自体の財産価値というようなものも新しく見直す必要があると思います。また、さらに、そもそも、この電話加入権質というものが生まれた背景には、やはり庶民金融、あるいは中小企業金融というものについての環境整備が十分でなかったという背景もあるわけでございまして、それらの中小企業と、あるいは庶民金融等の制度がその時点において、どのような状態になっているかということも一つの要素になると思います。それらの要素を総合判断いたしまして、この法律が、期限が満了いたしました際には、あらためて電話加入質権の取り扱いについて、さらに再検討がされるべきであるというふうに考えている次第でございます。
○森勝治君 質権設定の目的をお伺いしたいのです。この提案理由の参考資料、説明の、改正理由の中に「加入電話加入申込みをした者が加入電話の設置に要する費用に充てる資金の調達等に資するため電話加入権に質権を設定することができる」云々とありますが、このとおりでしょうかどうか、お伺いをしたい。
○政府委員(柏木輝彦君) 加入電話の質権は、すでに加入権が発生しているものだけを対象とせず、新しく新規の架設申し込み者について、公社が、架設を承諾した、その時点におきましても、設定されることができるような仕組みになっております。ただいまの御指摘のような点は、拡充法の施行の際に、新規申し込み者について新しい融資制度を、電話の質権を担保とする道を開いたほうがいいだろうという議論が出まして、その結果、その旨の附帯決議もなされている次第でございます。その効果といたしましては、現在まで相当数の融資を受けられた方がございまして、この目的は、相当効果を発揮しているというふうに考えております。
○森勝治君 効果の点は、いずれといたしましても、こういう表現を用いるということは、拡充法によって、加入希望者に債券を引き受けさせるために、債券が高額ですから、そのために、私が、いま、こういうものですかと聞いた文章が生まれてきたわけですね。拡充法がなければ、これは要らないわけですね。
○政府委員(柏木輝彦君) 先ほど御説明申し上げましたように、拡充法施行以前すでに昭和三十三年に、この質権に関する臨時特例法ができたわけでございます。その際の考え方といたしましては、一応、新規架設者に対する融資ということとはまた別に、やはり中小企業その他につきましての従来行なわれていた、事実上行なわれていた質権というものが、当時の公衆電気通信法の規定と抵触するような形でしばしば行なわれている、これを何とか合理化し、また、融資制度を補う必要もあるという観点から制定されたように理解しております。しかし、その拡充法の制定に伴いまして、新たに多額の資金を加入者が設置に際して必要になるという事情が新しく生じましたので、その点を勘案いたしまして、そのようなものに対する新しい融資の制度も、この際、質権によって、あわせて考慮したほうがいいだろうという趣旨で、いま御指摘のような表現になっていると理解しております。
○森勝治君 ですから、拡充法によって債券を引き受ける必要がなくなれば、いわば拡充法が撤廃されれば、いま私がこのとおりですかと聞いた点は、「加入申込をした者が加入電話の設置に要する費用に充てる資金の調達」云々ということはなくなるのですね。こう聞いているのですよ。
○政府委員(柏木輝彦君) そのような趣旨で、今回提案申し上げました法案も、拡充法の終期と同じ時期に、質権の存続期間も終了するという考え方で立案をされているわけでございます。
○森勝治君 ですから、これは、公衆法三十八条で禁止されているのだけれども、いま私が、あなた方の説明の一節を読み上げた内容については、三十八条で禁止されているが、拡充法を受けて、これから加入しようという方々まで、質権設定のワクを拡大したものだと、こういう理解でよろしいのですね。
○政府委員(柏木輝彦君) そのような御理解でけっこうと存じます。
○森勝治君 そういたしますと、これは拡充法というものを存続したから、一般加入者が質に、加入しようとする加入権を質に入れなければ電話がつかぬようになってしまった。国民の側からいえば、めんどうくさい、十万も十五万も金かかるから負担が過重になってきたという証明の裏づけですね。逆説ではそういうことになりますね。
○政府委員(柏木輝彦君) 一応そのような理解も成り立つかと存じます。
○森勝治君 この加入時期における質権の設定というのは、資金調達が苦しいだろうということでありますけれども、その点はどうですか、これが所有権というならば、いざしらず、占有権でしょう。占有権についてそこまで拡大するというその根拠は何でしょうか。
○政府委員(柏木輝彦君) 御質問の趣旨が十分理解しかねる点もございますが、一応お答えいたしますと、要するに、所有権であれ、この電話加入権のような一種の債権でありますものにつきましても、それを担保として融資をするという制度がひかれますならば、それによりまして実際上新しい加入者の融資の道が開かれるということになるかと存じます。
○森勝治君 実在する電話の占有権について質入れするということはわかります、実在する。これは架空ですね、架空。実在しませんからね、まだね。そうでしょう。これから電話、五八一の一〇〇〇番なら、一〇〇〇番をつけてもらおうじゃないかと、一方的に、加入者が希望を表明するわけですから、そうですね。しかも、今度は、電電公社はだ、片や、それじゃ一〇〇〇番につけてあげましょうと、こう言ってあげるんでしょう。顕在ではないでしょう。潜在でしょう。この潜在物件に対して、金融機関が、かりに、その架空の占有権を認めて、本人にかわって金を払い込んでやるか、本人に金を貸し付けるわけでしょう。所有権ならありますね。土地取得の場合に、金がありませんから、銀行に、取得と同時に払ってもらって、銀行に抵当を入れる、物件を提出することはわかりますが、これは、まだ自分のものになっておりませんから、五八一の一〇〇〇番というのを、私が持ってたとするならば、加入権という占有権が発生いたします。ですから、これは、三十八条に禁止規定がありますけれども、質権法によってそれはできますよ。しかし、あなたが、いみじくもいまおっしゃったことは、架空なんですよ。実在ないんですよ、まだね。何にもないんですよ。占有権がないんですよ。そうでしょう。私はそう思うんですよ。占有権がないものに拡充法で裏づけをして、拡大解釈をし、占有権がないものに占有権があるもののごとく見せて、それで資金を貸し出すということでしょう。貸し出させる法律を、たとえ時限立法でも、やろうということでしょう。その辺は、どういう考えなんですかと聞いてるんです。
○政府委員(柏木輝彦君) 御承知のように、電話加入権は、申し込みに対しまして、公社が、これを承諾すれば、加入権が生ずる。つまり、その承諾によりまして、電話の架設を受け、設置を受け、それによって、一種の債券が生ずるわけでございます。電話の加入権質は、まさにその債券に対する担保制度でございます。したがいまして、これは現実に、電話局において架設申し込みを承諾した際につきましては、その加入者は、定められた金額の債券を引き受けなければならぬわけでございますが、加入者として申し込みを受諾されますと、直ちに債券が加入者の地位を取得するわけでございますので、銀行はこの当然発生する加入者の権利を担保とすることを条件といたしまして、加入者が引き受けべき債券額相当額を貸し出すということは、公社と関係金融機関との取りきめによって十分可能な方法であるわけであります。
○森勝治君 貸し出すことはわかりますよ、それはね。明快な単純なことだからわかりますよ。だけども、銀行から金を借りて、公社に払い込まなければ、占有権を取得できないのでしょう。そうじゃないですか。五八一の一〇〇〇番、電話局が入れると言ったって、金を払い込まなきゃ、占有権の取得はない。だから、それは架空じゃないかと。架空なものに銀行が金を貸すわけでしょう、架空なものに。そうじゃないですか。それを払い込んで初めて、名実ともに占有権がそこで発生するんでしょう。
○政府委員(柏木輝彦君) 銀行と加入者との貸借関係は、公社に対してその者が借りた金を払い込むことによりまして生じます電話加入権、これが担保にすることを予約として、あらかじめ事前に貸し付けを行なうというふうに理解しております。
○森勝治君 あなたはいまおっしゃいましたね、予約という表現を用いたでしょう。予約というのは、実体がないんでしょう、架空でしょう。架空なら架空というふうに、明快にお答えなさいよ。あなたいま予約なんて逃げておるが、架空でしょう、かりに認めるんですから。そうでしょう。
○政府委員(柏木輝彦君) 融資を受ける時点において、まだ電話加入権が成立していないということであれば、それは、おっしゃいますように、まだ架空でございます。しかし、融資を受けた金を支払うことによりまして加入権発生することが、すでに既定の事実となっておりますならば、直ちに発生する加入権を質に入れるということを条件といたしまして、あらかじめ事前に金を貸すということは、事務的には十分可能な方法であると考えます。
○森勝治君 可能であろうとなかろうと、それを聞いているんじゃないんですよ。いいですか、金を借りなければ実体が伴ってないでしょうと申し上げている。だから、まだ架空の段階じゃないか。架空のものについて質権を設定することを認めるんですかと申し上げているんです。
○政府委員(柏木輝彦君) ただいた御指摘のように、公社がこれを承諾いたしまして、加入権が発生した以後において、それが質権の対象になるわけでございます。
○森勝治君 いいですか柏木さん、公社が認めたって、それは五八一の一〇〇〇番、あなたのうちにつけてあげますよと言うことだけでしょう。それでは、まだ加入権の発生にはならないんですよ。銀行から金を借りて納めなければ、名実ともに加入権の占有権は発生しないんですよ。あなたは、電電公社が五八一の一〇〇〇番だいじょうぶですと、通知の書類があなたの手元に行けば、あたかも加入権が発生したかのごとく言っているが、そんなことできやしないんじゃありませんか。銀行から金を借りなければ、だめじゃないですか。子供だってそんなことはわかる。
○政府委員(柏木輝彦君) 御指摘のように、公社が申し込みを承諾することによって加入権が発生するわけでございます。したがいまして、この契約の発生のために債券を引き受けることが条件になっておりますので、事前に、つまり契約の発生前において、銀行から融資を受けて、これに対して債券金額を公社に払い込むということになるわけでございますが、その際の電話加入権に対しまする質権の発生は、銀行から金を借りたときに質権が発生するのじゃございませんで、公社が電話加入を引き受けまして加入権が成立した時点において、これに対して質権が設定されるという筋道になるわけでございます。
○森勝治君 そういたしますと、具体的に聞きますよ。五八一の一〇〇〇番あなたのところに引いてあげますよという通知で加入権が発生したものと、あなたは、そういういま表現をいたしましたが、そのとおりに理解していいんですね。
○政府委員(柏木輝彦君) まだ設置がされませんけれども、公社に対しまして申し込みが承諾された時点において加入権は発生する。したがいまして、その加入権に基づきまして設置も請求し得るということになるわけでございます。
○森勝治君 いいですか、払い込みが完了しなくても加入権、占有権は認められるんですね。
○政府委員(柏木輝彦君) その加入権の発生につきましては、債券相当額を払い込むことが条件になっておるわけでございます。
○森勝治君 だって君はそう言ったじゃないか。五八一の一〇〇〇番をあなたのうちにつけてあげますということで、加入権は成立すると言っているじゃないか。だからくどく聞いているんだよ。金を払い込まなければ——銀行が森に金を借して、森が公社に払い込んで初めて加入権、すなわち占有権が発生するんでしょう。私がそうじゃないかと言っているのに、あなたはそうじゃないと言う。五八一の一〇〇〇番というのを公社がつけてやると認めたら、加入権が発生すると言うから、私は、いつまでも、くどく質問しているのですよ。たまりかねて、公社が答弁に立とうとするから……。公社に質問しているのじゃなく、あなたに質問しているのですから、明快に、監督官庁のあなたが明快に答弁してくれなければ、お互いに問題があります。
○政府委員(柏木輝彦君) 説明が少し不十分であったかと思いますが、加入権の発生のためには、債券相当額を公社に払い込むことが必要でございます。したがいまして、公社が金を受領したあとにおきまして契約を承諾するということになるかと存じます。
○森勝治君 くどいようでありますが、五八一の一〇〇〇番、あなたのところへつけて上げます、ありがとうございました、と言って、銀行から金を借りてきて、電話局の窓口に払い込んだ瞬間に加入権が発生する、こういうことであります……。それまだ言いたいことがありますが、時間がなくなっちゃいましたから、次の問題に移ります。公社にお伺いしたいのでありますが、この最近の質権の設定の取り扱い状況をお聞かせ願いたい。
○説明員(遠藤正介君) お手元の参考資料には、昭和四十五年度までの件数しか出ておりませんけれども、最近四十六年度の数字がまとまりましたので、その数字で御説明をいたします。 四十六年度におきましては、設定件数が二十二万八千七百四十九件でございまして、年度末現在の設定件数総数は四十六万五千百十九件でございます。したがいまして、お手元の四十五年度の数字と比較をしていただきますと、設定件数も、それから累積の設定件数も、この数年非常にふえておる。こういうことになろうかと思います。また、この変更件数は、四十六年度は一万四百四十件、移転件数が千百五十八件でございまして、この件数につきましては、ここ数年間漸減の傾向にございます。それから、一番最後の質権実行件数は、四十六年度は九千五百七十八件でございまして、これは設定件数に比例いたしまして、ふえているわけでございます。大体大ざっぱな状況はそういうところでございます。
○森勝治君 質権の実行後、いわゆる質流れするというのは比較的少ないようですけれども、私どもの耳に入ってまいりますのは、いわゆる業を持っていないものの扱いが、いわゆるやみからやみに流れるというのが相当多いと聞くのでありますが、その辺の把握はどうですか。
○説明員(遠藤正介君) 質権の実行件数につきましては、御存じのように、これは非常に数が多かったころには、そういううわさも、いまから十年ほど前には、だいぶ聞きましたわけでございますけれども、いま申し上げましたように、実行件数もだんだん減少いたしてまいりまして、相対的に減少いたしております。そこでいま申し上げましたような、昔聞きましたような、悪質な方法でもって加入者が迷惑をしておるというようなケースは、実は私どもの耳には、あまり入ってきておりません。
○森勝治君 いまの電話局のやり方は、加入権継承の届けで、双方で判こ、いわゆる捺印したものだと、直ちに受けつけて、それを処理しますが、ときどき、そんなことおれは知らなかったと、おれは、そんな判こを押したことはなかった、ということで、私どもの耳に入ってくることがありますけれども、この加入権譲渡の、いわゆる権利が移ったという確認の審査と申しましょうかね。そういうのは、いまのところ、公社は、いまのやり方でよろしいと思いますか。
○説明員(遠藤正介君) いま先生の御指摘の件は、いわゆる移転件数、移転という部類に入るのかと思いまして、特に例の法定代位のようなケースが非常に多いと思うのでございますが、この点につきましては、実は電電公社の電話取り扱い局の窓口では、債権者と債務者との関係と申しますよりは、加入者保護という立場から、片方で事務の煩瑣になりませんように、また、そのために非常に実査をするというような、何と申しますか、煩瑣な事務にならない程度におきまして、加入者保護ができるように、そういうことで、たとえばいまのケースの場合でも、印鑑証明をとりまして、移転の実績などは、確かめた上で机上処理をいたしておりますが、現在の段階では、これでよろしいのではなかろうかと、こういうぐあいに思っております。
○森勝治君 この質権と申すものは、中小関係、中小企業者にとってはいわゆるそれらの金、つまり難関の打開のときには、比較的効果があるようでありますけれども、現行法を運用する場合に問題点が全然ないのか、その点をお伺いしたいのです。たとえば第二条において「(質権者の範囲)」というものを制限していますが、この場合、「債権者に代位する者については、この限りでない。」と、こう明記されていますが、しからば電話業者はこの代位するものに含まれているのかいないのか、こういう点もお伺いしたい。
○説明員(遠藤正介君) この二条によりましてきめられております質権者以外の方で法定代位をなし得る方は、それ以外の方で、保証人になる者は、民法五百条による法定代位ができるわけでございます。したがいまして、二条できめられました権利者、質権者以外の方が、法定代位という形で質権者になり得るわけでございますが、それでいま先生御設例のように、個人でなくて、電話業者が保証人になりまして、民法五百条に基づく代位を行なう物件も当然入るかと思います。
○森勝治君 そうしますと、たとえばまあ、これはたとえがまずいかもしれませんが、質屋の協同組合または電話の業界の組合ですね、連合会とか、そういうものが、いわゆる質権者となって、あるいはまた、質屋なり電話業者が保証人となって、借金を返すかわりに、加入権を取り上げるという事例は全然ないのかどうか。質権設定の具体的な例はどうなっておるのか。この点、簡単でいいですから……。
○説明員(遠藤正介君) 第二条に基づきます質権者として正規の手続を踏んで設定されました、事業協同組合としての電話業者なり、質屋さんなりの組合が、質権者になりまして、それを実行されるという場合と、いま先生のおっしゃいましたように、その方々が質権者となって、たとえば保証人となりまして法定代位をする、質権者となるという場合と二つあろうかと思いますが、このあとのほうの、いわゆる法定代位による点が一番問題だと思うのですが、先ほど御説明をいたしましたように、四十六年度において移転総件数が約千件というぐらいに減ってまいりました。かっては、これが、法定代位によるものが数千件あったように伺っておりますけれども、総体の質権設定数に比べまして、非常に少なくなってまいりましたのと、御存じのように、法定代位によります質権代位をいたしましたものが、質権の実行をいたしますときに、質権法の十一条による簡単な実行手続ができませんで、一般の民訴によります複雑な方法をとるわけでございます。その面からもまあ手続的に煩瑣でありますので、現在では、そう昔のようなことは行なわれてない。それからいま先生御設例のような問題は、あまり問題のあるようなケースはないものと私どもは思っております。
○森勝治君 御説明がそうありましたが、それでは質権者が連合会、債務者が個々の電話業者なり質屋で、加入者が保証人となる実態がもしあるとするならば、加入権の設定当事者は一体だれなのか。これは悪質業者をはびこらせないという、そういうためには、一面好ましいと、こう思うのでありますが、はたしてこういう形だけにすることが法律上一体可能なのかどうか、また、銀行が債権者となる場合も、この方法がとられておるのかどうか、この点をお伺いしておきます。
○説明員(遠藤正介君) ちょっと一番最初に先生おっしゃいましたのは、ちょっと私理解しかねるのでございますけれども、事業協同組合としての、たとえば電話取引業協同組合という個々の組合が、質権者になりまして、加入者が債務者である。それで加入者が持っております加入権を、質権に提供するわけでございますから、そういうケースの場合に、別個の取引業協同組合に加入をしておらない、いわゆるまあそれが悪質であれば、悪質かもわかりませんが、電話屋でございますとか、あるいは個人であるという方が、その保証人になると、そうして保証人になって法定代位をしていくというケースが、昔は多かったように伺っております。しかし、いま申しましたように、全体の件数が減ってまいりましたのと、法定代位の手続が煩瑣なこと、法定代位をいたしましたあとの実行の手続が煩瑣でございますので、その件数は私どもの調査では最近は少なくなってきているように思います。 ただいま一番最後に御質問になりました、銀行が質権者になっております設定件数は、全体では非常に少のうございまして、約二・三%でございまして、四十六年度の件数で申しますと五千三百八件という数字でございます。
○森勝治君 しかし、あれじゃないですか、いま柏木さんと問答を重ねました、新しい加入者の場合の質権設定が今度認められますね。そうなると、いま言った五千三百どころじゃないでしょう。ほとんど銀行がこれを肩がわりすることになるのではないでしょうか。その辺はどうですか。
○説明員(遠藤正介君) まあ私どものケースでは、いかなる場合もあろうかと思いますけれども、銀行の場合も約一割、質権設定者のうち一割、それから事業協同組合として、電話事業協同組合の質権者になっているケースが一番多いのでございますが、この場合も、これははっきりそういうことを調査したわけではございませんけれども、質権の設定日時からみまして、先ほど郵政省の監理官からお話がございましたように、加入の承諾をいたします前後に質権が設定されたものは、大体この債券の払い込みのために質権を設定すると、こういうぐあいに推定をいたしますと、大体事業協同組合でも、そのうちの一割程度が、そういう当初の債券払い込みのために質権を設定して利用している件数であろうかと、私どもは推定をいたしておるわけでございます。
○森勝治君 先般の当委員会で、国税庁が税金滞納者の電話加入権の差し押え処分をしたという問題の説明がありました。年間三十五万件のうち、国税によるものは五万件程度です。他は社会保険庁または地方税関係のものがその大半を占めているという、こういう説明があったわけでありますが、電電公社はその内訳というものを調査されたものがあるのか、ありましたならばひとつお聞かせを願いたい。
○説明員(遠藤正介君) 実は私どもの調査は、先般当委員会で国税庁の方がおっしゃいました、国税と地方税とで分けておりませんので、国税、地方税によります差し押さえ件数が四十六年度で約三十一万七千件というぐあいになっておりまして、このうち国税の分が幾らで、地方税の分が幾らということはちょっと私どものほうの調査ではわからないわけでございます。なお、本件は、質権設定中の加入電話に対する差し押さえ件数ではございませんで、質権設定の有無にかかわらず、いわゆる税金関係による差し押え件数でございます。
○森勝治君 厚生省と自治省はたいへんお待たせして申しわけありませんが、御質問をしたいと思うのです。 いま私が、先般の委員会で質権の問題について申し上げました。公社側では、社会保険庁や地方税関係のものが大半を占めているとは言いながら、その内容を調査しておらぬというただいまのお答えでありますので、厚生省では、この滞納処分の実態は、電話関係は、どういう処理のされ方をいておるのか、その点厚生省から伺います。
○説明員(今野恒雄君) ただいまの御質問でございますが、私どもの関係の差し押え関係で、電話加入権に関する詳細な資料はつかんでおらないわけでございます。そこで、一応の推計として申し上げるわけでございますが、現在私どものほうでは、政府管掌の健康保険の保険料と厚生年金の保険料、船員保険の保険料関係の徴収をやっておるわけでございますが、これにつきまして、四十五年度の差し押え総件数が一万四千件でございます。その中で電話加入権にかかるものがどうかというのは、これは推計になるわけでございますが、これは部分的なところから推計いたしますと、約その半分程度ではなかろうかというふうに考えております。
○森勝治君 自治省からも御説明いただきます。
○説明員(山下稔君) 都道府県税の例で申し上げますと、昭和四十五年で前年度からの繰り越し分を除きました滞納件数が、差し押え件数が五十三万四千件でございますが、このうち電話加入権がどのくらい占めているかは、私ども調査資料を持ち合わせておりませんので、内容が明確でございません。——さらにその中で質権を設定されております電話加入権に対して、どのくらい差し押えをいたしましたか、件数は明確に私どもとしてはつかんでおりません。ただ、都道府県の例で、抽出いたしました二、三の県であたってみますと、差し押え件数の五〇%強が電話加入権関係ではないであろうかと推計をいたしております。ただ、この電話加入権は、質権が設定されたものばかりではございませんので、すべての電話加入権に関するものでございます。
○森勝治君 公社にお願いがあるのですが、先ほど、これが競売にされたものの数をつかんでおらないというお話ですが、この競売された中身等について、ぜひとも調査をしていただいて、御報告をいただきたいのです。
○説明員(遠藤正介君) 承知いたしました。
○森勝治君 厚生省と自治省の両方にお伺いするのでありますが、いまのお話にもありましたように、電話加入権の強制執行が私どもの立場からいわせるならば、膨大な数に及んでいるこう言わざるを得ない。しかし今日の段階における電話はまさに生活の必需品でありますから、特に中小企業や零細企業者にとっては不可決なものになっていることは御承知のとおりであります。もちろん、国民としての義務を果たさないのですから、それらの処分は当然でありましょうけれども、やはり滞納処分にあたっては、まず他の物件を先に充当するようにして、電話加入権を一義的な処分対象としないような配慮をしてもらいたいと私は思うのですが、両省の見解はどうでしょう。
○説明員(今野恒雄君) 私どもといたしましては、差し押えにつきましては、慎重を期すことは当然でございます。そういった意味合いから、私どもの保険料のほうは、事業主の御理解と御協力ということをまず念頭に置いておるわけでございまして、そういった点から、十分広報活動を通じて、保険料納入についての御努力を願っておるわけでございます。まあその中では、一部どうしても、このような形で差し押えという処分も、やむを得ない場合も出るわけでございますが、これにつきましては、国税徴収法の例によってやることになっておりますので、そういった点に、特に第三者の権利保護という点にも十分注意いたしまして、適正に執行されるようにつとめておる次第でございます。
○説明員(山下稔君) 地方税にかかる滞納処分につきましては、国税徴収法に規定されております滞納処分の例によることになっておりますので、電話加入権に関する差し押えについても同様でございます。この運用にあたりましても、国税徴収法の運用の例に従ってやることにいたしておりますが、質権が設定されました電話加入権に対します差し押さえにつきましては、国税徴収法第四十九条の趣旨に沿いまして、第三者が持っております権利を害さないようにつとめておりますし、今後もその趣旨で慎重に取り扱ってまいりたいというふうに考えます。
○森勝治君 中小企業や、零細企業をかばうわけではありませんけれども、特に地方自治体等は電話がなければ——皆さん側から見れば滞納した、義務を果たさない市民ということなんでしょうが、それをこらしめるためには、やはり事業に、生活に必要欠くべからざる電話をぱっと押えたほうが手っとり早いというんで、えてして、そういう傾向があるわけであります。それを私は一時的にそういうことをおやりにならないで、ほかに押えるものがあるならば、そちらをやって、あたかも、息の根をとめるがごとき処置だけは避けてほしいという私の希望的な質問です。国税庁の殖産云々ということで聞いているんじゃないんです。そういう思いやりがあってはじめて、地方行政というものが、国民のものになるだろう。政治に信頼を寄せる一つの道程と申すことができると私は思うんです。あなた方の、しゃくし定木に考えれば、国民の義務に違反した者だから、不法者だから、これをこらしめるんだという、そういうことばが成り立つでありましょうけれども、そこはそれ、やはり水が低きに流れるごとく、そういう思いやりのある行政を厚生省も自治省もとってほしいということです。このことをお約束願えるでしょうか。
○説明員(今野恒雄君) 十分その御趣旨に沿って私ども運用については、つとめてまいりたいと思うわけでございます。 それで、繰り返すようでございますが、私どもの保険料は、やはり納入者、事業主の御理解というものが一番大事でございますので、そういった点は十分に今後もつとめてまいりたいということで、御協力をぜひしてもらうような形で、納入成績を向上するということに、つとめてまいりたいと思うわけでございます。
○説明員(山下稔君) 先ほどもお答え申し上げましたように、すべて国税徴収法の例によって運用をいたしておりますので、国税徴収法の取り扱いの趣旨に従いまして、先ほど申し上げましたような配慮をいたしまして、慎重に取り扱ってまいりたいと考えます。
○森勝治君 国税徴収法といえども、電話だけ真っ先に押えるとは書いてないわけですから、いま両省からそれぞれ適切な配慮を加えるというお話しでありますから、ぜひともそういう姿勢で、両省とも、下部機関に徹底さしていただきたいと思います。 そこで、私は最後の問題に移ります。特退法関係に移りたいと思うわけでありますが、改式によって交換要員の過員が当然そこで生ませてまいりますが、一方、設備拡充によりまして、今度は他の局では要員増を生じてまいります。したがうて、これら発生過員の配転、職転はどのような条件のもとに行なわれてきておるのか、この点ひとつ郵政、公社双方からお伺いいたします。
○政府委員(北雄一郎君) 合理化によりまして、仰せのとおり、過員が生じ、かつまた、施設拡張によって増員があるわけであります。でありまするけれども、この減員と増員の場所が一致しておらぬわけでございます。したがいまして、むしろ、合理化によりますところの過員の措置の問題、こういうことに中心問題があるわけでございます。これにつきましては、かねてより、その計画自体につきまして事前に組合と協議をする、そういうことになっております。これは一定の組合との間に約束がございまして、その約束に従いまして、事前に十分協議をし、説明をする、こうなっております。で、具体的に過員が発生する事態が参りました場合には、これまた、配職転に関する協約がございまして、この協約によりまして、円滑に配置転換あるいは職転をはかる。なお、本給付金法等によりまして円滑に退職をする。あるいは公社への転出ということを円滑につとめる。こういった措置を総合いたしまして過員の解消につとめておる次第でございます。
○説明員(玉野義雄君) 私のほうでも同様に、改式は今後ございませんが、郵政委託局の自動改式が行なわれますと、これに伴い市外通話の自動化が必要となるわけでございます。それにつきましては、片一方で百番の市外通話のほうは消えていくわけでございます。それから市内、市外の番号案内等は加入者増によってふえていきますのでそちらへ振り向けるということで考えております。そのほか、組合といろいろと打ち合わせをいたしまして、女子の職域拡大ということを、ルールをつくっておりまして、機械部門とか、そういう方面にも、十分訓練をいたしまして回すとか、あるいは共通部門といいますか、経理とか庶務部門とかあるいは営業部門へ回す、そういうようなことで、多いところでは、中心局によりましては、営業部門に女子が半数ぐらい行っておるというような状況もございますが、そういうように、女子の職域拡大等も組合と十分打ち合わしてもっていくということで対処したいと思っております。
○森勝治君 特退法の運用状況、すなわち年次別の発生過員数、給付金の支給状況、これをお聞かせ願いたい。
○政府委員(北雄一郎君) 本法は、三十九年の七月から施行に相なったわけであります。したがいまして、三十九年以降について申し上げますと、トータルでございますが、四十六年が、一部推定になりますので、正確な数字としては四十五年まででよろしゅうございますか。 三十九年から四十五年まででございますと、発生いたしました過員が二万一千三百五十七名でございます。退職いたしました者が五千七百七十二名であります。給付金の支給を受けました者が四千八百四十六名と、こういうことに相なります。
○森勝治君 それでは、発生過員から支給人員を差し引いた者は、いずれも転勤、転職ができたということですね。
○政府委員(北雄一郎君) 発生過員から退職人員を引きました員数は、公社へ行きました者、それから近隣局の、何といいますか、要するに、郵政部内へ残留した者であります。郵政部内へ残留しました者は、配転もございますし、それから配転が不能で、原局へとどまった者も若干ございます。
○森勝治君 発生過員が過大にならないよう、しかも国民の期待にこたえるために、改式を促進しなければならないと思うわけですから、当然皆さん、そこに御苦心が必要でありましょうけれども、その反面、要員確保はどのようにされているのか。この点をお伺いします。
○政府委員(北雄一郎君) たいへん申しわけございませんが、要員確保ということでございますか。
○森勝治君 はい。
○政府委員(北雄一郎君) それは施設拡張の要員確保と……。
○森勝治君 ですから、いろいろあれでしょう、広い意味では、ブラザーもその一つの方法だろうと思う。時間がないから、私はそこまで触れちゃいかぬから、いま端的に申し上げたのですから、あまり眠った子を起こさぬようにしてお答えをいただきたい。
○政府委員(北雄一郎君) 電話交換局における要員確保と理解してもよろしゅうございますでしょうか。
○森勝治君 はい、そうでしょうね。
○政府委員(北雄一郎君) 電話交換局、現在ございますのは−御承知のように、もう大都市、中都市にはほとんどございません。そういうことでございますので、むしろ、どちらかと申しますと、現在、交換局の所在地というのは、部内におきましても、むしろ給源地、こういうことになっておるのではなかろうかというふうに存じておりますので、絶対数の確保ということよりも、むしろ、良質の職員を採用するということに気をつけておる次第であります。
○森勝治君 人事局長にこの問題を拡大して質問すると、五時間や六時間、またたっちゃいますから、きょうはこの問題については深く触れません。ただ、私は次の問題にはぜひ触れておかなきゃならぬと思います。 それは、五十二年末に、約三千局が自動改式がされる予定ですね。そうなりますと、これらを含んで−いま申し上げた、都会ではないというお話しがあったように、地方の小局であります。この地方の小局にこの改式の対象が移されるわけですから、それらの、ところによっては、いわゆる東京から見れば、遠隔の地でありますから、調整がなかなか困難になってくるだろうと思うのです。ですから、この五十二年末までの、この期間の間に、郵政と電電公社が、一体、この三千の局を自動改式するにあたって、一体、何名ぐらいの過員をそれぞれ見込んでおられるのか。また、この法律によって、この法律が一応皆さんの御意思のとおり、きょうここで通るとするならば、一体、適用者数を何名ぐらいお見込みになっておられるのか、特退法による適用者ですね、この点お答え願いたい。
○政府委員(北雄一郎君) 四十八年度以降五十八年度末までにおきまして発生する過員が、約二万四千三百人と、かように見込んでおります。そのうちで約九千名が退職するであろう、そのうち八千名が本給付金法の対象になるだろう、かように見込んでおる次第であります。
○森勝治君 局長、ことばを返すようですが、私は向こう五ヵ年間を考えまして五十二年末とこう申し上げておるんです。五十二年末に約三千の局が自動改式されるから、したがって、五十二年末の数字についてお伺いしているつもりなんです。
○政府委員(北雄一郎君) 実は四十七年度末におきましてなお残る委託局が二千七百二十八局と勘定いたしております。このうち、ただいまのところ五十二年度末におきましてなお数百局のものが自動改式をしないで残る、こういうことであります。したがいまして、四十八年度以降五十二年度までに自動改式されます局は約二千三百局というふうに踏んでおります。伴いまして発生しますところの過員の数は約二万人程度というふうに見ております。したがいまして、退職する者の数は約七千六百人程度が退職するだろう、約七千人が本給付金法の対象になるだろう、かように考えます。
○説明員(玉野義雄君) 公社につきましては、先ほど申し上げましたように自動改式はございませんが、委託局の自動改式に伴って市外通話を自即化するわけでございますが、それによりまして五十二年末までにつきましては発生します過員が約六千二百名ございますが、それに対しまして本給付金の法律が通りました場合に退職する数を見込みますと約三千名であります。
○森勝治君 いまお伺いいたしましたのは五十二年末までですね。ところが五十二年の後においても約四百局以上自動改式しなければなりませんが、これらの地域はいずれもいままで五十二年までに改式したところよりも一そう地理的環境やそういう面からみますと、配転その他困難な事情が伴ってくる、すなわち困難が増すであろうと推量されるわけです。しかし、一面にこの電話サービスの改善については、一方、国民からは熾烈な要望が御承知のとおりありますから、この時代の要請にもこたえていかなければなりません。しかも、そこに働く労働者の労働基本権を保障しながら国民の期待にこたえていくということのためには、この法律を十年間延ばして事足りるというわけにはまいりません。したがって、それの対策について、今後どうおやりになっていくのか、大臣からひとつお答えをいただきたい。
○政府委員(北雄一郎君) 今後とも先生がおっしゃいましたような事態がまいるわけでございます。したがいまして、こういった事態に対処いたしますためには、従来にも増しまして職員の理解と協力を求めなければならない。そして、退職、あるいは配置転換による、部内での欠員への充当、こういったことによって、極力解消をはかりたいわけであります。それから、また、公社のほうで自動化計画を進められます場合に、これも先生がおっしゃいましたように、地域の強い要望というものももちろん、あるわけでございますから、その点私ども十分受けとめまして、また同時に、当方の要員事情等も説明いたします。たとえば、同一地域に相隣るような地域で、年々自動化があるということになりますと、非常に要員問題が大きくなりますので、そういった場合には、この地域を飛ばしていただくとか、何かそういうようなことなど、いろいろ公社当局とよく相談をいたしまして、そういう計画の策定にしんしゃくをしていただくように協議をしたいと思います。それからまた、非常に山奥あるいは離島というような場合におきましては、今後とも公社の受け入れ余地を一そう増大するような措置について、ひとつ公社側の検討も求めたい、こういうようなことを総合いたしまして、そうして計画自体にも支障がないように、また、職員のそういった労働条件と申しますか、働く場所と申しますか、あるいは勤労意欲と申しますか、こういったものにも支障がないように、大いに努力してまいらなければならないところだと考えております。
○森勝治君 この際ですから、職員局長にお願いをしておきたいことがあるのです。先ほど大臣にも申し上げましたが、えてして、この種の配転あるいはその他退職等の問題につきましては、職員側とトラブルが生じがちであります。ですから、そういう紛糾——トラブル等については、できるだけ最小限にとどめる最大の努力をしていただくと同時に、当該職員並びに職員団体の意見を十分聞いて、そごのないように、ひとつ適切な運営をはかってもらいたい、このことがあなたに対するお願いであります。
○政府委員(北雄一郎君) 十分その点心得てやってまいりたいと存じます。
○森勝治君 これで質問は終わるわけでありますが、長時間どうも失礼いたしました。ただ、私は最後に、若干私の考え方を述べてみたいと思うのです。 私どもに言わせるならば、今回このような形式の法案の提出というものは、ややもすれば、民意を制約する、そういう結果になるのではないか、こう考えます。したがって、この種の類似立法まぜ合わせて——新旧こきまぜて出すというような、このやり方は、将来は行なわないというふうに、大臣がおっしゃっておられますから、それを信じますと同時に、この際これを再確認をするとともに、さらにまた、電話設備の拡充資金調達というものが、私どもの考えをもっていたしますならば、あまりにも安易過ぎるような気がしてなりません。今後十年間も、この法律を続けるようなことがなく、政府は、財投の資金等を積極的にこれに充てるなど、そういう努力をしていただいて、すみやかに加入者の引き受け制度などというものは、廃止をするように強く要求いたしまして、私の質問を終わります。
○委員長(杉山善太郎君) ほかに御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(杉山善太郎君) 御異議ないと認めます。 それではこれより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○森勝治君 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題となっております電信電話設備の拡充のための暫定措置に関する法律等の一部を改正する法律案に対し、反対の意思を明らかにし、政府、郵政省、電電公社当局に強く反省を促すものであります。 以下、問題点を若干指摘し、反対の理由を申し述べていきたいと思います。 まず、本改正案は、昭和四十八年三月三十一日をもって期限の切れる拡充法、特退法、質権法の三法律を、いずれも電話に対する需要が供給を上回るという基本的な事情によって、それぞれ十年間延長する必要があるとして提案されてまいったものであります。 しかしながら、これら三法の目的、内容、運用の実態等を見まするに、それぞれ全く性格を異にするものであって、単に期間を延ばすという手続的な手段で一括し提案するということは、あまりにも民意を無視し、安易に過ぎるといわざるを得ません。 政府のこのような行為は、過去に特例ありとしても、立法に携わるわれわれとしましては、沖繩国会以来、ややともすれば、こうした風潮に堕さんとする傾向を危ぶみ、法の権威の喪失につながることを憂慮するものでありまして、断じて承服できないところであります。このような提案のしかたは断固避けるべきであります。 第二は、三法を十年延ばすという点であります。 現行の新経済社会発展計画にかわる長期経済計画はもとより、公社の第五次五ヵ年計画もいまだ策定されていない今日の段階において、今後十年間の見通しに立って立法措置を講ずることは、妥当性を欠くものといわざるを得ません。 ことに技術革新のはげしい電気通信事業の特殊性を考えますとき、ますますこの感を深くするものであります。 特に、昨年のドル・ショック以来の日本経済の変動は、わが国の金融情勢に構造的変革をもたらしつつあり、したがって、公社の資金調達方法についても、この際、抜本的な再検討がなされてしかるべきであるにもかかわらず、加入者に強制的に債券を引き受けさせるという安易な調達方法を、今後さらに十年間も続けようとする国民不在の行政姿勢については、われわれは決して、これを容認することができないところであります。このような観点から、わが党は、拡充法については基本的に反対する立場をとるものでありますが、一歩譲って、即時廃止が困難であるとしても、七ヵ年計画において、一応五十二年度末に積滞の解消が見込まれているのでありますから、暫定制度である拡充法の性格からしても、延長はせいぜい五年間とし、五年後のことは、今後における情勢の推移を踏まえて、抜本的再検討をすべきであると思うのであります。 第三は、電信電話拡充に対する財政資金の増額努力を怠った政府の責任についてであります。 すなわち、拡充法が制定された昭和三十五年、第三十四回国会では、数多くの論議がかわされておりますが、その中心をなすものは、電信電話拡充のためには、国家資金を投入すべきだという主張であり、その結果、本委員会の附帯決議として、「長期拡充計画実現の可否はかかって建設資金にある、よって政府は必要な資金調達に対し国家財政資金の増額に努めること」が全会一致で議決されたのであります。 しかるに、その後今日までの十年間における公社に対する財政資金投入額は、建設投資額の三%余にすぎず、本年度におきましても、わずかに二%が認められておるにすぎません。 このように政府が、再三にわたる本委員会における全会一致の決議を軽視し、公社の建設資金の調達について財政資金増額の努力を怠ったことが、今日においても積滞の解消を実現しないばかりでなく、なお二百六十万の積滞電話をかかえるに至った大きな原因であり、政府の責任は全く重大であるといわざるを得ないのであります。 以上、特に三点を指摘いたしましたが、拡充法の延長については、多くの矛盾と国民不在、国会軽視が見られ、公約を違反して加入者に電信電話建設の資金を債券という形をとるにせよ、法律で強制負担をさせることは、全く論外であり、当然政府資金の投入を考えるべきであって、公社としては、借金政策の拡大より、まず、事業計画そのものについて国民の理解と納得のいくものにすることを前提に、所要資金についてもできる限り、一般国民、加入者の負担を軽減することを原則に置き、まず拡充法延長を廃止した上で、不足資金について新たな観点により対処すべきであることを重ねて強調し、私の反対討論を終わります。
○長田裕二君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となっております電信電話設備の拡充のための暫定措置に関する法律等の一部を改正する法律案に対し賛成の意を表するものであります。 今回の改正案は、電信電話等に対する国民の依然として旺盛な需要を充足するため、加入電話申し込み者等による電信電話債券の引き受け制度、電話交換方式の自動化の実施に伴う交換要員の退職に特別の給付金を支給する制度、及び電話加入権に質権を設定することができる制度を、それぞれ十年間延長するとともに、電信電話債券の引き受け制度について所要の整備を行なおうとするものであります。 まず電信電話債券の引き受け制度についてであります。加入電話に対する需要は、わが国経済の急速な成長発展、国民生活水準の向上、核家族化の進展等に伴い、拡充法制定当時の予想をはるかに上回っておりますが、今後この増加傾向は、加入電話がほとんどすべての世帯に普及すると予定される昭和五十七年度末まで継続するものと見込まれております。 すなわち電電公社は、目下実施中の七ヵ年計画において五十二年度末までに加入電話一千九百七十万を増設して、電話の積滞を全国的規模で解消することとしておりますが、五十三年度から五十七年度に至る期間におきましても、積滞が再び生じないようにするためには千三百万に達する増設が必要と見込まれております。 これらの予測値は、現在における可能な限りの資料を基礎として推算されたものでありまして、必ずしも万全とは申しがたいといたしましても、さきに述べた電話需要に対する諸要因、諸外国における電話の普及状況等に照らしまして、大綱においては理解できるものと考えられます。 さらに加入電話以外についても、経済社会の発展、情報化社会の一そうの進展に即応して、データ通信、画像通信等をはじめ、各種の新規サービスに対する需要が急激に増加することが想定されております。 電電公社は、これらの需要に対処して設備を拡充するために、膨大な建設投資を必要としているのであります。この資金の調達にあたっては経営の合理化、財政投融資等の確保に努力することは当然でありますが、建設投資の財源として枢要な地位を占めております電信電話債券の引き受け制度をさらに十年間延長するとともに、その制度の整備をはかることは、時宜を得た措置というべきものと思うのであります。 次は特別給付金を支給する制度についてであります。 電話の磁石式交換局は四十八年度以降においてなお二千七百余を数え、電話サービスの地域的格差をなくする上からも一日も早くその自動化をはかるべきでありますが、これに伴い一時に多数の電話交換要員が過剰となる特殊な事情は、今後も引き続き存在するばかりか、自動化の対象地域はいよいよ山間僻地に及び、交通事情等から配置転換など要員措置の困難性はますます大きくなってきつつあります。 したがって、その過剰となる要員の退職の円滑化をはかることは、一そう必要なこととなりますので、この特別給付金制度を延長することもまた不可欠な措置であると思われます。 また、電話加入権質の制度につきましては、これは公衆電気通信法の特例でありますが、この制度の利用状況は逐年増加の傾向にありますし、これによって電話加入権を担保とする金融に際しての諸種の弊害が防止されておりますので、電話の需給状況が安定すると見込まれる五十七年度末まで、この制度を延長することもまた妥当な措置と考えられます。 以上のとおりわが党は、本改正案に賛成するものでありますが、この機会に政府並びに公社当局に若干の要望を申し上げておきたいと存じます。 その第一点は、現在、政府において新全国総合開発計画、あるいは新経済社会発展計画について再検討を加え、その手直しが行なわれようとしておりますが、電電公社の電信電話拡充七ヵ年計画及びそれに引き続く五ヵ年計画の策定にあたりましても、この新全総などの計画の推移に対応して、需要予測の正確を期し、計画の完全実施をはかられたいことであります。 次は、拡充計画実施に必要とするばく大な建設資金につきまして、政府は財政投融資等につき各種の方式を検討しつつ、その増額をはかる等、積極的にこれを推進されますよう特に要望いたしたい点であります。 最後に、電電当局の今日までにおける電信電話の拡充整備に対する努力に対しては、かねがねその労を多といたしておるものでありますが、今後における電話及びデータ通信等の拡充は質量ともに空前の規模と内容でありますので、多年の経験を十分に活用して、一そう経営能力と技術水準の向上につとめ、今後の計画の完遂に万全を期し、もって国民の負託にこたえられるよう切望いたします。 以上をもちまして私の討論を終わります。
○塩出啓典君 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました電信電話設備の拡充のための暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案に対して反対の意を表するものであります。 いまや、わが国の経済の急速な発展と核家族の進展に伴い、国民の電話需要は増大し、電話の積滞解消こそが急務であることは論を待たないことであると理解するものでありますが、御承知のように、拡充法が制定されました第三十四国会の審議の過程において、当時の郵政大臣及び公社総裁は、公社の資金調達は、本来、国の財政資金の充当が当然のことであり、拡充法による加入者債券の引き受け制度はあくまでも昭和四十八年三月三十一日までの十三年間の暫定措置であって、その後の公社の建設資金の調達は政府がその責任を負うことを明らかにしているのであります。 政府がこの十三年間にその約束を果たすべく公社の建設資金に相当額の財政資金を充当してきたのであったならば、今日、拡充法は廃止の方向で検討されていたと思うのであります。 今度この法律をさらに十年間延長することになっておりますが、昭和五十三年度以降五十七年度までの五ヵ年計画においては何を基準にしてこの計画を作成したのか、現在、新全国総合開発計画または新経済社会発展計画については見直しがされようとしており、また、昨年のドル・ショックによる経済社会の情勢変化を考えるならば三、四年先の予想ですらむずかしくなっているのであります。 しかるに公社のこの間の計画は、建設投資額九兆円加入電話の新規需要一千三百万個を予定しているものの、この計画はきわめて科学的根拠の薄いものであると判断せざるを得ないのであります。 このような根拠のない五十三年度以降の計画でもって加入者に債券を強制引き受けをさせようとすることは何としても納得できないことであります。 次に若干の要望を申し上げるならば、電話の自動化については、昭和五十二年度末に約四百局の手動交換局が残るということでありますが、電話のサービスの格差をなくする上からも一日も早く自動化が完了するように努力をしていただきたいと思います。 なお、自動化によって退職する職員の処遇については万全を期されるように要望する次第であります。 また、最近の公社事業は加入電話の増設のみでなく、画像通信などの新規サービスあるいはデータ通信に大きなウエートがかけられており、そのデータ通信の拡充、開発のために多額な先行投資が行なわれています。公社はデータ通信については独立採算制をとるとしながらも、その措置がいまだ明らかでないことを指摘するとともに、妥当なる措置が講ぜられるよう要望するものであります。 以上、拡充法の延長に対する主要なる反対理由と若干の要望事項を述べ、私の反対討論を終わります。
○委員長(杉山善太郎君) ほかに御発言もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(杉山善太郎君) 御異議ないものと認めます。 それではこれより採決に入ります。 電信電話設備の拡充のための暫定措置に関する法律等の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(杉山善太郎君) 多数と認めます。よって本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 鈴木君から発言を求められておりますので、これを許します。鈴木君。
○鈴木強君 私は、この際、自由民主党、日本社会党、公明党、民社党、第二院クラブ等、各党各派共同提案にかかる本法律案に対する附帯決議を提案いたします。 まず、案文を朗読いたします。電信電話設備の拡充のための暫定措置に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府および日本電信電話公社は、本法施行にあたり次の事項の実現につとめるべきである。 一、加入電話充足の早期達成をはかるとともに、データ通信については公共的システムの開発、実用化を推進すること。 一、建設資金の調達にあたっては、財投資金等を増額し、加入者債券引受制度は延長期間内においても可能なかぎり早期に廃止する方向で検討すること。 またデータ通信に要する資金計画については、抜本的検討を行なうこと。 一、設備の拡充、技術水準の向上に伴い、要員措置をはじめ職員の諸労働条件の改善について今後とも一層配意すること。 右決議する。 以上申し上げました案文の趣旨につきましては、この委員会での質疑を通じて各委員ともよく御了承でございますから、特に説明は省略させていただきます。 何とぞ各委員の御賛同をいただき、全会一致で御可決くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(杉山善太郎君) この際、おはかりいたします。 ただいま鈴木君から提出されました附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(杉山善太郎君) 全会一致と認めます。よって、鈴木君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、郵政大臣及び日本電信電話公社総裁から発言を求められておりますので、順次これを許します。廣瀬郵政大臣。
○国務大臣(廣瀬正雄君) ただいま電信電話設備の拡充のための暫定措置に関する法律等の一部を改正する法律案が御可決をいただきましたことにつきまして、深く感謝いたしております。 この法律案の所期の目的を達成いたしますにつきましては、この御審議の途上、披瀝されました委員各位の貴重な御意見に対し、深き注意をもって最善を尽くしてまいる所存でございます。 さらにまた、ただいま附帯決議が出されましたことにつきましては、政府といたしまして、十分にその御趣旨を尊重してまいる決意でございます。 まことにありがとうございました。
○委員長(杉山善太郎君) 米澤総裁。
○説明員(米澤滋君) このたび政府から提案されました電信電話設備の拡充のための暫定措置に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、慎重審議の結果、ただいま御可決いただきまして、まことにありがとうございました。当委員会における委員各位の御意見につきましては、今後、十分尊重させていただくとともに、ただいまの附帯決議につきましては、その趣旨に沿い、実施をはかりたいと存じております。 ありがとうございました。
○委員長(杉山善太郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(杉山善太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(杉山善太郎君) それでは次に、郵便切手類模造等取締法案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。廣瀬郵政大臣。
○国務大臣(廣瀬正雄君) ただいま議題となりました郵便切手類模造等取締法案につきて御説明申し上げます。 最近、真正な郵便切手類にまぎらわしい外観を有するものが製造、販売され広く一般に流布されるようになってまいりました。 この法律案は、このようなまぎらわしい外観を有するものの製造、販売等を制限することにより、その行使による郵便切手類の偽造に関する犯罪を未然に防止するとともに郵便切手類の信用の維持をはかろうとするものであります。 なお、この法律案は、公布の日から起算して六ヵ月を経過した日から施行することにいたしております。 以上が、この法律案を提出いたしました理由であります。 何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願いいたします。
○委員長(杉山善太郎君) 本案に対する質疑は、次回に譲ることといたします。 本日は、これで散会いたします。 午後七時十八分散会