大蔵委員会 第27号
- 発言数
- 246 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1972/05/25
会議録
○委員長(前田佳都男君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。 前回に引き続き、日本開発銀行法の一部を改正する法律案を議題といたします。質疑のある方は順次御発言を願います。
○戸田菊雄君 十八条の業務範囲の拡充についてなんですけれども、今回、分譲施設建設資金の貸し付け、これが新たに組まれたわけですけれども、これは分譲部分ですね、建設資金を貸し付けることができる、こういうことになっているんですね。住宅部面については従来の住宅金融公庫でやっていく、こういうことなんですが、このように厳密に限界を、線を引くことができるんでしょうか。その中身についてひとつ説明をしていただきたい。
○参考人(石原周夫君) 御承知のように、開発銀行の融資業務は、原則として設備資金ということに相なっておるわけでございます。しかし、前回三十九年の法律改正の場合に、土地造成をいたします場合には、これは分譲いたす場合があるものでございまするから、土地造成の資金を貸し付けるという道を開きまして、土地の場合には分譲分に対する融資ができるということに相なっております。ただ、その場合には、建物が入っておるわけでありまするから、建物の分につきましては、建物をつくります融資はできますが、分譲する部分につきましては、融資対象とは相ならぬということに相なっておるわけでございます。最近になって、今回法律改正をお願いをいたしますようになりましたのは、一つは、都市再開発の計画の中には、大きなビルをつくりまして、そのまわりに空地、道路、そういうようなものをとりまして、都市機能の強化をはかるという趣旨でございますけれども、その中には必ずしも、賃貸と申しまするか、自己使用と申しまするか、そういう部分じゃなくて、分譲いたす部分が出てまいるわけであります。もう一つ、流通センターというようなものが近ごろできておるわけでありますが、これも流通関係の業者の人たちが中へ入るわけでございます。これもまた賃貸ばかりじゃなくて、分譲という問題が入る。したがいまして、そういうような場合におきましては、分譲というものは相当こういう場合には長期の分譲になりまするので、設備資金に準じて考える、三十九年に法改正をお願いをいたしました土地造成の分譲の場合等に準じて考えるものでございますから、今回、法律改正をお願いいたしまして、こういう建物関係、そういう流通関係あるいは都市再開発の関係、そういうような場合におきまする分譲の道を開くということにお願いをいたしたわけであります。 なお、お尋ねのございました住宅部分につきましては、これは住宅金融公庫がございまするから、本来、住宅を主といたしまする部分につきましてはそうでありまするけれども、最近は御承知のように住宅が一部入るという場合がございまするので、そういうような場合に、住宅部分を除くということができませんので、住宅が付随的に入るという場合におきましては、それを含めました再開発のプロジェクトに対して融資をいたす、こういうことに相なっております。
○戸田菊雄君 いまの分譲住宅の建設等考えてみますと、やはり常識的には、分譲そして住宅の建設でしょう。そういう順序でいっているわけですから、いまの総裁の説明じゃ、結果的には住宅を建てることになるんですから、そういうものは全部分譲の中に入ってしまうんじゃないですか。だから、住宅金融公庫で、こっちはあらかじめ、うちを建てるのに一般庶民の皆さんが十八年なら十八年で月賦で借りる、こういうようなことに対しては、それは申請どおりやるかもしれませんけれども、それはもういまの、たとえば仙台あたりで今度三菱不動産業が大体千百町歩くらい買っているんです。しかし、これはものすごいアメリカ方式と称するんですかね、そこにはショッピングセンターも入るし、医者も入るし、あるいは幼稚園も入るし、公園も入るし、あるいは住宅ももちろん入っていく、こういういわばその団地ですべて用事が足せるというような状況になるんですね。生活に必要なものは、教育にしても何にしてもですね。そういうものがどんどんつくられていくわけですから、そういうものに対して、分譲だけだからといって融資していくけれども、結果的にはそういう建物が付随的に計画されているんですから、これは厳密な意味で区分をするということはむずかしくなってくるんじゃないかと思うんですね。その辺はどうなんですか。
○参考人(石原周夫君) ただいまお話のございました仙台のほうの計画は、私も新聞で承知をいたしておりますけれども、これは宅地造成の関係に相なりまするので、実は宅地のほうは、先ほども申し上げましたように、三十九年の法律改正をもちまして、分譲部分に対しても融資できるということに相なっておりまするから、今回法律改正をお願いいたしておりまするのは、そのほうは実は関係ございませんで、都市再開発でありまするとか、流通センターでありまするとか、そういうような宅地じゃなくて、上に乗っかりますそのものの関係でございます。で、おっしゃいますように、建物をつくります者が、自分で使います場合もございまするし、賃貸をいたします場合もございます。あるいは分譲いたします場合もございます。その、いま申し上げます三つの場合のうち、自分が使いまする分と、それから賃貸をいたしまする分は、これはその人がまだ所有をいたしているわけでございまするから、法律改正前でもできたわけであります。ただ分譲ということになりますると、先ほど来申し上げましたように、設備投資というものをたてまえといたしておりまするので、従来の法律では土地は入ってるが、建物は入ってないということで、今回お願いをいたしたわけでありまするが、いま戸田委員が御指摘になりましたように、ある部分は賃貸、ある部分は分譲というケースが非常に多いわけであります。したがいまして、その間に線を引きまして、賃貸分は融資対象であるが、分譲分は融資対象でないということになりますると、相手方もたいへん不便でございまするし、私どものほうといたしましても、それの全体を融資対象として、都市再開発上の十分な意義のありまするものは、分譲であると、賃貸をいたすものであるとにかかわらず融資対象といたしたい、というのが今回の改正の趣旨でございます。
○戸田菊雄君 そうしますと、結果的には住宅金融公庫が従来取り扱ってきたようなものでも、今回は融資対象に入っているということですね。そういう理解でいいんですか。
○参考人(石原周夫君) これは政府のほうであるいはお答えになることかと存じまするが、御承知のように、従来は住宅は住宅だけの建物、それからオフィスとかショッピングセンターとかいうものは、それはそれだけの建物という場合が多かったわけでございまするけれど、最近非常に都市再開発の計画が高層化をいたしたものでありまするから、したがって、多目的と申しまするか、複合的な目的の建物ができるわけであります。そういたしますると、そのうちで住宅が主であるか主でないかということが問題になりまして、住宅がかりに一部でございますると、じゃその一部だけ切り離して住宅金融公庫に持っていくかというようなことに相なりまして、これはたいへん複雑なことに相なるわけであります。したがいまして、高層の建築物であって、その中に若干の住宅部分も入っているが、大部分は事務所であり、先ほどお話のようなショッピングセンターであるというようなものにつきましては、これはまとめて開発銀行で融資をしたほうがよかろうかという感じで、現在銀行局あるいは建設省、そこら辺が御相談をいただいているわけであります。したがいまして、住宅金融公庫とわれわれのほうでやりまするのは、向こうは住宅が本来の業務である、われわれのほうは都市再開発、それが本来の業務であるというところでございまするので、そこら辺で線を引く。繰り返して申し上げますように、一つのビルの中で線を引いて、一部分は開銀、一部分は住宅金融公庫というような扱いをしませんほうが実情に即しているんじゃなかろうかという趣旨でございます。
○政府委員(近藤道生君) ただいま総裁から御答弁がございましたように、借り手の立場を考えまして、一つの施設に対しまして、借り手の人が、開発銀行と住宅公庫と両方に足を運ばなければならないということでございますと、借り手が不便であるということがございますので、なるたけ一カ所で借りられるということをたてまえといたしまして、ただその場合に、あまり業務分野の競合が起こっては困りますので、予算編成の過程におきまして大体の区分をつけております。その目安といたりましては、一つの施設に住宅部分が四分の一以上ございます場合、これは住宅公庫のほうに担当をしてもらう。それから、原則として四分の一未満のものは開発銀行が担当をする。特に重要なものにつきましては、二分の一までという例外的なものもございますが、原則として四分の一というところで線を引いたわけでございます。
○戸田菊雄君 それで、業務方法書を資料としていただいたのですけれども、これを見ますと、二十条でいう本来の業務方法書というものは、たとえば、資金の貸し付け、あるいは貸し付け債権の譲り受け、または債務の保証の方法、あるいは資金の貸し付けの利率、あるいは譲り受けにかかわる貸し付け債権の貸し付けの利率、債務の保証の料率、貸し付け金の償還期限、譲り受けにかかわる貸し付け債権の回収期限、債務の保証の期間、社債の応募の方法、元利金の回収の方法、債務の保証の履行の方法、その他業務の方法並びに業務の委託の要領等を記載しなければならない、こう明細に二十条ではきめられているのですね。それで、この手続はどうとるかというと、閣議決定をして国会に提案をするということになっている。ところが、いまいただいた業務方法書を見ると、これは全く何といいますか、単なる作文だけですね。こういったいわば法律に基づいたそういう業務方法書というものは提案されておらない。予算書を見ても、一〇〇ページに、単に財政投融資計画で、三千六百何がし今回やると、四十六年度との比較においてただ掲載されているだけですね。だから、こういうことでは、法律に定められた内容というものを、国会提案にあたって、正当な業務方法書というものを提示をされていないんじゃないかと思うのですがね。その辺の見解はどうですか。
○参考人(石原周夫君) 開発銀行法第二十条に、いまお読みをいただきました条文がございまして、その最後のところに、今回出資をいたすことになったものでございますから、「出資の方法」ということばを加えまして、これを業務方法書に追加をいたすということであります。ただいまお配りいたしましたものは、その案でございまして、いずれ法律か成立いたしまして、銀行局と——大蔵省と相談をしながら結めていくわけであります。ただ私ども、一応銀行局とも相談をいたしまして、大体こんなことでいかがだろうかという意味で差し上げたわけであります。したがいまして、この業務方法書にございます「出資の方法」ということばを受けまして、ここに書きました一、二、の、業務の内容の問題と、出資の方法、限度額、下の問題とを業務方法書にきめたいと、こういう趣旨でございます。 一、に書いてございますのは、法律の条文にありまする出資をふえんをいたしまして、その上に第二項になりまするか、「ただし、出資の対象とする工業基地の建設は、国土綜合開発の一環として国の計画に適合するよう実施される大規模なものであり、特に遠隔地、過疎地域に立地する等国土の綜合利用、地域開発の効果が著しいもの」ということを書きまして、どういう場合に出すのだということを、法律並びにそれをもう一歩進めまして、場合を限定をいたしたいというふうに考えておるわけであります。 第二のほうにございまするのは、出資の方法、これは、「株式取得の方法による。」限度額は、「出資をうけるもの資本の額の五割以内の額とする。」第三番目に、株式の処分の方法でございますが、「出資の対象となる事業の計画が、開銀出資を必要としない程度にまで達成されたとき、又は開銀の出資持分を処分することが適当であると認められるときはなるべく速やかに処分するものとする。」ということを書きまして、これによりまして、出資をいたしまする場合の内容並びに方法、限度額、処分ということにつきまして明らかにいたしております。 業務方法書といたしましては、ほかのもののていさいでごらんをいただいたかと思いますが、大体こういうようなていさいで、二十条に書いてあります各個の事項につきまして、具体的なきめ方をいたしておるというのが、業務方法書記載のやり方でございます。
○戸田菊雄君 従来もこの程度でやっておったのですか。 ことしは、この分譲地の関係ですね、新しくこの業務費の拡充、これはどのくらい予算としては一応とられているのですか。
○参考人(石原周夫君) 分譲の場合につきましては、現在土地造成のほうの分譲の問題がございまするが、それに準じまして、建物の分譲の場合の業務方法書も、これは追っかけつくらなければならぬと思っておりますが、このほうは、土地造成のほうの場合もございますし、ここにございますように、政策出資でありまするとか、そういうような問題が特別ないもんでございまするから、もう少し簡単なことに相なるかと思っております。
○戸田菊雄君 それは、本来なら予算審議の段階で、もうすでに業務方法書をつくっておかなくてはいけないんだと思うのですね。これは、予算の中に全部提案をされているわけですから。これは暫定予算、その他があって、結局おくれたということでしょうか。本来なら、予算編成のいわば審議段階で、もうすでに業務方法書は出して、そして作成しておかなければいけないでしょう。今回おくれたというのはどういう……。
○参考人(石原周夫君) 毎年度の予算を執行いたしましてまいりまするのは、おおむね現在の業務方法書でやれるわけであります。特に今回業務方法書が問題になりますのは、法律改正によりまして、新しく出資が加わる、ただいま戸田委員御指摘のように、分譲の問題が加わるわけでございますので、これも含めました業務方法書の追加が必要であるということでございます。したがいまして、これは法律の改正が成立するのを待ちまして、それに沿ったものを追加を入れるということでございますから、暫定予算の関係とは関係がございません。
○戸田菊雄君 それからもう一つは、この業務の委託。二十一条。これは、いま、どのくらいございましょうか。
○参考人(石原周夫君) 私どものほうは、六回にわたりまして一億一千二百万ドルの外債の発行をいたしました。この外債につきましては、毎年、元利払いあるいは減債基金の支払いという問題がございます。これは外国において仕事をいたす実務でございまするので、これは東京銀行に業務を委託いたしまして、元利金の支払い並びに減債基金の支払いということをやってもらっておるわけであります。
○戸田菊雄君 現在は、この外債関係は東京銀行だけということになりますね。そうですか——。それから、この事業年度ですけれども、いわゆる会計処理の問題で、この準備金の問題ですね。実績を、できれば四十六年度のをいただきたいと思うのですけれども、これはあとでけっこうです。 まあ法律でいきますと、準備金の計算式は、利益金の百分の二十、これでいく場合と、それからもう一つは、貸し付け金残高の千分の七、これでいく場合と、これはどちらか高いほうで選択をするということになっておりますね。従来、どのくらいのこの準備金の繰り入れを行なわれておるのか。主として、どっちが高くなっているのか。その内容をちょっと伺いたい。
○参考人(石原周夫君) ただいま戸田委員御指摘のように、利益金の百分の二十か、貸し付け金残高の千分の七ということになっておりまするが、私どもの銀行が始まりましたまだ三十一年、三十二年、その二カ年度は、利益金の百分の二十をもって積み立てをいたしております。それ以降は、全部千分の七をもちまして積み立てをいたしておるわけであります。積み立て金の残高は、四十六年度末で、一応これはまだ見込みの数字でございまするが、千百四十億四千八百万円という額に相なっておるわけであります。
○戸田菊雄君 それで、この予算書を、ちょっとこまいやつを見なかったのですが、国庫納付金は、四十六年度でどのくらいあるのですか。四十七年度の見通しはどのくらい……。
○参考人(石原周夫君) 四十六年度は百四十九億の予定でございます。それから四十七年度は八十億という数字になっております。
○戸田菊雄君 この辺の国庫納付金ですね。確かに、利益金としてあがってきたものは納付しなくちゃいけないわけですが、しかし、営利が本業じゃないわけですから、これがはね返っていくとすれば、利率の引き下げということになるわけですけれども、しかし、その利率を、言ってみると、一般の貸し付け、いろいろな利率がありますから、そういう対応で一挙に下げるということもできないと思うのですけれども、しかし、実際、分譲とかなんとかでやっていく場合には、それだけ安くいく場合には、できるだけこの利益金、国庫納付金等上げない方式でいくのが私はいいのじゃないかと思うのですが、その辺どうでしょうね。 〔委員長退席、理事嶋崎均君着席〕
○政府委員(近藤道生君) 確かに政策金融の目的といたしております金利につきまして、さらに引き下げを検討すべきものがございます。それからまた一方において、もはや役割りを終わりまして、むしろ上げたほうがいいというようなものもございます。それらを総合勘案いたしまして、一般の民間の金利水準との関係を考慮しながらきめてまいるということが筋でございます。今後全般的な低金利時代を迎えまして、ただいま御指摘のありましたような、特に必要な部面における金利の引き下げは十分に検討すべきであろうというふうに考えます。
○参考人(石原周夫君) ちょっと先ほど申し上げました数字が、年度を一つずらして申し上げましたので、百四十九億ということを申しましたが、これは昭和四十五年度でございます。四十六年度は百七十億、それから四十七年度は、先ほど申しましたように八十億、ちょっと四十五年度と四十六年度を間違えて申し上げました。それをちょっと訂正いたします。
○戸田菊雄君 融資額が年々増加しているのだけれども、納付金は逆に下がってきておりますね。そういう面では内容改善も、いまたとえば一つの例として利率の問題が出たのですが、そういうことで検討したということになるのでしょうか。そういう理解でいいのですか。
○政府委員(近藤道生君) そのとおりでございます。
○戸田菊雄君 官房長が来ておられると思うのですが……。
○政府委員(近藤道生君) 秘書課長でございます。
○戸田菊雄君 いま大蔵省の退職平均年齢はどこくらいになっておりますか。それから賃金の平均どのくらいになっておりますか。その二つを伺いたい。
○説明員(松下康雄君) 退職者の平均年齢と申しますものは、実はただいま手元に資料を持っておりませんですが、御参考になりますかいがでございますか、大蔵本省の課長クラスというものの職員に例をとりますと、現在給与につきましては、一番古参の課長クラスで、おむね一等級の七号程度、と申しますことは、種々の手当を含めまして、約月額で二十二万円程度になろうかと思います。また一番若い課長に例をとりますというと、その額が約十六万円程度というふうに相なっております。 それから課長クラスの平均の年齢は、これは本年の一月に調査をしたものがございますけれども、四十六・五歳というのが平均の年齢でございます。
○戸田菊雄君 退職年齢。
○説明員(松下康雄君) 退職者の年齢——退職金でございますか。
○戸田菊雄君 退職者の退職時の年齢。
○説明員(松下康雄君) ただいま申し上げましたように、課長クラスの平均年齢が約四十六・五歳でございますけれども、その内容を見まするというと、本省の課長クラスから、そのまま退職をするというケースは比較的少数でございまして、一般の大学卒業で採用された職員の方は、大体におきましてそれよりも少し上のクラスで退職をするというのが通常でございます。そういたしますと、現在のところで一番古参の課長の年齢が、おそらく四十七、八歳、五十歳弱であると思いますので、退職いたすときの平均年齢は、これはほんとうの推定でございますけれども、五十代の初めぐらいというふうに考えております。
○戸田菊雄君 まあ天下り人事をだいぶ問題にしてきたわけなんですけれども、きょうは、本来なら人事院総裁か、あるいは大臣のいるところで質問すれば一番いいんだろうと思うんですが、どうしてもやっぱり考えてみますと、天下り人事をやらなければいけないように省人事運用というものを追い込んでいるのではないかという気がするのです。たとえば地方の国税局長をやって本省へ帰ってくる、またどっか近畿の局長かなんかに出ていく、年齢にしまして四十四、五歳である者はやめていく、だから、前途の生活があるわけですからね、そういうことですから、四十代で職を追われてしまう、こういういわばいまの人事運用というものを、私は根本的に改めなくちゃいけないんじゃないかと思うんですね。それは決して局長や課長というそういう問題じゃなくて、一般職員だってそうだと思う。やっぱり上のほうの方がそういうことになりますから、下のほうまて四十五六歳になると徹底した強制退職をやるされる、こういうことになっている。だから、それこそ天下り人事に追いやっていくような方向で各省がやっている。通産省あたりもそう、あるいは厚生省でもそう、あるいは運輸省でもそうだ。こういうことになっているのですね。だから、各省のそういう、いわば局長をやったから、あるいは次官をやったから、そういう者は二年間なら二年間で全部かえちゃう、こういういまの人事運用システムというものは、私は相当弊害がある。だから、大体五十五歳なら五十五歳、六十歳なら六十歳までは保証しよう、それに見合う人事をやっていけば、天下り人事というものはないのだろうと思うんですが、その辺が実は問題になっている。だから、一般職員の場合でも、五十五歳になったらきつい勧奨を受けるわけですね。やめなければ直ちに左遷されたり、あるいはいづらくされてどうにも耐えられないということになっている。上のほうは上で、それじゃおれたちは、四十四、五歳で首を切られても文句言えない。こういう言い方ですから、その辺の私は人事運用が根本的に改められない限りだめだろう。少なくとも二十年、三十年そこで働いた人はベテランなんですから、そういう者が年をとって、かりに五十五歳なれば、有能ないろいろな手腕、力量というものを発揮できるのだろうと思う。そういう意味合いにおいて、根本的にいまの各省の人事運用等について私は改めるべきだと思うのだけれども、これは政務次官、一体どういうふうに考えられておられるのですか。
○政府委員(船田譲君) 本来なら人事院総裁もしくは総理府人事局がお答えすべきことだと思いますけれども、昔ですと、定年退職いたしまして、恩給がついて、その恩給をもらっておる人が、大体余命が四年ないし五年ぐらいであったと思います。そういうようなシステムのもとに恩給制度というものがあったわけでございますが、日本は戦後非常に寿命が延びました関係もありますし、また延びただけでなく、年配の方も第一線で十分に働ける体力及び知力を保持しておられる、こういう人物経済上から見ても、確かにいまの官庁の退職の慣行というものは早きに失するところがあるかと思います。これは非常に誤解を招く発言になるかもしれませんが、ある意味では、こういった定年があったほうが、たとえば六十歳なら六十歳、五十七歳なら五十七歳で定年があったほうが、それまでは定心しておられるんだという意見さえあるやに聞いております。これは軽々しく論ずべきことではございませんから、この問題は別にいたしまして、とにかく、ある年数たちましたあとの第二の人生の開き方につきましては、非常に各官庁とも管理者の心を痛めているところでございます。 一方、憲法の二十二条におきましては、公共の福祉に反しない限り、職業選択の自由があるということも考えてまいりますと、もちろん片方に天下り人事を厳に慎むべき世論もございますけれども、その辺のかね合いが非常に悩みでございまして、私といたしましても、すかっとした御答弁にはなりかねるかと思っております。そういうところでございます。
○戸田菊雄君 これはいずれ関係者のメンバーをそろえてもらって根本的にやっていきたいと思うのでありますが、いずれにしても、非常に不経済、そしてなおかつ、いま秘書課長が言われたように、課長で古参でも四十九歳ぐらいで、かりに二十二万とっていてやめた場合、年金が五、六万だと思うんですね。これじゃとても前途五十歳から——いま平均寿命が七十歳をこえるといわれる状態ですから、前途二十年も生活できない。だから全体が同じようにまたどっかにとにかく食う道を再度さがさなければいけない。しかし、それはきわめて冷遇を受けているという状況です。それは一般職員、労働者にしてもそうなんです。だから、こういう問題については、所得を引き上げていくことは在職中当然のことですけれども、第二の人生というか、やはりこの辺でほんとうに人間らしい生活をしようといっても、一生働きっぱなしで非常にしぼられて、そのまま棺箱へ足を突っ込んでいくということは全くみじめなんですね。そういう意味合いでは、私は、大蔵省等が抜本的に検討して、そういう模範の姿勢をひとつ示せば、各省もそれにならってくるという状況になると思いますから、これは十分ひとつ今後検討していただきたいと思うんです。そのことを要望しておきたいと思います。 それから秘書課長にそういった資料をひとつ提示をしていただきたい。いまの職員の賃金ベースはどのくらいになっているか、在職年限はどのくらい、それから退職年金は平均どのくらいになっているか、それから退職後どのくらいの就職率になっているのか、その辺を概括的にあとで資料として出していただきたいと思うんです。 それから、業務方法書で「出資対象とする大規模工業基地の選定の基準(案)」というものが出ています。これを見ますと(1)、(2)、(3)というぐあいに、それぞれ分かれておるわけですけれども、私、前の沖繩公庫法でいろいろ検討したときに、できるだけ政府としては今後沖繩復興等については誠意をもって年次計画を立てて、大綱政策を立てた上で、具体的に県民が希望する方向で復興政策をはかっていきたい、こういうことであったんですけれども、いま聞きますと、沖繩開発等については、沖繩公庫一本にしぼって、それで計画的にやっていくということは、この出資対象には、いっておらないと思うんです。しかし、これは私は性格が違うんだと思うんですよ。開発銀行法に基づく融資対策というものは、こういうものは考えていいんじゃないかと思うんですが、それは行政上どうしても不可能でしょうか。その辺の見解はいかがですか。
○説明員(北田栄作君) 最近成立いたしました沖繩振興開発金融公庫法によりまして、沖繩の地域につきましては、 〔理事嶋崎均君退席、委員長着席〕 政策金融はこの公庫が一元的に資金を供給するというたてまえになっております。本土の、たとえば中小公庫、国民公庫、住宅公庫等の各機関が、それぞれ沖繩に進出するということは現在しないというたてまえにしておるわけでございます。これは沖繩の振興のためには、沖繩の特殊な事情、経済事情とか社会事情とか、そういったことを勘案いたしまして、たとえば中小企業資金とか、住宅資金とか、農林資金とか、そういったものの資金の配分を一元的に沖繩公庫でやるのが至当であるということから、こういう取り扱いにするようにしたわけでございます。もちろん法律的に本土の各公庫等は、沖繩も対象地域とし得るわけでございますが、とりあえず取り扱い上そういう運営をするということにしておるわけでございます。
○戸田菊雄君 確かに地域的にそういう考えもあると思うんです。しかし、いろいろ審議した経過でも明らかなように、たとえば石炭特別会計ですね、これは特別会計一本で貫く、あるいは分譲の新しい範囲の拡充の部面を見ましても、本来なら住宅金融公庫一本でやるべき性格の住宅分譲関係を、今度はこっちでもやりますよということになっておる。地域的に確かに融資先の事業体その他になりますと、必ずしもそういう方式が一貫してとられておるという性格じゃないと思うんです。ですから、その辺にはやはり弾力的な運用というものが当然私はあるだろうと思う。だから、いまかりにそういう方向でいっているとしても、今後沖繩開発公庫一本で、じゃ十分かというと、これはまだまだとても私はたいへんだろうと思う。ことに農漁民対策とか、あるいは今後の沖繩復興に対する基幹産業といわれる農政上の問題なんかもまだきまっておらない。きわめて少ない金額でやられるようなことになっておるわけですから、そういうことについて私は開発銀行からの融資体制というものも、これは特別なんですから考えてもいいのじゃないかと思うんですが、そういう御意思は前途ありませんか。
○説明員(北田栄作君) 先生おっしゃいますように、そういった産業政策的なものは、全国一本でやったらいいではないかというような意見もないわけではございません。ただ、現在の段階では、まず沖繩の経済情勢、社会情勢等からいたしまして、これはできるだけ早く本土のような状況まで振興をはかり向上をはかるというような見地から、沖繩を一体としてすべて資金を総合的に配分するということが至当であろうという感じでやっておるわけでございますが、将来の問題としては、そういったこともあるいは検討をするようなことが必要になるかとも考えております。
○戸田菊雄君 これで最後にしますけれども、四十六年度の融資実績あるいはこの前総裁にお伺いしましたように、四十七年のこの融資構想、そういうものを見ましても、主として第二次産業中心のいわゆるパターンで、重化学工業中心の融資を考えているような感じなんですね。ぼくたちの希望としては、でき得るだけ「その他」の、たとえば「公害防止」とか「遠洋漁業」あるいは「住宅産業」「その他」こういうものに今後のウエートを置いていかなければならないと思いますが、こういうふうに考えるんですけれども、四十六年度の実績は一貫してやはり「産業開発」、「都市開発」、「エネルギー」、こういうものに重点が置かれて、「その他」は全くさしみのつま程度にしか考えておらない、四十七年の融資構想を見ても、四十六年を踏襲しておるというように聞いておるんですが、この辺はひとつ今後抜本的に検討する必要があろうと思いますが、今後の構想、これをひとつお伺いして終わりたいと思います。
○参考人(石原周夫君) すでに四十五年、四十六年、四十七年の数字を申し上げておりまするし、これが三十五年と比較してどうであろうか、四十二年と比較してどうであろうかということを、大蔵省のほうからも私のほうからもお答えしたわけであります。それで非常に顕著な傾向は、いわゆる社会開発といいますか、「都市開発」、ただいまお話のございました公害というような面あるいは地方開発、そういうようなことの中で、社会開発的な面が非常に伸びてきておるという点が一点でございます。 それから「産業開発」の中におきましても、この間も申し上げましたように、情報産業の関係でありますとか、あるいは国産技術振興でありますとか、そういうようなものに非常に重点が移りつつあるということがございまして、これはまた政府が新しくおきめになる政策によって動くことでございますけれども、私どもの従来の扱い方あるいは今後私たちとして考えておりますところによれば、ただいま戸田委員御指摘になりましたように、社会開発、公害防止、そういうようなものを中心に伸びていかなければいけない、あるいは技術開発を中心にして伸びていかなければならない、こういうようなことに相なろうかと考えております。
○委員長(前田佳都男君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(前田佳都男君) 速記を起こして。 午後零時四十分から再開することとし、暫時休憩いたします。 午前十一時四十分休憩 —————・————— 午後零時四十八分開会
○委員長(前田佳都男君) ただいまから大蔵委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、日本開発銀行法の一部を改正する法律案を議題といたします。質疑のある方は順次御発言を願います。
○竹田四郎君 ちょっと本法案とは関連いたしませんけれども、非常に緊急性を要するという点につきまして、お時間をいただきまして、国有財産の貸し付け関係の問題で若干お尋ねをいたしたいと思います。 最近、昨年の十二月二十八日ですか、建設省が告示を改正いたしまして、家賃地代等の統制令を改正をいたしているわけでありますが、それに伴いまして国有地の貸し付けの貸し付け料というようなものがだいぶ上がってきている、こういうふうに思いますが、東京近辺の、まあいろいろ例があると思うのですが、実はいままで坪五十円ぐらいのものがもう二百円以上、四倍ぐらいに上がっている。こういうような状態とからみまして、もうあちらこちらでいま地代の倍額、あるいは二倍半ぐらいの値上げというものが全国的にどうも出ているようであります。そういう意味で、この国有地の借地料というようなものが、そうした地代値上げの先頭を切っている、こういうふうに私には感じられます。その地代の決定ということは、これはどういうふうな形で、今度はどういうふうに上げる、具体的な金額ですね、これは決定したわけでありますが、ただ単に、土地の評価がこうなったから、したがって、地代もこうなるということでありますか。あるいは周辺の地代というものを勘案しながら、そういうものを上げてきたのかどうか。たいへんな倍率で四倍くらいである。一つの例が、四倍から五倍近く上がっている。しかも、その支払いが年二回というわけでありますから、いままで一回が二万八千くらい払っていたものを、今度はさらに追加して八万くらいをここで納めなくてはならない。こういうような事例がありまして、一般の人の場合には、いますぐここで八万円払えといっても、私は実際上払えないだろう。しかし、支払いの命令書はきているし、払わなければ当然延滞料は取られるわけです。こういう形で、物価を抑制しなくちゃならぬこういう時期に、そういう考慮も十分払っておられないような気がいたします。それの根拠ひとつ聞かしていただきたい。
○政府委員(小幡琢也君) 国有財産のうちの普通財産の貸し付け料の問題でございますが、算定基準を私どものほうできめておりますが、おっしゃいますように、昨年の十二月の暮れに建設省の告示が改正になりまして、ことしの一月一日から新しい統制額が設定されたわけでございます。これによりますと、確かにおっしゃいますように、非常に倍率が上がっております、内容は。従来は、昭和三十八年度の固定資産税の課税標準の基礎、これに百分の二・二を掛けていたものが、今回はそういった昭和三十八年度でなしに、その年度の固定資産税の課税標準の基礎に、掛ける百分の二・二でなく、掛ける百分の五と、こういうふうに改正になったわけでございます。これは、建設省のほうでは、地代家賃統制令の第五条に基づきまして、従来統制対象外の土地に比べまして、著しく低額でありまして、公正でないと認める、こういった理由で今回引き上げたわけでございますが、そもそも固定資産税の課税標準の基礎が、昭和三十八年から、その年度というふうに上げるだけでも相当倍率がふえるわけでございます。それから百分の二・二という率が百分の五に変わった。それでもふえる。それで土地によりましても、いろいろ倍率が異なっておりますが、平均いたしますと、大体四倍ぐらいになるんではないかと私どもは見ているわけでございます。 それで、国有地につきましてはどうかと申しますと、従来は、地代家賃統制令の適用のあるような対象物件、すなわち昭和二十五年七月十日以前につくられました住宅及びその用に供する土地でございます。こういう対象につきましては、その統制額をもって国の貸し付け料を算定する、こういう取り扱いになっておるわけでございますが、今回建設省告示が改正になりましたものですから、それに右えならえしまして、算定基準を直したわけでございますが、私どももこれによりまして、相当値上げの倍率が大きいということは十分承知しておりますので、経済企画庁とも相談いたしましたし、またこういった事情変更の原則によります借地法に基づく増額請求の問題でございますので、国の扱いとしては、やはり画一的にしなければいかぬという法制の要求もございますので、一応統制額に合わせる。ただし、平均が四倍でございますので調整措置を設けまして、たとえば七倍とか八倍、十倍、こういうふうに上がるものにつきましては、平均の四倍に経過的に三年間だけは据え置いたらどうかということが一つ。 それからもう一つは、近傍類地の賃貸実例というものを調査いたしまして、それに比べまして、その統制額によることが非常に高額に過ぎるという場合には、賃貸実例に従って修正する、こういう道を講ずる。 それからもう一つは三番目といたしまして、大体いま申し上げましたように、昭和二十五年以前の古い住宅、しかも九十九平方メートル以下の、わりあいに小規模の対象物件でございます。貸し付け料も絶対額といたしましてそう大きくならないはずである。ただ、場所によりましては、高くなるのもありますので、原則といたしまして、上げた結果が月額一万円、すなわち年額にしまして十二万円をこえるようなこういったものにつきましては、やはり慎重に扱うということで、各財務局に指令いたしまして、そういった高額になるものについては、十分慎重に調査をして、近傍類地の賃貸実例に合わせるようにということをやりますとともに、そういう場合には、相手方の住宅におもむきまして、十分この改正の趣旨の内容を説明して相手方の了承を得るように、こういうことをやっているつもりでございます。
○竹田四郎君 確かにいままで国有地の貸し付け料が安かった。それは私どもも認めます。だから、それをある意味で上げるということはわかりますけれども、しかし、上げ方が私は問題だろうと思う。ですから、それを近傍類地の金額にまで上げるということであれば、これは私はある程度、幾ら国有地であろうと、その辺の世間並みということでありますけれども、私が承知しておりますところでは、いままでその付近は九十円、それがこの三月までは五十円だった。それが一挙に、ほかの近傍類地がせいぜい上がっても百二、三十円というところを、一気に二百円以上に上げてしまうということは、ちょっと私は行き過ぎだと思いますし、あなたはいま月一万円と言うのですけれども、これは毎月、毎月納めるというようなものであれば、それも一ついいと思うのですけれども、大体二期に分けて納めるというと、六カ月納めるということになる。そういたしますと、普通の営業をしている人の場合には、これはいろいろそういうことも可能でありましょうが、普通のサラリーマンのようなもので、四月の八日に通知がきて、五月八日に額が決定されて、そして五月二十日に納めろといったところで、普通のサラリーマンでは、そこで六万円の金を、私のこの例では八万円でありますけれども、一気に八万円の金を、事前の通告もなしに、八万円の金をためるといったならば、一カ月くらいでたまるものじゃないと思う。ですから、ある程度余裕を持って、これこれになりますよということになれば、私はそこに住んでいる人も、それなりにその金を準備すると思うのです。五月八日に額が決定されて、五月二十日にはさあ八万円納めろ、こういうふうに言われても、私はその辺は非常に無理だろうと思う。いまあなたはそれぞれの地域の出先と、その人たちと相談すると言っているのですが、そういうことは、本省のほうではそういう方針かもしれませんけれども、出先では具体的にそういう話をしていないわけですね。いきなり決定額を通知をする。それをいついつまでに、十日足らずの間に納めなさい、しかもその上げ幅が四倍、こういうことになりますと、私はいま地代を上げようという議論が非常にあるところを、むしろ国のほうが、国は四倍上げたのだから、おれたちもそれでは倍くらい上げようという形で、地代を引き上げていく、大蔵省主導型の地代引き上げということに現実になっていくと思うのですが、その辺はもう一回近傍類地の価格と地代と合わしていかないと、むしろ大蔵省のほうが進んで物価を安定すべきであるというふうにいわれているときに、みずから上げていく、こういうことに私はなってしまうだろうと思うんですがね。その辺は何らかの考慮を私はすべきだと思うんです。その辺は、何かお考えになっておりますか。
○政府委員(小幡琢也君) おっしゃいますように、個々具体的なケースによって、いろいろ上昇率が違うと思います。 それから、通知を出す場合につきましては、そういう非常に金額的に非常識というような場合には、事前に十分本人、相手方に了承を得るようにということを、各財務局に指示したわけでございますが、中にはいろいろ事務上の都合で、通知を出しただけというのもあるやもしれませんので、その点はまことに遺憾だと存じております。 それから、これによって近傍類地の地代を逆に上げるんじゃないかと、こういう御質問でございますが、これにつきましては、むしろ逆でございまして、建設省のほうの判断も、むしろ統制額の対象とならない土地と比べまして著しく低額である。したがって、公正をはかるためにこれを上げるんだということでございますので、もとの水準が低いということで、これによってほかがみんな上がるということにはならないんじゃないかと考えております。 それから、今後——まあこれは建設省の告示が実は出たのを知りましたのが一月でございますので、その間いろいろと通達その他検討していたわけでございまして、若干準備期間が短かったという点もございますので、今後、近傍類地の賃貸実例、この調査を十分にやって、円滑に仕事を処理するように、こういうふうに厳重に指導監督したいというふうに考えております。
○竹田四郎君 あなたは近傍類地に比べて安いと言うんですが、三月までは安かった、確かに。しかし、四月からですと、私の例でいきますと、ほかの地主は大体二倍くらいを考えているようですね。付近ずっと組み合わせてみると、まあ二倍ぐらい、二倍ぐらいに上げてせいぜい百八、九十円というところです。ところが、それ以上に実は上げている、具体的に上げている例があるわけですね。そういうのは、私は手直しをしなければ、国のほうから先に上げていくという結果になってしまうと思うんです。現実にその人があちらこちらに、今度はおれんとこはこうなるよという話をしますと、それじゃ私のほうも国並みに上げましょうかと、こういう話が現実に出ているわけですね。ですから私は、そういうところは、当然調整をして、大蔵省主導型の地代の値上げというようなことにならないように、政治的な配慮を私はすべきだと思うんですがね。 それから、支払い方法にいたしましても、そんなに急に上げた場合は、いままでのやり方とは違ったやっぱり地代の納め方、ショックの少ないような、納めいいようなやり方を当然すべきだと思うんですね。これは、少し上がった場合は、私はそういうことを言うわけではありませんけれども、かなり大幅に上がっているわけであります。なかなか、月に一万円という金は、毎月の金ならばまあわりあい納めやすいにしても、六カ月まとまるということになりますれば、そう簡単じゃ私はないと思うんです。その辺はどうですか。もう少し手直しを、一回に四倍に上げるというやり方も私は少しどうかと思うんです。漸増的に、いやこの次は二倍だ、その次は二倍だという形に、ある五年なら五年で上げていくという、何かそういうような形をとらないと、一挙に四倍も上げていくという形というのは、どうもいまの、公共料金を上げるなという国民世論にさからっているように思うのですけれども、その辺は検討し直すようなつもりはありませんか。
○政府委員(小幡琢也君) 支払い方法の問題から申し上げますと、本件の場合には二回払いでございますが、一般にこういう借料の支払い時期は、年四回の場合もございますし、また事情によりましては十二回払い、つまり月払い、こういう方法も可能でございますので、本件につきましても、毎月の額あるいは一回に払う額が相当高額になるものにつきましては、月払いという方法も検討したいと考えております。 それから、四倍の問題でございますが、これは、おっしゃいますように、毎年少しずつ上げていくという方式も考えられないわけではございませんが、これも、会計検査院と相談いたしましたところ、やはり、借地法十二条の規定に基づきます事情変更によるこういった増額請求につきましては、できるだけそういった調整措置は回数を少なくしてほしいというような話もございまして、したがいまして、少しずつということではなしに、四倍ということで調整措置をとって、ある期間経過したら、本来の事情変更の原則に基づく額まで持っていこう、そのほうが適当であると、こういうふうに判断したわけでございますが、問題はやはり近傍類地の実勢がどうかということにかかるわけでございますが、その辺につきましては、十分調査いたしまして円滑に処理したいと考えております。
○竹田四郎君 最後ですが、大蔵省のほうでは、片っ方では金利を下げろ、郵便貯金の金利まで下げよう、景気はなかなか上がらない、こういう中で、取るほうだけ思い切って引き上げるということは、どうも私は公平を欠くと思うのですね。ですから、やはり、ある程度納得できるような形——それは確かに、論理的に言えば、会計検査院のおっしゃることは私はそのほうが論理的だとは思う。しかし、必ずしも論理というのが常に正しいわけでは私はないと思う。そのときそのときの経済状況なり、物価上昇の状況なり、こういうものとやはり勘案しながらやることが、やはり政府の物価政策という形に私はなると思うのです。それを、一ぺんに、論理がこうだからといってぽんとやるということは、むしろ地代をそれによって引き上げていく力になる。特にこれは政府でありますから、個人がやる場合とは私は違うわけであります。そういう意味では、もう少し全体の状況を勘案しながらやっていくということ、国の施策の一環でありますから、そういうふうにしていかないと、政府の物価政策というものが、むしろ逆に、一つ一つの個々の面で逆にとられてしまう。むしろ、国のほうは物価を上げていいのだというふうな形に私はとられると思うものですから、確かに事務当局のほうの一つの論理ということもありますけれども、これはやっぱり全体の政策の中でこの問題を考えていかなければいけないのじゃないか、こういうふうに思うのです。そのほかに、こういうことというのは、政府の公共料金の中にたくさん私はあると思うのです。この辺は、政府自体として、ただ論理だけではなしに、そのときの政策として考えてもらわなくちゃいかぬ。だから、支払い方法等については検討されるということでありますから、これはけっこうであります。あるいは、近傍類地の地代というものと見合って手直しされるという部分もあるように私はいま受け取ったわけですけれども、そういう点はけっこうだと思います。 この点は、ひとつ政務次官十分考慮をしていただいて、しかも一般の地代の引き上げになる原動力にならないような形というものをいま考えていただかないと、もうどんどんどんどん、あちらこちらで地代値上げということが申し込まれている、地主のほうから申し込まれている話というのは、もう都市近辺ではずっと聞いているわけです。ぜひそういうふうに押えていくような形というものを政策の上でとっていただく、このことが必要じゃないかと思うのですが、いかがでしょう。
○政府委員(船田譲君) 先ほど来理財局次長が御答弁申し上げておりますように、昨年の暮れの建設省の告示の改正によるところの計算方法そのものを、根本的に改めることは不可能かと思いますけれども、先ほど来の答弁にもございますように、また先生のは、竹田委員の御指示もございますように、近傍類地の物件に比べまして著しく負担が重くなるもの、あるいは先ほども理財局次長が申しておりましたけれども、一件の年賃貸価格が十二万円以上をこえるものは慎重を期さなければいけないというような点につきましても、十分指導に注意してまいりたいと思いますし、年二回払いを年十二回払いというできる限りの措置をとっていくことによって、激変緩和ということは考えてまいりたいと思います。
○鈴木一弘君 いまの竹田委員の御質問の問題ですが、これははっきりと千分の二十二プラス都市計画税と固定資産税、三十八年の標準価額というのが一番近いところの標準価額でありたわけですね。千分の五十プラス固定資産税と都市計画税ということであります。この扱い方についてはいまいろいろあって、いままでたとえば坪八十円だったものが、一ぺんに普通の計算でいけば三百円くらいになるのがあるわけでありますけれども、急にそうする必要はないというような感覚の通達も出ていると思うのですよ。それが国のほうだけがはっきりとしたものを出すというのは、これは感心できないというように思うのです。建設局あたりから、住宅局あたりから出ているのと少し違ったような感じを私は受けている。 それともう一つ、ここで理財局の次長にお願いしたいんですが、これが区役所の窓口へ行って、固定資産税課の窓口へ行きますと、はっきりと今後はこういうふうにこれでもって取りなさいという表示が出ているのです。これは行き過ぎだと思う。実際に固定資産税課の窓口へ行くと、いままでは三十八年度標準価額の千分の二十二プラス固定資産税プラス都市計画税である。今度はいまの標準価額の千分の五十にプラス都市計画税プラス固定資産税、これで取りなさいというようにはっきりわかるように大きく書かれてある。これはちょっと行き過ぎじゃないかと。いままでの地主といわゆる借り主との間の問題にいたしましても、いままで八十円なら八十円ということでやってこれたわけですから、それを急に三倍に上げなければならないとか、四倍にしなければならないというものはないわけでありますので、そういう点だけはこれはがっちり政府のほうでみずからここまで取りなさいと言う必要はないのじゃないか。計算の方法はこうでございますということはあると思いますけれども、そういうところまで強制的に言う必要はないのじゃないかという感じがします。その点の指導の点をよろしくお願いしたいと思うのですけれども、いかがですか、二つの問題。
○政府委員(小幡琢也君) 先生のおっしゃいました窓口に表示しているということは、これは地方団体のほうの問題ではないかと思いますが、私どものほうは、そういう固定資産税自体の問題ではございませんので、特にそういう表示をするということではなしに、個々にお話し合いをして、借地法の規定により増額請求ということをいたしたい、こういうように考えておるわけでございまして、そういう機械的、形式的にやるというつもりは毛頭ございませんので、今後とも十分に現場を指導監督してまいりたい、かように考えております。
○鈴木一弘君 国が、いわゆる物納で納めた土地、そこの上に前の地主から契約して家を持っておりますと、賃借権を持っておりましても、非常に高く上がっているわけですね、はっきり申し上げて。因業な家主のところ、地主のところの地代が少し上がり過ぎるぞという、いまの竹田委員の御指摘のとおりですから、この点だけは十分見ていただきたいと思うのです。私のところにもずいぶん文句を言ってきている。この問題は、これは十分ひとつ見てもらいたいということを申し上げて、この問題は終わりにしたいと思います。 次に、開銀のほうの問題で伺いたいのですが、四十五年度中の政府からの借り入れ金が二千六百十二億円、返済が六百九十八億二千四百万、差し引き純増額が千九百十三億七千六百万ですか、期末残高が云々、こうなっておりますが、これは一番新しいところはどうなんでしょうか。ちょっと教えてもらいたいのです。政府からの借り入れ金の状況、四十六年度中のはいかがになっておりますでしょうか。
○参考人(石原周夫君) 四十七年三月末、すなわち四十六年度末におきましては三千三百六十億円の借り入れ金残高になります。
○鈴木一弘君 その四十六年度中の返済はどれくらいあったのですか。
○参考人(石原周夫君) 四十六年中に借り入れ金の返済をいたしましたのが八百九十一億三千九百万。先ほど申し上げました三千三百六十億というのは残のように申し上げましたが、これは残でございませんで借り入れ額でございます。いまちょっと差額は幾らになりますか、計算して申し上げます。——二千四百億くらいです。
○鈴木一弘君 そうすると、全部で期末残高が一兆三千億という、前からのを入れますと一兆五千億をこえているわけですね。ちょっと計算してください。
○参考人(石原周夫君) 先ほど申し上げました数字は、予定の数字が入っておりますので、正確な数字を申し上げます。本年度中の借り入れ額が三千三百六十億、それは先ほど申し上げた数字でございます。それに対しまして、返済額が八百四億九千百万円、先ほど八百九十一億三千九百万円という数字を申し上げましたが、それは八百四億九千百万円、残高が一兆五千九百十四億八千五百万円でございます。
○鈴木一弘君 それで四十六年度中の返済は、産投と資金運用部と分けてわかりますか。
○参考人(石原周夫君) 資金運用部に対しまする償還が七百七十四億九千万円、産投特別会計に対します返済が三十億百万円でございます。
○鈴木一弘君 これは四十五年に比べて四十六年のほうが、産投会計のほうの返済が二十億ばかり少ないですね。これはどういう理由ですか。
○参考人(石原周夫君) 産投の借り入れが行なわれましたのは、よほど前になっておりまして、最近におきましては、もっぱら資金運用部からの借り入れをいたしておるものでございますから、産投の残高がだんだん減ってまいっておりますので、産投特別会計に対します返済額は、このところ年々減少しております。産投借り入れ金の消化は、四十八年度をもって終了いたす予定でございます。
○鈴木一弘君 そうすると、産投会計のほうの残高が四十五年度で二百四十億ですね。三十億返したとなると二百十億まだ残っているわけですね。これから四十八年まではどういうかっこうで出てまいりますか。四十八年度は百億以上返済ということになるわけですね。
○参考人(石原周夫君) ただいま鈴木委員から御指摘のございましたのは、産投外債が入っているものでございましたので、産投会計借り入れでありますことはそのとおりでございまするが、それを産投外債へ入れましたものの残が二百十八億六千五百万円でございまするから、おっしゃいますとおり、産投外債の償還分は、なお今後残るかと思います。私、いま申し上げましたのは、円資金と申しまするか、外債引き当て金で、私どものほうに入ってまいりまするものを除いた数字を申し上げた次第でございます。
○鈴木一弘君 いわゆる外貨保証の問題ですけれども、外貨保証が、四十五年のは私どもこの本を見てよくわかるんですが、現状はどういうふうになっておりますか。
○参考人(石原周夫君) 外貨保証の四十七年三月、四十六年度末になりますが、その残高が二千六百九十七億円でございます。
○鈴木一弘君 四十五年の状況は、保証を実行したのが五百五十八億、解除になったのが二百四十二億ということで、残高が二千五百四十九億となっておりますが、今度二千六百九十七億の保証残高があると、そうすると前よりも百五十億ばかりふえているわけですけれども、実行されたものと解除されたものとちょっとそれを申し上げてくれませんか。
○参考人(石原周夫君) 四十五年度の数字は、三百六十円換算で出ておるかと思います。いまごらんになっていらっしゃいます数字、私申し上げましたのは、三百八円換算にしておりますけれども、三百六十円換算でございますると、三千百九十三億に相なるわけでありますが、三百八円換算にいたしますと、二千六百九十七億という数字を申し上げた次第でございます。 なお、四十六年度じゅう九百四十五億の債務保証を実行いたしました。
○鈴木一弘君 解除になったのはどのくらいですか。
○参考人(石原周夫君) 元金、借り入れ金を償還しますわれわれのほうの債務が減少いたしました額が、七百九十七億三千六百万円でございます。
○鈴木一弘君 外貨のほうですね。
○参考人(石原周夫君) はい。
○鈴木一弘君 その次に伺いたいのは、政府への国庫納付金でございますが、四十五年までの分はわかるんですが、四十六年の貸し倒れ準備金、それから利益金のうちの法定準備金と国庫納付金、ちょっと四十六年以降を言っていただけませんか。
○参考人(石原周夫君) 四十六年度は、これは四十五年度をごらんになっていらっしゃると思いますが、法定準備金が百二十七億、国庫納付金百四十九億、四十六年度は法定準備金積み立てが百四十五億、国庫納付金が百七十億。
○鈴木一弘君 合計すると、このときの利益金が百八十四億——。
○参考人(石原周夫君) 四十五年度が二百七十六億、四十六年度が三百十五億。
○鈴木一弘君 ここで、これは局長に伺いますが、国庫納付がだんだんふえてまいります。当然法定準備金として残しておくのがありますので、あれですが、この国庫納付が当然ふえてくる。ふえてくるのはけっこうですが、開銀の性格からいうと、もういままでの論議もありますし、衆議院の附帯決議等から見ていっても、新たに生活環境そのほかのことを考えなければならぬようになってきています。その点で、私はこういうような納付の問題とか、こういう点をそちらの方向へ向けるというようにだんだん考えていく必要があるのじゃないか。いたずらに国庫に入れろということではございませんけれども、そういう点のものの考え方はないのかどうか、それを伺っておきたいと思います。
○参考人(石原周夫君) 先ほど申し上げましたように、四十五年、四十六年、いずれも百四十九億、百七十億と非常に大きな額に相なっておりまするが、実は二つほどの要素がございまして、一つは、私どものほうが、外貨債務の残があるものでございますから、これは会計制度の審議会でございましたか、その原則のほうに従いまして、為替差益を四十六年度に計上いたしております。為替切り上げによりまする為替差益、それは三十七億でございます。 それからこれはちょうど五年前に未収利息を、当該期に属する分は利益に計上するという、これは一般の金融機関も通じた問題でございまするが、その関係がございまして、これが実は五年間にわたって年々ふやしてまいったものでありまするから、それは四十七年度をもって終了いたします。その分が約三十一億ほどございます。したがいまして、今後における運用の問題に帰着するわけでありまするが、四十七年度におきましては、国庫納付金を実は八十億といたしておりまして、非常な激減をいたすわけでございまするが、それはいま申し上げましたような臨時のこと、ことにこの二、三年ややふえておりまするのは、いま申し上げました未収利息を、当該期に属するものは利益に計上するという五年間の特例と申しまするか、一時的なものがありましたので、ふえておりまするので、それが落ちまする四十七年度におきましては、八十億程度に納付金が減少いたすかという見当でおります。
○政府委員(近藤道生君) 納付金がふえるということもけっこうであるけれども、それよりも、むしろそれをもって生活優先の方面への融資割合をふやすとか、あるいは政策金融のうちで特に重要なものを考慮したらどうかという御叱責の御指摘であろうかと思います。現実に、金利につきましては、先ほども御答弁申し上げましたように、特に政策的に重要なものにつきましては、できるだけ引き下げるという配慮が必要でございます。ただ、同時にまた、すでに使命を終わったというようなものにつきましては、逆に引き上げるというようなことが出てまいりますし、それからまた生活優先の方面に資金を回すという場合に、産業中心の部面から、むしろ卒業生として民間に送り出すというようなものも出てまいりますので、それらを彼此勘案いたして開発銀行の運営が行なわれるべきであろうかと存じております。
○鈴木一弘君 これは先ほどのに関連して伺いたいのですが、四十六年及び四十七年と、この四十七年はどういうふうになるかわかりませんけれども、外貨保証ですね、内容はどういうものを四十六年はおやりになっておるか、それをちょっと伺っておきたいです。
○参考人(石原周夫君) 四十六年度の外貨保証、九百四十五億という数字を申し上げたわけであります。そのうち電力の関係が二百七十七億、それから航空の関係が六百五十七億、電子計算機の関係が十一億でございます。
○鈴木一弘君 これは航空会社が二社だろうと思いますが、前年度に引き続き非常に大きいわけですね。四十五年が三百二十億、四十六年がいまの御答弁で六百五十七億、四十七年はどんなふうになるでしょうか。これはわからないでしょうけれども、見込みはあるでしょうから……。
○参考人(石原周夫君) これは現在の予定でございますから、数字は、実績はあるいは動くかと思われますが、電力の関係で七百二十六億、航空の関係で三百九十二億、合計千百十八億という数字に現在のところ予定をいたしております。
○鈴木一弘君 電力のほうは少しずつふえてきて、原子力発電このほかの問題あろうと思いますけれども、航空機もここのところ急にふえて、四十六年六百五十七億円。これは二社ですか。
○参考人(石原周夫君) 二社でございます。
○鈴木一弘君 二社としますと、この六百五十七億と急にふえた理由は何ですか。
○参考人(石原周夫君) この積算いま手元に持っておりませんが、おおよそのことを申し上げますると、御承知のように747という、ジャンボという飛行機がございます。これの整備をいたしておりますのが一点。それから国内幹線、あるいは準幹線と申しますか、その関係で、従来からあります737になりますか727になりますか、そのジェット機の増便をいたします。その関係でございます。
○鈴木一弘君 四十七年に電力の予定が七百二十六億円、ここ二、三年に比べて三倍ぐらいになるわけですね。これは何が大きいのですか。
○参考人(石原周夫君) 御承知のように、主として原子力発電の関係と、それから火力発電でございますけれども、大型の百万キロというような大きさのものが、来年に入ります分が、幾らか存じませんが、ちょっと正確に覚えておりませんが、いずれにいたしましても、非常な大型化をいたしました場合には、最初の段階におきましては、向こうから大部分といいまするか、そのときそのときによって違いますけれども、相当大きな割合を輸入するということに相なりまするので、主として原子力並びに一般火力の大型化に関連をいたします大型の発電機のうちの輸入必要分の額がふえてまいる、こういうふうに御承知願いたいと思います。
○鈴木一弘君 おもな百万キロワット、大飯の原電のああいう大きなものが出てくるということはあると思いますけれども、これはどんな中身になりそうなのか、ちょっと——いまのお話だけでなくて、あとから書類でけっこうでございますから、文書でもっていただきたいと思うのです。 それから航空機の三百九十二億についても同じようにあると思いますので、中身についていただきたいと思います。 それから貸し付け残高の表が、四十五年度のは見ておりますけれども、この中で残高の回収ですか、回収の状況、これは先日も石炭の問題がかなり出ておりまして、一体石炭についてはどういうふうになるような見込みですか。
○参考人(石原周夫君) 石炭の問題は、御承知のように四十七年度をもちまして、現在の第二次と申しまするか、石炭対策の期限がくるわけでございます。したがいまして、四十八年度以降にどういうような政府が対策をおとりになるかということによりましてきまるわけでございまするが、今日どの程度のこと、どういうことになるのかという見通しは、非常に立てにくい状態でございますけれども、御承知のように、政府が二回にわたりまして肩がわりをいたしたわけでございます。したがいまして、肩がわりをいたします金の支給のしかたは、毎年度その年度に期限のまいりまする元金につきましての肩がわりでございまするから、後年度に残ります分につきましては、その年度年度に穴埋めをするという行き方でございます。したがいまして、それで閉山をいたしますると、閉山をいたしましたときの担保その他の処分によりまして入りました額を差し引きました半分を、政府が補償するということに相なるわけでありまするから、どういうふうに、なお今後閉山が起こるのか、あるいは今後石炭対策でどういうようなことを政府がお考えになるのか、いろいろな要素がございまするので、いま鈴木委員のお尋ねのような、この石炭の貸し付け残高が終局的にどういうことになるだろうというのは、ちょっといま一口に申し上げにくい状況でございます。これは、今後石炭の値段がどうなるかということにもよりましょうが、閉山というものがどの程度これから起こってくるか、それがいつ起こるかということによりますので、いずれにいたしましても、これは一昨日の機会に申し上げたんでありますが、私どもの延滞貸し付けが百七十一億石炭の関係でございます。しかし、これはそれの担保を処分し、あるいは保証人追及等やりまして、残りましたところで政府の補償をもらうわけでありまするから、しかも、担保処分に相当長期を要するわけでありますから、この百七十一億の現在の延滞のうちにつきましても、何がしか事故が起こると思いまするので、その延滞残高につきましても、全体の融資額につきましても、どの程度になるかということはちょっといま見通しを申し上げにくい状態でございます。
○鈴木一弘君 「四十五年度の貸付回収残高調査」、これを見ておりますと、「地方開発」に五百二十一億、「大都市再開発」へ四百五十億。大体、「大都市再開発」よりも若干「地方開発」のほうが多いという程度ですね。これは四十六、四十七年度、こまかいところが、いただいただけでは——やはり「大都市」のほうが、「大都市」、「流通」も入っておりますけれども「地方開発」より四十六年度は多い。四十七年度も「都市開発」のほうが「地方開発」より若干、先日の御答弁でも、片方は一五%、片方は一六・四%ということで、多いわけですね。そうしますと、これをうたわれて、一生懸命力を入れていらっしゃる地域開発といいますか、地方開発、それも、特に都市の再開発等も、どうも都市の再開発のほうにほんとうに重点を置いていくのかということですね。ほんとうにウエートを置いていくのだったら、都市の再開発よりも、一方の地方開発のほうに本来なら力を入れるべきだというふうに考えられますが、今回の出資の問題が出たので、これに関連して私は伺っておきたいのですけれども、そういう方向づけというのは今度どうなさっていくつもりですか。
○参考人(石原周夫君) ただいまお話しがございましたように、この一、二年の間に、「都市開発」のワクのほうが、「地方開発」のワクよりもやや上回る状況に相なりましたことは御指摘のとおりであります。 今後どうなるかということでございまするが、「地方開発」のほうは、従来の状況から申しますると、やはり「産業開発」というもののウエートが大きうございます。これがいまおっしゃいましたように、今回の法律改正にもあらわれておりまするように、工業再配置という点で、私ども従来から工場移転の金を「地方開発」のほうからも出しておりまするし、その金額はこの中に入っておるわけであります。今回、通産省が工場再配置に関します法律を出しておられるわけでありまして、それもいよいよ実行に入るわけでございます。したがいまして、今後におきましては、工場移転、あるいは新規立地を地方に求めるというような、だんだん勢いがかってくるかと思います。 それともう一つ、「地方開発」で問題になりまするのは、地方都市の機能を強化するという問題でございまして、「地方開発」というのは、地方の産業開発だけじゃなくて、地方都市の機能を強くしませんと、ほんとうの地域開発にならないものでございますから、私どもの地域開発のほうの融資で、最近まで一割台でございました地方開発資金のうちにおける都市機能の関係の金が、四十七年あたりになりますと、三割近くに相なるかと考えられます。したがいまして、地域開発のうちで、地方の都市の機能整備というもの、四十一年でございますると、構成比が一七%でございまするが、四十六年度の見込みにおきましては二七%に相なっておるわけでございます。 したがいまして、「地方開発」というのは、いま申し上げました、一つは工場再配置、今回御審議をいただいております大規模工業基地というようなものも含めまして、そのほうで伸びてまいるという点が一点。それからもう一つは、都市機能の強化という点が、これがいよいよ必要となりますので、そのほうで伸びてまいる点が一点。そういうようなのが「地方開発」におきます伸びる要素であろうかと思います。 ただ、当面のところについて申し上げますと、地方に出てまいりました、やはり大型のプロジェクトが、いまのところ一段落している傾向にございまするので、そういったプロジェクトが、当面のところではやや低調であるという状況でございまするから、この四十六、四十七年あたり、ごらんをいただきまするのは、そのプラスマイナスの両要素がかみ合っているということであろうかと思います。しかし、前に申しました二つの要素が伸びてまいるわけでありまするから、今後におきます「都市開発」の伸び方と、「地方開発」の伸び方が、どっちが大きくなるかということは、なかなか申し上げにくいのでありますが、「地方開発」は、そういう伸びる要素がだんだん強くなってきている。「都市開発」のほうは、私鉄の問題にいたしましても、あるいは街区整備の問題にいたしましても、あるいは新しいニュータウン以下の宅地開発の問題にいたしましても、あるいは流通近代化の問題にいたしましても、これは、今後引き続き伸びてまいると思いまするから、どちらも、私どもの融資対象のうちでは、伸びますもののうちの重要なものの二つというふうにお考えいただいたらいいかと思います。
○鈴木一弘君 海運向け融資の問題、海運の中で、自己資本、それを除いて、開銀の融資の比率は、どのぐらいになっておりますか。四十五年度では、こちらの融資が六五、市中融資が三五ということになっておるわけですけれども、これからはどういうふうになっていくのか、四十六年と、二つ伺いたいと思います。
○参考人(石原周夫君) 四十六年に条件の改定をいたしまして、現在の融資率は、コンテナにつきまして六一%でございます。これは特別に厚い割合に相なっております。在来の定期船におきましては五八%、このウエートはもうだいぶ減少いたしております。大部分がその他の船になりまして、これは融資比率が五二%でございます。この比率は、今後なお一応持続をいたす予定でございまするが、利子補給のほうは、現在開発銀行の融資いたしております分の利子補給は、コンテナ船について一%、在来定期船、その他について〇・七%でございまするが、四十八年以降は、在来定期船、その他の一般の専用船、タンカーの類は利子補給を廃止をいたし、コンテナの分だけにつきまして、現在のコンテナの一%の補給を〇・五に減らすということに相なっております。 以上のようなことが、現在きめられておりまする計画上の融資割合なり、利子補給の問題でございます。
○鈴木一弘君 海運向けの貸し付けの場合、いわゆる開銀法の中で、市中銀行云々というものがございますね。その点で市中融資と——このコンテナの場合、定期船の場合、これを見ますと、その他の船の場合に比べると、かなり開銀のほうが大きいわけですね。その辺のところは、もう調整の点はうまくいってるんですか。
○参考人(石原周夫君) コンテナ船と申しますのは、御承知のように、一隻当たり相当高い船に相なります。二十六、七ノットというような船になりますし、コンテナを二千個積むというような、ヨーロッパ、ニューヨーク定期、そういうようなコンテナになるわけでございますから、一ぱい八十億とか、九十億とかという費用の船になります。したがいまして、このほうは非常に資金負担が大きいものでございまするから、先ほど申し上げましたように、当行の融資割合を高くしているという状況でございます。それ以外の船は、先ほど申し上げたように五二という割合でございまして、残りにつきましては、市中銀行の協調融資をお願いをいたしておるわけでございまするが、今日までのところ、融資比率を減らしてまいったわけでありまするが、一つは、金融の現状でもございまするし、また、海運会社も現在非常な不況で、世界的な海運不況ではございまするけれども、再建整備以来、ある程度力もついてまいりましたので、協調融資をしてもらいますことにつきましては、円滑に行なわれているというように承知をいたしております。
○鈴木一弘君 これは銀行局長、一つ伺いたいのですが、この法律の第一条、いわゆる目的というのを直していますからね。それについて、これはいままでの改正よりも非常に大きな、部分的な手直しみたいなものではないわけであります。はっきり言って路線変更、路線修正、方向変更というようなことであります。それについての、これは当然、わが国の経済構造が変化してきているんですから、それに伴って、開銀としても変化していかなければならない。復金のような性格から、これは今後本土全体のことを見るような形に変わってくるのですから、しかたがないと思いますが、この戦略的改正をしていくのについて金融制度調査会、こういうところでの意見はなかったのでしょうか。
○政府委員(近藤道生君) ただいま御指摘のように、「経済の再建及び産業の開発」という目的から「産業の開発及び経済社会の発展」ということに変わりましたことは大きな、いわば一種の戦略的な目標の改定ということでございますので、大きな問題でございます。ただ、たまたま金融制度調査会のほう、国際化ということでいろいろ御審議を願っておりましたので、この問題を総会にかける時間的な機会に乏しく、したがいまして、企画委員会等におきましてたびたびこの問題について議論をいたし、そうして特別委員会に御報告をするという形で取り運ばせていただいたわけでございます。
○鈴木一弘君 そうなると、意見答申というわけにはいかないはずだということですね。あまり大きな問題になりそうもないということなんでしょうかね。この第一条の条文の新旧対象のところを見ますというと、「金融を補完し、」とあるところが、「金融等」と、こうなったわけですね。その「等」の字の中に、出資機能という意味が入っているというんですけれども、その「等」の字が入って、出資機能と読ませなければならないということがあるんでしょうか、どうかということになるんですが、これは法的な問題になるんですけれども、「等」の一字というものが出資をさすもの、こういうふうに理解をしなければならないわけです。その法的な根拠、これはどんなものでしょうか。
○政府委員(近藤道生君) 「等」ということばだけで、出資を読み込むということに無理があるのではないかというお尋ねかと存じますが、開発銀行の本来の業務といたしましては、金融が主でございまして、出資はいわば例外的に認めるものでございますので、第一条におきましては、特に出資ということばを表にあらわさずに、「等」ということばで表現をいたしますことによりまして、本来の業務が金融であるという立場を明らかにしたわけでございます。
○鈴木一弘君 だから、私が言っているのは、それは確かに、金融が主たるものだから、出資機能の「等」は、これは金融並びに出資と書かないで、「等」にしたのだと、こういうふうないまの御答弁ですけれども、ほかの法律にもあるんですか、いままで「等」ということばでもって読ませてしまっているところですね、そういうふうに出資を含んでいるところ、出資を読ませてしまったところ。
○政府委員(近藤道生君) 「等」ということばによりまして、本来の機能以外のものを含めた事例はたくさんあると存じますが、出資を「等」によって含めたという事例は私の記憶ではいままでなかったかと存じます。
○鈴木一弘君 これは法制局に聞いてみなければ、法律的な問題でありますから、いま法制局に来てもらうようにいたしますが、それから聞きたいと思うんですけれども、そうなりますと、いままでの局長の答弁から、私はあげ足をとるわけじゃありませんが、「金融等」ということによって、基本姿勢は金融ということが、開銀のいままでの第一条には「等」が入っておりませんでしたから、はっきりと金融を補完をし、奨励する、こういう基本線があるわけです。それが「等」を入れて出資をする、そして大規模な開発とか、沿岸漁業開発とか、工業地域の出資ということになるわけでありますから、そういう点になってくると、いままでの基本線から脱線するんじゃないか、こういう心配もあるわけです。そういう点はどういうふうに考えられますか。
○政府委員(近藤道生君) その点は、従来の基本線に対しまして、今回出資という機能を新たに加えることによりまして、新しい時代に即応した要請に対処するということでございます。つまり、出資は融資と違いまして、出資者が事業主体の一部になる、あるいは事業に直接参画するということでございます。融資のほうは、単なる信用の供与でございまして、事業主体に対しましては、あくまでも債権者の立場にとどまるということでございます。その意味におきましては、性質からまいりますと、まさに御指摘のように、非常に大きな変革ではあるわけでございますが、ただ開発銀行の職務の立場、開発銀行のファンクションといたしましては、融資があくまでも主体である、出資を行なうという場合は、非常に特別な場合に限定いたしまして、先ほど業務方法書等でも非常に限定された形で表現をされておりましたように、しかも、また現実にどこに出資をするという場合には、大蔵大臣の認可を特に必要とするという形で、きわめて局限された形で行なうという意味におきまして、出資ということは、開発銀行の立場といたしましては、全く従としての立場、主たる立場ではないということになっておるわけでございます。
○鈴木一弘君 これはいまの文章上の問題は、これは法制局が来てから伺いたいと思っております。 それでは、これは理財局のほうだと思います。四十七年度の財投計画、それの中の一環としての開銀でございますけれども、その財投計画の総額、これは五兆六千三百五十億、この予算書にあるとおりでありますけれども、五兆六千三百五十億、その使途別分類、これをひとつ見ていただきたいと思うんですが、どういうふうになっているのか。それから金額の配分、この点のところの、この資料にありますね。この資料でわかりますけれども、「住宅」とか、「生活環境整備」、「厚生福祉」、「文教」云々で十二項目に分けて構成がなされております。この中で、一体この使途別分類の中で、開銀の融資の対象になっているのは、これはどこに幾ら、どういうことになるんですか。予算の説明書の九八ページのIIIのところ、使途別分類表があります、そのところです。
○説明員(福島量一君) 開発銀行に対します本年度の財投額は、総額で三千六百四十億円でございますが、そのうち、それを使途別分類にどういうふうに分類しているかということでございますが、まず一番の「住宅」に、開銀の住宅産業融資がありまして、これが二十七億円。それから二番目の「生活環境整備」のほうに、都市開発・産業公害・食品団地等に対しまする融資といたしまして九百五十八億円、それから六番目の「農林漁業」に、遠洋漁業向けの融資が三十四億円。それから十番目の「地域開発」に対する開銀の地方開発融資五百六十九億円。それから十一番目の「基幹産業」に二千五十二億円。 以上でございます。
○鈴木一弘君 これは、「運輸通信」なんというものはないのですか。入ってこないのですか。
○説明員(福島量一君) 開銀の、私鉄に対します融資は、都市開発という項目で、都市対策の一環として考えておりますので、したがいまして、先ほど申し上げましたように、「生活環境整備」のほうに計上しておるわけでございます。
○鈴木一弘君 「基幹産業」は、総ワクの何%ぐらいになるんですか。
○説明員(福島量一君) 使途別分類全体から言いますと、「基幹産業」は四・七%でございますが、開銀につきましては、三千六百四十億円に対しまして五六・四%でございます。
○鈴木一弘君 三千六百四十億というのは、はっきり申し上げて開銀の財投の金額ですね。自己資金を入れて四千七百三十億が開銀の貸し出し計画になっておるのですね、ほんとうは。そうすると、財投計画の中では、その自己資金は含まない計算でやるわけですか、全部。
○説明員(福島量一君) そのとおりでございます。 〔委員長退席、理事嶋崎均君着席〕
○鈴木一弘君 開銀の「基幹産業」二千五十二億円ですね、これの中身と資金配分はどういうふうになっておりましょうか。これは開銀のほうに聞いたほうがいいですかな。
○説明員(福島量一君) いまこまかい計数は、後ほど整理して申し上げますが、「基幹産業」に入りますものは、計画造船に対する海運融資と、それからエネルギー関係の電力、それから石油、原子力といったようなもの、それから電子計算機、国産技術振興などといった項目が「基幹産業」には入っております。
○鈴木一弘君 開銀の「基幹産業」は二千五十二億円になっていますね。そうすると、財投合計の「基幹産業」全体が、産投も含めて二千六百四十一億円、そうすると二千五十二億との差が約五百八十億から六百億ありますね。これはどの会計から出ているのですか。どこからですか。
○説明員(福島量一君) 金属鉱物探鉱促進事業団が五十二億円、非鉄金属の関係でございます。石油開発公団が九十億円、動力炉・核燃料開発事業団が五十四億円、それから電源開発株式会社が三百九十三億円でございます。
○鈴木一弘君 これには、沖繩電力とか、そういうのは入らないのですか。これはどこに入っているのですか。これは「地域開発」の中に入るのですか、同じものであるように思えますが。
○説明員(福島量一君) 沖繩電力は「地域開発」に入れております。
○鈴木一弘君 そうすると、財投の中の日本航空の三十七億とか、こういうのは、これはどこに入るのですか。「運輸通信」に入るのですか。それとも、先ほどの開銀では、海運は「運輸通信」に入っていないわけですから、そうするとよくわからないわけです。
○説明員(福島量一君) 日本航空に対しまする産投出資は、「運輸通信」のほうでございます。 なお、先ほど沖繩電力の話がございましたのでふえんして申し上げますと、沖繩電力は、御案内のように今回の返還に伴いまして、電力公社を民間会社に衣がえをするというわけでございますが、それに際しまして、沖繩の現在の電力の需給にかんがみまして、さらに施設その他を整備する必要があるというようなことで、特に産投会計で出資を行なったものでございまして、いわば電力会社といたしましては、在来のあれで申し上げますと、九電力に匹敵する、沖繩地域だけの電力会社というきわめて特殊な事情でございます。そういった意味で、先ほどの「基幹産業」の項で、既存の電力会社等に対しまして、たとえば原子力発電機器の国産化その他のことで融資するのと意味合いが違っておりますので、この際、「地域開発」のほうに特に計上したものでございます。
○鈴木一弘君 私わからないのは、先ほど二つの航空会社に対してはかなりの金額が開銀から融資されますね。それははっきりといままでの差で出ると思うのですが、それはどうして開銀の「運輸通信」に入らないのかということなんです。
○説明員(福島量一君) 先ほどの質疑に出てまいりました開銀からの外貨保証の問題は、開銀の独自の業務として保証をやっておるのでございまして、したがいまして、財政投融資に関係のない事業でございます。 私どものほうが、日本航空に三十七億円の産投出資をいたしますのも、これは恒常的に例年発生するというものではございませんので、本年度中に日本航空におきまして増資の予定がございます。で、現在大体、ほぼ半数近く、総株数の半数近くを産投会計と——ほとんど産投会計でございますが、一部一般会計で所有しているわけでございますが、これにつきまして、産投会計の持ち分、既存の持ち分を売却いたしまして、その代わり金で新規増資に臨むということのために、特に三十七億円を産投出資という形で計上したわけでございまして、それの代わり金は別途売却予定します株式によって得られるということで、実質的な資金のやりくりは産投会計内で完結をしておる、こういう性格のものでございます。
○鈴木一弘君 この「基幹産業」の中の中身の資金配分の点は、これは先ほどいろいろ電算機とか、ずっと言われましたですが、これは表にしてあとでいただきたいと思うのです。その点よろしくお願いしたいと思います。 それから、開銀法の第一条の、いわゆる出資ということが入りまして、目的そのものを変更しなければならない、こういう状況に現在変わってきているわけですけれども、そうすると、この財投計画のナニ項目、この資金の使途別分類や何かも、いままでのような場合とちょっと変わってきて、開銀自体も変わるような時代に入ってきたわけですから、これは財投そのものの運用からも、使途別分類表あるいはその資金配分も全部含まれてまいりますが、そういうものも一つずつこの辺で洗い直し再検討して組み直すとか、たとえば先ほども大都市云々の開発の問題とは、同じ「地域開発」でも違うわけですし、あるいは「生活環境整備」も二色にもなってまいります。そうすると、それにウエートが入れば入るほど、何かいままでの財投の十二の分類表ですね、これとは違ったウエートのものをつくらなければ追いつかないのじゃないかという感じがするわけです。いまの新しい経済の動きに合わせていかなければならない。そういう再検討の必要があるのじゃないかと思うのですけれども、その点はいかがですか。 〔理事嶋崎均君退席、委員長着席〕
○説明員(福島量一君) この使途別分類表は、昭和三十六年度の資金運用部資金法の改正に関連いたしまして、資金運用審議会において定める様式に従ってこれを作成するということに相なっているわけでございます。したがいまして、まあこの当時の分類の項目分けと申しますか、項目の立て方、そういったものは確かに十年前の当時の情勢を背景としてつくられたということは御指摘のとおりでございまして、そういった意味で、今日並びに今後の情勢というものを見渡して再検討を加える必要があるのではないかという御指摘については、その必要もあるのじゃないかということもわれわれは感じております。ただ一方で、統計の連続性という問題もございますし、かりにその分類を再構成する場合に、どういう形に、どういうふうに仕上げたらよいかという点については、さまざまに検討すべき問題も多いかと存じますので、その辺を勘案しつつ今後検討を進めてまいりたい、かように考えておる次第でございます。
○鈴木一弘君 これは政務次官、この点はいかがでございますか。当然しなきゃならないところまできているんです。「基幹産業」一つの中にも、国産技術振興なども入ってくるわけですね。ちょっといままでの「基幹産業」と感じが変わってまいりました。そうすると内容を、一ぺんあらためて財投というものを見直さないと、ちょうど予算のほうでは、財投それ自体も、予算制度のいわゆる予算審議の可決しなければならないという一つの対象にしようとしているわけです。財投のひっかかりがあるのは七つの特別会計だけですからね。それだけでは話にならないので、全部を予算審議の対象にしようかという議論もなされつつあるときですから、当然これは直さなくちゃならない時期にきているんですが、いかにお考えでしょうか。
○政府委員(船田譲君) 財政の非常な重要な部分でございますので、私の力に及ばないところもございますが、先ほど福島課長が申しましたように、一方において統計の多年にわたる継続性ということがございますから、途中で項目の内容が非常に変わってまいりますと、そこでいろいろな指標をとりますときに、不都合があるのではないかという点もあると思うんでございます。それから、何と申しましても、財政投融資計画というものは、国が与える与信業務と、それから国の一般会計というもの、これの関連でございますが、非常に財政の根本でありますので、私がうまく御説明申し上げかねる点でございますけれども、当然時代の進展に伴って、この財政投融資の中身を一つ一つ洗ってみることは必要であろうと思います。
○鈴木一弘君 ちょうど三十六年に変わったということは、言いかえれば高度経済成長に移ったとたんですよね、三十五年の暮れの池田総理の演説から始まったわけですから。そのときに一つのこういうパターンができてきました。もうそれから十年たって、もうはっきり申し上げて経済のパターンはすっかり変わってしまいました。それがただの数表の比較云々だけの問題じゃもうないと思います。過去の問題との比較云々ということでいくような問題じゃない、やはり経済は動いておりますので、それに伴って財政も絶えず動いていかなければ、これは日本の国のかじとりはできないということですから、そういう点はひとつ——次官はえらく自信のないような言い方ですけれども、そんなことを言わないで、かっちりやらしていただきたいと思うんです。検討をさせると、いわゆる法案の改正をさせるという検討には着手すべきだということですね、この点ははっきりしてもらいたいと思います。
○政府委員(船田譲君) 鈴木委員の言われますように、これは十分検討に値することであり、特にこの開銀法の目的のところにおきましても、従来の「経済の再建及び産業の開発」といったものが、「産業の開発及び経済社会の発展」というふうに、一種の発想の転換をいたしておるわけでございますから、当然検討すべきだと考えております。
○鈴木一弘君 次は、海運の問題なんですが、海運業界に対する融資の状況、これを見るというと、三十年代からいまに至るまでの間非常にもう何年もの間、いろいろでこぼこはあっても、融資額全体から見ても、その構成比は非常に高い、これは間違いありませんね。しかも、それは他の産業より高いだけじゃなくて、他の政府関係機関の融資とか、利子補給というものが行なわれている、これは少しあまりにも——たとえ戦争によってあのように多くの損害を受けたということはございましても、もうもはやこの政策金融の中のワクでは、あまりにも過剰保護になり過ぎているのではないか、この点の反省を一ぺんしなければいけないんじゃないか、こういうふうに私どもも思うわけですが、いつまでも海運に手厚くというわけには私はいかないんじゃないか、こういうふうに思うんですけれども、その点はいかがでございましょうか。
○参考人(石原周夫君) 海運業というのは、戦後におきまして、ただいま鈴木委員のお話しになりましたような、戦後処理の打ち切りという問題もございまして、たいへん長い間むずかしい状況にございまして、これを海運再建整備という臨時立法を出しまして、内容の強化をはかってまいったわけであります。それがようやく実を結びまして、御承知のように、配当を始めている会社もだいぶ出てまいったわけでございます。そこら辺のところと、現在やっておりまする海運融資との関係に相なるわけでありますが、ひとつ申しますると、海運業はだいぶ立ち直ってはまいったのでありますが、たとえば自己資本比率というようなことで申しますると、いま一般産業の自己資本比率は二割を少々下回ったくらいかと思います。一九%、そういう数字だと思いますが、海運業は現在一三%という非常にまだ低い率であります。これは相当大量建造ということをやりまして、投資額が非常にふえてきた関係があるかと思います。まあそういうことで、だいぶ立ち直りつつあったものでございまするから、先ほどもちょっと御紹介申し上げましたように、四十六年度をもちまして従来の融資率を下げ、利子補給の率も下げる、四十八年度以降はコンテナを除きましては、海運融資につきましての利子補給はなくなるということをおきめをいただきまして、現在その第三年目に入ってきているわけであります。したがいまして、今後まだ二年間残っておるわけでありますが、一応政府としておきめいただいておりまする計画は、計画造船の毎年の数量をきめていただく、いま申し上げたような、利子補給あるいは財政資金によりまする融資の割合をきめていただいておりまするから、その当時の判断といたしまして、これでまあ海運業がある程度再建がなった現在において、しかもなお大量の輸出入物資を運ばなければならない——一昨日もお話かございましたが、ある程度の積み取り比率というものは維持をいたしませんと、非常に重要な輸出入物資を安定的に供給するということが非常に困難になってくる。それに対応した政策をおきめをいただいたわけであります。ただ最近になりまして一つ出てまいりましたことは、円の切り上げというものが起こりまして、海運業というのはまさに一つの国際競争そのものの中にあるわけでございまして、一六・八八%という大幅な切り上げが、まさにその収支に響いてまいっているというのが一点。 それから現在、御承知のように、非常な世界的な海運不況の状態であります。運賃料率は非常に低下をいたしているわけであります。そういうような状況で、海運業は立ち直りつつありましたのが、また新しい困難な事態に向かっているわけであります。これは私が申し上げるのではなくて、本来政府のほうからお答えをいただきたいと思うわけでありますが、そういうような事情の変化、造船意欲というような点につきましても、これまた変化が見られるわけでありまして、そこら辺をどう織り込みまして今後の海運政策を進めていくか、これは政府側においてお考えをいただく問題だと思います。もしそういうようなことを新しくおきめを願えるということになりますれば、その際に、いろいろな事項も検討していきたい、ただ基本的には、現在この半年、一年前に比べまして、非常に困難な状況に海運業が入りつつあるということだけは申し上げておきたいと思います。
○鈴木一弘君 四十七年度の融資計画、これを見ても総額が四千七百三十億ですね、その中で海運に対して千二百二十五億円ということで、この計画一つ見ても、おおむね四分の一を海運が占めているわけですね、はっきり申し上げて。いまの御答弁からもよくわかりますけれども、国策として私は理解できる。しかし、いまのようなわが国の経済の状態から見ると、はっきり申し上げて、日本国株式会社の手先のように海運がなっていくということになるわけですよ。そういう点で、どうして開銀だけが一生懸命海運のみに力を入れなきゃいけないのかということが一つ。いいですか。 それからもう一つは、日本郵船という一企業に対して一千億円に近い貸し付けを行なっている。そういうことが、はたして第一条による金融の補完になるのか。それは補完なのか、それとも一般の金融機関に対する補完を通り越しているのじゃないかという感じも出てくるのでありますが、その点で、はたしてそれは一体どの程度までを補完と言うのかということ、金額的にいつ幾らまでなら補完なんだと、この辺が私どもよくわからないわけでありますから、そういうところがどうも一つには疑問が出てくるわけですね。その点を伺いたい。二つです。
○参考人(石原周夫君) 御指摘のありましたように、日本開発銀行の融資の四分の一が海運業に入っているわけであります。ただこれは、何度も前の機会に申し上げましたが、大量建造の始まりました四十年度の初めごろには、一時四割ぐらいの割合になっております。近いところで、四十二年におきましても、うちの融資の三八%が海運に向かっていたわけであります。ただ、それに対しまして、その後金額は少しづつふえておりまするが、私どもの全体の割合は四割台から三割台、三割台から二割台というふうに落ちてきているわけでございまして、それでもなお相当大きな割合を占めることは御指摘のとおりであります。 これから先の問題でございまするけれども、先般来いろいろな機会に申し上げておりますように、社会開発あるいは技術開発というようなこと、あるいは地域開発というようなことを中心にいたしまして、今後の業務が伸びてまいるというようなことになりますと、先ほどもちょっと申しましたように、これから新しい海運政策を政府がお考えになるとすれば、どういうようなことに相なるかということになりますから、一言に申し上げにくいのでありますが、大体の傾向は、この前も申し上げましたとおり、まだまだこの割合は下がっていくのではないかという感じを持っているわけでありまして、まあ現在も、数年前に比べればだいぶ下がっている。この傾向というのは、今後も持続をいたすのではなかろうかというふうに考えます。 それから第二点の、一社に対しまして相当な額の融資が集中いたしていることが、開発銀行法の補完ということにどうなるかというお尋ねであります。御承知のように「奨励」並びに「補完」ということが書いてありまして、奨励と補完ということの境目を画することは非常にむずかしいのでありまするが、補完ということのほかに、奨励という意味がございまして、政府の政策実現のためにやらなければならない強度の強いものにつきましては、別のことばで申しますると誘導という意味があろうかと思います。したがいまして、海運会社としては、先ほど申し上げましたように、自己資本比率も非常に低いというような状況でございまするから、国の政策として相当な大量建造を行ないませんと、積み取り比率も低下をいたすというようなことでございますると、そこは食いとめられるような誘導をやりたい、一昨日も御議論ございましたように、でき得べくんば、積み取り比率も上げてまいりたいというようなことがございます。そういうような誘導的な意味があるものでございますから、私どもがやっております海運業の融資は、もちろん市中銀行と協調融資をやっておるわけでありますから、その意味では補完でございますけれども、何割から補完になって、何割から奨励になるかということは一律には申し上げにくうございますが、補完という意味もないわけではございませんけれども、むしろ奨励、誘導というような点に海運融資の場合には、私どもの開発銀行法の法文の関係で読むといたしますれば、そのほうにウエートがかかっているかというふうに御理解をいただきたいと思います。
○鈴木一弘君 いまの問題ですけれども、先日も積み取り比率の問題が出てきておりまして、これは当然開銀のほうも、銀行局のほうでもこれは関心を持たないわけにいかないと思います。アメリカはシップオブアメリカンをやる。しかも、コンテナ専用船を持つ。——いろんなことがあるわけです。ですから小麦の輸入については、日本の船を使えないということは御承知のとおりです。じゃ日本がはっきりと、運輸省のほうから、シップオブジャパンでやっているかというと、そうじやないわけでして、そういう片手落ちなものがあって、一向にならないわけです。金融的にも、政策的な金融の面が強いわけでありますから、それならば、そういう条件というものをきびしくつけてやる必要があるだろうと私は考えているわけですけれども、その点はいかがでございましょうか。
○参考人(石原周夫君) これも政府側からお答えをいたすべきかと思いますけれども、日本の海運、今日までのところは、ことに切り上げになりまする前は、相当な競争力を持っておったわけでありまするから、シップアメリカンに対するようなシップジャパンというようなことよりは、船をつくりましても、貿易収支の増加の勢いが激しいものでございまするから、何らかのそういう特例的な措置をとるととらないとにかかわらず、できるだけ日本の船で運ぶという点は、これは荷主である海運会社のほうもやっておったと思います。ただ、今後になりますると、世界の海運状況の見通しというようなことになりまするが、さてどういうようなことになりまするか、日本の海運政策全体としては、非常に自由海運と申しまするか、そういうような政策を基本にいたしておるように私承知をいたしておりまするので、ただいま鈴木委員が御指摘になりましたように、何らか日本の積み取り比率を上げることが、たいへんけっこうであることは申すまでもないのでありますが、そのために、何らか特段のシップジャパン的な政策をとることが適当かどうか、これは政策問題でありますが、私の感じを申し上げればそういう感じでございます。
○政府委員(近藤道生君) 海運政策の問題でございますので、私どもからお答えするのが必ずしも適当でないと存じますが、少なくとも海運に対するところの金融上の方針と申しますか、開発銀行の運営にあたりまして、海運をどう考えていくかということに限りまして御答弁申し上げますならば、先ほど来お話が出ておりまするように、かつては海運の国際収支の均衡ということがかなり目的でございましたが、今日では産業の発展、国民生活に不可欠な物資の、いわゆる基礎原料の安定供給の確保というような方向に次第にウエートが移ってきております。邦船積み取り比率の維持ということが一つの大きなねらいになってきております。したがいまして、先ほど開発銀行総裁からもお答弁がございましたように、海運に対する融資の比率は、ピークが昭和四十年度でございますが、昭和四十年度には四四・七%という構成比を持っておったわけでありますが、それが四十五年度には三一・三%になり、今日では先ほど御指摘のように二五・九%ということになってまいっておりますし、また方針といたしましても、企業としての自己経営努力にウエートをできるだけ移してまいる。先ほどお話のございましたような、非常に困難な状態が一方においては出ております。しかし、やはり開銀の融資方針といたしましては、企業の自己経営努力にウエートを置いていくという方向で考えております。したがって、自己資金投入量の増加、開銀融資比率の低下、利子補給の軽減といったようなことによって、財政負担は軽減してまいるということが、金融政策という観点から見ました場合の、海運に対する取り扱いの方針でございます。 —————————————
○委員長(前田佳都男君) 委員の移動について御報告いたします。 ただいま、柴田栄君及び棚辺四郎君が委員を辞任され、その補欠として石本茂君及び初村瀧一郎君が選任されました。 —————————————
○鈴木一弘君 先ほどの冒頭で聞いたもので、法制局がお見えになっているようですから、このことだけ先にちょっと伺っておきたいのですが、今回の法改正で、第一条の中で「金融を補完し」というのを「金融等を補完し」という「等」が入っている。この「等」が出資機能を含んでいるわけであります。この出資機能を含むということが、「等」の一字で全部含まれてくるわけであります。これは法律的に、法制的には問題がないのかどうか。あるいはほかの法律にこういう例があるならば教えてもらいたい。
○政府委員(茂串俊君) ただいまの御質問、法律の第一条の目的の書き方の問題であろうかと思うのでございますが、この目的規定を置く場合に、われわれ考えましたところは、やはりその法律の最も主要なねらいと申しますか、あるいは趣旨と申しますか、そういう点を中心にして規定について立案しておるわけでございますが、この日本開発銀行法の場合には、何と申しましても、この開発銀行と申しますのは金融が主たる目的でございまして、たまたま今度出資の規定が入りまして、確かに先生のおっしゃるように、出資自体も非常に重要な業務であろうかと思うのでございますが、今度入りました出資の規定も、いわば限定的な出資機能を持たせるということになったわけでございまして、あくまでもまだ開発銀行の主たる機能なり業務は金融にあるという観点から、一応その出資のほうにつきましては第一条の目的について「金融等」という「等」に含ましめたということにいたした次第でございます。 この「等」ということばを使うことの適否でございますけれども、目的規定、これを非常に長々と冗長に書く書き方もありましょうけれども、やはり第一条の目的は、先ほど申し上げましたような、法全体のねらいなり趣旨を簡明率直にあらわすところに一つのねらいがあるわけでありまして、ちょっといますぐに、どういう法律にどういう用例があったかということも思いつかないわけでございますけれども、往々にしてこういった「等」を使う、あるいは「その他」といったようなことばを使いまして全体の趣旨をあらわすというようなことも、われわれとしては従来の立案の段階でいろいろと検討する段階で使っておる例がかなりあるわけでございます。
○鈴木一弘君 非常に「等」という一字でもって膨大な出資ができるような、出資機能が「等」の一字でもってあらわされてくるというのは私どももちょっと——法律というのはそういうものなんだ、金融ということが主たる業務なんだから、「等」のほうの出資機能が非常に大きくても、「等」というほんのわずかな、たった一字でもって第五号のところに出てくる目的ですね、そういうものをことごとく含んでしまうという、そういう行き方があるのかどうか。私はよくわからないのですが、これは法的な根拠というのがあるんですか。そういう点と、法的には、「等」の字が出資を含むという法的な根拠はどうなんですか。
○政府委員(茂串俊君) 法的な根拠というのは別にございませんで、先ほども申し上げましたが、繰り返しになりますが、法全体の趣旨なり目的なりというものを、この目的規定において簡明、しかも正確にあらわすという趣旨で、この目的規定をわれわれは立案しておるわけでございまして、確かにお話しのように、出資が非常に重要である、したがって、目的規定に置くべきであったというような御見解もあろうかと思うのでございますが、先ほど申し上げましたように、開発銀行の主たる任務であり、また業務であることは、これは金融であるという点は厳たる事実でございまして、その意味で、かりに出資機能がこれからどんどんと拡大され、いわば業務の分野の中で相当な部分を占めるということになりました場合は別でございますが、さしあたりの今回の措置におきましては、やはり出資は、先ほど申し上げましたように、まだ非常に限定的なものであるという観点からしまして、とりあえず今回の立法におきましては「等」ということばに含ましめた次第でございます。
○鈴木一弘君 それから次は、開銀、銀行局長両方になるのですが、開銀をはじめ政府の関係機関の金融コストというのは、民間のいわゆる長期信用銀行、都市銀行、地銀、そういうものよりはるかに有利になっているわけですね。それについて具体的に今回の、前回までは出ておりましたので、私は表でこれはいただけばけっこうですけれども、金利とか貸し付け期間、貸し付け条件、こういう実態をできれば一覧表でもらいたいと思うんですが。
○政府委員(近藤道生君) ただいま御要求の表は、一覧表にいたしまして後刻お届け申し上げます。
○鈴木一弘君 一企業に対して一千億円以上の融資、五百億円以上の融資、それを行なっている企業は幾つあるか、説明をしていただきたい。
○参考人(石原周夫君) 一千億円以上の企業はございません。五百億円以上が七社でございます。
○鈴木一弘君 それについては、詳しくは、どういうために出したかという点ですね、それを伺いたいんですが。
○参考人(石原周夫君) 七社のうち海運会社が四社でございます。それから電力会社が二社でございます。それと電子計算機の総合レンタル会社が一社でございます。
○鈴木一弘君 これは財投のほうにちょっといきますが、四十七年度の財政投融資計画が、初めの政府原案より、最終の閣議決定の段階で二千四百三十四億円がふくれ上がった、その財源の中身はどういうふうになっていますか。ずいぶん膨大な、二千億以上もふくれ上がるというのはたいへんなものですけれども、五%ぐらいふくれ上がったようですが、中身はどうなっていますか。
○説明員(福島量一君) 二千四百三十四億円の復活額の原資の内訳を申し上げますと、産投出資が百三十九億円、資金運用部資金が二千百五十四億円、公募債借入金等が百四十一億円、計二千四百三十四億円でございます。
○鈴木一弘君 二千百五十四億円ふえていますが、そのうち資金運用部資金の場合は三つの中身があると思いますが、これはどういうふうに配分されたんですか、郵便貯金、厚生年金、国民年金。
○説明員(福島量一君) 資金運用部資金の内容でございますが、原資見込みの表には資金運用部資金の中の項目別にいたしまして、うち郵便貯金、厚生年金、国民年金というふうに計上しているわけでございますが、これは資金運用部資金の主たる構成のものを特に掲記しておるわけでございまして、それ以外の資金運用部資金がございます。それで、ただいまお尋ねの点で申し上げますと、厚生年金において十四億円の減、国民年金におきまして六億円の減、その他の項目で二千百七十四億円の増というふうに相なっております。
○鈴木一弘君 これは二千四百三十四億円をつくるのには、ずいぶんといろいろなところからひねり出したわけですけれども、当初の計画のときよりも二千四百億も財投はふくれ上がって、それだけいわゆる資金運用部資金がふえてくる。当初の計画どとりとすればかなり余裕が、まだまだ計画どおりなら相当余裕があったということになるわけですけれども、それはどういうふうにして出てきたんですか。どこからひねり出したんですか——金額の出どころはわかりましたよ——どうしてそういうものが出てくるのか、ということを聞きたいんです。
○説明員(福島量一君) 財投計画の編成の過程におきましては、従来から内示、それから復活折衝、最終決定という手順を踏んでおるわけでございまして、その過程におきまして要求、各省庁、各機関との間の話し合い等を通じまして資金の重点的、効率的配分を心がけるという体制をとってきたわけでございます。御案内のように、一般会計の場合には、内示後復活までの間に公開財源方式をとっておりまして、その範囲ですべてを処理するというたてまえが貫かれておるわけでございますが、財投計画の場合におきましては、先ほども触れましたように、原資の構成が一様でないわけでございます。つまり一般会計の場合の財源というのはまさに祖税収入、いわゆる一般会計の財源として一般的に認識されているのが同一の性格でもって存在しておるわけでございますが、財投計画の場合には産投出資、これは産投会計のまさに出資でございまして、復活段階におきましては、ほとんどは一般会計からの繰り入れによってその財源をつくって、それを出資するというような形になりますし、それから資金運用部資金、これは資金運用部の全体の流動性との関連において、そのときどきの政策的要請に応じてどの程度の融資が可能であるかということを判断しながらきめられるべきもの、これは簡保資金も同様でございます。それからもう一つの公募債借り入れ金は政府保証債が中心でございますから、これらにおきまして、たとえば国債の発行規模とか、全体との関連において公共債をどの程度どうするかというような判断を加えて、その規模がきまるというふうなことでございまして、いずれも最終決定を見るまでの間に、一般会計のつき方がどうであるとか、そういったものと非常な関連がございます。したがいまして一般会計のように、たとえば公開財源方式であらかじめ財源のあり方を示した上で復活の最終決着を見るということはできかねるというような事情もございますので、従来いささか、あるいは旧式というおしかりを受けるかもしれませんが、在来どおりの方式で編成作成に当たっているということでございます。
○鈴木一弘君 そうするとそれはわかりますが、それは資金運用部資金なり、資産なり、それの総額は約十八兆円であると、こう聞いているんですけれども、そのうち余裕金というか、いわゆる弾力的に運用できる流動資金といいますか、そうしてそれが財投の追加原資になったということはよくわかるわけです。それが一体どのくらいの額、いまあるわけですか。弾力的に運用できる資金。
○説明員(福島量一君) 資金運用部資金のいわゆる流動資産と申しますか、そういったものがどのくらいあるかというお尋ねでございますが、実はこの点につきましてはいろいろの見方があるわけでございます。言うまでもなく、資金運用部資金はそれ自体一種の金融機関的性格を有するものでございますから、常にある一定の規模の流動性というものは兼ね備えなくちゃならぬことは申し上げるまでもないのでございます。しかもたとえば財投計画で貸し付け規模を決定いたしましても、実行の時期というのがかなりずれ込むというわけでございますから、ある一瞬一瞬をとらえまして、余裕金といいますか、短期余裕金に回して、長期固定的な融資に回すまでの間の金額はどのくらいあるかということは、実際問題としてわれわれなかなか簡単につかめないような仕組みになっております。先ほどの先生の御質問の中で、流動性が追加原資になっておる、先ほど申し上げました流動資産が追加原資になっておるというお話でございましたが、流動資産、つまり本来弾力的に運用さるべき資金を追加にするということは、それ自体としては好ましくないわけでございまして、結局われわれとしては長期固定的な運用するにふさわしいような資金の増加、たとえば郵便貯金が当初見込みよりふえてきた、あるいは回収金が当初の見込みより上回っておったとか、そういった資金の動きを見ながら、あるいはそういう見込みの上に立って一時流動資産を転用するということでございますが、流動資産それ自体をある一定の、おおむねわれわれとしては一割程度をということを一応心がけておるわけでございますが、一割程度の流動資産を随時随所に食いつぶして、長期固定的な投資に振り向けるということはできるだけ避けたい。ただ緊急の必要があった場合に、ある程度見通しが立つ場合には、その見通しの範囲内においてこれを随時転用するということは、これは金融機関の資産というものの性格からあり得ることでございます。そういうことはいたしますけれども、本来、たとえば一年未満の非常に短期的な預託金といったものがございますが、そういうものをもすべて洗いざらい食いつぶして、長期貸し付けに振り向けるということは、これは金融資産という性格から不可能であるというふうに考えております。したがいまして、また逆に、これはかりに資金運用部資金の性格にもかかわる話でございますが、御案内のように、郵便貯金、国民の自発的な貯蓄である郵便貯金でありますとか、あるいは年金制度によりまして徴収された保険料でありますとか、それぞれわれわれの手の届かないところのいわば制度、仕組みによって集められる資金でございますから、われわれの予期した以上に集まることもございます。逆に期待した程度に集まらない場合もございます。期待した程度に集まらないからといって、たとえばそれに対して何かの対応策を講ずる。たとえば一般会計で、これは例としてはよろしくないかもしれませんけれども、国債を発行して、その資金をつくるというような手だては、資金運用部資金で残されておりませんし、逆にたくさん集まったからといって、それを拒否して預託を受けないというわけにまいらない。そういった意味で、非常に一般会計の財源、こういったようなものと、私どものほうの資金というものの性格が非常に違っておりますので、一般会計の場合の扱いというのと同列に考えて扱いをするというわけにまいらぬ面が多分にございます。そういった意味で、お答にもならぬかもしれませんが、現在どのくらいの流動資産があるかということにつきまして、われわれも確たる返事はいたしかねる、御説明いたしかねるという状況にある。時々刻々変わっておるということでございまして、その点はひとつ御了承願いたいと思います。
○鈴木一弘君 四十六年度では日本開発銀行だけでも五百六十億、それから国民金融公庫で八百五十五億円というような財投融資額の追加を行なっているわけです、実際に。 そこで私が聞きたいのは、先ほどの、今回の当初予算においても二千四百三十四億円というものが、初めの計画より閣議決定までにはふえておる。そうすると、財投の追加原資になるようなものというものは、かなりあるのだなということをうかがわざるを得ない。いまのお話だと、いわゆる流動資金として確保したいのは一割、つまり十八兆の一割の一兆八千億ということになるだろうと思いますが、そういう意味かどうか知りませんが、流動資金を今度は長期的な資金に、投資というもののほうに回したくはない。そうなるというと、一体二千四百三十四億出てきたもの、あるいは四十六年度において開銀はじめ各銀行に出したもの、かなりの金額になります。そういうものは一体どこから出てくるか。そういう弾力的に追加原資として使えるものというのは一体どれくらいあるか、その金額を私は聞きたい。
○説明員(福島量一君) 四十六年度の追加の原資は、郵便貯金の伸びがようございまして、資金運用部資金といたしましては、ほとんどその大部分を郵便貯金の伸びでまかなっているわけでございます。しかし先ほど申し上げましたように、見込み以上に、たとえばその資金が集まる、あるいは当該年度でなくても、前年度以前にあったというものもございます。それから一割の流動性と申し上げたのは、日々の資金繰り、その他の支払い準備等の意味もかねて一割程度ということを一つのめどにしておるということでございまして絶対にこれにこだわらなければならないという性質のものではありませんし、その中には、ある程度長期固定的なものに向けてもしかるべき性質の資金も含まれておるわけでございますから、そういったものをもってやっておるわけでございます。ただ四十七年度どの程度の追加原資があるのかというお尋ねに関しましては、まだ年度始まったばかりでございまして、今後そういった預託金の増がどの程度見込めるか、もうしばらく様子を見ませんとにわかに答えるわけにはまいらないということでございます。
○鈴木一弘君 かなり、これから後質問をしたいのですけれども、だいぶ時間も食ったようでございますので、ほんとうは留保したいところなんですが、最後に一つ、二つだけ聞きたい。 新全総あるいはいままでの経済社会発展計画、新経済社会発展計画に基づいての開銀の運用問題でもあった、財投の運用問題でもあったと思いますけれども、すでに練り直して、四十七年度中には確定されると見られる新しい経済社会発展計画があります。それに伴って当然新全総も全部見直しをされなければいけない。そうした場合、当然これは私は年度の途中であっても開銀のいわゆる資金融資計画、こういうものも変更され得るかもしれないし、追加もしたりいろいろしなくちゃならぬかもしれない。昨年度も財投として五百何億円の財投の融資がふえているわけなんですが、そういう点で、この点どういうふうに考えていらっしゃるのか。その点をひとつ伺って、きょうのところは終わりたいと思います。
○参考人(石原周夫君) 現在財政投融資計画決定をいたしましたばかりでございまして、いまようやく実行を始めたばかりでございますので、今年度中にまたさらに追加というようなことに相なるかどうか、ただいま理財局側からお答えもございましたように、現在のところそういう見通しがあるわけでもございませんので、私どもといたしましては、おきめをいただきました法律並びに予算によりまして実行してまいりたいと、今日のところは考えておるわけでございます。
○政府委員(近藤道生君) ただいま総裁から御答弁のございましたとおりでありますが、今後の政策に即応して、弾力的な運営が行なわれるということを期待している次第でございます。
○栗林卓司君 御提案の改正点について二、三お伺いしたいと思うのです。 これはいままでの質疑と若干重複するかもしれませんけれども、今回の改正点の第一条のところで目的が変わっております。そこでこれは、これまでのお答えの中にも実はあったことなんですが、あらためてお伺いしますが、産業の開発に寄与する設備ということと、経済社会の発展に寄与する設備、これは、設備はどうでもよろしいのですが、産業の開発に寄与するということと、経済社会の発展に寄与するということが具体的にどう違うと御判断になっているのか。そこで、経済社会の発展に寄与するとはどんな中身だと御理解になっているのか、まず伺いたいと思います。
○政府委員(近藤道生君) 経済社会の発展ということは、産業の開発よりもはるかに広い意味でございまして、たとえば、かつての基幹産業中心の融資が行なわれておりました時代の開発銀行の運営、これは産業の開発ということでございますが、最近のような状況におきまして、「大都市再開発」であるとか、「流通近代化」であるとか、「公害防止」であるとか、まあいわゆる社会開発ということばであらわされておりますような融資のウエートが増大してきております。こういう融資これが経済社会の発展ということに当たるかと考えております。
○栗林卓司君 そうしますと、たとえば四十六年度で見ますと、新市街地開発、市街地整備で百九億であるとか、港湾関連施設四十八億、流通センターの設立もしくは近代化で六十三億といったものが経済社会の発展に寄与するということに入ってくるということでよろしいでしょうか。
○政府委員(近藤道生君) そのとうりでございます。
○栗林卓司君 そうしますと、これは何も意地悪くお伺いしているわけではありませんけれども、これまでの日本開発銀行法の目的というのは、あくまでも「経済の再建及び産業の開発」ということでございました。で、「経済社会の発展」というのは、今回の御提案で初めて入ったことなんです。にもかかわらず、これまでの融資というのは、その中に経済社会の発展が入っていた、このことはどう理解すればよろしいでしょうか。
○参考人(石原周夫君) 私の理解をいたしますところでは、従来のまあ国民経済の再建という、非常に幅の広いことばがございまして、産業の発展以外の要素を含み得たわけでございます。しかし、国民経済の再建というのは、私どもの銀行ができました昭和二十六年使われましたことばでございまして、今日の実情にそぐわないということでございますから、従来、いま栗林委員のお尋ねいただきましたような事柄は、前の条文でどちらで読むのだということになりますれば、国民経済の再建ということで読むのだということであったかと思います。しかし、今後になりますると、社会開発というものに非常に重点が整えられるということに相なりますので、その点は国民経済の再建という古いことばを改めまして、経済社会の発展ということばにいたしまして、はっきりとそういうほうに仕事の重点を向けてまいるということに、法文上も明らかにせられたと、こういうふうに理解しております。
○栗林卓司君 そうしますと、「経済の再建」ということが「経済社会の発展」と置き直ったけれども、開銀として果たしてきた役割り、機能というもの、それは実は変わらないのだ。というのは、市街地の開発にしても、港湾整備の問題にしても、従来「経済の再建」という中で消化がされてきた。これからもまたやっていかなければならぬ。それをより浮き彫りにするために、「経済社会の発展」と、いわば読みかえたものである。従来の開発銀行と、いま御提案になっている目的の変更というのは、より明らかにしたということであって、内容は同じことなのか、そう理解してよろしいわけですか。
○政府委員(近藤道生君) ただいまの御指摘の点につきましては、現実の構成比の趨勢で御説明申し上げますと、たとえば「大都市再開発」というのが始まりましたのが三十四年度からでございます。そうしてその年に一・三%の構成比でございましたものが、その後一、二%あるいは二、三%というところで推移してまいりまして、ここ二、三年で急激に一〇%台をこえるという数字に相なってまいっております。「流通近代化」につきましても、ほぼ始まりましたのは三十四年でございます。「公害防止」につきましては三十五年ぐらいから始まりまして、やはり〇・幾らというような構成比でございましたのが、ここにまいりまして、たとえば四十六年に、それまで〇・幾らという台でございましたのが初めて五・八%ということになっております。こういう急激な変化がございましたので、その変化をとらえまして、開銀法の目的におきましても、はっきりそれを明定することによって、さらに今後の方針を明らかにするということが改正のねらいでございまして、その意味では、いまお話しのございましたような趣旨でございます。
○栗林卓司君 わかりました。 それで続いてお伺いしたいのは、「産業の開発」ということを考えますと、これは開銀の発足のいきさつに照らしても何をやるべきかということは比較的明らかだった。実際に開銀を運営をされている総裁としても迷いが少なく運用できたと思うのですけれども、いまお話しのように、「経済社会の発展」ということがもう一つの柱として立ちますということになりますと、ここで困るのは、どうしたら経済社会の発展になるのかについてはっきりした合意がいまあるわけではない。それを自体がある意味では模索段階だと思います。そこで、模索段階であることについて、開銀としては、やはり個々の融資をきめていかなければならない。その意思決定の段階で、開銀はどういう位置づけに今後入っていくのでしょうか。というのは、従来でしたら、業種は、海運にしても鉄鋼にしてもきまっておりましたから、その業種の育成ということが比較的簡明であった。これからは非常に雑多な対象、しかも、「経済社会の発展」というばく然とした言い方でくくるしかない、そういった方向に向けていかなければならない。これから議論して、これから合意を求めていくのだということになりますと、実際に開発銀行の融資をしていく場合のその大きな政策決定における位置づけというのはどこにすわっていくことになるのでしょうか。
○参考人(石原周夫君) 従来社会開発的なものも、いま銀行局長のお話しのございましたように、最近におきまして急速に増大をしてまいりました。たとえば「都市開発」と申しますと、私鉄等輸送力の増強であるとか、あるいは新規宅地の開発、あるいは流通の整備というような項目がございます。これはある程度だんだん定着というとまだ語弊がございますが、大筋は見当がついてまいったかと思うわけでございます。ただ、その内容につきましては、ただいまお話がございましたように、具体的な内容そのものは、たとえば地域冷暖房であるとか、あるいはパイプラインであるとかというような新しい政策手法と申しますか、そういうものが出てまいりますので、そういうようなものを、そのときどきの情勢に応じて吸収をいたしてまいるということであろうかと思います。具体的にはどうしてきめるのだというお話でございまするが、政策は政府で御決定になるわけでありまするから、政府の政策として、こういうようなものはやはり取り上げていくべきだということに相なるわけでありまするが、その目安というのは、やはり現在の都市過密の状態をどうやって打破していくか、都市交通の異常な過密化をど破していくかということは基本の目標であろうかと思います。基本の目標に照らしまして、いろいろ新しい手段が出てまいる。おっしゃいますように、非常に新しい仕事でございますので、内容がある程度変わってまいるということは当然かと申し上げなければならないと思います。そこら辺は政策当局のほうでおきめになっておるわけでございまするし、具体的な問題につきましても、政策のほうと御相談をしながらやってまいりたいというふうに考えております。
○栗林卓司君 そうしますと、従来は海運にしても、電力、鉄鋼にしても、そういうものを育成、強化しなければいけないというプロジェクトをあらかじめ与えられていて、それに幾ら、どんな条件で資金を融通していくかということが実は当面の問題でありました。ところが、これからはプロジェクトの選定と、それに対して資金の融通と、この二つがある。いまのお話ですと、プロジェクトの選定については、開銀というよりも、それは政府の政策、意思決定に従う、こういうようなことだと思います。 そこで少し具体的に伺いたいんですけれども、今回、「既成市街地の整備改善に著しく寄与する事業に係る施設の建設若しくは整備に必要な資金」というのが新しい改正点でございます。そこで、先ほど来の質疑でお話を伺いますと、たとえば流通対策を講ずる場合に、高層化の傾向がある。したがって、そこの中で分譲住宅というものも当然入ってくる。その部分も当然資金の融通をしないと、実際問題むずしいんだというお話がございました。 そこで、まずそのことに限ってお伺いしますと、開銀融資が、資金の全部を見るわけではもちろんないわけで、あくまでも補完的なものです。そこで、なぜ高層化するかといいますと、これは昨今の土地高ということを反映した、やっぱりその採算から来ておるんだろうと思います。採算の問題ということであったら、それは民間資金で当然充当してしかるべきだ、それでも済むはずだと思うんですけれども、そういう理解は間違っておりますか。
○参考人(石原周夫君) 都市再開発、なかんずく非常に過密の地域の街区整備という問題でございまするが、おっしゃいますように、地価の問題もございまするし、同時にまた高層化をいたしまして、従来の敷地の中に、できるだけ道路とか空地とかいうようなものができますような、都市機能を十分に果たし得るような仕組みにしようというわけでございまするから、したがいまして、そのやり方というのはいろいろなやり方がございます。現在都市再開発法という法律がございまして、この法律によりましてやり方を規定をいたしてございます。それに基づきまして、たとえば従来の特定街区の指定、今度の新しい法律におきましては、再開発地域の指定、あるいは総合設計の指定というようなものがございます。これはやはりそれだけの政策意義が十分にあるかどうか、その場所の問題、大きさの問題、周辺との関係、そういうものを見ましてある指定をいたすわけでございます。そういうような政策意義の非常に高いものに対しまして融資をいたすというのが今日われわれのやっております方法でございます。
○栗林卓司君 いまお伺いしたのは、いまそういう指定があって云々ということだったと思います。お伺いしたのは、高層化をする、上が分譲対象になる、その資金をどうするかということは、高層化そのものが採算性ということから来ているわけですから、当然民間資金で充当するのが第一番目ではないか、そこまで開銀がなぜ必配しなければいけないのだという御質問なんです。
○参考人(石原周夫君) おっしゃいますように、私どもも金融機関でございまするから、融資をいたしまする対象は、採算ベースに乗っておるということでございます。ただ、しかしながら、最近におきまする、ことに道路、空地というようなものを十分にとりまして、中に複合的な施設をつくりまする場合には、非常に大きな金が要るわけでございます。したがいまして、その採算もそれをどの程度に活用し、どういうような収益をあげ得るかということにつきましては、これは本来、御指摘のように収益をあげ得る事業でなければならないわけでございますが、その場合におきましては、一つのリスクがあるわけでございます。もうすでに幾つも例がございまするような、従来どおりの建物であり、従来どおりの規模でございますれば、これはおっしゃるように民間資金で十分対応できるし、また対応いたしていただいておると思うわけでございます。ただ、しかしながら、いま申しましたような指定を受けまするものについて見ますると、これは規模も大きい、あるいは公共的意義のあるものがその中に入る。まあたとえばバスターミナルとかなんとかいうものが入るというようなこともございまして、全体としての採算のとりようが相当困難であるというようなものでございまするので、そういうものには、民間資金だけでは、ひとつは相当金額が大きいということもございまして、なかなか手が回りかねるという実情にあるわけでございます。したがいまして、そういうようなものにつきまして、開発銀行が市中銀行と協調しながら、それによって所要の資金の調達ができるようにいたすというのが、私ども財政資金をもちまして入ってまいります理由でございます。
○栗林卓司君 これは前にお伺いいたすべきことだったかもしれませんけれども、その場合の融資対象というのは、どういう人、もしくは法人が融資対象になるのでしょうか。
○参考人(石原周夫君) いろいろな融資対象がございまするが、一つの場合におきましては、第三セクターのようなものができます場合もございます。それから一つの私企業がある程度ほかのものと組みまして起業者になる場合がございます。それから、このケースはまだあまり多くございませんけれども、従来の所有者と一緒になりまして、新しい企業の形でやるという場合もございます。大体の場合におきましては、新規の企業体をつくります場合が多いというふうにお考えいただきたいと思います。
○栗林卓司君 都市再開発法を拝見しますと、施行者として市街地再開発組合もしくは地方公共団体、あるいは日本住宅公団、まあこれが限定的に例示になっておりますが、これが融資対象になるのか、あるいはそれ以外の民間の建設業者が融資対象になるのか、おそらくそのいずれかだと思います。ただ、そこで当然開銀としても、採算度外視の融資はできぬと、それはそのとおりだと思います。ただ、開銀融資は国家資金の長期低利融資ということですから、その意味というものは信用の担保ということもあると思います。この信用の担保ということが、実は法文上にもあります民間金融を補完し、奨励するということになってくると思うのです。ですから、まるまるめんどうを見なければいかぬというものではなくて、かりにある一つであっても、あるいは国のお墨つきだということであれば、ほんとうに開銀融資の政策的な意義があろうかと思います。もしかりにそうだとしますと、しかも片方では市街地開発組合にせよ、地方公共団体にせよ、日本住宅公団にせよ、それは都市再開発法に裏づけられた、民間とはいいながら公的なものですから、当然それに対して民間も大いに協力すべきである。しかも、いま金融がゆるんでいるんではないかという指導は、これは当然国としてもすべきだ。当然、下のげたばきの部分は開銀がやるけれども、上は自分でおやりなさいということにしてきて適当な気がいたします。そこで、さっきから再三お伺いして、何で全部めんどうを見なければいけないのかということをお伺いしているわけです。もしかりに百歩譲ってそうなったといたしますと、そうやってつくった分譲住宅の分譲価格について、それは町の一般の分譲価格に従って自由にきめていくということになるのだろうか、あるいは別途の制約というものが分譲価格のきめ方に出てくるのではないか、この点についてはいかがお考えでしょうか。
○参考人(石原周夫君) まず前段におっしゃいました地方公共団体、住宅公団が施行者になります場合におきましては、これはおのおのそれ自身の資金の源泉を持っておられるわけでありまするから、私どものほうの融資の対象になるわけじゃございませんで、栗林委員いろいろ御指摘の私企業がやります場合のみ私どもの融資対象になるわけであります。 それからただいまお話がございましたように、最近におきまする高層の街区整理というものは、複合的な機能を持つものが多うございます。したがいまして、そのうちの一部分を取り出しますると、それはそれで成り立つのではないかという部分もございます。と同時に切り離して、非常にまあやや文化的といいまするか、公益的施設に相なりますると、それだけでは採算がとれないというものもございます。現在の高層の街区整備をいたしておりますもののねらいは、そういった公共的あるいは公益的な施設を含みながら全体的として採算がとれるのだというふうに思うわけでございます。したがって、そのうちの不採算部分だけを対象にしてやるということになりますと、これは企業採算が上がらない場合がございます。したがいまして、私どもといたしましては、その全体をやりまする私企業、それが全体としての収支がどうなる、それが企業採算的にどうなるかというようなことを考えました上で、融資をいたすわけでございまするから、もちろん複合施設のうちで、自分のほうはこの部分は融資が要らないという場合がありますれば、それは私どものもちろん融資対象になりません。なりませんが、私どもがいま対象といたしておりまするような仕事について見ますると、大体全体をひっくるめて採算がとれるが、同時に公共的、公益的な機能も果たし得るというようなところに、問題のポイントがあるわけでございます。そういたしますると、やはり先ほど申し上げましたように、相当な新しい仕事でございまして、リスクもあり、金額も大きいというようなところから、財政資金で市中の協調を得ながら融資をしてまいる、こういうことに相なるわけであります。
○栗林卓司君 融資対象が、大体私企業だというお話で、よりはっきりしたのですけれども、その場合、私企業が、法案にも書いてありますように、「既成市街地の整備改善に著しく寄与する」という認定はどこでやるのですか。
○参考人(石原周夫君) 市街地再開発法におきましては、地方公共団体に都市計画審議会というものがございますから、都市計画審議会で決定をしてもらわなければ、いまの指定に相ならぬわけであります。その上で開銀の融資をいたします場合には、さらに建設省がそれを承認をするという制度をとりまして、都市計画審議会の議を経た上で、建設省がそれを承認をいたすという手順を終わりましたものにつきまして融資をいたす、こういうことでございます。
○栗林卓司君 これも念のために伺うのですけれども、そういう審議会の議を経てそれはつくってよろしいということは、それだけ社会的な要請、需要が高いということです。にもかかわらず、それにはリスクがあると先ほど言われましたが、このリスクというのは、どういう中身を持っておりますか。
○参考人(石原周夫君) 先ほども申し上げましたように、都市計画審議会の議を経る、あるいは建設省が承認をいたすというのは、それは政策的な要請に対応するかどうかということだと思います。したがいまして、それが採算的に成り立つかどうかということは、これは都市計画審議会なり建設省は、そういう点もある程度お考えになると思いますけれども、都市計画審議会の任務というものは、政策意義があるかどうかということの判定であろうと思います。私が申し上げましたのは、そういうような公共的な公益的な性格を持ちまするものは、同時にそれがまた採算的に成り立つかどうかという点につきまして、まあ公共的色彩があり、公益的色彩があればあるほど、それだけ採算とはうまく合わない場合が少なくないわけであります。したがいまして、そういうようなプロジェクトに非常に大きな金をつぎ込むわけでありますから、それがはたして採算がとれるかどうかということにつきましては、普通の大きな建物をつくるということは異なっているという点を、私はリスクがあると申し上げたわけであります。
○栗林卓司君 一般的な商売の話として、リスクがあることはこれは当然だと思うんですけれども、ただ、この際の課題になっているのは、都市再開発というたいへん公的な使命を帯びて、しかも、過密対策、すなわち住宅が足りなくて困っているという状況のもとで事業を進めるわけです。それくらい喫緊な課題になっている。そういう中ですから、実は足りなくて困っているからつくるということからすると、いわゆる商売のリスクというものとは違うような気がするわけであります。またかりにリスクはあるとしても、たとえば都市再開発法を見ても、事業を認可する条件の中に、資金計画なり収支計画が入っております。こういったものを含めて、それぞれやっぱり審議会で承認をしていくのだと思います。ですから、おそらくいまのお答えを私なりに読みかえてみますと、都市再開発法の中に、百二十二条と百二十三条を見ますと、資金の融通、調達について、国は万全の対策を講じなければいけないという条項がありますし、同じ条項というのは、関連するほかの、読み上げませんけれども、諸法案にほとんど入っております。その役割りを実は開銀が果たしているんだということなんでしょうか。
○参考人(石原周夫君) 先ほど栗林委員のお読み上げになりましたように、地方公共団体あるいは住宅公団がやるという点がございます。地方公共団体あるいは住宅公団といえども、そう赤字になることでは困るのかもしれません。しかし、地方公共団体あるいは住宅公団がおやりになるのは、場合によれば、採算がとれて元利償還もある期間までできるということでは必ずしもない場合が多いかと思います。というふうに、そういうようなプロジェクトというものは、場合によれば地方公共団体が自分でやる、あるいは住宅公団が自分でやるということをしなければならないようなものだろうと存じます。 ただいまお読みをいただきましたように、資金計画あるいは収支の計画を立てるんだと思いますが、先ほど来申し上げておりまするように、都市計画審議会なり、あるいは建設省もある程度そうでございまするが、それはやはり政策的意義がこの場合にはたして実現されるかという点に審査の主眼が置かれてくるわけでございまするから、都市計画審議会の議を経たものならば、これはもう採算的にもだいじょうぶなんだということでは必ずしもない。私が申し上げておりますのは、そういうような公共団体が自分でやらなければならぬと思われるようなのに類似したもので、しかも、民間資金をできるだけそういうような公共的性質のものに参加をしてもらう、そういう経費をできるだけ利用しようとか、また新経済社会発展計画以来、そういうような国の政策をとっておられるわけでありますから、私企業が自分のエネルギー、自分の人間をあげて、そういうことをおやりになるということは、これは国の政策としてたいへんけっこうなんで、公共団体、住宅公団がおやりになるならおやりになるでけっこうでありますが、私企業が自分でやられるという場合には、これは国の政策として大いにけっこうなことだと思います。ただ、先ほど申し上げたように、リスクを伴うので、それはただいまお読み上げになりました条文にございまするように、できるだけ国としても資金の心配をいたして、そういうものができるようにいたしたい、こういうことを言っておられるわけであります。
○栗林卓司君 いまの点、あとでまたお伺いするとしまして、次の問題、これは銀行局長にお伺いしたいと思います。 これも法案の中にある文章で、銀行その他の金融機関から供給を受けることが困難なものに対して補完云々とあります。そこで御判断を伺いたいんですけれども、いまエネルギー融資あるいは電子産業、特定機械に対して開銀融資がされております。それぞれ裏づけとするところは、特定電子工業及び特定機械工業振興臨時措置法といったものが一面で裏づけになって、その点で国の政策にこたえているんだということだと思うんですけれども、金融情勢ということで考えますと、エネルギー開発にしてもそれから電子産業にしても、特定機械はこれはなかなか余裕があると思いますけれども、いま申し上げた二つは、言うならば、今後伸びるであろうことがほぼ確実視されている産業分野、それに対して民間資金は動員できない。これは、戦争直後みたいに総体に資金が足りない、開銀を動員するは、日本銀行から担保のかっこうで民間資金もという時代とは、完全にさま変わりしてしまった。そこで、なるほど法律との見合いでは、国の政策の目的のために開銀のお金を使うんだというふうな、その局面だけ見ればわかりますけれども、ただ、エネルギー産業にしても電子産業にしても、将来の発展産業であるということになれば、民間資金が動員できないとは思えないと思いますので、その辺の御判断を伺いたいと思います。
○政府委員(近藤道生君) ただいま御指摘のございました業種、あるいは先ほど来のお話のございました都市再開発法に基づく市街地再開発事業、そういったようなものすべてに対しましての考え方といたしましては、いまお話のございましたとおりでありまして、民間金融機関がまかない得るものは逐次民間に移行する、そうして、どうしても政府資金の投入を必要とする分野に限って、政府資金を投入するというのが原則的な考え方でございます。たとえば先ほどの既成市街地の整備改善を目的とする事業につきましても、幾つかの法律に縛られているわけでございますが、それらにつきまして大体三〇%程度以内ということで開銀資金は出されるわけでございます。そして、しかも、その理由は大体二つぐらいございまして、一つは、多数の所有権と借地権が錯綜した権利関係になっておりまして、それを調整するためには、ある程度期間がかかる。したがいまして、民間の現在の長期金融体制ではまかない切れない部分がある。そういうものに限って、開銀から供給をするというたてまえになっております。 それからもう一つは、先ほど総裁からもお話しございましたように、公共の空地をつくる、あき地をつくるというようなことが、必ずしも民間だけにまかせておいてはできがたいというような部分につきまして、開銀資金の導入がなされるということでございまして、すべてそういう考え方を基本にいたしまして、力のついたものは民間に移行していく、そして民間では力の及ばない部分を開銀が担当する。現にこういう金融緩和の情勢でございますので、民間金融機関で力の及び得る分野というものが次第にふくらんでいるわけでございます。それから、またさらに、歴史的、経過的にながめましても、昭和三十二、三年度ぐらいに比べまして、ただいまにおける民間資金と、開銀資金との比率というものは、民間資金が圧倒的に増大いたしておる、シェアにおきまして。そういうことで、今後とも考えてまいることになろうかと思います。
○栗林卓司君 いまのお話を受けて、それでやはり疑問に残る気がしますのは、今度出資をする、この出資というのは、先ほど来の御議論のように、融資とは違いますけれども、民間にゆだねるところは極力民間にゆだねていく。まさに相足らざるところだけを限定的に国として考えていくんだということからしますと、出資というのは逆に、さらに一歩踏み込んだ金の使い方、平たく言えば、金も出すけれども、口も出すというのが出資だと思うんです。それがなぜ必要なのか、いまのお話からはうかがえないんですけれども、その点はいかがでしょう。
○政府委員(近藤道生君) 出資の場合には、融資と違いまして、ただいま御指摘のように、基本的に性格が違ってまいります。一つは、金も出すけれども口も出すということでございますが、その口を出すという出し方が、融資の場合よりもはるかに多いわけでございますから、そこに着目をいたしているわけでございます。たとえば大規模工業地帯というようなものをつくる場合に、従来と異なりまして、今後は公害防止というような観点、それから地域住民の福祉というような観点、そういうものを十分に取り入れて考えてまいらなければならぬ。そのためには、やはり公共的な立場からの口の出し方の分量が、従来よりも飛躍的に大きくならざるを得ない。その意味におきまして、出資という形をとるということが必要になってまいるかと存じます。
○栗林卓司君 端的にお伺いしますけれども、この出資ということをお考えになった背景には、北東公庫——北海道東北開発公庫の姿があったんでしょうか。
○政府委員(近藤道生君) 北東公庫の姿というものも、もちろん一つの、今回出資をということが考えられるに至りました有力な要因であったことは事実であろうと思います。
○栗林卓司君 そこで重ねてお伺いするんですけれども、現在過疎地域対策を含めた分野に開銀は、九州、四国、中国、北陸、もちろん近畿圏、中部圏も含めてですけれども、融資対策をしております。しかし、北東公庫の管轄については、それは北東公庫だということになっている。したがって、北東公庫の発想に準じたものを、現在開銀として担当している九州、四国、中国、北陸というところにも及ぼしていくんだ、その部分だけをとってみれば、北東公庫と同じような機能を、開銀が一本の形ではあるけれども担当していくんだということになるんでしょうか。
○政府委員(近藤道生君) 一般論といたしましてはそのとおりでございます。ただ先ほど来お話も出ておりましたように、その地域につきまして、おそらく三大都市圏並びに北東公庫対象地域以外の地域は全部どこへでもという考え方ではございません。その中の遠隔地、過疎地というようなことが業務方法書の中に盛り込まれておりますように、その中でまずそういうしぼりがかけられる。さらに具体的にどこという地域につきましては、大蔵大臣の認可にかかっているということでございます。
○栗林卓司君 そこで二つお伺いしたいと思うんですけれども、まずその中の一つとして申し上げますと、北東公庫の場合と開銀とを見ますと、資金調達方法が違うと思います。北東公庫の場合には、公募債が認められておりまして、公募債の、これは四十五年を見ますと、政府引き受けが四三・三%、残りは都市銀行を含めた民間資金の導入という形になっております。ところが、開銀の場合には、まあ一口に言ってしまえば、国の資金がそのまま直接流れていく、これから、現在の金融緩和ということも踏まえながら、しかも、過疎地域開発をしていかなきゃならぬということになると、それぞれの段階で、どうやって民間資金を効果的に公共の目的に動員して行ったらいいか、そうなりますと、もしかりに北東公庫と同じような構想だとしますと、それぞれの実施状況における資金の調達というのは、開銀からのダイレクトな形ではなくて、何らか、北東公庫もしくはその例をつなげて申し上げれば、むつ小川原開発株式会社といったようなものが、当然中間に必要になると思うんですけれども、その点はいかがでしょうか。
○政府委員(近藤道生君) そのとおりでございます。
○栗林卓司君 そうすると、その場合出資というのは、法案から出資とうかがいますと、開銀からの直接の出資という感じがありますけれども、当然そこにいわゆるそれが第三セクターということかどうかわかりませんけれども、地域の公共団体、それから地域の金融資本といったものも全部動員した姿というものを、あらかじめ想定した出資なんでしょうか、そういうことなんでしょうか。
○政府委員(近藤道生君) ただいま御指摘のとおりでございまして、いわゆる第三セクターというようなことばで呼ばれておりますが、公共的な資金の投入による公共性と、片や民間資金を主体といたしまする効率性、その両面の長所をできるだけ合わせて発揮するという形での主体を考えているわけでございます。
○栗林卓司君 そういたしますと、開銀を通す必要はその限りではないように思います。財投の出資でかまわないんじゃないですか。なぜわざわざ開銀を通さなければいけないんだと、これは出資といいますと、従来の例で見る限りでは、あまり大きな額にはならない、あくまでもその組織のつくり方を社会に示す形が出資ですから、実際の金融のめんどうというのは、別途また考えなくちゃならない、ちなみにむつ小川原開発株式会社にしても、その資本金というのはわずか十五億円、そう考えますと、開銀を通す理由というのはあまりないように考えますけれどもいかがでしょうか。
○政府委員(近藤道生君) 国が直接出資をするか、あるいは政府機関が出資をするかということの違いはある程度程度問題でございますが、従来のやり方からまいりますと、国が直接出資をいたしておりますものは、公共性が著しく高い独占事業、たとえば日本航空とかいうようなもの、あるいはいわゆる幼稚産業でリスクが大きく、まあかつ国策的には助成の必要がある事業、たとえば日本航空機製造といったようなものがございまして、これは国の助成と同時に、非常に強い監督を必要とするというものになっているわけでございます。これに対しまして、政府関係金融機関の出資の場合におきましては、相当程度民間の組織、資金を活用しながら、他方におきまして、公共性を確保するという観点から、政策意図をその意味で的確に反映するという体制をとる必要があるものに対してなされるというのが大体の区分けでございます。
○栗林卓司君 いまのお話を伺っておりましても、開銀を通さなければいけないという理由はやっぱり理解できないように思います。というのは、先ほどの高層ビルの話じゃないですけれども、地方公共団体なり、日本住宅公団がやる、そういったものではない私企業の参加というものに対して援助をする。したがって、採算を度外視できないというのが、従来からの開銀の融資の型であったのです。ところが、地域開発ということになりますと、どだい採算はもとから割れてしまっているわけでしょう。なぜかといいますと、勘定が合う企業だけ集めればいいというかっこうにならないわけです。どうやっていい地域社会をつくるかということから発想してくるわけです。いまの御説明そのまま受けても、それは政府が直接かむべきではないのだ、なぜかといいますと、開銀という一つのワンクッションが入ってしまう。しかも、それは一金融会社としての営利性が要求されるということになれば、地域開発の場合は、当然地域の住民なり、あるいは地方公共団体なりとの話し合い、意見の煮詰め、合意の見出し方というのが不可欠の条件ですけれども、それは企業の性格としては、民間性を持っている開銀とははだがなじまない。やっぱり国が出資をする、国が地方自治体と相談しながら、どういう過疎対策、地方をつくっていくか、これが基本的なベースだと思いますので、今回の趣旨をどう活用されるかは、今後の課題だと思いますけれども、あわせて先ほどの総裁のお答えで、大規模工業基地として、いまのところ一段落して、これからという話もありますから、どういうかっこうでこれから進めていったらいいか、とりわけ地域開発というのは、地域住民との関係では、非常に慎重な配慮がいやが上にも要請される時期だけにお願いしておきたいと思います。 時間がなくなりましたので、最後に一つだけ意見を含めて申し上げてみたいと思うのですけれども、民間の企業に対して採算ということを配慮して、国家資金を長期、低利に提供していきたい。それで、現在海運と開銀とのつながりもあるわけですけれども、実際融資を受ける場合には、いろんな融資説明書を大蔵省なり、あるいは開銀なりそれぞれが出していると思います。ただ、それは国家の資金をきわめて低利、長期に使っているという意味では、その資金を受けてどうやって事業をやっていくのだということは社会に明らかにする、明らかにした計画に基づいて実績をとるということが一番正しいやり方じゃないだろうか。そういう意味で、こういう言い方が正しいかどうかわかりませんけれども、開銀の融資を受けるところについては、その事業計画、公共性との見合いにおける事業の生かし方について計画を公表し、実績を明らかにするということをすべきではないのか。なぜこう申し上げるかといいますと、ある意味では便利な金融機関、これが陳情政治の被害を受けた落とし子になっては何のことやらわかりませんから、その意味でも、かりに海運の業績にむずかしい面があったとしても、それを五年なり十年の間にどうやって解決していくのか、あるいは未来を見通したエネルギー開発あるいは電子産業についても、どのように国家資金を活用し、一本立ちしていくかを社会に明らかにしていくことが経営者の社会的責任でもあろうかと思います。その辺もぜひ御検討いただきたいと思います。
○政府委員(近藤道生君) 傾聴すべき御意見でございますので、十分検討させていただきたいと思います。
○参考人(石原周夫君) ちょっと一点だけ。 栗林委員の御発言の中で、先ほど私が地域開発の関係で、大きなプロジェクトが一段落した状況だと申し上げましたのは、大規模工業基地のことを申し上げたわけではございませんで、ただいまアルミニウムでございますとか、そういうような大きな地域開発の中心になります計画がございまして、それが今日一段落の状況にあると申し上げたので、大規模工業基地のほうの話を申し上げたわけじゃございません。これは現在まだその緒についたばかりのところでございますから、私が申し上げましたのは、従来の地域開発のうちにおける大きな計画が、一応一巡しつつある段階だ、こういうことを申し上げたわけでございます。
○渡辺武君 前回私のいたしました質問で、改正案第十八条による開発銀行の出資対象である「大規模な工業基地の建設事業を行なう者」というのが、ただいまも議論がありました。むつ小川原開発株式会社や大隅開発会社などの、いわゆる第三セクターであるということが明らかになりましたけれども、日本開発銀行として、四十七年度の出資予定額ですね、これをどのくらいに考えておられるか。 また第三セクターにおける開発銀行の出資割合はどのくらいに考えておられるか。 もう一つ、この第三セクターに出資だけではなく、融資もするおつもりがあるのかどうか。この辺をまず伺いたいと思います。
○参考人(石原周夫君) いろいろな機会に申し上げておりまするように、現在のところ、大規模工業基地のプランづくりというものが進行中の段階でございまして、まだこれでいこうというようなものができているわけではございません。したがいまして、それに対しまして、どの程度の出資をいたすかということは、実は、まだ私どものほうで検討いたします段階でございませんので、まだその前の計画の段階だというふうに御承知おき願いたいと思います。 第二点のどの程度の出資をいたすかという出資割合の問題でございますが、これは先ほど読み上げました業務方法書の中で五割以内ということが書いてありますが、むつ小川原の場合には、御承知のように公共団体を合わせまして大体五割ということになっておりまして、これも計画ができましてからのことでございますから、いま幾らということを申し上げる時期でもございませんけれども、そこら辺が一つの目安であろうかという感じを持っております。
○渡辺武君 融資は考えておられますか。
○参考人(石原周夫君) これもできました後の話でございまするけれども、おそらく出資だけではこの役割りを果たし得ないのではないかという感じを持っております。
○渡辺武君 先ほど御議論もありましたけれども、なぜ開発銀行の出資という形をとるのかという問題私も非常に疑問に思っておるのです。それで、これは私の推測にもなろうかと思いますが、その点への御答弁をいただきたいのですが、開発銀行の出資ということにして、第三セクターができてくる、この第三セクターというのは、民法上のこれは法人ということになろうかと思いますね。そうしますと、国会の制約はもとより受けなくても済むし、同時にまた地方議会の制約を受けなくても済むというような性格のものになるかと思いますが、どうでしょうか。
○参考人(石原周夫君) 開発銀行の出資をいたしまする場合、今日御審議をいただいております法律に基づいていたすわけであります。したがいまして、大蔵大臣の認可という手順を経まして出資をいたすことになります。地方団体のほうは、おそらく出資という問題がございますれば、これは当然地方議会の議決を要することであろうと思います。それ以下につきましては、たとえばむつ小川原のように、工事の施行を県の開発公社をつくってやるということに相なりますると、これはその限りで地方議会の議決に処せられる部分もあるかと存じまするが、いま考えられますることは、現在いろいろなことが未定の状態で考えられますことは、そういうことであろうと思います。
○渡辺武君 たとえばいま運賃の問題で問題になっている国鉄などは、これは国だけが出資をするということになっていますね。国の直接な出資。それにもかかわらず、国鉄の業務計画なり業務内容なりは、これは国会の議決事項になっていない。ですから、いわんや開発銀行が出資して民法上の法人ということで、第三セクターができてくるということになれば、これは国会の制約からかなりほど遠いものになってくる、その業務内容ですね、あるいはまた業務計画そのものが、こういうことにならざるを得ない、これは地方でも同じことだと思う。特にいまおっしゃいましたように、地方でつくる開発公社などが、これがここに関与する、開発公社そのものも地方議会の全面的な制約のもとにないわけです。私はそういう意味で、この民間の土地を買い、造成するというのが主要の任務になる第三セクター、国会及び地方議会の制約から独立したものとして、いろいろ行動できるというところに、開銀出資という形をとる、つまり別のことばで言えば、第三セクターという民法上の法人という形をとる最大のねらいがあるのじゃないかというふうに思いますけれども、その点、どうですか。
○参考人(石原周夫君) 私どもがそういうようなねらいでこの御提案を申し上げておるというわけではございません。ただ私どもが出資をいたし、あるいは融資をいたしまするのは、私企業が私企業なりのやり方ではあるが、それだけ公共的、公益的な色彩の強い、政策的色彩の強い仕事をやっていただくということが趣旨でございますから、したがって、そういうような第三セクターでございますとか、それがそういうような頭で運営されるということは当然であると思います。
○渡辺武君 まさに大規模工業開発ということになれば、いまは各地で大きな反対運動が起こっていることでもわかりますように、住民の生活及びその場所における自然環境、これに深刻な影響がある。ところがいわば中心的な仕事である土地の入手というものが、こういう国会や地方議会の制約を受けない民法上の法人によって行なわれるということは、これはたいへんな問題だと思うのです。 ところでいま総裁が強調されました第三セクターの公共性ということ、これまた私は非常に大きな問題だと思う。それはどういうことかといいますと、この前も問題にしましたが、産業構造審議会の産業立地部会が、この第三セクター方式についていろいろ論議している。その中で、この第三セクターに土地の収用権及び先買い権を与えたいという趣旨のことを言っている。一体民法上の法人が、土地の収用権や先買い権が持てるものなのかどうか。憲法二十九条との関係で大きな問題だと思う。 さてそのときに、日本開発銀行が出資をしておって、これは公共的な性格があるということが、その場合の一つの大きな口実となって、この第三セクターが土地の収用権、先買い権などをいずれは握ることになるんではないか。そこに開銀出資という形をとった一つの大きなメリットがあるんじゃなかろうかというふうに思いますが、その点どうですか。
○参考人(石原周夫君) 産業構造審議会の御答申は御答申であろうかと思いますが、現在のところ、いわゆる第三セクターむつ小川原の場合におきましても、あるいはそれ以外の周防灘の場合におきましても、それが収用権を持つということになるかどうか、私はまだ全然存じませんが、現在のところむつ小川原のやっておるところは、収用権は持っておられないように承知をいたしております。
○渡辺武君 現在のところは持ってないことは私も承知しているんです。将来の話です。これは非常に危険です。その点を指摘して次に移ります。 ところで、政府及び日本開発銀行が、この大規模工業基地の建設というものを促進する立場にあるということは、従来の御答弁の中でもよくわかると思うのですけれども、この問題について五月二十四日付の朝日新聞が「周防灘と志布志開発計画は練直せ」という社説を出しておりますけれども、これはお読みになりましたか。これは経済企画庁担当だと思いますのでひとつ御答弁いただきたい。
○政府委員(岡部保君) 二十四日付の朝日の社説に「周防灘と志布志開発計画は練直せ」という記事があったのは承知いたしております。
○渡辺武君 この社説はお読みになっていただいているようで御存じだと思いますが、周防灘と志布志湾の大規模工業開発計画に関して、運輸省の委嘱で行なわれた日本地域開発センターの調査報告を引用して、これに賛成の立場から出されたもので、朝日新聞社としてもこの大規模工業開発なるものが、公害、自然破壊という点から問題が大きいという点からして、この計画の練り直しを公然と要求している社説で、こういうものです。この社説の主張している点についてどう思われるのか。 それからまたいま問題になった日本地域開発センターの報告内容についてどう思われるのか伺います。
○政府委員(岡部保君) まず最初に、この社説のもとになりました日本地域開発センターの報告というものをごく、何と申しますか経過を御説明申し上げます。 これは先ほど先生のおことばにもございましたように、私ども国土総合開発事業調整費というもので、各省に移しかえをいたしまして、そのいわゆる調査事業を実施しているわけでございます。そのうちで非常に大きなテーマとして、いわゆる大規模開発プロジェクトというものの調査をしているわけでございます。そのうちのいわゆる大規模工業基地の具体化を進めるにあたりましては、どうしても自然条件あるいはいわゆる環境制御システムと申しますか環境問題、それから地域開発効果等、いろいろな面での調査を事前に十分しなければならないという考え方に立っております。そこで四十六年度の調整費を運輸省に移しかえいたしました。その調査の内容の一つといたしまして、ただいま御指摘のありました調査事業が行なわれたわけでございます。 それで、この日本地域開発センターの調査報告と申しますもの、これはいわゆる西南地域における開発計画策定に資するために、開発の基本理念を明らかにするということが主体でございまして、従来の確かにございました開発に伴ういろいろな問題点もございます。そういうものを反省して、今後の開発計画策定に資するという考え方から、ひとつ今後の開発の限界と申しますか、あるいは望ましいあり方、そういうものを地域開発センターに対して調査を委嘱したわけでございます。 そこで、この報告書、私どもまだ完全な報告書は入手いたしておりませんが、ごく概要のものは入手いたしております。ここに朝日新聞に書かれたような問題点でございますが、この報告におきまして強くいわれておることは、今後の開発にあたって、いわゆる生活環境の整備というものを重視すべきであるというのが第一点。それから、無公害原則、いわゆる公害のないというのが原則なんだ、こういうことを確立すべきである。第三点といたしましては、いわゆる生態学——エコロジー面におきます配慮を十分すべきである。第四点は、地域社会の要請の尊重、いわゆる地域住民の要請と申しますか、地域社会の要請の尊重。この四点を非常に強く行なうべきであるということで、今後のあり方を指摘されているわけでございます。 そこでこの御意見に対して、私ども全くそのとおりだと存じます。したがって、たまたまこの調査の際に、一つの参考資料としてお使いになりました、たとえば周防灘の開発の構想であるとか、あるいは志布志湾の地域の開発の構想であるとか、こういうものについては、まだまだ国としてこれがいいんだという認めた計画もございません。また特に周防灘の構想などにつきましては、非常に私ども自身も問題があると考えておる構想でございます。したがいまして、このような調査成果を踏まえまして、今後この計画を固めるというふうに指導してまいりたいという考え方でございます。
○渡辺武君 いま伺った内容は、私も全文を持っているわけではなくて、おそらくいまあなたおっしゃったものだとほぼ思います。「西瀬戸・志布志地域開発計画調査報告書・概要」というこれですね。私もこれを見まして、これの関係者は別にマルクス・レーニン主義の立場をとった人でもない。共産党の支持者も一人もおられないようでありますが、内容はなかなかりっぱなことをいっておられる。たとえば地域開発の基本理念として、いまあなたがおっしゃいましたが、「地域開発の目的は、地域住民の健康と幸福の増進にある」ということを明確に述べておりますね。そしてこの立場から開発案についての住民のイニシアティブが必要だということを強調しておりますし、また開発のいい面、悪い面にわたる情報の十分な提供、これを住民にやることが必要だということも強調しております。そうして次のようにいっておりますね、「現在すでに当地域の開発の構想がいくつか公表されている。そのいずれにも共通していえることは、工業基地自体、およびそれをバック・アップする交通施設」等に「その重点が置かれており、生活関連部門のイメージははなはだ稀薄である。工業基地構想と少なくとも同程度の精度で生活圏の構想を明らかにし、しかるのちに雇用機会を与える一つの方策として工業基地が論じられるべきである。また、開発限界に影響を与える要素として、用水に関する調査はかなりあるが、産業廃棄物量の概算推定が従来の調査に欠けている」というふうな点も指摘しているわけですね。いまあなた生活環境重視と言っているけれども、そうじゃないです。この立場はまず生活環境というか、住民の幸福と生活これが重点だ、これをはっきりさした上で、その一つの条件として工業の基地を造成するという問題を考えるべきで、全然逆に考えているんですね。その辺はどう思われますか。これ非常に重要なことだと思います。
○政府委員(岡部保君) 私ども地域開発の計画というものを策定いたします際に考えなければならない考え方は、私はこの調査報告書の考え方は正しい考え方だと存じます。ただ、ここで、たとえば産業配置の問題あるいは工業の立地の問題という面でひとつまた考えなければならないという面もあるわけです。ただ、地域開発というその具体的な地域というものの開発というものを考えるときには、明らかにこういう考え方がある。したがって、別の要請と申しますか、別の面での考え方、それに対して、具体的に地域開発をするときに、こういう考え方で臨んでいかなきゃならないという考え方を持つべきだというふうに考えております。
○渡辺武君 これは周防灘、志布志湾の開発ということを重点的に考えながらやっていく、いわゆる開発銀行が出資するという、大規模工業基地の建設ということをひとつ具体例をもって検討しているといっても差しつかえないと思うのですね。たまたま一つセンターが、一つの計画を検討したと言われますけれども、センター自身の報告の中には、かなりたくさんの計画、検討したと思われる節があるんです。たった一つのものを検討したものじゃないと私は思う。結局その具体的な計画の検討の結果として、計画の実態として次の三点をあげている。一つは、工業立地による産業廃棄物がどれほどで、その処理をどうするか、ということが示されていない。これはたいへんな問題ですよ、公害という問題で。それから第二番目としてあげているのは、雇用人口想定が、たとえば百万BPSDに対して四百二十名、これは日本工業立地センターの試算ですね。そういう試算が出てるんだが、新大隅計画では、百万BPSDに対して千三百二十名というふうに出ていて信頼性がないということもあげている。第三番目として、埋立水深を土地条件からでなく、必要面積からのみ、また水に対しても、工業生産に必要な水量確保しか考えられず、生活用水を考えていないこと。こういう点を指摘している。これは従来発表されていた計画というのが、全くこれは、いまあなたが正しいとおっしゃった地域開発の根本理念から完全にはずれる。従来と同じように、大企業の工業基地の建設ということ、それを最大の重点としか考えないということをはっきり示している。当然私は朝日の社説が主張しているように、練り直すべきだというふうに思いますが、どうでしょうか。
○政府委員(岡部保君) いま先生のおっしゃいましたことに対して、私異論はないわけでございます。それで、ただ一言申し上げたいことは、具体的な一つの計画というものがあって、それを批判してこういう点がなっておらぬではないかという指摘でございますけれども、確かにいままでのいわゆる工業を中心とした地域開発の計画、こういう傾向があったことは事実です。したがって、その点われわれとしても現段階で非常に反省しなきゃならない。たとえば、いやな言い方でございますが、鹿島の地域の開発というものにおいても、確かに、何が非常に弱いと申しますれば、さっき先生の御指摘のあった生活環境というものを非常にないがしろにした、実際の仕事の上でも、あと回しになったというところに非常に問題があった。そういう意味で、私どもこの考え方には全く賛成でございます。ただここで例としておあげになっているような具体的な問題これは一つの、たとえば現段階で考えられます鹿児島県が試案として持っておられる志布志の計画であるとか、あるいは周防灘の問題につきましては、これは数年前に運輸省が中心になって考えた構想の、周防灘の開発構想というものが一つの具体的な例としてあがっておる、そこの辺に問題があるということ自体、私どもも十分承知をいたしております。したがって、今後の計画としてまとめる際に、こういう三点を考えていかなければならぬ。したがって、ここで朝日の社説にございますような、計画を練り直すべきであるということよりも、むしろこれからつくる大規模工業基地の計画というものが、こういう線にのっとってやるべきだという考え方であろうかと私は理解しております。
○渡辺武君 最後に一問、時間もないので最後に一言だけ申しますけれども、周防灘にしましても、志布志湾の開発にしましても、漁民はもとよりのこと、この現地の良識ある人のほとんどあげて反対されておるというのが実情です。むつ小川原開発でも、一番肝心かなめの六ケ所村でしたか、あそこの農民がもうほとんど一〇〇%に近く反対しているというのが実情です。その根源はどこにあるかと言えば、これはいま言ったように、大企業の工業開発、これが起こしている公害や自然破壊、こんなものは当然のことだと言わんばかりの計画を立ててやってきているというのが現状ですよ。それだから、その点はひとつ十分に考えて、従来の計画は撤回して、当然練り直すべきだというふうに思います。 さて、これは開発銀行の問題の質問ですから、そこへ戻りますけれども、私、前回の質問で開発銀行の出資対象である第三セクターというものの本質、これが国家独占資本主義の事業だ、大企業に対する国と自治体の奉仕の機構だということをはっきり申しました。その際千葉県の開発方式を例にあげて申し上げたのです。そのときの水田大蔵大臣の御答弁が、若干実情を誤解しておられると思われる節がありますので、ちょうど大臣もこられたので、大臣の誤解を解いておきたいと思うのです。 千葉県でやられたいわゆる出州方式もしくは新千葉方式とも言われておりますけれども、これは大臣否定されておりましたけれども、やはり三井不動産が三分の二を出資しているのです。県が三分の一を出資している。そうして広大な土地を造成した。しかしその造成地は、県の土地ですから、だから売れるまでは県のもの、固定資産税は全部免除しておいて、そうしてその土地を売った収益は出なかったと言われたけれども、全体として九十億出た。その九十億の中で三分の二の六十億が三井不動産に入る。大きなもうけですよ。だから、企業が不満で、その次の計画ではこういう方式をとっていないと大臣言われたけれども、そんなことはない。現在京葉港の埋めたて工事について同じ方式がとられ、やはり県が三分の一、それから民間企業が今度はうま味があるものだから、三井不動産に、さらに住友不動産、三菱地所、京葉不動産、各社参加して三分の二を出資して、同じような開発方式でやっておる。つまりこれで見てもわかりますように、第三セクターというのは、大企業のために、国と自治体が奉仕するというそのものずばりの機構だと見ていい。その辺に、先ほど私質問の中で明らかにしましたように、これは議会の制約、これは国会も地方議会も制約することができない。しかも、公共的なものだということで、いずれは土地収用権、先置い権などを握って、農民から安く土地を略奪するという危険性を持ったものです。こういうものですから、そうして開発計画そのものも、経済企画庁も認めているように、いままでの、ぐあいが悪いということを言っています。開発銀行はこんな性格の第三セクターに出資をされるというようなことは、取りやめるべきだと思うけれども、どうでしょうか。
○参考人(石原周夫君) 先ほど企画庁のほうからお答えもございましたように、新しい大規模工業基地というものは、生活の問題あるいは環境の問題、そういうものを十分に考慮して、そういう予防の前提の上につくられるというふうに承知をいたしております。したがいまして、私どものほうとして、そういうような性格のものに対しましては、出資することにいたしたいと思っております。
○渡辺武君 先ほど盛んに公共性ということを主張されたけれども、性格そのものも、経済企画庁も首かしげているようなものです、第三セクターの性格そのものが、私が指摘したとおり。そうすると、現状のままでは出資はできないということですか、いまのあなたの御答弁で考えていきますと。
○参考人(石原周夫君) 計画はまだでき上がっておるわけではございませんで、先ほど来企画庁から御説明ございましたように、これをいまあらゆる点を合わせて間違いのないようなものをつくっておる段階であるというふうに承知をいたしております。
○竹田四郎君 大蔵大臣、前回も開発銀行の人事についてお尋ねしたわけでありますが、開銀の総裁としては、この参与六人の問題にいたしましても、これは広い視野を持っている人だからそれでいいんだと、こういうお話でありますし、政務次官のほうも、どうも歯切れの悪い、監督官庁のあれとしては歯切れの悪い御答弁しかいただかなかったわけでありますから、ひとつ大臣のほうから、歯切れのいいきょうは答弁をいただきたいと思いまして質問をしたいと思います。 今度のこの法律の一番大きい点は、いままでの「産業の開発」という産業至上主義的な金融機関から、「経済社会の発展」という新しい目的が、反省の上に立ってつけ加えられたというふうに私は感じているわけでありますが、その点大臣、新しく目的の中に加えられた「経済社会の発展」というものは、私と同じように、いままでの産業至上主義、それの一つの反省として加えられたというふうに大臣もお考えですか、どうですか。
○国務大臣(水田三喜男君) 開銀の業務運営が、生活優先の方向に移りつつあることはそのとおりだと思います。
○竹田四郎君 そういたしますと、この役員の配置というものも、私は、当然新しい方向を含んだそうした役員というふうにきめられなければならない、こういうふうに思います。法律の、これは第十条ですか、役員の中で「参与六人以内を置く。」という規定になっておりますが、現在の参与を見てみますと、たとえば船主協会の有吉さんとか、あるいは新日鉄の永野さんとか、紡績業界を代表しての阿部孝次郎さん、あるいは電力業界を代表した木川田さんとか、あるいは経団連を代表している植村さん、この五人の方というのは、だれが見てもこれは日本の主要な、しかも開銀の融資がおもにいっている、こういうところの業界代表的な要素があるということは、これは国民全体から見て私は否定できないと思うんです。この前も各委員の中から、この役員についてもっと公益的な方々、こういう人たちを参与にして、そして新しい開銀の方向というものに力を入れていく、こういう議論が多くの議員から出されたわけであります。そうした点で、いま直ちにこれを、この六人を首切ってしまうというほどの極端なことを私言っておりませんけれども、改選期にくるに従って、この参与の方々を、さらに公共的な立場を代表できる、国民から見てそういう立場を代表していると、こういう方々を私は参与の中に加えていかなければいけないし、もしいろいろな関係で、この人数がさらに広がるということであれば、第十条の改正ということもこれは考えていかなくちゃならぬでしょう。そういう意味では、もう少し公共的な立場に立つ人、こういう方を私は参与の中に含ませていく、そういうことが開銀の今後の方向を——それによっても国民に、変わりつつある経済社会の発展という方向、こうした方向が変わってきておるということが理解されるであろうと私は思うわけであります。特にこの開発銀行の資金の大部分というのは、これは国民の零細な預金、こうしたものが集まってここへの資金になっているものが大部分であります。そう考えてみますると、先ほど栗林委員からも、ひとつこの資金を使用している業界の実績、あるいはその方向というものをもっと明らかに公にすべきであるというような意見もありましたし、ただいまは渡辺委員のほうからも、第三セクターを中心とする御意見もあった、こういうことを考えてみますと、これからの開発銀行の方向というものは、明らかに国民的なものでなくちゃいけない、一部の財界的なものの要素であっては私はならぬと思います。そういう意味では、その任期がくるに従って、もう少しこの参与——この参与の任命はもちろん総裁でありますけれども、監督官庁としての大蔵省としても、この点はそういうふうに改めていくような方向を、やはり開銀に示すように、これはサゼスチョンを与えていくべきだというふうに私は思うんです。そういう意味で、まずこの参与の人選というものを、もっと国民的立場に立っての人に選びかえていく、そういう方向を私は出すべきだ、こう思うんですが、どうでしょうか。
○国務大臣(水田三喜男君) 私もそう思います。で、いまの参与は単なるその業界代表というのじゃなくて、たとえば経済審議会の会長というような立場で選ばれているということで、それぞれ理由はございますが、しかし、実際には、人そのものはやはり財界人であるというようなことから見ますというと、今後この開銀の業務が、これはどんどん変わっていきますので、その方向に沿って適切な意見を述べ得る参与を求めるということは、これは必要なことだろうと思いますので、そういう方向で、これは開銀の総裁にも、今後任期がくるときに、そういう方向の選考をお願いしようと考えます。
○竹田四郎君 その点はひとつ大臣、そのように明言をいただきましたので、ひとつそういう点では、公共的な立場に立って、そして国民からも、財界の代表というものでなっているという批判を受けないように、ぜひ今後していただきたいと思います。 それからもう一つは、理事の問題でありますけれども、いままでは、確かにその理事が、運輸省、通産省、大蔵省あるいは日銀、こういうところから入っている方がほぼ半分であります。で、役人のこういうところに対する天下りという問題、これは一つ私は問題あると思う。しかし、いまその問題を私は特に強くここで述べませんけれども、基本的には反対であります。しかし、この理事についても、そのような融資先の産業と関係の深い、そういうような形でのやっぱり理事の選任という問題についても、考え直していかなければいかぬじゃないか。特にますます国土開発関係の融資というようなものも今後行なわれていくわけであります。それから流通の関係の設備にも、これは融資をされていくでありましょうし、あるいは都市の再開発、こうしたものにもおそらく融資をされていく、あるいは出資をされていく、こういうことになりますと、いままでのような通産省、運輸省、こういうような産業保護的なあり方、そういう方面から理事が出ているということは、私は再考し、反省をしていかなくちゃならないと思う。理事の任命は総裁の任命でございますから、総裁から、そういたします、と言えば、これは大臣に聞くまでもないのですけれども、この点についても、この前必ずしも明快な御答弁をいただかなかったわけであります。こうした点についても、ひとつ十分に考慮していただかなければならぬと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(水田三喜男君) これはなわ張りでいくのじゃなくて、政策のほうからの選考というようなことでいきたいと思います。
○竹田四郎君 いままでは確かにそういう形で、たとえば海運だとか、通産省、電力その他ですね、そういう形だったと思うんですがね、たとえば、今度はこういうことになって、都市再開発をやっていくということになると、実際その関係者——それは企画庁がいいか、自治省がいいかわかりませんが、そういう形のやはり専門家といいますか、こういうようなものを入れていかないと、経済社会の発展という、そうした問題にはたして適応していけるかどうか。となりますと、これは産業保護的な役所というのは私はやはりまずいと思うんですね。その辺についてもひとつ、もちろんそのときの政策によるでありましょうけれども、今日の政府の政策ということになりますと、やはり経済社会の発展、こういうものが大きく政策になりつつある。いままでの産業開発ということだけではないということになれば、理事の選び方というようなものも、これは当然変わってこなくちゃならない、こう思うんです。ですから、いままでのものについては、若干私は反省すべき点があるのじゃないか、こういうふうに思うんです。どうですか。
○戸田菊雄君 ちょっと大臣、関連して。 竹田委員が指摘をいたしました参与について、大蔵省から資料をもらったのですが、六名いるのですよ。読み上げますと、新日鉄会長の永野さん、それから東洋紡績相談役の阿部さん、それから東電会長の木川田さん、それから経団連会長の植村さん、それから東畑精一さん、有吉さん——これは日本郵船会長です。だから、すべて業界代表で占められている、参与は。この参与の任命は、これは法律で明らかなように、総裁任命になっている。しかし大臣は、命令権を、変更することができるわけですから、その命令権があるわけですから、これでは、いわゆる開発銀行の土台になる融資資金というものは、全部財投資金でしょう。今年度も三千六百何がしかやっておる。そういう九九%零細貯金や何かで集まっている運用部資金できたやつを、財投に振り向けているわけですから、そういう代表もひとつ入れるべきじゃないか。あるいは長期展望に立った中立的と思われるような学識経験者、こういうものも入れるべきじゃないか。ところが、六名全部こういうことで占められているわけですから、おのずから融資対象は、内容で明らかなように、すべて業界代表にいっちゃっているんですね。これでは国民は了承できかねると思うんです。そういう意味での公正さというものはもう少しあっていいんじゃないか。これは明らかに大臣の命令権があるわけですから——直接は総裁任命ですけれども、ですから、そういう点もひとつ検討してほしい。具体的に竹田委員指摘をしているわけです。 理事においてもそうだ。理事というのは、銀行の場合はそこが経営の根幹になっているわけですから、そういうものについても、同様になっておるから、そういう面での人事運用というものを、もう少し公平と思われるようなものに切りかえていく必要があるんじゃないか、こういうことです。 ついでですから、なお、この前も問題にしましたが、今後の日本開発銀行の人事運用等については、われわれの希望としては、当面全廃はなかなかむずかしいでしょうけれども、三割台以下にこれを押えて、厳密な運用をはかっていただきたい、こういう点についての大臣の見解をあわせて聞かしていただきたい。
○国務大臣(水田三喜男君) さっき申しましたように、たとえば永野さんの場合は、製鉄会社の会長としてじゃなくて、日本商工会議所の会頭として、非常に幅広い機関の代表でございますので、そういう意味という点で選ばれている。阿部さんにしましても、東洋紡績の関係じゃなくて、関経連の顧問として、やはり幅広い視野を持っておるものでありますから、その立場からというふうに、それぞれ業界の代表という意味で選んだわけではなかったんですが、しかし、選ばれている御本人自身は、りっぱな業界人であるということになりますと、この参与が業界に偏しているということは、やはりはっきり言い得ると思いますので、そうしますというと、今後開発銀行の業務というものは変わっていきますので、そういう方向に沿って、適切な運用上の意見を述べ得る参与を選んでいくということが、必要であろうというふうに考えますので、今後はそういうふうにしたいと思います。ここにおられる総裁も、そういうふうにすると先ほども申しておりましたが、これは同感でございます。 それから理事の問題も、政策はどんどん開発銀行は変わっていくのでございますから、それに呼応して、やはり役所のなわ張りというふうなことだけではなくて選ぶという方針でいきたいと思います。 それから職員の天下りの問題につきましては、これは、これまでいろいろ問題になりましたが、結局開発銀行が、政府機関の金融機関であるという性質から見まして、これが民間に人を押し売りするようなことは好ましいことではございませんし、またそうすることによって、融資の公正さが阻害される、また公正さを一般から疑われるというようなことは、これも好ましいことではございませんので、したがって、今後は、相手側から人事の求められることがあっても、いまの出向制というようなものをできるだけ活用して、そうして他への転職ということについては、できるだけ厳正に考えたいということで、過日、衆議院の委員会においては、そういう意味の答弁を、私も総裁もしてきたいきさつもございますので、今後、できるだけそういうふうな方向で、厳正な人事を心がけたいと思います。
○委員長(前田佳都男君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(前田佳都男君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べ願います。なお、修正意見のある方は、討論中にお述べ願います。
○嶋崎均君 私は、本案に対し、自由民主党、日本社会党、公明党、民社党の四党共同による修正案を提出し、修正部分を除く原案に賛成するものであります。 修正案の内容は、法第十八条の二第一項の、借入金等の限度額についてであります。 原案で、自己資本の「二十倍」まで借入金等の限度額を引き上げることになっておりますのを、自己資本の「十倍」までにするよう修正しようとするものであります。 以上が、修正案の内容であります。何とぞ御賛成くださいますよう、お願いいたします。
○委員長(前田佳都男君) それでは、これより日本開発銀行法の一部を改正する法律案について採決に入ります。 まず、嶋崎君提出の修正案を問題に供します。 嶋崎君提出の修正案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(前田佳都男君) 多数と認めます。よって、嶋崎君提出の修正案は可決されました。 次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部を問題に供します。 修正部分を除いた原案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(前田佳都男君) 多数と認めます。よって、修正部分を除いた原案は可決されました。 以上の結果、本案は多数をもって修正議決すべきものと決定いたしました。
○戸田菊雄君 私は、ただいま可決されました日本開発銀行法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党の四派共同による附帯決議案を提出いたします。案文を朗読いたします。 以上でございます。何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(前田佳都男君) ただいまの戸田君提出の附帯決議案を議題といたします。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(前田佳都男君) 全会一致と認めます。よって、戸田君提出の附帯決議案は、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、水田大蔵大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。水田大蔵大臣。
○国務大臣(水田三喜男君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨に沿って十分配慮いたしたいと存じます。
○委員長(前田佳都男君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(前田佳都男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 次回の委員会は、明二十六日開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時二十五分散会 —————・—————