大蔵委員会 第25号
- 発言数
- 10 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1972/05/18
会議録
○委員長(前田佳都男君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 五月十五日、原田立君が委員を辞任され、その補欠として鈴木一弘君が選任されました。 —————————————
○委員長(前田佳都男君) 参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。 日本開発銀行法の一部を改正する法律案を審査のため、本法案審査中、日本開発銀行総裁及びその他の役職員の出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(前田佳都男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(前田佳都男君) 日本開発銀行法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。船田大蔵政務次官。
○政府委員(船田譲君) ただいま議題となりました日本開発銀行法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 日本開発銀行は、昭和二十六年設立以来、経済の再建及び産業の開発を促進するため、民間金融機関が行なう金融を補完、奨励することを目的として、長期資金の供給を行なってまいりました。設立当初におきましては、日本開発銀行の融資は、経済の再建を基本的な目的とした基幹産業中心に行なわれておりましたが、その後経済社会の進展に伴い、漸次変容を遂げ、最近では、都市再開発、流通近代化、公害防止等いわゆる社会開発に資するものの比重が高まっております。 このような状況に即応し、さらに、最近における既成市街地の整備改善、大規模工業基地の建設等についての新しい要請に、より一そうこたえていくためには、日本開発銀行の機能の充実をはかることが必要であると考え、ここに、この法律案を提出することとした次第であります。 以下、この法律案の内容につきまして、その大要を御説明申し上げます。 第一に、すでに申し述べました状況から、日本開発銀行の目的のうち、「経済の再建及び産業の開発」を「産業の開発及び経済社会の発展」に改めることといたしております。 第二に、日本開発銀行の業務の範囲を拡充することといたしております。 まず、現行法のもとでの日本開発銀行の貸し付け業務は、設備の取得等及び土地の造成の資金の貸し付けに限られておりますが、都市再開発事業等の円滑な遂行をはかるため、既成市街地の整備改善事業によって建設される施設につきましては、分譲部分の建設資金も貸し付けることができることといたしております。なお、住宅の建設を主とする事業につきましては、住宅金融公庫の貸し付けの対象とし、両機関の業務分野の調整をはかることといたしております。 次に、日本開発銀行の業務の範囲に新たに出資を加え、産業の開発の程度が低く、その振興を促進する必要がある地域において、大規模な工業基地の建設事業を行なう者に対し、大蔵大臣の認可を受けて、所要資金の出資をすることができることといたしております。 第三に、日本開発銀行の借り入れ金等の限度額を引き上げることといたしております。日本開発銀行の借り入れ及び債券発行の限度額は、現行法では、自己資本の額の六倍とされ、また、貸し付け及び債務保証の限度額は、自己資本の額と借り入れ等の限度額の合計額とされております。しかるに、日本開発銀行の昭和四十七年度の貸し付けば、財政投融資計画によりますと、四千七百三十億円と予定されており、これに債務保証を加えますと、同年度末の貸し付け等の残高は、約二兆七千五百五十億円に達すると見込まれますので、現行法の限度額をこえることになります。そこで、日本開発銀行の業務の円滑な運営をはかるため、長期信用銀行の債券発行限度等を勘案して、借り入れ金等の限度を、この際、自己資本の額の二十倍に引き上げることといたしております。 以上、日本開発銀行法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由と内容の大要を申し述べました。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(前田佳都男君) 引き続き補足説明を聴取いたします。近藤銀行局長。
○政府委員(近藤道生君) ただいま議題となりました日本開発銀行法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由を補足して御説明申し上げます。 今回の改正法案の第一点は、日本開発銀行の目的を「産業の開発及び経済社会の発展」に改めることでございます。日本開発銀行は、昭和二十六年設立以来、経済の再建及び産業の開発を促進するため、長期資金の供給を行なってまいりました。当時は、戦後日本の再建に努力が重ねられておりました時代で、電力、海運、鉄鋼、石炭等基幹産業の再建が経済政策における最重要課題とされ、開銀の融資活動の大部分がそれらに向けられておりました。その後二十年余を経た今日、わが国経済は、順調な発展を遂げ、すでに経済の再建期を脱し、最近では経済社会の進展に伴う政策的要請の変遷に従い、都市再開発、流通近代化、公害防止等いわゆる社会開発に資する業務の一そうの充実が期待されるに至っており、経済の再建を目的に掲げておきますことが、時宜に適さない状態となっておりますのでここにその目的を改めようとするものであります。 今回の改正法案の第二点は、業務範囲の拡充であります。すなわち、その一は、今後のわが国経済社会の発展をはかる上で重要な問題である既成市街地の整備改善事業によって建設される施設につきましては、分譲部分の建設資金も貸し付けることができるようにいたそうとするものであります。提案理由説明において申し述べられておりますように、現行法のもとでの日本開発銀行の貸し付け業務は、設備の取得等及び土地の造成の資金に限られており、当該施設が事業者によってみずから使用されるか、あるいは賃貸される場合にのみ貸し付け対象とすることになっておりますが、これらの事業が既存の権利者の権利調整等種々困難な問題を包含いたし、事業遂行に比較的長期間を要することを考慮し、今回、日本開発銀行の貸し付け対象を分譲施設まで含むよう拡充することにより、都市再開発事業の円滑な遂行をはかろうとするものであります。 その二は、日本開発銀行の業務の範囲に新たに出資を加え、産業の開発の程度が低く、その振興を促進する必要がある地域において、大規模な工業基地の建設事業を行なう者に対し、出資をすることができるようにいたそうとするものであります。大規模工業基地の建設事業は、その性格上、当該地域の地域開発の理念との調和、公害その他の環境問題への配慮等公共的な要請に適合しつつ遂行される必要が大きいことにかんがみまして、特に日本開発銀行が大蔵大臣の認可を受けて出資を行なうことにより、みずから事業主体に参加し得る道を開こうとするものであります。 改正法案の第三点は、日本開発銀行の借り入れ金等の限度額を自己資本の二十倍に引き上げることでございます。提案理由説明において述べられておりますように、現行法では、日本開発銀行の借り入れ及び債券発行の限度額は、資本金の額と法定準備金の額の合計額、すなわち自己資本の額の六倍とされ、また、貸し付け及び債務保証の限度額は、自己資本の額と借り入れ等の限度額の合計額とされており、現段階では、約二兆五千三百八十七億円と見込まれます。しかるに、昭和四十七年度財政投融資計画において、日本開発銀行の同年度中の貸し付けは、四千七百三十億円と予定されておりますほか、同年度中に債務保証は、約八百四十億円の増加が見込まれ、他方、同年度中における貸し付け回収金等の見込、約千八百七十四億円を考慮いたしますと、同年度末における貸し付け及び債務保証の残高は、約二兆七千五百五十億円に達するものと見込まれ、現行法のもとでの限度額を約二千百六十三億円超過することになります。そこで、日本開発銀行の業務の円滑な遂行をはかるため、長期信用銀行、商工組合中央金庫、農林中央金庫の債券発行限度等を勘案いたし、借り入れ金等の限度額を、この際、自己資本の額の二十倍に引き上げることといたそうとするものであります。 以上をもちまして、補足説明といたします。
○委員長(前田佳都男君) 本案は、衆議院から修正議決の上送付されておりますので、衆議院大蔵委員長代理理事山下元利君から説明を聴取いたします。衆議院大蔵委員長代理理事山下元利君。
○衆議院議員(山下元利君) ただいま議題となりました日本開発銀行法の一部を改正する法律案に対する衆議院における修正部分について、大蔵委員会を代表して、提案の趣旨並びにその内容を御説明申し上げます。 修正は、本法案の原案において、法案の施行期日を昭和四十七年四月一日とすることとして法文中に明記していたのでありますが、原案において予定した施行日もすでに経過いたしました事情からいたしまして、この法案の施行日を、公布の日に改めることといたしたのであります。 以上が、衆議院における修正部分の概要であります。 何とぞ、御審議の上、御賛成賜わりますようお願い申し上げます。
○委員長(前田佳都男君) 本案に対する質疑は、これを後日に譲ります。 次回の委員会は、五月十九日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十時四十五分散会 —————・—————