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68回国会参議院1972/04/25

大蔵委員会 第21号

発言数
363
登壇者
24
会派数
5
開催日
1972/04/25

会議録

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。  それでは、石炭対策特別会計法の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。船田大蔵政務次官。

船田譲自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(船田譲君) ただいま議題となりました石炭対策特別会計法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。  政府におきましては、従来から石油及び可燃性天然ガスの安定的かつ低廉な供給の確保をはかるため種々の石油対策を行なってきたところでありますが、これらの対策の一そうの充実に資するため、その財源として原重油関税収入のうち石炭対策に充てられる部分以外の収入を充てることにするとともに、その経理の全貌を明らかにするため一般会計と区分して経理することとし、従来の石炭対策特別会計を石炭及び石油対策特別会計に改め、同会計に石炭勘定及び石油勘定を設けて経理することが適切であると認められますので、ここにこの法律案を提出いたした次第であります。  次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。  第一に、この会計を石炭及び石油対策特別会計に改め、石炭勘定及び石油勘定に区分して経理することとしております。  第二に、新たに石油勘定を設けて経理する石油対策とは、石油及び可燃性天然ガス資源の開発の促進、石油の備蓄の増強のための施策並びに石油の流通の合理化のために通商産業大臣が行なう施策に関する財政上の措置であって、石油開発公団に対する出資、石油等の探鉱及びこれに必要な地質構造の調査並びに石油の備蓄の増強のための貸し付け事業にかかる補助等をいうものとしております。  第三に、原重油関税収入につきましては、その総額をこの会計の歳入とすることとしておりますが、石炭勘定及び石油勘定の歳入に組み入れる額は、石炭対策及び石油対策に必要な費用を勘案して、予算で定めるところによることとしております。なお、昭和四十七年度及び昭和四十八年度におきましては、石炭対策にかかる部分については、現行どおり原重油関税収入のいわゆる十二分の十相当分を石炭勘定の歳入とし、残りの十二分の二相当分を石油勘定の歳入とすることといたしております。  第四に、新たに設けられる石油勘定の歳入及び歳出を明らかにするととともに、歳入歳出予算の区分、一時借り入れ金の借り入れ及び支出残額の繰り越し等所要の規定の整備をいたしております。  なお、附則におきまして、この特別会計法の有効期限を昭和四十七年度以降五年間とし、昭和五十二年三月三十一日までに廃止することといたしております。また、昭和四十七年度に限り、石炭勘定の当初予算に見込まれた石炭鉱山整理促進交付金等の額が同年度にその交付等に要する額に不足するときは、その不足する金額を限度として、借り入れ金をすることができることとしております。  さらに、この法律の施行前に行なわれた昭和四十七年度に属する債務の負担及び支出並びに収入で石炭対策及び石油対策にかかるものは、この会計の石炭勘定または石油勘定において行なわれたものとみなすことといたしております。  以上が、この法律案の提案の理由及び概要であります。  何とぞ御審議の上、すみやかに御賛同下さいますようお願い申し上げます。

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 次に、補足説明を聴取いたします。長岡主計局次長。

長岡實大蔵省主計局次長

○政府委員(長岡實君) 石炭対策特別会計法の一部を改正する法律案につきまして、補足して御説明申し上げます。  昭和四十二年度におきまして、それまで一般会計で種々の施策を講じておりました石炭対策を抜本的かつ総合的に実施するにあたり、石炭対策に関する政府の財政措置の全貌を明らかにするため、原重油関税収入の一部を歳入とし石炭対策費を歳出とする石炭対策特別会計を設置し、その経理を行なってまいったところでありますが、このたび、提案理由説明で申し上げましたとおり、昭和四十七年度から石油対策の一そうの充実に資するため、原重油関税収入のうち石炭対策に充てられる部分以外の収入をその財源に充てることとするとともに、石油対策につきましてもその経理の全貌を明らかにするため一般会計と区分して経理することとし、石炭対策特別会計を石炭及び石油対策特別会計に改め、同会計に石炭勘定及び石油勘定を設けて経理することといたしたものであります。  以上申し上げましたとおり、原重油関税収入は、その総額をこの会計の歳入とすることとしておりますが、昭和四十七年度及び四十八年度におきましては、石炭対策にかかる部分については従来どおり原重油関税収入のいわゆる十二分の十相当分を石炭勘定の歳入とし、残りの十二分の二相当分を石油勘定の歳入とすることといたしております。そして、昭和四十九年度以降におきましては、原重油関税の暫定税率が昭和四十八年度末で期限が到来し、その後の関税率が定まっていないこと、また、石炭対策のいわゆる第五次策が現在のところ石炭鉱業審議会で審議中で結論を得るに至っていない状況にあることから、現段階で将来の石炭対策及び石油対策に充てられるべき原重油関税収入の割合を定めておくことは適当ではないと考えられますので、そのときどきの石炭対策及び石油対策に必要な費用を勘案して、毎年度予算で定めるところにより石炭勘定及び石油勘定の歳入に組み入れることといたしております。  また、この会計の存続期間を昭和四十七年度以降五年間といたしましたのは、経済に関する諸計画がおおむね五年間程度を見通して作成されていること、現に石炭対策のいわゆる第四次策が昭和四十四年度から四十八年度までの五年間を目途としていることを考慮して一応五年間といたし、その期限経過後の石炭対策及び石油対策にかかる経理につきましては、その時点で見直しをいたし、必要な措置をとることといたしたいと考えております。  なお、昭和四十七年度に限り、石炭勘定の当初予算に見込まれた石炭鉱山整理促進交付金等の不足に備え借り入れ金をすることができる旨の規定を置いておりますが、これは見込みを上回る閉山によって当該石炭鉱山整理促進交付金等の支払い財源に不足を生じた場合に対処するために設けたものでありまして、その借り入れ金の借り入れに伴う石炭鉱山整理促進交付金等の増額につきましては、昭和四十七年度特別会計予算総則第十条の歳入歳出予算の弾力条項の規定で措置できるようにいたしております。  さらに、昭和四十七年度におきましては、一月分の暫定予算が編成されましたが、この間の歳入歳出は、従来どおり石油対策にかかるものにあっては一般会計で、石炭対策にかかるものにあっては石炭対策特別会計でそれぞれ経理されておりますので、これらの歳入歳出は、本法律施行後におきましてこの会計の石油勘定または石炭勘定において経理されたものとみなすことといたしております。  以上一石炭対策特別会計法の一部を改正する法律案につきまして補足して御説明申し上げました。何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) この際、ただいま議題となっております本案にあわせまして、労働保険特別会計法案、空港整備特別会計法の一部を改正する法律案及び沖繩振興開発金融公庫法案、以上四案を一括して質疑を行ないます。  質疑のある方は、順次御発言を願います。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 主として総務長官に質問をしたいと思います。  沖繩振興開発公庫を中心にして伺ってまいりたいと思います。  冒頭に、昨日ですか、長官が現憲法自体に対する見解をお示しになったようであります。新聞の報道によって見る限り、きわめて長官の答弁の内容というものは、われわれとしては理解できかねると思うのです。現行憲法に対してどういう見解を長官はとっておられるわけですか、その見解からまずお伺いしたい。

山中貞則自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(山中貞則君) 幸い栗林委員もここにおられますから、事実関係を先に速記録で読んでからお答えいたします。  まず、栗林委員の最後の私への質疑応答のところから入りますが、そこで、先ほどちょっと申し上げたことで、ひとつ伺いたいのは、憲法の啓蒙ということについては、これは総理府としてはどうお考えになりますか。

山中貞則自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(山中貞則君) これは、まあ内閣全体の問題で、時の総理府総務長官がこうだからといってきめるべき問題ではないと思います。いまの内閣が憲法に対して祝賀式を国家としてやらないとか、そういうような祝日にはただなっているだけだとかいうような姿勢については国民が批判をするだろうと思いますが、それは国民自身の判断によってきまることであって、いまの憲法が私どもは押しつけ憲法だと思っております。文章も決して日本人のつくった文章ではないと思っております。しかし、それはといって、その憲法の流れというものは国民のに定着をして、しかも、大体好ましい方向に定着をしつつあると思っておりますので、いまの政府の姿勢を私自身がどう変えるということは、立場にございませんが、その問題に対する政府の見解となりますと、これ、統一見解を事前につくっておきませんと、あしたさっそく憲法に対する山中の態度というので問題になりますから、私はその統一見解をまだ持っておりま せんので、私からの答弁は私自身の所感というような意味でお話をしたいと思います。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 いま憲法のことをお伺いした気持ちというのは、憲法の内容についていろいろ議論、これはあっていいと思います。ただ、それが手続として今日日本国の憲法としての柱になる、それを中心にしてものごとが動いていくわけですから、国民が知らなくていいということには決してなりません。  そこで、いまの憲法を少しでも読んだことがある人が一体何%いるのか、全然知らないのが何%いるのか――いや、お調べいただかなくてけっこうです。総理府の世論調査がございます。申し上げますと、少しでも読んだことがあるという人が四一%、全然読んだことないという人が二六%、これでいいんだろうかと、やっぱり政府としても考えていただかないと困る。戦後二十数年たったから大体知っているはずだではないんです。  それからもう一つ申し上げておきたいのは、いまお話があったように、日本国憲法というのはかっての戦争と密接に結びついたかっこうで生まれてまいりました、その憲法を日本がどう扱っていくのかということは、単に日本国内の問題ではなくて、世界が日本を見詰めた場合、とりわけ近隣アジア諸国が日本を見詰めるときの一つの尺度にいやでもなってまいります。その意味で、憲法はいろいろ議論があるでは済まされないし、それは自民党の中でおやりになるのはかまいません。政府としては、あくまでもこの憲法の周知啓蒙ということを常にやらなければいけないはずですし、その意味でこれは当然やるべきだというお答えしか出ないわけですから、重ねてお伺いしておきます。

山中貞則自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(山中貞則君) 私の答弁する範囲であるかどうかは疑問に思いながら答弁をいたしますが、ドイツは敗戦国として憲法を新しくつくる立場に立ったときに、この憲法は独立後見直すべきであるということを憲法の中に入れておると私は思っております。また、一方、最近スイスにおいては、この美しいスイスの国土風景を守るために、公害に対するスイスの立場というものを憲法に入れました。このように憲法にもいろいろと国民全体の血液そのものになってみんなが憲法自体を自分たちの法律の一番の根源であると考えておる国と、憲法というものがすべての法律の根源であることはばく然と知ってても、それがすべて自分たちの日常生活をすぐに制肘し、束縛し、干渉する法律そのものではないということから、比較的それをあまり読まない国民と、いろいろあると思うんですが、私も総理府の調査の数字をちょっといま聞こうとしたんですが、それを調査の結果、一々目を通しておりますから、憲法について案外に読んでいないということは、私もそのときに感じた疑問であります。それに対して政府がどういう姿勢をとるべきかという問題は、政府全体の問題として、一国務大臣の答弁の限界外であると思います。  そういうふうに答弁をいたしました。  ただいま当院の内閣委員会において経過がございましたけれども、結論として私の昨日の栗林委員に対する質疑応答中、憲法に触れた部分は、私の立場上触れるべき範囲でないし、また、それについての発言については遺憾に思いますということで、各党の御了承をいただいてここに参った次第であります。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 まあ、質問者の当人がここにおるわけですから、その点では私もこの問題についてそう長々と時間をかけて質問をする気持ちはございません。ただ、やはり政府がいままで沖繩返還協定を土台として各般の数百に及ぶ法律の手続をいま進めておるわけですね。それを、まあ包摂して言うならば、結局この沖繩の本土化ということ、それは何かと言えば、やっぱり日本の、われわれの言う平和憲法のもとに帰属をすると、こういうことでありますから、この大基本に対して、総務長官が当面の責任者として何かそれを否定するかのごとき発言があったということになれば、私はゆゆしい問題だと思うのです。そういうことで今後沖繩返還の諸作業がうまくいくかといったら、私はこれはたいへんなことだろうと思う。まあ、そういう見解のもとにいま長官の御見解を求めたわけです。やはり私は要望として、いまの平和憲法の基本的人権尊重なり、主権在民なり平和主義、こういったやっぱり三大基本原則というものについては十分進取的な立場でこれは率先して政府はやらなくちゃいけないことですから、そういう立場で、基本的な態度で臨んでいただきたいと思うのですが、その辺はどうですか。

山中貞則自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(山中貞則君) もちろん、憲法九十九条の示すとおり、私たちは憲法をすべての国家の規範である憲章としてそれを守るべき義務を持っております。正当な手続経て制定された憲法でありますから、それに従っていくことは当然の義務でありますし、そのことについては、私も、ただいま読み上げました速記録中において触れていないということでありますから、先ほどの答弁を繰り返しますが、質疑応答の中でそのことに触れたことについては私の発言は遺憾であるということを結論として申し上げます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 それで、本題に入りますけれども、まず最初に、私は外国の権益保護問題について質問いたしたいと思うのであります。まあ、今回のこの法律、大要を見ますると、外国の権益保護問題は非常に重要な私は一つの課題だろうと思うのですね。ところが、その協定その他を見ますると、協定本文に直接組み込まれておらない。これを書簡という形で、まあ愛知外務大臣書簡という形でこれは取り結びをやられているわけですが、これはどうして協定本文に組み込まずに書簡としたのか、この見解はどういうことなんでしょう。長官の答弁を求めます。

山中貞則自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(山中貞則君) 私は返還協定の交渉、その作成に実際タッチいたしておりませんので、外務省をいま呼びにやりました。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 それじゃ外務省が入ってくるまで別な問題をいたします。  いま沖繩における外資状況はどういう状況になっていますか。具体的に質問していきたいと思うのですが、まず外資導入の認可の沖繩における従来の基本立法、この関係をひとつ説明をしていただきたい。  それから沖繩における企業数、どのくらいあるのか。またその額、投資総額はどのくらい、内訳について米国と日本はどういうふうになっておるか。――大蔵省で外資の現況について調べてきておりませんか。

長岡實大蔵省主計局次長

○政府委員(長岡實君) ただいま国際金融局の担当者を呼んでおります。

田辺博通沖繩・北方対策庁調整部長

○政府委員(田辺博通君) 手元にございます資料で御答弁させていただきます。  これは琉球政府が調べました一九七〇年の年末現在の数字でございますが、沖繩におきましては、外資の導入につきまして免許及び認可が必要でございますが、それの統計によりますると、一九七〇年末現在で、米系企業が九十件、日本企業が百二十四件、香港及び中国が六十二件、その他フィリピン、パナマ……。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 ちょっとゆっくり言っていただけますか、日本、幾らですか。

田辺博通沖繩・北方対策庁調整部長

○政府委員(田辺博通君) 日本が百二十四件、香港及び中国が六十二件、フィリピンが二十七件、パナマが七件、その他が十六件、合計で三百二十六件となっております。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 日本の場合は何件あるかわかりませんか。当時本土分としてはどのくらいあるかわかりませんか。

田辺博通沖繩・北方対策庁調整部長

○政府委員(田辺博通君) ただいま申し上げましたとおり百二十四件でございまして、その認可投資額、金額で申しますと二億六千百数十万ドルでございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 これらの外資の認可というものは、法律上の仕組みはどういうふうになっておるわけですか。

田辺博通沖繩・北方対策庁調整部長

○政府委員(田辺博通君) これは琉球政府の中に委員会がございまして、導入する場合のその企業に対しまして、その免許を必要といたします。それからさらに、追加投資をするという投資ごとに、つまり計画の変更になりますか、認可を必要といたします。これは琉球政府の委員会にかけまして、琉球政府主席が認可をする、こういうことになっております。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 これは私の理解では、高等弁務官布令、まあ以下略して高弁令と言っておきますが、この十一号、すなわち「琉球列島における外国人の投資」、一九五八年の九月一日立法、高弁令、これが一つだと思うのですね。それからもう一つは、一九六九年の段階までいわゆるこの沖繩の外資審議会――委員会じゃない――審議会があって、この審議会が認可された、こういう法律上の手続によっているのだと思う、従来沖繩は。それは違うのですか。あなたの説明とちょっと違います。

田辺博通沖繩・北方対策庁調整部長

○政府委員(田辺博通君) 手元にちょっと報告書を忘れてまいりましたので申しわけありませんが、おっしゃるとおり委員会というのは間違いで、外資審議会でございます。そういうルートで認可が行なわれております。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 そうしますと、これは一九六九年の日米共同声明に基づいて、それを土台にしてそして沖繩返還協定が仕組まれいろんな外資の関係の取り扱いを進められてきたわけでありまして、その一九六九年当時調べた内容によりますると、いまあなたが一九七〇年と言った数とだいぶ違うのですね。たとえば、アメリカ関係が九十件、しかし、一九六九年の日米共同声明があった当時の外資の導入関係、あるいは既存のもの、こういうものを含めますと大体全体の企業が三百三十四件程度ある。投資総額として二・四八億ドル、そのうち米国が百六件、本土関係――日本の関係ですが百十件、割合としては米国が圧倒的に九五%というのを取っている。日本の場合は三・八%、総体の九八・八%というものはアメリカと日本で受け持っておる。こういう現況であったと思いますが、七〇年の、あなたが言ったのとだいぶ数的に相違があると思うのですが、これはその後いわゆる高弁令なりあるいは外資審議会等でいろいろ選択をして、あるいは日本と折衝の中においてこういうことに整理をされたのかどうか、その辺の経過はどうですか。

田辺博通沖繩・北方対策庁調整部長

○政府委員(田辺博通君) どうも十分な御答弁ができずたいへん恐縮でございますが、たまたま手元に持ち合わせておりました琉球政府の発行しております統計便覧によりまして、一九七〇年十二月三十一日現在の件数及び金額が出ておりますので、それを御答弁申し上げたわけでございまして、六九年との比較の問題につきましてはちょっとこの席では御答弁申し上げられないわけです。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 これはあとで資料出していただけませんか。よろしゅうございますか。

山中貞則自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(山中貞則君) 現在はもう一九六九年から琉球政府の行政副主席が長となった外資審議会でそれを許可いたしておりますから、その後はやはり相当数が変動いたしております。その後の現在までに至る数も大体掌握はいたしておりますが、私も表をここに持ってきておりませんから、その表は説明もいたしますし、資料として提出もいたします。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 その中で主要企業といわれるものは一体どのくらいありましょうか。また総投資額はどのくらい一体ありましょうか。それから、アメリカのかけ込み投資といわれるものはどういうもの、たとえば石油でどのくらい、あるいはアルミの導入などがあったんですけれども、これは結果的に向こうが打ち消したようでありますけれども、それからIC――集積回路のメーカーとしてどのくらい一体――残ったものですね、その外資導入、あるいは既存会社の存置状況について御説明いただきたいと思います。

田辺博通沖繩・北方対策庁調整部長

○政府委員(田辺博通君) 手元の資料で申し上げさせていただきますると、主要企業というのが、何を「主要」とするかでございますが、統計上出てまいります件数として最も多い業種は一般工業という分類に入っております。それからその次は専門的サービス業という分類に入っておりますが、金額的に最も多いのは御指摘のとおり石油事業でございます。これは一九七〇年末現在の数字で申しますと、米系が三件、日本系が一件となっております。  金額は米系一億六千三百万ドル、日本系が八十万ドルでございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 これは前段の質問が、外務省との関係で省略をしておりますから、ちょっと違うようになりますけれども、私が主要企業と言ったのは、資本金五万ドル以上をさして考えておったのですが、大体五万ドル以上というと当時三十二社程度であったと私は理解しております。投資総額において千九百四十八・五万ドル、この程度の投資総額があったんじゃないかというふうに考えております。その中でことに多いのが石油関係だと私は思うんですね。いま石油関係はガルフのCTS、いわゆる石油中継基地、こういうものが存在する。あるいはガルフ、カイザー、あるいはカルテックス、エッソ、こういった各石油精製事業が六八年認可をされた。石油精製だけでも大体二五・五万バーレル、これは沖繩の需要量からいって、沖繩は大体四万バーレルといわれているのですが、これをはるかに越えるものですね。こういうものが、沖繩返還協定が締結された五月十五日以降返ってきますと、いやおうなしに私は本土に上陸、ないしアジア周辺地域ですね、大体そういうところに焦点を置いてやられておることは間違いないようですね。あるいはIC――集積回路の問題にしても、そういうことで大体認可をされているわけですね。たとえばフェアチャイルドですね、これが六九年に認可をされていますね。こういうことになりますと、一様に各産業が日本に、沖繩をいわゆる拠点にして入ってくる可能性というものが私は十分あるだろうと思うわけです。これはそういうことなんですけれども、これに対して山中・宮澤会談、こういうものをやって、そしてこれらに対する一つの沖繩復帰後における既得権の保護というものを確認しておりますね。これは七一年の四月二日に山中・宮澤会談というものをやって、そしてこの沖繩県における各般の既存の外資の導入、認可したそれらの会社に対する既得権というものを、権益というものを保護しよう、こういうことで申し合わせているわけです。そういう事実はございますね。

山中貞則自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(山中貞則君) 山中・宮澤会談という事実はございません。私としてはそのようなことにタッチはいたしておりませんが、しかし、通産省を含めて交渉の過程は外務省自体がやったわけですけれども、日本の国内法に従い、たとえば石油であるならば、沖繩に立地していたからといって、日本の石油業法の定める生産量なり、あるいは本邦の企業との合弁その他の手段を講じないものは復帰後は存在を許さない。あるいはまた、先ほど言われました弱電関係の一応許可を得ているフェアチャイルド社、これもいまの状態では合弁相手が見つからないようでありますから、復帰と同時にその許可は取り消しになることは基本線として確認をしておるわけであります。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 それで長官は、沖繩県における復帰後の外国資本の権益、こういう問題については、先ほど私が指摘しましたような、高弁令十一号ないし外資に関する一九六八年の布令百五十一号、この二本立てできていると思うのですが、そういう理解でよろしゅうございますか。

山中貞則自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(山中貞則君) 向こうの施政権がありますから、布令というものの立場において基本的に進められてきた段階、それからその後琉球政府自体の立法による外資審議会等によって定められてくるようになった段階といろいろありますけれども、全般的には特殊な環境の中における米系企業というものが相当ありますから、これはやはり本土の各種、それぞれの外資なりあるいはそれぞれの特殊な業界に対する法律なり、そういうものの制約に従わないものは、復帰後は日本国内に入るわけでありますから、その存立は許されないということは、これは担当大臣として当然私の意見は各方面に伝えておりますが、宮澤君と話をするという立場にはちょっとないわけですから、そういう話はしていないと思うのです。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 そうしますると、今後、復帰後は日本の法律基準というもの、日本の外資法に基づいてそれぞれ規制をしていく、こういうことになるわけでしょうか。

山中貞則自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(山中貞則君) そのとおりです。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 いままで沖繩でやってきたいまの高弁令の十一号なり、あるいは一九六八年の百五十一号、これは方針として経済開放体制をとっておったことは間違いないと思うんですね。日本の外資法はあくまでも非自由化制原則だ。この辺の調整というものが、事前認可について私は非常に疑問に思っておるわけでありますが、この調整は、方針としてどういう基本的な態度を今後この外資導入等について堅持をすることになるんでしょうか。

山中貞則自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(山中貞則君) 復帰以前は、本土政府のほうがどうこうと言うことはできない立場に置かれておりますが、復帰後は沖繩県で、日本本土の一部になるわけでありますから、沖繩に対して特別に外資を入れやすくするとか、あるいは入れにくくするとかいう政策はとれないわけでして、その意味では、国法は一律に及ぶということであります。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 私は、そこでいつも問題になってくるのは、やはり書簡の内容だろうと思うんですね。愛知書簡といわれる内容の問題点と思われるものは、大体八項目あるわけですけれども、その中で、一つは外資法関係あるいは事業活動についての免許、認可の問題、あるいは為替管理問題、あるいは私有財産及び国有地、県有地の賃貸借の問題あるいは課税問題、自由職業者間の問題など、等々が具体的に愛知外相書簡として協定の附則としてやられておるわけですね。だから、これは一貫してアメリカとの話し合いの中でつきまとっていくわけですね。だから、一応、外資導入や認可や免許について、日本の外資法に基づいて規制措置をとっていると言うけれども、この関係との中においてどういう関係になっていくのか。いささかも支障がないと山中長官はお考えですか。

山中貞則自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(山中貞則君) 愛知書簡の内容については私の答弁する限りではございませんが、その書簡においても、本土の法律に背反をして、沖繩における、ともすれば、軍政と同様の施政権がありましたから、いろいろの関係で特別の認可等を得ているものがあり得ると思いますんで、そういうもの等についても、今後の問題としては認めない。しかしながら、どうしても法律等が必要であるということであれば、たびたび問題になりました極東放送、VOA、そういうもの等がやはり一応法律で特別に認め、本土法で特別に何かをしなければ存続が許されないというものは、そのような手当てがされておると私は承知しております。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 長官は、書簡というものの法的拘束はどのようにお考えでしょうか。

山中貞則自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(山中貞則君) 外務省にお聞き願いたいと思います。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 それはそのとおりだと思うんですが……。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 外務省でなくて、書簡というものがあれば、それは拘束されるのですから、その拘束されるのは長官が拘束されるのだから、おれは知らぬよというのは無責任ですよ。

山中貞則自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(山中貞則君) 無責任だと言われると、これはやっぱり答弁しなければならぬのですが、書簡そのものについては私は答弁する立場にない。しかし、日本の法律で、書簡の線でどうしても特別に認めなければならぬというものは、法律の手当てをしたはずである。それ以外のものは、したがって、日本法に従っていくということ以外のものは出ていないと私は思っておりますし、日本国内に入りました以上は、日本の法律でそのままきちっと適用していくわけであります。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 これは長官、私は今後の沖繩の開発、そういう問題と非常に密接不可分の関係にあると思うんですね。だから、非常に重要ですから、前段の質問として長官に質問している。まあ、今後沖繩振興開発公庫というものをつくって、各般の産業開発のために投資をして、これは国の、政府出資でやっていくわけです。そういうものは、こういうものとのかね合いでもって明確にしておかなければ、必ず私は今後アメリカへの従属体制の中にまた日本の沖繩開発というものが組み込まれていくことになりかねないんですね。そういう心配があるから、この愛知外相書簡とのかね合いでもって、本来ならば、私はこれは協定に明確化すべきものである。どうも書簡というものは政治的に優先をして、政治会談ですね。だから、本来ならば、法律的効果というものは私はないものと常識的には判断をする。しかし、いまの日米関係からいけば、一応やっぱりそういうものは、結果的に法律効果を持たせられるような、法律効果が入ってくる。そういう心配があるから、担当大臣としての長官に見解を明確にひとつお答え願いたい。それは政府一体の責任があるわけですから、長官は主務大臣ですから、確かにそういう協定なり会談なりいろいろと積み重ねて、外交政策についてはこれは外務省に所属する問題がありますけれども、しかし、今後の沖繩開発ということに対してこれは必ずつきまとっていく。そういう意味合いにおいて、長官は本問題を一体どういうふうに理解しておるか、こういうことを聞きたかった。

山中貞則自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(山中貞則君) たとえば、こういうことで答弁になるかどうか知りませんが、外資の一〇〇%という企業があって、そしていま金融公庫法案を審議しているわけですから、金融公庫に融資を申し入れた、しかし、それに対しては融資はしないということを申し上げておきたいと思います。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 それでは具体的な問題でお伺いをしますが、日本の外資法によりますると、外資導入計画の一般的基準、これは外資法の八条でありますが、これで基準が定められておるわけでありまするけれども、愛知書簡はこれに合致していると思いますか、これが一つ。  それからもう一つは、十八条の二、これによって大蔵大臣の認可に際して外資審議会の意見を聞くという義務づけがあるわけですね。しかし、この愛知外相書簡というものは、認可申請において以前に包括的にそういうものの認可を、いわゆる書簡でもって政治会談をして成立させておる。こういうものは一体違反をしないのかどうか。当然外資審議会にかけてそういう認可、免許を、事業体というものを許可していくという仕組みになっている、日本の外資法は。この二つについてどういうようにお考えですか。これは外務省がいないから順序立てていきませんが。

長岡實大蔵省主計局次長

○政府委員(長岡實君) たいへん恐縮でございますが、先ほど申し上げましたように、国際金融局の担当者がいまこちらに向かっておりますので、到着次第あわせてお答え申し上げたいと思います。

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 速記を起こして。

田辺博通沖繩・北方対策庁調整部長

○政府委員(田辺博通君) 御審議の便宜上、私からできるだけのことをお答えいたしますが、愛知・マイヤー書簡によりますと、まず最初に「事業活動」のところで、「各企業は、日本国の外資に関する法律に基づく認可及び、ある種の事業活動については、日本国のその他の法律に基づく免許または許可」――これはそれぞれ単独法によりまする免許でございますが、後段のところは当面の問題でないと思いますが、要するに、「外資に関する法律に基づく認可」を「沖繩の復帰の後妥当な期間内に申請を行う必要がある」と、こう書いてありまして、さきの臨時国会で成立を見ました沖繩の復帰に関する特別措置法の九十二条によりまして、この法律の施行の際、外資に関する法律の規定に該当するような株式の所有あるいは貸付金債権の取得をすでに行なっている者は、復帰後六カ月以内に申請をしていわゆる主務大臣の認可を受けなければならない。「当該所有について主務大臣の認可を受けなければならない」。ここで一応六カ月間の間に洗い直しをする、こういうことになっておるわけでございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 だから、結果的にはこういうことなんでしょう。現行認可をしてきたそれには、さっき指摘をした沖繩の二つの法律を基準にして外資のいわゆる免許ないしは事業認可、こういうものをやった。五月十五日で復帰をされる。そういうことになると、六カ月の期間を置いて日本の外資法に基づいて全部見直して所定の法律手続に基づいて認可や許可を与えていく。こういう結果になるわけでしょう。

田辺博通沖繩・北方対策庁調整部長

○政府委員(田辺博通君) 外資法の所管は大蔵省でございますので、業種によりまして当該業種の所管でありますところの通産大臣あるいは農林大臣等々と相談をして、そのような運用をするようになっております。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 その場合、私が指摘をしたいのは、愛知書簡に基づいて、いわゆる八項目の書簡内容というものがある。これと外資法との関係がどういう関係になっているか、この点が聞きたいのです。それは書簡が優先をするのか、外資法に基づいてそういうものは関係なしにずばりやっていくのか、それはどうなんですか。

田辺博通沖繩・北方対策庁調整部長

○政府委員(田辺博通君) 先ほど申し上げましたとおり、愛知・マイヤー書簡に「沖繩の復帰の後妥当な期間内に申請を行う必要がある」という旨を書いてありまして、それとちょうど軌を一にしまして、特別措置法で法律上の六カ月という期間を定めて、それまでに認可を受けなさい、こういうことが規定してあるわけでございます。

山中貞則自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(山中貞則君) これはやはり愛知書簡を出すについては外務と大蔵、おそらく緊密な打ち合わせを、外相その他も交えながら打ち合わせをしておると思いますから、したがって、両当事者が参りますならばいまの疑問は解明されると思います。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 きょうの質問は、この外資問題からずっと順序よく入っていこうと思ってぼくは準備してきたので、その回答がきょうはできないようですから、いずれあらためてゆっくり詳細にわたって順序を立てて質問してまいりたいと思います。きょうは私は終わります。  ありがとうございます。

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 速記を起こして。  午後一時から再開することとし、暫時休憩いたします。    午後零時十一分休憩      ―――――・―――――    午後一時二十一分開会

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) ただいまから大蔵委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、労働保険特別会計法案、空港整備特別会計法の一部を改正する法律案、沖繩振興開発金融公庫法案及び石炭対策特別会計法の一部を改正する法律案、以上四案を便宜一括して議題といたします。  質疑のある方は、順次御発言を願います。

横川正市日本社会党

○横川正市君 あらかじめ政府委員の皆さんに質問の内容をお知らせをいたしておりませんのは、意地悪でやったのじゃないのです。これは突然のそういう結果ですから、資料のない点その他はまあ概略説明していただきたいと思います。  まず最初には石炭なんですが、石炭をエネルギー源、いわゆる資源として見た場合に、石炭の需要と供給というのは本年度以降どういう推移をたどっていくだろうか、こういう問題についてまず一点お伺いいたしたいと思うのですが、いまの石炭に対するいままでの推移というのは、非常に依存度の高い時代から逐次重油その他への切りかえ、あるいは石油その他への切りかえによって、その資源としての価値が少なくなってきております。ですから、石炭産業に携わっております労働者にいたしましても、石炭企業にいたしましても、ずいぶん不安定な状態に立っておると思うのです。ですから、抜本的な資源計画というものが立てられないという点もあろうかとは思いますけれども、そういう不安定な中にあって石炭産業に従事する企業家、あるいは労働者の立場に立ってこの石炭の抜本的な資源計画、そういったものがあっていいのではないか。まあ、四千万トンが必要じゃないか。四千万トンが必要だということから、二千万トン台で逐次縮小されてきているのですが、大体供給の面からし、あるいは需要の面からして、どこが一つの安定線になるのか。そんな点が実際上検討されているかどうかという点をまずお聞きをいたしたいと思うのです。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) ただいま御質問の点でございますが、石炭の生産は昭和三十三年度四千八百万トン程度から、一時昭和三十六年に五千五百万トンの生産があったのがピークでございます。その後逐次減少してまいりまして、昭和四十五年度には三千八百三十二万トン、四十六年度は三千百七十八万トンというのが現状でございます。昭和四十七年度には、私どもの立てております需給計画では二千七百五十万トンというふうに考えております。ただいま石炭に関しましては、従来数次の政策改定があったわけでございまして、現在動いておりますのは、昭和四十四年度から適用されております第四次政策というのが現在の政策でございますが、その後事情もだいぶ変わってまいりまして、新しい政策を改定すべしという声が非常に強くなっておりますので、現在第五次政策というものを策定中でございます。これは石炭鉱業審議会の中に体制委員会という場を持ちまして、そこでただいま政策問題を鋭意検討していただいているわけでございますが、その第五次政策を策定するにあたりまして、すでに三月末の審議会におきまして、どういう目標を置くかという点をきめていただいたわけでございます。それによりますと、昭和五十年度において二千万トンを下らない需要を確保し、それに対する対策を考えろ、こういう決定に現在のところなっているわけでございます。昭和五十年度二千万トンを下らないといたしましたのは、昨年来需要業界の率直な需要見通しを聞きましたところ、千五百五十万トン程度でありまして、一方、生産業者なりそこに働く労働者なりの希望は、現在の生産程度をそのまま維持してほしいという要望がございまして、彼此いろいろ比べまして、どうしてもやはり二千万トンを下らない程度の生産規模を確保しなければ現在の生産規模が一斉に崩壊するような、なだれ閉山のおそれなしとしないという意見が体制委員会の委員の方々の大勢を占めまして、通産省としましては、二千万トンの需要というものを確保しまして、その二千万トンを維持するためにはどういう政策をすべきかということを鋭意研究中なわけでございます。二千万トンと申しますのはそういう数字でございまして、私どもの考えでは、それくらいコンパクトになりました後は、なるべく二千万トンの線に近い線で安定させてまいりたいというふうに考えております。御承知のとおり、石炭産業は資源産業でございますので、自然条件も漸次悪化してまいりますし、労働集約産業でございますので、労賃のアップに伴うコスト・アップというのも当然考えられますので、だんだん生産状況は不利になってまいりますが、非常に大きな災害なり非常に大きな自然悪化がない限り、なるべくその線を維持できるような政策ということで事務当局としては考えております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 まあ、そのいまの説明を聞いておりましても、五次の政策が具体的に発効するのは、年月日からいきますと、今年ですか明年ですか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) 政策の仕上がりは、私ども一番最初は三月末までにつくるという予定でございましたけれども、いろいろ問題が多いためにずれ込んでおりますが、おそくとも七月半ばぐらいまでには答申をもらいまして、四十八年度の予算からは完全にそれが消化できるというふうにいたしたいと考えております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 二千万トンというのは、そうすると四十八年の初年度からではなしに、初年度は大体本年並みの三千万トン台が維持できて、そして逐年五カ年計画の最終年限五十二年くらいまでの間に、安定した二千万トンへというふうに下降する、そういう政策ですか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) そうではございませんで、昭和五十年度に二千万トンにするということでございます。したがいまして、昭和四十七年度は、先ほど申し上げましたように、二千七百五十万トン程度でございますから、それから漸次自然条件が悪い山を閉山してまいりまして、一部新しい山が稼働いたしますけれども、差し引きいたしまして五十年度で二千万トンを下らない線ということでございます。五十一年、五十二年はなるべくこれに近い線で、非常に自然条件が極度に悪化した山あるいは事故を起こしまして操業ができなくなった山というような閉山はやむを得ないとしましても、なるべくこれに水平な線で維持できるようなコンパクトな政策を考えたい、こういうことでございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 そうすると、その推移される条件の中では、企業に対してはどういう手が打たれるわけですか。また、その離職をされる人たちについては、いわば下降線に伴ってのその対策をどうされるわけですか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) それは、いかにしたら一番スムーズに閉山も行なわれ、企業の維持が行なわれるかという政策の内容につきましては、現在体制委員会でこれから議論をして、どういう政策をすべきかという答申をいただく、こういう予定になっております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 石炭企業の、この従来からの下降線というものは、これは政策の中ではおそらく新しい政策をつくられる場合であっても、二千万トンの安定線までは下降する。その下降の状況というものは急激なんですか。それとも、やや緩慢になってくるというようにお考えになっておりますか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) 御参考までに申し上げますと、昭和四十四年度の閉山が八百四十二万トン、四十五年度が六百四十六万トン、四十六年度が六百一万トンと、大体非常に大幅な閉山が続いておるわけであります。目標を二千万トンと置きました場合、今後はこういう高いテンポからだいぶスローダウンをしまして、二百万トン前後の閉山ということでとどまるんではないかと考えております。二百万トン前後と申しますのは、大体毎年自然条件が悪くなって、企業として経済的採炭ができないような山が毎年出てまいりますので、そういうものを見込みますと、ほぼ大規模な思わざる閉山というのは回避できるというような数字でございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 そうすると、大体採炭をする場合のトン当たりのコストというのはどの辺が採算のコストになっていますか。それで、その採算コストにほぼ大体見合った山ということになると、どことどこになりますか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) これは原料炭と一般炭と若干違いますし、山それぞれのコストはそれぞれの山によって、自然条件なり労働条件なりによってみな異なっております。そこで、どの山が合うかという点は、ちょっと各個別の企業の個々の山になりますので、名前は控えさしていただきたいと思います。

横川正市日本社会党

○横川正市君 石炭産業には相当力を入れたいままでの対策があって、他のエネルギー源との競争の中で、現体制を維持するように政策的な手を入れて、それでもなおかっこの石炭の需要が減ってくるし、コストが高まってきて、供給に間に合わなくなる。そういう傾向がとられてきているわけですね。だから、そういう傾向の中で一番私ども懸念するのは、一体どの山ならば採算上残る可能性があるのかですね。それとも、こういうところは採算上からいってみても閉山が適当であるというような部分的な区別は、もうすでに行なわれているわけじゃないのですか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) ある程度の見当はついております。したがいまして、会社側も労働者側も、ほぼこの山はあと何年ぐらいでコストが高くなって閉山であろうということは見当がついておるわけでございますけれども、その山々で、しかし、会社側の資金力なり他のグループ企業からの援助なりによって若干そのコスト高を耐え忍ぶ力が伸びる場合もございますので、そういうものとの総合で実際の閉山はきまっていくということでございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 そこでですね、非常に私どもでは心配なのは、いわば生産目標というのが低下すればするだけ、それと関連した企業も同じようなうき目――たとえば輸送関係を担当している船会社なり、あるいは関係している地域の企業なり、そういったものが、逐次縮小に伴って、自力で立ち行かない場合には転換をしなければいけないという、そういう関係が出てくると思うのですが、どこまでの幅が政策の中に入っているわけですか。実際上二千万トン台へ移行する場合に起こってくる関連産業、関連企業等に影響する問題を、どこまで政策の中に取り入れていくか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) 現状で申し上げますと、閉山が行なわれました場合に、企業に対しましていわゆる閉山交付金という制度がございまして、そこの山の炭量、それから坑道の整備状況、それから過去三年間にわたる生産状況というものをベースにしまして、ある一定の方式による積算をいたしまして、閉山交付金というものを企業に交付することになっております。ただ、閉山交付金は一部は労務債に充てられることになっております。労務債と申しますのは、退職金あるいはその場合の賃金の未払い分に充てることになっております。それから一部は将来の鉱害に対する補償金として鉱害に充てられる。残るものは一般債務に充てられる。こういう取りきめになっておりまして、労務災害に当たる部分、鉱害に当たる部分は、申し出がある限りその分を留保いたしまして、これは合理化事業団で留保いたしまして、直接労務債に入るというようなシステムになっております。したがいまして、その企業に対して債権を持っている労務者なり鉱害の被害者なり一般債務者なりは、ある程度の額がここから確保されるわけでございます。ただ、この労務者と申しますのはその企業に直接雇われておる者でございますので、その他の関連企業に対しましては現在そういう制度はないわけでございます。で、そういうものに対してとっております手段としましては、ある地域で炭鉱がなくなりますと、そのなくなりました影響というのが非常にその地域社会に大きな影響を及ぼしますので、現在とっております政策は、そういう影響を緩和するために、そこにほかの産業を持ってくるということを助成しておりまして、これが産炭地域振興政策ということでございます。産炭地域振興政策としましては、団地をつくりましてそこに他の工業が入りやすくしてやるというのが一つでございます。それからもう一つは、そこへ入ってくる企業に対しまして長期低利で設備資金なり運転資金なりを貸す制度がございます。それから、一部工業用水道などが必要になりますので、工業用水道に対しまして補助金を与えるというような幾つかの制度が用意されております。そこで、そういう制度によりましてそこに他の工業を持ってきて、その振興によりその地域社会に対する影響を緩和するというのが一つの方法でございます。それから同時に、こういうことを行ないますと、一番困りますのは、その炭鉱の所在する市町村でございまして、この市町村に対しましては、これもある一定の算定方式によりまして臨時交付金という制度がございまして、市町村に特別会計から金を出して交付するという制度もございますし、それから、その市町村に入ってきます企業に対する事業税を減免した場合、あるいは固定資産税を減免した場合、不動産取得税を減免した場合に、国でそれを補てんするという制度がございます。そういう一連の制度によりまして、その周辺の地域に対する影響をなるべく緩和していこうという制度を現在までとっておるわけでございます。ここしばらくにおきましても、大体こういうような制度を存続します場合は、若干強化を考えております。この内容については現在審議会で審議していただいているわけでございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 そこで二つ問題があるわけなんですがね、一つは、もうすでに自己資金とか、いわゆる資金源、資金力といいますか、自己資金力あるいは法人資金力で生産を維持できる状態の山が一体どのくらいあるのか。もちろん資金供給をして――資金供給をすることは、返済することとそれから金利を払うことが伴ってきますが、そのうちに今度はそういうところが閉山をすると、閉山交付金というようなかっこうに借財とかそういったものが転化されて、その転化ということが生産活動に一つの目標化されてくるというような山は、これはどうも私どもとしてはいまの資金、資源の状況から見てもやや無理が出てくるんじゃないかと、こう思うわけですが、率直にいってみて、いまの北海道、九州の産炭地で自己資金でまかない切っていく、あるいは融資があればそれをあくまでも返済することの能力を持った、そういう石炭企業というものはどことどこですか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) 完全に自己の資金力をもって経営できる山というのは、現状をもってしてはすでにないと考えていいんではないかと思います。と申しますことは、銀行から金を借りる力のある山というのはほとんどないわけでございまして、実際必要な設備資金なり何かは、たとえば政府機関でございます合理化事業団の設備融資、これは無利子融資でございますが、こういうものにたよって、こういうところで大部分は資金調達をして経営しているのが現状でございます。そのうち若干の自己調達分はございますけれども、大半はそういう政府機関なり何らかの政策融資というものによって維持されているというのが現在の石炭鉱業の現状でございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 そうすると、もう一つ別の観点からお聞きをいたしますが、石炭という資源のほうは――たとえば金を一グラム掘るのに市場市価の単価よりか相当コストが高くなっても金を必要とするという意味での資源です。そういう意味からいくと石炭はいま需要と供給の立場からはどういう地位になっているかという問題ですね。もちろん、これは国内の資源ですからあだやおろそかにはできないですが、そういう性格の問題を抜きにいたしました石炭の資源としての価値はいまどういう地位にありますか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) 資源としての地位と申しますと非常にむずかしい問題でございますが、やはり国内のエネルギー資源としてある程度は持つべきではないかという議論が一方にございますし、また、ある人に言わせれば、そういうものは必要ないのだという議論もございます。大方の議論といたしましては、非常にたくさんな国策費を使っているわけでございますが、この援助に使う交付金には限度があろう。しかしながら、現在の援助を全部はずしまして石炭生産がゼロになるという事態は避けるべきだというのが、まあ大体委員会等における第三者の方々の大方の意見でございます。なぜ、そういうものが要るのかという議論になりますと、やはり国内に産するエネルギーというものは、非常にウエートが低くなってもやはりある程度維持したほうがいいのだという議論がその主たる理由だと考えます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 私は、問題のとらえ方としては、ここまで第一問でお聞きをしたように、すでにもう企業としての資金力で生産を維持すること、自力で生産を維持することが非常に困難になってきました。  それから二番目の問題としては、資源という立場の価値判断。これは、いまあなたの言われるように二つあると思うのです。輸入に依存して安いものが入ってくるなら、それでいいじゃないかというふうなことと、それからもう一つは、資源というものはある程度――何%かは、全体を一〇〇とすればそのうちの農業生産なら六五%とか六〇%とか、あるいは石炭の場合ですと四〇%とか四五%、そういう維持をすることが、それが国の資源活用のたてまえとすれば政策として必要なんじゃないか。その後者の、政策として必要な資源を確保するという方針と、それから山がすでに自力で生産能力を失ったという時点とを総合してみますと、私企業での経営というのは非常にむずかしい。だから、供給する側に立っておる――税金を使うわけですけれども――そういう立場に立ってみても、国営ということがむずかしいならば公共有とか、そういうような方向への転換が新たな五カ年計画の政策としては出てくるのがほんとうなんじゃないだろうか。もうこのまま、先ほどちょっと私が触れましたけれども、自力で生産能力がないがしかし生産を維持していく。そうすると、そのうちにコスト高になって閉山しなければいけない。そうすれば、閉山交付金が来る。それでもって一切のものが支払われていくというようなことで、まあいかにも知恵のないやり方なんじゃないかと思うわけですが、その前者と後者と合わせて石炭部長としてどうお考えですか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) その意見はいろいろでございまして、完全に国有を言われる方もございますが、大半の意見は、いまの企業体制から一歩出まして、統一的な管理会社をつくるとかいうような構想が各方面から出ております。その問題を議論するのが体制委員会の主たる議題になると思いますが、一方、そういう統一的な管理会社をつくった場合に、はたして現在の制度よりも国費が節減されて能率のいい経営ができるかどうかというところに議論の焦点があるかと思いますが、この辺は、これも考えが二つございまして、そういう制度の利点を重く見る人と、逆に、そういう形態にいたしますと経営努力というものが失われましてかえって非能率になるという議論と、二つございます。で、私どもとしては、いまどちらをとるということではなくて、今後の審議会の委員の方々の議論を十分お聞きしましていずれかの方法にきめたいと、こういう段階にございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 行政担当者の立場で、戦後、まあいろいろ総合的な判断をしてみて、いまの状態がより企業能率ですか、企業努力ですか、それが維持できて、そして明らかに現状はもう全く公共有化されたと同じような資金の使用状態をたどっていると、そういう状態になったときに企業努力というものが落ちると、そういう判断はどうしてするんでしょうか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) 石炭鉱業と申しますのは、ある一定の自然条件の中で非常に多くの労働力を使いまして、労働コストが非常に高い産業でございます。それから、自然条件の差によりまして、一つ一つの山がどういう掘り方をするかという、きわめてむずかしい、技術的問題がございます。この組み合わせでございますので、一つの山と他の山と比べますと、労働条件一つも、個々の山々のその特殊事情によって賃金制度はみんな違うというような特色を持っております。したがいまして、経営を一本にいたしまして、そこから生まれてくる利点というものが出にくい面を持った産業ではないかと思うのであります。非常に個々の山に格差のある労働の使い方なり技術の使い方があるというようなこともございますので、これをにわかに一本にしたことによりまして、そこで規模の利益とか、経営の全体の利益というものがすぐに出てくる産業ではないものでございますので、この辺、慎重に検討いたしてまいりたいと、こういうふうに考えております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 たとえばいまの段階のままいきましても、相当、自己資金じゃなくて、国の資金その他援助を受けているわけですね。ですから、そういう意味でいけば、企業側の企業努力、あるいは企業経営についての能力、そういったものについてはある程度、監視とまでいかなくても、ただのんべんだらりの企業者に、企業の放漫なやり方にまかしておくということではないと思うのですよ。その点はどうですか。いまのままでいっても、いまいわれているような、いわゆる企業努力についての一つの監視があって、そして甲の山と乙の山とが著しくそれが違っている場合には、甲が一つのコンスタントな、いまの場合は大きなところよりか小さなところが企業努力もよさそうだから、乙のほうがよくて、甲はそれにいわば寄せられてくるというような監視のしかたとか、そういった野放図なことではなしに、何らかの他力のものが入ってくるわけでしょう、企業経営の中に。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) 現在の助成策と申しますのはいわば一律の助政策でございまして、甲の山、乙の山、それぞれの経営を認めながら、その政府の助成をいたしますときには一律に、甲の山も乙の山も適用されるような助成になっております。それで、いろいろ助成策、非常にこまかいので全部を説明するのはたいへんでございますので、実例をとりますと、ただいま近代化資金を貸し出す場合には、これこれの設備をし、これこれの抗道を掘った場合にはこういう率で補助をいたしますと。それから、安定補給金という金がございますが、こういう金はトン当たり幾らで平等に出すというようなことで一律の援助をしておるわけでございます。したがいまして、その使い方、企業の経営については、全般としては経理の監査をいたしまして――私どもが監査いたしておりますけれども――その一律の助成を受けてこれをいかにうまく使っていくかということは、現在の制度では企業にまかされておりまして、それができなくなったときは、企業はその生産を放棄せざるを得ないというかっこうになっておるのが現在の制度でございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 まあ、企業の企業能力というものにそれほど大きなワクをはめるというようなことは現在やられておらないし、やってはいかぬ状態だろうと思うのですが、しかし、いまの企業で自力の資金力で経営ができないというそういう状態だということになれば、大小を問わず、外からの一つの管理とか、監督とかというものがあって、そして、その管理、監督の中で、非常に労働条件の悪い山であって黒字を出している場合と、それから労働条件がある程度普通であって赤字を出している山であるというような差はかりにありましても、しかし、やはり実際上の山に対する他動的な資金流入による監視とか管理とかいうものはあるわけですね、実際には。そこで私は、やはり行政の立場から見て、行政府の通産省としては、一体、石炭産業をこのままの形で二千万トンなら二千万トン台を維持すればいいと、それから、形態や構造とか機構とか、資金の流入とか、あるいは国の援助とかはこのままの形でそれぞれ維持させていくと、こういう方針なのかどうか。それとも全く新たに抜本策というものを考えておるのか、この点はどうでしょうか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) ただいま御指摘のあった問題が非常に一番むずかしい問題でございまして、各方面からの意見も非常に違った意見がたくさん出されている問題でございます。したがいまして、私どもは現在、行政当局としてこうしろという方針を先にきめるよりも、各方面の意見を十分に議論を尽くしまして、それに第三者の委員も入っておられますので、第三者委員の判定も十分聞きまして、最終的にはそこできめたいというふうに考えておりますので、現在どっちの方向に行くべきだという考えは持っておりませんで、今後の審議に待って最終的にその審議会の場できめてまいりたい、こういうふうに考えております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 そうすると、大体五十年を一つのピークとしまして二千万トン台を維持したいという考え方は、それはどういうたてまえをとっておられるんですか、行政当局としては。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) 五十年代に二千万トンを維持すべきだといいますのは、それぐらいの規模を維持しないと閉山が非常になだれ的に起こって全山が崩壊してしまうおそれがあるという意見が非常に強いものですから、それぐらいの需要は、通産省としまして需要業界に要請して確保いたしまして、需要を確保する以上、生産のほうもそれに見合った生産ができるような助成策というものを考えているわけでございます。その助成策の内容はと申しますと、ある程度国家資金もそのために注がなければならないと思いますし、需要者にも協力を仰がなければならないという点もございます。一方、それではそういうある一定の財源のもとにいろいろ施策をする場合に、いまのままの私企業体制でいくのか、あるいは何らかの管理的な一本の機関をつくるとかいう点が、先ほどから申し上げていますように、一番大きな問題でございまして、この辺を関係者の意見を十分聞いて、その助成策と体制の問題二つをきめますのが今度の答申の内容になるということになっているわけでございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 二千万トンを維持しなければ、大体山が閉山に持ち込まれて企業になだれ現象が起こると、こういうことと、それから、その資源としては他の米とか、野菜とか、いろんな国内の食料品とか、その他のものも同じなんですけれども、これだけは資源として国内で必要なものだからというたてまえと、二つあると思うんですけれども、後段のほうはどういうお考えでしょうか。資源としては一体二千万トンという必要量をどう判断しておりますか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) 資源として二千万トンというものが絶対必要であるかどうかという点につきましては、私ども必ずしも二千万トンという数字が確保すべき最低限だというふうに理由づけることは非常にむずかしいと思います。ただ、水力と合わせまして、唯一の国内のエネルギー資源でございますので、こういうものが全部なくなったときにはいろいろ国民経済的に支障を来たすことがあろうかと思われますので、何らかの程度の石炭というものは維持してまいりたいというふうに考えますが、それが資源の重要性から二千万トンという数字が出てまいったわけではなくて、むしろ逆に、二千万トンという数字は、これぐらいのものを維持する政策をしないと石炭というものは結局ゼロになってしまう、ゼロになることは困るんだというような意味で、現状から推量してみて、やはりこの程度は確保しないと産業として成り立たないという数字が二千万トンを下らないということだというふうに解釈しております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 私は、資源として二千万トンが必要だということが先行しないと、本来、政策というものはもうゆれると思うんです。だから、二千万トンは必要ですという場合、たとえば鉄鋼産業はどのくらい使います、電力はどのくらい使います、一般炭としてはどのくらい必要ですということで、それぐらいは維持いたしましょうという附随した政策が生まれてくるだろうと思うんですがね。たとえば千五百万トンというような需要の状況からいきますと、鉄鋼とか電力とかはどの程度必要だと見ておるわけですか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) 千五百五十万トンという数字を出しましたときの鉄鋼の需要量は五百万トンでございます。電力がやはり全部合わせますと六百万トンぐらいでございます。鉄鋼の五百万トンと申しますのは、現在でも鉄鋼は五千万トン以上使っておりますので、約一割ということでございますが、私どもはもう少し鉄鋼の需要というものを増してもらいたいというふうに考えております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 そうしますと、いまだんだん条件が悪くなってコストが高まってくる。そのコストの高まってくる生産炭と、それからコストの安い輸入炭との比率からすれば、これはゼロから大体今後は出発をするんだ、こういう考え方に立っているわけですか。国内炭としてはもうゼロだ、大体もう、いわゆる需要と供給の中でのコスト上から見れば、ゼロに等しいものだ、こういう判断に立っているわけですか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) 需要者として鉄鋼業界側の意見は、全部が外国に依存するということは望ましくないと考えているようでございます。ただ、私企業といたしましては、値段の差がある一定額以上ふえてまいりますと、私企業として負担し切れない面が生じてくるということでございまして、この審議会において述べられました鉄鋼業界側の意見は、現在いろいろ助成を受けておりますが、日本の国内炭のほうが若干値段は高いわけでございます。ただ、現在の値差ぐらいであるならば、やはり国内にあるということがいろいろの利点もあるので、十分企業としては忍び得る数字ではある。しかしながら、将来この値差がどんどん開いていくという場合には、やはり何らか国家の助成を強化して、開かないような政策をとってくれないと国内炭を使うのは非常にむずかしくなる、こういうのが需要業界の意見でございます。ですから、ゼロということではなくて、現在の値差以上に値差が開いていくということは需要業界としてたえがたい、こういう意見でございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 別な観点からお聞きしますが、鉄鋼のように、国内で生産をする石炭はいまぐらいな値差であればある程度使うことが当然だという考え方。それから、おそらく電力も同じだと思うんですが、その二つの中できめられたいまの五百万トン、六百万トンというのは、これはまるまるそういう考え方で必要量を確保されておるのか、それとも、何らかの政策が加味されてこの量が維持されているのか、この点はどうでしょう。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) そこの現在値差のある石炭の値段と申しますのは、いろいろ政策助成を含めた上での値段でございますので、政策の入った需要量というふうに理解していただいてけっこうだと思います。

横川正市日本社会党

○横川正市君 そうすると、二千万トンの一つの安定出炭量というものをきめた場合には、鉄鋼とか電力はどの程度必要とし、どの程度需要をまかなってもらうというふうに要請されるわけですか。それとも要請される場合にはどういう政策助成を考えておられるか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) 二千万トンとの差が約五百万トンでございますが、五百万トンを、大口需要業界は二つございますが、その二つの需要業界に需要を増していただくように要請するということに相なると思います。その場合の政策的態度といたしましては、これは最終的に両業界と話し合ったわけではありませんけれども、両業界に負担してもらうのは、やはり競合する燃料なり競合する輸入炭の値上がり分は当然負担していいんではないかと思います。それ以上の協力を要請するかどうかは今後の政策が一体どうなるかということにかかってまいると考えております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 別な観点ですが、たとえば電力とか鉄鋼とかというような大口需要者の必要量を運搬する運搬手段ですね、これは全部船ですか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) これは需要地と生産地との関係がございますが、大きな需要は大半船でございます。ただ、北海道における積み地発電というのがございますが、そういうところは炭鉱のそばにございますので、トラック輸送でその発電所まで運ぶというケースもございます。遠くに運ぶのはすべて船でございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 二千万トンの場合と、それから千五百万トンの必要量という計数からいってみて、この中のどの程度は船に依存するわけですか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) ただいま手元に資料がございませんので明確な数字は申し上げられませんが、船に必ずたよるという数量は、鉄鋼の需要の大半と電力の揚げ地発電でございますので、七、八割はここに依存せざるを得ないと思います。

横川正市日本社会党

○横川正市君 いまの電力の場合には四百八十万トンから五百万トン、それから鉄鋼の場合には三百五十万トンから四百万トンぐらい船に依存するということになるわけですね。千五百万トンの場合に。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) そういうわけではございません。全石炭のうち鉄鋼の分につきましては大半が船に依存すると思います。電力の場合、積み地の発電を除きましては、やはり船を使うということになりますので、電力と鉄鋼の需要に限っていえば、もう少し船を使う量が多くなると思います。  それから一般の家庭用に使うような炭は、大半船を使わないでその現地で消費される、こういう関係になっております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 そうすると、これはたとえば二千万トンを維持する――いまは二千七百六十万トンですか、から大体二千万トンへ一つの政策決定をされる段階で、事実上船の、何といいますか、必要量というものが何割ぐらい減になるわけですか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) 需要は大体同じように減ってまいりますので、ほぼそれに見合った割合で船の必要量は減ってまいると思います。正確な数字はただいま持っておりません。

横川正市日本社会党

○横川正市君 そういうような場合の、何といいますか、企業ですね、たとえばこれは関連企業あるいは下請機関とかまあいろいろあろうと思うんですけれども、そういうような場合には、まずほとんど全部がいわゆる自力で他に転換をするとか、あるいは自分でもって何かさがすとか、そういうようなことであって、国から転換資金とか更生資金というようなものとかというのは、この石炭を運んでいる船というのは他に転換する道というのはあまり、何といいますか、大きくないんじゃないですか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) これはいろいろあると思いますけれども、石炭専用船というものもございます。で、石炭専用船につきましては、特別に国の助成を受けて建造した専用船がございますので、生産が落ちてまいりますと、この専用船をどうするかという問題は別途生じてまいるわけでございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 ですから、前段のように、こういうような場合の船会社はもう自分でもって生活の道というものは考えていくということですか。それとも、そういう転換の時期には何らかの助成処置というものがあるわけですか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) ただいま起こっております問題は、政府の助成を受けてつくりました専用船が不要になった場合に、他の用途に向けるなり転売するなりしなければなりませんが、その場合に、政府から借りた金の返済を、若干返済条件を緩和してくれというような問題で具体的に出ておりますが、それをどうするかにつきましては、まだ結論を得ておりません。

横川正市日本社会党

○横川正市君 ですから、さしあたっていまこの石炭の産炭事情というものが変わることによって著しく影響を受ける関連企業といえば、輸送関係じゃないかと思うんですが、これについては何らかの処置をお考えになる、そういうたてまえですか。それとも、従前も見ていないから考える必要はないと判断をされたわけですか。どっちですか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) 現在のところ、特にその関連企業について特別の措置をとるということは考えておりません。

横川正市日本社会党

○横川正市君 これ、何らかの処置を必要とすると思うんですが、その点はどうですか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) 部門によっては必要となる場合もあるかと思います。いま、今後とる考えはございませんと申し上げましたが、従来でも、たとえば炭鉱地における商工業がございまして、これが、閉山になりますと非常に大きな打撃を受けますので、こういう人たちに対する融資につきましては、商工中金なり中小公庫の融資につきまして、特別の緩和した条件で融資を受けることができるという方法を講じております。それから、政府から市町村に交付します臨時交付金の一部を銀行に預託いたしまして、その預託に応じて銀行からそういう商工業者に対して無担保で金を貸すというような制度をとっておるところもございます。皆無ではないのでございますが、そういう部面で施策をとっている部門もございますけれども、輸送会社とか鉄道とかに対して、特にいますぐ援助をするという政策は、いまのところ考えておりません。

横川正市日本社会党

○横川正市君 たとえば、国内の沿岸輸送だけにたよっていた小さな会社がそれでは倒産する。そうではなしに、技術その他を生かして、それから職員もいることですから、国から何らかの資金を借りられれば船をつくって他の仕事をやりたいという場合の融資なんかはどうですか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) これは運輸政策として考えるかどうかは別にいたしまして、石炭政策の一環としては直ちには考えておりません。と申しますのは、いままでの輸送というのは大体積み荷保証しておりまして、非常に深刻な問題がいままでに生じたということはあまりなかったものですから、そちらの方面まで石炭政策として考えるべきかという点については、否定的な空気であったと申してよろしいかと思います。

横川正市日本社会党

○横川正市君 これは結局、石炭産業に働いている労働力を他に転換をする場合何らかの振興策がとられると同じぐらいに、関連企業の中でそれに専属しておった場合の転換については考えるのが至当じゃないかと思いますが、ここで答弁は要りませんが、ひとつ検討する余地があるかどうかぐらいのことは考えの中に入れておいていただきたいと思います。  それでもう一つは、これは好ましい一つの方向じゃないですけれども、たとえば北海道の某炭鉱のような会社経営の中に、山とは最も関係のないホテル業が入ってきたとか、あるいは建設業が入ってくるとか、あるいは土地屋さんができてくるとか、おそらく転換としては土地屋さんなんかへの転換というのが多いのじゃないかと思うのですがね。これは資金の流用なんていうことはもちろん許されるものじゃないですが、そういう面では国から相当な助成をし、それから、閉山になった場合には閉山資金が出るというようなことがそういうようなことに流れないということは、これはちゃんとした保障があるのでしょうか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) 石炭の助成金がそちらの企業に流れるというようなことは、監査をいたしまして完全にチェックしております。ただ、別会社でやっているのが通常でございますので、むしろ別会社のほうから資金援助を受けるという関係はございますけれども、石炭のほうの助成がよそに回るほど石炭の助成というのは厚くございませんので、むしろ資金援助はそういう関連の企業から受ける立場でございまして、国の助成した金が逆に流れるというようなことは、監査して、ないようにいたしております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 労働省の分野にもなるかと思うのですけれども、いま生産量が、第五次でこういうふうに転換された場合に、直接雇用関係にどういう状況が出てくるのか、それとも関連企業にどういう雇用上の変化があるのか、その辺の検討はされているのでしょうか。どうもきょう質問する予定のない状態だったんでね。

桑原敬一労働省職業安定局失業対策部長

○政府委員(桑原敬一君) 二千万トンになりました場合の山元の雇用状況はどうなるかという御質問でございますけれども、二千万トンになります場合に、現在三千万トン近くございますけれども、どういう山が閉山するかという具体的な山元の事情がわかりませんと、二千万トンになったときの雇用状況がどうなるかというのは、つぶさに言えない段階だと思います。ただ、申し上げられますのは、山の状況が、現在だんだん労働者の年齢が非常に高くなってきております。それが一つと、おそらく今後閉山をしてまいります場合には、北海道地域が中心になってくるのではないか。そういたしますと、北海道地域は雇用機関が非常に少ない地域でございますわけですから、なかなか離職対策問題等から見ますと、非常にむずかしい面があるのではないか、こういうふうに思います。したがいまして、私どものほうといたしましては、地域社会の雇用の安定なり、地域社会に与える影響が少ないような形で、できるだけ住民が不安を来たさないようなことを期待をいたしているわけでございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 これは前例がなくて唐突と起こる問題じゃなくして、石炭産業にはずっと付随して起こってきている問題ですから、従前からも万遺漏がないということは言えないいろいろな問題がありますので、当然政策的に、出炭量が変わってくるということはわかるのですから、その点では検討して対策を立てていただきたいと思うのです。  最後に、先ほどからちょっと私もひっかかっているんですが、石炭局長は、私企業としていまの企業経営をやっていく意義といいますか、それから非常に強く求められているところの、公営化してもらいたい、あるいは国営にしてもらいたいというそういう下からの非常に強い意思、これは中をずっと検討してみますと、あまり違わないのじゃないかと思うのですよ、右から行こうが左から行こうが、中の検討のしかたというものは。どの道を選ぶかというのは政策だと思うのですがね。これは行政当局としては、その点、非公式でも検討したことがおありでしょうか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) その利害得失につきまして、私ども事務的にはいろいろ検討しております。そういう資料をもとにしまして、いろいろ議論していただきたいと思いますが、何ぶん、そこに働く労働者の意見もありますし、企業側の意見もございますし、需要者側の意見もございますし、それから第三者の御意見もございますので、いろいろな意見が現在併立している段階では、むしろ利害得失その他、われわれの資料を提供して、皆さんで討議していただいて、どういうかっこうにしたら一番合理的かということをおきめいただくのが一番すなおな解決策だと考えております。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 横川委員もいま石炭関係質問されましたから、複合しない形で質問したいと思いますが、まず、石炭対策特別会計法第一条の設置の条項でありますが、この石炭鉱業の合理化及び安定、あるいは雇用の安定、産炭地域振興、石炭鉱害の復旧等々と、会計法上明確にその目的が規定をされているわけでありますが、その毎年やってきた石炭対策特別会計予算というものを拝見するわけですが、   〔委員長退席、理事嶋崎均君着席〕 これで順調に目的どおりいっておるのでしょうか。その内容はどうでしょう。進行状況はいかがでしょう。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) この評価は非常にむずかしいと思いますけれども、石炭企業に言わせますと、企業に対する助成が不十分であると申しますし、産炭地の人々から申しますと、いま一歩産炭地の政策も強化してほしいと言う。それぞれの関係者はある程度不満の意を漏らしていることは事実でございます。ただ、一定の財源の中でいろいろ割り振りましたこの政策というものは、行政当局といたしましては、それぞれの意義と効果をもたらして十分働いているというふうに考えています。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 予算項目に従って、これは予算書の説明の中で、六五ページでございますが、まず各項目中石炭勘定の場合でございますが、(1)の(ロ)の「再建及び合理化に必要な長期金融の確保を図るため、四十六年度に引き続き、石炭鉱業合理化事業団に対して、石炭鉱業の設備の近代化等のための融資、機械貸与及び信用保証基金のため、百五億円の出資を行なう」ことになっているわけですが一具体的にこの内容をひとつ説明していただけませんか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) これは、石炭鉱業合理化事業団に出資いたしまして、それを原資といたしまして、それから年々回収いたします金を合わせましてそれぞれの事業を営んでおるわけでございます。そのうち近代化融資と申しますのは、炭鉱の近代化のために必要な機械なり、それから近代化のために必要な坑道を掘る場合の費用、そういうものに対しまして無利子で融資をしておるわけでございます。それから、機械貸与と申しますのは、汎用性のある機械につきまして合理化事業団が機械を取得いたしましてそれを石炭鉱業の企業に貸し付けるわけであります。貸し付けいたしまして、五年間で均等払いということでその資金を回収するわけでございます。これは非常に資金的に苦しい企業に対しまして分割払いで機械を貸し付けいたしますということで資金の圧迫を緩和するというねらいでございます。それから、保証でございますが、これは石炭企業がたとえば合理化のために人員を整理するというような場合、非常に多額の退職金が一ぺんに要りますので、これに関しまして銀行から金を借りるときにその保証をするという制度でございます。そのもろもろの制度のための原資として石炭鉱業合理化事業団に出資をしているというものでございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 これは大蔵調査室で発行した資料ですけれども、「石炭鉱業の推移」という年度実績が印刷されて発表されておるわけですが、稼動炭鉱、生産量、能率(トン一人一月)、輸入量、閉山量等々の一覧表がございますが、それをずっと見ますと、やはり四十六年度、最終年度になっておるわけですが、生産量は一貫してそうあまり急速に減産という状況にはなっていないのですね。たとえば四十五年度は三千八百三十二万九千トン、約七百万トンは減っておりますね。しかし、これを能率関係で見ますると、一人一月当たり六十ミトン大体生産をしておりますから、そう人数の面では縮小ということにはなっていないような気がいたしますし、さらに輸入量が四十五年度よりも若干下回っておる。生産量よりもはるかに下回っておるのですが、これは結局、石炭の消費、そういうものが急激に減ってきた、こういう理解でよろしいでしょうかね。その辺の見解はいかがでしょう。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) その表で申します輸入量が減っておりますのは、その下に書いてございますが、四十六年の四月から四十七年一月までの実績でございます。したがいまして、二月、三月の数字が入っておりませんので、これがそのままの数字ではございませんので、ひとつそこは若干その数字を入れて考えなければいけないと思いますが、輸入量は四十六年度はさほどふえていないという感じでございます。この辺は、鉄鋼の生産が、ドル・ショック及び不況を受けまして非常に下がっておりますので、その影響で原料炭の消費量は減っておるわけでございます。それから、電力用炭につきましても、逐年公害問題もございますし、それから老朽火力がだんだん操業を落として、あるいは廃止するものもございますので、その辺の需要が減ってまいるという事情はございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 そうしますと、この消費部面では、電力関係その他一様にこれから将来としては減っていくと、こういう見通しでおるのですか、その辺が一つ。  それからもう一つは、特会法一条の二項の一号、予算の範囲内における補助関係ですね、まあ内容としては、交付金あるいは補給金あるいは補償金、こういうことですが、これは三十年以降、いわゆる炭鉱離職者臨時措置法、これが三十四年です。あるいは産炭地域振興臨時措置法、あるいは炭鉱再建臨時措置法等々の一連の法律的措置をやって今日に至っておるわけでありますけれども、こういう関係からどのくらい一体交付金なり補給金なり補償金というものが今日まで出されているのか。大体三十年程度はあまり問題なかったと思いますから一再建臨時措置法が制定をされて以降、おおむね四十年以降どういう状況になっていますか。総額においてどのくらい国として補給金、補助のあるものを出しておるか、その辺の内容についてちょっとお知らせを願いたい。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) ただいまトータルした数字を持っておりませんが、トータルでなくて概略推移だけで申しますと、いわゆる石炭鉱業合理化安定対策費という一番大きな全体のくくりで申しますと、昭和四十年度では約百十二億程度であったものが漸次ふえてまいりまして、四十六年度では六百七十九億になっております。四十七年度にはそれが若干減りまして六百四億になっております。それから、大きな項目で鉱害対策がございますが、鉱害対策は四十年度のころは二十九億でございましたが、それが漸次ふえてまいりまして四十六年度では百三十九億、四十七年度予算では百五十一億ということになっております。それから、産炭地振興対策費について申し上げますと、四十年ころは約二十五億の規模でございましたが、漸次ふえてまいりまして、四十六年度が七十九億九千万円、四十七年度が約八十億、こういう数字になっております。それから労働対策費でございますが、これが四十年度におきましては五十八億三千万円という規模であったものが、これも漸次ふえてまいりまして四十六年度では九十五億、四十七年度では九十九億と、こういう数字になっております。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 この石炭鉱業再建臨時措置法に基づいて産炭地域等の振興対策をやるのには、審議会に一応かけて通産大臣の認可を受けてやっていく、ということになるのですが、たとえば具体的な例として、常磐炭鉱が閉山をした。離職対策が一方にあり、そして一方においてハワイアン・センターを常磐なら常磐炭鉱がやった。こういういわば再建方式という、こういう形は踏めるのですか。したがって、この石炭、石油関係から一定のそういうものに対する補助金なり予算措置をやって救済をしていく、こういうことに具体的措置をされているのですけれども、そういう理解でいいのですか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) たとえば閉山でございますと、退職金その他の支払いが困難になりますので、閉山交付金というものを企業に出しまして、そのうち労務債は労務債でそこから払うと、こういうことになっておりますが、それと並行しまして、そこで失職した人がうまく地域振興をやって吸収されますように、産炭地振興は産炭地振興という別途の政策をやっておるわけでございます。産炭地振興につきましては、産炭地域振興事業団という事業団がございまして、そこを通じまして、団地の形成をやりましたり、あるいはそこへ参ります企業に対します融資をやる、こういう助成策を講じて産炭地のあとに新しい企業を誘致しまして、そこで雇用を吸収してもらう、こういう体系になっておるわけでございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 だから、具体的な例としてはそれがハワイアン・センターであり、いわばレジャー産業ですね。そういう産業種別にはこだわらぬということですね。もうどういうかっこうでもいい。極端に言うなら、キャバレーとかモーテルとか、各般のレジャー産業というものは流行によってやってくるわけだから、そういうものは、この事業の選定は別に政府としてはかかわりない、こういうことですか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) この企業につきましては特別の限定はいたしておりませんけれども、助成の対象といたします場合は、おのずから限度がございますので、たとえばキャバレー等に対する融資というのは現在までいたしておりません。しかし、だんだん対象は広げてまいりまして、どうしてもそこの地域に必要であるものならば、たとえばホテルのようなものでもある程度の融資はするというように踏み切るというようなことにはなっておりますけれども、おのずからそこで助成する企業には限界があるというように考えております。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 その辺の閉山転業、あるいは他産業に転換していく場合、一定のやはり政府の考えといいますか、そういうものが私はなければならないと思うのですがね。単にばくと政府に審議会が答申して、こういうものはいい、あるいは、したがって、閉山に追い込まれた会社の社長がこういう産業をやりたいと申請したものは無差別で認定をしていく、こういうのではないだろうと思うのですがね。そういう、いわば選定という点について何か基準とかなんとかという一定の方法はあるのですか、その辺はどうなんですか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) 選定の基準につきましては、私、ちょっと手元に資料は持っておりませんが、一応の基準はございます。基準の内容につきましては、いまちょっと手元に資料はございませんので、後刻資料でお答えいたします。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 具体的にモーテルとかキャバレーとか、そういう関係は入るのですか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) モーテルとかキャバレーにつきまして融資したことは、実績としてはございません。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 ハワイアン・センターなんかは合格組ですか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) 私、ちょっといま手元に資料がございませんので、ハワイアン・センターに融資したかどうか十分記憶しておりませんけれども、後刻調べて御報告いたします。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 やはりわれわれの計画に対する実行部面のチェックは私は必要だと思うのですよ。私の聞いているのは、常磐炭鉱が閉山して、四千何名ですね、総数が。そのうちハワイアン・センターに収容されたのは、わずか二百数名と聞いている。これは私の理解が、聞いている範囲が誤っておれば別です。あとはほとんど離職態勢に追いやられている。したがって、これは職業訓練その他をやって、しかし、その職業訓練も微々たるものなんですね。それで別途再就職をしている、こういう状況なんですね。だから、その辺を私は予算の項目には常に炭鉱離職者援護対策費だとか、あるいは炭鉱離職者就職促進手当とか、各般の項目が、非常に微細な金額ですけれども、だから、もっとこういうものを実際拡大をして、どうしてもいま石炭産業というのは縮小傾斜産業に追いやられていることは間違いないですね。これは石油と単に比較しただけでもたいへんな斜陽産業化している。だから、そういうことから見れば、もっと私はこういう部面に石油、石炭の特別会計の金を多く投入していくことに配慮をしなければ、単に名目的なことだけになってしまうわけですね。非常にあれじゃないですか、石油開発公団のいわゆる石油開発公団出資金、あるいは雇用対策事業団ですか、こういったところには非常に大きく行っているけれども、実質的に離職に追いやられて再就職を迫られている人たちにこのお金が適切に配分されて、真の意味で救済されているかというと、されていないのですね。だから、そういう点の対策というものを今後どうするかということは、私は真剣に考えてもらわなければならないと思うのですが、何かそれらに対する明確な具体策、方法をお持ちですか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) 離職者に対する対策でございますが、これはただいま非常に不足であるという御指摘でございますが、石炭に対するこういう方面の対策費は必ずしもこの離職者対策費だけではないのでございまして、たとえば炭鉱整理促進費補助金というのがございますが、これは石炭鉱業合理化安定対策費の中に入っております。これはいわゆる閉山交付金でございまして、この閉山交付金のうち大部分は、離職される労務者の退職金に引き当てられるというような性質の金も入っております。したがいまして、必ずしも十分とは言えないにいたしましても、他産業に比しますと、こういう方面の対策は石炭産業については相当手厚いことになっておると私どもは思っております。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 しかし、予算で見る限りは、炭鉱離職者援護対策費、これにおそらく相当含まっておるだろうと思うのですが、これは六十億ちょっとじゃないですか。いま答弁あったように、十分な援護対策だとおっしゃるその内容をちょっと説明してくれませんか。どのくらい離職者がおって、一人当たり平均どのくらいで、どういうことか。

桑原敬一労働省職業安定局失業対策部長

○政府委員(桑原敬一君) ことしの三月末現在におきまして、実績をちょっと申し上げますと、四十六年度――前年度でございますけれども、就職されなくて残られた方が全国で約七千九十名おられます。それに四十六年度中に一万三千百五十人の方が新しく離職されました。したがって、合計二万二百四十人の方を対象にいたしまして離職対策を講じてまいったわけでございます。その結果、安定所の紹介によりまして就職されました方が一万一千八百八十人でございます。その他、産炭地域振興事業団の事業による就職とか、あるいは会社あっせんによる就職等を入れますと、いわゆる就職ないし就業されました数が、先ほどの一万一千八百八十人にさらに上積みになりますが、一万三千三百六十人の方が何らかの形で見込みがついたということで、四十七年の三月末には六千八百八十人の方がまだ就職されないで残っている、こういうような実情でございます。したがいまして、御指摘の援護対策費の問題でございますけれども、こういうふうに新規に出てまいられました方、あるいは引き続き就職されないで残っておられます方につきましては、援護対策費から就職促進手当というものが出ますし、それについては、額としては別でございますけれども、手当てが十分されておるということでございます。  それから訓練関係につきましても、御希望に沿うような一応のワクは予定をいたしております。あるいは就職される方につきまして移住資金を差し上げたり、あるいは雇用奨励金を差し上げるというような、いろいろな資金の手当てもこの特別会計から出ておるようなわけでございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 確かに失業保険なりそういうものの受給対象になるでしょうし、いろいろ援護対策としては総合的にやられていると思うんです。しかし、私は、おそらく六千八百八十名のまだ再就職ができないという人たちは、年齢的にも相当高齢じゃないかという気がするんです。だから、非常に雇用者のほうも二の足を踏むというそういう状況じゃないかと思う。だから、そういう人たちは二重、三重のやはり苦しみを受けていると思う。就職しておれば一定の賃金がいままでもらえておったやつが、これが全部御破算になって、失業手当になってしまう。せっかくの援護対策であっても、以前収入があったときよりも相当収入が減っていると思う。なおかつ、年齢的にやや高齢的な部分に入る。そうだから再就職がむずかしい。だから、こういう面に対して、職業訓練に入れて相当やられているけれども、なかなか売れ行きが悪いという状況が現実の問題としてあるわけです。こういうものを優先して政府としても何らかの手当てを――最もいいのはやはり再就職をして正常な賃金生活に入っていくのがいいんですから、そういう面での促進を大きく私は前進をさせていかなければいけないんじゃないか、こういうように考えます。  四十七年の三月現在で六千八百八十名という現在の離職者に対しての見通しはどうなっているんですか。大体年度中におおむね消化できる、こういう内容でしょうか。

桑原敬一労働省職業安定局失業対策部長

○政府委員(桑原敬一君) 先ほど申し上げました六千八百八十名の方を対象にいたしまして、さらに四十七年度に新しく出てまいられます離職者を含めまして、また四十七年度の再就職計画を労働省としてつくりまして、そしてこの方たちの就職の万全を期しておるようなわけでございます。そういった意味で管下の安定機関に指示をいたしまして、具体的に広域紹介でどれだけさばく、あるいは一般的な紹介でどれだけさばく、あるいは職業訓練にどれだけ入れるというような具体的な計画をつくりまして、その残られた方、あるいは新たに出てまいります離職者については十全の対策を講じてできるだけ早く就職をしていただく。こういうようなことで、大体毎年積み残しはございますけれども、ある程度の期間を経ますと、次々に御就職いただいておるようなわけでございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 これはことしはどのくらい閉山して離職者がどのくらい出るという計算ですか。

桑原敬一労働省職業安定局失業対策部長

○政府委員(桑原敬一君) 四十七年度につきましては、新規に発生いたします離職者は八千人というふうに見込んでおります。で、この方たちに対しまして、私どもといたしましては、先ほど申し上げましたようないろいろな手を打ちまして、再就職をすみやかにしてまいる、こういうふうに考えております。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 そうすると、いま発表された七千何名プラス八千何名、総体では一万五千名をこえるわけです。これを年度内に処理をしていくことになると、そういう意味じゃ私はたいへんな難事業になるのじゃないかと思うのです。ですから、これにはひとつ、要望ですけれども、特段の配慮をしていただきまして、年度内に消化ができますように大いにひとつ促進をしていただきたいと思うのです。  それから、石炭特会法の十一条「余裕金の預託」というのがございますけれども。予算で一体どのくらいの預託を――おそらく雑収入というのはそういう利率も入っているのだろうと思いますが、どのくらいあるのでしょうか。

大倉眞隆大蔵省主計局次長

○政府委員(大倉眞隆君) おそれいりますが、正確な数字を調べまして後ほど答えさせていただきます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 それからもう一つは、石炭関係で問題になりますのは、私はどうしても保安対策だと思うのですね。常用労務者も――これは大蔵調査室の資料ですけれども、これで見ると、四十六年度は四万二千八十名ですね。四十七年度は、いま言われたように、また離職者が八千名ぐらい予定されておりますから、これから八千名程度引きますと、三万四千名程度ですね。この程度は炭鉱労働者として現に生産をやっておるわけですから、保安対策についてはやっぱり人命尊重のたてまえ上十分力を入れていかなければならぬと思いますが、この予算を見ますと、わずかに二十億ですね。これで完全な状態にいけるのかどうか、保安対策ですね。北海道の炭鉱なんかしょっちゅうやられておるわけですね。ああいう状態がまた将来発生しないと断定はできないわけですから、その辺の保安対策はどうなっておりますか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) 保安対策については約二十億でございますが、この保安対策費は、生産量が減っておりますので、トン当たりにすれば若干率はふえておることになっております。ことにことしは、坑内冷房及び防爆電灯の補助という新しい項目も加えまして、保安には十分努力をしているつもりでございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 具体的に稼働炭鉱が六十九あるわけですけれども、どういうところに重点的にやっていくんですか。いま言われた二項は予算の説明書ではっきりしていますからそれはわかります。具体的にどういう炭鉱でどういう方策でもって保安対策を立てられるのか。その具的体な内容について説明してください。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) 山別の資料、いまちょっと手元にございませんので、後刻調べまして御報告いたします。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 じゃ、それはあとで資料で出してください。大体これで十分だと思いますか。どうなんですか、その感触は。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) 保安というのは幾らやりましても万全ということはなかなか言いがたいと思いますけれども、私どもといたしましては最重点項目に考えてやっておるつもりでございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 それで、まあ要望ですけれども、いままでも何回かやっぱりそういう答弁聞いておって、なおかつ事故が起きておるんですね。だから、どうもそういう面じゃあまり信用ができないというわれわれの感触なんですが、ぜひひとつ私は重点的に、人命にかかわる大きな問題ですから、そういう面の指導を強めて防止策に万全の対策をとっていただきたい。  それから石油勘定に対しまして、今後の石油開発ですね、予算の内容についても、おおむね開発公団が交付金が十二億見当いっているわけなんですが、これはもう現に開発をされている、そういういろいろな内容がこれも大蔵委員会調査室から出た資料ではございますが、大体この資料で理解してよろしゅうございますか。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) 大体そのように御理解願ってけっこうだと思います。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 それで、この開発はいろいろな会社がありますけれども、この指定はどういうふうになされておりますか。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) 現在海外において開発に従事しております民間企業につきましては、おおむねその資金の五〇%を石油開発公団からの出資によってまかなっているのが多いようでございます。残りの五〇%につきましては民間企業が自己資金をもってまかなっております。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 それは任意指定ですか。たとえば資本金幾らとこうありますね。たとえばアラスカ石油開発の場合には資本金が四十億、それで四十一年九月設立をして目下探鉱中ですね。鉱脈をさがしているという段階ですけれども、こういうものに対して政府がこう一定の、いま説明をされた五〇%の交付金をやるわけですね。そういう会社というのは、会社が申請をすればそれは政府としては自動的に認定をする、あるいは一定の基準があって、こういうものはだめですよということになると、選別について一つの基準とかそういうものがあるわけですか。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) 会社が利権を取得いたしましたときに、その利権を取りました鉱区の価値等につきましては、技術的に石油開発公団におきまして十分審査をいたしまして、開発に値すると認めた場合にはこれに対して資金の助成をすることにしておりますが、いま御指摘がございました、ある特定の会社が会社を設立して資本金を設けた場合に、いきなりそれに対して半額の出資をするかという御質問でございますけれども、利権取得料としてたとえば百億という額で交渉いたしましても、現実に出資の額は探鉱試掘等の段階に応じまして漸次ふやしていくわけでございますので、その現実に出資をする額に見合って石油開発公団がおおむね五〇%の資金援助を出資の形でするというのが通常のいき方でございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 国外からの石油供給、これはほとんど九〇・五%以上が外資にたよっているわけですね。日本がわずかに九・五%ですからほとんどが外国資金にたよっている。開発の関係で将来どういうウエートを占めていくんでしょうね。その辺、見通しはどうなっているのでしょうか。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) 現在のわが国の原油の九九・七%は海外から輸入をいたしておりますが、その輸入の中で外国の企業に依存しているものが約九割ございます。逆に申しますと、民族系の日本の企業によります開発原油は全輸入量の中の一割にしか満たないわけでございます。私どもといたしましては、石油の原油の安定的かつ低廉な供給というものが石油政策の根幹でありますが、この目標達成のためには、わが国の企業によります自主開発原油の量をできる限り迅速にかつ量をふやしていくというのが念願でございます。昭和六十年度におきましては、エネルギー調査会の需給部会の答申によりますと、わが国の原油の輸入量は約七億キロリットルに達するといわれておりますが、この調査会の石油部会におきましても、その三割程度に当たるものをわが国の自主開発原油によってまかなっていくことが望ましいという答申が出ておるわけでございますが、私どもはその方向に向かって努力をしていきたいと考えております。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 非常に海洋開発等を含めてやっているわけですが、そういう点ではコストが高くなるんじゃないかという気がするのですが、諸外国との比較ですね。十分いま言われたような三割対策まで持っていけるのかどうか、総合的にいろいろ検討したでしょうけれども、その辺の自信のほどはどうでしょうか。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) 御指摘のように、従来開発いたしました原油に比べまして、今後開発していく地区というのは、地理的な条件等もかなり悪くなっておりますし、片一方OPEC諸国のいろいろな要求がございますので、これも原油コスト上昇の一つの理由になるかと思いますが、そういう意味におきましては、今後開発する原油というのは従来開発しておった原油よりはどうしてもコストの面で上昇を免れないと考えます。しかし、日本の企業のみならず、世界のすべての企業はそういう宿命を負っているものと考えておりますが、私どもは、三割の目標が達成できるかどうかという点につきましては、正直なところ、地下にあります石油でございますから、掘ってみないとわからぬわけでございまして、少なくとも三割を達成したいという強い希望のもとに諸種の施策を進めてまいりたいと考えております。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 非常に、コストの面から見ても、開発の進行状況を見ても、前途きわめて暗いような印象を受けるのですが、しかし、これは国家政策として一応計画を押し進めているのですから、ぜひひとつ成功させていただきたいと思うのですが、そこで問題は原油の関税収入ですね。今後の推移について、年々増加しているわけです。いずれにしても関税収入は全体が石油勘定と石炭勘定に入っているわけですね。これから相当ふえてくると見るのですが、その推移はどういう状況にあるのですか。一定の資料はあるのですが、だいぶ急速にふえてきているような感じを受けるのですが、今後六十年度まで、おおむね見通しとしては一体どの程度まで膨張していくのか。その辺はどうでしょうか。

米山武政大蔵省関税局企画課長

○説明員(米山武政君) ただいまの、今後の石油関税の収入の見通しでございますが、御承知のように、原油あるいは重油の輸入は経済の動向と非常に密接な関係がございますので、正確な見通しということを立てることはなかなかむずかしいわけでございますが、従来からの推移を見ますと、大体関税収入は一〇%から、高いときには二〇%くらい伸びているわけでございます。そういうことで、今後も私どもは一〇ないし二〇%ぐらいの推移は期待できると思っています。ただ、現在の原油関税、御承知のように、暫定税率になっておりまして、四十九年の三月まで四十八年度までの暫定税率になっておりますので、その税率を四十九年度以降どうするかということがきまりませんと、関税収入がどうなるかという見通しはなかなかむずかしいわけでございます。四十九年度以降は、石炭対策あるいは石油対策等の関連で関税率も見直すということになっておりますので、その結果によってまた違ってくるのではないかというふうに考えております。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 いま説明がありましたように、おおむね二〇%だと。もちろん、この四十九年以降は、過日審議いたしましたように、別途検討すると。いずれにいたしましても、関税が、総体的に収入がふえているということは私は間違いないと思いますね。ですから、そういうことになると、勢い特別会計に対する予算全体もひっからまってくるという状況になってくると思いますね。だから、そういう面で、予算のふくらみぐあいと炭鉱の閉山なり離職者なりとのコントロールを考えているのかどうか。その辺どうですか。

大倉眞隆大蔵省主計局次長

○政府委員(大倉眞隆君) ただいまの御質問、たしかに非常に大事な問題でございますが、先ほど来通産省からの御答弁にも出ておりますように、石炭対策を今後どうするか、実はいま非常な議論の対象になっておりまして、四十九年度以降、あるいは場合によっては四十八年度以降、石炭対策費の財政需要というのはどの程度になるか、実は残念ながらまだ確たる見通しを立てる段階にございません。石油開発のほうの財政需要は、おそらくかなり着実なテンポでふえていくのではないかと考えております。したがいまして、四十八年度末に期限の切れます関税の暫定税率を四十九年度以降どのように考えていくかということを、今後の石炭対策の出てき方、あるいは石油開発の進み方によって総合的に考えざるを得ない。したがいまして、この特別会計といたしましては、四十九年度以降の石油、石炭の歳入区分をいまきめ切れないということで、ただいま提案申し上げておりますのは、毎年度の予算でこの区分をきめていくという仕組みにいたしております。ただ、御承知のとおり、石炭対策につきましては、従来の石炭対策特別会計におきまして、すでに今後二年間、いわゆる十二分の十を石炭対策に充てるという仕組みになっておりますので、この改正の機会におきましても、なお、四十七年度、四十八年度、二カ年については、これは十二分の十で石炭勘定の歳入とするということを特に附則で規定いたしております。これが現状でございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 この石油勘定と石炭勘定の配分ですがね、石炭の場合十二分の十、それから石油勘定は十二分の二、こういうようになっているのですが、この積算基礎はどういうところにあるのでしょうか。

大倉眞隆大蔵省主計局次長

○政府委員(大倉眞隆君) 経緯は私がただいま申し上げましたとおりでございまして、従前から石炭対策費は原油関税収入のいわゆる十二分の十を使うということが従来の石炭特会法できまっており、なお二年は、いわばそういう一種の既定の約束事と申しますか、その線に沿って石炭勘定の歳入を区分するということがこの際としては一番妥当であろうというふうに考えておる次第でございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 この予算の説明書のおおむね歳出部面を見ますると、石油開発公団出資金、それから石油開発公団交付金、それから補給金、それから委託費、各般に大綱分かれておるわけでありますけれども、石油天然ガス基礎調査委託費、これはおもにどういうところに委託をしていくことになるのでしょうか。その内容について説明していただけませんでしょうか。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) わが国の陸上及び大陸だなにつきまして基礎的な物理探鉱調査を実施する必要があるわけでございますが、これに対しまして、公団に対して委託費を支出してその事業の遂行をはかっていきたいという趣旨でございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 公団に委託するわけですが、公団がじかに実行をするわけじゃないので、公団からさらにある会社に委託をしていく、ないしは特定業者に委託をしていく、だから、一定の機械というのは、そういう探鉱に必要な近代機械その他を持っていないと最終的には委託をされないということになるのですか。こういうものには学者とかなんとかそういう者を入れるのですか。その点はどうなるのですか。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) 大体の場合には民間の石油の探鉱に経験のある会社に行なわしめるという場合が多いかと思いますが、民間の石油会社の中には地質関係の権威者もかなりおりますので、技術的な能力は十分にあると考えております。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 私は非常にこれは今後の開発に必要な基礎調査ですからね、だから、そういうものについては、政府はやはり積極指導をやるべきじゃないかという気がするのです。どうしても、やはり公団から依頼をされた、調査委託を受けたそういった人たちは、あまり金がかからない安く上がる方式というものをどうしても考えますから、そういうものについては、やはり専門的な知識を持っておる学者なりあるいは実践者なりが、そういうものを総体ひっくるめて、こういう者で年々計画をやらせる。もちろん、計画なんかは政府に来るようでありますけれども、そういうものは、専門知識を持たれておる調査構成というものを私は進めていくべきじゃないかと思うのですが、そういう点はどうでしょうか。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) 日本におきます石油と天然ガスの探鉱開発につきましては、実は石油資源並びに可燃性天然ガスの促進法という法律がございまして、この法律に基づいて審議会が置かれておりますが、審議会の構成メンバーといたしましては、現在の日本におきます第一流の技術者を網羅いたしまして、その審議会におきまして日本国内並びに大陸だなにおきます石油天然ガスの開発の計画――五カ年計画でございますが、これをつくりまして、有望地域について、毎年度予算によりまして、いま申し上げましたような委託費等を使って実際に探鉱の調査を実施するということにいたしておりますので、現段階におきましては、わが国において考えられる限りの技術陣の応援を得てこの事業をやっておるというふうに申して差しつかえないかと思います。

大倉眞隆大蔵省主計局次長

○政府委員(大倉眞隆君) 先ほどの戸田委員の御質問の預託金利子収入についてお答え申し上げますが、この歳入に計上しておりますのは、いわば一時余裕金を資金運用部に預託いたしますその利息分を四千八百七十九万円計上しておりますが、積算根拠といたしましては、御承知のとおり、関税収入が毎月入ってまいります。歳出のほうはある程度波を打って出てまいりますので、月別の歳入歳出を一応見積りまして、五月には約三十億円の余裕金が出るであろう。六月には約二十一億円の余裕金が出るだろう。七、八、九、十月は余裕金は出ない。むしろ余裕金をくずして歳出に充てでいく。十一月には約十五億円、十二月には約九億円の余裕金が出てくるという一応の積算をいたしまして、それを運用部に預託をして、運用部は預託金利三分五厘でございますから、その利率をかけ合わせてこの金額を計上したわけでございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 その中で預託金の項目は主としてどういう項目に該当していましょうか。

大倉眞隆大蔵省主計局次長

○政府委員(大倉眞隆君) これは預託金そのものは実は歳出ではございませんものでございますから、歳出項目には立っておりません。   〔理事嶋崎均君退席、委員長着席〕     ―――――――――――――

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 委員の異動について御報告いたします。  ただいま青木一男君及び棚辺四郎君が委員を辞任され、その補欠として河口陽一君及び初村瀧一郎が選任されました。     ―――――――――――――

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 石炭対策特別会計のことで二、三お伺いしたいと思います。  今度改正する前の、従来からの石炭特会の考え方について一応お伺いしたいんですけれども、この石炭特会の経緯というのは、石炭の消費量と石油の消費量の因果関係というものに着目してこういう制度になったのかどうか。これは大蔵省のほうにお伺いするべきか、通産か、どちらでもけっこうですから、お答えいただきたい。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) この石炭対策特別会計の財源と対策費との関係でございますが、これは石炭対策として必要な対策をまずきめまして、それに要する経費がきまり、その財源として石油関税の十二分の十を充てるということになりました経緯から見ますと、石炭の消費量と石油の消費量というものと直接は関係がないものと思っております。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 消費量の算術的な相互関係ということではなくて、エネルギー源として石炭から石油に移ってきた、そういう見合いを見て、石炭対策の財源に原重油関税が充てられてきた。そういう経緯はそのまましゃくし定木にお伺いするつもりはありませんけれども、そういう背景というものはあったと思いますけれども、いかがでしょうか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) そもそも石炭対策が必要になりました背景は、やっぱり世界のエネルギー革命というものによりまして、石炭の消費量が減ってまいりますと同時に、従来エネルギーの大半を分担しておりました石炭企業に及ぼす影響、それから石炭産業に働いている労務者に対する影響、それからその鉱山のあります地域の住民に対する影響、こういうものが総合してこのエネルギー革命の波にもまれる石炭産業に対しまして、やはりそのエネルギー革命の一翼をになっている石油のほうから財源を得まして対策をつくるということがその政策の初めの経緯だというふうに思います。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 そこで、これは考え方としてお伺いするんですけれども、従来石炭を使ってエネルギーを求めていた。それが重油、石油にかわってきた。その場合には、いまおっしゃった背景がそのまま適合して妥当なように思います。ところが、石油しか使えない、石炭を代置して使うことは予想できない分野というものもありますし、新しく広がってきていると思いますけれども、そういうものも含めて、石炭対策との見合いで関税収入を負担しなければならない姿というのはどうお考えになりますか。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) その石炭対策の財源をどこに求めるかという問題でございますけれども、これはたとえば西独とかイギリスとかいう国は、むしろ石炭と競合する重油なり何なりの消費税というかっこうで財源を求めているようでございます。で、一番最初の石炭対策が策定されましたときに、その財源をいかにするかという議論がずいぶんなされたというふうに私どもは聞いております。そのときの原案として、競合する重油なら重油の消費税にすべきではないかという議論も非常に有力にあったというふうに私どもは聞いております。ただ、彼此勘案いたしまして、結局は、いろいろの産業に及ぼす影響をも考慮してこういうかっこうに最終的に落ちついたと聞いておりますので、その辺のところに若干の理屈としてはおかしい面もあろうかと私ども思っております。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 いろいろ経緯を踏まえ石炭対策に努力をされてきての今日ですから、考え方だけで、おかしいじゃないかということを、それだけを申し上げるつもりはありませんけれども、ただ、エネルギー革命を含めて見合いになっているということで考えますと、石炭と石油との関係以外に、やはり対策として考えなければならないものがあるのではないのだろうか。一つ例をあげて御意見を承りたいと思います。  いま石油の脱硫ということが問題になりました。その結果として、国内の硫黄鉱山は事実上閉山のうき目を見ることになります。その場合に、その硫黄鉱山に対する対策をどうしていったらいいのか。これは山という意味では石炭と全く同じむずかしさをかかえておりますし、しかも、石炭に比べて鉱山の規模がどこを見ても比較的小さいという意味では、なかなか硫黄鉱山業界というものは打ちにくい。しかし、問題のかかえている性質というのは、石油との見合いという意味では同じではないか。その意味でこの特会の性格に沿って考えますと、硫黄鉱山対策も当然入ってくるべきではないのかと思いますけれども、いかがでしょうか。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) 硫黄鉱山につきましては、御指摘のように、石油精製業界の回収硫黄の増大に伴いまして非常に苦境に立っておるわけでございます。現に四十四年度に松尾鉱山が閉山いたしまして、四十六年にまいりましてから四鉱山が閉山いたしたわけでございます。現在は一社一山だけが残っておるような状態でございますけれども、過去の松尾鉱山はじめ問題の四鉱山の閉山にあたりましては、石油の回収硫黄との関係がまあ特に閉山を早めた原因でもありますので、石油精製業界との緊密な協調を保つということで、いろいろなやり方で石油精製業界の協調によりまして、たとえば退職金の支払い等の財源不足等の分につきましては、回収硫黄を比較的安く山側に手渡していく、それを市価で売って回って、その差額によって退職金の支払いに充てるというような業界間の協調によりまして急場をしのいできたわけでございますけれども、まあ、何と申しましても、経済性から申しまして、回収硫黄に対して国内の硫黄山のコストというのは圧倒的に高いわけでございますので、これは経済ベースでものを考えるということはなかなか困難だと思います。で、まして現在残っておりますのは一社一山ということで、従業員も二百名程度でございますから、生産額から見ましても年間二万トン、非常にわずかな量でございます。これも実は私どものほうも、四十六年に四鉱山が閉山いたしましたときに、経済的な観点から考えて、どうしても硫黄山の存立というのは困難ではないか。そこで四鉱山閉山のときに残る希望を表明した一山についても、将来の見通しということはどうかということをいろいろ聞きただしたのでございますが、もしほかの四鉱山と一緒に閉山をするということならば、退職金の支払いその他につきましてもできるだけ石油業界との協調によってその実を確保していくような措置も講じていきたいということを申し上げたんですが、現在残っております一山は、現在の状態でも何とか自力でやっていけるということを非常に強く主張いたしまして、現在も経営を続けておるわけであります。まあただ、私どももその経営者の意欲には敬意を表しているわけでございますけれども、将来の見通しにつきましては、実は心配をしながらその推移を見守っておるというのが実情であります。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 結局、対策は十分な遺漏がないことが必要なんですから、特別会計という形をつくるかつくらないか、それは本来は二の次だと思いますけれども、ただ、そういう言い方をすれば、この特会はほんとうになくてもいいと、一般会計の中を振り回して実はできるのだけれども、なおかつこれはひとつ別ワクにのけておいて考えていたいという、そういう特会ができてきたいきさつきを考えますと、いまかりに、たとえば硫黄鉱山の問題を取り上げましたけれども、どういう対応をされていくかは研究課題としても、問題としては含めて、ぜひとも検討していっていただきたいと思います。  関連して、一つお伺いしたいのは、石炭対策ということが特に大きくなる一面というのは、やっぱり鉱山の特殊性ということだと思います。やっぱり山の中に一般の社会とは別な社会を形成し、もうふろ代もほとんどただ同然という、いわばそういう社会の中で暮らしてきたたくさんの人たちが、あしたから、じゃどうやって生活をしていくのだという運命に見舞われる、したがって、特殊対策が必要なんだ、これが石炭特会というものを必要にしてきた背景だと思います。ただ、それを広げて考えますと、今日、ドル・ショックの影響をさらに強く受けている国内金属鉱山対策に対しては、どうお考えになっているのか、わかりましたら、御見解を伺いたいと思います。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) 国内の鉱山につきましては、実は私ども将来性について悲観をしているわけではございません。現在は、たまたまドル・ショック以降、非常な国内の需給面、国内の需要の減少によりますと同時に、国際相場の下落によりまして、不況にあえいでおりますけれども、その将来性については、必ずしも悲観をしているわけではないわけであります。特に海外におきまして、わが国の大手の鉱山会社が進出をいたしておるわけでございます。この海外の鉱石の開発につきましては、金属鉱物探鉱促進事業団という事業団がございますが、ここを通じまして、融資等の措置によりまして、できる限り助成を行なっていくということが一つあるわけでございます。なお、国内の鉱山の開発につきましても、従来から、やはり金属鉱物探鉱促進事業団を通じまして、国内の基礎的な地質構造の調査等につきまして、助成をいたしておるわけでございますので、現在の金属鉱物探鉱促進事業団の予算規模は、必ずしもそれで十分とは言い切れないと思いますけれども、将来、この機関を中心といたしまして、海外及び国内におきます鉱山の開発について、資金的な助成を講ずることによりまして、その発展を援助することができるのじゃなかろうかと思います。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 将来の見通しについて、楽観し得るかどうか、一つの検討課題だと思いますけれども、十二分な対策をぜひお願いしておきたいと思います。  時間がありませんので、石油の問題で、あと一点だけお伺いしたいんですけれども、実は石油の問題です。資源開発ということで進めてまいりますときに、資源の確保のためには、外地に求める場合にも、産油国との関係をどう調整していくのか、そういう経済協力関係というのが不可欠であるように思います。その経済協力関係というのは、予算を伴うわけですけれども、これが特会に入るわけではございません。その意味で、本来、資源開発ということだったら、そこを含めた発想に基づいた特会の組み立て方というものがされないと、私はいけないのだろうと思いますけれども、まず、現在ある形は形として、将来の経済協力関係については、どういう構想をお持ちになっているのか。  あわせて、いずれ、南北問題とのからみになるわけですけれども、資源の安定的確保という面で、消費地精製主義というものが再検討の必要が出てくるのではないか。  この二点について、御意見伺いたいと思います。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) 石油開発に関連いたしまして、経済協力の問題をどう考えるかという第一の御指摘でございますが、これは御指摘のとおりだと思います。特に最近はOPEC諸国は、日本等の後発、いわば石油に関しては後発組でございますが、こういう後発開発国の企業に対しまして、単に利権をもらって油を掘って、それを自国に持ち帰るというのではなくて、掘った油を、できる限り産油国におきまして、たとえば現地精製等を行なって――この現地精製を行なう場合に、産油国の資本と、それからたとえば日本の企業とが合弁で出資をするというふうな形態を考えておるようでございますが、こういう形によりまして、産油国の産業の発展に貢献せしめる、そういう形でないと、今後石油利権の付与等について、あんまり前向きに進めないというような意向がしばしば表明されておるわけでございます。でありますから、わが国の企業が、産油国の利権を取るという場合には、好むと好まざるとにかかわらず、そういう事態に追い込まれていくのではないかと考えておるわけでございますが、ただ、予算上の面で、そういう措置を直ちにとる必要があるかどうかという問題でございますが、実は、わが国の企業が利権を取りますときには、利権協定の中に、そういうことを約束せられる場合が多いと思いますけれども、現実に、たとえば現地での精製、共同精製事業を開始するというのは、油が見つかりまして、それが開発されて、商業生産量に達したあとでございますから、わが国の企業の場合には、最近ようやく海外に出て行った状態でございますから、そういう事態に至りますまでには、なお、四、五年ないし六、七年の期間があるかと思います。したがいまして、いまの特別会計その他の予算上の措置に、直ちに、そういう経済協力関係のものを置いておかなければ、日本の石油開発は進まないという事態ではございませんで、将来の問題として十分考えていくべきことかと思います。  それから第二点の御指摘の、消費地精製主義の修正についてどう考えるかという御質問でございますが、御承知のように、わが国におきましては、石油業法施行以来、ずっと今日まで消費地精製主義を根幹として、石油政策を実施したわけでございますけれども、最近のように、国内が非常に過密化いたしてまいりますと同時に、公害問題についての十分な配慮を必要とする事態に至りますと、なかなか、国内での精製ということがむずかしくなってくるというのが第一点でございます。  それから第二点は、先ほど申し上げたことと関連をいたすわけでございますが、今後、石油開発を日本の企業が行なう場合には、現地精製というものが、非常に強く産油国が要請され、この要請にこたえるには、やはり現地精製というものを、日本の企業としても真剣に考えていかなければならない問題。  以上の二点から申しましても、わが国としても、消費地精製主義一点張りで今後進むというわけにまいらぬと思いますので、私どももエネルギー調査会等に、実はこの問題について昨年の秋からずっと諮問をいたしまして、議論をしていただいておるわけでございますが、なかなかむずかしい問題でございますので、早急に結論を出していただくわけにはまいりませんが、本年の半ばくらいには、何らかのこれについての方向づけというものは出してもらえるのではないかと思いますが、私どもは、その線に沿って今後通産省の石油政策を考える、こう考えております。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 十分な御検討をぜひお願いしたいと思います。  あと、次に、空港整備特別会計との関係で、環境庁にお伺いしたいのですけれども――それでは話を戻します。石炭のことで続けて伺わせてください。  今回の、石炭・石油特別会計というものを考えてみますと、原重油関税の見合いで、衰退するエネルギー対策をすると同時に、石油対策をする、こういう仕組みに見えるんですけれども、いずれ必要になる新しいエネルギー源に対しては、どういう財源措置を講じていくのか、たまたまこれは石炭・石油の特別会計ということですけれども、素朴にながめれば、エネルギー関係の特別会計というものであまり差しさわりがないように思います。その意味で古いというと語弊があるかもしれませんが、石炭対策と今日的な石油対策、さらにあわせて次の時代の主流になるであろう、おそらくは原子力が中心になるかもしれませんけれども、それに対する対策、あわせてあるべき特会であるような感じもいたします。その意味で、新しいエネルギー源に対してはどういう構想、財政措置をお考えになっているのか、お伺いしたいと思います。

大倉眞隆大蔵省主計局次長

○政府委員(大倉眞隆君) 栗林委員の御指摘の点、まさしく今後の展望としまして非常に重要な問題になってこようかと思っておりますが、実は経緯を申し上げますと、財政制度審議会で、通産省からの石炭対策と別に石油特会をつくってほしいという当初の御要望を議題に徴しまして、今後のエネルギー問題を御審議いただいたわけでございます。そのときに、お話の原子力関係の燃料としてのウランの問題、天然ウラン、濃縮ウラン含めまして、ウラン資源をどうやって確保するかも一緒に議論したらどうであろうかということがやはり話題になりました。ただ、その時点におきましては、御承知のとおり、いまのところ濃縮ウランは、ここかなりの期間については一応確保する手段が協約という形でできておるようでございます。したがいまして、いますぐにそのために計画的な財政支出を行なうという必然性はないようである。したがって、原子力燃料の問題は、将来高速増殖炉が出てくるまでに、軽水型の炉を運転するに十分な濃縮ウランがいまの協約で確保できるのはいつか、その先をどうするかという問題として、別途検討したらどうであろうかということで、たまたま私それを担当いたしておりますが、科学技術庁の系統に、調査団の派遣費でございますとか、今後の研究費、遠心分離法と、ガス拡散法ともに研究費をつけておりまして、いまのところはそういう予算の措置で対応してまいりたい。何年かたちました場合には、御指摘のような問題があらためてクローズ・アップされてくる時期はあろうかと思います。ただその場合に、エネルギー対策全般に広げました場合に、輸入関税というものが唯一の財源であっていいかどうか、これはあらためて御論議願うことになろうかと思っております。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 いまの点重ねてお伺いしたいのですけれども、その核燃料について、当座の間めどが立ちそうだということは、アメリカの石油政策がどうであるか、私もつまびらかにしませんけれども、自国に油田を持ちながら輸入にたよっておる、非常に堅実な政策をしているように見えますし、ここにまいりました資料でも、アメリカに関しては可採年数というのは非常に少ない、そういう中で、所要エネルギー量というのは、年とともに拡大していくと思いますし、そうすると、アメリカ自体が外部に核燃料を供給できるだけの余力をほんとうに持ち得るのだろうか、そういう不安もないではないという話もよく聞きます。それとの見合いで、いまお話のような見通しというのは、やはり成り立つでしょうか、お伺いしたいと思います。

大倉眞隆大蔵省主計局次長

○政府委員(大倉眞隆君) 私、申し上げましたのは、ちょっと計数的に正確に記憶しておりませんが、現在建設を計画中の在来型の炉が、ここ十五年ぐらいでございましたか、所要する燃料の量、これは長期契約ですでに確保済みであるというふうにいわれております。したがいまして、今後の建設予定の炉がどの程度になりますか、それは運転開始までにはまだかなりの時間を要するわけでございますが、その手当てをどうするかという問題、まさしくおっしゃったように、いま長期契約はあるものの、アメリカのほうで供給余力がなくなってくるかもしれないから、濃縮ウランというものには、もっと積極的に取り組むべきである、そのためには、先ほどちょっと申し上げましたが、二つの方法のどちらを日本としては採用するのか、その方法のいかんによりましては、提携先の国が違うようでございますし、国内でやるのか国外でやるのか、いろいろ条件も変わってくるようでございます。それらの点も含めまして、現在科学技術庁を中心に鋭意研究を続けるということが、当面必要なことではなかろうか、さように考えられて、いまのような結果になっておる次第でございます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 では最後に一点だけお伺いして質問を終わりたいと思いますが、一応この法律は五年間ということで御提案になっておりまして、五年たったところで、状況を見ながら再検討したいという趣旨が補足説明にも書いてございます。  そこで、石炭対策ということを取り上げてまいりますと、いつも増額が必要ということではなくて、対策が進むに従ってふえるか減るかは別にして、変化があるはずだと思いますし、そういう中で、五年後にどういう展望になっていくのか、暫定税率そのものが実は四十九年でわからないという背景もありますけれども、一応五年で区切ったわけですから、こちらの理解とすると、五年たったらその特別会計というきまった形を既得権益的に引き継ぐのでなくて、全部白紙に戻して再検討するのだという理解を一応はするわけですが、そういう理解でよろしいかどうか、お伺いをしたいと思います。

大倉眞隆大蔵省主計局次長

○政府委員(大倉眞隆君) 結論的に申しますと、そのように御理解いただきたいと思っております。特別会計に期限がついておる会計というのは、実ははなはだ異例でございまして、従前の石炭特会がそうでございました、現在御審議をお願いしております改正後の石炭・石油特会がそうでございます。やはり経費の緊急性ということに着目して、期限を付したという従来の経緯であろうと思います。したがいまして、このいまお願いしております期限が到来いたしました段階では、あらためて石炭・石油双方をにらんで、そのあとをどう考えるべきか御審議願いたいというのが私どもの気持ちでございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 初めに、空港整備特別会計について伺いたいと思います。持ち時間が非常にないので、ほんの特殊な問題について伺いますが、宮崎空港の例でありますが、乗客数が最近非常にふえているようでありますけれども、現状と今後の見通しについて最初に伺いたいと思います。

住田正二運輸省航空局監理部長

○政府委員(住田正二君) 宮崎空港の旅客数でございますが、昭和四十五年度に七十八万人の旅客が乗りおりいたしております。昭和五十年の見通しでございますが、二百九十万人くらいにふえるのではないかというように見込んでおります。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 四十年度の実績が十七万九千となっておりますが、そんなところですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○政府委員(住田正二君) 四十年の手持ち資料はございませんが、大体その程度ではないかと思います。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 そうしますと、五年間に約五倍近い増加ということになっておりますし、もうあと五年たちますと、現在の七十八万人が二百九十万になるという急増ぶりですね。そうしますと、現状では当然手狭になってくる、いまいろいろ拡張の案などが立っておるようですけれども、その点、どんなふうになっておりますか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○政府委員(住田正二君) 宮崎の空港の滑走路はA、B二つの滑走路があるわけでございますが、A滑走路のほうは長さ千八百メーターでございます。現在727あるいは737というジェット機が使っているわけでございますが、将来エアバスあるいはジャンボというような大型のジェット機が入るというような場合には、二千五百メーター程度の滑走路が必要でありますので、宮崎空港の滑走路をA、B滑走路の両方につきまして、延長が可能であるかどうか、現在検討をいたしております段階でございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 B滑走路のほうはもう計画はやめたわけですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○政府委員(住田正二君) B滑走路のほうは騒音問題がございまして、実際問題といたしまして、あれを延ばすことはむずかしいのではないかというように考えております。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 そうしますと、四十七年度のこの予算の中で、宮崎空港調査費二千万というのがございますね一これがA滑走路の拡張計画の調査に使うわけですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○政府委員(住田正二君) 二千万の調査費は、A滑走路ということだけではなくて、宮崎空港の代替空港をつくるのを、全部含めて検討をされることになると思いますが、現在までの調査によりますと、A滑走路を延ばす以外にないのではないかということで、A滑走路の技術的な延長が可能であるかどうか、そういう点に重点を置いて調査されていくことになると思います。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 そのA滑走路の問題ですけれども、いろいろ現地で反対の声が非常に強いようです。特に漁民などの反対ですね。何ぶんにも、あそこは、深い海をずっと埋め立てるということで、工事をやるという上でも相当ないろいろ問題があろうと思いますけれども、特に漁民が、海流が変化するのではないだろうかというような問題もあるし、工事による漁場の被害というようなこともあって、非常に強い反対をしておるようですけれども、その現状はつかんでいらっしゃいますか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○政府委員(住田正二君) 宮崎空港のA滑走路の延長につきましては、いま先生からお話がありましたように、地元の漁業関係との調整ということが一つの大きな問題かと思います。  それからもう一つは、やはりいまお話が出ました、技術的にはたして建設が可能であるかどうか、これも大きな問題であろうかと思います。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 A滑走路、B滑走路ともに、現地の反対が非常に強いと。それで、現地の人たちは、これは移転したらどうだろうかという意見が非常に強いですね。いま、この二千万円の中に、移転の調査費も含めているという御答弁ですが、移転先としてはどんなところを検討されておりますか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○政府委員(住田正二君) これまで、宮崎空港の移転の対象といたしましては、六野ケ原、宮崎北部台地、宮崎南部台地あるいは新田原、そういう幾つかの場所が移転対象の候補地として検討されてきております。いずれも問題があるということで、現在の段階では、A滑走路の延長に重点を置いて調査をいたしておるということでございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 いまあげられた四つの候補地、これについて、それぞれどういう問題がありますか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○政府委員(住田正二君) たとえば、新田原につきましては、現在防衛庁が使用しているわけでございますが、民航が共用するというような場合には、新たに民航のための施設をつくる必要があるわけでございますが、新田原空港は、台地の上にございますので、拡張が非常にむずかしいということで、実際問題といたしまして、防衛庁との共用がむずかしいのではないかという見通しでございます。その他、六野ケ原、宮崎北部、南部につきましては、近くの新田原との空域の調整の問題であるとか、あるいは騒音等の問題で、非常にむずかしいということでございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 私も大体そういうような事情を伺ってるんですけれども、それで、どうしてもこの際考えていただかなきゃならぬのは、海へ滑走路を延ばすということですね。陸上のほうは断念されたということで、問題になるのはその点だと思うんです。工事上の困難ということもさることながら、やはり海流の変化、それから漁場の荒廃という問題などは、これは当然、地元の人たちの意見も十分に聞かなきゃならぬことだと思うんですね。特にあそこは台風の強いところですから、だから、いままでの深い海に、突然七百メートルも海へ出た滑走路が今度つくられるということになりますと、どういうふうな影響が出るかということも相当慎重に検討されなきゃならぬということですね。ですから、この際はやはり、移転ということを主にして御検討いただくというわけにはいかないだろうかと、県のほうでも、だから、どうも漁民の反対も強いし、いま申し上げたようないろいろな被害ということも予想されるので、その点非常に困っているというような意見も私聞いておりますけれども、その辺はどうですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○政府委員(住田正二君) 宮崎空港のAランの延長につきましては、いま先生の御指摘のような問題があるわけでございまして、本年度いろいろ調査をいたしたいというように考えております。最終的に地元の漁業関係との調整がつかないというような場合には、おそらくは宮崎空港の延長ができないということになろうかと思います。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 その移転が困難だということはわかりますよ、いろいろな事情があって。しかし、私は、全然不可能とは考えないのですね。いまあげられた四つの候補地の中で、地元の人たちが非常に強調しているのは、新田原ですね。ここにはもうすでに防衛庁がおって、比較的広い台地がある。ですから、ここにぜひ移転してほしいということが非常に強い要望だと思うのです。防衛庁との関係があるわけですが、防衛庁、この点について御意見どうですか。

蔭山昭二防衛庁経理局施設課長

○説明員(蔭山昭二君) 新田原基地が、現在滑走路延長は二千七百メーターでございます。幅は四十五メーターでございます。この飛行場につきましては、一つは地形上の問題と、もう一つは運用上の問題と、難点があると考えております。  まず、地形上の問題といたしましては、いま申し上げました一本の滑走路を中心といたします着陸帯の幅、これだけが飛行場地区になっております。したがいまして、これに民航用のたとえばターミナル、エプロン、あるいはさらにもう一本の滑走路といったようなものが必要となるとするならば、先生御指摘のように、地形上台地に所在するために、かなり技術的にも経費的にも問題があるかということでございます。  それからもう一つ、運用上の問題でございますが、この新田原には航空自衛隊の第五航空団というものが現に駐とんいたしておりまして、ここの特性は、一つは、F104Jのいわゆる機種転換課程教育というものをパイロットに対して実施しておるものでございます。これは、ちょっとほかの飛行場でやっていないことでございまして、技能証明を持っている。パイロットが、その技能証明の限定外の機種の操縦訓練をする、言うなれば、さらに高度な104Jのための教育である。したがいまして、いわゆる学生によります離着陸訓練の回数が、実はたいへん多うございます。ちなみに、現在民間と共用いたしております千歳飛行場では、全体のいわゆる離着陸の回数の約一割が、こういういわゆる連続離着陸訓練をやっておりますけれども、新田原では約三割をやっておる。それからさらに、F104Jがあすこでアラート任務についていることは、これはほかの飛行場でもございますが、空対空の射撃訓練に使用いたします標的の投下、これを滑走路の先のほうでやっておるわけでございますが、そういった運用面の点で、現在、この滑走路の使用状況はかなり頻度が高いと申せるわけでございます。  それから、第三番目には、これは政策の問題でございますが、かねてから、これは運輸省におかれては、いわゆる民航と自衛隊との共用を極力避けたいという、そういういわば行政上の施策があるように伺っておりますので、その点が第三点としてあげられるかと思います。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 民間空港との共用を避けたいと言われましたですけれども、つまりこういうことなんです。先ほども申し上げました、数字もお聞きしましたけれども、五年後には二百九十万になる、そしてかなり大型の輸送機が発着しないととうていまかない切れぬというような事態になってきているわけですね。そして、これは国鉄の施策などとのからまり合いもあると思いますけれども、第二種空港をかなり今後の日本の運輸政策の中で、旅客輸送について十分に活用しなければならぬという状態なんです。ですから、やはり同じ県の中で、特に便利のいいところに適切な民間航空用の用地がなければ、これは自衛隊としても、自分の使っている用地を、言ってみれば、そこに住んでいる人たちのために優先的に使わせるという方向で検討する必要があると思うんです。われわれの立場は、自衛隊というものは日本には要らないというふうに思っておりますが、しかし、かりにその立場を離れても、やはり旅客輸送重点にして検討していただく必要があるんじゃないかと思うんですね。それで、いわば台地という地形上広げることが困難だという状態があるなら、自衛隊として新田原から別のところに移転をして、そしていま使っているところを民間航空に譲り渡すということぐらい検討する必要があると思いますけれども、その点どうですか。

蔭山昭二防衛庁経理局施設課長

○説明員(蔭山昭二君) これは、先生のおことばではございますが、現在新田原基地は、九州におきますF104Jの唯一の飛行場でございます。実はこれは先生御案内のように、飛行場の設置につきましては、たいへんいろいろな問題をかかえて、それの解決をしていくという実は問題がございます。もとより、先ほど御説明いたしましたような、地形上、運用上の周囲の難点、それから第三の政策面の調整が十分つけられるのでありますならば、私のほうは決してこの面について検討を進めるということについては、これはそのように進めてまいりたいという気持ちはございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 防衛庁のほうでそういう態度ですから、運輸省のほうもひとつ防衛庁とよく相談をして、そしてやはり地元民が反対するようなやり方での拡張でなくて、新田原への移転というものの可能性、これをよくひとつ御相談して追求してほしいというように思います。  それから、なおあの飛行場の周辺ですね、騒音が非常に激しいという状況です。先ほど言ってもおられましたが、これは宮崎市の公害係の調べた数字がありますけれども、七十六ホンから八十ホンという非常に高い騒音が、一つの小学校では、三日間六十七回というような例もありまして、住民が騒音防止対策について、至急に手を打ってほしいという非常に強い要望があるわけですね。それで、その点でいままでの政令で指定されているところが、東京、大阪、板付というふうに伺っておりますけれども、宮崎空港についても至急に騒音防止対策についての政令指定をやっていただく必要があるのじゃないかというふうに思いますが、その点どうですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○政府委員(住田正二君) 現在、宮崎空港に着いておりますジェット機の数は、一日二十六回程度でございます。現在指定飛行場として政令でいたしておりますのは、東京、大阪、福岡でございますが、指定いたしました当時のジェット機の回数は東京で百六十三回、大阪で七十五回、福岡が八十三回ということでございまして、運輸省といたしましては、一応一日七十回程度のジェット機の離発着回数があるということをめどに指定をいたしたいというふうに考えております。したがいまして宮崎空港のジェット機の離発着状況はこの基準に達していないわけでございます。したがいまして、当面の問題といたしましては、航空機燃料税の譲与税が地元に交付されますので、それを使って騒音対策をやり、今後この宮崎空港を含めまして、そのほか鹿児島、新熊本その他新しいジェット空港ができておりますので、そういうものとの比較において政令指定をするかどうか、今後さらに検討いたしたいというように考えております。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 一日七十回というのは何ですか。どのくらいのホンで計算しておられますか。百ホン、高い例を申し上げたのだけれども、七十一ホンから七十五ホン、これまたかなり高いのですけれども、これはある高校ですが、南高校という高校の例ですが、一日百回という例もあるのですね。ですから、そういう点でかなり回数はひんぱんになっているのじゃないかと思うのですが、どうですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○政府委員(住田正二君) いま申し上げました七十回というのは、ジェット機の離発着回数でございます。現在東京、大阪で学校、病院等の騒音対策をやっていますけれども、その基準からいえば、やはり宮崎のほうが騒音の程度が少ないというように私どもとしては考えているわけでございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 なお、重ねて先ほどのあれですと、昭和五十年には二百九十万になる。四十五年が七十八万ですから、四倍近くふえるわけですね。だから、これは七十回まで待たなくても、いまのうちに至急に手を打っていただくということこそが、住民の苦情をやわらげる上で非常に大事だと思うのですね。私どもはさっき申しましたように、基本的には移転をしてほしいと思っておりますけれども、この決着がなかなかむずかしければ、少なくとも騒音対策という面だけでも至急に手を打つということが大事じゃないかというように思うのですが、その点重ねてどうですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○政府委員(住田正二君) 先ほど申し上げましたように、一応七十回という基準を設けているわけでございますけれども、しかし、やはり騒音の問題ということは非常に重要な問題でございますので、今後前向きに検討いたしたいと思います。ただ、当面譲与税の交付もございますので、そういうものをあわせながら、どういう措置をとったらいいか、少なくとも五十年までにはこの問題を解決しなければいかぬというように考えております。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 それでは、この石炭・石油特別会計のほうへ移ります。防衛庁の方、どうもありがとうございました。  最初に伺いたいのは、わが国の一次エネルギーの供給量の中で石炭と石油の占める比重ですね、これが急激に変化していると思いますが、どのように変化しているか、その点まず伺っておきたいと思います。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) わが国の一次エネルギーの需給の関係でございますが、過去の推移は、いま御指摘のように、石炭のウエートというのは、急激に落ちておりますが、特にエネルギー調査会が長期の見通しを一昨年の七月につくったのがございますが、それによりますと、五十年度におきましては、石油の総エネルギーの中のウエートは七三%でございますが、石炭は輸入炭を入れましても一八%、それが六十年度にまいりますと、これは原子力が出てまいりますので、石油の関係は若干ウエートは落ちてまいりますが、石油は六七ないし六八%、石炭につきましては二八ないし一七%、輸入炭を入れてでございます。ということになっております。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 その石炭の占める比重の中で、国産炭の比重はどのくらいになりますか。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) 昭和五十年度におきましては、国内炭は約五%、それから六十年度におきましては二・二%というふうに想定をされております。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 石油の占める比重が急激にふえて、そして石炭、特に国産炭の占める比重が急激に減ったという実情だと思います。石炭のほうは、これは言ってみれば、日本の国内でできる唯一と言っていいくらいのエネルギー源だと思うんですね。これがそういう状況で、しかも、先ほど来の質問の中でも明らかになりましたように、エネルギー供給量の総量がふえて、そして石炭の産出高の総量もふえていって、しかしそれが間に合わないで、比重が下がるというなら、これまた問題は別ですけれども、出炭高はずっと減ってきてこういう状態だと。地下に埋蔵されている石炭が十分にあるという実情でこういうことになっているというのが、私は非常に異常なことじゃなかろうかというふうに思うんですね。  そこで、石油のうち、輸入石油の占める比重ですね、今後の見通しはどういうことになりますか。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) 現在、わが国の原油消費量の九九・七%は輸入原油でございますが、そのうちで、わが国企業がみずから開発いたしました原油というのは一割でございまして、残りの九割は外国の会社から購入をしておるという実情でございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 その外国の会社ですね、これは資本の国籍別でいうとどういうことになりますか。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) 世界の八大石油資本、メジャーといわれておりますが、メジャーからの輸入の割合は、これは昭和四十五年度の実績について見ますと、五六%を占めております。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 資本の国籍別で言ってください。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) 国籍別は、実は私はいま手元に資料ございませんけれども、メジャーの大部分はアメリカ系の会社でございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 そうしますと、日本のエネルギーの主要な地位を占めている石油、特に輸入石油が、アメリカに握られていると言って差しつかえないような事態になっておるわけですな。これはやはり日本の今後の経済の自主的な発展という上からしても、あるいはまた、政治的、軍事的にも、いまアメリカと安保条約を結んで、そして事実上支配されているというような事態を考えてみても、非常に好ましくないことだと思うんですね。で、この点で今後どのように考えておられるか、その点もおっしゃってください。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) まず第一は、わが国企業がみずから開発をする。開発をして、いわゆる自主開発原油と申しますが、自主開発原油の量をふやすということであります。それから第二は、メジャーからの購入量を、もしできますならば、そのほかの地域ないしは国からの原油に切りかえられるものは切りかえるということでございます。で、先ほどちょっと説明をしましたが、メジャーからの輸入は五六%でございますが、そのほかの国といたしましては、たとえばインドネシア、これはインドネシアの石油公社でございますが、あるいは、やはり英米系の企業でございますけれども、メジャーに属さない企業等があるわけでございまして、メジャーの量を減らすと同時に、地域的な分散もはかっていくということも、わが国の安定供給に資するゆえんかと思っております。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 そうしますと、自主開発を進めるとおっしゃっても国内に資源がないわけですからどうしても海外開発ということになろうかと思うんですね。いま、日本が今後自分の力で開発しようと思っている地域というのは、一体どういうところを考えておられますか。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) 中東地域、アフリカ並びに東南アジア、カナダ、オーストラリア等でございます。従来の実績からいたしますと、やはり中東地域が比較的大型油田の当たる確率は高いように考えております。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 中東の開発がかなり有望視されるというおことばですけれども、最近、特にアメリカなどの手でアジアでの油田の開発というのが相当の程度に有望視されてきておるわけですな。この間、南ベトナム沖に大きな油田があるんじゃないかというような話も新聞には載っておりましたし、日本の地理的な状況を考えてみますと、遠い中東から運んでくるよりも、近いアジアで開発をして運んでくるということのほうがいろいろな点で有利だろうというふうに客観的には思われるわけですけれども、アジアの石油開発、この点についてはどの程度まで考えておられますか。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) 御指摘のとおりでございまして、もし、アジア地域に有望な油田が発見されますと、地理的な関係からいいまして、これがわが国に対する非常に大きな安定供給財源となってくると思います。わが国の企業も、その重点は、できる限りアジア地域に指向していきたいと考えておることは事実でございます。ただ、実績から見ますと、従来当たっておりますのは中東地域がおもであり、アジア地域については、いままでのところはまだ見るべきものはございません。将来はここに主力を注いでいくことになると思いますので、埋蔵量の発見の可能性というものは私どもは考えておるわけでございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 そのアジア地域の石油開発ですけれども、いただいた資料を見てみますと、日本が開発するという形にはなっているが、実は合弁会社だというのが非常に多いと思うんですね。大体、いま、何社ぐらい開発に従事しておって、そのうち合弁会社、特にアメリカとの合弁会社はどのくらいございますか。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) アジア地域におきます日本の開発につきましては、御指摘のようにアメリカ系の会社との共同開発が四つばかりあるかと思いますが、これは自主開発と思います場合に、わが国の企業が単独で開発するものだけをさすとお考えになるのは若干狭過ぎるかと思いますが、外国の企業がやっても、それとの提携によりまして掘り出した油が、わが国の企業の発言権が十分加味されまして、量的な面においても、価格の面においても、わが国企業が自主的にきめられるような形で油が採掘されるものでありますと、その部分については自主開発原油の一種だというふうに私どもは考えております。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 いま、四つばかりとおっしゃいましたけれども、この資料で見ますと、十一ばかりある中で、八つぐらいがアメリカとの合弁ということになっているようですね。たとえばインドネシア石油資源開発は、北スマトラ沖の場合が、ガルフが五〇%持っている。それから東カリマンタン沖、これはフランス資本も入っているようですけれども、大体アメリカのユニオンが入っておって約五〇%くらい持っておる。それから北西ジャワ沖、南東スマトラ沖のジャパンローサルファオイルですか、これもアメリカ資本が九三%ということになっております。まだそのほかに幾つかありますが、そういう状況なんですね。そうしますと、いま買っている原油も圧倒的なものはアメリカ資本から買っている。それから現在自主開発と称しているものも、実はアメリカとの合弁もしくは共同開発が行なわれている。こういうことになったら、日本のエネルギーに対するアメリカの支配というのは、これはもうますます強くなるということしか考えられないです。私はこういう事態は非常に好ましくないと思う。特にいまアジアはベトナムを中心として、アメリカが御承知のような事態で、太平洋を越えていま侵略していっている。そして日本は、日米安保条約のもとで、軍事基地をそのアメリカのアジア侵略のために使われている、こういう関係がいまあるわけですね。しかも、国の経済にとっては、血液にひとしいような重要なエネルギーをアメリカに握られている。アジアで開発するとしても、アメリカと一体となって開発をしているという状況、こうなってくれば、昔の中国に対する侵略が、まず経済的な進出から、軍事的な進出にだんだん発展していったという例からもわかりますように、非常に危険な事態だというふうに思いますが、その点どう思われますか。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) アジアにおきまして、わが国企業がアメリカ系の企業と合弁のものは、私先ほど数字を間違えまして、いま先生の御指摘のような数字でございます。原則といたしましては、アメリカ資本と日本資本が五十、五十で経営いたしておるわけでございます。掘り出した油については、五〇%は日本側が、その油を日本側の主張する価格で引き取る権限を持っているわけでございます。したがって、アメリカ企業と合弁でやっているからといって、せっかく掘り当てた油について、アメリカ資本の言うなりになるということはないわけでありまして、そこに日本側企業の自主性を発揮して、日本に十分原油を持ってくるわけでございますから、その意味におきまして、私どもはこれ自体は別にそう心配にはあたらないと考えます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 最後に一言。五〇%、五〇%だからまあ一〇〇%の中で半分は自主性があるというような御趣旨の答弁ですが、これは合弁企業というもの、これの性格についてもう少しよく考えていただければ、そういう御答弁は出ないんじゃないかと思うのですね。それは株の持ち高ですから、単純に計算すればそういうことになります。しかし、油田をだれが持っているのか、あるいはまたそれを開発するための機械、技術、こういうようなものはどういう形になっているのか、あるいは株が五〇%、五〇%だけれども、運転する資金はどういうことになっているか、輸送する船はどういうことになっているか、こういうふうなことを考えてみれば、これはアメリカの力が圧倒的に強いということは否定できないと思います。ですから、そういう面でやはり日本のエネルギーのアメリカに対する深刻な従属性、これは何とかやはり解決する方向で考えなきゃならないんじゃないだろうかというふうに私思います。そういう面から一言二言で申し上げますけれども、せっかく日本の国内に石炭という一つの資源がある、これは経済的なそろばんをはじけば、石油のほうがもうけが出るだろうということになりますけれども、国の独立、安全ということは、そろばん勘定だけでは問題にならぬですわ。やはり国の独立、経済の自立ということも十分に考えながら経済政策を進めていってほしいと思う。したがって、せっかくある資源をつぶしてまでも、アメリカ石油にたよるというような政策ではなくして、やはり国内にある資源を十分に開発して、そうして足りない分は外国石油に仰ぐということならば話はわかる。それが逆になっていますよね。こういうやり方改める必要があるんじゃないか。特に私は、いまの個別企業のそろばん勘定にまかしておいたら現状のようなことになると思う。したがって、石炭はもとよりでございますけれども、石油、電力も含めて、日本の全エネルギー政策を国有にして、そうして国の安全、経済の自主的発展というこのために、それを役立てさせるということが必要じゃなかろうかというふうに思いますけれども、この点どう思われますか。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) わが国のエネルギー対策といたしましては、従来から民間企業が石油・石炭等の採掘をはじめ、販売に至るまでの事業を行なっておるわけでございますが、石油・石炭につきましても、民間のバイタリティを生かしつつ、これに対して、これを主体としながら、なお補完的な役割りを国が果たすということで、当分、将来にわたっても措置していくのがわが国の国情に最も合った施策ではないかと思いますが、ただいま先生の御指摘のように、国内の石炭についても、十分な配慮をいたす必要があるという点は、私ども同感でございまして、できる限りの措置は講じていくように考えております。

多田省吾公明党

○多田省吾君 私は最初に、空港整備特別会計について若干お尋ねいたします。  従来、一般会計で経理していた空港整備事業に対する出資、航空保安大学の管理運営、また航空保安施設の検査等に関する業務を、今度は一元的に経理するということが本案の一つの目的になっておりますけれども、これに対する一般会計の前年度の収支はどうなっているか。また、四十七年度の一般会計よりの受け入れ予定額は三百四十八億円でありますが、対前年度比較で二百二十八億円という非常に大幅な増額になっております。明年度以降もこのような一般会計よりの繰り入れも増額するお考えなのかどうか、まずその辺をお尋ねいたします。

吉瀬維哉大蔵省主計局次長

○政府委員(吉瀬維哉君) ただいま御質問のように、一般会計繰り入れ額が前年度より相当増加しております。ただ新空港に対する出資などは前年百億から八十億と減っておりますが、航空保安施設検査は、五億四千万円が九億二千万円に、航空保安大学校管理運営等は、三億四千万円から四億一千万円というふうに相当の増加を来たしております。これらが新たに特別会計の対象になったわけであります。現在のところ航空機燃料税を創設いたしまして、特に空港なり航空路の整備に充てるための財源の整備をはかっておりますが、現在の空港整備の計画の遂行上は、来年度も一般会計からの繰り入れを相当ふやさざるを得ないのではないかと現在考えております。

多田省吾公明党

○多田省吾君 四十七年度の着陸料等の収入が、前年度と比較いたしまして、十五億三千三百万円の減収見込みとなっておりますが、その理由の中に、最近までの収納実績等を勘案して算出したと、こういっております。われわれは、現実はその逆であり、増収がほんとうではないかというように考えられるのでありますけれども、その積算根拠はどうなっておりますか。

吉瀬維哉大蔵省主計局次長

○政府委員(吉瀬維哉君) 詳しくは運輸省のほうからお答え申し上げると思いまするが、大きな原因は、羽田の国際線が成田に移る、成田の開港を本年中途に予定しましたので、その関係で十五億の減収になっております。

住田正二運輸省航空局監理部長

○政府委員(住田正二君) 原因は、いま大蔵省のほうから御説明ありましたように、国際線の収入が羽田からなくなるというのが基本的な原因でございます。実態的に申し上げますと、もし成田ができないという場合の国際線の収入は、六十一億円見込まれるわけでございますが、成田ができたあとは、国際線の収入はないわけでありますが、成田ができるまでと、それから成田以外、大阪とか福岡でございますが、それ合わせまして二十七億円ということで、大幅に減少することになります。

多田省吾公明党

○多田省吾君 その際、きのうなんかも今井公団総裁ですか、七月ごろ成田が発足できるのではないか。初め四月の予定からだいぶおくれたらしいですが、その際の収支関係の変更はありませんか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○政府委員(住田正二君) 来年度予算の見通し、見込みを立てましたときは、六月一日から成田に移転するということで計算いたしております。で、現状では七月一ぱいは無理であろうというふうな総裁の答弁でございますので、おくれました分は、当然特別会計の収入に入ることになります。しかし、これは本年度の予算に計上いたしておりませんので、来年度使用するということになろうかと思います。

多田省吾公明党

○多田省吾君 それから、附則の第十二項、十三項について、「当分の間」は「この会計の歳出とする。」と、このようにありますけれども、「当分の間」という期間をどのように考えておるのか。特に、附則第十二項の短距離発着可能機の購入費に対する補助金一億四千二百万円というものは、四十七年度の予算限りと解釈してよろしいものかどうか。  それから、第二点は、附則第十三項に規定する沖繩県が下地島に設置する訓練用の飛行場の設置費に対する補助金九億八千五百万円というものは、飛行場の完成までと解釈するのかどうか。

吉瀬維哉大蔵省主計局次長

○政府委員(吉瀬維哉君) 附則十二項の短距離発着のいわゆるSTOL機、これの購入費でございますが、これにうたっております「当分の間」は、計画的な施設、設備が必要な期間と、こうなっておりまして、四十七度限りと私ども考えておらない次第でございます。  それから、附則第十三項の、下地島の訓練飛行場でございますが、本年度計上いたしました九億八千五百万円で大体四十七年中に用地造成が完了すると、かように考えております。  なお、下地島の訓練飛行場全体ができるまでは、あと数年の時日を要するというふうに考えております。

多田省吾公明党

○多田省吾君 この前の航空機燃料税のときにも質問したのですが、いま航空運賃の値上げ申請が出ておりますけれども、それに対する審査並びに許可ですね、それは運輸省として大体いつごろを考えておるのか。また、現在までの審議状態はどのようになっているのか。その二点をお答えください。

住田正二運輸省航空局監理部長

○政府委員(住田正二君) 現在私どものほうで値上げ申請について審査をいたしておりまして、今後の手続としては、運輸審議会にもうすでに諮問はいたしておりますが、運輸審議会の答申を受け、同時に企画庁のほうと相談いたしまして、最終的には物価関係閣僚懇談会にかけて承認を求めるということになっていますが、現在の審議状況から申し上げまして、なお若干の時間がかかるのではないかというように考えております。

多田省吾公明党

○多田省吾君 若干の時間というのは、大体まあ何月と言えないまでも、ことしの暮れか、来年の初めとか、まあその程度なら言えるのじゃないかと思いますが、大体どの辺を予定しておりますか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○政府委員(住田正二君) 私の段階でいつごろということを申し上げるのはむずかしいのでございますけれども、なお審査には一カ月以上の時間がかかると審査と申しますか、最終的な結論が出るまでには少なくとも一カ月以上の時間がかかるのではないかというふうに思っています。

多田省吾公明党

○多田省吾君 それから、第二空港整備五カ年計画の総額五千六百億円の中で、騒音防止対策事業予算はわずか四百十億円にすぎません。総額の一割以下でございますけれども、このうち四十七年度分の騒音対策費はどの程度、そしてその内容は具体的にどういうことを予定しているのか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○政府委員(住田正二君) 昭和四十七年度の航空機騒音防止対策事業費でございますが、移転補償費に二十四億三千八百万円予定いたしております。これは大阪空港周辺の民家約百戸程度の移転補償ございます。それから教育関係施設あるいは病院あるいは共同利用施設関係といたしまして三十二億七千五百万円を予定いたしております。その内訳といたしましては、東京約二億五千万円、大阪二十六億円、福岡で四億二千万円というような額でございます。それから、航空機の騒音によりまして、テレビの受信障害が起きますが、その対策といたししまして九千三百五十万円を予定いたしております。内訳といたしまして、その対象の世帯でございますが、東京で一万五千五百、大阪で五万五千、福岡で三万三千六百、計十万四千百世帯を対象としております。

多田省吾公明党

○多田省吾君 次に、成田の新東京国際空港の問題でお尋ねいたしますが、四十七年度の新国際空港関係の予算総額と財投資金の総額はどのくらいか。また、事業開始以来の四十六年度末までに投入された同空港整備に関連する予算額と財投資金の総額の合計はどのくらいになるか。この二つおっしゃってください。

住田正二運輸省航空局監理部長

○政府委員(住田正二君) 新東京国際空港の建設事業といたしましては、第一期計画と第二期計画がございます。第一期計画の総額が千五百七十億でございます。このほかに国の直轄事業が八十億ございます。昭和四十一年度から始まりまして、四十六年度までに千百八十億の事業をしております。四十七年度に第一期工事といたしまして三百五十億を予定いたしております。また、四十七年度第二期工事といたしまして二十五億を計上いたしております。したがいまして、四十七年度の事業費は、公団の事業として三百七十五億、国の直轄事業として十二億ございます。このうち国の出資金、四十七年度につきまして八十億ございます。それから国の直轄事業も全額特別会計で負担いたしておりまして、したがいまして、その残りが公団の起債でまかなわれるということになっております。

多田省吾公明党

○多田省吾君 新東京国際空港の騒音問題で、IATA――国際航空運送協会は、先月初めに、二十四時間運用すべきであるという要望書を運輸、公団に提出しております。今回の要望書の内容は、騒音規制についての環境庁の勧告を成田空港に適用するのは困ると、また、騒音規制をするなら、日本と関係各国間が規制時間について相互協定を結ぶべきである、このようにされておりますけれども、このIATAの要望に対して運輸当局はどういう見解をとっておられますか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○政府委員(住田正二君) 国際航空運送協会といいますのは、航空機は世界各国を回っておりまして、しかも、各国の間には時差があるわけでございますので、ある飛行場が夜間使えないというようなことで制限を受けますと、国際航空運送自体が成り立たない場合があり得るわけでございます。そういう点から、航空会社の団体であるIATAから、今回成田ができます場合に、夜間の発着制限をしないでほしいという要望書が出されておるわけでございます。もし制限いたしますと、日本に飛行機が飛んでくる場合に、朝七時、八時というふうな時間がくるまで、朝七時、八時以前には飛行機が入れないという場合には、どこかよその飛行場で待機しておって飛んでこなければならないというわけでございまして、いろいろな制限を受けるわけでございます。したがって、国際運送という面から申しますと、二十四時間運用が望ましいわけでございます。しかし一方、空港周辺の住民の環境保全ということもゆるがせにできないわけでございまして、私どもといたしましては、そういう国際航空運送というものの公共性と、空港周辺の環境保全ということとどう調和させるかということで、いま苦労いたしておるわけでございますけれども、まあいま一応考えておりますのは、羽田でやっております程度の騒音規制、あるいは夜間発着規制を成田にも適用したいというふうに考えております。

多田省吾公明党

○多田省吾君 おっしゃるように、その場合、私もたびたび成田には行っておりますけれども、周辺、特に茨城県なんかでも相当影響をこうむるわけです。横田、厚木飛行場なんかの周辺もたびたび行ってまいりましたが、夜間の騒音というものは非常にひどいわけです。もう夜間で百二十ホンというような騒音になりますと、それこそこれはもう人道問題である。この新東京国際空港の最大の問題である航空機騒音、また発着規制、これが航空会社と地元住民の方々と両方を納得させなければならないというジレンマがあると思います。それに対して、当局として何か妙案を考えておられるのかどうか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○政府委員(住田正二君) 航空会社の要望と、地元住民の要望とをうまく調和させるということは非常にむずかしいわけでございまして、特に妙案があるわけではございませんが、やはり私どもといたしましては、空港周辺の騒音対策をできるだけ強力に遂行するということ以外に解決策はないのではないかというように考えております。

多田省吾公明党

○多田省吾君 結局そういうことですから、成田空港は結局この土地が不適当だということになるのであって、まあいまさら申してもおそ過ぎるような感がありますけれども、たいへんこれから問題になると思うのです。その他の防音工事等も、四十四年度から始まったこの移転補償とか防音工事なんかも、学校や公共施設を除きますと、まだ計画の半分も進行していないようでございます。この進捗状況と今後の見通しについて、まずお尋ねしておきたいと思います。  で、予定がおくれて本年度七月以降の開港という予定になったそうでございますが、そのほかいろいろ新たな問題も起きているようでございます。結局そういう移転補償とか、防音工事とかとっくに解決されていなければならない問題がまだ取り残されている。その原因は一体何なのか、その辺をひとつまとめてお答えを願いたい。

住田正二運輸省航空局監理部長

○政府委員(住田正二君) 新東京の騒音対策でございますが、まず学校、病院につきましては、第一期計画に関連するものといたしまして、十四の施設があるわけでございますが、そのうち学校は七、精神薄弱者施設一がありまして、すでに完成いたしております。それから現在学校二、保育園一について実施中でございます。そのほか若干残っておるわけでございますが、地元の反対が強いためになかなか工事ができないということでおくれているわけでございます。ですから二期工事関係につきましても、四十七年度以降、十四の施設について騒音対策を実施いたしたいというように考えております。また移転補償につきましては、滑走路の両端二キロ、幅六百メートルにつきまして、幅六百メートルの騒音区域につきまして、土地の買い取りを行なうことになっておりますが、現在買い取り規模が非常に少ないということで買い取りが進んでいない現状でございます。

多田省吾公明党

○多田省吾君 このほかいろいろたくさんの問題がありますけれども、大蔵当局に一つお聞きしたいのですけれども、この空港周辺の農家の方々の移転について、当然土地の売買を伴います。さらに買いかえるとするならば、譲渡所得、不動産取得、固定資産税、登録免許税などいろいろな税金がかなりずっしりかかってくるような仕組みになっておりますけれども、住民の方々にとっては、せっかく移転に応じても税金に取られてしまったのでは、新たなうちの新築も満足にできない、こういう不安も強いようでございます。これに対して国の明確な方針がない。特に大蔵当局として、その問題に対してどのように考えておられるのかですね。

高橋元大蔵省主税局税制第一課長

○説明員(高橋元君) 航空法による飛行場で航空の用に供するもの、これに必要な土地を収用いたします場合には、譲渡所得について千二百万円という特別控除を認めております。またこれにかわるものといたしまして、特別控除か、または代替資産を取得する場合の買いかえの特例、いずれかを適用することになると思います。収用に至りませんでも、公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律というのがございまして、それに基づきまして、指定された飛行場の周辺の土地を国に対して買い取りの請求をいたしますれば、成田の場合には空港公団になると思いますが、その場合には買い取り請求に基づきまして、買われた土地につきまして六百万円、先般御可決をいただきました租税特別措置法の改正によりまして、六百万円の特別控除が認められることになっております。以上は、売り渡します側が、強制的または権利の制限を受けて売る場合でございます。一般の買い取りの場合につきましても、居住用の土地家屋の買い取りでございますれば、一千万円譲渡所得から特別控除がございますし、そうでない場合、いまの農業用に供しております土地を買い取られました場合には、かわりの土地を農業振興地域内に求めて農業用に供する場合、あるいは減価償却資産を取得して、たとえばアパートを建てるとか、それからその他事業用の財産を買う場合、そういった減価償却資産を取得して事業の用に供する場合には、買いかえの特例が認められております。これらの場合には税を課さないということになっております。

多田省吾公明党

○多田省吾君 それから空港整備の中で、空港の騒音に対する対策が非常におくれておりますけれども、大阪国際空港の場合、周辺の住民の方々が国を相手どって夜間の飛行禁止と慰謝料請求を求める第二次騒音訴訟というものが行なわれておりまして、マスコミ等も住民の訴訟に勝算ありと、このように報道もしているわけでございますけれども、この問題について、運輸省の航空局はどのように受けとめておられるのか、その見解を伺いたいと思います。

住田正二運輸省航空局監理部長

○政府委員(住田正二君) いま先生の御指摘のように、四月十日に大阪地方裁判所におきまして、訴訟救助の申し立てについて、その決定を、救助を付与するという決定をいたしたわけでございます。この点から原告側に勝算があるということがいわれておるわけでございます。ただ私どもといたしましては、救助が付与されたからといって、直ちに勝訴になるということではないというように考えておるわけでございますが、いずれにいたしましても、訴訟の問題でございますので、いまの段階でどちらが勝つかということを私どもが申し上げるのは妥当ではないのではなかろうかと思います。しかし、いずれにいたしましても、訴訟の問題と同時に、運輸省といたしましては、地元の騒音対策を強力に進めていくということが必要でございまして、今後空港整備にあたりましては、騒音対策を重点的にやっていきたいという考え方でいるわけでございます。

多田省吾公明党

○多田省吾君 騒音対策については、十分ないま以上の騒音対策を出していただきたいと国に強く要望しておきます。  次に、石炭対策特別会計法の一部改正案について質問いたします。  本会計の財源は、原重油関税収入の総額をもってその財源とする。四十七年度の原重油関税収入見込み額を千二百五十九億円と見ておりますけれども、原重油の輸入量をどの程度と見込んでいるものか、また原油と重油の割合と関税率の割合はどうなっているのか。

米山武政大蔵省関税局企画課長

○説明員(米山武政君) 四十七年度で見込みました関税収入の基礎になります輸入原油の量は、二億三千万キロリッターと見込んでおります。それから重油につきましては、A、B、C重油合計いたしまして二千万キロリッターと見込んでおります。なおそれの割合でございますが、原油の輸入量が九二%、重油が八%でございます。  なお、それの関税額の割合でございますが、原油分と重油分の百分率で申しますと、九一%が原油の関税収入、それから九%は重油の関税収入からなっております。

多田省吾公明党

○多田省吾君 次に、四十七年度の原重油関税収入額が前年度の収入額よりも低下している理由は何か、またもう一点は、輸入実績は従来より年々上昇しておりますけれども、四十七年度に限って収入見込み額が伸びていないのはどういうわけか、その二点をお伺いしたいと思います。

米山武政大蔵省関税局企画課長

○説明員(米山武政君) 四十七年度の関税収入を見ますと、確かに従来の伸びに比べますと、非常に伸び率が落ちております。従来、ここ数年間関税収入の伸びは前年に対比しまして、高いときは二割程度、低くても一割五分ぐらい伸びてきておるわけでございますが、四十七年度につきましては、当初予算に比べまして、関税収入はやや落ちております。この理由は、第二の御質問と関連するわけでございますが、二つ理由があると思います。  第一は、四十七年度の輸入量が減ってきている、伸び率が落ちてきているということが第一の理由でございます。先ほども申しましたように、輸入原油量は、四十六年は二億三千二百万キロリッターと見込んでおりますが、四十七年度につきまして、二億三千万キロリッターということで輸入量が減っております。重油は若干ふえておりますが、ほとんど微増でございまして、合計しまして輸入量が従来に比べまして、非常に伸び率が落ちているばかりでなく、四十六年に比べましては、むしろ少し減っているというふうな状況でございます。  それから、第二の理由といたしましては、四十六年の十一月から公害対策といたしまして、低硫黄原油につきましては百十円の減税、それから原油から重油をとります、脱硫いたします重油につきましては、原油換算二百五十円の減税という新しく制度を採用いたしました。それが四十七年度には、平年度化するわけでございます。その分だけでも七十七億の増、減税になるわけでございます。いま申しましたように、国内景気動向から、需要の増加がちょっと減ってきておりますので、それに基づきまして、輸入量の伸びが落ちているということと、減税制度が強化された、この二つが理由だというふうに考えております。

多田省吾公明党

○多田省吾君 次に、四十七年度と四十八年度の二年間は、従来どおり石炭勘定においては、現行の原重油関税収入の十二分の十相当分を歳入とする。石油勘定においては、従来の一般財源となっているが、残り十二分の二相当分を歳入に充当するということを附則で定めているわけでございますが、この二カ年間限りと定めた根拠は何か。  もう一点は、今後の経済成長の伸びに伴って、石油の需要量も四十八年度分からは当然上昇すると予想されますけれども、今後の輸入量や関税収入をどのように見込んでいるのか。

長岡實大蔵省主計局次長

○政府委員(長岡實君) 御質問の前段についてお答え申し上げます。  四十七年度及び八年度を、従来どおり十二分の十にいたしました理由は、先ほどもお答え申し上げましたように、現在第五次の石炭対策が石炭鉱業審議会で審議中でございまして、まだ結論が出ておりません。  それからまたこの特別会計での特定財源でございます原重油関税につきましては、現在の暫定税率が、四十八年度末で期限が到来いたします。四十九年度以降の関税率につきましては、今後関税率審議会の意見も聞いて慎重に定められるという事情にございますので、とりあえず四十七、四十八年の両年度につきましては、従来の税率をそのまま踏襲するということにいたした次第でございます。

米山武政大蔵省関税局企画課長

○説明員(米山武政君) 今後の輸入量や関税収入の見込みでございますが、先ほど申しましたように、最近ここ数年は二〇%近い増加を示しております。今後も通常でございますと、こうした伸びが期待できるのではないかと思っております。これに基づきまして、関税収入も通常ではそういうふうに見込めるわけでございますが、ただいま主計局のほうからお答えありましたように、関税率が四十八年度末で暫定税率が切れますので、そのいかんによりましては、この辺の数字が大きく違ってくるのじゃないか、そういうふうに考えております。

多田省吾公明党

○多田省吾君 石炭勘定と石油勘定の歳入に組み入れる額は、それに必要な費用を勘案して、毎年度の予算で定めるとしておりますけれども、勘案して定める基準というものはどのような事柄をさすのか。  それからもう一点は、四十九年度以降の歳入の組み入れ配分については、当然予算できまるものと考えられますけれども、概算の予想はあるのか、その辺をお伺いしたいと思います。

長岡實大蔵省主計局次長

○政府委員(長岡實君) 石炭勘定と石油勘定の歳入に組み入れます場合の基準でございますが、現在のところは予算で定めるところによりということになっております。そういうふうに規定いたしました事情は、先ほど申し上げましたように、まだ第五次の石炭対策の結論が出ていないこと、したがって、今後の石炭対策にどの程度の資金を必要とするかという見通しが非常に立てにくいことと、それから四十九年度以降の関税率につきましては、あらためてきめられるという事情があるわけでございまして、現段階で今後五カ年間に、その石炭対策と石油対策にどの程度の割合の関税収入を割り振るかという、割合をきめることが困難でございましたために、一応四十九年度以降はこの予定で定めるということにしたわけでございます。したがいまして、ただいまの御質問になりました四十九年度以降の概算という点につきましても、現在のところは確たる基準を持ち合わせてはおりません。

多田省吾公明党

○多田省吾君 次に、通産局にお尋ねしたいのですが、わが国の民族系石油会社の中核的存在にあった共同石油が、今度アメリカの国際石油資本のガルフォイルと提携しました。沖繩に原油中継基地をつくるため、共同出資で新会社を設立をきめたようでありますけれども、この共石以外にも出光興産も同じくガルフと共同出資で沖繩に石油精製会社を発足させることがきまった、このようにいわれているわけでございます。そうしますと、政府が計画してきた外資系石油会社に対抗するため、民族系石油会社を育成するという、政府の政策の柱が根本的に崩壊することになりますが、これは政策の練り直しと考えていいのかどうか。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) ただいま御指摘のように、沖繩におきまして、ガルフが石油精製所とCTSの建設を進めておりますが、これに対しまして、石油事業につきましては出光興産が、CTSにつきましては共同石油が共同でやろうとしている計画があることは事実であります。ガルフは、沖繩復帰前に沖繩政府の承認を得まして、一〇〇%のガルフ出資の会社をつくろうともくろんでおったわけでございますが、これに対しまして、わが国の従来の外国資本の進出については、一〇〇%企業というのは好ましくないというので、五〇%に押えたわけでございます。この五〇%を押えるにつきまして、残りの五〇%を民族系の企業によってやらしめるということにしたわけでございます。その結果、共同石油と出光興産とがそれぞれガルフの共同事業をすることになったわけでございます。しかし、これによりまして、民族系の石油精製業を育成するという従来の通産省の指導方針が変わったかという御指摘でございますが、これは全然変わっておりませんので、共同石油にいたしましても、出光興産にいたしましても、その会社自体は一〇〇%民族資本の会社でございまして、これが国内において事業をやっておるわけでございますが、新たに外資系の企業と提携をしたことによって、この一〇〇%民族系会社であるという事実には全然影響はないわけであります。

多田省吾公明党

○多田省吾君 通産当局は、今後国際石油資本やOPEC諸国との協調をはかることを前提といたしまして、石油の自主開発を推進するという構想を立てているようでございますけれども、その具体案があるのかないのかですね、どう考えているのか。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) わが国の自主開発原油をできるだけ多くしたいというのは、私どもの念願でございますが、その際に、わが国企業が単独で進出する場合のみならず、メジャーとの共同事業によりまして原油開発をやる問題と、それからOPEC諸国との経済協力その他の提携関係を通じて事業をやるものと、これらを全部含めまして自主開発というふうに私どもは考えておるわけでございます。メジャーとの提携につきましては、まだ具体的な案件というのはございませんけれども、将来考えられますのは、メジャーが現在開発しております油田等につきまして、日本の企業がこれにファームインする、参加をするというような例が今後起こってくることは考えられますし、それからOPECとの協力関係でございますが、これは利権を取得した後に油が産出いたしますと、その油の精製についてOPEC諸国と現地におきまして合弁の精製事業を推進していく必要にやはり迫られてくるんじゃないかと思いますが、こういった事項を中心といたしまして、協調関係を維持していきたいということになろうかと思います。

多田省吾公明党

○多田省吾君 まあ、その方針はわかりましたけれども、その具体案があるのかないのかですね。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) 具体的には、個々の日本側の企業がメジャーの特定会社あるいはOPECの特定国と契約を結んで実施していくわけでございますが、現在まだそういう案件で具体化しているものはございません。ただすでに、たとえばOPEC諸国に進出しておりますイラン石油あるいはすでに生産を開始しておりますアラビア石油等につきましては、協定の中において現地精製を義務づけられておりますので、それらの事業は時を追って進捗していくものと考えております。

多田省吾公明党

○多田省吾君 わが国のこれからの石油政策というものが、当然その総合エネルギー調査会とか石油審議会の結論を得て改正するものと思われますけれども、先ほどのお話でも、民族系石油会社の育成というものを最重点として考えていくという従来の方針は改めないというお話でしたが、それでよろしいのかどうかですね。  それからもう一点は、石油の元売り業界とか石油精製会社の再編成を考えているのかどうか。この二点をお伺いしたい。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) 民族系の石油精製企業を育成するという方針については、従来どおりさらにこれを強化していくということを考えております。昨年の十二月に出されましたエネルギー調査会の答申におきましても、その方向を強く打ち出されております。私どももそのように考えておるわけであります。  それから石油の元売り業者あるいは石油精製会社の再編成の問題についての御質問でございますが、これはやはり現在の元売り業者にしても、精製業者にしても、数がかなり多うございまして、その間無用な競争をしている経緯もございますので、民族系企業の育成を中心といたしまして、これらの再編成もできれば考えていきたいというふうに存じます。

多田省吾公明党

○多田省吾君 次に、大蔵当局に若干お尋ねしたいのですが、わが国の石油価格を高くしている原因に、当然国際石油資本とかOPECの圧力もありますけれども、そのほかに、いわゆる税金ですね、たくさんの高額の石油消費税があります。輸入の段階では、原重油関税があり、流通販売の段階で、地方税及び地方譲与税を含めて、航空機燃料税あるいは揮発油(ガソリン)税、軽油引取税、石油ガス税、こういったものが、石油一キロリットル当たり約五千円以上の税収をあげております。年間消費量を約二億キロリットルといたしますと、年間一兆円以上の石油関係の税収をあげているわけであります。こういった高率の税額が、産油国側の原油値上げ要求の一因になっているといわれておりますけれどもこの点について大蔵当局の見解をお伺いしたい。

米山武政大蔵省関税局企画課長

○説明員(米山武政君) 石油に対する課税につきましては、各国とも税制が異なっておりまして、一律になかなか比較をすることはむずかしいわけでございます。たとえば原油に対して関税がかかっているのは、日本とかアメリカでございまして、ヨーロッパ諸国は消費税だけでやっておる。こういうふうに聞いております。そこで関税と消費税を合わせまして、石油の負担率というものはなかなか、これも詳細なデータがございませんので、私どもは手元にある資料を使いまして一応はじいたものでございますが、相当確かに御指摘のように、日本の税負担は高くなっておりますが、これは先進諸国に比べまして必ずしも最高だというわけではございません。これも手元の資料で見ますと、税負担率は、一応イギリスの場合六二%、西ドイツが六四%、フランスも六四%、アメリカが二九%、日本が五四%ということでございまして、先進諸国に比べてほぼ同じか、やや低いというくらいの感じになっております。もちろんこの税、どの程度まで含めるか、いろいろ問題ございますので、必ずしも正確なものではございません。

多田省吾公明党

○多田省吾君 この産油国のほうも産油国政府側は、石油から一キロリットル平均約二千四十円程度の収入しか得てないといわれておりますけれども、これはほんとうなのかどうかですね。そうしますと、消費国のほうは、非常に税率が高いということで、消費国は必ずしも安いエネルギーを要望しているのじゃないというふうに思われて、値上げの原因になるようなことがあっては、これはならないと思いますけれども、その産油国政府側の収入というものは、大体どの程度になっているものか、これもあわせてお尋ねしたい。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) 通産省のほうで、外国の資料をもとにいたしまして調べましたところでは、一九六九年の実績といたしまして、   〔委員長退席、理事柴田栄君着席〕 中東地域にあります産油国の平均といたしましては、約千九百円ちょっとでございました。したがいまして、ただいま御指摘の数字は、ほぼ実情に近い数字だと思っております。

多田省吾公明党

○多田省吾君 次に、石油勘定の中で、歳出予算総額二百五十八億円のうち、石油公団の出資金及び交付金等で約二百四十億円、これは歳出の九四%近くが、もう公団関係で占められておりますけれども、このような配分が適正なのかどうかですね。また、四十八年度も同じようにこのような配分の割合でやるのかどうか。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) 石油政策の目標は、わが国の自主開発原油の安定、低廉な供給の確保でございますが、このためには、わが国の企業が海外に進出いたしまして、原油の開発に積極的り取り組む必要があるわけでございます。このために、石油開発公団を通じまして、共同出資ないし融資をいたしまして、これを助成することにいたしておりますが、この関係が石油対策の中で最も重点と考えられますので、特別会計の中の石油勘定の中でも、石油開発公団に対する出資の額が大部分を占めておる状態でございます。で、四十八年度につきましては、正確にはまだわかりませんけれども、おそらくこの傾向というのは、そう変わらないのではないかと考えております。

多田省吾公明党

○多田省吾君 それから石油・天然ガス基礎調査委託費として十一億三千六百万円を計上しておりますけれども、これはいま問題になっております沖繩の尖閣列島――もちろんわれわれも尖閣列島は日本の領土だと当然考えておりますけれども、この尖閣列島を含めての予算なのか。  それからまた、四海域の海上物理探査というのはどの海域をさすのか、お伺いします。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) 沖繩におきます大陸だなの基礎調査につきましては、この十一億三千万円ばかりの中で、一億五千五百万円ばかりを計上いたしております。ただし、これは沖繩本島と与那国島の間の海域を調査することを主といたしておりまして、問題の紛争地域についての調査は、まだこの調査の中には含まれておりません。  それから四海域の調査と申しますのは、北海道におきまして十勝、釧路、それから日高、渡島、それに南九州海域、それからただいま申し上げました沖繩の海域、この四つをいっておるわけでございます。

多田省吾公明党

○多田省吾君 この前、新潟沖で低硫黄の最上質の大油田が発見されて、埋蔵量も期待できるという報道があったのでありますけれども、その後の調査の結果はどうなっておりますか。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) 新潟沖におきまして、原油につきましては日産二百三十キロ、それから天然ガスにつきましては、原油換算にいたしまして日産百三十キロ、両方合わせますと日産三百六十キロの油井を発見したわけでございますが、これはわが国の従来の例に徴して考えますと、きわめて大型の油田でございまして、私どもこれに対して非常に大きな期待を抱いておるわけでございますが、ただ一本だけでは、まだ予測が困難でございまして、現在二本目を試掘いたしておりますから、これが六月末に完了する予定でございます。そのあと、さらに本年末までの間に二本さらに続けて掘ることにいたしておりますが、これが完了いたしますと、ほぼこの地域の埋蔵量等が確認できることになるかと思います。

多田省吾公明党

○多田省吾君 それからわが国の石油業界は、去年暮れの円の大幅切り上げで、その輸入の差益は二千億円以上にも達したといわれております。その上、原油の値上げというものを消費者に転嫁しようとして、国民世論のきびしい反発を買ったわけでございますが、政府は、今回の石油備蓄増強対策として、備蓄施設に対しては、開銀より四十億円の直接融資をはかり、その中身の原油輸入に対しては二%の利子補給を行なっております。このように、いろいろな面でもうかっている基幹産業に対して、その入れもの、中身両方に特別の優遇措置をとるということは、国民感情としても全く納得できないことでございます。このような超過保護政策であってよろしいのかどうか。これはどう考えているんですか。

飯塚史郎通商産業大臣官房審議官

○政府委員(飯塚史郎君) 石油業界は、昨年の円切り上げによりまして、大きな差益を獲得したことは事実でございますけれども、一昨年の十一月以降本年の一月までのOPECの四回にわたる値上げによりまして、原油の価格は三六%の上昇をいたしたわけでございます。その結果、この値上げの分が石油業界としては非常に大きな重荷になっておりまして、円切り上げの差益を含めましても、なおかつ石油精製業界としては負担のほうが大きいような実情でございます。御指摘のような備蓄等に対する利子補給等の問題につきましては、実は、備蓄のコストというのは、非常に多額にかかるものでございますし、同時に土地の獲得、タンクの建設等にはかなり多額の資金を必要とするわけでございますので、これらに対しまして、できる限りその負担を軽減し、かつ、その備蓄によるコスト増分を、消費者価格に転嫁することが少ないようにという配慮から、二%の利子補給を今回特別会計の中でも考えておるわけでございます。

多田省吾公明党

○多田省吾君 時間もありませんので、最後に石炭についてお尋ねいたしますが、石炭鉱業の推移を見ますと、この十年間に、嫁働炭鉱が、昭和三十六年度の五百七十四炭鉱から、昭和四十六年度末で六十九炭鉱と激減しておりますし、国内生産トン数も、輸入トン数を下回っておりますけれども、今後の石炭産業の推移を通産当局はどのように見ておるかという点。  また原重油関税の十二分の十相当分を、石炭対策の財源とすることも一応昭和四十八年度までだと、四十九年度には再検討すると、こう本法案ではうたっておりますけれども、その見通しはどうなのか。  それから現在までのこういったことは、エネルギー政策の一大失敗だと、これは当然、政府の政策の誤算にあると思うのでありますが、これをどう考えておりますか。  この二点をお伺いしたい。

青木慎三通商産業省鉱山石炭局石炭部長

○政府委員(青木慎三君) 石炭鉱業の今後の推移でございますけれども、石炭政策につきましては、昭和三十八年から数次にわたる政策の改定を行なっております。現在実施いたしておりますのが、昭和四十四年度から実施しております第四次石炭政策といわれておるものでございます。で、最近の情勢変化に伴いまして、今後いかにあるべきかについて、再検討すべしという意見が非常に強くなりましたため、昨年秋より石炭鉱業審議会におきまして第五次の石炭政策を現在検討しておるところでございます。この第五次の石炭政策を策定するにあたりまして、将来の石炭鉱業の状況をどう見るかという問題につきまして、去る三月三十一日に石炭鉱業審議会の中間的な決議をいただきました。その決議によりますと、昭和五十年度の生産並びに需要を二千万トンを下らない程度ということにきめていただいているわけでございます。したがいまして、その線に沿ってそれだけの需要を確保し、かつ、それに見合う生産を確保するためにはどういう政策をすべきかということを現在鋭意検討中のところでございます。したがいまして、その検討結果によりまして、昭和四十九年度以降の石炭対策費が幾らかかるかという結論が出てまいることになると思います。  で、見通しと申しますと、そういう二千万トンを下らない程度の生産を維持いたしますためには、昭和四十九年度以降急激に石炭対策費が減るということは考えられないというふうに考えております。  それから第二点の、従来のこういった状況は、石炭政策の失敗ではなかったかという御指摘でございまするが、これは、いろいろな意味におきまして各方面から批判がございます。一つには、エネルギー政策として、エネルギー革命に対応するしかたがおそいではないかという御批判もありますし、一方、これだけの閉山を行ないましたことにつきましては、唯一の国産エネルギー資源としての石炭を、もう少し維持すべきだったという御批判もございます。いろいろな批判がございますけれども、こういう批判を受けまして、私どもは、昭和五十年度約二千万トンという目標に向かいまして、極力、そこに働いている人々並びにそれに連なる地域住民の方々に安心していただけるように、ゆるやかな撤退ということを考えまして、今後政策を策定してまいりたい、このように考えます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 大蔵大臣と、環境庁長官にお尋ねいたしたいと思います。  まず、大蔵大臣にお尋ねします。  第一は、失業保険法の、いろいろと特別会計を審議しております中で、報奨金の問題が出てまいりました。なるほど報奨金といえば、補助金なり、あるいは助成金なり、いろいろなものがあると思いますけれども、どうも報奨金制度というのはあんまりかんばしくない。そのものが定着するような場合には、若干の報奨金制度というものはあっていいと思いますけれども、たとえば酒の問題もございますし、中小企業でいえば、   〔理事柴田栄君退席、委員長着席〕 納税者に対する、貯蓄に対する報奨金もございまして、こういう報奨金制度というものは、整理しようとされるのか。それとも、労働省などの御意見によりますと、今後、失業保険あるいは労災関係を、五人未満一人までもふやそうというような計画からいって、そういうようなものも必要じゃないかという御意見もあるかと思いますが、方向として、方針として、大蔵大臣はどのようにお考えになっているのか。これが第一です。  二つ目に――まとめて伺います、時間がありませんから。二つ目にお伺いしたい点は、円再切り上げの問題を非常にみんな心配しております。そこで、たとえば第二為銀特別会計の問題が通産省から提起されまして、大蔵省は反対だというようなことを言っておる、いやそうじゃなくて、このごろ妥協ができて、今国会中に法律が出そうだとのうわさもございますし、もしも、この第二為銀がいかぬとするならば、たとえばどういうようなことを――円再切り上げをゆえなき背景として、そういうことがずっと出て、世論として出て、みんな心配しております。この際、政府としては、こういう対策を立てておりますよということを明確にしない限りにおいては、この心配を打ち消すことはできないと思いますから、その外貨減らし、これは集中制の問題について強く手を打たれました。たとえば、もっといえば、外銀に対する、外国銀行に対する外貨預託の問題もあると思います。金利をどうするかという問題も大きな問題だと思いますが、ドルをどういうふうに減らされるかという対策を、何を考えておみえになるのか、どうだという点を、二つ目の点で、明確にお答え願いたいと思います。  それから、三つ目にお尋ねしておきたい点は、金はぼつぼつ、アヘンとか、麻薬のように、密輸をどうだなんていうようなことをせずに、もうぼつぼつ自由に輸入ができるような、そういうことにしていいのじゃないか。過般、国際金融局長から伺いますと、この貴金属特別会計のいろんなこともございますから、来年度予算編成までに結論を出したいと、こういうような御意向のようにも聞いておりますが、もう地金商と申しましょうか、そういうようなところでは、いままでの既得権等がこれあって、なかなか容易な問題じゃないと思いますけれども、現在はもう私は自由化すべきときにきておるのじゃないかというふうに考えておりますが、この点はどうか。これだけ、三点だけ大蔵大臣に。  それから環境庁長官にお尋ねしますが、ぼくは、佐藤内閣で全くユニークな存在で、あなたは、なかなか評判がよろしいというふうに、一般に実効をあげておいでになる、こういうので、私は実は敬意を表しておるのです。  そこで、お尋ねしたい点は、騒音の問題で、航空機の問題が、法案がございますですから、そこで騒音関係の、特に航空機の問題にからめつつ、他の騒音のことについてお尋ねしたいと思いますが、運輸省は、航空機騒音の防止について、来年度、民家関係の移転補償まで含めて、いろんなことを考えておられるようです。もう一つは、成田空港の問題がございまして、いろんな点で騒音対策ということの案が、いろいろと出ておるようでございます。それからもう一つは、地元の千葉県がこの成田空港の問題にからんで、騒音対策として、いろんなことを考えておられます。それからもう一つは、運輸省でいえば、民家の防音装置に対して、調査費を計上されて、いろいろとやっておみえになるようでございますが……。  そこで、環境庁長官としては、環境庁としては、その防音と申しますか、騒音の環境基準というものを、いつ、されるのかどうか。そうして、それは飛行機だけではなくて、たとえば高速道路の自動車の騒音なり、あるいはこういう都市で高架がこれからどんどんできてくると思います。こういうところの騒音にも全部関係をしてくる問題だと思います。ですから、環境基準というものは、なるほどそのところどころによっていろいろあると思います。あるいは発生源によっていろいろとあると思いますが、道路の構造なり、いろんなことに関連をしてまいりますが、いつ、思い切った環境基準というものを――いま、いわれておるのは八〇ホンぐらいが大体基準になっておるようですが、これではみんな納得せないと思うんですよ。ですから、あなたのほうが、普通快適な生活を営むための――大体いま、ホンじゃなくて、また、何か基準が変わったようでございますが、そういう問題について、どういうふうにお考えになっているか。  以上でございます。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(水田三喜男君) まず、報奨金の問題ですが、必要性があってできた制度であることは御承知のとおりでございますが、両保険料の徴収の一元化によって、四月一日以降はこの事務が簡素化することになっておるときでもございますし、これは補助金に切りかえたらいいかというようなお話しがございましたが、これはマンネリ化する問題でありますので、あるとしましても、無理にこれに固執して、これを将来もっとふやしていくという制度でもないように思われますので、この問題は、今後十分私は検討したいと考えております。  それからいまの外貨問題でございますが、外貨の活用のしかたといたしましては、いま考えておりますことは、これは外為に預託する。御承知のように、いま、外国為替銀行の対外債務というものも七、八十億ドルある現状でございまして、それがやはり直接関係がないとしても、やはり外貨のかさ上げになっていることは事実でございますので、この預託をすることによって、将来のこの対外債務のふえることを防ぐと同時に、これが返済されることにも役立つというようなことによって、この外貨をふやさない、あるいは積極的に減らすということができますので、こういう方面に活用することは、これは収益性の強い活用となりますので、一つの方法でございます。すでにこれは実施しております。それから、さらに、中長期の証券を購入するということによって、長期資本流出の促進をはかるというようなことも、これは外貨の有効な活用手段でございますので、こういうこともすでにやっておりますので、こういう方法によっても、相当の外貨の活用ができるというふうに思っております。  いまお尋ねの第二外為会計というようなお話がございましたが、これは先般予算委員会でも申し上げましたように、政府及び日銀保有のドルというものは、民間から円の対価を払って購入した公的な資産でございまして、これをそのまま円資金との関係なしに活用するということは、非常にもともとむずかしいことでございます。で、いまこのドルを活用したいといって、民間からいろんな要請があったり、政府に試案を示してくるようなものは、みんなこのいま政府、日銀の保有する外貨は無コストのものだと思って、これが安く活用できるというところに魅力を感じているようでございますが、この政府の持っている外貨は、外為証券を発行して、それで買っている外貨でございますので、これをもしよそへ移すとするのなら、その債務も一緒に移っていかなければいけない。で、もうすでにコストのあるそれはドルになっておりますし、これを別の会計に移すということになりましたら、そのときに長期の公債にかりに置きかえるにしましても、もっとコストは高くなるということになりますというと、この活用についてのいま民間で考えておるような魅力というものは、相当減殺されるということになるのでありましょうし、またそういう会計をつくるというためには、国会を通って堂々と予算措置によってつくるものでなければ、これは公的資産の運用ということには不適当でございますので、そういう法律並びに予算措置を通る機関が運用するのでなくてはいけないというふうに思います。また、日銀保有のドルを利用しようとしましても、要するに円を払って日銀から買わなければこのドルは使えないということになりますので、したがって、いま言われているいろいろな要請は、そういう点を全く無視しているところにいろいろ問題がありますので、もしそういうものをつくるとするのなら、どういうふうにやったら、そういう目的に沿うことができるかということについては、まだ煮詰めなければならぬ問題がたくさんあるということが一つと、それからもう一つは、これを原材料の備蓄に活用したいというのでございますが、じゃ何を備蓄するかということになりますというと、石油についてはいろいろの手が打たれておりますが、そのほかのものの備蓄ということになりますと、みんな国内産業との関係が出てくる。非鉄金属をたくさん購入して備蓄するということは、国内の当該産業との関連が出てきて、なかなかむずかしい問題があるというようなことで、現に通産当局においても、何をそれじゃどれくらい備蓄するかというと、別にまだしっかりした案というものが、計画というものができているわけではございませんので、問題は、これからそういう点を煮詰めて、いろいろ何らかの結論を得たいと思って、関係省がいま相談しているところでございますが、まあ早い話が、何かに使いたかったら、要するに予算措置をとって、円を調達するのなら、いつでもたまっている外貨は使えるのだということで、円を調達しないで外貨を使うという方法というものは、なかなかむずかしいということでございまして、それを中心の検討がいま始まっておるところでございます。かりにそういうようなことがなくても、いま私どもは手持ちの約百十億ドルの外貨のうち、やはり流動性を保持した外貨はこの半分ぐらいあったらいいじゃないか、あとの六十億ドル、それから今後、まだ黒字基調でございますから、若干蓄積されると見ます外貨、そういうものはいま言ったようなことにきまって、もうすでに実施しておる方向で活用している、そのくらいの額の活用は、今年度中可能ということになりましょう。そういたしますというと、これは今月あたりからむしろ外貨は減ると、ふえないということになっていくでございましょうし、外貨がふえることを非常に心配されている方が多いようでございますが、外国が問題にしているのは、外貨が日本でふえることじゃなくて、ふえるに至るいろいろな問題について、それを問題にしているということでございまして、要するに、対外均衡というものを、日本はどういうふうにして回復していくつもりかという、日本のそういう一連の貿易政策、そのほかの政策が問題でありまして、たまった外貨をどうするかということについては、別にいま各国がこれを問題にしているというようなことはございませんが、これはやはり、いたずらに外貨が蓄積しているという形は、対外摩擦の一つの問題にならぬとも限りませんので、できるだけこれを活用して、日本にいたずらに蓄積しているというかっこうを避けるということも必要だと思いますので、その点については十分対策を練っており、もう実行に移しているところでございます。  それから金の問題でございますが、これは一般の輸入自由化と別に変わったことはございませんで、やってもよろしい問題でございますが、問題は、やはり国内産業との関係調整をどうするかということであろうと思います。御承知のように、日本の金は特別に高くなっておりますが、これによって国内の産金が保護されている、同時に、ひとり産金会社というだけではなくして、非鉄鉱山会社は、副産物としてみな金を出しておりますし、これが企業の経理に相当貢献しているのが現状でございますので、これを自由化によって一挙にこの値を下げるということが、どういうことになるかという国内産業との関係、これについてのいろいろな調整手段が考えられるということでしたら、金の輸入を自由にするということは別にむずかしい問題ではなかろう、これは今後私ども十分検討したいと思っている問題でございます。

大石武一自由民主党環境庁長官

○国務大臣(大石武一君) 航空機騒音につきましては、昨年の暮れに環境庁から運輸省に対しまして勧告をいたしております。二つございまして、一つは、夜間の、深夜の飛行を禁止したいということでございます。御承知のように、航空機騒音だけはいまのところ残念ながら発生源を規制することができませんので、どうしても消極的な面にしか対策がないわけでございます。いまそういうわけで、深夜の飛行便を中止するということ、これは大体においては運輸省におきましても、そのとおり実行いたしております。もう一つは、この音に悩む住民に対しまして、防音のいろいろな施設をしてあげたいということ。それから、できるならば、移転を希望されるならば移転の補償をいたしたいということ、そういうことが中心でございます。  御承知のように、公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律がございまして、いろいろと対策を講じているところでございますが、その中には、移転をする場合には補償をするということがすでにそこに入っております。ただ、実際にはその金額が非常に少ないために、必ずしも大きな効果を上げ得ないのが現状でございます。そこで、われわれの勧告は、このような移転をする場合には補償を十分にして、早く移転を希望する人にさしてあげたいということと、それからそこにおられます、騒音に悩む人に対しましては一部屋、二部屋防音装置のした部屋をつくりまして、夜はそこで安眠できるとか、あるいは電話がそこで静かにかけられるとかいうような設備をしてあげなければならない。それには国からいろいろの補助をしてあげたいが、補助の方法がありませんので、そのような補助を出し得るような形にいたしたいというのが勧告の趣旨でございます。運輸省ではこの趣旨を十分に取り入れまして、御承知のように本年度は、この調査費を十分に獲得いたしまして、明年度から法律の改正とともに、このような方向に進むことにいま方向が進んでおります。空港整備五カ年計画につきましても、この騒音防止には四百十億円の多くの予算をとりまして非常にできておりますので、非常によい方向に進んでいると思っている次第でございます。ぜひこのような民間の防音装置を早くさしてあげたいと思うのでございます。  この先べんは千葉県でやっております。千葉県の友納知事がそのような構想を持ちまして、いま実行に移っているかと思いますけれども、これは非常にけっこうな考え方であります。これは千葉県が補助金を出すということになっておりますが、この考え方は、基本的には私が勧告して運輸省でいま考えております案と大体同じことで、国が出すか県が出すかというだけのことでございます。ですから私は、どちらから出してもいいと思うのです。その間の調整さえつけば、行政的にうまく補助金が出せるようになれば、どちらの段階でもいいんじゃないかと考えている次第でございます。  そのほか、航空機燃料の税金を今度取ります。そこから多少の分け前が各飛行場関係の町村にまいりましょうけれども、これはあまり大きな額ではいまのところないようですから、これでは必ずしもいまのような防音施設はできないでしょうけれども、別の意味にこれを使えるだろうと考えている次第でございます。  もう一つは、環境基準の問題でございますが、これは御承知のように、自動車とか工事する場合の騒音とか、こういうものにつきましてはすでに環境基準ができております。これに対しての規制の手段もございますが、実はあまり実効が上がっておらないかもしれませんので、いろいろと自動車を規制したり、工事をやめさせたりすることもできるわけでございますが、実際にはいまそれほどのことはいたしておらないような気がいたします。不十分でございます。ただ、飛行機とか新幹線につきましては特殊な騒音でございます。そういうことで、さっき申しましたように、航空機の騒音というのは、音自体を規制することができません、音の発生を。そういうことで、いま非常に苦労いたしているわけでございますが、御承知のように、現在中央公害対策審議会の騒音振動部会にすでにこのことを諮問いたしまして、ぜひ年度内に環境基準をつくりたい。いままで運輸省に示しました環境基準は暫定的な指針でございますので、この年度内にぜひ環境基準をつくりたいということで、いましきりに急がしておるわけでございます。できるものと確信いたしまして、それについては何とか、ホンでなくデシベルとかいうことばを使うようでありますが、そういうことで早くつくってまいりたいと考える次第でございます。

多田省吾公明党

○多田省吾君 環境庁長官が帰られるそうでございますので、一問だけ関連してお尋ねいたします。  いまの問題と関連しますけれども、羽田空港においては、夜十一時過ぎの発着全面禁止などを内容とする勧告を昨年暮れ運輸省あてに出しておられますけれども、いま一番問題になっております成田の新東京国際空港、これは羽田以上に、海もまわりにございませんし、また騒音も非常に心配している人が多いわけでございます。当然もう成田も夜十一時過ぎの発着全面禁止の勧告が適用される、それ以上に適用されると私は思います。そういう面で、そうなりますと、今度は国際線各社の間にいろいろな文句も外国からも出ると思うのです。結局は、そうなりますと、羽田以上に騒音で文句の出る成田空港というものが初めから無理だったのじゃないかということも考えられますし、それは別問題といたしましても、これはたいへんな問題になると思うのですが、それをどのように考えていらっしゃいますか。  それからもう一問は、成田新空港に関連しまして、いま成田新幹線に、江戸川区が区議会でも全面的に反対しまして、これは新幹線法違反でもあるし、提訴したいということもいっているわけです。これは環境保全の問題もあると思うのです。これに対して環境庁としてどういう態度で臨まれるか、この二点。

大石武一自由民主党環境庁長官

○国務大臣(大石武一君) 成田がこの七月ごろ使用される見通しのようでございますが、やはり騒音の問題が非常に問題になると思います。いま新聞やその他で見ておりますと、外国からいろいろな圧力がかかりまして、夜でも何でも使わせろというようなことでございますが、私はこれは断じてやはり環境だけは守らなければならぬと思います。そういう意味では、午後十時とか十時半か、そこは運輸省のお考えかと思いますけれども、やはり深夜は絶対に使わせないように、あくまでもがんばってほしいと思います。われわれもそのことについては、できるだけの協力をしてまいりたいと考えております。ただもちろん成田をつくる場合には、いろいろと騒音のことも考えまして、飛行機を何べんも地上を旋回してコンターというものをつくりまして実験してあると思うのです。そういうことでありますから、羽田や伊丹のような問題は非常に少ないと思いますけれども、やはりそれにつきましても、個々の騒音の問題については、やはり十分にわれわれ環境保全するように働いてまいらなければならないと考えております。  それから成田新幹線ですが、この成田が、私は空港が動いてまいりますと、どうしてもやはり交通関係を早く整備しなければならぬと思うのです。おそらくいまの段階では、とうていこれは交通関係を処理できないという方針から、成田新幹線が考えられたと思うのでございますが、われわれとして、やはりこのような便利な交通機関はあったほうがよろしいと考えます。ただその場合に、やはり騒音の問題でございます。これにつきまして、われわれはいろんな基準もつくります。したがいまして、そういうものを基準として、できるだけ騒音が防止されるような、あるいは地下を通るとか、あるいはいろんな、山を通るとか、地形がよくわかりませんが、そういうことでこの基準を守るような、そのような工事、方法でなければ、工事のしかた、あるいは線の選び方でなければならないと考えている次第でございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 環境庁長官に一点だけ。  いまの質問の中で、騒音の環境基準を設定する、しかしこれは、中央公害審議会にこれからかけて、結論が出るのはおそらく年度内というお話ですけれども、そういうことになりますと、いま一番現実的に問題になるのは大阪ですね。これは地域住民なり、市長はじめ、たいへんな騒音で悩まされている住民が多い。だからこれに対して対策は、やはり早期にやらなければいけない。長官もおっしゃられるように、これはたいへんな安眠妨害、その他日常の生活に対して全く破壊に近い、そういうたいへんな状況になっているわけです。これはもう公害審議会から結論が出る前に、私は早急に手を打つ性格のものじゃないか、こういうように考えるのですが、特別対策、これは考えておりませんですか。その辺ひとつ開かしていただいて終わります。

大石武一自由民主党環境庁長官

○国務大臣(大石武一君) おっしゃるとおり、伊丹は非常にみな困っておりまして、何回か、おそらく十回以上私は陳情を受けております。私も伊丹の飛行場に行くたびに、上がったりおりたりするたびにやかましいだろうな、済まないなという気持ちが多少しておるわけでございます。おっしゃるとおり恒久的と申しますか、りっぱな、りっぱかどうかわかりませんが、とにかく環境基準というものは年度内につくる方針でおります。これは技術的に非常にむずかしいということで、年度前に無理かもしれないというみんなの意見でありますが、ぜひ年度内にこれはまとめてほしいということを指示してありますので、できるものと考えております。その前にやはり何らかの手を、多少でも苦痛をやわらげるということでなければなりませんので、御承知のように昨年の暮れに、運輸省に対しましてわれわれが勧告をいたしまして、深夜の飛行禁止のこと、その他防音施設のことを話しましたけれども、勧告したわけでございます。その結果は、午後十時から午前七時までは伊丹空港は飛ばないことになりました。それから夜中にわずか一便か二便プロぺラ機で郵便を運んでいる飛行機がございます。これも多少じゃまになりますということで、運輸省からこれは郵政省にかけ合ってもらいまして、漸次これを廃止してまいるという方針で進んでおりますので、多少でもその希望にはおこたえして、不十分ではありますけれども、おこたえしてまいったように考えておる次第でございます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 関連して一つだけお伺いいたします。  申し上げるまでもないことですけれども、騒音にしても、もともと便利さとの裏返しということ、したがって、騒音を大切に考えていくということは、反面便利さをがまんする、制限するということになっていくと思います。  そこで、例の深夜飛行の問題なんですが、一つの例に取り上げて御見解を伺いたいのですけれども、夜はとにかく寝るもんだということが話の出発点ですから、防音等を幾らしても、とにかく夜は困るのだということだと思います。そこで、現在国際航空運輸協会のほうから報復措置も辞さないという、たいへん強い姿勢で二十四時間飛ばせてくれという申し入れがきているそうです。ただ、考えますと、われわれも夜寝たいということは、裏返してみれば、向こうの飛行場でも夜は寝るべきだという主張になるわけですから、報復措置というと、ことばが荒立ちますけれども、向こうにも、深夜はおりないということを当然の含みとして、日本は深夜は困る。それはたいへん不便なことだし、航空機会社の事業経営からいうと大きな問題をはらむかもしれないけれども、騒音を大切にするいとうことからいえば、それもまた忍ぶべきではないだろうかというのがお考えかと思いますけれども、確認として質問いたします。

大石武一自由民主党環境庁長官

○国務大臣(大石武一君) 栗林委員の意見と私、全く同感でございます。われわれは何としてもこの深夜の安眠は確保しなきゃならないと思いますが、同時にやはりわれわれも、他国の人ではありますけれども、できるだけそのような安眠する権利は守ってあげなきゃならないと、こう思います。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 大蔵大臣、外国銀行に対する外貨預託の問題について、これは十分やっていくということになりますと、金利の問題が出てくると思います。あるいは政府が、何というのですか、貿易関係に若干干渉したとかなんとかというような恨みごともあるかと思いますが、こういうことを推し進めようとしておみえになるというふうに先ほどの御答弁で受け取ったのですが、間違いございませんか。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(水田三喜男君) いや、外国銀行ではなくて、国内の外国為替銀行、外為銀行に預託しようということでございます。

稲村光一大蔵省国際金融局長

○政府委員(稲村光一君) ただいまのお尋ねは、外国為替銀行に預託をいたします際に、金利等で外国の銀行と競争的なことをやって、非難を受けないかという御指摘であろうと存じますが、その点はわれわれのほうも非常に注意いたしておりまして、その預託金利を定めます際には、国際金利水準がどうなっておるかということを十分に勘案いたしまして、外国から特に日本の政府が、例の日本株式会社というようなことで非難を受けませんように、十分注意をいたしてやっていきたいと存じます。

多田省吾公明党

○多田省吾君 大蔵大臣にお尋ねしたいのですが、外貨減らしに対する本命といわれております第二外為でございますが、通産大臣は、何としても今国会に提出したいと言っているわけでございますけれども、大蔵省が反対しておりますがために、今回会に提出は危ぶまれているわけでございます。今週中にめどをつけたいと通産省の事務次官なんかも言っているようでございますけれども、これは大蔵大臣として、現在どういうお考えでおられるのか、その点をまずお伺いしておきたい。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(水田三喜男君) 問題は目的でございまして、もしいまいわれているような目的で、備蓄が必要だとかなんとかということに、この特別会計を利用したいということでしたら、これは外貨を直接にそれに充てなければならぬかどうかということは、これは問題でございまして、そこに国が予算を計上して、それで物を買う予算を立てれば、自然に買ったものは外貨が出ていくのですから、それで外貨は使われるということで、問題は、何で直接外貨をそこへ使うかということになりますというと、検討する問題がたくさんあるということでございます。

多田省吾公明党

○多田省吾君 目的という問題で、結局いまのままで間に合う、こういう御答弁かと存じますけれども、この第二外為に絶対反対だという根拠も薄いように思いますけれども、結局ある場合には、これはつくってもよろしいということでございますか。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(水田三喜男君) これはつくって悪いということではございませんので、たとえばどうしても緊急に日本が何かを買って備蓄しておくことは必要だということでございましたら、これはそれに応じた特別会計をつくるということも意味があろうかと思いますが、じゃ何かということになりますというと、実際にこれを運用するということになりますというと、いまいわれておるのは、ウラン、濃縮ウランをここで買っておいたらどうかという、一、二の問題はありますが、それじゃ外国との取引において急速にそれが思うとおりの量が買えるかと申しますと、これはなかなかむずかしい問題になるということになって、一つ一つやりますと、何を急いで買わなければならぬかという問題も、まだ事務当局間において具体的にそこまで掘り下げておらないというようなことでございまして、まだまだこの問題はこれから、いま関係省がようやく事務的に相談を始めた段階でございますので、これからどういうことで、いろいろな技術的な問題が解決されて煮詰まってくるかどうかは、もう少し見ないと見当がつかないと思います。

多田省吾公明党

○多田省吾君 この前からお尋ねしておるのでございますけれども、いわゆる法人の投機的な土地買収の問題でございますが、全然改まっていないどころか、ますます激しくなっておりますし、一般庶民も困りますし、また公共用地の取得にも非常に大きな影響を及ぼすと思います。西ドイツやイタリーなんかでは、十年以上も前にこの問題にメスを入れて解決しているわけでございますが、大蔵省、建設省いろいろ手をつけようとなさっておるようでありますけれども、これは思い切った荒療治をしないと、根本的な解決ははかられないと思いますけれども、大蔵大臣としてどのようにお考えになっているか、御所見をお伺いしたいと思います。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(水田三喜男君) いまこの問題は、各金融機関から実情を聴取して、実態のまず把握をしておるところでございますが、それによることと、もう一つは、銀行監査ということを通じて、土地金融が、これがもし住宅建築になり、必要な土地の取得になるということでしたら、これは国民の福祉政策に合致することですから悪いことではございませんが、これが土地の投機に関係する金融であるというところに問題がございますので、この点のいま実態の調査をしておるところでございますし、同時にまた、監査を通じて、そういうことがないようにといういろいろ警告を発したり、この問題についてはいま銀行局が非常に苦心して対策を進行させているところでございます。

多田省吾公明党

○多田省吾君 労働保険の問題で一問お尋ねをいたしますけれども、労働保険の中で労災と失保関係で、資金運用部への予託金が四千四百九十三億円となっております。十八兆以上の資金運用部資金の総額から比べれば、そう多額ではないと思いますけれども、このようなやはり勤労者のお金というものは、やっぱり国民福祉重点に使われていかなければならない。それは財投の内容もいろいろ言われておりますけれど、この前の第一勧銀の調査でも、わが国の社会福祉、あるいは社会保障の水準が非常におくれているということにかんがみまして、もっともっと資金運用部資金ないしは財投の運用の面で、国民福祉優先に使われていかなければならないと、このように思いますけれども、大蔵大臣のお考えはいかがでございますか。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(水田三喜男君) そのとおりに私も存じます。御承知のように、使途別分類表をつくるということになっておりまして、これを見れば、国の財政資金がどういうふうに配分されておるかということははっきりいたしますので、この分類表を見れば、大体過去から現在までの推移もおわかりになることと存じますが、ほとんどもう大部分国民生活に関係のある部分に、国民福祉に関係のある部分にこれが融資されるという傾向に現在なっておりまして、よく大企業に資金が使われるとかなんとか言われておりましたが、もう基幹産業に使われている部門も四%ということでございますので、ほとんど財投の運用の姿というものは好ましい方向にいまなっているというふうに私は考えます。

多田省吾公明党

○多田省吾君 本委員会は、沖繩金融公庫の法案を一緒に審議しておりますけれども、その点でひとつ大蔵大臣にお伺いしたいのですが、今度沖繩金融公庫の理事長に元大蔵省の高官の方、現在の住宅公団の副総裁の方が内定されたというような説明を聞いているわけでございますが、これを見ますと、いち早く大蔵省ペースで沖繩金融公庫を運営しようという考えが見られるようでございますけれども、こういうことで沖繩県民がはたして納得するかどうか。やはり県民の主体性を守るということが大事ではないか。また最近は高級官僚の天下り人事に対する世論の批判もきびしくなっておりますけれども、県民の自主性という面から考えまして、この役員人事に対して大蔵大臣はどのようにお考えになっているのか、お考えをお伺いしたいと思います。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(水田三喜男君) これは適任者を広い視野から求めていくことが一番望ましいことと思っておりますが、現在まだ人選において内定を見ているというような段階には全然いっておりません。したがって、まだ候補者も全くきまっていない。これからいろいろ人材を求めるという段階でございまして、うわさのようなことはございません。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 時間も限られておりますので、特別会計に対する考え方について三点だけ大臣の御見解を承りたいと思います。  一つは、いま提案されております空港整備特別会計にしても、石炭・石油特別会計にしても、その財源、あるいは用途というものを見ますと、特定業界の利益と結びついている形に見受けられます。  そこで、特別会計というものが、特定業界の利益と結びつくようなつくり方をすることが望ましいのかどうか、そうお伺いする理由を二つだけ申し上げますと、どうしても既得権益化していく危険性があると思います。  それからもう一つは、たとえば航空機の燃料税にしても、あるいは原油関税にしても、最終的にそれを負担するのは、最終消費者である国民ということになります。ところが、航空機燃料税は、航空機会社のほうが言う感覚で、あるいは原油関税は石油業界から言う感覚で、財源並びに使途が特別会計としてつくられております。本来の姿として望ましくないように感じられますけれども、この点の御見解はいかがですか。

吉瀬維哉大蔵省主計局次長

○政府委員(吉瀬維哉君) 一般論として、特定財源をもちまして、特定目的に充てるということは、乱用することは、御指摘のとおり、問題があるかと思います。ただ、すでに現在ございまする道路特会、これはガソリン税を財源として、全国の道路網を急速に整備して、また去年の航空事故等の例にかんがみまして、ここで航空機燃料税というような新税を創設いたしまして、特に空港なり、航空保安の急速な整備を急ぐ。また石炭・石油特会にいたしましても、わが国の資源政策からいいまして、関税収入の一部を充てる、こういうぐあいに、特定産業というような御指摘もございましたけれども、一つの公共的な性格を持つ政策でございまして、ある負担財源を用意するということも、財政処理上許されるのではなかろうか、御指摘のような問題点は一般的にはあると思います。そう考えております。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 この二つの特会法案で、目的としている公共性を否定するものではありません。ただ、その公共性とは言いながら、利便を受けるものが限られている。限られたという意味は、悪い意味で使っているわけではありません。限られた特定業界に結果として結びつくものであることも事実なんであります。その意味で、一般的には悪くおっしゃいましたけれども、この既得権益化の問題なり、しかもいろいろ段階ごとに取られていく税金とはいいながら、最終的には全部国民が負担していくわけですから、特定財源のよしあしという議論も、全く同じ時限で、この特別会計は、できることならなるべくつくらない、フリーハンドにしておいたほうがいいという御見解があるはずだと思うのですけれども、念のためにもう一度伺います。

吉瀬維哉大蔵省主計局次長

○政府委員(吉瀬維哉君) 特別会計は、先生御承知のように、いろいろな事業を行なう会計とか、あるいは整理の会計とか、いろいろあるわけでございまして、私ども一般的に、特別会計ですでに用途を終わったような、役割りを終わったような会計とか、あるいは一般会計で処理できるようなものは、整理の方向でいま検討しております。またこの二つの特別会計、いろいろ財政論的に特定財源という点で問題があると思いますが、先ほど御説明申し上げましたような、大きな公共的目的があるというようなことで、特定財源を付して、新たに創設なり、改正するということにいたした次第でございます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 それでは、二番目のことでお伺いしたいのですけれども、事業について特別会計を設置して、目的に照らして運用したいというお話がございました。そこで、それぞれの特定事業に要する経費というものを考えますと、公害対策費用が一番わかりやすい例だと思いますけれども、その事業を遂行する上での社会的費用というものがだんだんとふえてくる、範囲が広がってきたということだと思いますけれども、その意味で、事業について特別会計ということを考えますに、その他その種社会的費用も可能な限り網羅的に集めていく必要がある。なぜこんなことを申し上げるかといいますと、そういった社会的費用というのは、直接利益計算に結びつくわけではございませんけれども、意識として入れておかないと、結局後手後手の対策となり、別な面で大きな社会的な損失を招くということになりかねません。その意味で、事業のために特別会計をと言いながら、その中にはいろんな社会的費用、公害に対する費用を含めて、網羅的に入れていくべきではないんだ。もしそうだとするなら、それは特別会計と言うにしては、あまりに広くなり過ぎて、その意味でも今日、事業について特別会計というのは、いささか実体にそぐわなくなっている。一つの例で申し上げますと、たとえば石油に関する特別会計が今度追加になりました。原油の安定的供給の確保ということを考えますと、当然に必要になるのは、産油国との関係における経済協力の問題であり、あるいは産油国との関係における環境対策をどうするかということも入ってまいります。そういったものも含めたところで、初めて石油の原油の安定的供給の確保という事業に見合った費用の全体ということになります。そう考えてまいりますと、その面からでも、事業に対する特別会計というのはそぐわなくなってきているんではないかと思いますけれども御見解はいかがでしょうか。

大倉眞隆大蔵省主計局次長

○政府委員(大倉眞隆君) 問題の御指摘は、石炭特別会計でございますので私からお答え申し上げます。  先ほどの御質問にもございましたが、産油国との友好関係を保つために、経済協力を考慮すべきだという御趣旨は、私どももそのとおりだと思うんですが、ただ、あまり議論にわたるのはいかがかと思いますけれども、従来、日本の経済協力が、日本の品物を売るためにやっておったという非難が、いまの段階では、日本の経済協力は、今後後進国の資源を開発して持って帰るためにやるんだという非難すら出かねない。そういう状況で、石油開発というものと、経済協力というものを一つの受けざらに入れてしまうのはいかがなものであろうかという点が一つあるような気がいたします。もう一つ、石油対策事業と申しましても、現在国費を大幅に投入して、出資を主体としてやっておりますのは、探鉱、試掘の段階でございまして、この特会の石油会計の出資も、そこに集中的に行なわれております。他に若干の備蓄等の経費もございます。御承知のように、開発段階、つまりうまくいって油が出始めて、それ以後の政府の援助は、主として輸銀を通じて金融的な援助が行なわれているわけでございます。したがいまして、石油対策事業として、わざわざこの法律で御審議をお願いしている中で、経費の内容を特定いたしておりますのも、石油開発であれば何でもこれで使えるということをむしろ避けて、歳出内容をできるだけ特定しておきたい。そうでないと、逆にむしろ事業が無制限に広がる。そのための財源だからといって、税負担も無制限に広がる傾向がかえってあるというふうに考えます。  以上、簡単でございますが御説明申し上げます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 最後に一つだけ。  これは大臣にお伺いしたいのですけれども、いまの議論、深くまた重ねませんが、百歩譲って、特別会計が必要だとしまして、非常に広がりがある問題を事業の中にかかえ込んでそれぞれやっていくことになりますと、一体どこがどんなかっこうで管理をしていったらいいのだろうかということを実は伺いたいのです。一つの例を出しますと、空港整備特別会計で、先ほど環境庁長官から夜間発着の問題で御意見がございました。現在政府部内で検討中でしょうけれども、新聞でお伺いする限りでは、運輸省はまた違った御見解をお持ちと伺っております。そこで、騒音対策ということを考えますと、その関係者というのは運輸省があり、環境庁があり、そして地方公共団体がございます。そういったものを含めて、事業を主体にして特別会計を管理する、これはどんなくふうをしていったらいいのだろうか、御見解があればお伺いして質問を終わりたいと思います。

吉瀬維哉大蔵省主計局次長

○政府委員(吉瀬維哉君) 御質問の趣旨は、たとえば空港整備特会から支出する騒音対策、これはあるいは一般会計で負担すべき性格のものではなかろうかというような御疑問も含めての御質問ではなかろうかと、こう理解するわけでございます。ただ、やはり騒音対策が今度の五カ年計画でも相当重点を置かれている。これは空港の維持、管理、運営とほんとうに一体化して解決がはからるべきだ、こういうような問題から、特に空港整備特会の事業の内容に入れているわけでございます。  御質問の趣旨をさらに進めますと、たとえば騒音の防除という費用はだれが負担するかというような問題とも関連いたしまして、たとえば原因者負担というような問題になりますと、燃料税をどう考えるかとか、着地料をどう考えるかという問題ともからみまして、空港整備特会の内容の一環として、まさにふさわしいものではなかろうかというふうな感じ、がしているわけでございます。それと同時に、御質問の趣旨をさらに突き進めますと、空港へのアクセス道路とか、あるいは空港周辺の緑地などをどうするかという問題もあると思いますけれども、そういう問題は、さらに道路とか、地域の開発とか、そういう計画も環境の問題でございますので、そこまで空港整備の特会の事業に入れるのはいかがかと。この限界はいろいろ御指摘のような問題がございますが、いまのところはそういうように考えている次第でございます。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(水田三喜男君) さっき多田さんにお答えしました中で、うわさのようなことはありませんと私申しましたが、うわさというのは、誤解をもし生ずるといけませんので――もうあれは人選はきまっているのだ、内定しているのだというようなことをよく言われますので、そういうことはございませんということでございますから、どうぞ。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 大蔵大臣に二、三お伺いします。  沖繩の復帰も三週間の後に迫っております。ところが沖繩のドルを円に三百六十円で切りかえてほしいという県民の要求が依然として満たされないままであります。昨年十月に、個人の預貯金と現金だけは確認措置がとられておりますけれども、それ以外のそれ以後の増加分、それから各種団体や法人の現金、預貯金、これは依然として未解決のままになっておるのですね。非常に強い要望があるのです。私ども一カ月ばかり前にこの大蔵委員会として沖繩に調査に行きましたが、そのときの問題は、もう初めからしまいまでこの三百六十円で切りかえてほしいという要求で貫かれておりました。大臣も耳の痛いほどこの要望は聞かれたと思うのですよ。しかし、切りかえないというこの理由ですね、これがどうも私ども納得できないのです。もう一回なぜ切りかえないのか、その理由をお聞かせいただきたいと思うのです。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(水田三喜男君) これは、もし三百六十円で交換するということにいたしますというと、当然ドルが下がって円が上がるという情勢が目に見えたら、これは沖繩にドルが流れてくるということは当然でございます。したがって、それを防ぐのにはどうするかということでございますが、実際問題としては、これは沖繩に為替管理をしく方法がなかなかむずかしい、そういう経験も現に政府は持っておりませんので、むずかしいというようないろんなことから考えまして、円・ドルの交換は実勢相場によってする。しかし沖繩の方たちに損害を与えないように、実際は三百六十円で交換したと同じようなことになるような措置を別途に考えるということで、沖繩政府も承知するし、また私どももそういう方向以外はないということで、この措置をきめて、また先般沖繩復帰に関する法律も、国会の御承認を願ったといういきさつでございますので、したがって、これをいまになって三百六十円で交換するという方法は、実際的にはこれはもうとれないことでございまして、要望があっても、これは不可能な問題だと私どもは思っております。したがって、この交換を復帰前に一時してくれという要望がございましたが、この問題を取り上げて私どもは対米折衝もいたしましたが、これもやはり三百六十円の交換ということは、これは日米両国においても問題になりませんで、ただ時期を早めるということについてもいろいろ問題が、技術的な問題が出て、最後まで煮詰まらないで、これはこちらであきらめてしまったようなことでございますが、じゃそれによってどこが一番困るかということになりますというと、たとえば法人あたりはこれはもう債権よりも、資産よりも、債務のほうが多いんですから、自己資本よりも、外部資本のほうが多いんですから、これはむしろ損しないほうの側でございますので、ここまでのめんどうは見る必要はないということになりますというと、いま問題になっております沖繩の賃金の問題ということが、この三百六十円と直接関係してくる問題だと私は思いますが、これは交換比率をどうこうするんじゃなくて、やっぱり実際において三百六十円と読みかえられたような形のものができればいいということで、公務員の問題、それから民間の賃金の問題も、まずその企業に力を与えるようないろんな援助のしかたをするというようなことで、いまいろいろ対策を立てておりますので、現実的には私は、これで別にこの問題でよけいな不安を沖繩に与えるというふうには思いません。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 いま幾つかその理由をおあげになりましたけれどもね。私は、大臣のあげた理由は全部これは理由にならぬと思うんですね。というのは、三百六十円で切りかえなくても、そのことからくるいろいろなこの損害は、これは別の形で補償するということをまず一つ言われましたがね。しかし、そういうことができないでいるために、したがって、なかなか県民は納得しないんですよ。私ども行って、そしてもうその点は注意して聞きましたよ。金融関係の方に聞きましたら、この債権債務は、これはもうそれぞれ、まあいわば均衡しているんで、三百六十円で切りかえられなくても、別に損ということではないけれども、しかし、資産全体が目減りする、そうでしょう、三百八円で現在のドルで表示されたこの債権債務が評価されれば、これはもう全体として目減りするわけです。したがって、そういう意味では、本土企業との競争という見地からしても数年後退する、とうていこれは太刀打ちできないということまで言っておられる。それからいま法人の場合は、債務のほうが多いんだとおっしゃいましたけれども、私その点でも注意して聞いてみたのです。特に中小企業の団体の代表にも、特別にその点伺ってみました。そうしたら、いいえと言っておりましたよ。私どもも、三百六十円で切りかえていただくことが最もいい道だと考えているんだということを言っておりました。ですから、この損害が生まれていないなんということは、とうていこれはもう言うことはできないのです。現に、私申し上げるまでもなく、三百六十円で切りかえないために、本土からの輸入物資が中心になって、ぐっと物価が上がっているという状態じゃないでしょうか。そうして、法人企業はとにかく、手持ち現金、預貯金が三百六十円で切りかえられないのに、しかも賃金だけは三百六十円で読みかえなければならぬ、そこでそれを解決するのにどうしたらいいか、製造業の場合だったら、自分のところでつくった品物の値段を高く上げて、その分を回収しようとしてるんですよ。こうして物価の値上がりが、その面からも一そう激しくなっているというのが実情です。大きな損害ですよ。復帰前に切りかえてほしいという要求が基本ですけれども復帰時点ではどうですか、復帰時点では。三百六十円で当然切りかえられると思います。しかも、為替管理、これはまあアメリカの施政権下ではできない、できないといままで言っておりました。復帰時点だったら日本政府が出かけていくわけですから、為替管理できるでしょう、どうですか。復帰時点では切りかわりませんか。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(水田三喜男君) 復帰時点に切りかえるという方針をきめただけで、ドルというものは流れてくる、これはもう御承知のことでございまして、一日で、もう一分で、これは幾らでも金融機関に来るものでございまして、そういうことは現実的には考えられない、事実上不可能な問題でございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 それで、大臣、これはいまの御答弁も、私は言ってみれば責任のがれだとしか考えられない。それは私ども昨年十月の段階から、もう正確に言えば九月の段階から、いかにして投機を防ぎながら、この三百六十円の切りかえができるのかということについては、はっきり大臣に申し上げているんです。一言で言えば、沖繩県に適当な審査機関をつくって、そうして確認後の個人の現金、預貯金の増加分についても、これはその審査機関でもって審査をして――これは現地の機関ですからね、大体のところわかりますよ。異常に急速に手持ちがふえているというようなものは投機的なものとみなして、これはチェックしておけばいい。それ以外のものについては三百六十円で切りかえられると思う。それから各種団体や法人の場合の預貯金や現金の場合でも、その審査機関が十分に確認をする、一定のところで筋を引いて確認をする、投機的なものとみなされるものは除外して、それ以外のものは三百六十円で切りかえるという措置をとれば、これは必ずできるんです。それをやろうとなさらないから、投機が心配だ心配だということになるんじゃないでしょうか。技術的には私は可能だと思う。問題は大臣の胸三寸にある。ほんとうに沖繩県民に損害をかけないとおっしゃるならば、私がいま申し上げた措置をやればできるんです。おやりになっていただきたいと思うけれども、どうですか。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(水田三喜男君) 損害をかけないという損害の問題でございますが、この三百六十円が三百八円になることが、いかにも損害のようでございますが、為替相場の交換ということは、円の値打ちが三百八円と、ドルの現在の値打ちというものが大体等価であるということでありまして、決して価値の低くなった札を沖繩の人たちにやって、ドルと交換するんじゃなくて、それだけ価値の上がった円との交換ですから、それ自身はそれでつり合いがとれておるんですが、しかし、沖繩の復帰のときに、われわれは三百六十円ということで交換するということを言ってございますし、沖繩の人たちもそのように思っておりましたので、その後こういう変動が出てきたからといっても、それだけはやはり補償することが一番いいことであるというので、私どもは忠実に三百六十円になるようにいろいろ骨を折って、債権債務のこの差し引きについても、それだけの差額分を交付金として給付するというような措置をとっているのでございますが、もともと減価された、価値の減ったものをあてがってやるということじゃございませんので、三百八円というものが、ドルと価値の同じものということでございますが、その点何か損、損と言われますが……。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 そんな理屈たちませんよ、大蔵大臣ともあろうものが。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(水田三喜男君) それはそうでございます。しかし、ほんとうはそうでございますが、しかし、約束もしてあることだから、何とか三百六十円にしたいということですが、いま約束どおりやはり三百六十円でどうしても交換しなければならぬという理屈もこれはおかしいわけです。それに匹敵する分は、ほかの形で、県民に私どもは幾らでも援助することでございますので、為替相場で三百六十円を確保しなければ、沖繩に対して絶対に損をかけたという性質のものじゃないと思います。

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) ただいま議題となっております四法案のうち、沖繩振興開発金融公庫法案に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、労働保険特別会計法案、空港整備特別会計法の一部を改正する法律案及び石炭対策特別会計法の一部を改正する法律案の三法案について、他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより三法案の討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もなければ、討論はないものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  まず、労働保険特別会計法案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 多数と認めます。よって本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。

嶋崎均自由民主党

○嶋崎均君 私は、ただいま可決されました労働保険特別会計法案に対し、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党の四党共同による附帯決議案を提出いたします。案文を朗読いたします。   労働保険特別会計法案に対する附帯決議(案)   政府は、本法施行に当たり、労働者の福祉増  進と雇用の安定に資するため、次の事項につい  て留意すべきである。  一、労働保険の適用対象の拡大を促進するこ   と。  二、最近の通勤途上における交通災害の激増に   かんがみ、その実情にてらし、労災保険法上   の取扱いについて検討し、必要な措置を講ず   ること。  三、失業保険の給付内容の向上に努めるととも   に、離職者の再就職に万全の措置を講ずるこ   と。   右決議する。  以上でございます。何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) ただいまの嶋崎君提出の附帯決議案を議題といたします。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 全会一致と認めます。よって、嶋崎君提出の附帯決議案は、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの附帯決議に対し、水田大蔵大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。水田大蔵大臣。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(水田三喜男君) ただいま御決議になりました附帯決議につきましては、政府といたしましても、御趣旨を体して努力いたしたいと存じます。

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 次に、空港整備特別会計法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、石炭対策特別会計法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、ただいま可決されました三法案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。次回の委員会は、公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後六時二十五分散会      ―――――・―――――

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