大蔵委員会 第12号
- 発言数
- 81 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1972/03/28
会議録
○委員長(前田佳都男君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 昨二十七日、栗林卓司君が委員を辞任され、その補欠として中村利次君が選任されました。 —————————————
○委員長(前田佳都男君) それでは、理事の補欠選任についておはかりいたします。 ただいまの栗林君の委員の異動に伴いまして、理事一名が欠員となっておりますので、この際その補欠選任を行ないたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(前田佳都男君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に中村利次君を指名いたします。 —————————————
○委員長(前田佳都男君) 次に、航空機燃料税法案を議題といたします。 この際、一言ごあいさつを申し上げます。参考人の方々には、御多忙のところ、本案審査のため本委員会に御出席いただきまして、まことにありがとうございました。 これからの会議の進め方につきましては、まず朝田参考人、宇田川参考人、今野参考人の順で、お一人約十五分程度御意見をお述べいただきまして、その後委員の方々からの質問にお答えいただくという方法で進めてまいりたいと存じますので、各位の御協力をお願いいたします。 それでは、朝田参考人にお願いいたします。
○参考人(朝田静夫君) 日本航空の社長をいたしております朝田でございます。 本日、当委員会におきまして航空機燃料税に関する意見を御聴取になることで、私どもがその一端を申し述べ、かつまたお願いも申し上げたいと思うのでございますが、今般の航空機燃料税の課税につきましては御承知のように、租税特別措置法の時限立法の期限が到来いたしますので、この機会に緊急を要する空港の整備の財源に充てるために、航空燃料税の新設というものが提案されておるわけでございますが、航空界の情勢は、必ずしもこの航空燃料税の新設の負担につきまして、必ずしも楽な状態ではございませんで、御承知のように、景気の一般的な後退、あるいはドル・ショック、円の切り上げ等によりまして、経済的な不安感が出てまいりました。航空需要は鈍化の傾向を見せているわけでございます。国内幹線の旅客の総需要につきましてこれを御説明申し上げますというと、昭和四十三年度から四十五年度ぐらいまでの間におきましては、総需要の伸びの増率は三三%から三五%程度まで伸びてまいったわけでございます。ところが、四十五年度と四十六年度、まあこの三月まだ満了いたしておりませんけれども、少なくとも二月まで前年と比べてみますというと、四十五年の四月から四十六年の二月までをとってみますというと、それと四十六年の四月から、四十七年の二月までの期間をとってまいりますと、四・四%しか増率が見られない。こういうようなことで、航空需要の鈍化傾向が明らかにここであらわれておるわけでございます。四十五年の八月以降、航行援助施設利用料というものが新設をされました。これもいわゆる各種の航行援助施設というものを利用するわけでございますから、受益者負担という原則のもとで、こういった利用料の新設が見られたわけでありますが、これに対しても私どもの負担が増加をしておるということでございます。四十七年度で国内三社の負担合計額を申し上げますというと、昭和四十七年度大体七十億程度になっておるわけでございます。これが三社の営業収入の予想と対比いたしますと、四・三%の比率になっておるということでございます。燃料税は当面の負担の軽減がはかられておる御提案になっておりますが、御承知のとおり四十七年度がキロリッター当たり五千二百円、四十八年度は一万四百円、四十九年度以降一万三千円という基本の税率になるわけでございますが、こういった段階的な経過措置がとられておりますけれども、それでも四十七年度から五十年度までの四カ年間の負担総額は約七百億にのぼると私どもは見込んでおります。この約七百億は、営業収入に占める比率は七・七%でございます。四十九年度以降のいわゆる一万三千円という平年ペースになりますというと、この比率が九%にも及ぶということでございます。しかしながら一方、空港の整備あるいは航空保安施設の改善、また最近社会環境問題で非常にやかましくなってまいりました航空騒音の問題等の改善も航空事業の将来のためにも急務でございまするし、この財源確保のためには空港整備特別会計が充足されねばならぬということは申すまでもないところでございます。現在の国の財政状態では、そのすべてを国に依存するということは不可能であるとも考えております。したがいまして、ある程度受益者負担という原則は、これを私どもも許容せざるを得ないというふうに、もちろん考えておるわけでございます。したがいまして、私どもの航空企業は、今回の航空燃料税法の立法をやむを得ないものと受け取っておりますが、いま申し上げましたような航空企業としてはかなりの負担がしいられてまいるわけでございますので、この際私といたしましては二つの点をお願いを申し上げたいと思うのでございます。 第二次空港整備五カ年計画は、御承知のように三月十七日閣議決定を見たわけでございますが、一般空港の整備に千百八十億円の事業量を予定されており、特に先ほど申し上げました航空保安施設あるいは騒音対策というものが、前に考えられておりました事業量よりも大幅にふえております。したがいまして、昨年二度も大きな航空事故が不幸にしてございましたし、私どもは地方空港の整備よりも、むしろプライオリティーをこういった航空保安施設、あるいは環境問題の非常に深刻度を加えてまいっております騒音対策、こういうところに重点的にひとつ整備五カ年計画というものを実施していただきたい。有効かつ強力な推進を期待したいわけでございます。大体この五カ年計画の財源を考えてみますというと、非常に大きな受益者負担という線が出ておりますので、今日の施設の受益者ということでなくて、五カ年計画で将来でき上がる各種の空港施設に対する負担を、現在の利用者なり受益者というものが負担しなければならないかどうかというような問題もございまするし、むしろ借り入れ金制度を導入して、そして将来そういった償却あるいは償還というような形で受益者負担というものが課せられるということのほうが合理的ではないか、これは私個人の意見になるのでございますけれども、ぜひともこういった五カ年計画に借り入れ金制度を導入していただきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。 次の第二点は、定期航空三社は、一月二十四日、国内旅客運賃の二〇・六%値上げを、また二月十八日に、国内線の貨物賃率の平均二一・一%の値上げを運輸大臣に申請をいたしたわけでございますが、これは先ほど申し述べました公租公課に加え、諸物価高騰によるコストアップを補てんするためにも行なうものでございまして、値上げによります需要の減率を織り込んで、それぞれ実質一四・九%、貨物賃率については一四・三%の実収増をはかろうとするものでございまして、航空燃料税新設を企業努力のみで吸収することはとうてい不可能と考えておりますので、ぜひともこれが実現に御協力を賜わりたいと存ずるのでございます。 航空運賃は、過去二十年間値上げをいたしておりません。したがいまして、物価高騰の趨勢の中にあって据え置きをいたしておりますということは、むしろ相対的に値下げをしておるということにも相なりますので、この際、今日まで技術革新あるいは需要の大きな伸びというものにささえられまして運賃を二十年間据え置いてきたと、今日こういった企業の努力にもかかわらず、吸収する限度にまいっておりますので、ぞひともこれが実現方について御指導、御協力を賜わりたい、こういうふうに考えておるわけでございます。 どうもありがとうございました。
○委員長(前田佳都男君) ありがとうございました。 次に、宇田川参考人にお願いいたします。
○参考人(宇田川璋仁君) 私、まず結論を申し上げまして、それからその理由を申し上げたいと思います。 まず結論といたしまして、航空機燃料税というもの、そういう考え方に対して私は賛成でございます。以下その理由を申し上げます。 第一は、今後わが国の経済成長に伴って航空輸送に対する需要は多くなる。したがって、そういうものに対する施設整備、環境整備というものは当然ふやすべきである。そういう、いわば歳出面から見てこのようなものに対する、このような税金を増徴するという根拠は十分ある。 第二に、それでは、その財源として単にこういう燃料税だけではなくて、一般財源も考えられるではないか。それから公債も考えられるではないか。その選択をどうすべきか、まあこういう問題になるわけですが、一般的にある事業を行なう場合、その受益者が明確に判定されて、したがって、その間に、受益者負担原則が成立し得るというものに対しては、所得再分配とか、あるいは公共的な側面というものをおかさない限り、ユーザーペイメントと申しますか、受益者負担原則というものは、これを大いに利用すべきであるというふうに考えます。で、私はこれはおそらく航空機のようなユーザーにとってみて、わずかの負担か、あるいは身の安全をかなりプラスする整備かというチョイスを迫られたならば、他の交通機関と違いまして、その事故は必ず大量の死亡ということにつながるわけでありますから、おそらくユーザーもそのチョイスを迫られたならば、いくばくかの負担において身の安全をはかってもらうということのほうを選択するのではないかと思うわけです。しかも、同じ揮発油税は、先ほど朝田社長もお話しになりましたように、同趣旨の税が道路に関する特定財源としてすでに実行されていて、いわば航空機保護という観点から今日まで免税措置が延期されていたという、そういう状況でありますので、この際この特別措置をはずすということは当然の方向ではないかと思うわけです。 それから一般に間接税を考える場合、まあ間接税というものはいろいろ問題があるわけでありますけれども、絶対文句の言うことがないようなやり方として、一つは酒とかたばこに対する税金のように、一種のペナルティーを課す、これは間接税にその財源を求めてもいい。それともう一つは、ユーザーペイメントといいますか、受益者負担、これを実行するために間接税を用いるというのも、いわばこの二つは間接税を利用する場合、ほとんど文句なく利用できるやり方ではないかと思うわけです。 では公債についてどう考えるか、たとえば道路公団とか、あるいは成田の空港公団のように、経理が別個になっていて公企業形態をとり、そこで資本勘定、経常勘定というのがはっきり分かれている場合には、ときには借り入れ金、あるいは公、社債、そういうものを利用するということは十分合理性があると思いますが、いわば公共事業の一種のような形、道路整備特別会計とか、空港整備特別会計のような、ほとんど一般会計と違わないようなところでは、たとえば空港整備だけの公債、道路だけの公債ということはむずかしい、制度的に現在は不可能なわけです。したがって、やはり公債に訴えるということが、一般会計全体のワクの中でどれほど公債を求めるかという中で考えるべきであって、したがって、そういうふうにして公債を考えた場合、その以外は当然受益者負担でやるべきであるというふうに考えます。 それから第三点でありますが、こういう税制は単にわが国だけではなくて、ヨーロッパ、欧米主要国がすでに採用していると、いわば世界のやはりそういう流れに沿うものであるし、しかも税率も激変を避けて、最初は軽減税率を適用するということであります。いわば、何といいますか、二十九年当時から出発するということでありますから、かなり航空業界に対しては有利な、時のおくれを伴ったイコールフッティングということが言えるのではないかと思います。 最後に、間接税でありますから、当然転嫁というものを、したがって、運賃値上げというものを考えなくちゃなりませんが、いろいろ資料を見ますと、大手三社の営業収入に対する燃料コストは一〇%程度であります。したがいまして、平年度は税率一〇〇%ということになるわけでありますが、もしこれを完全に転嫁するといたしましても、料金収入の一割でありますから、運賃は大体一〇%程度、そのうち、いわば企業努力というものに幾ぶんお願いできれば、たとえば半々であれば五%ダウンというようなことも考えられるわけで、まあ飛行機のような、いわば高所得者がほとんど利用するであろう輸送機関に対して空港整備という、いわばそういう対価として七、八%の負担増というものはやむを得なかろうと思う次第でございます。 簡単でございますが、私の意見を申し上げました。
○委員長(前田佳都男君) ありがとうございました。 次に、今野参考人にお願いいたします。
○参考人(今野源八郎君) 私は結論を申しますと、条件つき賛成ということでございます。この燃料税は、ただいまお二人の参考人からもお話しございましたように、私は空港整備のために必要最小限度の財源を組むための一つの課税だと思える、そういう意味では賛成いたします。しかし、この程度の小規模な第二次空港整備五カ年計画程度で空の安全というものを確保して、私ども安心して空の旅行ができるかということになりますと、はなはだ心細いわけでございます。ここに御存じの丹羽運輸大臣がアメリカを訪問されたときに要請されたアメリカの航空庁の調査団が来たフレナー報告書というのがございます。丹羽運輸大臣もすでにヨーロッパ、アメリカを御視察になって、日本の空の管制組織というものについて十年のおくれがあるということを言っておられる。それに対しまして調査した結果、まさにそのとおりであるということを指摘しております。詳しい内容はごらんいただきたい。私ども、あるいは御当局もお認めになっていることでございますが、運輸政策審議会の一メンバーとして、あるいは航空審議会の一メンバーとして議論してまいりましたことを申し上げますと、日本の空を安全にし、能率的にし、先進国並みにするためにはどうしても三兆円の金がかかるということであります。それに対しまして、一年間千二百五十億ですか——程度の、つまり五カ年で五千六百億程度の投資をして、それで間に合うのかということであります。まあ空の文明というものが、翼の文明が要るか要らないかという議論はございますけれども、とにかく日本が先進国に互してこれだけの外貨を国民の努力によりましてためた、あるいは相当の総生産をあげておりますと、大体経済現象として見ますと、それに相応して交通需要というものはふえていくものであります。私どもはそういう経済現象としての航空需要に対して、それでは安全な空の供給力があるのかといいますと、安全でないと言いますと当たりさわりがありますが、この報告書も、安全ではあるけれども、それはきわめて非能率的なことであると、まあ遠慮して言っておられますけれども、それを考えますと、私はこの程度の徴税で、新しい財源を得ることもやむを得ないと思いますけれども、こんなことをしておりますと、また大事故がいつキャリアーの努力にもかかわらず、あるいは御当局の先生方の御努力にもかかわらず起きるかしれないという不安を持っております。で、ただいま大体年間二千万人の旅客がございます。これが、御存じのように、昭和五十年までには外国に行く人の一千万を入れますと約五千万人、さらに昭和五十五年までには大体七千万人、昭和六十年までには一億二千から一億三千万の日本人、つまり国民一人が少なくても一回乗るという状態になります。で、日本の交通機関というものは、御存じのように、鉄道はレールを枕にというあの根性で百年間に世男一の鉄道を築いてまいりました。海運も海運立国ということで築いてまいりました。ところが、空のほうはどうでしょうかということなんです。まあいろいろな点がございまして、新しい産業であるとか、やっと幼稚産業から成長産業になったばかりであるというようなこともございます。しかし、われわれは空を飛びたいと、あるいは国民全体として一人当たりの国民所得がいま千六百ドルぐらいが、これはアメリカに追いつくということになりますと、約四千ドルぐらいになりますと、どうしても旅客を押えることはできません。そういたしますと、アメリカでいま二億五千万の人口が、大体二億五千万人乗っておりますけれども、やはり日本の場合でも国民一人が一回乗るというふうな状態になるんだろうと思います。また、そのほうが時間価値から見て能率的だということにもなってまいる。で、たとえば一万円で買える時間価値というものを考えますと、航空だけが一万円で札幌までかりに行けると、あるいは青森まで行けるとしますと、新幹線ができても四時間半かかると、それで、四十分で青森へ行きたい人は飛行機と、新幹線で行きたい方は四時間半と、あるいは在来線で行きたい方は九時間ということで、これは国民の選択にまかせるわけでございますから、片一方は危険だということは私は許せないと思うんです。そういうことを考えますと、ぜひこの法案は通していただきたいのでございますが、同時に、これだけ膨大な資金を要するのに、ただ税金だけでやるということはちょっとほかの財源の調達方法から見て問題があると思う。朝田参考人もおっしゃいましたが、やはりこれは現在のわれわれタックスペイアーだけが負担するものではなくて、国民の交通財産として将来とも残るものでございますから、交通ストックをつくるわけでございますから、私はやっぱり借り入れを認めるべきだと思います。で、この案を拝見いたしましても、航空公団の借り入れ金が二千二百五十億と、約五千六百億のうち二千二百五十億というものは借り入れしておりますが、これを道路公団あるいはほかの例のように、やはり長期の国民的な交通資産を造成し、つくって子孫に残すわけでございますから、私は借り入れ金というものをもう少し大規模に取り入れていただきたい。また外国の例などを見てもそうだと思います。現在のタックスペイアーだけの全部の負担で将来の財産をつくるということは望ましいことでございますけれども、道路公団などの有料道路をごらんになっても、みんな将来のためには、将来の負担者もやっぱり負担するということになっておりますので、やはりそういうふうにお考えいただきたい。これが第一の点でございますす。 それからもう一つ、第二の点は、私は、この五カ年計画を——新聞によりますと、ときどき運輸大臣とか総理もおっしゃっておられるようですけれども、短縮して二、三年で実行するということがやっぱり大事じゃなかろうかと思います。どうせつくるなら早くつくって、国民の生命を大事にしていただきたいと思います。したがいまして、たとえば二年で実行するといたしますと、昭和四十九年から五十年には第三次五カ年計画、その規模は私はいまの三倍ぐらいの規模にしていただきたい。これは港湾整備五カ年計画が同じくスタートするが二兆円、道路がすでに十一兆円の規模を持っております。まことにけっこうなことでございますが、われわれが貧乏な時代には、そういうことをすると財政破綻だと言われましたけれども、外国からねたまれるほどの外貨を積み上げている。それが国民のストックにならない、いまの税金だけでやるということは、私は、非常に健全かもしれませんけれども、必ずしもそれが賢明な策とは思わないということでございます。 もう一つ、これは朝田参考人と私ちょっと違うかもしれませんけれども、運賃値上げの幅は最小限度にしていただきたいということであります。と申しますのは、私は航空運賃というものは、コストから見まして上がる要素がある。公害とかなりで補償しなければなりませんし、ある程度。いろいろな意味で人件費、物件費、すべての交通手段のコストが上がっているように上がると思いますが、同時に大型化してきているということもありまして、ジェット化しますと、それだけ下がる要素もございます。したがいまして、このコストがただいままで伺っておりますと、かなり負担にはなりますけれども、それは十数%である。値上げは二〇%以上であるということになりますと、その辺、私も詰めておりませんけれども、よく御検討いただきたい。これはいろいろな新幹線との、鉄道運賃等の割り振りとか、いろいろなことを御当局は御心配になってのことかもしれませんし、あるいは業界が非常に膨大な資本を投下してジェット機を入れておられますから、それの償却を早くするとか、いろいろな御配慮があると思いますけれども、やはり交通の需要者から申しますと、コストに見合う運賃値上げはなるべくミニマムにしていただきたいと、いうことでございます。 もう一つは、航空政策全体の問題でございまして、私は航空政策というものは、長い百年の鉄道建設政策、あるいは海運立国時代の日本の国運を賭しての海運の再建政策というものに比べましたら、実にひ弱いものであり、新しいということもございますが、弱いものだと思います。で、やはり世界に誇る国際空港をつくっていただきたいと同時に、地方空港もやはりよくしていただきたいし、それからこの途中の——この間事故がありましたようなことがございますので、航空路のレーダーシステムを入れまして、そうしてコンピューターを入れてオートマチックにコントロールできるようにするということで、世界に誇る最も安全な空の文明というものをこの一億の国民に均てんさしていただきたい。外貨はそのためにも役に立つものでなかろうかと思います。 そういうことで、私はどうも航空庁というものも小さいし、このフレナー報告にもございますように、実に管制という組織は弱い。専門家が少ない。待遇も悪いということで、極端な言い方をしますと、空の管制官と会って話してみますと、あの人たちの月給は——私たちの月給も安いんでございますけれども、踏み切り番の月給と同じぐらいでございまして、これでは私はいい人材が来ないと思います。それがいいか悪いか、月給は払えるだけしきゃ払えないということもあると思うんですけれども、そうして機械は中古のような古いものを使っている。それで安全でございますということはどうしても言えないわけでございまして、私はそういう意味では、航空庁はやっぱり独立していただきたい。そうして新しい伝統を、空を自分の生命として一生を航空庁の役人は空に捧げる。二年ぐらいたつと何かほかに行ってしまうという方々でない方々が中心になるという、そういう行政制度もやっぱり必要でなかろうかと思います。少し言い過ぎたかもしれませんけれども、やっぱり根性というものは、私は新しい部門には必要なんであって、ちょっとぐらいの、このぐらいの金では日本の空は安全にならないということは先生方も御同感いただけるかと思います。どうか日本の航空前進のために善処していただきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(前田佳都男君) ありがとうございました。 それでは参考人に対し質疑のある方は順次御発言を願います。
○戸田菊雄君 それでは最初に朝田参考人にお伺いをしたいんでありますが、いまの説明にございましたように、大体四カ年で燃料税の課税方式は段階方式でありますけれども、総体において七百億円程度の負担になりますと、こういうことですね。それでまあ大体営業収支で七・七%、この程度の負担になって平年度九%、こういうことになるという説明でありましたが、そういうことになりますと、勢い私は経営内容が非常に苦しい状況になってくる。この抜け道をどういう点に求めるかということになると、いままでのいろんな国鉄や公営企業、各般の交通機関を見ますと、相当無理をしている。公共性と独算制という、非常にあいまいなんですね。その結果は部内合理化、これが徹底してやられておるわけですね一つは。端的に言うと労働者の賃下げもそうであります。あるいは安全性に対して非常に危険性を帯びる。ことに航空関係は、これは交通機関全体がそうでありますけれども、たいへんな安全性というものを非常に強く要望されるわけですね。そういう意味からいって、非常に私は心配をするわけなんです。 それからもう一つは、やはりこの負担の転嫁がどうしても大衆利用という、まあいま三人の参考人の先生方はそれぞれ受益者負担というようなことばを使われておりました。いずれにしてもそういうかっこうになっていくんじゃないかというふうに考えるわけです。ですからその辺について将来の見通しはどのように一体考えられておるか、この点が一つあります。 それからもう一つは、かりに合理化と運賃の大衆転嫁、利用者への転嫁、こういうことでいくとすれば、当面のところは一体どっちにウェートをかけられていくつもりなのか。いずれにしても、この負担が増大をするわけですから、そういう結果になるんじゃないか。その辺の見解についてひとつ御説明を願いたい。 それからもう一つは、政府が立てている空港整備五カ年計画でありまするから、この間における経済変動、物価、資材の値上げ、こういうものは当然あると思いますが、この姿で当初予定をしたような空港整備、こういうものがはたして完成できると思うのかどうか、当事者として。その辺の見通しが、一つであります。 それから宇田川先生も指摘をされたんでありますが、借り入れ制度を導入してくれ、これはいま今野先生も一様に言われたところだと思いますけれども、従来の政府の借り入れ制度というものは非常に高額な利子を負担している。たとえば国鉄等に何回か財政投融資からいわば融資をした。そういうことがあるわけですけれども、国鉄なんかはたいへんな利子のいわば支払いによってむしろ赤字が累増しているという状況なんです。ですから、その辺の具体的な内容について一つの案があればお示しを願いたい。 以上、三点等について朝田社長のほうに質問いたします。
○参考人(朝田静夫君) 最初に、安全性の問題と関連して、こういった負担が増大いたしますと、合理化という名において阻害されるんじゃないかと、こういうことでございますが、そういう傾向が生じてくるというふうには私どもの企業としては考えておりません。といいますことは、今日まで、三原山の事故がございましたが、これはまあ一億程度の資本金の会社の時代でございまして、ただいまの日本航空になりました以降、旅客死亡事故ゼロというまあ輝かしい伝統と記録を幸いにして、幸運もございましょうけれども保持いたしております。 で、私どもの経営の姿勢といたしましては、何をおいてもファースト・プライオリティーに安全性を確保していくと、こういうことでございまして、私どもが企業として分担する領域においては最善を尽くしてまいると、したがいまして、まあハンガーであろうと、あるいは原動機工場であろうと、あるいは整備士の養成、技能の練摩でありましょうとも、あるいはZD運動を通じてモチベーションを、やる気を起こさせるというようないろいろな経営手法を用いております。 こういったことで、むしろ全社あげて私どもは安全性の確保に日夜努力をいたしておりますので、業績が悪くなるからといってその方面の経費あるいは投資を削減するということは絶対に考えておりません。それで業績が悪化いたしましても、ファースト・プライオリティーはやはり安全性の確保、これが現在のやはり航空運送事業の絶対的命題であると、こう社員一同その点を深く肝に銘じて努力をいたしておるつもりでございます。私は、他の国内二社もおそらく同じ方向で努力をされておることと思うわけでございます。ただ問題は、私ども企業で努力をしておる領域というものはごく一部でございまして、空港の施設の問題あるいは空港の保安施設の問題あるいは長距離のエアルート、航空路の、ただいまも今野先生お触れになりましたが、いわゆるARSRというようなレーダーを七カ所すみやかに増強しなければならない。現在は東京と福岡だけにしかそういった航空路のレーダーというものがございません。福岡は、施設はあっても動いておらぬというようなことでございます。したがいまして、そういう保安行政というものを強化することで、両々企業の努力と相またなければ、私は安全性の確保というものはできないと、こういうふうに考えておるわけでございます。 企業としての考え方は先ほど申し上げましたとおりでございます。 それから空港五カ年整備計画が経済情勢の変化によってどういうふうに、はたしてこのとおりいくであろうかどうかという御質問でございますが、この閣議決定にも、拝見いたしますと、弾力的に運用するということに書いてございますが、私どもはそういうことで騒音対策あるいは保安施設というものに重点を置いてやっていただくと。ローカル空港を、幾ら滑走路等を、飛行場をこしらえましても、保安設備が不備であれば飛行場の機能を発揮しないわけでございまするし、環境問題も今日ほど深刻になりました以上、こういった方面の施設を急速に重点的におやりいただきたいというふうに希望するわけでございます。したがいまして、この五カ年の間に情勢の変化で実現しない面があるかもしれませんが、それは弾力的運用でやっていくということを閣議で決定されておりますが、もしこういったことで財源に不足をするというような場合に、さらにまた燃料税なり、着陸料なり、あるいは航行援助施設利用料なりを値上げをすると、受益者負担の名のもとにおいてそれをもっと増大して負担させると、こういうことは私はひとつ好ましくないのではないか。第二次五カ年計画の過程においても、借り入れ金制度というものをひとつ導入をしていただきたい、こういうことを冒頭に申し述べたつもりでございますが、そういうお答えで、お答えになっておりますかどうか不安でありますが、そういうふうにお答えさしていただきたい。 一番最後の借り入れ金制度の問題は、ただいま申し上げましたとおりでございますが、次の第三次等においては、そういうことを航空審議会においても要望しておられます。私は第二次五カ年計画の過程においてもそういうことの借り入れ金制度の導入というものを強くお願いをしたい、こういうことを申し上げてお答えにかえたいと思います。
○戸田菊雄君 もう一点だけ、これは運賃値上げ関係の問題でお伺いしたいのです。 どうしても私は、いま説明がありましたよう一に、四十三年から四十五年、これは大体三〇%台の増傾向を示している。しかし四十五年から四十六年、これが大体四・四%程度、だいぶ落ち込んでいるわけです。今後の航空行政を見ますと、たとえば東北新幹線、さしあたって盛岡まで開通される五十年ですね。たとえば東京から仙台まで時間にして一時間五十八分。片やいま仙台空港まで羽田から一時間とちょっとですね。これがジェット化されて最近四十数分、こういう結果になったんです。しかし、東京から羽田まで行くのに、その時間帯にもよりますけれども、平均しておおむね四十分ぐらいかかるわけです。それから仙台空港におりて仙台の中心部まで入るのに同じように四十分ぐらいかかる。そうしますと、時間的には大体飛行機のほうがオーバーする、こういうかっこうになるのです。どうしてもやはり飛行機を利用しているという人は、やはり一つはスピード感に魅力を持っているんだろうと思うのです。そういうことになりますると、名古屋がそうであったように、仙台あたりの飛行場というものは、新幹線ができると私は相当飛行機の利用度が減少するんじゃないか。そういうことになりますると、仙台空港の今後の経営方式、将来の見通し、こういうものは国際線にでも飛躍していかない限り、なかなかこの仙台空港だけを見たのでは、採算という面からいっても、あるいは利用度の面からいっても、非常に困難な状況になるのじゃないか、そういう現象が考えられる。今後やはり新幹線というものは全国のネットワークをひとつ網羅しようという考えがあるようです。そうしますと、いまの旅客の総需要が国内線でおおむね四十五年度の統計を見ますと一・四%くらいですね。国鉄利用が三十何%、私鉄が三十何%、あるいは最近マイカーが非常にふえてまいりまして、それが約三〇%に近づいてきておる。こういういわば多元的な各般の交通政策からいって、はたしてこの航空のそういう面の増傾向なり大衆利用、こういうものをどういうところにこれから基盤を置いてやっていくのか。運賃の高い低いがありましょう、時間のおそい速いがありましょう、それから利用の、そういう客種というものをどういうところに求めてやっていくのか、こういう点でたいへん私は前途非常に困難なものも予想される。全部じゃないですけれども、国内の一例を見まするとそういうことも言えるところがあるんじゃないか。ですから、こういう問題について、いやおうなしに私は、交通の再編化といいますか、陸、海、空それぞれの任務分担、役割り、こういうものをやはり長期的に政府は樹立をする必要があるだろうと思うのでありますが、そういう意味合いからくる経営内容、方針、こういう展望についてひとつ社長さんの御見解があればお聞かせを願いたいと思うのです。
○参考人(朝田静夫君) ただいま御質問の点は非常に重要な点でございまして、航空審議会におきましても、こういった海、陸、空の総合交通体系をいかにすべきか。あるいは運輸政策審議会においても同様にそういう問題を取り上げてやっておられるわけでございますが、確かに新幹線が漸次整備されてまいりますと、いま御指摘のような問題が起こってまいると思います。現に名古屋の空港がそういう状態でございましたし、将来もそういった鉄道と道路と、そして海運も含めまして、立体的な総合交通体系というものを確立しなければならぬということであろうと思います。それに従いまして、ただいま御指摘になりました空港とのアクセスの問題等も、広くそういった都市計画なり、あるいは新全国総合開発計画なりといったようなものと吻合するような計画でなければならないというふうに、抽象的ではございますが、そういうふうに考えております。 運賃の問題もそういうものとの関連において取り上げられなければならぬということも御指摘のとおりでございます。ただ、需要がいま減退しておることは、四・四%になっておることは事実でございますが、これが一時的な減少であるのか、あるいは国内経済の動向によってこの需要がさらに将来伸びるのであろうかどうか、こういうことが航空輸送のメリットといいますか、時間価値というもののメリットが生かされる航空輸送事業ということになりますとさらに将来需要が大きく伸びてまいるというふうに考えるべきか、あるいは国内経済動向から考えてここ一、二年はいままでのような伸び率は期待できない、鈍化はしても、この期間がある程度長く続くのだというようなことであるのかどうか、この辺の需要予測というものがいろいろ皆さんに御意見がございましてきめかねておるようなわけでございますが、私どもは大体こういうリセッションが一年ぐらい続いて、あとは成長性のある航空輸送事業として需要が相当、以前ほどではありませんが二〇%あるいは二二、三%というような程度で伸びていくというふうに予測を立てておるような次第でございます。
○松永忠二君 ちょうど日本航空の社長がおりますからちょっとお聞きしますが、ことしの日本航空の資金調達の内容ですね、いま産業投資特別会計のほうから三十七億のほかに、民間出資金四十一億一借入金四百一億というのがあるわけなんですが、この出資金、借入金というのはどういうところから一体出資なり借入予定をされておるのか、この点が一つ。 それから営業収入が昨年千九百八十億だったのが二千三百四十六億というような数字になっているわけですが、これはどういう収入の増加の内容なのか。これとたとえば、いま問題になっております航空機燃料税なんかの関連での値上がりというものは予定されておるのかどうなのか。営業的収支の金額が相当ふえておりますけれども、その点についてどういうものを予定されておるのか、それをひとつお伺いしたい。 それからあわせて一緒にお伺いいたしますが、いま戸田委員からお話が出ておりましたように、国内航空というのは一体今後どういうふうな姿に発展をしていくのか。たとえば諸外国なんかで見られるような国内航空というようなものと、日本の国内航空というものの発展の姿に相違があるかという点、これは宇田川先生、今野先生にもお聞きしたいわけですが、特にそういう問題について考えた場合に、地方空港は御承知のとおり自衛隊と共用しているところが相当多いわけです。こういうような点については、今後どういうふうないわゆる関係を持っていかなければできないものなのか、こういう点について問題点がどういうふうに把握されておられるのか。この点を、この発展の今後の展望というような面からと、それからまた飛行機の安全というような面とか、そういうふうな面から考えて、これは自衛隊の空港というものの必要性も当然いまの存在からいうと主張もされるであろうと。そういう面をどういうふうに考えていくべきものであるのか、この点を御両人の先生にひとつお聞かせいただきたい。 以上二点について関係の方から御意見を聞かしていただきたいと思います。
○参考人(朝田静夫君) ただいまの四十七年度の資金調達計画でございますが、私どもはジャンボジェットの導入、あるいは成田の空港に各種の施設として投資をしてまいらなければなりませんので、かねがねから増資を、政府持ち株五〇%、民間持ち株が五〇%でございますが、こういったことで増資を毎年度お願いをいたしておったわけでございますが、五〇%を切ると国策会社としての日本航空の性格が変わるのじゃないかというような議論がございます。去年もそういうことで実現を見なかったわけでございます。四十七年度の予算の政府原案では、二割の増資を今度やっと三年ぶりでお認めを願ったということになっておりまして、先ほどの出資といいますのは、いわゆる産投特別会計からの出資は、政府の持ち株を放出して、いま株価がだいぶ上がっておりますので、したがいまして、一般に、民間にその放出をし、そして得たその財源でもって増資の払い込みに応ずると、こういうことでその予算ができておると承知いたしております。したがいまして、政府持ち株比率がそうなりますというと、四七%ぐらいに下がるわけでございますが、日本航空株式会社法という特別法がございますし、監督その他についても、そういうことで五〇%を切ったからといって影響を受けるものではない、性格としても変わるべきものではないというまあ結論になったと、私は、政府部内の御意見もそういうことになったと承知いたしておるわけでございます。 借り入れ金は、主としてエグジム・バンク——アメリカの輸出入銀行から借りておりますのと、それからそれの保証というものがございます。これは、政府保証をしていただいておるわけでありますが、それとアメリカの市中銀行、チェースマンハッタン以下市銀の協調融資で航空機の資金を調達しておるということでございます。 それから、千九百八十億の収入見込みが、四十七年度に二千三百六億ということでございますが、私どもは各路線ごとに日本人、外人の需要予測を立てまして、外人の需要というものが圧倒的に低下をいたしております。がた落ちに落ちております。しかしながら、幸いにして日本人の海外渡航熱というものが依然旺盛でございまして、日本人の伸び率というものを相当高く見込んでおりますが、外人の各ルートごとにおける需要というものはわりに、従来から比べて非常に低い率で見込みました収入の予想でございます。新線の開発等も、ことしバンクーバー——メキシコ線というものを開設いたしますし、それから大圏コースのニューヨーク——東京——アンカレッジ経由のダイレクト便も開設をいたしましたり、モスクワ経由のコペンハーゲン線というものも開設いたしたりいたしておりますのも、こういった収入見込みの中に新しい路線として織り込んでおります。いま申しましたようなそういう需要予測の各路線ごとの日本人、外人の需要というものを見込んで、こういう収入をあげておるわけでございます。
○松永忠二君 いま御答弁の中で、ちょっと再度お聞きいたしますが、政府保証されておる借入金があるというお話ですね。その政府保証している借入金というのは、一体金額的にどのくらいのものであるのか。 それからもう一つは、産投の三十七億というのはよくわかりましたが、民間の出資金四十一億というのは、どこを予定をされておるのか。 それともう一つ、いま営業収入の増加は、そういうふうな点で計画をされておることはわかりましたけれども、そうすると、今度のいわゆる航空燃料税の問題に関連した収入の予定をふやしているという、そういう面は全然ないというふうに把握してよろしいのか、この点を再度ひとつお答えを願います。
○参考人(朝田静夫君) 政府保証していただいておる借り入れ金は、千二百五十億でございます。 それから、この民間の増資の四十一億といいますのは、これは現株主に対して二割の増資で払い込みをしていただくということでございますが、最後の点の二千三百六億の収入の中で、燃料税の当初見込みましたこれは、国内輸送だけでございますから、そのとおりの輸送量を見込んでおります。したがいまして、当初見込みました予想数字と同じでございまして、あと大体四分の三程度の規模は全部国際線でございます。したがいまして、その当初の燃料税のときの輸送見込みと、国内幹線におきましては同じ基礎数字をとっております。
○参考人(宇田川璋仁君) 私は交通についてしろうとでございますので、感想程度しか申し上げられませんが、今後、国鉄が全国ネット網を形成する。飛行機あり、自動車あり、国鉄あり、まことにある意味でけっこうで、これがもし民間企業であれば、その間の競争で経営の合理化がはかられ、運賃が下がるというふうなことがあれば、非常にけっこうだと思うんですが、実はすべてそうではなくて、みんな財投あるいはわれわれの税金が多かれ少なかれ入るというようなことでございますので、むしろ今後、そういう中で、いかに調整するかということが、財政資金の効率化という観点から見て必要ではないかと思います。 それから自衛隊の飛行区との問題でありますが、私が聞いたところによりますと、たしか、板付と千歳は、この特別会計の整備外であると承っております。まあ当然のことであると思いますし、今後そういうものが、一日も早く民間に返されて、この特別会計のもとで、充実するという方向を私としては望んでおります。
○参考人(今野源八郎君) 非常に大きな問題がこの法案の背後にあると思いますが、それはただいまお尋ねになりました日本の交通政策の目標をどこに置くかというようなことだと思います。それから、航空の発展あるいは需要というものが将来どこまで伸びるのかということだろうと思います。 私は、鉄道は鉄道としてのメリットがあり、飛行機は飛行機としてのメリットがある。これを、ある程度競争的であり、同じような性格もございますけれども、やはり特有の機能がございます。先ほど、仙台を例におとりになり、あるいは名古屋を例にとられ、確かに新幹線と航空は競争的であります。しかし、これは東京と仙台だけを考えるからでありまして、たとえば、あるいはたいへん失礼になるかもしれませんけれども、礼幌−仙台、あるいは新潟−仙台、あるいは仙台−大阪、四国、九州、あるいはその他鹿児島とかいろいろ考えてまいりますと、やはり日本の国土全体から見ますと、やはり航空というものが必要でなかろうかと思います。と申しますのは、先ほどもヨーロッパ、アメリカというおことばがございました。ヨーロッパのドイツ、フランスは御存じのようにまるい国土の形をしております。日本は稚内から沖繩まで——まさに鹿児島まであるわけで、今後沖繩が入りますが、としましても、二千五、六百キロから三千キロほどございまして、アメリカ大陸ほどのディメンジョンはありませんけれども、アメリカ大陸の東西じゃなくて、むしろ南北ぐらいの長さ、あるいはアメリカ大陸の半分ぐらいの長さがあって、しかも四つの島、その他多数の島を入れました島からできている。それで、まん中に大山脈が四つの島とも走っている。そして、裏側は積雪であるというようなことを考えますと、地上のサーフェースの交通障害を比較的少なくして、ジェット機で克服できるということになってきますと、プロペラ機に想像できなかった機動性を発揮できるのではないかということがございます。それは一つのフィジカルな航空機の持っている特徴だと言えましょうが、経済的な特徴から申しますと、地上の施設をして、非常に労働集約的な、たとえば鉄道に比べますと、新幹線はかなり労働節約型になっておりますけれども、飛行機の場合は非常に資本がかかりますけれども、一ぺん入れますと、かなり、いまここで議題になっています地上の施設にいたしましても、空港にいたしましても長持ちいたしますし、一つの土地はストックとして残るわけでございますから、消耗としてはやっぱり航空器材だけで、これも中古車的に、やはり中古はどこかで、外国で、世界のマーケットバリューがあるということでは、かなり資本負担が少ないものでございます。そうしますと、資本集約的な航空輸送業というものは、その大量輸送さえなされますと、かなり安い運賃で、長い目で見て運べるものでなかろうか。そうしますと、日本の地形、交通地理的な条件から見ますと、やっぱり日本はアメリカに近いと。日本は小さいというお話がございますけれども、国土面積は小さいには小さいのですが、細長くなっていると。山があるということと、非常に急勾配で、御存じのように国土の八割が山だと。ヨーロッパの場合は国土の八割が平たん地であるということと、かなり違っていると思うのです。そんなことで、地上を走る場合に非常に抵抗があるということもございます。そんなことで、私は、航空というものは供給サイドから見てかなり日本の国民の将来の文明に役に立つということを評価いたします。 仙台とか金沢というところを考えてみますと、東北の中心、北陸の中心であったところが、だんだん、新幹線ができたり、飛行機ができますと、どうも中核大都市としての地位が少なくなってくるような気もいたしますけれども、これは航空機の進歩なり、鉄道とか、交通の進歩によってある程度やむを得ないのですけれども、それをたとえば仙台のいまの空港は二千メートルきりでございませんけれども、二千五百の空港ができる、あるいは三千の空港がかりにできたとしまして、非常に東北の域内からも短距離の航空で乗ってくる中心になるとか、あるいは仙台から東京だけじゃなくて、全国に結ぶということになりますと、私はかなり——名古屋の場合でも生きる道があるのじゃなかろうか。そうしませんと、やっぱり、例は悪いんですけれども、青森とか、下関とか、仙台とかという通過していった鉄道の、そこを通らなければ北海道へ行けない、九州へ行けなかった時代と比べまして、自由に、四国の南端を通って鹿児島へ行くとか、沖繩へ行くということになりますと、どうもその通過地点が、昔、交通の要衝であったあるいは福島その他は、どうもそのままでは私は非常に不便なところになるのじゃないかという気がいたします。そんなことから申しまして、結局、私ども、たとえば青森へ行く新幹線をつかもうと思って、東京で乗りそこなったら、羽田へ行って、どこかで、盛岡なり、仙台で新幹線に乗るとか、いろんな陸と空の乗り継ぎによることもできるのでありまして、一方があるから一方が要らないというものではない。つまり、インターモーダルトランスポートの時代です。陸・海・空の立体的な交通システムをつくっていくというのが能率的な交通制度としてよろしいのじゃないか。 ただいま宇田川さんから、二重投資——というおことばはございませんけれども、財政投資の効率化のためにというおことばがございました。これは財政当局としてよくお考えになる当然のことだと思いますけれども、大体競争がありますと、よく勉強するものでありまして、そういうことで、国民からしますと、いろんな新しい交通機関がそろっていて、国民の交通消費という点からそれを選択していく、目的によって違うということでもよろしくないか。要するに、交通の市場と申しますか、機能としましては、仙台−東京とか、名古屋とかというショートレンジの、短距離の市場もございましょうし、あるいはもう少し長い、岡山−東京という、ああいう中距離もございましょうし、あるいはもっと長距離の、札幌−東京とか、博多−東京とかという、ほんとうに長距離もございましょう。こういうことを考えますと、私はこれから世界で最先端に立って伸びていく国民のための交通制度としては、あんまり、運輸省がお考えのように、これでなきゃならぬというリジットなものじゃなくて、ダイナミックな動く制度であることが望ましい。しかも、それは経済制度としてのフィジカルな制度だけでなくて、エコノミックシステムとしての制度を設けておいて、国民が所得に応じたり、急いで親の死に目に会うとか、その他ビジネスのために行くとか、あるいはレジャーのために行くこともやむを得ないと思いますけれども、要するに、国民にモビリティを与えるということは生産性を与えるということであって、交通の側からモビリティを与える。少なくともディスモビリティと申しますか、いままでのように、非常に、並んで切符を買わなきゃならぬとか、羽田へ行って並んで切符をさがすとか、そういうことのないようにしていただければ、私は非常に国民のために便利じゃなかろうか。 そうしていま問題にしますのは、いまの時点だけじゃなくて、今世紀の終わりにかけての、空港をいかにつくって安全にしていくかということでありますと、少し話が先走るようでございますが、私は先を見ていただきたい。 それからちょっとおことばの端に引っかかるようで申しわけございませんけれども、鉄道のシェアが大きいという話がございました。日本の鉄道は都市交通をあの統計の中に含んでいるわけです。ですから、通勤通学、山の手線、中央線の統計が入っていますから、鉄道の統計が、たいへん人を運んでいることが大きく出ておりますけれども、あれから都市交通をとって、つまり、定期券の利用者をとってみますと、都市間の交通としますと、かなりほかの交通機関と競争的になっているということでございます。それが世界的な統計のとり方でもあるということが一つ。 で、もう一つは、くどいようでございますけれども、所得が上がってまいりましたり、一時間当たりの生産性が高くなりますと、どうしても新幹線からさらに——新しい新幹線へ在来線より移るように、どうしても、だんだんやっぱり空の新幹線に移るということも考えられますので、その辺も御考慮いただければ幸いだと思います。結局、それは古いものが、ある程度、在来のローカル線のようなものが多少自動車道路にかわるとか、いろんなことがございますけれども、これは見ようによりましては、新陳代謝といわれるものでございまして、いわば交通機関のライフサイクルと申しますか、栄枯盛衰というものが、ある程度やむを得ないと言っては残酷かもしれませんけれども、そういう中で、少しは摩擦もございますけれども、やっぱり大きく日本の交通制度が能率的になるのじゃなかろうかと思います。 自衛隊との関係につきましては、私はなるべく分離したほうがよろしいと思いますけれども、やむを得なければ共用していくということは、自衛隊の空港の設備が比較的よろしいということを考えての話でございます。
○戸田菊雄君 そろそろ時間でありますから、宇田川先生と今野先生に若干の質問を行ないたいと思います。 宇田川先生に。専門は財政学だそうでありますけれども、現行の税制の制度の問題ですけれども、今回の航空燃料税は二十七年から租税特別措置として免除待遇をとってきたわけですけれども、今回ガソリンとケロシン両者に対してそれぞれ課税するということになるんですけれども、一方、自動車関係を見ますと、国税、地方税、それぞれありますが、揮発油税とか地方道路税とか、それぞれ目的税がありまして、たいへんな、同質の、同じような課税方式が幾つにも分かれているという、制度上ですね。こういうものをもう少し能率的に、一元化方式をすべきじゃないか。もちろんいまの制度上は、それぞれの目的に従って制度を立てておるわけでありますけれども、この辺に対する見解をひとつ聞きたいということが第一点であります。 それから、今野先生になりますが、空港整備の最小限の課税はやむを得ない、こういうことでありますが、今回、段階方式で最終的にリッター当たり一万三千円、これは本則なんですね、こういうことにいくわけですが、この辺がやはり先生の考える最小限の課税やむなし、という限度でしょうか。その辺の見解をひとつお聞かせいただきたい。 もう一点は、運賃値上げにおいても同様の御趣旨をいま先生からおっしゃられたんでありますが、この運賃値上げも、いろんなコストアップ、あるいは一面、経営内容においてコストダウンという部面も相当ありましょうけれども、どの程度が、いま社長さんの説明ですと大体二〇・六%、二一・一%、旅客、貨物それぞれ値上げをする、実質的には一四%だ、こういうことになっているんですが、そういう、いま運輸大臣の認可を得ようとする一つの運賃値上げ構成がはたして妥当なのかどうか、その辺の見解を、もしお持ちであったらひとつお聞かせを願いたい。この二点でございます。
○参考人(宇田川璋仁君) 道路税との関係でございますけれども、考え方が別に二通り、三通りあるというわけじゃないと思います。非常に制度的な問題、それから物理的な問題で、つまり揮発油税が、二十九年から、道路整備費の財源等に関する臨時措置ということで、従来一般財源であったものが特定財源になった。そこで、そういう道路整備費というところにプラスして道路整備費等とでもすれば、きっとすべて輸送関係の一種の何といいますか、受益者負担型の目的税というようなことで一括できたと思うんですが、航空会社関係を保護育成しようということで、それは特別措置とした。今度はそれを、その特別措置を落とすだけならいいわけなんですけれども、承りますと、航空機の燃料には揮発油だけじゃなくて、灯油も使うということで、つまり揮発油税ではとらえられないということで、あらためて、いわば航空用燃料という形で一括したということですから、一見複雑なようでありますけれども、そのことによって、いわばそういう名前にすることによって、道路関係も把握でき、道路関係の燃料といいますか、それも課税対象になり、航空関係も一括して対象になる。それで、先ほど申し上げましたように、税率は、保護育成という観点から見て、二十九年から四十七年度出発させるという、いわばそれだけのタイムラグを伴って、同じ方向に行くということだろうと思うわけです。ですから、私としては、そういうふうな、いわば物理的にといいますか、技術的にそういうふうなある名前に統一できなければ、何かそれを全体としてカバーするような別個の法律ということになるのではないかというふうに考えます。
○委員長(前田佳都男君) 今野参考人お願いいたします。
○参考人(今野源八郎君) ただいまの航空機の燃料税の問題でございますが、私は、航空輸送と道路とは似た性格もございますけれども、ひとつ交通学者として見ますと、性格的に同じところもあるし、違うところもある。違うところというのは、やっぱり道路は一般に御存じのように生活道路——道路なしには地域は構成されない。ところが鉄道だとか、航空は、文明の手段でありますが、いままで、つい最近二十年前まではなかった航空文明ですから、いわばあったほうがいいという種類のものだと、そういうことで、私は、どっちかといいますと、道路の場合にはいわばコマーシャルプリンシプルでいかない面がかなりでございますが、航空とか鉄道の場合には、つまり営業的な面と申しますか、コマーシャルな資本主義企業として成り立っていくものだろう、その点がちょっと違う。交通機関が国民に必要だという意味では同じですけれども、その点で、こまかくと申しますと性格が違うように思います。そこで、いまの燃料税を、その点で道路特別会計と別個の航空の特別会計とはちょっとやっぱり違うような感じがございます。技術的には、私は、同じといえば同じだろうと思いますが。 で、それじゃあ航空の燃料税をどこまで上げられるのかということを考えてみますと、この税制をこういう形でとっているというのはフランスと西独ですが、これも国内消費税なりあるいは付加価値税という税制があって、その一環としてとっているわけですから、日本ではまだ私たち国民の税が、直接税が多いわけでございますから、そこへこれを持ってくるというのは、一つのやっぱり目的税としてやむにやまれず持ってこられるということで、いわば世界で比較的珍しいほうの例ではなかろうかという感じがございます。この点、私はあまり専門ではございませんけれども、そう思います。今度は払うほうの国民の側から見ますと、今度の燃料税、航行援助施設利用料その他を入れますと、運賃のコストの中で一四、五%が税金だということは、これは相当のことなんですね。ですから、これ以上あまりお上げにならずに、むしろ先ほどお願いしたようにやっぱり借り入れその他で長期の資金で、長期の国民のストックを、交通、空港という、あるいは安全な航空路というストックをつくっていただくということが望ましいのではなかろうかと思います。 それから運賃の値上げにつきましては、私先ほど申し上げましたように、大体世界的に見て、航空運賃というのは、どっちかというと下がる傾向にあるわけでございまして、これはやっぱり自動車の運賃と同じことで、人件費は高くなりますけれども、器材が大型化してまいりますと、自動車の場合はマスプロダクションで自動車の値段がそれほど上がらないということもございますけれども、そういうことで、器材が大型化してほんとうにYS11から大型ジェット、ジャンボジェットというふうになってまいりますと、それだけコストも下がる面もございます。やはり公害その他いろいろな環境整備のためにコストもかかりますからプラス、マイナスとしても、せいぜいこういう新しい徴税によってコストが上がる程度ぐらいにしていただければ国民としてはありがたい。しかし、こういうことを言いますと、ビジネスのことを知らない経済学者だとしかられるかもしれませんけれども、そういう感じを国民としては持っております。
○多田省吾君 最初に宇田川参考人にお尋ねしたいのでございますが、いま今野参考人からは航空料金の値上げの幅は最小限にすべきであると、こういうお話がございました。宇田川参考人の最初のお話で、原料コストを一〇%といたしまして、企業努力を加えれば五%で済むんじゃないかというようなお話もあったわけでございます。しかし、今回の航空運賃の値上げ申請は二三%に及んでおりますし、実質的にも日航だけですと一四・九%でございますが、三社合わせると実質的に一六・一%の値上げ案、航空援助施設利用料及び今回の航空機燃料税を加えましても大体一二・数%である。それを大幅に上回る値上げ申請に当たるわけでございます。また一方、いままでの航空機の値上げ算定の基準というものが、国鉄の特急のグリーン車の料金と考えて、あまり厳密な算定基準をしてなかったんじゃないかと、こういうことも一部いわれておりますけれども、そういったことを考えますと、またいま今野参考人からは航空運賃というものは値下げの傾向が望ましいというふうなお話もありましたが、この運賃値上げに対して大体どのようにお考えか、ここで詳しくお話ししていただきたいと思います。 それから第二点は、第二次空港整備五カ年計画で五千六百億円を計上しておりますが、いまの今野参考人からは、税金のみでまかなうのはどうか、国民の交通財産なんだから借り入れも大幅に認めて、いまの三倍ぐらいの規模にせよ、あるいは五カ年計画を二、三年でやってしまったほうが、やはりレーダーシステムとか、あるいは管制が大幅に十年ぐらいおくれているのにかんがみまして、国民の生命を守る上においても必要であると積極的な意見を述べられましたけれども、宇田川参考人はどのようにお考えになっておられるか。 それから第三点は、この航空機燃料税は、ヨーロッパ主要国も採用している、こういうお話がございました。外国の例を見ますと、フランスなんかでは航空ガソリンについて一キロリットル三万三千二百三十六円、ジェット燃料につきましてもキロリットル当たり二千七百五十二円、こういうような税金をとっております。それからイギリスでも、キロリットル当たり航空ガソリンが四万二千七百六十三円、ジェット燃料がキロリットル当たり千九百一円、ところがアメリカなんかでは、着陸料を取ったり、あるいは通行税を引き上げたり、あるいはその他のものでまかなっているわけでございますが、そういった外国の例と比べて今回のいわゆる航空燃料税の率というものは妥当であるかどうか、どうお考えなのか、この三点をお尋ねしておきます。
○参考人(宇田川璋仁君) お答えいたします。 私は先ほど完全前転して一〇%で、その問経営努力、これは全く目分量で五%、半々、こんなことを申し上げましたが、いま伺いますと、二十数%の運賃申請、これは私、経済学者として一般的に考えまして、どこの国でも、ビッグビジネスというものは、大体そういうやり方で料金アップをやるんだろうと思います。と申しますのは、ふだんはやはり消費者の抵抗、その他監督官庁その他のあれがありまして、なかなか公共料金的なものは上がりづらい、あるいは民間の企業であっても、いわゆる寡占企業というものは、そういうしょっちゅう上げるという価格付けはしないわけです。しかし、何かインパクトが与えられたときに、いわばいままでがまんしていたものをそれでカバーする、これはいわばよしあしにかかわらず、民間企業であれ、公営企業であれ、今日の企業のやり方で、これは経済学的に言っても、あるいは寡占的な企業が、いつでも短期の、一年ごとのいわばもうけが最大になるような値段づけはしないんだ、しばらくおいでおいで、たとえば春闘で賃金がぐっと上がったときに、それを一つのいわばボタンとしていく、そういうことではないかというふうに考えます。ですから、計算からいけば完全前転で一〇%、それからマイナス企業経営努力があれば、その率が下がるというのが単純な計算ではないかと思うわけであります。 それから公債——先ほど私も申しましたが、いろいろな財源がある中で、どうして公債に訴えないのか、一般財源はこれは国民の税金だから、これを、たとえばはっきり使用者がわかっている飛行機整備のほうに回すのは、これは問題外としても、公債があるじゃないかということでございますが、先ほど今野先生も公債に大いに訴えるべきだ、その理由として、いまわれわれ生きている人間ばかりが負担するのは不公平である、もっと子供にも孫にも負担させろという御発言がございましたが、私はその理屈は正しいと思います。公債というものに訴えること自体は大いにけっこうだと思いますが、しかし、またもう少し考えますと、今後これは一般に公共事業全般に言えるのですけれども、今後この狭い日本列島で一億が生きていくために、いわゆる社会資本の充実というものは、もう今後われわれも子供たちも孫もやっていくのだ、おそらく。そういたしますと、いわばその計算は同じことなんですね。われわれはある意味では公債に訴えてもいいのですけれども、公債に訴えなくても同じことになる。われわれは子供たち、孫のためにやる。またわれわれが隠居すれば、子供はまたその次の子供と孫のためにやるということをやれば、これはもういわば相殺して同じことになるわけでありまして、ですから、単に今日だけが特別、われわれが生きている限り、日本の社会資本充実のための飛び抜けた大投資が行なわれて、そのあとはあるいはできたものでゆうゆうとエンジョイできるのだということであれば、先ほどの今野先生の理論は正しいと思いますが、どうも私はそうではないということになりますと、理屈から同じことだと思います。とにかく経常収入に訴えても同じことだ。 それから欧州その他の税率、これもいろいろ国によって違うわけでありますが、いま御質問の、先生がおっしゃいましたように、かなり日本よりも高いところも、あれば低いところもあるということで、どれを基準にしていいかちょっとわかりませんが、そういう意味では、少なくも日本よりも高いところもあれば低いところもあるということで、平年度一万三千円というのは、そう目立った大きな金融とは思えない、軽減税率という過渡的な措置も講じているし、小型飛行機等は免税になっているというようなことで、問題外ではないかと思います。 それから先ほど今野先生から、税金は目的税ではないとおっしゃられました。確かにそうでございましょうが、アメリカなんかでは最近の法律でそういう航空機課税はやはり一種の何といいますか信託基金といいますか、ちょうどガソリン税を特別会計にする、あるファンドに入れると同じように、航空機関係の税収入は、航空機関係のファンドに入れる、別途いわば特定財源として、そこで空港関係の事業に使うというような法案ができて、そういうこともやり始めているようであります。私としても別に入れなくちゃならぬとも申し上げませんけれども、ほぼ妥当な税率であろうというふうに感じます。
○多田省吾君 次に、朝田参考人にお尋ねしたいと思います。 一つは、日航がいま申請しているといわれるエアバスの問題ですが、大体四十八年七月ごろ就航するようにという申請を出されるということでございますが、本来ならばことしの三月ごろから就航予定もあった、しかしいろいろ事故等もありましてこれは延びまして、大体四十九年あたりから発足するのじゃないかともいわれております。この場合にジャンボ級の航空機が国内に就航するわけでございますが、その場合に、四十八年ないし四十九年ごろまで空港整備やあるいは事故対策が間に合うのかどうか。 それから、そのエアバスを就航させることによって便が相当少なくても済むということも言えますけれども、そういうような見通しです。これをひとつお聞きしたいと思うんです。 それからもう一つはやはり運賃値上げの問題ですが、いままで今野参考人または宇田川参考人からも最小限にとどめるべきだという意見もございました。今回の二三%の値上げ案は、この航行援助施設利用料、これは昨年から始まっているわけですが、またことしから始められようとしているこの航空機燃料税、これだけにとどまらず、計算してみますと、日航のほうは値上げの利益はいま一番少ないわけですが、ローカル線が非常に値上げの幅も大きいし、また値上げ率が大きく出されているというのは、結局いままでの赤字補てん部分を埋めるようなお考えがあるんじゃないか。まあこれはいろいろ他社にもわたりますからお答えにくい点もあると思いますけれども。 それからもう一つは、運賃の算定基準がいままであまりはっきりしていなかったんじゃないか。いままではどうしても航空運賃といいますと、いわゆる特急グリーン車料金との関係を念頭に置いて立てられたというようなことも一部言われているわけですが、そういう厳格な算定基準を設けられた上で今度の値上げ案を御申請になったのかどうか。それが二点。 それから第三番目は、いままで問題になりましたパイロット養成が、外国と違って民間パイロット養成が非常におくれている。まあお金もかかるだろうと思います。また今野参考人からお話がありましたように、レーダーシステムとか、それから管制が十年以上おくれている、こういった問題で非常に大事故の起こる可能性というものが強いわけでございますが、それは航空庁等においても十分考えなければならない問題でございますが、朝田参考人はどのようにお考えになるか、この三点をお伺いします。
○参考人(朝田静夫君) 第一点のエアバスの問題でございますが、私どもはエアバスの導入をまだどの機種にするか決定をいたしておりません。ただ、ボーイング747というジャンボジェットと俗称呼ばれております大型機を、国内線に一年間投入するという計画を運輸当局に出しまして、その了承を得ておったわけでございますが、まあ他企業に与えるインパクト、そういったようなものもございますし、ただいま御指摘のような空港の施設の問題もございます。しかし、私どもの考え方といたしましては、空港の処理能力が非常に限界にきておる、過密状態でもありますから、便数が需要の伸びに応じてそのままふえていったのでは安全性をやはり阻害する。したがいまして、空港の処理能力の限界があります以上は、大型化をしてキャパシティの大きい入れもので便数を相対的に少なくしていく、これがやはり安全性の上からいって好ましい。しかも、このごろの新鋭大型機は、月のアポロで採用されましたいわゆる慣性航法装置あるいは自動着陸装置といったようなものも備えておりますし、新鋭機でありますと同時に、非常に安全性が向上された新鋭機である、こういうふうに私どもは考えております。したがいまして、やはりこういった需要の伸びに応じてどんどん増便をするということでは、やはり安全性の問題に大きく関連してくる。しかも、伸びの率からいいますというと、幹線よりもローカルの伸びのほうが非常に大きいわけでございます。したがいまして、幹線は少なくとも大型化していくことが安全性の上からも、あるいは需要にこたえる上からいっても好ましいというふうな考え方を持っております。 他企業に与えるインパクトにつきましては、日本航空だけのジャンボでなしに、全日空さんもひとつ共同運航でいこうじゃないかという提案をいたしたわけでございます。飛行機にも両会社のマークを二つつける、そして収益が上がればこれを五〇%ずつ山分けすると、これでひとつどの会社ということでなしに、空港の処理能力その他安全性の上からいっても、また需要にこたえる上からいっても、私はこういう提案をいいと考えまして、かつて提案をしたわけでございますが、不幸にして受け入れられませんで、なお粘り強く両社において協調しながら話し合いを詰めたいと、こういうふうに考えております。いずれエアバスの導入につきましては、私どものほうはまだ器材に余裕がございますので、直ちにエアバスを導入するという段階ではございませんが、いまのような国際線に使っております余裕、余力を持って国内線のジャンボジェットを投入したいというふうな考え方はいま申し上げたとおりであります。 それから運賃の問題でございますが、先ほど来宇田川先生、今野先生からもお話がありまして、こういった航行援助施設利用料と、今回の航空燃料税とを合わせますと、私どもは四十九年度におきまして両方の航空燃料税と航行援助施設利用料を合わせますと一三・三%になっております。運賃の改定を申請いたしましたときは一万三千円の燃料税でなしに、ちょうど中間の過渡的措置をとっていただいておりますまん中の年を基準にして、一万四百円をベースにして申請をいたしております。いずれにいたしましても一二、三%というものが公租公課という新しく賦課されますところの要素になっておりまして、実質一四・九%というものが確保したいと、こういう考えで二〇・六%という名目の運賃改定を申請いたしておるわけでございます。一四・九%の実質を確保するのにどうして二〇・六%になるんだと、こういうことになりますが、これはいわゆる運賃の弾性値というものをどう見るかという問題でございます。運賃を上げれば、上げないときと同じように需要がついてくるかというと、そうはいかないわけでございまして、その弾性値を一体どう見るかということが議論の対象になるのではないかと私は考えておるわけでございます。ところが、弾性値の実績経験値というものはございませんで、冒頭に申し上げましたように、過去二十年間私どもは運賃を値上げいたしておりません。したがって、この程度の運賃改定をすれば、この程度の弾性値が実績として上がってきたという資料がございますれば非常にいいわけでございますけれども、過去において値上げをした経験がないものでございますから、その辺は理論的に考えていかなければならないということで、弾性値をマイナス〇・二三ということではじいたわけでございます。国鉄あたりの運賃改定はしばしば行なわれておりますから、そういう経験値というものは出てまいりますけれども、まあ私どもは理論的に一つの手法として考えましたのは、路線ごとの需要動向がそれぞれの路線の旅客キロ当たり収入と相関しているという事実がございます。この点に着目いたしまして、国民総生産あるいは可処分所得あるいは国民所得というものを説明変数に加えて計算式をつくってみたわけでございます。そういたしますと、先ほど申し上げましたような弾性値はマイナス〇・二三でございますために、実質一四・九%を確保する上におきましては、二〇・六%という運賃値上げをお願いせざるを得ない、こういうことが計算の過程でございます。この点につきましては、この弾性値はおかしいじゃないか、そんなことはないという議論は当然あるということを、私は率直に申し上げておきたいと思います。 一番最後の御質問は、乗員養成でございますが、ただいま御指摘のとおりたいへん大きな問題でございまするし、私どものほうにいたしましても、従来からも訓練教育方式を変える前でも、まあ大体一人前のパイロットに仕上げるのに、約一人あたり四千万円くらいの経費がかかっておるということでございまするし、最近は新人養成でサンフランシスコから六十キロばかり離れたところのナパというところに新しく乗員訓練所を設けまして、そうしてワシントン州のモーゼスレークにも大型のジェット訓練のセンターをつくっております。仙台には乗員基礎訓練所というものを設けまして、初級の基礎からここでグランドスクールあるいはリンクの養成をいたしておるわけであります。このことでいまの航空大学校というものがはたしてこういったどんどん変わってまいりまする情勢に対応して、乗員養成ができておるかということが一つの問題点でありまするし、養成規模の上から言いましても非常に少ないということでございますので、私どもは自社養成をせざるを得ないという状態でございます。 管制の問題がございましたが、自衛隊との関係につきましては、私は昨年夏、「ばんだい」号及び自衛隊と全日空の衝突事故の際に、衆議院の委員会に公述人として出席して申し上げましたことは、五カ年計画あるいはその他で相当長期にわたって理想的な整備をされるのもいいわけでございますけれども、当面一体どうするかということにつきましては、これは私は自衛隊とひとつ総合的に施設、人員を運用して、現時点においても安全性を確保していただきたい。レーダーコントロールにいたしましても、目的は違いますけれども自衛隊のいわゆる緊急発進その他の、まあ使用目的というものは違うわけでございますけれども、手段方法というものは共通しておるわけでございますから、こういうものを総合的に運用をしていただきたい。そうして理想的な管制なり、あるいは航行援助施設なり、そういったレーダーコントロールなりを逐次整備していただきたいということを意見として申し述べたのでございますが、同様にそういうふうに考えておるわけでございます。
○多田省吾君 最後に今野参考人に二点お尋ねしたい。 一つは、われわれは一番重要に考えておりますのは事故対策でございますけれども、先生は管制においても十年のおくれがあるし、こんな五カ年計画の小規模なものでは心細いと、大事故がいつ起こるか不安を持つという、こういうお答えでありますが、のど元過ぎれば熱さ忘れるということがありますけれども、事故が起こったときには、そういう対策は立てなければならないということはみんな考えるのですが、今度の政府の案というものが、閣議決定された案というものが、非常に小規模のもので残念でございます。それについていま大体三倍程度の予算で、しかもこれを二、三年間で整備するという、そういうことであれば、事故対策は万全にできるかどうか。それからこういう五カ年計画のとおりならば、大事故の起こる可能性は、ほんとうにこれは大事故が数十%の割合で起こるというようなお考えなのかどうか、それをひとつ、これは大事な問題ですから忌憚なくおっしゃっていただきたいと思うのです。それから第二点は、やはり国内のエアバスの問題ですが、先ほど朝田社長からお話がありましたけれども、安全性や、あるいは国内体制、環境整備なんかの問題を考えて、このエアバスに対して今野参考人は賛成されるのかどうか、この二点をお伺いいたします。
○参考人(今野源八郎君) お答えいたします。 事故対策、私は二年でやっていただければ、五年を二年にするわけですから、一年というわけにいかないと思いますが、たいへん事故率は起こる可能性は減るということは言える。それで、それならば数十%いまのところで起きるのかという、そういう御質問でたいへんむずかしいことで、起こっては困るので、起きないことを私非常に祈願しているのでございますが、何ぶんにも悪条件がそろっている。先生方にお願いしたいのは、羽田の管制塔にいらして管制官と一時間お話ししてくださったらどういう条件で働いているかということ、そして役所の機構では、たいへん当たりさわりあるかもしれませんけれども、ああいう特別な業種の方は月給を上げることもできず、課長になる見込みもいまのところあまりない。そういう状態で総理大臣、外国の賓客全部あらゆるものが飛行機に運命を託している。しかも計器は非常に古びたもので、すり切れたようなものもある。それを見たら私はやっぱりりつ然とするのではないか。いま何十%ということは申し上げかねるんですが、実にそういう点でわれわれは生命を大事にする国民に戦後なったといいますけれども、やっぱり道路対策でも同じでありますけれども、これはちょっと話がよそ道になりますけれども、どうして外国にあるような道路対策をしてくださらないのか、つまり標識でも一つだけではなしに、予告というものが要るわけです。一つだけ出しておいて見ないほうが悪いのだというふうなやり方では私はやっぱり困るのではないか、私は道路交通安全対策というものにかなりお金を使ってやっておりますけれども、ある程度はから回りをしているところがあるという批判は持っておりますけれども、航空は何にしても新しいということがございまして、ふなれで、しかもその施設が貧弱だということは、実にもう先進国としての日本の恥部だと私は思います。その点をどうして直していただけるかということで、これはくじを引くようなものでございますから、だれも死にたくないのでございますけれども、そういうことでこれはちょっとオーバーかもしれませんけれども、実に心細いきわみだ、能率ということはもちろん悪い。先ほど私少し公租公課のパーセントだけの運賃値上げにとめる、それを中心にして、あとはプラスアルファを認めないことでもない、こういう意味のつもりだったんですが、結局先進国の場合は、安全な航空施設をして、空港なりあるいはナビゲーションのシステムをして、そのシステムをとって、それで補助をしているわけですが、日本ではそれが貧弱だから、やっぱり人手によって、人海戦術によらざるを得ないということで、ほんとうは安全施設ができれば、私の言ったような、ミニマムのコストアップということで認めていただけると思うんですけれども、どうも日本の場合にはプラスアルファが入るということもございまして、私はざっくばらんに申しまして、宇田川案と朝田案の中間ぐらいのところを運賃値上げについては考えたらいいではないかと思います。そこで、とにかく先進国としては驚くような貧弱なものだ、これはちょうど二十年前に日本の道路を視察したアメリカの調査団が、文明国としてこれだけ道路を放置しておいた工業国はないという、あれを私はここに想起するわけであります。これはそういうことでございますから、ぜひ安全にしていただきたい。 それから、運賃値上げにちょっと補完させていただきますと、日本航空さんは私は採算はそんなに悪くないと思いますが、ほかの会社は必ずしもこれをやられますと、かなり苦しい会社も出るのかもしれませんので、日本航空さんの経営分析だけではちょっと運賃値上げの度合いをきめかねるような、ほかの、つまり、もっと資本力の弱い、技術力の弱い、しかも、最近、事故などを起こしたような会社のこともお考えになって、その運賃値げをしていただきたい。そのベースを、レベルをきめていただきたい。それはやっぱり安全につながるということだろうと思いますことが一つ。 それから、エアバスは、私は、幹線に入れていただくことはコストも安くなりますし、非常にけっこうだと思います。で、私は、幹線の非常に混雑しているあの対策をしていただくのと同時に、ローカル空港は実に貧弱そのものでして、全く、人の力によるのと、幸運にたよって飛んでいるというようなところがございまして、ひやひやするということは、皆さまも選挙のたびに御経験なすっていらっしゃると思うんですが、そういうことは、やっぱり、今後なるべく早い機会に解消していただきたいというのは、国民としてのお願いでございます。
○中村利次君 朝田参考人から、飛行機の需要が四十三年から四十五年までには三三%ないし三五%の伸びがあって、四十六年、四十七年は四%台に落ち込んだという——これは失礼な話ですけれども、御本人もお認めになっていらっしゃいますが、相次ぐ事故、それから、やはりドル・ショック等がその理由であるということも、これはもう社長自身が明確におっしゃっている。しかし、同時に、ほぼ現状にひとしい状態が一年程度は続くだろうということで、あとはまた二十数%の伸びがあるだろうというお話でございまして、これはたまたま今野先生がおっしゃった昭和五十年度には五千万人、五十五年度には七千万人という需要の伸びが想定されるというその数字と、ほぼ、これは一致する。といいますことは、大体、航空機の利用増というものは、今後二十数%伸びていくだろうということは、大方のやはり想定されるところであると思うんですね。 そこで、この航空機燃料の税が新設をされることによって、平年度で九%の負担増になるんだと、したがって、料金値上げに通ずるんだという、料金値上げもしたいというお話だったのですが、四十五年ですか、三〇%余りの需要増があった当時の最終年度の四十五年度には、日航で百億ですか、全日空で三十七億余り、それから東亜国内航空で三十四億ぐらい経常利益が出ておるんですね。ということは、これは、このことも今度の課税に関連があるのかもしれませんけれども、日本の国内航空企業も、それほどやはり助成ですか、保護政策というものを、たいして考えなくてもいいようになったという、一人立ちができるようになったということが、四十五年度の経常利益等には見られると思うんですね。そうなりますと、また、今後、二十数%の伸びが確実に想定されるとしますと、かりに、先ほどのあれは、弾性値というのですか、値上げしたことによっての落ち込みですね、これは大体、社長のおっしゃったところによりますと、六%ぐらいあるわけですね。利用をする客は二〇・六%の負担増になるけれども、企業の受ける増収というものは一四%台しかない、こういうことをやってまで値上げをする必要はなくて、この課税がなければ、結局、企業努力等によって値上げの必要はなかったんだということになるのかどうか、まず最初に、そういう点をお尋ねをしたいと思います。
○参考人(朝田静夫君) 実質、幹線で申し上げますと、先ほど申し上げましたように、一四・九%という中に一二、三%というものが公租公課の新しく賦課されます要素だということを申し上げたわけでございます。したがいまして、あと二%ばかりはコストアップの要因が入っておるということでございまして、弾性値の見方については、いろいろ議論があるところだと思いますが、もし航空援助施設利用料並びに航空燃料税というものがなければ、私はやはり運賃改定というところまでいかなかったのではないか、二、三%のコストアップを理由に運賃値上げをお願いするということにはならなかったのではないかと思います。したがいまして、今後の需要が減退するということは運賃値上げの理由にもなりませんし、しかも、その程度のことなら、何とか企業で吸収すべきだという議論も出てまいりましょうから、もしそういうものが新しく負担にならなければ、こういうことにはならなかっただろうと私は思います。
○中村利次君 なるほど。そうしますと、これはこの航空燃料の税金を新設することの是非はともかくとしまして、四十五年度の経常利益それから今後の利用の伸びというものを考えますと、相当やはり日本の国内航空も力がついてきたんだ、やはり相当積極的な経営努力をすれば、何といいますか、相当の力を持ってきたというぐあいに解釈してよろしゅうございますね。
○参考人(朝田静夫君) 比較する時点との関係でございますけれども、民間航空が再開されまして、今日、まあ戦後の航空機の第二の革命といわれましたジェット化をされて、速力もあるいはキャパシティも倍になって、合計四倍になったというようなことがいわれておりまするし、それが技術革新と需要の伸びにささえられまして、力がついてきたということは事実であろうと私は思います。ただ、航空企業の体制ということで、私どもと全日空と、新しく第三企業として出てまいりました東亜国内航空、こういうものと、やっております路線も違いまするし、それから企業としての基盤も少し違いますので、一がいに申せませんけれども、ローカルについて、先ほどもお話がございました、運賃の算定に相当確かな基礎がないんじゃないかというようなお話もございましたが、ブレークイーブンポイントといいますか、損益採算分岐点というのがローカルでは非常に高いわけでございまして、八〇%利用率があっても、損益採算分岐点が八〇%というようなところがございます。しかも、地方の空港では、運用時間というのが非常に制限されておりますので、航空機の稼働率も悪いというようなことがございまするし、こういった空港整備の五カ年計画で、ローカル空港も整備されますというと、航空機の稼働率もよくなってまいりましょうし、そういうことで、企業として、受益者負担という原則のもとに、やはり負担せざるを得ないという考え方で、ただ、それまでの間に、そういった採算のなかなかとりにくいような路線がございますから、この時点においてやはり運賃を改定していただきたい、こういうのが他の二社も含めてのお願いでございます。
○中村利次君 もう時間が過ぎてしまいますので、最後にお尋ねをいたしますけれども、今野参考人から、空の安全輸送対策について思い切ったやはり航空政策、あるいはこれは経営努力も含むんでしょうけれども、積極経営がなされなければならないという非常に貴重な御意見を伺ったんですけれども、これは戸田委員のほうからも先ほど御指摘がございましたけれども、たとえば非常に近距離の場合は、これは飛行機料金と、それから今後開発されるでありましょう新幹線の料金との見合いというものが非常にこれは大事な問題だと思うんです。あわせて、空とそれから陸の鉄道等、これは自動車輸送もそうでしょうけれども、あるいは船——陸、海、空の安全輸送というものは、これは近代社会には、やはり何と言っても、核になるべきものだと思うんですけれども、そういう意味で、やはり、何といいますか、これが航空政策として、あるいは輸送政策として重大であると同時に、この料金の相関関係ですね。非常にこれは徴妙でむずかしいものがあると思うんですけれども、そういう点について御意見がお聞かせ願えればお聞かせ願いたいと思います。 それからもう一つは、揮発油税で、ガソリンを使って走る自動車等は、いままですでに課税をされていたわけですが、航空機の燃料だけはこれは特別措置で免税になっていたんですけれども、国鉄、私鉄等の鉄道もジーゼルカーなんか燃料使って走るのも税金はかかってません。それから船等もこれは税金がかかってないわけです。大体空港整備、お説のとおりの思い切った対策を進めていくためには、こういう課税もやむを得ないといいますかね、当然考えらるべきだという御意見なんですけれども、これはやはり船舶あるいは飛行機の助成策との関連もあるでしょうけれども、航空機のやつに新たに課税をしてもいいということは、これは助成関係の関連もありましょうが、船その他の燃料に対する課税も考えられるということにつながるのかどうか、そういう点の御意見を承りたいと思います。
○参考人(今野源八郎君) お答えいたします。 航空についてはやむを得ずこのような燃料税を認めるというようなことでありまして、ただ、先ほどから申し上げておりますように、私、何も国債をどんどん出せということじゃございませんで、民間から借り入れてもよろしいし、燃料税だけに、航行援助施設というようなものだけによらず、必要な資金を、短期あるいは中期債、あるいは民間その他の借り入れ等で、あるいは日本道路公団がやっているようなやり方で、あるいは外国で申しますと、ニューヨークのポートオーソリティや何かでやっているような、つまり借金してもつくるほうが安全のためによろしいし、また公平じゃないかということ。それは現在の納税者の負担だけではないということもございますけれども、やっぱり、われわれは現在の利用者が負担するには限度があるということからでもございます。 それで、もう一つの、他の交通機関との関係ということになりますと、たいへんこれむずかしいんですが、私はやっぱりそれぞれの交通部門に事情がありますので、それから発達の段階も違いますので、一がいにその時点をつかまえて、イコールフッティングというのはちょっと言いにくいことだろうと思います。それで、航空は航空としてこの際考えて、ただこの燃料税を見返りにして、先ほど宇田川さんがおっしゃったように、やはり特別会計あるいは公団組織でもよろしゅうございますが、トラストファンドと申しますか、信託基金のようなものでもよろしいのですけれども、何かやっぱり運営ができて、金が余れば運営ができる、足りなければ借り入れができるというふうな、そういう制度をここで確立していただきませんと、幾ら安全が大事だ、大事だと言っても、金なしに、あるいは組織なしにうたっているだけに終わるきらいがあるということで、この燃料税の新設というものを機会にして、何かこの先生方に、前向きに発展する財政金融措置を講じて、日本の空は見違えるようになったと、五年後に言われるようにしていただきたい、それがお願いでございます。
○委員長(前田佳都男君) 参考人の方々に申し上げます。 本日は長時間にわたり貴重な参考意見を拝聴いたしましてまことにありがとうございました。ただいまお述べいただきました御意見は、本案の審査を通じて、十分に役立ててまいりたいと存じます。ありがとうございました。 暫時休憩いたします。 午後零時二十七分休憩 —————・————— 午後一時四十三分開会
○委員長(前田佳都男君) ただいまから大蔵委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き航空機燃料税法案を議題といたします。質疑のある方は順次御発言を願います。
○戸田菊雄君 最初に、今日までのこの航空運送事業に対して保護政策を目的として進めてきたわけですけれども、 〔委員長退席、理事柴田栄君着席〕 二十七年以来租税特別措置によって免税措置をやってきたわけですけれども、今回この航空燃料税、これを創設することになった理由ですね、まず、その理由をひとつ説明願いたい。
○政府委員(船田譲君) わが国の航空事業は戦後たいへんおくれて発足いたしましたので、昭和二十七年度以来航空用燃料の揮発油税の免除をはかって、その健全なる発展をうながしてまいったわけでございますけれども、航空保安対策あるいは空港整備等に今後計画的に巨額な財源を必要とするようになりました。御承知のように、第二次空港整備五カ年計画におきましても、五年間に五千六百億円という巨費を投じまして整備をはからなければならないという計画になりました。片や航空事業も発足をいたしましてすでに二十年になんなんといたしまして、その企業体制もかなり整ってきたものと考えまして、今回いわばある意味では利用者負担という、受益者負担という思想も取り入れながら、この航空燃料税の——ちょうど租税特別措置法におきますところの税の免税期間がこの三月三十一日に切れますことを機会に、この航空機燃料税という考え方を導入した次第でございます。
○戸田菊雄君 いま政務次官のおっしゃられたような内容について、大体第二次五カ年計画の内容を骨格として一応述べられておるわけですが、まあ先ほど来この参考人の意見も聞いたわけですけれども、まあ今回の航空燃料税創設に伴って営業収支ないし経営内容に相当なやはり負担を感ずるということを言われておりますね。ですから、まだまだこの実態としては、幼稚産業ないし保護育成期間から完全に独立し得るという自信を持った状況ではなかったのではないかという気がするわけですけれども、その辺の見解はどういうふうにお考えでしょうか。
○政府委員(中橋敬次郎君) 確かにおっしゃいますように、企業それ自体が完全にもうこれでいいのだというところまで収益状況がよくなっておるのかと言われますと、それはきりがないわけでございまして、まだまだそういう負担を負うに当たるという時期が一体いつ来るかという予測がつかないと思いますが、観点を変えまして、今回新たに課税いたそうと思う税金は燃料に対する課税でございまして、むしろ企業の収益に対する課税ではないわけでございます。 この二十年来確かに先ほど政務次官から申し上げましたように、航空機事業の状況から、たとえば通行税において、たとえば燃料課税におきまして、かなりの配慮をしてまいりましたけれども、それはむしろ航空運賃が一体どの水準にあって、そうして航空機を利用する乗客の趨勢がどういうふうな状態にあるかと、またそれによりまして、間接的に企業の収益がどういうふうに推移するかということをむしろ頭に置いての助成策という意味で、通行税なり揮発油税、地方道路税というものを免除してまいったわけでございます。したがいまして、企業の状態というのは、それはいつまでも税金にたえられないかどうかという問題は別にいたしまして、今回課税いたそうという税金も、税制から申せばこれは消費税の一種でございますから、運賃に転嫁されてしかるべき税金でございます。そういう意味からいいまして、どの程度その税金が運賃に転嫁されるかという問題はございましょうけれども、今後におきますところの、今朝来お話がございましたように、鉄道、自動車、船と飛行機との間の運賃体系というのはいかにあるべきかというような問題を総合的に判断をいたして、課税ができるかどうか、しかもそれが一体企業でどれくらい負担をされ、また乗客としてどれだけ負担にたえ得るかという問題として考えてしかるべき問題だと思って今回新しい航空機燃料税というものに踏み切ったわけでございます。
○戸田菊雄君 こまかい諸点については逐一質問してまいりたいと思うのですが。 まず最初に、空港整備五カ年計画でありますが、大綱二項目からなっておると思うのですね。一つは、空港整備事業実施の目標、以下(1)、(2)、(3)、(4)というぐあいにありまして、二つ目は空港整備事業の量ということで、それぞれこの五カ年間にわたる航空燃料税徴収からの特会計繰り入れ、こういった金額がそれぞれあるわけですが、こういった空港五カ年計画の内容で進めるわけでありますけれども、先ほど来今野参考人も指摘をされておりましたように、もっとやはりいまの安全性、快速それから快適ですね、航空のみならず交通機関に要請されるそういった三大要素といわれる、こういった諸点について、ことに安全性の問題について、これで完ぺきだと思うのですが、その辺の見解はいかように理解しておるのでしょうか。
○政府委員(住田正二君) 今度の第二次五カ年計画におきまして、保安施設関係の経費といたしまして七百億円を計上いたしております。七百億円の内訳は、航空路関係が二百五十億、空港関係が三百四十億円、そのほかに成田の新東京国際空港の関係が百十億、計七百億になるわけでございます。 航空路のほうの内訳を申し上げますと、内訳といいますか事業の内容を申し上げますと、日本の全空域を大体おおうことができるような長距離監視レーダー網をつくる。これを大体昭和四十九年度終わりまでに完成したいという計画になっております。それから、現在飛行機が飛んでおります航空路でございますが、飛行機がふえてまいりましたので、原則として複線化にする。これは昭和四十八年度までに複線化を完了する。さらに昭和五十年度までに東京から西のほうでございますけれども、特に込んでいる航空路につきましては複複線化するという計画にいたしております。したがいまして、航空路問題から申し上げますと、いま申し上げました長距離レーダー監視網の整備と、航空路の複線化及び複々線化をすれば、ほぼ航空機の混雑に対する対策は可能になるというふうに考えております。 それから空港のほうでございますが、空港のほうもジェット機の入る空港につきましては、ILSという着陸誘導装置を原則としてつける。これは空港の事情といいますか、地形によりましてはつけられないところもございますけれども、原則として全部つける。それから空港の施設としてVORとDME、これは方向を見たり距離を測定する機械でございますが、これも原則として整備していく。さらに飛行機の離発着の多い飛行場につきましては、ASRというレーダーを設置して、レーダー管制をやるというような計画になっております。したがいまして、当面ジェット空港に関しましては、必要な整備ができるというように見ております。
○戸田菊雄君 過日、先ほども参考人のほうから出たのですが、フレナーさんが参りまして、日本の空港整備、そういった各般の施設というものは大体十年ぐらいおくれていると、いま一番空港整備で進んでいるのは、何といってもアメリカだといわれていますね。だからそういうことからいけば、おくれている分だけ、たとえば今野参考人がいろいろ申し上げたように、羽田に行って管制所を見てくださいと、たいへんな中古ですね。人間は劣悪な条件の中で、きわめて身ぶるいするような中で、そういう貧弱な状況だと、こう言っているのです。大東京でそういうことですから、二種、三種に行ったら私はもっとひどいものがあるんだと思うのですが、それは全部人力に負担がかかってくるという状況じゃないかと思うのです。やはりいま陸上におけるいわば自動車運転と同じですね。いろんな信号その他はやっているけれども、設備上ほんとうに安心して走れる状況じゃない。いろいろな計器その他あるいは信号その他はあっても、結果的には何といってもただ一つ安全を守るのはもう人力だけだ。注意力その他によって。そういう結果におそらく——私は行ってみませんけれども、そのうち見せていただきたいと思うのですが、そういう状況から推して、これは今野先生は専門家ですからね、いままでも各般の事故があったような場合には、立ち会っていろいろな調査をやっている方ですから、私は相当信憑性のある参考意見だと、こう思って聞いておったわけですが、そういうものから推して、非常に具体的な十年のおくれというものを指摘をされる。いま、はたして、住田部長がおっしゃられるように、いま言われたようなことだけで、はたして安全性において完ぺきなのかどうか。これは五カ年かかるわけですからね。いまおっしゃいましたように、あれでしょう、航空路の関係は四十九年度までに一応整備ということでしょう。それから空港整備については各般の地域レーダーその他使いますけれども、しかしこれも、年次を追ってやっていかれるのですから、もちろん東京、大阪を一番重点的に取り上げる必要はありましょうけれども、そういうことについては、安全性からいって非常に緩慢的じゃないかという気がするのですね。そういう面については、むしろこの計画全体を二カ年ぐらいで実行してしまって、もちろんこの財源のいわば生み出しその他についてもたいへんな苦労はあるかと存じますけれども、もう少し、その辺やはり利用者がほんとうに安心のできるように、そういう保安施設体制にもう少しスピード化して切りかえていくような考えはないのかどうか。 もしそういう考えに立つとするならば、この五カ年計画のどことどこを大体重点的に取り上げてやっていくのか、そういう問題についてはどうお考えですか。
○政府委員(住田正二君) 先ほど申し上げましたように、第二次空港整備五カ年計画で七百億円の予算を計上するということは、従来の計画に比較いたしましてたいへんな増加になっているわけでございます。 今回、燃料税の問題が出ておりますが、私どもといたしましては、空港整備——航空路の施設を含めた意味でございますが、こういう空港整備をはかる上において、やはり利用者負担の原則を導入しないと、整備ができないのじゃないかというような認識に立ちまして、今回の第二次空港整備五カ年計画では、大幅に利用者負担の原則を導入いたしておるわけでございます。昨年から航行援助料というものを徴収いたしておりますし、今回航空燃料税の創設ということで、利用者負担の割合が非常に高くなってきております。この財源に基づきまして航空保安施設の整備をはかろうというのが、この第二次五カ年計画の基本的な考え方になっているわけでございます。従来は一般会計予算に依存いたしておりましたために、こういう保安施設の整備はおくれておったという点を反省いたしまして、今回の五カ年計画では、利用者負担原則に基づいて従来予算のつきにくかったこういう航空保安施設の整備に重点を置いてやるという考え方をとっているわけでございます。 先ほど二年間でやってはどうかというお話がございましたけれども、レーダーにいたしましても、あるいは航空路のVOR、DMEにいたしましても、これは山の中であるとか、非常に人里から離れた所に設置しなければいかぬ。たとえば現在できております福岡でございますが、福岡の南のほうに三群山という山がございます。これは高さ約一千メートルくらい、そこまで全部私のほうで道路をつくりまして、機械を山の上まで運んで設置するわけでございます。そのために、工事自体に非常に時間がかかる。その前に、場所の選定が非常に問題でございまして、電波の関係ですから障害があるとまずいということで、そういう高い山の上に選ぶわけでございますけれども、そういう場所をきめるまでにやはり調査に一年とかまあ大体二年かかるということで、もちろん二年以内でできることが望ましいのでございますけれども、私どもといたしまして、最大の努力をいたしても、レーダー網の完成は四十九年度末になる。当初、一昨年、この五カ年計画をつくりましたときには、その全国の長距離レーダー監視網の整備は五十二年までかかるという予定であったわけでございますけれども、昨年の事故にかんがみまして、非常に努力して、四十九年度末に完成しようということでこの計画を組みかえたわけでございます。したがいまして、スピード化したいということは考えておりますけれども、やはりいま申し上げましたような事情で、先ほど申し上げましたような目標年次になるということを御了解いただきたいと思います。
○戸田菊雄君 そういういわばこの五カ年計画の短縮について、一番困難だと思うのは、どういう作業でしょうか。
○政府委員(住田正二君) 五千六百億円の財源計画につきましては、若干問題も残っているところもあるかと思いますけれども、ほとんどついているわけでございます。したがって、航空保安施設を重点に金を使うということは、私どもと大蔵省の間で話をすればできることでございまして、財源面の問題は別にないとお考えいただいていいと思います。したがいまして問題は、先ほど申し上げました工事技術上の問題であるとか、地形の選定の問題とか、そういうむしろ物理的な問題で早い完成が望めないということでございます。
○戸田菊雄君 この五カ年計画の具体的な内容について若干質問してまいりたいのですが、まだ大阪新空港については、場所その他きまっておらないというふうに理解しておるのですが、いろいろな政治問題、あるいは土地の先行投資の問題、いろいろ各般の影響力があるから、それは一がにここでこうだということは答弁できかねると思うのですが、時期的には、いつごろまでに大体きめようとしているのですか。それが第一点です。 それからもう一つは、一般空港整備の場合ですけれども、おおむね一千百八十億円、これを五カ年で投資をしていくわけですが、これは東京、大阪はもちろん第一種、それはもちろんやることでしょうが、二種、三種、こういった具体的な作業を推し進める指針といいますか、計画、内容、こういうものがもしあれば具体的にひとつ説明をしていただきたいと思うのです。 それからもう一つは、現在一種空港、これは東京、大阪、まあ成田となるか、新東京国際空港となるか、それはまあ別にいたしまして、大体この三つになると思うのですね、近い将来。東京の現行羽田空港、それから新東京国際空港か、あるいは成田か、あるいはこの大阪、こういうことになると思うのですが、二種はいま大体まあ板付が昇格の予定だと理解しているのですが、これを含めますと十八カ所になりますね。そのほかに第三種三十二カ所、ほかに自衛隊管理飛行着陸が、民間機が発着するものがおおむね五カ所ぐらいあるわけですね。私の計算だとおおむね五十八カ所ぐらいのそういった飛行場があるわけですけれども、こういうものに対して、一般空港の整備費千百八十億円というものはどういうふうに使われていって、どういう状況でこの保安施設体制というものが充実、整備されていくのか、この辺の内容について具体的にひとつお示しを願いたいと思うのです。 それからもう一つは、航空路関係の保安施設体制についてですね、将来複線ないし複々線、こういうことも長距離レーダー設置以後は考慮していきたい。かつて全日空と自衛隊機が衝突をして、あのような悲惨な状況が発生をした。ニアミス等については今後やはり絶対防止しなければいけないという観点で防衛庁と運輸省が寄り寄り協議をして、いずれにいたしましても、管制レーダーその他については、発着陸については運輸大臣の許可を得なければだめだ、緊急発進の場合でも、どういう理由があろうと、そういうことで今後は規制をしていこう、そういう一連の話し合いができて、基本的な姿勢は私は一応成立をしたと思うのですけれども、今後、将来に向けて複々線体制までやっていくとすれば、そういう状況の中で、はたしてニアミスその他、自衛隊との関係で、完ぺきな安全体制というものが成就したというふうに理解をするのか、それともまた何らかのもう一歩進んだ安全体制というものを考慮されるという、そういう見通し的なものもあるのか、この辺の問題について、おおむね四点ですけれども、具体的にひとつ今後の方向についてお示しを願いたいと思います。
○政府委員(住田正二君) まず第一点の関西新空港の場所をきめる時期でございますけれども、現在運輸省といたしましては、航空審議会に関西新空港の問題につきまして諮問をいたしております。その答申が近く出ることになると思いますけれども、その答申が出ました上で、関係地方公共団体等と協議した上で最終的にきめたい。できれば年内にきめたいという予定でおります。 それから第二番目の、千百八十億の内訳でございますけれども、現在ジェット機の可能な空港といたしまして、三千メーター級の滑走路を持った空港が五つございます。それから二千五百メーター級が一つ、二千メーター級が二つと……。
○戸田菊雄君 二千五百メーター級のものは幾らですか。
○政府委員(住田正二君) 一つでございます。 これは四十六年度当初でお考えいただきたいと思いますが、三千メーター級が五つ、二千五百メーター級が一つ、二千メーター級が二つということになっております。 で、この五カ年計画が終わりました段階におきまして、三千メーター級の滑走路は五つ、これは変わりございません。 それから二千五百メーター級の滑走路を持つ空港が六つでございます。函館——これはすでにもう二千メーターになっておりますが、さらに延長を計画いたしております。それから新熊本、これは四十六年当初に完成いたしております。それから大村、宮崎、新鹿児島、那覇と、この六つの空港が二千五百メーター級になります。 それから二千メーター級でございますが、これは全部で十八になります。釧路、仙台、新潟、広島、高松、松山、高知、新大分、新旭川、帯広、花巻、岡山、宇部、佐賀、奄美、小松、それから美保または鳥取、徳島と、十八空港でございます。 大体三千メーター級の滑走路というのは、国際線の大型ジェット機が着くという空港でございます。二千五百メーター級は国内線の大型ジェット機が着く。二千メーター級は国内線の中型ジェット機、現在の727であるとか737、そういう飛行機を対象にいたしております。これ以外の空港は現在千二百ないし千五百でございますが、できるだけ千五百メーターまで滑走路を延長するという計画になっております。 それから空港保安施設の関係でございますが、これは先ほど申し上げましたように、ジェット空港につきましては原則としてVOR、DME、ILSをつけ、かつ離発着の機数が多い空港につきましてはレーダーを設置して、レーダー管制という計画でございます。 それから航空路の安全の問題でございますけれども、先ほど先生からお話しがございましたように、昨年の事故を契機に民間航空の使っております航空路とか、あるいは空港への進入経路、出発経路、そういうものと、自衛隊あるいは民間も含めまして、訓練をもっぱらやる航空機というものは分離してやっていくというたてまえにいたしております。したがって、今後航空路を複線化あるいは複々線化する場合にも、原則として訓練空域というものは分離する、かりに管制区の、管制区というのは運輸省が管制をいたしておる空域でございますけれども、その中で比較的飛行機が飛んでいない空域があるわけでございますが、そういうところを訓練に使うという場合には、運輸大臣の許可を得て訓練をするということに、現在国会に提出いたしております航空法の中でそのような改正をいたしております。したがいまして、今後とも民間航空機と自衛隊、あるいはお客さんを運んでいない民間航空機の訓練というものは、分離して扱っていくというたてまえになっておりますので、昨年のような全日空機に見られるようなニアミスというようなものは避けられるというふうに考えております。 なお、今後の保安施設の問題でございますが、先ほどアメリカのFAAのフレナーが来ていろいろ勧告してもらっているわけでございますが、アメリカでは航空路のレーダーあるいは空港のレーダーはすべて自動化いたしております。まあ完全にまだ自動化できているわけではございませんが、航空路では一部、空港では大半のレーダーが自動化されております。そういう自動化のシステムを導入するということを今後の計画の中で取り上げたいというふうに考えております。 それからさらに、今後は衝突予防装置というものを航空機が持って、お互いに飛行機が近づいた場合に知らせるといいますか、電子計算機によりましてお互いに避けるような装置がいま開発されておりますので、いずれこの五カ年計画の終わり、あるいはその次の五カ年計画あたりには、そういうような装置を飛行機に強制的に備えつけさせるというような時期がまいるというふうに見ております。
○戸田菊雄君 それでまあひとつ、旅客輸送の、「輸送機関別旅客輸送量及び輸送分担率の推移」、これがあるわけですけれども、これは私もちょっとどちらを利用していいか実は迷っているんですが、参議院大蔵委員会調査室の昭和四十七年三月十五日、この資料の一〇ページの分担率と、それから国会図書館発行の国会統計提要というのが四十七年版とありまするが、これの二一九ページ、これによりますと、国会図書館のは、運輸・通信、運輸省調となっているんです。どちらも運輸省統計できていることは間違いないわけですけれども、中身がだいぶ違うんです。一応国会図書館の統計提要のほうを使わしてもらいますが、この信憑性についてどっちが一体正しいのか、あとで教えてもらいたい。国会図書館のほうを見ますると、鉄道関係はこれは国鉄と民鉄と分けまして、国鉄は一六・一%、これは四十五年度です、輸送分担比が。それから民鉄は二四・二%、バスが二九・二%ですね。それから乗用車が三〇%、海運が内航旅客船〇・四%、民間航空、国内線が〇・〇、あとまた国際線はちょっと出てないんでありますが、こういうことになっているんです。こういうことになりますると、今後一体民間航空の国内線、国際線等の分担比というものは五カ年計画の範囲内で、あるいは十年くらいの見通しでもけっこうですけれども、どういう趨勢をたどっていくのか、その辺の見通しについて明確な御回答をお願いしたい。その辺はどうでしょうか。
○政府委員(住田正二君) 航空旅客機だけの需要の見通しでございますが、一応私どもで推定いたしておりますのは、昭和五十年に四千万人——昭和四十六年が千六百万ぐらいだろうと思いますが、昭和五十年が四千万、昭和五十五年が七千万、昭和六十年が一億二千万というような需要の伸びを推定いたしております。ちょっと手持ちの資料がございませんが、後ほど資料としてお出しいたしたいと思いますけれども、その一億二千万人になった状態において航空の分担率が幾らになるかという数字は、私どもの官房のほうで計算いたしておると思いますので、後ほど資料で提出いたしたいと思いますが、現在よりはさらに分担率が高まるというように見ておると思います。
○戸田菊雄君 これはどっちがあれでしょうね。同じ運輸省統計調査から出ておるのですが、どっちを利用したらいいですか、信憑性はどっちがあるのですか。
○政府委員(住田正二君) 運輸省で正式に発表いたしておりますのは、運輸経済年次報告にしるしてある数字が運輸省の正式の数字であると思いますので、それをとりました資料が正式のものとお考えいただいていいのじゃないかと思います。
○戸田菊雄君 ただね、どっちも同じ運輸省の経済統計なんです。ちょっと見てください——。 それじゃただいまの資料でわかりましたけれども、そうしますと、先ほど来、五カ年計画で、部長が説明をされたように、三千メーターないし二千五百メーター、二千メーター、この国内線の中型以上のジェット化の問題まで含めまして、この設備増強等による需要の拡大、こういうものは大体どの程度に見ておるわけですか。いま一応の統計的な資料は説明願ったのですけれども、この主要設備がいろいろ拡大方式がとられる、こういうものに対してはどの程度の一体、増、そういう傾向を来たすと、このパーセンテージの中でそれはどういうふうになっていますか。
○政府委員(住田正二君) 今回の第二次五カ年計画をつくりましたときの需要の伸びでございますが、先ほど申し上げました昭和五十五年に七千万になる、昭和五十年に四千万になるということを前提に各空港の離発着するお客さんの数を見込んで、先ほど申し上げましたような計画をつくったわけでございます。先ほど申し上げましたように、昭和五十五年の七千万人あるいは昭和六十年の一億二千万人、これはお客さんの数で、いわゆる輸送した距離を入れました人キロと違いますが、そういうものが各交通機関、他の交通機関との関係でどのような比率になるかにつきましては現在資料がございませんので、後ほど資料としてお出ししたいと考えております。
○戸田菊雄君 次に、運賃との相関関係について若干質問しておきたいんでありますけれども、運輸省からちょうだいしました国内航空運賃変更申請の概要、これを見ますと、先ほど日航の社長もちょっとお話をされておったんでありますけれども、日本航空株式会社の場合で二〇・六%、実質増収率が一四・九%これは四十七年度ですね。全日空が二四・二%、一六・八%。幹線、ローカルそれぞれありまして二〇・六%、二五・八%。東亜国内航空二四・九%。この三社定期会社の平均が二三%、実質増収率で二八・一%。こういうことになっているんでありますけれども、この運賃の値上げ申請概要、これを運輸省としては認可をする気持ちなのかどうか、これが第一点。 それからもう一つは、どうしても内容を見ますると、日航の場合は、他の二社に比較して値上げ率の幅が若干下がっていますね。ですから、この全日空と東亜国内航空というものが、それぞれ経営内容というものは日航よりもひどいという状況だろうと思う。そういうことで若干値上げ幅が上回っておると理解するんでありますが、そういうこの値上げの幅、こういうものに対してどうも私は不当な値上げにならないか、これはまあ独占——そういう値上げ協定といいますかね、公取との問題、こういうものの抵触関係に発展しないのかどうか。この辺が第二点であります。 それからもう一つは、実施後の航空運賃のはね返りですね。さっきもちょっと参考人に質問したんでありますが、値上げによっての利用者への転嫁、実質十何%と言っておりますからそういうことになっていくんだろうと思うんですが、こういう点についての運輸省としての見解。 それからもう一つは、この運賃の相関関係、やや国鉄運賃とやっぱり新幹線、ことにこれとの対比の中でいろいろ検討されたことは間違いないようですけれども、私そういうふうに理解をしております。それで具体的にこの運賃値上げでいった場合に東京−大阪、これの航空運賃はどのくらい。あるいは東京−仙台、あるいは東京−千歳、こういう具体的な例でけっこうでございますからどうなるのかですね。 それからもう一つは、航空運賃値上げというのは、いわゆるこの航空法百十条、百十一条、この辺がやはりからまってくるわけでありますが、今回のこの値上げというものは百十条、百十一条等に抵触をしないのか。この辺の五つの見解についてまず御答弁を願いたいと思います。
○政府委員(住田正二君) 現在航空会社三社から、いま先生のお話しになりましたような値上げの申請が出ております。航空運賃は、昭和二十七年の民間航空再開以来、ほとんど値上げをしないで推移いたしてきておるわけであります。その原因が一体どこにあるかという点でございますが、大ざっぱに申し上げまして、二つの点をあげることができるのではないか。 一つは、技術革新が非常に顕著であった。御承知のように従来は、当初は四十人乗りぐらいの飛行機で、しかも、プロペラ機で飛んでおったのが、最近はジェット機になって、音速に近いようなスピードで、しかも、現在国内で飛んでおります一番大きな飛行機は約二百四十人お客さんを乗せるDC8−61という飛行機でございますが、まあ従来、当初から見ますと約六倍にふえておる。まあ、そういうような技術革新によって、一座席当たりの経費、一キロ一座席当たりの経費が大幅に下がってきたということが一つあげることができるのじゃないかと思います。 それからもう一つの理由といたしましては、お客さんの伸びが非常に顕著であった。昭和三十五年から四十五年の十年間における旅客の需要の伸びは、年率約三〇%という非常に大きな伸びを来たしております。特に最近の三年間、四十三年、四十四年、四十五年、この三年間をとってみますと、三〇%をこえる大きな、三四%程度の大きな伸び率になっております。こういう非常に大きな伸び率によって収入がふえてきた。その二つの、技術革新と需要の伸びが非常に顕著であったという二つの理由によって、従来経費の値上がり、コストアップというものが吸収されてきて、過去二十年間運賃値上げをしなくて済んだということが言えるのではないかと思っています。したがいまして、まあ現在提出されております運賃認可申請について、私どもといたしましては、先ほど来申し上げております新たな利用者負担、航行援助料であるとか、燃料税というものが吸収できるかどうか、現在検討いたしておるわけでございます。今後とも旅客の需要の伸びが期待できますし、それから技術革新というものも今後ある程度まで進んでいくということも当然考えられますので、航空燃料税及び航行援助料というものが現在の経営の中で吸収できるかどうか、それを十分検討した上で結論を出したいという考え方でおります。現在まだ結論は出ておりませんが、そういったものを十分慎重に検討していきたいと考えております。 それから日航と全日空あるいは東亜国内との運賃の値上げ幅が違うという点でございますが、一応申請といたしましては、幹線につきましては日航も全日空も同じ運賃になっております。まあローカル線のほうがしたがって幹線に比較しますと高い値上げ幅になっています。その理由といたしましては、幹線は大体空港の運用時間が非常に長いということで、幹線に使われております飛行機の回転率が高い。それに対しましてローカル空港のほうは運用時間が短いために、飛行機の回転率が悪かったというような点から、幹線とローカル線と比較いたしますと、原価計算上も若干の差が出てくるということになるのではないかと思います。 それから航空燃料税の、航空会社の収入に対する影響でございますが、昭和四十五年度ベースで見まして、燃料税五千二百円の場合に三・七%程度、一万四百円の場合に七・四%程度、一万三千円の場合に九・四%程度になろうかと思います。 それから航空法との関係でございますけれども、これは先ほど申し上げましたように、航空法の原則に照らして現在出ております値上げ申請書を十分慎重に検討いたしまして、航空法に違反しないような査定をいたしたいというふうに考えております。
○戸田菊雄君 航空法の百十条、百十一条、それから東京−大阪、東京−仙台、東京−千歳、この具体的な運賃内容、もしこれはなければあとで資料で提示していただいてもけっこうです。
○政府委員(住田正二君) 現在提出されております運賃申請の内容でございますが、東京−大阪が現行運賃が六千八百円に対しまして改定運賃が八千二百円でございます。それから東京−札幌が現行運賃が一万二千九百円に対しまして改定運賃は一万五千六百円でございます。それからローカル線で申し上げますと、大阪−鹿児島が現行運賃が八千八百円でございます、それを一万八百円という改定運賃でございます。 それから航空法の百十条、百十一条の……。
○戸田菊雄君 いわゆる独占禁止その他のですね。
○政府委員(住田正二君) 独禁法との関係でございますけれど、現在一応認可運賃、まあ国が認可する運賃については、一応独禁法の適用が除外されているわけでございます。しかし、その申請の段階において協定をしたとか、不公正な方法で値上げ申請をしたというようなことがあれば、あるいは独禁法の対象になるかと思いますけれども、従来の行政上の扱いとしては、法律に基づいて国が認可したというふうな場合には、まあ一般的に申し上げて独禁法の適用は除外されているというように考えております。
○戸田菊雄君 いまの回答ですと、二の回答ですがね、今後の経営内容で、いわばこの航空燃料税の吸収ができるかどうか、それは今後検討していくということですね。だけれど、この航空燃料税はもうはっきりしているわけですね、当面三段階方式をとって、最終的にリッター当たり一万三千円にいきますが。それから、いまおっしゃられましたように、五カ年計画の成立状況、あるいは航空利用の増傾向、対運賃の問題、各般の経営指数その他を考えてみまして、これ、いつごろまでに検討して運賃値上げ認可申請というものを確定していかれるのか、この辺の見通しはどうなんですか。
○政府委員(住田正二君) 航空運賃の認可の手続といたしましては、運輸省の中にあります運輸審議会にかける必要があるわけでございます。それから同時に、物価の関係で企画庁と協議をし、またさらには物価関係閣僚懇談会にかけて御承認を求めるということになるわけでございます。現在まだ運輸審議会のほうに諮問いたしておりませんので、最終的な結論が出るまでにはなお相当の日にちがかかるのではないかというように考えております。
○戸田菊雄君 おおむねどのくらいですか。
○政府委員(住田正二君) ちょっと私の段階で申し上げるのは非常にむずかしいんですが、少なくともこの一カ月以内に結論が出るということはないと思います。
○戸田菊雄君 航空燃料税の内容はいまさら申し上げることないんですけど、主としてケロシンとガソリンと両者にかけるから航空燃料税という目的税を設置した、こういう内容なんですね。で、いま航空機燃料は大体灯油のほうにウエートがいっているようですけど、その割合は大体どのくらいです。 それからもう一つは、この税収のいわば課税標準、これがはっきりしているわけですけれども、これはいわばこの使用事業あるいは不定期会社、こういった場合については定期三社とは違った角度で航空燃料税の取り扱いもやられる、そういう内容ですね、今回の改正は。 〔理事柴田栄君退席、委員長着席〕 片方は四十八年でいわばこの一万三千円に引き戻す、本則どおりに、このとおりやります。しかし、それ以外の小型関係について、まあ使用事業あるいは不定期会社、こういうものについては四十七年度は非課税、四十八年度は五千二百円、四十九年度は一万四百円、五十年度から本則一万三千円、一年間ずれていくわけですね。ことし非課税、こういうことです。この使用事業あるいは不定期会社の場合の影響力というものはそれにたえ得るかどうか。同じような定期三社に対する質問でありますけれども、その点はどうですか。二点についてひとつ。
○政府委員(住田正二君) 航空会社が使っております燃料のうち、灯油といわゆる揮発油との割合でございますが、揮発油のうち小型のみが使っている揮発油と、それから日航のように、本来灯油でいいのだけれどもコストが安いというようなことで使っておる揮発油と二つあるわけでございますが、それと灯油とを合わせますと大体九九%くらいになりまして、いわゆる純粋の揮発油というのは一%程度ではないかと思います。日航が使っております揮発油型の燃料が四一%ございますから、それを加えますと、四二%が揮発油ということになりますけれども、この日航が使っておりますのは、灯油でも代替できるという性格のものでございます。 それから、使用事業の関係でございますけれども、使用事業につきましては一年間適用がずれております。で、使用事業の営業内容を申し上げますと、全体で、いわゆる専業という、ほかの私鉄とかあるいは観光会社がやっておりますような、兼業でやっておりますものを除きますと、専業で約三十二社ございますけれども、そのうち十九社が赤字でございます。とんとんもしくは黒字であるというのが十三社でございます。で、実はこの経営内容を十分分析いたしておりませんが、一、二社調べたところによりますと、十分償却していないというような会社もございまして、表面は黒字だけれども実質は赤字だという会社もあるのではないかと思いますが、そういうものを含めますと相当数が赤字であるというように見てよいのではないかと思います。現在一応表面の数字を合わせますと、三十二社で、赤字が四十五年度二億二千万という数字になっております。したがいまして、小型の使用事業あるいは不定期会社に対する影響は、かなりあると考えていいのではないかと思いますが、そのために一年間適用がずれておるということでございます。 ただ、先ほど定期三社につきまして、一万三千円ベースで九・四%の影響があるということを申し上げましたが、小型の場合には、飛行機の飛んでいる時間が非常に少ないということで、営業それ自体に対する影響というものは二%ないし三%程度ではないかと見ております。したがって、燃料税が営業収入に占める比率というものは定期航空会社よりも小さいわけでございますけれども、現状は非常に悪いということで、その意味で影響が非常に大きいというわけでございます。
○戸田菊雄君 これは主税局のほうに伺いますけれども、五千六百億の中で、この定期三社、それからいま区分けした——この区分けが妥当かどうか、ちょっと私も迷っているのですが、使用事業者ないし不定期会社、こういうことでどのくらいの税収をそれぞれ見込んでおるか、その内容についてひとつ説明をしていただきたいと思います。 それから、いま住田部長から説明がありましたけれども、三十二社二億二千万の赤字だ、しかし、内容を見ますると、どうも使用事業あるいは不定期会社の今後の趨勢としては、増傾向にあるということなんですね。だけれど、運輸省としては、ややこれは空の安全その他からいっても好ましくないと、今後若干縮小していこうというような空気があるように理解するのですけれども、いずれにいたしましても、現行のところは三十二社二億二千万程度赤字だと、こういうところで、一年間の非課税だけで、これらの企業が成り立っていく見通しがあるのか。何かもう少し、税制上一つの特例措置的なものを、この中小以下のものについては——あえて中小と言いますけれども、めんどうを見てやる必要があるんじゃないか、こういうふうにも考えるのですけれども、ひとつその辺の見解、二つでありますが、お聞かせ願いたい。
○政府委員(中橋敬次郎君) 四十七年度の航空機燃料税の収入見込みは、国の分としましては四十八億円予定いたしておりますが、これはもちろん、先ほど来のお話のとおり、いわゆるもっぱら小型機を使用いたしておる会社の分が入っていないわけでございます。その後におきますところの税収入というのは、一体それらの会社からどの程度に出るかということは、ちょっと詳細には検討、積算いたしておりませんけれども、大体、燃料の使用量から申しまして、全体の約一%が、そういう航空機を使用いたしましていろいろな事業をやっております者の消費量と見込まれます。したがいまして、大体六百億円ぐらい五十年度までに航空機燃料税を収入する見込みでございまするから、まずその一%以下が航空機使用事業の会社の分と考えて差しつかえないのだろうと思います。 それで、先ほど来お話しのように、そういう五十一社の経営状況からいいまして、一年非課税、それから漸次段階的に一万三千円まで税率が上がってまいりますけれども、それで十分これらの会社が、その間の猶予でもって経営が立ち直るのかという問題は、確かにございます。ただ、冒頭に私が申し上げましたように、やはりこれは消費税でございまするので、収益に対する課税という面からすべてを考えてはなりませんので、やはり企業努力で吸収する面と、それから、こういった航空機を使用いたしまして事業をやります者の、いわゆるコストの中に入ってまいりまして、売り上げをどの程度上げ得るかという問題になろうかと思います。一年間非課税という期間におきまして、これらの五十一社が、今後の、そういった農薬散布でございますとか、ダムに物を運びますときに要求します運賃というのを、一体どのように持っていけるのかということを、この間によく各社でもって今後の状況推移を考えて、新しい税金になれた価格というものを考えてもらうという意味での非課税の一年間でございますし、それからまた、一万三千円を一挙に適用いたしませんで、漸次税率を上げてまいる。そういうことの中において、いわゆる売り値の適応ということで、それらの会社が新しい税金に適応してもらうための猶予期間、その間に十分そういった態勢を整えていただくというふうにむしろ期待をいたしておるわけでございます。
○戸田菊雄君 いろいろ理論的には、いま審議官が言われたように、一応の論理構成はあるだろうと思うのですね。だけれども、いま説明されたように、大体定期会社で四十八億円、それからその他いま不定期会社や使用事業者関係で九億、総体で年間五十七億、正式に言いますと。五カ年で五百九十六億円、こういうことになるのですね。これを算術計算で単に割ってみますと、使用事業ないし不定期会社のほうで年間十二億円見当の税金を納めるということになってまいりますね、五十二社で。そのうち、三十二社が赤字態勢、一年間は非課税、こういうことになっておりますけれども、片や、運輸省としては、今後、そういう増傾向に対しては一定の規制措置をやって縮小をしていこうという状況ですから、勢い、経営を好転をさせるためには、何といってもやはり運賃値上げ、そういうものをやらなければいけない。そうすると、実際の営業収支の中では、逆現象をむしろ運賃値上げによって招来をするんじゃないか。ですから、ますますこの経営内容というものは非常に苦しい状況に追いやられる。こういうふうに私自身推理をするわけでありますけれどもね、その辺についてどう一体お考えになっているのか。 確かに、いままで大蔵省が説明をしてきた内容というものは、大体小企業、使用事業または不定期会社、この負担率は下がっているということをいっているんですね。高いところでおおむね三%だ、あるいは低いところで一・八%だ、まあこの見当。あるいは回転翼で、高いところで二・六七%、低いところで一・七三くらい。ですから、この事業収支に占むる割合というものは小規模ほど非常に低率だということは、いま住田部長が説明したとおりだと思うのです。なるほど理屈はそうでしょうけれども、まあ年間、五十二社でもって十二億見当の現ナマを、いずれにしても航空燃料税として納めていかなくちゃいけないわけですから、私は、その十二億円の税金を納めさせられるということになれば、大体国内の各種産業を見て、相当な、中小段階でも上のほうのやはり会社じゃないかと思うんですね。大体、雇用関係で言うならば、おおむね三百人以上、そういったいわば会社に所属する部類じゃないかと思うんですけれども、幾らこれ、航空関係ですから、人員その他においてごく少数、投資形態は非常に大きいけれども、あとの運用は非常に低コストでいけるんだといっても、私はその経営内容というものはほんとうにひどくなっていくのじゃないだろうか。だから、こういう問題に対する一つの特段の配慮というものは一応出発にあたってはやっておりまするけれども、この辺をもう少し検討する必要があるんじゃないだろうかというふうに考えるんですけれども、その辺の見解はどうでしょうね。
○政府委員(中橋敬次郎君) 確かに、おっしゃいますように、小型のこういう飛行機を使用いたしておる事業会社の経営は楽ではないと思います。ただ、先ほどちょっと私が申しました数字から申しますと、四十七年度には、この税収の見込みは、国の分が四十八億円、地方の分が九億円、合計五十七億円で、その中には、これらの小型機の使用事業会社の分は非課税でございますから入っておりません。それで、以後第二次整備計画の間に、五十年度までで、国のほうでこの税収を約六百億円、地方への譲与いたします分を約百億円と見込みまして、合計七百億円でございますから、燃料の消費から申しまして、先ほどほぼ一%ぐらいだろうと申しましたから、しかも、段階的に上がっていくのが小型機の使用会社ではおくれておりまするので、まず一%を切るのではないかと思います。そういたしますと、四十七年度から五十年度までで、税収といたしまして、七百億円の一%、七億円を切るぐらいの収入を、これらの五十一社の会社から期待するわけでございます。そういたしますと、一年間当たり約一億円から一億五千万円ぐらいの金額じゃなかろうかと思います。これも今後の消費量でございまするから、はっきりとわかりませんけれども、まずその辺の見当だといたしますと、平均、一社当たり二百万円から三百万円見当の税額ではないかと思われます。これもおそらくそう楽な金額じゃないことは御指摘のとおりだと思いますけれども、先ほど来申し上げておりますように、やはり新しい私どもが考えております消費税でございまするから、その消費税を含めたところで新しい価格というものをだんだん形成していただかなければならないわけでございまするから、全部が全部会社の収益で負担をしてもらうよりも、やはりそれだけのものをサービスの価格として織り込んでいく余地もかなりあると思いますので、一社当たり二百万円ないし三百万円という税額というものを何らかの形で吸収していく余地は猶予期間とともにあるのではないかと思うわけでございます。
○戸田菊雄君 ですから、そういう吸収力を持つためには、やっぱり極端に会社経営の合理化というものをひとつやっていかなくちゃいけないんだろうと思うんですね。それからもう一つは運賃の値上げでしょうね。想定をされるのはおもにその辺だろうと思うんですけれども、結局そういうことになってまいりますと、運賃の値上げが対世論との関係においてなかなかこれはむずかしい状況になる。そうすると勢い合理化。一番安全性を要求される航空会社としては、これはどういう人だって、これはパイロット乗るわけですからね、天候、諸条件いろいろございますから、一定の管制レーダーの中に入ってそれぞれ飛行しなければいけないという状況になることについては、大小かかわりなくこれは同じ条件を持つわけでありまするから、そういうことになりますると、安全性について非常に私は心配される状況がくるんじゃないか。そういう意味合いで、どうもいま審議官が言った説明だけでは納得しかねるというのが私の気分ですがね。だから、もう少しこの辺に対して、私は別途何かの方策というものを講ずべきじゃないかと思うんですけれども、その辺どうでしょうかね。これは両省からひとつ説明をしていただきたい。
○政府委員(住田正二君) 小型の不定期事業あるいは使用事業につきましては、運賃は認可制ではございませんで、自由運賃になっております。現在、先ほど申し上げましたように、各社の経営状況はあまりよくないわけでございますが、その理由といたしましては、農薬散布の事業が減ったとか、あるいは広告宣伝ができなくなったというようなことで、需要が減ってきていることが一つの原因になっているわけでございます。一方、全体で五十二社というように事業者の数が非常に多いということで、過当競争が行なわれている状況でございます。したがいまして、今後私どもといたしましては、できれば集約あるいは系列下に置くというようなことで、企業の企業体制を整備していく必要があるというように考えております。したがいまして、そういう体制ができますと、現在の過当競争がなくなりまして、運賃も、値上げといいますか、値上げということには——現在認可運賃ではございませんので、値上げということになりませんけれども、荷主その他との問で採算のとれた運賃の協定をすることができるのではないかというように見ております。先ほど申し上げましたように、この不定期、使用事業に対する燃料税の影響というものは必ずしも大きな数字であるわけではございませんので、むしろ荷主との間で、従来からきまっておりますような運賃が確実に収受されればそれで経営はやっていけるんじゃないか。現在過当競争のためにダンピングをしてやっている例がかなりあるわけでございまして、そういう点をなくなすためには、企業の集約合併、あるいは提携、そういうようなことを進めていって、適正な運賃が確保されるというような体制に持っていきたいというように考えております。
○戸田菊雄君 審議官にですね、この大蔵省の調べによる主要諸外国の航空機燃料課税内容、これがあるわけですけれども、アメリカの場合は、この非商業用航空機、そういう場合には航空ガソリンのガソリンが三千二百五十五円、これはキロリッターですね。付加税として二千四百四十一円、キロリッター。計五千六百九十六円、常に低額です。それから、ジェット燃料の場合には五千六百九十六円、キロリタッー。商業用航空機が、航空ガソリンは実質非課税、ジェット燃料も非課税、こうなっておる。国際間の運航は、これは各国共通ですから、これはどこへ行っても非課税であることは間違いないのです。アメリカは非常にそういうことで低額にやられておるわけです。 それから、フランスの場合ですね。やや高いと思うのはこの辺だろうと思うのですが、これはさっきも参考人が申し上げておったように、税法の趣旨、目的、たてまえからいけば、フランス等は付加価値税導入をして、それでこの消費税の一端としてこういうものに課しておる。そういう税法の骨組みは一応順序を立てて一これはいいというわけじゃないのですよ、私賛成だというわけじゃないのだが、一応そういう税制の骨組みとしては一応順序を立てておる、こういうことが言えると思うのですね。そういうことで、航空ガソリンの場合には三万三千二百三十六円、それからジェット燃料二千七百五十二円、それからこの中間税一七・六%で大体課税をしておるわけです。ですから、一応フランスの付加価値税導入の二三%標準からいけば、これは相当やっぱり低位に置かれるということはこの資料で読めると思うのですが、そういう内容。 それからイギリスの場合には、これは炭化水素佃税ということで軽質油航空ガソリン、これは三カ九千七百二十二円に、これも若干高いかもしれませんけれども、ジェット燃料にいきますと、重質油は千七百六十五円、こういうことで、それぞれその国の特徴というものが、私の端的に税法の資料の中にあらわれておると思うのですね。 ところが、日本の場合は、この課税標準はそういうものについても全部同率に持っていっちゃう。ところが、この一つの例でありまするけれども、イギリスあたりはジェット燃料の重質油は千七百六十五円、キロリッターです。非常に低額に、そういういわば標準課税の内容について、日本の課税内容とはだいぶ趣を異にするように私は理解するのです、この資料を見て。なぜ一体日本だけが課税標準率一定率にして、すべてそういうもので全部おっかぶせていくのか。この辺がやっぱり技術的な制度設定についてもう少し検討の余地はないのかどうか、非常にこの親切なやり方、それぞれこの各国の条件違いますけれども、一応この定期三社なりあるいは使用事業なりこの不定期会社、そういった赤字会社、こういうものに対しては、一定のやっぱり税制上の保護措置というか、適切な一つの骨組みというか、そういうものがやっぱり検討されて実行されているように理解をするわけですけれども、今回この日本の航空燃料税の場合は、そういう税法の純粋な理解の面からいっても、私は、もう少し技術的に検討する必要がありはしないか、こういうふうに考えるのですけれどもね。その辺どうですか。
○政府委員(中橋敬次郎君) 確かに航空機燃料に対する各国の税制というのは、いろいろそれぞれの国の由来がございましょうから違っております。 まず第一に言えますことは、それに非常に似ました揮発油の課税というのが、たとえばいま御指摘のように、アメリカはまあもちろん世界の中でも非常に安い国でございますし、日本はヨーロッパ並みに高い国でございまするから、そのアメリカの航空機ガソリンと、日本の航空機用ガソリンとの税率を問われますと、これはやはりどうしても日本のほうが高いということにならざるを得ないと思います。 それからまた、普通の航空機用ガソリンとジェット燃料との税率をそれぞれ各国で違えておるかという御指摘でございます。で、まさにそういうやり方もございましょうし、わが国の今回のように、航空機の燃料税は、揮発油であれ灯油であれ同じ税率にするのもまた一つの簡明な措置ではないかと思います。これをいま御批判のように、航空機ガソリンだけに、たとえば自動車に使っておりますガソリンと同じような税率を採用することも可能でございますけれども、そういう場合には、むしろ私どもは、先ほど来御批判のございました小型の飛行機を使っておるところの会社の燃料というものは、大部分は揮発油でございますからそういうところへの航空機燃料税というのは、いまで申せばまあ二万八千七百円という税率を適用してしかるべきものだということになります。もちろん、その中にはまた自家用の飛行機を使っておる人もございましょうから、そういう人について航空機ガソリンとしての二万八千七百円という税率を適用するのも、これもまた理由のあることでもございます。しかし、もっぱら私どもは、今回は航空機燃料ということでの果たします機能ということに着目をいたしまして、しかも、その場合に、やはり制度の簡便さということから従量税制度をとります場合、やはり避けがたい一本税率ということになるわけでありまして、それぞれの、もちろん航空機燃料の価額と、今回設定いたしました本則一万三千円の税率との率というものは、あるいは場合によりますれば航空機ガソリンの場合と、ジェットの燃料の場合とかなり差はあると思いますけれども、先ほど来申し上げておりますように、わが国の今回の税率といたしましては、簡便な従量税率一本ということに採用させていただきましたので、ちょっとほかの国とのやり方、その点では違っておるかとも思いますが、またわが国なりの執行面も考えた結果でございます。
○戸田菊雄君 きょうはこれで、二点ほどでやめておきますが。 これの一キロリットル当たり一万三千円としたその基準、これをひとつ説明していただきたいというのが第一であります。 それからもう一つは、運賃へのはね返り、これは税務署としてはどういうふうに算定をしておられるのか。その辺の見解が一つであります。 それから、五カ年計画による財源措置としては、先ほどおおむね六百億円見当の税金ですけれども、これは、今後、やはり需要が拡大をして、それでもっとやはり営業収支、その他増傾向にある、必然的にこの燃料の使用も増加傾向にある。そういうものを見積もると、当初五カ年計画の予定収入よりも実質的には上回っていくんじゃないか、まあこういうふうに考えるのですけれども、その辺のいわば自然増収的なメリットはどのくらいに考えているのか。その辺について、ひとつ。 きょうは、それで一応終わっておきたいと思います。
○政府委員(中橋敬次郎君) 航空機燃料一キロリットル当たり一万三千円という税率を設定いたします場合には、やはり先ほど来申し上げましたように、普通のガソリンに対しまするところの揮発油税、地方道路税というものの税率を参考にしたことは事実でございます。しかも、自動車用揮発油に対します揮発油税及び地方道路税が、昭和二十九年以降、かなり道路整備の財源としまして、急速にその額を上げてきたことも御承知のとおりでございます。私どもは、この航空機燃料税の税率を考えます場合に、まず第一には、もちろん頭に置きましたのは、第二次空港整備五カ年計画の所要財源との関連でございます。その当時設定をせられました財源の見通しからいいまして、約六百億円ないし七百億円というものの必要性が考えられ、あるいは航空機燃料税で、あるいはまた着陸料の値上げというようなことが手段として考えられたわけでございます。そういう意味におきまして、第二次整備五カ年計画の所要財源六百億円ないし七百億円というのを、どの程度の税率でもって満たすことができるかということから、まず出てまいりましたのがこの一万三千円でございます。 それから第二には、やはり先ほど冒頭に申しましたように、道路財源としてかなり密接に道路整備所要財源と結びついた揮発油税、地方道路税の負担というものが始まりましたのが、この昭和二七十九年前後でございまして、その当時の税率といいますのが、大体国分が一万一千円、地方分が二千円、合計一万三千円という税率でスタートしたわけでございます。ちょうど空港整備五カ年計画の所要財源をこの際見直すという立場に立てば、やはり最も似通った状態というのを、この昭和二十九年当時に私どもはまずさかのぼって見出したわけでございまして、両々相まちまして一万三千円という税率ならば所要財源をほぼ満たし得ますし、それから同じような自動車用ガソリンに対する税率ともほぼ均衡のどれたものであるということから採用いたしたわけでございます。 これが一体航空運賃にどの程度はね返ったらいいと税務当局として思うかという御質問でございますが、私どもは、もちろん消費税でございまするから、これが運賃にはね返ることを否定いたすものじゃございません。ただもちろん企業の努力によりましてこれをできる限り吸収をしてもらい、そうして適正な運賃値上げというものが実現すればこれにこしたことはないという、それだけの考え方でございます。 それから五カ年計画におきまして、大体国で六百億円の所要財源を満たすための一万三千円の税率と申し上げましたが、それにはもちろん今後におきますところの燃料の消費見込みというものがございます。これは運輸省のほうからいろいろちょうだいいたしました数字に基づきまして、五十年度までで大体このくらいの消費見込みであれば、国としては六百億円の税収をあげ得るという見通しでございまして、現在のところでは、大体この数字くらいが五十年度までに実現できるものである、これが多いか少ないかということは、もちろん見込みでございますので、起こり得ますけれども、現在のデータから申し上げれば、やはり六百億円くらいが国で、それから百億円くらいが地方に入るという数字ぐらいが私どもの現在としましては最善の努力で見込んだ数字と申し上げます。
○委員長(前田佳都男君) 本案に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。 次回の委員会は、三月三十日午前十時三十分から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時九分散会