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68回国会参議院1972/06/12

商工委員会 第19号

発言数
160
登壇者
17
会派数
4
開催日
1972/06/12

会議録

大森久司自由民主党

○委員長(大森久司君) ただいまから商工委員会を開会いたします。  委員の異動について報告いたします。  去る九日、梶木又三君、金井元彦君が委員を辞任され、その補欠として山本敬三郎君、中山太郎君が選任されました。  また十日、小野明君が委員を辞任され、その補欠として竹田四郎君が選任されました。  ちょっと速記をとめてください。   〔速記中止〕

大森久司自由民主党

○委員長(大森久司君) 速記を起こしてください。     —————————————

大森久司自由民主党

○委員長(大森久司君) 石油パイプライン事業法案を議題といたします。  本日は、本法案について参考人から御意見を承ることになっております。  なお、参考人として、日本工業立地センター参与平田寛君、日本大学生産工学部教授笹生仁君、東海大学工学部教授森田定市君、以上三名の方々の御出席を願っております。  この際、参考人各位に一言ごあいさつ申し上げます。  参考人各位には、御多用中のところ御出席いただき、まことにありがとうございます。本日は、本委員会で審査中の石油パイプライン事業法案について、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただき、もって今後の審査の参考にいたしたいと存じております。  なお、参考人にはそれぞれ二十分程度の陳述をお願いし、その後委員からの質疑にお答えいただくことにしておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。  それでは、まず平田参考人にお願いいたします。

平田寛日本工業立地センター参与

○参考人(平田寛君) 平田でございます。  石油パイプライン事業法案審議につきまして、私の意見を述べるようにということで、その時間があまり短いものでございますから、私の意見を書いてまいりましたので、これを朗読させていただきたいと思います。  石油をパイプラインで輸送すること、天然ガスをパイプラインで輸送する方式は、すでに欧米では古くから採用されておりまして、その総延長は二百万キロメートルをこえる現状でございます。そのうち原油、石油製品を送るパイプラインの総延長は五十万キロメートルをこえる長さになっておるのでございます。地球の赤道のまわりが約四万キロメートルでございますから、二百万キロメートルとしますと、赤道のまわりを五十回ほど回る長さに及ぶわけであります。  私が申し上げる内容の重点的なことは、石油パイプラインの技術と保安管理のあり方及び安全対策について申し上げることになっております。最初に、石油パイプラインの技術と保安管理のあり方について申し上げることといたします。  昭和四十四年に通商産業省に石油流通合理化委員会が設けられまして、その中に石油パイプライン技術保安管理基準部会がありました。私はその部会長としまして、三年余にわたりまして、多くの学識経験者からなる委員と専門委員の協力を得まして、石油パイプライン技術保安管理基準を完成いたしました。  この基準の検討に際しましては、鋼管、バルブ、ポンプ、地盤、地震、防食、溶接、検査、試験、消防、保安等に関する学識経験者が、中立公正な立場に立って、安全の確保を基本的思想としまして、検討を重ねに重ねてつくられたものであります。したがいまして、この基準の巻頭に掲げた目的にも「この基準は、石油パイプラインの設計、敷設、検査及び試験ならびに保安について、適切なる基準を規定し、もって石油パイプライン事業の適正かつ合理的運用と公共の安全を確保することを目的とする」と明記したのであります。  石油パイプラインの技術基準としましては、UNSI——これは米国の国家基準でありますが、それのB31−4という米国の規格になっておる石油圧力パイプライン基準が有名であります。ヨーロッパやソ連におきましても、これに準じているようであります。私どもも一応この米国基準を参考にはいたしましたが、わが国の社会的条件、自然条件、地震、地盤沈下、他の工事の影響等を十分考慮しまして、米国の基準よりもかなりきびしい内容の基準にしたのであります。  石油パイプラインは、石油を安定にして低廉な供給を確保するのみならず、路面交通の緩和にも大きく貢献するために敷設されるのでありますが、その流体が可燃性のものでありますので、パイプラインの沿線の住民や通行者の安全を確保するとともに、円滑な石油輸送の機能を果たさなければならないものであります。そのためには、パイプラインに用いられる材料の選定、設計、地盤の調査、敷設の方法、検査と試験による安全性の確認、保安上必要な設備、通信設備、保安組織の確立、点検整備、パトロール、従業員の教育と訓練、警察及び地方自治体の消防機関との連絡、住民からの連絡方法その他詳細な配慮が必要で、従業員の責任を明確にして、常に迅速な処置を講ずることができなければならないのであります。この基準には、これらのことが詳細に規定されております。  次に、設計上の主要事項について申し上げます。  パイプラインに使用する材料は、JISに示すもの、または米国石油協会の規格に合格したものを使用いたします。また、鋼管の外面は地下水、化学的条件等の影響を受けないように、コールタールエナメルまたはアスファルトエナメルとビニロンクロスの防食、あるいはポリエチレン等で防食対策を施します。  パイプの肉厚は構造力学から求められる計算式で、欧米もこの式を用いております。管の許容強度は降伏点応力の四〇%、すなわち安全係数は二・五を採用することとなっておりまして、欧米の一・四ないし一・七に比較しますと非常にきびしくなっております。管の肉厚を求める場合の内圧は、最高運転圧力以上とすることになっておりまして、埋設管では土圧、上載荷重等に対しても検討し、いかなる場合にも内部設計圧力の一〇%をこえないように運転し、制御することになっております。  地震によって流砂現象を生ずるおそれのある地盤に対しましては、適当な地盤改良を施します。鋼管は引っぱり強度が非常に大きく、靱性と弾性に富んでおりますから、地震に対しても安全性の非常に高いものであります。  地盤沈下を生ずるおそれのある地盤にパイプラインを敷設するときは、地盤が全体的に沈下する場合には問題はないのでありますが、固い地盤と沈下を生ずる地盤との接続部、すなわち土質工学的に不連続な地盤の部では集中応力を生じますので、沈下測定装置をあらかじめ設けておいて、沈下状況を測定し、必要に応じて応力解放の手段を講ずるか、あるいはあらかじめ沈下地代の余裕をとる方式がとられます。  埋設配管には防食の塗覆装を施しますが、さらに電気防食を施します。電気防食には外部電源方式、流電陽極方式及び排流方式があり、環境、管理性等を考慮しまして適当なものを選定いたします。パイプラインの電位を測定するために、適当な間隔で電位測定ターミナルを設けまして、対地電位は過防食にならないように、また電気防食の採用に際しましては、近接した地下埋設物や地下構造物に悪影響を与えないようにいたします。  次に、パイプラインの敷設に関する要点を申し上げます。  パイプラインのルートの選定にあたりましては、なるべく短く、なるべく安全なルートを選ぶべきであります。パイプラインは地下埋設を原則としますが、河川、渓谷等では地上管にする場合もあります。幾つかのルートについて比較検討を加え、最適ルートが選び出されましたならば、ルートの高程、地盤構成と土質、埋設物件、住宅、学校、病院等の社会的環境、田畑山林、都市計画、地域開発構想等につきまして詳細な調査を実施いたします。また、地上管となる部分についても同様の調査をいたしまして、パイプラインの防護と適当な保安距離を確保するための資料といたします。  敷設の実施に際しましては、第一に、パイプの運搬、取り扱いは、パイプラインに損傷を与えないようにします。次に、埋設管の管頂の深さは、土かぶりとも申しますが、敷設環境によって異なりますが、市街地では一・五メートル、森林原野では〇・六メートルに埋設いたします。欧米の市街地における埋設深さは一・二メートルとなっております。管底から十センチの深さまで掘さくしまして、パイプに有害な玉石、れき等の有無を確認いたしまして、埋め戻しは管の塗覆装に損傷を与えないように、良質の土砂で均一に入念につき固めます。  パイプラインが鉄道や道路を横断する場合にはケーシングを用います。ケーシングは本管の周囲に五センチの余裕がある太さにしまして、上部荷重による沈下に対して安全を確保し、ベント管を設けます。  パイプラインの溶接は、JISZ三八〇一溶接技術検定における試験方法並びにその判定基準に合格した有資格者、またはこれと同等以上の技量を有する者、あるいは自動溶接機によって溶接しまして、放射線検査を行ないます。溶接は非常に重要な作業でありまして、開先加工、さびの除去、しん出し、溶接棒、気象条件、電流、電圧、溶接環境、溶接棒の乾燥、溶接速度、積層、運棒、アークの長さなどに細心の注意を払いまして、欠陥のない溶着金属を得るものであります。また最終層ではアンダーカット、オーバラップ、パイピング、亀裂などの欠陥がなく、余盛りの高さが過大とならないものといたします。溶接個所には溶接工の氏名、期日などを記録しまして保存いたします。溶接部は現場で塗覆装を行ないますが、これは耐圧試験後にいたします。溶接部の検査に不合格であった場合には、ガウジングをしまして、再び溶接し、放射線検査をいたします。  パイプラインの溶接と放射線検査が終わりますと、圧力試験を行ないます。圧力試験には水圧試験と空気試験とがあります。水圧試験の圧力は最高運転圧力以上で二十四時間以上の試験を行ないます。空気試験の圧力は七キログラムパーセンチで二十四時間実施いたしまして、いずれも試験中に圧力の低下、漏洩等の異常がないことを確認いたします。  次に、保安管理について申し上げます。  まず、保安規程をつくりまして、第一に、保安管理組織を編成して、業務の分掌範囲と責任の所在を明らかにすること。第二に、主務責任者が疾病、その他の事由のため職務を実行することができない場合の代行責任者を決定すること。第三に、保安に関する教育訓練。第四に、保安上必要なパトロール、点検、観測等の実施、この観測は地盤沈下の進行、電位の測定等も含めます。第五に、保安上必要な図面、記録等の整備保管。第六に、パイプラインの運転操作の要領。第七に、パイプラインの工事の方法。第八に、パイプライン工事の現場責任者の資格。第九に、パイプラインの沿線で行なわれる他の工事に関すること。第十に、災害等における措置。第十一に、保安規程に違反した従業員の措置。第十二に、関係機関との連絡または調整。第十三に、パイプライン沿線居住者との連絡などにつきまして規定しておきます。  次に、安全対策について申し上げます。  石油パイプラインの建設と保安管理につきましては、すでに申し上げましたごとく、すべての工程におきまして、細心の配慮がなされるのでありますが、なお一そうの安全性を指向しまして、種々の安全対策を講ずることといたしております。  まず、ポンプに異常の圧力の変動があった場合でありますが、圧力に最高運転圧力の一〇%の上昇がありました場合には、安全弁が自動的に作動いたしまして、圧力を放出するようになっております。また急激に圧力が降下した場合には、ポンプは自動的に運転を停止するようにもなっております。パイプライン中のバルブの圧力上昇に対してはリリーフラインによって放出します。  パイプラインは河川の横断部を通り、またパイプラインの分岐点、人家の稠密な地帯等には緊急遮断弁を設けます。緊急遮断弁は蓄圧装置によって、外部の動力源には無関係で、電波で操作することができます。  パイプラインから漏洩や流出事故がありました場合、それを知る方式には流量差方式、圧力差方式、漏洩音感震方式、ガス検知方式、プラスチックチューブ方式などがあります。これらの方式の組み合わせによって迅速な検知が可能であり、また、パトロールによる探知器の励行によっても知ることができます。  地震が発生した場合の安全対策としまして、感震器を設けます。そして、一定の限界を越える加速度に達しましたならば、自動的にポンプは運転を停止するようになっております。  パイプラインの敷設線には位置標識、注意標識、火気禁止標識を設けます。位置標識は、パイプラインの直上で交通に支障を与えないように百ないし二百メートル間隔で設置し、起点をゼロとしまして番号をつけます。分岐点、曲点等が端数の距離にある場合には、ナンバー何々プラス何メートルと記入いたします。そういうことによりまして、その位置をきわめて迅速に中央制御室に連絡することができるわけであります。注意標識は、公道、河川、鉄道の横断部、バルブピット、市街地、その他周囲の状況に応じて掲示いたします。火気使用禁止標識は、ターミナル、バルブピット、その他適当と認められるところに設けます。  パイプラインの沿線には、地元消防機関と協議の上適当な位置に適当な消化剤を配置いたします。また、パイプライン事業体は自衛消防班を組織しまして有事に備えます。ターミナルには消防法に定められた消火設備を設けます。  パイプラインを構成する各種の施設、保安設備、消火設備は、規定に定められた期間ごとに点検し、常に良好な状態に整備いたします。また、地盤沈下のおそれのあるところでは、あらかじめ設けた測定装置を使用しまして、沈下の進行の有無やその状態を観測いたします。また、電気防食に関係する電位の測定等もいたします。  以上でパイプラィンの技術と保安、安全に関することを申し上げたのでありますが、次に、石油輸送のオペレーションの方式の概要を御説明申し上げます。  線密な計画が必要でございまして、そのためには二つのシステムを採用されることになります。一つは、スケジューリングをするコンピューターであります。もう一つは、一本のパイプで多油種輸送をするのでありますから、そのオペレーションに関係するコンピューターでございます。そのような線密な計画のもとにそういう業務が行なわれるわけでありまして、一本のパイプで二種以上の油を送ります方式としましては、バッチセパレーション方式と乱流方式の二つがございます。バッチセパレーション方式は、二つの違った油の境目にボールあるいはピグのような、要するに、境目を明示する物体を油と一緒に流してその境目の混合を少なくするようにする方式であります。それから乱流方式は、そういう物体を入れませんで、その速度が、これはレイノルズナンバーと申しますが、ある数字の限界をこえますと乱流の状態で流れていくわけでありまして、その二つの方式が使われております。  二つの油の境目を知る方法には、境界を知るいわゆる検知方式でありますが、その方式には、ボール、ピグなどを使うもの、マーカーと申しまして中間にある放射能、あるいはそれに準ずる色を入れたもの、そういうものを通して知る方法、比重を測定する方法、流量を測定する方法などがございます。そのうち比重による測定方法は欧米とも多く使用せられております。  以上で、石油パイプラインに関する技術と保安管理並びに保安対策に関する私の意見を終わります。

大森久司自由民主党

○委員長(大森久司君) どうもありがとうございました。  次に、笹生参考人にお願いいたします。

笹生仁日本大学生産工学部教授

○参考人(笹生仁君) 日本大学の笹生でございます。  私は地域計画、工業立地を専攻する者でありまして、ちょうど十年前の昭和三十七年の六月ぐらいに地域工業開発方式の一環としてパイプラインを導入する是非、あるいは可能性という問題に関心を持ちまして、いささか検討を加えた者でございますが、ただいまから主としてそのような立場から、私なりの若干の見解を述べさせていただきたいと思います。  石油パイプラインにつきましては、これは周知のごとく、短、中距離の大量輸送を行なうという流体の輸送手段としてはきわめて経済性の高いものでありまして、いろいろな設計条件、輸送条件等で違いますけれども、従来多く用いられておりますタンクローリーであるとか、あるいは鉄道のタンク車であるとかいう機関に比べますと、二倍あるいは数倍のいわば高率性を持っているとまず考えてよかろうと思いますし、中、長距離については、これはコースタルタンカー、あるいはタンカーが主たる輸送手段になっておりますが、製品パイプラインの場合でも、ほぼ百キロから二百キロぐらいの限界では、これに匹敵をするということも一応あるというふうに考えております。したがいまして、石油のような非常に大衆が使用する基礎物資を安定的に、しかも低廉に供給するという形では、このパイプラインの持つ一つの特性は高く評価してよろしいかと思います。  また。パイプラインは一見しておわかりのように、一つのこれは装置でありまして、他の輸送手段がいわば輸送具を移動させることによって物を運搬をするというものに対して、人なり輸送具の移動を要せず対象物資を輸送するという非常に特殊な性格を持っております。で、しかもそれは路面に一応設置されておりますし、一般には地下埋設が原則になって、外界からは一応庇護された形になっておりますので、いまの装置としての、先ほど平田参考人からもお話がありましたようないろいろな計測制御装置を持ちまして、本来の一つの安全性が高いということに加えて、非常にコントローラティブだ、調節しやすいという一つの特色を持っております。したがいまして、輸送量が最近のように非常に増大をいたしまして、他の輸送手段ではいろいろな交通混雑なり公害問題ということを招来をしておる現状から見ますと、全体の輸送システムを合理化させていくという場合にこれの導入をはかるということは、これまたきわめて有効なものだというふうに考えております。  このようなパイプラインの持つ経済性なり安定性ということから、御承知のごとく、欧米諸国ではここ百年来、特に戦後十数年来、パイプラインによる輸送量というのは急増しております。ただわが国では、比較的長距離なパイプ輸送というのは従来ほとんど発達をいたしませんで、一応石油精製会社のいわば付属施設という形で、多く小規模なものが用いられているのが一般であったわけであります。そういったことにはやはりそれなりの理由がございまして、一つのいわばパイプラインが非常に大量の輸送に適しているということは、ある程度の量にならないと不経済であるという一つの半面も持っておりますが、わが国のエネルギー需要のうちで石油がその主体を占めるようになりたというのはここ十数年来でありまして、いわばそういった需要規模との関係が一つあったというふうに見ていいと思います。  それからもう一つは、わが国の産業の配置状況、あるいは消費の地域的な分布が御承知のような島国であるために、臨海部に非常に集中をしております。したがいまして、パイプラインのいわば経済性の上で最も強敵でありますコースタルタンカーというものの活躍には非常に適している。したがって、総体的にはいわばパイプラインの経済性を発揮する領域がそれだけ限定されていたという問題が指摘されようと思います。  第三番目には、わが国は非常に土地利用が高密でありますので、したがいまして、用地問題もまた錯綜して、それにからむ社会的な摩擦ということも欧米諸国とは非常に違った事情に置かれているというようなこと、それからさらには、主たるパイプラインの利用者である石油精製企業が、ここ十数年のいわば大規模化という形の中で、他のいろいろな合理化に迫られて、いわば流通の問題にまでなかなか手が回らなかったという点も、あるいはつけ加えることができようかとも思うわけでありますが、しかし、以上申し上げましたような、いままでわが国にパイプラインの発達し得なかった一つの条件というのは、ここ数年来かなり様相が変わってきている。いわば最初の輸送規模の増大は、先刻承知のごとくでありますし、それから産業の配置、それから市場の地域的分布というような点も、近年における経済社会の発展と変化ということの中で、大都市地域においては、背後地にいわば外延的な展開をしている。言うなれば、大都市地域では、いままでの中核部の点的な集中形態から面的な一つの拡大形態、面的な一つの市場形成というのが進んできております。そこでは主としてタンクローリー等が一つの競争物といいますが、対抗輸送手段になるという問題がございます。それからまた、いわば臨海部の場合でも、だんだん臨海部の点がつながって、ベルト状になってきているということからいえば、パイプラインのような、いわばベルト的な線上の一つの輸送手段というのは、これまたかえって適当しているというような状況の変化が出てきております。  それから、社会的な摩擦の問題は、これはそのこと自体は、むしろ年を追ってきびしさを増しておりますが、しかし、先ほどちょっと触れましたけれども、他の輸送手段における社会的な問題の重大化ということが出てまいりまして、それとの勘案の中で、パイプラインをどう評価するかということが、また検討されるべき課題として出てくるのではないかというふうに思うわけであります。しかし、そのようなことで、パイプラインの導入の条件というのは、ここ十年とは非常に変わった条件に今日あると私は考えております。しかし、先ほども平田参考人から申し上げましたように、石油自体非常に危険物でございますし。したがいまして、パイプライン自体の安全性にもかかわらず、その保安というものには非常に配慮を尽くす必要がございます。特にわが国の場合は、高密度社会と呼ばれ、あるいは地震国と呼ばれておるような一つの条件のもとでは、とりわけこの安全性という問題をきびしく配慮をしておくという必要がございます。  それから、先ほどの問題にも関係をいたしますが、いろいろな用地需要が錯綜をしているというふうなことの中で、パイプラインを導入をする、あるいはその地形が錯雑をしている中でそれを導入していく場合には、しばしば公共用物を占用せざるを得ない。また占用する一つの必然性が出てまいる。そのためには、とりわけパイプラインの公共性というものをもっと明確にする必要がある、こういったことが導入の場合の一番の大きな問題になろうかと思います。  このパイプライン導入にあたっての安全性なり公共性というのは、今回のパイプライン法案の目的も、またそこに置かれておりますし、これまでのこの法案をめぐるいろいろな論議も、この二点におそらく相当の部分集中していたであろうと考えるわけであります。お送りいただきました法案と、衆議院の修正事項等を見ますと、特に修正事項並びに附帯決議等は、以上のような観点から当を得た一つの修正がなされているように思いました。非常に貴重な意見が、いまの修正なり附帯決議の中に反映されているというふうに私なりには理解をしております。したがいまして、私といたしましては、この法案の大筋については妥当なものである、こういった法のもとで今後石油パイプラインが育成促進されることは望ましいことであろうというふうに考えております。ただこの機会に、大筋として妥当とは思いますけれども、若干欲を申すといいますか、付加的な意見を述べさせていただきたいというふうに思います。  第一は、安全性に関する幾つかの問題であります。  私は、冒頭に申し上げましたように、安全性等技術的な問題については、私の専門ではございませんので、特にきょうはその方面の権威の方が来られておりますので、細部とか具体的な問題については、触れる必要がないわけでありますけれども、その中で大筋の一つの安全性を考える場合に、これは何といいますか、パイプライン自体が安全性が高いということよりは、コントローラティブな性格を持っているというところのほうをひとつ着目する必要があるんではないか。いわば絶対的な安全性というのは、おそらくあり得ないのではないかと思うわけでありますが、その絶対的な安全性というものを目ざして、そこでいろいろ間違った場合、あるいはあやまった場合にいろいろな操作が、あるいは処置が安全側のほうへ動くという一つの体制なり仕組みということが非常に重要なことでありまして、これはあとに触れることとも関係いたしますが、これは単に一つの基準といいますか、取りきめといいますか、そういったものをつくるということに加えて、実際の措置の重要性ということをとりわけ物語っているのではないかというふうに思っております。絶対的な安全性ということも、これは当然理想として求むべきでありますが、いわば間違っても安全サイドに向けるという一つの保安体制ということが、特に石油のような危険物の輸送においては、全般を通じて重要な問題だ。またその一方におきまして、たとえば、先ほど平田参考人から御説明がありましたような技術基準、これはやはり技術の函数といいますか、技術の進歩によって非常に深い関連を持っております。いわばきびしさを一そうきびしくすると同時に、技術の進歩をもっと弾力的に取り入れるような一つの技術基準の作成の仕組みといいますか、そういったことも考えておく必要があって、むしろ技術基準のりっぱさよりは、技術基準を作成する仕組みの何といいますか、りっぱさといいますか、そういったことを検討、おそらくこれはこの法案作成の過程では、十分触れておられるところだと思いますが、その点を私は特に望みたいというふうに考えております。  それから、これはこの法案自体とは直接関係がないといいますか、パイプラインが地下埋設物で、いわば目に触れない状態のところにある。そういったことから、外部からの事故件数というのが多いという一つの特徴がございます。昭和四十年に科学技術庁から地下埋設物の布設状況を、各種の埋設物があるわけでありますが、それを総括的に実態を把握をし、またそれをチェックする仕組みが必要だという勧告が出されております、四十年の五月でありますが。しかし、これについては私の知る限りにおきましては、川崎市でそれの作成にあたったという例以外に、総体としてはまだ具体的に進んでいないというふうに聞いております。パイプラインの安全性を保障するもう一つのささえとして、こういった方向をもう一度御検討いただければたいへん幸いだというふうに考えます。  それから第二番目に、公共性に関係する問題であります。パイプラインの公共性の問題についてはいろいろ論議のあるところでありましょうが、私なりには先ほど申し上げましたような、国民の大衆が非常に大量に消費をする基礎物資を低廉、安定的に輸送サービスをするという問題であるとか、あるいは各種の輸送システムの合理化に役立つとかいう問題とともに、もう一つは、いまの危険物を取り扱うということから、いわば安全性を監視する必要があるという問題、あるいはこの事業はかなり地域独占的な性格を持ちますので、第三者の利用の公平を期さなきゃならない、あるいは料金の均衡も持たなきゃならないというふうなことで、言うならば、いわゆる公益事業的な規制措置が必要だという別な面の一つの公共性があるのではないかというふうに考えておりますが、そのようなことから、さらにその公共性を特に今日のような住民運動といいますか、あるいは民主化の中でこういった事業を行なうにあたっては、さらにはそれが法的な裏づけをもってするには、そういった公共性というものを一そう前進させる、高めていくという方向が考えられねばならないと思うわけであります。  この法案でも、基本計画を策定をし、それを告示をするということになっておりますが、基本計画というのは、まあわれわれの理解なりにはかなり長期を見通した一つの計画であろうかと思うわけでありますが、その場合に、いわばまだ幼稚な事業でありますから、当然一つの実現条件として経済性という問題、むしろ、どらちかといえば採算制という問題が非常に当面の問題になりますけれども、やはりわが国の長期の構想としては、より地域開発を促進させるような方向でのマスタープランの作成といいますか、あるいはラインの検討ということは、これはぜひ進めていただきたいというふうに思いますし、また、このためには国なりあるいは地方自治体もその構成メンバーになるような事業主体の可能性なり、それの条件なりということも今後の一つの検討課題ではないかと思うわけであります。  わが国の場合に、戦後、パイプラインの問題に関心を持ちましたおそらく最初は——いまの関東ラインとか京浜ラインを包括するような東京周辺の京浜パイプラインの輸送計画は三十五、六年ごろに検討されました。それは今日でいういわば共同溝システムでありまして、あるいは共同溝を中心とする都市開発構想であったわけであります。また、それに一年ぐらいおくれまして私どもが検討いたしました北陸ラインも、またこれは地域開発の一環としてパイプラインをどうそれに役立て得るか得ないかという問題でありまして、言うならば、戦後におけるパイプラインの発想というのは、そもそもはそういった地域開発との関係の中で関心が持たれ、推進されたという事情等もこれあり、そういった問題を今後一そう深めていただければ幸いだと思うわけであります。  それから第二のあれは、先ほども触れましたが、いわばわが国における用地条件であるとか、あるいは輸送コストとの関係等で道路とか、鉄道であるとか、港湾であるとかというふうな、いわゆる公共用物の占用という問題がここに出てまいります。今回の法案でも、道路の占用につきましては、従来のいわば平面的な道路利用というものを前提にした一つの考え方から、パイプラインも含めたもう少し立体的な利用という形での発想の展開が読み取られるわけでありますが、そういった考え方は当然その安全性の問題ときびしく問題になってくる事柄でありますけれども、他の港湾なり、あるいは河川なりというふうな他の公共用物にもそのような一つの可能性というものを、その技術的な問題とのからみ合いの中で検討していくということも、ぜひ今後検討していただきたい問題の一つだというふうに考えます。  少し時間が長くなりましたが、一応私なりの見解を述べさしていただきました。

大森久司自由民主党

○委員長(大森久司君) どうもありがとうございました。  最後に、森田参考人にお願いいたします。

森田定市東海大学工学部教授

○参考人(森田定市君) 私、東海大学の森田でございます。  私の専門は土木工学でございまして、現在担当いたしております土木工学の中の専門分野は土質、基礎工学でございます。先ほど平田参考人から、私がここで御説明申し上げたいと思ったことの大部分は申されたのでございますけれども、私の専門の立場に立ちまして、少し御参考までに意見を述べさしていただきたいと思います。私は、突然非常にこの重要な席で、ひとつ参考人として石油パイプラインの安全性、それからその施工と、そういった方面について説明をしてくれと、こういう依頼を受けたのでありますが、つい二日ほど前のことでございまして、十分な資料の整備もできておりませんけれども、一応私が感じたままのことをこの席で申し上げさしていただいて、何らかの御参考にでもなれば幸いかと考えるわけでございます。  ところで、現在考えられておる最も安全な、しかも、最も高能率の石油輸送方式は何かということを私、第一番に考えてみました。御承知のように、石油の使用量は昭和四十六年度で二億キロリットルに達しておると、五十年度では三億と、六十年度では七億というような予想さえついておるのでございますが、その間にありまして、一方、交通事情は御承知のように非常に錯綜しております。現在わが国で用いられておるタンク車による輸送方式、あるいはまたタンクローリーによる輸送方式は最も安全であるかといいますと、これについてはわれわれとしても反省せなければならぬ段階にきておるのじゃないかと考えるわけであります。米国では、石油パイプラインの輸送方式はすでに百年の歴史を持っております。欧米におきましても二十数年の歴史を持っておるわけでございますが、その間米国におきましても、欧米におきましてもいろいろな事故にもあっております。そのたくさんの事故の例を取り上げましてこれに対する対策を考えてやることが、現在われわれとして考えられるやはり一番安全な方法の一つではなかろうかと考えるわけであります。  次に、石油パイプラインの輸送方式は絶対に安全であるかということでございますが、これはもう先ほど笹生先生から話がございましたように、私は、絶対に安全であるということを断言することはとてもできないと思うのでございます。しかし、今日の科学技術、われわれの土木技術も長足の進歩をしておりまして、また一般の科学技術も、御承知のように非常な進歩をしておる。それで私らとしては、過去に起こった数々の事例を取り上げまして、その原因を究明し、そしてそれに対する対処をしてやるならば、少なくとも現在と比較して問題にならないほどの、被害を小さくすることができるのじゃないかと、そういうふうに考えておるわけでございます。  まず、前置きはそのぐらいにいたしまして、それでは事故防止と対策についてまずどういうことをやるべきかということでございますが、私は、敷設地域に対する地質学的な調査を十分にやってほしいと、こう思うわけでございます。すなわち断層地帯を避けろ、地すべり地帯を避けろ、極端な軟弱地盤は避けるべきだ、こういうふうに考えております。幸いにしてこの関東地区は、大きな断層が起こりそうなところも地すべり地帯もあまりありません。で、私は、そういう地質学的な調査によってほとんど関東地区においてはそういう地域をある程度は避けることができるのじゃなかろうか。しかも、小さな地すべりと小さな断層というのは日本全国至るところにございまして、とてもとてもその小さな断層を避けることはできませんが、それに対しては小さな断層だったならば、いわゆる岩石工学的にも土質工学的にも十分な、そういう危険が起こらないようにする方法はございます。そういう方法をとるべきだ。しかし、地すべり地帯についてはなかなかたいへんでございますので、なるべくこれは避けたい。それから極端な軟弱地盤における沈下というものは、決して極端に急速に起こるものではございません。しかし、これはしろうと目にはわかりませんが、非常に長い年月の間に徐々に起こってくるのが軟弱地盤のいわゆる圧密沈下でございます。  この沈下は極力避けるということになりますと、どうしてももうすでにその圧密沈下の大部分が終了しておるところの鉄道の線路沿いとか、道路の道路沿いとか、こういう地域を選ぶことによってその沈下の大部分は避けることができます。ただし、あとでこれは申し上げたいと思いますが、その近所に大きなビルディングをおつくりになる。そしてそこへビルディングの地下の深いような工事をおやりになる。そういう場合にはよほど注意をしてやらないと急激な圧密沈下が起こりまして、そして東京都内において所々かしこに起こっておるような、ああいう惨事が繰り返されるおそれもないとは断言できないわけでございます。で、要するに、私はこの項では、敷設地域の地質学的な調査を十分にしろと、こういうことでございます。その内容は断層、地すべり、極端な軟弱地盤をクロスする場合には、そこをなるべく避けたい。避けられない場合には、それに対応する措置を講じろ、こういうことでございます。  次に、設計の問題でございますが、設計は先ほど平田参考人からの話では、四〇%、安全率を二・五と、こういうふうにおっしゃっておりましたが、けっこうなことだと思います。欧米その他におきましては、一・四から一・七ぐらいの安全・率をとっておりますし、これは二・五という安全率だったならば十分じゃないかと私は考えております。  次に、使用材料でございますが、使用材料はこれも私らが若いころと違いまして、材料の品度というものは非常に高品位の材料が盛んにできております。なるべく弾性係数の大きな材料を選びたい。聞くところによりますと、API5LX−X52というのが約四十六キログラム・パー・ミリメーター・スクエアでございますが、それからSTP・G−38、これは三十八キログラム・パー・ミリメーター・スクエアでございますか、こういった良質の材料をお選びになる。やはり一番事故の起こりやすいのは、弾性係数の小さな、いわゆる昔の鋳鉄管、水道管等に使っておる鋳鉄管、ああいうものが一番フレキシブルでなく、こわれやすい材料でございますので、なるべく弾性係数の大きな材料を選ぶということも一つの方法ではないか。材料選定上の重要な条件の一つであるというふうに考えております。いわゆるフレキシブルな、なるべく弾性係数に富んだ材料を選ぶ。  次に、材料の加工検査という問題でございます。いかに良質の材料を選んでも加工の方法が悪かったならば問題になりません。したがって、いわゆる材料の加工検査、そういうものに十分注意してほしい。  第一に、そのパイプの中を流す石油でございますが、できるだけ腐食成分を除去されるならば除去してほしい。それから材料の内外面は、先ほど平田参考人からの話もありましたように、十分塗装してほしい。そして最近非常に発達しておりまする電気防食装置をできるだけ採用してほしいということでございます。過去におきまして、欧米並びに米国における事故の全体の六三%というのが大体材料の腐食による事故によって起こっておるということは、いろいろの資料にも示してあるとおりでございますので、なるべく材料の腐食を避ける。特に地下埋設物につきましては、一々の検査というのはなかなか困難でございますので、そういう腐食をしないような防食方法を十分考慮してほしい、こういうことでございます。また、場合によってはビニール等のカバーをしてほしい、こういうことによって腐食を防ぐ。  それから溶接でございますが、先ほども非常に詳しい説明がございましたが、溶接は私らの若いころは、溶接といえば溶接工の技術にたよる以外になかったわけでございます。インスペクションの方法もほとんどありませんでした。しかし、現代における溶接技術は非常に進歩しております。そしてまた、溶接個所に対するエックス線等のインスペクションの方法も非常に進歩しております。したがいまして、溶接は自動溶接によって裏波が生じるような、ていねいな溶接をやってほしい。それから溶接部のいわゆる検査——インスペクション、そういう問題につきましては十分エックス線等の写真検査等をやっていただきたい。そしてそういうちょっとした欠陥がないようにしてほしいとこういうことでございます。そして最もしろうと目にはわかりやすい、高圧による水圧実験等も各区間別に切りましてやっていただいたほうが私はいいのじゃなかろうかと考えております。そして先ほど申し上げましたように、パイプの故障による事故というのが非常に多くありますので、この点については材料の選定とともに、材料の加工検査という面に十分重点を注いでやっていただきたい、こういうふうに考えております。  次に、施工の問題でございますが、先ほど原則として地中埋設物とするという話がございました。これは非常にけっこうなことだと思います。耐震的に考えましても非常にけっこうなことであります。しかし、埋設部の深さでございますが、これはあまり深いとどうかすると地盤と一緒に動きますから、そうなりますと地盤の弾性係数とパイプの弾性係数が合わない場合は、事故の起こる原因をかもし出すおそれがあります。それかといってむき出しにしておきますと、たとえば列車が転覆したり、あるいは自動車が衝突した、そして道路のわきにころがった、そのためにむき出しのパイプはこわれるおそれがあります。どうしてもある深さだけはいけないわけにいかない。私は、最近やりましたコールゲートパイプの実験によりますと、コルゲートパイプの上にトラックを通しますと、これはもうたちまちぺしゃんこになっちゃうんです。ところが、良質の砂で一メートルほどカバーいたしてやりますと、カバーした砂のいわゆる突き固めの状態を十分よくさえしておけば、どんな大きなトラックでも平気で通ることができるわけです。それで、ただ地中に埋め込むというんじゃなくて、その埋め込みの方法についても十分考えていただきたい。そうしたならば、おそらく自動車や列車転覆等による事故も、ほとんど大部分は避けることができるんじゃなかろうかと、こういうふうに考えております。あまり深くすること——深くすればいいじゃないかということは、ひとつ地盤の状態と、そういったことを考え合わせた上でその深度をきめてほしいと、こういうことを私は特に申し上げておきたいと思います。  それから、非常に住宅の密集地帯とか、こういうところにおきましては、ケーシングとか防護壁、あるいは防護板等で保護すると、こういうことも一つの方法であろうと考えております。  それから、いかに埋設とは申しましても、あの長いところを敷設していきますと、途中に川もあります。橋梁もあります。その場合にどうしてもむき出しになっちゃう。そういう場合に、橋梁からブラケットを出して取りつけるわけですが、その橋梁が、いなかに行きますと、もうあしたにでもこわれそうな橋梁もたくさんある。そういうところについては十分ひとつ検討していただいて、やはりフレキシブルな——弾性に富んだ施工の方法を考慮することによって、その被害は避けられるんじゃないかと、かように考えておるわけでございます。先ほども申し上げましたように、とにかく関東地区は、地すべりとかそれから断層とかということよりも、むしろ軟弱地盤地帯が非常に多くございますので、これに対しては先ほども申し上げましたように、道路敷を利用するとか、鉄道敷を利用するとか、そして外部のそういう交通事故に対する防護に対して十分考慮されて、そして埋設されるけれども、その埋設方法についても、十分な土質力学的見地から注意してほしい、こういうことでございます。  次に、管理と保安の問題でございますが、これも先ほど平田参考人から十分御説明がありましたように、私はやはり自動漏洩検知装置を必ずつけてほしい。これはもう簡単にできることでございます。結局、少しでも漏れますと管の内部の油圧が下がりますので、これがすぐわかるわけです。そういう自動漏洩検知装置を必ずつけてほしい。それから、そういうことがあったならば緊急に自動的に遮断する緊急遮断装置もつけるべきじゃないか。それから、これはまあどうせパトロールをされるようになるでしょうが、そういうときには検知孔等によってその漏洩の状態を探知する、こういったことも——これはもう前の二つがあればたいして心配はないと思いますけれども、一応念には念を入れてこういうことも考えておく必要もあるかと思います。  それから、地震等に対する問題ですが、特に地震のことについて話してくれという話もございましたが、関東地区は特に地震は非常に、私が住んでおった九州なんかと比較して多くありますが、かといって、以上私が施工面において説明いたしましたようなこと、それから、地質学的のいわゆる調査を十分やってそれに対処するようなことをやっておきますと、私は、そう地震に対して、大きな、五メートルも六メートルもあるようなひび割れば、沖積層の非常に厚いこの関東地区にはおそらくそういうことはないと、私はそういうふうに考えております。また、大きな地震がゆったならば、ある限度のマグニチュードに対しては自動的に全部とまるような、いわゆるコントロール室からの操作によって全部をとめるような装置をやるべきである、こういうふうに考えておるわけでございます。  それから保守の問題でございますが、先ほど来話がありましたように、その場所の標識を十分明らかにしておくとか、それから火気厳禁の標識をつけておくとか、パトロールをやらせるとか、こういうことも大切であります。しかし、私は、最もこれのいままでの事故の多い事実を調べてみますと、一番多いのは、先ほど申し上げましたように、いわゆるパイプの腐食による事故と、それから他の工事による事故、これはもう非常に多いかと思うんです。で、他の工事による事故については十分注意してほしい。  結局、先ほど申し上げましたように、地盤沈下、地盤沈下といっていますけれども、これは平常の状態ではもうほとんど沈下しないようなところに、圧密も終了しておるようなところに、たとえば大きなビルディングをつくってそこで水を揚げた、そうしますと、そこは急激に沈下します。そういうときには他の工事のいわゆる関連者、あるいは監督官庁等の横の連絡を十分やってほしい。鉄道敷はこれは国鉄のなにだと、道路敷、道路沿いのほうはこれは建設省関係だと、こういうやはりセクショナリズム的な考え方で運営したならば、最も事故の多い他工事による災害というものが起こり得るかもしれぬと思うわけです。そういう点については、ひとつ最高責任者であられる通産省におきましては、十分な横の連絡をとっていただいて、そうして他工事によるこういう災害を防ぐように特に注意をしていただきたい、こういうふうに考えるわけでございます。  なお、時間がございましたならば、部分的の、技術的のこまかな問題については、私の知れる、私の研究いたしておる範囲におきましては御回答申し上げるつもりでございます。  時間がだいぶん早くなりましたけれども、私の一応の御説明を終わらしていただきます。

大森久司自由民主党

○委員長(大森久司君) どうもありがとうございました。  以上で参考人の意見陳述は終わりました。  これより参考人の方々に対し質疑を行ないます。  質疑のある方は順次御発言を願います。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 平田参考人にお尋ねをしたいと思うんですけれども、一つは、最適ルートの中で病院、学校あるいは土地改良、都市計画、こうしたことについて考慮を払わなければならないというふうにおっしゃられたんですが、具体的にはどういう考慮を払わなくちゃならないか。この点が一点。  それから、これは三人の先生が同じようにおっしゃっておられるんですが、パイプを良質の砂で慎重に突き固めろといま三人の先生方おっしゃったんですが、具体的な工事のやり方ですね、どういうふうにやるのがほんとうの意味で突き固めるのかという点です。  それから、平田先生にお伺いしたいと思うんですが、乱流方式で油を送る場合に、おそらくその境部面では、幾らかまじると思うんですね。全然ぴしっとまじらないということはないだろうし、あるいは油を抜くときにやっぱりまじると思うんですが、そのときに比重測定をされると、こういうお話なんですが、一体その比重というのは、ガソリンあるいは重質ガソリン、灯油、軽油、こういうもので、どのくらいなのか。それはおそらくまじっているんですから、その差別というのは、大体どのくらいではっきり差別がつくのか。たとえば、灯油の中にガソリンがまじっているということになりますと、まじり方によっては、やはりいろいろ問題が生じてくるという心配があるという気がいたします。  それから、電気防食でございますが、いま三つの方法がおありになるというお話なんですが、電気防食について、外部電源方式といいますか、この方式でやった場合に、石油のパイプラインについては、なるほどかなり電気の流れが一定されるわけですから、これは確かに石油パイプラインに対する防食という意味では、私もかなり効果があるんではなかろうかと思いますが、他の水道管、ガス管その他いろいろな管がその周辺には先ほど御承知のように埋まっているわけであります。そういう他の管に対する影響というものは一体あるのかないのか。あるというお話も私承るわけでありますが、石油パイプライン自身にとってはたいへんけっこうなんだけれども、他のパイプにそれが迷走電流をよけい流すような、そういうような逆の効果というものが出るのが出ないのか、その点平田参考人にひとつお伺いしたいと思います。

平田寛日本工業立地センター参与

○参考人(平田寛君) 最初の御質問の最適ルートのことでございますが、学校とか病院、劇場とか多くの人の集まるところ、そういうところは、条件の同じルートがありますれば避ける。それから、もしやむを得ずそういうところを通る場合には、それに相当した、地上管でありますれば保安距離をとりますし、埋設管の場合でも、なるべく距離が遠くなるように埋設をいたしまして、万一の場合があっても、その事故の影響が大きくならないような対策を講じなければならないわけでありますが、そういうための資料をつくるわけであります。  それから二番目の、乱流方式で二種以上の油を送る場合のコンタミネーションの差別の見方についての御質問でございますが、これは先刻申し上げましたように幾つもの種類がございますけれども、六、七〇%欧米では振動比重測定方式を使っております。その精度は〇・〇一%でありますから、その比重の約一万分の一というところまで測定ができるものであります。  それから、その次の電気防食につきまして、外部電源と流電陽極と排流法と三つの方式があることを申し上げましたが、この外部電源は、いま竹田先生からお話しのように、自分のパイプラインを保護するのにはよろしいですが、ほかのパイプライン——水道管とかに影響がないとは言えません。それで相互の電位を測定しまして影響のないようにいたしますし、場合によりましては、外部電源法を使わないで流電陽極方式を使わなければならない場合もございます。それはその土地区間の状況に応じて最適のものを選定することになるわけであります。  よろしゅうございましょうか。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 もう一つ、突き固めですね、砂の突き固めというのは具体的にどういうふうに——ただ上へかぶせばいいというのか、あるいは何か突き固めるようなそういうことが必要なのか、その辺を……。

平田寛日本工業立地センター参与

○参考人(平田寛君) 良質の砂、土砂というようなことになっておりますが、これは良質な土砂で絶対的で砂を使わなければならないという理由はないと存じます。それは万一の場合に漏洩がありましても、粘性土でありますれば漏出した油はパイプのはだに沿って流れる傾向があります。でありますから、むしろ砂ばかりよりも幾ぶん粘性のある土、ロームとか、そういう土のほうがその点からいいますと望ましいと思います。それからまた締め固めに際しましては、土木の専門では最大比重を示す含水比と申しまして、土は水分が少なくても多過ぎても比重は大きくならないんでありますが、比重が大きいほど支持力がふえるのであります。よく締まるわけであります。一番大きな比重を示す含水状態の大体一五%範囲内を標準にしまして、大体三十センチの各層ごとに、パイプの表面の防食を損傷をしないように入念につき固めるわけでございます。パイプのまわりにれきとか玉石がありますと防食部に損害を与えますから、そういう大きいものは存在しないようにしなければならないわけであります。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 場所によって遮蔽板やケーシングを使うという話でありますけれども、この遮蔽板とかケーシングというのは、コンクリートなんかでできた割れやすいものというのはあまりよくないんじゃないか。そういうものを使ったにしても、割れにくい形に加工してやるとか、何かそういうようなことが必要だと思うんですけれども、何か簡単に普通のヒューム管ですか、そういうような中にヒューム管をケーシングに使ってやっちゃうというような話も聞いているわけです。その辺は一体……。ちょっと何かコンクリートが割ていく、それがパイプを傷つける。先ほどもケーシングの場合に五センチくらいパイプとケーシングとの余裕、それ以上の余裕というようなお話もあったように記憶しておりますけれども、そうした点で遮蔽板とかケーシングの材質ですね、これはどういうものがいいのか、教えていただきたいと思います。

平田寛日本工業立地センター参与

○参考人(平田寛君) ケーシングは、道路とか鉄道を交差して埋設する場合に、その本管の外周に五センチのすき間があるように鋼管を入れるのでありますが、ケーシングと本管とは絶縁をしまして、しかも、そのケーシングの中には外から水が入らないように、そして中ではフェルト状のものにアスファルトを浸透さしたようなもの、そういうものを巻きまして中でささえるわけでありますが、大体五十センチおきに三十センチ巻いて、また五十センチおいて三十センチ巻くというようなふうに巻きまして、外部から水が浸透しないようにしております。その理由は、鉄道とか道路を横断しますところは、道路自体がまだ圧密が進行していない場合——鉄道の路床もそうであります——進行していない場合には、その沈下が進行するおそれがありますし、一方、道路でないところでは、まだ圧密といいましても、地盤がよく固まっていないものでありますから、そこで部分的に沈下を生ずるおそれがありますので、その影響を防止するために、これは米国のほうの基準でもそうなっておりますが、ケーシングを鋼管で使っております。鋼管には本管と同じように十分な防食をいたしまして、そのケーシングの両端には、あるいは状況によっては片方でもよろしいんでありますが、ベントパイプを立てまして、それをパトロールが調べまして、そこの下で漏洩があるかどうかというようなことを確認する一つの装置でございます、そういうものをつけております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 ありがとうございました。  もう一つ平田先生にお聞きしたいんですがね。パイプというものと溶接というものの力関係ですね。私、これはしろうとですから全然わかりませんけれども、この溶接部面というのが比較的弱いといいますか、いままでの話ですと比較的溶接部面が弱い。だから溶接部面には特に注意を払うということが各報告書の中にも書いてありますし、まあ溶接部面に使われている研究者あるいは技術者というのは事こまかに、さびのこと、むくれのこと、溶接棒のあり方の問題、その辺まで非常に細心に溶接について注意を払っているわけですが、溶接部面を強くするということになると、今度は鋼管部面が、普通のところのパイプ部面が弱くなる。あるいは普通の家を建てる場合でも同じだと思うんですが、そのパイプにいろいろなバルブなんかをあまりたくさんつけ過ぎますと、溶接部面を特に強くしても、今度はほかのほうが弱くなるというようなことはないものでしょうか。片方を強くすれば、相対的な強さの関係というものが働くんじゃなかろうかと私は思うんですけれども、どうなんでしょうか、その辺。

平田寛日本工業立地センター参与

○参考人(平田寛君) ただいまの御質問のあとのほう、ちょっとはっきりしない点がございましたけれども、私が了解といいますか、わかりにくかった点がございますが、溶接が、先ほど申し上げましたように十数項目にわたりまして、材料、それからその開先の形とか、さび、水分を取るとか、棒は乾燥しなければならないような低水素棒を使う、いろいろそういう点がありまして、結局は母材と同じような強さに仕上げるということが大事な目的でございまして、軸方向の力に対しまして、あとでお話ございましたが、一例をとりますと、関東パイプラインの太いところでは十八インチでありますから、直径四百五十ミリぐらいになります。肉厚が約十一ミリぐらいと承っておりますが、これに働く内圧が毎平方センチ七十キロと聞いております。その場合の軸方向の力は約百トンでございます。約百トンでありますが、パイプが切断するときの力というものは約六千トンであります。ですから、ものすごい——ものすごいというとあれでありますが、縦方向につきましては非常に大きな安全性を持っております。  それから、鋼管自体がそうでありますので、溶接部でその力がありませんとアンバランスになりますので、そこがウィークポイントになるわけでありますが、溶接部では、先ほど森田参考人からお話がありましたように、裏波溶接でまず溶け込みをよくやるようにします。裏波溶接は、溶接速度といいますか、電流の流れといいますか、時間が普通の棒よりも少し長くかかるようになりまして、そのスペースは三・二ミリを普通とりますけれども、そこのところに十分溶け込んで、それから各層ごとにノロをとって溶接するわけですけれども、鋼管そのものは、常温——普通石油パイプラインは常温でやりますが、摂氏百二十度をこえ、またマイナス十五度を下らない範囲でありますれば、特別の対策を必要としないというふうに、いままでの多くの実験から知られております。——それで御理解いただけましたでしょうか。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 笹生先生にお伺いしたいと思うんですが、日本では第三者工事といいますか、そういうものの事故が非常に多いというのが、日本のいままでの水道、ガス、こうしたパイプの事故例の多いところだと思いますが、先生のおっしゃるように、地下埋設物のチェックをしろということは、私もそれをしなければ、石油パイプライン自体はいかに安全なものをつくっても、他工事による事故ということは、これはもらい事故なわけでありますから、そこまでは設計段階である程度考えられているかもしれないが、完全にそういうものはないという形はまあ言えないのじゃないかというふうに思うのですけれども、これは具体的にチェックの仕組みというのは、先生どういうふうにお考えなのか。私は率直に言って、もう主要道路といいますか、どういうものの埋設物の台帳ぐらいは道路管理者は持つべきだ。その道路台帳には当然どういうふうな規格のパイプが道路の側面からどれだけのところに、どれだけの深さで、どういうふうに埋められているかというようなものがきちっと整理されないといけないのじゃないかという気もするのですが、そのチェックのしかたというものを先生どういうふうにお考えになっているのか、この点が一点です。  それからもう一つは、たいへん重要なことを先生おっしゃっておられるし、最もポイントなところだと私思うのですが、もし誤った場合に、安全性に働く方向の仕組みが必要だというふうに言われたのですが、これは具体的に、たとえば緊急遮断弁が動く、その前に通信線を通じた遮断弁を操作させる、それでなければ、その次は自動的に遮断弁が動くとかというような点なのか。あるいは、かなり多くのいろいろな形での弁、バルブというようなものはつくられるだろうと思うのですが、個数にしたらば、一つの系統で相当のバルブやあるいは弁、そういうものが使われるだろうと思うのですが、そういうものが安全に働いているということを常にキャッチできる仕組み、こういうものが一番私は大事なところじゃないかという感じがしますけれども、そういうようなことをすることが現実にできているのかどうなのか。  それから、第三番目でありますけれども、先ほども森田参考人のほうからもお話があったように記憶しておりますが、この建設の基準というものですね、こういうものを確実にしていくということになりますと、各企業にそういうようなものをまかしておくということでなくて、そうした建設、保安、管理、そうした基準というものをある意味でオーソライズされたものに常にしておかなければいけないのじゃないかという感じがいたします。もちろんその建設基準だけじゃなしに、先生がおっしゃられたような地域開発の問題、あるいは料金の問題、価格の問題、こうしたものにも関係するのですが、そういう意味で、むしろこういうものを私企業にやらしておくということが一体いいのかどうか。おそらく公的企業にやらすということのほうがいいんではないか。そんな点を私は感じておりますけれども、ひとつ先生の御意見を承りたいと思います。  ちょっと平田先生にもう一問お願いしたいと思いますが、四十四年の一月にオハイオ州のライマという市ですか、ここでパイプラインの事故がありまして、八千人の人に避難命令が出て、市では緊急非常事態宣言までやっているというようなことがあったわけでありますが、先ほどもAPIの規格基準といいますか、これは世界で一番進んだものというふうにいままで見られていたわけでありますが、はたしてここのパイプラインについて、バックアイ社といいますか、何かの名前だそうでありますが、そこのパイプラインはAPIの規格でやられているのかどうか、その辺の原因ですね。一体原因は何か、もしおわかりになっていたら教えていただきたいと思います。  笹生先生にはさっきの三点についてお答えをいただければ幸いであります。

笹生仁日本大学生産工学部教授

○参考人(笹生仁君) 第一の地下埋設物、敷設状況のチェックの問題というのは、これは御意見のように台帳をつくるということ、これ自体が実は所管官庁が、同じ道路でも市町村、県、国というふうに非常に所管が違っておりますので、一口に総括してその埋設状況の台帳をつくるということは、実はたいへんなじみな労力の要ることでございますけれども、しかし、それをしないといけないわけでございます。私ども、実はこのパイプラインの問題やるときに、まずその問題を幾つかの工業都市について調べたことがございますが、初めは比較的簡単にまとまるだろうと思いましたけれども、ほぼ一年ぐらいかかってごく荒筋のものしかつかめなかったというふうな状況があります。それは、一つはまあいまのようにどこでどういう敷設をしているかということがあれですが、それが生きているか死んでいるかというその後のことがよくわからない。これはやはり工事担当者の届け出といいますか、そのところでいわば、次々に台帳が更新されていくという経常の業務が伴わないと、これはたいへん部厚い総括的な台帳ができて安心しちゃって、実はあまり役に立たないものがあるというふうな結果に終わると思いますので、やはりこれはその後の各埋設工事等の届け出というものを厳格に伴わなければ、これは意味がないというふうに考えております。  それから二番目の問題については、これはもう技術基準なり、あるいは保安規則なりというふうな形の中で考え得べきことは、その時点時点における技術の水準の中で最善を尽くしているわけであります。しかも、その技術というのはかなりやはり時期によって、時間によって変化をしております。それを個々的にどう取り入れるかということは当然問題になりますけれども、やはりこれは究極的にいえば人間の問題以外にない。いわば、あるいはそういう保安をする制度といいますか、それを常時訓練をし、まあ活性的なものにしていくということが必要だというふうに思っております。ですから、何か規則ができ、そういう装置が非常に精密になったから、技術に安心をするというところがやはり一番問題になってくるんじゃないか。おそらくこれは第三番目の問題にも若干関係いたしますけれども、私は、その技術基準とか保安基準というふうな問題については、当然これは官庁が主体的な役割りを果たすということについてはあれでございますけれども、実際から申し上げますと、やはり民間の現場をよく承知をしておられる技術者が主体になるような技術会議みたいなものを設けて、そして常に新しい技術情報というものがその技術会議の中に反映をされてくるという仕組みが、結局は先ほどのような保安に対するいわばいろいろな仕組みを生かすことにも関係してくるのではないかというふうに思っております。ですから、まあこれは欧米諸国でもおおむねそういった形をとっているケースが多うございますけれども、技術基準の細部の問題については、どちらかといえば民間の技術者が指導的になって、それをパブリックな形でオーソライズしていくと、あるいは監視をしていくという仕組みがやはり陰に陽にいまの安全性の問題に私はつながってくるんじゃないかというふうに思っています。  それで第三の問題、ちょっと私、建設基準をつくるということであればそういうことでございますが、私、よくわからなくて、工事を民間にやらせるのか何か……。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 事業をしておる、この全体の油を送るという事業ですね。

笹生仁日本大学生産工学部教授

○参考人(笹生仁君) そうですか。パイプライン事業を民間企業形態でするか、もっと公営企業みたいな形で行なうかということですか。これはいまのところはやはり民間企業の共同出資という形態がわが国の場合でも、構想も大体そういうことのようでございますし、欧米諸国も大体そういうふうな傾向にあるというふうに思いますけれども、しかし、私も最初ちょっと申し上げましたように、もう少し公共的な公益性というものをもっと政策的に考えていくような場合には、これはやはり公営というよりはパブリックな団体と一緒になってやるという、一つのある場合には特殊会社みたいなケースは今後当然、もちろんこれはケースバイケースでございますが、考えてしかるべきだというふうに思います。  ただ、もう一つ私どもの中でいま住民運動といいますか、いわゆる住民の民主的な運動というふうなものを開発活動との摩擦というのがいま非常に大きな問題で、これはパイプライン問題に限らないで、すべての開発事業がいまこれに当面して苦悩しているというのが現状だと思うわけです。それでそういったことからいうと、たとえば住民の代表というふうな形でパブリックのものが入る、あるいは地域への利益還元といいますかもそういった問題も含めて構成要素に入るということは、一応そういった特殊会社を推進する一つの考え方の中に当然考えていいと思うのですが、ただ私は、パイプラインの問題ではございませんが、具体的にたとえば第三セクターとか、そういった形の問題については官民の頭数をそろえたからうまくいくかというと、これはやはりもう少し現実的な配慮をする必要がある。それは一番何かといえば、事業の結果に対する責任の所在というものが、その組織体が明確でないと、単にそれが国が入っておる、あるいは自治体が入っておる、あるいは住民の代表が入っておるというふうなことだけでは、いわば結実しないという問題があると思うのです。ただ私自身は、こういった問題は、これは日本の地域開発の問題が初めて地域開発の問題にほんとうの意味で当面をしている課題だというふうに思っていますので、即効薬というのはございませんし、むしろそういったものの中でやはりいわば住民との対話の、あるいは住民との協調のしかたというものを模索していくという形の中で、ほんとうの意味の民主的な基盤というのがまあ出てくるのだろうというふうに思っております。  どうもお答えになりませんかもしれませんが……。

平田寛日本工業立地センター参与

○参考人(平田寛君) 先ほどの竹田先生からの、オハイオ州におけるバッキーパイプラインの事故の原因でございますが、これは米国のオハイオ州のトレドという付近で発生した事故で、そのパイプの太さは二十二インチでありますから五百五十ミリという太さで、厚さは九・五ミリでございまして、その原因は、このパイプラインが敷設せられましてから約十年ぐらいたちまして、そこから分離管を取り出したそうであります。その分離管のところから亀裂が発生したそうであります。  そのときの状況では、分離管のところで——私どもの基準では、本管から取り出す場合にはそこに補強板をつけるとか、補強したノズルをつけるということになっておりますが、その辺の詳細はわかりませんが、その溶接部分で最終のレントゲン検査をしていなかったということが知らされております。この分離するようなところ、それから曲がるところは、工場で製作しました定尺物でおさまりませんので、部分的に切ってつないでいくわけでありますから、そこのところでは開先とか清掃、そういうものを通常のところでやったと同等以上にやらなければいけないのですが、この分離のところも同じような配慮なり、施工強化が必要であったわけであります。そういうことを確認していなかったということが原因じゃないかと思います。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 これで終わりたいと思うのですが、森田先生にお伺いしたいと思いますが、国鉄でやる。パイプラインにいたしましても、それから空港公団がやるパイプラインにいたしましても、また今度の東関東というのですか、南関東というのですか、通産省関係の管轄になっておやりになるパイプラインにいたしましても、その近所でビルができるという可能性というのは一ぱいあるところだと思うのですよ。私の住んでいる近くというのは、国鉄のパイプラインが通るところであります。いずれのところも、最近の新興住宅です。で、駅の敷地にすぐ膚接をしてビルが建てられるというようなところが非常に多いです。したがいまして、先ほど先生は軟弱地盤で沈下が起こるのは非常にゆっくりだというのですが、実際はそうではありませんでして、かなり急激に、ここ二、三年で二十センチ、三十センチという地盤沈下が起きているわけです。そんなにまあ一ぺんに、一時間の間にぽんと落ちると、こういう意味じゃございませんけれども、少なくとも三、四年の間に二、三十センチの沈下というのは起きるわけであります。そうした点では、もし。パイプラインが引かれるということになると、ある程度距離をとらないと、水みちなんかにぶつかれば地盤沈下が起きる。保安距離だけで防げるというものではないと思うのですけれども、ある程度そういう地域については、私は大きなビル工事というようなものは制限をしなければいけないんじゃないかというふうに思うのですが、その点を一点お願いをしたいと思います。  それから第二点は、先ほど安全係数二・五倍かけてあると、要するに、パイプ自体の耐え得る力の〇・四の圧力しかかけないようにするという話なんですが、これは内部の圧力ですね。それに対しての倍数だと思うのですが、外部の圧力については、これは一体どういう力が加わってくるのか。想像もできないような力が加わってくると思うのですが、その点、外部圧力というものについての安全係数というのはどのくらいを一応考えるべきなのかという点。  それからもう一つ。これはどの先生にお答え願っていいのかどうかわかりませんが、管の外については塗覆装を行なって、たいへん厳密な検査もやられると思うのですが、管の内部についての腐れとかというようなことは、これは全然ないもんですか、どうなんですか。その辺の内部のことについて、水分を含んだかすがたまって、それから腐食が入るというか、内部腐食ですね、そういった心配というものは全然ないものなのかどうかですね、その点。

森田定市東海大学工学部教授

○参考人(森田定市君) 最初に地盤沈下の問題でございますが、私の言う——これは時間的な問題でございまして、大体地盤沈下というものは、その施工個所から百メートルや二百メートル離したところで何にもならぬと思うのです。いわゆる、現在起こっている地盤沈下というのは、地下水のくみ上げによる地盤沈下が一番多いわけですね。そうなりますと、どうしても地下水の、いわゆる地下水が下がった分だけ浮力を受けておった土が浮力がなくなったということは、それだけの荷重が加わったということでありますから、非常に広い範囲に及んでいくわけです。それで、私の言う地盤沈下というのは、おっしゃったように二年、三年というのは長いですが、国鉄のあの線路を敷いたときに、大体一年間ぐらいは私は国鉄の新幹線には乗らぬぞと言ったぐらいです。とにかく、それぐらいの時間がたてば大体に地盤沈下というものはその荷重に対してはおさまるわけですね。  それで、たとえばビルをつくるというならば、ここにこういうビルをつくると、ここにパイプラインがあるぞということを明示しておけば、ビルをつくるために付近の地下水くみ上げがあって、そして地下水がどの程度下がるかということがわかりますから、そうするとその下がった分に対して、この分に対しては幾らぐらいの地盤沈下が起こるということはわかるわけです。それでビルをつくると大体地下水の流れが生じ、地下水位が広い範囲低下する。それを私たちは影響線と称しておるのですが、相当な広い距離に及んでいるわけですが、その区間は全部下がる。そうすると十メートル、二十メートル離してみたところで何にもならぬわけです。下がる量というものはきまっているのだから、ここにビルをつくる、これくらいの地下水をくみ上げて、これくらいの地下水が下がるぞということがわかりますと、大体このパイプラインのところではどのくらいの地盤沈下が起こるということはすぐ計算出てくるわけです。それに対する対処をしておけばいいじゃないかという私の考えです。理想を言うならば、ちょうど下水道みたいのところをつくって、そこを通してしまえば一番いいのですけれども、そうでない限りはここにつくるということがわかっておれば、そこのパイプラインのところでどの程度、何年間に幾ら、何カ月に幾らということが大体計算が出てくるのですよ。そういう対処をすれば、私はその地盤沈下によって起こるダメージはないんじゃないか、こういうことを申し上げておる一おっしゃるように、二年、三年というのは非常に長い期間ですから。  それからもう一つ、安全率の問題でございますが、これは外側からの安全率とおっしゃいますけれども、私は外側からというと、とにかく、砂の中に地下一メートル五百か一メートル二百ぐらいのところに埋設管埋めてあります。そのときの土圧は砂の場合はほとんどないんです。非常に少ないのです。先ほど申し上げましたように、コルゲートパイプを置きまして、そこにトラックを通すとぺしゃんこになるわけですが、それを十分つき固めをした砂でおおっておきますと、パイプには加わらんで、砂のいわゆる内部摩擦のため荷重は広い範囲に分布していくわけです。それで外圧に対する安全率というのは、これは瞬間的に終わるやつですよ。いわゆる短期荷重として計算するのですが、これは私は考える必要ないんじゃないかと思うのです。しかも、先ほど平田参考人からおっしゃいましたように、やっぱり周囲は砂だって大小こもごもよくまじった砂というのが条件ですから、そういう良質の砂をよくつき固めていって、一メートルか一メートル二百ぐらいの深さに埋めておけば、結局、たとえば自動車がひっくり返ったそのダメージ、その荷電というものは相当範囲に分布していくわけです。しかもそれは瞬間的な問題だから、これは別に外圧に対する安全率を別途考慮する必要はないんじゃないか、そういうふうに考えたのです。  それから腐食の問題でございますが、これは私の専門でございません。で、私は、ただ、腐食の問題については、とにかくなるべく腐食をするような成分を油から除くことが望ましいということを申し上げたわけですが、大体、原油の場合と違いまして、石油の場合には、ほとんど大部分のそういう悪い成分は除かれておるそうですね、私はよく知りませんけれども。しかも、しょっちゅう通っておるところは案外腐食は少ない。  というのは、私は大阪の岸壁の古いシートパイルの調査をしたことがございます。私はもともと産業人でございまして、それで海の中に鉄の矢板を打ち込む。その鉄の矢板が大体何ぼぐらい寿命があるだろうかということを調べざるを得ないようなはめにおちいりまして、いろいろ文献を集めました。ところが、海の中に打ち込まれて、あるいは軟弱な土の中に入ってしまった部分の鉄は、そのままもうほとんど腐食しておりません。それを上げた瞬間に、いわゆる外気の酸化作用が起こりましてさびが起こりますけれども、打ち込んだ部分についてはほとんど腐食は起こっておりません。それで、その化学成分のうちのそういう腐食成分を取り除いた流体がいつもそこを通っておるならば、その腐食はあんまり起こらぬじゃなかろうかと私は思っておりますけれども、その点は私の専門外でございますので、皆さんに納得のいくような御回答を申し上げることはちょっと私はできませんけれども、そういうことでございます。よろしゅうございましょうか——。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 ありがとうございました。

原田立公明党

○原田立君 まるきりしろうとなんで愚問になるかもしれませんが、お答え願いたいと思います。  先ほど笹生参考人の御意見の中に、保安に配慮を尽くすことは絶対必要であるというお話がございました。また、いまの竹田委員の質問に対してもお答えが多少ございましたが、間違っても安全と、こういうふうにしなければならぬだろうと、こう思うわけでありますけれども、こんなことをお聞きしてはどうかと思うんですが、今回政府で提案されている法案をごらんいただいて、現在のような工法ではたしてそういう保安が十分保たれ得るやいなや。そこいら辺の御感想をお聞きしたいと思うのが、これが一つであります。  それから、森田参考人にお伺いしたいんですが、管理と保安について、先ほど緊急遮断装置、それからもう一つ何か、自動漏洩検知器ですか、をつけろと、こういうふうな御意見でございました。それとあとパトロールですね。それでほんとうに保安ということが十分保たれ得るやいなや。  それから、平田参考人にお伺いしたいんですが、事故の際のチェック、いわゆる検査器具、そういうものはどういうふうにお考えになっておられるのか。先ほど何か御説明があったんだろうと思いますが、専門的なのでよくわかりませんので、もう少しお話しいただきたい。  それから、埋設沿線に適当な消火剤を置くと、こういうお話でございましたが、適当な消火剤というのは、大体どんなふうなことをお考えになっているのか。  それから、敷設した管のいわゆる耐用年数はどのぐらいとお考えになられておるのか。先ほどのアメリカのトレドの事故が、十年前敷設したというようなことがちょっとありましたが、耐用年数等について、どのぐらいのものであるのか、その点をお聞かせ願いたい。

笹生仁日本大学生産工学部教授

○参考人(笹生仁君) 安全への感想を述べろということでありますが、はたして、この法の限度の中で安全の確信を持てるか持てないかというふうに言っていいのかどうか、実は私、よくわからないので、やはり何かこの法案としては、いわばあとでこれに基づいて策定されるであろうところの技術基準であるとか、あるいは保安規則であるとかというふうなことの中で、具体的には安全性というものの見通しがそこで規定されてくるんではないかというふうに思います。どうも、感想はと言われますと、ちょっと——ないわけでは決してございませんで、おそらく十分な見通しのもとで法案をつくられたと言う以外にちょっと私はお答えのしようがございません。  ただ、先ほど竹田先生から同様な御質問のときに触れましたことにちょっとつけ加えたいんでありますけれども、私は、先ほど申し上げましたのの中では、そういった技術基準とか保安基準をつくるときに、民間の技術者というものを主体にするような会議といいますか、委員会といいますか、そういったものの活動に多く期待するということを申し上げましたが、これは、決して私は技術万能主義ではございませんで、やはり保安の問題というのは、その技術者が専門の立場から英知を結集するのと同時に、たとえば防衛問題におけるシビリアンコントロールのような、違った、専門外の者がその保安についてチェックするようなひとつ仕組みというふうなものを、やはりこの法案が通ったとしますと、通ったあとで、運営の問題として十分御検討いただきたい点だというふうに思います。  以上、よろしゅうございましょうか。

森田定市東海大学工学部教授

○参考人(森田定市君) 先ほどの御質問でございますが、先ほど笹生先生に対してと同じような質問が私にあったわけでございますが、結局、石油パイプラインのこの輸送方式が絶対に安全であるかということは、私は、安全である、絶対に安全だということは言い切れないと思うんですよ。ただ、現在採用されておるところのタンクローリーとか、タンク車搭載による運搬設備と比較して、石油事情のこういうふうに非常に伸びてくる、しかも交通機関も非常にふくそうしてくる。こういう時代において何があるかということを考えたときには、いまのところは石油パイプライン輸送方式以外にほかにいい方法はないんじゃないか。しかも、この石油パイプライン方式というのは、米国ではもう百年ぐらいの経験を持っている。ヨーロッパ諸国でも二十何年の経験を持っている。これらの事故に対する調査を綿密にやって、これに対処するような方法をわれわれが考えてやったならば、最小限にその事故を食いとめることができるんじゃないか。しかも、起こった事故に対して、最小限の被害しか起こらないようにするにはどうすればいいかということを私は申し上げたつもりでございます。  それで、自動漏洩検知装置という御質問がございましたですが、これは、油が漏れますと、中のパイプの圧力というのはすぐ下がってきますから、それでもうすぐ微妙にリモートコントロールができるような設備があります。また、そういうことが起こりましたならば、各所でいわゆるもう遮断してしまうわけです、区画ごとに。そして漏洩したところで最小限度にその被害をとどめると、こういうことが私はできると考えております。絶対に安全じゃないけれども、とにかくいままでの経験を考えて、私がるる申し上げましたようないろいろなことをやっておくならば、まず最小限に事故を防ぎ、しかも、起こった事故を最小限の被害でとどめることができるのじゃなかろうか。それ以外にいまのところ方法は、私としても別に何も持ち合わせございません。ただ、いまのところではこれ以外に方法としては考えられないということを申し上げたわけでございます。

平田寛日本工業立地センター参与

○参考人(平田寛君) ただいまの保安に関する事故の際の検査をどうしてやるかという最初の御質問、これは流出事故がございますと、ポンプの圧力は急速に低下しますので、低下すると同時にポンプは自動的にとまり、緊急遮断弁も閉鎖するというふうになるわけであります。それからもう一つの方法は、方法といってもこれはずっと組み合わせてやりますが、発基地の流量と受け入れ基地の流量の差というものの測定によっても行なうことができます。また、バルブピットには漏洩したガスの状況を知るための検知孔を設けますが、これはその検知孔にガス検知器を入れまして、測定すればその状態がわかるようになるものであります。  それから消火剤のことでございますが、適当なものとは何かということでございますが、可燃性のこの石油の場合には、通常あわを五%とか八%とか、ものによって若干の変動がございますが、そういうものを水にまぜてあわをつくりまして、それで空気中の酸素が燃焼面に達することをとめて消火するというようなもの。それからドライケミカルと申しますが、白い粉でありますけれども、これを吹きつけて消火するというようないわゆる化学的な消火剤でございます。  それから、管の耐用年数でありますが、これはもうすでに欧米、特に米国でありますが、敷設せられまして百年近くなっておるんでありますが、十分な圧力に対する肉厚と外部塗装、それから電気防食などをいたしますと、まだ歴史がそこまで証明はできませんが、数十年の、私の感ずるところではおそらく半永久的ぐらいに考えてもいいのじゃないかと思います。これは三十年とか四十年とかたちましたころにパイプの肉厚を測定いたしまして、そういう内面からの腐食、外面からの腐食の状況など調べる必要があろうかと思います。  それから、内面の腐食でございますが、石油製品を送りますパイプラインでは、石油製品自体が製油所で水添脱硫装置によりまして硫黄分を取っておりますので、不活性な硫黄分、Sの作用は全くないと考慮していいと思います。欧米では原油そのものもパイプラインを敷設しておりますし、ソビエト連邦でも三千キロ余り、チューメンからレニングラード付近ですか、ずっと西のほう、それからルーマニアとか、その方面まで非常に太いパイプで、木の枝のように敷設しておるところもございますし、原油の輸送にもこれは不活性な、硫黄分の作用がございませんので、その心配もないと存じます。よろしゅうございましょうか。

柴田利右エ門民社党

○柴田利右エ門君 あまり時間がございませんので、すでにお二方から御質問もいたしておりますので、私、数点にわたりまして御質問申し上げたいと思います。  まず、笹生参考人にお尋ねをしたいと思いますが、この点は竹田さんからもお尋ねがありましたのですが、安全の問題について、絶対的な安全ということは言えないと、しかし何かあった場合、誤っても安全の方向に作動をするようにしなければならぬのではないかと。これは機械そのものがそのように作動をするということもありましょうが、すでにまあその辺の説明があったかもしれませんが、私が聞き漏らしておりましたらひとつごめんどうでも御説明をいただきたいというふうに思います。機械もさることながら、これはやはり企業がやることでありますので、営利という面もいろいろな形で働いてきましょうから、このくらいのことなら大丈夫という、地震だとかいろいろなことに関して操作が続けられるということに対して、少し早目早目に安全のほうに作動するということも管理のしかたとしてあるんじゃないかというふうに私聞きましたので、そういうことも含まっておるのかどうかということについてお尋ねしたいと思います。  その次は、森田参考人にお尋ねをしたいと思います。これもまた安全の問題に関連をして、石油パイプラインの安全性の問題について、絶対的に安全ということは言えないけれども、その中でもできるだけ安全を確保するような形で対処しなければならないと同時に、技術は日々非常に早いテンポで長足な進歩を遂げておるので、こういう進歩に弾力的に対応できるような形で対処をしなければいかぬのじゃないかというような御説明があったように思います。で、これを聞いておりまして、技術基準だとかいろいろな基準が安全の面からいってきめられていくわけでありますが、そういう問題と技術の進歩、それを十分に取り入れるというような弾力的な姿勢がなければいかぬのじゃないかというように私は聞いたわけなんです。で、技術基準の設定の問題、それから企業でのそれの採用のしかた、確かに進歩した技術、安全性をさらにいや増すような形での採用というのは、言うべくしてなかなか実際はむずかしいのじゃないかという気もいたしますので、この辺について何か具体的なお考えがあればお聞かせいただきたい。  それから、地下埋設なんですけれども、これは地すべりがあるようなところは避けなければいかぬ、軟弱なところはできるだけこれを回避するように、これは当然のことであろうと思います。大体普通の場合、これは普通の場合というばく然とした聞き方自身も適切でないかもしれませんが、大体どれくらい埋めたらいいというようにお考えになっておるのか。  それから、これは京浜から南埼玉間のパイプラインの説明の中で、横浜市に説明された内容というのが出ておるのでありますが、船の航行する横浜、航路の海底にパイプラインを埋める、これが二メーターくらいだと、こういう説明だということであります。航行する航路の下に埋めるというのは特殊な例だと思いますけれども、二メーターくらいですと、いかりをぶち込んだ場合には引っかかったりなんかするのじゃないかというような気もしますし、航路ということであれば、しゅんせつも行なわれるでしょうし、そういう場合の深さというのは二メートルでは私、しろうと考えですけれども、もう少し考えなければいかぬのじゃないかということを考えるのですが、そういう点についてもひとつ御説明がいただけたらというように思います。  それから、これは森田参考人のほうからも御説明の中でありましたですが、特に地震のことについて説明をしてくれという要請もあったというおことばがあったのですが、確かに石油パイプラインの問題は、日本の地震国だという特殊な事情からやはり大きな関心を持たれるところであろうというふうに思いますし、私はそのように考えておるのですが、これはだれが考えても、ロサンゼルスの地震のとき、新潟地震のときにどうなったかというようなことも一つの目安になろうと思いますが、ロサンゼルスの地震のときには政府からも、東京都からも調査団が出されたというふうに聞いておりますが、調査項目の多様性——項目の多さ、予算の関係等でパイプラインの調査というのは、必ずしも十全ではなかったようだというようなことも聞いておりますが、この中でも全然調査をしないということではないと思いますので、実際は十分な調査ができなかったかどうかということも、まあ私も実際その衝に当たった人から聞いておるわけではありませんので、そういうような点、そして皆さん方御専門の方ですから、どなたでもけっこうですが、そういうことについてお気づきになり、今回のパイプラインの法案との関連で何か御参考になるようなことがあれば、ひとつお聞かせをいただきたいと思います。  以上でございます。

笹生仁日本大学生産工学部教授

○参考人(笹生仁君) 安全の問題について、装置それ自体が間違っても安全のほうに作動するというばかりでなくて、特に、企業の営利性という問題との関係の中で、いわばその他のものをどう考えているかということであったと思いますが、私、まさしく同感でございまして、先ほども竹田先生等にお答えをいたしましたように、機械設備についていわば技術的な、いわばスタティックな状態における安全装置といいますか、そういったこともございますけれども、それとともに関係者の訓練であるとか、あるいはいろいろな形での監視、あるいは罰則といいますか、そういったものが伴わないと、これは機械がさびついて作動しなくなるというふうに私は考えておりますので、その点は指摘したつもりでございますが、同感でございます。

森田定市東海大学工学部教授

○参考人(森田定市君) 最初に、技術の進歩に対応するような方法を講ずべきじゃないかと、こういう御質問でございますが、おっしゃるとおりだろうと思うんですが、実はこの問題は非常にむずかしい問題だと思うんです。結局、最後に私申し上げましたように、やはり、たとえば鉄道線路敷だったならばこれは国鉄の管理に属するとか、国道沿いだったならばこれは建設省の管理に属するとか、そういうことじゃなくて、やはりこれは管理体制というのをもう少し何とか、おっしゃるように産業人にやらせりゃ利益を主体とするからだめじゃないかと言われる反面に、私らに言わせると、官庁に頼めばどうもセクショナリズムが多過ぎて、なかなかこれじゃ進まぬじゃないかということを言いたくなるわけですよ。その点の大きな問題をやはり解決せぬことにはしようがないじゃないか、私はそう思ったわけです。  それは先ほどどなたからか御質問がありましたように、まあこの鉄道敷は現在はこれだけだけれども、何年後にはまた幾ら沈下するということは、これはもう地質調査をやって、そして計算すればわかるわけですよ。全然沈下しないことはないんです。もう五年も十年も圧密沈下というのはこれは無限大の年限を要するわけですよ。で、幾らか沈下するわけですよ。しかし、その沈下の大部分は終わっておりますから、鉄道線路敷とか道路敷を御使用になったほうが安全ですよということを申し上げたんであって、ここではどういうふうに将来沈下していくかというようなことは、調査すればわかるんですよ。そういった問題はどこでやるかということですね。それが私には、どこかでこれをやらにゃいかぬと、それをだれにやらせるかという問題は私にはわかりません。とにかく、もう少しいまのいわゆるありふれたこの管理体制というものを少し検討すべきじゃないかというような気がする、特にこういう重要な問題についてはですよ。  それから、地下埋設の深さを幾らにすればいいかという問題ですが、これは実はわかりません。地震に対する地下埋設の深さを幾らにするか、これはもういまも私らいろいろ研究をやっておりますけれども、地震時における土の土圧の計算というのはまだわからないわけです。こういうふうにくるんじゃなかろうかとか、まあこれくらいやったところが安全だったというような記録は残っておりますけれども、幾らにすればいいんだろうかと、しかしいずれにしても地震とレゾナンスを起こさぬような、地震の振動と共振を起こさないような工法が一番いいということは、これはわかり切ったことであります。で、高層建築なんかも非常に柔構造にしておるわけですね。それじゃ地震では幾らかというと、地盤と一緒に振動していくということ、共振をそこに起こすようなことは、あまり深くてもどうだろうかと、しかしダクトの中に入れればこれはもう別です。これはもう丹那隧道の地震記録から見ましても、地下の深いところの地震の影響というのはもう五分の一から十分の一に下がっております、地上と比較しまして。ところが、埋め込んでしまったパイプが地震によってどういう振動をするかということは、これはまだわからないわけです。いろいろな実験その他から、あんまり深くても困るだろうと、それからあんまり浅くては今度は問題は列車が転覆したとか自動車が衝突したとか、そういう場合にその荷重でダメージを受けるようじゃ困るし——で、私が申し上げているのは、そのダメージがない最小限度の土かむりというのは一メートル前後じゃないでしょうか。これは確定したことでございません、私の感じを申し上げておるわけです。  さっきの海底の問題ですが、これはおっしゃるとおりです。二メートルくらいでアンカーを入れた場合に、海底地盤というのは軟弱な地盤ですから、何らかの保護をされるんじゃないですか。そのままじゃないと思うんですね。そのままだったらちょっと二メートルくらいのところにパイプを敷設してそこにアンカーを入れる——しゅんせつ船は二メートルどころじゃない。最近のしゅんせつ船は相当深いしゅんせつもできますから、そういう二メートルくらいの深さで軟弱地盤の中に埋設されることは、何か私はそういうことは——アンカーを入れてもかからぬように、そしてそこはしゅんせつはしないというような何かの規定を設けられておるのじゃなかろうかと、そういうふうに私は考えます。  それから最後に、地震の問題ですが、地震時における問題は実はわかりません。それで私はやはり共振を起こさないというようなこと、それから非常に最初に申し上げましたようにいわゆる地層が変わったところですね。そういうところが非常に危険です。それで一方は岩盤だと、一方は軟弱な四紀層だと、そこにそのまま敷設するということは非常に危険だ。そういうところで地震の場合大きな断層が起こり得る可能性がございますし、それから地すべり地帯、そういうところはやはりある程度長い距離を掘さくしていって、そうして結局下に岩盤があっても、上に相当厚いいわゆる軟弱四紀層みたいのがございますと、大きな亀裂が起こっても、下のほうじゃ大きな亀裂ですけれども、上ではなめらかな傾斜になってしまうわけですね。そういうことを勘案してパイプ敷設をやるべきじゃないかと、そういうふうに私は考えております。で、幸いにしてこの関東地区には大きな地震が起こった断層地帯も、あまり大きなのはございませんし、しかも、地すべり地帯というのも非常に少ないですから、その点はわりとやりやすい。  ただ、先ほど来いろいろ論議されました地盤沈下問題というのを慎重にこれは取り扱っていかなければならない。特にパイプの寿命にしても、そこが水に浸ると、そうしてかわいたり浸ったり、かわいたり浸ったり——こういうところが一番腐食のはなはだしいところですから、そういうところにはビニールのパイプでカバーするとかなんとか、そういう方法を講じられること。それからまた橋梁でお渡りになるときなんかは、地盤から橋梁に出ていきますと、非常ながっちりしたコンクリートでしっかり何してしまいますと、そこで非常に連続性が切れますから、そこはやっぱりフレキシブルな工法を選んでやっておいでになればまず心配がなかろうというのが私の考えでございます。

大森久司自由民主党

○委員長(大森久司君) 参考人に対する質疑はこの程度にいたします。  参考人各位には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきまして、まことにありがとうございました。厚く御礼申し上げます。  午前の審査はこの程度とし、午後二時まで休憩いたします。    午後一時休憩      —————・—————    午後二時九分開会

大森久司自由民主党

○委員長(大森久司君) ただいまから商工委員会を再開いたします。  参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。  石油パイプライン事業法案の審査のため、本日、参考人として新東京国際空港総裁今井栄文君、同理事岩田勝雄君、同施設部長福岡博次君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大森久司自由民主党

○委員長(大森久司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

大森久司自由民主党

○委員長(大森久司君) 石油パイプライン事業法案を議題とし、質疑を行ないます。  質疑のある方は順次御発言を願います。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 石油パイプライン事業法の内容に入る前に、今後の日本の石油類の消費量、伸びというものは一体どのくらいを想定しているのか、この点についてまずお尋ねいたします。

田中角榮自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中角榮君) 総合エネルギー調査会の予想によりますと、石油製品の需要——四十七年度約二億一千万キロリットル、五十年には三億四千三百万キロリットル、六十年には約七億キロリットル、こういうことになっております。これは石油製品にしてでございますから、原油の輸入とかその他ということでもっていいますと、もう去年すでに二億二千万キロリットルも輸入しているというのが実態でございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 日本のエネルギーとして、いまたいへん石炭から石油に移ってきているわけですけれども、今後日本のエネルギーのあり方というものは、石油一本にたよっていくということではおそらくなかろうと思うんです。原子力の開発もやっているわけですけれども、大体予想される今後のエネルギーのあり方というのは石油、それからかなり先だと思いますが、一般的になるというのは、原子力が一般的になる。ただ、いろんな問題で天然ガスというようなものも私は、その間に入ってくる可能性は非常にあると思うんです。日本の状況からして、原子力がくるまでは石油にたよっていくという形は都市における公害、こうした観点から考えてみてどうも石油の消費量だけにたよっていくというあり方というものは、かなり早く考え方を転換しなければいかぬ。いまお話しのように、六十年に七億キロリットル使えるんだからこれでいいんだという形ではちょっといけないと思いますがね。その間に脱硫その他の公害を発生しないというような技術もおそらく開発されていくとは思うんですけれども、しかし、これだけ騒がれててもなかなか脱硫というのは金もかかる。そう簡単に完全な脱硫ということもできないということを考えれば、原子力とのつなぎの間にやっぱり何か考えていかなければ、ただ単に、石油に依存していくという考え方はどうもいけないんじゃないか、私はこう思うんですけれども、大臣どうですか。

田中角榮自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中角榮君) エネルギーの総需要量、四十五年石油換算にして二億八千万キロリットル、そういうものでございまして、五十年四・四億キロ、六十年には九億ないし十億ということであります。九億ないし十億ということでもって、石油でもって七億使うということになると、十億にすると、三億は他のエネルギーを使わなければならぬわけであります。六十年で大体原子力発電というものを全電力の二五%ぐらいにしなければならないだろう。いま申し上げたように、九億ないし十億と石油の七億と比較しますと、その差額は他のエネルギーにたよらなければいかぬわけであります。これはこの間アメリカとも相談をしてみましたが、アメリカも六十年——八五年にはどうも石油の産出国から石油の輸入国に転化しそうである。その場合、日本と同じように一〇%程度を原子力にたよるような計画でございましたが、やはり日本がそのような状態ではいけないと考えておるように、アメリカもやはり日本並みに二五%以上にしなきゃならぬだろうということを率直に表明いたしております。これは日本だけでなく、アメリカもそのとおりだと思います。  その中に天然ガスに転化するもの、これは確かに天然ガスに転化しなければならぬものもあります。大阪では重油をたくことができなくてナフサをたいているわけでありますから、可燃性天然ガスに置きかえるということは必要でございます。このブルネーのガスを入れて、東京電力がいまパイプラインを引きながら天然ガスに都市ガスをかえようとしていることもそのとおりでございますし、東京瓦斯は大体天然ガスを主力にしたいということでございます。ですからその意味では、都市の周辺にある電力会社の発電所というものは、どうしても都市から離れたものだけではなく、都市の近郊にある発電所もあるわけでありますから、そういう場合は天然ガスに切りかえるということで、大きな天然ガスプロジェクトというものを四、五点いま検討しております。そういう意味で、石油から天然ガスに切りかえられるものも相当部分あることは事実でございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 まあ先ほどのお話を聞いても、七億キロリットルというとずいぶん多量の石油、石油といってもその大部分というのは重油ということになっておりますが、たいへんたくさんな石油の消費量ということになるわけであります。その石油精製のあり方ですね。これがいま日本の場合には、大体太平洋ベルトラインの一番中心部にいずれもあるわけです。これが都市公害の一番中心になっておるわけですが、今後もいまの倍、あるいは二倍半こういうような石油を消費をしていくということになりますと、石油精製のあり方、これを一体どうするのかということは、たいへん私は大きな問題になりつつあると思うのです。率直に言って、ほかのことは私はあまり詳しくわかりませんけれども、東京付近は石油精製会社なんかつくってもらっちゃ困るというのが、私は一般的な考え方だろうと思います。今後の石油精製のあり方、これを一体どうするのか。  原油で運び込むにいたしましてもすでに東京湾は一ぱいです。おそらく二十万トン、三十万トンのタンカーを東京湾に入れるなんていうのは、海上の遭難事故をふやすだけだというふうに私は思います。そうした意味で、もうおそらく国内に運び込んで——海底の原油パイプラインというような話もありますけれども、東京湾沿岸での石油精製などというものは、もう設備も能力もふやすべきじゃない。むしろそうしたものは、まあ過疎地域へ公害を運び込むという意味ではありませんけれども、この際にやはり人口の稠密なところでそうしたことを起こすよりは、新しい、脱硫装置も十分なようなリファイナリーをほかへつくっていくということのほうが適当ではないか、こういうふうに私は思うのですが、今後の石油精製のあり方について通産省一体どう考えておるのか、お答えいただきたい。

莊清通商産業省鉱山石炭局長

○政府委員(莊清君) 基本的な考え方として、通産省としてもいま御指摘ございましたような方向で考えておるつもりでございます。  石油精製の設備の新増設は御案内のように、石油業法で現在、全部政府の許可制になっておりまして、石油業法に基づく石油審議会ですべての許可の審査をお願いいたしておりますが、その審査の基準におきましても、今後は過密地帯の立地は極力抑制をして、新しい地点への立地に重点を置くべきであるということが、審議会御自身が御決定になっておる許可基準の中にも、最近、冒頭に明示されておるという実情にございます。そこで、今後石油の国内消費が非常に伸びてまいりますので、東京湾とか、あるいは大阪湾というふうなところの石油の新規立地の問題については、極力これを抑制するという方向でございますけれども、同時にタンカーの大型化に伴って東京、大阪自体もタンカーが十分に将来は入りにくいという問題等も生じてくるおそれがございますので、そういうことに備えて将来は、湾外の適当な地点に石油を一度CTS等に集めまして、そこから別途輸送するというふうな新しい配慮も過密地帯自身において必要になろうと存じます。新しい工業立地としては、今後大型工業基地というものの開発が、北海道とか青森とかいろいろ計画がございますが、そういうところに計画的な配置をしていくということが重点になると考えております。  また、それだけでは昭年六十年の七億キロリットル全部国内で精製できるかという次の問題がございます。これにつきましては、やはり私どもの見ておりますところでも、昭和五十五年を越えたような時点からは次第に現地立地と消費地精製主義の修正をするという形で、現地に製油所を建てていくということがやはり必要な方向になろうと存じます。また、別途製品そのものも現在年間に、四十七年度だけでもナフサとか重油とか千八百万キロリットル程度輸入いたしておりますが、こういう製品の輸入もふえてくる。いずれにいたしましても、海外で精製して製品を持ってくるにしても、わが国の消費が伸びる限り、わが国に入ってくる石油の量、その輸送というものはあるわけでございますので、したがいまして、今後はそれの受け入れの基地の整備、これの国内での輸送及びこれらに伴う油濁とかあるいは災害の防止ということが石油政策上のきわめて重要な課題になる、かように考えております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 いま御答弁の中で、東京湾内とか、既成の大阪湾とか、そういうところは極力防ぐというふうに言ったのですが、むしろもうつくらないということのほうがほんとうじゃないかと私は思うんですがね。いまのお話では、極力防ぐというのは、反対側から見ればまだ幾らか造成しますよということなんですがね。もう少なくとも東京湾とか大阪湾とか、あるいは伊勢湾でも同じだと思うんですが、こういうところはもう絶対増設をしないと、こういうことでなくちゃならぬと思うんですが、いまの御答弁、極力防ぐというのが私たいへん気にかかるのですがね。極力防ぐというのはどういう意味ですか。

莊清通商産業省鉱山石炭局長

○政府委員(莊清君) 極力抑制するということでございまするが、たとえば四日市などは、通産省といたしましても、審議会の御方針に従いまして、今後の増設というのはもう一切しないということはすでに明確にいたしております。それから大阪湾につきましても、昨年度許可をいたしました分がございますが、大体これで打ちどめということが審議会自身でも多数の意見でございまして、議事録に実はとどまっておる。東京湾の場合に神奈川寄りの製油所というのは、もうこれは増設等は今後認めるべきでは当然ございませんが、千葉につきましては、従来の埋め立て免許等の時点におきまして、ある程度元の県とも御相談申し上げ、なお若干の増設というものについては、これは公害の防止なり、あるいは油濁防止なりという点についてさらに万全の配慮が必要であることは申すまでもございませんが、一切の増設をきょう限りもう認めないというところまでは、審議会御自身としてもまだそういう結論は実は出しておらない。ただし極力抑制をする、新規の工場の新設——新しく埋め立てをしてそこに新工場をつくっていくというふうなことは、もちろんこれは慎むということでございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 千葉の埋め立てについては、若干の増加をするというのですが、大体限度はどのくらいですか。

莊清通商産業省鉱山石炭局長

○政府委員(莊清君) ちょっと答弁が不備だったと思いますが、埋め立て済みで、つまり、造成済みの用地でそこに全国的な需給事情等もございまして、まだ新設、増設部分の設備の許可がされておらない、そういうつまり造成済み用地についての余裕、こういう意味でございます。新規にいま海面であるところを今日以後さらに埋め立てていくと、こういう趣旨ではございません。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 そのものはあとどのくらいが限度ですか。

莊清通商産業省鉱山石炭局長

○政府委員(莊清君) ちょっと手元にその種の資料ございませんが、造成済み用地の能力、四工場ございますけれども、ざっと合計いたしまして約二十万バーレル程度の余地があろうかと存じます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 私はまあ神奈川県出身ですけれども、千葉で埋め立てがかなり進んでおりまして、千葉で石油精製されても、東京湾なんというのは昔ははるかに対岸は遠かったのですけれども、いまは対岸というのは決して遠いわけじゃありません。東の風が吹けば千葉県には影響なくて、影響のあるところは神奈川県ということですから、私どもこれは無関心ではいられないわけです。まあそうした点では、私は、ひとつそうした二十万バーレルというようなものも、これはもう市は抑止をすべきだ。それでなければ公害病がもう次から次へ広がって、それによって死亡するというものは、今度は南のほうにまでおそらくふえていくだろうと思う。いまのところ神奈川県も南のほうはそうした公害病患者というのは少ないわけですが、そうした意味でも、千葉県の御事情はあろうと思うのですけれども、東京湾全体から見た場合には当然抑止をしていただく。その分はどっかへ適当なところを求めて行ってもらう以外には東京の空気というものはよくなっていかない。病気がますますふえていくということになるんじゃなかろうかと思うのですが、この点は今後少なくとも東京湾では増設をしないようにひとつ極力お願いをしたいと思います。  それで、環境庁お見えになったろうと思うのですが、先ほども昭和六十年度には七億キロリットルの石油が消費されると、こういうお話なんですが、この前資源調査会が出された資料によりますと、もう昭和五十年には首都圏の緑はなくなってしまう、こういう話であります。これは私たいへんなことだと思う。空気がそれほど動かないということもこれは一つ示しているわけです。ほかからきれいな空気を補うということもなかなか困難になってくる。そして最近は、もう光化学スモッグにいたしましても、まだその真因はいろいろあるようでありますが、去年あたりまでは東京が中心でありました。きのうあたりになりますと、神奈川県もかなり広範囲に光化学スモッグに見舞われているということですし、横須賀の地域においても、まあ私どもが空気がきれいだというふうに思っていた地域でも光化学スモッグの現象というものがあらわれているということで、石油の消費というのはたいへん最近は空気をよごしているということになるわけであります。  で、今度のパイプラインによって石油をたくさん送るということになれば、私はその範囲というのは日本全体がそうした石油類による汚染、これは空気はもちろん、水でもそういうことが行なわれてくると思うのですが、環境庁としては、日本における石油量の消費の限界というものはある程度私は計算していると思うのです。またそのぐらいの計算というのは環境庁として私はすべきだと思うのです。それでなければ日本の緑、したがって動物、人間、こうしたものが救えない、こういうふうに私は思うんですけれども、環境庁としてはそうした意味で、日本全体の石油の消費量というものの限界というものは一体どの辺にお考えでございますか。

岡安誠環境庁水質保全局長

○政府委員(岡安誠君) 実は大気保全局の問題でございますが、いま大気保全局長海外出張で、私、代理でございますので、私からお答えを申し上げますが、おっしゃるとおり燃料、特に石油系の燃料が今後ますます消費が増大をいたしますれば、特に大都市を中心にいたしまして大気汚染は相当進むだろうというふうに実は考えております。  そこで、私どもは従来からもいろいろ規制をやっておりますが、特に硫黄酸化物につきましては昨年末に全国的に排出規制を行なおうと、また燃料規制につきましても、昨年の六月に地域を定めて燃料の規制を実施いたしております。  それから排じんにつきましては、全国一律基準のほかに地域の特殊性に応じまして、さらに同じ排出基準をつくるということを指導いたしておるわけでございまして、今後これらの規制を強化いたしたいと思っております。  ただ、お話のように、光化学スモッグその他が全国的に大量に発生をするような方向でございますので、私どもやはり自動車の排出ガスの規制というものにつきましては長期的な対策を樹立いたしたいということで、現在、中央公害対策審議会等を中心にいたしまして取り組んでいるわけでございます。  そこで最後にお尋ねの、環境庁として燃料についてどれくらいの限界があるのかということを計算したことがあるかという御質問でございますが、私ども、やはり現在のような諸種の規制法だけでは日本の環境を保全するには十分ではないと考えておりまして、将来は環境容量というようなものをつくりたいということで、現在、作業をいたしておる状況でございます。  で、環境容量という考え方につきましては、これはやはり全国一律ということもございますけれども、やはりきわめて地域に特殊性、地域独特の条件というものがございますので、ある程度地域別に環境容量というものを、これは大気につきましても、水につきましても、その他につきましても同じでございますけれども、私どもは早急に設定をいたしたいということで、これも中央公害対策審議会に現在諮問をいたしておる次第でございます。なかなかむずかしい問題をはらんでおりますので、早急に結論が出るとは思っておりませんけれども、なるべく早く結論を出しまして、その方向で私どもは規制をすると同時に、もし法律その他に不備がございますれば、そのほうの改正も考えたいというふうに考えておる次第でございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 これはぜひ早目につくってもらわないと困ると思うのです。いま提案になっているパイプライン事業法も、いまはとりあえず関東だけでありますが、これが将来は全国的にパイプライン網というのが引かれるということになりますと、やはり石油の消費量というのは私はふえると思うのです。で、特にそれに伴って自動車の問題とか、原油をたくさん持ってくるということになりますれば、どこかで重油を燃やさなくちゃならないということでありまして、自動車だけの問題ではなくなってくるわけです。どうしても重油をたく。おそらく原油の半分は重油になるだろうと私は思うんですが、必然的に重油をたかざるを得ないということになりますから、これはひとつ環境庁はのんびりそういうものをつくられちゃ困るので、もうここ一、二年の間にそういう容量規制と環境容量というものをやってもらわなければ、一たん失なわれた自然というのは回復にたいへん時間がかかると思うのです。ですから、むずかしい問題だからということで、あまり先へ延ばされるというのはこれは国民にとっては困るので、どうですか、一年か二年ぐらいでひとつ一応の規制というものをとりあえず打ち出す。さらに、それを検討して精密なものにしていくというようなことが必要じゃないか。このままにしておいたら、ほんとうに五十年どころじゃない、三十年ぐらいで東京は廃墟と化す可能性も私はないとはいえないと思うのですよ。その辺もう少しそうしたものを早くきめるという考えを打ち出してもらわないと困ると思うのです。どうですか。

岡安誠環境庁水質保全局長

○政府委員(岡安誠君) おっしゃるとおり、私、環境容量といいますか、日本の環境容量につきまして、それを設定するのは非常に困難であろうということを申し上げたわけでございますけれども、すでにやはり容量規制の方向には進んでおりまして、たとえば大気につきまして、硫黄酸化物の場合には、すでに地域別に容量規制の考え方を入れまして規制を実際に行なっております。それから水質につきましては、規制はこれは濃度規制でございますけれども、各県が上乗せ排水基準をつくる場合には、当然その地域々々の容量といいますか、それを勘案いたしまして上乗せをするように指導もいたしておりますし、一部にはそういう考え方ですでに上乗せ排水基準が設定されております。これを全国的な点まで広げるという点につきまして、日本の、大きな地域におきます環境容量というものがきまりませんと、全般的におおうことができないということも申し上げたのでございまして、必要なところからはどんどんこれをやるという方向で現在私どもは進んでおるわけでございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 通産省にお聞きしますが、パイプラインの耐用年数というのは一体どのくらいあるものですか。先ほどの参考人の話ですと、おそらく半永久的と、こういうふうにおっしゃっているのですが、実際今度いろいろな基準に基づいてつくろうとしているパイプの耐用年数はどのぐらいのものですか。

莊清通商産業省鉱山石炭局長

○政府委員(莊清君) 税法上では十五年ということになっておりますが、実際の物理的耐用年数というものは、パイプの腐食を防ぐための新しい技術による塗装というものを十分に行ないました場合、先ほど参考人の先生からもお話ございましたように、非常に長期であるといわれております。通産省でも保安基準につきましての研究調査のために委員会をつくりまして、御検討いただいてまいったわけでございますが、その委員会におきましても、何十年ということは明確に御意見を承っておらないわけでございまするが、五十年以上とかいうふうな非常に長期の間、十分の維持管理をすれば利用することが可能であろうというのが大方の先生方の御意見でございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 通産省のほうでは、全国の石油パイプライン網という計画を立てておりますね。新全総に合わしてそうしたものを立てているわけですが、たとえば、北海道は苫小牧から札幌−旭川あるいは小樽、こういうライン、もちろんこれは構想段階だろうと思う。あるいは仙台−盛岡−秋田ライン、あるいはいまいわれている東京、新潟を含めたライン、それから近畿を中心とする名古屋、福井、金沢、和歌山、それから福山、この辺一体の近畿のライン、それから北九州等、四国、中国西部を含めたライン、こういうようなものを私どもは伺っているわけです。こういうラインというものは一体完成の年次というのはいつごろを考えているのですか。

莊清通商産業省鉱山石炭局長

○政府委員(莊清君) 北海道と近畿につきまして、昨年度四百万円弱の基礎調査費というもので通産省が委員会におはかりして、基礎的な調査研究を行なったわけでございますが、それは北海道と近畿の二カ所でございます。今後こういう研究をほかの地点についても続けていく予定でございまするが、実施の時期等についての明確な検討というものは、実は今後のことに属しているわけでございます。ただ、北海道につきましては、比較的早い時期に具体的な計画をまとめてこれの実施をすることが適当であろうという御意見がその委員会では多かったということは承知しております。  近畿につきましては、まだ基礎的な調査をやっと終えたという段階でございまして、その実施の時期についてはすべて今後のことに属しております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 そうすると、全国的なパイプライン網ができるというのはだいぶ先のような感じがするわけですね。いろんな地質調査から、まあルートのライト・オブ・ウェー等を確保するということになりますと、これは実際金がかかると思いますね。そうしますと、パイプラインは整備された、しかし、もう送る石油はないと、こういうような矛盾点というのがいつか出てくるのじゃないですか。全国のパイプライン網がじきできるということであればいいわけですが、資源調査会の資料とかその他を見ましても、まあせいぜいいまのところ三十三年、世界で一生懸命石油の採掘をやっているわけですが、これだってそんなにあちらこちらに——あるという話はあるのですが、実際にどれだけ出てくるかというのは掘ってみなければわからない。石油井戸もボーリングを一千回ぐらいやってやっと二つか三つというところがいいところだろうという話さえ聞いているわけです。日本の石油パイプラインというのは、これがもし言うとおり安全無欠であっても、時期的には若干おくれる、そういうようなことになりませんか。だから過剰投資といいますか、そういうようなことがやがて出てくる可能性というのは私はあるように思うのですけれども、これは通産省どうお考えですか。

莊清通商産業省鉱山石炭局長

○政府委員(莊清君) 世界の石油の埋蔵量が底をついてくるのではないかという話はときどき言われる問題でございまするけれども、世界全体が一九七〇年代に約三百四十億トンぐらいの原油を使うであろうという見通しが通説になっておるようであります。これが一九六〇年代の十年間の使用量の約二倍ということでございます。  そこで、六〇年代末の資源の確認埋蔵量をベースにはじいてみますと、かりに七〇年代、今後十年間の新しい資源の発見量が過去十年間の発見量と横ばいであったとすると、これは二十数年の埋蔵量に七〇年代の末には落ちていくであろう、こういうことがいわれておりました。メジャーズ等でも全く新しく北海地域であるとか、あるいは南米のほうであるとかというところを新しく探鉱しておる。相当有望なものが発見されつつあるという情報もございます。それからまた世界全体では、ソ連が近年は新しい油田の開発に非常に意欲的でございまして、世界全体の石油の供給には相当貢献するであろう。あるいは各地の新しい大陸だなの開発等もここ二、三年非常に精力的に進められておりますので、石油がそうここ十年、二十年で底をつくということはあるまいという意見も他方非常に有力になっておるわけでございます。いずれにしましても、今後石油の探鉱に全世界的に過去に何倍かする努力をしなければならないという点だけは、まさに御指摘のとおりであろうと思います。  そこで、石油の消費がここ十年、十五年は特に資源面からの制約なしに伸びていくということが予想されるわけでございまするが、先ほど申し上げましたパイプラインの当面の調査というものがまだ十分でない、実施時期等も必ずしも明確でないということを申し上げましたが、今回の石油パイプラインの法律の制定を機にいたしまして、これは通産省だけではなくて、運輸省とか建設省とか関係の省が一体になりまして、今後は全国的にこういう調査を政府全体として組織的に行なうということに当然相なるわけでございます。私どもが北海道とか近畿につきまして、若干の予算措置のもとで従来行なってまいったというのは、それの先行的な、予備的な通産省としての立場での検討ということになるわけであります。したがいまして、やはりパイプライン法のもとでは、全国的な長期の見通しに立ちまして、主要なパイプライン網について早急に計画を、計画と申しましても基本的な計画でございまするが、これを関係各省で十分練り上げて、そしてその実施の時期等についても明確にしていくということが、今後の重要な事項になるわけでございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 今回のパイプライン事業法を見ますと、どうもパイプを敷設してから油を通すほうに重点のある性質のような気がしてくるんですけれども、しかし、パイプラインというものは、むしろあとで送るということよりも建設の段階が非常に重要だ。この建設の段階を抜きにしてあとの石油輸送の事業というものは——まあ建設がぴちっとしていれば、かなりそのほうはわりあいスムーズにいくんじゃないかと思う。一番ポイントは建設の基準なわけだと思うんですね。それで、そういう意味じゃ私は、この事業法というものはそう急いで通す必要はないと思うのですね。特にこうした事業というものは、先ほど参考人からのお話もありましたように、日本では長距離の石油輸送というものは比較的新しい、熟度でいえばあまり成熟していない事業であります。それだけに国民的な合意を得るということについてもその地域地域で私は問題があろうと思うのです。そうした意味で、もう少しパイプラインというものについて国民が理解を得られて、いまのところはもう全然得られているとは私は思いません。そういう点でどうもこの時期が少し早過ぎるんじゃないか、こういうふうに思いますが、どうですか。

莊清通商産業省鉱山石炭局長

○政府委員(莊清君) 全国的なパイプライン網の整備計画の策定及びそれの実施というのは、計画の策定はこれは急がなければなりませんが、それの実施の時期につきましては、やはりこれはいろんな制約もございますので全国一度にというわけにもなかなかまいりませんので、関係省におきましては、当面関東地方の三本のパイプライン計画というものを念頭において諸準備を進めておるわけでございます。  特に関東地方におきましては、このパイプラインの計画は、成田空港公団のもの、それから国鉄の埼玉までのもの、それから民間が千葉から北関東に持っていくものというものについては従前からかなり具体的な必要が指摘され、それの実施が痛感されておった計画ばかりでございます。したがいまして、やはりこれらの計画につきましては、従来のような単なる道路の占用許可、制度の運用ということだけによってやっていくということではなくて、やはりただいま先生御指摘もございましたように、国民の不安というものが確かにございまして、それは一にかかって保安がどうなるかという点にあるわけでございまするから、このパイプライン法によりまして計画的に、厳重な監督のもとにそれらの事業を実施せしめるということが非常に緊急に必要であろう、かように考えております。したがいまして、近畿とか北海道につきましては、実施はこれからに相なりますけれども、すでにその要請が非常に緊急度が高くなっております関東については、従来方式でのパイプラインの建設ということにゆだねておるということは私どもむしろ適切ではなかろうか、かように考えておる次第でございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 このパイプライン事業法がつくられようとしているんですがね、私は問題は、建設基準というのを国民に明らかにすることのほうが先だと思うんですよ。その建設基準についてはほとんど明らかにされてない。これはなかなか普通の常識じゃいかない点が多いわけですね。溶接なんかについてだって、そういう普通の人には簡単にわかるわけじゃない。事故の場合のことだって、どうしたらいいかなかなか普通の人にわかることじゃない。そういう建設基準がとにかく、国民にあまりはっきりされないその前にどんどんと仕事が進んでいくというあり方というもの自体が、私は、非常に今度のパイプライン事業法が出てくる経過から見ましてあまりすっきりしないのですね。  たとえば基準を一つつくるにしても、これはもう皆さん御存じだと思うのですけれども、通産省は通産省で石油流通体制適正化委員会の石油パイプライン技術保安管理基準検討部会、これにかけて、こういう厚い報告書を出している。これに基づいて今度基準をつくろうということだろうと思うのです。このままじゃないと思うのですよね。それから国鉄関係はどうかといいますと、土木学会に昭和四十五年度に委託して、土木学会では石油類パイプライン研究委員会報告書というものをつくった。これに基づいて建設基準をつくる。それから空港公団は何かというと、これは財団法人高速道路調査会に委託をして、これに基づいて建設基準をつくる。三者三様にやっているわけですね。まあ大体は似たような建設基準というものがおそらく私はできてくるだろうとは思います。参加している人にダブっている人がたくさんいますから。ですが、なぜこんなにあちこちへこういうものを頼んで、そして別個に建設基準をつくるというようなことをやっているのか、私これをちょっと不安に感ぜられるわけです。  きのうも、実は私のところに質問を取りに来られまして、国鉄の方と通産省の方と川の越え方についてまず意見が相違する。川というのは大体上を越すものだと通産省のほうはおっしゃっておられる。ところが国鉄のほうは、いや川は下を渡るものだと、こういうふうにその辺から意見が違っているわけです。そういうところを見ましても、大臣、この三つも報告書を出して、それがおのおの建設基準をつくるなんというあり方というのは、これはどうも行政が各個ばらばら、その間に私は、幾らかのニュアンスの違いというのは当然出てくるだろう。こうなってきますと、何かもっと統一されてもっといいものをつくる。先ほどもお話がありましたけれども、技術の進歩に応じてそれに相応したものがどんどんできていく、そういうことでなくてはならないかと思いますが、こういう三つの報告書の中からおのおの建設基準が出てくるというようなそういう行政のあり方というものは、私は、どこかで間違いを起こす心配があるような気がします。この法案自体も四省の共同提案で、具体的にどういうラインについてはどこが管轄するとか、これはいろいろあるだろうと思うのですね。いまできつつあるのは、かなり具体的になっているのは、おそらくこれは主務省というか、主務大臣というのは運輸大臣だろうと思います。今後できるのは、今度は通産大臣、こういうふうになりまして、管轄も初めからこうばらばらです。  御承知のように、役所というのはたいへんセクトが強いところでございますから、このパイプライン一つつくるのに数年前から、いやそれは通産省が中心だ、いやそれは運輸省が中心だ、国鉄が中心だと、たいへんお互いに争い合った経過もあるわけであります。そうしたものはどうも私の部屋へ来られる皆さんの感じから見て、必ずしもそういうものがまだ溶け合って一体になっているとは思えない。こういうものを一つにまとめた中で、オーソライズされたそういうものの中でパイプラインができていくということのほうが、私は適切だろうと思うのですが、まさに各省があるほど報告書ができ、技術基準ができるということは、今後に対して私は、たいへんまずい結果が出るのじゃないかと思うのです。こういうあり方でたいへん問題の多いと思われているところの石油パイプラインというものが進められるということについては、国民として不安を感ぜざるを得ない。もう少しやるならやるとしてぴしっとしたものにしてほしいという感じはいなめないと思うのです。今後のこういうようなことは一体どうなさるおつもりなのか。いまのままでいけば私は、どんどんこういう形でエスカレートしていって、おそらくこういう報告書が十冊もできるということになるのじゃないかと思うのですが、その辺大臣どう考えますか。

田中角榮自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中角榮君) いままでの経緯によりまして御指摘のような状態が起こっておったわけです。これはパイプラインなんかもっと早く立法化すべきでございましたが、しかし、セクト主義もあるということでございまして、確かに御指摘のような状態もあり、なかなかまとまらなかったわけです。ところが、もうすでにこの法律ができないうちにパイプラインの工事がどんどん進んでおる、こういうことであります。国鉄も始めておるし、それから空港公団もどんどん治めておる。ですから、工事を始めていってからおそまきながら法律が出るというのは何かおかしいことでございますが、しかし、これからパイプラインというものは避けがたい事業であるということで、こういう問題がばらばらにならないうちに制度を確立して、基準も明らかにすることが望ましいと、こういうことであります。  そういう経緯もありましたので、今度は地域冷暖房などに対しては、あとにならないように熱供給事業法を早目にお願いする、こういうふうにしておるわけでございます。ですから、いままでは法律ができなかったので各省、通産省なら通産省、国鉄は国鉄というような研究をしたわけでございますが、まあそれは研究しても大同小異でございましょう。ただ建設省が研究すれば、世界各国での道路の埋設の例とか、事故の例とかいうもの、道路に関するものでは端に抱かせるもの、いわゆる将来当然起こるべき問題でございますが、川の堤防に沿わせていくような場合のことを集中的に検討するわけであります。また国鉄とすれば、国鉄の鉄道敷の問題にやっぱりウエートを置くということでございます。そういう意味でむだではないと思うのです。ただ、同じものが同じ政府でありながら三つも四つも出ると、なんてまあかっこうの悪い話だということで、それは理解いたします。かっこうの悪い話でありますが、しかし、三人寄れば文珠の知恵というので、そういうものを三冊合わせればやっぱりいいものができると思うのです。ですから、今度はこの三冊、五冊が全部一緒になるのであって、このとおりに進んでいくと五冊も八冊も出るだろうというふうには考えないでいただきたい。  今度は四省もちゃんと話をしてやります。これは初めは農林省は、農地を通るから農林省も主管大臣ということでございましたが、これは、そうなると全部の大臣が共管になるので、三省に当然必要である消防を持つ自治大臣、こういうことで四省になりましたが、おのずから四省には協議機関もできまして、御指摘を受けたような状態ではなく、完ぺきなものができるということでひとつ御理解いただきたいと思うのです。これはここでもって審議しておっても、私が他の三大臣の代理をしてここへ出ておるわけです。ですから、このとおりその三冊ができたような状態ではないわけでございますから、そういう意味でひとつ御理解をいただきたいと、こう思います。パイプラインというのは、これから非常に大きな全国的なものになると思います。  いまあなたの御発言の中で一つだけ申し上げておきたいのは、基準がはっきりしてからやれば一番国民は理解できる、それは私もそういう考え方は理解できますが、やっぱりパイプラインを敷設するというためのパイプライン事業法というようなものをまず法律を出していただいて、あとは技術的に安全基準というものはきめてまいるわけでございます。これは高速度鉄道、いわゆる新幹線建設促進法ができましてから、あと新幹線というのは普通の鉄道よりも非常に高速であるだけに危険度も多い。しかし、その技術基準はしかるべく納得する技術陣がきめるということになっておりますし、超高層を建築基準法によって許可するという場合、この構造計算の基準はきまっておるわけでございますから、これは世界の例も、また日本の特性というものも十分参考にしながら完ぺきな基準をつくりたい。だから基準をつくって決定をするときには委員会に相談しなさいとこの間衆議院では言われました。衆議院ではそういう発言がございましたので、基準がきまる正式決定の前に委員会に御相談申し上げてけっこうでございますと、こういうことを申し上げておきましたが、そういうできるだけ完ぺきな措置をいたしますので、そういう意味でひとつ御了解をいただきたい、こう思います。いままでほっておいてこの法律ができないと、あなたが御指摘になりましたように、文字どおりばらばらになるわけです。これはほんとうにばらばらのパイプラインができてしまうのでありまして、急いで法制化をお願いする。そして統一ある基準、国民の皆さまに一体基準はどうなのか、安全なのかという問いに対して、さだかに答えられるという体制をとるためにもこの法律制定が必要であるということでございますので、そういう意味でひとつ御理解いただきたい、こう思います。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 それじゃ、ひとつここで国鉄の基準と公団の基準というものを資料として出していただきたいと思う。いま具体的に仕事を始めております空港公団と、それからもうそろそろ仕事にかかるという国鉄の建設基準ですね。建設基準というのは、保安とかすべてを含めてのものですよ。そういう基準というものをひとつ出していただきたいと思います。私は、国鉄については個人的にもらっておりますが、まだ空港公団の基準というものは私もらったことございませんし、それだけ出していただきたい。  それから、いま大臣は、たいへんこれからは非常にまとまるんだと、こういうふうに言われたんですけれども、もう基準というのは二つ出ているわけですね。空港公団と国鉄と出ているわけです。たとえば、ケーシングはどういうふうなケーシングをするかというと、私、先ほど通産省のおそらく研究委員会に入っておられる平田寛先生ですか、この方にケーシングというのはどういうようにやるんだといったら、それは鋼管でやるんだ、こういうお話です。国鉄の話は何かというと、ヒューム管でやるんだ、これは全部じゃないでしょうがね。こういうように基準自体の取り方も違っているんです。これは空港公団はそういう場合に、一体ヒューム管でやるのか鋼管でやるのか、私、わかりませんけれども、もうすでに二つの基準ができていて、その取り上げ方が違っているんですよ、大臣。ですから、いまこの法案通すのもいいでしょう。それは私はいいとは思わぬけれども、一応大臣の言うとおり認めましょう。しかし、この法案を通す前に、これの建設基準というのはひとつ統一して高いところに置いてください。  そういうことをしないで、もう片方じゃ仕事は始まろうとしている。二つも三つも基準があれば、やはりこれは安全性というのは、ある程度私は、言うなれば金だと思うのです。金をうんとかければ安全性も高くなる。金をかけなければ安全性というのはどうしても低くなる。同じケーシングにしても、やはり鉄のパイプをケーシングに使うのと、ヒューム管をケーシングに使うのとはもう金が違ってくるわけです。どこだって利益計算をすれば、なるべく安く建設しようとするのはこれはあたりまえだと思うのですね、事業者側にすれば。そうすれば、基準が幾つかあるということになれば、これは安全だという基準の中では一番安いものを選ぶということになるのは、私は当然だと思うのですよ。私のほうが指摘しなければ、おそらくそういうふうなヒューム管でやってしまうというところが多くなると思う。ですからこの法律を通す前に、すでに出てきているところの二つの基準、これは通産省になるのか運輸省になるのかその辺は私はわかりません。通産大臣は三つの大臣を兼ねてきょう出ておられるというのだから、どこの管轄になるか私はわかりませんけれども、そういうものでもひとつ統一をして、そして高い基準に持っていくということでなければ私はいけないと思うのです、具体的には。  大臣、あなたそういうさっきのようなことを言われて、文殊の知恵だというのですけれども、文殊の知恵じゃないのです。これは一番低いところに基準が落ちていくそういう可能性のほうがむしろ大きいのです。ですからさっそく、いま二つ出ているその建設基準を、私は公団のほうは拝見しておりませんから、どういう建設基準でやっているのかわかりませんけれども、そういうふうな統一をして仕事にかかれるように私はしていただきたいと思うのです。各個ばらばらにやられては困る。こっちの基準でいくでしょうといったら、いやこちらにこういう基準がありますからこれでやります、この手が安全です、こういうふうにやられたらだんだん下がるにきまっている。そういうのが現実にばらばらなんです。必ず統一をして高い基準に持っていくということでなければ私はいかぬと思う。どうですか、もうすでに二つ出ているのですよ。

田中角榮自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中角榮君) 空港公団の建設及び管理規程もここにございますから、これは御説明はいつでもさせます。基準というものは、今度は基準がきまらなければ業者は着工することができない。これは基準は当然きめます。きめる場合には、いままでばらばらであったということでございますが、それは統一的なものになります。これは四省共管になってスタートするわけでございますから、これは基準はきまりますし、特に、鉄道や建設省関係の道路の場合とか特別のものは、それだけ明確な規定が置かれるわけでございますから、それらの基準は何本も幾つかに分かれるということではなく統一的なものになります。  それから、その基準に合わせて、基準に適合しておらなければ認可をしないということでございます。検査もちゃんと行ないます。ですから、法律によって適法した工事が行なわれる、こう考えるべきでございます。いまあるものの中でもって幾つかあるということで、この中でもってやろうとすれば、比較して最も安いものにということでございますが、いまヒューム管を使うような御指摘がございましたが、両方ともヒューム管ではなく鋼管ということになっているようです。しかし、これは過程においてそういう考え方もあったのかもしれません。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 過程じゃないですよ、ごく最近ですよ。

田中角榮自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中角榮君) いや、いまも取り調べたのですが、ヒューム管を使うような事実はない。これは両方とも鋼管を使うということのようでございます。ですから、いま国鉄としては空港公団でやっているものとか、国鉄でもってやるというものは、専門的に鉄道敷でもってやる場合にも、技術的な基準というものは国鉄が中心になってやっているわけですから、これはもっぱら国鉄が納得するものであり、自分が仕事をすることですから、これは安全基準は十分だと思います。いま空港公団がやっておるものというものは、事前にお互いに連絡をしながら技術的に検討を進めていま敷設をしておるということでございます。それ以外の新しいものをいまやっているというわけではございませんから、今度やるものは全部この法律に基づく統一基準によって事業を始める、こういうふうに理解をしていただいていいと、こう思います。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 これから統一するというのですか、空港公団のほうは仕事をやっているのですよ。やってしまったものを引き揚げるといっても、なかなかこれはたいへんなことですよ。だからしたがって、空港公団のやっている基準が高いのか低いのか、私、基準を見ていませんから知りませんけれども、もし低い基準できまっているということになれば、統一してやるということは、低いというほうへならす以外にないんじゃないですか。空港公団が仕事をしていないというならわかりますよ。空港公団の総裁、いまどのぐらいその仕事進んでいますか。もうパイプをいけているんでしょう、現実には。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○参考人(今井栄文君) おっしゃるように、場内並びに成田の道路につきましては、すでに管の埋設を終わりまして、東関東自動車道沿いについても一部埋設工事に入っております。千葉につきましては、すでに調査を全部終わりまして、近く管の埋設工事を始めるという段階でございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 それじゃ空港公団は、建設基準を住民に、一体何回くらい一地域の人たちに説明会をやりました。おそらく一回説明を受けたって、これはむずかしいですからね、そう簡単にわかることじゃないですよ、専門家ならわかるでしょうがね。しろうとにはなかなかわからぬですよ。何とか半径とか、何とか応力なんていう、普通に使わないようなことばが次から次へ出てくると、少しぐらい覚えたって忘れちゃうんですよ。一体同じ地域の人たちに何回ぐらい説明会を公団はやりました。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○参考人(今井栄文君) 御承知のように、成田まで将来四十二キロという範囲でございまして、千葉市、四街道、佐倉、酒々井、富里、成田というふうな関係市町村を全部通るわけでございまして、その沿線のカーブの中、あるいは町内会の人たちに対しまして、まず、市並びに関係市町村議会というふうなところへの御説明、それからまた市と御相談をいたしまして、各部落あるいはまた町内会等への直接の御説明というものをやってまいっているわけでございます。先生がおっしゃるように、一カ所について何回もやらなければというふうに、私どもとしてももちろんそう考えておるわけでございますけれども、御存じのように非常な長距離で、しかも、部落あるいはまた町内会の数も非常に多ございますので、直接出向いて御説明をするというのは、原則としていままで関係市町村との御連絡の上で大体一回、特別なときには二回と、こういうふうになっております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 鉄道を引いたり道路をつくるのと違いますからね、私はわからぬと思うのですよ。きのうも、通産省の方が午前、午後私に説明してくれましたけれども、なかなかわからぬです、率直に言って。私も頭が悪いのかもしれませんけれども、そう簡単に厚いこれがのみ込めるわけじゃないんですよ。たいへんですよ、これは。半分もわからなかったでしょうね、実際問題。まあ私は、少なくともパイプラインについては関心を持っておりましたから、ある程度の話はわかりました。これは突然持ってこられた人には、一回ぐらいの説明ではわかるわけないんですよ。どういうところが危険なのか、どういうふうにパイプラインがつくられるのかだってわかりゃしないですよ。そういう形でやっていくということが私はどうかと思うのですがね。国鉄の建設基準というのは、去年の六月ですか、これは運輸大臣の認可というんですか、これを得たんですが、空港公団はこれを得ているんですか、運輸大臣なり、あるいは通産大臣の建設基準の認可というのは。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○参考人(今井栄文君) 御承知のように、空港建設を始めましたのが、まあ用地買収からかかりましたのが昭和四十一年でございます。私どもは、このパイプライン事業法が論議されるすでに以前において、千葉港頭から成田にはタンクローリーによる燃料輸送は不可能である、実際問題としてできないということで、パイプライン計画を当時持っておったわけでございます。すでに四十一年から昭和四十三年までの間に敷設と保安につきましては、先ほど先生御指摘の高速道路調査会、これは建設省傘下の学術的な団体でございますが、それと、それからさらに、千葉の港頭施設等につきましては石油学会、それからまた、制御方式につきましては低速自動制御学会というふうなところに、昭和四十一年から四十三年までに調査を依頼しました。その後の設計あるいは施業方法等につきましては、運輸省、建設省、消防庁、こういうところと十分なお打ち合わせをした上で、これならばだいじょうぶだというふうな御承認を得て実は始めたわけでございます。  で、先ほど大臣からお話のございました私どもの給油施設の建設、管理の基準になります規定でございますが、この実態についてはすでに運輸省から御了承を得ております。で、形式的にはまだ御認可の書類はいただいておりませんが、そういう私どもの基準につきましてすでに実質的に御承認を得、それからまた関係各市町村に対する施行につきましても、建設省の十分な御指導を得て、おそらく今度の法律によって規制されるであろうというふうな内容において御指導を得て、現在、やっておるわけでございます。で、これは私どもとしては、昭和四十一年からすでに手がけておる問題でございまして、空港の開港にできるだけ早く間に合わせるということで、今日工事を急いでおる、こういう状況でございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 国鉄は運輸大臣の認可を得て、空港公団も運輸省の所管の中に入るんでしょうね。通産大臣じゃないでしょうね。こっちは受けてない……。

田中角榮自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中角榮君) いや、要らないんです。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 というのは、要らないと、いまおっしゃられたのですが、ぼくは要らないはずはないと思うのだな。これだけ重要なものに、もしそれについていままで認可を受けるという法律がなかったということになれば、それは少し疎漏だったおそれが私は十分あると思うのだな。

田中角榮自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中角榮君) そういうことでこの法律を御審議いただいておるわけでございます。これは言わずもがなでございますが、いままでの問題は、法律があれば認可を行なわなきゃなりません。それから、空港の設置その他に対しては運輸大臣の認可を受けなきゃいかぬということは、これは運輸省設置法にも書いてありますから、そういう意味で適法な認許可を得なければならない。しかし、パイプラインというような、空港に引き込むところの石油のパイプラインというものは、認許可を必要とする法律がありませんから、これは認許可を必要としないのであります。しかし、必要なものは何かというと、道路の下を通るときには、道路の特別占用許可を願って、建設大臣の認可がなければ道路の下を通れないわけであります。道路の下を通り、橋の下を通るときには、川の下を通るときには建設大臣が保安上だいじょうぶであるという条件を付して認可をするわけでございます。  だから、その他のところはどういうことかというと、これは電気工作物とか、いろんなものと違って、民家から何メートル、高圧線は壁面から何メートル離れなきゃいかぬというような規制は全然ありません。だからその意味では、いま空港公団総裁が述べましたように、これは技術的に準拠法もないし、制限法もないけれども、危険を伴うものでありますから、それなりの学術的な面から検討を求めて、そしてこのパイプラインはこれで保安上支障ないというように証明を受けられるような状態においてこのパイプラインの敷設を行ないましたと、こういうことであって、これは認可は、いまの状態では準拠法がないだけに認可は必要としない。  しかし、われわれから考えると、これからどうせパイプラインというものは二億キロリットルが五億になり、七億キロリットルになるということになれば、パイプラインの敷設によらなければ道路が混雑をしてタンクローリンでは運べない。運べないだけではなく、シーバースやCTSから製油所まで運ぶにしても、どうしてもパイプラインというものが必要になってくる。いま六三・三%が内航海運といいますか、船で運んでおるわけです。ですから瀬戸内海、大阪湾、東京湾などは一触即発というところでございます。これは地上のタンクローリーで運んでいるものが二九・一%、鉄道で運んでいるものが六、七%ということでございまして、みんなもう船で運んでいるわけです。これは一そうひっくり返ったらどうにもならない。その四倍も五倍も石油を運ばなきゃならぬのが十年後に迫っておるということになると、好むと好まざるとにかかわらずパイプラインになる。パイプラインでそのくらいになるなら、今日、準拠法をつくっておいて、そしてもう統一基準を明らかにしておいて、どこへでも出せるようなものにしなきゃいかぬ。厳密な認可も必要とするし、検査もできるし、これが施設の改廃を命ずることもできるというふうに制度を完備する必要がある、こういうことで法律の審議をお願いしている、こういうことでございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 これは通産大臣、あとで実例を出しますが、認可した場合と認可しない場合の工事のやり方というのは実に違うんですよ。建設基準どおりやってないんですよ。いいかげんな工事ばかりやっているんですよ、認可しない場合は。そういうのがいま成田のラインでは起きている。あとで写真見せますからよく見といてください。規定どおりのことをやってないんです。

田中角榮自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中角榮君) そうです。だから今度法律つくるんです。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 いや、法律つくるじゃなしに、空港公団のものをそういうふうにしてもう認可もしないでつくらせた、そういうところに私は問題があると思う。だから、それはむしろ過去にそういうものをつくっておかなかった——国鉄はできるんですからね、事業法がなくたって。そうでしょう、国鉄は。空港公団はできないっていうんです。そんな片手落ちのことは私、ないと思う。だからずさんな工事やっているんです。まあこれはいまのところはしようがない問題ですけれどもね。だから、そうした面でちゃんとオーソライズしていく、そのことが私は必要だと思うんですよ、これから。まあこれからはそうなるでしょうけれどもね。そういう点で、ずさんきわまりない仕事しているんです。そういうことで、それはあとから写真で私は実例をお示ししますから、ひとつ注意をしていただきたいと思うんです。  それから、同じ西関東を走っている。パイプラインの場合に、なるほど、発ターミナルから着ターミナルはこれは国鉄の路線敷を大体使うわけですから、これはおそらく運輸大臣の所管になると思うんですが、ギャザリングラインですね。各製油所から発ターミナルまでのギャザリングラインですね。こうしたものの所管というのはどこがやるんですか。各会社からトランクラインに入れる、それまでのラインですね、それの管轄というのはどこになるんですか。

田中角榮自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中角榮君) これは、この法律ができますと四省で共管をいたすわけであります。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 四省共管って簡単に言うんですがね、私はそういうことになると、むしろ責任の所在というのは非常に不明確になっていくんじゃないかと思うんですね、これは、自治省の消防庁はちょっとその辺違うだろうと思うんですけれども、ほかのほうは、四省共管と言うんですが、一体どこが中心になるのか。これはもうただ均分的に四省共管というような形では、私は、責任の所在というのは明らかじゃない。官庁のなわ張り争いの中で、住民の要求なんかどこかへ吹っ飛んじゃいますよ。通産省に行ったら、ああ、うちのほうじゃない、あそこはうちのほうも関係があるんだけれども、その件は建設省だ。建設省に行くと、いや、それはそうじゃない、消防庁だと、こういうふうに回されるというのがいままでの現状ですよ。だから一体どこが最終的な責任を持つのか、はっきりしてください。

田中角榮自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中角榮君) 法律上は四省共管でございます。しかし、実際的にはどこへ文句を言っていけばいいのかということになれば、国鉄の問題は、四省共管であるといっても、国鉄の鉄道敷でもって事故が起こったり、鉄道敷の問題で文句を言ってくるときに、通産省へ文句を言ってこられても、これはもう当然国鉄や運輸省でございます。しかし、法律的には四省大臣が共同で責任を負うことになっております。それから、建設省所管の道路敷の下とか、それから橋梁の下とか、河川敷とかいう場合には、もう建設大臣が、基準ももう建設省が主体になった河川敷における埋設基準、それから道路敷の、一級国道の非常に厳重な構造の下を通る場合の構造基準とか、それから非常に弱い、舗装をしておらない地方道や里道の下を通る場合の基準とかいうものは、これはもう当然建設省の考え方が中心になってきまるわけでございます。ですから、いま御指摘になったようなものは連絡会議をつくって十分なことをやりますと、こう言っておるのであります。  これは、石油は通産省所管でございますし——これは輸送と販売ということを分けるような議論が過去にございましたが、ちゃちな議論だと思います。じゃ、電電公社が声を輸送するのは輸送かというと、声を輸送するのも、向こうで受けるのもみんな電電公社の職務でございますし、郵政省が郵便を送達する、輸送するのもみな郵政業務の一つでございますから、これは、そんな議論は、何でそんな問題でもって何年も議論しておったのかと、振り返ってみればそんなものでございますが、しかし、それはそれなりの理由もあったのでございましょう。ですが、今度この法律ができてくれば、それはいま御指摘のございますように、責任の所在は明らかにしなければいかぬし、苦情処理の窓口はどこにするのかというような問題はちゃんと整備しなければならないわけでございます。ですから、まあ——まあではなく、鉄道敷の問題は運輸省と国鉄、空港の問題もそのとおりでございます。しかし、一般的なものは、法律的には四省でございますが、通産省が窓口になってお答えもするということになると思います。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 大臣ね・京浜パイプライン会社のパイプというのはどういうところを通るか、どうも御存じないようなんです。海も通れば、道路も通れば、鉄道も通るし、もう各種各様のところを通るんですよ。鉄道を通ったところは国鉄だと、道路を通ったところはこれは建設省だと、海を通ったときはこれは運輸省だと、こういうふうになっていると。これは住民にとっちゃわからぬですよ。ここは一体どこの境界だと、海と道路の境は一体どこが境になるのか。満ち潮と引き潮のときにこの問題がある。だから、こういうものはどこか、通産省なら通産省が窓口になる。運輸省なら運輸省が——あすこはこっちが国鉄だから、ギャザリングコースは運輸省なら運輸省が窓口になるというように明確にしておいてもらわないと……。  これは警察だってそうでしょう。よく犯罪が起きて、これはおまえのほうの所管だ、これはおれのほうの所管だといって大争いをして、なかなか警察官が来ないなんというところがよく日常あることなんです。だから、そういう点で、どこが一体所管を持つかということがはっきりしないと——事故がないことを期待するんですが、あったときに困るんです。当然、建設省へ行くところを運輸省に行ったって、運輸省はおれの所管じゃないと。だから、その辺をはっきりとしておいてもらわなければ安全は保たれないんです。どうもこういう議論ばっかしやっているのは残念ですが、そういう点で責任体制が得られるかどうか、どうもその辺がはっきりしない。ちょっと困ると思うんです。

田中角榮自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中角榮君) いま御指摘のものは、国鉄が五〇%出資ということでございますし、これは当然、国鉄、運輸省が主体になって責任を果たすということになることは間違いありません。ただ、法律上は四省共管であるということでございますから、そういうことで御理解いただけばいいと思います。  これは、ほんとうからいいますと、あなたが御指摘になるように、所管大臣は一人のほうがいいんです。これは、かつて、公営住宅法をやりますときに、公営住宅法、厚生住宅法、労働者住宅法の三法が鼎立しておってものにならなかったんです。政府は三法を用意しておってどうにもならない。それで議員が引きとったわけであります。議員が引きとって、これは各党みな御承知の議員立法にしたわけであります。で、現行公営住宅法が誕生いたしました。そのときには非常に簡単になりました。所管大臣は建設大臣である。厚生住宅法として要求されておった厚生住宅の入居資格その他に関しては、厚生大臣と協議しなければならない、こう協議大臣にしたんです。労働者住宅法にあったポイントは、労働者住宅に関する入居資格その他条件の変更等については労働大臣に協議しなければならない、こういうことで協議大臣にしましたから、現行公営住宅法は三省共管よりもすんなりいっております。まだそんなものは一ぱいあります。  これは前に、まあ先ほども述べたように、農地を通るから農林大臣も入れろということだったんです。そういうことになると、公営住宅法に——公営住宅だって火事は起こしますから、自治大臣の共管にしろということになるんです、これは。ただ、パイプラインというものの一番大きなところ、それは災害防除が必要であり、危険が起こらないように安全ということでありますから、今度は自治大臣も共管大臣になり、四省共管どいうことになったわけですが、あまり望ましいことではないんです。で、四省共管でありますから、どこまででも法律的責任はといえば、四省共管でございます、こういうことになっちゃうんですから。  しかし、現実的に述べれば、いまのこういう横浜からずっとこうやらんとしておるものは、国有鉄道が五〇%出資をしておるんですし、鉄道資金を使うことがほとんどでございますから、これは、運輸大臣と鉄道で責任を持ってもらわなければ、それは、鉄道敷でもって事故が起こったものを通産大臣や建設大臣までがその責任を持つというわけには——まあ実際は法律的な責任はあるでしょうが、現実的には運輸大臣と国鉄が負うということで理解をしていただいてけっこうです。ですから、私が言ったのは、では、農地と橋との間のところはどうするかというようなことではなく、全般的にいいますと、道路の下とか、そういう特別なものに対しては当然建設大臣が責任を負うことでございますし、これは河川敷を、こう堤防があって堤防の外側をずっと使って利根川をさかのぼっていくというようなものは、これから必ず出てくるんです。町のまん中を通す前に何で堤防の外を使わないか。私ももうほんとうに、堤防をやっておる技術屋というものは何でこんな偏狭なものの考え方をしているのか。私自身も職業技術者でございますが、どうして町のまん中をほじくり返すのかと思うのです、ここにもその技術屋がおりますが。  そういう意味で、実際これからはそうなるんです。東京をぶち抜いておる荒川や利根川があるんですから、荒川の堤防をなぜ使わぬか、こういう堤防のてんばを道路にすることさえもまだやらぬ、そういう考え方がこれからもう好むと好まざるとにかかわらず変わってくるわけです。これは、堤防の上は必ず道路にする、道路の下は全部埋設物を埋設するんだ、こういうことになると思いますから、そういう場合には、堤防で起こる事故などというものを国鉄の総裁や運輸大臣が負えるわけはありませんから、これはもう当然建設大臣である、そういうふうに具体的には分けられるということで理解していただきたい。そのうちにひとつ議員立法の形式でおいおい統一をしていただいてもけっこうです。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 どうも大臣、話がうまいから、話聞いていておもしろいんですがね。おもしろいんですが、どうも、最後のところへいくとまとまって離れ、まとまって離れというような感じがするんですがね。私は、これはやっぱりこれだけのものですから、どこかで責任を持つという体制がはっきりしなければいかぬと思うんですよ。ただ、こっちの千葉へ行ったら今度は通産省だ、神奈川へ来たら運輸省だ。あの水面へひとつ行ってみると所管が違う。その地域地域で違ってしまうというのは住民にとっては非常に都合悪いですよ。だって、いま東京湾だって、川崎と千葉の市原なんというのは、これはむしろ陸よりも近いですからね、現実に諸問題は。だから片っ方は通産省、片っ方は運輸省、今度はどこかへ行けば建設省、これでは非常に私は住民にとっては迷惑千万だと思う。それは役所のほうは、そこはおれのほうだというのでわかっていますけれども、住民にとっちゃわからぬですよ。そういう点で、どこかで窓口と最終責任は何省と、こういうふうにぴしっときめておいてもらわないと、私はたいへん困ると思うんだな。いろいろな事故なり——まあ事故はないとしても、それまでの段階で。これはひとつ考えてくれますか。

田中角榮自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中角榮君) いい質問をいただいておりまして、じくじたる思いでございます。それはほんとうなんです。いま言いますと、鉄道がやるものは通産省まで仕事持ってきませんから、結局運輸大臣に持ってくるんです。そうすれば運輸大臣は、四省大臣の名前を書いた認可証を与えるわけです。受け取って、それで四省の事務連絡協議会のようなものができますから、そこで会合して、運輸大臣あてに運輸大臣を窓口に出されたもの、あて名は四省の大臣あて名でございますが、国鉄関係やそういう人は運輸省に持ってきます。しかし、それは四省の責任者が協議をしながら四省大臣において認可証を交付するということです。今度の関東一円を通す石油業者が中心になっているものがあります。あれはまさか建設大臣に出すわけはありません。これはもう当然通産大臣に認可申請書を出す、こういうことになります。  私は、いま、まだそういうのが現実的にはありませんが、この法律が通れば先ほど言ったようにすぐ言ってくると思います。堤防があいているんだから堤防の外をひとつずっとあけようという意図を出してくると思うんです。その人は通産省に出してこないで建設大臣に出すと思うんです、建設省に。ですから、御指摘のように、言われてみれば何で四省にしたんだ、せめて受付の窓口は通産大臣であるとかなんとかすべきである、事の処理はどうするか、地方の知事に委任するなら委任すると明確にすべきである、これはわかります、実際において。まあそういうことの御指摘の問題に対しては、法律条文としては整理をされておりませんが、この法律をつくっていただいて、国民に迷惑をかけないように窓口をどういたします、事務処理の窓口をどういたしますというようなことは政府の責任で明確にいたします。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 次期総理候補ですから、私、そういうふうにおそらくなるだろうというふうに思いますけれども、いままでの、どこでこれを取り扱うかということをめぐっての争いというのは熾烈なものでしたな。運輸省の人が、国鉄の人が私のところへ来れば通産省の悪口を言う、通産省の人が来れば運輸省の悪口を言う、これはものすごいものでした。私が聞くのが精一ぱいという状態でありました。でありますから、これができても、その辺がどのぐらいこううまくすり合って密着していくかということは、これは私は、いままでの状況を見てそう簡単にはいくまいと思いますけれども、次期総理候補ですから、その指令がそんなに行き届かないことはないと思います。威令が行なわれると思いますから、ひとつそういうふうにやっていただきたいと、こういうふうに思うんですがね。  次は国鉄及び空港公団にお尋ねしますが、おそらく皆さん、このパイプライン安全だと、こうおっしゃると思うんですが、先ほどの参考人の方も、まあ平田さんは、絶対安全なことはないということばはありませんでしたけれども、ほかの方はパイプラインは絶対安全ではない、こういうふうにおっしゃっておるんです。絶対安全ではないということですから、ある一定の状況、そういう状況を想定してその範囲では安全である、こういうことだろうと私は思うんですが、その安全だという一定の条件、それはどういう条件以下のものですか。国鉄と空港公団……。

内田隆滋日本国有鉄道建設局長

○説明員(内田隆滋君) パイプラインの安全性につきましては、もう先生よく御承知のことでございますが、一応申し上げますと、パイプラインの敷設に関しまして絶対に安全ではないということはそのとおりだと思いますが、安全性の絶対性を高めるということでわれわれは努力しているわけです。たとえばパイプの材質、あるいは内圧、あるいは外部の荷重に対しまして二・五倍の安全率をとる。あるいは不等沈下等の自然現象に対しましても、これは線路の沿線でございますので、われわれとしては何十年かのその付近の土質なり、土の性質というものをよく調査しておりますので、その土地に適応した施設をつくる。あるいは水害の問題、地震の問題等につきましても、十分な検討をいたしております。で、そういう意味では、設計の面でわれわれは技術的にはまずだいじょうぶだというふうな自信を持っておるわけです。  たとえば関東地方の地震の統計等から処理いたしまして、まあ関東大震災程度の地震以上のものは関東付近ではまず統計的には起こらないであろうということでございまして、それらの強度に対してはそれに何倍かの安全率を考えて設計をしておるわけでございます。したがって、われわれの技術的な考え方からいいまして、まずパイプが漏れて住民に御迷惑がかかるというようなことはないというふうに考えられます。しかし、先生も御指摘がございましたように、万一漏れるということが絶対にないのかということに対しましては、それはそういう場合もあり得るわけですから、そういうパイプの漏洩に対しましては別途に漏洩検知器を設け、あるいは安全バルブを設けるということでもって処置をいたしまして、被害を最小限度にとどめるということも当然われわれとして考えるということでございます。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○参考人(今井栄文君) 空港公団といたしましては、先ほど先生の安全上の点についての私どもの設計、あるいは施工関係でございますけれども、どういうパイプを使うかという問題、あるいはそれは安全上どういう規格にするか、それからまた地盤沈下であるとか、あるいは迷走電流に対するパイプの塗装の問題であるとか、あるいはまた地震に対してどういうふうな措置を講ずるか、そのほかのいみんな安全施設の問題があるわけでございますけれども、担当の部長を連れて参っておりますので、福岡参考人等から詳細に御報告申し上げたいと思います。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 あのね、説明がさっきの建設局長の説明にしたって、具体的にはわからぬわけですわな。ただ一つわかったのは、関東震災程度のものにはだいじょうぶだと言っただけですわな。そういう抽象的なことじゃ——関東震災はわかっているから、これはいいですわ。そのほかのことは具体的にちっとも言ってないんですがね。われわれは具体的にとれくらいのものに対して——条件があると思うんですよ。そういう条件を、口で言えなけりゃ資料でいいですから、ひとつ出していただきたいと思うんですよ。  国鉄は安全だと、こう言っている。言ってるけれどもね、あなたのほうに、鴨居という駅が横浜線にあります。この先に小さな川があるんです。この川は台風のたびに道床が洗われているんですよ。何人かの人がそこでいつも死んでるんです。そこの洪水量を幾らかと言ったって出てこないでしょう。そこの川どうするったって出てこないでしょう。はっきりしてないでしょう。そうして何年か前の、五、六年前のときの洪水量を出してきて——いま、その小さな川の管理というのは横浜市ですよ。横浜市の河川課に私が幾ら聞いたって、そこの洪水量は出てきておりませんよ。五、六年前とはいまは全然違うですわ、そこは。次から次へ団地が建っております。かつてはそこは緑の山あり、そして平地はたんぼである。全然出てきてないんですよ。そういうまま工事が進められるということになったら、私どもちょっと心配でしょうがない。場合によれば、それはパイプが洗われるんじゃないか。そのパイプに畳なり、あるいは倒れた木がひっかかって、水の勢いでぐうっとやられれば、パイプは割られるかもしらぬ、そういう心配が十分あるわけです。だから、たとえばあそこの鴨居川と称するんだそうですけれども、ここは一体具体的にどれだけ耐えられるのか、こういうようなものだって全然出てないでしょう。その他二、三カ所の川の洪水量というのは、これから一体どうなるんだ、これにも何にも出てないのですよ、資料が。そういうことの中で、もう地元には説明会に入っているんですよ、現に。  そういうことじゃ私ども、安全だ安全だと抽象的には言われても、信頼することができないのですね。横浜市から出てきた洪水量、これは市の管轄ですから、市が洪水量を出すのはあたりまえでしょう。ここから具体的に洪水量が出てきて、これに対してはこう対処するというのであれば、これは納得できますよ。そういうものが何にもなしに、安全だ安安だ、地震は関東震災以下ならだいじょうぶだと、これでは私はちょっと、とても安全性について納得できないのですよ。だから、もう少し具体的にそういうものを資料として、いまおやりになっているものは私は出すべきだと思うのです。住民にもおそらくそういうものを私は出していないと思うのです。その辺を明確にしなけりゃ、それは住民も安全性について納得するわけないですよ。私のしろうとの頭でさえ、これはちょっとあぶないなという感じを持つぐらいに資料がないのですよ。資料があって、ちゃんとそれに対して、水はこのくらい出る、水の引く力はこのくらいだ、鶴見川については将来どうなるんだということが全部明らかになれば、ああそうか、そんならこれはだいじょうぶだなという納得がいきますよ。私にすら説明しないのですからね。その数字なんていうのは、お粗末な数字を出してきた。横浜は出してきてないのです。計算されてないのです。県にだって私は資料を頼んであるけれども、これだって資料が出てきてない。そういうような、あなた方でもう二カ月たちますよ、資料を要求してから。そういうことで、つくるつくると言ったって、私はこれは安全性について信頼するわけにいかぬと思うのですよ。ですから、私がいま御質問申し上げている一定の条件というものを、やっぱり具体的にその地域で示さなければいかぬと思うのです。いまのような抽象的な説明で、安全だ安全だと言われたって、一つも歯どめのあるような安全性なんてないですよ、これね。関東大震災の震度だけですよ、一つあるのは。あとは何にもないんです。そういうものを、あるなら具体的に住民の前に出して、こういうことだから安全だと、その資料を全部出してそうして説明する。それでなかったら信頼のしようがないんですよ。そういう形でこの場でも説明してください。

内田隆滋日本国有鉄道建設局長

○説明員(内田隆滋君) 私が申し上げましたことは概略でございまして、われわれとしては相当長い間勉強をいたしておりますので、後ほどまたこまかな数値については御説明申し上げてよろしいと思います。  いま御指摘のありました鴨居川につきましては、先生のおっしゃるとおり過去に水害歴がございまして、これにつきましては、付近の住宅の開発が非常に激しいので高水量その他が非常にふえておることも事実だと思います。最近では、地元でも大体の開発のめどその他の見通しがついてまいりましたし、住宅開発に対する出水の計数その他も相当完備してまいりましたので、これらの問題につきましては、横浜線の線路の増設複線化をいたしますときに、河川改修とともに橋梁改造をしてまいりたいというふうに考えております。  なおパイプにつきましては、こういう小河川につきましては河川の下底を通さしていただくということで計画しておりますので、石油のパイプラインそのものが水害の被害を受けるというようなことはないというふうにわれわれは考えております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 そういうものは資料を出してくださいよ。ただ口で安全だ、下を通すから安全だとこうおっしゃる。下を通すから安全だというのですが、じゃ鶴見川の改修はどうなるんですか。鶴見川の改修との過程でその問題というのは私は出てくると思うんです。たとえば河口をどうするか。これは建設省御存じだろうと思うんです、毎年毎年高水量違っているんですよ、鶴見川は。綱島というところがありますけれども、綱島というところでは二重橋ができようとしているんですよ、いま。四十五年度にできた橋の高さと、今度すぐわきにある古い橋をかけかえる、その高さというのは五十センチ違うんですよ。それは二重橋ですよ、全く。そういう状態ですよ。そのぐらい毎年毎年計画高水量というのは違っているところなんです。ただそれを下を通しますから安全です、私はそういうことのみは言えないと思う。だからそういうことは全部資料にして出してくださいよ。これだけには耐えられるというものがあるはずですよ、地域の状況をもうお調べになっていると言っているんだから。そういうものを具体的に資料として出さないで、紙っぺら一枚持ってきてこれで安全です、これでは承服できないですよ。これは国鉄の副総裁来ていますか。そういうようなやり方でやっているから幾らやったって住民から反対食らうんです。ちゃんと資料を明示しなさいよ。ちょっとしろうとが考えてさえあぶないような事態で、これは公団だって同じだと思うんですよ、資料示していないで、安全だ安全だと言っているだけなんですよ。現実に事故は起きているんですね、大きな事故が、世界では。だから、そうしたものを明確に住民に示す。そのことによって私は、初めて住民も納得すると思うんですよ。そういうことをしないで、ただ仕事だけを急いでやればいい、そんなことをしていたらそれはどんな仕事をしているかわからぬですよ。私は国鉄だってどんな仕事をしているかわからぬ。  私は、このパイプラインというのは率直に言って設計上は確かに安全です。ただ、これは人間のやる行為ですから、ちょっとのミスがあったってそれは事故につながるわけです。国鉄のATSがいい証拠ですよ、これ。ATSは安全だ、こういって全国的に私鉄まで含めてATSの装置をつけさせた。しかし、現実には船橋で事故が起きて何百人かの人がけがをしている。川崎の生田の事故だって同じです。専門家だけが集まって、あとは新聞記者だけですよ。この人たちが計算をし、その上で実験をやった。予想以上の土砂がくずれてきて十何名かが死んだ。設計は幾らりっぱにできていたってそれを運用するやり方に問題がある。その点を忘れて安全だ安全だといっているところに私は大きな問題がある。  この空港公団のやり方を見ましてもそうですね。良質の砂を持ってきて、それを突き固めると書いてある。具体的にどういう工事をやっていますか空港公団。ダンプでもってばっとあけてその上をブルドーザー通して、これで安全です。さっきの話は突き固めるという。ブルドーザーが上を通ることは突き固めるのですか、これは私はそういうことじゃないと思う。空港公団総裁ね、あなたこの報告書読んだことありますか。おそらくあなたはないと思う。この中にはきわめてきびしく工事のやり方を指示していますよ。そのパイプラインの穴には木切れ一つ入れちゃいかぬと書いてあるんです。そこまでこの報告書はよくできています。  あなたのやっているところ、工事を見てごらんなさい。コカコーラのびんは散らばっている、木切れは散らばっている。そこへダンプが砂を持ってきてざっとやって、その上をブルドーザーが歩いている。現実には大臣、そういう工事をしているんですよ。そのダンプで運んできた砂の中に石があるかどうかも確かめてない。設計上はまことにお見事です。そういう点に対して一体安全といえるか。いえませんよこんなもの。だから設計上安全だ安全だといってそれを国民に強いるなんというのは、私は、これは最もずるいやり方、そして住民には一回くらい説明してそれで仕事を始める。住民にはわかりっこないですよ、こんな高度な技術的なことが。これは大臣、どう思いますか、そういうやり方は。

田中角榮自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中角榮君) まあ技術的にはとにかく安全であるということは、もうこれは理解できるわけでございます。これはパイプラインよりももっともっと危険なものがございます。いまのコンコルド、きょう来るといいますが、五百人、六百人乗りの飛行機が満タンで三千キロから五千キロ、一万キロと、こう飛べるだけの燃料タンクをつけておるわけでございますから、そういう意味では非常に安全性は確保されなければならぬわけです。都市のまん中にガスタンクもございますから、まあこれは技術的には工場の中の高圧パイピングと同じことで、高圧ガス取締法によってやっている。とにかく、道路を運ばれておるタンクローリーの構造も同じことでありますから、これはもう技術的にはパイプは非常に良質のものであるし、これはもう十分耐えられるものである。これはしかも、二十年も三十年も日本の油のパイプラインというのがおくれておりますから、世界の例を見て安全の上にも安全ということを考えて、技術基準は特に日本の特性——地震とか、軟弱地盤とか、過密のところを通るとかいうことでは、町の中にあるガソリンスタンドに比べてみればうんと安全率を見ての工事であることは間違いありません。  これはもう危険物貯蔵庫が現にわれわれの住宅のすぐ隣にあるわけですから、そういうものに比べてこのパイプラインというものは相当高度のものである。しかもそれだけではなく、被覆をする場合には二重被覆をする、三重にする。三重にするだけでなく、その間に、深いほどいいというふうに考えておったものが、地表から深いことが必ずしも技術的に安全でないということがわかって、地表から二メートルとかいう一つの際限があるということは過去の全世界で例がございますから、そういうことを全部加味して、どういう土質のところは地表から何メートルにするというふうに、まあそれは考えられる安全基準というものはすべて採用しておるわけですから、これは安全性は相当高いものであるということは言えるわけです。しかし、工事というものが仕様書どおりにやっていないということは、いまあなたが言うとおりです。ここは突き固めろというのに、ダンプが行ったり来たりしておる。これは突き固めではない。コンクリートでも、打つときは突き固めなきゃならないということになっております。鉄筋コンクリートは中に全部入れるために突き固めなきゃならぬといっておりますが、このごろ突き固めないで、振動させれば——突き固めよりも、もう少し振動のほうが実際コンクリートはよく打てるということで、いまのまくら木などはみな振動をさせることによって、突き固めという法律上の動作を振動でやっております。  ですから、いろんなことがございますが、あなたの言うとおり、完全に水洗いをした砂であるかどうか、夾雑物が何にもないかどうか。コカコーラのびんが入っているんじゃないか、そこに全部埋めているんじゃないか。確かにそういうものは工事施工のときに厳重な監督を行なうということでございます。まあそうしなきゃならないし、これは住民に安全ということに対しては理解をしてもらえるような努力をしなきゃならぬことはもう当然でございます。しかし、いま空港公団でもって、砂利があまりいい砂利を使っていないとか、砂は、低圧でもって、突き固めをしていないとか、いろいろなことがありますが、それはちょっとでもひび割れでも油漏れでもあったら、すぐ電子計算機が働いて、さっととまるようになっています。バルブは全部自動的に開閉したり、締まったりするようになっています。それは気密室でもって、高速の鉄道が走っているような時代、人間の命を入れて地下鉄を気密室でもって走れる、こういうような時代でございますから、技術的には、御指摘のようなことがばあっといけません。どんなこまかなことでも、工事を見ておっても、仕様書どおりやってないじゃないかと、隣に住んでいる人から見れば危険度を感じますが、計算上の安全率というものは、これは絶対に近いほど確率が高いものであることは、これはあなたもよく御存じだろうと思います。  ですから、工事をやる場合に、監督が責任を持ってやらなければいかぬということは、これはもう一言もないことでございます。あたりまえのことでございます。また、そうすることによって、住民の協力を得、理解を得なけりゃいかぬということは当然でございますが、まあコカコーラのびんが入ったにしても、その程度よりもうんと強い高圧に耐える——ちょうど工場の中の、研究所の中の高圧パイプと同じ構造でもってやっておる。それよりもなお工場の中と違って、外界はいろんな外圧は多いですから、そういうものを見て、安全率を二・五倍に見ておるというんですから……。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 二・五倍、内圧ですよ、外圧じゃない。

田中角榮自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中角榮君) いや、計算書は、国鉄でも建設省でも十分御納得のいける設計書、計算書は提示できると思います。ここに道路局長おりますから、一級国道の下にはどういうふうな構造物が入りますということはすぐ御説明はできるわけでございますから、そこらで納得をしてもらいたいと、こう思います。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 通産大臣ね、二・五倍の安全係数と言うんですがね、これは先ほどもぼくは聞いたんです、参考人の人に。これは内圧ですよ。二・五倍というのは外圧じゃないんですよ。内圧に対して、二・五倍の安全係数を掛けてあると……。

田中角榮自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中角榮君) 外圧はもっと強い。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 もっと強いかもしれませんけれども、工事をして、すぐ爆発をすればいいんですよ。問題は、五年たち、十年たって事故があるときが一番こわいんですよ。それには細心の注意を払わなくちゃならぬわけです。塗装のときにごみ一つさえ、これはつけておいちゃいかぬと、この中にちゃんと書いてあるんですよ、通産大臣。だから、この本のとおりにやってくれれば、ぼくも安心しますよ。ところが、片一方で工事のやり方を見れば、写真にとられているとおりです。たいへん、この辺なんてのは溶接するところさびています。ほとんどこれくっついていますがね、これから溶接するところでしょう。ここなんか具体的にどうやるのか。鉄のさびというのは中に入りますからね。銅のさびやアルミのさびというようなさびは中の金属を保護します。鉄のさびというのは中へ入っていくんです。こういうような工事は一体どうされるのか。住民にとってはちっとも明らかでないじゃないですか。こういうことをしちゃいかぬとこれに書いてあるんですよ。公団総裁、これに書いてあるんですよ。そのとおりやってないじゃないですか。インチキな工事じゃないですか、どうですか。

福岡博次新東京国際空港公団施設部長

○参考人(福岡博次君) いま御指摘の点でございますが、私ども、工事業者の選定につきましては、いままでに高度の配管工事の長年経験を有するところに行なわせておりますし、十分経験を有する監督員を選定しております。  それから、私どもの工事内容につきまして、数カ月にわたりまして、内容を十分検討させまして、その上、現在でも毎週打ち合わせを行ないまして、施工管理につきまして緊密な体制をしいておるつもりでございます。現にパイプラインの建設実施本部を設けまして、それぞれの公共団体の専門家を配置しております。  で、ただいま御指摘の点でございますが、こまかくなりますが、パイプの直上三十センチまでは良質の山砂で入れまして、それから、あとの埋め戻しは発生土で行なうことが認められております。それで、その点につきましては、私どもとしては、十分の管理体制をしいて……。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 十分な管理体制をやってないじゃないですか。

福岡博次新東京国際空港公団施設部長

○参考人(福岡博次君) 行なっておるつもりでございますが、まだ不十分な点がございましたら、今後一そう注意をいたしまして、努力をいたしたいというふうに考えております。

田中角榮自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中角榮君) 竹田さん、申し上げますとね、確かにあなたの御指摘を受けるような事態が工事施工上あっちゃいかぬ。ですから、それは適正に工事が行なわれるように、これはちょっとだけでも、ビールびん一本あっても、それだけ強度がおかされるととは事実なんです。これは紙くずやさびがあったりしても、それはもう強度がおかされることは事実であります。ですから、二・五倍とかいう内圧も——外圧は確かに考えられる地震とかいろんなものの、くいが当たっても直接当たらないように、二重、三重という被覆をしたり、いろいろなことをやっておりますから、安全基準に対しては、そういう不良工事が行なわれた場合でも、それは最低の安全基準は守れるように当然完備してあるにしても、少しでも安全基準がおかされるものがあっては工事上絶対にいかぬという態度でなければいかぬことは申すまでもありません。ですから、世に公表しておる基準が守られるような工事が行なわれるよう、万全の処置を講じますと、こういうことでひとつ、これ以外にないんです、これはもう。ですから、所管大臣としてはそういうことでございますから、鉄道でも公団でもいま御指摘のようなものがございすしたら、以後そういうことのないように努力いたしますということで、ひとつ御了解いただきたい。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 万全の処置というのは一番抽象的で、一番言いやすいことばなんですよ。  空港公団、いまのこの工事どうしますか。掘り返して、やり直させますか。

福岡博次新東京国際空港公団施設部長

○参考人(福岡博次君) ただいま御指摘の点をよく調査いたしまして、かりにそのような工事が行なわれておる場合には、やり直しをいたします。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 大臣ね、ぼくが指摘をしたから、やり直すと言ったんですよ、調査をして。指摘しなかったら、そのままです。そうしたら、十年後、十五年後みんなが安全だと思っておるときに、何か事故が起こる。そういう事故というのはこわいんですよ。埋設してすぐの事故というのはこわくないんですよ。だから、この各基準の中に、報告書の中にやかましく指摘しているのです。  空港公団の場合にはまだ私は工事はやりいいと思うのです、二本通っている、しかも、線路わきじゃない。国鉄の場合線路わきですよ。幾らダンプに積んできた砂がいい砂でも、溝を掘ったわきにはとがった石が幾らでもころがっているのですよ。具体的にその工事をやる人たちというのはどういう人たちがやるのですか。東北の出かせぎ農民が具体的な仕事をやるのですよ。ですから、そんなこまかいことまでわからぬですよ。それに一つの石があったらどうしますか。その上で今度は鉄道の線路をやるというので振動をぐっと上からかけていったらどうしますか。そうしたものは沈んで、あるいは移動してパイプの塗覆装を削り取っていく可能性は十分ある。しかも、重い電車が一時間に何本かその上を行ったり来たりしているのです、危険きわまりないのです。それに対して万全の対策とは具体的にどういうことですか。

内田隆滋日本国有鉄道建設局長

○説明員(内田隆滋君) 国鉄といたしましては、これからパイプの施工をいたすわけでございますが、先生の御指摘のような点につきましては十分注意してやってまいりたいと、こういうふうに考えております。  ただ、塗覆装の問題がございますが、これは私のほうの基準といたしましては、コールタールエナメルとそれからグラスファイバーの二回塗りと工場仕上げということにしておりまして、強度としては非常に強く、小石程度が当たったくらいでは損傷しないというふうに考えております。しかし、念には念を入れでございますので、その点については施工については十分注意してまいりたいと思います。  私のほうといたしましては、御承知のように線路わきの工事というのは長年にわたってやっておりまして、そういう工事の施工監督というものについては十分の自信を持っております。しかし、問題は非常に大事な工事でございますので、さらに監督要員の養成をいたしまして、十分な監督をいたしたいというふうに考えております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 その辺が、慎重な配慮とか万全の対策じゃ私は承知しないですよ、そんないいかげんな答弁じゃ。あなた方はこういう報告書をつくるのに東京瓦斯の経験ちっとも生かしてないじゃないですか。一体東京瓦斯はどういうふうにそういう工事監督をやっているか知っていますか。私はそこまでちゃんと調べてきていますよ。万全の対策ぐらいじゃ私承知しませんよ、そんな答弁じゃ。

内田隆滋日本国有鉄道建設局長

○説明員(内田隆滋君) 私自身も東京瓦斯の工事は三日ばかり参りまして実際勉強してまいりました。それで、具体的に申しますと、工事そのものは監督要員が必ずついておる。あるいはレントゲン検査の撮影については必ず国鉄の職員がつく。その要員も工程その他からいって二十人というふうに計算をしておりまして、二十人の要員については、われわれとしても専門家を車両工場その他から工事局に配転をいたしまして、すでに養成を完成しておるというようなことでございまして、個々のこまかいことにつきましては、非常に長くなりますので省略いたしますが、そういう検査体制、あるいは工事監督体制というようなことでもし御質問がございましたらば、後ほどまた御説明申し上げたいというふうに思います。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 そんな専門的に説明しなくたって簡単にできることなんですよ。東京瓦斯はね、大臣、東京瓦斯の監督員をつけるのですよ、元請の監督員をつけるのですよ。下請の監督員をつけるのですよ。三重の目で常に見ているのですよ。いかに設計とごまかしがあるかないか、そんなことは東京瓦斯へ行ってちょっと聞けばわかることなんです。私はそれでも不十分だと思う。そのくらいの、三重、四重の目を働かして正確な工事をやっているかどうか、そのくらい東京瓦斯は努力していてもあれだけ事故があるのですよ。それをどこかの機関区か何かの人を連れてきて、そして見さしたってそんなものわかりっこないですよ、少なくともこういうものでできているのですからね。こういうものでよくそういう監督員を教育して現場に立たし、どういう設計でやるのか調べさせて勉強させてやる、そのくらいしなければ、幾ら設計はよくても工事はよくいきませんよ。そのような態度でぼくは工事がやられたら、これは付近の人は寝ていれないですよ。レントゲン検査はどういうふうにやりますか。

内田隆滋日本国有鉄道建設局長

○説明員(内田隆滋君) レントゲン検査につきましては、いまちょっと御説明いたしましたが、私のほうでは工事は大体十カ月くらいでできるのではないかというふうに考えております。それで、平均で五十五口ぐらいの口数になりますけれども、ピークその他を考えますと大体八十口分ぐらいが一日に完成するであろう。そしてこの場合に、溶接工のパーティーとしては一組で二口ぐらいができる。溶接工としては四十パーティーをもってすれば十分の余裕がある。で、検査につきましては八十口ございますが、各所でやっておる関係で、検査一組ができる工程は四口であろう。したがってそういう意味では二十組の撮影班を用意しております。それに対しまして国鉄職員も二十人間違いがないようにつけるということでございます。検査の判定につきましては大体七人ぐらいの専門家をつければいいだろう、これはいわゆるそういうことばかりをやっている会社に第一次の検査の判定をさせまして、そしてそれを国鉄でもう一度国鉄の専門家がレントゲン検査につきまして、最終の判決をしていいか悪いかをきめるということでやってまいりたいと考えております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 あなた、そんな、ここだと思って簡単に言うけれども、一つのところを二回ぐらいレントゲン検査やると言ったってできっこないですよ、そんなことは。これも口から出まかせなんですよ。東大の奥村教授の報告によると、これは空港公団でもないようですけれども、この一つの接続点で三組の写真をつくるのですよ。それで、これはここと、ここと、ここのレントゲン写真です、出している。こういうのは間々あるんですよ。奥村教授は自分の目でそれを見ている。このくらいのインチキがあるんですよ、大臣。それにこんな長くつないだものを、またあと国鉄がやるなんてできっこないですよ。一回で終わりですよ。それも全部はおそらくできないと私は思うんです。文書の上には全部やりますと書いてある。全部できっこありませんよ。結局抜き取り検査です。けさも参考人が、アメリカのオハイオ州のライマ市の石油パイプの事故について、レントゲン検査をしておりませんでした、それが八千人の人を緊急避難させたあの大事故だ、こういうふうに平田参考人が言っておりました。アメリカでさえそうなんですよ。あの狭い工事場所で、そんなに何回もできるなんということは、ここでは、設計上では言えるんです。現場ではそんなことできっこないんです。そういう点であなたの言っていることが、建設局長の言っていることがどうも出まかせにしかすぎない、こういうふうに私は思います。あなた、やれるならやってみなさい。全部そういうふうに二回ずつできっこないんだから。  それから、その溶接は全部自動溶接ですか、手溶接は使いませんか。

内田隆滋日本国有鉄道建設局長

○説明員(内田隆滋君) 条件のいいところは全部自動溶接にいたしたい。しかし、いわゆるみぞの中でやるような場合がどうしても起こりますし、非常に条件の悪いところもございます。自動溶接も使えないところは手溶接でやるつもりでございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 レントゲン検査は具体的にどういうふうにやりますか。外側からやって中側からやらないと、一方方向で終わりですか。

内田隆滋日本国有鉄道建設局長

○説明員(内田隆滋君) レントゲン検査といたしましては、中側に光源を置いて、まわりにフィルムを置きましてそしてとるということを原則にしております。しかしこれは、最終継ぎ手のようなところはどうしてもそれはできませんから、管を通しましてフィルムをとるということにせざるを得ない。  それからいま申し上げましたような、国鉄は写真をまた別にとるのではなくて、写真をとるのに立ち会いまして、そして検査は別の検査会社に判読させるわけです。そして判読させたものを、もう一度そのフィルムを国鉄が最終的に判断を下すということでございます。したがって、先生のおっしゃるように全数検査はできないと言うが、これはもう溶接というのは御承知のようにパイプの生命線でございますので、これはもう必ず全数検査をいたします。そして全数検査をするのに間違いがないように、各口にナンバーリングを打ちまして、そのナンバーリングの写真を全部検査する。で、必ず立ち会いをさせるという意味で、写真撮影と同じだけの職員をこれに張りつける。この職員については確保してございますので、私の申し上げることは出まかせじゃございません。ほんとうにやれることを申し上げたわけです。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 ほんとうにやれるというのは、そのことをどこで確認しますか。私はどうも口が悪いですから悪いことを言いますが、国鉄部内のことというのは外へなかなか出さぬものですよ、これはどこだって同じだと思うんだ。ぼくは公正な第三者がそれを常に監視をするという体制を整えておかないといかぬと思う。当然消防庁あたりがそれについては第三者として、あるいは市民を代表して私は立ち会うべきだと思う。そのくらいのことまでしなければそれは確実にいきやしませんよ。事故があったときに、その事故にあったものは迷惑しますからね。消防庁はそういう点はどうしますか。

山田滋消防庁次長

○政府委員(山田滋君) 消防庁といたしましては、工事の計画並びに検査につきましては、主務大臣として自治相におきまして参画をいたしまして、工事の認可あるいは完成検査をいたした後に、その検査合格後でなければ施設は使用できませんので、そういう措置を進めますが、同時にまた現場の消防機関におきましては、当然消防法第四条におきまして立ち入り検査を行なうことができますので、この点はまあ国鉄であろうと、あるいは公団であろうと、その他の会社の事業でありましょうとも、十分指示をいたしまして、消防対象物の位置、構造、設備、それから管理状況の検査をさせるように努力をいたしたいと、かように思っております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 あのね、ぼくはこのパイプラインを敷設するときは消防庁が全部立ち会わなければいかぬと思う。構造がわからなければ事故が起きたときわからぬですよ。先ほど通産大臣は、あらゆる緊急遮断弁から何々の弁から、全部うまくいくように言っておるわけです。うまくはいかないんです、なかなか。新幹線だってとまってしまえばあとでごたごたしたわけでしょう。だからものが複雑になればその管理監督というものも二重、三重にしなければ、事故が起きた場合にはこれはたいへん困るわけですよ。あれ、普通列車だったら途中でとまったってみんなおりたりなんかしまして、けっこう楽しんでいたと思う。新幹線の中ではもう外へ出るに出られず、あの中へ閉じ込められた人はたいへんな苦労をしたわけです。それと同じですよ。それからあの「よど号」のときだって同じ。そういう意味で複雑になり、それが速度でいえば速くなればなるほど一番基礎段階の監督指導というものを相当厳重にやっていかなければいけないわけですよ、一つ一つの段階を踏まえていかなくてはね。  だからやはり消防庁のほうは、確実に所管の消防署が建設のときには立ち会う、レントゲン検査も見る、どういう埋め戻しのしかたをするかも見る、そのくらいの配慮をしていって初めて消防のごやっかいにならなくてもいいようなパイプラインが私はできると思う。事故が起きてから消防署がかけつけたってしょうがないんですから、事故が起きないように、つくるときに消防署が市民を代表する目でにらんでいく。こうすれば私は手抜きはできぬだろうと思う。ぼくは国鉄関係では建設局長、なかなか口がうまいから、何年かの経験があると言うんですが、経験があるといったって線路のわきへパイプを入れたことはないんですから。これだけ重要なパイブを長距離にわたって入れたことはないんですから、幾ら経験があるといったって。電車の走らせ方については経験があるでしょう。だから、そういう過去の経験というのはそうこの際には私は、重要なことじゃないと思う。むしろ虚心に返って初めからやり直すつもりでやるほうが、確実な工事ができると私は思います。そういう点では消防庁のほうは、それくらいまでこの建設にはひとつ目を光らしていただきたいということをお願いをしておきたいと思います。  国鉄の総裁がお見えになっておりますから、順序はちょっと違いますけれども、国鉄の総裁にお聞きをしたいと思うんですが、横浜線は都市通勤線の中では唯一のおくれた単線区間であります。ここの区間にパイプラインが敷かれるわけですが、この複線化工事は四十六年度からすでに始めていると思うんです。始めてといったって、これは工事事務所をつくっただけです。このパイプラインと複線化の問題は、あなたはどういうふうにお考えになっておりますか。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 横浜線の複線化問題は、ちょうど去年の春ごろから非常に話が持ち上がったことは先生の御承知のとおりでございます。その前に小机までできましたのが四十二年だと思います。これは利用債を持っていただいて小机までやって、その後しばらく中断をしておった。そして去年、私が自分でお目にかかったからよく記憶いたしておりますが、最終的に沿線の市長さんの方々が横浜市長が先頭で見えまして、そして私の部屋でもって、それじゃひとつやりましょうという話をきめたのは去年のいまごろ、もうちょっと前だったかと思います。  私どもの手続から申しますと、昨年の十月に運輸大臣の認可を得てやっているわけでございます。一応工事の予定は昭和五十年ということになっておりますが、これは私のほうとしてはたしか八十億ぐらいかかると思います。八十億から八十五億だったかと思いますが、資金の事情もございますけれども、私は、通勤輸送については現実をごらんくださっているように、工事の中で最重点に金を入れてやっておるつもりでございます。したがって、私といたしましては一応四年になっておりますけれども、もしもできれば少しでも早くしたいという気持ちに変わりございません。初めからそういうことでやっていますが、一応は五十年の秋でございますか、という計画になっております。  パイプラインの問題も、御承知のとおり四十二年の八月、新宿でもって大きな火災をやったことは御承知のとおり、あれが実はきっかけになりまして、あのとき国会の委員会でも方々の委員会で、大体貨物輸送なんてこういう時代おくれのことをやっているからこういうふうなことになるのだというおしかりも受けました。そのときから私どもも実は、本格的なパイプライン問題も研究したわけでございます。したがって、その研究の技術的な内容、あるいは経営的な問題、あるいは立地的な問題、いろいろ検討したわけでございますけれども、やはり横浜から内陸部に引くのが一番早く必要だということになったわけでございます。たまたま南武線を使うとか、横浜線を使うとかいろいろ議論があったわけでございますが、やはり入り口の関係からいえば横浜線のほうがいいだろうということで横浜線にしたわけでございます。ですから、経過的に申しますればパイプラインのほうが先で、複線化計画のほうが実際にはあとではございますけれども、私は、その両者を引っかけてやるというふうな考え方は持っておりません。  私が陳情の市長さん方と最終的にお話ししたときに、私は、つめの先ほどもパイプラインのことを申しておりません。それはそのときいらっしゃった市長さん方にお聞きくださればよくわかります。私どもは、一生懸命ひとつ通勤輸送をやりましょうということを申しました。また、パイプラインの問題についてはすでに市長さん方御承知でございました。したがって、おとな同士の話として一切そういう話は出さないということで、自然に話が両方ともスムーズにいったということでございまして、私どもは仕事のやり方として両方引っかけるというふうな、いわば卑しい取引というふうな考え方は持っておりません。ただ、物理的に、技術的に申しまして一緒にやれるととろは一緒にやったほうがいいというところがあれば、これはもう一緒にやるのがいいにきまっているわけでありまして、したがって、私どもといたしましては、全線全部鉄道の線路のわきというわけにもいかないようでございますので、関連をつけて、もっと端的に申しますれば、パイプラインを承知しなければ複線線増しないというようなことは申したこともございませんし、またそういう気持ちは毛頭ございません。したがって先生の御質問の、関連がどうかという御質問自身が、私にはたぶん技術的に、あるいは工事的に何と申しますか、一体一緒にやったほうがいいか悪いかというふうな御質問だというふうに受け取ったわけでございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 総裁、あなたはどうも国鉄の出身にしては横浜線のことをよく知りませんね。長津田まで四十三年にできることになったのです。それを一方的に引き延ばしてきたのが国鉄なんです。横浜は国鉄利用債も引き受けると言ったのです、私だって持っているのです。そしてたまたま新貨物線反対運動が起きました。これは住宅地のどまん中を通すのですから、反対するのはあたりまえです。このときあなたは奥のほうへ行って何を言いました。新貨物線というのは横浜線と上下に立体交差するだけでしょう、それ以外の手はありはしないじゃないですか。しかも、それは複線化している地域です。それなのにあなたは奥のほうへ行って、新貨物線を反対しているから複線化はできませんと言って歩いているじゃないですか。これは証人だっていますよ、あなたが言ったということ。私は、まさか磯崎国鉄総裁ともあろうものがそんなことを言って、片っ方の複線化工事の運動を押える、あるいは貨物線の運動を孤立させる、良識ある総裁は、私はそういうことをしないだろうと思うのです。国鉄のだれかがと言って、私が聞きましたという人が地域に幾らだっているのです。貨物線と複線化の問題は何ら関係ないじゃないですか、あなたはそういうデマをずっと振りまいてきたのじゃないですか、あなた、忘れたかもしれない。この間もパイプラインの話を私聞きましたら、そういう話が出てきました。磯崎総裁から私は聞きましたと、証人がいるのです。ですから、いま複線化されていない人のところではパイプラインの話これっぽっちも出せないのです。  これは大臣、よく聞いてくださいよ、総理の候補ですから。口に出せないのですよ。パイプラインのことを云々すれば複線化は国鉄はしないと言っているのです。こういうのがいままで国鉄のやってきた事柄なんです。こういう形で再びこのパイプラインが、安全性を地域住民の確認できるような状況をつくらないまま、口を黙らせたままパイプラインをやっていくということになりますと、私は、工事もずさんになる、そういう可能性というのは十分ある。総裁、いまのお話ですと、まあ偶然一緒になるところは一緒にやってもいい、ほかのところは、パイプラインで反対運動が起こるかもしれません、これから——納得できないから反対運動起きるのあたりまえだと思うのです。そういうことがあれば、やはりパイプラインに賛成しなければ複線化はやらないし、パイプラインが引けなければ複線化はやらない、こういうようなことは一切ないですね。その点はっきりしておいてください。あなたのいままでの発言からいうと、このパイプラインの安全性を地域の人が確認しようとしたって複線化をやってくれないということになりますと、これは朝晩の通勤ラッシュはたいへんですよ。だからみんなはそういう危険はあっても早く複線化してもらってゆっくりした通勤をしたいと、まあゆっくりできるわけはないでしょうがね、いままでみたいな殺人的な通勤よりか幾らか楽になるだろう。車だってもう少しいい車を使ってもらいたい。冬だって寒くてしょうがないですよ。これはひどい車を使っているのです。大正九年ごろの車でしょうね、おそらく。その時代の車を使っている。だから、通産大臣がまだ小さな子供のころつくった車を使っているということだろうと思うのです。この間も国鉄に聞きましたら鶴見線と同じ車を使っていると、こう言っておりました。ですから、そういうようなことをやればやるほど私はパイプラインの安全性というものは期せられない。それはわかりますよ、複線化する前にパイプラインをいけたほうが仕事の手順としてはいいわけでしょう。しかし、おたくの山田副総裁は四月二十一日の連合審査で、複線化とパイプラインとは一緒にやりますと言っておりますね。あなたがいま言っておることと違うじゃないですか。ここだけの答弁で終わらないようにしてもらいたいと思うのですがね。山田副総裁の発言をあなたは総裁として取り消しますか。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) いまの先生のお話の前段で、私が横浜線の奥地に行って何か言ったということをおっしゃいましたが、私は、冒頭に先生おっしゃたように、実は横浜線に最近十数年間入ったことございません。何かのお間違いだろうと思います。私がそういうことを現地へ行って言ったということを先生がおっしゃるということは、私としても非常に遺憾でございます。現地へ行ったことはございません。(「現地へ行って言ったとは言いませんよ」と呼ぶ者あり)  それから、私が地元の方にお目にかかったのは、最終は、先ほど申しましたとおり、各市の市長さんが見えたところで皆さんの前でお話ししたそのときは、パイプラインの話はつめの先ほども出ておりません。しかし、すでにパイプラインの話はそれよりも前にあった。したがって、お互いにおとな同士が話をして、物理的にできるものはやろうというふうな話は、暗黙のうちにそれは認め合ったかもしれない。しかし、何もそれは覚え書きに出ているわけでもありませんし、別に何も書いたものがあるわけではない。そういう和気あいあいたる席で、ひとつわれわれも大いに横浜線のためにやろうじゃないか、桜木町乗り入れもすでに済ました、大いにやりましょうというような話のときでございまして、そのときには先生おいでになりませんでしたけれども、私はそのときの光景をよく覚えております。したがって、いま先生おっしゃったような、私が何かペテンにかけたような、うそを言ったというようなお話だとすれば、私はたいへん遺憾に思います。  それから、山田副総裁の発言、お話があるというので、ちょっと読んでまいりましたが、副総裁は、いま先生のおっしゃったようなパイプラインを承知しなければ複線化しないというふうな、そういう私がさっき申しましたような、卑しい発言をしておりません。私はそういうように読んでまいりました。私の読み方があるいは悪かったのかもしれませんが、両方を並行して進めたほうがいいところは進めますというふうに、たしか衆議院の小濱先生の御質問だったと思いますが、そういうふうな答弁をしておりますので、パイプラインができなければ複線化工事をやりませんというような発言をいたしておる場所があったといたしますれば、そこは私が私の責任において取り消します。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 私はあなたが現地へ行って言ったとは言いませんよ。現地の人に話したということを言っているのです。現地の人だって何回か国鉄に陳情に来ていますからね。現地に行ってあなたがそういう話をしたとは言いませんよ。もし、ぼくがそう言ったと言うなら、それは間違いです。あなたは現地の人にそういう話をした、そういう証人もいるということを私は言っているのです。  それから、山田副総装のことばを読みましょう。そんなに調子のいいものじゃないのです、あなたの言っているほど。「いま横浜線の複線化のお話が出ましたが、いま横浜線は小机まで複線になっておりまして、小机から先、八王子までは単線でございます。これは従来から、あの沿線の人口が非常に増加しまして、私どもも輸送力が不足しているということを痛感しておりまして、すでに複線化につきましては運輸大臣の認可をいただきまして、いま着工の準備をいたしております。たまたまこのパイプラインの敷設の話が出ましたので、むしろ工事的には、技術的には並行的にやることが手戻りもなく、また工事も円滑にいく、そのように考えている次第でございます。」こう言っております。場合によってということじゃないのです。「並行的にやる」と言っているのです。並行的にやるには、パイプラインのほうを承認しなければ並行的にできないでしょう。そういうように書いてある。どうですか。あなたはどういうふうに思うのですか。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 私もここにいまもらいましたのを読んでみますと、「パイプラインの敷設の話が出ましたので、」と書いてあります。敷設の問題でございます。たまたまこのパイプラインの敷設の問題が出ましたので、「むしろ工事的には、」というようにはっきり申し上げています。これは、私がさっき申しましたとおり、手戻りのないように、どうせこれは小机から先は用地買収いたしまして、そして線路の下を掘るわけでございます。だから「工事的には、」しかも「技術的には並行的にやる」。すなわち、土地を買ってそこへ路盤をつくる。その際に、路盤をつくる前に穴を掘って埋めるという意味は、工事的しかも技術的にこれは並行的にやると、こういう意味でございます。そうすれば工事は円滑にいく。この工事が円滑にいくということばの意味が、先生はソフト的に意味をおとりになったのかと思いますが、これは物理的に工事が円滑にいくということをいっているのです。  何か先生は、たぶん工事も円滑にいくということばが、パイプラインに反対すれば工事をやらないぞというふうにおとりになったかと思いますが、これはもう前の文章からごらんのとおり、工事的に技術的にやるのだ、そのほうが工事が円滑に行くという以上、それはやはり技術的な、工事的な問題で、私はさっき申しましたことと変わりないと思いますけれども、もし、この山田副総裁の答弁で非常に私が言ったことと違うというところがございますれば、その点は私が取り消します。私はいまこれをよく見ましたけれども、工事的、技術的に並行的にやったほうが手戻りがなくて——手戻りというのは物理的な問題でございます。手戻りもなくて工事が円滑にいくということは、やはり工事的、技術的な問題だというふうに私は思います。それはたしかやはり小濱先生の御質問でございました。私はこのときおりませんでしたけれども、私はいま、現時点でこれを読みましても、そういう先生のおっしゃったような両方ひっかけてやるというふうには私は読めないと思いますけれども、もし先生がそうお読みになったとして、また読める点があるとすれば、私はその点は私の責任において取り消します。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 取り消すということですからけっこうですがね。並行的にやるというのは同じ時期にやるということでしょう。複線化をやっちゃって、それからパイプラインを敷くという意味じゃないでしょう、並行的にというのは。それならば、パイプラインのことが話し合われて、よろしい、これでつくるということになって、初めてパイプラインと複線化が並行的に行なわれるわけじゃないですか。あなたは実にうまい解釈をしますな。これはだれがどう読んだって、一緒にやるということですよ。それしか解釈できないのじゃないですか。複線化というのは工事をやることですよ、図面をかくことじゃないですよ。パイプラインの工事をやることですよ。「工事的には、技術的には並行」してやるといったら、一緒にやるということじゃないですか。パイプラインの安全性がまだ確認されないから市のほうは待ってくれ、こう言ったら複線化もできないということじゃないですか。取引材料に使おうということじゃないですか。私の考え方が誤っていますか。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) どうも私の理解力が乏しいせいか、先ほど先生、私が申し上げたときに、先生のお話にもございましたとおり、なるほど手戻りがないように一緒にやるほうがよいと思うというふうに先生おっしゃいましたけれども、たしかそれを言っているのだろうと思うのです。ここでは工事的に、技術的に、純粋物理的に考えて手戻りもなくする、そうして並行的にやったほうがいいのだ、こういうことを言っているのだと思う。ですから、全然、全部たとえば集油の問題もございますれば、あるいは到着地の問題もある。開業はどちらが先になるかわからぬ。一応横浜線は五十年の十月ということになっております。しかし、これは私がさっき申しましたように、予算の事情いかんによっては私は、なるべく早くやりたいということをさっき申しました。パイプラインはたしかもっと計画が早いわけです、一応私どもの計画としては。ですから並行的にやって、どっちが先にできるか。複線電化が先になるか、あるいは集油が先になるか、それはまたこれから工事をやってみなければわからないわけでございますけれども、相当横浜線の部分を使ってやるのだ、しかも、地用買収をして土地を広くしてそこに掘るのだ、これを「並行的に」ということで言ったのだと思います。しかし、これ以上私が申し上げても御納得いかなければ、先生の御納得のいくように御了解くだすってけっこうでございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 ずいぶんけつをまくった答弁のしかただと思うのだな、私は。私は、パイプラインの安全性を強調するがゆえに言っているわけですよ。それにはあなたのほうが、少なくともそのように一般的にとれるような発言をされてくれちゃ困るということですよ。いまこの複線化の部面では、私が幾らパイプラインの話をしようじゃないかと持ち込んだって、みんな逃げてしまう。うろうろ君なんかと一緒にパイプラインの話をしたら複線化ができないからと、みんな逃げてしまうのです。そういう状態の中でパイプラインが敷かれるということは、私は、非常にあぶない。工事が粗雑になる原因ですよ。これは国鉄だって損しますよ、事故が起きれば。だから、十分に地域の人は、パイプラインの安全性についてお互いに認識し合う、それで疑問点がうんと出てくるはずですよ。それに対して十分時間を与えてやらなければならぬと思うのですよ。この書き方では、まさにパイプラインと複線化を一緒にやると書いてある。だれが読んだってそう見える。そういう形で、いままであなたはそういう実績があるのです、さっきのように。少なくとも国鉄にはあるのです。新貨物線に反対すれば複線化はしてやらないぞ、デマの流れたことは私も知っていますよ。それと同じ手法ですよ、これ。だから飛鳥田市長とあなたの間でパイプラインと複線化は切り離す、こういうふうに約束をしたという話を私も知っておりますよ、文書ではないけれども。あなたのほうは、一体パイプラインの説明会は総裁はどういうふうに持とうとしていますか。——総裁に聞いている、建設局長には聞かない。総裁答えてください。責任ある答弁。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 具体的な説明のしかたは建設局長から説明させまして、その後私がもう一ぺんそれを確認いたします。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 こまいことはいいのですよ。基本的なやり方をぼくは聞きたい。私は先ほど空港公団にも言ったんですが、あなたのほうではも説明会始めていますね、具体的には。地域の住民にもあしたあたりから始めますね。あなたのほうではそういう地域で、同じ地域で何回説明会やるつもりですか。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 何回と申しましても、別に一回に限ったことではございません。納得のいくまで十分いたします。先生も御承知のとおり、横浜新線につきましては、実に七年間私どもできるだけの努力を払い、できるだけのもちろん努力の前提として安全性の問題、安全確保の問題がございます。これは各官庁の御協力、あるいはその他技術的な検討をした上で考えたことでございますが、それを地域住民に納得してもらうためには、やはり何も一回しかやらぬということを申しておるわけではございません。現地でもしそういうことを申しているとすれば、それは間違いです。一回しかやらぬとか、二回しかやらぬとかいうことではない。現に横浜貨物線の例をごらんくださればそれはわかっていただけると思います。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 そうすると、地元の沿線住民の大多数が、ぼくは全部とは言いません。一人の反対もなくなるというようなことは言うつもりはありません。しかし、大多数の人の了解を得るまではひとつ十分話し合いをやっていくというふうに了解してよろしゅうございますね。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) よろしゅうございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 それまでは結局工事にもかからない、その地域については、そういうことですね。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 用地買収などはいたします。土地は買います。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 じゃそういう形で私どもも国鉄から安全性について納得のいくような説明会を何回かひとつ要求をいたします。この点ははっきりとそういうふうな説明会を持っていただきたい。これは横浜市が間に入らなくても、国鉄と地元住民の間でもうどしどしと持ってもらう、そういうふうに了解をいたしますが、よろしゅうございますね。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 先生、いきさつ御承知かと思いますが、この問題は横浜市長の諮問機関と申しますか、横浜市長の研究機関を持たれまして、たくさんの学者を集めていろいろ勉強しておられますが、奥地の市長さん方は横浜市長のその研究会を通じていろいろ勉強する、こういうふうに言っておられます。したがって、この問題について横浜市長さんがある程度音頭をとられることは、これはやむを得ないと思います。形式その他は、私は、なるべくいままでのようなそういう形でもって進めてまいりたいというふうに思っております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 じゃ国鉄総裁、お忙しいようですからけっこうでございます。ただ一つは、いままでのようなことのないように強く要望しておきます。  それから、技術的な問題でお聞きしますが、遮蔽板というのをつけるということが書いてありますね、踏み切りとかそういうところにね。この遮蔽板というのはどういう材料を使いますか。

原田昇左右運輸大臣官房参事官

○説明員(原田昇左右君) 後ほど調べましてお答えいたします。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 後ほど調べてお知らせするというようなことじゃ私は困ると思うのです。通産省のこの基準でいくと、大体どういう種類のものを使いますか。

莊清通商産業省鉱山石炭局長

○政府委員(莊清君) 今後さらに検討する必要がございますが、スチールのシートパイルというものか、あるいはコンクリートを使うならば鉄筋コンクリート製のものということで、どちらがよいかという、それはその場その場の保安確保上の必要条件もございましょうと思いますので、詳細に検討した上で決定することにいたしております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 国鉄や空港公団はどういう遮蔽板を使いますか。

原田昇左右運輸大臣官房参事官

○説明員(原田昇左右君) 遮蔽板とただいまおっしゃいましたけれども、防護板のことでございましょうか。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 防護板でもいいです。

原田昇左右運輸大臣官房参事官

○説明員(原田昇左右君) 防護板でございましたら、これは鉄筋コンクリート板で、空港公団の場合は一枚の長さが二メートル、それから幅が四十センチ、厚さ六センチのものを使っております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 京浜パイプラインが京浜運河を渡りますね。これは渡るときはどういう敷設をいたしますか。

原田昇左右運輸大臣官房参事官

○説明員(原田昇左右君) 一番問題でございますのは、船の投錨によりまして。パイプラインが傷つけられないというような配慮でございます。それから、将来のしゅんせつ計画等も参考にしなければなりませんので、私どもとしては将来のしゅんせつ計画量を基準にいたしまして、それからさらに適当な、十分その投錨によって防護できる深さ、これはまあそのところの土質によって違うわけでございますが、それを十分アローアンスをとってきめたい。具体的には今後港湾管理者あるいは港長等と相談いたしまして決定いたすということにいたす所存でございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 京浜運河というのは、これはほとんどヘドロだといってもいいと思うのですよ。ですからそこは、かつて海難事故もあったところであります。そういう意味で、先ほどの参考人のお話にもありましたように、まあ私ども聞いているのは二メートルくらいだと、こう言っているのですが、私は、しゅんせつ等もあるでしょう、あるいは先ほど言った投錨ということもあるかもしれない。そういう意味では、この辺なんかも一番私はあぶないと思うのですね。むしろ、できたら上を渡らせるということのほうが私は安全のような気もしますけれども、こういう点はやはり検討をしてもらわないといけないのじゃないか。ちょっとこういう点もはっきりしないうちに、どんどん地元説明会が進んでいくわけですから、私、ちょっとおかしいと思うのですけれども、そういう質問もきっとおそらく地域では出ているはずですよ。ですから、そういうものもはっきりとしてからやっぱり説明会を私はやるべきだと思うのですよ。鶴見川の河口はどういうふうに渡りますか。

内田隆滋日本国有鉄道建設局長

○説明員(内田隆滋君) シールド工法で渡ることにしております。海底にトンネルを掘りましてその中をパイプを通すということでございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 鶴見川の河口については、鶴見川の洪水問題から、あそこを掘さくするという話を聞いておりませんか。

内田隆滋日本国有鉄道建設局長

○説明員(内田隆滋君) いまの、河底を低くするということですか。——その辺は聞いておりませんけれども、施工につきましては河川管理者と十分打ち合わせしまして、将来の計画を検討いたしまして、それに支障のないようにいたしたいと考えております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 まだあとたくさん聞きたいことがうんとあるわけですが、何か時間との関係で、この辺でやめなくちゃならぬと思うので、二、三一括して伺います。  消防庁は、普通の石油類の危険物の場合に保安距離というのを考えていると思うのですけれども、二十メートルぐらいの保安距離を何か——ものによって違うだろうと思うのですが、考えていると思うのですが、この点をひとつお答えをいただきたい。  それから、迷走電流の防止、防食ですね、これは三つの方法があるわけですけれども、先ほど参考人のお話を聞きますと、外部電源方式というのは、他のパイプ、それにかなりいろいろ影響を与える、損傷も起こす、こういうことですが、一体どういうところをどのくらいの距離にわたって外部電源方式という方式をとるか、その点をお聞きしたいと思います。  それから三つ目に、一緒のパイプでガソリン、灯油、軽油を送るわけであります。乱流方式で送るわけですが、一体どういう油があるということを見きわめるのに、比重による検定ということをやるんだそうでありますが、それだけでは私はわからぬと思うのですがね。一体各比重がどのくらいなのか。たとえばガソリンの比重がどのくらい、重質ガソリンがどのくらい、灯油がどのくらい、軽油がどのくらい、その乱流したところの石油というのは重質ガソリン的なものになるんじゃないかと私は思うわけですけれども、その比重というのは一体どのくらいか。それはどういう方式でそれを分けていくのか。それからまじった油というのは一体どうするのか。

山田滋消防庁次長

○政府委員(山田滋君) 危険物の保安距離でございますが、通常の建築物、その他工作物で住居の用に供するものにつきましては十メートル以上、それから学校、病院、劇場その他多数の人を収容する施設につきましては三十メートル以上、それから、文化財保護法の規定によりまして、重要文化財あるいは民俗資料、史跡もしくは文化財として指定されたもの、そういったものにつきましては五十メートル以上、大体そういうことになっております。

内田隆滋日本国有鉄道建設局長

○説明員(内田隆滋君) 防食対策の外部電源方式の問題でございますが、過去にそういう実例がございます。これにつきましては昭和二十四年以来、通産、運輸、国鉄はじめ電気業者等といわゆる電食防止対策委員会というものがございまして、そこでもって各施設の電食についてお互いに連絡をとって、お互いのその施設に被害を与えないようなことをやっております。今度の国鉄の場合には、そういうおそれがないように、まずパイプの電位を下げるということにしております。これは五百メートルごとに電位をはかる場所を設けまして、大体〇・八五ボルトから〇・二ボルトくらいまでの電位に常に保つということをやります。それをやりますれば、それに対応した電流しか流れませんので、ほかのパイプ類に影響を及ぼすということはございません。そういうことで措置をしてまいります。  なお、外部電源方式につきましては、メーターがございまして、常にこれを監視するような設備になっておりますので、その点につきましては十分安全性が保てるものと思っております。

莊清通商産業省鉱山石炭局長

○政府委員(莊清君) ガソリンと灯油を連続して送るというふうな輸送の方式に相なるわけでございますけれども、灯油の中にはガソリン分というのはこれは絶対に入ってはならないわけでございます。ただし、逆にガソリンの中には灯油留分が最大限JISの規格でもたしか二〇%だったと思いますが、入ることが認められておるということでございますから、両方がまじりました場合、ガソリンを先に送って、うしろから灯油で押していった場合に、そのガソリンのおしりのほうに灯油分が入るという関係は、全体としてガソリンの中の灯油分が二〇%以下になるようにコントロールをしまして監督する。ただし、灯油のほうに対してのガソリンというものは一切認めるわけにいきませんから、そうしますと、その途中に二〇%以上ガソリンの中に灯油が入ったという部分が出てくるわけでございます。これは比重及び沸点の両方のチェックによりまして抜きまして、コンタミネーションタンクという特別のタンクをターミナルにあらかじめ装置してございまして、その中に流し込む。最終的にはそれは結局タンクローリー等で製油所にもう一度持って帰ってきて分離しなければ、現地では処理ができない、こういうことに相なるわけでございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 最後に……。消防法でも危険物との距離というのは置いているわけですね。ですから、この距離とパイプラインとの距離が同じであるかどうか、これはまだいろいろ検討すべき面はあると思うのですが、少なくとも、学校等については三十メートル以上離さなくちゃいかぬというんですから、私は、やはり危険物の保安距離と同じようにこのパイプラインについても保安距離をとる必要がある。これはおそらくスイスの保安距離なんかも非常に参考に私はなると思うのです。国鉄なんかの場合を見ますと、パイプラインに十センチくらいしかないところが幾らでもあるんですね。ですから、そういう意味で、ひとつ保安距離というものをもっと厳重に考えていただきたいと思うんです。  最後に通産大臣に。結局、私が聞いた範囲でもまだ検討すべきことがたくさんあるわけですよ。決して現在の建設基準そのままでいいという段階でないわけです。これは初めての人なんかもっと私は恐怖心があると思う。パイプ自体の埋め方だって私は問題があると思う。一般の人は、深く埋めれば埋めるほどいいという感じの人のほうが多いと思うんですよね。わかっている人はそのほうがいいと言うんですよ、大臣みたいにわかっている人はね。わからない人は深いほうがいいと、こう思う人だってあるわけです。そういう意味で、このパイプラインについては沿線の人はやはり十分その安全性についてわかりやすく説明をし、協力を求めるというその作業が終わってからやはり実際の工事にかからないと、私はなかなか、途中でおっ切れてしまっちゃいけないものですから、続いていなければいけないものですから、そういう点でやはり現地に対する説明会というのは、先ほども国鉄総裁が言ったように、大多数の人が納得できるまで説明会を開いた上で工事にかかる、こういうふうにパイプラインについては私はやってもらわなくちゃいかぬと思う。  建設省には何も私は質問しませんでしたけれども、先ほど、何か建設省に聞けば全部地下埋設物はわかるようなお話だったのですが、全然わかっていないんですよ、率直に言って。どこに何があるか、わけがわからないんですよ。昔の記録なんかどっかへいっちゃっているんです。おそらく。私は埋設物の道路台帳をつくるべきだと思う。そういうものをつくらなければ、なるほど石油パイプラインは規定どおり届けも出して、規定どおりやっても、たとえば水道管が破裂し、その水の勢いでパイプラインが流されるという例はあるわけです。昭和三十八年に横浜の青木橋というところで起きたガスパイプの事故はそうなんです。  道路工事中に、水道管にさく岩機というんですか。あれがぶつかって、それによって水がふき出しまして、どろを流してしまいまして、ガス管の、このくらいの太さのやつです、それが折損してしまい、そこで約一昼夜近くガスがふき出して燃えておりました。そういうこともあるわけです。だから、パイプラインを入れる位置をきちんとしたからそれでいいというものでは私はないと思う。あらゆる地下埋設物がどういうふうに埋まっているかということの台帳をつくって、そしてそれに基づいて工事をやっていくということにしなきゃ私はいかぬと思うんですが、これはたいへんな仕事だと思うんです。ですから、大臣からそういう地下埋設物のあり方、それからいまの説明会、そうした点について、最後にひとつ締めくくって御答弁をいただきたいと思うんです。  まだ私の疑問点はたくさんありますけれども、きょうは半分ぐらいしか御質問できなかった。まだ半分ぐらいあるんですが、きょうも一日三時間以上質問さしてもらったんですから、そう長い間やるわけにいきませんので、ひとつまた機会を見てやりたいと思うんです。

田中角榮自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中角榮君) 地下埋設物というものは非常に多いのでございますから、また、高圧危険物も地下に埋設をせられるというような方向にありますので、これは台帳が必要である、これは私もそう思います。このごろの地図には、地上の電車はかいてございますが地下鉄がかいてないというようなこと。実際もうこれじゃどうにもならないじゃないかということでございますから、これは道路などに対しては、本来ならば、地下共同溝の中に何が入っているということがわかれば一番望ましいことでありますが、現にそういう状態でないということになれば、これはもう台帳は必要であると当然考えます。  そういう意味で、建設省というのを国土省にしなさいという議論はそこにあるわけです。前からそう言っているのは、国土全体の状態さえもどこがつかむんだと、こういうことではどうにもならないわけです。手足を持たない経済企画庁が——各省でもって近年紛淆のものはみんな経済企画庁に持っていくといったところで、手足を持っていないし、台帳をつくれるわけはないんです。ですから、やっぱりそういう意味で私は、国土省をいま言うわけじゃございませんが、やはりそういうものは必要であるということは、お説に全く同感でございます。  それから、すべての工事をする場合、地元の協力を得なければならない。そのために工事をやる人は当然理解を得るように努力をしなければならぬ。これは当然でございます。  そういうことでございますが、やっぱり一番、それよりももとになるのは、安全基準とか、そういうものが厳密な運営がなされなければならないし、また、非常に高いレベルにおいて安全が確保されなければいかねということだと思います。これは鉄道の用地を買うときには、これはもう鉄道には絶対に不安はありませんということでなければ、用地買収になかなか応じませんから、そのためには新幹線は騒音を出さないように、絶対に事故を起こさないようにということをやるわけでございます。ですからそういう意味で、まず厳密な安全基準をきめること、同時に、事業者は地元の納得を得るように努力することは言うまでもないということを考えております。

大森久司自由民主党

○委員長(大森久司君) 他に御発言がなければ、本法案に対する本日の質疑はこの程度にいたします。

大森久司自由民主党

○委員長(大森久司君) 熱供給事業法案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。田中通商産業大臣。

田中角榮自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中角榮君) 熱供給事業法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  今日、暖房、冷房、給湯は、より豊かな生活環境を形成する上で不可欠のものとなっておりますが、従来の暖房、冷房等の方式は、個々の部屋ごとまたは建物ごとに設備を置くものが通例でありました。しかし、近時、いわゆる地域冷暖房を主体とする熱利用方式が登場し、その社会的、経済的に優れた性格から、急速に普及の段階を迎えようとしております。本方式は、暖房、冷房等に使用される蒸気、温水または冷水を事業者が集中的に製造し、導管を用いてこれを多数の消費者に供給するものであります。  政府におきましては、このように集中的な熱サービスを行なう事業を熱供給事業として位置づけ、この種事業に歴史を有する欧米諸国の実状を調査する一方、総合エネルギー調査会の審議等を通じて、その経済的、社会的意義と必要な施策について検討を進めてまいりました。その結果、地域冷暖房事業等の熱供給事業については、第一に、これが地域全体の生活環境の改善に寄与するのはもとより、エネルギーの有効利用、都市災害の防止、大気汚染の防止等にも大きく貢献することから、国としてその健全な発達をはかる必要があること、第二に、その際特にこの事業は、一たび事業が開始された後は、その区域について独占的地位を保有するようになるため、消費者の保護が必要となること、第三に、現在法規制が行なわれていない導管等について早急に保安規制を導入することが必要であること、について結論を得た次第であります。  本法案は、以上の実情にかんがみ、熱供給事業を新たな公益事業として位置づけ、必要な限度で国が監督を行なうことにより、消費者の保護と保安を確保し、あわせて事業の健全な発達をはかろうとするものであります。  次に、本法案の概要を御説明申し上げます。  その内容の第一は、熱供給事業の開始を、通商産業大臣の許可制とし、経理的基礎、技術的能力等を備え、かつ、確実、合理的な計画を有する事業者により事業が遂行されるよう措置したことであります。なお熱供給事業の範囲は、一般の需要に応じて熱供給を行なう事業であって、一定規模以上の供給能力を有するものとしております。  第二は、熱供給事業者に対して、供給区域内の需要に対する供給義務を課するとともに、熱供給の料金その他の供給条件については、これを供給規程に定め、通商産業大臣の認可を受けさせることとしたことであります。  第三は、熱供給事業の用に供する設備の保安を確保するため、これらの設備は、通商産業大臣が定める基準に適合するように維持すべきものとし、さらに、導管については、工事計画の届け出、使用前検査等の義務を課することとしたことであります。なお、この導管の保安に関する措置については、熱供給事業に該当しない同種の事業に対しても、準用することとしております。  また、熱供給事業に対しては、その健全な発達をはかるため、既存の公益事業と同様の税制上の特例を認めることといたしましたが、このために必要な法人税法及び地方税法の一部改正は、本法の附則であわせて措置しております。  以上がこの法律案の提案理由及びその要旨であります。何とぞ、慎重御審議の上、御賛同下さいますようお願い申し上げます。

大森久司自由民主党

○委員長(大森久司君) 次に、補足説明を聴取いたします。三宅公益事業局長。

三宅幸夫通商産業省公益事業局長

○政府委員(三宅幸夫君) 熱供給事業法案につきまして、提案理由を補足して御説明申し上げます。  本法案を提出いたしました理由につきましては、すでに提案理由説明において申し述べましたので、以下その内容につき若干補足させていただきます。  第一に、この法案の規制の対象となる熱供給事業の範囲につきましては、第二条に規定しておりまして、その事業が一般の需要に応じて熱供給を行なうものに限定するとともに、消費者保護の必要なものを重点的に規制するという観点から、設備の能力が一定の規模以上のものに限ることとしております。  第二に、熱供給事業の健全な発達をはかるための制度につきましては、第三条から第十二条までにおきまして、事業の開始についての通商産業大臣による許可及びこれに伴う所要の規定を設けております。まず第三条の事業の許可につきましては、熱供給事業の実情にあわせまして、通商産業大臣が供給区域ごとに許可をすることとしております。これを受けまして、第五条におきましては、許可の基準を規定しております。すなわち、熱供給施設の能力が供給区域内の需要に十分応じられるものであること、事業遂行上必要な経理的基礎及び技術的能力が備わったものであること、その計画が確実なものでありまた合理的なものであること、などであります。なお、地方公共団体がみずから熱供給事業を営もうとするときには、この基準のうち経理的基礎等地方公共団体であれば当然備えているものについては、適用しないこととしております。第六条から第十二条までにおきましては、事業の開始義務、許可の取り消し等この事業の許可制に伴って必要とされている種々の規制及びその手続を規定しております。  第三に、熱供給事業者の事業運営に関して消費者の利益を直接に保護する制度としましては、第十三条から第十九条までに、その規定を置いております。まず、第十三条において、熱供給事業者に供給区域内の需要に対しては供給義務を課する一方、区域外の一般の需要には、応じてはならないものとすることによって、供給区域内の消費者が十分な熱供給を受けることができるよう措置しております。また、第十四条におきまして料金その他の供給条件を定めた供給規程を通商産業大臣の認可制とし、第十五条によりまして、熱供給を行なうときには、この供給規程によらなければならないこととして、料金面から消費者の保護をはかっております。第十六条から第十九条までの規定は、これらの規制を実効あらしめるための補完的措置を規定したものであります。  第四は、熱供給施設に対する保安の確保に関する規定であります。まず、第二十条におきまして、熱供給事業の用に供する設備は、安全の確保及び安定供給の維持の観点から通商産業省令で定める技術上の基準に適合するよう維持すべきものとするとともに、第二十一条及び第二十二条におきまして、公共保安上特に重要であり、また、現在規制がなされていない導管につきまして、工事計画の事前届け出制及びこれに対する通商産業大臣の改善命令権を規定するとともに、使用前検査を義務づけることによって、その保安に万全を期しております。  なお、この導管の保安に関する規制につきましては、第二十四条におきまして熱供給事業に該当しない同種の事業にも、準用することとしております。  第二十五条から第三十三条におきましては、立ち入り検査、報告徴収権等この法律の施行に必要な雑則を掲げるとともに、第三十四条から第四十一条までにおきまして、所要の罰則を設けております。  また、附則におきましては、第二条において既存の事業者に対する経過措置を定めるとともに、第三条以降におきましては、熱供給事業の健全な発達をはかるため、既存の公益事業と同様の税制上の特例を設けるよう地方税法及び法人税法の改正を行なう等関係法律の整備について定めております。  以上をもちまして、熱供給事業法案についての補足説明を終わります。

大森久司自由民主党

○委員長(大森久司君) 他に御発言がなければ、本法案に対する質疑は後日に譲ります。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時二十五分散会      —————・—————

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