建設委員会 第22号
- 発言数
- 199 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1972/06/16
会議録
○委員長(小林武君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について報告いたします。 去る十三日、工藤良平君が委員を辞任され、その補欠として松本英一君が選任されました。 —————————————
○委員長(小林武君) 首都圏整備法等の一部を改正する法律案(衆議院送付)を議題といたします。 前回に引き続き、質疑を行ないます。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○二宮文造君 私は、首都圏整備法等の一部を改正する法律案について若干質問をいたしたいと思いますが、すでに主要な部門についての同僚委員の質問もありましたので、極力、重複を避けながら進めてまいりたいと思います。 まず最初に、昨年の十月二十一日に首都圏整備審議会から「首都圏における人口、産業の集中抑制のための施策について」と題する第一次答申がなされておりますが、この首都圏整備審議会に対する諮問はどういう諮問がなされたのか、そしてまた、その審議会における審議の経過というものはどういう経過であったか、まず、その点をお伺いしたい。
○政府委員(川島博君) お答え申し上げます。 本件に関しましては、昨年の五月十七日付をもちまして、当時の根本委員長から審議会に対して諮問をいたしたわけでございますが、件名は「首都圏における人口、産業の集中抑制のための施策について」となっておりまして、その説明といたしましては、「首都及びその周辺への人口、産業の集中を抑制するため、一定地域において、工場及び学校の新増設に対する抑制措置を強化又は拡充するとともに、事務所の新増設に対する許可制度及び課徴金制度を創設することについて、首都圏整備法第十八条第二項の規定に基づき、首都圏整備審議会の意見を求めます。」という趣旨の諮問をいたしたわけでございます。したがいまして、内容は二つございまして、一つは現行制度でございます工場及び学校の新増設に対する規制の強化、もう一つは全く新しい制度として、事務所の新増設に対する許可制度及び課徴金制度を創設する問題について意見を求めた次第でございます。 委員会は数回にわたり会議を開きまして、昨年の十月二十一日には、まず、第一の宿題でございます工場及び学校の新増設に対する抑制強化に関する答申をいただいたわけでございます。本日、御提案申し上げておる法律案は、この答申の趣旨を受けまして、その大部分を法文化することに成功したと申しますか、大部分を成文化したものを御提案申し上げている次第でございます。 残る事務所の新増設でございますが、これは御案内のように先進国の前例としては、ロンドン、パリで行なわれております。パリでは一九五五年から、ロンドンでは一九六五年からこのオフィス・センターの集中規制という、全く昔には考えられないような、新しい規制策を強力に法律措置をとって実施してまいっております。わが国におきましても最近の情勢にかんがみまして、いまや東京に対する人口集中の最大の要因は、工場でもなければ学校でもない、事務所を征伐しなければ東京に対する一点集中傾向は改まらないということで、ぜひこの英仏にならって事務所規制が必要ではないかということでございます。これはそもそもが昭和四十五年八月十四日の地価対策閣僚協議会の決定に基づいて、政府の方針として早急に検討を迫られておる問題でございますので、ただいま鋭意検討中でございまして、近く答申の見込みでございます。
○二宮文造君 ちょっと確認しますが、いま首都圏整備委員会からの諮問は、昨年の九月というようにおっしゃったように伺ったんですが、そうでございますか。
○政府委員(川島博君) 五月です。昨年、四十六年の五月十七日付で諮問を行ないました。
○二宮文造君 それで、いま御答弁のとおり、十月二十一日に第一次の答申がなされたわけであります。この答申を受けた大臣の所感をまず伺っておきたいと思います。
○国務大臣(西村英一君) 所感と申しますか、答申は答申として受け取ったわけでございまするから、こちらも答申の趣旨に沿うて法律の改正をやらなければならぬと思ったわけでございます。いままでも大体答申に沿うような線で首都圏の法律もつくられておるのでございますけれども、さらに、今回の答申はいろいろな面を強化していけということでございますから、それを受けまして法律の提案になったような次第でございます。中にはいろいろむずかしい問題もございましたが、さらに、検討するというような問題もあったわけでございますが、今国会に間に合うためには、最小限度の法律の改正をして提案をいたしたような次第でございます。
○二宮文造君 第一次答申の、なるほど大臣のおっしゃるとおり、その答申を受けて今回の改正の手続というものを提案する運びになったと、こういうお話でありますけれども、その前文を読みますと、ただこの法律の改正のために提案された、それだけに審議会の考え方というのは集約されてないわけです、具体的な答申はなかったとしても。この答申の前書きを読んでみますと、「工場学校の立地制限の強化」これは提案されております。「事務所に対する規制、交通規制の強化等について検討」の必要がある、こういうふうに指摘をしております。「さらに、これら規制策と関連して、大都市に立地することが不適当な工場等の移転分散の促進、工場立地および工場跡地における緑地の確保等都市環境の整備および都市防災対策のための施策、ならびにこれに即応する地方開発等の施策を一層積極的かつ総合的に推進する必要がある。」と、こういうふうに、いわば諮問を受けた審議会は逆に整備委員会に対して提案をするようなかっこうの前書きになっております。それを受けて提案されたというけれども、今回提案された法律の改正というものはきわめて受け身なんです。限られた範囲内での提案にしかなってないのはまことに残念だと思うのですが、この前書きに書かれたような審議会の意向というものを今後どのようにして具体策を進めていかれるおつもりなのか。これはひとつ大臣にお伺いをしたいと思うのです。
○国務大臣(西村英一君) この前文には、あなたのおっしゃいますようにいろいろなことが提案されております。しかし後段に至りまして、さしあたりひとつこれはやるべきだというのが、一は工場に対する規制の強化の必要性、二、三とこう続いておるわけでございます。なかんずくその中で、取り上げられなかったものもありますけれども、一番むずかしかったのは、この前文に書いてある事務所の問題でございまして、事務所の問題につきましては、委員会でもなかなか具体策についていろいろやはり意見がまとまらなかったようなことがございます。したがいまして、この問題は将来の研究にしようということで、委員会は継続してやっておるのでございます。近くあらためて事務所の設置の規制については答申がいただけると思っております。 それからこの問題は、あなたのおっしゃいますように、交通の規制もやれというようなことを言っております。それから、環境の問題もいろいろ言っておりますが、まあ、今回環境の問題につきましてはあまり具体策はないのですが、抽象的に、人口、産業のことのみではない、やはり都市の環境の点についても特に、抽象的でございますが、意を用いよと、こういうふうなことは今度の法案でも入れたのでございます。交通規制の問題というようなものはやはりこの法案の中になかなか取り入れられないのであります。取り入れるとしてもきわめて抽象的になります。具体案がやはりこの法律の範囲内では私はできないと思っておるわけでございます。したがいまして、この前文でうたってあることは非常に広範なことをうたっております。通学難だとかその他いろいろなことをうたっておりますけれども、これは徐々にそれぞれの法をもって押えなければやはりこれに対処することはこの法律の中だけではできない、やるとしてもきわめて抽象的になるということでございますから、今後の研究に待つよりほかにしようがないだろうと、かように思っておるような次第でございます。
○二宮文造君 私、建設委員をやっておりまして、そして、そのつど建設行政というものを勉強させていただいておるわけです。しかも、そのときそのときの私質問をしながら痛感をしますことは、これは大臣もおっしゃったのですが、どうも建設行政というものは事実が先行してしまって、そして、その先行してしまった事実に対してあとからそれを追っかけていく、いつまでたってもイタチごっこが終わらない、こういうふうな気持ちを持ちながら質問をやってまいりましたし、大臣の答弁もまたそれに別段反対でもないような御答弁がいつも返ってくるわけです。いま審議会での答申の前文に非常に広範なことが書かれていると、しかしそれを具体化するためには、もう表現が抽象的にならざるを得ない、したがって、やむを得ないからこういう問題については徐々に研究してもらって解決をしていくと、こういう大臣の御答弁がいまあったわけですが、しかし、徐々に解決をしていくにはあまりにもこの答申の持っている基調というものは強いわけですね。たとえば「このため既成市街地およびその周辺においては、住宅・宅地難、通勤・通学難、自動車交通のまひ、都市公害の激化等、過密の弊害がますます顕著となるとともに、この地域における実効ある防災対策の実施を困難ならしめている。」、整備委員会として徐々にそういう問題を検討するというのが基本方針であるとするならば、これは審議会のせっかくの意向を曲げたものになるという私心配をしますが、これは事務局長でもけっこうですし、もっと積極的な、この審議会でこういう御提案があった、御指摘があった、それに対して整備委員会としてはこういう方策で持って、あるいはこういうタイムリミットを持って、こういうビジョンを持って、これらの問題に取り組んでいきたいと、単に審議会からの答申を待つという受け身の態勢ではなくて、もっとこまかく諮問をしてもけっこうでしょうし、また、委員会独自の立場で法を整備していくという強腰な方針をとられてもよろしいのではないか、また時代がそれを要求しておる、こう私思うのです。どうでしょう。
○政府委員(川島博君) お答え申し上げます。 まことにごもっともなお説でございますが、この答申の前書きで書いてありますことは、単に私どもは一首都圏整備委員会に対する注文というよりも政府全体に対する注文ではないか、たとえば交通規制の問題にいたしましても、これは警察庁の所管でございます。また工場の再配置につきましては、これは本来は通産省の所管であろうと思います。また、都市計画面では建設省が分担をする分野もあろうかと思います。まあ、私どもの官庁は御案内のようにわずか五十人の小世帯でございまして、守備範囲があまり広過ぎて、どれも守ろうとすれば結局守れないということで、何か拠点をきめまして、戦略的に一つのことを詰めるという程度の能力しか実はございません、残念ながら。その第一が、この工場制限強化であり、第二は事務所規制の強化、これが戦略的な私どもの過密対策の最重要手段であるというように考えております。しかも、工場、学校の制限と比べて、事務所規制の問題は、経済的ないろいろ複雑な問題を持っております。きわめて困難、難解でございます。過去二年間にわたりまして、私どもは一生懸命勉強してまいりました。その結果、審議会におはかりをいたしまして、これもまた約一年近くかかったわけでございますが、やっとおそらく今月中には答申をいただけるのではないかと思いますが、これだけの仕事を私ども五十人がとにかくこれまでこぎつけたということについては、私はむしろおほめいただいていいのではないかと思っております。
○二宮文造君 私は、そういうことをお伺いしているのではないのです。職員が少ないから、あるいは守備範囲を限定して、そしてよくぞここまでやったとおほめをいただきたい——首都圏整備委員会がやってないということは言ってない。提起された問題があまりにも大き過ぎるではありませんか。しかも、それはただ単に審議会での答申の前書きに出るだけではなくて、事実がこのようなかっこうになっているわけです。ですから、私は何も首都圏整備委員会だけでこれを問題にしろということではありません。私が申し上げたいのは、この首都圏整備委員会にずいぶんタフなメンバーを網羅しているじゃありませんか。いまあなたがおっしゃったような問題にしましても、交通規制の問題、これはちょっとむずかしいかもわかりませんけれども、それでも関係行政機関の職員としては、自治事務次官の長野さんだってメンバーに入っているじゃありませんか。経済企画庁事務次官、環境庁事務次官、大蔵事務次官、文部事務次官、厚生事務次官、農林事務次官、通産事務次官、運輸事務次官、郵政事務次官、建設事務次官、自治事務次官、これだけのメンバーを審議会に網羅されてて話ができませんか。そんなできないような審議会であれば、答申を諮問をしても無意味じゃありませんか。また私は、審議会の方は一生懸命研究もされ、そしてほんとうに集約をして答申をされていると思うのです。しかし、この答申の一つ一つの項目にはないけれども、それ以前にもっと大事な問題がありますと、これに総合的に取っ組んでもらいたいという総括的な答申をこの前書きに出しているわけです。ですから、部分的な一つ一つの問題を処理していくことも大事ですけれども、その前に、提起された総合的な問題に対してどう取っ組むんだという姿勢がなければ、幾ら審議会に諮問し、答申を受けても、これは審議会の気持ちを無視することになりはしないか、ということは住民の要望を無視することになりはしないか、こういう問題が出てくると思うのです。だから重ねてその基本的な姿勢というものについて御答弁いただきたい。
○政府委員(川島博君) たいへんむずかしい御質問でございまして、何とお答え申し上げていいか、直ちに適当なことばは思い浮かばないわけでございますが、確かに首都圏は地域計画官庁でございます。ですから、各省の分野でありましても、あらゆる行政分野に目を配って、それらの行政が整正と行なわれるかどうかということを見守り、必要によっては調整を加える、これを主たる任務としているわけでございます。したがいまして私どもといたしましては、できる限り気のついたことは権限のある所管の省庁に申し上げまして、これを各省庁の施策の中でこなしていただくということで、私どもの手元でそういったすべての過密対策を一手にこなすということは、とても私どもの手ではできない次第でございます。
○二宮文造君 大臣、事務局長から、そういう総合的な問題については私どもの守備範囲じゃない……。
○政府委員(川島博君) そうは言っていません。
○二宮文造君 とてもできません、ことばがもう少し私のほうが強いかもしれませんけれども。結論するところ、そういうふうな趣旨の答弁がいま返ってまいりました。しかし、御存じのように、現実というものはきわめてきびしい。この間のストックホルムの国連人間環境会議におきましても、これはほんとうにたった一つの地球だ。しかし、日本に住むわれわれ、しかも首都圏に住む人たちにとっては、ほんとうにそれがもうすぐ目の前に環境破壊というものを見せつけられている。そういうふうな時点に立ってそういう答弁では、一体それじゃどこが、だれが、この差し迫った問題について鋭意取り組むのか、私、疑問になってきました。どこが、だれがこれをやるべきか。これは、ひとつ大臣に答弁いただかなければならぬ。
○国務大臣(西村英一君) 川島君がきわめて正直言ったのでございまして、実はこの首都圏整備委員会にしても、近畿圏にしても、中部圏整備委員会にしても、私は責任者でございます。しかし御案内のように、事務局を持っておって、主として各省の総合調整をつかさどっていこう。したがいまして、総合調整をつかさどるというからには、ここはこういうふうにしたらいい、あそこはこういうふうにしたらいい、こういう机上のプランだけはまことにりっぱにできるのでございます。また、できてもおるのでございます。しかし、それを実行する段になりますと、各省がそれをやるしかけになっておりまして、委員長は各省に対して勧告はできますが、それ以上みずから手を下すことはその任務としておらないのでございます。そこで委員長——私それ自身が、実に歯がゆい思いをするのでございます。したがいまして、そういうような程度しかできません。いわんや、これが全国的な問題になってくれば、ますますこれは政府それ自身の力でしかできないのです。あなたがおっしゃいますように、いま公害問題、環境問題が非常にやかましく言われておって、それじゃ、首都圏内の環境問題についておまえは責任が持てるのか、こう言いましても、これはなかなかむずかしい。やはりこれは環境庁があり、あるいは通産省があり、建設省があるという、やはり各省になっているのでございます。そこで私は、こういうような首都圏整備委員会、あるいは近畿圏、中部圏等につきましても、一歩を進めたこの機構の改正はできないかということは、もういつも考えておるのでございますが、なかなかこれも容易なことではないわけでございます。それが実情でございます。せっかくこういう委員会があればすべてのことは——この前書きに言われておるようなことを少しもやっていないじゃないか。やっていないのではない、絵にかいてあるところまでは行くのです。そこから先がなかなか行かないのでございます。これが実情でございます。決してなまけておるわけじゃございません。私は、むしろ首都圏にしても、近畿圏にしても、非常に勉強していると思うのでございますけれども、実行するにはどうすべきか、こういう願わくは委員長にこの命令の権限でも与えてもらえればというふうに思うのですが、なかなかそれもいきません。予算の点につきましてもきわめて微微たるもので、もう少し権限を持ちたい。これは私がいつも言っていることですが、なかなかその点がうまくいかないので、皆さん方の御期待に沿わないのが実情でございます。 ひとまずそういうふうにお答えをいたしておきます。
○二宮文造君 非常に高邁な建設的な御意見を持たれる大臣にしてただいまのような答弁が返ってくると、私非常に残念に思います。私は西村大臣は非常に先見の明もあるし、また、それをほんとうに描いたものを一つ一つ足元から片づけていこうという実行力にも富んでいる大臣だと思っていたのですが、ひとつ御構想のとおりに、何かやっぱりもう目の前に迫っているわけですからね、ですから役所の機構がどうだとか、それからあるいは整備委員会の委員長の権限ではどうしようもないとか、そういうふうなたらい回し式のことで現実の問題は解決できない。これはほんとうに真剣に取っ組まなければならない問題だと思う。 それから、私は不勉強でこの整備委員会の設置法というものはあまり勉強しておりませんが、私は名前を見たところでは、整備委員会ですから整備していくんだと思ったら、いまお伺いしてみると、整備計画委員会ですね。計画だけする、あとは野となれ山となれと言うとあまり強過ぎますけれども、何か答弁を伺っておりますと、そういうふうな感じもするわけです。しかし、現行の首都圏整備法というのは戦後の荒廃の中から首都たる町に値するようなそういう町づくりをやっていこう、こういう目的でまず首都建設法、それが制定されて、それが首都整備法に発展した、このように私ども伺っております。したがって、その当初の考え方の骨子としては過密対策にねらいを置いて、人口が多く入り込んで来ないようにする、あるいは一定の工場とか、大学とか、そういうものを既成市街地の外側、いわゆるグリーン・ベルトを設けてその外側に持っていく、あるいは首都圏の中でそういう配置を考えるということがおもな内容であった、このように私どもは理解しておりました。ところがそういう趣旨にもかかわらず、過密の状態がさらに進展をしてきた、そしてその弊害も非常に複雑化してきた、こういうふうな現況になっておりますが、さて、その委員会としてはこの過密の実態をどのように把握されているのか、あらましを説明をいただきたいと思います。
○政府委員(川島博君) お答え申し上げます。 首都圏の既成市街地、これは東京、川崎、横浜、川口、三鷹、武蔵野の六市にわたっておるわけでございますが、面積が約九百十四万キロございますが、この首都圏で法律でいう既成市街地におきます夜間人口は、昭和四十年から四十五年までの増加率が二・五%でありましては、これはだんだんと鈍化の傾向にございますが、昼間就業者数につきましては、たとえば事業所統計によりますと、昭和四十四年に約六百七十九万人、これは農林水産業を除いておりますし、四十一年から四十四年の三年間だけで約六十三万人増加をしており、引き続き増加傾向にあります。これは事業所数が同期間に約六万六千増加して、四十四年には何と六十二万七千事業所に達しておるということに対応するものでありまして、既成市街地に人口、産業の集中は依然として著しいと認識いたさなければなりません。 このような人口、産業の過度集中に伴いまして、たとえば都心三区への通勤・通学者のうち所要時間一時間以上の者の比率は、昭和三十五年には一〇・一%——一割でございましたものが、昭和四十年には一四・一%と上昇し、所要時間一時間以上の者がふえる率は七〇%にも達しております。したがって、混雑率の緩和はきわめて困難なのが実情でございます。また都心三区における自動車の発生交通量、これは昭和四十年約二百三十四万台、これは一日のトリップ数でございますが、であったものが、昭和五十年には三百二十九万台に達する見込みでございまして、業務交通等自動車交通の渋滞が一そう悪化する傾向にある等、先ほど来御指摘いただきました住宅、宅地難、通勤・通学難、交通渋滞、公害等の過密の弊害が増大しつつあるというふうに認識をいたしております。
○二宮文造君 そうしますと、要するに、過密がたどってきた要因というものは、まあいろいろありましょうけれども、従来言われておりますのは、行政機能の中央集権、これは一つの要因である。それからまた経済機能がいわゆる首都圏に集中をしておる、あるいは教育機能がやっぱりふえている。それから公共投資、特に産業基盤投資の地域配分が大都市集中型になってきた。そういうようなものを背景にして過密が起こってきた。私はそこで首都圏整備法がねらっているもの、あるいは最初にそれができました首都建設法、それがねらったもの、それと全く逆の政策がその後ずっと繰り返されてきたということになると思うのですが、この点はどうでしょう。
○政府委員(川島博君) 確かに首都建設法は当時東京都域内だけを対象にいたしまして、過密対策を考えておったわけでございますが、その後集中が激しく、だんだんと東京の市街化区域が拡大をしてまいりまして、ついには東京都内では東京の問題が片づかないということで、関八州を打って一丸とする首都圏を対象に、この過密対策を打ち出すというふうに法律が改正になったわけでございます。 確かにお説のように、過密対策は非常にむずかしいわけでございます。しかしながら、一体、最近の集中を激化させている最大の原因は何かということを考えますと、やはりこの事務所の集中を征伐しなければ、東京の過密化は救われないというわれわれは結論に達しました。これは本国会には間に合いませんでしたが、ぜひ来通常国会にはこの事務所規制についての政策、制度化をはかりたい、これが私はまあ今後の東京の過密を押えるきめ手ではないかというふうに考えます。
○委員長(小林武君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(小林武君) 速記を起こして。 午後二時三十分まで休憩いたします。 午後一時五十八分休憩 —————・————— 午後二時五十四分開会
○委員長(小林武君) ただいまから建設委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、首都圏整備法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。
○二宮文造君 休憩前に、いわゆる首都圏の過密という問題、そして、その要因等々について説明をいただいたわけでありますけれども、このような過密の要因というもの、あるいは現状というものを踏まえた上で、首都圏整備法を中心として各種の立法措置が講じられたと思うんでありますけれども、今日までにどのような過密抑制措置をとってこられたのか、説明をいただきたい。
○政府委員(川島博君) お答え申し上げます。 首都及びその周辺地域におきます人口及び産業の過度集中を抑制いたしますとともに、首都圏の秩序ある発展をはかるため首都圏整備計画を策定をいたしまして、その実現に鋭意つとめてまいっております。 過密の抑制策といたしましては、基本的には、国土利用の再編成を強力に推進する必要があります。このため、新全国総合開発計画に示されているような、大規模プロジェクトの実施による地方開発及び交通通信体系の建設整備をいたしておるわけでございます。 また、首都圏内におきまする合理的な土地利用をはかりますためには、規制市街地においては土地利用の転換による都市機能の再編成を推進し、近郊整備地帯をも含め、現状の一点集中型の地域構造から広域的な数個の圏域で構成される多角的かつ重層的な地域構造への転換を促進するものといたしております。都市開発区域におきましては北関東大規模都市、筑波研究学園都市等の建設整備を進めることといたしております。 次に、首都圏の規制市街地についてでありますが、人口及び産業の過度集中を抑制するため、昭和三十四年より首都圏の規制市街地における工業等の制限に関する法律に基づき工場及び学校の新増設に対する制限措置を実施してまいったところでありますが、これをさらに強化拡充するとともに、新たに人口集中の最大の要因である事務所についても、現在その規制方策を首都圏整備審議会において調査審議中であり、近々答申の運びとなりますので、答申あり次第所要の措置を講ずる所存であります。 以上のほか、東京湾機能の分散、都心等における道路交通規制の強化、事務所等の広域的展開の促進に必要な通信料金の圏域内均一化等についても今後積極的に推進してまいりたいと考えております。
○二宮文造君 説明はいただいたわけでありますけれども、要するにいろいろな抑制措置をとる、あるいはとられるというふうな説明でありますけれども、現実として過密を減少させていくというような積極的な計画というものはお持ちでないようにいま伺ったわけですが、その点についてはどうでしょう。
○政府委員(川島博君) 今般提案を申し上げております工場等の制限強化は、既成市街地への引き続く人口及び産業の集中増大を防止いたしますため工場、学校等の新増設を規制しようとするものであることは御案内のとおりでございますが、さらに、現在首都圏整備審議会において御審議いただいている事務所対策につきましても御答申をいただいた暁には同様の趣旨に従って所要の対策を講ずる所存でございます。また、このような新増設の防止対策のみならずすでに過密の状態にある都心部等において積極的に過密の解消をはかりますためには、同審議会の御審議の趣旨を受けまして工場、事務所等の既存施設についても、ストックにつきましても規制と立地誘導を適切に行ない、計画的に移転、分散を促進する必要がございます。さらに、このような規制対策を合わせまして基本的には諸機能の広域的な分散、再配置を計画的かつ強力に推進する必要があります。このためには、新全国総合開発計画に示されているような大規模プロジェクト等の施策を一そう促進するとともに、首都圏においても従来から実施している計画的な工業団地及び流通業務団地の造成等を推進するほか、現在の一点集中型の地域構造から多核重層型の地域構造に転換をはかる必要があるという観点から立川地区等における新しいオフィスセンターの建設、北関東大規模都市の建設、東京湾の機能分散、広域的な交通、通信網の整備等を強力に推進することといたしております。
○二宮文造君 私、もっと違った観点からこの問題についてもう少しお伺いしたいと思うのですが、先般新都市基盤整備法、これが成立をいたしましたときにるる御説明をいただいたことは、いわゆる東京あるいはその近郊の、大都市及びその近郊の過密という問題、これはもうこのままでほうっておけない、したがって、大都市の周辺の地域で新しい都市の基盤を整備して、問題は大都市の過密を防いでいきたい、そしてまたそれにまつわるいろいろな問題を解決する一助にしたい、こういうふうな趣旨に説明を了解しました。そのためにまず用地の確保ということに、整備法の趣旨があるのだというふうに理解をいたしておりますが、今度は首都圏整備委員会のほうで基本計画というものをおつくりになった。そのおつくりになった原点というものは、首都圏の過密というものはどんどんこれからも進んでいくんだ、こういう基本的な姿勢のもとに整備計画が進められている。そうしますと、新しい都市の基盤整備をつくるのは、大都市の過密を防いでいくために、いわゆる積極的な過密現象の対策としてわれわれ理解していたことがここでちょっと食い違ってくるのです。これはどうなんですか。首都圏整備委員会でも——私の質問がちょっと要領を得ないかもしれません。首都圏整備委員会はあくまでも大都市の過密現象というものは、今後十年、二十年減少することなく増加の過程にあるのだという見解をおとりになるのか、その点どうなんでしょう。
○政府委員(川島博君) 遺憾ながらわれわれは東京の持つ政治、行政、経済、文化、教育等の複合機能、しかも、それが情報時代を迎えて全国的な規模あるいは国際的な規模の企業までが東京に集中をするという次第でございます。したがいまして、この集中の勢いをこの法律の力、あるいは計画の力で完全に押しとどめるということは私はできないだろうと思います。しかし少なくとも、われわれが集中を抑制しあるいは場合によっては既存のストックも減少するような政策についていろいろ検討しておりますが、することによりましてほっておけばうんとふえるであろうものをスピードをダウンさせるということは私は可能であろう、そのスピードを最低限に下げさせるということに努力することがわれわれの任務じゃないかというふうに思っております。
○二宮文造君 そういたしますと、整備計画をいただいておりますが、その整備計画の一二五ページ右の段の上から十行目くらいのところからちょっと読んでみます。この見解はどういう基本的な姿勢に基づく試算なのかお伺いしたいわけです。「このような過程において、昭和四〇年に約二七〇〇万人であった首都圏の総人口は、昭和五〇年には約三三〇〇万人に達し、さらに昭和六〇年には約三八〇〇万人に近づくものと予想され、この結果、可住地面積当り人口密度は、昭和四〇年の約一五〇〇人/平方キロメートルから六〇年の約二一〇〇人/平方キロメートルへと上昇するであろう。」、こういうふうな試算をされておりますことは、積極的に過密を抑制した上でこういう試算に達するのか、あるいは自然の形でほうっておけばこういう形になるのか、この点の理解はどうしたらよいのか、説明していただきたい。
○政府委員(川島博君) 数字の問題でございますが、私どもはこの推計にあたりましては、やはり過去の趨勢を見ながらこれを若干ブレーキをかけるということで数字をはじいております。と申しますのは、私どもの計画は四十三年の十月に策定されたものでございますが、その後昭和四十五年五月には今日の新全国総合開発計画が策定されたわけでございます。そのときに新全総が想定をしている人口は首都圏において昭和六十年に三千八百五十万人から四千五十万人に、ミニマム三千八百五十万人からマキシマム四千五十万人に、二百万人の幅がございますが、いずれにいたしましても、われわれの推計を五十万ないし二百五十万上回る数字をはじいておられます。したがいまして私どもといたしましては、昭和六十年の首都圏内の人口を三千八百万に押えるということは、ほっておけばふえるであろうけれども、相当カットするという前提でこの数字をはじいてございます。
○二宮文造君 大臣、これちょっとたいへんな問題になってきましたね。いま川島さんは、われわれの首都圏整備計画は昭和四十三年に策定をいたしました。で、新全総よりも押えた数字に推計をしておりますと。その新全総がそれが前に計画されたのならわかりますけれども、私いま確めたところによりますと、新全総はたしか昨年か何かの閣議決定じゃなかったかと思いますが。
○政府委員(川島博君) 四十四年です。
○二宮文造君 四十四年ですか、いずれにしてもあとです。首都圏整備委員会で整備計画をお立てになったのが四十三年、そのあとから出てくる新全総でミニマム五十万、マキシマム二百五十万ですか、首都圏の人口を試算するについて同じ政府の試算の中でこういう食い違いがあってよろしいものでしょうか。斉合性がないといいますか、一貫性がないといいますか、あるいは数字の羅列にすぎない、こういうふうな私感じがするのですが、これは大臣の御見解を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(西村英一君) 各種の計画でたいへん数字が入り乱れております。そこでまあいまのお問いはそれは別にいたしましても、たとえば現在の新全総が五カ年計画でなくして六カ年計画であったり、それからほかのわれわれの建設省のいろいろ五カ年計画もありますが、どうもそれがびっこで、なかなか合わなくて非常に数字的に困るのです。そういうことはあります。しかし、この問題についてどういうような観点でそういうふうになったか私もつまびらかにしておりませんけれども、やはりそういうふうに非常に食い違いがあるのです。まあしかし今度はせっかく新全総も新しい観点からひとつ練り直そうということになっておる。私はその場合に、いままでの五カ年計画をやはりそれに合わしてやり直すべきじゃないかと、こう思っておるのです。非常に数字がまちまちで、少しくらいの違いならまあこれは認めなければならぬと思いますが、非常にまちまちな数字でたいへん困るわけでございます。したがっていまの点はどういうふうに、その数字の違いはどうなっているか私は知りませんが、今度新しい新全総が出る場合には、政府全体としていろいろ歩調を合わして、いまの五カ年計画をもう一ぺん、それを基線として歩調を合わせる、こういうことは鋭意やらなければならぬ、あらゆる審議会でいろいろそのことばかり議論をしておって、数字の何かやりとりばかりしておるというようなはなはだ非能率的な行政の行き方になっておりますから。いまの数字の違いはどういうことかひとつ川島君から説明させます。
○政府委員(川島博君) 実は、この四十三年に私どもが基本計画を策定いたします際にも、もちろん日本民族、日本人一億を各地にどのように配分をすべきかという大方針を企画庁と相談をいたしたわけでございます。その際には、ほっておけばおそらく四千万人をこえることは間違いはないと思いますが、私どものほうはどうしても三千八百万程度に押えたいと、その程度に押えなければ首都圏の整備はとても責任が持てない、こういう観点から、この一応三千八百万という数字をセットしたわけでございます。その後企画庁は、一年後でございますが、いろいろ各種のシュミレーションで試算をいたしました結果、首都圏の推定は若干過少である、あの程度にとどまることはきわめてむずかしいんじゃないかと、ミニマムでも三千八百五十万、マキシマムで四千五十万程度には、その幅の中にはおさまるぐらい首都圏に対する人口の集中圧力が強い、こういうことで数字に若干の食い違いが出たわけでございます。
○二宮文造君 私は数字に若干の違いができたことを問題にしているのではないんです。いま答弁がありましたように三千八百万、昭和六十年に首都圏で三千八百万人以上にもなるようじゃわれわれとしては責任が持てないと、こういうふうにいま御説明があった。そういう固い姿勢で三千八百万人と試算されたにもかかわらず、企画庁のほうで新全総を企画して、そんなことじゃおさまるまい、おそらく五十万ないし二百五十万は増を見込まなきゃならぬだろうと。そういうふうな新全総になったときに、首都圏整備委員会それで引っ込んだんですか。これは四十三年、一方は四十四年。そうしますとあとから出てきた数字が確認されたことになりますね、前の数字は死んだことになります。そうしますと、責任が持てないというそれほどの決意を持って試算された数字が見事に二百五十万も引っくり返されてそのままそれは新全総の計画でございますと、あちらのことですから首都圏整備委員会としては関係ございませんという姿勢では済まない。何らかのそこに調整をなさるのか、そしてまあ首都圏整備委員会で鋭意おつくりになった基本計画の線を確定させていくのが委員会としての大きな仕事じゃないかと、こう思うわけです。どうもそれが一方でおきめになったんで、私どもは押えるつもりでこうしておりますがということで、何かあとの処理というものが私非常になおざりになっているんじゃないかと思うんです。どういう姿勢を持ってこの新全総に対して異論なら異論あるいは相互調整しようじゃないかという申し入れなら申し入れ、そういうふうな作業を委員会でおやりになったかどうかこれを伺いたい。
○政府委員(川島博君) おしかりを受けましたが、まことに御指摘のとおりでございます。いずれにいたしましても、私どものほうの基本計画はすでに四年を経過しております。 で、この間の首都圏をめぐる情勢はかなりわれわれの予測を上回るものがございます。したがいまして、私どもが来年度は少なくとも基本計画の抜本改定をいたしたい。そのために昨年来大蔵省から首都圏整備委員会としては相当額の調査費の予算をもらいまして、フレームワークその他基礎的な作業をいたしております。ちょうど時期といたしましては、新全国総合開発計画あるいは新経済社会発展計画改定の時期と一緒になろうかと思います。したかいまして、新全総計画あるいは新経済社会発展計画はわれわれ圏域計画から見ますと上位計画でございます。したがいまして、理論上は上位計画に圏域計画が合わなきゃおかしいわけでございます。そういう関係がございます。いままでこれが食い違ったことは、これは時期的なズレがあったということも事実でございますが、はなはだまずいことであったと思いますが、来年の基本計画改定にあたりましては、経済企画庁とも十分連絡協議を遂げまして必ず数字を合わせるようにいたしたいと思います。
○二宮文造君 どうも私ことばじりをとるような質問の展開のしかたになってほんとうに言いにくいのですけれども、私の本意は別に答弁のことばじりをとって切りかえしていくというやり方ではやりたくない。ただ、私がいま質問しておりますのは、いわゆる首都圏の過密という問題は、何らか強力な措置をとってこの過密というものを抑制ではない、減少させる方向にいくのが好ましいではないか、こういう基本点に立っているわけです。ところが、その姿勢についても若干不満足です。ということは、減少させるような積極的な御答弁は出てこない。強いて言うならば、抑制しようというふうな答弁にとどまっておるんですが、その抑制策そのものも非常に腰だめな、まあ抑制策を考えてみても現状が進んでしまえばしようがないのだ、こういうふうな姿勢のようにうかがえてしかたがないわけです。としますと、せっかく過密の問題、それにまつわる都市公害の問題、もろもろの問題を首都圏整備審議会で検討していただいているにもかかわらず、現状はこうなんだからしかたがないのだというのでどんどん憂うべき状態が進行してしまうということになりはしないか。しかも、いまの答弁を伺っておりますと、われわれは上位の機関の計画には合わさなきゃならない、こういうような答弁をいただくにおいておや、首都圏整備委員会の使命というのは一体何なんだろう。当初は非常に元気のいい御答弁をいただいて、昭和六十年に三千八百万人をこえるんじゃ首都圏整備委員会として責任が持てない、こういう元気のいい御答弁をいただいたのに、数字が違いますよとこう申し上げると、そうでございますと、合わないのは非常にまずい、結論として上位機関の計画に数字を合わせなきゃなりません、こういう姿勢を伺うにおいては、もうこの首都圏整備委員会の一部改正の法案の内容を質問する元気がなくなってしまいます。項目を幾ら羅列されたとしても、基本的な姿勢の中に、そういう規制措置はとるけれども、自然に進むんじゃしようがないのだ、こういう衣の間からよろいが見えているような感じがしてならないわけですが、もう少しこのいま問題になっております過密という問題を責任を持ち、勇気を持ち、そして住民各位が心配されていることにまっ正面から取っ組むような整備委員会の姿勢というものを示していただきたい。そうでなければ、幾ら陣容が少なくても五十人の方がいまいらっしゃるわけです、伺うところによると。そうして、その職員の方々は使命感に燃えて鋭意計画を策定してきているわけです。それを鋭意やっていらっしゃるのに、いや、上位機関に合わしてしまうんですとか、自然にふえるんじゃしようがないですと言ったら、働く意欲というものはなくなってしまうんじゃないか。もう少し整備委員会としてき然たる基本姿勢なり、そしてそれにとるべき抑制措置なり、抑制措置によって今度は実効をあげる、実際の効果があげられるようなそういう方針を御説明願いたいと思う。
○政府委員(川島博君) 私のことばが足りないために御迷惑をかけておりますが、私が言わんとしたところは、上位計画としての全国計画、中位計画としての首都圏整備計画あるいは下位計画としての都市計画、これらは地域計画としてこの法律上重層的な構造になっておりますが、お互いにこれは斉合性を持つ必要がございます。そういう意味におきまして最終的には全国計画の関東首都圏配分人口は首都圏整備計画のそれと合致すべきであると、しかし、それはたとえば企画庁が独自に試算したものを首都圏に押しつけられた場合に、これをうのみにするという意味ではございません。その全国計画で数字をかためます場合に、われわれは主張すべきは堂々と主張し、入れるべきものは入れてもらいたいと思っております。
○二宮文造君 それでは先ほどの、昨年あたりの人口増なんかを見ておりますと、どうもという説明がありまして、そして来年あたりに改定をいたしますと、そのときにはいわゆる新全総で一ぺん示されたような、五十万ないし二百五十万アップというものを頭に置いて計画を改定し、斉合性をとらなきゃなりませんというような趣旨に私受け取ったんですが、それはそうではないと、こう理解して、そしてあくまでも一応基本計画をつくった、そしてそれに向かってさらにでき得ればそれ以下に抑制していくだけの決意をもって基本計画の改定というものに取っ組みますと、こう答弁あったと理解してよろしゅうございますか。
○政府委員(川島博君) これからの検討は新しいデータを踏まえまして、幾つかのシュミレーション作業を行なって試算をするわけでございますが、その試算した結果が現在の三千八百万より減ることもあり得ると思います。また、ふえることもあり得るであろうと思います。いずれにいたしましても、われわれが各種のデータを集計いたしまして、ここで再びシュミレーションを行なってみまして、われわれがこれが妥当な数字である、首都圏という入れものの大きさから見て、これが許容の最大限度であるという数字を出しまして、それはある程度相当科学的な根拠を積み重ねなきゃいけませんが、そういう数字を出した上で、いずれ全国計画も全国の人口配分もおそらく全部やり直しになると思いますから、その際、首都圏の主張を強く取り入れるように主張いたしたいというふうに考えております。
○二宮文造君 もう一点ですね。この首都圏の整備委員会の基本計画の中で、私はちょっと意に満たない表現があるわけです。といいますのは、この過密という問題と取っ組んだ場合の——私の提起ですから、そのほかの問題は加味しておりません。過密という問題に取っ組んだ場合の、首都圏整備委員会の把握のしかた、この問題の把握のしかたに疑問がある、姿勢に疑問があるという意味で質問するわけですけれども、といいますのは、過密に対して抑制をしなければならないという整備委員会が基本的な姿勢をとっているにもかかわらず、という質問になってくるわけです。 この基本計画に説明されておりますところを見ますと、一二五ページの左の欄です。第二章第一節「1、高密度都市社会の建設」という欄ですが、ちょっとこの部分を読んでみますと、「首都圏における人口増加は、今後二十年間にわたつて高い水準で継続するであろうが、その人口増加の内容をみると、この期間中にその基調に大きな変化を生ずることが予測される。すなわち、人口増加の二つの要素である自然増加と社会増加のバランスの急激な変化である。当事務局の推計によれば、昭和四十年代の十年間の人口増加は約六百二十万人と見込まれるが、このうち自然増加分は約三百六十万人、社会増加分は約二百六十万人となり、また、昭和五十年代の十年間の人口増加は、約四百八十万人と見込まれるが、このうち自然増加分は約三百二十万人、社会増加分は約百六十万人となることが予想される。」こういうふうに自然増加分と社会増加分とのバランスが四十年代と五十年代と逆転する。こういう説明なんですが、これは事実試算すればこうなるでしょう。ところが、四十年代にこれほどの社会増加分を見込んでしまうこの整備委員会の姿勢というものに私は問題がある。ならば、抑制措置をとると言いながらも、それは形にあらわれたものはそうですけれども、実際の効果を伴わないような抑制措置にとどまることを整備委員会としては前もって知っているんじゃないか、こういう気がするんですが、この点はどうでしょう。もし抑制措置をとらなければ、昭和四十年代の社会増加分は一体幾らになると試算されましたか、これをお伺いしたい。
○政府委員(川島博君) ちょっと私お答えいたしかねます。
○委員長(小林武君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(小林武君) 速記を始めて。
○国務大臣(西村英一君) つまりお尋ねの件は、規制をしなかったら一体幾らであったかと、こういうことですね。——それで、ここに数字になっているのは、規制をしたからこの数字を見込んだであろう、規制をしなかったら幾らであろうかと、こういうことなんですが、これはおそらくそういう試算は私はしていないと思います。また、むずかしいと思います。しかし、いま明らかなことは、この試算をした根拠は、数字が出ているんですから、一体その数字がどこから出たかということはこれは明らかになるものです。いままでの伸び率でいくか、伸び率を多少かげんするとこうなるであろうというふうにいくか、数字は一ぺん出ている。しかし、いま出ていない数字は一体何ぼだと、こういうお尋ねですから、それはなかなか試算もむずかしかろうと、私はそう思っておりますが、出ている数字については、後ほどこれは根拠は当然説明ができるはずです。
○二宮文造君 私もそう思います。そのままにほうっておけば幾らになるかというような試算はなさってないと思います。また、できないと思います。そこで、私が数字を聞き、その数字がもし百に一つでもその数字が帰ってきたときに、次にお伺いしたいと思ったことは、おそらくこれだけの首都圏の過密ということを問題にされながら、行政措置としては非常にいろいろな問題があるので抑制しなければならないという考えはあっても、実際にそれを一つ一つの行政の中に規制していくということがむずかしかろう、いわば大都市の、首都圏の過密という問題はもはやお手あげの状態じゃないのか、だからむしろ考慮してなかったんじゃないか、こういうふうに私は質問したかったわけです。要するにこの一部改正で、また首都圏整備委員会で過密規制だとかあるいは過密の抑制だとかということばはあっても、それに取っ組む姿勢というものは非常に弱い。これを行政の姿勢として改めていただきたいというのが、私の言わんとする本意なわけです。非常に回りくどい質問のしかたになって恐縮ですけれども、ほんとうにこの過密という問題には真剣に取っ組んでいただきたい。 そして、話をまた変えますけれども、副都心構想についてですが、その当時は都心とある程度近いところでないとおそらく事業所は出ていかないであろう、こういうような考えもあって、新宿というような比較的近いところを選んだと思いますけれども、今後はむしろ三多摩の立川だとか、あるいは離れたところに長期的あるいは計画的に副都心の構想を進めていくべきではないか、こう私ども思いますが、大臣の構想というものはどうでしょうか。
○国務大臣(西村英一君) 私いま構想といっても、そう権威のある構想なんか私はあまりありません。ありませんが、結局東京も、私はいま立川が例にあがりましたけれども、やはりこのもう少し中心的になるようなところをやはりこれはつくらなければ絶対にいけないと思っております。それから、交通機関にしても、また、東京駅を中心にどんどん押し込んでくるというような、この丸の内街を。そういうところは同じ公共事業の金を使うにしてもばく大な金がかかるし、いろいろ弊害があります。したがいまして、もうこの中心の点は官庁街になったんですから、これをいまさら官庁街を移すわけにはいきません。したがって、このオフィス街というようなものを一つの中心地として、まだいまの交通のスピードからいけば非常に近いところになるわけですから、中心をもう少し大きい規模でこれはやはり移さなければならぬ、こさえなければならぬと、かように私も思っておる次第でございます。 —————————————
○委員長(小林武君) 議事の都合により、本案の審査を暫時中断し、宅地建物取引業法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、提案者より趣旨説明を聴取いたします。衆議院建設委員長代理理事葉梨信行君。
○衆議院議員(葉梨信行君) ただいま議題となりました宅地建物取引業法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の趣旨を御説明申し上げます。 昨年の第六十五回国会におきまして、宅地建物取引業法の一部改正が行なわれ、マンション分譲等の、いわゆる青田売りに伴う前金の保全措置等が講ぜられたのでありますが、その際これらの改正規定のみでは複雑な不動産取引における消費者の保護をはかるには不十分であるとして、現行の営業保証金制度等を抜本的に検討し、適切妥当な損害補てん制度のすみやかな確立が強く望まれたのであります。 本案は、以上のような経緯のもとに、できる限り消費者の利益を保護するため、必要な改善措置を講じようとするもので、そのおもな内容は次のとおりであります。 第一は、営業保証金の額を五倍に引き上げ、主たる事務所については五十万円、その他の事務所については事務所ごとに二十五万円としております。 第二は、建設大臣が指定する宅地建物取引業保証協会は、消費者の社員に対する苦情の解決、宅地建物取引業の従事者に対する研修及び社員との取り引きによって生じた消費者の債権に関し、営業保証金相当額の範囲内で弁済する業務を行なうこととしております。 また社員は、営業保証金の供託にかえて、協会に対し、弁済業務保証金分担金として改正前の営業保証金相当額を納付するものとし、協会は、納付を受けた額に相当する額の弁済業務保証金を供託するほか、供託金から生ずる利息または配当金を弁済業務保証金準備金として積み立てなければならないこと等としております。 なお、協会は、社員の破産等に備えるための措置として、社員が消費者から受領する支払い金、預り金の返還債務について、社員と連帯して保証することができることとしております。 第三は、宅地建物取引業者は、あらかじめ消費者に対し、協会の社員であるかどうか、また支払い金、預り金の保証措置等を説明しなければならないこととしております。 第四は、この法律の施行期日は、公布の日からとしておりますが、営業保証金に関する改正規定については、公布の日から一年を経過した日から施行することとしております。 以上が提案の趣旨であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(小林武君) 本案に対する質疑は後刻に譲ることといたします。 —————————————
○委員長(小林武君) 引き続いて、首都圏整備法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。
○二宮文造君 大臣の答弁をいただいたわけですが、たとえば例を丸の内におとりになって、ここは官庁街になったのだから、いまからどこにも行けない。オフィス街のほうは少しどっかへ行ってくれというような趣旨のお話がありましたけれども、官庁街になったから官庁は動かないぞと、ただオフィスのほうは動けと、こういう簡単なものでは私はないと思う。そういうところでもまた一つのネックになってくるのじゃないかと思いますね。もう一つは、この東京湾は東京のいわゆる都心部の過密というのですか、それが持っている影響というのは非常に大きい。たとえば何といいますか、東京湾の湾岸に所在します生産機能だとか、あるいは流通機能、そういうものも分散させなければ、都心部の過密、いわゆる交通渋滞とか、そういう問題ですね。そういうものがとても解決できっこない、こう言われておりますけれども、これはたいへんなことには違いないのですが、東京湾の持つ生産機能だとか、あるいは流通機能、そういうものについて、何か考えるところはありませんか。
○政府委員(川島博君) 御指摘のように、東京湾地域は首都としての中枢管理機能のほか、生産、流通、生活等、多くの機能を有しておる地域でございますが、人口、産業等の著しい集中によりまして、交通、用水、公害等、過密な弊害に悩まされておりますので、これらの過密な弊害の解消をはかりつつ、均衡ある地域の整備を推進していく必要がございます。したがって、この地域の機能の再配置をはかり、必ずしもこの地域に立地することを要しない生産、流通機能は分散する必要があります。このため、陸上交通網及び通信網の整備と相まって、近郊整備地帯の外縁部等に流通業務、工業等の展開をはかるとともに、大規模な工業港として鹿島港を整備するほか、東京湾外に拠点的流通港湾を建設することについて調査を進めております。なお東京湾の均衡ある整備を総合的に推進するため、国においては開発行政、産業行政、及び環境行政を所管している首都圏整備委員会、経済企画庁、通産省、運輸省、建設省及び環境庁の関係行政機関六省庁の間で、昭和四十六年六月、東京湾地域整備連絡会議を設置し、東京湾地域の総合的な整備計画を策定することとしております。昭和四十六年度は、東京湾地域における環境産業、社会資本、資源等についての現状把握を行なったのでありますが、昭和四十七年度は、これを基礎といたしまして、開発許容限界の検討等の分析を行なうとか、東京湾地域総合整備計画を作成することといたしております。
○二宮文造君 いま計画の一環みたいなものを、その見本みたいなものを伺ったのですが、運輸省ではどういうことを考えておられますか。
○説明員(大久保喜市君) お答えいたします。 運輸省におきましては、東京湾の持つ役割というものを基本的には首都圏でいろいろと御検討になり、策定せられました基本計画、こういうふうなものを一応バックといたしまして、一方におきましては新全国総合開発計画、また、新経済社会発展計画という国全体の計画というものを踏まえまして、それで昭和四十六年度から五十年度に至りますところの港湾整備五カ年計画をつくって整備を進めているわけでございますが、何ぶんにも東京湾は首都圏の玄関口といたしまして、現在首都圏に関連のありますところの港湾取り扱い貨物量が、これは若干古い統計でございますが、四十五年度に約四億トンでございますが、このうち東京湾を利用しておりますものが三億八千万トン、大部分が東京湾に依存している状況でございますので、今後の経済活動、消費活動の大型化ということを予想いたしますというと、非常に東京湾の利用というのは問題が出てくるのではないかというふうに考えておりまして、私どもといたしましては、どうしても東京湾を利用しなければ困るものと申しますと、首都圏に住まっておられますところの方々の生活消費物資、それから何がしかの経済活動を行なっておりますので、それに関連しての貨物輸送でございます、いわば商工貨物でございます、その商工貨物のさばきができませんと、これがネックになりますので、今後の東京湾の整備にあたりましては、その必要な商工機能の確保ということを主眼といたしまして、できるならば工業的な機能は新全国総合開発計画等の考え方を受けとめまして、地方の大規模開発、そういうものの推進とか、そういう極力地方分散の施策推進のための港湾整備も片一方で急ぎまして、それで片一方では東京湾内の工業的機能の抑制につとめてまいりたいと思っております。ただ、現状におきましては、何と申しましても全国の三割の人間が住まっております首都圏、それで経済活動がやはり出荷額で申しますと相当のウエートを占めておりますので、一挙にこれをストップさせるわけにもまいりませんし、大規模の工業地帯の開発もやはり七年とか、十年とか期間を要しますので、その面、どちらも困らぬようにやっていかなければならないということで、先ほど首都圏事務局長さんのお話しのございましたような、六省庁会議という場で、これからの持っていき方について御相談しながら進めていくという所存でございます。
○二宮文造君 運輸省の答弁によりましても、ここでもやはり過密の問題、それのもたらすさまざまないわゆる生産機能あるいは流通機能、そういうものの大きいネックになってきたという過密の実態というものが浮き彫りにされたわけです。 もう一点、きわめて大きな問題なんですが、御承知のように、去る五月三十日、科学技術庁資源調査会ですか、そこから「高密度地域における資源利用と環境保全の調和に関する勧告」、御承知でしょうが、そういう勧告が発表されました。それを読んでみますと、東京湾を中心に、東京、千葉、神奈川、埼玉の首都圏上空は、地形や気象変化の関係から、大気汚染を閉じ込める目に見えないカプセルですっぽりおおわれ、そしてその閉鎖的気象構造からくる大気汚染によって、樹木がじわじわと死滅に追いやられ、このままでは現代社会も赤信号、こんなきわめてショッキングな勧告がなされております。非常に大事な問題だろうと思うのですが、この首都圏の緑化対策といいますか、そういうものについては今後どのように推し進めていかれるのか考えを承りたいと思います。
○政府委員(川島博君) 御指摘の科学技術庁資源調査会の報告につきましては、私も一読し検討をいたした次第でございます。これに書かれていることが事実といたしますれば、これはたいへんな大問題でございます。したがいまして、首都圏整備委員会におきましても、これに対する対策は全くの発想の転換をしてかからなければいかぬというふうに決意をいたしております。グリーンの問題といたしましては、私ども持っております戦略手段、これは、近郊緑地保全法による保全区域の指定ということがみずからの権限としてはそれしかないわけでございますが、御指摘のように近郊緑地の保全と下層大気の閉鎖的構造との関連、これがまさに調査会の御指摘のとおりであるといたしますれば、全くいままでと次元の違う新しい発想の開発が必要であろうと思います。 なお、環境問題につきましては、この際、一言私見を申し述べたいと思いますが、お許し願えますでしょうか。 先ほど先生もお触れになりましたが、本六月五日からストックホルムで開催されております国連人間環境会議で掲げられたスローガンは御承知のとおりオンリー・ワン・アースであります。地球は全くもってかけがえのないただ一つの存在であります。美しいわが日本の国土もまたかけがえのないわれわれ日本民族のただ一つの資産でございます。この資産を、これ以上傷つけることなく次の世代の国民に引き継ぐことは、われわれ同時代人の責任であり、また、義務でもあろうかと思います。いまや環境破壊の問題は、局地的あるいは個別的な公害問題という認識を捨てて、広域的総合的な生態系——エコロジカル・システムの問題としてとらえ、グローバルな視点から日本民族の危機、ひいては人類全体の危機という認識のもとに対策を考え直す必要があろうかと思います。その意味におきましては、私ども首都圏整備委員会はもちろんのこと、国会、政府、地方公共団体、さらには企業、また国民の一人一人に至るまで、その総力を結集してこの問題に取り組み、すみやかに長期的かつ総合的な対策を確立することが肝要と考えております。
○二宮文造君 これもまた前書きで終わってしまいまして、私どもはもうその見解には全く一致です。さて、そういうふうな現状分析に立って、整備委員会としてはどういうことをお考えになるのかということを私どもはこの席でお伺いをしたいわけです。しかし、せっかくいま答弁をいただきまして、また、それ以上突き詰めていってもまた通告にもはずれますから、ただ現状分析は幾らできても、それに対する対策というものがなければ、計画官庁、実施官庁としての皆さん方のお仕事は終わったものではないと思うのです。ですから、現状分析けっこう、その現状に基づいて抜本的などういう対策をおとりになるか、もしお考えがあれば伺いたい。
○政府委員(川島博君) 御案内のように、この科学技術庁の勧告を読みますと、少し時間をおかし願いますが、西は丹沢山塊が海抜千五百メーターの壁をつくっております。それから東のほうには房総半島の丘陵部に発生する冷気が海風となって西に吹いております。それから北は鹿島のほうから秩父に向きまして常に西風が吹いております。こういうふうに東京湾地域は、五十キロ圏内は、空気のカーテンと丹沢の壁によって三方を仕切られておる。上層はどうかといいますと、特に六月、このつゆの時分、これは梅雨前線に伴う寒気団が上空に停滞をします。そのために中の暖い空気が押えられて天井に抜けられなくなります。つまり三方の壁と天井に押えられて、中の空気は逃げ場がない。しかも、夏は微風が南方から吹きますから、それがどんどんこの箱の中の、しかも東から西へ風が吹いておりますから、西北部に汚染大気を追い詰める、その追い詰められた大気、これがその植物から発するオキシダントと化合いたしまして、光化学現象を起こす。先般来練馬区におきまして、学童生徒が百何十人も次々に倒れるという現象が起こったわけでございます。あんな緑が多いところで、どうしてそんな現象が起こるだろうかということが、いま疑問になっておりますが、かりにこの科学技術庁の勧告が事実であるといたしますれば、十分にそれは説明ができるわけでございます。練馬区は緑が多いがゆえに、かえってこの汚染物質とオキシダントの光合成を促進したのではないか、濃縮した汚染大気がたまっているところに緑が多いから、酸素が多いわけでございますから、それに太陽光線が当たってあそこに大量に光化学スモッグ現象が発生した、そういう説明を科学技術庁のほうではいたしております。これが事実といたしますれば、これはたいへんなことでございます。さらに、続けまして科学技術庁におきましては、したがって、五十キロ圏内の開発は一切ストップすべきである、もしそれが不可能ならば現在以上の自動車、工場、住宅、事務所等に使う燃料をこれ以上絶対にふやさない、いずれかの政策をとるにあらずんば五十キロ圏内の樹木は五十年内には死滅する、近いうちに人間は死ぬ、こういうショッキングな報告をいたしておるわけであります。したがって、この資源調査会は五十キロ圏内の開発はあきらめなさいと、こういう毒ガスの箱の中では今後町づくりをやることは無意味である。幸いに首都圏内の空気の正常なところといいますと、房総半島の山塊の東側、それから利根川を隔てた北関東、これが生き残れる安全地帯だということでございます。もし、そういうことでございますれば、私どもが進めようとしておる北関東百万都市構想、これを大いに推進をいたしまして、この南関東の過密を少しでも救うと、こういう方向に全力を上げるべきではないかというふうに考えます。
○二宮文造君 北関東の開発、まことにけっこうです。しかし五十年以内に緑が消えてしまい、そこにいる人間が死滅すると警告を発せられた都心部のほうは一体どうなさるんですか。それはもう計画をお持ちだろうと思いますけれども、都心部あるいは東京近郊の過密というものは何回も繰り返しますけれども、もはや議論の段階ではない。したがって、新しいところの開発けっこう、同時にまたそういう既成地の市街地、過密な市街地の抑制策なりあるいはまたそれを何といいますか、そういう危機から救済するといいますか、免れていくといいますか、そういう抜本的な対策が必要だということを、また私はここでも繰り返したいわけです。 そこで、休憩前に川島さんが答弁された都市の過密というものをほんとうに即効的に解決するためには、事務所の規制というものをやらなければなりませんと、こういう答弁があって、私すぐそれを受けて立とうとしたところで休憩になっちゃったわけですが、いま私どもは、その首都圏整備法の一部改正を問題にしているわけです。その首都圏一部改正を問題にしているそのさなかに改正部分に提案されてないものを除いては過密を防ぐことができませんという答弁が返ってきたことで私あ然としたわけです。——私の言い方は悪いでしょうか。川島さんの答弁を思い出していただきたいのです。事務所の規制が今度はずれておりますね。しかし、その事務所の規制というもののウエートをあなたは非常に大きなウエートに置いて先ほど答弁をされた。私の言いたいのは、それほど大きなウエートを占める事務所の規制であるならば、なぜいま問題になっているこの改正の中に盛り込まれなかったのか。これを私はいまお伺いしたいわけです。あなたの答弁を受け継いで、ちょっと時間にズレがありますけれども、その時点に立ち返って御答弁をいただきたい。
○政府委員(川島博君) この事務所規制の問題は私が建設省におりましたころ、当時の保利大臣の御命令で土地問題懇談会というものを結成をいたしまして、土地問題の解決のためには、何をなすべきかということを円城寺次郎先生を座長にいただきまして約半年間検討いたしました。その結果生まれたのが昭和四十三年に閣議了解が行なわれました地価対策の基本方針でございます。その方針は、四十五年の八月十四日に第三次の改定地価対策として決定されておりますが、この二回にわたるこの地価対策閣僚協議会の決定におきましていずれもこの事務所規制の実施の急務が説かれております。特に、四十五年の地価対策閣僚協議会の決定の際には、明らかに許可制度あるいは課徴金制度の創設について早急に検討すべきである、こういうことが閣僚会議の決定、閣僚の了解を得て決定されたわけでございます。たまたま私は首都圏整備委員会に参ることになりまして、これを今度はキャッチャーとして受けとめるという立場に立たされたわけでございますが、私はこれはやはり日本の今後の地域政策の最大の課題である、これは何としても実現しなければいかぬ。私どもが最も都心に対する事務所集中の規制に執念を持ちますのは、御案内のように、地震学者が予告する大地震の襲来でございます。まあ六十九年周期説がいま定説でございますが、大正十二年から六十九年、昭和六十六年がその当年に当たります。しかし地震の起こる確率は、前後十三年にわたるアローアンスをとる必要があるのだそうでございまして、そのために東京が大地震に見舞われるチャンスはまず昭和五十三年から危険期に入る、それから七十九年まで二十六年間内には関東大震災マグニチュード七・九という大地震が必ず起こるであろう、起こる確率は九五%であるという地震学専門学者が報告いたしております。一体現在でも都心地区には昼間二百万人の就業人口が蝟集をいたしております。高層ビルの乱立、自動車のはんらん、一体そういうときに大火災が発生したらどういうことになりましょうか。おそらく建物自体は相当建築技術が進んでおりまするからびくともしないかもしれませんが、肝心のそれの血液——上下水道、あるいは電信電話等が完全に破壊され、機能が麻痺することは目に見えております。したがいまして、そういう一点からいたしましても東京という大都会は他のニューヨーク、ロンドン、パリ等と違う一つの宿命を負っているわけでございます。いつかは大地震に見舞われるという宿命を負っているわけでございます。それを前提に今後の対策は考えなければいかぬ。そういう意味におきましては、中枢管理機能は都心に位置することが必要であるといいますが、私は、中枢管理機能であるといえども、その一部分はそのような事態を予測している場合には他に分散配置をして、丸の内地区が全滅した場合にも、その機能が大体補完するというようなしかけにしませんと、これはたいへんな日本の大混乱になるんじゃないかというふうに考えております。立川市について、私があれを丸の内、新宿に次ぐ第三の新都心として育成をしたいという提案をいたしましたのは、まさにそういう観点からの提案でございました。
○二宮文造君 全く同感です。全く川島さんのただいまの答弁の現状分析、まことに同感です。それほど大事なことであるにもかかわらず、なぜ今回提案されているこの一部改正の中に事務所の規制が加えられなかったか。どうしてそれが手を入れられなかったか、どういうことがネックになって規制ができなかったか、改正案に盛り込めなかったかということを私は伺ったわけです。
○政府委員(川島博君) 私は、今回の改正案に事務所対策をぜひ盛り込みたいという非常な決意を持っておりました。就任以来一年十カ月になりますが、これを当初から私は、これを私の在任中の責任と感じて審議会におはかりしながら具体案の策定を急いでいたしておったわけでございますが、事務所規制については、実は審議会の委員の中にもいろんな方がおられます。そんなものは必要ないと、事務所を都心から追い出したら都市は成立しない、そういう政策には反対であると、はっきり言われる委員もおられます。しかし、大部分の委員の方は賛成であると、賛成であるが、しかし、そのやり方については課徴金方式一本でいくのか、あるいは許可方式一本でいくのか、あるいは両方を併用するのかというような各種の考え方があるわけでございますが、委員の間では非常に甲論乙駁でなかなか結論が出ないわけでございます。しかし、幸いに委員の先生方、一年以上おつき合いしておりますので、だんだん私どもの気持ちがわかっていただけまして、ようやく今月中には何とか答申にこぎつけられるという確信を持つに至りましたので御報告いたします。
○二宮文造君 確かにいろいろな調査から私どもが理解しておりますことは、床面積の単位面積当たりで工場より事務所のほうが十倍ほどよけいに人間を吸収すると、こういうように言われているように思います。したがって、大都市の人口集中の元凶は事務所だと、それを野放しにしていいものかどうかということに私も率直に疑問を感じております。で、都心に入ってくる通勤者の大部分が、これまた御承知のように、事務所人口といいますか、そういう人たちであろうと思います。で、現実にそういう問題にぶっつかりながら審議会の段階でも甲論乙駁があった、しかもまた、実施をするにしてもそれが課徴金方式でいくのか、あるいは許可方式でいくのかまだ煮詰まってない、しかし、それがやっと今月末、あるいは近いうちにそういう審議会の結論ももらえるような状況に達しておりますという答弁と伺いました。 そこで、いまいろいろと議論してまいりましたこの事務所の規制の問題ですね。ひとつ大臣も非常に御心配になっていると思うんですが、この点について大臣は事務所規制についてどういうふうにこれから進めていこうとされるかお伺いしたい。
○国務大臣(西村英一君) 近く答申をいただけるようになっております。したがって、これは今回の法律に間に合いませんでしたが、いずれまた答申がいただけたら、それを受けまして、さらにつけ加えると、法の改正をするというようなことになろうかと思っております。どうせ制限をするからには法の改正でなければできませんです。この事務所の問題も非常に重要な問題でございまするが、取り扱いは工場等よりももっとむずかしいと私は思っております。 それからもう一つ、今回のこの法律で若干のことをやりましたんですが、私は、やはりこういう制限をしておりながら、既成市街地といわれるところでなお人口がふえるじゃないかと、こう言っておりますと、大臣それは底抜けになっているんですと、こういう世間の世評がある。底抜けというのは一体何だと、こう言いますと、この時代になれば、やはり大きい工場で既成市街地に来るというようなことは、法律のあるなしにかかわらずできないと、こう言う。ただ、小規模な工場が、それはもうどんどん来ておりますよと、それですから、もう、少し大きい工場というのは、こんな規制がなくたって、土地が高くて来られるものじゃありません。いまごろつくる人は、もうずっと郊外に出ておるので、いまごろ来ない。ただ、法律が底抜けになっておるのは、やはりもう少し、この既成市街地になくてもいいような小さな工場も外に出すようにしたらどうですかと、こういうことを世間で私は聞くわけです。したがいまして、今度もたまたま工場の面積についての千平米を五百平米にするというようなこと、これはやってみなければ、あまりいばるわけにもいきませんが、これによって相当の規制もできるんじゃないかと、かようにまあ考えておる次第でございます。
○二宮文造君 事務所のほうは、答申が出て、そしてそれに向かって積極的に規制の方向に取っ組んでいくと、こう理解してよろしいわけですね。 そこで、いま私がお伺いしない点に大臣が親切に答えていただいて、そのことを伺うわけですが、いまお話がありました工場の制限基準面積、確かにおっしゃるような御意見があったと思います。そこで、改正案によると、そういうことも勘案して、従来千平米であったものを五百平米に引き下げる、こういうことになっておりますけれども、私の伺ったところによりますと、当初は、おっしゃるとおり、小さなあるいは零細工場の無秩序な立地というものを放置することはよくないというような答申の意思を尊重して三百平米に置こうではないかと、こういう検討が進められたと聞いておりますけれども、それが五百平米におさまった、三百平米が五百平米におさまったのはどういういきさつがありますのか、その根拠をお知らせいただきたいと思います。
○政府委員(川島博君) 当委員会として原案として考えましたものは、先生の御指摘のように、基準面積を現在の千平米から三百平米程度までに引き下げる必要があると考えた次第でございます。かりに三百平米まで引き下げました場合には、従来の中小工場の新増設の傾向から見まして、件数では一九%、床面積で六〇%が抑制の対象に追加されると見込んでおったわけでございます。しかしながら、関係省庁及び関係自治体等の話し合いの過程で、三百平米まで引き下げた場合には、市民生活に密着して存在する従業者規模二十人未満の零細企業や生業的零細企業を圧迫するという意見が強く、したがって、これらの点を考慮した結果、最終的には五百平米としたものでございます。この場合、新増設の件数で一五%、床面積で五〇%が抑制対象となって追加されるものと考えております。なお、基準面積を五百平米とし、小零細企業を除外いたしましたので、特に地域別とかあるいは業種別といったきめのこまかい制限基準面積を策定することはしなかったのでありますが、印刷業等一部の都市密着型工場につきましては、現行制度の千平米をこのまま据え置くということにいたしております。
○二宮文造君 私、その点にもちょっと疑問があるんです。と言いますのは、確かに意見としては、小さなあるいは零細な規模の工場を無秩序に放置しておくことがよろしくないという、そういう見方もなるかと思います。しかし、単に私はそれが面積だけだろうかと、面積だけで考えるべきもんだろうかということも感ずるわけです。要するに問題は、それが都市型の工場であるか、あるいは公害発生工場であるか、そういうふうな業種によってはやっぱりその面も考えなければならないんじゃないかと、ただ単に、面積だけでこの小さな規模の工場を規制するというふうな発想のしかたには問題がありはしないか、まあ、業種とかあるいは地域とか、そういうきめのこまかい段階区分などを考えるべきではなかっただろうかと、こう思うんですが、この点はどうでしょう。
○政府委員(川島博君) ちょっと外国の話を申し上げますが、イギリスにおきましては、実は町工場も押えるということで、二十七坪以上の工場がすべて対象になっておったわけでございます。 ところが、これはきわめてドラスチックな抑制手段でございました。したがいまして、その後だんだんと基準を緩和して、今日では約五百平米が基準になっております。フランスは当初から五百平米、人数五十人以上の就業者を雇用する工場、こういう定義で規制をしてまいっております。 私どものところにおきましては、当初は約百人程度の従業員を擁する工場以上をまず規制の対象にしようということで、千六百平米ということを最低基準にいたしておりました。それが、そういう三十七年の法律改正の際、これを千平米まで引き下げたわけでございます。これによりますと、大体従業員規模が六十人程度になるわけでございます。しかし、最近の東京その他の既成市街地内の工場の新増設の傾向を見ますると、従業員六十人未満の工場が激増している。それ以上の工場は微減しております。したがいまして、この六十人以下の工場をすなわち放置しておいたのではやはり規制の実が上がらないということからこれは思い切って半分に押えると。そうすると、大体従業員規模で三十人程度の工場はすべてこの制限の網にかかるということになるわけでございますが、それをさらに下げるということになりますと、これはやはり問題であろうと。ところがうんと下げた場合には、それこそいま先生の言われたような地域別、業種別にきめをこまかくやらないと、これはたいへんなことになりますが、五百平米というわれわれが予想したよりはるかに高い水準にきめられた以上は、これは一刀両断で一律にやるということにすべきだと考えて、あえて業種別、地域別の区分はいたさないということにいたした次第でございます。
○二宮文造君 それで、工業等制限区域ですね。この問題についてでありますけれども、現行法の第三条におきまして「既成市街地のうち政令で定める区域を工業等制限区域とする。」と規定されておりまするけれども、現在の対象区域はどうなっておるのか。それにまた今度の改正に伴ってその区域は拡大されるのかどうか。拡大されるとすれば、考えられる対象区域はどうなのかこの点説明いただきたい。
○政府委員(川島博君) 現在の制限区域は、東京都二十三区は全域が対象でございます。それから三鷹、武蔵野両市は、既成市街地に指定されているところが全域、御案内のように三鷹、武蔵野両市は一部近郊整備地帯に入っておりますが、既成市街地に指定したところは全域工業等制限区域に入っております。それから横浜、川崎、川口につきましては、これは四十年の法律大改正の際に、拡大追加をいたしたわけでございますが、これらの地域においては、既成市街地の中でも約八割程度が制限区域となっております。これは数量で申し上げますと、既成市街地の面積全体で九百十四ヘクタールございまして、そのうち工業制限の網をかぶせた地域が七百十ヘクタール、約八割でございます。今回審議会の答申では、工業等制限区域の拡大につきましては、首都圏の既成市街地及びその周辺地域を、過密の弊害を防止して健全な大都市圏域として発展せしめるためには、工業等制限法の適用区域をすでに過密化した地域に限定することなく、今後における過密の弊害の予防を必要とする範囲に拡大すべきである。したがって、制限区域を既成市街地全域に及ぼすことはもちろん、近郊整備地帯であってもすでに工業の集積の著しい地域、または近い将来において人口、産業の過度の集中が予想される地域については、工業等制限法の対象区域とする必要があると述べられております。 この答申を受けて事務局は、昭和四十五年の国勢調査による人口集中地区統計及び工業統計等により人口、産業の集積度の高い地区として東京都の北多摩の各市、千葉県の市川市から千葉市に至る臨海部、後背市街地を含みます。——埼玉県の川口市に連る市街地及び神奈川県では横浜市に連る市街地等を既成市街地に指定し、工業等制限区域とすることが妥当であると考え、具体案を示して関係地方公共団体と協議してまいりました。 しかしながら、現在これらの地域は首都圏整備法上の近郊整備地帯の指定を受けており、これに伴って首都圏、近畿圏及び中部圏の近郊整備地帯等の整備のための国の財政上の特別措置に関する法律による都府県に対する地方債の利子補給及び市町村に対する国庫補助負担率の引き上げという特例措置が講ぜられており、提案を受けた関係自治体は既成市街地に入ることによりこれらの特例措置を失うことに強い反対の意向を示しております。したがって、この際は、とりあえず工業等制限区域を既成市街地全域九百十四平方キロに拡大するにとどめ、それ以外の地域を制限区域に編入することについてはなお慎重に検討し、関係自治体とも十分協議の上、できるだけ早い機会に答申の趣旨に沿った改正を行ないたいと考えております。
○二宮文造君 自治体のエゴによって、自治体が補助金なり、助成金なりを受けているから、制限区域に指定されるとその恩典がなくなるから、ほんとうなら規制すべき市川市だとか、その周辺あるいは埼玉県の川口市ですね、その周辺あるいは横浜、そういうものをやりたいんだけれども除いたという、こういう姿勢はよろしくないんじゃないでしょうか。ほんとうはやらなければいけないでしょう。ただやらなければいけないんだけれども、いま受けている地方財政法上の恩典みたいなものが、その規制によって消される憂いがあるからちょっと待ちますと、こういうことなんです。それはそれで救済をする措置ができないもんですか。この制限区域に入れるべき地域にあるのだから、財政法上の問題については、その恩典をどう存続するかという問題については別途勘案したほうがよろしいのではないかと思うのですが、これはどうでしょう。
○政府委員(川島博君) 御案内のように、首都圏整備法では既成市街地、近郊整備地帯、都市開発区域と三種類の計画区域を設定いたしまして、既成市街地は人口集中の抑制をはかるために各種の施設の立地を規制する区域、近郊整備地帯は計画的な市街化をはかりながら必要な緑地を保全する地域、都市開発区域は工業都市または住居都市として発展させるためのニュータウン育成の地域でございます。したがいまして、この既成市街地から各種の施設を追い出して、これを近郊整備地帯あるいは都市開発地域に定着させる。定着させるためには分散しやすいように誘導地域に各種のただいま申し上げましたような恩典措置が講ぜられておるわけであります。それが既成市街地に編入されても同じ恩典が受けられるということになりますれば、もう既成市街地から出ていってくれる企業は私はなくなるのじゃないか、おそらく少なくなるのじゃないか。やはりそういった周辺のほうが、国家の保護が手厚いということで、初めて誘導効果があるんであって、その中についても同じ恩典を与えたら、それは政策効果はゼロになるんではないかと私は考えております。
○二宮文造君 私の勉強不足で、みごとおしかりをいただきました。そのように理解します。そのとおりだと思いますが、しかし、ならば、前段の御答弁の中で、首都圏整備委員会がそういうふうな地域を制限地域として考えた発想が、私はおかしくなるんじゃないかと思う。いずれにしても、現状から考えると、おっしゃったような地域は対象地域に指定できないとしても、それと同じような感覚で規制をしなければならないような現状になっている、こう私どもは思うわけでありまして、いまの規制市街地との関連の問題でそちらのほうに誘導したいという政策方向、これとの関連でひとつ今後も法の趣旨が生きるようなこまかい何といいますか、指導というか、あるいは規制、そういうものに進んでいただきたいと思います。 また、今度別の質問ですが、答申では、工場の新増設については制限するだけでなく、都市の機能あるいは環境改善という観点から、現に公害の発生原因となっている施設などについては改築を認めないようにすべきである、こういうふうに答申では述べておりますけれども、この点が改正案に盛り込まれなかったのはどういうわけでしょう。ちょっとその辺、積極的な姿勢が欠けるように思われますけれども、お伺いしたい。
○政府委員(川島博君) 答申は御指摘のとおり、改築制限に踏み切れという提言をいたしております。この提案は現行法のたてまえでございます集中抑制のための工場の新増設の規制、すなわち、工業集積の絶対量の増加を押えるという立場を大きく踏み越えて、既存の工業集積の縮減を通じて過密の緩和をはかるべしとするもので、従来の新増設の制限とは全く質的に異なる規制を含む画期的なものといっていいと思います。過密対策の前進のためにはきわめて有効な方策として評価できるわけでありますが、反面においては、検討すべき問題点も多いわけでございます。何となれば、既存の工場の改築を原則として禁止することは、政策的には制限区域の老朽工場のスクラップ・ダウンを強制し、制限区域外への移転を余儀なくせしめて、工場の再配置を促進しようとするものでございますが、対象施設である老朽工場の経営者にとっては、改築が許されないということになれば、移転か転廃業かの二者択一を迫られることになり、場合によっては企業の命運にかかわる重大な問題でございます。このような企業経営に重大な制約を加える政策はあわせて移転、分散を効果的に行なうための企業の誘導助成策、さらに転廃業を余儀なくされるものに対する移転あと地や施設の買い取り請求を認めるかどうかなど、憲法第二十九条との関連においても検討を要する問題点が多いわけでございます。したがって、制限区域内における改築の実態、改築制限の効果等に関するきめのこまかい吟味も含めまして、今後の検討を待って立法化することとし、今回はひとまず見送ることといたしました。
○二宮文造君 その「制限施設の新設又は増設が工業等制限区域内にある作業場又は教室の移転に伴つて」それが行なわれる場合の知事等に与えられる許可基準の裁量あるいはその範囲についてでありますけれども、人口増大がもたらすことにならないと認められ、かつその移転が都市環境の整備及び改善に寄与すると認められるときには、この裁量範囲というものはどの程度まで拡大を認めるのか、これをお伺いしたい。
○政府委員(川島博君) 法四条によりまして、本法の許可権限は、法律上、知事、指定市の市長に委任されております。したがいまして、法八条の許可基準に該当するかどうかについての判断、これは当然許可権者である知事、市長が行なうことになるわけでございます。御指摘の具体的に都市環境の整備及び改善に寄与すると認められるかどうかの判断を許可権者たる知事または市町村長が考えるわけでございます。これがまちまちになってはもちろんぐあいが悪いわけでございますので、たとえば、移転する工場または学校のあと地が都市再開発等に利用される場合というように、具体的な事例を盛り込んだ解釈及び運用通達を出しまして、行政指導を通じて、自治体によって運用に著しい食い違いが生じないように努力する所存でございます。
○二宮文造君 その行政指導の原案というものはすでにもう確定されているわけですか。
○政府委員(川島博君) ただいま検討中で、まだ決定を見ておりません。
○二宮文造君 そういう移転の場合、今国会で成立した工業再配置促進法、これとの関係はどうなりますのか、説明をいただきたいと思います。
○政府委員(川島博君) 首都圏における首都圏整備法に基づきます計画は、首都圏の秩序ある発展をはかるために、大都市の過密地区からその周辺地域等への工場の分散、再配置を行なおうとするものであり、この実現をはかるための施策の一つである工業等制限法は、首都圏整備法を母法といたしまして、既成市街地への産業及び人口の過度の集中を防止することを目的として運用されております。 今回の工業等制限措置の強化は、工業等制限区域を既成市街地全域に拡大し、また制限対象施設である工場の作業場の基準面積を引き下げる等の強化改正を行なうことにより、首都圏の過密地帯における工場の新増設の制限範囲を広げるとともに、これら地域からの工場の移転等を一そう促進させようとするものであります。 一方、工業再配置促進法案は、全国的な視点に立って過度に工業が集積している地域から工業の集積度の程度が低い地域への工場移転及びその地域における工場の新増設を促進する措置を講ずることにより、工業の再配置をはかろうとするものであり、今回の工業等制限措置の強化は、工業再配置促進法案に基づく各種施策、たとえば工場あと地に対する融資及び買い上げ、移転運転資金の融資、工業再配置促進補助金等と相まちましてその効果を発揮し、工場の適正配置が一そう強力に実現されていくものと考えます。
○二宮文造君 通産省の方、補足すべき点がありましたらお伺いしたいと思います。
○政府委員(田中芳秋君) 御質問の御趣旨をあるいは取り違えているかもしれませんけれども、私どもでこの前、今国会で御審議をお願いをし、御可決を賜わりました工業再配置促進法は、たとえば首都圏の工場等制限区域について見ますと、この中におきます工場の面積は実に一割、全国的に国土の中におきます工場の占めております面積というものは〇・四%というような形でございます。そこで首都圏、特に工場等制限区域にはまことにこうした全国平均の数十倍の工業集積があるということから、この工業再配置促進法では何よりもまずこういった地域から工場を地方に分散させる、そういうところに主眼を置いて、これに要します計画、それを目標とします計画あるいは各種の助成措置を盛り込んだものでございます。御指摘の点は、これと同時に御可決を賜わりました産炭地振興事業団法の一部を改正する法律、すなわち、工業再配置公団の業務に関連してのことかと存ずるわけでございます。工業再配置公団の業務の一つといたしまして、こうして地方に分散いたします工場のあと地を同公団が買い上げ、またはこれを譲渡すると、こういう形になっておるわけでございます。そこで、こうした公団の工場あと地の処理につきまして、ただいま御指摘がありました工業等制限法第八条の許可の基準、これとどういう関係になるか、こういう御質問ではなかろうかと思うわけでございますが、この公団の運用にあたりましては、やはり都市の再開発ということに十分留意をして、土地を処分してまいりたい、このように考えております。したがいまして、私どもといたしましては、首都圏あるいは当該地方公共団体、東京都をはじめといたします当該地域の地方公共団体とも十分協議いたしまして、原則といたしましては、私どもは公園、緑地ということで、再びそれが工場に使われることのないような形で、公共の目的、あるいは住民福祉に役立つような形の土地利用をはかってまいりたい、このように考えておるわけでございます。
○二宮文造君 そこで、同じく第八条の改正の部分についてでありますけれども、八条の一項第四号ですか、「その他政令で定める場合に該当するとき。」、こういうように掲げられておりますが、これはどういう場合をさすんですか。
○政府委員(川島博君) 現行施行令の第五条では、二つの場合に許可を認めるといたしております。その一つは、教室を、現在立地しているところに新設または増設することが、申請にかかる場所に新増設することが、その学校における教室及び研究の目的を達するために特に必要と認められる場合、第二が「当該申請があった日前二年以内に、製品の需給、金融等の経済事情の著しい変化その他やむを得ない理由により作業場若しくは教室以外の施設とされ、又は天災その他これに類する理由により滅失した作業場又は教室と同一の団地内において、それらの作業場又は教室の床面積の合計をこえない範囲内で、制限施設を新設し、又は増設する場合」は許可の対象たり得る。こういうことになっております。これについては、私どもは手をつけるつもりはございませんが、大学の新増設に対する暫定措置である施行令、並びに横浜市、川崎市及び川口市における制限施設の増設に対する暫定措置である施行令、これは三十九年の政令でございますが、附則第二項各号を削ることといたしますとともに、今回の法改正に伴い新たに工業等制限区域となる区域、及び政令施行令前にすでに工業の用に供するために埋め立て免許を受けており、政令施行後に竣工認可となる埋め立て地については、五年間に限っての経過措置として、当該新設または増設が当該地域における環境の悪化をもたらすこととならないと認められるときに限り、という条件をつけた上で、工場の移転を伴わない新増設であっても、経過措置として許可することができるものとする予定でございます。
○二宮文造君 もう一点、新たに工業制限区域となった区域につきまして、五年の経過措置が講ぜられ、そこで、政令施行前にすでに埋め立て免許を受けており、政令施行後に竣工認可の上、工業の用に供する埋め立て地については、五年に限って経過措置を講ずると、こういうことになっておるようでありますけれども、この解釈は埋め立て免許さえ取っておけば、竣工認可が何年先になっても、それから五年は経過措置が講ぜられる、こういうふうに読みかえられるおそれがあるのですが、そのとおりでしょうか。何かそれに条件を付すべきではないかと思うのですが、どうでしょう。
○政府委員(川島博君) 政府といたしましては、政令施行前に、埋め立て免許を受けている工業用埋め立て地については、お説のような経過措置をとることを考えております。その理由は、現行法制のもとにおきましては、港湾地域内における工業用埋め立て地の免許は、公有水面埋め立て法により都県知事または指定都市の市長が、運輸大臣の認可を得て行なうものとされており、この手続さえ踏めば、いわば埋め立て地における工場建設を政府が公認したという関係になりますので、埋め立て免許を与えたあとで、工業等制限の網をかぶせて移転再配置のための工場進出以外は一切認めないということは、法的安定をそこなうのみならず、既得権の侵害のおそれがあり、法律論としては、法律不遡及の原則をはずれるばかりでなく、現実論としても、場合によっては、企業の生存権をも脅やかすおそれがあるので、適当でないとの判断、認識に基づくものであります。ただし、この政令は本法公布の日から起算して六カ月以内に施行されることになりますので、その間における埋め立て免許申請につきましては、所管省である運輸省とも十分連絡をとり、制限区域の地先において、このような工業の用に供する目的での埋め立て免許の運輸大臣による認可は、極力避け、万一かりにやむを得ず認可をする場合があるといたしましても、事実上本法案第八条一項の許可基準に準拠するよう土地の利用規制についての行政指導を行ない、たとえば、市内の住工混在地域に散在する中小工場の集約化、協業化のためにする移転再配置のための新増設であって、なおかつその移転あと地を都市再開発用地として転用する場合等、人口の増大をもたらさず、なおかつ都市環境の整備改善に寄与する場合に限定して、企業の選別立地を認めるという基本方針のもとに、運輸省当局並びに法律上免許の権限を委任されている東京都知事、横浜市長並びに川崎市長の協力を求めるつもりであります。幸いにして美濃部知事にしても、飛鳥田、伊藤の両市長にいたしましても、いずれも英敏にして見識高い名知事、名市長と伺っておりますので、必ずや、私どもの説得に理解と協力を示していただけるものと私は固く信じております。
○二宮文造君 私、疑問がありますけれども、時間の関係で次に進みます。 今回三十七年五月一日に追加されました附則の大学の理学、もしくは、工業系の学部または工業専門学校の用に供する教室の床面積の増加に対する工業等制限法の適用除外に関する経過措置を廃止する、こういうことになっておりますけれども、ということは、この経過措置を廃止するというのは、理工科系の教室は充実をされたと、こういう認識のもとに、こういう経過措置を廃止するのでしょうか。
○政府委員(川島博君) この経過措置につきましては、昭和三十七年の本法の一部改正に際して設けられたものであります。このうち、特に理工科系の大学及び高専につきましては、科学技術者の大量養成が国の重要施策であること、あるいは理工科系教育の施設にはきわめて多額の経費を要するため、既存施設の利用が必要であること等、諸般の事情から制限区域内においても理工科系学生の教育の一部を分担させることは、当時としてはやむを得ないことと考え、既存学校の団地内で教室の床面積も増加させる場合には、当分の間、本法の適用を除外することとして今日に至っております。しかしながら、既成市街地への産業及び人口の過度の集中の結果、都市環境の極度の悪化等、過密の弊害が深刻の度を加えている現状にかんがみ、理工科系の学校であっても、従来のように本法の適用を除外して、全く放任することは適当でなく、やはり本法の許可基準に照らして、制限区域内において立地することが必要やむを得ないものに限って、新設または増設を許可すべきものであると考え、経過措置の廃止に踏み切ったのであります。
○二宮文造君 文部省の大学学術局の方見えていると思うのですが、いまのような答弁なんですが、文部省においては、こういう経過措置が廃止されるということにどういう考えをお持ちですか。
○説明員(大崎仁君) お答え申し上げます。 当時の規定ができました時点におきまして、ただいま御答弁がございましたように、科学技術者の養成の必要が叫ばれておりまして、理工系学生の二万人養成計画ということが課題になっておったわけでございます。その後、二万人養成計画もほぼ目標どおり達成をいたしておりまして、最近における制限区域内の理工系の拡充状況を見ましても、四十七年度のごときは百十五人ほどでございますが、むしろ定員が減少しているというような傾向も見受けられるわけでございます。なお、理工系学生に対する需要拡充の必要性というのは、今後とも努力すべき必要があるかと存じますが、人口の過度集中の抑制あるいは教育研究の環境という諸点を考えますと、むしろ地方大学等の整備充実をはかるということに重点を置くほうがよろしいのではないか、そういうことで、理工系のみを例外にするという措置をこの際撤廃をされてもしかるべきではないか、今後はケース・バイ・ケースで教育研究上の必要性という観点から御許可あるいは御協議を申し上げるということでよろしいのではないかと存じておる次第であります。
○二宮文造君 文部省の大学学術局のほうもそういうふうな御見解のようでありますけれども、ちょっと私思い出すのは、公害国会、あのときに、下水道法の一部の改正ということ、これが行なわれました。そのときの質疑を通じても、私どもはなるほど技術者が足りない、せっかく本法が成立しても、技術者が非常に少ないので、これだけの膨大な事業というものを遂行していくのに非常に困るというふうな話をたしか当時政府委員のほうから答弁があったように思います。それを受けてかどうかわかりませんけれども、昨年の十一月に建設大臣官房長あるいは都市局の下水道部長の名前で文部省大臣官房長、都道府県教育長及び大学協会等に対しまして、「下水道工学関係学科目等の充実について」、こういう依頼文書を発せられたように聞いておりますけれども、その後の状況もあまりかんばしくない、志願者もあまり多くないというふうな内容のように承知しております。したがいまして、いまも、差しつかえないというようなお話でありましたけれども、しかし、国家的な要請のもとにこういう関係学科の、下水道あるいはそれに関する学科の新設あるいは増設、そういうものと、この経過措置の廃止、この関係はやっぱり何か実情に基づいて特別に考慮されるべきようなことが必要ではないか、そうでなければこれらの学科の新設、増設については、工業等制限区域以外に求めなければならぬ、こういう結果になりますが、ここらの取り扱いはどうお考えでしょうか。
○政府委員(川島博君) 工業等制限法におきましては、教室の新増設を制限をいたしまして、学生数の増加を抑制しようとしているものでございますが、今回の適用除外措置の廃止は、過密にあえぐ東京都内だけに従来与えられていた特例措置を廃止して横浜市、川崎市並みに許可なくしては教室の拡大は許されないというたてまえに改めただけの話でございます。したがって、教室の拡大が本法八条一項一号または三号の許可基準に適合する場合は教室の拡大は許される場合がございますし、また制限区域以外の教室の拡大については何の制約もございません。また、建設省が文部省に要望しておりますのは、下水道関係の学科目の充実でありまして、必ずしも教室の拡大による学生数の増加を意味するものでもないので、御心配の点は問題でないものと私どもは考えております。これは建設省との統一見解でございます。
○二宮文造君 私、非常に長時間にわたりまして質疑を展開してまいりましたけれども、最後に、私の感じは、やはり首都圏の過密という問題に対する、それを抑制しあるいはそれを解決するという、こういう強い姿勢というものがこの一部改正の提案にはまだまだ不十分だ、また、首都圏整備委員会のいわゆる使命といいますか、それも、先ほどは計画官庁だというふうなことで逃げられたようでありますけれども、その後私、この法律を、首都圏整備法を見ましたら、計画官庁だけとはなっておりません。この(所掌事務及び権限)第四条の二号ですか、「首都圏整備計画の実施に関する事務について必要な調整を行い、及びその実施を推進すること。」、これで、その実施は重要な所管事務の中に法律で明言をされております。ですから私は、これをさっき知りませんものですから、皮肉を込めたつもりで首都圏整備計画委員会ですかと申し上げたら、だれかがうなずいて、私はそのままかと思っておりましたら、法律には「実施を推進すること。」と明言をしております。ならば私が再三指摘をしますように、この過密の問題に取っ組む、あるいは首都圏のあるべき姿、望まれる姿に整備をしていこうとする姿勢が弱い、こう言わざるを得ないと思います。これらを含めまして、どうかひとつほんとうに、時をかす、それだけのゆとりがないわけであります。したがいましてそういう現状をしっかりふまえて、この問題の解決に強力に具体的に取り組んでいただきたい。これは要望でございますし、ぜひとも大臣のほうからも整備委員会に対して、その勇気を持った実施、それをひとつ督促をしていただく、それをお願いして私の質問を終わりにしたいと思います。
○国務大臣(西村英一君) たいへんいままでは、実際上われわれがやっておるにもかかわらず、首都圏について人口の過密が思うように解消できないということについて、はなはだ弱気の答弁をしましたが、実は非常に責任が重いのでございます。したがいまして今後政府全体としても、いろいろ施策を講じていこうというときでございますから、なかんずくわれわれは、首都圏は最も重大な地域でございますから、十分御趣旨に沿うて努力したい、かように思う次第でございます。
○委員長(小林武君) 午後五時まで休憩いたします。 午後四時四十八分休憩 —————・————— 午後五時二十七分開会
○委員長(小林武君) ただいまから建設委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、首都圏整備法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。
○春日正一君 首都圏整備審議会の出した「首都圏における人口、産業の集中抑制のための施策について」、四十六年十月二十一日の文書ですね。これの七ページのところに、「工業等制限区域をとりまく臨海地域および内陸地域においては、制限区域からの移転と集積の利益を求めて集中する新規工場の立地によって工場の激増を招いており、過密の弊害は次第に拡大している。」こういうふうに言っております。この過密の弊害と言われるものの中身ですね。あるいはその範囲というか、そういうものをどんなふうに考えておりますか。
○政府委員(川島博君) まあ、過密現象をいかに把握するかということは、いろいろな角度からできるわけでございますが、まず、工業の激増による過密の弊害というからには、まず第一には、やはり大気汚染並びに水質の汚濁問題につながろうかと思います。御案内のように、川崎を中心とする京浜工業地帯におきましては、川崎ぜんそくと称されるように、被害が全市民に浸透しようとしておりますが、従来は白砂青松の海岸でありました京葉工業地帯が、いまや市川地先から富津岬までがすべて人工の海岸に変貌しております。これらの地域におきましては、対岸の京浜工業地帯に劣らず、林立する工場が操業いたしておりまして、これが排出する亜硫酸ガス、あるいは工場排水、悪臭等の問題が、いまや京浜工業地帯と同じ程度のウエートを持って心配をされるに至っております。しかし過密問題は、そういった公害あるいは環境の破壊といった直接的なものだけではなくて、あらゆる種類、あらゆる方面にあらわれております。たとえば、用水事情が悪化するということもその一つでありますし、海陸交通をはなはだしくふくそうせしめる。現在、東京湾地域に入港いたします船舶は、最近の統計では年間で約四十五総トン以上の小さな船までを含めますと四十五万隻に達します。また、東京湾口を通行する船舶は一日七百六十七隻でございます。また特に、ふくそうする夕方の一時間——三時から四時までの間は、実に一・二分に一隻の割合であの湾の入り口を船が往復しているわけでございます。まさに海上交通におきましても祝田橋交差点並みの込みよう、こういうことが言えるかと思います。陸上交通またしかり。京葉・京浜工業地帯が含まれる東京湾地域の過密の弊害は数え上げれば、私は切りがないというふうに考えております。
○春日正一君 そこで、そういう過密の弊害の予防を必要とするということで、この答弁では、「従って既成市街地のうち現在本法の適用を除外されている臨海部および内陸部はもちろん、近郊整備地帯であっても、すでに工業の集積や市街地化の進展によって過密の弊害が著しい地域、又は近い将来において人口、産業の過度の集中が予想される地域については、このさい本法の対象区域とする必要がある。また、現在本法の適用を除外することとしている工業目的の埋立地についても、そこでの工業開発が結果として隣接する制限区域における過密の弊害を助長することとなるので、制限区域にふくめるべきである。」、こういうふうに答申をしております。そこで、この答申に基づいてどういう拡大措置がとられるのか、そこを説明してほしいのですが。 〔委員長退席、理事茜ケ久保重光君着席〕
○政府委員(川島博君) 先ほども御説明を申し上げましたが、私どもはこの答申は全く正しいことを述べておると思います。したがいまして、この答申どおりに、この法律改正の機会に制限区域の拡大をはかりたい。御案内のように、この制限区域の拡大は政令で足ることになっておりますので、先ほども申し上げましたが、ただいまは二十三区と横浜、川崎の一部ということでございますが、これを京葉工業地帯まで拡大をすべきである、また、北のほうは川口から浦和、大宮に連なる市街化区域についても、これを制限の網に乗せるべきである。神奈川県につきましては、たとえば横須賀でありますとか、大和市でありますとか、横浜市に隣接する密集市街地についても、これを制限の対象に加えるべきではないかと考えまして、それぞれ千葉県知事、埼玉県知事、神奈川県知事、それから拡大を要請した横須賀市、大和市、市川市、船橋市、千葉市等々お願いに参ったわけでございますが、先ほど来御説明申し上げましたように、現在近郊整備地帯として指定されておりますために、各種の財政上の恩典措置がございます。これが失われないような措置をしてくれれば拡大には反対しない——全然反対、絶対反対というところもございますし、この恩典措置を残してくれれば考えましょうという地方団体もございました。いずれにいたしましても先ほど御説明いたしましたように、その恩典を既成市街地まで拡大するということは政策の面でマイナスでございます。したがいまして、私どもはそういうことは考えておりません。しかしながら、肝心の地方公共団体が反対をいたしております以上は、これは審議会でどうせ原案を、また、基本方針でございますから、御審議願わなければならぬわけでございますが、いずれも、この公共団体が審議会の構成員でございます。この方々がこぞって反対に回ったら、これは審議会も通りませんし、したがいまして要するに、今後この過密の現況をよく説明をいたしまして、事態はいかに深刻かということを認識、説得いたしまして、その上で地域の拡大に協力してもらうこの努力は今日以後も引き続いて続けるつもりでございます。
○春日正一君 それで、肝心なことを言ってくれなかったんだけれども、現在では政令四条で、東京都の特別区、武蔵野、三鷹、横浜、川崎、川口の一部、その中で、工業用で埋め立て免許のあった埋め立て地の区域は除くというのを、改定案では、横浜市、川崎市の臨海部及び同市既成市街地の西側の部分を制限区域に加える、そういうふうなあれですね。 そこで、首都圏整備委員会からもらったこの地図ですけれども、新しく加わったというのは、この川崎から横浜、鶴見にかけてのこの埋め立てと、それからこっちの横浜のずっと先のほうの埋め立てと、それからあとこの西のほうが少し入ったということだけで、これでも私はこっちも非常に狭いと思うのですけれども、特にこの東京都から向こうの千葉県側が全然これ、入ってないということでは、過密の弊害を除くということができないんじゃないかと思うのだけれども、一体これはいま話ししたように、市川とか関係都市が近郊整備地帯に入っているので、それをかけてもらっちゃ困るということで反対してできないということで、それでほうっておいていいものかどうかということですね。そこらの辺どうなんですか、効果がまるでなくなると思うのですがね。
○政府委員(川島博君) ただいま御指摘がございましたが、私どもは現在の制限区域七百十方キロが決して広いものとは思っておりません。しかし、これらの地域は現在のいわゆる京浜工業地帯の中枢部は全部押えておったわけでございますが、ただ一つ海面埋め立て地が適用除外でしり抜けになっておった、したがいまして、この海面の工業用埋め立て地、これを従来のように野放しにしておくことは絶対に許すべきでないということで、この際、埋め立て地はすべて適用対象に加えたわけでございますし、また横浜、川崎西部の住宅地帯につきましても、今回新しく工業制限区域に追加をいたしたわけでございます。これで面積が約九百十四方キロになるわけでございますが、それで、私どもは決して十分とは思っておりません。御参考に申しますと、イギリスでは実に四万方キロが制限の対象でございますし、フランスにおきましても一万二千方キロが対象でございます。四万方キロと申しますと、関八州に福島県の面積を加えたぐらいの大きな地域が工業制限の対象になるわけでございます。また、ここは事務所規制の対象にもなっております。それから、フランスにおきましても一万二千方キロでございますから、これは優に南関東一都三県全体をおおうぐらいの面積でございます。したがいまして、これらの両国の実施状況に比べますと、わが国の政策はいかにもみみっちいということが言えます。しかし、これはやはり諸般の事情から各種の調整を経て、まず七百十方キロからスタートした。私はこの際やはりできれば三千方キロぐらいまで拡大すべきだと考えておりますけれども、現在直ちにこれを実行いたしますことは、この地方公共団体あるいはその他の関係者の強い反対がございますので、政府が政令をもって、これを押し切るということは法律論としては可能でございますけれども、実際問題としてはなかなかむずかしいと、しかし、私どもはあくまでこの程度の規制では将来また問題を起こすことは間違いないと確信いたしておりますので、力強く関係地方自治体の説得を続けてまいりたいというふうに考えております。
○春日正一君 まあ、地方自治体がなかなかうんと言わぬと、そして首都圏の事務局としては何とかして進めたいということで話はそれで終わりになるわけですけれども、しかし、やはりこの段階でここの首都圏の過密の問題ですね。そういうような問題をどう処理するかという点は徹底的に議論しておく必要があると思うんですよ。だから、そういう意味で、私はそういう事情を承知の上で突っ込んで質問するわけですけれども、この改正案では法律の目的を改正して従来の産業及び人口の過度集中の防止というだけでなくて、都市環境の整備改善を規制の目的に新たに加えることにしていますけれども、集中の規制、都市環境の両面から見ても、千葉県の臨海工業地帯を規制対象に加えなければ、集中と環境問題は、これは解決できないだろう、一そう状況を悪くするだろうというように考えるわけです。 そこで、たとえば埋め立ての状況を見ましても、工業用の、東京港が三十五年から四十五年実施数で二十四ヘクタール、それから川崎港が、四十六年から五十年計画で四百二十九ヘクタール、横浜が三十五年から四十五年で八百十八、それから千葉が三十五年から四十五年で三千八十四、四十六年から五十年で千六百五十九、四千七百四十三、横須賀が六、それから四十六年から五十年で六十、それから木更津が四十五年までで千五十八、それから四十六年から五十年で千九百七、合わせて二千九百六十五、だから東京湾合計で九千四十五ヘクタールのうち千葉県の関係が四千七百四十三と二千九百六十五でもって七千七百八ヘクタール、東京湾の埋め立ての八五%を占めているわけですね。だからこの千葉県をそのままにしておいてこの埋め立ての問題に触れなかったら、そういう環境と集中の問題を緩和していくというか、解決していくというか、改善していくというか、そういうことはできない相談ではないかというふうに考えるのですけれども、その点どうですか。
○政府委員(川島博君) 全く同感でございます。
○春日正一君 そこで、運輸省のほうにお聞きしますけれども、千葉県埋め立ての状況、現状と将来の計画、そういうものはどうなっていますか。
○説明員(大久保喜市君) お答えいたします。 千葉港の埋め立ての計画でございますが、これは港湾管理者のもとにおきまして港湾区域内の空間の利用の計画が立てられまして、それで、港湾法のたてまえが港湾管理者中心の行政になっております。それで、その港湾管理者の立てた計画を国のサイドから見て支障がないかどうかというのを港湾法四十八条によって計画を審査するわけでございますが、そういうような形でチェックされた計画に基づいて千葉県が港湾の整備計画、それから埋め立ての計画をやっているわけでございます。それで、先ほど先生が読み上げられました数字でございますが、現在の時点において、いわゆる完全にオーソライズされた計画という形ではございませんが、港湾管理者のほうにおきまして、たしか昭和四十二年だったと思いますけれども、千葉港の港湾計画等を立てるに当たりまして、千葉港だけでなくていまや私どもの見るところ千葉から東京、川崎、横浜、横須賀、東京湾全体もいま一つの港みたいになっているものでございますから、個々の港の計画を云々しても適切でないという判断のもとに、港湾審議会で東京湾港湾整備の基本構想というのを一応立案いたしまして、それでその基本構想の中で、その基本構想に各港湾管理者の計画がどのように斉合性がとれているかということをチェックするということにしたわけでございます。それで、実はその東京湾港湾整備計画の基本構想をつくりました時点におきましては、実は今日ほどに過密の問題が深刻になっておりませんでしたものですから、また当時の首都圏の基本計画に照らしましても東京港の前面はこれはもう工業用に供するような埋め立てをすべきではない。 〔理事茜ケ久保重光君退席、委員長着席〕 それで、今後の重化学工業のための用地はむしろ千葉県南部のほうに考えるべきであるというような考えがございましたものですから、その当時につくりました計画で考えられておりましたのが、先ほど先生の示されたものと一連のものでございまして、千葉港の港湾区域におきまして、大体工業関連用地でございますが、全部が工業用地というわけではございませんが、工業関連用地が千五百六ヘクタール、それから、木更津港が二千五百九十八ヘクタールの工業関連用地を当時の基本構想においては予定したわけでございます。それで、当時におきましては、千葉県といたしましては千葉県の京葉臨海工業地帯開発計画というのを県の長期計画の中で持っておりまして、そういう千葉県の御意向もしんしゃくいたしましてつくり上げたものでございまして、そのうちすでに実施されましたものが、ちょっと数字が、先ほど先生が読み上げられましたのは三十五年からのが入っておるものでございますから、ちょっとそこいらの斉合性がとれないわけでございますが、五十年までの計画として一応私どもが聞き及んでおりますのは、いまの基本構想にほぼ見合ったようなものを聞き及んでおるわけでございます。それで、なお最近の情勢に対応いたしまして、私どもといたしましては、先ほども二宮先生の御質疑の過程でもちょっと出たことがございますが、これらの東京湾における埋め立て等につきましては、関係各省とよく御相談いたしまして、それで片一方におきましては千葉港においては公害防止の基本計画が策定されております。そういうようなものとの関連も見ながら港湾管理者の計画をチェックしているという状況でございます。
○春日正一君 千葉県のほうのさっき私が読んだのは運輸省からの資料ですが、千葉県開発庁の資料で見ますと、千葉県の埋め立て状況というものは四十六年十二月末現在、埋め立ての全体計画の構想として一万五千九百十一ヘクタール、そのうち完成面積が七千八百八十四ヘクタール、これが四九・五%ですか。それから、進出企業の状況が五千八百四十九ヘクタールに千九十六社すでに進出しているというような状況ですね。そして、工事中の面積が六千七百三十ヘクタール、それから、これからやるというものが浦安地区の五百四十ヘクタール、京葉港地区の千ヘクタール、南袖ケ浦地区の三百三十七ヘクタール、木更津北中部二千ヘクタール、富津地区の千六百ヘクタールというような形で、非常にたくさんのものが予定され、計画されていってるわけですね。現在、完成したものは計画の半分なんだけれども、立地したものは三分の一強しかないんだけれども、すでにもう相当の工場と人口があそこに集中して、公害現象なんかも起こしているし、それから、東京都の交通関係なんかでも交通の渋滞とか、そういうようなものも起こしておる、これが現状だと思います。 そこで、そういう状況をもう少しあれするために見ていきますと、東京湾の工業出荷額、これは四十三年度で、全国工業出荷額の四十五兆円のうち十二兆円、東京湾だけで全国の二七%を占めておりますし、昭和四十五年の工業統計では、首都圏の工業出荷額は全国の三五%、だからその大部分が東京湾の工業地帯が占めておるというのが実情だと思います。ここに集中してきておる。そして六十年の見通しとしては、交通政策審議会の論議を見ますと、東京湾の港の貨物の取り扱い量、これは昭和四十五年が三億七千万トン、それが六十年には十三億九千万トン、三・八倍、こういうことが予想されております。これが海陸での交通の激増の要因になっている。そうして東京湾の海上交通の現状ということで見ますと、前方避航距離というのですか、自動車の車間距離に相当したものだそうですけれども、速力九ノットで千メートル必要なところが現在三百メートルしかとれないという現状になっておるというように言われております。大体こういうふうな状況というふうに理解していいんですか。
○説明員(大久保喜市君) 私、手元に正確な資料を用意してございませんが、大体の傾向といたしましては、東京湾の利用の状況は、いま先生の御指摘になりましたような状況に近うございます。それで現状におきましては、先ほど先生の御指摘のように、東京湾沿岸地域の工業出荷額が非常に全国的な面から見ても高いということでございますが、これも事実でございます。それで、そこいらの点から、先ほど私お答え申し上げましたのは、今後の問題といたしましては、工業の生産の場として、この限られた空間をこれ以上使っていくことについては、やはり問題があるんではないか。しかしながら、現に動いているものを急にストップするわけにもまいらないし、そこいらのところでやはり食いとめるには、地方の新産都市、工業整備特別地域、さらには大規模臨海工業地域、こういうようなものの地方における開発というもの、受け入れの場をつくっていかなければいけないいけないと言うだけでもぐあいが悪いだろうということで展開しているわけでございます。 それからいま一つ、東京湾の港湾取り扱い貨物量の見通しにつきまして、運輸政策審議会の試算の数字を御提示なられましたですが、これにつきましては、いわゆる現状トレンドで推していきますと、そういうようなことにもなりかねないというような意味合いを含めた数字でございます。それで、これは日本の経済活動の規模、首都圏における経済活動の規模、それから消費水準、こういうようなものとの相関でございますので、具体的には六十年時点におけるそういうような経済指標の見通しを、やはり別個の角度から立てられたものをベースにして試算し直さなければいけないと思っております。そこいらにつきましては、先ほど首都圏のほうから御答弁ございましたように、新全総計画の改定に関連して首都圏の基本計画がつくられました段階におきまして、あらためて数字の見直しをしなければならないと考えております。ただ、申せますことは、私ども少な目に見ましても、六十年時点には十億トン程度の首都圏の港湾取り扱い貨物量は出てくるんではないか、そういうようなことを考えますというと、東京湾ですべてそれをしょわせることは非常に問題があるんではないかというようなことで、それ以外の方法もいろいろと調査を進めている状況でございます。また、湾口航路の交通の安全、いわゆる陸上でいいますと、車間距離に相当する船と船との間の距離でございますけれども、これもやはりいまの湾口航路の形がS字カーブをしておりますもので、しかも非常に見間違いやすい障害物もございますものですから、そういう点については湾口航路の改良も進めていかなければならない。そういうことによって、いわゆる海上交通容量としては、その必要な交通容量を確保するようにいたしたい。湾口航路の整備も進めなければならないと思っておりますし、また湾内に大きなタンカーが入るということについてはまた問題もあろうと思いますので、安全対策等も考えて、湾口シーバースの調査も進めている。こういうように非常に東京湾のいわゆる海上交通の面から言いましても多々あります問題についてはいま鋭意その改善について検討しております。しかしながら何と申しましても、首都圏地域において全国の三割の人口がおりまして、そこで何らかの活動をすれば、そこに必要なものの輸送をせにゃならぬという使命がございますもんですから、それはいかにして確保するかということがいま私ども一番頭を悩めている問題でございます。
○春日正一君 その頭を悩めていることは大いに理解できるんですがね。ただ問題は、いまのようにどんどんふえていくと。しかもこうやって絵をかいてもらったのを見ても、まあ東京の江戸川の隅からずっと富津の先まで全部もう埋め立てになっておるし、しかもこれから先さらに埋め立てる大きな計画があるわけですね。そしてそういう中で、たとえばこういうのを見ても、富津で「十年先の需要に備えて 燃料・流通基地を建設富津沖進出方針固まる三菱グループ」というような形で、あそこへ石油コンビナートをつくるつもりだったのが、千葉県でこれは困るといって断わられたのであそこを燃料基地にすると。それで液化ガスとか液化石油というようなものの非常に大きな貯蔵をやるんですね。五百万ないし一千万トンの貯蔵能力を持つというのですから相当大きな計画ですね。そういう計画をやれば当然そこへそれを運ぶ船が入ってくるわけでしょう。いまあなたは大きなタンカー困ると言ったけれども、そういったようなものが入ってくるそういう条件になるわけですね。そういうことがどんどん計画されて進められていっているということを考えてみますと、これは首都圏のほうへの質問になりますけれども、こういうことを考えてみて、一方で制限区域の中では従業員三十人程度までの中小工場の新増設も法律を改正して押えるということをやりながら、一方、対岸の千葉県では埋め立てはしほうだい、工場は建てほうだいということにしておいて、それでいわゆる過密の弊害を押えるということができるだろうか。当然これは千葉県側を入れて、東京湾全体の沿岸として規制を強めていく、あるいはもっと大きな計画で配置を考えていかなければ、片側だけ押えたって、片側野放しにしておいたら、さっきあなたの言われた空気と丹沢のような箱の中に両方入っているわけですから、だから当然これは防ぎきれないことになる、これは明らかなことですわ。そうすると、まあ先ほど言われたいろいろ抵抗があるといわれるけれども、これはどうしても入れるということをやるべきじゃないか、この点どうですか、大臣のお考えは。
○国務大臣(西村英一君) 私もそう思います。したがいまして、今回もいろいろ委員会で、審議会で討議されたんでございますが、さいぜん申し上げましたように、地方公共団体の問題もございまして、一応は預かりになっておるわけですが、このようにもうすでに近郊地帯ではなくて既成市街地と、こう見なけりゃなりませんからこの辺についても十分考えなければならぬと、私は思っておる次第でございます。 それからもう一つ、これは余談になりまするけれども、東京湾のふくそうの問題、これは一つの政府としても重大な問題でございまするので、この問題につきまして、私は結局東京都の物資だけをはかすのではなしに、いまの流通機構というものが東京湾を中心として中央線それから常磐線、東海道線、みな放射状になっておる、これは私は数字はわかりませんが、鹿島なら鹿島でもって油の精製をする、そうすれば地域開発というものはその地域にはかすのが必要なんですから鹿島でつくったものは福島、栃木、茨城とこういうようにはかすように、それを鹿島で油を精製してわざわざ東京湾に持ってきてというような何と申しますか、計画性がない輸送が行なわれておるのじゃないか。そうするとますます東京湾は込んでくる。ますます込んでくればやはり埋め立ても延期しなければならぬという因果関係になっておりまするから、この辺はせっかく鹿島があり、鹿島は精製地であればもう一つ流通の港をつくって交通機関を放射線だけでなくて、放射線なら放射線にやってこれを横につなぐという計画をもう大々的にこれやらなければ、ますますこれ東京湾はふくそうしてくるようなことを思っております。 余分になりましたが、いまの市川、船橋その他の臨海部の点につきましては今後とも十分意を尽くしたいと、かように思っておる次第でございます。
○春日正一君 それで、富津地区の埋め立てと工場進出が最近問題になって、さっき私ちょっと三菱の問題言いましたけれども、千葉県開発庁の当初の計画、去年の七月の計画を見てみますと、埋め立て面積が千六百五十ヘクタール、三菱グループ六百九十ヘクタール、新日鉄三百六十ヘクタール、三井グループ三百三十ヘクタール、東京電力百三十二ヘクタール、国土総合開発百三十ヘクタール、出光興産九十九ヘクタール、こういうことで、さっき言ったように三菱グループは最初は日産四十万バーレルの石油精製工場、エチレン年産八十万トンの石油化学工場、三井グループは日産二十万バーレルの石油精製工場、精密化学、ガラス、建材、新日鉄は鋼管製造工場というようなおもな計画で京浜、京葉、鹿島ここでできる石油合わせて日産二百十三万バーレルその三分の一近いものを富津でつくろうというような計画があって、それでまあいろいろ批判を受けて、埋め立ては認めたけれども、石油精製、石油化学は認めないという条件をつけたんで先ほど言ったように三菱は燃料基地、流通基地にするというふうに変え、そして燃料基地として二百六十四ヘクタール、液化天然ガスタンクヤード、貯蔵量が五百万トンから一千万トン、サラワク方面からの液化天然ガスを首都圏各地域に供給するというような計画でやっているし、流通加工基地として百三十二ヘクタール、日本郵船、三菱倉庫、三菱商事のコンテナ船、鉱石船などの専用埠頭をつくって輸出入物資を扱う。そして近い将来、遠隔立地に対応できる中継基地にするというような計画を立てている。 こういうふうなことを見ますと、一応石油コンビナートは挫折したとしても燃料基地、流通基地が東京周辺に集中し、交通量が激増し、あるいは防災問題とか公害問題というようなことが深刻化することはこれは変わりないと思うのです。だから、そういうことを考えてみますと、千葉県内の埋め立ての規制、工場立地の禁止の可能なほかの手だてというものが考えられなきゃならぬと思うのですけれども、そういうことは考えられるかどうか、ないとすれば、近郊整備地帯のいかんにとらわれずに、やはり工場制限区域として押えるというようなことでもしなければ、これはちょっとおさまりつかぬことになると思うのですよ。その点お聞きしたいのですが。
○政府委員(川島博君) まことに深刻なお話でございまして、同感の至りでございます。当面るる説明申し上げておりますように、直ちにこの京葉地帯に工業制限法の網をかぶせることはまず不可能でございます。しからば、工業制限法以外の手段によって、工場の立地をコントロールすることはできないか、実はできます。公有水面埋立法を抜本的に改正をして政策目的、法律の目的にそういった立地規制をうたい込めばできるわけです。またこれは埋め立て権、埋め立て免許の根拠法でございますから、これでもって免許を与えないということになれば、永久に自然の海が保たれるわけでございます。したがいまして、これは前々国会でも予算委員会で問題になりまして、運輸大臣並びに建設大臣が公有水面埋立法の改正については前向きで取り組むという御答弁をなさっております。自来、建設、運輸両省当局では鋭意検討を続けているものと私は信じております。
○春日正一君 そこのところ、これはやはり大臣でないと、そういう大問題ですからね、いま言ったように公有水面埋立法ですか、これを変えて、そして千葉県沿岸の埋め立てを押える、そのための法律を出すというようなことを考えておいでですか。
○国務大臣(西村英一君) この千葉県だけを考えて云々するわけじゃございませんが、公有水面埋め立て、これは非常に古い法律でございまして、それから、認可の基準も失われた利益と得られる利益とのバランスでやるとかいって、妙な基準になっているわけです。したがって、これはひとつどうしてもやはり相当に古い法律でございます。法律は古くてもいいんですが、時代が相当に変わりまして、公有水面埋め立て、ことに海洋問題についていろいろな問題が提起されておりますので、この点は手がけてまいりたいというので研究はいたしておりまするが、何さま非常に膨大な法律でございまして、都市計画法に並ぶ法律でございます。ぜひこれは建設省としてもやりたいと、かように考えておる次第でございます。
○春日正一君 その点はぜひ積極的に進めてほしいと思います。 もう一つ、ついでに言えば、この図面見てもあれですけれども、こうやってぐるぐるっと東京湾を埋め立ててしまって、しかも、この湾岸道路というような形で、このまわりにずっと道路ができて、それから、ここは木更津のちょっと先のあたりですか、この辺からこっち、川崎の多摩川寄りのところへ橋ができる、それからここも何かとば口のほうですね、富津のこっちのほうからこれへ橋ができるというようなことで、橋をかけるような計画まであるようですけれども、こうなれば東京湾の対岸と、こっちの交通というものは非常に便利になりますから、便利になれば、そこへ企業なり人口なりが集中するということは、これは一つの法則のように言われていることですね。ロブソンが来て、東京都に言った意見では、東京都が高速道路をつくったのは大失敗だった、あれだけの金をかけて高速道路をつくるもんだから人がよけい入ってくる、だからむしろあの金を東京の環境改善のために使ったほうがよかったろうというふうなことを言ったというふうに言われているんですけれども、それと同じようなことがここで言えるんじゃないか、いま過密になって困る困る、公害が起こる起こると言われているときに、こういう形で大規模な湾岸道路をつくる、東京湾に橋をかけて両岸の交通を便利にすれば、そこの局面だけ見れば便利になるだろうけれども、必ずそこにもっと大きな企業と人口が集中して、さらに大きなさっき言った過密の弊害といいますか、そういうものをつくり出す、そういうことを考えますと、やはりそこまで先の十年、十五年まで考えて、この国土の建設なんというものはもっと二十年も三十年も、いまから規制をしていくという手を打たなければ後手後手に回って、結局過密の弊害というものを押え切れないようなことで一生終わってしまうということになるんじゃないか、そのような気がします。だからそういう意味で私は、東京湾の埋め立てという問題をやはり押えていくというようにすることが必要だろうというふうに思います。 そこでもう一つの問題は、新しく工業等制限区域に加える横浜、川崎の臨海工業地帯ですね、これの経過措置はどういうふうに考えていられますか。
○政府委員(川島博君) 新たに今回、制限区域に追加される横浜、川崎両市の臨海部並びに西方内陸部につきましては、政令で経過措置を定めることといたしております。 それは、一つは「この政令の施行により、新たに工業等制限区域となった区域内においては、この政令の施行の日から起算して五年間に、制限施設を新設し、又は増設する場合であって、当該新設又は増設が、当該地域における環境の悪化をもたらすこととならないと認められるとき。」、これが一つのケースでございます。 第二は、「この政令の施行前に、工業の用に供する目的をもって公有水面埋立法第二条の免許をうけ、この政令の施行の日以後に同法第二十二条の竣工認可をうけて、新たに工業等制限区域となった区域内においては、当該竣工認可のあった日から起算して五年間に、制限施設を新設し、又は増設する場合であって、当該新設又は増設が、当該地域における環境の悪化をもたらすこととならないと認められるとき。」に許可することができる。 要するに、今度は一般的には都内の住工混在地区から移転、リプレースする場合に限ってしか新増設を認めないのでありますが、新たに拡大された内陸地区及び臨海埋め立て地域については、特例措置として五年間を限って、そういう移転に伴う新増設のみならず、全く新規の新増設も認めよう、これは工業の埋め立てとして初めから国が公認したわけでございますから、それをあとから別の法律をかぶせて、おまえはもうだめだというのではあまりひどいのではないか、やはりそういうものは一種の既得権あるいは法的安定をそこなわないという法律上の立場から手だてをすべきではないかというふうに考えている次第でございます。
○春日正一君 運輸省のほうに伺いますけれども、この五年間に埋め立てるという、いま許可を得てこれから埋め立てるという面積は、これは横浜、川崎の地域でどのくらいありますか。
○説明員(大久保喜市君) いま手元にちょっと適切な資料がございませんで、はなはだ恐縮でございますが、これは若干古い時点の調査でございますが、四十五年の十月現在造成中の神奈川県の前面の埋め立て地でございますが、造成中のものが工場用地としまして二百八十五ヘクタールございます。それで、その後埋め立て免許をとったものもございますので、ちょっと御質問の趣旨が事前によく私ども承知いたさなかったものですから、ちょっと準備不足で、ここで正確な数字を申し上げかねるんですが、御了承いただきたいと思います。
○春日正一君 とにかくいまでもわかっているだけで二百八十五ヘクタールあると、あそこだけのところで。ですから、相当大きなものがあるわけですわ。特に扇島なんかは日本鋼管が埋め立てして、いまの工場そっくり移すというような形でやっているというようなことですね。こういうものを国が一度認めたんだから、ということになってしまうと、東京湾全域にわたって、結局千葉県のほうの網をかけないという分まで入れると、大企業の工業立地というものはまるきりかご抜けになってしまうということになるんじゃないかというふうに思います。それで、過密の弊害、都市問題というものは、これは何年も先の問題ではなくて、いまの具体的な問題になっているわけですから、こういうことで、五年先まではやむを得ないというような形にしてしまうというやり方では非常に手抜かりになってしまうというような気がするんですけれども、それはもうそれでしかたがないということですか。
○政府委員(川島博君) せっかくお話が出たようでございますので、日本鋼管の扇島移転問題についていささかお時間を拝借してよろしゅうございますか。——御案内のように、日本鋼管京浜製鉄所、これは明治の末年に創設されたものでありまして、創業以来約六十年間を経過しようとしております。したがいまして、工場は増設に次ぐ増設で満ぱいになっておるわけでございますけれども、施設は老朽化、特に高炉施設の老朽化は建てかえをしないと商売にならぬという状態に達したわけでございます。そこで、日本鋼管当局は、当初、京浜工場をスクラップ・ダウンして、遠隔地に立地することも考えたようでございます。しかし、遠隔地に適当な候補地がなく、また、現在日本鋼管は二万人の従業員をかかえております。また、関連企業に六万人おります。つまり、日本鋼管でめしを食っておる人間が八万人、家族を入れれば二十五万人があの工場に依存しているわけでございます。この二十五万人の民族大移動をするということもたいへんでございます。そこで日本鋼管は、これは日本鋼管の現在埋め立てております扇島地区、これは東京湾内でも一番地盤の悪いところであります。したがって、埋め立て工事も非常にむずかしい。対岸の鋸山を切りくずして、いまプッシャーパージで運んでいるわけなんです。これは締め固めましても、おそらく軟弱地盤でございますから、相当な工事費がかかるばかりでなく、将来大地震等が発生した場合には、かりにあそこに工場施設が完成した暁には高炉が倒壊するというようなことも私は考えなければならないのではないかと思います。しかし、日本鋼管としては、そういったリスクをあえておかして、遠隔立地でなくて、地先海面にリプレースするということを、会社の最高方針として決定したわけでございます。これに対しまして、横浜、川崎市当局は、再三折衝を重ねた末、確かに陸上の高炉をつぶして海上に新鋭高炉を二基建てる。現在粗鋼年産が六百万トンでございますが、これを新鋭二基に変える際に、五十万トンだけ多くしてほしい。六百五十万トンの設備能力のある新鋭高炉二基を建設する。同時に製鋼工場の一部も埋め立て地に移しましてやる。しかも、昭和五十三年の完成時までには、亜硫酸ガスの最大着地濃度を〇・〇一二PPMまで下げるという会社は約束をさせられたわけでございます。したがいまして、公害対策に関する限り、この日本鋼管の扇島移転は確かにプラスになる面があろうと思います。しかし、私どもはそれだけでは満足できません。したがいまして、実は一昨年私がまだ首都圏整備委員会に着任早々でございましたが、この問題の相談を受けましたので、直ちに神奈川県当局、並びに横浜、川崎市当局、さらに日本鋼管の幹部も呼びまして、注文をつけました。その注文は、まあこの際施設のスクラップ・アンド・ビルドを現地でやるということで、諸般の事実が進行しておりますから、あえてそのこと自体には反対いたしません。しかし、これ以上、京浜工業地帯の過密を激化させないためには、現在の粗鋼生産能力六百万トンを六百五十万トンに上げることは認めるけれども、それ以後の増設は一切認めない。御案内のように、百五十万坪埋め立てるわけでございますから、高炉はまだ二本でも三本でも立つ余地がございます。おそらく粗鋼生産能力で二千万トン程度の余地があるわけでございます。日本鋼管がはたしてそういう意図のもとにやっているかどうかわかりませんけれども、その可能性はあるわけでございます。そこで、私は運輸省当局とも連絡の上、港湾審議会委員という私の立場がありますから、その席をかりて圧力をかける以外に阻止する方法はないわけでございます。したがいまして、私は港湾審議会で堂々と意見を述べたわけでございますが、それは現有勢力以上に将来未来永劫にわたって生産能力を増強させないということ。それから、現在陸上施設が八十八万坪ございます。高炉は全部とりこわすわけでございます。製鋼工場の一部もとり払うと相当な余裕地ができるはずでございます。これはあげて横浜市、川崎市当局に提供して、都市再開発用地として活用させなさい。会社の都合でどうしても譲れないという場合には、会社の敷地として、内に樹林地、あるいは緑地、あるいは運動場等をつくって、従業員の福利厚生のために利用するとともに、余裕がある場合には横浜市民、川崎市民のために開放して、環境改善のために役立たせてほしい、こういうことを申し入れました。会社は、全国の鋼管工場からの製品の集積と配送のための流通基地にしたいので、そういう土地をお譲りする余裕はございませんと言っておりましたが、私は力強く説得を続けました、会社の幹部を何回も呼びまして。その結果全部私どもの条件をのんでいただきました。最後に報告に見えました会社のある幹部は私に向かって申しました、川島さんには負けました。
○委員長(小林武君) 午後七時三十分まで休憩いたします。 午後六時二十九分休憩 —————・————— 午後七時四十七分開会
○委員長(小林武君) ただいまから建設委員会を再開いたします。 引き続き、首都圏整備法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。
○春日正一君 先ほどの川島事務局長の扇島に対する答弁、あれは非常にいいと思うのです。そういういいところがあるけれどもね、全体の埋め立て計画とか、これをはずしているというところから見れば、やはり一番大きな影響を与える大企業が野放しになっておるという印象を私はぬぐい去ることができない、それは言っておきます。 そこで、今度は小さいほうの問題ですけれども、工事制限を五百平米というところまで下げてくる、そうすると相当小さいところまでかかってくるわけですけれども、中小工場へのそういう助成策、そういうものはどうなっていますか。
○政府委員(川島博君) お答え申し上げます。 本法における制限施設の対象は、工場においては倉庫、事務所等を除いた作業場のみで五百平方メートル以上のものとなっておりまして、生業的な零細工場は制限の対象となっておりません。これより大きい中小企業は本法の制限を受けることとなりますが、既成市街地内に立地することがどうしても必要な業種の工場については、政令で制限業種から除外をいたしておりますとともに、制限業種でありましても、出版、印刷業等については、基準面積を従来どおり一千平米に据え置く等の措置が考慮されるほか、中小企業近代化を目的として行なわれる企業の協同化や集団化のための新増設は、本法第八条第一項の許可基準によって許可されることとなっており、基準面積の引き下げが中小企業を不当に圧迫することにはならないものと考えております。
○春日正一君 ちっとも圧迫にならぬということでは、これはちょっとおかしいです。やはりいままで千平米のやつを五百に下げたんですから、もっと小さいところが対象になるわけですから、だからそういうものはそれだけの影響を受けてくる、そういうものだと思うんですよ。それで、先ほど二宮委員の質問に対しても、工業再配置促進法とこれと二本立てでやっていくというような話だったんですけれども、その点で土地担保の融資というようなものは対象になるのかどうか。
○政府委員(田中芳秋君) 工業再配置公団におきますあと地買い上げ及びそれに伴います融資につきましては、中小企業もひっくるめまして、それを行ないたいというふうに考えております。
○春日正一君 三年間土地が売れないときには、移転のための諸経費の八割を公団が融資するというふうに聞いているんですけれども、そうですか。
○政府委員(田中芳秋君) 工場の移転計画を提出させまして、それで融資をいたしますわけでございますが、その場合の融資は工場あと地の評価額の八割以内、こういう形にいたしております。そして融資期限は一応三年といたしまして、三年の期間を経過するも、その土地が売れない場合には、公団がこれを買い取ると、こういう形になっているわけでございます。
○春日正一君 そこで、移転のほうはそれでいいんですけれども、中小企業の場合には、福祉施設、住宅というようなものが従業員とか、そういうもののそれが大企業よりももっとむずかしい問題になっていると思うんですけれども、こういうものに対して援助をするというような道はあるんですか。
○政府委員(田中芳秋君) 誘導地域に移転いたします企業に対しまして、これはもちろん中小企業も含めてでございますが、私どもといたしまして、当該移転先におきます福祉施設あるいは環境を改善いたしますための緑地等の整備につきまして、企業の工場床面積一平米当たり、企業に対しまして五千円、当該市町村に対しまして五千円を交付する、こういう形で進めたいと思っております。
○春日正一君 それで、中小企業の場合ですね、やはり大きな工場と違って、親企業といいますか、親工場といいますか、そういうものとの関係で、やはり動く幅が制約されるという関係があると思うんです。そうすると、首都圏の場合ですね、どの辺が誘導地域ということになるんですか。
○政府委員(田中芳秋君) 工業再配置促進法第二条で誘導地域を定めることにいたしておりますが、まだ具体的な線引きと申しますか、につきましては検討中でございます。 しかし、一応、現在考えられます地域といたしましては、関東の地域の東北と隣接いたします一部市町村、それから長野県及び山梨県と隣接いたします市町村、それから首都圏に山梨県が入っておると思いますので、これは全部入る、こういう形になろうかと思います。
○春日正一君 そういうところへかわれない場合、しかし、そこにはいられないからどっかへ行かなきゃならぬという場合に、これに対しては何か援助の措置があるわけですか。
○政府委員(田中芳秋君) 御指摘の地域につきましては、現在、援助の方法は考えておりません。
○春日正一君 中小企業の場合には、税制上の措置というものは実効のない場合が多いと思うんですよ。というのは、たとえば移転計画完了時までに加速償却をすることを認めるといわれても、うんともうかっているところなら、幾らでも償却できるけれども、自転車操業でぴいぴいしているものが加速償却といってみたところでどうにもならぬというふうに考えますと、もっと別の形での援助というようなものを考えなければならぬと思うんですけれど、そこらの辺はどう考えていますか。
○政府委員(田中芳秋君) 先ほどの実は答弁を若干訂正させていただきたいと思います。 工業再配置促進法案では、御指摘のような地域に対します援助は考えていないわけでございますが、御承知のとおり、中小企業振興事業団の事業といたしまして、御指摘のような地域につきまして、中小企業のための工場団地をみずから造成し、あるいはこれへの移転に対しまして、特に高度化に資するような形で協業化を進めつつ、そこに立地する場合につきましては、たとえば二分七厘というきわめて低利な資金を融通する、あるいは中小企業金融公庫でこういった一般的な移転につきましても融資をする、こういう形でいわば都市の過密地帯からの移転につきましては、めんどうを見ておるわけでございますが、今後、こういった面をさらに強化するように勉強してまいりたいと、このように考えております。
○春日正一君 中小企業でも、やはり公害の防止という意味から疎開するということは、これは必要なことです。社会的にやらなければならぬことですけれども、その場合、やはり非常に資本力の弱い、経営の不安定な企業が多いわけですから、そういう点では、移転に伴う被害というものが出ないように、十分に配慮することが必要であるというふうに思います。 そこで、その次に、もう一つ、事務所規制の問題ですが、先ほど二宮委員のほうからも話がありましたけれども、昭和三十四年にこの法律を制定してから、工場の立地規制には一定の効果をあげてきたと思います。しかし、産業と人口の集中が激化しておる。それでいままで私がずっと述べてきたように、工場規制が不徹底であったということのほかに、集中の原因としては事務所の増加というものがあったと思います。で、大きく言えば、太平洋ベルト地帯に偏重した重化学工業中心の産業政策、国土利用ということになると思いますけれども、やはり集中規制の対策としては、事務所の規制というのがいま非常に緊急な問題になってきているように思うんですけれども、その点についてどういうふうに考えておいでになるか。
○政府委員(川島博君) 先般も御説明したことと若干重複いたしますが、お許しを願います。 首都圏整備審議会で、工場、学校の制限強化に続く第二弾として、事務所規制制度の創設について、いまや答申が行なわれようとしておることは先ほど申し述べたとおりでございます。 内容につきましては、まだ答申を得ておりませんので、詳細にわたる御説明はいかがかと思いますけれども、大体の考え方をざっと述べておきますると、まず、具体的な構想といたしまして、現存の制度を活用して、事務所規制の効果をあげることができないだろうかということをまず検討いたしました。その内容といたしましては、いわゆる都市計画法を使いまして都市計画的手法によって規制の実をあげることができないだろうか、これは容積規制の強化と用途地域の純化等についての措置を都市計画法によってある程度強化することは可能でございます。また、税制措置につきましては固定資産の時価評価など、固定資産課税の合理化や都心部等、特定の地域における新たな課税措置、昨年来問題になっております事務所・事業所税、このような新しい課税措置について検討しておるわけでございます。 また、新規に、これは従来の手法を活用するわけでございますが、新しい規制措置といたしましては、都心部等における事務所の新増設等に対する許可制度、さらには新増設される事務所ビル及び既存の事務所ストックに対する課徴金、これはおそらく毎年取ることになるかと思いますが、この賦課等について検討いたしておるわけでございます。 これらの許可制度及び課徴金方式の実施にあたりましては都市構造の近代化や中枢管理機能の育成強化に必要な合理的な都市の再開発事業については十分配慮する必要がありますし、また、零細ビルの乱立を防止するため、中小事業所を適地の共同ビルに集団化できるような誘導策を配慮する必要があろうかと存ずるわけでございます。 さらに、規制措置と並行して、移転分散しようとする事務所を計画的に受け入れるためのオフィス・センターを周辺の適地に建設することが必要であり、これに必要な税財政、金融上の施策についても十分検討することが肝要であると存ずる次第でございます。 これらの諸般の事務所対策については、今月中に答申がございますので、答申のあり次第その具体化等につきましては関係省庁とも密接な連携をとりまして慎重に考慮してまいりたいと考えておる次第でございます。
○春日正一君 首都圏過密対策研究会の報告書というのを見ましても、東京都の区部の事務所の人口が四十年の国勢調査で百五十五万人、それが六十年には推計で二百七十万人、このように出ております。そして、事務所の将来の床面積が四十四年で千六百五十五万平米が五十年で二千六百七十六万平米、一・六倍、六十年には四千四百六十六万平米、二・七倍というようにふえていくというような見込みがあげられております。そういう集中に伴っていろいろ問題もありますけれども、特に通勤輸送の面だけから見ても区部の境界で既定計画の十二線分に新しく一線分が必要になる。都心三区の境界線では地下鉄の既定計画九線のほかにさらに六線分が必要になる。キロ当たり百億円の経費が必要になるというようなことも言われておるし、それから都心三区の道路交通、これは昭和四十年には二百三十四万台だったものが六十年には五百五万台と、交通容量から計算すると、都心三区の道路面積率は七五・九%というようなことになるというような計算が出されております。そうなると、この事務所が都心に集中するということが結局あらゆる面で都市機能を阻害するようなことになるわけですし、だから、そういう意味で先ほどのお話しのように近く答申が出されると、そうしてその中には、許可方式とか課税あるいは賦課金方式とかいろいろ提起されるだろうというふうに言われましたけれども、しかし同時に、事務所税とか事業所税ですね、こういうものをめぐる政府内部の論議というものはずっと論議がなされている中で後退していくというようなものがずっとあったと思うのです。最初に、この問題で事務所税の必要を発表したのが建設省で、三年以上も前に首都圏のほうにそれをまかしてしまって、それから自治省のほうは昨年の五月末に事務所、事業所への賦課金の新設を打ち出したけれども、四十七年度の予算折衝の経過の中で、不況の折から新税はよくないというようなことで持ち越しになるというようなことになっていますし、それから、通産省のほうは昨年の七月に既成市街地内の既存工場に対する移転促進税の構想というようなものを発表されたけれども、結局まあ工業再配置促進法案というようなところへ落ちついてしまうというような形で、事務所、事業所のそういう賦課金とか税金かけるとかいう問題は、議論としては出るけれども、議論していくうちにだんだん後退してしまうというような傾向が感じとれるわけです。だから、そういう意味で言えば、今度は出てくる答申どういうものになるか知りませんけれども、やはり事務所、事業所の資本金、従業員数、床面積に応じて課税をし、この場合一定規模以下の小さなものは、それは控除するというようなふうにして、その財源でオープン・スペース、公園用地等の買い上げとか、防災のための再開発を行なうとかいうような方面に積極的に向けていくような、そういうことが全体のバランスの上で必要なんじゃないかというように考えるのですけれども、そこらの辺の議論はどの辺までいっていますか。
○政府委員(川島博君) 全く同感でございまして、答申には、ただいま先生が述べられた趣旨とほぼ同趣旨のことが入る予定でございます。
○春日正一君 まあそういうことで、答申が出たけれども後退したということにならぬようにひとつ腰を据えてその面を推進していただきたい、この点大臣の所見をお聞きして、私、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(西村英一君) 今回通産省で工業再配置の法案が出ましたが、やっぱり大きく見れば首都圏だけで始末ができない、それから大局的には全国的に考えなければならぬ。しかし、それかといって直ちにそれができるものじゃない、やっぱりこれはある程度の時間が要ります。したがいまして、今後の間に合わせの策としては十分これは注意して、その辺を取り締まっていかなければならぬということは私たちも十分考えておる次第でございます。私は、大体あなた方と立場が違っている、自由経済主義です。自由経済主義ということになりますと、押えようがない、計画経済と違いまして。しかし、それを遂げるのにはやっぱり善意をもってすべきだ、来たい人は来なさい、極端な話をすれば。しかしそれは税金を取りますよ、固定資産税も高くしますよ、そのためにやはり水道料金が上がったりいろいろ上がるのですから、そういうふうに考えておるようなわけでございます。まあ、それはそれといたしましても、やっぱり非常に事務所の点につきましては、重要に考えておる次第でございまするから、答申を受けましたら、ひとつ十分注意をいたしまして善処したい、かように考えておる次第でございます。
○委員長(小林武君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林武君) 御異議ないと認めます。 本案につきましてはこの程度にとどめます。 —————————————
○委員長(小林武君) 次に、宅地建物取引業法の一部を改正する法律案を議題とし、これより質疑に入ります。 質疑のある方は御発言を願います。
○田中一君 いま御提案になりました宅建業法の一部改正の法律案について、まず最初に伺いたいのは、昨年の五月十八日、本委員会におきまして満場一致決定をいたしました附帯決議であります。読み上げますと、「各都道府県に宅地建物取引業審議会を設置するよう指導すること。」と、「宅地建物取引業者が都道府県宅地建物取引業協会に全員加入するよう指導するとともに協会の自主的な規制を積極的に活用するよう努めること。」と、第三に、「営業保証金制度に代わる宅地建物取引損害てん補制度についてすみやかに検討し、その実現を図るよう努めること。」と、この三点が昨年の政府提案の法律案に対する当委員会の満場一致の決議であります。この決議が今回衆議院の建設委員長提案として出されたこの法律案に対してどのように反映しているのか、短い時間でありますが、その経過についての報告を願います。
○政府委員(高橋弘篤君) 昨年の法律改正にあたりまして、附帯決議が三項目ございましたが、その第一点の都道府県の審議会を、数が少ないのでもっと設置を指導するようにということでございます。これらの点につきましては、三点とも法の改正のいろんな会議のときに、十分各県を指導いたしましたし、また、計画局長名で出しました通達の中にも、第一、第二の先生の御指摘の点は、詳しくそういう方向で検討することを記載いたしております。その結果、第一の審議会につきましては、これは御案内のように、未設置の県のほうが多いわけでございまして、設置したのが昨年御答弁申し上げましたのが八府県でございましたけれども、現在十一府県に設置されている次第でございます。 それから、第二の点でございますが、この宅地建物取引業協会に全員加入するよう指導すること、これにつきましても、会議の席上及び通達でそういう指導をいたしてまいりまして、昨年の一月にいわゆる全宅連に加入をしている業者が四万一千六百五十四業者でございました。これが本年、四十七年三月末で四万六千業者ということになっておる次第でございますが、この点につきましても、今後とも全員加入するように指導してまいりたいというふうに考えておる次第でございますが、それから第三点につきましては、その後御案内のとおりにいろいろ検討いたし、また審議会に諮問をいたし、その答申をいただいて、本日御審議をいただくことになっている次第でございます。
○田中一君 現在登録している業者はどのくらいありますか。
○政府委員(高橋弘篤君) 本年の三月末で七万四百八十一業者でございます。
○田中一君 業者としては七万四百八十一ですか。これはむろん昨年の法律改正によって、それぞれ自分の守備範囲あるいは事業の形態の違うことによるところの団体ができていることは承知しております。今回の提案されたこの法律案による対象は、どういう業種というか、仕事のうちの幅を対象とするのか、その点伺います。
○政府委員(高橋弘篤君) 今回の対象となりますのは、これは消費者保護の立場から、御承知の預り金、支払い金についての保護で、保全措置でございますから、これは全業者について当てはまるというふうに考えておる次第でございますけれども、一番従来から預り金とか支払い金について事故がありますものは、どちらかといいますと仲介業者を中心にしたものが多いように聞いておる次第でございます。しかしながら、この制度といたしましては全業者について適用さるべきものでございます。
○田中一君 昨年の春に、宅地審議会、この答申が、たとえば開発業、売買業、あっせん業という形で答申されましたが、そのうちの開発業、売買業的なというか、そういう業種に対しては、一応会社をつくって、その保証会社の保証を受けなければいけないという規制をしましたから、一応前進したものと思います。いわゆる消費者に対する損害補てんのこの仕事は前進したものと思いますが、それはどういう形のものができておるかですね。
○政府委員(高橋弘篤君) 御承知のようにマンション事件、マンション投資商法に対してのいろいろ事故がございました。したがって、未完成の宅地または建物について前金を受領する場合におきましては、その前金の保全措置というものをとらなければ受領できないという措置が、昨年の法律改正で御審議いただきまして可決され、そのための保証機関としまして、建設大臣の指定する保証機関ができることになっておりまして、これは五つすでにできておりまして、この五つとも、もしも御質問がございましたら申し上げますけれども、すでに実績をあげておる次第でございます。
○田中一君 これは完全にいままでの盲点となっておったところのあっせん業者あるいはあっせんと売買とを並行して行なう業者、いわゆるこれは社会における——社会におけるというのか、この業種における低層の仕事である、たとえばサラリーマン等が新居を持つのに、アパート一つ借りたいという場合に、おそらくいま計画局長が言っているような業種の方々があっせんをすると思います。それだけに社会的な広い範囲の安全弁として、これらの仕事が完成するならば、どのような方法で行政指導をするか、おそらく三井不動産、三菱地所等の大きなものもございます。同時にまた町の片すみの自分のうちの窓ガラスに二十枚、三十枚のビラを張ってアパートのあっせんあるいは小さな土地、小さな住宅等の売買のあっせんをするような業者がおります。これらの方々は少なくともそれによって生活をささえているという、まことに今日の社会におきましては自分の働きによって自分の生業を立てているという非常に貧しいというより収入の低い層であろうと思います。これらの諸君にほんとうにこの団体、この保証協会という団体に加入するならば、あらゆる面の、この法律をつくった責任者である政府、あるいはこれを実行する都道府県の行政的な思いやり、これが必要だと思います。同時に、この協会の持っております使命というものを達成するために、消費者に対する理解を深めなきゃならないと思います。したがって、こうした法律によって団体ができたといたしましても、これに反対する層もないとは限らぬと思いますが、その場合に消費者に対して、いかにこの保証協会があらゆる面の消費者の損害というものを補てんし得るかという、法律の趣旨がそうなっておりますから、その場合のPRと申しますか、行政面の指導というもの、あるいは政府のほんとうの指導というものはどのくらいまで的確に行なえるのか、どこまでも今回の法律案の趣旨は消費者に対する事故、消費者に対する損害をいかに補てんするかに尽きておるのでありますから、これらは反対する余地がないと思います。しかし、これをいかに徹底させるかということが重要であります。かつて昨年の法律の制定の発意というものも、多くの希望者から金をとりながら建設をしない、渡さないというような事件があった。そのために、ああいう保証会社ができあがりましたが、これが少なくとも零細なあっせん業を中心とするならば、それだけの国民に対する理解と国民が安心して業者に頼むという、この指導というものが必要だと思うのです。したがって、これが成立した暁の政府並びに都道府県の指導の方針というものはどういうぐあいになるか、具体的に例示して御答弁を願いたいと思います。
○政府委員(高橋弘篤君) こういう仕組みの保全措置が諮問によって審議会から答申されまして以来、その際にも、審議会でもいろいろ業界からも専門家からも意見を聞いたわけでございます。その後、建設省といたしましても、実際にこの制度ができ上がりましても、この制度を活用して、そうして相互集団保証を行なっていくという主体は業者団体でございますから、その業者団体を通じましていろいろ体制の整備について私どもPRいたした次第でございまして、大体業界の中でも七、八割はよしやろうということになっている次第でございますので、私どもそういう意味で先生方に御報告を申し上げた次第でございます。 この制度をいかにして生かすかというのは、この協会ができれば全員加入していくということが必要になってくるわけでございますので、先生の御趣旨のように、私どもとして今後全員加入するようにいろいろの機関を通じてPRしていきたいというふうに考えておるわけでございます。一部の業者についてこの加入を多少渋っているという声も聞いておる次第でございますけれども、この制度の仕組みがまだ十分に理解されていないというふうに私どもは考えておる次第でございます。したがって、この内容を十分に徹底させるということが必要になってくると思います。同時に、こういう制度を活用することによって業者自身が、特に先生のおっしゃったような中小の零細業者自身が自分の信用を高めるという力にもなるわけでございます。このところを業界のほうにも十分理解を私ども願わなければならぬというふうに考えておるわけでございまして、そういう点につきましてはひとつ業者団体を通じましていろいろPRをしてまいりたいということであります。 もう一つは、そういう業者がそういう信用力をつけていくということについての促進剤になるものは、やはり何といっても消費者がそういう信用力のあるものを選ぶ、そういう保全措置をした業者を選ぶという力もあろうかと存じます。したがいまして、私どもは消費者に対してのPR、広報活動も十分にこれはいたしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。こういうものは消費者団体というものを通じまして、消費者が建物とか土地とかいうものを手に入れたりするときには、必ずそういう業者の中でもこの法人に加入している業者を利用するようにというようなことを十分徹底させていきたいというふうに考えるわけでございます。そういうことによりまして、消費者自身が業者を選んでいく、こういう保全措置を講ずる業者を選ぶということになりますと、いままで多少ちゅうちょしている業者につきましても、やはりこの法人に入らなければ自分の信用力を高めることができない、消費者から選ばれないということになるわけでございます。そういうふうに業者団体を通じ、また消費者団体を通じ両方に対して十分なPR活動をいたしたいというふうに考えておる次第でございます。
○田中一君 建設大臣に伺いますが、昨年の委員会でつけました附帯決議、いま局長が言っているように一、二、三とある。三の点は今回実行したものです。これも不十分であります。しかしながら一応実行した。いわゆる消費者団体に対する理解が深まれば、その加入している業者を選ぶという自由がございますから、これは一応認めるといたしましょう。しかし第一、第二の問題はまだこれは未知数であります。いま伺うところによりますと、不十分であります。むろんこういう方々は相当弁舌も立つし、また力を持っていると思います。また、その方々が指導者になってきましょう。これに対するところの政府の態度というのは、いま局長が言っておりますけれども、問題は都道府県であります。都道府県がきめこまかく指導を行なう、完全な指導を行なわなければならぬと思います。なぜならば、日本の住宅政策の貧困時代にこれらの諸君が非常に大きな貢献を果たしておるということです。住宅問題の解決の一助であることは間違いなかったのであります。したがって、これに対するところの行政指導が一切を解決する道だろうと思うのです。建設大臣の決意、いわゆる昨年の三点のこの満場一致の決議をどういうぐあいにこれから実行しようとするのか、建設大臣の決意を伺って、私の質問を終わります。
○国務大臣(西村英一君) 私は宅地建物取引業についてあまり知識はございませんが、いま相当、七万の業者がある、その大部分はやはり知事の権限のものでございまして、建設大臣のものはやはり大手でございまするからこれはきわめていろいろな点でやりやすいと思います。しかし、大部分の零細な宅地建物業者はやはり都道府県であろうと思います。したがいまして、いままでとってきた方法につきましてはいま計画局長が申したとおりな通牒を出してやったというようなことでございまするが、やはりさらにこれを強力に建設省としては行政指導する、行政指導をする行き方はどうするのだ、こういうお尋ねでございましょうが、私もいま名案は持っておりませんけれども、とにかく、行政指導を強化するということだけは私はやりたいと思っておるような次第でございます。 第二番目の問題でございまするが、これは全員加入する、望むところでございまするが、しかしやはり協会が、自主的に会員として入って、入っただけの利益がある、値打ちがあるという協会になれば、これはおのずから入るわけでございます。したがいまして、私は、非常に自主的に自分たちの仕事を協会がやっていくんだと、こういう姿勢を示せば、やはり会員は、これは協会に入ったら利益がある——協会に入っても何にも利益がないということになったらこれは協会に入らぬということになりますから、この協会に対してひとつ十分自主的に積極的に仕事をやると、こういうふうに指導をしてまいりたいと、かように考えておる次第でございます。
○田中一君 ちょっと建設大臣、こうなると時間がかかるんですがね。協会に入ることの利益というのは何でしょうか。協会に入ることの利益というものは、業者の利益のみならず、消費者の利益につながるということが前提になっておるんです。少なくとも、今回の法律の改正案のこの提案は、いかに消費者が損害を受けないかということに前提があるんであります。したがって、これは決して、いまの提案されている法律を見ますと、業者の保護じゃございません。ただ、私が申し上げているのは、昨年の五月十八日に決議したところの全国の都道府県に宅地建物取引業審議会をつくれと、いわゆるいろんな問題がございます。地方地方の問題がございます。問題を解決するための、あるいは業者の業態がよくなるための、あるいは住宅政策の一環としての地方的な意見を聞くような審議会をつくれということが法律で明記してございます。ところが、それがいま計画局の話を聞きますと、昨年は八つであったと、いまその実効があがって十七になったと。日本の都道府県というのは四十七ございます。四十七がそれぞれ地方的なカラー、色を持ちながら、消費者に迷惑をかけないという業態に育成しなければならぬというのが主眼でございます。したがって、団体に入るから利益がある、利益があるから入るんだということじゃなくて、いかに多くの住宅困窮者に一つの媒体として損害をかけないかが主眼であろうと思うんです。この法律を見ますと、そうなっております。したがって、残っているものは、政府が都道府県をして、いかにこれをよいものという印象、よいものであるというこの実効を与えるために、地方にそれぞれの、あなたがたくさん持っているところの審議会等を通じてその実効をあげるようにしていただきたいというのが昨年のこの決議であります。したがって、いま、団体は利益を与えてくれるならば入りましょうということになるということとはちょっと違うものですから、建設大臣の理解がちょっと違ったんだと思いますから、再度質問をして、今度ほんとうにやめます。
○国務大臣(西村英一君) 私は、この点にあまり詳しくないわけでございます。したがって、第二項につきましても、ちょっといま拝見したばかりでございまして、正当な解釈はできないかと思っておりますから、ひとつその辺で十分勉強いたしまして善処したい。初めてこの付帯決議を見たような次第でございます。十分勉強しまして善処したい、かように考えております。
○田中一君 ちょっと……、計画局長、あなたは昨年のこの決議を見ていたはずです。これは、参議院の当委員会の満場一致の決議であります。これが建設大臣のところにちょこちょこっと耳に入れないということは怠慢であります。この仕事のいろんな、あなた、建設省は一年に一ぺんは必ず不適格な、不正業者を摘発しております。したがって、今後西村さんは当然新内閣ができても留任なさると思いますから、あえて申しますが、どうかひとつ、こうした層も、あなたの守備範囲にこういう業態もあるんだということを理解して、今後とも消費者に対する損害については、どういうことがあろうとも、避けるように行政指導をしていただくことを事務当局に対してお申しつけを願って、そうして今度の政変を待つ、どうかよろしくお願いします。
○二宮文造君 今回のこの宅地建物取引業法の一部改正の法律案は、消費者の保護を目的としたものでありまして、この趣旨においておおむね私どもも賛成でございますので、簡単に政府に一、二点だけ質問をさしていただきたいと思います。 不動産取引の動向についてでありますけれども、宅建業法が制定された昭和三十二年でございましたか、その当時に比較しまして、一件当たりの取引金額が、建物で約五倍、あるいは土地で約二十九倍、こういうふうな一件当たりの取引金額になっていると言われておりますけれども、最近の不動産取引の件数あるいは取引額、そういうものをおつかみになっているものがあるかどうか。もし、あるとすれば、おおむねでけっこうですけれども、お知らせいただきたいと思います。
○政府委員(高橋弘篤君) お尋ねの取引件数につきましては、これは法務省の売買についての登記件数でございますけれども、昭和四十六年におきまして土地が約二百九十万件、建物が約三百万件というふうに取引件数はなっておる次第でございます。この取引金額につきましては、相当把握するのはむずかしゅうございますけれども、昭和四十六年につきまして、不動産取得税に関する調査だとか、建築統計年報というようなものにつきまして推計を加えますと、一件当たりは、土地については約四百七十万円、それから、建物につきましては二百二十万円程度というふうに推定いたしておる次第でございます。
○二宮文造君 私、ちょっと宅建業法の制定を三十二年ごろと申しましたが、二十七年だそうでございますから、これは私の間違いでございます。 それで、ちょっとまた話が飛びますけれども、現在全国の法務局に供託されております宅建業者の営業保証金の総額、これは大体どのくらいでしょう。
○政府委員(高橋弘篤君) 約七十二億円でございます。
○二宮文造君 それに対しまして被害者からの営業保証金の還付請求の状況、これはどういうふうになっておりましょうか。
○政府委員(高橋弘篤君) 昭和四十六年について申し上げますと、四十六年度で還付額が八十万円、件数が八件でございます。
○二宮文造君 非常にけっこうなことですが、それでは、前にちょっと戻りますけれども、数次にわたる宅建業法の改正で、監督も強化されましたし、あるいはまた業界自身の反省もあり、それからまた教育、PRもあったということで、事故の発生件数は年々減少の方向にはあると、このようには伺っておりますけれども、まだまだ取り締まりの面で不十分だと、巷間伝えられるところによりますと、悪徳不動産業者というものによる悪質な事案というものがやっぱり新聞紙上をにぎわしております。そこで、ここ数年の取り締まりの状況として、摘発件数とかあるいは宅建業法に基づく監督処分、こういうものの件数はどうなっておりますか。
○政府委員(高橋弘篤君) 摘発件数というのは、警察の検挙件数というふうに理解いたしまして申し上げますと、宅建業法違反による検挙件数、警察庁の調べによりますと、たくさんございますけれども、最近の三年だけ申し上げます。四十四年が七百七十三件、四十五年が千九十六件、四十六年が千二十一件ということでございます。それから宅建業法に基づきます私どものほうの役所のいわゆる監督処分でございますが、これも四十四年から申し上げますと、指示、指導というようなものも含めまして、四十四年は三千九百八十九件、四十五年が三千八百九十七件、四十六年が四千四百一件というふうになっているわけでございます。
○二宮文造君 それで、ちょっと私も疑問に思うのですが、いままでの数次のそういった改正によって、違反あるいは悪徳業者に対するメスというものは、いま御承知のようになっている。いずれの場合もやはり警察における検挙件数のうち、あるいはまた宅建業法による監督処分、そういうものでやはり金銭が伴っている面が非常に多いと思うのですが、いずれの場合を見ましても、検挙件数は千件内外あるいはその監督処分の件数においては三千とか四千近く、そういう数字になっているにもかかわらず、しかもそれが金銭の伴った事犯、事件であろうかと思われるにもかかわらず、先ほど伺いました還付請求、被害者からの還付請求はわずかに八件八十万円、これは一体、あまりにも還付件数が少ないわけでありますけれども、これは何か特別の理由があるんでしょうか。
○政府委員(高橋弘篤君) 検挙件数とか監督処分、その中で、そういう債務不履行なんかに伴いましてのお金の還付をしなければならない件数はどのくらいかということは、実はわからないのでございます、統計だけでは。しかしながら、そういう司法処分とかまた行政処分を受けるものでも、金銭的には、民事的には損害をすでに賠償したり、消費者に返しているというものも相当あろうかと思います。したがって、これは一がいに申し上げられませんが、やはりこの還付請求して、その手続のわりにはいわゆる保証金が少な過ぎるというところにやはり原因があろうかと存じます。そういうようなことで、やはりこの制度というものが利用されてないということではないかと存じます。同時にまた保証金制度が、やはりPRというものもまだ不足であったのだろうということも原因の一つだろうと考える次第でございます。
○二宮文造君 法務省の方がおいでになっていると思うのですが、いまお話しのように、こういう場合、還付請求の手続がめんどうなわりあいに返ってくる金額が少ないということで、被害者が泣き寝入りする場合が多い、こういう話も聞くわけでありますけれども、どういう手続になっていますのか、その点ちょっと御説明願いたい。
○説明員(時岡泰君) お答えいたします。 営業保証金の還付請求の手続でございますが、権利者がまず供託金の払い渡し請求書に所定の事項を記載して提出いたします。それに添付書類といたしまして供託書の正本または供託通知書、それから第二に還付を受ける権利を有することを証する書面、これはどういうものかと申しますと、たとえば債務の確認書であるとか、あるいは調停とか和解で話のついた場合には、そういう調停とか和解の調書といったようなものでございます。それからまた、原則として印鑑証明書を添付書類として供託所に提出するという扱いになっております。
○二宮文造君 どうでしょうか、これをもっと簡便化するという方法、簡便化する必要があるんじゃないかという意見もあるんですが、考えられ得る、検討され得る余地というものはないんでしょうか。
○説明員(時岡泰君) この還付の手続につきましては、順次いろいろくふうをいたしまして簡易化してきておるわけでございますが、おそらくいま考えられる方法といたしましては、いまのところでは最善の方法ではないかというふうに考えておりますけれども、なお還付の請求の手続については、いろいろくふうをいたしまして、できるだけ合理的にしたいというふうに考えておるわけでございます。
○二宮文造君 消費者保護の立場を前面に打ち出していく限りにおいては、計画局長、何かそういう還付請求の手続の問題で、これは法務省の管轄でありますけれども、消費者保護を前面に打ち出しているわけですから、何かその辺の手続問題で法務省とこういうふうにしたらどうだろうか、もっと簡便になるのじゃないだろうかというような思案はお持ち合わせありませんか。
○政府委員(高橋弘篤君) 簡略化のことにつきましては、ただいま法務省から答弁があったとおりでございますが、私どもも現在こうしたらと法務省に提案するような案はございませんが、なお十分に内容について検討いたしまして、できる限り御趣旨に沿えるように今後とも努力してまいりたいというふうに考えておる次第であります。
○二宮文造君 営業保証金を五十万円に引き上げた、五倍に引き上げることによって還付金額が五十万円になるから、被害者は精力的に、もし事故があった場合に還付請求の手続を、少々むずかしくともそれを乗り切っていくであろうということも考えられますけれども、しかし、反面、またもっと手続を簡便にするということも考えられてしかるべきではないか。というのは、先ほど局長がおっしゃったのが、還付請求の手続のわりあいに返ってくるのが十万円だと、それは今度五十万円になるから懸命に手続取るだろうかと思うけれども、その繁雑さというのは変わりはないわけですね。だからそれと、せっかくここまで引き上げて消費者保護というものを出す限りにおいては、その問題もやはりあわせて考えるべきではないか、こう思うのですが、これはいま直ちにここで御答弁いただく問題でもありませんし、事が法務省の問題ですから、ひとつ建設省としてもよく協議をされて、これはスムーズに還付請求の手続ができるような道を開いていただきたいと思います。 その他若干お伺いしたいとも思いましたけれども、先輩の田中委員が総括的に質問もされましたし、何かと事情もあるようでございますので、この辺で終わりにしたいと思います。
○委員長(小林武君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林武君) 御異議ないと認めます。 本案につきましてはこの程度にとどめます。 —————————————
○委員長(小林武君) 首都圏整備法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案につきましては先ほど質疑を終局しておりますので、これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。——別に御意見もなければ討論はないものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林武君) 御異議ないと認めます。 これより採決に入ります。 首都圏整備法等の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小林武君) 全会一致でございます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 —————————————
○委員長(小林武君) 次に、宅地建物取引業法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案につきましては先ほど質疑を終局しておりますので、これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。——別に御意見もなければ討論はないものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林武君) 御異議ないと認めます。 これより採決に入ります。 宅地建物取引業法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小林武君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林武君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(小林武君) 次に、請願の審査を行ないます。 請願第四八三号大和郡山市総合都市開発計画反対に関する請願外百九十六件を一括して議題といたします。 本委員会に付託されております百九十七件の請願は、一応専門員のもとで整理してもらい、本日の理事会において審査いたしました結果、請願第一四五三号、主要地方道瀬戸内・赤木名線(海上ルートを含む)の国道指定に関する請願外百六十件は、議院の会議に付するを要するものにして内閣に送付するを要するものとし、請願第四八三号、大和郡山市総合都市開発計画反対に関する請願外三十五件は、保留することに意見の一致を見ました。 つきましては、理事会の審査のとおり決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林武君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林武君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(小林武君) 次に、継続調査に関する件についておはかりいたします。 建設事業並びに建設諸計画に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林武君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林武君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(小林武君) 次に、委員派遣承認要求に関する件についておはかりいたします。 閉会中の委員派遣につきましては、その取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林武君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日は、これにて散会いたします。 午後八時五十四分散会 —————・—————