建設委員会 第12号
- 発言数
- 220 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1972/05/11
会議録
○委員長(小林武君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 昨十日、星野力君及び野末和彦君が委員を辞任され、その補欠として春日正一君及び喜屋武眞榮君が選任されました。 —————————————
○委員長(小林武君) 河川法の一部を改正する法律案、特定多目的ダム法の一部を改正する法律案、いずれも衆議院送付の両案を便宜一括して議題といたします。 これより順次両案について政府から趣旨説明を聴取いたします。西村建設大臣。
○国務大臣(西村英一君) ただいま議題となりました河川法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。 政府におきましては、かねてより河川改修、多目的ダムの建設等河川の治水利水の両面にわたり努力を重ねてまいりましたが、近時、特に都市地域における水需要の増大と治水環境の悪化に対処するためには、三以上の河川を接続して、これらの河川の流況を調整し、洪水処理、内水排除、維持用水の確保をはかるとともに、あわせて水の効率的な利用をはかることが必要となってまいりました。この種のいわゆる流況調整河川工事につきましては、これより新たに河川の流水を利用することが可能となるものに適正な費用の負担をさせることとして工事の促進をはかる必要があります。 また、いわゆる普通河川についてその管理の適正化をはかるための制度を整備することその他河川法施行後の実態に基づく所要の改正を行なう必要があります。 以上が、この法律案を提出する理由でありますが、次にこの法律案の要旨について申し上げます。 まず第一は、特別水利使用者負担金制度についてであります。ただいま申し上げましたとおり、治水利水の両面から広域的に水管理を行なうため、河川管理者が、三以上の河川を連絡するいわゆる流況調整河川工事を行なう場合、新たに専用の施設を新設し、または拡張して流水を占用することとなる水利使用者に対して当該流況調整河川工事等に要する費用の一部を負担させることができることといたしました。 この場合、工事及び管理につきましては、関係する河川の流水の正常な機能の維持に支障のない範囲内で行なうこととし、さらに、河川管理者は、この工事を行なうときは、関係行政機関の長との協議、関係都道府県知事等の意見の聴取、費用負担者の同意を得ること等の手続を経ることとし、負担金の額の算出方法、徴収方法等については、政令で必要な事項を定めることといたしました。 第二は、準用河川制度の拡大についてであります。 現在、河川法の規定を準用する準用河川は、一級水系または三級水系以外の水系についてのみ市町村長が指定できることとなっておりますが、一級水系または三級水系の末端のいわゆる普通河川については、実管理体制が明確になっていないものもあるため、不法占用等管理の不十分、不適切な点もあったことにかんがみまして、これら一級水系または三級水系の末端河川につきましても市町村長が必要と認めた場合は区間を定めて指定を行ない、河川法を準用して適正な管理ができる方途を開いたものであります。 第三は、一級河川の指定手続の変更についてであります。 一級河川の指定は、国土保全上または国民経済上特に重要な水系をまず政令で指定し、これらの水系について、さらに、政令で名称、区間を明らかにして一級河川を指定することになっております。今回の改正におきましては、一級水系の指定については、従来と同様、政令で行ないますが、一級河川の指定は、建設大臣が告示により行なうこととして事務の簡素化をはかろうとするものであります。 以上が、この法律案の提案の理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決下さいますようお願いいたします。 ————————————— 次に、ただいま議題となりました特定多目的ダム法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。 政府におきましては、従来から国土の保全及び水資源の開発をはかるため、特定多目的ダム法に基づく多目的ダム建設事業を推進してまいりましたが、最近における産業の発展、人口の都市集中、生活水準の向上等に伴う水需要の増大は著しく、全国各地におきまして、緊急に水資源の開発を行なう必要性が一段と大きくなっているのであります。 しかしながら、現在の特定多目的ダム法におきましては、各利水者の容量配分、費用の負担等が確定してから多目的ダムの建設に着手することとなっておりますため、いわゆる都市用水の配分につき調整がつかない事情があります場合には、水資源の開発がことさらおくれる結果となりますので、逼迫した水需要に早期に対処していくためには、この点を改める必要があります。 以上が、この法律案を提出する理由でありますが、次にこの法律案の要旨を御説明申し上げます。 第一に、建設大臣は、治水上及び利水上緊急に建設する必要のある多目的ダムで、水の需要が十分であるものにつきましては、都市用水にかかわるダム使用権の設定予定者が特定していない段階でありましても、基本計画を定めまして、その建設に着手することができることといたしました。この場合には、相当の期間内にダム使用権の設定予定者及びその容量の配分等を定めることといたしております。 第二に、第一と関連しまして、多目的ダムの建設に要する費用のうち、特定していないダム使用権の設定予定者の負担金に相当するものの財源に充てるため、治水特別会計におきまして資金運用部から借り入れ金をすることができることといたしました。この借り入れ金の償還は、その利子を含めましてその後に決定されるダム使用権の設定予定者が納付する負担金によりまかなうことといたしております。 以上が、この法律案の提案の理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願いいたします。
○委員長(小林武君) なお、両案は衆議院において修正議決されておりますので、これより、その修正点についてそれぞれ説明を聴取いたします。修正案提出者、衆議院議員阿部昭吾君。
○衆議院議員(阿部昭吾君) まず、ただいま議題となりました河川法の一部を改正する法律案に対する修正につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 政府原案では、この法律は昭和四十七年四月一日から施行することとしておりますが、御説明申し上げるまでもなく、現在すでにその期日を経過しておりますので、これを公布の日から施行することに改めようとするものであります。 ————————————— 次に、ただいま議題となりました特定多目的ダム法の一部を改正する法律案に対する修正につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 政府原案におきましては、都市用水にかかるダム使用権の設定予定者が特定していない段階において基本計画を定める場合は、基本計画の作成後相当の期間内にダム使用権の設定予定者を定める見込みが十分でなければならないことといたしておりましたが、この相当の期間をより明確にすることが望ましいとの趣旨で、この期間を政令で定めることに改めようとするものであります。 以上が、両法案に対するそれぞれの修正の趣旨であります。何とぞ委員各位の御賛成をお願いをいたします。
○委員長(小林武君) 引き続き、両案について順次補足説明を聴取いたします。川崎河川局長。
○政府委員(川崎精一君) まず、河川法の一部を改正する法律案につきまして、条文の要点を補足的に御説明申し上げます。 まず第四条の改正は、一級河川の指定の手続を変更するものであります。 すなわち、一級河川の指定は、政令で指定されました水系につきまして、建設大臣が関係行政機関の長に協議し、河川審議会及び関係都道府県知事の意見を聞いて行なうことといたしております。 この場合に、都道府県知事が意見を述べようとするときは、議会の議決を経なければならないこととしております。 なお、五項及び六項は指定及び指定の変更または廃止の手続について規定したものであります。 第十四条、第十五条及び第六十六条の改正は、次の第七十条の二の規定の新設に伴いまして、関連する所要の改正を行なったものであります。 次に、第七十条の二は、特別水利使用者負担金について規定したものであります。 すなわち、第一項では、河川管理者は、河川の流水の状況を改善するため二以上の河川を連絡する河川工事を施行した場合に、新たに流水を占用することができることとなる者に、その工事等に要する費用の一部を負担させることができることとしております。 第二項はその工事の施行の手続を、第三項はその負担金の額の算出方法等の手続を、第四項はその工事の施行の要件を定めたものであります。 第七十一条及び第七十二条の改正は、第七十条の二の規定の新設に伴いまして、条文の整理を行なうものであります。 次に、第百条の改正は、準用河川の指定の範囲を拡大するものであります。 すなわち、準用河川は、独立の水系のみに限らず、一級河川または二級河川の指定された水系の末端の河川等についても指定できることとしております。 最後に、附則第一項は施行期日を、附則第二項は一級河川の指定の手続の変更に伴う経過措置を、附則第三項は第七十条の二の新設に伴いまして、治水特別会計法に所要の改正を行なうものであります。 以上が河川法の関係でございます。 ————————————— 次に、特定多目的ダム法の一部を改正する法律案につきまして、条文の要点を補足的に御説明申し上げます。 第四条の改正は、多目的ダムの建設に関する基本計画の作成または変更の手続について特例を設けるものであります。 すなわち、治水上及び利水上緊急に建設する必要のある多目的ダムにつきましては、建設大臣は、都市用水すなわち水道及び工業用水道にかかるダム使用権の設定予定者が特定していない段階でも、基本計画を作成または変更できることとしております。 この場合、建設大臣は、ダム使用権の設定予定者を定めることができることとなったときは、遅滞なく、基本計画を変更して必要な事項を定めることとしております。 次に、第七条第一項の改正は、さきの第四条の改正に伴いまして、多目的ダムの建設にあたり、ダム使用権の設定予定者が特定するまでの間その負担金に相当する費用に充てるため、治水特別会計において借り入れ金をすることができることといたしますが、これに伴いまして、ダム使用権の設定予定者に借り入れ金の利息を負担させることができることとするものであります。 附則第一項は、施行期日を定めたものであります。 附則第二項の関係は、本則の改正に伴いまして、治水特別会計法を改正するものでありますが一第十五条の二の規定におきまして多目的ダムの建設に要する費用のうち、当該部分を負担すべきダム使用権の設定予定者が特定していないものについては治水特別会計の特定多目的ダム建設工事勘定が借り入れ金をすることができるものとすることといたしております。 附則第三項は、治水特別会計法の一部改正に伴う経過措置を、附則第四項は、多目的ダム建設事業を水資源開発公団に承継させる場合に関して所要の改正を行なうものであります。 以上が特定多目的ダム法の関係の改正の逐条の説明でございます。 終わります。
○委員長(小林武君) 両案につきましては、以上の説明にとどめ、質疑は後日に譲ることといたします。 —————————————
○委員長(小林武君) 建設事業並びに建設諸計画に関する調査を議題とし、これより質疑を行ないます。 質疑のある方は御発言願います。
○沢田政治君 私は、日照権の問題について質問をいたしたいと思います。 御案内のこととは思いますが、相当この問題は新聞でも取り上げられておる問題であります。五月九日の新聞に、見出しを読みますと、「〃二時間半〃の日照権」「十四階建て郵便局で論争東京中野」「太陽を奪うな団地住民」「郵政省少しがまんを」、こういう見出しで取り上げられております。また、けさの朝日新聞の見出しを見ましても、「郵政省の七十メートルビル」「住民から太陽を奪う中野」「冬の日差しは半分」「「これが国のすることか」住民が反対運動」、こういう見出しの取り上げ方をされておるわけであります。そこで、郵政省来ていますか。どなたですか。
○説明員(山中侠君) 建築部長山中でございます。
○沢田政治君 あなたは郵政省の政府委員じゃないと思います。私のほうは国会に責任を持てる政府委員をお呼びしたはずですが、都合によってあなたが来られておるわけで、納得できかねるわけでありますが、ただあなたが郵政省を代表してここで発言したことを責任を持てる、こういうことであるならば、私は認めたいと思いますが、責任を持てますか。
○説明員(山中侠君) この問題につきましては、郵政省で建築部長である私が直接の責任者でございますので、全部責任を持ってお答え申し上げたいと思います。
○沢田政治君 わかりました。責任を持てるというならば、あなたに質問をいたします。 いま、新聞でも問題になっておることは先ほど申し上げたとおりでありますが、地域住民が反対するまで——まあ被害を受ける住民ですから反対するのはこれは当然だと思いますが、そこに至るまでどういう手をあなたのほうで、これは加害者のほうですから、受けるほうは被害者ですから、被害者に対して加害者であるあなたのほうがどういう説得を、説明を行なってきたのか、これをつまびらかにここで明らかにしてほしいと思います。
○説明員(山中侠君) ことしの二月末に、地元の東京都住宅供給公社の中野住宅の代表者の方々からこの問題につきまして要求をいただきました。それで第一回に説明会を開きまして、それが三月三日でございます。われわれのほうと両者でお打ち合わせの会を持ちまして、いろいろ説明さしていただきました。第二回目が三月二十四日にまたいたしました。三回目が四月一日にまた会合を持ちました。その次が四月七日にまた会合を持ちまして、このときには被害者の方々の要求が全部そろっておりますので、それに対しまして私のほうで文書をもって回答文をお渡ししたわけでございます。さらに、四月一日に地元の方々が郵政省のほうへ来られまして陳情されましたことについてまた御説明申し上げております。それから四月十二日にもそういう会合を持ちまして、さらに、四月二十八日に政府委員室で大臣が御説明を申し上げております。それから一昨日の五月九日でございますが、私どもの担当者が先方の方のお宅に参りましてまた御説明を申し上げたというような経過でございます。
○沢田政治君 この工事を計画されたのはいつごろですか。また、現に着工したのはいつですか。
○説明員(山中侠君) 計画いたしましたのは、中野郵便局が必要であるというわれわれが判定した時点で申しますと、もう数年前になると思います。現在あの近くに古い中野郵便局が、戦後建てました木造がございまして、これが地域の発展とともに非常に狭隘になってまいりまして、どうしても建てかえなければならぬということになりまして、いろいろ敷地の選定等をいたしまして、数年前からこの計画がございました。それから敷地が確保できまして設計をいたしまして、昨年の三月に着工ということになっております。
○沢田政治君 そうしますと、昨年の三月着工して、今年の二月に第一回の交渉が行なわれた。こうなりますと、事前あるいは直後に住民に郵政当局が説得、説明をしなかったと、こういうように受け取れるわけでありますが、いかがですか。
○説明員(山中侠君) 私のほうでは工事を着工いたします前に、付近の住民の方々にこういうものができますと申し上げて一応御了解を得ることをやっております。ただ今回の場合は、この住宅供給公社ですか、中野住宅の建物が、われわれの考えておりました御迷惑を及ぼす付近の住民の方々——御迷惑というのは騒音その他も含むわけでございますけれども、その範囲外にあるとわれわれうかつにも認定いたしまして、ごあいさつに参らなかった次第でございます。その点はたいへん申しわけないと思っております。
○沢田政治君 うかつにもまあ加害などをしない、被害を及ぼさないだろう、こういうように考えて、いま反対しておられる都住宅供給公社の中野住宅の方々には説得も説明もしなかった、こういうことですが、まことにずさんだと思うのです。どだい設計の段階でどれだけ住民に被害を及ぼすかということは、これはわかるはずです。というのは、太陽は永久にその位置を変えません。地球の自転によってどれだけのこの何というか、日照を奪うということは、これはもう小学生的な算術でもこれは明らかなはずであります。なぜうかつにもというのか、こんな初歩的なうかつですね。私はこういう間違いはするはずはないと思うのです。だから少しくらいの日照を奪ったって知っちゃいない。こっちは公共性があるんだという、こういう官尊民卑的な態度というのが私は非常に問題だと思うのです。これは純技術的なうかつさであったのか、意識しながらこれを進めたのか、いずれかということであります。この点を明らかにしてほしいと思います。
○説明員(山中侠君) ある程度の日照と申しますか、平たく言えば日当たりでございますけれども、一年のうちの一時期に陰になるということはわれわれも知っておりました。ただ、われわれの判断からいたしまして、あの辺の地域であの程度の日当たりを妨げるということは、たいへん申しわけないけれども、これはがまんしていただけるのじゃないかという判断で工事を着工したわけでございます。
○沢田政治君 ある程度日照を奪うのは予期はしておった、予測はしておった。しかし、その程度ではがまんしてもらえるんじゃないか、こう言っておられますが、しからば、あなた確信を持って、どれだけの日照があれば住宅として適地なのか、また、がまんの許容度はどうなのか、どういうあなたの、何といいますか、算定基準で、ある程度の日照を奪うのはやむを得ない、こういうような心境に到達したか、その基準というものを明らかにしてもらいたいと思うんです。何を基準にして、ある程度がまんしてもらう、ごあいさつの必要はない、どこを基準にしましたか。
○説明員(山中侠君) 日照については、地域、地区によっていろいろ考え方が違うと思っております。たとえば、現在の住居専用地域というような場所においては、些少の日照でも影響するということは、これはがまんできないというような考え方もあっていいと思います。われわれの今回の中野について考えますと、商業地域でございまして、駅の周辺でもございますし、かなり建物がわれわれのところは立て込んでおるというような場所でございます。東京都内をいろいろ見回しまして、ビルと周辺の住宅の関係をいろいろ判断してみますと、現在のわれわれの中野もまずがまんしていただける範囲内ではないかという判定をしたわけでございます。
○沢田政治君 全くこれはあなたの主観的な判定だと思うんです。これは商業地域と言いますけれども、現に七十メートルの向こうに住宅団地があるんでしょう。 あなた、こういうことを知っていますか、生活と生存、これは、どういうことを意味しますか。生活とはどういうものであるか、生存というものは何であるか、あなた流に考えておられるならば、ちょっと説明願いたいと思います。
○説明員(山中侠君) むずかしい御質問だと思いますけれども、私は先生ほどそういう面について専門的に研究してないと思いますので、あるいは答弁が先生の御判断から間違うかもしれませんけれども、まあ私がいまの御質問に対して平たくお答え申し上げますと、生活と申しますのは、人間が生命を得て生きていく間に行なわれるいろいろな状況と申しますか、非常に当を得てない御返答かもしれませんけれども、そういうふうにいまは考えます。 生存につきましては、人間が生命を得て地上に生まれてきた、これを生命のある間は生きていくということが生存でございましょうか。どうも正しい答弁かどうかわかりませんが、そういうふうにお答え申し上げます。
○沢田政治君 まあ、生活と生存の定義はわかったようなわからないような御答弁ですが、これはまあものさしがないから、それでもけっこうでしょう。 私は、やはり生活というのにはいろいろな尺度があるでしょう、評価もあるでしょう、価値観もあるでしょう。が、しかし、何といっても健康的にして文化的でなければ私は生活とは言えないと思います。生存するだけだったら、動物でも生存しております。食べて排せつ作用して、生殖作用もしてやっているんですから、これは動物でも変わりありません。生存であります。したがって、私は、水やあるいは太陽、空気、こういうものは生存のために不可欠なものであると考えております。これはもちろん生活も関連するわけでありますが。したがって、やはりほんとうの生活ということになると、やはり日の出から日没まで何人も太陽にさえぎられないというのが、これはやはり生活条件としては、居住を見た場合には、これは満点だと思うんですね。まあ、私は別にいま中野の方々と選挙では縁故もありません。明らかにしておきますが、私は秋田の地方区でありますから、日の出から日没まで太陽を浴びておりますから、まさに私は同情して、これを取り上げているわけであります。 でありますから、そういう角度から言ったならば、地区によって違う——もちろん商売のために、何といいますかね、みずからそこに建物をつくって商売をするんだからがまんするというんならいいでしょう。しかし、この場合、先住民ですよ、反対している方々は。あとから来ているのはあなたのほうですわな、郵政省ですわな。 私は、誤解を招くと困りますが、ここに郵便局舎をつくること、あるいはまた職員の方々の住居をつくること、上に乗っけること、これには私は反対しておりません。むしろ職住近接という、まあ建設行政からいっても、このこと自体は私は決して反対すべきものでもないし、望ましいことだと思います。郵政省の職員の方からも非常に住宅に困っておると聞いておりますから、このことに私は反対いたしません。 ただ、国費でやるんだから、一般の民間と違って——一般の民間業者であるならば、建物をつくるとき、何といいますか、居住所を多く取らなければ経済採算が合わぬとか、そういう要素もあると思います。これはある程度資金的にまあ無理からぬ、動機としては認めるわけじゃないが、やむを得ない点も情としてはあり得ると思うわけですが、なぜ国費でこういうものをつくる場合に、しかも行政の模範を示さなければならぬ郵政省が国費で建てるこういう建物を、そういう地域住民に及ぼす影響も考えずに建てたのか、こういうことに私は非常に強い憤りを感ぜざるを得ないわけであります。 そういうことで話を戻しますが、地区によってはがまんしなくちゃならぬというのはあなたの主観だと思うんです。主観じゃない、科学的な根拠に基づいた郵政省としてのこれは統一見解ですか。私から言わせるならば、生活の破壊だと、破壊までいかぬにしても制限だと、こういうように考えますが、あなたの御認識はいかがですか。
○説明員(山中侠君) 郵政省の建築の仕事は国の仕事でございます。したがいまして、われわれは常に日本の国の建築として恥ずかしくないものをつくろうということで、昔から絶えずそれを考えてやっております。結果において、御指摘を受けるような建物もあるかもわかりませんけれども、われわれはとにかく郵政省の建築は国として模範になるような建物であるべきだという考えは少しも変わらず現在までに至っております。 中野の建物をつくりますときにも、やはり同じ考えで設計をいたしたわけでございます。その段階で、先ほど申しましたように、主観と仰せられましたけれども、ぼくらの考えは、あの地域ではあの程度のものは妥当であろうという判断でやったわけでございます。御了承をいただきたいと思います。
○沢田政治君 ぼくらの判断では、あの地区はあの程度でがまんしなくちゃならぬという、ぼくらの判断というのは、どういう観点からぼくらの判断が出てきたんですか。地区によっても違うとか、いろいろ言っておるんですが、その点は明確じゃありません。あなたの主観だけを私は聞いておるわけじゃありませんから、納得いく答弁を願いたいと思うんです。
○説明員(山中侠君) 私どもも建築技術者でございますから、都市がどうあるべきかとか、また、住居地域はどうあるべきかとか、商業地域はどうあるべきかということは、かなり絶えずいろいろなものを読み、また見たりしてある判断を持っているわけでございます。その判断に基づきまして行なったと申し上げるよりしかたがないかと思います。現在商業地域ならば、この程度のものは建ててもよいという法律的な基準は建築基準法にございます。しかし、それ以外に日照をさえぎるものはどの程度であらなければいかぬか、どの程度以下はいかぬとかというような基準はございません。したがって、先ほど申し上げましたぼくらの専門的な立場からの判断に基づいて判定する以外に現在では方法はないと思います。それに従いまして、そういう判断を下したわけでございます。
○沢田政治君 ぼくらも技術者であるからある基準に従って判断をした、だから私は、そのある基準というのを聞いているのですよ。私は、民間の方がかってに判断するのだったらこれはまあやむを得ないかもわかりません。しかし、国の事業で、国費で行なう事業である判断ということであなた方のばく然とした判断で日照を一日二時間半でけっこうだという判断をここで私どもは認めることは、これは建設行政としてゆゆしい問題だと思うのです。最近盛んに裁判で争われております。それに先がけて二時間半の日照でがまんすべきだということを、ここの国会で認めるということは私は重要な問題だと思うのです。だから、ある判断というのはどういう判断かということです。これは政府全体で考えて、閣議で決定した判断ですか、どういうことですか。
○説明員(山中侠君) 繰り返しになると思いますけれども、現在そういうものを客観的にこうであるとはっきり判断する根拠はおっしゃるとおりにないと思います。したがいまして、また繰り返しになりますけれども、現在の状態ではわれわれが広く常識的と判断できるような線で考えるという以外に方法はないと思いますが、それに従いまして決定したということでございます。
○委員長(小林武君) ちょっと速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(小林武君) 速記を起こして。
○沢田政治君 まあ、ある判断と言いかえたり常識と言いかえたり、あなたの常識と私どもの常識、国民の常識とよほど離れているようです。これをせんじ詰めていっても私どもの常識だということに尽きると思うのですね。 そこで、建設大臣もいまのこの質問のやりとりを聞いておられると思うのです。したがって、二時間ないし二時間半の日照でも十分なんだと、これはもう建設行政として普遍的なものだと、こういうように考えられるかどうかですね。特に国が行なっておる事業、こういう観点です、もちろんこれは国民の税金です。国民の税金で国民に被害を与えるというのは非常に変な因縁になっているわけでありますが、民間よりもある程度設計等、これは経済事情もあり、これは変更の可能性も多いと思うのですね。そういう前後の事情全部考えてこのやりとりをどう考えておるか、どう評価するのか、どういう感想を持っておるのか、西村大臣。大臣でなくてもいいですよ。
○政府委員(沢田光英君) ただいま二時間半なり二時間なりというお話が出ました。しかし、私ども建築行政の立場もございます。あるいは住宅行政の立場もございます。そういうすべての行政の立場を踏まえましてこういうものを判断をいたしますと、住生活には現在の日本の状態から言いますと、できるだけ日照はとったほうがよろしい、こういう立場にまず立っております。しかし、現実の問題といたしましては、太陽、水、緑、空気とおっしゃいましたが、そういうものを十分享受できないような事情が片や出てきてまいっております。それは御存じのように、都市集中によります土地事情だと思います。結局こういうふうなものがいかにその都市の場所場所、都市の性格によって調和を保っていくかというふうなかっこうで判断をしていかなければならない。したがいまして、ここで行政上幾らかという結論が出ればたいへんけっこうなんでございますが、これは残念ながらまだ出ておりません。最後にも申し上げますように、こういう問題も含めまして実は建築審議会の中の日照に関する小委員会をつくりまして、こういう問題を含めてそういう全体の関係をどうするかということを急いでいま審議をお願いしておる次第でございます。ただし、二時間ないし二時間半という一つの基準のようなものがございます。これは私どもが公共住宅を供給しておる立場、これは供給者の立場としてたとえば公団の既成市街地の密集した中に建てる場合、あるいは公営住宅を密集した市街地の中に建てる場合、これの、公営住宅なり公団住宅なりの確保すべき日照時間、こういうものはいかにすべきか、これは基準がございます。これはやはりその先住の条件がございまして、その中に入っていくわけでございますから、地価の問題、周囲の状況等からやむを得ない場合は最低二時間、これはしゃうがない、それ以上とるのだ、供給する住宅はこういうものに最低限押えるのだ、できればそれ以上とりたいのだ、かようなかっこうで住宅を供給しておるのでございます。しかし、これと、この団地と外のいわゆる市民との接触の部面ではこれを決して押しつけると申しますか、基準ではございません。おそらくすべてのそういう団地におきましては話し合いでいろいろと折衝を重ねた結果、おそらくそういうもの以上の線でみんな納得のいく話で建設が進められるということでありまして、また、そういう指導も私どものほうはしております。繰り返すようでございますが、じゃ一体一般論として人間は何時間日照をとらなければいけないかという問題はきわめてむずかしい問題でございまして、先ほど申しましたように、これから鋭意研究をするというところでございます。
○沢田政治君 ただいま沢田参事官が言われましたことは供給する住宅の場合だと思うのです。これは選択の自由があるわけです。そんな日の当たらぬところは入らぬと、これは選択の自由がありますね。まあそこでもいいという任意性があるわけです。ところが、今回の場合には逃げるに逃げられぬ、しかも先住権、先住者なわけです。これは一がいに論じられないと思うのです。それでいいとか悪いとかいう議論にならぬと思います。そこで、郵政省の方、いま問題になっておるこの五号棟ですか、直接何といいますか、被害を受ける、最も強く受ける五号棟ですか、そこがどういう立地条件にあるかあなたはわかっていますか、住宅構造とか立地条件。
○説明員(山中侠君) 私も実際に現場を調査に参りましたのでわかっておるつもりでございます。
○沢田政治君 わかっておるなら、どういう状況下にあるのか、ちょっとお知らせ願いたいと思います。
○説明員(山中侠君) われわれのほうで立地条件ということで申し上げますと、あるいは的を射てない御返答になるかもしれませんけれども、中野駅の南東に当たりますか、徒歩二、三分というところだと思います。そのところの平地に五棟が並んでおる、四階建てのアパートが並んでおる。その南側七十メートル離れまして、私どもの建築が行なわれておる。そこはアパートのある場所から多少下がったところでございまして、その間にも住宅があるというような状況がぼくの解釈する立地条件だと思います。
○沢田政治君 おっしゃられておること自体は、これはそのとおりです。言われておるとおりです。だけれども、住民の生活条件、こういうものについては若干理解に欠けておるんじゃないか、こういうように考えるわけです。たとえば真南を起点にして大団地のある建物の立地条件は、十九度西側に向いておるわけです。したがって、冬期間では十一時から日照が——皆さんのビルがなければ、建物がなければ、冬期間では十一時から日が当たって四時近くにはもう日が当たらぬ、こういう土地なわけであります。でありますから、皆さんが、二時か三時半ころまであるいは四時まで日照を奪うということになると、これはたいへんなことです。しかも、三時半ころになってやっと日照になる。これも日照に数えるべきだと思いますが、これは冬の紫外線の非常に薄い日照というものも、これも日照に加えなければならぬと思うんですね。そういう事情を知っておるかどうかということです。わかっていますか。
○説明員(山中侠君) 私のほうもこれを真剣に取り上げまして、いろいろ調査いたしましたので、いま先生のおっしゃったことが大体において大ざっぱに言いますと、そういうことになります。なおこまかく申し上げますと、その第五棟の一階、二階、三階、四階と、各棟の場所によって、それぞれ日当たりの条件が違ってくるわけでございます。最大悪い影響を受けますのが、一階の東南のブロックと申しますか、これが二時過ぎから四時まで日陰になります。これが最悪のものでございます。順次その位置から離れるに従いまして影響が減っていく。まあ四階の上のほうは全く冬至でも影響がないということ、こまかく申し上げますと、そういうことだと思います。
○沢田政治君 これは日照図ですか、これは皆さんのほうで出されたものですね。郵政大臣官房建築部で出しておると思いますが、四十七年の四月七日、出されたと思いますが、住民に示したこの図面は最初から最後まで変わりませんか。これで説得といいますか、去年の三月に着工して今年の二月に騒がれてから初めて弁解、説得じゃない弁解に出たわけですが、最初からこの図面で皆さんが説得しましたか。
○説明員(山中侠君) 申しわけないんでございますが、当初につくりました図面は、たしか私どものミスで違っておりました。それはまことに申しわけないと思います。その後訂正した図面でお話しております。
○沢田政治君 この図面が三回目の図面ですよ。一回目の図面を出してこうこうだと、こう住民に話した。ところがこれはおかしいじゃないかということで住民の指摘を受けて、またつくり直して持ってきた。二回目もまたこれはおかしいじゃないかと指摘されて、また引っ込めて三回目のこれを持ってきているわけですね。だから計画の当初からどだい何というか、日照権なんというのは完全に無視したと思うんですよ、そういう前後の経緯からして。ほんとうに初めからこれだけの日照権に対して被害を与えるんだということがあるならば、ミスは一回——こういう初歩的なミスというのは、あなた先ほど技術者だということで大みえを切ったわけですが、あり得るはずがないと思う。これは町の大工さんだってこんなことは計算できますよ。そうでしょう。なぜこんなに三回も三回も変えるんですか。これでさえもまだ住民としておかしいじゃないかと、こういう気持ちを持っているわけですよ。なぜこういう初歩的な何といいますか、間違いを起こしたり、二回も三回も変えたりしますか、全く住民を無視しておったという私は証拠だと思うんです。これはいかがでしょう。
○説明員(山中侠君) 間違った図面をお示しいたしましたということについては申しわけありませんと申し上げるよりほかにございません。ただ間違った図面をお見せして、何といいますか、それで御了解を願おうというつもりでやったものでは全くありません。私どものほんとうの申しわけないミスであったわけでございます。その点は申しわけないと思っております。
○沢田政治君 まあサルも木から落ちる、弘法も筆の誤りで、これは一回ぐらいのミスならいいわけですけれども、三回、三回と変えるというのは、住民をこれは悪いことばで言えばなめていますよ。無理が通れば道理引っ込むで何とかかんとか納得させようということでやったと思うんですよ、これは状況からして。これは全く答弁になっておらぬと思うんです。遺憾のきわみです。だからここまで非を認めるんだからいまからでもおそくない。六階ぐらいまでコンクリート打っておりますね。住民もそこにつくるなということを言っているんじゃないんですよ、郵政行政というものはこれは非常に大事だからそれはけっこうだ、また職員の方々の住居を上乗せするのもけっこうだと、反対のための反対じゃないんです。だから一部北側のほうに段々をつけて何とか被害というものを緩和してほしいというささやかな要求なわけですね。しかもどんどん工事を進められておりながら、何か、守る会かなんかつくっておるようですが、最近ですね、これをつくったのは。一方的にどんどん工事を進めるんで、これは何というか防衛のためにやむを得ずこれはつくったと思うんですが、聞いてみると去年の三月から工事を始めているんだから、だからこれは計画変更すべきだと思うんですが、いかがですか。
○説明員(山中侠君) 私どものほうも、宿舎というものを建てなきゃならぬという要求が非常にございまして、なけなしの予算を使いながらなるべく便利な場所に宿舎を少しでも多く確保したいという考えでやっておるわけでございます。そのような状況でございますので、先ほどのわれわれの判断から申しまして、何とか現在の、もとの設計の姿で実現さしたいと考えておる次第でございます。
○沢田政治君 ここまで、無理が通れば道理引っ込むですよ。そんなこと認められますか。三回も図面を出し直しているなんということはみずから誤っておったということを認めているのでしょう。遺憾ですとか言ったって、そんな遺憾ですということばだけで済む問題ではありません。であるから、いまあなたは政府委員でもないので、ここで設計変更しますと言うことはこれはむずかしいでしょう。しかし、現に国会でもこれだけ国民を代表して問題にしているのだから、わが道を行くということであなた通ると思いますか。検討してみたいとか、考慮してみたいということもここで言えませんか。もちろん、あなたに変更しますとここで即答願っても、ちょっとできない事情があると思いますが、私がいま言っていることは検討の余地もないですか。どうですか。
○説明員(山中侠君) 先ほどから申し上げておりますような理由によりまして、私どもはこのまま続けさせていただきたいと思います。
○沢田政治君 押し問答になりますが、そんなばかなことはないと思うのですよ。ばかなことということば悪いようですが、私はほんとうに憤っているからこう言っているのです。 しからば、先ほど、ミスがあってまことに申しわけなかったと言うのですけれども、申しわけなかったということ何であらわしますか。三回も図面をかえているのだから、全くもう二時間半でがまんじゃないですよ。最初からもう問題にしなかった。去年三月から着工して騒がれるまで何にも手を打たぬ。民間業者だってそんな悪らつなやり方はないですよ。一応被害が及ぶだろうというところにはあいさつくらいしますよ、民間業者でもね。民間業者より態度悪いじゃないですか。しかも法律違反にならぬからこれどんどん進めます、こう言っているわけですよ。あなたのほうで、遺憾であったというようなことばだけで済むと思いますか、どうですか。
○説明員(山中侠君) 図面上の間違いがありましたことにつきましては深くおわび申し上げたいと思います。ただ、いま御要求になっております設計変更をしろということに対しましては、私どもはこのまま続けさせていただきたいと申し上げるほかにないと思います。
○委員長(小林武君) ちょっと速記をやめてください。 〔速記中止〕
○委員長(小林武君) 速記をつけて。
○沢田政治君 私の言っているのは、あなたは郵政省の責任持てるということを言ったものだから、だからその責任ある態度を明確にさせるために、まあある場合は表現に非常に適切じゃないこともあったかもわかりませんが、重ねてくどいほど私は聞いておるわけです。しかもここで即答求めるのじゃない。あなたのほうのミスもあるのだから——些少のミスと、こう言っておりますけれども、大きなミスですよ。だからここで即答を求めるのではない、あなたお帰りになって、こういうことが国会で論議されましたよ、国民を代表して、だから考えてみたらどうかということを大臣に言ってあなたが話し合いしなさいと、この場の空気をね、こう言っておるのに対して、断固やりますということだからここまで紛糾してきたわけだ。だからこれ以上あなたと、まだ私たくさんあります聞きたいことは、西松建設の問題も聞きたいわけです。そばに西松建設の住宅もあるわけです。そこは納得しましたが、そこは全く日が当たりません。そこを今度は西松建設が請負をした。どういう因果関係か聞きたいのだ、これは。だけど私は、そこまで行かずに、話し合いがつくのだったら円満に解決したいと思って回りくどく聞いているわけですよ。だけどこれ以上あなたに質問してもこれはどうもしようがありません。でありますから後日この扱いについては、私は保留しますから、理事会等で当委員会でのあとの扱いをきめてほしいと思います。 これで終わります。
○委員長(小林武君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(小林武君) それでは速記をつけて。 本件につきましては本日はこの程度にとどめ、午後一時三十分まで休憩いたします。 午前十一時二十三分休憩 —————・————— 午後一時三十八分開会
○委員長(小林武君) ただいまから建設委員会を再開いたします。 下水道事業センター法案(衆議院送付)を議題といたします。 本案につきましては、去る四月十八日、趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○松本英一君 下水道事業センターの質疑にあたりまして、まず、名称の問題についてお尋ねをいたしたいと思います。 昨年五月、建設大臣は、下水道事業を推進するための執行体制はいかにあるべきかとの趣旨のもとに、都市計画中央審議会に対して諮問をなさいました。自来、これを受けて、審議会は五回にわたり当局、都道府県及び市の下水道担当部局並びにコンサルタント業界及び水処理業界の代表者から事情を聴取して審議を進め、昨年八月十六日に、国の立場で緊急にとるべき下水道事業の執行体制の整備の方策として、下水道事業団の設立を要する旨を骨子とした答申がなされております。その答申がなされております。その答申の中で、「当審議会は政府がこの答申の趣旨に従って早急に具体的措置を講ずることを要望する。」と、前書きにうたってあります。そしてその中で下水道事業団、これは仮称でありますが、これの「設置の必要性について」と意見を述べております。ところが、今回提案されました法律案は下水道事業センターとなっております。答申では仮称とはいえ、下水道事業団となっておるのでございますが、その名称がなぜ変更になったのか、その構想がなぜこのように変わってきたのか、まず、それについての御答弁を求めます。
○国務大臣(西村英一君) 下水道事業団というような答申を受けたのに下水道事業センターとなぜしたか。これはあまりたいした理由もないんですけれども、気持ちは、いままで政府の機関として非常にたくさんな事業団がございます。それにまた事業団というようなことはどうであろうかということと、仕事のとにかく何といいますか、法人の仕事の主の目的がやはり事業をやるというようなことよりも、どちらかというと事業をやるまでの計画をやることを主眼にしたいとか、あるいはこの答申を受けたこういう団体をつくる、法人をつくる最ももとになりました技術者の養成とかあるいは下水道処理の研究とか、そういうようなものに重点を置いたほうがいいんじゃないか。それには下水道事業団とするよりも、センターということのほうが適当じゃないかというような気持ちから、そういうふうに名称を変えたわけでございますが、これもまあ強弁するわけじゃございませんが、そういうような気持ちで、この法人としては事業センターとしたほうが適当じゃないか、そこに知識を集めようじゃないか、技術者を養成しようじゃないか、こういう気持ちからしたわけでございまして、非常に深い意味はないわけでございます。
○松本英一君 それでは事業センターの場合には、これは建設大臣の認可によります法人でございまするので、これは認可法人であります。特殊法人形式と認可法人形式とでは、今後、下水道事業を行なう運営の上で実務上どれだけの差異が生じてくるのか、このことについて御答弁を求めます。
○国務大臣(西村英一君) 実際の実務上の差異はたいしてないと思われます。政府といたしましては、大体機関の増設は原則として認めないというようなことの一般的な制約もありましたので、それでは過去の例を、いろいろなことを考えまして、いわゆる認可法人とするという体制をとったわけでありまして、実質的には私はあまり関係がないと、むしろ非常に技術的な問題でございますので、組織上あまりトラブルがないように、建設大臣みずから指揮をする、どこでもみずから指揮するというような、あるいはむしろ便利な点も、建設大臣のやり方によっては普通の機関よりもあるのじゃないかと、こう考えておりますが、これも比較の問題でございまして、たいした差異はない、かように考えておる次第でございます。
○松本英一君 それでは、昭和四十七年度の予算要求にあたって、事業団構想の場合においては、初年度三十六億円の予算によって下水道事業団の新設を要求されたはずであります。その具体的な資金計画の収入の出資金等の区分、要求した金額、その出資金の出る場所、支出における受託工事費等の区分並びに要求金額、並びに具体的な充当する事柄について御説明を願います。
○政府委員(吉兼三郎君) お尋ねの四十七年度の予算要求の段階におきまして、私どもは下水道事業団構想ということで、予算要求、組織要求をいたしたことは事実でございます。その際の考え方は大臣からもお答えございましたように、国の事業団である、したがいまして、国がみずからそういう特殊法人を設立をいたしまして、それでいわゆる政府関係機関としてこの法人をつくるという考え方でございましたので、事業団の資金計画におきましては、出資金、それから交付金要求では出資金二億、交付金二億ということにいたしておりましたが、いずれも全額政府が出資をし、また、政府がそういう補助金を事業団に交付するという形の内容になっておりました。 その他、資金計画の面におきましては、借り入れ金、これは財投を三十億、それから受託工事等がございますので、その関係が一億九千万円等で、三十六億円の資金計画規模でもって初年度を発足させる、こういう内容のものになっております。
○松本英一君 支出は。
○政府委員(吉兼三郎君) 支出につきましては、この事業団の事業内容としまして、公共団体からの委託を受けまして受託工事をやる、その関係の資金としましては、二十九億一千万円、それから、技術援助をいたしますので、技術者の派遣等をいたしますその関係の経費が一億四千五百万円、それから、事業団の一般管理費的なものが三億八千五百万円、それから、試験研究費関係で一億五千万円というふうな内容でございます。
○松本英一君 事業団はその構想の過程においては、国の出資による特殊法人とするということが、大臣の認可法人になってしまいました。それでは、昭和四十七年度下水事業センターの資金計画の、出資金等の金額、事業計画、いわゆる受託工事等の事業計画に支出する分について御説明を願います。
○政府委員(吉兼三郎君) 先刻も申し上げました事業団に対しまして、今度新しく御提案申し上げておりますのが下水道事業センターという、いわゆる認可法人という内容になっております。で、この法人の性格は認可法人でございます。この法人がやりますところの事業の性格は、地方公共団体が本来やるべき下水道整備に対して、国の立場からこれを応援、援助をしようというふうな内容を持った法人ということになりました関係上、資金構成といたしましても事業団構想と内容は変わってまいりました。つまり全額政府出資とか、全額政府が補助金を交付するというものに対しまして、国と地方が折半でもってこのセンターに対しまして出資なり補助をする、補助金を出す、こういうふうな考え方に変わったわけでございます。したがいまして、お尋ねの四十七年度のセンターの資金計画を申し上げますならば、初年度でございますので多くを予定をいたしておりません。資金規模におきまして十三億五百万円程度の資金規模でございまして、収入の内訳としましては、まず出資金が二億円、これはいま私申し上げましたように、政府と地方がそれぞれ一億ずつ出資するという内容でございます。それから補助金につきましては、国の五千万円、それに対しましてまた同額の五千万円の補助金を地方公共団体から受け入れるという内容になっております。それから受託工事費関係の受託金が十億、それから受託収入が五千万、研修等が五百万、こういうふうな内容でございます。 次に、支出の関係では受託工事関係の予定費が十億、技術援助が五千万、それから研修等が五百万、試験費が一億三千一百万、一般管理費が一億 一千九百万等でございまして、計十三億五百万、こういう資金計画の内容になっております。
○松本英一君 それでは、その十三億の中には、財政投融資等の借り入れ金はないと理解してよろしいでしょうか。
○政府委員(吉兼三郎君) お尋ねの財投、なかんずく政府の低利資金、そういうものは予定をいたしておりません。受託金関係の十億の収入は、これは民間借り入れ、民間の長期借り入れ金を調達する、こういう考え方になっております。
○松本英一君 認可法人形式と特殊法人の形式の差異を生ずるのは、結局財政資金の運用資金が認められるかどうかにあると思いますが、そう理解してよろしいでしょうか。また、特殊法人とはどのようなことを言うのであり、認可法人とはどのようなことをさして言うのか御説明を願いたいと思います。
○政府委員(吉兼三郎君) まず、前段のお尋ねの財投関係でございますが、現在、財投ということばから問題になるかと思いますが、おそらくお尋ねの財投といいますのは、政府の低利資金を受け入れるという意味の財投と理解をいたしますが、これにつきましては、資金運用部資金法によりましてその低利資金を融資——貸し出す相手方を限定いたしております。で、こういう一般的な認可法人につきましては、そういう低利資金を融通するような現在の資金運用部資金法になっておりません。したがって、そういう低利資金を受け入れることにはなっていないわけでございます。 それから、認可法人と特殊法人の違いでございますが、特殊法人といっておりますのは、これは狭義の特殊法人でございますが、いわゆる公団、事業団と称しておりますものでございますが、これは政府がみずからその設立に関与いたしまして、政府の資金において法律でその要件を書きまして設立すると、そういうのが特殊法人でございます。認可法人は、これに対しまして法律ではいろいろ要件を書いておりますが、つまり発起人というものを設定いたしまして、その発起人が一定の手続を経ましてその法人の設立の認可を申請いたします。それについて主務大臣が認可をいたしまして誕生いたしますのがいわゆる認可法人と、こういうことになっております。本センターは、その後段のいわゆる認可法人の範疇に入るものでございます。
○松本英一君 認可法人となったために、財政資金を活用できないことになって事業センターの資金コストが割り高になって、センターを利用する地方公共団体に余分な財政負担をしいる結果になるのではないかと懸念をいたしておりますが、いかがでしょうか。
○政府委員(吉兼三郎君) このセンターが事業をやりますその内容でございますが、一番大きな仕事の一つは、公共団体からの要請を受けまして、公共団体の下水道、ことに処理場とか、そういった建設事業を受託を受けてやるわけでございます。その際に、私どもの考え方では、下水道整備全体が五カ年計画ということでやっております関係もありまして、公共団体が委託をいたしました当該下水道事業につきましては、センターは二カ年程度の事業を先行して立てかえてやってあげましょう、こういう内容になっております。そうなりますと、たとえば四十七年度で申し上げますと、当該年度の事業分につきましては、これは補助金なり起債とか、そういう資金手当てがなされているわけでございますから、その手当てされました資金を当該公共団体からセンターに出してくれと、センターは翌年度分のその先行に当たりますところの分をみずからセンターが調達して、それで立てかえて、それで事業をやると、こういう内容になろうと思います。 そこで、センターが調達いたしますところの資金は、これは長期資金といいますよりは、むしろ中期的な、短期に近い資金でございます。でありますから、低利資金を調達することはベターでございますけれども、二年程度の短期的な資金でございますので、一般の市中金融機関からの調達でもって事業をやりましても、そう公共団体に対する大きな負担といいますか、という面には影響はないんじゃないかというふうなことから、こういうふうな制度ということにいたしたような次第でございます。
○松本英一君 アメリカのニクソン大統領は、一九七〇年の年頭教書で、環境整備はベトナム問題に次ぐ重要施策であるとして、今後、十年間に、河川汚濁防止に百億ドルを支出する、公害防止法の成立を促進する、環境問題を解決するため独立した省をつくる、この三大方針を打ち出して、さらに大統領は、環境汚染防止に関する教書を議会に送り、三十七項目に及ぶ汚染防止対策の総合的な計画を示しております。今日、アメリカの公害関係予算の中で最も多額を占るのは下水道建設援助費で、前年度の一〇〇%増し、いわゆる二倍になっております。 このようなアメリカの現状に比較して、わが国の環境対策費を見ると、下水道関係予算がはるかに低率であります。下水道普及率は、一九六九年末現在で、アメリカは六八%、わが国は三五%となっております。このように下水道普及率がアメリカや欧州各国に比較して、きわめて低い。わが国の下水道予算がアメリカの十分の一にも満たないことは遺憾と言わなければなりません。国の下水道整備に対する意欲が乏しいものと思わなければなりません。第三次下水道整備五カ年計画を発足させ、計画的な整備を実施しているというが、まだまだ不十分であります。今後、下水道整備を進めていく基本的な考え方について大臣の御見解を求めます。
○国務大臣(西村英一君) 仰せのように、非常におくれておる公共事業の一つでございますので、これを急速に整備しなけりゃならぬということでございます。しかし、いままでは政府といたしましても、たいへん手おくれをいたしまして、ようやく今度の五カ年計画でも二兆六千億円というような、前の計画からすれば倍額以上の予算をつけたわけであります。しかし、これでもなおかつ、直ちによくなるものじゃございませんので、これはますます金が要ることになるわけでございます。 したがいまして、その金額の増額ということと、もう一つは、最前も申しましたように、非常に特殊な技術を要するので、これを政府が全部やろうといっても、なかなか私のほうの道路のような直轄工事みたいに地方建設局あたりにやらせるわけにいきません。やはり元来が地方公共団体固有の仕事でございまして、なかなか住民を相手にしなければ、これはやっていけない仕事でございますから、それには、それになれた人が少ない。これは少ないはずです。どこも下水道部、下水道課があるというような地方公共団体はもうきわめて少ないんです。したがいまして、このセンターの重要な役目は、この工事をやるというような建設業者みたいなことにはしたくない。しかし、どうしてもお願いしたいと、技術者もいないんだと、センターに頼んだほうが手っとり早くいくと、こういうような委託を受けた場合に、やっぱり工事をやるんであって、やっぱりおもな仕事は、何といいますか、技術者の養成と、かてて加えて、いまは第一次処理、第二次処理しか、下水道やっていませんが、将来、水の再利用の問題から必ず第三次処理の問題が起こってくると私は思います。第三次処理となりますと、もう少し高度の技術者がまた要るわけでございます。いま、建設省——日本政府とアメリカと、その点につきまして技術の交流がございます。本年、日本でその第三次処理の問題で技術交流をやりましたが、来年はアメリカでやることになりましょう。かように非常に高度の技術が要るわけでございますので、どちらかというと、このセンターは、もちろんやってくれという受託の場合は工事はやりますが、それよりも、その基本になる設計はこうやるんだよと、で、技術者はうんと養成をしてどんどん地方に派遣する、あるいは第三次処理の技術をますます拡充していくというような方向にこのセンターを指導していかなければならぬのではないか、かように思っております。それにはなかなかいまの建設省の下水道部、これと、地方公共団体はあまりありませんから、それだけではとてもいかぬ、したがって、外郭的なこういう組織をつくって、ひとつ進めていきたい。 なお、金の面におきましても、二兆六千億円では足らないんでございまして、もし、この計画を変更する——これは五ヵ年計画はスタートしたばかりでございまするから、建設省とすれば、でき得べくんば五カ年計画は改定しなくっても、繰り上げ施行をさせてもらう、五カ年計画を四年で繰り上げてもらう。これは仕事の進捗状況によってはそういうことも可能ではないか、かような考え方でこの下水道を進めていきたいという姿勢を持っておるわけでございます。
○松本英一君 政府は、四十六年度を初年度として、いま大臣が言われました二兆六千億の事業規模でもって第三次下水道整備五カ年計画を発足させ、目下その緊急な整備を実施されておりますが、現在までの下水道整備計画の進捗率について説明を願いたい。 また、今後、毎年、どの程度の事業量の伸びを確保すれば五カ年計画を完遂することができるのか、今後の事業の伸びについて説明をしていただきたい。
○政府委員(吉兼三郎君) 五カ年計画の進捗につきましては、四十七年度がちょうど二年目に当たります。初年度の四十六年度の総事業費は補正予算等も含めまして三千七百三十八億円の事業を実施いたしております。それで、四十六年度末の進捗率が一五%でございます。四十七年度は総事業費が三千四百十三億円を予定いたしておりますので、これを実施いたしますと、進捗率が二八・六%となる見込みでございます。したがいまして、四十六、四十七年度のこのぺースで残りの総計画期間、総事業量を達成いたしますためには、四十八年度以降、大体、平均年率三〇%の伸び率を確保いたしますならば、五カ年計画は達成できるというふうな姿になっております。
○松本英一君 第三次五カ年計画では、地方公共団体の行なう単独事業にかかわるものを含めて、下水道普及率の市街地面積が現在二二%、これを五十年度末に三八%までに引き上げようとすることになっておりますが、現在の公共下水道の整備状況を地域的に分析しますと、全国の市町村三千二百五十七のうち、二百七十九市町村が公共下水道事業を実施しているにすぎません。大臣の先ほどの説明と同じであります。大部分の市町村、特に人口十万未満の小都市ではそのほとんどが下水道事業を実施していないのが実情であります。 そこで、今後五カ年計画による事業を進めていく中で、地方の中小都市における公共下水道の整備は緊急の課題となってまいります。ところが、これらの地方の中小都市では下水道事業に対する経験、あるいは歴史が浅く、これらの中小都市における執行機関の整備について、国が積極的な方針、あるいは助成の方策を講ずる必要がありますが、建設大臣の御方針をお伺いしたいと思います。特に、今後下水道行政の焦点を、これら地方の中小都市に向ける必要があると考えますので、あわせて御見解を求めるものであります。
○国務大臣(西村英一君) 非常に大事な示唆を受けまして、実は三千有余の市町村がありまして、いま二百有余しか市町村着手していないです。これはこれとして、進めなければなりませんが、いわゆる中小都市、これあたりは人口が過密にならないいまやれば、非常にたやすくやれるわけです。そして、このいまならば、メインラインを引くのも、あるいは処理場をつくるのも割合たやすくやれるわけです。それがいよいよどうにもならないようになってからではこれはたいへんむずかしくなるので、わずか三千有余の都市について、市町村について二百しかやってないんですから、中小都市を考えるということは、非常に私は大事なことだと思っております。そのためには、やはり何と申しましても、金が要るわけでありますから、今後いま先生がおっしゃいましたようなことにつきましても、私は十分注意しなければならない。早目にやれば非常に安くできます。そういうことを非常に施行上考えなければならない、かようにに思っておる次第でございます。
○松本英一君 下水道整備五カ年計画を進めていく上で、その急激な事業量の伸びに対応した事業の主体となる地方公共団体における執行体制の組織づくりのおくれが指摘をされております。その強化については、建設省も本年一月に「地方公共団体の下水道事業執行体制の強化について」との次官通達を出して協力を求められておりますが、現在なお、これら地方公共団体の下水道担当組織ははなはだ不十分であると言われております。地方公共団体の下水道担当組織の概略を本省ではどのように把握しておられるのか、御説明を願います。
○国務大臣(西村英一君) 実は正直なことを申しますと、地方公共団体で下水道をどうしてやりますか、というこちらが呼びかけてもなかなか相談ができないので、したがいまして、私は自治大臣にひとつ自治大臣、建設大臣の名前をもってそれぞれの地方公共団体にひとつそういう課をつくる、あるいは部をつくるということを勧告しようじゃないか、これは実は相談したのでございますが、自治大臣は、それはどうも地方自治体に対して中央からの指令は困る、書面はお断わりしたい、口でいろいろ勧告することはいいけれども、という話があったのでございます。私はそれほど、自治大臣と一緒に何か窓口をつくってくれなければどうにもならぬという気持ちがありましたから、そういうことがあったことだけは御報告いたしますが、書面は出しませんでした。地方公共団体に対する政府の介入だろうと、それもそうだろうと。したがって、行政的ないまの書面になったのでございまして、それはひとつ後ほど政府委員から説明させます。
○政府委員(吉兼三郎君) 私はいま大臣がお答になりましたように、公共巨体に対しましては事務次官から強く要請をいたしました、そういう要請の趣旨のことを自治省にもお伝えいたしまして、今後の御協力をいただくということにいたしたわけでございますが、お尋ねの現在の地方団体におきますところの下水道の担当組織の状況を申し上げますと、まず都道府県でございますが、昨年こういう要請をいたしました効果も出たかと思いますが、四十六年度末において、いわゆる県で下水道課を持っております県が三県、それから係を持っておりますのが十五県ございましたのが、四十七年度におきましては新しく課をつくる県が三つ、それから係の新設が十一ということになるようでございます。したがいまして、四十七年度について申し上げますならば、全国の中で課が設置されますのが六県、係を持ちますのが二十六県ということになるわけでございますが、決してこれで十分ではございませんので、さらに引き続いて強く要請してまいりたいと思います。 それから、次に市町村の関係でございますが、指定市でございますが、指定市は下水道の先進都市でございますので、早くから組織は充実されてまいっております。新しく政令都市になりました札幌とか、福岡という都市も入れまして、四十七年度に入りまして、札幌市以外の都市のうち、すなわち局が設置されていなかったのが三都市でございまして、京都と北九州と福岡でございますが、この三大都市におきましても、下水道局が設置されることになるようでございます。それから、一般の都市でございますが、四十六年度末におきまして部を持っておりますのが二十八、課を持っておりますのが百三十四、計百六十二都市でございましたが、これも四十七年度末におきましては百八十二都市におきまして、課以上の組織が設置されるというふうな状況になっております。
○説明員(石原信雄君) 地方公共団体の行政組織につきましては、私ども日ごろから全体としてはできるだけ簡素、合理化するように、機構のいたずらな膨大を防ぐようにという指導をいたしております。しかしながら、その中におきましては、社会経済情勢の推移によりまして、行政の態様が変わってまいりますから、その行政需要の推移に応じた機構を常に考えていくように指導をいたしております。下水道関係の担当課、あるいは担当係というものにつきましては、ただいま建設省の局長のほうからお答えがありましたように、従来は正直申し上げまして、その機構が十分でなかったと思います。しかし、最近下水道の事業量が伸びてまいりまして、市町村に対する指導の必要性というものも高まってまいりましたので、この地域の実情に応じて、機構も逐次整備されつつあるわけであります。自治省といたしましては、今後におきましても、やっぱり行政の実態に応じて、機構が整備されるように指導をしてまいりたいと考えております。
○松本英一君 一九七〇年代の日本経済が抱えた 一つの大きな問題は、過密過疎の問題であります。産業と人口が大都市に集中した結果、過密による都市公害がひどくなってまいりました。西村建設大臣御出身の大分県でも、新産都市に指定されて急速に成長を続ける大分市に人口を奪われて、別府市を除く他の各市は人口流出のなだれ現象が起こっております。特に豊後高田、杵築、竹田この三市は人口二万台となり、まさに都市失格の状態を呈するに至っておることは大臣よく御承知のとおりでありましょう。新産都市の陰に斜陽都市あり、大分県ほどこのことばを実感を持って味わっている県はほかにはないと考えられます。こうした過密過疎の問題を踏まえて、たとえば四月一日政令都市に指定をされ、また日本下水道協会九州地方支部の支部長の役をしております福岡市において、第三次五カ年計画中毎年事業費の伸びは対前年比四〇%ないし五〇%を予定しておる。それに伴って福岡市が負担する一般市費持ち出し分も毎年三〇%ないし四〇%の伸びが必要とされております。この負担増に対応した税収の伸びはとうてい予想されない。このため一般財源をいかんる形で捻出するかが問題となってまいります。下水道の普及率の低さはただ単に九州だけの問題でなく、全国の都市のほとんどすべてに共通する悩みであり、その原因は何といっても資金の不足が第一でありましょう。下水道のほかに道路もつくらなければならない、学校も建設しなければならないといったような、自治体はやるべき仕事をかかえているものの、その財政力はきわめて弱いものであります。しかし、住民に快適な生活を保障することが自治体の義務である以上、巨額な資金を必要とする下水道の建設を怠ることはできません。当然下水道の建設にあたっては、自治体の独自の財源よりも企業債の発行による借り入れ金、国からの補助金などが財源構成の中で大きなウエートを占めざるを得なくなります。ところが起債の要求額に対して、実際に設可されている額あるいは国庫補助金の額の率は必ずしも高いものとは言えない状態であり、それが資金不足の一つの要因となっていることも否定できないのであります。そこで、地方の中小都市における下水道の整備を進めるためには補助率の大幅な引き上げ、現行四〇%を七〇%以上に、あるいは補助対象事業の拡大及び下水道関係起債の利子の引き下げ、償還期間の延長など、自治体の財政負担軽減の措置をとるべきでありますが、建設省、自治省両当局から今後の方針について御説明を願いたいと思います。
○政府委員(吉兼三郎君) 下水道事業の補助対象の拡大とか補助率の引き上げにつきましては、昨年の国会の御審議におきまして附帯決議をつけられまして私どももその後鋭意努力をしてまいったわけでございます。 まず、その後の状況につきましてごく簡単に申し上げさしていただきますが、補助対象率の拡大につきましてはこれはもう御案内のとおり、第二次五カ年計画の五四%から第三次五カ年計画におきましては五七%に補助対象率の改善をはかることができたわけでございますが、その後沖繩の下水道につきましては補助対象率一〇〇%というものが認められたわけでございます。 それから、次に、公共下水道の補助率の引き上げがございますが、これは全国的な問題もあるわけでございますが、先般の公害対策基本法に基づきますところの公害防止計画が定められました地域につきましては公害の防止に関する事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律という法律によりましてこういった地域にかかわる終末処理場の事業に対しましては、補助率二分の一に引き上げるということが実現を見ております。それからまた、今国会に御提案をいたしておりますところの琵琶湖総合開発特別措置法におきましては琵琶湖の総合開発計画に基づきまして実施されますところの公共下水道につきましては、現行の一般の補助率十分の四を十分の五・五、それから流域下水道につきましても十分の五が三分の二というふうに補助率がなりアップされることになっております。こういう特定の地域につきまして逐次下水道につきましての補助率なり補助対象というものの改善がはかられていっておりますが、その他の地域につきましては、これは五カ年計画で一応セットした関係等もございまして、なかなか補助率のアップ等の実現はむつかしい点があろうかと思いますが、こういった特殊地域の改善を機関車にいたしまして極力私どもは国の財政援助の強化という点につきまして今後とも努力を重ねてまいりたいと思います。地方債等につきましては自治省のほうからお答え申し上げます。
○説明員(石原信雄君) 毎年度の地方財政計画及び地方債計画の策定にあたりましては、下水道事業はいわば最重点項目としてその財源の強化につとめております。たとえば地方債の量の面でございますが、最近五カ年間の地方債計画上の下水道債の傾向を申し上げますと、昭和四十四年度の場合は対前年度で一六・五%の増でありましたが、四十五年度は一九・九%、四十六年度は三一・二%の増、さらに本年度は三六・四%の増というふうに逐年対前年度比でも大幅な増額をはかってまいっております。 それから、貸し付け条件の改善につきましても努力を重ねておりまして、たとえば政府資金の場合でございますと、昭和四十五年までは償還年限が二十五年であったわけですが、四十六年度からこれを三十年に延ばしております。 それから、公庫資金の場合は、まず金利の面で昭和四十四年まで年七分であったものを六分七厘に下げております。それから、償還年限につきましても昭和四十五年までは二十一年でありましたが二十三年に延長いたしております。なお、この政府資金の三十年あるいは公庫資金の二十三年というのは現在の地方債制度の中では最も長期のものでございます。で、なお私どもといたしましては、このほかのいわゆる縁故債、公募地方債、こういった面につきましても、金利条件の改善に努力を重ねまして、今後ともなお一そうの条件改善をはかってまいりたい、かように考えております。それから、地方交付税の配分におきましても、基準財政需要額の算定上、下水道関係の経費の算入には最大限の努力を重ねてまいりたい、かように考えております。
○松本英一君 まだ事業認可を受けてない地区における市街地化による排水、汚染対策として下水道事業を行なう場合の財源確保として起債を認めてもらいたいとの要望が各地方において非常に強いのであります。これに対していかなる措置を講ぜられるか、また、いま御説明のありました起債の元利償還に対しても、地方交付税の基準財政需要額に算入されたいとの要望もあります。年利の引き下げあるいは融資の引き上げ、政府資金の償還年限の延長、公庫融資の同じく償還年限の延長等の希望がございます。公共下水道の事業認可基準を緩和して国庫補助の対象としてほしいとの要望もございますが、自治省としてはどのようにお考えでありますか。
○説明員(石原信雄君) 公共下水道の認可地区外の水路といいますか、河川といいますか、いわゆる普通河川の管理に関する財源措置の問題かと思いますが、現在河川につきましては、河川法の適用されております河川については、一級河川、二級河川とも、それぞれ河川の延長を基準といたしまして、都道府県分の基準財政需要額に所要の経費を算入しております。それ以外の普通河川につきましては、市町村の面積を基準にしまして必要な経費の算定を行なっておるわけでありまして、具体的には人口集中地区の面積、これをおもに置きまして、さらに可住地面積の要素もとりながら、その中に含まれる普通河川の財政需要を算定するという方法をとっております。一級河川、二級河川のように、河川の延長等につきまして、客観的な具体的なデータがありますれば、より的確な算定ができると思うのでありますけれども、普通河川については、そのような河川台帳のようなものもございませんし、数値がうまくつかまえられないというようなところから、各市街地の面積を基準にとりながら、必要な経費の算定を行なっております。このような一般的な方法による財源措置では間に合わないと、特に災害その他で普通河川の管理上大きな財政需要が発生するケースがありますので、そのような場合には、現在ケースに応じまして、地方債の中の一般単独事業債で必要な措置を講じております。今後におきましても、一方において交付税上の財政需要額の増強につとめますとともに、個別に大きな経費の生ずるところにつきましては、一般単独事業債の運用によって必要な措置を講じてまいりたい、かように考えております。
○松本英一君 地方公共団体における下水道事業関係の執行体制の強化をはかっていく上で一番問題になるのは、下水道関係技術者の不足であります。昭和四十五年度における地方公共団体の下水道技術者は、約八千七百人と言われておりますが、五カ年計画終了時の昭和五十年に必要な下水道の技術者の数は二万四千人と推定されております。今後、この下水道の技術者の不足にいかに対処していくかが計画達成のかぎと考えられますが、緊急な対策について建設省の御所見をお伺いしたいと思います。
○政府委員(吉兼三郎君) いま先生おあげになりましたような全国的な下水道の技術者の不足状況でございますし、今後の見通しも、そういう状況になっておるわけでございます。しかるがゆえに、私どもはあらゆる手段を講じまして、この技術者確保対策に全力的に取り組まなければならない、かように考えておる次第でございますが、先刻来申し上げておりますように、まずセンターをつくって、当面不足いたしておりますところの技術者に対しまして、これを有効に活用いたしまして、これをカバーしていくということが一番中心になろうかと思いますが、そのほか私どもでは、まず何と申しましても、学校教育の面におきましてまだまだ下水道関係の教科課程等が十分整備されておりませんので、そういう学校教育の面についての充実につきましても、かねてから文部省当局に強く要請をしてまいっておるわけでございます。 それからそのほか技術者の養成、訓練、そういった点につきましては、現在建設省に建設大学校というのがございます。それから下水道協会という団体もございます。そういうところで、初級とか、中級程度の技術者の養成、訓練というようなことを従来やってまいっておりますが、さらにこれを強化してまいりたい。むろんこのセンターにおきましても、直接の技術者の派遣以外に高度な技術者の養成、訓練ということも担当してやることになっておりますので、そういった各種の機関を通じまして、それぞれの持ち味を生かしまして技術者の養成、訓練ということを強化拡充してまいりたい、かように考えております。
○松本英一君 下水道技術は、土木、機械、電気、化学、生物学、酸素学、化学工学の総合工学であります。最近特に処理の分野では、各種の変わった方法や新しい装置が考案され、処理装置も縮小化され、自動化されてきております。特に、化学工学機械の進出は著しいものがありますが、反面、下水処理の主役はあくまで微生物なのであります。これらの微生物が十分に活動し、千変万化の下水に対して最高の処理成績をあげるようにするには、処理技術者の英知、経験、熟練によらなければなりません。下水との対話、微生物との対話ができるようになって初めて完全な下水処理技術者と言えるのでありましょう。このような高度の知識と豊かな経験を有する下水道技術者の養成に対する下水道事業センターの役割りについて御説明を願います。
○国務大臣(西村英一君) いま都市局長からもお話がございましたが、これは人の養成ですから、なかなかそう簡単でないわけですが、いまからでもおそくないということでございます。したがいまして、第一番にいま大学では衛生工学がございます。この衛生工学の方々をなるべくそういうふうな都市下水のほうに関係するところに採用するようにする。建設省それ自身にいたしましても、ここに久保さんがおいでになりますが、土木工学の方はおりますけれども、化学、衛生工学の方はほとんど手薄です。ことにかてて加えて最近は下水道のみならず公害問題が全部これに関連を持つのでございます。この辺が非常に手薄になっておりますから、大学の衛生工学の方々に目をつけておりますとともに、一つは、せっかく建設大学校がございますが、これは実はお恥ずかしい次第でございますが、聞いてみると、非常に小規模でございます。講習をやっておるようですが、講師も少なく、講習生も非常に少ない。これも私は、今度の予算ではそれほど見るべきものではありませんが、建設大学校をフルに使うということをぜひとも考えなければならぬと思います。その他、そういうことがこのセンターの最もやらなければならぬ、センターそれ自身が講習会をやると簡単に言いましても、講習会の場所も要りますし、講師も要ります。そういうことについてこのセンターがひとつ働くというような、いろいろな面から攻めなければならぬと思っておりまして、どうしてもこれは人がとにかく仕事をするのですから、これがわからぬようではとても金を幾ら積んでもろくなことはできないと私は思いまするから、いろいろな手を使って、まだしっかりした計画は養成問題についてできておりませんが、これからひとつこの法案でも通りましたら、一つ具体的な養成計画をつくりたい、かように考えておりまするが、おぼろげながら、いま考えておる構想は大学とかというようなものにたよる、あるいは建設大学校を充実するというようなことを考えておる次第でございます。
○松本英一君 下水道整備五カ年計画を遂行していく上で、地方公共団体の執行体制の強化とともに、下水道関係コンサルタント及び施工業者の民間の業務遂行体制の強化が必要となってまいります。今後の事業量の増大、下水処理技術の高度化、施設オートメーション化等に対応するために、まず施工業者については、現在、技術能力が低く、小規模業者が乱立しておる状態の改善をはかって、技術検定制度の充実等により技術面の強化をはかる必要があると考えられます。また、下水道関係のコンサルタントの育成については業者の能力に応じた格づけを行なうほか、適正な設計工期の確保等、業務委託の発注方式を整備する等により積極的に活用する道を開く必要があると考えられますが、建設省においてはどのようにお考えでありますか、お伺い申し上げます。
○政府委員(吉兼三郎君) 公共団体側の執行体制もさることながら、御指摘のように下水道関係の業界、ことにコンサルタント業界も必ずしも体制が十分じゃございません。昨今ようやく専門のコンサルタント業が育ってまいっておりますが、きわめて不十分でございます。したがいまして、私どもはそういう業界の、ことにコンサルタント関係の業界の育成強化にも最大の努力を払っていかなきゃならぬ、かように考えております。さしずめ、センターができましたならば、センターは公共団体側のサイドの技術者だけでなくて民間のそういう業界関係の技術者の養成といいますか、育成と申しますか、そういう方面についても対象にいたしまして、努力をいたしてまいりたいと、かように考えております。業界そのものにつきましては、御指摘のように、下水道事業の中でも、一般の環境関係の工事は一般土木関係の事業でございますのでそう大きく問題はございませんが、やはり処理場関係、水処理を中心にしましたそういう事業は特殊なやはり技術を要します。そういう関係の一般の建設業というものの育成については特に配慮を払っていかなければならぬ、かように考えておりますので、そういう点に重点を置いてまいりたいと、かように考えております。
○松本英一君 下水処理施設等の機械メーカーについては、技術開発を奨励する意味から資金的援助や、税制上の優遇措置を講ずる等の方策をとって業界の育成につとむべきであると考えておりますが、具体的には中小企業の下水道関係業者についても、今国会で通過いたしました租税特別措置法の中の、その事業の用に供する五十万円以上の機械及び装置については特別償却が認められるようになりましたが、このような機械に対する特別償却は適用されるものであるかどうか、大蔵省の御見解をお伺いしたいと思います。
○説明員(高橋元君) お尋ねの中小企業の合理化機械の特別償却でございますが、いま仰せられましたように本年の税制改正で、中小企業者が取得して自分の用に供します場合には、建設業及び製造業を営みます場合には、取得価額五十万円以上の機械設備につきまして初年度五分の一の特別償却が適用になるわけでございます。したがっていま仰せの場合はおそらく下水道の下水処理機械のメーカーが企業の高度化近代化のための必要な機械を購入した場合に該当すると思いますので、したがって五分の一の特別償却は適用になるのではないかと考えております。
○松本英一君 事業センターの業務としては、大別して、受託工事、技術援助、技術職員の研修、新技術の認定等が予定されておりますが、四十七年度の業務の概要を各部門別に説明を願いたいと思います。 また、発足時に予定しておられる組織、職員数、待遇等についても説明を願いたいと思います。
○政府委員(吉兼三郎君) 発足時のセンターの事業計画と申しますか、資金計画は先刻申し上げましたようなことでございまして、大体十三億程度の資金計画の規模を予定いたしております。まあ受託工事、それから技術援助といったことにつきましては、センターそのものが大体十月ないし十一月ごろ発足というふうな段取りをいたしております関係上、本年度はまず組織づくりと申しますか、体制を整備するのに重点が置かれるということになろうと思いますので、本来の業務でございますそういう公共団体に対する具体的な援助体制まで入れますかどうか、ちょっとその点は今後の推移を見なければというふうに思っております。したがいましてまず中の組織づくり、それから試験場関係の用地を確保し、試験施設の整備に取りかかるとか、そういう仕事が中心になろうかと思います。事業につきましては四十八年度を目標にいたしまして四十八年度にそういう委託を受けるような公共団体の下水道事業、なんかすぐ処理場等の建設についての設計関係を援助するというふうな事業に一部かかれるのじゃないかと、かように思っております。 それから、発足にあたっての組織でございますが、全体が大体六十名程度の人員規模を予定いたしておりますが、理事長、それから監事その他役員といたしましては理事が二名ということでございまして、そのもとに企画、総務、技術部、研修部、試験場という四つの部的な組織を考えております。 人員は、大体六十名でございます。 以上でございます。
○松本英一君 第二十八条によれば「国及び地方公共団体は、センターの業務の円滑な運営が図られるように、適当と認める人的及び技術的援助をする等必要な配慮を加えるものとする。」と規定されておりますが、具体的にはどのような内容であるのか、聞くところによると、センターに出向してこられる国または地方の公務員が、年金、共済関係で不利益を受けないよう、出向職員を出向期間、休職扱いにする旨人事院及び自治省と話し合いがついていると聞いておりますが、具体的に説明を願いたいと思います。
○政府委員(吉兼三郎君) 二十八条関係は、二つのことを予定していると思います。一つは、具体的にセンターの要員になる技術者を、国並びに公共団体が、極力優秀な技術者を供出してもらう、そうしてセンターに協力するという、こういうような意味のものと、それからもう一点は、センターに派遣される職員の身分とか、待遇とか、そういう面について十分な配慮を加える。こういう二つの点かと思います。なかんずく、そのセンターに派遣されます技術者の身分等につきましては、私どもは一番これは大事なことであるというようなことから、法案の準備段階から、いろいろ人事院その他の関係部局と折衝いたしました結果、センターに派遣される職員につきましては、休職扱いというふうなことがはかられることになったわけでございます。したがいまして、退職金なり共済の年金とかそういう関係は、休職でございますので、当該技術者がセンターの中に入り、またもとの公共団体に帰るという場合におきましては当然通算措置が行なわれますので、扱い上非常に不利益になるというようなことは避けられるというふうに思っているわけでございます。 それから、センターに入りました際の給与等の待遇につきましても、優秀な技術者が喜んで参加されるように、値するだけの十分な給与水準を確保するということにつきましても、今後関係部局との折衝におきまして最大の努力をはかっていきたい、かように思っております。
○松本英一君 特に下水道関係技術者が働く現場は、汚水から発生する有毒ガスの危険にさらされております。この前の戦争で空襲を受けた都市で、その空襲から免れた地域で下水道管のかけかえ施設の工事をやる際に、戦災の被害を受けてない地区においてすら、いわゆる埋没管をそのままにささえて、その下に新しい管を布設するに、埋没管のほうがクラックが入り、あるいは継ぎ手からいろいろなものが漏れて、それが作業をする人の危険を招く。というのは、旧管の埋没管から出てくる複雑多岐なガス、これにあたって見る見るうちに人の顔がはれてしまう。このような危険に対し、安全衛生上重大な注意を払わなければならないと思います。センターに出向してこられる下水道技術者の安全確保については、具体的にいかなる措置を講ぜられておるのか。また、東京の周辺にあります大工場をかかえておる都市では、たとえば浮間地区などでは、マンホールのふたをあけて中に入るだけでも生命の危険があると、工学関係の人が説明をされております。そのような危険に対する手当てあるいは不幸な悲惨な事故の場合の災害補償等についていかなる扱いをなされるのか、御説明を願います。
○政府委員(吉兼三郎君) 御指摘の建設公害につきましての一般的な問題かと思いますが、なかんずく、下水道関係は地下関係の仕事が多うございますので、特にそういった災害を受ける危険性は多いわけでございます。したがいまして、センター関係の技術者がそういうふうな作業に従事する際におきましての十分な配慮、危険防止のための配慮は、当然にこれはセンターの業務としまして十分な対策を考えていかなければならぬと、かように思っております。 いろいろやることはたくさんございますが、いま先生御指摘のような危険作業手当ての問題とか、万一事故が起きた場合に十分な災害補償関係の手当てをするとか、そういうことは、当然にこれはいろいろな給与規程等の面におきまして考えなければならぬと思っております。 それから、作業なり事業に従事する場合におきましての注意等につきましても、十分これは内部のそういう就業規則と申しますか、そういう関係の諸規程におきまして十分配慮いたしまして、極力そういう事態が起きないようなことを一番大事なこととして考えていかなければならぬと思っております。 まだ、具体的にどうするかということにつきましては、センター発足の時期までに十分そういう点を諸規程の整備とあわせまして、御指摘の点を踏まえまして考えてまいりたいと思っております。
○松本英一君 下水工事をするのに、施工業者は防毒マスクを六千円で買って、そして作業を続けております。このような事実を、よく認識をしていただきたいことを要望をいたしておきたいと思います。 次に、民間の下水道関係技術者についても、このセンターで養成、研修等を実施すべきと考えておりますが、特に施工業者の技術関係職員の技能の向上をはかることは緊急の課題であります。これはぜひ、センターで技術研修を実施していただけるのかどうか、その点について御説明を願いたいと思います。
○政府委員(吉兼三郎君) 先ほどもお答え申し上げましたように、センターにおきましては公共団体側だけじゃなくて、民間のそういう関係の技術者の養成等におきましても極力配慮してまいりたいと思っております。
○松本英一君 センターは第三十四条によって建設大臣の認可を受けて、長期借入金をすることができる旨が規定をされております。これはセンターが地方公共団体の委託を受けて下水道施設を建設するに際し、地方自治体の自己負担金を立てかえたり、通常施越し工事といわれるものの立てかえのための資金であると理解をするのでありますが、そのように理解していいかどうか、御説明願いたいと思います。
○政府委員(吉兼三郎君) 御指摘のように、ここで借り入れ金をいたしますのは、先行して事業をやります分に見合いますものをセンターがみずから資金を調達すると、そういうための借り入れ金の規定でございます。
○松本英一君 現在行なわれております活性汚泥法によりますと、下水処理法ではBOD二〇PPMの処理水にまで浄化できるにすぎません。しかるに、国が定めております河川等の環境基準の最低ランクのE基準でもBOD一〇PPM以下を要求されております。したがって、少なくとも二〇PPMから一〇PPMまで引き下げる下水処理技術の高度化が必要であります。このような下水処理の高度化の研究開発に対してセンターはいかなる役割りを果たしているのか、御説明を願います。
○政府委員(吉兼三郎君) 下水道部長からお答えさせます。
○説明員(久保赳君) 下水処理の活性汚泥法から最終的に処理されて出てくる水質は、先生いま御指摘のように、BODにして二〇PPMでございますが、それ以上の処理をして放出しなければならない水域が非常にふえてきております。したがいまして、先ほど建設大臣からお答えがございましたように、通常の下水処理を上回る高度の処理をしなければならず、それを第三次処理といっておりますが、第三次処理につきましては、基礎的ないろいろな研究あるいは応用の研究、さらにそれらを実際のプラントに実用化していく上の試験等がございます。センターにおきましては、主として実際のプラントに実用化していく上の問題点、これを調査することを業務の内容にしたいと、かように考えております。
○松本英一君 その活性汚泥法による終末処理の問題点は、汚泥、すなわち、スラッジの処理であります。これが汚水の浄化に役立つのはブロックをつくって沈でんさせて除去するからであります。だが、このスラッジの処分の場合はきわめて頭の痛い問題が提起されてまいります。何しろ百万人の家庭下水を活性汚泥法で処理すると日量二百トン、含水率約七五%の汚泥が出てくるのであります。この汚泥の処理について九州の福岡市をはじめ、各都市とも限界にきております。この処分方法の一日も早い技術開発を期待しておるのは当然であります。したがって、第三次処理の問題につきましても、いま御答弁がございましたが、下水道事業センターは発足とともに、まず第一に、この汚泥の処理技術の研究開発を行なうべきだと考えておりますが、建設省の御見解を伺いたいと思います。
○説明員(久保赳君) 汚泥処理の問題でございますが、これは処理の程度を高度にすればするほど発生する汚泥がふえるわけでございますから、今後の処理の、第三次処理等を行なえば、すぐ発生する汚泥をどういうふうに処理処分したらいいかということが一番大きな問題になってまいります。したがいまして、現在でも建設省の土木研究所等の主要な研究テーマの一つに汚泥処理処分をあげておりますけれども、センターにおきましても、先ほど申し述べましたように、実際のプラント、実際の実用化のための試験、これを中心に汚泥処理問題を最大のテーマの一つとして業務内容にしてまいりたいと、かように考えているところでございます。
○松本英一君 地方団体との職員の交流の問題でありますが、福岡市においては、今年度の下水道予算は四十年度に比して約十倍の伸びを示しているにもかかわらず、下水道関係職員は四十年度に比して二倍にも満たない状態であります。これをもってもいかに下水道関係職員が不足しているかを証明しているわけであります。下水道について相当の実績を持つ福岡市においてこのような状態であるため、私は各都市の下水道関係技術者に会ってその意見を各地で聞いてまいりました。関東でも埼玉、群馬の各都市に行くたびにその説明を聞いてまいりました。下水道事業センターに技術職員を出向させる余裕はありませんし、技術職員の派遣について協力を求められてもそれは困難であるということでございますが、建設省は下水道事業センターの技術職員の確保について、具体的に地方公共団体との交流をどのようにお考えであるのか。また、地方公共団体の協力を得られる方策を立てておられるのか、御説明を願いたいと思います。
○政府委員(吉兼三郎君) まだ、具体的にどの公共団体からどういう技術者を何名とかというふうな、そういう充員計画あるいは供出計画というものは立てておりませんが、大体の私どもの考え方は、確かに全国的に絶対数は不足をいたしております。しかしながら、その中でもいわゆる大都市、東京とか名古屋とか大阪とか、そういう大都市地域におきましては、かなりまだ技術者が相当おられるわけでございます。したがいまして、私どもはそういう大都市地域から当面、技術者を割愛していただきましてセンターに派遣していただくということで、このセンターの充員計画を立ててまいりたい。また、そういう点で十分御協力いただけるというふうなことも伺っております。なおまた、長期的に見ました場合に、日本全体の下水道はおくれておりますが、東京とか名古屋とか大阪、そういう地域におきましてはかなり下水道が先行しております。五カ年計画の末期あるいは次の五カ年とかというふうな段階になりますと、そういう大都市地域の下水道の整備は大体めどがついてくる、維持管理といった面は残りますけれども。そういう状況でございますので、そういう地域の技術者が今後かなりセンターに供出をいただける見通しが立つんじゃなかろうか。五十年以降の中小都市の下水道の最盛期には、そういったような技術者はフルにセンターを通じまして、援助体制に参加していただくというふうなことが長期的に予想されるというふうに思っております。具体的なことは前段申し上げましたとおり、まだ立てておりませんが、大体の見通しはそういうふうな感じであります。
○松本英一君 附則の中で施行期日を定めておられます。「この法律は、公布の日から起算して三月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。」とあります。本国会は五月の二十六日までが会期でありますが、この法案が通ったとしても、それから三ヵ月をこえない範囲でこの施行をなさるのかどうか。そうすると、八月末ということになります。それから、第三条には「センターは、一を限り、設立されるものとする。」とあります。一つを限って設立をされる場所はどこでありますか、御説明を願います。
○政府委員(吉兼三郎君) 施行の関係は御指摘のとおりでございまして、三カ月以内ということで、まだ具体的なスケジュールは立てておりませんが、いろんな関係法令の整備等がございますので、目いっぱい見てこの施行を考えていきたいと思っております。 それから、センターの事務所は、これは東京に事務所を設置するというふうに考えております。
○松本英一君 東京の本省の中に置くんですか。ある地域を求めて、そこで敷地を設定して、それから整地するための造成、それから建設するための設計、それから建築の施行、そのようなものは一体どうなっておるんですか。
○政府委員(吉兼三郎君) センターの事務所を東京に設けるということでございまして、センター業務の中のいろんな試験、研究等の関係の試験所用地につきましては、これはまだ確定はいたしておりませんが、東京の周辺に置きましてしかるべきところを選定いたしまして、そこに試験所等を設けたい、かように思っております。なお、将来の問題といたしまして、地方に出先を設けるということも考えられると思います。
○米田正文君 私はごく簡単な質問を二、三いたします。私から申し上げるまでもなく、下水道の整備五ヵ年計画の第二年度に当たるわけで、各地方公共団体とも非常な意欲を持ってこの下水道事業に取り組んでおるのは御承知のとおりでございまして、その状態を見まして、私は予算全体がまだ非常に少ないという実感をひとつ持っております。というのは、各公共団体でこれだけやりたいという希望を持ちながら、実際にはそれだけできる力も持ち、かつあらゆる条件がそろっておるのに金がないということだけのために仕事ができないという実情が各地にたくさんあります。そんなことですから、私はやはりこれは将来、予算の問題ですから、この予算の問題にひとつ主力を大いに尽くしていただきたいということを壁頭申し上げておきますが、今年度は予算の実施が約一ヵ月おくれたのですが、そういう非常な意欲を見せているところに予算の実施が、執行が一ヵ月おくれたということは非常な影響を私は及ぼしておるのではないかと思うのですが、その辺のおくれがあるならば、それを取り返す方法、その対策をひとつお伺いをいたしたい。
○政府委員(吉兼三郎君) 本年度は暫定予算でスタートをいたしましたために、全体の早期発注という態勢につきまして若干出ばなをくじかれたという点が確かにございます。先般、政府全体の問題でございまして、予算が通過いたしましたので、施行促進について建設省も下水道に限りませんで、全般的な公共事業の施行を促進するための特別な措置につきましての通達を近く地方に出す段階になっているわけでございます。これに沿いまして下水道につきましても、このおくれを取り戻すように全力をあげまして督励をしてまいりたい、かように考えております。
○米田正文君 どうも少し、もう少してきぱきといっておるかと思ったらいまから通知を出す程度のようですが、もう少してきぱきと、この問題はあらかじめわかっておることですから、私は処理をすべきではないかと思います。この促進対策の方途を示すというようなことはもう早くできることですからね、ひとつ至急にやってもらいたい。 一昨年の公害国会のときに下水道の一部改正が行なわれて、そのときに、この委員会で附帯決議が行なわれた、その附帯決議をいまここに持ってきておるのですが、四項目ありまして、これは各委員でつくったものですから皆さんも御承知のとおりですが、四項目ありまして、その第四項目に「国及び地方公共団体の執行体制の整備を図るとともに、下水道技術者の養成、確保に努めること。」というのがあります。私はこれの一環として今度の下水道事業センターというものが出てきたのだと、こう認識をしております。ですからこのことそのものには私はセンターをつくることには賛成です。賛成ですが、つくる以上、それについていろいろ問題がありますから、それらの問題をうまく解決をしていきたいという趣旨でお伺いをしたいと思っております。 そのときに、この附帯決議の第一項目はたいへん大きな問題を書いておりますが、その中に、「地方公共団体に対する補助対象範囲の拡大、補助率の引上げ、起債の拡充等財政援助の強化に努める」云々と書いてあって、これはあるいはさっき質問があったかもしれませんが、その三項目についてですが、きょうちょうど大蔵省もおられるそうですからちょうどいいですが、その三項目についてのひとつその後の改善の実績があればひとつお話しを願いたい。
○国務大臣(西村英一君) 大蔵省もおられますそうですからちょうどいい機会ですが、こういうものに対する補助対象、補助率、それは非常に複雑になっておるのです。これは、下水道と言いましても、あなた御案内のとおり流域下水道、公共下水道、下水路、特定下水路、特別下水路、これに対して補助率、補助対象がずっとあるいは二分の一あるいは十分の五・五あるいは三分の二とたいへん複雑です。しかも、またそれが都市によって違うんです。指定都市は幾ら、一般都市は幾らと、非常に複雑なんです。私たちはもちろん附帯決議を尊重しまして、予算交渉のときには、何と申しますか、補助対象は広げてもらいたい、補助率を上げてもらいたいと、こう言いまするけれども、それを一々大蔵省とやるんですが、もう少しやはり財政当局に、これはおくれておる事業でございますから、もう少しすっきりした姿でいってもらいたいという希望を持っております。もちろん補助率、補助対象を広げてもらうことには、これはわれわれも努力しなければならぬと思っております。それとともに、まあざっくばらんに申しますと、大体下水道あるいは公園というものは地方公共団体の固有の仕事なんです。したがって、地方公共団体に金がどっさりあれば、補助率を九〇%にするというような地方公共団体の固有の仕事を中央集権的にすることも、これはひとつまた考えなければならぬという私は気がいたします。したがいまして、補助率、補助対象のごときはもっとすっきりした姿でやってもらわぬと、これは複雑で私自身もこれはなかなかわからないんです。書いたものを読めばわかりますけれども、たいへんなことです。それにまた何と申しますか、特例がございまして、同和対策については幾らだ、航空関連事業は幾らだ、公害防止事業のところは幾らだ、沖繩はまたこうやるんだ、琵琶湖はまたこうやるんだと、たいへん補助対象、補助率、それが各都市の問題それから大都市のごときになれば、これだけのものは補助する、これだけのものは補助対象にならぬといって、たいへん複雑なことはありますが、地方公共団体の固有の仕事であるから、地方公共団体がこれはひとつうんと身を入れてくれなければならぬです。この金はやはりどんどん起債でもってやるようなしかけで、このために金を惜しんじゃいけない、かように思っております。附帯決議の点はわれわれも一生懸命やりますが、大蔵省、自治省、建設省とすっきりした姿でもって仕事を進めたい。すっきりした姿でないと事務的な手段ばかり多くて仕事は全然進まぬというような気もいたしますから、ひとつこの辺はわれわれのほうで十分気をつけてまいりたい。大蔵省の方がおればなお一度所見を伺って、聞いてもらいたいと思います。
○政府委員(吉兼三郎君) 大蔵省がまだ見えておりませんので、私からいま先生お尋ねのその後の改善状況はどうかということにつきまして具体的にお答え申し上げますが、補助率の関係、いま大臣からお話ございましたが、全国的な補助率アップというものは実現を見ておりませんけれども、四十七年度におきまして、特定の地域につきましても問題でございますが、公害防止関係の公害防止計画が立てられました地域の下水道関係の事業、これは特定公共下水道とか、都市下水道、公共下水道の終末処理場の関係、それにつきましては二分の一の補助率のアップが実現を見ております。その関係のかさ上げの国費が三十三億円ばかり予算計上に相なっております。 それから沖繩につきましては、これも御案内のとおりでございますが、沖繩の振興開発計画にのっとりますところの下水道につきましては、補助率が流域下水道につきましては三分の二に引き上げになっております。 それから、また今国会に提案をいたしております琵琶湖関係の特別措置法案におきましては、流域下水道は三分の二、公共下水道につきましては十分の五・五といった補助率の引き上げがはかられることになっております。 以上がその後の改善の実績でございます。
○米田正文君 いまも大臣が言われたように、確かに下水道の内訳がいろいろな種類に分かれておって一般の人には非常にわかりにくくなっておるのはもうお説のとおりです。私どもはもう少しすっきりして一元化したような形の下水道事業というものが行なわれるべきである。で、それは下水道部長あたりはそれでずっと育ってきておるから、経過、過程を十分のみ込んでおるからおかしくないかもしれませんが、一般の人から見たら、なんでこんなに同じ下水道でありながら、いろいろな名前をつけて補助率も違うし、その補助対象率も違うし、いろいろなことで種々雑多という感じはみんな強く持っておるんです。やっぱりこの際、ひとつ一元化というのが当たるかどうかわかりませんが、適当な整理をすべき時期ではないでしょうか、その点ひとつあらためて、大臣の決意はいまお伺いしましたから事務当局の考えもひとつ承りたい。
○政府委員(吉兼三郎君) 御指摘のように他の事業と違いまして、非常に下水道関係の補助体制といいますか、補助体系というのは、複雑でございまして、私ども極力これは簡素化するというような方向でいままで努力してまいったつもりでございます。その一つとしまして、下水道に特有の問題かと思いますが、補助率のほかに補助対象率というのがございます。これがいままできわめてはっきりしなかったということのために、どうも下水道事業についてどこまで国がめんどう見てくれるのかどうかわからぬということがよく指摘されてまいったわけでございますが、これにつきましては先般政令を制定いたしまして、補助対象の割合はどういうものであるかということを告示でもって明確にいたしたのは一つの進歩だと思います。しかしながら、どうも下水道そのものの性格が非常に面的に整備される事業でございますので、他の道路事業とか、河川事業と違いましてネットで整備されるものですから、どうしても補助事業、いわゆる単独事業というものがからんでくるわけでございまして、そういう点は、これはやっぱり下水道そのものにつきまとった宿命かと私は思います。しかしその中において、国が補助するものはこういうものであるという対象を明確にいたしましたのは一つの進歩だと思います。 それからあとは種類によりましての補助率でございますが、これは公共下水道、流域下水道、それから都市下水道、それに特定公共下水道と、この四つの種類があるわけでございまして、ほかの道路とか河川に比べまして、これは多いか少ないか、いろいろ御意見があろうかと思いますが、まあ必ずしもこれはそう複雑なものじゃないというふうに私どもは思います。むしろ、下水道についてわかりにくくしておりますのは補助対象率の問題かと思います。これにつきましてはなお今後とも改善に努力を重ねてまいりたいと思います。
○米田正文君 また最初にかえりまして、附帯決議の第四項に「国及び地方公共団体の執行体制の整備を図る」ということがありまして、先ほどこれは質問に出ておったようでしたが、それはその後の状況はどうですか、私どうもはかばしくいっておらぬような感じを受けておるんですが。
○政府委員(吉兼三郎君) 公共団体の執行体制につきまして、昨年私どもは事務次官から通達を出しまして強く公共団体に要請をいたしたのでございます。まあ、その後の状況を申し上げますと、まだきわめて不十分ではございますが、まず都道府県の状況で、いわゆる下水道課というものを設置いたしております県が、四十六年度末で三県しかなかったわけでございます。これが四十七年度になりましてさらに三県ふえる、だから全国としては六県に下水道課が設置されるという状況になります。それから係でございますが、四十六年度におきましては十五しかなかったのでございますが、これがその後ふえまして二十六の府県に下水道の係が設置されたということになっております。これでも決して十分とは申し上げません。なお、今度とも都道府県の組織の強化につきまして一そう強く公共団体に要請してまいりたいと思います。 それから指定市でございますが、指定市は比較的下水道関係の組織は整備されております。四十六年度末におきましては札幌、京都、北九州、福岡が部でございました。そのほかは局でございましたが、四十七年度になりまして札幌以外の三都市——京都、北九州福岡が下水道局というふうに昇格をすることになっております。 それから一般都市でございますが、一般都市は四十六年度末におきまして部組織を持っておりますのは二十八、課の組織を持っておりますのが百三十四、計百六十二ございます。それが四十七年度におきましてそういう部以上の組織を持つようになりますところの都市が百八十二になるというふうに私どもは一応報告を受けております。 以上のような状況で、大臣からの強い御指示もありまして、強く地方に呼びかけました効果はあらわれてまいったと私どもは思っておりますが、なお今後一そうこの督励につとめてまいりたいと思います。
○米田正文君 そういう技術者の不足という観点から、今度の下水道事業センターというものが一つの考えとして生まれてきたものだと思いますが、地方公共団体の内容の充実はやはり基本ですから、これはひとつ早急にお願いいたしたいと思います。 このセンターについて伺いますと、これは予算の要求の当初は下水道事業団という名前の案がありましたね。その事業団という構想で進んだのですが、最後の決定は下水道事業センターという形になったのですが、その間の事情を承りたいのと、それからこういうように内容が違ったものになってきましたから、そうすると、その性格及び運用上の問題等についてどういう相違点があるかも御説明をお願いしたい。
○政府委員(吉兼三郎君) 四十七年度の予算なり組織の要求段階では事業団の構想でもって私ども要求をいたしたのでございますが、その事業団の考え方は、これは国が直接その設立に関与いたしますところのいわゆる狭義の特殊法人と称しておりますものでございます。公団、事業団と、あのたぐいの法人でございますが、そういう体制のものを私どもは考えたわけでございます。ところが予算編成の段階におきまして、公団、事業団等の新設というものにつきまして非常に政府全体がきびしい姿勢であったということもあったのでございますが、いろいろ関係方面と議論をしておるうちに、どうも、下水道といいますものは、本来公共団体の固有の事務であるわけでございます。非常に公共団体の利害にかかわり合いのある事業でございます。しかも公共団体の要請を受けて、委託を受けて事業団というものが事業をやっていくというような考え方でございましたので、そういうことから、やはりこれは国が一方的にそういう組織をつくるということよりは、やはり国と公共団体が一緒になってこういう法人をつくろうという組織のほうがむしろなじむのじゃないか、適当じゃないかというふうな考え方に変わってまいりまして、そういう経緯をたどって国、地方で共同で設立いたしますところのいわゆる認可法人という形式のものにいたしたようなわけでございます。 そこで、では事業団と認可法人であるセンターの違いはどこにあるのかということでございますが、まず、設立の形が違っております。公団、事業団というものは国が直接設立をいたします。したがいまして、その組織につきましては行政管理庁が関与いたす行管の関与法人というふうに言われております。ところがセンターといいますものは、他の類似のものがたくさんございますが、これは発起人というものを設けまして——その発起人資格要件というのは法律で定めます。その発起人が集まりまして、こういう法人をつくる、つくったものを、それを申請をしてきましたものについて、政府といいますか、主務大臣がこれを認可する、そこによって初めて法人が設立される、こういう形になるわけでございまして、設立の形がそういうふうに違っておるということでございます。 それから次に、具体的な事業の内容につきましては、これは事業団で考えましたこととほとんど変わっておりません。センターは事業団で構想いたしましたと同じようなことを考えておるわけでございますが、資金構成におきまして、事業団は全額国が出資という考え方でありましたのが、センターにおきましては、先刻申し上げましたような趣旨から、国と地方が共同で出資をし、また補助金を出すという考え方になっております。 それから借り入れ金につきましては、事業団のときにおきましては、政府の低利資金として財投を受け入れるというふうな内容になっておりましたが、センターにおきましては認可法人というような法人のたてまえ上低利資金というものが受け入れられないということになりまして、これにつきましては民間からの借り入れ金を調達することによって事業資金をまかなう。ただし、その際には、政府並びに公共団体がその借り入れ金について債務保証をするというふうな立て方になっておる点が違っておる点でございます。 以上、事業団とセンターのおもだった相違点と、そのいきさつにつきまして御説明申し上げました。
○米田正文君 やはり性格としては、まあ平たく言えば国の管理機関といいますか、そういう形が事業団であって、今度出ておるこのセンターは民間的色彩の強い、いわゆる地方公共団体の主体となったものというような性格なんですね。そういうことを区分けをして考えてみて、そしてこの一条を読んでみますと、ちょっと私引っかかるのですよ。それは、第一条に「地方公共団体の要請に基づき、下水道に関する技術的援助を行ない」と、こう書いてあるのですね。平たく言えば、これは、このセンターそのものは地方公共団体が自分が出資して、自分が発起人になってつくったセンターですね、それに要請をして、そうして要請するとそのセンターが援助してやる、こういう形で、何か私の感じではちょっと引っかかるのですよ。本来自分の機関のようなものですから、地方公共団体からいえば、自分が発起人ですから、自分がつくったセンターですから。それを今度はセンターのほうは援助をしてやるという書き方をしてあるのですが、援助でなくて私は協力というような趣旨のものではないかというように思うのですが、援助と書いた内容、これを御説明願いたいと思うのですが、私が言っている感覚は、援助という以上はただで事業してやるとか、ただで事業を引き受けてやるというなら私は援助だと思うのですが、そうでなくて、委託費、必要な経費を取るでしょう。そうなって、何も自分がつくったセンターという法人が仕事を引き受けてやるのに、要請を受けてそれを援助してやるぞという考え方、そのことがちょっとひっかかるのですが、そのことはどうですか。
○政府委員(吉兼三郎君) いろいろ御意見があろうかと思いますが、私どもは、このセンターの業務内容並びにそれについての資金構成からいきまして、確かに直接センターに業務を委託する団体は当然委託費を払うわけですから、それは援助でないというのは先生御指摘のとおりかと思います。これは、これからいろいろ詰めなきゃならぬ問題でございますが、センターに国が出資を、地方が出資をいたします際に、いわゆる出資団体と委託団体との関係をどうするかという問題があるわけです。たとえば地方出資につきましては、これは公共団体といってもたくさんございますから、一蓮托生に代表して都道府県が、センターに出資をしてもらうというふうな考え方もあろうかと思います。そうなりますと、出資団体と、実際にこのセンターの援助を受けて工事を委託したり、あるいは技術者を派遣してもらう市町村とは別な法人になるわけでございまして、当該市町村にとっては、これは確かに援助を受けることになるわけでございます。この際に、センターの職員がこれに従事するわけでございますが、センターの業務運営費につきましては、国からも補助金が出ることになります。むろん地方公共団体からも同額の補助金を仰ぐことになっております。そういう意味合いにおきまして、実質的な援助を当該公共団体にやっているというふうにも考えられるのじゃないか、かように思うわけです。広い意味の援助というふうに考えてもいいのじゃないかと思うわけです。
○米田正文君 私の直感的な感じからいうと、援助という以上は、もう少し国がこれに助成すべきであって、その経費も普通の民間のコンサルタントあたりに頼むよりも非常に安い経費で設計もしてやるし、計画もしてやるというようなことになるならば、私はそれは援助だと思うのです。自分の金を出して自分が頼んで援助と言われちゃ、私はかなわぬと思うのですが、それはかなり政府としてこれに資金を、補助金をつぎ込んでやるべきだと、運営費は、私はほとんど運営費についてはつぎ込んでやる、国がつぎ込んでやるべきではないか、こう思うんですが、きょう大蔵省が来ておりますから、大蔵省の主計官に見解をお尋ねしたい。
○説明員(藤井直樹君) 今度設立されます下水道センターに対しましては、まず資本金の面で国が二分の一を負担する、それから運営費につきまして補助金を出す、それも地方と折半をするという形で直接的に国費の投入を行なうことにいたしております。 それから借り入れ金の調達に関しましては、その調達が円滑にいくように、債務保証をするということをあわせてやっておるわけでございまして、センター自体の業務に対する国の援助としては、かなりのものではないかというふうに考えております。 それから援助ということになった場合に、その内容はいろいろあるかと思いますけれども、技術者を派遣してその整備を促進してやるというのも、援助の一つとして十分その性格を持っていると思われますし、また、地方団体がなかなか工事ができないという場合に、それを委託を受けてそのセンターがするということも、十分援助としての意味を持っているというふうに考えております。
○米田正文君 かなり私は見解の相違があると思うのですが、援助という以上は、もう少しいまの半々出資でなくてもっと出資をふやす、あるいは補助金をふやす、そういうことによって私は援助という意義が出てくると思うので、ひとつ今後の問題としてそれをぜひお考えおきを願いたいと申し上げて、この問題は終わります。 そこで承りたい次の問題は、一体、じゃ出資をする地方公共団体と、それと委託——受託といったほうがいいかしらぬが、センターから言えば受託ですが、受託との関係はどういうお考えですか。もっと具体的に言うならば、その出資をしてない市町村、県なり地方公共団体は受託をしてもらえないのか、あるいは出資をしたものだけに限るのか、出資をした地方公共団体だけに限るのか、この点を伺いたい。
○政府委員(吉兼三郎君) この点につきましては、まだ現在の段階では具体的にどういう方法でやるかという結論を得ておりません。これは自治省とも非常にかかわり合いのある問題でありますし、また知事会なり市長会といった地方公共団体の代表機関等の意見も十分伺いながら、その出資金の、いわゆる出資団体をどういうふうに構成していくかということについての結論を出したいと思っております。 いろいろ考え方があろうかと思いますが、一つには私どもは、非常に、公共団体といっても県、市町村を通じましてたくさんございますので、四十七年度で申し上げますなら一億円の出資金でございます。それを各公共団体に負担させるということも非常に煩瑣なことでございます。その際に、やはり都道府県が中心になって、あるいは場合によれば大都市が中心になって、出資団体になっていただくというのも一つの考え方であります。したがって、センターにこれからごやっかいになるのは主として中小都市でございまして、中小都市が財政的にも非常に貧弱でございますので、中小都市は出資はいたさないが、委託した事業費相当額はこれは当然にその団体が負担するというふうな考え方が現実的、実際的じゃないかというふうに思っておりますが、これもまだ結論が出たわけじゃございませんので、今後関係方面と十分その点は詰めてまいりたいと思っております。
○米田正文君 私は、やはりこれは出資しない地方公共団体であっても、そういう委託要請があればやはり引き受ける、引き受けをするセンターであってほしい。それは、やはりこれがさっき言ったように援助をするという機関ですから、そういう意味からいっても、私は、出資をしないからおまえのところは頼みにきてもやってやらぬというようなものは、少なくとも法律できめた、法定されたセンターとしては不適当ではないかというように思います。大臣、御所見ございますか。
○政府委員(吉兼三郎君) 先刻申し上げましたように、まだ大臣とも十分お打ち合わせをしておりませんので、この問題につきまして今後早急に大臣の御意見を伺ってまいりたいと思っておりますが、私はさっき申し上げましたように、都道府県が中心になって、しいていうならば、政令都市くらいが出資母体になるというほうが適当じゃないかと思います。といいますのは、これからやりますところの中小都市等の下水道事業を整備するということは、大都市等は下流部にあるわけでございまして、下流の大都市地域にとってもこれは非常にプラスになる、上流の中小都市の下水道が早急に整備されることはプラスになるというメリットがあるわけでございますので、そういうようなこと等から、府県それから大都市といった団体が出資母体となるというのが一番よろしいんじゃないかと私自身は思っておりますが、これはまた大臣ともよく御意見伺いながら、関係方面とも折衝をしてまいりたいと思っております。
○米田正文君 これからそのセンターができて事業運営をしていくということになりますと、民間のコンサルタント企業との競合が出てくるんではないかというおそれがあるんですが、その間の説明をお願いしたいんですが、私は競合させるべきではないと思っております。で、それはいままではこの下水道計画等については民間のコンサルトがおりまして、この専門の下水道部門の登録コンサルタントが全国に六十社ぐらいあるんですよ。その六十社ぐらいでいままではこういう計画を民間で引き受けてやっておったわけです。で、金額にしても約二十億円程度の事業をまあ昨年度あたりやっております。そういうのを今後はこのセンターで引き受けてやっていくと、そういう事業量が非常に減ってくる、業者の運営にも支障を来たすというようなおそれはないかという意味の私の質問です。
○政府委員(吉兼三郎君) センターの業務内容と民間のコンサルタントの業務内容との関係でございますが、私どもはこれは競合するものじゃないと思っております。といいますのは、センターは非常に技術力の弱い中小都市といった公共団体、その公共団体にセンターの職員が派遣されまして、その職員が当該都市の市町村の指揮下に入って、その公共団体の下水道計画についての基本的な計画とか設計、そういうものについての基本的な公共団体の意思といいますか、考え方をまとめてもらうという役割りを持ってもらうわけでございます。したがいまして、そういう発注者側の、施行者側のそういう意向を、市長のアシスタントとして機能してもらうということでございますので、それを受けまして実際に舞台の設計をしたりあるいは工事の施行なり管理とか、そういうことにつきましては、当然既存の民間コンサルタント、建設業者というものを使っていくことにおいては変わりないわけでございます。だから、そういう意味合いから競合はしないんじゃないかというふうに私どもは考えるわけでございます。
○米田正文君 じゃ、時間もきましたから、最後に一点だけ。 それは去年だったと思うんですが、根本建設大臣のときに、私はコンサルタント業法をつくるべきであるということを言って、一体その主管はどこだろうというのに対して、根本大臣は、どうも建設業法がそうであるように、建設省がその当該主管庁であるべきだと思うというようなことを言われて、そしてひとつコンサルタント業法もぜひやりたいという意欲を表明されたことがあります。で、直ちにそれらの所管のところに命じて研究を至急にさせますというそのときの話がありました。その後それはどうなっておるか、その方針について伺いたい。
○政府委員(高橋弘篤君) 先生の御指摘のとおり、昨年の建設業法のたしか御審議をいただきましたときに、根本大臣からそういうお答えがございました。大臣からも御指示がございまして、私たちコンサルタント業法につきましていろいろ検討いたしてまいっておるわけでございます。御承知のように、建設コンサルタント協会も一案を持っております。そういうものとか、その他従来からのいろいろな意見を総合いたしまして検討いたしておるわけでございますけれども、先生御承知のように、いろいろな問題がこれにございます。たとえば適用の対象をどうするかという問題、また技術者の問題をどうするか、御承知の現在の登録制度では建設大臣の認定した技術者も当てているわけでございまして、相当現在おるわけでございます。この扱いをどうするか。さらに大きな問題といたしまして、そのコンサルタント業の中立性の問題、特に建設業との関係、建設業界では御承知の一貫方式という主張がございますし、そういうものとのいろいろな関連の問題がまだまだいろいろありまして、そういうものを十分私どもも検討いたしておる次第でございます。四十七年度におきましては、私どももこれの検討をさらに慎重に進めるために、予算的には四十三万というわずかなものでございますけれども、コンサルタントの実態、またその活用の方法を研究する勉強代というような意味の調査費を予算化いたしておりまして、もう少し検討させていただきたいというふうに考えておる次第でございます。 〔委員長退席、理事山内一郎君着席〕
○米田正文君 いまの話じゃ、だいぶ研究はしておるということでございますから、早急にひとつ結論を出して成案を得られるように特に要望いたしまして、私の質問を終わります。
○理事(山内一郎君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○理事(山内一郎君) 速記を始めて。
○藤原房雄君 下水道事業センター法案について伺うのでありますが、午前、午後にわたり同僚委員からもいろいろな質問がございましたので、なるべく重複を避けながら質問を進めてまいりたいと思います。 最初に、基本的な問題について大臣にお伺いしたいと思ったのでありますが、大臣がいらっしゃられないようでありますので、後ほどこれはお伺いしたいと思います。 何と申しましても都市下水というのは都市計画上、最も根幹的な都市施設として市街化区域の整備のために必要不可欠のものであるということは論を待たないと思います。この下水道整備の状況が非常に不十分であるということが、そのために水質汚濁、公害発生という問題に波及いたしまして、過日の公害国会におきましても、この問題が大きく取り上げられたわけであります。こういうことからいたしまして、下水道行政の重要性というものは、私がここで長々述べるまでもないことでありますが、非常に立ちおくれております下水道行政に対する取り組み方という、これは大臣いないようでありますので、都市局長に、これは最初にお伺いしたいと思いますけれども、下水道行政の立ちおくれに対してどのような基本的な姿勢で取り組もうとしておるのか、また、どのように臨まれようとしておられるのか、局長の立場から、一言最初にお伺いしたいと思うのであります。
○政府委員(吉兼三郎君) 基本的な姿勢でございますが、先生も御指摘のとおり、下水道といいますものは、単に地域住民の生活環境の改善というふうな、そういう役割りから、昨今の、御指摘のような、非常に公共用水域の水質を保全する、水質公害に対処するという観点から考え、大きくこの下水道の整備をはかっていかなければならぬというふうに、基本的に性格は変わってきております。したがいまして、私どもはそういう観点から今後下水道を強力に進めていきたいというようなことから、先般、第三次の下水道整備五カ年計画というものを策定をみたわけでございまして、この五カ年計画は必ずしも私ども十分と考えておりませんが、この全体計画の中で、極力そういう環境対策、水質環境対策に最も重点を置いて、下水道の整備をはかっていきたいというふうに考えておるわけでございます。それにはいろいろやらなきゃならぬこと、事業の緊急順位等々いろいろございますが、一番重点に置いております問題は、事業といたしましては、流域下水道を強力にひとつ推進をするということに、特別な配慮をはかってまいりたい、かように考えております。事業関係につきましての基本的なと申しますか、考え方は以上申し上げましたようなことでございますが、一方、先刻からいろいろ御議論がございますように、この下水道事業を実施していくことによりまして、非常に執行体制という点に問題がたくさんございます。一つには、非常に立ちおくれておったということもございまして、非常にこれを実施する公共団体側の執行体制が不備でございます。組織並びに技術者の状況からいきまして、非常に不十分でございますので、これを何としても、充実強化をはかっていかなければならないという意味合いから、今般下水道事業センター法案というものを、この執行体制に対しましててこ入れをするというような観点から、御提案申し上げた次第でございます。基本的な考え方と申しますか、姿勢というものにつきまして、若干を申し上げた次第でございます。
○藤原房雄君 先ほど米田委員からも、下水道法の一部を改正する法律案の附帯決議のお話ございました。いろいろ事情はあろうかと思いますけれども、本院で決議された附帯決議でありますので、これは早急な対策を、できること、できないことあろうかと思いますが、十分に尊重してこの立ちおくれた下水道行政につきましては推進していただきたい、このように要望する次第であります。 次には、下水道事業と密接な関係にあります公害防止計画について、若干環境庁の方にお伺いしたいのでありますが、公害防止計画は、公害対策基本法第十九条に基づいて内閣総理大臣が基本方針を示し、都道府県知事によって策定されるということになっておりますけれども、公害防止計画の策定の手順を環境庁の方から御説明願いたいと思うのでありますが。
○政府委員(船後正道君) 公害防止計画の作成の手順は藤原先生ただいま御指摘のように公害対策基本法の第十九条に掲げておりまして、まず内閣総理大臣が関係都道府県知事に対しまして基本方針を示し計画の策定を指示いたします。この指示を受けました知事が公害防止計画を作成して内閣総理大臣の承認を求めるということになっておりますが、この間内閣総理大臣は基本方針の指示を行なうにあたりましては、あらかじめ関係都道府県知事の意見を聞きます。また、基本方針の指示及び計画の承認にあたりましてはあらかじめ公害対策会議の議を経るという手続に相なっております。
○藤原房雄君 現在の作成の状況について若干御説明を願いたいと思います。
○政府委員(船後正道君) これまでに公害防止計画の、まず計画の承認を行ないましたのは、昭和四十五年の十二月に千葉市原地域、四日市地域及び水島地域の三地域について行なっております。次いで昨年五月及び九月に東京等の七地域、それから鹿島等の五地域、十五地域に対しまして計画の策定を指示いたしておりますが、これに引き続きまして近く富士等六地域に対しましては公害防止計画の策定を指示する予定でございます。なお、昭和四十七年度におきましては予算上新たに十地域につきまして、この計画策定指示のための前段階の手続でございます基礎調査を行なう地域といたしまして十地域を予算上計上いたしております。
○藤原房雄君 四十七年度における公害防止策定の促進のために一億五百万ですか、予算が計上せられておる内容をあらまし御説明いただきたいと思います。
○政府委員(船後正道君) 環境庁の予算の説明では、ただいま御指摘のように、公害防止計画の関係予算といたしまして一億五百万円の計上ということにいたしておりますが、この内容はこのうちまず七千六百万円が瀬戸内海の広域汚濁問題に対処いたしますための広域的な汚濁の実態調査、対策等の総合調査に必要な経費でございまして、残余の約二千九百万円が先ほど申し上げたような公害対策基本法十九条に基づく公害防止計画策定のための経費でございます。その内訳は、まず基礎調査の経費といたしまして約二千五百万、そのほかいま計画の策定、指示、承認等のための経費といたしまして四百万円でございます。
○藤原房雄君 この四十七年度には十地区を基礎調査なさるようになっているということでございますが、日本列島が公害に侵食されつつある、このように叫ばれております。私は、最近特に小名浜とか松島湾とかこちらのほうに何度か足を運んでおりまして、汚染の状況につきまして非常に憂えておるわけでございますが、松島湾なんか特にノリ漁業となっておりますし、また、風光明媚なところとなっておるにかかわらず、たいへんな汚染状況である。松島湾なんかにつきましてはこの汚染の状況を環境庁ではどのように把握していらっしゃるか、この点ちょっとお伺いしたいと思います。
○政府委員(船後正道君) 先ほど申し上げましたように、ただいままで公害防止計画を策定いたしました地域、あるいは計画の策定を指示いたしております地域はまあ主としていわゆる東海道のベルト地帯でございますとか、あるいは問題の瀬戸内海の沿岸でございますとか、こういった地域の中のすでに汚染の著しい地域、あるいは新産、工特地域等で、今後の開発によりましては汚染が著しくなるおそれがある地域でございますが、最近の全国的な汚染状況を見ますと、こういった既汚染地域における汚染はかなり好転のきざしを見せておりますけれども、全国的にはなお汚染が進行しつつあるというような状況でございますので、四十七年度の十地域につきましては、やはり広く日本全国にわたりまして、今後汚染が問題となるような地域につきまして防止計画を策定いたしたい、かように考えておるわけでございます。ただいま御指摘の松島湾等を含む宮城県の地域につきましては、大気の状況にいたしましても現在のところは環境基準を越えるというような状況にはなっていないのでございますが、しかし、新産都市でございまして、今後の開発等のいかんによりましては、大気の状況も悪化するおそれもございますし、また松島湾の水質の状況もかなり問題があるようでございます。したがいまして、これらの地域につきましても今後十分に考えていかなきゃならない、かように考えております。
○藤原房雄君 松島湾の汚染につきましては、水質汚濁につきましては水産加工場が大きな原因だろうということでございますが、公害防止事業団の事業によりまして一期工事が進められておる。しかし、この松島湾の水質の汚濁がただ水産加工団地だけではなくして、都市下水の不備というものが大きな原因である、このように私どももいろんなデータ等を見ましてつくづく感じておるわけですが、環境庁におかれましても、この松島湾の汚染の元凶、その原因等につきまして、現在までどういうふうに掌握していらっしゃるか、認識していらっしゃるか、この点のことをちょっとお尋ねしたいと思います。
○説明員(山中正美君) お答え申し上げます。 松島湾の流域は、汚濁の負荷量のうちの九〇%程度は水産加工業による汚濁水でございます。そういう面で、私ども当時旧水質保全法によりまして松島湾を水質指定地域にいたしまして、水質基準をすでに設定をしているところでございます。ただ御承知のとおり、水産加工業は非常に零細な企業が多いものでございますから、一々各企業独自で廃液を処理するということは非常に問題がございまして、そういう意味で、塩釜市が先生御指摘の公害防止事業団に話をいたしまして、一応共同処理場をつくったわけでございますが、初めてのケースでしたので、いろいろトラブルがございましたが、昨年度私どもがこの水産加工団地に補助金を出しまして、一応、現在一次の加工団地の廃液処理施設は完成いたしまして、活性汚泥処理を実施いたしまして一応成功しておりますので、この結果、この成績をもちまして第二次の計画を推進いたしまして、一応松島湾の水質の保全をはかってまいりたい、こういうふうに考えております。 なお、都市下水道につきましては、すでに環境基準もきまっておりまして、その対策といたしまして、廃液対策と同時に、一応下水道の整備もその対策の一環として行なっておる状況でございます。 以上でございます。
○藤原房雄君 とにかく汚染がどんどん進みつつある、また、風光明媚な松島湾がだんだん風化されて水質が汚染されておる、石油基地もありますし、また貯木場もありますし、いろいろなことから憂えておるわけてありますが、どうか十分な調査のもとに、松島湾といいますか、仙台湾ですね、この地域、今後の地域指定に早く指定されて、これ以上汚染の進まないように十分の配慮をお願いしたい、このようにお願いする次第であります。 さて、地域指定されたところとされてないところについていろいろ考えてみますと、すでに地域指定がなされておる大都市圏あるいは一部の地方の工業都市に加えまして、順次指定地域が追加されていく、こういたしますと、これに要する公共事業、特に下水道事業の経費が膨大になる、このように考えるわけであります。しかし地域指定がなされていないところについては、公害防止に関する事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律によって、特定公共下水道も、都市下水路も、終末処理場についても補助負担率の特例によりかさ上げが行なわれる。そうなりますと、近い将来に地域指定が行なわれるところと、すでに地域指定が行なわれたところの計画を遂行するために財政的措置がどうしてもそちらへ片寄るということになりまして、公害防止地域に指定されていない市町村につきましては、財政的措置がどうしても放置されると、こういうことになるんじゃないかということをたいへん心配するわけであります。最も公害が著しいところについて指定するわけでありますから、そういうところから対策を講ずるということはもう当然だと思いますけれども、どうしてもバランスの上では片方に片寄る、どうしても地域指定になったところに財政的に大きな力を注ぐということになると、一方はずっと立ちおくれてしまうと、こういうアンバランスが大きくなるのじゃないかという、こういうことを非常に心配するわけですが、この点についてはどのようにお考えになっていらっしゃいますか。
○政府委員(船後正道君) 確かに御指摘のとおり、財政上何らかの特別措置を講じますと、その対象となる地域とそうでない地域の間に補助率等で差が出てまいるわけでございますが、そもそも特別措置を講じます理由といたしますのが、この公害防止の場合には特に公害防止計画を策定いたしまして、総合的かつ集中的に施策を講じねばならない、こういう非常に汚染のはなはだしい地域あるいは汚染がはなはだしくなるおそれのある地域でございますので、この点につきましてはわれわれやむを得ないと、かように考える次第でございますが、ただ全体といたしましての下水道の整備という問題につきましては、環境庁といたしましてはでき得る限り現在の予算のワクというものが拡大されることを特に関係方面に要望いたしておる次第でございます。
○藤原房雄君 そういうことからいたしまして、新産都市、将来当然汚染が進むということの予測される地域につきましては、基準はもちろんあるわけでありますけれども、十分その辺配慮していただいて対策を講じていただかぬと、ものごとが大きくなってから結局後手後手になるような形になる。そういう点で、私はこの松島湾の問題なんかにつきましては、一応基準に達していないということのようでありますけれども、十分な配慮をしていただいて、確かに加工団地についての工事、これも先ほど課長さんからお話がありましたが、ここに至るまでにはたいへんな失敗もあり、経過をたどってここまできたわけですね。また、それができたからといって、すぐまた水質の汚濁が防止できたというわけでもございませんし、またもっと新産都市として工業化が進めば別なファクターが出てくるわけでありますので、その点については十分の配慮をしていただきたい、こう思うわけであります。 次に、大臣にちょっとお伺いしたいのであります。何といいましても財源問題が、いずれにしても下水道工事は大きな資金を伴いますものでございますので、それに伴っていろいろな対策が講じられなきゃならないと思うのでありますが、最近の報道によりますと、財源問題のネックを解消するために、東京都におきましては相次ぐ高層ビルの出現で下水道網が麻痺しつつあることから、下水道条例を改正して、下水道普及地域に新増設する大型ビルで下水道管の計画汚水量に対し五分の一以上の下水を放出するところから、課徴金を取り立てることを検討している、こういうことが報道されているようでありますけれども、この構想について大臣としてはどのようにお考えになっていらっしゃるか、ちょっと所見を伺いたいと思います。
○政府委員(吉兼三郎君) 課徴金というこの報道されておりますところの表現が適切かどうかいろいろ議論がございますけれども、それは別といたしまして、現在の下水道法の中に、十九条でございますけれども、御指摘のように、一定量以上の多量の下水を排除いたしますための排水設備が設けられますことにより、下水道の改築が必要になったような場合におきましては、この必要を生じた限度におきまして下水道の改築費の一部をその原因者に負担させることができるというふうな規定が下水道法の中にございます。この要件に該当いたしました場合におきましては、下水道管理者である公共団体の判断でございますが、そういう負担金を課することができるわけでございます。ところが実際問題としまして、こういったものにつきましての負担させる場合の額をどうするかという基準設定が非常にむずかしい困難な問題であるようでございまして、私どもは東京都がそういうふうな負担金制度について検討の意向を持っているというふうなことは内々伺っておりますが、まだ具体的なそういった結論までに至っていないというのが現状じゃないかと思います。
○藤原房雄君 次に、下水道整備促進のためには財源の確保とそれから事業実施のための執行体制ですね、これは先ほど米田委員から質問がございましたので、端的にお聞きしたいのでありますが、執行体制にいたしましても、これを拡充するためにやはり財源というものがどうしても伴う、その財源の裏づけがなければいろいろな通達が、通牒があってもこれは実行できないということになりますので、おくれている下水道事業を推進する執行体制を整える、このためには自治省との間に十分な話し合いがなければならぬじゃないかと思うのでありますが、自治省の方いらっしゃってますね、こういう執行体制の確立ということで、いままでいろいろなお話し合いを進めてきたろうと思うのでありますけれども、どのようなお話し合いがなされ、今後についての見通しといいますか、この間についてちょっとお伺いしたいと思います。
○説明員(石原信雄君) 地方公共団体における下水道事業の執行体制の強化に関連いたしまして地方公共団体の組織等の充実強化についていま建設省から協力依頼を受けております。ただ自治省といたしましては、各公共団体の行政機構なり執行体制をどのように進めるかということはそれぞれの自治体の実情に応じて判断さるべきであるという基本の考え方に立っております。ただその中で、毎年度財政運営の指導等にあたりましては、行政の変化に対応して機構なり組織も常に実態に合うように努力すべきであるという考え方を持っているのであります。まあ、そのようなことで、最近におきましては府県におきましても、市町村におきましても、下水道関係の機構は漸次整備されつつあるように承知いたしております。
○藤原房雄君 下水道技術者の不足というもの、これは非常に深刻な、深刻といいますか、大きな問題だろうと思います。現在、地方公共団体における下水道技術者というのは大体どのくらいおるのですか。
○政府委員(吉兼三郎君) 四十五年度末で私どもで調査をいたしましたところによりますと、下水道関係の技術者というのは、全国で八千七百名程度というふうな数字が出ております。
○藤原房雄君 その中で、実務経験五年以下というのはどのくらいになりますか。
○政府委員(吉兼三郎君) 経験年数五年以下の職員が、そのうち四千百四名でございます。
○藤原房雄君 四十六年度を初年度とする事業規模二兆六千億の第三次下水道整備五カ年計画、これは最終年度の昭和五十年ごろまでには、大体この下水道技術者というのはどのくらい必要なのか、おおよそのことについて御検討だろうと思いますが、これはいかがですか。
○政府委員(吉兼三郎君) これはあくまでもマクロ的な全国的な試算でございますが、私どもつかんでいる見込みによりますれば、五十年度末までに必要な技術者としましては二万四千程度が要るのじゃなかろうかということでございます。
○藤原房雄君 そうしますと、大体現在の三倍の技術者が必要だということになりますね。これは相当な数でありますが、この二万四千の人たちを確保するためには相当な対策がいまからなされなければならないと思いますけれども、その見通し等についてはどのようにお考えですか。
○国務大臣(西村英一君) 非常に技術者が少ないこと、このためにこういうセンターを、このセンターの主眼、目的は技術者の養成ということでございますが、技術者と一口に言いましてもなかなかそれは程度がございまして、ピンからキリまでとは言いませんが、程度がございますから、したがいまして、また下水道の中でも相当に高度の技術を要するところと、そうでない、一般の土木事業的なところもあるのだから、そこでまあセンターができれば、これはセンターを中心に講習会を盛んにやったらいいと思うのです。講習会で、こちらでもって教材をつくってやれば必ず、いまだれもこの技術のほうには注目していますから、相当大勢の方が希望いたして来ますと私は思います、もうだれでもやはり皆さん方技術を学びたいという方がたくさんおるのですから。ただそういうシステムがないわけです。下水道協会がいまありまして名古屋の市長の杉戸さんがやっておりますが、あれでも私はあの協会がもう少し活発にやればいいと思うけれども、なにさまやはり財政が豊かでないものだから、今度はこれは認可法人として、政府が認める法人をつくるのだから、年に何回かブロック的に講習会をやれば、必ずいまおる県の方々でも、地方の方々でも必ず聞きに来ますよ。そうしてある程度の知識ができればみずからやはり学びますから、そういうようなこと、また建設省も、さいぜん私も申しましたが、建設大学校という大学と名のついているものがあるわけですが、そこで聞いてみると、あまりたいしてやっていない、と言っては悪いですけれども、数が非常に少ないのですよ。もっと高度の大学ですから、もっと、その人員の養成ももう少し力を尽くすべきだ。それには講師の問題——教授の問題、中の建設大学校の予算の問題でありますから、ことしはすぐするというわけにはいきませんが、来年度あたりはひとつ大蔵省に奮発をしてもらって、建設大学校をほんとうの大学にするぐらいの勢いでやってもらいたいと思っております。また一方、既設の大学等では、衛生工学の面の方々がこれもひとつ増員をしてもらう。下水道のみならず最近非常にわれわれのほうが特に困っておる、どこも困っておるのじゃないかと思いますが、公害問題が非常にやかましくなりまして、これは普通の常識でわかるようなわれわれ何も知りませんが、われわれがわかるような技術もあれば、もっと高級なことでなければわからぬというような技術もございますから、いずれにいたしましても、このセンター法が通れば、大々的にひとつその技術者の養成、訓練、こういうことがこのセンターの目的でございます。これは余分になりますが、さいぜんからもいろいろ質問が出まして、下水道事業団をなぜセンターにしたのかという御質問がありましたが、事業団をあたかも建設業の上前をはねるような仕事をやるんだというふうなことに考えちゃいかぬと思うのです。あくまで指導、やむを得ぬ場合には工事をやる。建設業の上前をはねるような事業団の行き方に対する勧告——答申はそうでなかったかも知りませんが、私はそうとったのです。したがって、事業団よりはセンターというもののほうが、もっと動きが私は活発になると思うのです。そういうことで要請をしたいと、かように思っておるような次第でございます。
○藤原房雄君 現在、この仕事に携わっている人の質的な向上、こういうことを講習会等、大きな成果があがるかもしれません。それに伴いまして、やはりこの技術者を養成するというか、教育するということのためには、現在の高等学校とか大学とかそういうところに関連の関係の科目を置く、これは建設大臣官房長から文部大臣官房長あてに送られた要請文書が発せられております。また、下水道部長から各都道府県の教育長に、高等学校の関係科目を充実してもらいたいという、これがなされておりますが、いずれも、これは四十七年度からこれらの科目の充実を要請されたのではないかと思いますが、この要請に対して、文部省としてそれをどう処置されたか。もうセンターのことは、大臣、だいぶ力を入れておっしゃっておりましたが、もっと層の厚いということからいうと、高等学校、大学に関係の科目を置くということが非常に大事じゃないかと思います。そういうことで、この大臣官房長からの要請文書も発せられておって、四十七年度から何らかの形になって出てくるのかと私どもは見ておったわけでございますけれども、それが実際どういう効果をあらわしたか、この間のことについて文部省にちょっとお尋ねいたしたいのであります。
○説明員(齋藤寛治郎君) ただいまお話がございましたように、下水道工学関係の技術者の養成につきましては、建設省のほうからの御要望も承っております。いま大臣のほうからも御説明もございましたように、現実的には衛生工学科、土木工学科というところが主体となって、従来の学科としてはこの方面の技術者の養成をしているようでございますが、新たな学科といたしましては、都市工学科、社会工学科あるいは環境工学というような環境関係の学科においても、幅広く人材を養成する必要があるというふうに私ども考えているわけでございます。そのために社会的要請の動向、さらには大学の要求の内容等を勘案いたしまして、衛生工学等の直接関連する学科の新設ということについて検討いたしますと同時に、これらの学科につきまして、上下水道工学の教育内容の充実をはかる必要がございますので、そのために関連講座学科目の新設あるいは整備ということについて今後努力してまいりたい、かように考えているわけでございます。 四十七年度は、大学からの希望も多少少ないということも関係いたしまして、一学科目が新設されただけでございますけれども、今後は、いま大臣からもお話ございますように、こちらの方面の開発にたいへん学生も関心を持つということでございますので、今後大学としても高い規模で文部省のほうに要求があるのではないか。そのときには、いま申し上げましたような体制で前向きに努力をしてまいりたい、かように考えておるわけでございます。
○藤原房雄君 大臣はどんどんというようなお話でしたけれども、そういうどんどんつくれば文部省等にも要請があって早急な対策が講じられたと思うのでありますが、実際要請文書があっていろいろ検討なさったと思いますが——いろいろ効果というか、早急なことはなかったようでありますけれども、やはりこれからのことになるだろうと思いますけれども、今後について文部省としては努力します——努力するのは当然だと思いますが、具体的にこんなことを考えているということについて、何かお考えがあったらお聞かせ願いたいと思うのですが。
○説明員(中西貞夫君) 高等学校段階におきましては、工業高等学校におきます下水道工学関係科目の充実につきまして、文部省では来年度から実施されます新しい高等学校の学習指導要領におきまして環境工学実習、それから水道のIが上水道、水道のIIが下水道でございますが、環境工学実習、水道IIなどと下水道工学関係の科目を新たに設けると同時に、環境工学科という新しい学科の目標を示しまして、工業高等学校におきます下水道関係の技術者の養成がはかられるように配慮しているわけでございます。現在のところ、との高等学校の環境工学科というのは設置されておりませんけれども、四十九年度までにわかっている範囲でも、三学科が設置される予定があるように聞いているわけでございます。
○藤原房雄君 それでは、この法案自体の問題に入りたいと思います。 これは、前の委員の方もいろいろ述べたことでありますが、やはり最初にひっかかることは、当初建設省でこの事業団構想という、これは相当なスタッフでこの構想が練られて——この答申に基づいて事業団構想を練られたと思うのでありますけれども、これが予算折衝の段階でセンターになる。大臣は、それによって教育がうんと力が入るのだというようなお話でしたけれども、また先ほどのお話の中に、そのほうが地方自治体の立場からいっていいのだとか、いろいろなお話ございましたけれども、やはり財政的に逼迫している地方自治体に対して、また膨大な資金の要る事業でございますから、当初のこの事業団構想のときにはそれに対しては相当な力を入れて、この立ちおくれた下水道行政を改革しようという、推進しようという、こういうことであったのではないかと思うのでありますけれども、それがいろいろな予算折衝の段階で事業センターという形になった。それを、資金的な面につきましても先ほどいろいろお話がございましたから、私は重複は避けてその点は飛びますけれども、この事業団構想というものについても、建設省当局は答申を受けて、相当検討されてつくられたはずのものが、予算折衝の段階でそう変わった。それは最初の建設省の考えた構想が実現しなかったということにはやはりいろんな経緯があるのではないかと私は思うわけですけれどもね。この間について、先ほども大づかみなことについてはお話を聞きましたけれども、再度この点につきまして経緯をちょっとお伺いしたいと思うのですけれども。
○政府委員(吉兼三郎君) 昨年来、私どものほうの都市計画の中央審議会に部会が設けられまして、下水道の執行体制のことについての大臣の諮問についての御答申があったわけでございます。そのときの構想が、事業団構想ということで答申が出てまいったわけでございます。それを受けまして、四十七年度の予算組織の要求をいたしたわけでございますが、結果的に見ますと、私どもは当初私どもが考えておりましたことは、まあ下水道事業センターという形になりましても、十分当初の目的が達成されて、答申の趣旨を十分生かしてこれを具体的の施策に実現でき得たというふうに私どもは思っております。といいますことは、事業団構想におきましても、やはり考えましたことの中心は、公共団体に対する技術的な援助、援助体制を強化していくという一つの手段として、こういう全国を対象にしました中核的な組織が必要であるということにあったわけでございまして、そういう点においては事業センターにおきましても十分目的は達成できるというふうに考える次第でございます。事業をやるということもセンターの業務のうちの一部でございます。これは受託を受けて事業をやる、その際に、若干先行的な投資というようなこともからんでまいりまして、その分の資金的な立てかえという面も出てまいりますが、これが事業団であれ、センターであれ、そう私は本質的には違いがないというふうに思っております。やはり技術者の養成、それから技術者派遣というふうな観点からいきますと、事業団もセンターも内容的には変わらない、同じような目的のものが達成できるということになろうかと思います。法人の性格につきましては、先刻来いろいろ御答弁申し上げましたように、事業団とセンターでは性格を異にいたしております。ことにセンターの設立が国が一方的につくるのじゃなくて、国と地方が一緒になって、共同してこれをつくるというところに非常に意味があろうかと思います。といいますことは、やはり何と申しましても、下水道事業といいますものが、地方公共団体の地域に密着した固有の事業でございますので、そういう事業を一方的に国のベースでもってこれを計画し、事業を進めるというふうなことはいかがなもんだろうかというふうな批判も実はございまして、そういうこと等からいろいろ検討された結果、こういう共同でもってつくる法人というふうなものが、一番下水道の当面いたしております法体制の強化という面に対して適切だというふうなことになったのではないかというふうに私どもは考えるわけでございます。
○藤原房雄君 これは大臣か局長だったか、予算折衝の中で最初の事業団構想で持っていったときには、非常にきびしい姿勢であったというお話でございました。まあ一つの事業団を設置するためには、一つの事業団をつぶさなきゃならないという行政管理庁あたりのそういう強い要請というものがあったように私ども聞いておるわけですけれどもね。何かそういうことについて、いま局長から国が一方的に進めるんじゃなくて、地方自治体に関することですからということでありますけれども、そういうことは十分に勘案した上で答申を受け、構想をつくったわけでありまして、いまさらそういうことを声を大にして、こうだからセンターのほうがいいんだということにはならないと私は思うのですけれどもね。予算折衝の段階で、どういうことが一番問題だったのかということを私は考えるわけですけれども、そういう点で事業団の設立という、設置ということにつきまして、そういう行政管理庁あたりの何かそういう取りきめみたいなものがあるのかどうか、この間について行政管理庁の方に伺いたいと思うのですけれども。
○説明員(古谷光司君) お答えいたします。 先ほども建設大臣並びに局長から御答弁があったと思いますが、行政管理庁としても全く同様な理由でございます。すなわち、下水道事業、地方公共団体の共通の利害の場という面に着目いたしまして、センター方式が妥当だろうと判断いたした次第であります。
○藤原房雄君 先ほど局長の答弁の中にもあったと思いますけれども、この下水道事業を進めるには相当な資金量が必要だと、それは地方債でまかなえばいいようなお話がちょっとあったと思うんですけれども、そうでなくても、地方財政が非常に落ち込んでいるということで、地方債につきましても非常な問題がある、こういうことが非常に議論されているわけですね。何でも地方債を認めてそれでやればいい、そういう借金財政では現在の地方財政は立ち行かない。いわんや、この大きな事業量を持つ下水道工事になりますと非常に地方財政を圧迫する、こういうことからいたしまして、国が一方的に進めるんではないという大義名分、それも確かに立つかもしれませんけれども、立ちおくれたこの下水道行政を進めるという上においては、事業団構想というものはまことによかったんじゃないかと私は思うんですけれども、それが地方からも金を出させる——金のことだけ私言うわけではありませんけれども、現実問題として、地方財政としましてはこれはたいへんに大きな負担をかけさせられることになります。技術的な援助をもらうということはこれはけっこうなことでございますけれども、財政的な負担を負わされる。さらに一億の金を地方団体にどういうふうにするのかということについてもまだ十分なる検討がなされていないようでありますけれども、こういうことを考えますと、いま行政管理庁の方はそちらのほうが適切であるというお話ですけれども、ずっと総合的に考えますと、そうは一がいには言えない問題があると私は思うんです。地方自治体の立場に立って考えれば、その地方自治体の立場に立ってこのおくれた下水道行政をどう進めるか、こういう観点から考えますと、先ほどからおっしゃっているようなことは一応私は理解はできますけれども、もっと地方自治体に対してのやりやすいような方向というものを考えてあげなければならないと思うわけです。ですから、先ほどから同じようなことを何回も繰り返しているようですけれども、お聞きしているわけですけれども、そういうことで、先ほど私申し上げました事業団を設置するためには、一つの事業団をつくるためには、一つの事業団をつぶさなければならないといいますか、そう事業団というのは数多くあってはならないと私は思いますけれども、現在そういう取りきめみたいなものがあるかどうか、私さっき聞いたんですけれども、それに対するお答えがなかったわけですが、その点はどうなんですか。
○説明員(古谷光司君) 俗にスクラップ・アンド・ビルドということばが最近行政部内で言われていると思うんです。特殊法人の設置のみならず、他の機構は、鋭意、極力これは抑制していくものでなければならぬと、こういうふうな方針をとっております。 〔理事山内一郎君退席、委員長着席〕
○藤原房雄君 そういう要素も一つはあったわけですね、センターになったということについては。それが全部だとは私は申しませんけれども、現行の公庫とか、公団とか、事業団、その他の特殊法人等は、明確な行政法学上の概念に基づいて設立されたもので、中には人事管理のためとか、あるいは政治的な圧力の解消策として設立されたもの、こういうものがいろいろあるわけですけれども、必要欠くべからざるものについては認めてもいいものもあるのではないかという、このように私は思うわけですけれども、それが国にとって、地方にとって必要ならば、必要欠くべからざるものならば認めなければならない場合もあるのではないかという、このように考えるわけです。野方図に特殊法人がふえるということは、私どももそんなことは許せないことでありますけれども、こういうふうに考えて、そういう点からいたしまして、今回のこの事業団の構想というものは必要で、必要欠くべからざるものではなかったのかという、このように考えるわけですけれども、この点については、ひとつ大蔵省の方、それから行政管理庁の方にしっかりしたひとつ答弁をいただきたいと思うんですが。
○国務大臣(西村英一君) ちょっと政府全体にやっぱり関係したことでございますから一なるべく政府関係機関はつくらないということです。あなたがおっしゃいましたように、そんなことを言ったって、絶対に必要なものもあるんじゃないか。それは絶対に必要なものはつくるということは、これは政治的にも考えなければなりませんから、そういうことはあり得るんだが、しかしながら、一たんつくりましたら、なかなかこれをスクラップするということは容易なことじゃないということは、あなたも御承知のとおりです。したがいまして、政府全体としては、やはりみだりにそういう政府機関をつくることはそれは差し控えなきゃならない。その役目を行政管理庁が引き受けておる、この場合はどうかということになりますが、それは初めに、確かにこの建設省に対する答申は、下水道事業団、その中を見ておりますと、これは私は建設大臣になる前にすでに答申があったんですが、それを受けて、一応予算概算のときには、それでもってやろうということで一応出したわけですけれども、私自身は、やはりそういう一方政府の制約もあるし、かたがたこの事業団で考えておったことが全部これがいいかというようなことに対して、多少私も疑問も持ったんですが、前の案が技術者をプールしておいて下水道の仕事をやるというのが主眼のように見えた。それは東京におって技術者をプールしておいて、それを地方に派遣して、簡単にそう言いますけれども、これは一つの株式会社ができても、民間でやっても容易なことじゃないわけです。われわれの一番下水道を進めるについて困ることは、金の問題よりも技術者の問題ということになれば、やはり教育関係、この技術者の養成、それからPR、そういうことが主眼でなければならぬと、私は思ったわけですから、答申には私は首を傾けたわけです。したがって、そういうことならば、必ずしもいわゆる政府機関にしなくてもいいのじゃないか、かてて加えて、下水道というものは地方公共団体の固有の仕事である。やっぱり地方公共団体が、政府の中心機関が行って仕事を取り上げるようなまねをするよりも、ほんとうにこれは指導監督をしていく、やむを得ず委託されたものについてはやっていこうじゃないかというくらいのことにしないといかないということが私の考え方であったわけです。したがって、それにしても、やっぱりある程度法人的な性格を与えなければならぬから、それにはいい方法があって、いままでのいろいろな日本労働協会とか、ほんとうの政府機関じゃないけれども、政府機関に準ずる活動ができるような組織もあるのだからということで、認可法人ということで、頭をしぼってこのことにしたのです。私は事業団でもって普通にあるような公害事業団のごとく補助金を持っておって、企業に対して補助をするとか何とかということなら、これはまたちょっと別な意味がありますけれども、仕事を引き受けてやっていくのだというようなことについては、必ずしも私はすぐそうだというわけにもまいらない、目的だけが、そういう養成ということにあります。なおさら研究を進めていくというようなこと、これは下水道の第三次処理の問題がありますから、そういうことから、今度のセンターにしたのでありまして、私はセンターにしたほうが事業団にするより効果はあがる、こう私は思っております。事業団にしたら効果はあがらぬか、これも程度の問題でございまして、簡単に政府機関をふやすことができれば、そういう道をとったかもしれませんけれども、一方、制約がありましたので、そういうことにしたような次第でございます。藤原さんおっしゃいますように、地方公共団体の金が、非常に資金がかかるじゃないかと、こういうお話でございましたが、これに出資する金は、これはもう大した金じゃございませんで、どうせ地方公共団体に対する仕事であるから、一方補助金は補助金できまっているのですから、私はもっと、余分なことになるかもしれませんが、補助率を上げてくれ、補助対象を上げてくれという、これは一生懸命われわれはやりますが、一つは下水道とか、公園というのは、地方財政が豊かになるような行き方も、あるいは一方で考えないと、補助金ばかり上げて、中央で全部整理してやるんだというようなことは、また一方、中央集権の何にもなるから、これは程度問題だと、私は思っておりますが、いずれにしても補助金を上げたり、対象をふやしたりして、その地方の団体を助けるか、あるいは地方は地方の固有の財源を見つけるかというようなことではなかろうかと、こう思っているわけでございます。はなはだ余分なことも申しましたが、下水道事業センターで十分効果をあげることができると、いまはそう思っているわけですが、今後とも御指導を願いたいと、かように思う次第でございます。
○説明員(藤井直樹君) 事業団かセンターかという問題は、形式的には先ほど国務大臣からもいろいろ説明がありましたように、国が設立するか、また発起人が別にありまして、国がその認可をするかという点にあると思います。今度の下水道に関する審議会についての御要求については、技術者のプール、それから派遣、それから研修、業務、それから地方団体の委託を受けているというようなことにつきましては、これはまさに現行の体制から言いますると、下水道の事業は、地方団体の業務であるという性格から考えまして、やはり国が直接一方的にやるよりは、共同してやっていくという体制のほうがいいのではないか、そういうことからいいますと、センター方式がふさわしい、そういう判断をいたしまして、関係各省で意見の統一をみまして、今回、下水道センターというものを設立をするということになったわけでありまして、実態といたしまして、事業団とセンターにつきまして、事業の内容その他につきましては、何ら変わるところはない、そういうふうに現在のセンターは、内容を当初の事業団の構想とほぼ同様なものにして考えていきたいと考えております。
○説明員(古谷光司君) 先ほどもお答えしたと思いますけれども、行政管理庁といたしましては、地方公共団体の共通の利益という点に着目いたしましてセンター方式をとった次第でございます。
○藤原房雄君 認可法人のセンターというのは、海洋科学技術センターですか、海洋水産資源開発センターですかのように、どっちかというと、研究調査が主体になっているようなものが多いわけです。これらのものと同列と考えていいか、名称だけで私は云々するわけじゃありませんけれども、やはりそうじゃなくて一受託法人また公共事業が主体になるわけでありますから、この点はこれらのものとなじまないような、名称の上でのことだけではなくして、こういう観点からも考えさせられる点があるわけです。米田委員だと思いますが、いろいろな資金面について先ほど同僚委員に説明がございましたが、先ほどのお話をずっと整理しますと、当初は出資金として産投会計から二億円予定していたのを半分の一億円を地方に肩がわりすることになる。それから業務運営費として一般会計から二億円の交付金を予定していたものが、補助率が二分の一で五千万円の補助に、財投から年利六・五%、三年償還の政府資金の借り入れを予定したものが、民間資金の借り入れ、必要に応じて債務保証をする、こういう形になった。その結果として、受託工事も、二十九億一千万円から約三分の一の九億五千万に減った。また、技術援助費とか試験研究費等は大幅に縮小され、事業団構想から下水道事業センターになって、このように縮小といいますか、財政面についても大きく変わっているわけですね。出資金の地方に負担をさせるということについても、先ほど来いろいろ説明がありましたけれども、国が一方的に進めるのじゃなくて、共通の利益ということで、先ほどから何度も説明しているようですけれども、しかしずいぶん当初の構想からこの資金面を見ますと後退していると私は思うのです。さらに、国が債務保証をする見返りとしてセンターの業務運営費の半額すなわち、五千万を負担させるというのは、これは全額国が負担すべきものではないかというふうに思うのですけれどもね。こういうことをずっと見ますと、一非常に大義名分は、それはそれとして一応はわからないこともないんですけれども、非常に財政的に地方に、また借りるお金にしましても、低利な金から民間資金を借り入れると、こういうふうに変わっている。先ほど局長は、期間が短いんだからそう差はないんだというお話だったけれども、地方にとってみれば、そんなことでは決してないと思うんですけれどもね。こういう点では、先ほどから申し上げていますように、機構上のことだけではなくて、現実面としても地方にたいへんな負担がかかっていると、こう思うのですけれども、この点について大臣どうお考えですか。
○政府委員(吉兼三郎君) いろいろ御意見があろうかと思いますが、先刻来申し上げましたような経緯でございまして、これを実行に移す段階において、どういうふうな公共団体に対する負担過重になるかどうかというふうな御議論かと思いますが、出資金にいたしましても、どういうふうに出資団体をきめるかという問題は実はまだペンディングになっております。私どもは先刻申し上げましたように、ことしでいえば、一億の地方出資でございますから、額はそう多くはないということでございます。それから、今後のことも考えまして、やはり都道府県が中心になって、公共団体の共通利害に関係する事業でございますから、出資に応じていただくというふうな考え方が一番適切じゃなかろうかというふうに思っております。そうなりますと、大体五十ぐらいの団体でございますので、一府県当たり二百万円程度の出資金ということで、そうさしたる地方負担ということにもなるまいというふうに判断をいたしております。 それから補助金につきましては、これは国と地方はそれぞれことしにつきましては五千万、五千万でございます。これは業務運営費でございまして、六十人程度の定員で発足することになっていますが、このうち実際直接派遣される技術者とかあるいは受託工事の関係に従事する技術者、そういう関係の要員は半分以下、三十名以下になろうかと思います。その関係の職員の人件費等は、これは委託団体なり、その派遣されます公共団体が委託費の中で支弁していただくということになろうかと思います。残りの役員を含めた幹部の職員の人件費等、つまり三十名程度のものにつきまして、これは業務運営費といたしまして、国と公共団体から補助金を仰いで、それでまかなっていくというふうな考え方にいたしているわけです。でございますから、センターに委託したからといって、非常に割り高なものになるというふうなことにはならないというふうに私どもは判断をいたしております。と同時に、センターの資金を一部立てかえまして工事を先行的にやるわけでございます。その立てかえ資金の資金コストの問題、御指摘ありましたけれども、一年程度の施越し的な工事をやる立てかえでございます。一先行して事業をやるというメリットも当該公共団体側にあるわけでございますので、あれやこれや考えますと、総資金コストの面で公共団体側に非常に不利になる、割り高になるというふうなことにはならないんじゃないかというふうに判断をいたしておるわけでございます。
○藤原房雄君 地方財政は始終国の経済の変動に動かされますので、景気のいいとき悪いときで極端に浮き沈みがありますので、景気のいいときはよろしいわけですけれども、そういうことなんかも考え合わせますと、私は少しでもその負担の軽いほうということを考えずにはおれないわけですけれども、どうか大臣も、地方自治体の立場に立って十分にひとつこの点御考慮いただきたいと思います。 下水道事業センターが地方公共団体の要請に基づいて、本来地方公共団体がやる事業をかわって受託を受けて仕事をするということになるわけですけれども、その場合、償還期限とか、金利とか、これはどうなりますか。
○政府委員(吉兼三郎君) 借り入れ金につきましては、これは、市中金利の情勢によりましてきまるものでございまして、一概には申し上げかねますけれども。現在の状況でいきますならば、公共団体が縁故債でもって調達いたしております程度の資金が、そういう金利の資金が、このセンターにおいても調達できるんじゃないかというふうに思っております。昨今、若干金利の引き下げ等もございまして、昨今で申し上げますならば、七%前後の資金が調達できるんじゃないか、さように思います。 それからセンターの立てかえ資金は、大体二年未満の中期の資金というふうに考えておりますので、事業をやりますと、それを翌年度に公共団体に引き継ぐわけでございます。引き継ぎますと、公共団体は、当該年度分は当該年度分の補助金なり地方債等の資金でもって委託費の中にそれが組み込まれるわけでございますが、翌年度分を先行して、先行資金としてセンターが立てかえたものにつきましては、翌年度におきまして当該公共団体に補助金とか何とか、そういう資金手当がなされますので、それでもってセンターに返していただくということになろうがと思います。
○藤原房雄君 自治省にお伺いしますけれども、この金利については、地方交付税の基準、財政需要額に算入されるかどうかということなんですけれども、これ、どうなんですか。
○説明員(石原信雄君) センターに委託いたしました事業につきましても、当然通常の事業と同様、交付税あるいは地方債一般財源等の財源充当がなされるわけでございます。その金利の部分だけ取り上げてどうかという問題でありますけれども、この点については、これがもし補助対象事業として含まれることになれば、当然現在の交付税の仕組みで、やはり事業費補整という形で財源措置がされてまいります。また補助対象にならなければ、これは委託した団体の一般財源で充当していただくということになるわけでありまして、この補助対象にするかしないかという点は、なお今後の検討課題だというふうに考えております。
○小山邦太郎君 ちょっと関連でいいですか。——ただいま大臣の説明を伺って、私は事業団である以上に、このセンターというものは、運営のしかたによっては妙味があるということを感じたんですが、ただ問題は、財政の点であります。それは地方がいまでも悩んでいる。地方にこれがため万一にも負担を多くさせるということがあってはゆゆしき問題である。これらは利子負担であるならば、利子はおのずから、この地方交付金の中に入れるということ、入れるには、どういう形でもっていったら入れられるのか、これは技術上の問題だからひとつ好意を持って考えてもらわなけりゃいかぬ、このようなことであれば、事業団以上に、その精神が生きて、そして地方の負担は決して多くならないということになりゃしないかと、これだけをひとつ質問というか、希望を述べておきます。
○国務大臣(西村英一君) まだそこまで建設省と自治省詰めておらないんであります。
○小山邦太郎君 やってください、どうぞ。
○国務大臣(西村英一君) 十分皆さん方の御希望はわかりましたから、いまの点は今後もやりたい、かように思います。
○小山邦太郎君 さらに関連して。補助事業になれば云々ということがありましたが、あれやこれやを考えると、きょう松本さんや、それから米田さん、それから藤原さんの御質問を伺っても、下水道施設は非常におくれておるので、これはわれわれの責任でもあり、政府の責任でもあり、一体公害問題がこうやかましくなって、その源はいろいろあるけれども、何しろ下水道をしっかりやらなければならぬことには最早だれも異論はないけれども、わかっていながら、どうもまだ予算的措置は十分にとれてない、だから大蔵省あたりでも補助率を増すなんということをしぶるということである。しかし大臣のことばを伺えば、大臣自身が下水道の種類の多いことに悩みぬいておられるということは、私はそばにおってよくわかる。ひとつこれはこの本委員会において補助率ぐらいをぴしゃっと上げろという希望条件やそんなものじゃだめで、三年前に希望したのがようやく二年かかって頭を持ち上げるというありさまですから、これほどおくれて生れた事業団に対しては即刻こちらの要望を具体化するような方途を講じていただきたいということを重ねて強く大臣にお願いしておきます。
○藤原房雄君 まことにいま小山委員が仰せになったとおりひとつ大臣しっかりよろしくお願いします。まあ私がくどくど申し上げたのも結局そういうことでございまして、意のあるところをひとつおくみいただきたいと思うわけです。 それから、今後の事業センターの問題についてもお伺いしたいわけですが、この昭和五十年までに実施が期待される事業の展望、これは技術援助とか、受託工事とか、研修、試験、こういうことについて大体このセンターの今後のことについてのあらましのお考えがあればお伺いしたいと思うのですが。
○政府委員(吉兼三郎君) センターの長期の事業展望でございますが、まず受託工事及び技術援助関係について申し上げたいと思いますが、御案内のとおり、四十六年度現在で全国で都市数が三千二百五十七程度の市町村があるわけでございますが、このうち人口十万以上の都市が七十八、これらの都市、七十八がすでに公共下水道を実施いたしております。十万以下の都市三千百七十九ございますが、そのうち公共下水道を実施しております都市が二百一というような状況でございます。いま申し上げました十万以下の都市のうちかなりのものが中小都市であって、しかも、河川の中流とか、上流地域に位置をいたしておるようなものが多うございますので、そういうふうな都市の下水が下流の大都市とか、そういった地域に対する水質環境基準上このまま放置できないというような状況に今日も至っているわけでございまして、そういう都市の下水道を急がなければならない。ところが、そういう地域の都市ができましても、下水道の技術者がいないというようなのが現状でございます。また一方、流域下水道につきましても着々と都道府県が実施主体になりまして事業に着手してまいっておりますが、これも未着手の中小都市と比べまして、技術者は必ずしも十分ではございません。したがいまして、私どもは今後五カ年間にいま申し上げましたようなそういう河川の上流に位置しておりますところの中小都市、しかも水質環境基準がきめられまして環境基準を達成しなければならないという上からいきまして、当該都市の下水道の整備をはからなければならないというふうな、そういう都市を重点に置き、かつまた流域下水道でこれから都道府県が実施いたします際に都道府県でその技術体制が不備なところ、そういう府県に対しまして技術援助をしていくというふうなことを考えておりますが、具体的にこの五カ年間でどれだけの都市のどれだけの規模の受託工事をやるかということにつきましては、目下いろいろ事業計画等について詰めをやっている段階でございますので、いずれ時期を見まして、またそういう関係の事業展望の資料を出さしていただきたいと、かように思います。 それから、研修につきましては全般的な技術者の不足の状況は先刻申し上げましたとおりでございますが、センターにつきましてはやはり一番中堅になります管理者的な技術者、そういう技術者の養成に主力を置いてまいりたいと思っております。現在のところ発足いたしましたならば、毎年千名程度の研修を行なっていきたいというふうに考えております。 それから、試験研究につきましてはこれは残滓処理の関係とか、先刻来いろいろ御議論がございました汚泥の処理技術の開発実用化、そういった点に重点を置きまして技術開発、研究を進めていきたい。また、外国のいろいろな先進国の技術情報等、そういうものの収集とか、それのPRとか、そういったことにつきましても取り組んでまいりたいというふうなことでございます。はなはだ事業展望について具体的に申し上げかねまして恐縮でございますが、以上のようなところでございます。
○藤原房雄君 事業団構想のときにはいろいろ相当具体的な問題について検討がなされておったようですが、これは予算措置の段階で変わったわけですが、期日もそうだっておりませんので、やむを得ないかもしれませんけれども、非常に大事なことでありますので早急にひとつ進めていただきたいと思います。 次、お伺いしたいのは第二十六条第一項第三号で「下水道に関する技術を担当する者の養成及び訓練を行なうこと。」、このように規定されておりますけれども、特に社団法人日本下水道協会とセンターとの関係について実はちょっとお伺いしたいと思うのですけれども、協会の会務報告によりますと、下水道専門技術者養成講習会、下水道職員基礎講座、下水道ゼミナール、下水道実務研究会、下水道技術懇談会、これを定期的に行なっているようなんですけれども、センターと協会との調整といいますか、これどうなりますか、この関係は。
○政府委員(吉兼三郎君) 類似のこういう研修機関としましては、このほかに建設大学校もあるわけでございますが、下水道協会は主として初級とか、中級程度の職員の短期の専門研修というものを現在行なっておりますが、これはこれで大いにこれから伸ばしていきたいと、かように考えております。それからなお建設大学校も中級職員を対象にいたしました短期の行政研修ということをやってまいっております。これも現状はなはだ不十分でございます。大臣が先ほどお答えになりましたように、この大学校のそういう教科課程の充実もはかっていきたいと思います。そこでセンターは、こういった既存の団体の研修と違いまして、やはり処理場とか工事の現場等におきまして実地に実務に密着いたしましたような、そういう高度の技術、研修を、しかもかなり長期間やっていくということに主力を置いてまいりたいと思っています。したがいまして協会とかあるいは大学校、センター、それぞれ特色がありますので、各層の技術者をそれぞれ分担をいたしまして技術者の不足対策に対応してまいりたい、かように思っております。 以上でございます。
○藤原房雄君 さらに協会でいろいろなことをやっておりますね。その関係をちょっとお伺いしたいのですけれども、建設省並びに都道府県から合わせて毎年年間十数件の調査設計、これを受託しておりますけれども、こういう事業ですね、これがセンターに移管されるようになるのかどうかということ、それから、さらに協会では下水道用の鉄筋コンクリート管製造工場の認定、それから下水道器材の調査、こういうものを行なっておりますけれども、このような事業はどうなのかこのセンターと協会との関係について二、三お伺いしたいと思います。
○政府委員(吉兼三郎君) まず、今度できますセンターのほうはこれは委託に基づきまして技術援助をやるわけであります。したがいまして設計等につきましては、委託工事——工事の委託に関連して当該公共団体から下水道の設計の委託を受けるというふうな形になろうかと思います。したがいまして、協会が今日までやっておりますところのいろいろな設計委託といいますか、そういうものとは必ずしもぶつからない。協会は協会としてセンターの補完的な役割りをになっていただくというふうなことになろうかと思います。まあセンター自身も発足してもそう急に力がつくとか内容が充実するというものでもございませんので、両々相まってそういう要請にこたえていきたいと、かように考えております。 それから、現在協会がいろいろ下水道関係の器材材料関係の認定とか、下水道用の機械関係の調査を行なっておりますが、これがセンターの新しい認定業務との関連がどうかというお尋ねかと思いますが、協会がやっておりますのは、もうすでに一定のJIS規格がありますヒューム管等にいたしましてもそういうきめられたJIS規格どおりに個々のものが、工場でつくります製品が、その規格に合っているかどうかというふうな、そういう観点からのいわゆる検定を協会が担当いたしておるわけでございまして、これからセンターがやりますものは、新しい処理機械というものが開発されて、それがはたして具体的に実用化という面において適切かどうかと、十分性能を発揮し得るかどうかといったようなことを調査研究して、それで実用化の認定をはかっていく、そういう新しい技術開発という面についての検定認定と申しますか、そういう分野をセンターは担当しているわけでございます。協会は、先刻申し上げましたように、すでに規格のあるところのものについて、個々の製品がそれに合っているかどうかということを検定をしてもらうということでございまして、おのずからその守備範囲といいますか、分担が異なるわけでございます。両々相まってそれぞれそういった役割りをになっていきたい、かように考えております。
○藤原房雄君 次は、役職員の問題についてお伺いしたいのですが、当初事業団構想のときには、役員が理事長以下五名、役付職員が十五名、一般職員が百名、合計百二十名、そのうち技術職員が百名という、こういうことが当初言われたおったわけですが、今度センターになりますと、この陣容はどうなりますか。その点ちょっとお伺いしたいと思います。
○政府委員(吉兼三郎君) 発足にあたりましての考え方は、まず四十七年度は六十名程度の陣容をもって発足をいたしたいと予定いたしております。役員は理事長が一、それから監事が一、理事は二名という構成でございます。それから部組織につきましては企画部、総務部とか、技術部、研修部とか試験場とか、そういう組織を考えております。技術者の数につきましては、まあ六十名のうち大体五十名前後程度の技術者を充足してまいりたい、かように考えております。
○藤原房雄君 技術者が大体五十名程度ということですけれども、技術者要員が五十名程度で地方公共団体の要請にこたえられるかどうか、この点ちょっと心配するわけですけれども、この点についてはどうお考えですか。
○政府委員(吉兼三郎君) 本年度は新しい発足でございますので、四十七年度はそう具体的な事業活動にまで行けますかどうか、これは非常に問題かと思います。と言いますのは、大体秋ごろセンターの発足を考えておりますので、まず組織づくりとか、中の体制の整備とかいうことに重点が置かれると思います。四十八年度以降どうするかということにつきましては、来年度の予算要求にもからむことでございますが、むろんこの六十名程度で十分とは私ども考えておりません。逐次これはセンターの職員なり、組織の規模を拡充をしてまいりまして、それで要請にこたえていきたいと。具体的にこれをじゃ何名にするのかというふうなことにつきましては、まだ将来の長期的な計画が立っておりませんが、当然これは下水道事業そのものがどんどん加わっていきますので、これに見合ってセンターの規模なり組織も拡充されていくだろうというふうに私どもは考えております。
○藤原房雄君 センターの職員は理事長が任命すということになっておりますね。実際センターの職員をどういう形で確保するのかということです。これはどうですか。
○政府委員(吉兼三郎君) 技術者が足らないというふうな背景があるわけでございますが、その中でも比較的大都市地域——大都市におきましては比較論でございますけれども、技術者が偏在いたしております。でありますので、大都市の公共団体から適切な技術者を供出をしていただくというふうな考えを持っております。これにつきましてはいろいろ打診等をいたしておりますが、十分要請にこたえてくれるというふうな見通しを持っております。
○藤原房雄君 第二十五条によりますと、「センターの役員及び職員は、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。」、このように規定されておりますけれども、罰則以外の扱いについては一般の民間会社あるいは法人等の職員と同じ扱いにするのかどうかということですが、この点どうですか。
○政府委員(吉兼三郎君) 御指摘のとおりでございまして、センターの公共的な使命といいますか、性格にかんがみまして、公務員としての刑法上の扱いにつきましては公務員並みの扱いをするということでございまして、それ以外は一般の民間と同じような扱いということでございます。
○藤原房雄君 センターになったということで、民間的な色彩が非常に強くなったわけですね。しかし、罰則についてのみ公務員としての性格を課するという公務員並みの取り扱いを受ける。これは事業団構想であるとある程度理解できますけれども、センターになるとちょっとまた性格が変わってくるんじゃないかというような気がするんですけれども、この間についてはどうですか。
○政府委員(吉兼三郎君) センターということでございますけれども、法律によりまして、いろいろ設立につきましての建設大臣の認可なり、それから予算上の面におきましても国が出資金なり補助金を出すというふうなことになっておりますので、国の統制を受けるというしかけになっております。したがいまして、やはりセンターの職員は、そういうこの法人の業務の内容からいきまして、他の公団、事業団と何ら異なるところがないというふうな趣旨から、御指摘のような取り扱いにつきましては、類似のような制度を考えたわけでございます。
○藤原房雄君 次は、第四十条の規定によりますと、「役員及び職員に対する給与及び退職手当の支給の基準を定めようとするときは、建設大臣の承認を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。」、こうなっておりますけれども、これは、憲法で保障された団結権とか団体交渉権ですね、これを否定するようなことになるのじゃないかと思うのですが、これに対してはどのようなお考えですか。
○政府委員(吉兼三郎君) センターの職員は、先ほど申し上げましたように、特別な刑法上の罰則の適用は公務員並みでございますが、それ以外は全く民間の職員と同様でございます。したがいまして、労働三法の適用を受ける、給与等労働条件は、労使間の団体交渉によってきまるというふうなことはきわめて明らかでございますが、反面、センターは、先ほど申し上げますように、国の施策の一部としまして、公共事業である下水道事業は、その責任において実施するという公共的な性格を持っております。そういうことから国が出資をして補助金も出すというたてまえになっておりますので、その辺の調整をはかる必要があるわけでございます。具体的な業務につきまして、予算上のいろんな制約を受けることは、これはやむを得ないわけでございます。したがって、職員の給与等につきましても、これは公共的な観点から、監督庁の承認を受けるというふうなことにいたしておりますが、これは他の公団、事業団等、特殊法人とその点においては扱いは同様であろうかと存じます。
○藤原房雄君 純然たる公務員の場合は、人事院の勧告がありまして、いろいろなされるわけでありますけれども、センターの場合には、これにかわる救済機関といいますか、それがないと、こういうことから、これは大臣にお伺いしたかったのですけれども、大臣が承認を下す場合に、どこを基準にしてこれをきめるのかという、こういうことをはっきりさしておかなければならない。この間についてはどう考えているか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○政府委員(吉兼三郎君) 給与の基準につきましては、この法人が優秀な技術者をプールしまして、それで応援派遣をするということが主たる業務でございますので、そういうりっぱな技術者が喜んで参加できるような、それに値するだけの待遇なり、給与というものは考えなきゃならない、それが一つのメルクマールになろうかと思います。それと同時に、やはり政府が関与いたしておりますところの認可法人でございますので、他の特殊法人、他の認可法人等々の職員との給与上のバランスというようなこともあわせ考えなきゃならぬという、以上の二点から、大臣は給与の基準等についてチェックをするということになろうかと思います。
○委員長(小林武君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(小林武君) 速記を起こして。
○藤原房雄君 特殊法人の労働組合の関係のことですけれども、先般私のところに政府関係特殊法人労働組合協議会から要請書が来ておりまして、それによりますと、「給与の改定については、政府の承認が必要とされているため、政府の承認基準つまり「内示」が示されるまでは、具体的回答はしないという態度であります。 政府関係特殊法人にあっては、事業法あるいは予算において、賃金決定にたいし各種の制約が加えられているのですが、私どもはこれまで、そのような制約の下でも、各当局が自主的な有額回答を示して労使交渉で賃金を決めていくことが許されている、と主張してきました。この考え方は、中労委の石井会長もすでに公式に認めたところであり、最近では、各使用者もこれを否定しえなくなってきているところであります。 制度上は有額回答が可能であるにもかかわらずそれが示されないのは、政府・大蔵省の規制が、法令上の権限、たてまえを逸脱した形で各当局に加えられており、しかも、そのような事実上の規制に大多数の使用者が追従しているためであります。」このような要請書の一部でありますけれども、要請書が来ているわけです。労働三法の趣旨にのっとって、これらの要望書を受け入れて労使の自主交渉できめられるように、基準の撤廃とか——撤廃が無理であれば、緩和をはかる方向にこれは考えるべきじゃないか、検討すべきじゃないか、このように思うのですけれども、この点についてどのようにお考えになっていらっしゃるか所見を伺いたいということと、さらにこの点について、労働大臣と十分に協議していただきたい。それに対しては、協議する、話し合う意思があるかどうかという、この点大臣にお聞きしたかったのですけれども、この点について、十分に大臣にこの趣旨をお伝えいただいて、これらの方々の立場に立って御検討いただきたいと、こう思うのです。
○政府委員(大津留温君) 先生の御趣旨は、大臣によく伝えるつもりでございます。 お示しのとおり、できるだけ両当事者の自主的な交渉によってきめるようにしたい。しかしながら、先ほど来御説明申し上げておりますように、特殊法人なり認可法人の性格あるいはこれに対して国の資金が入っておるというような関係から、必要最小限度の規制はあるいはやむを得ないかと思いますけれども、それにしましても、できるだけ自主的な交渉にまかせるという姿勢でこの問題に対処していきたいというふうに考えております。
○藤原房雄君 きょういろいろな問題につきまして申し上げましたけれども、下水道整備というのは、これは非常に大事な問題でございます。何点か指摘しました問題につきましては、十分ひとつ御検討いただきまして、その推進に万全を期していただきたい。 このように心から要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○委員長(小林武君) 本案に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。 午後五時四十六分散会 —————・—————