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68回国会参議院1972/03/07

運輸委員会 第2号

発言数
112
登壇者
11
会派数
2
開催日
1972/03/07

会議録

木村睦男自由民主党

○委員長(木村睦男君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る四日、稲嶺一郎君が委員を辞任され、その補欠として藤田正明君が選任されました。     —————————————

木村睦男自由民主党

○委員長(木村睦男君) 運輸事情等に関する調査を議題といたします。  この際、運輸行政の基本方針に関し、運輸大臣から発言を求められておりますので、これを許します。丹羽運輸大臣。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(丹羽喬四郎君) 第六十八回国会にあたり、運輸大臣として行政の基本方針について所信を申し述べたいと存じます。  景気停滞下の通貨調整というわが国経済を取り巻く環境の変化に即応しつつ、国民福祉の向上を最優先として全国土の均衡ある発展を期するため、運輸行政の果たすべき役割りは、真に多方面にわたり多大なものがあります。  特に、交通安全と交通公害防止、生活環境の保全と国土の均衡ある発展を促進するための交通関係社会資本の充実、適正な公共交通サービスの確保をはかることは、高度福祉国家建設のため、何にもまして必要な当面の運輸行政の課題であると考えます。  このため、昭和四十七年度には、これらの政策を実現するため、以下に申し上げる事項を重点的に推進してまいる所存であります。  第一に、交通安全の確保であります。  私は、大臣就任以来常に交通安全の確保を念じつつ行政を進めてまいりましたが、不幸にして、昨年は航空機をはじめとして、タンカー、鉄道などに重大な事故が発生しましたことは、まことに遺憾なことと考えております。  このため、昭和四十七年度におきましては、航空交通の安全を確保し、航空事故の再発防止をはかるため、航空保安業務の充実強化、航空法制の改正、航空行政組織の充実等を行なうこととしております。また、関係省庁の協力のもとに海上交通安全法案を今国会に提出すべく準備を進めておりますほか、船員教育施設の充実、踏切保安設備の整備、軽自動車の検査体制の整備、使用過程車の安全確保等陸海空各般にわたる交通安全対策を推進することとしております。  第二に、快適な国民生活の実現をはかるため、交通公害防止対策及び防災対策を強力に推進する所存であります。  まず、海洋汚染につきましては、本年六月に全面的に施行されます海洋汚染防止法により規制を強化するとともに、廃油処理施設の整備、監視取り締まり体制の強化等を推進するほか、航空機騒音等の防止対策の強化をはかることとしております。  防災対策につきましては、海岸事業五カ年計画の推進、タンカー事故防止対策の強化、集中豪雨等の予報のためのレーダーによる観測体制の強化をはかることとしております。  第三に、総合交通体系の確立及び適正な公共交通サービスの確保であります。  今後、ますます高度化、多様化しつつ激増していく輸送需要に対応し、かつ、国土の均衡ある発展と豊かな国民生活の発展に寄与するため、全国の主要都市を有機的に結ぶ新幹線鉄道、空港、拠点港湾の整備等長期的視野に立った交通関係社会資本の整備を積極的に推進してまいる所存であります。  全国新幹線鉄道につきましては、山陽新幹線が岡山まで今年三月に開業することになりましたが、博多までを昭和四十九年度中に開通するよう引き続き工事を行なっております。また、東北、上越、成田の三線につきましても、昭和五十一年度に完成するよう昭和四十七年度から重点的に工事を行なうこととしているほか、その他の地域についても、調査を行なうことといたしております。なお、青函トンネル、本州四国連絡橋につきましても、建設を促進することとしております。  空港整備につきましては、空港整備五カ年計画に基づき推進しており、昭和四十七年度におきましては、航空機燃料税を新設し、これを財源にして計画の強力な推進をはかる考えであります。なお、新東京国際空港は、今年六月に供用開始することを目途に鋭意努力しております。開港後は引き続き第二期工事に着手することとしております。また、関西新空港につきましても、すみやかに、位置等を決定すべく現在調査を行なっております。  港湾整備につきましては、港湾整備五カ年計画に基づき物的流通のための港湾、地域開発のための港湾等の整備を計画的に推進することといたしております。  次に、大都市交通対策につきましては、都市空間の効率的利用及び環境保全の見地から、大量公共交通機関を中心とする交通体系の確立をはかることが急務であり、自家用乗用車の無制限な使用の仰制をも含む総合的見地からの施策を講ずべき段階に入ったと考えております。  このため、高速鉄道、バス等の大量公共交通機関を積極的に整備することといたしており、高速鉄道につきましては、地下鉄の建設を引き続き促進するほか、特に、昭和四十七年度から新たに大規模住宅団地造成等に伴って必要となる新線建設、線路増設等の工事を日本鉄道建設公団に担当させる等、住宅宅地政策と一体となった鉄道整備の方途を講ずることといたしました。また、バスにつきましても、路線網の再編成、優先レーン及び専用レーンの設置、ターミナルの整備等必要な施策を講じていくこととしております。  地方交通対策につきましては、地域住民の日常生活のために欠くことにできない必要最小限度の交通サービスを確保することを眼目に、その地域に最も適した交通手段の選択を行なうこととし、それに対して地方公共団体と協力して必要な財政援助を講ずることといたしております。  物的流通の近代化につきましては、雑貨については協同一貫輸送、大量定型貨物につきましては専用輸送を推進することとしております。このため、フレートライナー網の拡大、長距離フェリー航路の整備、内航専用貨物船の増強、物流シスムム化拠点施設の整備をはかっていくこととしております。なお、大量定型貨物であり、年々輸送需要が急増している石油につきましては、昨年から国鉄が工事を行なっているパイプラインの建設を促進することにより、安全、安定、低コストの輸送を確保することとしております。  さらに、健全な国民観光の一そうの推進をはかるため、青少年旅行村の整備等を行なうこととしております。  第四に、日本国有鉄道の財政再建につきましては、昭和四十七年度以降十カ年を再建期間とする新財政再建計画を策定し、国鉄経営のより一そうの合理化、近代化と、あわせて国等の財政措置の大幅な強化と運賃水準の適正化をはかることにより、国鉄の財政を再建し、将来にわたりわが国総合交通体系における国鉄の役割りを十分果たせるよう措置する所存であります。  なお、国鉄運賃水準の適正化にあたりましては、物価全般に与える影響を十分考慮することは当然のことでありますが、きびしい企業努力及び政府出資その他の財政措置の強化と、あわせて必要最小限度の利用者負担の増額は、将来にわたって国鉄輸送に課せられた役割りを果たし、安全の確保及びサービスの改善をはかる上で必要な措置と考えており、国民の御協力、御理解をお願いする次第であります。  第五に、わが国経済の国際化への対応に関連する施策でありますが、わが国経済の発展に伴い、今後、国際間の人的、物的交流は、ますます活発化することと考えれます。  このため、海運につきましては、コンテナ船等外航船舶の整備増強を行なうほか、コンテナ埠頭の整備等の施策を講ずることとしております。  航空につきましても、世界各国との航空交渉を通じ、わが国国際航空路線網の整備をはかることとしております。  このほか、発展途上国に対する経済協力、技術協力等の国際協力につきましても、積極的に推進してまいることとしております。  また、激動する国際経済に有効かつ適切に対処するため、運輸関係事業の経営基盤を一そう強化することが必要でありますが、特に、今回の多面的平価調整により多大な影響を受けることとなった造船業等につきましては、税制、金融上の適切な対応策を講ずることとしております。  以上申し述べましたように、運輸行政におきましては、解決すべき多くの課題に当面しておりますが、このような課題に対する国民の要請にこたえ、経済社会の動向に適応し、行政需要に即した行政組織の編成をはかっていくことは、行政に携わるものの当然の責務であり、現在、運輸行政組織の再編につき検討を進めているところであります。  以上、運輸行政の基本方針につきまして概略を申し述べましたが、これらは、言うまでもなく国会の皆様方の絶大な御支援を必要とする問題ばかりであります。  この機会に一そうの御指導、御鞭撻をお願いを申し上げる次第であります。     —————————————

木村睦男自由民主党

○委員長(木村睦男君) 次に、昭和四十七年度運輸省並びに日本国有鉄道関係予算について佐藤政務次官から説明を聴取いたします。佐藤運輸政務次官。

佐藤孝行自由民主党運輸政務次官

○政府委員(佐藤孝行君) 昭和四十七年度の運輸省関係の予算について御説明申し上げます。  初めに、予算の規模について申し上げます。  まず一般会計について申し上げますと、歳入予算総額は五億七千八十一万八千円、歳出予算総額は、他省所管計上分三百六億八千三百六十八万一千円を含み四千二百五十三億二千四百三万二千円でありまして、この歳出予算総額を前年度予算額と比較いたしますと、一千四百八十三億五千二百七十二万五千円の増加となりており、五三・六%の増加率を示しております。  この増加額の内訳を見ますと、行政費では一千九十九億八千三百七十八万四千円、公共事業費では三百八十三億六千八百九十四万一千円の増加となっております。  次に、特別会計について申し上げます。  まず、木船再保険特別会計の歳入歳出予算額は四億七千四百三十六万七千円であり、前年度に比較して二千七百四十八万七千円の増加となっております。  自動車損害賠償責任再保険特別会計の歳入歳出予算額は四千五百三十八億二百十九万八千円であり、前年度に比較して六百八十四億一千十五万九千円の増加となっております。  港湾整備特別会計の歳入歳出予算額は一千五百三十八億八千九百十万八千円であり、港湾整備五カ年計画の第二年度として港湾の整備を推進するため、前年度に比較して二百五十億五千四百九十万四千円の増加となっております。  自動車検査登録特別会計の歳入歳出予算額は八十五億五千六百八十五万七千円であり、前年度に比較して十二億九千三百三十三万円の増加となっております。  空港整備特別会計の歳入歳出予算額は五百五十三億二千二百九万二千円であり、空港整備五カ年計画の第二年度として空港の整備を推進するため、前年度に比較して二百二十四億五千三百二十六万四千円の増加となっております。  このほか、昭和四十七年度財政投融資計画中には当省関係分として一兆二千六百九十八億円が予定されております。  昭和四十七年度予算においては、当省は、次の諸施策に重点を置いて運輸行政を推進いたしたいと考えております。  第一に、各種交通機関がそれぞれ国民の足として十分にその役割りを果たしつつ、より高度の運輸サービスを提供していくためには、交通安全の確保をはかる必要があります。このため、航空行政組織の充実、航空事故調査委員会の設置、航空交通管制施設等の整備充実、海上安全交通法(仮称)の制定、軽自動車検査体制の整備等、空、海、陸各般にわたり交通安全対策を推進することにしております。  第二に、今後ますます増大し、多様化する輸送需要に対処し、かつ、国土の均衡ある発展と豊かな国民生活の展開に寄与するため、新幹線鉄道、拠点港湾及び空港の整備を中心とした総合交通政策を展開することにしております。  すなわち、全国新幹線鉄道等の幹線鉄道網の整備、港湾整備五カ年計画の推進、空港整備五カ年計画の推進等をはかることにより総合的視野に立って交通関係社会資本を整備充実するとともに、物的流通の近代化、大都市交通対策の強化、地方交通対策の推進、国民観光対策の推進をはかることにより国民に対する運輸サービスの改善につとめる所存であります。  第三に、わが国経済の国際化への対応であります。わが国経済の発展に伴い、今後、国際間の人的、物的交流はますます活発化するので、外航海運、国際航空における安定した輸送力の確保等の施策を講ずるとともに、国際協力を積極的に推進することにしております。  また、激動期にある国際経済に有効、適切に対処するため、運輸関係事業の経営基盤をより一そう強化するとともに、特に国際経済と関係の深い造船等の事業につき、対応策を講ずることにしております。  第四に、交通公害を防止するとともに、台風、豪雨等の自然災害による被害を最小限にとどめるため、海洋汚染、自動車排気ガス、航空機騒音等の防止対策の強化、海岸事業五カ年計画の推進、台風、集中豪雨等に対する予報体制の整備等をはかることとしております。  以上のほか、運輸関係技術開発の推進、海洋開発の推進等をはかる所存であります。  次に、日本国有鉄道について申し上げます。  近年における国鉄財政の悪化の状況にかんがみ、国鉄財政の再建につきまして昭和四十四年度以来財政再建計画に基づき種々の施策を実施してまいりましたが、それにもかかわらず国鉄の経営はますます悪化し、このまま推移すれぼ、昭和四十七年度には約一千七百億円の償却前欠損を生ずる見通しとなるに至りました。  政府といたしましては、このような事態に対処し、国鉄財政を再建するため、国鉄自体の近代的、合理的輸送機関への転換を徹底するとともに、国等の財政措置の強化及び運賃水準の適正化をはかることを根幹として昭和四十七年度以降十年間を再建期間とする新財政再建対策を策定する必要があると認め、昭和四十七年度は、その初年度として、総合交通体系における国鉄の役割りを勘案しつつ、国鉄の一そう徹底した近代化、合理化をはかるとともに、国及び地方公共団体の財政措置を拡充し、あわせて国民の理解と協力による運賃改定を実施することにより、国鉄の体質改善の基礎を確立することを内容として予算を編成しておりまして、損益勘定においては、日本国有鉄道工事費補助金の補助率の拡大を行なうこととし、同補助金三百二十一億円、財政再建債の対象を拡大することとし財政再建債利子補給金百六億円、国及び地方公共団体による地方閑散線運営費補助金百二十五億円等を含め、収入支出予算一兆五千七百六十四億円を計上しております。資本勘定におきましては、一般会計からの出資を前年度より五百八十一億円増額することといたしまして六百十六億円、財政投融資五千八十八億円を含め、収入支出予算九千七百八十三億円を計上しております。工事勘定におきましては、収入支出予算五千五百四十六億円を計上いたしまして、山陽新幹線及び東北新幹線の建設、大都市通勤輸送の改善、主要幹線の輸送力増強、保安及び公害対策の強化、諸設備の合理化、近代化等を推進してまいりたいと考えております。  なお、一般会計に日本国有鉄道合理化促進特別交付金十六億円を計上いたしまして、日本国有鉄道の合理化施策の促進をはかることといたしております。  これらの施策とあわせて国鉄みずからが近代化、合理化等による人件費の節減等の対策を徹底し、真に能率的な経営の体制を整備する必要があると考えております。今後関係各方面の協力を得まして国鉄財政再建に万全を期する所存であります。  なお、運輸省関係予算の部門別の重点施策の概要につきましては、お手元に配付してあります「昭和四十七年度運輸省予算の説明」及び「昭和四十七年度日本国有鉄道予算説明」により御承知願いたいと存じます。  以上をもちまして昭和四十七年度の運輸省関係の予算についての御説明を終わります。

木村睦男自由民主党

○委員長(木村睦男君) 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。     —————————————

木村睦男自由民主党

○委員長(木村睦男君) 引き続き調査を行ないます。  御質疑のある方は順次御発言を願います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 三月十五日から山陽新幹線の開通に伴いまして、地方ローカル線の列車ダイヤも大きく変更されました。本日は、この地方ローカル線のダイヤ改正の問題点について関係省、及び産炭地振興と日本国有鉄道の関連について通産省から、いろいろ御解明を願いたいと思うところであります。  まず第一に、運輸省に質問いたしますが、去る三月三日に、わが党の成田委員長名で運輸部会の衆参両院議員が運輸大臣に申し入れをいたしました。これは、今次のローカル線のダイヤ改正が国民生活を無視して、もうけ主義第一ではないか、したがって、早急に問題点を拾い上げて修正するものは、修正するし、復活するものは復活すべきであると、全国的な問題点を拾い上げながら運輸大臣に申し入れたのでありますが、運輸省としては、その申し入れをどのように消化され、対策を立てておられるか、聞いておきたいと思います。

山口真弘運輸省鉄道監督局長

○政府委員(山口真弘君) 先般、運輸大臣に対しまして、社会党関係の衆参議員の方々から、三月十五日のダイヤ改正につきまして、それが各地におきまして地元の方の御便益をそこなう点が多々ある、これにつきましては十分に再度検討をしてもらいたいという御趣旨の申し出がございました。これに対しまして、私ども、二点問題があったと思います。一つは、三月十五日の改正に関しまする今後の再検討に関する事項ということと、それから、もっと長期の問題におきまして、さらに地元なりあるいは関係労働組合その他の意見も聞くようにという二点あったと思います。  その二点につきまして、私ども国鉄に対しまして、まずさしあたっての三月十五日の問題につきまして、検討すべきものは早急に検討し、もし間に合えば直すべきものは直すというようなことをするように指示をいたしたところでございまして、なお、今後の問題につきましては、今後そういったような問題については、十分御趣旨に沿った運営をするように言っておるところでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 運輸省のほうは、ダイヤ改正につきましては、事前報告——報告を受けてこ要了承するという形のようでありまして、ダイヤの問題については国鉄の責任でありますが、産炭地振興の問題と日本国有鉄道の関係など、政治的なあるいは政策的な問題をあとでまた運輸省に聞きます。  国鉄に質問しますが、今次のダイヤ改正のねらいは、山陽新幹線の開通に伴って特急あるいは急行などをふやしてスピードアップして、国民にサービスするんだというキャッチフレーズ、宣伝になっております。ローカル線をうんと削減をいたして、そのローカル線の削減したことで、たいへん地方に問題が起こっておるのでありますが、今後のローカル線のダイヤ改正のねらいは一体何であるか。具体的に言うならば、たとえば赤字が多いから利潤追求するんだというのか、あるいは列車が、本線が早くなったから、これに対してダイヤを合わせるというのか、あるいは民生安定のために根本的に切りかえてまいるというのであるか、どういうねらいがあってローカル線のダイヤ改正があのような形になったか、お聞きします。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) ダイヤ改正の基本的なねらいは何かという御質問でございます。  今回のダイヤ改正につきましては、ただいま先生御指摘のように、国鉄の使命にかんがみまして、地方都市間を高速輸送体系で結ぶということが第一点。それから地方の主要都市を中心にした高速サービス網を形成するということが第二点。さらに第三点といたしまして、通勤輸送の改善を行なうというようなことでございまして、実際問題といたしまして、ローカル列車が具体的にかなり減るという事態が起こっているわけでございます。  で、そのねらいは何か、これにつきましては、ローカル列車の適正化につきましては、国鉄としましては従来の旅客の流動構造といいますか需要構造といいますか、こういうものをよく把握しまして、それに合ったダイヤをつくるんだというのが基本的な考え方でございまして、特に昭和四十年ごろからローカル列車の利用が非常に落ちてきております。ことに、そういう状態に応ずるために昭和四十二年のダイヤ改正の時点から、ローカル列車需要あるいは旅客需要、旅客の流動構造に合ったようなものにしなければならないということで時刻改正のつどやってきたわけでございます。そして、一般的に申しますと、ローカル列車といいましても具体的にはいろいろございます。それを国鉄では数年間にわたって、どういうぐあいに輸送力が提供されてどういうぐあいに利用されておるかという状況を見、あるいはまた具体的な学校あるいは事業場等々の状況、そういうものを勘案いたしまして、その地域の輸送需要に合ったローカル列車のダイヤを形成するという考え方でございます。しかし、具体的に非常に御不便があってはいけないということで、御不便のないようにできるだけ——一般に乗っておるあるいは乗っていないということだけじゃなくて、代替の道路がどのようにあるか、そこにバスがどのように運行されておるか、あるいはまた時間間隔をどのようにすることがより不便が少なくて済むか、あるいは接続のダイヤをどのようにすることがより不便が少なくて済むか等々いろいろなことを配慮しながら、端的に申しますと、その地域の旅客流動に合わせてダイヤを形成する。そしてできるだけ不便のないような形でそれを形成する、そのような考え方が旅客列車の今回の削減のねらいでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 いま三つばかり大きな問題が言われましたが、一つは大都市間の交通の速度を高めるということと、それでダイヤを編成し直したという点、これはよくわかります。それから第三のほうの利用度を高めるという点、この点については納得しかねます。もし利用度を高めるという線で通勤、通学の便宜、便利をはかったというならば、これだけローカル線が問題になるはずがないわけです。言うならば、たとえば一時間おきぐらいにあったローカル線が三本、間で抜かれますと三時間足が奪われてしまう、多いのになりますと五時間も列車がなくなってしまうというような現象が起こっておる。あるいは終列車が、かつて十一時ごろ出ておった終列車が九時半に終わってしまうというような現象。いわゆる地方の人たちの動きを考えてその便利をはかるという立場でダイヤがつくられたとするならば、これほどダイヤ改正のあとで問題が起こってないと思うが、それでないところに問題があります。  したがって、もう一つ具体的に言いますが、このダイヤ改正によりまして、今度のダイヤ削減が、百十二本の削減が九州地方だけでなされております。が、このダイヤ削減によりまして一体、まず経済的には国鉄はどのくらい利益になるのか。たとえば赤字を削減しなきゃならぬ、国鉄がいま大きな命題をかかえておるが、その赤字解消のためにも大きなねらいであろうと考える、いまそれ言われませんでしたけれども。したがって、今度のこの削減によって一体、人件費なり経営費なりどのくらい国鉄としては得になるのか、まず具体的に御説明願いたいと思います。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) ローカル列車のダイヤの削減といいますか適正化といいますか、これはもちろん輸送コストの低減といいますか、そういうことももちろん考えております。しこうして、今回のローカル列車のダイヤ改正についてどのぐらい経営的に得になるのか、こういう御質問でございますが、これにつきましては現在非常にいろんな条件がございますので、詳細な、明確な一つの経済計算といいますか、これはお答えすることが不可能でございますが、いろんな前提を置きまして固定費とランニングコストといいますか、こういうものがございますが、ランニングコストについて、一列車キロ当たり幾らくらいかかっておるのかというような全体的な一つのスタンダードによって一応測定いたしますと、一列車キロ当たり全国的に見まして年間で二十万というものがランニングコストとして推定されるわけでございます。したがいまして、二十万円掛ける今度の列車ダイヤの、ローカルダイヤの削減が一万キロであるとすれば大体二十億という額がランニングコストにおいて削減される。このように、非常に正確ではございませんですけれども、ある前提条件、ある基準に基づいて推定いたしますと、そういうことが申される、こう思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 わかりました。したがって、一万キロ、正確に一万二千キロちょっとあるようでありますけれども、一万二千キロのローカルを中心とするダイヤの削減によって国鉄は年間二十億ぐらいは浮かせることができるであろう。これに、この金目からはかるわけにもまいりませんが、住民の不利益、特に通学、通勤などいままでとがらっと変わっていく、列車を使っておった者が列車を使えなくなるというような不便を考えたら、まことに、どうしてこういうダイヤ改正がなされるのであろうかという気がしてならぬのでありますが、まず本社できめました今回のダイヤ改正のローカルの列車削減の基準は一体何であったのか、お聞きいたします。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) 今度のローカルダイヤの適正化に関する本社の基本的な基準といいますか、考え方は何かと、こういうことでございますが、大前提といたしましては現代的な国鉄の使命をよりよく発揮するということでございますが、ローカル別事の今回の削減こあたっては、とにかく通勤・通学輸送といういわゆるシビルミニマムといいますか、こういうものはできるだけ必ず確保するという、こういう気持ちでやっておるわけでございます。  それからまた、鉄道だけでなくても何らかほかの方法、列車によらない方法、バスだとかそういうもので輸送されることができないかというような方法を各地域の実情に即して総合的に検討して、できるだけ地域に不便のないような考え方をとる。もちろん、先ほど来申し上げておりますように、輸送コストの低減ということがそれによって得られるような具体的な目標を持って実行する。そういうようなことを着眼点、基本的な考え方といたしまして、現地の実情に即して削減計画、適正化計画を進めておる、こういう次第でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そうしますと、たとえば量的な基準、人キロ、トンキロなど量的な基準、その全体の何%削減しようとか、あるいは急行、普通などの質的な基準、たとえば普通列車の何%削減しようというような具体的な基準は本社から示さないで、地方総局や局の権限で、地方の人間の動きなにらみ合わせながら自発的にというのか、地方独自にばらばらにやったと判断してよろしいですか。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) 地方独自でばらばらにやったというわけではございません。基本的には旅客の流動を実際によく見て、それに合った輸送力の設定のしかたをする。それはどういうことかと申しますと、御案内のように国鉄では、駅勢圏と申しまして、駅の近辺の状況を時間をきめまして必ず把握する駅勢圏報告といいますか、駅勢報告といいますか、こういうものがございまして、それによって、その地域の住民の状況、そして事業場、学校等の状況、そういうものを把握して基本的な輸送旅客需要動向を把握する、また駅長さんが毎日の仕事を通じてそういう状況をよく把握する、そういうような事情をよく見て地方の旅客の流動に見合う輸送力を提供するのだと、こういう考え方でございます。さればといって、それだけでもってすべての全国的なことはなかなか統一的にできませんので、一応のめどといたしましては、まず乗車効率が三〇%以下の列車、これは二年、三年にわたってそういう乗車効率の低い列車、まあ見当といたしまして三〇%以下の程度というようなものについては検討の対象にする、あるいはバスなどの代替輸送機関がある線区の列車であるとかいうこと、あるいは通勤列車としての使命がないというような、そういうようなものについてまず対象として考えるというようなことをおおよそのめどとし、総合的にかつケース・バイ・ケースで検討しながらきめていくと、こういうような作業をやっております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 三〇%以下といいますと大体見当がつきます。ただし、通勤、通学などについては最小限度確保せよというような発言がありましたが、ここにわが党が運輸大臣にも申し上げました復活要求二百九十八本、修正要求六十三本、合計三百六十一本の列車については、ほとんどが通学、通勤不可能になりますという列車です、全国的にですね。このようなものがはっきり出ておるにもかかわりませず、三〇%以下——まあがっちりはいっていないでしょうけれども、三〇%以下だからといって削減されたのではないかと思われるのがたくさんあるわけです、全国的に。したがって、わが党が復活要求いたしました三百六十一本、これはさっき鉄監局長からも報告がありましたけれども、このような問題は早急に検討せよと言っておるようでありますが、現在検討されておるかどうか、御答弁を願います。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) 先ほど来申し上げておるような考え方でもって三月十五日のダイヤ改正は実施いたしたいと、このように考えております。しかしながら、こちらで計画いたしましたそのものが、具体的な事情、環境に必ずしも十分マッチしないというような面が個々の場所であり得ることと思います。そういうような点につきましては、ダイヤ改正実施後、臨時扱いの措置等々で対応するといいますか、そういう気持ちでおります。また、そのようにさせております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 三月十五日に改正されまして、あと、たとえば、検討いたしまして復活なり修正を四月十五日にすると、その一カ月間の間隙があります。問題にいたしておるのは通学列車、通勤列車でありまして、まあ学校は春休みになる学校もありますけれども、たとえば看護婦学校あるいは美容学校など、その他の各種学校につきましては春休みもないでしょう。特に中小企業などの通勤者あるいはへんぴなところから都心部に対する通勤者などは、あるいは三〇%以下の乗客であろうけれども、その人にはその列車は生活を守るレールですね。したがって、そういうものが三月十五日から一カ月も二カ月も間隙をおくわけにまいらぬのですが、三月十五日からの改正に間に合うように一体どうするおつもりですか。ただ模様を見て地元の要求切なるものについてのみということであれば、五人、十人の学生は泣き寝入りするでしょう、おそらく意見を出さぬでしょう。そういう者を泣き寝入りさせてはならぬと思いますが、その間隙はどうしますか。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) 三月十五日というと、もう約一週間後でありますので、三月十五日を一つの時期といたしましてすべてのことを計画し検討して進めておったわけでございまして、三月十五日の時点に一応といいますか、三月十五日の時点で計画を実行いたしまして、その後、といいましても別にできるだけ期間をおけと、こういう意味ではございませんで、できるだけ早い機会に、早い時期に、臨時等の特別な、臨時手当てといいますか、臨時措置といいますか、そういうことで対応する、対応できるものはしていくと、こういう気持ちで申し上げたわけでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 これは三月十五日からなるべく時間をかけないで手入れをしていただくように、切にお願いをしておきます。  それから、その場合に、あるいはいままでもそうでありますが、ダイヤ改正をする、大事な国民生活に変化を与えるときに地域住民との対話は一切なかったのかどうか、一方的に国鉄が秘密裏に、その乗車効率とか、あるいは接続とか、そういうものだけを考えて一方的にやって、そして発表してやってしまったのではないか、また今後もいろいろ問題があると思います。その手当てをいたしますと言うけれども、これも机の上で勘で、あるいは声が大きいところ一つ二つやるというような、そういうことで、地方、地域住民との対話が一切ないのではないか、なかったのではないか、そういう気がいたしますが、地方自治体や地域住民との触れ合いあるいは相談、そういうものは一体どうされておったのか、お聞きいたします。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) ダイヤの作成にあたりまして地方住民と申しますか、地域との接触、これはどうなっておるかということでございますが、この点につきましては先ほども申し上げましたとおり、平素から国鉄といたしましては地域の事情をよく把握するために、あるいは駅勢報告をとったり、あるいは駅長からの事情を聴取したりいたしますが、特にダイヤの作成というような場合には、地元の市町村あるいは県というような地方の公共的な意向を十分反映する地域団体との話、あるいは意見の交換、それによって地域の事情の吸収というようなことは国鉄といたしましては十分努力いたしておるつもりでございます。なお、具体的な場所についてその点が十分でないという場合が全然ないとは私申せないと思いますので、今後そういう点につきましては地域の事情を吸収するための努力は十分させてやっていきたい、このように思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 過去のことを言ってもしかたがありませんが、一月末にダイヤ改正の要綱が新聞に発表された、したがって各地方団体では一月末から二月一、二日ごろに緊急議会を開きまして、私の知る限りでも相当の県市町村が満場一致の決議をもってダイヤ改正の修正を申し入れた、その代表が地方局長、地方総局長にも会っているにもかかわらず、それが一カ月も放置されている、それを非常におこっているわけです。そしてわざわざ費用をかけて、たとえば私の福岡県の場合、百五十名ばかりの県議会、市町議会代表などが東京に来まして、第二議員会館で集会をやって、国鉄、運輸省、通産省に申し入れた事実がございます。これは地方議会で決議しまして一カ月たった後、その前にも地方局長にも申し上げているわけです。そういうものが本社で把握できないはずはないと思うのですよ。地元の意見を聞き、地方議会の意見を聞くというなら、そんなものがぱっと出た場合には早急に検討しなければならないと思うのです。そして、もうダイヤ発表したからしかたありませんというのではなく、一本でも二本でも急なものは修正して、これはどうでしょうかというのがほんとうの血の通った鉄道の運営ではないかと思うのです。そういうものをなぜ今日までやられなかったのか。ローカル線は総局長権限です、もっと小さいのは局長権限ですということで、本社としてほおかむりしたと思うのですが、いかがですか。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) ダイヤの編成につきましては半年も一年も前からいろいろ総合的なことを考えて検討しているわけでございまして、ただ地方のローカル線問題につきましては、必ずしも全国的な規模でない、計画のワクの外の問題としてあるわけでございます。しかし、まあそうはいってもいろいろの運用の計画からすると、間接的には本社の全体的な計画にも影響してくる、そして全体的な計画は、その時点でもって一度きめてしまいますとなかなかそれに影響することはやりにくいわけでございまして、一応その全体的な計画を実行したあとにおいて、できるだけすみやかにその事情にマッチしたようなことをする、事情に即応する体制を臨時的にでもとるようにしていく、このようなことが一番適切と思いまして、そのような方法で地方を私どもも指導しておるわけでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 それでは、新潟などがもう早く手直ししたところもあるようでありますが、これは本社の方針もあるし、かってにやったというようなおしかりもないわけですね。同時に、いま非常に国鉄に対する運賃値上げなどの風当りなどもひどいときでありますから、もう少し宣伝活動といいましょうか、わかってもらう活動、国鉄の考えを地域の皆さんにわかってもらう活動というものが必要であろうと思う。支線の中間駅から駅長を引き揚げてしまって、かつて駅長は町長、村長と対話しておった、そういうものがいまなくなっていますね。ただ単に駅長はそこの親分だけではなくて、町の玄関であった、そういうものがなくなって、いま非常に対話がなくなっておるのじゃないかと思うが、その点について補うために、どういうふうに地域住民に対する対話を考えておられるか聞いておきたいと思います。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) 国鉄の仕事、国鉄の運営は、地域住民と非常に密着しておるものでございまして、いま先生御指摘のように、その玄関である責任者が不在になってくるというようなことは、そういう意味で非常にマイナスになるという危険性は多分にあります。しかし、地方の仕事がまさに地域の仕事の一つである、一部分である、遊離した国鉄の仕事でない、こういう点につきましては私ども地方に、十分いままで以上にそういうことが大切であるという指導をいたしたつもりでございます。ただ、具体的な対話の方法ということにつきましては、市町村、公共団体と密接に関連していろいろな仕事を計画していくという具体的な方法を講じておるわけでありまして、特定の場所につきましては県に常に人を張りつけておく、あるいは県から適当な人がいつでもこっちに来るというような体制もつくっておるというようなことで、地域との意思の疎通、それから事情の吸収ということについては、地方公共団体と国鉄とを中心にして、もっともっと積極的にそういうことをやっていきたい、このように思っております。

鬼丸勝之自由民主党

○鬼丸勝之君 関連。  ただいま小柳委員から、ローカル線のダイヤ改正について地域住民あるいは市町村長の意向を十分ひとつ聞くように、また、そのためのPRを徹底してやるようにという御意見、これはまことにごもっともだと思うのです。それで、実はさっきちょっとお話もありましたが、一月にダイヤの削減の改正を発表して、新聞に出て、それからあわてて沿線の関係市町村長が、議会で議決をしたりして、福岡の場合ですと門鉄の管理局長に陳情に行った。そうしたら、もうこれは印刷に回っているのでどうも今度はしかたがないというような意見もあったようです。そこで私は、国鉄当局、本社においても十分そういう実態をつかまないで、これはもう地方の出先にまかしてあるからというようなことでなしに、そういう問題点は本社においても把握できるようにしていただきたいことと、それよりも話を、意見を聞くというような制度をひとつ確立してほしいのです。ふだんから駅長から聞いたり地域住民からいろいろ聞いていますというようなことだけでは、いまおっしゃったような市町村長や県の意見がはたして正式に鉄道当局に聞き取られているかどうか疑問であります。制度として、仕組みとして、少なくともローカル線のダイヤを削減する場合——ふやす問題もこれは入れていいのですけれども、少なくとも削減する場合には沿線の市町村長なりあるいは県の意見を聞くというひとつ仕組みを打ち立ててもらいたいと思うのですが、この点どうですか。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) 地方の実情をよく把握するための一つの制度といいますか、仕組みをつくったらどうかと、こういうことでございます。御指摘の御趣旨はよくわかるわけでございまして、その御趣旨に沿ったような仕事のやり方をしなければいけない、このように思っております。この時点で具体的に、どのような仕組み、どのような制度でやるかということは、いまちょっと私、申し上げかねますが、かような趣旨を十分生かすようなことで仕事のやり方を地方についても指導していきたい、このように考えます。

鬼丸勝之自由民主党

○鬼丸勝之君 ぜひ早急にこの問題は制度的に考えていただきたいということを強く要望いたしておきます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 あと、地方からの、今後もいろいろ問題がありましょう、新幹線建設などありますから、地方から参りましたものはお義理で陳情を受けないで、すぐそれがはね返るような、そういうひとつ活動システムを早急に確立してください。  それから、さっきの発言の第二の点で、四十一年度からだんだんローカル線の利用度が減ってきた、したがって、それの減ったのに合わせて今度つくったと、そこに問題があるわけですね。これは、この間の委員会で私、貨物の減少の問題を追及したことがあります。貨物がどんどんいまトラックに取られて減った、減りますと今度はそれに合わせて貨物輸送ダイヤをつくる、そうすると、それ以上の増収はできないわけでしょう。だから、四十一年度から減りますならば、その減る原因を究明して旅客を誘致する方向に、もっと軽便な列車をどんどん動かすとか——あるいは地方のバス、あれもいやいやで動かしているところもあるわけですよ。赤字だけれどもしようがないから、運輸省から許可をもらったから動かすということもありますから、私鉄との交流なり国鉄バスとの関連なりをもっと検討したら、そして通学、通勤に便利なダイヤをつくったらふえるほうになりやせぬかということを検討して、しかも、から列車でもいいから一年間動かしてみるということ、そういうことをやったことがあるのかないのか、聞いておきたいと思います。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) お客さんの利用度が減ったということだけを前提として旅客列車を減らさずに、もっとバス等の利便も総合的に考えてから、お客さんがその列車も利用しやすくなるような環境整備をしてやったらどうか、こういう御指摘が一つと、それから、国鉄の列車を削減するのを単純に削減しないで、お客さんが減ってもむしろふやしてみたらどうかと、こういうようなふうに私、受け取ったわけでございますが、第一点につきましては、鉄道といたしましてできるだけのことは努力しているつもりでございます。バス会社ともお話ししたり他の公共機関ともお話しして、地域の輸送利便ができるだけ落ちないような努力を、国鉄としてはできるだけのことをやっておるつもりでございますし、また、やらなければならない、こう思っておるわけでございます。  第二番目の、たとえばローカル列車に少々乗らぬでも動かしたらどうか、この点につきましては、非常によく指摘される点でございまして、列車が少ないからお客が減るのだろう、具体的な線区、三、四線区で実はディーゼル・カーを入れたところが、非常に減る、減るのだけれども、具体的に列車を先に減らすよりも、少しすいていても動かしてみたらどうかということで実験例が実はございます。三、四線区について実験例がございますが、なるほど投入したては若干の旅客増がございます。しかし、すぐまたほんとうに減ってくる、いくらふやしても減ってくる。と申しますことは、その具体的な事例につきまして申し上げ得ることは、そういうお客さんが、汽車に乗る人が減ったというようなことではなくて、その地域環境そのもの、社会環境そのもの、それから実際輸送需要そのものが落ちてきているのだ、こういうことが立証されている。その具体的な三、四の事例でもって全部を推しはかることはもちろんできません。しかし、あながちそういう考え方を持っていないわけではないのでございまして、やっぱり地域の事情をよく見、そして旅客の流動構造をよく見てダイヤを決定する、こういうような考えでやっているわけでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 皆さん専門家ですからよく御納得の上でやっておられると思いますが、たとえばモノレール、羽田から東京までのモノレールが、かつて非常に赤字でつぶれそうだったのが、ちょっとくふうしただけでいまばんばん旅客輸送しています。だから、高速道路がもう満ぱいになる点もありましょうけれども、やはりくふうで——そういう点では国鉄は現場の現場長が権限を持たないから、アイデアがありましても上申しないんでね。なまいきなことを言うなと言われる。だから、たとえばその線区については、その線区の駅長や機関区長が一番詳しい、だから、これだけ金かけて乗降場を変えるとか、このダイヤをこう変えるとか、そしてこちらに向けるとか、このアイデアを地域の現場長や助役、あるいは職員でもかまわぬが、そういうふうな人のアイデアを吸収したら、その線区が競争しているバスを追い越してうんとお客を吸収できるかもしれぬですね。そういうものをやるだけのひまがないんです、もういろいろ現場で、たいへんほかのほうに、雑念に追われておって。そういうことをやっぱり根本的に考えて、ローカル線を乗車効率何%以下はやめる、これは赤字線廃止にも通じますけれども、そんな原則論だけじゃなくて、もう一ぺん総員でくふうするというような、知恵を出し合うというような、そういうものも考えなけりゃならぬのじゃないか。  今度のこのダイヤ改正で、ずうっと三十五年から四十五年までの各級列車の輸送状況を見ますというと、特急、急行などが多い、普通はうんと減ったから、もうけ主義でいくならば、今度のダイヤ改正は、それはそれでいいでしょう。ただ、ローカルの全部をバスにまかせるとか自動車にまかせるとか、そういう決心をしたらそれでいいんですよ。これはあとで運輸省に聞きますが、国鉄は、もうローカル線は私鉄にまかせて、私どもは大都市間の輸送だけをという腹をきめたら、これは一つの方向だと思います。そうでなくて、地域の人たちの利便をはかりながら、これを大都市に集中して運んでやろうという、いわゆる国鉄の使命を考えれば、私は今度のダイヤ改正は、ほんとうに点数をあげられないようなものじゃないかと思う。したがって、そういうことでもう一回、これからの旅客あるいは貨物の増収、増送のくふうについて一体どう考えておるか、これは総裁に聞きたいけれども、総裁のかわりに原岡常務から聞きたいんです。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) 旅客、貨物の増収の基本的な考え方、これは旅客についても貨物についても、やっぱり鉄道輸送の特性が十分生かせるような輸送を基本に置く、そしてその輸送が十分利用しやすいような体制をつくる、このことに尽きるんではないかと、このように思います。ただ、いま先生御指摘のように、そういう原則論だけじゃなくて、もっと具体的ないろんなアイデア、いろんな気持ちの交流、こういうものをよく緻密につかまえながらそういうことをやっていかなければいけない、こういう点につきましては今後特に十分指導してやっていかなきゃいけない、このように思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 旅客だけ聞きましたけれども、貨物列車もちょっと触れておきたいんですが、貨物列車も大幅な改正で、現在五百二ある操車場が二百二十八に減少する、そして四千人の労働者を減らす。そのために、たとえば山陰の宮津線などでは、一本の貨物列車も走らないようにしている。国民が貨物を国鉄で運ぼうとする場合に、たいへん不便をかける。同時に、大資本奉仕といいましょうか、ちょっときざですけれども、セメント、砂、砂利、石炭、コークス、原油など、特別運賃制度で運べば運ぶだけ赤字になるようなものについては、特に特急や急行で輸送するという体制が出てくる。何もこれを特急にすることは私は全面的に反対しませんけれども、国民生活に密接な貨物列車については鈍行、大資本奉仕の貨物については特急、急行というようなものが明らかにされたではないかという批判がありますが、これに対して解明を願います。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) 三月十五日からの貨物列車のダイヤ改正に関連して、まず一つは、ヤードが非常に減ったではないか、御指摘のように五百二のヤードが二百二十八に減る、これは国鉄の輸送規定上そのようになるわけでございます。ただ、その内容を見ますと、二百四十というヤードは規定上落ちるわけでございますが、これはまさに規定上落ちるということでございまして、ヤードといっても新鶴見とか大宮といった大きなヤードではなくて、支線とのジャンクションでもって実際のヤードの作業をすでにやっていないというものが非常にたくさんある、これを規定上整理した、要するに形式的な整理で、これが二百四十に含まれているわけであります。ところが、実際にいま実質的には従来ヤードの機能を果たしているけれども、これを再編成によって減らすというものは四十二駅ございます。しかし、これも、あるいは貨物駅の取り扱いを少なくしたり、あるいはいろいろな輸送体系が変わるという過程において個々の駅の作業が変わってきておるわけでございまして、その変わった作業に合わせるために四十二駅というものはヤードの作業をしなくなった、逆に新しく八つの駅でヤードの仕事をするというようなことになりまして、結局、輸送規定上現在五百二というものが二百二十八になるということでございまして、これは一つには、大きくは名称の変更であり、もう一つには、実際の貨物輸送の形態の変更に伴う整理ということでありまして、利用者には全く関係のない、むしろ利用者には非常によくなる整理といいますか、改善、改定でございます。  いま具体的に先生御指摘になりました、宮津線のごときは非常に不便になる、このようなことでございますが、宮津線その他ごく地方の支線におきましては、貨物の輸送需要が非常に少ない、発送についても到着についても非常に少ない。そういう場合には、道路の輸送と同じように、何といいますか、非常に太い輸送力のあるところでフリークェンシーのある輸送力でできるだけ近所まで持っていって、その輸送力の小さい、わずかな量のものには、その太いところから供給する、こういう方法をとるということがもちろん一番合理的、経済的な方法と考えて、そのようにやったわけでございます。宮津線の例でいいますと、現在そのところを通過しておる貨物列車は、現在扱っている列車は二本でございますが、今回も、あるジャンクションからワンウエーでもって二本の供給をする、そのジャンクションのところまではいままでよりもずっと早く行く、要するに輸送力が大きい、したがって、フリークェンシーもある。で、具体的に、山陰から宮津線の中の駅に行く列車のダイヤを比較してみますと、現在よりも約六時間短縮された姿でもって利用ができる、このようになるようなふうになっているわけでございます。  そして第三番目に、全体として非常に大資本奉仕の輸送のあり方ではないか、この点につきましては、先ほど来しばしば申し上げますように、鉄道輸送の特性、すなわち大量性、高速性、まあ低廉性といいますか、大量高速に直行するという輸送をつくり出すことが鉄道の一番特性を生かすゆえんだと思いまして、実際の流通構造に合わせて輸送を考えた場合に、先ほど先生の御指摘のような大宗物資につきましては、直行の輸送ということが一番経済的、合理的、鉄道の特性を生かした輸送の姿ということになるわけでございます。さればといって、国民生活に非常にに密着したものをないがしろにする、それをあと回しにする、そのようなことは全くございませんで、今回もフレートライナーあるいはコンテナの増ということによって、国民生活に非常に密着した輸送、具体的には、北海道から東京に、あるいは四国から東京に、あるいは九州から東京にといういわゆる生鮮食料品の輸送につきましては非常にスピーディーな輸送ダイヤを作成して、十分その点についてもこたえるだけの措置をやっているわけでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 旅客列車は時刻表ですぐわかりますけれども、貨物列車の場合には一般国民はなかなかわかりにくい、そういう不満もありますから、またあと貨物の問題は別途詳しく質問したいと思いますけれども、時間がありませんから先に急ぎます。  特に貨物の問題で注文するのは、国民生活に密接する貨物を容易にしかも気やすに運べるようにしてもらいたい。貨物取り扱い駅がなくなることによってずいぶん不便を感じております。このことを十分よく注意してもらいたいと思います。  次に、北海道、九州などの産炭地域の問題で、特に私は主張しておきたいのですけれども、今回のダイヤ改正によりまして他の地域も非常に騒いでおります。あと、北海道から東北関係は瀬谷君も質問いたしますが、福岡県産炭地域、県こぞってダイヤ改正削減に反対をいたしましたのは——産炭地域がいま非常に落ち込みつつある、一般の地域ですらローカル列車の削減に反対しておるのに、これから企業を誘致して、ボタ山をならして荒野に新しい工場を、町づくりをしようとする産炭地域から列車ダイヤをどんどん削減してしまった。たとえば九州で百二十本の削減の中で筑豊地区で五十九本削減しております。九州全体で百十二本、筑豊炭田で五十九本削減ですね。あまりにもひど過ぎはしないか。筑豊地区の現在まで動いておったのは三百九十八本、その中で六分の一が削減されてしまった。上山田線などは、朝九時に列車が出ますと、五時間も、五時間半も列車がなくなってしまう。これで一体どういうふうにして地域振興をするかという怒りがあるわけですね。この点について、国鉄としてお考えになったことがございましょうか。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) この点につきましては、しばしば申し上げているように、輸送需要といいますか、お客さんの流れに応じたダイヤをつくるというのが基本的な考え方でございまして、ただいま先生が御指摘のように、産炭地域として工場誘致計画があり、あるいは町づくりの計画がある、したがって国鉄といたしましては、そのような計画が具体化するという、具体化して旅客の増加が見込まれるという場合は、国鉄としても十分実情を調査して、できるだけすみやかにその実情に沿えるような対策を講ずる、こういう考え方でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 国鉄の方針がわかりました。  通産省に、これは産炭地域振興実施計画というのがございまして、十二月二十八日の閣議で報告されたもの、この一一七ページに「鉄道」ということが特別に書き出してあります。この地域の貨物量の増大に対処するため、筑豊本線の輸送の近代化を促進する。さらに、油須原線の完成をはかる。これにちゃんと書いてありまして、これが閣議に報告されております。通産省としても産炭地振興には非常に力を入れておられますが、私は方々で言っておりますように、この荒野の中に道をつくり、鉄道を敷いて町づくりができてきているわけです。したがって産炭地域振興というならば、一般的な都市づくりに倍して金をかけ、知恵を働かせなければ産炭地域振興はできないと思うんです。これに書いてあるのもそういう意味だと思うんですが、これは各省、たとえば運輸省なり、大蔵省なりと十分に連絡をとった上での計画と思うのでございますが、いかがでございましょうか。

荘清通商産業省鉱山石炭局長

○政府委員(荘清君) 産炭地域の振興はきわめて重要な施策であると存じますが、この振興のための全国の基本計画、それから実施計画を策定いたします際には、通産大臣が中心になりまして、関係行政機関の、つまり道路ならば建設省、国鉄関係ならば運輸省等でございますが、そういう関係行政機関の長と十分に協議をいたしまして策定すべきものというふうに、法律上も明確に定められてきておるわけでございます。今回の計画につきましても、関係各省及び地元と、昨年の五月以来約半年間、いろいろ計画について慎重に御意見を聞き、御検討を願ったものを取りまとめたというのが実情でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 この中の構想を——筑豊本線の輸送の近代化を促進する、まず、この文章の中にいろいろなものが含まれておりますけれども、これは石炭局長としてはどういう構想を持っておられますか。

荘清通商産業省鉱山石炭局長

○政府委員(荘清君) 鉄道の問題につきましては地元の要請がいろいろございまして、それを中心に運輸当局といろいろ御相談申し上げてまとめてまいったわけでございますが、ここでは特に重要な筑豊本線の近代化、たとえば複線化とか、あるいは将来の電化というふうな問題が重点でございまするし、油須原線につきましてはなかなか問題も多いようでございますけれども、将来の問題として非常に重要でございますので、引き続き建設を進めるということが重点でございます。  鉄道の問題というのは、当然にその地域の交通の根幹をなすものでございまして、建設省関係の道路計画のほうと十分に斉合性を持たせて整備をしていくという観点から検討されたものでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 運輸省に質問いたしますが、さっきから言っているとおりです。筑豊炭田地帯の列車削減、ダイヤ削減というものは非常に影響が大きいわけです。特に山田市、筑豊・嘉穂一帯、飯塚市、田川市一帯でたいへん騒いでおります。われわれを見殺しにするか、そこまで言って、市長なり議長が急遽上京してきたことは御承知のとおりです。この通産省の産炭地域振興計画、これは実施計画でありますが、これに「筑豊本線」と書いてありますけれども、私は、これは筑豊地帯一帯の他の地点も含めて考えなければならぬものと思うのです。ただその一つの筑豊線だけの意味じゃないと理解しなければならぬと思うのですね。その上で、なお油須原線の完成をしなければならぬと書いてある。特にそのほかにも、篠栗線から漆生線に結ぶ碓井——桂川間の接続もございます。こういうものは、最悪の場合は、ひとつ産炭地振興の予算でも特別に出して鉄道を何とかしなければならないと、そこまで県も市町村も考えている重要な問題でございますが、運輸省として今回この油須原線の完成については、予算も具体的には考えていないようでありますが、筑豊地帯のダイヤ削減反対と同時に、油須原線の完成などについて、運輸省の見解をお聞かせ願いたいと思うのです。

山口真弘運輸省鉄道監督局長

○政府委員(山口真弘君) 産炭地の振興が国家的な重要さを持っているということは、もう言うまでもないことでございますし、私ども国の機関の一環といたしまして、この振興につきましては大いに努力をしなければならぬことと思っております。  それで、筑豊地区の問題でございますが、先ほどお話がございました産炭地域振興実施計画の中にもそれが盛られておりまして、私どもこの地区につきましての交通網の整備ということを考えてまいるわけでございますが、ただ問題は、筑豊地区、特に先ほどお話がございました油須原線の問題でございますが、当初考えておりました石炭輸送のための線区ということが、石炭輸送が望めなくなってしまったという現段階におきまして、これを旅客輸送等に転換をしてやっていくというようなことにつきまして、今後もう少し道路との関係その他を詰めていかなければいけない、また、国鉄の実情というものも考えてこれを処理していかなければならぬものだと、こういうふうに考えておるところでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 具体的に油須原線の問題昨年は二億円予算がつきましたが、ことしもつくものと理解していいですね。

山口真弘運輸省鉄道監督局長

○政府委員(山口真弘君) 四十七年度予算につきましては、まだ実は予算も未成立でございますし、配分の計画もまだ立てておりません。今後、ただいまのお話等を十分に勘案いたしまして対処いたしてまいりたいと思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 くどいようですけれども、地元のほうも非常に何回も上京してきまして、やきもきしているものですから、もう一回、いまの対処ということは前向きに、昨年のような方向で運輸省としては検討する、鉄監局長もかわっておられるのだから、大体同じコースであるというふうに理解していいですね。

山口真弘運輸省鉄道監督局長

○政府委員(山口真弘君) 十分検討させていただきたいと思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そこで石炭特別会計が一千億あるのですけれども、一般論で言いますと、いま国鉄が言われたように、たとえば乗車効率三〇%以下のものはひとつ検討して削減いたしましたと言うなら、そういうことです。ただ産炭地域、たとえば常磐、北海道、九州、特に北部九州などは一般論で論議されないものと理解していいかどうかですね、理解しなきゃならぬと思うが、まず国鉄からひとつお聞きしましょう。原岡常務ですね、これは産炭地域については、産炭地域の振興については政府の方針ですから、一般論で、たとえばローカルは三〇%以下のものは検討せよということじゃなくて、これは特別に、たとえば乗車効率一〇%のものでも産炭地振興のためには必要な線ならば残さなければならぬし、ダイヤ改正についても特別な配慮をしなければならぬ、このことだけは確認しておいてよろしゅうございますか。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) 先ほど、たとえば三〇%の一つの基準をもって云々と言いましたけれども、これはまさに一つの基準でございまして、決してそういうかたい感じでもって指導しているわけではございません。それで産炭地区については特別もっと考え方がないかということでございますが、先ほど来申し上げますように、国鉄としては需要の量、質に合ったダイヤをつくっていく、輸送をしていく。しかしまあ需要といっても、これは顕在的な需要もあれば、潜在的な需要もあろうと思います。したがって産炭地域というようなものにつきましては、いろいろまた国家的な立場から需要が変わっていこうとしております。そのようなものに決して足を引っぱったり、マイナスになるようなことがないような特別な配慮を十分しながら、その需要の質、量を把握してやっていく、このように指導していきたい、こう思っております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 通産省、もう一回聞いておきますが、これだけりっぱな実施計画があります。これはまあなかなかすぐはできませんでしょうが、運輸省なり大蔵省なりに十分連絡をとっていただいて、特に足を守って、あるいは道路をつくって、そして工場誘致し、あるいは町づくりをやる、そういう積極的なものに考えて、一般的な、日本全体の平均的なものよりも特別に交通問題なり考えるものだと、そんなように理解してよろしゅうございますか。

荘清通商産業省鉱山石炭局長

○政府委員(荘清君) 私どもは従来からそのもりでやってまいったつもりでございます。今後とも、非常に過密地帯に工業が集積しておるというのを極力地方に持っていくということが大事でございます。特に産炭地域は単なる地域の救済じゃございませんで、かつて栄えておったところだけに、かなりの程度の公共投資の蓄積もあるし、学校その他の施設もある、さらにそこに国の施策を集中することによりまして、新しい産業の場として開発、利用し、発展させていくという重要な拠点であるという認識が今後は産炭地域の政策の柱にならなければならぬと考えるわけでございまして、まさに御指摘のとおりだと思っております。そういう見地から私ども今後とも各省の十分御理解を得、御援助も得まして、この施策を進めたいと考える次第でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 時間がありませんから、あと二問、国鉄のほうに質問いたします。  だめ押しになるかわかりませんが、いまのような産炭地域、福岡、北部九州や常磐あるいは北海道などの産炭地域の今度の列車ダイヤ改正につきましても、一般論でなくて、特別に地域の実情を考慮して、地方自治団体、住民の意向を十分くみ上げながら、十分対話しながら早急に復活や修正をする、こういうようにおっしゃったと理解してよろしゅうございましょうか。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) 地域の事情、意向を十分吸収しながら、できるだけ早くに対応する、このように指導しておる、こういう次第でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 最後の問題は、新幹線乗り組み基準の問題でございますが、安全確保のために二人乗務を当分持続すべきだと私は考えるのでありますが、この問題が解決したかどうか、御答弁を願います。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) 新幹線の乗り組み基準の問題につきましては基本的な線で了解が得られておる、合意が得られておるというふうに聞いておりますので、近々解決すると、このように思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 いま申し上げましたような意向を私どもは持っておりますから、十分ひとつその方向で御検討願いますが、最後に、あと瀬谷君が具体的に質問いたしますが、今回のこのダイヤ改正が、このように地方で問題がありました。私はいつも言うのですけれども、国鉄は普通の民間会社と違って、総裁や重役がもうけて利益配当しているのじゃないのです。これを預かってうまく運営して、国民の足を守るということでありますが、今度のダイヤ改正で一般にいわれているのは、利潤追求であると、国鉄はまあ住民の便利なんか考えないで、とにかく赤字線——人間が乗っていない列車を全部削ってしまったんだと、こういう怒りがあります。で、そうではないと、国鉄としては合理的に、科学的な調査の結果そうなった、さっきからそういう答弁がございました。しかし、どうしてもそういうふうな住民の怒りがいまなおありますから、これはあと運賃値上げの問題にも波及してくると思いますよ、当然。国鉄は何だ、かってに自分たちの都合だけでダイヤ編成しておる、列車を動かしておる、こういうことでありますから、重ねて質問しておきますけれども、通学、通勤など一般勤労大衆、その一番底辺といいましょうか、いわゆる国民大衆が便利になるように汽車を動かすんだと、早く安全に動かすんだと、こういうように今後のダイヤも手直しするものは手直しする、また今後の国鉄の運営もまあこのようなものであると理解してよろしゅうございましょうか。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) そのとおりでございます。利潤追求というような考えでやっておるわけではございません。何度も申し上げますように、お客さん、荷物、これの需要の量、質、これをよく客観的に把握して、そしてそれに合った輸送をやっていくというのが基本的な気持ちでございます。

木村睦男自由民主党

○委員長(木村睦男君) ちょっと関連して運輸省にお聞きしたいのですが、過疎地帯でやっておるきわめて零細なバス事業者については、運行回数を一便減らすのにもたいへんな地元の反対等があって、しかも運輸大臣の命を受けて、陸運局長の認可を得なければ一便も減らすことはできないという仕組みになっておりますので、それと比較した場合に、国鉄並びに私鉄、これがその列車回数を減らすということについて、法的には監督権限としてはどうなっておるか。また今後、いろいろ意見がいま出ましたけれども、こういう意見を踏んまえて考えた場合には、監督官庁としてどういう態度で対処したらいいかということについてお聞きしたいと思います。

山口真弘運輸省鉄道監督局長

○政府委員(山口真弘君) ただいま先生御指摘のように、バスにつきましては、運行回数等につきましては事業計画の変更ということになりますので、したがいまして運輸大臣またはその委任を受けた陸運局長等がこれを見ておるということでございます。  それから私鉄につきましては、私鉄の運行速度並びに回数という形によりまして、この列車のダイヤにつきまして陸運局長がこれを見ておりまして、そして具体的な指導等をいたしております。

木村睦男自由民主党

○委員長(木村睦男君) 法律的にはどうですか。

山口真弘運輸省鉄道監督局長

○政府委員(山口真弘君) 法律的にそのような制度になっております、私鉄につきましては。  ただ国鉄につきましては、国鉄の性格が全額政府出資の法人でございますし、いわば国の分身といたしまして国の意図を体して事業をやっておるという性格でございますために、国鉄の業務の運営につきましては総裁にできるだけまかせる、自主的な運営にゆだねるということをたてまえとしておるものでございますから、ダイヤの改正につきましては国鉄にまかせておりまして、ただ事前に、基本的な方向につきまして報告を受けるというたてまえにいたしております。私ども、ただいまいろいろお話がございましたように、国鉄の運営というものは、まさに公共企業体という組織でもって公共の福祉を増進するということが国鉄の使命でございますから、したがいましてその運営自体も国民の便益の促進ということことでなければならないわけでございますが、ただいまのところ国鉄総裁にそれをまかせて、そして国鉄総裁にやらしておるということでございます。省といたしましては、法律的な意味でなく、十分指導をしていく、こういうたてまえにいたしたいと思います。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 今度の、三月十五日のダイヤ改正は、一応うたい文句としては利用者の便宜をはかることになっているけれども、数々の点で多くの不満が出ているわけです。特にアンバランスがひどいというふうに私感じましたのは、なるほど地域によっては快速列車等が相当ひんぱんに運行されるようになっております。たとえば九州でいうならば門司と博多の間に特別快速というのが走るようになっているし、大阪周辺では、これは前々からではありますが、草津、京都、大阪、姫路と、この間に新快速が走るようになっている。天王寺からは奈良、和歌山にも快速列車が走るようになっているし、名古屋周辺にいたしましても豊橋から名古屋、大垣の間を快速電車が走るようになる。そういう方法で大都市を中心としてその周辺をつなぐ、中都市の間を快速列車を運行するという方法がとられているならば、東京から北のほうはちょっとかけ離れてひど過ぎるという気がするんです。たとえば大阪周辺、名古屋周辺あるいは博多周辺のような筆法でいくならば、東京を中心にしてたとえば上信越線の前橋、高崎方面から東京を通過して横須賀線方面に走る快速列車があってもいいはずだし、あるいは宇都宮、小山から東京を通って湘南方面に行く快速電車があっていいわけです。ところが、東京だけはどういうわけか東京と上野でぴったり始発がきまっておって、その間はほとんど結ばれていない。いやおうなしに東北方面からの乗客は上野駅でせきをあふれたどぶのようにあふれ出している。そしてそのわずか三・六キロの東京−上野間をもみくちゃになって運ばれるような仕組みになっている。この仕組みを全然変更しようとしていないというのは私はふしぎでならない。なぜ東京周辺は大阪なり名古屋と同じように交通の利便をはかることができないのか、利用者の利便をはかると何かばちが当たると考えておるのじゃないか、そんな気がするんですけれども、この辺は前々からの問題でありますので、この機会にお伺いしたいと思うんでありますけれども、どういうわけで東京だけはなるべく不便にしているのか、その点をお伺いしたいと思います。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) ただいま先生御指摘のように、九州地区、大阪地区、名古屋地区、それぞれ快速を非常にふやしまして利便をはかっておるわけでございますが、東京近辺、特に東北・上越線につきましてどうしてこのような快速のダイヤを設けないのか、こういう点でございますが、基本的には——東北、上越、これはいま新幹線が建設されておりますが、要するに線路容量が非常に少ないために、いまの輸送ダイヤが一番現時点においてはいいんではなかろうかというわけでございます。  ただ、通勤につきましては上野で打ち切らずに東京まで入れているというものもございます。大宮以遠につきましては各駅とも非常に乗降客が多い。それをいかに東京に早く輸送してくるかということを考えますと、基本的には現在のダイヤが一番いいのじゃないかと、いまの時点では考えられるわけでございまして、したがって新幹線の整備に伴って東北、上越の在来線の線路容量があかなければうまい快速のダイヤが設けられないという事情でございますが、しかし、それまでほうっておくというわけではございませんので、何らかの対応策がないかということで今後の検討としてはもちろん検討しなければならない問題である、このように考えます。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 十年も二十年も前から検討すると言うだけで何もやっていないわけです、いままでの実績は。いま新幹線という話がありましたから、あらためて新幹線に関連して質問するのですけれども、新幹線の建設をすることによって何とかしょうというように聞き取れるわけですけれども、実際に何とかする気があるのかどうか。これは新幹線ができたところで、この東京周辺の在来線がどれだけ緩和されるかというと、これは疑問だと思うのですね。遠距離客のために便宜をはかっているのです、新幹線は。新潟だとか青森のほうに早く運ぶということが眼目でしょう。そうすると、いま大混乱を来たしているところの東京周辺の在来線の救済にはたいして役には立たぬということになる。役に立てようとする気があるのかどうか、その点をお聞きしたいと思うのですけれども、いまのまま、たとえば東海道新幹線や山陽新幹線のような方法で上越新幹線なりあるいはまた東北新幹線ができたところで在来線の混雑の緩和策にはならぬと思うのですね。  そこで、たとえば、これは私のまあ一つの提案なんですけれども、新幹線を建設する場合に、新幹線と並行して在来線の線増になるような方法を考えられないのかどうか。同じ土地を買収するなら、買収した土地を二重に利用して、新幹線も走るが、その下を在来線も走らせる、あるいは、地下鉄もそこに引っぱり込んでくる、あるいはモノレールもそこを走らせる、こういう方法を使えば輸送力の緩和はできるのじゃないかという気がするわけです。いま、たとえば東京都でも千葉県でも、成田新幹線に関してもあるいは東北新幹線に関しても、必ずしもすらすら認めようという空気にないわけです。かなり反対が強い。反対が強いということは、新幹線はつくられるけれども、自分のところにはとまらないで騒音だけが残される、日照権の問題も出てくる、いいことはちっともないということで、地元とすれば反対ということになる。この反対をあえて承知の上で建設しようとしてもなかなかうまくいかないと思うのです。それらを考えたならば、その地域住民にも便宜を与えられるような何らかの新幹線建設に伴うメリットがないと、地元としてはこれは納得しがたいと思います。その点に対して応対策等も考えているのかどうか、その点もお伺いしたい。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) 新幹線の建設が即いま先生御指摘の地域の輸送改善になるのだと、この点につきましては具体的に検討しないと直接的にはつながらない問題がたくさんあるわけでございます。ただ東北、上越の大宮以遠の地区、これにつきまして非常に乗降客が多い、しかも東京に直通するという時点で、新幹線の建設に伴って、あるいは建設以前にもっと何か対応策がないかと、こういうお話でございますが、基本的に線路容量の問題がございますけれども、たとえば小山まで、あるいは熊谷までというような地区まで快速を入れることによって、よりたくさんのお客を、よりスピーディーに送ることはできないかというような、現在の線路の使用方について、よりいい効率的なダイヤの構成ということについては十分検討し、またそのようにいたしたいという気持ちはあるわけでございますが、まだ具体的にそれがいつの時点で実行できるというようなところまでは検討が進んでおりません。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 ということは、さしあたって何らかの解決の見通しがないということになるのですね。地元の住民としてはたいへん迷惑なことだと思う。それは、過疎地帯の問題と過密地帯の問題とに分けてみると、過疎地帯の問題は、確かに乗車効率三〇%以下だから減るのだという点もあったかもしれませんけれども、過密地帯の場合は乗降客がないわけじゃない。毎年毎年ふえてふえてどうにもならない。ところが、線路容量が足りませんといって混雑をしている状態をいま見て見ないふりをしている、こういう状態でしょう。しかも先行き何とかするというその策が何もないというのじゃ、これは国鉄として無責任に過ぎるのです。  これは運輸省のほうにちょっとお伺いしたいのですけれども、利用者がどんどんふえる、あふれるほどふえる、しかし国鉄は何も考えない。検討しますということばは議会におけるごまかし答弁ですよ。これは何もしないということです。ぐあいが悪いから検討しますと言っているだけだ。その検討しますという実績は十年、二十年前からちっとも変わっていない。それは何もしないということになる。運輸省として、監督行政の責任のある立場において、こういう無責任なことを許しておいていいのかどうか、その点どうです。

山口真弘運輸省鉄道監督局長

○政府委員(山口真弘君) 新幹線計画につきましては、新幹線の持っている使命というものが中核的な都市間における輸送の解決というところに主たるねらいがあるわけでございます。しかしながら同時に、都市間におけるところの区間的な輸送需要というものに対応しているところの現在の列車というものを新幹線に振りかえていくことによりまして、在来線の輸送力が若干すいてくるということはいなめない事実であろうと思います。したがいまして、東北新幹線なり上越新幹線なりというものによりまして区間的な在来線の輸送力というものが減ってまいりますから、したがって、それに対しまして、それに通勤列車をふやすというような方向、あるいは快速列車をふやすという  ような方向はとり得るわけでございまして、その具体的な内容は今後検討を待つといたしましても、基本的にはそういうことで、新幹線が地域住民に利益をもたらさないということでは決してないと、こういうように言えます。  さらに、東京都及びその周辺におきまする、ただいま先生御指摘のような通勤輸送の問題等につきましては、実は都市交通審議会で——私どもの運輸省の諮問機関でございますが、都市交通審議会でこれは多年にわたり実は御議論をしていただいておるわけでございまして、その都市交通審議会におきまして、先般三月の一日でございましたか、東京圏の高速鉄道を中心とする交通網の整備、増強ということの、その基本計画の答申をいただきまして、それによりまして、ただいま御指摘のような埼玉県方面その他につきまして、六号線、七号線等の地下鉄路線の延伸というようなものを積極的に早急に行なう、さらに国鉄の基本的な既定計画路線の推進を行なうということにいたして、この具体的な需要に対する対応を考えておるわけでございます。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 都市交通審議会の答申は私も見ましたけれども、やはりあれも中途はんぱですよ。東京都からたとえば埼玉県まで延ばすという考え方はいいと思うんです。しかし、せっかく延ばすのならば、たとえば片っ方は浦和の東でもってとめておく、片っ方は大宮の西でとめておく、こういうことにしたのでは問題は根本的に解決はしないと思うんです。たとえば東北・上信越線、高崎線の場合は線増する以外には線路容量がふえない。線増ができないのならば、この六号線というのを高崎線まで乗り入れるとか、あるいは七号線を東北線に乗り入れるとか、こういう方法をとらないと輸送力をふやすことはできないと思うんですけれども、そこまで都市交通審議会の答申はいってないわけですね。だから、もう少し、あの中途はんぱな答申をさらに強化をするという意味で、国鉄線に連絡をして、そして、いま飽和状態にある在来線——高崎線なり東北線を緩和するという方向がはかれないものかどうか、その点まで考えが及ばないのか、及んでいてもやる気がないのか、どっちなのか、お答え願いたいと思います。

山口真弘運輸省鉄道監督局長

○政府委員(山口真弘君) 都市交通審議会で答申がございました六号線、七号線につきましては、現在都心におきましては、都心の地下鉄という形で都心に直通するということにいたしておりますので、したがって国鉄線との直通という形の輸送力増強はしないと、このように実は考えております。と申しますのは、国鉄線に乗り入れるということになりますと、国鉄のその線路が二つの線を受けることになりますから、したがって区間的な輸送力の計算におきまして適当ではないのではないかというようなことで、六号線はそのまま都心に入ってまいる、それから七号線はまだ建設に入っておりませんが、七号線につきましても埼玉県から都心に入って都心を大体南北に縦貫をしていくという形で建設をする、こういうことが輸送力増強に適当じゃないかと、こういうふうに考えております。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 それならば常磐線の乗り入れなんというのはおかしいことになるのですね。あの常磐線に対する地下鉄の乗り入れ方式をとるならば、六号線、七号線もやはり国鉄線に乗り入れるという方法でもってその輸送力を強化するというのでないと中途はんぱになるわけです。いまの計画では川越線のどこかに終点がいくような仕組みになっておるわけです。あれでは、たとえば高崎線の利用者が利用しょうがないわけです。それから大宮なり川越の人もこれまた中途はんぱなんですね。だから、こういう中途はんぱなことはしないで、延ばすならばもっと思い切って高崎線まで延ばして、そこで連絡させるという方法、たとえば常磐線の松戸、我孫子方面まで地下鉄を入れたというような方法をとらないと、これは問題は中途はんぱに終わってしまって効果があがらないじゃないかという気がするのです。その点はどうですか。

山口真弘運輸省鉄道監督局長

○政府委員(山口真弘君) 六号線なり七号線の先をどこまで持っていくかということにつきましては、実は都市交通審議会の審議におきましても非常に御議論があったのでありまして、さらにこれはもう少し延伸をしていく必要があるのではないかという御議論がございましたが、現在の都市の埼玉県内における張りつき状況あるいは住宅の設置状況等から見ると、現段階では浦和東並びに大宮西という地点でとめておくということが一番妥当ではないか、さらに非常に長く延ばしてしまうことによりまして期待感だけを非常に高めてしまうというようなことも、いろいろ問題があるであろうというような御議論がございまして、そして都市交通審議会では一応あのような答申になったわけでございます。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 都市交通審議会の答申が中途はんぱであるということの議論をここでやってもしようがないけれども、あれはわれわれが見たっていかにも不十分なものですね。ああいういいかげんなところでもってほこをおさめたという考え方に多分に疑問があります。しかし、あなたとここで議論をしておってもしようがないから、この点はまたあらためて私のほうからも意見を述べたいと思います。  新幹線の問題です。新幹線が役に立つといっても、東京周辺——東京の一千万の人口、それからたとえば埼玉県の四百万の人口あるいはまた神奈川県なり千葉県なりのどんどんふえていく人口、こういうところは新幹線によってほとんど何ら解決されないわけです。在来線の補強がなければ何ら解決されない。ところが在来線の補強というものは行なわれようとしていない。技術的に不可能ならば別だけれども、たとえば現場長に意見を聞いてみても、東北・高崎線なんかの場合は、尾久−王子間の線増をやることによって輸送力増強ができると、こういうふうに言っているわけです。そうすると、それをやらないということは——尾久−王子間の線増、これは何十億かかるか知らぬけれども、現状をそのまま放任しておくということになるのですね。いま、たとえば高崎線なんかの場合は黒字でもトップグループです。一番が東海道新幹線で、二番が山手線で、三番目が高崎線ということになる。その三番目の黒字の——在来線でいうと黒字のトップのほうなんだけれども、その黒字の高崎線についても、投資をとは、利用者に対して決して不便をおかけしないという態度じゃないと思うのですが、その点はどうでしょう。

山口真弘運輸省鉄道監督局長

○政府委員(山口真弘君) 私が先ほど申し上げましたのは、総体として新幹線が在来線の増強に役立たないということでは決してないということを申し上げたわけでございますけれども、具体的に言いますと、先生おっしゃいますように、非常に隘路線区があるわけでございます。したがって、そういう隘路線区につきましてそれを補強するということになりますと、それによって非常に全体としての区間輸送力が増強になるということは御指摘のとおりであろうと思います。現実に尾久−王子間、尾久−赤羽間でございますかの計画につきましては、ちょっと私あまり聞いておりませんが、原則的には、先ほど申し上げましたように、非常に隘路的なところがあれば、これを補うことによりまして輸送力の飛躍的増強を来たすということは非常に望ましいことであるというふうに私ども考えております。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 これは国鉄に聞きたいと思うのですが、現場の当事者の間では、たとえば尾久−王子間の線増というものが早く行なわれれば相当輸送力の増強ができるのじゃないかという声を聞いておるわけです。おそらく国鉄側でその意見を知らないわけじゃない、知ってはいるけれども、金を出すのが惜しいからやらぬということになっていると思うのです、いままでの経過は。その点は、金を出すのが惜しいからこれ以上どんなに込んでもやらないということなのか、考える気があるのか、その点をこの際聞いておきたいと思うのですが。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) 金が惜しくてやらないのかということでございますが、決してそういうわけではございませんで、尾久−王子につきましては、新幹線の進みぐあい、これを見て検討するということになっております。まだきまってはおりませんが、十分考える対象にはいたしております。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 考えるということはもう何年も前から聞いているわけだけれども、実行する気がないから問題が解決しないわけですよ。しかし、その国鉄が考える考えると言っておる間に、利用客のほうはどんどんふえてきておるわけですね。埼玉県の人口だって五、六年の間に百万人ふえておる。このふえておる人口の大部分というのは、現地でもって百姓をやろうという人がふえておるわけじゃないのです。あらかたが東京に通勤をしていく、東京に住めなくなったから千葉県なり埼玉県にはみ出していったという人口が大部分です。これは国鉄を利用するか私鉄を利用するか、マイカーを利用するか、乗りものを利用しなければ生活ができない人です。そうなれば、その輸送需要に対応できるような輸送力増強ということを考えるのは、これは義務と言わなければならないと思うのですよ。そういう点が今日までまるっきりいいかげんに放任されてきたということは、これはどちらの責任なのかわかりませんけれども、いずれにしても運輸省、国鉄、両方とも責任を感じなければならぬと思うのですが、その点はどうですか。

山口真弘運輸省鉄道監督局長

○政府委員(山口真弘君) 輸送需要に対しまして輸送力が逼迫をする、それによって利用者の方に非常に御迷惑をかけるという場合には、これは輸送力増強のための工事というものは当然にやらなければならぬことでございます。この点私ども決してそれを等閑に付するということはないように指導してまいりたいと思います。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) 輸送力の増強につきましては、総合的に考えて、できるだけ需要に合うようなふうにいままでもやっておったわけでございまして、たとえば大宮近辺の複々線化とか、あるいは列車の単位の連結車両をふやして編成値を大きくするというようなことで対応する、あるいは線増についても総合的に考えて一番有効的なところからやっていくということで逐次進めておるわけでございます。なお、先生御指摘のような問題点については、今後も具体的にその需要を見、動向を見て積極的に対応していきたい、このように思っております。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 しかし、いま報告されたようなことは、十年ずつおくれておりますよ、やっていることが。十年ずつおくれておることを続けておったのではいかぬと思います。やらなきゃならぬことは検討すればわかることです。それをあえてやらないということは、まことにふしぎだという気がいたします。このダイヤ改正についてもそうですけれども、つまり、なるべく投資を惜しむということと、それから要員の削減について、何かノルマでも課しているのじゃないかという疑念を持つわけでありますが、なるべく不便にして国鉄にあいそづかしをして、バスを利用せざるを得ない、つまりバス等への振りかえ乗車を奨励する、こういうような意図が新しいダイヤ改正にはあるのじゃないかという気がします。特にローカル線に行くと、こういう点は利用者の立場からするとはなはだ迷惑なことだと思います。こういう問題に対して何らか方法を考えないのかどうか。  具体的な例を一つ二つあげてみますと、東北でいうならば、横手からの上り列車、これは十九時五十三分というのが最終になってしまって、あとは上りがないわけです。ないけれども、急行は一ぱい走っておるわけです。急行は三本、四本、五本ぐらい走っておるわけです。そうすると、八時前に汽車に乗らないと、横手から、たとえば十文字、湯沢、横堀、院内方面に行く人は乗りものがなくなってしまうわけです。これらの人が、それじゃいやおうなしに利用できるものは何かというと、急行がとまらないところはしようがないけれども、とまるところは急行に乗らなければならない。わずかの区間だけれども、急行に乗るならば急行料金を払わなければならぬ。さらに定期乗車券では、急行料金だけ払って乗るわけにはいかない仕組みになっておる。どうしても仕事の都合でもって八時に間に合わないというような人は、その急行料金のほかに、定期を持っていても普通の運賃を払わなければ乗れないという仕組みになっております。そういう点は便宜をはかって、こういう区間のその通勤者は急行を利用さしてやるという親心があるのかないのか、その点はどうですか。  これはここだけ、一つの例でありますけれども、ほかにもそういったような個所が相当数あると思いますが、国鉄としての考え方は……。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) ローカル列車の一般的な問題点、そしてまた具体的に、横手からの上りが非常に終列車が早くなくなってしまったというようなことでございますが、この具体的な事情は非常に正確には把握しておらないわけでございますけれども、おそらく横手からの、これよりおそい終列車の利用というものが非常に減っておるということでこのようなダイヤになったものと私は思いますが、それに対応しまして、急行列車等を便宜に利用する場合に何か特別な方法がないかという点が御質問の点だと思いますが、その点につきましては、現時点においてはそのような扱いを考えておりません。ただ、横手のこういうような事情をもう少し詳細に見まして、何か対応策がないものなのか、これは十分に検討したい、このように思います。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 とにかく普通列車が八時前におしまいになってしまって、あとは急行ばっかりということになる。そうすると定期乗車券を持っている人は、八時過ぎになったら、急行のとまらないところはどうしようもないけれども、急行のとまる、たとえば十文字であるとか湯沢であるとか、あるいは横堀であるとか、こういうところへ通う人は相当いるんじゃないかと思うのですけれども、みすみす急行が何本も通るけれども、もしこれに乗ろうとすれば急行料金を払い、さらに普通運賃まで払わなければ乗れないようになっているでしょう。それは、たとえば先ほど私が申し上げたけれども、西日本の大阪周辺あるいは名古屋周辺、北九州、こういうところで、一方においてはたくさんの快速列車というのを運転しているわけですね、急行と同じスピードの快速列車というのを運転している。こういうところは急行料金を払わなくてもその快速列車に乗れるわけですよ。ところが、一方においては乗りたくても快速列車も各駅停車もないのだから急行以外にないわけです。そこでやむを得ず急行に乗ろうとすれば急行料金のほかに普通運賃を取られる。これじゃまるでたちの悪い雲助みたいなものですね。こういうやり方でもって不便な地域の人たちからしゃにむに金を巻き上げるという方法は、国鉄としても、これはもし良心があるならば、ちっとは気がとがめて何とか方法を考えようという気になってもいいんじゃないでしょうか。その点はどうでしょうか。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) 一般論といたしまして、通勤の帰りの際に、あるいは通勤の際に急行列車を利用するということにつきましては、先ほども申し上げましたように考えないということでございます。ただ横手の、こういう地域の輸送につきましては、具体的な事情を考えまして、総合的な観点から対処するという気持ちでもって、その問題も含めて検討いたしたい、このように思います。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 まあ運賃の改定の問題で、どっちみち急行料金の問題を含めましていろいろと審議しなければならないときがくると思うのです。だから、それまでの間に、この急行のあり方、急行料金の問題等について国鉄がほんとうに親心でもって検討するならば一つの結論を出してもらいたいと思うのです。ずいぶん東と西でもって格差があるということを感ずるでしょう。こんなことがはたして許されるのかという気がいたします。  さらに、今度は、東北から北海道に移りますけれども、北海道がこれまたひどいですね。もともと便利がよくないところが一ぱいあるのだけれども、一日に三往復とか四往復くらいしか走らないところがある。こういう地域においては、たとえば留萌線であるとか標津線であるとか、池田−北見間の池北線ですとか、こういったようなところを見ると、もう最終の列車は、たとえば厚床から中標津までいく列車は十八時が最終になっている。それから十九時半ぐらいが最終のところも一ぱいあります。こういうところは、急行を利用しようにも何にもないのだからこれは方法がないわけですね。しかも、隣の駅まで、駅と駅との間隔が十一キロもある。これじゃ雪でも降れば歩いていくわけにはいかないだろうという気がいたします。こういうところの足を確保するために、やはりあまり薄情に列車を削減をするということは地域住民にとっては非常に酷なことだと思うのですけれども、これらの点でやはり北海道でも相当新しいダイヤについての注文があると思うんです。こういう問題を地域住民に満足をさせるために国鉄として何らかのダイヤの再検討をするというようなことはできないものかどうか。一つ一つの問題について取り上げておりますと、たいへん時間がかかりますので、一般的な問題としてその点をお伺いしたいと思います。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) ただいま御指摘の、北海道中心の、たとえば最終列車が非常に早くおしまいになってしまう、こういうことでございますが、最終列車の切り上げにつきましては、特に現地においてよく配慮いたしまして、ほとんど利用がないというような場合に、それに合わせたダイヤの組み方というふうに一般的には言えると思います。しかしながら、一般的の論でもって全部を推しはかるわけにはいかないのでございまして、問題の最終列車の切り上げの問題も含めまして、全体的に地方地方で、いろいろ具体的に、非常に著しく不便になる、困るというような事情につきましては、現地管理局において十分その事情を吸収してそれに対応する、臨機的にも即応するという体制で臨むように指導いたしたい、また指導しておるつもりでございます。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 実情からいうと、利用者がないからと言ってしまえばそれまでなんですけれども、たとえば宗谷本線、名寄本線、こういったようなところは、本線といえども非常に不便になっておるところがある。こういう地域の住民はほんとうにたいへんだと思うのですけれども、北海道の場合は、東北もそうですが、雪が降るところですから、必ずしもバスの便がいいとは限らない。バス輸送等のかわりの乗りものがないところがあるわけです。特に積雪期になればそういうところが多いと思うのです。鉄道だけが頼みの綱ということになる。だから、そういう鉄道だけが頼みの綱のところが、夕方六時から七時になると、それでおしまいになってしまうということになると、それに合わせるから早く家へ帰って家庭円満のためにいいのだ、こういう理屈があるかもしれませんけれども、もしもちょっとでも残業しようということになると、一晩とまらなければならぬということになると思うのです。これはずいぶん不便な話だと思うのです。だから、やはり独立採算制、それから増収ということだけを考えていくと、そんなことまでとっても考えていられないということになるかもしれないけれども、国鉄の公共的な使命を考えてみると、その最終列車を六時か七時くらいで打ち切ってしまう、あるいは列車と列車の間合いが三時間も四時間もある、こういったようなことは、国鉄をあきらめる以外になくなってしまうわけです。国鉄に乗るということはもうあきらめざるを得ないという気持ちにさせるということになると思うのですがね。そういう点はそろばん勘定だけでなく考えていいことじゃないかと思うのですけれども、その点はどうでしょうか。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) 先ほど来申し上げておりますように、ダイヤの編成につきましては、需要の質、量、これに合ったダイヤをつくるんだというのが基本的な考え方でございまして、もちろん輸送コストがそれによってできるだけ節減されるということも考えておりますが、単にもうけ主義だとか利潤追求だとかいう考え方では毛頭ございません。しかし、まあこちらが把握しておる需要の質、量、こういっても、具体的にはいろいろな事情があろうかと思います。そのような事情はできる限り地元においてよく調査し、把握し、そして地元の意向を吸収して、それにこたえられるだけこたえていく、そしてまた、総合的な観点から、より便利な、より合理的なこたえ方がないかということも含めまして対応していきたい、このように思います。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 最後に、運輸省にお伺いしますが、九州でも北海道でもそうですけれども、ダイヤ改正をやるごとに不便になっておる、だんだん国鉄も利用しにくくなってくるということは、やはり国の政策の面からいうとたいへんに問題が多いと思うのです。なるほどそれは利用者が少ないかもしれない。しかし、好きこのんでそういうところに住んでいるわけじゃないと思うのですね。貨物にしても旅客にしても、同じ日本国民でありながらこういう北海道あたりに住んでいるためにえらい不便な思いをしなければならぬということは、これは問題だと思う。そこで、国鉄にしてもあるいは私鉄にしても問題があると思うのです。バスや私鉄も経営難のためにやめていくというところが出てくると思うのでありますけれども、運輸省自体として——これはそろばん勘案だけにまかしておけばどんどん不便になる一方だと思う。一体どういう指導をするか、あるいはまた財政的にどういう措置を講ずるつもりがあるのか。財政的措置、裏づけがないと、どんなに不便になるといっても、これをあれよあれよといって見ている以外に方法がないと思うのでありますけれども、運輸省としての考え方をこの際明らかにしていただきたいと思う。

山口真弘運輸省鉄道監督局長

○政府委員(山口真弘君) まず手続の問題に関連いたしましては、先ほど委員長からちょっと御質問がございましたが、私鉄、バスにつきましては、運行ダイヤにつきまして国が運輸大臣または陸運局長の認可という形で関与いたしており、国鉄につきましては、国鉄が公共企業体としてその性格上公共の利益を促進すべき法人でございますから、国鉄総裁のやるところに一応まかして、そして国は間接的にこれを監督し指導をしておるというたてまえになっておりまして、この体制自体につきましては、国鉄の性格からいきましても、こういうことでいかざるを得ないことじゃないかと思います。ただ具体的な内容につきましては、ダイヤの改正によって不便になるということでは、これはまことに申しわけないことでございまして、ダイヤは当然、国鉄あるいは私鉄の利用の方法の最も根幹的なものでございますから、したがって、これが不便になるようなことではいけないわけでございまして、国鉄が利用の家態に合わせた姿のダイヤをやはり組んでいただくということにしなければいかぬのじゃないか。その際に先ほどお話がございましたような非常に最終列車が早くなるとか、あるいはその他の理由によって地域の住民が利用できないようなダイヤになるというようなことは、これはもっともよくないことでございまして、そういう点につきましては私どもといたしまして個別にも十分に指導をしてまいりたい、このように考えております。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 具体的な方法として、これは三月十五日のダイヤを見れば、その関係の地域の人たちがどういう点が不便になるのかはっきりわかるわけですよ。そこで当然、地方自治体の代表であるとか自治体の決議であるとか、あるいは自治体の決議に基づきました陳情であるとか、あるいはその地区の組合の要望であるとか、そういう問題が、通勤者連盟の注文であるとかというものが出てくると思うのであります。それらの問題は、やはり一応きまったんだからこれ以外はできないということじゃなくて、そういう利用者の声というものをそれぞれの地域において十分にこれをくみ上げて、そして、その改正できるものはさらに再改正をするという方法をとるべきだと思うんですが、そういう地元の要望にこたえるという用意があるのかどうか、その点を最後にもう一度お伺いしたいと思う。

山口真弘運輸省鉄道監督局長

○政府委員(山口真弘君) その点につきましては、このダイヤ改正につきまして各地から非常に御要望が強いわけでございまして、それについて再検討をし、もし直せるものがあれば国鉄といたしましても十分に誠意をもって善処するということをするように、国鉄に対して指示をいたしたところでございます。国鉄におきましても、これについて十分検討を行なっているところでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 航空路線の問題ですが、大臣、政務次官も出席しておりませんので、またあらためて本格的にお尋ねする機会をできるだけ早くつくりたい。そこで、きょうは航空局長の答弁の範囲内のことで少しお尋ねしておきたいと思う。  昨年の秋の台湾追放、中国招請、このアルバニア案の決議が行なわれるまで、参議院あるいは衆議院で、中国との路線の開設が何回となく国会の場で論議されました。もちろんその段階までは、おおむね質問者と政府側の答弁は平行して終わっている。ところが、その後、今回のニクソンの北京入り後、さらに加えて一言で言うならば、国際潮流というものは非常に大きく流れを変えている。したがって、中国が国連への復帰前の路線開設の問題は、現在とはおよそ情勢において当然変わったものでなければならない。答えを求めようというほうも、もっと内容のあるほうを聞き出したい。同時に、政府のほうにおかれても従前と同じような答えの繰り返しでは困る。こういうことを私は大臣にもよく航空局長から説明しておいてもらわなければならない。  そこでまず、お尋ねしたいと思いますことは——航空界の国際機関としてICAOあるいは民間のIATAというものがある。そこで、最近ILOであるとか国連食糧農業機構といわれるFAOであるとか、あるいは衛生機構、いろいろな国際機関で、逐次、国連の決議にならって自発的に台湾追放、中国招請ということが正規の機関において決定されている。こういう情勢の中に、航空機関であるICAOにおいてこういうことが議論をされたのか、あるいは日本政府としては問題を提起する考えがあるのか。むろん民間機構であるIATAについては答弁を求めるのは無理かもわかりませんけれども、少なくとも日本航空以下、国内に幾つかのIATAに加盟をしている航空業界があるわけですから、この辺の動向が今日どういう状態であるのか、まず中国並びに台湾の問題を最初にお尋ねしたい。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) ただいま先生からお話がございましたように、いわゆる航空関係の機関といたしましては、民間の航空会社の協会としてIATAというのがございます。いわゆる台湾の中華航空公司、これはIATAに加盟しております。そこで現在そのIATAの中で一体、中華航空公司をどう扱うかというふうなことが、どういうふうに問題になっているかということをまずお答え申し上げますが、これにつきまして私ども、いま先生の御指摘になりましたように、そう正確にはわかっておりませんが、情報として聞きますところによりますと、IATAの内部において中華航空公司を追放するというような動きはさしあたりないように聞いております。  それから問題は政府機関でございます。これは政府の機関といたしましては、一九四六年でございますか、ちょっと年月日を忘れましたが、いわゆるシカゴ条約というのが基本的にございまして、そこで民間航空機構というものを設立し、さらにその中でいろいろと条約上の義務あるいは安全業務基準等をきめております。そこで、元来、中国というものはこのICAOの加盟国でございます。そこでICAOにおきましても、先生御指摘のような昨年いろいろな動向のありました結果、一九七一年の十一月十一日ICAOの理事会におきまして、ICAOにおける中国代表権問題をどうするかということの議論が行なわれたわけでございます。その際の決議といたしまして、大体内容を申し上げますと、理事会の権限内の事項に関しては、中華人民共和国政府を唯一の合法的な中国代表と認め、事務局長をしてこの決定を即時ICAO全加盟国に通報せしめるという趣旨の決議が行なわれたわけでございます。  ちなみに申し上げますと、中国、これは台湾の国府でございますが、一九四六年の二月の二十日にシカゴ条約の批准書を寄託いたしました。その発効時からこの締約国であったわけでございます。その後、若干、一時廃棄しあるいはさらに再び批准書を寄託いたしましたが、ずっと五四年一月一日以来締約国となっておったわけでございます。ところが、先ほど申し上げましたようなこういうふうな決議によりまして、いわゆる中華人民共和国政府が唯一の合法的な中国代表と認められたわけでございます。事務局といたしましては、その決議に基づきまして、ICAO全加盟国に通報するとともに、その趣旨を中華人民共和国政府にも伝えたわけでございます。ところが、先ほど申し上げましたように、このシカゴ条約と申しますのは、ICAOという国際民間航空機関への加盟と同時に、いろいろなシカゴ条約の義務も同時に生ずるわけでございます。そこで、この中華人民共和国からは、本年の一月二十五日付でICAOの事務局長にあてまして、書簡をもちまして、中国がシカゴ条約の受諾を明白に行なわない限り同国はICAO加盟国ではないという態度を示したわけでございます。そこで現時点におきましては、中華人民共和国政府が今後どういうふうになるかということはちょっと判然といたしません。現状はそういうことでございます。そこで、これを受けましたICAOの理事会といたしましては、この北京政府からの書簡の受領に基づく事態につきまして検討を行ないました結果、書簡の受領をテークノートする、かつ理事会のインストラクションとしてではなく今後の北京政府に必要な情報を提供するということを了承したということにとどまっておるわけでございます。  なお、ちなみに、その後それではいわゆる台北のといいますか、中国は、これはどうなったかと申しますと、その後いわゆる必要な情報の提供等については事実問題としてそのまま引き続き行なっておるというのが現状でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 先ほど言われましたね、理事会の権限に属する事項という、これはあれですか、総会決議を待たなくても理事会の決定ですべては決着がついたと、こういうふうに理解していいですか。それが一つと、そういう点、理事会の権限に属してきめたことであれば、すでにもうICAOとしては意思がきまった、ただそれに北京政府が入る、入らないという問題は、いまの御説明では将来に残されておるようですが、ICAOの意思としてはきまっておる、こういうふうに理解していいのですね。  それと、理事会の決定には日本政府は参加をしたのかどうか。その際の決定の方法ですね、つまり全会一致の決定であったのか、あるいは挙手もしくは投票等による決定であったのか、どういう種類の決定が行なわれたのか、その決定の手段、方法。もし、そういうものに該当する決定であった場合において日本が参加をしておったとすれば、賛成したのか反対であったのかあるいは棄権であったのか、まあそういう決定に至る経過を、わかっておる範囲でけっこうですからちょっと教えていただきたい。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) 先ほどの理事会の権限内の事項、これに関してはそうつまびらかではございませんけれども、加盟国の代表権の問題は総会事項でございますから、総会の決議が必要であると思います。ただ総会は三年に一回しか開かれません。これは昨年開かれたばかりでございますので、今度の総会まではまだ間があるかと存じます。  そのときに日本が参加をしたかどうか、これは参加をいたしております。そこで、そのときの各国の態度、これはヴォートによったものかどうか、その方法はつまびらかではございませんけれども、賛成が二十、反対が二、棄権が五というふうなことでございまして、わがほうの態度は、これは棄権をいたしております。と申しますのは、先ほど申し上げましたように、このICAOの条約の規定と申しますのは、いっささか相当技術的な面がございます。たとえば管制区におきまして、飛行情報区におきまして管制の業務を提供するとかあるいは航空保安業務を提供するとか、そういったものもございます。それから分担金等の義務規定もございます。そういったところで、そういうふうなICAOに加盟して、権利の行使とともにそういう義務を果たすかどうかという意向をまず当事者に聞いてみるのが至当ではないか、それを聞いてみて、当事者の意向を明らかにした上でさらに問題を検討してもいいじゃないか、こういった意向から一応棄権をしたというのが当時の状況でございました。

森中守義日本社会党

○森中守義君 そうしますと、この場合、外務省あたりの意見を聞くんですか、あるいは内閣の意向等も聞いてこういう棄権ということになったのですか。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) これはICAOに対する正式代表は外務省でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これは棄権ということですね。航空局長とこの問答を重ねても少々あれですから、大体経過がわかればまた後日の議論にいたしましょう。ただ、しいて私から意見を言っておくならば、大体、賛成、反対、棄権という、こういう種類の中の棄権というのはあまりすっきりしない。ただ技術的な問題と言われるならば話は別ですけれども、しかし明らかに台湾追放、中国招請という、こういう国際的な重大な決定を受けてのことですから、単に、外務省が代表であったにせよ、運輸省と全然話がなかったとは言えないだろうし、いわば日本政府一体の責任における行動であったと、こういうふうに私は理解いたしますが、これは後日の論争に残します。  そこで、少し話を進めますが、先ほど申し上げましたように、アルバニア案が決定をされる前とあとというのは、少なくとも潮流は非常に大きな変化を来たしている。ですから、昭和三十九年でしたか——三十九年ですね、こういうことがあるのです。おそらくよく御存じだと思う。当時まだLT協定のころですね、このときに、当時の交渉代表団に対して中国側の日中友好協会の廖承志会が四つの大きな提案をしております。おそらく運輸省にも記録があるでしょう。その内容は、貿易の拡大が一つ、相互に貿易事務所を開設しようというのが一つ、新聞記者の交換をやろう、そして民間航空の相互乗り入れ、これがいま日中間のLT並びに継続されている、MTに移っている日中の話し合いの一つの大きな問題になっておりますね。つまり中国側は、昭和三十九年の段階において、民間航空の相互乗り入れをやろうではないかということを先方から提案されておる。これに対して当時の池田内閣は、このことをもしやるならば事実上北京政府を承認したことになる、また当時の在日米空軍の上空を中国の飛行機が入ってくるということは問題がある、この二つのことを理由にして不問に付して黙殺した。回答しておりませんね。これが、私は、これから先この問題が議論されていく際に、具体的に交渉に入っていく際に大きなネックになっていくのじゃないかと、こういうように考えているのです。そこで、これから日中間の問題で、いま紛糾している台湾の帰属とか、そういう外交問題は一応おくとしましても、具体的に日中のパイプをどう通していくか、少なくとも国際社会の潮流にどういう方向で日本がいこうかという、きわめて具体的な問題になってくると、いまの航空機の乗り入れの問題が一つ、これがどう処理されるか。いま一つは貿易の拡大、これまたネックになるのは食肉の輸入ですよ。これは言うまでもなく、口蹄疫という家畜伝染病を一つの理由にして、政府及び農林省は頑強に拒んでいるわけです。ここで何らかの措置がとられるならば、私は貿易の拡大といい、航空機の乗り入れといい、日中間の問題に非常に大きな前向きの姿勢がとれるだろう、こういうことを考えるがゆえに、しかも、ときがときですし、運輸当局にこういうことをただしておきたい、こう思うわけです。  ですから、少なくとも日中間の航空機乗り入れの問題が、運輸当局の中において、あるいは国会と政府との間に議論をされ始めたのは、去年あるいはおととしという新しい話ではなくて相当古い話です。ですから、当然なこととして、中国が国連に復帰したときに、さてこれから先どうするか、日中間の航空路線をどうしようかということが、運輸省の間に、あるいは政府の中において何らかの方策が検討されてしかるべきであったろうと、こう思うのです。いかにも私が言っているのはそうでないような言い方のようですが、その後現在に至るまで、ことに今回のニクソン訪中でパン・アメリカンが二機入った、トランスワールドが一機入った、こういう航空界の現実を見詰めながら、日中間の航空問題、何かお考えになったことがありますか。これはどうも私の見当違いか、あるいは新聞の誤報のようにも聞いているのですがね。アルバニア案が成立した直後に、丹羽運輸大臣が事務当局に対して五項目の内容を提示して、すみやかに検討せよと、こういうことを言われたというように聞いている。つまり、国連での中国代表部を通じて中国側の意向を打診したらどうか、さしあたり日中政府間了解の上、民間ベースの航空商務協定を結んだらどうか、これは国交回復後政府協定に切りかえる、定期航空路協定が無理であるならば、当初は不定期便の形で相互乗り入れをはかったらどうか、そうしていま一つは、日中間の気象情報交換の取りきめが必要であるならば高橋気象庁長官を派遣してもよろしい、この五項目を、現在の大臣が事務当局に指示をしたというように聞いている。これは新聞でも、私は一、二回見ましたが、この事実がありますか。これを含めて、その後現在に至るまで何か模索をされたのか、検討を加えられたのか、あるいはその過程にあるのか、その辺のところをひとつ御説明願いたい。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) 私もその時期その他具体的なことはちょっと念頭にいまございませんけれども、確かに大臣といたしましては、これは大いに前向きにものを考えろという指示があったことは私も覚えております。  そこでいろいろ研究もしたわけでございますけれども、何分しっかりしたチャンネルがないというふうなことで、いろいろと民間の情報その他から判断をしているわけでございますけれども、それで、われわれのいまの態度といたしましては、やはり定期と不定期というものを分けて考えなければいかぬだろう。で、定期というものは、やはり本則は、政府間の協定によりまして相互乗り入れを行なうというのがやはり本則でありまして、これはやはりこの場合もそれを目ざして堅持していくべきであろう。もちろんそれに至る段階においていろいろな形もあるかもしれませんが、しかし少なくとも、日中関係の正常化というものの一環といたしましてそういった協定締結というものを目ざすべきだろうというのが定期に対する考え方であります。  それから不定期の問題、これは必ずしも航空協定がなくても相互の政府が許可なり認可しておればこれで入れます。これは必ずしもその国交の正常化を待たずしても、別の意味で何らかの機運が熟すればこういうことはできるのではないかというふうに考えております。したがいまして、そういうことにつきましては、いろいろとあらゆるチャンスを見まして不定期についてなるべくこれを前向きに検討してまいりたいというのが私どもの基本的な態度でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 そこで、これはまあ非常にむずかしい政治問題を背景に踏まえた問答になりますから、少しく次の機会に回しておかねばしかたがないようにも思うのですけれども、ただ、いろいろなことでいわれているのは、おそらく日本などは問題にならないで、アメリカあたりがもう先取りするのじゃないか、こういう観測が非常に強いのですね。つまり、さっき申し上げたように、ニクソン訪中の際にパンが入った、トランスワールドが入った、それからそのほかにノースもユナイテッドもアメリカンも、この五社がすでにアメリカ政府に対して中国へ乗り入れの申請をやっている。しかも、ニクソンを出迎えたのは日本で言う航空総局副局長なんかが出迎えたのです。だから、相当権威ある筋の見解等を総合すれぼ、記者交換及び航空機乗り入れというのはもう時間の問題だろう。しかも、パンとトランスワールドはすでにもうニクソンに一緒についていった実績を持った。で、これがあっという間に片がつくのではないかというようなことがいわれている。あるいは今日、中国における第四次五カ年計画が非常な勢いで進んでいる。そういうことを具体的に裏づけるために、イギリスから器材を買い込もう。あるいはまたフランス、パキスタンも、現在では片道の乗り入れのようだけれども、これはいずれば相互乗り入れになるだろう。まあいわぼ中国へというこれからの大勢というものは航空界でも非常に大きなテンポで進んでいくのではないか。その際に、いま局長が言われる原則は原則、これはまあわかります。しかし、この原則を待っていたのでは、少なくともいまの佐藤政権では片がつきませんよ。これはたとえば国会における国交回復の決議にしても、これはいまにわかにどうなるという可能性が必ずしも明るくない。しかも、台湾の問題にひっかかっているということになりますと、簡単にこれはそういう原則的なもの、基本的なものが片づくまで、それではアメリカも待とう、イギリスも待とう、フランスもパキスタンも待とうということにはならぬのじゃないか。そういう展望を一体航空局長はどういうように考えておられるのか。  まあ政府の態度は態度、それから何としても航空局あたりはアクションを起こさないと話は進んでいかないと、私はこう思っている。そういう意味で、なるほど政府間協定というものが非常に理想的であり、そうあるべきだと思うのですが、それを期待するのは、残念ながら、他の国の中国との関係が待ってくれない。その差し迫った際にどうするか、こういうことが、いまさしずめの議論として真剣に考えていかなければならない問題じゃないか、こう思うのですけれども、中国を、くどくど申し上げたようなことを一つの背景に置いて、具体的な何かお考えになることがありますか。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) 確かに、先生おっしゃいますように、中国をめぐる世界各国の情勢というものは、相当に進展を示してくることは事実でございます。  たとえば、中国にはフランスも入っておりますし、パキスタン、それからソ連が入っております。それから英国、アメリカ等も、これに入ろうとする気配を濃厚に示しておるということは、御指摘のとおりでございます。したがいまして、わが国と中国というものは、地理的にも、御存じのように、隣接している国でございますから、やはり何としても交流というものも自然にあるべきものでございましょうし、そういった面から見て、交通手段の確保というものは、やはり当事国同士でやるというのが一番望ましいというふうに私ども考えております。  そこで、先ほど申しましたように、定期航空路につきましては、やはり何と申しましても協定というものが必要でございます。したがいまして、それを目ざして進んでいくということは、やはり基本的態度としてとらなければいかぬと思います。ただ、その前段として、商務協定による方法というような問題もございます。そういうこともやはりあわせて検討はしなければいかぬと思います。  それからもう一つは不定期の問題、これは一番むしろ現実的に考え得るのは、先方様の御意見はわかりませんけれども、やはりこちらとして考えます場合には、不定期の問題というふうなものが、先生御指摘のようにやはり大きく浮かび上がるんじゃないかというふうな気がいたします。したがいまして、この点につきましては、何ぶん中国のただいまの情勢も明らかでございません。保安施設がどうなっているか、無線電波がどうなっているかというふうなことがはっきりわかりませんけれども、安全さえ確保できるという見通しがつけぼ、これはやはり積極的にいろいろなチャンスを使ってそういった方法を考えていくということが必要であろうかと私ども考えております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これは、ことばじりをとるようですけれども、すでにソ連航空にしろ、北朝鮮であれ、あるいはフランス、パキスタンであれ、みな入っている。今度上海にも延びたし、私は戦後行ったことはありませんけれども、安全ということは、これはもう、これこそ、技術的にどういう状況であるかということなどは、そうむずかしい問題として把握できないということはないと思うのです。問題は姿勢だと思うのですよ。それで、そういうことを一つの理由として、先に延ばしていいということにはなりませんよね。これはやはり、やる気があれば、積極的にいろいろな情報を収集すれぼ、そうむずかしいことなくとれる。  そこで、せんだって長崎の県議会で、以前参議院にいた久保君という知事がおりますが、ここではかなり大胆な意見が出されている。つまり、台湾は中国の領土であると、こう言っている。日中国交回復はすみやかにすべきである、しかして船舶並びに航空機の中国との接点は長崎である、こういうことで、かなり九州ではセンセーションを起こしている。これに誘発されたように、熊本でも、あるいは鹿児島でも、福岡でも、とにかくその航空時代、中国との航空時代はいつ来るのだ、その対応策をとろうという動きも非常に顕著です。おそらくそういう事情を一々把握されているかどうか知りませんけれども、正確にこれは御認識を願っておきたい。同時に、全日空あるいは日本航空あたりは、業界サイドとして、日中の航空機乗り入れに対してどういう見解を持っておるか。新聞等では、いろいろ朝田社長がこう言ったとか、全日空の社長がどう言ったということを聞かされておりますけれども、運輸当局のほうに対して業界はどういう意向を表明しておりますか。全然その動きはないでしょうか。その辺の経過を、局長が当事者ですから、把握されている範囲でけっこうですので、お答えを願っておきたい。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) 先ほどのお話の長崎県あるいは熊本県あるいは鹿児島県のお話、つまり上海あるいはそちらのほうへ飛行機を飛ばしたい、こういうお話は、私うわさとしては存じております。ということは、やはりそういった希望なり情勢なりが国内のいろいろな方面で起こっておるという認識はございます。そこで、これに対する私どもの政府の考え方、これは先ほど申し上げましたとおりでございますが、業界はどう把握しておるか、こういう問題でございます。これにつきまして、私ども、正式な意向の表明は実は受けておりません。しかし、ことばの端々とかいうふうなところから見受けられるところを見ますと、日航のほうといたしましては、新聞の記事その他もございますけれども、これはやはり相互乗り入れという——日航、主としてこれは定期航空をやっている会社でございますから、定期航空の路線を結ぶべきである。主としてこれは首都間の定期相互乗り入れ、これが必要であろうということで、やはりこれはいろいろほかの外国からの呼びかけその他もございますけれども、まずそういった、何らかの協定締結によって相互乗り入れをしていくというふうなオーソドックスな方法が望ましいというのが日航の意見であろうと思います。  全日空のほうの意見は、これは必ずしも私正確に把握しておりませんけれども、やはりそれなりに、そういった方面の開拓ということも考えておるかと存じます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 せんだって美濃部さんが北京に行きましたときにね、何か、日本航空が意思を伝達をしてほしいという依頼をしたという話などもちらちら聞くのですがね。それで、かなり業界等は積極的な姿勢をとっていると。ただし現在の政治体制のもとでは無理だ、こういう認識を持っているようですね。ですから、これはもう具体的にどういったような詰め方でいけばいいかというようなことになると、国交の正常化を、それで政府間協定をする、これが一番理想的だけれどもさっきから申し上げるように、その時期は相当あとになるだろう。今日ただいまの問題として、遺憾ながらそのことを想定するということはやや無理ではないか。そうであるならば、臨時便を話をつけるか、さもなければエールフランスから申し入れを受けている、ラングーンから上海へ、それを東京まで延ばしたいという、これを日本政府が受けるかどうか、まあおおむねこの二点に私は尽きると思うのですね。ところが、日本航空の朝田社長の記者会見で、それは困る、したがってあくまでも日中共同で運航したいという、こういう姿勢をくずしていない。むろん運輸省はそれに対してあまりコメントされていないようです。けれどもね、基本的なものが片づかなければ、時間的に待てないこういう問題等が現実の課題であれば、やはりチャーター便だとか、あるいはフランス航空の申し入れを受けるかということ、こういう選択を迫られるのじゃないですか。私は、いずれかが片がつけばそうそう乗りおくれをするということはないのじゃないかと、こう思うのですよ。  で、むろん私は、きょうこのことを、いまさらのように、日中関係がこうなったから思いついてという質問でもない。もう私はこの問題に取り組んだのは相当早い。いままで二、三回局長ともやりましたね。ですから、このあたりで、情勢がこういったように大きな変化を遂げれば、何かの決断を迫られる時期になってきたのじゃないか、こういうように考えてお尋ねしているわけですが、チャーター便か、あるいはフランス航空の上海から東京までを認めるか、どちらを選ばれますか。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) エールフランスからの申し入れというのが、中華人民共和国からこちらへの乗り入れ、それにつきまして日航と共同運航したらどうか、こういうふうな申し入れがあるわけでございます。しかし、ちなみに考えますと、共同運航というのは、日航も向こうに乗り入れる権利がある、フランスも乗り入れる権利があるということが前提となりまして、つまり運航ができるもの同士が共同にするということが共同運航でございまして、したがいまして、その共同運航というものをやりますには、まずその定期の乗り入れをさしてもらうということが前提となります。したがいまして、この問題といたしましては、共同運航をするかどうかというのは、やはり政府間協定によりますかあるいは商務協定によりますかは別といたしまして、何らかの形で定期を認めてもらうということが前提になってくる話であろうというふうに考えます。それがいまのお話でなかなか困難ではないかというふうなこと、これはやはり私もよくわかりませんけれども、そう簡単にいく話でもないかと思います。したがいまして、現実の問題としてどうするかということになりますと、先生が御指摘になった後者のほう、つまりこれは日航か全日空か、いずれにせよ何らかの臨時便的なものによりまして間をつなぐチャンスをつくるということがやはり望ましいだろうというふうに私は考えております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 大体一通りの御意向はわかりましたがね。やはり問題は、ある程度事実を踏まえた上で話をしませんとあまりうまくないので、どちらにしても、臨時便であろうとエールフランスの問題であろうと、ベストでなくてベターですよ、これはそうするよりしょうがない。  そこで、四月十五日から五月十五日まで一カ月間、ことしの広州の交易会がありますよ。これで日本の参加人員が二千七十名、相当大がかりな代表団が行きます。こういうような場合に、さっき私がちょっと申し上げましたね、三十九年の四大提案、これは当時のLT協定を中心としての話なんだ。幸いにして航空界に関係をされていた岡崎さんがいまMTの代表になっている。そこで、まずは局議で、あるいは省議で、閣議でこの辺の話を通しておいて、MT代表あたりにこのことを託したらどうですか。もうきわめて具体的な方法。同時に、日本航空でよし全日航でよし、中国に一ぺん代表を派遣してごらんなさい。ただ、四月十五日−五月十五日、二千七十名、やや時間的に差し迫っていますから、こういう短期間の間にこの種の措置がとれるかどうか。まあしかし、私はある程度運輸省の意思がきまり政府全体の意思がきまるならば前向きに話がいくのではないか。むろん四大提案の中の一つである乗り入れに対して、池田内閣が、さっき申し上げた二つの理由で全然これを取り上げなかった、はなはだ心証を害しているようですけれどもね。しかし今回のフランス航空を上海から日本まで延ばそうということについては、これも新聞の報道ですけれどもね、他からも二、三聞いたことがありますが、おおむね中国側もそのことには同意を与えている、こういう感触が非常に強い。そこで、それよりも臨時便を選択するというんならば、やや中国側の感触が、フランス航空を一つ中に置いて、つかめているわけですからね。岡崎さんあたりの骨折り、それにじかに業界の代表が行く、あるいは国交がないといいながら政府代表等が何かの方法で出ていくとか、あるいはニューヨークの国連代表部にこのことの工作に行くという、こういう幾つかの方法を講じておけば、まあ私は四月十五日の交易会には、うまくいけば間に合うんじゃないかというような気がするんですが、おやりになる意思がありますか。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) 先ほど申し上げましたように、少なくとも私ども運輸省といたしましては大臣以下非常に前向きの姿勢で取り組んでおるわけでございます。したがいまして、いまの、その広州交易会でございますか、これに関する御意見も、きわめて示唆に富む御意見と拝聴いたします。したがいまして、それが広州交易会の参加者の間で、チャーター便で行こうではないかというふうなことで、チャーターしていただけるというような御意向が出ますれば、これは日航か全日空か存じませんけれども、当然航空会社としても、これを受けて立つ準備はあると思います。そういたします際には、まあ、どういう方法が一番適当か存じませんけれども、私どもとしてはできるだけこれを前向きに処理してまいりたいというふうに考えております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これはあと、また次の機会に少しお尋ねするようにいたしますが、まあ、いまのことを前向きに検討するというお答えですから、いい結果が得られるであろうということを期待します。  そこで具体的に——きょうこれで終わりますが、まあ、できるだけ来週あるいは次の週ぐらいの委員会できちんとまとまったものを報告してもらいたい。まあ、単なる報告でなくて、そのことが実働に移れるように、さっそく明日でも局議を開いてみたらどうですか。省議を開いてみたらどうです。それで大臣にもとくと具体的に——広州交易会一カ月間二千七十名行くには、やっぱり四月の十日あるいはその前ぐらいから皆さん出発されるんでしょうから、相なるべくはそれに間に合うように——一月ありませんよ、非常に差し迫った日限ではあるけれども、最大限これでやってみる。これで私はもし実現を見るというならば非常に大きな前進である。まあ将来における日中間の航空問題については、ある種の段階まで問題の処理はできたというように考える。前向きというお答えでもけっこうですけれどもね。いまも言うように、ちょっとたたみかけるようで悪いけれども、そういう方法をおとりになるかどうか、最後にお答えを願いたい。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) 私どもの前向きの姿勢は変わりません。ただ、おっしゃるように、四月十五日からですと相当期限も切迫しておりますので、自信を持ってこれでやりますとお答えはできかねますけれども、その方向で検討さしていただきたいというふうに考えます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これは私も、こう言いながら自信があるわけじゃない。むろん当事者である局長に、軽々に、やりますということは言えないと思うけれども、これはやっぱり努力ですよ。こういう努力が積み上げられていきませんと、よしんばこれがもし不成功に終わったにしても、これはやはり政府の姿勢として、航空界の姿勢として一歩前に進めたことになる。そこに私は価値があると思う。ですから、あんなに前向きにすると言うておきながら何もできなかったじゃないか、そういうことは絶対言いませんよ。それが私はやはり問題を詰めていく、前向きに進めていく具体的な方法じゃないかということなので、精力的に、これはひとつ、さっそく大臣と相談をしてもらって、相なるべくは実現をするように、ぜひひとつ御配慮をお願いをして、もっとたくさんありますけれども、きょうはこれで、日中問題の一つの中身だけお尋ねをして、質問を終わります。重ねてひとつ、真剣にやるならやるということを答弁してもらいたい。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) きわめて示唆に富むお考えでございます。大臣にもよく話をいたしまして進めます。

木村睦男自由民主党

○委員長(木村睦男君) 他に御発言もなければ、本日の調査はこの程度にとどめておきます。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時二十分散会      —————・—————

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