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68回国会衆議院1972/03/25

予算委員会第三分科会 第6号

発言数
122
登壇者
10
会派数
4
開催日
1972/03/25

会議録

田中正巳自由民主党

○田中主査 これより予算委員会第三分科会を開会いたします。  昭和四十七年度一般会計予算及び昭和四十七年度特別会計予算中、自治省所管を議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山口鶴男君。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)分科員 きょうは主として同和問題で大臣にお尋ねしたいと思ったのですが、その前に一つだけ聞いておきたいことがあります。  それは今度の予算の成立が約一カ月おくれることが確実になり、一カ月間の暫定予算を国会でも審議をする、こういう段階になりました。この結果、例の大学の入学金の値上げ、それから大学授業料の値上げにつきましては、入学金は本年度は値上げを見送る、それから授業料については前期据え置きということで、暫定予算編成ということになりましたために、一応政府もそのような態度をきめられたということが報道されております。  そこで、これに関連してお尋ねいたしたいと思うのですが、都道府県立あるいは市町村立の高等学校等の授業料の問題でありますが、すでに高等学校の授業料というのは、国立大学の付属高校の授業料に比べればはるかに高いわけですね。国立大学の付属高校の授業料は現行月額四百円、これを八百円に値上げをするということでありますが、地方財政計画の中では、従来すでに高等学校の授業料は月額八百円でもって、使用料、手数料になるのですかその収入を見込んで、その上で高等学校の単位費用の額を計算しているというふうに私は記憶をいたしておるわけです。そこへもってきて五割引き上げること自体がおかしい。国立大学の付属高校の二倍に相当する授業料をすでに財政計画では見込んでいる。それを今度さらに五割も高いものを見込んで、しかも五割上げることを指導すると言っておられるわけですが、そのこと自体矛盾である。しかも国立大学の授業料前期据え置き、そうすれば、当然付属高校の授業料も自動的に据え置くでしょう。そういうことになれば、昭和四十七年の前期は付属高校は授業料四百円である。ところが、すでに八百円で見込んでおって、これを五割上げるということになれば千二百円です。四百円と千二百円ということでは、いかにもこれは格差があり過ぎるのじゃないか。したがって、私はこの際、大学授業料について前期据え置き、入学金も据え置くという段階では、この自治省の指導方針というものは当然改めてもらわなければならぬ、かように思うのでありますが、いかがですか。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 国立大学の授業料については、いま山口委員御指摘のとおり、当初は引き上げを予定しておったのでありますが、暫定予算の編成等とも関連しまして、前期分は見合わせるというような方針になったと私も聞いております。しかし、高等学校の授業料については、暫定予算と直接な関係がないものでございますから、そういった事情で初めの計画どおり実施の状態にあるというのが実情でございます。  本来、高等学校の授業料と国立大学の授業料とは直接には関係ないものでございますけれども、率直に申しまして、いま山口委員御指摘のように、ことしは大学の授業料も上げられるといった中におきまして、高等学校は大学並みの倍率で上げるというふうなことはしないが、ある程度の格差是正と申しますか、授業料が据え置きされて以来の状態からながめましたら、物価の上昇等もございますので、この際五割アップすることにきめるという方針を立てたときに、大学の授業料値上げというものもその考慮の中にあったことは、率直に認めなければならぬと私も考えます。しかし、御承知のとおり、地方のほうは交付税の算定基準と申しますか、地方財政計画上やっておりますけれども、本来は個別の自治体がその間の状況等を判断いたしまして決定をすべきものであるという姿でございまして、私たちが決定する前から、個別の自治体ですでに千二百円になっておるところもございました。また八百円でなくて六百円のところもある。それが現実でございましたけれども、一応基準的なものとして、この際八百円を千二百円に上げさしていただくという見込みのもとに収入金額を立て、それに応じての学校教育経費を中心としての増高を歳出の面で織り込むという姿で地方財政計画を組ましていただいたような状態でございます。この時期におきまして地方にそういったような考えで地方財政計画を組んでおる旨通達をし、御了承願った上で、各自治体でやっていただいておるというのが実情でございます。  御承知のとおり、中央の予算編成はおくれておりますけれども、地方は四月一日から始まります地方の予算計画の中で、すでに県会へ提出され、中にはおそらく今日の事態でありますから、本会議は通らなくても委員会は通過しておるという県も数県あり、予算そのものは、私たちの指導では、授業料の増収は即高校教育費の歳出の増に充てていただきたい。私たちの地方財政計画でもそう組ましていただいておりますし、地方もそう組んでおるという実情じゃなかろうか、こう考えますので、暫定予算の関係で、また値上げを指導いたしました点に、山口君の御指摘になったような点は重々私も率直に申しましてあり得たと思いますけれども、今日の段階におきましては、そういった諸般の状況をも考慮いたしまして、特に変更することなく、このまま実施に移したい、かように考えておりますのが現在の自治省の姿でございますので、何とぞ御了承賜わりたいと存じます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)分科員 地方行財政には非常に詳しい渡海さんにしては苦しい御答弁だと思って実は拝聴いたしておりました。当初自治省に大蔵省が、国立大学の授業料も上げるのだからつき合ってくれ、こういう要請があった。それに対して渡海さんみずからが、いやもう自治体は苦労して現行八百円平均で上がっておるのじゃないか。それで交付税の単位費用計算にあたって、八百円になっておれば手数料八百円として一応見込むことはいままでの例でしょうから、それ自体私はどうかとは思いますけれども、その問題はあまり追及をいたしません。そういう実態だから、何も上げなくたっていいじゃないかというので、相当抵抗されたはずだ。ところが、最終的には五割それでは引き上げるような形で一応計画を組みましょうということになったわけですね。  それで大臣、府県ではすでにもう千二百円があると言いましたが、それは間違いですよ。従来は最高は千円ですよ。秋田、山形が千円、それから富山が千円、岡山が千円、したがって四県が千円で、千二百円という県は一つもないのです。それはひとつ訂正をいただきたいと思います。  それで、しかも付属高校のほうは、前期のほうは結局四百円ということになるわけですね、現実に。そうして府県のほうは五割ふやしなさいという自治省の指導を受け入れればこれは千二百円。千二百円を県会に提案しているところが約六割ぐらいあるようでありますが、そうしますと、四百円と千二百円では三層の違いでしょう。私は、それはいかにも差があり過ぎるのではないか。少なくとも財政計画に組んだのですから、それをむやみに直すというわけにいかぬのですけれども、少なくとも、国が暫定予算の編成やむなきに至って、前期は据え置くことになった。したがって、府県でも、国との格差を考慮して、ある程度配慮されたらどうかくらいの指導はやるのがほんとうじゃないかと私は思うのですよ。三倍ではひど過ぎるじゃないですか、いかがですか。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 さきの千二百円と申したのは、御指摘のとおり千円でございまして、誤りでございますので、訂正させていただきます。  なお、当初そういう大蔵当局、大蔵大臣からの要請のあったことは事実でございます。その当時の過程におきまして、国のほうが上げてから言っていただきたい、あるいは地方のほうはそういったときで、しかし、国のほうが上げない間に独自に各府県の判断によって上げておるところもあるんじゃないかといったようなこと、これは予算折衝の一つの私の、方針をきめられるよりも何よりも、予算獲得のためのことばとしてやりとりしたこともございます。しかし、私の心の中に、大蔵省から言われたからやるとかなんとかいったような点はあまりなかったことは、これは率直に山口さんですからお答えするのですけれども、事実であります。自治省で五割値上げに踏み切りましたのは、一部には大学関係が上げられたという情勢もございますが、そのほかに、率直に申しまして、私たちがそのようなことを考えておりません当時から、高等学校の学校経費の増高に対しまして、当面受益する直接関係者である父兄負担との均衡が、七年前ですか八年前にきめられた額からしますと、あの当時は大体一四、五%だったものが現在六、七%、約半分に落ちております。それらの状況等も考慮されまして、私自身直接その会合にも出ておりませんし、また知事会から直接聞いたこともございませんけれども、高等学校の授業料値上げその他について寄り寄り知事会でも話題となり、研究されており、これを四十七年度で実施すべきような方向で知事会としての研究、話し合いが進められておったということも、私は情報として入れておりまして、そういったような段階でもございましたので、むしろ知事会にそれをやれということを指導するというよりも、苦しい中から知事さんがそういった姿でおられる、これが地方財政の現状であるということを考えましたときに、実際国が指導しなくても、数府県でそういうようなことが考えられておりますときには、むしろ知事の値上げという問題をつかまえての苦しさというものを私たちは自分でかぶってでもひとつバックアップしてあげる、これも自治省なりの役目ではないか、そういうふうな気持ちのほうが、率直に申しまして大である。事務当局に研究をさせまして、あの当時の地方財政計画を組ましていただく、その間にそれに入りました収入というものは教育費の増高に充てるということを徹底していただくように財政当局にも指示し、県当局にも指導するという立場で決定させていただいたというふうな気持ちでございました。その間に至りますまでの経過を、山口さんはこの問題について、また地方財政全般について、特に御関心の深い方でございますから、率直に私がこの問題を決定するに至りました経過をありのままに申し述べてお答えにかえさしていただき、あと事務的な点につきましては局長から御答弁さしていただきたい、かように考えております。

鎌田要人自治省財政局長

○鎌田政府委員 高校授業料の値上げの問題につきましては、率直に申しまして、私ども来年度の地方財政対策におきまする歳入確保の一つの項目として取り上げておったわけでございまして、大蔵省に対しまして、事務的な段階で、大蔵省から言い出してそれはいやよ、こういうことを言ったことは全然ございません。  それから私どもがどうしてそういうことで明年度の対策の一環として考えたかということにつきましては、これはもうすでにるる大臣からも御説明がございましたけれども、大体現在、昭和四十四年現在そうでございますから、すでにもうそれ以上になっているはずでございますが、現在高校生一人頭十五万円金をかけております。それに対しまして入ってまいりまする授業料は一万円足らずでございますので、その間にすでに六・六%にしかなっておらない、こういう状態になっておるわけでございます。現在高校生全国で四百万余りいるわけでございますが、その七割というものは公立、三割は私立でございますが、私立の高校でございますと平均が五千円、こういうところでございます。ですから、その間の格差というものが大きい。そういうこともございまして、私どもの判断に基づきまして五割の増徴ということを考えたわけでございます。  それで、その線に従いまして、私ども地方財政計画の策定を通じて地方団体に対しても指導してまいったわけでございまして、そこから先は、御案内のとおり、地方自治体の自主的な判断に基づくわけでございますが、二十八県が授業料の引き上げの条例を出しております。昨日現在におきまして十六県がこれを議決いたしております。そういう状態でございまして、私どもといたしましては、たまたま国立大学の授業料が暫定予算という不測の事態になったためにできない。地方団体は地方団体といたしまして、これはあくまでも別個の判断と別個の機関に基づいて決定がされるわけでございますから、これに対しましては私どもの考え方というものはこの段階で改める必要はないのではないかというふうに考えております。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)分科員 いろいろおっしゃいましたが、少なくとも国のほうは暫定予算の編成のやむなきに至って、入学金、前期の授業料は据え置き、したがって四百円と千二百円という非常な格差が生ずることになる。このことの不合理は私はやはりようわかっておられると思うのです。だからこそたいへん回りくどい御答弁をされておるのだろうと思うのですが、時間がありませんので、またこれは交付税等で議論する際に十分申し上げたいと思うのですが、とにかくそういう三倍というような不当な高い額を自治省が指導する結果になったということは、私は非常に遺憾だと思います。そういうことだけ申し上げておきましょう。  それでは本題に入りまして、同和対策のことにつきましてお尋ねしたいと思うのですが、前々から同和対策事業の、いわば目玉であるところの住宅の問題ですね、それから住宅を改良するという問題。これについては補助率が従来三分の二で、この特別措置法によっても補助率は上がらなかった。しかも住宅は手数料を取るということもございまして、結局同和対策事業特別措置法の第十条にあるところの起債の償還について、八割元利償還を見るという適用になっていない。せっかくの同和事業の目玉事業が補助金も引き上がらぬし、それから起債の元利償還の対象にもなっていないということは非常に残念じゃないかということを私、繰り返して申したわけです。昨年は若干前進を見たようでありますが、その点はひとつ事務当局からでもお答えいただきたいと思うのですが、さらに一歩進んで、もっとより抜本的な改善を講ずる気持ちはございませんか。

鎌田要人自治省財政局長

○鎌田政府委員 同和対策基本法の第十条との関係でございますけれども、これはやはり立法当時の経緯、その当時におきまする政府当局からの繰り返しの答弁にもございますように、基本的には、事業収入をもって財源とするようなものについて十条の対象にしない、この基本的な考え方はどうしても私どもとしては曲げるわけにはまいらないというふうに考えるわけでございます。と申しますのは、やはりこの同対法の第十条の規定もそうでございますけれども、そのほかにも類似の規定があるわけでございますが、本来やはり起債を起こしましてそれについての元利償還を交付税で見るということは、ある意味合いにおきましては、私、この交付税制度というものからいたしますといかがであろうか。やはり交付税というものは、これは地方団体固有の財源でございますから、そこで結果的に共食いになるような形というものはあまり広げるべきではないのじゃないだろうか。そういう意味からいたしますと、その事業収入というものを本来財源として特定できるようなものについては、やはりその適用からは排除するということが妥当ではないだろうか、こういうように考える次第でございます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)分科員 そういうことはよく承知しているので、そういう中で去年用地取得費等について若干の改善措置を講じたでしょう。それを具体的に答えてくれ、それで大臣は、それでは不足だからさらに一歩前進をするお気持ちはないか、こう聞いたわけなんです。

鎌田要人自治省財政局長

○鎌田政府委員 失礼いたしました。  昨年以降でございますが、四十四年度以降の同和関係の改良住宅、公営住宅の用地取得債にかかわりまする元利償還費につきましては、二分の一を特別交付税で措置をする、こういうことをいたしまして、四十五年度で四千百万円、四十六年度で一億三千三百万円というものを措置いたしたところでございます。なお、従来から御案内のとおり、起債の充当率、これは通常の場合に対しまして同和関係住宅の場合、地方負担額の一〇〇%を見る、こういうことは従来からいたしておるところでございますが、特に四十五年度以降そういう措置を講じたところでございます。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 この問題は、法制定のときから法の本質論、それから住宅の実態というものに照らしまして議論をした上、いま言われましたように、十条からはずされたという経緯があったと私も承知いたしております。そのために、その本質論ではそうでございますけれども、実態において非常に補助単価が実情にはずれておるという姿であるのが実情です。そのために、私たちの議論されたのと実態が合っていないために、議論の本質はそうであるけれども、十条に入れるようにしたらどうか、こういうふうな議論が現地のほうから起こってきておるという点も私は認めるのでございますが、私はその根本は国庫補助のあり方等がいけないとも考えます。この点もありますので、いま局長が答えましたように、この範囲内でやり得ること、すなわち用地取得に対しましての起債充当率をふやす、あるいはそれに対する元利償還を特別交付税で持ってくる。私たちが議論しました本質の中で、この現実の苦しさというものを、その本質から逸脱することなく処置し得るものをやっておるというのが事務の実態でございますけれども、その根本は何と申しましても国庫補助のやり方がいけない。これは何もこの問題だけに限ったことではございませんが、特にいま思い出されるのですけれども、あの法制定いたしましたときに大蔵大臣が発言をいたしまして、補助単価を実情に合うようにやる、それがない以上はあの三分の二という額もありませんので、発言を求めたというふうな事情もございますので、この点幸いにいたしまして、本年は超過負担の実態調査をやりますので、その実態調査の上に立ちまして、あのときの言明もございましたので、まずそのほうから問題解決の道に当たらせていただきたい。特にこの点もぜひ実態調査の対象に入れていただきまして、その面から問題解決に持っていくように努力いたしたい、かように考えますので、御了承賜わりたいと思います。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)分科員 大臣がお答えになりましたように、この特別措置法制定の際、議員立法でございましたが、最終的な詰めの段階でわが党の八木代議士が代表して質問に立ち、当時の福田大蔵大臣が、単価の問題については実態に即するように措置をいたしますから御安心願いたい、こうはっきり答えているわけですね。ところが、現実はそうでないということを大臣もお述べになったわけでありますが、特にこの点については、全国知事会が昭和四十五年決算で調べましたところ、都道府県におきましては約六百五十億、市町村におきましては千三百五十億、合計約二千億円の超過負担が現にある。この中にも当然これが入っているわけでありますが、本年度、自治省と大蔵省の共同調査で再び超過負担の問題にお取り組みになるそうでありますから、ひとつぜひとも同和対策事業関係に対する超過負担の現状をきちっと御調査いただきまして、そして福田大蔵大臣の言明のありますとおり、御安心願いたいという実際の単価で措置するように、ひとつ大臣の御決意を承っておきたいと思うのです。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 承知いたしました。その当時の立法制定者の奥野さんもおられたのですが、私たち奥野さんも入れまして三人、この法律の制定のときの法の精神まで知っておるものでございますから、私、当面の責任者といたしまして、いま山口委員御要望のとおり、できるだけ努力をさせていただきたい、かように考えます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)分科員 それからもう一つは、この問題をかつて秋田自治大臣の際にも議論をいたしたのです。秋田さんは、御案内のように、この特別措置法制定の際の自民党側の世話人と申しますか、代表者だったわけですね。当時を振り返りまして秋田さんは、目玉事業である住宅の問題について、補助率も上がらなかった、それから起債の元利償還もその十条の対象にならなかった、これはあとで振り返ってみて確かにまずかった、しかし、これは与野党一致の法案だったために、手直しする場合は、結局与野党で話し合いをしなければ直すわけにはいかないのだ、何とかその点話し合いをやってみたいというようなことも率直にお答えになっておるわけなんです。ですから、超過負担解消の面で単価を実態に合わせる努力をしていただくことが第一、それから四十五年から緒についた用地費について、それも実際の単価で御配慮いただくことが第二で、同時にせっかくの目玉事業が補助率も上がらなかった、元利償還の対象にもならなかった、これではいかにも残念でありますので、奥野さん、どういうわけですか座をはずして残念でありましたが、ひとつこの点は課題としてお取り組みをいただきますようにお願いをいたしておきたいと思います。  時間もありませんから、最後に一つだけ質問いたしたいと思うのですが、同和地区の消防施設、消防ポンプ、消火器、防火水槽等の整備についても、同和対策事業として特別な助成の対象にしてくれないかということを前々からこの団体がお願いをいたしておるようであります。これについてのお考えをお答えいただきたい。  それから特に、自治体によりまして、非常に熱心なところは積極的な仕事をやっておられるわけですね。ところが、地域によりまして、せっかく自治省が交付税でも、特別交付税で相当な措置もいただいておるのですけれども、交付税の性格から、ひもつきじゃありませんから、行ったところでせぬでもいいということになりますけれども、しかし、わが国としてもこれだけ長い間の大きな課題でありますので、少なくとも自治省が交付税として措置したものは各自治体は必ず事業に移すようにという形の、指導をやることになりますと交付税上ちょっと問題があるわけですが、これは内面指導でも何でもけっこうでありますから、自治体間に非常なアンバラがあるということのないように、ひとつ対処をいただきたいと思っております。そのお答えをいただきまして、質問を終わりたいと思います。

降矢敬義消防庁長官

○降矢政府委員 消防施設につきましては、四十七年度から三分の二の補助ということで、防火水槽と小型動力ポンプにつきまして、新たに別ワクで補助を出すことにいたしました。

鎌田要人自治省財政局長

○鎌田政府委員 交付税で見込んだものと現実の予算化の関係につきましては、ただいま御指摘になられましたように、交付税法上、交付税の使途について条件をつけるということは、たてまえ上反するわけでございますので、表立って言うということはできないと思いますが、御趣旨を体しまして、あらゆる機会に、内面指導といった形で指導してまいりたいというふうに考えております。

田中正巳自由民主党

○田中主査 近江巳記夫君。

近江巳記夫公明党

○近江分科員 きょうは数点にわたっていろいろお聞きをしたい、このように思うわけでございます。  まず初めに、最近の人口急増地帯の現状につきましては、大臣もよく御承知かと思いますが、私も関西におりまして、各地に友だちもおりますが、そうした急増地帯にそういう友人が参りまして、いままで郊外で静かなところであると思っておったところが驚くべき過密状態だ、もう昔の面影も何もないし、道路は悪いし、学校はプレハブだし、ひどいところに住んでいますねと、みな驚いて帰るわけです。そういうことで、いまやこの人口急増地帯の対策というものが、地方公共団体におきましては、財源不足ということで追われっぱなしで、ほんとうに八方ふさがりというような状態があるわけです。そういうことで、私は初めに、人口急増地帯に対して自治省として本気になって取り組んでいこうとなさっておられるのか、その点についてまず大臣の所感をお聞きしたいと思うのです。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 人口急増地帯の取り組まねばならない現在の状態、いま近江委員から御指摘のあったとおりでございます。私たちも予算編成にあたりまして、ぜひとも人口急増地帯の地方公共団体が、これに応じまして住民福祉のための最低限の基礎施設が生まれますよう、人口の急増に応ずる都市づくりというものを実現するためのものを、できれば法をもってバックアップするところまで努力いたしたいと思いまして、予算編成前に、関係各省庁と連絡をとりまして、最低限の保健所とか幼稚園とか、あるいはごみ処理、屎尿処理その他につきまして、補助率のかさアップ等を概算要求していただいて、ぜひとも法律を出したい、かように考えたのございます。一部効果をあげまして、これらの需要にこたえていただいた点もございますが、法律改正するまでの成果をあげ得るまでに至りません。まことに微力で申しわけないと考えておるのでございます。今後とも努力をいたしまして、少なくとも法をもってこのことをバックアップできるまでに引き続いて努力をしてまいりたい、かように思っております。  具体的な各事項についての本年度予算に盛られました措置につきましては財政当局からお答えさせていただきます。

鎌田要人自治省財政局長

○鎌田政府委員 ただいま大臣から御答弁申し上げましたような考え方で臨んだわけでございますが、結論的には、小中学校の校舎建設費に対しまする国庫負担率現行三分の一が二分の一に引き上げられますとともに、ごみ、屎尿の処理施設につきましては補助単価のかなり大幅な改善というものが行なわれております。また都市公園に対しまする国庫負担率も対象範囲や補助率について改善が行なわれたわけでございまして、これらの措置はもとより人口急増地域だけではありませんけれども、特に人口急増地域を利することが多大であろうというふうに考えておる次第でございます。  また児童生徒急増市町村に対しまする、文部省所管でございますが、用地取得費に対しまする国庫補助額が昨年の二十億から五十二億に増額される、あるいは私どものほうの用地取得費に充当した既往債に対しまする利子補給でございますが、措置といたしましても七億八千万というものが計上されておる。そういったものを背景といたしまして交付税の、私ども現在基準財政需要の算定におきまして、特に人口稠密急増地域に対しまする対策分といたしまして、市町村の投資的経費、経常経費に対しまする需要額の見込みというものを昨年の二千五十七億から四百三十五億ふやしまして二千四百九十二億というものを基準財政需要額上見込んでおるという状況でございます。

近江巳記夫公明党

○近江分科員 やらなければならないことは、これは小中学校等の学校施設をはじめとしまして、幼稚園、保育所、それからまた道路、下水道いろいろとあるわけです。私はまず学校の問題でお聞きしたいと思うわけですが、いまいろいろと対策をおっしゃったわけです。   〔田中主査退席、橋本(龍)主査代理着席〕  なるほど昨年は用地取得に対して二十億をおつけになった。そして四十七年度から三十二億三千万、今後三年間それを上積みをしていく、合わせて五十二億三千万、これも知っています。しかし、たとえば人口一万ふえたとしますと、最低一小学校をつくらなければならないわけです。いままででしたら大体最低八千坪、まあ子供がゆっくりしていけるのは大体一万坪要るのですよ、土地が。ところが、最近は土地がこれだけ上がってくるというので、五千坪というのがいいところです。五千坪としても、そういう人口過密地帯で一坪八万、十万、幾ら安いところでも十万しますよ。五千坪というと五億かかるのですよ、用地の取得だけで。昨年度二十億おつけになったか知らぬ。本年度は五十二億三千万か知れない。しかし、全国の何百カ所の小学校建設にそれを割り振ったら、一体どのぐらいつくのですか。対策をしてあるなんて言ったって、実際に振り分けたときに、はたしてどれだけのことにいきわたっていくかということなんです。たとえば四十七年度どれだけの小中学校を建設されるとっかんでおられるのですか。五十二億三千万を一校当たりに割ったら幾らになるのですか。

鎌田要人自治省財政局長

○鎌田政府委員 この予算は文部省所管でございますので、文部省のほうでないとちょっとわからないかと思いますが……。

近江巳記夫公明党

○近江分科員 文部省でないとわからないというが、自治省は少なくとも地域住民のそうした福祉向上ということについては全部把握しておかなければいかぬわけでしょう。これは当然のことじゃないですか。だれかすぐ調査してあとで答えてください。  そのように一校当たりに割りますと、こういう状態です。しかもいままでこういう状態が何年も前から続いてきて、やっと去年からついたというような状態です。そういう対策のおざなりのやり方。何といっても、学校については文部省が担当か知らないけれども、少なくとも地方自治、地域住民のそういう福祉については一切の柱になって中心になって進めていくのが自治省でしょう。自治大臣、違いますか。私はまずこの姿勢が問題だと思う。あくまで自治省はサブとおっしゃるのか、あくまでも中心になってやっていかれるのか。まずそれをお聞きします。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 それは近江さん、私たちが責任を回避したり逃げるという意味じゃございません。あくまでも主管省は主管省としての責任を果たしてもらうために、私たちはサブの姿に終始すべきが当然でないか。これを総合的にいかに運用していくかというのが私、自治大臣の役目である。この点だけははっきりと御理解をいただきたいと思う。そうしませんと、地方自治をあずかる自治大臣といたしまして、自分の責任はいといませんけれども、出しゃばることがかえって主務官庁の働きを鈍らし、結果的にはよくないと思います。  昨年度にやりましたあの人口急増地域に対するところの土地問題の、いまいみじくも言われましたが、何年かやってきたけれどもできなかった、昨年ようやくやったと言われた問題、私自身その衝に当たりました。むしろあのときには奥野君と私と二人で実現の緒につけたと申しても口はばからないのであります。しかしながら、私たちは、私たちがしたのではなくして、文部省にさせなければいけないというところから、全然隠しまして、大蔵と折衝に当たらしてもらった。そんな経過もあったというのがそのときの姿であります。たまたまそのことが一部漏れたために、私たち非常に文教関係の方からおしかりを受けたというふうな姿でございます。自治省は全般を見ておりますが、そういった姿で当たらなければならぬ。実情をとらえまして、まことに個人的なことを申しまして申しわけございませんが、という次第でございます。したがいまして、私たちはあくまでも各省にこれをやっていただきたいというところから、予算編成に対しましては各省に補助率の引き上げその他要望をし、各省ごとに努力していただくというふうに持っていったわけでございます。それはそれなりに、いま財政当局から一部答えましたが、効果はある。各省努力していただきまして、成果をあげたところもございますが、全般的に法律改正をすべきまでにその成果をあげ得るに至らなかったために、法改正は見合わさざるを得なかった。この点は率直に力の及ばなかった点をおわびしておる、これが実情でございます。  以上の点御了解願いまして今後とも御鞭撻賜わりたいと思います。

近江巳記夫公明党

○近江分科員 いま大臣はそれぞれ各省の権益ということをおっしゃいました。確かにそれは私はあると思います。それだけで終わっておれば、私はこの問題について徹底的に申し上げようと思っておったけれども、総合的に自治省がおやりになり、陰ひなたになっていろいろとカバーをしておる。先ほどお話を聞きまして、また大臣も用地取得等の新しいそういうルートをつけるのに非常に御苦労されたという、そういうお話を聞きまして、いままでほんとうにそういうことが叫ばれながらそういうことがなかった。それがそのように一応額は少ないけれども二十億つけて、今年度さらに上積みをした、これについては、その金額は別として、われわれもこの点はよく評価をいたしております。しかし、この現状からいきましたときに、全国に何百カ所のそれだけの用地を押えていかなければならない。その場合に五十二億幾らの金を分けたときにどれだけの金が行き渡るか。その実情をさらに認識してもらいたかったし、当然おわかりになっていらっしゃると思いますが、そういうことで、この問題については、先ほども大臣も何回もおっしゃっておりますが、これはやはりそのつどそのつど補助率を上げるということもありますけれども、何といってもこの人口急増対策としての、時限立法でもそれはやむを得ないと思いますが、そういう法体系をやっていただく。たとえば離島については離島振興法がございます、過疎立法もあるわけです。いま一番おくれているのは何かといえば、やはり都市圏ですね。なかんずく人口急増地帯、ここに対する対策というものが一番手薄いわけです。ですから、いま大臣がおっしゃったように、この立法化ということについては——大臣はこういう初めてのルートをおつけになった、これはわれわれも高く評価いたしておりますし、さらにその立法化について全力をあげて大臣の手でそれをひとつやっていただきたい、このように思うわけです。これからのことでそれは断言はむずかしいと思いますけれども、全力をあげてこの点はひとつお願いしたいと思うのです。これの見通し、決意等についてお聞きしたいと思います。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 率直に申しまして、私の手で立法化しろということでございましたら、私の手で立法化するためには、おそらく今国会に提出せぬことには立法化する機会はないと思っております。おそらく来年度に期待するよりしかたない。そういうことになりますと、私の手で立法化ということは考えられないと思いますけれども、自治省事務当局も、責任者はかわりましてもこの問題に対する決意は——本年度も熱意を持って取り組んだのですが、たまたま自治省だけの問題ではなくして各省の努力で、自治省はむしろ総体的に、いま申されましたように、そのあとの財源の穴埋めをするのが自治省であって、実際やっていただくのは各省なものでございますから、その各省にお願いする努力、これをやっておるのが自治省でございます。自治省事務当局はこの問題を法案に持っていくまでに至らなかったことを非常に残念に、予算編成の中の一つの力が及ばなかった点の最も大きなものとして受けとめておりますので、いま要望されましたような意気込みで私も在任中はがんばりますし、引き続いての責任者も事務当局と一丸となってやっていただけるものと解しますので、せっかく近江さんも御鞭撻を賜わりたい、かように考えます。

近江巳記夫公明党

○近江分科員 そういう新しいルートをつけていただき、これだけの働きをしていただいた自治大臣でございます。そういう大臣が、どうもこの次は新しい人にというようなニュアンスの御発言がございましたが、私は、やはりこれだけの意欲を持ってやっていただくような大臣は、さらに今後も努力していただくことが一番望ましいのじゃないかと思うのです。そういうことで、まあそれは大臣一人のそれだけではなかなかむずかしい問題もあろうかと思いますけれども、大臣がかわろうがかわるまいが、やはりそこに足あとを残すというか、それだけ国民のためにやっていただく。特に今国会に法案の提出は無理かと思いますけれども、少なくとも来国会にはぜひとも立法化できるように大臣としても極力努力を払っていただきたい。これは特に要望いたしておきます。  それから、いま若干のそうした財政措置等についての事務当局の御説明を聞いたわけですが、学校をはじめといたしましていろいろな問題があるわけですが、こういう人口急増の市町村に対して新たな財政上の特別措置、これは一番大事じゃないかと私は思いますし、その辺の中身、考え方等につきまして、また努力をなさっておることにつきましてもう少しお聞きしたいと思うわけです。

鎌田要人自治省財政局長

○鎌田政府委員 私たちが今度の国会に実は立法をいたしたいということで関係各省とも相談をいたしておりましたのは、これは一定の要件がございますけれども、要するに、過去五年間の人口増加率一〇%以上、かつ人口増加数五千人以上の市町村を対象といたしまして、そういった市町村の公共施設あるいは公益的な施設、具体的に申しますと、学校でございましたり、幼稚園、保育所あるいはごみ、し尿、消防、こういった施設を対象にいたしておりまして、それの補助率の大幅な引き上げをはかる、これが第一でございます。それから第二は、地方債の大幅な充当、それに対しまする利子補給、それから交付税によりまする所要の算定措置、まあこういったものを柱にいたしておるわけでございます。  これにつきましては、先ほども大臣からお話がございましたが、国、地方ともに非常に異常に苦しいときでございますし、小学校の校舎の補助率が三分の一が二分の一に引き上げになるということと、それから用地費に対しまする補助ワクというものが拡大される、それからごみ、屎尿等につきましての補助単価の引き上げ、こういったことにとどまったわけでございますが、ただいま申しましたような考え方を骨子といたしまして、次の来年度を目途といたしまして立法措置を講ずるように懸命の努力を注いでまいりたいという気持ちでございます。

近江巳記夫公明党

○近江分科員 これは大臣やまた皆さんに、いろいろなケースは御承知かと思いますが、一例を申し上げておきたいと思うのです。  人口三十六万の例ですけれども、大阪に豊中市というところがございます。ここで保育所を建設しておるのですが、三十八年から四十五年までの建ててきた保育所を全部平均をとってあるわけです。この財源内容を見ますとどうなるかといいますと、三十八年から四十五年の間に十三の保育所を建設しまして、それで一カ所あたり幾らかかったかといいますと、六千三十九万円平均かかったわけです。それでその財源の内訳を見ますと、国庫負担が六十五万五千円なんです。府県の補助が二百九十三万六千円です。起債が二千七百八十五万六千円です。それから市費が二千八百九十四万三千円なんです。これを見ていただきましても、いかに国庫負担というものは少ないものであるか。六千三十九万円もかかっておる中で、国庫負担はわずか六十五万五千円です。これで国がほんとうにその地域住民の福祉向上に力を入れてくれているか。それは大臣も先ほどおっしゃったように、いろいろと努力しておられることはよくわかりますけれども、現状は、やってもらっておってもこれだけ急激に膨張しておるところにおいては、スズメの涙であるということをよく承知していただきたいと思うのです。  それから幼稚園の建設の状況ですけれども、昭和四十二年から四十五年の間に五カ所つくった。一カ所当たり幾らかかったかといいますと、一億一千七百五十四万一千円かかっております。その財源の内訳を見ますと、国庫補助が四百七十二万八千円です。起債が七千四百三十万です。市費が三千八百五十一万三千円です。一億一千七百五十四万一千円のうち国が出してくれたのは四百七十二万八千円なんです。これが現状なんです。ですから人口急増の市町村というのは、ほんとうに小学校、中学校、幼稚園、保育所の要望はある、もう学校とか、幼稚園だけで、財源は全然ないわけですよ。だからいまだに道路はがたがたですね。それではGNPが幾ら世界第二位と言っておったって、これは話が通らぬことだと私は思うのです。そういう現状でありますので、局長さんもおっしゃったように、来年度はどうしても立法化したいという強い決意をおっしゃっていただいて、私はほんとうに喜んでおるわけですが、どうかそういうほんとうに法に基づいて、そうして着々と充実ができていける、そういう体制を必ずつくっていただきたいと思うわけです。  そこで、今度はもう少しこまかい問題になりますけれども、こういう点についてはどういうお考えかということを承りたいと思うのです。一つは、法人所得課税の国、県、市町村の配分の割合について是正される考えはあるかどうかということが一点です。それから、料理飲食等消費税の一部市町村に交付をする、こういう考え方についてはどうかということです。  この二点については、どのようにお考えでございますか。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 いまの税金の問題につきましては、税務局長からあとで答えさせますが、前の御意見、御指摘、数字等につきまして、私からちょっと申し上げたい。  法で規制する、なぜわれわれは法にしなかったのかと——財政でございますから、私は、法律をつくることによってそれを合わす、ところが実情はなかなかそのとおりにまいりませんから、法律どおりやっていないじゃないか、法律違反じゃないかというてしかられることがたびたびございます。過渡期のときには財政的にも限度があろうと思いますから、やむを得ないと思いますが、できるだけそういったことを避けるためにも、私たちはこの段階での立法を、少なくとも法律で規制する以上は、その法律の本旨が全うされるような実情がくるまでと思って、本年これを見送ったような次第でございますので、この点に対する政府としての立場等も御理解賜わりまして、今後とも御鞭撻を賜わりたいと思います。  ただ、いまお聞きしました中で、保育所の六千三十九万に対しまして、国が六十五万五千円ですかの補助金にすぎないという姿でございますが、いま十三を建てた。その十三建設の中で補助対象となったものが幾らあるか、国が補助対象に取り上げたものが非常に少なかったから、平均しましてそんな数字になってくるんじゃないか、こういうふうに感じたものでございますから、御調査がございましたら御指摘賜わりたいと思います。超過負担の解消と申しましても、確かにきのうも堀委員から指摘されたのでございますが、これ等も法律で国が負担せよ、こうなっておるのでございます。ところが、こういう数字にあらわれておるということは、実際において国が負担しておらぬ、保育園を全然補助対象に取り上げられなかった、保育園をやむなく市費において建てざるを得なかったという結果が、平均しましたらこんな結果になっておるんじゃないかと私考えますので、御調査がありましたらお示し賜わりたいと思います。  それともう一つ、この点につきまして起債がその半額にも満たぬ二千七百八十五万円になっております。一方、これも非常に国庫補助は少ないのですけれども、起債額は幼稚園に対しましては、一億一千万に対して七千四百万と相当の充当率で起債が出ております。この違いは、私はいまのように国庫負担金が保育所にきめられておる。したがって、厚生省で組まれた予算の裏づけを、私たちは地方財政の起債ワクとして組まざるを得ない。そうしますと、出したくても起債すらも出すことができないと申しますか、出すことができないというよりも、それだけの起債しか法律の上で用意できないような仕組みになっておる。それ歩かえって足かせになっておる。幼稚園のほうは、これは本来自治体のやるべき業務になっておりますから、それだけの分必要に応じてある程度国庫当局に起債を要求することができる、それがこういう差になってあらわれておるんじゃないかと思いますので、私は法律万能でないという姿がこの面にもあらわれておるんじゃないか、こういった実務の点もひとつ御理解の上、今後の御鞭撻を賜わりたい。えらいかってでございましたけれども、補助金の補助対象になっておる、これは超過負担解消の点におきまして補助単価が安いのか、あるいは補助単価よりもむしろ補助の対象数が少ないために、地方自治体では補助対象にならなくてもやらなくちゃしかたがないという現状のために、超過負担の姿でこうあらわれておるのか、今後の調査にも資しますけれども、一つの参考になろうと思いますので、御調査でありましたらお示しを賜わりたい。  なお、法人税、遊興飲食税等につきましては、事務当局から先に説明させます。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木(喜)政府委員 都市税源を強化するという問題につきましては、最近の財政需要の実態なりあるいはそれに対応する税制調査会の答申等から見ましても、私ども今後の税制上の課題として取り組んでいくべき問題であるというふうに考えております。ただいま御指摘の法人課税の問題、料飲税の問題、この二つの問題はやや異った問題のように私どもは感じておるわけでございますが、法人課税の配分を特に市町村にふやしていくということは、最近の情勢から見て当然に必要なことであろうというふうに考えております。この場合には、現在の法人所得課税のいわば実効税率が普通の法人にとって四五%になっておる、この税負担が世界各国の水準に比べていいかどうかという問題が基本的にあるのではないかというふうに考えておりますが、私ども見たところでは、もう少し法人の所得課税はなお負担の余地があるのではないか。そういうことを考えますと、そうした部分についてそれを市町村に配分をしていくということは考えられていいものではないだろうかというふうに考えております。ただ、現在の経済情勢等から見て、いま直ちに実行し得るかどうかという点は、なお慎重に検討する必要があろうというふうに思っております。  それから、料飲税の問題につきましては、料飲税の一部を市町村に配分をするという問題は、これは地方財源全体を見ました場合には、全然これはプラスにならない財源措置である。府県の財源を市町村に回すというだけの問題になるわけでございます。現在の地方税制は、一、二の例外はありますけれども、それぞれ府県、市町村独立税主義をとっております。その中に税源の配分として、現在軽油なりあるいは自動車取得税でとっておりますような方式を料飲税に導入すべきかどうかという点は、この料飲税の性格から見てやや問題があるのではなかろうか。それよりはむしろ都市税源の強化のためには、それ以外の税制についてもう少し私どもとしましても検討を続けていって、できるだけ都市税源を増加するという方向で、もっと別個な観点に立った税制の仕組みというものが考えられてしかるべきじゃなかろうかというふうに考えます。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 いま御指摘になりました二つの税につきまして、税務当局から答えさせていただきましたのですけれども、あげられました法人課税、遊興飲食税その他についてはいまのとおりでございますが、税制調査会の都市財源充実の項目として具体的にあげられましたもので、固定資産税、都市計画税、それから道路目的財源、そして事務所事業所税、その上に府県との財源調整、これは遊興飲食税そのものをさしたものではないと思いますが、政令指定都市との関係でこれらを含む六項目があげられておるわけでございます。  法人課税並びに遊興飲食税についてはいま述べましたのですけれども、私の考えといたしましては、そのほかの四項目につきまして、道路目約財源につきましては揮発油税あるいは軽油引取税、それらの道路に関係しての目的財源の際にはぜひとも市町村税にこれを持っていく。市町村税に持っていくことが、最も税収の多いこれらの人口急増地帯に対する税源となって、一般的な税をきめましても私は充実を期していけると思っております。  ただ揮発油税等は道路譲与税になっておりますけれども、これは国税との関係になりまして、こちらは受け身になるわけでございます。地方税として持っております軽油引取税、この問題につきましては地方税独自の立場としてぜひともよき機会に引き上げを行ない、その引き上げ分はぜひとも市町村に持っていきたい、かような姿で検討をしてまいりたい。  ただその時期の問題でございますが、これが消費者に還元されるようないわゆる物価値上げになったり過重になったりしない時期をねらわなければなりませんので、そういったことも勘案しながら研究さしていただきたい、かように考えております。ことしも揮発油税との税負担の関係で引き上げるべき余地はあったのでございますが、むしろ昨年度の自動車重量税の創設という新たな税負担の上に、引き続いてこれによって過重の負担を与えるということは困難かと思いまして、見送らさしていただいたような状態でございますが、今後とも引き続きやりたいと思っております。  固定資産税並びに都市計画税は来年度評価がえのときでございますので、相対的な不均衡是正ともあわせまして考慮さしていただきたい、かように考えております。都市財源充実の中で一番大きな、都市にとっての税であるところの固定資産税、都市計画税が、地価の急騰という形によりまして、これに時価どおりの固定資産税をかけることができない。住民に過重の負担を与える一方、財政需要は、いま申されましたように、学校一つ買うにしましても、用地は地方と比べまして何十倍あるいは何百倍といわれるような高いものを買わなければならない。歳出の面では高い土地、歳入の面では与えられたそれらの都市についての固定資産税が低い税負担でやむを得ないという姿になっておるのが、今日の都市の最も苦しい実情を起こした原因でなかったか、かように考えますので、不均衡是正をはかりつつ、これらの税収確保を期していきたい、こういうふうに考えております。  事務所事業所税はことしほんとうに実施するつもりでございましたが、税の性格その他の議論もございまして実現に至らなかった。まことに残念に思っておりますが、これはぜひとも早く実現する立場で今後とも努力さしていただきたい、こういうような姿で取り組んでおりますので、補足して答弁させていただきます。

近江巳記夫公明党

○近江分科員 私が先ほど事例をあげました保育所あるいは幼稚園の問題ですが、補助対象の資料を私ちょっと置いてきましたので、今度またお伝えいたします。  それから、この財源等の問題についてですが、いずれにしてもこれだけの不況のさなか、しかも物価高で国民があえいでおるわけでございまして、そういう基本的に苦しめ、取り立てていくという点については十分な配慮をしていただかなければ困るわけです。  そこで、地方超過負担の解消ということで先ほど局長さんからもお話があったわけですが、何といっても国庫補助の対象あるいは補助単価の改善、これについては先ほどお触れになりましたが、格段の努力をしていただきたいということ。  それから、国の委任事務費、これが非常に超過負担になっておりますので、これの全額交付、実情に見合った全額交付をぜひとも力を入れていただきたい。これについてひとつ答弁をお願いしたいと思うのです。特に、人口急増都市につきましては、この補助率の引き上げあるいは起債の充当率の引き上げ、あるいは交付税の算定等につきましても、ひとつ実情に合ったものにしていただきたい、このように思うわけです。  いま申し上げた点について簡潔にひとつ要点をお願いしたいと思うのです。

鎌田要人自治省財政局長

○鎌田政府委員 超過負担の解消問題につきましては、御案内のとおり四十六年度までの年次計画で解消いたしてまいったわけでございますが、なお超過負担というものがあとを断たない、こういうことで地方団体の間から非常に強い不満、要望があります。実は、全国知事会で昨年の秋に出しました数字、御案内のとおり県で六百億余り、市町村で千四百億余り、二千億程度の超過負担がある、こういうことでございまして、先ほど大臣からも御答弁申し上げましたように、大蔵省と両省で共同調査をやる。その場合に、やはり私どもといたしましては、ただいまお話しになられましたような国の委託にかかるもの、こういったものは本来超過負担があるべきはずのものではないものでございますから、こういう問題、それから超過負担がどうしても非常に多く出ておるといわれますところの義務教育施設あるいは保育所あるいは公営住宅、こういったようなものを中心にいたしまして、この単価差あるいは補助対象あるいは数量差、こういったものはどういうところに原因があり、どういうものがあり、かつ、こういうものは、御案内のとおりある程度毎年毎年物価が上がりまして、それに対しまして国庫の補助単価というものがついていけないところに一つ問題があるわけでございますので、そういった点もひっくるめまして、ある程度抜本的な考え方というものが、そこから導き出されるかどうか、そういう意味ではかなり精密な調査というものを行なわざるを得ないというふうに考えておる次第でございます。

近江巳記夫公明党

○近江分科員 それから、特にこの急増地帯等につきましては、もう実情は皆さんも御承知のとおりでございますが、特に地方債につきましては政府資金を充当していく。ところが、この割合がやはりなかなか遅々として進まぬわけです。ぜひともここに格段の配慮をしていただきたいということ。それから当然利率の引き下げ、償還年限の延長、こういう点についてさらに力を入れていただきたいと思うわけですが、この点についてお答え願いたいと思います。

鎌田要人自治省財政局長

○鎌田政府委員 地方債の中で政府資金のウエートをできるだけ高めていくということについては、引き続き努力をいたしたいと思っておるわけでございます。  それから、人口急増地域に対しまして政府資金を優先的に充当していくということについてでございますが、これはある程度人口急増地域の団体の財政状況というものを見ながら、できるだけそういう方向で指導したいと思っておるわけでございますが、まあ全般的には、御案内のとおり長期金利低下の傾向にあるわけでございますし、地方公募債の利率にいたしましても〇・三三三%の大幅引き下げというものをやるときでもございますので、縁故資金等につきましてもかなりの引き下げというものがはかられるのではないだろうか。そういうことで、当面の資金情勢というものにつきましては、私どもも側面からもちろん努力しなければならないわけでございますが、長期的な金利の負担の軽減ということにつきましては、そういったもろもろの点を織り込みまして私どもも努力してまいりたいというふうに考えている次第でございます。

近江巳記夫公明党

○近江分科員 時間がきょうはもうわずかしかありませんので、聞きたいことが山ほどありますので、何点かあとしぼってお聞きしたいと思います。  次に、お聞きしたいのは公営企業の問題でございますが、特にバス等は、これはもうそちらでもデータがあろうかと思いますが、たいへんな赤字になってきておるわけです。そういう点、公営企業の悪化に対してどのように今後していただけるのか、この問題についてひとつお聞きしたいと思います。

鎌田要人自治省財政局長

○鎌田政府委員 公営企業の中で、特に交通事業の経営というものが悪化をしておるということは御指摘のとおりでございまして、地下鉄まで入れまして交通事業の累積の赤字というものは、四十五年度末で千六百億になっております。そのうちの六大都市交通、これが大体九割の千四百億余りになっておるわけでございまして、これらの都市は御案内のとおりいずれも再建団体でございまして、たとえば給与改定一つとりましても、まだいわゆる十一賃と申しておりますが、四十五年の給与改定というものもできておらない。こういう状態でございまして、再建計画をどういうふうにして現在うまくころがしていくかということにつきまして苦慮しておる、こういう状態でございます。  私どもといたしましては、まず第一には、やはり公営交通の企業環境というものを改善をしていく。企業環境と申しますのは、早い話が定時性というものの確保ということでございます。道路雑踏のためにスピードが落ちる、そのために当てにならない、当てにならない交通機関にはだれも乗らない、こういうことで旅客の利用というものが落ちてきておる、これが基本的な原因でございますので、そういった面におきまして、道路交通の規制あるいは優先レーン、専用レーンの設定、こういったことで定時性をできるだけ回復する、これは給与関係の状況の改善ということでは一番の問題であろう。  第二には、企業内部の合理化の徹底ということでございますが、この点につきましても、いままでもかなりの努力を各企業ともやっていただいておるわけでございますが、まだまだ改善合理化の余地というものがあるわけでございますので、そういうものを徹底してやっていただきたい。  それから、企業会計と一般会計との関係あるいは国との関係でございますが、これにつきましても、たとえば地下鉄の建設については国と府県が建設費の半分を補助する、こういう道もあるわけでございますし、あるいはまた、再建企業に対しまする再建債の利子補給については国から金を出しているわけでございますが、やはり一般会計と企業会計との間である程度けじめをつけながら、この負担区分の原則に立って一般会計等からの財政支出の道をある程度は認めていく。それから最終的には利用者に対しまして、適正な受益者負担という見地から、料金の適正化、端的に申しますと引き上げということでございますが、これもタイムリーにやっていただく、そういうもろもろの施策というものが合わされまして、公営企業の当面の危急というものを救ってまいりたい。  ただ、将来的には、やはり民営交通もひっくるめまして、あるいは国鉄もひっくるめまして、都市圏の交通体系、その中におきまするそれぞれの分担関係というものをどういうふうに設定してまいるか。その中でどういうふうに国民の税金を使ってまいるか、それと料金というものをかみ合わせていくか、こういうことが基本的な問題となろうということでございまして、現在せっかく私どもも内部でも、いろいろな知恵を拝借しながら、四十八年度の再建計画の完了時期までに間に合いますように対策を検討いたしておる段階でございます。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 検討すべき問題の課題につきましては、いま財政当局から述べさせていただいたとおりでございますが、四十八年が横浜を除きますその他の都市における現在やっております再建整備計画の最終の年にも当たりますので、本年度の予算編成時におきまして、大蔵大臣との折衝の機会をつかまえまして、関係の深い運輸大臣も入れまして、自治大臣として私の申し入れを行ない、四十八年度に抜本改正を行なうということを主体といたしまして、三者了解の域に達して、四十八年度までに準備をいたしたいと、かように考えております。いま申しましたようなことの問題は、単に自治省、運輸省・大蔵省だけでなく、建設省あるいは国家公安委員会あるいは経済企画庁その他関係する各省庁も多いことと思いますが、さしあたり最も重要な運輸省、大蔵大臣、この三者でそのような申し合わせ、関係各省との御協力も得まして、ぜひとも四十八年度でいま申しましたような点を根本的に洗い直して、公営交通企業の抜本対策と都市赤字解消に当たっていきたい、かように考えておるわけでございます。補足して御説明申し上げます。   〔橋本(龍)主査代理退席、主査着席〕

近江巳記夫公明党

○近江分科員 それで、いま局長さんもおっしゃったのですが、受益者負担ということで、いま交通料金の値上げというものについて大都市を中心としていろいろとそういう動きがあるわけでございますが、御承知のように、これだけの物価高の状況でもありますし、市民生活に密着しておるそういう公共的な市民の足ということから、単に財政的な見地のみで安易に値上げを行なわない、これは特にひとつ要望を申し上げておきます。  それから、もう時間がありませんので、私もう一点だけ聞きたいことがあったわけです。それは御承知のように、この間の八丈島の地震もございましたし、やはりこれだけ大都市が過密化してまいりますと、大地震対策というものについて、これは絶えず不安がつきまとうわけです。時間もございませんので、きょうは関係当局も来ておられると思いますが、今後の根本的な考え方といいましょうか、そうした点についてお話しを願って私の質問を終わりたいと思うのです。

降矢敬義消防庁長官

○降矢政府委員 大都市は、防災環境はなかなかむずかしい状況にございます。消防庁といたしまして四十五年に南関東地震の対策について消防審議会の答申をいただきまして、政府といたしましても、中央防災会議におきましてそれを受けて、大都市震災対策推進要綱というものをつくりました。それは、さしあたって人命の安全というものを基本に置きまして、それぞれの分野でいろいろやることをきめ、また本年度それぞれ予算を計上したわけでございますが、消防の側といたしましては、何といいましてもいま火災を出さないということを一つ重点に置いたわけでございまして、そのために施設の面に、たとえば石油ストーブに自動消火装置をつけるということに今年JISの採用で一月からなりまして、九月からはそういうしかけをとるということで、また、各地方団体でも条例でそういうことをきめるように指導していくというようなこと、あるいは自主防火組織というものを早くつくらなければいけませんので、そういうものの指導をいまやっておるところでございます。また、家庭の方々を対象にして「地震の心得」というようなパンフレットを最近出しまして、それを地方団体に配るということで、火元をまず注意をするということを第一番にいたしまして、その次には避難道路と避難地の確保ということにいま重点を置いています。そのために建設省とも話をいたしまして、私どものほうとしては今年度予算で避難道路及び避難地に耐震性の防火水槽を設置するということと、それから地域単位に、やはり小さい範囲で出火した場合にそれを防止するということで小型動力ポンプに約一億六千万ばかり出しまして、こういうことで私たちの当面の対策としては出火防止及び安全な避難ということに重点を置いてまいりたいと思いますけれども、言うまでもなくこれは都市防災ということを全体として考えなければいけませんので、建設省のほうとも御協力いたしまして、都市計画あるいは河川、堤防その他についての危険個所の注意、そういうものもあわせて今後進めていくように各省とも連絡しているところでございます。

重元良夫建設省都市局都市再開発課長

○重元説明員 建設省におきましては、先ほど消防庁長官からお話がございました大都市震災対策推進要綱が防災会議で作成され、これを受けまして建設省地震対策本部というのを昨年の九月に省内に設けたわけでございますが、これは地震対策に関係のある各局、課をすべて組織化しまして今後の地震対策を検討したいということで設けられたものであります。  本部で検討しました結果、どういう措置をとるかという点でございますが、まず第一に、ロサンゼルス地震のありました直後から所管公共施設の耐震性に対する総点検というものをいたしました。この点検結果はすでにまとまっているわけでございますが、緊急を要するものはすぐに補強なり改造なりの措置をやる、あと橋梁等相当時間のかかるものは年次計画をもって整備するということにしております。そのほか、都市防災についての全体的な問題といたしましては、恒久的な対策ととりあえず人命安全の確保に関する緊急対策という、大きく分けまして二本立ての対策を考えているわけでございます。恒久的な対策としましては、都市の防災化のために全国的に市街地の再開発事業、街路事業、土地区画整理事業、公園事業、耐震対策河川事業、高潮対策事業、地盤沈下対策河川事業、住宅対策事業というふうなものを実施することとしておりますが、やはり全体的に都市の防災化という目的を実現するにはかなり長期を要するということで、各公共団体ごとに都市防災計画の策定を促すことにして、計画に基づく事業は建設省としても重点的にこれを推進するということにしております。  また、この恒久対策のほかに、東京江東地区等すでに非常に客観的あるいは社会的条件から見ましても危険が予想されるというふうな地区がございます。そういう地区を対象としまして首都圏、近畿圏、中部圏、三大都市圏については緊急対策事業を約三カ年の目標で行なうという計画を打ち出したわけでございます。この計画の中身は、いろいろ柱がございますが、道路の救援との関係とかいろいろございます。中でも、先ほどお話がございました震災時の避難地と避難路の関係、これを都市防災の中心的な対策事業として、とりあえず江東地区等問題のある個所からすぐに着手してまいりたいと思います。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 いま要綱その他を消防審議会を通じ、また中央防災会議を通じてつくりまして、各省庁でやっていただいておることは、いま事務当局が述べたとおりであります。東京都におきましても、このたび震災対策に対する憲法とでもいうべき条例を東京都議会においてつくられまして、私、美濃部知事ともこの点についてお話ししたことがあります。しかし、何といっても実行でございます。当面の問題は消防体制ですが、これは芽を出させていただいて緒につきました与れども、一番根本はいま建設省が言われた都市改造ではないか。東京都の財力をもってもなかなか困難な問題であろうと思います。そのためには密接な連絡を建設省と都でぜひともしていただきたい、必要であるならば、国庫補助金等についても特例のものを相談されてはどうか、これに対する裏づけの地方財源、起債等につきましては、できるだけの協力はいたしましょう。しかし、何と申しましても主管省である建設省との御連絡が一番であろうということを述べさせていただいたような状態でございます。今後とも都と中央一体となって進めなければならないと思います。  消防体系につきましては、少なくとも芽を出させていただいたので、今後この実績の上に立って都市改造をいたして、安心できるような東京に持っていかなければならない、このように決意しております。

近江巳記夫公明党

○近江分科員 それでは時間がありませんからこれで終わりますが、大臣、特にその点よろしくお願いいたします。

田中正巳自由民主党

○田中主査 和田春生君。

和田春生民社党

○和田(春)分科員 きょう私が御質問申し上げるのは、予算委員会の一般質疑の継続といたしまして、農地の宅地並み課税一本でございます。  自治大臣も御記憶があると思いますが、先般の三月九日の予算委員会で、私が自治大臣にお伺いしたことに対する答弁は、議事録によりますと、農地の宅地並み課税については、「端的にお伺いいたします。既定方針どおり行なうわけですか、行なわないのですか。」という質問に対して、大臣は「既定の方針どおり行なう方針でございます。」こういうふうにたいへん明確にお答えになっておるわけであります。いまもその方針変わりはございませんか。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 その方針に変わりはないか、変わりはございませんけれども、その方針の基本線に対する内容、和田委員どういうふうに受けとめておられるか、その間の経過等も答弁にか見て答えさせていただきたいと思います。と申しますのは、私はこの法律の制定のときに、当面わが国が解決しなければならないところの土地問題、あるいは都市の問題としての大きな課題として昨年実施されましたあの税制改革の方向、私はぜひともこれは正しく受けとめて実施に移さなければならない、こう考えておるものでございます。  しかしながら、その後関係者の農地所有者あるいは農業団体から反対の大きな運動があることも和田委員もよく御承知のとおりでございます。私も率直にこれらを聞きまして、納税というものは納税者の協力を得て初めて行なわれるものでありますので、ぜひとも反対をされる理由のあるところは十分理由を聞いて、きめこまかく実施をしていかなければならない、かように考え、その処理に当たったのでございます。  A農地、B農地、C農地と法律上ではきめこまかく規定いたしておりますが、これを実地の現地に当てはめてみた場合、それぞれの地区が法本来の方針とそのまま合致するかどうかということになりましたなれば、農業団体その他の方々の言われるようなことが、私たちの意図しておるところと、特例としてきめこまかく規定されたものとが異なってくるというふうな問題点もあるということも承知いたしましたので、これらをきめこまかく整理いたしまして、行政指導の上におきまして——A農地というものは限られた地区でもございますし、あの当時和田委員からも、A農地というものは付近の宅地との均衡上からも課税されて当然だろうといわれるものが大部分だろう、こういうふうな御指摘がございましたが、そのとおりでございますので、その中でわれわれは特定のものだけに限って四十七年度はやりたい、それを行政指導でやりたい、こういう姿でまいったことは事実でございます。  ところが、それだけではだめだという姿で議員立法されつつあるという実情も、和田委員御承知のとおりでございます。その議員立法の精神は、私たちの持っておる本旨だけは貫くんだという点は認められておりますけれども、私たちの本旨と申しますか、それが大きく後退したというふうな点も率直に認めざるを得ない。そういう姿におきましてやむを得ざるものと思っておりますが、議員提案の成り行きをながめておる、これが今日までの経過でございまして、この経過の説明によりましてひとつ答弁にかえさせていただきたいと思います。

和田春生民社党

○和田(春)分科員 たいへん時間が制約されているので、端的にお答えを願いたいのですが、「既定の方針どおり行なう方針でございます。」とこのときは答弁された。そのときは私は、すでにことしから施行された地方税法の昨年改正されました内容、それを踏まえて質問をしておったわけです。そこで、既定方針どおり行なうのかという質問に対して、既定方針どおり行なう方針である。それに対して私は、内閣全体の意思と考えていいかというふうに確認をしているわけですね。そうすると、その既定方針どおり行なうということは自治大臣として変えたわけですね。既定方針どおりやるという方針を変更されたわけですね。端的にお答えください。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 あの法律に基づいて四十七年度から実施に移すということを既定方針どおりと言われるなれば、変えておりません。しかしながら、議員提案がすでに国会に提出されるという姿でございます。その時点におきまして政府といたしまして、委員会が延びましたですけれども、委員会に提出されたときの政府の態度ということもきめておかなければいかぬということもございまして、一応いまの議員立法された点についてはやむを得ざるものと認める、こういうのが政府の方針でございまして、このやむを得ざるものと認めるという姿が既定方針どおりということを変えたんだと言われるなら、そのように変わりましたと答えざるを得ないということでございますことを率直にお答えさせていただきます。

和田春生民社党

○和田(春)分科員 ことばだけで問題をごまかしてはいけないと私は思うのです。自治大臣にお伺いをしてから後、いろいろ与党の動きもあります。あるいは自民党でいろいろ立案された議員立法の内容を閣議で了承したという報道も行なわれておりますから、そうすると、内閣としてみずからは法の改正案を提案しないけれども、伝えられているような法の改正が提案された場合には、それに対して事前によろしいという了解を与えているわけです。方針を変えたわけでございましょう。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 事前に了解を与えたものではございません。御承知のとおり、議員立法をされます場合、税法その他財政に及ぶようなものは、閣議がその法案に対するところの態度をきめなければならない。あのときは、閣議の当日にも税法が通過する日でございました。そしてその日のうちにこの農地の問題についても議員立法されるという状態でございましたので、閣議の意思統一をしておく必要がございましたので、了解を与えたんじゃなく、やむを得ないものと認めるという政府の態度で臨むということを決定さしていただいたというのが実情でございます。

和田春生民社党

○和田(春)分科員 なお悪いじゃないですか。それならもう完全に変えたわけなんで、もう無抵抗だというわけですよね。そういう議員立法が行なわれても——もちろん法律がきめられれば行政府としては従わなければならないけれども、そういうことに対しては反対であるという内閣としての意思表示が行なわれない。やむを得ざるものと慰めるということは、国民にわかる常識的なことばで言えば既定の方針を変えたということでしょう。だからこそ、それ以来の報道、新聞をずうっと見ていますけれども、骨抜きだ、小骨も抜いた、あるいは後退をした、全面的に御破算だ、朝令暮改だ、まあありとあらゆる悪口が全部出てたたかれっぱなしですよ。ですからそれは、常識的に国民にわかることばで言えば、断固やる断固やると言っておったけれども、変えたんだ、こういうことでしょう。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 やむを得ざるものと認める、しかも議員立法——あの当時は一年延期論も出たことは事実でございます。私たちは、本年度から進むという点ではやむを得ざるものと認める。皆さん方が一年延期だと言われましたが、一年後にはたしてできるかどうか。(和田(春)分科員「いや、そんなことは聞いてないです」と呼ぶ)そういう点も考えましてやむを得ざるものと認める。この点を、方針を変えたんだという御指摘でございましたら、率直に認めざるを得ないと思います。

和田春生民社党

○和田(春)分科員 いや、そういうふうに理解をしていまのとおりに具体的にお伺いしたいと思うのですが、これは政府委員のほうでもけっこうでございます。まだ法案は改正されていないわけですが、もし現行法どおりでいったとした場合に、市街化区域内の農地のうちA農地として課税対象になるものは何%、面積で何ヘクタールありますか。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木(喜)政府委員 現行法でA農地だというふうに判定されますものは、市街化区域農地のうちの二・四%、面積は約七千百ヘクタールでございます。

和田春生民社党

○和田(春)分科員 そのA農地として確認されている二・四%、七千百ヘクタールが、別に法改正はせず既定方針どおりやれば、地方税法の附則十九条の三による課税対象になるべきものである、こういうふうに受け取ってよろしゅうございますか。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木(喜)政府委員 さようでございます。

和田春生民社党

○和田(春)分科員 さて、それは市街化区域内の宅地並み課税の対象になるA農地ですけれども、そのうち現にA農地のAではなくて営業の営農をやっておる、具体的にその農業をもって生計を立てているそういう農地は何%で、何ヘクタールありますか。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木(喜)政府委員 その調査はいたしておりません。したがってわかりません。

和田春生民社党

○和田(春)分科員 それがわからなかったら、先ほど渡海大臣の言われた、いろいろ反対論もあって問題があるからやむを得ざるものとして方針を変えるということはおかしいじゃないですか。一体、支障があるんですか、ないというんですか。一体、どれだけのものがひっかかって、既定方針どおり課税をされればどれだけのことになるということがわからなければ、最終的にセットするときにこまかいところまでは詰められぬでしょう、それは各市町村が事務を扱いますから。しかし、それを所管している自治省としては、実際その中で現に農業をやっているものはどれだけあるんだ、課税対象は何戸あるのだということをつかんでいなければ怠慢じゃないですか。行政上の怠慢でしょう。それはないのですか。あったら言ってください。どっちですか。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木(喜)政府委員 現在市街化区域農地として把握されておりますものが、いま申しましたように七千百ヘクタールでございますが、やはり農地として判定している以上、まずほとんどのものが営農をしているものというふうに私どもは考えております。

和田春生民社党

○和田(春)分科員 そういうのをお役人式答弁というのですよ。予算の一般委員会でも私は実態を幾つか指摘しているわけです。あれは私の持っている資料のうちのごく一部なんです。農地になっているけれども、農なんかやっていないところがいっぱいあるのですよ。そして、学校用地を買おうと市がやるでしょう。十五万円だ、十六万円だ、二十万円だという値段を吹っかけて売っていろわけです。評価はわずか二百円くらいの農地で、農業なんかやっていません。そういう土地がいっぱいあるわけです。私が質問したときからいままでの間に調べたって大かたの見当、目安はつくじゃないですか。たとえば東京都なら都内で——全国的には無理としても、東京都内において、じゃ課税の対象になるA農地のうちで実際に農業をやっていろと認められるものがおよそどれだけあるか。農地とはいっているけれども、実は値上がり待ちの土地であって、農はまともにやっていないものがほぼどのくらいある。たくさんの政府の役人を使っておってそんなことがわからぬはずはないでしょう。東京都だけでもわかりませんか。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木(喜)政府委員 農地台帳上の地目が農地になっておりまして、その農地がいわば耕作が放棄されておるというような状況になりました場合に、それがはたして農地であるかどうかという点については非常に問題があるというふうに考えております。私どもは、そうした農地が現に耕作の用に供されておらないというような状況になりました場合には、むしろそういう地目上の農地でありましても、本来はこれは雑種地なりあるいは宅地なりに変わっておるというような認定をすべきものであろうというふうに考えております。ただ、現実には調整区域なりあるいは白地の区域におきましては農地法の規定があるわけでございますので、これを直ちに農地でないという判定をすることは困難であろうというふうに考えておりますが、市街化区域になりますと農地の転用は自由になってまいります。そうなりますと、むしろそれを農地として見ていくかどうかという点につきましては非常に問題がある。そういう意味におきましてはむしろ市街化区域農地として扱うよりは、通常の雑種地なり宅地なりとして扱うべきであろうというふうに考えております。

和田春生民社党

○和田(春)分科員 そんなことは聞いていないんだ。そんなことよく知っているんだ。時間がないんだから端的に答えなさいよ。資料がないならないとはっきり答えなさい。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木(喜)政府委員 現実には市町村によりましてその取り扱いが非常に差がございます。そういう意味におきまして、私どもも具体的な資料としてとっておりません。

和田春生民社党

○和田(春)分科員 具体的な資料としてとっておらない、それで宅地並みに課税されたら困るんだ、困るんだ。自治大臣にお伺いしますけれども、実は四十七年度からこの税法が発足しても、全然税金がふえるという、そういう実害を受けないところの反対で問題をすりかえて、宅地並み課税をしなければならぬところを見のがしておるというのが今度の議員立法の本質だ。つまり、農地に課税をすることは困るという声を利用して、課税すべき社会正義を見直そうという問題のすりかえが今回の措置であり、閣議が認めた内容だとあなたはお考えになりませんか。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 今回の農業団体の陳情の中で、私は全面的にそれが正しいということを受けとめておるのではございませんので、いま和田委員指摘のとおりの、いま問題にならない点を利用されて運動があるという点に対しましては、私も率直に認めるものでございます。しかしながら、言われる中には、A農地の中におきましても理由があるという点もございますので、私もこの問題が起こります前から、事務当局に命じまして各地を視察等もさせましてその実態をつかみ、行政指導によりましてそれらの分はやれるようにということで万全のことを期したのでございますが、われわれの努力が足らずに、認められずに、議員立法をするという姿に現実的に進んでまいりましたものですから、やむを得ないという姿にせざるを得なかったというのが実情であります。   〔主査退席、橋本(龍)主査代理着席〕

和田春生民社党

○和田(春)分科員 そのお考えを端的にお伺いしたわけですが、実際にこれが議員立法ができるかどうかはわかりません。しかし閣議でもやむを得ないものと認めた。もし立法ができると実施しなければならない。そういう点に関して、伝えられている内容においてお伺いしたいのですが、「市街地域内に点在する農地」というのは具体的にどういうものをいうのでしょう。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木(喜)政府委員 まず「市街地」というのが何かという問題があるかと思います。私どもこの法案を拝見いたしまして、まず市街地を認定しなければならない。この市街地は、一般的には家屋の連檐している地域であるというふうに判断しております。その具体的な扱い方としましては、一つの例としては国勢調査における人口集中地域というようなものが扱えるのではなかろうかというふうに考えております。  それから「点在する」というのは、やはり文字どおり小規模の農地がそうした家屋の連檐する地域の中で小規模な面積で散在をしているというふうに考えておるわけであります。この具体的な扱い方等につきましては、これはそれぞれの市町村において判断をしていただく以外にないというふうに考えております。

和田春生民社党

○和田(春)分科員 その場合、伝えられる内容によると、具体的な判定を行なうための市町村長の諮問機関として農地課税審議会を設けるとなっております。   〔橋本(龍)主査代理退席、主査着席〕 これがAの町、Bの町というふうに違うと、そこでまた混乱が起こるわけですが、それを混乱が起こらないように統一していくための具体的な基準というものはお考えになっておりますか。あるいは考えたらできるとお考えですか。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木(喜)政府委員 ある程度、その市町村の実態に応じて扱い方に差ができるのではなかろうかというふうに考えておりますが、その扱い方としましては、それぞれ関係市町村等がよく事務的な連絡をとわながら扱い方の公平を期するようにしていくということがその方策であろうと思っております。

和田春生民社党

○和田(春)分科員 どういう手段で公平を期しますか。たとえば、あそこの町では課税対象になっておらない、おらがとこでは課税になった、写真でもつけてきて文句を言ってきたら、それはどこで調整して公平に判定するのです。どこがやるのですか。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木(喜)政府委員 その最終的な判断はそれぞれの市町村長が判断をするということにならざるを得ないと思います。

和田春生民社党

○和田(春)分科員 そういう問題があるわけですけれども、これは混乱を起こすことはもう火を見るよりも明らかである。そのために市町村では問題になって、私のところにもいろいろなことを言ってきておりますけれども、こんなことでは困る、すべては自治省待ちであるというのが大方の市町村の態度だろうと思う。すべては自治省待ちですよ。あなたに聞いたら、それは市町村長がきめると言う。向こうは自治省待ち。こっちは市町村長がきめる。そんなことで行政がうまくいくでしょうか、自治大臣。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 いま和田委員御指摘のように非常に困難な問題であろうと思います。しかし、私はこれがきめられましたときに、この困難さを克服するところに地方自治があるのでなかろうかということばを使って市町村長を信頼せよということを言ったのでございますが、私も実際において町村行政その他をやってまいりました。いま言われましたように、写真等つけてきて、この場合はどうだ、こっちの町村では課税されておるがこっちの町村では課税されてない。しかしながら、こちらの町村におけると同じような実態でありましても、市街化に対するところの状態の相違、こちらの町村における市街化と違う。これが画一でないところに、農業団体のA農地に対する反対の中に一部認めざるを得なかったという実情があったのではなかろうかと思っております。  私は率直に答えさせていただきますが、あの法律の中に、きめこまかく、もう一点の疑義もないようにするのが税法である。しかしながら、この問題は全国の市街化区域の平均単価といいましても、その市街化区域のきめ方によりまして、いなかの土地まで含んだところにおいては非常に低くきまったところがある。それよりこえておっても、実際営農しておる限りにおいては、ここらは農地として認めなければいかぬというところでも、A農地にきめられる基準でありますところの分よりも上になっておるところがあるであろう、そういった実態を見てきてくれということを指示してきたような次第でございますけれども、その意味におきましては、各市町村が自分のところの姿において公平なる判断をしていただく、他の市町村とは違うであろう、それはそこに持っておるところの農地とこちらに持っておるところの農地というものに対する見方の違いというものによって出てくる、これが地方自治であるという受けとめ方でいっていただくという姿でございますが、その根本をやるにしましても、実際問題としては、口では言えますけれども実際行なって困難であり、混乱が起こるということは事実であろうと思いますので、私たちも努力いたしまして、できるだけそのような混乱の起こらないように、きめこまかい指導を持っていきたい、これは一つのケースとして私もぜひともこれには打ち込んで、混乱の起こらないように持っていきたい、このように考えておるような次第でございます。

和田春生民社党

○和田(春)分科員 その点は問題が非常に起こるだろう、何とか努力をしたいということなんですが、さらにそれに、「市街地内に点在する農地」というあとにただし書きがついて、「果樹、花木、茶その他の作物で都市緑化のために寄与するもの」これは一体どんなものですか。具体的な例をあげてください。何か木でも草でもはえておったらみんななりそうな感じですな。いかがですか。課税をする立場に立って答えてください。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木(喜)政府委員 そのただし書きについての判断というものは、やはりそれぞれの市町村の実態に応じて判断せざるを得ないというふうに私は考えております。したがいまして、あの法案にあります課税審議会の委員の構成にも、やはりある程度都市計画的な学識経験を有する者を構成員に加えまして、そういう判断をしていただかなければならない、こういうふうに考えております。

和田春生民社党

○和田(春)分科員 果樹や花や木や茶や何かが、市町村の実態に応じて変わるのですか。「その他の作物」というのは、この中に一体何が入ってくるとお考えでしょう。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木(喜)政府委員 法律案の例示といたしまして、果樹、花木、茶樹といったような例示がされております。したがいまして、大体この作物の種類というものはこういうような作物、いわば永年作物的なものがこの中に入ってくるというふうに考えております。

和田春生民社党

○和田(春)分科員 その次にさらに「および」がついて、「将来緑地として残すことが適当と認められる農地」。「市街地内に点在する農地」で「将来緑地として残すことが適当と認められる農地」というのは、どんな農地ですか。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木(喜)政府委員 現在A農地についての規定としまして施設緑地、いわゆる都市計画上の施設緑地が幾つかあるわけでございます。この施設緑地以外に、さらにその市としてこうした農地が残っておるということが、その都市の緑地確保のために適当と認められるものというふうに判断すればいいのではないかと考えております。

和田春生民社党

○和田(春)分科員 これは政府がお考えになった法律じゃないので、中身をお聞きするのは酷かもしれません。しかし閣議でやむを得ないものと認めて、もしこれができれば実施の責任を負われる直接の役所としては自治省でしょう。いまのやりとりを自治大臣、横で聞いていただいておったのですが、結局何もわからぬということを答えているのと同じだということになりませんか。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 この案が訂正されたときの衆参両院委員会におけるそれらの質問があると思われます。私自身立法者の意思を十分そんたくしてから行政指導に当たりたい、このように考えておりましたが、これなりを読ましていただいたときの私の感じを率直に申し上げるとなれば、「その他の作物」の「その他」等も、ところによりましてそれぞれの特産物を持っている。私たちの兵庫県におきます阪神地区の本山というところでは、植樹をいたしまして、庭木とかそれらを多くの農家がつくりまして、苗木として売り出すというふうなことをやっておりますが、そういったその地区地区にあるようなものをこういった「その他の作物」というような姿でとらえなければならない、そのように将来ともに、またそれ自身が都市緑化にも貢献しておるというふうなものを認めるというふうなとらまえ方で、各委員会を行政指導しなければならないのじゃないか、こういうふうに考えておったのでございます。非常にあいまいな点はいま和田委員の御指摘のとおりでございますが、できるだけそれらの審議を通じまして立法者の意思をくみ取る、それに基づいて市町村長が混乱されないような、きめこまかい指導ということにできるだけ努力をしなければならない、現在そのように考えておるような次第でございます。

和田春生民社党

○和田(春)分科員 結局たいへん苦しい答弁をしておられるのですけれども、元来の立法できめられたものを、その趣旨をはき違えて、そうして理不尽な反対に席を譲ってこの法律を変えようとするところから、私は混乱が来ると思う。もともと都市計画法と地方税法の改正は表裏一体のものであって、市街化区域と調整区域とに線引きをやる、市街化地域は御承知のようにおおむね十年以内に市街化するのだ、そういう中に農地というものがあるのは、道路をつくるところに工場があるのと同じで、それはのいてもらわなくてはならぬということがある。しかもそれは市街化をすれば違った意味で評価をされる。したがって市街化区域の中ではそれらを全部宅地並み課税にしていく、生産緑地で残すところはそれは別途に考えていこうという出発だったと思う。それを課税の対象にもなりもしない、あるいはA農地でも混乱が起きれば検討の余地がある、四十八年、四十九年からスタートして、この四十七年度では何の変化もないところの反対を理由にして、さしあたってやらなくてはならないA農地の課税を、こういう私から言わせればインチキな内容にすりか見ようとしているところから、そういう行政姿勢の混乱が来た。これはこのとおりやったら必ず不信を招く、また政治に対する信用を大きく失う、行政に対する信用を失うことになる。それをやらないようにするとすれば、結局全部非課税にしてしまって、この地方税法は全くの骨抜きどころか、あってないものと同じになってしまうということになる。一体そういうことをやって、どうやってこれからの都市政策を進めることができるのか、私は非常に疑問に思うのです。選挙票におののく自民党の農村党体質などという新聞の記事もありましたけれども、選挙に弱い議員さんがあれこれ言うのは別だ。しかし少なくとも政府は筋を通して、そういうことには最後まで抵抗してほしかったとぼくは思う。それでも議員立法されれば、国権の最高機関の立法府ですから政府は従わざるを得ないでしょう。しかしあらゆる手段を通じてそういうことには抵抗する、案が出てきても内閣は了承できない、そういう態度を貫くべきだったと思うのです。ところがまことに朝令暮改もいいところで、混乱をきわめて、しかもその混乱の責任を一手に引き受けねばならぬようなことを了承する内閣の姿勢について、私は了解できません。そのことについてひとつ自治大臣の所見を最後にお伺いして、質問を終わりたいと思います。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 御批判は率直に受けなければならない。私も、いま言われましたように、都市計画法とこの税法は表裏一体である。きのうも当分科会で林委員から、これは農民いびり出しであると言われました。私はそうは思いません。市街化されるということは、この土地を所有しておられる農民の各位が、市街化されるのだということを承知の上で市街化されたのであります。だからいびり出しの政策では決してございませんということを申し上げたのでございます。市街化区域の農地に対するものの考え方、その上に立っての税法、私もいま和田委員の指摘になられたとおりであろうと思います。ただ問題は、政府は反対であると申すべきであった、こういう御指摘でございます。私もその点和田委員の御批判は率直に承らなければならない、かように考えますが、私は、何としても四十七年度からこれを実施に移さなければならぬ、こういう点でいま御批判がございました。四十七年度でこれをやってしまったなれば、次年度からのこれが全部つぶれてしまうぞと、政府としては反対であると言わなければならぬ。もし政府が反対であると言ったならば、一年延ばしてやらなければいけなかったであろう。しかしながら、一年延ばして、はたしてこれが課税し得るようなよき立法ができるかどうかという問題点と、もう一つ、後退いたしましても本年度から実施することによって、来年以降の市街化区域に対する根本的な考え方をよく理解願った上の法の精神を貫くことと、どちらがよいかという判断に立ちましたときに、本年度とにもかくにも実施するという姿で理解を得て、いまのような法の精神を貫いて、この実態と合わしての課税方針を今後とも努力していきたいという点でやむを得ないという姿を持ったものである。言いわけになるかもしれませんが、その点で御了解を賜わりたいと思います。

和田春生民社党

○和田(春)分科員 了解はできませんが、質問は終わります。

田中正巳自由民主党

○田中主査 次に、小川新一郎君。

小川新一郎公明党

○小川(新)分科員 市街化区域の農地の宅地並みの課税については、いろいろな方々から、いろいろな角度から御質問がありましたようでございますので、私はこれを省略させていただきますが、  一点、二点、私思うことがございますので、私の意見を交えて言わしていただきますが、当初、都市計画法によるところの市街化区域の面積は、大臣、自治省では幾らに考えておったのですか。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木(喜)政府委員 私どもが建設省からお聞きしたところでは、約八十万ヘクタールというふうに聞いておりました。

小川新一郎公明党

○小川(新)分科員 大臣、その八十万、これは大臣にお答え願いたいのだが、その八十万ヘクタールが現在百二十万ヘクタールに拡大した。これについての見解ですね、自治大臣としての見解を聞きたい。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 これは各地の実情によりまして起きたものでございますから、建設省がこれを認定されて市街化区域というものにきめられたのでございますから、自治大臣である私がこれをとやかくこの席で申し述べるのはいかがか、かように考えますが、それなりに、市街化区域に将来すべきであるという点については、建設省も市街化区域にできるという御認識をもってされたものである、かように考えます。ただ私は自治大臣としての見解といたしましては、A農地のきめ方に、市街化区域内にあるところの宅地の面積の平均価格より以上のものはA農地とするというふうな規定がございますが、この点におきまして、市街化区域が大きくなったということは、宅地の相対的な平均価格が低下した、そういった面からA農地になるべきものが多くなったのでなかろうか。そのために本来A農地でないほうがよいというふうなところが、A農地でことしから発足せざるを得なかったというふうな事態が生じておるのでなかろうか、このような疑点を持ちまして、事務当局に昨年来、特に地価五万円、評価額五万円以上という土地でなくして、平均価格以上の土地でA農地になっておる都市近郊の農業地帯を実情調査を願いたいということで、調査をさしておったわけでございますが、私はそういった点に対する、税法に対する影響があった、かように受けとめております。

小川新一郎公明党

○小川(新)分科員 私は自治大臣に、都市計画の問題として聞きたかったのです。八十万ヘクタールに、今後十年間に都市化するという日本の国土総合開発の立場から、建設省や自治省また農林省と相談して八十万ヘクタールをきめたと思うのです。これは何も建設省だけがきめたわけじゃない。ところがいろいろな諸般の事情、これはここでは私は言いません、言いませんが、地元の線引きに対する圧力によって百五十万、すなわち五〇%ふえた。だから私は向こう十年間に百二十万ヘクタール、当初新経済社会発展計画で予定していたような額で百二十万ヘクタールの都市化というものが十分できるのかどうか、こういう疑問のほうが——市街化区域の農地の宅地並みについての云々よりも、もっと日本の国土をどうするかという観点からの議論がなされなかったことが残念に思うのです。それについてどうですか。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 その点は私、私なりの見解を持っておりますけれども、自治大臣としてお答え申し述べることは差し控えさしていただきたいということで申したのでございますが、小舟議員のような御議論があり得るという点は、私は当然であろうと思います。  ただ、私が申しましたのは、ことしから出発しますのはA農地なんです。この点がA農地にこのように響くであろうという自治大臣としての考え方は、申し述べなければならぬ。  それともう一つは、私は八十万ヘクタールの市街化が、今後の見通しとして十年内に百二十万にできるのかどうか、この点を私が申すべきことではございませんが、もしそれが行ない得ないとした場合においては、C農地その他については当然考慮すべきである。しかしながら、これは御承知のとおり、C農地その他につきましては、五年後に発足いたします線引きその他もそれまでには見直されるということになっておりますので、私は、これは後年でございますけれども、解決せなければならない問題の一つである、このように受けとめております。

小川新一郎公明党

○小川(新)分科員 そうしますと、市街化区域の線引きというものは、C農地は調整区域に差し戻すということも考えられると理解していいのですか。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 これは、市街化区域からはずすかどうかということは五年後建設省が検討されるものでございますから、私たちがかれこれ言うべき問題でございませんが、一応見直されるという法律の規定になっておりますので、当然見直されたものに対してC農地は始まるものでございますから、その間の調整はとれるであろう、かように考えておったような次第でございます。  なお、法律の規定の中には、私も委員会その他でたびたび述べさしていただきましたとおり、その当時においてたとえ調整区域に編入することが困難であって市街化区域に残るものであっても、事情によって勘案して減免することができるのだというふうな規定までつけ加えさしていただいておるので、C農地は解決するのじゃなかろうかということを答弁その他で申し述べさせていただいたような次第でございます。

小川新一郎公明党

○小川(新)分科員 その点についてはまだ議論したいのですけれども、時間がありませんからやめておきますが、具体的に川口市ではこういう生産緑地保全対策事業要綱という条例をつくりまして、要するに簡単に申し上げますと、市街化区域内にあるところのA農地の生産緑地として指定された地域について、一般会計から固定資産税の上がった分を三年間補助をする、こういう考え方がこういう条例になって出てきているのです。これは一体、私いろいろな議論があると思うのですが、大臣、どうお考えでしょうか。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 この点、まだ詳しい実際的なもの、私、実務的にも実は来ておりませんので——実務のほうも埼玉県等を通じまして、市当局を通じまして、正式のものでなくて、御質問もあろうということで検討さしていただいたという姿でございますので、その点実務的に私どもまだ受けとめていないのだろう、そういう姿でございますので、小川さんから御質問があるということで、向こうで調べて検討をしているということを前提に事務当局にお答えさせていただきますので、御了承の上、事務当局の答弁をお聞きいただきたいと思います。

鎌田要人自治省財政局長

○鎌田政府委員 川口市の生産緑地保全対策事業要綱というものを、ただいま大臣が申しましたような経緯で私のほうで電話の聞き取りをいたしました。その中についてでございますが、結局、こういう補助金を出すということのいわゆる法律的なよしあしの問題、それから事実判断としてのよしあしの問題があろうと思います。法律的な判断のよしあしの問題ということになりますと、御案内の地方財政法の規定にございます、公益上必要かどうかということになろうかと思います。地方課から聞き取りましたところでは、農地の売り急ぎ等で環境が急激に変化をする、それに対しまして、緑地保全の必要性から予算の範囲内で補助をしよう、こういうもののようでございます。このこと自身として考えますと、市街地がスプロール化していく、あるいは人家が立て込んで住民環境というものが悪化する、そこに対して、緑地を保全するということの一環といたしまして補助金を出されるということが、市民全体の利益あるいは市全体の緑地保全という見地から、公益上ということに当たらないということはにわかに断定はできない。問題はそのやり方だろうと思います。そのやり方というのが、結局、税金を取ってそのまま還付する、こういう形のものでございますと、これは実質的には一律減免ということになるわけでございますので、やや疑問が残ろうかと思います。ただ、そうではなくて、税金は税金としていただき、別途相当の根拠に基づいて、補助金としての要項に基づいて補助金というものが出される、こういうことでありますれば、ほかにもそういう例というのは皆無ではないわけでございまして、その辺のところは、ただいま大臣からも申しましたように、正式の条例案等を取り寄せまして、その上で判断をいたしたいというふうに考える次第でございます。

小川新一郎公明党

○小川(新)分科員 こういうものの考え方、要するに一部農家を、一般会計すなわち多くの市民から集めた税金で補助をする対象にするということは、これはいいことであるか悪いことであるかということは、私、いままだ結論は出しませんが、技術的に、地方財政法からいって、公共事業の対象とならない、個人を対象にするということはいかがなものでしょうか。

鎌田要人自治省財政局長

○鎌田政府委員 そこのところを私どもも現在慎重に検討中でございます。一義的には、特定の個人に対して金が出ていくということは、おっしゃいますように、よほど高い公益性というものがなければいけないということは言えると思います。

小川新一郎公明党

○小川(新)分科員 そうすると、この例についてはどのように思いますか。

鎌田要人自治省財政局長

○鎌田政府委員 たとえば、川口市というものが全く緑がなくなって、災害等の場合に市民が逃げ込むようなスペースというものもない、あるいは日常の生活を営む上においても町自身に潤いがない、こういうようなことから、非常に荒っぽい言い方でございますが、農業を継続する意思がないのにあえて継続をするという者に対して、いま申しましたような要求といいますか、要件がありまして、それで補助金を出すというような場合、こういった場合がぎりぎり許される限度ではなかろうかという感じが率直に言っていたします。

小川新一郎公明党

○小川(新)分科員 けれども、川口はそんな実態じゃないですよ。たいへんなことですよ、それでしたら。そんなことを言ったら、川口以上のところが埼玉県にはありますよ。川口にならって日本全国でこんなことが出てきたら、えらい問問になっちゃうのですよ、毎年毎年税金は上がっていくのですから。

鎌田要人自治省財政局長

○鎌田政府委員 ちょっと誤解があったかと思いますが、私がいま申しましたのは、非常にきびしい見地から言っておるつもりなんでございます。何も認めるということでなくて、とにかくぎっしり家が立て込んで、もうお願いしてでも生産緑地を残していただかなければならぬ、そういったような場合でなければ、少なくともこういう高い公益性というものは認められないだろうということで、むしろ私は否定的な意味で答弁を申し上げたつもりでございまして、ちょっとそこのところ誤解があってはいけないと思いますので、補足させていただきます。

小川新一郎公明党

○小川(新)分科員 大事な問題ですから、大臣、ちょっと答弁してください。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 私実情を知っておりませんので、私が受けとめておりますのは、川口には樹木に対する何か特産的なものがある。その特産的なものも、面積とかその他、あの法律によって私たちが行政指導をしようと思うものでは、はずれてしまう。やっぱりA農地でやらなくちゃいけないというふうなところから、地元の特産に対する補助的なものという姿で、税金は税金として取るのだという姿で出発しておられる、こういうふうに受けとめておりましたので、その点が誤りがございましたら……。私は、その点でございましたならば、見方によりまして、やり方によりまして、肯定すべき点もある。しかしながら、まだ事務的に連絡がございませんので、事務的な検討はしていない、だから、それを前提としてお答えをさせていただきますということを、あらかじめ御了解願ったわけです。私はそういうふうな意味ならば、一つの考え方としてはあり得るのではなかろうか、こういうふうに受けとめておったのでございます。

小川新一郎公明党

○小川(新)分科員 私も川口の実態の中で、安行の植木とか、これはほんとうに守ってあげなければいかぬと思うのですよ。これを市街化区域内にある農地として宅地並みに課税されましたら、埼玉県川口の安行の植木は全滅してしまうのじゃないか、私はこう心配しているのです。確かに大臣と私との意見は一致するのです。だから、こういう問題について、いま自民党から出ている案の、ある一定の市街化区域のA農地の中で、花木、果樹、それからその他の作物ですか、そういったものを、認める範囲においては対象からはずすというような案が出てきた。私は、こういう大ざっぱな地方行政の改正の中に、いま問題が出てきている。あの法律を通したときに、私は地行の委員でございませんから、どのように大臣とのやりとりがあったか知りませんけれども、こういう地域においては、こういうふうに地方自治体が特殊の防衛策を講じなければ地域住民がたいへんなことになるという、これは一つの証左なんです。だからといって、これを一つの例として、日本全国にこの例を持ってきた場合には、ただでさえも貧困な地方財政に与える影響も考えなければならないじゃないかということを言っているのであって、私は川口の安行の一部、そういった特殊な農家といいますか、そういう専門的な植木をやっていらっしゃる方々に対する保護というものは、これは別途国が考えてもらいたいのですよ。そうしておいて、地方財政からこういうふうな持ち出しをやらねばならないというところを私は追及しているのであって、それをひとつお願いいたします。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 私いま和田委員からむしろ別な意味で御質問がありましたのに対しまして、その他の作物というのはこういう場合もあるだろうということで頭の中に描きながら、地場産業のものを頭に描きながら答弁させていただいたのでございますが、私は、たとえ議員立法による法の改正がなくても、そういったものはA農地からはずすような行政指導をしなければならない、こう考えまして、実施にあたってはきめこまかく行政指導でやらしていただきますということを答えさせていただいたつもりでございます。いま端的に小川委員から、あの立法のときにこういうものを考えておったか、私は委員でなかったがという意見がございましたが、そういった農業者なり農業団体の主張される中に、われわれも謙虚に受けとめなければならぬものがあるということを受けとめ、行政指導においても、たまたま行政指導だけではだめだということで議員立法になるらしいのでございますが、十分心がけまして、今後の運営に当たっていきたい、かように考えております。

小川新一郎公明党

○小川(新)分科員 非常に前向きな、いい答弁だと思います。その精神でひとつ川口の地場産業、そういった立場で、苦境に立っていらっしゃる方々に対する配慮をお願いしたいと思うのです。  それから、時間がありませんから個条的に聞いてまいりますが、東海道新幹線及び山陽新幹線の建設の際には、沿線の団体は費用負担はしておりませんでしたが、このたび埼玉県内を通過する東北新幹線、上越新幹線に対しては利用債を埼玉県に押しつけてまいりました。特にこれは県会でも問題になったのでありますが、東北新幹線の場合には埼玉県はただただ通過でございます。それを二億何千万という利用債を押しつけてきました。こういういままで前例のないことを、今回の新幹線建設に対してなぜ自治大臣は承知したのですか。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 承知はいたしておりません。その当時も私たち相談を受けなかったのでございますが、積極的にこちらから申し出まして、そのようなことがないように——ただ、利用債というものは本来自治団体が引き受けるというものではないのでございます。ただ金利その他の関係において、自治団体が背負い込まなければならないような実情になっておるのが現状でございます。しかしながら、地場を通りますときに利用債が、発行条件その他によりまして、自治団体の財政負担等になることなく発行されるという姿であったならば、自治体がその利用債の発行に対する何ぶんの援助をする、これは法律にもあることでございますからかまいませんのですが、現在までの利用債というものが、財政負担を伴って自治体が背負い込む、そういう姿では困るということを十分申し述べまして、国庫当局も十分検討してくれるというところまで運輸大臣並びに国庫当局に申し入れまして、いま検討願っておるというのが実情でございます。

小川新一郎公明党

○小川(新)分科員 大臣、ちょっと私の言っていることと違うのですよ。大臣の言っているのは国鉄債券のうちの特別鉄道再建利用債、昭和二十九年発行以来それをやっておりますよ、確かに。私が言っているのは新幹線ですよ。新幹線鉄道利用債は、これは東海道も山陽もないじゃないですか。何で今回の——その話し合いはないでしょう、国鉄と自治省は。そんなことを言われちゃ困りますよ。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 実はいま申されましたように、東海道新幹線のとき、私知らなかったのです。山陽新幹線のときあったのですけれども、われわれも中に入りまして、知事会も引き受けなかったというのが実情であったわけです。それで今回も、東北新幹線のときに、埼玉県の知事さんはなんですが、一番中心になっておられました宮城県の知事さん等のなにも聞きまして、私自身が財政当局にもそのことを申しまして、御検討願うというふうに申し入れたと思っております。

小川新一郎公明党

○小川(新)分科員 確認しますけれども、そうすると、宮城県知事に、沿線の府県として二億円引き受けろと言った。埼玉県がそれと同じようなことを国鉄から言ってこられているのですけれども、それは埼玉県は拒否していいんですね。県会で知事は、このことを、受けないと言っているのですよ。これはなぜ受けないかという理由は、国鉄と自治省との話し合いがついてないから、そんなもの、二億円の割り当てを国鉄から言ってきても、おれのところでは払わないよという答弁をしているのです。大臣、国会の席上です。埼玉県は拒否していいのですね。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 そのときは、よく検討するということで引き下がっております。ところがその後、私はいま具体的なことを聞きましたですが、そこまで話が進んでおるということは私自身聞いておりません。知事さんのほうからも運輸省からも国庫当局からも、具体的に数字の割り当てがあってやっておるんだということを聞いておりません。したがいまして、いまの答弁はいたしかねますが、もしそこまで話が進んでおるのでしたら、事務当局にでも話があったんじゃないかと思いますから、事務当局からお答えさせます。

鎌田要人自治省財政局長

○鎌田政府委員 新幹線の建設は、これはもう申し上げるまでもなく、国家的な需要に基づいて行なうものでございますから、私どもは地方団体に利用債を引き受けさせることは適当でないという態度で終始一貫いたしておるわけでございます。ただいま大臣が申しましたように、山陽新幹線のときからぼつぼつそういう話がございました。これは実は御案内のとおり、全国新幹線鉄道整備法の中に「地方公共団体は、新幹線鉄道が当該地方の開発発展及び住民の生活の向上に果たす役割の重要性にかんがみ、新幹線鉄道に関し、その建設のため必要な資金についての援助、その建設に要する土地の取得のあっせんその他必要な措置を講ずるよう努めるものとする。」という第十三条二項の規定がございまして、これを実はたてにとられておるわけでございます。ただ私どもは、確かにそれはこの新幹線が全然地元に利益がないということは言えないけれども、本来はやはり全国的な輸送力の増強とかあるいは国の経済活動に即応できる輸送網の整備、こういったもっぱら国家目的が重点ではないのかということでお断わりしておる。東北新幹線あるいは上越新幹線のときにもこの問題は、予算編成の過程にございました。私どもといたしましては、あくまでもこれについては反対ということでございますので、この予算上の措置はとられたようでございますが、具体的な問題につきましては、よく実情を調査いたしまして県に指導をいたします。私どもといたしましては、やはりこういうものを地方団体に負わせるべきではないという考え方を堅持いたしております。

小川新一郎公明党

○小川(新)分科員 非常にありがたい答弁で、自治体が聞いたら涙が出るようなことばだと思うのです。ひとつよろしくその点でやっていただきたい。  それから大臣、先ほど大臣がおっしゃった国鉄再建利用債の問題については、昭和四十年六月三十日の自治省・国鉄覚え書きどおりすみやかに利用債の発行条件を改定する必要がある。これは利用債を銀行から借りてやって、利子の分が差額になりまして地方公共団体の持ち出しになっています。そういった問題は不公平だということで、すみやかに——四十年の覚え書きでやっていると思うのですが、その後七年たっていますが何ともなっていない。これがどうかということが一つ。  それから、時間がありませんから、もう一つは、国から県や市町村に委託されている団体委任事務及び機関委任事務の費用は委託費として交付されておりますが、実際にはもうその委託費を上回っております。一例をあげますと、海外渡航事務費の関係でございますが、これは大体四十三年に六千四百万円、四十四年が九千九百万円、四十五年が二億円、四十六年が三億四千六百万円、四十七年が五億七千三百万円でございます。こういうようになっています。こういう委託費が県、市町村に全部回っていきますが、それに対してどれくらいかかっているかと申しますと、四十三年が五億二千七百万円かかっております。約十倍かかっておる。四十四年が九千九百万円の委託費に対して七億六千三百万円かかっておる。たとえば西十七年を見ますと、大臣、ことしの計算を見ますと、五億七千三百万円の委託費に対して、実際に市町村がかかっているのは六十七億五千二百万円。ほんとうにこれは十倍ですよ。それに対して、渡航する方々が毎年毎年ふえていきまして、現在は百万人を突破しております。十倍も市町村の超過負担になっている。この委託費に対しては、国はどのように考えているのか。  ただいま申し上げましたその二点、お願いいたします。

渡海元三郎自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○渡海国務大臣 第一点だけ私からちょっとお答えさせていただきたいのでございますが、あの国鉄利用債の問題、これはまたいろいろ問題があると思いまして、前にもお答えさせていただきましたので、交渉しましたとき、これは運輸省当局も——むしろ大蔵当局と申しますか、まあ主管は違うのでございますけれども、主計局とも関係しておるのではないかということで、私自身大蔵大臣に言うべきことでございましたが、これは事務当局が、小さいことでもございますので、たまたま機会がございましたので、事務当局で当たって、相手方も再検討するということも述べておりますので、今後ともに、運輸省とともによく連絡をとり、側面から改善方をはかっていきたい、かように考えておりますので、御了承賜わりたいと思います。  なお委託の件、私もよく実情を聞いておりますが、事務当局で現在折衝もいたしておりますので、よろしく……。

鎌田要人自治省財政局長

○鎌田政府委員 海外渡航事務関係でございますが、ただいまお述べになりました数字、片方は委託費、片方は手数料収入でございます。おっしゃいますように、たとえば四十六年度でございますと委託費が三億四千六百万円で、手数料三十八億三千百万円というものがここに入っておる、こういう状況になっておりまして、実は、先般全国知事会のほうで調査されました地方超過負担の状況の中でも、渡航事務費につきまして全体で、額としては少のうございますけれども、二九%余りの超過負担率になっている、こういうこともございまして、今般の超過負担の実情の調査の結果に基づきまして、この点の改善については努力をいたしたいというふうに考えております。

小川新一郎公明党

○小川(新)分科員 終わりました。

田中正巳自由民主党

○田中主査 これにて、昭和四十七年度一般会計予算中、経済企画庁所管、厚生省所管及び自治省所管並びに昭和四十七年度特別会計予算中、厚生省所管及び自治省所管に対する質疑は全部終了いたしました。     —————————————

田中正巳自由民主党

○田中主査 おはかりいたします。  昭和四十七年度一般会計予算中、経済企画庁所管、厚生省所管及び自治省所管並びに昭和四十七年度特別会計予算中、厚生省所管及び自治省所管に対する討論採決は、先例によりまして、予算委員会に譲ることといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田中正巳自由民主党

○田中主査 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  これにて、第三分科会の議事はすべて終了いたしました。  この際、一言ごあいさつを申し上げます。  分科員各員におかれましては、長時間にわたり熱、心なる御審議と格段の御協力を賜わり、本分科会の議事が円滑に終了いたしましたことを深く感謝いたします。  これにて散会いたします。    午後零時四十三分散会

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