予算委員会第五分科会 第4号
- 発言数
- 392 件
- 登壇者
- 37 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1972/03/23
会議録
○松浦主査 これより予算委員会第五分科会を開会いたします。 昭和四十七年度一般会計予算及び昭和四十七年度特別会計予算中、建設省所管を議題といたします。 質疑に先立ち、念のため申し上げます。質疑者が多数おられますので、質疑の持ち時間、一応本務員は一時間程度、兼務員もしくは交代して分科員となられた方は三十分程度にとどめ、議事進行に御協力をお願いいたしたいと存じます。 なお、政府当局に申し上げますが、質疑時間が限られておりますので、答弁は必ず的確に、要領よく、簡潔に行なわれますようお願い申し上げます。 質疑の申し出がありますから、順次これを許します。相沢武彦君。
○相沢分科員 私は、湖沼の水質汚濁防止推進に関しまして、建設省を中心に、関連して環境庁に、若干の質問をいたしたいと思います。 すでに御承知のように、明鏡洞爺といわれまして日本全国民から親しまれておりますところの、北海道の支笏洞爺国立公園の中心でありますところの洞爺湖の湖水の汚染状態ですが、最近その汚染度が非常に著しく進行しておりまして、いまや死の湖になりそうになっております。地元では、住民がかつての山紫水明の地にしようと立ち上がっておりまして、また、公明党といたしましても独自の調査を昨年の十一月に行なって、その究明に当たりましたが、その結果、湖底のヘドロからカドミや砒素、そして水銀なども検出されております。 洞爺湖は、周辺町村の貴重な水資源になっておりますし、国としても洞爺湖の水質、泥質等についても掌握がなされなくてはならないと思いますが、それがどの程度掌握されておるのか。また、公明党の調査団が依頼をしました北海道公害防止研究所の分析結果でありますが、ここにございますが、水素イオン濃度は、はっきりと酸性が強くなっておることを示しておりますし、温泉地付近のヘドロからは、カドミウムが一・六四PPM、砒素が一二・〇五PPM、総水銀が〇・一二PPMと検出されております。 地元では、このような予想以上の汚染の進行にショックを受けておりますし、日常の住民生活に非常に密着したところから、影響が大きいことは当然でございますので、国で当然実情調査をしなくてはならないと思いますが、いつごろまでに調査をされるのか、その点、明確な御答弁をまず環境庁のほうからお願いしたいと思います。
○山中説明員 お答え申し上げます。洞爺湖の水質につきましては、すでに北海道庁でヒヤリングを終わりまして、現在御審議いただいております予算が成立次第、調査にかかりたい、こういうふうに考えております。
○相沢分科員 そうすると、何月ということになるのですか。
○山中説明員 現在、五月から開始をしたい、こう考えております。
○相沢分科員 次に、洞爺湖周辺の地元住民の間では、もうこれ以上ほっておけないということで、自発的に有志が集まりまして、「洞爺湖をきれいにする会」というものを発足しております。現在活発に運動を展開中でございますが、たとえば湖水の上流長流川、これを利用して発電している北海道電力に対して、酸性化防止のため協力するように申し入れまして、北電側も資金援助の面で協力する、こういう交渉が成功裏に協定が結ばれております。また、今年二月には、洞爺湖の公共下水道事業に関する陳情を、近隣六カ町村の住民約一万一千四百名の署名簿とともに道や国へ行なっておりまして、地元住民の生活がかかっているだけに、この住民運動は非常に真剣に進められているわけであります。 その結果、最近道でも、酸性化防止対策協議会、これは仮称でありますが、これを設置して本格的に取り組もう、こういう姿勢になっておりますが、国のほうとして、ここにある日鉄鉱業徳舜瞥鉱山あるいは硫黄幌別鉱業所あるいは北海道電力等に対して、具体的な汚染排除対策の強力な指導をやっておられるのか、また今後、この酸性化防止についてどのような行政処置をとろうとされるか、この点を伺いたい。
○山中説明員 洞爺湖の酸性化問題につきましては、われわれも非常に憂慮しているところでございまして、現在PH五以下になりつつある、そういうことで私ども北海道庁と現在協議中でございます。北海道電力につきましては、私どもヒヤリングを開始しておりまして、ただ、問題は、先生御指摘のように、上流に徳舜瞥鉱山ほか二鉱山があるわけでございますが、硫黄鉱業が非常に沈滞しておりまして、とてもそういうようなPHを中和するという能力がございませんので、現在北電あるいは硫黄鉱山あるいは北海道庁と協議したい、このように考えております。なお、担当官を近日中に派遣しまして、それを組織づくりをしまして、この酸性化問題というのをどういうふうに取り組むかというふうなことを相談したい、こういうふうに考えております。 以上でございます。
○相沢分科員 ぜひそれは早急に強力に進めていただきたいと思います。 次に、建設省関係にお伺いしたいのですが、国として汚染防止対策の一環として洞爺湖下水道事業を、昭和四十六年度を初年度として計画を策定いたしましたが、この計画についても幾つかの問題点があります。一つは、地元に過大の財源負担が課せられている点でございます。工事費総額で十五億八千万円ですが、このうち二五%、すなわち四億円が地方起債でまかなわれまして、残り七五%のうち三割に当たる三億六千万円相当分が町負担となります。合計七億六千万円が地方自治体の負担となるわけでありまして、特にこの洞爺湖に関係する地元町の虻田町の場合を見ますと、年間の町財政が五億三千万円程度でありますから、このうち一カ年の公共下水道のための負担、これが約一億五千二百万円、こういう負担になりまして非常に負担が重過ぎる。町としては、せいぜい年間一千万円程度の負担が限度だと訴えております。これでは計画が策定されても事実上実施は無理ではないか、こう思われております。全国の湖や沼のある町村は、財政的にほとんどゆとりのないところでありまして、観光客等が年間を通じて、季節的にふえるという、そういう特殊な事情があります。したがって、湖沼に対する公共下水道事業というものは新しい観点から実施されなくてはならない、こういうように思います。私は自然環境保護のための公共下水道事業、こういう新しい制度を国が設けて、もっと地方自治体の負担を軽減する方向で考えるべきだ、このように思いますが、この点についての御見解を承りたいと思います。
○吉兼政府委員 確かに、御指摘のような湖沼周辺の市町村の市街地において、環境を守るために下水道をやらなければならぬというような個所が全国的にもかなりございます。洞爺湖の場合もその一例かと存じますが、えてしてそういう地域の町村は、非常に財政負担能力の低い町村が多うございます。御案内のとおり、下水道投資は長期にわたりばく大な投資ということになりますので、地方負担がおのずからふえてまいるわけでございます。現在のところは、私どもの下水道関係の財政負担につきましては、一応全国的な統一されました基準におきましてその地方の負担が定められておりまして、地方負担につきましても地方債並びに交付税というような手当てが地方財政の面からなされておりますが、確かにこういう問題は私はこれから考えていかなければならない問題だと思います。今後の私どもの課題といたしまして、御指摘のようなことにつきましては十分財政負担の軽減をはかられるような方向で取り組んでいきたい、かように思います。
○相沢分科員 いま御答弁にありましたように、それは地方債、交付税等がありますけれども、現在の原則論からいきますと、やはりとうていこれは地元負担としては重過ぎて無理なのは明らかでありまして、河川の汚染防止等では岐阜市の荒田川など、全額国と県で負担して浄化事業をすでに推進しているところもあるわけでありますから、今後湖沼の汚染防止対策の面でも、私が申し上げましたように、自然環境保護のための公共下水道事業法という新しい制度をぜひ実現していただきたいと思うわけであります。都市下水道事業法を当てはめて湖沼の水質汚濁防止をはかろうというのはもうすでに時代おくれではないか、こう思いますが、この点、大臣いかがですか。
○西村国務大臣 この地方負担が非常に過重であるというのは、私もそう思っております。何さ生補助の対象物件、これも問題ですが、一〇〇%対象としてやってくれというけれども、そうもいかない。これは下水道の場合ややいいのですが、補助率が非常に少ないのです。流域で二分の一、一般公共は、この場合でも十分の四でしょう。四〇%。もう水というものは濁らぬうちに早く手配しなければいかぬ。これもやかましく大蔵省と折衝してようやく補助金の段階になったのでございます。とにかく急速に下水の処理もやらなければいかぬ。私は率直に申し上げまして補助率は少ない、地方負担が非常に重過ぎる。これは、元来はやはり下水道というものは地方公共団体の固有の仕事であろうと思います。しかし、何らかの原因によって今日までおくれてきたので、それを一時に急速に直すのにはやはり国家が相当な援助をしてやらないと地方公共団体はやれない。かてて加えて、こういうものを技術的にいままでやっていないから仕事の面においても相当立ちおくれる、金の面においても相当立ちおくれがあるということでございますので、建設省といたしましては、この湖沼のみならず河川一般につきまして早急に補助率のかさ上げをしたい、かように思って今後とも努力するつもりでございまして、地方公共団体の負担が重いというのは私もあなたと同感でございますので、努力したいと思っております。
○相沢分科員 前向きの御答弁をいただきましたが、ぜひこの新制度の設立について大臣御努力いただきたいと思います。 次の問題点は、事業計画が前期五カ年、後期五カ年の十カ年に及んでおります。洞爺湖の汚染は予想外に進んでおりまして、この湖にはかつてヒメマス、サクラマス、ワカサギ、ヤマベ、エビなど魚種も多くて、昭和三十七年から三十八年ころまでは年間約百四十トン内外の水揚げがございました。ところが、昭和四十六年にはわずか一トン半に落ち込んでおります。しかも洞爺湖の観光客の動向を調査してみますと、これは虻田町、壮瞥町、洞爺村、二町一村合計の人員でございますが、昭和四十一年度二百六十五万人、四十二年度三百五十七万人、四十三年度三百九十六万人、四十四年度四百二十七万人、四十五年度五百三万人、このように年々増大の一途をたどっているわけでございまして、これにつれて汚染度はさらに急速に今後も進展していくだろうと予想されます。ですから、十カ年も年月をかけて公共下水道事業が行なわれたのでは、手おくれになってしまうということなんです。死の湖になってしまったのでは、復元が不可能になってしまったのでは、せっかく自然環境保護のためということを目的にして行なわれるこの公共下水道が完成されても意味がないわけですね。ヒメマスが再びたくさん泳ぎ回るような自然環境を守るために、この下水道事業を早急に完成されなければならないと思うわけでありますが、そこで事業計画をもっと短縮して早期完成させるように、特に汚染進度の進行している湖の場合はもう一度この事業内容を検討し直してやるべきだ、こう思うのでありますが、この点についての御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○吉兼政府委員 虻田町関係の下水道事業につきましては、御案内のとおり、洞爺湖畔の洞爺温泉町地区と内浦湾に面します虻田町地区と、この二地区に分かれるわけでございますが、当面洞爺湖の汚染源になっておりますところの洞爺温泉町地区の下水道をまず早急に整備しなければならぬということに相なるわけでございます。したがいまして、私どもはこの洞爺温泉町地区に関しますところの公共下水道の第一期計画というものを、地元の公共団体と御協議の上、一応十カ年計画というものを定めまして、投資額をセットしておるわけでございます。私ども聞くところによりますと、虻田町地区公共下水道の第一期分として十九億八千万円というかなりの投資額になっております。これは一応認可計画がこうなっておるわけでございますが、御指摘のような事情もございますので、できるだけこの計画を十カ年と言わずに繰り上げまして、八年とかなんとかということで達成できるように、十分今後検討をしてまいりたい、かように思います。
○相沢分科員 ぜひ復元可能な年月内に完成させるように御努力をいただきたいと思います。 次に、現在の計画では終末処理施設がいつまでにどの程度の規模でどこに設置されるか未定でございます。聞くところによりますと、場所は検討中だそうですが、設置予想地区の住民からクレームがついているようでありますし、また施設のやり方によって非常に維持費がかかり過ぎるのではないかということで、完成後の維持費の問題で、地方自治体が全額負担するのは財政上も苦しくなるだろう、こういうことで、この計画の内容ももう一ぺん再検討しなければならないということがいわれておりますが、具体案が提示されるのはいつごろになるのか、その見通しについて……。
○吉兼政府委員 お尋ねの終末処理場関係につきましては、場所としましては内浦湾の虻田町地先埋め立て地を利用するというふうなことで計画が定まっておるようでございます。ところが、この洞爺温泉地区からの下水をそこへ幹線ルートでもって引っぱってくるという、その幹線ルートの点ににつきましては、まだ検討しなければならぬ問題もあるように伺っております。それにまた、御指摘のような処理場の建設につきましては漁業関係との調整で若干問題があるようでございます。そういう施設の計画とか維持管理の今後のあり方、やり方ということ等につきましても問題点があるようでございますので、早急に道庁を通じまして関係方面と打ち合せをさせていただきたい、かように思っております。
○相沢分科委員 下水道とそれから終末処理場の建設と同時施行が望ましいという立場を最近とられておりますので、ぜひ計画を早く策定していただきたいと思います。 最後に、問題は別になりますが、防潮堤の破損修理の問題でお尋ねをしたいんです。ことしの二月二十八日から二十九日にかけまして北海道を襲った暴風雪による沿岸各地の被害でございますが、特にお尋ねしたいのは、登別市の幌別から鷲別にかけて、三キロに及ぶ防潮堤が破損いたしまして、建設省からその当時、担当官が調査に参っているはずでございます。そこで現地の防潮堤は、現在四メートル九十の高さでありますが、波返しが非常に不完全だということで、この高さでは非常に効果が少ない。原状を復元するというのが原則であるようでありますが、この際、二メートルさらに高くしてほしい、こういう要望が出ているようでありますが、これについて今後どのように対処されるのか。また連休の二十日、日本海を突っ走った台風並みの低気圧の影響を再度受けまして、この防潮堤の基礎が弱っていて波でえぐられているということで、再びまた現地へ調査に行かれている模様でございますが、この点、この防潮堤の基礎から直すという修築のための再検討を要すると思うのですが、この点についての御見解を……。
○川崎政府委員 私どものほうで現在、災害の応急の手当て並びに今後の本格的な復旧につきまして係員を派遣をいたしておるわけでございますが、最初の御質問の、堤防の高さが少し低いのじゃないか、したがって越波をして人家に被害を与えておる。この地区につきましては、実は風浪、それから潮流あるいは海浜の砂の状況等によりまして、現在防潮堤も波返しがついているわけでございますが、砂の吹きだまりが非常に激しくなっておりまして一つ勾配になっている。したがって、それをまた波が非常な勢いでかけ上がって越したというような状況でございます。したがって、これを高くいたしましても、逆にまた堤防の中に住んでおられる方の生活のことも考えますと、あまり高くするのも得策じゃないのじゃないか。したがって、何か砂の州のつくのを防ぐと同時に、波を消すようなものを前面に置いたほうがいいのじゃないかというようなことで、現在担当の係官がいろいろ現地で検討いたしておりますので、その結果を待ってひとつ適切な工法を講じたいと思っております。 それから、次のお尋ねの海岸でございますが、これもただいまの海岸とほぼ数キロばかり離れたところでございます。一方は非常に砂のつく海岸でして、あとの場合にはどんどん浸食されて砂浜が失われていくということで、この工事を実施いたしますときに、通常でございますれば、当然防潮堤と、それからその前に根固めをやりまして、完全な防護ができるわけでございます。しかし道あるいは地元の要望もございまして、できるだけ部落周辺を早く囲んでもらいたい。そのときにはかなり前に砂浜が相当残っておりましたから、しかるべく追っかけてやる予定をいたしておりまして、実は道のほうからも、昨年の四十七年度の予算要求の資料の時点では、ぼちぼちそういった前の根固め工も並行して追っかけていきたいというような要求も出ておったようでございます。そういった点は、多少即効をねらい過ぎて、本来根固めと並行してやればよかったのですが、地元の要望等もございまして、そういった措置になったわけでございます。したがって、今後の復旧とか工法につきましては、できるだけ本格的な態勢をとって万全を期するようにいたしたいと考えております。
○相沢分科員 地元の町、また道とよくお打ち合わせになった上、大事な国費を使うわけでありますから、一番効果のあがる復旧、また修築に当たっていただきたいと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。
○松浦主査 相沢武彦君の質疑は終わりました。 次は、近江巳記夫君
○近江分科員 限られた時間でございますので、できるだけ要点を簡潔にしていただいた答弁にお願いしたいと思います。 まず第一点お伺いしたいのは、公営住宅の建設にあたって、地方公共団体の超過負担が非常に問題になっておるわけでございますが、もうすでに建設省としてもそれはいろいろ問題にされておると思いますが、どのようにそれを受けとめ、また今後の対策についてはどうお考えでございますか。
○沢田説明員 公営住宅の超過負担という問題につきましては、だいぶ前からこういう問題が問題にされております。実は、四十二年度におきまして、大蔵省、私どものほうでそういう調査をいたしました。このときに、やはり相当の超過負担があるということが調査の結果わかりました。しかも、単価面でそういうことがあるということがわかりまして、大蔵省と打ち合わせの結果、これを四十三、四十四、四十五年の三カ年で解消するということで、年々の値上がりのほかに、その単価による超過負担を消すような単価増をいたしてまいっておりまして、現在では単価による超過負担というものはほとんどない、こういう状態になっております。ただ、またいまのところいろいろと超過負担が論じられておりますのは、たとえば私どものほうで基準面積というものがございます。一応の標準面積。ところが、世の中の発展とともにそういうものではなかなか地域の希望が満たせないということで、面積を非常に大きくされたり、あるいは質をよくされたり、そういうふうなことで、質を向上するという意味の希望が強くて、そういう建設をなさる。それによります出費がかなりかさんでくる。こういうふうなところの超過負担というのは、まだかなりあるというふうなことで私ども把握しております。最近またそういう声が非常に強くなってきておりますので、実は大蔵、自治、私ども協議をいたしまして、これから来年度、四十七年度にもう一回調査をし直しまして、実態調査をして、またこれを消していきたい、かように考えておる次第でございます。
○近江分科員 その調査というのは大規模にやっていただくわけですか。
○沢田説明員 全事業主体についてやるつもりでございます。
○近江分科員 地方公共団体を見てまいりますと、いろいろなケースがあると思うのですが、やはりそうした点、きめこまかなそういう対策をとっていただくことが大事ではないかと思うのです。その点、地方団体が非常に財政難におちいっておるわけでございますし、十分実態を把握していただいて、今後の問題解決に当たっていただきたいと思うわけです。 それから、公団等もどんどんと、特に大都市圏を中心として全国各地にたくさんできておるわけでございます。たとえば大阪の箕面というところがございますけれども、ここで公団住宅が当初計画されておったその内容が相当変更になってきておるわけです。御承知のように最初は賃貸がほとんどであったわけです。当初の計画では二千五百戸のうち、賃貸住宅は六割、分譲が四割であったわけです。そして勤労者向けの二DKを中心に、一DK、あるいは三DKもつくる、こうなっておったわけです。ところが、その地方自治体にとっても今後の税収とかいろいろな問題もありまして、結局分譲住宅が一千七百三十戸、七割までも占めるようになった。賃貸はわずか七百四十戸、しかも一DKは全くなく、三DK以上が八割を占める、こういうことで落ち着いた。これは粟生団地というところでございますが、結局こういうような政府の施策がそのように地方団体に負担をかけてくるというようなことで、肝心のそういう勤労者のための住宅は敬遠されておるわけです。こういうことが全国的に波及されてくるようになってくると、ほんとうに住宅に困っておる勤労者に対するそういう建設が敬遠されてくるということになってくると、これは非常に気の毒なことでございます。そういう点、やはり政府のそういう地方自治体に対しての手厚い対策をとりつつやっていく、かように配慮がないからこういうことが起きるのじゃないか、このように思うのですが、今回のこういうケースから考えて、今後少人数の住宅難世帯に対するそういう住宅対策というものが、心配ないのか、どういうようにやっていかれるか、一つの事例を通じて私申し上げたわけでございますが、お答えいただきたいと思います。
○沢田説明員 先生のお尋ね、箕面におきます住宅全体のお話のようでございますが、私ども急遽実は問い合わせたわけでございますけれども、公営住宅についても先生のおっしゃるような傾向が多少あるということがわかっております。それは、一昨年まではわりに二DKあたりをやっておりました。これは公営住宅の賃貸住宅でございます。それが四十六年度では三DKというものをやっておりまして、かなり広くなっております。したがいまして、なかなか小住宅向きでないという感じも実はあるわけでございますが、募集は、聞きましたところ、やはり抽選によってやっておるということなので、必ずしも小世帯は排除してない。ただ小世帯がそういう大きいのに入るのはもったいないじゃないかとか、あるいは先ほど私が申し上げましたように、大きいものをつくれば超過負担が出てくるというようなこともございまして、はたしてその地域の実情に沿った住宅計画がなされておるかどうか、これには一つ問題があろうかと思います。 また公団その他につきましても、政府全体を通じまして、賃貸住宅ももちろん政府施策でございますし、それから持ち家住宅のほうも政府施策でやっております。こういうものが地域の状況に応じて適正に組まれておるか、さらに小世帯、大世帯向きのものが適正に組まれておるかどうか、これは地域の計画につきましてたいへん大事なことでございます。そういうところで、地方公共団体におきまして実は住宅計画を立てるわけでございますが、今後におきましては、この箕面市につきましてもさらによく打ち合わせの上、そういう計画が妥当にいくようにひとつ接触をとりたいと思っております。
○近江分科員 私は箕面のことは一例に出したわけでございますが、こういうことがやはり全国的に方々でやられておるという可能性があるわけです。そういう点で、やはり全国的なこういう実態調査をやっていただく必要があるのじゃないか、このように思うのです。分譲住宅などといいましても、やはり頭金もたくさん要りますし、なかなかサラリーマンじゃそれだけの頭金もできぬわけですよ。そういう点で、やはりあくまでも勤労者中心の住宅政策というものに、筋を通していただきたい。このように思うのです。この点、全国的な波及ということも心配でございますし、実態ということも心配でございます。そういう点、全国的な総点検をやって適正な方向にいくようにされるのかどうか、お伺いしたいと思うのです。
○沢田説明員 御存じのように、住宅につきましては五カ年計画で全国的な計画をやっておりまして、これは総数をきめるだけではなしに地域に落としまして、地域の計画あるいはその自治体の住宅計画というものも報告をさして、上げておるわけでございます。そういうルートはございますので、そういうものを通じまして、そういう先生のおっしゃったような趣旨のものが適正にいっているかどうか、今後ともひとつよく検討さしていただきたいと思います。
○近江分科員 それからわが国の場合、確かに最近はGNPの伸びというものは、不景気のために若干ダウンいたしておりますが、若干の賃金べースというもののアップが毎年あるわけであります。しかし、それにしても全体の収入に対する住居費というものは、やはり社会主義諸国に比べますと非常に高いわけです。特に最近は、公団等に至っては高いところは四万円というようなところが出てきよるわけです。はたしてこれだけの四万円の家賃を払う人がどれだけおるかということなんです。家賃をそういう上限に引っぱり上げていこうという傾向が非常にあるわけです。御承知のように、公団については七十年償還方式でありまして、そういういままでの、以前に建った分の家賃を引き上げていくという、これは筋論からいってもおかしいわけです。むしろそういう諸外国に比べて高い家賃を低くしていく、ここに姿勢を持っていってもらわなければ困るわけであります。それを、これだけの格差があるから高いほうに引っぱり上げていく。そうなってきますと、民間家賃にしたって、政府のやっているこういう公団にしたって、これだけ引っぱり上げているのだから民間家賃が高くなるのはあたりまえじゃないか。これがどれほど大きく物価高をまた刺激していくかわかりませんし、住居費というのは非常に生活を圧迫しておるわけです。したがって、皆さん方の御苦労も私はわかるわけでありますけれども、公団については政府の出資金も出してないし、利子補給にしたってほんとうにわずかです。そういうようなことで依然として政府が公団家賃の格差是正という名前のもとにそれを引き上げようという動きがある。私は国民の立場に立ってこういう姿勢であっては困ると思うのです。この公団の家賃の値上げの動きについて、政府としてはどういうような姿勢をもって臨まれようとなさっているのですか。これは絶対押えていきますか。
○沢田説明員 公団の家賃は国の関係の財投から原資をいただきまして、ことに賃貸住宅は、それを五分の金利で家賃計算をするということになっております。したがいまして、家賃がどんどん上がっていくという問題は、地価なりあるいは建築費なり、こういうふうなものの値上がりによって上がっていく。したがって、前のものとあとのものでは長年の間にたいへんな格差がついていく、こういうふうなかっこうであろうかと思います。やはり公団の住宅は勤労者向けでございますので、私どもはできるだけその家賃を押えるべきであるというふうに考えております。ただ、建築費は工業化なり何なりによってできる限りどんどん下げていく。地価につきましては地価対策あるいはその買い方によりましてできるだけ安く買う、あるいは土地利用を高度に上げていって地価負担を下げるというようなことでやっておりますけれども、しかし、それにしましてもやはり上がっていく、かようなかっこうでございます。 そこで、公団住宅におきまして現在著しい不均衡がある。最初のころ建てましたものは便利なところにあって四千何百円、いま先生おっしゃいましたように新しく市街地のまん中に再開発で建てるようなものは、管理開始が二年後か三年後になりますが、それでも四万円くらい、こういう格差は非常な問題でございます。そこでそういうふうな新しい家賃の頭押えといいますか、低減、こういうことまで含めまして一つの均衡をとる必要があるということは審議会の答申にもございますし、私どももそう考えております。 それから一方、修繕費につきましては、やはり物価とともに修繕費が上がっていきまして、むしろ公団の経営上は非常に苦しくなってきておる、これは是正しなければならない、こういうことからいきますと、事務当局としましては古いものの家賃改定というものをしなきゃいけないというふうに考えております。しかし、先生いまおっしゃいましたように、この問題は物価全体の問題に関係しておりますので簡単にはまいりません。物価政策に関連いたしますので、そういうことも考慮しながら現在私どもは検討中ということでございます。
○近江分科員 大臣御承知のように、昨年のドル・ショック、円の切り上げ、あるいは繊維の政府間協定、こういうようないろいろなことがあるのでありまして、またそのベースとして一昨年の秋からの不況が依然として続いております。したがって、今年の春闘においても大幅なアップということはとうてい望めないような状態です。こういう国民生活が非常に苦しい状態にきておる。そこへ持ってきて政府の物価政策が至らないために、依然として物価が上がってきておりますし、しかもそういう物価対策にしても、たとえば円切り上げに伴う輸入物資についても何ら価格の変動がない、こういういろいろなことがあって、国民の生活というものは非常にきびしいわけです。そういう中でこういうような価格を引き上げていこうという動きは、心理的にも非常に大きな動揺がありますし、どれだけ国民を不安におとしいれておるかわからないわけです。こういう不況のさなかにもありますし、事務当局としてはそういうことを検討しておるという話でございますけれども、これはあくまで国民生活を守るという立場で大きく政治的な判断をする必要があるのではないか、このように思うのです。かねて大臣は、国民生活というものについていろいろと心配なさっておるということをよく聞いておりますし、こういう動きについてはぜひとも考え直していただきたい、このように思うのですが、いかがでございますか。
○西村国務大臣 いま沢田君からいろいろ話がありましたが、確かに事務的には新旧住宅の家賃のアンバランス、これもあるでしょう。しかし、建設省があえてこれに手を着けなかったのも、いまあなたがおっしゃるように、そういうような住居民の気持ちがあり、国民の気持ちがあり、それが契機になって民間住宅の家賃の引き上げになってはいかぬということを一応考慮してあえて見送ったわけでございます。しかし、端的に申しまして、いままでずっと長年の間公団住宅をやってきましたが、それはそれとして相当に効果をもたらしておると私は思いますが、いまや用地費なり建築費、だんだんこういったものの高騰を招きまして、また諸物価高騰の影響も家賃に影響するでしょう。そういうことで公団住宅の家賃の問題は一つの曲がりかどに来た。したがって、これを別の観点から考え直さなければいかぬ。政府は一生懸命勤労者のために住宅を提供しておるといっていろいろ努力しながら何もほめられるどころではない、かえって悪くいわれるくらいだというようなことなら、一体何をやっておるかわからぬというような気持ちがするわけであります。したがいまして、公営住宅のあり方、なかんずく家賃の問題、これについてはここでひとつ大いに考慮しなければならぬ。端的にいうと、われわれが国民のために、勤労者のために住宅を提供しようというならば、家賃の点において上限をつくったらどうか。これ以上の公営住宅などというものは政府が手をつけるべきではないというようなことも一つの考えであろうと思います。したがいまして、ここであなたの満足のいくような回答はできませんが、少なくとも曲がりかどに来ておる。ここでひとつ検討をしなければならぬということだけは私も十分考えておるところでございますから、どうぞそういうふうに御了承を願いたいと思っておる次第でございます。
○近江分科員 その検討しなければならぬということについて、たとえば上限を設ける、いまおっしゃったその一つです。古く建った家賃は格差があるからということで引き上げていく。こういう傾向については、いま申し上げたように国民生活が非常にきびしい状態の中にあるわけですから、これは絶対に見合わせていただく必要があるのではないか、こう思っているわけです。その点いま大臣が検討するということはどうとっていいのか。ですからそれをあくまでも見合わせていくという立場で事務当局はそういっているけれども、大臣としては押えていく、これを検討されるわけですね。
○西村国務大臣 もう端的に申しましてそれは絶対に上げないのだ、古い家賃と新しい家賃のバランスは絶対とらぬでいいのだ、いまのままにしておくのだというわけにはいきません。これはやはりいろいろな状況を考えて、私がやるとはいいませんが、やはり世間の状況の変化によって、また諸物価等の動きによってこれはある程度の是正をしていくこともある。しかし、私は現段階ではそういうことは考えていない。家賃の問題は全般について検討をしたい、かように考えておる次第でございます。
○近江分科員 ひとつ公営なり、そうした公団なり、生活一ぱいの中で苦しんでおる国民生活の住居というほんとうに大事な一家の拠点でありますし、住居費がいかに生活を圧迫するか、庶民のそうしたことを常に心の中に置いて、どうかひとつ最大の努力を払っていただきたいと思います。結局、政府の地価対策なり物価対策、そういうことがいろいろとそういう形を招いておるわけだし、この都市政策等においても十分な努力をひとつお願いしたいと思うのです。 それで、今度経済企画庁のほうで新全総の衣がえということがあるわけですが、そういう中で経企庁が土地政策のあり方について基本的に再検討するということで、研究委員会を発足するようになったわけです。こういう点、私は国民の立場から考えて非常にいいことじゃないかと思うのです。その点一番関連の深い建設大臣としては、これをどのように受けとめ、また今後どういう姿勢で臨んでいかれるかお伺いしたいと思うのです。
○西村国務大臣 基本的には、やはり間違っておったといいますか、今日まで進んできた過去を顧みますと、国土が偏重して利用されておったということに基本的な問題があるんでしょう。したがって、ようやく——国土の均衡ある発展と俗にいいますが、そのとおりのことをもう少しやらなければならぬと思っております。まあ、いままでも細々ながらやったわけでございます。しかし、それを強力に進めなければ従来と同じようなことになると思うのでございます。したがいまして、政府がやっておることは、基本的にはやはりそういうこと。それからまた、部分的には都市は都市、農村は農村、やはりちゃんとした利用計画を立てて、そうして進んでいくことでございます。今度経済企画庁でもってそういう勉強会をつくるようですが、この問題についてはもう建設省としては重大な関心を持っている。したがいまして、これについて建設省としても経済企画庁にまかせることなしに、十分発言の機会を持ちたい、私はさように思っておるわけでございまして、何と申しますか、いままでよりは強力な施策を進めなければならぬ。事柄は大かたわかっているわけです。ただ、強力に実行できるかできぬかということにかかっておると思うのです。だれの考え方も同じなんです。やはり都市問題につきましても、都市計画法によっていろいろなことをやりましたけれども、なかなか実行がうまくいかぬというようなところに私たちはうらみを持っておりまするが、いずれにいたしましても、この土地問題は国民生活の中心でございまするから、ほんとうに実行面において力を入れたい、何ぼ作文をうまく書いたってだめです。その点につきましてひとつ十分今後は実行面に力を入れたい、作文じゃないんだという考えを持っておるわけでございます。
○近江分科員 それから、時間がないのが残念ですが、端的にあと数点お聞きしたいと思いますが、一つは、いま水の問題が全国的に大きな問題になっております。そういうことで、特に関西におきましては琵琶湖、これは一千万人の水がめといわれておりますが、最近は非常に水質も悪くなってきておりますし、あるいはまた、今後さらに水の需要というものが増大をしてくるという、こういうことで琵琶湖総合開発の問題が浮かび上がってきておるわけです。建設大臣は近畿圏の整備本部長をなさっておりますし、政府は琵琶湖総合開発法案を出すとか出さぬとかいろいろおっしゃっているわけですが、いろいろと関係知事とも接触をなさっておると思いますけれども、この琵琶湖総合開発法案が上程できるのかどうか、その見通しについて一点はお聞きしたいということです。 まとめて申し上げますから……。 それからもう一点は、琵琶湖自体のそういう水質のよごれと同時に、淀川の流域から流れ込む汚水の問題もいろいろございまして、実際に大阪市が取っております柴島浄水場、非常に大きいところですけれども、そういうところなどは複合汚染されて、汚染の原水を取っておるわけです。こういうことで、流域下水道を早く完成しなきゃならぬと思いますし、そういうことで淀川の水質保全対策について、具体的な力強いそういう対策を考えていただいておるのかどうかということでございます。 それから三つ目は、淀川河川敷国営公園、これは全国で初めてということを聞いておりますが、自然保護ということも非常に重大な問題にあがってきております。そういうことで、自然保護との関係をどのように織り込んでそういう公園をつくっていかれるのか。さらに水質保全ということになってくれば、いろいろのそういう別の汚水を流す、そういう水路といいましょうか、そういうものが当然考えられると思うのですけれども、そういう点も公園建設とからんでどういうように解決されていかれるのか。 早口に申し上げましたが、この三点について簡潔にひとつお答え願いたいと思います。もし、何 でしたら大臣まとめてあと最後でもけっこうですし、事務当局が先にしゃべるのでしたらそれでも けっこうです。
○川崎政府委員 琵琶湖につきましては、後ほどまた大臣からお話があろうかと思いますが、淀川につきましては、御承知のようにこれが京阪神のまさに命の綱というような水でございますし、最近は非常に都市化もしてまいっておりますので、そういう点では水質というのは飲料水あるいは環境の面から見ましても、われわれはこれを重要視して対策を進めていかなければならないと考えております。したがいまして、流域内の下水道の整備がまず第一かと思います。こういった点につきましては、都市局の管轄でございますが、流域下水道あるいは公共下水道、こういったものにつきまして、新しい五カ年計画に基づきまして大幅に事業計画の促進をはかるべく現在計画が進められておるわけでございます。 なお、そういった面と、それから河川自身にそういった下水処理ができましても、なおかつこれは二〇PPM程度でございますので、何らかの上水を分離するようなことも考える必要があるのではないかというような意見が最近ずいぶん出てまいりました。ただ問題がございますのは、淀川はもう流量自身が需要に追いつかないということでございますので、現在は琵琶湖周辺、それから京都周辺、こういったものの汚水の浄化されたものを自然水とあわせたものを下流が飲んでおるわけでございまして、今度はそういうものを分離いたしますと、量的な問題が一つございます。それからこれをそのまま大阪湾に持っていった場合に、はたして大阪湾の環境その他がどうなるかというようないろいろな問題があるわけでございまして、できればそういったものをせっかくまとめて、何か工業用水とかそういったようなものに高度処理の上で利用するということも考える必要があるのではないか。それからさらに、こういった水路を洪水敷に通します場合には、支川等がやはり入っておりますので、出水時に治水上の安全性がどういうように確保できるかというようないろいろ技術的な問題もございますので、できるだけそういったものを総合的に考えまして、できるだけ淀川の流水の水質保全を考えながらひとつ今後の対策を進めていきたいと考えております。 なお、自然公園につきましては、これもいまの保全水路との関係がありますが、いずれにしましても都市の過密地帯の中ではなくて洪水敷でございますので、そうたいした手戻りはないのではないかと思っております。もちろんそういった水路につきましても、あるいはふたをするなり暗渠にするなりといったことで、せっかくの洪水敷の自然公園、あるいは一般の多目的な児童公園、運動場といったものの利用には差しつかえのないような構造的な配慮はやはりする必要があるのではないかと考えておる次第でございます。
○西村国務大臣 琵琶湖総合開発法の問題ですと、端的に申しまして前向きの姿勢でいまやっております。提出したいという前向きの姿勢でやっておりますが、なかなか複雑性もあります。関係の省にいたしましても、建設省、経済企画庁、大蔵省、通産省、農林省、自治省、まだ詰めが最終までできておりません。しかし、前向きの姿勢でやっておりますので、どうぞひとつ御協力のほどをお願いしたいと思っております。 淀川の問題につきまして、河川局長いまいろいろ言いましたが、私は端的に言って、もう少し管理を十分やらなければならぬような気がいたします。私も大阪に出かけて、関係の地方局長あたりに聞きますと、どうも納得できないところがある。もう少し管理を強化したいという気持ちはいたしております。しかし、それ以上のことは河川局長が申したとおりでございます。
○近江分科員 時間がありませんから、終わります。
○松浦主査 これにて近江巳記夫君の質疑は終わりました。 次は、浦井洋君。
○浦井分科員 私は、建設省、兵庫県、芦屋市、日本住宅公団、兵庫県住宅供給公社、日本建築センター、こういうところが主催をして今回実施しようと考えております工業化工法による芦屋浜高層住宅プロジェクト、この問題について建設省その他の御意見をお伺いしたいというふうに考えておるわけです。 このいただいた「提案競技募集要項」によりますと、この競技の趣旨というものは「市街地における高層住宅団地において、住宅等の工業化工法の開発を促進し、良質な高層住宅のコスト・ダウンを図るとともに、あわせて住環境の向上に必要な施設の整備を図り、」云々と、こういうふうになっておるわけなんですが、この点は間違いないですね。
○沢田説明員 そのとおりでございます。
○浦井分科員 この募集要項によりますと、芦屋浜に合計三千二百戸のこの趣旨にのっとった住宅が建てられる、そして町づくりがされるということになっておるわけなんですが、住宅を基本にした町づくりのこの事業の総予算というのは大体どれぐらいなんですか。
○沢田説明員 総予算は、事業費の話だと思いますが、詳細にはまだ決定はしておりません。と申しますのは、実はここへ建ちますのは、御存じのように、公団住宅あるいは公営住宅、公社住宅等でございます。したがいまして、この建設の時点がおそらく四十八年度以降になろうと思いますが、その時点におきまして予算単価というものがきまるわけでございます。それにそれぞれの戸数がかけられたもの、これが総事業費になろうかと思います。おそらく三千数百戸でございますが、したがいまして、おおむね百億程度のものにはなろうか、こういうふうなことは申し上げられますが、正確な数字はその時点でないときまらないことになると思います。
○浦井分科員 百億といいますと、おそらく今後工賃の引き上げ、材料費の値上がりというようなことで、それ以上になるだろうと予想されるわけなんです。相当な大事業ではあるわけですね。 〔主査退席、三ツ林主査代理着席〕 そこで、この戸数の内訳を見てみますと、公営住宅の第一種が六百、公団が千六百、公社が五百、民間が五百、こういうふうになっておるわけなんです。そこでこの戸数の下に、目標価格については実施委員会が定めるというふうになっておるのですが、これは私お聞きしたところでは、自治体、公団、公社、こういう発注者の意向を聞いて、四月ごろまでに何とかきめて公表したいというふうなお話のように伺っておるのですが、第一種の公営住宅については建設費としては大体どれくらいになるものなのか、この点をお聞きしたいのですが……。
○沢田説明員 目標価格でございますから、おそらく正確には出ないというふうに思っております。ただ正確に出なくとも、こういう技術開発の大きな目的には支障がないという程度の数字を出すということになろうかと思います。私考えますのに、毎年六%程度の単価の上昇が見込まれてございます。したがいまして、現行の高層住宅単価が、実は四十六年にもございます。それから四十七年にもいまきまろうかと思います。その四十六年度の単価に、おそらく年率六%というふうな程度のことを考えて、二年分なら二年分というふうなかっこうで概算の価格がきまるのではないかと考えております。
○浦井分科員 その概算でいきますと、一戸当たりどれくらいになるのですか。
○沢田説明員 現在四十九年度を推定いたしますと、三百十八万という数字に試算をしております。
○浦井分科員 一戸当たり三百十八万で公営住宅が建てられる予定だというようなことなんですが、それで現在の公営住宅を建設していく上で自治体が困っている問題が当然ここでも出てくると思うのですが、沢田さんがいまも言われたように、この競技の実施期間が四十八年の四月以降ということですから、当然いまよりも工賃の引き上げとか、あるいは材料費の値上がりというふうなものが見込まれるわけです。そのころで一戸当たり三百十八万円。当然いまと同じように公営住宅の場合、兵庫県が超過負担というような形で持ち出しが予想されるだろうというふうに思うわけなんですが、こういう国が主催するような競技で、ひとつ模範的な公営住宅を建てようという趣旨だろうと思うのですけれども、初めから超過負担が予想されるこういうふうな計画の立て方というものは、一体どういうことなのかという辺について御意見をお伺いしたい。
○沢田説明員 お尋ねのとおり現在若干の超過負担がございます。超過負担の内容につきましてもいろいろ問題がございます。先ほどもお答えいたしましたように、単価面よりもむしろ質向上面についての問題が大部分を占めているように考えております。したがいまして、この競技の目的といたしますのは、同じ単価でも質を向上し、設備を向上し、今後の日本の住宅としてあるべき水準のものを現在の水準の単価でひとつ実現しよう、こういうことが一番の目的でございます。それに大きな技術開発なり何なりということを生かしていこう、かような趣旨でございます。したがいまして、競技によりまして出てきたものは、現在の単価でできるというふうなものがおそらく最優秀になるだろう、したがいまして私どもの希望としては持ち出しがなしに、その当時の単価で、しかも優秀なもの、こういうものが生み出せるというものがおそらく入選作になるのじゃないか、かようなことが競技の眼目でございますので、さような運営がされるだろうと思います。
○浦井分科員 持ち出しなしで、しかも優秀なものが採用されるだろうということなんですが、この要項を見せていただくと、公営の場合も含めてたとえば暖房、給湯、こういう設備を必ず備えるというのはこれは住宅局のほうの多年の悲願だというように聞いておるわけなんですが、非常によいことだと思うのです。しかし問題は、先ほどから問題にしております価格がこれでおさまるのかどうかという点だろうと思うのですが、なるほど大量生産あるいは技術開発というようなことでコストダウンにはある程度なるだろうと思うのですけれども、それでもなおかついま国がきめております標準単価ではたして四十八年度以降、いま言われたような、いまよりも質の向上した公営住宅が建てられるのかどうか、この辺の予測をお聞きしたいのです。そういう一つの指標として、一体この家賃がその公営住宅でどれくらいになるのかということも一緒にあわせてお聞きしたいのです。
○沢田説明員 私どもは実現可能かどうかというよりも、こういう新しい一つの提案競技、しかも大量発注をするという需要確保の上に立った提案競技という新しい発注の方法をもちまして、これによらなければそういう突破ができないと考えております。したがいまして、こういうふうなことでその実現を望みたい、これ以外に方法はないというふうに私どもは信じてやっておるわけでございまして、むしろ可能であるかどうかと聞かれるよりは私どもは可能にしたい、ぜひこれをもちまして可能にしたいと考えておるわけでございますし、私どもの考え方といたしましては可能であると考えております。と申しますのは、暖房、給湯につきましても、これはむしろ建物の中に入る部分、すなわち建物の費用に入る部分というのは現在でもさしたる多額のものではございません。むしろそれを地域暖房か何かでプラントをつくる、プラントをつくる費用のほうはかなりかかりますが、これは何がしかの経営で、料金でまかなう。すなわちそういうふうなものが料金の問題としてはね返る。その料金がいわゆる住居費の中の一部として適正なものの中に入るかどうか、そこまで私どもは考えてさような給湯、暖房の方式がとられるべきであるし、同時に暖房一つにつきましても建物は建物、暖房は暖房ということで現在やっておりますので、それぞれが割高になっております。したがいまして、新しい工業化工法をやる場合に、一つの部材を工場でつくると、現場でつくるよりはよくて安くなる。そのときにその部材の中に暖房の配管なりなんなりを仕込むということで非常に能率が上がってくる、コストも下がるというふうなことも私どもは外国の例からも知っております。そういうことで私はこれは自信があるわけでございます。
○浦井分科員 大臣、そこでお聞きしたいのですが、非常に理想に燃えてこの仕事に取り組んでおられるということがわかったわけなんですが、実際にそういうことが、たとえば公営住宅というような一つの定められておるワクの中で可能なのかどうか。やはり公営住宅というのはもちろん質もよくなければならぬし、家賃というのは、先ほどの公団の家賃で大臣言われたように、上限をきめられようともしておられる。やはり家賃というのは、そこに入ってくる方にあまり負担にならないような形に押えなければならぬ。だからこういうものがつくられた場合に、一体この公営住宅に入る人が家賃という形だけでなしに、いろいろな住居のための支出ができるだけ少なくなければならぬというふうに私思うわけなのですが、どうも理想が先走って、そうして実際に入ってしまったらたいへんな支出増になったというような形になりそうな危険性を私考えるわけなのですが、その辺について大臣の少し根本的なところを聞きたいと思うのです。
○西村国務大臣 私よくわからぬのですが、しかしとにかくいままでの手法でやっておったのではあまり能がないのじゃないかということでこの計画を練ったんだろうと思うのです。そこで、これは全国的にやるということじゃないので、ここの団地においてそういう試みをしてみよう、そういう目的は、やはりコストを下げるには大量に能率よくやるということが非常に大きいコストを下げる誘因になるわけですから、絶対これは失敗しないんだということも言えませんが、試行的な問題としてこういうふうに取り組んでひとつ計画的にちゃんとやろう、しかも競争さしておいて最もいいグループを選んでやらせようというのだから、これはこれでもって私は相当に意義があるような気がいたします。その程度しか私は言えませんが、いままでやった同じ方法だけでもってやっても、これはなかなかコストも下がりませんし品質もよくならない、機能もよくならないというようなことから発足したのですから、これはこれとしてひとつ見ていただきたい。あなたは御郷里の関係もありましょうからよくわかりますから、ひとつ十分御批判は賜わりますけれども、試行的な手法の行き方だということには意義があるのじゃないか、結果的にはずいぶんうまくいったじゃないかというようなこともないわけではなかろう、かように思っておる次第でございます。
○浦井分科員 やれるか、成功するかどうかわからない、しかしとにかくやることに意義があるんだと、何かオリンピックに参加するみたいなことを大臣言われるのですが、先ほどもお聞きしたように百億円という大きな資金がここに投入されるわけですから、やはり居住する人の立場に立って、絶対にこの失敗は許されないというふうに私は思うわけなのです。だからひとつこの点は、十分に入居者の立場を考えたやり方をとってほしいというふうに思うわけです。
○沢田説明員 この募集要項にもございますように、先生のおっしゃいます条件が満足されないときには入選案がなくなるわけでございまして、ここの募集要項の中にも「入選案の選出を行なわないこともありうる。」ということを明示しておりまして、高いものを無理やりに押しつけて遊びをやるというつもりは毛頭ございません。
○浦井分科員 時間がないので次に移りたいのですが、この要項によりますと業者の応募登録期間が二月十九日まで、それから第一次の資料提出が三月の十五日とすでに済んでおるわけなのですが、それぞれどういう企業が応募しておるのかということについてはお答え願えますか。数はわかりますか。
○沢田説明員 数はわかります。まず登録をいたしましたのは、これは窓口という意味で登録をさしたわけでございます。登録をした者が今度グループを組んで出てくる登録者が百二十五件でございます。そして第一次資料としてそのグループの仕組み、システムを出してまいりましたのが三十六企業及び企業グループでございます。
○浦井分科員 三十六企業ないし企業グループということなのですが、その企業グループというのは何社ですか。何件になるのですか、その三十六社のうち、グループは。
○沢田説明員 企業単独ではおそらくこの大計画をこなす能力を持っておるところはあまりないというふうに私どもは思っております。したがいまして、ほんの数件が企業として出ておりまして、大部分はいわゆるコンサルタントとかあるいは重工業あるいは設備関係あるいは建設関係、こういうところの連合グループでございます。
○浦井分科員 そこでやはり問題が出てくるのですが、そういう百億というような大きな事業ということになりますから、とにもかくにも大きな建設業が一枚はかんでおるだろうというふうに思うわけなんですが、そういう形になってきた場合に、ここにも書いてありますように、これに応募するものの資格というのが、この「提案の実現に関して、責任と能力をもつ企業及び企業連合」ということになっておりますから、どうしてもそういうところが中心になる。当然考えられるのは、地元の中企業あるいは小企業は、とうてい無理だろうとは思うのですが、その辺が全くオミットされるというような可能性が強いと思うのですが、その辺の見通しなり、あるいは地元の中企業以下に対するいろんな手当てなりはどういうふうに考えておられるか、ひとつお聞きしたい。
○沢田説明員 この中には地元業者を入れたグループもあります。しかし、全体的に見ますと、この競技それ自体の対象物は十四階以上の高層高密コミユニティーということなんで、能力からいいますと、地元の比較的小さな企業は、このグループにおそらく参加する機会がないかと思います。しかし、こういうプロジェクトは特例的に——国家的と申してはちょっと大きいかもしれませんが、さようないわゆる技術開発なり突破口としてこの芦屋浜に場を選んで、こうやるわけでございまして、その意味では、いわゆる地元中小業者を全体的に圧迫するという趣旨のものでなしに、特例的にここでやる。ずっとこういうものを今後ここでやるということではございませんで、そういう目的でございますので、一応は規模からいえば地元の比較的小さなところは入りにくいかと思いますけれども、地元中小業者を圧迫するというふうな話には通じないというふうに考えております。 また従来の、いろいろな従来工法による発注は、そのままやはりあるというふうに考えております。
○浦井分科員 少しオーバーだが国家的事業だ、それを特例的にやるんだということだから、この事業に関しては、地元の中企業以下の建設業というのはやはりオミットされるか、ないしは純然たるそういう大きな企業の下請になってやらざるを得ないのではないかというように思わざるを得ないわけなんですが、その点は時間がないので、このくらいにいたしまして、一番問題の発注契約の問題に入りたいと思うのです。 これはここの要項にもありますように、住宅、施設等の発注については、発注者連絡協議会が入選案を選んで、その案のうちからこれを決定する、こういうふうになっておるわけなんですが、契約の形はどういうふうに行なわれるかという点をお聞きしたいと思うのです。私が思うのに、やはり五百戸の民間住宅を除きますと、何らかの意味で政府施策住宅でございますから、当然国で定められた制約の適用を受けるだろうということは、契約の原則がやはり競争だということになると、いまよく一般的に行なわれておる指名競争入札になるのか、あるいは一般競争入札になるのかということだろうと思うのですが、その辺の建設省の予定をお聞きしたいのですが。
○沢田説明員 結果から申しますと、この提案競技及びそれに続く実施の形から申しまして、法律その他で定められました範囲内での随意契約になるというふうに考えております。 その理由といたしましては、いわゆる競争をさせなければいけないということでございますけれども、いままでの競争入札と申しますのは、設計は施主側で全部きめて、工事単価だけで勝負をするということでございます。しかしこの競技は、独特の技術開発によりまして、ノーハウのようなものを持った独特の新しい技術を日本に生み出すということを前提といたしまして、その中で一番世の中のためになるものを一つ選び出す。それをどうやってやるかということでございます。このときには、やはりこれを十分にこなし、実施ができるのは、おそらくこれを提案したグループ以外にない。したがいまして、そこと、県であれば、地方自治法に基づきまして随契をするやに予定をされております。公団でございますれば、公団の会計規則によって随契をするということが予定をされております。
○浦井分科員 随契とは私もちょっと意外に思うのですが、先ほど地方自治法と言われたですね。これは施行令の百六十七条の二ですか、そこに随意契約の場合の六項目が書いてあるのですね。具体的にこういう法的な規制を当然この事業も受けるだろうと思うのですが、この六項目のうちの、いま言われたのはどこに当たるわけなんですか。
○沢田説明員 施行令の六項目のお話だと思いますが、その中の、百六十七条の二の第一項の一号に該当するというふうに考えております。私どもはさように考えます。
○浦井分科員 私は、どうもこの事業を随契に持っていくというのは相当無理があるのではないか、随契の拡大解釈のおそれがあるのではないかと思う、今回限りだということではありますけれども。 そこで自治省は来ておられたですね。——自治省、この事業は、いまのお話を聞いておられて、随契に関する解釈はどうでございましょうか。
○砂子田説明員 地方公共団体の契約につきましては、先生御案内のとおり、ただいまの一般競争入札というのが原則でございます。例外的に指名競争入札なり、あるいはいま申し上げております随意契約の方法があるわけでございます。私が、いまここでいろいろお話をお伺いしております内容から考えますと、より良質な住宅をより低廉に供給するための新しい手法を開発しようということでありますし、しかも提案者に実施させるということが目的でもありますので、そういうことから考えますと、その目的なり性質がやはりどうも競争入札には適しないのじゃなかろうかというふうな考えを持っておりますので、ただいま建設省の方が申されましたような百六十七条の二の一項一号に該当するというふうに私たち一応考えております。
○浦井分科員 そうしたら、会計検査院の方、来ておられますか。——やはり同じ質問をしたいのですが、解釈はどうでしょうか。
○桜木会計検査院説明員 本件は、これから建設省におかれましても新しくやられるわけのものでございまして、もちろん会計検査院のほうの検査対象としてもまだ入るべき性質のものでもございませんので、はっきりしたお答えは直ちにというわけにはまいらないのでございますけれども、まあ一般的に私どもの考えとして申し上げますれば、これが随契がいいのか悪いのかという点になりますと、やはりただいまの百六十七条の競争を許すかどうか、許す性格のものであるかどうかということになろうかと思うわけでございます。私のほうといたしましては、具体的にその結果によって設計なりあるいは仕様なりきまらないと、それが競争を許すか許さないかということは、はっきり申し上げられないわけでございますけれども、先ほど来建設省からも御答弁がありましたように、もしそれが競争を許さないような性格のものであるということにその設計仕様の段階でなりますれば、これはまあ随契でもやむを得ないかとも思うのでございますけれども、いずれにしましても、検査院といたしましては、具体的にこれに応募して、その結果どういう案が出てくるか、その設計仕様はどうなっているのか、それがその応募した会社でないとできないような性格のものであるのか、あるいはどこの会社でもやれるようなものであるのか、それによって判断される事態でないか、このように考えておるわけでございます。
○浦井分科員 どうも歯切れが悪いようなんですが、この事業は、順調にいけば四十八年以降に発足をして、具体的に住宅が、町づくりが始まるわけなんです。だから、当然そういうことが予想されるわけですから、どうもそういう歯切れの悪さではちょっと心もとない。 〔三ツ林主査代理退席、主査着席〕 建設省並びに自治省の見解というのはほぼ同じだろうというふうに、いまのお答えでわかったわけなんですが、会計検査院の態度というのが非常にはっきりしないという印象を受けたわけなんです。 最後に大臣、そういうことで、特に発注契約の点で会計検査院と建設省、自治省の解釈が違う。何度も申し上げるようですが、百億の大事業、これはやはり、この辺は相当大きな問題になろうかと思うわけなんです。だから、私はやはりこの競技は、まあいわば、簡単に申し上げますと、設計コンクールというような形のやり方をして、そこのコンクールで入選した設計に基づいて競争入札をやるというような形のやり方に改めるべきではないかというふうに思うわけなんですけれども、その点について沢田さんの御意見と、最後に大臣の御意見をお伺いしたい。
○沢田説明員 先ほど来私がるる申し上げておりますことをもう一度繰り返すことになるかと思いますが、要は、この提案競技というものは、いままでの発注形態とだいぶ違っております。一番いい案を総知を集めて出させる。その中に多分の技術開発がなければ入選作というものは出てまいりません。したがいまして、それはグループの総知を集めたプラスアルファ、そういうものを含んだ非常に大きな技術開発ができるはずでございます。したがいまして、こういうノーハウ的な性格のもの、あるいはそういう組織を通じてでなければ生産できないものということを初めは多分に含んでおると思います。これが一般化するときはあるでしょうけれども、初めはこの提案者でなければ実現できないだろうと思います。絵にかいただけではなかなか実現しないということでは、この結果は初めから失敗になると思いますので、私は、これはやはり提案競技の一環として、随意契約で直接つなげたいというふうに思っております。
○西村国務大臣 会計検査院の方が御答弁になりましたが、まあ会計検査院としてはあの程度しかわからぬと思います。したがって、相当に金額は大きいのでございまするから、これは、随意契約をするときはやはり一応会計検査院の了解を求めるくらいな注意はしたほうがいいんじゃないか。私は、この競争入札それから随意契約——随意契約はいろいろいままでやってきておりますからまあ裏も表も知っていますから、相当に意見はありますけれども、それは言うてもせんかたないこと。ただし、やはりいま一般的にはもう競争入札が行なわれておる。これは、特例としてこういうことは認むべきじゃないかというような大体の感じを持っておるわけでございます。一般的に、これが一般の競争入札の議論をぶちこわすんだということをやってはいけません。あくまでもやはり特例。それは、発注者がそういうふうにこれが利益になる、皆さん方の利益になるといえば、これは随音契約もまたその方法だ、かように思っておる次第でございます。
○松浦主査 これにて浦井洋君の質疑は終わりました。 次は、渡部通子君。
○渡部(通)分科員 私は、東京環状三号線の道路整備問題について伺いたいと思っております。 この道路構築事業が事業決定いたしましたのは、昭和三十六年三月十一日、建設省告示第三百七十一号ということでございます。今回問題とする整備計画区間は、港区六本木五丁目から新宿区南元町、いわゆる信濃町駅前ですね、その辺の部分を問題にしたいと思いますが、事業決定いたしましてからすでに今日で十一年目です。ところが、現在この区間において未整備の部分が残っておりまして、地元は非常に迷惑をいたしておりますが、これが一体どういう事情になっているのか。 で、建設大臣は、十一年間たっても整備できないという、こういう現実に対してどういう所見をお持ちでございますか、まずそれを伺いたいと思います。
○吉兼政府委員 お尋ねの六本木五丁目から新宿区の南元町に至る、延長が約三千百三十メートルございますが、現在まで整備が完了いたしておりますのは二千八百三十メートルでございまして、残っております区間は、御案内のとおり、赤坂のプレスセンター付近の三百メートルばかりの区間ということになっておるわけでございます。 これのおくれている理由でございますが、後ほどまた御質問に応じましてお答え申し上げますけれども、この地域が御案内のとおり米軍の接収地域になっておりまして、現にいろいろな駐留米軍関係の施設がございます。それの移転とのからみでもって、関係当局といろいろ折衝を重ねて今日までまいっておりますが、大体話し合いが進んでまいっておりますが、最終的な段階に至っておりませんので、この区間がまだ未着手ということになっておるわけでございまして、まあ特異なケースじゃないかというふうに私どもは考えております。
○西村国務大臣 これは、私も、やはり都市局長から聞いたばかりでございまして、現地をあまりよく確認しておりません。確かに、あなたがおっしゃるように、一部分ずいぶん狭いようなところがありますので、いま都市局長からお話ししたとおりでございます。
○渡部(通)分科員 いま三百メートルを残して、ほかの部分が完成したのは四十三年でございますね。
○吉兼政府委員 そのとおりでございます。
○渡部(通)分科員 いま建設大臣、聞いたばかりだという御答弁ですが、十一年間経過して三百メートルだけ残して、残念ながらそこで車の渋滞も、ヘリコプターによる騒音公害も、何も解決できないという現状です。それが十一年にわたっているという、こういうことに対しては、いわゆる建設省の見通しが甘かったとお考えでございますか。
○吉兼政府委員 これは非常に長い経過をたどってきております事案でございます。直接は、この事業の施主と申しますか施行者は東京都でございます。いろいろ東京都にもその後の事情も聴取をいたしておるわけでございますが、東京都としますれば、できるだけこの区域の整備に着手すべく、関東財務局とかあるいは防衛施設庁を通じまして、何回にもわたりまして関係方面との折衝を重ねておったようでございます。最近になってやっと国内的なそういう手続といいますか、了解の見通しは得たようでございますが、残っておりますのは施設庁と在日米軍との間の協議というものが最後の残っている問題ということになっているように伺っております。
○渡部(通)分科員 いま私申し上げたのは、現状に対する大臣の御所感を伺ったのです。別に詳しく御存じなくても、ただいま申し上げましたような事情で非常に建設事業が滞っておる。そういうことに対しては、初期の見通しに甘さがあったのではないか。非常に長過ぎる。そういうことに対する大臣の見解は、感想はいかがでございますか、これをひとつ伺いたいと思います。
○西村国務大臣 いま都市局長がおっしゃいましたように、だいぶ特殊な事情があったようでございまするけれども、やはりあなたがおっしゃいますように、十一年間もほったらかして皆さんに御迷惑をかけたということから申しますれば、初めの計画が甘かったのか、あるいは努力が足らなかったのか、それはやはり建設省としても十分責任があると思います。また東京都がその施行者ではございまするけれども、やはり全般的な道路管理をしておるのは建設省でございまするから、それはそういう批判を受けてもしかたがない、かように思っておりますとともに、一日も早く努力をしてひとつ解決をしたい、かように感じておる次第でございます。
○渡部(通)分科員 そこで防衛施設庁に伺いたいと思いますが、いまのお話でもおわかりのように、ネックはただただ米軍のプレスセンターの問題ということになっておりまして、いままで米軍との折衝もずいぶん続けていらっしゃったと思うのですが、現在どういう状況になっておりますか、御説明願いたいと思います。
○平井説明員 この道路計画を都庁のほうからお話を当庁が承りましたのは昭和四十二年でございますけれども、その後四十三年に、一部道路計画の修正を都のほうでされまして、それをあわせて昭和四十三年に米側と正式の折衝を始めたわけでございます。御存じと思いますが、この道路計画が横切ります部分がたまたま米軍のヘリポートの位置に当たりますので、この道路計画を進める場合に、そのヘリポートの機能がそこで中断されるとかあるいは機能を失ってしまうということになることが米側にとっては非常な問題であったわけであります。したがって、われわれこの問題を解決するために、せっかくの道路計画を実現するとともに、米軍のヘリポートの機能もあわせて中断しないで維持できる方法がないものかということで、米軍と都とわれわれと三者でいろいろと協議を重ねてきたわけでございます。たまたまその経過におきまして、これは非常に複雑ないきさつがあるわけでございます。その経過におきまして、あの周辺から、かねてヘリポートの騒音問題についていろいろ御要望がわれわれのほうにも参っておりまして、この問題について日米間で当時並行的にいろいろ話を進めていた段階で、それでは、このヘリポートをしかるべき都内で適当な場所があれば移すことについてどうだろうかという話し合いが一方において進んできたわけでございます。 そこでそのヘリポートの移設問題が、実は最初に出ました都道の計画の問題に一枚からんでまいりましたために、問題がさらに複雑になりまして、そのために折衝が長引いてきたわけでございます。昭和四十五年の三月に一応ヘリポートの移設問題は別途の問題としまして、この都道三号線の横断する計画を進めながらも、ヘリポートが維持できる方法についてある解決のめどを見出すことができたわけでございます。そこで米側から、若干の建物の移設等の条件をつけまして、この提案には同意するという意向を示してまいりました。それは昭和四十五年でございます。そこでその後、都庁のほうにその旨をお伝えいたしまして、その米側の条件を満たしながらこの問題を解決できる方法をいろいろ検討したわけでございますが、その間にも公式の文書のやりとり以外に何回か会議を持ちまして、たとえば米側が当初要望しておりましたあのヘリポートのところ、横断する部分を暗渠、いわゆる隧道にしてくれという提案がございましたが、それをいたしますとかなり工事費がかさみますので、開渠でもいいじゃないかというような折衝も重ねてまいりまして、これも米側は一応のんだわけでございます。したがいまして、現在は都のほうとわれわれのほうといろいろこれについて米側に対して、米側の提案をのめる条件を検討しておりまして、最近やっと結論が出ましたので、米側と正式に最終的な結論を得るための折衝に入りたいと思っておる段階でございます。
○渡部(通)分科員 最近結論が出ましたとおっしゃいますが、どういう方向で解決のめどがついていらっしゃいますか。
○平井説明員 先ほども申し上げましたように、ヘリポートの移設問題は一応切り離しましたので、現在ありますところのヘリポートはそのまま維持しながらも、三号線の工事を進めていただくことができることになると思います。ただ、現地を御存じかと思いますが、東大側のほうにございますPXとそれからガレージの建物が一棟ございます。これらの施設は、都道三号が通りますと完全に分断されてしまいますので、この施設を反対側のほうに移設するという問題についての条件を詰めれば、この問題は解決できると思います。
○渡部(通)分科員 そうすると、こう了解してよろしいわけですね。ヘリポートの移設はなし、それから三号線が通るにあたって、PX、そっちのほうの移設の問題がいま出てきておる、ただし、それを施設庁のほうでめどをつけてくださって、その移設を考えた上で三号線は近いうちに工事ができる、こう了解してよろしゅうございますか。
○平井説明員 この問題について、都庁側のこれに対する御意見が公式の文書で出てまいりましたのが最近でございます。これを受けとめまして、私どもこれから米側と、日米合同委員会の中に施設特別委員会というものがございますが、これに日本側のまとまった考え方を提案するわけでございます。それでもって若干の文書のやりとり、手続を進めまして、合同委員会の合意が成立しましたら工事が始められるわけでございます。昭和四十六年度内には無理でございますが、四十七年度に入りまして、先ほどからの周辺の事情も勘案してできるだけ早く問題を解決し、工事に着工できるように進めたいと思っております。
○渡部(通)分科員 この問題は、四十四年のやはり予算の分科会で、参議院のほうで二宮文造委員が質問をいたしておりました。そのときに防衛施設庁の御答弁は、四十五年度中には何とか、その場合にはヘリポートの移し場所を、候補地をきめられる、こういうはっきりした御答弁がありま玄最大可能な見通しとして、四十五年という御返事をいただいておりました。それがいまたいへん屈折があったようなお話ですね。それで今度はヘリポートは移転はしないんですね、それははっきりしておりますね。しないんですね。
○平井説明員 ヘリポートは移転しないというのじゃなくて、ヘリポートの移設問題と、この都道三号線があそこを横断するために、あそこの道路敷の部分を施設、区域から返還させる問題と、切り離して問題を処理したいということでございます。
○渡部(通)分科員 それではやはり困難であるということに変わりはないわけでしょう。
○平井説明員 現在のヘリポートの、あれはちょうど北東側になりますか、その部分、まん中よりやや北東寄りの部分を三号線が通るわけでございまして、従来いろいろ検討しておりました段階では、その工事を都道三号線が通るために、その部分を削り取ってしまうとヘリポートとしての用をなさないじゃないかという技術的な判断があったわけでございます。ところがいろいろ検討いたしまして、青山墓地寄りのほうののり部分が比較的強度が強い。したがって、そののり部分のほうにまだ盛土が相当ございますので、その部分をコンクリート打ちすることによって、ヘリポートを、三号線の工事進捗の過程において中断しなくても、その部分に若干のコンクリート打ちをやることによってヘリポートの面積を少し広げれば都道三号線の工事はできるんじゃないかという考え方がいろいろ検討しているうちに出てきたわけでございまして、先ほどお話ございました昭和四十五年度をめどにというときにはその考え方が出てきていなくて、あくまでも米軍としてはヘリポートを適当なところに移設するか、あるいはそうでなければ、そののりの部分をさらにもっと盛土を広くいたしまして、そこに相当地固めをしたかたいヘリポート部分をつくらなければ三号線の計画に応じられないという米側の強い意見であったわけでございます。それが難航しておりましたのが、いろいろ検討の結果、そういうことで解決できるというめどがついたために折衝が進んできたという状況でございます。
○渡部(通)分科員 わかりました。 そうしますと、一歩四十五年の見通しは狂ったけれども、もう少しいい名案が出てきた、こういう了解を私はいたしたいと思います。 それならば、一体いつごろそのめどは——先ほど四十七年度中というお答えでございましたけれども、何せいままであまりにも長引きました。だから私どもにとっては、またすっぽかされるんではないかという、こういう疑念をぬぐい去ることはできないわけです。ですから、この辺ではっきり確約をいただきたいのですが、大体どの辺に米軍との折衝ができて、工事の着工等がいつごろになるか、その辺はっきりした御答弁、見通しをいただいておきたいと思うのです。
○平井説明員 なかなかはっきりした見通しを申し上げるのはむずかしいと思いますのは、何ぶんにもこの折衝は相手方が日米合同委員会の日本政府側と反対の立場にあるアメリカ側でございまして、やはりアメリカ側でも日本側でもそういう最終の結論を得るための提案をいたしました場合、内部で、書類の決裁ですと、あるいはハワイなり、問題によりましてはワシントンまでいろいろ決裁を求めるための手続があるようでございますので、その間のいわゆる手続のためにどのくらいの時間を要するか、そういった要素がかなり——従来から日米合同委員会の問題解決にかなり時間を食っているという点もございますので、しかとした目標の日取りはちょっと申し上げかねますが、先ほど来の周辺の事情、何ぶんにも公共施設としての重要性もございますので、できるだけ早く、四十七年度内に解決したいということで一そうの努力をしたいと思っております。
○渡部(通)分科員 手続上の問題なんか、私はそんなことはあまり理由にならないと思います、こういう文明の時代なんですから。いままでこれだけおくれをとったということは、建設大臣の先ほどの所感の中にも、たいへんに残念である、申しわけない、地元の方に対してはたいへん御迷惑をかけた、そういう姿勢もはっきりいたしております。ですから弱腰でなく、いままでのおくれを取り戻すという意味においてもピッチを上げてもらいたいと思うのですね。ヘリポートが移らないとなると、また騒音問題等のいろんな問題も出てまいりますが、その辺もよく勘案しながらこれは早急にしていただきたい。私はこれ以上の御答弁を求めませんけれども、先ほど四十七年度中とおっしゃって、それを念を押すとはっきりしたことは申し上げられない、こういう後退をされますと、やはりまたこれは長引くのではないか、こういう懸念が当然出てまいります。ですから防衛施設庁も弱腰でなく、その辺をもう一度詰めていただきたい、これは早急にお願いをしたいと思います。 建設省にも伺っておきますが、ただいまの御答弁によりますと、防衛施設庁のほうで何らかのめどを得たい、そういう意向があるようです。だからそれをどう督励し、東京都側をどう指導していくか、その辺の決意を、大臣と両方に伺っておきたいと思います。
○吉兼政府委員 非常におくれまして申しわけないと思いますが、交渉というか話し合いがだんだん大詰めに来ておるようでございます。したがいまして、私どもはその返還等の手続を促進いたしますとともに、それの見通しがつき手続が終わりましたと同時に、四十七年度中にでも事態によっては着工ができるように、そういう態勢に東京都を指導してまいりたい、かように思います。
○西村国務大臣 せっかくの激励でございます。これは十分やるつもりでございます。
○渡部(通)分科員 もう一言建設省、つけ加えて。 この環状三号線の整備区間に含まれる信濃町駅前の工事終了の見通しをひとつ聞かせておいてください。あの辺も商店が、立ちのきがくるのではないかというのでお店の整備もできないし、かといって動くわけにもいかないということで、長年宙ぶらりんのままたいへん困っております。この見通しをここで一言御答弁願います。
○吉兼政府委員 お尋ねの信濃町駅から四谷三丁目に至る区間はまだ未整理でございますが、そのうち駅周辺の五十メートルの区間が現在一応事業認可をいたしておりまして事業を着工中でございます。用地買収について一軒一軒話し合いに入っているかと思いますが、現在の見通しは、この区間は四十九年度完成を目途に事業を進めておる次第でございます。
○渡部(通)分科員 わかりました。それでは四十九年度完成ということで、私どももそう了解したいと思います。念押しになりますけれども、ひとつこの点は重々工事を早くしていただきたいと思います。これは都側にも申し上げますけれども、防衛施設庁としても早く協議を煮詰めていただきたい。またこれがおくれた場合には、来年、その次と私も追及してまいりますから、そのつもりでひとつお願いしたいと思います。 たいへん時間がなくて荒っぽい議論で残念でございますが、もう一点住宅問題についてお伺いをしたいと思います。 四十七年度の東京都の都営住宅建設割り当て、これは建設省は二万戸ということでございました。東京都側は一万八千二百戸という計算を出してまいりまして、これが建設大臣と美濃部都知事とのお話し合いで、足して二で割ったような結果が出たわけで、一万九千二百戸というところに落ちついたようでございます。用地の確保がたいへん困難であること、都の財政負担が大きいこと、こういったことが原因になっているということは、すでに新聞等で伝えられておりますからあらためてこれを伺うことはやめますが、都営住宅建設のときの補助金、その建設基準ですね。建設単価というものが現実の標準単価に対してたいへん少ないのではないか。このため都側から反発を招いているのではないかと思いますが、この標準単価に対して建設単価というものを大幅に引き上げる意向はないのか。今後その点をどう考えていらっしゃるのか、まず伺います。
○沢田説明員 東京都につきましては、いわゆる超過負担問題が全国の中で一番大きな問題でございます。そこで私どもは、東京都の公営住宅建設というのを、いかにスムーズにするかということが一番の眼目でございます。そこでいろいろと超過負担の要因もございます。単価につきましては、この三年間ぐらいで単価による超過負担というのはおおむね解消してきました。しかし、都民の希望なりあるいはそのほかで、やっぱりもっと大きいものがほしいとか、あるいはもう少し質をよくするとか、あるいはさらにいろんな施設をつけてもらいたい、こういうごもっともな御要望が出るわけでございますが、こういうものが私どものほうの単価に入ってございません。したがいまして、これは質の問題でございますが、こういうものが超過負担になっておるという現状でございます。 そこで、私どものほうは、単価につきましては、特に東京都におきましては高層が必要でございますので、十二階以上の高層の単価を特に四十七年度には設けたいと思っております。さらに用地費につきましても、東京都の特別単価をつくりたいと思っております。さらには、今後におきましては、先ほど申しました質の問題に関連をいたしまして、面積増とか、あるいはそのほかの特殊工事費の手当て、こういうもので質の水準を上げていく、こういうふうな二段がまえでひとつ対処をしたい。東京都が住宅を建設できませんと、日本の一番の住宅問題が解決いたしませんので、さような心がまえでやっております。
○渡部(通)分科員 さような心がまえで、現実に単価の引き上げは行なっていただけるわけですね。
○沢田説明員 全国一般につきましては、やはり物価の値上がりなり工事費の値上がりの分は、六%ないし八%全国的に見ております。そのほかに、それを全国に分けるときに、東京都につきましては、特に十二階以上の高層——いままでは十二階も、以上も同じような単価でやっておりましたが、これに無理があるということで、その辺の問題は新しい単価を設定する、すなわち、いままでの高層住宅の単価よりもいい単価を予算ができました暁には設定したい、かように思っております。それから、さらに、東京都のそういうものが建つところにおきましては、地盤が非常に悪うございまして、非常に長いくいを打って施工するということで、よけいお金がかかります。こういうものも、十分ではございませんが、いままで以上に東京都の分は見ていきたい、かように考えております。
○渡部(通)分科員 具体的なことは、御答弁いただけなかったわけですが、それは大幅に配慮していただきたいと思います。広い部屋がほしいとか、いろいろな要望が出ているというお話ですが、私は当然だと思います。いまの都営住宅を見てみますと、素材が悪くて、がたぴし戸が合わなかったり、しばらく住んでいて、子供が生まれてくるともう住めなくなるという建物が現実に多うございます。こういう建築がずっと続いていくと、十年後にはやはりスラム化するのではないかという心配もございます。ですから、建物である以上はもう少し、その辺の単価を大きく見ていただきたい。東京都の公営住宅の建設ということに、国は大きな責任をしょっていただきたいと思うわけでございます。 もう一つ、土地でございますが、これが一番ネックになっております。ところが、東京都には行政財産としての土地が六十三万平方メートルある、こういうふうに報じられておりますが、こういった土地を、公営住宅のほうにどんどん利用していただけるように、その点の御決意なり、方途なりはお持ちでございましょうか。
○沢田説明員 その数量につきまして、私ども、つまびらかでございませんが、いままで東京都におきましては、土地の入手の問題が非常に大きな問題でございました。先ほどの、私どもが割り当て計画をいたしましたものが消化できないのも、それが一番の原因でございます。そこで、従来から、そういう国公有地、これは国全体として大いに利用しなければいけないということで、再々やっております。ただ、東京都の場合には、そのほかに都有地がある。私どものほうも当然、都と相談をいたしまして、そういうものをどういうふうに使うかということで、ずいぶん詰めております。たとえば、いろいろ車庫がございますが、ああいうものの上にはげたをはかせて、上に高層アパートを建てる、あるいは福祉関係の建物の上に建てる、そういうふうなことで、できる限りのことはやってございます。しかし、そういう所有地がほかの会計に属しておったり、そういうことでいろいろな問題があって、手をつけかねているものもございます。しかし、今後、そういうものをさらに発展させますように、私どももさらに、東京都について協議をしていきたいと思っております。
○渡部(通)分科員 そこで、いま御答弁があったように、標準単価をなるべく引き上げたい、それから土地を利用したい、そういったことで努力なすって所期の計画の二万戸、これを建設することは不可能ですか、可能ではございませんか。
○沢田説明員 私どもも立ち入って、東京都の内部事情に通じませんもんで……。私ども、二万戸やってもらいたい、少しでも多くやって東京都の住宅難を解消したいと願ったわけでございますが、各種の事情でできないということでございます。その辺の事情は、私どもわかりませんが、向こうも相当詰めた話だと思っております。なまけてやらないのではないと思います。そこで、それができるかできないかの答弁は、ちょっと私としてはできません。
○渡部(通)分科員 もちろん、なまけてやらないわけでも何でもなくて、建てたくてふるえているわけですから、その点、御答弁のような努力を積み重ねていただきたいと思います。 時間がありませんので、最後にもう一点だけ。これは建設大臣のほうからも御答弁をちょうだいしたいと思いますが、公営住宅の入居の収入基準の問題です。これは、現在、二種ですと七十六万一千九百九十九円、一種ですと百四万五千九百九十九円で、非常に低いと思います。しかも全国同じで、東京とか大阪とか、そういう大都市の入居希望者にとっては非常な制限となっております。これを引き上げるおつもりはないか。さらに、全国とはいいませんから、東京都に限って、あるいは大都市に限って、物価のスライド制を取り入れるおつもりはないか、これが一点。 それから、公団住宅の収入基準は家賃の四倍ということできめられておりますが、これはまた高過ぎて応募できないという人が多うございます。ですから、都営住宅には収入があり過ぎてなかなか申し込めない、かといって、公団住宅には収入がなさ過ぎて申し込めない、この中間層というものは非常に多うございます。公団住宅の家賃の値上げなどが来年度云々されておりますけれども、これは断然やめてもらいたい。それをやめるつもりはないか。それから、こちらのほうは、収入基準を引き下げてもらいたいです。そのおつもりはないか、これを御答弁いただきたいと思います。
○沢田説明員 幾つかの御質問でございますが、まず、公営住宅入居のための収入基準が全国的にきまっておって、それが特に東京都あたりでは低い、こういうお話でございます。これは確かに、皆さん方の収入も上がってくるし、物価の関係もありまして、やはり年々アンバランスになる傾向にございます。それで私どもは、年々歳々これをチェックしております。そして、不合理なことになりますれば、これを改定するにやぶさかではないという態度でございます。最近は特に地方公共団体からそういうふうな意見がだいぶ多うございます。したがいまして、これは検討してみたいと思っております。 それから、地域的にこれを変えたらどうかというお話でございました。これは筋からいきますと当然、同じ収入でも、東京の収入と地方の収入では違います。したがいまして、家賃負担能力も違ってくるということで、違うのがもっともだと思います。しかし、片や、それじゃ一体どういうふうに地域を分けるかという技術的な問題が非常にむずかしゅうございます。東京の幾らが地方の幾らに当たるのか、この辺の技術的な問題を検討しております。その辺の問題は、私どもの審議会がございますが、そこでもいつも話題になります。私ども検討しておりますが、これは技術的問題で、なかなか名案が出てこない、現在そういうふうなうまい案がないということで、全国一本でいっておるということでございます。 それから、公団の収入基準でございますが、これは家賃の四倍ということで一応区切っております。したがってギャップが出てくる。これは平均的な家賃で申しますと、現在、公団の家賃と公営住宅の一種の上限とはわずかにオーバーラップしております。しかし、東京だけでとってみますと、東京の公営住宅の上限と、それからもう一つ、公団の、たとえば市街地再開発でやりますような、三万円近いような家賃のものとでは、当然ギャップが出てまいっております。ただしかし、公団が建設しておりますかなり遠いところのものは、いまだに二万何千円という家賃でございますので、これはオーバーラップしておるわけであります。ですから、ここに入りたいというもの、非常に便利なところのものについてはギャップがある。しかし、こういうギャップはできる限りなくしたほうがいいという感じでございます。そういうところまで勘案をいたしまして、先ほどの公営住宅の収入基準の問題は考えるべき問題だというふうに考えるわけです。 それから、公団家賃の値上げでございますけれども、これにつきましては、事務的な考え方といたしましては二点ございまして、一点は公団の古く建設したものの家賃が四千数百円で、現在管理を開始します住宅のものが二万何千円で非常にギャップがあり、また場所も非常に、昔のものは便利だし、いまのものは不便だというふうなギャップがございます。これは公団法の中にも、そういうアンバランスは是正できるようになってございます。しかし、こういうものはやはり新しくどんどん上がる家賃を抑制するということまで含めまして、私どもはあまりひどいアンバランスは是正すべきであるというふうに考えております。 それからもう一つ問題は、物価の値上がりとともに維持修繕費が上がってきておるわけです。こういうことで、公団の会計上維持修繕がどうもピンチになっておるのでございます。したがいまして、経営上からも上げる必要があるということになってきております。したがいまして、事務的には一応上げざるを得ない状態になってきているということでございますが、何せこの問題は物価政策の全般にかかわる問題でございますので、私どもはそういう立場から、この値上げについては現在検討中であるというふうなことでございます。 以上でございます。
○渡部(通)分科員 収入基準の引き下げは……。
○沢田説明員 公団住宅の収入基準の額につきましては、別に考えてございません。
○渡部(通)分科員 大臣からこの問題について何か……。
○西村国務大臣 大部分のことは沢田君からおっしゃいましたが、いまの第二期五カ年計画の公営住宅をはかすためには、少なくとも五カ年間で東京都は十万戸やってくれなければ困るのです。それはノルマを果たすためには全国に割り当てればできます。できますけれども、一番困っておるのは東京です。そこで美濃部さんに相談したのですけれども、美濃部さんの苦衷もわかります。しかし、とにかくやってください、私どもも協力します。私は二万戸ぐらいはやれるといまでも思うのです。しかし、やはり用地はないから、それでは建設大臣は国有地を出しなさいと、こう言うのです。そうすると、国有地というものは私が持っているものではありません。各行政庁の長が持っている。これがなかなか出てこぬのです。しかし、そんなことを言うておられませんから、私も用地の問題については協力します、それだから何とかひとつやってくださいと言ったら、足して二で割ったようなことになったのですが、五カ年計画の公営住宅をまかなうためには、今後十万戸といえば平均二万戸ですから、まだ相当に、今度は来年、再来年は二万戸以上建ててもらわなければどうにもならないのです。美濃部さんもがんばってもらいたいし、私もがんばります。あなたもひとつ協力して、やかましく言ってください、お願いを申し上げておきます。
○渡部(通)分科員 ではこれで終わりますが、私もがんばるためにこうして質問をしているわけでございまして、ひとつ建設大臣、これはやはり政治的な見地から、東京都の住宅問題に対しては鋭意努力をお願いをして、これで終わります。
○松浦主査 これにて渡部通子君の質疑は終了いたしました。 以上をもちまして昭和四十七年度一般会計及び特別会計予算中、建設省所管に関する質疑は全部終了いたしました。 午後は一時より再開することとし、運輸省所管を審査いたします。 この際、暫時休憩いたします。 午後零時十四分休憩 ————◇————— 午後一時七分開議
○三ツ林主査代理 休憩前に引き続き会議を開きます。 松浦主査は都合により少々おくれますので、その指名により、暫時私が主査の職務を行ないます。 昭和四十七年度一般会計予算及び昭和四十七年度特別会計予算中運輸省所管並びに昭和四十七年度政府関係機関予算中日本国有鉄道関係を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大原亨君。
○大原分科員 最初にローカル線の問題について質問いたしたいのであります。ずばりと質問いたしまして、ローカル線の廃止については地方自治体の承認を得る、そういうことについて与党がそういう方針を決定し、運輸大臣、国鉄もそのことを了承している、こういうことなんですか。
○丹羽国務大臣 ローカル線の廃止につきましては、自由民主党の総務会におきまして、ローカル線の廃止の決定の場合には地方自治体の承認を得るという決議をなさった次第でございます。私どもといたしましては既定方針どおりローカル線の廃止——御承知のとおり、ローカル線というものは鉄道の特性をすでに輸送密度から考えても失い、代替輸送のすでに整ったところの線でございますので、これらを廃止することが国民経済全体から考えまして適当だと思う次第でございますので、計画どおり進めてまいる次第でございますが、しかし私どもは、地方住民の意思、自治体の意思を無視してやるというような非民主的なことはしないという意味で、あくまでもそれらの点は一話し合いできめてまいりたい、こういうふうに思っておる次第でございます。
○大原分科員 つまり、自治体の意思を無視して、ローカル線が赤字線であるからという理由だけで——赤字線が何かという議論はありますが、そういう理由だけで廃止はしない、こういうように考えてよろしいか。
○丹羽国務大臣 そのとおりでございますが、あくまでも具体的の問題で話し合ってまいりたい、こういうことでございます。
○大原分科員 たとえば、私は国鉄の最近の経営のやり方について問題があると思うのですが、今福線を通しますと——広島県と島根県の浜田、今福線でありますが——細田委員がおられるわけでありますけれども、これは与党の鉄道の交通部会長である。そういう場合に、たとえば今福線を貫通させて陰陽を結ぶ。それから、いままで十数年来、二十年来にわたって旧態依然たる路線、曲がりくねった路線、スピードの悪い路線、これは路線を改善をして、そして風通しをよくする、スピードもよくする、こういうふうな方向に向かっても投資をするというふうな、そういうふうな積極的なかまえで日本の国全体の交通体系を考えなければいかぬ。赤字だからといって簡単にカットするというふうなことはいけないと思うわけです。ですから、それは黒字になるような努力をすればいい、あるいは回数をふやしたならばいい、こういうふうなことがあるわけです。新幹線、もちろんいいですけれども、新幹線一本で全国を九千キロも予定どおりやるということになれば、これはもうみな赤字になるわけですから、全部じゃないにしても、黒字は少ないわけですから、そういう経営のしかたについて、投資について、私は、国有鉄道という立場から見て公平さを欠くのではないか、そういう面には積極的な考え方で投資をしていくという考え方を持つべきであると思うが、いかがですか。
○丹羽国務大臣 いま先生御指摘になったとおり私も考えております。したがいまして、今回の財政再建の十カ年計画もそれらの点を勘案いたしまして、予算措置といたしましても、新幹線の設置はもちろんでございますが、地方幹線その他につきましては十分予算措置も配慮いたしまして、そしてやっていく次第でございます。したがいまして、今回は、地方ローカル線といえども短絡することによりまして貫通をする、いまおっしゃったような整備をすることによりまして、そして鉄道網として十分の意義ができる、意義を持ち得る、そうして地方の開発にも寄与し得るというような地方線につきましては積極的に進んでまいりまして、そうして日本国有鉄道本来の持っている日本の国内輸送の大動脈であるという目的を遂行してまいりたい、こう思っておる次第でございます。
○大原分科員 今福線については、新年度は建設を継続をしていく、これは具体的な問題について話をいたしますと、質問いたしますと、そういうことに考えてよろしいか。大体この予算は幾らかけてやるのか。それはいまきまっていないとすればいつきめるのか。
○山口政府委員 今福線は山陰本線の浜田から可部線の三段峡に至りまする新線でございますが、現在浜田−今福間につきまして用地買収と路盤工事を進めておるという段階でございます。四十七年度の工事でございますが、これにつきまして現在のところまだ実施計画をきめておりません。予算が成立いたしましてから、これにつきましてはAB線全体の方向とも考え合わせまして、予算を決定いたしたいと思っております。
○大原分科員 いつごろ決定いたしますか。
○山口政府委員 予算が成立後なるべく早く決定をいたしたいと思います。
○大原分科員 全部を通すために、あれは幾ら要るのですか。
○山口政府委員 総工事費百二十七億円でございます。
○大原分科員 去年計上したのは幾らですか。
○山口政府委員 四十六年度の計画額が一億九千万でございます。
○大原分科員 そのくらいのスピードでいけば百年くらいかかるのですがね。これはやはり通す、風通しをよくすればいいのですから、思い切って出す。それから路盤の改修をやらなければいかぬですよ。そうしてやれば、中国山脈等で観光資源もあるのですから、陰陽を結ぶ経済的な効果もあるのですから、細田委員をはじめ関係者がたくさんおられるのですから、私はぜひとも前向きでやってもらいたい、こういうことを考えますが、運輸大臣、いかがですか。
○丹羽国務大臣 できるだけその方向で考えたいと思います。
○大原分科員 これは特に要望しておきます。 第二の問題は、ローカル空港に対するジェット機の乗り入れでありますが、現在ローカル空港にジェット機の乗り入ればどのくらいやっておりますか。
○内村(信)政府委員 ただいまローカル空港に乗り入れておりますのは、鹿児島、宮崎、それから熊本、大分、函館、思いつくところは大体そんなものです。
○大原分科員 広島はまだ乗り入れておりませんね。
○内村(信)政府委員 まだ乗り入れておりません。
○大原分科員 この問題については、いろいろなローカル空港あるいは国際空港あるいは世界各国の空港などを私もいろいろ見ておるわけでありますが、確かに広島は乗り入れにとって便利がいいわけです。しかし、ビジネスその他で絶対必要という人はわりあい少ないのでありまして、やはり観光が一番多いわけであります。それで、いつも言っているように、プロペラをジェット機乗り入れに切りかえる際には、あまり近いと騒音の問題が非常にやかましくなってくる。これに着工いたしまして千八百メートルの路線にするには関係方面が非常に努力されたと思うのです。しかしながら、その後やはり環境権の問題、騒音の問題等が非常に大きな住民の関心になってきまして、着陸する際は別といたしまして、実際にジェット機が離陸をする際には、これはフル運転いたしますから、片面は海上でありますが、実際上は、回数がふえるということを前提にいたしますと、なかなか住民といたしましては生活に対する大問題であす。また安全の上から考えてみましても、もし事故が起きたらどうなるかということについて、絶対安全ということはないわけであります。したがって、この問題はいままでもいろいろと地元の知事や市長等からも御意見があったと思います。私も大臣にお会いいたしましてやりましたけれども、住民が十分納得できるような措置をとってもらいたい。住民が、あそこを五百メートルの範囲なり一千メートルの範囲に拡大をしてジェット機でいたしますと、何千戸になるわけでありますから、ですからこの人々が反対をしており、知事も市長もそういう問題については無視できない、こういうふうに意思表示をいたしておる。こういうことについては運輸大臣に権限があるわけでありますが、この問題は一方的な乗り入れ等についてはしないように慎重な配慮をしてもらいたい、こういうふうに思います。この点は非常に関心のある点です。地方的な問題であるとともにやはり全国的な問題でもあります。すでにある伊丹空港その他の公害防止の措置を、騒音防止の措置をどうするかという問題等もどうなっておるかということをみんな住民は見ているわけでありますから、それを無視いたしまして四月から一方的にやるということは、これは私は今日の数年来の情勢から考えてみてはできない、こう思います。運輸大臣、これは突然の質問でありませんから、御見解をあらためてここで明らかにしてもらいたい。
○丹羽国務大臣 飛行場の騒音の防止の問題、これはいまの一番大きな問題でございまして、騒音防止の対策なくして飛行場の設置というものは、今日の状況ではなかなかむずかしいことでございます。したがいまして、私どもとしては十分地域住民の御納得のいくような防音対策を講じつつ、これらの設置をいたしたい、また実際の認可もいたしてまいりたい、こういうつもりでおります。ことに、地元の民意を代表して出られましたるところの自治体におきまして絶対反対というような場合におきましては、私どもそれを無視してやる考えは毛頭ございませんこともはっきり申し上げておきたいと思います。
○大原分科員 私はやはり、日本のような狭いところではもう少し政府が、自衛隊の予算をつけることについては別としましても、機種の改善についてもう少し予算を出すべきじゃないですか。すぐ上に上がるのが一番いいけれども、ああいう滑走をいたしまして緩慢な角度で離陸をするという際には、これは私は問題があるのは当然だ。百ホン以上こえるんですから、これは人権侵害になります。病院等があったら、それは耐えがたい被害を与えることになります。ですから、本年度の予算にはそういう防音装置等についてはローカル線にはありませんが、ましてやそういう無理なことはできないと思いますが、機種の改善について予算を組んで、政府全体が努力をしなければいかぬのではないかと思います。これが第一点。 それから、プロペラ機の生産は日本国内においてはもうやめるんですか。見通しについて。
○内村(信)政府委員 現在日本で国産しておりますのはYS11、これが旅客機用の飛行機でございます。これはプロペラ機でございますが、通産省が所管になっております。聞き及びますところによりますと、来年一ぱいぐらいでやめるというふうに聞いております。
○大原分科員 いまの機種の改善について。
○内村(信)政府委員 これも通産省の所管でございますので、私のほうから責任を持って御答弁申し上げかねるかもしれませんが、大体の考え方を申し上げますと、実は現在国産で旅客機はYS11、これだけでございます。これも今度生産をこれで終わり、次いで次の機種をどうしようかということはいま通産当局のほうで考えておるようでございますが、世界の趨勢から申しましても、やはりジェット機というふうなことにしようというふうな考えが一つの考え方のようでございます。ただその場合には、騒音の問題というのは世界的に非常に大きな問題になっておりますので、騒音というものをなるべく減らしていく。採用するジェットエンジンについても、騒音の少ないような飛行機をつくりたいということを大きな目標に進んでおるように思います。 それから技術的な問題として、これはかりに通産省のほうで国産のジェット機をつくるにいたしましても、でき上がりますのが相当先の問題でございます。したがいまして、それまでの間、定期航空用飛行機を導入しようといたしますと、これはどうしても外国機にたよらざるを得ないというのが実情でございます。そこで騒音の問題、それから先ほど先生ちょっとお触れになりましたSTOLというようなこともありますが、これについての現状を申し上げますと、大型機につきましては、いわゆる一般のジェット機につきましては、先ほど申し上げましたように極力騒音を低くする。たとえて申し上げますと、現在の、これからできますエアバス、こういったものにつきましては、現在のボーイング707あるいはDC8より大きく、馬力も大きいわけですが、音は十ホンぐらいむしろ低いというようなことでございます。 それからSTOLの問題をちょっと申し上げますと、このSTOLと申しますのは騒音自体を直接低くするというものではございませんけれども、これは比較的短い滑走距離によって上に上がるというものでございます。したがいまして、そのように距離が短かければ比較的早く高く上がるということがございますので、そういった意味におきまして空港周辺に与える騒音というものはわりあいに少ないということでございます。そこでSTOLの進捗状況でございますが、大体十九人乗りあるいは二十人乗りといったものでございまして、これは一般の旅客機には使いがたいものでございまして、離島あるいはその他には向くかもしれません。将来一般旅客機用として使うのは五十人乗り、六十人乗りというふうな大きさになりませんと商業的にはペイしないということでございます。これにつきまして世界各国でいろいろ研究中でございますが、ここ一、二年の間にでき上がるというふうなものはまだないようでございます。新聞情報にやりまして見ますと、カナダあたりで四十八人乗りかそこらのものが大体三年ぐらいでできるのではないかというふうな情報がございますが、その程度でございます。
○大原分科員 広島空港の場合に、有視界飛行をもう一つの新しい安全な形に変えていく、自動的な形に変えていくということになっておりましたね。それについての見通しはいかがですか。
○内村(信)政府委員 現在広島におきましては、保安施設といたしましてNDBという無指向性の制御装置、それからASR、空港監視レーダーがございます。四十七年度といたしましては、この監視レーダーにつきましてさらに、二次レーダーといっておりますが、そういうものを取り付けまして性能の向上をはかるということを考えております。 それからもう一つ、ILSをつけたらどうかという問題でありますが、これはたまたま広島の飛行場の地形から見まして、これは非常に困難である。むしろASRにつけかえが可能ならば二次レーダーというものをつけたらどうかということもあわせて検討しているところでございます。
○大原分科員 いつごろですか。
○内村(信)政府委員 これはちょっとまだわかりません。
○大原分科員 そういう新しい装置をつけるという見通しはないのですか。
○内村(信)政府委員 いま申し上げましたように、空港のターミナルレーダーはすでにいたしましたが、それに対する性能向上は四十七年度にいたします。それからVORも四十八年度にやりたいと考えております。御存じのように広島空港の敷地は非常に狭うございます。それでなかなか適格な場所がないというのが悩みでございまして、そういったILSにするかVORにするか、こういったこともあわせて検討いたしたいと思います。
○大原分科員 そういったことについてはまだ見通しはない、研究中であるということでございますが、いずれにしても大臣、日本のような狭いところでは、機種を改善するということがしばしば国会でも議論になったわけですが、政府はそういう立場をもう少し考えて努力をすべきです。防衛庁のほうだったら百億円でも一千億円でもぽんぽん使っておいて——何もスピードを競うて、それで安全ということはないわけですからね。しかし企業とすれば、全日空も日本航空も東亜国内航空も、大型化、ジェット化して、それでじゃんじゃん宣伝してコストを下げていきたいだろうと思う。しかし、新幹線は広島も早く通ることになるわけでしょうから、そうすれば、テレビで宣伝するほど早くないにいたしましても、大阪ぐらいは飛行機でなくてもいいわけだから。飛行場との距離を考えた場合には全然問題にならぬわけです。東京が半分になるといいましても、プロペラが二時間だったら一時間だということになりましても、これは国民の立場から見れば——観光とかいうものは別でありますよ。別でありますが、そういう立場から見て、最小限度必要なものはまかなうことができるし、新しい空港についても、たとえば岩国についても、沖繩からあれは玉突きで行くらしいけれども、バイパスができたら岩国に三十分くらいで行くわけです。岩国の人が反対するようなら話は別ですが、一部の人には歓迎する空気もあるようですから。しかし岩国のほうへ行けといって岩国の人が反対だといっても困るわけですが、広島のほうはあまり近過ぎる。何といったって、安全という面からいっても騒音からいっても近過ぎる。これは家を真下に見てすぐおりるのですから。ですから航空関係の運輸のほうはとにかく想を変えてやっていくということが必要だと思うので、この問題はひとつ一方的な情報等で先走らないように、十分それらの問題を検討してやってもらいたい。住民の意思と地元のそれぞれの自治体の長の意見を十分聞いた上で措置をしてもらいたい。こういう私の要望を申し上げておきまして、最後に大臣から見解を聞いてそれで終わります。
○丹羽国務大臣 飛行機を希望するというのは、やはりスピードを求めるという利用者の希望が一番の大きな問題じゃないかと思います。また、世界の趨勢からいたしましても、漸次プロペラ機からジェット機にかわるという傾向でございますので、やはり漸次ジェット化するということはこれは目標でございます。しかし、先ほどもお話しのように、騒音の問題、安全性の問題、その他を勘案をいたしますと、その目標に向かっていくには現実の問題として、ことに狭隘なる郷土の日本の事情からいたしましてなかなか容易なことではないということもございます。そういう点につきましては安全性、そうしてまた環境の問題等も勘案いたしまして、そのところどころにおきまして矛盾のないように、調和のとれた航空行政をこれからやっていきたい、こういうふうに思っている次第でございます。
○三ツ林主査代理 以上で大原亨君の質疑は終了いたしました。 原茂君。
○原(茂)分科員 基本的な問題に関してはさきの予算委員会で大筋をお伺いしていますので、きょうはちょっとミクロ的に、こまかい問題も合わせて二、三お伺いします。最後に、西ドイツのレーバープランというものがありますが、これに関連して、少し日本の国鉄を考えてみるという意味で御意見をお聞きしたいと思います。 最初に、非常にこまかい問題ですが、五・三の算出根拠につきましてお伺いをいたしたいのです。近く米の物価統制令が廃止になりますね。物統令が廃止になっても米価は上がらない、こういう政府の主張を聞いてまいりました。しかし、運賃だけでもこれは明瞭に上がるのじゃないかと思います。その運賃が今回の値上げによってどの程度上がるのか。たとえば酒にしてもリンゴにしても、日用品の三、四点について、お米を中心に、どのくらいこの運賃値上げで値上げになるだろうかということをひとつ先にお聞かせいただきたい。
○山口政府委員 今回の運賃改定に関します貨物の関係でございますが、全体といたしましては名目で二四・八%、実収で一五%の増収を期待をいたしております。各品目でございますが、貨物につきましては等級制度の改正というのがございます。それとからめまして、従来の四等級制を三等級制にいたしております。米につきましては、ただいま国鉄のほうから申し上げます。
○泉説明員 具体的な例でお答えさせていただきます。たとえば新潟の新発田から品川までお米が貨車で運ばれた場合、現在と比べて、運賃改定によりましてどうなるか、あるいは各価格に占める運賃の割合がどうなるかということを御説明申し上げたいと思います。これは一キログラム当たりの価格でございますけれども、小売り価格が百五十二円ということになっております。現在の国鉄運賃が一円十七銭、これが改定によりまして一円五十一銭、こういうことでございまして、運賃だけでございますけれども、上昇率が二九・七%。それで価格に占めます運賃の割合が現在〇・七七%でございます。これが改定によりまして〇・九九%ということで、上昇額は〇・三四円でございます。それで、価格における運賃の上昇率というものは〇・二二%、こういう具体的な例でございます。
○原(茂)分科員 お酒はどうですか。
○泉説明員 お酒の例で申し上げます。東灘から——神戸でございますけれども——汐留まで、酒一本で申します。一升びん一本、一級の酒でござますけれども、小売り価格が九百円といたしますと、現在の運賃は一本当たり九円四十七銭でございます。これが改定後十円十一銭ということでございます。現在の等級は一級でございますが、今回の改正で一、二級が新一級ということになりますので、値上げ率は六・八ということでございます。価格に占めます上昇率は〇・〇七%ということでございます。
○原(茂)分科員 私どもが計算しても、大体そういう計算かなと思っておりましたが、これで確信を得ました。 こういう値上げをやりますと、結局物価に相当程度はね返るわけですね。いま政府が、米に関しては物統令を廃止しても上がらないと言っているのは、運賃の値上がりもないという意味なんでしょうかね。政府の考えはどうなんです。運賃の値上げだけでも、物統令廃止のいかんにかかわらず、米は値上がりすることは間違いないんでしょう。大臣、どう思いますか。
○丹羽国務大臣 これは具体的の問題になりますと農林大臣の見解となると思う次第でございますが、私、常識的に申しますと、物統令を廃止いたしましても米価が上がらないということは、やはり需給関係からいたしまして、今日供給が過多といわれているわけでございますが、そういう点におきましては、普通一般の点におきましては物価は下がるという市場のメカニズムがやはりここに働くというふうに主張したいわけでございます。私ども、幾ぶんでも物価上昇の要因をつくることは心苦しいことでございますが、それらは包含をして、そしてやはり需給関係がこれをカバーする、こういうふうに考えておる次第でございます。
○原(茂)分科員 政府の立場で、言いにくいんでしょうけれども、私は、この運賃の改定だけでも米価は上がる、物統令の廃止いかんにかかわらず米価は上がるんじゃないかと思うのですがね。ずばり、その点どうお思いになりますか。
○丹羽国務大臣 私は、その点はただいま私なりの見解を述べた次第でございます。自由主義経済でございますから、何と申しましても需給関係というものがプライスを決定する一番強い要因である、こういうふうに思っておる次第でございます。今日の食糧事情から考えまして、米に対する需要というものは、絶対的にはふえるでございましょうが、相対的には減っているという事情でございますので、それらの点は農林省が見解を主張していくことがやはり現実の問題じゃないか、こういうふうに私は思っておる次第でございます。
○原(茂)分科員 大臣のおっしゃることのほうが常識的じゃないんですよ。常識的にいえば、私は、物統令の廃止いかんにかかわらず、運賃だけとってみても米価は上がると見なければならぬ。現在では米価は下がる見込みはない。その点は、そうはおっしゃりにくい立場でしょうから深追いはいたしませんが、とにもかくにもその種の運賃の値上げを行なう。旅客運賃も上がるわけですね。いずれにしても運賃が上がれば、その見返りとして何かがないといけないわけですよ。大衆に対する奉仕という形にならないといけないわけです。私どもが見たのでは、そういうものはあまり出てこないですね。 二番目に、これは例をとってちょっとお伺いしてみたいのですが、いま電化されている線にまだディーゼルが走っているところがあるのですよ。これは電車に乗ったのとディーゼルに乗ったのとではだいぶ違うのですね。やはり電化されているのですから、目標があって、全部電車にする、ディーゼルはやめるということをお考えだろうと思うのですが、そういう計画はあるかどうかということです。たとえば中央線なんかでディーゼルがまだ二本ぐらい走っています。こんなものは廃止といいますか、電車に取りかえるべきだと思うのです。そういったサービスが反対給付としてあっていいんじゃないかと思うのですが、どうでしょうか。
○磯崎説明員 ただいま先生がおっしゃいましたように、電化区間は原則として電車で走らせるべきだというふうに思っております。たまたま電化区間から非電化区間に入る場合にディーゼルを使う。いま御指摘のたぶん中央線から飯田線に入る例のお話かと思いますが、これも逐次電車化してまいりたいというふうに思っております。ただ、非常に列車の単位が違う、大きさが違うものでございますから、ホームの長さその他いろいろ関係がございますけれども、いやしくも電化した以上、できるだけ全線区を電車で走らせたいというのが私どもの考えでございます。
○原(茂)分科員 総裁、実は中央線は新宿から二本走っているのです、飯田線へ入るところだけじゃなくて。せめて辰野あたりからかえるならいいのですが、新宿からずっと走っているのですから、あれはなるべく早く改善したほうがいいのではないかと思いますが、大体いつごろ電車になりそうですか。
○磯崎説明員 実はこの直通の列車をやめますと地元の方から非常に不満が出ますので、やむを得ずと申しますか、支線に入るものは一本なり二本なり——たとえは常磐線でも全線電化しておりますけれども、やはり支線に入るもので特に例外的に残しておりますので、私どものほうでも先生おっしゃいましたように、もし支線区の方々の御了解が得られれば分岐ということで、乗りかえてもらいたいという気持ちを持っておりますが、なかなか御了解が得られないで、やむを得ず直通を残しております。できるだけ御了解を得られるようにいたしたいと思います。
○原(茂)分科員 二つ目にお伺いしたいのは、前に白棚線のレールをはずして自動車専用道にしましたね。あれはメリット、デメリットはどうですか。
○磯崎説明員 先生御承知のように、あれは一ぺん戦争中ひっぱがした線であります。あれをかりにレールで復活した場合でいまの計算をしてみますと、現在の自動車、これも多少赤は出ていますけれども、それよりも約五倍くらいの赤字になるという推定でございます。
○原(茂)分科員 もし鉄道にしてあったとすれば五倍、そういう計算からいきますと、いまの国鉄の経済を考えたときに、近い将来、レールをはずしてバス専用道路にしようというような計画はどこかにおありですか。
○磯崎説明員 これは先ほど大原先生からも御質問がございましたけれども、私どもとしては、一昨々年でございますか、国鉄の諮問委員会から、約二千六百キロぐらいは鉄道のレールを自動車に直すべきだというふうなアドバイスもいただいておりますけれども、実際にはまだ百キロもレールが自動車化いたしておりません。
○原(茂)分科員 わかりました。 それから次に、いま乗っている客車ですけれども、あれは空気が非常にきたなくなるのです。あの中で耐えておるのはたいへんくらい空気がきたない。私は中央線以外はあまり乗りませんが、新幹線に乗るとだいぶ空気がいいそうです、あまり乗ったことがないけれども。いまのように公害だの、空気の汚濁がどうのこうの、環境をやかましくいっておるときですから、ああいう列車、客車の空気を一定度まで汚染されたら自動的にブザーが鳴るか、あるいは自動的に空気を入れかえる装置をつくるとか、何とかできないものでしょうか。あれはたいへんきたない空気だろうと思います。環境基準に照らしましたら、調べてみたらずいぶんひどいものではないかと思うのです。そういうものを調査しているかどうか。やはり環境基準に照らしてみて、ああいうところの空気の清浄の度合いというものを一ぺん調査なさるべきだと思う。同時に、自動的に弁があって空気を入れかえるような装置をつくるか、あるいは自動的にブザーが鳴って、空気が汚濁したら客が窓をちょっとあけるとかいうようなことでもしないと、非常に小さい生まれたての子供なんか乗っておるのです。母親も若いから気がつかない。泣き出す。あれはおそらく空気がむんむんして居づらいんだろうと思うのです。われわれですらこの空気ではたまらぬなと思うことがずいぶんあります。それが一つ。 もう一つは、私の乗っている列車は暖をとるのにおしりのところに電熱器があるらしい、腰かけの下に。ところが、寒いところから出てきますから、わりあいに厚着をして乗ってくるのです。列車に乗ったら最後、今度熱くてたまらぬが、シャツを脱ぐわけにいかない。それが私だけかと思うと、方々で上着を脱いでおる。それでもなおかつ熱くてたまらない。あれは一人一人、あの熱さの強弱を調整できないものでしょうか。それがいまできていないのですが、そういうものをやってもらわないと快適でないです。どうでしょうか。 〔三ツ林主査代理退席、主査着席〕
○磯崎説明員 最初の空気のほうの問題は私全く同感でございまして、実は日本ではなかなか禁煙車がつくれないわけでございます。外国ならば車ごとに禁煙車と喫煙車をきめるということで相当空気のよごれを防止できると思いますけれども、これはなかなか実行ができないということで、最近やっと横須賀線を全部禁煙にしましたけれども、とても長途の汽車はできないと思います。したがいまして、先生のおっしゃるとおりベンチレーターがあるわけでございますから、換気を怠りなくやる。単に温度だけでなしに換気をやるという、いまいろいろな指導をやっております。あの車に乗っておりますと、先生おっしゃいましたように感じが鈍くなってしまいまして、その点の注意が足らないかと思いますが、そういう換気とか、夏場に窓をあけてくれというふうなことについてはできるだけやってまいりたいと思います。 それから暖房のほうは、蒸気暖房であった時分は側から暖をとっておりましたが、電気暖房になりますと電車式におしりのほうからやっております。これも一個一個にはできませんけれども、三つ、四つユニットにしてスイッチが切れるようにぼつぼつやっております。ただ同じ車の前とあとでは温度が五度くらい違う。そこで一回にやると寒過ぎるということになりますから、できるだけユニットにしまして、三つくらいに区切りましてやっていきたいということであります。それは一部の電車につけております。なかなか全線に参りませんけれども、考え方はそういう考え方でおります。
○原(茂)分科員 第一の空気の調節の問題は、自動調節装置くらいはもうつけられますよ。あるいはブザーが鳴ってもいいわけですが、車掌さん忙しいとなかなかやってくれません。いまのように環境をやかましくいうときには、汽車に乗ったらほんとうに休養ができる、快適だ、休めたという旅行になりたいです。あそこで長時間乗っていますとからだが変になってしまいますから、空気の問題は自動調節装置をつくるような研究をぜひしていただきたい。自動的にオートマチックでそれをひとつ。 いまの電熱器の問題は、やはり腰かけておる人一人一人に調節のできる何かレバーみたいなものがほしいです。やはり値上げをしましたがこういう点よくなりましたというような、何か反対給付を具体的に出すような努力をしていただきたい。今度の値上げには、われわれさがしてみてもあまりしろうとにわかる具体的なサービスがない、反対給付がない、こういう点が私たちが反対する理由なんです。この点ひとつよくお考えいただきたい。 それから最後に、一九六七年ですか、西ドイツの連邦交通相レーバー、この人がレーバープランなるものを出してドイツ国民の非常な関心を呼んで、大きな論議を呼んで、結果的には一部通らない、大部分は通ったということを聞いております。このレーバープランの通らなかった部分は何かというと、五十キロ以上の長距離輸送に関しては鉄道を使え、トラック輸送はまかりならぬ、制限ないしは禁止するという大胆な提案をしたわけでしょう。私はこのレーバーのいうのをその前から考えていたのですが、現在のように公害がやかましい時代になりましたら、どんどん道路をよくして中長距離のトラックをどんどん飛ばしていますと、やがて何年かたちますと、どんな努力をしても空気が汚濁していくことは間違いない、きれいにし切れないと思うのです。国際的にも環境基準というものをやかましくいって、地球をどうするかという会議なんかもあるときですから、したがって私は、運輸当局が思い切って提案をして、レーバーのように課税をしろとは言いませんけれども——ついにレーバーの提案が一部廃止になったのでありますが、そのかわり、同時に出した課税だけは二年間の時限立法で実施しているようですね。私は、あの課税というよりは、思い切って日本でも中距離、長距離のトラック輸送は禁止する、そうして中距離以上の貨物の輸送は全部電化された鉄道による。そのくらいな大胆な提案を皆さんが計画してお出しになって、やはり公害対策の先取りといいますか、そのくらいのことをやらないと、とめどがなくどんどん空気は汚濁していくと思うのです。いま計画としてそんなことを考えているのかどうか知りませんが、考えていないならぜひ検討すべきだと思うのです。 第二の問題としては、レーバーの提案が通ったように、そこまで行けないというなら、私は中距離、長距離の輸送に関してはやはり特殊な課税をしていい。だからつい鉄道にたよらざるを得ないというふうに持っていくべきではないかというふうに、これは妥協した場合ですね、こう思うわけです。 それから三番目には、国鉄のいまの経営の再建というものを考えたときに、経済的な理由からも思い切って、いま言った大義名分があるのですから、鉄道の輸送力の強化、電化の強化を通じて、貨物輸送の大半というものをやはり鉄道が引き受けるべきだ。そうして経済的にも成り立っていくような運賃の算出を行ないながら、これを基本に計画的な国鉄の再建というものを考えていいのじゃないかというふうに、三つを関連して考えているのですが、大臣どうですか。
○丹羽国務大臣 先般の予算委員会のときにおきましても、貴重な御意見をそのときに伺った次第でありますが、レーバープランにつきましては私どもも非常な関心を持っております。先般来の運輸政策審議会におきましてもこの問題を取り上げまして、ただいませっかく十分検討をさしておるところでございます。私のほうの運輸省といたしましても、官房が中心になりまして、これはイコールフッティングの観点からいたしましてもこの問題を取り上げましてやっておる次第でございます。確かに西独、レーバーは思い切った方策を取った次第でございますが、今回の十カ年計画におきましてもいわゆる輸送サービスの増強の一つといたしまして、貨物輸送の近代化、輸送体系の抜本的改革ということを一番中心にしてやっていく。しかも、中長距離輸送、大量輸送につきましては、どうしても国内輸送は国鉄の占める役割りというものは非常に重大であるということに力を入れまして、もうすでに御承知のとおり、要するに拠点間の直結直送列車、またコンテナ化、フレートライナー化ということも考えておりまして、運賃法におきましても今度コンテナ運賃というものを新たに設けましたのは一つの意欲のあらわれ、こういうことでございます。 最近におきますと、御承知のとおり、むしろ四面海に囲まれた日本でございますので、船舶輸送のほうに四割もとられておる。またトラック輸送におきましても三割八分とられておるというようなことで、これはいま先生御指摘のとおり公害問題も発生をいたしますし、道路を幾ら拡張をいたしましても、大量の輸送というものはやはり列車によらざるを得ぬという特性がございますので、それを生かしてやっていくほかにないということで、いかにして規制をするか、禁止をするかということが問題になってくるわけでございます。御承知のように、いまとっておる政策の一つといたしましては重量税でございます。いわゆる車検税を取りまして、それによってある程度のトラック課税をいたしまして、それもやはり昨年から国鉄並びに鉄建公団の資金の一部に充てておる次第でございます。これをますます強化してまいりたいという考えも持っておる次第でございますが、いま御説明がございましたそういう点で、私どもといたしましてはある程度の利用者の選択権と申しますか、市場メカニズムを活用するという方策をあくまで貫いていきたいとも思う次第でございます。 それらの点を、いま御説明がございました点も勘案いたしまして、たとえば向こうでやっております、アウトバーンにつきまして週末におけるトラック輸送の禁止であるとか、いろいろな問題がございます。それらの点も取り入れまして、できるだけ均衡のある輸送体系をつくってまいりたい。いま一番運輸行政に望まれているところは、この斉合性をいかにするかということが一番問題であります。御鞭撻をいただきまして、私もせっかくその方面につきまして何とか目鼻をつけてまいりたい。こういうふうに努力をするつもりでございますので、一そうの御指導をお願いしたい、こう思うわけでございます。
○原(茂)分科員 そうしますと、いま大臣のおっしゃったことを総合して、やはり方向として、中長距離のトラック輸送にかわって鉄道を使えという方向に持っていこうというお考えで作業、計画を進めていかれている、こう見てよろしいのですか。
○丹羽国務大臣 そのとおりでございます。ただ、その方法を、やはり利用者が、鉄道輸送のほうが便利である、適確性もある、適宜性もある、そうして定時性もある、安全性もあるというふうに持っていくことが必要である。そういうふうに貨物輸送サービスをいかにするかということが今回の十年計画のやはり一つの大きな目玉でございますので、それが実際にそういうふうになるかどうかということにつきましては、いろいろひとつ御指導もいただきたい。直すべきは直してまいりたい、こういうふうに思います。
○原(茂)分科員 利用者のほうから選択して、鉄道が適確だ、だから鉄道輸送、そういう気持ちになるようにしていきたい。それじゃやはり少し弱いのですよ。レーバープランなんかの思想はもっと強く、日本の環境をよりよくする、空気をよくするという点からも——日本の場合はですよ、レーバーはそんなことは言ってなかったのです。それから国鉄の経済をよくする点からも、中長距離以上のトラック輸送は国の立場で禁止するか、非常に大きな制限を加えるという前提で、鉄道を生かしていくんだ、こういう思想がないと、いまのように利用者の側をこれは鉄道のほうがいいんだという気持ちにさして、そうしてからだんだんやっていくんだというのでは、もう全然思想が違うと思う。その思想ではいけない。その思想ではなくて、思い切ってレーバー以上にはっきりと、大臣なら大臣の提案で大胆に打ち出していく、そういう思想がないといけないのじゃないかという気がするのですが、どうでしょう。
○丹羽国務大臣 輸送機関の各分野が持つ特性というものは、おのおのによりまして分野が違う次第でございます。その分野をいかに明確化するかということ、しかもまた競合させまして、いかに利用者に便利なものを選択をさせるかという、その範囲をどうするかということが実際の行政としては一番のかなめであろうと思う次第でございますが、ただいまお話もございましたし、道路輸送の限界ということも十分わかっている次第でございます。いま具体的な問題といたしましては、先ほど申しましたような重量税、それからまた実際の問題としましては、トラックにつきましては重量の制限ということをいたしておりますが、それだけで必ずしも私は満足してない次第でございますので、御趣旨も十分体しまして、斉合性、またイコールフッティングをいかに受け入れていくかということをこれから検討してまいりまして、何とか目鼻をつけていきたい、こういうふうに思っている次第でございます。
○原(茂)分科員 最後に重ねて、今度はお願いをしておきますが、いま大臣のおっしゃっているのでは私はまだ手ぬるいと思う。ほんとうに日本の生活環境をよくする意味合いからいっても、国鉄の経済の安定化をはかるためからいっても、思想としてきちっと、中長距離以上の貨物輸送は鉄道に限るというのを前提とした禁止措置なり、あるいは大幅な制限措置を加えるということをぜひひとつあらためて大臣のものにしてもらいまして、いまやっている計画というものを直すべきは直して、大至急に大胆に打ち出していただきたいということを要望して終わります。どうもありがとうございました。
○松浦主査 これにて原茂君の質疑は終わりました。 次は、米原昶君。
○米原分科員 私は、国鉄の引き起こしている公害の問題について若干お尋ねしたいと思います。 鉄道の引き起こしている公害といいますと、騒音公害が一番大きな問題になっております。そのほか新幹線の沿線における電波障害とか、幾つかありますが、ただ、騒音公害については、騒音規制法では鉄道は除外されているわけです。そのために、法律で規制されていないということで野放しにされているきらいがあるのではないか。一昨年の公害国会でこの騒音規制法がかかったときにもこれは非常に問題になりまして、全会一致で国鉄の騒音規制をできるだけ早い時期にやる必要があるということが附帯決議できめられているわけです。そういう立場で私は聞きたいのですが、たとえば東海道新幹線による騒音公害については、すでに百二十件にのぼる補償要求が出ておりますし、すでに何回も国会でも取り上げられております。これが一つも解決されてないというのが実情だと思うのです。実際に東海道新幹線には百ホンというようなものすごい騒音を立てている地域もあるし、それ以外の場所でも八十ホン、八十五ホンという騒音を出しております。こういう状態を国鉄当局はいつまでにどの程度に押えようとする計画を持っておられるのか、どういうふうに規制しようとしておられるのか、その考え方をまず聞きたいと思います。
○磯崎説明員 鉄道の引き起こしている公害、特にその中でもハイスピードで走る新幹線につきましては、いろいろ各方面から御指摘を受けております。私どものほうの技術者は、公害を減らすということは一つの技術だという考え方のもとにいろいろ勉強いたしておりますが、今度開業いたしました山陽新幹線につきましては、とにかく全線八十ホン以下に押えるというたてまえで、線路のそばのかきねの内側の防音壁につきましても相当な研究をいたしましてやってまいりました。おかげさまで大体八十ホン以下に押えております。これをつくりましたときと東海道新幹線をつくりましたときとはだいぶまわりの事情も違っております。私どもといたしましては、いますぐ何百億円の金をかけるわけにはいかなくても、東海道新幹線のうちで特に騒音の大きい、たとえは鉄橋——山陽新幹線はほとんど鉄橋をやめましてコンクリート橋にいたしました。いま先生おっしゃいました百ホンというのは大体鉄橋の下でございます。そういう部分については、あとで技術者がよく説明いたしますが、特殊な装置をつくって、そういうひどいところから直してまいるということで、私どもとしてはその公害を逃げて通るということは技術ではないというたてまえのもとに、末端までそういう気持ちでやっております。
○米原分科員 時間がありませんから、あまりこまかい話はいいです。 いまお話しになった鉄橋の場所はことにひどい、百ホンというのはそういうところなんでしょうが、最近のやり方で技術的に改良して九十ホン前後に落とされたというところも出ていることは聞いております。しかし、九十ホンとか八十ホン、その程度にほかの場所も落としたとしましても、これは実際に人間の住めるところではありません。ことにその近所に住宅がある場合に。そうでないところは一応がまんできますけれども。ことに住宅だけでなくて病院とかあるいは学校が沿線にあるところも私もずいぶん見てきましたが、そういうところでは授業もできない。たとえば、鉄道騒音はまだ規制されてないわけですけれども、昨年の閣議決定になった騒音にかかわる環境基準、これは一つのいまのところの目安だと思うのです。この環境基準も第一次答申から第二次答申に、だいぶ緩和されていて、われわれから見るとだいぶ甘いのです。これでは実際にはうるさくてたまらぬだろうと思う。一番ひどいところでも住宅地域は昼間六十ホン以下が普通だという基準になっている。ですから八十ホンというのは、いままで政府がきめている、これは自動車の騒音ですけれども、それと比べても高いわけですね。そういう点で、どうしてもいまのような程度の押え方では解決がつかぬのじゃないかという気がさるのです。 十一日の参議院の委員会で環境庁長官が、四十七年度中に新幹線騒音の環境基準をつくるという答弁をされました。しかし、新幹線騒音の環境基準については、すでに昨年の九月に環境庁長官が中央公害対策審議会に、航空機騒音とあわせて諮問されておりますが、その後どうなっていたのかということを、むしろ私は環境庁のほうにお伺いしたいのです。環境庁の作業がおくれているために国鉄のほうもまたすべてがおくれるというような面も出ているのじゃないかという感じがしてたまらないのです。鉄道騒音の基準を出すということは、いままで何回も一般の新聞では報道されて、全然これが進んでいない。非常に遺憾に思っているのです。この点についての環境庁の見解を聞きたい。
○山形政府委員 お答えいたします。 現在、中央公害対策審議会の騒音・振動部会で御検討願っております特殊騒音の問題につきましては、先生御指摘のとおり、航空機の騒音とそれから新幹線等の鉄道騒音を並行してやっていただくことになっております。ただ、御承知のとおり航空機騒音の問題が非常に急を要しましたので、そちらのほうの指針づくりのほうを先にやりまして、先般勧告という形をとったのでございますが、現在新幹線問題を先生方取り扱っておりますし、近々、場所的には一番近いところでございますが、浜松のほうに視察に行って実地調査をするという手配もできております。音の性質上、航空機騒音と似ているところがありますので、何とかこれと並行して審議していこうとやってくださっておりますが、何せ衝撃音も間欠音も非常にやかましい因子がたくさんございますので、できるだけ早く条件をつけて解決したいということで、鋭意いまやっておる最中でございます。
○米原分科員 私たちとしては、早急に基準をきめると同時に、せめてその基準がきまりましたら——それはもちろん環境基準ですから、きょうきめてあすやらなければ罰するなんという性質のものじゃありません。努力目標には相違ないけれども、いまの技術が相当に進歩したといっても、全くなくするということは不可能ですし、それはわかっております。せめてこの住宅地域だけは何とか防止する方法を考えてもらいたい。基準が一応きまりまして、そういう地域に対して防音工事をやるとか——鉄道そのものの技術的な解決だけでは押え切れないと思うので、ある一定のものはどうしても騒音が起こりますから、これを住宅に及ぼさないようなそういう防音工事とか、あるいは場所によっては住宅の移転ということも必要なんじゃないかと思うのです。もちろんこれは住民と話し合わなくちゃ、強制的にできることではありませんが、そういうような措置をやる場合に費用の問題がおそらく大問題になってくると思う。そういう措置をとらないと問題は非常にたいへんな問題になってくるように私たちは感じております。そういう移転とか防音工事とかいう場合の補償、費用、こういうことを考える用意があるかどうかということをまずお聞きしておきたいのです。
○山口政府委員 新幹線騒音でございますが、これは騒音としては非常に特殊な形でございまして、これは車両自体が出すところのエンジンの音というようなものだけじゃなくして、車両と線路との関係というようなことで起きてくるわけでございます。したがって、その線路がどういう形であるか。たとえば築堤にあるのか、切り取りにあるのか、あるいは平面にあるのか、高架橋にあるのかというようなことによっても違いますし、あるいは運転のしかたによっても違ってくるわけでございます。スピードのいかんによっても違ってきます。そういうふうなわけでございまして、鉄道騒音というものは単なる車両自体の騒音だけでございません。そういう意味で非常にむずかしい面が多々ございます。しかしながら、私どもそういった面につきまして、騒音を出す各般の原因を全部究明をいたしまして、それに対応いたしました騒音の対策というものを、新幹線ができてからずっとやっておるわけでございます。たとえば、軌道自体の構造を直していく、それによって騒音を出さないようにする。レールを直すとかロングレールにするとか、軌道パッドを改造するとか、あるいは軟弱地盤における線路構造物の基礎を直すとか、あるいはパンタグラフと車両との間に騒音が発生しますが、この異常騒音というものを解決するにはどうしたらいいかというようなこと、あるいは車両自体の騒音としては、車両のサイドスカートの延伸をするとかいうふうな各般の技術的な点をやっております。さらに、そういったようなものででも解決できないような、具体的な近傍の民家その他に対する関係等におきまして、たとえば防音壁を設置する。それから特に、先ほどもお話がございました鉄げた橋はコンクリート橋にする。これは山陽新幹線ではすでにこの問題を解決しまして、東海道新幹線でやっておりました鉄げた橋はもうほとんど使ってないということであります。その他、先ほど申しましたような防音壁を設置するとかいうような各般の措置によりまして、騒音によって一般の方が御迷惑をこうむることがないように、具体的な措置を着々とやってまいりたい、こういうふうに考えております。
○米原分科員 私が聞きたかったのは、そういう場合に、その費用をむしろ国鉄のほうが出すということを原則として考えておられるかどうかという点なんです。
○磯崎説明員 いままでやりましたものの中で、学校、病院の移転等につきましては、私ども極力費用を分担し、また防音壁等も私どものほうでやっておりますが、そういう物理的なものについてはもちろん全部金を出しております。
○米原分科員 新幹線のそういう公害問題というのが今後の問題に非常に影響しているのだろうと思うのです。いま計画しておられる全国新幹線ですね、たとえば成田の新幹線について、東京都、江東区、江戸川区というようなところが、東京都の場合、知事が先頭に立って反対運動をやっておられる。それから東北、上越の新幹線についても、東京都内や埼玉県の各地で反対運動が起こっておりますね。これの大きな原因はやはり公害だと思うのですが、新幹線が来ることによってたいへんな公害を引き起こされてはたまらぬという住民の気持ちがあるわけですね。そういう意味でも、いままでの新幹線の公害に対してほとんど何もやられてないということが大きな原因になっておると思うのですよ。そういう意味でもこの問題は非常に重要なので、いま起こっている反対運動がなぜ起こっているかという点を慎重に考えてもらいたいのです。つまり、公害が起こった場合のその対策、処理、そういう態度、あるいは環境基準すら、問題になりましたがまだきまってないというようなこと、そういうことが深刻に影響しているだろうと思うのです。ですから、この新幹線の問題を解決するためにも、いままでの既成の事実というのは非常に重要ですから、この解決に取り組む姿勢がはっきり出ないといけないのじゃないか。これが第一です。 もう一つは、いわゆる新幹線網の建設というのが新全国総合開発計画の基軸の一つとして組まれている。われわれはこれを大資本本位の高度成長政策の基軸だ、こういうふうに見ておりますが、そういう国策の名のもとに、住民の意思をあまり聞かないで強行される。たとえば全国新幹線鉄道整備法、こういう法律に基づいて、初めから強権を背景に臨まれるということに対するかまえが住民の間にできておる。そういうやり方でやってくるからけしからぬという気持ちがあると思うのですよ。ですから、公害の問題と、それをやっていく場合の姿勢の問題が非常に重要だと思うのです。たとえば東京の江戸川にしましても、埼玉の伊奈町の場合にしましても、これまで自治体が進めてきた、あるいは計画している都市計画が全然無視されてこの計画がつくられてきた。また東京都内や埼玉県、各地の反対運動を聞きましても、この新幹線の計画が団地のまん中を通るとかあるいは住宅地域のまん中を通るとか、そういうことから起こっておるわけですね。そういう点をどう考えて、どういうふうに解決しようとしておられるか、この点を大臣からお聞きしたいと思うのです。
○丹羽国務大臣 新幹線に関する法律は、これは私から申し上げるまでもなく、すでに国会の慎重な御審議をいただきまして、やはり全国民の御要望に沿ってできたと私どもは思っておる次第でございます。具体的な路線の決定その他は、国鉄当局または私どもが認定をしてきめる次第でございますが、その路線につきまして地元住民から反対が出ていることも私は承知しておる次第でございます。これらの問題につきましては、その工事をする当局と地元住民とが十分話し合いをつけまして、少しもそこに不満の残らぬように、その点におきまして先ほどから先生御指摘になりました防音その他の点、環境保全の点も十分ひとつ話し合いをつけましてこれを実施させていくように指導してまいりたい、こういうように思っておる次第でございます。
○米原分科員 いまの点非常に重要だと思うのですが、地方の住民や自治体が反対している場合に、住民の意見や要求ですね、この要求はいま申したようなことに限らないと思うのです。その地域に、よって独自の要求もあります。そういう点を誠意を持って国鉄が意見を聞くという態度でないとならぬ。いささかも高圧的な態度があっちゃならぬ。この点が解決の一つのかぎだと思うのです。住民がほんとうに納得のいくまでは話し合うという態度ですね。納得がいかないままに強制執行などはしない、この点について約束をしていただけるかどうかということを大臣に聞きたい。
○丹羽国務大臣 できるだけその方向でひとつ進めさせていただきたい、こう思っております。
○米原分科員 いまのところではおそくとも昭和五十一年度には営業開始へ持っていくということが大きく出ているのです。そしていままでの場合、かなり強い反対運動があっても予定どおり強行されるというのが大部分ですね。そういう点でも住民は不安を持っておる。ですから、納得を得なければそんな日程にはあまりこだわらないということをはっきり言ってもらいたいのですよ。その点どうでしょうか。
○山口政府委員 新幹線鉄道の整備の日程でございますが、これはやはり新幹線鉄道の必要性というものを考えまして、その新幹線鉄道ができなければ当該地区の輸送ができなくなるというふうなことを考えて日程を考えております。たとえば東北新幹線につきましては、東北新幹線がもしできなければ東京以北の方々に非常に大きな不利益が生ずる、したがってどうしてもある年度までには新幹線をつくらなければいけないということでその日程を考えておるわけでございまして、したがいましてその日程に合わせるように建設をいたしたいと考えております。その場合に地元の住民の方々に十分御理解をいただきまして、日程どおり建設をいたしたいというように考えております。
○米原分科員 では最後にもう一つ具体的な問題について。これは大臣にも話に行ったことがありますが、東京の大田区、品川区のところ、いわゆる品鶴線という、品川から鶴見に通ずる貨物線がいま通っております。その上をまた新幹線が通っているわけですね。そのためにこの地域は特別に公害に悩んでいるわけです。二重ですから。二階建てになっておるわけです。それで私この問題を衆議院でも公害対策特別委員会で取り上げたことがありますが、電波障害のほうの問題は一応解決のめどが最近つきました。この点は住民も非常に喜んでおります。ただ、騒音のほうは全く解決のめどがつかないままに、いまの品鶴線のところを今度は客車が通るわけです。しかも、いまの大体の予測では、いま貨物線が一日に六百本ほど通っておりますが、これが減ることはないようですね。ふえるようですね。もちろんそのために客車線を通すわけですから、いま以上に通るということになりますと、現状のままでは、現状もたいへんなんですが、これはたいへんな騒音地帯になってしまうということなんです。たとえばこの地帯に品川区の、火事があって二、三日前に焼けたと新聞に出ておりましたが、大間窪という小学校があります。これは線路のすぐそばに小学校が建っております。私も立ち会って騒音の測定に行ったことがあるのですが、教室がある二階で八十七ホンなんていう騒音なんです、二つ通るから。一時間の間に二、三本は通るのですね。ですから、これが通っている間は授業が全然できない。先生の言うことが生徒たちに聞こえないでしょう。こういうところが一番困った問題なんですがね。しかも、新幹線のほうはいまお話しになったように、ある程度のいろいろな施設の改良がやられるという方向はわかりましたが、そう簡単に——少なくとも新幹線は十ホンぐらいは落とせるかもしれません。しかし私たちがあそこで調べたのでは、ここの場合いまの品鶴線のほうが騒音が高いのです。これは品川区の公害課の立ち会いで、東京都の公害研究所のほうから機械を持ってきて測定をやったのですが、そういうところがかなりあの地帯にはあるのです。 それからこれは大田区のほうですが、東京都立の田園調布高等学校ですか、これは、新幹線と品鶴線が谷底のようなところを通っている、谷間になっているのです、その谷間の上のところにある。距離からいうとかなり離れているので、と思ったのだが、ここも私測定に行きまして、やはり一番ひどいときは九十ホンです。これも授業ができないということです。おそらくこういうところはすぐに防音施設でもやれば何とかなるのじゃないかという感じがするのです。 いままで、二、三年前から品川の区役所なんかでも、自民党から共産党まで含めた満場一致の請願書が出ておる。区長が先頭になって何とか解決しようとするが、全然いままで解決がつかない。こういう問題について何か具体的なやり方はないものかと思うのですが。どうでしょうか。
○磯崎説明員 このお話は先生からいろいろ伺いまして、具体的に案をつくっております。いまの田園調布の学校のほうは、四十七年度中に防音壁をつくることに決定いたしました。それから大間窪の小学校、いろいろいま打ち合わせておりましたのが急にああいうことになりまして、これからどういたしますか、あとで火事の状況を見た上で、私ども区役所側と御相談いたしたいと思います。 なお、いまの予定では、品鶴線はいま貨物列車が三百八本走っている。これが電車になりますと二百五十九本の予定でございまして、多少本数は減りますけれども、これは一応の現在の計画でございます。
○米原分科員 減りますか。
○磯崎説明員 減ります。
○米原分科員 そこでもう一つ問題になっているのは、ことに品川区の場合ですが、とにかく平面を走っておるものですから踏切になっているわけです。上のほうを新幹線が通っているわけですが、何とかしてこれを立体化してほしい。というのは、その線路が通っているところを通っているバス道路が四本ほどあるわけです。列車が来るたびにとまっていますから、品川区というのは非常に便利が悪くできておりまして、ここのバスに乗って通う人が一日に八万人ですか、という統計も出ておりますが、それが始終とまっているわけです。最近自動車がふえたもので、ことに狭い道路を通っているものだから、交通事故もこの地帯は非常に多いのです。これは立体交差にする必要があるのじゃないかということで、これも品川区議会の自民党から共産党まで、全政党が満場一致で特別委員会までつくって請願している問題なんです。こういう点、技術的にはかなりむずかしい点もあるのじゃないかと私たちは地域に行って感じたのですが、一体解決がつくめどがあるかどうかという点を伺っておきたいと思います。
○長浜説明員 品川区、大田区を含めまして、この馬込地帯は全体で七カ所の踏切が残っておりますけれども、これにつきましては、東海道新幹線建設のときに都のほうとも御相談いたしまして、都市計画道路として将来立体交差のできるようにという個所が二カ所その中にございます。これらにつきましては新幹線の工事のほうでかげんをいたしまして、将来立体交差、道路が品鶴線の上を行きまして新幹線の下を通るというようなことの可能なように新幹線の工事を進めてございます。したがいましてこれはできるわけでございます。その他のところは、その当時の都市計画道路になっておりませんでしたけれども、技術的には可能ではございますが、いま先生お話しのように非常にむずかしい地域でございます。工事も非常にむずかしかろうと思います。国鉄としましても、実は踏切はできるだけ立体交差にしたい、していただきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。踏切の立体交差につきましては、道路管理者であります建設省と、あるいは区、これらの方々との協議がととのいませんと立体交差の予算支出もできませんので、このほうを積極的にわれわれも進めたいと思っておりますが、地元の方方もぜひ相ともにやっていただきたいと思います。われわれもできるだけ立体交差が進みますように努力していきたいと考えております。
○米原分科員 地域の住民として特に望んでいるのは、客車線は通るけれども、駅はいまのところつける予定がないわけですね。駅をつけてほしいという要望もありますが、 公害だけはまともにかぶっている、幾ら客車線が通ったって駅が一つつくわけではないしということもあるから、よけいに不満が強いわけなんです。ことに、もとに返って騒音の公害の問題ですが、少なくともいまよりも悪化させるようなことがあるなら、これはたいへんな反対運動になるでしょうね。とにかく、一気にはむずかしいこと、よくわかりますが、そういう学校のところに防音施設とか適当な施設をつくって、いまよりも公害を減少させるという措置をしてもらはないと、住民は絶対にこういうやり方は望ましくないと言っておりますから、この点を特に要望しまして私の質問を終わりたいと思います。
○松浦主査 これにて米原君の質疑は終わりました。 次は、鶴岡洋君。
○鶴岡分科員 私は、成田の新東京国際空港についてお伺いしたいと思います。 実は、私も空港から五キロほど離れた隣の酒々井町に住んでいるので、地元の住民という立場から率直な意見を申し上げますので、その点について明快な答弁をお願いしたいと思います。 まず最初にお伺いしたいことは、開港の時期でありますが、空港の建設については現在もすでにもう予定よりずっと大幅におくれていることは事実であります。これにはいろいろな紆余曲折の問題等がございましたが、それはそれとして、いまの時点での進捗状況から見て、工事等は急ピッチに進んでいるようでありますが、大臣として開港はいつごろと考えているのか、この点をまず最初にお伺いいたします。
○丹羽国務大臣 開港につきましては、御承知のとおり大体六月を目途といたしまして開港いたしたいと考えておる次第でございます。しかしながら、御承知のとおり第一期の工事の区域内におきましていわゆる平和の塔、それから個人の住宅一戸がまだ未取得であります。これらの点等について、話し合いによりまして解決をはかっていかなければならないということで、いませっかく公団を指導している次第でございます。しかし、そのためにこれらのお互いの了解を得るということで、やはり相当、まだ少し時日もかかるというようなところも勘案をしているわけでございますが、羽田空港の過密状態から考えましても、ひとつできるだけ早い機会に開港したいというので、せっかくいま努力中でございます。
○鶴岡分科員 目途は六月か七月かきめてはあるようですけれども、現在の状況からいって、私もあそこから通っているわけで、よくわかるわけでありますが、やはり六月、七月というのは私の考えでは非常に無理じゃないか、こういうふうに思うわけです。たいへん失礼ですけれども、大臣、就任してもう一年くらいになるようですけれども、空港へ何回くらい行かれましたか。
○丹羽国務大臣 私は、参りましたのは一回でございます。
○鶴岡分科員 やはり日本の運輸行政の最高責任者ですから、いまの状況がどうであるかということを明白に掌握して、それで進捗状況を見て準備を整え開港にこぎつけないと、いろいろな面で支障が出てくるわけです。 そういうことで現在の状況を見ると、パイプラインの工事、これは十五日から始まったようでありますけれども、やはりこの点についても突貫工事でありますし、ものがものですから危険性も伴うことであるということで、非常にむずかしいんじゃないか。それから、あげればたくさん問題はありますけれども、旅客の足の確保の問題、この確保の問題については、東関東自動車道路、これはもうできました。それから京成電鉄、これもいまやっております。それから、先ほども話に出ましたが、新幹線の建設によって輸送の足を確保していきたい、こういうことになっておりますけれども、たとえば東関東自動車道にしても、片道二車線であります。先ほど言ったように、私はあそこから通っておりますけれども、こちらから行く場合は、ストレートで行けば国会から約一時間で参ります。大体八十キロから九十キロくらい。ところが向こうから通ってくる場合、朝の場合なんか、大臣お聞きになっているかどうか知りませんけれども、やはりネックになるのは、京葉道路の東京側とそれから首都高速に入って非常にネックになっているわけです。したがって、国会へ来るのには朝少なくとも五時半か六時に出ないとこっちに着かない。もし六時過ぎに出れば、こちらへ着くのに十時過ぎになってしまうわけです。それが現在の状態であるわけです。そうすると、今度開港になった場合、非常に足の確保の点について問題が出てくるのじゃないか。京成電鉄の場合も、新空港線で七・九キロですか、この延長工事をやっておりますけれども、いまの状況からいくとやはり八月過ぎるのじゃないか、こういうふうに私見るわけですけれども、またそのほか騒音問題等がありますし、ただ飛行機が飛べばいいというものじゃないと私は思うのです。 そこでお聞きしたいことは、そういう問題を含んで、やはり付帯施設の完備、それから環境施設の完備等からこれは重要な問題でありますけれども、この開港に際して一番問題点は、あそこに約一万一千人の従業員が現在の羽田から移動をする、こういうことを聞いております。家族を含めて約二万三千人が新しい成田の住民になるわけですけれども、この人たちに対する受け入れ体制の準備が、いまの状況からいって開港までに間違いなく万端整えられるか、その点についてお伺いしたいと思うのです。ジェット機が飛んでもそれに従事する従業員が生活が不安定な状態であったり、またサービス面で不行き届きのところがあると、やはり運航の安全については当然支障が出てくると思うのです。こういう点についていかがでしょうか。
○内村(信)政府委員 ただいま先生御指摘の点、まことにごもっともと存じます。何しろ成田へ移るというのはいわば世紀の大事業でございまして、あらゆることをシステム的にきちっといたしましてやるということは、実際問題としては相当困難なことだ。しかし私どもといたしましては、何とかこれを円滑に進めたいというふうに思っております。 そこで、まず第一の問題といたしまして、成田で勤務される方々の住宅の問題、これが一つの大きな問題だと存じます。日航をはじめといたしまして、大体日本人の会社の場合には、ある程度社宅とかそういうふうなものが制度化されておりますので、そういったものによってカバーされるというふうなことでございますが、一番問題は、外国の航空会社の従業員でございます。外国の航空会社につきましては、社宅とかそういったような制度が全然ございません。したがいまして、何らかの方法でこういうものを確保いたしませんと、いたずらに従業員は戸惑うばかりということになります。私どもといたしましても、そのような方方の御要望もじかに承ったこともございます。そこで、たとえばこれにつきましては千葉県のほうにお願いをいたしまして、県営住宅を貸していただく、あるいは千葉県の住宅供給公社からあるいは賃貸あるいは分譲というふうなものをお願いする、あるいは日本住宅公団にお願いいたしまして、優先的に空港関係の人に住居を貸していただきたい、こういうふうなことをいろいろお願いいたしまして、現在までのところ大体千戸弱ぐらいが六月から八月ごろまでには確保できょうというような想定でございます。なおこういう点につきましてはさらに努力を続けたいというふうに思っております。 それからもう一つ通勤問題でございます。先ほど先生御指摘のようにやはり道路というものはすいているときは確かにいいわけでございますが、たまたまそれが混雑状態と一緒になりますと麻痺をいたすという点からいたしまして、相当のやはり不便があるかというふうなことが想像できます。したがいまして、道路のあれにもよりますけれども、鉄道による輸送ということを考えざるを得ません。そこで京成電車あるいは国鉄の総武線、将来は新幹線式の高速鉄道を考えておるのでございますが、さしあたりはどうしても京成と現在の国鉄の総武線を使わざるを得ないというふうに考えております。そういたしますと、大体京成の場合には約一時間、総武線を利用いたしました場合には成田からバス連絡を受けまして東京から八十分程度で行けるのではないかというふうな感じでございます。さらに、通勤のダイヤにつきましては時間帯の問題がございます。空港などから帰ってまいります場合には相当おそく帰ってくる場合もあるのではないかというようなこともございますので、こういった深夜の時間帯等につきましても需要を調査いたしまして、それにふさわしい時間帯をつくるようにまた関係の向きに御要望申し上げたい、こういうように思っております。 それからさらにもう一つ、学校とかあるいは医療とかそういったようなものがやはり一つの町を形成して人が住みます場合にはどうしても要ることでございまして、この点につきましては県当局あるいは成田市というふうなところにもお願いをいたしまして、それぞれこちら側でお願いするまでもなくいろいろやっておられるわけでございますが、私の仄聞したところによりますと、成田市の場合には大体現在の一・五倍、約六万人程度の計画人口と見まして、学校、医療施設、公園、ショッピングセンターというふうなものも設置を計画しておるやに伺っております。一例を申し上げますと、小学校はすでに一校でき、さらに四十七年四月までにもう一校開校できる、中学校につきましては一校プラス四十八年度四月にはもう一校できる、こういうふうに承っておりまして、これは先生のほうが御存じかもしれませんが、私どもの得ました情報ではそういうことでございます。私どもといたしましてもできるだけ地方の皆さんの御要望を承りまして、協力していいものをつくりたいというふうに思っております。
○鶴岡分科員 答弁は簡単にお願いします。 いま住宅問題と通勤、それから学校の問題、医療の問題が出ましたけれども、時間があればまたあとでお聞きします。 先ほども新幹線の問題が出ましたけれども、答弁を聞いてみましても、どうしても必要な場合には日程どおりやる、こういうお話でしたけれども、成田新幹線の場合はこの間発表になって、江戸川をはじめとして非常な反対運動がいま活発化しているようですけれども、千葉県側としても現在の計画には非協力な態度がいま示されておりますが、どうしても必要と見るかどうか。先ほど私がお話ししましたように足の確保については困難な状態にあるのではないか、こう私判断するのですけれども、この点いかがでしょう。
○内村(信)政府委員 私といたしましてはいわゆる空港側と申しますか、需要者側の立場で話をさせていただきますけれども、現在の成田空港は大体六十数キロメートルございまして、先ほどお話しのように自動車で参ります場合には相当かかるということになりますと、やはりどうしても確実な短時間で連絡できる交通機関というものが要ると思います。そういった意味におきまして新幹線方式と申しますか、大体三十分くらいで行けるという程度がやはり国際空港としてはどうしてもいいのではないかというふうに私は考えております。
○鶴岡分科員 では次に移ります。 これは大臣にお伺いします。空港が開港された場合でありますけれども、いままで民間航空機と自衛隊機が衝突事故を起こした、こういう例もありますし、それから幾つかのニアミスということが起きて問題になっておりますけれども、この成田国際空港は民間航空のために開設されるわけでありまして、もちろんその航空輸送の安全を確保するためにも、民間空域への自衛隊機、米軍機の立ち入り禁止、軍事利用は当然すべきものではない、私はこのように思うわけです。またそのような計画はないと思いますけれども、これを確認しておきますが、いかがでしょう。
○丹羽国務大臣 御趣旨のとおりでございます。そのとおりでございます。
○鶴岡分科員 次は騒音問題ですが、発着に際しては騒音が一番の問題であるわけです。これはまた緊急を要する問題であるわけですが、新空港騒音対策委員会の発足について去年の十二月一日、これは公団総裁の通達で出ておりますけれども、これはいつ発足するのですか。
○内村(信)政府委員 新東京国際空港の騒音対策委員会でございますが、これは新東京国際空港公団に設けることになっておりまして、そのメンバーは御承知かもしれませんが、運輸省あるいは千葉県あるいは空港周辺の市町村長あるいは議会の議長さん、航空会社、空港公団あるいは関係市町村の地元代表というふうなのが構成メンバーでございまして、現在公団のほうから関係各代表につきまして委員への御就任を依頼しております。ただ残念ながら一部地元の代表の方々の了解がまだ得られておりません現段階において発足できませんが、そういったものが得られ次第すみやかに、直ちに発足させたい、こう考えております。
○鶴岡分科員 得られ次第じゃなくて、この騒音の問題はいまさき言ったように一番大切な問題ですから、向こうから来るのを待っているのではなくて、積極的にこれをやってもらいたい、こういうことなんです。去年のたしか九月ごろだったと思うのですが、十一月中か年内には発足する、こういうふうにもあなたおっしゃっているでしょう。ですから、通達を出したからこれでつくったとみなしてはいないでしょうけれども、むしろそういう考えじゃなくて、事騒音に関する問題ですから早くに発足をして適当な処置をとるように、こういうことなんで要望しておきます。 それから騒音対策費への充当をねらったといいますか、それに充当するということで、航空機燃料税は国内空港だけに適用され、成田空港など国際線専用空港には特に騒音料に該当する制度がないために、千葉県側としては地方税として周辺民家の防音施設の財源にしたいということで、法定外普通税のいわゆる航空機離陸税を新設したい、こういう意向を御存じだと思いますが、こういう点について運輸省としてはどういうふうに対処していこうと考えておられるか。
○内村(信)政府委員 特に千葉県におきます航空機離陸税と申しますものにつきましては、私ども正式には承っておりません。 そこで問題の所在と申しますのは、先生おっしゃるように国内空港を利用する航空機でございます。今般の航空機燃料税、それに伴う地方譲与税というものがございまして、付近の市町村にその譲与税がいくわけでございます。成田国際空港の場合は燃料税の対象になりません。したがいまして当然ながら譲与税の対象にならないということでございます。国内線が入りますればそれは別でございます。したがいまして、それにかわるべきものは何かということが本筋の問題でございます。そこでこれはまだ政府としてどうこうということはきまっておりませんけれども、国内の場合、騒音対策を主といたしまして、地方公共団体にある程度の譲与税がいくというふうなことを考えますと、その均衡論から申しましても、国際空港の場合にも何らか同じような騒音対策をやるために、これを空港公団みずからやりますかあるいは地方公共団体を通じてお願いするか、それは別といたしまして、やはり何らかの財源によって均衡をはかっていくことが必要であると私は考えます。
○鶴岡分科員 私が言うのは、これは地方税の問題ですから、もちろん所管は自治省にあるわけでしょうが、いま内村さんはお話を聞いてない、こういうことですけれども、自治省と相談をして前向きにやる考えがあるかどうか、それを聞いているわけです。一言だけ。
○内村(信)政府委員 私いま申し上げましたが、それを地方税としてやるのがいいのかあるいは公団みずからやるのがいいかの選択の問題があろうと思いますが、それを含めまして検討いたします。
○鶴岡分科員 次に、先日報道された世界百四カ国の航空会社で組織された国際航空運送協会の、いわゆる運輸省に対しての申し入れですけれども、申し入れの内容からしますと成田空港は二十四時間全面運用とすべきである、こういう申し入れと聞いております。これに対して、大臣、どういうふうに対処するのですか。
○丹羽国務大臣 これは申し入れということでもなくて、会議の席上、そういうふうな話が出たということに聞いております。しかしながら、いま、ことに成田は、一番の大きな問題は、騒音の問題で非常にあれしている次第でございまして、羽田の国際空港につきましても、騒音の問題につきまして規制措置を講じている次第でございます。でございますので、少なくとも私は、羽田空港並みの騒音規制を最小限度しなければいかぬというふうに考えておりまして、これは飛行機運航の場合においても、私は同様に考えている次第でございます。二十四時間にするというようなことは、私どもとしては考えていない次第でございます。
○鶴岡分科員 外国の発着運航時間は、国によって違いますけれども、いろいろと規制があるわけですが、航空機騒音防止法によって、大臣は飛行機の発着時間を告示で指定することができることになっておるわけです。いろいろお聞きしたいことはありますけれども、結論として、成田国際空港におけるいわゆる基準といいますか、何時から何時まで、この点については大臣、どうお考えですか。
○内村(信)政府委員 ちょっと先に私から申し上げます。 ただいま大臣からも御説明申し上げましたように、外国航空会社の立場といたしますと、やはり二十四時間にしてほしいという気持ちはよくわかります。と申しますのは、国際線の場合には、相当長距離にわたりまして方々の国々を回ってまいります。そして時差の問題もございますので、そこは気持ちはわかりますが、しかし、環境問題、騒音問題は、わが国におきましては非常に大きな問題でございまして、これを無視することは絶対できません。したがいまして、先ほどの大臣のお話のように、二十四時間運営ということは認めるべきではない。 それでは、どういうふうにするかと申しますと、現在、羽田は二十三時から六時までの間、この間はジェット機の運航を行なっておりません。したがいまして、少なくとも、今度の段階といたしましては、羽田よりもゆるくしない、羽田並みの規制はしていくということ、これは励行いたしたい、こう思っております。
○鶴岡分科員 私が地元の環境の中に育って申し上げたいことは、いまの羽田よりもゆるくしない、こういうことですけれども、羽田や大阪の環境条件と成田の条件は違うわけです。どういうところが違うかというと、農村地域をかかえて——これは一つのアンケートですけれども、一部落をとったところによると、大体寝る時間は夜九時ごろが一番多いわけです。これが五〇%くらいになりますか。それから起きる時間は六時ごろで、やはり五〇%。ですから、こういう環境を考慮して考えていただきたいと思うわけです。睡眠を妨害するということは、次の日の仕事に差しつかえるのは当然でありますから、そういう点で静かな成田地区で急に騒音になったのでは、仕事にたいへん支障を来たすわけですから、こういう点もひとつ考慮に入れて、この時間について、羽田はこれであるから成田もこれでいいということではなくてやっていただきたい、こういうふうにお願いします。 それから、昭和四十二年に制定された航空機騒音防止法についてでございますけれども、この法律によると、移転補償、防音工事の補助、防音被害の補償について、防音工事の対象は学校、幼稚園、病院等の一部であり、損害補償も農林漁業に限られているわけです。したがって、一般家庭は対象外となっているのは御存じだと思いますけれども、その騒音対策費としての過去の例を見ても、予算から見ると非常に少ないわけです。それに伴う移転は進まないというところも、ところどころ見られます。また、騒音訴訟が幾つも出ている状況も聞いております。そこでお聞きしたいのは、この法改正はいつやって、その内容はどうなるのか、改正の概要でけっこうですから、要点だけを説明してください。
○内村(信)政府委員 いわゆる航空機騒音防止法の問題でございますが、これにつきましては、現状はただいま先生の御指摘のとおりでございます。今後どうするかということでございますが、これにつきましては、四十七年度予算におきまして調査費一千六百万というものが認められております。これは何のための調査かと申しますと、やはり民家の防音工事のための調査でございます。と申しますのは、いまの航空機騒音防止法の範囲では、騒音対策としては不十分であろうということから、一歩進んで、民家の防音工事に対する助成とか、そういうものをやってまいりませんと実情に合わないだろうというのが私どもの気持ちでございます。ただ、その際に、どういったものをどういうふうにやったら一番効果的であるかという問題がございますので、四十七年度におきましては、一応そのモデルハウス的なものをつくりまして実験をいたしたいと思っております。その結果によりまして、おそらくしかるべき結論が出ると思いますので、翌年度、四十八年度をめどといたしましてそういう改正を行なってまいりたい、こういうふうに考えます。
○鶴岡分科員 私が申し上げたいのは、いまの説明はわかりますけれども、とにかく飛行場は、いまできるわけじゃないのです。もう何年も前から飛行場はできておるのです。それで、技術的な進歩があったことはもちろんですけれども、飛行機による騒音というものは、過去においても非常に問題があったわけです。この騒音問題について、一般家庭のいわゆる防音工事に対して、住民運動が起こってからやるのではおそ過ぎるんじゃないか。ここまで来てしたったからしかたがないといえばしかたがないのですけれども、そういうことで、その点については早急に考慮してもらいたいと思うわけです。 この騒音ですけれども、地域住民はもちろんですが、現在空港内に働く従業員にとっても、これは大きな問題であります。従業員同士の対話、連絡にも支障を来たし、意思疎通を欠くという話も、私、現在の空港内の従業員から聞いております。こういうことがしばしばあると聞いておりますし、また住民にとっても、先ほど言ったように、夜眠れないので次の日の仕事に支障を来たす。また、成田空港の場合は、周辺が農村地帯でありますから、当然、養豚、養鶏、すなわち農業生産の点から見ても、直接、間接に大きな影響があるのじゃないか、そのように私、心配するわけです。これに関連して、ジェット機によるいわゆる排気ガスですが、羽田の場合は、三方海に囲まれておりますから幸いといいますか、そういう条件が多少違いますが、成田の場合は条件が全く違うわけです。 そこで、公団の騒音対策室で騒音調査をしたと聞いておりますけれども、これはいつ終了するのですか。
○内村(信)政府委員 騒音コンターの問題でございますが、ただいまほぼ完成に近づいておりますので、私、はっきりしたことは申せませんが、おそらく今月か来月早々くらいには何らかのものができるのではないかと思っております。はっきりしたことは存じません。
○鶴岡分科員 それでは、その結果をお聞きしたいわけですけれども、いまそういうことなんで、できましたら資料をいただきたいと思いますけれども、よろしいですか。
○内村(信)政府委員 できましたらお届けいたします。
○鶴岡分科員 まだありますけれども、時間がありませんので……。 この防音工事の件ですが、千葉県が行なう成田空港周辺の民家の防音工事費助成を国が肩がわりしようという方針で、三月の九日ですか、大蔵省と運輸省と自治省、三省間でまとまったと聞いておりますが、これは成田だけに適用するのかどうか、これが一つ。それとも、現在すでにひどい騒音で悩まされている既設飛行場がたくさんあるわけですけれども、周辺の住民から要望が多いわけでありますが、どこまで適用していくのか。防音工事に対する考え方、これを中心とした考え方、この点いかがですか。
○内村(信)政府委員 民家の防音工事に対する助成の問題でございますが、これは先ほど申し上げましたように、現在のいわゆる航空機騒音防止法におきましてはそういう対策がとれないということになっております。したがいまして、私どもはその航空機騒音防止法を改正いたしまして、民家の防音工事についても、その点をそういうように助成していくということを盛り込むつもりでございます。 そこで、そういうものが盛り込まれますと、一体公共団体はどのくらい負担し、国がどのくらい負担し、あるいは実際の家屋の所有者がどのくらい負担するかというふうなことが、全般的な補償体系のもとからいろいろ議論になった上で一定の数字がきまってくると思います。そういたしましたら、成田につきましては、成田の場合には現存国ができませんので、いわば千葉県のほうで非常に御熱意を持っていただきましてそういうこともやっていただくわけでございますが、いわばそういうふうな本格的な制度がきまっていない段階でございます。やはり腰だめと申しますか、ある一定のことをやっておるということになると思いますので、将来航空機騒音防止法が改正されまして、しっかりした分担等がきまりましたら、それによって置きかえてまいろうということが私どもの考え方でございます。したがいまして、成田だけを対象にしたものではないわけであります。
○鶴岡分科員 たいへん申しわけないのですが、もう一ぺんだけ。たとえば、防音工事の負担でございますけれども、千葉県側が木造一室につき五十五万円、二部屋の場合は百万円、このうち八十万円は助成で二十万円は住宅金融公庫か農協から借りる、こういうような数字が出ております。防音は確かにしなければなりませんけれども、たとえば夏の暑い間防音だけして中にもぐっているというのでは、これは生活できないわけであります。そういうところもやはり国策で始まった成田国際空港ですから、こまかい点ですけれども、やはり配慮していただかないとこれは非常に困るわけです。そういう点も顧慮をしていただきたい、こういうふうに思うわけであります。 それから続けて申し上げますけれども、先ほど住宅、通勤、医療の問題が出ましたが、たとえば住宅の問題にしても、成田の人口がいま四万三千。これに今度展開してくる者が約二万三千、六万以上、現在の一・五倍になるわけです。道路は飽和状態であるし、施設は不十分である。たとえば病院の例をとってみても、あそこには総合病院が日赤しかないわけです。私も隣村に住んで、日赤へ行きますけれども、それは日にちによって違いますが、朝の受付で診療が終わるのが昼だというのがちょいちょいあるわけです。そういう飽和状態の中にあって、それでなおかつ、たくさんの人があそこへ移動する計画はあるでしょうけれども、そういう計画がきちっとできた時点において開港しないと、これはもうたいへんな問題が起こるのではないか。たとえば、住宅の問題にしても、従業員が現在羽田につとめておって、東京に住んでいる。東京に住んでいる場合は一万二、三千円かの部屋に住んでおるけれども、先ほどは公団で一千戸用意した、こういうふうに言っておりますけれども、実際に公団に入る場合、家賃が二万円以上になる、こういう話も聞いておるわけです。詳しくはまたあとで運輸委員会等でお聞きしたいと思いますが、この成田ニュータウンの公団の優先入居はどうするのか、またそれに対する外国航空会社に勤務している人の住居はどうするのか、それから貸し方はどういう貸し方をするのか、こういう点についてもとくと考慮していただきたい、こういうわけでございます。 最後に、まだまだ問題はたくさんあります。先ほどから話しているように、いろいろな厚生施設の問題等がございますが、ここで私が申し上げたいのは、いままでの経過を見て、諸般の事情があったにしてもすべての対策が後手後手に回っているというような感じさえ受けるわけです。日本の玄関にふさわしい成田国際空港でなければならないし、また従業員が安心して働くことができる環境整備をしない限り、航空機の安全運航というものはできないわけでございます。そこで国家的見地から見て大きなマイナスにならないように留意してもらいたい、私はこれを一番心配するわけです。ここでこれらの問題を解決するには、政府の周到な計画と熱意——聞くところによると、意思の疎通が欠けているために政府と会社、従業員、地元民の話し合いがうまくいってない、こういうことも聞いておるわけです。一番大切なことは、そこの話し合いと、必要なデータ、資料、これを公開、広報することだと私は思うわけです。そういうことで計画は計画として、また問題点はここはこういうふうにすればできるのだ、ここまでは無理なんだ、こういう話し合いが一番大切じゃないかと私は思うのです。重ねて大臣にお伺いしますけれども、その点についてよく話し合いをするという所信をお伺いしたいと思います。
○松浦主査 鶴岡君に申し上げますが、もう時間を過ぎていますから答弁だけでやめてください。
○丹羽国務大臣 いま仰せになりましたとおりでございまして、その趣旨でこれから進めてまいりたい、こう思います。
○鶴岡分科員 どうもありがとうございました。
○松浦主査 これにて鶴岡洋君の質疑は終わりました。 次は横路孝弘君。
○横路分科員 自賠責の問題についてお尋ねをしていきたいと思います。 〔主査退席、三ツ林主査代理着席〕 交通事故対策も従来各省庁ばらばらに、政策目標もあまり明らかにされないままに進められてきたわけですけれども、最近ようやく五年間で死亡事故を半減させるという目標設定をして、安全施設の面では行政としてやや動きだしてきたという感じがするわけでありますけれども、ただ事故後の措置ですね。救急医療の問題を含めまして被害者が安心をしてその治療に専念できるような体制にあるかどうかということになりますと、これはまたはなはだ心もとない次第なわけでありまして、傷害を受けたときも自賠責の五十万円が切れてしまいますと、とたんに病院のほうも冷たくなりましてほうり出されてしまうというようなことで泣いている人もたくさんいるわけです。 そこで、きょうは、この自賠責の支払い限度額、特に傷害の関係は四十一年以来五十万円というこの限度額がずっと据え置きになっているわけですね。この問題と、それからもう一つは、いわゆる民間の保険会社の運用益ですね。相当な額に毎年なっているわけでありますが、この運用益をやはり吐き出させていくべきじゃないかという二つの点について少しお尋ねをして、ぜひ行政としての体制を整えてもらいたいと思うのです。 そこで議論の前提として、被害者が自賠責で一体どの程度担保されているだろうかということを最初にお尋ねをしたいと思うのですが、裁判所の方来ておられますね。裁判所のほうで交通事故による損害賠償の判決として、死亡事故について五百万円以上の判決をしているのは、全死亡事故の裁判例のうち大体何%くらい占めているのか。それから傷害については、五十万円以上の判決をしているのは大体全体の何%を占めているのか、ひとつできるだけ新しいところで数字を示していただきたいと思います。
○西村最高裁判所長官代理者 ただいまの御質問につきまして、昭和四十五年度の判決件数が手元に資料がございますので、それでお答えを申し上げます。 昭和四十五年度死亡事故に基づいて全国の請求を認容した判決の件数は全部で四百五十八件、そのうち五百万円以上請求を認容した件数が百一件、二二・三%でございます。次に負傷事故につきましては、全件数で二千一件、そのうち五十万円以上を認容した事件が千七十七件、五三・八%でございます。
○横路分科員 そこで、一千万をこえる判決も出ていると思うのですが、死亡事故だろうと思いますが、一千万円をこえる判決はどのくらいあるのか、それもついでに……。
○西村最高裁判所長官代理者 死亡事故につきましては、一千万をこえる判決数は全部で十八件ございます。それから、負傷事故の場合には七件でございます。
○横路分科員 そこで、これらの裁判所の判決が現実に履行されているだろうかという問題です。実際にその被害者に判決が出たけれども、から手形になって支払われていないんじゃないか。民間のいろんな調査によると、三割程度支払われていないんじゃないかという調査結果もあるわけなんですけれども、この点裁判所のほうで何か調査されたことがあったとすれば、どういう結果になっているのか、ちょっとお答えをいただきたい。
○西村最高裁判所長官代理者 いままで裁判所が主体となって追跡調査をしたことはございませんけれども、第三者の調査に裁判所が協力をした事例というのは、いままでに三回ございます。 第一回は、御承知のことかと存じますけれども、昭和四十二年に日本交通科学協議会が東京、名古屋ほか十一庁の地方裁判所の四十一年、四十二年の判決、和解、調停事件のうち約二千件につきまして履行状況を調査いたしております。その結果は「ジュリスト」という雑誌に報告書が載っております。 第二回目は、昭和四十六年九月から十一月にかけまして、日本交通法学会が東京、大阪、名古屋、横浜、神戸、福岡、札幌の各地方裁判所で昭一和四十四年七月から十二月までに終局した判決、和解事件のうち約二千件につきまして履行状況等を調査いたしております。 第三回は、昭和四十六年十二月に中部交通科学協議会というところで東京、大阪、名古屋、神戸、福岡、札幌、福島、長野、金沢、鳥取、広島、高知、長崎の各地方裁判所において、昭和四十五年中に終局した判決、和解事件の全部について履行状況等を調査いたしております。あとの二者についてはまだ報告が出ておりませんので、その内容につきましては、私ども承知いたしておりません。
○横路分科員 その最初のはどういうことになっていますか。
○西村最高裁判所長官代理者 昭和四十二年五月に日本交通科学協議会の行なった調査の結果によりますと、判決がなされた後、全然支払いが行なわれなかった事件が二八・五%、初めは月賦などで支払っていたが途中から支払いがとだえたもの九%、両者合わせて三七・五%でございます。これに対して、確実に支払いが行なわれたものが三四%で、現在調査中でございますが、月賦で支払われつつあるというものが一五・三%、そういう結果が出ております。
○横路分科員 その最近の新しい結果も、判決の額そのものは上がってきていますから、履行されている率というのはむしろ低くなってきているのではないかというように考えられるわけですね。 そこで大蔵省にちょっとお尋ねしたいのですけれども、任意保険の加入率はいまどんなことになっていますか。
○巣山説明員 お答え申し上げます。 任意保険の加入率、四十五年度の全車種で申し上げますと、対人が四三・三%、対物が二五・四%、車両が一二・二%でございます。
○横路分科員 そこで運輸大臣にお尋ねしたいのすけれども、いまお聞きのとおりでありまして、傷害にしても死亡事故にしても五十万と五百万ということで、たとえば傷害の場合、昭和四十五年度で担保されているのは四六%程度ですね。五三・八%が判決の事例でいいますと五十万以上ということになっておるわけです。それからまた、この判決が出てもほとんど担保されていない。自賠責の上に任意保険がありますが、その加入率も、いまお話があったようにわずか四三・三%、半分いってないわけですね。しかも傾向としては、ふえてくるよりむしろ減っていくような傾向に東京を見ていると感じられるわけです。そこで昭和四十一年から傷害五十万というのが据え置きになっていて、判決ではいまお話しのように四六%程度しか担保されていない。これは四十五年度ばかりではなくて、以前の四十四年度の統計を見てみても、大体いまと同じような傾向がうかがわれるわけです。たとえば、昭和四十三年の四月——十二月までの間で全国査定事務所で行なった査定によると、五十万以上の件数というものは五万五千件なんですね。全件数では三十七万件ありますが、そのうちの五万五千件であります。したがって、この支払い限度額をどういうぐあいに定めるかということは、もちろん保険収支とからんだ問題になると思うのですけれども、もうあれ以来六年たっているわけです。この際せめて傷害くらいは引き上げることを考える時期に来ているのではないか。私は弁護士をやっておりまして、いろいろうちの事務所の人に聞いてみても、やはり五十万を上回る法律的な相談で来る件数が多いこともあるのですけれども、非常に多くなっているわけですね。したがって、私はこの際やはりこの限度額についても考えるべき時期に来ているのじゃないかというように思いますが、いまのような状況ですから、ぜひ運輸大臣の決意をお聞かせ願いたいと思います。
○丹羽国務大臣 ただいま先生の御指摘になりましたようなこと、実は前国会の自動車損害賠償責任保険のときに、沖繩の傷害額がたしか日本より非常に高くなっておりました。向こうが高いのにこっちは五十万でいいかということに私も不審を抱きました。それからまたいまお話がございましたように、航空機もそうでございますが、ことに人命尊重の立場からいたしまして、賠償額も漸次上がってきておる、そういう点がある次第でございます。 御承知のとおり、傷害保険は、後遺症につきましては十九万円から五百万円まであって、大体において長くかかるものは後遺症の認定でその点は救済されるということが一つ。それからもう一つは、これは強制保険でございますから、被保険者の保険料とも勘案をいたしまして、なるべくならば保険料も上げないで済ましたほうがいいのじゃないか。この点は被害者に対してはあれでございますし、いま御指摘のような点もございましたが、そういうことでいまのところはそのままにしておる次第でございます。いま御指摘になりましたような点、しかもそれでカバーできないのが非常に多くなっているということは、私どももこれから十分検討させまして、いまの御趣旨も体して、将来に向けてその限度額をきめてまいりたい、こういうふうに思っておる次第でございます。
○横路分科員 この自賠責保険の考え方はいろいろな考え方があって、例の四十四年のときの答申は、最低保障だというような考え方をとっているようでありますけれども、「ジュリスト」にたしかおたくの自動車局の永光さんとおっしゃいましたか、どなたかの書いたお考えによると、運輸省のほうは大体七割ないし八割くらいのカバーという考え方をなさっているようですね。いろいろな考え方があるので、完全に全額てん補すべきだという考え方ももちろんあるわけでありまして、そんな意味では、裁判例を追っていくと担保している割合というものもだんだん下がっていって、現実的な機能を果たしていないように私は思います。いま大臣のほうでその点を検討なさるということでございますから、ぜひそういう方向でひとつお願いをしたいと思います。 そこで自賠責の保険の収支のことについてちょっとお尋ねをしたいのですけれども、四十七年度の損益の見込みというものはどんなぐあいになっておりますか。四十七年度あたりから黒字に変わってきているんでしょうか。
○野村政府委員 自賠責の収支についてのお尋ねでございますが、私ども運輸省の立場といたしましては、先生御案内のように、いわゆる元受け保険に対する再保険ということで、再保険の特会をやっておるわけでございます。これは御承知のように六割でございます。この収支でございますが、先年の改正以前は、先生御承知のように、官庁方式の現金ベースの収支は別といたしまして、いわゆる民間式の企業会計的な発生主義ですか、これで見ていきますと、四十四年当時千三十億円ほどの赤字がたまっておったわけでございます。これを逐次償却していかなければならないということもありまして、保険料の引き上げを行ないました。最近に至りましては、おかげさまでだんだん単年度黒字が出まして、四十七年度におきましては大体百七十三億の黒字が見込まれるという、これは発生ベースでございます。こういう見積もりをいたしております。
○横路分科員 そこで大蔵省のほうにお尋ねしたいのですけれども、五年間で安全施設を整備して、死亡事故については半減させるという目標に従って、警察庁のほうと建設省のほうで五カ年計画が来年度から始まるわけですね。昭和四十六年度の警察庁の統計を見ても、事故発生件数というのは昨年二・五%減りまして、死亡者も二・九%減っている。負傷者もまた三・二%減少していっているわけです。そうすると、この五カ年計画との関係で、自賠責の保険の収支の関係を見ていくと、見通しとしてはかなり明るい見通しがいまの段階で出てきているのじゃなかろうかと思うので、この五カ年計画との関係で大蔵省のほうとしてはどういう見通しをお持ちになっているのか。
○巣山説明員 ただいま御指摘の五年計画につきましては、ちょっとつまびらかにいたしませんでお答えできない状態でございますが、いま御指摘のありましたように、事故率が下がってきているということは事実でございまして、保険収支の見通しが明るいかどうか、こういうことでございますが、四十五年度について、これは契約年度べースと申しまして、先ほどの発生ベースとちょっと違いまして、年度に入った保険料収入が、以後四年間ないし五年間にわたって収支対応で見た見方でございますが、それで見ますと、四十五年度分の契約については百億程度の収支残が見込まれるということでございますが、それでもってなおかつ累積の過去の赤字というものが約二千億程度あるわけでございます。その辺の赤字がまだ累積しておりまして、その辺の償却についてはまだ相当期間がかかるのではなかろうか、このように見ております。
○横路分科員 別にことばじりをつかまえるわけじゃないのですけれども、こういう行政というのはやはり統一的にやっていっているわけでしょう。そうすると、いま国のほうでは安全施設の面で五年間計画を立てて、事故をこれだけ減らすのだという目標を持って進めているわけですね。当然自賠責のほうだってそれに合わせた見通しというものを持ってやらぬと、これはやはり行政としての一体性というものにはちょっと欠けるのじゃないかというように私は思うのです。したがって、そういう計算されておらないのであれば、ぜひその辺のところを検討されて——それは累積はありますよ。あるけれども、これは大体十年くらいで償却をするというような計画になっているわけでしょう。そうすると、それは一ぺんでなくしてしまおうというわけじゃないのですけれども、やはり事故率が減っていっていることとあわせて、相当なお金をつぎ込む、投資効果というものも上がってくるわけですから、その辺のところを保険の見通しとしてきちんとお持ちにならないと、いまの限度額の引き上げの問題だって解答が出てこないわけですね。私はその作業をぜひ早く大蔵省のほうでやっていただきたいと思うのです。
○巣山説明員 その点につきましては、われわれも自動車保険料率算定会のほうに資料を提出させまして、毎年その辺の推移がどうなっておるかということを検証するようにしております。あわせていま御指摘の点についても勉強していきたいと思います。
○横路分科員 これは何も大蔵省ばかりでなくて運輸省のほうでも、おたくのほうがこれを扱っているわけですから、そういう検討を少しやって、国民の前に、こういうことだからというので、その限度額を五十万をたとえば百万にする、五百万を一千万にする、一千万が無理なら八百万にする、五十万を一ぺんに百万にするのが無理だったら八十万にするとかいうような政策目標みたいなものを設定してやっていってもらわぬと困るように思うのですが、この辺はどうですか。
○野村政府委員 私のほうと大蔵省のほうと、またいま警察庁のほうも参加しておりますが、例の自賠責審議会がございます。その審議会においては絶えず保険制度の見直しということをやっておるわけでございますので、ただいま大蔵省のほうから御答弁ございましたように、私ども、今後自賠責審議会の場においてそういう両者の突き合わせ、それに関連するさまざまの今後の対策について研究するということ、私どもも賛成でございますので、そういう方向で今後勉強していきたいと思います。
○横路分科員 そこでもう一つ、保険の加入率なんですが、原付自転車がどうも低いようなんですが、新しいところの数字はどんなことになっていますか。
○野村政府委員 保険の加入率でございますが、四十五年度末の数字を申し上げますと、一般自動車が九九・九%、軽自動車が八五・七%、全自動車では九五・四%。御指摘の原付は五五・九%、こういう数字になっております。
○横路分科員 四十四年度の数字があるのですが、四十四年度の数字からいくと、一般自動車の場合は九九・九でいいのですが、軽自動車のほうは四十四年度、私の数字に間違いなければ八七・六%、下がっていますね。原付自転車のほうは六二・一%が五五・九%というふうに下がっております。原付自転車の場合、どうしてこういうことになっているのかよくわからないのですが、加入率が低下してくるということは、とりもなおさず保険の財政のほうにも非常に大きな影響があるので、その辺のところの対策を一体どのようにお考えになっているのか。五五・九%というのは、ちょっとこれは数字としては問題じゃないかと思いますが、いかがですか。
○野村政府委員 ただいま御指摘になりましたように、四十四年度の数字は、軽自動車八七・六%でございます。それから原付は六二・一%で、軽自動車でもわずかですが、特に原付においてはかなり加入率が低下しておるというのは御指摘のとおりでございます。 私ども、これに対する対策をどうするかということでございますが、これは街頭取り締まりと無保険の監視員制度の拡充強化ということでございまして、このためには陸運局別に無保険の監視員というものを委嘱してやっております。それからもう一つは、政府と民間団体とが協力して加入促進のPRを組織的に行なうということと、それから御承知のように市町村において軽自動車の税の徴収をやっておりますので、その機会を利用して指導するということ、それからまた保険契約者に対しましては、保険期間が満了してそれに気づかないという場合が間々ございますので、そういう場合には事前に注意を喚起して、保険が切れないように指導するというようなことをやっておりますが、御指摘のように、非常に率として悪いということは、まだまだこの街頭指導その他の取り締まり体制が足らぬ。これはさらに今後も強力に推進したいと考えております。
○横路分科員 その原付自転車の場合も、死亡事故の中で占める割合は四十三年度の数字で一六%程度あるわけですね。かなり比重を占めているわけなんで、これは売買のときにでも強制するような方法はないものでしょうか、この原付自転車について。
○野村政府委員 先生御案内のように、一般のいわゆる登録自動車につきましては、売買をする場合に当然登録がえというようなことがございます。私ども運輸省の出先においてこれをチェックするという手だてがあるわけでございます。しかし原付自転車につきましては、私どものほうでそれをやっておりませんものですから、そういう意味で、私のほうの保険の指導の業務とチェックということがなかなか一体的にできないということで、市町村に協力はお願いいたしておりますけれども、非常に不成績で申しわけございませんが、さらに創意くふうをいたしまして、実は先般もそういう自動車の講習会をやったわけでございますけれども、まだまだ行き届いておりません。今後さらにまた努力したい、かように考えております。
○横路分科員 なかなかいい方法も思いつかないわけですが、ぜひそういうことでお考えをいただきたいと思います。 そこで一つ、時間もございませんので、自賠責の滞留金の運用益の問題ですね。これは昭和三十年から現在までどのくらい金額にしてあるものですか。大蔵省のほうですか。
○巣山説明員 制度発足以来、ずっと分けて申し上げますと、四十三年度までの運用益は約百七十億円、一応こういうふうに計算されております。
○横路分科員 それからあとはどうなっていますか。たとえば来年度でいうとどのくらいになるのですか。
○巣山説明員 四十四年、十一月以降、これを区分経理するたてまえになっておりますが、四十四年十一月以降の四十四年度中の運用益が十一億、四十五年度の運用益が二十七億、したがって、四十五年度末現在三十八億ということになっております。
○横路分科員 これは答申の中にも、これの救急医療等に関する還元の問題というのは指摘されていますね。これは少し作業か何か進められているやにも聞いてはいるわけなんですけれども、具体的に、これは百七十億に三十八億だと二百億というお金です。膨大なものですよ。これは会社のほうに全部適当に処置をさせておくというのは、はなはだけしからぬ話でして、そういう意味では、これを吐き出させるということが非常に必要だろうと思いますし、それも恣意的に、任意的にやらすのじゃなくて、きちんと指導して、どういう計画で進めるかというあたり、何か具体的にお考えがあるならば、お示しをいただきたいと思うのですが……。
○巣山説明員 先ほど私の説明が不足していた上を補わさしていただきますが、制度発足以来、四十三年度まで約百七十億円程度の運用益があったと申し上げましたが、これにつきましては、当時発足以来経費部分に相当する付加保険料の赤字が百三十億円程度、それから税金等の共通経費が約六十億円、合計百九十億円程度の不足が見込まれるということで、四十三年度までの運用益については、この経費の不足分と相殺するということで、自賠責審議会の了承も得、その後国会関係にも報告されている、こういうことでございます。 したがいまして、今後運用ということになりますと、先ほど申し上げました四十四年以降の三十八億でございますが、これにつきましては、救急医療体制の整備充実等、交通事故対策に活用してはどうかというふうな考え方がありまして、現在計画中でございます。それにつきましては、対象としましては、いま考えられておりますのは、救急医療施設、交通事故医療専門医の育成あるいは道路安全施設等、そういうふうなものに活用してはどうであろうか。それが対象でございますが、支出の基準としましては、人身事故並びにそれによる損害の防止軽減に大きな効力を有するものである、それから、公益的な性格を有する対象を選定し、かつ適正な金額の配分をはかる、それから、なるべく分散支出を避けて効率的な支出をいたそう、こういうふうな基本方針で考えております。
○横路分科員 それは金額は全部使ってやるわけですか。それから、その制度は、国としての監督はどういう形で行なうのですか。
○巣山説明員 これは業界内にこの運用益の運用委員会というのが設けられまして、各社から運用委員が出ております。その運用委員会の顧問に保険部長と私がなっております。そういうことでありまして、われわれ顧問ということでわれわれの意見というものを反映させていただくということでございます。 金額につきましては、現在計画され、具体的に考えられておりますのは、公的な交通の救急医療施設、病院関係に対しまして約二億五千万円程度、それからパトカー、ステレオカメラ、これは警察庁関係でございますが、こういう関係で約一億円、それから消防庁関係につきまして、救急自動車約一億五千万円、これがいま具体的に相当進んだ計画になっておるということで、これ以後につきましてはなお検討、計画する、こういうことでございます。
○横路分科員 そうすると、毎年毎年あがってくるわけなんで、それをきちんと年度別に計画を立てて作業をしていく、こういうことで確認してよろしいですね。
○巣山説明員 そういうふうに考えております。
○横路分科員 時間が来てしまいましたので、最後に、これは先ほどの判決のから手形に関連をして、こういう提案をしている人がいるのですね。賠償額の完全な履行を確保するための何らかの制度が必要じゃないか。これは裁判所関係でいわれているのですが、賠償事業基金制度というようなものを設けて、賠償に関する政府出資の金融機関を設けて、取り立て不能になった判決を担保にして被害者に融資をする、加害者に対しても賠償解決をはかるために一定の条件のもとで融資をするというような制度を考えたらどうだろうかということが提起されているわけなんです。こういう措置というのはやはり一つの方法として考えられるのじゃなかろうかというように思いますけれども、どうですか。
○巣山説明員 いろいろ検討されておりますが、いま御指摘の点につきましても検討させていただきたいと思います。
○横路分科員 つまり、運用益なんか基金にしてやればいいと思うのですが、あと若干政府のほうで出してですね。やはりから手形判決というのはかなりの数、三割以上でしょう。完全に履行してないのが三割もあるということなんですから、そういう意味でもこの被害者の救済ということをやはり考えていただきたいというように思います。 保険財政の問題について、こまかい点はまた別の機会に交通安全の委員会のほうでやらせていただくことにして、時間が来ましたので、これで終わります。
○三ツ林主査代理 以上で横路孝弘君の質疑は終了いたしました。 木原実君。
○木原分科員 大臣、成田の空港の問題は、すでに六月にオープンか七月に供用開始かというようなことになりましたが、非常に大きな既成事実ができ上がりまして、強や反対をしておりました地元の農民諸君の中にも、やむなくこれからの身の振り方を考えようという人たちも確かに出てまいっておりますし、その反面、二期工事分を含めてなお強硬に反対をするという諸君もいるというような実情でございます。すでに四千メートル滑走路を中心にして供用開始の時期が迫っておるわけですが、私どもの見ますところ、問題は何一つ実は解決をしていない。あらためてまた騒音の問題が事実の問題として今度は出てきました。そうなりますと、今度は土地の所有者の関係だけではなくて、別の問題が出てくる。いろいろと地元の関係者にとりましてはさらにやっかいな問題が出てきておる。そういうことをあわせ考えますと、問題が何一つ本質的には解決をしていないまま飛行場の供用が開始される。さらにその上に、きょう主としてお伺いをしたいのですけれども、乗客の輸送のためにいわゆる成田新幹線を建設するのだ。これに対しましては、御承知のように、計画が示されますと、東京の江戸川区をはじめ浦安町であるとか船橋であるとか市川であるとか、関係の市町村はあげて反対だ、こういう声があがっているわけなんです。私はいまでも、成田空港の問題というのは政策の選択としては非常にまずい選択をやった、そのために関係者に迷惑をかけただけではなくて、国の施策としても少なくとも最善ではなかった、十分ではなかった、あるいはまた次善の策でもなかったという見解を持っているのです。それならばそれに関連をしてこれ以上地元に迷惑をかけてくれるな、こういう気持ちが強いわけなんです。一つの方針として、飛行場が動き出す。これはもうそういう見解にもかかわらず政府のほうでおやりになったことだ。あとはできるだけ迷惑を最小限度のものにとどめるというのは、お互い政治の場にある者としましてはつとめるべきことだと思うのですね。ところが今度は成田新幹線だ、こういうことなんです。すでに成田新幹線につきましても大臣の決裁が出た。こういう段階なんですけれども、私は、これまたはなはだこの決定はまずい、政治家の選択としてはともかく非常にまずい決定ではなかったか、こういうふうに考えるわけなんですが、成田新幹線の問題について大臣が決裁をお出しになりましたその辺の御見解をまずお伺いをしておきたいと思うのです。
○丹羽国務大臣 成田の空港の設置につきましては、地元の住民の感情、背景、いろいろございまして、地元選出の木原先生もいろいろ御苦心いただきまして、まことに恐縮でございます。しかし、国策と地元との調和という点が一番大きな問題でございます。私どもも反省すべき点は多々あったと思う次第でございますが、何といたしましても、せっかくここまでまいりました国策を、何とか地元の大きなコンセンサスをいただきまして遂行してまいって、そして国全体のことはもちろん、地元の皆さまにもやむを得ないというお考えに立っていただきたい、これからもひとつ一そうの御指導といろいろ御示唆をいただきたい、こういうふうに思っておる次第でございます。 実はいまお話をいただきました成田新幹線でございますが、これは御承知のとおり私の就任前に鉄道建設審議会ですでに決定を見ている次第でございます。先生はすでに御承知のとおり、鉄道建設審議会は鉄道関係につきまして代表の方々が委員になりまして、全体でおきめになっている幹線でございます。しかも私が就任いたしまして、これらの工事の路線その他についても全然決定を目ないところでございまして、せっかくこれだけの大きな国際空港として誕生するというものについて、輸送機関の決定がまだ見ない、東北あるいけまた上越におくれていくのは何事だろうかというので、私は実は本来はむしろ、国策といたしましても、これからの地元の開発のためにも、という考えで推進したものでございます。したがいまして、これは御承知のとおり、あとからの理由を聞きますと、関東高速道路ができるのだからそれにたよったということでございます。また、これは私鉄さんがやっていただいた次第でございますが、京成電鉄もあるじゃないか、それから成田の線をもう少し延ばすという案もあるということでございますが、でき得ればいま一番日本が誇っております新幹線をそこに直結をしまして、最短時間でこれができる、これが一番望ましいということでおりました。その建設過程におきまして、路線につきましてはいろいろ意見があったようでございますが、やはりこれは一番の妥当の線でまとめたがいいということを指示いたしまして、それで今日これができた次第でございますので御理解いただきたい、こう思う次第でございます。
○木原分科員 審議会というものがあって、そこで論議を尽くしてというあれなんですが、これは審議会に責任をかぶせるべき問題ではございませんで、最終的には、私はやはり大臣の、政治の選択の問題だと思うのです。部内の手続が全部終わって、審議会でもいろいろ論議をした、こういうことなんですけれども、あとでいろいろ申し上げますように、これはやはり審議会に何か手続上の責任をかぶせる問題ではなくて、大臣の一つの政策選択の問題としていろいろ御配慮をいただかなければならない、御決断をいただかなければならない、そういう側面の多かった問題じゃないかと思うのです。 そこで重ねてお伺いをしたいわけですけれども、どうしても新幹線が必要であったのか。成田に飛行機の乗降客がふえていくでしょう、それを運ぶ手段としてどうしても新幹線が必要であったのか。いまもちょっとお話がございました、京成も出ておるあるいは湾岸道路も直通になる、あるいはまた民間の中で何か他の輸送手段の開発計画があるやにも聞いております。いろいろな要素もあるわけです。あるいは総武線も少し操作をすればこの輸送にたえられるような状態になっているのではないかというような感じもするわけなんですが、そういう点で、どうしてもここに新幹線が必要であったという論拠は何ですか。
○丹羽国務大臣 その点は実は、国際空港でございますから、参ります面におきまして、御承知のとおり、いまの状況でございますと、バスあるいは乗用車で参りますれば、一番早いのでも一時間かかる。京成も一時間かかる。いまの世界の大体の主要空港を見ましても、都心から大体三十分以内で参れるというところが相当たくさんある次第でございまして、できますればこれはやはり最短時間で行ける空港をつくることが望ましいというふうに、私は初めからそういうふうに考えた次第でございます。
○木原分科員 これはことばじりをつかまえてよけいなことを言いたくないのですが、私どもが成田の問題でずいぶん歴代の運輸大臣と議論をいたしましたときに、成田になぜ内陸のああいうところに飛行場をつくるのだという私どもの質問に対しまして、たとえば中曽根さんが運輸大臣のときに繰り返し言われましたことは、都心から一時間のところだ、そこにはどうしてもほしいのだ、こういうことなんです。ですから、いま大臣のおことばの中に、京成も自動車もみんな一時間だというのは、これは当初のあれに合っているわけですから、何も三十分にして運ぶ必要はないという議論も成り立つわけなんです。少し過剰サービスじゃないかという感じもいたしますが、しかしそれはおいておきましょう。 しかし、鉄道サイドからこれをいろいろ御検討になったと思うのです。これは局長いらっしゃいますけれども、国鉄は御案内のように、他の面ではたいへん、国鉄の再建問題あるいは赤字対策、あるいはそのためには運賃値上げこういうものを出しているわけなんですが、二千億円ぐらいの金がかかるといっているのですが、それで実際に収支の見通しや営業見通しというのは一体あるのですかどうですか。
○山口政府委員 新幹線鉄道を整備いたしますためには、先生御承知のとおり、まず基本計画を定め、その基本計画から整備計画を定め、それから具体的な工事に入るという段取りでございますが、そういう段取りによりまして計画を決定いたしますにあたりましては、当然新幹線鉄道を必要とするようなその地区の輸送需要の見通しであるとかあるいはその新幹線鉄道の整備によって所要時間がどのように短縮されるとかあるいは輸送力の増強がもたらすところの経済的な効果がどうあるであろうか、それからさらに、この新幹線鉄道の収支の見通しだとかそういうものを判断をいたしまして、そしてこの新幹線鉄道を建設するかどうかを決定するわけでございます。この成田新幹線につきましても同様でございまして、この点につきましては鉄道建設審議会で非常に御議論がございました。そして、結局これにつきまして新幹線は建設すべきものであるという結論に達したわけでございますが、その際に、収支につきましても十分検討いたしまして、そう長くない段階で新幹線の収支も黒になるという想定をいたしております。ただ、問題は新幹線の建設費との関係並びにこれに対する国家助成との関係という問題がございますが、一応の前提を置きましてそう長くない間にこれが黒字に転化するということを考えております。
○木原分科員 それは具体的な数字でお示し願えますか。
○山口政府委員 一応の当時の試算といたしましては、かりにその建設費の半額を国が出資をする等のことを行なうとすれば、開業六、七年には償却前の黒字になるであろう。それから償却後の収支といたしましては、十一年後くらいには償却後の黒になるだろうという想定をいたしております。
○木原分科員 そうしますと、これはきょりでなくてもいいのですが、私は資料がほしい。たとえば、年次を追って、これは五十一年に完成の予定ですね、そうしますと、完成の予定日から一体どのくらいの乗客を運び、それからまた運賃をどれくらいにして、局長おっしゃいましたように六、七年で黒字になるあるいは十一年ころから安定をしてくる、こういうお話だったのですが、その辺についての数字の一応計算といいますか、試算をいたしました中身を、あとでひとつ数字を示してもらいたいと私は思うのです。国の出資の度合いとかいろいろな面があるんじゃないかと思うのですけれども、これははなはだしく赤字路線ではないのか、こういう気がするわけです。特に、私は成田空港の将来のことをいろいろ考えてみますと、空港はやはり変化すると思うのです。ですから、これが一期工事、続いて二期工事というふうにいま計画をされておるワクの中で、フルに回転をいたしましても、内陸の中であれだけの飛行場が稼働するにはおのずから限界がある。ほかの要件が加わってくる。そういうことになりますと、成田空港自体があるいは十年先には貨物が中心になるような空港にならないとも限らない、そういう先々の見通しというものを、私どもはそれなりに不安があるわけです。そうしますと、十年先に大体安定をしていく、こういうことなんですけれども、それらの計画とやはりきっちりと組み合わせて、たとえば航空関係の情勢の変化や空港の変化の方向とか、それに合って、何といいますかか、収支の計算なり営業の見通しなどをお立てになっているのか、ちょっと御見解を聞いておきたいと思います。
○山口政府委員 当然この建設をいたしますに際しまして、輸送量がどのくらいあるか、あるいはそれに対する輸送力がどのくらいであるかということを検討いたしまして、そしてそれによって断面交通量の程度はどのくらいなのかということを検討の上算定いたしております。
○木原分科員 私は、これははなはだしく赤字路線であり、少なくとも問題をかかえておる国鉄が取り組むべき問題ではない、こういう感じがいたします。それと、新幹線については法律的ないろいろな規定があるわけですけれども、これは私は新幹線と言っていいのかどうか、たいへん性格のあいまいな線だと思うのです。新幹線の法律によりますと、中核都市を結んでいくとかいろいろな規定があるわけですが、これは明らかにいまのところは成田に乗りおりをする航空機の旅客を都心に運ぶ、これだけのことですね。途中ニュータウンの駅にとめられるということになりますけれども、大体六十キロそこそこの距離でもって、最高二百五十キロくらい出るであろうという新幹線のスピードで実際に新幹線の規定を適用して、そうして営業をやっていく、はたしてそういう根拠が成り立つのですか、どうですか。
○山口政府委員 新幹線鉄道整備法によりますと、新幹線鉄道の定義がございまして、そこではその主たる区間が二百キロ以上で走行できる幹線鉄道ということにされております。また新幹線鉄道路線というものについて規定がございまして、そうしてそれは中核的な都市というものを有機的に連結をするというようなことが規定されております。 それで、これにつきまして成田の地位というものをどう見るかということでございますが、やはりこれは日本の表玄関たる国際空港でございますので、そういったようなものと東京とを結びつけるというものは新幹線鉄道であるというふうに考えて、新幹線鉄道の基本計画の中に載せてあるわけであります。
○木原分科員 これは大臣いらっしゃいますが、少しきれいごとに過ぎると思うのです。国鉄の部内でも私どもはやりとりを願って、二、三年前やりましたときも、これはたいへんだ、国が全部資材を出してくれればわれわれはやります、しかしこれはたいへんなことですということでした。いま国鉄の営業関係の連中に聞いてごらんなさい。これはたいへんですと言っているのですよ。国の表玄関なんというメンツを言うゆとりがありますか。私はまず、あとで当該委員会の諸君なんかと相談したいと思いますが、ぜひわれわれを納得させてください。私はできれば与野党を含めまして、当該の運輸委員会なら運輸委員会の中でわれわれが一ぺん相談いたしまして、私たちをまず納得させてください。あまりひどいですよ。おっしゃるとおり国の表玄関だといいましても、納税者の側から見ると過剰サービスです。ほかに方法がないのかといえば、それじゃ総武線に特急を通すことを考えたらどうかという意見もありまして、ほかに民間サイドの中で、いろいろな形で新しい輸送の手段の開発等につきましても熱意があるようにも聞いておるわけです。これが、国鉄がもうかって銭の使い道がないというならわかりますよ。これだけの赤字をかかえて、おまけに運賃の値上げをやって、これは国会だってこれからたいへんですよ、運輸大臣。そういうような中に持ってきて、ともかくあそこに空港ができたからその旅客のために新幹線を通します。これは山形あたりに持っていってやりなさいというのですよ。ほしいところは一ぱいあるわけです。しかも、私は断言しているのですが、十年たちましたら成田空港は性格が変わってくる。そうなったらぺんぺん草がはえた鉄道の中で新幹線が、子供のおもちゃじゃないがからんこからんこ走っているという姿が目に見えるわけです。しかも、地元にとりましては、新幹線通してくれなんという陳情は一回も言ったことがない。 あわせて聞きたいわけなんですけれども、法律の中に新幹線が通ったら地元の自治体はこれに協力する一種の義務規定みたいなものがありますけれども、こういうようなものをやはり適用するわけですか。
○山口政府委員 新幹線鉄道整備法によりますれば、国が新幹線についての「必要な資金についての助成その他必要な措置を講ずるように配慮しなければならない。」し、また地方公共団体も、その「必要な資金についての援助」その他「建設に要する土地の取得のあっせんその他必要な措置を講ずるよう努めるものとする。」ということになっておりまして、地元の地方公共団体に対する御協力を期待しているわけでございます。
○木原分科員 新幹線が通れば、何といいますか、その地域が非常に開発もするし、たいへん有用性が高い、こういうことで一生懸命新幹線を引っぱってくれということで運動をしたり要望を出したりしている地域が確かにたくさんあるわけなんです。しかしわれわれのところはどこの市町村もぜひ新幹線を通してくれという声をあげたことはないはずなんです。しかも、いまの御説明ですとそういう形になっているのですが、いまのところは市町村長あげて——村長は別ですけれども、ともかくたいへん迷惑だ、地元には何のメリットもない、こういうことで反対の声が強い。知事でさえも何かあまり乗り気でないような答えをせざるを得ないような姿になっているわけでございますけれども、当該市長や町長にとりましては住民に説明し、納得させる手だてを欠いておるのですね。たとえば、土地整理組合をつくったり新しく住宅地区を建設するのだ。これは建設省がしかるべき指導をやったりいろいろしている。ところが今度はそこを新幹線が通るということになりますと、下のほうから見ておりますと国は一体何をやっておるんだ、総合性が一つもないじゃないか、こういう声が出ておるわけなんです。一貫性がない。そのしわ寄せは結局地域の住民が負わなくちゃならぬわけなんです。ですから、必要なところに新幹線が行かなくて、どうでもいいとはいいませんけれども、どうでもいいようなところはメンツか何か知りませんけれども、新幹線を敷く、しかもかなり長期にわたって少なくとも膨大なやはり国の支出があり、赤字をかかえてやる。どこから考えましても私は理屈が通らぬと思うのです。ですから、やはり他の手段を成田については当然考えるべきじゃないか。二千億円もの支出をするなら、それにふさわしい、使い方によってはそういう問題なしにあるいは羽田あるいは都心を結ぶ方法ができるのではないだろうか。鉄道サイドだけから考えて、一方はどういうあれがあったかわかりませんけれども、確かにこれは政治路線で、赤字路線でどこにもメリットがない、そんなようなものを一体つくる必要があるのか。しかもそれだのに地元の自治体に対しては一定の協力の義務というものを課す。これじゃ泣き切れないというのが実情なんです。 そこで、これはひとつお伺いいたしたいのですが、そういう法律の規定もありますけれども、おそらく私が質問をすれば、できるだけ話し合いで、こういうことになろうかと思うのですが、もう鉄建公団が工事をやるんだという前提の上に立っての話し合いではもうこれはどうにもなりません。ですから、大臣の御決断をいただきたいのですけれども、まず国会サイドの中でわれわれを納得させてください。与党の皆さんにも御相談申し上げて、私どもはやはり成田新幹線の問題について懇談会なり協議会なり理事会あるいはその他を通じましてとくと皆さん方の御意見を聞くあるいはわれわれ意見を申し上げたいのですが、どうですか。
○丹羽国務大臣 大体木原先生の御意見、私とは意見が一致する、こう思っておりまして、いままでもいろいろ地元でもって御配慮をいただきまして感謝しておる次第でございます。新幹線につきましては私とはちょっと意見を異にいたす次第であります。しかも先ほどもお話がございましたが、中曽根運輸大臣が一時間と、こう言ったのは一時間以内という意味でございまして、できるだけ早い短時間にやる、これが私はやはり土地の開発にも——成田市に非常に御迷惑をおかけいたしておりますが、国家がやはりそれだけの投資をする価値がある、こう思っている次第でございますが、これは何と申しましても地元の最も有力な木原先生からこう真正面から御反対をいただきまして非常に私も意外に思っている次第でございますが、これらにつきましては腹蔵なくお話し合いをいたしまして、私の本日の答弁といたしましては、私どもの趣旨をぜひのみ込んでいただきたい、こう思ってお願いをする次第でございます。
○木原分科員 これは時間がありませんから申し上げておきたいと思うのですが、すでに大臣の決裁が出ておるわけですから、おそらく行政のペースといいますか、そのペースの問題ではなくて、政治の上での政策の選択の問題として論議を詰める必要があると思うのです。われわれの関係のところですら武蔵野東線が入り、あるいはまた新しく地下鉄を敷こうというような計画は幾つかあるのです。これにはどこも反対しないわけなんですね。ところが新幹線については一斉に反対の声が上がった。この辺のところは何といいますか、もう鉄道を敷くのだから地元喜べ式の考えではなくて、やはり地元との協調ということは何をやるにしましてもまず考える必要があると思います。そういう状態があるわけですから、他への選択の問題としてはいろんな可能性が完全にないわけではないと思うのです。それですから、その実情をよく踏まえられて、そして政策上の選択の問題としてお互いに詰めてみて、これ以外にないというならばこれはやむを得ません。しかしながらまだ余地があるように私は思う。しかし大臣のお立場上、いままでの経過の上でいろいろないきさつがあったと思いますけれども、いろいろな条件を考え合わせてみまして、これまた少なくとも最善の問題ではない、他の問題と比べてみまして、これがもう最終的な問題ではない、こういうふうに私は考えるわけでございます。それは大臣が決裁の判をお押しになりましたけれども、署名をなさいましたけれども、しかしまだ何がしかの時間的ゆとりをとって話を詰めて、次善の道を選ぶというかベターな道を選ぶというか、そういう方向をさがしてまいりたい、こういうふうに考えておりますので、ぜひひとつ大臣のほうも御協力いただきたいと思うのですが、最後に御見解を承りまして終わりたいと思います。
○丹羽国務大臣 ただいまの時点におきましては、私のほうこそ木原先生の御支持をぜひいただきたい。私のほうでもいままでの路線その他につきまして御説明の足りなかった点も相当あるんじゃないかということも考えております。それからまた将来の需要に対する見通しその他につきましても、私最近よく感ずる次第でございますが、説明不足、御了解不足の点が多々いままでもあった。そういう点も反省をしている次第でございますが、何と申しましても——これはこだわるわけじゃございませんが、地元に非常に御迷惑をかけておりますが、要するに日本が国際空港として、世界的に見ましても成田空港というものはりっぱな、環境の点におきましてもあらゆる便利さの点におきましても、これは先ほどいろいろ議論が出た次第でございますが、ああいうところでそこの仕事に従事してくださる方の厚生施設も全然できていないじゃないか、いろいろなお話もございましたが、いろいろな点を含めまして、どこから見てもさすがにりっぱな空港ができたというふうな空港をつくりたい、こう念願をしている次第でございまして、その一環といたしましても、私はどうしても新幹線というものは必要じゃないかと思っている次第でございます。これは私ただいまのあれでございますが、いずれまたいろいろお話し合いをしたい、こう思っておる次第でございますので御了解願います。
○木原分科員 終わります。
○三ツ林主査代理 以上で木原実君の質疑は終了いたしました。 古寺宏君。
○古寺分科員 全国的な新幹線網という名のもとに新幹線網をつくっているわけでございますが、四十四年の五月三十日に新全総が閣議決定になりまして、四十五年の五月十八日に全国新幹線鉄道整備法というものが成立をいたしておりますが、現在東北新幹線は盛岡まで、また成田新幹線はいまお話しがございましたように成田まで、それから上越新幹線、この三線しか基本計画が決定しておりませんが、他の新幹線についてはどういうふうにお考えになっていらっしゃるか。特に奥羽新幹線並びに東北新幹線の盛岡以北の問題についてはどういうふうになっているか、お答えを願いたいと思います。
○山口政府委員 新幹線につきましては、新幹線鉄道整備法によりまして、ただいま先生御指摘の東京−盛岡間、東京−上越間、東京−成田間、この三線の基本計画並びに整備計画が設定されまして、さらに、工事実施計画を定めて、現実の建設に入っておる段階でございます。 その他の新幹線でございますが、昨年の五十三回の鉄道建設審議会におきまして、盛岡−札幌間、それから東京−富山−大阪間、福岡−鹿児島間、この三新幹線につきまして、早急に基本計画への組み入れについて所要の措置をとることを適当と認める、こういう意味の建議がございました。これは鉄道建設審議会の建議でございますが、この建議がございましたので、この意を体しまして、現在、これらを主体といたしまして調査を実施しておるという段階でございます。いずれにいたしましても、これらの路線につきましては、今後、鉄道建設審議会の議を経まして、基本計画に組み入れるというような形になるかと思います。 それから、その他でございますが、これにつきましては、ただいまのところ、具体的な計画はまだございません。また鉄道建設審議会でも、具体的な路線の決定なりあるいは建議なりというものはございません。
○古寺分科員 東北新幹線の盛岡以北については、いつごろまでに鉄道建設審議会から答申が得られるようになっておりますか。
○山口政府委員 これは鉄道建設審議会をいつ開くかということでございますが、鉄道敷設法によりまして、鉄道建設審議会の開催は、会長が招集をするというようなことになっております。したがいまして、私どものほうからとやかく申し上げるあれではないわけでございますけれども、ただ、この三新幹線につきましては、前の審議会におきまして基本計画の組み入れを措置すべきものであるという決定がございました。また、来年度四十七年度の予算におきまして、国鉄並びに鉄道建設公団に調査費が計上されております。そんなようなことも踏まえまして、予算の成立後検討されることというふうに考えております。
○古寺分科員 奥羽新幹線についてはいかがですか。
○山口政府委員 奥羽新幹線につきましては、ただいまのところ、鉄道建設審議会等でもお話があったことはございません。
○古寺分科員 青森県の例で申し上げますと、西回り、東回りというので、いまだいぶ陳情合戦が起きているわけでございます。先ほど成田線の場合は、新幹線は要らない、こういうお話でございましたが、青森県の場合は、どっちも通してくれ、こういうような陳情運動が起きているわけなんですが、東北新幹線、また奥羽新幹線も、これは当初の考え方にあったわけでございますので、この場合、青森県に入ってから奥羽新幹線、東北新幹線というものが一本になってしまうのか、それとも東北新幹線はいままでの東北本線を基本にした考え方でいくのか。この点について、一体、どういう基本的な考えをお持ちになっているか、承りたいと思います。
○山口政府委員 先ほど申し上げました建議におきましては、盛岡から札幌に至るということでございました。したがいまして、技術的な問題といたしまして、青函トンネルを経由するということは当然でございますが、その他、そのルートをどういうふうにするかということは、今後の検討の課題でございまして、ただいまのところ、現在の東北線沿いに行くか、あるいはそれ以外のルートによるかということは決定いたしておりません。
○古寺分科員 そうしますと、奥羽新幹線というものは、もう全然考えないわけでございますか。
○山口政府委員 考えないということではなく、まだ検討をいたしておらないということでございます。
○古寺分科員 そこで、今回国鉄は国鉄財政新再建対策要綱というものを打ち出しておりますけれども、四十七年度から十カ年の間に、再建ができる確信をお持ちになっているかどうかということをお尋ねしたいと思います。
○磯崎説明員 その点は非常にむずかしい問題でございます。いろいろな前提条件がございますが、私といたしましては、ぜがひでも十年後にはこれを予定どおり黒字にしなければいけない、あらゆる艱難を排してそこへ持っていきたいという信念を持っております。
○古寺分科員 現在、昭和四十四年から行なわれておりますところの再建計画にいたしましても、四十六年度で、すでにもう八千億の累積赤字が見込まれて、改定をしなければならないというふうになっておるわけでございますが、こういうようなことを繰り返すのではないかという心配が非常にあるわけでございます。この点についてはいかがでございますか。
○磯崎説明員 その点につきましては、今回は前回と非常に違いまして、政府の相当強力な援助をいただくことになりましたし、しかも十カ年間のお約束もしていただいたというふうなこともございまして、一方、輸送の伸びあるいは人件費の伸び等、いろいろ末確定要素がございますけれども、一応私どもといたしましては、いまの計画どおりにやってまいりたいというふうに思っている次第でございます。
○古寺分科員 この国鉄財政新再建対策要綱の中には、遊休資産の処分ということが出てまいりますが、この点については、売却、整理の計画というものはどういうふうになっておりますか。
○磯崎説明員 ちょっと御答弁する前に、昨年のことで一言だけお札を申し上げたいと思うのでございますけれども、昨年、当分科会で、青森市内における東北線の廃線敷の問題で、いろいろ先生から御質問がございました。そのとき私は、何とか次の雪の降るまでに解決したいというふうに申し上げましたが、その後、私のほうの筋も通り、また青森市側の筋も通るという非常に微妙な接点が発見されましたので、おかげさまで昨年の暮れに大体話がつき、現在もうほんとうに事務の整理の段階に入っておりまして、間もなく正式な契約締結ができますので、いろいろ先生方にお世話になったことを厚くお礼申し上げます。 それは用地売却の一端でございますが、大体、いまのところ、年間六十億ということを目標にいたしまして、十年間で六百億は最小限度売ってまいりたい。ことしはやっと、予定どおり六十億——四十六年度でございますが、大体六十億は売れるという一つの見通しがつきました。毎年だんだん売りにくい土地が残っていきますけれども、何とか六十億だけは消化してまいりたいというふうに思っております。
○古寺分科員 青森市のあと地の問題につきましては、むしろ私のほうからお礼を申し上げなければいけないのでございますが、聞くところによりますと、現在なお幾ぶん残っておる土地があるようでございます。これは将来、公園をつくった場合の遊歩道、道路等に使用することになっておりますので、この点につきましても、市側とも十分にお話し合いの上で、一日も早く解決ができるように、特にお願いを申し上げておきたいと思います。 次に、同じく青森県の平内町でございますが、ここに埠頭など、大体三十二万平方メートルの国鉄の用地が残っておるわけでございます。これは、御案内のように、戦時中に現地の方々がほとんど無償で提供した土地もだいぶ含まれておりまして、非常に長い期間そのままになっております。国鉄側も、この利用についてはいろいろお考えになったようでございますが、現在のところそのままに放置されておりますので、この用地についても、現在では、現地から、払い下げをしていただきたいという要請が強く出ているようでございます。この点につきましてはどのようにお考えですか。
○長浜説明員 小湊地区の戦時中に買収いたしまして終戦後、航送のときに使いました土地につきましては、先生御案内のとおりの状況にいまなっております。この地区は埠頭の地区と、それに至ります途中のルートと、それから根元のほうにございます貨物ヤードにする予定の土地、こういうふうに分かれております。この土地は御案内のように一時期使っておったのでございますが、その後青函航路の整備等ができまして、現時点では使っておらないということで航路廃止の御認可をいただいたような状況になっております。いろいろ地元の方とわれわれのほうとの過去のいきさつ、数回ございました。これは時間を要しますので省略さしていただきますが、現時点では地元から払い下げをしてもらえないかというような御要望も出ておることは私どもも承知しております。また知事のほうからもこれの有効利用の方法はないかというようなお話も出ております。私どもとしましては、実は将来の青森県、特にこの地帯あるいはむつ小川原のほう全部含めましての将来の青森県の開発計画等も含めまして、どういうふうにこれを使用するのが最も望ましいかということを、国鉄サイドだけではなく県のサイドからも地元のサイドからもこれを検討いたして、有効に使っていかなければならない、こういうふうに考えておる次第でございます。 現時点では、埠頭の土地並びにそれに至ります中間の、線路を引っぱるべき途中の土地、この辺につきましては、いまのところわれわれ十分検討し、また地元ともいま御相談をしておるのでございますが、これは大体将来ともわれわれ国鉄側といたしましては直接必要なかろうかというような段階にまで至っておりますが、その他の根元のほうにあります操車場の予定地にしておりますところにつきましては、何ぶんにも土地の面積の問題もありますし、さいぜん私が申し上げましたような将来の青森地区全体の構想、この辺ともにらみ合わせをしなければなりません。 〔三ツ林主査代理退席、主査着席〕 この辺につきましては、地元の方の御意見もよく伺いつつあり、また知事さんにも御相談をして、これをどうするかということをきめていかなければならぬ、こういうふうに考えておる状況でございまして、早急にこの辺を詰めていきたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○古寺分科員 国鉄新財政計画の中には、地方閑散線というものは五年以内に廃止をする、こういうふうに出ておるわけでございますが、地方閑散線というのは一体どういう線をさすのか、どういうことを定義づけているのか承りたいと思います。
○山口政府委員 私ども地方閑散線といっておりますのは、地方におきます人口の減少だとか自動車輸送の発達によりまして、輸送量が極度に減少をする、そうして将来とも鉄道の特性であるところの大量輸送のメリットというものが発揮し得なくなっておる、そうして自動車輸送へ転換をするということが可能な線区、つまり鉄道を廃止いたしましても足がなくては困るわけでございますから、自動車輸送へ転換することが可能な線区を地方閑散線というように考えております。
○古寺分科員 青森県の例で申し上げますと、大湊・大畑線あるいは五能線、こういう地方交通線の貨物の集約化あるいは無人化、駅の廃止とか業務委託、こういうものが行なわれようとしているわけでございますが、これについては地域住民の反対が非常に強くて、青森県の場合は県下が一丸となって決起大会まで開きまして、県知事さんをはじめ地元の出身の国会議員の先生方も御出席になられたのでございますが、国鉄本来の公共の福祉増進という目的からいいますと、こういうことは何か地方閑散線を意識してつくっていくような、そういうような感じがするのでございますが、こういう点についてはどのようにお考えでしょうか。
○磯崎説明員 いま具体的に線名を御指摘になりました大湊線、大畑線、津軽線と、いろいろ線路の性格がございます。たとえば大湊線、大畑線になりますと、あの話が出ましたときにはまだむつ小川原の問題が全然出ていなかったときでございます。こういうふうにいたしまして、例の八十三線区、二千六百キロがその後沿線事情が相当変化いたしております。そういうことも頭に置き、かつ将来の、いま建設公団がつくっておりますAB線の場合にも、私ども初め、全部要らないと申しましたが、それも少し激し過ぎる。その中からほんとうに将来ルートとして、大臣のおっしゃった交通網として役に立つものはおつくりください。そのかわり役に立たぬものはやめていただきたい。こういうふうにはっきりしていただいて、現在の閑散線の整理、将来の新線建設、両方とも歩調を合わせていっていただきたいというのが私どもの考え方でございます。
○古寺分科員 そこで貨物駅の集約化あるいは無人化、こういうような問題を進めるにあたっては、やはり地域住民との合意と申しますか、話し合いというものが非常に大事な問題になってくると思うのですが、こういう点につきましては往々にして国鉄さんのほうでは一方的に通告をしてくるために非常に困る、こういうお話を承っているわけでございますが、この点についてはどういうふうにお考えでしょうか。
○磯崎説明員 全国的に相当貨物集約化をやっておりますので、方々でそういう問題が起きておりますが、私どもといたしましては長年鉄道を使っていただいた地元の方々でございますので、極力御同意を得てやってまいりたいというふうに思っております。多少私らの出先で期日をきめてイエスかノーかというふうなことを申したことがあるかとも聞いておりますが、そういうことのないようにできるだけ円満に地元とお話しいたし、また最終的には貨物が早く着く、安全に着くという目的に合致するような集約をやってまいりたいというふうに考えている次第でございます。
○古寺分科員 五能線で申し上げますと、藤崎というところはリンゴの名産地でございまして、ぜひとも貨物取り扱いをやっていただきたい。あるいは大湊線で申し上げますと、陸奥横浜駅というのがございます。ここはバレイショあるいはナガイモの産地でございますが、国鉄輸送のためにわざわざ倉庫までつくったわけでございますね。それから最近では大畑港というものが非常に漁獲高が上がりまして、魚の輸送のためにはどうしても大畑駅というものは必要でございます。先ほど総裁からもお話がございましたように、特に大湊・大畑線は現在進められておりますところのむつ小川原の開発あるいは下北の開発にとってはなくてはならない生命線になっているわけでございます。地方の開発のために鉄道が非常に重要な役割りを果たしているということはこれはもう申し上げるまでもございませんが、こういう地域については特にそういう地域の実情というものを十分に考慮をして、現在この累積している赤字の解消にもなりますし、また地域の発展にもつながっていくわけでございますので、そういう点については十分考慮すべきである、十分話し合いをすべきである、こういうふうに考えるわけでございますが、いかがでございましょう。
○泉説明員 お答えいたします。 大湊・大畑線の関係でございますが、地元の皆さん方のたいへんな御協力を得まして、三月十五日に四つの貨物駅を集約廃止させていただいたわけでございます。 御指摘の陸奥横浜駅につきましては、地元に特産の野菜が出るということでございますので、そういった大量に、季節的に出ますものについては、私どももその実情に応じまして、地元の御要望に沿うように努力をいたしたい。 五能線につきましても、板柳駅にりっぱな上屋を持つ拠点駅をつくったわけでございまして、板柳駅から大阪までの輸送時間がいままで四日かかっておりましたが、三日に短縮することができました。 これからも駅の集約と拠点駅の整備を進めまして、できるだけ荷物が早く、確実に着くことが同時に皆さん方の要望に沿うことになりますので、こういう線で努力してまいりたいと思います。
○古寺分科員 次はダイヤの問題でございますが、非常に不便なダイヤが組まれて困る。特に通勤、通学あるいは医療機関が少ないために病院に通院する方々が非常にお困りになるようなダイヤが組まれている。特に五能線の岩崎、こういう地方の方々が非常に困っているようでございます。こういうダイヤを編成する場合に地元の状況、実態というものをよくつかんだ上でおやりになりませんと、国民から不満の声が非常に出てくるわけでございます。こういう点につきましては今後十分に検討していただきたいと思うわけでございますが、ダイヤの是正等ともあわせて御答弁を願いたいと思います。
○伊江説明員 御答弁申し上げます。 御指摘のローカル線のダイヤの問題でございますけれども、先生御高承のとおり、輸送は生きものでございまして、私どもはめちゃくちゃに列車を切っておるわけじゃございません。ただ非常に残念なことに、年間を通じてお客さまの御利用が非常に少ない列車がございます。そういったものは、私どもは大体三月、五月、八月と定期的に流動調査をいたしまして、それから十月には、これは年間の平均月でございますので、全国的な調査もいたしておりますが、そういった調査の結果、非常に御利用の少ないものにつきましては列車を削減しております。ただしこれは定期列車としての削減でございますので、いま先生おっしゃいますような現地の流動状況などを考えまして、臨時の手配、あるいは季節の運びに応ずる臨時列車あるいは沿線内の催しものあるいはお祭り、そういった行事に合わせました臨時列車を手配したいということで、ダイヤ改正後の手直し、見直しというものをずっと続けてまいっておりますので、その点につきましては、今後とも現地局の責任者に十分チェックさせてまいりたい、かように考えております。
○古寺分科員 青森から三厩という、いま青函トンネルの工事が行なわれておりますが、ここまで行っている地方線がございます。先日もこの三厩へ行きまして、これは冬だったのでございますが、だいぶ待ちまして列車に乗ったのでございますが、座席がないわけです。特にお年寄りとか病人の方々は一時間以上もお待ちになりませんとすわれない。どういうわけかと思って聞きましたら、車両が二両しかないわけです。通勤、通学の人が非常にたくさん乗っております。さらにまたかつぎ屋さんですか、こういう方々もたくさん乗っておりまして、車両をあと一両くらいふやしたら、せめてお年寄りや病人だけでもすわれるんじゃないか、こういうふうに感じてまいったのでございます。こういうこまかいところまで国民にサービスしてこそ国民に愛される国鉄になれるんじゃないか、こういうふうに思うわけでございます。今後は、世紀の青函トンネルの大工事も始まりまして、利用者も相当にふえるわけでございますので、こういう車両の増設と申しますか、よくわかりませんが、そういうような編成がえということについても御配慮を願いたいと思うのですが、こういう点についてはいかがでございましょう。
○伊江説明員 御指摘の線は津軽線でございますが、蟹田までは非常に輸送量が多いわけでございます。あそこから先が先生御指摘の線のところでございまして、非常に輸送量が落ちるわけでございます。しかし青函の従業員と申しますか、青函トンネルの掘さくに従事しております職員の往来が最近とみに激しくなっておるそうでございます。これには御指摘のような臨時の手配の増結と申しますか、車両の増結などをいたすように現地では考えておるようでございます。具体的にどの列車かということにつきましては私どもまだ承知いたしておりませんが、現地の模様によりまして手配すべく準備はいたしてございます。御了承願いたいと思います。
○古寺分科員 次に寝台券とか指定券の問題でございますが、青森駅に一週間前に発売と同時に買いに行っても、もう一枚もないということがあるんですね。私たちも非常に不思議に思いましていろいろお聞きしましたところが、北海道は八日前に発売するそうでございます。したがいまして、北海道の利用者が非常に多いときには、もう青森には一枚もない、こういうことがたまたま起きているようでございます。やはり青森駅も始発でございます。また途中東北本線にはそれぞれ駅がございますので、そういう利用客のためにも当然内地といいますか、こちら側の方々の寝台券あるいは指定券というものもある程度確保していただきませんと、全く利用できないというようなことが起きているわけでございます。そういう点については国鉄はどういうふうなお考えでしょうか。
○伊江説明員 御指摘のとおり、北海道では、一部ではございますけれども八日前の発売で、原則としては御承知のとおり一週間前の発売でございます。しかし八日前に北海道からの上りの列車の全席を売り出してしまいますと御指摘のようなかっこうになりますが、いまの青森駅でなかなかお買い求めできないという御指摘につきましては、実はシーズンになりますと、ある特定の列車に非常に集中いたします。これは実は全国的な発売の体制はコンピューターでやっておりまして、一週間前の発売は朝九時から起動を開始いたします。そうしますと、ちょっとでも早いものが先に売れてしまう、こういうかっこうになりますので、結論から申し上げますと、やはり絶対的な輸送力の不足じゃなかろうか、こういうふうに考えておりまして、特に東北線、上信越線その他、新幹線が完成いたします前の段階といたしましての輸送力の増強ということを逐次やってまいりたい。そういうことによりまして指定席の確保をいまよりもずっと楽に御提供申し上げたい、かように考えております。
○古寺分科員 特に今後は八日前に全部切符がなくなるというようなことがないように、御配慮をお願いしておきたいと思います。 最後に東北本線の八戸駅でございますが、非常に老朽化してしかも狭隘でございます。冬は乗客が中に十分入れないくらい狭いような実態になっておりますが、この八戸駅の新築については現在どういうふうにお考えになっていらっしゃるのか、承りたいと思います。
○長浜説明員 御指摘の八戸駅の駅舎につきましては、約四十年を経過しております木造でございまして、ある程度老朽化しておるのでございます。そしてまた寒い地方でございますので、待合室その他に入りきれないということでお困りだということはよく承知しておるのでございますけれども、実は全国的にこの程度の種類の駅が非常にたくさんございまして、なかなか手が回りかねておったのがいままでの実情でございます。これにつきましては、すぐ全国的にあちこち一ぺんにやることは予算上、資金上なかなか手が回りかねたということでございまして、当八戸駅につきましてもそういうことでございます。ただ今後、今国会で御審議いただきますことになっております国鉄財政再建計画その他のいろいろな御処置をおきめいただきました暁の今後十年間のわれわれの計画では、各所の駅本屋につきましてもできるだけ手をかけていきたい、そういうように考えておるわけでございますが、それではその中で八戸がどういう順位になっておるかということにつきましては、まだそこまで計画は詰めておりませんけれども、全国的にこういう御要望が非常に強いので、われわれとしても何とかしなければならぬと思っておるのでございますが、何ぶんにもいま申しましたように手元不如意でございます。できるだけそういうことが解決できるように御処置いただければ、われわれとしても非常に幸いだ、こう思っておる次第でございます。
○古寺分科員 これはわれわれのひがみともとれるかもわかりませんが、鉄道管理局のあるようなところは、東北では仙台は別といたしまして、やはり駅舎もよくなっておるようでございますが、やはり地元に管理局のない悲衷と申しますか、そういう県はいろいろな面でおくれておるような感じがいたします。今後はそういうようなおくれている面に対してのあたたかい御配慮というものをいただきまして、地域住民の福祉の向上に国鉄も寄与していただきたいということを特に御要望申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
○松浦主査 これにて古寺宏君の質疑は終わりました。 次は中谷鉄也君。
○中谷分科員 最初に、質問にあたりまして一点だけ事実関係を確かめておきたいと思います。 運輸省作成にかかる「中小私鉄対策について」という資料によりますると、地方において通勤通学輸送、貨物輸送等の公共大量輸送を担当しておる中小私鉄は百三十一社、らち大都市近郊を除く地域において通勤通学輸送を主として担当しておる中小私鉄は六十六社。これらの中小私鉄がいろんな影響を受けることによって、現在六十六社百四路線の昭和四十四年度収支について検討してみると、十四路線が経常利益を生じておるにすぎないということの記載があります。一番新しい資料について、いわゆる中小私鉄、その中で経常利益を生じている路線は何路線であり、したがって経常損失を生じておる路線は一体どの程度なのか、この事実関係を最初に確かめたいと思います。
○山口政府委員 現在通勤通学を主としておりますところのいわゆる中小私鉄は六十六社でございます。百四路線で二千百四十二・五キロでございます。そのほかに、いわゆる中小私鉄といっても、貨物をやっておるものがありますが、貨物のほうが二十六社、二十七線、三百六十三・八キロでございます。 それで、いまの通勤通学を主としている路線百四線の中で、四十四年の収支で、路線別の経常損益におきまして経常利益を生じておる路線は十四路線、十二社でございます。残りの九十路線というものが経常損失を生じております。
○中谷分科員 さて、実は私の質問は三点に限られているわけですけれども、事実関係を確認したいと申しましたのは、そのような傾向が年々増加しているということなのかどうかをお聞きしたいと思ったのです。たとえば日本民営鉄道協会等の調べによりますると、かなり新しい資料が出ておりますね。そこで私は四十四年についての資料は手元に持っておるけれども、一番新しいのを述べていただきたい。そういうかっこうで事実関係を確認したい。これは質問の前提なので、もしあとで資料をということであれば、それでけっこうですが、いかがでしょうか。
○山口政府委員 ただいま資料を持ち合わせておりませんので、後ほど提出さしていただきたいと思いますが、ただ中小私鉄の状況というものは毎年悪くなっております。
○中谷分科員 そこで、だから私の質問というのは非常にやっかいな、困難な、そして非常に暗い質問になるだろうと思うのであります。質問の素材といたしましては、和歌山県の野上電鉄を素材にして、何とか方途はないのか、方法はないのか、路線存続の策はないのかということを頭の中に置きながらお尋ねをいたしたいと思うのであります。 あえてつづり方を引用するつもりはございませんけれども、次のようなつづり方が海草郡野上町、和歌山県下の町でありますけれども、野鉄沿線の中学二年生の中さんという娘さんが次のような作文を書いております。いまからでもおとなの人に野上電車のお葬式を出さないようお願いしようではありませんか、というようなことがあります。私は大臣にお尋ねをいたしたいのでありますけれども、鉄道に対する地元住民の愛着というものは思いがけなく強いものがあり、非常に切実なものがあるということを、私はこの素材である野上電鉄の問題に取り組みまして感じたわけであります。しかし、だからといって、運輸省と何べんもこの問題についてお話し合いをいたしましたけれども、経営自身がすでに悪化の一途をたどっておる。こういう状態において廃線問題というものが経営そのもの自体の論理の中から出てきておる。これについて対策はどうなんだろうか、これについての対策は全然ないのだろうか、こんな点について私は検討をしてみたわけであります。要するに過疎地帯における中小私鉄対策いかん、そうしてそれに対する救済方法いかんという問題であります。すなわちある中小私鉄の沿線においては、地元公共団体、市町村が補助金を出しておるという例もあるということを私は知っております。さらにまた運輸省の補助の中で、中小私鉄経営費補助というものが計上されていることも知っております。しかしそういうふうなことだけではとうてい赤字がカバーし切れない。過疎地帯における地方公共団体でありますから、私鉄は存続してほしいけれども、結局さかさに振っても財政力の中において自分のところは負担できない。こういうふうな悩みをかかえておる。 そこで私は、このような問題についての問題提起については批判も一部にはあろうかと思います。あるいは私と同じようなスタンドポイント、考え方に立つ人間でも、この問題については、そういう考え方については賛同できないと言う人もいるかもしれない。しかし私はあえて次のような点について運輸大臣の御見解を承りたいと思うのであります。 過疎地帯における中小私鉄、経営がきわめて悪化してきた中小私鉄、しかしその過疎地帯に隣接をして、非常に大きな臨海工業地帯があり、そこには過密現象がある。その過疎の原因をしさいに検討してみますると、その隣接したところの臨海工業地帯に対して人口が流出をしておる。そのことが過疎の原因になったというふうな状況です。そのことがひいては中小私鉄、すなわち素材としての野上電鉄の経営悪化の大きな原因になっている。こういう場合に、この臨海工業地帯、野上電鉄などに近接をしたところの臨海工業地帯の企業というものは地域住民と非常に密接な関係にある。そういうふうな地域住民の私鉄を存続させたいというところの願いにこたえて、いろいろな方法はあるでございましょうけれども、臨海工業地帯の企業が、この中小私鉄存続のための寄付をする、こういうふうなことは許されることであろうかどうかという問題の提起であります。すなわち、素材としての野上電鉄の場合は経常損失が昭和四十四年で二千六百万円程度であるというふうに私記憶いたしておりますけれども、経営努力その他によりまして、また千五百万程度の赤字補給というものが、臨海工業地帯の企業等から寄付がされるということになってまいりますると、廃線問題というものは一時たな上げになる。その中で、先ほど読み上げました子供のそういう期待にもこたえられるではないか、こんなことを私は考えるわけであります。 質問を整理いたしたいと思いますけれども、地方都市の中小私鉄業者に対して当該地域の企業者等が拠出金を出すことについて運輸省はどのように考えるか、こういうふうな質問であります。中小私鉄の経営悪化の原因と臨海工業地帯の企業との間に直接の因果関係があるというふうな独断は私は持ちません。しかし、現在の企業というものはきわめて社会的な責任を持っている。また一つの企業というものが地域社会の中にとけ込んで、運命共同体的なものである、こういう前提で、こういう点について私は運輸大臣の御答弁をお願いしたいと思うのであります。
○丹羽国務大臣 いまの問題、私は非常に弁解のむずかしい問題だろう、こう思っている次第でございます。 いま御指摘がございましたような過疎地帯における交通機関、過疎地帯の住民の足をいかにして確保するかというのは、過密地帯の通勤通学対策同様に重大なこれからの運輸行政の問題だろうと私は思っている次第でございます。したがいまして、今回の予算におきましても、はなはだ微力で申しわけなかったのでございますが、過疎化につきましては、昨年の約三倍以上の運行援助費と申しますか、赤字対策の費用をとりました。幾分でもこれを改善したいということをした次第でございますが、ただいま先生が御指摘になりました私鉄につきましては、申しわけない次第でございますが、バスが運行しているとか、少しでも代行機関があるようなものにつきましてはまだ補助の制度がございません。いまそういったところは大井川鉄道と、もう一つ尾小屋の二つだけですが、ほんとうに申しわけない次第で、できますれば将来の社会問題としてある程度の補助金をできるだけ出すように持っていかなければならない問題が含まれているのではないか、こう思う次第でございます。これがバスで済むということでは別でございますが、そうでないときにはもちろん持っていく。それから近代化して存続が許される場合には、近代化資金というものを、これははなはだ少ないのでございますが、これも現にふやしていかなければならない、こういうふうに思っている次第でございます。できれば近代化資金でやっていけるような経営に持っていっていただければこれは非常にいい。ただいま先生が御指摘になりましたように、鉄道に対する郷愁、これは私などのところにもたくさんございます。そういうふうなことでやはりバスよりも鉄道に乗りたいということがございます。ことに私鉄の場合でございますから、なおさらこれは国の税金でやっているわけじゃございませんから、その点につきましては、できれば存続をさしてまいりたい。むだづかいにはならぬ、こういうことでございますからやってまいりたい。それにつきまして国なり地方公共団体がある程度の援助をするという道も、漸次そう行くのが筋道でございますが、いま御指摘にございましたように、そういったような臨海工業地帯がある、その会社の事業主の連中がそういったほうに協力をするということでもって御承諾をいただければ、これまた当分の間はやむを得ないことじゃないか、決してこれは奨励すべきことじゃないかもわからぬが、禁止すべきことじゃないと私は思っている次第でございます。 要するに私どもといたしましては努力いたしまして、これらの郷愁並びにそういった点をいかにして満足させるか、われわれの財政措置も考えていかなければならぬ、こういうふうに思っている次第でございます。
○中谷分科員 第二点の質問であります。廃止問題がすでに日程にのぼってきている。こういうふうな中小私鉄は私かなりあるだろうと思うのであります。そこで鉄軌道の廃止の場合、われわれ住民の立場から申しますと、企業が廃止申請を行なう場合というふうに言いかえてもよろしかろうと思いますけれども、そういう場合に当該鉄軌道の労働組合及び沿線市町村の同意及び不同意の書面、特にその理由あるいはその同意、不同意に至ったところの審議経過等の書面を付する、こういうことを政令で規定することは、廃止あるいは存続あるいは休止にあたって、公共性と営利性とが交錯をしている問題でありますから、事はきわめて慎重を要すると思うのであります。 重ねて申し上げますけれども、当該労働組合と、そうして沿線の市町村のその申請についての同意、不同意の書面を添付をする、こういうことを政令で義務づけることは私は決して意味のないことではないし、むしろ必要なことではなかろうかと思うのであります。実務上そのことはすでに行なわれていることでありまして、この点についての政令化を私は強く希望して、ひとつその点についての大臣の御見解を承ると同時に、かりに政令化をするとお答えをいただけないといたしましても、この点についてはひとつ御検討いただきたい。この点についての御答弁をいただきたいと思います。
○丹羽国務大臣 いまのお話でございますが、もし廃止のやむなきに至るというような経営状態になりまして、その場合にいよいよ運輸省として認可をせざるを得ないというような場合に、労働組合並びに関係市町村の意見を徴するということを政令に記載したらどうか。ごもっともな御意見と思う次第でございます。これらの方々の意見を聞くこと、これは当然のことでございます。それを私どもも強く指導しているつもりでございますし、将来とも指導していくつもりでございますが、実際問題としては、直ちに政令事項として法律上義務づける、義務づけるがためにかえって合理化を——ほかの代替輸送があるかないか、そういう点での話し合いで、これは権利であるというようなことで、お互いの交渉がむしろ円滑にいかないのじゃないかというような点も懸念されますので、先生の御意見をごもっともといたしまして、それらの点を十分検討さしていただきたいと思います。
○中谷分科員 非常にしつこいようですけれども、この問題についてもう一点だけ、私の質問を整理をしておきたいと思います。 要するに、大臣お話がありましたとおり、たとえばその沿線市町村の同意が廃止、休線についての条件だというようなことになってまいりますと、これは合理性を欠く場合があり得ると思うのです。私が申し上げているのは、同意、不同意の意見を付することを政令化すべきではなかろうか。実務上すでに添付書類として添付されておるやに承っておりますけれども、こういう点については、政令化されることによって、しかもその同意、不同意の書面が、単に同意する、不同意だではなしに、理由あるいはその理由を出すに至った経過、そういうようなものも記載するというふうなことは、むしろ実務上の措置をさらに一歩進めて、住民の気持ち、意思、沿線市町村の意思をよく聞く、いうなれば、鉄軌道の公共性というものを担保する道に相なるのではないか、こういうことを思うのでありますが、ひとつこの点について前向きの御答弁を、先ほどもいただきましたけれども、重ねてお尋ねをいたしたいと思います。
○丹羽国務大臣 いまの先生の重ねての御指摘でございますが、私はそういったようなことを条件として差しつかえない、こう思う次第でございます。しかしいま運輸審議会にそれがかかって公聴会や何かで意見を申し述べる機会も幾らもあって、そのときにというような話もございますから、いまの先生のお話を十分体しまして検討させることにいたします。
○中谷分科員 では政府委員にお尋ねいたしますけれども、大臣の御答弁はその点を前向きに検討するというふうに伺ってよろしいですね。ひとつ政府委員、その点だけ答えてください。
○山口政府委員 ただいまの制度は、申請がございますその申請につきまして運輸審議会に諮問いたします。それで運輸審議会は学識経験のある者を集めて公正に審議をする機関でございまして、運輸大臣と独立の機関でございます。この運輸審議会が公正に審議をいたします際に、利害関係人からの御意見があれば公聴会を開きまして、そしてその公聴会におきましてもし反対がございますれば、地元の労働組合の方、あるいは地元の市町村の方というふうな方が反対の意見を申し述べる機会がございまして、そういう意味ではそれらの御意見というものは十分に反映できる仕組みになっております。ただいま大臣が言われましたように、そういったような問題につきまして今後十分検討させていただきたいと思います。
○中谷分科員 要するに政令化については検討するという話ですが、検討すると言ってくれたらいいものをそういうようにお答えになるので、ちょっと準備してきた質問とずれますけれども、では、従来中小私鉄の廃止申請が過去数年間で何件出まして、そうして一体その点について地元市町村の公聴会が開かれて意見陳述したという例が何件ありますか、すべてについて意見陳述はしておりますか。
○山口政府委員 ただいま手元に数字を持っておりませんが、そういうようなことによりまして地元側の反対の意見があり、そして公聴会をした例がございます。ただいまちょっと手元に資料はございません。
○中谷分科員 例があることは規定があるからわかるのです。ただ、一体では何件ありますかと、すべてのものについてそういうことが確実に行なわれておりますかと私は聞いているのです。そういうことが大事なんで、審議会の中で利害関係人が意見を述べることができるというのは私は十分承知してお尋ねをしております。しろうとですけれども、質問するについては調べてまいりましたから。だから結局どういうことになっているのですかということを私はお聞きしているわけなんで、例があるということはわかっているのですよ。しかし全部そういうことが行なわれていますかということをお尋ねしたわけなんです。ではもう一度。お答えとして政令化について検討すると言ってくれればいいのですよ。
○丹羽国務大臣 いまお話を伺っておりましてごもっともだと思う次第でございます。廃止するというのは重大なことでございますから、そのときに意見を具申させるということを条件にするということは、私は何ら差しつかえないと思っている次第でございますので、そういう趣旨でひとつ検討させるつもりでございます。
○中谷分科員 質問は三問だけだということですから、あと一問だけ質問をいたします。 第三間日の質問は次のような質問であります。鉄軌道廃止後の代替輸送についてはどのように考えているかという質問なんでございまするけれども、その前提として、打ち合わせをした質問と違うので恐縮ですけれども、カーブをほうりますけれども、中小私鉄対策は、運輸省の基本的な考え方というのはとにかく並行路線がある場合にはバス、要するに自動車のほうへとにかく転換をしていく、こういう考え方でございますね。ところが私が素材として検討しておりますところの野鉄という電鉄を見てみますと、バスのほうの赤字が多くて、そうして鉄道のほうの赤字のほうが少ない路線ですね。こういうような場合もこの基本的な方針というものは貫かれることに相なるのでしょうか。地元では赤字の少ないほうをとにかく残して、赤字の多いほうについてまず検討したほうがいいのじゃないかという説をなす人もいるのです。この点はいかがでしょうか。
○山口政府委員 具体的な野上電鉄の例によって、どちらが適当かということになりますと、非常にむずかしい問題であります。
○中谷分科員 野上の話じゃなく一般論として。
○山口政府委員 一般的には中小私鉄の基本的な考え方といたしまして、やはり鉄道というのは大量輸送に非常に適した交通機関でございますから、ある程度の輸送量があるものはこれは道路よりも鉄道のほうがはるかに国民経済的にも有利であるということが言えると思います。したがいましてそういう鉄道であってしかもそれが赤字である場合には、前向きの近代化投資というものをやって、そうしてできるだけ鉄道は生かしていくというような方向で中小私鉄を存続していくというのが第一点です。 それから第二に、今度むしろ輸送量が少ないような場合でございますと、これは鉄道の特性が発揮できないわけでございますから、これをいつまでも維持していくということは、当該事業者にとってもあるいは国家的に見ても不利益でございますから、こういったようなものについては、道路が有利ならば道路のほうに転換していくということになろうかと思います。 それで、いまのような場合におきましては、どちらがいいかというのはやはり非常にむずかしい問題で、具体的事情についてよく見なければわかりませんけれども、同じような状態で鉄道のほうが赤字が少ないというようなことになりますと、それはむしろ鉄道のほうが有利だというようなことも、国民経済的に考えてみて考えられるのじゃないかということも考えられます。その点具体的な問題…… 〔「住民の感情を重んずべきだ」と呼ぶ者あり〕
○松浦主査 委員の不規則発言を禁じます。
○山口政府委員 具体的な事情につきましてはそういうふうな事態を十分に踏まえまして、さらにただいま御発言があったような住民の感情その他も十分に織り込みまして処理をいたしてまいらなければいかぬものと考えております。
○中谷分科員 いずれにいたしましても、鉄道休止あるいは廃止をするということは、代替輸送が完備しない、代替輸送が現在のサービスを低下させるというふうな状態のもとにおいては、これは運輸省従来の御見解でありますけれども、確認的にお尋ねをしておきたいと思いまするけれども、容易に廃止というようなことはあり得ない、これはもう間違いのない事実として理解してよろしいんですね。
○山口政府委員 先生おっしゃるとおりでございます。
○中谷分科員 時間が五分ほど珍しく余りましたが、最後に、とにかく先ほど政府委員のほうから御答弁をいただきましたとおり、住民感情というもの、この住民感情の中には非常に尊重しなければならないものと、また一面においては非常に非合理的なものも私はあろうかと思います。しかし私は最近この野鉄問題というものを通じて中小私鉄の問題を検討し、中小私鉄問題を通じてこの野鉄問題というものをながめてみたときに、重ねて申し上げまするけれども、住民のこの存続に対する意欲というものはきわめて強い、そうしてその地方公共団体自身も存続についての非常な意欲を持っている。ただしかし、運輸省からも何べんも指摘されるように、では地方公共団体がこの中小企業私鉄に対して、具体的に言えば野鉄に対して補助金を出すのかというと、財政力きわめて貧困、過疎地帯における町でありますから、とうていそういうような補助金について存続させるだけの負担能力はないという中で、非常に私自身も悩んで、しからばどうすればいいか。そのことのどこかで首尾一貫しないもの、筋が通らないものがあっても、一つの地域におけるとごろの企業というものとしての中に、企業の持っている社会的責任とあるいは企業の持っている社会的な使命というふうなものの中で中小私鉄というものを結びつけてみようというふうなことで、本日の質問をしたわけであります。 大臣から非常に前向きの御答弁をいただきましたが、今後もこの問題については具体的な問題として問題を提起してまいりたいと思いますので、引き続いて御検討いただきたい。 以上をもちまして質問を終わりたいと思います。
○松浦主査 これにて中谷鉄也君の質疑は終わりました。 次は、和田春生君。
○和田(春)分科員 きょう私は、マラッカ海峡のタンカー通航の問題に焦点をしぼりまして、政府の基本的姿勢とこの種の問題に対する政策的な態度ということに的をしぼって御質問をしたいと思うわけであります。 まず最初に、具体的な事実から確かめたいのでございますが、マラッカ海峡から二十万トン以上のタンカーの通航を沿岸三カ国が締め出すという情報が一時伝えられました。ところがその後、それは誤報であるというふうに伝えられてきた。依然警戒しながらも、早急にはそれが実施に移されることはないだろうという楽観論もある、こういうような報道が行なわれているのですが、日本の政府として現在的確にキャッチしている情報において、その模様はどうなっておりますか。中身について、端的にお伺いをしたいと思います。
○原田説明員 お答え申し上げます。 新聞で、インドネシア政府が、二十万トン以上のタンカーのマラッカ海峡の通航を制限するやの報道がございましたが、これにつきまして調査しました結果、同政府の意図は、ロンボク海峡を国際航行のための水路として開放することを閣議で決定したということでございまして、マラッカ海峡におきまして大型タンカーの航行を一方的に制限するというようなことを決定したわけではないということが判明したわけでございます。
○和田(春)分科員 そういうお話を聞きますと、これは前提があるわけでありまして、御承知のようにいままでマラッカ海峡に対する、日本を加えた四カ国政府の共同調査が行なわれてきたわけでありまして、本年の一月五日でその共同調査の結果の報告書が出ているわけであります。その報告の内容によりますと、いままで考えられておったよりも、マラッカ海峡の大型船舶航行というものについては非常に制約がある。たとえば、対象船舶が二十万トンタンカー、喫水十九メートル、可航水深二十三メートルとして考えますと、御承知のようにフィリップチャンネルの可航幅はわずか八百メートルしかない。さらに、このフィリップチャンネルに至る東航水路の可航幅も千八百メートル。これは従来におきましては、約二マイル半ないし三マイルあるのではないか、四、五千メートルあると考えられておったところが、せいぜい一シーマイルの幅しかない。それからメインストリートについても、二十三メートルの水深を境として可航幅を見ますと、北側にわずかに五百メートル、南側にわずかに千二百メートル、これを合わせて千七百メートル。大体こういうことになっておるわけでありまして、これでは二十万トンの大型タンカーならずとも、一万トンか二万トン程度の船でも、これは喫水が浅くなりますから、もちろん可航幅は広がるわけでありますけれども、これだけの安全な水路しかないということは、こういう大きな船にとってはなかなか問題であるということがだんだんわかってきたわけであります。そういうことがわかってきたという前提において、インドネシアがロンボク海峡を国際水路として開放をするという政治的な意味を私は考えてみなければならぬと思うわけですね。別にマラッカ海峡から締め出したわけではないのだ。向こうが言っているのは、ロンボク海峡を開放するということを閣議できめただけなんだ。なぜロンボク海峡を閣議できめたのか。それはいまは言ってないけれども、マラッカ海峡のそういう状態が判明した後にやったということの裏を考えてみなければいけないと思うのですが、その点、どういうふうにお考えでしょうか。
○原田説明員 ただいまマラッカ海峡の水路測量につきましては、沿岸三国と日本と四カ国でいまだに調査実施中でございます。したがいまして、現在までの調査で判明したところもありますが、さらに今後の調査の結果を見ないと結論が下せないわけでございまして、私どもは、その調査を待ちまして、慎重にその辺何らかの安全航行のための確保策というものを考えていくべきではないかというように考えております。
○和田(春)分科員 そういう官僚的な、調査の結果を待ちまして慎重にというようなことを聞いているわけじゃないのですよ。 運輸大臣にお伺いしたいのですが、何でもないときに、事が何にも起きてないときにロンボク海峡を開放するということをインドネシア政府がきめたというなら、これはいままで問題のあったところにけっこうなことではないかということになるのですけれども、いま言ったような、マラッカ海峡について、なお調査は続いておるけれども、従来考えておった以上に大型タンカーの通航にとっては安全のアローアンスが非常に狭いということがわかってきておる。同時に、これはあとから質問をすることなんですけれども、最近、公海自由の原則に対する各国主権による制約というものがたいへん拡大をしてきているわけですね。さらにまた、開発途上国というものが、自分の国の自主独立の立場あるいは主権を大きく世界に示していこうという形で、従来の先進海洋国家とは違った領海や海洋航行の自由に対する考え方を打ち出している。そういう大きな背景がある中で、いま言ったようなロンボク海峡を国際水路として開放するという閣議決定を、しかもインドネシア政府がやった、これは大きな意味があると思う。このインドネシア政府というのは、従来も御承知のとおりに、オーストラリアから来る日本の鉱石専用船を、われわれが常識的に考えるとさっぱりわけのわからぬ理由でつかまえたりして、いろいろと問題を起こしているという傾向もあるわけであります。その政治的な背景というのをどういうふうに考えるか。端的にいえば、そういうふうにしておいて、ある日突然マラッカ海峡から、大型タンカーはたいへん危険であるし、もし事故を起こしてマラッカ海峡が汚染されれば、マレーシア、インドネシア、シンガポールの沿岸三国ははかり知れない打撃をこうむるから、これは通さぬ、こういうふうに言われたときにあわてたって、手おくれだと思うのですよ。したがって、その国際的な背景を貝ながら今回の措置をどう考えるか。どうも他の委員会で外務省に質問したりしていることに対して、外務省が答えているところを見ると、そういうことに対する洞察が足りないので、単に表面的な報道だけを見て一喜一憂したり、あるいは来年の国際海洋法会議で解決しようというような、まことにのんびりしたものの考え方をしていることに非常に不安がある。そのことを運輸大臣どうお考えか、ひとつ御所見を承りたいと思うのです。
○丹羽国務大臣 非常にむずかしい御質問でございまして、そういったような見通しについての洞察というものは、やはり専門の外務省の見解を基礎とするということが私の立場でございます。ただ、いま原田参事官からお答えを申し上げましたとおり、私のほうは海洋輸送というような点からいたしましても、いまタンカー輸送というものは非常に大きな問題でございます。いままでマラッカ海峡を通過をしておりまして、やはりいろいろ海峡の深浅その他の問題もございます。また航路標識その他の問題もありまして、私よりも御専門の先生御承知のとおり、IMCOの協議によりまして、沿岸三国と日本と共同で調査を行ない、航路標識の設置に協力をしているところでございます。距離の点から申しましても、できればいままでのマラッカ海峡を通過することは望ましい次第でございますが、タンカーも大型になってまいりますので、そういう点で、いまロンボク海峡のほうを通ることを歓迎するというような趣旨も出たと思う次第でございます。これらはこれからの大きな問題になろうかということで、私ども関心は持っておる次第でございます。実際問題としますと、インドネシアだけでなくてシンガポール、それからマレーシア、三国の協調の問題もございますから、そういう点につきましては、ただいま外務省からも条約局長が来ておりますので、それらの洞察を十分私どもは勘案いたしまして善処してまいりたい、こういうふうに思っておる次第でございます。
○和田(春)分科員 どうも私の申し上げていることを正確に御理解を願っていないようなんです。それは外務省が専門の所管だ、そのとおりだと思うのです。しかし、ある日こつ然とマラッカ海峡から締め出されたという場合に、まさか海上自衛隊の護衛で武力突破するというわけにはいかないわけですから、そうなるとやはりロンボク海峡からマカッサル海峡を通っていかなければならぬ。これはいろいろな試算の方法がありますが、一つの試算によれば、それによって大体往復で四日程度は航海日数が延びる。船会社にいたしますと、大体それだけで何百万円−四百万円、五百万円という損失になるわけです。いまドル・ショックでダメージを受けておる船会社としては、なかなかそうはいかない。これを石油に転嫁をすれば、一トンに安く見ても二十円から三十円、高ければ三十五、六円から四十円、一トン当たりの金が上がるということになって、これは日本の国民経済にたいへん大きなしわ寄せになる問題なんですね。そこで、こういうことを考えておかなくちゃならないけれども、そのことについて政府は対策を打っているかということをお伺いしているわけですが、いまの運輸大臣のお答えによりますと、慎重検討の段階という形で対策は考えてない、こういうふうに考えられるわけなんです。そういうふうに受け取ってよろしゅうございますか。
○丹羽国務大臣 いまの問題につきましては、もとよりマラッカ海峡を通航するという問題につきまして、三国も非常な関心を持っておる。先般もマレーシアの首相が来日いたしましたときも、総理からもそれらの問題につきましていろいろ御懇談を願っておる次第でございまして、決してこちらで慎重審議しておるということではございません。しかしながら、いろいろ各国の事情もございますし、主張もございますと思う次第でございます。私のほうとしては、できるだけやはり近距離を通すということが大事である。しかしタンカーの大型の場合はやむを得ないじゃないかというような問題もございまして、少なくとも現在通航しておるタンカーは、やはり従前どおり通していただきたいということを希望しておる次第でございます。それらにつきましては、常に外務省と連絡をとってやっておる次第でございます。
○和田(春)分科員 この問題は、与党とか野党とかという問題じゃないと思うのです。やはり真剣にみんなで考えていかなければいけない問題だと思うのです。対策といいましても、通してほしい通してほしいだけではだめなんです。われわれがあそこを依然使わしてもらいたいと思えば、どうすれば沿岸三国との間に協調を保って、日本船舶を安全に支障なく通すことができるか、政策論を考えなければいけないと思うのです。この政策論については、私は三つほどの背景があると思うのです。 その一つは、先ほど言いましたように、やはり開発途上国というものの先進海運国に対する反感、反発、こういうものが最近あらゆる面で非常に強まってきている。そして特にそういう主権を示すという点については、強い意欲を持っているわけです。さらに最近タンカーの事故というものが相当広範囲な汚染を起こす具体的な事実があがってきているということについての警戒心も出てきている、こういうふうに思うのです。 さらにもう一つは、国際的に、ソ連が先般の印パ戦争その他を契機にしてインド洋への進出の意図を非常に露骨に出してきているということは、よしあしは別にしまして、事実として受けとめなくてはいけない。そうしてマラッカ海峡は国際通路である、こういうふうなことを呼びかけてきておる。何をという、やはりそういう大国意識に対する反発というものも沿岸国にあると思うのです。そういうことを考えた場合に、私は必要なことは、日本政府が国際海洋法会議に来年これを持ち込んで解決しようなんという、その発想がよくないと思うのです。まごまごすると、日本一つだけが目のかたきにされて、国際海洋法会議は国際海洋法会議、日本だけはノー、こう来る可能性があると思うのです。そうなったときに、この前の円の切り上げじゃありませんけれども、国際海洋法会議で何とかお願いしますと言ったって、日本はあわを食わなければいかぬという形になる。つまり日本は何をするかということだと思うのです。そういう点について、どうも運輸大臣のいまの御所見を伺っておると、まだ政府はお気づきになっていないようです。 それからほかの委員会で福田外務大臣が答えているところを聞きますと、来年こういう問題を、尖閣列島の大陸だなや、あるいは領海の範囲をひっくるめて海洋法会議で国際解決をはかりたい、こう言っておる。国際解決をはかる前に日本はどういう態度をとるかということなんです。そこで、きょうは時間がありませんので、私は具体的に私の意見を言いながら確かめます。 私は、いまの領海三海里、そして公海自由の原則というのは、事実上今日の現実ではつぶれていると思うのです。公海自由どころではなくて、北海、バルト海なんかにおいては、現実には沿岸国の分け取りのようなかっこうになっておる。サケを取りに行くにしても、カニを取りに行くにしても、やはりソ連にお伺いを立て、アメリカと協議をしなければどうにもならぬというのが現実である。そういう形で、現在海洋というものに対して、古い伝統的な海洋の公海自由の原則というものは事実上崩壊しつつある。これが今日の状況じゃないか、そういう中で日本があくまで三海里説——これは固執しないという態度になっているようでございますけれども、そういうたてまえをとって、それをたてまえにして相手国に認めさせようと言ったって、これはだめなんです。もうわかっておるわけなんです。結局損するのは日本だけじゃないでしょうか。ソ連の漁船がすぐ三陸沖まで来て、サバ漁場を荒らす、あるいは海洋汚染のもとになる積み荷の材木の皮を海に捨てていくわけです。三海里離れれば日本の領海外だ。ソ連船ががっぽりかかえてきて、陸から見えるところへがぼっと捨ててしまう。日本は、領海外だから見えておっても手も足も出ない。この際思い切って、日本も領海は大いに広げるという態度をとったらどうですか。十二海里でも、十五海里でも私はいいと思います。日本としては、範囲を広げる。同時にその機会に、開発途上国も含めて各海洋の沿岸国には全部認めよう。そして内水というか、国際水路じゃなくて領海の範囲に入るというところについては、沿岸の国々の共同管理ということを日本は認めていきましょう。そういう立場に立って、国際協力をして、お互いにうまくやろうではないか。私は、こういう態度を示すのが今日的な時点における対策の出発点だと思います。いつまでも公海自由の原則を掲げて、困る困る、反対反対といって、そういう開発途上国、沿岸国一の顔を逆なでするようなことをやっておったのでは、日本は目のかたきにされる。だから海洋法会議でわが国の基本的態度としてそういう点をはっきりさしていくということが必要じゃないか。特にその海を所管しておる、船を所管しておる運輸大臣としてはいかがお考えですか。
○丹羽国務大臣 いまの御指摘でございますが、領海を何海里にするか、こういう専門的のこと、これはいろいろこれからの検討の余地があると思う次第でございます。ただいま御指摘がございましたように、私ども、これは実際は外務省の問題でございますので、その見解が一番重要だと思う次第でございます。おそらくは、私は外務省もただいまソ連の主張しておるような公海自由の原則、それにすぐ左和するというような考えはないのではないか、こういうふうに思っておる次第でございます。それはやはりそのところどころの立場もございます。これらは非常に重要な問題でございますので、私、ただいまここに責任ある発言は差し控えさせていただく次第でございますが、これらの点も十分わが外務省としては勘案をして、できるだけ従来のこのマレーシア三国との友好をそこなわないように、いわゆるいま御指摘ございましたいろいろの警戒心と申しますか、恐怖心というようなものを持つような誤解的な行動はしないように、三国との友好をますます深めて、相互理解でこれからやっていかなければならないというふうに思っておる次第でございます。
○和田(春)分科員 条約局長、いかがですか。
○高島政府委員 来年に予定されております国連の主催の海洋法会議につきましては、まだはっきりいつからどこでということもきまっておりません。現在国連でこの準備のために会議が開かれております。福田大臣がほかの委員会で申し上げました点は、実はちょっと誤解があると思いますのでこの際訂正さしていただきますけれども、実はまだ議題もきまっておらないのです。いろいろ各国から議題の提案がございまして、議題に大体まとまっておりますのは、領海の幅員の問題、それから大陸だなの定義をし直す問題、それから沿岸国の領海外の範囲におけるいろいろな漁業とか汚染防止に関します権限の問題がいろいろ議論をされるだろう、これに加えまして一般的に国際海峡の問題も議論されるということが大体確定しつつあるように思います。これもまだはっきり現在の段階で確かに議題になるということではございません。大臣が申しましたのは、こういう意味におきまして、一般的に海峡の制度の問題が議論される際に、このマラッカ海峡の問題も当然その一部で取り上げられるということになるので、マラッカ海峡自体の問題としてこれをやるということは決してございません。現在私どもといたしましては、先ほど先生が御指摘になりましたとおり、いわゆる開発途上国の非常に強い沿岸国の主権拡張の要求に対しまして、われわれ海洋国家としても航行の自由、漁獲の自由、こういったものをどの程度まで確保するか、そういった両方の立場の利害の調整の上に日本が建設的態度をとって解決していきたいということでありまして、現在まだ準備の段階でございますので、はっきり、たとえば海峡の問題とかあるいは領海の幅員の問題等について確信ある答弁はいたしかねますけれども、領海の幅員の問題について申し上げますと、もう現在大多数の国が大体十二海里という幅員をとっておりますので、さらにそれ以上の国もございますけれども、領海十二海里ということであればほとんど国際的なコンセンサスも得られるであろうという見通しのもとに、これとの関連で沿岸国のいろいろな漁業とか環境保全に関する権限の行使等の問題も同時にきめていきたいということで検討中でございます。
○和田(春)分科員 この問題についていまのお答えがあったのですが、国際的な態勢が向いていく、合意が得られそうだからそうしようじゃなくて、日本としては、十二海里なら十二海里でいいですから、領海十二海里を認めるんだという線を打ち出せということを言っているのですよ。いまここで答えにくいでしょうけれども、それが自主的な立場ではないか。そして、領海十二海里ということを打ち出せば、マラッカ海峡については沿岸国がそれぞれ領海の範囲に含んでくる、こうなるわけですから、国際水路として自由かってになかなか通りにくいという問題が出てくる。しかしそれは領海として認めるけれども、重要な水路については国際協調で、話し合いでいきましょう。同時に開発途上国がその航路の安全を確保するための航路標識であるとかしゅんせつであるとか、あるいはより正確な測量に基づくチャートをつくるとか、そういう点についてはひもをつけない形で、日本は外貨がうんとたまっているのですから大いに資金的な援助をしましょう。技術が必要なら技術的な援助を政府ベースでやりましょう。ひもはつけません。あなた方の責任でやってください。そういう点で、日本は沿岸国の安全を確保するための資金援助、技術援助につきましては積極的にやります。——たいした金がかかるわけじゃないのですよ。そういう点で向こう側に協力をしてやる。そのかわり日本の船の航行ということについても、安心して航行できるように、国際協調を進めようじゃないかということが一つ。 もう一つは、これは最後の質問に書いてあるのですけれども、くだらぬことを言うのがおって、別に日本政府の方針じゃありませんけれども、マラッカ海峡は日本の生命線だなどと、ばかみたいなことを言うのがおるわけですね。ちらほら話が出てくる。そうすると、あそこに制海、制空権を持ってやるのかということになる。できもしないばかなことを言ってはいかぬ。そういうことがあれば日本はきっぱり否定して、そういうことは全然考えていない。関係国家との国際的な、平和的な協力のもとに、日本は平和的な船舶の航行ということを保っていこう。ソ連がどういう意図であるか知らぬけれども、そういうことにあまり関係なくあなた方のために努力をする。低開発国のために協力をしてやる。そのかわり協調してやっていこうじゃないか。そういう意味のギブ・アンド・テークというのを——いまや経済大国といわれ、アジアの指導国家たらんとする、こういうことをよく佐藤総理は言うのですけれども、指導するのじゃなくてむしろ積極的な協力だ、そういう考え方に立つべきじゃないか。これは迎合じゃないと思う。そういう自主的な立場をもって話し合いを進めて、初めて海洋法会議においてもわが国がイニシアチブをとることができるし、海洋法会議の結論が出なくてパアになっても、日本とマレーシア、日本とインドネシア、日本とシンガポール、そういうような国との間はたいへんうまくいく。これが自主的な態度じゃないか。これは外務省の問題かもしらぬけれども、船と海に関して、被害をもろにこうむるのは船舶であり、船舶の乗り組み員であり、始末しなければならないのは運輸省でしょう。したがってそういう意味で、こういう問題に対しても運輸大臣として積極的に考えてもらいたいと思うわけです。いま私が述べた意見についていかがですか。
○丹羽国務大臣 いまの御指摘になりました御意見どおりと思っておる次第でございます。それで、日本の政府といたしましてもそのとおりの方針でいまやっておると思っておる次第でございます。先ほどから申し述べましたように、あるいは海図の作成をする、あるいはいろいろの、灯台等の施設も協力をするということも、やはり海外協力の一環としてやる。ことに沿岸国に対しましてはなおさらそれが必要である。これからますます技術提携や何かも進めてまいりたい。 それから、いろいろ誤解を招く一部のことがありましたけれども、厳然たる平和憲法のもとでありまして、そんなことを考える者は有識者には一人もいないというふうに私は思っておる次第でありまして、もしそれらの誤解がありましたならば進んでこれを解きまして、実は先般も御指摘になりましたときも、そういう点の誤解は相当に解けたと私ども考えておる次第でございます。今後もそういう点は気をつけまして、ますます友好を深めまして、そうしてお互いの立場を尊重しつつ、やはり日本の海運の利益もはかりたい。こういうふうに思っておる次第でございます。この点につきましては外務当局もことごとく同感で、そのとおりにやっていると私は確信している次第であります。
○和田(春)分科員 運輸大臣、いま政府は対策を立てていない段階ですから、確答は得られませんけれども、私の意見につきましても基本的に同感の意を表されて、前向きで検討される、こういうことでございますから、ぜひそういうふうにやっていただきたいと思うのです。 そこで条約局長にお伺いしたいのです。新聞報道は一部誤って伝えられている、こういうことでございますけれども、領海の問題についての海洋法会議でそういうふうになるならば同調したいというような、非自主的な態度ではなくて、わが国が率先して海洋法会議において、領海問題あるいは専管水域の問題、大陸だなの問題はまたいろいろ問題はありますけれども、そういう点については海洋国家として日本の自主的な積極的な意見を持ち出して、むしろ領海の幅は広げる、そういう中で国際協調をやっていこうというイニシアチブをとるような態度を示すべきだと私は考えているのですが、その点いかがですか。外務大臣おられませんから、条約局長ひとつかわって答弁願いたいと思います。
○高島政府委員 私ども、領海の範囲につきましては、国際法上、日本も含めてですけれども、一国が一方的に何海里にするということをすることができないというのが、実は従来からの国際慣習法の立場でございまして、そういう点で、国際的に会議できまって条約ができれば、もちろん国際的にそこで日本もそれに服するわけでありますけれども、日本だけで領海の幅員を何海里にするというわけにいかないというのが従来から一貫した態度でございます。ただ、十二海里というのはもういまや大多数の国がこういう制度をとっておりますので、今後の会議でもしそういう線で妥結できれば、ほかの制度を関連して同時にきめていくことが一番望ましいということでございます。現在直ちに十二海里説を日本が一方的に宣言することはできないというのがわれわれが従来からとっている国際法上の立場でございます。
○和田(春)分科員 これは、時間が来ましたので最後にいたしますが、その考え方がいかぬと言っているのですよ。外務大臣がおられないからいたし方がありませんけれども、日本は公海自由の原則だ原則だと言っているけれども、現実に各国がかってに領海をきめて、日本が侵せられないじゃないですか。魚をとりに行くにしても航海をするにしても、その国々がきめたことをいやおうなしに尊重せざるを得ない状況になっているじゃないですか。沿岸二百海里なんというものすごい国まである、南米あたり。これはまあ非常識にしても、現実に、現在の国際関係においては、公海自由の原則というのは崩壊している。そうなんですよ、実際に。もしそうでないなら、沿岸の三海里近くまで行って、どんどん漁船がとりに行ってごらんなさい。一ぺんにつかまえられちゃうじゃないですか。だから、そういうことをたてにして何とか広げよう広げようということは、そういう時代ではなくなってきた。へたをすると海洋分割に至るかもわからないから、適正な領海の幅を広げようという原則を、むしろわが国が率先示す、そういう中でお互いにぶつかり合うようなところについては国際協調で解決していきましょうという方針に切りかえるべき時期に来ているんではないか。それをやらずに、日本がむしろ一方的な主張をしているものだから、特に開発途上国に対しては逆なでするような結果になって、いろんな意味で目をつけられているんじゃないか。そういうような外交の姿勢を基本的にこの際考え直す必要がある、そういう時代に来ている。そのことを認識してやらないと、さっき言ったように、マラッカ海峡について、ロンボク海峡をあけておいて、いつの日か突然、ここはわれわれの領海である、日本船は通さないといったときに、あなたは公海自由の原則で対抗できますか。現実に日本のタンカーが行ったらふんづかまえられますよ。できないでしょう。いやでもおうでもロンボク海峡を回らなければならぬ。へたをするともっと東から回らなければならないことになるかもしれない。そうなってからあわててみても、古証文は通用しないのです。いまの世界の現実というものを認めながら、日本は積極的に海洋に生きる国として手を打っていきなさい。それが対策なんだ。事が起きてからあわてふためいて何とかしてくれというのは対策じゃない。これは後手だ。そういう意味で私は申し上げているわけであります。 これは、いずれ別の機会に外務大臣も御出席願って、あるいは外務委員会なりでやりたいと思いますけれども、時間も参りましたので、この点ひとつ運輸大臣、しかとお答えを願いたい。
○丹羽国務大臣 ただいま私、和田先生と条約局長のお話を承っておりまして、私もしろうとでございますけれども、しかし条約局長の答弁は、公海の自由はもちろん私も、しろうとでございますが、あると思うのです。 ただ、領海の幅をどのくらいにするかというその問題じゃないか。その領海の幅が、いま御指摘の十二海里というのは、いま大体のもう常識の線であるけれども、それをいまこっちだけできめるわけにいかぬ。お互いにこれはやはり国際会議でもってきめ合う問題だ、こういうことを言ったと思う次第でございます。 その点で、和田先生は、それはまあ自分のほうでも、日本としても、十二海里というものを先にはっきり言ったらどうかというあれでございますが、これはまあ、これからの外務省の見識になってくると思う次第でございますが、条約局長は、ただいまのところは、大体これは常識の線である、こういうふうに思っている次第でございますから、決して和田先生の御意見を無視しているということじゃないと私は思う。私のほうといたしましては、あくまでもやはりその輸送が安全にしかもスムーズにいくように、十分連絡をとってやっていくつもりでございますから、一そう御鞭撻をお願いする次第でございます。
○和田(春)分科員 最後に一言。とにかく、そういう、あまり慎重にとかゆっくりということでなしに、やはり世界は動いているのですから、発想を早く転換して、打つ手は大胆に打っていく。そして国際会議でうまくいかなくても、日本は必要な関係国とはうまくいくということを考えるべきだ。そうせぬと、海運国としての日本というものはいつも後手に回る危険性がこれからある。こういうことを言っているわけであります。それは先ほど御承知願いましたので、ひとつ積極的な対策を特に要望いたしまして、私の質問を終わりたい、こういうふうに思います。
○松浦主査 これにて和田君の質疑は終わりました。 この際、安宅常彦君より発言を求められております。これを許します。安宅君。
○安宅分科員 議事進行について、ちょっと私発言をさせていただきたいと思います。というのは、いま和田君の質問に対して条約局長が答弁した中で、ちょっと私どもふに落ちない発言がある。というのは、和田君は三海里説というのは、和田君は、三海里説というのはいまや時代おくれではないのかという、簡単にいえばそういう発言をなさった。発想の転換をやれという具体的なことばはあとで出ましたが、それに類する発言があったのです。ところが、外務大臣は別の委員会で、国際海洋法会議ですか、それに出すんだ、持ち込むんだということを言っている。こちらは持ち込む前にどういう態度をとるかということが先決だ、こういう発言をしているわけですね。ところが、あとの条約局長の、外務省の一貫した方針ですと、木で鼻かんだみたいな話がありましたが、それにはその内容がない。そうすると、外務大臣がほかの委員会で言ったことは、外務省の一貫した方針で言ったんだと私は思うのです。ということになりますと、外務大臣が言っていることについて誤解がありますからこの際訂正させていただきますという発言をしておりますが、外務大臣の発言を訂正するということは、いま言ったようないろいろな理由からして、たいへん不穏当なことだろうと思うのです。どういう意味で言ったのか、これははっきりしてもらいたい。
○高島政府委員 私の発言が少し誤解を招いたようなので、もう一回明確に申し上げます。私が申しましたのは、日本が一方的に、ただいま、たとえばいまの時点で領海を何海里にするということを言うことはできないというのが外務省の一貫した態度であるということを申し上げたつもりでございます。来年開かれる予定の海洋法会議で日本が十二海里ということを主張する、あるいはそれに応じていろいろな諸制度を考えるということは、これは当然のことでございます。このことと、現在直ちに日本が一方的に領海の幅員を広げるということはできないというのが外務省の一貫した態度であるということを申し上げたつもりでございます。
○安宅分科員 だから、そういうことは、あなたの見解でいいんですよ、外務省の一貫した方針ならば。外務大臣の言ったことは誤解だから、間違いだから——間違いだとは言わなかった。誤解があるから訂正しますと、これは議事録にちゃんと載っているはずです。明確にそういう発言をした。外務大臣の発言を、あなた訂正する権限あるのか。外務官僚というのは非常に何というか、そういうのばかりそろっているんだ。非常にまずいですよ、それは。まるで木で鼻かんだみたいな返事をする。 そういうことならば、一貫した方針であるけれどもいま直ちに云々ということの意味だというならば、そういう意味のことを言えばいいのであって、外務大臣がそういうところへ持ち込むと言ったではないか。持ち込むということは、持ち込んでもいいけれども、かえって反感を買うのではないか、その前に持ち込み方に問題があるということを和田君が言っておる。それからまた、持ち込む前にそういう国々とちゃんと根回しをする必要があるのではないかという意味にとれる発言があるわけですね。ところがそうした場合に、そういうことを言っているのに、それは誤解があるから訂正させていただきますといって条約局長が言うということは、持ち込むこと自体にも反対だという意味にしかとれませんよ、あの議事録は。持ち込む方法についてまたどうのこうの言うけれども、持ち込み方が問題で、前の会議で日本の外務省は棄権したことがあるでしょう。それで、何か案も持っていかないでぽんと持ち込むつもりだというふうにしかとれないようなそういう中で、外務大臣の発言を訂正させていただきますというのは私は不穏当だというんですよ。
○高島政府委員 私、外務大臣の発言を訂正しますと言ったのではございませんで、新聞に報道された外務大臣の発言が誤解されていると思いますので訂正すると申し上げたつもりでございます。と申しますのは、たとえばマラッカ海峡の問題を海洋法会議に出すというふうにおっしゃったように伝えられておりますので、そうではございませんで、国際海峡の問題が議題として取り上げられるから、その際に国際海峡の問題は解決されるだろう、そういったことを言ったつもりでございます。
○和田(春)分科員 関連して、さっきの発言にちょっと重大な問題を一つ言っているのです。その前のことで、いいですか。
○松浦主査 それじゃ和田君。
○和田(春)分科員 日本が一方的にきめるわけにはいかないとあなた言っているのだと言ったでしょう。ぼくは一方的にきめろなんて一言も言っていないのですよ。日本が方針をきめなさいそして関係各国と調整をしていきなさい。それを、国際会議できまったら、大勢がそうなら従いましょうというようなことじゃなしに、まず日本が方針を打ち出せと言っているのですよ。あなた、そこのところをぼくのことばを取り違えて言っているわけでしょう。それはひとつ直しておいてください。
○安宅分科員 私は、新聞記事を訂正するみたいなことに今度は答弁を変えておりますが、訂正するということを言ったことばを変える意思はないようでありますから、わかりました。議事録に明確に残しておきます。訂正する気は全然ないんだから残しておきます。
○松浦主査 議事録訂正しますか。
○安宅分科員 その前に一言言っておくけれども、新聞記事が悪いか外務省の大臣が悪いか判断する行司役みたいな発言を最後にしている。そんなことじゃないですよ。マラッカ海峡について外務大臣が発言したのではないということで全般的な問題で言ったのだろうということで、今度弁解しておるけれども、全般的な中にもマラッカ海峡が入るのじゃないですか。だから、そんな理屈をこねてもだめだ。訂正する気持ちがないならそのままにしておきなさい。あとで問題にするだけだ。
○松浦主査 それはそうですけれども、もしそうであれば、不穏当なことがあったら訂正するということで御了解願いたいと思います。
○高島政府委員 私の発言に何かたいへん不穏当なことがもしあったとしましたら、訂正いたします。私のほうの趣旨は……
○松浦主査 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○松浦主査 速記を始めて。
○高島政府委員 私のことばが足りませんで、たいへん失礼申し上げました。私は決して大臣の発言を訂正するとかなんとかおこがましいことを申したつもりじゃ毛頭ございません。ただ、いろいろ報道等で誤解を招いた節があると思いますので、私は申し上げたつもりであります。私の表現が適当でなかった点は改めます。大臣の発言を訂正したということでは毛頭ございませんので、その点は訂正させていただきます。
○松浦主査 次回は明二十四日、午前十時より開会し、引き続き運輸省所管を審査することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時五十六分散会