文教委員会 第21号
- 発言数
- 9 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1972/06/12
会議録
○丹羽委員長 これより会議を開きます。 文教行政の基本施策に関する件について調査を行ないます。 この際、学校教育法等の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。 本件につきましては、先般来各党間において御協議願っていたのでありますが、先刻の理事会におきまして、協議がととのい、お手元に配付いたしましたような起草案を作成した次第であります。
○丹羽委員長 本起草案の趣旨及び内容につきまして、便宜委員長から簡単に御説明申し上げます。 まず第一は、専修学校制度の創設であります。 現行の各種学校制度は、その対象、内容、規模等においてきわめて多様なものを、学校教育に類する教育を行なうものということで、一括して簡略に取り扱っております。よって、この際、当該教育を行なうもののうち、所定の組織的な教育を行なう施設を対象として、新たに専修学校制度を設けようとするものであります。 第二は、私立幼稚園の振興であります。 私立幼稚園は幼稚園全体の約七割を占め、幼稚園の普及発展に大いに貢献しておりますが、そのうち三分の二は宗教法人立と個人立であります。これらの中には施設、教員組織など教育を行なうための条件が不十分なものがあり、一般に財政事情が苦しいために父兄負担が過重になる傾向があります。一方、現行法のたてまえは、公の助成は学校法人立のものに限られております。そこでこの際、学校法人以外の者によって設置された私立幼稚園の健全な発達をはかるため、これについても公費による助成措置を講ずることができることとし、あわせてその学校法人化を促進する必要があります。 次に、本案の内容について申し上げます。 その一は、学校教育法第一条に掲げる学校以外のもので、職業もしくは実際生活に必要な能力を育成し、または教養の向上をはかることを目的として所定の組織的な教育を行なう施設は、これを専修学校とし、他の法律に特別の規定があるもの及び外国人学校は除くこととしております。 その二は、専修学校には、高等課程、専門課程または一般課程を置くこととし、その三は、専修学校の名称、設置等の認可、設置者等に関する規定を整備しております。 その四は、国または地方公共団体の助成対象となる学校法人のうちには、当分の間、学校法人立以外の私立幼稚園等の設置者を含むものとし、さらに、補助金を受ける私立幼稚園等の設置者は、補助金を受けた翌年度の四月一日から起算して五年以内に、当該学校が学校法人立になるように措置するものとしております。 その五は、日本私学振興財団の貸し付け等の対象に、当分の間、学校法人及び民法第三十四条の法人以外の私立幼稚園等の設置者を加えることとしております。 最後に、この法律は、公布の日から起算して三月を経過した日から施行することとし、この法律施行の際現に存する各種学校で専修学校の教育を行なおうとするものは、その設置認可を受けることにより、専修学校となることができることとしております。 以上が本起草案の趣旨及び内容であります。 —————————————
○丹羽委員長 本起草案につきまして、別に御発言もないようでありますので、この際、おはかりいたします。 学校教育法等の一部を改正する法律案起草の件につきましては、お手元に配付の案を委員会の成案とし、これを委員会提出の法律案として決定するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○丹羽委員長 起立総員。よって、さように決しました。 なお、本法律案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。 この際、暫時休憩いたします。 午前十一時五分休憩 ————◇————— 午後一時十一分開議
○丹羽委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 参議院提出の義務教育諸学校等の女子の教育職員の育児休暇に関する法律案を議題といたします。
○丹羽委員長 提出者から提案理由の説明を聴取いたします。参議院文教委員長大松博文君。
○大松参議院議員 ただいま議題となりました義務教育諸学校等の女子の教育職員の育児休暇に関する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 今日、幼稚園から高校までの義務教育諸学校等に勤務する女子教育職員は四〇%を占め、年間出産者も約二万人に及んでおります。核家族が多く、保育施設も不足している状況の中で、これらの女子教育職員は、退職を余儀なくされたり、あるいは職にとどまっても職務を十分に遂行できない実情にあります。 そこで、こうした人々に対し、育児休暇を認め、休暇終了後引き続いて勤務できる措置を講じ、その間は代替教員を配置することによって一貫した教育を行ない、もって学校教育の維持向上をはかることが適切であるとして本法律案を提案いたしました。 次に、内容の主なる点について御説明申し上げます。 第一に、幼稚園から高等学校までの国公立学校に勤務する女子教育職員で、一歳未満の子を育てる者が育児休暇を申請した場合、任命権者は、特別の事情のない限り、これを承認しなければならないこと。 第二に、育児休暇期間は、産後休暇終了の翌日から生児が一歳に達する日の属する学期の末日までを原則とすること。 第三に、育児休暇を承認された女子教育職員は、その間身分を保有するが職務に従事せず、給与は支給されないこと。 ただし、任命権者は、教育上特に、必要があると認めるときは、育児休暇中の女子教育職員に対し、月に三日以内の勤務を命ずることができることとし、その場合には、相当額の給与を支給すること。 第四に、女子教育職員は、育児休暇により勤務しなかったことを理由に、不当に不利益な取り扱いを受けないこと。 第五に、任命権者は、育児休暇を認める女子教育職員にかわる教育職員を臨時的に配置すること。 第六には、退職手当、復職時の俸給調整、公務災害補償、労働基準等他の法律関係につき、所要の規定を定めたこと。 第七には、私立学校の設置者は、育児休暇制度を実施するようつとめること。 第八には、この法律の施行期日を昭和四十七年九月一日からとしたこと。 第九には、本法施行前六カ月以内に産後休暇を満了した女子教育職員で、法施行後一カ月以内に育児休暇を申請した者には、本法が適用されることを経過措置として定めたこと。 以上が本法律案の提案理由並びにその内容であります。 なお、本法律案は、参議院文教委員会に設置されました女子教育職員育児休暇制度に関する小委員会において、慎重審議を重ね、各党の意見を十分に調整した結果、文教委員会提出法律案といたしたものでありますので、何とぞ御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願い申し上げます。 よろしくお願いします。(拍手)
○丹羽委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。 次回は来たる六月十五日開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後一時十六分散会