文教委員会 第12号
- 発言数
- 103 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1972/05/10
会議録
○丹羽委員長 これより会議を開きます。 義務教育諸学校施設費国庫負担法及び公立養護学校整備特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。吉田実君。
○吉田(実)委員 この改正案は幾多の点で前進が見られますので私は賛成ですけれども、少しお聞きしたい点がございますので、御質問を申し上げたいと思います。 初めに、子供たちが非常にふえております市町村の小中学校の教室が非常に不足しておりまして、いただいておる資料でも大体わかるのですが、プレハブ教室あるいは仮設教室の現状、あるいはことしあたりこれくらいふえるであろうというふうな点をまずお聞きしたいと思います。
○安嶋政府委員 プレハブ教室の現状でございますが、お手元にお配りしてございます関係資料の三ページに数字が載っておるわけでございますが、四十六年五月一日現在の社会増地域の小・中学校の不足教室の数は、小学校におきましては七千四百十一学級、中学校におきましては千五百七十五学級ということでございまして、これはいずれも普通教室の不足ということになっております。 この資料の趨勢からしてもおわかりいただけるかと思いますが、この不足教室の数量は、傾向といたしましては漸増する方向にございます。したがいまして、四十七年度におけるこの不足教室数もさらに増加するのではないかというふうに推定するわけであります。
○吉田(実)委員 プレハブ教室におきます教育というものと、それからちゃんとした教室における教育というものとはどの程度——子供たちに与えておる影響がプレハブ教室は悪いと思いますが、何かそういった点を調べられたものがありますか。
○安嶋政府委員 特にそういう点を調査したことはございませんが、私ども実際を拝見いたしましても、プレハブ教室は暑さ寒さの差が非常にはなはだしいとか、あるいは騒音を遮蔽することが困難なわけでございますから、まわりの騒音が教室内に侵入をするとか、あるいは換気の状態が非常に悪いとか、あるいは床その他ががたぴしいたしまし七教育的に好ましくない状態にあるということは、これは一般的にいえるかと思います。
○吉田(実)委員 そういう教室に対して、今後たとえば年次計画で解消していくとか何らか文部当局として対処策はございますか。
○安嶋政府委員 こうした事態にどう対処していくかということでございますが、まず事業量の増加でございます。本年度予算におきましては、小学校校舎、中学校校舎、それぞれにつきまして事業量の増加をはかっておるわけでございます。小学校校舎につきましては百十二万平米を確保いたしております。中学校校舎につきましては、昨年度の事業量の四〇%増の三十二万平米を確保いたしております。小学校校舎の坪数は前年と大体同じでございますが、中学校校舎は、ただいま申し上げましたように四〇%増ということになっておるわけでございます。これは児童生徒の急増の傾向が中学校に及んできたというような理由から、中学校の事業量の増大に主として努力をいたしたわけでございます。これは小・中学校校舎全体の面積の増でございますが、実際問題といたしまして、この大部分が社会増地域あるいは児童生徒の急増地域に充当されるわけでございまして、その結果は、ただいま申し上げましたような仮設校舎、プレハブ校舎を含む不足教室の解消に大部分が充当されるということでございます。それが第一点。 第二点といたしましては、小学校校舎の負担率、従来三分の一でございましたが、これを二分の一に引き上げるという措置を今回法改正としてもお願いしておるわけでございます。これもただいま申し上げましたように、急増地域の事業に対する負担率の引き上げということに実質的にはなるわけでございます。それが施策の第二と申してよろしいかと思います。 第三は、前向き整備の点であります。これも今回法改正でお願いしておるわけでございますが、従来は一年半前向きであった。これを三年前向きが可能なように法の改正をお願いしたいということでございます。 もう一つは校地の関係でございますが、プレハブ校舎の解消は、ただいま申し上げましたように、児童生徒の急増地域に主として見られる現象でございますが、急増地域における校舎の増築あるいは新築のためには土地が必要なわけでございまして、この点につきましては四十六年度から国庫債務負担行為で六十億、予算といたしまして二十億円の金額を計上してまいったわけでございますが、昭和四十七年度予算におきましては、国庫債務負担行為といたしまして九十六億九千万円、その三分の一の三十二億三千万円を現金予算として計上されておるわけでございます。合わせて昭和四十七年度予算におきます用地の購入費に対する補助は、前年度の一六二%増の五十二億三千万円ということになっております。 こうした一連の施策によりまして、プレハブ校舎の解消を含む不足教室の解消に対処してまいりたいということでございます。
○吉田(実)委員 ただいまの説明にございましたが、一年半を三年というふうな前向きの態度はたいへんけっこうだと思いますが、もうちょっと具体的に、そういうことによってどの程度プレハブ的な社会増地帯の教室といろものの解消ができますか。
○安嶋政府委員 プレハブの解消がどの程度可能かということは、これは主としてやはり事業量の拡大に待たなければならない課題かと思います。一年半前向きを三年前向きにいたしましたという点は、これは小・中学校の増築の工事を合理的に進めたいということがその主たるねらいでございます。いま一年半前向きでございますから、一年半後に予想される増加学級が補助の対象になり得るわけでございますが、さらに三年後にも学級の増加、教室の不足が予想されるという場合にはそれをあわせて建築するということが建築経済上きわめて合理的である、したがって経費も比較的低廉にあがるということが期待できるほかに、こま切れの工事をやっておりますと、学校が常に工事の現場になるわけでございまして、児童生徒の教育上も好ましくない。それが一挙にやることによりまして、そうしたのべつ学校が工事の現場になっておるというような事態が回避できる、そういう利点が一年半前向きを三年前向きに直す点から出てくるわけでございます。そのこと自体によりましてプレハブ校舎がどれだけ解消されるかということは、ちょっとお答えいたしかねることでございますが、そういう工事の施行がさらに合理的、実際的になるということが前向き整備のメリットであろうかと思います。
○吉田(実)委員 次に、改正法案の第五条の第一項に、校舎等の前向き整備を行なう場合に、「児童又は生徒の数の増加をもたらす原因となる集団的な住宅の建設その他の政令で定める事情、」こうありますが、現在三百戸程度が一応の目標となっておるようですけれども、一体どの程度の集団を改正法案で考えているのですか。
○安嶋政府委員 改正法第五条第一項の「政令で定める事情」でございますが、第一には「児童又は生徒の数の増加をもたらす原因となる集団的な住宅の建設、」これは現行法にもこうした文言があるわけでございますが、これを踏襲をいたしております。この集団的な住宅の建設につきましては、現行政令では一応三百戸以上の集団的住宅ということになっております。ただいまのところは一応三百戸以上というこの基準を踏襲したいというふうに考えております。一年半前向きを三年前向きにいたしたわけでございますから、考えようによりましては、三百戸ではなくてもっと大きな戸数でもいいんではないかというような考え方も一方にはあり得るかと思いますが、このプレハブ解消を促進するという意味におきまして、これは一応三百戸ということでいきたいというふうに考えております。 「その他の政令で定める事情」でございますが、私ども急増地域を拝見いたしますと、集団的な住宅の建設に伴う小・中学校校舎の整備は、比較的そのめども立ちやすうございますので、計画的に整備が可能でございますが、現場で非常に困っておられるのは、そういう計画的な集団的な住宅の建設ではなくて、バラ建ち住宅がかなりな量一斉に建築されるというような事態が見受けられるわけでございます。こういうものは予測も非常に困難な場合でございますが、こうした点につきまして、今後実態をさらに詳しく調査をいたしまして、前向き整備の事由に加えていきたいということを考えております。 ただ、その辺の調査がまだ十分ではございませんので、直ちに政令に掲げる事由に規定をするというふうには、ただいまは考えておりませんが、将来はそういう展望を持って対処してまいりたいということでございます。
○吉田(実)委員 過密地帯の問題はその程度にしまして、次に過疎地帯で学校統合を行なう場合です。最近は変わったようですけれども、私もちょっと困ったことが過去にありまして、それは統合する場合に、一つのところに吸収統合するようなことは一時文部省が認めなかった時代があります。場所が二つあって、別の場所へ持っていかないと学校の統合を認めないというようなことがあったのですが、それはいまはありませんですね。
○安嶋政府委員 そのようなことはいまはございません。
○吉田(実)委員 そこで、実質統合する場合と名目的な統合をする場合といろいろ問題があると思いますけれども、そういう点はどういうふうに今回改正案でお考えですか。
○安嶋政府委員 現行法におきましては、統合校舎の整備につきましては、統合が行なわれた学校の校舎について補助をする、つまり過去形の場合に補助をするということになっておるわけでございます。ところが、実際はどういうことをやっておるかと申しますと、形だけ学校を統合いたしまして、そして必要規模数を算定し、それに対して補助をするということになるわけでございます。形だけの統合ということになりますと、つまり実質は二校でありながら一校という形をとるわけでございますから、校長さんが一人になる。多くの場合、その二校はかなり距離的に離れておるようなケースが多いかと思いますが、一人の校長がそうした離れた二つの実質的な独立校を管理するというような点にいろいろ問題があるわけでございますので、そういう点を避けまして、今後は独立校を統合する場合には、そうした名目統合ということを要件としないで、統合自体が条例で明記されておるとか、あるいは統合の時期が明確になっておるというようなものにつきましては、独立校のままで新しい統合校舎の整備についても補助をし得るということにいたしたいということでございます。
○吉田(実)委員 先般、あれはいつでございましたか、豪雪地帯の法律を改正しまして特別豪雪地帯といったところに、いろいろ分校をつくるとか寄宿舎をつくるとかいうような場合の補助率はたしか三分の二に上がったのではないかと思いますが、ああいった地帯は春夏秋の期間にはどうしても分校が要るわけですね。ところが、冬には四カ月も五カ月も豪雪に閉じ込められる。そういう場合に、普通の基準でない学校の広さが必要なわけなんです。そういう場合にどういう取り扱いをされるか、また、具体的にことしの予算の中に、特別豪雪地帯に含まれるそういった小学校——分校もありますし、本校もありますし、寄宿舎もあると思うのですが、そういうものは大体どのくらいの予算を計上されておりますか。
○安嶋政府委員 豪雪地帯におきましては、通常 の基準的な面積のほかに、ただいま吉田先生がおっしゃいましたように特別な状況があるわけでございますので、坪数をプラスをいたしております。これは特別豪雪地帯あるいは豪雪地帯と必ずしもぴたりと符合するわけではございませんが、小学校の場合、一級の積雪寒冷地域におきましては、一学級当たり二十四平米のプラスをいたしております。それから二級の積雪寒冷地域におきましては、学級当たり十平米のプラスをいたしております。それから小学校の屋内運動場でございますが、たとえば一学級から三学級の場合、温暖地でございますと二百十七平米というのが基準面積でございますが、一級、二級の積雪寒冷地域につきましては二百三十一平米という面積にいたしております。中学校もほぼ同様でございまして、中学校校舎につきましては、一級の積雪寒冷地域におきましては学級当たり二十四平米、二級の積雪寒冷地域につきましては学級当たり十平米、それから屋内体操場につきましては、一学級及び二学級の場合に、温暖地の二百二十平米に対しまして寒冷地は二百三十四平米、こうした坪数に上のせをいたしておるのでございます。ほかに特殊教育の小・中学部につきましても、一、二級の積雪寒冷地域につきましては、校舎、屋内運動場とも若干の上積みをするというような措置を講じております。 それから予算額でございますが、公立文教施設全体の中で豪雪地帯分は百三十三億二千万円でございます。四十六年度の当初予算の百十一億円に比較いたしまして、二一%増の二十二億五千万円が増加計上されておりまして、その事業量は七十六万平方メートル、昭和四十六年度はこれが七十一万平方メートルでございまして、約五万平米の事業量の増ということになっております。 〔委員長退席、谷川委員長代理着席〕 それから補助率でございますが、六十四、六十五国会におきまして、豪雪地帯対策特別措置法が一部改正されまして、その結果、小・中学校の分校校舎、屋内運動場の新増改築等につきましては補助率が三分の二に引き上げられております。四十七年度はそうした前提で予算を計上し、かつ執行する予定でございます。
○吉田(実)委員 豪雪地帯の対象地域は、御案内のように日本の五二%がその対象地域になっておるのでして、それではたいへん意味がないということで特別豪雪地帯がつくられたわけですから、私の質問申し上げておるのは、その特別豪雪地害に今度具体的にどれくらいの学校なり予算が計上されておるかということであります。
○安嶋政府委員 先ほど申し上げました数字は豪雪地帯分でございますが、実は特別豪雪地帯分のみの数字をただいまちょっと持ち合わせておりませんので、さっき申し上げましたように、補助率を引き上げましたことに伴う上積み分の数字を御参考までに申し上げますと、小・中学校の分校の校舎、屋内体操場、寄宿舎の新増改築に対する負担割合の引き上げ分といたしましては二千百万円、それから小・中学校の分校校舎、屋体、寄宿舎の改築の負担割合の引き上げによるかさ上げ分が千三百万円ということでございまして、この額が特別豪雪地帯分には従来よりも上積みをして補助されるということでございます。
○吉田(実)委員 都会のプレハブ校舎の子供も非常にかわいそうですけれども、それ以上にかわいそうなのはこの特別豪雪地帯の子供だと思います。どうかひとつそういう点で、後ほどでけっこうですけれども、特別豪雪地帯にことしどれだけの措置が——いま局長のお話しの二千万とか一千万とかいうことでは、あの法律がつくられた趣旨にも沿わないと思いますので、こういう点はひとつお考え直しをいただきたいと思います。 それから次に、学校はいま鉄筋とか鉄骨とか木造とかいろいろな形でつくられておると思いますが、私自身の経験のことを申し上げて恐縮ですけれども、昭和二十九年から三十年にかけまして私の村で小学校をつくったのです。鉄筋にしたいということで、私その当時名目的な村長をしておったものですから文部省にお願いしたのですけれども、農村地帯には鉄筋は要らない、どうしてもそれは認めるわけにいかぬ、そういうことで補助対象にはもちろんなりませんし、それから県が文部省の方針に従って建築許可をおろさなかったわけです。私は強引に学築許可なしに学校をつくりましたけれども、私は必ずしも小学校は鉄筋にすべきだという考え方ではないのですが、いまはまさかそういうことはないでしょうね。農村地帯で鉄筋の小学校は認められない、ついこの間ですよ、二十九年から三十年にかけてのことなんですが、局長は内藤さんの時代だったかと思いますが……。
○安嶋政府委員 かつてはそういう扱いをした時代がございますが、それは鉄筋、鉄骨造のワクが非常に窮屈であった時代のことでございまして、そのころは鉄筋、鉄骨造は大都市の防火対策に役立てたいということで、防火対策上特別な必要がある地域に限ってと申しますか、優先して鉄筋、鉄骨造を割り当てておったということでございますが、四十七年度予算について申しますと、小学校校舎の場合は鉄筋が九五%、鉄骨が五%ということで、一〇〇%が鉄筋、鉄骨造つまり耐火造でございます。それから中学校校舎の場合は九〇%が鉄筋で一〇%が鉄骨ということでございまして、これも一〇〇%が耐火造ということになっております。 一々は申しませんが、そうしたことでございまして、鉄筋、鉄骨造の予算積算上占める割合は九七%でございます。したがいまして大部分が鉄筋、あるいは若干でございますが鉄骨造があるということでございます。したがいまして、ただいまおっしゃいますように、鉄筋、鉄骨造は大都市に限り、農村には認めないというような方針は全くとっておりませんし、予算の実態もこのようになっておるということでございます。
○吉田(実)委員 現在の鉄筋、鉄骨の状態の表はいただいておりますが、これを少しく御説明いただきまして、危険校舎というものは、いまのような予算でございますと、大体何年間ぐらいで解消できるか、そういう計画がありましたらお伺いいたしたいと思います。
○安嶋政府委員 校舎の全体の保有面積は一億二千二百二十二万平方米でございますが、このうち木造が四七%というのが現状でございます。これが年々老朽化してまいるわけでございますが、そのほかに現在すでに要改築面積というふうに私どもが算定をいたしておりますのが五百八十万平米でございます。この五百八十万平米に、ただいま申し上げました一億二千万平米の保有面積のうちの木造建物が逐次老朽化して要改築面積にさらに上積みされていくということでございます。本年度の危険建物の改築の事業総量は百万平米でございます。したがいまして、現状のままで進行いたしますと、五百八十万平米の要改築面積を解消するためにはなお数年を要するということでございます。
○吉田(実)委員 現在の木造の学校というのは、特に戦後つくりましたものが御案内のように非常に悪いわけなんです。私の出た中学校なんか、これは松村謙三先生や正力先生が第一回の卒業生ですが、七十年たってもびくともしないのですね。いまやはりそのままで学校に使っておるわけです。 そこでお聞きしたいと思うのですが、鉄筋なり鉄骨なりの学校と木造の学校とが生徒の教育環境に与えておる影響、そういう点についてどうお考えか。もう少し詳しく申しますと、日本人は木造の建物のほうがいいという考え方があるわけですね。故河合良成先生なんか、そういう考え方でシベリアとの木材の貿易取りきめをやられたわけなんです。日本人というのは気候、風土からいっても、長い何千年の歴史の上からいっても、鉄筋や鉄骨の家や学校におるよりは木造の家におったほうがいい、そういう考え方があるわけなんです。これはいろいろな理由があげられておりますけれども、たいへん長い間ヨーロッパ人のような石の家に住んだ人間ならばともかく、非常に長い歴史の上で木造と日本人との関係というのは非常に深いのですね。文部省は、いまの方針でもわかりますし、それからこの単価、大体木造の単価二万四千三百円ですか、こういうものじゃいまできないのですね。しかし、生徒の情操教育の上で、鉄筋の建物が大部分でも相当部分はやはり木造の建物でなければならぬ。特に特別教室等のいかんによってはそう考えられるわけなんです。これはあとで大臣にも質問したいと思いますが、政務次官、どうでしょうか、この問題についての御見解を承れればたいへんけうこうだと思うのです。
○渡辺(栄)政府委員 吉田先生の御意見は、いろいろな考え方があると思いますが、ただいま管理局長も御説明申し上げましたように、こういう生徒がたくさんで使います施設でございますから、火災であるとか、あるいは損傷でありますとか、安全でありますとか、そういうような面を全体考慮いたしますれば、できる限り永久建築あるいは耐火建築というような意味からいきまして鉄筋構造にすべきが望ましいのではないか、そういうふうにわれわれとしては考えております。
○吉田(実)委員 私も全体としての建物はそれでいいと思いますが、たとえば作法室とかあるいはそれに類似するようないろいろ日本的な伝統というものがあるわけですが、そういうものの教育の場所なんかは、やはり鉄筋でしかも少しく日本化した——といっても新建材なんかでつくったものでは私はいけないと思うのですが、そういうふうな特別教室なりあるいは別建ての建物を学校によってつくっておるところがありますが、そういうものを積極的に木造建築で進めるというような考え方ですね、外は鉄筋、鉄骨でけっこうです。中身をそういう木材の建物にするというような、指導面ででもあるいは内規でもいいですが、そういう考え方はございませんか。
○渡辺(栄)政府委員 私どもも現在そのような方向で進められておるというふうに考えておりますが、原則としては、先生おっしゃいますように、一応の施設は耐火建築でやりますが、その内部の構造といいますか施設は、いまお話しのように、作法室であるとかそれぞれの目的に従いましてある程度木造を使用したような施設にするという考え方にはわれわれも全く賛成でございます。
○吉田(実)委員 政務次官の賛成の意見を聞きましてたいへんけっこうだと思います。 そうなりますと、この建築単価というものを考え直していただかないと、いまの木造は大体鉄筋ぐらいかかるわけなんですよ。いま申しましたような新建材の燃えやすいようなものを使えばともかく、ちゃんとしたものを使う以上は鉄筋あるいは鉄筋以上かかるわけなんですが、現在の補助単価ではいまのようなものをそれぞれの市町村でつくりたくてもつくれませんね。これは将来の問題としてひとつこの単価の改定をしていただきたいと思いますが、何か木造というものが安っぽくて悪いかのように考えられがちですけれども、アメリカではもう給与の高い人はみんな木造の家におるのですよ。これはもうはっきり統計で出ておるわけで、貧乏人が鉄筋の家におるわけです。一部でいいですから、私の申し上げたような、日本の伝統に関するような教育をするところ、そういったところは必ず木造のものでやるような指導をひとつしていただきにいと思います。
○安嶋政府委員 木造の単価の問題でございますが、これもお手元に資料を差し上げてございますものの一ページに校舎、屋体につきましてそれぞれ四十七年度の単価を掲げてあるわけでございますが、木造につきましては二万四千三百円というのが校舎の単価、屋体につきましては二万五千六百円というのが木造の屋体の単価でございまして、それぞれ前年度に対しまして四・七%、四・五%の単価アップということになっております。 この単価の実際との開きでございますが、確かに吉田先生おっしゃいますように、鉄筋の場合が二八%のズレがございます。鉄骨の場合が二一%のズレがございますが、木造の場合は二三%のズレというふうなことになっております。実質単価に比べるとそうしたズレがあるわけでございますが、このズレ自体を是正すべきかどうかということにつきましては、補助金の単価というものが、いわば標準設計を前提にしておるという関係上、ずれておるから直ちに直さなければならないということにはならないかと思います。しかし、こうした単価のズレというものが、しばしば指摘されておりますように、いわゆる超過負担の原因の一部にもなっておるわけでございますので、本年度におきましては、大蔵省、自治省等が中心になりまして、文部省等も協力をいたしまして、超過負担の実態についての詳細な調査が行なわれることになっておりますので、その結果を見てさらに単価の是正につきましては努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○吉田(実)委員 たいへんこまかいことを言うようで恐縮ですけれども、いま四・七とか四・五ふやしたからとおっしゃいましたけれども、鉄筋や鉄骨は六・九とか七・何がしふやしてあるのですね。これは世の中の実態と違いますよ。木造のほうが大工さんが高くなっているのでよけいふやすべきなんです。いまの世の中の実勢と違った増加率、いま局長おっしゃった四・七くらいの増加じゃないのです、木造は。これは逆に、鉄筋や鉄骨が四・七%台で木造は七%台だとかいうなら私も了承しますけれども、今回の増加率は相当な根拠によってやられたのですか。根拠があればそれを御説明を……。 〔谷川委員長代理退席、委員長着席〕
○安嶋政府委員 今回の単価改定は、要素として二つございまして、一つは物価上昇を原因とするもの、もう一つは建築基準法の政令の改正に伴うものの二つになるわけでございますが、物価上昇につきましては、鉄筋の場合が六・六%のアップ、鉄骨の場合が七%のアップ、木造の場合が四・六%のアップということになっております。この物価と申しますのは、内容的には資材費と労務費でございまして、日銀の卸売り物価指数あるいは東京の小売り物価指数、労務費につきましては、労働省の勤労統計月報、それから建設業関係の生産労働者の給与費の単価の変動、そうしたものを根拠にいたしまして積算をしておるわけでございます。
○吉田(実)委員 私もこまかい資料を持って御質問申し上げておるわけじゃありませんけれども、いまのお話を聞きますと、たとえば鉄筋等は協定価格か何か基準になっておるのじゃありませんか。今日鉄筋なんか協定価格では取引されておりませんよ。何割安という値段で使われておるわけです。そういう実態をもう少しお調べいただければ、実際に去年とことしと、木造の家と鉄筋の家を建てる場合のなには違っていますよ。ですから、だんだん単価も上がりまして、鉄筋も三万八千円くらいだ、これはほとんどこれでできます。ところが、木造が二万四千円ではこれはとてもできない。こういうことなんで、単に形式的な、いまおあげになりましたような、そういうふうな数字を基礎にされますとこういうことになりがちですから、もう少し実態を調査していただいて、ぜひ改定をいただきたいと思います。 それと、根本的に木造というものをいかにも小学校から駆逐するような考え方、これはぜひ改めていただきたい。これは子供の教育の本質に立った意味でひとつ改めていただきたいと思いますので、これはひとつ御検討いただきたいと思います。 それから今回は、小学校の校舎のほうはそれぞれ二分の一になるようで、これはたいへんけっこうですけれども、屋内運動場はどうなるのですか。
○安嶋政府委員 屋内運動場につきましては、従来どおり三分の一という補助率でございます。私どもこれを校舎並みに引き上げたいというふうには考、えておりますが、今後とも十分努力をしてまいりたいというふうに考えます。
○吉田(実)委員 小学校の教育においては遊びということが非常に大切なんです。ですから、少なくとも、中学校はまだあと回しでもいいですが、三分の一でもいいですけれども、まず小学校の屋内運動場というものは当然これは二分の一にしてもらいたいと思います。これはぜひひとつ明年度、小・中ともできれば負担割合を引き上げる。それが不可能なら、少なくとも小学校はぜひやっていただくように、努力を願いたいと思います。
○安嶋政府委員 おっしゃるとおりの方向で努力をいたしたいと思います。
○吉田(実)委員 先ほど来いろいろ話が出ましたが、昔から国の何分の一の負担割合というのでどうにもわれわれ一番困りましたのは厚生省関係なんです。厚生省関係なんか、二分の一負担なんて、実際になにしますと五分の一ぐらいにしかなっていないのが多かったわけです。徐々に改善されておりますが、文部省の学校も、これは廊下をつくったら学校がつくれぬというふうなことがよく昔からいわれておるのですが、最近の実態はどうなんですか。私、三年ぐらい前までは知っておりますけれども、ここ一、二年の実際の状況というものは知りませんので、先ほどおっしゃったような、鉄筋で一六%とか鉄骨で二一%とか木造で二三%というふうなもので、実際できるのかどうか。 それからもう一つは、文部省の標準というものはあるわけですが、それと、実際に市町村がつくっておる小・中学校というものは、どれくらいの開きがあるものかです。特に屋内運動場等は、生徒一人当たり何坪と、こうなっておるわけですが、とてもどうにもならぬというのが実態じゃないかと思うのです。大体、小・中のことは私よく覚えませんが、高等学校なんか、いまの標準でつくったら生徒が入らぬくらいなような屋内運動場しかできないですね。ですから、みんな標準の少なくとも二倍以上、三倍とかというふうなものをつくっておるわけなんですけれども、最近、去年ことしあたり、そういう点は少し改善されますか。
○安嶋政府委員 補助金と実際の事業のズレと申しますか、補助の状況でございますが、単価につきましては、先ほどお答え申し上げましたようなズレがあるわけでございます。面積につきましては、補助対象坪数につきましてはほとんどこれは採択をいたしておりまして、約九八%程度の充足になっておるかと思います。 それから、実際の事業に対する充足の割合でございますが、これが八七%程度になっておるかと記憶いたしております。 先ほども超過負担の問題について申し上げたわけでございますが、超過負担は面積のズレと単価のズレから出てくるわけでございますが、その実態につきましては、先ほど申し上げましたように、さらに詳細な調査をしたいということでございます。 ここで面積についてちょっと申し上げておきたいと思いますが、面積につきましては、標準設計というものを前提とする標準的と申しますか補助対象は、最小限度必要な面積ということでございます。ところが最近は、教育水準の向上あるいは内容の向上をはかりたいという観点から、補助基準以上の建築が行なわれているというのが実態でございます。私どもは現行の補助基準でもちろん十分とは考えておりません。三十八年に文部省で研究対象としてつくった適正基準案というものもあるわけでございますが、なるべく早い機会にその適正基準案の示す水準まで引き上げていきたいというふうに考えております。具体的にはこの補助基準坪数の引き上げという問題になろうかと思いますが、今後の課題として前向きで検討してまいりたいというふうに考えております。
○吉田(実)委員 大臣がおいでになりましたので先を急ぎますが、今度特殊教育の振興がはかられておりますけれどもどうも盲・聾だけが対象のようなんですけれども、一つ忘れられた分野にどもりがあるわけですね。このどもりを私も何とかしたいと思うけれども、先生があの当時千葉の大学でございましたかにしかおいでにならない。ようやくどもりの教室を別に一つつくりましたけれども、今後、この学校はそんなにたくさん要らぬと思いますが、やはり人口二、三十万単位に一校ぐらいどもりの学校というものが必要じゃないか。私は自分の県の状態から判断をしておるわけですが、どもりについて文部省はいままであまり積極的な教育方針なりあるいは対策なりというものは講ぜられておりませんけれども、どういうお考えなんですか。
○岩間政府委員 ただいま全国で言語障害の児童生徒が大体四万七千人ほどおるというふうに私どもの調査ではなっておりまして、そのうちで特殊学級あたりでめんどうを見なければいけない者が約一万人というふうに推計をいたしております。それから、そのうちで現実に特殊学級に収容いたしております者が二千七百人程度でございまして、まだ言語障害全般についての施策がおくれていることは御指摘のとおりでございます。 どもりの場合につきましては、そのうちの軽い部類に大体入るのじゃないかという感じがするのでございますけれども、中には聴覚障害を伴う比較的重いものがございまして、そういうものは特殊学級で収容いたしまして治療をしようというふうな考えでございます。それからどもりの場合には、これは平均しまして一年ぐらいで大部分のものがなおっていくというふうなことでございますし、また、その治療の方法もこれは比較的明らかになっておる部類のものでございますので、私どもはできるだけ早い時期にこういうふうな言語障害というものはなおしていくということが本筋であろうというふうに考えております。 しかし、これは学校だけで治療するということばかりではなくて、家庭でも気をつけていただく、両方一緒になってやっていただくということが必要じゃないかということ。それから、先ほど申し上げましたように、出現率が比較的ばらつきが多いものでありますから、やはり学校をつくりましてそこに収容してやるというよりは、特殊学級をつくりましてそこでやるか、あるいは普通学級に収容いたしまして先生とか父兄が注意してやるとか、あるいは、場合によりましては適当な指導の専門家によりまして治療をするとかいろいろな方法があろうかと思います。私どもの方針としましては、できるだけ年齢の若い、舌の固まらない時期にそういう対策を講じていく、一生、そういうものがありますと不幸を伴うものでございますから、そういう意味で早期教育、それからそれに対する適切な指導方法を、私どものほうである程度きめましてこれを普及する、その二つの方法でやってまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○吉田(実)委員 方針はけっこうですから、具体的にもう少し進められるとか、あるいはどもりの教室をつくった場合の補助、そういう点についてひとつ御検討いただきたいと思います。 次に、養護学校につきましてお尋ねしたいと思いますが、手元にいただいております資料に、大体養護学校の実情、なお設置されていない県が書いてありまして、精薄で七県、病弱で十一県、精薄及び病弱のいずれの養護学校もなお置いてない県が十六もある、合計で三十四県に相なります。こういう未設置状況ですが、今度の改正というのはこの未設置の県を中心に考えての改正なんですか。
○安嶋政府委員 今回の改正は、特殊教育につきましては二つあるわけでございまして、一つは、ただいま御指摘の養護学校未設置県に対する補助率を、当分の間、従来の二分の一から三分の二に引き上げるということ、それからもう一つは、特殊教育諸学校の基準面積を児童生徒一人当たりから学級当たりにするという点、その二点でございます。先生御指摘の点はその前段のほうかと思います。
○吉田(実)委員 たいへんけっこうなことだと思いますが、一番金のかかるのは肢体不自由児なんです。肢体不自由児の学校は全国で百二校ありますけれども、なお不十分な状態だと思うのです。私の県なんかも、早くから二校つくったのですが、やはり足りません。これは子供一人一人がみなからだの状態が違いますから、机もかえなければいかぬ、いすもかえなければいかぬ、あるいはふろもいろいろな形のふろを幾つかつくらなければ十分な施設にならぬわけですね。こういったものは精薄、病弱以上に金のかかるものでして、一応一校か二校ぐらい各県にあるようですが、これではとてもいまの肢体不自由児の数に合った学校の数ではないと思いますので、精薄や病弱以上にこの肢体不自由児の施設というものを、明年度あたりの予算からひとつ御検討いただきたいと思います。これは要望でございます。 それで最後に、大臣がおいでになりましたので、一言だけお尋ねしたいと思います。 学校をつくる場合に、私は公立の幼稚園と小学校の一、二年生、低学年とをくっつけた建物が必要だと思うのです。幼稚園というものを別にしておかずに低学年とくっつける。遊びが非常に必要ですから、そういう生活指導面において、単に小学校は小学校でつくってしまい、幼稚園は別につくっては、ほんとうの幼児教育の点でおもしろくないと思うのですが、これについて文部省は、幼稚園等をつくられる場合に、低学年と一緒になるような学校というものを積極的に指導される意思があるかどうか。 それからもう一つ、先ほど大臣のお留守のときに、そういう場合に、幼稚園などというものは鉄筋ではおもしろくないと私は考えておるのでして、私は先ほど来、いろいろな意味で、日本人はできるなら木造の家に住んだほうがいいという考え方で次官の御意見を伺っておったわけですが、そういった意味だけでなしに、たとえば、遊んでいてころんだときでも木造のほうがけがが少ないわけなんです。そういう意味で、小学校の低学年ぐらいまでは木造の建物のほうがいいのじゃないかというのが私の判断ですけれども、これにつきまして大臣の御所見をいただいて私の質問を終わる次第でございます。
○岩間政府委員 最近、脳生理学でございますとかあるいは心理学でございますとか、だいぶ進歩がございまして、ただいま先生が御指摘のとおりり、幼稚園、それから小学校の低学年、そのあたりが、心理的に申しましても、あるいは精神的に申しましても、あるいは肉体的に申しましても、発達段階がほぼ同じじゃないかというふうな意見が出てまいりました。それにつきまして、中央教育審議会におきましてもひとつ検討してみろというふうな御示唆があったわけでございます。したがいまして私どもは、四十七年度からそういう関係につきましても調査を進めたいというふろに考えておるわけでございまして、先生の御指摘につきまして、そういう傾向があるということにつきましては、全くただいま御指摘のとおりでございます。しかし、これを学校の体系として、あるいは具体的な教育の場としてどういうふうに扱うか、これはさらに検討をしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。 なお、建物の件につきましては、これは管理局長のあれでございますが、ただいま先生御指摘のように、安全という見地から、それから教育という見地からも、現在幼稚園にはあまり高層なものは認めておりません。したがいまして、荷重の関係あるいは設計の関係から申しまして、木造平家というものが現実には多いわけでございます。こういう点につきましても、私ども教育的な見地からしましてさらに検討してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○高見国務大臣 せっかく吉田さんのお尋ねですから、お答えを申し上げたいと思います。 幼小一貫の教育というものを学校制度の体系としてやりますためにはなお研究を要する面が非常に多いと思っております。御趣旨はよくわかりますが、これはもう少し時間をかしていただきたいと存じます。 もう一つ、校舎の問題でありますが、ただいまのところ鉄筋の校舎が比較的多いのは、たとえば災害、音響等の関係も考えて多いのであります。ただ、御指摘のように、日本の風土から申しますと、本造建築というものを全く無視したものの考え方が必ずしもいいことであるとは私も考えておりません。この問題につきましてはなおよく検討いたしまして、都市において非常に狭いところであるとか、非常に騒音のきついところであるとかいうところは、やっぱり鉄筋もやむを得ないと思いますが、その他の地域では、むしろ小学校なんかも、場合によれば木造のほうがふさわしい場合があり得ると思うのであります。これもひとつ検討の時間をお与えをいただきたいと存じます。
○丹羽委員長 木島喜兵衞君。
○木島委員 この法律は、一つは小学校の校舎の補助率を三分の一から二分の一にすることでありますけれども、その理由は何ですか。
○安嶋政府委員 小学校校舎の補助率が従来三分の一であったことは、これは沿革的な理由に基づくものでございまして、小学校校舎に対する補助が始まりましたのは、御承知のとおり、小学校児童の急増期におきまして、不正常授業を臨時に解消するという趣旨で三分の一補助ということが始まったわけでございます。これに対しまして、中学校校舎の補助率二分の一のほうは、これは義務教育の年限延長に伴う国の施策として、当初から二分の一という補助率で発足したわけでございます。そうした沿革的な理由から、小学校が三分の一、中学校が二分の一ということになっておるわけでございますが、地方財政法等のたてまえによりましても、小・中学校ともこれは義務教育でございまして、国がその経費を当然分担すべき立場にあるわけでございまして、私どもかねて小学校の校舎、屋体に対する補助率を中学校と同じに二分の一に引き上げてもらいたいということを要望してまいったわけでございますが、今回はそのうち小学校校舎についてのみ三分の一が二分の一に引き上げられたということでございます。屋体につきましては、今後の課題として十分努力をしてまいりたいというふうに考えます。
○木島委員 実体的には大蔵省の予算が認められたものしか出さない。だから、皆さんからすれば、いままで長い期間交渉したけれども、やっと認められたものだから出すという御説明になるわけです。ぼくらは、いわば予算全体として一本のもの、政府が一本で出しているもの——文部省の考え方を聞いたって始まらないと思うのです。文部省はそういうことを希望するけれども、しかし政府としてはだめだからといったって、文部省も政府なんでしてね。一体、政府としてのいままで放置された理由は何ですか。財政的に認められなかった理由は何ですか。
○安嶋政府委員 これは、先ほど申し上げましたように、沿革的な理由でございまして、それがそのまま据え置かれたというのは、やはり国、地方を通ずる財政上の理由であろうかと思います。
○木島委員 沿革的な理由であるとすれば、屋体もまた同じ理由でなければならないから、なぜ入らないのだろうかということに、いまのあなたの御答弁からするとなるのじゃないでしょうか。
○安嶋政府委員 したがいまして、文部省の立場といたしましては、当然に二分の一にしていただきたいということでございまして、今後ともそういう方向で十分努力をしたいということでございます。
○木島委員 それはわかっていて聞いているのですが、ただそういう言い方をすると、これは文部省のPTA的質問になるかもしれません。 それにからみまして、公立文教施設整備第三次五カ年計画というのがございますが、これの進捗状況はどうですか。
○安嶋政府委員 公立文教施設整備の五カ年計画は、四十四年度から四十八年度までの五カ年計画ということで策定されておるわけでございますが、当初の全体計画坪数は千六百六十七万二千平米ということでございまして、これに対しまして四十四年度から四十七年度まで予算措置が講ぜられたものが千四百五十九万七千平米ということでございまして、その達成率は八七・六%でございます。 最近におけるこの計画の充足の状況でございますが、四十七年度予算におきましては充足割合が二四%、四十六年度におきましても二四%、四十五年度二〇%、四十四年度一八%ということでございます。したがいまして、この五カ年計画は四十八年度、あと一年度を残すということでございますが、先ほど申し上げましたように、すでに八七%というところまでいっておるわけでございまして、近年の充足率が二四%ということでございますから、そのとおりいきましてもそれを上回るということになりますので、この辺で、一年早うございますが、第三次五カ年計画の改定について検討してみたいというふうに考えております。
○木島委員 この五カ年計画によると丁四カ年で、すなわち昭和四十八年までの計画にかかわらず、小学校校舎は一〇〇%いっていますね。そして、中学校の校舎は八五・六%、そして屋体は、中学校が七〇%で小学校が八四%、この数字からすれば、これはちょっとひどい言い方だけれども、小学校の校舎は一〇〇%いっているんだから、この数だけからいえば、小学校は三分の一を二分の一にするよりも、おくれているのは屋体ですね、だから屋体のほうこそ二分の一に引き上げるということが、この数字からすれば出るのじゃないかと思うのですが、どうなんでしょうか。
○安嶋政府委員 実は、この五カ年計画の小学校の分につきましては、多少問題がございまして、五カ年計画ということで全体坪数を三百九十九万平米というふうに当初算入したわけでございますが、この数字は、実際におきましては五カ年計画ではなくて、三カ年計画分しかこの中に計上されていなかったという経過があったようでございます。したがいまして、ただいま御指摘のとおり、すでに当初の計算坪数を一〇〇%充足をしておるというようなことになっておるわけでございます。四十七年度予算におきましては、この小学校部分につきましては実は若干の修正をいたしております。修正をいたして全体計画を計上いたしておるわけでございますが、先ほども申し上げましたように、そういう部分的な修正ということではなくて、全体的にこの五カ年計画というものを、一年早うございますが、この際洗い直していきたいというふうに考えております。
○木島委員 いまの御答弁では、全体五カ年でもって小学校校舎は三カ年のものを五カ年に引き延ばしたのですか。
○安嶋政府委員 ただいまちょっとお答え漏れした点でございますが、なぜ三カ年分しか計上しなかったかという点でございますが、これは御承知のとおり、近年社会増の要素が非常に大きいわけでございまして、社会増による必要坪数が、四十四年度計画を策定した段階、つまり四十三年度の段階におきましては、将来三カ年程度しか見通しを立てることが困難であった。五年間の見通しを立てるべきであったけれども、その時点までどういう推移をするかということがさだかに推計できなかったものでございますから、さしあたり三カ年分の需要量を計上いたした、こういうことでございます。
○木島委員 そういう計画というものは、もしも三カ年しか見通せないなら三カ年計画を立てるべきなんです。そうすると中学校も三カ年ですか。
○安嶋政府委員 そうでございます。
○木島委員 屋体はどうですか。屋体は五カ年。しかし中心はやはり、予算からいっても校舎ですよね。だから、屋体なり僻地なり統合なり、そういうものは特に五カ年でなければならないという理由はないのだし、小・中学校の校舎が三カ年しか見通せないなら三カ年で立てるべきであって、そうでなかったら計画というものの意味があまりないと思うのですが、どうなんですか。 〔委員長退席、河野(洋)委員長代理着席〕
○安嶋政府委員 御指摘の点、私も全く同感でございます。三カ年計画というふうに割り切るか、あるいは五カ年分を計上して五カ年計画というふうな全体計画にすべきであったかと思いますが、何ぶんこういうことで進行をしておるわけでございますので、今後の課題といたしましては、来年度の概算要求を目途に全体計画の改定を検討したいということでございます。
○木島委員 これは、いろいろ計画はありますけれども、大蔵省がもう五カ年なら五カ年というふうに認めた計画というか、来年度予算をつけますというものではないのですね。どういう性格でしょうか。
○安嶋政府委員 五カ年計画というものを策定いたしましても、大蔵省がその全体計画どおりに予算をつけるというものではございません。その予算積算の一つの要求のめどであり、大蔵省としては査定のめどであるということでございまして、この五カ年計画は閣議決定によって確定をされたという性質の五カ年計画ではございません。大蔵省、文部省間における一応のめどということでございます。予算積算といたしましては、その五分の一が正確に予算計上されるということでは必ずしもございません。むしろ前向きに予算計上されている部分もかなりあるわけでございます。
○木島委員 いまおっしゃるとおり、これはそういう形である限りにおいては、一応一年切り上げて、四十八年いわゆる来年度から新たに三カ年見通せるものを立てる。これは三カ年しか見通せないなら、常にその時点で、昭和四十四年度なら四十四年度で三カ年しか見通せないなら三カ年の計画を立てるべきで、これはしょせん閣議決定などはしない計画なんだからといっても、あなた方がめどにするものであれば、やはり確実なめどでもって計画を立てなかったら意味をなさぬと思うのです。全部五カ年で、校舎だけは三カ年分のものを五カ年に引き伸ばした、こんな五カ年計画というものはないと思うのですね。そういう意味でこれは大臣、三カ年なら三カ年でもいいから、ひとつ新たに三カ年計画というものを四十八年度から——四十八年度までまだあと一年あるのですから、しかしすでに小・中学校の校舎のほうは三カ年で一〇〇%来てしまっているわけだから、そういう意味でこの改定をお命じになっていただきたいと思いますが、いかがですか。
○高見国務大臣 御指摘のように、非常にむずかしい社会構造の変化がありますので、五カ年がいいか三カ年がいいか、この問題につきましてはよほど検討しなくてはならないと思いますけれども、いずれにいたしましても、いま木島先生の一番不満としておられるところは私は体育館の問題だろうと思うのです。私も実は体育館の問題については非常な不満を感じておる一人でございます。これは来年は是が非でも二分の一にしなければならぬと考えておる一人でありますので、どうぞひとつよろしく御支援のほどをお願い申し上げます。
○木島委員 いただきました資料の二ページ、小・中学校の校舎の不足面積と要改築面積が、小学校のほうは校舎では一〇%ぐらい、それから中学校は八%ぐらい。ところが屋体のほうは、小学校は不足面積と要改築面積が約半分以上ですね。そして中学校のほうは二五%、四分の一ぐらいでしょう。だから小学校のほうがはるかに屋体の必要度が迫られているということです。だのに屋体が、中学校が二分の一で小学校が三分の一だ。このまま据え置かれるというのは、今回こういう法律を改正するというのにはあまりにもお粗末だと思うのです。やるならもう少しきちっと、少なくとも——私はまだありますよ、ありますけれども、屋体ぐらいは入れるということでなければ、この法律を出したところの——それはあなた方からいえば、大蔵省が認めなかったんだから、せめて長年の計画でもってこれだけ認めさしたんだからとおっしゃるでしょうけれども、われわれからすれば、これほど明確なものがなぜ認められないかという不満が残ります。これは大臣が来年はぜひとおっしゃるのでありますから、これ以上質問いたしません。 それから、要改築面積、これは要するに一般にいう危険校舎ですね。これがなおこれほどある。なぜ危険校舎がこのようにあって改善されないか、その原因は何でしょう。
○安嶋政府委員 先ほど申し上げましたように、危険校舎の改築は年々百万平米程度ずつ行なっておるわけでございますが、保有面積一億二千二百二十二万平米のうち木造がなお四七%あるということでございまして、これが年の経過とともに危険校舎あるいは要改築坪数の中に入ってくるわけでございます。そういうことで、改築を促進はいたしておりますが、一方、要改築面積が増加しているというような関係で残坪数は必ずしも減っていかないということでございます。
○木島委員 ことに財政的に苦しい市町村に危険校舎が多いと見るべきではないでしょうか。だからこそなぜ三分の一が二分の一にこの際引き上げられないのだろうか。これは大臣の答弁はわかっているんですよ。文部省は、われわれは希望するんだけれども、大蔵省が認めなかったんだ、こうおっしゃるんでしょうけれども、大臣が方針演説をなさったときに、ことしは学制発布してから百年の記念すべき年だ、就学の量はふえたけれども、これから質の改善だとおっしゃっていらっしゃいますね。その質にはいろいろあろうけれども、少なくとも最小限の質は校舎だと思うんですよ。たとえばユネスコの教員の地位に関する勧告の百九項は、生徒と教員の健康と安全を脅かさないように学校施設が適正に維持されることを保障しなければならない、とある。そういう危険校舎、安全が保障されない、脅かされる、そういう中では少なくとも早くやってやらなければならないというものは——学制発布百年だということをあなたがおっしゃられる、そして質的な改善をすると言う限り、少なくともこういうものは解消するということが、せめてことし学制発布以来百年の——そして校舎だけが二分の一になるなら、なぜこういうことができなかったんだろうという不満が残るんです。答弁ありますか。
○安嶋政府委員 危険校舎改築の補助率が三分の一であるという点でございますが、これは実は小学校の校舎と屋体の場合とやや事情が異なりまして、文部省も一応三分の一ということで年来要求いたしておるわけでございます。それはどういうとかと申しますと、校舎、屋体の新増築の場合は、これは前向きに事業を推進するということなわけでございます。つまり事業を拡充するということなわけでございます。そういう意味で臨時費的な性格がかなり強いわけでございますが、危険校舎の改築となりますと、これはいわば一種の償却費ないしはそういう意味におきまして経常費的な性格がかなり強いわけでございます。そういう意味におきまして、新増築の場合の二分の一とやや異なりまして、三分の一の補助でやってきている、こういうことでございます。地方負担につきましては、これは起債なり交付税なりでそれぞれ措置が行なわれているわけでございまして、全体としての財源措置は、三分の一の国庫補助を前提とした全体としての財源措置が行なわれている、こういうことでございます。性質的な違いが一つございます。 それからもう一つ、この際質の改善をはかるべきではないかという点でございますが、それは全くそのとおりだと思います。現在危険校舎のいわゆる耐力度の点数でございますが、これは先生御承知のとおり四千五百点ということになっております。これを五千点まで引き上げてもらいたいということが一般の要望としてあるわけでございますが、私どもその点については前向きでひとつ対処をしてまいりたいと思います。現状では大都市、特に震災対策というような観点から一部四千五百点以上五千点までのものを対象にしておりますが、現状では一般的に対象にするというところまで至っておりません。 それから、もう一つつけ加えさしていただきますと、補助率のアップということ、あるいは基準点数の引き上げということ、これはいずれも重要な課題ではございますが、先ほども御指摘がございましたように、要改築校舎というものはまだ数百万坪残っておるという現状でございます。ですから、私どもとしてはいろいろなことをやりたいわけでございますが、当面の目標としては、むしろ事業量の増加ということに最重点を置いてきたということでございます。今後ももちろん事業量の増加をはかっていきたいとは思いますが、その内容の改善にもさらに前向きに努力をしていく、こういうことであります。
○木島委員 後段の四千五百点を五千点に御努力いただくことを御要望いたしますけれども、さっき私が地方財政の苦しいところに多いだろうと申し上げたのは、それは起債や交付税で見るというならば、元来補助金要らぬじゃないかといってもいいことになるんです。それだったら小学校の三分の一を二分の一に変えなくてもいいんですよ。それは理屈にならない。やはりこれは地方財政が苦しくても、安全が脅かされるところに子供を置いちゃいけないという理念に立てば、私は補助率を上げるのが——文部省の要求もないというところにさらに不満が出るのですが、どうでしょうか。
○安嶋政府委員 地方の町村の財政力を基準にして補助率をどう考えていくかということは、これは国、地方を通ずる財政のかなり基本的な問題かと思います。そうした財政力の調整というのは、これは先生百も御承知かと思いますが、交付税という制度でその間の調整をはかるというのが現行のたてまえでございまして、個々の補助金におきまして、町村の財政力、負担力に応じて補助率に差等をつけるということは、全体の制度としては現在そういう考え方はとられていないわけでございまして、現段階におきまして文部省がそこまで踏み込むという点については、もう少し慎重に検討さしていただきたいというふうに考えます。
○木島委員 時間の制約がありますから、先に進みます。 次に資料三ページに、不足教室が年々急増しておりますが、これは原因は何ですか。
○安嶋政府委員 これはやはり大都市ないしはその周辺に対する人口の集中、あるいはそういう地域における大規模な集団住宅の建築等であろうかと思います。
○木島委員 ここに応急措置として、特別教室なり仮設校舎、その他がありますけれども、これは応急措置ですよね。しかし、一方においてはたいへん急増が今後も続くわけです。こういう応急措置でなくて、本格的な解決の対策というものをお持ちですか。
○安嶋政府委員 恒久的な解決策といたしましては、これは事業量をふやしていくということ以外には私はないと思います。ほかに本年度の施策といたしましては、先ほど申し上げましたように、前向き整備の問題であるとか、あるいは土地の購入費に対する補助の増額であるとか、そういった一連の施策を講じておるわけでございますが、ただいま先生御指摘の不足教室の解消ということは、これは事業量の拡大に待つ以外にはちょっと手がないのじゃないかというふうに考えます。
○木島委員 児童生徒急増市町村公立小中学校施設特別整備事業費、これの補助対象というのは何ですか。
○安嶋政府委員 考え方といたしましては建物と土地の両方でございますが、建物につきましては現行の義務教育諸学校施設費国庫負担法で負担対象にいたしておりますので、それはそちらの措置にまかせまして、実質は土地についてだけ補助が行なわれるということでございます。
○木島委員 不足教室がいわば過密地帯に多い。だからこそ用地の補助とその上に建てるところの校舎の補助ということが一応の方針になっておるわけですね。それなのに、用地のほうは対象にするけれども、実際には校舎の建築は一般だとすれば、この不足教室をなくするといういまの方針は不足しておるという感じがいたしませんか。いまの予算でいいのか。これはやはり急増地帯としての補助率もありましょう。事業ワクもありましょう。そういうものを考慮しなかったら、過密地帯におけるところの不足教室の解消はならぬのじゃないかと思うのですが、どうでしょうか。
○安嶋政府委員 先ほど事業量のことだけ申し上げましたが、そのほかにやはり補助率の引き上げという問題があろうかと思います。実は今年度予算を要求いたします際に、自治省が中心になりまして、文部省、厚生省等の学校施設、保育所施設あるいは上下水道、じんあい処理施設、消防施設、そういったもの全体を通じまして補助率のかさ上げをしたいという方向で折衝いたしたわけでありますが、本年度のところは、さっき申し上げましたように、小学校三分の一の補助率が二分の一に引き上げられたというところで実際上の効果を期待をいたしましてほこをおさめたわけでございますが、今後とも過密地域に対する校舎建築費の補助率の引き上げという点については、十分前向きで検討してまいりたいというふうに考えます。
○木島委員 ほこをおさめたのか、おさめさせられたのかわからぬけれども、ちょっと腰の弱さに怒りがあるからこういう質問をしているのです。 その次に、一般的に学校の用地については補助金がないのはどういう理由ですか、グラウンドも含めて。
○安嶋政府委員 用地は校舎等と違いまして、いわゆる償却資産ではございません。そういう観点から、長い間用地に対しては国の補助というものが行なわれていなかったわけでございますが、昨年度からは、とはいうものの、過密地帯の校舎の不足というものの実態を放置できない、そういった観点から新たにこの制度を設けたということでございます。
○木島委員 確かに償却資産ではないからということは、ずっといままで伝統的にあるのですけれども、それでは聞きますが、一体小・中学校の設置基準というのはどういうことなんですか。たとえば、法的には、大学がある、短大がある、高専がある、高等学校がある、幼稚園の設置基準が法律にあります。義務教育の小・中学校だけでは設置基準がないですね。ありますか。ないでしょう。これはどういう理由ですか。
○安嶋政府委員 これは初中局所管の事柄かと思いますが、小・中学校につきまして設置基準がない、その理由は、設置基準と申しますと、これはいわゆる学級編成、教員配当の基準、それから施設設備の基準ということが実質的にその内容になるかと思いますが、学級編成の基準あるいは教員配当の基準につきましては、御承知のとおり公立義務教育諸学校の学級編成及び教職員定数の標準に関する法律というものがございまして、設置基準という名称は冠してはおりませんけれども、実質的にはそういう法律があってカバーされておる。それから、施設につきましては、これは厳密な意味では設置基準ではございませんけれども、ただいま御審議いただいておりまする義務教育諸学校施設費国庫負担法の補助基準というものがありまして、これが一応の設置基準の役割りも果たしておる。それから、設備につきましては、これは法令の形式は整えておりませんけれども、文部省の指導上の基準といたしまして教材費に関する各種の基準がある。そういうことで、設置基準という一体的な法規はございませんが、実質的には……(木島委員「なぜないのですか」と呼ぶ)これは実質的にはただいま申し上げたような形でカバーされております。 なぜないかということでございますが、これは文部省もなくていいということを考えているわけではございません。学校教育法系統の法令におきましては、そうしたものがつくられることを前提にしておるわけでございますが、実際問題として、現状ではなかなかそこまで検討が行き届きかねておる。一方、実態は先ほど申し上げたような形で一応カバーされておって特に支障もないのではないか、こういうことかと思います。
○木島委員 私、さっき言うように、設置基準というのは大学にも短大にもある。高専、高等学校、幼稚園にもある。しかし、一番大事な義務教育に、法律なり法体系としてはたいへん欠けていると思うのです。 それでは、いまあなた実質的にとおっしゃるけれども、グラウンドの規定はどこかにありますか。校地はどのくらいなければならぬという規定はどこかにありますか。
○安嶋政府委員 これは特に法令の形をとった基準はございませんが、文部省が定めておりまする指導基準というものがございまして、それで各種の指導を行なっておるということでございます。
○木島委員 だから、そうなれば大学も、高専も、高等学校も、短大も、幼稚園もそれでよろしい。文部省の文部行政としての一貫性がないじゃありませんか。私立小・中学校を認可する場合にどういう基準で認可しますか。
○安嶋政府委員 先ほど申し上げましたような公立学校に関する基準を基準にして認可しておるはずでございます。
○木島委員 大臣、どう思いますか、一貫性のない点。
○高見国務大臣 これは明治の初めから義務教育制度をしきました際に……(木島委員「言いわけはいいですよ、前向きに」と呼ぶ)お話はよくわかります。確かにおかしいと言えばおかしい。しかし制度の内容は、一応のかっこうはつくっておるという意味においてなお検討さしていただきたいと思います。御指摘のように、あるいは制度の上でやる必要があるものなら、これはやるべきであるという考え方はあります。
○木島委員 いま、たとえば学級編成なら学級編成ということから言えば、一定の教室の規模があるから、校舎なら校舎ということが想定できるじゃないかと言う。あるいはグラウンドならグラウンドは指導があるとおっしゃるけれども、しかし、それはどこまでも強制力はありません。しかし、他にはあるのです。おのおの設置基準があるのだから、義務教育以外は強制力はあるのです。とすれば、これは一体なぜないかという点がたいへん疑問だと私は思うのです。大臣、変だといえば変かもしれないと、売りことばに買いことばみたいにおっしゃるけれども、少なくとも教務教育における校舎さえあればいいというものの考え方が多分に出てきている。過密地帯なんかやむを得ずグラウンドにプレハブを建てておるわけでしょう。子供が遊んでないでしょう。私は、できれば校舎にふさわしい適当な用地というものが緑に囲まれてあるべきだと思うのです。なければならない。ことに義務教育なんかはなければならない。だけれどもその基準がない。他の学校にはある。どうしても理解しかねるのです。ほんとうにこれは前向きに検討しませんか。
○高見国務大臣 これは私立に対しまして一応の基準を示すというのは、公立の基準を基準として示しておるのであります。ただ、ただいまお話しの問題につきましては、私も前向きにひとつ検討してみようということをお約束申し上げます。
○木島委員 この法律の第六条には「教育を行なうのに必要な最低限度の面積として政令で定める。」とある。このいわゆる補助対象、補助基準は最低限度ですね。 そこで、先ほど吉田さんの御質問の御答弁に、適正基準案というものを持っておるとおっしゃいましたね。これはどういう意味をなすのですか。先ほどあなたは、設置基準がないから、したがって補助基準が一応のめどだとおっしゃった。しかし、これは法律では補助基準は最低としてあるわけです。したがって、適正基準案というものはどういう機能を果たす役目を持っておるのですか。
○安嶋政府委員 適正基準案と申しますのは、昭和三十八年に文部省が学識経験者等の意見を参考にいたしまして、小・中学校建物の面積の望ましい基準ということで作成したものでございます。ただ、作成以来すでに十年近い日時が経過しておるわけでございまして、ただいまの時点であるいはそのままでいいかどうか、なお検討を要する点もあろうかと思いますが、この基準にいたしましても、現行の基準に比べますと二〇%ないし三〇%上回っておるものでございます。内容がそうしたものでございます。現行の基準は、ただいま先生おっしゃいましたように、必要最小限度であるということでございまして、国としてはこの面積について補助を行なっておるということでございます。先ほど申し上げましたように、国としてはこれが必要最小限度の面積だということを、補助基準という形ではございますが示しておるわけでございますから、学校を設置する場合には、少なくともこれだけの面積は必要である、こういうことになろうかと思います。 一方、適正基準案は、これはただいま申し上げましたように、三十八年の時点においてではございますが、望ましい基準ということでございますから、文字どおり望ましいということでございまして、そこまでいければベターであるというふうに考えます。 ただ、先ほどもちょっと申し上げたわけでございますが、現行の小・中学校の補助基準というものは、これはたしか三十九年にできたものでございます。日進月歩の教育の現場におきまして、この補助基準でいいかどうかということは、これは問題であろうかと思います。私どもはこの三十八年の適正基準案というものを一応のめどにしながら、現行の補助基準の改定ということにつきましては前向きに検討してまいりたいというふうに考えております。
○木島委員 先ほど吉田さんから超過負担の話が出ましたね。ここだと思うのですよ。適正基準を示して指導をして、しかし補助対象は最低限。さっき超過負担がいろいろ出ましたから私もそれに触れますけれども、超過負担にはこれは数量の差と単価の差の二つがありますね。この単価の差はさっき吉田さんから話が出ておりました。しかし、いま私が言っておりますのは数量差であります。超過負担にはそのほかに対象にすべきものを対象にしておらないという差がありますね。この三つが超過負担の分類だ。先ほど吉田さんがおっしゃったのは単価差であります。しかし数量差というものは、最低基準を補助対象にしておる。しかし実際に学校を建てるのに指導は標準数値を言っているわけでしょう。それには数量差の超過負担が出てくるのは当然であります。政府は超過負担をなくする、なくするといって、たとえば昭和四十三年の予算編成時、やはり水田さんが大蔵大臣で自治大臣が赤澤さん、あのときに、やはりさっきおっしゃったようにことしはやるとおっしゃった。ことしも超過負担の実態を調査するための予算がついておりますけれども、同じ予算をつけて、一年間やって、三カ年でもってなくするという方針だった。幾つか手がとられたけれども実際にはふえておる。今回また調査するとおっしゃる。調査してやったって、単価は上がるし、数量はだんだんとよけいになるのですからね。そういう規模になってくるから数量はよけいになる、面積は広くとるようになる。だからふえてくるのですよ。そういう問題があるにかかわらず、学校をつくるには標準基準でやれ、そして補助単価は低い。政府みずから、文部省みずから超過負担を拡大するような指導をしておるということになりませんか。
○安嶋政府委員 ただいまの御質問にお答えする前に、いまの御質問に関連のあることで、先ほど吉田先生にお答えをいたしました数字にちょっと間違いがございますので、訂正をさせていただきたいと思います。 それは、先ほど実施面積に対する補助割合は、私は八七%というふうに申し上げたかと思いますが、実は七九%でございます。これは四十三年度の実施面積と補助面積の割合でございまして、先ほども申し上げましたように、その後超過負担の調査が行なわれておりません。本年度行なうということでございますから、この間の実態が本年度は明らかになるはずでございますが、四十三年度の数字は八七%ではなくて七九%でございます。 適正基準案と最低基準案との関連でございますが、確かに先生御指摘のような点は、私どもも非常に心配をする点でございます。したがいまして、現行の基準につきましては、今回の超過負担の実態調査の結果も見ながら、さらに前向きで検討いたしたいということでございます。 ただ、実際の指導といたしましては、文部省は適正基準案でやれやれと言っているわけではございません。ただ文部省の検討資料として、将来の補助基準の改定の材料として、一応こういうものを研究し、作成したということでございまして、この面積で現場に対してぜひやるようにといった指導をしておるわけではございません。
○木島委員 そこまでいくと、またさっきに戻って、それでは私立学校の用地はどうなんだ。用地は最低基準の中にないのですよ。施行令の中にないでしょう。だから、やはりこういうものがあるから認可できるのでしょう。指導できるのでしょう。だからこれは一定の指導目標でしょう。そうでなかったら私立の小・中学校の認可はできませんよ。認可基準ありませんよ。グラウンドがなくたって、遊び場がなくたって、小・中学校を認可することができるということになりますからね。それはそうならないはずです。当面理解いたします。 そこで、ことに私は、単価で言いますと、さっき吉田さん言われたように、知事会で出しました数字で言いますと、単価差では、小学校の校舎は鉄筋で補助単価が三万二千九百円、もちろん平米。ところが、実績単価が三万九千五十二円、超過負担六千百五十二円と出ております。すなわち、パーセントで一八・七%、ことし上げたとおっしゃった鉄筋が、うんと上がった、つまり三万八千六百円といえども、実績単価の三万九千五十二円より低い、これは昭和四十五年の調査ですからね。中学校の場合も同じことです。それよりも私は、いま言っているのは単価差でなくて、数量差の問題です。といいますのは、すなわち、知事会でもって出しております調査によりますと、昭和四十五年の義務教育施設費総事業量が九百六十一億のうち、単価差が二〇・一%、百九十三億、数量差は三四・八%の三百三十四億、これを合わせますと五四・九%、五百二十七億の超過負担と知事会は言っておる。この数字が正しいかどうか、これは問題がありますけれども、だから私は、単価差よりも数量差のほうがよけいだと言っている。ここに私がいま質問している根拠があるわけです。 時間がありませんから、十二時半までという理事会のお話ですから話を進めますが、ですから、やはり最終的には施行令を変えるということにならなければいかぬ、あるいはこの法律を出すときに、最低限ということばを取らなければいけない。最低限というのは取って、あるいは標準なら標準にする、ぼくらは理想とすれば遠いと思いますけれども、とすることによって政令を変えなければいかぬ。施行令を変えなければいかぬ。これは早急にやらなければいかぬと思いますが、いかがですか。
○安嶋政府委員 最初に超過負担の問題についての知事会の資料でございますが、これは先生御指摘のとおりの内容でございまして、私どもも十分承知をしているわけでございますが、これは各都道府県ごとの小・中学校それぞれ六校のサンプル調査の結果でございますので、私どもといたしましては、大蔵省、自治省が中心になり、文部省、厚生省とが協力して、さらに詳細な実態をつかみたい、その実態をつかみました上でこれに対する対策を立ててまいりたいということでございます。 それから、基準改定の問題につきましては、御指摘のとおりの考え方でございます。ただ、必要最小限度というこの法文の字句をこの際直す必要があるかどうか、その点はさらに検討を要すると思いますが、少なくとも時代の推移とともに最低限度が変わってきておるということは、これは言えることではないかと思います。先ほど来申し上げておりますように、前向きで検討さしていただきたいと思います。
○木島委員 いわば文部省よりも市町村のほうが教育に一生懸命だということなんです。だから、一言にまとめて言えば、超過負担が出るということです。文部省と同じように市町村が教育に対して熱意がないなら、補助基準どおりにやればいいかもしれません。そうすれば超過負担は出ません。ところが、補助基準をきめておる文部省よりも教育に一生懸命だ、自治体の子供をよくしようと思うから、数量差が出るのです。単価差が出るのです。ですから、そういう意味ではどうしても引き上げの検討は早急にやらなければならぬし、同時に、たとえば施行令の第二条の特別教室なんかの場合でも、一学級から五学級までは音楽教室はなくてもいいことになっています。ゼロになっております。六学級から十一学級は一。五学級は音楽教室がなくていい、六学級には音楽教室が必要であるというものの考え方ですよね。そういうものはたくさんあります。たとえば十一学級までは図画工作教室は要らない、しかし十二学級からは一教室要る、じゃ十一学級に図工の教室が必要なくて、十二学級は必要なんだという根拠は一体何だろう。中学校でもって、たとえば美術教室は三学級から八学級までは要らない、九学級から十四学級までは要る、こうなっている。さっきあなたおっしゃった、これがいわば設置基準だとおっしゃる。これは文部省として教育というものに対していささか現実的でもないし、同時に、もっと教育というものに理想を掲げて、せめて理想といわなくても、現実的なものにもう少し改定しなければならぬと思うのです。しかし、これはいまあなたが前向きに検討するとおっしゃいますから、これ以上質問いたしませんが、超過負担があるために、私の経験で、ある山の小学校をつくるのに、たいへんな僻地なんですが、一戸から平均五万円の寄付を取ったことがある。これは僻地なら僻地ほど教育を一生懸命やらなければいかぬ、いわば過疎地でだんだん出ていくのだから、過疎地の教育はせめていい教育をし、教育という持参金をつけていかなければならぬということすらあるのです。こういうものを見ているだけに、超過負担というもの、あるいは父母負担というもの、これについて私はこの改正を強く要望するわけであります。 もう最後にいたしたいと思いますが、ついででございますから、地財法の二十七条の四は、市町村負担に属する経費で政令に定めるものは、住民に対し、直接であると間接であるとを問わず、その負担を転嫁してはならない、とあって、その「政令で定める」というのを受けて、地財法の施行令の十六条の三は、「政令で定めるものは、」市町村の職員の給与に要する経費、市町村立の小・中学校の建物の維持、修繕費となっておって、新しく建てる建築費は入っておらない。だから一戸五万円にもなり、これは著しく地財法二十七条の四の「住民に対し、直接であると間接であるとを問わず、その負担を転嫁してはならない。」という同法の精神に著しく反するものと理解しますが、いかがでしょう。
○安嶋政府委員 法の趣旨といたしましては、御指摘のとおりかと思います。ただ、現状についてちょっと申し上げてみたいと思いますが、文部省で毎年行なっております地方教育費調査でございますが、これによりますと、建築費に対する寄付金は、四十二年度から四十四年度までの調査でございますが、漸減する傾向にはございまして、四十二年度の小・中学校施設の建築費に対する寄付金、これが二十三億、四十三年度が二十二億、四十四年度が二十億というふうに減少いたしております。また、建築費総額に対する寄付金率でございますが、四十二年度が一・六%、四十三年度が一・四%、四十四年度が一%というふうに漸減する傾向にはございますが、御指摘の方向でさらに指導を強めてまいりたいと思います。
○木島委員 これはもう検討も検討でないもないと思います、率直に言って。法の精神をもう少しまともに受けて政令をつくらなければいかぬと思うのです。検討じゃなしに。しかし、これは文部省だけで、いま大臣が、じゃあすから直しますと言えない、他の関係がありますからね。しかし、検討じゃなしに、交渉の段階で——交渉しますかどうかということがはっきりすれば、私はこれでやめます。
○安嶋政府委員 自治省と話し合ってみたいと思います。
○木島委員 これはあとあるのですけれども、理事会の決定もあるそうでありますから、後日の一般質問に残余の問題は残さしていただきたいと思います。 終わります。
○河野(洋)委員長代理 この際、暫時休憩いたします。 午後零時四十分休憩 ————◇————— 〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕