物価問題等に関する特別委員会 第9号
- 発言数
- 92 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1972/05/17
会議録
○井岡委員長 これより会議を開きます。 物価問題等に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。石井一君。
○石井(一)委員 まず、本論に入ります前に一言お伺いをいたします。 物価の委員会は、定例日、きょうでありますし、十時半から開会をされることは周知の事実でありますが、委員長をはじめたくさんの議員が何十分間か時間を空費したことに対して、私もその責任の一端を感ずる一人であります。しかし、この間、食糧庁長官は一体どういうお仕事をなさっておったのですか。
○亀長政府委員 たいへん連絡が悪くて申しわけございませんでしたが、御承知のように、きのう大臣が米価の問題でいろいろ新聞のほうにお話しになり、その問題につきまして早急に事務的打ち合わせをして準備を固めなければならぬということがございまして、実は昨夜、きょうの委員会に総務部長にお願いをするということを申したのでございますけれども、委員部のほうに十分伝わっておらなかったような事情でございまして、まことに申しわけなく存じております。陳謝をいたします。
○石井(一)委員 委員部は聞いておりましたか。
○井岡委員長 委員部は聞いておらないようでございます。
○石井(一)委員 大臣との打ち合わせが先行するのか、国会審議が先行するのか、どういうふうに考えられるか。
○亀長政府委員 もちろん国会審議が先行すると考えます。ただ、私は実は、それが伝わっておるものと思っておったものでございますから役所におりましたような次第でございまして、国会の審議が優先することはもちろんでございます。ただ、御了解を得た場合には、総務部長あるいは次長等が代理に出席をするということが往々あるものでございますから、その了解が得られたものと思っておりましたので、私のほうと委員部のほうとの連絡の手違いでございまして、その責任は私のほうにあると考えますので、おわびを申し上げます。
○石井(一)委員 自分は連絡がついておったと思った、そういうことで、それじゃ、下のほうが適当にやったので自分は関係がないというようにも聞こえますが、基本的に物価の問題というのは、いま世間で一番騒がれている問題だ。特に米の値段の問題というのは、非常に消費者の関心の強い問題であります。そういうことに関連して、質疑を二週間前にすでに通告しております。実際は一週間前にやろうという予定をいたしておったくらいでありますから、どういう事態が起こったって、たった三十分や一時間の審議には当然出てくる義務があなたにはある。それなら、あなた自身が私に対して、けさでも、こういう事情で出れないとか、そういう一言の行為でもありましたか。私がここの委員会へ来て質問をする直前に——しかも私は外務委でも、いま非常に重大な問題で発言をいわれているような状態です。そういうときに、私は総務部長です、きょうは長官が来れません、この一言だ。これで国会軽視ということが言えないかどうか。
○亀長政府委員 先生に対してもたいへん礼儀を失したと考えておりますので、くれぐれもおわびを申し上げます。また、委員部への連絡等につきましても、これは私の責任でありますので、十分責任を感じております。今後そういうことの絶対にないようにいたしたいと存じますので、御了承をお願いいたします。
○石井(一)委員 私は、この前も食肉の非常に重要な問題で、畜産局長をはじめ通告をいたしておりました。ところが、当日になりましてから参事官が出てきておる。こういう言い方はしたくないのですが、私から見れば、いかにも農林省は物価委員会を避けておるというふうに思わざるを得ない、これは極言かもわかりませんけれども。大臣でも次官でも、出てきて懇切丁寧に答弁をしておるのに、一官僚がなぜ出てこられないのか。もう少し性根を改めろ。 それで、委員長に御要望しておきますけれども、これから、数少ない物価の委員がいろいろ調べてここへ出てきております場合に、少なくとも、最高責任者の大臣はむずかしくても、その専門の分野に当たっておられる最高責任者は——当日になって出るとか出れぬとか、これは物価委員会に対する官僚の軽視ですよ。こういうことをぜひ委員長として注意をしいていただきたい。これを要望しておきます。
○井岡委員長 ただいまの御要望の点については、委員長のほうで善処いたします。
○石井(一)委員 それでは本論に入ります。 そこで、長年堅持されてまいりました物統令を最近廃止されたわけでありますけれども、それによって消費者米価が一体上がるのか下がるのか、これは非常に大きな制度の変更でありますから、一般の関心も非常に強いわけであります。私は大都市選出の議員でありますから、保守的な農林行政の動きというものに対しては非常に関心を持って見ておるわけでありますし、基本的には消費者保護という立場で物価での問題を論議してまいっておるわけでありますが、また、あるときには、急激な行政制度の変革ということによって、それでたいへん大きな打撃を受ける業界というふうなものの存在、こういうふうなものを考えて、やはり制度を変えていくというふうなことに対しては、慎重にかつ合理的にやっていかなければいかぬというふうなことを感ずるわけでございまして、これらの諸般の、物統令適用廃止後の消費者米価という問題に焦点をしぼって、政府に対する要望なり、あるいは政府の見通しなり、そういうふうなものをきょうはお伺いをしたい。こういうふうに考えておるわけであります。 どうですか、その後新規参入その他いろいろの制度を導入されたわけでありますけれども、こういうことに対してこういうふうに踏み切った背景と、それから今後こういうビジョンをもって、これは確かに消費者物価に貢献するのだ、こういうふうなところを簡単に、まず長官からお話しいただきたいと思います。
○亀長政府委員 米の物価統制の価格を廃止するということは、四十六年予算編成、すなわち昨年、正確には一昨年の暮れの予算編成時に決定をされたことでございます。これが政府首脳と自民党総務会との間で決定をされまして、物価統制令の適用廃止は早急に実施をするということでございまして、その後政府側としては、昨年十一月から実施をするということでございましたが、昨年、天候等も思わしくない等の事情もございまして、需給の見きわめをつけるために、本年四月まで実施を延期したような次第であります。 このような物価統制令の適用廃止ということが決定されるに至りました経緯といたしましては、いまから三年前、正確には四年前になるかもしれませんが、自主流通米というものが創設をされました。この自主流通米が創設されました目的は、食堂の中での固定的な制度を、できるだけ自由の風を吹き込むことによって、消費者の希望にもこたえ、また農家所得の向上をもはかる、こういうことでございまして、自主流通米制度の創設というのが、そういうような趣旨から四年前に行なわれたわけでありますが、自主流通米につきましては、物価統制令の適用はすでにその時点から廃止をされておるわけであります。そのときに、やはり米の値段に片一方物価統制令が適用され、片方適用されないということは好ましくない、したがって、いわゆる政府の売却する米につきましても物価統制令の適用を廃止すべきであるという、政府側としてはそういう意見でございましたが、国会審議の段階でいろいろ御意見も出てまいりまして、政府売却米につきましては当分の間物価統制令の適用を残そうというような形になりまして、それで約三カ年経過をいたしまして、一昨年の暮れに、予算編成にからみまして、この際物価統制令の適用を廃止するということが大綱として決定されたわけであります。 私ども事務当局としましてはそれを受けまして、物価統制令の適用廃止に伴いまして、やはり消費者米価の安定ということははからなければならない。そこで標準価格米というものを設けて、これを米屋に常時販売ができるような体制で指導をする。さらに、従来の米穀販売業者だけでは、とかくこれは競争が制限されがちであるというようなことから、同時に新規参入を行なって、米穀販売業者間にも妥当な価格が形成されるように新規参入を促進すべきだという意見が強く出されましたので、現在の食管法では、都道府県知事の登録を認めたる者に限り食糧庁は米を売るということになっておりますので、この登録は知事の権限に属しておりますけれども、この登録につきまして、無制限ではございませんが、ある程度、従来の米が足りなかったような時代の制限を緩和いたしまして、新規参人をはかり、同時に片一方では大型精米所の促進、これは三カ年来やっておりまして、逐次この普及状況も拡大してまいりましたので、流通面の合理化、精米コストの低減というような施策も軌道に乗っておりますので、これをさらに強力に推進をする。さらに一方では米の表示の問題がございまして、実は従来、統制のもとではそういうものは一切なされておらなかったわけでありますけれども、こういうものも、一般の商品の表示の例を取り入れまして、逐次表示というものを導入をして、消費者のためにも資していく。 いろいろな施策がございますが、おもだった施策を申し上げますればそういう施策を講じまして、今日に至っているわけでございます。
○石井(一)委員 競争原理を導入されて新規参入を認めてきた、これは非常に大きな一つの施策であると思うのでありますが、現在までの申請状況はどうか、また、その認可はどの程度まで進めたのか。
○亀長政府委員 新規参入につきましては、基本的には、御承知のように食管法で、農林省は都道府県知事の登録を受けた者に売る、こういうことになっておりまして、その登録基準というものに従いまして知事が具体的には認可をする権限を与えられております。この基準を今回緩和をいたしまして、従来ほとんど二十年間以上、新規の米屋というものは事実上認められなかったわけでございますが、今回は、七大都市では一定の資格、これも経験があり、あるいは必要な消費者の署名を集めるという条件のもとでは、知事が認めることができる、それ以外のところでは、知事が人口増加等の問題があって必要と認めた地域だけが認められるというようなことで方針をきめて、四月以来実施をしておるわけでございますが、その状況を見ますと、まだ事務的な処理といたしまして、申請に対する登録の認可というのが、完全にどこの県も終わっているわけではございません。いずれも書類審査等にかなり時間を要しますので、全部終了しておりません。 東京都で申しますと、申請が千三百二十八人、すでに登録を与えたものが二百六十三名、残余は五月から六月にかけて審査の上許否を決定をするということでございます。以下、大阪府、川崎、神戸、名古屋、京都、横浜、大体において同様な事情でございまして、申請数に対して、審査の終了したもののみ現在登録許可をいたしておる。今後は五月、六月の事務処理に待った上で最終的に許否がきまるという状況でございます。 なお、七大都市以外の知事が特に人口増加等として指定した区域につきましては、各県によってまちまちでございますが、現在のところ私どもが承知をいたしておりますのは、茨城県の一部、埼玉県の一部、千葉県の一部、神奈川県の一部、静岡、滋賀、京都、奈良、高知、いずれもこれは県内の一部でございますが、新規登録の指定を受け付けておるようでございます。神奈川、奈良が、その申請に対しましてすでに若干の新規登録の許可をいたしております。残余は、まだ登録を受け付け中のものもございますし、また登録を受け付けて許否をまだ決定していない、事務処理中である、こういうふうなものもございます。 詳細は、非常に長くなりますので、御必要がございましたら、資料でまた提出させていただきます。
○石井(一)委員 私が知っておる範囲では、大体五千件近い新規参入の希望の申請があったということで、既存の業者の数と対比いたしますと大体三〇%近い、こういうふうに私は理解をいたしております。一挙に三〇%の米屋がふえるというふうなことは、流通市場というふうなことから考えてもかなりの混乱が予想されるわけでありますが、私の質問は、当初、新規参入を公示された時点に大体予想された数が申請してきておるのか、それとも意外に多い数になっておるのか、その辺はいかがですか。
○亀長政府委員 数字の上から全般的に申しますと、大阪府が約三割に相なっておりますが、東京都は約二割五分ぐらいでしょうか、あとのところは一割もしくは二割というような状況でございます。もちろん、三割のものが一挙に進出をするということになれば、これは私はかなり多過ぎるというふうに思っております。制度をつくります当初につきましては、私どもとして数の目安というものはなかなかつけにくかったという点がございます。 それから、御承知のように、法律上は知事の登録した者に食糧庁は売るというだけのことでございまして、政令等で基準を設けておりますけれども、米の需給が緩和をいたしますと、やはり企業制限的な規則は非常に設けにくかったという法律上なり制度上の問題もございまして、率直に申し上げまして、私どもの予測よりは多く出てきたという感じを持っております。
○石井(一)委員 長官のほうから御指示を出されまして、認可は一切各都道府県である、こういう制度になっておりますが、その認可を与える基準なり内容について、かなりずさんな面があちこちに出ておるというふうなことを私は耳にいたします。東京都あたりは非常に混乱が起こり、いまだにほとんど認可の決定がなされてないということを聞きますし、横浜あたりでも、いまお触れになりませんでしたが、数の上からいうと四二・一九%というふうな膨大な申請が出ておる、こういう現実である。新興の新しく開けていくようなところであれば、幾らふえたってかまわぬわけですけれども、前にでき隣にできというふうな状態になると、これは乱売になって、値段が下がったらいいけれども、いろいろな意味での問題も出てくる、こういうことであります。 そこで、一つ大きな問題になろうかと思いますのは、新規参入者の中で、スーパーだとか百貨店というふうなもの、これはあとで議論いたしますけれども、その前に、いろいろな仕事をしておる兼業者というふうなものが多い。その兼業者はともかくといたしまして、いわゆる従来やみ米を扱っておった店がかなり多数、今回申請をし認可をされておる。しかし、それにも規定があるというふうなことをおっしゃると思いますけれども、やみ米が売られておるということは周知の事実であったわけで、処罰歴がないというだけで、食管法違反をしておっても、これは今回の審査の網の目からふるい落とされておる、こういう状態があちこちで起こっておるわけであります。 私が申したいのは、正しいまじめな意味での業者をどんどんとふやしていただくということは非常にけっこうなんだけれども、そういうやみ米屋であっても何であっても、ほとんどおかまいなしに認可に踏み切っていくというふうな方向であるようにも見受けられるわけであります。これは東京その他でも起こっておるわけでありますけれども、たとえば、経験歴を加えておられます関係で経歴詐称であるとか、あるいは偽造の署名簿というふうなものが回っておるというふうなことも一部にはいわれておる。それからまた、従来何十年か積み重ねた卸と小売りとの間の信頼感に対して、非常に抜きがたい不信感というものを、今度の急激な数を伸ばすことによって生み出しておる、こういう一面があると思うのですけれども、そちらのほうに報告なり何なりが来ておらないですか。
○亀長政府委員 食管法に違反して実際上やみをやっていたというふうなものに登録を認めるということは好ましくないと、われわれは考えております。 ただ、従来小売り業者甲の登録要件というのがございまして、これは従来からある規則でございますが、この点特に従来より改正をしたわけではございません。従来と同じでございますが、申請者が食管法、物統令その他により「一年以上の懲役又は一万円以上の罰金に処せられたことがないこと」「前号の刑に処せられた者が、いかなる名目によるのであっても、実質上当該業務の運営を支配するおそれがないこと」というふうな、すでに何らかの事実上の刑事罰があるということが前提になっておりますので、ただ、やみをやったということをみんなが認めておりながら、何もそれが事実上摘発されておらなかったというようなものについては、この規則から見ると、いかにもそういうものはやむを得ないように見える、規則からいえばそういうことであると思います。しかし、これは都道府県知事の問題で、私のほうであまりそこまで深入りをして話をしたくないのですけれども、たとえばそういうものであれば、かりに、現に違反が続いておるわけでしょうから、そういうものに対しては、知事は、たとえば、申請を拒否しないまでも、登録をしばらく停止をするとか、いろいろな行政的な措置はあるだろうと私は思います。 それから、卸との関係ですが、確かに卸の一部のものが、自分の営業範囲拡大のためにいろいろ勧誘行為をやったというようなことも、報告を受けております。その点は当然、従来の卸、小売りという問題からいえば、これも非常に好ましからぬことだと思っておりますが、ただ、本質的にはこれは商業道徳の問題だと私は思っております。商業道徳の問題として、あくまで当事者間で解決をしてほしいということを、東京の方にもお会いをいたしましたから、会った方には要望いたしておる次第でございます。
○石井(一)委員 法律的にはおっしゃるとおりですけれども、食管法というのはざる法だといわれております。政治資金規正法みたいなもので、明文があったところで、実際問題として、なかなかその精神なり効果があがらないというようなことがありますから、やはりあなたが直接の上司として、認可を与えるときにある程度そういう問題に関しては、法律上は、処罰歴がなかったら問題にならないということになっておりますけれども、現実の問題として、この点は強く指示をされるべき一点だ、こういうふうに考えますので、そういうことは今後もふえていくと思いますが、その過程でできるだけないように、本席でひとつ長官に御要望をいたしておきます。 そこで、新規参入に加わってくる業者というのは、米の専門業者でなくて、おもに兼業の業者が多い。しかしながら、加わってくる新規参入者というのは、ほかに仕事があるから米を片手間に扱える、こういう立場になるわけでありますが、町の米の小売り業者は、こういうことによってたいへんな過当競争をしいられてくる、こういうふうな状態になるわけであります。 私は、私の選挙区の神戸で、米屋の内情というものをつぶさに調べたわけでありますけれども、その論議に入る前に、普通の米屋というのは、最近は人をあまり雇う能力もなくなってきておる、家族で仕事をしておるというような規模のものが多いわけでありますけれども、普通の米屋で、月なら月に一体どれくらいの所得がなければやっていけぬか、その点はどういうふうに御判断なさっておりますか。
○亀長政府委員 先ほどの御質問の中で一つお答えするのを忘れましたが、書類上の問題でございますけれども、御承知のように、経験年数それから署名等ございます。これにつきまして、私ども、特にこのように大ぜい出てきた以上、厳重に審査をしてもらいたいということを東京都にも要望いたしまして、東京都では、現に私どもの食糧事務所の職員も立ち会いまして、面接等、慎重に実施をするような方法をとっております。 それから、小売り業者の平均規模でございますけれども、傾向といたしまして、米の小売りが専業であるという形態は、逐次、米の需給事情の緩和とともに薄れてまいりました。同時に、米の収益というものはそう高いものではございません。特に統制時には、マージンといいましても、これは結局国がきめるようなことになりまして、マージンを高く見れば財政負担がふえるということになりますので、私どもとしてはかなり渋い査定をするというようなところから、近年兼業が非常にふえておりまして、米の収入だけで生活をするという人の数はだんだん減ってきておるのでございます。ただ、いまの扱いから申しますと、全国平均で月間九トンというのが大体標準の形になっておりまして、九トン、百六十俵で十万円ぐらいの粗収益が出る。もちろん、その中で店員の人件費あるいは機械の償却を行なっていかなければならぬ、かような状況でございます。
○石井(一)委員 いろいろ理由がございますが、何年も何年も米屋だけで生きてきたというふうなところは、結局時代の波といいますか、そういうふうなものでどんどん押されておる。そういうことでも、いい結果が出ればいいわけですけれども、いま十万円ということばを言われましたが、十万円の米だけの収益で店舗をもしまかなっていこうということになれば、これはたいへんきびしいという情勢である。したがって、米屋というものは、非常に家族的な形態にだんだんと変わりつつあるし、零細企業化しておる、こういうふうなのが現在の姿であろうと思います。その中にさらに数がどんどんふえておるということでありますから、基本的に彼らは企業転換をしなければいかぬのか、あるいは専業として伸びる道があるのか。いまの政策をこのまま推し進めていくということになると、なかなか町の米屋というものは存在できないというふうな方向に行くわけでありますけれども、その点で、そういう施策を打ち出されていく反面、それに対する企業対策というふうなものを、あるいは保証制度であるとか助成制度であるとかいうものを含めて何か考えながら、農林省のほうはそういう施策を打ち出しておられるのかどうか。この点については、企画庁のほうからもひとつ御答弁をいただきたいと思います。
○亀長政府委員 私どもとしましては、大都市は別としまして、特に地方等では、なかなか米の小売りの専業だけで経営が成り立つということは、今後ますますむずかしくなるというふうに判断をいたしております。また、そのことは小売り業界の方には申し上げております。やはり米が、だんだん需給事情が緩和するにつれて一つの商品という中に転化していくので、また、私どもとしても、現在の流通コストの低減というふうな観点からのみながめますと、大規模精米というようなものを促進していかざるを得ないという面から見ますと、従来のように、小売り屋さんが店頭に小さな精米機を据えて、人を雇ってという時代は、なかなか維持できなくなるだろうというふうに、率直に申して、考えております。もちろんこれは徐々にやるべきことで、急激にやるべきことではございませんでしょう。だがしかし、流れとしてはそういうことを私どもも否定し得ないし、小売り屋さんのほうにも、そういうことを認識していただくような努力をいたしております。 助成等につきましては、一昨年から、米屋さんの店舗改造等につきましては、国民金融公庫の低利の融資ができるような道も開けました。また、特に新規参入もあるということでございまして、本年度から約三億円の金を全国団体に積み立てまして、転廃業等の必要な場合にはこれを資金として交付する、こういう制度も考えております。また、大型精米とか配送施設につきましても、私ども決して、これは卸の業者の独占物とは考えておりません。小売りの業者が協同組合をつくりまして、自分たちの共同でそういうものをつくるというものには、積極的に助成をするという方針もとっておりますし、また、それによって大型精米をつくられました小売りの組合もあるわけでございます。 そのような施策を本年すでにとっておりますが、今後も、御指摘のような問題につきましてはなお研究を進めまして、全国団体等の活動を通じて、そういう時代に即応した小売り業の経営ができるように、なお十分指導体制を進めてまいりたいと考えております。
○宮崎(仁)政府委員 ただいまの食糧庁長官のお答えと大体似たようなことになりますけれども、私どもといたしましては、物価の面から考えまして、物的流通の合理化ということが非常に重要な課題でございます。そういう面で、わが国の特に小売り業態、あるいは卸、小売りを通ずる物的流通のあり方というようなことを見ますと、非常におくれておるということは御承知のとおりでございます。そういう面から、小売り店舗そのものの近代化、合理化ということがいろいろの施策によって進められていることは御承知のとおりであります。スーパーとかボランタリーチェーンとか、そういういろいろな新しい施策も、こういうことによってだんだん出てきておるわけでございますが、米につきましては、従来食管法という末端までの配給統制があったわけでございますから、そういうような近代的な流通過程に乗せにくい形であったわけでありますが、今回の物統令適用廃止によりまして配給業務のほうは自由化されてまいるわけでございますから、いまお話がありましたような集中精米による袋詰め販売というようなことによりまして、商品としての販売ということが非常に合理的に行なわれるようになるのであります。こういうことが、現在まだ一部でございますけれども、普及してまいりますると、他の商品と一緒にあわせてなるべく合理的に販売を行なっていくというようなことが、いろいろ試みられるのではないだろうかと思っております。 そういう意味におきまして、今回の新規参入等についても、私どもは前向きでこれを考えてもらいたいということを申し上げておるわけであります。スーパーとか百貨店とかいろいろなところが出ておるわけでありますけれども、おそらくいろいろくふうをこらして、そして、この流通経費を下げようということを考えるに違いありません。そういう過程を通じて非常にいいものが出れば、既存のお米屋さんのほうもそういう方向にならってもらう。また、そういうことについて、いまお話がありました国民金融公庫とかそういうものによってこれを助成するということも、考えていいのではないかと思います。 いずれにいたしましても、こういう機会をとらえまして、ひとつわが国の非常に大きな問題である流通の問題、その合理化の一環としてこれが進められる、こういうことを期待しておるわけでございます。
○石井(一)委員 いまのお二人の意見も、まことにうなずける面もありますけれども、その反面、現在のやり方というのは、いまある小さい、中小零細企業をもっと細分化していく、こういう方向でありますから、その中に近代化、合理化というものをさらにまた時代の要請するように望むということは、ある意味では、いかにもむずかしい面も出てくるような気持ちもいたします。たとえば生産性を高めようと思えば、ものを分断して細分するというよりも、企業の合併だとか統合だとか協業ということを指導して、そういう中からコストの問題も規制しながら彼らの近代化の体質を推進し、指導していくというのも一つの方針ではないか、私はこういうふうにも思えるわけでして、そこは非常に議論のあるところでありますが、それをもっと議論していくと、それではもう小さいものは全部死んでしまえ、こういう方針なのかというふうなことも言えるかもわかりません。決してそういうお気持ちではないと思いますけれども、その辺に関して、何かもう少しきめのこまかい指導なり施策というものが必要だというふうな感じが私はいたします。 私は、先ほど申しましたように、大都市を背景にいたしておりますのは大体専業の小売り店が多い、それが一つの時代の波に当たって、どうしようかというふうにもだえておるというのが現在の姿だと思うのです。農村なりその他では兼業でありますから、そういう形でもどんどん立っていくと思いますけれども。したがいまして、そういうことも踏まえながら、今後さらにどんどんと数をふやしていこうというお考えなのか。新規参入というのに対して何らかの歯どめがあるのか。本年は大体三〇%にのぼる数が申請をしてきたが、来年はどれくらいになるというお見通しを持っておられるのか。また、それに対して、基準に合えばどんどんと、いつまでもこれをふやしていく方針なのか。今後の新規参入に対する見通しというものを、いま言った合理化というものともあわせながらどういうふうにお考えになるか、御両所からひとつお伺いしたいと思います。
○亀長政府委員 御指摘の点は、私ども非常に苦慮いたしております。 御承知のように、物価統制もはずれる、米の需給も緩和するというふうになってまいりますと、本来営業は自由ではないかという声があちこちから出てまいりまして、いつまでも厳格な企業統制ということを続けるということは、根拠法でもはっきりしておりますとまだいいのでありますけれども、食糧庁は登録された米屋に売るのだという一カ条の法律だけでは、なかなか限定的にいたしがたいという点がございます。 ただ、全般的な流れから申しますと先ほど申し上げましたようなことにならざるを得ないので、小売りの方々の他業種との兼業ということにつきまして、これは他の物資になりますので、必ずしも私ども直接の所管ではございませんけれども、全国団体等は、かなりそういう方面の商品の取り扱いもするというふうな動きに変わってきておりますし、また大都市等におきましては、もちろん、先生のおっしゃるように、小売り専業という形でまた経営が十分成り立つ部面もございます。ただ、その場合にも、一つには競争というものが、他の商品に劣らず従来よりも盛んになってくるという問題がございますので、一つには小売りの体質改善というようなこと等で、関係団体等とも、いろいろ経営に関する各種の講習とか研修等も盛んにやっておりますし、また私どもとしまして、食管制度の上では、小売りのそういう実力のある人が組合をつくって、卸と合体をして一本の経営を営む特別販売業者制度というものも、今回制度上道を開いたわけでございまして、そういうことによっても、小売りの方々がまた大きな発展をしてまいる余地があるのであろう、かように考えております。 いずれにいたしましても、当面三億円ほどの資金もございますので、そういうものも活用をして、今回のショックと申しますか、そういうものには十分対応できるような体制を整えていかなければいかぬというふうに考えております。 明年以降の問題に関しましては、実は現在の登録制度も今度改正しましたのも、一定の要件がなければこれは認めないという制度でございますが、これにつきましても、実は私どものやり方につきまして、もっと自由にすべきだという意見も政府部内にもございますが、これももちろん、今年のような事情であれば、私どもの立場からいえば、それをますます緩和するということはまことに急激で、無理な話であるというふうに考えておりますし、本年、私どもが予想した以上に出てきたということから考えましても、明年以降どうするかという問題は、ことしの各都道府県の登録申請、それからこれの認可、受理のしかたというようなものを十分分析した上で、検討してみたいと考えております。
○宮崎(仁)政府委員 二点ほど申し上げてみたいと思いますが、まず、今回の小売り業者の新規参入の状況、これは実は私どもとしては、競争条件の整備ということで、できるだけひとつ積極的に申請が出るようにやってくれということを申し上げておったわけでありますが、先ほども話がありましたように、意外に申請者がたくさん出たという感じを実は持っております。それで、場合によってはその一部地域で混乱が起こっては困るという心配も、一方ではしておるわけであります。この辺はひとつ食糧庁の御指導のもとに、各都道府県で実情に合ったような処理が行なわれるものと期待しておりますけれども、ただ、先ほど申しましたように、こういう機会に、従来ある程度統制の庇護のもとに比較的のんびりしておった業態というものが、近代化の道にほんとうに取り組んでいただくということになるわけでありまして、そういう意味では、やはりこういった米の小売りというようなことも、いずれは一般の商品と同じように自由に競争することになるわけでありますから、こういう機会に、そのような面でいろいろ措置をとっていただくということはいいことではないか、こう思っております。 今後の問題としましては、いま特別販売業者の問題も出ましたが、こういう卸と小売りが一緒になったような形というのは、非常に注目すべきものではないか。実は酒についても同じような問題がありまして、昨年卸、小売りの免許の一本化をやったわけでありますか、これがまだ十分に効果を発揮してないようでありますけれども、今後の問題としては、やはりそういった形でできるだけ流通のコストを下げていくということについて、われわれのほうとしても制度面等から措置をとっていかなければならない、そういういわば端緒として注目すべきものではないかと思っております。 今後の新規参入は、これは毎年度受け付けることになっておるわけでありますけれども長年統制しておって一挙に新規参入ができることになったわけでありまして、今回のような状況は出てこないのじゃないかと思っております。入れかえのようなかっこうで、一部やめる人があればまた出ていくというようなかっこうが、おそらく来年以降では実情になるのではないか、こう思っておりますが、いずれにいたしましても、先ほど申しましたように、全体としては、米がほんとうの意味で袋詰めになり、商品としての販売というようなかっこうで流通していくということをやっていく契機としては、非常にいい時期に恵まれたわけでございますから、これを機会に集中精米なり袋詰めなり、従来から懸案になっていたことを強力に進めていただきたいと思っております。
○石井(一)委員 ほかにもたくさん議論がありますので、この議論はもうこれ以上いたしませんが、ただ、やはり新規参入に関する一つの定数といいますか、地域地域を吟味した上でそういう定数制度を認めるとか、あるいはたばことか酒の販売に見られるような距離制を導入するとか、何らかの形でそういう規制を、本年一年いろいろな動向を見きわめながら導入していかれることによって、一挙に風当たりがあまり通り過ぎない形の中に、消費者も小売りも卸もそれから政府の姿勢も一体となって、お互いの信頼のもとにこういう近代化の制度というものを推し進めていくべきである。したがって、いまの新規参入の定数の問題であるとか距離制の問題であるとか経験その他の問題であるとか、本年急にやられました中から出てくるいろいろな問題というものをくみ上げて、来年の新規参入に対する方針を、ひとつ食糧庁長官のほうで都道府県のほうに御指示されたいということを本席で要望いたしておきます。 そこで、小売り業者は、今度は、卸から買うときには選択権というのはないわけなんです。これはかわろうと思ったらかわれるそうですが、そういう制度は設けられているそうですが、なかなか実際はそうはいかない。これだけをそういう形で縛っておる。こういう形でありますが、たとえば卸業者をもう少し新規参入を認めるとかなんとか、そういうふうな方針は考えられておるのかどうか、この点はいかがですか、食糧庁長官。
○亀長政府委員 卸につきましても、今回、実質は卸はふえないことになっておりますが、たてまえとしましては、都道府県知事は、卸の配給業務不適正と認めたときには、新規の卸を認可できるという制度に相なっております。したがって、これは知事の方針次第というふうに考えるわけでございますが、卸をなぜ一般的にこういうようにしなかったかというお話でございますが、小売りにつきましても、一般的に新規参入を行なえると申したのは七大都市だけでございまして、その他の地区ではこれは知事の指定によるということにいたしております。それから、卸は非常に統合の進んだところもあるのでございますけれども、昔の配給時代のように、各郡に小さな卸があるという県が相当ございまして、こういうものが、中にはあまり実力のないものもあるということなので、これはやはり一時代を経ないと、なかなか卸制度を変えるということはむずかしいのじゃないかというふうないろいろな問題がございまして、今回は、知事が配給不適正を認めた場合にはその卸を認可するということでとどめたわけでございます。 卸を今後どうするかという問題は非常にむずかしい問題でございまして、同時にこれは、食管制度をどういうふうに持っていくかという問題と、小売りよりももっと密接な理屈の、論理上の関連がございます。そういう点もありまして、私どもとしましては当面そのような措置だけにとどめたわけでございますけれども、やはり基本的に、食糧庁が今後どういう売り方をするのかということは、食管制度とも関連がある問題でございますので、私どもとしても、現在明確な結論を得た上でそういう措置をとっておるわけではございませんので、今後なお、食管制度の問題と関連をして、卸をどうするかという問題は検討を進めてまいりたいと考えておりますが、当面はその程度にいたしておるわけであります。
○石井(一)委員 小売りと卸との結びつきは。
○亀長政府委員 現在小売りは三カ月以内、一つの卸を選択いたしますと三カ月間やってみて、ぐあいが悪ければいつでも他の卸にかわれる。従来は、改正前はたしか一年であったと思います。三カ月だけで自由にかわれる、そういう点で小売りにも、卸の選択権は従来よりは拡大をいたしております。
○石井(一)委員 いまの最後の点ですが、こういうお米屋さんとか酒屋さんとかいうのは非常に伝統的なものでありまして、制度を一年から三カ月に変える、それはなかなか実情に即しておらないという面があるわけでありますが、この点がどうも私は、下だけを締めて何か片手落ちだというふうな感じがしてならない。これはしろうとの考えかもわかりませんが、要するに小売りのほうは、はっきりと一つの銘柄なり何なりというものに縛られておるけれども、だんだん上にいくと、卸のほうではそういう制約があり、価格は、下のほうでは自由だけれども、もとの供給源である政府は、値段の調整もし何もする。下のほうだけで自由競争を導入した場合には、やはり仕入れも販売も、サービスの面も、あらゆる面でやはりそういう制度を導入していかないと、何か片手落ちのような感じがするわけですが、この点はそういう矛盾はお感じになりませんか。
○亀長政府委員 御指摘の点、私もそういう問題があるということは承知をいたしております。これは本質的に、食管制度を将来どうするのかという非常にむずかしい問題が背景にあるわけでございまして、なかなか私ども事務当局だけでも結論を出しにくい、大きな問題でございます。食管が全部、生産者から消費者まで完全に統制をするということであれば、そういう点は論理的に非常にすっきり割り切れるわけでございますけれども、自主流通米という、ある程度民間で流通する米が制度的にもできてくる。そういうものが物統令外で販売されておる。また、政府管理米のほうも物統令にはずれて、米の小売りが自由になる。本質的に、政府が日本で生産される米の大部分を自分で買って、それを市場に放出をするという中心的役割りは変わっておりませんけれども、現実の操作からまいりますと、完全統制の時代とは非常に変わった姿になっておりますので、そこらに論理的には、完全統制の時代のようにすっきりいかない面があります。同時にまた、自由の長所を取り入れるという面もありますので、そこら辺のかね合い、私は必ずしも論理的にはいかないので、むしろ実際上、それで消費者米価なりの安定が期せられるかどうか、生産者に対しても適正な価格保証ができておるかどうか、そこら辺の大局的な判断からこの取り扱いを判断をして実行していくべきものだろうと考えておりますが、御指摘のような点につきましては、私どもも十分、現実に問題が起きないように処理をしていくということが一番大切であろうと考えております。石井(一)委員 それじゃ次の問題でありますが、今度の新規参入者の中に、スーパーなり百貨店どいうものが非常に多くなっておる。合理化という面では非常にけっこうな面も一面にありますけれども、食管法の販売制度上の問題として、これはやはり事業地域というものを限定しておるというものが一つ、食管法の基礎に流れておる。その場合に、スーパーなり百貨店というのは不特定多数の広い範囲の人々に対する販売業務であって、こういうことからいうと、これは時代の流れとはいえ、食管法の基本的なところから相当遊離しておる、こういうふうなことも言い得るのではなかろうか。食管法を維持するための方針であるけれども、これはやむを得ない措置なのか。食管法とスーパー、百貨店の認可との関係について、運用面でそれだけの差をつけていこうとするのか。この辺、私の言うことはおわかりいただけるかどうかわかりませんけれども、その点に対してはどういう御見解を持っておられますか。
○亀長政府委員 従来からも、小売り販売業者の登録を受けておるものの中には、スーパーという店舗形態で営業しておるものが相当ございまして、四十五年七月一日現在でもスーパーマーケット六百二十九、デパート十八ということでございまして、これらはほとんど数十年営業しておると見て差しつかえないものだろうと思います。発生的には、おそらく米を売っておったものが大きくなってスーパーになって、米の販売の登録はそのまま生かして商売しておるというような形もあるのだろうと思いますが、そういうふうに、店舗形態で食管法の適用を差別をするということはあまり適当じゃないのじゃないか。ただ、どうしても普通の小売店よりはそういうものが不特定多数になりがちであるということは、あるいは一般的に言えるかもしれません。ただ現在、片一方で、消費者は自分の住んでいる区もしくは隣接区であればどこの店に行ってもいいというたてまえを、三年前からとっておるわけであります。そういう面から見まして、前のように消費者と店舗の非常に厳格な結びつきというのは、むずかしくはなってきておりますが、新しく出るものにつきましても、小売りと同様な食管法の運用方針で私ども臨みたいと思いますが、特に、こういうものが不特定多数になりがちな傾向を戒めるために、食管法の規定に従って配給業務をやれということを厳重に指示をいたしておりまして、スーパー、百貨店等でも、その旨を掲示をして販売をしておるところが大部部分だというふうに考えております
○石井(一)委員 それにもいろいろな論議があるわけで、そういうたてまえになり、そういう掲示がなされたからといって、そういう形に消費者のほうでなるかというと、これは非常に疑問があるわけですが、それは別といたしまして、基本的な問題として、食管制度改善の長期的な展望というものを持って臨んでおられるのか、食管法というものを今後もずっとそういう形で維持していくという姿勢の中にこういう制度を生み出しておられるのか、その辺が非常にあいまいもことして、何か模索中のような感じが私にはするわけですが、この点はいかがですか。
○亀長政府委員 食管制度をどうするかという問題は非常に大きな問題でございますから、私、事務当局だけでいま軽々しくお答えをする資格もございません。ただ、傾向といたしましては、やはり米の需給が窮屈になれば食管法というのを厳格に運用しなければならぬ、米の需給が緩和すればやはりそこに自由米などというものが出てくるし、そういうものを吸収するためにも、あるいは消費者の嗜好の変化等にも対応して、ある程度弾力的な措置をとらざるを得ない、これだけは、私は共通的に言えると思います。 私どもで食管制度研究会というのを、この間学識経験者の方にお集まり願って検討していただきましたが、制度につきましても、四案ほどいろいろ御検討がございました。別にその結論が出ておるわけじゃございませんけれども、大体におきましてその中で共通的に指摘されておることは、食管の逆ざやの解消、それから自主流通米制度の創設、あるいは集荷、配給面にわたる厳格な統制の緩和というようなことが指摘されておるわけでございまして、具体的にまだ結論を得ておりませんけれども、大きな流れとしては共通的に、そのような御意見が大部分であったと理解をいたしております。
○石井(一)委員 時間もだいぶ迫ってまいりました。あと二、三点で終えたいと思います。 米の需給関係について、四十六年度産米その他でもうすでに過剰ではなく、むしろ四十六年度については不足ぎみである、私はそういうふうに伺っておるわけでありますけれども、その理由としては、作柄についても、将来とも天候不安であり、農業肥料の制限、労働力事情の悪化というふうなことで、従来のような過剰という一つの背景、そういう姿勢のままで行けるかどうか、これは非常に大きな一つの問題点だ、こう思うわけでありますけれども、供給不足という問題作柄不足というふうな問題についてどういうふうな見通しをしておられるのか。四十六年度産米に関する需給関係、供給関係はどういうふうな状態になっておるのか、これは事務局のほうからでもけっこうでございますけれども、ひとつ簡潔にお答えをいただきたいと思うのです。
○亀長政府委員 本米穀年度、これはことしの十月に終わりますが、昨年十一月から始まります米穀年度におきましては、私どもは、年度末の四十六年産米の持ち越しは約二十五万トン程度になるだろうというふうに踏んでおります。本米穀年度内の需給に関しましては、別に何の不安もございません。 問題は、本年十一月から始まる新米穀年度の問題でございまして、これにつきましては、作柄を平年作を前提といたしまして、生産調整を二百十五万トンやる。その結果、政府の買い入れ量なりあるいは自主流通米を含めまして、出回り必要量あるいは出回り予測というものを七百九十五万トンと置きまして、本米穀年度よりも二十五万トン生産をふやすという計画にいたしております。したがいまして、新米穀年度におきましては、平年作であった場合には新米穀年度の終わる、すなわち来年の端境期、十月には、政府の手持ちは五十万トンにふえるという数字を想定いたしておるわけでございまして、本年の不作による政府の手持ちの減というものを、来年の生産調整を減すことによってカバーをする、そういう政策をとっております。したがって、明年度平年作であれば、政府在庫は五十万トンの余裕が出る、こういう考えでございます。ただ、御指摘のように作柄という問題がございますが、これはどうも私も、いま何とも、まだ田植えが始まったばかりでございますから、申し上げにくいのでございますけれども、余裕としては、いま申し上げましたように、来年度は生産調整を減してわれわれとしては準備を整えておる、こういう状態でございます。
○石井(一)委員 非常に見通しの明るいお話ですが、たとえば生産量の四十六年産米に関する当初計画と実績、その差額なり、あるいは供給量という問題に対する当初計画と実績、それらに対してどういう見通しをしておられるかおわかりですか。四十六年と四十七年——。
○亀長政府委員 四十六年産米につきましては、御承知のように政府買い入れ五百八十万トンという想定が、約九十万トン近く減少いたしました。もちろんこれは自主流通米のほうが若干、十万トンか二十万トンふえておりますので、全体としては出回り量六百八十五万トンというふうに踏んでおりますが、これは所要量七百六十万トンに比べますと、七百六十万トンと六百八十五万トンの差額でございますから、七十五万トン不足をいたしたということになります。これは私どもとしては、四十五年産米百万トンを消費をいたしました。これによって配給の上では何の支障もなかったわけでございますが、生産調整を始める際の全体的な構想としましては、前年産米を百万トン持ち越して、それを新年度で消費をする、新年度でまた必要なだけは生産をするが、そのうちで百万トン食い残して翌年度に送るということでございましたので、その百万トン送る計画が二十五万トンに減少した。先ほど私が端境期には二十五万トンになると申しましたのは、本来は百万トン持ち越す計画であったわけでございますが、それが二十五万トンに減ったということでございまして、そういう結果に相なっております。 四十七年産米はこれからの生産でございますので、一応いまの段階では私ども平年作と踏みますと、先ほど申し上げましたように、来年の端境期には政府手持ちは五十万トンにふえるという、二十五万トンだけ余分の平年作からいえば増産をいたしまして、それだけ生産調整を減しておる、こういう状況でございます。
○石井(一)委員 私はこの議論をいたしておりますのは、必ずしも業界だけの弁護をする意思も何もありません。結局これで消費者物価が下がるのかということをいろいろ考えながらいろいろの調査を進め、またきょうも、基本的な姿勢というものをこうしてお伺いしておるわけでございますけれども、結論的にそういうふうにお考えになるかどうか。今度の物統令廃止後の措置によって競争原理を導入した、新規参入者がどんどんとふえた、これでそういうふうな方向になるかどうかというのは、慎重に今後の推移を見守らなければいかぬ。たとえば、メリットはいろいろありますけれども、デメリットのほうを業者あたりの主張なども含めて申し上げますと、小売り店の増加によっていわゆるランニングストックというものが非常に増大しなければいかぬ、これは持っていなければいかぬ、こういう問題であります。それから二番目にロットが細分化する、こういうことになってくるわけでありますから、卸の輸送のコストもやはり増大するという結果になるだろう、こういうことがいえるようであります。それから、競争条件の導入によって、各小売り店舗がいろいろな常備品をもっと多様化しなければいかぬ、こういうふうなことが起こってくる。ストックも増加しなければいかぬ、こういうふうな状態になってくる。やはり過当競争にうちかっていかなければならぬ。これらにすべてコストがかかってくる。これは近代化につながるといえばそうですけれども、小さい零細業者の中の近代化というものをそこまでしいた場合には、これがどこまでいくかという問題があります。それから、小売り店の経営が悪化して、そのはね返りとしてもっと量が少なくなる。そうするとコストを上げなければ食えない、あるいはつぶれるというふうな非常な悪循環、そういう悪循環という問題も起こってくるし、宣伝費であるとか、いわゆる販売促進費というようなものを、これまで以上に、隣に前にというふうな形になってきますのでやらなければいかぬ、こういうふうなデメリットも次々に出てくる。 私は、おそらく長官として、こういう問題をも考慮に入れながら次の手を打たれると思いますけれども、こういう問題に関しても御配慮をいただきたいと思いますと同時に、これまでの基本的な方針だけでなかなかそういうふうにいかない物価のむずかしいからくりというものがある、私はそう思うのですが、いかがですか。あとで企画庁のほうからも御意見をいただきたいと思いますが……。
○亀長政府委員 確かにストックというものはふえてまいりますけれども、量的には、これはわざわざ、生産可能なものを生産調整までして休んでいる状態でございますから、ストックが必要であるとすれば、その分だけ農家が増産をすればいいんだということになると思いますけれども、コストという面から申しますと、先生のおっしゃるとおり、その分だけ金融もかかり輸送費もかかるという面で、流通コストという面につきましては、私どもは、これは政府統制の時代とかなり変わった要素が出てくるのではないかと思います。そういう点は、今後なお十分調査をした上で対処をしなければならぬと思います。 それから、小売りの経営という面につきましても、御承知のように、かりに専業店であれば、やはり企業努力ということがもちろん必要でございましょうが、量的に大量販売ということをやらざるを得ないだろうし、少量の店ならは、これは他業種との兼業ということであって、私はむしろ、米だけに利潤を依存するという形ではない方向に、少量販売の店なら持っていきたい。そうでなければマージンの高騰という問題は避けられないというふうに考えております。 いずれにいたしましても、御指摘のような問題は当然出てくる問題でございますので、私ども、今後の動きは十分注視をして、必要な対策はまた講じてまいりたいと思います。
○石井(一)委員 木部次官、わざわざおいでいただいておりますが、私が最初からやっております議論について——末端ではいろいろの混乱かあり、必ずしも企画庁なり食糧庁の方針どおりいきにくい。これはある程度の過渡期を経てしずまるということもありますし、また是正をしなければいかぬと思いますが、何か御所見がありましたらお伺いをさせていただきたいと思います。
○木部政府委員 先ほど来、石井委員のたいへんに熱心に研究されましたお話を拝聴いたしておったわけでございますが、御承知のとおり、戦前からの制度の改革をするということは非常にむずかしい問題であります。したがって、国会でも長い間の議論として、生産者ないしはまた消費者からも、いろいろ多岐にわたる議論が今日までなされているわけであります。そういう意味で、制度の改革という面に対しましては、法制的にいろいろな問題も出てくるだろう、そういうふうにも思うわけであります。したがって、業界のほうもさることながら、消費者のほうもやはり、制度が変革するということになりますと、それに対する不安感も出てくるというふうに思うわけであります。したがって、先ほど食糧庁長官からも御答弁いたしましたように、そうした矛盾に対しても、できる限りの、われわれは食糧庁当局に大きな期待を実はいたしておるわけであります。そういう意味で、消費者の立場に立つと同時に、また業界の混乱等も極力避けることによって新しい改革ないしは前進、近代化というものに通じるように期待いたしておるわけであります。
○石井(一)委員 ところで、昨日から本日にかけて新聞では、赤城農林大臣の、生産者米価を昨年より五ないし六%上げる、こういうふうな報道がなされておりますが、いままでのような政治加算ではなしに、これは基本的な考え方の進展とでも申しますか、そういうことである。これは消費者にとっても非常に重大なことである。大臣がおられませんから、直接の御真意は、ここで御答弁を求めることはむずかしいかもわかりませんが、私はやはりそういう形から、どうしても消費者米価に、基本的な問題からしてもはね返ってくる事態というものが予想されるというふうな感じがする。そこへ持ってきて、私がいま申しております、政府がとった最近の新規参入につながる物統令廃止というような問題の中にも、物価が上がるのではないか、消費者米価が上がるのではないかと危惧されるような面も、業界、卸とかいう問題を除いても、いろいろな問題が指摘できるようなものが私はありますけれども、この生産者米価の値上げ並びに消費者米価に対するはね返りの最近の動きというものに対しての御所見を、それぞれの関係当局からお伺いをいたしまして、私、質問を終わりたいと思います。
○亀長政府委員 物統令撤廃後の小売り米価の事情は、私どもでも毎週調査をいたしておりますが、物統令撤廃前に比べましてほとんど動いていない。三月の中旬とそれから四月の初めとを比較をいたしましても、これは多少、統計のとり方が大都市から地方の都市に広がったという点もございましょうが、若干下がった計数が出てきております。それから四月の第一週と五月の第一週を比較をいたしますと、上質米で十キロで五円、全国平均で上がっておる。もちろん中には下がっておる県があり、上がっておる県がありでございます。それから中米、これはやはり五円だか下がっておるという結果が出ております。それから標準価格米は大体千五百二十円、場所によっては値引き販売等が行なわれておるというような状況でございまして、全体的に米価は安定した水準を保っておるというふうにわれわれは判断いたしております。 それから第二の、消費者米価というのは、今後は政府の払い下げ価格ということによって具体的にきまるわけでございますが、これは物統令をはずしたこととは一応関係のない——関係がないというと語弊がありましょうが、これは物統令の撤廃であり、政府の払い下げ価格を今後どうするかということは、生産者米価とからんだ財政負担にも関連した問題でございまして、従来、物統令がございましても、消費者米価を直さなければならぬときは直してきたというようなことでございますから、直接の関連はない。ただ、今度の米価でどうするかという問題は、いろいろむずかしい問題として今後われわれも検討していかなければならない。ただ今後も、国が政府の払い下げ米価を上げるというような場合に、いわゆる便乗というものがあってはいけないという感じを私非常に強く持っておりますので、今後もし政府の払い下げ価格を改定するようなときには、物統令撤廃後のそういうような状況にもなお一段と配慮する必要があるだろうと考えます。
○石井(一)委員 あなたはきょう、国会の委員会にも出られずに、昨日のことで大臣とお打ち合わせになって、そのことによって最初申したようなことになったわけですが、もちろん、この重大な問題について御討議もなさっただろうし、大臣の意見というものも聞かれて、長官として今後いろいろ検討されていくと思うのでありますが、私が最後に聞いております問題は、物統令の問題でなしに、要するに生産者米価から生まれてくる逆ざや、食管の赤字、こういうふうなものに対してどういう基本的な姿勢で今後対処しようとしておるのか、大臣もこういう発言をされておるが、これはいかがか、こういうことです。けさお話しになった内容について、ひとつ御披露いただきたい。
○亀長政府委員 これは、昨日大臣もいろいろ新聞にお話しになって、すでに新聞にも報道されておりますけれども、生産者米価のみならず消費者米価に関しては、政府全体としては具体的に方針をまだきめているわけではない。これはあくまで六月なり七月、時期は確定いたしませんが、米価審議会に諮問して、その時期までにきめる問題で、まだ政府としては何も方針がきまったというものではないということでございます。大臣がお話しになったのは大臣の自分の政治的所信をいろいろ御表明になったとわれわれ理解いたしております。
○宮崎(仁)政府委員 いま食糧庁長官からお話もございましたが、四十七年産米の米価の問題につきましては、これからおそらく六月か七月ごろに議論が行なわれるということになると思いますが、われわれ物価政策の立場からいたしますと、今年度は公共料金の引き上げ等がかなり立て込んでおるという状況でもありますし、生産者米価については非常にむずかしい事態だということはわかっておりますが、消費者米価が上がってくるということになってはたいへんな事態である、こう考えております。もちろん、逆ざやが幾ら広がってもいいというものではないことは十分承知しておりますけれども、どういうふうにこれを処置してまいりますか、われわれとしても、いろいろの場合を想定いたしまして検討いたしております。なかなか頭の痛い問題であると、正直に申し上げておきます。
○井岡委員長 松浦利尚君。
○松浦(利)委員 食糧庁長官がせっかくおいでですから、きのうの農林大臣の発言について、私のほうからひとつお聞きをしておきたいと思うのです。 閣議後の記者会見で、大臣の個人的な談話として、生産者米価値上げに関連をして消費者米価の値上げということも発表をされたわけですけれども、問題は、政府売り渡し価格ということにこれからなりますね。同時にもう一つの問題は、標準米との関連性というのが出てくると思うのです。こういうことを言うと非常にうがった言い方になるかもしれませんが、私は、標準米は据え置くと思う。まずい米を標準米にしておけばいいのですからね。みんなが標準米は買わない、それより上のものを買うようなシステムにしておけば、消費者米価は据え置いたんですよという言いのがれができるのですよ。それで、この前の委員会で、価格だけの調査ではだめですよ、物統令をはずしたあとは、標準米の味についても具体的に調べなければだめですよということを提案をして、経済企画庁長官は、まさにそのとおり、食糧庁長官もそういうふうに努力をします、こう言われた。この前の委員会のきょうですから、具体的にそういうことについての検討を事務当局に命じて、長官のところで実際にやっておられるかどうか。 それからもう一つの問題は、経済企画庁長官はこの前この委員会で、かりに生産者米価が値上がりしたとしても、消費者米価の値上げについて私は反対ですということを明確に、個人的な見解として述べておられますね。そのことについては、食糧庁長官はどういうふうに受けとめておられるのか。ここにおける公式発言ですからね。 この二つについて、長官から御答弁をいただきたいと思う。その答弁がまともであればお帰りいただいていいです。
○亀長政府委員 味の問題は非常にむずかしい問題でございます。特に米の味というのは、たき方もございますし、それから食べる人によってもかなり味の判定というのはむずかしいのでございます。ただ、私どものほうでいま食糧研究所等で、食味を何とか科学的に分析できないものか、そういうことで食味試験等もいろいろやっております。御期待にこたえるには相当の日数がかかると思いますけれども、そういう方向の努力はいたしたいと思います。 それから第二点の、きのうの大臣のお話に関連をしまして、消費者米価を上げた場合に、標準米だけ据え置いて、悪いものを売って味を下げるのではないかというお話でございましたが、まだ、消費者米価を上げるということは、政府部内で決定したという段階ではございませんので、具体的にどういう方法をとるかということも、なおこれからの検討の問題だというふうに考えております。 それから、企画庁長官のお話でございますが、これは、私からこの際、あまりかれこれ言うことは差し控えたいと思うのでございますけれども、赤城農林大臣がきのうああいうふうにおっしゃったのも、生産者米価を上げた場合に食管にそれだけの赤字というものが出るわけでございまして、それは一体どういうふうに財政上処理するのかという問題がなお未解決であるというところから、あまり確定的ではございませんけれども、大臣も、記者の質問に応じてそういう感想を漏らされたんじゃないか、という程度に私は考えておりますので、企画庁長官のどういう御発言かよく存じませんけれども、おっしゃるとおりでございますれば、私も、その辺はどういうふうに処理されるのかなという疑問を持っております。
○松浦(利)委員 食糧庁長官は、非常に疑問を持っておられる、こういうふうに言っておられるけれども、物価担当国務大臣である経済企画庁長官は、かりに生産者米価が上がっても、消費者米価を上げることについては反対だ、こういう見解を発表しておられるのです。だから、それを受けてあなたのほうは、かりに大臣がそういうふうな方向で生産者米価を上げて、逆ざやで赤字になるとかなんとかいう問題が起こってきたとしても、やる方法としてはそういう方法しか残っておらないでしょう。標準米を据え置いて、味をまずくする以外にないのだから。そういう方法しか残らないのです。担当大臣が個人的に、片方は値上げ反対、片方は値上げしますよ、こういう見解を言っておられるのだから、それを受けてあなたのほうは、どういうふうなことについて検討しておられるのか。二番目は、この前の委員会の企画庁長官の御発言についてどういうことをされたのかということを聞いておるのですよ。
○亀長政府委員 生産者米価、消費者米価をきめますまでにまだ時間的余裕も相当ございますし、また政府全体としては、まだ両米価の水準をどうするということはさまっていないというふうに私は指示を受けておりますので、まだ時間もございますし、十分その間に検討いたしたいと存じます。
○宮崎(仁)政府委員 若干蛇足かもしれませんけれどもちょっと申し上げておきますと、今度の物統令廃止に伴いまして、政府売り渡し価格が、いわゆる一種の公共料金的な扱いとして物価閣僚協の決定事項ということになります。その際には、標準米の売り渡し分だけということではなくて、食糧庁から卸売り業者に売られる米の価格、これが結局閣僚協の対象になるわけでございまして、私どもはそういう意味では、いま御指摘のような心配はいたしておらないわけでございます。ただ、これが財政負担の問題その他いろいろありますので、生産者米価そのものがどういうふうになるのか、程度によって、ぜひともわれわれは消費者米価を据え置きたいと思っておりますけれども、たいへんむずかしいことになるかもしれないという心配はいたしておる、こういうことでございます。
○松浦(利)委員 政務次官、きょうは副大臣ですから、この前、経済企画庁長官は、消費者米価は、生産者米価がかりに上がっても値上げに反対ですということを、明確に本委員会で言われたのです。企画庁長官個人の御意見ではありましたけれども、経済企画庁の政務次官としての明確な御答弁をいただきたいと思います。
○木部政府委員 私、長官がこの席で発言されたときにおりませんからよくわかりませんが、御承知のとおり、ことしは公共料金が軒並みに上がっておるということは事実であるわけであります。したがって、生産者米価がどの程度まで上がるかわかりません、どうなるのかまだ先の話と思いますけれども、また、消費者米価が上がれば他の物価に影響するというような派生的な非常に多くの問題が出てまいるわけでありますから、これは生産者米価がかりに上がりましても、消費者米価が上がるということは好ましくない、そう考えております。
○松浦(利)委員 きょう私は、長官に質問する予定でありませんでしたけれども、たまたま昨日大臣の発言がありましたので、あなたに質問したわけですけれども、できれば農林大臣に本委員会に出席していただいて、その真意をお聞かせいただきたいというふうに思いますから、それは委員長のほうで、理事会で追って検討していただきたいというふうに思います。——食糧庁長官、どうぞ行ってください。 それでは、最初に建設省のほうにお尋ねをしたいのですが、実はこの前、本委員会で不動産売買の問題について指摘をいたしました。その結果、建設省のほうで「土地の買い方初歩の初歩」という、うまい話に飛びつくな、現地をよく見て確かめて、契約は急ぐなとか、こういった指導パンフレットを出しておられるわけでありますが、具体的にこういうことがあっても、被害者に不動産会社のほうから、たいへん申しわけなかったということで、金の返済あるいは謝罪、こういったことがいま行なわれておるわけであります。そういう連絡もございました。 ところが、きょうは実は土地問題ではありませんが、大きな不動産会社がつくるマンション、マンションの二重売りという問題が、実は投書として出てきておるわけです。その投書を読み上げてみたいと思うのですが、その投書ではこういうふうになっております。 これは一流不動産会社である角栄建設、これはもう一流の一流ですね、角栄といったら。そういう一流の角栄建設株式会社の分譲のマンションを購入された方です。これにこういうことが書いてありますね。「その売買契約書は、第十六条に、このマンションの駐車場(12台分)について、「甲(業者)が専用利用権を設定して(区分所有者)に賃貸する」とあり、次いで「このことについて、乙は甲に異議を申し立てない)と記されてあります。」こういうふうにあるのです。 なるほど、取り寄せて売買契約書を見ますと、そういう契約書になっております。契約するときに、入る人は何のことか考えずに信用して判こを押したところが、実は入居後に固定資産税の通知が来た。ところが、固定資産税の通知が来てみたら、この駐車場は全部入った分譲者に対する共有地であった。ですから、固定資産税そのものは全部そのマンションに入った人たちに、その駐車場分も含めて税金がかけられておる。ところが、この売買契約書の中には、それを売った甲が、角栄建設が権利を保有して、その地上権をさらに賃貸をしておる。こういうことについての不満が述べられておるのですね。 こういうことが実際許されていいのか。極端な言い方をすると、人の財産の上に、人の財産の地上権を自分が売買契約書の中で判こを押して占有して、それを人にまた貸しをする、こういったことが許されていいのかどうか。 ところが、さらに調べてみますと、駐車場を賃貸するだけではなくて、さらにそういったものを一五〇〇ccまでは分譲価格三十五万円、二〇〇〇ccまでは四十万円ということで、地上権を売買しておるわけですね。しかも、その地上権を売買されておる土地そのものは、入っておる人たちの共有物である。税金はその人たちにかかってきておる。角栄建設には、ただ何のことはない、そういった金が二重売買という形で入ってくる、そういうことがいま現実に行なわれておるのですね。 こういうことについて、まず、一体許される行為かどうか。法律に建物の区分所有等に関する法律がありますが、この法律から照らしてみても、内容的に非常におかしい。こういったものについて、建設省は事実を知っておられたかどうか。しかもマンションブームですか、非常にどんどんといま立ちよる。全部が全部だとは言いませんが、現実に一流メーカーである、民間デベロッパーである角栄建設というものが、こういうことをやっておる。しかも、住民の人たちから非常に抵抗があったために、入った住民との間に今度は覚え書きをとって、これは、ここのマンションで出ておる、自治会の人たちが発行しておる情報ですけれども、そういった中では、駐車料金は急転解決、その問題は全部マンションの補修費などのほうに回すようにいたしましょう。言わなければほったらかし、言ったから、たまたまこのマンションはこういうことになったのです。上荻ハイホームですか、ここはそうなった。ところが、ほかのところは、文句を言ったところは解決するが、文句を言っておらないところは解決しないという現実も片一方にはあるわけですね。こういう事実を知っておられたか。現実にこういうことがいまあるわけですけれども、建設省としては、消費者保護の立場からこれをどういうふうに指導しようとなさるのか、その点ひとつ明確にお答え願いたいと思う。
○関口説明員 お答えいたします。 ただいま御指摘いただきました角栄建設の件については、不勉強で申しわけございませんでしたが、現在まで事実を知っておりませんでした。 そこで、角栄建設を離れまして、一般的に分譲マンションの共有地をどうするかという問題といたしましては、先生御案内のとおりに、これは区分所有をいたしまして共有というかっこうにし、さらにいわば管理組合を設けて適正な管理が行なわれることが原則であるということで、現在まで指導に当たってきたところでございます。 それに対しまして、ただいま御指摘のございましたような地上権を設定しというケースでございますが、これがほかにもあるのかどうか、まだ調査いたしておりませんので調べてみたい、かように考えておりますが、従来、あるいはそういうことがあるかもしれないという問題といたしまして考えられておったことは、いわば地上権を設定して業者がそれを利用するということであれば、それからあがってくる費用というものは、ただいま先生御指摘のように、これは逆に言って、共有の管理費の中に還元すべきである、かように考えております。そういう観点から、ただいま御指摘のようなケースにつきましては、さらに調べて適切な解決をはかっていきたい、かように考えております。
○松浦(利)委員 この問題は、御承知のように未来産業として、住宅産業というのは先取りで競って、いまどんどん行なわれておるわけでありますが、御承知のように宅建業法の改正も行なわれており、だんだんときびしく規制はされておりますが、実質的にこういった抜け道もあるわけですよ。いま、調査をしてみられるということですから、これ以上そのことについて議論しても、これは水かけ論になるわけですが、現実にこうした問題が存在をしておる、そういう前提に立って、一ぺんきびしく分譲マンションについてのチェックをしてみていただきたい。こういうものがかりにあったとすれば、建設省として明確な指導、入っておられる消費者の保護、こういったものについても適確な措置を行なっていただきたいということを建設省に要望しておきたいと思うのですが、よろしいですか。
○関口説明員 いま申し上げましたように、調査をいたしまして不適切な点があれば、これを十分指導して是正をはかってまいりたい、かように考えております。
○松浦(利)委員 さらに建設省に質問をしておきたいのですが、最近、民間デベロッパーがどうもたちが悪いというのかどうか、それはわかりませんけれども、いままでは非常にぴしっとした態度であった大手までが、最近ずさんになってきておる。その証拠の一つの例として申し上げるのですが、プレハブ住宅建設についてもやはりトラブルが起こっておるのですね。それはどういう内容かというと、当初プレハブ住宅の見本を見せる、お客さんを連れていって見せる、こういうとおりですと。そこで、お客さんは喜んで、その中から選択をして、これをつくってくれといってプレハブ会社に頼む。ところが、だんだんと建築が進んでいってみると、そのとおりでない。見たとおりでない。見たとおりでないから途中で注意をしようとしても、言うことを聞いてくれない。納期までに完成をしない。納期までに完成をしないどころか、それでは入ってくださいというので入ってみたら、水道管も接続されておらない、あちらこちら傷だらけだ。こういうことでは最終的なお金を払うわけにはいきませんよといって金を払わない。払わなかったら、当初の契約書をたてにとって、仮登記をしてしまう。これはプレハブ産業のほうで、契約した会社のほうでやってしまう。さらに言うと、当然入居した者に全部かぎをやらなければいけないのに、三つあるかぎのうち一組しか渡さない。残りの二組は全部産業側が持っておる。そこで消費者団体のほうに申告がいく。消費者団体がやかましく言って、再三にわたって呼びつけて文書のやりとりをしたとたんに態度がころっと変わって、たいへん申しわけなかったと言ってわび状を入れる。そして何と言うかというと、いや、それは本社のほうの意向ではありません、出先のほうの間違いでした。——たまたまここに来ておる申告は、これは四国の方ですけれども、これは出先の支店長の責任でした。私のところは全体的にはそういうことはいたしておりません。——ですから、一番末端の支店長がわび状を入れる。こういうことが行なわれておるのですね。それは現実に一つじゃない、ここに投書がたくさんある。 こういったプレハブ住宅がこれから非常に普及をし、プレハブ住宅というものはある程度JISをつくって、建設省自体も、コストを下げるために奨励しようとする段階で、こういった問題が現実に起こってきておるのですね。これもおそらく、きょう突然申し上げたのですから、これから調査してみますという御答弁が返ってくるということはわかります。しかし、少なくとも行政を進める上では、こういった末端に至るまでチェックしてみなければいかぬ。ただやりっぱなしで、やればいいんだではなくして、通り一ぺんの通知をすればいいんだというのではなくして、やはり最終的に一ぺんチェックしてもらいたいと思う、どういう状況で家が建ちよるのか。 しかも、私がなぜそれを言うかというと、大和という大きな、プレハブの中心メーカーですね、そういうところにでもあるのです。これは一つの例です。ましてや小さな産業では、どういうことが行なわれているかわからない。こういう点について、やはり消費者の保護の立場でどういう指導をなさるのか。やはり調査をして適確に指導するということになるだろうと思うのですが、こういった問題についての建設省の御見解を承っておきたいと思います。
○関口説明員 プレハブ住宅の建設にあたりまして、大勢といたしましては実は請負契約方式でやっておるというのが、いま特に名前をあげられました会社については一般的でございます。 そこで、請負契約をするにあたりまして、先生の御指摘のとおりに、納期までの完成であるとか、そういうことが守られなければならぬということは、これは請負業者として当然のことであろう、かように考えております。そこで、納期までに間に合わないという場合の個別の理由、そういうものについては、発注者側、すなわちプレハブ住宅を購入される側の方と、納期までに間に合わないときはよく相談すべきことも、常識上当然のことであろう、かように考えております。 なお、いまお話のございました、当初見たとおりでないということにつきまして、私どもも、これは請負契約でございますから宅建業法そのものではございませんけれども、そういう苦情をお伺いいたしますので、その点について調べたことがございます。それは一つには、プレハブ住宅のいろいろな仕様書、実はこれは土地の状況にかかわりなくつくられておるものでございます。それを具体の敷地に当てはめる場合に、たとえば部屋の向き、そういうものが具体の土地について若干修正せざるを得ないというようなことがございますので、そういう場合にはどうしても、うちを建てる必要性上修正が起きる。それも、購入者側とよくその点を詰めた上で建築にかかればよろしいのでございますが、その辺の交渉も不十分ですと、おっしゃるように、ある程度完成してから、これは初め考えていたものと違うという苦情を承るということになるケースも、間々あるようでございます。 以上申し上げましたことを通じまして、これは請負業者としての適確な業務の執行という点が一番のポイントであろう、かように考えております。その際に、先生もお話にございましたように、いわば本店系列その他の者がそういう注意をしておるのでございますが、実際の請負業務に携わる人たちの間でそういう注意が行き届かぬために、消費者との間にトラブルが起きるということがあるのは事実でございますので、そういう問題につきましては、本社の方針をよく末端まで徹底するようにということは、前回、名前のあげられました会社につきまして、別件ではございますが、遺憾な事実が発生したときに厳重に注意をいたしております。もし重ねてそういう事例が多発しておるということであるならば、当該会社につきましてさらに重ねて注意をいたしたい、かように考えております。
○松浦(利)委員 その当該会社、これは申告があっていま取り上げたのは大和ハウスですが、これはこれで当然注意してもらわなければいけませんけれども、私は、全体的なプレハブメーカー、プレハブ産業に携わるメーカーについて適確な指導をしていただきたい。 それから、いま言われたように、地形上どうだこうだということならわかるのです。ところが、ここで言っているのは換気扇とかガラスの厚さとか、そういったものが全部違うのです。換気扇はここにあったじゃないかと言ったら、いや、それは工事の関係でここにしかつけられないのだと言うのです。ガラスでも、厚さが違うじゃないかと文句を言ったら——それも割れたから初めてわかったのです。そうしたら、窓ガラスを全部夜中にはずして、寒くてたまらぬと書いてあるけれども、翌日ガラスを持ってきて入れてくれた。こういういやがらせをしている。最終的には、感情的になってたいへん申しわけありませんでした、こういう丁寧な人で——呼び鈴もついておったのに、つけてくれない。 そういった地形上の問題じゃなくて、要するにいま言われたように、請け負う側と——一つの例ですけれども、大和ハウスが直接やるのじゃなくて、請けでやらせている。その間の監督というのが全くないのですね。契約もしっぱなしで、あとはもう請負者にまかせる。そういうやり方だから、最終的には入っている消費者に迷惑がいくということなんです。私はそういうふうにとるわけですが、そういった指導を、一つの産業だけじゃなくて、全体にわたってやっていただきたい。
○関口説明員 先生からも御指摘がございましたように、プレハブ業界はこれから伸びる一つの産業でございます。その伸びる過程におきまして、いわば足元を固めつつ伸びなければいけないのでございますけれども、えてしてその辺が、どちらかというと足元を固めないで伸びることばかり考えるという傾向も、あるいはあろうかと思います。そういう過程で起きる消費者の苦情につきましては、十分配慮すべきことは当然でございます。そういう意味で、業界全般の問題として取り上げるべきことにつきましては、プレハブ協会を通じまして傘下の各会社にその趣旨が徹底するように、住宅局とも十分協議してまいりたい、かように考えております。
○松浦(利)委員 局長でけっこうですが、御承知のように住宅五カ年計画は、公営住宅よりも民間デベロッパーに依存する分が非常に多い。ですから、とかくこういう問題が起こりがちです。消費者の側でも、何でも相手を信用してしまう。大切な契約を——さっき土地の問題についても、こういうパンフレットを建設省のほうでつくっていただきましたけれども、こういった面についての消費者に対する指導、保護、こういったものについて、局長のほうから所見を承っておきたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 不動産取引あるいは住宅の建設特にプレハブ住宅というような問題に関しましていろいろ問題があることは、ただいま御指摘のとおりであります。私どもといたしましても、国民生活審議会の消費者保護部会等でも、三年ぐらい前からこの問題を取り上げていろいろやってまいりましたし、また消費者保護会議でもその問題を取り上げました。宅建業法の改正あるいは今度の積み立て式の宅地建物業法の新設、こういうような規制法規の強化ということをやっておりますけれども、基本的には、やはり消費者の方々もこういう問題に対してできるだけ知識を持ってもらうということが大事でございます。 そういう意味におきまして、国民生活センター等によりましてできるだけ情報を流していこうということを一方では考えております。同時に、いろいろの苦情が参りますが、そういうことについての類型的な取りまとめをいたしまして、都道府県のセンターあたりに対しまして指導していく、こういうことでいろいろと消費者教育と申しますか、情報提供というような点でも努力してまいっておりますけれども、基本は何といいましても、これは建設省、通産省といった監督官庁のほうがしっかりした行政をやっていただくということがやはり大事でございますので、そういう点につきましても、われわれとしてはいろいろと要請してまいりたいと思います。
○松浦(利)委員 局長のほうから抽象的な御答弁でしたけれども、この「土地の買い方初歩の初歩」というのは、読んでみてだれでも非常にわかる適確なものだと思います。ですから、こういったものを消費者に対して周知をしていく。国民生活センターを通じて指導する。マンションの買い方の初歩の初歩とか、そういったものを指導していただく。そういったことをしていただかない限り、幾ら行政が指導していってもどこかに消費者が最終的に犠牲者が出てくるわけでありますから、そういった意味では、消費者自身が防衛をする意味で、国民生活センター等を通じて経済企画庁のそういった積極的な指導をお願いしたいということを、希望として申し上げておきたいと思います。建設省のほうはけっこうです。それじゃ、この問題をしっかりやってください。 それから、次に流通問題として、実は四十六年度の予算で農林省が大きく取り上げました包装食肉流通体系、ミートプリパッケージ、MPPCの構想について具体的にお尋ねしたいと思います。きょうは通産省のほうからもおいでいただいておると思うのですが、あわせて御答弁いただきたいと思うのです。 現実に四十六年度は二億二千七百万ですか、約二億三千万近くの予算がついたけれども、事業ができなくて四十七年度に繰り越された、こういうことなんですが、その繰り越された理由がどこにあったのか、その点をひとつお聞かせいただきたいと思います。
○増田(久)政府委員 食肉関係の流通の合理化ということで、われわれ、消費地におけるプリパッケージという問題を大きく取り上げたわけでございますが、その際、やはり中心は東京と大阪に置くべきだ、こういうことで、われわれは東京と大阪に一番重点的に事業を実施しようといたしたわけでございます。ところが、やってみますと、東京では基本的には用地問題ということで、適当な用地が得られなかったということで事業を中止せざるを得なかった、それから大阪につきましては、これは率直に申し上げて小売り業界の非常な反対がありまして、われわれが大都市中心にこれをやろうという事業が、実は残念ながらできなかったわけでございます。しかし、これは予算上は四十六年度の予算を繰り越し明許ということで、次善の策といたしまして、名古屋と徳島ということでこの事業をやることにいたしておりまして、近く着工の運びに至っているわけでございます。
○松浦(利)委員 当初大都市中心だ、こういうことだったけれども、一つは用地の取得難、一つは小売り店の反対にあってできなかった。結果的に愛知、徳島に四十六年度分をやる。四十七年度分はどこにつくるという目標ですか。
○増田(久)政府委員 いま具体的にきまっておりますのは福岡でございます。福岡には、県の協力を得まして県の用地を分けてもらうということになりましたので、具体的に福岡は決定いたしました。もう一カ所は、もう一度、東京でやらせてみたいということで、実は東京都あるいは組合、そういった方面といま鋭意折衝をしているという段一階でございます。
○松浦(利)委員 プリパッケージの構想というものが出されて、具体的に予算措置されて四十七年度が二年目ですけれども、これはいつまで政府としては計画的に実施をしていくのか。一年に二カ所ずつですね。いつまでですか、この計画は。
○増田(久)政府委員 予算上明確に何年までということになっておりませんけれども、われわれの考えでは、これは現段階ではモデル事業だということで六大都市、六大都市というよりも京阪神地区、名古屋地区、東京地区、それから北九州地区、それから仙台、札幌、こういう大消費地につくってみたい、こういう計画を持っているわけでございます。
○松浦(利)委員 これは極端に言うと、このプリパッケージというのは流通段階に入る部門だと思うのですね。しかし、食肉という関係があるのでしょう。流通末端まで農林省がこれを予算措置で所管しておられるわけですが、ここで通産省にお尋ねしたいのですが、現実に大消費地である大阪等では、小売り店が反対をしたためにできなかった、基地ができなかった、センターができなかったわけですが、将来の方向として、政府が物価対策上、流通コストを下げるための手段として打ち出したこのプリパッケージ方針といいますか、こういったものが実質的には、ずっと古い慣習にある、一番流通機構の末端にある小売り店をゆさぶるわけですよ。食肉店をゆさぶる結果になるわけですが、通産省としては、そういったものに対してどういうふうに指導しようとしておられるのかが一つ。それからもう一つは、将来のあり方として、消費者の購買志向という問題もあるでしょうが、このプリパッケージ方式というものについて、小売りの優先をここに求めようとするのか、将来はもう生鮮食料品について、特にこれは豚ですけれども、豚についてはプリパッケージ方式でいくのか、そのことが望ましいと思っておられるのか。その二点についてお聞きしたいのです。
○斉藤説明員 お答えいたします。 商業関係一般は私どもでやっておりますが、具体的な食肉の小売りの問題に関しましては、農林省の御所管でございます。したがいまして、いまのプリパッケージの問題につきましては、私もからお答えを申し上げるのはちょっと適当ではないと思います。
○松浦(利)委員 もっと具体的にお伺いいたしますと、プリパッケージになりますと八百屋さんでも売れるのですよ。いままでの食肉店だけで売らずに、どこででも売れるのです、パッケージされているわけだから。二百グラムのパッケージに豚肉が入っているわけです。そしてちゃんとパッケージされているわけです。ですから、いままでの食肉小売り店で売らなくたって、行ったらどこででも買えるのです。おとうふ屋さんでも並んでいる。実際の末端はそういう状態になるのですよ。こうなったら通産省の所管になるのでしょう。食肉から離れてあなたの所管になるのでしょう。全然関係ないというのですか。
○斉藤説明員 小売りの問題の全般の問題につきましては通産省でございますが、食料品、ことに生鮮食料品の問題に限って申し上げますと、これは農林省の関係になるわけでございます。
○増田(久)政府委員 プリパッケージの問題について若干こまかく申し上げさせていただきたいと思いますけれども、われわれが現実にやってみてどこに問題点があるかという点、具体的にわかった点でございますけれども、一つは、土地問題だとか建設資金だとか、そういう問題は別にいたしまして、これはなかなかむずかしいなと思いましたことは、消費者の消費態度と申しますか、どうしても消費者というのは、近くの店でスライスしたものを少量買っていく、こういう消費態度が依然として日本では大宗を占めているわけでございます。したがって、消費者がなかなか、大量にパッケージされたものを買ってくる、こういう消費態度がありませんものですから、ここまで伸びるのにかなりの時間がかかる。そういたしますと、プリパッケージというものが消費者の間になじんでくるまでには、もう少し時間がかかるのではないかというのが第一点でございます。 第二点として、さしあたりは肉屋に扱わせていくということにならざるを得ないと思っておりますけれども、日本の二万九千軒あります肉屋さんの八割は家族でやっている。雇用労働者というものは、その二割くらいしか雇っていない、これは、そっちのほうの人が雇えないとか、賃金がどんどん上がっていく、こういう一つのプレッシャーがかかって、やはりこれは、どんどん入っていく可能性というものがあるわけでございますけれども、現実の段階では、何とか現時点は間に合っておる。だから、家族のあれだというようなことで、小売り屋さんが、先生いまおっしゃいましたように、とうふ屋でもやれる、八百屋でもやれるという可能性があるわけでございますから、コールドチェーンとしてつながっていくわけでございますので、そういう点で非常に反対が強いという点に、これがいろいろやってみるとむずかしい面があるという点でございますけれども、しかし、われわれといたしましては、何か旧態依然たる流通機構のままほうっておくわけにはいかない、そういう意味で新しいスーパーとかデパートとか、そういうところを通じましてもこういう流通機構にインパクトを与えていく、そういうことがどうしても必要であるということで、われわれはこの事業はぜひ進めていきたい、かように考えているわけでございます。
○松浦(利)委員 これは会議録等を調べてみたのです。ところが、これは私たちの手落ちでしたけれども、昭和四十六年度予算審議の過程で、ミートプリパッケージの問題について議論されておらないのですね。私どもの手元には、大蔵省への予算要求のときの農林省の資料が来ておるのです。ところが、これはいま御指摘がありましたように、実際は、根本的に流通機構を改革してしまうという構想から発しておるのですね。いま農林省の所属ですから、いま畜産局長はたまたま、これは食肉店しか売らせませんよ、こういうふうに言われたのですけれども、これから流通コストを下げよう下げようとすれば、最終的には、一番高い小売りマージンというところに来るわけです。そうなると、このパッケージシステムというのは、コールドチェーンという中で当然大きくクローズアップしてくる問題だ。 それで、私がここでなぜお聞きしておるかといいますと、通産省と農林省の間で、いまはそうだけれども、将来消費者の指向がこういう方向に進み、みんながこういうパッケージされたものを選んでいく、こういう状態になったときには、いままでの既存の小売り店というものが再編成されてしまうわけですね。極端に言うと、競争原理の導入で、どこででも売れるという状態が生まれてくるのですね。そうすると、これは通産省の所管になるのだ。ですから、その間に通産省と農林省との間にどういう意思の疎通があったのか。最終的には、どこででも売れるようになるのですよ。ですから、そういう問題について通産省はどう考えておるのかということを、先ほどお聞きしたがったわけなんです。
○斉藤説明員 ただいまプリパッケージの問題が、次第に各種ふえてまいりまして、たとえばスーパーであるとか、場合によっては百貨店であるとか、そういうところからも販売をされるようになる、あるいは現に販売されているところもあるやに思いますが、そういう状態でございます。したがいまして、私どものほうといたしましては、もちろん本問題につきましては農林省と緊密に連絡をとっておりまして、私どもから申しますれば、いわゆる大量仕入れ、大量販売、あるいは規格化されたものを大量に仕入れて大量に販売する、こういうことの一つの方法ということに相なるわけでございますが、そういう観点から申し上げますと、私どものほうとしては商業と申しますか、流通機構の合理化という観点からして、本問題については、先ほど農林省から御答弁がございましたように、推進をすべきものであるというふうに考えております。
○松浦(利)委員 通信省のほうも推進をするというお話をいただいたわけですが、それでは農林省のほうに、畜産局長に具体的にお尋ねをするのですが、現在試行段階ですから具体的にデータは出てこないと思うのですが、いまの場合、枝肉から技術職人が肉をおろしますね。その工賃が高いわけですね、小売りマージンの中に占める位置が。結局それが必要がなくなるわけですね。それじゃ具体的に、一体このことによってコストがどれくらいダウンするのかということが一つです。 もう一つは、既存の食肉店というものに対してはどういうふうに考えるのか。それだけ手取りマージン率が落ちるということは、逆に言うとそれだけ所得が下がるということに通じてくるわけですからね。そういうものに対しても、食肉店の人たちとの間にコンセンサスはある程度できておるのかどうか。 その二つについてお尋ねをしておきたいと思います。
○増田(久)政府委員 先生御指摘のとおり、まだ試行段階でございますので、的確な数字というものがなかなかつかみにくいわけでございますが、われわれのトライアルとしていろいろやっておる、あるいは現実にスーパーでプリパッケージが一部行なわれておる、そういったものを具体的に調べてみますと、少なくとも末端価格は最低五%は安く売れそうである。 問題は、スーパーなりそういうところで売った場合のマージンの幅をどれだけにするかという問題に相なってくると思うのです。そういう点で、五%くらいの差はどうもありそうではないか、こういう最低五%という感じでわれわれはこの指導をいたしておるわけでございます。 それからもう一つ、業界にコンセンサスはあるか、こういうことでございますが、先ほど大阪の例なんかを申し上げましたとおり、非常に一部には反対のあることは事実でございます。東京都の場合なんかでも、東京につくろうという場合でも一部に強い反対があったことも事実でございます。そういう意味では、これを大いに進めるということについて、業界として、特に零細な業者としては非常に反対が強いのではないかということは考えられるわけでございますけれども、一部の業者、特に進んだ方々は、やはり将来の方向はこういうものだということを理解されておりますので、そういう方の理解のもとで、これはひとつ積極的に進めていきたい、かように考えておるわけでございます。
○松浦(利)委員 私は、最終的にやはり運営の問題になってくるのではないかと思うのです。実際にこれをどういう運営にするのか、その運営の問題によって、末端の現在食肉を販売しておられる皆さん方についてのコンセンサスも得られるのではないかというふうに思うのです。そういう意味で、この運営について、将来のあり方としてどういうふうにこれを運営していこうと考えられておるのか、農林省、御見解を聞かしてください。
○増田(久)政府委員 先ほど申し上げましたとおり、家族経営の中にこのプリパッケージを持ち込んでいく問題は、私は非常にむずかしい側面があるように思います。したがって、大量に売っている、あるいは雇用者を多く雇っている小売り業者の方々、それをねらいまして、中小企業等協同組合、そういったものに事業をやらせるとか、そういう大きい店を通じてこのプリパッケージを売りさばいていって、そのシェアを広めていくというやり方が一番いいのではないかということで、われわれ、そういう大手の方にいま呼びかけてやっているということでございます。
○松浦(利)委員 このことは、農水それからこの物特でも全く議論をされなかった問題です。たいへん手落ちだったと、私たちも国民に対して申しわけなく思うのですが、実質的にこの問題について、経済企画庁として、質問の通告はしておらなかったのですが、いまやりとりを聞いておられて、こういうプリパッケージ方式について物価対策上どういうふうに考えておられるか、その点をひとつお聞かせいただきたいと思うのです。
○宮崎(仁)政府委員 私もあまり詳しいことを承知しておりませんけれども、昨年、私のほうの参事官をやっておりました山下君が、アメリカの食肉の流通事情を調査するということで団長で参りまして、アメリカにおけるプリパッケージの状況等についていろいろ報告を受けました。非常に進んでいるのだというふうに聞いておったのですけれども、やはり既存の肉屋との関係でいろいろ問題があるというようなことを伺いました。 わが国では、いま畜産局長からお話がありましたように、前々から研究がありまして、やっとある程度試験段階というところにいまなりつつあるわけでございますが、いずれにいたしましても、こういう食肉の流通というようなことを考えてまいりますと、必然的にこういったプリパッケージというような方向に進まざるを得ないと思います。いろいろ問題があるかと思いますけれども、私どもとしましては、そういう点についての問題を克服して、これが広まっていくということについて政府としてもいろいろ努力しなければならぬ、こう考えております。私どものほうでもいろいろ流通問題として勉強いたしておりますけれども、方向は、やはり急速にそういう方向へ進んでいかざるを得ないのではないか、こういうふうに考えております。
○松浦(利)委員 それでは通産省のほうに、このプリパッケージと関連をしてコールドチェーンの問題について、もう時間がたちましたが、簡単にお尋ねをしておきたいのですが、いま冷凍食品が非常に出回ってきておりますね。ところが、将来の方向として通産省はコールドチェーン方式を組み入れて、中小商店ですね、極端に言うと、いま冷凍ストッカーというのですか、冷凍食品を置いておく、貯蔵しておく、こういったものを小売り店段階までが設けることができるだけの資金量ですね、あるいはコスト、そのことを設けることによって、末端の小売り店のコストをダウンさせることができる、こういったことをお考えになって、どういうふうに方針をとろうとしておられるのか、その点、ひとつお聞かせいただきたいと思うのです。
○斉藤説明員 いまの冷凍食品関係の問題は、食品の問題でございまして、食品の問題だけでありますと農林省の御関係でございますが、と同時に、一般的な商業関係として申し上げますと、いまのコールドチェーンの問題につきまして、私どもとしては、やはり先行き、たとえば労働人口の問題等考えましても、あるいはそれを局限いたしまして商業関係における就業者の問題を考えましてもやはり今後物の流れというのは次第に多くなってくる、量もふえてくるということでございます。それからなお、それに対しますところのいわゆる人件費と申しますか、そういうものは多くなってくることは当然でございます。そういう問題を考えますと、やはりいろいろそういう問題について、ある一定の規格を設けまして、それで大量に仕入れをして、これを大衆に大量に売るというふうな方向が、商業関係の合理化の一つの方向ではあるまいかと思います。 ただ、これは蛇足かもしれませんが、商業関係にはいわゆる地域性という問題がございます。したがいまして、品物によりましては大量生産、大量消費に適する品物と、あるいはそうでなくて、いわゆるコンビニエンスストアといわれておりますが、ある小さい地域においてやや生業的に行なわれている商業というものも、当然これは存在する意義があるわけでございます。 そういうふうに、品物によりましてそういう流通の関係は、形態は少し違ってくるのではなかろうかと思いますが、大量生産、大量消費の食品につきましては、やはりそれを推し進めていくのが商業流通関係の合理化ということになるのじゃないかと思います。また、そうならざるを得ないというふうに考えております。 具体的にコールドチェーンの問題でございますが、私どものほうは、先ほど農林省のほうから御答弁ございましたように、これを推進するように考えております。小売り段階におきましては、私どものほうで金融措置と申しますか、国民生活関連機器リースという金融措置がございます。これによりまして、コールドチェーンの設備リースにつきまして、融資をいたしております。これは国民生活関連機器リースの中の一部分でございますから、総体としては、四十六年はワクとして六十億ぐらいを用意いたしておりましたけれども、実際はこれはいろいろなものがございまして、推薦の度合いもございまして、非常に少ない部分に結果的には相なりましたが、そういうことを一応制度を設けて、小売りの方のいわゆるショーケースと申しますか、冷凍ショーケース、あるいは冷蔵ショーケース、こういうものにつきましては、そういうことの融資措置を設けております。なお、四十七年につきましては、国民生活関連機器リースのワクとしまして八十億を一応用意いたしておるわけでございます。
○松浦(利)委員 それから、これは通産省のほうにお聞きするのが的確か、それとも経済企画庁のほうの局長にお尋ねするのが的確かわかりませんが、両方からお答えいただきたいのですが、コールドチェーンはそういうことで、実質的に政府の補助なり施策というものが着々と進んできておるという姿は、確かに見ることができます。ただ問題は、これだけちまたに冷凍食品が出回っておって、何か冷凍食品製造のほうだけが先行しておるのではないか。それでは、消費者である各家庭に、その冷凍食品を受け入れるだけの冷凍庫というものが完全に行き渡るのは一体いつなのか、それと関連をしなければコールドチェーンシステムというものは生きてこないと私は思うのです。ですから、実質的にいま冷蔵庫は完全に行き渡っておるのですが、そういうものと関連をさせて、一体冷凍庫がいつごろまでに国民全体に普及する、いつごろまでには消費者にそういったものが備わるというふりにお考えになっておるのか。その点をひとつ通産省あるいは経済企画庁、どちらでもけっこうですが、お答えいただきたいと思うのです。
○宮崎(仁)政府委員 御指摘の点が確かに問題の点でございます。いま私どもの物価安定政策会議の第一調査部会が、生鮮魚介類の問題について取り組んでおりますが、相当部分冷凍食品としての流通に持っていかざるを得ない。現実にもどんどん進んでおりますが、しかし、いま現に冷凍食品として末端まで流通しておるものは、ほとんど業務用でありまして、家庭にいく分は魚屋さんの店先で解凍される、そして生鮮食料品としてそこで売られておる、こういう状況でございます。したがってコストはあまり下がらない、これが現実であります。冷凍庫を家庭に備えるということは一番望ましいわけでありますが、この点は、わが国の住宅事情等から考えまして、なかなかそう簡単にはいかないということでございまして、やはり末端に、魚屋さんそのものがそうなるのか、あるいは別途何か冷凍食品の末端のセンターのようなものをつくるか、何かそういうものがやはり置かれて、そしていまのように、魚屋さんのところで解凍されたものが生鮮食品として売られるということではなくて、直接消費者にこれがうまく利用できるような形に持っていけないか、この辺がいま議論をいたしておるところでございます。七月ごろまでに大体結論を出したいと思っていま勉強しておりますが、確かにその辺むずかしいというのは承知しております。
○松浦(利)委員 それでは、この問題については、これ以上議論をしておりましても、経済企画庁のほうで七月ごろ結論が出るそうでありますから、そのころにあらためて本問題については質問さしていただくということにして、きょうは、それこそこの程度で、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○井岡委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時十九分散会