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68回国会衆議院1972/04/19

物価問題等に関する特別委員会 第7号

発言数
91
登壇者
11
会派数
3
開催日
1972/04/19

会議録

井岡大治日本社会党

○井岡委員長 これより会議を開きます。  この際、連合審査会開催申し入れの件についておはかりをいたします。  ただいま運輸委員会において審査中の、内閣提出、国有鉄道運賃法及び日本国有鉄道財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案について、同委員会に連合審査会開催の申し入れを行ないたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

井岡大治日本社会党

○井岡委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、連合審査会の開会日時等につきましては、委員長間において協議の上、公報をもってお知らせすることといたします。      ————◇—————

井岡大治日本社会党

○井岡委員長 物価問題等に関する件について調査を進めます。  質疑の通告がありますので、順次これを許します。和田耕作君。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 きょうは、公共料金の問題について長官の基本的な態度をお伺いしたいと思いますけれども、いま運輸委員会に国鉄料金の値上げの問題が出ておるわけでございます。私ども、毎日のように、各地域の人たちにこの値上げの不当ということを訴えておるわけですけれども、一番地域の人たちが考えておることは、国鉄料金も、まあこれは経済のシステムの中にあるわけですから、他のものが上がるから上がることはわかるけれども、国鉄の場合に、政府と国鉄の当局がやるべきことをやっておるかということの質問が非常に多いのです。この問題は、今度の運賃の値上げの問題に関連して、ぜひとも明らかにしなければならない問題の一つだと私は思う。そうでないと、独占的な立場にある国鉄、しかも国鉄の経営の問題について、政府がやるべきことをしない、あるいは国鉄の首脳者がやるべきことをしないで、このしわ寄せを一般の人たちのふところへ寄せるという疑問は、これはほんとにおおいがたい問題だと思うのです。したがって、今後この問題は連合審査その他で明らかにしていきたいと思うのですけれども、きょうはちょうどいい機会ですから……。  三年前でしたか、あの値上げのときから三年間に、政府としてやるべきことをやっておるのかどいうことですね。特に赤字線の問題では、赤字の原因の一つであるローカルの赤字路線の改廃の問題、バスに切りかえる問題等について、政府は国民が納得できるようなことをやっておられるのかどうか、こういうような問題これは運輸省に聞くべき問題ですけれども、公共料金の問題について特に関係を持っておられる長官の御所見をお伺いしたい。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 国鉄の運賃、確かにいま御指摘のとおり、最後には国民にしわ寄せするのではないかという御不満、これは私もよく耳にするところでございます。ただ、私ども、国鉄再建というものをどうしてもやらなければならぬということから、まず第一に考えますのは国鉄自身の合理化努力、これが完全に行なわれているかどうかという判断、第二は、国自身の国鉄に対する財政援助その他が十分であるかどうか、これが二つの前提になるわけでございます。  そこで、その第一の国鉄自身の合理化努力でございますが、私は決して十分であるとは思っておりません。したがって、今度新たな再建計画においてその点を十分検討いたしまして、今後十年間における国鉄自身の合理化努力をはっきり約束してもらう、こういう前提に立って国鉄運賃の値上げを私どもは認めた、こういう態度に立っておるわけであります。しからば国がどの程度の財政援助をしたか。大体いままで旧再建計画で予定をしました程度のことは、国としてもやりましたが、しかし、今後のいろいろな情勢を考えますとそれだけでは足りないというので、新しい再建計画におきましては、御承知のとおり相当大幅な増額をいたしておりまして、千百億円を上回る財政援助をつける、また再建十カ年計画におきましては二兆円というような国の財政的なバックをする、こういうようなことで、これでも決して私は十分であるとは申しませんが、最大限の努力をした、こう考えております。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 その問題については多少やっておられることもわかりますけれども、いま私が聞いております中心点は、国民が一番関心を持っているのは、国鉄の赤字の一つの大きな原因である赤字路線ですね、これについて政府はいままでしばしば約束をしてきたけれども、この約束がはたしてどういうふうに果たされておるのか。あるいは新線の計画というのが現に行なわれておる、こういう問題を政府はどのように処理をしておられるのか。しかも、それに対して十分な処理をしないで、大幅な運賃の値上げという形で国民にしわ寄せをする、これはどういうわけか。ちょっとそこのところを——いまの国鉄に対する財政援助等の問題については、国民はまだよくわからない点もあると思うのですけれども、この問題はやはりはっきりさしていかなければならぬ。いままでのこの問題についての始末のしかたが、政府としては非常に無責任のそしりを免れないということなんですけれども、この三年間に——三年間に限ったほうがいいのですが、いままでの赤字路線をやめたところ、あるいはバス路線にかえたところがどういうところで、あるいは新線として現に進行しつつある、あるいは現に実施計画を持っているところはどういうところであるか、それはどういうわけでこういうことが必要であるのかということについて、詳細な報告をいただきたいと思うのです。この場では一般論でもいいのですが、詳細な報告を企画庁として出していただきたいと思うのです。  なお、長官、ここで御準備があれば、その問題についての政府の態度、あるいは政府の検討した結果を、よろしい範囲で御答弁をいただきたいと思います。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 いま御要求のありました資料、いま手元にありません。これは委員長の御裁量で、当委員会に資料として提出いたします。また、いずれ連合審査も行なわれることでございましょうし、そのときに具体的に申し上げたいと思います。  一般的に申しまして、確かに赤字線の整理は非常におくれておる、これは事実であります。ただ、最近私どもの考えますのに、いままでの国鉄のやり方といいますか、そういうものがはたして適正であったかどうか、従来のような総合原価主義でいいかどうかという新しい見地からの検討も必要であろうと思います。そういう意味におきまして、赤字線と一がいに言いますその中で、バスに代替できないような路線もございましょう、いろいろ総合的な判断で考えなければならぬという点もありますので、今度の新しい再建計画では、地方閑散線の中でどの程度のものをこの際思い切って整理するか、あるいは閑散線の中でも、特に地方交通のために、また代替機関がないために、どうしても残さなければならぬ問題については、それに対する財政負担をどうするかというような問題まで踏み込んで検討しなければならぬという時期だろうと思います。そういう面を総合的に判断いたしまして、今回の総合再建計画ができておるわけでございます。  詳しいことはまた、運輸省からも御説明したいと思います。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 特に経済企画庁の長官から、国鉄運賃の値上げの問題が一般の物価を押し上げる、これはお米よりももっと大きな役割りを持っておるという関係から見て、まだこの赤字路線で問題になっておる段階で、輪をかけて赤字路線をつくろうとする動きに対しては、厳重な警告を発する必要がある。あるいは総理の名前でそれをストップさすとか、政治的に見ても、国民を納得さす意味から見ても、そういう措置をとる必要があると思うのですけれども、御所見をお伺いしたい。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 今後考えられる赤字線というものは、これは私は、絶対に阻止すべきだと思います。そういう意味において、これは内閣の問題としても扱いたい所存でございます。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 この問題は、佐藤総理も、この会期中に何とか成立さしたいという言明をきのうもされておりますけれども、なかなかそう単純なものではないと思います。私、連日駅頭に立って、この問題についての反対の運動をしておるのですけれども、やはり相当の盛り上がりですね。私どもが期待した以上の署名がずっと並んでくるということでございまして、この問題について、政府は十分国民を納得さす材料はつくりにくいと思うのですけれども、それでも、政府がいままでどういう措置をしておるのか、国鉄の当局がみずからの経営改善のためにどういうことをやったのかということと、また労使関係の問題についての今後の見通し等については、これは何ぼぐあいの悪いことでも、この際国民に、一生懸命やっているのだというところだけは明らかにしないと、これはとてもこの国会で通過するなんという問題じゃないし、また、さしてはいけない問題と私は思うのです。そういうことですから、先ほど申し上げた材料と、国鉄の問題は国鉄にお願いをするのですけれども、そういうふうな資料だけは提出してもらいたい。  最近の機密漏洩の幾つかの問題を契機にして、政府もあまりいいかげんなことを言わないようにしてもらいたいと同時に、野党のほうも、いろんな言いがかりをつけるような質問をしないというような反省をするいい時期だと私は思う。そういうことですから、多少問題は起こっても、政府としてやるべきことはやらなければならぬ。特に運賃の問題は、この問題を避けて通ることはできない段階に来ておると思いますので、ぜひとも強く要望しておきたいと思います。  あと国鉄の問題、たくさんありますけれども、次の連合審査のときに回しまして、「公共料金政策のあり方について」という物価安定政策会議の第三部会の報告がございますけれども、この報告の趣旨について、企画庁長官はどういう御感想を持っておるか。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 いただきました御提言、非常に有益なものだと思います。  そこで、私どもがこの御提言を受けてまず考えますのは、従来の公共料金政策、もっぱらこれは抑制するということに主眼を置いた公共料金政策でございました。これはまたそれだけの理由は、またメリットもあったことは否定できないところでございます。まず、公共料金は極力これを抑制するということにおいて、その公共料金の対象といたします事業が安易な経営に流れることを防止する、これも一つあります。また二つ目には、一般の物価が急騰する場合にこれを抑止するといういわゆる抑止的効果、こういうメリットも大きかったと思います。したがいまして、そういうような公共料金政策を従来、また今後も政府はとってまいるのでございますが、しかしながら、個々の公共料金をとってみましても、やはり極力抑制するという方針にはおのずから限界があるのではないか。もっと根本的に掘り下げた考え方が必要ではないかということを、この御提言が一つの提案をしておると私は思います。ということは、一つ一つの公共料金、それはそれ相当のまた、これを改定する理由はありますが、もっと大切なことは、公共料金を長期的に安定させる、それが国民生活にも重要な問題であるということから申しますと、この公共料金の対象になっている事業、その経営をもっと根本的にひとつ掘り下げて検討する必要がある。しかして、その意味においては長期的な視点に立つ構造対策というものが考えられなければならぬ。率直に申し上げまして、そういう意味で私どもは、公共料金の対象とする事業の経営についても長期的な視点に立つ構造対策、これについて政府及びこの公共事業自体が取り組み方が非常におくれておるということは、私ども認めざるを得ません。そういう意味において、この御提言のあるなしにかかわらず、政府といたしましては、公共料金の対象とする事業自体の経営についての総合的な長期的な構造対策、こういうものを今後とっていかなければならぬ、そういうことを考えておるわけでございます。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 この提言されておる重要な問題については、政府としては、完全にというわけではないのでしょうけれども、方向においては同意をしておる、大体了解をしておる、この方向で進んでいこうと思っておるというふうに理解してよろしゅうございますか。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 大体そのとおりでございます。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 これは、全体としてはいろいろな、幾つかの新しい問題も出しておると思いますけれども、この一つの非常に興味のある問題は、受益者負担という問題について幾つかの新しい負担のしかたを提案している点だと思うのです。国民生活局長、この問題を企画庁として検討されて、どういうふうにこの問題の要点を取り上げてやっていこうと思われておるのか、検討されておればお伺いしたい。

宮崎仁経済企画庁国民生活局長

○宮崎(仁)政府委員 この提言におきまして、受益者負担という範疇に入るべきものとして特に新しく提案された問題は、第一がその開発利益還元の問題でございます。これは提言の中でも、なかなか具体策としてはむずかしいということはいってございますけれども、かなり具体的に政策的な提言を行なっておるというふうになっております。たとえば都市交通税というようなものを考えてみてはどうかとか、あるいはもちろん、従来からいわれておりますような受益者に対する課徴金のような形を考えるとか、幾つかの具体的な提案がございます。これはわれわれとしても、非常に貴重な提案として、具体策について検討したいと思っております。  それから、もう一点問題になるかと思いますのは、大都市交通の問題につきまして、交通需要はふえるけれども、なおかつ新規の投資が非常に高価になるということのために、これを全部運賃負担で解消することは無理である、そういうことから、一つは財政援助ということが問題になっておりますが、しかし一方では、そういったものを後代の負担に残すといいますか、借り入れ金によって次代に転換をはかっていく、負担する世代の転換をはかるというような問題が提案されております。それとも関連した、運営主体を何か一つの主体に統一するというようなこと、そういうことを検討してみてはどうかという問題がございます。これもやはり考えようによりますと、関係の方々の負担の一種のプール制のようなものでございまして、負担調整ということになるかと思います。こういうことは、実際に行なおうとすると、たいへんに制度的にはむずかしい問題でございますけれども、現在の大都市交通の実態から見まして真剣に検討しなければならぬ、こういうふうに思っております。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 特にこの開発利益の還元という問題について、国鉄の場合は私鉄と比べて、土地の取得とかあるいは土地の利用とかいう点について、性質上制限されるという問題がありますけれども、このような問題を、これはこの中の一つの問題ですけれども、開発利益の還元ということについて、この提案の趣旨を生かしながら、相当思い切った具体的な対策をいま検討中であるかどうか、この問題はどうですか。

宮崎仁経済企画庁国民生活局長

○宮崎(仁)政府委員 この提案は、こういう形でわれわれいただいたわけでございまして、これを具体的な制度にのせるということになりますと、なかなかこれは それぞれごとにたいへんむずかしい問題が含まれております。したがいまして、私どもといたしましては、総合交通政策という形で昨年十二月に一応まとまりました方策、これの具体化の問題もありますし、それから開発利益とかその他のこういった制度的な問題、これは、それぞれごとに解決するといってもなかなかむずかしゅうございますので、この新しくつくられます長期の経済計画等において、そういった問題を具体策としてできるだけ取り上げまして、そうしてこれをそれぞれの、たとえば国鉄であれば国鉄というところにおける制度としてまとめていきたい、こういうふうに一応心づもりをしておる次第でございます。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 いまの都市交通税という問題これは開発利益の還元の網のかけ方として一つの新しい提案だと思うのですけれども、これも具体的に検討する項目としてお考えになっておりますか。

宮崎仁経済企画庁国民生活局長

○宮崎(仁)政府委員 この点も十分考えてみたいと思っております。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 これは長官、いままで何回かこの種の提案が行なわれておりますけれども、趣旨はたいへんけっこうだということで見のがされておるわけですけれども、現在はもうそういう段階ではないと思います。したがって、この国鉄運賃の値上げをはじめとする公共料金の問題が全面的に出てくる現在ですから、この問題を具体的に検討して具体策をこれから出していくということを、経済企画庁としても誠意をもって御検討していただきたいと思いますが、これは長官としても、幾つかの場でそういう趣旨のことを抽象的に言っておりますけれども、ぜひともこの問題は本気になって考えてもらいたいと思うのですが、どういうふうに考えておりますか。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 先ほど局長からお答えしましたとおり、この問題間接的な受益者負担、開発利益の還元と一言で申しましても、なかなかこれはたいへんな問題だと思います。これは都市政策、土地利用政策全般にからんでくることでもございますので、私どもいま総点検をしようとしております新全総の計画の中にも、やはりこういう考え方もなければいかぬと思うのです。また、それを生かすためには、何といっても政治的決断というものが必要だと思いますので、いま御指摘のとおり、もうこれを、ただ案としてわれわれが承知する段階ではないと思います。そういう意味で、真剣にひとつこれに取り組んでまいりたい、こう考えております。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 何らかの機構的な対策、経済企画庁がかなめになってこういう問題を具体化していく、新しい機構的な問題が必要だとはお考えになりませんか。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 私どもで考えておりますのは、経済審議会だとかあるいは国土総合開発審議会、そういうものの何らかの混合した機構、これはまだ私の私案でございますが、そういうものをつくる必要があるのではないか、こう考えております。それもあまり大がかりなものでは、なかなか機能的に動けませんので、経済企画庁が中心になりまして一また、たまたま、私が経済演説で申しましたとおり、土地の問題について、いま経済企画庁で、一つのタスクフォースと申しますか、そういうものもつくらせて、いま着手しております。そういうものを主体にして、もっと大きな土地の総合利用と申しますか、そういうものから総合交通体系というものを見直していこう、こういう関係から、私はそういう機構が必要であることを十分認めております。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 先ほどの資料の問題は、委員長のほうでお願いいたします。  もう一つここでお聞きしておきたいのは、せんだって私は、東京の卸売りセンターの幾つかを拝見したのですけれども、去年の連合審査のときに中央卸売市場の問題を取り上げたのですが、これと関連をして、卸売りの機構の問題をぜひとも本格的に考える時期に来ているということを感じます。幾つかの卸売りセンター、それに類する機関を拝見しておるわけですけれども、この問題についてちょっと感ずることは、卸売りセンターというものを大阪でも東京でも、その他の都市でもやっておられる。あるいは大阪の市とか東京の都とかいう、地方自治体と関連を持っているところもあれば、あるいは個人が営利的に、個人企業としてやっているところもある。いろいろな種類があるわけなんですけれども、これは本来、たとえば東京であれば横山町あたりの問屋町の非常な過密、交通の渋滞、つまり取引がうまくできない、したがって中間経費がいろいろかさんでくる、こういうふうな問題と関連をさせてこの問題を取り上げないと、効果があがらないと思うのですね。そういう感じを強く持つわけですけれども、現実には、そういうふうな関連がほとんどないままで、いろいろな形で行なわれておる。つまり東京であれば全体的な卸売りの過程がふくそうしておる。そのふくそうしておる問題を解決するという目的をはっきり持たないで、政府の考え方としてはそういう目的は載っておりますけれども、現実にはばらばらに行なわれております。たとえば五反田の卸売りセンターの問題でもそういう感じを深くするわけですけれども、そういう卸売りセンターの今後の——地方の各都市にもいろいろあるわけですけれども、はたしてどういうふうな基本的な姿勢でやっておるのか、あるいは現状、できつつあるセンターの運営がはたして政府の方針に合っておるのかどうか、こういう問題についてお伺いをしたい。

栗原昭平通商産業省企業局商務第一課長

○栗原説明員 ただいま御指摘のように、卸売りセンターの建設につきましては、都市開発とか地域計画との関連を十分に関連づけて考えることが必要であるというふうに私、存じております。この問題につきましては、昭和四十年ごろに産業構造審議会でも指摘がされておりまして、その際に、十分都市開発等との関連をつけて建設に留意すべきであるというふうな指摘もなされておりますし、あるいはその後、流通業務市街地の整備に関する法律という法律ができております。この中の基本方針におきましても、同様の趣旨が述べられておるところでございます。  ただいま御指摘の、現実にすでにあるセンターにつきまして、一部、たとえば横山町でありますとかあるいは堀留でありますとか、そういう地域からの卸商の集約化ということをねらいにして建設をされた部分があるわけでございますが、たまたま繊維の不況でありますとかいろいろな事情もございまして、必ずしも十分にその移転が行なわれていないというような点もございますけれども、今後もそういった点は十分促進することにいたしまして、御趣旨のある点に留意しながら建設の助成をしてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 産業構造審議会で、昭和四十年に方針をまとめられた。これはりっぱな方針だと思いますけれども、政府としてその方針に沿ってやるということが貫かれていかないと、こういうことはほとんど意味をなさなくなる。現に五反田のほうは、横山町のほうから来る予定のところが来ないで、二年たつのにまだ相当の部屋があいているというような問題がありますね。こういう問題についても、政府として、いまの答申の問題も同じですけれども、答申を受けて、それを答申に沿ってできるだけ実行していくという行政の意欲が、非常に欠けている感じがする。これは一つの例ですけれども……。  これは地方のおもな市でも、いろいろこれに類似したものができておりますけれども、ある市においては政府の資金の援助を得て、いろいろな土地の買収その他の便宜を得てこういうものを設定するけれども、それを、たとえばその権利をとって、あるいはそれを、あるところによっては、地主になって地価の値上がりを期待しているというようなところもなきにしもあらず。例をあげろと言えばあげますけれども、そういうふうな問題について、政府は、方針はいいから、それに対して地方自治体も援助をする、あるいは開銀の投資もする、そういうことをやっておりますけれども、そのできた実態がはたして産業構造審議会の答申の線に沿っておるかどうかとなると、逆の場合があると思いますよ。ある重要な広いところを設定して、それを一つの権利をみな持って、持った人たちは、全体としてあるいは個人として持った土地の値上がりを期待してそれを処分しようという気がまえを持っておったり、そういうところがありますね。  こういう問題は、もっと政府あるいは地方自治体としてこの建設に発言できるようなシステムが必要だと私は思うのです。そうでないと、卸売りという重要な物価形成の過程における合理化なんというものははかられない逆の結果になってしまう。そういうことを二、三の地方の都市を見て感ずるのですけれども、あなた方がいままでやったことで、そういう問題について責任をもって結果を追求しておるとお思いになっておりますか。

栗原昭平通商産業省企業局商務第一課長

○栗原説明員 御指摘の点、実は非常にむずかしい点だと私ども思っております。事業計画等の関係者の考え方というものが、いろいろ経済事情の変動等がありまして、必ずしもそのとおりにいかないという場合がございまして、計画どおり移転つまり集約ができておるかどうかということについては、かなり問題のあることも御指摘のとおりと思います。しかし、私どもといたしましても、たとえば卸商の組合といったような機関を通じまして、その後のフォローが十分できるように、行政的な指導になりますけれども、そういった面を通じまして、できるだけそういった方向へ指導していきたいというように考えておる次第でございます。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 大臣ももう退席される時間があるので、大臣に対して、最後にこの問題についてお伺いしたい。  いまちょっと触れましたけれども、たとえば東京の現在ある卸売りセンターでは、いままでやっておったところの場所を全部引っ越してやっておるところもありますけれども、大部分はそこに出張所のようなものを設ける形で、その場所で営業する権利を確保しておいて、従来どおりいままでのところでやっておるという形が非常に多いんですね。こういうことでは、本来の卸売りセンターの役割りとはちょっ違うと私は思うのです。そういう点での実情の問題、つまり、単に出張所的な権利を確保しておくということであれば、これはいままでの卸売り商の持っておる矛盾を解決するのではなくて、国の便利を卸売り商に単に与えるという結果にしかならない場合がある。そういう問題について、行政的な指導なり監督が私は不十分だという感じがする。こういう問題について長官の御意向をお伺いしたいと思うのです。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 私も、個々の事情についてはたいへんうといわけですが、いま御指摘の横山町あるいは個々の事業者にとっては、自分の取引量がふえたためにそういうことになっておるということもございましょうし、従来の取引関係がなかなか地域的に処理しにくいということもございましょうし、いろいろ事情はあると思いますが、総じて、国のつくりました、あるいは地方公共団体がつくりましたそういう機関といいますか器が、機能的に活動が非常ににぶいということは、一般的に私も耳にしておるところでございます。通産省その他に強くひとつその点は指導していただきたい、こう考えております。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 特に東京では、今後板橋とか葛飾付近とかあるいは立川付近とか、相当大規模な、国も関与して、あるいは東京都も土地を安く提供するというような方法で、いろいろな計画を立てておられる。この問題については、方針はいいと私は思うけれども、そのいい方針が、指導監督がおろそかになっておるために逆の結果になってしまっておる。なるおそれもあるということもありますので、こういう問題について厳重ということばはおかしいんですけれども、行政的な責任を全うするように——ただ、こういう答申が出たからこういうことをやっているんだということでは済まない、ほうっておくと逆の結果になるんですから。こういう問題について、特に関係の皆さん方にその点を指摘しておきたいと思います。  以上終わります。

井岡大治日本社会党

○井岡委員長 松浦利尚君。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 それでは最初に、大臣がお忙しいそうですから、大臣に質問を集中して、お時間が来ましたら御退席をいただきたいと思います。  大臣にお尋ねしたいまず第一点は、米価の問題です。  御承知のように、四月一日から物統令を廃止いたしまして、すでに経過をいたしております。消費者のほうは、物統令をはずしたら必ず米価が上がるのではないかという心配をしておるわけであります。先般、一週間ごとに食糧庁のほうで調査をいたしまして、米価の動向を捕捉をしておられるようでありますが、これは前の物統令に入っておったときとの比較でありますから、数字のとり方によってはいろいろの見方があると思います。食糧庁のほうは、むしろ横ばいであるという発表、数字の見方をいたしております。ところが、その数字を見た範囲内では、これは上昇傾向に移行するのじゃないかという見方が出ておることも事実です。  そこで私は、大臣に具体的にお尋ねするのですが、いまATS闘争で米の搬入が非常におくれておるわけですね。食糧庁は、米だけはひとつ確保してくれという異例の連絡を、国鉄当局に対していたしておるわけであります。いまかりにこのATS闘争が平時の状態において、東京に入ってくる米の搬入状態がこういう状態になったとき、これは人為的であるとあるいは自然的であるとを問わず、結果的にこういう状態が生まれたときには、私は、当然の推移として米価は上がると見るのがほんとうだと思うのですが、大臣はこの点についてはどう考えられますか。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 そのまま推移すればそういうことになると思いますが、しかし、そういう緊急状態が起こらないように、これは食糧庁から国鉄に申し入れをされたようです。私ども経企庁としましても、その点は国鉄に対して厳重に申し入れております。  そこで、もし万一の場合、かりにそういう事態が生じた場合、御承知のとおり物統令適用廃止しまして三週間になんなんとするところでございますが、現在私どもが報告を受けております範囲では、まず横ばい、あるいは米どころの山形、福島では十キロ千五百十円あるいは千四百九十円というような値段も出ておるようでございますから、まず一応安定した推移をたどっておるのではないか。いまのようなATS闘争その他で緊急な事態が生ずれば、当然これは、大消費地には調整のワクを持っておりますから、そこから直接配給する。あるいは万一の場合には——こういう事態はまず考えられませんが、異常な事態においては、政府の手持ち米を小売り商を通じないで直接消費者に売り渡す、そういうような緊急事態も、実は食糧庁で考えてもらっているところでございます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 食糧庁から来ておられますから、食糧庁のほうに質問させていただきたいのですが、食糧庁の数字のとり方は、事前に私自身も御報告を受けましたから、食糧庁とここで水かけ論を申し上げようとは思いませんが、いま政府の行なっておる十キロ千五百二十円の標準米ですね、従来、配給米といっておった標準米について一般の人たちからどういう意見が出ておるかということについて、あなたのほうで調査をなさいましたか。一週間に限って価格については調査をしておるが、一般の人が味についてどういう評価をしておるかという調査をしておられますか、どうですか。

中村健次郎食糧庁次長

○中村(健)政府委員 標準価格米の品質につきましての消費者の反応につきましては、まだ調査いたしておりません。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 大臣、私は食糧庁の調査には盲点があると思うのです。物統令をはずしたら価格だけが消費者の問題であったというところに、食糧庁の問題点があると私は思うのです。物統令をはずしたあと消費者がどういう問題を問題にしておったかといいますと、一つは価格の問題です。確かに食糧庁は価格を追っかけておりますね。ところが、その次に来る問題は、おいしいお米を食べるなら高い米を食べなさい、まずい米ならこういう米がありますよということで、従来の標準米の十キロ千二百五十円というものは、確かに店頭にあるけれども、味が落ちてくる。逆に言うとまずい米のみが十キロ千五百二十円という形で消費者の前に出されてくる、そうなるのではないか。要するにわれわれが食するお米で平均米というものが、味がぐっと落ちるのではないかということを消費者は問題にしておったと私は思うのです。すでに私たちも、先般調査に行って主婦の声を聞きました。足立区に行って調査しましたが、そのときに、いろいろ具体的に家庭の主婦から意見を聞きましたが、明らかにまずくなっておる、こういう指摘をしておる主婦がたくさんおられたのです。だから、そういう意味では私は、食糧庁の統計のとり方は若干国民と遊離しておると思うのです。なるほど、安くしようと思えば幾らでも安くできるのです。古々米やら何か出せば安くなるのですが、食べない。ですから、価格だけを追っかけるのではなくて、品質そのものを、食糧庁は同じ調査をするならとるべきだ、このように思うのですが、大臣として、そういうことは必要ないとお考えになるのか、それとも消費者サイドから見て必要だとお考えになるのか、明らかにしてもらいたいと思うのです。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 当然消費者としては、価格だけの問題でなしに、品質またはその味というものに大きな関心を持っておると思います。そういう意味においてそういう平均をとるのはなかなかむずかしかろうと思いますが、ぜひひとつ食糧庁にそこまできめこまかい配慮がほしい、こう考えます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 ぜひ、いま大臣が言われたとおり、せっかく一週間ごとに統計をとっておるんですから、主婦の方から意見を聴取するぐらいのことは私はいいと思うのです。食糧庁が一週間ごとに価格を追跡しておるわけですから、主婦の方がどういう意見を持っておったというのを聞くことは簡単だと思うのです。われわれでも、三十人くらいの主婦の方から簡単に聞けたわけですから。そういう調査なら、私は調査を食糧庁にやってもらいたい、そのことをお願いしておきたいと思うのです。  それからもう一つ、大臣、やはり何と言っても消費者の危惧は、米価が上昇する、明らかに上昇する、もっと具体的に言うなら、生産者米価が上がったら消費者米価が上がるのですかどうですかということについての回答は、政府から何もないのです。かりにそういう生産者米価が上がった場合に、消費者米価を据え置くという保証は政府の手にいまない、現実にはそういう保証がないでしょう。その点大臣どうですか。議論もされておらぬと思うのですが、どうですか。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 これは農林大臣が、いままでの国民経済の中における農業所得というものの観点から、生産者米価をいつまでも据え置くわけにはいくまいという発言があったために、生産者米価が上がるのではないかということはいろいろ取りざたされておりますが、これも決してまだ、政府がきめたわけではございません。したがって、かりにそういう場合におきましても、消費者米価を上げることは私は絶対反対でございます。そういう意味において、その点だけははっきり申し上げておきたいと思います。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 農林大臣は生産者の立場で、生産者米価を上げるというふうに予算委員会でも発言しておられますね。私はそれはそれでいいと思うのです、農民の立場でありますから。しかし、大臣は少なくとも消費者の立場でありますから、生産者米価が上がっても消費者米価は上がらない、そのことをいま明確におっしゃいましたから、これから米審等が開かれるでありましょうけれども、ぜひそういう立場で律していただきたいと思うのです。それが一つの歯どめですね。大臣のいま言ったことが一つの歯どめです。私は、その点を正直に一般の国民は受け取っておると思うのです。  その次に問題になるのは、そういう手だてを講じてもなおかつ上がっていくことが、私は考えられると思うのです。これはどなたが、食糧庁がいま来ておられるけれども、どんなに抗弁されてみても、やはり米というのは、上がってくる要素というのは多分にあるのですね。いろいろ手だてをしてなおかつ米が上がった場合に、予算委員会でも議論がありましたが、物価担当の経済企画庁長官として、そういう場合には、物統令にまた戻すことはむずかしいにしても、何か新たな法律的な手だてをして押える、そういうお考えがあるかどうかということも、この際あわせて大臣からお答えをいただいておきたいと思うのです。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 先ほど私が消費者米価値上げに反対だと申しましたのは、これは私、経済企画庁長官としての立場でございまして、まだ政府として決定したわけではない。これはもちろん米審にかかるわけであります。  それから、ただいまのことですが、これは私どもとしては、そういう事態は予想しておりません。あらゆる手だて、食糧庁で考えておりますような緊急的な手段等もございますので、そういうことは予想しておりませんが、もし万一そういう事態が生じた場合、はたして再びそういう法的手段をとるのが適当かどうかということも含めて、私どもはいまから慎重に検討に取りかかっておるわけでございます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 今度のATS闘争の問題一つをめぐっても、おそらく食糧庁がお調べになったらこうという上昇傾向が出てくると思うのです。ですから、そういう意味では、いま大臣が言われたように、上がることを私たちは望んでおるわけじゃないけれども、かりにどんな手だてをしてみてもどうしても上がってくるという場合、そういった場合には、ストップポイントで人為的な操作をやったって上がる場合もあるわけです、投機的手段に使われて、将来政府手持ち米がなくなって。ですから、そういう一点も考慮して、いま大臣が言われたように、そういったものについてもぜひ御検討いただく。これは将来の問題でありますけれども、そういうお約束がなければ、はずしてしまったわ、味は落ちるわ、値段は上がってくるわでは、消費者のほうではたまったものではありませんから、その点を大臣から、いま明確にお聞きしたようなわけでございます。  大臣に直接お尋ねすることは以上のことであります。  次に、実は土地の問題と、それから厚生省のほうからも来ておられると思いますので、洗剤の問題について、若干質問をさせていただきたいと思うのです。  まず、建設省にお尋ねをしたいのですが、いま不動産業者ですね、その中で、不動産業者同士でいろいろな社団法人とか財団法人とかという団体をつくっておるのですが、その団体がいま幾つありますか。

関口洋建設省計画局宅地部宅地政策課長

○関口説明員 団体幾つという数は正確には覚えておりませんが、大手のグループとしては不動産協会、それから中堅グループとしては全国宅地造成連合会、それからそれのまた別系列といたしまして全国宅地建物取引業協会、また、いわゆる中堅企業の集まりのうちで特異なものとしては住宅産業開発協会、こういった団体がございます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 その中に住宅産業開発協会というのがありますか。

関口洋建設省計画局宅地部宅地政策課長

○関口説明員 私どもで直接に所管しておりませんが、先生の御指摘のような団体がございます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 宅地政策課長は、そういった、特にこの住宅産業開発協会に所属しておられる方々が、どういう募集方法、どういったセールスをやっておるかということについて、調査をなさったことがございますか。

関口洋建設省計画局宅地部宅地政策課長

○関口説明員 調査につきまして、各社別に、どういう募集方法をしたかということを個別に調べたことはございませんけれども、実は先生御案内のとおりに、私どもとしては、実際に土地を購入した方が業者との間にトラブルを発生した場合に、それぞれの苦情をお伺いし、具体的な解決をはかっております。そういう過程を通じての概括的な印象として申し上げますと、一般的に、セールスにあたりましては、歩合給によってセールスマンに給料を払っているという例が多いために、場合によってはセールスの行き過ぎというものからする消費者との間のトラブルが起こっておることは、事実でございます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 これは一つの例ですが、那須の土地分譲について、私は具体例をいま申し上げますから、それが適格なのかどうか、公取のほうも来ておられますから、ひとつ考え方をお聞かせいただきたいと思うのでありますが、私のところに、かってこの建設業者のところにおられた職員の方、それぞれいろいろなところにおられた人たちばかりが来られて、いろいろと私も意見を聞いた、買った人からも意見を聞いたのです。  これは、ある会社が従業員に持たせておる宣伝のための資料です。この黒いカバーに入っておる。内容はセールスするための資料であります。これにたくさんのこうした写真が、那須のいいところの写真が一ぱい掲載されております。あとでお見せいたしますが、この中に、自分が分譲する土地以外のところの写真が、極端にいうなら人のところの写真が、きれいに掲載されておる。これを持って歩くのですね。  どういう方法をするかというと、ここに業務報告という資料があります。これによると、のべつまくなし、無差別に家の中に飛び込んでいく。朝から晩まで、相手の生活かまわずに、見さかいなく面接をしてこれを売り込む。これを見せてこうだああだと言って分譲の売り込みをはかるわけです。二回、三回と同じ人のところに押しかけていく。もうたまらないからというので、それでは現地を見ましょう。こうなってきますと、翌日、日曜日、本人の指定した日にキャデラックのりっぱな車が来る。そして那須のほうに連れていく。那須に連れていったらどういうことをするかというと、分譲する場所に連れていかずに、那須の近くの食堂に連れていく、旅館に連れていく。そこで盛んにごちそう攻めにしたり、いいところばっかりの話をする。それからおもむろにここにある他人の土地、全然関係のないこうしたところをぐるぐると見せて歩く。そうして最後にどこに連れていくかというと、自分の売るようなところではない場所、ここにございますが、全然他人のところを見せる。そしてさっと引き揚げてしまう。それで今度は地図を見せて、いまずっとごらんのとおりだ、どこか気に入ったところがあるでしょう、それで、拇印を押して契約をしてしまう。  ところが、実態を見ると、ここに、インチキ別荘地売りつけのすべて、元社員の告白という、これはテープに吹き込んでありましたので、テープはここでは参考になりませんから、私が記録を頼んで全部筆記してもらったのですけれども、実際に行って土地を見ると、どういう状態かというと、火山灰で水も出ない、そういった状態のところですね。苦情がいったら、ここにこういうパンフレットがある。百万円の贈与で現金なら八万円、土地ならゼロです、こういうパンフレットを見せる。あなたがいま百万円持っておって、子供さんに百万円やったら税金が八万円かかりますよ、あなたがいま百万円出して土地を買って、その土地を子供さんに譲ったら贈与税はありません、ゼロです。土地に投機しておくほどいいことはありません。五年たったら、あなたが買った額の五倍になります、といって説得するのです。五年たって、金が要る、さあ今度は売りたい、ひとつこれを買ってくださいといって、この分譲してくれたところに頼んだところが、いや、そういうセールスマンはもう私の会社にはおりません、それじゃ売ってくれませんかと言ったら、いやそういう約束はしたことはありませんのでと、こういうことで売ってはくれない。泣く泣くほったらかしておるというのが現状の姿です。  公取のほうにお尋ねをいたしますが、こうしたやり方、いま非常に土地ブームです、土地を買え、土地を買えといって土地の値上がりを待つ、投機的に土地が使われておるこれは典型でありますが、こうした不動産屋の土地売買の宣伝のしかた、これは公正な取引だ、こういうふうにお考えになりますか、公取のほうから明確にお答えいただきたいと思います。

熊田淳一郎公正取引委員会事務局取引部長

○熊田政府委員 ただいまお話のありましたような宣伝のしかた、これは公正というふうには申せないと思います。特に不当景品類及び不当表示防止法の観点から申しますと、ただいまのお話のように、自分の売る土地でないところを見せて、あたかもそれが自分の売る土地であるように相手に誤認をさせるというようなやり方は、やはりこれは、実際のものよりも優良であるというように相手方に誤認させるというところから、不当景品類及び不当表示法第四条の第一号というような条項に違反する疑いも私はあると思うわけでございます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 いま、違反の疑いがあるということですけれども、具体的に、こういった土地分譲、不動産の売買のあり方について、公取でチェックされたことがありますか。

熊田淳一郎公正取引委員会事務局取引部長

○熊田政府委員 不動産の売買につきましていろいろと違反事例がございまして、従来も排除命令はたびたび出しておるわけでございます。たとえて申しますと、四十六年度におきまして排除命令五十一件出ておりますけれども、その中で不動産の表示の関係、これはもちろん土地だけとは限りませんけれども、土地建物類の不当表示で排除命令を出しましたものが八件ございます。そういうふうに公取といたしましては、従来から、土地建物についての公正競争規約もございまして、その規約を守ってまいります協議会もございますが、そういう協議会を一方で指導いたしまして、こういう土地の不公正な売買というものについてそれを防止するように注意をいたしておりますし、また公取自体といたしましても、建設省等と共同いたしまして、一斉にそういうようなものを取り締まるというようなこともいたしてきておるわけでございます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 一向に改まっておりませんね。実際に那須の別荘地では、現在十四件の分譲開発を行なっておりますね。それを調べてみると、そのうちの約半分、六件近くがこういった違法な方法で、ほとんど別荘地に適しないようなところを強引に押し売っています。公取が幾ら排除命令を出しても改まらない、依然として雨後のタケノコのように不動産業者はふえてくる、こういった状態について、公取では、取り締まっても取り締まってもなおかつこういうのが出てくるというのは、どこに欠陥があると思われますか。

熊田淳一郎公正取引委員会事務局取引部長

○熊田政府委員 この土地分譲の問題といいますのは、やはり地価が年々上がっておるということ、それからわが国の国土の狭いというところ、それから国民所得もどんどん上がってまいりまして、別荘地を持とうというような階層もふえておるということ、そういうものとの関連におきまして、やはり質の悪い業者も介在をしておるというところから、そういう問題が起きてきておるのではないかと思います。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 いま公取のほうからも、質の悪い業者が出てきておる、こう言うのですが、建設行政の指導の主管は建設省だろうと思うのです。一体建設省のほうは、こういったものに対してどういう指導を行なっておるのですか。しかも、たまたま一つの例ですが、社団法人住宅産業開発協会、こういった団体があるわけでありますが、こういった団体等に対してどういう指導を行なっておるのですか。

関口洋建設省計画局宅地部宅地政策課長

○関口説明員 まず一般的な指導と申しますか、そういうものとしましては、先ほど申しましたように、私どもとしましては、消費者の苦情に基づきましてその具体的な解決を通じ、セールスのしかたに欠陥があるとすればそのつど関係の業者に注意を与えております。それがまず一点でございます。  それから、先ほど公正取引委員会の部長さんからもお答えがございましたように、公正取引委員会と共同いたしまして、募集が活発になる時期に全国に一斉調査をし、広告のしかたあるいは勧誘のしかた、こういう点につきまして現地で関係者から事情を聴取し、逐次是正すべきものは是正を命じるとともに、さらに突っ込んで検討すべきものについてはそれぞれの措置をいたしております。そういう基礎にあるものが宅地建物取引業法でございます。  それから、先ほど住産協を含めた業者関係団体に対してどういう指導をしておるかという御質問がございましたが、これにつきましては、住産協の中にもございますように、これは会員相互間の自主規制と申しますか、それにポイントがございます。そのためにお互いの、いわば俗なことばで申しますと研修、こういったものを実施しておりますので、そういうものを通じて、宅建業法の趣旨に反することのないようにいままで指導してきたつもりでございます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 政策課長、そういった建設行政の指導をこういったものでするというよりも、これはむしろ建設省が法律をつくったり何かをするときに、事前にこういった団体と相談をするための団体じゃありませんか。その点、どうですか。

関口洋建設省計画局宅地部宅地政策課長

○関口説明員 業界は、ただいま申しましたように、私どもが一つの法律その他を考える場合に、いろいろ自主的な立場から御意見をいただくことがあることは、確かに事実でございます。それは申し入れ書であるとか、そういうことを通じて意見は言ってきておられます。しかし、そのためだけに業界があるのではないことは、先生十分御承知のとおりであると思いますが、くどいようでございますけれども、もう一度説明させていただくと、やはり業界の最大の使命は自主的な規制にある、こういうふうに考えております。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 いま公取のほうからお答えいただいたように、排除命令を出しても出しても行なわれるのですね。まだひどい脱税行為が盛んに行なわれる。昨年、四十六年でも、二月一日に新聞記者発表して新聞に出た報道等を見ても、相当の土建業界が脱税をしておるのです。ある大きなところですよ。現実に二月の二十五日地検に告発されておる。しかし、地検に告発したけれども、地検はきょう現在、依然起訴に踏み切っていない。二月二十五日に国税庁はある業者を告発したけれども、現在地検はそれを起訴しておらない。脱税しておって告発されておっても、地検では起訴されておらないのですよ、もう二カ月以上たっておるのに。片一方では、雨後のタケノコのように、公取が排除命令を出しても出しても同じようなことが起こる。どこに原因がありますか。ずばり申し上げましょう。こういう団体には国会議員が顧問とかなんとかにおるということが、建設行政をむずかしくしておるんじゃないですか。その点どうですか。

関口洋建設省計画局宅地部宅地政策課長

○関口説明員 率直に申し上げますが、私はそういう印象を受けておりません。業界の圧力が非常に強いために私どものあるべき行政の姿が曲げられておるというふうには感じておりません。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 曲げられておらなければ、現実に改まらなければいかぬ。それじゃ、こういう団体が建設省の言うことを聞かないのですか。  労働省来ておられますか。——労働省にお尋ねしますが、新聞広告に労働者の採用を掲載するときには、労働省のほうには届けを出さなくてもよろしいのですか、その点お尋ねいたします。

加藤孝労働省職業安定局業務指導課長

○加藤説明員 現在職業安定法の規定では、新聞広告によって労働者を募集する場合には、それが通勤圏内である場合には届けをする必要はございません。それから、通勤圏外から募集をするという場合には、公共職業安定所に対して通報する、こういう運用になっております。通報を受けますと、安定所ではそれを審査いたしまして、もしそれが誇大なものであるとか虚偽のものであるというような場合には、これをチェックして訂正させる、こんなような指導をいたしておるわけでございます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 ここに、新聞広告に具体的に出されておる。月収十万円確約、入社二カ月で主任、五カ月で係長、二年で課長代理、所得は三倍だから三十万ですね。しかも月給は八万四千二百円、そういう募集をして、入ってみたら労働条件が全然違う。こういう広告は正しい募集の広告だと、労働省のほうでは思われますか。広告に出ておったけれども内容は違う、こういうものについてはどういう指導をされますか。

加藤孝労働省職業安定局業務指導課長

○加藤説明員 その広告そのものが結果として実際にそういうふうになっておれば、これはあれでございますけれども、いまのお話を伺いますと全く事実と違うということであれば、私どもといたしましては、その事業主を所管の公共職業安定所に呼びまして事情を調べまして、指導を加えたいと思います。必要ならば私のほうも告発するということは、法律手段としてやる制度になっておるわけでございます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 土建関係、特に観光開発デベロッパーですね、こういったものについて労働省で調査なさったことがありますか。

加藤孝労働省職業安定局業務指導課長

○加藤説明員 特にそういうものについて調査をしたことは、いままでございません。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 調査をなさらなかったそうですからおわかりにならないと思うのですが、具体的に申し上げましょう。ここでは千名でも二千名でも募集する。その証拠には毎日の新聞に載っておる。千名なら千名募集するでしょう。そうすると、この新聞広告に書いてあったことと全く違うのです。どういうふうに違うかというと、歩合制なんですね。自分が何件この分譲地をお客さんに売ったか、その実績によって歩合でもらうのです。ですから、一千名の人が入ってきたときに特訓をするのですね。セールスのしかたをやる。強引なセールスのやり方を特訓する。しかし、こういう土地を買える層というのは限られておる。具体的に言うと、今度だれとだれさんがどこどこの会社をやめるそうだ。あの人は退職金を幾らもらったというようなことが焦点になってくるのですね。そういう人たちは限界がある。そこで必然的に出てくるのは、自分の両親とか兄弟とか親戚、こういった人たちのところに、頼むからひとつ入ってくれと言って売りつけるのですね。ですから、こういう不動産会社の土地というのは、大体従業員の関連しておる人たちのところに売られておる傾向が初めは多い。そして今度、売る先がなくなってくる。給料が歩合給ですから、全然もらえなくなってくる。ですから、一年たったら全部おらなくなる。ほとんどおらなくなる。ですから、民間デベロッパー、いいほうはたくさんあるわけですけれども、特にこの悪いほう、悪いこういう観光開発の人たちは、毎年毎年たくさんの人が来れば来るほど、土地を売ったと同じ効果を発揮するわけですね。来れば自分のおじさんなりおばさんに必ず売りつけますからね。何人かに売りつけるから、その分だけ売れることになるのです。ですから、従業員を募集するということは、逆に言うと、そのことは自分の土地がそれだけよけいに売れるという裏返しがあるわけですよ。ですから、こういう募集をしょっちゅうやるのですね。たいへんなことは、高校卒業したとか大学を卒業した、こういった人たちがこういったところに飛び込んでいって、そして一年間、ばかばかしくて棒に振る。若い労働力がこういうもので惑わされてしまう。非常に危険がある。なぜ労働省はこういうものに対してチェックを加えないのか。公然としてこういうことが、いま現実に行なわれておるのですよ。しかも片一方ほうでは、先ほど言ったように、那須の分譲とかなんとかいって他人の土地を見せて強引に売り込むというセールスの方法がとられて行なわれておる。公取が排除命令しても排除命令しても、なおかつそういう人たちがあとを絶たない。泣いているのは消費者だけでしょう。買われた消費者だけでしょう。ほんとうに値上がりするという土地なら、投機的な意味でそれはいいかもしれない。しかし、全然売れる見込みもないこういうものについて、私はもっときびしく取り締まってもらわなければいかぬと思うのですね。労働政策の面から見ても、建設行政という面から見ても、私はたいへんな問題があると思います。その点について、きょうは局長さん方おられませんけれども、明確にひとつお答えをいただきたいというふうに思います。

加藤孝労働省職業安定局業務指導課長

○加藤説明員 こういう結果としては虚偽に近いような形で労働者を募集する、このことはたいへんけしからぬことだと思います。私どもとしては、特にこういう開発関係が、そういういわば詐欺に近いような形で労働者を募集するということについて、これはさっそくひとつ調べまして、特に厳重に募集広告について監督を加えたい、こう考えます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 建設省のほうはどうですか。あなたのほうは、悪い業者というのは大体マークしておられるでしょう。わかっておる、大体どういう傾向の会社が悪いというのは。だから指導するポイントというものがあるはずでしょう。それをきびしくあれされる気持ちはありますか。

関口洋建設省計画局宅地部宅地政策課長

○関口説明員 悪い業者の類型というものは、先生御指摘のとおりほぼきまっております。その中で、私どもが、先ほど来申し上げておりますように、お客さんとの間の苦情処理の面から見ましても、御指摘のように別荘地関係をめぐるものが非常に多うございます。これは別荘地売買というものがいわば姿売りと申しますか、そういうものと、それからきちっとした造成をして売るものと、こう大きく二種類に分かれておりまして、この両極端の間にいろいろなタイプがございます。それらのものがきっちりした形で、事前にお客さんに説明されていない。またあるいは、先ほど先生も御指摘のように、意識的にいいところだけを見せて、それをあたかも自分の土地であるかのごとく相手を錯覚させるというところに問題があるわけでございます。そういう意味で宅建業法でも、重要事項の説明というものの順守及び誇大広告の是正、この二点につきまして、私どもは取り締まりのときにも、そこら辺にポイントをつけて取り締まりをしております。今後ともなお一そう、そういう点について努力をしてまいりたいと思います。お客との間にトラブルを起こすことがないように十分配慮してまいりたい、かように考えております。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 きょうは責任者の局長さん方が来ておられませんので、もうこれ以上くどくどは申し上げませんけれども、いずれにしても消費者とのトラブルがあったらという考え方は、私はやはり問題があると思う。もうすでに、こういうことをやっておることはわかっておるのだから。そういう面で私は、もっと積極的な立場で指導すべきだと思うのですがね。

関口洋建設省計画局宅地部宅地政策課長

○関口説明員 どうも御説明にふなれなために、私の御説明が、お客との間にトラブルがあって初めて乗り出すというふうにお答えしたようにお受け取りになられたのでございますが、これは私どもの行政の真意ではございません。おっしゃるとおりに、そういう過去のトラブルから、今後どういう方面に主眼点を置いていくのかという意味で、先ほど申し上げたように、誇大広告なり重要事項の説明、こういう点について指導をしていくというつもりで申し上げたわけでございます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 ここで国税庁の方もきょうお呼びしようと思ったのですが、国税庁の方は忙しくてということで、お呼びはしませんでしたけれども、そういうところに限ってまた、脱税しておるのですね。だから、そういうところに限って脱税の教え方がうまいのです。非常にみごとに書いてありますね。勉強になるのです、これを読んだら。だから、そういう意味で私は、こういったものに対してはきびしくやるというのは、最終的にはもう免許取り消しというくらいな強硬手段をとらない限り、こういったものの根絶はできないと思いますから、それはまたこの次に、こういうことが出てきたときに議論をするとして、これからきびしく指導してこういうことがなくなるという前提がありますので、これ以上ここでは申し上げずに、皆さん方のそういった行政指導に期待をするということでとどめさせていただきたいと思います。  それから、私は調べてみたら、傾向はもうちゃんとわかっておる。どういう会社がそういうことをやっておるというのは、みなわかるのですよ。私たちしろうとが調べてもわかるのだから、さっき言ったように、建設省すでにわかっているはずです。ただ国際信義上ここでは言わぬというだけのことですよ。もう時間が過ぎましたから、一応土地分譲の問題についてはこれで終わりたいと思います。  次に、やはりきょうは消費者保護の問題だけ取り上げますが、実は洗剤の問題について、厚生省の見解をこの際ぜひ承っておきたいと思うのです。  実はアメリカのほうで、最近使われておる中性洗剤を禁止をするという動きが出てきておるのです。そのことはいま報道をされております。それで、アメリカのほうで禁止をするという報道について情報を得ましたので、さかのぼって調べてみました。その調べた内容について幾つか御質問を申し上げたいと思うのです。  実はこの中性洗剤、これは過去から非常に議論のあった問題なんですね。そしてごく最近の問題としては例の、ある消費者団体からたいへんな苦情が出た。四十五年七月二十日に、中性洗剤の目的外使用についてという禁止の通達を、厚生省のほうで各市町村に出しておられる。その前に昭和三十七年十一月十四日、十一月三十日に厚生省は中性洗剤の適正な使用についてということで文書を出しておられる。また四十五年五月十三日にも、中性洗剤の適正な使用についてということで出しておられる。  そこで、厚生省にずばりお尋ねするのは、中性洗剤は害がない、無害である、そのことについて明確に断言できるかどうか。なぜそういうことを申し上げるかというと、実はこれは業者から、日本食品衛生協会からいただいたものですが、これには、台所用中性洗剤は全く無害だからどんどん使えと書いてある。ところが、ことしの二月二十七日に出た「洗剤の恐怖について」という本を見ますと、洗剤はあぶないと書いてある。二月の二十七日に出ておる、ある学者の書いた本です。一体どちらがほんとうなのか、その点について消費者は迷うと私は思う。しかもアメリカのほうでは、中性洗剤の使用については、ある州では禁止する動きが出てきたと報ぜられておるのですね。ずばり、洗剤は危険はありませんと、厚生省のほうで断言できるかどうか、その点を明確にしていただきたいと思うのです。

小島康平厚生省環境衛生局食品化学課長

○小島説明員 中性洗剤の安全性につきましては、この委員会におきましてもたびたび議論がございまして、私御説明してございますが、すでに世界各国における研究例が十分にございます。それからまた、御存じのように、科学技術庁の特別研究費をもちまして研究を行ないました結果、私どものほうの専門家の集まっております食品衛生調査会で審議をいたしまして、その答申を得ておりますが、通常の使用においては安全であるという結論を得ておる次第でございます。  それから、アメリカにおいて禁止するというお話でございますが、これは私、アメリカのFDAの担当官ともたびたび話をしておりますが、アメリカにおいて中性洗剤を禁止するという話は全くございません。しかしながら、一部の、サーフォーク郡というところにおいては、すでに禁止をしております。これはその地方の非常に特殊な事情がございまして、その地方は盆地のような特別な地形でございまして、下水道がない。したがって、家庭排水をすべてセプティックタンクあるいはセプテイックプールと申しまして、汚水だめに入れて処理をしているわけです。それからまたその地方は、水源を地下水にたよるということで、まあその不完全な汚水だめにこういうものを含んだ、つまり中性洗剤を含んだ汚水を流し込んでそのまま天然に腐らして、そしてしみ込ませて処理をするというようなことをいたしますと、結局地下水の中にそういうものが浸透してしまう。そういうものを再びくみ上げて使用するというようなことになりますと、結局その地方としては非常に局地的な問題を起こすということで、その地方では中性洗剤は使わないということになったわけでございます。  日本ではそういう例があるかというと、私ども、そういう例を聞いておりません。それからまた、日本の場合には非常に簡易水道等が普及しておりまして、幸いそういう問題はないわけでございまして、私どもとしては、中性洗剤を禁止する必要性はないと考えております。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 私がいま質問をしておるのは、中止せよといって質問しておるのではない、安全かといって聞いておるのです。中止せよというのは、どうしてそういうことを言われるのか答弁にならないと思うのですが、あなたは、適確に使えば安全だと、こういう表現を使われました。私は、適確にという問題が疑問視されて学者から出てくるんじゃないかと思うのです。だから、いずれにしても適確とかなんとかは抜きにして、洗剤は絶対にだいじょうぶ、そういうふうに言えるのかとこう聞いておるのです。

小島康平厚生省環境衛生局食品化学課長

○小島説明員 私、前段で御説明いたしたわけでございますが、通常の使用では安全だと申し上げたわけでございます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 通常の使用で安全だということですね、そうすると、通常の使用で安全だということは、安全でない場合はどういう場合ですか。そういう使い方が現実にあるのですか。通常の使い方でないような事態があるのですか。

小島康平厚生省環境衛生局食品化学課長

○小島説明員 食品衛生調査会の答申では、通常の使用をはなはだしく逸脱しない限り問題はないということになっておるわけでございまして、それは先ほどの、先生の御案内の各県に対する通牒等にもはっきりと書いて、私たち、示しておるところでございます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 やはりそういう問題が疑問点の出るところだと思うのです。これには、そういうことはもう抜きにして、全く安全だと書いてあるのですよ。そういうことは抜きです。全部安全だ、試験を正確にやって安全だと書いてある。私たちにも、安全だといえば、私も現に使っておるんだから。ところが、二月二十七日に出された、洗剤は危険だというその本に問題が指摘されておりますから、だから、そういうことを抜きにして、ずばり安全だというふうに言えるのかとこう聞いておるのですよ。そう言ってもらえばいいんですよ、安全だと。

小島康平厚生省環境衛生局食品化学課長

○小島説明員 ものにはすべて、その使用の方法によっては安全性と危険性の両面が存在するわけでございまして、私どもは、どんなものでも絶対に安全だと言うことはできないわけでございまして、そういうものの使用の方法等によって安全、危険を判断するわけでございます。私どもとしては中性洗剤——まあ私のところでは食品、食器を洗う中性洗剤を所管しておるわけでございますが、それにつきましては、通産省の家庭用品品質表示法によりまして、消費者の方にわかりやすいように使用法等をきちんと書いていただいて、その使用法から逸脱しない限り問題はないというふうに考えてやっておる次第でございます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 それじゃ、いま出されておるその本は、いまここに持ってきておりませんけれども、そういった本が出回っておるということについて、あなたはどう思われますか。

小島康平厚生省環境衛生局食品化学課長

○小島説明員 私もその本の内容を読んでおりませんので、ここで意見は差し控えさせていただきます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 私は、厚生省から来られた方に事前にその本の名前も示しましたがね。あなたのほうに言っておらなければそれはまたあとで読んでおいてください。そして、その本に対する感想を、あなた述べてください。

小島康平厚生省環境衛生局食品化学課長

○小島説明員 私は常々考えておることでございますが、かつての戦争後、日本人は科学する心を持たなければいけないということがいわれておったわけでございますが、日常のすべてのものについて、われわれは科学的にものを考えるということが必要であると考えられております。ところが、科学というものは、学問的な議論というものは、その一部を聞きますと、たとえば塩のようなものでもわれわれにとって非常に危険だ、あるいはわれわれの飲んでおります酒でもたばこでも、発ガン性というようなものと結びつく。しかし、私どもの生活全体というものを科学的に客観的にながめるということは非常に大事なことでございまして、そのために、そういった一般大衆消費者を啓蒙するような科学書が大いに出るということは、非常にけっこうなことだと私思うのですが、ぜひそういうものは、消費者に正しい知識を与えて、また無用な不安を与えないような本であってほしい、そういうふうに考える次第でございまして、もしそういうような中身に大衆に対して無用な不安を与えるようなものがあれば、私どもととしては——実は私ども、国会でもたびたび、国民に対する啓蒙活動あるいは情報伝達というものを役所はもっと考えろといわれておりますので、私どもも、そういう面で国民に対して正しい知識を与え、それからまた、化学物質等を正しく使用するように、知識を啓蒙するように努力したいと考えております。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 事実、そういった本を見た人は不安を覚えると私は思う。現実、私自身も、その本を見て疑いを持ったから調べたのですから。そういう意味では、私は安全なものなら——メーカーサイドでこういうものが出されておりますが、全くそういう使い方を、安全については別にしておるということですね。だから、そういう面については不安をかもし出さないように、厚生省のほうでもう少し積極的に、安全性についての指導というものがあってしかるべきだと思いますね。  ただ、一つ問題点がありますのは、厚生省で調査なさったのは台所用の中性洗剤ですね。これは通産省の管轄だと思うのですが、全体の洗剤の使用量のうち食品洗剤、台所用洗剤として使われるものは、私は二〇%程度だと思うのです。残る八〇%というものは、ほとんど全部が洗たく用に使われておりますね。ところが、この洗剤に含まれておるABS、これは口から入る場合もあるし、皮膚から入る場合もある、こういわれておりますね。入る場所は無数にある。そういった場合に、洗たくに使われておる八〇%のABSに、——しかも洗たく剤は、洗たくがよく、高度にできるようにということで助剤というものが使われておる。そういったものを採用して、人体に害を与えるのではないかという本も、これまた出ておる。これは確かに通産省の管轄ですね。しかし、厚生省は、中性洗剤について的確にこういう指導をしておられるのですけれども、こういった洗剤関係の、洗たく用の洗剤について分析検討なさったことがあるかどうか。人体に害があるかどうかということについての研究等についてはなさった経験があるかどうか、その点について承りたいと思うのです。

小島康平厚生省環境衛生局食品化学課長

○小島説明員 御存じのように、食品関係以外の洗剤につきましては、そういった報告がいままでないわけでございまして、通産省の所管になっておるわけでございますが、実は、先生御案内のとおり、さきに厚生省所管の毒物取締法が改正になりまして、家庭内における化学物質等につきまして、急性毒性だけでなく慢性の毒性等も勘案をいたしまして、その品質等について取り締まりを行なえるような、規制が行なえるような形になったわけでございまして、現在薬事課と私どものほうの環境衛生課というようなところで、先生方にお願いいたして、こういった洗剤あるいは衣料処理剤等を含めまして規制を加えてまいるというようなことを検討中でございます。先生の御指摘もありまして、そういった面も急いで、そういった危険な助剤が使われないような形で今後やってまいりたい、または、そういった規制をきめる前でございましても十分に業界を指導いたしまして、通産省のほうとも協力いたしまして問題のないように処理をしてまいりたいというように考えております。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 これは課長さんのほうももうすでに知っておられると思うのですが、昭和四十二年十月、第二十六回日本癌学会総会、それから四十三年十月の第二十七回日本癌学会総会で、名古屋市立大学医学部第一病理学教室の高橋道人、佐藤という両教授が、ABSが発ガン補助物質としての作用をなすという研究発表をしておりますね。これは癌学会の発表ですからすでに御承知だと思うのですが、そこで特に特徴的にいわれておることは、このABSが補助剤と複合的に融和して発ガン性を示す物質に変化をするおそれが多分にある、こういうことも癌学会で発表なさっておるんですね。確かにいま言われたように、二〇%使われる台所用中性洗剤については、正確にデータを出して、安心だという報告を、厚生省は国民に向かってなさっておられる。ところが一方、八〇%近く使われておるものについては、すでに四十二年にそういった指摘があるにかかわらず、まだ研究が進んでおらない。四十六年四月一日付の読売新聞夕刊でありますけれども、三重県立大学医学部第二解剖学教室の三上教授が、マウスの胎児への影響についての研究発表をしておられる。みつくちの問題が出てきておる。あるいは外脳症、出血斑などの奇形が出てきたという報告が出されておるようです。こういったケース、こういった危険性についてどんどんと発表なさっておられる。そういう状態でありますから、いま課長が言われた、家庭で使われておる八〇%近くの助剤を使った洗たく用洗剤についても、安全かどうかということの実験結果を早急に国民に向かって発表していただきたい。特に催奇形とかこういったことはなかなかむずかしい問題だと思いますけれども、そういったものについても、私は早急に発表していただいて、ぜひ国民の不安を除いていただきたい、このように思うのですが、厚生省の見解をもう一度お聞きしたいと思うのです。

小島康平厚生省環境衛生局食品化学課長

○小島説明員 私が、厚生省としての見解を申し上げるのに適当な人間であるかどうかはちょっとわかりませんが、先生の御指摘のありました催奇形性あるいは発ガン補助剤につきましても、主剤でありますABSにつきましてはいろいろ資料もございますし、三上先生、岩手大学の田中先生のような方々の御発表につきましても、その後われわれ、先生方ともお話をしたような結果もございますが、先生御指摘のように、少なくとも国民の不安を除くという立場から、ぜひいろいろの洗剤につきましても国民に正しい知識を普及いたしまして、それからまた、使い方等につきましても十分に科学的な指導を行なうというようなことで、これにつきましては担当の課であります薬事課、環境衛生課あるいは通産省のほうにも御連絡をいたしまして、ぜひともそういう指導をさせていただく。また、先ほど先生のお示しになられました出版物のように、絶対安全だというようなことで一方的に、使用法を問わず安全だというようなことを誇張しているようなものにつきましては、十分その内容を検討いたしまして、間違いのあるようなところを直させるというような指導をさせていただきたいと存じます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 もう時間が経過いたましたから終わらせていただきますけれども、最後に国民生活局長に。  いま私たちは、物価の問題、価格の問題については非常に真剣に議論をします。ところが、消費者保護という立場の議論というのは、この前武部委員もここで指摘されました牛乳の異種脂肪の問題、こういったものについて各省積極的にやっておられることはわかります。しかし、価格問題に対する取り組みよりも積極性がないのではないかというふうに見られがちなんですね。たとえば名前を発表しないとか、強力に指導が行なわれておらないから、また同じようなことが起こる。ですから、この際経済企画庁特に国民生活局のほうにお願いしておきたいのは、こういった問題については的確に、連絡調整機関でありますから、各省を督励して、消費者サイドからの不安がなくなるように、消費者が犠牲者になって泣かされないように、早急な手と対策を講じるようにやっていただきたいということを希望として申し上げたいと思うわけですが、最後に国民生活局長の答弁をいただいて、私の質問を終わりたいと思います。

宮崎仁経済企画庁国民生活局長

○宮崎(仁)政府委員 いまの御質問を伺っておりまして二つの点を感じましたので、御答弁申し上げたいと思います。  一つは、消費者行政に対して、いま政府各省それぞれ取り組んでおるわけでございますが、何ぶんにもこの行政が新しいということ、それから非常に大量の消費が行なわれる新製品がどんどんあらわれる、こういった事態に対しまして消費者を守るという一応の筋書きはできておるのでありますけれども、具体的な情報ということになると、どうしても後手になる。したがって、そういった消費者保護というような観点からの具体的な政策というものが及ばないうちに事態が起こってしまうということが、非常に多いわけであります。これはいまの仕組みというものについて、もう一歩われわれは踏み出した形に直さなければならない、こういうふうに実は前々から考えております。特に、いま問題になった洗剤等についての議論を伺っておりましても、われわれのほうでもテクノロジーアセスメントというようなことで、いろいろな問題について実は議論が行なわれております。特に洗剤などは、慢性毒性なんということの試験が行なわれているうちに新製品が出てしまうということが、アメリカなんかでもずいぶんあるようでありまして、事前にそれをチェックできるようなシステムをつくらなければだめだということがいわれておるわけであります。それが現在のような資本主義社会、そしてこういった形で経済が運営されているわが国において、具体的にどういうふうにしたらできるだろうかということになると、非常にむずかしい問題がたくさんあると思いますけれども、ともかくわれわれとしては、そういった基本的な方向を踏まえながら取り組んでいかなければならない。現に国民生活審議会でも消費者保護部会を中心にしまして、そういう議論がいろいろ行なわれております。私どもは、こういうような方向をさらに進めていきたい、こういうふうに考えております。  第二点は、こういうたくさんの問題が消費者の側から提起されてくるわけでありますが、気軽に相談できるところがなかなかないということで、各県に消費生活センターをつくり、さらに国民生活センターをつくったわけであります。この活動がだんだん本格化してまいりまして、国民生活センターの苦情の処理状況等を見ておりますと、非常に急速にふえてきております。こういう形の、いわば消費者が知りたいと思うことが直ちに公正な機関で情報が得られるというような形の活動を、さらに本格的にやってまいりまして、そうしてこれを各省ともうまく連絡をとってやっていくことによって、かなりいろいろの不満、苦情というようなものに対してこたえられるような形をつくることができるんじゃないか、これを進めていきたい、こういうふうに考えたわけでございます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 それでは、国鉄その他については連合審査のときに意見を申し上げますので、きょうはこれで終わらせていただきます。

井岡大治日本社会党

○井岡委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。    午前十一時十三分散会

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