物価問題等に関する特別委員会 第3号
- 発言数
- 125 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1972/03/08
会議録
○井岡委員長 これより会議を開きます。 物価問題等に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。松浦利尚君。
○松浦(利)委員 通産省の公益事業局長にお尋ねをしたいと思うのでありますが、実はきょう、大臣のおいでをいただいて質問するつもりでしたが、大臣が予算委員会の関係でおいでいただけませんので、公益事業局長に御出席をお願いをしたわけであります。たいへんお忙しかったそうでありますが、そういう意味で大臣が出席をしないということがありましたので、公益事業局長ということで私は名ざしをして、きょうの委員会に御出席いただいたわけでありますから、その点はお許しいただきたいと存じます。 実は、いま理事懇で、テレビを委員の皆さん方にもお見せしたわけでありますが、通産省がこうしたリモコンテレビといいますか、遠隔操作によって点滅させるというリモコン装置のテレビが市場に出回るということについて知られた日にち、こういったテレビが市場に出回るということをお知りになったのはいつごろでございますか、その点をまずお聞かせいただきたいと思います。
○三宅政府委員 重工業局の所管製品でございますし、私自身こういうテレビを持っておりませんので、詳しい経緯は存じませんが、通産省が知りましたのは一、二年前、現実に販売されたということを知った、しかし、そういう計画は三、四年前からあったというぐあいに、担当者は聞いております。
○松浦(利)委員 私が知っておる範囲内では、五年前に——いまから五年前ですよ。リモコンテレビが市場に出回ったときに、最初に出したメーカーで、欠陥だということで製造を中止したときがありますね。そのことは通産省は御存じですか。
○三宅政府委員 公益事業局としては存じておりません。
○松浦(利)委員 公益事業局のほうは、市場にどういうテレビが出回っておるとか、そういったことは一切わからないのでありますか。その点はどうでしょうか。
○三宅政府委員 市場に出回っておりますものは、十分追跡調査を行なうべく努力をしております。
○松浦(利)委員 五年前に、あるメーカーがリモコンの遠隔操作によるテレビを市場に出しまして、欠陥だということがわかったために製造を中止したという事例がありますが、御承知ですか。
○三宅政府委員 私は、残念ながら存じておりません。
○松浦(利)委員 どうして私が知っておることを通産省は知らないのですかね。これからいろんな家庭電気製品が市場に出回ってくると思うのですが、そういう通産行政のあり方では、私は、消費者のサイドに立った行政というものものは不可能だと思うのですがね。 私が知っておることを申し上げますと、最初五年前にこの欠陥テレビが出回って、これはたいへんだということで製造を中止しました。あるメーカーは、このリモコン・スイッチつきのものを市場に出したのでは消費者のためにならないということで、製品はつくったけれども、そのまま出荷することを見合せておりますね。ところが、また最近になって急激に——カラーテレビの二重価格問題が起こって売れ行き不振のあと、集中的に昨年の後半、カラーテレビに消費者の嗜好が向いたわけでありますが、その段階になって、五年前に欠陥だとわかっておったような遠隔操作のテレビというものが出回ってきた。これが現実じゃないですか。そういうことを私が知っておって、なぜ通産省が知らないのですか。公益事業局長は去年おかわりになったそうですけれども、去年かわったから知らない、こう言っておられるのですか。その点、もう一ぺん聞かしてください。
○三宅政府委員 五年前に生産を計画して出荷を停止したというお話でございますと、市場にはなかったのではないかと思います。その辺ちょっと私は、申しわけございませんが、五年前の実情はわかりません。 なお、電気用品取締法におきましてテレビを対象に取り上げましたのは四十三年、いまから三年前でございますので、五年前との間に若干の時間的ズレがあるわけでございます。
○松浦(利)委員 私は、その法律とのズレとかなんとかという感覚でものを言ってもらいたくないですね。知らないことをここで幾ら追及してもしかたがない。ですから、そのことの追及を私はやめますけれども、しかし、少なくともこういった遠隔操作によるテレビというものが五年前に欠陥だった。そのために出荷を停止した。あるいは製造を中止した。これは家電業界では、もう既成の事実としてみんな知っておるのですね。それを知らないのは通産省だけなんですよ。私はそういう通産行政を改めてもらいたいと思うのです。この前の電子レンジのときもそうですよ。カラーテレビの二重価格の問題のときもそうですよ。消費者サイドに立った通産行政というのは全部、何か問題が起こったあとあとを追うんですね。私は、そういった通産行政のあり方というのは改めてもらいたい。もっと積極的に取り組んでもらいたい。そのことを要望として申し上げておきたいと思うのです。 そのことだけここで申し上げるつもりはないんですが、いま理事懇の部屋で皆さん方に見せましたように、遠隔操作のリモコン装置つきのテレビというものが、リモコンの機械を使わなくても、ほかの音響で、たとえば自動車のキーとあるいはミシンの音とか電話のベルとかということでついたり消えたりする。これは、通産省が見られて欠陥テレビだと思われますか。これは欠陥テレビではないと思われますか。その判断、どうでしょう。
○三宅政府委員 欠陥ということばが非常にはっきりしないといいますか、割り切り過ぎたことばではないかと思いますので、私の感じを申し上げますと、テレビの受信機につきましては、電気用品の技術基準におきまして、通常の使用状態において長時間使用しても支障のないような各種の試験を行なった上で、型式認可を行なっております。最近普及しておりますリモートコントロール式テレビジョンでは超音波を利用しておりますので、いまおっしゃったような事情で、雑音によってスイッチが入る可能性があるということは、私も昨年着任したときに知っております。ただ、この点につきましては、先ほど申し上げましたように、テレビそのものの性能につきまして、技術基準において、長時間使用しても支障がないというような方策を講じておりますけれども、さらに安全の完ぺきを期すといいますか、十二分の安全を期するために、予期しない要因、たとえば不在の間に何かの要因によってスイッチが入り、さらに予期しない要因が加わって万一の危険が生ずるということを防ぐために、最近技術基準の改正を行ないまして、操作器以外によってスイッチが入ることを防止する基準をつくったところでございます。
○松浦(利)委員 私は、消費者の感覚とたいへんずれておると思いますね。遠隔操作によって——あの遠隔操作の機械、ボタンでこうやってついたり消えたりする。ところが、それがなくたって、自動車のキーで画面の映像が出る。消しておったはずのテレビがほかの雑音によってつく。これは完全なリモコンテレビであるということができますか。どうです。
○三宅政府委員 ただいまの御質問は、保安上の問題というよりもむしろ性能の問題でございますので、公益事業局長としてはお答えしにくい問題でございます。
○松浦(利)委員 通産省はどうなんですか。お答えにくいといったって、現実に市場に出回っていますよ。どうなんです、これは。
○三宅政府委員 私の所管は、電気用品取締法によりまして保安上の規制並びにそれとの一体性における消費者の保護を考えておるわけでございます。あと性能上の問題ということになりますと、実は電気用品取締法の施行の範囲外でございまして、広範な消費者行政の一環として、通産省は決して無視している問題ではないわけでございますけれども、私からは、私の所管内ではないがゆえにお答えできない、こういう意味でございます。
○松浦(利)委員 あなたの所管でないから答えられないということは、通産省としては、そういうことはおれの関知しないところだ、こういうふうな理解してよろしいですか。
○三宅政府委員 先ほど申し上げましたように、保安上の問題につきましては、私の全責任にかかわる問題でございます。ただ、通産省全体といたしまして、消費者行政には積極的に取り組んでおります。たとえば性能上の問題につきましては、消費者の選択の御参考にするために、これは私の局の所管ではございませんけれども、消費者協会によりまして、各種の製品を購入いたしまして、それの性能テストをしてそれを公表するとか、そういった措置あるいはJISの規格を厳重に定め、消費者の性能判定についての御参考に供するとか、こういう仕事は十分やっておるわけでございます。
○松浦(利)委員 私は具体的に聞いていますね。遠隔操作だといって売り出されておるこのテレビ、これが雑音によって点滅するということは、技術的に見ても、これはテレビとして正確なテレビである、表示されておるとおりのテレビである、そういうふうな通産省は思いますか。そのことを聞いておるんですよ。どうです、その点は。公取に聞く前に通産省の姿勢を聞いておるんですよ、一生懸命。
○三宅政府委員 電気用品の保安関係の責任につきましては、先ほど来申し上げたとおりでございますが、性能の問題については、非常に重要な問題であると思いますけれども、私はその点についてのお答えは、私の立場上できないわけでございます。
○松浦(利)委員 ちょっと休憩してくれませんか。
○井岡委員長 では、ちょっと速記をとめておいてください。 〔速記中止〕
○井岡委員長 速記を始めてください。
○松浦(利)委員 それじゃ、その問題は保留いたします。 次に、公取の委員長にお尋ねしますが、カラーテレビの問題がたいへん問題になりました一昨年、二重価格問題等があってカラーテレビの売れ行きが非常に落ちたわけですね。一応のカラーテレビの問題が解決をしたという段階で、五年前に欠陥——通産省では欠陥と言わないのですが、私の知っておる範囲内では欠陥だということで出荷停止した、あるいは製造を中止しておったこのリモコンテレビ、これが昨年市場に出回ってきておる。しかも、このリモコンというのは非常に売れたんですね。朝起きて、すぐふとんの中から操作すれば、すぐぱっとつく。私たちのようなぶしょう者にとってはたいへん都合のいい遠隔操作というテレビで売れたんです。ところが、実際は、先ほど見ましたように、そういったスイッチがついておらなくても、遠隔操作の機械がついておらなくても、雑音でついたり消えたりする。こういう状態のテレビですね、こういうテレビについて、公取としてはどういうふうに思われますか。このテレビは不当表示になるのか。こういった問題についての意見を聞かしていただきたいと思うのです。
○谷村政府委員 できるだけ消費者が、これはどういう役割りを果たす機械であり、どういうふうに使えばいいかということを承知した上で今日のようなむずかしい機械は使っていただくのでないと、いろいろ不便が起こったり間違いが起こったりすることがあると思います。さようなときにメーカーとしての責任は、そういうことをよく消費者の方にわかっていただくという、それだけの親切さがなくてはいけないと思います。不当表示ということばによって、それが非常に他よりもすぐれて著しく有利であるかのごとくに誤認させておる、たいへんいいものであるかのごとくに誤認させておるが、実はそれほどのものではないというふうに言い切れるのか、それとも、不当表示的な考え方ではないが、十分に消費者に対してそれを誇示するだけの内容のものではないという、そういう程度のものであるかによって、不当表示的なものとして考えるかどうかの幅があると私は考えますけれども、少なくともそういう性能なり何なりについての理解なり説明なり、また消費者に対する知らせ方なりに、はたして十分の用意があったかどうか、それを私は非常に疑問に思います。 結論から申し上げますと、少なくともリモコンとかいうようなことばで売り出すほどの内容はないのではないか。したがって、リモコンであるということを非常に誇示して売っていたとすれば、それは問題ではないか、さような感じが私はいたします。
○松浦(利)委員 公取の委員長、非常に明快に意見を述べていただいて、私たちも参考になるし、ぜひこの問題については、公取のほうでも一ぺん調査をしてもらいたいと思うのです。 私は、党のほうにあった消費者からの投書の内容について御報告をしておきたいと思うのです。昨年ボーナスをもらって、そしてやっと買ったというのですね、やっとこのテレビを買った。なけなしのボーナスをはたいて買った。ところが、実際に買ってきたところが、雑音その他でテレビがついたり消えたりする。これはたいへんなものを買わされた。業者に持っていってもどこに持っていっても、解決してくれるところがない、こういうのですね。 そういう実情を見たならば——カラーテレビそのものの値段は、二重価格問題で、一ぺん標準価格等で前の実勢価格に近づけましたね。そのために一もうけを太くするためにいろんなものを別にくっつける。たとえば全自動方式といって、映像がくずれて、スイッチを入れたらぱっとすぐに映像が鮮明になる。オート、オートということで、全自動といってテレビが売り出されていますね。ところが、いまもリモコンで実際にお見せしたように、オートだ、オートだ、こういって売り出しておるけれども、実際は、調整はある程度手でして、そしてオートを押さなければ映像が鮮明に出ない、こういうテレビも、現実にいま売り出されているわけですね。しかも、そういうふうにちゃんと広告の内容には書いてある。これはある特定業者の広告ですが、ここにそういうふうにちゃんと書いてありますね。そういう宣伝がしてある。実際に買うときにはそういう宣伝で買わされ、持って帰ってきたら全然宣伝と違っておる、そういうテレビがたくさんあるのですね。そういうものについて、いまそのオートというテレビについて、公取の委員長、どういうふうに思われますか。不当表示だと思われますか。もう一ぺん、今度はオートについてお聞かせ願いたいと思います。
○谷村政府委員 このオートということは何を意味するのかということが、おそらくそこに、お示しになった広告のところで説明があるのだろうと思います。また、別のメーカーは、オートということをこういうことばで使っておるというふうにして、その有利性を説明しているのではないかと思います。その辺の、具体的にオートということによってどのくらいの有利なものであるか、便利なものであるか、消費者にとってはどういうふうにこれが作動するものであるかということの説明が、それぞれ十分にしてあり、かつ消費者がそれを比較することができるならば、一つの目安があるかと思いますけれども、それが不十分であって、オートということばによって受けるイメージとかあるいは感覚とかいうものが、その商品の本来の性能を誇張して伝えているとすれば、私どもの立場からしても問題があるのではないかと私は思います。個別の事例に当たってみませんとわかりませんが、少なくとも本来の性質、性能、品質よりもすぐれている、著しく有利であると消費者を誤認させるような表示のしかたは、私どもの立場からいたしますならば、景表法に触れる問題が出てくるのではないか、かように思います。
○松浦(利)委員 公取の委員長にぜひ知っておってもらいたいのですが、一昨年、二重価格の問題で値下げになりましたね。ところが、値下げになったのはよかったのだけれども、昨年の暮れあたりからテレビの質を落としてきておるのです。従来だったら木製だったものをプラスチックにかえるとか、そういったテレビ全体の質をだんだんと落としてきているのですね。価格は確かに下がったけれども、質を落とすということは、これは一つの消費者に対してのごまかしだと私は思いますね。いままで百円だったものが八十円になりました、安くなりましたよと、こう売る。ところが、よく見てみたら、そのテレビの質は八十円方しかないのですね。百円のものが八十円になったのではなくて、八十円のものが八十円なんですよ。その証拠に、木製のところがプラスチックにかわっておるとか。そうすると、今度逆にテレビを高くするために、オートとかリモコンとか、こういった消費者サイドに立っておらない、逆にいうともうけの手段として、そういったものがくっついてくる。しかも、それが不当表示的な宣伝によって売られている。買わされた消費者は泣き寝入りする。そういう状態が現在の、昨年からことしにかけての問題なんですね。 私は、公取委員長にこういった状態を、家電業界のこうしたテレビについての不当表示、あるいは誇大広告、こういった問題について公取として調査をしていただきたい。その点についてどうでしょう。
○谷村政府委員 一般論といたしまして、先ほどから申し上げておりますように、本来の性質、性能、品質をそのまま正しく伝えることでなしに、それを誇大に表示しておるとすれば問題があると思いますので、そういう点について、私どもとしても必要があれば調査いたしたいと思います。 しかしながら、テレビのたとえば材質でありますとか、またいろいろなアクセサリーでありますとか、そういったようなものについて、たとえば、私自身の気持ちから申しますと、何かスタンダード型と申しますか、必要にしてかつ十分である一つの機械に、さらによけいにいろいろなものをひっつけて、これでもかこれでもかといって買わせるというやり方、あるいはまた、それをいかにもいいものであるかのごとく思って買おうとする消費者心理、そういうことは、私はほんとうはいいことではないと思います。必要にしてかつ十分な程度のしっかりしたものがあればそれでいいのだという、そういう生活の様式なり態様なりがもっとあってほしいと私は思います。しかし、それは公正取引委員会の言う話ではございませんで、私のいわば個人的な希望になるかとも思います。 また、材質の面で、本来木製のところをプラスチック製にかえて、それでしかも品質はよく、あぶなくもなく、値段も下がったというのならば、それはそのことなりに、私は評価していいことではないかと思います。 そのように、個別的にいろいろ考えてみませんといろいろな問題はわかりませんが、少なくとも私どもの立場から、本来の品質、性能を越えていろいろと表示し、誇示しておるものがあるとすれば問題でございますから、調べる必要があれば調べることにいたしたいと思います。
○松浦(利)委員 消防庁にお尋ねをしたいのですが、昭和四十五年の九月に、あるテレビの火災がありまして、それを京都の消防署で調査をしてみたら、テレビに欠陥があった。そのテレビというのは19型のテレビで、高抵抗部分に障害があった。それで、消防庁として勧告しておりますね。ところが、その勧告に対して業者がどういう態度をとったかというと、現実的に、その指摘されたテレビは、昨年の暮れあたりまでどんどん売られておるのですね、四十六年十二月ごろまで。製造はやめたけれども、指摘されたテレビというのは、在庫品がなくなるまで、消費者にどんどん現実に売られておる。そのことについて、消防庁のほうに事前に調べてくれとお話ししておきましたが、その勧告がどういう扱いになったかということについてお聞かせいただきたいと思うのです。
○山田(滋)政府委員 消防庁といたしましては、この種の問題につきまして、特に家庭に出回りが多くなってまいりましたカラーテレビ等につきまして、その保安上の危険性につきまして非常に重要視いたしております。 いまお話のございました京都の例でございますが、京都市のほうへ照会をいたして調査いたしましたところ、四十五年の九月三日に事故が発生いたしておりまして、いま御指摘のような、カラーテレビの高圧電流回路中の抵抗体とリード線が焼損するという事故が発生しました。それにつきまして、京都の消防局といたしましては、さっそく原因調査を始めまして、同時に、万全を期する意味におきまして、昭和四十六年三月、大阪大学の工学部に鑑定を依頼いたしました。その結果、実験的に立証することは困難であるけれども、出火の可能性はある、注意しなければならない、こういう結論でございました。そこで、四十六年の八月二十五日に、製造業者に対しまして消防局長名をもちまして、この種の事故の再発を防止するために原因の究明をはかるとともに、出火事故の防止につとめられたいという警告を発したのでございます。これはいま御指摘のとおりでございます。 その結果、八月三十日にカラーテレビの業者のほうから回答がございまして、消防局長あてに、カラーテレビの高圧部分についてはすでに改良に取り組んでおる、今後もこの種の事故が発生しないように努力する、こういう回答がございました。 そこで、その内容をもう少し申し上げますと、製造者としては、高圧部分の部品の変更をする、高圧部分の湿気に対する防湿対策の改善をする、すでに販売されているものについては、サービス部門を通じまして、修理の際に高圧部分についてチェックをしておる、こういうふうな回答の内容のようでございます。 最近の事例は御心配のように、カラーテレビが非常に普及をいたしておりますので、出火件数等はまだそれほど多くはございませんけれども、しかし、カラーテレビの普及に比例をいたしまして、全国的に件数も微増をいたしております。東京都内を調べましても、四十五年七件ぐらい、四十六年が十三件、四十七年には二月までに三件の火災——火災と申しましても大きな火災ではございませんけれども、一応これを出火源として火災が発生いたしております。それにつきまして、国の消防庁といたしましては、種々の予防関係の会議等を通じまして情報交換をし、十分原因を究明いたしまして、消防としてのできる範囲における適切な指導をいたしたい。 〔委員長退席、武部委員長代理着席〕 この関係は、先ほどもお話がございましたように、通産省関係に保安の第一次責任がございますので、そちらのほうにも十分連絡をとりまして、この種の事故の絶滅を期したい、かように考えております。
○松浦(利)委員 消防庁が明確に言われたように、最近カラーテレビによる出火というのが多いのですね。大事に至らずにカラーテレビで消しとめておるからいいのですが……。 そこで、公益事業局長にお尋ねをいたしますが、いま消防庁が指摘したテレビというのは、PH120——DU19型というテレビです。昨年の暮れまでどんどん売られたものです。公益事業局としては、この問題について業者を指導されましたか。
○三宅政府委員 製造、設計の改善については強い勧告をしております。 なお、第一の問題でございますが、テレビについては、最近の事故の現状にかんがみまして、その技術基準について一段と安全性の点から再検討し、強化すべき点がないか、現在検討中でございます。
○松浦(利)委員 公益事業局長にお尋ねしますが、先ほどの問題に戻ります。あなたのほうでは保安の問題だ、こう言っておられるわけですが、現実的に遠隔操作のテレビが、留守の間に外の雑音その他でついておる、あるいは目をさましてみたらテレビがついておった、そういう事態がある。いま理事懇でお見せしたとおりの状態です。そういう状態は、あなたの担当であるテレビの保安から見てだいじょうぶだ、燃えるようなことはない、かりについたとしてもそれはたいしたことない、こういうように思われますか。その点どうでしょう。
○三宅政府委員 テレビの受信機につきましては、従来までの検討によりますと、電気用品取締法によります基準規則によりまして、通常の使用状態において長時間使用しても差しつかえないという各種の試験結果を踏まえて型式承認を行なっておりますので、したがいまして、いま御指摘の点につきましては、十分配慮する必要はございますけれども、現在のところ、なお非常にあぶないものであるとは私は考えておりません。ただ、しかし、予期しない要因によりましてスイッチが入り、さらにそれにまた予期しない要因が加わりまして危険が発するということになりますと、非常に問題でございますから、念には念を入れるという意味におきまして先般来検討の結果、昨日でございましたか、省令改正によりまして、操作器以外によってスイッチが入らないように技術基準を強化した次第でございます。
○松浦(利)委員 私も、官報に告示された技術基準の改正をいただきました。やはり何らかの障害があるから、こういうふうに技術基準の変更を告示したわけですね。だとすると、現在まですでに売られておるものについて、あるメーカーは、こういう事態が出たとたんに、すぐほかの雑音で作動しないように全部やり変えたのです。小売り店等を指示して、売ったものも、いま動かなくしてしまった。ところが、そうしたメーカーがあるかと思うと、あるメーカーは依然としてどんどん売っておる。売った先についてそういうチェックもしておらない。こういう問題について、通産省としては、現実に売られておるもの、売ったものに対してはどういう指導をなさいますか。その点をひとつお聞かせをいただきたいと思います。
○三宅政府委員 お答えいたします。 従来から、テレビ受信機に添付されている取り扱いの説明書におきまして、睡眠時間中あるいは外出のときには電源スイッチを切っていただくような注意を促しておりました。さらに、いま御指摘の問題につきましては、万全を期するために、すでに使用者の手元にありますものについて、外出時における取り扱いの注意について一そうテレビ等で啓蒙してほしいという申し入れを業界にしております。なお、流通過程等にありますものにつきましても、テレビの本体及び操作器の目のつきやすいところに注意書きを貼付するよう、あらためて業界に、在庫品に対する手当てとして指導しておるところでございます。
○松浦(利)委員 電子レンジのときもそうでしたが、売ったものについてはもうしょうがない。注意書きを書いてみても事故が起きる可能性があるかもしれない、いま言われたように。絶対ということはないんだから、そのことが誘発して火事になるかもしれない。買わされたほうは実際に、寝るときには切ってくださいとかなんとかということは一つも聞いておらないですよ。また、そういうことを聞いたら買わないです。大もとの電源を切ってください、メインスイッチを切ってくださいというなら、それはもうリモコンじゃないです。スイッチを入れるためには、また一ぺんブラウン管をぬくめなければならない。いまポンパというテレビが出ていますけれども、ポンパというのも常時電源が来ておるわけですね、ブラウン管のうしろには。ブラウン管が常時熱せられておるから、スイッチを入れた瞬間にぱっと画像が出るのです、ぬくもりを待たずに。そういうふうに、大もとのスイッチを切ってくれというならリモコンスイッチは要らない。必要なときにテレビをつけて見てください、必要ないときに消してください、それと同じことじゃないですか。しかも消費者は、そのリモコンスイッチがついておるということで飛びついて買わされた。そのリモコン装置に二万円から五万円の負担を課せられておる。本体なら十三万。リモコンスイッチがついておるために二万ないし五万、それが十五万、十八万という値段になっておるのですよ。初めからなければ、安く売ればいいのですよ。しかもその売られたあと、いや、それは技術的に見てどうもおかしいから、外出するときには切ってください、寝るときにはどうかしてください、こういわれたんでは、買わされた消費者は泣き寝入りですね。売られているテレビについて、あるテレビメーカーは、すでにもう作動しないようにぴしっとしてしまった。売なれておるものももちろん作動しない。売ったものについても、いま一生懸命改めさせよう——やろうと思えばできるでしょう。業者に対してそういうことをせよという勧告を、公益事業局長としては持っておられますか。勧告しませんか。そういうふうにしなさいと指導なさいますか。どうですか。
○三宅政府委員 先ほど来申し上げておりますとおり、テレビそのものにつきましては、長時間の使用に十分たえ得る試験結果を踏まえて型式認可を行なっておると思います。ただ、念には念を入れろということで、予期しない要因によってスイッチが入り、さらに予期しない要因、たとえば地震等が加わりまして危険が発生することも万々一考えられますので、今般、操作器以外によってスイッチが入らないようにというように技術基準を改正したのでございまして、これは、非常にレアケース中のレアケースをさらに想定いたしまして十全を期したわけでございます。 なお、業界に対しましては、先ほど来申し上げておりますとおり、流通過程にあるものについてはさらに注意書きを明確にしてほしいということは、強く要請しておるわけでございます。
○松浦(利)委員 私の言っておるのは、その注意書きじゃないのですよ。シールを張れとかなんとかいうことじゃないのです。それを作動しないように改めるように勧告しませんか、こう聞いているのです。やらぬですか。それはやろうと思えばできるでしょう、現実にあるメーカーはやっておるのだから。動かないようにぴしっとやっているわけです。だから、全部のメーカーに対して、こういうリモコン装置のテレビを売ったものについては、全部作動しないようにしなさい、技術改良を加えなさい——そんなに金がかからないのだから、やろうと思えばできるのですよ。それをやらすつもりがありますか。ただいま言ったように、スイッチを切りなさいとかなんとかいうただし書き、注意書きだけですか。もう一ぺん聞かしてください。
○三宅政府委員 今後生産されるものにつきましては、強くその点を指導しておりますが、流通品については、万々一の問題でございますので、いまのところそういう警告は出しておりません。
○松浦(利)委員 消費者はもう経済企画庁にたよる以外にないのですよ。いま大臣は来ておられますが、前の質問のいきさつは御存じありませんけれども、テレビが売られておる、しかも十八万近くのテレビを買わされておるのです。ところがそれが、買ったテレビそのものが、通産省は欠陥じゃない、こう言うのですけれども、ほかの雑音でもついたり消えたりする欠陥テレビだったのですね。それがわかっておれば、消費者は絶対に買わないですよ。現実に買わされたところが——いま局長が言われたように、万々一の問題があるので注意してくれという指導を業者からさせる、こう言っておるのですけれども、買わされた側からしてみれば、そういうことじゃなくて、従来のほんとうの意味のリモコンつきのテレビにしてもらいたい。リモコンを操作するだけでついたり消えたりするテレビにしてもらいたい、これが買った消費者の希望だと思うのです。これからつくる新製品は当然です、技術基準が改まりましたから。そういう問題について、消費者の立場でメーカーに、そういうものについては作動しないように改めなさい、メーカーの負担で直しなさい、そういう指導を経済企画庁から通産省にやってもらえますか。——君、何がおかしい。君はだれかね。国民生活局長のうしろにおるのはだれかね。人の顔を見て、何がおかしいんだ。人がまじめに質問しておるのがそんなにおかしいかね……。
○武部委員長代理 発言を続けてください。
○松浦利委員 大臣、いま言ったように、通産省のほうはシールを張るだけで、注意するだけで、それで済ます、こう言うのですけれども、私は、これではもう買わされた消費者はたまらないと思うのです。だまされて買わされておるわけですから、やはりそういったものについては政府が業者を指導してもらいたい。私は、この問題について大臣としての所見を承りたいと思います。
○木村国務大臣 メーカーが、自分の売った商品について最終まで責任を持つということは、当然のことだと思います。そういう意味で、特に火事その他の安全性についてまで、そういう問題のある商品がすでに売られておるときに、最終までそういう問題について、その監督官庁である通産省がぜひ指導してもらいたい、こういう考えのもとに、私、その技術的あるいは事情がまだよくわかっておりませんので、通産省と相談した上でしかるべき指導をしていただく、こういうことをお答えしておきます。
○松浦(利)委員 私は、通産省しっかりしてもらいたいと思うのです。一つの例を申し上げましょう。昨年の二重価格、カラーテレビの問題がここで取り上げられましたときに、消費者はこのテレビはいつできたかわからない、昭和何年何月にできたテレビかわからぬじゃないか、ですから、型式を明確にして製造年月日を表示せよ、しかもそれは消費者のわかるところに書きなさい、これがこの委員会の決定だったはずです。ところが、いま商店で売られておるテレビをごらんなさい。どこにそういう表示したテレビがありますか。業者だけわかる番号が打ってあるだけ。しかも、テレビの横のほうにAとかBとか張ってあるだけ。本委員会できまったことすら業者に対して指導しておらぬじゃないですか。そういう指導を通産省はしたのですか、この委員会の決議に従って。しかも、ここでちゃんと通産省が答弁している。どうです。その点は指導したのですか。
○三宅政府委員 まことに申しわけございませんが、生産、流通、消費を所管しておる原局と業界との指導関係の問題でございまして、私としては御答弁申し上げられないのが残念でございます。
○松浦(利)委員 あのときには通産省みんな出ておられた。 公取の委員長にお尋ねいたしますが、こうしたものがここの委員会で明確に発言されておる。参考人として業界の代表も、電子工業会の代表がここに来てそのことは認められた。それが実際に行なわれておらない。これは明らかに行政に対する挑戦じゃないですか。国会に対する侮辱じゃありませんか。公取の委員長として、業者のほうにそういうことについてしておらないということについて、どういうふうに思われますか、所見をお聞かせいただきたいと思うのです。
○谷村政府委員 確かにあの際、私どもと通産省重工業局とでいろいろ業界を指導いたしました際にも、重工のほうはそういうことをするということを言っておった記憶を私はしっかり持っておりますし、また、当委員会においてそういうお話があったことも、よく私は承知いたしております。担当の方がお見えになればそういうお答えがあるのかもしれませんが、私がいま承知いたしておりますところでは、近く、いっと言っておりましたか、来月になりましてということでありましたか、それをはっきりと政令によって出す準備をしているのだというふうに私は聞いておりますが、一年近くたってそういうことであるということは、私はいろいろなまた、その御事情があるいはあったのかもしれません。そこはわかりませんが、いずれお答えがあるかと思いますが、おくれていて申しわけないことだというふうに存じます。
○松浦(利)委員 私は、いろいろ言ってみてもあと追い、あと追いですから、いろいろここで申し上げるつもりはありませんけれども、やはり国会で約束なさったことは、業界の方もぴしっと守ってもらわなければいかぬと思うのです。業界の方もそういう発言をなさったわけでありますから、それを指導なさる通産省の側のほうも、もっと政令とかなんとかじゃなくて、業界が自主的にでもやる、こういう意気込みのもとに業界自身がここで証言なさっておるのだから、参考人として意見を述べておられるわけですから、もっとぴしっとなさるように指導してもらいたいと思うのです。 経済企画庁長官にお尋ねをしますが、こういった問題について家電業界の代表を集められて、もっと消費者のサイドに立って製品をつくったりあるいは販売をやれ、そういった指導をなさるというお気持ちはありませんですか。その点どうでしょう。
○木村国務大臣 経済企画庁のたてまえとしては、直接そういう指導をやることになっておりませんけれども、しかし、消費者保護という重大な問題でございますので、そういうこともあらためて考えてみたい、こう考えております。
○松浦(利)委員 私はなぜそれを申し上げたかというと、通産サイドでは、消費者の声がなかなかいかないのです。当然それは横の連絡がいくはずだと思うのですけれども、いま言ったようにシール一つにしたって、型式の番号を表示するということにしてもなかなかいかぬわけです。ですから、ぜひ経済企画庁でも、それは一つの越権行為か何かわかりませんが、そういった方法をいま大臣、検討してみる、こういうことでありますから、ぜひ将来の問題としてそういうことを御検討いただきたいということを申し上げたいと思います。 それから次に、公取の委員長にお尋ねをしたいのですが、標準価格が二万一千五百円から二万二千八百円のものが電気洗たく機で売られておるわけですね。ところが、実際にその電気洗たく機を調べてみますと、一万七千八百円から安いところでは一万五千八百円で売られておるのです。これはまた二重価格、標準価格以下で売られておるわけですね。ほとんどが一五%ないし二〇%引きで売られているのです。これはまた新たな二重価格が生まれてきておるのではないかという疑いがあるわけですが、そういう事実について公取は把握しておられますか。その点どうでしょう。 〔武部委員長代理退席、委員長着席〕
○谷村政府委員 全面的に把握しているとは申し上げられない状況でございますが、一部そういう姿が出ているということを事務局のほうは承知して、さらに今後その調査を進めようとしているところであるというふうに、私どもは報告を受けております。
○松浦(利)委員 それから、私がいろいろ見て回り、あるいは業者の方からお聞きいたしますと、同じもの、全く質の同じものにちょっとデザインを変えまして、ライフサイクルを短くして同じものが売られるわけですね。それは高く売られるわけです。前のものは安くして売られる。またちょっと変えて、非常にライフサイクルを短くして売っておるわけですが、そういった事実については、公取としては好ましいことだと思われますか。
○谷村政府委員 家電製品に限らず、ただいまのような経済社会になってまいりますと、多分にそのような商法が行なわれ、またそれによって消費者の購買心理をかり立てる。そういうモデルチェンジでありますとかあるいはライフサイクルをわざと切り上げてやる、そういう商法を、私は本来好ましいことであるとは思いません。もっとすなおに堅実な消費生活ができ、また商売があってほしいものだと、私は心の中では思っております。ただ、そういう現実の世の中の、ここまで高度に発展した経済社会における姿を、いわば行政の権威によって規制することがいいのかどうかという点になってきますと、それはなかなかむずかしい問題であろうかと思います。
○松浦(利)委員 こたつコードを提示します。よろしいですか。
○井岡委員長 いいです。
○松浦(利)委員 通産省、見てください。 これは同じ値段のやぐらこたつのコードです。これは従来のもの。いままではこういう形で売られておった。こういう形というのは、ゴム線をちゃんと被覆で巻いて売られておった。ところが今度は、この上に巻いておった被覆がなくなって、裸同然のものになってしまいましたね。これは見られるとおり、このゴム線だけが、被覆抜きで売られておる。価格は同じですね。明らかに質を落としております。これは技術基準に見て正しいコードだと思われますか。
○三宅政府委員 ちょっと手元に知識の用意がございませんから、さっそく調べさしていただきたいと思います。
○松浦(利)委員 しかも、その被覆のないゴム線は、御承知のように、しょっちゅうこう手でさわったり何かしますと、接続部分が折れますね。接続部分がいたみます。それで裸ゴムですから、こたつの中に長時間入っておりますと、あのコード自体が熱をもつのですね。そして、その熱でコードが弱くなる。将来破ける、中の心線が出てくる、こういう欠陥も指摘でき・ると思うのです。その点どうですか。
○三宅政府委員 いま調べましたら某社の製品で、某社は、よろしくないということで目下回収中だそうでございます。
○松浦(利)委員 ですから、結局価格を下げて材質の悪いものを売ってしまって、あとからこれはたいへんだ、技術基準から見てもおかしいということで、今度は業者は回収してまわる。私は、これでは通産省の行政というものは、やはり業者まかせ、あなたまかせになると思うのです。それは一つの例です。私はもっと業者の指導をきびしくしてもらいたいと思います。 もう一つ、これは経済企画庁長官に、好ましいことかどうかお尋ねをしたいのですが、環境庁長官に聞いたほうがいいんですけれども、国務大臣として質問をさしていただくわけですけれども、最近新型を出すために、電気洗たく機がオールプラスチックになったんです。あるメーカーはオールプラスチックの洗たく機を出しております。非常に軽いのですね。ところが、御承知のようにプラスチックというものは非常に火に弱いのです。いなかなんかに行きますと、かまどのそばにそれが置いてある。それが溶ける。またもう一つの問題は、いまこれほどプラスチック公害というものが行政の上で、環境庁では問題になっているのです。洗たく機というものは各家庭にほとんど出回っていますね。これをあるメーカーが、安いからといってプラスチックにかえってしまったら、全部の家庭にプラスチックの洗たく機が入ると、産業公害、廃棄物公害として好ましいことじゃないと思うのです。ところが、現実にそれが許されて、新しい製品としてどんどん市場に出回り出したのです。こういうものについて、国務大臣としてどういうふうにお考えになりますか。その点を長官からお聞かせをいただきたいと思うのです。
○木村国務大臣 消費者が実際それを使う場合には、あるいは軽量であるがために利便も多かろうと思いますが、その後における火災の危険または、いずれ時期が来れば廃棄の処分をしなければならぬときの公害、そういうところのいろいろなプラス面とマイナス面を考えますと、軽々にこの問題をどうであるという判断は、私の知識ではなかなか困難でございますが、しかし、常識的に言いますと、そうまでしてプラスチックのものをつくらなければならぬかどうかという点になって、私どもは、むしろそういうあとの危険を考えますと、また公害等を考えますと、そういう製品に転換しないほうがいいのではないか。きわめて常識的な考えでございますが、それだけの意見を申し上げます。
○松浦(利)委員 私は要望として申し上げておきたいと思うのです。片一方ではプラスチック公害ということで騒がれておる。片一方では行政としてどんどんそういうものがつくられていく。つくることも、これは通産省が指導する。それが家庭の廃棄物になって出てきた場合も、やはり行政がそれをあと始末しなければならぬ。初めから横の連絡をつけておけば、こういうことは出てこないわけですね。私はすぐこういうことができるとは思いませんが、将来の問題として、こうしたものはやはり横の連絡を密にしていただいて、こんなものが、再びしわ寄せが国民にこないようにぜひ配慮をしていただきたいというふうに思うのです。 それから、この際洗いざらい電気製品のことを申し上げますが、最近流行しているものに実はスチーマーというのがあるんですね、女の人たちが顔に当てる。ところが、そのスチーマーをやるとそばかすが取れるという宣伝が書いてあるのです。これはある特定のメーカーの宣伝ですけれどもね。ところが、これは実際にそばかすが取れるというふうに私たちは思わないのです。もう一つは、やぐらこたつでしもやけがなおります、とこういうんですね。こういった病理学的な問題といいますか、こういった医学的なものまで家電メーカーが宣伝に使うということは、これは過大広告、過大宣伝の部類に属すると私は思うのですが、公取委員長どうでしょう。
○谷村政府委員 家電メーカーが消費者に提供しております器具の中でいわゆる医療器具に属するものであるとすれば、それは厚生省が一つの基準をつくって、薬事法に基づく広告、あるいは効能、効果についての言い方はこういう程度であるというふうなことがあるというふうに、私どもは承知いたしております。いま御指摘になったようなものは、もしそういう医療器具ではないものであるとしたならば、そういう医療器具でない単なる普通の電気器具が、しかもそれが医療上の効果を持つものであり、それが実際のものよりは著しく有利であると誤認させるような表示であるとしたならば、私は問題があるというふうに存じます。それはひとつ具体的にそのものに当たってみる以外に正確にはお答えできませんが、問題はあると思います。
○松浦(利)委員 最近こういった家電業界は、各社が争って新製品を打ち出して、消費者が飛びつくようなキャッチフレーズを使うんですね。確かに、しもやけがなおるとかそばかすが取れますぞと、こういえば魅力を感じますね。買ってみたところがそうじやなかった。そういう意味では、やはり過当競争でだんだん誇大広告、宣伝というものが、いままでもそうでしたけれども、これからも出てくる可能性があると思う。公取のほうでは、具体的な例をおそらく消費者のほうから持ち込まれるでしょうから、ぜひそういったものについてはチェックをしていただいて、こういった過大広告がまかり通らないように御指導をお願いいたしたいというふうに思います。 それから、重工業局長が来られたそうですから、先ほど私が質問をいたしました問題——重複はもう避けます。もう政府委員の方あるいは説明員の方が、内容は重工業局長にお知らせになったと思いますから、欠陥テレビかどうか、技術的に見ても欠陥でないといえるか、その点についてお答えをいただきたいというふうに思います。
○矢島政府委員 先生御指摘の遠隔操作のテレビにつきましては、四十五年の末ごろから大いに売り出しにかかりまして、数社が競争してこれを売り出して、そのために一つのセールスポイントとして広告をはでにやるということで、非常な遺憾な事態を生じてきたわけでございまして、正確な遠隔操作ができないにかかわらず、できると称してこれを宣伝したことは、遺憾だと思うわけでございます。そういうことで、そういう事態を私のほうでも承知いたしましたので、これを電気用品取締法の対象にいたしまして、技術基準を設けて、三月一日からこの技術基準を施行して遺憾なきを期したいと思っているわけでございます。 他方、技術基準を設けてこれを厳重に取り締まっていただくわけでございますが、同時に、具体的にそれはどういうふうにすれば問題ないかということにつきましては、電子工業会におきまして委員会をすでに設けておりまして、具体的にいかなる周波数、音波のものを出せばいいかということについて早急な検討が行なわれているわけでございます。
○松浦(利)委員 よくわかりましたが、欠陥テレビですか、これは。先ほど公益事業局長は、所管でないからということで御答弁なかったわけですが、担当の局長としては、これは欠陥テレビと思われますか、現在出回っておるものは。どう思われますか。
○矢島政府委員 各社が宣伝した文言どおりの性能を発揮してないということは、遺憾ながら事実であると思います。
○松浦(利)委員 遺憾ながら事実であるということは、欠陥テレビだというふうに理解してよろしいですか。
○矢島政府委員 本来、消費者に対して満足のいただけるような性能を宣伝どおりにやらなければならないにもかかわらず、売り出し早々、過去一年余りにわたって、その性能どおり、長時間使用に耐えるといっておきながらそれに耐えなかったということは、遺憾の点があるということは認めなければならぬと思っております。
○松浦(利)委員 私は、重工業局長の答弁を聞いておりまして、それは苦しいこともわかりますよ。そういう答弁しかできないというバックグラウンドがあるということもわかりますね。しかし、現実問題として、技術的に見て遠隔操作だ、リモコンだ、そういう機械が現実に売られておるのですね。技術的に見てこれは欠陥かどうか、こう聞いておるのですよ。リモコンなのか、リモコンという状態で欠陥だと思われるかどうか。確かに遠隔操作できるのですね。確かに遠隔操作で作動させることはできます。問題なのは、それに雑音が入ってきてもついたり消えたりするところに技術的な問題があるわけですよ。音声周波に対するキャッチのしかたが問題だったわけでしょう。そのことについて、技術的に見て欠陥かどうかと、こう聞いておるんです。宣伝じゃないんですよ。技術的に見て欠陥だと言われるかどうか。現実にリモコンであることは事実なんです。遠隔操作できるんですから、これはリモコンなんです。問題は、そのリモコンに対して、ほかの雑音でついたり消えたりする、そこに技術的な欠陥があるんです。だから、これは欠陥テレビかどうかと聞いておるわけです。宣伝じゃないんです。どうです。その点お聞かせください。
○三宅政府委員 リモコン以外に、声その他の雑音によってスイッチが入るという可能性を持っておるということは、確かに、リモコンだけでないという点においてキャッチフレーズと反しておると思います。
○松浦(利)委員 何でそうなんです。技術をやるのはどっちですか。あなたじゃないでしょう。重工業局長でしょう。技術関係はどっちなのか、あなた、さっき、性能わからぬから、わざわざ重工業局長を呼んだんですよ。私は、いま技術的にものを言っておるんですよ。 もう一ぺん質問します。くどいようですけれども、いま売られておるテレビは、リモコンテレビとして売られておるんです。現実にこれはリモコンの装置がついておるんです。だから、遠隔操作してスイッチが入ったり消えたりするんです。これはリモコンでしょう。リモコン操作でしょう。リモコンの技術でしょう。現実に周波数を送ってチャンネルがついたり、チャンネルが変わるものもありますし、ついたり消えたり併用しておるものもある。問題は、それにほかの雑音が入ってきて作動するというところに問題があるわけだから、これは技術的に見て欠陥かどうかということを聞いておる。これは重工業局長のほうでしょう。公益事業局長ですか。どうなんです。
○三宅政府委員 先ほど来申し上げましたとおり、安全性という点からいきますと、万々の措置を講ずるという点から見まして十分でないと考えます。したがいまして、先ほど来申し上げましたとおり、技術基準の改定を安全性の確保という点からいたしたわけであります。性能的には、確かにリモコンだけで動くのではなくて、ほかの雑音で動く点におきまして、性能上問題ありと考えます。
○松浦(利)委員 水かけじゃないですよ。あなたが答弁してくれるなら、何も重工業局長に来てもらわなくてよかったんですよ。忙しいでしょう。あなたも忙しいでしょうし、通産省の幹部が二人もここに並んでもらわなくていいんですよ。 委員長、ちょっと聞いてみてください。技術はどちらがお答えになるのか。
○井岡委員長 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○井岡委員長 速記を始めて。
○矢島政府委員 お答えいたします。 先生御指摘のとおりの次第でございまして、この遠隔操作つきというテレビにつきましては、技術的に欠点があるものと思っております。
○松浦(利)委員 いま言われたように技術的に欠陥があるということは、このテレビは欠陥テレビだ、こういうことですよ、技術的に欠陥があるのだから。それを消費者が買わされておる。そうであるとするなら、もう明確になってくるのですが、業者に対して、出回っているものに対して、先ほどのような注意書きだけで済まされますか。技術的に見て欠陥のものを売っておって、それでただ単に、メインスイッチを切りなさいとかどうとかということで済まされますか、指導は。これはどちらでむけっこうです、お聞かせいただきたいと思うのです。——重工業局長、現実にもう、技術的に欠陥があったといって直してまわっているメーカーもあるのですよ、売られたものに対して。これから売るものは別ですよ。いままで現実にたくさん声られたそのものについてどうするかというのですよ。欠陥的なもの、技術的に欠陥なものが売られているのですから、業者に対してそういうことのないように、欠陥をなくせという指導をするのは当然でしょう、行政としては。資料があるとかなんとかではなくて、その点を明確にお答えいただきたいと思うのです。
○矢島政府委員 先生の御指摘の点につきましては、どういうことができるか、至急検討してみたいと思います。
○武部委員 関連。 私はきょう質問しようと思っておりましたが、時間の関係で実はやめることを通告しておったわけですが、ただいままでの答弁を聞いておりまして、やはりこれは問題があります。 きょう、われわれは四つのテレビを見たわけであります。そのうちの二つのテレビは、完全にあとの二つと違ったものであります。したがって、この二つのテレビは明らかに、いまあなたがお認めになったように欠陥であります。二つのものは、技術を改善をして、新しい方法によって、そのような雑音が入ってもそれによってチャンネルが変わるとか、あるいはさらに点滅を繰り返すとか、こういうことがないように操作をしてあるのを、われわれはここで全員見たわけであります。したがって、四つのうち二つは明らかに欠陥である。だとするならば、前者の二つのように何らかの改善を施せば、この問題は解決できるわけであります。そうして、金額を見ても、金額にも相当な相違がある。われわれはそういう点で、そういう改善をサボっておる、そして欠陥がありながらそれを市場に出して、消費者にわからぬままに買わせておる、こういう点を指摘をしておるわけでありますから、いまのような、どういう方法がとれるかわからぬがというような抽象的なあいまいな答弁では、私どもは納得できぬのであります。少なくともメーカーの間においてそういう差があるわけですから、明らかにあなた方が欠陥と認められた以上は、至急に改善の措置を命令すべきである、私はそのように思いますから、通産省の御答弁をひとつ求めたいと思います。
○矢島政府委員 欠陥があるかあるいは技術的に欠点があるかといろいろ問題がございますが、私も実は自動車等も所管しておるわけでございますが、自動車につきましてかつて欠陥車というような問題がございまして、これは生命に大いに関係があるわけで、安全性に非常な問題がございまして、このいわゆる欠陥自動車につきましては、いろいろ検討いたしまして、是正措置をいろいろやったわけでございますが、本件の遠隔操作つきのテレビにつきましては、安全性の点では問題がないので、いわゆる欠陥というわけにまいらぬわけであります。しかしながら、宣伝広告しておるとおりの性能が出ないという点におきまして、確かに技術的に欠点があると思います。安全性に問題があるということと、性能上問題がある、性能が予定どおり出ないということは、若干違うんじゃなかろうかと思いますので、その是正措置につきましても、自動車につきましてとりましたと同じような措置が必ずしもとれるかどうか、まだ検討いたさなければならないと思いまして、また突然の御質問でもございますので、問題意識は十分ございましたけれども、その改善措置ということにつきましては、私として、本日ここに、何をいたしますということもはっきり申し上げられないので、そういう意味におきまして、どういうことができるか至急検討いたしますとお答え申した次第でございます。
○松浦(利)委員 それでは、私の予定時間が来ましたので質問を終わらしていただきたいと思いますが、この問題はここで打ち切らずに、いま重工業局長が言われた処置ですね、売られたテレビに対してどういう措置をとったかということが本委員会に提出されたときに、この問題について再度質問をするということを保留させていただきたいと思うのです。委員長、そういう意味に御配慮いただきたいと思います。
○井岡委員長 いま松浦君から言われたように、技術的に欠陥だ、こう認められたわけですから、その改善措置を早急にとってもらいたい、こういうこと。しかも、Aのメーカーは、自分の売ったテレビが欠陥であるということを認めて、直ちに改善措置を講じておるわけなんです。Bのメーカーは、そのまま依然として放置しておるわけなんです。しかも、その遠隔装置つきということで二万から五万高く売っておるわけです。それが遠隔装置だけでなしに、ほかの金属を持ってきてもこれが操作ができる。電話が鳴っても操作ができる。夜中に突然——子供さんがミシンを踏んだ。これでまた操作、作動する、こういうことです。ですから、これは早急に処置をとってもらいたい。同時に、いまその措置の点について、どういう措置をとったか、保留しておく、こういうことでございますから、早急に処置をとってもらいたい、このことだけを言っておきます。
○松浦(利)委員 きょう、公益事業局長、重工業局長も忙しかったのだと思うのですが、こういう緊急のことで出席をしていただいたわけです。ぜひ善後処置については、委員長が指摘されたように、本委員会に前向きにその措置について御報告いただきたいということを申し上げ、なお、途中でたいへんきついことばを使いましたけれども、その点は、私の言い過ぎたこともあった点はひとつ許していただいて、要するに消費者は困っておるわけでありますから、国が、担当の省がこの困っておる消費者に対してどういう措置をとるのかということは注視をしていると思いますから、くどいようですが、前向きの検討をしていただきたいということを最後に申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
○井岡委員長 和田耕作君。
○和田(耕)委員 いまの松浦君の発言に対して、通産省の局長さんがおられるところで私からも要望しておきたいと思いますけれども、国民生活中心の政策への転換という問題は、一番大きな問題はここにあるわけだと思うのです。いままでつくっていた鉄とかいろいろなものを、国民生活に密接なものをつくるというふうに業種を変えるという問題もありますけれども、もっと大きな問題は、つまり消費者生活をよくするという方向に政府が指導していくという内容的な問題だと思いますし、いまの問題は、もろにその問題だと思うのです。この問題については、いま御答弁にもありましたように真剣に取り組んで、欠陥のあるというものに対しては納得できるような体制をぜひともとっていただきたい。これは私も、党を代表してひとつお願いしたいと思います。 この十一日に物価問題についての、総理がお出になっての連合審査がありますので、その問題についての関連の問題を、きょう企画庁長官にお伺いしてみたいと思います。 第一に、長官、いまの物価の問題については、国民は、ものを言っても、たいして効果のある政策を政府はおとりになってくださらないというような疑問なり不満を持っていると思うのですけれども、この段階で、物価がだんだんと上がっていくという問題について一番大きな犯人というのは、どういうものが犯人だとお考えになっておられますか。あるいは犯人が三つ、四つあれば、その順位を示していただきたいと思います。
○木村国務大臣 どうも犯人ということばを使いますと、私もなかなかお答えしにくいのですが、この物価問題、いろんな総合物価対策が必要であることは御承知のとおりであります。その総合物価対策の中でわれわれが一番大きな重点を置いておりますのは、やはり現時点では公共料金でございます。したがって、政府がある意味で主導的に繰作できる公共料金について、私どもが一部にしろ、最近公共料金を上げることを認めておるということは、私どもとしては非常に心苦しいことでございます。しかしながら、公共料金を上げざるを得ない事情、理由についても、ある意味では御了承願えると思いますが、まず、この現時点で公共料金政策を、昨年とりましたようなああいう抑制政策をとり得なかったということについて、たいへん私どもは遺憾に思っておるのでございます。 しかしながら、公共料金以外に最も大きな原因となっておりますのは、何と申しましても低生産性の部門でございまして、これに対する構造政策というものがいままで必ずしも十分でなかったということを、政府自体も反省をいたしております。そういう意味で、経済成長が非常に急激に行なわれておりましたころと比べて相当落ちつきを取り返した現時点で、構造対策に重点を置いて、たとえば生鮮食料品、野菜対策等についても、今後農林省を中心にして、重点を置いて政策運営を行なっていくというようなことも必要になってまいりましたし、また、公共料金につきましても、やむにやまれぬ、やむを得ない範囲においてはこれを改定いたしましたが、今後の公共料金につきましては、でき得る限りその改定の時期、幅等については慎重な態度をもっていくというようなことで臨みたいと考えております。
○和田(耕)委員 私が質問しておりますのは、そういう問題もありますけれども、政府はいままで、所得がふえれば、物価が少々上がっても、これはまあかんべんしてもらわなければしょうがないという態度を持っておられました——と私は判断しておるのですが、最近もう一つ、賃金が上がるので、物価値上げの一番の犯人は賃金だというような感じも持っておられると思います。両方とも理由があると思いますけれども、この問題を長官として、この段階でどのようにお考えになっておられるか。
○木村国務大臣 賃金の上昇、それから物価の上昇、いろいろ違いますが、従来は生産性が、経済成長の中で非常に上昇が大きかったものですから、賃金の上昇もその点で吸収されて、物価に大きな影響は与えておらなかったということも事実であります。しかしながら、この不況の中で、生産性がだんだんダウンしております中で、賃金のみが従来のような上昇を続けますと、これは事実として、確かに当面卸売り物価に対しては影響があることも、客観的な事実でございます。しかしながら、私は、この消費者物価の最近の上昇は、決して賃金上昇が大きな要素になっておるものではない、こういう考え方でおります。すなわち、先ほど申し上げましたとおり、いままでの急激な経済成長の影響、またその中における構造対策のおくれた部門、生産性の低い部門の面の上昇、こういうものが一番大きなウエートを占めておりまして、必ずしも私は賃金上昇が、最近における消費者物価の上昇の大きな要素になっておるとは思っておりません。
○和田(耕)委員 先ほどの構造改善の問題でございますけれども、これはほぼ十年に近い、政府はそういう構造改善をしていくのだという政策をとっておられますけれども、この段階で、一つの例として農業の場合に、十年間一生懸命努力をした結果、こういう品物はやっていける、こういう品物はやる努力をしてもだめだという判断がおつきになったのでしょうか、その点についてお尋ねいたします。
○木村国務大臣 農業部門にもいろいろ種類がございますが、たとえば国際的に競争力がついた農業品目、あるいはとうてい近い将来国際競争力においても劣るようなもの、いろいろランクがあると思います。私どもは農業政策の中で、将来日本が国際的に農業部門において国際競争力を持っていくためには、現時点では確かに保護政策は緊急の必要でございますが、長期的に考えますと、やはりある時期をもちまして、だんだん自由化その他によって国際競争に耐え得るような農業政策をとっていくということも必要であろうと思います。その中の各品目につきましては、もう輸入の自由化あるいは関税政策の中で国際競争力のややついたもの、あるいは国内保護措置が十分行なわれておりまして対外競争に耐え得るものについては、その品目を漸次ふやしつつあるというところでございます。
○和田(耕)委員 私、その質問をしておりますのは、たとえば今度中国との国交改善が行なわれてくる。中国との輸出、輸入の問題、貿易の問題を考えますと、日本が相当大幅に輸入しないと輸出もふえないという問題が、もう直接出てくる段階だと思うのですね。そういう場合に一つの例として、たとえば生糸の問題がございます。これについては、昨年の暮れでしたか、中国の生糸があんまり入らないように、入れば日本の生糸が困るから、農家が困るからということで、あの抑制措置が講ぜられましたけれども、一つの生糸という例をとって、いままで、これはまあ明治以来やっていることですけれども、日本の生糸というものが、どの程度の生産のシェアとして維持したらいいかどうかというような問題、つまりどのような程度に保護したらいいかという問題、保護したメリットがあらわれてくるのはどの程度かという問題、農業全体の所得の問題からいって、その効果の問題等の問題についても、もう見当をつけられる時期だと思うのですけれども、その点はどういうようにお考えになりますか。これはまあ農林大臣に聞くことですけれども、経済企画庁長官として——今後中国と平和条約が結ばれるという段階になれば、全面的な貿易関係が出てくる。重要な問題は生系であり肉類であり、あるいは鶏卵であり、食料品全部の問題が、中国からの輸入という問題が出てくるわけです。しかも政府は、現在の状態では、輸入政策を強化していくという方向を物価政策の柱の一つとして取り上げておるという段階で、中国との貿易をふやすために、輸入をふやさなければ輸出はふえないということははっきりしておるわけですから、この問題についての一般的な考え方でいいんですけれども、お気持ちをお聞かせいただきたい。
○宮崎(仁)政府委員 大臣からお答えをいただきます前に、一般的な条件について、私のほうから最初に申し上げておきます。 御承知のとおり、生糸はわが国の輸出品として、長い間貿易の主体をなしてきたわけでございますけれども、戦後の事情は御承知のとおりで、一方においては非常に経済が高度化するという過程におきまして、生糸の相対的な有利性というものがだんだん薄れてくる。特に、いまから十年ほど前には価格の暴落等の問題もございまして、減反をやり、相当強力なこともやらなければならぬというような事態もございました。その後の状況では、御承知のように経済の水準が上がってまいりましたので、国内の需要が非常にふえてくる。一方、生産の状況はそういったことでございまして、一転して輸入国にならざるを得ないというのが最近の実態でございます。 ところで、生糸の生産圏としては、中共というものがやはり非常に大きな力を占めておるわけでございます。欧州でも若干ございますけれども、特に中国の場合には国家貿易でございますので、価格のきめ方がどうにでもきめられるという状況でございまして、わが国の国内における価格安定制度との関係から見まして、向こうがそれを若干下回って売ってくるということになりますと、蚕糸事業団の手持ちというようなかっこうで、非常に矛盾した状況が生じてまいります。そういうこともあって、昨年制度の改正が行なわれたわけでございます。今後ともわが国としては、適地もございますから、生糸の生産そのものはできるだけやはり続けていくんだろう、こういうふうに私は考えております。しかし、需要のほうは今後とも伸びると思われますし、そういう意味で、やはり輸入ということをどうしても相当今後考えていかなければならないというかっこうになるんじゃないか。そういう際に中国というのは非常に大きな供給地になるわけでございますから、現在の国内の価格制度等についても、こういう新しい事態を踏まえて、やはりそれに合うように改正していくということが当然問題になってしかるべきだと思います。これはまあわれわれのほうも、物価政策という面からも若干検討したいと思いますけれども、農林省のほうで十分検討しておられると思います。 いずれにいたしましても、そういう形で、今後はある程度輸入に一部を期待するというかっこうで、これを伸ばしていくべきではないかと思っております。
○和田(耕)委員 私、去年の四月にアメリカに行ったときに、サンフランシスコの肉類の問題で、何とか日本で買ってもらうようにしてくれまいかという公使からの感想、御意見を聞いておりました。それに対して、私ども同僚の議員の中で、都市関係の議員は、それはいいことじゃないかというふうな感想を漏らしたし、農村関係の議員は、それは困るんだというような感想を漏らしておったことを記憶するのですけれども、このような問題が、いままではまあまあということで、わりとケース・バイ・ケースで対処できたと思うのですけれども、政府が、物価政策の立場から見ても、大幅に輸入政策を取り入れていかなければ、物価の問題についての対策はできないという判断に立っておられるこの段階で、しかも中国との貿易が質的に飛躍されるであろうというような段階では、この問題について、経済企画庁としてはもっと煮詰めた、いままでの構造改善運動を通じての経験を踏まえてのもっと煮詰めた成果というものを検討して、そうして各省と連絡するというような、そういう必要にも直面しているのではないかと思うのですけれども、そういう用意があるかどうかということを伺っておきたい。
○木村国務大臣 いま御指摘の肉類の輸入、これは私ども非常に残念に思っておりますのは、現在までの輸入が非常にはかばかしくいっていない、また割り当てもきわめてわずかである、またそれが輸入されたあとの流通過程で非常にまずい結果になっておることが多いという点を指摘せざるを得ないということでございます。最近輸入の自由化を非常に強化いたしまするにつれて、確かに昨年度のごときは割り当てワクをふやしましたが、まだ私どもは、それによって肉類の国内における格価を冷やすまでには至っておりません。しかし、一面においてまた総合農政という面から、この畜産業者の保護ということも、これもゆるがせにはできませんし、農林省において、この畜産についての構造対策という点をもう少し強力に進めていただいた上で、この肉類の輸入についてはワクをふやす、あるいは長期的に見ますと、ある時期には輸入自由化に踏み切ってもらいたい、こういう考えを持っております。
○和田(耕)委員 この問題、きょうは長官の時間が少ないのですから、十一日の連合審査のときに、農林大臣あるいは通産大臣もおられるところで確かめておきたいと思いますけれども、それと関連しまして、今度の円切り上げの問題で、円の値打ちがずっと上がった。輸入の価格は下がるべき問題である、このことについて総理大臣も経済企画庁長官も、数度にわたって、この円切り上げのメリットは必ず末端の価格には反映さすようにいたしますという言明をなされておられる。これは天下周知のことで、国民はその効果があらわれることを、ほとんど全部の人が期待している。政府もそれを宣伝してきた。円切り上げというのは損ばかりじゃないんだ、こういう得があるんだ、むしろ得のほうがあるんだという宣伝をしてきておるわけですから、この問題については、必ずこれが実行できるような政策を準備すべきであるのは当然のことだと思うのですけれども、これは簡単でけっこうですから、いま政府としてやっておられるおもな施策を承りたい。
○木村国務大臣 円の切り上げが消費者のためになるようなふうに行政施策をやらなければならぬ、そういう観点のもとに先般閣議決定をいたしまして、輸入価格が国内の物価の引き下げに役に立つような諸措置を決定いたしました。 そのおもなるものといたしましては、最近私どもで輸入品の追跡調査をいたしておりますが、その結果が、必ずしもかんばしくない結果があらわれております。第二次製品と申しますか、原料で輸入するものが末端価格にあらわれるのは、これは当然加工段階を経て、あるいは半年あるいは数カ月後を待たなければわかりませんが、完成品として入ったものが、国内に入りまして、流通過程を経た上で必ずしも末端価格が下がっていないという追跡調査の結果等が出てまいりましたので、今後は、この追跡調査をもっと厳格に進めていくことは当然でございますが、もし品目によりましてその価格の低下の結果があらわれていないものについては、消費者モニター等の力もかりましてこれを公表するというような措置もとらなければなりませんし、また、政府として当然やらなければならぬのは政府の関与物資、たとえば小麦とかたばことか、そういうものにつきましては、政府自身がみずからそのお手本を示す必要があるということで、現在農林省あるいは大蔵省、専売公社と、その実現化について具体策を考えておるところでございます。 その他民間物資につきましても、いま申し上げた追跡調査の結果、その効果が出ておらないものについては厳重に行政指導を強化してまいります。 そういうことで、私どもは、この輸入品の価格低下が末端価格に結びつくように最大の努力をしたいと考えております。
○和田(耕)委員 いま長官が例にあげられました小麦の問題ですけれども、これは私、この前農林省の担当官に来ていただいてこの話を聞いてみたところが、三つぐらいの大きな理由をあげて、政府が小麦価格を引き下げることは非常に困難だ、引き下げるにしてもそのメリットは少ないものだというような趣旨の話を聞いたのですけれども、しかし、この間の物価対策閣僚協の決定で、引き下げる方向で検討するという意味だと受け取っておるのですけれども、これは必ずおやりになる見通しがあって、あのような閣僚協における決定になったのでしょうか。
○木村国務大臣 農林省から御説明申し上げたと思いますが、いまの食管法のたてまえから申しますといろいろ難点がございます。また、その引き下げるメリットも、あるいはわずかなものであるかもしれません。しかしながら、政府自体がやはり、この円切り上げのメリットを消費者物価の低下に結びつけるという姿勢はぜひとってもらいたいということで、農林省に強く私ども要望しておりました。農林省も、その技術的な方法は別として、そのような方向で努力するということを約束してもらっております。
○和田(耕)委員 いま長官もおっしゃられたように、この問題は総理並びに各省大臣、長官、皆さんが国民に公約した事態なんです。したがって、こうしたいという行政指導ということだけでは不十分だと私は思うのです。したがって、いまの小麦等の公共料金、政府が直接介入して決定できる問題については、これは少々無理でも、相当納得のいくような手をお打ちにならなければいけないのじゃないかと思うのです。そういう姿勢を示されたことはけっこうだと思うのですけれども、あの決定自体は非常に抽象的で、ほんとうにやるかどうかわからないような感じの決定。いままでそういう決定も幾つかあったものでも、実際行なわれていない、言うただけのことになっている例も非常に多いので、この問題だけは、政府の責任はのがれることはできない。何とか国民が納得できるようなことで始末をしていただかなければならないと思うわけでございまして、特にこれは要望しておきたいと思います。 それから、もう一つの問題は野菜の問題ですけれども、昨年のいまごろは、野菜が高くて非常に困ったわけです。今度の場合は野菜が非常に暴落をしておるという状態なんですけれども、しかし、これはこのまま暴落の状態で放置すれば、来年は必ずまた逆に物をつくらなくなるということにもなっていくわけなんで、去年と今年、非常に典型的な経験を私どもはしているわけですけれども、これを踏まえながら、現在における野菜の価格に対して適当な手を打つ必要があると思うのですが、経済企画庁としては、この問題について関心を持って手を打たれておりますか。
○木村国務大臣 最近暖冬異変と申しますか、その影響で野菜が非常に暴落しております。価格が低下すること自身は望ましいことですが、しかし、暴落によって生ずるあとのいろいろな悪い影響というものは、やはり供給というものが安定するということからいって望ましくないと思います。その点につきまして、きょう農林省の担当官も来ておられるようですから、そのほうから御説明願います。
○関谷説明員 ことしの冬野菜の中で、いまお尋ねがございました品目として非常に値下がりの激しいものは大根、白菜、キャベツ、それから若干ネギというような冬野菜の主体のものでございまして、特に一月から三月にかけて、大根、キャベツあたりの値下がりが非常に激しいわけでございます。 これにつきましては、いま御指摘のございました来年度作付、今後の生産に及ぼす影響というものが非常に心配されるわけでございますので、実は今年度につきましては、まず重点的には価格の補てんという面で、低落に応じた価格差を補給するということをいたしたいということで、昨年に対比いたしますと価格保証の水準を五割くらい引き上げまして、現在の見込みですと、大根、キャベツ等につきましては、いま野菜生産出荷安定資金協会にございます七億八千万くらい、この関係で資金をつくってございますが、この相当部分が補てんに充てられる、こういうことで当面対処いたしますとともに、来年度以降につきましては、来年度予算におきましてこの三品目の重点的な価格補てん、それから生産と出荷の確保をはかりたいということで、関係予算の充実について、今国会に御審議いただいている予算案の中に措置費を計上いたしておるわけでございます。
○和田(耕)委員 この問題、いまの安くなった場合の価格を補償するという制度があるのですけれども、やはりこの問題について、いま今年度は五割ぐらいの値上げをしていくというお答えのようですけれども、この問題の検討もさることながら、一方で政府は、野菜団地をつくるということを指導されておられる。こういうところで、現在では大根、キャベツ、ネギというようなものがたいへん暴落しておるということです。これはつまり貯蔵するとかいうような問題も、この際に、露地野菜の場合は非常に困難もあるかと思いますけれども、そういうことも含めて検討されないと、安くても、出荷したものに対しては補償という制度はとれても、いま現地でどんどん廃棄している問題がたくさんある。どんどんとつぶしている。しかし、つぶしたものに対しては何らの補償もないわけですね、現在の制度の補償では。そういうような問題も関連するわけですから、こういうことを含めて、いま都会の人たちは野菜が安くなったからいいと思うけれども、すぐ来年は高くなって困るということなんですから、この中継ぎの制度について、もっと周到な対策が必要ではないかと思うのです。そういうことについて、いま具体的に考えてないけれども、将来こういうことを考えたいということがあれば、承っておきたいと思います。
○関谷説明員 御指摘のとおりでございまして、従来はこういう露地ものにつきましては、ほんとうに出荷なり需給自体を調整しまして価格を安定させるということが、あまり対策としては行なわれておりませんで、そういう関係で、当面のような問題については、なかなか対処し得る手段がなかったわけでございます。ことしも若干、産地のほうでは自主的に、冷蔵なり産地圃場でいわば凍結をするというような措置も研究しているところもございまして、こういう実際のやり方も参考にいたしまして、これもまた、来年度予算の問題としていま御審議いただくわけでございますけれども、一つは、われわれのことばでいいますと市場隔離と申しておりますが、価格が非常に、たとえば過去の半値以上に落ちるというようなことになりまして、需給が非常にバランスを失しました場合には、貯蔵するとか加工の可能なものは加工する、それからやむを得ない場合には産地で廃棄するというように、市場に出すのを一時隔離をして調整をする。こういう場合に、従来出荷したと同じような価格の補てん面の措置を講ずる、こういうことを研究いたして、関係予算の計上をいたしておるわけでございます。 それから、もう一つは貯蔵ということでございまして、こういう露地の大衆野菜については、いままでほとんど貯蔵ということが行なわれておりませんでした。しかし、物理的な可能性から申しますと、白菜、キャベツ等でもぎりぎり、多少品いたみはいたしますが、一カ月ないし二カ月の貯蔵は可能なわけですので、非常に価格が落ちた場合には、いまの市場隔離の一環として貯蔵をする。それから、ことしなども問題になっておりますが、野菜の貯蔵に向きます低温貯蔵庫が必要である。これは大体零度から五度くらいのC級冷蔵庫と申します特別の冷蔵庫が必要でございますので、これについても、消費地段階あるいは産地段階での低温貯蔵施設の整備について助成措置を講ずる、こういうようなこともあわせて考えております。
○和田(耕)委員 大臣に最後に。 特に昭和四十年ごろから、物価問題についてのいろいろな制度をおつくりになり、やってこられためですけれども、これから非常にむずかしい状態になっていくと思います。よくいわれるように、不況下の物価高というような問題も出てくるし、物価の背景にある生産構造もいろいろ変わってくるというようなことにもなるわけでございますけれども、いまの物価対策閣僚協議会を頂点とした各省の物価担当官の連絡会議あるいは物価安定政策会議というようなシステムで、つまり一言で言って、はっきりした権限を持たないような制度で対処できるかどうか。たとえば先ほど問題になった円切りの問題で、輸入品を何としても徹底さすのだという課題を遂行する場合に、現在の機構でこの問題が処理できるかどうかとなると、私はかなり危ぶまれる問題が多いと思うのです。したがって、問題を限定してもいいから政府が行政的な命令ができるような、そういう制度を考える段階に来ておるのではないかというふうに思うのですけれども、長官としてこの問題に対しての御所見をお伺いしたい。
○木村国務大臣 物価対策を強力に推進するという意味においては、確かにいま御指摘のような機構の強化というものが必要だと思いますが、ただ、いまの行政の仕組みから申しますと、やはり実際の行政面を担当する実施官庁が農林省、通産省、運輸省その他に分かれております。そういう面からいいまして、その権限に対して、たとえば経済企画庁がある指示権を持つということは、なかなか現存の行政機構の中ではむずかしい問題であろうと思います。したがいまして、当然私どもとしましては、現在の行政組織内における運用の面を通じてこの物価対策を強化していくということにいまなっておりますが、確かに物価対策閣僚協、もう少しこれをひんぱんに活用してやるべきであるという反省も、私自身いたしております。そういう面で、現在の行政機構の中でどう物価対策を強力に運営していくかというような、一つの政治の姿勢というものが内閣全体になければならぬと思います。その面で私どもは、この仕組みの中で経済政策の転換もございますし、そういう面で、ぜひこの物価対策を内閣全体の問題として取り上げて、その中でとれを強く推進していくということも必要でございますが、さりとてまた、その個々の行政部門を担当しております実施官庁の仕組みがいままでのようでは相ならぬと思います。したがいまして、たとえば農林省が今回機構の改革をいたしまして、食品流通局あるいは構造改善局をつくりますが、ああいうようなことを、これから現存の行政機構の中で強くやっていかなければならぬ、こういう考えでおるわけでございます。
○和田(耕)委員 公取委員長にお伺いしたいのですけれども、今度の円切り上げ問題の引き下げ分が末端格価に反映しない一つの大きな窓口として、例の総代理店制度があるということをこの前申し上げたのですけれども、これについて、公取として実情を御検討になっておられたのか。その結果どのような印象を持っておられるのかということについてお伺いしたい。
○谷村政府委員 総代理店問題について網羅的にどういう状況であるかという把握を、現実には実はいたしておりません。しかしながら、昨年あたりからそういうことを心がけるようにいたしまして、まだほんとうに、いわば端緒をつかむという段階ではございますが、いわゆる独禁法の第六条に基づく外国の商社等との協定をちゃんと届け出ろという届け出の励行ということを、昨年と今回と二回にわたって非常に慫慂いたしまして、特にそういう総代理店契約というものの内容を十分に審査する道を一応つくったわけであります。また実態として、その内容を詳しく契約について見るというよりは、むしろ契約にはあまり書いてございませんで、具体的な話し合い、向こう側とこちらの総代理店との間のいろいろな了解事項というふうな形のものが多いようでございますので、契約を届け出ただけでは、そこはまだ十分でございません。 そこで、第二段といたしまして、先ほど経済企画庁のほうからもお答えがありましたような、国民生活に非常に密接な関係を持つような品物を扱っているところの、その具体的な動きがどうであるかということについてのヒヤリングを、これも人数の都合でそうたくさんはできないのでございますが、少しずつ始めている状況でございます。 私どもの立場から申しますと、輸入価格等が下がったことが現実に末端のところまで反映されるということは、ただお説教や希望を述べただけではだめなんでありまして、それがそういうふうにされていくような情勢、すなわち、そこに公正な取引条件あるいは競争条件というものがあって初めてそれが実現するわけでございますから、もし輸入総代理店といったようなものの存在がそれを妨げる何ものかを持つような仕組みになっているとすれば、そこには私どもとしてやはり手を入れなければならない、かように考えておるわけでございます。 一般的にいって、総代理店というものがあること自体は、これはたとえば品物全体として競争状態にあれば、ウイスキーならウイスキーがそれぞれのブランドにおいて競争状態にあれば、たとえ一つのブランドについて輸入総代理店があっても、相互の間に競争があるということによって、そこはさような一つの競争秩序を阻害する要因にならないともいえるのでありますが、一方、総代理店という形でしぼられている結果、そこにお互いに、いわば暗黙のうちにも協調し得るそういう体制をつくるのではないかという心配もございます。 さようなことで、先般一つだけ私どもが取り上げて、いろいろと実態を聞きましたものの中に、たとえば、よく御承知のサンキストレモンの輸入総代理店という問題もあったわけでございますけれども、これはもうサンキストレモンそれ自体が、すでにアメリカにおいて八割のシェアを占める。しかも供給者として非常に強い立場にある。こちらは、輸入者の立場としては相当のシェアを持っているのでございます。輸出も、たしか三割以上は日本に向いているんだと思いますけれども、どうも競争状態が、日本とアメリカとの関係においてすでにもう受け身の形になってしまっているというような実態がございまして、これは総代理店問題をつつくのについては、いろいろな問題は確かにございましたけれども、品物がいい例ではなかったと思って、また別のところを、何をやっておりますか、ちょっと私、十分記憶しておりませんが、事務局のほうではヒヤリングなりを進めているようでございました。
○和田(耕)委員 その外国の商社とメーカーと日本の総代理店との間に取りかわされた契約というのは、現物そのものをごらんになったのですか。
○谷村政府委員 私どものほうは、法律の規定に基づいて契約を全部そのまま届けさせて、それに目を通すことにいたしておりますが、先ほど申しましたように、肝心なことはむしろ契約には書いていないというのが実態のようでございまして、そこは実際にいろいろ話を聞かなくてはわからない。それが私どもの、いわゆる日本側と向こう側との間でいろいろ拘束したり、たとえば売り値拘束とかいうような実態があるかどうかという問題が一方にございますが、問題は、輸入代理店というものが日本の内側に向かってどういうことをしているかということになりますと、今度は、これは契約の問題ではなくてビヘービア、行動の問題でございますので、これは別の手だてで調べるほかないわけでございます。
○和田(耕)委員 その二つの肝心のところの調べの結果、価格を拘束しているというような結果が出た場合には、どのような効果的な手があるでしょう。相手が外国商社という場合に、日本としてのとるべき効果的な、違反があった場合にどういうふうな手をお打ちになれるかという問題です。
○谷村政府委員 これはいわゆる法の管轄権の問題にもからんでくるかと思いますけれども、少なくとも日本にその仕事を代行する者がおり、あるいはまた向こうの支店というものがある場合には、かつてそういう措置をしたこともございますように、独禁法上の法的な措置、すなわち勧告、さらに進めば審判でありますか、そういうところまで進むということもできると思います。こっち側に全然向こうを代理するものがなく、あるいは代表するものがない場合には、いままでの例でございますと、一方的に日本のたとえば会社なり何なりに対しての措置をとったという例で、過去において天野事件というのがございまして、現在裁判となって争われておりますけれども、一つ一つについてそういうようなことをやるかどうかということは、具体的な内容を見てからの問題であると思いますので、最終的にはそういう法的な根拠もよく踏まえながら、現実には、大体の場合には、外国商社等との契約については行政指導の形において手直しをしてもらっているのが、従来からの例でございます。
○和田(耕)委員 この問題は、たとえば完成品だと、またやりやすい問題があると思いますけれども、原材料となりますと、なかなか複雑な問題になってくる。第一、実態がつかみにくいという問題があるのと、最近国内で不況カルテルの問題が出てきているわけだと思うのですが、そういうふうな不況カルテルをかぶせられると、この問題の究明ができても、その処置が非常に困難になってくるというような問題もあるように思うのです。 いずれにしても、これは経済企画庁の宮崎さんにお伺いしたいのですが、輸入品の値下がりという問題を末端価格に反映させるためには、完成品の場合には、いろいろ事はあっても、まだ方向ははっきりしているのですが、原材料の値下がりという問題をどのように価格に対して反映をさすことができるのかという問題について、各省、通産省なり農林省あるいは経済企画庁で、どのような対策を打つために御相談になっておられるのか、あるいは、これは打つ手がないのでほったらかしにしておるのか、この問題についてお伺いしてみたい。
○宮崎(仁)政府委員 確かに、先ほど大臣からもお答え申し上げましたように、原材料として入ってくるものにつきましては、製造、加工の段階を経て、しかも時間的なズレもございますので、なかなかその把握がむずかしゅうございます。したがいまして、産業連関表等を使いまして、計算上こうなるべきだというようなことは一応出ますけれども、その効果がそのとおり出るかどうか、これはなかなかむずかしい点があるだろうと思っております。 ただ、そうだからといって、それではほっておくというわけにいきませんので、主たる原料を輸入に仰いでおるようなもの、そういうものにつきまして重点的にひとつ調査をし、そしてその結果によっては行政指導をやっていく、こういうことでございまして、たとえば石油製品などにつきましては差益も大きいわけでございますから、こういうものにつきましては重点的にそういう調査をしていこうということで、今度の閣僚協議会でも特に例示してございます。 これ以外に鉄鋼原料であるとかあるいは非鉄の問題であるとかいうようなものも、いろいろございます。これ以外にもたくさんあるわけでございますが、鉄鋼と非鉄というようなことになりますと、むしろ需給関係で非常に動いておりますので、おそらく差益の関係というようなものが原価計算上出てくるような形はなくて、かなり先取り的に価格に響いてくる、こういうふうに私ども考えております。問題は、やはり石油のような、非常に明確であって、かつなかなかその効果がむずかしいというようなものでございます。 これは幾つかの対象品目を選んでおります。全体で六十品目くらいでございますが、その中にはいま言った原材料のものも入っておりますが、こういうものについて重点的に調査をし、そして行政指導もやっていきたいと思っております。
○和田(耕)委員 いまの六十品目というものを選択的に選んでやっていく、これは、実態把握については、大体いつごろまでにその見当をつけておられますか。
○宮崎(仁)政府委員 すでに二十品目くらいについては調査を大体完了いたしておりますし、残りのものにつきましても至急やっていこうということでございまして、一部、三十品目くらいは来年度の予算になると思いますので、この夏ごろまでに全体を終わるだろうと思っております。しかし、なるべく早くやるということで、場合によりましては、いろいろの概略の調査によりまして、問題が特にあると思うようなものから優先的にやっていきたいと思っております。
○和田(耕)委員 円切り問題が出たというのは大体去年の八月、九月の段階からですけれども、この問題で経済企画庁長官も大蔵大臣も総理も、これは必ず物価が安くなるんだから、そういうメリットがあるんだということを言っているわけだから、ほんとうにやる意思があると私は思うのですけれども、あるとすれば、この問題についてはもっと早く手をつけておかなければならない問題ではなかったかと思うのです。これからとなりますと、いろいろと他の要素も入ってきますので、実態がなかなかつかみにくいという問題もあろうかと思うのですが、これはこの問題だけじゃないのです。いままで、物価の対策について一生懸命やるというふうにおっしゃってはおるけれども、事実上二の次、三の次になってしまった、言うだけでやらなかったということが、もう累積されてきているわけですね。少なくとも最近五年間の、私が承知しておるいろいろな政策については、残念ながらそういうふうに評価せざるを得ない。しかし、この円切りの問題だけは政府が逃げるわけにはいかない。佐藤さんは今度おかわりになるということですが、かわりましても、政府・与党としては、この問題の責任から逃げるわけにはいかないと私は思うのです。 そのためには、いまの完成品の非常に正確な追跡調査、そして原材料というものが末端価格にどのような効果があるかという問題をこれは経済企画庁がおやりになって、そして各省と協力をしてそういう問題の検討に当たるということが適当だと思うのですけれども、最近通産省の試案が、これはスクープされたということですけれども、発表されました。あの方法論等については、非常にまだ至らないところがあるようですけれども、ああいう試案は、しかし大事ですね。ああいうものは経済企画庁で当然準備していかなければならない問題だと思うし、そういう面から見ても、経済企画庁のスタッフの、質は別として、数が足りませんね。そういうことを先ほど長官にもお伺いしたいと思ったんですけれども、経済企画庁がいまの行政制度のもとで、いまの諸法律のもとで、やる意欲があれば、内容的にもっとこうしなければならないという問題があるのですけれども、宮崎局長にその問題についての御感想をお伺いしたい。
○宮崎(仁)政府委員 確かに御指摘のような事態はございます。いまの輸入品につきましての問題は、変動相場に移りました直後から、ひとつ、問題として重要であるから早急に取り組もうということで、昨年の九月に物価担当官会議におきまして輸入品価格部会というのをつくって、関係各省でやってもらうものと経済企画庁が追跡調査をしたほうがいいものと手分けをいたしましてやっておるわけでございます。これは今後もそういう形で、関係各省に全面的に協力してもらうことになっておりますので、やっていきたいと思っております。 ただ、確かに、先ほど大臣に御質問がございましたけれども、物価問題という非常に広範なしかも困難な問題でございますが、何か具体的に一つの方向をきめようといたしますと、産業政策なりあるいは従来の慣習なりといろいろと矛盾をする、衝突をするという事態がどうしても出てまいります。その際に、物価政策の優先性といっても、どの程度われわれが貫いていけるか、これが現在経済企画庁といたしましては、説得と調査の結果による——何と言いますか、ある程度国会の場もそうでございますが、消費者団体の方々の力とかあるいは世論の力、マスコミの影響、いろいろの形のことを考えな奉ら進めていくというのが実際のやり方でございますけれども、われわれとしては、むしろ行政的にしっかりした理論なり実態のデータをもって各省を説得していくというところでやっていくわけでございます。しかし、こういう形だけでいいのかどうか、確かにこれは問題のあるところだと思います。われわれの中でも、いろいろの形でこういう問題について検討いたしております。また、そういうことができる機会がございましたならば、権限の問題なり機構の問題についても、ひとつわれわれとしての要望なり意見を申し上げてみたい、そういうふうな検討はいたしております。
○和田(耕)委員 最後にお伺いしたいのですけれども、この十年間のように経済成長がいわゆるあらしのように展開されてきたという段階、いろいろな産業の、片一方は斜陽化し、片一方は好況化していくという、いろいろなびっこの状態のもとで経済成長が行なわれてきたこの十年間の段階では、なかなか物価政策もそのつど政策で、また、やるやると言いながら実際やらなかったということも、そういうふうな裏にある理由もよくわからぬことはないんですが、しかし、昨年来、日本の今後の経済はいわゆる安定成長の段階に無理やりに入ってこざるを得ないということになる。こういうふうな経済成長なり安定の新しい局面においては、たとえばアメリカが一九七〇年にとったあの物価安定法ですか、あのような性格の法律をそろそろ準備する必要があるのではないか。つまり日本の経済の実態が一応ベースが置かれて、今後はこのベースに従って安定的な成長あるいは調整が行なわれるという段階ですから、やみくもではないわけです。そういうふうな現在の段階では、物価問題についての調整について、何かいま経済企画庁がやろうと思ってもできないわけですけれども、ああいう法律があれば、必要な場合には相当強力な手が打てるということなんですが、そういう安定法のような法律をそろそろ準備する時期に来ておるのではないかという感じを持つんですけれども、生活局長はどういうお考えですか。
○宮崎(仁)政府委員 確かにそういったような御意見も十分成り立つと思います。私どもといたしましては、いま御指摘がございましたように、過去十数年の高度成長のパターンというものが基本的に直る時期に来ておるということで、いわゆる福祉優先とかいろいろなことがいわれておりますが、ともかく従来の形とは全然違った方向に持っていこう。これはもう政府部内はもちろんのこと、財界その他みんな同じようなことを言っておるわけでございまして、中身に幾らかニュアンスの違いはあるかもしれませんが、私どもとしては、新経済社会発展計画にかわる新しい長期計画をつくらなければならないということで、計画局が中らでございますけれども、すでに一年以上の作業をやってきております。年内にこれをつくろうということでございますが、この計画の中にそういった具体的な政策をできるだけ織り込んでいく、こういうことでやっていきたい。それで、私どものほうの生活局といたしましても、国民生活審議会のほうにも、そういった問題を研究することでいろいろ御努力をいただいておりますし、私ども事務当局としても、先ほどちょっと申し上げましたが、機構の問題法律の問題等も含めまして検討を始めております。どの程度までこの新計画というものが内容あるものにできるかどうか、これはまだちょっと私、何とも申し上げられませんけれども、経済企画庁としては、当面この新しい計画というところに焦点を当てて、いろいろのそういった課題を盛り込んでいきたい、こういうふうに考えております。
○和田(耕)委員 その問題について要望しておきたいのですけれども、いまの宮崎さんの御答弁でけっこうですが、その中身として、これは私、長年この委員会でも述べてきた基本的な態度の一つなんですけれども、政府は自由な競争条件を整備するという項目を述べておられる。これはごもっともな点が多々あると思いますけれども、こういうことばのもとで、政府としてやるべきときにやるべき処置をしなかったという例も非常に多いと思うのです。これは自由な競争条件で自由にやらしているのだから、政府が介入できないのだ、またしちゃいけないのだというので、都合の悪いときにはそれを出てくるという傾向があると思うのですけれども、今度の場合はなかなかそうはいきませんね、輸入物資の問題については。そういう点で、政府の行政介入という問題を新しい立場からもう一ぺん考えてみる。その介入の根拠になる新しい法律を、正しい法律を考えてみるということが必要な時期に来ているという考え方を私は持っているのですけれども、このことをひとつ局長さんにぜひとも御要望しておきまして、質問を終わりたいと思います。
○井岡委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時散会