農林水産委員会 第13号
- 発言数
- 42 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1972/04/25
会議録
○藤田委員長 これより会議を開きます。 漁港法の一部を改正する法律案、中小漁業振興特別措置法の一部を改正する法律案及び漁業協同組合整備促進法を廃止する等の法律案を議題とし、審査を進めます。 三案に対する質疑は、去る二十日、終了いたしております。 この際、三ツ林弥太郎君外三名から、漁港法の一部を改正する法律案及び中小漁業振興特別措置法の一部を改正する法律案に対し、それぞれ修正案が提出されております。
○藤田委員長 提出者より趣旨説明を求めます。三ツ林弥太郎君。
○三ツ林委員 私は、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党を代表して、内閣提出にかかる漁港法の一部を改正する法律案に対する修正案の趣旨について御説明申し上げます。 修正案はお手元に配付してあるとおりであります。 原案におきましては、この法律は昭和四十七年四月一日から施行することになっておりますが、四月一日はすでに経過いたしております関係で、施行日を公布の日に改めるとともに、改正後の規定のうち、費用の負担区分については、昭和四十七年度の予算にかかる国の負担金から適用することにしようとするものであります。 以上が修正案の内容であります。 次に、中小漁業振興特別措置法の一部を改正する法律案に対する修正案の趣旨について御説明申し上げます。 修正案はお手元に配付してあるとおりであります。 原案におきましては、この法律は昭和四十七年四月一日から施行することになっておりますが、四月一日はすでに経過いたしております関係で、施行日を公布の日に改めることにしようとするものであります。 以上が修正案の内容であります。何とぞ議員各位の御賛同をお願いする次第であります。 —————————————
○藤田委員長 これより漁港法の一部を改正する法律案、中小漁業振興特別措置法の一部を改正する法律案及び両案に対するそれぞれの修正案並びに漁業協同組合整備促進法を廃止する等の法律案の討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、順次採決いたします。 まず、漁港法の一部を改正する法律案について採決いたします。 初めに、三ツ林弥太郎君外三名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○藤田委員長 起立総員。よって、三ツ林弥太郎君外三名提出の修正案は可決いたしました。 次に、ただいま可決されました修正部分を除く原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○藤田委員長 起立総員。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。 次に、中小漁業振興特別措置法の一部を改正する法律案について採決いたします。 まず、三ツ林弥太郎君外三名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○藤田委員長 起立多数。よって、三ツ林弥太郎君外三名提出の修正案は可決されました。 次に、ただいま可決されました修正部分を除く原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○藤田委員長 起立多数。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。 次に、漁業協同組合整備促進法を廃止する等の法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○藤田委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決いたしました。 —————————————
○藤田委員長 ただいま議決いたしました三法案に対し、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党の共同提案にかかる角屋堅次郎君外三名より、附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 この際、提出者から趣旨の説明を求めます。角屋堅次郎君。
○角屋委員 私は、ただいま議決されました漁港法の一部を改正する法律案、中小漁業振興特別措置法の一部を改正する法律案及び漁業協同組合整備促進法を廃止する等の法律案に対する附帯決議案につき、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 漁港法の一部を改正する法律案、中小漁業振興特別措置法の一部を改正する法律案及び漁業協同組合整備促進法を廃止する等の法律案に対する附帯決議(案) わが国漁業をとりまく環境は、内外ともに一段と厳しさの度を加えている反面、国民の水産物に対する需要は、高度化、多様化しつつ増大する等最近における諸事情の推移にかんがみ、政府は、特に左記事項の実現に留意しつつ、各般にわたる漁業施策を強力に推進し、水産業の振興と国民に対するたん白食料の安定的な供給の確保を図るべきである。 記 一 漁船の大型化等の諸事情の進展に即応するようすみやかに、現行漁港整備計画を拡大改訂し、いわゆる第五次漁港整備計画を策定すること。 二 第三種漁港(北海道以外の地域のもの)については、その整備事業の円滑な実施を図るため、事業実施に要する費用に対する国の負担割合の是正に努めること。 三 中小漁業の振興を図るため、特定業種に係る振興計画の策定及び構造改善計画の認定にあたっては、関係業界の自主的な構造改善の促進に資することとなるよう十分配慮するとともに、農林漁業金融公庫の中小漁業経営改善資金の融資枠の拡大、融資条件の改善等に努めること。 四 中小漁業における労働関係の近代化に資するため、労働条件の改善及び労働環境の整備等を図ること。 五 水産業協同組合の健全な発展を期するため、漁業協同組合の合併の促進等によりその経営基盤の拡充強化を図ること。 右決議する。 以上の附帯決議案の趣旨につきましては、すでに質疑の過程で十分論議されており、委員各位の御承知のところと思いますので、説明は省略させていただきます。 何とぞ御賛同を賜わりますようお願いいたします。
○藤田委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 本動議に対し別に御発言もありませんので、直ちに採決いたします。 角屋堅次郎君外三名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○藤田委員長 起立総員。よって、三法案に対し附帯決議を付すことに決しました。 この際、ただいまの附帯決議について政府の所信を求めます。赤城農林大臣。
○赤城国務大臣 ただいまの御決議につきましては、その御趣旨を十分尊重いたしまして、慎重に対処してまいる所存でございます。 —————————————
○藤田委員長 なお、ただいま議決いたしました各案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○藤田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○藤田委員長 農林漁業団体職員共済組合法等の一部を改正する法律案を議題とし、その趣旨の説明を聴取いたします。赤城農林大臣。
○赤城国務大臣 農林漁業団体職員共済組合法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。 農林漁業団体職員共済組合制度は、農林漁業団体職員の福利厚生の向上と農林漁業団体の事業の円滑な運営に資するための制度として実施され、その給付内容も逐年改善を見てまいりました。 しかしながら、年金財政の状況を見ますと、給与水準の変動、制度改正等により所要財源率について相当程度の増高を見るに至っておりますが、現行の掛け金率は、他の共済組合制度に比べ高い実態にありますので、農林漁業団体及び組合員の負担能力等を考慮いたしまして、掛け金率の引き上げは回避することとし、このため、国庫補助率の引き上げその他所要の措置を講ずることとした次第であります。 一方既裁定年金につきましては、最近の物価上昇等の現状にかんがみ、その額を改定して、給付の内容につきさらに改善をはかることとしたのであります。 次に、この法律案の内容を御説明申し上げます。 〔委員長退席、三ツ林委員長代理着席〕 第一は、農林漁業団体職員共済組合法の一部改正であります。農林漁業団体職員共済組合の掛け金負担の増高を避けるため、給付に要する費用に対する国の補助率を一六%から一八%に引き上げるとともに、通算年金制度の定着により任意継続組合員制度の役割りが軽減されてきている実情等を勘案して、昭和四十七年十月一日以後に組合員となる者は任意継続組合員となることができないこととしております。 第二は、昭和四十四年度以後における農林漁業団体職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律の一部改正であります。昭和四十五年三月までに給付事由の生じた既裁定の年金について、昭和四十七年十月分以後、その年金の計算の基礎となっている平均標準給与を一〇・一%引き上げることにより年金額を改定することとしております。さらに、退職年金等の最低保障額の引き上げを行なうとともに、その特例となる高齢者の範囲を拡大することとしております。 以上がこの法律案の提案の理由と主要な内容であります。 何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決いただきますようお願いいたします。
○三ツ林委員長代理 以上で本案の趣旨説明は終わりました。 次に、本案の補足説明を聴取いたします。内村農政局長。
○内村(良)政府委員 農林漁業団体職員共済組合法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を補足して御説明申し上げます。 本法律案を提出いたしました理由につきましては、すでに提案理由説明において申し述べたところでありますが、所要財源率の処理に関し若干ふえんして申し上げます。 農林漁業団体職員共済組合の掛げ金率は、原則として五年ごとに実施する所要財源率再計算の結果に基づいて定めることといたしておりまして、現行の掛け金率は千分の九十六となっておりますが、昭和四十五年に所要財源率を再計算いたしましたところ約千分の十六増加することとなりました。 しかしながら、現行の掛け金率が他の共済組合に比べて高い実態にあることから、農林漁業団体及び組合員の負担能力等を考慮いたしまして、給付に要する費用に対する国の補助率の引き上げ、任意継続組合員制度の適用の制限、財源調整費補助の確保及び利差益の一部の充当を行なうことによりこの増加分を処理し、掛け金の引き上げを回避することとした次第であります。 次に法律案の内容について御説明申し上げます。 第一条は、農林漁業団体職員共済組合法の一部改正であります。 このうち、第十七条の改正規定は、任意継続組合員となることができる者の範囲を制限しようとするものでありまして、昭和四十七年十月一日以後に組合員の資格を取得する者は、任意継続組合員となることができないこととしております。 次に、第二十条の改正規定は、最近の農林漁業団体職員の給与の実態にかんがみ、掛け金及び給付の算定の基礎となる標準給与の下限を引き上げようとするものでありまして、現行の一万二千円を一万八千円に引き上げることとしております。 また、第六十二条の改正規定は、農林漁業団体職員共済組合の給付に要する費用に対する国の補助率を一六パーセントから一八パーセントに引き上げることとしたものであります。 第二条は、昭和四十四年度以後における農林漁業団体職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律の一部改正であります。 まず、第一条の四、第二条の五及び第二条の六の規定は、既裁定年金の額の改定でありまして、昭和四十五年三月末日までに給付事由の生じた年金につきまして、現に給付を受けている年金の算定の基礎となっている平均標準給与の年額等を一〇・一%引き上げることにより年金額を増額することとしております。この場合、その算定額よりも、その給付事由が生じた当時の年金算定の基礎となった平均標準給与の年額等に別表第五にあります二・〇三七から一・一〇一までの率を乗じた額を用いて算定した年金額のほうが多い場合には、その多いほうの額に改定することとしております。なお、この場合の平均標準給与の年額等の最高限度額につきましても改善をはかることとし、従来の最高限度額を一〇・一%引き上げ、いわゆる頭打ち制限を緩和いたしております。 次に第三条の三の規定は、既裁定年金の最低保障額の引き上げであります。退職年金及び障害年金につきましては現行の九万六千円を十一万四百円に、遺族年金につきましては現行の四万八千円を五万五千二百円にそれぞれ引き上げることとしております。 また、高齢者等についての最低保障額の特例につきましても、退職年金及び障害年金については現行の十二万円を十三万四千四百円に、遺族年金については現行の六万円を六万七千二百円に、それぞれ引き上げるとともに、その対象範囲を従来の七十歳以上の者から六十五歳以上の者に拡大することとしております。 さらに、従来の最低保障額につきましては、組合員期間が二十年に満たない者の遺族年金については適用がないものとされておりましたが、これを組合員期間が十年以上の者で組合員である間に死亡した者の遺族についても適用することといたしましたので、いわゆる旧法遺族年金の一万九千円という低額年金は、大幅に改善されることになります。 なお、これらの最低保障額の引き上げは既裁定年金のみならず、今後の新規裁定年金についても適用することといたしておりまして附則の改正はこのためのものであります。 最後に、第三条及び第四条は、第二条の措置に関連して規定の整備を行なうとともに、いわゆる旧法の通算退職年金についても、昭和四十六年度における年金の額の引き上げの措置と同様の改善をはかろうとするものであります。 以上がこの法律案のおもな内容であります。 なお、この法律の施行期日につきましては、昭和四十七年十月一日としておりますが、補助率の引き上げに関する部分は同年四月一日としております。 以上をもちまして、この法律案の提案理由の補足説明といたします。
○三ツ林委員長代理 以上で本案の補足説明は終わりました。 —————————————
○三ツ林委員長代理 引き続き審査に入ります。 質疑の申し出がありますので、これを許します。別川悠紀夫君。
○別川委員 私は、ただいま議題となっております農林漁業団体職員共済組合法等の一部を改正する法律案につきまして、政府関係者に対し若干の質問をいたしたいと思います。 今回の法律改正の内容は、大別をいたしますと二つの骨組みから成り立っていると思うのであります。すなわち、その第一は、共済組合の財政の基礎を確立、強化しようとするものであります。その第二は、給付の改善、すなわち、国家公務員共済組合の場合に準じまして、その平均標準給与の年額を一〇・一%引き上げると同時に、退職年金、障害年金及び遺族年金の最低保障額を引き上げようとするもの。この二つの部分から大体成り立っておると思うのであります。 そこで、時間の制限もございますので、私は、もっぱらそのうちで共済組合の財政確立の問題を中心といたしまして御質問をいたしたいと思います。 農林年金では、昭和四十五年度に財源率の再計算を行ないました結果、かなり大幅な不足財源が生じていることが明らかになったのであります。そこで、この不足分を充足するためには、掛け金率に換算をいたしてみますと約千分の十五・三五、この分を増額しなければならないというわけであります。しかしながら、現在においてすら農林年金の掛け金率は千分の九十六でありまして、私学共済の千分の七十六、国家公務員共済組合の千分の八十八、地方公務員共済組合の千分の九十に比較をいたしてみますと、最高の掛け金率となっておりまして、これにさらに千分の十五・三五、これを加重することはあまりにも農業団体やあるいは農業団体の職員の負担を重くすることになる。 そこで、掛け金率を引き上げないで何とかこの不足をいたしております財源の解消をはかる方途を見出すということが、先般、昭和四十七年度の予算編成時におきましての大きな焦点となったわけであります。私が聞いておりますところによりますと、これを解決する方法といたしまして、まことに古い話でございますが、いわゆる大岡裁判の三方一両損という古い例にならいまして、国とそれから組合員と、そうして共済組合の三者がそれぞれ負担をし合う、こういうかっこうでの解決策がとられたということを聞いておるのでございます。 まず第一に、国はその補助率を一六%から一八%にまで、二%の引き上げを行なうとともに、いわばつかみ金に近いかっこうの財源調整費という形で一億六千万円を支給する、こういう予算ができておるわけであります。次に組合員でございますが、従前ございました任意継続組合員制度という制度を、四十七年の十月一日以後に新たに組合員の資格を取得する者から廃止する。こういう形で、組合員もまたその一端の負担をかつぐというやり方であります。それから第三点といたしましては、共済組合におきましては積み立て金の運用をいたしておるわけでございますが、その資金運用の中の利差益、その中から該当分に関しましてそれをはじき出させていく。 こういうふうに、いわゆる三者がそれぞれにこの不足財源を補てんするためにそれぞれ分担し合う、こういうかっこうで今度の処置がとられたというふうに聞いていたわけであります。 そこで、まず御質問をいたしたいわけでございますが、四十五年度の財源率の再計算をやってみたところが、不足財源が千分の十五・三五というまことに驚くべき大きな数字が出たということでございます。これはたいへんなズレだと思うわけでございますが、これだけ大きなズレが発生したということは、当初保険数理の組み立てに大きな誤算があったのではないか。こういうことがまず疑問になるわけでございます。あるいはまた、その後におけるいろいろな諸情勢の変化ということもございましょうが、まずもって私は、このような大きなズレが発生をしたということに対しまして非常に疑義を持つわけでございます。一体どういうわけでこれだけのズレが出たのか、その点をまず御説明いただきたいと思います。
○内村(良)政府委員 お答え申し上げます。 農林年金の掛け金率につきましては、いわゆる数理的保険料と整理資源率と二つの部分から成り立っているわけでございます。そこで、この二つの率が上がりましたために、ただいま先生から御指摘のような大幅な掛け金率の上昇になったわけでございますが、それにつきまして申し上げますと、まず数理的な保険料については退職年金の該当者が増加したということがございます。ちょっと基礎を申し上げますと、現在十万人中一万二千九百五十二人ということで計算していたわけでございますが、再計算の際は、制度の浸透によりまして、さらにどんどんやめていく人がふえてきたというようなことから、十万人中一万九千百十三人となっているわけでございます。 それから第二は、いわゆる減額退職年金制度というものがあるわけでございますが、これについてはこれまでは財源を見込んでいなかったわけでございますが、これを見込んだということがございます。 それから第三といたしまして、任意継続組合員の選択率が増加したこと。これにつきましても数字を申し上げますと、現行は——現行と申しますか、再計算の前の計算の場合には、十万人中千四百四十二人という計算になっていたわけでございますが、再計算ではそれを十万人中三千四十一人という計算をせざるを得なかったというようなことがございまして、まず数理的保険料が千分の六・〇一上がったわけでございます。 次に、整理資源率でございますが、これにつきましては、御承知のとおり、組合員の給与のべースアップがあったこと、それから制度改正、特に四十一年度の厚生年金の期間を持っておる者に対します給付の改善があったこと、それから四十四年度の給付改善と年金の改定があったことというような要素がございます。さらにこまかい問題といたしましては、計算基礎の若干の変更があったということで、整理資源率について千分の九・三四のアップがあったということで、再計算の結果非常に料率が上がる、こういうことになったわけでございます。
○別川委員 それでは次に御質問をいたします。新年度の予算の原案を拝見いたしますと、財源調整費という費目で一億六千万円が計上してあるわけでございますが、この一億六千万円というものの根拠と申しますか、算定基準と申しますか、それはどのように相なっておるのか。その点について御説明をお願いいたしたいと思います。
○内村(良)政府委員 財源調整費補助は、給付費に対するいわゆる定率の補助以外の補助でありまして、法律上、毎年度予算の範囲内で補助することができるというふうになっていることは申し上げるまでもございません。そこで、昭和四十七年度予算では一億六千万円の財源調整費が計上されているわけでございますが、これは今回の財源率再計算の結果に対処して任意継続組合員制度の適用制限を行なったこと、それから資金の運用利益差を充当する等のことを行なったこと等で、組合員の自主的な努力を見たわけでございますが、それではとても財源率の上昇をカバーすることができませんために、国庫補助率の引き上げを行ない、なお不足する分について、財源率千分の二・七二でございますが、これを財源調整費として計上したものでございます。 そこで、四十七年度の財源調整費補助につきましては、ただいま申し上げましたように、農林年金の財源率再計算結果に基づくものとしてそのような措置をとったわけでございますが、今後再計算の時期まで組合員及び事業主の掛け金率は上げないということになっておりますので、今後におきましても、再計算期までは大体四十七年度と同率程度の財源調整費補助が期待されるのではないかというふうに考えているわけでございます。
○別川委員 まことにくどいようでございますが、ただいまの御説明の趣旨をふえんいたしますと、この一億六千万円というものは、少なくとも向こう五カ年間は必ず安定的に予算をつけていただける、かように理解をしていいわけでございますか。
○内村(良)政府委員 私どもはそのように期待できるというふうに思っております。
○別川委員 では、次に御質問をいたします。 四十七年十月一日以後に新しく組合員の資格を得てまいります者につきましては、今度の法律改正によりまして、いままで非常にユニークな制度というふうにいわれてまいりました任意継続制度というこの恩典が削られることに相なるわけでございます。そこで、それでは十月一日以後の新組合員に対する掛け金率が一体どういうことになるのか。いままでの経緯から考えてみますと、同じような掛け金率をとらなければ穴埋めにならないというわけでございますから、当然、当局のほうにおかれましては、新組合員に対しても、いままでの組合員と同じような同率の掛け金率というふうなことを一応想定をしておられるんだろうというふうに思うわけでございますが、もしもそういうことに相なるといたしますれば、任意継続制度という権利が剥奪される新しい組合員にとりましては、従前からおります組合員と比べまして、同じ率で保険料を取られるということは不公平になりはせぬかというふうな感じを受けるわけでございますが、こういう点についての御所見はどうでございますか。
○内村(良)政府委員 ただいま先生から御指摘がございましたように、今年の十月一日以降、農林年金に加入する者は任意継続組合員となることが制度改正によってできなくなるわけでございます。そこで、厳密に言えば、財源率に差があるわけでございますから、反対給付のバランスという観点だけに立って考えれば、ただいま先生御指摘がございましたように、掛け金率に差があってもいいのではないかということが言えるのではないかと思います。 しかしながら、従来から農林年金におきましては、いわゆる厚生年金期間を持つ者と持たない者、あるいは短期脱退者と長期勤続者等の間でアンバランスがあった、要するに、バランスがとれないような問題が、従来からも制度の中にあったわけでございます。なぜそのようなことでずっとやってきたかと申しますと、やはり共済組合制度の本質は、法律の一条にもございますように、相互扶助を基礎とする共同出捐体であるというのが基本的な性格なわけでございます。さらに、同一保険システムの中で掛け金率を同じにして処理しているというのが現在の農林年金の基本的な性格でございますから、確かに先生のおっしゃるように、財源率だけから見ればそのような問題があるわけでございますが、私どもといたしましては、そういったこの農林年金制度の本質にかんがみて、今後におきましても掛け金率は同じでいきたいというふうに考えているわけでございます。
○別川委員 ただいまの局長の御説明、一応はわかるわけでございます。申し上げるまでもなく、現在の組合員の中におきましても、厚生年金期間の非常に長い者とそれから短い者との違いはございます。さらにまた、この法律ができて以来組合員になった者におきましては、厚生年金は全然関係がないわけであります。したがいまして、そういう意味合いでは同じ現在の組合員の中にも多くの違いがあるわけでございます。しかし、そういう違いがある中にも、一つの共済制度というものを運営していくために同一に扱うということは、私も一応現実の運営面におきましてはうなずけるわけでございます。しかし、その場合には、私は一つ条件があると思うのですね。それは組合員のその資格の格差、いろいろ違いというものはありますけれども、しかし、あくまでもこれらの人々の給付条件は同一だという条件があると思うのです。だから、そういう意味において、このような違いというものを黙認できるというふうに思うわけでございますが、しかし、今度の場合は、十月一日から入ってくる新しい組合員は、言うなれば、その厚生年金関係の不足分を負わねばならぬわけであります。さらにまた、任意継続制度というものから発生するところのマイナス分を負担しなければならない、いわば二重苦に苦しむわけでございます。しかも給付条件は違うということでございます。だから、これは、現在の組合員同士の問題と、今後新たに入ってくる組合員の問題とを同じように解釈していくということには、非常に私は無理を感ずるわけでございまして、はたしてそういう扱い方がいわゆる保険理論として、あるいは社会通念として、そういうことが許されるのかどうか、これは私は問題にすれば問題になるような感じがするわけなんです。はたしてそういうことが許されるのかどうか。ただ、現実の問題としまして差し迫って出てまいりました千分の十五・三五という穴埋めを何とかしなければならない、そういうことで、苦しまぎれにそういうことをやって、何とかひとつ進んでいこうというふうな、また進んでいかねばならない、その気持ち、それはわかるわけでございますが、しかし、やはりこの際はっきり筋道をつけるべきものはつけておく必要がある。あとになってこれはおかしいじゃないかというふうなかっこうでは、新しく入ってきた組合員から行政訴訟等も起こりかねない。そういうことであっては私は非常に困ると思うわけでございますから、与党議員ではございますが、あえてこの際この点に問題がないかということをひとつ十分に局長に御注意を申し上げたい。ただし、私もしろうとでございますから、私の考えていることがあまりにも思い過ごしであるということがあるかもしれません。しかし、あえてこの問題を大きく取り上げて御注意を申し上げたい、こういうことでございます。重ねてその点について御所見を承りたいと思います。
○内村(良)政府委員 ただいまの先生の御指摘があった問題につきましては、私どもも今度の制度改正を立案いたします場合に真剣に考えた問題でございます。 そこで、現在の農林年金というものは、繰り返して申し上げますけれども、やはり保険と違いまして、組合員の相互扶助という点に非常に大きなねらいがあるわけでございます。そこでいわゆる完全に保険数理というもので全部を律して、保険理論だけでいくということになれば、確かに先生の御指摘のあったような問題は直ちに問題になるかと思います。しかしながら、共済年金制度の場合には、保険制度と違いまして、必ずしも収支相等の原則だけでは貫かれていない、さらに整理資源というような問題も財源率の計算自体にもあるわけでございます。したがいまして、これから入ってくる人たちが任意継続組合員制度を選択できないという点は、確かに従来の制度に比べますれば一つ後退だという認識もあるかもしれませんけれども、私どもは、やはり共済というものが相互扶助をねらいとしているということからいいますれば、そう間違ったものではないというふうに考えまして、今後も料率は同じであるという扱いにしたわけであります。
○別川委員 当局のほうでこれは問題じゃないのだというふうなことであれば、私もあえてこれ以上この問題を取り上げる気持ちはないわけでございますので、了承します。 次に、御質問をいたしたいのは、今度のこの不足財源の解消策の一つといたしまして、共済組合がやっております資金運用、そこから生じてまいります利差益の繰り入れ額、これが聞いてみますと、大体千分の三・五五というふうな額に相当するということでございますが、さて、この千分の三・五五に相当する金額を年金の資金運用の利率に換算をして計算してみますと、これも聞いた話でございますが、約七厘二毛という数字に該当するようでございます。ということになりますと、一般の年金におきましては、法定金利の五分五厘というふうなものを資金運用の最低限にいたしまして、いろいろの基礎計算が組み立てられておるということは御案内のとおりでございます。ところが、こういうかっこうで農林年金が七厘二毛該当分を繰り出していかなければならないということになりますと、農林年金に関する限り、法定金利の五分五厘でなしに、これに七厘二毛加えました六分二厘二毛というものが少なくとも資金運用の最低限、こういうことに相なるわけでございます。そこで、このこと自体、他の一般の年金は五分五厘で運用すればいいのだ、ところが農林年金におきましては少なくとも六分二厘二毛以上で運用しなければならないというかっこうに相なりますので、この点において農林年金の資金運用面において一つの大きな無理がかかってくるということはいなみ得ない事実であろうと思うのであります。さらに、実際問題といたしましては、大体六分二厘二毛でなしに、実際的には諸経費もかかりますので、どうしても最低六分五厘以上の資金運用をやっていきませんと、結局、計数的に赤字が出るということに相なるわけでございます。 ところで、御案内のように、最近わが国の金融事情というものが非常に緩和をいたしてまいりました。一般的に金利の引き下げ、あるいは各企業におきましても非常に成績が悪うございまして、そういう面におきましてもいわゆる債券市場というふうなものが非常に弱い情勢に相なってきておるわけでございます。そういう今後におけるわが国の資金情勢の将来というふうなもの、金融情勢の将来を考えてみました場合に、はたしてこの六分五厘というふうな資金運用ということで年金が赤字を出さずにやっていけるかどうか、そういう点につきまして私といたしましても非常に不安な危惧の念を持つわけでございますが、政府のそういった面についての御見解、御所見をひとつお聞かせ願いたいと思います。
○内村(良)政府委員 昭和四十五年度から四十九年度までの平均利差益は、給与の千分比に換算してみますと五・九一ということになるわけでございます。今回財源率の補てん財源として見込みましたのは千分の三・五五でございますから、約六割を見たわけでございます。この率は、もちろん実現利息からいわゆる予定利息である——これは財源の計算の基礎に入っております五・五%を引きまして、さらに事務費等を引いて、残額を給与年額で除したものでございます。したがいまして、いわゆる利差益の全部をそこに見ているわけではなしに、大体期待できる利差益の六割程度を見ているわけでございます。そこで、従来の資金運用の実績を見てみますと、四十一年度から四十五年度までの年度末資産に対する利回りは平均で七・六%になっております。 そこで、ただいま先生から御指摘がございましたように、最近の金融緩和によって利率が下がるのではないか、これはまさに御指摘のとおりの問題が発生していることは事実でございます。ただし、私どもの考えているところでは、このたび見込みましたのも、大体期待できる利差益の六割程度を見込んでございますので、これによって今後年金の収支が非常に困ってくるということはまずないのではないかと思いますが、ただ、今後の金利の動きにつきましては、私どもも十分これを見守りながら年金当局とよく相談して遺憾のないようにしなければならぬというふうに考えております。
○別川委員 以上、数点にわたって御質問をいたしてまいりましたが、これを要約いたして考えてみますと、今回の政府のとられました処置は、財源率の再計算によってまず予期せざる大幅な穴が発見をされた、そこでその不足財源をとりあえず継ぎはぎの手段によって穴埋めを行なったという感じが非常に深いわけでございます。 そういうことでございますので、農林年金の財政安定というふうな点から考えてみますと、私といたしましてはまだまだ心配が残るわけでありますが、政府におかれましては、大体これでやっていけるのだ、だいじょうぶなんだという確信がおありになるのかどうか、その点についてひとつ御所見をお聞かせ願いたいと思います。
○内村(良)政府委員 現在の時点で考えられる諸条件を前提にして考えれば、今後の再計算の時期まで保険収支にそう問題がないのではないかと思っております。ただ、これは予測のつかないことでございまして、たとえば物価が非常に上がって年金額も非常に高い改定をしなければならないとか、あるいはベースアップが非常にあるということになってまいりますと、これはまた別の問題が起こってまいりますが、現在の諸条件というものを前提にする限り、今後の再計算期までの年金の収支はまず問題なくいくのではないかというふうに考えております。
○別川委員 農林年金を他の年金と比較をいたしてみますと、先ほども触れましたように、まず第一に、その掛け金率が非常に高いということでございます。さらにまた、その反面におきましては、その給付金額が一番最低でございます。もちろんこれは標準給与、基準給与が非常に低いというふうなことがその原因になっておるということはわかるわけでございますが、それにいたしましても、掛け金率が最高であって、しかも給付金額が最低であるというこの事実、こういうふうなことと関連をいたしまして現在の農林年金の内容を考えてみますと、まだまだ不確定と申しますか、不安定な要素が多いようでございます。たとえば厚生年金部分のその負担分の金額がかなり大きいというふうな問題等もございまして、こういうふうなことが農林年金の負担率を、掛け金率を非常に大きくしておるという一番大きな原因でございましょうし、われわれの見ているところによりますと、どうも財政が非常に不安定なような感じが起きるわけでございますが、こういった実情を十分に認識していただきまして、今後こういう問題をとらえまして、もう一度根本的に、農林年金の財政安定のためにひとつ抜本的な改善策というものをお考えいただく意思があるかどうか。 また、これと関連いたしまして、年来、団体側のほうにおきましては、補助率を一六から二〇に上げていただきたいというふうな非常に強い要望があったわけでございます。もちろん、今度の予算措置によりまして助成率は二%上げる、それからその他の二%は、現実には財源調整というようなかっこうで計上していくのだから心配は要らぬじゃないか、こういうふうなお答えが出てくるかもしれませんけれども、しかし、そういうかっこうで計上していただくよりも、率においてはっきり一六のものを二〇にしていただいたほうが非常に安定もするわけでございますし、安心もできるわけでございますので、そういった今後の農林年金全般についての改善策というふうな点についてどのようなお考えを持っておられるか、その点についてお聞かせを願いたいと思います。
○内村(良)政府委員 お答え申し上げます。 農林年金の掛け金率が高いということは、ただいま先生から御指摘がございましたように、整理資源率が高いというようなところに原因があり、さらに給付が低いのは、標準給与の額が低いということが原因になっておることは申し上げるまでもございません。そこで、私どもといたしましても、年金財政の健全な維持ということは非常に大事なことであるというふうに考えております。そこで、今度の改正が、何かそういった面についてまだ欠けているところがあるのではないかというような御指摘があったわけでございますが、私どもといたしましては、今度の改正によって、少なくとも次の財源率の再計算期までは健全性を維持してやっていけるだろうというふうに考えているわけでございます。 それから、農林年金制度について抜本的改正をやる考えがあるかという点でございますが、御承知のとおり、現在わが国においては厚生年金、国民年金をはじめあるいは年金共済といたしましては国家公務員、地方公務員、私学その他があるわけでございます。そこで、農林年金もやはりそういった国全体の年金共済の一つでございまして、たとえば、現在、結論は出ておりませんけれども、スライド制の採用などということが社会保障制度審議会等でも非常にいわれておるわけでございます。そういったことで、国の年金制度、年金共済全般について何らかの再検討を加えるというような場合には、農林年金ももちろん年金共済の一つとしてそういった制度改正というものをやらなければならないわけでございますが、現在、私どもといたしましては、先ほど申しましたように、年金財政の健全性という観点から見ても、とにかく再計算期までは健全性を維持し得るだろうというように考えておりますので、農林年金制度自体をこの際抜本的に改正をするということは考えておりません。
○別川委員 以上で質問を終わります。
○三ツ林委員長代理 この際、暫時休憩いたします。 午前十一時四十一分休憩 ————◇————— 午後二時五十六分開議
○藤田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 この際、連合審査会開会申し入れに関する件についておはかりいたします。 ただいま運輸委員会において審査中の国有鉄道運賃法及び日本国有鉄道財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案について連合審査会の申し入れをいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○藤田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、連合審査会の開会日時につきましては、委員長間において協議の上決定いたしますが、明二十六日、水曜日、午前十時より開会の予定で去りますので、御了承ください。 次回は、明二十六日、水曜日、午後一時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後二時五十七分散会