内閣委員会 第36号
- 発言数
- 137 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1972/06/27
会議録
○伊能委員長 これより会議を開きます。 公務員の給与に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大出俊君。
○大出委員 大体、例年の例によりまして、ぼつぼつ公務員の皆さん方の期待をしている時期に近づいてきましたので、この辺で総裁に少しコクのある答弁をしていただきたいと思うのです。 ところで、勧告はやはり、大体八月の十四、五日、あるいは十三日見当になりますか。それともう一つ、そういうことで、民調その他含めまして順調にいま進行中、こう見ていいわけですか。
○佐藤説明員 勧告の時期はおそらく例年のようなことで、いまおっしゃいました八月の中ごろということではなかろうかと思っております。そのための調査その他の作業はきわめて順調に進んでおります。
○大出委員 順調でないと私どもなかなかわからないのですけれども、順調だと、とかく漏れ承る機会が出てまいりまして、大体こんなことで進んでいるのだろうという気がするのでありますが、きょうは実はその前に少し……。 いま全国から公務員の方々が代表を東京に送ってきておりますけれども、ときあたかもポンド危機の問題が出てまいりまして、円切り不況ということで、春闘前段はたいへん大きな宣伝もあり、苦労もした、公務員の賃金問題が表に出てくる時期になったら今度はポンドの問題が出てきた。ポンド不況なんというのでゆさぶられてはかなわぬという、そういう側面もございます。あわせて、一体日本経済そのものをどうすればいいかという問題が、国民一般の非常に強い関心事になっている。こういうことでございますので、公務員賃金を考える一つの背景という意味で、二、三、関係各省庁の方々に承っておきたいのであります。 そこで、今回のポンド問題等をめぐって、水田大蔵大臣等は、英国という一つの国に限られたものであろうというものの見方を、一昨日ですか、言っておられたりいろいろいたしますが、この辺を、大蔵省の国際金融の関係の方々のほうでどういうふうに見ておられるかという点、まずもって考え方、見方を御説明いただきたいと思うのであります。
○藤岡説明員 お答え申し上げます。 今度のポンド危機は、御承知のように、六月の中ごろ港湾ストが悪化しておりますときに、だんだんとポンドが値下がりいたしまして、対ドル・セントラルレートを割ったわけでありますが、そういうときに不幸なことに、六月十九日でございましたか、労働党の陰の大蔵大臣のヒーリーさんが、ポンドの切り下げは近いというふうなことを言いまして、そこで一斉にポンド売りが起きたわけでございます。そこでイギリスといたしまして、公定歩合の引き上げを二十二日にいたしまして一応その対策は講じましたが、各地で相当の波乱もございまして、二十三日には、ポンドをフロートする、従来の変動幅にかかわらずそれをささえないというふうな措置をきめたわけでございます。このあとECの総裁会議がこの前の土曜日にございまして、それから現地時間の月曜日の夜半にかけまして、当地で言いますとけさ早くでございますが、蔵相会議が終わりまして、それによりますと、これは議長をつとめましたルクセンブルクの大蔵大臣のウェルナーの記者会見でございますが、一つには、従来のスミソニアンの合意を守るという決議をした。それからもう一つには、域内の縮小されたポンド幅を堅持しようということ。それからもう一つは、イタリアがいまリラが弱いわけでございますが、それを支援しようという三点を合意したとの報道でございます。この結論に出ますまでにおきましては、今度の問題は単なるポンドの問題であるという見方、あるいはそれがドルに波及してもっと大きくなるのじゃないかという見方、いろいろあったわけでございます。それに関連して、あるいはヨーロッパ対ドルをフロートするのじゃないか、そういううわさもあったわけでございますが、いままとまりましたところから見れば、一応、昨年十二月にきめましたスミソニアンの体制というか、合意を堅持しようという方向で動いているものと解釈していいのじゃないかと思います。
○大出委員 いま労働党のシャドーキャビネットの大蔵大臣といわれているヒーリーの話が出てまいりましたが、このときに、ヒース総理等はしきりに激怒したというのですね。だがしかし、EC加盟を目前にして、八・五七でしたか、スミソニアンのときにポンドを切り上げていますね。だから当時から新聞なんかにも書いてありますけれども、学者の意見などで、少し無理じゃないか、つまり弱い通貨をかかえたままでECに取り込んで、はたしてEC全体がプラスになるかという議論もあった。だから、陰の内閣の大蔵大臣がものを言ったというのは、一番責任のない人に一発あげてくれぬか、きっかけがないからということで、あるいは八百長じゃないかという話まで出てくるわけでありますが、それはともかくとして、だから欧州の問題といって済まされるかという問題がある。なぜかと言うと、ポンドというやつは買いじゃない、売りなんですね、明確に。すなわち、ポンドというのは強いのかというと弱いわけですから、売りであるからには限度がある。にもかかわらず、ドル売りが一つのきっかけを与えられて殺到する。思惑売りの形が出てくる。つまりそれはドルが弱いからだということになる。その意味で円への影響が当然出てくるだろうというところに、学者の見解なんかでも、ひとつ間違うとこれは円の再切り上げの問題に発展しやせぬかという見方も相当ある。したがって簡単に水田さんが、英国あるいはEC関係の問題だと言ってすましていられないところが、やはり大きな問題じゃないか。つまり、株の暴落などの例を見たって、これは円の再切り上げ問題という懸念が考えられるから、非常に大きく変動するというわけでありますが、今度はそこの先のところをどう見ておられるか、そこの問題だと思うのです。そこらはいかがですか。
○藤岡説明員 昨年イギリスは、スミソニアンの合意のときに金平価を維持しておりますので、八・五七%の対ドル切り上げということになったわけでありまして、主要国が協議いたしまして、その途中におきまして、各国の間で、多過ぎるとか、少な過ぎるとか、いろいろ意見があったという事実はございますが、とにかくこれで行こうということで、従来よりも変動幅を拡大してスタートしたわけでございます。 今後の見通しということでございますが、通貨調整の効果が十分に発揮されるには、過去の経験からいたしましても、やはり短時間というわけにはいきませんで、むしろ当初は逆の効果が出るともいわれておるわけでございます。一年から二年、ある人によりますと、二年以上かかるのじゃないかということでございます。せっかくそういうことでやっておりますので、私どもも、主要国が集まりまして、ときどき通貨調整後の各国の国際収支の状況等について意見の交換をしておるわけでございますが、通貨調整の効果が相当時間が要るということについては、これは異論がないわけでございます。問題は各国の景気の波といいますか、あるいはそれに関連いたします金利政策等のズレがあるわけでございます。これにつきましても、各国はいろいろ意見を交換いたしまして、現にアメリカの場合には、景気は立ち直ったということもございますが、短期金利を中心に金利は上がってきているということでございまして、為替市場のほうは、確かに二月、三月の初めごろちょっと不安の動きがございましたが、その後平静に推移してきたわけでございます。ここでポンドがいろいろなきっかけから一時荒れたということは非常に残念なことでございますけれども、主要国また集まりまして、この前合意したスミソニアンを守っていこうということでございますので、やはり各国は、必要であれば為替管理等を強化するというふうな措置もありましょうが、そういうことで、このきめた約束を守っていくという決意がまず一番大事なことじゃないかと思います。
○大出委員 けさの日経などを見ますと、フランスあたりの動きが少し変わってきている感じがするのですね。ECの蔵相会議その他をどうせ開くのでしょうけれども、中央銀行の代表者の会合等が開かれておりましたが、いまおっしゃるように、そう簡単にそちらの方向を向くか。よしんば向いたとしても結論はどうなるかといえば、結果的にはポンドの切り下げなんでしょう。いま、スミソニアン体制を守ろうという決意を強めることだとおっしゃるのですが、確かにそのことが必要だと思いますけれども、一体この決着はどうつくんだろうかという、そこらのところについて——これは市場閉鎖だけでなくて、いずれはフロートさせるということになれば、日本だってほっとけないわけでしょうから、変動相場に行かざるを得ないということだって考えられるわけでしょうから、そういう意味で、いまの動きをとらえて専門的立場でお考えになって、どう決着がつくんだろうか。 どうも私は、日本の大蔵省、通産省、経済企画庁なんというのは不親切だと思うのですよ。さきの円切り上げのときでも、ほんとうならば、責任ある人がテレビぐらいに出てきて、国民の皆さん心配しているだろうけれども、こうなってこうなんだぐらいのことを言わなければならぬ。まことにもってけしからぬと思うのです。ニクソンだって、わざわざテレビで新政策を発表しているでしょう。これは実際、動揺するなとか、やれデノミじゃないんだとかいろいろ言ったって、町の人はわからないんだから。そうでしょう。そうすると、茶の間にいる人がわかるように、国の責任者が出てきて、専門家が出てきてものを言うという、そのくらいの親切気があってもいいと私は思うのですよ。そういう意味で、どういうふうに落ちつくという見通しをお持ちになっているのですか。
○藤岡説明員 短期的などう決着がつくかという見通しについて申し上げますと、多少私の個人的な見解がまじるのは避けられないと思いますが、ロンドンの市場は火曜日から開くだろうといっておりますが、ECのほうは一日ずれるというふうなことでございます。ロンドンのほうが市場が開きましたあとは、かねて言っておりますようにフロートする、つまり従来のきめました変動幅にかかわりなく、そこで介入しないという意味でございますが、フロートするということもいわれております。そのフロートがどの程度になるかということにつきまして、いろいろ意見があろうかと思いますが、そう大きく下がるというようなことでなくて、イギリスとしては長い間フロートをすることは好まないと思いますし、それからほかの国もそういうことを好まないと思いますので、場合によっては、フロートの期間は短くて、適当なところにセントラルレートの設定ということになりますか、あるいは切り下げということになりますか、そういうかっこうで収拾するのではなかろうかという見方が強いようでございます。 それから、先ほどちょっと申し上げましたが、EC通貨の中でイタリアのリラが弱うございまして、これは、もし何もしなければやはり同じような運命をたどると見られておったわけでございますが、けさほどのECの合意で、各国がリラを支援しようということになっておりますので、これはいろいろな措置をとりながら、たとえば為替管理でもとりながらECの縮小された変動幅を守っていくということになるんじゃなかろうかと思います。 日本への影響でございますが、日本の場合には、ドルと違いましてポンドの取引はだいぶ少のうございます。しかもこれは年々少なくなってきております。したがって、そういった意味の影響はわりあいに少ないんじゃなかろうかと思います。問題は、先ほども御指摘がございましたように、この問題が単にポンドだけではなくて、ドルあるいは世界の通貨制度自身全体の問題になると、これは私ども非常に困ったことだと思うわけでございますが、幸いにして、いま申し上げましたように、局地化する方向で事態が収拾の方向に向かっているので、ちょっとその点はよろしいんじゃないかと思います。
○大出委員 結果的にやはり、いまの国際通貨体制、通貨制度というものを何とかしなければならぬということだけは間違いない事実であります。日本の株式市場などでも、こういう大きな変化が起こるかというその根本に何があるのか。つまり国際的な通貨制度、通貨体制の問題が一つある。そこへ持ってきて手持ちのドルがどんどんふえるという今日的な事情の中で、どうしても円の再切り上げに結びつけてものを考える、そこに根本的な日本経済のかじをどうとるかという問題が一つあるわけであります。そういう意味で、実は単にポンドの問題に限らず、そこらをどう考えるのか。おそらく、国際通貨基金等が会議を開くといったって来年の秋だということになるのでしょうけれども、それにしても、その辺のところを経済企画庁あたりがまずどう考えるかという姿勢の問題が一つあると思うのです。 そこで承っておきたいのですが、昨年の暮れの十二月三十日の閣議ですか、「四十七年度経済見通しと経済運営の基本的態度」というのをお出しになっていますね。あの中身を幾つか読んでみまして、いささか不納得な点が多い。そこで、時間がありませんからこまかく申しませんが、一番の問題点は何かというと、相変わらずやはり輸出の伸びを低く押えて八%前後に見た。あるいは輸入を一五・一%ぐらいにごらんになっているようですけれども、それにもかかわらず、これは金額で計算すれば七十一億ドルぐらい国際収支は黒字になる、こういうことになっていますね。その根本的な原因、つまりなぜ一体輸入がふえないのかというふうな問題、例をあげれば。そこらのところ、どうもいささかふに落ちない点が幾つかあるのでありますが、まず一体、昨年の経済見通しあるいは運営なる閣議決定は、多少のあとの言い直しはありますけれども、基本的に変わっていないというふうに判断されますか。
○新田説明員 昨年の十二月、本年の一月に閣議決定しました経済見通しの問題でございますが、四十六年度の実績見通し、それからそれに基づいて四十七年度の見通しを行なったわけでございますが、その後の経過を見ますと、四十六年度につきましては、国内面と国際収支面とございますが、国内面につきましては、私ども、一−三月に昨年のドル・ショックの影響がかなりあらわれるというふうに見ておったわけでございます。したがいまして、当初予定しておりましたような国内の在庫投資、在庫調整というのは、おそらく一−三月までじゃないかというふうに見ておったのですが、それが、最近の速報でございますけれども、GNPの速報を見ますと、一−三月から反転しまして在庫投資の積み増しに向かっている数字が出ております。そういったことから、四十六年度として実質成長率四・三%というのを見ておったわけでございますが、現在、速報段階では五・七%というふうな数字になっております。ただこれは、技術的にもかなり問題があります速報でございますので、来月に積み上げ計算による速報が別途出ますので、その数字を見たいと思います。いずれにしましても、国内につきましては、最近の生産、出荷あるいは在庫、そういったものの動向から見まして、やはり景気の底というのはおそらく昨年の十−十二月で、一−三月からは多少持ち直しているのじゃないかというふうな感じは持っております。 一方、国際収支面でございますが、これが四十六年度、私どもは貿易収支約七十五億ドル、それから経常収支で約五十五億ドルというふうに見ておったのでございますが、一−三月でかなりドル・ショックの影響が出て、そして輸出も減るだろうと思っておったのですが、国内の不況というものを反映しまして、かなり出まして、年度としましては輸出が二五%。一方、先ほど御指摘のように、輸入が全然伸びませんで五%というふうなかっこうで、貿易収支、経常収支とも私どもの予想よりも十億ドル上回るというふうな実績になっております。したがいまして、貿易収支としては約八十五億ドル、経常収支としては六十五億ドルという数字に相なっております。 四十七年度の見通しでございますけれども、やはり私どもは、在庫投資の積み増しという点は、これはおそらく最近の在庫の傾向から見まして、進むだろうと思います。ただ、従来の景気回復期は、大体在庫投資から始まりまして、そしてそれが輸出増につながりまして、そして設備投資につながる、そういうふうなカーブをとっておったわけでございますが、むしろ輸出はこれから減る方向に向かうだろう。したがいまして、私どもとしましては、予想よりも一四半期おくれて輸出の鈍化というものが出てくるのじゃないか。現実に、信用状ベースでは一月以降、通関ベースでは二月ないし三月以降輸出がかなり減っております。円ベースで見ますと、五月は前年よりもマイナス五%になっております。輸出の手取りが前年同期に比べてマイナスになっておる。ドル・ベースでも一〇%ちょっとぐらいのレベルになっておるというふうなことでございます。 一方、輸入につきましては、これは二月ごろからだいぶ増勢に出ております。これは本格的な生産、国内経済の活動に対応した輸入増なのか、それともアメリカの港湾ストの反動増なのか、もうしばらく様子を見ないといけませんけれども、最近非常に輸入のほうがふえておるということで、貿易収支あるいは経常収支の黒字幅が逐次縮まっておるといういい傾向になっておるわけでございます。 ただ、基本的には、OECDその他で議論されておりますように、この国際収支調整の効果というものが、先ほど大蔵省から申されましたように、一年半ないし二年という長い期間を見ないとその効果が完全には出ないというのが一つの国際的なコンセンサスになっておるわけでございます。したがいまして、日本について言いますと、この黒字の大半は国内の景気が不振なために出ておるというふうなことも、各国も十分認識しておるわけでございまして、問題はこれから日本国内の景気がどうなるか。先ほど申し上げましたように、設備投資につながるような景気拡大というものがどうなるか。輸出が伸び悩む、それから大企業、製造業の設備投資が需要ギャップの関係で非常に沈滞しておる。一−三月の統計を見ますと、中小企業とか非製造業の分野でかなりのこまかい投資が出ておりますが、ただ、景気浮揚効果というものは、そう大きく期待できないという感じでございます。したがいまして、今後は、最近多少持ち直しました消費とか、あるいは住宅関係を加えまして、今年度の大型財政が動き出しまして、それがどの程度景気を引っぱっていくかという点にかかるわけでございまして、その動向というものを注視していく。やはり国内経済が異常に停滞しますとまた大きな黒字幅になる。問題は黒字の金額じゃなくて、そのプロセスで黒字の傾向がどういうふうになっていくかという傾向が問題になるわけでございまして、ただいまのような最近の傾向が今後続きますと、かなり黒字幅が減っていく。また、そういうふうにやっていかなければいけないと思っております。
○大出委員 ここで通産省の方に御出席をいただいておりますので、輸出の成約ができると認証を求めるわけですから、その意味では輸出認証額と言ったらいいのだと思いますが、昨年の十一月が三〇・三、十二月二六・六、一月が二三・五、二月が二七・四、三月が一九・一ですか。四月が一八・六、五月が一一・二。これは私ども新聞で見ている限りでございますから、ひとつ正しい数字を、通関実績という形でどのくらいになっておるかを、この際お知らせおきをいただきたいのです。
○小林説明員 ただいまの輸出の数字でございますが、まず輸出の通関べースの数字を申し上げますと、まず本年の一月は、金額で申しまして十一億五千六百万ドル、前年同月比で一二四・七%の伸びでございます。それから二月が同じく一二四・七%の伸びでございまして、金額にいたしますと二十億四千七百万ドルでございます。それから三月が、伸び率にしまして、前年同月比で二〇%を切りまして一九・一%、金額にいたしまして二十五億五千二百万ドル。さらに四月が二十二億四千七百万ドル、伸び率一八・六%であります。それからなお五月につきましては、金額二十一億一千二百万ドル、伸び率一一・二%。以上が通関べースの数字でございます。 それからなお、認証の数字を申し上げますと、一月につきましては十九億八千百万ドル、伸び率が二三・五%、二月が二十二億五千百万ドル、伸び率が二七・四%、三月が二十七億一千万ドル、伸び率が一八・七%、四月が二十一億八千四百万ドル、八・二%、五月が二十三億二千七百万ドル、一四・二%というふうに、ことしの大体三月ないし四月あたりから相当鈍化の傾向が出ております。
○大出委員 それはあとでひとつ資料でいただけませんか、私のほうの数字と多少の違いがありますので。大体私いま読み上げたのとそう変わってはいないと思うのですが……。 そこで、戻りまして企画庁の方にもう一ぺん伺いたいのでありますが、私のほうで例にあげました「四十七年度の経済見通しと経済運営の基本的態度」、これで見ますと、四十七年度の経済成長率は名目一二・九%、実質七・七%、民間設備投資が二・七%、個人消費支出が一三・八%、鉱工業生産で七・五%、こういう伸び率ですね。そこで問題は、四十六年度の輸出の伸び一七・八%に比べて見通しをたいへん低く見まして、半分以下になっておるわけです、八・三%ですから。そして輸入のほうの伸び率が、これで見ると一五・一%ですね。これは四十六年度の二・九%に比べて、一五・一ですから五倍以上になっておる。これはつくった数字でない限りは、つまりどこかで規制措置でもとらぬ限りは——輸出において八・三%ですから、これは前年度より半分以下に極端に減らしておるわけです。輸入の伸びのほうで五倍以上に見ておるわけです。これは企画庁が机の上でつくった数字なのか、確たる根拠があってこういう数字をお出しになったのか、まずそこから聞きたい。
○新田説明員 輸出の八・五%、実は四十七年度についてちょっとイレギュラーがありまして、沖繩を今度国際収支の一項に入れましたので、沖繩の場合に、日本と沖繩との貿易、それから沖繩と第三国との関係というものを捨象しますと、沖繩が入った分だけ輸出の伸びが低くなるという計算に相なるわけであります。沖繩を除きますと、たしか一〇・三という数字になるわけであります。そういった点が不規則な要素として入っておりますから、非常に小さな感じをお持ちになるかと思います。その一〇・三のはじき方は、マクロ的に世界貿易の見通しをOECDその他の資料からとりまして、そしてそれに対する日本の輸出の弾性値をとってはじくわけです。その場合に、弾性値のとり方でドル・ショックの影響をどういうふうに入れるかという点をいろいろ分析しまして、四十七年度についてはかなり落ちるだろう。ちなみに過去五、六年の平均は一・五、六ぐらいでございますが、これを一・〇弱にして計算している数字でございます。 それから同様に輸入につきましても、これも沖繩の関係がございますが、沖繩を除きますと一四・五という数字になりますが、それが国内のGNPの弾性値、鉱工業生産の弾性値、そういったものからはじいているわけでございますけれども、これが景気が好況の場合、あるいは回復期の場合、不況の場合、非常に弾性値が違ってくるわけでございます。四十七年度につきましては、GNPに対する弾性値の過去の平均が一・〇でございますので、それを若干高めまして一・二というふうにしておるわけでございます。 もう一つは、円ベースにして八・五というこの輸出は、前年度に比してほぼ横ばいという数字でございます。これは四十六年度は、私どもの見通しは一〇%増ということだったわけでございますが、結果は、先ほど申しましたようなかっこうで、一五%に上がっております。しかし最近、先ほど申し上げましたように、四月が一・七で五月がマイナス五というふうになっておりますので、私どもとしましては、現段階においてこの輸出の八・五という数字は、特にこの際変えなければならぬという特別の材料もないという数字でございます。 輸入につきましては、むしろ最近の傾向が続きますと、一五・一よりも若干上がるんじゃないかというふうな感じを持っておるのが現状でございます。
○大出委員 いまおたくの言う説明、沖繩を入れても除いてみても、これはわかっておりますから、国内全体から見ると、それほど大きな影響はあるとは思わぬのですけれども、いまおっしゃっている、つまりおたくの見通しからいきますと、四十六年度の輸出というのは実績で二百三十四億ドルぐらいでしょう。二百三十四億ドル、この八・三%増というわけですね。そうすると、二百五十三億五千万ドルになりますね。輸入のほうはどうかというと、四十六年度が百五十八億五千万ドルですね。その一五・一%増というわけですね。ですから計算上は百八十二億五千万ドルになりますね。これを修正する資料をたいして持ち合わせていないというのですから、いまここに正式に表に出している数字で計算してみて、いまあげた輸出、輸入、これで見ますと、貿易収支というのは、そうならば一体どうなるか。貿易収支は七十一億ドルの黒字になりますね。 ところが、これをおたくのほうは、しきりにそういうふうに強調されるけれども、これは第一勧銀ですが、この見通しで貿易収支の黒字は八十三億ドル、富士が八十三億ドル、拓銀が八十三億ドル、三井が八十二億ドル、三菱が八十億ドル、野村総合研究所が八十五億三千四百万ドル、興銀が八十五億ドル、東海銀行が八十五億ドル、太陽銀行が八十四億ドル、神戸銀行が八十一億ドルと、四十七年度の見通しを各金融機関その他がずらっと出しておりますけれども、七十一億ドルぐらいの黒字であると言っておるところは、これはというところは一カ所もない。おたくのほうで見ている、修正の余地はないということをおっしゃるけれども、つまり七十一億ドルの国際貿易収支の黒字、これは計算上そうなる。ところが、一般の金融機関その他はほとんど、八十億ドルをこしてしまう貿易収支の黒字が出てくるだろう、こう見ておるわけですね。そうなると、これは当然外貨の手持ちというのはふえる一方だということになる。間違いない事実です。そうすると、いま一体外貨はどのくらいあるんですか。
○新田説明員 三月末が最高で百六十六億六千万ドルでございますが、その後若干減りまして、五月末百六十億三千四百万ドルでございます。
○大出委員 私の手元にあるものでいきますと、円切り上げ以後六カ月でおおむね八億ドルふえているとここに書いてあるんですね。ともかく百六十六億ドル、あるいは百六十億ドルをこえた、これは間違いない事実ですね。 そうすると、輸出の鈍化ということがしきりに言われますけれども、先ほど御説明いただきました、三月の一九・一とか、四月の一八・六とか、五月の一一・二とか、これは通関実績で、信用状べースその他は別として、こういうお話ですが、それでいきますと、それはそれなりの理由がありますね。たとえば造船なら造船を見れば、これだって大きな長期成約ができていない。そこらが落ちるとなると、当然二〇%を割ることは予測できる。そうすると将来どうなるか。その意味でははたしてそれが確実な指標になるかという疑問も持てる。 つまり、ポンド問題が起こらない時期に、おたくのほうは第六次の公定歩合の引き下げを考えておられる時期に、先ほど冒頭にお話がありました国民所得統計をお出しになりました。これまた私は国会は休みですから新聞でしか見ておりませんが、これを見ると、一−三間の実質経済成長率が年率一八・八だというのです。これは統計上のいたずらかどうかわかりませんけれども。いままでの各社の見方なり、あるいは野村総合研究所の見方なり、興銀の見方なりいろいろありますが、幾つかのグループに分かれておりますが、そのほとんどの見通しをくつがえしている数字です、おたくのほうが出しておられるのは。そうなるとここで何を言っているか。三菱が変わったことを言っております。これについて三菱銀行調査部では、円切りショックは実は円切り上げで終わったのだとわれわれは解釈する。去年八月のニクソン声明から通貨調整の結着までだ。スミソニアン博物館のあの会議は、十二月十九日にまとまったのですからね。だから、これで終わったのだ、こういう見方がとたんに出てきている。三菱は前はこう言っていない。ここに別なものがあります。だからここらのところは、非常に不確定な見通しを立てておられたことになる。この数字からいって、円切りショックというのは、三菱の調査部が言うように、円切り上げで終わったのだということになると、ことしの春闘で、やれ円切り不況だと言ったのは、まさに不況宣伝だったということになる。通産省は通産省で、昨年のニクソン・ショック以来、輸出は大幅に落ちるだろうと言ったが、ちっとも落ちていない。昨年の十一月が三〇・三、十二月が二六・六。十一月、十二月というのはたいへんに輸出が落ちる、こう言っていた。これは通産省と経済企画庁と年じゅう食い違っていました。そこで一月以降をながめて見ても、二〇%の大台を割れる。割れる理由というのは、造船その他の成約がほとんどないからだという。そうなると、一体そこらのところは何を考えておられるのか、われわれにはさっぱりわからない。 経済企画庁はこういう見通しをお立てになっているけれども、まるきりどうも世の中と違ったちぐはぐの結論が出てきている。これはわれわれのほうはどういうふうに受け取ればいいのですか。
○新田説明員 先ほど申し上げた御指摘の輸出入の問題でございますが、これはちょっと私の説明が足りなかったと思いますが、八・五%とかあるいは一五・一%の伸び率については、一応現段階においてはこの程度じゃないかと思っておりますが、先ほど申し上げましたように、そのべースとなります四十六年度の実績が大きくなっておりますから、やはり貿易収支の黒字は、伸び率がかりに変わらないとしても、七十一億五千万ドルという見通しよりも若干多くなるということはいなめないと思います。この点、私の説明が不足しておったかと思いますが、この絶対金額を変えることはないというふうに思います。 なお、さっきの一−三月のQE方式、これは実はクィックエスティメーション方式と申しまして、一種の簡便法で、相当データの予測を加えた一つの方法を私のほうの経済研究所が持っておりまして、そこで速報として出しておるわけでございます。できるだけ早く完了して出しております。ただ、先ほど申し上げましたように、方法論的にも非常に問題がございます。従来のべースの計算方法による統計は来月出ます。その読み方でございますけれども、もちろん景気の回復期には、瞬間風速というので非常に早く出るということはございます。いままでの回復期におきましても、二〇%近い数字が出たこともかなりございます。 ただ、この一−三月の経済実態から見まして、統計の示すような経済回復がはたしてあったのだろうかという点、実は内部でもいろいろ疑問を持っておるわけでございますが、ただ、同じ方法で出しておる統計でございますので、統計は統計として出しておるわけでございますが、ただ、ここで言えますことは、やはり十−十二月の次に一−三月が二番底でまた落ち込むというふうな予想を実は私ども持っておったのでございますが、一−三月は十−十二月に比べて多少とも景気の上向きの傾向にある。これが、ほかの生産指数とか、あるいは出荷とかいう点から見ましても一応認められる。ただ、ドル・ショックの影響がこの十−十二月あるいは一−三月でおしまいになったというふうには私どもは見ておらないわけでございまして、特に輸出がごく最近にダウンしておる、これは明らかにドルの影響でございまして、それが国内に対する影響は円の手取りが減ってくるという点にあらわれてくるわけであります。それから設備投資に対する産業界の気迷い状態というものも、通貨不安という問題一般でございますが、ドル・ショック後の影響というものがやはり尾を引いているというふうに考えるわけでございます。 ただ、最近ようやく少しスミソニアン体制に対する確信というものが芽ばえてきておるという状態、そういう中に今度のポンド問題が起きたわけでございますが、昨年の通貨調整に対する各国の経験、それからそれを何としても守っていかなければならぬという各国の決意から見ましても、これが局部的なものに終わるだろうと私ども思いますけれども、そういうことを期待しておるわけであります。
○大出委員 時間の関係がありますから急ぎますけれども、三菱の調査部の言っている中身から言いますと、確かにその点も考えられると思うのであります。つまり企業マインドの萎縮だけというのですね。いまちょっとそれに類することをおっしゃいました。気迷いということばをお使いになりましたが、確かにそうだっただろうと思います。そこで円切り上げ決定、十二月十九日に一六・八八切り上げました。つまり、落ちついたというところから在庫がぼつぼつ累積し始めている。これは三菱銀行の調査でもここに数字があります。それから身軽な中小企業なんかの中には、設備投資に手をつけ始めてきたという点が見られる。これもそうかもしれません。そのほかに空前の金融緩和。一次、二次、三次、四次、五次、六次というふうに公定歩合の引き下げをやってきたから、その中で、言うならばネコもしゃくしも不動産だとか土地買いですよ。片っ端それだというのです。ここに書いてある。これが金融緩和という面で、業績不振その他で非常に苦しい中小企業が救われているということ。もう一つは、不動産その他にどんどん金が回っていったということで、これでつぶれるべき企業がつぶれない。中に、私は横浜ですが、傑作なんですね。倒産をして、二年かかって清算した。清算をしてみたら、何のことはない、土地が上がったものだから黒字になってしまって、倒産しなくともいいんじゃないかという、こういう笑えない事実がある。 ここで一つ申し上げておきたいのは、「エコノミスト」が調べている中にも一つありまして、それを見ると、東京証券市場上場会社千二百九十三社が持っている土地、これは三十六万平方キロメートルか何かある日本列島の全部の面積の、私もおそれいったのだが、何と一・二六%。一・二六%の土地というのは、ではどういうことかというと、山があり谷があるのですから、日本列島の市街地の総面積が一・二八だというのです。そうすると、東京証券市場に上場されている千二百九十三社という大きな会社、大法人、ここが持っている土地面積が日本列島の市街地の総面積に当たる。そうなると、日本列島のこれはという土地は全部、法人、企業が持っていることになる。日銀の調査では、この間調べてみたら、昨年の九月で土地融資というのは一兆円なんですが、本年三月になったら倍の二兆円。そうすると、金融緩和というけれども、それは景気刺激に使われているのではなくて、金融機関が先頭に立って土地を買っていることになる。 沖繩だってめちゃくちゃです。宮古や八重山も含めて、屋良さんじゃないけれども、こんなめちゃくちゃに土地を買われたら真剣に沖繩の総合開発計画はできぬとぼくに言っていました。これはうそかほんとうか知らぬけれども、石原慎太郎さんが沖繩の東村で土地を買っているというから調べてみたら、東村の出身の方が琉球民政府の土地の担当になっているのですが、現地人でない者の土地買いは立法院できめた法律違反です。ところが、そのときには、あの男があんな土地を買えるはずはないけれども買っている、だれから金を預かって買ったんだと詰めた。本人はどうしても言わないから、先生あれだろうと思うけれどもわからぬ。いまになればわかっている。そういう形で金が流れていたのでは、実際におさまりがつかない。こんなばかげたことを円切り不況という名のもとに不況宣伝を続けてきて、これは企業マインドの問題だけだと三菱の調査部は言っている。そういう中でやたらむしょうに金融緩和をやって、それは円の再切り上げを防ぐんだということを一面言いながら、どこに一体この金が流れているんだといえば、そういう意味の土地買いにどんどん融資している。そのリベートでも入ってきたら、えらいことになる。幾らだって金を使えることになる。こういうふざけたことをなぜ認めておくか。 私は大蔵省にも経済企画庁にも言いたい。こういうばかげた話はない。それじゃ庶民一般、公務員というものはひどいもので、人事院総裁の顔色ばかりうかがって、今度は何%上げてくれるだろうなんて、みみっちい話だ。せっかく金をためてマイホームの土地を買おうと思っても、物価上昇の五倍の速さで土地が上がる。株は下がることはあるけれども、土地は下がることはない。物価上昇率の五倍です。だから、土地をうっかり買っておいた、倒産して清算しているうちに、土地を評価してみたら黒字で、ちっとも倒産の必要はないんだという、そういうばかなことをやっておってはいけませんよ。経済見通しというからには、もう少し私どもがびんとくる見通しを立てていただきたい。いま話が出てきたから、私はそう言うのですけれども、そういうことですよ。経済企画庁の経済見通しなるもの、どうも不納得です。 しかも輸入一五・一%と見るのはいいけれども、じゃ一体おたくの中身に何が書いてあるかといったら、個人消費支出の伸び率、これはひどいものですね。よく国民一般がおこらぬと思う。四十六年度は個人消費支出の伸び率は一三・五%でしょう。そして四十七年度をおたくの経済見通しで見ると一三・八%でしょう。四十六年度が一三・五、四十七年度が一三・八。個人消費支出の伸び率は〇・三しか動かない。給料は上がらぬことになる。御丁寧に理由がついている。なぜ個人消費支出が伸びないか、こういう数字になったかという、その理由は消費者運動が高まったからだ。あたりまえです。みんな困るから消費者運動を起こす。もう一つは、円切り上げによる不況のためだ。そうすると、これはいままたポンド・ショックとか云々というけれども、私は心配になる。輸入を伸ばすといっても、輸入の大体五、六割あるいは六、七割ぐらいが原材料と燃料です。そうすると、個人消費支出の伸び率が上がっていかなければ、輸入したってものは売れない、単純な理屈で一番わかりやすくいえば。そうだとすると、七十一億ドルの国際貿易収支の黒字を見込んでいる今日、百六十億ドルも手持ちの外貨はある。何か起これば、とたんに円の再切り上げじゃないかということになる、国民一般を含めて。あたりまえのことです。この経済的な体質を基本的にどうしようというのか、それに触れない議論というのは意味がないので、何か起こるたびに円切りじゃないか。世の中の人は先走って心配するから、デノミでも一緒にやるんじゃないかということになる。そういう不安を毎日持ちながら日本人というのは生活している。 そこで、分けて三つばかり聞きたいのですが、なぜ一体これだけドルの手持ちがふえるのかということ。私は、その中心の非常に大きな一つは、日本の労働者の賃金が安過ぎるということだと思っている。いいところでアメリカの四分の一、悪いところで五分の一、六分の一。ぼくの出身の郵政を見たって、アメリカに比べてみれば四分の一以下です。郵便の外勤だけ比べてもそうです。ここに、日本の製造業をとらえても輸出競争力が強まるのはあたりまえです。つまり生産コストが低いのだから。賃金が安いのだから。そうでしょう。そうだとすれば、日経連なんかも春闘の中で迷う。それこそおっしゃる気迷いが見えたわけでありますが、コストインフレだなんと言わずに、賃金を何とか上げなければドルはどんどんふえてしまう。円再切り上げといわれる。だから、国連の貿易会議じゃないけれども、原料を思い切って手持ちのドルで買い置きしよう、いかにしてドルを減らそうかという話。賃金を上げないでもうけることを考えて、もうけながらドルを減らそうといったって、そうはいかない。そういう意味では、千六百五十億減税をいたしましたから四十七年度やりませんなんということでなくて、石橋さんの内閣のときに一千億円減税を打ち出したことがある。あのときは一兆円規模の予算ですよ。だから一割です。いま十一兆四千七百四億円でしょう。だから、いま石橋さん流の大幅減税といったら、一兆円減税をやらなければいかぬ。何か経済体質を変えていく方向づけを企画庁がなさらなければ、かってなことを国際的にいわれるだけになる。あたりまえのことだ。ポンド危機だっていえば、すぐ円切りじゃないかと国民が思う。あたりまえの話だ。そこらのところを基本的にどう考えるのかという点。 私は、きょうは賃金の質問をしようと思っているのですけれども、つまり日本の賃金というのは、その意味で低過ぎるのですよ。だから賃金もこの際思い切って上げる。公務員の退職金なんかを思い切って上げる。その必要があると思って私は言っている。何だかんだ言ってみたって、日本の賃金というのは、いままで、また今日も公務員主導型の賃金です。そうだとすれば、まぎれもなくそこに焦点を合わせる必要がある。だから、そういう意味で少し皆さんのほうでも大胆にやる。けさの日本経済の社説に書いてありますけれども、びくびくしながら一体政府は何やっているのだ、問題の本質はどこにあるか、日本政府は一つも触れない、全くもって政府は無責任体制だという。その中で一番無責任なのは経済企画庁だ。企画ない経済企画庁。経済企画庁という名前をつけておいて企画がなくちゃ困る。だからここで言っているのは、問題の本質は、じゃどうすればいいのだ。問題は、日本が日本経済の運営のあり方についてどこまで決断していけるか、これなんだと書いてある。「国際通貨問題の焦点を見誤るな」と。だから、局部的なんだということだけでは済まないのですよ、日経の社説に書いてあるとおりに。そこらのところはどうなのかという点、企画庁のお考えを承っておきたいのですが、いかがでございましょう。
○新田説明員 先ほど御指摘の消費の伸びが弱いという点でございますが、これは一つの景気の動向から見まして、所得の鈍化という方向、四十七年度において景気回復するにしても若干ズレがあるということ、それとの相関で全体の動向に見合った消費の支出の伸びを計算しているわけでありますが、ただ、現実における構成比というのは逐次上がっておるわけでありまして、四十六年度の五二%台から四十七年度には五四%弱に上がるというふうな一応の見通しを持っているわけであります。もちろん、従来のような、設備投資を中心にした経済成長ということは大きく期待できない。しかし、ある程度の成長は当然しなければいけないという場合に、財政主導の財政支出、社会資本の充実はもちろんでございますが、やはりGNPの五〇%以上を占めておる消費のウエートというものは非常に重要でございますので、そういった意味で、消費の刺激という点は今後大きな課題になりつつあるというふうに思うわけでございます。 賃金のお話でございますけれども、やはり御指摘のように、ヨーロッパ水準までにはようやくいっておるようでございますが、いろいろな国際比較の方法があってむずかしゅうございますが、一応のILOその他の統計を見ますとそうなっておりますが、まだアメリカの三分の一というふうな状態でございます。したがいまして、賃金というものは今後とも上げなければいけないと私も思います。ただ、その場合に、賃金の持っておる二つの側面がございまして、一つは、先ほど申し上げましたように、GNPの重要項目としての側面、これは間違いなく重要でございますが、もう一つは、全体の見通しとなりますと、全体の国民総生産の場合のコスト面の問題がございまして、その両面のかね合いをどこに求めていくかという点じゃないかと思うのでございます。そういったことで、経済成長が非常に低くなりますと、どうしてもコストプッシュが見られてくる。やはり、経済成長と、それに見合った賃金の上昇ということで、できるだけ上げていくというふうな方向に経済運営をしていかなければならない、そういうふうに考えておるわけでございます。
○大出委員 あなたと、所得政策であるとか、コストプッシュインフレになっておるとか、そういう議論をする気はない。あなたのほうの経済の見通し、基本的なあり方をどうお考えかを聞きたいので、きょうお出かけをいただいたのですが、私も賃金を長年やっていますから、国際比較はみんな持っておる。あなたより詳しい数字は全部あります。ありますから何でもないのですけれども、ただ、いずれにしろ低過ぎる。私もILOの委員を何回もやっておりましたけれども、これはどこでもいわれることですよ。カナダのピアソン外務大臣なんかこっぴどくものを言って、日本なんというのはふざけた国だ、賃金を安くしておいて国際競争力を持っていて、それをためてドルでどんどん原材料を開発途上国から買って、原材料だけ買うけれども製品はさっぱり買わない、逆に今度は製品を売り込むことだけしか考えていない、全くもって薄ぎたない国だと言っていますけれども、そういうことじゃ困る。だから基本的に経済のあり方をどう考えるかという必要があると私は思っておる。ときに総理もかわる時期ですから、経済企画庁という名のとおり、その辺の企画をひとつぜひお立てをいただきたいと思うけれども、よろしくお願いします。 実は、時間がありませんから先を急ぎますけれども、もう一つ承っておきたいのですけれども、物価なんですが、これは円切り上げという問題と関連をして多少動いておるようですけれども、これはどういうふうに見たらいいですか。物価はどの程度どう影響があったのですか。
○斎藤説明員 お答えいたします。 物価の見通しにつきましては、本年度、四十七年度は五・三%の見通しでございます。昨年度は、暦年にしますと六・一%、会計年度にしますと五・七%で、当初予想しておりました五・五%よりは上昇したわけでございますが、年度途中の修正見通し六・一%を若干下回りまして、五・七%になったわけでございます。そういうことで、本年度におきましても、政策の努力目標といたしまして、五・三%をこえない消費者物価の維持ということで諸般の施策を進めておるわけでございますが、物価の上昇要因につきましては、それぞれ複雑多様な原因がございまして、そうした要因の除去と申しますか、あるいは農産物価格の問題、あるいは輸入の増大の問題、あるいはさらには寡占その他価格の下方硬直性、いろいろな要因がございます。また公共料金等も、御存じのようにいろいろかみ合っておる現状でございますが、企画庁といたしましては、極力公共料金をはじめ抑制的な態度で五・三%の目標を実現したいと考えております。
○大出委員 そこを聞いたわけじゃないのですが、公共料金は極力抑制的だなんて言ったって、みんな上げちゃってから言ってもしようがない。もう上げるものはほとんどない。国鉄というのは、おたくにかかわらず国会が認めなかったのだから。そうでしょう。あとはほとんどみんな上げちゃった。あるいは上げることになっておる。そういうことで極力抑制的になったってしようがない。だから私の聞いておるのは、円切り上げに基づいて物価にこれがどう響いたか。これは朝日新聞がここに書いていますが、「円切り上げ半年を総点検」という朝日新聞の調査によりますと、経済企画庁は、レモンだとかグレープフルーツ、バナナだとか、コーヒーだとか、紅茶、スコッチウイスキー、万年筆、エアコンディショナー、書籍・雑誌、ネクタイ、ゴルフクラブ、乗用車などというのが円切り上げで安くなった。おたくのほうがてまえみそを並べているのですね。新聞が書いているのですから、それ以上責任は持てませんよ。あと水産物だとか家庭電器製品の二十二品目について追跡調査をやっているのですね。ところが、じゃこれが数字の上にどうあらわれるかと言いますと、結論から申し上げますと、加工あるいは製造、あるいは複雑な流通機構を通り抜けていくうちに、円切り上げに基づく値下げ効果というものは消えてしまっている。だから、円切り効果という言い方をされるけれども、調べてみると、円切り効果の身を結ばせるのは至難のわざだ。結果的にはほとんど末端価格の物価に影響していないと言っているのですね。この新聞はこういう結論を出している。私はそれじゃやっぱり困ると思うのですね。 たとえば、これは国がどういう政策を立てるかによるのだけれども、西ドイツのマルクの二回目の切り上げのときではありませんけれども、フランスのポンピドー大統領が西ドイツのキージンガー総理に、フランを九%切り下げるからマルクを七%切り上げてくれないかと言った。キージンガーがかんかんにおこって、西ドイツ国民が苦心をしてここまで来ているのにそう簡単に乗れる話じゃない。閣議にはかったら、連立内閣ですから、当時ブラント氏が外務大臣をやっておったのですが、ブラント氏が、この話に乗ろうじゃないか、フランス経済が欧州ECの中の病める病人じゃ困る、EC経済全体の力に影響がある、だからこれを助けなければならぬ。つまり関税障壁がないのだから、農産国であるフランスから思い切って農産物を買おうじゃないか。反面、西ドイツは物価が上がり過ぎる。だから、下げることができぬにしても、物価が押えられれば西ドイツ国民にとってたいへんプラスではないか。だからこの際、フランの九%切り下げというならばマルクを七%上げようじゃないかということで、閣内まつ二つに分れて、意見の調整ができず御存じのとおり解散した。解散して総選挙をやったら、七%マルクを切り上げろ、それによってフランスの経済を救い国内の物価を押えようと言ったブラントが圧倒的に支持されて、いまブラント内閣ができている。そうでしょう。 問題は、切り上げにしろ、あるいはそれに反対をして多国間調整で押えるということにしろ、一オンス三十八ドルということなんだけれども、金の市場価格が一オンス六十ドルでしょう。だから何とかドルの交換性回復という形で、多国間でそういう圧力をかけていこう。いろいろありましょう。どっちになるにしても、一体政策的にどれにポイントを置くかということによって問題は変わってくるわけですよ。だからそういう意味で、もう少し経済関係各省庁の中で国民というものを考えたときに一体どうなのか。企業寄りでものを考えることも必要かもしれぬけれども、それこそ、そこらの調和というものがどうあるべきなのかということを、私は考えていただかなければならぬ時期が来ているのじゃないかという気がするわけでありまして、そういう意味でいま承ろうと思ったのですが、お答えがどうもほかのほうに行きましたので、時間がありませんから私のほうから申し上げたのですが、ぜひひとつ、そこらのところは、ポンド・ショック云々ということでまた国民に大きな心配があるわけですから、もう少し明確な見通し、方針その他を関係機関の中でお立てをいただきたいものだという気がするわけでありまして、それだけ申し上げておきたいと思います。きょうはお忙しいところお運びいただきましてありがとうございました。 そこで、本題の賃金に入りたいと思うのでありますが、いまここで申し上げておりますように、いささかどうも日本の労働者の賃金は低過ぎる。いまある程度お認めになっておられましたが、それだけに、ことしはひとつ人事院の皆さんのほうでも少し思い切った勧告を出していただきたいのであります。 そこで、先ほどのお答えによりますと、今年の勧告は八月の中旬ごろにやはり出ることになるだろう、実はこういうお話で、民間調査その他を含めて順調に進んでいる、こういうお答えをいただきました。そこでまず一つの問題は、じゃ一体懸案である四月実施、五月実施の問題はどうか。まあ耳に入るところによりますと、人事院の皆さんの中では、五月実施というのが安定している実施月であって、いままでどうも五月に対してそう異論がなかったということを言った人がいるのだそうですけれども、私と総裁との間では、五月ということで検討するというようなことはやっておりません。四月について、一理ある、二理あるの話になっている。いま論議の中心はそこに移っているわけですね。 したがって私は、ことし人事院が四月に踏み切る気があるのかないのか。もうここまで来れば、これは民間調査の結果、四月にするか五月にするかじゃないのです。人事院が公務員給与というものをながめて、政策的に四月実施がいいか五月実施がいいかということを考えるということなんですから、これは勧告が出なければどうのこうのという話の筋ではない。そういう意味で、もうこれだけ長い論議を繰り返してきているわけですから、この辺でひとつ四月実施について決着をつけていただきたいと思うのですが、いかがでございますか。
○佐藤説明員 前段におっしゃいましたことは、これは人事院の内部というよりは、実はこの席で私がいろいろな迷いを率直に申し上げたわけであって、内々の問題でなしに公開の場で申し上げたことです。しかし、その後いろいろ御薫陶を受けまして、かつはまた、配慮すべしというような附帯決議もいただきまして、そういう前段階のことはいま考えておりません。したがってまた、いまおっしゃいましたように、五月実施が正しいのではないかという方向の検討はしておりませんということははっきり申し上げてきましたし、現在もそう思っております。しかし、それをやるかどうかということは、まだ私ども態度をきめておりません。検討を続けておるわけでございます。
○大出委員 新聞関係の人の中には、ことしはとてもじゃないが四月実施をやらないのじゃないか、総裁がこれから何期おやりになるかわからぬけれども、任期一番最後の置きみやげに五月実施を置いていくのじゃないかという話が出てくるので、それじゃ困るのです。これはどうも歯切れが悪い答弁で、この間から何べんか聞いているのだけれども、五月実施なんて検討はいたしておりません、検討は四月で検討している、四月で検討しているのだが——いつか私がラジオのニュースを申し上げましたが、あなたは見てないという。見てないというのはひきょう千万なんで、なぜ逃げるのか。(佐藤説明員「ほんとうに見ていないのです」と呼ぶ)ほんとうに見ていないなら、人事院の命運にかかわる問題だ。あなたは何だかんだと言いながら、来年に向かって逃げるんじゃないかということをラジオでちゃんと言っている。そういうことじゃ困るのです。だから四月実施の一理、二理という話はどうなったのですか。
○佐藤説明員 何期つとめるかとおっしゃいますけれども、私はあと任期がありませんからはっきり申し上げておきます。しかし、それには関係のないことなんで、われわれとしては、事きわめて重大であるということですから、そう軽々しくは踏み切れない問題でございまして、そういう態度を持しながら前向きに検討を続けておるということでございます。
○大出委員 四月実施については前向きで検討する、こういうわけですね。ここから先を言わせようと思ってもなかなか言わないので、前向きで検討しようで切っておきます。結果的に前向きで検討しなかったらけしからぬということになりますから、これは総裁の責任問題になります。 そこで、額、中身なんですけれども、尾崎さん、いままで、公労協というのはまあ一つの参考ではあっても、人事院は独自の方法をとるのですからと言っておるのですけれども、公労協との関係というものは、しかし常に微妙なところにあった、私はこう実は思っているわけであります。そこで、おたくのほうで、公労協あたりの状況というのを昨年と本年と比べてみて、大体どういうふうに受け取っておられますか。
○尾崎説明員 本年の公労委の仲裁裁定は御承知のとおりでございます。方式としましては、平均いたしまして七・一%プラス二千五百円、加重平均で一人当たり一〇・六%アップ、金額は七千五百六十六円でございますが、昨年に比べまして一・〇八%の減、金額におきましては二百七十二円という増額になっているわけでございます。ことしのいわゆる春闘の結果につきましては、最近、労働省から発表がございまして、これは定昇込みの話でございますが、九千九百七円のアップ、一五・〇%であるということでございます。比率にしまして一・六%のダウン、金額にいたしまして三百八十五円のアップという関係でございまして、いずれの場合も大体一%程度のダウン、そして金額におきましては三、四百円のアップといったような関係が内容になっているようでございますが、そういう関係は、いずれにいたしましても、公労委の仲裁裁定につきましても、いま申し上げましたような春闘の結果を反映したものとして出されているわけでございますけれども、私どもの場合には、精密に調査をいたしまして、事業所も、ことしは七千二百五十二事業所を調査いたしまして、実際の調査人員も五十六万人、対象人員は四百万人の調査を現在やっておりまして、その結果は、六月十五日で終了をいたしました上で点検をし、現在、統計局に送って集計しているという段階でございます。 私どもの場合には、御承知のとおりでございますけれども、職種別、学歴別、年齢別、地域別といったような、非常にこまかい、精密な個々の比較をしましてその格差を埋めるという方法でやっているわけでございますが、その内容といたしましては、春闘の結果が調査の結果として反映してくるというふうに考えているわけでございます。
○大出委員 結果的にこれは、労働省調査にしても、春闘共闘委員会調査にしても、出てきた数字で計算をしているわけですから、これが間違うことはない。上がってしまっているわけですから。そこで、いまのお話のように、私もここに労働省のやつを持っておりますが、四十七年、九千九百七円、一五%、こうなっているのですね。公労協でいけば、七一年は八%プラス二千三百円、これは加重平均でございまして、今回は七・一%プラス二千五百円。これを定昇込みで計算すると、加重平均、昨年が九千三百二円、一四・九%。この場合、定昇込みで九千七百一円。国鉄の例をとりますと、一万百六十二円、こういう数字ですね。平均で一三・五九%のアップ率、三百九十九円、こういうかっこうになっているわけですね。そこで、定昇別で七一年の七千二百九十四円が七二年に七千五百六十六円になっていますね。ですから一〇・六%のアップ。いまおっしゃるとおりです。だからこれは、この中で国鉄を抜いてみますと、三百十二円、率にして一・三一ぐらい落ち込みである、こういうことになりますね。そこで、もう一つあるのですが、春闘共闘のやつを見ますと、単純平均で、七一年が九千八百五十三円、一九・三%、七二年が一万五百二十五円、一七・四%。加重平均で言いますと、七一年が九千五百六十三円、一七・六%。九千九百六十四円、これが七二年ですね。だから、九千五百六十三円が九千九百六十四円になったわけですから、その意味でこれは一五・八%ですね。だから、そう大きな開きではない、こういう気がいたします。 そこで、おたくの勧告なんですが、出た結果、出た結果と言うのですが、比較対照のしかた、つまり各種給与の入れ方によって相当大きな差が出てくる。そこがインチキだというようなことを私はよく言うのです。総裁が、いつもかっとしておこるけれども、総裁、たまにはおこらせぬとほんとのことを言わぬから言うんですけれども。そこで、どうなんですか、尾崎さん。私も全くしろうとじゃないんで、ぼつぼつそれは総理府統計局でやってもらっていますというけれども、このくらいのところでなきゃおさまるまいというところあたりというのは、もう概略なければならぬはずです、ここまで来ると。そこで、この定期昇給というものを、公務員は大体どのくらい見たらいいんですか。三・四%くらいですか。どのくらい見ればいいですか。
○尾崎説明員 昨年の勧告の際の、つまり現在施行されております俸給表につきましての定期昇給率と申しますか、現在います同じ人が一年間ずっといた場合の昇給率というのは三・一四%ということになっておりまして、金額にいたしまして二千四百三十三円ということでございます。
○大出委員 そうすると、春闘共闘でいけば、一五・八から三・一四を引けばいいわけですな。これは定昇込みですから。三・一四を引くと一二・六六%、このくらいの勧告はどうですかと言ったら、おそらく総裁は目の玉ひっくり返して、昨年だって一一・七四なのにとんでもないと、こう言うと思うんですけれども、しかし、春闘共闘というものは上がった金額を集計しているんですから、だからほんとう言うと、一五・八%なる上がった金額、これは定昇込みの加重平均ですから、これから公務員のいまおっしゃる三・一四%を引いた残りの一二・六六%、こういう勧告でちっともふしぎじゃないですね。尾崎さん、ここに何かおかしなことがありますか。 〔委員長退席、塩谷委員長代理着席〕 春闘共闘で、参加している組織の上がった金額を全部加重平均をしたら一五・八%。この中には中小企業も一ぱい入っているんです。全国金属なんて中小企業も一ぱい入っている。中小企業もたくさん入っている組織ですから、ここが集計をしておりまして一五・八、これから三・一四を引いたら一二・六六になる。きわめて明快な結論として春闘共闘並み。公務員が春闘共闘並みじゃいけませんか。
○尾崎説明員 定昇率のお話がございましたけれども、定期昇給の関係は、現在在職しております職員が、そのまま一年間おりまして昇給した場合という前提でございますから、いまいる人の年齢構成といいますか、職員構成に非常に関係がございます。そういう点で申しますと、現在、国家公務員の関係につきまして、平均年齢が三十九歳ということになっておるわけでございます。これに対しまして民間の場合は、たとえば労働省で調べました賃金基本調査の場合の平均は三十三歳ということになっておりますし、中労委で調べております千人以上の場合には三十一歳という形になっておりまして、年齢構成が六歳ないし八歳も違うという関係がございます。したがいまして、民間が、平均的な公務員の場合よりも、平均的に言いまして六歳も八歳も若い年齢層が多い場合には、定期昇給率はかなり高いという関係がございますので、そういう関係は、そういう意味合いにおきましてはやはり調整をする必要があるというふうに考えるわけでございます。
○大出委員 あなたは都合のいいことばかり言っている。そんなことを言えば、公務員の平均年齢、これは全職員でいって三十九歳です。それで民間の場合には若いでしょう。そうするとあなたのほうは、勤続年数なんというのは調査してないじゃないですか。そうでしょう。学歴、と年齢、さっきあなたは二つしかおっしゃってない。ことしは、直採用か何かのやつを、あなたのほうは少し調べ始めておられるようだけれども、そういう面でも人事院のやり方には、インチキと私この席では言いませんが、欠陥があるんですよ。それはおいおい申しますがね。そういう、民間のほうが若いから定期昇給が高くなりますということだけじゃ、これは理由にならぬ。じゃ、どのくらい見ればいいんですか、若い人たちの定期昇給を。
○尾崎説明員 ただいまおっしゃいました、たとえば春闘共闘委員会のアップ率が一五%であるという場合に、これは定昇込みでございますから、九千九百円といったような関係は、その中から定昇分が幾らあるかという点につきましては、その対象となる職員というものにつきまして、じゃ一年間にどれだけ定昇というものがあるかということを具体的に調査しませんと明確なことは申しがたいということになろうかと思います。
○大出委員 そう逃げちゃいけませんよ、局長。私のほうはここに数字を持っているんです。平均年齢が大体三十二歳から三十三歳、春闘共闘で言って。そうして平均賃金で六万五千円ですよ。そうでしょう。そうすると、われわれ公務員のほうは、総平均でいって八万幾らに見るんですか。べースでどのくらい見ればいいんですか。
○尾崎説明員 昨年の四月の場合には、官民比較給与としまして総額が七万三千六十六円ということを御報告申し上げておりますが、その後、昇給昇格あるいは新陳代謝がございまして、その上にべースアップがあったわけでございますが、その結果、いま調査をいたしておりまして、精密なことは申しかねるわけでございますけれども、大体八万三千円程度になろうかというふうに考えております。
○大出委員 それだけ大きな開きがあるんですから、ほんとうを言うと、公務員のほうがもっとアップ率が高くていい。だから、おたくのほうでそこまでおっしゃるから、じゃ、昇給率はどのくらい見たらいいのか。それは対象を調べなければわからぬと、こう言う。それは尾崎さん、無責任な話で、四%と見ますと、一五・八%から四%引いて一一・八%の勧告を出しますか。二・八%出せばちょうど昨年くらいです。昨年は一一・七四%、八千五百七十八円でしょう。だから、三・一四%というのじゃ少ないというんだから、四%くらい見たって一一・八残る。それは理屈にならぬ。だから、そういう意味でこのとり方はいろいろある。この間、私はあなたに質問したときに、国鉄並みの三百十二円を乗っけると八千八百九十円、一〇・六四%。一〇・六四%で大体これは国鉄並みです。違いますか。そんなことになるでしょう。いかがですか。
○尾崎説明員 昨年のアップ額が八千五百七十八円でございましたが、それに三百十二円を乗っけますと八千八百九十円、それだけを引き上げますれば、御指摘のとおり一〇・六四%にはなるということです。
○大出委員 それが最低だということですね。最低だなんて言っちゃおかしいですが、八万三千五百八十円ベースですからね。と見て計算をしていくと、大体、八千八百九十円ということになって一〇・六四ということになる。 それから、この間私、申し上げたんですけれども、一〇・七四ならば八千九百七十八円。だから、九千円台にはどうしても乗せようということになると、一〇・七七の勧告が出なければ九千円台に乗らない。民間との比較、つまり春闘共闘との差を考えてみると、一〇%台の勧告なんというものは出てくるはずがない。もし、一〇%台の勧告が出てくるとすれば、一一%台にならないとすれば、そこにはやはり操作の上でいろいろものを申し上げなければならぬ点が出てくる、こう私は実は思っておる。 そこで、少し中身について伺いたいわけでありますが、ことし本俸関係で、直採用者と言ったらいいんですか、まあ勤続年数その他あると思うんですけれども、この調査は本年おやりになっておるように聞いておるんですが、やっておられますか。
○尾崎説明員 本年の民間調査につきましては、従前と同じように、個人別調査といたしまして、官民比較の条件といたしまして、九十一職種の学歴、年齢、地域といったものを調査いたしまして、その場合のいわゆる月給あるいは初任給といったものを調査しておるわけでございますが、一部従業員につきまして、学卒直接採用の者か、あるいは中途採用の者かという点の区別もあわせて調査をいたしておるわけでございます。
○大出委員 一つずつ承りたいのですが、寒冷地、特地というのをはずして特勤を含める、これは前に私一ぺんこの主張をしたことがあるんですが、この点についてはその後どういうふうにお考えでございますか。
○尾崎説明員 四月現在で、四月分として現に支給されました月給総額という点で官民を比較いたしまして、その足らない分を個々に埋めていくというのがわれわれの勧告の基礎調査でございますけれども、そういう意味合いで、たとえば寒冷地の場合には、定率分としまして年間分の十二分の一というものを算入いたしておりますが、そういう関係につきましても、一応公務員としてのきまった給与であるという意味合いで比較に含めておるわけでございます。
○大出委員 だからそこは政策だというんだ。きまっているから入れるんだと言う。それじゃ、民間の場合に寒冷地、特地、そのものずばりがどの程度あるかということになると、問題が別になる。だから私は、ここに内訳がありますが、俸給月額が六万五千二百三十一円。これは比較給与の内訳ですよ。それから俸給調整額で八百七十七円、扶養手当で千三百五十九円、調整手当で二千五百九円、基本給料六万九千九百七十六円、初任給調整手当が百七十三円。もちろんこれは原資にしてですがね。住居手当が二百十八円、通勤手当が千七百四十八円、特地勤務手当が四十一円、寒冷地手当が九百十円、こういうわけですね。だから特地、寒冷地を抜けば、九百十円の四十一円、九百五十一円抜けるわけですね。ここへ特殊勤務手当を入れると、特殊勤務手当は二百八十円ですから、そうすると六百七十円ばかり浮いてしまう。ということにすれば、これはたいへんに結論は変わってくる。だからそうしたらどうか、こういう主張ですよ。現にある制度だから、制度給という意味で入れていくのです——どうもあまり理屈にならぬような話なんですが、つまり、本年も昨年にならって寒冷地と特地をのけて特勤を入れるのは、今後、寒冷地の定額が増加するのを待ってからなんという話が出ておるようですが、そこらのところはどういう関係ですか。
○尾崎説明員 寒冷地手当の関係の御指摘でございますけれども、寒冷地手当のうちの定額分と申しますか、いわゆる従来の石炭、薪炭分、そういうものはもちろん除いております。民間にもそういったものが出ているという意味合いにおきまして除外をしているわけでございますが、いわゆる従来からの定率分につきましては、民間には一般に出ておりませんので、こういう関係をいわば全体として支給される公務員の給与であるというふうに観念いたしまして、従来から官民比較の中に算入をしておるということでございます。実際に比較するのは今後のお話でございますけれども、そういう、いま申し上げた従来から参っておる態度というものは、間違ってはいないというふうに考えております。
○大出委員 ずばり言いますが、たとえばそれは検討課題を残している、そういう方針でおやりになって間違いを残しているのですが、ただ私は、これははっきり申し上げたいのですが、ことしも直採用者の賃金調査をおやりになっておるようです。これは私の理解では、いままでは学歴と年齢が中心ですね、人事院の民調というのは。そこへ勤続年数は入ってこないのですね。ところが、たとえば高校卒で三十二歳といったら勤続十四年。つまり三十九歳なんですからね、御承知のとおり公務員というのは。おまけにちょうちん型になっておるわけですが、勤続年数はみんな長い。これは加味されていない、今日まで民調の面では。だから、直採用者の賃金を民間調査されたことは、そこにひっかかってくると思うのです。そうすると、そこで官民比較の面で相当浮いてくるだろうと思うのですよ、公務員にプラスという意味で。 ところが片やこういう問題があるのです。高齢者をながめてみると、昨年は〇・三%程度逆格差があったわけです、公務員の高齢者の方々の存在が。これは本年はどのくらいあるのかというと、つまり年齢が高くなってきているということは、それだけ高齢者がふえてきているということだから、そういう意味で考えると、昨年の〇・三%よりまだ逆の格差がふえる。これは私は、昨年はどうしてもはずせと言ってだいぶ粘った問題ですが、こんなものを残すのはまことに不見識きわまるものだ。定年制の法律を通さぬで、官民比較の面でこんなものを入れておくのは迷惑だ。定年制を出さないならばしようがないでしょう。しかも民間とはシステムが違う。だからそういう意味で、これは官民の比較の対象から高齢者をはずすべきだ、こういう主張を私はしてきている。だからことしは、〇・三%じゃなくて〇・五%ぐらいの逆格差があるかもしれない。公務員については、学卒の中身においてそれだけ低くなる、人事院の勧告は。 そうするとこれは、ざっくばらんな話ですが、どこかでつけたらいいじゃないかと思うのです、筋が通らぬというならば。直採用の方々を調べてみると、いままでは学歴、年齢別ですから、勤続年数が入ってくる。そこで二%なら二%浮いてくるとすれば、あるいは一%なら一%浮いてくるとすれば、逆格差が消せる、数字の上からいえば。これはどの程度出てくるか、それはわかりません、おやりになった結果を見なければ。しかし、おそらく何がしかの数字が出てくるだろうと私は思うのです。そうすると、高齢者の逆格差というものは、実際問題として抜けなければ、消してもらいたい。不合理ですよ。そこらのところはどうなるか。どうしてもおたくのほうで、この特地手当四十一円、寒冷地手当九百十円、これを抜いて特殊勤務手当二百八十円を入れてくれ、そうすれば私は、逆格差ぐらい消えていくと思っておるのですが、それができないとすれば、ほかの方法で埋める方法はある。つまり人事院がどういうふうに考えるかによってきまるのですからね。これは理由というのは正当に成り立ちます、いずれにしても。そのぐらいなことを考えていただいていいのじゃないかと私は思うのですが、いかがですか。
○尾崎説明員 官民比較の方法につきまして、二点御指摘をいただいたわけであります。 一点は勤続年数の関係でございます。これはつまり、一般の民間の給与比較におきまして、公務員もそうでございますけれども、学校を卒業しまして直ちに入った者の給与と、それから数年あとから入ってきたという者の給与とでは、若干の違いがあるという点があるので、勤続年数関係がそういう意味で問題になってきたというようなことであると考えます。実際に公務員の現在の職員構成から申しますと、年とった人は、一般的に中途採用が圧倒的に多うございまして、若い人は学卒採用という方が多いという点で、いわば各地でどっちが多いかということはよくわかりませんが、大体大まかに言えば半々じゃなかろうかというふうに考えております。 その場合に、そういう関係を民間と比較をしていった場合に、現在は、民間と比較をいたします場合には、同じ職種、同じ段階、同じ学歴、同じ年齢という形で調査をいたしておりますので、勤続年数関係は、いわば民間における平均というのと、こちらのほうも平均ということで比較をしているわけでございますけれども、そういう意味合いで申しますと、そういう勤続年数要因を入れまして調査をするというほうがきわめて精密であるということは申すまでもございませんけれども、いま申しましたように、公務員と民間を比較する場合の条件というものを同じ条件にして比較をするという関係の場合に、たとえば同じ事務をやっておる、そして同じ係長なら係長という職階である、そうして同じ学歴であり、同じ年齢であり、同じ地域であるというようなことを区別してまいりますと、非常に条件がたくさん重なりまして、さらにその上に同じ年齢の人で勤続年数がまた違うというものを比較をするということになりますと、そういう比較をするということ自身が実際問題として不可能というのが実態でございます。したがって、いままではそういう関係をいわば年齢によって代替させるということでやってまいっておるわけでございますけれども、やはりそういう関係で、最近のように学校から直採用の若い人が多くなってきておるという面で問題が生じてきておる、そういう点の問題がございますので、われわれとしましても、そういう関係におきまして、勤続年数関係が、たとえばここに入ったならばどういう形になるだろうかという調査の関係はいたしてまいりたい。いわば当面は研究調査でございますけれども、そういう関係もひとつ調査をいたしまして疑問にお答えをしたいということで、いま新しいそういう調査要因を導入しておるわけでございますけれども、そういう点が一つ。 それから、もう一つは高齢者の関係でございます。高齢者の関係の官民比較。たとえば民間におきましては定年制がかなり普及しておりまして、最近は若干延びておりますけれども、五十五歳から五十六、七歳のところで定年の場合が多い。そして定年になりましたならば、そのあと一年とか二年とか期間を限りまして採用するというケースが、大きな会社ではわりあいに多いという関係がございまして、高齢者の場合には、そういう人と比較しているのではないかという誤解があるわけでございますけれども、公務員の場合には、高齢者関係につきましては、特に定年制はございませんので、いわゆる無期限採用的な形に一応なっております。これに対しまして、それでは民間では、公務員と同じような、定年制のない、期限を切らない無期限的な職員がいないかということになりますと、これまたおるわけでございまして、高齢者を民間と比較をするという場合に、相手がいないというわけじゃございませんので、やはりそういう高齢者の民間における一般的な状態はこういう状態なんだという点を現在調査をいたしておりまして、やはりそういう職員が相当おりますからには、公務員の関係も、調査をしない、比較をしないというわけにはまいらないのじゃないかというのが私どもの考え方でございます。
○大出委員 一昨年からですか、高齢者問題はずいぶん論議しておりますので、いま御説明をいただいた中身に触れずに結論を先に申し上げているのですけれども、これはいずれにしても制度が明確に違うのでして、定年制がないことは明らかな事実でございまして、それを、民間でチェックされない人がいるのだというので、わざわざ少数の方々をさがして、そこと制度の違うものを持っていって比較する。それが逆ざやになって、逆格差で〇・五%も出てくる。それはしかたがないのだといって公務員の賃金を下げていくという手はない。そんなばかな話はないと思う。 これは私に言わせれば、公務員というのは、本来ならば五百人以上ぐらいの大企業と比較すべきなんだ。それを、そんな百人規模、五十人以上の事業所なんということで、何年もかかってようやくそこまで上げた。だから調査対象のとり方一つで大きく変わってしまう性格を本来持っておる。さっき申し上げたように、寒冷地とか特地とか抜き取って、特殊勤務手当を入れれば片や九百五十一円もあるのですから、片や特殊勤務手当は二百八十円しかないのですから、そこで大きな差が出てくる。つまりそれが調査の対象のとり方、しかたなんですから、それでどうでも動いてしまう。〇・五%や一%、すぐ動いてしまう。そういう状態なんですから、〇・五%もある逆格差だと予測されるならば、そこは高齢者問題について多少の逆格差は見るとしても、だからといって〇・五%なんか見るなんということになったのでは、これはおさまりはつかぬですよ。昨年〇・三だから、おそらくことしは〇・五ぐらいになりはせぬかと私は思うのです。これは調査表をお見せいただいているわけじゃないからわかりませんが、去年の傾向から見ればそうなる。それを放任はできない、こう言っているわけですよ。だから、尾崎さんが言っていることは全くわからぬわけじゃない。わからぬわけじゃないが、そういう比較のしかたはまずいのじゃないか。そこまで逆ざやでございます、逆格差でございますとか言って、〇・五%おっこちることはわかっているのですから、そういうばかなことをお考えになっては困ると言っておる。だから、そう切り込むけれども、別のほうでことし新しくやってみている直採用者、さっきお話しの途中採用云々、半々云々という話がございましたけれども、こっちのほうで微妙だけれども、どうも何か幾らか浮いてくる、だから逆格差は〇・五%になるかもしれない。そう心配ありません、新しい調査法でこっちに浮いてきますからと言えば、それはそうであるかもしれません。総裁、どうでございますか。笑っていらっしゃるが、ちょっと答えてください。
○佐藤説明員 いろいろ知恵をつけていただいて、一生懸命拝承しているわけです。
○大出委員 どう筋を通すかで、私はよくインチキといっておこられるけれども、比較対照のしかた、計算のしかたで、まさにさっきのポンドじゃないが、変動幅がいろいろあるので、したがって、そういう逆な格差がつくような、そんなものは御考慮を願いたい、平たく言えばこう言っているわけですよ。だから、調査のしかたはいろいろございますよという、その調査のしかたをひとつ考えていただければ、いや年寄りを比較しなければおかしいじゃないかと大向こうが言った。たとえばさいふのひもを握っている大蔵省が言った。それはやっていますよ、しかし、こういう調査のしかたをしたらこっちのほうがよかった、〇・五どころじゃない、一%ぐらい逆に公務員にとってプラスになったということになれば、いままでやったことがないから、差し引き〇・五%公務員がふえたということになる。それだっていいのです。しかし、あまりといえば目に見えて、職場の高齢者諸君に、おまえさんたちがいるおかげで全体が〇・五かぶるのですよと言えば、たまったものじゃないですよ。これは総裁だってそうお若くはないのだから、そこらをやはりお考えいただいて、高齢者優遇措置を逆に考えなければいかぬと私は思っている。だからそういう意味で、総裁は、いろいろ知恵をつけていただきまして、いろいろ一生懸命考えているのだなんと言いますが、考えていただいて結果的に出てきたものが、そうか、あれだけいろいろ申し上げたが、総裁あのとき笑っておったけれども、考えたのだなということになれば、それでいいですよ。それ以上文句は言いません、本年は。 次に、はね返りの問題なんですが、これは手当関係とからみますが、このはね返り原資は昨年はどのくらいございましたか。本俸がたしか一〇・三六%、はね返りが〇・六五ぐらいだったのじゃないかと思うのですが、どうですか。
○尾崎説明員 はね返りと申しますのは、たとえば去年の格差の平均が八千五百七十八円ございましたのですが、それを本俸にどう配分するか、手当にどう配分するかという中の一環としまして、本俸を上げました場合に、たとえば調整額だとか、あるいは調整手当とか、あるいは隔遠地手当とか、特地手当とか、そういったような率としてきまっているものに対しまして、本俸がふえました分がはね返るといったものがどの程度あるかという御質問になるわけでございますけれども、昨年の場合には八千五百七十八円、一一・七四%のうち、そういう関係にはね返りとして配分しましたものが四百八十四円、〇・六七%ということでございます。
○大出委員 私、いま〇・六五と言いましたが、六七だそうでございますが、大体こういう傾向を本年も持っていくのじゃないかというふうに思うわけであります。 そこで、本俸のほかに、しからば本年は何と何を改善なさるおつもりかという点が、いまのお答えからすればポイントになります。本俸のほかに一体何と何を改善なさるおつもりか、ここのところをちょっとお答えいただきたいのであります。
○尾崎説明員 それはこれからの話でございますが、いずれにしましても本俸が中心であるということは変わらないのではないかというふうに考えます。諸手当につきましては調査をいろいろしておりまして、その結果によって考えていくということになる予定でございます。
○大出委員 それはまあやってみた結果だとおっしゃるのですけれども、それでは去年は何と何と何を改善したのですか。
○尾崎説明員 昨年の場合には扶養手当を〇・四三%、それから初任給調整手当を〇・二八%というふうに、諸手当はその二つの手当につきまして改善をいたしまして、〇・七一%を諸手当に配分したということでございます。
○大出委員 そうすると、ことしは、この扶養手当あるいは初任給調整手当、これはどうなりますか。
○尾崎説明員 それこそ今後の話でございますが、本年、民間給与調査として調査いたしておりますのは、民間における家族手当の支給状況、通勤手当の支給状況といった、手当としては、正規の民調としましてはこの二点を調査いたしております。 なお、通勤手当の関係は、例の国鉄運賃法との関連において調査をいたしたわけでございますが、その結果がどうなるものかということで、現在ちょっと心配はしているところでございます。
○大出委員 それじゃ、ほかのほうを聞いてから、最後にいまのあれを御質問しましょう。そのほうが話がしやすいですから。 そうすると、次にいきますが、いまのところにまた戻りますけれども、通勤手当は、運賃値上げが見送りになりましたですね。だから、学校の先生なんかに非常に多いのですけれども、交通用具の問題がありますね。この距離別という問題が前に論点になっておりました。交通用具、自転車で通うとか、単車で通うとか、その辺の距離別くらいのところをおやりになるおつもりでしょうか。これはいかがでございますか。
○尾崎説明員 いろいろ通勤手当についても組合のほうから御要望がございまして、そういう意味合いにおきまして通勤手当を調査をいたしているわけでございます。その結果待ちということでございますけれども、さっきそういう意味で申し上げたわけでございますが、ことしは民間のほうで、運賃法の改正がございませんでしたので、調査時にはそういう関係はございませんでしたので、調査の結果はどういう形に反映されているかという点につきまして、心配をしているという状況でございます。
○大出委員 この距離別等の問題は昨年からのいろいろ問題がございまして、これは末端にいきますといろいろございましてね。これはぜひひとつ、そこのところはカバーするように御調査をいただき、踏み切っていただきたいと思うわけでございます。 次に住宅手当、これは本年はどういうふうにお考えでございますか。
○尾崎説明員 住居手当につきましては、一昨年、勧告実施をいたした新しい手当でございますが、この関係は、一年間実施した結果につきまして調査をいたしてまいっておりまして、実際のこの手当につきましては、家賃の額、その家賃というものの性質とか、そういう関係の実際の具体的な支給方式が、新しい手当でございますので、いろいろ実施上の問題がございまして、現在そういう実施上の問題について反省をしておるというところが現状でございます。そういう意味合いにおきまして、ことしは組合のほうから、ぜひこれを広げてほしいという御要望があったのでございますけれども、これはもう少し——まあ一方におきまして、その現在出しております住居手当は、公務員宿舎に入っている人には出さない、つまりそれを上回る民間の家賃等に考慮する、配慮するというシステムになっておりまして、昨年暮れでございましたか、公務員住宅の家賃がさらに上がりまして、したがって、それを上回る金額について配慮するという点が新しい問題を含んできておるものでございますから、組合の御要望もございましたけれども、これをさらに拡充していくという点と、現在の家賃が上がってきたという点に関連しまして、住居手当はどう新しく制度を立て直していくかという点の問題がございますので、現在そういう関係をいろいろ検討しておるという状況でございまして、民間調査のほうにはのせなかったというのが現状であります。
○大出委員 これもずいぶん不合理な話で、三千円をこえる半分ですね。一種の足切りですからね。ところが公務員住宅のほうをぽんと千円上げて四千円にした。これは大蔵省も、なかなかとんでもないことをやると思いまして、この間大蔵省の方をここへ呼んで聞いたら、やむを得ずこうしましたなんて、もっともらしい答弁をしていましたがね。だから、たとえばこれは家賃七千円だとすると、三千円をこえる半分だということになってくると二千円だということに旧来はなった。そこへ公務員の宿舎の家賃が四千円になった、現在はこういう状態です。 そこで問題は、私は、金額が少なくてもともかく制度をつくれということで制度をおつくりいただいたのだから、あとはかね太鼓で攻めますよとは言いましたがね、総裁。だいぶ無理をいってその制度をおつくり願ったわけですから、これはちょっと私もたたみかけにくい点がある。だが、これだけはひとつ耳に入れておいていただきたい。持ち家の方、夫婦共かせぎの方もあり、あるいはそうでない方もありますが、ローンや何だといって金を借りて家をつくった方、この方々の一カ月の利子が大体三千円ぐらい。そうすると、この利子分ぐらいはこの方々に見てやらなければ、これはまた気の毒だということになる。それは何もある金でつくったんじゃない。借金してつくった。一生懸命それこそ食うものも食わずに返している人もいる。それをそっちのほうは、借家じゃございませんからとおっぽっておくというのは、いかにも非情に過ぎるという気がする。そこはいかがでございますか。
○尾崎説明員 普通の民間の借家、借間に入っておりまして、相当高いものを払っておる、そのために生計が非常に圧迫されておるといったような状況を目途としまして、公務員住宅の家賃より非常に高いという面については若干の配慮をするというのが現在の住居手当のポイントでございますけれども、そういう点から申しますと、従来、民間の借家に入っておりまして、いわゆる住居手当をもらっておったという人が、今度ようやく金を借りまして家を建てたという場合に、相当な金を借りたために利子を相当払っておるという状況とのバランスはどうだろうかというようなところにポイントがあるわけでございますが、そういう点で申しますと、確かに、家を借りているときには住居手当はもらっておったけれども、家を建てて今度は利子を払っておるという状況において出さないというのはいかがであろうという点のバランス問題はあるわけでございます。ありますけれども、一方におきまして、その利子が一体どの程度であるかという点を、私のほうで、たとえは共済組合の関係なんかのものを調査いたしますと、大体三千円ぐらい出しているんじゃなかろうかというふうに見たわけでございますが、そうしますと、さっき申しましたように、公務員住宅でも三千円払っております人は払っておりますので、民間の借家、借間の場合には三千円は一応控除して残りを見るということにしておりますので、大体三千円ぐらい控除をいたしますと、それ以上の人について見るという話になるわけでございますので、現在の共済組合等から借りている金額につきまして、そういうバランス関係を考えた場合に、実際の効果というのは非常に薄いという感じが一つございます。一面におきまして、それでは民間の自宅の者に支給しないのはおかしいじゃないかといったような場合に、自宅といいましてもいろいろ種類がございますので、どこまで有効にそういうバランス関係を考えていったらいいかという点は一つの問題点だろうと思いますけれども、先ほど申しましたように、公務員住宅の家賃が上がってきたという状況、それから現在出している住居手当の支給のこまかい問題等いろいろございまして、そういうものも合わせまして現在いろいろ検討しておるというような状況でございます。
○大出委員 これは、公務員住宅に従来三千円払っておるから、持ち家の人の利子が三千円ならば見合うからいいじゃないか、こういうような理屈なんですね。だけれども実際には千差万別なんですね。共済組合から借りられない人もたくさんいるのですから。それならば、同じ理屈でその差額を出せということになる。もう一つ、公務員住宅のほうがまた、こっちを変えたら追っかけて上げるということになりますと、これは一体何をやったんだということになる。そういう意味では、やはりそこらはもう少し前向きに考えていただいて、前へ出るということにしていただかぬと……。これは明確に、四千円までは今度公務員住宅が上がったのだからしかたがないのだということになれば、そこから先の半分だということになる。それならば、そこから先のところを今度上げなければ理屈が合わぬことになる。だから、利子のほうというならば、それを越える利息を払っている人にはせめて払うということにしなければバランスがとれない。そこらをもう少し合理的に、せっかくつくった制度ですから、お考えを願えないか、こう思います。 時間の関係もありますから次の点を申し上げますが、超勤制度についてはさわる気はございませんか。また、交代制勤務、夜勤手当、ここらのところはどういうふうにお考えでございますか。
○尾崎説明員 最近のように状況が変わってまいりますと、やはり勤務時間を越えまして夜まで勤務するといったような関係をいやがる向きも相当出てまいっております。また、交代制勤務のように、正規の勤務時間ではございますけれども、夜中に配分されるというような関係を非常にいやがる向きが出てまいっておりますので、そういう職員の御労苦に対しましては、何かできるだけ配慮してまいるということが必要かというふうに考えておりますけれども、超勤の問題につきましては、むしろ超勤の実際にやらせておる状況の把握、その合理化といいますか、そういう関係のほうが一つ前提条件になるわけでございます。むしろ、交代制勤務者の状況、あるいは長時間勤務の問題、たとえば刑務所等におきましては週五十一時間の勤務をいたしておりますけれども、そういう問題が一つだんだん問題になってくるということだろうと思いますが、そういう点につきましては、今後も、いろいろ実際に民間の状況等もよく調査をしまして、検討いたしたいというふうに考えております。
○大出委員 最近の学卒の若い方々は、なかなか夜勤の多いところに行きたがらぬですね。交代制勤務はまずいやがる。これは私、てまえのことを言って申しわけないのだけれども、私のせがれが早稲田の理工科の応用化学の四年なんだけれども、いま就職をきめようというので、何を言い出すかというと、まず夜勤の多いところは抜いてしまう。求人が一ぱい来ておるが、交代制勤務の多いところは抜いてしまう。石油化学なんか、三交代だ何だというフル回転、全く人気がない。公害企業と、そういうフル回転の企業であるというので、みんな逃げてしまう。資本金十億か十五億しかないところであっても、そういうところでないほうがいいのですね。それが同学年のほとんど全部の諸君の言い分なんですね。友だちその他に聞いてみると、みんなそうですね。そういうところに圧倒的に行かないんですね。ものの考え方が変わってきているわけです。これは一がいに悪いとは言えない。 これは超勤そのものも私は強く言う気はないのは、つまり百分の百二十五をさらに上げて超勤をやれという姿勢よりも、超勤はやらないという方向に進むべきだと思うからなんですよ。だから、勤務の態様、性格上、超過勤務なり交代制夜勤なりが必要である、そういうものがある。だが、そこには本来行きたがらない、しかし旧来からつとめておる人はやむを得ずやっておるということだから、そうだとすれば、せめてそこで交代制勤務者に対しては、夜勤手当なり何なりを思い切って見てあげるという必要がある、そういう主張をしたいわけなんです。 たとえば、この間も申し上げた航空関係のメンテナンス問題、無線技術者。これはくどいように二回にわたって申し上げたのですが、こまかく中身を言う気はないのですけれども、特殊な職場環境にある管制官、これはずいぶんお骨折りいただきまして、全くわずかなものでありますけれども、心情的なものでたいへん喜んでおりましたが、無線技術者というのは穴になっておる。一級、二級、これは郵政大臣の試験があります。ところが、航空保安大学なんという運輸省内部で卒業した人が一人も受からなかった。それで給与という面では格づけは上にいっている、大臣試験に受かって免許を持っておる人、二級なんというのと比較してみて。これは明らかに不合理なんですね。だから、管制官の問題を昨年いろいろ取り上げてものを言ったりお願いしたりしましたが、それなりに多少の手当てはしていただいておる。だから、昨今の事情からいっても、無線技術者、つまりメンテナンスという職種は管制官と同程度の責任を負わされつつある。これはいろいろな最近の計器が万全でないという面もありましょうけれども。だから、やはりどうしてもこの辺のところは手当てをしなければならぬ。五カ年計画などを運輸省お持ちでございますけれども、そこで五百人からのメンテナンスを必要とする。必要とするが、一年度で郵政大臣の試験に受かる人の数が、全部採ってみたって充足しない。みんな民間に行ってしまう。こういう状態なんですから、やはりここのところは手当てをしなければ、運輸行政それ自体、航空行政それ自体が動いていかない、こういう問題ですね。だから、これはやむを得ざる措置ですよ。だからそういうところは、どうしてももう少し皆さん方のほうで、他との均衡云々ということ、一波万波ということもありますけれども、あえてこういうところは摘出をして手を打っていくということにしていただきたいのですが、いかがでございますか。
○尾崎説明員 航空関係につきまして、通信その他管制等の職につきましては、従前からいろいろ御指摘がございますので、現在いろいろ調査しておるという状況でございます。
○大出委員 これはぜひひとつ、交代制勤務者の皆さんについては、昨年も実は、幅が広いのでということでなかなか思うように前へ進んでいないわけでありますが、ことしは、これはひとつ総裁にもお願いしておきたいのですが、交代制勤務の問題は大きく取り上げてみていただきたい、こう思います。 それから期末手当、勤勉手当の関係でございますが、これは調査の過程にある、こういうことでございましょうけれども、大体の動きというのはどういうふうにとらえておるのですか。
○尾崎説明員 民間の一般的ないわゆるボーナスの支給状況という関係は、たとえば労働省の毎月勤労統計の中にいわゆる「特別に支払われた給与」という調査項目がございます。それによって見てみますと、昨年の六月分につきましては、まだ景気の関係がよかったという面でかなりふえてきておるという状況が見られましたが、昨年のボーナスにつきましては、かなり従前より月数として減ってきておるという状況が見られるわけでございます。 〔塩谷委員長代理退席、委員長着席〕 その合計として、過去一年間に支給されました民間におけるボーナスが、金額ではなくて月数がどういう関係になるかという点は、今度の調査の結果として、これははっきりつかんでおりますので、集計の結果として把握をいたしたいというふうに考えております。
○大出委員 二つ問題点があるのですが、一つは、昨年も、私、今日までの期末手当の民調の結果、これは全部調べ上げてどれだけ切られているかということを計算してここに提示をしたことがある。昨年は〇・〇七カ月切られている、一昨年は〇・〇九カ月切っているというぐあいに、切られたのをずっと並べてみたことがある。公務員にとってはたいへんな損失ですよ。人事院は総裁以下ひどいことをするものだと思って、私は憤慨しているのです。今度はどうも景気動向も少しおかしくなったということで、先行き見通しはたいへんよくございません、明るくございませんと、こういう話になる。だから去年、将来そういうことになるのだから、そうなったら困るのだから、この端数を切り捨てる、〇・〇九まで切ってしまうというばかなことはないじゃないか、だからどうしても、これは合わせて一本じゃないけれども、この辺で〇・一ふやしなさいという議論をしている。ここらのところを切りっぱなしておいて、どうも景気動向がというのでなく、そういうときこそ、切ったやつは、まさに償いに、総裁が大英断をふるって、まあ例年こういうことにしているから、本年の民調の結果はこのくらいだけれども、積み上げようじゃないか、ことし〇・一にいかないで、たとえば〇・〇五なり六なり、あるいは七なりとなったら、やれやれこれで期末手当は出さぬで済んだなんてことを考えたら困る。そうなったらそうで、切り捨ててきているのですから、ことしは端数になったけれども一にまるくするというように、やはり前に進んでいただかぬと、これは職場の皆さんにしては、たまったものではない。この点をひとつことしは何といっても考慮していただかぬと、国会で修正ぐらいしなければいかぬと思っているのですが、次の国会はたいへんたくさんの問題がありますので、そうでなければ法案は一本も通さないといってがんばらなければいけないと思っている。そうならないようにぜひひとつ御配慮をいただきたい。 あわせて、職員比、工員比というやつがございますね。尾崎さん、この点なんかも考え方の問題でございますけれども、比較対照職種のワク内で工員、職員に分けてやってきていますね。これを、全職種でやる、全職員でやるということにできませんか。
○尾崎説明員 いわゆるボーナスにつきましては、民間のボーナスと公務員のボーナスはどういうふうに違うかという点につきまして、ほんとうは、いわゆる月給の比較と同じようなことで、非常にこまかく厳密に比較をするというのが筋でございます。そういう方向でほんとうはやりたいというふうに考えておりますけれども、現在の段階では、やはりなかなかそこまで調査することはむずかしいということで、従前からは全部平均した月数ということで、どういう職員についてもすべてみんな同じ月分——これは民間ではそうではございませんけれども、公務員の場合には、そういう平均的な月数ということで調査をしてやっておるわけでございますので、そういう関係で、そういう点ではかなり大ざっぱということが言えないわけではございませんが、いま、もう少しこまかくやるという意味合いで、職員の場合、工員の場合ということで調査をいたしまして、その平均をとって、公務員の平均をとって調査をしておるということでございます。そういう関係で、民間のいわゆる工員というものに相当するものが何であるかという点については、従前から一つの方向でやってまいっておりますけれども、この関係は一応、行政(二)表及び海事(二)表という関係を民間における工員と対応して比較をしてまいっておりまして、そういう関係につきましては、こまかく申しますと、さっき申しましたように、いろいろ問題はないことはございませんけれども、大まかな方法としてはやむを得ないというように考えております。
○大出委員 あまりこまかく入ってもしかたがありませんけれども、休職の復元率というのがございますね。たとえば肺結核の場合には、休職期間が二分の一復元ですね。その他の場合には三分の一復元ですね。ところが最近、私は公務のいろいろな疾病その他を調べたことがあるのですが、頸肩腕症候群であるとか、書痙であるとかいうふうなことから始まりまして、ずいぶん調べてみた。そこで意外に多いのが高血圧である。これは非常に多いですね。一つの部屋の中で長年同じ事務をとっておるということからくるのですね。これは非常に変化のない机の上の仕事ですから、そういう意味で共通した傾向を持っている。それが高血圧。それから心臓病ですね。ところが、この高血圧、心臓病というのは簡単になおるかというと、さあ、なおらない。結核の場合の二分の一復元というのは、結核という病気の性質上長い。そこらを考えて、この法律のときには二分の一になっておる。ところが最近は逆なんですね。追跡している間は二分の一でいいのだけれども、最近は追跡ではなくて、終息の段階で、最後に来ているんですね。私の兄貴はそのほうの専門屋ですけれども、まさに最終段階に来ておる。最終段階に来ておるから、最近の中年結核みたいに、どう間違ってもなおらない。体力を栄養の面から強化して、これ以上悪くならない、現状維持をずっと続ける、そういうふうなものが残っておるということなんですけれども、それにしても、新しい傾向として、血圧の高い者など、たいへんいろいろなことをおやりになりながらなおらないという人も最近はずいぶんふえておりますし、心臓病関係の方もずいぶんおります。これもずいぶん長い。こういう方々まで三分の一というのはどうも納得いかない。ここらのところを、長いという意味で二分の一にするとかいう方法が出てきてもいいのじゃないかという気がするのですが、ここらはいかがですか。
○尾崎説明員 長期に休みました場合に、休んだ後に出てくるといった場合に、二年休んだその内容を昇給期間としてどのように見てあげるかという問題がいわゆる復元率でございますけれども、この関係は、ある意味では、生計の規模が大きくなる傾向に対応するという面もないことはないと思いますが、従来から、普通の場合には三分の一は昇給の上で見てあげましょうといったようなたてまえになっております。ただ結核の場合には二分の一。これは、私としましては、なぜ結核がそういうふうに優遇されておるかということは、結核の関係の方は、やはり職場にいろいろうつすという関係があってはいけないという意味合いで、なるべく完全によくなって出でいただくといったような意味合いがある、特に学校教員の場合にはそういう関係があるということでそうなったのではないかというふうに考えておるわけでございますけれども、いま御指摘のような関係では、むしろ、たとえば休職の場合に、普通の病気の場合には一年間有給で八割でいい、しかし、結核の場合には二年有給でいけるという点も、同様に問題が一つあるわけでございます。そういう点で申しますと、結核だけそういうふうな優遇をされておるのは現段階ではおかしいではないか、むしろ老人病的な関係でもう少し長期のものが相当出てきているではないかといったような議論が、最近少し出るようになっておりまして、私どもも、一つの問題点として今後調査していく必要があるのではないかといったような気持ちでおるわけでございます。
○大出委員 これはぜひ御検討いただきたいと思うのであります。 先ほどの期末手当なんですが、人事院のいろいろ考えておられることを陰ながら聞いて少し心配になる点があります。たくさん上げるときででもあればまたそういう議論も要りましょうけれども、傾向として先行きが明るくないというようなことをおっしゃっている段階だから、その問題に触れずに通り過ぎますけれども、そういうところで特段の反発が出てこないようにこれは御配慮をいただきたいと思うのですが、念のためにつけ加えておきます。 あわせてもう一つ、数字だけあげておきますけれども、期末、勤勉の昨年の人事院調査でいきますと、昨年は、職員が五・四月で八四・四%、それから公務員が三・九四月で一五・六%という数字が出ていますね。平均四・八。そうしてこの八四・四%というのは、三十六万人中の三十万人ですか。それから一五・六なる公務員の場合には、比較職種はやはり三十六万人ですか。行(二)、海事が中心ですね。だから、これは、四十八万人という全職員という意味にすると、八七・四%、一二・六になりますから、五・〇一月になる。つまり、ここも取り方、考え方で公務員に有利になる。こういう意味です。したがって、ここのところは、先ほどとりあえずの答弁をいただきましたが、そういう理由があるということをつけ加えて、これはぜひひとつ御検討いただきたい、こう思っているわけであります。 それから、時間の関係もありまして、少しかけ足をいたしましたが、初任給についてどういうふうにお考えでございますか。これは一つ間違うと人が来なくなってしまいやせぬかという心配が出てきているように思うのですが、いかがですか。
○尾崎説明員 初任給につきましては、先ほど申し上げましたように、やはり、ことしの調査の重要項目の一つといたしまして、調査をいたしておるわけでございます。昨年の場合には、たとえば高卒におきまして、民間では四千六百六十一円、一七・五%上がりましたので、公務員の関係の俸給表につきましては、四千八百円、一七・六%上げたといったような状況で、民間の上げ方とならった上げ方にすることによりまして、競争条件を維持していくというふうに考えているわけでございます。
○大出委員 公労協の中の電電公社なんかを見ますと、新高卒で現行三万七千三百円なんですね。これが四十七年度は四万二千八百円になっているわけです。したがって、引き上げ額でいって五千五百円上がっていますね。公務員はしからば幾らかというと三万二千百円です。そうすると、これはあまりといえば開きが大き過ぎるのですね。だから、昨年のような上げ方、一七・六、四千八百円ですか、これをお考えになるのだとすると、この格差は開きっぱなしになってしまう。ということになると、これはなかなか困難な問題が出てくる。そういう心配がございます。だから、一七・六なり一八%しか上げないのだという方針を踏襲なさるとすれば、人が来ない、こういう場合が出てきますけれども、いささかもって不合理ではないか。だから、電電との関係でいえば、五千五百円以上上げなければ格差が開く、そういう傾向がここにある。ここらのところをどういうふうにお考えなのか。
○尾崎説明員 御指摘のとおり、三公社五現業の場合には、たとえば郵政、電電等では、昨年の配分におきまして初任給は約三万七千円くらいということでございます。これに対しまして、公務員の場合には三万二千百円ということで、約五千円の開きがございます。そういう点の問題点が一つあるわけでございますが、ただいま申し上げましたように、去年の民間の初任給の平均が三万二千八百七円ということでございまして、これを調整手当の非支給地、つまり本俸相当に直しますと三万一千四百六十四円ということでございます。それに対しまして、三万二千百円というのを公務員の高卒の初任給ということにしたわけでございますが、つまり、民間の平均的なところに公務員の初任給を合わせるということでやっているわけでございまして、確かに、三公社五現業の場合、特に三公社、郵政等の場合にはこれより五千円ほど高い実情になっておりますけれども、そういう意味合いで申しますと、これは民間の平均よりも相当高いという状況になっておるわけでございます。 そういう点で申しますと、その五千円高い部分がどこかへしわ寄せされるということになるわけでございまして、実際、中年の職員のところへしわ寄せされているという状況があるわけでございますが、そういう配分におきまして、初任給を高くするか、中年のほうを相対的に低くするか、あるいは両方とも民間並みにするかといったような、そういう配分の問題でございまして、私どものほうとしては、それぞれについて、民間並みの給与というふうに配分をしている実情でございます。
○大出委員 とにかく、これは給与政策一つ間違いますと、人が来る来ないの問題にかかわりますから、いま電電公社の初任給の例を一つあげたのですけれども、そこらも十分御配慮の上で、上げ幅については十分御検討いただかなければならぬ、こういう意味です。 それから、先ほどのところに戻りますけれども、一体ことしは何を重点に何を改善するのかということを中心に、いま一わたり当たってみたわけです。昨年に比べまして、これはというのがあまり出てきていないという感じなんです。そうなると、はね返りと称するものも.昨年一〇・三六で〇・六七ばかりのはね返り、四百八十四円とおっしゃるのだけれども、そうだとすれば、幾らかことしは——もちろん、何%の勧告を出すかという基本がまず問題ですけれども、私はどう間違ったって公労協以下になることはないと思う。国鉄の例がございます。そこらのことからいたしまして、ことしの場合には、もう少し扶養手当その他に振り向けるという余裕がありゃせぬかと私は思うのですよ。扶養手当は、昔、これを私は例にあげて総裁とやりとりしましたが、人事院が扶養手当を思い切って上げなさいという勧告をした時期もあるのですね。時の政府が頑迷固陋で実施しなかっただけです。やっておけば今日このようなことはないのですね。これは、皆さん御存じのとおり、いま公務員の場合には、妻が二千二百円、第一子が六百円、第二子が六百円ですね。ところが、この私のところにあるほかの資料を見ますと、妻が三千七百九十三円、第一子が千三百五十四円、第二子が千百二十九円、これが大体中労委の調査です。中労委の調査で妻が三千七百九十三円。公務員は二千二百円しかもらっていないですね。ずいぶんひどい話であります。中労委の調査では、第一子が千三百五十四円、ところが人事院は六百円。第二子は、中労委は千百二十九円、人事院は六百円しかつけていない。もちろん、これは九十九社ということでございますから、比較対照職種というものは比較的少ないわけでございますけれども、それでも九十九社見てあれば、事、公務員ですからおかしな数字ではない。 それから東京の商工会議所の四十六年五月の調査があります。これが千三百三十一社。それで妻が二千六百六十六円。公務員は二千二百円です。第一子が千四十九円。これも、公務員の六百円に比べればたいへん優遇されております。第二子が九百十六円。ここでも公務員が少な過ぎるということになる。第三子が八百五十三円、その他七百五十一円、こうなっているのですね。ですから、やはりこの辺は、ことしは少し皆さんのほうでお考えになるべきではないか、こういうふうに思いますが、この点はいかがでございますか。
○尾崎説明員 先ほど申し上げましたように、民間の給与調査の一項目といたしまして、民間における家族手当の支給状況というものを調査いたしております。つまり、民間の全体の事業所におきましてどういう家族手当の支給状況になっているかという点が正確に把握されるものというふうに考えておりますので、その結果に従ってよく検討いたしたいというふうに考えております。
○大出委員 かくてこれは相対で、さっき申し上げましたように、国鉄並みで考えればプラス三百十二円ですから、昨年の八千五百七十八円、これは八千八百九十円になって、一〇・六四になる。四百円積み上げれば八千九百七十八円で、一〇・七四になる。まあ九千円という台に乗せていかなければならぬと私は思っておりますけれども、前に申し上げたそれでいけば、一〇・七七ぐらいになる。まあ、一一・三七という数字がここにありますが、これで九千五百円。私は、いま数字を幾つかあげましたが、一番下のほうの一〇・六四だなんということになれば、人事院もずいぶんみみっちいことをするものだということになりますし、上に上がっていけば、なかなか人事院も一生懸命になってやってくれたわいというふうに公務員の皆さんは思うという分かれ道でしてね。だから私は公労協を引き合いに出したのですが、総裁の顔を見ましても、これ以下になることはよもやなかろう、そう思いましたが、さっきの前段の、円切り上げというものは何で起こるかといえば、日本の労働者の賃金が低いからだ。日本の賃金というものは、やはり公務員主導型の賃金ですから、したがって人事院の、そういう意味では資料の取り方、資料の立て方、調査のしかたなんですから、私はさっきから幾つかの例をあげて、総裁も、どうもいろいろとおっしゃるからと言っておられましたが、そこらのところ、ふしぎではない。つまり、対象の選び方、調査のしかたがあるのですから、あえてこの際私は、寒冷地だとか特地だとかいうものをとやかくもう申しませんけれども、ともかく最大限ことしは公務員の賃金は上げていただく。そしてそれが主導型である限りは、民間にも波及効果が出ていって、もう少し日本の働く皆さんの賃金が上がる、こういうことにしていただかぬと日本経済の方向さえ変わらない。賃上げは時の氏神だというようなことをだれか学者が言いましたけれども、まさにそういう時期に来ているという気がするので、前段に、少し各省の方においでをいただいて、ものを言ってみたということなんです。ぜひそこのところをよく御検討いただきたいと思います。 そこで、もう一つ問題がありまして、退職手当の問題なんですが、これは総理府の人事局の皆さんに承りたいのですが、総理府の人事課長さんですかの主宰で、各省の人事課長会議というのをおやりになっているようですけれども、最近はいつごろおやりになりましたか。
○宮崎説明員 ただいまの人事課長会議は、直接的には総理府の人事課長が主宰いたしておりますので、的確なことはちょっと私も覚えておりませんが、大体隔週程度やっていたかと存じます。
○大出委員 だから私も総理府の人事課長さんが主宰をしてと申し上げているのですが、そうでしょう。 ところで、尾崎さんもお出になっておったようでございますし、秋吉さんもお出になっていたようでございますけれども、各省の課長さんから退職手当引き上げについての御要望がいろいろあったという話を聞いているのでありますが、いま、もうここまでくると、各省の人事課長さんの中で、公務員の退職手当を上げないでもいいなんというばかなことを言う人はいないと思いますが、もしいれば、その方を呼んできて、おまえさん何で反対なんだと言わなければならぬと思っているんですが、その、各省の退職手当引き上げに関する空気、雰囲気はどんなぐあいでございますか。
○宮崎説明員 実は私、その会議に出ておりませんものですから、どういう空気であったかはつまびらかでございませんが、御指摘のように、退職手当に関します要望がございまして、そういう話が出たということは聞いております。
○大出委員 宮崎さん、そうのんきなことをおっしゃらないでもらいたい。これはおたくが所管なんですからね。この間、人事院総裁は、所管の官庁がございますのに私のほうがどうも、なんということをおっしゃられるので、つい私も、長時間にわたってその問題をここで議論をしたわけでございますが、それだけに総理府のほうが、どうも人事課長の主宰でございますからなんて局長が言っていたんじゃ、そんな人事局長じゃ、退職手当の論議なんかできないですよ。もってのほかの話です、国会で決議までしているのに。そうでしょう。そういう調子では困るじゃないですか。職場の皆さんは、これだけ落ち込んだんだから、国家公務員退職手当法の改正ぐらい何とかやってもらいたいという気持ちがみんなの中にある。この間大蔵省の主計局の方々がお見えになって、私が聞いてみたら、いや反対はいたしませんという御答弁をここではっきり言っておられるわけですからね。主計局においでになるときには反対だと言って、出ていったら賛成だなんというたわ言を言う人がいるからこの間呼んだんだけれども、私は主計局にいるけれども反対はいたしませんということであった。さいふの口のひもを握っているほうも反対はしないというのに、各省のほうに反対だなんて言う人があるはずがない。ところが人事局長さんのほうは、よくは知りませんでございますなんて言ったんじゃ困るので、もうせっかく予算をかけて人事院が調査をしているわけでありまして、所管の違い云々ということは、いろいろ先般申し上げましたから多く申しません。申しませんが、事務的にこれからどういうふうに進むのですか。人事院との関係で資料はいつごろどう出ていってどうなるのですか。
○宮崎説明員 この前も申し上げましたように、現在、人事院のほうにお願いいたしまして、調査をお願いしているわけでございますが、私の伺っております範囲では、人事院の段階で大体集計が終わりかかっておりまして、近日中に私の手元にその結果をお渡し願えるというように聞いております。
○大出委員 では人事院に承ります。たまたま人事院がというお話が出ましたので。筋を通しまして総理府の皆さんから先に承ったわけですが、いま人事院という話が出ましたので、人事院のほうとしては、大体どんな手順で、千人以上、以下——つまり、通信調査あるいは面接いろいろなことになっているわけでありますが、大体どんなことをいつごろお求めになってお出しになるかという手順を含めまして、調査の大体の現状を御説明いただきたい。
○尾崎説明員 退職手当につきましての調査でございますが、これは人事局からの要請もございまして、ことしの春、調査をいたしたわけでございます。調査の対象は普通の一般の給与の対象事業と同じでございます。ただ、事業所ではございませんで、本社に参って調査をするということになるわけでございます。つまり、昨年の民間給与調査と同じ対象事業所で、同じ会社におきまして、その対象は二万四千五百四十三社ございますが、その二万四千五百四十三社を対象として調査をする、そして民間の一般的な状況をつかむということでございまして、それを規模別に千人以上、それから五百人から千人まで、百人から五百人までというふうに三区分いたしまして、千人以上につきましては三分の一の抽出、五百人から千人までにつきましては四分の一の抽出、百人から五百人までにつきましては四十分の一の抽出をいたしまして、全体で千五百四十七社の抽出調査をしたわけでございます。 それで、どういう事項を調査したかという点では、その会社がいつ創業されたか。やはりこの関係を調査しませんと、最近創業されたものでは話になりませんので、いつ創業されたかという点の調査がまず第一ございます。それに、退職者の数、あるいは定年退職者の数、あるいは定年制があるかないか、そういったような関係。それから退職金の総額について調査をするわけでございますが、普通の一時金以外に、企業年金で分割払いをしておるというところがございますので、そういう企業年金制度を調査いたしまして、そのうち会社のほうの負担分というのが何割ぐらいであるかという点をつかみまして、その分を一時金に加算するということをする必要がございますので、そういう調査もいたしてございます。 それで、結局、調査のポイントは、退職金の額及びその基礎となる給与、月給という両者になるわけでございますが、その場合に、自己都合及び会社都合で勤続十年、十五年、二十年、二十五年、三十年、三十五年、あるいは四十年、あるいは定年という関係で退職した場合のその額を調査をするとか、あるいは、中途採用されまして二十年または二十五年勤続いたしまして、定年に達して一定の役職になって退職するという、まあ公務員の場合の一般的な現在の状況に似たような状況で退職する場合の退職金の額という両者について、退職金と月給とを調査をいたしてございます。 そうして調査の期日は、昨年の十月末現在の事実につきまして調査をいたしておりまして、千人以上については人事院の職員が直接インタビューで調査をする、それから千人以下の会社につきましては通信調査を行なうということで調査をいたしておりまして、その結果、千人以上につきましては九四%の回収状況でございまして、全体としては六八%の回収がございました。そういう点で、ほかの調査に比べまして、調査は一般的に良好であったというふうに考えております。いま最終的なまとめをしておりまして、近日中にできたものを人事局にお回しするというふうに予定しているわけでございます。
○大出委員 たいへん重要なことを実は承りたいのですが、人事院はいま六十何%とおっしゃいましたが、つまり通信調査あるいは面接調査を規模別に分けてやっておられますが、さてそこで出てきた数字があります。私、ここにありますのは、三十年勤続、こういう例をとりますとたとえば六百二十一万円、それから公務員が三十年勤続、四の十二号ぐらいのところで五百五十五万円なんという数字があるわけですが、これはどこの数字というわけじゃないのですが、たとえばこうなったとした場合に、この種の数字だけを調査結果としてお出しになるのか。調査の結果人事院はこう考えるという、つまりこれこれ上げるべきであるということをお出しになるのかですな。そこのところはどうなんですか。
○尾崎説明員 調査をいたしまして、その結果がこうなっておるという調査結果につきましてまとめておりまして、その結果をお回しするということであります。
○大出委員 念のためにもう一ぺん聞きますが、こうこういう数字になりましたというのを人事局に出す、こういうわけですか。そうすると、その読み方は人事局がかってにお読みになる、こういうわけですか。
○尾崎説明員 当然、調査の結果はこうなったという事実を御連絡申し上げる。私どももよくそれを知悉し、そしてその結果を御連絡をするということになるわけでございますけれども、それが、それでは公務員と比較してどうかという点が問題になるわけでございます。その点につきましては、まあ読み方の問題でございますけれども、一方において公務員の退職者がどういう実態になっておるか、同じ条件で調査を設定しましたモデルと同じ状況において、公務員では幾らもらうことになるかという点は、別の調査が必要でございまして、それは私どもとしても並行的に別途調査をいたしております。人事局でもなさっているかと思うのでございますけれども、そういう関係で、その読み方についてはさらに今後の検討ということになろうかというふうに考えます。
○大出委員 これは公務員給与の民間調査も同じでありますが、つまり、どう読むか、どうとるかという、これが実は問題のポイントなんですね。だから私、先ほどもその点でこまかいことを幾つか申し上げている。それで、何を抜いてこれを入れろなんということを言っているのも、つまりどういうふうにとるか、見るかというそこの問題ですね。だから、たとえば初任給一つとらえたって、男女ウエートなんというものがあります。それをどういうふうに見るかという点で変わってくる。そういう意味で、人事院が調査をされた今回の退職手当も、これをどういうふうに読むか、見るかによって性格はぐんと違ってしまう。 そこで私は、たいへん時期は早かったけれども、予算の分科会のときに、山中総理府総務長官に退職手当についての質問をした。当時まだ過程にありましたが、中労委その他のモデルもございますから、いろいろ取り上げて詰めてみたところが、山中総務長官の答弁は、国が金をかけて調査した限りは前向きに処理します、こういう言い方なんですね。金をかけて調査したんですから、足らなければまた調査をするのですから、私は前向きに考えていきます、こういう答弁をしている。それで、先般この席で私が山中総務長官にいろいろ質問した際に、さて所管の官庁はといえば、退職手当は総理府人事局になる。だが実際に調査は人事院がやっている。その関係がまずどうかと言ったら、おのおの各官庁相互に総理府傘下で協力してもらっているんだと言う。 それはそれでいいとして、さてそれならば、調査をし読み方を知っている人事院がものを言えないのか、それならば退職手当というものは、総理府人事局ではなくて人事院に持ってきてくれ、こう言ったら、そんなことはない、意見の申し出を人事院がなさることもできると言う。法律的にほんとうにできるのかと詰めたら、できるということになった。ところが、その段階で人事院総裁御自身が、いや、所管の官庁が別にありますから、わがほうからものを言うということはという話が出てきた。それはそのまま残ってたな上げになっている。 私が非常に心配するのは、せっかく調査をした人事院が、こう読みます、こう公務員と比較をします、そしてこういう結果が出ますというところまでおっしゃらない。頼まれたから調査した、調査の結果こういうふうになりましたということを人事局に出すということになると、山中総務長官が意見の申し出はできるのだからと言っていることといささか食い違う。きょうは山中さんに出てきてくれと言ったら、いやどうも今回のわが家の事情は、こればかりは私にもかかわり合いのあることでござんして、こう言う。中曽根派の最高幹部の一員でございます、中曽根派は総裁公選を左右する、だから今回のこの件に関する限り、あっしにも関係のあることでござんしてといって出席しない。いなければしようがない。いないから答弁を蒸し返してここでものを言うのだけれども、長官はそう言っていた。議事録にもある。そこのところが、どうもうまく渡っていかないと、渡り切れぬと谷間に落っこちてしまう。そうでしょう。だから私は、さっき言い方は悪かったが、心配しているのですよ。 そこのところを、局長さんも反対じゃないと思うのだけれども、私が聞いた限り、人事課長さんの会合には尾崎さんも出席して、秋吉さんも出て、各省の人事課長さんは、退職手当の引き上げについてはやってくれという空気だったという。ところが、どうも答弁が何かたよりないものだから、それでは困るという気がしまして、ですから人事院が一生懸命調査したのだが、それが渡っていかないということになると、これは山中さんの答弁をもう一回蒸し返してやり直さざるを得なくなるので、そこらのところを、その関係は一体どうなるのかということを、この際あけっぱなしにひとつお話をいただきたいのですが、いかがでございましょう。
○宮崎説明員 ただいま御指摘のように、人事院にお願いいたしました結果が人事局に渡りますと、給与局長の御答弁にもありましたように、人事局におきまして公務員と対比をいたすわけでございます。私どもも、もちろん退職手当を所管いたしておりますので、退職手当の実情については調査いたしておりますが、率直に申しまして、必ずしもそれで完全だとは思っておりません。したがいまして、その点は人事院の御調査の結果も教えていただきまして、人事院の御協力を得ながらこの対比をいたしたい、このように考えております。
○大出委員 となると、人事院の御協力の面で、御協力申し上げるはずの人事院のほうが、これはあっしには関係のないことでござんすと言って、ものを言わないのじゃ話にならぬ。山中さんの言う、かかわり合いのあることでござんす、人事院としては。 調査の結果、三十年勤続の例をとった場合、四の十二号あたりで公務員は五百五十五万円になる。民間の千人以上のところをながめてみると六百万円こしている。調査というのは、ミスがあったり間違ったりすることはありますけれども、長年手なれた人事院はそうそう間違いないと思う。専門ですから。したがって、こういう読み方をすればこのくらい上げられるというくらいのところは、それは総裁が御協力を申し上げておいていただかぬと、人事局はどう読んだらいいかさっぱりわからぬというので、人事院から、それこそあとで横やり食っては困るということで、前に話が進まないということでは困る。 もう一ぺん念を押しますが、意見を申し述べるとかなんとかいうことは、正式にはしないんですな。総裁いかがですか。
○佐藤説明員 人事局は、もちろんれっきとしたりっぱな役所でありますから、われわれが子供扱いするようなお役所ではないわけです。しかしながら、われわれも片棒をかついで調査のお手伝いをしたのですから、それにまたからまったいろいろの気持ちなり考え方を、いろいろな形でお伝えする機会はあると思います。何もえこじになってにらみ合っているわけじゃありませんけれども。ただ、意見書とかなんとか、また、そういう形式ばった形をとるかどうかということは、そのときの話でございまして、とにかくわれわれは、協力する気持ちは十分持っておるということは御了解いただいておると思います。
○大出委員 それが総裁、上がるほうに協力をしてくれるならいいのです。形式ばったことはしたくない——形式ばったことはしなくてもいいのですよ。私はいささか執念めくけれども、この際何とか、せっかく何百万の金を使って、山中総務長官も、金を使った以上前向きなんだと言っているのだから、この機会を失うと、公務員の退職手当法を改正して引き上げるという場所を当分の間失うという気がする。だから、総裁がいまさら意見書なんということを言わなくたって、まかしてくれ、だいじょうぶだ、何とか上げるからということならいいです。何とも上がらないのにまかしてくれというのでは、これは困るのだ。そこのところを聞きたいのですよ。 こまかく中身を言うにしても、まだ渡ってないのに、ものをずけずけ並べて言ってしまうわけにいかない。総裁に私は遠慮がありましてね。だから、こういう数字でこう読むべきだと私は言いたいけれども、がまんをしておるのだ。まだ渡らないから。総裁が、退職手当をいじるについては千載一遇の好機である。それは、さっきの四月一日実施は前向きで検討するとおっしゃったが、前向きなんですよ、この退職手当は。こういうことでないと困るのですが、そこのところはいかがですか。
○佐藤説明員 長年大出委員の御奮闘をいただいて、われわれの気持ちはわかっていただいておるはずのところが、上げなくてもいいのだという意見か何かサゼスチョンか知りませんが、そんなことを言うのじゃないかという片りんがちょっとうかがえるのは、はなはだ悲しいことに思います。われわれとしては、有利な手がかりがあれば、もちろんそれをつかまえて有利な方向に展開していきたいというような方向でおることは申すまでもありません。
○大出委員 有利の手がかりがあればと言うが、あなた方調査をしたのだから、手がかりはあなた方つくってくれなければしようがないでしょう。手がかりはおつくりになったのですか。だって、もう最後の詰めになっている、さっきそうおっしゃったでしょう。近日中に渡すのでしょう。私に、何か逆の方向だとあなたおっしゃるので……。ということになれば、私の言っている退職金については、前向きに考えているのです、有利な手がかりもこれこれ、中身は言えぬけれどもありますというくらいのことは、言ったっていいじゃないですか。いかがです。
○佐藤説明員 それは、調査の結果によってこれこれこれを読みなさいということを、黙ってほっておけるかいというような言い方ですよ。
○大出委員 黙ってほっておけるかい、こういうことで、ひとつ人事局のほうも、人事院がこれ読みなさい、調査の結果こういうことになっているのに、黙ってほっておけるかいと言っている世の中に、黙ってほっておいちゃいけませんよ。
○宮崎説明員 退職手当をどう扱うかということは、最終的には総理府の責任でございますので、私のほうで十分検討いたしますが、またその場合に人事院の御意見も十分承るつもりであります。
○大出委員 黙ってほっておけるかという手がかり、足がかりが渡っていくのですから、そこのところは念を押しておきたい。 総裁、七月十三日に、七夕さんが過ぎた直後に、公務員の皆さんが、何とかことしは賃金をよけい上げてもらいたいというので、団体としての意思表示をというお考えのようでございまして、これからいろいろな交渉の場面等がそれぞれ続いていくのだと思うのでありますが、私は長年公務員の給与を手がけてきておりますだけに、こういう時期に、春闘前段というところで、民間については一応の、まあ私どもからすれば当然の結果なんですけれども、時の不況宣伝からすればいささか意外な結果かもしれませんけれども、上がってきている。昨年に対する落ち込みが〇・〇六なり〇・〇八ありますけれども、だがそういうことになっているわけですから、この公労協の動きその他をあわせまして、民間の春闘の労働者あるいは春闘共闘の決着等をあわせまして、なるほど人事院がこの程度のことをお考えいただけたのかという結論を早く私は求めたいのです。ですから、七月十三日という日にちが、そういうことまで含めて、公式、非公式を問わず、そこらのところを含めて、そうか、じゃあひとつ人事院の勧告を待とうということになるかならぬかわかりませんけれども、できればその辺の時期までに詰めるものは詰めていただいて、公務員諸君が、それじゃあひとつ勧告の出るのを見ようということで、つまり納得をし合う、そういう場面が実はほしいのです。 そういう意味で、私どもも、微力でございますけれども、できるだけいろいろな努力をしたいとは思っているのですけれども、ぜひひとつ、そこのところは総裁のほうでも、例年のことではありますけれども、本年、公務員の皆さんの態勢から見て、いささか例年とは違う進め方も見られます。そういう点も御考慮をいただいて、ひとつ御尽力を願いたい、こう思うのでありますが、いかがでございますか。
○佐藤説明員 これはことしに限ったことではございませんけれども、勧告を控えまして、私どももできるだけ時間の都合等を繰り合わせまして、ひんぱんに公務員代表の方々とお会いしておるわけです。各局手分けをして、ほとんど一日おきくらいにはお会いして伺っておるわけでございます。そういう形で、できるだけ御要望のあるところをつかんでまいりたいと思っております。ただ、違法行為だけは絶対にないように願いたい、こういうことにしたいと思います。
○大出委員 基本的に労働者の権利を主張することになりますと、総裁の言う違法行為とぶつかるわけでございますけれども、ただ、私はここで論議している限りは、両者の言い分はそれぞれ立場立場によってあると思うので、そういう意味で、そこらを踏まえて、そういう問題を論議しないで済むような、ものごと話し合いによって、ひとつ円満に落ちつくところに落ちつけるというようにしたいと思うので、ぜひそういうところを御考慮願いたいと思います。 以上でございます。長時間どうもありがとうございました。
○伊能委員長 東中光雄君。
○東中委員 先ほど実施時期四月の問題で、総裁は前向きに検討するんだ、こういうことでございますが、当然四月の比較でありますから、格差が四月の状態で出てくるわけでありますから、理論的にはそこからやるのが当然だと思うのですが、従来の経過があって、非常に慎重に言っておられるように思いますが、前向きに検討するというよりは、むしろこの際割り切ってやってもらう時期に来ているのじゃないか、こう思うのですが、その点、御所見をお聞きしたい。
○佐藤説明員 先ほど大出委員にお答えしたのが率直なわれわれの気持ちでございます。ただいまのおことばはまたおことばとして、一種の御激励として承りたいと思います。
○東中委員 これは理論的にそうなんで、いままで主張してこなかったというのは、実施時期がおくれておるという状態で、現実の問題にならなかったというだけでありますから、問題になったら、割り切ってやられるのが当然じゃなかろうか、こう思いますので、特に要請しておきたいわけです。 それで、官民給与の格差の調査についてお聞きしたいのですが、七一年人勧による官民の格差について、私いろいろ資料を見てみたんですが、官民給与を公務員を一〇〇として見た場合に、七一年人勧における官民格差のパーセンテージですが、行(一)の場合は一一〇・九、行(二)の場合は一〇九・〇、こうなっておるわけですが、海事(一)表は九三・九、海事(二)表は九八・九、教育(一)表が九五・五、教育(二)表が九八・七、医療(三)表が九五、こういった数字が出ておると思いますけれども、専門職が非常に高いわけですけれども、こういう形になって、それを平均しての結局勧告、バランスをとっていくというかっこうになっていると思うのですが、結局、行(一)なり行(二)なりは、公務員給与の相互援助というか、相互扶助といっていいかどうかわかりませんが、そのスポンサーみたいな役割りになっているというように思うのです。大体そういう形に、実際上、実体的にはなっておると思うのですが、その点、局長いかがでしょう。
○尾崎説明員 昨年の勧告の際におきましての各俸給表別の格差状況は、いま御指摘のとおりでございます。これはしかしながら、実際の官民比較の場合には、個々の職員につきまして、職種別、段階別、学歴別、年齢別、地域別という形で、個々のこういう五つの条件によって、この条件を同じにした場合に官民はどうかという比較をいたしておりまして、その個々の職員におけるそういう五つの条件の比較を職種であらわしますと、いま申されました状況で整理されるということでございまして、別途、学歴別にも整理されますし、年齢別にも整理されますし、職務段階別にも整理されるということでございます。 そういうことで、これは一つの整理のしかたでございますけれども、いずれにしましても公務員のほうが非常に低い、民間のほうが非常に高いというケース、あるいは場合によっては公務員のほうが若干高目であるというケースもございまして、これはそれぞれの個々の職員について比較いたしますので、中身はいろいろでございます。しかしながら、それをどのようにして配分するかという関係は、それぞれにおける官民格差が非常に多いという関係はできるだけ配分する。かといって、公務員のほうがやや高目であるという関係にも、これは全然配分しないというわけにはまいりませんので、そういう配分のしかたは公務員の中におけるバランスという関係を考慮いたしまして、かつ、格差の大きいところにはよけい配分するという方向で現在やっておるわけでございます。
○東中委員 それで官民格差、官民のバランスと、公務員内のバランスが一応配分の場合に考えられてくるわけですけれども、先ほどの職種別に見ますと、結局、圧倒的多数を占める行(一)、行(二)の人たちの場合は格差があって、専門職の場合に逆格差になっている。これをならしてしまっての官民の格差を数字を出してくるということになっているのですけれども、これはむしろ専門職の場合は、公務員内のバランスを考えて、これは逆格差になっておるけれども引き上げの問題が出てくるわけですから、官民の格差はその突っ込みでやるのじゃなくて、行政職だけで官民格差をやって、そしてあと、それで出てきた官民格差の上に立っての公務員内のバランスを考るという方法をとらないと、結局、非常に多数を占める、三十万をこす行政職の人たちは、実際は格差が縮められた形で出てくるということになってしまうと思うのですが、行政職で行(一)と行(二)関係だけでの官民バランスの調査をやっていく、その上で別の体係としての公務員内のバランスを考えるというふうにやられる考えはないかどうか。そうしないと、専門職でない公務員の場合は、実際上、配分で下げられていくということになってしまうように思うのですが、いかがでございましょうか。
○尾崎説明員 行政職の場合には一〇%くらい格差がございまして、民間のほうが高い。しかし、看護婦さんや大学の先生の場合には、むしろ公務員のほうが五%高いという状況で、その平均をとりますと、結局、行政職の場合には行(一)、行(二)を問わず割りを食う。そういうことで、職種についてのお話は、むしろ公務員のほうが高い職種につきましては比較をやめたほうがいいのじゃないかというお話でございますが、さっき申しましたように、いろいろな角度からそういう問題があるわけで、その比較をしておりますので、たとえば年齢の比較で申しますと、若い、世帯形成時の付近の格差はまだ相当ございますけれども、高齢者の場合には逆格差になっておるという関係と、観点は違いますけれども同じ性質の問題でございます。 そういう場合に、確かに問題がないことはございません。私ども問題を意識しておりますけれども、かといって、公務員のほうがむしろ高目になっているような職種につきまして比較をやめる、高いところだけやめて比較をするといったような点は、やはり公務員にも同じ職種がおり、民間にも同じ職種がいる場合には、その間の比較関係というのは考えられるわけでございますので、割りを食う行政職にとっては、あるいは世帯形成時の若い人にとっては問題でございますけれども、そこは公務員のバランスということでやむを得ないのではなかろうかという気持ちでやっておるわけでございます。 〔委員長退席、加藤(陽)委員長代理着席〕
○東中委員 私が申し上げているのは、高いところをやめて低いところだけをやれと言っているのじゃなくて、たとえば教育職にしても、看護婦さんの問題にしても、これは公務員内のバランスの関係で民間より高くなってきているということだけなんで、だから逆格差になっているけれどもやっぱり引き上げはやるわけですね。そういう意味では、これはまさに公務員内のバランスを考えてのことなんで、いわば行(一)、行(二)の場合から引いて持ってくるということになるわけですから、それは非常に不合理ではないかということを言っているわけであります。それでなければ、年齢なんかの場合とはちょっと性質が違った問題を私は持っているように思うのです。本来の公務員といえば、専門職の方というよりは行(一)、行(二)の方が一般に頭に浮かんでくるし、数の上からいっても四分の三までそうなんです。だから、その比較でやって、そして公務員内のバランスで上げるというのは、これは民間との格差の関係で上げるのじゃなくて、公務員の中でやるわけですから、そうするのが筋道じゃなかろうかというように思うのですが、その点どうでしょう。やはりどうしても突っ込みでやっていくということになると、約三十万の公務員労働者は、常に格差は生まないように、初めに調査段階で仕組まれていくということになってしまうわけですね。そこら辺どうなんでしょう。 〔加藤(陽)委員長代理退席、委員長着席〕
○尾崎説明員 比較は、先ほど申しましたように、職種の関係、あるいは年齢の関係、学歴の関係、あるいは地域の関係という形でいろいろな角度からやっておるわけでございますけれども、やはりその中には、いま当面の問題は、職種として行(一)、行(二)のほうは格差が高い、その他の関係は比較的に低いという関係で御指摘なさいましたが、年齢の場合には、若い、世帯形成時の付近の格差が大きくて、高齢者になるに従いまして逆格差になるといった関係。あるいは地域的に申しますと、大都会の周辺におきましては格差が非常に出ますけれども、地方、ことに日本海岸の県におきましては、むしろ公務員のほうが民間に比べればやや高目に出るといったような地域的な問題がいろいろございます。そういう地域的な官民格差の問題、中における不均衡の問題、年齢別の不均衡の問題、あるいは職種における不均衡の問題、いろいろな角度から見ましたところで、いろいろございますけれども、やはり公務員としまして、民間にもあり公務員にもある職種については、一応やはり比較をするということで、それぞれの、あるところは出っぱり、あるところは引っ込んでおるという点がございますが、そういう点は、今後の配分の上で若干修正をしていくという方向で、かといって公務員のほうがやや高目のところでも、それはそれで上げていくといったような内部バランスというものは、やはりある部分だけとって比較をして、ほかではそれとのバランスでやるという関係と、全体としてそういうふうにやっていくのとどちらがいいか、そういう問題でございますけれども、やはり現在の段階では、全体で比較をして個々について比較をしていくという、全体をおおって比較をしていくというのがいいのではないかというのが、現在私どもの立場でございます。
○東中委員 私は、行政職での官民格差を調査をする、あと公務員内のバランスを考えるのは、それを基準にして考えるというふうにすべきではないか。ほかの要素が入ってきて逆格差になっているわけですから、それを突っ込んでやってしまうというのは非常に不合理だというふうに思いますので、その点を特に言っておきたいわけであります。 それから、先ほど言われております職種別、地域別、学歴別、等級別、年齢別の調査ということでありますが、同僚委員の質問にもありました直採用者の調査も今度はやっておるということですけれども、勤続年数別調査あるいは格差というものは出されるのですか、出されないのですか。
○尾崎説明員 官民の比較をいたします場合に、いま申し上げましたように職種別、これが約十ぐらいございます。それから学歴別というのは三つか四つございます。それから職務段階別というのがございまして、これは五つか六つございます。それから年齢別というのがございまして、かりにこれは二歳刻みといたしましても十幾つございます。さらに地域別ということで県別にやっておりますので、約五十ございます。そういう区分を全部掛け合わした数として一つの比較関係という箱ができるわけでございますけれども、それにさらに勤続年数別ということで、これまた十幾つというのを掛けますと膨大な箱ができまして、それによって公務員と民間を相互比較していくという作業は、実質的にとても不可能でございます。したがいまして、同じ年齢で勤続年数が違うという点につきましての関係は、従来、両者の平均勤続年数という関係でやってまいっておりますけれども、そういう関係がどういう問題点を持つかという点で、ことしは学校卒直採用者とそうでない者という二区分によりまして一応調査をいたしまして、その結果がどういう効果を持って組合の諸君の疑問に答えられるかという点について、研究、調査をいたしておるところでございまして、その結果をよく見てみたいというふうに考えておるわけでございます。
○東中委員 直採用者の賃金格差の年齢別一覧表というようなものをつくられるということは、やられるわけですか。
○尾崎説明員 直採用者あるいは直採用でない中途採用者について、それぞれ別々に、民間においてはどういう給与であるかという点の集計は当然いたすわけでございます。それによって実際どういう問題点が生ずるかという点は、勧告後の研究、調査ということにいたしたいと考えております。
○東中委員 直採用者と中途採用者の差というのはずいぶんあると思うのですが、四十歳ぐらいの公務員で約八万円、中途採用者で四十歳ぐらいだと五万円ちょっとくらいになる。そのくらいの大きな差になると聞いているのですが、私のここで持っています資料によりますと、たとえば、二十五歳のモデル賃金の官民の対比ですけれども、行政(一)だと、七二年六月で七等級二号ですが、四万四千七百十二円。それから中労委の七一年六月の、これは対象が少し違いますけれども、同じ高卒二十五歳で六万一千二百四十四円。関東経協の七一年五月の数字では五万七千八十円。それから東商の調べで五万五千五百七十四円。東京都の調査では五万七千円。ずいぶん差が出るわけですが、三十五歳で見ますと、国公の七一年六月で、行(一)六等級の九号で七万五千六百円。それから中労委の分ですと、七一年六月で九万四千九百十円。関東経協では九万七千八百三十四円。東商で九万五千十円。東京都の調べで八万三千四百円。まあ企業規模が違いますけれども、東京都の場合はずいぶん零細企業も調べているわけです。それでもこれで約八千円近くの違いが出てきています。それから、勤続年数別で実際にそういう調べをやれば、ずいぶん格差が公務員の場合はあるのだ、低いのだということがわかると思うのです。 これはもう人事院も当然御承知で、直採用者の分についても調べる、別個にチェックするということになったと思うのですが、こういうのを今度の勧告でどういうふうに改善について考慮されるのか、そこらの点はどういう方針でおられるかお聞きしたいと思います。
○佐藤説明員 今日の段階では、率直に申しまして、よくその点の調査に手をつけた、まあおほめをいただくというところをわれわれは期待しているぐらいのことでありまして、しかし、それをいま給与局長が申しましたように、さらにこれを慎重に分析して、どれほど重大な意味を持つものかということを把握して、また次の段階にこれは入りていくべきものだ、その最初の着手であるというふうにお考えいただいていいんじゃないですか。
○東中委員 今度は調べておるだけで、勧告後の実態をまた見てと、こういうことですか。今度の勧告について、そういう点を改善の要素の中へ入れていくということになるのかならないのか。
○尾崎説明員 中途採用者の関係でございますけれども、私の知識では、大体、学校を卒業しましてすぐに入ってきた者に対しまして、一年おくれで入ってきた人は大体二%ダウン、二年おくれますと四%という、一年当たり大体二%くらいのダウンという感じで見ておるわけでございますけれども、したがって、十年おくれれば大体二割ダウンといったような感じだろうと思います。 一方におきまして、公務員の場合には中途採用がどういう状況であるかという点につきましては、年配者につきましてはもうほとんど中途採用でございます。直採用というのはほとんどおりません。たとえば去年の退職者のうちに、直採用の者は一割しかいないといったような状況でございます。しかし、最近の若い人は、学校卒の直採用というのが相当多くなってきておるという面がございまして、若い人は直採用が多く、年配者は中途採用者が圧倒的であるという状況でございます。したがいまして、いま御指摘のような関係が一体どういう意味合いを持つかという点は、やはり調査を十分してみませんと、はたして組合のおっしゃっているように、ほんとうにそういう格差要因として、それをやらないために割りを食っているかどうかという点は、調査をした結果で解明されるべき性質でございます。これは非常にむずかしい調査でございますので、まあ、ことし疑問を解明するために調査に着手をいたしまして、その大体の感じとしましては、さっき申し上げましたように、約半分の若い人は直採用であり、半分の年とった人たちは中途採用であるという関係で、民間と比べれば一体どうだろうか、必ずしも直ちにそれは公務員が低いということにはならないと私は思っておりますけれども、そういう関係が実際どうであろうかという点をよく調査をしてみたいということであります。
○東中委員 私、先ほど申し上げましたモデル賃金、直採用者の官民対比を申し上げたわけですが、もう数字を一々あげませんけれども、たとえば高年齢者の場合で見ましても、四十五歳の国家公務員の行(一)の場合、七二年六月で十万八千五百四十円です。中労委の七一年六月の調べの数字で十三万七千三百六十三円、関東経協の場合は十四万二千百三十五円。要するに相当大きな差が高年齢者の場合でも出てきておるわけですし、そういった点、これはまあ調査を始められたということでありますが、ただいま局長が言われているような状態じゃなくて、現にこのように差が出てきている。これは確かに調査対象の企業規模の問題がありますから、そのままの数字を横すべりで言っているわけじゃありませんけれども、勤続年数というのは、社会的には現実に賃金にはね返ってくるといいますか、そういうものとして見られているわけですから、ぜひこういう点をはっきりさせて、早急に改善に役立てられるように考慮してもらいたいということを申し上げておきたいと思います。 それから、初任給の問題ですが、先ほどもお話がありましたが、初任給が、特に三公社との関係でどんどん差がひどくなってきているようであります。たとえば公務員の場合と郵政の場合の比較をしてみますと、六五年度の初任給の差が四百円、六六年度は千円、六七年度は二千百円、六八年度は三千円、六九年度は四千円、七〇年度は四千九百円になっています。昨年は五千五百円。さらに、さっきのお話にもありました電電公社の場合、今度三万七千三百円から四万二千八百円になれば、五千五百円上がるわけですから、一万一千円の差になってきます。同じ公務員で、郵政職員の場合と一般公務員の場合と、初任給でこんなに大きな差が出るということ自身が、民間との比較ということは先ほど言われておりますけれども、しかしそれとは別に、実際に郵政と一般公務員との差が一万円も開くというふうなことでは、非常にこれまた人の確保という問題もありますし、きわめて不合理です。しかもこれが拡大の傾向をずっと一貫して持っていますので、先ほど局長の言われた民間との比較で、たとえば四千円台のアップということになれば、また五千五百円がさらに開いていくことになりますから、やはり縮める方向に少なくともやるべきだというふうに思うのですが、その点いかがでございますか。
○佐藤説明員 これは先ほども給与局長が触れましたけれども、配分の問題としてやっているわけですから、どこかにまたしわ寄せを受けている部面はあるわけです。われわれの目から見ますと、初任給は確かにいつも問題になりますけれども、さらに中年層の人たちはたいへんな割りを食っておられるというような形で、配分の問題としてこれを見た場合に、われわれが直ちにそれにのっとっていいものかどうか。第一、法律論としては、向こうのほうがこちらにならうべきものであって、こちらが公共企業体にならうというのは、法律からいって逆ですが、それは言いませんけれども、そういう面があって、われわれが責任をもって配分する段になりますと、そこだけというわけにはとてもまいりませんものですから、これは非常に、卑俗なことばで言えば、あれよあれよというほかはないということになります。
○東中委員 ただ、あれよあれよでどんどん開いていくというのは、何といってもやはりちょっと納得いかぬことなんですね。あれよあれよと思いながらもだんだん縮小していくというのだったら話がわかるんだけれども、あれよあれよでどんどん広がっていったのではかっこうつきませんので、どうも総裁、非常に気楽に、傍観的におっしゃっているように思うのですけれども、これは詰めるという方向は出されないのでしょうか。
○佐藤説明員 これは気楽な顔で申しませんと、とても心中は煮えくり返るようなことなんです、ほんとうは。これはほんとうに競争関係に立っている方々の初任給ですから、これはまあ外見は笑っておりますけれども、心の中では泣いておるというのが率直なところです。 しかし、根本に問題をさかのぼっていけば、官民給与の比較の問題として、ただいまの電電公社あたりの初任給のあり方を一般の民間の系列にお直しになって、どの辺に入るかということを比べてごらんになれば、もうトップから一位、二位、三位ぐらいのところにそれが並んでいるのですから、そうなれば、われわれとしてはやはり、一部からいろいろ御要望がありますように、もう全部大企業と比較をすべきだ。初任給ばかりではなしに、全体を何千人の大企業と比べるべきだということでいきませんと、これはいつまでたっても問題の解決にはならないということになる。そこに根本的な問題がひそんでおるというふうに見なければならぬことだと思います。
○東中委員 大企業と比較すれば、これは今度はずいぶん公務員は低いんで、やはり基本的な問題が解決されなければいかぬ問題が出てくる、こう思うのですが、しかしそれにもかかわらず、現在の状況でいって、そういう矛盾が出ていることも事実ですから、ひとつ縮小していくという方向でぜひ検討していただきたいと思うのです。 それと、先ほど出されました扶養手当の問題ですが、特に中高年の人たちの生活苦というものは非常に苦しいわけですが、扶養手当の増額の問題はどういうふうなお考えか、お聞きしておきたいです。
○尾崎説明員 本年の民間企業調査におきまして、民間における家族手当の支給状況を調査しておりますので、その結果を見て検討いたしたいというふうに考えるわけでございます。
○東中委員 昨年もこの点についての調査はやられて、それが必ずしも十分埋められているわけではないわけですね。昨年からのいわば続きがあるように思うのですが、そうじゃないんですか。
○尾崎説明員 一応、昨年の調査の結果を尊重しまして埋める、民間の状況に基づいて埋めるということで改正をしたわけでございますけれども、民間の最近の春闘の要求状況なんかを見ておりますと、やはり扶養家族手当の増額という関係がかなり出ておりますので、そういう関係を今回も引き続き調査をいたしまして、その状況を把握したいということでございます。
○東中委員 だからこれは、結局、民間のほうでも変わってきておるという大勢を見て、それを具体的に調査をして改善するという方向でやっていく、こういうことでございますね。
○尾崎説明員 民間の状況を十分把握するということでございます。それに基づいて改善いたしたいというふうに考えます。
○東中委員 もう一点だけお聞きしておきたいのですが、住宅手当の問題であります。先ほどの、たとえば持ち家の場合の建築費の利子補給というような話も出ておりましたが、これはどの時期に家を建てたかということによってずいぶん変わってくるわけですが、非常に切実は問題として、せめて利子補給という問題も出てきて当然だと思うのですが、公務員住宅の場合は、一種の社宅と同じように、一種の実物給与のような性格を持っているわけですから、それ以外の借家であろうと借間であろうと、あるいは持ち家であろうと、公務員住宅以外のところに住んでいる人に対する実物給与にかわる住宅手当といいますか、そういうふうに考えないとどうも筋道が通らぬような気がするのですけれども。二十年前の金で非常に苦労をして家を建てた人と、それからいま建てるについて金利で非常に苦労している人と、いろいろあると思うのですが、その条件の違いはあるけれども、公務員住宅というのは実物給与的性質を持っていると考えて、それ以外の人たちに対しても住宅手当を支給するというふうな考え方をとられないかどうか。私はそのほうが筋が通っているのじゃなかろうか、こう思うのですが、いかがですか。
○佐藤説明員 住宅手当の問題は、もう先年来早くやれ早くやれというようなおことばをたいへん受けておったのですが、そのときに私どもは、なかなか踏み切るにしても問題がございますということをるる御説明をして、そうして民間の貸し家、貸し間に入っている人、これを対象とするということになると、今度は借金をしてやっと家を建てたという人の借金の利子はどうするかという問題が出てくる。親から譲られた持ち家を持っている人は修繕費をどうしてくれるのかと言うし、また借金をしなくても、給料の中からつめに火をともすようにして貯金してやっと家を建てた人はどうしてくれるというところまで、ずうっと連鎖反応が起こって、なかなか踏み切れるものではございませんということを二、三度申し上げたわけです。しかし、それでもいいからとにかく種をまけということで、ちょっと早く種をまき過ぎたんじゃないか。ことしあたりやっておいてちょうどよかったのじゃないかという気もいたしますけれども。 そういう連鎖反応のことを考えますと、これは民間の住居手当の調査を先年やりましたときにも出てまいりましたけれども、住居手当と銘打って全部の職員にみな振り分けておるようなのがございます。いまのように連鎖反応をたぐっていけば、全職員にべたで配分せいということにもだんだんつながっていく。そうなれば、本俸を引き上げたほうが、はね返りその他のほうからいっても、退職金の基礎、年金の基礎になるし、このほうが一番有利じゃないかという逆の考え方もあるわけです。したがって今般の手当制度は、公務員宿舎でわりあいに安い家賃で入っている人とそうでない人たちとのバランスということに焦点をしぼってやったわけで、その限りにおいてはまず一番無難な線だと思います。ただ、それをはみ出すことになりますと、前々から私どもが疑問を持っておりましたような点に触れてくるようなことになりますので、その点はもう少しじっくりと研究さしていただきたい、そういう気持ちでおるわけでございます。
○東中委員 公務員宿舎もさっそくことしから上げられたわけですけれども、民間の家賃というのは、特に建設省の告示が昨年の暮れに出されてからずいぶん上がってきているわけですね。だから、三千円以上の半分、しかも最高額三千円というのは、ほんとうに焼け石に水みたいな感じがするわけであります。そういう点、この額の問題も大いに検討してもらわないと、いまの住宅事情ではほんとうにたいへんだということを思うわけですが、と同時に、基本給を上げるということ、これが一番基本ですけれども、先ほど申し上げたように、公務員宿舎とそうでないところのものの比較の問題ですね。持ち家に住んでおったらもらえないけれども、借家に住んでおったらもらえるのだから、自分の家を借家に貸して、借家に住めばもらえるということになってくるという非常に不合理なことになるわけで、それは決して脱法行為でも何でもない、普通にやれることになるわけですから、やはり制度上の矛盾がそういう形で出てくるのだろうと思うのです。ですから、実物給与と見て、公務員宿舎でない住宅に住んでいる人に対する一定の手当を出すという方向が、私は今日の住宅事情の中で一番正しいのじゃないかと思いますし、理解できるのじゃないかと思うわけです。だから、ワクの拡大と額の増大についてひとつぜひ考えてもらいたい、こう思います。
○佐藤説明員 先ほど申し上げたようなことで、われわれとしてもなお改善の余地がありはしないかという面から検討を続けてまいりたいと思います。
○東中委員 さっきの看護婦さんの問題なんかは、民間がべらぼうに低いというような状態の中で逆格差というような問題も起こっておるわけです。物価の問題とかいろいろありますので、今度の公務員の大幅賃上げの要求を十分検討していただいて、改善を強く要求しておきたいと思います。 質問を終わります。
○伊能委員長 本日はこれにて散会いたします。 午後二時二十五分散会