内閣委員会 第24号
- 発言数
- 264 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1972/05/23
会議録
○伊能委員長 これより会議を開きます。 農林省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、これを許します。大出俊君。
○大出委員 赤城さん、問題がたくさんありましてしかも中に、まだこれ私、詳しく一つずつ調べるつもりでいますが、どうも犯罪まがいの感じのするものがだいぶあるわけであります。どうも材木相手、山相手ですから、ものごとすべて大ざっぱにできているのかもしれませんが、調べてみると、乱脈という以上に、ちょっと理解に苦しむことまであります。予算決算及び会計令違反も幾つもあると思うので、とてもここで決着がつかぬ問題だという気がするんで、この次にあらためて、ひとつ私、大蔵省の担当全部お見えいただいて、できれば会計検査院もお見えいただいて、詰めたいと思うのですよ。実は、これ全部やりますと、新聞に出たのはわずかですが、ここに五十件ばかりおかしなものがありますので、とてもじゃない、これ全部やり切れませんから、このあと一ぺん大蔵省とも、私、話してみまして、皆さんと大蔵省との協議内容その他も全部明らかにした上でどこかで決着をつけたい、こう思うのです。 そういう意味で幾つか質問をしたいのですけれども、まず第一に、ここに朝日新聞の十一月二十九日の社説があるのであります。うまいことを書いてありまして、真実だと思いますが、「木を見て森を見ず」という題なんですね。林野庁の皆さんは、どうも森を見ないで木だけ見て仕事をしているような気がする、そういうことなんですが、国民不在の自然破壊ということが行なわれて、たとえば北海道の大雪山系であるとか、秋田の八幡平であるとか、東京の奥多摩でございますとか、長野の美ケ原、こういうところに延々と観光道路ができる。さてその周辺の山を見るとみんなはげ山になっている。日本には林野庁というのがあるはずだ。ところが、造林なら造林、育苗なら育苗というものを一体どうやっているんだというふうなところからずっと書かれておりまして、例の新聞で取り上げました屋久島の屋久杉の乱伐、あるいはその扱い等に対する疑問がここに載っておりまして、どういう林野行政の方針を林野庁あるいは農林省は基本的に持っているのかと、非常に疑問を投げかけているわけです。 そこで、林政審議会なんというものも一面ありますけれども、ある筋の財界の諸君は、木材は外国から輸入したらいいじゃないか、どんどん輸入して、その意味では国有林というものは将来のために保存しておけばいいじゃないか。これは何も環境の自然を守ろうというのじゃないのです。日本の材木というものはいつだって切れるのだから、保存しておいたらいいじゃないか、こういう経済性を中心にする考え方。かと思いますと、ある党の農林部会その他の考え方などは、どうも材木屋さんの代表みたいな話で、片っ端から民間に請け負わせればいいじゃないか。まさに請け負い優先ですな。だから直営直用なんていうものをやめたらどうか、大量に人を減らせというふうなことを言う向きもある。そうなると、一体これだけ乱伐をし、山は荒れっぱなしに荒れているという今日的事情。下枝をおろす、あるいは間の枝を切るという意味の間伐、そこらのところも片っ端から手抜きをされている。こういう状態で薬剤の散布だけ行なわれ、クマザサが枯れる、あるいはあわせて立木が枯れる、苗木も片っ端から植えたばかりのものが枯れていく、こういうかっこうになっている今日的事情というものを、一体農林大臣、どうお考えになりますか。国の林業行政はどっちを向いて走るんだ、ここがまず私にはわからぬわけですけれども、これはどう考えておられますか、大臣。
○赤城国務大臣 いろいろな事件が新聞などで出ておること、私も見、聞き、まことに遺憾と思っております。 そこで、林業の根本方針といいますか、やはり私は、非常に俗的に言いますならば、公益的機能を森林そのものが持っているわけであります。そこでまた、森林というのは、私はほんとうは国有的性格、国のものとしての性格を持っていると思います。でございますから、俗的に言えば、ただこれを保存するという意味ではなくて、よりいいものにして国の財産として保存していく、また国の財産として適当にこれを保存する。だから木を保存するだけではなくて、よりよく保存するということですから、樹齢が来たもの、これは切ることも必要であります。そうしていいものにして、そして切るときは切って、いいものをまた植えていいものに造成していく、そうして国民の財産としてこれを大事にしていくという根本的な考え方に立って、森林の管理とかそういうものをしなければならないと私は考えております。それがどうも乱伐されたり荒らされたりするということは、その方向と逆の方向に行っていると思って、好ましくない方向だと思います。いろいろ問題になっておる点などにつきましては、十分に反省もし、また改めるべきものは改めて、前向きに森林の持つ公共的財産としての管理を十分に進めていきたい、私の考えはこういう考えであります。
○大出委員 国有林である限りは国民の財産でございまして、いま大臣がおっしゃっているとおりだと思います。しかも公共性の非常に強いものである。だからそうだとすれば、はげ山になっておったら当然ここに、どこかで育苗が行なわれ、造林が行なわれて、自然環境が切られたあとりっぱに育っていく、こうなっていかなければいかぬわけですね。一体何をやったんだ。これは中国に行けば一ぺんでわかるように、あれだけはげ山だったところが、私、何べんも行きましたが、見る間にどんどん木が植えられて、まさに中国というのは、戦前ははげ山だらけと言っておったけれども、片っ端から木が植わっている。だから国が努力すればそれだけのことはできるという証明だ。ところが、乱伐は片っ端から行なわれ、現在、立木に対する手入れというのはみんな省かれて、適当に薬剤の散布だけしか行なわれていない。そのために逆に苗木が枯れる。しかも林道その他の整備も行なわれていないので、将来、たいへんながけくずれ、一つ間違うと村がつぶされるといって村長は大騒ぎをする。こういう状態がそのまま放置をされっぱなしを、悪くはなったってよくなる気配はない、こういうことになってしまっている点をいま大臣はお認めになりましたが、だとすれば、一体その責任はどこにあるのか、その原因はどこにあるのかという点を明らかにしなければならぬ。原因が明確になったとすれば、その原因を除去しなければならない、こういう筋道だと私は思う。 そういう意味で、いま国の責任だとおっしゃいましたが、私は、国の責任が果たされていない、こう断言をしなければならぬと思うのでありますが、そこはひとつ大臣の健康を私は心配いたしますので、あんまり大臣によけいしゃべっていただこうとは思っていないので、ひとつ大臣が大筋を言いましたから、林野庁の福田長官のほうから、そこらのところをもう少しきめこまかに、新聞が「木を見て森を見ず」なんということで、国の林野行政をたいへんこっぴどく批判をしております。これはたいへんな文章を書いております。ここにたくさんありますが、これはみんな、林野庁のろくでないことに対する、全くろくでなさ過ぎるという新聞記事です。こんなことになぜしたんだ、なぜこうなっちゃったんだというそこらの反省を含めて、それはひとつ長官のほうから御答弁をいただきたい。原因はどこにあるかという点と、なぜこうなったのかという点と、その責任は一体どこにあるのかという点と、自今それじゃどうすべきかという点を明確にしていただきたい。それでなければ審議できませんから。
○福田(省)政府委員 御指摘ございますように、ただいま国有森の伐採、造森等につきまして、あるいは林道工事についていろいろ新聞記事が出てまいっております。そこで、私のほうでさっそく監査官を派遣したりあるいはそれぞれの現地に連絡いたしまして実態を調査してはおりますけれども、やはりこういうことが記事に出、しかもこういう批判を受けるようになった原因を考えますのに、戦前から戦後にかけまして国有林が非常に伐採の面におきまして強い要請を受けてきた。戦争中は軍事用材の生産、戦後は復興用材の生産、したがって能率重点主義、しかも生産に大量に出せるような、そういう形の役割りというものを重視してまいったことがまず第一点あると思います。その点につきましては、最近、二月に入りましてから、今後の国有林の施業のあり方ということにつきましては、国民全般から出てまいっております自然保護なり、そういったことに重点を置いてやるべきであるということから、従来もそういう考え方は入っておったと思いますけれども、どちらかと言いますと能率主議であった点を改めまして、自然保護に重点を置いた施業に切りかえていくということを考えておるわけでございます。今後はそういう方向に向かって努力してまいりたい、かように考えております。
○大出委員 能率主義に重点を置くということではなくて、自然保護に重点を置きたい。つまり旧来能率主義でやってきたというところにいろいろなひずみが出てきている、だから自然保護というものを重視しながらやっていきたいというのですね。自然保護に重点を置くのだとするならば、つまり森林行政の基本に触れるのですけれども、さっき私、三つばかり申し上げました。外材をどんどん持ってくればいいじゃないかというものの考え方、あるいはどんどん民営、民間に請負わせればいいじゃないかという考え方では、これは自然保護に重点を置く、そのために育苗なり造林なりを的確にやっていく、あるいは手入れを十分やるというぐあいになっていかない。つまり経済性が追求をされて、いま能率主義とおっしゃいましたが、安上がり林政を考えるのだったら、山は私は荒れっぱなしになると思うのですね。つまり国が責任を負うという原則が、国有林の場合にそこになければならぬと私は思うのです。その基本をはっきりさせないで、能率主義に重点を置いてきたのだが、今後は自然保護に重点を置くとおっしゃっても柱が抜けている、こういう気がするのですよ。もう一ぺんそこのところを伺いたい。
○福田(省)政府委員 ただいま申し上げましたように、国有林は国民全般の財産でございますので、能率はもちろん大事にしなければなりませんけれども、むしろ従来はその点を軽く見ておったので、自然保護ということに重点を置いていきたいということでございます。したがいまして、私は、国有林の中に働いております者も、現在まだ国有林の中で働いてませんが、国有林の場で仕事をやってもらいたいという人のことも考えて、全般として林業労働に従事しておる人たち、あるいはそういう林業の事業体というものも育成してまいりたい。そういうことで、相ともに携えてこの国有林を守っていくという考えに立つべきではなかろうか、実はかように考えているわけであります。
○大出委員 新聞にたくさん出ていますけれども、とりあえず幾つか聞いてみたい。ちょっとあり過ぎまして、これだけおかしなことがあるとここできょう一日朝から晩までやっても質問し切れるかわからないのですが、そのくらいある。そのどれを見てみても不納得なことばかり。 そこで、先ほどちょっとおたくの事務当局の人に聞いてみたら、新聞に出ていた点ぐらいならばわかります、こういうお話だった。新聞に出ていないことなどを聞かれるとどうもわからぬこともあるかもしれません、こういうわけでありますから、したがいまして、まず新聞に出ていることを聞きたいのです。あなたのほうでおわかりのはずだから。 そこで、五月二十二日の新聞ですが、「保安林まで乱伐」との見出しで「ズサンな林野行政ありあり」。これは私どもの党の調査団が行っておりますから、おそらくあとから農林水産でおやりになると思いますので深追いはしません。しませんが、私どもの調査団が行ったから地方の記者もついて行った。一緒に行った記者のほうがびっくりしてしまって、こんなことになっているのかという騒ぎなんですね。だから、これは何も調査団が記者に報告したから記者が書いたんでない。一緒に歩いた記者の諸君がびっくりして書いた。そこで、「保安林まで乱伐 ズサンな林野行政ありあり」、こういう表題になっている。この表題が表現しているとおりだと私は思うのです。「下流住民に洪水の恐怖」、これは村長さんが何とかしてくれと現地で嘆願、陳情しているんですね。ここの場所は川上村、「妻籠—馬籠の“藤村観光ルート”で知られる長野県木曽郡山口村の隣。岐阜県立裏木曽自然公園にすっぽりおさまった三千ヘクタールのうち千二百ヘクタールが長野営林局坂下営林署(小栗祐三署長)管理の川上国有林。その大半は水害防止の水源かん養保安林だ」。こうなんですね。これは千メートルをこえる国有林のたいへん高いところの班でございますが、ヘリコプターで塩素系の除草剤をずっと年昨の十月にまいたというのです。だからその針葉樹がまっ白く葉枯れをしている、ササが枯れかかっている。ヒノキの苗がずっと植えてあって、ヘリコプターで塩素系の除草剤を一ぱいまいたものだから赤茶けて枯れかかっている。だから、さっき大臣は、切るべきものは切らなければならぬが、あとはちゃんと自然が保護されていかなければならぬ、こうおっしゃっているのですが、自然を保護しなければならぬそのあとの苗木の相当多数が赤茶けて枯れてしまっている。これは地元の組合の皆さんの調べによりますと、一ヘクタール当たり千九百四十八本植えた苗木のうちで完全に枯れたものが六百三十四本ある。三三%完全に枯れちゃっている。赤茶けて、あと育つかどうかわからぬ。 あとありますけれども、とりあえずここまで申し上げて、こういう現実を、その後皆さんは調査をされて現地確認をなさっておりますか。社会党の調査団が行っておりますから、行った人もあとからおそらく別の委員会でやると思いますが……。
○福田(省)政府委員 先生方、調査団がお入りになりまして調べられたという記事を拝見したのは、私、実は植樹祭に行った最中だったのでございます。帰りまして、昨晩、現地の営林局のほうからの電話連絡でございますけれども、ある程度の情報をとったのではございますが、詳細につきましてはこちらにまだ別段経過は入っておりません。ただいまのところでは、ヘリコプターで薬剤を散布したあとどのような状態になっているかということを問い合わせましたところ、天然性のサワラで根張りの浅いものなどでごく一部枯損しているものがあるが、人工植栽のヒノキについては被害はほとんどない、こういう電話連絡なんでございます。ヘリコプターが飛んで引き返してダブったところで、少し濃くかかったところでいま申し上げたような被害があるのではないかというような報告ではございますけれども、これはまだ現地をよく調査した上でございませんので、また先生方の調査の結果についても詳細お話を承った上で、現地と照合した上でその事実を確かめたいと思います。一応電話連絡ではさようなことでございます。
○大出委員 そういういいからかげんなことじゃだめですよ。全くやり切れない。やり切れないもいいところで、こういう問題が出たら、あなた方はいきなり現地へ飛ばなければいけません。新聞で見て、見なければこういうものは始まらない。私は長らく防衛なんかをやっておりますけれども、沖繩問題を手がけておりますけれども、現地に行って見ないでものを言ったって三文の価値もない。電話連絡一本入ってきましたなんて言って、薬剤をヘリコプターがまいてダブったところだけが少しなんて、そんないいかげんなことを電話で聞いたからっていって、そうでございますかなんという答弁は成り立たぬ。——人が質問しているときは、ちゃんと聞いてなければだめじゃないですか。打ち合わせをやるなら先にやっておいてください。そういういいからかげんなことじゃだめですよ。こういう問題が起こったら、ほんとうに責任を負う姿勢ならば、いきない飛んでいって見てくるくらいのことをやらなければ、さっきあなたは能率主義に重点が置かれていたけれども、自然保護のほうに今度は重点を置いてやっていきたいとおっしゃるけれども、口の先で言ったってだめです、そんなことは。これはたいへんだということになれば、飛んでいって見てこなければ、そんなことはわわかることじゃない。だてや酔狂で現地へ行ったのではない。造林や伐木なりをやっている方々とすれば、その山の仕事が一生の仕事になっているのだから、それは山の中にわずかに畑を耕したりなんかしていますけれども、ほかにかえられては困る人たちである、そこに定着しているのだから。私も群馬県の沼田の山の中まで育苗地にも行ってみたし、造林にも立ち会ってみたし、伐木にも行ってみた。職種が非常に多い。当時百二十幾つかあったですけれども、私もほとんど山の中に足を運んで見ている。私は官公労事務局長時代に一生懸命歩いた経験がある。これはたいへんなことですよ。だからそうだとすれば、その方々が現地に定着しておられて、自分で嘆いていて、それを組合に持ち込んで、組合も調べて、これはたいへんだというので取り上げて社会党の調査団が行った。これは時間がかかっている。そこを電話一本もらいましたら、何か薬が二重にかかったところだけ、あとはちゃんとしているなんていうそんなこと言ったってだめです。それなら一緒に調査に行こうじゃありませんか。それまでこの法律を置いておいて調査に行こうじゃありませんか。いかがです。
○福田(省)政府委員 たいへん失礼いたしました。 現在、現地の営林局長、それから本庁からは業務部の業務課長が現地へ急行いたしまして、ただいま調査しております。今後、至急、十分これは検討いたしましてこの点に対する対策を立てたい、かように存ずるわけでございます。
○大出委員 私は、こっちに現地からの詳細な報告を持っている。あなたのほうでさっき答弁したのといまとまた違う。さっきは、電話一本かかってきました、そんな被害はないんだ、重なったところだけだ、こういう話です。重なったところだけかどうか、行ってみなければわからないでしょう。今度は、あなたのほうは調査に行っている。何という人と何という人が行っているのですか。いつ行ったのですか。いつ帰ってくるのですか。
○福田(省)政府委員 二十日と二十一日に、それぞれ長野営林局長、それから林野庁から、先ほど申し上げました藍原という業務課長でございます。局長と本省の業務課長が現地へ急行して調査中でございます。
○大出委員 いつ帰るのですか。
○福田(省)政府委員 ただいま帰ってきているそうでございます。
○大出委員 話が一々違うじゃないですか。三回質問したら三回違うことを言っている。最初は電話一本で、今度は調査中で、今度は帰ってきたと言う。帰ってきたら、そんなことはわかっているじゃないですか。調査報告を出してください、あとで私が見るから。現地から来ているのと突き合わせてみるから、委員会が終わったら出してください。それじゃこのあとのほうは読みません、時間がありませんから。あとのほうのやつは村長さんの陳情まである。そこまで含めてどうなっているのか。ひとつ間違うと、切りっぱなしの写真まで載っている。部落が埋まっちゃう。「下流住民に洪水の恐怖」、国有林がくずれて下流住民が埋まったら、国有林管理の、国有財産管理の明確な責任問題です。だから、そこらを含めて、その危険の度合い。国に責任があるのですから、そこらをひとつあとから調査報告の形で出してください。ようしゅうございますか。
○福田(省)政府委員 承知しました。
○大出委員 この調子だと、質問するたびに三回くらい答弁が違ってしまったのでは、さっぱり前へ進まない。林野行政というのが、かくのごとく遅々としているのでは困る。 ところで、熊本局の日向営林署、ここにおいて四十六年九月の十日、昨年九月の十日十五時実施された立木の指名入札、これは一号物件は林業技術株式会社、二号物件は日向造林株式会社、ここで落札をするという談合が行なわれた投書があるのです。談合というのは、私も内閣にいますからよくわかっているのですが、予算決算及び会計令、この七十一条の二号で禁止されている。こういうことがもし事実だとすればこれはたいへんなことですが、御存じですか。
○福田(省)政府委員 日向の営林署につきましては、ただいまのところ談合の問題については林野庁のほうで聞いておりません。
○大出委員 私は前に建設省の問題を取り上げたことがあるのですが、私が一日黙って質問していたら、聞いておりません、わかりません、調べますの回答だらけで、私があらためて全部資料を出したら、いや実はよく調べたらそういうことがございました、ございましたと、これは責任者がみんなかわったことがある。もう六年ぐらい前ですけれども。このたくさんある資料を一読しまして、斜めに読んでみて、これはえらいことになっているなという気がする。承知しておりませんと言うのじゃ回答にならない。お調べ願いたい。 そこで、聞いておりませんという人に聞いたってわからぬと思うのだけれども、日向営林署の椎葉地区の造林を含む混合契約、これは林業技術株式会社と九州丸和株式会社、日向造林株式会社、前尾造林有限会社、九州緑化施設株式会社の五社が対象になっているのですね。ここに皆さんのところにつとめていた人が行っているはずですけれども、どこにどういう人がどのくらい行っていますか。
○福田(省)政府委員 御指摘の点は、日向営林署の会社に、もと営林局につとめていた者がどれくらい行っているかという御質問と思いますけれども、この営林署から行きました者については、ただいまのところは詳細調べておりません。
○大出委員 それじゃいまの調子じゃ、五社入札したのか何社入札したのか、あなたのほうじゃわからぬだろうし、ただいまのところはわかりませんとこういう話なんですが、元局部長で行っている人ぐらいはわかるでしょう。それもわかりませんか、局部長さんというのはえらいんだから。
○福田(省)政府委員 この技術株式会社へは、局長は行っていないと思います。部長、課長につきましては、どういう範囲か調べましてから御報告したいと思います。
○大出委員 あなたは行っていないと言うんだけれども、ここには行っていると書いてある。お調べください。わかりませんと言っておいて、行っておりませんと言ったってしょうがない。ここには元局部長、課長、これが椎葉地区の五つの会社、林業技術株式会社以下、ここに代表になっている人いるんですよ、役員になっている人もいるんですよ。どうもあぶなくて見ておられない。 明確な投書であります。これは、新聞がここまで林野行政に、ついて書いているのは、なぜ書いたか。内部告発だからです。皆さんの林野庁の組織の中から出ているからです、これは。ここにある投書も、皆さんの組織の中から出ているんです。中から出始めれば、何だってみなわかっちゃう。たたけばほこりがついているんです、そんなことは。 それは、林野行政というのは、私は本州製紙の重役、えらい人、いろいろこの間聞いてみたんだけれども、昔話がたくさん出てくる。みんな営林署とツーカーで、そこらで飲んだって、そんな借金は、立っている樹木を二、三本たたき売れば済んじゃうという調子なんです。昔の話です、いまじゃありませんよ。よき時代、札幌農学校という時代、都ぞ弥生の雲紫にという時代です。本州製紙のおえら方三人、私はそのうちの一人と仲よくしているものだから、結婚式にあらわれたところがその話で、いや私もそういうよき時代に生まれればよかったと思うんだけれども、そういう伝統がある。あって悪いと言っているんじゃないですよ、その時代はそれで済んでいるんだから。しかし、いまの時代はそう簡単に済まないから、ここらはあなた方気をつけていただかなければろくなこと起こらない。いまの点もおわかりいただけぬようだから、一括ひとつお調べ願いたい。 造林の地ぞろえだとか植えつけだとか下刈りとか、これは皆さんの専門用語だから私の記憶薄れがあるかもしれないが、これは下請を禁止しているんじゃないですか、いかがですか。
○福田(省)政府委員 植えつけにいたしましても、その前の地ごしらえ、あるいは植えた後の刈り払い、いろいろの作業がありますけれども、植えつけその他についてもすべて下請でなくて、請負契約を禁止しているものではありませんけれども、先生御指摘のは、一ぺん請負に出しましたものをただそのまま下請に出すことを禁止しているんじゃないか、こうおっしゃるのかと思いますが、その点につきましては、単純な下請は禁止しております。
○大出委員 そうすると、この地ごしらえや何かやるのに、あるいは植えつけや下刈りをやるのに、部落の大ボスがいるわけですが、その部落の大ボスに、いわく正常なことばで有力者、これに 一本幾らというようなことでやってくれ、もしこうやらしたらどうなるんですか。
○福田(省)政府委員 植栽等につきまして一本幾らということでございましょうか。
○大出委員 はい。
○福田(省)政府委員 請負契約いたします場合に、一応基準を示しまして、ヘクタール当たり何本植えるとか、植栽する場合にはこういうふうな注意をしなさいとか、あるいは地ごしらえは事前にこういうふうな注意をしなさいとか、仕事のやり方について一応の基準、つまり仕様をつくるわけでございまして、その仕様に従って仕事をやるように指示をいたします。これは契約の内容でございます。また実際に仕事をしている場合には、現場に監督がおるはずでございますから、それぞれの指示のもとでやるわけでございますから、一本幾らというようなことは、実はあり得ないと私は考えているわけでございます。
○大出委員 だから私は先ほど、自主的に下請禁止になっている筋合いのものだろうと思ったのでそう聞いたのです。 そこで、中身がそんなことはあり得ないとあなたのほうはおっしゃる。あったらどうするのですか。契約違反じゃないですか。一本幾らなんというので部落の御大将に、有力者に——こうなってくるとこれはつかみの話だ。国民の税金を使って、しかもさっき大臣がお答えになった公共性のきわめて強い、国民の財産を維持する、管理する、守るということですから、それに対して一本幾らでつかみでやらせるなんてばかなことがあってはならぬ筋合いだと私は思う。もう一ぺん聞きますが、いかがでしょう。
○福田(省)政府委員 契約に違反する行為がありました場合には厳重に取り締まらなければならぬ、かように思います。
○大出委員 ところが、実際にそういうことが行なわれているのです、これは。したがいまして、契約条項がありますね、これは一体どういうことになっているのか。いま基準を示すとおっしゃいましたが、基準も含めて、実際に行なわれているかいないかというのをお調べください。行なわれているとすれば、こうおっしゃるのですが、私のほうは行なわれていると、こう言っているのですからお調べください。これはまた資料をいただきたい。
○福田(省)政府委員 御指摘の点につきましては、さっそく厳重に調査いたさせます。
○大出委員 どうも社会保険というのは強制加入の労災だけ、そして失業保険だとか健保などというものは、これは営林署の請負金額に入っていますか、いませんか。
○福田(省)政府委員 民間に働いております林業労働者の場合には、一応強制適用は、先生御承知のように災害補償の問題だけであります。その他は任意加入なものでございますから、非常に加入率は低いのであります。この点については、ぜひこれが加入できるようないろいろな施策は今後講じなければいかぬ、かように思っておるわけでございます。いまの契約の内容につきまして……。
○大出委員 だから請負金額に入っているか、いないかということを聞いているのです。
○福田(省)政府委員 諸経費の中で一応積算しておるそうでございます。
○大出委員 あまり能率的でない御答弁なんだけれども。つまり入っているということでしょう。任意加入だからなかなか入りたがらぬ、だから入ってもらわなければならぬという方針を持っておるとお答えになった。そうすれば、現実に入ってなければならぬわけでしょう、個々の方々は。何かあったときに困るのだから。そうでしょう。だから請負金額に入れているのでしょう。じゃ実際に個々の方々加入していますか。調べたことございますか。
○福田(省)政府委員 さっそくその点についても調べます。
○大出委員 これまた、たくさん加入してないのです。加入してなければ、じゃどうなるのだということになれば、請負金額に含めているのだから、含めたものを加入させなければ、国のお金を含めて請け負わしておいて、請負業者のふところに入ってくる。個々に行ってない。加入してない。本人が入りたがらぬから、めんどうくさいと言うからとか、理由にならぬ。それならなぜ請負金額からはずさないのですか。国民の税金でしょう。そういういいくらかげんなことで、幾ら林業行政というものは大ざっぱだといったって事は済みませんよ。これも調べてとおっしゃるのだから、これはお調べ願うよりしようがないわけですけれども。 ところでこの賃金の支払い、これはどういうふうに支払うことになっていますか、その場合。
○福田(省)政府委員 賃金の支払いにつきましては、仕事が終了しました際に、現地を確認しまして、検査を終了した後において支払う、こういう手順になっております。
○大出委員 そうすると、下請人に支払うのは普通はどうなっていますか。毎月ですか。それとも年に何回というようなことでするのですか。それとも一括、つまり仕事が終わってからですか。
○福田(省)政府委員 仕事の大きさとか期間の問題もございますけれども、原則としましては全部完了した際に支払うわけでございますけれども、事前に部分払いをいたす場合もございます。
○大出委員 そこらの基準がございますか。あったらそれを出してください。何できまっているのですか。
○福田(省)政府委員 部分払いにつきましては、一応、その年によって違いますけれども、四割を原則にしておりますが、本年度は大体三割でございますけれども、その限度を設けておることでありまして、こまかい基準については、そのほかにはただいまのところございません。
○大出委員 それじゃ念のために聞きますが、いまのお話じゃどう払ってもいいことになるのですね。こまかい基準についてはきめてないのでしょう。
○福田(省)政府委員 先ほど申し上げましたように、仕事が全部完了して検査した上で払うのでありますけれども、長い期間かかる仕事であるとか非常に大量の仕事でございますと、一部できました際にそれを確認しまして、その終わった分だけについて支払いするということでございます。
○大出委員 それはだから、基準がなければならぬじゃないですか、どのくらいのものはと。基準は何もないですか。何かで基準がなければ……。長い期間のもの、大きいところ、いろいろある。そうすると、適当にこの辺で一部払っておく、そういうわけじゃないでしょう。何かあるのでしょう。基準はないの。
○福田(省)政府委員 原則は全部終了してからでございますので、当人の申し出によってそういう希望がございますれば、現地の状態を審査して、ただいま申し上げたような部分払いをいたすわけでございますが、基準については、ただいまのところそれ以外は設けてないのでございます。
○大出委員 どうもさっぱり答弁にならぬようなことばかりおっしゃっておるのですが、四十六年春の造林の植えつけ請負事業、これは植えつけ本数で官給苗木の場合にどのくらいあったのですか。
○福田(省)政府委員 いま調べましてお答えいたしますが、官給苗木の本数は……。
○大出委員 これはあなた、さっき国有林でございまして、国民の財産でございまして、公共性が強いものでございまして、はげ山にしてはいけないのでございましてと大臣も言っておるのです。それは官給苗木がどのくらいあるかくらいは、わからなければ困るじゃないですか。ぴしゃっと頭の中に入っているくらいでなければ困りますよ、長官。皆さんそこへ並んでおられて、これから計算しなければわかりませんなんてのんきなことを言っていたのでは、どうにもならぬじゃないですか。十二万九千本ですよ。十二万九千本のうちで一万三千本というのは廃棄されて、捨てられたと言っている。埋められちゃった。その写真までがちゃんとそろっている。よってくだんのごとしという写真まである。そういういいからかげんなことではだめですよ。これは、末端に技術労働者がいないとか、これはあなた方の責任だ。あるいは資金繰りの問題、請負業者そのものに能力がない、こういうところに問題があるのです。その辺も全部お調べいただいて文書でひとつお答えください、時間がもったいないから。よろしゅうございますな。
○福田(省)政府委員 後ほど提出いたします。
○大出委員 この捨てられた、廃棄されたこれは、これまた官給苗木である限りは、これも含めて国民の財産でございますから、そんなものを捨てちゃったり埋めちゃったなどということになったら、これはあなた方の責任問題だ。やめてもらわなければいかぬ。したがいまして、写真証拠もございます。現場証拠もございます。これはひとつぜひ共同調査をしたい。国民の財産を十二万九千本も植える予定になってちゃんと用意したものを、全部植え切れないで埋めちゃった、廃棄しちゃったなんてばかなことは許せない。一万三千本から廃棄されたんじゃかなわない。真偽のほどをひとつ確かめて、もし写真のとおりであったら、痕跡は全部残っておりますから、あなた方は責任をとってください。いかがでございますか。
○福田(省)政府委員 ただいまこちらにとりました資料では、三個林班でございますけれども、百八十林班、百九十八林班、百八十林班、九万六千本のうち二千四百本が放置された、こういう報道でございますが、至急調べた結果では、この中で杉の百四十五本が土の中に埋まっておったということが連絡がございました。それから五十本は仮植された床の中に残っておったということでございます。前の百四十五本は、すでに発見したときには腐っておったという状態でございます。かかる事実がもしあるとすれば、これは非常に重大な問題でございまして、厳重にこれを処置しなければならぬ、かように考えておるわけでございます。ただいま詳細に調査しておりますけれども、一応いまわかりました範囲のことを申し上げておきます。
○大出委員 あなたは九万六千本と言い、ここには十二万九千本と書いてある。これは予算と合わせればすぐわかる。資料をあとで出してください。いま百四十五本の杉が土の中に埋まっていたというのだけれども、根が埋まっていたのですか。あるいはみんな一括して植えちゃったのですか。植えるというのは根だけ植えるのでしょう。頭まで一緒に土の中に埋めちゃうという、そういうばかなことはないでしょう。大臣、笑っていたのではだめですよ。植えるといったって、てっぺんまで植えちゃっては腐っちゃうじゃないですか。どうですか、答えてくださいよ大臣。——長官の責任問題を追及しているのだ。あなたは被告だからだめです。頭まで苗木を植えるなんてことがありますか。
○赤城国務大臣 頭まで植えたのでは枯らすので、植えたことにはならぬと思います。植えるのだって、あまり深植えなんかしてはいけません。
○大出委員 深植えどころじゃない。頭まで埋めちゃう。埋没じゃないですか。
○赤城国務大臣 そういうことは、事実とすれば全く遺憾なことでございます。
○大出委員 幾ら何でも埋没しちゃってはいけませんよ。だから、事実とすれば遺憾なこととあなたはおっしゃるけれども、いま事実だと言ったでしょう。百四十五本の杉だけは事実でしょう。土の中に埋めちゃったと言っている。常識では根だけ埋めればいいんだけれども、頭まで埋めちゃって、これでは腐りますよ。腐っていたと言うけれども、そうでしょう、苗木といえども生きているんだから。遺憾なことじゃ済まないですよ、これは国民のの税金なんだから。しかもこの種の木が一万三千本もある。何を一体林野庁というのはやっているのですか。こんなところにむだな金を使って、職員の給料はろくに払わぬで、九カ月しか雇ってないんだからというのであとは契約解除だ、失業保険だ、冗談じゃないですよ。 これは大臣、一体こういうことの責任はどこにあると思いますか。私の一言うように、一万三千本廃棄されていたとすれば、国民の税金ですから、だれが一体どう責任を負ってくれるのですか。百四十五本だけは出てきたけれども、あと五十本は仮植えだという……。
○赤城国務大臣 それぞれ担当している専任者がずっとそれぞれの段階でいるわけですが、そういう者の責任です。
○大出委員 これはたいへんな責任問題です。私はそう理解せざるを得ない。だからこれは、今度は私は大蔵省から会計検査院からみんな呼んでやると言っているのです。これは皆さん、さっぱり満足な答弁ができておらない。そこへもってきてあれも知らない、これも知らない。やっと一つはっきりしたのは、一万三千本まで廃棄した。これは植えたんじゃない、埋めちゃった。それが二千四百本あなたのほうは廃棄した、埋めたとおっしゃった。二千四百本といえどもたいへんなことです。あなたがさっき答えたように、国民の山、公共性の強い山、二千四百本がすくすくと育つ筋合いのものを、何で埋めなければいけないのですか。そんなでたらめはないでしょう。長官、数字が合いませんから、ひとつ、春植えのものについて、あなたのほうで詳細な資料をお出しいただきたい。そしてこれは、杉といえども、ヒノキといえども、植える時期はきまっているんだから。いいですか、あとになって植えたらつかないんだから。だとすれば、その期内にこういう計画でこう植えるという作業計画がなければいけない。あたりまえです。なぜ計画があって国がやったことがこういう結果になるかという原因は一体どこなんだということ、ここら辺あなたはどう考えますか。
○福田(省)政府委員 先ほど二千四百本と申し上げましたのは記事からの数字でございまして、こちらの調査の結果では百四十五本、たぶん仮植したものだと思いますけれども、土の中に埋まっていたということと、それから五十本の仮植苗があったということを事実確認したものでございます。 なおこれは、もしこれが事実でありますれば契約違反でございますので、これにつきましては厳重な措置をとってまいりたい、かように考えております。
○大出委員 その前に、なぜそういういいかげんな契約をしたかというあなた方の責任には、あなたは一つもお触れにならない。契約違反だから厳重な措置をとる……。だから私は言った。現場にそういうことに対する技術労働者を持たない。資金繰りができない。しかもその上に請け負う側に能力がない。そういうものにあなた方は請け負わした責任という問題がある。能力がなければ、そこまでの計画は立てられないはずです。そうでしょう。あなたは、二千四百という数字は何とか数字だと言ったけれども、あなたはさっき二千四百と言った。その答弁が食い違ってはいけませんよ。それも私どもの一万三千本とは大きな開きがあるんだから、百四十五本が頭のてっぺんまで埋めてあったということだけ認めておられるけれども、これは明確にしなければだめです。この次の機会までに詳細に調べてきてください。必要なら私のほうで証拠は出します。 次に、これは熊本県の熊本局管内、川内営林署、ここの混合契約、これをめぐる不正事件というのを御存じですか。
○福田(省)政府委員 聞いております。
○大出委員 どう聞いておられますか。
○福田(省)政府委員 一つは、保安林でございますので、この保安林の施業要件に違反しているのではないかということが問題になった点でございます。それから植栽された本数が足りないのじゃないかという点でございます。それから、混合契約をここでやりましたのですけれども、搬出未済の木があるのに、したがって植えられない場所に植えたのではないかというようなことでございます。
○大出委員 これはどこかの委員会で問題になりましたですか。
○福田(省)政府委員 参議院の農水で指摘された点でございます。
○大出委員 その決着はつきましたですか。
○福田(省)政府委員 現地のほうに——本数につきましては相当広い地域でございますので、プロット調査をしたのですが、なお厳重にまだ調査中でございますが、おおよそ実態はわかっております。
○大出委員 これは毎日新聞で取り上げられている問題ですよ。そうでしょう。こういうものをそんなにのんきに調査されたのでは困るのです。この中身というのは、川内署と肥薩林業技術株式会社、たいへんむずかしい名前なんだが、代表が楠八重益夫さんというのです。この方が代表。これは、この立木の売り払い、造林の地ごしらえとの混合契約ですね。そこで、保安林である売り払い個所の伐採が森林法違反の疑いがあること、造林が、立木を切り倒しただけで搬出していないのだから、当然これは地ごしらえも行なわれない。混合契約には地ごしらえも入っておるのですから、当然でしょう。肥薩林業と植えつけ請負の契約を行ない、切り倒した木の間に植えつけしたことを認めて金を支払う、こういう成り行きの問題ですね。ところで皆さんのほうで調査をしてどこまでわかりましたか。
○福田(省)政府委員 それでは、ちょっと時間がかかるかもしれませんが、申し上げてみます。
○大出委員 簡単でいいです。要点だけ言ってください。
○福田(省)政府委員 第一点は、一伐区の面積が二十ヘクタールの制限がございます。この制限を越えておるではないか、こういう御指摘でございました。現地の調査の結果、一伐区は二十ヘクタール以内でございまして、それぞれ三団地に分かれておりまして、一伐区と一伐区の間には二十五メートルの保護樹帯がございます。そういう意味でこの伐区面積が大きいという問題はございません。 それから植栽の本数が三千本に達していないではないかという問題でございますけれども、現地調査でプロット調査をいたしました結果は、おおよそ三千本近く入っておりますので、おおむね三千本でございます。なお、三千本をこすところもあるし足らぬところもございますが、先ほど申し上げましたように、いま詳細をなお調べておるところでございます。 それから丸太がまだあるのにそこで植栽した問題でございます。これにつきましては、現地調査しましたところ、確かに丸太がある状況の中に植えております。これは地ごしらえが済んでから植えるのが本来でございますけれども、現場の指示に従って一応集材機で取れば差しつかえなかろうということで認めたところに甘さがあるわけでございます。今後はその点は厳重に取り締まっていきたいと思っておりますけれども、残存木の間に植えてはおります。 それから、やはりここでも苗木を植えずにたばねておるという指摘でございますけれども、この点につきましては、こちらが行って調べました結果は、植えておりますけれども、ただ搬出材の集材機で引き出す盤台がございます。その部分に該当する本数二百九十五本というものを植えてしまったあとで抜き取りまして、それで仮植しておる。材を運んでしまってから盤台を片づけて植えようということにしてあるわけです。これは実は、現場の指示者の指示に従わぬ、かってにやった行為でございまして、植えるということはいいかもしれないですけれども、現場の監督員の指示に従わなかったという点でこれは問題になります。この点も厳重に注意してまいりたいと思います。
○大出委員 指示に従わないような業者をなぜやらしておくのですか。しかも今日、たとえばなお指示に従ってないので、これは何をやっているかというと、現在、証拠隠滅で、昼夜兼行でその苗木を持ってきて業者が一生懸命植えておるのです、この時点で。あなた、いま飛んでいってごらんなさい、一生懸命やっているから。そんなこと、あなた指示したのですか。そうじゃないでしょう。だから、あなた方がのんびり調査しているうちに、いつの間にか証拠が消えていくということになる。あなた方は、現場の監督者諸君というのは、計算しているんじゃないですか。国会で一生懸命、大出なんというのが質問するから、あぶないから早く植えちまえ。そういう ことはいけませんよ。官房長、うしろで中野さん笑っていますけれども、冗談じゃないです。農林大臣によけいしゃべらせたくないと思って遠慮して聞かないでいるのに。これは衛生上よくないですよ。指示に従わない、けしからぬ——けしからぬなんというのは逆の話ですよ。これは案外指示に従って一生懸命証拠隠滅で植えているかもしれない。そういういいかげんなことばっかりやって いたのではだめですよ。一体林野庁というものは、そんなものはないほうがいい。林野庁というものは何ですか、いまやっていることは。 ここまで質問すれば、さっぱりわけがわからぬ。すぐこれは調べなさいよ。どなたかぱっと飛び出していって、現地の営林署に電話をかけて調べる、それくらいやらなければだめじゃないですか。今日ただいまやっていると私は申し上げている。そういういいかげんなことをやらしたのでは、林業行政なんというものはないじゃないですか。国民の山を預かっているのでしょう。大臣がさっき冒頭におっしゃったとおり、話にも何にもならぬじゃないですか、ばかばかしくて。これはどうせ、わからぬ、わからぬ、わからぬということになってしまうだろうと思って、質問意欲を失います。まるっきりこれは大風に灰をまいたようなことです。あなたの言うとおり、どこへ吹っ飛んでしまうかわからぬ。かといって、ここに一ぱいあるのですから、少しは聞きますよ。ところで、鹿児島の営林署の屋久島の屋久杉、この販売の問題を聞いておりますか。
○福田(省)政府委員 おことばを返すようですが、先ほど申し上げたのは、こちらが監査官を派遣しましてわかった結果でございます。本数はまだ調べております。 それから鹿児島の屋久杉の問題、これにつきましてはその後聞いております。
○大出委員 どの程度聞いていますか。ポイントを言ってください。
○福田(省)政府委員 屋久杉につきましては、この材の市況を把握することを主目的に販売しておるわけでございます。販売のしかたに、委託販売と買い取り販売とございまして、買い取り販売で、いわゆる随意契約で販売したものについては、その価格の差——こちらから売ったときの価格と、さらに買い取りした者が売ったときの価格の差が非常に大きいではないかという問題でございます。
○大出委員 これは全体をさらっとながめてみて、ずいぶんふかしぎなことがあるのですね。これは昔、地方建設局などが、あるいは工事事務所などが、建設省なんかの場合でも、業者の間に、何のたれ兵衛という紹介の名刺が一つあると、物を買ってやったりいろいろなことがありまして、これは私も三年前、事こまかに調べて問い詰めたことがあるのですけれども、いまはだいぶそういうことは——フェアに行なわれる段には、紹介でもかまいませんよ、世の中生きておるのですから。それは議員が紹介したのだろうと何だろうがかまわぬ。そんなことは、実態が陰でいろいろな取引がなされてやるのでなければかまわない。だけれども、どうもこれで見ると……。 念のため申し上げておきます。さっきの川内署の一件だって、これは四十平米の搬出未済物件を確認をしているのですね。これは山で仕事をしているのだから、組合の側だってみんなわかるのですよ。ところがいつの間にか消えてしまった。だから問題になる。当然でしょう。これは皆さんのほうは、搬出期限までに搬出できなかった場合にはどうするかということは、明確になっているでしょう。搬出延期料を支払って期間延長しなければ実際には搬出できないでしょう。そうなっているでしょう。ところがそれが全く行なわれないで、適当にごまかして、代金の千分の一を支払わないでいつの間にか消えちゃった。これは私がさっきここで悪口を言ったけれども、それは営林署側のどなたか知らぬが、えらいほうの人が適当に便宜を与えて、その辺で持っていってしまえ。行ってみたら消えちゃった。そういうことをやるとすれば、これは明らかに営林署と業者との癒着ですよ。これは非常に大きな問題です。こんなもの放任できませんよ。 これは私、いま時間がないからこまかく申し上げないのですけれども、今度は大蔵省呼んで詳細に調べたいと思うのですが、これは予算決算会計令九十五条の問題だってありますし、森林法の百九十七条の問題だってありますし、法的な関係で問題なんですね。だから、そこらのところまで明確にしたいと私は思うのですが、おたくは調査中とおっしゃるから、調査の途中経過でいいですけれども、これまたひとつ文書にしてお出しをいただきたい。それに従ってあとの資料を出してものを言います。 いまの屋久杉の件もこれは新聞に出ているのですね。これは内部告発第二弾と書いてある。いまあなたはある程度のことはお認めになった感じがする。ここに屋久杉についての経過がありますから、ちょっと念のために聞いておきたい。 鹿児島営林署では、熊本営林局の販売方針に基づいて、年四回の屋久杉の銘木のせり売りをやっているのですね。それはそのとおりでしょうな。そこでその状況というのは、屋久島から運材されてきた、つまり運ばれてきた屋久杉を営林署の貯木場に陸揚げをして、銘木と一般杉に仕分けをするわけですね。ここには、全部が全部銘木ではないから、こう書いてある。これはうそっぱちですよ。ここに書いてあるのを見ると、これはおたくのほうの徳永茂俊さんという鹿児島営林署の署長の話が載っておりますが……。そこで陸揚げされてから、鹿児島県の木材共同組合が委託を受けてせり市が立つ。これはこうあるわけですが、まず承りたいのは、このせり市が開かれるまでの作業手順、これはどういうことになっていますか。
○福田(省)政府委員 貯木場の中でせりをやるわけでございますけれども、その際は、営林署の貯木場を銘木を扱います相手方に現在貸し付けているものでございます。そこで、民材と、それからこちらから出しました官材と両方込みにして、定期的にせりを行なって、最も有利に販売しようという趣旨で、その際には日が大体きまっておりますので、全国から集まってきます。そういうやり方で鹿児島の営林署ではせり売りをやっておるわけでございますが、方法としましては、先ほど申し上げましたように、委託販売、これは七%の公売手数料を取ってやる公売でございますが、それから買い取り販売、これは随意契約で相手方に渡しましてせり売りをやるという二つの方法でございます。一長一短ございますけれども、いま両方のたてまえではございますが、方針としては委託販売に切りかえていくということを考えておるものでございます。
○大出委員 この契約手続なんというのは具体的にはどうなっているのですか。それもひとつ、鹿児島のこの場合にこういう契約手続をやるというのをお出しをいただきたいのです。 それでこの鹿児島の営林署の中の貯木場を、いま貸してと言いましたね。そうでしょう。なぜ貸さなければいかぬのか、私は明確にしてほしいのです、あとにまだ関連がございますから。なぜ貸すのか、なぜ貸してせり市を開かなければならないのか、その理由。それと予算決算会計令との関係。適用条項。それから七%の手数料といまおっしゃいましたね。この七%の手数料の算定内容。これはどういうことで七%という算定をしているのですか。そこらをひとつ明確にしていただきたい。
○福田(省)政府委員 あとのほうから申し上げますが、七%と申しますのは、普通のものとそれから銘木のものと分けておりまして、普通のものは六%でございます。それから銘木は七%になっておりますが、これはこの地方の古くからの慣習によるものでございます。 それから、屋久杉のうちできわめて価値のある銘木類、これは、千年以上は屋久杉と申しまして、千年以下は小杉といっておりますが、屋久杉にも非常に銘木度の高いものとそうでないものと二種類ございます。この銘木類につきましては、銘木市場共同組合、これがございまして、先ほど申しましたように、銘木市の機会に、民材の銘木類と一緒に委託販売を行なっておるものでございます。貯木場はちょうど船着き場のところにございまして、荷揚げのあとの選別、仕分けが非常に容易でございます。スペースも十分ございますので、有料の貸し付けということにいたしまして、横持ち料の経費もかかりませんし、また専用設備になっておりますので、そういうことで便利でございますので、この期間だけ貸し付けを従来しておるものでございます。
○大出委員 ところで、この銘木市場というのは、鹿児島営林署のほかに、福岡、熊本、大分、人吉、都城、宮崎、こうあるでしょう。そこでこの鹿児島営林署で行なわれている方法というのはいまお話を聞いた。したがって各市場の取り扱い数量並びに手数料、これを表でお出しをいただきたいのです。どういう関係にあるものかはっきりしませんので……。いまのお話では、ただ古い慣習です、こういうのですね。そういうものかどうかという点に疑問を持ちますので、それをひとつお出しをいただきたい。 それから、この鹿児島県のいまのお話の銘木共同組合、ここはいまおっしゃったとおり随意契約で売り払っているのですね。これは国有財産ですから、私はそうすると、大蔵省との関連が当然あるはずだと思うのですね。ここらは大蔵省と協議をやっておいでになりますか。
○福田(省)政府委員 先生御承知のように、原則はすべて会計法に基づいた公売でございます。それで大蔵省との協議の問題でございますが、随意契約をやります場合には、予決令なりあるいは特別会計の施行規則なり、それぞれの法規に基づきまして、こういう場合は随契ができるというふうにちゃんときめてあるわけでございます。その中で大蔵省に協議をしなければならぬ事項もございます。それらについては非常にこまかな点を、毎年この問題については大蔵省と協議をするということにしてあるわけであります。
○大出委員 たとえば予算決算会計令の九十九条二十二号というのがある。ここには随意契約の場合の一つの規定がある。国有財産の一例です。一例をあげれば、たとえばここに国有財産である土地がある。それを公売をしない場合に随意契約をする場合には、特に縁故の深い、たとえば旧地主であるとか、そういう人たちには売り払うことができる、貸し与えることができるという規定等がある。つまりそういうふうに、これは国有財産であるからこそ予決令の中身というのは非常にこまかく規定してある、こういうわけですね。この随意契約に疑いを持つという面があるので、協議の内容は一体どうであり、どの条項を適用して、どこに該当したのかという点を資料でいただきたい。私はその上で大蔵省を呼んで聞きたいことがある。いま申し上げません。そこのところは資料でいただきたい。よろしゅうございますか。
○福田(省)政府委員 提出いたします。
○大出委員 これは追って言いますと切りがなくて時間がなくなってしまいますから、林野行政というものについて幾つか実例を取り上げて、一番困るということを申し上げていきたい。その例をあげますとたくさんございます。したがいまして、皆さんのほうであらためて御回答いただいてから他の点についても指摘をしなければならぬと思うのでありますが、ここで、以上のようなことでは困るという前提に立って、その原因が那辺にあるかという点が一つ。そういう意味でこれから少し具体的な質問をしたいのです。 まずその一つは、国有林野事業に雇用されている定期作業員。この定期作業員のまず雇用の安定というものをはからなければならぬ。つまり山というものを専業にしている。もちろん給料は安いのです、皆さんあまり出してないから。山のはずれ、山の中、いろいろなところに、小さな畑を持ったり何かしながら定着している。私も現地まで行ってみたことがありますから、よくわかっています。だからこの方々に、町の中へ出てこいと言ったって拒否をします。向こうへ行ってくれと言ったってうんと言わない。そこが生活の場になっている。山仕事だけでは食っていけないのですから。つまりそういうミックスされている。これはほかの職場にもたくさんある。この村には公務員が一人いるというので、聞いてみたら、郵便局の職員だったりしまして、その人は畑を耕していて郵便局につとめている。郵便局につとめていて、局から帰ってくるとあわてて自分の畑へ出る。両方あわせて生活が成り立っている。この人を、課長にしてやるからほかの局へ行けといったって、行けないのですよ、生活の根拠になっているから。山仕事をしている人もそうなんです。この定期作業員の方々を大事にしてもらわぬと困る。私は国有財産の維持管理その他を含めて貴重な存在だと思っている。そんな人をほかから持ってこようったって、それだけではなかなか生活がしていけない。そこに土着し、定着をして、他の生活環境とあわせて生きているのですから、かけがえがない。過疎現象もたくさん出ていますけれども。だから新たに求めることは困難である。そういう状況の中だからこそ、つまりこの定期作業員の方々等については優遇してもらわなければ困ると私は思っている。この点いかがでございましょう。
○福田(省)政府委員 先生御指摘のとおりでございまして、特に東北地帯、ここは定期作業員が非常に多いわけでございます。昔から働いておりまして、冬の間はこっちの仕事をやって何十年とつとめている定期作業員もあるわけでございます。しかもこの定期作業員というのは、造林事業を主としまして中心をなしている労働力でございます。ここ数年、造林とほかの伐採事業と組み合わせてみたり、それから隣の営林署へ行くとかいろいろな方法を考えて、これの固定化をはかってきておるところでございます。御指摘のように、これを私は何とか私なりに確保していかなければならぬということを考えまして、この処遇の改善、制度の改善につきましては、真剣に検討しておったところでございますけれども、なお早急にこの問題につきましては、結論を出すようにいたしたいと思っております。 ただ、いろいろ組み合わせをやってまいりましたところでは、冒頭に申し上げましたように、自然保護を重点に仕事をやっておりますので、仕事の量が減少してまいります。それらを考えまして、しかもまた先ほど請負事業の問題も指摘されましたけれども、これらもやはり働いている人たちにとってみれば地元の大事な労働力であります。これらをいろいろ組み合わせまして、全体として定期作業員の雇用の安定をはかっていくということは基本的に大事な問題だ、かように考えております。
○大出委員 せっかくそこまで福田さん御認識をいただいているならば、私は、大事なこの方々について、それなりの措置があってしかるべきだと思うのです。そこで、この事業の通年化——一年通してという意味ですが、これを積極的に行なうという点については、私はたしか昨年のこの委員会だと思いましたが、だいぶ皆さんを責め上げたことがある。このときは、総理府の人事局にもお見えをいただき、行政管理庁にもお見えをいただき、人事院の総裁にもお見えをいただいた。おのおのいろいろ答弁をいただいたが、どこもかしこも、何とかしなければならないという点では意見が一致した。(私語する者あり)
○伊能委員長 静粛に願います。
○大出委員 だが、どこの所管かということになると、なかなか問題です。これは私は去年、だてや酔狂で人事院の総裁をやっているんじゃなかろうといって問い詰めたことがある。定員に入らなければ行政管理庁の責任じゃない。ふざけるなというのだ。私は九年間内閣委員会をやっている。ふざけたことをぬかせと言った。ところで結論は、何とか優遇措置を講ずるように検討する、努力をするということだ。私は、具体的に検討する、努力する中身をはっきりしていただきたい。たとえば、つまり三カ月間、九十日、九カ月働いたとして契約が切れた。何で生活しているか。失業保険じゃないですか。違いますか。
○福田(省)政府委員 六カ月までは失業保険でございます。それを過ぎると退職手当を支給しております。いずれにしましても、この期間中は六割の支給でございます。
○大出委員 これは三カ月間でしょう。つまり契約が切れるのは三カ月なんだ、九カ月雇用だから。そうなると、この三カ月間は失業保険を払う。どこから払うか。国が払うのです。失業保険といえども国が払う。そうなると、一体給料という面に関する限りは、失業保険を払っていようと、その失業保険分を林野庁なら林野庁が払ったって、一つもこれはおかしくない。しょせん国が払うのですから。そうでしょう。何が違うか。違うことは簡単です。失業保険の場合には、三十日まるまる払っているでしょう。ところが定期作業員の合場には二十四日でしょう。二十四日間払っているものを、失業保険は三十日払うのですから、その意味では別に給料を払ったからといっておかしなことじゃない。払えなくはない。ところが問題は何が違うかというと、退職手当、この問題が出てくるのですね。だがしかし、基本的に貴重な存在である、定着してそこで生活の場を求めている、この人たちがなくなったら困るということになると、何といっても退職金の問題。これは一ぺんにやめるのじゃないのですから、退職手当というのは。私はいま公務員の退職手当を引き上げようと思って、これは皆さんの分もそうなんだけれども、一生懸命いまやっている最中なんだが、三十五年に国家公務員退職手当法というものをちょっといじって——値上げじゃない、いじって、それきりになっているんだから、そういう意味では、大蔵省主計局を除く各省に異論がない。なぜないかというと、退職手当を六十万、七十万引き上げても、あるいは百万引き上げても、一ぺんにやめるんじゃないんだから。しかもこの臨時作業員の方々もえんえんとして長期にわたる。昨年の国会で私は詳細な資料を集めて質問したのです。だから、そのくらいのところは優遇措置をおとりにならぬのならば、私はこの法案は通せない、通す気はありません。その点、いかがお考えでございますか。
○福田(省)政府委員 定期作業員の処遇の改善の問題につきましては、ただいま現行制度の中でできる範囲内のことにつきましては関係各省、特に大蔵省との折衝を持ちましてできるだけの措置を講じてまいりたいと思っておるわけでございます。特に、当面の処遇の改善のほかに、身分の安定の問題につきましてもまた問題があるかと思います。これは林野庁限りでできる問題でもございませんけれども、従来、先ほど先生御指摘のように、各省の見解もやはり、常用作業員、定期作業員含めまして、労働力の確保につきましては、林野庁の意思を積極的に前向きで出してまいっているところでございます。今後もそういう方向で検討してまいりたいと思っております。
○大出委員 それじゃ承りますが、各省に関係する、そんなことは百も承知ですよ。だから去年詰めた。どこの省もそれなりに同情している。人事院にしても、たいへん不合理であることを認める、何とかしなければならぬことをお認めになっている。行政管理庁も、当時荒木萬壽夫さんでございましたが、定員に入ってこなければわがほうの所管でない、一言で言えばそう言えるのですけれども、そうは申し上げませんという答えをここで出した。なぜならば、何とかしなければならぬ問題だからだ。具体的に林野庁からこれこれという御相談を昨年はいただいていない。議事録に残っている。だから私は念のために聞きたいんだが、林野庁自身はどういうふうにお考えなのか。林野庁のかたい御決意のほどがまず明確でなければならぬ。あわせて、大臣そこで居眠りをされておるけれども、農林大臣の意思が明確でなければならぬ。その意思の中心は何かというと、通年雇用にするということ、そういうことです。何が違うか。失業保険を払っているのですから、三十日分。たいした金銭的な違いじゃない。問題は退職金。その腹がきまらなければ——林野庁、かたい決意で各省折衝する、農林大臣を含めて。 これは古くて新しい問題なんです。昭和二十四、五年のころから私は手がけている。私が官公労の事務局長をやっているときから。大蔵省の裏のよつや旅館に、林野庁の方々、地下たび、巻ききゃはんでおのをぶち込んできて、みんな出てきて大蔵省にすわり込んでおった。その時代から長い問題。当時から見ると人員は減っている。減っているけれども、古くて新しい問題。これはもう片づけなければなりません。だから私は、農林省機構についてこれだけ抜本的に大きな改革をなさるならば、当然同じ農林傘下の林野についてもこのくらいのものを片づける意思がなければ、これはこんな法案を審議しても意味がない、そう思っている。だから私は、この点が明確にならぬ限りは法案を通す気はありません。農林省の設置法というものはその年にぽんと通ったことがないのだから、いつも大体三国会ぐらい継続審議で、どこか削ったり直したりして通しているのですから、何も急ぐことはない。だからこの法案について、今回は大きな改革だからと、農林大臣がこうおっしゃるなら、これは農林大臣の責任においてこのくらいのことは片づけてくれなければ、少なくとも林野庁としては、何があっても通年雇用に持ち込むという意思がなければ、それで大蔵省にぶつかった、人事院にぶつかった、人事局にぶつかった、行政管理庁にものを言ったという中で、そこに支障があるならば、具体的に言ってください。古くて新しい問題で、坂村さんだって、そのほうの御経験豊かにお持ちになっているのだから、これは機構直しをする当委員会の責任において片づけなければならない。国が支払う職員の給与というものを検討するこの委員会は、専門の委員会、担当の委員会、何回も何回も論議して結論が出ないなんというのはほうってはおけない。はっきりしてください。林野庁はどうですか。ほかのことはどうでもいい。
○福田(省)政府委員 先ほど申し上げましたように、定期作業員につきましては、六カ月、七カ月、八カ月とだんだんに延びてまいっております、いろいろな組み合わせをしまして。ですが、現在の経営の状態の中では、大体期間延長につきましては、林野庁だけ考えます場合には限度に来ているというふうに申し上げたい。 一方、一年間雇用されております常用作業員、これにつきましても、これは各省から類似した点があるということで、いろいろと林野庁に対して、これは常勤作業の問題につきまして見解も出ておるわけであります。この常用作業員と定期作業員の二つは、やはり林業労働の中心でございます。特に常用作業員に定期作業員を全部持ってくるということは、現在の段階では非常にむずかしい問題でございますので、定期作業員は定期作業員として処遇の改善をはかっていくということはぜひ前向きで検討したいと思うわけであります。 その際に、国有林の中での仕事を取り上げますと、従来の伐採、造林以外のいろいろな公的な仕事もございます。それも考える。それから、最初に申し上げておきましたように、民間における仕事との関連も考えながら組み合わせして、林業労働全体を安定していくということの中でこの定期の問題を片づけていかなければならぬと思うわけでございます。当面は、いずれにしましても、できる限り定期作業員の処遇の改善につきましては、予算面については大蔵省とも前向きで検討してまいりたい、かように思っております。
○大出委員 私は林野庁の意思を聞いているので、ほかとの関係はともかく、林野庁の意思決定をして強固に固めて、さっきから御答弁いただいているように、それだけ大事なものならば、当然そういう姿勢でものを言わなければ意味がない。口先だけで幾らきれいごとを言ったってだめです。形にならなければだれも喜ばない。そういう意味で、もし通年雇用という形のものをいま直ちに取り得ないとするならば、ほかに方法がないのじゃない、つまり通年できない期間三カ月なら三カ月の休業補償をなぜ考えられないか。法案を出せばいいじゃないですか、特殊なケースなんだから。休業補償、これを出す。そして退職手当についても特別に改善方をはかる。つまり、そのことは広い意味で通年の保障なんですね、制度的に通年化できなくても。つまり三カ月間に対する休業補償を出すべきである。そのために法手続が必要であれば、次の国会までに皆さんがその法手続をとっていただく、そのくらいのことができなければ、大事だ大事だと言ったって、そんなものは三文の価値もない。いかがでございますか。
○福田(省)政府委員 まことに大事な問題でございます。御指摘のとおりかと思います。この定期の問題につきましては、私たちは私たちの仕事を完遂する意味におきまして、ということは、何べんも申しますけれども、国有林、民有林を通じての林業労働の安定というのは、これは季節的でございますので、定期を何とかしてまいりたい、こう思うわけでございます。 この問題は、先生御指摘のように、三カ月とか四カ月仕事をしないで、そして身分を安定しておくということになりますと、国全体としてどういうことになろうかという問題が一つございます、労働力不足の時代において。そういう意味で、林野庁としてはこれはぜひ固定したいのだけれども、国全体として見た場合にいかがなものかという批判もございましょう。したがいまして、私は、林野庁だけでなくて、労働省とかその他も含めまして、この問題について前向きで検討してまいりたい、どういう方法が一番いいかと検討してまいりたい、かように思うわけであります。御指摘の点は、十分念頭に置きまして、全力をあげてやってまいりたい、かように考えております。
○大出委員 そう逃げちゃいけませんよ。ほかの省はどうでもいい。だから私は、かつて関係の省全部を集めた。端から全部とことんまで詰めた。総理府の人事局もそう、人事院もそう、行政管理庁もそう。その中で一番はっきりしないのはおたく、林野庁なんだ。そういうふざけた話はないでしょう。労働省に必要だというならば、この委員会は労働大臣に来ていただいて、労働省設置法もかかえているのですから、やる場面がちゃんとある。そこで私は問題提起をして、大臣に確認を求めたっていい、そんなことは。 問題は、そのときに大臣の言う口ぶりは、必ず、林野庁はどうなんですかということなんです。赤字林野庁というけれども、さっき私は例を申し上げたのですけれども、あっちもこっちも国民の税金のむだ使いばかりしているじゃないですか。杉の苗木を埋めてみたりする、根だけ埋めれば育つものを。そういうことをやってはだめです。だからあなた方自身が、他省なりいろいろなことを言うけれども、林野庁がかかえているのですから。しかも林野行政に欠くことのできない人たちなんですから。お認めになっているとおりだと。そこで、この方たちに対して、さっき申し上げましたが、定期作業員については、どうせ三カ月間なら三カ月間失業保険で国が払うのだから、それならば特別休業手当みたいなもの、つまりそういう補償をする、それをやりたい。そうして退職手当等についても、林野庁としては特別の措置を講じたい。だから次期国会に向かって前向きで努力をする。いまここで法案を出すといっても、そんなことはできないのだから。そうでしょう。それでぶつかるところがあるとすると——しかし、私は確かめてある。行政管理庁にしたって、人事院にしたって、総理府の人事局にしたって、全部出てきてここで答えた。責任者が出てこなかったのはあなたのところだけだ。昨年は次長がお見えになった。だから林野庁として、そういう意思でやるということを明らかにしていただいて、みんなで努力をしなければいかぬ。昨年の議事録をお読みいただけばわかりますが、行政管理庁だって逃げられない。例の荒木萬壽夫さんが、わがほうの所管じゃないと言いたいけれども、そうは申し上げないと答えている。たいへん重要な問題だと言っている。だから他省との関連が出てくる。一波万波という意味のことがあるということをおっしゃるけれども、林野行政の古くて新しい問題で、しかもあれだけ新聞に、ずさんだの、荒れっぱなしの国有林だと書かれっぱなしでしょう。そういう時期に、一番中核をなす一つの業態というものを何とか改善をする、その意思が当然なければならぬと思って私は聞いている。ほかのほうが、どう言うとかこう言うとかはともかくいいですから、林野庁が意思を固めていただきたい。この辺、いかがでございますか。
○福田(省)政府委員 御指摘のように、常用、定期作業員、ともにそれぞれ差別なしに私は大事な作業員と考えております。したがいまして、この定期作業員、特に東北地帯は絶えず私の頭にあるものですから、ぜひひとつ前向きに安定させる方向で検討したいと思います。各省にまたがる問題、予算に関しては大蔵省、あるいは制度化の問題につきましては労働省、それぞれ関係ございましょう。ただ私は東北の出身でございますので、昔からそういう頭がある。何とか各省連携をとりまして前向きに検討してまいりたい、かように考えております。
○大出委員 私どものほうもあまりといえば長過ぎるんです。私が若いころ、いまでもそう年とっているわけじゃありませんけれども、二十四、五のときから、官公労で事務局長をやって手がけている時代から、私は、農林省の林野の皆さんの職場を歩いて、いろいろの職種のあることにも驚いたり、作業形態をながめて驚いたりしながら、さっき申し上げたように、群馬県の山の中まで行ってみたりしたのですから。水上のさらに上まで行ってみたりしたのですから。そういう時代から長い。したがいまして、幾ら何でももう何とかしなければしょうがない。世の中どんどん新しくなっているのに、こういう古い雇用形態があってはいけない。国の責任が果たせない。東北に特にたくさんあるのですから、そういう意味では、長官よく事情を御存じで、いま前向きでお答えいただきましたが、関係の労働省なり大蔵省なりに対しても、私どもはやはり、前向きで事を進めるように一緒にやっていきたいと思っております。そういう意味で、ぜひひとついまのおことばのとおりに、次の国会なら次の国会というところに目標を置いていただいて、前向きで進める。各省との折衝ももちろんやらなければなりません。つまり、林野庁長官としてお考えがそうならば幸いなので、ぜひひとつ前向きで次の国会あたりを目標に進める、こういうことにしていただきたいのでございますが、いかがでございましょうか。
○福田(省)政府委員 定期作業員の問題につきましては、十分そういう御趣旨を尊重いたしまして、内部でもよく検討いたして前向きで進んでまいりたい、かように思います。
○大出委員 いま福田さんからお話が出ました常用作業員ですね。これまた中心の柱であります。これは昨年、いま私が申し上げたような長いやりとりを、そういう関係の機関といたしまして、人事院の総裁から、制度的に常勤職員にすべきものである、そういうふうに思う、しかし林野庁は何かどうもはっきりしないというようなことまで出てまいりまして、昨年はそこらのところから始まって、他の委員会でも論議が進んで、この林業の振興に関する決議及び政府の統一見解、これが出てまいったわけでありまして、これはここにございますが、昨年私もたいへん長時間にわたる質問をいたしましたが、この林業振興に関する決議の中に、たいへん前向きにいまの常用の皆さんの問題が扱われている。つまり「日本林業の担い手である林業労働者が山村に定着できるよう雇用安定、他産業なみの賃金水準の確保、労働条件の改善および労働基準法、失業保険法、健康保険法、厚生年金法等の適用、労働災害、職業病の絶滅の措置を講ずること。なお、国有林野事業の健全な発展を期するため、基幹労働者については、常勤職員の雇用条件との均衡を考慮しつつ処遇の改善に特段の措置を講ずること。」というふうな形の決議が行なわれているわけであります。その後皆さんは、この決議及び政府の統一見解に基づいて、常勤職員に準じた内容にするという面で一体どういうふうにお進めいただきましたですか。
○福田(省)政府委員 先生おっしゃるように、これもまた各省にまたがる問題で長いことかかっているわけでございます。林野庁におきましては、それぞれ個別に折衝して、ことしに入りましてから二回各省に全部集まってもらって、こちらの態度を表明していろいろ御協力を願ったのでございます。非常にむずかしい問題ではございます。しかし、前向きにただいま検討を続けておるところでございます。
○大出委員 昨年たいへん長い質問をいたしました私の立場からすれば、ありがたいことでございまして、部外におりますけれども、比較的長く林野の皆さんとのおつき合いもありますので、それなりにわかっているつもりでありますけれども、どうかひとつ、いまお話しにございましたように、決議なり統一見解に基づいて早く常勤職員に準ずる内容に改善を願うよう、格段の努力をいただきたいと思うのであります。よろしゅうございましょうか。
○福田(省)政府委員 林業振興に関する決議の内容につきましては、これは一条一条もっとものことでございまして、国有林のみならず民有林全般に関する重要な問題を含んでおります。そういう意味で、林野庁のみならず農林省全体として御協力を私からもお願いするということでありまして、第五項の労働問題につきましては、この内容の趣旨に沿ってできるだけ前向きに進めてまいりたい、かように考えております。
○大出委員 まとめて申し上げれば、私ここに自分で書いてあるのですが、常用作業員の皆さんにつきましては、制度的には常勤職員にするということが必要なわけでありますが、これは統一見解の趣旨などもそういう方向で書かれていると私は思いますけれども、当面、処遇改善について、常勤職員と類似しているという統一見解に基づいて、早く一つの方向に進めていただくということにしていただきたいのでありますが、林野庁が部分的改善という形で全林野労働組合の皆さんとのやりとりの記録を、たいへん分厚いものを読ませていただきまして、皆さんのほうも自分のところの中心的な職員でございますから、この経過の中ではずいぶん苦労してものを言っておられる長い経過を承知はしているのです。これからの進め方といいますか、どういうふうにこれから進めていけば目的に近づけるかという、そこらのところを、皆さんがいままでやってこられて、今日どうお考えになっておられるかというポイントについて、お聞かせをいただきたいのであります。
○福田(省)政府委員 国有林の問題の中で、特に労務の問題につきましては、先生から御指摘がありまして、ただいまお答えしたとおりでございます。実際に各省にまたがる問題でございますし、特に予算面については大蔵省との折衝の必要もございます。これらの問題を解決しますには、各省、大蔵省また国民全般の御理解をいただかなければならぬということが基本的に必要だと思うわけでございます。したがいまして、けさほど来いろいろ御指摘を受けましたようなことがないように、なるほど林野庁は国有林を扱っていくのに適切な寄与をしているなという姿勢をまず示さなければならぬ、かように思うわけでございます。ことばをかえて申しますと、近代化計画と申しますか、合理化計画と申しますか、そういう目標を具体的にはっきり示しまして、そういう前提を出した上で全般を御理解いただいて、ぜひ、そういうことであるのだからこういう労働問題についての処遇の改善については協力をしてもらいたいというのが順序であろう、かように思うわけでございます。そういう意味で、ほかの機関等にもいろいろ協議願っておるところでございますけれども、何といたしましても、四十八年度からの予算をきめなければならないというどたんばに来ておるわけでございますから、従来のような言いのがれはできないと思うわけでございますので、ぜひこれは予算化していきたい、具体的に織り込んでいきたい。それにはやはり前提として姿勢を正すということ、それを具体的に示して、国有林としての経営姿勢の合理化と申しますか、その態度をはっきり示してまいりたいと思っております。
○大出委員 私の心配は、林政審議会の答申などの関係もありますね。だらだらっといったのじゃ困るので、つまりいまちょっとお話が出ましたが、目標は六〇%とかなんとかいう話を聞きますけれども、いつまでにやるかということですね。そこのところが一つ非常に大きな問題だと思っておったのですが、予算編成が始まるのは七月でございましょうし、そういう目標が一つ出てまいりましたから、ぜひそういう目標でやっていただくということにしていただきたいと思います。 あわせて、退職手当、これも実は公務員並みにということになりますと、四条、五条適用という問題が出てきます。それから、各労働協約の形で臨時的に二回ばかりやっている先例が、さっき私、たいへん皆さんが苦心をされているあとがあると申し上げましたが、これらは恒常的にやはりひとつ労使間できめられるような形に進めていただきたいと思っておるのでありますが、時間がございませんから並べて申し上げましたが、私傷病あるいは公務災害の賃金の補償、これは月給制なら一〇〇%であります。ここらのところも問題点であります。公務災害、これは七割でありますが、私傷病、これはゼロだということ。ゼロなら生活ができないということになるのですね。ところが今日私傷病の場合はゼロですね。だから、これにも生活の保障という意味の歯どめがなければならぬと思っておるのです、中身を申し上げると。それからそのほかに、休日だとか休暇だとか賃金だとか、つまりそこらのところを全部常勤並みにすると何か百四十二億なんという話が出てきたりするようでありますけれども、賃金は失業保険で三カ月は払っているわけですから、国が出しているのですから、そこらのものをこの間計算してみたら、百四十二億と、こうおっしゃったということを聞きましたが、大筋の賃金を国が払っておるのでかすら、それを抜きまして計算しますと、そんなにはかからない。つまり常勤並みということでやってみたって、大体五十億くらいしか要らないのじゃないかという気がする。そこらのところも一ぺん計算していただきまして、予算当局とというお話もございますので、私どももこれだけのことを申し上げて予算編成の過程でほっぽっておくわけにまいりませんから、当委員会であとで理事会で相談いただきまして、そういう意思でものを言わしていただく、こう思っておりますが、ぜひそこらのところもお含みの上で、いま予算編成時というお話がございましたが、時期的に待ってくれないわけでありますから、その辺をひとつ目標にしてお進めいただく、こういうことにしていただきたいと思うのでありますが、いかがでございましょうか。
○福田(省)政府委員 当面の目標としましては、これは労働組合からも十分でないという意思表示をいただいておりますけれども、関係省庁とも協議して出したようでございます。 なお、それ以外の制度改正を必要とするいろいろな問題がございます。それらにつきましては、御指摘のように、たびたび申し上げますけれどもできるだけの努力をしてまいりたいと考えております。
○大出委員 たいへんくどいようでございましたけれども、心配でございますので念を押したのでありますが、次に、冒頭に申し上げましたように、材木業者なりパルプ業者なりという方々がおいでになります。そこで民営移管という意見が一部ある。それから、さっきも申し上げましたように、将来の展望の上に立って、資源のストックなんということを理由にしながら外材をという意見もある。そういう今日の状況の中で、どうも私は、公社なんということはめったにできないと思っておりますけれども、そんなものの言い方も一部出てきたこともある。そういうようなことを踏まえまして、いま林政審議会に持ち込まれているわけでありますが、大体この林政審議会の答申なるものはいつごろ出るのかということ。林政審議会に皆さんがいろいろと資料を出しておりますね。この林政審議会に出した資料がここにたくさんありますが、この中でいろいろと、見てみて気になる点がたくさんある。どうも、そっちのほうで言っている民営移管なんということについて、全く知らぬ顔のはんべえをきめ込んで、何かそっちのほうに向いてものを言っている気がする。私はいまここで、直営直用の形になっておるものを、しかし中身は、職種その他によりまして、民営、つまり民間に移管していけばいいものがたくさんありますけれども、このワクを国営国用、つまり国の直営直用で拡大をする、私は基本的にそれは正しいと思うのでありますが、それでなければ山が荒れてしょうがない。経済性を追求する安上がり林政をやればおさまらないことになる。大臣の冒頭におっしゃった趣旨と違うことになる。こう思うのですが、しかし、それにもかかわらず、林野自体の経営の状況その他がございます。だからとりあえず言えることは、現在の直営直用の状態を狭めることはやめていただきたい。ただでさえ山が荒れてしょうがない。民営切り離し、これをやれば、どんどん能率主義が重点になっていって、まさに安上がりに片っ端からぶった切ってしまうというかっこうになってしまうと、国民の財産である山の維持管理はできない、こう思うのですよ。だから、林政審議会というものを中心にやがて答申が出るのだから、事務局は皆さんなんだから、これは恩給審議会答申なんかも先般ございましたが、事務当局体制のいかんでずいぶん中身が違ってしまう。大蔵省の意見が入り過ぎちゃったりする、こういうことがありますから、資料をお出しになっているから聞くのですけれども、あの資料をここで一つずつ取り上げて一々皆さんに聞いている時間がない。だから大筋として、つまり林政審議会に持ち込んだ資料などから見て私は心配なんだが、いま言った原則、つまり現在の直営直用の形になっているもののワクを狭めるということはとりあえずやめていただきたい。そして基本は、ワクが拡大をしていく、こうでなければならぬ。だが、まずもって現在のワクを狭めては困る。狭めない、そういう基本線で国有林野行政というものが進んでいく。つまりそういう方向を皆さんが堅持して進めていただくということでなければならぬ。いままでそうなんだから、これはふしぎなことじゃないと私は思う。これは機構改革とからみますから、この基本について、まずどうお考えであるか、できれば大臣から承りたいのですが、いかがですか。
○赤城国務大臣 私は、世の中の動きを見ましても、だんだん民営から公社的なものに、ほんとうは公社的なものはほんとうの国営、こういうのに行くのがすべての機関として筋だと思うのです。ですから、いかに資本主義の世の中でも、公共的、国営的な仕事がだんだんふえてきているというのが、これは趨勢だと思うのです。だから、これを民営に移すとか、あるいは公社に移すとかいうのは、これは逆行するものであって、公共的とかあるいは公益的とかいう面から考えて、この森林の林野の問題、これなども逆行すべきものじゃない。 ただ、国営というような形でやっていますと、先ほどから言われましたように、生産性を上げるとか利益追求という点じゃなくて、国民に対する奉仕の点でとかく責任が十分果たせないというような形で、いろいろ指摘のような事件などもできやすいのでございますが、それはそれとして、十分慎重にそういうことが起きないようにやる。そして政府としては、やはり公務員というのは国民に対する奉仕者ということですから、これは利益追求ということじゃなくて、奉仕するということ、こういう公務員によって管理する、それで国費でやっていくというようなことがこれは筋だと思うのです。そういうふうにすべきだと思います。ですから直営直用なども、現在よりも減らすというようなことは考えるべきじゃない、こういうふうに考えております。
○大出委員 つまり、民営あるいは公社というようなものは時代逆行であるという前提で、だがしかし、国営、つまり直営直用でやってきておる国有林業でございますが、その中でさっきのような問題がいろいろあることは、これはもう厳に改めていかなければならぬという前提で、現在の国営の方式をやっぱり守っていかなければならぬ、こういう趣旨の御発言でございますので、私も実はそういうふうに思っていま質問をしたわけであります。だから、事務局を担当する林野庁のことでございますから、林政審答申が妙な方向で出てくることは万々ない、こういうふうにいまの御発言等から思うのでありますが、そこらの前提に立って機構改革との関係がございますので、二、三承りたいのであります。 今回、業務部、職員部、指導部、林政部——業務部はおそらく国有林経営だろうと思います。それから職員部は国有林の職員対策ということになっているんだろうと思うのです。それから指導部が民有林の指導分野、指導を受け持っている。林政部が一般行政分野、こういうふうになっていただろうと思うのでありますが、これを次長制を置くというのが一つと、それから業務、職員を一緒にして、林政から国有林管理の仕事を持ってきて、国有林部にする。そして、審議官を置く。これはしたがって、機構の面からいけば、国有林部と指導部と林政部と三部になる。中身はこういうことだと思うのですね。 そこで、一番私が心配するのは、このいまの機構からいきますというと、営林局の統廃合問題などがどうもちらちらする。それから担当区事業所等の統廃合整理なんということもちらちらする。ここが心配なんですね。この一番根っこのところが間違うと、民営あるいは公社というようなことを何も考えていないのだと言われても、どうもそこらがそうではないのではないか、こういうふうに申し上げざるを得なくなる。 そこで、末端のほうから承りたいのですけれども、営林署の統廃合の中で十四ある営林局を七つぐらいにするというような考え方があるのかないのか。これは切り捨ててという勘定になりますけれども、まずここのところが一つ問題点。それから、営林署、これは沖繩を含んで三百五十一カ所だと思うのでありますが、これを八十一カ所ぐらいに減らす、そういう考え方があるのかないのか。それから、伐採とか造林とか治山、あるいは苗畑の問題、こういう問題を取り扱う担当区事務所、事業所、こういうところを入れますと、大体三千六百ぐらいの末端機関があるはずでありますが、これをどうも三百五十ないし三百五十一ぐらいのところに小さくしていこう、もしこういう制度改正が将来に向かって考えられているんだとすると、これはどうも、直営直用でやっていくという筋道つまり民営、公社化というのは時代逆行だという筋道に反する結果になる。だから、この辺のところは行政管理庁その他が何を言うかわかりませんけれども、林野庁として、まずいまの山の荒れ方その他を考えて、大臣がいま御発言になった方向でという思想でいけば、そう簡単に、三千六百ぐらいある末端機関を三百五十一だとか、営林局が十四あるのを七つぐらいに減らすとか、そういうことにはならぬと私は思うわけであります。そこらのところを具体的にどうお考えかを聞かしていただきたいのであります。
○福田(省)政府委員 実はこの問題につきましては、昭和四十一年度でしたか、中央森林審議会に国有林の合理化についての諮問をしたことがございます。その後、数年たっているわけでありますが、引き続いて部会を設けまして検討を続けておったのでありますが、そういう過程の中で、あるいはまた今度林政審議会からいろいろな資料を要求いただきまして出したわけであります。いまの営林局、営林署の組織というのは、大正年間につくった組織でございまして、その後、交通事情も御承知のようにだいぶ変わってきております。職員もできるだけ便利なところから山に通いたいというふうな希望も相当あるわけでございます。事実またそういうことが可能な時代になってきているわけであります。私は、できるだけ山にこもって仕事をするよりは、学校なり病院なりがある場所に家族と一緒に住んで、そこから山に通うというような体制に持っていくのがほんとうだろうと思うわけであります。そういうような意味で、実情に即応した組織の改正ということはやはり必要だろうと思うわけであります。ただいま御指摘のような、半分の案もありましょうし、いまのままの案もありましょう。いろいろ案はありましょうが、決定したものはございません。いま役割り論から、経営形体論をいろいろやっていただきまして、まだそういう内部の組織論には入っていないわけであります。いずれその段階が近く出てまいると思います。いま申し上げたようなことを含んで出すべきではなかろうかと思っているわけであります。
○大出委員 いまのお話は、組織にまだ入っていないというお話ですが、林政審議会の論議の内容ですか。そうすると、これから組織に入るのですね。 その場合に、いまおっしゃるように、半分という案もあろうし、あるいは現状でいくという案もあろうし、いろいろある。長官の気持ちからすると、いろいろあるけれども、時代の移り変わりもこれあり、なるべく山よりは里にという形で、そこから通えるように、その原則は私もわからぬわけじゃない。なかなかおりてきたがらぬ人も中にはおりますけれども。かといって、そのことは、いま私が言うような、必要なところのものをどんどんなくしていって民間に切り離すということじゃないはずでございまして、やはり直営直用の原則を確認をされて考えておられるということだろうと思うのでありますが、そこらのところがはずれてきますと、私もまた心配が出てくるのですけれども、そこらの原則はいまのお話と食い違うわけじゃないのでしょう。いかがでございますか。
○福田(省)政府委員 ただいまお話ししたのは、組織問題の中の現場組織の問題でございまして、林野庁の問題につきましては、まだこれも最後の問題として残っているわけでございます。 そこで、私、冒頭から申し上げておりましたように、国有林というのはやはり一億の国民の山である。しかも、現に国有林の中に働いておる職員と作業員、これは公務員として十分サービスしていかなければならぬことではございますけれども、昔から、極端に申し上げますと、入り会い時代から国有林に入って働いておる人もあるわけでございます。それらの人たちも含めた国有林のあり方ということで考えていかなければならぬ。そういう中で、地域、地域によって私は実情が違うと思います。直営が主となっている場所、あるいは国有林が主となっている場所、部落造林が主となっている場所、日本は狭いながらもいろいろな形態がございます。古い時代からございますから、先生御承知のように、それらの実情を踏まえてやはり解決していかなければならぬと思います。 そういう意味で、先生御指摘のような点、あるいは大臣のいまおっしゃったような点、私も十分尊重しながら、事務局としての案を実態を踏まえて出していく。また、林政審議会におきましても、そういうことを踏まえて御検討いただけるもの、かように思っているわけでございます。
○大出委員 そこらのところ、まだこれからの審議という話をされておりましたが、職員でつくっておる団体の諸君とは私はいつもその辺の心配をするので、あまり大きなトラブルになりますと、行政それ自体が前に進まないことになる。そういう意味で、ぜひひとつ十分お互いに納得し合える場をつくり、結論を引き出す努力を願いたいと思いますが、その辺が行き違うとなかなかめんどうが多くなると心配をいたします。ましてこういう日にちのなくなってまいりました国会でございまして、これはこの委員会の責任ではございませんで、予算委員会等のいきさつからそうなっていったのでありますからやむを得ぬ結果でありますが、それだけに参議院の側なども納得をしてくれる情勢をつくり上げていきませんと、まして関係の御出身の方々も多いわけでありますから、せっかくこちら側を上げましても向こうでまた突っかかるということになると意味をなしません。そういう意味で、せっかく通すという腹をきめる限りは、成立をしないと困る。それには、先ほど来私が申し上げている具体的事実から始まりまして、なぜああいうことを申し上げたかというと、つまり予算がと言ったって、これは使い方じゃないか。かつまた山の荒れっぱなしの状況というものは、その原因を探求をして手当てをしなければならぬわけだけれども、どうも、公社であるとか民営、民間切り離しであるとかという方向は、大臣も認めておられるように、時代逆行じゃないか。だから、林政審というものを踏まえてものを考えなければならぬけれども、つくったのですから、その事務局を担当する林野庁の姿勢が、私どもが申し上げるようなところでなければならぬということを実は先ほど来取り上げてきたのですけれども、いまの長官の最後の御答弁からすれば、大臣が言っておられることも十分含んで、こういうことでございますから、当面の問題はそういう姿勢で進めていただきたいと思うのでありますが、ただ、先ほど提起をいたしました問題で御回答いただきたい問題がたくさんございますので、それをお出しをいただきまして、いまは、あとの質問なさる同僚委員の方もおいでになりますから、まだたくさん抜けましたけれども、そこらのポイント、ポイントは、それぞれ、お詰めをいただいた結果として、農林の林野の関係の出身の皆さんが、赤城農林大臣とも話し合う場をいろいろお持ちのようでもございますから、公式、非公式を問わず、一つの結論が出ればそれでよろしいわけでございますから、そこらとあわせまして資料をお出しいただいたところで、時間はかけませんが、処理すべきものは処理して決着を、こう考えております。だから、どうかひとつ建設的にかつ前向きにお進めをいただきますようにお願いを申し上げまして、きょうの質問を終わらしていただきたい、こう思います。
○伊能委員長 受田新吉君。
○受田委員 農林省設置法の改正案のつど思うことですけれども、わが国の国策が農業立国から漸次工業立国へ移行して、かつて瑞穂の国と称せられて農は国のもとといわれた時代から、農業は国策のサブタイトル方式に転落をしつつある懸念を、私、悲しむものです。よい青年、よい思想の持ち主、また健康で勤勉な若人が農村から育ってくる、これはもう歴史の事実でございますが、そういう意味で、空気がよくて、健康で、土に親しむ古来のわが国の美風を存続する農林行政というものへ国家は十分力を入れていかなければならない。そういう意味で、私、そういう観点に立つ質問をいたしますので、御理解の上御答弁願いたいと思います。 赤城農林大臣、長い間、私、あなたが農村の御出身であり、かつて地方行政におきましても、農村の実情を十分取り入れて功績をあげられたお方、また農林大臣としてもすでに累次の実績をあげたお方である。こういう意味から、あなたに大臣をやっていただくと日本の農村が何だが明るい希望が持てるという感じを私も持っているわけです。そういう意味から、大臣ちょっと最近心配なことがある。それは、こうして圧迫を受けながら漸次副次的な産業に押し込められようとする農村、農民の数も減る、そして国家の生産量においても農村の占めるウエートが減ってくる、そういう農村に対して、中国という新しい外交路線をしく国家があらわれてきたわけです。この国は、七億の民を有し、膨大なる地域で農産物は無限に生産されるという国家です。価格も安い。距離も近い。そういう国家が、いま日本と新しい外交関係を樹立して、漸次日本との接触が深まっていく傾向にあるわけですけれども、わが国の古来の農業、耕地の狭いところで、苦労して農業経営をやっておられる方々、また農林畜産の業をなさる方々に、中国との新しい国交樹立に伴うところの物資の流入、つまり貿易上における農産物の輸入、安い価格で近い国からどんどん流れてくるということに対するわが国の農林行政上の防衛策を国家として持っているのかどうか、お答えを願いたいのです。
○赤城国務大臣 ただいまの農林政策といいますか、農林に対してのお考え方は私も全く同感でございます。ところで、いままでは、中国との経済的交流はある程度ありましたが、全面的交流はなかったわけであります。いずれ中国が国際社会に入り、あるいは中国との国交が回復するということになれば、一番経済的に交流が多くなるのは農林物資だと思います。そこで、いままでは大体アメリカなどとの問題が多くて、自由化問題等につきましても、アメリカを相手としての自由化の問題が非常に多いのでございます。ところが、中国との国交が回復になれば、農産物に関して、あるいは農業に関しては、非常に交流がしげくなると思います。一面におきまして、私は農産物の貿易も多面化したほうがいいと思いますので、アメリカからの輸入というようなことなども、これは中国のほうに相当移行するということは好ましいことだと思います。しかしやはり、生産性から言うと、生産性は低いところでございますが、価格の面では相当安いというようなものを中国から仰がなければならぬという傾向が非常にふえてくると思います。多面化の点では、私は非常に中国の農産物の貿易関係はいいと思いますが、しかし日本の農業生産が圧迫されるということはどうかと思います。非常に影響を受ける、こういう面はあると思います。 そこで、世界的には自由化という傾向でございますが、自由化されているものにつきましても、中国との間の貿易関係は、お互いの国の農業が維持され、進むような形を二国間協定というような形で進めたほうがいいということを考えておるわけであります。 それから一つは、日本のいままでの政策でも、ある自給度を相当増して、日本の農産物の生産性も上げていくということが、これは一億の消費者に対しての問題から考えても重要なことだと思いますから、ものによりまして、自由化の維持あるいは増進、そういうものを進めるという農業政策が必要だ、こういうふうに考えておるわけであります。
○受田委員 具体的に例示しますと、液体化した卵、液卵、こういうものがどんどん輸入されてくる。それからブロイラーといいますか、肉専門の鶏をこっちへどんどん輸入してくる。こういうような情勢になってくると、日本で鶏卵を大いに生産せよ、養鶏をやれといってすすめる、また一方で同時に肉牛を大いに飼えということを言うておるわけですけれども、昭和三十五年に二百万頭程度あった肉牛は、現に百万頭を割って七十万頭くらいしかいないというほど激減している。これをまたもとに戻すという努力をしたにしても、そうした肉鶏や肉牛がどんどん日本にやってくる、こういう時代が来たならば、もう価格の点でも勝負にならぬ。日本の畜産業は非常な圧迫を受けるという現象が起こると思うのです。とうとうと押し寄せる波は一木のささえるところにあらざるような結果になる危険があると思うのです。そういう時代が来そうな気がするのですけれども、日本の農村の恐慌というものが予想される。アメリカとの間で、かんきつ類の輸入を認めて輸出が認められていないという片貿易というようなことに対する問題以上の切実な問題が、そうした畜産関係、農林行政の根幹をなす産業の上に影響してくると、私、思うのです。これはじっとしてはいられない。 今度の農林省設置法の改正案を拝見しても、単なる機構いじりで大事な農林行政の根幹が救えるかどうかという問題があると思う。たとえば、構造改善局を今度おつくりになられるわけですけれども、これは農政と農地を一本にしてやられるわけです。それから蚕糸園芸局というのがいまあるわけですが、この蚕糸園芸局というのは、昭和四十一年でしたか、例の行政整理各省一局削減というときに、蚕糸局と園芸局を一本にしたときがあるわけです。この委員会で扱いました。そのときに、どれを減らすかというので、農林省はこの蚕糸局を犠牲にしたというか、園芸と両方を一つにしたわけです。ところが蚕糸にはまた新しい繁栄を招かなければならない要請が出ておる。需要がだんだんふえてきた。ところが、この間北朝鮮に行ってみたら、北朝鮮は養蚕をやっているのです。やはり蚕を飼っている。イタリアのほうもやっている。そういうことになると、日本の蚕糸というものについても、決して前途は再び盛り上がろうとする希望にあふれてはいない。 そういうようなことをじっと考えておりますと、日本の農林行政の中に、ただ単にここで構造改善局をつくって、そして旧農地、旧農政関係の役所を適当にそこで織りまぜて機構いじりをしただけでは片づかぬ問題がある。大体、農林省はいままで機構いじりが多過ぎる。課を適当にあっちへ持っていき、こっちへ持ってくる、将棋のこまを動かすような形で移動しているだけで農林行政の成果があがるとは私は期待できないのでございます。 そういう意味で、今度の食品流通局の新設などにおいても、私は実は非常に期待を持たなければならぬのですけれども、お役所というものはなわ張りをしきりに考えるところで、自分の部課のことは一生懸命やるが、他の部課のプラスになることには力をかさない、こういう欠陥が起こる。赤城農林大臣のような、いわゆる官僚上がりでない、純粋な党人派で出られた方は大体大所高所から判断するから判断を誤らない。お役人さんは、優秀な人材であってもセクトを大事に考えるという弊害が伴うことは、これはもう官僚政治の歴史上の現実でございます。 そういう点で、赤城先生がせっかく出されたこの農林省設置法の改正案については、いま申し上げたような雄大な構想で、構造改善局のやる仕事というものは、農政、農地の両方を含んだ、いや、もっと広範囲にわたるところの農林行政の根幹をなす局である、こういうようなところで十分実績をあげることができるかどうかという懸念が一つあるわけです。私は日本の置かれている現実を思うときに、農林行政が決してたんたんたる大洋を航行するかっこうにならぬことはよくわかるのですけれども、現実に農業を営んでいる人々が、あしたに命令を受け、夕べに命令を変えられるという、中央の行政指導に変転きわまりない情勢が続く限りは、その生活に対する目標を失うわけでございますから、きちっと一応目標を持ったら、国家百年の大計、たまに国際情勢の変化などによって異動があったにしても、農業行政の基本を誤らぬようなものを立ててもらいたいのです。みかんづくりの人に、しっかりみかんをつくれといって、みかんをつくったけれども、輸出国がさっぱりだということになると、そこに過剰生産で価格が下がってくる。さあ、みかんづくりはどうするかというような問題にぶつかる。桑畑をやめて米作に切りかえるということでやったら、今日はまた米作をやめて蚕づくりに切りかえようじゃないか。農をもって国のもととなすという行政は、そんなに目まぐるしい変転ではいけないわけです。つまり、成果をあげるのに何年も何十年もかかっていくものだから、いわんや林業なんというのは五十年、百年で実を結ぶような仕事ですから、そういう意味で私は、今回の改正案に対しても、部局の適当な配置がえで仕事ができるかという不安を持っております。いままで何回かこういう機構いじりをやられて、成果があがらないからまたこれをやりかえる。特に農林省においては、機構の配置がえがあまりにも他省に比べて変化に富むと言えばかっこうはいいけれども、思いつきでどんどん部課の統廃合がなされているような印象を受けてしかたがないのです。大臣、あなたの雄大な構想で、この農林行政の多岐にわたるそうした行政上の複雑さをすかっと一本に大所高所から率いていくところの抱負経綸を一言伺いたいのです。当面する外国の貿易上の圧迫、農産物の自由化に伴う当面する日本農村の不安、そういうものを解消するための、機構いじりとは別の雄大な構想、またその構想は機構を十分生かすんだという意味の御答弁を願いたいのです。質問がばく然としているようですけれども、おわかりいただけると思うのです。
○赤城国務大臣 官僚的な考え方ということにつきましては私も同感なんです。何かつまずくとか、何かやろうというときに、官僚的構想から言いますと、すぐに法律を改正するとか法律をつくるとか、あるいは機構を改正すればそれで事が足りるというような考え方がとかく官僚的機想だと思うのです。私どもは、それは最後のもので、その前に運用とか政治とかそういうものによってぶつかったものを解決していくとかが必要だと思うのです。それが政治だと思うのです。とかく、だめになれば法律改正すれば何とか抜け道ができるとか機構改正、こういうことになりがちなのは避けなくちゃならぬ。しかし、時代の進展に伴いまして、一つの機構というものも、建築の構造ですから、そこへ入っていくのに建築も近代的に変えなくちゃならぬということで、そういう構造も変える、機構も変える必要も生じてきていると思います。 そこで、いろいろお話がありましたが、自由化の問題もあり、あるいは中国なんかとの国交も回復しようという国際環境もあり、あるいは経済の成長の結果に対応するということ、あるいは農業そのものを守っていかなくちゃならぬ、こういうようないろいろな面もあって、その結果、機構もそれに伴うように容器も少し変えていくという必要もあろう、こう思います。そういう意味で農林省としてもたびたび機構を変えてきましたが、今度またいままでよりも大きな機構の改正を御審議願っておるということでございます。 そこで、その機構とは別に、農業というものをどういうふうに考えていくのか、その機構に合うように、また機構を十分活用できるような農業構造はどうか、こういうようなことでございますが、いま国際的に非常に交流が激してなってきたという結果、自由化のような問題もあって、農業も日本だけの農業ということじゃなくて、貿易関係から言いましても、国際社会の中での日本の農業という立場も考えなくちゃならぬ。そうしてまた自由化はこれ以上進めたくないということは私はたびたび申し上げておるのですが、それにしても自由化は相当されておりますし、あるいは輸出入のワクもふやすようにというような要請もございます。そうすると、国際的な日本の農業というようなことになっていくと、国際競争にたえ得るような農業にも国としてはしなくちゃならぬ。そういうことになると、日本の農業生産も国際的な競争にたえ得るようにということになると、結局は、たえ得るということは、生産性が上がって、価格の面においても国際価格に相当近いような価格で農産物が生産されませんと、自由化の結果どんどん外国に依存するような結果になって、日本の農業というものはつぶれてしまう。こういうようなことになりますから、まず日本の農業の国際的競争力を養う方向に持っていく。それには生産性を上げていく、こういうことが必要になってくると思います。 そういうことで、農業においても、農業基本法にうたっているようなことも、ものによっては相当進んでいますけれども、あれの目途としたところになかなか進まないところがある。たとえば農業に自立経営農家がたくさんできて、そうして生活が安定するようにという方向を持ちましたけれども、土地の問題や経済の成長下においてなかなかそれが十分できない。これはたとえば、経営規模を大きくして生産性を上げさせようということであったら、土地の所有権だけにこだわっていてはそれはなかなかできないんじゃないか。ですからやはり利用を共同化する。作業の共同でもいいし、あるいはその他の共同でもいいが利用面を中心とした経営の規模拡大。個人の経営の規模が拡大されなくても、団体としての、一つの単位としての経営単位が大きくなるというようなことによって生産性も上がる、そして農民の立場もよくなる、こういう方向へ持っていくべきじゃないか。いわゆる団地的な構想ということも、これは畜産においても、あるいは野菜等におきましても、あるいは米におきましても、あらゆる面において団地的な適地適産、そういうものを進めていかなければならない。そういうふうに生産性を高めるということが、価格の面においても非常にコストが安く生産ができるわけでありますが、どうもその面だけでは、国内の一億の国民、消費者に対しての要求にもなかなかこたえられ得ない。そういうことから考えますと、やはり流通が十分よくいくことによって生産性の十分上がらない面をカバーできる、こういう面から流通面に相当力を入れなくちゃならない、こういうことで流通の方面の機構もスムーズにいくような機構にやっていこうじゃないか。 あるいはまた、生産性を団地的に上げる上におきまして、土地改良、こういうものは非常に重要なものでございます。この土地改良などによりましても、食生活の変化あるいは国際的な関係から言いましても、米ばかりにつきましては——これは明治の初めから米の増産、増産ということでずいぶん農林省としても力を入れ、国としても力を入れてきましたが、これはいまどっちかといえば過剰になっております。それで、国全体から見れば、やはり生産と消費、需要と供給とがバランスがとれるようにしなければなりませんから、米の過剰の分はある程度少なくして、そして需要とのバランスをとるということで生産調整していますが、そういう面で、農業基本法にもいっておりますように、選択的拡大といいますか、畜産とか、あるいはその他果樹、園芸とか、そういう方面にも転換すべきだというような方向を進める。その方向というものは、一つは、稲作ばかりでありません、畑作であります。ということになれば、土地改良そのものも、米作ばかりの水田基盤整備ということじゃなくて、日本における畑作の基盤の整備もするし、水田も転換ができるような畑地的な乾田化するというような土地改良もする。それを団地化するというようなことにすれば、構造政策というものを十分取り入れなくちゃならない。こういうようなことから考えれば、やはり農地局、農政局など、構造改善局というようなことで、もっと広い範囲で先の見通しをつけた仕事ができるような機構にしたらいいじゃないか。まあ一例を申し上げればそういうようなことで、時代の国際的、国内的な事態に応じて、そして農業というものを守っていかなくちゃならない、あるいはまた拡大していかなくちゃならない、そういうような政策をやっていくのに適したような機構が必要じゃないか、こういうふうに考えたものですから、こういう機構改革に踏み切ったわけであります。
○受田委員 これは大臣でなくてもけっこうですが、時間がわずかしかないので、短く御答弁願いたいのです。 私も世界の国々を何回も旅をして、開発途上国と称する国も、先進国と称する国も、幾つも見ておるのです。その中で、食品の流通機構のできてない国は、その日の食糧にも困るような状態が現実に起こっている国がたくさんあります。その背後、ヒンターランドにはたくさんの食糧がありながら、それが思うようにいっていない。東南アジアとかアフリカの国々においては特にそういう感じを持つわけなんですが、日本はその点では、国際的感覚から見ても、食糧の生産力というものがある程度力を持っておる。しかし、土地が狭くて人口が多いという特殊事情から、価格は自然に高くなっていく。それに国際競争に耐えるのには、日本の持つ農業の形態はどう合っているか、日本の持つ農業生産物はどんなのが適当かということを、国際的視野で常に考えておられると思うのです。したがって、畜産のごときは豪州、ニュージーランドなどからどんどん買い込んでおるわけであります。そうすると、日本はどういう種類のものを日本の独自の形で持っていくかという、畜産の中で日本の持つ畜産の対象になる品種とかその他のものが自然にきまってくる。そういうものを研究する機関、国際的視野に立っての機関というものはどこの局がやっておるわけですか。つまり国際的な視野に立つ食糧、林野行政、こういうようなものを国際的に見る局、セクションはどこかにあるのですか。
○中野政府委員 現在の農林経済局におきまして国際部というのをつくっております。これはこのしばらく前の機構改革のときにつくったものであります。ここを窓口にいたしまして、その中身はただいまお話ありました全体の問題、それから具体的にはOECD、ガット、今度ありましたUNCTAD、そういうものを対象とし、それから東南アジアその他にいたします国際協力の問題、それから国際的な関税その他の取り扱い、そういうことで国際部をつくって対処しておるところであります。
○受田委員 農林経済局、そこに一つの部、国際部がある、その部はそうした国際的な視野に立つ日本の農業のあり方をどうするかということを研究されるということですが、共産圏の国との貿易をどういうふうに打開していくか。つまり農産物貿易をどういうふうにやるか。それから、農産物の自由化は、国際的に見て、日本はたとえば主穀のごときはどうしても自由化してはならない、これには限界があるのだというような検討を共産圏を通じて高度な判断からやっておられるとは思いますけれども、私の懸念は、外交上の問題等で、そういう共産圏、つまり中国などというものの研究が不足しておりはせぬかと私は思うのです。現実に外務省の役人や農林省の国際部のお役人が中国に行った人がおるわけでもないし、そういうところから、きわめて限定された立場で国際の研究をしておられる懸念があると思うのです。その懸念が事実ございますでしょう。
○中野政府委員 御指摘のように、共産圏貿易と申しますか、中国の問題につきましては、農林省としてどんどん進んでおるというふうには申し上げられません。ただ、昨年来非常な関心を持ちまして、国際部、それから官房等が一緒になりまして、それぞれ各局から人を集めまして、それを専門に研究させるという委員会も現在つくっております。それからまた、まだ実現はしておりませんけれども、北京の覚書貿易事務所にも農林省の職員を何らかの形で派遣をしたいということでお願いをしているところであります。
○受田委員 私はこの間、北朝鮮も拝見してきたし、また南ベトナムその他の東南アジアの国も見てきて、分裂国家の悲劇も十分研究しました。そこにやはり、食糧の流通機構などというもののまずさで住民がくたびれている実情もながめてきたし、また国家の統制が非常によくできている国の姿のいい面も拝見しました。日本は農地解放のときに、いま考えると、それを地主から国が一応買い上げた、そしてそれを小作人に渡さないで国家が管理しておけばよかったなというような感じをいまごろ持って、そのことによって、その後における国家の運営というものが非常に調子よくいったであろうという感じを持つこともあるわけです。いまごろ、税金の納めがしら、所得の取りがしらを見ると、ずらりと農地その他の土地持ちです。土地を持っておれば何十億という富が蓄積できる。営々と勤労しておられるお役人さんと、一億や二億の金が軽く入る農地の所有者を見ると、うらやましいと思われることがありはせぬかと思うのですが、私はうらやましくも何ともないが、お感じはいかがか、その点をちょっと……。
○赤城国務大臣 ちょっとそれは官房長からあれですが、いまの土地改革の話は、私は土地改革のとき主張したことがあるのです。せっかく国で地主から土地を買い上げたときに、それをすぐ小作人に売り渡してはいかぬ、しばらく国で管理しておって、その管理している間に全国で土地改良をやれ。それで土地改良をやって金がかかったものは、今度土地改良ができたときに、小作人に売り渡すときに、その金がかかった分だけ高くして、地主から買ったよりも加工料を加えてそうしてやるべきだと私は主張したことがあるのです。それで、いま受田先生のおっしゃるようなことを私も考えて主張したことがありましたが、その当時私も議員で、あの農地改革で質問なんかしたのです。そういうことも質問したのですが、その後、私も追放になってしまいまして、とても私の声などは通るようにならなかったのですが、いまの考え方は、私も、いまはおそくなっちゃったんですが、ほんとうにそれをやっておけば、土地問題、あるいは農業の面においても、非常によかったのじゃないかと思うのです。そういう感じを私は持っております。
○中野政府委員 農地解放の話を大臣もお話しになりましたわけでございますが、当時日本の農地の半数近くが小作地であって、それからまたその小作地についての小作料は収穫物の半分、それも物納、こういう状況であった。戦時中から若干変わってまいりました。そこで、戦後、画期的に農業生産を上げて、かつ農家の生活を豊かにするには、土地を農民へということになりましたために、農地解放で国が買い上げましたものを直ちに小作人に売り渡すという政策をとったわけでありますが、そのこと自体は、私は当時としては正しいことだったと思います。 ただ、それから四分の一世紀以上過ぎまして、日本の高度成長経済下で、農地の問題が農地のままではなくて、農地自身が土地の問題に移ってまいりました。その点につきましては、農林省から見れば非常に残念なことでございますが、その間、農地転用の問題、あるいは都市計画法の線引きの問題、農林省としていろいろ対処をしてきましたけれども、やはり都市近郊の土地の問題ということは、政府全体といいましょうか、そういうことで解決さるべきことではないかと思います。
○受田委員 歴史を顧みるときに、あのときにこうしておけばよかったという反省が出てくるのです。それは共産圏の国などでは、そういう点で何ら遠慮なく、すかっと土地改革、道路建設というようなものができていく。日本は土地を買い上げるだけでもたいへんである。そして、かつて解放された農地を安く手に入れた人が何十億、何百億の富を築いていらっしゃるという現状の不公平さという問題そういうところから思い切って、土地を売って得た金額に応じた適当な税を課していくという、強烈な課税をするという制度もなかなかとれないというような、そういうところに政治の非常に大きな問題がある。 したがって、私、いまここで時間の関係でよしますけれども、農林行政は、できれば朝令暮改でなくて、国家百年の大計を築く意味でやっていただきたい。国際的視野等も考えられて、思いつきでやるのでなくして、こうなるであろうという二十年後、三十年後を見通して、今後の貿易の自由化等も——私はいま米などの自由化を認めておられない点は、これは非常に大事な問題が一つあると思うのですが、そういうものを含めた農林行政というものに、長期展望に立つ案をお出しいただきたい。 それからもう一つ、大臣、あなたはかつて人事委員会に属しておられて、御一緒に公務員の給与その他を御担当されて、非常に的確な御判断をされたことを記憶しております。したがって私、今度の改正案からくる問題で、労使の直接交渉を担当する当事者であるところの職員部というものが廃止されるということ、これが国有林のほうへ変わっていくということにちょっと問題があると思うのです。これは労使関係の正常な運営をはかる上においては、特に三公社五現業のような公労法の適用を受ける組織体としては、職員部が常に労使双方の立場に立った的確な判断をする機関としてそこに厳として存在して残っておいてもらわなければいけない。そういうものがなくて、国有林のほうで特別会計のほうへそれを押し流していったならば、これは赤字をかかえた特別会計のほうで四苦八苦すこるとは、非常に明白に出てくるわけです。したがって、林野庁で職員部をちゃんと確保して、三公社五現業というものの中では一番おくれている林野庁の職員部をしっかと握って、その待遇の上においても、生きがいを感じさせる上においても、しっかりした根底をつくってあげるようにしておく必要があると思うのですが、これはどうしてここへ手をつけられたのか。大臣はその点では、公務員の人事というものについては、制度的にも十分御理解いただいておるので、大臣の御計画ではないことはわかりますが、事務当局がなさったのを最後に採用しなければならなくなった事情をちょっと御説明をいただきたい。
○赤城国務大臣 実は予算の最終段階でこの機構改革の問題が出てきまして、非常に急いだというような結果、幾分万全を期し得なかった点もあるかと思います。しかし、御指摘のように、どこの事業会社でも何でも、労務担当というのは重役でも大事だし、労務部というのは機構上も非常に必要なものだと思います。それで、これにつきましては、いろいろな御意見もいまお聞きしましたので、機構はどうあろうとも、十分重要視していくということにしたいと思いますが、また事務当局でいろいろこの案を出すについての考え方もあったでしょうから、官房長から答弁いたさせます。
○中野政府委員 国有林の問題につきましては、けさほどからもるるお話があったわけでざいます。そこで、この国有林の問題を打開していくためには、業務を管理しております業務部、それから労務を管理しております職員部を合体させまして、国有林部長が労務と業務を統括して全部自分がやる。ただ、そうなりますと、日常業務がいろいろありますから、これは審議官を置きましてやる。このほうが国有林のこれからのいろいろな改正により役立つということを考えたわけでございます。そういうために国有林部に統合をいたしたわけでございます。なお、制度改正をいろいろ考えておりまして、次長制をあわせてとるということにいたしたわけであります。
○受田委員 そういう業務を含めてやるというのなら、逆に職員部にそれを入れたほうがよかった。郵政でも国鉄でも、職員部というものが非常に権威を持ってやっておる。そのほうへ統合していく、つまり国有林野のほうへみんなそれを持っていって、業務をひっくるめて特別会計へ押し込んでいくという考え方に問題がある。いまの御説明には、何だか十ぱ一からげに職員を業務と一緒にひっくるめるような感じがして残念に思うのですけれども、私自身も、人事という問題については制度的にもいろいろと研究してみたのですけれども、職員に生きがいを感じさせる、職務に従っていることに希望を持たせるやり方をしなければならぬです。したがって、こういう労使関係の正常化をはかる非常に大事な問題が、簡単に、職員の組織のほうへも相談なしに、ぱっぱと、使のほう、経営のほうからだけぴしっと単独できめていかれたようで、これは組合関係の皆さんからも意見を聞いたが、私たち全然相談を受けなかった、職員部を廃止することの相談を受けてないという話です。そういうところはどこに問題があるか。 それから、特別昇給制度というものは職員に希望を与えるのに味のある制度であることは、これは大臣も御経験になっておられると思うのです。ところが、公労法の適用を受ける皆さんには、勤務評定との裏表の関係があって、特昇制度というのは事実ないのです。これはやはり、そうした公労法の適用を受ける中にも、交渉の結果、特別昇給制度を設けても私は味があっていいと思う。むしろ、公労法の適用を受けるのは特昇制度がないとあきらめて十ぱ一からげよりも、交渉の過程で特昇制度を認めるということをさせて、そこでその勤務評定と対応するような形のものを設ける。これは組合が納得すればいいんですから、労使双方の意見が一致すればいいわけなんですから、そういう公労法の適用を受ける中にも特昇制度を設けるというのは私は味があると思う。これは大臣としてもその点をお考えいただいたらいいと思うのですが、もうベルが鳴り始めたから質問を終わらなければいけないようになったのですが、非常に大事な問題なので、大臣の高度の判断を、私、要望させていただきたいのです。林野庁長官の御説明があれば先にやっていただいて、それから最後に大臣、あまり御無理しませんから……。
○福田(省)政府委員 私から御説明いたします。 御承知のように、一般会計でございますと、勤務評定いたしましてすぐ特別昇給できるわけでございます。それから、ただいま国有林の場合は特別会計制度にしておりますけれども、勤務評定いたしましても、特別昇給の基準につきましては、御承知かと思いますが、労使双方で協議しなければならぬという協約事項になっているわけであります。そして組合が略称全林野と日林労と二つございます。これは長年の懸案でございますが、本年度に入りましてから早急にひとつ、勤務評定と同時に、両組合と協議いたしまして早急に特別昇給制度を確立したい、かように思っておるわけでございます。いずれにしましても、片一方の組合員だけでなくて職員全部に均てんさせたいと思っておりますので、この二つの問題を同時に解決するようにつとめてまいりたい、かように思っております。 先ほどちょっとお話しの職員部の廃止の問題をひとつお話ししたいのですが、現在、国有林の関係につきましては業務部と職員部がございます。これはいずれも国有林の特別会計の仕事をやっているものでございまして、現在の職員部は一般会計の仕事には関連ございません。国有林の仕事はその二部のほかに林政部のほうに職員の管理をする管理課もございます。これを今度は全部まとめまして、業務部、職員部、他の部に行っていますところの国有林関係の仕事を一緒にいたしまして国有林部にするという計画なのでございます。 そこで、十ぱ一からげと申されますけれども、御承知と思いますが、ただいまのところ林業問題が非常に問題になってきておりまして、これらの問題を処理し、特に国有林というのはすべて縮図になっております。これが今後法律改正なり予算の問題なり処理していきますためには、やはり国有林というものを一体にしまして、特に、従来のように、労務の関係につきましては、業務部と職員部に分かれておりますよりは、一緒にしたほうが運営しやすいというふうに私たち考えております。この点につきましては私から両方の組合にもよく説明はしてございます。なかなか簡単に賛同は得られませんでしたけれども、趣旨はよく説明してございます。いずれにいたしましても、こういう難局を乗り切るためには、一つにしまして、ただ課は全部同じでございます。むしろ審議官を設けますから、先ほど官房長が言ったように、ふえるぐらいであります。そういう形で乗り切りたい、こう思っております。
○受田委員 時間が迫ってもう本会議が始まるから、私、質問を終わりにするのですが、その問題は非常に大事な問題なんで、もうちょっとだけ、この次の機会に、採決の直前に伺わなければいかぬ問題を残しておきます。 もう一つ三十秒、一分、お尋ねしたいことがある。村長を御経験された赤城先生、農業協同組合と森林組合と両方一本にして運営するほうが都合のいいところができていますね。そういうところはもう勇敢にどんどん奨励したほうがいいと思う。これは能率があがります。それぞれ単独の法規の根底で別々のことをしなくて、そうした特別の分を大いに進めていくという形をおとりになってはどうか。これは大臣御自身が御経験されておると思うのです。地方の、つまり規模の小さいところは一本にしたほうがいい。
○赤城国務大臣 御意見をよく頭に置いて検討いたします。
○受田委員 それじゃそれでおきます。
○伊能委員長 午後三時三十分委員会を再開することとし、この際、暫時休憩いたします。 午後一時五十六分休憩 ————◇————— 午後三時四十七分開議
○伊能委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大出俊君。 〔委員長退席、塩谷委員長代理着席〕
○大出委員 たいへん官房長官お忙しいところを当委員会にお呼び立てをいたしまして恐縮でございますが、事きわめて重要な問題が、当面の沖繩を含む国内基地とベトナム戦争の関係におきまして、急速にふえてきておりますから、そういう意味で、けさほどの新聞等にもございますが、官房長官が外務省に対してものをお言いになっている幾つかの点について、もう少しこの真意を明らかにしていただきたい、こう実は考えまして出席をお願いした、こういう事情にございます。 そこで、時間がたいへん制約されておりますので、端的に承りたいのでありますが、私は、この条約上の解釈なるものはいかようにもこれは解釈のしようがある。だが問題は、日本という国はベトナム戦争の全くの背後基地ではないか。襲撃基地ではないか、弾薬補給基地ではないか、兵器修理にあたっての兵器廠みたいなものじゃないか、こういういま起こっている率直な国民感情というものを、単なる条約の三百代言的解釈ではなしに、時の政治、時の政府はどうそれにこたえていくか。特に沖繩は返ってきているというこの現状に立って、私は、国民の不安に手を差し伸べて、やはり説得力ある結着をつけて、かつ日本という国が将来ともに巻き込まれる危険のないような歯どめをしていかなければならぬ責任があると思っておる。だから先回、私は福田外務大臣に、安保条約があることを前提にいたします、その上で、それにもかかわらずベトナム戦争とのかかわり合いは薄くする責任と努力の必要が政府にも議会にもある、そういう観点でひとつ御答弁を賜わりたいということで質問したのでありますが、なかなか時間的な点もありまして詰まらぬところはたくさんありますけれども、つまりそういう観点で、アメリカに言うべきことはぴしっと言うという姿勢が私はやはり必要だ。事前協議というものは向こうから言ってくるのだからと言って、この十二年間一言も、事前協議をしたとも、申し入れられたとも——総理は一ぺん、随時協議から入っていって事前協議まで持っていくことだってできると言ったけれども、そういうこともやったことはない。それでは困ると思うわけでありまして、官房長官の、けさの新聞にあるお考えというものに共感を覚える点が多々あるのでありますけれども、そこらのところの真意をまず御説明おきをいただきたいのであります。
○竹下国務大臣 私が、昨日の午後四時の定例記者会見、約一時間くらいおくれた五時くらいの時間であったと思います。記者団から質問がございましたことについて答えたことが、本日の各紙に伝えられております。見出しだけ見ますと、私の考え方と外務省の考え方に非常な開きがあるというふうな見出しでございますが、中身を読んでみますと、大体私が言っておることがほぼ正確に掲載されておるというふうに私なりに理解を持った次第でございます。 まず最初に申しましたのは、一般論として、今日まで安保論争の問題は、いわゆる極東の範囲内に起こった問題については、かなりの機会にこれが議論されておる。しかし、極東の周辺とでも申しますか、周辺の問題については、いままでの答弁を整理してみますと、その周辺で国際緊張が起こった場合、それが当然極東の範囲内に影響を及ぼし、そしてわが国の安全と平和に関係を生ずるという一応整理された答弁になっておりますが、いわゆる極東の周辺に起こった今次のベトナムのエスカレーションのような問題についての議論は、安保論争の中ではいままであまり行なわれていない。したがって、これらの問題については、いま申しました周辺の問題が、さらに極東内、そしてわが国の平和と安全ということにつながってくるという、国民に理解を求めるための努力が必要ではなかろうかというのが大体一つの考え方であります。 それから二番目は、いわゆる事前協議の洗い直しということにつきまして、実際問題、沖繩返還というものが行なわれた今日、沖繩の基地というものが、とかく従来の惰性というものの中にイージーに考えられることに対しては、きわめてシビアであらなければならないという意味においてこの洗い直しと申しますか、いわゆる国際情勢の分析というようなものはできるだけ早い機会に行なわれるべきものであるが、現実、このようにして国会の中に外務大臣なりあるいは外務事務当局がおる姿においては、国会が済んで、あらゆる事務的な折衝、事務的な問題を詰めた上での外務大臣に出かけてもらっての委員会、こういうことになると、現実、時間はある程度かかることになろうが、そのような一つの常識的に考えられるテンポというものは、国民に今日不安が全くないとは言えないだけに、早めることができれば好ましいというようなことを申したのであります。 それから、いま一点は、これはきょう、外務大臣の御指示によりまして、アメリカ局長から私がすでに報告を受けたことでありますが、たとえばB52の先般の緊急着陸と私はあえて理解をいたしておりますが、そのようなものが、ある種の惰性としてイージーに考えられがちにならないように、外交チャンネル等を通じて協議というか、申し入れというか、というようなものは早急に行なうべきであるということに対しては、外務大臣の指示に基づいてアメリカ局長から私きょう報告を受けまして、先般はまさに緊急着陸であったので、今後そのようなことを断じてないようにするという答えが得られたという報告を受けましたので、それで私の意図するところは解明したわけでありますが、おおむねその種のことを定例記者会見の質問にこたえてお答えをした。こういうことが記事になっている。このように御理解いただければ幸いであります。
○大出委員 いまの官房長官の御説明によりますと、新聞の中身もそうでありますが、おおむね四点に分かれているわけであります。 そこで、いま官房長官は、外務省見解と本質的にそう大きな違いはない、見出しは違うけれども、こういう話がありましたが、私はこの席で、総理はじめ外務大臣に何回か、返ってくる沖繩とベトナム戦争の縁を切るべきである、さらに安保を前提とするにしても、少なくとも十五日以降の沖繩は施政権はアメリカにあるのじゃないのですから、ベトナム戦争との関係を薄めていく努力をすべきである。これは重ねて私は、本土の基地ももちろんでありますが、何べんもしつこいほど質問してきているわけでありますが、その私のやりとりから得ている外務省の見解と申しますものと、官房長官のいまの御発言との間には、発想においても、また国民の世論に対する、率直に言って国民の不安に対する対応のしかたもたいへん大きな相違がある、こう実は申し上げなければならぬと思うのであります。 もう一ぺんお答え願いたいのでありますが、理由を申し上げますけれども、この極東の周辺の問題について、私は先般、防衛庁、外務省おいでになるところで時間をかけて、ここ数年来の極東の範囲、安保条約上にいう極東の範囲、この極東の範囲というものとその周辺に起こった問題、これを論じた議事録をずっと当たってみたけれども、ベトナムは極東ではございませんが、すぐその隣でございます。したがって極東の安全と平和の維持にたいへん大きく影響をいたします。だから、安保条約上、極東の範囲というものは、フィリピン以北日本の周辺、沿海州その他を除きまして、韓国、台湾の周辺になっているわけでありますけれども、その地域ではないけれども、安保条約に基づく日本の米軍基地を使用させることを認めているのだ。ここまでのやりとりはなされているけれども、ならば、その周辺地域に起こった問題が、なぜ一体、極東の安全と平和の維持、特に日本の安全と平和の維持に関係があるのか。具体的に何が一体危険なのか。ベトナム戦争というものは一体日本の平和と安全にどれだけ危険なのかという具体的な論争があるかと思って見てみると、ないではないか。だから具体的にベトナム戦争がどれだけ日本の平和と安全に脅威を与えるのか説明を願いたい、こう言ったら、皆さん答えない。しばらくたって久保防衛局長は、昔のドミノ理論みたいなことを持ち出された。しかしそれは古過ぎる、こう私は一笑に付したかっこうになっているのでありますが、いまお答えのとおり、周辺論争というものは詰まっていない。すぐ隣りで安全と平和に関係があります、だから貸しているのです、そうですが、それはけしからぬ、これで終わりなんです。それでは困るから、一番最後にあなたが言われた、国際情勢というものを早急に的確に分析をして、ベトナム戦争はどう一体日本に具体的脅威を与えるのか。日本の軍事基地を貸さなければ、使用させなければ今日何の関係もない、ソ連と日本の関係、中国と日本の関係も直接的行為はない、つまりそういう結論が出るはずだ。いま背後基地になっているところに問題がある、そういう結論を出すべきなんだが、全く外務省にその意思がない。分析をしてみようという気もない。前と同じ答弁の繰り返し、昭和三十五年以来の答弁と全く同じだ。それでは私は国民は納得しない。いまの官房長官の第一点は、そうではなくて、韓国、台湾、そういうふうな問題つまり極東の中の問題は論議をされているけれども、周辺論争というものは決着がついていない。だからそこらも、国際情勢の分析というものを踏まえて、早急にどういう位置づけをするのか。それはもっと突っ込んで言えば、ベトナム戦争と日本の関係というものはどうなるのだということにつながるのですけれども、それが実は国民の期待するところだと私は思う。そこに触れてものを言っておられるように思う。そういう意味で共感を覚えるところが多いと申し上げたのですが、それは、官房長官みずからの立場があるから気をつけてものを言っているのはわかるけれども、やはりいま国民が日本の政治に望んでいるのは、与野党云々ではなくてそこにある、こう私は思いたいのですが、まず第一点、いかがでありますか。
○竹下国務大臣 私が記者会見でお答えいたしましたことは、いま大出委員の御質問と、政党政派の問題は別といたしまして、その背景としてはそう相違がないと私も思います。率直に言って、大出委員は、周辺論争というものには決着がついていない、そういう御指摘でありますが、私は、周辺論争に決着がついていないという認識ではなくして、今日まで行なわれたのは、いわゆる極東の範囲内における論争は、まさに安保国会以来もう十数年繰り返されてきたが、周辺論争というものは、それだけ国会の場でも繰り返されていないだけに、今度は周辺というものがいかに日本の安全と平和というものに関係があるかということを、国民次元の中に認識を持たすことが不安を解消することになるではないか、こういう趣旨の考え方であります。
○大出委員 実は私が言わんとするところも同じことでございまして、だから先般その問題の提起をした。いま官房長官がお答えになった。それと私は同じことを質問していった。返ってきた答えはいにしえの答えが返ってきた。それでは困るのではないか。皆さんそこからよりお答えにならなかったから詰めたら、防衛局長から一言、ドミノ理論的な話が出てきたというのでおしまいになってしまった。私は、それは検討すべきではないかと詰めたままになっている。まさに同じ観点であります。ぜひその点はそう進めるべきである。国民の関心事はまさにそこにある。同じ意味で私はそう思っております。 二番目は事前協議の問題でございますけれども、沖繩返還を節とするたいへんいい機会である、だから、いますぐとは考えてないが、将来に向かってやりたい、アメリカ側と相談する機会を持ちたい、これが福田外務大臣の御答弁でございました。その点に私は反対しているのじゃない。だがしかし、ただ一点だけ違うのは、それでは間に合わなくはないか。日々弾薬が来る、あるいはベトナムで戦った艦船が帰ってくる、あるいはこわれたものがやってくる、修理をして送り出す、B52が沖繩に来たということが毎日毎日新聞に出過ぎる。 私は神奈川県に住んでおります。そこに私の選挙区がございますが、特に基地県でございまして、神奈川県内の厚木にしても、座間にしても、座間の陸軍司令部についてどけろという神奈川県議会における論争があった。津田神奈川県知事は何も革新知事じゃない。ないが、その意見に同調しておられる。県民、市民に不安を持たせたくはない、できることならば何とか私もしたい、こういう前向きのものの言い方をしておる。相模原市長さんも、これまた革新ではない。ないけれども、自分で相模原補給廠に出かけていって、司令官に会って抗議をしている。回答まで求めている。それはなぜかというと、その市の市民、その県の県民に密着している行政長官だからわかるわけです。そこを何とかしなければというふうにお思いになるわけだ。すなおにその県民感情、市民感情を受けて、御自分が前に出てものを言っておられるわけだ。 私は同じ意味で、国民感情をすなおに受けて、前に出てものを言う姿勢がほしい。それには秋まで待ってはいられない。いまこれだけ毎日毎日出てくることについてみなが関心を持ち、心配をしているのに、不安感が日々増大するという主婦がいるのに、それに対して国は、そのつどそのつどアメリカに対してものを言って、アピールするように言ってやってきているのだから、外務省の立場とすれば、そんな不安感はないはずだというきれいごとを言って、現にある不安感を、心配しているのを、政治的に何ら手を打たないということであってはならぬと私は思っているから、その意味では筋道は一緒だけれども、九月だ、秋だとおっしゃらず、早急にアメリカに対してものを言う必要があろう。つまり、条約上の小手先の解釈云々ではない。次元の違う問題で、素朴に国民がはだで感ずる心配というものに対して、日本という国はベトナム戦争の全くの基地ではないか、補給廠ではないか、自由発進を結果的にしているじゃないか、フィリピン経由だけれども戦争に行っているじゃないか、佐世保から封鎖機雷を積んでいるじゃないか、その機雷投下の問題について外務省の見解は、こう言ったがこう変わったじゃないか、こう言っているわけですから、そこのところを、これだけ議論が出ているのですから、早く整理をしていただいて、ときにはアメリカとの間に、その部分、緊張する場面ができたにしても、それは国民の意思なんだから言えないことはなかろうという気がするので、この間も安保条約を前提にして何とかそれを承りたいと申し上げているのです。そういう意味で皆さんのほうで前向きの御努力を願えないか、こう言っているのです。外務省の皆さんのは、そうじゃない。沖繩が帰ってくるのは節に違いない、機会に違いない、だがしかしすぐにやるとは申し上げない、将来国会が終わって、この秋にでもなったらじっくり整理をして、アメリカとこういう場合、ああいう場合で詰めたい。その意味で私は、いまの問題なんだから、いまやらなければいけない、ずいぶんずれがある、こう思うのです。 官房長官の言っているのは、将来ではおそくはないか、何とか早くやらなければならぬのじゃないか、こういう趣旨の発言に受け取れるのでありまして、そういう意味では私は共感を覚えたということになるのでありますが、長官、これは福田さんおいでになるところで食い違いを来たさせようとして聞いているのではないのですから、その点はひとつ御勘弁いただきたいのですが、この前は政党次元を離れてとまで言っているのです。基地のたいへん多い横浜におり、神奈川にいる私どもの立場からすると、なぜこの時点で早くしてくれぬのかという気があるのです。そこのところに焦点を合わせて——いまのポイントは必ずしも旧来の外務省のニュアンスと一致しておりません。もう一ぺん官房長官からその辺の真意のほどを御披露いただきたい。
○竹下国務大臣 これは、私が申しました第二点に触れてのお話でございますが、確かにことばの上で事前協議の洗い直しというふうな表現で、予算委員会等で御議論なされておるのを私も静かに拝聴をいたしておりますが、私自身の検討しております、私自身の勉強の範囲内において申し上げますならば、私は事前協議の問題の具体例について、ここにそれが外務大臣の出かけられて行なわれるであろう、正式な名前はちょっと忘れましたが、安保協議委員会においてそれらのものが議せられるよりも、私はそういう機会にお互いが突っ込んで話し合いが行なわれるとするならば、いわゆる国際情勢の認識とかいうものについて相互の考え方をただし合うとかいうようなことが一番私は効果のあることであるというふうに思っております。 そこで、それまでの間には、私もしみじみと感じておりますのは、事務当局同士でそれなりに詰めることがありはしないか。現実こうして国会で総理大臣やら外務大臣やら、予算委員会等でうしろで聞いておりまして、答弁しておられる。こういうような国会での論争というものの中に、私は国民次元の意見というものがはね返ってきて、将来交渉されるに際しても、認識の底にそれらを持つということはいいことである。だから、それなりに私は国会があるのでやや時期がおくれていくということもやむを得ないことではないか、こういうふうな認識で聞いておったのであります。しかし、最近、こういう事態が続発といいますか、かなり頻発したということから考えてみますと、何かテンポの早まることが国民に信頼感を与えることにはなりはしないか、こういう印象を受けておることは事実であります。しかし、現実、私もきのうの会見でも、そういう懇談でも、そういうことに触れておりましたが、されば現実そういう突っ込んだ話し合いを行なうということになると、やはりかなりの、いわゆる実情認識の時間というものがかかってくる。そして、最もホットな問題についてのそれぞれ要請とかいうものは、外交チャンネルにおいて、たとえば私がきょうアメリカ局長から報告を受けて向こうからの返事もあり、かつランパートさんを見送りに行ったときに、また、お話を、返事とかいうものを聞きますと、それなりにそのつど外務当局というものは積極果敢な行為を行なっておるという認識に立っておりますだけに、私は突っ込んだ真の安保協議会というものの場で議論をされるのは、やはりそれらの情勢のすべても踏まえてある程度の時日がかかるのはやむを得ないのではないか、こういうことをさらに懇談でもつけ加えて申しておるのであります。
○大出委員 私も、この外務大臣の立場からすれば、けさのこの竹下さんの記者会見のやりとりの中に、「外務省は反発」と、こう書いてありますね。ところが、この外務省の反発を読んでみますと、あるいは旧来の外務省のあり方からして当然なことをやっておるのだということになるかもしれない。なぜならば、ここに問題の起こるつど、在日米軍の行動について国民感情を配慮するよう注意を喚起してきているというのは、それはいま長官が言うように、それは当然外務省もやっているだろうと思う。そのことは否定はしません。しませんが、私のたいへんな心配は、やはり行政府の責任において、たとえば対アメリカのことであっても、事が起こった、実はたいへん不届き千万な話ですが、佐世保の港から弾薬を積んでいく船がどこへ行くか。台湾だ、台湾だと言うわけです。そうでしょう。帰ってきた船がベトナムから来たのではないか、ノーコメントだ。台湾へそんな弾薬を積んでいく必要はありはしない。よくよく調べてみたら、やはりベトナムだったということがあとになってわかって言い方が変わる。国民の立場からすれば、まことに心外きわまる。腹が立ちますよ。ベトナムから帰ってきたということがわかっていたってノーコメントだ。そうじゃないですか。そうしたら、十九歳の二人のアメリカの水兵さんが大麻たばこを所持していてつかまった。つかまって大麻たばこが出てきた。これはどこから持ってきたのだ、ベトナムからだ。それがばれてローカル紙はそれを書く。中央紙は書く。一面には載りませんが、うしろを見ると載っている。これはやはりベトナムじゃないか。こういうことを繰り返すアメリカのやり方を外務省がほんとうに知らないのか、そんならば私は非常に心外だ。 しかも相模総合補給廠の戦車修理だって、私は前回のことがあるから、あえて米軍の資料をここに出さなかった。詳細にノートに書いて質問している。一九六五年からベトナムに国軍とベトナム派遣米軍と二つに仕分けされて、全部そういう整理して、金の出どころまではっきりしている。供与したものだ、貸与じゃない。アメリカとベトナムの軍事援助協定で明確に貸与しているもの、それを修理する期間はアメリカが預かったのだ、アメリカが持っているのだから、したがって目的外使用じゃないと言う。そういうことじゃこれは納得しない。国民感情はそこにはない。そう思うので、そういう問題は間髪を入れずにアメリカ側にものを言う。国民感情を代表してものを言ってくれる。それで相手がどう答えるかによって国民が判断するのでしょう。私はそういう姿勢がほしい。つまり、ソビエトがどこかで演習するといったら、すぐ外務省はものを言う。じゃ、一体アメリカがベトナム戦争の関連でとんでもないことをやるといったら、なぜすぐものを言わないのか。やはり同じ意味でより以上に危険なんですから、たいへんな不安を呼び起こしているのですから、ずばりものを言う。 夜中に厚木街道沿いの一般民家がはっと目をさました。地震じゃないか、何とM48戦車が深夜瑞穂埠頭に向けて突っ走る。二時間です。それから船積み。そういう目にあっているのですから、そうすると、それはやはり目的外使用であってはならないという点を間髪を入れず言う。それを話し合いの場に出して、情報の交換が必要であり、情勢の分析が必要でしょう。そういう姿勢がなければならぬと私は思っているので、官房長官が、時間がかかることだとおっしゃるけれども、もう一歩そこを竹下長官前に出てほしい。私はあなたの同年輩だから、座談会でいろいろやりとりしたけれども、間々意見の一致することもあった。これは同じ意見で私は意見を一致させてほしい。これだけわれわれが言ったって、米軍当局は口をぬぐっていた。ばれたじゃないですか。何でそううそを言うんだ。B52の気象避難だって、気象条件が悪かったから来たという。気象庁を通じて調べてみた。気象の悪い状況は全然ないという。ないとなったら、何だ、五時間給油を受けるのだと言う。言い直す。それでは日本の国民感情は許しませんよ。そういう点は厳重にアメリカ側にまさに注意を喚起する。私どもに言わせれば抗議なんですが、外務省用語で言えば注意を喚起する。それをなぜやっちゃいけないですか。そこまで官房長官おっしゃるなら、なぜもう一歩進んで、毎日続発するこの問題について、なぜものを言う姿勢がとれないか。理由があればそれを逆に聞きたい。そうでなければ前に出てやる、そこまでの詰め方を私はしていただきたいと思うのでありますが、いかがでありますか。
○福田国務大臣 ちょっと前座をつとめますが、いま官房長官発言に一、外務省当局は反発」と新聞に出ているというのですが、私はけさ新聞を見ておりませんものですから、よく承知しておりませんけれども、そういうことはありませんです。官房長官の話したこと、これはよく聞きましたが、私どもは大賛成、そのとおりに考えております。 つまり、事前協議条項というのは非常に大事なものですから、これはどうしても厳格に守っていかなくちゃならぬ。ところが、もう十二年間のさびがついておる。そこで、このさびの洗い落としをしなければならぬ。ちょうど沖繩返還といういい機会だから、それをしよう、こういう考え方なんです。官房長官がそれに対して、いろいろ最近事前協議をめぐって論議が激しい、ですから、それが早く行なわれるという気持ちを表明した、私はそれは全く同感です。急ぎたいと思う。 その点は、大出さんも了としてくださったようですから、それ以上申し上げませんが、しからば当面、いろいろ問題が一日一日起こっていくのです。それに対してどういうような対応をするのか。これにつきますると、私ども、日米安全保障条約のたてまえからいいまして、修理、補修、これは米軍に認める、こういうことになっておるので、これを妨げるということはできないわけです。しかし、あなたがいまるる申されましたように、ベトナム戦争というものがわが国に火の粉を散らしてくるというようなことになっては困る、その辺は十分に回避していきたい、こういうふうに考えておりまして、たとえば二十日の日のB52の緊急着陸にいたしましても、八時過ぎに三機が十分間おきぐらいに嘉手納に着陸したのですけれども、それに先立ち七時に、わがほうに対しまして、そういうことになるという通報があったのです。その際、私どもは、これはどこから来たのだ、西のほうから来たのだ、どこへ行くのだ、これは東のほうに行くのだ、こういう話なんでありますが、その後確かめてみますると、東のほうというのはグアムであることが判明しました。西のほうというのははっきり言いませんでしたが、私どもは、ベトナムだ、こういうふうに判断しておるのです。その際、私どもは言っているのですが、こういう問題は、緊急着陸だということでとにかく私どもは理解できます、できますけれども、日本国民というものはこの問題にたいへん重大な関心を持っているのだ、これが反復しないように極力気をつけてもらいたいということ。それから、B52がわが国土に移駐をしてくるということは絶対にないように、これは前々から言っておるけれども、重ねていい機会だから注意を喚起します、こういうことも言っておるのです。それに対しましてアメリカは、これを了といたします、こういう返事もいたしておるわけでございます。そういうふうにずいぶん努力しておるのです。ただ補給、補修、これを制限をする、これは安保条約上なかなかむずかしいことなので、その辺は大出さんのほうで御理解を願いたい問題だ、こういうふうに考えますが、御意見のお気持ちは全く同じですから十分努力していきたい、かように思います。
○竹下国務大臣 福田外務大臣の答弁で尽きておりますが、いまの答弁にあったような事柄について、私も、本日十時ごろでありましたか、アメリカ局長から外務大臣の指示に基づく正確な報告をいただいておるところであります。そこでそのつど外務省が強く注意を喚起しておる、こういう実態は私もそのとおりであると認識をいたしております。私が内閣官房長官に就任をいたしましてから、外務省の御配慮で、私が外交の基礎知識に若干欠けるという危険性があるかないか、その問題は別といたしまして、外務省から有力な秘書官を、保利さんのときにはございませんでしたが、私はちょうだいをいたしております。それから、外務省事務次官からの定例説明というものを、一回も中止することなく、正確に毎週、おおむね月曜日、午前九時から受けております。そういう点につきまして、外務当局と内閣と——私もかつて内閣官房副長官をしております当時、よく新聞記者諸君から、官邸外交と外務省外交と二つあると言われたことを想起いたしますにつけ、まことに私自身をよくカバーしていただいておりまして、まさに一体化の外交が着々として進みつつあるというふうな認識をいたしておるわけでございます。 そこで、定例説明のときには、そのつど、いわゆる今日の日本外交を日々進めていくための流動する国際情勢、そうしたバックグラウンドについての意見交換を事務次官と行なうわけでありますが、その間私自身が気のついた点をいわば指摘いたしますと、それに対する答えというものがおおむね三日を出ずして確実に報告が来ておる。それから外務大臣のお読みになりますところの毎日の公電、私にも同じものを、ときには斜めに読むときもございますけれども、あらかじめ赤線を引っぱっておいてもらいまして、これは特に読んでおくべきものであるというようなものもきちんと読ましていただいておりますし、まさにその点は何のすき間風もなく一体化の日本外交が推進されつつある、このように私は理解をいたしておるのであります。 ただ、いまおっしゃったいわゆる注意を喚起するということについて私なりに反省するならば、むしろ注意を喚起した事実について、可能な限り私が記者会見等の場で国民に対しても知らす努力をもっとすべきではなかったか、このような反省を、いまの御意見を聞きながらしたということを率直な感じとして申し述べさしていただきます。
○大出委員 そこで問題の焦点は、国民がたいへんな不安を持つ、だからその不安を解消する責任が国にある、安心感を持ってもらう、そこまで国が進めていく責任がある、あるいは議会がその意味の議論を尽くす責任がある、こう思っておるわけでありまして、そうなると、いまの官房長官の言う、知らせる努力をすべきであった、こういうのでありますが、実は、秘密チャンネルで話をしていない限りははっきりものを言っていただく。それが外務省の姿勢あるいは政府の姿勢であって、アメリカ当局にこう言ったということになるとすれば、これは表にいやでも出ると私は思う。これだけ、事前協議を含む日本の基地とベトナム戦争のあり方というものについて、あるいは在日米軍とこのベトナム戦争の関係というものについてたくさんの心配がある。まさに日本列島これベトナム戦争の基地である。ここまで続発する現象の中でこれだけ関心がある。だからぴしゃっとものを言ってもらえば、皆さんがそれを隠したって新聞のほうで書かないことはない。書くのはあたりまえ。書かなければこれは報道のほうの責任。だから私は、やっぱりそういう意味では的確に手を打っていないのじゃないか、いまだにそう思う。やっぱり国民の不安に乗ってずばりとものを言うというのでないと、何か遠回しな話になってしまうと、これは注意を喚起したといっても、額面どおりの注意の喚起かどうかという点は疑わしいものを覚えざるを得ない。だからPRが足らなかったというのではなくて、アメリカ側に言う姿勢に、いま冒頭に長官が答えておられるように、きびしいものがなければならぬと私は思っておる。 さっきあなたの答弁の中に、沖繩が返還をされた、従来の惰性でイージーにものを考えることはやめてもらいたい、シビアな態度でなければならぬと思う、こういう意味のことを記者会見で言ったという。つまりそのシビア、きびしい姿勢、態度というものがこちら側になければならぬ。そうすれば、それは報道関係に載って国民の目に映るようになる。そのきびしいものがないから報道関係も書きようがない、そういうことなんですと、私に言わせれば。これは田中角榮さんじゃなくて、ここにおいでになるのは竹下さんだから、いまの一体化というなら、こう見てほんとうに政府一本で——ともかく、いまアメリカがやってきた、それをうそを言う。ぐあいが悪くなってそうなったのか知らぬけれども、さっき申し上げたように、B52だって、気象条件の悪化、こう新聞に載る。今度それを言い直した。五時間の給油、こう載る。そういうあり方に私はそのつどぴしっぴしっとそれに対して政府がものを言っていく態度、きびしさ、こういうものが私は必要ではないか。そうでないと、福田さんが、先ほど、十分おきくらいに、B52が入ってきた、どこから来たんだ、西からだ。そうしたら、どこへ行くのだ、東へ行くのだ。そしてその東はグアム島であり西はベトナムであった、こうおっしゃるのだが、そんなことを言っているうちに、逆にどこから来たんだこのB52はと言ったら、東から来たんだ。どこへ行くんだと言ったら西へ行くのだ。その東はグアム島で西はベトナムだということになるんだったら、これはグアム島からベトナムに行く間におりたことになっちゃう。きびしさがないとそういうことだってあり得ると私は思う。そのときに外務省が苦しい答弁をなさるようなことでは困る。 そういう意味で私は、もっとぴしっとアメリカ側にものを言う、そういう姿勢を外務当局もおとり賜わりたいし、また政府の側も、そういうふうに官房長官お考えいただきたい。先ほどいみじくもおっしゃったシビアな姿勢が、こういうときに、対国民という意味で、不安を除去するという意味で必要である、こう思うのですが、いかがでしょうか。
○福田国務大臣 国民の不安がないようにこれは最善を尽くします。 それから、わが国がベトナム戦争の軍事、作戦上の基地となるようなこと、こういうことにつきましては、これは絶対に阻止しますから、この点は特に御安心願いたい、かように存じます。
○大出委員 そこでいま一つ、先ほどの外務大臣の御発言にございましたので、はっきりさしていただきたいのでありますが、戦車修理の話が出ましたが、通常の修理だ、こうおっしゃっておいでになった。だが、ここらあたりも、私は政府のほうは故意かあるいは知らずにか知りませんけれども、しきりに——私の米軍資料に基づく質問、しかも事こまかに台数もあげて、一九六五年以来今日までのベトナム国軍、ベトナム派遣米軍全部、この軍事車両のいわゆる仕分けまでしてこまかく実は申し上げた。しかも、その背景にある集積場所から、命令系統から、予算のつけ方から、それに基づくワクの取り方から、全部この間私は指摘をして、これは防衛庁が答えましたが、新聞に出ているとおりでありますが、あそこまでやって、明確に違うじゃないか、ベトナム国軍のものはベトナム国軍のものだと申し上げた。ところが、さて二日後に何が行なわれたかと言いますと、現地から新聞記者の方から連絡があった。 〔塩谷委員長代理退席、委員長着席〕 いますぐ中を見せろと言って申し入れているのだ、相模補給廠の司令官に記者の方が。内閣委員会から調査に行くというのはすぐに行かないのですか。何ですかと言ったら、ベトナム派遣米軍の戦車はM48なり、戦車あるいはまた装甲車は星のマークをうしろへくっつけている、米軍のものは。ベトナム国軍のものは、修理をする諸君は、通称カラスというあだ名をつけているのだけれども、ノーマーク。しかも刻印が打ってある。そこでベトナム国軍のものであることがわかるようになっている。そこにビニールみたいなものを持ってきて星のマークを一生懸命張っているのです、まっ黒なやつに。アメリカ軍のものという表示をしてあるのと同じように端からその黒いやつに張っている。何でそんなことをする必要があるのか、中へ入れろ、こういうことをいまやっているのだという。楢崎さんがさっきここに傍聴に来ておられたようだけれども、岩国の基地だって、第六番の倉庫と言って指摘をして強行採決になったんだけれども、NHKがカラー写真までとって報道しているように、六番目の倉庫を塗り変えている。そういうこそくなことをする米軍。私はやはり、そういうところに日本政府側のきびしさがないと、つまりほんとうのことを言っていないということになると、とかくそういうことをやりたがる。国民はそれを見て一体どう思う。神奈川新聞にもちゃんと載っています、そこのところが。そういうことをアメリカにさしておいては、私はこれはいけないと思う。これは事実ですから。私も全部調べてありますから。こういうところをほっぽっておいてはいけないと思うのです。何でそういうことをするんだ。ほんとうに刻印が打ってある南ベトナム国軍の黒い戦車。ほんとうに外務省が言うように、それがアメリカに所属する、目的は違反じゃない、使用は違反じゃないというならば、そんな妙なことをする必要はない。なぜそういうことになるのですか。何でそんなビニールなんか張るのですか。それをまた何でほっておくのですか、外務省のほうは。なぜそんなことをするのか。事の真相を私は向こうの資料に基づいて明らかにしているのですから、あなた方は米軍とさっそく話す。大臣お見えにならなかったけれども、吉野アメリカ局長が、防衛庁長官のいま答弁した趣旨のとおり、私のほうも、そこまでこまかい御指摘をいただいたから、さっそくアメリカ側のほうと詰める、こうおっしゃっている。その結果どうなったかというようなことは一つも回答がない。なぜそういうところをお詰めにならないのですか。
○福田国務大臣 アメリカでは、安保についてのわが国の国会の論争、これを非常に注意深く見守っておる。それでありますものですから、岩国のあの弾薬庫の問題なんにいたしましても、話が出る、そうするとすぐ、これは日本政府に迷惑を及ぼしちゃいかぬというような配慮があるのだろうと思いますが、すぐいろいろな手を打つというか、しかし私は、その打つ手が、違法なことをやっておるので、それを正しく見せかけるというためのあれじゃないと思うのです。ちょっとあわてぎみのところがあるのです。それくらい日本の国会の審議というものに神経質であるという点は、私もこの二カ月ばかりアメリカとのつき合いを通じてひしひしと感ずるわけでありますが、そういう点が、いま大出さんのお話を承っておりまして、戦車のマークというような点にも出てきておるのじゃないか、そんな感じもしますが、事務当局がお答え申しておるそうですから、そのとおりさっそく事実を調査するということにいたしたいと思います。
○大出委員 いまの問題の決着をつけておかなければなりませんが、ついては、ずいぶんたくさんの問題が実は集中的に出てきたなという気がする。 これは五月九日の沖繩タイムスでありますけれども、沖繩の嘉手納基地に、これは私が調べに行ったときにはこんなものはありませんでしたが、いつの間にかこっそりいわゆるスパイ飛行機といわれているEC135、RC135、これが入ってきております。「EC四機」、このイニシアルナンバー、これには「シリアル・ナンバー」と書いてあるが、「シリアルナンバーは二四〇三八、二四一三一、二四一三四、二四一三九とRC五六機が確認されている」、こうありますが、これが連日定期的にインドシナ方面に出撃している。北爆に備える北ベトナムの電波妨害。ECMあるいはECCM、エレクトロニック・カウンター・メジャーですね。つまり電波妨害をする、その電波を発信をする。これはずいぶんちゃんとりっぱな大きな写真がありますが、鼻の長いレドームがありましてアンテナがついている。これは何をやる飛行機かというのは明確なんです。ここにもありますが、私も調べてみました。ところが北ベトナムのレーダーが非常に発達しておりますから、北爆のB52を先導してこの飛行機が飛んで、北ベトナムが出しているレーダーを撹乱をする。そして誘導する。これを連日やっているわけです。だから何とこの飛行機は、記号、国籍なんという形の表示を全部塗りつぶした。まさにまっ黒く塗っちゃって何もない。そういう形にして飛んでいっている。 二つ問題がこの中にある。下からレーダー電波がどんどん上がってくる。その中を突っ走る飛行機。まさにそこで戦争が行なわれている、その戦闘地域、そこへ飛んでいっている飛行機、みずから爆弾を落とすかどうか、それはわからぬ。多少の武装しかありませんから。時と場合によっては、多少の武装があるのですから、使うかもしれぬが、それが主ではない。それにしても、うしろから爆撃に行くB52以下を誘導していく、それを連日やっている飛行場が嘉手納の飛行場に五、六機入ってきている。どこからも私は聞いたことがない、こういうふうなことまでも認める姿勢なんですか。私は、これは重大な問題だと思うのですよ。一体、ここまでのことを沖繩が基地になってやらなければならぬ、それをまた認めなければならぬという筋合いですか。これは法的に、国民感情の面において、一体どういうふうに解釈すればいいのですか。
○福田国務大臣 一般的に申し上げますと、飛行機が数機とか、そういうものが機種のいかんを問わず沖繩にやってきます。あるいは本土にやってきます。これはいま安保条約上制約はないです。ただ問題は、本土といわず沖繩といわず、そこから戦闘作戦行動のために出撃をするということになると、これは事前協議の対象となる。事ベトナム戦争に関する限りにおきましては、これに対して応諾を与えない、こういう基本的な考え方ですが、私、いま軍事知識がありませんで、いまのお話の状況、これをそういう原則に照らしましてどういうふうになるか、そういうお答えができない立場でございますが、基本的にはそういうふうな考え方をとっておるわけであります。
○大出委員 それは答弁になりません。このB52の北爆と切り離せない。これは新聞にもたくさん載っておりますように、北ベトナムのレーダーを撹乱をしてB52が入っていく、あるいはF4ファントムが飛んでいく。これは各新聞にたくさん出ているとおりであります。それをやっている飛行機、先導する飛行機、一緒に飛んでいく飛行機です。これは明確に戦闘作戦行動ですよ。この種のことまで事前協議も何も要らないとあなたお考えですか。明確に戦闘作戦行動です。相手が戦闘上必要なレーダー電波を出している。B52が撃たれないようにその電波を撹乱して、電波戦争をやっているじゃありませんか。エリント情報の時代ですよ。エリント戦争、エレクトロニクス・インテリジェンス、これは明確なエリント戦争の段階です。一番最初の戦闘行動ですよ。レーダー電波が出てくる、それを撹乱をしている飛行機じゃないですか。明確な戦闘作戦行動じゃないですか。もし否定できるなら否定できる資料をいただきたい。まぎれもなく戦闘作戦行動です。これは記者が派遣されるところに派遣されていて全部調べている。この点、官房長官、いかがですか。こういうことを許しておくのはなぜですか。お考えください。
○福田国務大臣 いま申し上げたとおりなんです。いやしくも、わが国の本土から出撃をいたしまして戦闘作戦行動に従事するという場合には、事前協議の対象としなければならない、これははっきりしています。そういう際においてわが国は事前協議を受ける、その答えはノーである、こういうことでございます。ただ、大出さんがいま新聞をごらんになられましていろいろ言っておられますが、これがはたして戦闘作戦行動と理解できるかどうか、そういうような点につきましては、私も軍事知識がありませんからお答えできない、こういうふうに申し上げているのですが、これは調べてみましょう。
○大出委員 いまの作戦、戦闘の中心は、外務大臣も、大蔵大臣時代ですか、私の質問をお聞きになったことがございますでしょうが、バッジシステム。川崎一空佐事件が起こったり、山口空将補がおなくなりになったあのときに、私が取り上げて質問をいたしまして、大きな記事になりました。つまりECCMという機器をバッジにつける。エレクトロニック・カウンターカウンター・メジャーですね。向こうの妨害電波をもう一ぺん防ぐ、そういう装置です。それがなければ戦争はできない。だから、地上からのレーダー電波が飛んでくる、それを妨害しなければこれは戦争できない。ここにもちゃんと、爆撃機を誘導していっている。KC価と同じ機種なんです、RC135というのは。非常に足の長い飛行機です。B52がグアム島から戦闘作戦命令をもらって飛んでいく、空中給油をやっているKC価と機種は同じ飛行機です。これはたいへんに危険な飛行機です。私ども前からよく知っている。そういうものを持ってきて、ベトナム戦争の戦場で爆撃機の誘導役をつとめている。電波を妨害して撹乱をさせて入っていっている。明確な戦闘作戦行動です。こんなものを認めておくならば、事前協議なんというものはなくしたらいい。十二年間だけじゃない。要らない、ここまでのことがあるのですから。これはお調べ願うということですから、調べていただけばいいですが、なおのこと、これは官房長官、時期的にこれらの問題をずっと整理をされて、さて事前協議というもののワク組みはどういうものをさすのかという点について、この際多少の時間が要るということをさっき官房長官御発言になったが、多少の時間が要るということはよろしゅうございます。よろしゅうございますが、しかし、日々続発するベトナム戦争の関係が国内に充満している、沖繩を含めて。だとすると、一体事前協議というものはどこへ行っちゃったのか、空洞化、かえって事前協議ということが隠れみのになっているのじゃないのか、まさに自由出撃ではないか、こうなってしまっている今日、一体六条に基づく交換公文の事前協議というものはどういうふうに位置づけるのかという点についての対米交渉を、なぜ間に合うようにおやりになる気はないのですか。多少の時間がかかる。ここで、外務省の前に言っている九月云々ということとそう意見の食い違いはないというふうに合わせておられるが、そうではなくて、そこのところは違うのだ、いまやらなければならないのだということを、なぜ明確にしていただけないのですか。最後にこの点だけひとつはっきりしてください。
○竹下国務大臣 これは重ねて申し上げますように、私もだいぶ外務省とは緊密な連絡を得る立場にあるわけでありますが、私自身が専門的な知識を持ち合わせておるわけではございませんので、まま、いわゆる新聞記者会見の際、一般論としての意見を申し述べることが多いわけであります。したがいまして、私自身、昨日、その後懇談等もいたしまして感じておることは、これはいささか私見にもなりますが、事前協議のいわゆる三つの原則というものがこの際洗い直されるものであるというふうには、私はそういう認識には立っておりません。 私自身申しますのは、そうした問題についての詰めを行ないつつも、最終的には、安保協議委員会において外務大臣が出られて、それぞれ、最も大事なことはこの国際情勢の認識についての意見交換であろう、それをやるためには、いろいろ国民にそれなりの不安を与えておる点についてはそのつど強く注意を喚起しておるが、さらにそうした問題を事務的な段階で詰めながら、最終的な外務大臣マターとしては、国際情勢の認識そのものをどう持つかという意見交換とか、いわゆる協議会というものが最もわが国の安全と平和にとって重要な問題である、このような認識の上に私自身は立っておるつもりであります。そこで、もろもろの不安感というものにつきましては、そのつど注意を喚起しつつ、外交チャンネルを通じて、外務省がシビアな姿勢で今日臨んでおるという理解の上に私は立っております。大出委員のお話を聞いておりまして、大出委員はまさに本院まれに見る大防衛論争家であると私は信じておりますが、それについていけるだけの基礎的知識は私は持ち合わせはございますけれども、観念上私が把握いたしております精神において大きな懸隔はないというふうな理解のしかたで承った次第であります。
○大出委員 これでおしまいにしますが、私の言っておるのは、ぎりぎり決着は事前協議のあり方にまで触れざるを得ない、こう思っておるんですが、この間から申し上げておるように、三回ぐらいこの席で申し上げておりますが、当面やらなければならぬことは、沖繩も返ってきたんだ、その上に立ってベトナム戦争との関係をできるだけ薄めていく努力をしなければならぬ。それには、起こってくる一つ一つの問題をきびしく、長官のいうシビアな態度で指摘をし、直させていく、不安感を除去するということについてつとめる、まずそこから入っていって、最終的には事前協議のあり方に触れざるを得ない。だから、まずそのとっかかりをアメリカに対して始めてもらいたい。それは国際情勢の分析から入ったってかまわぬ。結果的に、ベトナム戦争との関係からくる日本の本土に帰ってこられた沖繩百万県民の不安というものはどこまで除去できるか、やってみていただきたい。そうすると、行き着く先は、この国内世論というものは、事前協議のあり方にまで触れて決着をつけると言うだろうと思う。だから、官房長官の言うその道筋を進めていけば、私の言っておるところに近づいていく。そういう道筋だと私は思う。だから、そういう意味で早急にアメリカとの間の詰めをやる。 何もあなたのほうの立場からして、事前協議に触れることをためらうのなら、それをいま言わぬでもいい。いいが、関係を薄める。不安感を持っておるんですから。それには、あるいはあなたが反対されるかもしれぬが、ベトナム国軍と明確になっておる戦車というものはやめてもらう。一つ一つそういうところを詰めていく必要があるというふうに私は思っておる。弾薬の輸送だってそうです。封鎖機雷などというものを日本から持っていったなんてことになったら、これはやはりただごとじゃない。そういうものはやめてくれとやはり言わなければいかぬですよ。だから、そういうふうな詰めを、秋の安保協議委員会なんてことを言っていないで、つまり司令官のかわるところまで待って、それを機会に、こう外務省は言うんです。そういうゆうちょうな、それを契機になんてことを考えたんじゃ、まことにもって不自然な話。いまの問題は、そういう意味で私は、官房長官がこういう事前協議の三つの原則、それをどうしろこうしろということまで考えていないんならいなくてもいい。百歩譲りましょう。しかし、その手前の、いまあなたがおっしゃっていたことをもう少しきめこまかく、しかも早急に始めさせる。そこはいかがですか。これで最後です。
○竹下国務大臣 これは私が昨日、法眼事務次官と話し合った問題も、今日発生しているもろもろの問題等、一つ一つについてお互い検討の課題として不安を除去する努力をしようという前提の上で「指示した」と書いてありましたが、検討をお互いが約した、こういうことでありますので、それなりに、大出委員の意見もとより安保を肯定しておるという意味ではございませんが、安保破棄とかそういう問題ではなくて、現実の場に立っての御意見でありますだけに、十分傾聴させていただきましたので、参考として今後大いに努力を続けたい、このように思います。
○大出委員 終わります。
○伊能委員長 伊藤惣助丸君。
○伊藤(惣)委員 いまも同僚委員からベトナム戦争をめぐる日本の基地使用について、官房長官並びに外務省の見解、両大臣の見解をただしたわけでありますが、これと関連しまして質問したいと思います。 そこで、官房長官にまず初めに伺いたいのですが、外務省と何ら意見が違わないと言いますけれども、先ほど来からの答弁を外務省とあわせて聞いておりましたけれども、必ずしも一致していない、こういうふうに聞いていて私は思ったわけであります。 そこで、まず第一に聞きたいことは、外務省では、いままでの日本の基地使用については事前協議の対象にならない、こういうことを言ってきたわけでありますけれども、官房長官は、たとえそれが事前協議の対象というような問題でなくとも、国民が非常に不安を感じ心配しておるというならば、国民の感情を考慮して事前協議の対象にすべきだ、こういうふうに新聞を通じて私は知ったわけであります。さらにまた、それも官房長官は正確に出ているということでありますので、この事前協議の本質の問題について官房長官が触れて言われたということでありますので、また私はそういうふうにも思いますので、その辺からもう一回この事前協議に対する認識を明確に御答弁願いたいと思います。
○竹下国務大臣 私はもろもろの問題について、いわゆる補給活動等々、これは安保条約というもの、そしてそれに対する施設、区域の提供等からして、正常な基地活動であるという認識は別に変わっておるつもりはございません。だから、正常な基地活動である限りにおいて、これを事前協議の対象とすべき問題であるというふうにはお答えをしておらないわけであります。私が申しておりますのは、これそのものは、もろもろの発生した問題は事前協議の対象である、ない——これはもとより事前協議の対象ではないと私も理解をいたしておりますが、しかしこれらのことが国民の不安をもたらしておる事実を否定することはできない。したがって、そのつどこの問題についてはシビアな姿勢で注意を喚起するということはあってしかるべきである。特に沖繩返還という一つのけじめであるだけにその姿勢を持ち続けなければならない、惰性に流れてはならないという趣旨のことを申しておるわけでありまして、いわゆる事前協議の対象そのものに将来協議してするとかという議論は、私もいたしておらないわけでございます。
○伊藤(惣)委員 新聞報道によりますと、いまの長官の発言と少し違うように思うのです。たとえばあなたは「外務省は、弾薬直送は事前協議の対象にならないといっているが、事前協議は近いところでの国際紛争を中心に論議されてきた。しかし遠いところで新たな事態が起こっているので、私なりの意見をいっておいた」。このことは、私はやはり事前協議というものが、当時日本を中心として極東地域における事態に対処するための歯どめとしてあった。しかしベトナム戦争は極東の範囲外である。したがって、そういう事態についても、やはり官房長官なりが、この新事実については何らかの歯どめをする必要がある、こういうふうに私はあなたの答弁から推察して、これこそまさにこのとおりであって、私は事前協議の洗い直しをすると言っても、こういう観点からの、事前協議の対象というものを真剣に検討する時期に来ている、このような認識に立ったわけであります。 したがって、現在具体的に起こっておりますたとえば相模原の戦車修理の問題あるいはまた広の弾薬庫からベトナムに弾薬が直送されているという事実。毎日のように新聞各紙に、この日本の施設、区域を使って直接にベトナム戦争に補給あるいはまた戦闘作戦行動と思われるような行為が、次々と報道されてきているわけであります。そういうところから官房長官も発言したのではないかと私は思うわけであります。その点について官房長官はどのような認識であるか伺いたい。
○竹下国務大臣 まず基本的に私は安保肯定論者であります。したがって、日米安全保障条約というものの中においてわが国が果たすべき義務というものも、それなりに承知いたしておるつもりでございます。その前提の上に立って私が申しましたのは、従来、この十数年間安保論争というものは、先ほど大出委員にも申し上げましたとおり、いわゆる極東の範囲なり、またその極東の範囲の中における国際緊張、紛争というものの対処を前提とした議論というのは、非常にたびたび行なわれてきた。が、今度は、遠いところと申しましたのは、いわば極東の周辺地域であるベトナムとの関係について種々議論をされておるところだけに、この周辺地域における武力紛争というものがやはり極東の範囲内の緊張にもつながり、ひいてはわが国の安全と平和の問題につながるということについて、国民の皆さん方の理解を深めるための議論なり報道なりを積極的に行なう必要があるのではないか、私はこういう趣旨のことを申し上げたつもりであります。
○伊藤(惣)委員 ややこしいことは別にしまして、とにかく率直に国民はこの毎日の各紙の報道を見ているわけですよ。そこで国民は最近非常に心配しているわけです。このような深入りをすることは、やはり日本の基地を使って直接参加している、直接介入している、そういう重要な基地になっている。したがって、このことがエスカレートしますと、やはり日本も戦争に巻き込まれていく、あるいはまた攻撃される可能性も出てくる、こういうふうに国民は心配するわけであります。ですから私は、その官房長官の前向きの発言にたいへん期待もし、いままでの外務省の答弁にまた強い不信を抱いているわけであります。ですから、私は官房長官の発言を契機として、政府ができるだけ早い時期に、私は国会終了後直ちにというくらい、この問題はきわめて重要な問題でありますので、その点を常に主張してきたわけであります。官房長官も、政府は秋の日米安保協議委員会においてこのことは対処すると言うけれどももっと早めろというようなこともあなたおっしゃっていますね。しかしこれは、外務省、違うじゃないですか。外務大臣、この点は官房長官と意見が同じなのかどうか。いままでのあなたの答弁は、国会終了後直ちにという答弁では必ずしもなかったと思うのです。その点について答弁願います。
○福田国務大臣 新聞にどう出ておるか、私はまだ読んでおりませんので承知しませんが、官房長官のお話を伺ったところでは、私の考え方と少しも違わないわけでありまして、官房長官と同じ気持ちで安保の委員会をできる限り早く開きたい、こういうふうに考えておりますが、しかしこれは、とにかく十二年の両国の国会の論議、これなんかをずっとレビューしなければならぬ。時間が相当かかります。ですからそう簡単にはいかないということだけは申し上げておきます。
○伊藤(惣)委員 官房長官と同じく、非常に安保論議等もあるけれども、そういう問題を検討しながらなるべく早い時期にこの問題について日米間において協議する、こういうことですか。
○福田国務大臣 そのとおりでございます。
○伊藤(惣)委員 それじゃ事実関係から申し上げますけれども、つい最近沖繩にB52が来たわけであります。このことはわれわれは新聞報道でしか知ることができませんので、新聞をいつも一生懸命読んでおります。ところが、一番最初の報道では、これは気象条件が悪かったので緊急着陸した。しかしその後よく調査した結果、そうではなくて給油のために寄った、こういう報道があったわけであります。この点は事実関係はいかがですか。
○福田国務大臣 これは二十日の日のことでございますが、朝七時ごろですね、外務省のほうへアメリカ大使館から、通報がありまして、そして、間もなくB52三機が嘉手納飛行場に着陸をいたします。それでその飛行機は西のほうから来た、そして数時間滞在して東のほうへまた飛行する予定である、事態は気象が非常に悪いためだ、こういうようなことだったようでありますが、その後確認いたしたところでは、西のほうというのはどうしても確認できない。私どものほうはベトナムだ、こういうふうに思います。それから行き先はグアムだということが確認できました。それから武装はしておらぬということも申しております。それから気象上の理由ということは、最後までそう言っています。気象上の理由で空中給油ができなかった、そういう関係で給油の必要を生じた、そういうことでございまして、これはまことにやむを得ざることである、私どもはそう考えております。
○伊藤(惣)委員 ですから、その問題は沖繩県民は非常に心配しておるわけです。これを、B52は緊急着陸はいつでもできる、そのことについては事前協議の対象ではない、こう大臣おっしゃるわけですか。そうなりますと、実はそういうことを理由にいつでも来れるのではないか。前回も、台風避難のためにグアム島から沖繩に飛来した、そう言っていながら、実は二十四機余り二カ月間あるいはまた数カ月間にわたって沖繩に常駐したこともありました。そういうことからいっても、やはり今回の場合も気象条件を理由にB52が着陸した。それは一つの前例をつくりながら、そして事実は事前協議というものを形骸化していく、そういう事態になりやしないか、こういうふうに県民は心配するわけです。私、つい最近この委員会において外務大臣に申し上げました。このB52の再配備についてはどうだ。これは事前協議の対象としてノーと言うとあなた明確におっしゃいましたね。その気持ちは変わっておりませんか。それともう一つは、このような県民の心配に対してどう思いますか。
○福田国務大臣 これは理論的なことをまず申し上げますが、B52といえども、また他の飛行機といえども、わが国土にやってくる、これは核を装備しておるというもの以外においては事前協議の対象にはなりません。ただ現実の問題を今度は申し上げます。現実の問題といたしまして、沖繩に着陸をいたしましたB52が、戦闘の目的のためにベトナムに向けて発進をするという場合におきましては、これは、事前協議の対象となります。その際におきましては、わが国は、いかなる理由で着陸しようが、これはノーと言いますから、これはひとつそのとおり御安心願いたい、かように存じます。 それから、沖繩県民の御心配、これは私もわかります。わかりますので、不時着といえども、とにかくこういうことが反復されるという事態は私のほうは困るのだ、注意してもらいたいということを申し入れております。それから、これはしばしばアメリカ側に申し上げておるわけでございますが、この際あらためて、B52が沖繩に再び再配置される、そういうことにつきましては、これは私どもは承服できませんから了知を願いたい、これも申し上げておる。アメリカ側もこれを了承しております。
○伊藤(惣)委員 いまB52の問題については、核を積んだ場合にはノーだけれども、しかしそれは解釈として、核を積まないB52であれば来てもいい、こういうことをあなたおっしゃいましたけれども、われわれはB52に対してそれを調べることもできない。ですから、私たちは過去においては、核を積もうが積むまいが、B52が飛来するということについては事前協議の対象とし、ノーと言う。また政府側も、核が積んでいるか積まれていないか、それはわからぬけれども、少なくとも核搭載可能なB52であってみれば、そういう日本基地の使用については認めない、こういう答弁が実は国会の論議でされてきているのですよ。いまの外務大臣の発言は、私はそういういままでの答弁のワクを越えていると思うのですが、そういう見解にしたわけですか。
○福田国務大臣 いままでとちっとも変わっておらない。つまり、理論上のことと現実的のことを分けて申し上げたわけであります。ちょうどいい機会でありますから……。 理論的には、B52が日本の基地に飛来する、これは事前協議の対象にはいたしません。しかし、グアムを発進し、戦闘目的のために沖繩に立ち寄るということ、あるいはまた沖繩から発進をすること、これは事前協議の対象となる。その際にはノーと言う、このことは前から申し上げているとおりであります。理論的の問題と具体的の問題と、先ほど分けて申し上げたわけであります。私の答弁は終始変わりはございません。
○伊藤(惣)委員 ちょっといまの外務大臣の答弁に納得いきません。それでは、核を積んでいるか積んでないかなんということを、理論的に言いますと、確認をして、積んでいなかったらイエスと言い、またそれを今度は積んでいた場合にはノーという、理論的に言うとそこまでになるわけですけれども、そういうことまで考えて、B52は核を積まなければ理論上いいということに外務大臣は考えているわけですか。
○福田国務大臣 理論の問題と現実の問題とをどうも伊藤さん混同されておるのじゃないですか。では理論の問題はやめましょう。現実の問題だけを申し上げます。いままでそれを話してきたわけですから。だから、B52が沖繩に戦闘目的のために飛来するということは事前協議の対象となる、こういうことであります。そのときにはノーと言います。はっきりしております。
○伊藤(惣)委員 理論的にと分けておっしゃるから、理論的にまた私も言うわけであります。それはやめて事実関係から言うならば、私もまたその観点から申し上げます。そうしますと、あなたは、このB52が空中給油する場合には、これは何ら事前協議の対象にならない。KC135が沖繩から飛んで、そしてベトナム戦争に爆撃をして帰ってくるB52の給油をしても、それは事前協議の対象とならない。これがもし地上において給油した場合には事前協議の対象となる。今回の場合、あなたが指摘したまさにそのとおりの事態が実は起きたのじゃないですか。気象条件が悪くてKC欄の給油ができないので、沖繩におりた。そこで地上給油ですよ。この点についてはいかがですか。これは、戦闘作戦行動に直接行った飛行機が地上において給油を受けるために飛来した、こういうことです。
○福田国務大臣 これは、私はこういうことをずっと前から申し上げておるのですから、伊藤さんも耳にたこができたくらいかと思いますが、重ねて申し上げますが、地上において給油する場合、これは事前協議の対象となる、そしてこれが空中において給油を受ける際には事前協議の対象としない、こういうことです。それはどういうことなのか、こう言いますと、給油活動、これは補給活動です。これは私どもは米軍に対して容認をするという立場をとっておるわけです。その一体系としての給油でありますから、これは文句を言わない、こういうことです。ところが、地上において給油をいたしまして——給油自体は私は問題ないと思うのですが、これがベトナムに向かって発進をする、こういうことになる、これはそういう行為とつながる行為でありまするから、これについては給油も許さなければ、またその発進も許さぬ、こういうことになる。ところが空中になりますと、これはまた事が違うのです。これは多少デリケートな問題でもありまするけれども、これは給油が主たる目的として基地が使われる、こういうことなんでありまして、直接の戦闘行動とは関係はない、こういうふうに判断をしておるわけであります。 私どもの基本的な考え方は、補給だとか補修でありますとか、これは野放図に認めるという考え方はないのです。これが戦闘行動と密着不可分である、不可分の関係がある、そういう際におきましては、その補給、これは事前協議の対象とすべきである、する、こういう考え方をいたしておるわけでございます。たとえば落下傘部隊が降下をする、その降下に対して上空より爆弾を投下をする、これは補給ではありますけれども、戦闘と密接不可分である、そういうようなことからこれは事前協議の対象だ、こういうのでありまするが、その辺の限界というもの、どの辺が戦闘と密接不可分、一体の関係かという限界はきわめてデリケートである、判断のむずかしい問題であるので、私はその辺は割り切った考え方をしないとあとで問題を起こすというふうに考え、地上給油、すなわち給油を受けて出撃する、そういう場合は、給油ではありまするけれども、これは許さぬ。しかし、空中給油の場合はそれとは事態が違う、そこでこれは事前協議の対象にはしない、こういう解釈をいたしておるわけであります。
○伊藤(惣)委員 外務大臣が割り切った考えとおっしゃいますが、そこを割り切られると国民は非常に心配するわけですよ。日本の基地がベトナム戦争に現在激しく使われている、これを何らかの形で歯どめをし、そしてその協力を薄めてもらいたいというのが国民の真情ですよ。あなたがおっしゃることはそうではなくて、何とか米軍の都合のいいように割り切ってしまっている。そこが私は一番問題だと思うのです。 そこで、あなたが答弁したことを私は申し上げているわけですよ。空中給油というものは事前協議の対象にしない。だけれども地上給油は事前協議の対象にする。その他、戦闘作戦行動に密接不可分のものであるならば当然事前協議の対象になるとおっしゃっている。今回のB52も地上で給油という、外務大臣が指摘したとおりの事態が実は発生した。これまたきびしく向こうにそういう考えを言うべきではないか。これが、気象条件が悪いから、緊急で寄ったんだからしようがないというぐらいの軽い気持ちで考えてもらっては困る。これは国民の考えであり、県民の考え方ですよ。それが一つ、外務大臣の所信を伺いたい。 それから、あまり時間がありませんから申し上げますけれども、日本の基地を使ってトンキン湾の沿岸が機雷封鎖されました。これは私は新聞紙上その他マスコミを通じて知ったわけでありますが、この機雷封鎖について、外務省ではこの問題については、最初は補給活動だと言っておったけれども、やはりよく考えてみれば、少なくともベトナムの沿岸奥深く、ベトナムの内水まで入って攻撃を受けながら機雷というものを敷設した。その観点から見れば、まさに戦闘作戦行動になる。たとえば日本から機雷を持っていって敷設した場合には戦闘作戦行動になる、こういうふうに、この新聞を見ますと、外務省が解釈を変えたと出ておりますが、その点、簡単でけっこうですから、御見解を伺いたい。
○福田国務大臣 第一の問題は、私は終始一貫して事を分けて申し上げているのです。伊藤さんその他の人の御質問は、グアムを発進して、そしてベトナム攻撃に向かう飛行機に空中給油をする場合のことを御質問があるわけなんです。今回の場合はそうじゃないのです。もうからっぽになって帰ってきておる。帰ってくるこの途中のできごとなんです。私はその点に触れたことはございません。私のいままでのお答えは、戦闘の目的のためにグアムを発進して途中で沖繩で給油を受ける、地上で受ける場合は、これは事前協議の対象となる。空中で受ける場合にはならない。こういうことを申し上げておるので、今回の場合は、これはその私の答弁の別の場合、帰ってくる場合の問題でありまして、これは地上においても対象にはいたさない、こういうふうに考えております。ただ、その県民の心情も私も考えておりますから、先ほど申し上げたような、注意深い話し合いをアメリカとしていこう、こういうことでございます。 それから第二の機雷の問題でございますが、これはやっかいな問題ですから、アメリカによく確かめたのです。わが国の基地から発進した飛行機が機雷を投下するというようなことはいたしておりません、こういうことを非常にはっきり言っておりまするから、これは今回事前協議の対象となるというような性格のものじゃない、これは明らかである、こういうふうに考えております。
○伊藤(惣)委員 外務大臣の考え方は、ちょっと国民から見ると非常におかしく思うのですね。たとえば、戦闘作戦行動とは行きだけであって帰りは違うというような、そういう感じですよ。最初はグアム島から発進した。帰りは違うんだとおっしゃるが、私は、戦闘作戦行動というのは、やはり往復のことを意味するのだと思う。それをあなたは分けて考えて、しかも帰りは何も持ってないのだから、からっぽなんだから地上で給油してもいい。そういう解釈をしますと、今度は、グアム島から飛んだ飛行機は、全部帰りに沖繩に来る可能性がありますよ。あなたのその答弁をそのまま認めていきますとね。これは重大問題ですよ。戦闘作戦行動とは、何も片道だけじゃなく、往復をいうのじゃありませんか。それが一つ。
○福田国務大臣 ちょっと一言言っておきます。そういう心配があるのです。あればこそ、これが反復しないようにということを厳重にアメリカに申し入れ、アメリカも了としておる、こういうことで御安心願いたい、こういうふうに申し上げております。
○伊藤(惣)委員 その議論はまた別の機会にやりますけれども、そこは非常に国民の心配する点です。たとえば航空母艦から爆弾を持っていって向こうに行った。帰りはもうすでに爆弾がないから、それはもう戦闘作戦行動ではない。やはり戦闘作戦行動というものは帰って着地してその基地に戻る、すなわちその基地を最後まで使うことが戦闘作戦行動じゃないですか。あるいはまた軍事的に見てそれを分けて考えるとしても、密接不可分の関係じゃないですか。それが問題ですよ。 そこで機雷の問題ですけれども、たとえば、日本の基地からはトンキン湾の沿岸あるいは北ベトナムの内水に機雷は敷設していない、こういうふうにいまおっしゃいました。しかし、もし日本の基地を使って北ベトナムの沿岸、内水を含めて、地上砲火を浴びながら機雷敷設をするということ自体は、これは事前協議の対象になりますか。もし日本の基地を使った場合。
○福田国務大臣 機雷敷設のための行動は軍事行動だ、こういうふうなものであり、あるいは軍事行動と密接不可分、一体の関係にあるという際には事前協議の対象とする、こういう考えであります。
○伊藤(惣)委員 実は私ここに、米軍が日本の基地を使いまして弾薬を輸送している輸送一覧を持ってきております。これがそうです。そこで、これは時間がないから私のほうから申し上げますけれども、今回ベトナムで使われたと思われる機雷はいかなるものか。まず御存じですか。
○久保政府委員 感応機雷と、それからもう一つ何かの機能の複合した機雷であろうといわれておりますが、もう一つの性格はちょっと忘れました。
○伊藤(惣)委員 感応機雷と接触機雷でしょう。その感応機雷には三種類ぐらいございまして、磁気機雷と、それから圧力、水圧の機雷、さらに音響機雷と分かれますね。そして接触機雷は、古いものであって、丸いものにとげが出ているものです。そうですね。
○久保政府委員 そう思います。
○伊藤(惣)委員 そうしますと、これは軍事記号でMK33とか66とかいわれておりますが、その点はいかがですか。
○久保政府委員 承知いたしておりません。
○伊能委員長 伊藤君に申し上げますが、防衛庁長官、久保防衛局長は後ほど残りますから……。
○伊藤(惣)委員 わかりました。 それじゃ申し上げます。これは昨年からことしにかけて、横須賀基地から厚木及び岩国に送られた機雷の輸送一覧であります。新聞にも出ておりましたけれども、米軍が使っている機雷の中にはMK66あるいはMK39その他の機雷がある。実は昨年からことしにかけまして、横須賀基地の田浦という弾薬庫がありますが、そこから七十二発厚木に送られております。これはMK39の機雷であります。また新聞に報道になったMK66、これは同じように岩国に百十八発送られております。さらに、このMK39あるいは44、これが岩国にそれぞれ七十五発、五十発送られております。さらに岩国に、MK66、これが百十発送られております。弾薬輸送一覧でありますから、たくさんの弾薬がそれぞれの基地に送られている一覧であります。これまたMK66が厚木に百十八発送られております。その他たくさんの弾薬がありますが、私は今度の北ベトナムの封鎖というものは、厚木及び岩国からP3その他の飛行機によって運ばれた。先ほど外務大臣が申しておりましたけれども、日本から機雷を持っていって北ベトナムに敷設された疑惑がある、私はその点を申し上げておきたい。外務大臣、いかがですか。
○福田国務大臣 その点はアメリカ側にもよく確かめてみたのですが、日本の本土から持っていって敷設したものではない、こういうふうに申しております。私どもは、現場を見たわけじゃありませんから、米軍の言うことを信用するほかはございませんけれども、日本から直接持っていって落としたというのじゃない、こういうことをはっきり申しておりました。
○伊藤(惣)委員 外務大臣は一〇〇%米軍の言うことを信じておっしゃいますが、やはりこちらにもそれだけの根拠があって主張しているわけです。ですから、たとえそうおっしゃっても、これは弾薬輸送一覧です。これは軍事機密の部類に属するかどうかわかりません。マル秘と書いてないから、おそらくそうではないと思います。しかしながらこういう弾薬輸送が事実行なわれている。しかも現在平時のときに、日本では何もこういう厚木や岩国に大量の機雷を送る理由はないと思うのです。しかし送られている。私はこの点を指摘するわけであります。私は、これがこのままベトナム海域に輸送され、そして機雷が敷設された、そういう疑惑を持っているわけです。国民もまた持っていると思います。ですから、その点の問題を、外務省としては私が指摘したことについて厳重に調査して、その真疑のほどを明らかにしていただきたい、そう思います。
○福田国務大臣 そういたします。
○伊藤(惣)委員 では質問を終わります。
○伊能委員長 東中光男君。
○東中委員 官房長官に最初にお聞きしておきたいのですが、二十日のB52が入ってきた、再飛来の問題は緊急行動だと理解をしている、こう先ほど言われたのですけれども、先ほど来出ておりますように、気候の問題か給油の問題か必ずしもはっきりしていないのです。これはあるいは緊急避難行動という意味で言われているのか、よくわかりませんが、一体どういうことで緊急行動だというふうに言われているのでしょうか。
○竹下国務大臣 私も専門家でございませんので、ことばがいわゆる慣用語になっておるかどうかについてはいささか自信がございませんが、私自身が当日理解をいたしましたのは、まさに緊急着陸であるというふうに理解をして、その緊急着陸ということばをお使いしたわけであります。
○東中委員 外務大臣は事前の連絡のことについて触れられたわけですが、これはどこからどこへ連絡があったわけですか。
○福田国務大臣 朝の八時前ころかと思いますが、アメリカ局長から私に連絡があったのです。
○東中委員 アメリカ局長じゃなくて、米軍側はどの機関から日本の政府にどういう形で連絡があったのか、お聞きしたいのです。
○吉野政府委員 在京米国大使館及び府中の米軍司令部からわれわれのほうに、午前七時ちょっと過ぎごろだったと思いますが、連絡がありました。
○東中委員 普通、米軍の移動は、安保条約のワク内で動いているということであれば、そういう連絡はないと思うのです。いつも飛行機が厚木へ来るたびに、あるいはKC135が入ってくるたびに、大使館からそういう連絡をするということはないと思うのですが、こういうふうな形で事前連絡があるというのは、ほかに例がありますか。あったら具体的な例を一、二あげていただきたい。
○吉野政府委員 B52につきましては、特に沖繩県民の感情及び日本国民一般の感情の問題を考慮しまして、先方はわがほうに通報してきたものだと思います。同様の、特に日本側が気にしているというようなものにつきましては、そのつど通報がございます。
○東中委員 先ほどの外務大臣の御説明では、西から来て東に行くのだという全く人を食った話なんですが、従来、昭和三十八年三月二日の衆議院予算委員会で当時の条約局長が、事前協議については二つの様式が考えられるということを言っています。事前協議だといって言ってくる場合と、それからそう言わないで連絡をしてくる場合とある、こういうことを言っているわけであります。B52については、空中給油は直接戦闘作戦行動ではない、あるいはそれに密着したものではないというふうに言われておった。私たちはその見解には反対ですけれども、しかしそれとは別に、地上給油になると問題なんだ、こういうふうに外務大臣は再三言明されておる。そういう事態で、事前に大使館を通じて通告、事前協議の申し入れをしてきた。ただ事前協議だと言っていないだけだ。現に三十八年段階で、そういう二つの様式があるのだということを当時の条約局長は言っているわけですから、それに対して黙っておれば黙認になってしまう。そういう形で入ってきたのではないのか。だって、反覆するのはいかぬと言われていますけれども、入ってくるときに、反覆するともしないとも何とも言っていないわけですから。西から来て東に行くだけですから、反覆する最初の行為というのは、反覆するかどうかわからないわけですから、そういう申し入れがあった場合に、それに対してこちらから質問をされ、どういう趣旨なのかということを当然やられるべきだと思うのですけれども、そういう処置をとられておるのかおらないのかということをお聞きしたい。
○福田国務大臣 これはそもそも事前協議の対象というふうには考えておりません。事前通報、こういう性質のものだと理解しております。
○東中委員 向こうは、事前通報で事前協議ではございませんといって言ってきたわけではなくて、事前協議の様式として二つあるのだということを政府側は三十八年段階で答弁しているのですから、そのあと注意喚起という形で、反覆をしないように、あるいは移駐しないように厳重に申し入れた、こう言われておるわけですが、この申し入れされたのは安保条約のワク内の、外務省の見解によれば、アメリカの権利としてやれることであっても、それはやらないようにという厳重な事前協議の対象にならないものも、そういうふうに反覆しないように、また移駐しないようにという申し入れをされた、こう聞いてよろしいわけですね。
○福田国務大臣 そのとおりでございます。
○東中委員 その根拠は一体何なんですか。安保条約のワク内でアメリカ軍が来ておる。私たちから言えば、外務省はそのワクを広げておられるわけです。どんどん入ってくるようにしておいて、安保のワク内で権利として向こうが来ているけれども、来れば厳重に、反復しないように、移駐しないようにと言う。安保条約上の権利を向こうは一応持っているということであって、しかし厳重に申し入れをされた、向こうが了承した一そういう申し入れをされる条約上の根拠というのは何もないわけですか。
○福田国務大臣 これは、条的上の権利だとか義務だとか、そういうのじゃないのです。お互いにお互いの政治がやりいいようにする、こういうことなんです。安保条約の適用、運用につきましては、アメリカもずいぶんこれは注意を払っておるのです。それは権利としてやればやれないことはないわけですが、それもずいぶん自制をしておる、こういうこともあるわけです。そういう自制の一つの態様である、こういうふうな御理解でいいのじゃないかと考えます。
○東中委員 時間がありませんのでもう一点だけ。 事前協議が空洞化されて、事前協議の対象をどんどんはずしてしまって、そうしておいて、とにかく政治的には非常にまずいから厳重申し入れをする、こういう姿勢をとっておられる。だから、日本側の権利としてではなく、事実上の政治的な行動としてやられる。向こうが承知するかしないか、全く向こうのかってというふうな、非常にアメリカに決定権を全部与えてしまったような形での申し入れになっているというのは、これははなはだ遺憾だと思うのですが、と同時に、そういう申し入れをB52についてされるのだったら、同じように、相模で南ベトナム軍の補修をやってどんどん行っている、あるいは広から、あるいは秋月から弾薬がどんどん行っている、これこそ安保のワク内だからという解釈をとっているから、それは全部認めていくのだというのではなくて、日本が南ベトナムでのあの戦争の前線の補給基地になっている。単なる補給行動でなくてC5Aなんかに積んで戦車も運んでいく、非常に中心的な戦闘行動の拠点的補給基地としての役割を果たしている。これは同じように国民感情として、厳重にそういうことはやめてくれという申し入れをされる意思はないのか。B52についてはするけれどもこれはしないのだと言われるのは、どうも私わからないわけです。
○福田国務大臣 B52につきましては長いいきさつがあることは、東中さんも御承知のとおりであります。ですから、これにつきましては特に注意深い措置をとったわけです。ただ、相模補給廠の戦車の修理の問題、そこまでいまの段階で私どもは介入するという気持ちは持っておりませんです。これはたいへんなエスカレートをしたというようなことになれば、また別な考えがあるかもしれません。しかし、今日この段階における状態におきましては、さような考えは持っておりません。
○東中委員 相模原の戦車の補修にしましても、南ベトナム軍が使っておる分をいまアメリカ軍のマークをつけておるというふうな非常にこそくなことまでやっておるわけです。弾薬の輸送にしましても、わからないようにしておる。たまたま出港の届けでわかった。国民にいわば隠しているような形でやっているわけです。これは、新聞にしても、世論にしても、非常に大きな非難が集中しているわけですから、これはB52に対すると全く同じですよ。もし日本がなければアメリカはベトナム戦争はやれないだろうといわれるくらいに、日本は拠点になっているわけですから。安保のワク内だということで、安保のアメリカ側の権利を大いに拡大して、日本側の権利を縮小する解釈をとられるから、やむを得ずB52についてもそういう抗議といいますか、申し入れをせねばいかぬようになったので、同じ問題の性質からいって、そういう申し入れを安保の運用上の問題としてひとつ当然やるべきだと思うのです。いまの状態ではと、こう言われておりますけれども、ひとつぜひそれは検討されるお気持ちはございませんか。
○福田国務大臣 ただいまの事態では、まだそれに対して自制を申し入れるというふうな気持ちは持っておりませんです。
○東中委員 終わります。
○伊能委員長 大出俊君。
○大出委員 これは基本的な法案がたくさんこの委員会にございます関係で、あとに詰まった用事もあるようでありますから、時間を限ってという公式連絡をいまいただきましたが、しかし、問題が問題でございますので、私の質問も実はこの間の福田外務大臣がお答えになりました件で、私、納得いたしかねる問題もありますから、そこらは二十五日の最終的に打ち上げるときに触れさせていただきたいと思います。したがって、きょうは、上原さんが、地元のB52をめぐるいろいろな問題がありまして、わざわざ沖繩から飛行機で逆にこっちへ飛んできたわけでございます。これはB52で来たのじゃないけれども。ですから私、簡単に質問いたしまして上原委員の質問に切りかえますので、あとその分だけはお願いしたいと思います。 そこで実は防衛庁長官に御出席いただきましたのは、当時、江崎さんが防衛庁長官ではなかったわけでございますが、広島の大久野島、通称毒ガス島といわれる島がありまして、御承知のように、旧日本軍が昔そこでイペリットその他をつくったのですから、この大久野島の洞窟その他に廃棄してある毒ガスの問題をめぐりまして、釣りのクラブの皆さんが釣りに行ったり、それからまた漁業組合の方々が行ったりしておりましたが、多少の被害が出ておりまして、海中投棄してあるものからもそういう形跡があり、浜田光人君はいま議席はございませんけれども、彼も当時漁業組合の会長も兼ねておりました。釣り船組合の会長も兼ねておりました。そういうことで、現地で詳細に事情を聴取してこの席で質問をした。 ところが、当時、所管が明確でないというので、一体これはどこが所管するのかという問題がございました。しかし、そうはいっても人体に被害があったらたいへんである、いや現にあった、こういう論争になりまして、その限りは厚生省である。海中投棄しておるものを何とかしなければならぬが、その限りでは防衛庁がやろうというふうな問題がいろいろ当時ありまして、防衛庁、厚生省で答弁をいただいた記憶がございます。 そのときの結論は、厚生省では、年月もたっておる、だいじょぶだという。防衛庁のほうからも似たような答弁が出てきた。しかし質問者本人は、現地はそうではない、程度はいろいろあるけれども、いろいろな被害があるのだから、調査をし、海底はさらい、適切な処理をすべきであるということで決着が完全につかぬままに終わっていたのでありますが、たまたまこの新聞で御存じのとおりに「吹出した戦争のツメ跡」という記事が出ております。つまりここは国民休暇村というかっこうになっておる。ところがそこに、「顔ヒリヒリ、皮むける 恐怖語る作業員」、こういう記事でございまして、「毒ガスが掘起された現場にいた、ある作業員」、この五十六の方は、「当時の模様を話す。「はじめは臭いのう、臭いのうとみんながいいよった。けど、だれかが毒ガスじゃ。近寄るな、と大声でいったので、みんな現場から飛んで離れた。わしは恐ろしうてドラムかんは見なんだが、それでも顔がヒリヒリして皮がむけた。二、三日は痛みがとれなんだ」」と言っておる。そのほかずっとありますが、時間がありませんから申し上げませんが、浜田光人氏がこの場で、あれだけ実情に触れて現地の事情を説明しているのに、そんな危険はございませんの、古いのなんということでいいかげんにされてしまった結果、こういうことになってくる。 これは国の責任として非常に無責任きわまると私は思うのですよ。彼がいればおそらく、言わないことじゃないじゃないかと言うと思うのですが、したがって、そこらについて現地調査をされたのかどうか。実際実態を把握してどの程度厚生省なり防衛庁はやっておられるのかどうか。その後、私は一ぺん報告を受けておりますが、防衛庁がしようがないものだから——しようがないものだからということはないが、分担上、多少海底からその種のものを集めたということを報告を受けたことがありますが、そこら辺、一体どうなっておったのか、はっきりしていただきたいと思います。
○久保政府委員 実は当時のことは私も存じませんが、調べてもらった範囲内でお答え申し上げますと、海上自衛隊が昭和四十四年の十一月から十二月にかけまして、これは掃海隊でございますが、毒ガス等の海底調査を行ないました。この場合はソーナーによる捜索、それからどろを取ったり水を取ったり、さらに水中テレビ及びカメラによって撮影をしましたが、当時は毒ガスボンベは発見できなかった。また採取しましたどろ、それから海水には毒性は認められなかった。この試験は県庁のほうが実施をいたしております。 さらにその後、四十五年の二月、これは第十三師団が、陸上だと思いますが、調査をし、四十五年の五月十五日、同じ十三師団、それから四十五年十二月二十二日にこれも十三師団が調査をし、コンクリートなどの廃棄をやっておりますが、その後四十六年の二月、この際はボンベの引き揚げがあったようであります。さらに四十六年の二月から三月にかけまして約一カ月半、これは竹原市長の要請によりまして十三師団の施設大隊が鉄筋コンクリート——これは鉄筋建物といいますのは、旧毒ガス工場だそうでありますが、これの爆破作業、解体、それからあと地整理を相当規模でやっております。それから、その後広島県の防災課によりまして、漁船による毒ガス引き揚げに伴う被害の状況、それから引き揚げられたボンベ内のガスの性質、引き揚げられた海域、それから投棄されました毒ガス器材の内容等について調査中と聞いております。 これからの問題については、従来いろいろ問題がございますけれども、具体的な問題が生じました場合には、自衛隊のほうで持っている能力を十分に活用し、協力することには積極的にやってまいりたいと思っております。
○大出委員 当時の浜田君とのやりとりがここにありますが、鶴崎さんが当時お答えになっておりますが、これは厚生省所管の国立衛生試験所、ここで調査した。このときは現地に行って現地調査までやった、こう言うのですね。ところが、防衛庁に依頼して調査をしているじゃないかという点が問題になりました。そうしたところが、厚生省はそのことを知らないと言う。それじゃ防衛庁の側は、現地で広島県が防衛庁に依頼をした。そこで、それじゃというので、防衛庁が実は依頼を受けて調査をした。その調査の結果は、これは厚生省が答えておりますが、「広島県が防衛庁に依頼をされて調査された結果、危険性がないというような報告であったということを承ってはおりますが、これは広島県と防衛庁の関係でございますので、私どものほうは承知しない」形になっている、しかしそういう報告を承っている、こういうことなんですね。そうすると、当時の防衛庁の調査というのは、どの程度どう調べて危険がないという結果になったのか、ここを一ぺん承っておきませんと、これはわがほうの所管じゃないからしようがないことをやったのだから、そういうようなことかもしれませんけれども、やはりこれは調査したことが事実であれば、そこのところだけはっきりしていただきたい。
○久保政府委員 詳細はあとで聞けばわかると思いますが、いま私の手元にある資料では、毒性がなかったという調査そのものは、これは県がやったことになっております。
○大出委員 そうすると、厚生省、きょうはおいでをいただいているはずでありますが、これは当時中村さんという方がお答えになっているのですが、広島県が防衛庁に依頼をされて調査された結果、こういう説明をここでされておりますが、ここらはどうなっておりますか。
○武藤政府委員 この問題につきまして、私も率直な話、急遽関係者に連絡をとれるだけとってまいりましたわけでございますが、いまの中村局長、その当時の公園部長にも連絡をとっておりますが、彼の記憶によりますと、当時、現在の環境庁の国立公園局、これが公園部でございまして、ちょうど公園部が休暇村で仕事を始めようとするときで、この問題が起きたので、係官を派遣をして、そして洞窟等にあったいろいろの品物を、防衛庁等にも御協力を願っていろいろ捜索をし、そしてそれを衛生試験所の専門家にも依頼をして毒性の有無について検討した記憶がある。これについて衛生試験所のほうでは、これはイペリット爆弾というふうなものではなくて心配ないという結論だったので、そのように自分は処置をした、こういうふうに私は調査をしてまいりました。それで新聞に載りまして、現在は環境庁の国立公園局が所管しておりますが、こちらのほうでは、係官を現在派遣をして調査中だそうでございます。以上が私が現在まで調べた状況でございます。
○大出委員 これを見ますと、中村さん、当時の部長さんのお答えは、厚生省としては、島が戦前に兵器廠だった、安全について当然厚生省が責任があるから、衛生試験所の技官に調査を依頼して検討した結果、心配がないということで工事に着手した次第であります、こういうのですね。そうすると、それに対して当時の浜田委員のほうは、「心配ないというが、毒ガスがあるじゃないですか。この位置は、本土から渡っていく桟橋のすぐ右上」じゃないですか、ここから渡っていくのだから、その渡るところにあるのだから、人が通るすぐそばにあるじゃないか、それで心配がないというばかなことがあるか、なんでもっと調査しないか、こう言っているのですね。そうすると、皆さんがそう言ったって調べた結果心配ないんだ、こういうことになる。それはだめだ、ある場所まではっきりしているのだから、行って調査しようじゃないか、こう言っているのだけれども、皆さんのほうはだいじょうぶだ、こういうことになりますね。それでは、だいじょうぶでなかった責任はだれが負うのですか、こういうことになる。旧部隊にいた人に当たって本人が調べて、位置まで確認して、桟橋を渡って右のこういうところにあると彼は説明しておる。何でそこを調べないかと言っている。ところが、それも、そこまで言っているのに、衛生試験所で調べたのだから間違いない、そこを工事してないからたまたま触れなかったということなんですね。そうでしょう。そうすると、防衛庁の側には県が依頼をした、厚生省の側は国立衛生試験所に依頼をした、場所まで明確に指定しているのに、そこを手を触れようとされない。そういうずさんな調査の結果が今日けが人ができるということができ上がるわけであります。 あとのことがありますから、時間がありませんから、これはこれ以上言いませんが、江崎さん、これは防衛庁としてもせっかく当時、手助けかもしれませんが、やったのですから、江崎さんのほうでもひとつ、これは再調査をする、また厚生省のほうにもその点は江崎大臣からお話をしていただく、厚生大臣がおいでになりませんから。ですから両方で今度は、どっちでやったんだ、おれのほうは知らないなんということが前にあるのだけれども、そういうことでなしに、ひとつ、かせる手はかして、問題が問題ですから、そこのところはやはり両調査機関の事後責任がございますから、その辺はもう少しお調べをいただいて調査し、これからどうするのか、しないのか。どういう処理をこういう問題についてはするのか、そこらをはっきりしていただきたい。次の機会でけっこうでございます。
○江崎国務大臣 御指摘の点は、これは注意を喚起されたあとこういうことが起こったということで、問題は非常に深刻だと思います。現在、この種のことは環境庁が世話役になりまして、そして関係省を集めて現在調査に入っておる、こういうふうに聞いております。そこで、防衛庁としましては、地方自治体から委嘱を受けてそういったものの処理に当たる。これは不発弾等の処理もそうでありますが、余談にわたって恐縮ですが、不発弾そのもの、これも一種の不発弾でしょう。ですから、この経費をどうするかということで、従来は地方公共団体が負担をするということになっておりますが、今度沖繩の復帰を見まして、沖繩の不発弾処理等を一体どうするのか、これが貧弱な地方公共団体の負担でいいのかどうなのか。特に労賃がだんだん高くなっておりますだけに、これは目下総理府を中心に協議をいたしておるわけです。これは協議倒れにならないように、即刻やはり結論を出す、これは必要なことだと思います。 それからいま御指摘の点については、環境庁が各関係省庁を集めてやっておりますので、間もなくその責任の所在も明確になると思いますが、二度とこういうことが起きないように政府側としては手を打っていく必要がある、率直にそう思います。
○武藤政府委員 当時の国立公園部は、現在環境庁に移っておりますので、そういう意味では、形式的には環境庁の問題でございますけれども、当時衛生試験所のほうも御協力申し上げております。薬務局は衛生試験所を所管しておりますので、当然御協力申し上げるということでございます。
○大出委員 それでは、これでおしまいでございますが、当時、本委員会に議席のあった方が、地元を自分で調査して、当時の部隊にいた人にまで当たって調べて、場所まで確認をして、しかも県ともいろいろ話をして、そして人体に被害があっては困るじゃないか、何でいますぐ手を打たないのかというたいへんな心配をして、皆さんの答弁がすれ違うのだけれども、本人は一生懸命それを最後まで言い続けているわけですねこの議事録を読みますと。だから、当時皆さんがほんとうに気がついて調べてやってくれれば、彼が指摘された場所を当たってくだされば、こういうことはなかったはずです。だから当時質問した本人にしてみれば、まことに残念千万ということになる。けが人が出ないで済んだわけですから。 そういうことで、これもいまお話がありましたように、「吹出した戦争のツメ跡 大久野島毒ガス禍顔ヒリヒリ、皮むける 「まだ残ってたか…」恐怖語る作業員」、こういうことなのですが、まことにこれは先取りしてものを言わなきゃならぬ議会の責任上、残念だと思うのですよ。だからぜひひとつ事の決着をつけていただく。予算的な問題もございましょう。所管がどこだなんてこと、前回もそうだったのですが、それではやはり国民の被害を防げない。そういう意味で、ぜひひとつはっきりした結論をお出しいただき、どうするかという点についてもお答えを出していただきますようにつけ加えさしていただきまして、終わらしていただきます。
○江崎国務大臣 わかりました。
○伊能委員長 上原康助君。
○上原委員 私は、きょうは、できたら沖繩の物価問題についてひとつお尋ねをしたいというふうに思っておったのですが、いろいろ都合で、物価問題についてはまた後日取り上げるといたしまして、関連質問として先ほど来問題になっております沖繩の嘉手納空軍基地へのB52の去る二十日再飛来したことについて、お尋ねしたいと思います。 これまでいろいろと議論が取りかわされていたわけですが、五月十五日の復帰後わずか六日目に、戦略爆撃機、しかもベトナムで明らかに攻撃をしているB52が沖繩に再飛来をしたということは、きわめて重要な問題だと私たちとらえております。そのことは、共同声明発表以来、あるいは返還協定の審議過程においても、安保条約の問題やベトナム基地ということ、基地の態様、核抜きの問題等いろいろの疑問が残されたまま、安保条約を適用すれば本土並みになるのだという、ばく然とした、しかも異常に危険な拡大解釈の考えで沖繩の返還というものが取りかわされてきた。そのことが如実に今回のB52の再飛来によって示されたと私たちはとらえております。 そこで、今後、当委員会あるいは国会において、返還後の沖繩基地の実態、それと安保条約との関係、本土基地を含めて本質的な問題について議論を展開をしていかなければいけない。また、そのことを沖繩県民を含む国民がいま求めていると思うのです。今後の議論を進めていく上においても重要な問題でありますので、限られた時間できょうは端的にお尋ねをしておきたいと思うのです。 そこで、まず第一点は、B52が去る二十日に沖繩の嘉手納空軍基地に飛来をしてきた。一体事前にどういうルートでどういう内容の連絡があったのか、もう一ぺん明確にしていただきたいと思うのです。
○吉野政府委員 この点につきましては、五月二十日午前八時十分から十七分の間に、爆弾を搭載せざるB52三機が、西太平洋地域における悪天候に由来する燃料不足のため、嘉手納飛行場に緊急着陸したわけでありますが、米側はわれわれに対して、当日の午前七時過ぎ、着陸の約一時間前に、とりあえずの第一報としまして、以上申し上げたとおり、気象状況のため緊急着陸する、こういうことを伝えてきたわけでございます。
○上原委員 気象状況のために緊急着陸をしたいという連絡が一時間前にあったということですが、気象状況が悪いという判断はどういうふうになさったのですか。また、いまの連絡というものは電話なのか、あるいは大使館の役人だれかが外務省を訪れてそういう連絡をとったのか。それに対して外務省、日本政府としてはどういうお答えをしたのか、明らかにしていただきたいと思うのです。
○吉野政府委員 これは、アメリカ大使館及び府中の米軍の参謀次長から、外務省のわれわれに対しまして電話で報告がありました。それから、御承知のとおり、その後、午前九時過ぎにインガソル米大使が外務大臣を直接来訪しまして、同様な通報が行なわれたわけでございます。
○上原委員 そういうアメリカ側の申し入れに対して、日本政府としてはどういうお答えをしたのですか。
○吉野政府委員 この点につきましては、われわれは、当面、その最初の第一報があったときは、気象状況で燃料不足のために着陸させてくれ、こういうことでございましたから、ともかくその事情は聞いておく、こういうことで先方に答えておきましたが、なおさらに、先方に対しまして、気象状況を含めましていろいろ説明を求めたわけでございます。 その第一点は、今回の事態がはたしてその気象状況による燃料不足のための着陸であるかどうか。それから第二点は、かりにそうであったとしても、このような事態がたびたび繰り返されることがないかどうか。第三点は、またこのような事態が将来沖繩に対してB52が移ってくるための準備行動でないかどうか。これらの三点につきましてその後事務的に詰めたわけでございます。
○上原委員 先に進む前に、気象状況が悪いから着陸させてくれという要望だったのか、着陸するという連絡だったのか、そのあたりを明確にしていただきたいと思うのです。気象状況が悪いということは、どこに着陸をする目的であったのだが、気象状況が悪くて嘉手納に緊急着陸をしなければいかなかったという中身について明らかにすべきなんですね。一体、空中給油ができない気象状況だったのか。あるいは、着陸すべき目的地が気象状況が悪くて着陸できないで、嘉手納に緊急着陸するという申し入れだったのか。着陸をさせてほしいと言ったのか。着陸しますという連絡だったのか。そこらについて明らかにしていただきたいと思うのです。
○吉野政府委員 先方の説明は、西太平洋地域における気象状況が悪いことである、その結果燃料不足を来たしておると説明しております。もちろん、われわれといたしましては、B52がこのような事態において着陸することに対して、これを着陸してはいけないということを安保条約上拒むことはできないわけでございます。しかしながら先方は、それにもかかわらず、わがほうに約一時間前に着陸するということを通報してきたということは、やはりB52に対する沖繩県民及び日本国民の感情を顧慮してわざわざ事前に通報してきた、このように解釈しております。
○上原委員 アメリカ局長、そう問題の論点をはぐらかさないでくださいよ。私がお尋ねしているのは、じゃ西太平洋地域の気象状況が悪かったというのは、具体的にはどういうことですか。当初の外務省の発表は、グアムに着陸するための気象状況が悪かったので沖繩に緊急着陸をした、そういう発表なんだ。しかし、あとで、第三一三空軍師団は燃料不足のために緊急着陸を余儀なくされたという発表をしている。食い違っている。だからこの三機というものは、あなたは、さっきの爆弾は搭載していないという確認をどういうふうにやったのですか。そういったことをうやむやにした形で事前協議の問題やB52の問題を論ずるところに、私は問題があると言うのだ。このB52三機は、もともとはどこに帰るべきはずの飛行機だったのか、そういうお確かめをやったのかどうか。あるいはそのB52三機の任務というものは一体どういうものだったのか。さらに、気象状況が悪かったのは、具体的にはどの地域なのか。その点について明確にしてください。
○吉野政府委員 先方の通報は、やはり最初に申し上げましたとおり、西太平洋地域における悪天候に由来する燃料不足のため嘉手納飛行場に緊急着陸したい、こういうことでございます。そして、先方はわれわれの質問に対しまして、西から東に飛来中のB52である。後になりまして、束とは結局グアム島であるということはわれわれは承知した次第でございます。なお、西太平洋地域における気象状況ということにつきましては、後に先方にいろいろ照会し、かつわれわれ自身が天気図その他について確認した結果、それは沖繩の周辺の地域における悪天候と、このように判明した次第でございます。
○上原委員 そんな子供の作文みたいなことで、西から東、南から北とか、そんなことでごまかされては困ると思うのです。じゃ、そのときの沖繩周辺の気象状況、あるいはグアム周辺の気象状況について政府はお調べになったのですか。
○久保政府委員 私どもで調べましたところでは、不連続線、いわゆる前線が本土の南からちょうど伊豆半島の南あたりにありますが、房総の南あたり、その辺から沖繩、台湾、それから南中国にかけて出ております。それから低気圧が、本土の中部、相模湾の南のほう、それから海南島の東のほうというふうに出ております。これの不連続線の北百キロ、南五百キロが雨であるというふうになっております。なお、地域別の雲の高さ、雨その他調べてありますが、一応そういうふうに調べました。
○上原委員 じゃ防衛局長にお伺いしますが、そういう気象状況で、たとえばB52の空中給油が不可能だった、困難だった、あるいはまだ着陸すべき目的については明らかにしてはいらっしゃらないわけですね。その着陸すべき目的地の気象状況というものが、着陸できない状況だったという御判断ですか。
○久保政府委員 グアムのほう、つまり南太平洋は高気圧におおわれておりまして、これは天気はよかったようになっております。それから、西から東へ飛ぶであろうB52三機だけではなかったろうと思いますけれども、こういった悪気象のもとで空中給油が可能であるかどうか、それは必ずしもつまびらかではありません。ただし、もっと多くの飛行機が西から東へ飛んだといたしますれば、他のB52は、空中給油は可能であったといたしますれば、おそらく三機のみということは、たとえば、フィリピンとか台湾、あるいはタイのほうにおりた飛行機もあるかもしれません。これは確認しておりませんが、少なくとも、この気象状況の中で、局地的な気象下において空中給油はできなかったかもしれない。この空中給油は非常に高度の技術を要するものでありまするし、パイプを接触する場合には目視してやらなければいけません。したがって、非常に動揺の多いようなところでは非常に困難であったということは想像できます。
○上原委員 それはあくまでそういう状況があるかもしらないという推測であって、決してそうではないと思うのです。私も、気象状況のためということで新聞なりに報道されて、調べてみました。気象のあれは、五月十八日もグアム周辺はきわめて晴天ですよ。風もない。十九日も同じ、二十日も同じなんです。で、天気は良好で風も弱くて飛行機が飛べるという判断を気象庁は出している。 そこで、アメリカ局長にお伺いしますが、たとえば、気象状況が悪くて緊急着陸をしたい、そういう場合は、気象状況がどうである、ほんとうに悪いのか、あるいはそういった単なるアメリカ側の一方的な言い分なのかについて、確かめもしないで、はい、そうですが、どうぞおりてください、そういう態度しか政府はとらないわけですか。今回の場合もその点は明らかにしないわけでしょう。県民が問題にし、わずか一週間もたたないうちにB52がやってきた、そういう国民世論というものが一時に出てきた場合に、また自分たちの言ったことを変えていく。一体、事前協議の問題とか、あるいはB52の取り扱いというものは、アメリカ側の言い分なりで、日本政府は、そうですかという立場にしかないということなんです。その点は確かめたのですか。
○吉野政府委員 先方はわれわれに電話で連絡してきたときに、この爆弾を搭載していないB52三機が悪天候のために燃料不足のため緊急着陸したい、こういうことでございますから、われわれといたしましても、午前七時ごろの電話連絡でございますから、これを全部確かめるわけにはいきませんから、いずれにせよ詳しい事情はあとから聞くけれども、ともかく緊急着陸はやむを得ない、こういう判断を下したわけでございます。で、先ほども申しましたように、後になって、はたして緊急着陸であったかどうか。第二点は、それにしても、こういうことがたびたび起こることがあるかないか。それから移駐のためにこういう準備行動をやっているのではないだろうか。この三点につきまして先方にしかと確かめたわけでございます。いずれにせよ、先方といたしましては、アメリカの飛行機が通常の場合にわれわれが安保条約によって提供した基地を使うことは自由でありますから、したがってこれは許さざるを得ない。ただしB52につきましては、沖繩県民及び日本国民が特殊な感情を持っておる。したがって、この点を考慮して先方はわれわれに前もって通告してきたもの、こういうように解釈しております。
○上原委員 安保条約によって許容する基地の使用というものは自由じゃないのです。それはある程度制限がありますよ。その点、見解を異にしておきたい。 しかし、B52がなぜ沖繩に常駐しておったか、あるいはたびたび飛来をしてきたか、その理由については大臣、どうお考えですか。
○福田国務大臣 先ほどの応答を聞いておりましてもそうですが、私は、今度の事件は、とにかく十五日に沖繩が返ってきた、そして六日目にこういうことがあった、こういうことですから非常に残念なんです。残念でありまするから、とにかくいまアメリカ局長からも言いましたが、インガソル大使がやって来た、これに対して私は、これが反復するようなことがあっては相ならぬという要請をし、それからなお、このB52の本土移駐、これは厳に慎んでもらいたい、こういう要請をし、アメリカ側もこれを了承した、こういうことでそれなりの努力をいたしておるわけであります。最大の努力をしております。 B52が沖繩に駐在しておった、これはどういうことなのか、こういうことでありますが、これはやはり沖繩列島が極東の戦略要点である、こういうことだろう。そういうような認識に立っての戦略配置であった、こういうふうに考えます。
○上原委員 その戦略配置というのは、返還後は変わったわけですか。
○福田国務大臣 それは、B52は沖繩には駐在せしめない、こういう方針をとった、こういうふうに思います。そういう意味においては戦略的な見解はもう違ってきた、こういうふうに考えます。
○上原委員 いまの大臣の御答弁からすると、やはりたてまえと本音とごっちゃにしていらっしゃる。戦略的に変わったことであるならば、わずか六日後に、B52がわざわざ、どういう事情であろうが来た。その間一年半、あれだけいろいろ問題があっても来なかった。しかし、わずか一週間たたない間に来たということは、沖繩の軍事基地については、復帰前と変わらない立場でアメリカは使用できるのだという一つのコミットメントを求めたい、あるいはそれをみずから実証したいという重大な意思があると思うのです。その証拠には、復帰の五月十五日にわざわざアメリカ高官は記者会見をして、事前協議の問題はノーとは限らない、沖繩は今後も重要であるということを国務省において記者会見をしているわけです。 じゃ、お尋ねいたしますが、今回の場合は緊急着陸であったのだということですが、かりにそういうような状態が、沖繩の嘉手納基地でなくして、横田あるいは本土にある米軍基地、いわゆる従来われわれが本土と言ってきた米軍基地に、そういう緊急事態があるので着陸をさせてくれと申し入れる場合に、大臣はどうなさいますか。
○福田国務大臣 アメリカに対しましては、B52はわが国は特別な感触を持っておるから、これがわが国に移駐をするということについては厳に抑制してくれ、こういうふうに要請をしておるわけでございます。それですから、沖繩、そればかりじゃありません。本土全体においても、したがって日本全土につきまして、B52が移駐してくるということは、私はいま考えられないことである、かように考えております。
○上原委員 いま大臣がおっしゃる移駐とはどういう内容ですか。具体的に述べてください。
○福田国務大臣 不時着とか緊急避難とか、そういうことでなくて、滞在の意思を持ってやってくる、こういうことであります。
○上原委員 そういたしますと、今回の場合のように、気象状況が悪かったとか、あるいは空中給油が困難であった、そういう場合においては、今後も政府は、嘉手納空軍基地やあるいは本土の基地に対しても、B52の飛来というものを容認する、認めるというお立場なんですか。
○福田国務大臣 それはそのとおりです。ただし、そういうことが起こらないように十分気をつけてくれ、こう言っておりまするから、めったにそういうことはあり得まい、こういうふうに思います。
○上原委員 これは非常に重大な発言だと思うのです。六九年の二月に嘉手納に来たときも、気象状況が悪かった、あるいは台風避難というようなことでB52は移駐してきております。いま大臣がおっしゃるように、不時着とか、あるいは緊急避難という場合は認める刀もちろん、それは旅客機とかそういう場合ならあり得る。しかし、B52の本来の任務というものがどういうものであるかということを考えた場合に、たとえそういうような状況であっても、それを認めるということは、これはゆゆしい問題だと思うのです。安保条約の事前協議の問題も、すでにそういった各論的な問題ではないと思うのです。大臣や政府が答弁なさるように、戦闘作戦行動ではないといったって、現に補給基地としてベトナムにどんどん出撃をしていっている。弾薬を運んでいっている。沖繩の第三海兵隊もどんどん行っているわけでしょう。現在四千名から六千名、四月の末から五月にかけて行っている。そういう場合もこのB52の事前協議の対象にならないのですか。
○福田国務大臣 B52が日本の基地から、いかなる地域にせよ、戦闘の目的をもって出撃をする、こういうことは事前協議の対象になります。しかし、緊急避難悪天候でどうにもならぬというようなことは、人道上から言いましても、これを容認するということは私は当然じゃないか、そういうふうに思います。
○上原委員 それはもちろん、緊急避難あるいは悪天候、だれが見ても客観的に見てもそういう状況であるということなら、場合によっては——私はB52については一切許容しません。ほかの飛行機という場合はそれはあり得るでしょう。しかし、二十日の場合のように、グアム周辺にしても沖繩周辺にしても、天候きわめて良好、飛べないという状況でない。しかも空中給油というのは、高度一万メートル以上の上へ行って平行飛行の中でやっておるわけです。そういう状況等を兼ね合わせた場合に、アメリカ側が、あるいは外務大臣がいま答弁するような形で、今後もひんぱんにそういう口実や名目をつけてやってきた場合に、そのことが軍事作戦行動でないと言ったって、じゃ今度の三機はどこに飛んでいったのですか。皆さんは、グアムに向かって飛んだのだと言うが、確認されたのですか。一たん離陸をすればどこに行くかわからぬわけでしょう。ベトナムに爆弾を落としたとわれわれは推測している。そういう確認はいまの事前協議や安保体制の中ではできないわけでしょう。それをできないのにあたかもできるかのように言う。あるいは武装しなかった、それを確認もしていないわけでしょう。そこに国民が疑惑を持ち、沖繩県民が黒い殺し屋というあだ名までつけて、このB52の問題に対しての恐怖心を持っているということ。もう少し条約というものは国民のために解釈をすべきであって、アメリカのために解釈をすべきじゃないですよ。きょうはその点についてもう一度大臣の明快なる答弁を求めておきたいと思うのです。
○福田国務大臣 安保条約をアメリカだけのために解釈をする、とんでもないことです。そんなことはいたしません。これはどこまでも日米両国の結んだ安保条約、それを適正に適用する、こういうことだと思います。私は、B52三機がどこへ飛んで行ったか、これは確認はいたしておりません。ずっと東京におったわけです。しかしアメリカは、グアムに行くのだ、こういうことを言っておる。これはもう私は、その言い方、そういうようなことから見て、うそを言っているというふうには思いませんです。確かにこれはグアムに行ったものである、こういうふうに確信をいたしております。
○上原委員 そういった事前協議の問題にしても、あるいは作戦行動の問題にしても、核抜きの問題等含めて、アメリカがそういう説明をすればそれを信ずる以外にないんだというような御答弁でこれまで漏してきたわけですね。しかし、一つ一つ歯どめというものは、皆さんがおっしゃったことは、われわれが指摘をしたように事実となってあらわれてきておるわけですよ。今回のB52の問題しかり。いま嘉手納空軍基地の実態というものを本土政府はお調べになっていますか。復帰以前よりもあらゆる機種が多くなっている。爆音もひどくなっている。周辺の学校というもの、住民の生活は破壊されていますよ。そういうことは、復帰をすればよくなるであろうということ、あるいは安保の問題にしても、本土並みの基地の実態だとわれわれは思った。実際は逆。復帰の問題だってしかりでしょう。そこいらを幾らごまかそうとしてもごまかせない問題が、沖繩あるいは本土の各基地に出てきている。このことが、私は、いま重大な日本の政治の問題として、外交の問題として、防衛の問題として取り上げられなければならない段階に来ていると思うのです。 大臣、時間がありませんので、きょうはごく簡単に触れましたが、もうそういうような、ただお茶を濁す、何とか国会でうまいことを言っておれば通るというような段階じゃないということを強く指摘をしておいて、きょうの質問をおいておきたいと思うのです。
○伊能委員長 次回は、明二十四日水曜日、午前十時より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後六時三十三分散会