逓信委員会 第8号
- 発言数
- 132 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1972/04/13
会議録
○高橋委員長 これより会議を開きます。 逓信行政に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。米田東吾君。
○米田委員 私はきょう、大臣の先般の本委員会における所信表明に関連いたしまして、主として労使の関係の問題を取り上げまして若干の御質問を申し上げたいと思うわけであります。 この間の所信表明によりますと、昨年の年末始の郵便繁忙に対しましては、労使の関係がきわめて協調的でうまくいきまして、この年賀繁忙というものについては順調な処理ができたという評価をなさっておられたように承知いたしておるわけであります。私どもも、昨年の年末始の繁忙期の事態というものは、大臣と同じような見解で、まことによかったと実は思っておるわけです。願わくは、このような労使の関係というものが、正常な、しかもお互い協調的な体制のもとに郵便事業というものが進められなければならないし、もって国民の負託にこたえる、そういうことでなければならぬと実は思うわけであります。この年末始の時期における労使の関係というものは、今日の状態ではこれが持続しておるのでございましょうか。それとも今日はどのような状態になっておるという大臣は御見解をお持ちでございましょうか。まずお聞きをしておきたいと思うわけであります。
○廣瀬国務大臣 ただいま米田委員から、郵政事業といたしましては何と申しましても人の問題が最大の課題でありますことは御承知のとおりでございまして、そういう意味におきましては、事業の根幹に触れる御質問をいただいたわけでございますが、郵政省におきまして、人の問題だということになれば、ただいま御指摘の労使関係ということになってくるわけでございます。御承知のように、一昨年に、俗に労変闘争と申しております非常に深刻な闘争と申しますか、折衝と申しますかがありまして、労使の双方とも非常な反省を強く持ったわけでございます。その結果、一昨年の暮れの十二月十四日に、労使じっくり話し合って確認事項を取りきめたわけでございます。自来確認事項に基づきまして労使間のいろいろな問題を処理してまいっておりますことは御承知のとおりでございまして、私は自来だんだん労使関係は協調と申しますか、非常に好転をしておるというようなことに考えておるわけでございます。私どもといたしましては不信感を払拭しまして、そうして信頼感に根ざして誠意をもってこの労働問題に当たらなくちゃならないということは、かたく信念をいたしておるわけでございます。だんだん好転しておるというように私は考えております。 昨年の暮れの問題を具体的に申しますと、この確認事項に基づきまして、本省並びに郵政局の段階におきまして六人委員会というのをつくりまして、労使双方から同数が参画いたしておりますことは御承知のとおりでございます。昨年暮れの段階におきまして、この六人委員会に地方でかかりましたのが千件ばかりあったと思いますけれども、この折衝協議を六人委員会でいたしました結果、非常に少数に減ってきて、私の記憶が間違いないといたしますれば、数十件しか残らないというような状態になったかと思っておるわけでござ.います。地方の郵政局の六人委員会で解決できないものは、中央の六人委員会に持ってまいりまし・て、本省段階において、基本的な、根本的な課題について協議をいたして、これも大半を解決してまいったわけでございますが、そういうような努力を重ねております。しかし、なおその確認事項を実施するということにつきましては、やはりまだ少し補充しなければならない、あるいはもう少し解説を加えなくちゃならないというような問題もいろいろございます。そういう点につきましては、昨年の十二月五日にあらためて通達を出しまして、全国に徹底するように指令をいたしたわけでございますけれども、そういうように不備な点、不足な点、不可解な点というようなことについては解明を加え、補充も加えまして、だんだんりっぱなものに進めてまいりたい。今後もそういう態度をもって臨みたいと思っておるわけでございます。 そういうことをやりながらだんだん労使間は好転いたしておると思いますけれども、何ぶん御承知のように、三十二万のたくさんの従業員を持っております郵政事業だもんですから、先日来、先生方各地に御視察をいただきまして、何かと御指摘、おしかりをいただいておりますわけでございますが、今回の御調査にあたりまして、入口の段階から非常に私どもに手落ちがあった、十分の御調査ができなかったということは、これは何と申しましても、おわびの、申しわけの言いようがないわけでございまして、この点については、重々おわびを申し上げておきたいと思いますけれども、これは、必ず皆さま方の御意見を参酌いたしまして、皆さま方が今後気持ちよく各局の現業局の御視察ができますように——御視察いただくということは、事業上に非常に、私どもといたしましてもありがたい、貴重な資料をいただくことができることになりますわけでございますから、これは最も私どもといたしましては尊重しなければならない。そういう御視察が十分御満足のいただけるように、まあ結果においてはどうありましょうとも、調査そのものは御満足のいただけるようなことに現場をしなければならぬ。これはほんとうに私どもの責任であったわけでございますから、自省をいたしたいというように考えておるわけでございます。そういうことで御調査を先生方からいただいておりまして、何かと御指摘をいただいておりますけれども、しかし、まあ全体としましては、私はだんだん好転の方向に向かっておるというように考えておるわけでございます。
○米田委員 全体としていま大臣の御答弁にありましたような状態で、一口に言えば、だんだんと好転しているといいましょうか、労使の関係というものはお互い信頼関係を回復するという方向で好転している、こういうふうに理解をしてよろしいのではないか、いまの大臣のお話によりますと。 そういうことだと思うのでありまして、そういう点では、私もやはり全体的にはそういう方向だろうと思って喜んでいるわけであります。ただ、いまも大臣のお話にありましたように、全国的な情勢は、とにかく大勢がそうであったとしても、局部的には非常に硬直状態、あるいはむしろ険悪の状態というものが進んでいる局所もしくはそういう地域があるということについて、私は御指摘せざるを得ないと思うわけであります。まことに遺憾なことでありますが、なお依然として労使の不信、それからそういう不信局に限り業務成績は、郵便にしても、貯金にしても、保険にしても、全体の成績は不良局である。これはもうほとんど統計がそれを示しておると私は思います。労使の関係が対立的な硬直状態のあるところに事業成績があがるはずはない。これはもうはっきり統計上出ていると私は思う。加えて、利用者の郵政事業に対する不信というものが、郵便にしてもあるいは貯金にしても、保険にしても、そういうものが高まってきておる。まことにこれは遺憾なことであると思いますが、そういう状態があるということについて、ひとつ私は大臣からもとくと御理解をいただいて、そうして、そういうところについては特別に大臣から査察をさせるとか、大臣が直接、ひとつ意を用いて、この事態の調査あるいは特別な指導等をやっていただくような、そういう方法をとって進めてもらわなければ解決しないのではないか。要するに、まだ取り残されて硬直状態にあるところについては、それはそれなりに事情があるわけでありますから、思い切った大臣の配慮によるところの措置がなされないと、きっかけがつくれない。したがって、依然としてこの悪循環が繰り返され続くということになるのじゃないか、こう思っておるのでありますが、大臣の御見解はいかがでございましょうか。
○廣瀬国務大臣 私はそのようにいたしたいと思っております。御期待に沿いたいと思っております。きのうも、国会議員何人かの方と御会談の機会がありましたが、これはまあ米田委員御承知のように、社会党の数名の方と郵政省の労使関係についてお話し合いをいたしたわけでございますけれども、またこの話は将来も続けまして、なるべく早い機会に詰めたい、そうして何かはっきりした結論を出したい、こういうように私は考えておるわけでございます。 きのうそういうチャンスがあったわけでございますけれども、その直後、私と人事局長とじっくり話をいたしまして、いろいろ考えておることはたくさんございますけれども、そのうちの一つに、何といっても郵政省は労使関係が非常に大切な問題だ。このことについて、たとえば不当労働行為、その他いまわしい態度があったり、措置をやったりしたような管理者並びに幹部というものについては、もう少し厳然たる態度で臨まなくちゃならない、信賞必罰をはっきりやる必要があるのじゃないかということを、しみじみ話し合ったわけでございます。そういうことをはっきり、やるべきことはやって、明朗な職場にしないと、私は、この事業はうまくいかないというのがもう根本的な考え方でございますから、どの組合がいい、どの組合が悪いなんという考えは毛頭持っていないわけでございまして、でございますから、その辺は十分ひとつ配慮してまいりたい。これはまあ遠からずひとつ具体的な事実をお示ししなくちゃならないかと思っておりますわけでございますけれども、そういう態度で臨みたいと思っております。 まあこういうことで、先生の御質問にお答えになるかどうかわかりませんけれども、そういう信念で向かいたいと思っております。
○米田委員 大臣の非常な決意によるただいまの御答弁をいただきましたが、私は敵意を表しながら、ぜひひとつその所信に向かって、廣瀬郵政大臣のこの時期に、労使の関係というものをもっともっと信頼関係が取り戻しできて、そして全体として郵政事業というものが国民の負託にこたえるだけの正常な業務運行確保ができるように、ぜひひとつ、これは私は国民の立場から大臣に強くお願いをしておきたいと思うわけであります。 で、具体的なことでちょっとお聞きをしたいのでありますが、大臣も御承知になっておられると思いますが、ことしの二月二十二日の、これは読売新聞の切り抜きでございますが、岩手県盛岡の郵便局の、スモン病患者の職員に非情な配置転換、これは局内の配置転換であります、配転をやったという記事が出ておりまして、そしてこのことについて、スモン病患者を守る会、これは全国にそういう患者の会があるわけなんでありますが、そういう会もあげて、このスモン病患者である盛岡郵便局の、村田君というのでございますけれども、この人に対する不当な配置転換について撤回を求めるという大きな運動を巻き起こす、そういうような記事とあわせまして、全逓の労働組合がこの問題を取り上げて、当該の局長並びに仙台郵政局長等に対して、この病人である村田君の配置転換というものについてもとへ戻すように運動を進めておる。しかし、なかなかこれが進まないので、本人は行政訴訟を起こしてこの局長の不当な配置転換を取り消しを求める、そういう事態になっているということが報道をされておるわけであります。このことについて大臣も事情を御承知になっておられるかと私は思いますが、このようなことは普通の常識の判断からいきますと理解できない。盛岡の郵便局はせいぜいで三百名前後の局だと思うのです。しかも、分課がしかれている。このスモン病患者といわれる村田君の所属しているのは貯金課である。しかもこれは内勤でありますから、そう多くおるはずはない。したがってその人の健康状態、こういうものについては主事あるいは課長、局長それぞれ職制にある者は十分管理をしておるはずであるし、理解をしておるはずだ。そういう患者が配置転換の対象になって郵便課のほうに、窓口係に配置転換された。労働の面でも非常に重労働になるものでありますから、患者である村田君は健康のためにもそこへ行くことができないという事情を訴えている。このような行政訴訟という最悪、最終の局面を迎えなければ解決できないような事情というものが盛岡の郵便局にあるのかどうか。私もこの新聞を読みまして非常に疑問に思いました。 実は三月の六日に私この盛岡の郵便局、現地に行ってまいりました。それで事情を調べてきたわけでありますけれども、行っていろいろ調べた結果、意外に盛岡の郵便局は、いま大臣とやりとりありましたように、労使関係というものが非常に硬直状態、険悪な状態であることを実は知って私は帰ってきたわけであります。こういうような、常識的にいえば、ほんとうに局長あるいは課長と本人との関係において解決できるような問題が、局長は配転命令を撤回しない、本人は自分の健康を守るためからいっても、その重労働の郵便課のほうに行くわけにいかぬから、結局は行政訴訟でもって争わなければならない、こういう事態が出てくることは私は非常に残念だと思うし、理解できないのでありますけれども、このことは大臣御理解なさっておられますかどうか、お聞きしておきたいと思います。
○廣瀬国務大臣 ただいまお尋ねの村田君でございますが、スモン病でございます。ところがそのスモン病というのはなかなかむずかしい病気だそうでございまして、盛岡局の管理者も、そういうような病気を本人が持っておるということを全然知らなかったそうでございます。配転の発令をいたしましたのが一月二十七日でございますが、その翌日本人から過去にスモン病の疑いで休んだことがあるというようなことを聞いて、初めて承知したそうでございまして、外見はなかなかわかりにくい病気だそうでございます。局員からもこの点につきましては勤務希望等の申告をとりますわけでございますけれども、そういう機会には本人からもすなおに管理者に申告してもらいたかったわけでございます。そういうようなことも全然なかったそうでございまして、その点はまことに残念に思うわけでございます。しかし、スモン病であることは事実でございますから、ことしの三月四日付で肉体的に過重にならないように、重い負担にならないような調査課のほうに転勤をさしたそうであります。したがって、からだのほうではもう心配ないというような仕事につけておりますわけでございますから、さよう御承知願いたいと思います。
○米田委員 そのことは私も承知いたしております。いま現在調査課に再配置されまして、本人はそれを受けて、いまたしかおっしゃるとおり調査課で働いておるはずであります。それはそれで私も了承しておるわけでありますけれども、問題は、しかし本人が盛岡の局長を相手として起こしております行政訴訟はまだ取り下げておりませんし、これは係争中である。解決をしておらないのであります。私が問題にしたいのは、実はいまそうなっておるからいいということではなしに、それはそれとして一応認めておいて、どうして一体、こういうスモン病患者というものが、突然に局内の配置転換の対象になって、そして本人に伝えたところがスモン病であるということがわかって、その時点でああそうか、それならこうしようというふうに直ちに措置ができるはずなのができなくて、そしてそこで解決つかないのか。いま大臣おっしゃるように六人委員会にかかる。そこでもなかなか解決できない。結局は本人も身分の安全ということもありますから、いつまでも抵抗しておるわけにいかぬから、とりあえず再配置の命令に従って現在は調査課に働いておるけれども、その問題の本質的な基本的なものは本人も理解しておらないし、現場では解決をしておらない、こういうような事態なんです。本人の申し立てその他が不十分で、いまの大臣のお話では、管理者が知らなかったようだというふうにおっしゃっておられるわけであります。この点は私も現地へ行っていろいろ本人からも事情を聞いたり、局長からも事情を聞きまして、これは知っているのであります。その知っているということは、この人は大臣も御承知のように、昭和四十四年の九月から十月にかけて約二十日間、スモン病の疑いで入院しております。入院しておるわけでありますから、当然局に対しては病休の手続をとらなければならぬ。それには医師の診断書、病名等が当然つけられて休暇の願いが出るわけであります。そういう段階では明らかに、スモン病という決定的な病名はついておりません、日本的な病名というのでしょうか、それは要するに末梢神経炎、そういう病名もすでに明らかになっておるわけであります。したがって、そこらの事情は当時の課長、要するに管理者のほうでは十分承知をしておられるはずだし、それを処理された庶務課長もまた当然承知をしておられるはずなんであります。ただ、本人からそういう申告がなかったとかあるいは健康診断をやっている段階では出てきていなかった、そういうことがはっきりしてきておらなかったというようなことをあとで言われておりますけれども、私は冒頭申し上げたように、わずか十名前後の局員の中の健康管理の問題が、普通の状態であれば、知らなかったというふうに片づけられるようなそういう状態ではないはずではないか。私も現場の経験をたくさん持っておりますが、かぜを引いたといってもすぐ主事や課長はわかる。何か事があればすぐわかっておるわけであります。それくらいに現場の関係というものは、課長とか主事というような者の人事管理あるいは健康管理というものは、普通の状態なら正確にしかもきわめてこまかにそういうものが行なわれているはずだと私は思うのです。それが知らなかったというふうにおっしゃる。なぜ知らないのかといえば、本人から一ぺんもそういうふうに言われたことがないとか、あるいは定期健康診断の段階でそういうことが医師から言われておらなかった。何かそういう非常に理屈にならないようなことをおっしゃって、表向きの理屈といいましょうか、そういうふうにして知らなかったということを正当づけようとされておるわけであります。私はそういうことでは、一つは管理者の能力なり、そういうものも問題だと思いますし、それほどにこの労使の関係の対話あるいはコミュニケーションあるいは管理の実態といいましょうか、そういうようなものが非常に欠けている一つのよい標本ではないかというような気もするわけであります。これは知らなかったということでは事実はないわけでありまして、この点大臣ひとつ理解をしておいていただきたいと私は思うのです。
○廣瀬国務大臣 先生のお話よくわかりましたが、一応人事局長から御答弁させます。
○北政府委員 先生御指摘のような事情で、当該局の管理者は知らなかったと言っております。 なお、これにつけ加えますと、この四十五年、四十六年、最近におきまして、たとえば病欠でありますとかそういったことにおきまして、御本人と他の人と別段変わりがない。すなわち特段に病欠もとっておらないわけであります。また日常の勤務におきましても、貯金課におきましても随時超過勤務ということもあるわけでありますが、超過勤務を命ぜられた場合も、他の人と同じようにこれに服しておった。こういう事情があまりして、一般の健康者というふうに見ておったわけであります。また見ておるのに、見るについて不都合であったというような事態もなかったようであります。発令日の翌日に、そういう四十四年のことを御本人の口からございましたので、それによって調べてみましたところが、確かにそういった事実がある。しかし、それは当時治癒をした。その後非常に健康で、一見健康であって、勤務においても普通の人あるいはそれ以上にやってくれておった。こういう事情からこの配転をしたわけであります。しかし、発令後の翌日ですが、そういう話がありましたので、それではこの際よくお医者に見てもらってはっきりしなさいということと同時に、勤務につきましても、郵便課の窓口の勤務でありますけれども、その勤務は夜間にわたる勤務も普通ならばあるわけでありますけれども、そういう申し出がございましたので、御本人につきましては朝八時五十五分から夕方の四時四十分までの勤務ということに指定をいたしまして、夜勤はさせないでおったわけであります。その後、三月の二日に御本人からお医者の診断の結果として、スモン病という診断書が出ましたので、すぐ三月四日に調査課へ移した、こういう事情に相なっておるわけであります。その四十四年のことを知らなかったということにつきまして、事実そういうことでありますので知らなかったわけでありますけれど、本人から申告がなくても、局員のそういった身上について数年前から調べれば、そういう書類があるわけでございますから、よく調べておけばよかったじゃないかという御指摘であれば、まさしくそのとおりだというふうに思います。今後とも十分そういったことにつきましては注意をしてまいりたい、こういうふうに思っております。
○米田委員 人事局長、あなたの御答弁されました前段は、おそらく、それは仙台郵政局あるいは現場の局長の言っていることと同じでありますから、そういう報告がきておって、あなたがそれに口を合わせておっしゃっているんだろうと思いますけれども、そこらあたりが私が問題にしたい点なんですよ。この本人は、いまもあなたおっしゃるように、貯金課の所属、しかも勤続はもうずっと長いのであります。貯金課では相当な、まあ役にはついておりませんけれども、中堅以上の、普通ならもう当然役職につくクラスでありますけれども、全逓の組合員でありますからまだ役職についてない。その彼が、いまおっしゃるように郵便課に配置転換されるについて、その直接上司である貯金課長は相談を受けておらない。それから郵便課のほうに移すという受けるほうの郵便課長も相談を受けておらない。そういう事情ははっきりしている。ですから、普通であれば、局の全体の仕事の上からいって貯金課の村田君を郵便課に移す必要があれば、相談があって——課長なり主事なりあるいは同僚の諸君はみんなあなたの答弁と違いまして、村田君は健康が一般よりはよくない。それからまた超勤なんかはある程度しておかなければ、これは月々の収入にも関係ありますから、健康上多少問題がなっても、やはり本人は進んである程度の超勤くらいは受けてバランスもとらなければならぬ。それから自分だけが超勤を断わるということは、よくよくでなければ、他にまた迷惑も与えますので、やはり健康上差しつかえなければできるだけ超勤にもこたえて仕事もしなければならぬ。言うなれば普通の人となるべく同じような状態で働いていかなければならぬ。同僚のお互いの関係というものもあるわけであります。そういうことであったのでありますが、貯金課の他の同僚諸君は、これは四十四年の入院の場合、それからスモン病の疑いであるという長い間の療養生活、病院に通ったりなんかしていることもずっとあるわけでありますから、そういうこともみんな承知をして、村田君というのは普通の健康状態でないということはわかっておった。ところが、いま所属の当該の課長すら知らないような状態で、突然ぽんと出たものでありますから、村田君の健康状態やそういうものはちょっと見ればすぐわかるのでありますけれども、そういうことをとんちゃくするようなことのないような状態ですぱっと出たものでありますから、したがってこういうような結果が出たのであります。 私が言いたいのは、局内の配置転換といえども人間を動かすのですから、幾ら人事権があなたのほうにある、局長にあるといっても、人間を動かす以上はそう簡単に、自分の思いつきのように、将棋のこまをあっちへ動かしたりこっちへ張ったりするようなかっこうでやれるようなものではないと私は思う、実際問題。これは課長に相談する、あるいは受け入れるほうの課長の意見ももちろん聞かなければならぬ、課長が直接の自分の所管の仕事の責任者でありますから。そういうものを全体を積み上げた上で、じゃこの人をひとつこっちへ移してやろう、当然そういうふうになっていかなければならぬと思いますが、当該の貯金課長や郵便課長は知っておらないのであります。あとから局長から言われて、そうでありますかということなんです。これはもうはっきりしているのです。そういう事情というものは、人事局長、どう思いますか。そういうことがなされておれば、こういうことは未然に防げたのであります。ところがそういうこうことをしないで、もう発令をするという段階になって、前日の四時半であります、明日付で発令をするというきょうの午後の四時半、仕事が終わるころになって、本人に内示というかっこうで通知があった。いまあなたが答弁されたとおりであります。そこでこういう事態というものがはっきり出てきたわけです。 私は、もう一つ疑問なのは、それにしてもそこでスモン病の状態がわかった、健康でないという状態がわかった、郵便課のほうへ行ってもこれはなかなかきついだろうということがわかったら、なぜそこで人事権者といわれる局長、人事権を持っている方の裁量で、それじゃこれはもうちょっと見送る、あるいはもう一ぺん考えてみようとか、普通ならこれくらいのことは私は当然なされるものだと思うし、それをしたからといって人事権が乱れるとかあるいは権威がなくなるなんて、そんなことはないと思うのですが、ほんとうにこんなことはもう解決できる問題じゃないかと思うのです。それができないのは、実は硬直状態という、そういう関係があるからではないかと私は思うのですけれども、これはどう思いますか。
○北政府委員 ただいま御指摘がございましたが、実は内命を御承知のように前日にいたしました。そのときにはそういった話がなかったわけであります。また発令の当日もそういった話がなかったわけであります。発令の翌日になりましてスモン病の疑いがあるのだ、こういう話が初めて御本人の口からありまして、それによって管理者が知ったわけでございます。 そのことと、いま一つは局内の配置がえでありますけれども、局内の配置がえといえども慎重にやらなければいかぬという御指摘につきましては、私どももまことにそのとおりであると考えております。ただ、本件の場合は、貯金課長も郵便課長も、御本人がそういったスモン病であるという事実を知っておりませんでしたのでこういったことになった。ですから、前日の内命の時期においてスモン病という話が出ておれば、そういったことを考慮したろうと思うのであります。また、発令の翌日にその話が出ましたのでそれから五日間ほど訓練をしておりますが、訓練後におきまして、先ほども申しましたような郵便課では夜勤をやらさない最も軽い勤務に服せしめて、同時に、早く見てもらってはっきり病気なのかどうかということをお医者さんにきめてもらいなさいということを言いまして、その結果、診断書が出まして調査課へ、こういうことでございますので、特段にその間に手落ちはなかったのじゃないか。しかし、先ほど申し上げましたように、本人から申告がなくても四十四年に相当期間休んでおるということはあったわけでございますから、申告のない人につきましてもそこらまで平素からよく調べて把握をしておくということは、今後大いに頂門の 一針とすべきだというふうに考えております。
○廣瀬国務大臣 先生のお話を承りまして、先生冒頭に言われました職場の雰囲気、これが硬直状態であってはならない。私はかねがね逓信一家ということを強調いたしておるわけでございますが、いま一つの例を具体的におっしゃったわけでございますけれども、これはお話のように逓信一家の気持ちで平素意思の疎通において非常に欠けるところがあった。また労務管理においても知らなかったではどうも言いわけにならないというような気がするわけでございます。でございますから、一つ例を申されましたけれども、そういうような事実が生まれるについては局全体の雰囲気、ただいま申しましたように、意思の疎通にけておったとか、あるいは労務管理に手落ちがあったとか、そういうような問題が伏在しているのじゃないかというような気がいたすわけでございますが、この点はまことに申しわけないと思っておるわけでございます。したがいまして、盛岡局につきましてはもう一つ突っ込んで調査いたしまして、措置すべきことは措置する、指導すべきことは指導するというようなことで対処してまいりたい。私は、その問題よりも局全体の雰囲気、職場のあり方、こういうことが非常に重大だと思うわけでございますから、十分ひとつ検討してみたい、このように考えております。
○米田委員 大臣からただいまの御答弁があったわけでありまして、いま大臣から御答弁いただいたようなそういう措置をぜひとっていただきますように私からもお願いしておきたいと思います。 人事局長からいろいろ答弁がありましたが、取り扱い上は、あなたのほうでは別にとりたてて不当なものはなかったという答弁をなさっておられますが、私が現地へ行っていろいろ聞いた限りでは、直接調査をしてきた限りにおいては、不当かどうかは別として、やはりあそこの局全体の局務運営というものは職員の管理、労使関係の正常化というような関係で見ますと、とりたてて不当なものはなかったというほどのものではないのです。非常にぎくしゃくしておりまして、全く硬直状態です。とりたてて取り扱い上、法規法令に照らして全くの手落ちであったというものはなかったということかもしれませんけれども、それだけでは現場の人を使う管理者としては不十分なんじゃないですか。そこにやはりある人間的な関係というものが出てこなければ、法規法令だけで局長の権限や課長の権限は遂行できないでしょう。ですからとりたてて不当なものはなかったというそのことは、現場を見た限りにおいては私はいただきかねるのであります。郵政からも現地の局長からも不当なものがあるのだという報告をしますと、あなたのほうに何をやったのだとおそらくおこられるはずでありますから、これは全部こういうふうにやってこちらのほうには手抜かりはありません、とりたてて不当な措置というものはありませんという報告をしておるのは当然なんです。ですけれども、答弁としては私はいただきかねる。そういう状態を私は現実に見てきておるわけです。特に大臣からいま御答弁ありましたから、これをやり合ったって問題の解決にそうプラスにならぬと私は思いますので、要は大臣が答弁されましたような方向で特別にこの事情を調べていただいて、ひとつ早急に措置をしていただきたい。 これは人事局長も御承知だと思いますが、郵政の仙台の地本の六人委員会にこの問題はあがったのです。二月二日からあがりましていろいろやられましたけれども、これは約一週間あるいは八日間くらいでとうとう結論が出ないまま決裂の状態になっておった。ところが三月六日に私どもが現地調査に行くということになって、いまあなたが答弁されましたように、その二、三日前にまた地本の六人委員会の段階で話が戻って、とりあえず本人については四日付で調査課に再配置をする、それを骨子とする話し合いが成立した。ところが私が申し上げましたように、本人は行政訴訟をまだ取り下げておらないという大事な点が残されておるのはどこに理由があったかというと、この問題の処理について、たとえば本人は再配置をするとか、それは調査課へやるとか、そういうことについて局長か本人に必要な診断書を出してもらって確認したという手続をとってからやるとか、幾つかの項目を地本の六人委員会は確認したのです。その最後の四項目に、局長から本人と盛岡の組合のほうに対して、とにかく一応遺憾の意を表明して、本人はスモン病の患者であるということと、加えて今回のこの事件で相当な精神的なショックを受けておるから、ひとつそれをきれいさっぱり白紙に戻して今後仕事のために一生懸命やってもらおう、そういう激励もあわせて局長から声をかけてやる、そこまできちっときめて現場へおろした。ところが最後の四項目の局長が遺憾の意を表明して本人を激励するということが、局長がそれはのめない、おれは別に悪いことをしておらぬ、激励するなどということはできない、こういうことになって、六人委員会で話ができておるのにもかかわらず、その部分だけ現場の局長が拒否をして、結局は再配置だけはできたけれども、本人は釈然としておらないし、労働組合もまだ闘争の体制を解いておらないわけです。そういう状態が残っておるのです。このことはあなた御承知でありますか。
○北政府委員 先生お示しでございますけれども、若干私ども把握しているのと異なる点がございます。と申しますのは、六人委員会で結論が出て、現場長がどうこうということではございませんで、遺憾ながら、ただいま現在六人委員会自体で結論が出ておらないわけです。大部分については結論が出ておるのでありますが、いろいろ六人委員会の中の労使といいますか、労使のやり取りの中で若干の食い違いもございまして、その結果、ごく一部のことでしこっております。ただ私どもといたしましては、すなわち本省といたしましては、さらに仙台の六人委員会の相談に対しまして、この問題を早く解決するようにということで、その場合に当然局長から本問題についての意のあるところを相手方に伝えるということを骨子といたしまして、早急に解決するようにいま督促をしております。また、現場におきましても、この六人委員会におきましても、早急に解決したいという機運はあるように聞いております。
○米田委員 局長、違うのですよ。私が申し上げておるのは、三月四日付で本人が再配置転換に応じた段階においては、六人委員会で結論が出たから、組合のほうの説得もありまして、本人はそれに従って再配置に応じたのですよ。そこでは一応結論が出たのです。ところが、四点目の、局長が遺憾の意を表明して本人を激励するというその部分が行なわれないでしまったから、結局は、一たん結論が出たけれどもそれは白紙に戻って、それが依然としてまた六人委員会に戻ったのです。郵政局と地本との六人委員会にまた戻りまして、あなたのおっしゃるように、今日まで一緒にずっとやってきておりますけれども、この段階ではまだ結論は出ておらないのです。しかし、私どもが現地調査に行くという段階で、仙台郵政局の、これは何とか解決しておかなければならないという配慮はあったと思う。また、組合のほうもできるだけ早く、相手が病人でありますから、人権の問題.でもありますので、早く解決すべきだということで、そこでは一たんこの話はついたのです。これは間違いないのです。だから、本人は不満があったけれども、再度の配置転換に応じて調査課の仕事についた。これは間違いないのです。ところが、局長が遺憾の意を表明するという大事なことが行なわれない。これも結論の中の重要項目なんだけれども、それが行なわれないでおるから、話がついたということにならないということと、本人は依然として行政訴訟は取り下げることができない状態にいまあるのです。ですから、そのことだけはひとつ誤解のないようにして、正確につかんでおいてもらいたいし、現状は確かにあなたが言うように、仙台郵政局と地本の段階はいま六人委員会であがっておる。しかし、私は連日、きょうの質問もありますから、どうなっているのだと聞いておるのですけれども、依然としてあなたがおっしゃるのと違って、仙台郵政の段階では進んでおりません。しかも、その遺憾の意を表明するという、何らかの意思表示するとあなたは答弁しましたけれども、その答弁のとおりの意思表示をするという——私どもは遺憾の意を表明するということが骨子だ、こういうことになっておるのですが、その表現のしかたや言い方がまだ気に食わないということで、六人委員会はもんでいるのです。実際はまことにばかみたいな話なんです。役人というのは、そんなに形式というか権威というか、そういうものが大事なのですか。もっとざっくばらんに、いや、ちょっとおれのほうも事情を知らなかったものだからこういうことになったんだ、まあひとつ気にしないで、君、これから一生懸命がんばってくれ、おれのほうも注意するわい、そういうことがなぜざっくばらんに言えないのかということなんですね。どういうことを言うかということまで六人委員会でみんな文章にして、局長が読み上げるものまでつくり上げないと話が済まない。その局長に言わせる文章をつくる段階で、結論が出ないでいまのような状態でずっと引き続いておるのです。現場では依然として紛争状態といいますか、そういう不安定な状態が続いておる。本人は釈然としないまま、しかも病気を押していま調査課で働いておるはずである。そういうことなんですから、あなたがうまくいま六人委員会で進めておると答弁されたって、それはだめなんです。うそなんです。だから大臣が答弁されましたように、役人の問題でなくて、大臣から直接仙台の局長なりに話をしていただくなり、あるいは大臣が直接事情を調査するだけの何らかの措置をとっていただきたい。問題は簡単なんです、大臣。現場の局長が本人を呼んで、一言、どうもおれはちょっと事情を知らなかったので君に迷惑をかけた、これから私どもも注意するし、君もどうも言い方がまずかったようだ、しかし問題は解決したのだから、これからからだに気をつけて一生懸命やれよ、この一言を言うてくれればいいんですよ。それくらいのことを言えないんですかね。そうすれば問題は解決するのですから、それをひとつ大臣からやっていただきたい。
○廣瀬国務大臣 そのことも含めまして重ねて調査いたしまして、適当な措置を指導いたしたい、こう思っております。
○米田委員 大臣ひとつそういうふうに局長を指導して、局長から意のあるところを表明させて、本人を釈然とさして、いま行政訴訟もまだ提起したまま係争中でありますから、こんなもの早く本人から取り下げさせるように、あなたからぜひひとつそこまでやっていただきたいと思いますが、再度答弁していただきたい。
○廣瀬国務大臣 そのような方法で何とかすみやかに解決を急ぎたいと思っております。
○米田委員 盛岡郵便局では私あともう二つくらい問題提起をしておきたいのです。 実は時間がないのでありますけれども、大臣から今度盛岡局を指導されるにあたって重要な参考として私申し上げますから聞いておいていただきたいと思うのですが、盛岡の局では昨年、四十六年八月それから本年の一月、約半年後に——昨年の八月とことしの一月でありますから半年、中を置きまして二回にわたって局内の配置転換が行なわれた。局内の配置転換は、これは局長の業務運営上あるいは人事管理上必要があれば当然やっていただくわけでありますし、どこでもやっておることだと思いますけれども、私が大臣に聞いてもらいたいのは、この昨年の八月の配置転換では約三百名の局員のうち約二十名が対象になりましたが、その二十名のうち約六名がそこの全逓の組合の役員である、それから二名が婦人の労働者であります。それから勤続四十年をこえる、六十一歳を過ぎておる、やがて勧奨退職か高齢退職でことしあたりやめようとする主事さんが二人この二十名の中に含まれておる。私が申し上げたいのは、この六名の組合役員、これはほとんど分会の委員長とか副委員長、そういう役員である。分会では最高の役員である。それが配置転換の対象になっておる。このことは、一般的に私はそういうとこもあと思うのです。ところが、この分会の役員は六カ後のことしの一月の配置転換に、また配置転換の対象になっている。二回連続組合役員がねらわれて配置転換の対象になっておるわけです。会計課というところは、全逓の組織でいえば一つの分会でありますが、そこの分会長は昨年の八月配置転換させられた。またことしの一月、次の分会長が配置転換させられておる。こういうような状態が続いておる。こういうことは業務運営上あるいは人事権を持っておる人が人事管理上必要だといえば、それでおしまいなんです。しかし、それだけではやはり釈然としない。私はどうしてこういうふうにしなければならぬのだろうかという疑問が実は残るわけであります。これを私は大臣ともっとやりたいのでありますが、時間がありませんが、こういう事情が一つあるので、これも調べていただきたいということが一つ。 それから婦人労働者二名ということを私申し上げました。この婦人労働者の中の一人はとうとうこの配置転換のショックで流産しております。この婦人労働者というのは電話の交換手だったのですが、電通合理化で周辺の特定局から盛岡の郵便局に配置転換されてきた人であります。この人は盛岡に来て二年間に三回配置転換されておる女の子であります。電通合理化の犠牲といいましょうか、電通合理化でもって、とにかくその局に仕事がなくなったのでありますから、配置転換に応じて盛岡局に転勤してきた。そうして二年間に三回も局内で配置転換させられておる。どうして私だけこういうふうに次から次へと対象にされて、仕事が覚えられないうちに次の配置転換をされるのか。そういうやはりショック等もありまして、その中の一人の御婦人の方は妊娠三カ月で流産しております。私は、これはほんとうにそのショックで流産したのか、あるいはほかにからだの異常があって流産したのか、婦人科のお医者さんにも聞いてみました、調べてきました。これはもちろんお医者さんでも断定はできませんか、やはり婦人の方が妊娠二ないし三カ月の時期にそういう精神的なショック、たとえば突発的な場合なんかも大きな一つの理由になるし、それからショックの状態というものがある期間持続するような場合においても、これは流産する一つの原因になる、体質の問題もあるけれども、こういうことを婦人科の医者は言っておるわけであります。そういうショックから結局母性に必要なホルモンが不足をする、そうして結果的に流産の原因をつくるということになる。そうして統計からいっても、大体妊娠後二ないし三カ月が精神的なショック等による流産が一番多いそうであります。 〔高橋委員長退席、水野委員長代理着席〕 本人の申し立ては、そういうショックによりまして流産しましたということなんです。電通合理化に協力したといいましょうか、あるいは犠牲になったといいましょうか、そういうことで配置転換に応じて盛岡に来て、二年間で三回も配置転換させられた。いろいろ苦労があって、それがショックである婦人は流産までするという事態がある。こういうこともひとつ大臣、メモしておいていただきまして、その実態がどういうものであるか調査をしていただきたい。 それからもう一つは、勤続四十年を越える、ことしあたりできれば高齢退職をやろうという六十一歳の方が、やはり昨年の八月、二人そろって配置転換させられた。大体これは保険課から郵便課、貯金課から郵便課とかというふうに配置転換させられておるわけです。それぞれ貯金課においても保険課においても勤続四十年の主事である。募集の面でもとにかくベテランである。しかも、もう四十年間も円満につとめて、ことしかそこら高齢退職をやろう、功成り名遂げたとはいいませんけれども、そろそろそういう設計もしておる段階で、そういうことは局長だって課長だってみんなわかっておるわけであります。そっとしておいて、そうして思い出よく退職さしてやるという配慮が必要だと私は思うのであります。あすにも退職するというのはわかっておるのに、保険課から、貯金課から郵便課のほうに配置転換する。行ったって仕事ができるわけがない。この中の二人は、いま年が六十二歳ぐらいでありますから、みんな高血圧で思うような仕事ができないような病状の人であります。そういう方がこの配置転換の対象になっている。この三つを、盛岡局のいろいろな労使関係というものを調査される段階でひとつポイントにしていただきまして、もうこういうことがなされておるのでもとへ戻すことはできないと思いますけれども、少なくともこういう方々に対しては、もっと情けのある適切な措置というものがなされるように私は配慮していただきたいと思うわけであります。いかがでございしょうか。
○廣瀬国務大臣 ただいま重ねて御指摘いただきました組合役員の配転、婦人労務者の配転、高齢者の配転等につきましては、御指摘に基づきまして十分調査いたしまして、これまた適当な措置、指導を講じたい、このように考えるわけでございます。
○米田委員 私はこれで終わりますが、最後に人事局長、いま私が申し上げたことは、おそらくあなたのほうにも連絡はきておるだろうと私は思うのです、盛岡へ行きまして重点的に調査した項目でありますから。これに対してあなたのほうは、これはひとつ仙台郵政が処理します、ということじゃなしに、仙台郵政もこの中の幾つかは六人委員会にかかっておる内容でありますが、地本の報告によりますと、六人委員会は一向に機能しておらないそうでありまして、この話し合いが意見が並立で、したがってどうにもならぬという状態だそうでありますけれども、いま大臣からは、大臣が直接調査をされるなり事情を調べるなりして措置をしていただくような、そういう明解な答弁をいただいたのでありますけれども、あなたのほうでは、これを大臣にまかせておいていいかどうか、こんなことは許されないと思うし、もっとあなたのほうで、人事の所管の最高の責任者でありますから、積極的に仙台郵政の人事部長なりあるいは桧森盛岡局長なりに事情を聴取をされて、こういう事態を早く解消するよう、問題の基本は盛岡局の労使関係でありますから、ひとつ上のほうで見ておらないで、早く現場で労使関係がよそ並みに正常になるように、ひとつ特別な措置をしてもらえませんか。局長の回答もいただきたい。
○北政府委員 ただいまの三点の御指摘、それなりに私ども承知をいたしております。ただいま高齢者の配転につきましては存じておりませんでしたので、あわせまして大臣が言われましたように十分調査いたします。 また、盛岡局の労使関係でございますが、盛岡局の労使関係遺憾ながら前からなかなかむずかしい局でございまして、私ども一二・一四の確認にも明らかにしておりますけれども、これはやはり労使間の問題でございまして、したがって盛岡の場合も労使という相対関係の中での問題であります。したがいまして組合にも求めるべき点が多々あるわけであります。また局側といたしましても、みずから戒めるべき点が多々あると思います。御指示のように十分注目して当該局の労使関係の改善に意を用いたいと存じております。
○米田委員 局長の答弁もう一点気にかかりますが、労使は相対的、それはおっしゃるとおり私はことばの上でわかりますが、相対的であって、なおかつ主体的なリードをする立場はどこにありますか。労のほうですか、使のほうですか。
○北政府委員 これは問題によると存じますけれども、一二・一四の中でも相対である、しかしその場合に、コミュニケーションの拡大というような点につきましては省が一歩先に踏み出す、こういっております。あらゆる問題につきましてこちらが先ということではありません。やはり労使関係全般の展望の中でこれを改善していくにはコミュニケーションを拡大する必要がある。それについては省が一歩踏み出そうとしております。個々の問題につきましてはさまざまだというふうに存じますが、そういう心がまえでいたしておるわけでございます。
○米田委員 私はこれで終わりますけれども、やはり郵政省側が一歩踏み出す。これは個々の場合は別だけれども一般的にはそうだということでありますから、私はそれでいいと思います。当然またそうでなければならぬと私は思います。やはり郵政省側が指導的な役割りを果たして、相対的な関係を持ちながら、要するに解決を、あるいは改善をしていく、そういうふうにしてもらわなければ、これはお互い言い合ったってだめなんですからね。これは解決しませんよ。ですから、そのことを私は大臣からも特に御配慮いただいて、積極的にいままで大臣がこの労使関係の改善について一歩踏み出す姿勢で取り組んできておられますから、私はもう十分だいじょうぶだと思いますけれども、なかなか大臣の御意思や姿勢は下まで届いておらないわけでございます。ひとつその点は大臣からも強くお願いしておきたいし、かりそめにも人事局長、大臣にブレーキをかけたり、それからあなた方のメンツを保つために問題をすりかえたり、ごまかしたりすることのないように、これだけあなたのほうに私は特に苦言を呈しておきたいと思います。 以上で私の質問を終わります。
○水野委員長代理 次に、栗山礼行君。
○栗山委員 きょうは国際電電の菅野社長、御関係者の御参考の御意見をお伺いいたしますために御参加をいただいたわけでございます。まず冒頭に、きわめて短い時間にお尋ねを一、二申し上げてまいりたい、かように考えております。 昨年の十二月の二日の本委員会の一般質問にあたりまして、同僚の樋上委員からいろいろお尋ねを申し上げております二、三の問題点がございます。私は重複を避けてまいりたいと思うのでありますけれども、当時の状況と若干変化の様相を呈しておるのじゃないか、かように考えておりますので、そういうような意味をかねての御質問を一、二申させていただきたいと考えております。 その一つは、日中間の通信交流の問題で、現在の状況下におきまして将来の予見をいたしまするときに、何らかの基本的な方向をとってまいらなければならぬ、こういうことでいろいろ質問をされておるわけでございます。最近の、三月十日等の新聞を拝見いたしますと、日中通信にひとつ中国の上海地球局を使わしてもらいたいと国際電電が申し入れをされておりまして、あるいは正式に中国に要請を出されておるというような記載がされておるのでありますが、いま日中間の通信状況につきましては電話の回線が四本でございますか、それから電信におきましては二通、合計六回線だ、こういうふうに承っております。特に写真等の関係の回線等含めまして、きわめて需要の増大する中で、そいういう窮屈な状態に置かれておる。将来の日中間の親善交流を予想いたしまして、通信回線のあるべき姿をどのように運んでまいるか、こういう問題点の重要な課題の一つとして、国際電電が中国の上海地球局のほうとの関連をつけて、それの利用の申し出をされておるやに承知をいたすのでありますが、その間の経緯と今日の状況ということと、さらに将来にわたる予測的な御意見ございましたら、簡単に承っておきたい、かように考えます。
○菅野参考人 国際電電の菅野でございます。平素いろいろ御指導いただきましてほんとうにありがとうございます。厚くお礼を申し上げます。 ただいま栗山先生からのお尋ねでございますが、仰せのごとく中華人民共和国との間の通信というものはわれわれの最も関心を寄せておるところでございまして、昨年の秋、十一月の初めだと思いましたが、将来日中間の交際というものはますますしげくなる、そこで両国間の通信というものは飛躍的に増加するであろうということを予測しまして、何としても幹部間の打ち合わせをしたい、両国間の通信の増強について責任ある者の会合をして忌揮なく話し合いをしたいという意味の書簡を出したのでございます。しかしながら残念なことには、それについては何らの返事をいただくことができなかったのでございますが、その後ニクソンアメリカ大統領の訪中というようなことが発表されましたので、この機会に飛躍的に通信は増加するであろう、通信需要は増加するであろうということも予測いたしまして、当社としましてはいち早く短波の増強を設備したのでございます。これは昼夜兼行の工事をやりまして、とにかくニクソン大統領の訪中には間に合ったのでございますが、はたせるかな、やはり向こうでも通信需要の増加ということを考えまして、回線の増強を言ってまいったのでございまして、それは私どものほうとしては快く承諾して、その当時相当の回線を増しまして需要をまかなったのでございます。 中華人民共和国との間におきましては、御承知のとおりもう国ができまして間もなく、二十三年ごろから通信は通じております。現在のところは先生のおっしゃるとおり、純粋の電話回線が三回線、あと一回線は写真の電送に使っております。それから電報の直通回線は二回線でございます。しかしながら、広州の交易会のようなものが春秋二回開かれますが、こういうときにはまた日中間の通信需要というものは非常に多いのでございます。そこで、そのたびごとに通信を増強しております。 〔水野委員長代理退席、委員長着席〕 今回もその点では、四月の十四日から交易会が終わるまで電話回線二回線、電報回線一回線を増強して、しかも取り扱い時間はほとんど制限がないようにしてこの需要を消化するようにつとめておる次第でございます。私どものほうの呼びかけに対していろいろ詳しい向こうからの問い合わせ等があれば、私どものほうではいつでも応ずる用意をしておるのでございますが、ただ最近の中華人民共和国の通信関係者の態度といいますか、これは非常に変わってまいりまして、お互いにお互いの協力を感謝し合ったり、また非常に友好的にその間の交渉をいたしております。ただ、しかしながら、根本的に増強するという点についてはまだ確たる御返事をいただいておりません。 先般、短波の増強については、回線の増加ということについて向こうも承知してきたのでございますが、私どものほうで言っても、衛星通信を開始しようとか、その他技術的にもう少し増強したらどうかというような点については、後ほど考慮するということでもって、まだ具体的に、それではいつどういう人がどこで会おうというようなことにはまだいっておりません。しかし、私はこの点については決して悲観しておらないのでございまして、通信の増強ということは、ひとりわが国の利益ばかりでなくて、中華人民共和国におきましてもやはり便益を得るのでございまして、これはお互いに必要が起これば当然増強をするのでございまして、これはまだその点が必要がないというふうに認めておられるのではないかと想像しておりますが、近い将来において、必ずそういう必要を感ぜられるだろうと私は信じておりますので、まだ確答はございませんけれども、決して悲観しないで待つという気持ちでもっていこうと思っております。 なお、技術的協力その他についても、いつでも申し越しがあれば私どものほうでは受ける用意があることも通じておるような次第でございます。将中来日間の交際がますます激しくなれば、必ずもっともっとりっぱな国際通信のメディアがそこに置かれなければならぬということは確信して、先方の呼びかけを待っておるような次第でございます。
○栗山委員 いろいろ経緯についてお伺いをいやしました。しかも、日中間の通信交流については、相互の緊密な連帯のもとに、非常に進展の度合いが進んでまいったやに理解をする、こういうような認識のもとにおける御答弁をちょうだいをいたしました。非常に同慶にたえないと承知をいたしておるわけでございます。ニクソン訪中によりますポータブル型の衛星通信が上海に存置をいたすということで、いろいろその後伝えられるところによりますと、諸般の技術的な整備の体制も進んでおるやに一部われわれも耳にいたすのでありますが、これとの関連において、日中間の通信回線というものが合理的、拡大的な方向に結びつくものと理解をいたしていいのかどうか、あるいはその時期はおおむねどういうような時期をながめることが現時点で望ましいのか、こういうような問題があろうかと思うのでありますが、これは相手方の問題がございますので、なかなかむずかしい問題だと思いますけれども、国際電電で理解されておる範囲内でけっこうでございますから、重ねてひとつその二点について答弁をちょうだいしたい。
○菅野参考人 私どもといたしましては、現在上海に置いております臨時局といいますか、臨時の地球局を使いまして、衛星通信で日中間の通信をやりたい、こういうふうに申し出をしたわけでございますが、その点につきましては、先ほど申し上げましたように、衛星通信は後日検討するということで現在の問題にはなっておりません。しかしながら、私どもの聞くところによりますと、現在の臨時地球局はいずれ恒久的なものにするという計画があるように聞いております。また、はたして上海になるか北京になるかわかりませんが、恒久的なものができる、そのできるまでの間の臨時の措置であるというふうに聞いておりますので、中華人民共和国が衛星通信を使っての国際通信というものに非常な関心を持っておるということだけははっきりいたしております。 そこで、われわれのほうといたしましては、ぜひこの日中間の良質な、しかも多量に回線が取れる衛星通信をしたいということを申し上げておるのでございまして、聞くところによりますと、中華人民共和国におきましては、上海の臨時地球局において非常にたくさんの人たちが技術の修練をしておるようでございまして、私どもは中華人民共和国の衛星通信の将来については、非常に明るい見通しを持っておるわけでございます。しかしながら、これがいつできるようになりますか、この点は相手のあることでございますから、何とも申し上げられない次第でございます。
○栗山委員 たいへん限度内の御答弁をお伺いを申し上げるというのが、きわめて良識的な視野であろうかと思いますので、ただいまの御答弁をもって理解をしてまいりたい。願わくは、やはり両者の間におきまする相互の理解と交流の方向で早く実現するように国際電電、それ自体といたしましても、ひとつ呼びかけなり合意を求めるという方向に一そうの努力を求めたい、こういうことを御要望を申し上げてまいりたい、かように考えております。 時間があまりございませんので、これも樋上委員御質問の中で御答弁をいただいておるのでありますが、いわゆる第二新太平洋ケーブル構想というものが閣議の決定等もされまして、国際電電で意欲的にその構想の実現への方向づけを願っておる、かように伺っておるのであります。私まだ直接お目にかかりましてそれらの問題についてお伺いをいたしたことがございません、あるいは郵政当局にもお伺いをいたしたことがないと存じますが、ごく簡略にこの構想の内容及び方向というようなものについて御答弁を願いたい。 この第二新太平洋ケーブル構想の中にオーストラリアが含まれているのかどうか。この一点もあわせてお尋ねを申し上げたい。
○菅野参考人 ただいまお尋ねの新太平洋ケーブルの建設計画でございますが、御承知のとおり、わが国を基準にして考えますと、国際通信の最も多いのは米国でございます。そこで現在衛星を使って主として通信をやっておりますが、もちろん現在の海底ケーブルも衛星と同じ程度に使って国際通信を行なっておるような次第でございますけれども、衛星の回線の容量というものはどんどんふえてまいりますので、海底ケーブルのほうは、現在のところ増強ができないでおるような次第でございまして、これはどうしても第二新太平洋ケーブルをつくらなければならぬというような意見が関係国から出まして、一昨年の九月ごろでございますが、アメリカ、豪州、日本というような国々がこれについて協議をしたことがあるのでございます。そこで、どうしても大容量の海底ケーブルを建設しようという意見——意見といいますか、構想が固まってまいりまして、昨年、それをさらに具体的に話をするために、八月に豪州で関係国が集まって協議をした結果、いよいよ計画がきまりまして、まず第一段階としましては、ことしの末ぐらいから四十九年ごろにかけまして、アメリカ本土とハワイとの間に、電話回線で換算しまして八百四十五回線という、相当の容量のある新型の海底同軸ケーブルを布設するということに相なったのでございます。これができまして、その次にはハワイからグアム、グアムから日本というように、順次に布設をしていくということになるわけでございます。 ただいまお尋ねのオーストラリアでございますが、これはグアムから、現在、英連邦太平洋ケーブルというのができておりますが、この第二太平洋ケーブルに対する増強方策としましては、その現在の施設を増強するという、特別のTASI・Bといいますか、そういうような特別の設備をしまして、回線数を飛躍的に増加しようという計画になっております。したがいまして、新しいケーブルは引きませんけれども、現在のケーブルの回線数を非常に多くするという特殊な設備をすることに相なっておるような次第でございます。わが国も、この第二太平洋ケーブルにつきましてはもちろん賛成いたしまして、それぞれ国内手続を進めておるような次第でございます。
○栗山委員 たいへん恐縮ですが、もう二点だけ引き続いてお尋ねを申し上げてまいりたいと思います。いわゆる発展途上国との積極的な技術交流といいますか、そういうような方向で取り組んでまいることが、現下要請されておる重要な課題である、かように理解をいたしておるわけでありますが、これについての御見解と、具体的な方策がお立てをいただいておるといたしますれば、あるいは現状実行いたしておられます分も含めまして、要約して御答弁をいただきたい。 それからもう一点、同じく発展途上国におきまする経済あるいは技術の援助等の問題について、当面どういうような方向でお進めになっておるか、あるいは長期構想としての方策をどのようにお立てになっておるか、この二点につきまして、あわせて御答弁をちょうだいしたい。
○菅野参考人 まず第一点の発展途上国の援助の現状でございますが、この発展途上国の電気通信事業の技術及び業務水準を高め、国際電気通信の一そうの円滑な運用をはかるという目的で、当社ではいろんな方面におきましてできるだけのことをしておるつもりでございます。 まず第一は、海外の研修生の受け入れでございますが、これは昨年度で三十カ国から参っておりまして、総計百十七名になっておりますが、これにはコロンボ計画とか中近東、アフリカ及び中南米計画等いろいろございまして、主として政府の技術協力関係に私どもが協力して集団研修をやっております。また、コロンボとかITU計画等によりまして、各種の個別の研修生も受け入れております。これは、国際通信の技術及び業務の両方面にわたって研修を行なっておるのでございます。一方、政府ベースとは別に、私どもの会社の民間ベースによりまして、技術協力を推進するために、現在韓国であるとかタイ、インドネシアそれから台湾等の通信主管庁と技術協力協定を、覚え書きを結んで親善の実かあげておる次第でございます。 それが研修生の受け入れでございますが、第二は、職員の海外派遣でございまして、これは昨年度でも六十一名のそれぞれエキスパートを海外に派遣しておるのでございますが、これはまあ政府計画とかITUの計画、あるいは先ほど申し上げました技術協力覚え書きによる技術指導のために、毎年専門家を派遣いたしておりまして、現在、インドネシア共和国、パキスタン共和国、タイ、ベトナム、クウェートというふうに、長期にわたって職員を派遣しておるような次第でございます。 このほか、発展途上国の電気通信開発に対する経済援助と技術協力の推進のために政府が計画する投資前の調査団というのがございますが、それには私どもの会社の者も入りまして調査をいたしておる次第でございます。 第三番目は、通信機器に関する協力でございますが、人的協力のほか、発展途上国に対する通信設備の向上を援助するために、通信機器を提供したりあるいはときによっては貸したりいたしております。これは先方でも非常に喜ばれておるような次第でございます。 第四番目には、セミナーに協力しておるのでございますが、これは郵政省の計画で毎年開催されております開発途上国の電気通信幹部セミナーというのが開かれるのでございますが、それに私どもの専門家を講師として参加さしておるような次第でございます。 それから第五番目には、当社は主として国際電気通信をやっておるのでございますが、その付帯事業としてコンサルティングの仕事を、これも郵政省の御許可を得まして行なっておるのでございまして、どうしたらその国の国際通信あるいは国内通信を増強できるかというような点について、コンサルティングの仕事をしておるのでございまして、現在。パラグアイであるとかセイロンなどの衛星通信あるいは地球局の建設等につきまして相談を受けて、それぞれ指導しておるような次第でございます。 その他、発展途上国からいろいろの、たくさんの視察者が来るのを受け入れたり、あるいはまた、せっかく研修した者のアフターケアとしまして、特に当社は機関誌をつくりまして、そういう人たちとの連絡を密にしておるというようなことでございます。 以上が現状でございますが、将来の構想と申しますと、当社は、一方においては先進国の技術に負けないように、むしろそれと同列あるいは追い越すくらいに技術の研究をしておるのでございまして、その点につきましては、非常にありがたいことに、いま一流の先進国と少しも劣らない技術の進歩を見せております。しかしながら、通信というものは必ず両端があるのでございまして、相手方がまだ技術的に発展途上にあるところでは、どうしてもそれを向上してあげなければならない。これはひとりその国のためばかりでなく、日本のためにもなるわけであります。そういう意味におきまして、今後当社といたしましては、政府とも相談いたしまして、できるだけの力をそこに注ぎまして、人的あるいは物的にその国の技術の進歩あるいは業務の向上という方面に協力をしていきたい。援助というといけませんから、協力していきたいというようなつもりで、この方面については当社の非常に重要な施策の一つとして、社をあげて力を入れておるような次第でございます。
○栗山委員 たいへん、発展途上国に対します取り組み方について、政府の要請をいたしまする問題と、それから電電が独自路線でどのように相互の関係の援助と発展策を深めてまいるか、こういうことについて御答弁をいただきまして、一面非常に力強く感ずるのでございます。私はここで時間がございませんから多くを申し述べたいとは思わないのでありますけれども、一番日本で欠けておりますものは、低開発国、いわゆる発展途上国に対しまするアジア政策のそういう方向づけをどのようにいたしてまいるかということが、日本の当面する重大な柱の一つになるのでありまして、それの先行的な方向づけをするということにつきましては、やはり通信関係がまず大きな役割りを持つ最先端の任務、こういうふうに理解をいたしておるのであります。いろいろお運びをいただいておるのでありますけれども、さらにその方面に重要な施策をひとつ積極的に進めていただくという御意見を伺いまして、非常に意を強うするわけでありますが、わが国は低開発国に対する援助や協力というものについて、もっと根本的にひとつ検討を新たにいたしまして進めてまいらなくちゃならぬという大きな政治、経済、社会の課題に直面をいたしておるときでございます。せっかくひとつそういう推進をお運びをいただきたい、かように念願をいたすのであります。 この機会に大臣から、いま私お尋ね申し上げていることについて国際電電から御答弁があったのでありますが、非常にこれは重要な課題の一つだ、また日本が取り組まなくちゃならない問題としての重要な政策でなかろうか、こういうふうなことでお尋ねを申し上げたのでありますが、御所見を簡単にお伺いをいたしたいと思います。
○廣瀬国務大臣 私も栗山委員と全く同じ意見でございまして、社会の発展、経済の進歩、そういうことのすべての根幹をなしまするものは通信事業であるというような確信を私ども持っておりますわけでございます。国際的にだんだん交流が、人事の面、貿易の面、すべての面で強くなります、また大きくなります前提は、何と申しましても国際通信の需要に応ずる施設が必要であるということになりますわけでございます。また発展途上国の開発ということにつきましても通信の施設がその前提をなすものだということは、全く同じ見解を持っておりますわけでございます。しかも将来、私は世界はだんだん情報化に向かってまいる、このように確信をいたしております。ただいま申しましたことは、世界が非常に近接してくる、近くなってくるという一面を申したわけでございます。それとともにもう一つ考えなくちゃならないことは、ただいま申しました情報化の社会に向かってくる。まあ私はかってに人類の歴史を、部落孤立の時代、これが第一、第二は交通化の時代である、第三は情報化の社会である、こういうふうに私なりに考えておりますわけでございますが、将来のそうした社会の指向、あり方ということを考えますと、その情報化社会に対処するには、何と申しましてもその基幹をなすものは通信である。したがって、郵政省の仕事はだんだん重大性を加えてくると思っておりますが、郵政省とともに仕事をやっていただいております国際電電あるいは電電公社、NHKというような機関は、いずれもそうした使命の遂行に御奮闘を賜わらなくちゃならない非常に重要な役割りを持った機関である、こういうように考えております。仕事に対する意欲を持ちますとともに責任を感ずるわけでございまして、ただいま御指摘のような方向で進んでまいりたい、こういうふうに考えております。
○栗山委員 どうも菅野社長ありがとうございました。 溝呂木郵務局長、時間がございませんので、回転の早いところで、ぺらぺらっとお尋ねを申し上げますので、ぺらぺらっとひとつお答えをいただくということに願いたいと思います。 たしか私の記憶によりますと、外国郵便の料金問題は、郵便法の一部改正をいたしまして、七月一日から国内的にはいろいろ改定をされておるのでありますけれども、従来の凍結の状態に今日まだあるのじゃないか、こういう理解をいたしておるのであります。間違いでございましたら訂正をいたしたいと思います。特に御案内のように円の切り上げがございまして、日本は、私の論理上からまいりますと、郵便料金というものがひとつ安く進めてまいるというたてまえが、円の一つの切り上げとの関連性において理解をすべきじゃないか、こういうふうに考えておるのでありますが、これは今日、どのような外国郵便に対する態度で臨んでいられるか。 第二点は、円の切り上げ後における料金の適正なあり方というものについてどのように作業を進めていらっしゃるか。まあ少し外国郵便規則を調べてみたのでありますが、何か現行の状態でいきますとフランとの関係がございまして、一フラン・百二十円という換算率の状態で置かれている、こういうことに相なっておるわけなのですが、これとの関連におきましていろいろ問題の所存もあろうかと思うのでありまして、この点をひとつ簡単にお答えをいただきたいと思います。
○溝呂木政府委員 ただいま御指摘のとおり、過般、国内の郵便料金は四十六年度中においてそれぞれ値上げをいたしました。したがいまして、その面からいきますと、当然外国郵便につきましても値上げ要因があるわけでございます。しかし他方、ただいま先生から御指摘がありましたように、円・ドル、いわゆる国際平価の問題が出てまいりました。御承知のように外国郵便料金は、万国郵便連合憲章あるいは万国郵便条約等によって貨幣単位が金フランで表示されております。したがいまして、その金フランを各国平価の相当額に換算することが義務づけられております。そして現在では、万国郵便条約に定められている郵便料金は金フランですので、その金フランを円に換算するためには、これはIMFのほうの関係が出てまいりまして、現在ではドルに換算し、そのドルを円に換算するという方法をとっております。したがいまして、今回の通貨の問題が出るまでは、先ほど先生が御指摘になりました外国郵便規則の六条ですかに、一金フランを百二十円とするという換算の方法が成り立って、それでそれを翻訳して日本円の料金がきまっておったわけでございますが、先ほど先生もお触れになりましたけれども、金対ドル、それからドル対円の交換価値が変わってまいります。それで円対ドルにつきましては、過般すでに一ドル三百八円ということになりましたので、この分についてはそれだけ当然下げ要因がございます。しかし現在、金対ドルにつきましてはアメリカの議会との関係があってまだ決定していない。IMFのほうに通知がなされておりません。それが通知されますと、初めてそこで金対ドルの交換価値がきまりますので、そうしますと、私のほうの、今度は先ほどの一ドル・三百八円のレートでそれを換算して、要するに一金フランは幾らになるということが出てまいります。そこで初めて外国郵便料金が決定できる、こういうことでございまして、要約すれば、一つは内国郵便料金の値上げに伴う上げ要因と、一方各国通貨の交換価値の変動による下げ要因、この二つがございまして、一応私どもとしましては、アメリカ議会の傾向があるにしても、きまる方向は大体わかっておりますので、それで計算は続けておりますが、正式にそれを発効するのはやはりそういうものがきまってからということになります。なおこれをやる場合にはUPUの事務局のほうに通知をして、条約上各月の初めの日というふうになっておりますので、そういった手続を踏みますと、大体それがきまってから一カ月半ないし二カ月後に発効できるという形になろうかと思っております。いずれにしろそういった形でいま検討中ということでございます。
○栗山委員 大体数字と方向についてお伺いをいたしました。国際通貨の非常な激変及びドルの大きな変化に対処して、国際通貨というものがこういう不確定な要素を持っておる、こういうことでございまして、私ども危惧しますのは、少なくとも金フランとドルとの関係、これが定まっておらぬというところに問題の焦点がある。そしてそれが定まった後においてドルとのレートが定まっておるから一定の計算方式で別途対処できるんだということですが、しかし、ドルの現在の国際通貨の一つのあり方といいますか、現状ということについては、当分金との交換停止をいたしておるというような大きな通貨不安を招いておるという状況下の中で非常に問題があるわけですね。そうしますと、この問題は一方では日本が円が上がりまして、それに対応策をとってまいる事柄について国際通貨の問題としてのあらゆる困難がしわ寄せされて、これを凍結をされる、こういう危険が、必ずしも凍結という表現はどうかと思うのでありますけれども、解決それ自体に時間的な内容を持たなくちゃならないのではないか、こういう一面の危惧を持つのでありますが、この点についての見解はどういふうにお考えでございましょうか。
○溝呂木政府委員 先ほど私御説明した中で、ちょっと不十分な点があったかと思います。アメリカ議会における傾向でございますが、これはIMFに通告はいたしておりませんが、実際的には例の金一オンスに対して現在が三十五ドルを今度は一オンス三十八ドルにこれは切り下げになるわけでありますが、これは決定しておるようであります。ただ、そういたしますと、アメリカ政府が諸外国に払う予算額がそれだけ逆にふえてくる、そういった問題でおくれているというだけでございまして、すでに一ドル三百八円のレート決定のときにアメリカとしても金対ドルの切り下げはこれは方針が決定しているようでございますので、いま先生がおっしゃったような意味での今後の凍結というような問題はないのではないかというふうに考えております。ただ、アメリカにおける政府支出が当然それだけふえますので、何かその関係だというふうに私ども漏れ承っておるわけでありまして、アメリカ議会が終わるころまでには当然その問題は解決して、IMFのほうにアメリカから通知が行って、この私どもの作業もその時点ではできるものというふうに考えております。
○栗山委員 もう一点、時間がございませんから要点だけを申し上げますが、団地における非常勤のパートタイムの関係の問題でございます。 これは率直に申し上げまして、いろいろ私自身も資料をちょうだいいたしておりますので重複するようなことを避けてまいりたいと思うのですが、この中で重要な一点は、二カ月を臨時採用される、さらに二カ月を引き続いて採用されるというようなことで運んでおられるのが、大体そういう一つの雇用といいますか、臨時の一つの制度上の運用をされておる。それからパートタイムの賃金につきましては、その地域事情というものを加味されて、そしてその一定の基準額を中心としての格差が若干ある、こういうふうな問題等もどう見るべきかという問題がございますが、私の一番重点としてお尋ね申し上げたいのは通信の秘密に関する問題でございます。 パートタイムをやめられた方から、通信の秘密というものがちらほら、いわゆる団地内のことでございますから、団地の内部でうわさにのぼってまいるということを私どもの同僚からいろいろ具体的に耳にするわけであります。きょうはその一例を申し上げるということではなくて総論的に申し上げるわけでありますが、そういたしますと、パートタイムについてはそれぞれの長短がございますが、そういう送達通信の秘密についてどういう認識を与えてそして管理運営されておるかどうか、こういう点が私のお尋ね申し上げる重要な点になってこようか、こう思うのでございますが、これは人事の問題ということではなくて、やはり郵務行政の一環としてどう運んでおられるかということについてお尋ね申し上げます。
○溝呂木政府委員 まさに御指摘のとおり、一番大事なことは通信の秘密を守る、これは郵便に携わる者の一番大事な基本的な問題と思います。したがいまして、過般来団地ママさん配達というものを雇用難対策としてパートタイマーで私どもやっておりますが、その採用時においてはもちろんのこと、よくふだんから、通信の秘密というものは、その仕事に携わっているときはもちろんのこと、退職後もこれを漏らすことは許されない、これは法律ではっきり禁止されておるからこれが一番大事なことだということで、それだけは強く最初の採用時に、たしか二日間訓練をいたしますが、そのときにも十分言っておりますし、やめるときにもそういうことを本人たちに十分話しているというふうに私ども考えております。しかし、もしそういったことでも十分でないということになれば、いま私どもこの制度を試行としてやっておりますが、まさにそういったことが守れないような制度であれば、われわれとしては考えていかなければならぬと思っております。しかし、いままでのところは大体守っていただいているというふうに私ども考えておりますが、御指摘のような点がございますればさらに重ねて検討をしてみたい、このように思っております。
○栗山委員 これは例をあげません。わがほうの議員で、こういう問題について逓信委員会で取り組んでもらいたい、具体的な事例はこうだということがいろいろ私のほうに入ってまいるのでありまして、それはおそらく信ずるべき根拠のあるものだと考えております。何さま特有な団地という一つの条件、それから十分な訓練をなし得ない中において送達業務というものに専念する、こういうような状況等も理解をいたしまするときに、この事柄が単なるデマゴーグだというようなことでわれわれは逃げて見るべきでない。たとえ、それがそういうふうに伝えられるということでございましたら、一そうそれを解明していただいて、管理運営に適正なひとつ方向づけを願うということを私は御要望を申し上げてこの問題を終わりたい、かように考えております。 時間がございましたらいろいろお尋ねを申し上げてまいりたい、こう考えておったのでありますが時間がございません。きょうわざわざ監察の方も御参加をいただいておりますけれども不日の問題にいたしまして、この問題はきょうはお尋ね申し上げることは残念ながらいたしかねるということで、最後に大臣に一点だけ私お尋ねを申し上げてまいりたいと思いますが、その前に藤木電波監理局長にちょっとお尋ねいたします。 沖繩復帰に伴いまして予想されますことは、北鮮及び中国の混信が予想される問題じゃないかと理解をするわけでありますが、そういう現状及びこれの対応策ということについて、電波行政の立場からどのようにお運びいただいておるかということだけまずひとつお尋ねいたします。
○藤木政府委員 お答え申し上げます。沖繩におきまする無線局の混信の現状というのは、実は私どもまだ完全には把握しておりません。しかし、一部混信を受けておるということは、聞いておるわけでございます。おっしゃいますように、中国というところは、地理的に非常に近いということでございますので、混信の可能性というものも今後もあろうかと思っております。それにつきましては、従来もそうでございますが、混信がある場合は、いわゆる国家権益の確保という点から、それの排除につきまして、たびたび電報をもってその主管庁に対しまして要請してきたということでございますので、私どものほうといたしましては、今後もそういうことにいたしたい。なお、混信が著しいというような場合、その電報だけではなかなか片づかないという場合は、これは国内でもやっておるわけでございますけれども、周波数を変更いたしまして、それが少しでも少なくなるように努力しているということでございまして、今後もそういう方向でやっていきたい、こういうふうに思っております。
○栗山委員 いろいろ問題がございましたが、最後に大臣に一つだけお尋ね申し上げてまいりたい。 井出郵政大臣の当時でございましたが、沖繩返還に伴いますVOAの存置の問題あるいは極東放送の問題につきましては、当委員会で非常に論議になりました。これは法制上の立場から申し上げましても、いろいろ日本の平和外交の推進上の立場におきましても、あるいは主権が回復される立場において、外国のそういう放送が、たとえ暫定的な期間といえども存置されるということについては、電波及び放送法上の問題としても重大な影響の存するところでないかというようなことで、この委員会に託されます一つの所管行為としての議論を展開いたしましたことは、まあ当時所管でございませんけれども、御承知の重大な案件の一つであった、こう承知をいたすのであります。たまたまいま予算委員会で、この問題をめぐりましていろいろな議論が展開されておる、こういうことでございますが、その中で明らかになりましたことは、VOA及び極東放送というものが、外交上、政策的に取引をされておる、こういうようなことが伝えられて、その真偽性が明らかになったということで、予算委員会の問題の一つにもなっておる、こう理解をいたしております。 結論から申し上げまして、VOAを五年間暫定的に存置する、二カ年後においてひとつ再協議をして、返還時の協議を双方で行なっていくということであった。極東放送の問題につきましては、これはやはり外国の財団法人でありますから、少なくとも、外国の法人というものにつきましても、法制上の問題といたしまして、これは許されない。ただ、特例措置として、この問題は存置をする、こういうふうなことに相なったわけなんであります。いまそれが沖繩返還の取引の具に供されたということが明らかになった時点において、VOAと極東放送について、今後郵政大臣はどう対処をいたしてまいるべきかという点、御見解をこれは簡単にお伺いいたしてまいりたい。
○廣瀬国務大臣 沖繩本土復帰の折衝におきまして、私ども郵政省といたしましては、電波法を管理し、電波法を守っております立場にありますわけでございますから、ただいまお話しのように、VOAはアメリカの政府機関の放送である、極東放送はアメリカの法人の放送である、この外国の政府の機関並びに外国の法人はわが国内において放送できないということは、電波法で明記されておるところでございます。したがって、御指摘のように、郵政省といたしましては、反対の態度をとったわけでございますけれども、いろいろ外交の折衝におきまして、VOAにつきましては外交上の高度の見地から、ついにのまざるを得ないことになったわけでございます。しかし、五カ年間に限って放送を許すというように協定に書いてありますことは御承知のとおりでございますが、極東放送は、沖繩における米系企業の保護という立場から、復帰後も一般の企業に引き続き存続を許すことになっておりますわけでございますけれども、放送事業でございますから、五カ年だけしか許さないということに限定いたしまして、これまた五カ年だけ英語の放送については認めるということになっておりますわけでございます。その方針はすべて協定にうたわれておりますわけでございますが、協定にうたわれております方針、これも国会の御了承をいただいたわけでございます。そういう方針に従ってまいりますことは、今後といえどもいささかも変わりはないわけでございます。
○栗山委員 私がお尋ね申し上げている点についての経過の措置は、大臣の御答弁のとおりでございますが、ただ予算委員会の論議をめぐる一つの過程の中で、VOAの問題と極東放送の問題につきましては、沖繩返還協定の協定上の特殊な、言うならどんぶり勘定といいますか、そういう扱いの中にこの重大な問題を処理されてきたということがいみじくも明らかになった、こういう経過を踏まえて、返還協定の承認行為の一つでありますけれども、これはそういう事実をながめてどのように対処いたしてまいることが望ましいのか、こういうことについての所見をお伺いしたということなんであります。現行でまいりますなれば、大臣のお説のような方向で、ともかく沖繩の返還協定が成立いたしておるという事実につきましては、私どもはこれを否定するものではございませんが、その中身の問題について、その後いろいろとその真相が明らかになった時点で法制上あるいは日本の重大な一つの問題がこういうような取引の具に供された。たとえば極東放送の問題にいたしましても、ニクソンの親戚関係の者が一つの主唱者になっておるというような事柄において、これをひとつ認めてくれというようなことがあたかも伝えられておるという状況も、大臣御承知のとおりでありますが、そういうことを含めて、日本はVOAの短期返還への方向をとるという一つの方針を進めてまいるか、あるいは極東放送についての法人化についてどのようにいたしてまいるか、こういう新しい時点についての処理の方向を何らか検討しなくちゃならないのではないか、こう理解をいたしまして一応の所見をお伺いする、こういうことに出たわけでありまして、その御答弁と私のお尋ね申し上げることとに若干相違点があろうか、こういうことであります。
○廣瀬国務大臣 ただいま世上問題になっております外務省の機密文書の電文の内容につきまして、VOA並びに極東放送のことが出ておりますわけでございますけれども、こういうような事実は、私どもは全く存じ上げなかったわけでございまして、ついにのまざるを得なかったということだけは事実としてありますわけでございますが、それはただいま申し上げたとおりでございまして、そういうような経緯で了承したというわけでございます。ただ極東放送につきましては、ニクソンの身辺の者が関係しておったということは、予算委員会の席上で、ある野党議員の御発言のうちにそのようなことが言われたことがあって、そうだったかな——それは事実かどうか知りませんけれども、そういうようなお話を聞いたことはございます。ただ今後の対策としましては、VOAにつきましては五カ年でございますから、しかし二カ年後にはその運営について折衝に入ることができることになっておるわけでございますから、一日も早くこれは撤去してもらいたいというような努力はしなければならない。これは外務省を通じましてやりたいと思っておりますし、また放送の内容について国際信義上いろいろ不都合な点がございましたならば、これは交換公文の規定するところに基づきまして、日本政府の見解を述べることはできるということになっておりますものですから、郵政省といたしましては、外務省を通じてアメリカ政府に十分その点を連絡いたしまして、お改め願うというようなことにならなければならない、かように思っております。 なお、VOAにつきまして、御承知のように傍受の施設をやることになっておりまして、これは五月十五日返還のその日からすべての放送、すべてと申しましても中波が一波、それから短波が八波ございますが、そのすべての電波に対しましてすべての放送を受信いたしまして、これを記録いたしまして、そうして内容を検討して、ただいま申しましたようなアメリカ政府に言うべきことがあれば言うというようなことで十分監視をいたしたい、こういうように考えております。 それから、財団法人極東放送が問題になるわけでございますが、これはただいま琉球政府に関係者から申請が出ておるようでございますけれども、私どもの調査によりますと、琉球政府はまだ許可と免許をしていないようでございます。許可というのは、財団法人については許可しなければならない、放送するについては免許しなければならないものです。その許可も免許もまだ出ていないようでございまして、おそらく日本政府に、沖繩が復帰後、あらためて申請が出るのじゃないかと思っております。いまのところどうなるか、このことにつきましては、日本政府に参りますれば、日本の電波法に基づきまして公正な審査をいたしまして、そうして許可、免許というような手続をとるということになるわけでございますが、まだ沖繩政府ではその申請に対しまして処理をされていないようでございます。まあ、そういうようなことでございますけれども、御趣旨の点は十分わかりますので、十分気をつけてまいりたい、このように考えております。
○栗山委員 時間が経過いたしましたから、これでなにいたしますが、大体大臣の御答弁の基本的なお考えということについて私ども同意をいたしたい。ただ、一点だけお願いを申し上げてまいらなければなりませんことは、少なくともこれは、わが国の電波及び放送法制上の重要な問題が、沖繩返還という一つの外交交渉の中で、特殊な例外的処置をとってまいらなければならぬという、高度の外交及び政治的状況のもたらした一つの結果である、こういうことについては私も大臣も御同様な理解であろうかと思うのでございます。ただ、VOAの五カ年間の期限の問題ということについての免許の問題でございますが、見方によりますと、二年後に協議をいたすという事柄が非常にいろいろな意味に理解をされるのでありまして、五年後にいかなる条件があろうともこれは撤去する、こういうことであれば、その協議というものはあえて必要でない、こういうふうな解釈も生まれてまいるのでありますけれども、二年後に協議をするという事柄につきましては、情勢によって再延長があり得るのだというような拡大的な、またそういう解釈をいたすものもございます。またそういう疑念をはさむ余地も存することは御承知のとおりであろうかと思うのでございまして、やはり郵政省側として、また政府といたしましては、厳として協定を順守するという方向に強く姿勢を正して進んでいただく、こういうことをひとつ御要望申し上げまして、私の質問を終わります。
○高橋委員長 松浦利尚君。
○松浦(利)委員 限られた時間でありますから、簡潔に質問をして、簡潔に御答弁をいただきたいと存じます。 まず最初に電電公社にお尋ねをしたいと思うのでありますが、いま現実にコンピューターの利用は昨年九月で一万一千二百三十セット増加しておる、こういうふうに資料で把握しておるわけでありますが、データ通信というものはどんどんと伸びていく状況にあると思うのです。そういう意味で、公社の最も新しい資料のうち、現在データ通信がどのくらいあるのか、どのくらい把握されておるのか、その点についてひとつお答えいただきたいと思います。
○遠藤説明員 お答えいたします。データ通信と申しましても、公社が直営でやるものと、それから民間がおやりになるものとございます。民間のおやりになりますものの中でも私設設備で回線をお使いになるもの、これにつきましては私どものほうではちょっとわかりかねるわけでございますが、公社から回線を例の特定通信回線ということでお貸しをしておるものの数は、民間のおやりになるデータ通信の中でも把握することができます。したがいまして、その数字をとりあえず申し上げますと、現在特定回線という形で貸しておりますものの数字は、昨年末、四十六年十二月末が一番新しい数字でございますが、回線数にいたしまして約一万二千六百回線でございます。これは例の公衆法の改正以後と改正以前とを比較をいたしますと、実は意外でございますけれども、特定回線の制度が先般の公衆電気通信法の改正によりましてだいぶ楽になったのでございますが、それが九月から実施をされましたが、その以前と以後では伸び率にほとんど大差はございません。大体以上が現状でございます。
○松浦(利)委員 このデータ通信、これは私は将来の成長産業だと思うのですが、これからおそらく、公衆電気通信法の一部改正以来公社のほうも非常に宣伝をしておられるわけでありますが、どんどんと利用者が伸びてくると思うのです。いま営業局長の御報告では、四十六年十二月と公衆法改正の時点とではそう変わらないということですけれども、公社自体も相当宣伝をなさっておりますから、相当波及的に増加をしていくのではないか、こういうふうに思うのですが、その点どうですか。
○遠藤説明員 お答えいたします。特定通信回線という形で私どものほうに御要望のありました数字自体はもちろんふえております。大体月に、回線数にいたしまして三百回線前後の申し込みがございます。ただ私が申し上げましたのは、昨年の九月以前も大体三百回線くらい申し込みがございました。九月以後も大体その程度でございまして、そう大きな変化はない、こういうことを申し上げたのですが、これはおそらくまだ制度が改正になりましてからわずかの期間でございますので、いろいろ準備その他の都合でということも考えられますし、非常に短い期間の資料でございますから、これをもって遠い将来を推しはかることはできないかと思いますが、現状はそうなっております。
○松浦(利)委員 ここで大臣にお尋ねをしておきたいのですが、昨年の六十五国会で公衆電気通信法の一部改正が議論されましたときに、私もこちらに参りまして情報基本法の問題について議論をしたわけでありますが、そのときに井出郵政大臣がその必要を痛感をされて、ぜひ情報化基本法というものは必要だ、まあしかし時間をかしてくれ、こういう御答弁だったのです。また参議院の逓信委員会では、この法案が採決に入ったあと、「すみやかに情報産業に関する総合的な基本法制を整備すること。なお、右の立案にあたっては、平和と民主主義および国民生活の健全な発展に寄与し、人権とプライバシーの保護についてとくに留意すること。」という附帯決議がなされておるわけであります。もちろん郵政当局は、これに対して尊重する、こういうことが会議録に明確にとどめてあるわけでありますが、いま公社の営業局長の報告を聞いても、公衆法の一部改正によってこれからますますデータ通信というものが広がっていく、発展をしていく、こういうことになりますと、どうしても情報化基本法というものを制定しておく必要がある。そのことは六十五国会における本委員会あるいは参議院の委員会においても与野党一致した意向であり、方向だったと思うのです。そういう問題について、いま郵政大臣のほうでは情報化基本法について具体的に作業を進められておるのかどうか。こういう事態に即応して具体的にしておられるなら、いつごろそれを法律として国会にお出しになる予定があるのか、その点をひとつ明確にしてもらいたいと思います。
○廣瀬国務大臣 情報の問題が今後だんだん重要性を加えてまいりますことは御指摘のとおりでございまして、ただいまお話しのように、昨年の六十五通常国会におきましても、公衆電気通信法に関連いたしまして、情報基本法の制定についても御意見を承っております。当時の井出郵政大臣が、そのような方向で進みます、ただ時間をかしてもらいたいということを御答弁したこともよく存じておりますし、また佐藤総理も、何かの機会でそのような答弁をされたやに承っておるわけでございます。また御指摘になりました参議院の場におきましても、そのような附帯決議がつけられておるわけでございます。私は松浦先生と全く同じ考えを持っておるのでありまして、先刻も申したのでございますけれども、人類の歴史から考えまして、最初は部落孤立時代であった。二番目には、非常に長い期間でございましたけれども、交通化の時代であった。三番目には新しく、もう来ておりますし、さらに将来相当長く続くと予想されます時代は、情報化の社会である。こういうようなことを考えましても、情報について特別に重大な関心を払うことがきわめて大切なことだと思うのでございます。 そこで、そういう国会の御意見もあり、答弁もし、また決議の次第もありますわけでございますから、昨年の七月に私入閣いたしまして直後、情報の重要性を痛感いたしますとともに、そのような話を承りまして、九月であったかと記憶いたしておりますけれども、私提唱いたしまして、郵政省の中に情報基本法、と言いたいところでございますけれども、郵政省のサイドから申しますと、情報処理基本法というようなことにしておこうじゃないかということで、情報処理基本法調査会というものを省内につくりまして、そして関係の局部長が参画いたしまして、ただいま作業を進めておるわけでございます。ねらいは情報産業の将来、これは主として通産省に関係があるわけでございます。それから情報技術の向上、これは郵政省に関係があることでございます。それから情報がだんだん進んでまいりますと、全国の国民の戸籍を十メートル平方のコンピューターに収容することができるというくらいに非常に精巧なコンピューターになるわけでございますから、そうなれば人間の秘密と申しますか、プライバシーを守るということが必要でございます。そういうような産業あるいは技術、また秘密を守るというようなことをうたうような基本法、その他いろいろ問題があろうかと思いますけれども、そういうようなことを考えながら、基本法をつくるべくひとつじっくり調査研究をしようじゃないかということで調査会を設けて、いまずっと勉強を続けておるわけでございますが、ただいま申しましたように、ほかの省にもいろいろ関係がございますし、郵政省だけではもちろんできることでございませんので、調査の進行とともに各関係省庁と連絡を十分とりまして、そして、出すとすればりっぱな法律案として出したい、御審議願いたい、こういうように考えております。 御質問のございました、いつごろ出すつもりかというお話でございますが、これにつきましては、そうした関係の省庁が非常に多いわけでございますので、こういうところとも十分協議を遂げなければならぬと思います。御趣旨は一日も早くやれという御鞭撻の御意図だと思いますので、それも十分尊重いたしまして結論を早く出すように、成案を早く得るように、ひとつ十分今後とも努力を続けてまいりたい、こういうように考えております。
○松浦(利)委員 大臣の言われることはわかりますし、出すからにはりっぱな法律ということもわかります。しかし、これは非常に急がないといけない。これほどデータ通信がどんどんと広がっていく、あるいは大型コンピューター時代になってきて、IBMの上陸ということも当然考えられてくる。そういったことから考えてまいりますと、技術あるいはそういう情報産業が先行して、それを保護すべき法律そのものが制定されておらないということでは、大きな事故が起こったときに取り返しがつかないと思うのです。だからこそ公衆法の一部改正の六十五国会で各党がこの問題に触れ、井出郵政大臣が答弁をしておるわけですね。ですから、いま郵政省内部で議論しておることはわかります。各省間でいろいろ調整をしておるということもわかります。しかし、具体的に国民総背番号制などというものは、もうすでに議論されておるわけですね。そういうことをやろうじゃないかということが、もうすでにプランとしてのぼってきておる。ところが、プライバシーを保護すべき法律というものが存在をしない。そういった意味では、事実が先行して法律がないというようなきわめて大きなそごを来たす。国民が不利益をこうむるということであるなら、もっと積極的に各省を調整して、少なくとも大臣が在任中に作業を仕上げて、そうしてある程度めどをつけるくらいの努力が必要ではないか。どうも私は郵政省は弱腰だと思うのです。庶民金融とアドバルーンをぱっと上げてみたら、大蔵省からがんとたたかれた。今度はひとつ議員提案でよろしくお願いします、各党の議員さんよろしくお願いします、こうなるんですね。実際に、情報処理のための委員会というものをつくって一生懸命やるけれども、各省間の調整がつかない。通産省あたりからがんとやられたらひっ込むというように、郵政省は労務管理は非常にきびしいけれども、各省に向かってそういった正しいことを積極的にしないのじゃないかと思うのです。そういう意味では郵政大臣は非常に気骨のある方ですし、人格者でもあるから、ぜひ大臣在任中にめどをつけていただきたい。だから本委員会でけっこうでありますから、いつごろ出せるかということ、それくらいのことはやはり御答弁いただけるような作業日程というものを詰めていただきたいと思うのですが、どうでしょうか。
○廣瀬国務大臣 私も、事の重要性は十分痛感いたしておりまして、焦慮をいたしておりますが、私の余命も幾ばくもないわけでございまして、私の在任中にどうということはできないかもしれませんけれども、急ぐ気持ちはよくわかりますし、またきょう先生からそうした御質問があったということは、一種の促進剤になろうかと思っております、関係の局長みな聞いておりますから。しかし、なかなかそう簡単にまいらないわけでございますが、重要性に十分意をいたしまして、さらに馬力をかけて一日も早く出す。私の在任中に出しますというお約束をすることが、一番先生としては御希望でございましょうけれども、きょうのところはそういうことは確約ができませんことをひとつ御了承賜わりたいと思います。ただ、きょうの御鞭撻によって一そう拍車をかけて急ぐというようなことでごかんべん願いたい、このように考えております。 なお、ついででございますけれども、庶民金融についても御鞭撻をいただきましてありがとうございました。これもひとつやりたいと思っておりますが、なかなか新規制度の機軸を開くということになるわけでございまして、いろいろ心痛いたしておりますけれども、御鞭撻を非常にかたじけなく思う次第でございます。
○松浦(利)委員 大臣の気持ちよくわかりました。しかし、いずれにしても郵政省のほうでもっと積極的に進めてもらいたいと思うのです。次の国会で、たとえば臨時国会でそれが出てくるかと思うと、おそらく出てこない。次の通常国会でまた出てこないということであるなるならば、何のために国会でこんなに議論しておるのかということになりますので、ぜひ大臣のほうで内局を督足していただきまして、情報化基本法、そういったものをお出しいただきたいということを希望として申し上げておきたいと思うのです。 それから、これは今度の予算委員会で質問いたしましたときに大臣から御答弁をいただいておるのですが、例の認可料金の問題ですね。この認可料金の問題については審議会等をつくったほうがいいということについては、大臣も、その方向で努力なさる、こういうふうに言っておられたわけですが、具体的に電電公社の場合、あるいはその他の場合もそうですが、新しい研究開発を進めますね。そうすると、試行的に始まると、それに料金をかぶせていくわけですね。それが認可料金という形で出ていく。これは電電公社の場合ですね。郵政関係でもそういう場合、小包でも赤字になればこうする、そういうことになるだろうと思うのですが、そういった意味では審議会というものを具体的にプランとしておつくりになるという作業に入っておられるのかどうか、あの予算委員会以降。その点についてひとつお伺いしたいと思います。
○廣瀬国務大臣 予算委員会におきまして松浦委員からあのような御質問がございまして、たいへん貴重な傾聴に値する御意見だと思いまして、直ちに省内で協議いたしました。郵政審議会というのがございますから、郵政審議会にかけてやろうということにきめております。郵政審議会というのは各層の代表が、消費者も、使用者も、新聞社の論説委員もおれば、いろいろな人がおるわけでございますから、以前はそうでもなかったようでございますけれども、最近はだいぶん郵政審議会の空気も変わってまいりまして、以前はどちらかと申しますと、郵政省のOBがおるというようなことが多かったわけでございますが、こういうような郵政審議会であってはならないと存じまして、だいぶ最近は改革いたしまして空気も一新されておりますので、私はこの審議会に期待ができると思います。審議会の会長は新日鉄の副社長の藤井丙午さんでございます。その他お歴々が、生産者の側からも消費者の側からもそろっておるわけでございますから、これが私は適当であろう。したがって、郵政大臣の認可料金、これは相当幅が広うございますから、国民の生活に非常に関係の深い基本的な問題については——基本的な問題についてはもともと御承知のように法律にうたっておるわけでありますけれども、その他のことについても大部分はこの審議会にはかって、私の意思を最終的に決定いたしまして、そうして認可ということに持っていこう。これは電電公社も国際電電もそういう認可料金ございますから、両方ともそういう姿勢でいきたい、こういうように考えております。十分セーブがきくというようなことで、そういう方式をとりたいと思っておるわけでございます。
○松浦(利)委員 それでは郵政審議会ですべて、法定料金以外の認可料金等についても議論をするということで理解をいたしたいと思います。
○廣瀬国務大臣 一から十まですべてというわけにまいらないかもしれませんですけれども、大部分は審議会にかける。審議会以外のものにはかけませんけれども。審議会にはかけますが、すべてではなくて大部分というように御理解いただきたいと思います。何か軽微のものについては、あるいはかけなくて認可するかもしれません。そのように御了承願います。
○松浦(利)委員 わかりました。それでけっこうだと思います。ただそれではひとつ要望として申し上げておきたいのですが、予算委員会のときにも申し上げたのですが、今度の慶弔電報の廃止の問題ですね。あれは認可して告示まで四日くらいしかないのです。ですから国民自体は非常にまごつくわけですね。ですから国民に対して周知する期間として、少なくとも認可する日から一カ月くらいの間隔を置いて国民に周知するというような制度、そういったこともやはり一つのルールとして確立しておいていただきたいというふうに思うのです。これは希望として申し上げておきたいのですが、よろしいでしょうか。
○廣瀬国務大臣 慶弔電報のときは、御指摘のようにほんとうに間隔と申しますか日数が少のうございまして、国民に対して申しわけなかったと思っておりますが、今後十分気をつけまして、ただいま御指摘のような方向でまいりたいと考えております。
○松浦(利)委員 それでは、実はきょうはこれが中心でございますが、御承知のように公労協がいま春の賃上げ闘争に入っておるわけでございます。二十六、二十七日が山場で、民間も含めた大きな闘争になろうとしておるのですけれども、二十日に公労協として第一波のストライキが行なわれようとしておるのです。二十六、七日の前に二十日ですね。これは御承知のように全電通と全専売、こういったところが中心で公労協の先陣としてストライキを打つ、こういう事態になっておるのですけれども、いま御承知のように四十七年度の予算案が参議院で議論をされております。採決がなくても五月二日で自然成立するわけですが、いずれにせよ二院制の立場上四月二十八日ごろ参議院で採決する、決定をする、こういうことになるのではないかと思っておりますが、公労協の団交、こういうものに対して、四十七年度の予算がまだ参議院で審議しておるから、そのことの理由によって労使の団交が制約を受けるのか制約を受けないのか、その点についてひとつ郵政大臣のほうからお答えいただきたいと思うのです。——大臣、答弁がないようですけれども、端的にいいますと公労協は二十日、二十六日、二十七日にストライキがあるわけですが、予算が通っておらなくても、当事者能力としての話し合いは行なわれる、そういうふうに理解してよろしいですか。
○廣瀬国務大臣 電電公社職員の賃金引き上げの問題につきましては、目下労使間で鋭意真剣な話し合いが進められていると聞いております。もちろん現在国会で予算審議中であるという事情は、公社といたしましても十分考慮しなければならないと考えますが、このような問題は、正常な慣行を確立して当事者間で円満な解決がはかられるべきであると考えており、その結論が出ましたならば十分尊重していきたいと存じております。
○松浦(利)委員 大臣、いま読まれた内容がちょっと理解しにくかったのすけれども、予算案が参議院で審議中といえども、当局側はそのことに拘束されない。予算審議中だから回答できませんとか、そういったことにはならない、そういうふうに理解してよろしいですか。
○米澤説明員 お答えいたします。この問題につきましては、郵政大臣のお立場と電電総裁の立場とは若干違っておる面がございます。公社といたしましては、現在自主交渉をいろいろ進めておりまして、昨年にいたしましてもあるいは一昨年にいたしましても、他の三公社に比べまして自主交一渉を公社側も非常に重視いたしまして、関係の政府方面にもいろいろ御了解を得て有額回答をやっておるということでございます。ことしの場合には、いまの予算問題は一応別にいたしましても、現在まだ民間のほうの賃金が出ていないので、その問題も考えながら政府方面にいろいろ御要望したいというふうに考えております。
○松浦(利)委員 大臣、具体的に、たとえば一つの仮定ですが、電電公社の総裁が、四十七年度の予算が参議院で上がらない前に有額回答をしたいということがあったときには、大臣はそれについて規制を加えますか。予算が上がっていないからだめだと言いますか。それとも、それは当事者だから自由にやってくれというふうに御返事されますか。そのいずれを選択されますか。
○廣瀬国務大臣 念を押して繰り返し御質問をいただきましたが、御質問の御趣旨はよくわかっておりましたが、なかなかデリケートな問題でございまして、電電公社の総裁からただいま御答弁申し上げたわけでございますが、郵政省といたしましては、まだ予算の審議の過程でございますから、そのことは念頭に置きながら、折衝の段階におきまして、状況によっては十分電電公社と御相談いたしまして、その際決定するというようなことできょうは御答弁をいたしておきたいと思います。
○松浦(利)委員 これはもう大臣も公社当局も御承知だと思うのですが、この問題はいつも問題になるのです。ところが御承知のように、昭和三十九年の十二月に、当時の橋本官房長官とわが党の山本国対委員長、この二人の会談がございまして、電電公社と全電通は毎年有額回答を出発点として交渉を進める、そして最終的には公労委で調停、仲裁を受ける、こういうことが実は三十九年十二月にかわされておるわけです。それから総裁も御承知でしょうが、「電電労務情報」によると、三十九年の国対レベルの約束を当時の大橋総裁と笠原全電通委員長とで交換をいたしまして、当事者能力をさらにさらに拡大をしていく。もちろん郵政当局の指導もあったでしょうが、こういうことで今日まで拡大をしてきておるわけですけれども、いま大臣のお話を聞いておりますと、その当事者能力を拡大しながら自主交渉をするということについて、予算というものが作用した場合にはある程度そのことを念頭に置かすようなアドバイスなりプッシュをするというような御答弁があったのですけれども、それは逆に自主交渉を拡大するということから縮小するという方向につながるような感じなんです。そういう答弁と理解してよろしいですか。違いますか。
○北政府委員 この当局のいわゆる当事者能力という問題と申しますよりも、ただいま現在本年度の本予算が成立しておらない、そういう特殊事情とのかみ合い、こういう問題であるわけであります。 〔委員長退席、水野委員長代理着席〕 したがいまして、先ほど大臣が御答弁申しましたのもそういう意味合いでございまして、予算がまだ国会審議中の段階であるという、そういう特殊事情からくる制約がこの場合にはあるのじゃなかろうか、こういう意味合いで大臣がお答え申し上げたわけであります。
○松浦(利)委員 人事局長、いまきつい制約と言われたですか。そういうふうに制約があると言われましたが、それは間違いありませんか。
○北政府委員 予算が国会で御審議をいただいておる段階であるということは、やはりそういう段階における回答というものにはおのずから制約と申しますか限度と申しますか、そういったものがあるだろう、こういう趣旨で大臣は言われたわけであります。
○松浦(利)委員 それじゃ、そのことが理由で回答できないというわけじゃない。回答する内容に限度がある。回答する場合には、たとえばその回答について限度がある、そういうふうに理解していいですか、具体的に。
○北政府委員 そこまでお詰めいただくと、お答えがたいへんむずかしくなるわけでございますけれども、とにかくそういう段階でありますと、膨大な財政支出を伴うことになります問題であるだけに、やはり限度があるだろう。しかし、そういった時期にそういった問題が出た場合には、その時点においてまたよく考えてみようというのが大臣の御答弁であったと思います。
○松浦(利)委員 大臣、この問題は非常に大切な問題だと思うのです。労使問題が予算案の審議に一定の制約を受けて、当事者能力がそのことによって拘束を受けるということがあっては、私はゆゆしき問題だと思う。だからこそ、三十九年にそういった官房長官と当時の山本国対委員長との間に話し合いができて、自主交渉、当事者能力というのは、それがむちゃくちゃにということをいっているのじゃない。ある一定の、予算が通っておらないという背景も確かにあるけれども、そのことを理由にして回答できないとか、そういったことをいっているのじゃない。むしろ当事者能力、自主交渉というのは、そういうことがあったにしても回答はできるのだ。もっと具体的に言うなら、有額回答はあっても別段問題にはならない。その有額回答の内容について限度があるかどうか別にして、有額回答の内容について限度があるかどうか別にして、有額回答を規制するものではない。そういうことじゃないでしょうか、大臣。
○廣瀬国務大臣 山本幸一当時の社会党の国対委員長と橋本官房長官との話し合いのことについては私も存じておりませんが、ただいまお話のうちにありましたように、当事者能力の関係につきましては大いに改善しなければならないと思いますけれども、おのずから限度があろうかと思うわけでございまして、今度の場合はおそらく参議院も自主性を守って年度内に予算を通してくれるであろうと思っておりますけれども、しかし物理的に三十日ということになれば五月二日になる可能性もあるわけでございますから、それでいまの有額回答というような具体的なことになりますとなかなかデリケートな問題でございまして、この山本・橋本の話し合いにいたしましても結論がはっきり出ておるわけでもございませんし、その辺はもし予算が五月二日に延びるということになればひとり電電公社ばかりでない、われわれも非常に大きく関係があるわけでございますから、やはりこれは政府の大きな問題になろうかと思います。御希望の御趣旨はよくわかりますし、また労働対策がこういう問題でいかに大きなかかわりを持っているかということは私どもよくわかるわけでございますから、デリケートな問題であればあるだけ私どもも努力のしがいがあると思いますので、何とかひとつそういう方向に向かっていろいろな話し合を進めてみたい、こういうことを考えております。はっきりその答えをと言われましても、なかなかここは答えにくい段階でございまして、しかし事実は結局御心配になるようなことにならぬのじゃないかと思いますけれども、しかしこういう際にこういう問題は研究をしておく必要はあると思いますね。たいへんいい課題を与えていただきまして、十分ひとつ検討してみたいと思っております。
○松浦(利)委員 総裁にお尋ねしますが、公労協の第一波が二十日にありますね。しかも、この二十日には当事者能力ということで、お互いに正常な労使慣行を守っていくという意味で、当事者能力を発揮して自主交渉で基本的な問題を話し合っていこうではないかというグループがストライキをやるわけですね。それを今度は、いやそうじゃなくてということで、全体的な流れの中でということで二十六日、二十七日にやりますね。ですからそういう場合に、正常な、極端に言うと予算なんかに左右されないでいくのがほんとうですけれども、国の予算、国の仕事でありますからある程度の制約を受けるでしょうが、しかし慣行として自主交渉、それから当事者能力というものを公社と全電通との間に拡大をしてきておるわけでありますから、そういうものについて自信を持って、いま大臣も非常に含みのあるおことばをなさったわけでありますから、総裁としてもそういう大臣の意を受けて、いままでの当事者能力をさらに一歩進めていくというような立場で、団交なり話し合いを進められるというお気持ちがございますか、決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。
○米澤説明員 お答えいたします。電電公社といたしましては、特に昭和四十一年以来労使間の近代化という問題について、いろいろ曲折はありましてたんたんたる道ではなかったのでありますが、その道を進んできたつもりでありまして、先ほど申し上げましたが、昨年並びに一昨年におきまして自主団交の時点において、団交の席で政府の御了解を得て有額回答をしたという経緯があります。これは他の二公社に比べて電電公社が一番、私が自分の口で言うのはおかしいのでありますが、政府方面の御了解を得てやったわけでありました。基本的にはそういう気持ちを持っております。ただしかし、現在の時点ではまだ民間賃金が十分出そろっていないので、二十日の日にどうだとおっしゃられても、ちょっとその点はまだ先のことでございますが、気持ちといたしましてはなるべく自主交渉というものを尊重し、さらに当事者能力、これはいま公労法がありまして法律の制約がありますけれども、最近ここ三、四年特に政府の御了解を得て、それを運用面におきまして非常に拡大的に運用しておるわけでありますから、そういう気持で十分にいたしたいと思います。
○松浦(利)委員 いま総裁が民間賃金と言われたのですが、昨年は御承知のように公労協が先行して民間相場をつくってきている、こういうかっこうで政府が最終的に指導なさっておるわけです。 〔水野委員長代理退席、委員長着席〕 民間賃金の一つの目安は常に鉄鋼だったんですね。ところが鉄鋼は十八日に回答が出るのです。ですから鉄が十八日に回答が出たとすれば、ある意味では民間の相場、目安というものも出てくるわけでありますから、そういう意味では、民間が出そろったということにはならないでしょうけれども、ある程度目安というものが出てくるわけでありますから、そういうものを参考になさった上で当事者能力をもって話し合いを進められる、そういうふうに理解をしたいと思うのですがよろしいですか。
○玉野説明員 お答えいたします。先ほど総裁からも申し上げたのでございますが、ことしは民間賃金の出方が非常に出おくれておるわけでございます。先ほどおっしゃいました、私たちも基幹産業という意味で鉄鋼ないしは電力等を参考にしたいと思っておりますが、こういうような点につきましては、公社法の三十条でも、公社の給与については民間の従業員の給与その他の事情をよく考慮しながらきめろというふうになっておるわけでございます。そういう点もございますので、鉄鋼がただいまの先生のお話で十八日ごろが回答指定日になっておりますが、基幹産業といたしますと鉄鋼だけでなくて電力とか、その他もございますので、その辺もよく考えながら私たちも考慮したいと考えております。
○松浦(利)委員 これは労使の問題ですから微妙に変化いたしますので、ここでこれ以上は詰めるつもりはありませんが、少なくとも郵政大臣のお気持ちも、総裁のお気持ちも、予算、そのことを理由にして制約を加えるということではなくて、むしろ民間賃金等も出てくるわけでありますから、当事者能力、自主交渉というものをさらに積極的に進めていく、そうして問題の解決に当たっていくのだ、こういうふうにいまの御答弁をまとめて理解をさせていただきたいと思うのです。それで大臣、総裁よろしいですね。
○廣瀬国務大臣 本予算の成立とは別に考えまして、いまの民間要求の動向を考えるということについて、電電公社は前向きで考えていらっしゃるようでございますから、私はそれでもよろしい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○松浦(利)委員 総裁にちょっとお尋ねをしておきたいのですが、昨年ヨーロッパのほうの通信事情をずっと調査をなさいまして、これは公社が出しておるPR誌その他を読ましていただいたのですから、正確な理解じゃなくて私の一方的な理解になるかもわかりませんが、日本における通信の技術水準あるいは設備状況、こういったものはもうヨーロッパ以上である、アメリカに肩を並べるくらいの、あるいはそれを追い抜くくらいの優秀な技術であり設備である、こういうふうに言っておられるというふうに雑誌等から知ったわけでありますが、間違いありませんですね。
○米澤説明員 昨年ヨーロッパ三国を回ってまいりまして公社の中で報告をしてあるわけでございますが、技術におきましても、あるいは設備におきましても、ヨーロッパの三国、これは先進国でありますけれども、西独、フランスに比べて日本のほうが進んでいる、アメリカとほぼ対等になっているというふうに思います。ただ電話の普及率におきましてはまだ世界でたしか十三番目くらいでありまして、普及率は落ちておりますが、技術レベルにおいては世界の最高水準である、これは公社の内外の人が努力した結果であるということを報告しております。
○松浦(利)委員 これほど高い水準を維持しておるのは、もちろん当局の皆さん方の指導力あるいは国の指導ということもあるでしょうけれども、それも含めて、やはり公社に従事しておる労働者、従業員というもののささえがあってそこの水準に達したのだ、私はそう思うのです。だとすると、総裁が事情調査をなさってこられて、設備以外に労働条件というものを見られたと思うのです。実際に正直に見られて、レベルが一緒であるアメリカの労働者の賃金と、日本の同じ職場に働いておる、電電公社でけっこうでありますが、労働者との賃金水準、これを比較されて、私はこれは相当な差があると思うのですね。もちろん実質賃金その他の問題は違っておるでしょうけれども、名目賃金を比較した場合に、相当な違いがあるのではないかというふうに思うのですが、その点はどういうふうに見てこられましたか。
○米澤説明員 お答えいたします。実は私は率直に申し上げまして、そう労働条件その他詳しく見てきたわけではございません。大体将来の通信の経営の基本問題を三国の経営の首脳者、プレジデントの場合もありますし、あるいは大臣の場合もありますが、そういう人と意見を交換する、そして将来の方向に対していろいろ参考的なことを得てきたのでありまして、詳しく私、労働条件を比較してきたわけではございません。しかし、一般的にいいまして、とにかく電電公社の職員の人が非常に熱心に仕事をしているということは、私も十分理解しているつもりでありまして、そのために、額はそれほどにないかもしれませんが、生産性向上手当みたいなものも別途支給しているようなわけでございます。詳しくは職員局長からお答えしたいと思います。
○玉野説明員 お答えいたします。ただいまアメリカその他の関連で御質問があったわけでございますが、私たちも類似産業といたしまして、アメリカのベル系とか欧米の電話事業というようなものの調査をいたしておるわけでございますが、それは賃金等につきましては——賃金だけでなくて、その場合勤務条件とかいろいろ関連いたします。それから、ボーナス制度がないとか、いろいろ手当その他の相違面等がございますので、まだ調査段階でございますが、そういうようなものも十分調べた上で私たちもいろいろ努力をしていきたいというふうに考えております。
○松浦(利)委員 的確なお答えでなくて抽象的だと思うのですが、いずれにしても、技術水準、設備水準はアメリカのレベルに到達しております。しかし、賃金そのものは非常に低い。これは私は郵政事業の場合も一緒だと思うのですね。郵便で働いている労働者、こういう人たちの事業の内容というものは、アメリカに比べて日本の場合はむしろ逆に多いぐらいだと思うのです。ところが、それほど多い作業量を持っておりながら、やはり郵便労働者の賃金というものを比較しますと、逆に非常にわが国の場合には落ちるのです。いままで私は、制度そのものを全部くずせということはない、ちゃんと法律のワクというものがあることを知った上で大臣にお話ししておったのですが、そういった状況というものが当然判断の資料になっていいのじゃないか。極端に言うと、政府のほうも労働省あたりが公労委と話し合いをするのだそうですが、もう一律パーで何も考えずにさっとやってしまうのですね。それではむしろ意欲を失ってくるのじゃないか。これは非常にむずかしいことですけれども、郵政大臣にぜひお願いをしたいのは、いま言ったのは、私は電々公社のことを申し上げましたけれども、それと同じように郵便の労働者自身もそういう条件にあるわけでありますから、そういう意味ではぜひ担当大臣という立場で、今度の、ことばは悪いですけれども、俗にいう春闘で、労働省なりあるいは内閣官房なりあるいは総理大臣に対して、積極的に法律のワクの中で通信労働者なり郵便労働者の労働条件を変えていくという御努力をこの際お願いをしたいと思うのですが、どうでしょう。
○廣瀬国務大臣 外国の郵政事業の給与の実態につきましては、寡聞にしてあまりよく存じませんけれども、しかし、郵政事業が人を中心にやっているということはもう間違いない事実でございます。したがって、従業員の給与の面につきましてのみならず、すべての労働条件につきましては、常に配慮をしなければならないというのが私ども郵政省の管理者側の考え方でございますので、そういうことについては絶えず努力を重ねてまいらなくてはならない、こういうように考えておるわけでございます。
○松浦(利)委員 それで大臣にぜひお願いをしたいのですが、実は年度末手当の問題なんです。この年度末手当につきましては、法律のワクがあることも事実です。ところがそのほかに、御承知のように大蔵省が実績解除というようなシステムでそれにワクをつけるわけですね。ことしの期末手当におきましては、郵便料金が値上げをした、私の言っていることが間違いであれば訂正していただきたいのですが、郵便料金が上がるという前提で、大蔵省の実績解除分が〇・一ふえて、郵政の場合は〇・三になった。ところが、電電公社の場合は、大蔵省のいう実績収入に見合わなかったからということで、昨年の〇・三から〇・一引かれて〇・二になっておるのです。これはどこの法律を見たって、大蔵省がそういうふうなことをやるというのはないのですよ。ただ、いままでの慣行としてそういうことが何か行なわれておるようなんですね。そういう場合には、いま大臣が言われたように、大蔵省に対して——今度は郵便料金が上がったから〇・一ふえて、〇・三大蔵省がつけてくれましたですから、期末手当が全体で〇・六ですね。ところが電電の場合は、昨年から〇・一引いたから〇・四になったわけですよ。だから、そういった大蔵省のさじかげんによって期末手当に変更を加えるなどということについては、この際郵政大臣が大蔵省当局に対してやめてもらいたい、——郵便料金が今度上がったのはいいけれども、先ほど言ったように人が中心ですから、赤字になればまた期末手当が落とされるようなさじかげんをされるわけです。そういうことが労使慣行に徴妙な影響を与えると思いますので、先ほど大臣はああいうお話をなさいましたけれども、ぜひ当面の問題として大蔵省に対してそういうことについてある程度チェックをしてもらいたいというように思うのですが、郵政大臣、どうでしょう。
○玉野説明員 お答えさせていただきます。ただいまの件でございますが、年度末手当につきましてはこれは公社法の七十二条にございまして、それで収入が予定より減ったような場合には、節約によって業績解除をしているという法律の規定になっておるわけでございます。したがいまして、これは慣行といいますよりも、むしろその法律の規定に基づいてやっているというのが実態でございます。
○松浦(利)委員 この法律どおりにやっているなら問題はないです。ところが、御承知のように電電公社は景気浮揚策として相当大幅な設備投資の工事をやっておりますね、どんどん。ところが実際に稼働するのは、翌年度にできたあと稼働して収入がふえていくわけです。そういう計算は大蔵省は全然していないのですね、バランス上でとっていくだけですから。ここで言っておることはそういう単年度のことを言っておるわけですか。だからむしろそういった稼働というものは、やはり計算に入れてもらって、これだけの設備をした、これだけの稼働をするのだ、そういう計算をしてやってもらわないと、ただ単年度だけで区切りをつけて、予定よりこれだけ実績があがらなかったから〇・一下げろ、こういうことをやられたのでは、仕事はふえたわ、期末手当は減ったわ、こういうことになります。郵便なんかの場合、郵便料金が上がったから収入がふえる。増収ですね、郵便料金が上がるから。だから〇・一ふえた。ところが今度またそれが作用されて、赤字になったら〇・一下げられる、こういうことをされたのでは、私は、それこそ仕事はふえたが期末手当は減った、こういうことになって、感情的な問題になってくると思う。だから大蔵省のさじかげんということをさっきから言っておるのです。
○玉野説明員 お答えいたします。収入見込み等でございますが、四十六年度につきましては、収入見込みよりも実際の収入が減っておるわけでございますが、これは当初予想しておりましたことよりも違った条件が出てきまして、景気が非常に不景気になってくるというようなことで、収入の実績が落ちてきたわけでございます。それによって収入が落ちておりますので、したがいまして、年度末の業績手当といいますのは節約でいかざるを得ないということで、経費の節約をいたしまして、しかし従業員の努力にいろいろ報いますために、国家公務員が全部合わせまして〇・五カ月になるわけでございますが、それまで持っていきたいということで、私たちもできるだけ経費の節約ということでこれを持っていったわけでございますが、いずれにしましても、〇・五カ月分にいたしましても、経費としてはかなりの額になりますので、三十数億の節約をしておるわけでございます。したがいまして、こういうきまった経費の中でそれだけの節約をするということはかなり苦しいわけでございますが、いろいろそういう点もくふうしまして節約した結果、〇・五カ月分まで持っていくという努力をいたしたわけでございます。
○松浦(利)委員 もう時間がなくなりましたが、私はやはり公社法七十二条は矛盾だと思うのですね。これは明らかに私は矛盾だと思うのですよ。大蔵省が実績収入を立てて、それでなければどうだこうだという、もちろん制度上、仕組み上もそうなるのでしょうけれども、しかし、それがそのまま労使慣行というところに持ち込まれてくるというような、電電公社を例にとりましたけれども、郵政の場合だって同じです。だから、そういう点は今後の問題として、正常な労使慣行というものを確立する上ではぜひ大臣の気持ちにとめておいていただきたいと思います。 私の持ち時間は一時間ですから、もう参りました。御承知のように、これから春闘で相当山場が来ると思います。いま大臣なりあるいは総裁から御答弁いただいたわけでありますが、ぜひ労使が正常な状態で話し合いをして、そういった最悪のストライキとかなんとかということを避けて、できるだけすみやかに解決をしていただくように、そのためにはやはり自主交渉で当事者能力というものを最大限に発揮をして、誠意をもって当たっていく、そのこと自体が私は問題の本質的な解決だ、かように思いますので、大臣、総裁も、十分御答弁の中でわかりましたけれども、最後にお願いを申し上げておきまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○高橋委員長 中野明君。
○中野(明)委員 私、用意しておる質問に先立ちまして、けさほどテレビを見ておりましたら、名古屋−門司間で郵便車が全焼したという報道がなされておりましたので、おそらくこれにつきまして当局のほうは概略をつかんでおられると思いますが、この委員会で御報告をお願いしたい、こう思います。
○溝呂木政府委員 ただいま御指摘になりました郵便車が燃えた件でございますが、大阪郵政監察局からの報告をもとにして御説明申し上げますと、本日の午前零時三十分ごろ名門下り——名古屋を出て門司まで行くものですが、名門下り護送便、これは急行阿蘇に連結する分でございますが、これが岡山県の備前市の野谷付近に差しかかった際に、同郵便車の郵袋室付近から出火いたしまして、搭載大郵袋の大半を焼失したということでございまして、現在その原因等につきましては調査中でございます。 そしてその被害状況でございますが、そこには三人護送として乗っておりましたが、人身被害はございませんが、搭載してあった大郵袋五百二十五個の中の郵便物が大部分焼失したということでございます。
○中野(明)委員 こういう郵便車のようなことで、大量に郵便物が焼失したというのですか紛失した、そういう前例は過去にございますか。
○溝呂木政府委員 古いことは私はよくわかりませんが、私の感じでは、最近こういった事故はないように思っております。
○中野(明)委員 こういう場合の損害の補償問題はどのようになさるのですか。
○溝呂木政府委員 御承知のように、書留郵便物でありますと、これは法の命ずるところによって損害賠償をいたしますが、その他のものにつきましては、それぞれの郵便物の損害に対する賠償は、現行法ではいたしかねるということになっておるわけでございます。
○中野(明)委員 これは原因が究明されなければわかりませんが、大臣も報告を聞いて御承知かと存じますが、こういう事件が起こるということは、郵政事業に対する不信と申しますか、信頼感が非常に薄れて、郵便物を利用しておる方々がいまのお話でありますと、相当の多量の郵便物になるようでありますが、迷惑を受けるわけであります。こういう点について大臣としての所感並び今後の事故防止対策ですか、そういう点をお話いただきたいと思います。
○廣瀬国務大臣 たいへん大きな事故が起こりまして、非常に大切な郵便物を焼失したということは、いかにも残念でございますし、遺憾に存ずる次第でございます。したがいまして、原因につきましては一日も早く究明いたしまして、今後こういうようなことのないように万全の措置を講じなくちゃならない、こういうふうに考えておる次第でございます。
○中野(明)委員 書留というお話がいま出ておりましたが、通常の状態でも小包、普通の手紙はもちろんのことですけれども、小包という品物が相当数含まれているのじゃないか。もちろん書留になっている分もありましょうけれども、書留になっていない小包あるいは速達小包、こういうものがあると思うのですが、これらの損害は、ただ法にきまっていないから知らぬのだ、そういうことで済ませるような問題ではなかろうと私は思うのですが、この点大臣どうでしょうか。
○溝呂木政府委員 現在の郵便法のたてまえが、やはり書留にしていただいたもの以外はその損害の賠償に応ぜられないという手続をとっておるわけでございます。ただいま先生の御指摘は、ただ、法的な義務はないけれども、郵便局側としてそれに対する何らかのおわびの気持ちはないかということかと思います。それらにつきましては、いろいろの事情に応じて処理した場合もございますが、一応一般的には、法律上ではその損害賠償はできない、したがって、そういう財政支出はできないということになっております。しかし、いろいろおわびの気持ちをあらわすという形においては、これも予算の支出の許される範囲内において処理をしたことはございます。
○中野(明)委員 この原因がまだわかりませんけれども、郵政省の職員の重大な過失ということになった場合はこれはどうなるのでしょう。
○溝呂木政府委員 ただいま郵便車の燃えたことにつきましては、原因がはっきりいたしておりません。もし護送中の職員の責任といいますか、過失等があってのことであるということになりますと、当然その者に対しての過失責任は追及されますが、やはり現在の法のたてまえからいいますと、差し出された方への賠償ということは法的には一応できないというふうに考えております。
○中野(明)委員 御承知のとおり、ことしの二月一日から郵便料金も上がっておりますし、いろいろそういうことを後ほどお尋ねしてみたく思っておるわけでありますが、こういう事件が起こるということは、郵政大臣、郵政業務に対する国民の不信を、料金値上げでも不信を持っているわけですが、さらに倍加させることになるわけです。私、心配しておりますのは、諸般の状況から考えて、これは明らかにその車両の一両だけが燃えているということから見まして、どうもほとんどが郵政省の責任になるのじゃないか、このように判断するような事件であります。そういうとき、法できまっていないとか、予算が出せないというようなお話なんですけれども、ほんとうにこういうときに、郵便物を利用している人たちに納得のいくような謝罪なりあるいはそれに応じた損害補償と申しますか、適切な処置をぜひとも講じられて、郵便に対する信頼といいますか、それをさらに獲得するように努力されることが適切な策ではないか、このように私考えるわけであります。法でいかにきまっておりましょうとも、大臣の裁量で何かそういう幅は持てないものだろうか、このように思うわけでありますが、その辺はどうでしょう。
○廣瀬国務大臣 さっき申しましたように、原因を探求するということが先決問題でございます。もし郵政省の部内の者の責任に起因したということでございますれば、そのときは、法律につきましては先刻郵務局長から御答弁申し上げたとおりでございますけれども、先例等をも十分参酌いたしまして、できるだけのことをしなければならない、このように考えております。
○中野(明)委員 この問題はいままだ原因調査中でありますので、これ以上議論してもと思いますので次に移りますが、郵政大臣としてはやはりこういう事故が起こるということについては重大な責任と、そして反省をしていただきたいと思うわけであります。いずれにしましても、こういう事故が起こることによって——やはり国民は全幅の信頼をして郵便を出しているわけですから、またほかに出すところはないわけですから、そういう独占企業であるだけに、より慎重に今後も事故の絶滅ということについて厳重な指導をお願いしたいということを要望しておきます。 それで、大臣の時間に制約があるようでございますので、おられる間に大臣に関係のあることをお尋ねしたいと思います。 御承知のとおり、ことしの国会は、四次防問題から始まりまして、外交の機密漏洩とか、結局外交、防衛問題がその論議の大半を占めております。予算委員会その他も、大体そういうことに集中されたような感じがあります。しかしながらその反面で、国民は相次ぐ物価の値上がりで日々の生活に非常にいろいろと支障を感じているわけであります。私そういう観点から、先ほどもちょっと触れましたが、ことし一連の公共料金の値上げ、こういうことで、物価の問題について関心もこれから先ますます非常に高まってくると思いますが、その公共料金の値上げの先頭を切って郵便物が二月一日から、私どもは大反対をしたわけですが、平均三五%という大幅な値上げをされているわけであります。そういうことで、私たちもこの値上げの審議のときにるるお話をいたしましたが、きょうは最初に、値上げになってから後、二月、三月、それ以後もうすぐに四月に入っておりますが、郵便物数の取り扱いが例年と比較して伸びたのかそれとも減ったのか、その状況からお尋ねしたいと思います。
○溝呂木政府委員 まず、二月一日から料金値上げをいたしました第一種及び第二種の関係で申し上げますと、第一種郵便物につきましては、二月において対前年比二・六%の減になっております。それから第二種郵便物は六・六%の対前年同月比で減になっております。それから三種、四種につきましては、これは七月に値上げしたものでございますが、この七月から二月までの総体を対前年比で見ますと、第三種が八・八%の減、第四種が三・三%の減というふうになっております。それから小包も御承知のように四月半ばに値上げしたわけでございますが、五月から二月までのやはり前年同月比で比較してみますと、一五%の減というふうになっております。
○中野(明)委員 最近はよく情報化時代といわれまして、国民の生活様態も変わってまいりまして、とにかく情報の交換ということを盛んにやっていかないとお互いの日常生活に支障がくる、こういうふうな世の中になっております。そういう中で、私どもこの値上げのときにも、郵便料金、こういう独占的な公共料金を値上げすることによって、国民の自由な通信あるいは言論に少しでもブレーキをかけるというふうなきらいがあるということを指摘したのでありますが、ただいまの御答弁にも出ておりますように、物数はすべてが減少という形をとっておるようであります。その中でもダイレクトメールというようなものの減少は相当目立っているようでありますし、ダイレクトメールの下請、そういう中小企業的な人たちにたいへんなしわ寄せがいっているという実情を大臣もよく御承知おきをいただきたい、このように思うわけであります。 それで、私はきょうお尋ねしたいことは、料金の値上げに伴いまして、いままでの郵便物から料金変がわったわけです。御承知のとおり七円が十円になる、十五円が二十円になっているわけであります。特にその中で、七円のはがきが十円になって、もう一つ、私が過去にも指摘したことがございますが、ミニレターと俗にいわれております郵便書簡、これらが、結局値上げによりまして、前の値段の分が相当数残ったたんじゃないか、もちろんはがきも同様でありますが、ミニレター並びにはがきが値上げによって相当数残ったと思うのですが、その残った数量、どの程度残ったのか、そしてまた、その残った数字と原価、それを全部販売しておれば幾らになっておるか、特にミニレターの場合具体的に示していただきたい。
○斎藤説明員 ミニレターの関係でございますが、残数は三千九百万枚でございます。これを調達原価に直しますと八千九百五十万円、それからこれを販売価格に直しますと六億八千万円ということになっております。
○中野(明)委員 過去にも私指摘したことがあるのでありますが、あらためて大臣にお尋ねをするわけでありますが、このミニレターを印刷いたしましたのは、たしか最初に一億万枚印刷されているというふうに私聞いております。現在三千九百万枚残っている、このようなお答えでありまして、これは全部売ってしまえば六億円、それだけの収入はあったわけであります、郵政省といたしまして。水揚げがそれだけふえておったわけであります。これはおそらく、この三千九百万枚というのは郵政局に集計されている分で、やはりまだそこから出先のところにも幾らか残が残っているんじゃないだろうかというふうに私理解をするわけであります。そうしますと、まだこの三千九百万枚より、数は、ほんとうの残数というのはふえるんじゃないか、このように考えるわけでありますが、このわずか、一億万枚というふうに最初につくられたそのときの考え方を見まして、それから五年たっているわけであります。五年たってざっと四千万枚ですか、まだこれだけしか売れないような、製品というのですか、商品というのですか、これは、売れない原因というのはどこにあるんでしょうか。大臣もしおわかりにならなければ関係者でけっこうですが、どうして売れないのか。
○溝呂木政府委員 旧ミニレターは、四十一年の料金改正のときに、当時の記録を見ますと、まあ役人の考えのあさはかさかもしれませんが、非常にこれは目玉商品ということで、当時とにかく郵便局の窓口で売る、何といいますか、品物がないために御迷惑をかけちゃいけないということで、非常にハッスルいたしまして、先ほど先生の御指摘のように、相当大量のものを調達したということでございます。 さて、そういうことで調達して郵便局の窓口に備えつけましたところ、売れ行きが芳しくないということでございまして、私どもその原因につきましてはいろいろ聞いているのでございますが、ある人々はこのミニレターを非常に愛用していられる方々もございますが、一般的には、わざわざミニレターを使わぬで、普通のものならはがきで済むし、それから長いものならば現在の封書を使うということで、一般的にはやはり評判が悪かったということで、その辺の日本の国民性といいますか、そういう郵便に対する需要の調査の不十分だった点だと思いますが、当時としては、かなりこれは国民に愛される品物であるというふうに考えておったようであります。
○中野(明)委員 過去に、小林郵政大臣のときには、売れると思ったのが売れなくて、そんな売れないものは焼却してしまえというような乱暴なことを言われたことがあるように私も聞いております。そのような商品、こういうものを郵政省がせっかく見込んでつくっておりながら、いまも局長から一部話がありましたように、お役所仕事といいますか、PRも熱心にやられなかったようですし、また、日本人の社会通念からなかなかなじまなかったのか、いろいろ理由があると思いますが、売れ残っていることは事実であります。しかもこのミニレターが、番号ワクを印刷するようになりまして、そして郵便番号制度が採用されて自動区分機——郵政も機械化されまして自動区分機にかけ、また読み取り機にかけていこうとしたときに、このミニレターが全然そのコンピューターで読めない。しかも、自動の区分機では、御承知のように、ここに現物がありますけれども、こういうミシンが入ったり、のりでつけたりしているところがひっかかりまして、全然区分機にかからないという欠陥が次々に出てきたわけです。これは完全な欠陥商品、機械化に対して欠陥商品というようなことになってきて、二重のずさんというんですか、役所仕事のあいまいさがここに出てきたわけであります。せっかく機械化をしようとして多額の経費をつぎ込んでも、結果的に、このミシンの切り取り線のために機械がかからなかったり、あるいはいろいろなものの関係でコンピューターが読めなかったりして、ますます郵政の基本的な考え方、機械化にもブレーキをかけているような品物である。こういうふうなことでございまして、私はこういうことを見ましたときに、郵政が経営上赤字で非常に苦しんでいる、そしてまた値上げをしなければならないときも、サービスの向上、そして郵便配達のスピードアップと、こういうようなことを一つの大きな内容にして、値上げのときには相当強調しておられたのですが、やはりお役所仕事の典型的な姿がこういうところに出ているのじゃないだろうか。しかも、まあ大臣なら御理解いただけると思いますけれども、一般の商売にしましても、仕入れた商品が五年たっても半分しか売れない、そういうふうな商売をしておったら、これはもう完全につぶれてしまいます。それが現実に郵政省ではこういうことになっている。だから、そこら辺をほんとうにこういう、これは一例でありますけれども、役所仕事というものの典型的な姿がこういうところへ出てきているし、それがために結局、努力して売ればそれだけの増収はあったはずだけれども、全然それも残ってしまって、とうとう料金の改正になったら全然没にしなければならない。四千万枚、先ほど答弁がありましたが、製造原価にしたって相当なものですし、それを売れば六億円からになるという、そういうものであります。 これについては、何か最近伺うところによりますと、時間がありませんので私のほうから申し上げますが、部内の新しく採用した職員の訓練用に使うとか、そういうふうな苦肉の策を考えておられるようでありますけれども、はがきにしてもそのような意向のように私も聞いておりますけれども、何かしら、にわかに思いついてそうなさっているような感じも受けますし、訓練用では——こういう値上げのときでないときにはりっぱな商品ですから、当然廃棄処分にして、訓練用にするということはできないはずですから、まあこの機会に訓練用に使おうというような安易な考え方でおられるようにも受け取れるわけです。こういう点、ほんとうに料金値上げによって出てきたいわば落とし子的な問題であるとも私は考えておりますが、こういう売れないものをこれから先どうされようとしているか。今後新しい料金改正によって、これは一体幾らほど今度はつくられたのか、そういう点をまずお尋ねしておきたいと思う。
○廣瀬国務大臣 私の知らないことについてはあとで事務当局から御答弁させますが、ミニレターにつきましての意見を承りましたが、私も全く同感でございまして、たいへんつまらないことになった、浪費とまでいかないにいたしましても、ほんとうにミニレターといたしましては、むだになったことを残念に思いますわけでございますが、しかし調達の価格というのは十五円で買うわけじゃございませんから、それはもう紙と印刷代の費用ということになってくるわけでございまして、これはひとつ少なくとも活用しなければならないということで、ただいま御指摘になりました郵便局の、あるいはまた研修生あたりの区分の練習というようなことのほかに、もっと有効に使いたいと思っておりますことは、いわゆる通信事務の書面でございまして、郵政省の部内におきましては、業務上の通信につきましては通信事務ということで無料にしてやっておりますわけでございますが、その場合にこれを使おう、これは私は非常に有効な使い方である、このように考えておりますわけでございまして、要するにこの通信事務の書面の用紙に使いたい、こういうように考えております。 そのほか、スタンプを毎日また毎時刻更植するわけでございますけれども、そういうような更植の検印と申しますか、そういう場合に使用したいというようなことを考えて、むだにならないよしにし、十五円で売れませんけれども用紙代、印刷代、そういうようなものはぜひとも、何とかして十分まではいきませんでございますけれども、最大限に利用する、活用するというようなことでもっていきたいと思っておりますわけでございます。 ミニレターは、さっき郵務局長が御答弁申し上げましたように、役所としましては非常に売れるぞ、目玉商品だというようなことを考えまして、ミニレターというのも全国から愛称をつのりまして、正式の名前は郵便書簡というのが正式の名前だそうでございますけれども、それではあまりかた苦しいので、ミニレターというような、若い層にアピールするような愛称を全国からつのりまして、そういう名前にしたそうでございます。これは農村地方から都市に出ております子弟、こういう若い青年層の方々は、なかなか手紙も家郷にあるいは両親に寄せるということはおっくうがりますものでございますけれども、このミニレターであれば利用しやすいであろう、また若いもののラブレターにも使ってもらいたいというようなことで、そういう愛称をもって御活用を願いたいということで発行したかと思いますけれども、それが案に相違いたしましてこういう事態になったわけでございますが、ただいま御指摘の機械にかからないということも、これはまさに御指摘のとおりであると私は認めざるを得ないと思うのであります。今後はそういうことを十分考えまして、そうしたむだの出ないように、せっかく皆さん方の御協賛を賜わりまして、たいへんむずかしい中を郵便料金の値上げをやっていただいたわけでございますから、非常に貴重な郵政省の資金でございますから、活用しなければならない。そうして、さらに進んでは、皆さん方のサービスに遺憾なきを期さなければならない、こういうように考えておりますわけでございます。
○中野(明)委員 時間がありませんのであれですか、いま大臣の答弁の中でも二、三気になりますが、印刷代と紙代が安いんだからというような意味のお話でしたけれども、結局それがちゃんと商品として売れればそれだけの収入があるわけですから、安易に原価が安いんだから少々しょうがないじゃないかという考えは捨てていただきたいと私は思うわけでございます。そして、問題は、こういう欠陥商品をつくったということ、そしてまたいまお話にもちょっと出ておりましたが、やはりお役所の考えていることというのは頭が古いわけです。だから、やはりそういう点がお役所仕事の欠陥がこういうところに出てきている。役人の好みに合っても国民の好みに合わなかった、こういうことでしょう。ですから、今後この問題を考えますのに、あまり大量にこれをこしらえるとまた同じことを繰り返さなければならなくなるので、ある程度売れ行きを見ながら、事情に合ったようなつくり方をしていただきたい。そうしないと、いま大臣もお話ありましたように、郵便料金の値上げというのは相当の抵抗があったわけです。そうしてその値上げのときにも力説されたのはサービスの向上、そしてまた迅速、確実な郵便の配達、これはサービスの向上の中に入りますけれども、こういう欠陥製品が将来においてもまたでさるということになりまして機械にかからぬということになると、全然郵便の早く行くということには機能を果たさないわけです。手で分けなければならないという旧態依然の姿になりますので、そういう点十分考慮していただいて、ミニレターについても、これは同様な一例だろうと思ってお役所の仕事のいいかげんなところを申し上げているわけでありまして、厳重にひとつ今後注意もしていただいて万遺漏のないようにしていただきたい、こう思います。 では、ミニレターのほうはこの辺にしまして、時間があと十五分ほどですから一点、これは確認の意味も含めまして、大事な問題ですので大臣にあらためてお聞きをするわけですが、過日NHKの審議のときに私大臣にもお尋ねした問題でありますが、先日の新聞報道によりますと、参議院の逓信委員会で大臣が発言されたことを踏んまえて、UHFの全面移行は無理だ、郵政省はあえて行政を修正した、こういう一応の見出しで新聞記事が出ておるわけであります。この内容は、VHFからUHFに全面移行させる政策についてはぼう大な経費がかかるので再検討をしたいと郵政大臣は発言をしている。しかも、自分の任期中に何とか次の大臣に迷惑をかけないように善処したい、こういうことをおっしゃったという記事であります。私もこの新聞記事を見る限りにおいては私の主張と同じでありますので、非常に歓迎の気持ちでおるわけであります。先ほど大臣は、余命幾ばくもないというようなことをおっしゃっておりましたので、いよいよ心配になってまいりまして、余命幾ばくもないことじゃ困りますので、その間においてこのVHFからUHFへの転換、これについての結論をお出しになるのかどうか、またこのいきさつについてあらためて確認をしておきたいわけであります。
○廣瀬国務大臣 たいへんいいことをお尋ねいただきましてはっきり御答弁申し上げます。 参議院の段階で二回にわたりましてVHFからUHFの切りかえの問題について御質問がありましたが、これははっきり御理解いただきますために申し上げますわけでありますけれども、VHFからUHFに切りかえるという方針は全然変ておりません。そういう方針でいきたいと思っております。 ただ、私が最近知りましたことは、この切りかえには第一、受信者の立場も考えなくちゃならない。これは非常に大きな問題でございますけれども、その費用等のことにつきましては別にいたしまして、送信者の立場から申しましても、NHKだけでもそのための費用が九百億円を必要とする。それから民放が切りかえのためには送信者の立場から申しましても七百億円かかる。その九百億とか七百億とかいうことにつきましては、これは業者側が言っておることでございまして、検討の余地もあろうかと思いますけれども、とにかく膨大な金額が必要であるということは、これはうなずけるわけでございまして、そこで問題は、その方針を実行するためには、その資金をどうして調達するかということが問題であろうかと思いますわけでございますね。VHFを割り当てましたのは、政府が、国が免許したわけでございますから、それで急にいますぐに切りかえるということをいたしまして、一方NHKは九百億かかる、一方は七百億かかるというようなことになりますと、これはやはり国の責任で何とか国が調達しなければならないということになってくるわけでございますが、そういうことを具体的に考える必要があるわけでございまして、いろいろ時期的に順序を追って送信者の機械を更新しなければならない。時期を待って機械を取りかえる。そのときにはVHFからUHFに取りかえるというようなことをしても、おのずから切りかえの方法が比較的軽便になってくるということもあるわけでありますが、まあとにかく九百億、七百億という膨大な資金を要するということでありますれば、一応それを前提にして具体的にその実施の方法について何とか考えなくちゃならない。そうしてVからUに切りかえるという方針を実行することができるような方法を、具体的に考える必要がある。実はその資金の調達、資金の手当ての面につきましてはまだペンディングになっておるわけでございまして、やはり私が国会で答弁をいたしましたとおり、役所自体におきましても懸案事項になっておりますることがはっきりわかったわけでございます。 そこで私は、この問題につきましてはだれかしかるべき方を、外国の例等も調査させるためにおいでを願って、また役所の立場からも調査をする必要がございましょうが、具体的にどういう方法で受信者なりあるいは送信者なりに不当の経費をかけなくて切りかえができるかということを具体的に検討しておきたい。外国の例あたり等も十分しんしゃくしたい。ただ受信者につきましては御承知のように数年前からNHKに、東京、大阪におきましてUを、最初は実験的でございましたけれども、いまは放送試験と申しておりますが、放送をさせまして、それをまた受信者が聞くということになりますれば、オールチャンネルを利用するということにもなりまして、また何とかいう機械をつけましてVのほかにUを見ることができるというふうにだんだん充実していくことができるわけでございます。これは受信者の側につきましては、順次手を打っておるわけでございます。金額的に申しますれば、問題は送信者のほうにあるわけでございます。その辺は具体的に検討したい、こういうようなことでございます。その説明がちょっと舌足らずのところもございまして、十分に私の真意が伝わらなかったといううらみがあるかと思いますけれども、きょうお尋ねいただきましたからその点ははっきり申し上げておきます。 ただ、実施面につきまして、十年間でやるということを約束申し上げておるわけでございますが、これは事務当局からお話があったわけでございますから私のほうからもお話ししていいかと思いますが、その実施計画の十カ年間、それがそのままでいけるかどうか。そのVをUに切りかえるということは、御承知のように移動無線の確保にあるわけでございますが、移動無線の必要性の高いところは東京、大阪でございますから、さしあたり東京、大阪は十カ年間にぜひともやらなくちゃならぬと思っておりますけれども、その他の地域については十カ年間にやってしまえるかどうか。やってしまえないということになりますと計画の変更ということになるわけでありますから、その辺も検討の必要があろうかと思います。そういうこともひっくるめまして検討ということを申し上げておるわけであります。しいてその十カ年間を多少延ばすということを計画の変更だというふうに強調すれば、そういうこともいえないこともないわけでございますけれども、その辺もまだ十カ年を十二カ年に延ばすということを具体的にきめておるわけではございません。その辺も検討の課題だという意味でございます。
○中野(明)委員 そうしますと、大臣はちょっと舌足らずであったので、新聞のほうでそういうふうな方向で書かれたけれども、この新聞記事はそうすると少しニュアンスが違う、このように受け取ってよろしいわけですね。
○廣瀬国務大臣 ただいま申し上げたのが私の真意でございます。ただ、いまの期間の問題は、あとで事務当局の意見も加えたわけでございますが、それ以外は私の真意でございます。そうしてそれが伝わっていないということであれば、私の説明が足らなくて報道機関がそういうことを報道して、特にニュアンスの違いが出てきたといわざるを得ない、このように考えております。
○中野(明)委員 大臣、この間のNHKのときにも私ずいぶん申し上げたつもりなんですけれども、いまも大臣のお話の中に放送、送るほうの機械を切りかえ、あるいはその他で相当経費がかかる、そういうことをおっしゃっておりますが、送るほうも、国民の側が受信機を全面的にUに切りかえてない限り、きょう直ちにVをやめてUに切りかえるわけにはいかぬのです。それはおわかりだと思います。ですから並行して何年かは送らないとできないのです。そうしますと、機械はもう古くなったからここでその機械を全然使わなくて済むというのではなしに、古くなってもまたVの放送と並行して送らない限り国民は納得できないわけですから、そうするとまた新しい機械を購入してVを送らなければいかぬ、こういうようにシーソーゲームになるのです。ですから私は、この前も指摘しましたように、結論として、政府は電波の切りかえをするときに補償するとしても国民のほうも損をするし、政府のほうが補償するということになりますと両方とも損をして、そしてそれほどまでして貴重な税金を使う必要があるのかどうかということ、これが問題になってくるわけであります。実際に大臣は方針を変えない、切りかえはできるというふうに理解されておるようですけれども、私どもは不可能だろうと思うのです、どこまでいってもシーソーゲームになって。ですから参議院でもそういう質問が出たのではなかろうか。これは大臣が参議院の質問でも、何か金額のことは知らなかったから、金額のことを聞いて自分も考えを新たにするという意味のお話をなさっていますけれども、この問題は電波行政の根幹を洗う問題でございまして、五年ぐらい前から問題になっておることでありまして、大臣としてはほんとうに一番重要な仕事の一つであります。ですから認識不足だろうと私も思うわけでありますが、実際問題としてこれはほんとうに切りかえは不可能だろうと私はなお考えております。大臣との違いもそこにあるわけでありますが、これは幾ら議論してもいたし方ない問題でありますけれども、任期中に次の大臣に迷惑をかけないように何とかはっきりしておきたい、こうおっしゃっておるのですが、任期中にはっきり結論づけられる確信がおありですか。
○廣瀬国務大臣 その資金計画につきまして、さっき申しましたようになるべくすみやかに外国の例等も調査してもらいまして、そして具体案を立てるように事務当局に命じております。外国に調査に参りますことも、その時期、期間なんかの関係もございますけれども、私の余命幾ばくかわかりませんけれども、とにかくできますように計画が立ちますと、あとの大臣は迷惑をしないということになってくるわけでございますから、それを急ぎたいと考えておるわけであります。
○中野(明)委員 時間がないようですからもう一点。 大臣、そもそもVからUに切りかえなければいかぬということは、結局移動無線その他でVHF帯が不足してきたというところに出発があるわけです。これは一部の意見かもしれませんけれども、日本はあまりにもテレビ放送が多過ぎる、キー局が多過ぎる。だから放送界を再編成すれば、何も高い金を使ってVからUに切りかえる必要はさらさらないのではないか、そういう意見もあるわけです、再編成すれば波は余ってくるわけですからね。この放送界の再編成というのですか、この点についての大臣の所見を聞かしておいていただきます。
○廣瀬国務大臣 その問題につきましてはたいへん重大な問題でございますから、先生の御意見を承っておくという程度にとどめておきたいと思います。 なお、御質問があれば、ここに権威者がおりますから電波監理局長から御答弁申し上げます。
○中野(明)委員 役人からそんなことを聞いてもしょうがないと思います。私は、大臣は政治家だから郵政大臣になられて、そして庶民金融の話も出て、これも線香花火みたいに立ち消えになってしまっては、大臣としてもあとあと心残りでしょうし、大臣になられた以上、任期中に信念を持って確固たる仕事を何か残してもらいたい、そういう気持があるものですから、お尋ねしたのであります。藤木さんに聞いても、これはもう全然話にならぬことでありますので、御答弁は遠慮いたしたいと思います。 では、お時間のようでありますので、大臣はどうぞ……。 時間にもあれがありますので、藤木さんに一つだけお伺いいたします。 沖繩のVOAのモニターについては、ことし予算が組まれておりますのでわかるのですが、極東放送、これは先ほどの議論でも出ておりましたが、新しい財団法人極東放送ができるまでの間は、現在の極東放送が残っておるわけですね。それは特例措置で日本の電波法のワク外にある、そういうことですね。そうして本土へ復帰しますね。そうしますと、電波法のワク外にあるところの極東放送の電波の監理というのですか、監視というのですか、それは当局としてはどういうふうにお考えになっているのか。これは治外法権だから、おれたちにはどうにもならぬのだという考え方なのか。私は、これはVOAのようにモニターをしなければならぬ性質のものだと思うのです。れども、どうお考えになっているか、お尋ねしたいわけです。
○藤木政府委員 お答え申し上げます。極東放送につきましては、御存じのように、現在英語と日本語でやっておるわけでございますが、それが五月十五日以降になりますと、英語の分は現在のまま放送を行なう、それから日本語のほうは一年の間にいわゆる財団法人ということになりまして、法令に適合すれば、免許を受けて日本の放送局として郵政省が直接監督する、そういうことになるわけでございます。それで、英語のほうは、沖繩の復帰に伴う特別措置法にございますように、これはやはり日本の法令のもとに放送が行なわれるということになるわけでございまして、電波の監理と申しますか、普通の放送局と同じように監理をするということになるわけでございます。私どもとしましては、VOAは特別でございますが、極東放送は、財団法人の分も、英語を放送している分も同じように監理を行なうということになるわけでございます。ただ英語のほうは、この法律にありますように、特にいろいろの条件をつけるとか、その他のことができるということになっておるわけでございます。
○中野(明)委員 きょうは、大臣ももうおられませんし、大体日本の他の放送局と同じように管理監督ができるのだ、そういうことであると理解いたしまして、私、きょうの質問を終わりたいと思います。
○高橋委員長 次回は来たる四月十九日午前十一理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後二時五分散会