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68回国会衆議院1972/03/17

大蔵委員会 第7号

発言数
224
登壇者
14
会派数
4
開催日
1972/03/17

会議録

齋藤邦吉自由民主党

○齋藤委員長 これより会議を開きます。  租税特別措置法の一部を改正する法律案及び航空機燃料税法案の両案を一括して議題とし、質疑を続行いたします。佐藤観樹君。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 まず、大蔵省にお伺いをしたいのですけれども、この航空機燃料税による税収見込み、特にこの航空機燃料税については第二次空港整備五カ年計画と密接に関係があるわけなので、これが発足の四十七年から五十一年までの五年間の税収見込みをどういうふうに立てられたのか、まずその数字からお願いをしたいと思います。

高木文雄大蔵省主税局長

○高木(文)政府委員 第二次空港整備五カ年計画は四十六年度を初年度と考えておりまして、四十六年度から五十年度までの五カ年間でございますが、四十六年度はすでに経過をいたしておりますので、航空機燃料税収を見込みます年度は、四十七年度から五十年度までの四カ年度でございます。その四カ年度におきます税収の現在見込んでおります見込み額は、国の分が六百億円、それから譲与税分、地方の分が百億円、合計燃料税として、一万三千円、全体で見ますと七百億円というふうに見ております。そのうち四十七年度分は、国の分が四十八億円、地方の分が九億円、合計五十七億円でございます。四十七年度分が全体に比べて四分の一になっておりません、非常に少ない額になっておりますのは、これが暫定税率の関係でございます。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 残りの四十八、四十九、五十の税収見込みは出てないのですか。

高木文雄大蔵省主税局長

○高木(文)政府委員 航空機の事業の伸びが、正確には見通しがむずかしいわけでございますが、大体六百億あるいは百億、合計七百億というのを見通しますのに推定をしております数字を申しますと、端数を切って申しますが、四十八年度が国の分が百二十億、それから地方の分が二十億、四十九年度が国の分が百九十億、地方の分が三十五億、五十年度が国の分が二百三十五億、地方の分が四十五億という大体の見当でございます。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 そこで、これはあとの問題にも関連をしてくるのですけれども、大蔵省として、またあとで私は運輸省のほうにお伺いをいたしますけれども、大蔵省として、将来の航空の需要の見通し、この数字が一応億単位で出ているわけですけれども、この見通しを立てられるにあたって、将来の航空機の需要というのは一体どういうふうにごらんになっているのか、その基礎的なデータというのはどういうことになっておりますか。

高木文雄大蔵省主税局長

○高木(文)政府委員 大蔵省として特別に推定はいたしておりませんけれども、経済企画庁を中心に案を立てております新経済社会発展計画では、五十年度の国内線の旅客の需要見込みが大体四千万人であるというふうに見ております。それが五十年度でございます。それで四十六年度以降等比で伸びるものとして計算をしてみたわけでございまして、新経済社会発展計画の五十年度の数字を前提に考えているわけでございます。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 その際に、今度でも運賃値上げが当然見込まれているわけですし、これもあとの問題に関連してきますけれども、今後とも当然運賃の値上げということが問題になるわけですね。その運賃値上げになった場合に、これはあくまで大蔵省の考えでいいのです、私はあとでまた運輸省のほうにお伺いしますので、大蔵省としては飛行機の運賃を値上げした場合に、代替物といえば国鉄のほうですけれどもそのシフト、国鉄への乗客の移動はどういうふうに考えていらっしゃるのか、そのあたりはいかがですか。

高木文雄大蔵省主税局長

○高木(文)政府委員 ただいま申しました新経済社会発展計画の見込みというのはきわめてマクロ的に見たものでございますから、そこまで、シフトまでを十分見込んでいるということはいえないと思います。しかし一般的な傾向といたしましては、御存じのように国鉄のほうが人件費率が非常に大きいものでございますから、一般的に伝えられておりますように、国鉄のほうは今後とも相当人件費の上昇があり、そして運賃の引き上げが余儀なくされる可能性が非常に大きいという点がありますので、一般論としていえることは、むしろ国鉄のほうの運賃の上昇率のスピードのほうが速い可能性があるのではないか。それでどちらかといいますと、シフトの可能性は、料金の面だけからいいますと、何らかの対策を講じないでおくと国鉄から航空機のほうにシフトしてくる可能性がある。航空機のほうから国鉄のほうにシフトしていくということよりは、むしろ航空機のほうにシフトしていく可能性のほうが一般論としては大きいということがいえるのではないか、たいへんばく然たる判断でございますが、そう考えております。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 いま高木主税局長が言われたように、五十年度に四千万人の飛行機に乗る人というのは、これは過去の伸び率からいくとたいていこういう数字になると思うのですけれども、私は次に、この航空機に対する需要というものは、特に過剰な需要だと思うのですよ。これはかなり政治がつくった、いろいろな投資のアンバランスというものが招いた過剰な需要じゃないかということについて、運輸省のほうにお伺いをしたいわけなんです。  まず、将来の航空機の利用人口ですけれども、五十年には四千万人ということですが、そのもう少し先の数字も出ていますね。これはどうなっておりますか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 将来の予想といたしまして、現在、昭和五十年と五十五年と六十年と、三つの数字が出ております。昭和六十年の数字は一億二千万人という数字でございます。それから昭和五十五年は七千万人という数字になっております。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 その数字が出てくる前提があると思うのですが、その前提はどういうふうになっていますか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 こまかい計算のしかたにつきましては、私も承知いたしておりませんが、国民所得の伸びであるとかあるいは地域間流動の見通しであるとか、そういうものを要素に織り込んで計算いたしておるというふうに聞いております。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 それは大事なところが抜けている。その数字の前提には、いま高木局長が言われたように、新幹線と航空機の価格が一緒という前提、六十年のときには二百五十キロで走る新幹線がすでに五千キロ全国に配置されているという前提のもとで、六十年は一億二千万人という数字が出ていると思うのですが、違いますか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 先ほど申し上げましたのは非常に不十分でございまして、新幹線が相当整備されて、新幹線に相当お客さんが移るということが前提で、なおかつ一億二千万人ということでございます。この一億二千万人の数字を出しますときには、運賃の要素が非常に強く働いております。先ほど大蔵省のほうから御答弁がございましたように、むしろ今後の傾向といたしましては、航空運賃の値上げよりも国鉄運賃の値上げのほうが大きいということで、航空運賃の値上げが少ないという前提で一億二千万人という数字が算出されております。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 いま住田部長も言われましたように、運賃の要素というのは将来の見通しに対して非常に大きいわけですね。この一億二千万人にしても、これがいいか悪いか、これはまたあとから論ずるわけですけれども国鉄、特に新幹線、この新幹線と飛行機とが同じ価格、たとえば東京−大阪間なら東京−大阪間が一応一万円なら双方とも一万円、いま大体等価格になっておるわけですからね、そういう前提での話なわけですね。ですから問題は、たとえば時速二百五十キロの新幹線が五千キロできる。これはおそらく六十年度にはできると思うのです。それからGNPにしても百五十兆円、これもまたほぼ達成できると思うのです。ですから、六十年度の一億二千万人、五十五年度の七千万人という数字を立てるときに一番問題なのは何かというと、いわゆる運賃の差の問題になるわけですね。  そこで、私は思うのですけれども、いろいろ調べてみますと、運賃、つまり価格をつくるには、国鉄と飛行機への国の投資というものがあまりにもアンバランス過ぎるのではないか。磯崎総裁のよく使うことばは、七五三予算というわけですね。七が港湾ですか、五が飛行機で、三が道路ですね。七五三予算とよくいうんです。しかも国鉄は、それに比べれば一か〇・五くらいしか国の投資というのは受けてない。こういうようなアンバランスのもとで行なわれているのです。  それでもう私からデータをあげる必要もないと思いますけれども、用地の買収とか、それから飛行機を飛ばす、あるいは国鉄を運転するというときの保安の問題、あるいは運転手の養成の問題、こういうところが国鉄と航空と比べてどういうふうに違っておりますでしょうか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 国鉄と航空とのアンバランスといいますか、イコールフッティングの問題につきましては、この数年来いろいろ議論されてきたわけです。私どもといたしましては、やはり鉄道と航空というものは原則としてイコールフッティングの原則に立って競争すべきであるということで、第二次五カ年計画をつくります際には、大幅に受益者負担の原則を導入いたしたわけでございます。五千六百億円の規模のうちどれだけが利用者負担であるか、その算定については、あるいは考え方によって差があって、それらが変わってくると思いますけれども、一応燃料税であるとか、あるいは通行税であるとか、あるいは借り入れ金でまかなっている分が、将来着陸料その他で返すわけでありますから、借り入れ金であるとか、あるいは航行援助料、着陸料、そういうものを入れますと、利用者負担として考えているものが大体八五%くらいになるのではないかと見ています。したがいまして、国鉄との関係において現在アンバランスであるということは必ずしも言えない現状ではないか。最近特に国鉄のほうの予算もふえておるし、航空の八五%という利用者負担率というものは、国鉄に比べまして低いものではないというふうに考えております。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 監理部長はそう言われますけれども、そのように最近は特に——これはいいか悪いかはまたあとで論ずるわけですけれども、利用者負担、受益者負担、たとえば着陸料、これだって昨年から少し値上がりになった程度です。三十億が三十五億ですか。航行援助施設料、それも取るのは昨年からですか、それから燃料税がことしの四月、これは法案が通ればということですね。それまでは、たとえば用地の買収にしても国鉄は自分でやっていたわけですね。ところが飛行機のほうは国とか地方公共団体がやってくれる。成田にしても、成田建設に一千五百億かけるわけですね。これは国か地方の財源ですね。ところが国鉄にしてみれば、用地買収、鉄道を敷くこと、これは全部国鉄自身が自分の金でやらなければいけないことになるわけですね。それから保安施設にいたしましても、国鉄は国鉄の職員が結局鉄路の保安ということをやっているけれども、航空の場合には、管制官から保安施設から、それを維持するのは全部運輸省の航空局のもとにいらっしゃる役人の方ですね。運輸省の方ですね。それも国持ち。それから運転手の養成にいたしましても、国鉄は自分でやらなければいかぬ。飛行機の場合には十年間で三千万から三千五百万くらいかかるそうですけれども、これも国が養成学校でやってくれるというようなことを比べてみますと、高木局長も、いまの対策を何も立てないと、価格がむしろ国鉄よりも飛行機のほうが早く安くなってくるんじゃないかと言われたけれども、確かにこのまま対策を立てないで、このような経理内容というか、国からの投資の内容からいくと、そういうふうになると思うのです。  そこから何が起こってくるかというと、過剰な航空機に対する需要が起こり、そしてそこでいわゆる空のラッシュが起こり、騒音公害が起こり、事故が起こり、そして飛行場が足りない、したがって飛行場をつくらなければいかぬ、成田の二の舞いということがあっちこっちで起こってくる。こういう現在行なわれていることは、非常に投資のアンバランス、ここですぐ、だから飛行機のほうをもっと受益者負担をふやせばいいんだ、ふやしてやれという論には必ずしもならないのです。これには、国鉄のほうももっと国でめんどうを見なければいかぬ。国鉄のほうはことに公共性が強い、飛行機よりも強いと思いますので、これはあとでもう少し申し上げますけれども、しなければいかぬと思うのですね。  そこで、確かにこれからの体制としては、燃料税が租税特別措置からはずされて自動車と同じように取られ、それから着陸料が取られ、それから航行援助施設利用料が取られるということで、そういう面では幾らかだんだんと国からの過剰保護というのは少なくなってくるけれども、今日までの状態というのはそういう面で、非常に航空関係というのは国に寄りかかっていた、そのために飛行機運賃が非常に安かったんじゃないか、こう思うのですが、まずその点はどうですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 先ほど申し上げましたように、今度の五カ年計画におきましては大幅に利用者負担の原則を貫いておりますので、国鉄とのアンバランスということは大体解消していくのではないかというように見ているわけでございます。  先ほど養成の人間の話が出ておりますけれども、現在長期的に見まして、年間約六百人くらいの養成人員が必要であると見込んでおりますが、そのうち国が養成しておりますのは百三十五名でございまして、二割ちょっと程度でございます。そのほかは会社が自社養成をやる、あるいは自衛隊に委託してやるということで、会社負担でやっているわけでございます。したがいまして、過去の例におきましては確かに国の負担というものが大きいということは認め、ざるを得ないと思いますけれども、しかし今後は国鉄とのアンバランスというものはないのじゃないか。  特に運賃の問題について申し上げますと、過去二十年間航空運賃はほとんど値上げをしないできたわけです。これはもちろん国が飛行場の整備その他について負担をしておったということも、その理由の一つかと思いますけれども、しかし大きな理由は、需要の伸びが非常に大きかったということが一つあります。もう一つは、技術革新が非常に顕著であった、そのために座席当たりのコストが毎年減少してきている。その二つの理由をあげることができるのではないかと思います。  したがいまして、今度の五カ年計画によりますような利用者負担制度というものを導入しなければ、あるいは今後も運賃を値上げしないで済んだのではないかという考え方も成り立つと思います。国鉄との関係におきましては、先ほど主税局長からお話もありましたように、国鉄の経費の中における人件費の占める割合が非常に高い。そういう点からいいますと、やはり国鉄は国鉄なりで向かっていかざるを得ない。航空のほうは利用者負担制度を大幅に取り入れたといたしましても、やはり今後の航空の需要の伸びあるいは技術革新という面も考えますと、それほど大きな値上がりはないんじゃないかということでありますので、非常にゆがめられた形で航空が伸びておるということではないと思います。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 確かに、先ほど私も申しましたように、第二次の空港整備五カ年計画の中ではなるべく受益者負担ということで資金を配分をしていく、五カ年計画をまかなっていこうという姿勢が見れることは、確かに私わかるのですね。しかし問題は、運賃が上がらなかった理由として、需要が非常に伸びたということで、しかも非常にジェット化されて、一座席当たりのコストというものはたいへん安くなっている。それはわかるのですね。その需要の伸びがたいへん大きくなった理由の中に、私はやはりそういう投資のアンバランスが、結局国の投資というものが今日まで行なわれていた。  たとえば四十四年度の概算を見てみますと、航空関係の国の収入、着陸料などの収入は約三十億円、それから通行税の収入が約六十九億円、合計九十九億円ですね。これに対して国が支払ったほう、支出のほうについては、空港の整備費百二億円、運営費が三十二億円、合計百三十四億円、その差が三十五億円になるわけですね。これに地方の負担が十一億円、地方の収入が一億円、その差十億円、合計四十五億円というものが国なり地方から航空機関係に対して持ち出しになっておるという形になるわけですね。これは直接費だけの話で、そのほかに国の支出は調査費が三十五億円、これに成田の新東京国際空港建設費を国が四十四年度四十億円、公団が百十億円、合計百八十五億円加わっておるわけですから、ばく大な額が国から航空に対して出されておるということになると思うのです。結局先ほどの四十五億円とそれから間接的な、公団の出した費用あるいは調査費などを含めますと、百八十五億円、これを足しますと、二百三十億円という金が国から航空関係に持ち出しになっておると思うのです。持ち出しになっておるのがいいか悪いかという問題は、やはり頭の中には国鉄との比較があるわけですけれども、それがいいか悪いか、つまりそれは私は公共性の度合いによるものだと思うのです。  それでいまいいか悪いかの問題じゃなくて、今日まで非常に安くなってきたのは、やはりこういう国、地方のいわゆる投資というものが国鉄に比べて異常に高かった、したがってこれが確かにジェット化したことによって、ここに資料もありますけれども、一座席当たりの運賃というのですか、費用というものはたいへん下がっております。これは確かですね。下がっておりますけれども、ある程度まではそれでいいかもしれないけれども、もう一段階、ここで成田空港をつくらなければいけない、それからいま問題になっております大阪に新大阪国際空港をつくらなければいけない。成田と新大阪国際空港も非常に問題があると思うのですけれども、それは一体なぜこういうように問題になってきたか。ある程度までは需要の伸びということでもよかったけれども、これからの一段階の需要の伸びをささえるには非常に大きな代価を払わなければならぬ。騒音の公害の問題あるいは用地の買収にからむいろいろな摩擦の問題、それから空のラッシュによるところの事故の多発の問題、ここまでは確かに需要の伸びということでよかったかもしれないけれども、もう一段階需要の伸びにこたえるためには、非常に大きな代価を払わなければならぬのではないか。  そこで一番問題になっておるのは運賃の問題であり、これが国からの援助によって飛行機というものは非常に安くなっておる。何でもそれは安いにこしたことはないけれども、これはまた第二段階として総合交通体系の中で新幹線と飛行機の競合というものを一体どういうふうに考えるべきかという問題について、運輸省のお考えをお伺いしたいのですけれども、やはりこのあたりで空のラッシュの問題、それによって起こる事故の多発の問題、それからいま非常に問題になっている騒音公害の問題、こういうものを解決するために、これからも、六十年度には、従来からのスピードでいけば一億二千万人になるのだ。だから一億二千万人の人々が飛行機に乗れるような空港をつくらなければいかぬ、保安施設をつくらなければいかぬ、あるいはその他の飛行機を動かすいろいろ九関係の人々を養成しなければいかぬ。これでは私は、この狭い日本にそんなに飛行機を飛ばしたらたいへんなことになるのじゃないか。このあたりでやはり価格政策によって需要を押える。三日前ですか、新幹線が四時間十分で岡山まで行けるようになる時代。さらにこの新幹線も延びていくわけですから、このあたりで私は飛行機に対する需要というものを、いろいろな形で押えていかなければいかぬのじゃないか。いままでの需要というのは、そういう投資のアンバランスのために、運賃が安くなって、飛行機会社そのものの、つまりジェット機化したことによるところの、自己努力というものはもちろんあるわけですけれども、しかしこのまま従来の形で需要を伸ばしていったら、私はたいへんなことになるのじゃないかと思うのです。まずそういう意味で、今後需要をある程度押えるような価格政策というものをとらなければいけないのじゃないかというふうに思うのですがいかがですか。まずその点。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 航空輸送の将来というのは、先ほど申し上げましたように、大きな発展が望めるわけでございますが、その大きな理由といたしまして、今後時間価値が向上するであろうということがその算定の基礎の一つになっていると思います。時間価値があがっていく場合に、やはり高速の輸送機関というものがどうしても必要になると思います。それでわれわれといたしましては、航空機というのは現在の技術の粋を集めてできた最もすぐれた輸送機関であって、こういう輸送機関をできるだけ国民に広く利用してもらうのがわれわれの政策の基本ではないかと思っているわけでございます。ただ、やはり航空だけが伸びればいいということではなくて、鉄道との関係、そういうことも十分考慮しなければならないということは常々考えているわけでございます。現に東京−大阪の航空の便数なども、昭和四十五年には一日に三十八便東京−大阪で動かしておったわけでございますけれども、冬場では二十七便、四月から二十九便ということで、最近は非常に便数の面も制限いたしております。  なぜそのように制限いたしておるかということは、必ずしも航空需要を押えようという意味ではないわけでございます。御承知のように、東京、大阪の飛行場事情が非常に悪くなっておりますので、私どもといたしましては、ほかの代替輸送機関に依存できるという輸送分野については、できるだけよそにまかせるということで、その一例として東京−大阪の輸送があげられるわけでございますが、今後とも東京、大阪の空港事情というのはますます悪くなっていくということでございますので、航空の特性である長距離輸送あるいは海を越えていく輸送、そういうものに重点を置いて便数調整をやっていきたいというふうに考えております。ただ、基本的に、航空需要を押えるということは時代に逆行するといいますか、私どもとしては、空港事情その他の面からいろいろ制限はしなければいかぬと思いますけれども、航空需要を基本的に押えていくという考え方は持っておりません。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 少し私のあれからいくと話が飛ぶのですけれども、しかし、航空需要を押えるつもりはないと言うけれども、では一体どんな人がいま飛行機を利用しているか、それはいまお手元にデータがありますか。大体目的別にどういう方が飛行機に乗っているのか、ざっとでけっこうですから。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 ちょっと手元に資料がございませんので、後ほどお届けいたします。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 私は、運輸省の資料の写しについて、いまここに別の本があるものですから、話は少し飛びますけれども……。  それだけ押える必要はないといいますけれども、四十四年で、目的を見ますと、半分が観光なんですね。たとえば四十年の数字ですと、飛行機利用、調べた人数が十六万二千九百十人のうち、商用と業務が五一・二%の八万三千三百四十七人となっているわけです。これは運輸省の資料、おたくの資料ですよ。観光のほうが、三五・六%、五万八千五十七人ということになっているわけです。その他、学術研究その他があるわけですけれども。ところが、これが、四十四年になりますと、四十四万四百五十二人のうち観光が六〇・八%、二十六万七千八百十九人、商用、業務のほうが十三万八千二百七十九人、絶対数ではふえていますけれども、パーセンテージとしては利用した人の三二・四%。四十年には五一・二%の人が商用や業務で使っていたものが、全体的なワクの中では四十四年には三一・四%に減っているわけです。これは、この分ふえたのは何かというと、観光が、四十年には三五・六%から六〇・八%と、二倍にはならぬけれども二倍近くふえているわけです。  観光を私は決して悪いとは言わないけれども、観光というのはそんなに急がない業務なわけですね。急がない人のために、農民の土地を奪い、成田空港で警察官が三人か殺されるという摩擦を起こし、空の事故には、ばんだい号事件、自衛隊機との衝突事件、その他交通ラッシュから起こった問題というのはいろいろあるわけです。あるいは騒音公害の問題、これはまた私はあとからお伺いしますけれども、こういう問題を起こして、はたしていいものだろうか。日本全体のこれからの経済学的に考えて、これはもう、ああいう成田の空港での摩擦の問題、騒音公害の問題、飛行機の事故の問題、これはみんなマイナス要因ですね。マイナスを早く行けたというプラスから引いてみますと、あまりこれは効果がなくなっているのではないか。  私は、あとから申し上げますけれども、東京−鹿児島とか東京−札幌、これは飛行機で行ったほうが、現在の状況では汽車に比べてたいへん速い。この便益というものはたいへんなものだと思うのです。ただ、先ほど監理部長も言われたように、東京−大阪はもうすでに新幹線で三時間十分で行けるのですから、私は距離から申せばこれは飛行機を飛ばさなくたっていいと思うのです。全部新幹線にまかせる。これは経営上の問題、いろいろあると思いますけれども、これもあとから申し上げますけれども、そういうことで、確かに需要が多いことはわかるけれども、それはかなりいびつな形で投資が行なわれて、異常に飛行機賃が安くなっているということ、それとかね合わせて、いろいろ現在もうすでにたいへんな摩擦が起こっているわけですね。特に住民の生活を脅かす公害の問題、騒音公害の問題あるいは排気ガスの問題、こういう問題がますます起こってくる中で、需要を押えるような対策をとらないで、総経済として、また総合交通体系として、はたしていいものだろうかというふうに私はつくづく考えるわけなんです。その点はいかがでしょうか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 総合交通体系の中におきます航空の位置づけといいますのは、比較的長距離において重要な役割りを占めるという見方をいたしております。それから新幹線との関係でございますが、長距離輸送におきましては、自由競争にまかせていいのじゃないか、逆に言いますと、お客さんの選好性にゆだねていいのではないかという考え方をとっております。先ほど申し上げましたように、近距離の、あるいはほかの代替交通機関があって、必ずしも航空による必要がないという分野につきましては、現在の空港事情からいきまして、できるだけ制限する方向で処理をいたしているわけでございますけれども、総合交通体系上、航空の役割りとされているような中長距離の輸送につきましては、今後需要を押えていくというような政策をとる必要はないというように考えております。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 そうしますと、先ほど高木主税局長が言われましたけれども、いまのままでいきますと、国鉄のほうがむしろ人件費がかかりますから、おそらく相対的に飛行機のほうが安くなるのじゃないか、そういう話があって、そのままでいきますと、これは大阪空港をつくり、成田をつくり、その後も、たとえばここに、これもおたくでつくっていただいた資料ですけれども、相対的に飛行機の運賃と鉄道の運賃とを比べたら、飛行機のほうが四〇%安くなりますと、昭和六十年の国内の飛行機の利用者、旅客だけの利用者が合計で二億六千万の人が乗るのじゃないか。先ほど、同じ価格だとすると、六十年代には一億二千万という数字が出ているわけですね。そういうことから考えてみますと、住田さんの言うように、そのまま押えなくていいのだということになりますと、いま私は第二の成田空港になっているのが大阪の問題であり、論理的にさらにさらに空港をつくらなければいかぬということになってくると思うのです。しかし、こんな狭い日本でそんなに飛行機を飛ばせるわけないので、その辺のところは将来相対的にやはり運賃の問題に非常にからんでくるわけですね。相対的に飛行機のほうが運賃が安くなった場合に、この資料で六十年に二億六千万の人が乗る。そのための飛行場をつくらなければいかぬ、それから音がうるさくないようにしなければいかぬ、排気ガスをなるべくきれいなものにしなければいかぬ、あるいは航行の安全保安施設をつくらなければいかぬ、それを操縦できる飛行士を養成しなければいかぬ、これはたいへんなことになるのじゃないか。しかも片方で国鉄にせっせと新幹線網をつくらせているわけですね。どっかで押える時期というものがなければいかぬのじゃないか。それは私は現在来ているのではないかと思うのですけれども、どうですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 いま先生のお話に出ました数字は、現在の国鉄と航空の運賃の差が四〇%縮小するという場合が二億六千万、それから、先ほど申し上げました一億二千万というのは、二〇%狭まるという場合一億二千万でございます。この一億二千万の数字を計算いたしましたときには、先ほどもお話申し上げましたように、国鉄の新幹線が全国的に整備されるという前提で、なおかつ一億二千万人の需要が見込まれるということでございます。確かに今後航空需要が伸びていきます場合に、空港の面の制約というものが非常に大きいのではないかと思います。したがって、その二億六千万とかあるいは一億二千万という数字にいたしましても、空港事情が解決できるということが前提になるわけでございます。実際問題といたしまして、東京、大阪、まず東京を考えますと、現在羽田と成田という二つの飛行場が使われるのでございますが、そのほかに飛行場としては現在横田あるいは厚木というものが、民間空港に転用できるかどうかということが大きな問題でございまして、もし厚木とかあるいは横田というものが民間空港に使えないという場合には、新たに第三の民間空港をつくるということは非常にむずかしいのではないかと思います。それから大阪にいたしましても、現在伊丹と、現在計画いたしております新関西空港、これのあとに第三の空港をつくるということになりますと、おそらく不可能ではないかというような感じを持っております。したがいまして、航空需要は国民所得の向上とかあるいは時間価値の増大であるとか、そういう面から見ますと、確かにバラ色の面があるわけですけれども、いま申し上げたような飛行場の面からは、大きな制約を受けざるを得ない。現在の段階で、先ほど申し上げましたようなある程度の調整をいたしておりますけれども、航空輸送全般を押えていくという段階ではまだないのではないかというような見方をいたしております。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 焦点は、結局、たとえばいま住田部長のお話のように、最後の大きな飛行場というのは私は大阪じゃないかと思うのです。これの是非を論じなければいかぬわけですけれども、たとえばいまあげた数字の中で、私もちょっと言い方がまずかったのですが、一億二千万というのは、航空運賃と国鉄の新幹線の差が二〇%ということですね。これが、たとえば航空運賃と鉄道の運賃が、相対的に同じだということでありますと、ここであらわれている数字というのは、六十年度に四千万人という数字になるわけですね。二〇%安い場合に比べてたいへんな違いになるわけです。四千万人までいかないにしても、たとえば六十年代に一億二千万人だという数字をたとえば半分に減らすようなことを考えて、六千万人だとすると、途中こまかいことを抜かしますけれども、大阪空港におりるのが大体二千万人という数字が出てくるわけです。そうすると、二千万人を運ぶには、大阪空港の場合には着陸回数が大体十万回で済むわけです。いまの大阪空港というのは、一滑走路四十回、十二時間、そうすると一年間に十七万五千回発着陸ができるわけですから、十万回なら十分いまの空港で間に合うという数字があがっているわけです。ですから、この六十年度の飛行機の利用者というものを四千万ぐらいに押えるように、つまり航空運賃と鉄道運賃とを相対的に同じぐらいまで持っていけば、これは大体伊丹空港でも間に合う計算になるという数字が、これはおたくの数字であがっているわけなんです。ですから私は、そういう面で先ほど申したようにかなり投資自体がアンバランスなことから価格が安くなっているわけですから、その面でもう少し需要というものを価格の操作で押えることができるのじゃないかと思うのですが、その点はいかがですか。同じような論議になるので、このあたりでこの論議についてはやめますけれども。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 いま話に出ております数字は、三年ほど前に運輸政策懇談会で計算をいたした数字でございます。ここで申し上げるのはどうかと思いますけれども、先生も御承知のことと思うのですけれども、非常に運賃要素が強く働き過ぎている面もございまして、現在いろいろ手直しをいたしておりますが、私どもがその中でとっておりますのは、まあ運賃問題あるいはいろいろな要素を考えてみれば、昭和六十年で一億二千万人という数字が妥当ではないかということで、原価計算のしかたを除外して、結果の数字がまあまあこんなところではないかということでとっている数字でございます。したがって、現在の運賃の差をそのまま維持すれば四千万だから、価格操作をやればお客さんがふえないではないかというような御議論もこの数字から出るかと思いますけれども、先ほど申し上げました運賃の要素がちょっと働き過ぎておって、あまり強く働いておるものですから、その点はひとつ議論の対象外にしていただいて、大体昭和六十年に一億二千万人くらいになるという前提でお考えいただきたいと思うのです。したがいまして、問題はやはり航空事故だとかあるいは公害問題であるとか、そういう面で一億二千万人が確保できるかどうかということが今後の問題であって、価格操作によって需要を押えていくということをいま取り上げるには少し早い段階ではないかと思います。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 ちょっと確認したいのですが、一億二千万人という数字は、価格だけでもちろんきまるわけではないと思いますけれども、その面で価格の要素が強く働き過ぎているとおっしゃったんだと思うのですけれども、一億二千万人という数字は、これは航空のほうが鉄道に比べて二〇%減という前提のもので一億二千万人ということですが。それともどういう前提で一億二千万が妥当だということですか。一億二千万の前提はどういうことですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 一億二千万人というのが妥当だと申し上げましたのは、ほかのほうの計算でも一億三千万とか、あるいは一億とか、あるいは一億四千万ですか、幾つかの数字が出ておりますので、まあ一億二千万人が妥当であろうということでございます。運賃格差で二〇%減るという前提で妥当であるということでなくて、いろいろほかの計算をしてみても、大体こんな計算ではないかということでございます。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 そうしますと、いままでいろいろな形で需要を押える必要があるんじゃないかという論議をしてきたわけですが、はたして需要を押えるという政策自体が正しいのかどうなのかということが非常に問題だと思うのですね。それで、私は一つの例を申し上げましたけれども、ではそんなに使っている人が、緊急性が必要で、どうしても一時間で行かなければいかぬ、あるいは日帰りをしなければならない人ばかりが飛行機を使っているかと見てみても、あにはからんや半分が観光で、そういう人々のために住民の方々は騒音公害でたいへん悩まされ、あるいは排気ガスに悩まされ、あるいは国としてもばく大な投資をして飛行場をつくらなければいかぬ、航空保安施設をつくらなければいかぬ。これはやはり国の方針としてあまりいいことではないんじゃないか。そういう面で一つの理由として、利用している方が、先ほど数字をあげましたように、大体半分、六〇%ですから半分以上ですな、半分以上の方々が観光のために使っている。それがもたらすたいへんな国家的損失をそのまま放置する必要はないんではないかというのが、私のまず需要を押えなければいけない理由の一つ。これについてはいま申し上げたとおりです。  第二番目に、さっきも部長もちょっと触れられ、私もちょっと触れましたけれども、東京−大阪というものははたして飛行機で行かなければいけないのかどうか、これが大きな問題だと思うのです。私は、それは何でも早く、私もせっかちのほうですから、早く行くにこしたことはないですけれども、しかし現在の状況で、私がたびたび言うように、たいへんな騒音公害というものが問題になっている、あるいは排気ガスというものが問題になっている、あるいは空のラッシュで飛行機事故というものがたいへん問題になっている、こういうときに、いま東京−大阪を新幹線で三時間十分ですね。飛行機で行くと一時間半。一時間半といっても、立つとき待たされ、あるいは着陸するとき待たされると、ほとんど差がないというのが現状ではないかと私は思うのです。その点からいきますと、わずか一時間以内の差のために、それだけの国家的な投資をはたしてしなければいけないんだろうか、することがはたして正しいんだろうかということが非常に問題になってくると思うのです。さりとて羽田の空港が要らぬとか、大阪の空港が要らぬということにはならぬわけです。私は何が言いたいかといいますと、こういうわずか数十分早めるために、ばく大な国家的な投資をしなければいかぬということについては考え直さなきゃいかぬのじゃないか。つまり極論をすれば、私は東京−大阪間の飛行機便というのは——これは日航の収支内容を見てみますと、東京−大阪間というのはたいへん収益がいいですから、それはいろいろ問題はあると思います。あると思いますが、たとえばこれもおたくでいただいた資料ですけれども、四十五年の羽田の空港の利用状況を見てみますと、国内線の旅客数が八百九万九千九百六十人です。約八百十万人。そのうち東京−大阪を使っている方が二百八十七万七千七百三十六人、約ざっと三〇%以上になるわけですね。三〇%以上の方々がそんなに、はたして急がなければいかぬだろうか。またそうすることが、はたして経済全体から見ていいかどうか。たびたび私が言いましたように、交通ラッシュの問題、騒音公害の問題あるいは新たに飛行場をつくらなければいけないというばく大な投資の問題、それによる摩擦の問題、数々あるわけです。  そこで、私は一つ提案をしたいのですけれども、先ほどお話しがあったように、現在三十八便だったのが東京−大阪間というのは二十九便に減らされておるそうですけれども、これはさらにもっと減らす必要があるのじゃないか。これはもう東京−大阪間は三時間十分の新幹線にまかせる方向に価格の問題で誘導をしていく必要があるのではないかと思うのです。東京−大阪間はもちろんそうですし、東京−名古屋もそうです。私は、大体東京−大阪に限らず、——大体東京−大阪間というのは距離はどのくらいですか。——五百キロくらいですね。五百キロ圏内は、これは新幹線ができれば、飛行機便は極端にいえばなくしてもいい。さらにもっと遠距離なり、離島はもっとしなければいかぬ、こういうような方向に、なくすというのは極端かもしれませんけれども、そういう方向にやっていけば、交通ラッシュというのも緩和になるし、それからこれはあとでもう一度あれしますが、総合交通体系の中でぴたりと新幹線と飛行機の位置づけというものができるのではないかと思うのです。近距離の、しかも新幹線と競合している——私は国鉄出身じゃないですけれども、全体的な国の経済の面から見ると、非常にむだが多いのじゃないか。しかもせっせと国費を新幹線建設に使っているわけですからね。また使うわけですから、そういう面から見ると、東京−大阪間というのはさらにさらに減らす必要があるのじゃないか。東京−大阪間に限らず、これなんか見てみますと、これはどうなんですか。たとえば出雲と米子の間に飛行機があったり、大阪と鳥取の間に飛行機があったりする。こういう近距離は汽車にかえてもらって、なるべく遠いところ、五時間かかるところが一時間で行ける、その便益が非常に大きいところとは飛行機を使う理由があるのだけれども、あまり近いところで、空のラッシュを起こし、飛行機事故を起こすようなことは、これからの政策として望ましいことじゃないのじゃないかと思うのです。当面、たとえば東京−大阪間というのは、さらに私は、この中に利用者の方がいらっしゃるからいろいろと御不満があるかと思いますけれども、全体の経済から見てさらに減らす必要があるのじゃないかと思うのですが、そのあたりはいかがですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 東京−大阪間のお客さんは、いまお話しございましたように、二百八十万という数字がございますが、それは全部が全部東京−大阪を行き来しているお客さんではなくて、東京から大阪へ行きまして、大阪から九州に行くとか四国に行くとか、あるいは山陰に行くというお客さんが相当数含まれておるわけでございます。反対の経路で四国、九州から大阪に来て、東京に来られるお客さんもあるわけでございます。したがいまして、そういうお客さんは新幹線にシフトするというわけにまいらないわけでございます。それから現在東京と大阪空港の離発着能力は大体十七万五千回といわれております。東京はすでにパンクをいたしております。大阪もパンク寸前の状態でございまして、現在時間帯のこんでないところに入れる場合だけを例外的に認めているということで、原則的には増便を押えております。したがいまして、今後東京、特に大阪の場合には新関西空港をつくりましても何年か先になりますので、当分の間便数を押えざるを得ないのではないかと思います。その押える場合には、いま先生のお話のありましたように、他の代替輸送機関があるとか、あるいは近距離の便数を減らして九州とかあるいは四国とか、本来航空の特性が発揮できる便数をふやしていくということにいたしたいと考えております。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 それでは東京−大阪間だけ乗る人、あるいは東京−名古屋だけ乗る人、これはあとでいいですから、数字を出してみてください。  そこで、私はいまの部長のお話を聞いていると、非常に歯がゆく思うのです。つまり、まだそういう段階じゃないのじゃないか、まだいいのじゃないか、将来はそういう方向に……。これは私は部長の責任じゃなくて、佐藤内閣全体の責任だと思うのです。非常に政策に思い切りが悪い。ですから、羽田なんかパンクしてからこういう問題が起こっているわけでしょう。もっと早目早目に手を打たないと、話は飛びますけれども、円の切り上げの問題にしても貿易収支の問題にしても、池田内閣のときには、とにかく国際収支は赤字だ赤字だ、私の学生のころは国際収支は赤字だといって、景気が悪くなっていた。それが今度どんどんふえてきて、百六十億ドルをこえたら、主税局長いらっしゃるけれども、やっと輸出振興税制をはずすというような、たいへん後手後手に回っているが、やはり政策について思い切り、決断力がたいへん欠けているのじゃないか。一億二千万人にそれがふえてきちゃっていますから、やれ今度は減らそうと思っても減らない。今後ある程度先が見通せるときになったら、政策というのは早目早目に立てていかなければならないのじゃないかと私は思うのです。  この問題を考えるときに非常に問題になるのは、一応総合交通体系というものがつい最近できたわけですね。総合交通体系の中で飛行機の位置づけ、これをきのう一応読ませていただきましたけれども、実に腹立たしいほど総合交通体系はほんとうにお役人のつくった文章で、あっちの意見も取り入れ、こっちの意見も取り入れてあって、たいへんあいまいだと思うのです。将来の総合六通体系、これは新幹線網が時速二百五十キロで五千キロというたいへん完備をするわけですから、それとのかね合いで、まず総合交通体系の中で飛行機が将来どういう位置づけをされているのか、総合交通体系の中でどういうふうに位置づけられておるのか、その辺を少しお話をいただきたいと思うのです。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 総合交通体系の中では、全国の主要都市間を有機的に結合するために、高速の交通機関網を整備する必要があるということをいっているわけでございます。その場合に、航空輸送というものは、時間価値の上昇に伴いまして非常にスピードの早い輸送サービスを提供できるというメリットを持っているわけでございまして、そういう特性によりまして比較的長距離の輸送で、中核的な機能を発揮するというのが航空輸送の実情になっております。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 それで、今後飛行機の役目、分担、これを非常にはっきりしなければいかぬと思うのですが、「総合交通体系について」という臨時総合交通問題閣僚協議会、昨年の十二月十七日に出たものだそうですけれども、これによりますと、必ずしもはっきりしてない。たとえば「分担関係の確立」というところに「総合交通体系は、受益者負担の原則に基づき、かつ、各交通機関の競争と個々の利用者の自由な選好を反映して形成することが望ましい。」「自由な選好」ということになっておるわけです。「しかしながら、上述のように社会的費用の負担、開発利益の還元等の措置をはかったとしても、交通部門では、なお、国土の均衡ある発展の促進、生活基盤整備等の特定の政策目的があり、また、大都市における交通空間確保のむずかしさなどの社会的な制約があり、安全性、無公害性を確保する必要があるので、交通政策は単に各交通機関の競争と個々の利用者の選好にゆだねることを基本とするわけにはいかない場合がある。」といって、この文章は、前半の部分をある部分は否定したわけですね。「したがって、総合交通体系を形成していく場合には、競争原理を活用しつつ、同時にあらかじめ各交通機関の機能に従って、その分担を想定し、これをガイドポストとして交通需要を調整し、誘導していくことが必要となる。」あっちの意見、こっちの意見、いい意見をたいへんあちこち使っておるわけです。それはそこに限らず、たとえば「中距離旅客輸送にあっては概して新幹線鉄道、在来線鉄道、高速道路利用のバスおよび乗用車が、また、長距離旅客輸送にあっては、航空機、新幹線鉄道、フェリーが主たる分担をしめることになろう。」と書いてあるのです。それで一方では、最後のところにわざわざ国鉄の項目が設けてあって、「当面は、山陽、東北、上越および成田新幹線につき整備をはかるものとする。」ということになっておるわけですね。そういう面からいきますと、確かに部長の言われたようなことも読めることも読めるし、さらに一方ではイコールフッティング論によって競争もさして、国民へのサービスの向上もしていかなければいかぬ、これは価格競争もさせなければいかぬと読めるところもある。これは方向性のない、いい意見だけをあれした優等生の論文がこの総合交通体系というものだと思うのですけれども、そういうことになると、東京−大阪間の新幹線との競合の問題とか何かというものはもう一回考え直していかなければいけないのじゃないかと思うのですが、総合交通体系における将来の航空機の位置づけというものはどういうふうになっておるのか、もう一度御説明を願いたいと思います。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 先ほど申し上げましたように、総合交通体系の中で、全国の主要都市間を結ぶ高速輸送網を形成する。その中で航空の占める役割りは比較的長距離の都市間の輸送において特性を発揮できるというたてまえになっておると思います。総合交通体系の中で長距離の輸送につきましては、鉄道と航空というのは自由競争をやって、利用者の選択にまかしたらいいのだという考え方をとっているわけでございます。したがいまして、比較的短い、先ほどから例にあがっております東京−名古屋であるとかあるいは東京−大阪というものについては、大体新幹線の分野に移行されると思いますけれども、それ以外の長距離輸送については、やはり時間価値の高さを求めて航空を利用するお客さんというものは押える必要はないのであって、その選択に従って航空を利用してもらうというのが、今度の総合交通体系の考え方であろうかと思います。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 時間がきてしまったので、もう一つ政務次官にお伺いしたいのですけれども、常識的問題になるのですが、今度の第二次空港整備五カ年計画は、先ほどからお話があるように、受益者負担というか、いわゆる飛行機に乗る人の負担がたいへんふえるわけです。それは私が先ほどからたびたび言っておるように、国鉄との比較からしますと、従来非常に飛行機が過保護になっていたということになると私は思うのですけれども、そういう面で、受益者負担がいい考え方であるとは私ども必ずしも思わないのです。しかも私が昨年自動車重量税をやったときにも、受益者とは一体どんなものだろうかというと、自動車の場合には、自動車を使う人ばっかりでなくて、それに乗せてもらう人、あるいは荷物を運ぶことによってこの荷物を使う人、あるいは道路ができたことによって開発利益があがった人々、こういうもので、自動車の場合には非常に受益者が広かったわけですが、受益者というものと公共性というものは、私は非常に関連があると思うのです。その面で、従来、国鉄に対する国の投資というものが、きょうはちょっと数字を持ってきていませんけれども、非常に少なくて、むしろ、国鉄よりも、あるいは自動車よりも、道路よりも公共性の少ない飛行機のほうが国、地方公共団体の投資が非常に大きい。したがって、今度の場合にも受益者負担ということが出てくる。ということは、私は、投資の配分としてこれは非常に間違っているんではないかと思うんですけれども、政務次官でも、監理部長でもけっこうですが、その辺のところはいかがでございましょうか。

田中六助自由民主党大蔵政務次官

○田中(六)政府委員 未来学からいけば、情報社会とか、あるいは日本の場合、経済成長率というものが問題になりますし、そういうものから勘案しますと、航空機の発達並びに航空機関係の将来というものは、むしろ各国とも、歴史をたどりますと、保護してきておりますし、そういう過程を日本がいま経てきたと思うのです。将来性を思いますと、この航空機の発達はどうしてもやらなければならないし、飛行場の整備、たとえば羽田などは二分間に一台ずつ飛行機が一日発着しているという状態は世界まれに見る状態でございますし、そういうことを勘案しますと、ぜひとも空港の整備、それから保安、それからそれに伴う公害というものを勘案して対処しなければなりませんので、私は、並びに政府の見解もそうですが、これは少しでもそういう面を、航空機関係に対する認識を改めて、鉄道に転換しろとか、あるいはそれに似た政策というものは、将来も現在も含めて、むしろとる方向にないのじゃないかというふうな気がいたします。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 その見解については非常に疑問があるのですけれども、たいへん時間も迫ってしまいましたので、飛行機利用については、遠距離で短時間の代替物がない場合とか、あるいは離島、過疎地域、こういうある意味での公共性を非常に有する場合、こういう場合と、東京−大阪間のように、私は個人的エゴということばをしいて使ってもいいと思うんですけれども、わずかな時間を縮めるためにたいへんな費用を払わなければいかぬという場合と、受益者負担というものはものの考え方を変えなければいけないのじゃないか。むしろ私は、東京−大阪間のほうが東京−鹿児島間よりも飛行機賃は高くても、これは一つの政策として、いいことではないかと思うのです。  これをやっていますとまたたいへん長くなりますから、次の問題に移りますが、次の問題というのは、今度航空機燃料税が第二次の空港整備五カ年計画に使われていくわけです。それで、この大きな問題というのは、私が申しましたように、非常に投資がアンバランスである。たいへん甘やかされて過保護であった航空業界というものが、投資のアンバランスのために飛行機賃が非常に安くて、そのために過剰な需要を生み出してきた。それでまた新空港をつくらなければいかぬ。そこでつくると、騒音の公害や事故やラッシュやらというものが起こってくるということで、たいへん悪循環をしていて、その悪循環の総決算というものが第二次の空港整備五カ年計画で、またまた空港づくりにたいへんなお金を使っていて、航空の保安施設とか騒音対策というものが非常に少ないんじゃないかといわれておる。たいてい反論のことばがわかっていますので、きょうは時間がありませんから、これは空港特会のときにもう一ぺんやらしていただきます。  それで、私は非常に遺憾に思うのは、いま、航空保安施設、騒音対策というものはたいへん抜けているということなんです。特に非常に遺憾に思うのは函館空港なんですけれども、いわゆるばんだい号の事件が起こったときに——いま、これも原因というものは十分解明をされておりません。解明をされておりませんが、一つには滑走路が、千二百でしたかね。……。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 現在二千です。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 現在二千ですか。それは、ばんだい号事件が起こったから長くしたのであって——そうでしょう。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 当時は千二百です。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 当時は千二百。ばんだい号事件が起こったから、たしか二千に延ばしたわけですね。——とにかく滑走路が長くなった。それはいいですよ。滑走路を長くすることは、危険性を非常に少なくするからいいんです。しかし、千二百メートルのときにはジェット機は飛んでなかった。プロペラ機だったんですね。二千メートルになったらジェット機が飛ぶようになったんでしょう。しかし、あのばんだい号事件のときに問題になったのは、滑走路が短いということも確かに問題になりました。しかし、あのときもう一つ問題になったのは、函館空港というローカル空港が、はたして安全施設というものが十分だっただろうかと、いまNDBだけが備えられているわけですけれども、NDBだけでは、これはあまりにも空港としての安全施設に欠けているんではないかということが問題になったでしょう。どうですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 現在空港の保安施設といたしましては、大半の空港はまだNDBが使われているわけでございます。新しいものとしてVORあるいはDMEというものをつくっておるところもございますけれども、NDBであるからあぶないということはないと思うのです。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 確かにばんだい号事件についてはまだ結論が出てないで、いま調査中でやっているわけですけれども、しかしあのときには確かにNDBだけで、それは晴れたときはいいでしょうよ。しかし晴れたときばかりはないのですからね。したがって、NDBだけでは航行安全施設がたいへん不備であるということが問題になったと思うのです。それで、私はこまかいことはまだわかりませんけれども、今度の空港特会の中にも函館空港の何らかの航行安全施設をつくるということは入ってないのですか。今度はまだ入ってないですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 昨年の補正予算で、函館にVORとDMEをつくることにいたしております。空港を知る機器と距離を知る機器です。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 そうでしょう。つまり、あまり安全じゃないから。しかも函館空港に入ろうとしているところに、いろいろ原因がわからないにしても、まだNDBだけでは——あれはプロペラ機でしょう、ばんだい号事件は。プロペラ機でNDBだけでは不安だというので問題になり、現にばんだい号事件というのが起こっている。いろいろ原因があるにしても、NDBだけではだめだというんで、今度の予算の中でVORとDMEをつけることになっているわけですね。つまりそれは、何でもたくさんつければいいんですけれども、とにかくNDBだけではだめだということになっておるわけでしょう。しかも滑走路が短いんで二千メートルになった。ところがいま何をやっているかというと、まだVORとDMEができてないのに、今度は函館空港にジェット機を飛ばしているじゃないですか。千二百メートルの滑走路を二千メートルにしただけで、まだほかのプロペラ機でさえNDBだけじゃあぶないといっているのに、まだVOR、DMEがついてないのに、いまジェット機を飛ばしているわけでしょう。これは、二千メートルに延ばせば確かにジェット機は飛べるかもしれないけれども、距離としてはいいかもしらぬけれども、その他の航行安全施設ができてないわけですね。しかも函館空港の上空ではばんだい号事件が起こっているわけです。やはりジェット機を飛ばすからにはVORなりDMEができてからやはり飛ばすべきじゃないか。しかもILSもつけてもらいたい、最低これくらいはほしいというのが、大体飛行機関係者の意見ですけれども、それができてないうちに、滑走路が千二百メートルが二千メートルになった、ジェット機が飛べるんだということで、いやしくもあのばんだい号事件という、七十六名のとうとい命を失ったあの函館空港で、まだ新しい航行保安施設ができてないのにジェット機を飛ばす。これはどういうことですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 NDBもVORも機能としては同じ機能を果たしている計器でございます。計器といたしましてはVORのほうが新しい計器でございますので、それなりに改良をされているわけでございますが、しかしNDBでは危険だということではないわけでございます。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 どうもそういう感覚が私は少し甘過ぎるのじゃないかと思うのですよ。たとえば今度の「第二次空港整備五カ年計画に関する報告」の二ページ、私は全部読ましていただいたけれども、こういう文書にしてはたいへん珍しいことばを使ってある。(2)で「安全の確保は、航空輸送において至高の重要性を有する。」「至高」ということばはなかなかこういうところに出てくるものじゃないです。「至高の重要性を有する。」こう書いてあるわけです。それから六ページに、「航空保安施設については、諮問第十四号に対する昭和四十六年十月十三日付けの答申に基づき、ターミナルレーダー、ILS、VOR、DME等の所要の施設を整備し、安全の充実強化を図るとともに空港能力の向上を図るものとする。」というふうに書いてあるわけですね。そのためにわざわざ今度の予算の中に函館空港も入っているわけですね。しかも函館空港というのは、ばんだい号事件が起きた。原因は簡単に一言で言えませんけれども、起こしたところですが、滑走路が千二百メートルが二千メートルになったからといって、航行の安全施設ができるのも待たずジェット機を飛ばしているということは、私は非常に問題だと思うのですよ。安全確保は至高の重要性を有する。交通機関は何でも安全施設ですけれども、特に飛行機というものは、宙に浮いていられないのですから、安全ということにたいへんな注意をしていただかなければならぬわけです。その辺が私は、確かに今度も航行安全施設をつくる、つくるといっているけれども、その精神としては、こういうことをやっているのは許せないと思うのですね。ジェット機の発着陸を、とにかくVOR、DMEができるまで、いま、はやりのことばでいえば、凍結するということはできませんか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 先ほど申し上げましたように、NDBとVORは同じ機能を果たしている計器でございます。現在でも千歳−東京に飛行機が毎日飛んでいるわけでございますが、それはすべて函館のNDBを使って東京へ飛んでいるわけでございます。函館のNDBは航空路のNDBであり、かつ空港のNDBであるということの二つの機能を果たしているわけでございます。NDBとVORとどう違うかといえば、NDBの場合のほうがパイロットの負担が若干高くなるということでありまして、VORであるから危険でないということではないわけでございます。毎日、現在でも函館のNDBを使って飛行機が飛んでいるわけでございます。パイロットの負担がVORよりも若干多くなるとかということはいえるかと思いますけれども、NDBであるから危険であるということではございません。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 しかし、函館空港では現実に何らかの理由で大回りをして、どうしてあんな大回りをしたのかというような疑問を持たせるような事故が起こって、七十六名の方々が函館空港でなくなっているわけですね。確かに現在、きょうは安全に飛んでいるかもしれない。NDBだけでは心もとないというんでVOR、DMEをつけよう。現在安全なら、何も金を出す必要はない、今度の予算に入れる必要はないじゃないですか。より安全性を求めるからVORなりDMEをつけるわけでしょう。しかも当時はプロペラ機ですよ。プロペラ機で千二百メートルの滑走路、今度は二千メートルにしたからといってジェット機が飛んでいるわけです。ジェット機は当然危険性が大きいわけです。つけてからジェット機を飛ばしてもちっともおそくないし、それだけ飛行機というものの航行の安全性を考えてしかるべきじゃないか。しかもそれが、問題にならなかったからよかったということはないけれども、函館空港という、ばんだい号事件という事件を起こした空港で、滑走路を長くしただけで、次のもう一つ上の段階の航行安全施設をつくらないままにジェット機を飛ばしているという感覚は、私は非常におかしいのじゃないかと思うのですよ。どうですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 プロペラ機よりもジェット機があぶないということはないわけでございまして、むしろ、常識的にいいますと、プロペラ機よりもジェット機のほうが安全につくられていると言って間違いないと思います。航空機というのは、新しい航空機のほうが、いろいろ新しい計器を積んでおりますので、安全につくられているわけでございます。ジェット機も、プロペラ機も、方向を知る場合にNDBやVORを使うということでございまして、プロペラ機であればNDB、ジェット機であればVORということではないわけで、NDBとVORの差というのは、若干パイロットの負担が大きくなるということであって、パイロットのほうが注意すればNDBでもあぶないものではないわけです。ただ、VORのほうがパイロットの負担が軽くなるということは言えると思います。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 しつこいようですが、私がここで問題にしているのは、やはり、ばんだい号事件という事件が起こっている空港であること、しかも四十七年度の予算の中にはVOR、DMEはつけることになっているわけです。最低もう一つILSをつけてもらいたいということになっている。しかも、これは、予算も組まれて、これはこれから討議をするわけですけれども、そういうときに、この滑走路を長くしただけでジェット機を飛ばしているということは、私は航行安全の面から非常に問題があるのではないかと思うのです。  もう一つお伺いをしたいのは、この「整備五か年計画に関する報告」に、「なお、航空輸送が必要となる区間は、一般的には、地表交通機関で三時間程度以上を要するところと考えられる。」とありますね。この「三時間程度以上」というのは、三時間というのはどこからはかったことですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 町の中心から飛行場に行きまして、飛行機に乗って、また町の中心に戻ってくるという時間をいっているわけでございます。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 それでは、ちょっとお伺いしますが、最近新たに地方の空港が許可になりましたね。九州の佐賀空港、許可になっていますね。これは、どうして必要なんですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 佐賀空港は、第三種空港でございますが、私どもといたしましては、板付が使えないときに佐賀空港を代替空港として利用できるということが一つ、これは国のほうの立場でございますけれども、第三種空港は地方公共団体が管理しているわけでございまして、佐賀県周辺のお客さんの利便の増進もはかれるということで設置することにいたしたわけでございます。まだ工事は着手いたしておりません。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 その論でいきますと、もうほんとうに各県全部飛行場がなくてはいかぬわけですね。九州は、福岡、北九州、大分、宮崎、鹿児島、熊本、長崎と、九州だけでこれだけあるわけです。それに加えて今度、佐賀ということになるわけでしょう。そうすると、「地表交通機関で三時間程度以上を要するところと考えられる。」といったって、長崎と、福岡、北九州があれば、もう要らないのじゃないか。何でさらに、空のラッシュだといっているときに、この佐賀空港というのは許可になったのか、どうも私はよくわからないのですが、これはどういう理由ですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 佐賀のお客さんというのは、おそらく現在は福岡を利用しているのだろうと思いますけれども、福岡空港は、現在東京、大阪ほど混雑しているわけではございませんけれども、空のラッシュという面からいけば、福岡に着くという飛行機が佐賀に着くというだけの差ではないかと思います。先ほど申しましたように、福岡には相当の飛行機が行っておりますので、福岡に来たときに使えないという場合にはよその空港におりるとか、あるいは引き返すということになるわけでありますけれども、佐賀ができれば代替空港としての役割りを果たせるのではないかというふうに考えております。

佐藤観樹日本社会党

○佐藤(観)委員 福岡におりる者が佐賀におりたら、私はせっかく早く行った利便というのは、佐賀県のどこにできるか知りませんよ、知りませんけれども、佐賀県はそんなに大きくないですから、福岡県寄りにつくったってたかが知れているわけですね。この裏には、これは別名保利空港と言っている。ここにいらっしゃる堀昌雄の堀ではなくて、自民党の保利幹事長の保利だという話だそうですけれども、どうも私はそのあたりで、こういう学者先生方を集めて基本方針はつくったけれども、いざ実際の面になってみますと、なかなか実際に三時間程度といったって、長崎にあり福岡にあるのに、その間の佐賀にまた空港をつくる。一県に一空港つくっていたのでは、空のラッシュはちっとも解消できる方向にいかないと私は思うのです。  最後にもう一つ、騒音の問題もやりたかったのですけれども、時間が来てしまいましたので、これは空港特会のときにやることにしまして、きょうの質問はこれくらいにさしていただきたいと思います。

齋藤邦吉自由民主党

○齋藤委員長 松尾正吉君。

松尾正吉公明党

○松尾(正)委員 燃料税法案について、最近航空事故が非常に多発している、さらに航空公害等が全国的に増加している、こういうことで、この防止のためにはいままで保護されておった航空企業等はもう整理して、課税してもいいのではないか、こういう点から出発したわけです。したがって、安全確保をはかるということが第一、それから空港周辺住民の生活環境を整備する、こういうことが第一義でなければならないと思うのです。ところが、公害対策に万全を期すべきである、あるいは保安に十分でなければならないというこの二つの重要な目的が看板になってしまって、何となしに今度は燃料に課税されたから値上げをするのだ、収益を上げるために国民に転稼をした、こういう感が非常に強いわけです。こういう点を同僚議員がすでにただしたのですけれども、私は残ったポイントについて伺いたいと思うのです。  まず最初に伺いたいことは、燃料税と航空運賃値上げの関係でありますが、前回同僚議員が、課税した分を国民に押しつけるべきではない、こういう質問をしたのですが、どうもその答弁等も十分でなかったし、納得ができ一ない。そこで、運輸省では航空会社が今度二三%という値上げ案を持ってきておりますが、この値上げ理由についてはどういうふうに考えておられるのか、その点をまず最初に伺いたいと思います。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 現在三つの航空会社から運賃値上げの申請が出ておりますが、検討中でございますので、私のほうの査定方針をきょうの段階で申し上げるわけにはいかないわけでございますけれども、一応航空会社が掲げております運賃の変更申請の理由を申し上げますと、一つは昨年度新たに徴収いたしました航行援助料の負担があるということ。それから二番目に、航空機燃料税の新設による負担増がある。三番目に安全運航に関する経費が非常にふえておって、その負担がある。四番目に物価の高騰、特に人件費の高騰によりまして経費が増大している。大体この四つが運賃変事申請の理由になっております。

松尾正吉公明党

○松尾(正)委員 いまこの値上げ理由について四項目をあげられたのですが、一般に新聞報道等による国民の認識は、とにかく今度燃料に課税されるようになった、したがって値上げをするのだという認識が非常に強いわけです。これは新聞等ごらんになって御承知と思うのです。そこで、今回の燃料税の対象になった航空会社の燃料費は、航空会社の運賃収入に対して何%に当たるか、この点を伺っておきたいのです。各会社ごとにわかれば、そして全体では、こういうふうにお答えいただきたいと思います。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 航空会社の収入のうち、今回の燃料税がどの程度の負担になるかということでございますが、四十七年度の収入を前提といたしまして、五千二百円の税額である場合には、日本航空で三・九%、それから一万四百円で計算いたしますと七・八%、一万三千円で計算いたしますと九・八%という負担になっております。それから全日空でございますが、五千二百円の場合には三・八%、一万四百円の場合には七・六%、一万三千円の場合には九・五%、東亜国内の場合ですと、五千二百円の場合三・五%、一万四百円の場合は七%、一万三千円の場合には八・八%という負担でございます。全部を平均いたしますと、五千二百円の場合には三・八%、一万四百円の場合七・六%、一万三千円の場合には九・五%ということになります。

松尾正吉公明党

○松尾(正)委員 こういう比率が出たわけですが、もう一点伺いたいのは、この全燃料の購入価格はキロリットル当たりで幾らになりますか。これは平均でけっこうです。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 航空会社が燃料を幾らで買っているかというのは、営業の秘密になっているようで、われわれにもはっきり言わないのでございますけれども、大体平均いたしまして一万一千円前後で買っているのではないかと思います。燃料の種類によりまして若干差があると思いますけれども、一万一千円前後ではないかと思います。

松尾正吉公明党

○松尾(正)委員 大体一万円前後、それに対して今度の燃料費課税の占める割合が、四十七年度でありますと平均して三・八%、それから四十八年度になりますと七・六%、四十九年度で九・五%ということは、結局四十九年度に本則に戻ったとしても一〇%以下ということですね。そういうことになりますね。したがって、燃料費に対する割合が一〇%以下、九・五%ですから、常識で考えれば、四つの項目の値上げ理由をあげられましたけれども、燃料税がかかったのだから値上げをするのだといえば、大体この燃料税課税分の九・五%ないし一〇%を認めていくのが常識ではないかと思うのですけれども、この点は運輸省ではどう考えますか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 航空運賃につきましては、過去二十年間大きな値上げをしないで済んできたわけでございます。その理由は、一つは航空需要の伸びが非常に大きかったということ、もう一つは技術革新によりまして、座席一キロ当たりのコストが減少したということ、まあ先ほどお話がありましたように国の負担も若干はあるかと思いますけれども、大きな理由としては需要の伸びが非常に大きかったことと一座席キロ当たりのコストが毎年減少してきたという二つの理由によって運賃値上げをしなくて済んできたのではないかと思います。今後とも需要の伸びが相当考えられますし、あるいは技術革新によって座席一キロ当たりのコストも従来ほどではないと思いますけれども、それでもある程度の減少が考えられるわけでございます。したがって、私どもといたしましては、昨年度徴収いたしました航行援助料、それから今回の航空燃料税、これは第二次五カ年計画をつくりますときに新たに受益者負担制度を導入するということで航空会社に新たな負担を課すことにいたしたのでございまして、これが一体現在の経営の中でどの程度吸収できるのであろうかということを十分調べた上で最終的な上げ幅をきめたいというように考えております。

松尾正吉公明党

○松尾(正)委員 二十年間値上げをしなかった、しかし需要が伸びてきて、特に万博需要なんかは非常に多くて収益を大きくあげているわけです。ただ、今後この航空関係と国鉄との競合というような問題はあろうと思いますけれども、しかし二十年間値上げはしなかったけれども、燃料のほうは自動車とは全然区別して保護されてきているわけです。したがって、そういうことが一がいに理由にならない。どこの企業でも、企業努力をして人件費その他については何とか吸収しようという努力をしているのですから、そういう点を考えると、確かに税制面その他で保護を加えているこういう企業には税の特別措置というものは既得権化しているという感覚を持ちますね。持たざるを得ない。  それで、具体的に移りますが、四十七年、四十八年、四十九年とこの暫定措置をとったのですけれども、まだ検討段階ではあるのですが、二三%というと、たとえ一〇%としても四倍以上ですね。燃料費に占める課税がたとえ本則に戻って四十九年度の値上げになっても九・五%ですから、したがって二三%という大幅なものはこの課税に対しては四倍以上の運賃値上げというふうになります。それで、これは一体本則をとってきめようというのか、四十七年度あるいは四十七年度暫定措置に基づいてきめていこうとするのか、運輸省の考え方を伺っておきたいのです。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 運賃の値上げをどういうふうにやるか。たとえば時期といたしまして明年度のいつから値上げをするか、あるいはいまお話がありましたように、税率が三年間異なっておりますので段階的にといいますか、三回に分けて値上げするか、そういう点につきましては現在検討中でございまして、まだ方針がきまってないわけでございます。ただ、いずれにいたしましても、燃料税の原価を適正に運賃の原価として織り込んでいくという方向で処理いたしたいと思います。

松尾正吉公明党

○松尾(正)委員 態度が決定していないということではそのあとは問答無用ということになるのですけれども、かりに四十七年度をとったとしたならば、今度四十八年度にまた八%に上がった場合にそれを含めて値上げをする考えなのか、本則に戻った場合には四十九年度にまたあらためて課税分を値上げする考えなのか、あるいは今度とったものはいずれにしても当分は上げないという考えなのか。その点、税に従って来年度以降動かしていこうという考えなのか、あるいは今度上げたならば当分上げさせるようなことはしない、こういう考えなのか、その点をひとつはっきりしてもらいたい。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 いま先生の御質問は、やはり運賃の査定の一番基本的な問題でございますので、今後運輸審議会あるいは企画庁、物価閣僚懇談会にかけて、その場で方針をきめていただく以外にないわけでございます。一応申請は燃料税のうち一万四百円を原価として織り込んでおります。ことし上げれば、今後当分といいますか、五年ぐらい値上げしないという内容になっております。ただし、そのとおり私のほうで認めるかどうか、先ほど申し上げましたように、今後関係方面と検討した上で値上げのやり方をきめたいと思っております。

松尾正吉公明党

○松尾(正)委員 いま公共料金の非常に集中豪雨的な値上げの段階で、ここで航空運賃の大幅な値上げということが要請されているわけです。ただし、この態度が決定されていないという段階ですから、私はこれは政府は断じて認むべきでない、こういう考え方を持っておるわけです。まあ航空機利用者は比較的高額者が多い。したがっていまの消費物価という立場でいえば、これはある程度考えてもいいんではないかというものは持っておりますけれども、しかし、こういうふうに大幅に、燃料に税金がかかったから運賃を値上げするんですよといって安易に国民に押しつけるというような行き方は、これは断じて政府としては許すべきじゃないと思う。これは明らかに便乗値上げだといわれてやむを得ないと思うのですね。  ここで、私は、どうしても租税関係の審議の段階で指摘しなければならないのは、租税特別措置というのが目的を達成した後にははずすというこういう方向で出発はするのですけれども、どうしても既得権化してしまう、こういうことを指摘せざるを得ない。したがって、今年度政府は、いままでの輸出あるいは経済成長という政策の重点を国民福祉に大きく向けるという政策の転換の時期でありますから、したがって、政府当局でもこの税という考え方と運賃その他には非常に関連しますので、この考え方はしっかりひとつ把握してもらいたい、こう思うわけですね。  ですから、運輸審議会等の意見があっても、運輸省としてはきびしい態度で臨むというそういう部長の答弁はいまありましたけれども、こんなばかな、二十年間も保護されてきてそしてりっぱに育ったこの段階で、課税されたから値上げをせざるを得ないんだというようなそういう理由は、断じて私は理由にはならないと思う。しかも今年度はこれだけ、政府は五・三%に消費者物価の目標を置いてやっていますけれども、公共料金だけ全部認めればもう六・四%になってしまう、こういうことまで言われているわけですね。したがって、運輸省もそういうことは重々承知しているのですから、たとえ審議会からある程度の値上げという線が出たにしても、むしろいま部長がおっしゃったように、国民の立場に立って政府は来年度のあり方は値上げはすべきではない、こういう方向で、時期についてももちろんではありますけれども、そういう態度で臨んでもらいたい。絶対にこれは国民に転嫁すべきでない、こういうことを強く要望しておきますので、これに対して部長としては、運輸省としては、いよいよ決定段階にはその趣旨を盛り込んで取っ組んでくれるかどうか、その点だけ伺っておきたいと思います。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 先ほど申し上げましたように、現在運賃申請については審査の段階でございまして、値上げの方法あるいは幅というものについては何らの結論に達しているわけではございません。この問題につきましては、運輸省だけで処理できる問題ではございませんので、われわれとしては慎重に処理いたしたいと思っておるわけでございますけれども、先ほどからたびたび話が出ております便乗値上げというような感覚ではなくて、現在申請が出ております原価が適正であるかどうかということを十分審査いたしまして結論を出したいと思っております。

松尾正吉公明党

○松尾(正)委員 時間がありませんから、次に大事な点にまいりますが、今度の値上げ申請案を見ても、それから税の改正を見ても、結局空の安全確保、それから公害を防止する、こういうことが重点になっているわけですね。いまも佐藤議員の函館空港の問題が出ましたけれども、実は前回の委員でうちの貝沼議員がここで安全性という問題について論議したときにも、あなたから危険はありませんと、こういう結論的な答弁が出たわけであります。ちょうどその論議をやっている最中にあの羽田の管制塔の故障があって、相当詰めかけた飛行機が滞留してたいへんだった。幸い墜落とか衝突の事故はなかったですけれども、もし一たび時間が長引いたために集中して衝突あるいは墜落というようなことがあったとすれば、これはもう人命は当然、それから東京圏の密集地帯でたいへんな大惨事になるわけですね。私は断じてこんなことを二度と繰り返してはならぬと思うのですけれども、あのときの状態は何が原因でああいう故障になったか、御説明願いたいと思います。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 大阪の、西のほうから関東、東北にかけまして管制をいたしておりますのは東京航空交通管制部でございます。東京航空交通管制部からの通信といたしましていろんな通信の方法があるわけでございますが、その一つとして電電公社の回線を一部利用いたしております。   〔委員長退席、山下(元)委員長代理着席〕 その電電公社の回線が当時無許可の工事によって切断されたというのがあの事故でございます。あの事故によりましてとだえました通信といいますのは、東京の管制部から大阪の空港事務所に対する指令ができなかったということでございます。上を飛んでいる航空機は飛行場の通信と連絡できますし、それからもちろん横田あるいは自衛隊の基地とも通信ができるわけでございまして、あの結果回線がとだえましたのは、東京管制部から各空港に対する指令ができなかったわけでございます。そのために飛行機の出発がおくれてしまったという結果になったわけでございます。

松尾正吉公明党

○松尾(正)委員 ですから、結局羽田からの各空港への指令等ができないために出発ができなかった。これが長引けば出発している飛行機が滞留してしまうんじゃないですか。そうなれば、滞留中に今度の場合は事故がなかったけれども、もしたくさん滞留した場合にはたいへんではないか。こういうことで、その状況はまあ電電公社の回線切断ということだったそうですけれども、滞空飛行機は何機くらいあったのですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 何機くらい空を飛んでおったか現在承知いたしておりませんけれども、滞留するというのは、先ほど申し上げましたように、飛行場から出発できないということでございまして、上を飛んでいる飛行機は超短波、VHFとかUHFを用いまして空港との連絡はできるわけでございます。東京、大阪の空港のレーダーはもちろん働いているわけでございますから空港との連絡はできるわけでございまして、空港と連絡して着陸するという道があるわけでございます。管制部のほうから大阪の空港事務所であるとかあるいは羽田の空港事務所に対する指令ができなかったということで飛行機が出発できない、飛行場に飛行機が滞留しているということでございます。

松尾正吉公明党

○松尾(正)委員 まあ航空機自体から連絡ができるということでありますけれども、この事故等も今後起こってもいい事故じゃないですね。ですから、当然こういった——これは一番基本的な問題だと思うのですが、離陸、それから着陸の指令等、これだけ狭い国土にたくさん飛行場があって、そしてこの統一をした指令のもとが断ち切られたんですから、こういうことに対しては、まず値上げ申請なり第五次安全航空計画なりによって安全性を確保するんだということになったならば、当然これの対応策は、もうこういう事故が起きたんですから考えていると思うのですけれども、これの事故に対して、電電回線が切断されたということがかりに起こった場合、それに対する対応策はどういうことになるのですか、またそれと、これはもう絶対に二度と起こさないという措置ができるのか、その二つをお答え願います。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 この前の事故は、電電公社の回線が切られたわけでございます。この回線といいますのは、ほかの回線と一緒に電電公社が道路等に埋設いたしておる回線でございます。したがいまして、もしあの回線を切られた場合にほかの方法で通信を確保するということになりますと、別の回線をつくるかあるいは運輸省等の通信網を整備するか、そういう方法しかないわけでございますが、これは相当の金と時間のかかることでございますし、またマイクロ回線を切断されるというような事故はそうめったに起きることでございませんので、別のマイクロ回線をつくるとか、別の通信網を持つというところまでは現在考えておりません。しかし、確かに問題がございますので、バックアップシステムといっておりますけれども、そういう切断をされた場合にどういうようなバックアップシステムを考えたらいいか、現在検討中でございます。

松尾正吉公明党

○松尾(正)委員 この値上げ申請案に基づいて少し検討したかったんですが、いまこれが来たのではちょっともう間に合いませんから……。  そこでもう一点は、この安全確保という点については、いまも函館の問題がありましたが、次々にこういう事故が起きております。したがって、これに税金がかかったために値上げしますよというような考え方を抜きにして、安全確保には万全を期しますよという方向にいくように、ひとつしっかり政府は見ていただきたいし、そういう指導を強力に行なってもらいたい、これを要望しておきます。  それからもう一つは、非常に全国的に航空騒音公害というものが問題になっております。もう伊丹の飛行場あたりは、とにかくどこかに持っていってくれ、こういうことが起きております。羽田飛行場では、東京のほうでうるさいからテストをやめろといったところが、今度川崎のほうに移して、しりをわざわざ川崎のほうに向けて一晩じゅうテストをやっているものですから、えらいことになっておる。そういう安易な、こっちでうるさいといったらこっちへ動かすというような、これはもう公害対策ではないですよ。あまりにひど過ぎる。そういうことで川崎でもとんでもないということで議会で議決をして、すみやかに処置しろという訴えが起きております。まあ伊丹をはじめ羽田にしろ千歳にしろ全国的にこの航空騒音問題が起きて、これは非常に——ばい煙その他では、もちろんこれは影響はありますけれども、幼児から母親から働く婦人から、安眠に非常に大きな影響がある。きょう時間がもし許せば環境庁長官等お医者さんによって、一晩じゅうゴーッというあのうすきみ悪い低音で眠れなかったのが続いた場合は影響がどうあるかということも確認したかったのです。そうすれば住田さんだって、これは穏やかじゃないということがわかるのですよ。あなたがここにおったんではわからない。そういうことで、これだけ全国的にきわめて問題になっているのに、この公害対策ということに対しては手の打ち方がおそい、こう思うのですけれども、この全国的な非常に生命に大きく影響のある航空騒音対策について、当面どういう手を打たれようとするのか、その点を伺っておきたい。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 私どもといたしましては、飛行場をできるだけ制約がなく使えるという状態が望ましいわけでございまして、そのためにはやはり徹底的な騒音対策をやらざるを得ない。今後長く航空輸送というものを発展させるためには、騒音対策というものが基本になるのではないかというように考えております。  今回の五カ年計画におきましても、当初は騒音対策として二百億を計上いたしておりましたのを、最終的には四百十億ということでふやしております。現在は大阪周辺あるいは東京周辺の学校、病院の防音工事であるとか、あるいは共同利用施設の建設であるとか、あるいは民家の立ちのきの移転補償であるとか、そういうものが中心になっておりますけれども、本年度予算で民家の防音工事の調査費がついておりますので、今後は環境庁の勧告にもございますように、民家の防音工事の問題についても検討を進めてまいりまして、結論が出れば、その方向で処理したいというように考えております。  今回の第二次五カ年計画の予算額は少ないじゃないかという御批判もあるかと思いますけれども、そういういろいろな調査をいたした結果によりまして、第三次五カ年計画では大幅に騒音防止対策費を計上する必要があるのではないかというように考えております。

松尾正吉公明党

○松尾(正)委員 基本的にはそういう方向で進めてもらいたいと思うのですけれども、それは理想であって、いまのお答えを実現するためには非常に長期的な時間がかかると思うのです。したがって、当面はどうかというと、住居に影響のないところに飛行場を設けたいと言っているけれども、羽田を見てもどこを見ても、飛行場の周辺に人家が密集しておる。したがって、当面手を打たなければならない学校その他昼間の設備に力を入れるというのはわかるのですけれども、夜間の飛行機の進入ないし夜間テスト等に対する規制についてはどう考えているのですか。私はいま当面考えなければならない問題は、深夜のエンジンテスト、これが非常に大きな問題の一つである、こう思うのですが、この規制についてはどう考えていますか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 航空騒音対策というのはいろいろな面があるわけでございまして、一つは航空機自体の騒音対策、あるいは先ほど申し上げました民家の防音工事等を含めて周辺の騒音対策をやる。もう一つは、飛行機の飛ばし方を制限するという方法があると思います。飛ばし方といいますのは、できるだけ海の方向に飛ばすとか、それからただいまお話がありましたようなジェットの整備の時間を制限するとか、あるいは夜間の飛行機の離発着を制限する、そういうような飛ばし方についての制限を通じて、騒音防止対策をやるという方法があるかと思います。この点につきましては、昨年環境庁のほうから勧告をいただきまして、現在その方向に沿って検討中でございます。  いま何時から何時まで制限するか、ちょっとはっきり覚えておりませんけれども、したがって、テストにつきましても夜間はやらないという方向で処理されるのではないかと思います。ちょっと内容を正確に覚えておりませんが、いずれにいたしましてもいまのテストの問題、非常に大きな問題でございますので、放置するわけにはいかぬと思います。

松尾正吉公明党

○松尾(正)委員 所管が違うから御無理と思いますが、方向は結局公害対策ということが重点でいまずっと課税の問題と航空行政の問題が論議されているわけですから、とにかくこちらでうるさいと言ったから、じゃこっちに持っていこうというような安易なことはもう許されない。しかも環境庁から昨年、深夜の飛行時間の規制、エンジンテスト等についての規制の申し入れが行なわれておるのですけれども、運輸省ではこれを無視しているというような新聞の報道まであるのです。断じてそういうことは許されない態度である。したがって、いまここで安全確保、それから公害という問題で論議された点は十分に反映できるように積極的に取り組んでもらいたいと思います。  それから、こういうふうにいままで論議をしてみますと、今度燃料課税という租税特別措置が一部はずれるわけでありますけれども、この点について、私が中間に指摘したように、どうも企業も政府当局においても租税特別措置の既得権化という問題について流されているような傾向が見受けられるわけです。したがって、もう航空機燃料に対する租税特別措置の創設されたころからいえばあれだけりっぱに育っているのですから、公害をまき散らすほど、もうどこかへ行ってくれと言われるほど成長しているのですから、これはもう暫定的に三年間の期間を置いての措置なんかは非常になまぬるい措置だ。   〔山下(元)委員長代理退席、委員長着席〕 むしろ、もう自動車なんかは、大衆課税であるにもかかわらずあれだけ大幅な税金を払っているのですから、これはもっと大幅に引き上げてもいい、こういう考えさえ持つわけでありますけれども、これに対して今日までめんどうを見てあげた、保護してあげたこの租税特別措置という立場からいえば、今度の値上げによってこれらの運賃の大幅な値上げ等を国民に転稼するようなことがあってはならない、特に安全施設等についてはこの際十分にやらなければならない、こういうふうに思うのですけれども、税の立場から主税局長にお答えいただきたいし、最後に政務次官から政府全体の態度として、いまの航空行政の安全確保、それから公害除去という問題についての腹がまえ、これを伺いたいと思います。

高木文雄大蔵省主税局長

○高木(文)政府委員 一点の、暫定税率を置く必要があるかどうかという点にお触れになったようでございますが、この点につきましては租税特別措置法によります航空機用のガソリンについての非課税措置を、実は主税局の立場ではもう少し早い時期に打ち切ってはどうかということは考えてはおったわけでございますが、各方面の合意が得られずに今日に至ったわけでございます。そこで今回も案をつくります途中の過程におきましては、御指摘のようにあるいは経過措置を置くことについて必ずしも必要ではないのではないかということも考えないわけではなかったのでございますが、先般来の御審議の際にしばしば御説明申し上げましたように、援助施設に関する負担金等の制度も四十六年から始まっておりまして、それが航空会社の負担の増になっていることは間違いがないということでもありますし、非常に不幸にして四十六年から一般的な景気の停滞ということを反映いたしまして、旅客の伸び率が若干従来に比ベますと落ち目であるというようなことがありまして、それで先ほど来御指摘がありますように、燃料税による負担はどうも残念ながら運賃にはね返らざるを得ないという状態に認められますので、そうしますと国鉄等との関係からいえば若干影響度は少ないとはいえ、やはり運賃が上がることでもございますので、そのショックを緩和したほうがいいのじゃないかということで、そちらの配慮から暫定税率を置いたという経過でございます。  それから、その使途等につきましては、これは大蔵省の中では主として主計局の問題でございますし、政府全体としては運輸省を中心に考えられることではございますが、一万三千円をどういうふうにするかというときに、つまり地方財源に一部譲与するという制度にするかどうかを検討する段階におきましては、ただいま御指摘のような、騒音対策等のことを十分充実していくべきである。その場合には当然地方団体の財源需要が今後ふえていくであろうということを考慮して、やはり一万三千円のしかるべき部分を地方財源として譲与することが望ましいと考えましたわけでございまして、それは御指摘のような主として騒音対策あるいはその他地方住民対策ということを頭に置いて譲与税制度をとることが望ましいのではないかというふうに考えた次第でございます。私どもは税の立場ではございますが、今後とも地方の関連地区の住民の方々に及ぼされるいろいろな影響というものの緩和にこれらの財源が活用されることをやはり重要な関心事として考えている次第でございます。

松尾正吉公明党

○松尾(正)委員 政務次官の前に、一つあわせて答えてもらいたい問題は、飛行場の公害対策というと、飛行場の所在する地方団体、これの影響が非常に大きいわけです。影響が大きいし、特に地方団体がじかに手を打つ面が非常に大きいのです。したがって、十三分の二という地方へ譲与をしようという考え方ですけれども、多発している航空公害をすみやかに除去していくためには、もっと譲与分はふやしてもらいたいという要望が、飛行場を持つ地方団体では非常に強いのですけれども、これに対しての考え方は、当面もっとふやして、そうして当面手当てができた後に比率等を変えていくというような考え方が必要ではないかと思うのですけれども、あわせて政務次官からこの点を答えていただきたいと思います。

田中六助自由民主党大蔵政務次官

○田中(六)政府委員 空港整備五カ年計画で、私どもは安全性の確保、それから公害対策、騒音防止ということ、それから空港周辺の整備という大きな目的で五千六百億という金を計上しているわけでございまして、たびたび各委員の質問に事務当局から答えておりますように、安全性確保のためには七百億、それから公害、騒音防止、そういうものの対策のためには四百十億という金を計上しておりますから、今後とも、この額は四十六年度から出発しておりますけれども、第三次五カ年計画というようなこともまた考えられますし、十分安全性とそれから公害対策というものは考えていきたいと思います。  それから、先ほどの地方団体に対する十三分の二ということは少な過ぎるということ、それから要望が非常に多いということでございますが、これは両方からの言い分がございまして、なかなか調整がつかなくてやっと十三分の二という結論を得たわけでございますが、これが十分であるというふうには考えておりませんし、検討の余地はあろうかと思います。

松尾正吉公明党

○松尾(正)委員 終わります。

齋藤邦吉自由民主党

○齋藤委員長 山中吾郎君。

山中吾郎日本社会党

○山中(吾)委員 わずかな時間でありますので、この法案を見て私なりに疑問になった点だけを解明したい、その目的で質問したいと思います。  航空機燃料税法案をちょっと見てみましたときに、私の感想では、税が政策を支配しているという感じが実はしたわけです。ことに航空機燃料税を見たときには、皆さんの税が企業の生殺与奪の権を握っておるというくらいの感じがして、だから政策とこの税の関係は、いままで思ったよりも何倍か大きい影響があるのだというのが、この法案を読んだときの私の感想なんです。そこで、何かこういう税について、そのときどきの力関係で無法則に減免をされたり、あるいは引き上げするということではたいへんなことになるではないかという感想を持ったので、そういう立場で一、二お聞きしたいと思うわけです。  一つは、こういう政策に関する税が政策に介入する場合の法則があるのか、原則があるのか、航空企業というものの保護その他の政策に介入する税、保護したりあるいは押えたり、こういう税が政策に介入する原則をお持ちになっているのか、それから介入する場合の限界はどこにあるのか、局長か次官かどちらでもけっこうですから、お答えください。

高木文雄大蔵省主税局長

○高木(文)政府委員 租税政策がいろいろな意味で産業政策に介入するということがあるかないかということでございますが、これは介入ということばの意味がなかなかむずかしいと思いますけれども、現実問題として、税の本来のいろいろな機能の中に、それはやはり産業政策に限らないと存じますが、いろいろな他の政策に税がプラスにマイナスに働くということは十分あり得る宿命といいますか、そういうものであるというふうに考えております。ある場合には誘引的に働く、ある場合には抑制的に働くということであろうと思います。今回の租税特別措置法でいろいろお願いをいたしております新しい制度につきましても、それがどの程度効果があるかということについては、いろいろ御議論もあろうかと存じますが、住宅対策につきましても、中小企業対策につきましても、それぞれ租税特別措置で、基本法であります法人税法なり、所得税法なりの定めておりますものと異なる措置をとるということは、それぞれ住宅なり、中小企業なりについての政策での介入であるということにほかならないと言うことができるだろうと思います。  その場合に、限界というお話でございますが、それは非常に問題でございまして、どの程度までのものであればそれが許されるのかということについては、これはなかなか一がいには申し上げにくいわけでございます。ただ一般論といたしましては、たとえば臨時的なものでなければならぬであろうということであるとか、それから同じ介入、誘引の方法であるとしても、税でいたしておりますいろいろな措置のうち、税額控除のように、あるいは所得控除のように、あるいは非課税のように、恒久的に税が軽くなるという措置はよほど慎重でなければならず、できるならば、たとえば特別償却制度のように課税時期の調整というような意味での効果のもののほうが望ましい、そういう幾つかの考え方があると思います。どういう意味での御指摘かわかりませんが、どこまでならばいいのだという一般的な介入の限界というものをここで明快に御説明することは、ちょっといま私として困難であるとお答えしておきます。

山中吾郎日本社会党

○山中(吾)委員 何かお答えになっていることを聞いているとわからないのですが、介入ということばは干渉という意味じゃないのですよ。局長、長い間、税行政をやっておられるのだから、政策と密接な関係のある税については原則をお持ちになっておられるはずだと私考えてお聞きしたのですが、いまの答弁は私の答えになっていないのです。いま突然私が感じたことを申し上げたので、準備の時間が要るならば——きっといままでなされておったことを振り返ってみると、必ず原則はあるはずだ。なければ、これはたいへんなことだ。政策を支配する大きな力を、魔力を税が持っているという感じがしたので、整理をしてみてください、次の機会にもう一度私がわかるように。  私の言うのはこういうことなんですよ。大蔵大臣がおれば大蔵大臣でも……。本来、税というものは、もともと財源を捻出するためにあるわけですが、最近そうでなくて、特別措置法その他のあの思想というものは、やはり企業を保護したり、あるいはその他公平の原則が動いたり、あるいは人命を保護するためとか、いろいろと聞いているとあるようだから、私は、こういう税というのは財源を捻出するだけの税でなくて政策税だ。かってに私が熟語をつくれば、財源税と政策税があるんじゃないか。政策税の性格があるとすれば、その税の中に何か原則がないと、無原則であればそのときどきの力関係においてあとにいろいろの禍根を残すということが考えられたので、必ずあるんだと思う。局長は、あまり意識をされていないので答弁にならないのですが、たとえば、この法案の最初に、私読んだときに「空港整備等の緊急性にかんがみ、」という一つの原則を出しておられる。何か。それは言っていただかないと、運賃に対してどれだけの歯どめをすべきかどうかという限界も、私の意見が出ないわけなんす。私自身がこの法案を見たときに、政策に介入する原則に三つぐらいあるんじゃないか。一つは企業保護、次に生命の保護、それから三に被害者保護、住民保護、少なくとも、この航空機燃料税の中に、意識するしないにかかわらず、この三つの目的というか法則が働いて委員の皆さんとあなた方との間に論議があると、私は整理をしてみたわけであります。局長が整理されないので、私は質問するために、この三つの動機がこの航空機燃料税の中にあると一応仮定をして御意見を聞きます。  まず、企業保護については、今度の法案の提案説明を見たときにはあまり入ってない。もう助成、保護する段階は過ぎたという意味において、一つの法則がここにあるんだ、免税はもうこの辺で打ち切ってもいいという一つの法則がここに働いておると見たのですが、それがどうか。それはずっと軽いのか、重い動機なのか。それから航空機整備ということで、先ほどのやりとりの中で安全というものを非常に強調しておるので、やはりこの企業保護ということばかりでなくて、税を新しく興すについては、人命を保護するという一つの大きい動機が一番大きく働いておると見た。働いておれば大いに賛成したいということで、そういうものがあるんじゃないですか。防音その他の設備をもっとこの財源で使えという要望の中に、住民の被害者保護——大蔵省はいつも受益者保護ばかり言うが、私は、被害者保護はもっと行政の中に取り入れなければならぬと思っておるのですが、騒音防止その他の中に、住民保護の動機がこの税の中に入っておる。これをどういうふうに評価するかによって、その運賃をそこまで上げるべきかどうかという、この法案に対する評価を私はしたいと思います。  そういうことを前提として一、二——私、何か三十分くらいだそうですから意は尽くせないので、序論だけきょうは質問して終わりにしておきたいと思いますが、第二次空港整備五カ年計画ですか、この総額の中で、人命保護に必要な装備は何%くらい入っているのですか。いま答えられますか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 第二次五カ年計画の総額は五千六百億円でございます。そのうち航空保安施設として計上しておりますものが七百億円でございます。これは航空路と空港の両方の保安施設でございます。そのほかに航空の保安ということになりますと、飛行場を大きくする、滑走路を延ばすとか、あるいは着陸帯を広げるというような、飛行場を整備すること自体も安全には非常に大きな意味を持ってくるわけでございますけれども、そういうものを幾らどれだけ評価するかということは非常にむずかしいわけですが、一応当面の数字としては、保安施設の整備の数字としては七百億円を計上いたしてございます。

山中吾郎日本社会党

○山中(吾)委員 これは分析のしかただと思うのですが、この空港整備計画の中で、間接あるいは直接人命保護に深い関係のある分は、この税のことによって運賃に波及しても私は合理的であろうと思うものですから、乗る乗客の人命を保護することならば、その分だけはただ理屈なしに運賃に波及するな、波及するな、押えろ、押えろといってもどうもぴったりしない、政策税ですから。だから、空港整備のために使うということを第一の目的に提案されておるものですから、その中で企業のためになる整備部分もあるでしょうが、乗客の人命保護というものに深い関係の整備の中身があるんだ、その分くらいは運賃に入ってもいいんじゃないかという感じがするので、何%くらい。——答えられなければ、それでいいです。次でもけっこうです。どれくらいあるのですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 先ほど申し上げました航空保安施設だけで七百億円でございますから……

山中吾郎日本社会党

○山中(吾)委員 ちょっと少ない。その分ですか、人命保護程度は。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 七百億円というのは五千六百億円に対しまして一〇数%に当たりますわけでございます。そのほか、従来千二百メートルであった滑走路を千五百に延ばすとか、あるいは二千メートルに延ばすという整備がございます。これはジェット機が二千メートルの場合には飛べるということであって、一方で企業がジェット機を飛ばすことができるという意味では企業のメリットになるかと思いますけれども、一方では安全施設にもなる、両方の意味があるというふうに考えられます。

山中吾郎日本社会党

○山中(吾)委員 次に、被害者保護というのか住民保護という、この企業によってマイナスの影響を受けるもの、防音装置その他はどのくらい入っておりますか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 五千六百億円の中で計上されておりますのは四百十億円でございます。このほかに航空機燃料税の十三分の二が地元市町村にいきます。この分が百九億ございます。合わせまして五百二十億程度の金額になります。

山中吾郎日本社会党

○山中(吾)委員 したがって私は、これは私の第六感ですよ、空港整備のために財源を捻出するという一つの立法理由で、皆さん方が法案の文書に出しているものがある。その中で運賃に波及することに私が抵抗を感じないで替成できるのは、いまの人命保護の安全設備のものと、それから防音装置、一千億くらいなんですが、そうすると何分の一になるか、そのくらいはという感じがするのです。私は、被害者保護と一致する内容だ、だからそういう感じがするのでありますが、そこでこの税を課することによってどの程度に政策方針として運賃値上げを認めるかということを、皆さんある程度腰だめで見通しを持っておると思うのですが、大体税額の何分の一ぐらいが運賃に転移することが妥当で、それ以上は適当でないというようにお考えになっておるのですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 運賃の値上げを認めます場合に、運賃を構成いたしております原価要素が妥当であるかどうか、これから検討いたすわけでございますが、今回の値上げの審査におきましては、航空燃料税であるとか、昨年から取ることにいたしました航行援助料というものが大きな部分を占めることになると思います。その二つの要素をどういうふうに見るか、現在審査中でございますので、腰だめということでも、値上げ幅についてはこの段階で申し上げるわけにまだいかない段階でございます。

山中吾郎日本社会党

○山中(吾)委員 この運賃は認可事項でしょう。したがって、行政がどこまで認めるか、認めないかという責任と権限があるのだから、それは持っておられるべきじゃないか。持ってなければ無責任じゃないですか、この法案を提案するについては。そうじゃないのですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 査定の方針といたしましては、先ほど来何べんも申し上げたわけでございますけれども、航空運賃というのは二十年間運賃値上げしてないわけです。したがって、私どもといたしましては、航行援助料あるいは航空燃料税というものがどの程度吸収できるか、どの部分が吸収できないか、それを十分検討した上で最終的な結論を出したい。現在まだ書類を整理している段階でございまして、まだ運輸省としての方針はきまってないわけです。

山中吾郎日本社会党

○山中(吾)委員 法案を提案する前にそれぐらいのことはちゃんと検討してやるべきが行政責任だ。私は立法府の議員ですから何ですが、政府提案の法律ですから、そのくらいは行政責任じゃないのですか。私はきのうちょっと見たときに感じたのは、これは政策税である。したがって税を課するについては一つの原則があるはずだ。私なりに、企業保護、航空機の保護は日本の国民産業のために、経済の発展に必要だという意味の政策、しかしそれからマイナスの波及を受ける住民の保護、あるいは乗客に対する人命の保護の責任というものをあわして、この政策税の航空整備の中に三分の一その分があるならば、これは運賃に影響させて認可するのは、これは皆さんお持ちなんですから、この程度の波及は、見通しだけでなくて、行政的識見のもとにやむを得ない、そうしてこれは抑制すべきである、こういう原則でやるのだ、こういうものをお持ちにならないと、そのつど政治的力関係あるいは財界、企業のほうから何かつつかれて、ある程度の誘惑をされるとどうだということでは、それはたいへんだ。私はそういう意味において政策を支配するだけの大きな力を税が持っておると認識した。航空機関係などは企業の生殺与奪の権を持つことができるという感じがしたので、これはまじめにこういうことを検討すべきものではないかということを痛感をしたわけです。そういうことで、二十年間免税をされて、そしていままでの資料その他で説明されておることは、そういう識見をどう裏づけるか、どうある程度裁量するかという材料にすぎないので、そういうものがないとすれば、私は、ここで時間をかけて論議をしても、答弁が上手か下手かで終わりになってしまうのだという感じがするので、無理かもしれませんけれども、局長、ひとつそういうことを整備して、一定の機会に私が理解できるように、税行政の基本的な、いままでの経験法則でけっこうです、説明する機会をぜひつくってもらいたいと思います。  そういうことで、私、質問したいと思うのは、それだけの時間がないが、ただ航空交通総合政策というものがそのバックにないとまた乱れてくると思うのです。先ほど佐藤委員が聞いている中で、乗客というのは観光客が非常に多くなっているというようなこと、あるいは近距離というものが、新幹線との関係で航空需要というものが一体どうなるかというようなこと、その他の見通しを持たないと、設備を拡大したけれどもあとはむだになるというふうなことを心配をするのです。たとえば岩手の花巻空港の拡大に私は疑問を持っているわけです。十年、二十年たてば不要になるのじゃないかという心配をしているのですが、そういう総合交通政策、ビジョンというものもやはりなければならぬだろうと思うのです。そういうことについて、こういう小さな島国の中で、また世界一スピードアップした新幹線が発達しておる、東京から一時間以内の距離の航空機というものは、一体どの程度に抑制し、どの程度に保護して発達させるのかというようなことも、やはり政府のほうでは一応持って、そしてこの法案が氷山の一角として出ておるのか、それはどうなのですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 先ほど来申し上げたわけでございますけれども、総合交通体系の中における航空の役割りというのは、比較的距離の長い都市間輸送であるということでございます。したがって、東京から一時間以内のところで、しかも代替交通機関で三、四時間で行けるというようなところは、航空の分野にはならないと思います。私どもとして一番問題にいたしておりますのは、空港事情が非常に悪くなってきているという点でございまして、そういう面から航空の特性ができるだけ発揮できるような輸送の分野に航空をできるだけ使っていきたいということで、近距離でも、それから代替機関がたくさんある、そういうようなところまでも航空でやろうということを現在考えているわけではございません。

山中吾郎日本社会党

○山中(吾)委員 いま時間をかけてお聞きしても、実りのある結論は得られないと思いますので、私は問題提起をしておきたい。一つは、この法案そのものが非常に各論的なものですが、一つだけ聞いて終わりたいと思うのですが、納税義務者は、所有者、使用者が国外にあるときは機長を納税義務者にしているのですね。どうもぴったりしないので、機長というのは雇用人だと私は思うから、それを納税義務者にすると、あとで欠陥が出るのではないか。常識的に読んだときに、納税義務者の中に飛行機の機長が入っているということ、皆さんは十分検討されてあると思うのですが、これはどうなんですか。

高木文雄大蔵省主税局長

○高木(文)政府委員 通常の場合は所有者、使用者ということで全く問題がないわけでございますが、ただ、非常に例外的な場合を予想して機長という規定をここに定めさせていただいたわけであります。これはどういうことを予測しているかと言いますと、たとえば外国から航空機に乗って人が来た、その飛行機はどこか外国の企業の飛行機である、日本で何回か、どのくらいの期間か飛んでまた外国へ帰っていく。その日本滞留中にはやはり航空機燃料税を納めてもらわなければならないのですが、その場合にだれを納税義務者にするか。結局運航の責任者ということになってくるだろうと思いますので、そういう異例、特例の場合に限って、その運航責任者である機長に納税義務者になってもらうということを考えているわけでありまして、通常の場合には、航空会社の場合は当然航空会社になりましょうし、あるいは航空会社が所有してない、そして外国から航空機を借りて、あるいはまた他の航空機を持っている会社から飛行機を借りて常時運航している会社があるとすれば、それは使用者であるところの航空会社でありましょうけれども、その所有者も使用者も国内におりませんで単独で航空機が飛んできたという場合に限って、機長に納税義務者になってもらうということを予定しているものでございます。

山中吾郎日本社会党

○山中(吾)委員 それと逆に、日本の航空機でその機長が向こうへ行って、外国のそういう法律で納税義務者とされておる——私は、日本の機長というのは雇い人で月給取りだと思うのですよ。それを納税義務者にするということはどうもぴったりしないし、その人を納税義務者にして払えといっても無理だし、外国の機長だけを前提にしてこういう法律ができたのか知らないけれども、一体雇い人を納税義務者にして何か意味があるのですか、そして、取れるのですか。

高木文雄大蔵省主税局長

○高木(文)政府委員 日本の航空機が向こうへ行きました場合にも、通常の航空の場合には航空会社——普通、飛行機の場合には自由に飛べませんので、それぞれ非常に強い法律上の規制のもとに世界各国とも航空を許しているわけでございますから、たとえば日本の航空会社の飛行機が外国へ行きます場合には、おそらくどこの国でも日本の航空会社が規制を受ける。よって、外国の航空会社が日本で飛行機を飛ばします場合でも、これを何らかの形で国内線でやっておりました場合には、その外国の航空会社が納税義務者になるので、機長が納税義務者になるわけではないわけでございます。  ただ、どういうことが起こるかというわけなんですけれども、最近の事例で具体的にそういうことが起こったというわけではないのですけれども、全くの営業として飛行機を飛ばしているという人でない人が日本で飛行機を飛ばすという場合に、そういうことが起こり得るであろう。たとえば、四十六年の一カ年の例では、二件ほどあったようでございますが、日本で飛行機を売りたいというので展示飛行のために向こうから飛行機が来て、その飛行機が日本の国内で飛ぶという事柄がありました。そういう場合、いままではそういう税金はありませんから問題はなかったのですが、向こうの商事会社なり何なりが日本国内で展示飛行のために飛行機を飛ばすという場合に、だれを納税義務者にするかという場合の一種の異例、特例の場合の用意として、機長を納税義務者にするという方法が一番実際的であろうということで考えたわけでございます。

山中吾郎日本社会党

○山中(吾)委員 局長の答弁はわからない。納税義務者になれば、払えなければ、個人財産を差し押えもできるのでしょう。いまのような場合も、機長が同時に使用者ならば、使用者としての納税義務者だし、ただ雇われておる機長がもし納税義務者にされるとしたら、払わないときには個人財産を差し押えるわけですか。だから、取り方の便宜だ何だといったって、法律の問題でしょうからね。だから、使用権を持っておる機長ならわかる。それは使用者としての納税義務者だと思う。所有権者が同時に機長ならば、それは所有者でしょう。だから、少なくとも私の常識からいえば、所有者または使用者の法定代理人として、国際法上でもあるいは慣行でもそういうふうになっているというならわかる。あなた方はいろいろ研究してやっていると思うのですが、所有者、使用者または機長というふうに機長というものを法律で書いていると、それをわれわれが読むときに、何か欠陥が出るのじゃないかと思って聞いておるのです。

高木文雄大蔵省主税局長

○高木(文)政府委員 先ほどから雇われ人の場合を特に御指摘になっておりますが、外国の商社の場合でありますと、もしそれの支店が日本にあれば、当然その支店が納税義務者になります。ですから、支店があってやっているというような場合には、その雇われた人であるところの機長が納税義務者になるということは考えられないので、その支店そのものが納税義務者としての所有者もしくは使用者の立場において納税義務者になることになると思います。ただ、全くの個人として、しかもそれが所有者でもない、使用者でもないという形で飛行機が外国から飛んできたという場合に、どういう形で納税義務者としてだれをとらえるかという場合を考えているわけでございますが、普通その場合には、国税通則法に一種の規定がございまして、外国人については納税管理人という制度があるわけでございます。現実にそういう問題が起こりました場合には、機長が納税義務者になります場合にも、その外国人である機長を直接対象としてものごとが進むということでなしに、その機長に納税管理人を選定してもらって、その納税管理人による代理納付というようなことで処理することになろうかと思います。滞納になった場合どうなるかというお話でございますけれども、その場合にも、それが外人であります場合には、さらに差し押えの権限とかなんとかいうものが外国に及ぶとか及ばぬとかいう別の問題が起こってきますので、そこまで実は詰めた議論をしておりませんけれども、当然外国人である機長に対して、外国にまで及ぶということはないわけでございます。

山中吾郎日本社会党

○山中(吾)委員 局長の答弁、わかりますか。——わからないのだ。だけれども、きょうは法案をあげるそうですから——どうも機長が納税義務者だといって、法律だからといってこっちでかってにきめて、おまえは納税義務者だといったって、金もない月給取りに——わからない。次官、聞いておってわかるか。法律説明、筋通っているの。だから、あとで欠陥が出なければいいですが、私がわからないのだから……。もう私これでいいですから、休憩時間にあとで説明してください。  なお、法律を見たときに、そういう政策に影響を与える税の場合には、その法則をやはりしっかりしておく必要があるので、思いつきで簡単に反対、賛成もできないものですから、それも検討して、次の機会にわかるようにお答え願いたい。これを要望して終わります。

齋藤邦吉自由民主党

○齋藤委員長 本会議散会後直ちに再開することとし、この際、暫時休憩いたします。    午後一時三十一分休憩      ————◇—————    午後四時二十二分開議

齋藤邦吉自由民主党

○齋藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。小林政子君。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 今回般空機燃料税を新設をいたしまして、揮発油税の税率については一キロリットル当たり一万三千円にしたのは、政府の説明によりますと、二十九年の道路整備緊急措置法当時の揮発油税の税率を適用したのだということでございますけれども、同一課税品目の税率が、その使用目的によって変わるということは税法上どのような根拠によるものなのか、私はこの点についてまずお伺いをいたしたいと思います。

高木文雄大蔵省主税局長

○高木(文)政府委員 確かにガソリンにつきましては、いわゆるガソリン税として課税されるガソリンと、それから航空機用の燃料として使用されるガソリンと品物として全く同じものであるということができるのでございますが、しかし、今回航空機燃料税の対象として課税となります燃料というのはガソリンに限られるわけではございませんで、先般来御説明いたしておりますように、灯油として現在揮発油税法上規格免税されておりますものにつきましても今度は課税になるわけでございます。したがいまして、灯油に関する限りは航空機燃料としては課税になる、揮発油税法上は免税される、こういうかっこうになるわけであります。  そこで、同じ品目について税率が違うというのは、一般論としては、あまり税率が違うことは確かに好ましいことではないということは御指摘のとおりであると思いますが、ただ、現在の揮発油に対します税金は、道路整備計画との関連から、目的税的な性格から税率が考えられているわけでございますし、一方、今回お願いいたしております航空機燃料税につきましても、空港の整備計画との関連上、その財源調達上、必要であるということで考えられるわけでありまして、一般税であるところの所得税とか法人税とかいうものとはやや趣を異にしまして、目的税ないしは目的税的なものであるというところから考えまするならば、税率が異なるという点も御理解いただけるのではないか、またそういう制度にすることも意味があるのではないかというふうに考えております。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 やはり航空機が燃料として使用するガソリンも、あるいはバスだとかタクシーだとか自動車が使用するガソリンも同じガソリンであって、税率に差別があるということは、具体的に今回の課税措置というものは実質的な新たな特別措置になるのではないか、私はこのような見解を持つわけですけれども、この点についてお答えをいただきたいと思います。

高木文雄大蔵省主税局長

○高木(文)政府委員 現行の揮発油税の二万八千七百円という水準を前提に考えて、そして一万三千円という航空機燃料税の税率水準を考えれば、御指摘のように税率が違うのでありますから、一種の特別措置といえるかもしれません。しかし、もともとそれぞれが道路整備の目的、あるいは空港整備のための補足財源というところから事が起こっておることは否定できない事実でございまして、その点から考えますならば、いずれを基本にして考えるか、いずれを基準にしていずれが特別措置として軽減になっておるのか、あるいはむしろ増税になっているのか、そこはどちらともいえないわけでありまして、ガソリン税というか、揮発油税のほうが基本法であって、そして航空機燃料税のほうが特例法であるという関係にはない。それぞれ別個の体系のものとして並列的にあるというふうに考えるべきものではないか。そういう意味からいえば、片方の航空機燃料税法による航空機燃料税が揮発油税法の特別措置であるというふうな説明は、一貫した説明としてはしにくいのではないかというふうに私どもは理解をいたしております。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 いま御説明を聞いておりまして、税法の適用で使用目的によって同一課税品目の税率が異なるという理屈は、税のたてまえからいっていまの説明では私は納得することができません。  しかし時間がありませんので先へ急ぎますけれども、航空機産業については二十年来からの長期にわたる特別措置によって揮発油税の減免、航空産業の優遇ということが行なわれてまいりましたけれども、この際特別措置を打ち切って一般財源に当然すべきではないかというふうに考えますけれども、この点についてお伺いをいたします。

高木文雄大蔵省主税局長

○高木(文)政府委員 今度の航空機燃料税は、税法の上で使途が特定されているという意味では、目的税ではございません。つまり税法上使途が明示されておらないわけであります。ただ別途御審議を願うことになると思いますが、空港整備特別会計法の附則十一項の規定によりまして、当分の間、空港の緊急な整備等に充てるため、一般会計からの繰り入れ金に含めて航空機燃料税の歳入が空港整備特別会計に繰り入れられるという形をとっております。これは目的税というのをどう理解するかによりますが、税法上その使途が特定しておるものだけを目的税というふうに概念する約束で目的税と呼ぶというのであれば、この航空機燃料税は目的税にはならないわけであります。現在の揮発油税も同様でございます。ただ一方において、特別会計法等を含めて財源が何らかの形で、他の法律形式でありましてもそれが指定されておるものはすべて目的税ということにしようという約束のもとで分類をするならば、目的税に入る、こういうことでございます。  そこで、ただいま御指摘のように、今回燃料税をそういう目的税にしないで一般税にしたらどうかという御意見も一つの御意見だと思います。私どももそういう点を検討してみたわけでございますが、先般来御審議いただいておりますように、現実に第二次空港整備五カ年計画におきまして取得財源がございますし、それから今回こういう税を起こしますと、先般来の御審議で出ておりますように、若干とも定期航空路の関係の航空運賃の値上げに影響があるという関係もございますので、この際は狭義の意味における目的税にはしないけれども、広義の意味においては、ほぼそういう目的に充てられるということを明らかにすることのほうがより納税者の納得を得られやすいのではないかという判断に基づいて、ただいま御説明しましたように、非常にややこしいのでありますが、特別会計法の上ではありますが、目的を明らかにしたという経過でございます。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 私は、これはやはり明らかに目的税だというふうに解釈をするわけです。これは一般財源と言われておりますけれども、今年度の収入四十八億、そうして平年度百二十一億という見積もりがされ、収入相当額は空港整備財源としてその使途を限定するということが明白になっております。こういう点からいえば、当然これは目的税であり、私はやはり目的税については財源の硬直化の問題あるいはまた財政民主主義の立場からもいろいろと意見を持っておりますけれども、特に目的税にするということは受益者負担に直接つながっていく、こういう点で私は非常にこの燃料税が、これを理由にして料金値上げに転嫁をする口実を与えるものではないか。この点について、口実を与えるものにならないのかどうなのか。そうしてまた航空料金の値上げ等の問題について、このような口実についての歯どめの措置というようなものについて具体的な、どのような対策をとられているのか、この点についてお伺いをいたしたいと思います。

高木文雄大蔵省主税局長

○高木(文)政府委員 航空機燃料税という制度が起こされますれば、それが目的税でありましても目的税でございませんでも、結局燃料の値段がそれだけ上がるということになるわけでございますし、それは結局運送コストが上がるわけでありますから、それを企業の経営上他の経営合理化手段によって吸収され得る範囲内においてはまずこれで吸収し、それで吸収し切れない部分は価格に反映していくというのはやむを得ないのではないかと思います。その場合に、それが目的税であるかないかということによって、価格へ影響する場合があったり影響しない場合があったりするということではないのではないか。  ただ御指摘のように、多少ともいわば値上げの口実になりやすいという危険があるということはあるかもしれない。その点はあるいは御指摘のとおりの面があるのではないかと思います。しかし、私どもはいずれにいたしましても、先般来の御審議の際に政府側からお答え申し上げておりますように、燃料税が創設されましたこと、そしてそれが直ちにそっくりそのまま、あるいはさらにそれに便乗して値上げが行なわれるというようなことがないように、会社の経理全体の上からながめまして最小限度のものに運賃の値上げ幅が押えられなければならぬということで、政府全体として見ていかなければならないというふうに思っております。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 私は、本来、空港の設置管理者というものは、これは第三種空港は除きまして、国がその管理者でございます。したがって、当然国の責任において空港整備あるいは空港の安全を確保していく。このような点についてはむしろ、航空機燃料税というような課税によってこれを行なうというようなことではなくて、空港整備の必要財源というものは当然一般財源によって投入していくと同時に、適正な空港の使用料、こういったものによってまかなえるということが財政の正しい姿ではないだろうか、このように考えますけれども、この点についてお伺いをいたします。

高木文雄大蔵省主税局長

○高木(文)政府委員 空港整備五カ年計画で五千六百億という数字が先般来お話が出ておりますが、それに比べまして今回の航空機燃料税によります歳入というのは六百億でありますから、大体一割程度のことになるわけでありまして、それでは自余の財源はどうやって調達されるかといえば、それは他のいわゆる一般財源による負担分があり、あるいはまた借り入れ金等があり、またこの間の説明の中にありましたような着陸料や航行援助施設利用料等の受益者負担金とか、まあいろいろとあるわけでございます。現在でも、御存じのように、道路の場合を見ましても、揮発油税のような目的税による部分やら、一般会計の一般税収による部分やら、借り入れ金による部分やらいろいろあるわけでございまして、その組み合わせがいかにあるべきかというのはなかなかむずかしい問題でございますが、全部が全部一般財源だけでまかなえというのもなかなかむずかしいのではないか。この種の交通機関の整備等につきまして、一種の受益者負担制度を漸次取り入れ、また目的税的なものを取り入れていくということも一つの考え方ではないかと思うのであります。御指摘のように、全部が全部一般財源だけでやってはどうかというお話でございますけれども、その点につきましては私どもの考え方といたしましては、必ずしも全部が全部交通関係の財源を一般財源でまかなうということよりは、一部は利用者といいますか、受益者といいますか、そういうより関係の深い方により多く負担していただくという関係があってもいいのではないかというものの考え方をしておるわけでございます。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 経費の問題については受益者負担、こういったようなものも取り入れることは当然ではないだろうかというようなお話でございますけれども、一体この受益者負担あるいは利用者負担というようなものが、旅客に負担を求めるものなのか、あるいは航空会社に負担を求めるものなのか。どちらにもということを従来政府は言っておりますけれども、私はむしろ旅客に負担を求めるべきではないんじゃないか。航空会社の定期三社ともいずれも相当額の利益をあげているわけです。私は、この点については航空局からも取り寄せて見せてもらいました財務諸表、これは当期純利益を見てまいりましても、日航の場合は四十五年三月末の日付で当期の純利益が二百二十九億八千八百十八万五千円、そして四十六年度の二十一期これを調べてみますと、当期純利益が百四十九億四千五百九十一万七千円、また全日空の場合も四十五年度の場合には三十億二千五十九万六千円、四十六年度の場合には三十七億四千六百七十一万八千円、あるいは東亜国内航空の場合も当期純利益は九億九千五百三十四万六千円、、四十六年末は七億四千六十四万機らという形で非常に三社とも利益をあげているわけです。したがって、この受益者負担というような負担の問題等については、むしろその利益から出すべきであって、旅客にこの負担を求めるということは、これは私は筋が通らないのじゃないだろうか、こういうふうに考えますけれども、御答弁をお願いいたしたいと思います。

高木文雄大蔵省主税局長

○高木(文)政府委員 その点はただいま私からお答え申し上げるのはあまり適当でございませんので、むしろ航空局なりあるいは物価担当関係の官庁なりから本来お答えすべきものでございますが、ただ、税法を御提案申し上げるときに、私どもも当然物価のことには関心があるわけでございます。その意味で、私どもの考え方を申し上げますと、御指摘のように、各社とも若干全額に差がありますが、利益がありますから、利益があがる場合にはその一定部分は当然会社によって吸収されるべきであるという考え方を持っておりまして、したがって、燃料税が新たに起こされるからといって、それが直ちに運賃にはね返るというのはおかしいという点は、おっしゃるとおりだと思います。ただ問題は、ただいまの数字そのものは、私、手元に持っている数字とちょっと合いませんのですけれども、先般来運輸省のほうから御説明しておりますように、最近に至りまして航行援助施設利用負担金というものが、新しく四十六年以来会社側の負担がふえております。ですから、四十五年なり四十六年上期の状況とは違った状況が各社の経理面にあらわれてくる可能性を持っております。それから、昨年の五、六月ごろから少し旅客の伸び率が落ちてきております。そういうことがありますので、ただいまお示しのような利益なりがあるからといって、それを全部会社に吸収できるかというと、それは私ども見るところではかなり無理であろうというふうに考えられるわけでありまして、先般来運輸省からもお答え申し上げ、私どもも申し上げておりますように、残念ながらやはり一部運賃のほうにはね返っていかざるを得ない見通しであるという状況でございます。ただ、それがまともにいきなり旅客の負担に響いてくるというものではなくて、一応この定期航空会社の経理全体に影響を与え、その結果それが収支が赤字になってくるということでは企業として成り立たないからということで、運賃改定という形に響いてくるというものでございます。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 時間がありませんので、三、四点飛ばしまして、私は、空の安全を守るということで今回第二次空港整備五カ年計画というものが立てられている。そういう角度からこれを検討してみましたときに、この計画自体、明らかに新全国総合開発計画に基づいて作成をされておりますし、したがって、総額五千六百億円のうちの約五〇%が国際空港の建設の経費であり、いま航空機の大型化だとかあるいは高速化に基づいて、ジェット機だとかジャンボ機だとかあるいはまたSSTなどの問題が大きく問題になってきておりますが、むしろ、これらに備えての滑走路の四千メートル延長というようなことに相当重点が置かれているけれども、いま空港の中で最も問題になっている安全対策として、当面直ちにやらなければならない保安施設の問題だとか、あるいはまた騒音公害の対策だとか、こういったような問題等について、この点では、私はきわめて消極的な計画内容といわざるを得ないと思います。各地方都市の空港などで起こっております安全施設だとか、あるいはまた騒音問題だとか、こういったようなものを当面直ちに完全にほんとうになくしていく、解決をしていく、そういうためには、この五カ年計画とは離れてでも、一体どのくらいの経費がなければならないのか、こういった問題等について誠意を持って積算されたことがあるのかどうか。この二点についてお伺いをいたしたいと思います。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 五カ年計画の中で航空保安施設の整備といたしまして七百億円の経費を計上いたしております。その内訳は、航空路関係に二百五十億円、新東京国際空港関係が百十億円、残りの三百四十億円が空港関係の保安施設であります。航空路のほうは日本の空を大体おおえるということで全国に八カ所の長距離監視レーダー網を形成するという内容でございます。現在すでに二カ所ございますが、今後六カ所追加して日本の空をおおうという計画でございます。航空路関係では四十八年度までに複線化をする。五十年度までに、東京から西のほうになりますが、航空路複々線化をはかるという予算を計上しております。それから空港施設のほうでございますが、ジェット空港につきましては、原則としてILS、計器着陸装置でございますが、これを設置する。そのほか空港には原則としてVOR、DME、方向と距離をはかる装置でございますが、これを設置する。さらに航空機の離発着の多い空港につきましては、空港監視レーダーを設置いたしまして監視を行なう。以上が七百億円の計画のあらましでございますけれども、航空保安施設として当面必要な施設と考えられるものは、この七百億円で全部計上いたしたつもりでございます。  それから、騒音関係でございますけれども、騒音関係は今回五カ年計画で四百十億円を計上いたしております。これは当初、昨年計画を立てさせていただいたときの段階では二百億円という予定でございましたけれども、それをふやしまして四百十億円ということでございます。しかし、これで十分かといえば、これだけではまだ不十分であることは私どもよく承知いたしております。今後航空騒音対策としてどの範囲までどの程度のことをやるか、いろいろ検討いたしまして、おそらくは第三次五カ年計画になると思いますけれども、その際には大幅に騒音対策費を計上したいというふうに考えております。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 私は、むしろ一つ一つの空港についてこういうものがついているかいないかということで実はお聞きしたかったのです。しかし時間がありませんので、とりあえず幾つかの空港の問題だけに触れたいと思いますけれども、たとえばいま公害問題あるいは騒音問題を至るところで起こしていますね。その中でも特に、この問題はあらためて特別会計の中で私、質問したいと思いますけれども、それじゃ広島空港の問題等も具体的にこの計画の中に入っているんですか。その点を一つお伺いすることと、それから最近の航空事故の特徴というのは、空中衝突、いわゆる自衛隊機との接触衝突ということが非常に大きな問題になってきておりますけれども、日本の空が米軍機の最優先飛行のもとで、定期航空路が非常な危機にさらされてきている。こういったような問題等について、米国のいわゆる不定期便というふうにいわれておりますベトナムへ軍需物資等を運んでおりますいわゆるチャーター機、こういったようなものがいま羽田空港に一体どのくらい入っているのか。私は、この点をお伺いすると同時に、これらの問題等が空の交通安全をはなはだしく侵害している根本の原因だというふうに考えますので、これらの問題点について具体的にこれを制限していく、やめさせていくという意思をお持ちなのかどうなのか、この点についてお伺いをいたしたいと思います。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 まず第一点の広島空港の問題でございますが、広島空港のジェット化につきましては地元の反対もございまして、現在いろいろ折衝中でございます。どういうふうに解決されることになるか、まだいまの段階ではわかりませんけれども、いずれにいたしましても、広島を含めまして今後騒音対策を考える必要があるというように考えております。  それから、第二点の空中接触の危険の問題でございますけれども、昨年の事故にかんがみまして、民間航空路であるとか、あるいは空港への進入、出発の経路、そういうところと自衛隊の訓練空域というものと完全に分離するという方針で、空域の再編成をいたしております。したがって、現在の段階では、自衛隊専用の訓練空域が民間航空路と重なって指定されているということはございません。  それから、現在の羽田空港は非常に民間航空機がふくそういたしておりまして、ベトナム関係の米軍機は、原則としては着いておりません。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 不定期便について、現在全然入ってないというお話ですけれども、そのとおり確認してよろしゅうございますね。私は、この問題については意見を持っておりますけれども、きょうは質問の時間がございませんので、そのとおり受けとめてよろしゅうございますね。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 先ほど申し上げましたように、原則として羽田は使われていないということでございます。

齋藤邦吉自由民主党

○齋藤委員長 堀昌雄君。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 まず最初に、この法律を読んでみますと、この法律は、ただ航空機燃料からこの税金を取るということが書いてあるだけですね。ところが説明によると、この航空機燃料税の税収は空港特会に入れるのだという説明があるわけですね。そういうのは一体何でしょうか、政府部内の取りきめなんですか。その理由は公式にはどういうことになっているのでしょうか。

高木文雄大蔵省主税局長

○高木(文)政府委員 今国会で御審議をお願いすることになっております空港整備特別会計法の一部を改正する法律案というのがございますが、この附則十一項で、「政府は、当分の間、毎年度、空港の緊急な整備等に資するため、」云々ということで、この航空機燃料税の収入額をこの特別会計に受け入れるというのを、特別会計法の附則に明文をもって規定しております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そうすると、ちょっとさっき小林委員のお話にもありましたが、一体そういう特定財源という取り扱いと、それからもう一つははっきりした目的税とあるのですが、これはどういう点で片方は特定財源という形で会計法の中に規定をし、片方はそのものずばりで目的税の形を書くということになるのか。これは何がその二つを分ける主たる理由になりますか。

高木文雄大蔵省主税局長

○高木(文)政府委員 現在揮発油税法によります揮発油税も、道路整備緊急措置法によりまして、いわゆる道路特会の財源としているわけでございます。いまの揮発油税法によります揮発油税と、この航空機燃料税法による航空機燃料税とは同じ扱いをしておるわけでございますが、それはいまのたてまえでは、いずれも道路計画なり空港整備計画なりがとりあえず五カ年計画ということになっておりまして、その五カ年計画で、いま申しました揮発油税なり航空機燃料税なりのそれぞれの歳入をはるかに上回る財源を必要とするという状況になっておりますので、そういう形で当分の間の措置として、目的的にそこに充てるという形をとっているわけでございます。  それで、そういうふうな形をとる場合と、本来的に目的税ということにしてしまうという場合とどこに根拠を置いているのか、差をどこに置くのかという点でございますが、完全な目的税ということになりますれば、その財源目的に何のためにその税を起こされたかという、何のためにという仕事が終われば、もうその税は当然その時期においてやめになるということでございましょうししますが、いまの航空機燃料税なりあるいは揮発油税なりにつきましては、現在の法律のたてまえ、将来どういうふうに変わっていくかわかりませんが、現在の法律のたてまえからしまするならば、道路計画なり空港計画なりがもう完全に終わった、そういうことが近々あるとは考えられませんけれども、終わったとしましても、法律の形成の上では直ちには税はやめにはならない、こういうかっこうになっております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 要するにそうすると、やはり本来的には、さっきの話ではありませんが、これは一般的な税金として取るのだということであって、道路計画なり空港整備計画の見合いでただそれを当分の間特定しておる、こういうことですね。

高木文雄大蔵省主税局長

○高木(文)政府委員 ただし一言だけお断わりしておかなければいけませんのは、現行の税率、たとえばガソリン税の税率がたいへん高いではないかという問題がありますが、現行の税率がなぜ二万八千七百円であるか、あるいは燃料税の税率がなぜ一万三千円であるかという税率水準というようなことになりますと、現実にいまそれが両特別会計の財源になっておるということと非常に密接な関連があるということでないかと思われますので、もしそれらの空港整備も必要ないし、道路整備も必要ないということになりました場合には、おそらく少なくともその税率の点だけは何か調整する必要があるので、本来の税負担水準という観点からだけすれば、いまの税率が全く他のいろいろな物品税などと比べて妥当な税率だとは言えない水準になっておるという関係があるということになるのではないかと思います。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そこで、いまお話しのように、道路財源も確かに非常に必要だということで、だんだんと道路財源を目的とする揮発油税というものがエスカレートして、二万八千七百円になった。そして今度は空港特会のほうでは一万三千円ということを一応きめて、軽課措置がとってあるということですから、一万三千円になったのは揮発油税が道路財源に特定される前の価額であった、こういうことですね。ところが今度の航空燃料税というのは、それは特定される前の一万三千円ですから、今度はこれは特定しているのでしょう。空港整備五カ年計画というもので特定をするわけですね。だから私は、特定をする前なら、一万三千円というあなた方の評価を一つの基準として考えていいと思うのです。ところがそれが、特定するときはそうだけれども、特定してからはこう上がってきている。こういう経緯から見ると、いまのそういう過去の経緯とあなたのいまの答弁からすると、私は実は一万三千円というのがちょっと説得力を欠くような気がするわけです。だから、道路財源に特定した揮発油税というものは、その以前は一万三千円であったのでしょうが、特定をしてから次に値段が上がったのはいつですか。

高木文雄大蔵省主税局長

○高木(文)政府委員 ちょっと経過を申しますと、揮発油税及び地方道路税の合計の税率は昭和二十六年一月一日からずっと一万一千円でございました。それで二十九年四月一日に一万三千円に上がっております。それと同時に、二十八年に道路整備費の財源等に関する臨時措置法というのが制定されまして、二十九年度を初年度とする第一次道路整備五カ年計画が二十八年のときに制定されました。と同時に、揮発油税収入がいわゆる特定財源化されていったわけでございますが、具体的に特定財源化された二十九年度、このときに一万三千円になった、こういう関係になっております。そして今度は三十年八月一日からそれが揮発油税と地方道路税とに分かれまして、一万一千円と二千円になった。この当時いろいろと経過がありまして、いろいろ混乱しておりますが、とにかくそういう経過になっております。  そこで、今回航空機燃料税の水準というものを考えますときに、一応非課税規定が置かれましたその当時にさかのぼるとした場合に、これが一応の目安であろうかと考えたわけでございますが、その一万一千円水準によるべきか、一万三千円水準によるべきか、あるいは別の考えによるべきか等々考えたわけでありますが、一部譲与税として地方に譲与するほうが、今回の騒音防止等の都合上よかろうという見地から、三十年八月一日から揮発油税が一万一千円で地方道路税が二千円になりましたその辺の時点に合わすのが一つの考え方ではなかろうかというのをとったわけでございます。これは一つの目安ではございますが、大体その辺を一つの目安に置いたわけでございまして、この辺については検討の段階ではいろいろな議論があったわけでございますが、今回お示ししております案の最終的な、いわばよりどころになりましたのは、三十年八月一日からの状態というものが、一つの目安になったということでございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そこで、その後二万八千七百円までにふえたのは、道路財源が必要の度が強いということであったのでしょうね。一般会計が持っていいものを、やはり揮発油税で大いに負担をしてもらった。ところが、今度の空港整備特別会計のほうで議論をしてもいいわけですが、ことしの予算を見ても、それからさっきのあなたのお話からしても、今度の空港整備特別会計の五カ年計画の中に占める航空機燃料税というものは、いまの道路会計の中に占める揮発油税に比べると非常にウエートが小さいですね。これはどうしてこんなに、片方は道路であり、片方は空港整備、いずれもそういう財源はかなりなものを必要とするし、私はあとで少し議論をいたしますけれども、実は今度十三分の二が譲与税として関係市町村にいきますけれども、これはなかったよりはたいへんましだと思いますけれども、空港関係の市町村は必ずしも十分な額だと思っていないわけですね。ですから、そういう意味では当初には一応そういう経過があったりするということは了解をするとしても、これはやはりもう少し特定財源なら特定財源らしい扱いをするのだということにしておかないと、私は、自動車と飛行機の間の権衡を非常に失する形というものが出てくるのではないか。国は財政上として一般会計から繰り入れるものを、道路についてはしぶるけれども、飛行機については大幅に繰り入れるのだということでは、国民感情として必ずしも適当でないような気も私はするわけです。いまできたところで先の話をするのもいかがかと思いますけれども、どうもちょっと権衡を失するような感がしますので、その点はどうですか。

高木文雄大蔵省主税局長

○高木(文)政府委員 これはあるいは主計局のほうから御答弁申し上げたほうがよろしいかもしれませんが、実は四十七年度の空港関係の予算は大体五百五十億ほどでございますが、五百五十億の中で、大ワクにして二つに分かれまして、一般会計負担が大体三百五十億でございます。航空機燃料税の分は、三百五十億のうちで五十億にしか当たらないわけでございます。その五百五十億から三百五十億を引きました残りの二百億はどうなっているかというと、空港特会の一種の自己財源的なものでございます。自己財源的なものの中で一番大きいものが空港使用料でございまして、これが百六十五億になっております。この空港使用料というものは、税の形式はとっておりませんが、やはり受益者負担金的な性格のものになっておるわけであります。ですから、受益者負担金的なものという点では航空機燃料税部分だけを切り離して見ていただくのはちょっと適当でないので、この空港使用料等の負担金と合わせて見ていただく必要があるのではないかという点が一点と、もう一つは、道路の場合とやや違いますのは、空港整備の歳出の中で、たとえば国際空港の整備のための経費などもこの特会の歳出に立っておるわけでありまして、燃料税は国内航空だけにかかるものでございます。国際空港にかかる分のいろいろの歳出の財源は、どうも一般会計の一般財源的なものあるいは国際線も含めての意味での空港使用料等でやっていかなければぐあいが悪いので、航空燃料税に依存するのはまずかろうということもありまして、私もどうも明快な御説明ができませんが、道路とは若干そこは入りくみがあるということはいえるのではないかと思います。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 一般会計の財源といっても、その三百五十億の中に通行税が百二十億くらいあるということですから、純粋の一般の租税負担からの持ち出し分は確かに少ないと思うのですけれども、将来的に、けさ佐藤委員も触れておりましたように、空港は確かに整備をしなければならぬ。私は五千六百億では不十分ではないかと思う。運輸省当局はこれで十分ですという話のようですが、私は必ずしもそれで十分なのかどうかよくわからないのですが、税制上の問題として見ますと、そういう意味では自動車のほうに非常に大きな負担をかけているということはやや均衡を失しておるような感じがするという点をちょっと指摘をしておきたいと思うのです。  そこで、実はこの間、私三月七日にちょっと沖繩へ用件があって行きまして、航空券をぱっと見ましたら、一ドル三百四十三円で交換というふうなことが書いてあるわけですね。去年の十二月二十日にああいうふうな通貨調整が行なわれて、三カ月もたってこれはどういうことになっているのかと思って国際金融局のほうに聞いてみたら、これはATAですか、国際航空協定かなんかによって依然としてそのままになっておるという話でした。新聞を見ると、何か四月一日から新しいそういう換算になるかのように伝えてあるわけですが、運輸省のほう、これについてはどういうことになっておりますか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 先ほどお話が出ました三百四十三円という換算レートでございますが、これは昨年の変動相場制に移りまして以降、ドルの場合には八%ぐらい、ポンドの場合には四・七%ぐらい下がっておったわけでございますが、昨年の十二月にポンドの実勢によりまして換算レートをきめるように航空会社に指導した、その数字が三百四十三円でございます。  国際航空運賃というのは、御承知のように、世界各国を旅行する場合にいろいろな航空機に乗るわけでございます。したがって、航空会社間の精算という問題があとに残るわけでございます。この精算機構がないと、国際航空運送というものは成り立たない仕組みになっておるわけでございます。その場合に、運賃が世界的にドルならドルで統一されていればいいのでございますけれども、現在はドル地域とポンド地域と二つに分かれております。したがって、ドルとポンドの交換率というものをきめませんとその精算ができない。その交換率が一ポンド二ドル四十セント、従来の交換率があるわけでございますが、それを簡単に変えるわけにはいかぬということになるわけです。その一ポンド二ドル四十セントというのを基礎に各国の換算レートというものがきめられておるわけでございます。昨年三百四十三円といたしましたのは、その換算レートをポンドの相場に合わせた。これはドルの相場に合わせることもできないわけではございませんけれども、ポンド、ドルの交換レートの関係がございますので、四・七%であるポンドに合わせたということでございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 では、これはずっとこのままでいくのですか。見通しはどういうことになっているのですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 三百四十三円の換算レートを採用いたしましたのは昨年の十二月一日からでございますが、御承知のように、昨年の十二月二十日に各国の通貨調整が行なわれまして、一ポンドが二ドル六十セントということになったわけでございます。それに伴いまして、ことしの初めにIATAが総会を開きまして通貨調整に伴います今後の対策をきめたわけでございます。その中で、交換レートは当然一ポンド二ドル六十セントということでございますが、そのほかにやはり通貨調整に伴いまして非常に減収になる企業が各国の企業で多いわけでございます。その関係で、通貨調整に伴ってドル地域では大体七%、ポンド地域では一%の運賃調整をきめたわけでございます。このIATAの決議が四月一日から施行されるということに一応なっているわけでございます。  ただ、日本の場合には、ドルの通貨の調整幅が非常に高いものでございますから、四月一日まで待てないということで、航空局長からIATAの事務総長に手紙を送りまして、一般の調整は四月一日でやむを得ないと思うけれども、日本だけは早くしてもらいたいということを申し入れまして、その結果、二月二十五日から実施するということに一応なったわけでございます。しかし、この運賃といいますのは、一国の政府だけの認可では処理できなくて、関係各国の政府が全部認可しませんと効力が発生しないという仕組みになっております。このため、アメリカのほうでことしの二月十日から一カ月間物価の凍結をいたしまして、その間一切運賃認可をしないということで三月十日まできたわけでございますが、その措置をさらに十五日延ばしまして三月二十五日までその凍結を続けているわけでございます。そのために、私どものほうは新しい交換レートあるいは換算レート、さらに新しい運賃の認可をいたす用意はいたしておるわけでございますけれども、アメリカ政府のほうが認可いたしませんと効力が発生しないということで、いまペンディングの状態になっておるわけでございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 いま日本の国民にとって、通貨調整で多少メリットがあるのは、こういうところをきちんとしてもらえば、要するに、どうせドル建てで外へ行く場合が多いわけですから、結局、それだけ運賃が安くなるということだと思うのですね。一体、今度の新協定でもしアメリカがオーケーしたら、一ドルは幾らに換算されることになるのですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 一ドル三百八円でございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 それならば、できるだけ早くしていただきたいのですが、あわせて、今度は一ドルが三百八円になると、日本航空は沖繩線なんかは値上げをするというふうに新聞は伝えておるのですが、この点は一体どういうことになるのでしょうか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 先ほど申し上げましたように、IATAでは、通貨調整に伴いまして運貨調整をいたしておるわけでございます。それと同時に、やはり昨年の運賃調整をやる前でございますけれども、IATAの運賃会議におきまして、最近の物価の値上がり、あるいは各国が日本と同じような航行援助施設利用料というような新しい制度を設けて負担をふやしてきているというようなことを織り込みまして、五%ないし七%ぐらいの運賃値上げをきめているわけでございます。それと、先ほど申し上げました通貨調整に伴う一%なり七%の調整、そういうものを含めますと、三百八円になりましても、沖繩の場合、若干上がるという結果になっておるわけでございます。沖繩の場合にはポンドの地域になっておりますので、その関係で若干上がるということでございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 沖繩というのは、ドルでしょう。それがどうしてポンド地域になるのですか。それはIATAがかってにきめているというならしかたがないのですが、どう考えても実際にドルが通用している地域がポンドの取り扱いになっているというのは、沖繩県民含めてわれわれちょっと納得しにくいのですが、どういう理由ですか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 東南アジアの国際運賃は、全部ポンド建てということになっている。その結果でございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 ここでけさの新聞でちょっと見たのですけれども、日本航空、全日本空輸は十六日運輸省に、五月十五日以降本土復帰する沖繩線航空運賃を申請した。それによると東京−大阪−福岡−沖繩間は現行運賃より約三%値上がりし、日航の場合では東京−沖繩で現行二万五千九百円が二万六千七百円になる、こういうふうにされておるわけですね。さらに通行税がかかったり、来年度からこの航空機燃料税も取られるというようなことで、そういうあれが出ている、こういうのですが、いま運輸省では、そういう申請が出ているのに対しては、沖繩の問題というのは、われわれとすれば復帰をしたら沖繩から本土へ来る、もう本土ということはないのですけれども、東京へ来るというような場合に費用がふえるというのは、沖繩県民にすれば、それでなくても通貨交換問題でたいへん問題があるわけですからあまり望まれざる処置だと思うのですけれども、運輸省はいまこれについてはどういう考えでしょうか。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 申請は昨日出てまいったばかりでございますので、まだ十分な検討はいたしておりません。ただ、正確に申し上げますと、値上げということではなくて、むしろ航空会社が申請する運賃から下がっているわけであります。日本に復帰いたしますと通行税が一〇%かかるということになりますので、本来ならば一〇%という可能性というか、上がるべきものであるかもしれませんけれども、その意味では三%ということは通行税のうち七%は航空会社が吸収しているということになると思います。あと三%が吸収できるかどうか、もう少し申請を調べた上で結論を出したいと思います。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 復帰の際に、わずか三%くらいなら、さっき小林さんも触れられたように、赤字で首が回らないというなら話は別ですけれども、やはり一応利益を計上しておるのなら、沖繩線はそれが三%が持ち出しになるのかわかりませんけれども、この際ひとつやはり沖繩の復帰を考慮に置いて、運輸省としても三%程度の運賃なら、すでにこれはほんとうはもうちょっと下がっていなければならないものが実は下がっていないわけですね、いまの経過から見ると。通貨調整によれば本来なら下がっていなければならないはずのものだ。ドル建てから変わるのですからいいのですけれども、そういう感じからしますと、できればひとつそういう値上げにならないような処置を考慮をしてもらいたいと思います。  それから、それではその次に、第二次空港整備五カ年計画に関する報告というのが航空審議会の空港整備部会で出されております。これが当面する航空機燃料税を取るための一つの理由になっていると思うわけでありますから、ちょっとこの中身に触れて少し運輸省側の見解を伺いたいと思うのであります。  そこで、けさほども佐藤委員が触れましたけれども、最近の乗客の増加状況というのを見てみますと、昭和四十年と四十四年の利用者のウエートが出ているのですけれども、昭和四十年には観光のウエートというのが全旅客の三五・六%であったものが、今日は観光のウエートが六〇・八%で、わずか四年間に二五%も観光のウエートがふえている。これがいまの利用客の姿なんですね。いま運輸省のほうで試算をしておられる航空旅客の増加というのは、全く驚異的な増加をするのだという前提で実はいろいろなことが考えられておるように思います。この中で特に総合交通体系に関する答申という昨年の七月三十一日に出されている、この基礎になった資料を見てみますと、GNPが昭和六十年には二百兆円になるんだ、こういう前提になっているようですね。そこでこの前提に基づいて航空旅客というのは一億人になって、昭和六十年には一億人の人間が動くのだ、こういうことになっているようです。このGNPというのは新全総では百五十兆円というのだが、この答申のほうはさらに五十兆円上積みをして、六十年には二百兆円だ、こういうことになっておるというわけですが、ひとつ航空局長、この答申のベースになった六十年にGNPがどうして二百兆円なのか、ちょっとこれをお答えいただきたいと思います。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 私、ただいまその答申の二百兆円のベースがちょっと手元にございませんので、ごかんべんいただきたいのですが、私ども試算をいたしました場合は、大体新全総によりまして数字をはじいた。そのときのGNPから大体国内線におきましては昭和六十年において一億二千万人くらい、それから国際線におきましては約四千万くらいというのが当時の想定でございます。さらにその後会社経済発展計画、これ等も若干変わってまいりましたので、それをも含めまして一応その試算をいたしてみましたけれども、大勢においてはそう変わりはないのではないか、あるいは若干のズレが出るかもしれませんが、大勢においてはそう変わりがない、そういうことで大体マクロの数字といたしましてそういう数字を持ってきまして今回の数字をはじいたということが実情でございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 いまのお話ですね、皆さん経済の専門家であるわけでもありませんから、ここで詰めた議論はしませんが、それにしても新全総で六十年に百五十兆ときめておる。この答申というのは昨年の七月三十一日に出ていますから、ドル・ショック以前ですから、まだだいぶ楽観的ムードもあったのかもしれませんが、しかし、五十兆円の差があるというのは、私はかなり大胆な問題提起だと思うのです。片方の新全総というのは経済企画庁が、そういう見通しを立てることの官庁が一応きめた線ですね、百五十兆というのは。で、五十兆という動きはこれは三〇%違うんですね。たいへん大きな違いですね。まあそれはそれとして、いまおっしゃった一億人でも一億二千万人でもいいですが、皆さんは六十年の段階で観光客が占めるウエートは一体どのくらいになっておると思っておられますか。この一億人でも一億二千万人でも、四年間に三五%のウエートが六〇%に伸びているわけですね、今日まで。これは四十四年の数字ですね。だから四十六年はウエート一体いくらになってますか。四十六年はもう歴年で見たらわかるだろうと思いますが、ウエートはさらにふえているのじゃないかと思うのですが……。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 実は先ほどの数字とちょっと違いますので恐縮でございますけれども、私どもが四十二年三月に調べましたところでは、大体観光を主とした旅行が一六・三%、個人的用務のためが二四・九%、商用、社用、公務が五二・九%、これはアンケートでございますので、その他及び回答がなかったのが五・九%、大体そういうふうな数字だと思います。そこで、昭和四十六年の八月にアンケートで調べましたところによりますと、観光が一六・八%、それから私用のものが二三・四%、商用、社用等が四七%、それから新たに新婚旅行という項目がございますが、これが六・七%、あるいは考えようによってはこれは観光に入るかもしれませんけれども、その他五・八%、不明〇・三%、大体以上のような数字が四十六年の八月の調べでございます。  今後どうなるかと申すわけでございますが、これはやはり非常にばく然とした言い方しかできませんけれども、やはりこれからかりにGNPが相当伸びてまいりまして、それによってレクリエーション需要というものが相当伸びてくるのじゃないかというふうな感じは持っております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 いま私が申し上げた資料は法務省の資料ですから、やはり政府の資料で、これは正確にいろいろなデータがある。法務省がどうしてこれをとられたのかよくわからないのですが、四十四年から四十六年までの資料なんですね。いまおっしゃった新婚旅行というのは、これは業務じゃありませんね。観光でしょう。だからそれはひとつ、今後は観光の中で計算をしてもらいたいと思いますね。  そこで、私も伊丹空港の周辺に住んでおるわけですから、航空公害の問題については実は被害者なんですね。もうきびしい被害者の一人です。そういう被害者の立場から見ますと、やはり何としてもひとつ飛行機の発着回数を減らすということ以外に、いま当面この航空騒音からのがれる道がないわけですね。そうすると、最近いみじくも事故が起きるたびにたいへんたくさんなくなっている人は残念ながら観光客なんですね。最初に全日空が羽田沖に落ちたときは、札幌の雪祭りに行った帰りのお客さんというので、これはおそらく目的でとったら、あの飛行機の八〇%ぐらいの乗客は、おそらく観光目的ではなかったのかと思います。その次に、この間函館で落ちたのも、これも観光旅行団がほとんどだったように私は記憶しております。この間の全日空と自衛隊機の衝突も、これは静岡県の遺族会の方ですね。ですから、やはりこれも観光旅行であったように思います。残念ながら、最近の航空事故でなくなっておる方というのは、実は観光客の方が非常に多い。考えようによっては、業務のためにやむを得ず乗っていて死亡したのなら、これは避けられない、自分らの業務ですからしかたがないと思うのですが、観光に行って命を落とすというのじゃ、これは私はどう考えてみても、その方たちも浮かばれないだろうけれども、遺族の方も、ああ、そんなことなら観光には飛行機で行かずに汽車で行けばよかったなという気持ちが私は残っておるのじゃないかと思うのですね。ですから、私はやはり飛行機というものが観光のために、そのためにいろいろなことをしなければならぬという点にやや実は率直にいってひっかかりがあるのですが、この答申は、「また、国民の所得水準の向上と労働時間の短縮は今後も進行すると考えられる。レクリエーションは国民生活においてより確固とした地位を占めるようになり、遠距離レクリエーション需要の増大も充分に期待できるであろう。」と、こう書いてあるのですね。それは要するに「期待できるであろう。」というかまえ方は、大いにレクリエーションであっても何であっても、飛行機を使うことがふえることはたいへんけっこうなことだというのが、この第二次空港整備五カ年計画の土台に据えられておるというのでは、私はこれは非常に問題があるような気がするのですが、航空局長、これについての見解はどうでしょうか。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 確かにその書き方で、「期待できるであろう。」といいますと、いかにもそれを期待して、それに沿うべく準備しようというような表現でございますので、若干先生の御指摘のとおり問題はあろうかと存じます。ただ、私どもの考え方といたしましては、航空需要というものが、商用、公用その他いろいろございますけれども、レクリエーション需要というものも、自然な傾向としてある以上は、これはやはり否定し得ないものだというふうに考えております。したがいまして、このレクリエーションを慫慂するという行き方は、必ずしもこの段階においては得策とは申せないかもしれませんが、やはり自然な人間の流れ方としてそういうものがあるということはいえると思います。ただ、現段階におきましては、空も相当過密になっておりますので、現実に私どもも羽田あるいは大阪等において発着回数を規制しておるというのが実情でございます。そういう際に優先するのは何かと申しますと、その際には観光というものはやはり一段と次元を下げていかなければならぬだろうというふうに考えております。そういった意味で、混雑緩和といたしまして発着回数その他を規制する場合には、観光客を誘引するというふうなことはやはり消極的にしてもらいたいということは考えておりますし、そのことを会社に対しても話しておるわけでございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 いまあなたのおっしゃったことは、この中にやはり書かれておるのですね。「東京圏及び大阪圏における空港整備」として「東京圏及び大阪圏の空域空港能力は既にほぼ限界に達しつつある。今後も航空輸送網の拠点として、その航空旅客需要は引き続き増大すると見込まれるので、当面、運航回数の制限等も検討されている情勢にあるとはいえ、かかる制約の解消こそが空港整備の課題であるという認識にたって、空港整備にあたっては、東京圏及び大阪圏について特に重点的配慮が要請される。」ですからいまの問題は、この答申の中には騒音対策その他も出ていますから、全部触れますけれども、私はやはりどうもちょっとひっかかるのは、東京とか大阪とか、まあ東京の場合はまだ大阪に比較したらややましかもしれませんけれども、非常に地域の住民が航空公害に悩んでおるのなら、そこでそういうのを制限すること自体が当然じゃないかという気が私はしているわけです。そして、それでは航空制限をしなくてもいいような整備ができるかといって、あの地域では事実上はもうあまりやる手はないのですよ。率直にいえば、私どもはあれをどっかにどけよう、それ以外に問題の解決はないと言っているのです。民家が全部防音対策をするなんということは事実上なかなか簡単にできることではありません。しかし、それをやらなければ、公的なものだけやったから要するに騒音対策が済んだというわけにはいかないのです、住民がずいぶん住んでいるわけですから。私もその周辺の一人として、そういう問題は政府も含めて少し安易な感じじゃないかと思っておるのですが、ここに書かれておることも、前段として、ここはもうほとんど一ぱいになっておるとはいいながら、航空制限、運航制限はやめるように空港整備をするのが筋だ、こうなっておるのです。  いますでに、四十四年に六〇%になっていると法務省が報告しているわけですから、今日は六〇%をはるかにこえていることは間違いない。そうすると、そこの周辺の住民も、ほんとうに急ぐ用事あるいは業務、公務、いろいろな問題があるでしょうから、そういうことでやむを得ないものについては残念ながらある程度がまんをしなければなりませんが、しかし、観光旅行に行かれる人たちのためにまで住民がその騒音公害をがまんしなければならぬかどうかについては非常に問題がある。そうすると、運航制限がされておれば、ともかくその場合の取り扱いについては、団体客がぽかんとそこへ入ってくるというのでは、おそらく航空会社としても、そういう急な用事の方たちの業務の制限になっては悪いということで、団体客はひとつ御遠慮願いたいという処置になれば、やはりだんだんとその範囲で——私はこの話を実は伊丹の市民大会で言ったわけです。私たちは方向として観光客はひとつ遠慮してもらいたいのだという話をしましたら、質問がありまして、どういう質問かというと、私はおやじが島根県で長いこといなかにおって、一ぺん東京へ連れていってやりたいと思っております。そこで、行きは飛行機というものに一ぺん乗せて、帰りは新幹線に乗せて帰りたいと思いますが、先生、そういう観光もいけませんかという質問が出たわけです、市民大会で。そこで私は、そういう個人の方がなさることまで私はどうこう言うつもりはありません。しかし、少なくとも航空会社なり旅行社が団体々募って、そうして団体によって飛行機を利用するというようなことは、これはこの際ひとつ考えてもらいたいというのが私の真意ですよ。同時に飛行機の旅行というのは、なるほど速くて便利かもしれません。そのために飛行機の旅行というものがあるのだと思うのですが、観光というのは、私は観光にいらっしゃる団体そのものの中のいろいろな空気から見ても、やはり汽車や船に乗っておいでになるのがほんとうの観光ではないのか。  私はいま用務のためにしかたがないから新幹線のひかりに乗っておりますよ。そうすると、東京を出て大阪へ行くまでの間に、ともかく途中でおりることはできないわけですよ。これまで汽車に乗っていれば、やはりちょっと静岡でとまれば、きょうはひとつ安倍川もちを買おうか、東海道沿線の話になれば、私は変な話ですけれども、静岡の駅弁が実にうまいと思っておるのです。静岡で駅弁を買おうかと思っても、ひかりに乗っていれば駅弁を買うことができないわけです。そして浜松ならウナギが買えると思っても、このごろは東京のへんちくりんなウナギ弁当を食べさせられる。旅行の楽しみというのは、スピードが上がるにつれてなくなるわけです。ただここからここまで行くということだけです。運輸省というのは観光関係の担当の役所として、私は今後のレクリエーションなり、そういう観光旅行のあり方については、外国へ行くのに船で行きなさいという話にはなりませんから、これはやはり私は飛行機だと思いますが、国内旅行については、私はこれをある程度制限をしてでも、決してそのことが観光旅行の目的に反することにはならないと思います。こういう考えを持つのですが、あなたも航空局長だから航空の担当だけでしょうけれども、運輸省全体としてのそういう観光行政といいますか、そういう角度から見ても、私は、今後飛行機で観光に行く人がふえることは、観光そのものにとっても空疎な観光になってくるのじゃないだろうか。そういう日本的ないろいろ趣のある観光というのは、そういう汽車で行くとか船で行かれるとか、やはりそういう中に観光、レジャーというものの一つの意味が私はあるのじゃないか、こう思うのですが、航空局長、これは、ほんとうは運輸大臣に聞いたほうがいいのですが、航空局長に聞きます。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 やや私見も交えるかもしれませんが、御答弁さしていただきたいと思います。  私、観光というものは、やり方につきまして、人によっていろいろ種類があると思うのです。たとえば、私なんかは個人的に申しますと、むしろ先生と同じように、ゆっくり汽車に乗りまして、汽車弁を買うほうがはるかにいいだろう、飛行機に乗って——私どもこのごろよく航空機に乗ります。飛行機で旅行させられます。飛行機で鹿児島まで行って、一泊して汽車に乗って帰ってくるということはまことにあじけないことでございまして、私もそういう意味から、個人的にはむしろ地上をゆっくり行くのが観光であろうという気がいたします。いたしますけれども、これは人さまざまでございまして、いろいろな選好性がございます。そこで観光につきましても、都会の周辺でレクリエーションをやろうと思いましてもなかなかそうならないというようなことが現実でございまして、そこでやはり遠くへ行って、しみじみ空気を味わおうという気持ちにもならざるを得ない。そこでそれほど長いひまがないという方は、飛行機だけではなくて、たとえば飛行機で北海道まで行って、北海道を汽車弁食べて回るとか、そういうふうに結びつけたいろいろなものがあると思います。そういった意味で、必ずしも観光は飛行機でやるべからずということは申せないと思いますが、それは先ほど申しましたように、過密になっておる現時点におきましては、個々の観光は別として、やはり団体旅行などというものは、優先順位からいえばあとになるべきじゃないかということで会社を指導しておる次第でございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 まあやはりいま日本の経済というのは資本主義ですから、ある程度そういう企業がもうける手段を全部防ぐわけには私もいかないと思いますけれども、しかしなるべくは、ある程度そういう抑制を加えながら航空旅客の伸びをやはり望ましい方向に誘導する責任が私は運輸省にあると思うのですね。ただ航空会社がもうけよう、もうけようでやっておるものに手をかすだけが航空行政じゃないという感じが、私はいたしますので、その点をひとつ特に申し上げておきたいと思うのです。  それから今度は、「騒音については、長期的には航空機の改良による軽減もかなり期待できる。また、後述の騒音対策の実施により、航空輸送と空港周辺地域との円満な共存関係の樹立も順次期待できるのでこれについても解決の道が開かれている。」というたいへん楽観的な前提をされて、そして今度は、騒音公害の問題については、「騒音公害は、近代産業の発展に伴なう環境汚染問題の一つであるが、高度福祉社会の実現を指向するわが国においては、その解消への努力はあらゆる関係者を通じての責務である。国は航空輸送の確保と生活環境の保全とに関するコンセンサスが確立されるよう、更に努力するとともに、今後の空港整備に際しては、施設整備面でこれを具体化することを重要な課題として推進していかねばならない。従来の騒音対策は、障害の軽減といった消極的意味合いにおいてとられて来た傾向がある。この角度からの充実した対策が必要であることは当然としても、今後は更に進んで、空港にとって騒音がある程度不可避であることを考慮し、空港周辺の土地を騒音と共存できる工場、公共施設等に利用する方策を確立し推進する必要がある。」こういうふうに書かれているわけですね。  いまその前段で触れたコンセンサスが可能だという考え方ですね、「騒音については、長期的には航空機の改良による軽減もかなり期待できる。」とここは書いてあるのですが、後段へいくと、これは限界があって、あまりたいして期待ができないということが書いてあるのです。ちょっとそこには矛盾するところがあるわけです。そこに「航空輸送と空港周辺地域との円満な共存関係の樹立も順次期待できる」とこう書いてあるのですが、そんな情勢でしょうかね、いま。逆になりつつあるのじゃないですか。いま空港周辺の住民のコンセンサスというのは、ますます開きつつあるのじゃないでしょうかね。あなた方は、三月九日の答申ですから、四十七年三月九日といえば、これは前の週でしょう。今日この時点で、そういう認識で、今後の空港整備計画をやられるというのはたいへんなことだという気がしておるのです。  それから後段のほうに書いてある、そこに工場とかなんとかを持っていけばいい、こういう話ですけれども、まあ早い話が伊丹空港の問題を考えてごらんになればわかります。あんなところの周辺に工場を持ってきたらたいへんです。条件に合っていないですよ。土地の価格でもたいへんな価格ですから、もちろん工場は持っていきっこありませんよ。そうすると、あとに残っているのはここに書かれている——どこかに書いてあったけれども、公園や緑地にしたらいいだろう。これはいいですけれども、しかしあそこの周辺を、特に問題のあるところを公園にし、緑地にしようと思えば、今度の五千六百億の五カ年計画の費用を大かたみんな持っていって、ようやく大阪空港周辺ができるというぐらいな程度のことだと思うのですね。私はそこらにたいへん——この中で書かれておることはイージーに書いてある。その裏づけになっておる五千六百億円で一体何ができるのだろうかという点にあまりに乖離があり過ぎると思うのですが、この答申について、あなた方答申を受けたほうだから、それはちょっと言いにくい点があるかもしれませんけれども、私はこれは問題があり過ぎると思うのですが、運輸省としてはこれを受けてどう考えておられるか。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 先生御指摘のように、私、騒音問題については、決してイージーな考え方をとっておりません。ただ、私どもといたしましては、立場からと申しましょうか、私どもといたしましては、どういうふうにしたらその航空というものが民生の中に入って、一般の人たちの中に入って役に立つかということを考えるのが結局目的でございます。したがいまして、航空をなくせばいいというような考えを持っていない。やはり航空というものは伸ばさなければならぬし、そのほうが社会のためになるだろうというような基本的認識でございます。しかし、そのためには、いま非常に障害があるということについても、やはり原因を詰めていきたい。その意味におきまして、最も大きな問題は安全の問題でございますが、その次に非常に社会問題化している騒音の問題というのが一番大きな問題だ。その意味におきましては、対人関係におきましては一番解決しにくい問題であるということで、騒音の問題が一番大きいと思っております。しかし、そういうふうな障害があるけれども、それを解決しなければ航空自体の発展はとうてい望めないものでありますから、騒音問題についていわゆる全力投球していかなければならぬということを私どもとして考えておるわけでございます。  そこで、その作文につきましては若干イージーというふうにとられる面があるかもしれませんが、私どもそれを受けた者といたしましては、決してイージーなものではなくて、何としても解決しなくちゃならぬという、非常に迫ったむずかしい問題というふうに考えておるわけでございます。  そこで、やはりあるべき姿といたしましては、これは伊丹だけを考えているわけではございませんで、一般論として述べられておりまして、これから新しい空港をつくる場合には、なるべく海のほうにつくったり、たとえば大分にしましても、あるいは大村、この辺も大体海上にとらえております。その意味におきまして、なるべく騒音というものが付近の住居に影響を与えないようなところに、それから、かりに陸のほうに設置するとしましても、滑走路の方向を居住地から避けるとか、あるいはもう少し地域計画と合わして、共存できるような形にすべきであるということで、それをねらって進まなければならぬというふうに考えておるわけであります。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 もちろんこれはこの答申を受けて皆さん考えていただくことでしょうけれども、結局いまおっしゃったように、この中にもそのことは触れられておるわけです。「空港の近接地域には、公園、緑地等の公共施設、或いは工場、流通業務施設、倉庫等が配置されるようにするほか、空港周辺の市街化が進んでいない場合には、市街化調整区域の指定も考慮する必要がある。更に、このような土地利用計画が確実に進められるように、必要な助成措置を行なうことについて検討するとともに、移転補償等を促進するため、国とは別個の団体を設立し、この団体が必要な事業を行なうことについても検討する必要がある。」こういうふうに書かれているわけですね。ここらは私も前向きの提案としてたいへんけっこうだと思うのですけれども、要するに、それといまの五千六百億円の中身は、きょうは時間もあまりありませんから触れませんけれども、どうも私の場合には特に伊丹の問題が頭にあるからそういう感じがするのかもしれませんが、ほんとうにそういうコンセンサスを得ようという皆さんのかまえなら私はたいへんけっこうだと思うのですよ。そのためには、しかしお金が要るということですね、率直に言えば。だから、そのもののためには金はいといません、金で解決ができることならいといませんという積極的なかまえが確立しているならば、それはまた別だと思うのです。このことは空港特会のときに関西新国際空港問題というものは徹底的にやらしてもらいます。運輸大臣にも来ていただいて、運輸省としてのきちんとした姿勢を伺いたいのですけれども、どうもこの答申を読み、この財源を見ておりますと、書かれておることの中でわれわれとしてはちょっといかがかと思うこともあるが、同時にいいことを書いていらっしゃるところでも、はたしてそれが裏づけの費用としてここにある五千六百億円というので足りるのかどうかという点については非常に疑問があるわけですね。  そこで、きょうは航空機燃料税ですから、特にこれは自治省のほうに入っていただいておるからちょっと伺っておきたいのです。実は、私は尼崎市の北部にいるのですが、すぐ隣接した伊丹市というのが御承知の伊丹空港の所在地です。ここの空港が所在することに伴う特別の財政需要ということで資料をつくらしてみたわけですね。そういたしますと、こういうことになってきているのです。航空機騒音等の公害対策に要する費用として学校、幼稚園の防音工事費、それから社会福祉施設等の防音工事費、学校等の除湿設備維持費、共同利用施設用地費、共同利用施設建設費、共同利用施設管理費、騒音測定車等の調査監視機器の購入、住居移転資金貸し付け金、市営住宅の防音工事費、こういうのの計が昭和四十六年に四億二千五百万円かかっておるわけです。予算を組んでおるわけです。それから空港の拡張整備に伴う関連公共事業費として、道路の拡幅、新設、公園緑地等の整備、その他で一億五千五百万円かかっております。それから三番目に、空港、航空機の災害に備えるための消防力の強化維持に要する費用、その他というので、合わせて六億二千六百万円を、実は昭和四十六年に伊丹市独自で、伊丹空港があるためにこれだけ負担をしておるわけですね。そこで今後、要するに五十年までに一体どういうふうに要ると思うか、一ぺんそれを試算しろといって試算をさせてみました。そうすると四十六年から五十年という五年間に五十三億八千百万円ぐらい伊丹市としては単独に負担をしなければならぬというのが現在の情勢です、こういっているわけですね。  そこで、航空機燃料税については伊丹の人はたいへん熱心で、私のところにもたびたび見えておるわけです。私も及ばずながら、たいへんいいことだと思っているのですけれども、ことしは四十八億、十三分の二というと譲与税には一体幾らいきますか、主税局ちょっと答えてください。

高木文雄大蔵省主税局長

○高木(文)政府委員 四十七年度は九億円でございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 これはしかし、伊丹市だけではなくて、この九億円が関連市町村全部にいくわけですね。自治省、これは、九億円入れば伊丹市には大体どのくらいいきますか。

石原信雄自治省税務局市町村税課長

○石原説明員 まだ各市町村ごとの計算をやっておりませんけれども……

堀昌雄日本社会党

○堀委員 ざっとの感じでけっこうです。

石原信雄自治省税務局市町村税課長

○石原説明員 伊丹市分ということは、ちょっと伊丹空港周辺各市町村総額の試算の途中でありますけれども、全体の半分ぐらいが伊丹空港周辺ではないかと思うのですが、あるいはそれを若干割るかもしれません。

高木文雄大蔵省主税局長

○高木(文)政府委員 私どもが運輸省から伺っておる数字では、大体四億を伊丹空港周辺都市で——ことしの九億を前提とした場合に、伊丹空港関係で四億を若干上回るところがあるというくらいの数字ではないかと聞いております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 伊丹空港周辺では、一番被害を受けますのは伊丹市と川西市が一番大きいと思います。東側が豊中、池田とあるのですが、あちらのほらは比較的住民の反対運動なんかが激しくないところを見ると、あっち側はどうも被害が少ないのじゃないか。大体飛行機が上がって、北へ上がりますと、左回りで上がるものですから、北及び西側のほうが影響を受ける。東側のほうは、東へ行くのにもみんな左回りで西のほうを通るからということだろうと思うのです。それにしても川西と伊丹とありますし、さらに宝塚もありますし、尼崎もあるということですから、おそらくよくいってこれの半分ぐらいですか、半分より少し多いかどうか。そうすると二億ちょっとしかいかないでしょうね。伊丹市が組んでおります四十七年度予算で、いま市会に出しておるのは九億四千二百方伊丹市単独で出しているのですね。これで見ますと、実際二億やそこらもらったところで、伊丹空港があるために伊丹市民が恩恵を受ける率というものは、伊丹の人ももちろん飛行機には乗るでしょうけれども、これはもうネグリジブルなものであって、ともかく伊丹の住民は、税金はそれだけ取られて、その税金を取られた上に航空騒音で痛めつけられるという二重の負担を実は受けることになるわけですね。  私はだから、いまの航空機燃料税の十三分の二というのは、全体の関係からしてやむを得ないかもしれませんけれども、しかし、幾ら何でも九億十億とこうかかるのに、二億や三億もらって、おまえらそれでしんぼうしろという話には私はどうもならないんじゃないかと思うのですよ。政務次官、どうでしょうかね、これ。あなたの偽らざる感触をちょっと言ってみてください。

田中六助自由民主党大蔵政務次官

○田中(六)政府委員 非常にむずかしい問題でございますし、第二次空港整備五カ年計画の五千六百億の中からこういう算定をしているわけで、次に、これは足らないということで三次もまあ計画しているわけでございますが、周辺の人の迷惑、そういう点から考えると、やはり十分なことではないというふうに考えます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 いまの問題、ちょっと大蔵大臣入られてからにしましょう。  それでは、これは非常に重要な、われわれにとっても重要な問題でありますのであとに残して、その中で、またちょっと答申のほうへ戻るのですけれども、関東では、東京周辺では、もう民間飛行場をつくるのはむずかしい。しかし、依然として飛行機の需要はふえる。まあ、羽田空港問題については、美濃部都知事はこれの拡張には反対だということをはっきり言明をされておるのです。私はたいへんけっこうだと思っているのですが、そうすると、しかしほかにはないということで、ここの中にはこういうふうに書かれておるわけですね。「都市化の進展により同圏内に空港を新たに建設することはほとんど困難と考えられるので、東京圏内にある自衛隊及び米軍管理の飛行場を防衛構想とも調整のうえ、可能な限り民間航空が使用しうる方向で検討を行なう必要がある。」こういうふうにここで触れられておりますね。これは、皆さんのほうでは、そういう答申が出た場合にはどういうふうにしようと考えておられますか。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 実は、その答申は、大体今後十カ年間くらいを踏まえまして、その中で具体的な五カ年計画をつくるというような趣旨で書かれていると思います。そこで、私どもそのさしあたりを考えますと、まあ成田ができますと、大体年間五万回程度の国際線の発着があるであろう。そうしますと、これは羽田でもって五万回ぐらいは国内線に余裕ができます。したがいまして、その段階においては、まだほかのものを利用するというふうな必要はないと思います。さらに、これは先ほど御指摘ございまして、御賛成いただけなかったわけでございますけれども、私どもといたしましては、やはり羽田というところが立地的にいいましても、やはり海に面しておりますので、騒音問題も比較的なくて済むということから、そこの埋め立てによって、さらに拡張することによりまして、今後の国内線の需要にこたえていきたいと思っております。これは、昔は非常に埋め立て工事がまだ未熟でございましてできなかったわけでございますけれども、最近は相当深いところまでも埋め立てができるというふうに工事技術が発達いたしまして、そこで、そういうふうなことをやることが、最もその需要もこなすし、また、騒音の御迷惑をかけないということで、私はいいのではないかというふうに考えております。したがいまして、そういったものができて、なおかつ足りない場合、そういった場合にはやはり自衛隊とかあるいは横田の問題というふうなことも考えるべきであろう。特に横田の問題と申しますのは、これは私どもにはわかりませんけれども、ここ近々二、三年にどうこうという問題にはおそらくなるまいと思っております。やはり相当長期的な問題としてはそういうことも頭に入れて考えなければならない、このように思っております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そこで、いまの問題は、長期的な問題のようなら、当面のことでありませんから、いま直ちに触れないでいいようにも思うのでありますが、大体、この答申に関する部分について申し上げたのですが、あと二つだけ、この問題について、航空関係についてぜひ伺っておきたいことがあるわけです。  その一つは、実は航空機の搭乗員の問題でありますけれども、けさもたしか佐藤委員がこの問題についてちょっと触れていたようでありますが、皆さんの資料を拝見しますと、これは、「航空従事者資格別一覧表」というのは、航空局ですから、運輸省の資料ですね。そこで、定期運送用操縦士というのは、技能証明の有効数が千三百二十六人で、うち外国人が四百三十一人と、こうなっておるわけですね。これは、いまの資格のある人ということなんでしょうが、現実にいま日本の定期航空路、日本航空、全日空、東亜国内航空と三つあるわけですね。そうすると、この三つに、要するにそういう、臨時でなしに常勤の搭乗員と、その中に占める外国人の数をちょっと言っていただきたい。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 本年の三月現在で、見習い、これは一名でございますが、含めまして三百三十三名でございます。  内訳を申し上げますと、そのうち機長が二百一名、それから副操縦士が十八名、それから機関士が八十二名、それから航空士が三十一名、そのほかに見習いが一名おります。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 これが乗員の総数ですね。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 いま申し上げましたのは、外国人のパイロットの総数でございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 じゃ、いまのでいいんですが、それじゃ、いま日本人があと幾らいるのか。

金井洋運輸省航空局技術部長

○金井政府委員 機長、副操縦士、それから航空士、航空機関士入れまして、二千二十三人です。三月一日付です。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そうすると、いまの外国人の人が三百三十二名ぐらいですかな。

住田正二運輸省航空局監理部長

○住田政府委員 見習いを入れまして三百三十三名でございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 まあ、かなりの外国搭乗員に依存をしておることがはっきりしておりますね。  そこで、これは比較がむずかしいですから、機長のところで、これは平均でなければわからないと思うのですが、外国人の機長というのは大体どのぐらい給料をもらっているのですか。

金井洋運輸省航空局技術部長

○金井政府委員 日本航空の場合、八十万から百万くらいでございます。これは時間当たり何千円という飛行手当を入れての話です。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 日本人の、やはりそれに見合う機長はどのぐらいでしょうか。

金井洋運輸省航空局技術部長

○金井政府委員 五十万から七十万です。それに見合うものはですね。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そうすると、やはり航空会社としては、日本の人たちでこれを埋めれば、経営上もかなり有利になることは間違いがありませんね。かなり高給を——おそらくこれは三百三十三名、おのおののポストに比べて、日本の人よりも外国人のほうが給料が高い、こう考えていいのじゃないでしょうかね、一般論ですけれども。その差はわかりませんけれどもね。そうすれば、それを日本人に置きかえることによって、航空会社としては経費は節減される、こういうことになると思いますね。  そこで、いまこのことは皆さんの何かの答申の中にも出ておるわけですが、何か計画的に、搭乗員なりこういう関係の機関士や、その他航空士を含めて、日本人の訓練を十分にやって、外国人を全部できれば日本人に置きかえるというようなことについての計画か見通しか何かありますか。

金井洋運輸省航空局技術部長

○金井政府委員 現在、操縦士要員としまして、運輸省の航空大学校とかあるいは航空会社各社、自社で養成しております。それから防衛庁に委託して、防衛庁から割愛を受けるというようなことで、年間六百名程度の操縦士を養成しております。したがいまして、これが昭和五十一年ごろになりますと充足されまして、外人をほとんど必要としなくなるのではないかというような見通しを持っております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 やはりそういうことにはできるだけ費用をかけていいのじゃないかと私は思うのです。長期的に航空需要が増加をするというのが皆さんの前提だから、もし五十一年に皆さんが想定しておられるような形で発着回数がふえるようなことになれば、いまのこの部分が代替できなくて、これから出てくるものは増加のほうへ持っていかなければならぬということになって、いま五十一年と言われたけれども、これはなかなかむずかしい点があるのじゃないかと思うのですが、それはそういうふうに飛行機の発着回数をふやす、要するにそれがふえるということを前提に五十一年には代替できる、こういう見通しなんでしょうか。

金井洋運輸省航空局技術部長

○金井政府委員 さようであります。ただ、いままでのように、過去数年間の伸びのようには伸びるかどうかわかりません。といいますのは、飛行機が大型化されるということもございますので、大体将来の需要を見通しまして、五十一年ごろには外人を必要としなくなるのではないかということでございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 私も、早く飛行機が大型化をされて、できるだけ発着回数を少なくして、輸送量がふえれば、このことは——騒音というのは、飛行機の機種が変わったから、いわゆるエアバスが開発されたから、いまの飛行機の倍も音がするわけではないでしょう。ですから、その点はぜひ早くそういうふうになることが輸送力と騒音公害との関係では望ましいと思うので、けっこうだと思うのですが、できるだけ外人にたよらぬでいけるような体制だけはすみやかにとってもらいたいと思います。  最後に、この問題はちょっと建設省に関係があるのですが、建設省入ってもらってないからあれですけれども、いま大阪空港でも東京空港でも一番問題なのはアクセスですね。大阪の高速道路にしても東京の高速道路にしてもそうですけれども、あれは初めから高速道路として考えたわけではないのでしょうけれども、時間の問題でもう全く当てにならないアクセスになってきているわけですね。そういう意味で、せっかく飛行機を利用しようという予定をしても、あそこのところで非常に時間がかかる。さらに大阪空港の場合には、いままだ中国縦貫道路が少ししかついていないけれども、あの中国縦貫道路がかなりな距離につけば、中国縦貫道路で入ってきた車で大阪に入る車はみな実はあの高速に上がるわけですね。あそこの名神高速から入るところの入り口には、空港線渋帯というのがしょっちゅう出るわけですけれども、全くあそこの空港線というものはあまり用をなさないような程度になってきている。朝やはり佐藤君も触れていましたけれども、新幹線がいまのような形で走っておる程度であっても、両方のアクセスに要する時間が飛行機に乗っている時間よりは大体長くなるということになりますと、東京−大阪間というものは実はこのアクセス問題であまりいい目がなくなる時期が来るのじゃないだろうか。  現在でも、私は飛行場に近いものだから、こちらの会議と向こうの行事の関係でわりに飛行機をよく利用するほうですけれども、しかし、それにしても向こうの側は高速を通る必要がないから、わりかし短時間で動けるのですけれども、東京の場合には一時間前に見ておかなければ正確でない。そうすると、一時間前に見て、飛行機がスタートするのにどうしてもやはり十五分から二十分の誤差がありますね。しょっちゅう乗っていても、間の悪いときはずいぶん待たされるけれども、定時に出るというのは五回に一ぺんくらいで、まあまあ五分か十分くらいはしょっちゅう待たされるということだし、今度は着陸のときに、伊丹では着陸のときにまだ待たされないけれども、東京ではちょいちょい、着陸できません、しばらくお待ちくださいということで上空で待っているというようなことで、いろいろ考えてみると、やはり私は東京−大阪間というものはセクセスがきちんとならない限りは、将来的にあまり拡張——いまさっきもすでに住田さんが答えておられたけれども、東京−大阪はおりる人がなしに通過客がありますからということですから、それはいいですけれども、東京−大阪間の利用というものは、私はそろそろ限界にくるんじゃないか、こういう感じがしているのですが、このアクセス問題について皆さんはどういうふうに考えておられるか、航空局のほうから。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 御指摘のようにアクセス問題というのは非常に重要な問題でございます。たとえば羽田におきましても前に横浜まで通っておりませんときの交通というのは非常によかった。ところが、構浜まで通じましたとたんに交通滞渋、いまではかろうじてモノレールによってアクセスが確保できるということで、大阪についてはいま先生御指摘のとおりであります。やはりアクセス問題は、空港に入る前に当然考えなければならない。そういう場合には、やはり相当大規模な空港の場合には、道路にいたしましても、あるいは鉄道なんか専用に使えるようなものをつくりませんと非常にむずかしいことと思っております。  東京−大阪間の飛行をどう考えるかというふうなことでございましたけれども、私も御指摘のように東京−大阪間というふうなものは、やはり新幹線に肩がわりすべきであろうというふうに考えております。これはいままでのデータを見ましても、昭和三十八年と四十二年と比べますと、東京−大阪は、三十八年は大体二四・五%が飛行機に乗っていた。それから四十二年、これはもうすでに新幹線が通じておりますけれども、一七・五%と減りました。それから最も比重が著しいのは名古屋でありまして、名古屋は昭和三十八年に六%、これが四十二年に〇・二%、ほとんどなくなったということであります。三百キロ圏内は言うに及ばず、大体東京−大阪くらいのところ、これはやはり新幹線ができますと、そちらに移る。またその輸送の大体の総合交通機能から申しますと、そういうところはやはり鉄道の負担すべき分野でないかというふうに考えます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そこで、大臣が時間がたっても一向入られませんから、少し新関西国際空港のアクセスの問題だけをちょっと伺っておきたいのですけれども、いま海上に飛行場をつくって、そしてそれをアクセスで陸地へ結ぶのは、この前の運輸省案では沈埋トンネルだということになっておるようですけれども、沈埋トンネルというものの距離的な関係は、どのくらいそういう沈埋トンネルでアクセスが使えるのかどうか、ちょっと伺いたいと思います。

丸居幹一運輸省航空局飛行場部長

○丸居説明員 埋トンネ沈ルの長さは大体五キロくらいだと考えております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 五キロというのは水中をずっとやって五キロですか。途中で一ぺん上がってまた入るというようなことになるのですか。

丸居幹一運輸省航空局飛行場部長

○丸居説明員 水中だけが五キロということでございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そうすると、水中だけ五キロということになれば、まん中に一つ中継基地を設けて、一ぺん上がりますね。そうすると、そこから先五キロはまた行ける、こういうことになりますね。

丸居幹一運輸省航空局飛行場部長

○丸居説明員 換気塔を建てれば何キロでも行ける理屈でございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 換気塔を建てれば何キロでも行けるでしょうが、海の中にそうあっちこっち換気塔があったんでは、航路の障害になりますからいま聞いているのですが、換気塔なしが前提だと思う。いまの五キロは全然換気塔なしで五キロということじゃないでしょうか。

丸居幹一運輸省航空局飛行場部長

○丸居説明員 そのとおりでございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そうすると、海中五キロのところに一つ小さな島をつくる。そうすると、またそこから沈埋トンネルへ入れば、飛行場が陸地から十キロ離れていても沈埋トンネルは可能だ。そして、沖埋トンネルの場合に私は自動車を想定してないのです。沈埋トンネルの中を、要するに高速電車を走らせるということですね。自動車というものがあるからあなたのいまの換気塔になるのです。高速電車を走らせるのなら、私はおそらくその中はもっと遠距離まで、空気の問題がありませんから、まあまああるけれども排気をしないわけだから、もっと行けるのじゃないかと思うのですが、その点はどうでしょうか。

丸居幹一運輸省航空局飛行場部長

○丸居説明員 おっしゃるとおりでございまして、自動車を走らせますと、長くなりますとやっぱり途中に換気搭がほしくなります。それで五キロという話をさっき申し上げましたのは、そういう自動車を走らして途中に換気塔を立てないで五キロ程度だろう、こういうことでございます。それから鉄道ですと、先生おっしゃるとおりもう少し長くなると思います。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 航空局長、私はもう今後の新しい飛行場をつくるときには、アクセスは新幹線みたいな高速電車でなければだめだと思っているのですよ。自動車のようなものの輸送力なんというのは、たいへんロスが多い輸送力だから、それよりもやはり高速電車がいい。  そこで、私がいま新関西国際空港で考えておる案は、要するに徳島と有田ですかな、大阪湾は一回こんなになって、それからまた広くなって、それであそこは紀伊水道ですけれども、紀伊水道ももう一ぺんちょっとしぼまれて広くなるわけです。この間は、徳島から和歌山までの間が大体二十五キロくらいですね。北側も実はかなり余裕がある。そこで、そのまん中にいまの皆さんの考えておるような島を一つつくって、そこへ飛行場をつくる。そしてこれを高速電車で、大阪湾周辺を環状高速線をつくる。そうすると、大阪を立って和歌山を立って、それからいまの有田の辺から海の中へ入ってそこで飛行場に着いて、飛行場から今度は徳島へ上がって、今度は鳴門から淡路島の上を通って、新しい橋を通って神戸を通って大阪へ行く。こういう高速環状電車を回しながら、そのまん中を抜いてどかんと飛行場をつくれば、この距離は両方の陸地に対して約十二キロくらいあるし、北側はもちろんうんとある、南側は太平洋だ、こうなるわけですから、まず航空騒音問題としては一番問題にならない地域ではないだろうか。そうしてその輸送力の点では、単に距離的に見ると大体百キロくらい大阪までありますけれども、二百キロくらいの高速電車を走らせば、三十分で大阪の市中に入る。これならいまの伊丹空港から大阪の市中へ入るのよりも、高速電車だから確実に三十分で着ける。そうすれば四国の人も、徳島のところでこの新空港へ入れる。和歌山の人もいまのこれで入れると同時に、大阪湾環状ですから、淡路島を含めて四国から全部この周辺の者はこの高速電車を利用することができて、たいへん高速電車としての有効性もある。成田まで皆さんが高速電車をつけようというから、そんな空港のための電車はお断わり、こうなると思うのですけれども、私がいま頭の中にかいているような環状線ならば、周辺住民の役に立つ一わけですから、駅は徳島とか淡路島に一つとか、あまりつければ高速のあれがありませんから、こちら側は和歌山、大阪、神戸ということになるでしょうけれども、それにしてもやはり私は周辺、住民の理解はだいぶ違ってくるんじゃないかというような気もするので、私はこの間運輸大臣には、新関西国際空港問題は運輸省としていま考えておられる三案御破算なら私も協力をしましょう、こう言っておるわけです。  要するに、われわれは住民に公害のない、そして周辺住民が喜んで、喜んでというとおかしいけれども、そういういろいろな施設ができることがマイナスでなくてプラスのほうがあるなということにならない限り、私は今後の空港問題というものは、この伊丹のような航空騒音の激しい地域をまのあたり見ておる住民は、そう簡単に賛成することにはならない。ですからその点は、今度空港特会で運輸大臣入っていただいて、本格的な議論をいろいろな角度からさせてもらいますけれども、やはりひとつ、今度新関西国際空港をつくるときには、住民が反対をしない範囲のものを考えるということにしていただかない限り、ちょっといまの運輸省の三案についてはいろいろな諸情勢から見て少しむずかしいというような気がしておりますので、これからあとの検討は残しておきますけれども、皆さんも真剣に検討してもらいたいと思います。  大蔵大臣、いま入ってこられて早々でたいへん恐縮だけれども、実は航空燃料税の中で、いま私は空港周辺の市町村というものがどのくらい実は経済的な負担をしておるかということをちょっとお話し申し上げたわけです。私のすぐ隣である伊丹市の例を申しまして、昭和四十六年に、空港があるためだけに六億二千六百万円伊丹市は費用を使い、ことしは九億四千二百万円実は使っておる。この調子でずっと使っていくと、四十六年から五十年までの間に五十三億八千百万円伊丹市は使う。ところがさっき聞いてみますと、この航空機燃料譲与税によって伊丹市がが受け取るのは、昭和四十七年度に二億少しぐらいじゃないだろうかと予測されるわけです。そうすると七億実は伊丹市が持ち出さなければいかぬ。七億持ち出すということは、言うなれば伊丹市民の負担なんです。伊丹市民は税金で七億負担をさせられて、航空の公害まで、騒音で悩まされて二億くらいもらったのでは、これはなかなか問題は解決しない、こうなっておるわけでして、実は航空機燃料税譲与税というものがこういう関係市町村から見て決して十分な量になっていないと私は考えておるわけです。ですからそこいらについては、十三分の二というのは一応法定してあるから、これはしばらくしかたがないとしても、何らかのことを、いまの新たにできる空港特会としては、そこへ持っていく譲与税だけでいいのだということではなしに、空港特会からその他の財源も与えて、せめてこれらの市町村が負担しておるものの三分の二くらいは国で負担をしてやるというのが相当じゃないか、こう私は思うのです。これは、当然空港特会のほうも大蔵省、燃料税のほうも大蔵省ですが、そういう意味で関係市町村が飛行場があるために、そのことのためにのみ負担をしておるものを精査をして、その三分の二程度はひとつ考えてみるということを検討してもらいたいと思うのですが、大蔵大臣、いかがでしょう。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○水田国務大臣 四十七年から五十年、四カ年間でいま言われた百億円……

堀昌雄日本社会党

○堀委員 伊丹は五十三億ですよ。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○水田国務大臣 百億円くらいを全体として出しておるというようなことでございますが、そのうちで、いままでのところ最も費用を必要とするのは、やはり伊丹空港のようでございます。(発言する者あり)それでいま二億円と言われたけれども、さっき私説明を聞きましたが、伊丹市の予定ではもう少し多くなっておるようでございますから、できるだけ努力いたします。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 いま原田さんからもかけ声がかかっておるわけですけれども、私は伊丹市の例を引いていま申し上げただけで、実はこの空港周辺の地方自治体が持ち出しておるのはたいへん大きいということをいま例示をしたわけです。ですから、それはさっきのお話では、伊丹空港周辺に四億強ということですから、私は二億幾らかじゃないか、こう思うのですが、いま申し上げたように、ここは豊中市もあり池田市もあり宝塚市もあり、ずっとありますから、だから大臣、時間もあれしておりますから、いまの航空燃料税の十三分の二だけでは不足は明らかなんですよ。だから、空港特会の中からその他の財源を含めて地方自治体の持ち出し分に対する補てんをやっていただきたいし、せめてそれは満度にやっていただきたいと思うけれども、大蔵省のことだからそんなことを言ったってやりっこないだろうから、やれる範囲で、実際に使った費用の三分の二は精査をして出してやる。それは空港周辺の自治体に全部ですよ。これはひとつ約束をしてもらいたいと思うのです。大蔵大臣、どうでしょう。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○水田国務大臣 努力を約束いたします。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 終わります。

齋藤邦吉自由民主党

○齋藤委員長 ただいま議題となっております両案中、航空機燃料税法案に関する質疑はこれにて終了いたしました。     —————————————

齋藤邦吉自由民主党

○齋藤委員長 これより航空機燃料税法案に対する討論に入るのでありますが、本案につきましては討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。  航空機燃料税法案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

齋藤邦吉自由民主党

○齋藤委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決いたしました。     —————————————

齋藤邦吉自由民主党

○齋藤委員長 ただいま議決いたしました航空機燃料税法案に対し、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党を代表し、藤井勝志君外三名より、附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  この際、提出者より趣旨の説明を求めます。松尾正吉君。

松尾正吉公明党

○松尾(正)委員 ただいま議題となりました航空機燃料税法案に対する附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を簡単に御説明申し上げます。  案文は、印刷してお手元に配付いたしてありますので、朗読は省略させていただきます。  御承知のとおり、政府においては、最近における航空輸送需要の増大、航空機の高速化、大型化の進展などの諸情勢から、第一次空港整備五カ年計画の期間満了を待たず、昭和四十六年度を初年度とする投資規模五千六百億円の第二次計画を策定したところでありますが、今回の航空機燃料税は、その財源の強化に資することを創設の一つの契機とされているのであります。  本附帯決議案は、このような観点から、新計画の遂行にあたっては、次の二点について特段の配慮をいたし、所期の目的を十分達成するよう、政府に対し特に要望するものであります。  第一は、航空交通の安全確保の対策についてであります。  昨年七月、ばんだい号事故、全日空機、自衛隊機の空中衝突事故と相次いで大事故が発生したことは、まだわれわれの記憶に新しいところであり、航空保安体制の充実強化の必要性を強く感じさせるところであります。政府は、航空保安施設整備の促進、空域の再編成、その他航空交通の安全確保に必要な諸措置を一そう強力に実施し、その万全を期すべきであります。  第二は、騒音の防止対策についてであります。  最近における航空輸送の増大、特にそのジェット化の進展は、空港周辺住民の生活環境を著しくそこない、いわゆる騒音公害の問題を引き起し、なかんずく、東京、大阪等の主要空港については、これが深刻な社会問題ともなっているのでありまして、その防止対策の強力な推進が要請されているところであります。  このような事情にかんがみ、航空機の騒音対策については、これを一そう拡充する必要がありますが、そのためには、運賃体系への影響を慎重に考慮しつつ、所要財源の充実について配慮を加えていくべきであると考えるものであります。  以上がこの附帯決議案の趣旨とその内容であります。  何とぞ御賛成くださいますようお願い申し上げます。     —————————————    航空機燃料税法案に対する附帯決議(案) 一、政府は、第二次空港整備五ヵ年計画を遂行するに当り、航空の安全確保に万全の措置を講ずべきである。 二、空港周辺の住民の生活環境の改善、特に航空機による騒音の防止の必要性にかんがみ、今後、これらの施策を拡充するため、運賃体系への影響を考慮しつつ、所要財源の充実に配慮すべきである。    —————————————

齋藤邦吉自由民主党

○齋藤委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  おはかりいたします。  本動議のごとく附帯決議を付するに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

齋藤邦吉自由民主党

○齋藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  本附帯決議に対し、政府より発言を求められておりますので、これを許します。水田大蔵大臣。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○水田国務大臣 ただいまの附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたす所存であります。(拍手)     —————————————

齋藤邦吉自由民主党

○齋藤委員長 おはかりいたします。  ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、これに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

齋藤邦吉自由民主党

○齋藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————   〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

齋藤邦吉自由民主党

○齋藤委員長 次回は、来たる二十一日火曜日、午前十時理事会、十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。    午後六時三十五分散会

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