商工委員会 第15号
- 発言数
- 284 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1972/04/19
会議録
○鴨田委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、割賦販売法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本日は、午前、午後にわたり参考人の御出席をお願いしております。 午前の参考人として、全国地域婦人団体連絡協議会事務局長田中里子君、東京大学法学部教授竹内昭夫君、日本消費者連盟創立委員会代表委員竹内直一君の三名の方々に御出席を願っております。 この際、参考人各位に一言ごあいさつ申し上げます。参考人各位には御多用中のところ本委員会に御出席をいただき、まことにありがとうございます。本委員会におきましては割賦販売法の一部を改正する法律案について審査を行なっておりますが、本日は、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただき、今後の審査の参考にいたしたいと存じております。 なお、議事の順序でございますが、初めに御意見をそれぞれ十分程度に取りまとめてお述べいただき、次に委員の質疑に対してお答えいただきたいと存じます。 それでは、まず竹内昭夫君にお願いいたします。
○竹内(昭)参考人 御紹介いただきました東京大学法学部の竹内でございます。 初めに申し上げておきたいと思いますけれども、私は昨年八月から数カ月間、割賦販売審議会消費者保護部会の専門委員といたしまして、この法律案の基礎となりました答申の作成に至るまでの審議に参加いたしました。したがって、そのような立場から感じましたことを、この法律案についての所見の一端として申し上げさせていただきたいと存じます。 御承知のように、近年わが国でも、国民所得の増加、耐久消費財の普及等に伴いまして、消費者信用取引が急激に広がってまいりました。それは金額の増加という量的な拡大だけではなしに、信用供与をする企業が、かつての割賦販売業者だけという時代から、銀行や信販会社、クレジットカード会社というように多様化してきたということをも意味しておるわけであります。したがって消費者保護の見地からは、単に耐久商品についての割賦販売だけではなしに、あらゆる種類の消費者信用取引について、総合的かつ統一的な法的規制を加える必要が痛感されるのであります。 アメリカでも一九六九年には消費者信用保護法という名前の連邦法が制定されました。また同じ年に統一州法といたしまして、統一消費者信用保護法典というものがつくられました。現在幾つかの州でその採用が検討されつつあります。若干の州ではすでに採用したものもございます。これらはいずれも、ただいま申し上げましたような見地に立ちまして、消費者信用について包括的な規制を行なったものであります。 わが国でもこのような総合的な立法が必要な時期に立ち至っていると思われるのでありまして、審議会におきましても当初はこの点について検討を行なったのでありますが、その早急な実現は無理であろうという結論に達したのでございます。 その第一の理由は、アメリカでも統一消費者信用保護法典の成立のためには七年余りの年月をかけておるのでありまして、慎重な検討が必要であります。それだけむずかしい問題でございます。 第二の理由は、現在の行政機構のもとにおきましては、銀行は大蔵省、宅地建物取引業は建設省、耐久消費財の割賦販売は通産省、旅行業者の行なう信用供与等につきましてはこれは運輸省というように、業種に応じて所管官庁が分かれております。したがいまして、各種の業種に属する企業が行なう消費者信用取引について総合的な規制立法をするためには、既存の法体系との調整、主務官庁の権限の調整、まあこの調整のしかたにはいろいろなしかたがあると思いますけれども、少なくとも意見の調整が必要になるのでありまして、このような点につきまして、政府の責任において各行政庁相互間の調整と申しますか、地ならしがなされておらない限りは、総合的な立法についての答申をしたところでその実現の可能性は乏しいのではないか、このように考えられたのであります。 そこで今回の答申では、このような総合的、包括的立法の必要性はその答申の最初に指摘してございますけれども、消費者保護のためにそれを待たずに、緊急に改正すべき点を取り上げたわけでございます。 その第一は、割賦販売条件の表示の正確性を確保するということでございまして、例のアドオン表示だけではならない、実質金利を常に表示しろというようなものもその一環ございます。 第二は、訪問販売により締結された契約についての無条件の解除権の保障でございます。いわゆるクーリングオフ制度の採用がこれでございます。 第三は、ローンつき販売業者や友の会、互助会等への適用範囲の拡大でございます。 第四は、前払い式割賦販売における前受け金保全措置の強化でございます。 そして、これら答申の内容はほぼこの法律案に盛り込まれていると言ってよいと思います。 われわれは審議会のメンバーとして率直な、ときには激しい議論をかわしながらも、短い時間の間に答申をまとめるべくずいぶん努力をいたしました。各種の業界から出ておられた委員の方々が、それぞれの業界には種々の内部事情があると想像されるにもかかわらず、消費者保護の必要について相当の理解を示されたということに私は敬意を持つものでありますし、また答申を受けました通産省当局が、きわめて短時間でこのような法律案をまとめられた努力を高く評価するものでございます。 今回の改正はもっぱら消費者保護の観点から行なわれたものでございます。それが十分であるかどうかという点については御議論がありましょうけれども、観点はもっぱらそこに置かれました。で、緊急改正事項とはいえ、取り上げた問題はいずれも相当重要なものでございます。その意味でこの改正はわが国における消費者保護立法の大幅な前進を意味するのでありまして、私は改正法の成立を切望するものでございます。 もちろん、私個人といたしましては、たとえば契約内容の表示義務に違反した業者に損害賠償義務を課すべきではないかという問題であるとか、瑕疵担保責任を制限する特約を規制すべきではないか等の問題のように、このほかにもなお取り入れてほしかった問題も残されております。しかしこれらはいずれも相当むずかしい問題でありますために次回の改正に譲られたわけでありますが、私といたしましては、次の機会にはぜひ実現をしてほしいものだというふうに願っております。 今後の方向といたしましては、最初に申し上げましたとおり商品、役務の種類を問わず、つまり耐久商品であるかどうであるかというような商品の種類あるいは役務の種類を問わず、あらゆる割賦販売について、それからまた提携ローンだけではなしに非提携ローン、つまり銀行が業者と結びついて行なうローンだけではなしに、結びつかないで行なうローンにつきましても、あらゆる種類のあるいは形態の消費者信用取引について、消費者保護の見地から統一的かつ効果的な立法的規制を行なう必要がございます。 アメリカの統一消費者信用保護法典の作成のためには約一億円余りの金がかけられたということから明らかなように、法律案というものは申すまでもなく紙と筆鉛だけでできるものではございませんで、資金も人手も要ります。議会、政府におかれましては予算、人員の配分等について十分な配慮をなされました上で、精力的な研究を続けられますとともに、先ほど申し上げましたような各行政庁の間の意見の調整という地ならしを進められるように私は願っておるわけでございます。それが、次のステップとしての新しい総合的な消費者信用保護法の実現のためには不可欠の前提であろうと信ずるからでございます。 簡単でございますが、私の所見を申し上げました。(拍手)
○鴨田委員長 次に、田中里子君にお願いをいたします。
○田中参考人 全国地域婦人団体連絡協議会の事務局長をつとめております田中でございます。 私は割賦販売の審議会の中には入っておりませんし、ですからある意味では広く消費者の立場から、この割賦販売法の改正が審議されます過程を見まして感じましたことについて申し上げたいと思います。 とにかく、こういう法律の中で消費者の保護をはっきりうたっているというのは、消費者保護に関する法律数多い中でも非常に数少ないものだと思いますので、「購入者等の利益を保護し、」と第一条の目的にうたわれておりますことは、私どもにとりましてはたいへん貴重な文面だと思いますし、そういう意味でこの改正案が前進したものであるということは認めております。そういう意味から、ぜひ、この国会はいろいろな問題が山積しております国会でございますけれども、こういうじみな法律の改正案、ぜひともお通しいただきたいと思いまして、消費者の側から皆さま方にお願いする次第でございます。 ただ、そう申し上げましても問題がないということではございませんので、私どもから感じました問題点を申し上げげたいと思います。 それは、せっかくこの第一条で消費者保護のことをはっきりうたっていられるならば、全文にわたって最後までそれを貫き通していただきたいと思うわけなんです。私どもがたいへん注目しておりますのは第四条の三のクーリングオフ制度のことで、こういう四日間の猶了期間を持つということについては、私ども前から願っていながら、実現する可能性がどこまであるのかとむしろ心配していたものが、通産当局も非常に前向きに考えてこういう法案ができ上がったということは、敬意を表しているわけでございます。 それで特にセールスの販売、訪問販売ということでクーリングオフ制度というものが生まれたということでございますならば、私どもにとってまず頭に浮かんでくるセールス販売の中には、自動車の販売というものはどうしても欠かせないと思います。私自身免許を取りまして、すぐに車がほしくなりまして、何とか自分の給料の中で買うということでは、どうしても割賦によらざるを得ないわけでございます。それで自動車を購入するときは、営業所に行くということはほとんどの消費者がございません。セールスと話し合いで買おうということをきめるわけですが、実際に免許を取ったり、それから若い人たちもずいぶん多いと思いますが、中には衝動買いもありますし、あまり深く研究しないままに契約をしてしまうというケースは非常に多いように思いますので、ぜひこの自動車が政令の中で指定商品として扱われるということが必要ではないかというふうに考えるわけなんです。 そういう意味から、先般の商工委員会、それから農林水産等と物特の連合審査会の席上でも、議員の先生方から御質問があられたことの答弁の中に、通産大臣としてもいろいろ御答弁なさっていられるのを議事録で拝見いたしましたけれども、私どもにとりまして、どうも契約者が非常に安定した状態にあるということばはむしろ逆ともいっていいような状態があるのではないかと思います。この点は政令によるということでございますので、割賦販売審議会等で御審議が行なわれるとは思いますけれども、やはり国会での御相談の中にそういう点がはっきり織り込まれておりませんと、審議会の場になりまして、そこできめようと思いましても、なかなかきめかねる場合が少なくございませんので、特にその点御留意いただきたいと思うわけでございます。 家電とか楽器類については、大臣もはっきりこれは中に入れるべきだといこうとを言っておられますので、この点は私どももほっとした次第でございます。 そういうことからこの点をぜひお願いいたしたいことと、それからこれからの問題いろいろあると思います。私も不勉強でしたから、第四条の三を見ておりますと、営業所等の外で取引が行なわれるということで、通信販売なども入るのではないかというふうに思ったわけでございますが、申し込み先が営業所に申し込むという理由で、これは入らないというわけだそうでございます。通信販売等についても、これは不当表示の面だけで、それから詐欺行為だけで考えられる、取り締まれるという問題よりも、むしろ通信販売契約——申し込んでから私どもがまた考えたいという、契約撤回したいという気持ちはいつも持つことが多いものでございます。通信販売の場合は、セールスによるその商品を売らんかなのためのいろいろの言動というものはございませんけれども、それと同じような意味で広告にはたいへん極端なものがあらわれております。やせる方法もあれば背が高くなる方法もあるし、そういうような意味から見ますと、非常に問題を残していると思います。そればかりではなく、先ほど竹内先生も触れられましたように、私ども、割賦販売法の改正案ができるといいますと、すぐにもう住宅もそういうふうになるんですかとか、それから旅行に行く場合に、このごろは外国にも旅行する場合の割賦のやり方もございますので、そういうことも入るのですかというような話し合いが会員の中では行なわれておりますが、そこいら辺についてもずいぶんいろいろ片手落ちな場合もございますので、今後総合的な法律というものができますように私ども願ってやまないわけでございます。 それから私どもの消費者の側から申しまして、まずセールス等、それから割賦販売業者から受けますことで、消費者がじかに苦情を言いたいことが非常にたくさんございます。これについてはいま現在では消費者センターだとか都道府県の消費者苦情相談の窓口等に私ども積極的に文句を言うように申しておりますけれども、いつもその文句を言いっぱなしで、それがどう処理されているかということになると、疑問の点が多うございますので、今回のこういう法律改正案ができますこの中には、消費者の苦情それから訴えというものを通産当局が積極的に取り上げて、それで業者にその点の責任を負わせるというようなことも織り込んでいただきたい。そういう意味で、全部を通じまして消費者保護の目的が貫かれますように、先生方にお願いする次第でございます。 以上でございます。(拍手)
○鴨田委員長 次に竹内直一君にお願いをいたします。
○竹内(直)参考人 竹内でございます。今回の割賦販売法の改正案、これは消費者保護を目的とする立法であるという意味におきまして、私たちは非常に期待をかけておるわけでございますが、そうはいいましても問題点は幾つかございますので、その点を申し述べたいと思います。 大体八つくらいございますので簡単に申し上げたいのですが、その第一は、四条の三のクーリングオフの規定に関しまして、その一つとして、申し込みの撤回ですね。これは撤回することが告げられた日から四日間という規定がございますけれども、これではいかにも短過ぎはしないか。このごろあちこちに出張する場合もございますし、これは書面で申し出るんだという規定がございますが、書面をつくるというのは一般の消費者にとってなかなかたいへんなことなんです。四日というのは、取引の安全という意味からすればそういう希望が業者から出るのかもしれませんけれども、私たち消費者の立場からいえば、幾ら短くても最低八日ぐらいはなくてはいけないのではないか、そういうように考えます。 それからもう一つは、いまもお話がございましたように、交渉が相当長期にわたり行なわれることが通常の取引方法である場合は、政令でもってクーリングオフの規定は適用しないというように定めることができるという規定がございますが、これは消費者保護という観点でいうなれば、こういう規定はおかしいんではないか。といいますのは、大体において取引の交渉というものが時間をかけて綿密に行なわれるということはわかりますけれども、かりに例外的にせよ衝動買いでぱっと買う、あるいは中古車を割賦で買う、あるいはあまりこまかくいろいろ注文つけないで買う軽四輪車だとか、そういったものにまで、それは契約の交渉が綿密に、念入りに行なわれるから、これははずすんだということになりますと、非常に消費者保護という観点からはうまくない結果が出てまいります。おそらくこれは自動車業界が反対をしたためにこのカッコの中の規定が入ったのではないかと思うのですけれども、もしそういうことであるならば、消費者保護という目的が法の第一条に入れられた趣旨からすれば、これはそれに反するのではないか。ですから、私たちは、この規定は削除していただく必要があるのではないかというように考えるわけです。 それから第二番目は、この法案は、詐欺を目的とした商法、もう当初から消費者をだますためにあの手この手で売りまくるそういう業者に対しては、この法律はきわめて無力であるということを申し上げたいのです。まあ、私たちが手がけておりますブリタニカで代表される外資系の百科事典の業者等について見ますと、もうすべての人は、現物が届いて初めてだまされたということに気がつくわけです。そして、その会社に対して、これはとんでもないことだから解約したいということを申し出ましても、いや、それは本社へ行ってくれ。本社へ行くと、今度は、いや現場のほうへ行ってくれ。いわゆるピンポン玉のようにあちこちたらい回しにされているうちに、手形支払いですから、月々不渡りにならないようにその手形を落とさなくちゃいけない。そうこうしているうちに、もし支払いがおくれたりいたしますと、弁護士がいろいろ、すぐ書面でもって、早く払え。そうして、だんだんとそれがエスカレートいたしますと、裁判にかけるぞ。まあ、それにも応じないでおりますと、欠席裁判です。とにかく地方におりましても、全部東京地方裁判所でやるんだということは契約条項にも最初から載っておるものですから、もうどんどんとオートメーション式に東京で裁判が行なわれ、欠席裁判で期限の利益を失う。いままでの残金は即金で払えという判決が下る。当然そういうものは払えませんから、払えないでいますと差し押え、それから強制執行と、とにかく病気をしていても、家財道具を無理やりにふんだくっていく。まあ、いまの日本の社会で考えられないようなことを平気でやっている。そういうようなことで、非常に代金の取り立てという面でものすごいやり方をやってくる。そして、これは詐欺だから、法律上でいえばそれは取り消しをすることができる。民法九十六条によって取り消し権があるわけなんですけれども、そういうことを主張いたしますと、かりに自分たちが消費者をだましたとしても、一回でも代金を払った場合には、それはもう追認をしたことになるのだ。これは民法百二十五条で、そういう行為があった場合は追認したものとみなすという規定がある。これを引っぱってまいりまして、自分たちは法律上お金を返す義務がないんだと言って突っぱねるわけなんです。 こういうように、しろうとの消費者がくろうとの業者の代理人である弁護士に非常にもう赤子の手をねじるようにやられてしまう。そしてその結果、私どものところへ言ってきておるのは、自殺未遂の人もございます。非常に気の弱い人で、金が払えずに自殺未遂にまで走った。それから、気苦労のために非常に重い病気にかかった。それから離婚ざたが起こった。もう家庭不和というものはざらです。毎月の支払いの期限が来るたびに夫婦でいざこざを起こしている。非常に家庭が暗くなっている。そういうような悲劇が続出しているわけなんですが、いまの民法でこういった善良な消費者が救済できるのかどうかという点、これは私たちいろいろ勉強してみるのですけれども、どうもはっきりいたしません。これは皆さんで、いまの民法の規定で、こういう状態の場合に消費者が救済できるのかどうか、ひとつ御議論をいただきまして、もしそういう法理論が確立できるならば、それを一般消費者にはっきりとお示しいただきたい。そして、もしそれができないのならば、どうしてもいまの民法ではだめだというならば、特別立法でもってそういうことが救済できるような規定を設けていただきたい。一例を申し上げるならば、消費者が詐欺にかかったというような主張をした場合には、その詐欺にかかったということを消費者のほうが立証する必要がなくて、業者のほうが、私たちは詐欺をやっていないということを立証できない限り、たとえその月賦の金を払っていても、これは結局、外見的には一応法定追認と認められるような行為があっても、取り消し権は消滅しないんだというような立法をしていただかないと、消費者は救済できないというように考えるわけです。 それから三番目は、第四条、これは契約約款の基準の問題になりますが、その中にこういう規定を入れるようにしていただきたい。 まずその一つは、セールスマンの行為について一切の責任はその業者が負うんだということを、はっきりと契約条項に書かしていただきたい。といいますのは、セールスマンがいいかげんなうそを言って売りつける。そして会社に苦情を言ってまいりますと、会社は、そういう悪いセールス方法は絶対にやるなと言っているのです、そういう会社の方針に反してセールスマンががかってにやったのですから、会社には責任はございません、と言って、そのセールスマンは首を切りましたから、さよう御承知いただきたい、そういうような手で業者が逃げてしまう。こういう手を封じるために、いま言ったような条項を入れるようにしていただきたい。 それから次に、これは二番目に申したことの内容と同じですが、詐欺に基づく契約である場合はいつでも無条件に代金を返済いたします、言いかえるならば、法定追認を援用しませんという趣旨のことを契約条項に入れるようにしていただきたい。 それから三番目には、これは消費者に不利な条項を禁止していただきたいということの一例ですけれども、先ほど申しましたその代金支払い請求訴訟を提起する裁判所、これを特約条項にもう初めから東京だというようにきめるような、消費者にとって非常に不利な条項は禁止するようにしていただきたいということです。 それから四番目には、強制執行の規制を法律に入れていただきたい。これは、アメリカにその例があると聞いているのですけれども、ブリタニカのような非常に非人道的なやり方、こういうものを規制する意味で、強制執行は無条件にできないようにしていただきたい。 それから五番目には、これは法改正がいかにりっぱであっても、もしその運用が適切を欠くならば、これはもう絵にかいたもちと同じような結果になる。そういう意味で、この法律が成立しました暁には、その運用を非常に厳正にやっていただきたい。徹底的な取り締まり、制裁というものを監督官庁が実施していただきたいということで、もしその中で犯罪行為あるいは違法の行為があったならば、容赦なく告発をやっていただきたい。そして、そういった悪徳業者がこういうことをやっている、ああいうことをやっているということを刻々に消費者に発表していただきたい。そして消費者にどんどん情報を与えていただきたいということです。こういうことを申し上げる意味は、過去においてこの外資系の百科事典の業者の悪徳行為に対して通産省は、きびしい通達を二度も出しておいでになるのですけれども、業者は全然守っておりません。こういうように、もう最初から違法性を持った営業形態、そういうものに対してただ通達を出したからそれで済むんだというような考えでは、とてもじゃないが私たち消費者は守られない。ですから、違法行為がある、犯罪行為があるという場合は、遠慮なくどんどん告発まできびしい措置をとっていただきたいということです。 それから六番目には、これと並行いたしまして、苦情処理について官庁が積極的に動いていただきたい。よく、役所のほうに苦情を持ってまいりますと、民事事件は役所は扱わないんだ、行政というのは中立的にやらなくちゃいけないから、どちらの味方もできないからそれは相対でやってください、あるいは、中央官庁は一々そういう具体的な問題にかかずらわっているひまもないからというようなことで、積極的にやっていただけないようでは、私たち消費者はこういう悪徳業者にもろにやられてしまう。そういう意味において積極的に苦情処理についても働きかけていただきたいということです。 それから七番目には、割賦でない特殊な販売形態、たとえば化粧品の訪問販売とかあるいは輸入の洗剤の訪問販売それから通信販売、こういった訪問販売を中心とする業者の中には詐欺行為でやっておるのがかなりおるわけで、そういう悪徳業者を規制するような立法が必要なのではないかというように私たちの経験から感じるわけです。 それから八番目に、こういう消費者保護のための立法をやっていただく過程において、消費者の意見をもっと広く聞いていただきたいということです。私たちはこの法案ができてからいろいろ調べて、こういうところに欠点がある、こういうことも入れてほしいということを言っても手おくれになる場合が多い。もっとこういう案が固まる前に、広く消費者の意見を聞いていただきたいということをお願いをしたいんです。 それから最後に、私たちは、今度の国会で消費者保護のための数少ない立法として、いまの割賦販売法それから景表法それから食品衛生法、おもなものはこの三つが出ておりますけれども、こういったものはぜひこの国会で通していただきたいということを、私たちは各党にお願いをしているわけなんですけれども、この割賦販売法の改正案についてもぜひ今度の国会で通していただきたいということをお願いをして、お話を終わりたいと思います。
○鴨田委員長 これにて午前中の参考人の意見の開陳は終わりました。 —————————————
○鴨田委員長 質疑の申し出がありますので、これを許します。中村重光君。
○中村(重)委員 田中参考人にちょっとお尋ねをいたしますが、実はこの割賦法案を昭和三十六年に制定をいたします際に、第七条の「所有権に関する推定」「割賦販売の方法により販売された指定商品の所有権は、賦払金の全部の支払の義務が履行される時までは、割賦販売業者に留保されたものと推定する。」支払いをしてしまわなければ所有権というものは購入者側に移らない。もちろん占有権はあるわけです。それから途中で売り手がその商品を引き揚げようとする場合に、売り主は二十日以上の催告期間を置かなければ契約解除ができないとか、契約解除の場合、売り主が買い主に請求する損害賠償の額を制限するとかという制限規定はあることはあるのですけれども、いろいろトラブルが起こっているのではないか。強引に売り主が商品を引き揚げるというようなことも起こっているやに実は聞いているわけですが、これらの点についておわかりでございましたら、お聞かせをいただきたいと思います。
○田中参考人 私ももう少し全国的にいろんな実例を持ちましてうかがうことにすればよかったのですが、その時間がございませんでしたもので、一応感じとして受けとめているという程度でございますので、的確なお答えができ得ないかもしれないのですが、まず初めの所有権というものは全部払い終わらなければ、その者の所有というわけにはいかないということになっておりますし、知も車など購入いたしまして、もういろいろな契約を、びっしりと支払いについてもたいへん責任を負わされていながら、所有権のところはあくまでもディーラーの名前になっているというような例には何回か直面しているわけでございますが、そういう点について、それだけの責任を購入者に負わせるならば、もう少しその点の配慮があってもいいのではないかというように私も考えます。ただ、これが実際にどういうふうにしたらいいかというところまで、私自身としてはっきりその点がわかりませんので、そこいら辺はもう少し専門的な先生方のお考えを、むしろ私承りたいと思っていたところでございます。 それから商品の引き揚げについては、やはり払いが終わらない場合に、相当強引な商品の引き揚げが行なわれでいるということも、幾つかのことで全国的な会合のときに話は行なわれておりますけれども、実際にどの程度どうかという実情調査までがしっかりできておりませんので、この席で言うほどの実例がないので、まことに申しわけございませんが、そういうことでお許しいただきたいと思います。
○中村(重)委員 この点は審議会の中でも議論されたこともあるんじゃないかと思いますので、竹内先生にもお考え方をお聞かせいただきたい。同時に消費者連盟の竹内参考人も、これらの点についてはいろいろお考え方があろうと思いますので、両参考人からもひとつそれぞれお聞かせをいただきたいと思います。
○竹内(昭)参考人 今回の審議会では、この所有権の留保とそれから留保された所有権に基づく取り戻しという点については、時間がございませんでしたので、特に立ち入った議論はいたしておりません。何ぶん昨年八月に発足いたしまして一月早々には答申案をまとめるというふうな強行スケジュールでございましたために、時には毎週出ていったこともございますけれども、そこまで審議は及ばなかったというのが実情でございます。 この点につきましても、もちろん割賦業者はある意味でいえば無担保で信用を供与しております。担保となりますのは自分が渡した商品だけだということになりますから、こういう規定が法律の中にかりになくても、約款の中でそういう規定を置くことになるだろう。これはある意味ではもっともなんですけれども、問題は御指摘のように、その所有権に基づく取り戻しがどのような形で行なわれるか、どのような条件のもとに行なわれるか。一回頭金払ったきりで全然払わない者から、最後まで商品を取り戻すな、おまえ泣き寝入りしろ、というまでのことはもちろん言えないわけですけれども、問題はどのような条件のもとで取り戻すかという点にあるとは、御指摘のとおりでございます。そういう点につきまして、消費者団体のほうから具体的にひどいという例が出てまいりますれば、もちろん次の法律改正におきましては、その点についての規制を強化するということは私は必要であろうと思います。これは材料もない私の推測でございますけれども、特にこれから、先ほども竹内直一さんから御指摘ありましたように、外資系の業者がわが国に入ってまいりますと、これはたとえばアメリカなどでは、そういう自力救済と申しますか、自分の力で持ってくる、裁判所の手をかりずに商品を取り戻すということを、わりに平気でやるのが普通でございますので、今後いわゆる開放経済体制に入りまして、外資系企業が日本へ進出してくるにつれて、この問題が深刻の度を増しはしまいかというふうに実は私は懸念をしておるものでございます。
○竹内(直)参考人 私たちが取り扱いました苦情の中に、いま思い浮べますのは二件ございました。 一つは中古車の割賦販売の場合で、これはドイツのベンツの中古車なんですけれども、百万円でつかまされた。とてもじゃないがポンコツなんです。動かないんです。そういうものをだまされて買って、これはだめじゃないかといって文句を言いますと——当然そういう場合ですから支払いはストップいたします。そうしますと、無理やりに車を引き揚げていきましたのです。そうして金を払わないからといって、保証人が地所を担保に入れていた、それをもう差し押えてしまう。それは契約書の中に、裁判に訴えないですぐに差し押えができるとい特約条項が入っておって、それに気がつかなくて契約をした。それでその親戚の人が土地を取られてしまう。非常なひどい目にあった例がございます。 それからもう一つ、カラーテレビの例なんですけれども、これは都内の小さい割賦業者ですが、カラーテレビの調子が悪いというので、消費者がこれを直せという要求をしたんです。ところが、割賦業者は、じゃ直しますと言って、その品物を持ち帰ったまま、幾ら言っても持ってこない。そうして、苦情を言ってきたものですから、私たちがその業者に言いますと、いや、あの消費者はもう払う気がないんだ、だからこちらは品物を引き揚げたんだ。そういうような事例がございました。これは、やはり業者としては権利の乱用ではないかというように思うんですけれども、今後、そういう事例がだんだんと多くなってくるのではないかということを心配しております。
○中村(重)委員 これは、小川委員も御承知になっていらっしゃるんだけれども、私は、この法律案のこの項の審議に一番時間を費やした経験を実は持っておりまして、関心が非常に強いわけなんです。私どもも十分調査をいたしますけれども、参考人の方々もこれらの点について、ひとつ御調査をいただいて、御意見を聞かしていただければ幸いだ、こう思います。 次に、竹内先生にお尋ねをいたしますが、現行法は訓示規定である。これが今回の改正で、違反行為に対する罰則が新設をされることになったわけです。しかし、米国等の場合と比較をいたしまして、罰則適用の範囲であるとか、量刑の点について、若干軽いのではないかというふうに考えられますが、いろいろ審議会でもこれらの点についての議論があったんだと思いますけれども、いかがお考えでございましょう。
○竹内(昭)参考人 この割賦販売法、この法律に限りませんけれども、こういう、ある弱者の利益を守るという法律をつくります場合に、その弱者を守るために法律をどうやって効果的にエンフォースすると申しますか、法律を施行していくか、その手段については、いろいろな考え方があるわけでございます。この法律は、御指摘のように、従来訓示規定であった。わが国では行政指導というふうなことで、まあ業者がある程度言うことを聞いて、ほどほどの線で片づくという場合ももちろんあるわけでございますけれども、わが国のこういう種類の法律の中で一番欠けておりますのは、そういう法律を効果的にエンフォースする手段についての反省ではないかというふうに、私は思っておるものでございます。その法律を効果的に実施していくための手段といたしましては、もちろん行政的な手段と、御指摘のように刑事的な手段と民事的な手段とがございます。刑事的な責任につきましても、今度の改正法案のようなものでいいかどうか、これははなはだ問題でございます。と申しますのは、一般にわが国の法律はそうでございますけれども、たとえば罰金というのは、だれがどれほど、大企業がやっても、たとえば二十万円なら二十万円ということで限られておるわけでございます。二十万円が非常に痛いような中小企業もございますし、二十万円ほどは何でもないような大企業もございます。それを同じ二十万円でいいのかということも、わが国において罰金というものが果たしておるところの機能全般について反省を迫るものであろうというふうに思うわけでございます。何ぶん事は刑事責任の問題でございますために、割賦販売法だけて、ほかの法体系との調整という問題を無視して突っ走るというわけにももちろんまいりません。そこで、私が先ほど一言申し上げましたような民事責任の問題が実は出てまいるわけでございます。法律に違反した業者に対して、消費者が直接損害賠償を請求できるということになりますと、消費者もまた、通産省へ行ってしっかりやってくれという陳情をするだけではなしに、あるいは要求をするだけではなしに、自分の手で悪徳業者を裁判所に引き出して、その者から損害賠償を取り立てるという形でこれに制裁を加えることが可能になります。私はそういう規定がこの中に挿入されることを望んだわけでございますけれども、それをしますためには、もう一つむずかしい問題があるわけでございます。 と申しますのは、わが国において——御質問の趣旨からあるいは若干はずれるかもしれませんので恐縮でございますが、法律をどういうふうに効果的に動かしていくかという趣旨では合致しておると思いますので申し上げさしていただきますと、わが国では、損害がなければ賠償はないという考え方に立っております。そこで、ある一定の、法律が課しておりますところの表示義務に違反しておる、通産省令で使うことばを使わなかったという場合に、これは法律あるいは政令違反でございますけれども、それによって一体幾ら損害が起きたのか立証してみろといわれると、消費者は困ってしまうということになるわけでございます。そこで、アメリカでは、先ほど申しましたような法律では、損害があろうとなかろうと、法律に違反した者から最低幾らの賠償が取れるというふうな形で、消費者にいわば法律をエンフォースする武器を与えている。この点が非常に大きな違いでございます。日本の法律は、今度はやっと刑事責任のところまでまいりました。ところが、民事責任のところまで行っておらないというところが、御指摘のように法律をどのような効果的に動かしていくかという点から見た場合の重大な問題であろう。これは、先ほど申しましたように、次回の抜本改正に回さざるを得なかったという問題でございます。
○中村(重)委員 これも竹内先生にお尋ねいたしますが、先ほど両参考人からクーリングオフの問題について御意見があったわけですが、私も実は同様に考えておるわけなんです。四日間というのはあまりにも短過ぎるんじゃなかろうか。それから、特に除外する規定が入っている。これも確かに問題があるように感じます。さらにまた、イギリスでございましたか、これが実は四日間になっておるようですが、他の国の例はいろいろありましょうけれども、日本の現状等々から考えてみまして、また日本人の性格的なものだとかいろいろな面から考えてみて、この四日というのには問題がある。それから、除外規定も問題点であろうと思いますが、これも審議会の中において議論された結果であると私は伺っているわけですが、この点に対するお考え方はいかがですか。
○竹内(昭)参考人 四日間というのは、四日間にしたらどうか、五日間にしたらどうか、六日間にしたらどうか、結局目の子算で四日間ぐらいでどうだということで落ちついたわけでございまして、その四日間ではたして完全であるか、七日にしたら、それでは万全になるかといいますと、なかなかそういうものでもなるまいというふうに思うわけでございますが、御指摘のように、あるいは短過ぎるという御意見も十分成り立ち得るのではないかというふうに私は思います。 ただ問題は、考えておかなければなりません点は、今回の規定は、もしクーリングオフを行使した場合に、それより前に消費者に商品を引き渡しておいた場合には、業者が自分の負担でその商品を持って帰らなければならないということになっております。したがいまして、そのクーリングオフの期間が経過するまでは、業者としては、一たん運び込んだ荷物を自分の負担でまた取り戻しに行かなければならないというリスクを負うわけでございます。そこで、消費者といたしましては、たとえば早く品物がほしいというふうに考えました場合にも、クーリングオフの期間を長くいたしますと、その間は業者は商品を納入しないという不利益を今度は消費者のほうがこうむることになります。もちろん、それを調整する手段といたしましては、どうしても早く商品がほしい消費者は、解除権を行使しないという約束をして商品を受け取るということにする方法も考えられます。ところが、このような方法を認めますと、今度は業者のほうで約款にそれを刷り込むような形でどんどん、常に解除権を放棄させるというふうなことになってしまうおそれがある。そこで、そういう利益の調整を考えまして、四日くらいでスタートしてみてはどうかというふうに考えたわけでございます。 あとの除外例の点でございます。これは率直に申しまして、審議会の席では私はそのような除外例を設ける必要はないのではないかというふうな意見を述べました。ただ、審議会では、これはそれほど詰めて議論をする時間がございませんでしたために、答申案にはこの除外例を設けるか設けないかということは実は書いてない問題でございますが、考えてみますと、この割賦販売法というものが、今回は消費者保護の点からこれを見直したわけでございますけれども、本来は流通秩序を維持し、かつ利用者、購入者の利益をも守ろうというふうな流通秩序維持という観点が相当強かった。したがいまして、その指定商品の中には、たとえば御承知のように、医療用機械器具のようなものが入っております。これはお医者さんはたてまえといたしましてはお金もうけのために商売をするのではないということになっっておりますけれども、いずれにいたしましても、商売のために使うものでございます。したがって、これは消費者取引とは違うということになるわけでございます。クーリングオフというものはそもそも消費者の利益を守るためのものだといたしますと、このような商売をするために使う商品についてそれを及ぼすのがはたして適当であろうかという疑念も抱かざるを得ない。その辺に、この法律が消費者保護法として純化しておらないために出てくる問題がある。問題は、先ほども御指摘がありましたたとえば自動車のような、一体どの商品についてこの政令で指定していくかということになるわけでございまして、これはその商品の取引のしかたにあたってプレッシャーがかけられる。セールスプレッシャーがかけられて、衝動買いというふうな例が間々あるというふうな例が出てまいりますれば、その種の商品についてはこの適用除外をすべきものではあるまい。私は自動車についてどのようなセールスが行なわれているかについては具体的な材料を持ち合わせておりませんし、審議会の席でもそれほど詰めた議論がなされたわけでもございませんから、具体的な業種が何であるかということについてのお答えは差し控えさしていただきますけれども、基本的な考え方というものはその程度のものであろうかと思います。
○中村(重)委員 実はまだ審議を詰めてないわけなんです。いま竹内先生のお答えでございますと、商品を持ち込んだ後にこれを撤回することが原則のようにお答えの中からうかがわれたわけですが、ただ、この条文と申しましょうか、解説文の中にあります文面から判断をいたしますと、必ずしもそのようには理解ができないわけですね。申し込み者は、販売業者から書面を受領し、かつ、申し込みの撤回または契約の解除ができる旨、及びその申し込みの撤回等を行なう場合の方法を告げられた日から起算して四日を経過する日まで、書面により申し込みの撤回をすることができる。ですから、この文面から見ますと、むしろ消費者のほうということよりも、販売者側のほうというように受け取られるわけなんです。しかし、これは詰めてまいります。もちろん、その販売者もどうでもよろしいというわけにはまいらない。やはり、営業をやっているわけですから、消費者の保護は優先をいたしますが、販売者の立場というものもこれは考えなければならないことだろうと思う。物を持ち込んでまいりますと、それを使用するとかいろいろなことがないとはいえない。そこにまた新しいトラブルが、あまり日にちが延びますと、起こってくるということになってまいりましょうから、その点は私ども詰めてみまして検討をいたしたい、こう思いますが、お答えは大体わかりましたから……。 次に伺いますが、前払い式の販売における消費者の債権保全のための供託額というのが、いままでは三分の一でありましたが、今度は二分の一に引き上げることになったわけです。これは消費者の保護という点から前進したものであるというように考えられますが、今回割賦販売の範囲の拡大がありまして、互助会であるとか、あるいは友の会であるとか、あるいはローンの関係であるとか、そういうものが入ってくるようになりました。このことはある業態にとっては相当大きな影響というものも出てくるであろう、こう思いますが、これは両竹内参考人からこの点に対しては考え方をひとつお聞かせをいただきたい。簡単でけっこうでございますから。
○竹内(昭)参考人 もちろん、前払い式割賦販売につきましては債権保全措置を強化する必要があるという点で、これが二分の一に引き上げられたことについて私も賛成でございます。ただ同時に、これが現金の供託ということだけでございますと、これは企業にとって金をもらってその金を動かすということによってうまみが出てまいりますし、またそれが商品のコストダウンにはね返る、それを国庫にいわば供託しておくということになって、そのうまみはございませんので、そのほかの方法も認めたという点が同時にあるわけでございます。 それから互助会、友の会のようなものも、それ自体としていまどれだけ問題を起こしておるかということで、非常に問題を起こしておるものが多いという形で入ったというふうには私は了解しておらないわけでございますけれども、こういうものがだんだん広がってまいりまして、ある程度確定した地盤がはっきりしてしまう。しかも法律の外で営業をするということが、いわば既得権的に認められてしまう。そのあとでかぶせようと思っても、これはなかなかできるものではない。現在不都合なことを実際にやっておるかどうかという点よりも、性質的に見て、いわば消費者のほうからお金を預かるというたてまえである以上は法律の規制に服していただきたいという形でこのような規制を行なったものでございます。
○竹内(直)参考人 いまの竹内先生の御意見と同様なんですが、それと関連をいたしまして前払い式の割賦販売業者に対する規制の一つといたしまして、たとえば前払い式の割賦販売業者が第三条、第四条などの規定に反して消費者の利益を害するような行為をした場合に、罰則とかそういうものはありますけれども、もっときびしいのは、あれは登録制ですから登録の取り消しができるように、これは乱用されてはいけないのでしょうけれども、非常に悪質な場合には登録の取り消しをする、そういうようなペナルティーがあれば業者としてはあまり変なことはやらない、そういう歯どめになるのではないかというように考えます。
○中村(重)委員 田中参考人にお尋ねいたしますが、冠婚葬祭を業としている互助会ですね。これが今度は割賦販売法の対象に実はなってきたわけです。会員が途中解約をしました場合、そのまま掛け金と申しますか、これは没収されて、いままで返されてないわけですね。それから満額払いの場合も、本来葬式の場合はこれを施行するということが、それから結婚なんかの場合は貸し衣装等等、それが目的であるという関係上、原則としては払わない。特に会員が希望した場合、一定の手数料を取って返しているというような互助会もあるようでございます。今回互助会が対象となることになりますと、昨日の政府側の答弁といたしましては、途中解約の場合あるいは満額支払いをしてしまったという場合、これは一定の基準を設けて、そしてこれを支払いをさせるということにしたいという答弁があったわけです。これから基準が設けられることであろうと実は思うわけなんです。この脱会と申しますか、途中解約が非常に多くなってくるということになってまいりますと、これまた原価よりも非常に安いことで施行したりあるいは貸し衣装等をやったりしておるというような点から、経営体そのものが非常に経営困難になって、そうして一般の会員もその影響を受けるというようなことになってまいりましょうから、たいへんむずかしい問題であると実は思うわけですけれども、 〔委員長退席、進藤委員長代理着席〕 この途中解約、あるいは満額支払いをしてそしてこれを解約をするという場合には、どうあるべきか、これらの点に対して、いろいろとトラブルもあっておるように伺っておるわけですし、私がいまお尋ねをしておりますことだけでなくて、互助会のあり方に対していろいろと紛争もあることでございましょうから、それらの事例等もございましたならば、それを含めてひとつお答えをいただきたいと思います。
○田中参考人 適用拡大のところに友の会、互助会等も入ってきたということは、たいへん私どももいいことだと思うのですが、いろいろなそういうこまかい点につきまして、先ほど言いましたように、全国的な実際の調査が持ち寄られればよかったのですが、その点がないことをおわびしたいと思うわけでございます。 とにかく友の会、互助会にしても、実際にはそれに加入しますときに、消費者として非常にわかりやすく、それが全体を把握できるようなことで、実態がわかって加入するという例よりも、むしろすすめられたり、それからこういうものならば私どもにとってプラスになる、利益になるというふうな判断から加入していくというような場合が多うございますので、結局解約したいという気持ちになったり、全部前払いしておきながら解約するというようなところで問題が起きているという例もございまして、ですから、実際にそういう友の会や互助会について一体どういうふうな規定でどういうふうになっているかということがもっと消費者側としてははっきりとわかりやすくつかめるような方法が、表示にしても広告にしても、その点のところにも相当問題があるのではないかと思います。実際には調査がはっきりできておりませんので、こういう事例で困ったというところをきょうは持ってきておりませんことをおわび申し上げます。
○中村(重)委員 その点は両竹内参考人からも、たいへん重要なことにもなりますし、政府もこれから基準をつくることにもなるわけですから、御意見を伺えれば幸いだと思います。
○竹内(昭)参考人 この互助会のほうは、冠婚葬祭の費用をできるだけ安くするということで、それをねらいとしてスタートしているわけでございまして、そのねらい自体はたいへんけっこうなことでございますが、何ぶんにもまだ発足して間もないどいうふうな、経営基盤が必ずしも確定していないというふうなものもございます。そこで基準を立てるという場合に、途中解約の場合に、一体どういう基準でもって返させるかということでございますけれども、もちろん表示、広告によってあらかじめよく了承してもらった上で入ってもらわなければならないということは当然のことでございますが、その上でなお途中で脱退するというふうな場合の方策といたしましては、あるいはそれが脱退する理由いかんによりましては、たとえば転勤によってよそへ行くというふうな場合には、よその互助会に移るというふうな形で処理するということもあるいは考えられるかもしれない。そうでなくて、ともかくその互助会というものから脱退してお金を返してほしいのだというふうな人が出てきた場合に、どういうふうに返させるかということでございますが、これは私は、本来は払い込み金額に場合によっては何ぶんかの利息をつけて返すというふうなことになってしかるべきものではないかと思いますけれども、これは御指摘のように経営基盤が弱いものでありますために、そういう方が出てまいりますと、今度はほかのメンバーに非常に大きな影響が及ぶという場合が懸念されるということになりますと、あるいは払い込んだ金額だけでがまんしてもらうほかないという線が妥当だという判断が示されるやもしれませんが、私もこの点につきましては十分な検討をしておるわけでございませんので、確定的なお答えはできませんけれども、結局脱退する人の利益と残っている人の利益というものをどのような形で調整していくかという問題であろうと思います。
○竹内(直)参考人 いまお尋ねの件につきまして、実は互助会の内容について深く調べておりませんので、的確なお答えはいたしかねますけれども、途中解約の場合の基準、これはたとえば生命保険の途中解約の場合、一定の算式があって、これこれだということを業界から示されるわけなんですけれども、私たち消費者の立場からどうも納得いきかねるという感じを持っております。そのほか、宅地建物のところの積み立て式のあれもそういう途中解約の場合の規定がございます。あれについても、これは建設省の承認を得てこういう算式でやっているのだということを業界から聞くのですけれども、これについても、その内容について私たちが深く納得できるような数字でもありませんし、ましてや、いまの互助会などのように実態がよくわからないものについて、これはかなり調査を進めませんと、基準らしきものがそう簡単に出てこないのじゃないかと思いますが、いずれにしましても、生命保険にしても宅地建物の積み立て式のあれにしても、やはり消費者が納得できるような算定方式をつくってほしいという希望は非常に強く持っております。
○中村(重)委員 最後に竹内先生にお尋ねをいたしますが、この互助会、一般の商品を販売する業態と違って、特殊性がある。それでしかも先行投資というものをやらなければいけない。そういった点から、現行法の十五条では許可基準として純資産比率が百分の九十ということになっているのですね。これではきびし過ぎるではないかという点から政府も繰り延べ等を二五%やりたい、運用の面でこれを何とかカバーしようというような言い方をしているわけです。はたして、この法律を運用の面でねじ曲げるということがいいのかどうか、これは一つの問題点としてきょう午後また詰めてみたいとは考えているわけですが、確かに特殊性はあると私は思っております。そういった点から政府としてもそれを肯定をして、ただいま私が申し上げましたような弾力的な運用をしたい、こういうことであろうと思っているわけです。 いま一つ、その割賦法にはなじまないのだから、単独立法が必要じゃないかという業界の意見等もあるようでございます。審議会等でもこれらの点は相当議論があったところではなかろうかと思いますが、互助会等ははたしてこの割賦法になじむ業態なのか、単独法をつくる必要があるのかどうか。これらの点に対しての最後のお答えをいただきまして、私は終わりたいと思います。
○横山委員 関連して。いまの中村委員の質問を私なりに整理をして、あわせてひとつお答えを願いたいのです。 私が整理をいたしておりますのは、いまの割賦販売法の適用される業界というのは、明らかに純粋な利益追求行為、株式会社的な要素が強い。今度のものは、いわば生協的要素といいますか、やや社会的要素というものがその区別の第一。区別の第二は、いままでの割賦販売業者の適用は有資産者がわりあい多い。この結婚だとか葬式というものは、わりあいに低所得階層の分野ということが言える、月に百円なり二百円なり五百円かけるのですから。その区別が第二。第三番目の区別は、いままでのは、商品の引き渡しの時期が明示されておる。今度のこの冠婚葬祭は、商品ではない、サービスですから、引き渡し時期というものは不確定要素があるというところに第三の区別がある。第四番目の区別は、いままでのものはわりあいに流動資産をきちんと持っていなければならない。ところが今度は、流動資産よりも固定資産を持っておることが第一である、サービスを提供するだけですから。むしろ流動資産がきちんとなければならないということに無理があるのではないか。お葬式がいつでも提供できるように、一日に何十件きてもそれがすぐに提供できるように、むしろ固定資産を充実するということが必要ではないか。こういう違いがあると私は思う。その違いを割賦販売法のいままでのものにもろにそのまま適用することについて、やはりどうも少しなじまないところがあるんじゃないか。だから中村委員の質問のように、その許可基準についても相違点があるのではないか。私は今後サービス提供行為というのがどんどんとまだふえると思うのです。明らかにふえる。そうだといたしますと、サービス提供行為というものについては別な次元で、いまの質問がありますように独立立法的要素が将来考えられていいではないか、こう思いますから、あわせてお答えを願いたい。
○竹内(昭)参考人 互助会、友の会のようなサービスを提供するものは割賦販売法の中に取り入れることになじまないのではないかというのが、一言で申しまして、お二人の議員の方の御質問の趣旨ではないかというように思います。従来この割賦販売というのは、御承知のように耐久性商品というものについての流通秩序を守るということを少なくとも一つの主眼としてできておったものでございます。したがって、そこへサービス商品というものを入れてまいりますと、従来のものからは、ずれてくるということが起きるのは当然のことでございます。ただ消費者の立場から見てまいりますと、要するに業者から信用の供与を受ける——商品を先に渡してもらう場合には業者から信用の供与を受ける。それから前払い式の場合には、前払い式割賦であれ互助会であれ、先に金を払い込んでおくという点ではこれは共通しておる。ただ、その取引の対象が商品、つまり動産としての商品であるか役務であるかの違いだということになります。その違いはもちろん私は無視することができないと思うわけでございますけれども、今度の改正が消費者保護という見地から行なわれたといたしますと、そういう違いは、たとえば行政の運用等においてある程度の手心は加える、場合に応じて具体的に妥当な運用をしていくということが必要になる場合はありましょうけれども、消費者の立場からいたしますと、どちらにしても同じように規制してもらわなければ困るということになろうと思うわけでございます。 そこで問題は、いま御指摘のように、今後サービスが取引をされるというものがどんどんふえていくということが予想されますだけに、このようないわば指定商品、指定役務というふうな法律の立て方を一体いつまで守れるだろうかということが問題になるわけでございます。私が先ほど最初に申し上げましたように、総合的な消費者信用の保護ということを目的とする統一立法が必要だというふうに申し上げましたのも実はそのことを考えておるわけでございまして、商品が耐久商品であるか非耐久商品であるか、役務であるか流動資産であるか、それから商品と結びついて信用を得るか、つまり割賦業者から信用を得る、あるいは提携ローンという形で銀行から得るのか、非提携の形で銀行から使途を特定せずに信用供与を受けるのかということにかかわりなく、およそ消費者が信用供与をあらゆる手段で受けるという場合において包括的な立法をする、それからその中で、あるいは前払い式の割賦販売と、それから互助会のように、あらかじめ業者のほうに信用を与えて金を払い込むというような場合については、これまた統一的な規制をするということが必要になろうと思うわけでございます。助互会につきましても確かにねらいは生協的要素がございます。ただ問題は、消費者の立場から見ますと、その生協的なものであれば利害の対立がないのかといいますと、これは実はそうではないわけでございまして、たとえば生命保険でも生命保険相互会社と申しますのは、生命保険の契約者がまとまって団体をつくるというたてまえになっております。たてまえの上からすれば利害の対立はないということになります。しかし、実際には利害の対立があることは言うまでもないわけでございまして、法律上のたてまえにおいてみんながグループになってお互いにやり合うというシステムをとっているからといって、個々の取引の面において利害の対立がないかといえばそうではない。その面では、一般の営利を目的とする企業をやる場合とそうでない場合とを区別する基準はないのではないかというふうに考えて、この中に入ったわけでございます。
○進藤委員長代理 近江巳記夫君。
○近江委員 非常に限られた時間でありますので、簡潔に御答弁をお願いしたいと思うのです。 今回のこの法案につきまして、三参考人それぞれの立場で消費者保護の立場から御努力されましたことについて私ども非常に敬意を表しておるわけでございます。 初めに竹内直一さんにお聞きしたいと思うのですが、特にブリタニカのそうしたやり方について告発もされた、私は非常に勇気ある行動であると、この点は高く評価しておるわけです。その後この被害者等について救済が完了しておるのかどうか、それをどのように把握されておるか。ある いはまた私もきのう通産省に質問をしたわけですが、通達はしておるけれども、実際の厳正な指導というものは行き渡ってないように思うと、この点の反省を強く私は求めたわけでございますが、そういう点で救済等の問題、あとに残した問題がないかどうか、その辺についてひとつお聞きしたいと思うのです。
○竹内(直)参考人 第一点のブリタニカの被害者の救済につきまして、実は私たちがおととしの十一月二日に東京地方検察庁に詐欺罪で告発をしたわけなんですが、その直後に被害者の方が三、四百名集まりまして、約一カ月後にブリタニカ社と集団交渉で、非常に消費者にとっては満足すべき条件で賠償が成立したわけなんです。その報道がまた全国に散らばりますと今度は千三百人ばかりの人が自分もひっかかったというわけで、私たちのところへ申し出てこられました。その人たちの中で代金を全部払ってない人、途中まで払っている人たちについても大体一回目の被害者の方と同じような条件で金が戻っておるわけなんです。ところが代金を全部払った人たち、私たちはこれを完済者と呼んでおりますけれども、そういう人たちに対してブリタニカ社は、支払わない、こう言ってまいりました。一たんは、たとえば段ボール箱を全然封を切ってない人にだけは返しましょう——そんなことは実際あり得ないんですね、段ボールをあけてみないとだまされたということはわからないのですけれども、そういうことを言ってきたり、いろいろくるくると向こうが出してくる条件は変わってきたのですけれども、去年の十月九日に私たちが告発をいたしましたブリタニカ社に対する詐欺罪の告発、これが嫌疑不十分ということで不起訴処分になったわけです。そういう処分が行なわれた後に急に高姿勢になりまして、もう完済者に対しては何か子供向けの絵本のようなものをお見舞い品としてあげます、それだけで、自分たちとしては法律上支払う義務がないんだから、これでチョンですというような条件を申し出てまいりました。去年の十二月に通産省がきびしい通達をお出しになって、その直後にブリタニカの被害者の会の代表の方とブリタニカの会社の代表者と今日まで三回にわたって話し合いをしておりますけれども、結局のところ、かりに詐欺行為を働いたとしても、もう検察庁は不起訴処分にしたんだから自分たちは詐欺とは見ていない、かりに詐欺であるとしても代金を一回でも払っている人たちはもうそれで追認をしたんだ。先ほど申したと同じようなことを申し立てまして法律上支払う義務がないと言い張るわけです。そう言うならば、いままで代金を途中まで払っている人になぜ金を戻したんだと言いますと、それは諸般の事情を考慮して営業政策上戻したんだというような言い方です。法律上はあくまでも支払う義務がないということで現在突っぱっておりまして、二百名弱の方々がもう一年以上折衝しておるにもかかわらず、まだそのままです。そして完全に双方が意見が対立いたしまして、歩み寄りの余地がない。そこで、割賦販売業者の団体で割賦協会というのがございますが、そこが調停をいたしましょうというようなお話もあったわけです。そしてブリタニカ社は割賦協会の調停に従います、その調停の条件というのは、割賦協会が出した条件に無条件に従ってもらいましょう、言うなれば裁判所的役割りをいたしましょうというようなこと、そういうことでは私たち消費者の利益は守られないということで、消費者の方々は突っぱっておるわけです。そういう状態で、いま硬直状態になっております。 そういうことですから、私たちは単なる普通の取引上のトラブルではないと認識するものですから、この際通産省が監督官庁として双方の言い分を公平に聞いて、妥当な結論を出すように強力に指導していただきたいということを強く希望するわけです。通産省はそういう民事的な事柄にはタッチしないというような姿勢では、結局業者はいまの法律をフルに活用しまして消費者を押えつける。現にブリタニカの顧問弁護士の人は、通産省の係官が同席しておられるのを見まして、通産省はどういう立場でこの席に来ているのですか、自分たち民間人同士の話し合いになぜ介入するのかと言わんばかりの強い姿勢なんです。そういう考えで割賦業者が消費者に対するならば、こういう事件は解決しないのではないか、非常に私たちは心配しているわけなんです。そこで、これを解決するためには通産省が非常にきびしい態度で業者を行政指導していただくこと、そしてどうしても聞かないならば、さらに告発というようなことまで踏み込んでいただかないと解決しないのではないかというように思うわけです。 それから第二点の、昨年の十二月に通産省が、割賦販売業者、外資系の百科事典業者に対してきびしい通達をお出しになったのですけれども、その後私たちが現に体験し、あるいは得た情報によりますと、その後も依然として改まっておりません。私自身がことしの一月以降渋谷で一回、新宿で一回そのキャッチセールスにひっかかっております。私は時間がなかったために喫茶店には参りませんでしたけれども、時間があったら行ってやろうかと思ったのですけれども、そういうことが依然として行なわれております。 それからある割賦業者ですけれども、通産省がモニターを使って調査するということを言明しておられるのですけれども、モニターが調べに来たらこういうやり方で追い返せという指令をある業者が末端のセールスマンの事務所に出しておる。そういうことは内部のセールスマンの幹部の方から私たちのところへ言ってきておるわけです。そして言うのには、通産省の通達をそのとおり守っていたならば自分たちの会社はつぶれてしまう、だから自分たちは飢餓集団だと言うのですね。やらなければ食っていけないから、通達がどうであれ法律がどうであれ、やるのだ、こういう非常にはっきりした態度なんです。ですから、こういう態度の業者を締め上げるには、役所としても実力を行使するしかないのではないかというように思うわけです。同じ割賦業者の中にも非常にまじめにやっておる割賦業者もございますけれども、こういう特に外資系の業者については、これはもう最初からその企業の目的が違法性を持っているというように私は考えるわけで、これに対するきびしい措置は法的にはもちろんですが、行政的にも、それから最後には実力行使でもって排除するしかないのではないかというように考えます。
○近江委員 それで、私たちも通産省については、たとえば公害企業も公表しろと、前にも言ったことがあるのですが、なかなか応じない。そういう姿勢がいろいろいままでもあったわけです。百科事典にしろあるいは洗剤にしろ、キャッチした情報あるいは事件等を積極的に公表していく、こういう態度が、業者が消費者中心のいい方向になっていくのじゃないか、私はこのように思うわけです。政府委員についてはこれからまた昼からも質問いたしますけれども、私はそう考えるのですが、この点について田中里子さん、それから竹内さん、簡単にお考えを承たりいと思います。
○田中参考人 私ども、そういう意味では全く同感でございまして、消費者保護というのが政府の方針にもうたわれていますし、各官庁にも消費経済課なり消費者保護を目的とする担当課もございますので、そういう意味では大いに消費者保護というものを貫いていただく、そういう姿勢を、いままではよく生産省といわれていた通産、農林に強く求めたいところでございますので、そういうことで私どももいろんな面で民間団体として声をあげ、やってもらうような運動を起こしているというわけでございます。
○竹内(直)参考人 通産省は、このブリタニカの件にいたしましても、ほかの百科事典の業者にいたしましても、それからいまお話しの問題になっております輸入のインチキ洗剤の問題にいたしましても、いろいろ調査をなさって資料をお持ちであるし、情報もお持ちである。具体的にいろいろ働きかけをなさっていらっしゃるのですけれども、その経過をやはり私たち消費者に逐一知らせていただきたい。結論が出るまで待たないで、その経過を新聞なりを通じてどんどん発表していただきたい。そういうことによって私たちはそういうインチキ業者の実態がわかる。それによって私たちは予防措置がとれる。そういう意味で、あまり確証のないものを軽率に出すのはいかがかというような御配慮もあるのかもしれませんけれども、そういうことではなくて、消費者保護ということに徹するならば、逐一そういう情報を一般に公開していただきたいということをお願いしたいと思っております。
○近江委員 それから互助会、友の会が今度入るようになったわけですが、この加入パンフレット等に誇大広告のたぐいが多いんじゃないかという声が強いわけです。たとえば結婚式と披露宴を全部やってくれると思って入会したら、実際には挙式費だけで追加金をごっそり取られたとか、あるいはまた貸し衣装がしみだらけで別なものを頼んだところ別途金を取られて、会場サービスも悪く、一生一度の結婚式が不愉快だったとか、いろいろなそういう声もあるわけですが、先ほどおっしゃったように、今後のこういうサービス業というものは非常にむずかしい問題があろうかと思います。そういう点で特別立法は将来早い機会にやるべきじゃないか、私自身はこう考えております。 そこで、そこに至るまでの経過措置として、言うなればこういうサービス業というものは形式は整えられると思うのです。衣装にしてもしみだらけだとか、そういう点については、言うならどうでも形は整えられると思うのですよ。そういう点でこまかい仕様書といいますか、別途のそういうものが経過措置として大事じゃないか、私はこのように思うのですけれども、竹内先生はどういうようにお考えでございますか。
○竹内(昭)参考人 払った金の対価としてどのようなサービスを受けることができるかということについて、私は、あらかじめ十分消費者に納得していただくようなパンフレットなり何なりの中でこまかい点についても書いて、それを配って納得していただくような努力を業者としてもするのが当然だろうと思います、それからまたそのような行政指導も必要であろうと思いますし、それから法律で書くということになりますと、これまたなかなかむずかしい点もございます。つまり、しみの数を数えてなんということもなかなか書けるものでもございませんので、一体どのように書くのかという問題はございますけれども、私は、おっしゃるように、誇大広告でもって消費者が期待したようなサービスを受けられないような状態というものは、あらゆる手段をもってこれは防止すべきものであろうというふうに思いますし、仕様書というふうな方法が効果的であるという御意見であれば、私はそのような方向で御検討いただくことに全面的に賛成でございます。
○近江委員 私が申し上げたのは、法律の中にそういうようなこまかいことは当然書けることではございませんし、骨格といいますか、基準を教え、そしてあとは各業者が随時に契約書の中に盛り込んでいく、これはぜひとも私、やっていかないと——サービス業というのは良心的な業者が私はほとんどだと思うのですよ。中に一、二のこういう業者が大きな誤解を与えておる。私はその点はまじめにやっておられる人の努力も認めますし、それだけに、そういう誤解の生まれないように、そういう内容等について十分徹底をしていく、これは非常に大事じゃないかと思うのです。竹内先生もそうした同じ御意見を持ってくださったので、私、今後さらに通産省にもその辺の旨を申し入れて、ぜひともこれを実行していきたい、こう思っております。 それではあとの委員に譲りたいと思います。
○進藤委員長代理 松尾信人君。
○松尾(信)委員 最初に竹内参考人のほうへお願いしたいと思います。先生のほうじゃありません。 先ほどのお話の中で、割賦でない訪問販売の悪い例ですね、たとえば化粧品だとか、または洗剤というようなお話が出ましたけれども、非常に洗剤が各地で売られておりまして、そして非常に悪い影響を及ぼしておるということを私、聞き及んでおるわけでありますけれども、この点につきまして、少しわかりやすいように、皆さんが知るように、おわかりの範囲内においてひとつ説明していただきたい、このように思います。
○竹内(直)参考人 いまお尋ねの洗剤の訪問販売、これはアメリカのシャクリー・プロダクトという会社がつくったものを、日本の総発売元である日本インペックスという会社が、もっぱら訪問販売——店頭販売は三越だけであったのですけれども、これはいまやめましたが、訪問販売のやり方は、いわゆるネズミ講式なんです。親、子、孫、曽孫、そういうそれぞれの系列でもって手数量あるいはボーナスが入るような、そういうやり方で訪問販売をやっておるということで、その品物は、宣伝のパンフレットや容器の表示などを見ますと、夢の万能クリーナー、無公害、無毒と、とにかくあらゆる点において満点の品物であるという表示がなされておりまして、最近合成洗剤はからだによくないではないかとか、あるいは水をよごすではないかというような関心が一般主婦の間に高まっておるのにつけ込んで、これはそういう心配は全くないものですということで、そういうすばらしいものだから、これは企業の秘密で内容は教えられませんというようなことで、そういうことに関心を持っている主婦を目当てに、国産の市販のものに比べて八倍も十倍も高い値段で売りつけておるということです。 そこで、これは私たちがもう去年の六月ごろから調べようといたしまして、アメリカのFDA、アメリカの厚生省の食品・医薬品局に照会をいたしましたところが、向こうは、一応企業の秘密だからその成分は教えられないけれども、過去の記録を見ると、不当表示で押収された記録が残っているというような返事をいただきました。そこで国内でもその成分の分析をお願いをしたのです。東京都の消費者センターにお願いをいたしましたところが、四月の初めに分析内容がわかりまして、これは普通のただの台所用洗剤と同じものだ、決してそういう万能クリーナー、夢のクリーナー、無公害だとか、そういうようなものではないということがわかったものですから、私たちは四月の十一日に、これは不当表示であるということで公正取引委員会に申告をいたしましたし、厚生省にも申告をしたわけです。ところが、その後、その報道が関係者に伝わりますと、非常に悪質なデマがセールスマンの間に流されまして、あれは国内の洗剤業者からそそのかされてやっているのだ、自分たちのこの洗剤は絶対間違いない、通産省の分析結果もあれは間違いだ、あれは謀略だというわけで、それで私たちも、それから通産省も金をもらってやっているのだという非常に悪質なデマを飛ばされまして、依然として売っておるわけです。これはもう明瞭に詐欺なんですけれども、そういうことを私たちが暴露をいたしましても、依然としてそういうデマを飛ばして売っておる。これは非常に悪質な例ではないかと思うのです。これは割賦販売業者でありませんから、いまの割賦販売法では取り締まることができない、そこが問題であるということなんであります。
○松尾(信)委員 いまのお話に関連いたしまして竹内先生にお尋ねするわけでありますけれども、先ほど、消費者保護の消費者信用保護法というような総括的な立法措置が必要であるとおっしゃいました。いま参考人からお話しのとおりに、この割賦販売法でもすでに取り締まり得ないそのような分野が厳然とある。それが全国的に相当広く行なわれておりまするし、こういう点につきましても、やはりこれは何かの規制措置というものを講じていく必要があるだろう、そのような総合法律の制定までこれは待っていいものかどうか、やはり速急にこれは何らかの手を打って規制していかなくちゃいかぬのじゃないか、このように思うわけでございます。そのような基本法を早くつくりますと政府が言えばいいですけれども、かりに一年あとにそのようなことで国会に出したいとか言えばまあしんぼうできますが、そうでなければ何か過渡的な便法みたいなものが必要じゃないか、こう思うわけでありますが、いかがでしょうか。
○竹内(昭)参考人 御指摘の点、まことにごもっともな御指摘であろうと思って敬服いたしておるわけでございますが、御指摘のように、このような商品は商品の内容が詐欺的でございます。それから売り方も詐欺的だと言っていいわけでございます。ところが割賦ではない。したがって、先ほど私が申し上げましたような消費者信用保護法というふうな包括的な立法をつくりましても、そこからはずれてまいります。そこで、アメリカでも、このような事態に対処するために、セールスのやり方について規制する法律というものを幾つか検討しておるようでございます。私も、わが国ではそのようなものが長期的な展望としてはもちろん必要であろう、つまり信用取引でなくても、現金売買であっても、詐欺的なもの、商品の内容が詐欺的であれ、あるいは売り方が不当であれ、そういうものは押えるという規制が必要であろうと思うわけでございます。それは私はおっしゃるとおり明らかに特別立法が必要だと思います。これは、民法の取引というのは、相対の、平等な当事者、同じような知識、能力を持っておる当事者が売買するというふうなたてまえでできておりますから、片一方が強くて片一方が弱いというふうな状態というものを予想しておりません。したがって、売買について民法の中に規定はございますけれども、このような場合に持ってきますとちっとも効果を発揮しないということになりますので、総合的な立法が売買のしかたそれ自体について必要だということになろうと思います。 問題は、そういうものをつくるということになりますと、これまた非常な時間も資金も人手も要ります。そこで、それまでの間に一体何ができるかということでございますけれども、私といたしましては、おそらく公正取引委員会とか通産省あたりが——公正取引委員会がこれを告発するというのが、法律の筋からすれば一番正道だろうと思うわけでございまして、そういうものを売るな、そういう売り方をするなというふうな差しとめ命令などを出していただいて処理していただく。そしてその間に、一刻も早くいま申しましたような大きな法律をつくって、これからますます多くなるであろうそういうふうな詐欺的な売り込みに対処する必要があろうというふうに考えるわけでございます。
○松尾(信)委員 次に、互助会の話がいろいろ出ましたけれども、たとえば割賦販売で、品物を先に渡して代金をあとで分割で取る。このときには、品物は先に渡っておりますから、分割代金は高くなりますね。今度は、先にずっとお金を積んで最後に渡すというときには、これは前受けになりますから、品物の価格は安くなる。その高くなったり安くなったりする一つの基準というのがあるだろうと思うのですね。たとえば高くなるのは一五%、二〇%、前受けで安くなるのは一五%、二〇%とか、世間のそういう一つの商売の基準もありましょうし、そういう点からいきまして、この互助会のほうは、わずか月に二百円または三百円の掛け金をしております。六十回の回数が普通でありますけれども、かりに六十回、三百円しまして一万八千円、これで十何万の冠婚葬祭をやる。そして掛け金に相当するサービスの面は、四万相当は必ず施行している。ちょっと割賦販売におけるあと払いとか前受けとかというような観念で掌握できない、互助会のこのような現在の制度なんです。だから、これが生協的であり、相互扶助的であり、婦人会さえ喜んでその集金人をやりその勧誘もしているようにして発達してきました経緯というものからながめてみましても、先ほど、この法律で規制するのはなじまぬのじゃないか、このようなお話でありますけれども、なじまないどころか、これはやはりこの法の対象外でなかろうかというような感じを私は非常に強く持つわけなんです。普通のあと払い、前払いというような割賦のあり方というものとこの前受けのあり方は、うんと違っているわけですね。受けた金の何倍というものを施行しておる、サービスしておるというような、自然発生的な点から見ましても、これはやはり特別措置というのが必要であります。けれども、この法の対象として持ってくるにしては、私はほんとうにこれはそぐわぬのだ、こういう感じを持つわけであります。どうせ前受けでありますから、そういう定義でいけば、この法の定義にきちっと当てはまりますので、将来これがふえてくるという趨勢から見ても法のワクをはめておくのだというふうなお話でありますけれども、これはやはり別途にそういうものは処理していくというのが、互助会に対する実態からいってもほんとうに必要じゃないか、こういう感じを持つわけですが、この点だけいかがでしょう、先生。
○竹内(昭)参考人 私も互助会の実態について、もちろん審議の席で説明は聞きましたけれども、それほど特に詳しいわけではございません。ただ、私の想像しておりますのは、互助会というものの発足の動機、それから現在それを運用しておる方々のいわば善意というものは信じてよろしいのではないか。それは、みんながなるべく安く冠婚葬祭をあげるようにというふうな趣旨でもってこういう会をスタートさせ、また現に運用されているのじゃないかというふうに思われるわけでございます。 ただ、同時に、そういう主観的な善意というものは、何も法律的に担保されるものはないわけでございます。きのうまで善人だった人が急に心変わりするということもございますし、次の代になってどうなるというものもございません。規模が大きくなるにつれて、そういう当初の善意を持った創設者の意思にそぐわないような人が入ってくる場合も考えられます。そもそも一般の、つまり先ほどのお話もございましたような低所得層の方々から零細なお金を預かるというのである以上は、これが万一つぶれたり何かしてはたいへんなことになる。その意味からいたしますと、人さまのお金を預かっておる以上は、それなりにきちんと監督にも服し、経理もはっきりさせるという意味で、安心していただけるようにしましたからなお一そう御利用ください、という姿勢をおとりになるのが本来の趣旨ではあるまいか。そうだといたしますと、この割賦販売法の中に入れたということは、何も互助会の人たちが悪いことをする人間だから取り締まろうというつもりではないわけでございまして、いわば法律的な裏づけを与えることによって監督も受けておる。したがって経理もはっきりさせる。その意味で、単に個人的な善意だけではなしに、法律的な裏打ちも持ったもの、システムも持ったものとして、安心して利用いただけるようにしていただきたいというような形で発展すればたいへんけっこうなことではないか。われわれが入れましたのも、決してこれを取り締まろうというような趣旨、悪いものだというような趣旨ではございませんので、その点は御理解いただければと思います。
○松尾(信)委員 時間がまいりましたのでこれで終わりますけれども、先生にほんとうにお聞きしたかったのは、この苦情処理機関のことでありました。これを現在のような機関にまかしては少しもできない。どうかして、販売またはメーカーまたは消費者という間の苦情処理というものを、消費者も入れた、また先生なんかもお入りなさった、そういうものできちっとやっていったらどうかというようなことでありますけれども、そういうものが必要であるかどうか、一言だけ先生のお考えを……
○竹内(昭)参考人 御趣旨のように、そういうシステムはますます強化する必要があろうというふうに私は考えます。ニューヨーク市などでは、自動車で苦情を集めて回るというふうな努力もしております。私は、そのような努力が今後とも一そう強力に続けられることを切望するものでございます。
○進藤委員長代理 川端文夫君。
○川端委員 午前早くから、三人の参考人の先生方にはたいへん長時間にわたってこまかい質問をされておりますので、重複を避けて簡潔にお伺いして、お昼にしていただきたいと思うわけです。 そこで、まず第一番に竹内昭夫先生に一つお尋ねしたいことがあるのですが、この法案の審議会の準備期間中に、通信販売の問題が話に出なかったのか。通信販売を入れるとすればむずかしいという面があったのであるならば、どういうことが問題点であったのかということをお尋ねしたいと思うのです。
○竹内(昭)参考人 通信販売の点も若干話に出ました。それを入れるとすれば、先ほど来問題になっておりますようなクーリングオフのところであろうと思います。通信販売で、現金で支払いという形である以上は割賦販売法に入ってまいりませんので、割賦で支払う。そうだとしますと、セールスマンが来る場合と同じように解除権を保障するかという形になるわけでありますけれども、セールスマンの場合には、人の家に参りまして非常に弁舌さわやかにまくし立てられて、ついふらふらと判を押すということになるわけでございますが、通信販売の場合にはそういうプレッシャーがかかってこない。一応文書がまいりまして、それを読む。読むか読まないかは各消費者の自由だ。それで、時間をかけてゆっくり読めるという状態でございますので、今回は通信販売によって締結された契約についてはクーリングオフの規定は適用はないということにしよう。それはクーリングオフの制度というもの、いま申しましたように、一軒一軒回ってうまくまるめ込むということを防止しようという趣旨だから、今回ははずそうということになったわけでございます。
○川端委員 その御意見はわからぬわけでもないけれども、もう一つの問題点として、この割賦販売の中に、信用取引に関する問題と販売方法の問題と、二つにもう少しこまかく分けられなかったか。これは政府にも昨日質問いたしておることでありますが、この意味においての訪問販売の問題、いわゆるセールスの問題に対する規制が足らなかったように思うのですが、何かむずかしかったという問題点がありましたかどうか、お尋ねしてみたいと思います。
○竹内(昭)参考人 むずかしかったといえば全部がむずかしかったわけでございまして、ともかく四カ月問にこれだけのものをまとめ上げるということは、私は当初、不可能だというふうに考えたわけでございます。アメリカでも、先ほど申しましたように信用保護法の問題には七年かかっております。連邦法も提案されてから成立までに九年かかっております。非常な大問題でありますために、毎週やったわけでございますけれども……・。もちろんわれわれは、販売方法の問題について規制すべき問題があるということは十分理解しております。先ほども申しましたように、それについては通信販売であれ、訪問販売であれ、あるいは店頭販売であれ、詐欺的な方法が用いられるという場合については、これを規制するという法律をつくる必要は十分認めております。しかし、この法律の中に入れるということにつきましては、法律の性質上限度があるということと、それから審議を始めてからともかく緊急にこれだけはやらなければならないという形であげたものですから、御指摘のように、私自身も、これも入れてほしかった、あれも入れてほしかったという点はございますけれども、販売方法の点につきまして、この法律の中に入っておらないのは、一つは、先ほど申しましたように、この法律の性質からくる、割賦販売だということからくるわけで、したがってその販売方法は別の法律でやるということが必要であろうということと、かりにクーリングオフというところを入れるとすれば、いま申しましたような理由があってこれを除いたということでございます。
○川端委員 私どもは昨日も審議の中で申し上げておったわけでありますが、この割賦販売法だけではざる法になるおそれがあるし、消費者信用保護法をつくる用意をなすべきだし、そういうものにしていきたいという意見があったのですが、そこで先ほど参考人の田中里子さんと竹内直一さんからも、とにかくにも一歩前進だからこれを早く通してほしい、こういう御意見もあったわけでありますが、どうもわれわれは法律としてものをきめていこうとする場合においては不十分でないか。もう少し中身の濃いもの、強いものにしていきたいという願いを込めて審議しようとすると、いろいろな、いま審議会等においても時間が足らなかったということを竹内先生もおっしゃっているわけですが、国会の中でも何か不満でならぬし、そうかといって、一歩前進だから通してほしいというお気持ちを訴えられると、どうもそこら辺のジレンマにひっかかるのですが、ないよりましだという程度でお認めになっておられるか、お二人から、簡単でいいですが、そこの辺がどうも、ないよりましだという程度の法律をつくって、われわれがつくったという感じにはなれない、この感じのジレンマに対して御意見があったら、お二人からひとつ簡単にお答え願いたいと思う。
○田中参考人 確かに、おっしゃいますように、いろいろ問題もあるということは私初めにも申し上げましたけれども、ただ、いまあまりにも野放しになっている点がございますので、それと国会の審議を待って完全な法律案にするまでにどのくらいの日数がかかるかということになりますと、非常に私ども、国会の外におりまして、疑問に思うことが多々ございますので、ここまでできたものを何とか早く通して、それで次のステップとして、まだまだ消費者信用保護法に至るまでは無理にしても、それでは、いろいろな面で現存する法律の手直し等についても、たとえば住宅の問題は宅地建物取引業法の中でこれに見合う消費者保護の面を入れていくとか、いろいろなやり方もできると思いますので、とにかくこの改正案は通してほしいということを第一番に申し上げたわけなので、たいへん先生方と同じようなジレンマにはおちいっておりますが、、それを越して何とか通していただいて、あとのことをまた考えていこうというふうなことでございます。
○竹内(直)参考人 私が早く通していただきたいということを申し上げましたのは、政府原案のままで早く通していただきたいということを申し上げたのではなくて、先ほど冒頭に申し上げましたように、たとえば四条の三のように、国会で御審議の結果それはもっともだということになれば、これは削るほうあるいは簡単に数字を直す改正ですから、そんなに手間は食わないだろう。いまお話しの、割賦でない訪問販売だと通信販売、これは竹内先生がおっしゃっておりますように、そう簡単にでき上がるものでもなかろうと私たちも思いますので、これは問題提起として申し上げておるのでして、この国会の中で、この会期で、そういうものができればよろしいのですけれども、まあいままでの経験からすれば非常にむずかしいのではないか。時間的にもですね。そういう意味でこれは問題提起をしておいて、この次の機会までにぜひ実現をしていただきたいということを強く要望しておく、そういう意味でございます。
○川端委員 先ほどからのお答えの中におけるクーリングオブの問題の日にちの問題あるいはセールスマンというか訪問販売における企業責任の問題等に対しは、われわれは十分参考にさしていただいて、修正できるものなら修正、いろいろな方法を努力してみたいとは思っております。 そこで、もう一つの問題は、先ほどからいろいろ御三方からの御答弁を承っておりましても、友の会なり互助会の問題に対しは、十分全貌をお互いに知らないと言いながらも、何らかの形で規制をしなければならぬという形において、法拡大の意味において、この割賦販売法の中に入れたのだ、こういうことになりますと、法の権威からいってもいかがなものか、こういうふうに思うのだが、この点は竹内先生から、法の権威からいってそういう不確定要素の多いものを法律としてはだして実効をあげることはできるかどうか、こういう面に対しての御意見をひとつお聞かせ願いたいと思うのです。
○竹内(昭)参考人 私が申し上げましたのは、具体的にどれだけ実害を及ぼしておるかどうかという点につきましては、私は多くの材料を持っておらないというふうに申し上げたわけですけれども、問題は、その実害ができてから法律をつくるということで、後手後手に法律が回るということでいいのだろうか、むしろそれよりも他人から金を預かっておるという立場にある以上は、それはみずからいわば姿勢を正すという、いわば精神論だけではなしに、法律によって裏打ちされたものとしてそれを守っていく。それから通産省は守らせていく。それがお金を払い込んだ人の保護に通じるものであろう。こういうものをしばらくほうっておきますと、それがずっと広がる。それが相当な大きな力を持ってまいります。その段階になって法律的な規制をしようと思いますと非常にややこしいことになります。したがって、私が申し上げましたのは、実害があろうとなかろうと、他人からこういう形でお金を受け入れるというふうな事業をなさる方は、法律の規制に服していただきたいというのが私のあれでありまして、実態が何にもわからないうちにともかくやったというふうなつもりでございません。その辺は私のことばがあるいは足りなかったかもしれませんけれども、御了承いただければと思います。
○川端委員 私も全国の二百五十なりあるいは友の会の百五十の団体をつぶさに調査したわけではありませんけれども、共同施設を持って会員がかなり日常使っておる団体もあると、私は身近に見て知っておるものもあるわけです。月五百円の会費で六十カ月積み立てれば基金としてこれを組み入れて保証しておくといいながら、単に冠婚葬祭だけではなくて、日常のクラブ的な会合場所としてかなり資産を、借り入れまで起こして建物をつくって会員の用に供している団体もある。したがって、これははたして全額前受け金と解釈すべきか、あるいは会費的な性格も一部加わっているのではないか、こういう疑問も私は持たざるを得ないのです。多数ではありませんけれども、会員の個々に聞いても、かなり重宝だといって喜んでおいでになる人もある。したがって少数の不心得者がおるということだけで強い規制がはたして妥当かどうかという疑問を持っておるのですが、この中に入れた理由、この法律の中に入れたものは、人の性は悪なりという考え方に立っておつくりになったような意味も考えられないのかなという感じも持つのだが、少し言い過ぎでありましょうか。この点いかがでしょうか。
○竹内(昭)参考人 法律家の常といたしまして、人の性は悪だというふうに考えるのが常でございまして、人の性は悪なりと考えたのではないかとおっしゃられれば、そうですとお答えせざるを得ないのでございます。私も実際に悪い人が世の中にどれだけおるだろうかといえば、それはごくわずか。法律というものは大体そのごくわずかの人がいるためにほかの大部分の方には関係のないことでもきめておくというのが法律というものの性質でございますので、これはこの場合に限らないことでございます。私といたしましては、互助会などというものが法律の規制を待つまでもなく完全にうまくいくという見通しが立って、政府としても安心して放置しておけるということであれば、これは一番いいわけでございますけれども、万一その中に不心得な人がいた場合には倒産ということになる。かけた金が返ってこない。それでもってそういう人たちの保護は一体万全であるかという形で政府の責任が追及される。割賦審議会で、その問題について、なぜ入れておかなかったかということがあとになって起きてくるということのないようにしたい、というふうに考えるわけでございます。 ただ、先ほどもおっしゃいましたように、その払い込むものの中に前受け金のようなものとそうでない会費的なものとあるのではないかというような実態があるといたしますと、これはおっしゃるようにその点は分けて考えていってしかるべきものかというふうに思います。その点は、個々のこういう特定前受け、前払い式取引と申しますか、そういう業務をやっておる団体の会費の性質をどのように考えるかということで、通産省がケース・バイ・ケースで判断していくべき問題ではなかろうかというふうに思っております。
○川端委員 一時も過ぎましたから、これ以上皆さんに苦しい時間をお与えすることは失礼かと存じますから打ち切りますけれども、とにもかくにもいま申し上げておりますように、かなり現状において管理されてうまくいっているものもあるのに、いろいろな規制を加えること、そのことがはたして現在加入している会員にいいことかどうかという心配もあって、私どもはそこの辺のところを非常に苦しんでおる。法審議の中に苦しんでおることを申し上げて、午後の政府と私どもとの質疑に残したいと存じます。たいへん、どうも長い時間ありがとうございました。
○進藤委員長代理 参考人各位には長時間にわたりまして貴重な御意見をお述べいただきまして、まことにありがとうございました。厚く御礼申し上げます。 午後二時再開することとし、暫時休憩いたします。 午後一時五分休憩 ————◇————— 午後二時二十四分開議
○鴨田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 内閣提出、割賦販売法の一部を改正する法律案を議題といたします。 午前に引き続き参考人から御意見を聴取することといたします。 午後の参考人として、全日本互助協会事務局長寺尾權君、日本専門店会連盟専務理事宗像平八郎君の二名の方々に御出席を願っています。 この際、参考人各位に一言ごあいさつ申し上げます。 参考人各位には御多用中のところ、本委員会に御出席いただきまことにありがとうございます。 本委員会におきましては、割賦販売法の一部を改正する法律案について審査を行なっておりますが、本日は、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただき、今後の審査の参考にいたしたいと存じます。 なお、議事の順序でございまするが、初めに御意見をそれぞれ十分程度に取りまとめてお述べいただき、次に委員の質疑に対してお答えいただきたいと存じます。 それでは寺尾参考人にお願いをいたします。
○寺尾参考人 私は、ただいま御紹介をいただきました全日本互助協会事務局長の寺尾權と申します。本来ならば、会長が参考人として意見を申し述べるところでございますが、健康上の都合もございますので、私が述べさしていただきます。 まず意見を申し述べる前に、互助会について、この仕事は非常に新しい仕事でございますので、少し概要を説明さしていただいて、そして意見を申し述べさせていただきたいと思います。 よく互助会とは何ぞやということを聞かれるのでございますが、互助会とは地域の住民が力を合わせて助け合うことにより、人生の二大儀式である結婚式、葬儀がりっぱに、しかも安い値段でできるように仕組まれた消費者同士の助け合いの機関でございます。そして純風美俗を維持することを目的として奉仕的に仕事をしております。ことばをかえて言うならば町内の厚生部が自然発生的に大きくなったようなものでございます。したがって、利益を目標としない任意の組織体が多いのであります。前払い金は小さな額でございますが、これがなぜ今日のように大きくなってまいりましたかと申しますと、これは経営者に対する信頼と、そして消費者に対する大きなメリットがもとになっておると思います。 そこで互助会のねらいでございますが、結婚式の衣装とかあるいは葬儀の祭壇はともに短時間借りるにすぎないものでございますが、花嫁衣装になりますと二万とか七万、あるいは祭壇になりますと五万円から二十万円ぐらい普通かかります。たいへんだと思いながらも、やむを得ないと、大衆は半ばあきらめておりました。これを合理化すれば一般業者の価格の数分の一で済むのじゃないか。こういう点に目をつけまして、これらの施設を共同の力で持ち、必要に応じて順次利用し合うならば、そのコストは実費程度のものとなって大幅な値下げが可能であります。これを実現して合理的に運営しているのが互助会でございます。ちょうど始まったころ新生活運動というのがございましたが、これは成功しませんでしたけれども、私どもはその機関車の役目を果たして新生活運動という列車を引っぱってきた、そういう自負を持っております。 さて、互助会の仕組みでございますが、以上のような目的を達成するために、会員制度をとりまして、一定の掛け金を払い込むことによって規定のサービスを受けるというシステムになっております。そして掛け金は非常に少額でございまして、長期間払い込むのが特徴でございまして、・ちょうど町内会費のような観念で払い込まれております。たとえば毎月百円掛けで十年間、それで完納いたしまして一万二千円とか、あるいは毎月三百円掛けで六十回払って、つまり五年で一万八千円、これらのお値段で葬儀を現在までやっております。もちろん全部の人がこれを望んでおるわけではございませんけれども、これでりっぱにやっております。そしてまたこのお金は加入いたしますと、すぐにでも施行いたします。また完納いたしましてもなお施行しないときは、施行するまで権利が保全されるようになっております。 互助会がなぜこのように大きくなってきたか。これは私は互助会が安全性があったからじゃないか、こういうふうに考えております。と申しますのは、こういった仕事で非常に社会に喜ばれまして、喜ばれておるがゆえに発展してきた。こういうふうに考えております。そしてまた反対給付は金銭債務でなくて施行債務、すなわち施設の利用がおもでございまして、現金給付がないというところに安全性があったと思います。また、冠婚葬祭の施行だけに使われるので取りつけ騒ぎはなかったということも安全性につながっておると思います。そして冠婚葬祭ともこれはいつ来るかわかりません。期限は不確定でございます。でありますが、景気がいいから結婚式を二回やろう、そういう方もございませんので、きわめて需要の弾力性が乏しい。それゆえに景気の変動に左右されない。こういう安全性があったわけでございます。 さて、ここで、現在改正法案が出されておりますが、本法案についての意見を申し述べさせていただきます。私どもは当初改正の部分だけしか教えられませんでして、従来の割販法はどのように適用されていたかということを詳しく知りませんでした。ところが、それがわかるに従いまして、これはたいへんだということになったわけでございます。もし従来の施行されております割販法、改正法を含めまして、そのとおりの率とかなんとかで施行されるということになるとどうなるかということになりますと、おそらく私どもの考えでは、法施行後一年以内に七、八割はつぶされるのじゃないか、こういう危惧を持っております。また、第一基準日、つまり一年半でほとんど全部つぶされてしまうのではないか、こういうふうに危惧を持っております。 次に、一般的意見としてございますが、法による規制は賛成でございます。しかし、その手段をよく検討していただきたい。もし手段を誤られるととんでもないことになるのじゃないかということでございます。互助会は月掛けで前払い式である、ただそれだけの理由で一般の割販業者と同一視されるということは非常に迷惑を感じております。割販業者は品物を売る、私どもは施設の利用、こういうところに本質的な差があるのでございます。したがいまして、どうもこの割販法にはなじまない、無理が生じるように思います。もし、さしあたりこの法以外に規制する方法がないとするならば、私は本委員会におきまして、互助会は割販業者と本質的に異なるので、他日独立立法をもって規制することが適当であるといったような一項をつけ加えていただきますと非常にありがたいと思っております。理由といたしましては、立法の目的は消費者保護とそのための業界の育成にあります。もし消費者保護と業界の育成ということにもとるような改正がなされるとするならば、結果的には消費者保護にならないというふうに感じております。 なお、具体的な重点的な意見を申し述べさせていただきます。許可基準の中で、法人に限って許可する、こういうことがありますけれども、私どもは任意の団体である、一体法人にどういうふうに具体的に移行していいのか、その可能な具体的方法の明示がないので非常に不安でございます。一体新しい法人がこの互助会を買収するというふうに持っていくのか、それとも組織がえを——突然の組織がえで、おそらく加入者の皆さまは、互助会に入っておったら、あした株式会社になっておったということでは、たいへん驚かれるのじゃないかと思っております。どうして納得を取りつけようかということも頭の痛いところでございます。また、法人にしない互助会がかりにあった場合、それが許可にならなかった、いろいろ業務停止というようなことがありますと、そこにつながっておる消費者は犠牲になってしまうのじゃないかというふうな不安も持っております。 それから法令の中で定められております各種の基準でございますが、たとえば各種の財務比率でございますが、これはそのまま互助会に適用されるとも思っておりませんけれども、もしそのまま適用されるとするならば、これはたいへんだ。つまり純資産比率が百分の九十、これは私は消費者保護の目的でこれがあると思いますので、資産負債比率でも十分消費者保護はできるのではなかろうか、こういうふうに考えております。資産負債比率ならば非常に好都合でございます。目的は達成されると思います。ものさしで言うならばメートル法ではかるのか尺貫法ではかるかの違いしかないように思います。 それからまた改善命令の中に出てくる諸比率でございますが、経常収支比率、これは百分の百以上ということになっておりますけれども、このとおりやりますと、赤字が十円出ても営業停止、こういうことになりそうです。それから流動比率は現在百分の九十以上となっておりますが、私どもは施設の利用を目標にしておりますので、施設に相当の金をつぎ込んでおります。また施設さえあればお客さまに対する反対給付が可能でございます。そういう意味で固定資産が非常に多い、固定化しなければお客さまに対する反対給付ができない、こういう特性を持っておりますので、流動比率はどうもナンセンスのように思います。また現在私どもの調査では負債倍率あるいは前受け金倍率、これは平均して百分の五千、つまり五十倍ぐらいになっております。いままでの法では負債倍率は百分の二千四百、前受け金倍率は百分の千二百、この点もどうもなじまないように思います。むしろ、この点は適用除外にしていただくとありがたいと思っております。 さて、ここで、互助会の実態をちょっと申し述べさしていただきたいと思います。現在調査中でございまして、中間報告にすぎませんけれども申さしていただきます。 私どもの傘下に百八十社の互助会がございます。そのうちで、組織別に申し上げますと、百八十社で六四%が任意の団体です。法人が、株式会社、有限会社を含めて三六%でございます。実数は株式会社七十社、有限会社四十社、こういうことになっております。そうして一体会員はどのくらいいるのだろうということになりますと、現在百十社の統計がまとまっております。これによりますと、会員口数は二百七十四万七千口でございます。一社平均二万四千九百口でございます。これを百八十社に類推しますと、四百四十九万口ということになります。そして一体年間どのくらい結婚式と葬儀をやっておるのだということになりますと、百十社統計の結果では六万九千二百九十三件、これは婚礼でございます。そして一社平均は六百二十九件でございます。これを百八十社に類推をいたしますと十一万三千ということになります。さらに葬儀におきましては、百十社でもって四万七百四十一件でございまして、一社平均は三百七十件でございます。これを百八十社に類推いたしますと六万六千六百件、こういうことになります。昨年の厚生省の統計によりますと、結婚式が百四万件ございます。それに対して十一万三千件でございますから約一一%、昨年の死亡総数は六十五万でございます。それに対しまして六万六千件施行しております。大体葬儀は六十万件くらいと推定しておりますが、大体そういたしますと、これまた一一%、これだけの仕事をやっております。このほかになお私どもの組織外にある互助会が約七十社くらいあるのじゃないかということを推定いたしております。つまり合計して二百から二百五十社くらいあるのじゃなかろうか、こういうふうに感じておる次第でございます。 以上が現在までに私どもの集計によりましてわかりました互助会の概要とそれから法に対する意見の概要でございます。 私どももお恥ずかしい話でございますが、資料は不足いたしております。先ほどからも資料不足のお話も聞いておりますけれども、おそらくどこでも資料不足じゃなかったかと思います。その現状で、ただ推定でこうかもしれない、こうなのかもしれないということだけで法規制をいきなりやるということは、ちょっと危険があるような気もいたします。もしそれによって被害が出たらどう処置をするのか。これは立法の目的である消費者保護にもとることになりはしないか、こういう点を一番心配しているものでございます。この点、諸先生方よく御検討くださいまして、不安のない経営ができますように御処置くださいますことをお願い申し上げまして、私の第一回の意見にかえさせていただきます。質問がございましたらお答えをさせていただきたいと思います。 なお、ここに持ってまいりましたものは、私ども互助会に毎日届いております感謝状みたいなはがきでございます。こういうようにたくさん届いておりますので、これは御参考までにいつでもお見せできますから……。
○鴨田委員長 次に宗像参考人にお願いいたします。
○宗像参考人 私はただいま御指名をいただきました宗像でございます。私の属しております日本専門店会連盟と申しますのは、本法でいう割賦販売購入あっせん業者に該当する中小商業者の組織する協同組合のチケット団体でございます。したがいまして、中小商業者の立場から一言本法改正に対し意見を申し述べさせていただきたいと思います。 申すまでもなく、割賦販売は消費者にとりまして便利な販売方法ではございますが、販売条件が複雑で、契約期間も相当長期にわたるものが多く、消費者側に誤解を招いたりトラブルの起こりやすい販売方法であることは否定できません。したがって私どもといたしましても、割賦販売の条件をわかりやすく説明したり契約書などは必ず作成するなど、トラブルを防止するための手段を講ずべきであることは当然のことと存じます。そのことがまた私ども販売業者の利益にもつながる問題であろうかと存じます。今回の法改正の趣旨はこのような点について規制を強化し、消費者が安心して割賦購入できるような条件を整備することにあると存じますので、私ども販売業者といたしましても、基本的には法改正に賛意を表するものでございます。 そもそも割賦販売取引は、御承知のごとく消費者と販売業者との信用取引でございまして、相互の信頼関係が基礎となるべきものであると存じます。したがいまして、ただ法を順守すればいいという筋合いのものではなく、法実施にあたりましては、割賦販売取引について消費者との懇談会などの場を通じお互いに話し合い、双方の意思の疎通を十分にはかる機会をぜひつくっていただきたいと存じます。 今回の改正の内容につきましては、先ほども申し上げましたとおり基本的には異論はないのでございまするが、表示広告の規制、契約書面の規制内容を見ますと、従来に比較いたしましてかなり詳細な規制を受けることになりますので、中小商業者の負担はかなり大きなものになるのではないかといささか心配しております。また、全国には非常に多くの零細業者がおりますし、法律知識に欠けている業者もたくさんございます。したがって、単に法を守らなければ罰するという態度ではかえって混乱を招き、十分な効果を期待することはできないと存じます。 以上のような観点から、私ども中小商業者といたしましては今回の法改正に関し、次のような点について特に御留意をいただきたいと考えます。 第一点は、表示や契約書面の規制について、表示方法や様式を定めることになっていますが、これらは抽象的なものではなく、あくまでも具体的なモデルを示していただきたいということでございます。 契約書面につきまして申し上げますと、割賦販売審議会の場では標準約款制度が議論されたやに伺っておりまするが、標準約款制度の是非はともかくといたしまして、私どもといたしましては、約款を業界ごとにあるいは対象商品ごとにある程度フォームを統一し、具体的に定められたフォームを使用することにすれば業者への周知徹底も比較的容易に行なわれるのではなかろうかと存じます。私ども中小商業者にとりましても負担が相当軽くなり、たいへん望ましいことではないかと愚考いたします。 第二点は、先ほども申し上げましたように行政当局におかれましては、単に罰則を科することによってこと足れりとせず、末端まで趣旨、内容を周知徹底させるよう、行政の最末端機関まで動員して指導を徹底させるよう特段の御配慮をお願いしたいと存じます。 第三点は、今回の法改正は消費者保護の観点からの改正に主点が置かれていますから、業界の従来の取引慣行を大幅に変えざるを得ない点がたくさんございます。したがいまして改正法の施行にあたりましては、ぜひ十分な経過期間を御配慮いただきたいと存じます。特に実質年率表示の規定は、私ども中小商業者にとりましては非常に大きな重荷になるのではないかといささか心配しております。 たとえば、御存じのようにいわゆるアドオン方式は利息計算にはたいへん便利な方法でございまして、割賦販売には欠かせないといっても決して過言ではないと思います。これを実質年率表示に改めることとなると、相当の期間の猶予をいたがかないと無理ではなかろうかと存じます。聞くところによりますると、アドオン方式からの実質年率への換算表を通産省がつくってくださるそうでございますが、これは口で言うほど簡単なものではございません。しかし、そうでもしないと実施は不可能に近い困難さがあると思いますので、ぜひとも実行していただきたいと存じます。 確かにアドオン方式表示は消費者に誤解を与えやすいことは否定できません。したがって消費者保護の見地に立てば早期に施行することが望ましいわけでございますが、従来の慣習を根底から変えるものでございますので、少なくとも換算表ができてから一年間は猶予をいただきたいと存じます。 以上が今回の法改正についての私ども中小商業者の意見でございます。 次に、割賦販売一般の問題でございまするが、一言付言させていただきたいことがございます。 その一つは、消費者保護の強化につきましては、何といいましても販売業者のモラルの向上をはかることが第一義的に必要であることは申すまでもございません。しかし割賦販売は信用取引でございます。販売業者のモラルの向上と同時に、消費者のモラルの向上もまた割賦販売取引の円滑化には欠かせない問題であろうかと存じます。いまもって悪質の不払い常習者があとを断たず、私ども販売業者がそれによって被害をこうむっている現状におきまして、販売業者のみを取り締まって不良消費者をそのままに放置し、業者側に対しては信用調査機関をつくり自衛手段を講ずればいいではないかというのでは、いささか片手落ちの気がいたします。私どものような中小商業者の割賦販売の業界におきましては、自分たちの力で自主的に消費者信用調査機関をつくることは、不可能とは言いませんが、非常に困難な問題でございます。当局におかれましては、信用調査機構の整備を業者のみにまかせず、行政的にも積極的に援助していただきたいと存じます。 第二は、銀行系クレジットカード会社の割賦販売への移行並びに割賦販売類似行為についての問題でございます。 御承知のように最近、金融の超緩和を背景に金融環境は大きく変わってまいりました。金融機関はいずれも消費者信用の拡大に着目し、この分野への進出に異常な熱意を示しております。その一つのあらわれとして、都市銀行が主役になってつくりましたクレジットカード会社の最近の動きについて申し上げたいのでございます。 銀行系クレジットカード会社と申しますのは、たとえばJCB、UC、DC、ミリオンカード、住友クレジットカードなどのクレジットカード発行会社のことでございます。この会社のカードを保有する消費者は会社の加盟店から物品やサービスをいわゆるツケで買えるという仕組みでございまして、現在では割賦購入はできないたてまえになっています。ところが、最近になって、これらカード会社は、カード利用者の強い要望だとして割賦移行を強力に推し進めようとする動きが活発になってまいりました。また、あるカード会社のごときは、カード保有者に、加盟の百貨店が割賦販売した場合の支払いを保証し、百貨店にかわって割賦代金を回収するという制度を採用していると新聞は報じております。 私ども中小商業者の協同組合が行なっております割賦販売の資金は、金融機関からの借り入れ金によってまかなっているのが現状でございます。その資金の供給源である都市銀行その他の有力銀行が主役になってつくったカード会社が割賦購入あっせんができることになったらどうでしょう。それこそ文字どおり強大なライバルの出現であり、その拡大進出はそれこそ組合の経済基盤の崩壊につながる重大問題になりかねないと憂慮いたしております。このことは、法改正の内容とは直接関係のないことでございますが、カードも本法改正で第二条の対象になったことにかんがみまして、第一条第二項の「この法律の運用にあたっては、割賦販売を行なう中小商業者の事業の安定及び振興に留意しなければならない」という趣旨をぜひ御勘考いただきますよう、一言付言した次第であります。 以上をもちまして私の意見を終わります。
○鴨田委員長 これにて参考人の意見の開陳は終わりました。 引き続き委員から参考人に質疑を行なうのでありますが、時間の都合がありますので、質疑を行なわず、参考人の方々がなお補足して御意見があれば、五分程度お述べいただきたいと存じます。どちらの先生からでもけっこうですから、ひとつ御遠慮なしにお願いいたします。
○寺尾参考人 実は、私どもの互助会が相当、赤字と申しますか、これは経理上の問題でございますが、経理のやり方によってはあるいは黒字になるかもしれぬということでございますが、そういうものを持っております。これはもちろん経営者はどなたもこれについては悩んでおらないという理由でございますが、どの事業でもそうでございますけれども、互助会はみんな新しい事業が多い。そこで、拡大傾向中でありますので、非常に先行投資が多いということでございます。そして、現在の経理のやり方は、赤字が出ておるということは、費用を繰り延べしておらないということでございます。それはどういうことかと申しますと、たとえば毎月三百円掛け一口の加入者を募集するのに、たとえば二千円契約費用がかかったとします。そうしますと、この二千円の契約費用分だけ入ってくるまでに六カ月以上かかる、こういうことでございまして、先行投資が非常に多い。これを繰り延べ費用として経理をやっておらない、そういうための赤字が多いということです。そこで、また同時に、私どもの仕事が、これを見ましても、いかにいわゆるもうけ主義でなく、互助主義に徹しておるかということも言えるのじゃないかと思います。そういう赤字を現在持っておりまして、法人に移行になる場合、これが頭痛の種ということが多いのでございますので、この点につきましてのひとつ十分な措置をお考えをいただきたいということでございます。 なお、私ども互助会が存続する要件といたしまして、次の九つのことが申し上げられると思います。 まず第一に、互助会の特殊性をひとつ御考慮いただきたい。第二番目には、許可が先ほどのような理由もございますので、法人に限定しないということにされればありがたい。三は、許可基準の純資産比率を資産負債比率に変更されたい。四は、経常収支率を緩和されたい。五、流動比率を大幅に緩和されたい。六、負債倍率、前受け金倍率は排除されたい。七、法人税法上の措置をされたい。つまり割賦基準の適用をこの際お願いをしたい。八、将来独立立法により措置されたい。次に、経過規定といたしまして、相当長期の猶予期間を設けてもらいたい。以上がぜひ実現されますように心からお願いする次第でございます。
○鴨田委員長 宗像参考人ありませんか。——これにて参考人からの御意見の開陳は終わりました。 参考人の各位には、長時間にわたりまして貴重な御意見をお述べいただきましてまことにありがとうございました。厚く御礼を申し上げます。
○鴨田委員長 引き続き政府に対する質疑を行ないます。 質疑の申し出がありますのでこれを許します。松尾信人君。
○松尾(信)委員 私は、最初に、ただいま参考人からいろいろ事情の説明等がありました互助会の問題につきましてお伺いいたしたいと思います。 この法案審議に入る前に、それぞれ行政管理庁の勧告等が行なわれておるわけでありますけれども、その行政管理庁の勧告の中で、友の会または互助会に関する部門があります。ありますけれども、中を見てみますると、おもに友の会方式を問題点として取り上げておるようでありまして、特にこの互助会というものを取り上げた点というのは見当たりません。でありますから、いずれにしましても、友の会なりまたは互助会というものがどのように消費者に不利益を与えておったか、どのようないろいろの悪い事例があったかというようなことも大きに参考となるわけでありますけれども、この法改正の前提等もそのようなことを考えられたと思うのでありますけれども、互助会の消費者に対するいろいろなトラブル、問題点、そういうものがありますればひとつ説明していただきたいと思います。
○本田政府委員 お答えいたします。 先ほど参考人の方からも御意見がありましたし、昨日も申し上げましたように、互助会のその発足の動機、目的、運営につきましては、それ相当の成果をあげつつあると存じます。ただ、先ほども話がありましたように、二百五十というふうに広範な地域で多数の組織ができてまいったということからみまして、これから先さらに増大するという事情の中で、法的な手当てをしておくことが必要ではないか、こういうことでありまして、先般も申し上げましたが、友の会におきましては二つほど、提携をしておる百貨店の倒産にからみまして、友の会の会員に影響が出たという事例がございます。互助会の場合には、これも兼営しておった商事会社の影響を受けて問題が起こった事例がございますが、これは経営者が交代しまして、若干おくれたけれども債務は履行できるという事情であったわけでございます。したがいまして、これから先のいろいろな問題等を考慮いたしますと、先ほどの竹内参考人の御意見のように、法的な手当てをしていくことが適当であるという判断に基づくものでありまして、いまここでいろいろ悪い事例が多数出てまいったから法的手当てをするということではない点を御理解いただきたいと思います。
○松尾(信)委員 いま御説明のとおりでありまして、何もいろいろの悪い事例があったからこれを取り締まろうとすることではない。むしろ消費者のほうで、互助会というものは安定しておる、むしろわれわれが信頼しておるんだ、というような消費者のほうの安定感ですね、そういうものをりっぱにしていこう。また互助会自体の体質というものもその間りっぱになっていくであろう。だんだんこの互助会を利用する人々が多くなってくる。そういう意味においても、消費者が安心し、互助会がりっぱに伸びて、そうしてこの互助会組織というもののりっぱな発展を願うために、今回の法改正で互助会というものを法の対象とした、こういう説明はよくわかるわけであります。わかりますから、そのような方向で、基本的には何も悪い事例というものはない、今後発展していくであろう、消費者が安心感を深める、互助会自体も体質をりっぱにしていくという、そのようないまの御答弁の趣旨に沿って、今後この法運営面においていろいろ考えていかなければならない、こう思うわけであります。 ただいまも参考人からるる説明がありました。そしてまた互助会とは何だというようなことがありましたけれども、そういうことに関連いたしまして私一つ非常に疑問に感ずる点は、一体前受け金とは何だ。前受け金の定義ですね。いろいろありましょうけれども、割賦販売における前受けというようなもの、互助会における前受け金というようなもの、これは非常に内容が基本的に違うんじゃないか。これは局長、前受け金ですけれども、割賦のほうで前受け金というのは、受ければ品物の値段はそれだけ安くなるわけでしょう。大体通常観念としてどのくらい前受け金によって引き渡し商品の価格が安くなっていくものであるかどうか。これは一五%から二〇%ぐらい、前受けでございますから、品物の値段を安くしていこう、このようなことを私聞いておるわけでありますけれども、はたしてそれは現実にどのように行なわれておるかどうか。まずその点から、時間がありませんので簡単にお答えください。
○本田政府委員 いま手元に直接の数字を持っておりませんが、集金の費用あるいはそれに伴ういろいろの費用等との関係で、前受け金の場合に五%から一割程度安い事例がわれわれの手元にあるように覚えております。
○松尾(信)委員 もう少し実際は安くなっていくんじゃないかと思うのです。それはそれといたしまして、いまお答えのとおりと承りましても、この互助会における前受けですね、これは大体どのような金額でどのような回数が一番標準的にやられておるかといいますると、大体月掛け三百円ですね。それから期間は六十カ月、五年間でありますから、掛け金合計は一万八千円になるわけであります。これはモデルケースですね。そうしてサービスをしていくわけでありますけれども、冠婚葬祭をながめてみますと、大体十四、五万円というような冠婚葬祭がなされたといたしますれば、その中で互助会が自分の会員に対しましてどのようなサービスをしていくか。要するに割賦における前払いのほうの商品引き渡しと同じような役務に今度はなるわけでありますけれども、これは大体四、五万円相当の分を互助会のほうはサービスしておるということになりますと、割賦における前受けの場合で値段がどのぐらい下がっていくかといえば、まあ五%から一〇%。この場合は要するに一万八千円の掛け金の完納があったとしましても、それの約三倍ぐらいの要するにサービスというものをやっているわけです。ですからこういう内容、実態からいいましても、この割賦販売における前受けという定義はおかしいんじゃないか。掛け金の何倍というものをサービスしているという点からいきますと、これは前受けという定義がすでに非常におかしいのじゃなかろうか。また要するに互助会というものの発生の経緯ですね、そういういろいろの特殊な事情がありまするので、これをこの法の中に入れて、そしてこれを法の規制対象にしていくということは非常にこれはおかしいんじゃないか、というのが私の基本的な考え方なんです。どうですか、その点簡単に。
○本田政府委員 お答えいたします。 御指摘のように、給付されるものが商品である場合と役務である場合につきましては、実態として異なるという点は、御指摘のとおりだと思います。片一方の消費者のサイドから見ますると、先ほど竹内参考人からもお話がありましたけれども、分割して、給付を受ける前に金銭を事前に預託しておくという形に相なるわけでございますので、その点からまいりますと、これは前払い式の商品の割賦販売の場合と消費者にとっては同じである。しかも前払い式の役務の給付につきまして、非常に組織が全国的に広がってまいるという傾向と見合わせまして、この際消費者保護という立場からまいりますと、前受け金による指定役務の給付を受ける形態につきましても、法律の手当てをしておくことが適当だ、こういうふうに考えたわけでございます。
○松尾(信)委員 この法によってとりあえず取り締まりたいというのはわかりますけれども、もともとが本質が違うんだし、また、いま言ったような実態でありますから、これはどうしてもこの法で今後ともに規制していくことには無理があると思います。けさほども竹内先生が参考人としてお述べになったとおりに、これは早く独立な別途の法律をもって規制して——規制というよりも助成といいますか、そのような特別立法が必要である、このように言うておられたわけでありますけれども、かりに万やむを得ないから今回はこの法案の中にこの互助会を入れて一応は対象にしていくものの、本質的にこれは異なるという認識を持つならば、別な法を早く用意しまして、そして消費者も安心して、また業者も伸びていくような独立の法をつくるという点についての考え、いかがですか。
○本田政府委員 御指摘の点につきましてはもっともな点もございまして、先ほど参考人も、指定役務を逐次追加していくという指定役務制度で、これから先のサービス提供をこうした形で契約する形が広まった場合に、そのままでいけるかどうかという点に問題があるという御指摘もあったわけでございますが、これらの点につきましては、御指摘の趣旨を尊重いたしまして、さらに事情に応じて考えてまいるという姿勢でまいりたいと思っております。
○松尾(信)委員 いまのお答えを、今度は政府がかねがねいう、前向きで、積極的に、それから速急にとるというふうに、これは強く要望しておくものであります。 なお、いまかりにこの法の全面的な適用ということになりますと、一年なり一年半で現在の業界というものはほとんどつぶれていくというようなお話も出ました。なるほど、このような組織の中でいままでの割賦というような観念からの規定を適用してまいりますと、これはたいへんなことになるのじゃないか。むしろいままでの安い料金をうんと上げなければ業界も立たぬようになっていくのではないか。逆に、法を厳格に守っていくことによって、消費者もうんと高額なものをかけ、また業界自体もいろいろ困難な問題に遭遇するというような点は当然予測できます。でありますから、要するに互助会の特殊性、現在八〇%が法人でないという実情でありますから、これを全部法人組織としていくのか、法人でなければ許可しないのかというような点。それから許可基準の中の純資産比率をどうするか、資産負債の比率等はどのようにしてくれるのか。また経常収支率の緩和の問題がありますし、流動比率の点もございます。これも非常に重大な点だと思います。それから負債の倍率、前受け金の倍率等がございますけれども、このようなものを割賦販売のとおりに規制していくのかどうか。いま約五点ほど申し上げましたけれども、その点に対する政府の考え方ですね、実際はこのようにしていこうという考え方を聞いておきたいと思います。
○本田政府委員 御指摘の点は、互助会が一応設立の目的に沿うて会員にきわめて有効に運営されておるということとからみまして、今後こうした運営を継続できるような配慮をすべきではないかということであろうと存じます。その点につきましては、先ほど寺尾参考人からも要望の点がございましたが、純資産比率あるいは経常収支率、流動比率、負債倍率、前受け金倍率等に関しましては、弾力的な考え方で、互助会の運営に支障を生ずることがなるべく避けられるような配慮をいたしたいというふうに考えるわけでございます。
○松尾(信)委員 いまのお話で大体わかりますけれども、ほんとうに最後に繰り返して参考人が言っておりましたけれども、この経営を成り立つようにしてくれということはお忘れなく、よく業界の意向というものを反映されまして、運営というものをりっぱにやってもらいたい。これを希望いたしまして、互助会の問題はこれで終わりにいたします。 次は苦情処理の問題でございます。話は消費者保護基本法の制定のときにさかのぼりますけれども、そのときに、個々の消費者と事業者の間で直接に苦情を処理することは実際上なかなかむずかしい点がある、でありますから、事業者団体の苦情処理体制を整備することについて必要な措置をとりなさい、このような国会の決議がなされております。この消費者保護基本法制定のときの決議というものが、その後消費者のいろいろなトラブルに対してどのように取り上げられておるかということを聞きたいと思います。
○本田政府委員 お答えいたします。 通産省といたしましては、一般消費者の苦情の受け付け及びその処理を組織的に行ないまして、消費生活の改善をはかりたいということで、四十年の十月から消費生活改善苦情処理制度というものを設けまして、企業局の消費経済課、各通商産業局の流通消費課、それから全国七百十五名の消費生活改善監視員、消費者モニターといっておりますが、それぞれを受け付け窓口として、一般消費者から商品あるいはサービスの苦情を受け付けて、それの処理に当たる。また、地方庁、業界団体が本制度に協力をしていただくという体制をとったわけでございますが、御指摘の四十三年五月の消費者保護基本法の趣旨に沿いまして、消費財に関連する関係業界に、苦情処理体制の整備を促進してもらいたい、そういう趣旨で、四十四年の一月に、所管消費財に関連する百九の関連団体に対しまして、苦情処理窓口の設置を要請いたしました。その結果、七十余団体に苦情処理の窓口が開設されております。まだ整備ができてない業界に対しましても、その開設につきまして引き続き要請をし、指導をいたしておる次第でございます。これらの窓口といま申しました通産省、地方庁の窓口とを有機的に連係いたしまして、苦情をできるだけ早く処理いたしたい、こういうふうにつとめておる次第でございます。
○松尾(信)委員 社団法人の日本割賦協会というのがありますね。これはたとえば苦情処理についてどのようなことをやっているか。これは苦情処理機関になるのですか。
○本田政府委員 御指摘の財団法人日本消費者協会におきましても、苦情処理の窓口を設けまして、当省からも補助金を出しておりまして、個別の苦情を中心に処理をしてもらうということにいたしておる次第でございます。
○松尾(信)委員 社団法人日本割賦協会です。
○本田政府委員 日本割賦協会につきましても、先般苦情処理の窓口を設置して、割賦関係の苦情の処理に当たることを指導いたしております。
○松尾(信)委員 いまモニターの問題をお話しになりましたけれども、ここで、四十六年の第一回がおもちゃの安全性に関する調査報告、第二回が小中学生用運動ぐつに関する調査報告、同じく四十六年の第三回にして初めて割賦販売の利用に関するアンケート調査結果報告というのが出されまして、これはいろいろ割賦販売に対する問題点というものを提起しておるわけですね。そしてそれが通産省の行政指導に役に立つようにと、初めてここで消費者としては、割賦販売に関する分では、出ておるわけでありますけれども、これはただ問題点を指摘したにすぎない。具体的な問題を解決するということは、こういう機関ではできないわけであります。 それから、日本割賦協会といいますのは、これは大体業界だけの協会であります。ですから、業界サイドである。むしろ取り立て困難なる債権まで取り立てておるというようなこともいわれておるような団体でありますから、これは消費者と業界との間のトラブルを真に解決する機関ではない、こう言えると私は思うのです。 さらに、消費生活センターというものが設けられております。このセンターにいたしましても商品のテストが不十分である、予算も少ない。そういうことでありまして、この消費生活センター自体、これもひとつ利用していかなければできないのでありますけれども、具体的にはなおまだ消費者の苦情処理ということにはいま非常に距離があります。というようなことを考えますと、通産本省、出先の通産局、また都道府県のそのような消費生活センター、業界の苦情処理の社団法人日本割賦協会、こう申しますけれども、ほんとうに個々のトラブルの場合に、消費者と販売業者とメーカーという限りの苦情処理というものを処理する体制というものは、いまないといっても私は間違いないと思うのです。その点についてけさほど竹内教授にも参考人としての御意見を聞いたのでありますけれども、速急にこの苦情処理という機関をつくって、消費者も入れて、また学識経験者も入れて、そうして業界に対してきちっと対抗できるような、そういう苦情処理機関というものが設立されることが望ましい。このようなお答えがあったわけでありますけれども、いかがですか。そういうものをつくるのかどうか、速急につくっていきたいという考えがあるかどうかという点であります。
○本田政府委員 お答えいたします。 苦情処理につきましては御指摘のように個別の苦情、それから一般的な苦情、それから行政関連の苦情というふうに苦情の内容は大別されると存じます。行政関連苦情につきましては、これはわれわれのほうで直すべきものは直さなければならない。一般苦情につきましても、これはたとえば品質表示を強化するとか、表示が不足しておる、何がどうだということでなくて、一般の現象としての苦情、こういうものにつきましてはそれぞれで処置できると思いますが、個別苦情になりますと、この点につきましては、個別苦情の内容に上りまして苦情の処理のしかたを考えねばならないという点があろうと存じます。具体的に出てまいっておる個別苦情につきましては、やはり業界の団体をして解決させておるのもございますし、直接メーカーのほうに連絡をして解決するというのもございますが、先ほどのような非常に深刻な民事事件になっておるような苦情処理になりますと、どこまで介入できるかにつきましては、内容に応じて考えねばならないと存じます。そういう意味で、先ほどの話のような場合にも両方のほうからいろいろあっせんを要請されるというような形になってまいりますと、われわれとしても介入ということを考える必要があろうというふうに存じます。ただ機構としていかなる苦情にも介入して処理していくというには、個別の苦情の実態がいろいろ複雑でございますので、むしろ個別企業の苦情の個々の実態に応じて処理するということにしたいというふうに考えておる次第でございます。
○松尾(信)委員 そういうことになりますと、通産本省なり出先の通産局、いろいろ苦情処理の窓口がある、こうおっしゃいますけれども、そういうところで消費者から来た苦情をどのように取り上げて、どのように解決したか、これはほんとうに不明じゃないかと思うのです。それはやはり個個の消費者対業者、メーカーというふうなものでありますから、通産局が入ろうと解決はできない。悪質なものはお互いに訴えるということになるわけでありますから、これも通産局等がまん中におってもほんとうに役には立たないと思うのですね。ですから、いずれにしてもこの消費者のいろいろの不利不便、それからいろいろの問題点というものを受理して、そしてそれをさばくのではなくて、さばくまでのいろいろの相談事をやって、そうしてこれはどうしたらいいのだろう、これはこういうふうに持っていくのだという、一つのさばく機関として、消費者も入れ、またそこには販売業者も入れ、または学識経験者も入れるとかいうような、そういうやはりいままでのあり方ではなくて、大きい意味で苦情処理を割賦販売一般に対してやっていくというようなものが必要じゃないか、こう言っているのです。どうですか。
○本田政府委員 現在の処理制度によりまして、半分以上が実は個別苦情でございまして、個別苦情については先ほど申し上げましたような方法で、通産省において、あるいは通産局で、あるいは地方庁におきまして処理をいたして、五四%は個別苦情を現に処理しておるわけでございますが、なお御指摘のような非常に解決しがたい問題もあるわけでございますが、これらについての処理方法につきましては十分検討させていただきたいと存じます。
○松尾(信)委員 では、これはひとつそういう機構を早く整備していただきたい、このように強く要望しておきましょう。 次は指定商品の問題でありますけれども、このように商品を指定しておるその分について割賦販売を認めておるというのは、どういう意義がそこにあるのか、指定商品をはずしたらどのような不都合が起こるのか。だんだん耐久消費財以外にもこういう割賦というものが行なわれていくであろうというようにいわれておるときに、むしろ商品を指定をしておること、その分について割賦販売というものを認めておこうとすること自体が少しおかしいのじゃないかという気がするわけですけれども、何かそこにどうしても指定しなければできぬのか、指定したらどのように困ったことが起こるのか、お答え願いたい。
○本田政府委員 御承知のように、二条で指定商品の定義があるわけでございますが、耐久性を有して定型的な条件で販売するに適当な商品ということで、それを政令で指定するということに相なっておるわけでございますが、現在適用いたしていないものは不動産であるとかごくわずかの商品で、その他のものは注文生産の機械装置であるとか、あるいは原材料であるとか、こういうものでございますが、割賦販売の対象になる商品はほとんど指定しておる。そうしてその指定は、いま申し上げましたように、割賦販売に適しないものは除いておくという形で対象品目を考えまして、そうして適用する商品は明確にこれであるということを明らかにするために、政令によって指定するという形で割賦販売法の適用対象を明確にしておるということでございますので、そう御理解を願いたいと思います。
○松尾(信)委員 よくわかりませんけれども、指定をはずしたらどのように困るのかということはよくわかりませんでしたが、まあこれは今後よく研究をされたらいいんじゃないかと思います。 それから、特にこのアドオンの表示等につきまして、一年九カ月の経過措置があるわけでありますけれども、どうしてもこのくらいの期間要るのですか。いまの実質年率等の表示、これをやはり早くしてもらいたいというのが消費者の声です。いま逆に一年九カ月をさらに延ばしてくださいというような中小企業のほうの御商売の方のお話もありました。わからぬではありませんけれども、消費者の立場としては、これは早く実質金利のほうに切りかえていただきたい、この声が強い。ですから、いろいろ電算機にかけての計算等でそのような長い期間が必要だとおっしゃれば、われわれあえて何も言いませんけれども、そういう作業を早くして、そして早く消費者に実質金利のほうでやっていくというような配慮をしてもらいたい。なおなお一年九カ月というこの経過措置がありますけれども、その間、現実にはいまのアドオン方式をどのように行政指導して、この法にいう実質金利のほうに消費者を理解さしていくか、その間の政府の行政指導をどうするのかということでございます。
○本田政府委員 お答えいたします。 先ほど宗像参考人からも要望がありましたが、この換算表の作成につきましては非常に複雑な計算もせにゃいけない、経費もかかるということでございますので、これは通産省におきまして換算表をできるだけ早く作成いたしたいというふうに考えますが、先ほど御指摘がありましたような事情で若干これには時間がかかると存じます。しかし、できるだけ早く換算表を作成しまして関係の業者に届けられるような形にいたしたいと思います。そして、この換算表が手元に届いた業者におきましては、できるだけ早くアドオン方式から実質金利にかえられるような体制に整備してもらいたい、そういうふうに指導してまいりたいと存じます。
○松尾(信)委員 これは行政指導をしっかりやりませんと法の趣旨が生きてまいりません。これはここでよろしく要望しておきます。 時間も迫ってきましたので、大部分の質問を省略するわけでありますけれども、これは他日——きょう上がってしまうわけですが、もしもあとで余裕がありましたら大臣にもちょっと質問したいと思います。 最後に一点、これはクーリングオフの適用の問題でありますけれども、もう非常に自動車、自動車といわれ続けております。われわれはちょっとこれはどうかと思いますけれども、営業用、業務用の自動車を購入する場合は一応はともかく、これは一応ですけれども、五十歩も百歩も譲った考えでありますけれども、一般家庭が購入する自家用自動車はあくまでもクーリングオフを適用するべきである、このように考えます。これが非常に大きな消費者の声になっておりますけれども、どうなんですか。
○本田政府委員 お答えいたします。 自動車につきましては、購入者の購入意思が固まって買っておるのかどうか、セールスマンに関連する苦情があるのかどうかにつきまして、現在調査をいたしております。この調査結果に基づきまして検討の結果できめたい、こういうふうに考えておりますので、御理解を賜わりたいと存じます。
○松尾(信)委員 政務次官途中でお見えになりましたので一言、苦情処理につきまして、私はけさほど参考人にも意見をただしましたし、またいまも局長と二、三やりとりをしたのでありますけれども、消費者または業者、学識経験者を入れた広範な苦情処理の機関というものは速急につくったほうがよかろう、このような参考人の意見でありました。これは重大な問題でありますので、そういうものを含めた審議会とかなんとかというものをつくる決意があるかどうか、これを政務次官にお尋ねして私の最後の質問としたいと思います。
○稻村政府委員 たいへん大事なことだと思います。たとえば不動産、住宅ならば苦情処理委員会というものがりっぱに消費者あるいは事業者側あるいは学識経験者等で構成をされておりまして、円満な方向へ行っておるように承っております。そういう意味合いから割賦販売の問題もおそらく割賦販売協会できょうまでいろいろ御苦心、御協力をいただいておったと思いますが、やはり今後は、御指摘の点は消費者側に立つという意味合いにおいてもたいへん大事なことでございますので、消費者側それから事業者側、学識経験者等を入れて、あるいは割賦協会の中に置くかどうかという問題についてはここで申し上げることはできませんが、御指摘の点をたいへん尊重いたしまして、こういった機関をつくることをお約束をしておきたいと思います。
○松尾(信)委員 終わります。
○鴨田委員長 次に横山利秋君。
○横山委員 私に与えられました時間は四十分でありますし、各同僚委員がかなり質質問をいたしましたので、互助会に限って詰めの質問を少ししておきますから、きわめて簡潔でよろしいからイエス、ノーをはっきりしていただきたいと思います。 午前中、参考人にこういう質問をいたしました。いままでの割賦販売法の適用業種と今回のサービスを中心とする互助会や友の会との相違点についてまず認識をいたしたい。その何が違うか。 まず第一に、いままではものである、互助会におきましてはサービスである、これが第一の相違点。 第二番目の相違点は、いままでは引き渡し時期が明白というものである、今回は引き渡し時期といいますか、いつ結婚するかいつ死ぬかということはわからない。引き渡し時期が不明であるという点が第二の相違点。 第三番目の相違点は、いままでは明らかに純粋な利潤追求行為である、しかし互助会というもののそもそも発足の歴史からいうと、必ずしも利潤追求行為から始まったとはいえない。つまり龕屋さんや結婚式場がとても高いという庶民の声にこたえたものだというところから出発している。 第四番目の相違点は、いままでは大体有産階層が家を買ったり建てたり何かする場合、今回の互助会等は月に百円、二百円、五百円を出せるか出せないかという人たちの層である、つまり低所得階層がその対象である。 その次の問題点は、いままでの割賦販売適用業種には問題があった。何かかにか問題があった。今回の互助会等については、先ほども参考人から話があったように、問題があったからではない。少なくとも今後これらが非常に社会において発展する可能性があるから、既成事実ができてから網をかけるのはむずかしいから、いまから網をかけていくことが消費者保護の立場から望ましい。 この五点が相違点である。したがって、この相違点というものがあることを法案審議にあたって政府側としても認識を正しくしておるかどうか、まず第一の質問です。
○本田政府委員 お答えいたします。 いま御指摘の点につきまして、提供するものが商品でなくサービスである、しかも御指摘のように互助会の発足の目的といいますか動機といいますか、あるいは運営の実態等につきましては、まさに互助という字の示すようなことから創設されておるというような事情、またサービス提供であることに伴いまして、商品提供とは違った経理的な実態になっておるという点等につきましては、われわれとしても考えるべきポイントである。しかも、先ほど申し上げましたが、互助会のこれから先の発展、組織が全国に広がっていくということにつきまして、前受けで金を預かるということについての法律手当てをしておくことが、予備的といいますか、広がったことに伴う法整備という形で考えるということである点につきましては、御指摘のとおりであろうと思います。
○横山委員 同感であると本田さん一言言ってもらえば次の質問に移りますから、余分なことを言わないでください。 そこで第二の質問は、それならばこの割賦販売法の改正、及び将来にわたって、一般のいままでの適用業種と今回からの適用業種について、何かの許可基準なりいろいろなことで相違点があっていいではないか。またあるべきではないか。午前の参考人の竹内さんは、統一的な基本法的なものがまず一つあって、そのワクの中でそれぞれの特殊性を生かした法の指導なり取りきめがあるのが望ましいという趣旨のことを言われました。この趣旨に賛成ですかどうですか。
○本田政府委員 その考え方をとる必要があると思います。
○横山委員 そこで、もしそうであるならば、これからずっと質問をするわけでありますが、当面いたします問題といたしましては、許可基準あるいは経理のいろいろな基準、それらについて画一的なものを避ける。そして段階的にやっていく。そして将来このサービスの提供が社会に向かって入って非常に根を張り、広範に発展すると思われますから、これについて特別な立法を検討する必要がありはしないか、こう思うのですが、いかがですか。
○本田政府委員 御指摘の互助会というものについてのあるべき姿というものが、ある程度考えられなければならないかと思います。それにつきましては、段階的に考えていく必要があるというふうに思います。独立の立法を必要とするかどうかにつきましては、さらによく詰めて検討させていただきたいと存じます。
○横山委員 けっこうです。 そこで、さしあたりの問題として、まずそのワクなんでありますが、実は私も、いまから十七、八年も前の話でありますが、この種の互助会をつくるときにお手伝いをしたことがある。そのお手伝いをして今日に至っておるわけでありますが、要するにこの互助会というものは、地域住民が力を合わせて助け合うことによって冠婚葬祭がりっぱに、しかも安くできるように仕組まれた消費者同士のものから出発している。そうして今日二百五十ばかりあるこの互助会の中で、株式会社になっておるものについて、私はむしろ出発のときの私の思想からいえば異様に感じたのです。正直なことをいえば異様に感じた。しかしそれが健全な経理をするために、個人のものよりは何か社会的責任を追うものが多いという意味においてはやむを得ないという立場から私は理解しておるのでありますが、今回の政府が個人は認めない、法人になれということについて、一般論からいうと、全部株式会社になれというような指導をするとしたら、出発の精神からいって間違いではないかと私は思う。政府としては、お話を伺いますと、民法三十四条の財団法人の認可が受けられる道を開くために関係都道府県に所要の通達を発せられるらしいのでありますが、その点についてはどうお考えになりますか。株式会社になるのが常道なのか。この種の財団法人になるのが常道なのか。それとも、現在のあり方において健全な経理をやってもらいたいというのが常道なのか。政府の指導の中心は何に置かれるわけでありますか。
○本田政府委員 お答えいたします。 先ほども申し上げましたように、これから先、いろいろこうした組織が広がっていくということに相なることに対する法律手当てでございますので、お話にもありましたように、先ほどの参考人のお話では、三六%が会社組織になっておるというお話もありました。これから先経理の内容を明らかにし、責任を明確にするという意味から、法人になってもらいたいというふうには考えますが、株式会社でなければならないということに限定して考えてはおらないわけでございます。したがいまして、財団法人になる要件を備えるものにつきましては、財団法人であってもけっこうであります。ただ財団法人ということになりますと、公益法人でございますので、公益法人としての要件というものを備える必要はあろうと思います。また株式会社でなく、有限会社でも、会社組織、法人組織にすることを考えてもらいたいというふうに考えております。
○横山委員 株式会社や有限会社になるには資本金さえ積み立てればそんなに苦労は要らないのであります。しかしいままでの既存の業者の皆さんが、会員の皆さんにこれから株式会社になりますといってPRをするということはたいへん違和感を会員に与えます。これは間違いありません。いままでのPRが、低所得者が毎月掛け金をかければお葬式のときにやってあげますというものを、これから株式会社にいたしますということは、全く利潤追求行為に変質をするということでありますから、かなり掛け金をしておる人たちに対して違和感を与えることをひとつ政府としても考えなければいかぬと思います。そうだとすると、望むらくは、財団法人、民法三十四条の法人になることが望ましいと私も思うのです。ところがこの公益法人になるのはしかく容易ではありません。いろいろな限定された制限の行為があるのです。したがって政府は、この民法三十四条の財団法人の認可を受けやすいように、どうなさるつもりでありますか。本気で指導して、現在の業界の皆さん、互助会の皆さんがこの種のものになりやすいように指導するやり方はどうなさるつもりですか。たとえば私が承ったとここでは、生活困窮者にただで葬式をやってやれというようなお話も漏れ聞いておるわけでありますが、それもよろしいでしょう。しかし、都道府県にいろいろなことを言うと、都道府県は——政府の中にもいろいろとそういうものをむぞうさに認可してはいかぬという声もいままでなかったわけではないわけでありますから、個人では困る、法人は違和感がある、同族法人になるべくしろという以上は、少なくとも誘導路を設けて、そしてなるべく緩和された形において財団法人になりやすいように地方自治体においても了解を十分にするように指導しなければなりませんが、そういうことはどういう方法でおやりになりますか。
○本田政府委員 お答えいたします。 ただいまここで個々の具体的なこういう要件を備えたならば認可するということで通達を発するという意味での具体的な内容としてお答えするわけにはまいらないのでございますが、財団法人でございますから、公益法人としての民法上の資格がございますが、これにかなうような点につきまして、われわれのほうでよく検討して通達を発することを考えておる次第でございます。
○横山委員 あと締めくくりの要望を申し上げますが、あなた方が新たにこの種の財団法人、民法三十四条の財団法人の認可が受けられて、互助会がその道を通ってもらいたいというふうに御希望なさるならなさるように、あなた方も努力してやらなければだめですよ。ほうりっぱなしにしておいて、ならぬのはおまえらが悪いというようなやり方ではとてもだめなんです。その点はよろしゅうございますか。
○本田政府委員 その点は、御指摘のような姿勢で内容を検討します。
○横山委員 わかりました。 次に純資産比率の問題なんでありますが、純資産比率を資産負債比率にしてもらいたいというような互助会の要望がございます。私の手元に入りました業界からのあれによりすまと、純資産比率は割賦販賦法、現行法では百分の九十ということになっております。この百分の九十でやりますと、現状においては合格率が七・七%、の問題だけを取り上げますと七・七%が大体合格する、つまり九二・三%は不合格になる、こういうような数字だという報告が私の手元へございました。この点についても、同僚委員の質問に対して、あなたのほうは、繰り延べ費用や繰り延べ資産の計上を認めることとすればその計上割合は最終的には二五%にするものなのだが、当分の間段階的に強化していくように運用するというお話を承りました。それはそれで私はいいと思うのであります。いいと思いますが、その当分の間というのは一体どのくらいのことをお考えなのか、あるいは段階的というのはどういうふうになさるおつもりですか、その点をひとつ明らかにしていただきたい。
○本田政府委員 お答えいたします。 御指摘のように現在のままやりますと、非常に合格し得る内容のものは少ないということでございまして、われわれといたしましても繰り延べ費用、繰り延べ資産の計上というものを考える必要があるし、考えてしかるべきであるというふうに考えます。その点につきまして、段階的に考えたいということも考え方として持っておりますが、期間としては一応三年程度が適当ではなかろうかというふうにいま考えております。
○横山委員 その三年の、最終二五に達する段階は、どういうふうにパーセントをお切りになりますか。
○本田政府委員 昨日からも御指摘を受けておりまして、はなはだなんでございますが、これをきめるにつきましてはよく実態を把握いたしまして、実態の数字と二五%の目標との間の差につきましてよく検討いたさねばならぬというふうに考える次第でございます。
○横山委員 同じような問題が経常収支比率、これが法的には百分の百、この合格率が一七・七%、流動比率が百分の九十、これが七・七%、負債倍率が百分の二千四百、合格率が二一・一%、預かり金倍率が百分の千二百、合格率が一三・三%、こういう統計が私の手元へ、これは互助会側からの提供でありますが来ておるわけです。多少の数字が違うにいたしましても、現状からいうならば、これはたいへんなものであります。このままずばっといきますならば、あなた方のお気持ちと相反して合格する可能性がほとんど、圧倒的にない、こういうふうになります。 そこで、いまお話しのように、最終的にはこうだとしても、段階的に三年くらいで順を追っていくというお話しで、しかも業界の実態を十分見きわめ、相談をしながらやっていきたいということでけっこうではありますが、しかし、この中で一つ二つ留保しておきたい問題があります。それは、先ほどあなたの御同意を得ましたように、物とサービスの違いの問題であります。物であるならば、物を常に置いておかなければいかぬ。流動性というものを確保していかなければならぬ。しかしサービスは、サービスを提供すればいいのでありますから、お葬式の場合には、一日に十お葬式があってもぱっと応じられるように資産をちゃんとして置いておけばいいのであります。お金を持っておらなくともいいのであります。だからその意味では、流動比率だとか負債倍率を、物のいままでのようなやり方と考えることに間違いがありはしないか。あなたが私の先ほどの冒頭の見解に同意見であるならば、流動比率や負債倍率を、物の場合と同じようにサービスを考えることに誤りがありはしないか。また負債倍率と預かり金倍率でありますが、この二つについてはむしろなくともいいのではないか。物とサービスとの違いというものはここではっきりしていないではないか、業態の実態について御認識が乏しいのではないか、こう考えますが、いかがですか。
○本田政府委員 御指摘の点はわれわれとしても考えねばならない点だと思いますが、なくていいというふうに結論として出せるかどうかにつきましては、なお検討を要すると思いますが、商品提供とサービス提供との業態の差によりまして、実態的には異なるものが出てまいることはよく理解いたしておりますので、その点は考慮に入れるつもりでおります。
○横山委員 わかりました。それでは、なくせよという私の主張についてはいかがかと思うけれども、その相違点についてはわかった、こういうわけでございますね。よろしゅうございます。 それからその次に、割賦販売法の適用を受けるならば、法人税法上の割賦基準の方法による経理処理もなぜ互助会にさせなかったかという点なのであります。これは、あたりまえのことが行なわれなかったことについては、私はいささか意外にすら感ずるわけであります。ほかの割賦の問題は法人税法でその保護条件が定められておるのに、新たに追加した互助会や友の会だけは税法上の恩典を実は忘れておったのじゃないか。善意に考えて通産省が忘れておったのじゃないか、こういうふうに私は考えたいのでありますが、その点はどういうおつもりですか。これからどうなさるおつもりですか。
○本田政府委員 あと払い式の割賦販売につきまして御指摘のような制度が、普通のものよりも千分の五多い制度があるわけでございますが、われわれとしては当初、こうした互助会の方式は前受け式でございますので、その点を考えておらなかったことと、法案の整理そのものがかなりおくれてやったという事情もございますので、その点御理解賜わりたいと思います。ただ、前受けではございますが、途中でサービスの提供を行なってあと払いに変わるという点がございますので、その点については四十八年度の税制の際に考えたいというふうに考える次第でございます。
○横山委員 それではいま本田さんが言ったように、衆議院も法人税法、所得税法は上がったわけでありますから、これはもう物理的にいたしかたがないとは思います。けれども、いま率直に私が聞いて率直にお答えになったように、明らかにミスであります、私が思いますのに。ですから四十八年度の税制改正においてお忘れなく、間違いなくこの恩恵措置が法人税法の改正によって行なわれるように、最大の御努力とお約束が願いたいと思います。よろしゅうございますね。
○本田政府委員 私の答弁が間違っておったかと思いますが、繰り延べについての税制につきましては、御指摘のように考えることにいたしたいと思います。
○横山委員 いまお尋ねしたことを総括をしていくわけでありますが、きのうも同僚委員が私のこれから質問する点についてただしておりました。いま数字的には私が申し上げましたように、まるっきり画一的にやれば互助会は九カ月、一年、つまり合計して一年九カ月の期間内に完全に許可されるという見通しは、やや暗いと私は思います。それは政府も指導なさるでしょうし、業界としてもいろいろ努力をなさるでしょう。けれども会社内部の問題だけでなくて、これは会員といいますか、加入者といいますか、その人々の理解と協力なくしては行なわれ得ないことが多いのであります。したがってかなりPR、業界内部の協議、そして加入者の皆さんに対する理解と協力を得なければならぬ。それであってなおかつ数字的に達しないものがある、こういう場合の問題であります。この割賦販売法は、許可してはならないというふうに十五条は書いてあります。許可してはならないのであります。これは強行法規なのであります。許可してはならなかったならば、既存の皆さんは解散をしなければならないのであります。ここのところは法律上非常にむずかしいところなんでありますが……。それで、いま冒頭に私がいままでのものとの違いを五点あげた中で、いままでのものの割賦の問題は間違いがあった、不正があった。しかし互助会のほうはいままでとりたてて言うべき問題点はなかった。なかったということは、それだけ、加入者なり会員さんの信頼を得てやっておった。それを、この経理条件に合わないから解散しろ、おまえはもうこれから営業してはならないということをもし言いますと、特定多数のこの加入者に対してたいへん迷惑がかかる、こういうことになるわけであります。そこで、詰めて質問をして恐縮でありますが、要するに、こういうふうに理解してよろしいか。法十五条は、ここに「許可をしてはならない」ということが存在しておる。だから、一年九カ月の間に、いろいろと指導をなさる、業界も努力をする。しかし、それをもってしても、一年九カ月たっても、努力、指導にかかわらず、この許可基準に達しないものがある。しかしそれを解散させるわけにはいかない、実際問題として。悪徳不当な行ないがあるならばともかくですよ。したがって、それはみなし業者として取り扱わざるを得ない。現実問題です、これは。みなし業者として取り扱うんだけれども、みなし業者なるがゆえに不利益をすべきではない、私はこう思うのであります。で、そのみなし業者をいつまでみなし業者としてみなすか。きのうも同僚委員が質問をしておりました。業界は五年だと希望しておる。あなたのほうは当分の間と、こうおっしゃる。当分の間でも、法律によっては十六年も当分の間続けておるやつがありますから、五年では短いと思うのでありますが、あなたのほうの当分の間が、まさか、ほかの例がありますように十六年だとは思いません。私は、期限をつけたほうがいいのか悪いのか、ちょっと迷うんであります、率直にいえば。五年とつけたほうがいいのか、当分の間というふうにつけたほうがいいのか、迷うんであります。けれども、いずれにしても、一年九カ月たったあと、みなし業者としてみなし、そしてみなし業者であるがゆえに不利益は受けない、引き続き指導と努力が継続される。こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○本田政府委員 お答えいたします。 御指摘のように、法人成りにつきましてもいろいろ問題もありましょうが、できるだけ、いろいろPRその他で会員の御協力も得て法人成りになってもらいたいということでございますが、できない場合の措置としましては、昨日も申し上げましたように、いま御指摘のように一年九カ月後も、それ以前に許可申請をしていた場合には許可を受けたものとみなされるという形になるわけでございますが、みなしのままでいることが、全体の形からいきますと適当な形ではないから、なるべく早く許可を受けられる状態になってもらえるように、われわれのほうも御協力をして、実態を備えられるようにいたしたいと思います。その期間につきましては、先日も申し上げましたが、あまり長くても問題だというふうに存じましたので、何年と、こう言い切るのが適当かどうかという点を迷いまして、きのうも、適当な期間の間にやってもらいたい、こういうふうに申し上げておるわけでございますが、そうそう長いことでは必ずしも適当でないから、この際目標としてはそう長くない期間で考えてもらうべきではなかろうかというふうに考えておる次第でございますが、その点について、何年ということが適当かどうかというのは、私自身は、いま横山委員がおっしゃるようなこととも関連しまして、指導上もまた非常にむずかしい問題につながるんではないか、できるだけ早くやれるということでやってもらいたいという考えでおるわけでございます。
○横山委員 わかりました。その点も私も同意見であります。期間をきめてかえってまずいことがあるということのほうに私はむしろ賛成をいたします。 それからその次に、今度この法律によりまして損失を補てんする制度ができるわけでありますが、それにつきまして私が業界の状況をいろいろ調べてみますと、二百五十ある。その中で組織をされておるのが百八十。しかも、協会はできておるけれども、従来からの全国組織が三つか四つあるわけですね。この全国組織が寄って、そして協会なり何なりをつくって、そして、保証機能というものを設けるのでありますが、今回の経緯をもっていたしましても、私は、できるならば全国組織が統一してもらいたいと思う。統一することによって、私は、国民に対して理解と協力を求めることができると思うのであります。統一のもう一つの要件は、いろいろと団体があるようでありますが、われわれは通称互助会といっておるわけでありますが、名称に実に区々たるものがあります。ちょっといま手元に持ってまいりませんでしたが、あるものは互助会といい、あるものは何々といっている。互助会ということが法律用語の中に使われておるのを機会にして、できるならば名称を統一すべきではないのか。できるならば、全国組織が三つも四つもあるものが一本になって、そして統一した国民に対するPR、社会的責務のそして政府の指導、そういうものが行なわれて、自主的な機能というものを持つべき時期にあるのではないか。私はそう思う。ここで政府にそうせよと、強行せよと言う気持ちはありませんが、国会側としても政府側としても、業界に対して、一つの地域に全国組織が三つもある、そして別々に協議をし、別々に相談しておるということではよくない。今回は全国団体が本件について集まりまして統一した見解、統一した思想で行動しているようでありまして、けっこうであります。けっこうでありますが、百尺竿頭一歩を進めて、この割賦販売法なり将来の特殊性を生かすためにも、国民、社会に対する責任を負う意味においても、全国団体が一本化することが望ましいと思うわけでありますが、政府の御意見はいかがですか。
○本田政府委員 お答えいたします。 団体として全国一本の団体になることが望ましいという点につきましては同じ意見でございますが、団体の発生その他の経緯もございまして、すぐにその段階には立ち至らないという諸事情もございますので、指定機関に対する出資等に関連しまして、全日本互助協会ということで三団体が一つの協会をつくって意思の統一をはかっておられますが、今後情勢の進むにしたがって、御指摘のような方向に進めるように業界の方々とも話し合いを進めるようにいたしたいと思います。
○横山委員 もう二、三点でありますが、一つこまかいことを聞きますけれども、いままでの物の場合には、引き渡し時期が明確になっていますから、何月何日にこの家を渡しますとか、この家の寸法はこういうものですというふうに、具体的に商品の品質、寸法、形状、価額というものを明示して双方が了解をしておるものでありますね。ところがサービスの場合、この互助会の場合、いつ死ぬのか、いつ結婚するのかわからないということがあるわけです。きょう入ってあした死ぬ場合、五年たって満期になって、なお継続して七年後、十年後に死ぬ場合というものがあるわけです。そういたしますと、現行法による商品の価額、寸法、形状などを明示をしろという点に若干無理があるような気がするわけでありますが、その点、法律の適用についてどういうふうにお考えでございましょうか。
○本田政府委員 お答えいたします。 商品と違ってサービスであり、サービス提供の時期が不特定であっていつになるかわからないということともからみまして、商品提供の場合の約款とは、やはりこの実態に応じた考え方を入れねばならないと思いますので、約款の基準を作成する際には指定業務の提供という実態に即した考えを入れるようにいたしたいと思います。
○横山委員 けっこうです。 それで、私の質問をこれで終わることになるのでありますが、要するに、指摘をいたしまして、あなたも同意見としてお答えいただきましたように、かなり段階的にやらなければならぬということなのであります。段階的にやって、その終着駅の時期を必ずしも明確にすることができないということであります。私も、今回の政府の統計資料をもっていたしましても、痛感いたしましたことは、業界の実態把握が十分でない、しかも、業界それ自身も互助協会というものが発足して間もないのでありますから、全国調査が行き届いていないということであります。したがって、段階的にその目的を達しますためには、今後協会をさらに強化すること、そしていかに段階的に実施するかについては、政府側としては、充実されていく協会と密接な連絡をとりつつ、消費者保護の目的を達成するように隔意のない協議をしていただきたい、こう思いますが、いかがでございますか。
○本田政府委員 お答えいたします。 消費者保護の目的を達するためにも業界が健全に運営されていくことが必要でございますから、御指摘のように連絡を密にとりつつ消費者保護の目的を達成したいというふうに考えます。
○横山委員 ちょっと変わった質問でありますが、サービスを提供する業務となると、実のところをいいますと、まだまだほかにたくさんございますね。まあ多少差しさわりがあるかもしれぬけれども、音楽だとか演劇だとかそういうものがございますね。ほかにもまだあると思うのであります。これらにつきましては、この適用業種に入っておりませんから当面ないとは思いますし、また今後おやりになります場合には、かなり慎重なお立場をおとりになりませんと、諸般の問題を惹起するおそれがありますが、この互助会、友の会だけ今回入れられるわけでありますが、そのほかのサービス提供業務について一体どういうふうにお考えですか。
○本田政府委員 お答えいたします。 当面非常に広く普及したサービス提供の業務といたしましては、冠婚葬祭でございまして、御指摘のように、一部にはサービス等についてあり得るわけでございますが、さしあたっては指定は冠婚葬祭に限って発足するようにいたしたいと存じております。
○鴨田委員長 次に岡本富夫君。
○岡本委員 同僚委員がきのう、それからきょう質問いたしましたので、私は大臣に詰めなければならぬ問題があったわけで、大臣がまだお見えになっておりませんから、それまでの間、少しただしておきたいことだけを政府委員にいたします。 消費者の立場に立った割賦販売の改正法でありますが、そこで、消費者の苦情がもっとも多いのは、訪問販売方式による契約関係で、同僚委員からもお話があったかわかりませんが、特に外国系の書籍の販売業者、ブリタニカですか、ここの問題が相当問題になりましたが、その後もまだあとを断っていないというような状態でありますが、もう一度通産省から、どういう指導をしどういう監督をしたのか、ひとつこれを明らかにしていただきたいと思うのです。
○本田政府委員 御指摘のように、外国系百科事典の販売につきましていろいろ紛争が生じておりましたので、四十五年の十二月に業者に対しまして、販売体制、販売方法の是正をすること、契約解除に応ずるようにすることにつきまして、通牒による指導をいたしたわけでございます。しかしながら、その後もなお販売方法、解約条件等の紛争が続きましたので、昨年の十二月にさらに販売業者に通牒を出しました。内容といたしましては、駅の構内、道路上等で顧客を誘引しないこと、実物の商品を携行して購入者に示すこと、販売目的を明示して、アンケートだということで上がり込んで販売行為に移るというようなことのないように、販売の目的を明示すること、割賦販売の条件を明示すること、それから誤解を招くような損害賠償額の表示をやめ、損害賠償額の決定については購入者と協議してきめる、契約完成段階に契的書の一通またはその写しを購入者に交付すること、苦情処理の窓口を各社ごとに設けること、これら七点につきまして販売業者に通牒を出したわけでございます。これに対しましては、受理者のほうから一応回答がございまして、不十分なものについてはさらに是正を求めまして、改善態勢についての会社の考え方は報告が出てまいっております。 それから日本割賦協会に外国図書販売部会を設けまして、今後の販売方法の是正の具体化を検討することを求めました。その内容といたしましては、割賦販売契約の適正化、訪問販売方法の秩序の確立、消費者の相談窓口の設置、これらについて、その部会で検討して各社で実施するように自主的な意見を整理することを求めたわけでございます。また悪質セールスマンの排除につきましても自主的な改善を求めたわけでございます。 これらの通牒による指導の内容を実現するために、今後も指導し、また道路上等における誘引につきましては、各通産局から実情を監督いたしておりまして、やはり実施の事例につきましては警告を発しておる次第でござまいす。
○岡本委員 一つの問題は、英語百科事典ですが、これが子供でも使えると宣伝していた、入った品物が結局は契約当時と違った、こういうことがあります。これから裁判あるいはいろいろな方法でまたやられると思いますけれども、一番問題なのは業務を委託されたセールスマンの販売行為だと私は思うのですが、問題が起こったときには、割賦販売業者が、それは責任がないんだ、そういった者はもうやめてしまったんだとかと言う事実がたくさんあるわけですから、正式の社員でない、ただ雇ったセールスマン、こういうような人たちが問題を起こしたものでも、やはり業者が責任を持つべきである、私はそういうように考えるのですが、そういったものに対するところの指導、監督を——あなたのほうでは指導、指導と言うが、罰則か何かなければ、指導しただけでは言うことを聞かないのではないか。特に外資系ですね。こういう面が一つと、それから、私がいま申しましたセールスマンの販売行為に関する不正行為、これはやはり販売業者が責任を持つ。普通の取引をやっているところは、たとえば社員が何か品物を持って配達に行った、ところが途中でこわれたという場合は、出したところのメーカーあるいは販売元が、申しわけなかったといって取りかえていくという。要するにそういった業者に責任があるわけですね。途中で運んだ人あるいはまた注文をとった人、こういう人たちは、使われておりますから、責任はほとんどないわけであります。ところが割賦販売の場合は、どうしても雇われセールスマンがあったりいろいろしますから、このときの責任のとり方というものが不明確になってくるのではないか。実は私のほうにも、これは辞典だったと思うのですが、何べんも金を払えと言ってきた。ところが、こっちは買った覚えはないわけです。それはある出版会社だったのですが、聞いてみると、前の出版会社がつぶれて、それを引き継いだ、その中に私どもの名前が出ていたというわけですよ。そして内容証明は来るし、困ったことがあった。それで私はその問題を直接向こうの重役に話した。そうしたら、申しわけなかったと言う。それまで何べんも何べんもその手紙が来たことがある。気分悪いですよ。よく見ると、セールスマンがかってに名前を書いていたのではないか。品物を送った何かあるのかと言うと、それはないというのです。そういうことですから、そういった場合には、やはりこういった販売業者が責任をとらなければならぬと私は思うのですが、この二点について、どのように考えられておるのか。
○本田政府委員 お答えいたします。 罰則の問題でございますが、今回の改正法におきましては、申し込み書面の交付の義務を課す、これに違反した場合は罰則を科すということになっているわけでございまして、申し込み書面の交付を行なうことによりまして、申し込み内容等は明確になるわけでございますので、従来のような、きわめて不明確な契約に基づいていろいろ債務の履行を求められるということはなくなるというふうに考えるわけでございます。 しかしながら第二点の、セールスマンの行為について企業が責任を持つべきではないかという点につきましては、約款の基準をつくります際に、セールスマンの行為について企業が責任を負うという約款を記載するようにきめてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○岡本委員 ただ、たとえば火災保険の約款、あれを裏返して読んでも、あれは虫めがねでもわからないですよね。ぐあい悪いところは下のほうにちょっと書いてあったりする。 それはそれとして、セールスマンの中には、そういう書いたものでぐあいの悪いものはなるべく隠して、よく昔から、売れぬような物を持っていって売ってくるのが商売人だというようなことを言ったことがありましたけれども、もし万一そういう悪徳セールスマンが出た場合、やはりその販売業者が責任を持つべきである、これをはっきり明示して指導しなければならぬというように私は思うのですが、その点どうですか。 〔委員長退席、進藤委員長代理着席〕
○本田政府委員 いま申し上げましたように、申し込み書の書面の交付につきまして省令で定めることにいたしますが、その際、用語とか様式とかその他記載の内容につきまして的款の基準をきめたい。そしてその約款の基準の中に、セールスマンの行為について企業が責任を負うということを入れるようにしたい。ただ、それにつきましては、御指摘のように虫めがねで見てもわかりにくいような表現では困りますので、書面に用いられます活字については一定の大きさでなければならないというふうに、読みやすい約款の内容を明示するようにさせたいというふうに考えております。しかも、特に注意を要する点については赤ワクをはめておくというようなことを考えたいと思います。
○岡本委員 そこで、そういった面の指導をし、あるいはまた業界にそういう話をしましても、今度はセールスマンが行った先で出すところの、そして消費者と応対するときのそれがどうであるかという監視体制といいますか、そういうものがやはりなければならないのではないかと私は思うのですが、そっちのほうはどういうような考え方を持っておるか。
○本田政府委員 セールスマンが持ち歩く書類につきましては、その書類の一部はわれわれのほうに届けさすことにいたしまして、そしてこれらにつきましては消費者モニター等によっても監視するということにいたしたいと存じます。
○岡本委員 そこで、そういった罰則というものがあれば、今度は逆に、中小企業の割賦販売業者に対してはやはり何らかの優遇措置というものをしてあげなければ、私は片手落ちになると思うのです。ただ罰則だけあって優遇がないということでは、やはり企業としても立っていかないと私は思うのですが、それについてはどういうことを考えておるのか。
○本田政府委員 お答えいたします。 割賦販売業者の中には中小規模の割賦販売業者がいるので、これらについていろいろの規制がかかることの反面、これに対する特別の配慮が必要だ、こういうふうに御指摘であろうと存じますが、チケットの割賦販売事業資金については商工中金から貸し出しにつきまして特別の配慮を行なってもらっております。また、割賦販売の方法による小売りを主たる事業としております業者に対しましては、貸し倒れ引き当て金の繰り入れの限度量を、一般小売りは千分の二十でございますが、千分の二十五に上げて現在実施いたしております。
○岡本委員 それで今度の法律改正の中で信用保証会社、これをつくってそして補助金を出そう。保証料を出さして、そして基金を出さして、そうした割賦販売会社が倒れたとき、また事故が起こったどきにそこから支払う、こういうことになっておるようでありますが、そこで、いままで見ますと、たとえばよくいなくなっている販売会社があるわけですね。そうしますと、私の会社はそういう信用保証会社に入っておりますよというような明示をしなければ、もしもその販売会社が倒れてしまった場合、その苦情を持っていくところがないのがいままでの消費者だったと思うのですね。販売会社がある間はいいです。それがなくなってしまった場合には、会社がなくなってしまったのだから請求するところもないし、払い込み損、こういう場合がありますから、やはり私の販売会社はそういった保証会社に入っているのです、したがって万一のときは保証会社からそれだけの補償をしますというようなところまでいけないものだろうか、そこまで法の適用を考えることが、私は消費者保護の一つの重大なことではないか、こういうようにも思うのですけれども、その点についての活用はいまどういうふうに考えておるのか。
○本田政府委員 前受業務保証金の供託委託契約を割賦販売の業者が指定機関との間にいたしますと、少なくとも次の基準日から五十日を経過する日までの契約はいたしておるわけでございますので、その契約に対しまして基金あるいは手数料を払うということに相なっております。したがいまして、その契約が生きておる問はその販売業者が倒れましても、かわって指定機関が供託をするということに相なりまして、その供託金を消費者に払う、こういうことに相なるわけでございますので、いま先生の御指摘のように、この契約をしておるということは販売会社としては明示して契約をとることが必要だと思いますが、この契約をやっておる限りは、次の基準日から五十日の日までの分につきましては、指定機関に指示をしますと、供託をいたしますので、その供託金から払えるということに相なるわけでございます。
○岡本委員 そうするとあれですか、この保証会社は保証料を取った以外に、まだ供託料を取るわけですか。いままでは供託をして、そして前払い金の三分の一でしたか、供託させた。今度またこの保証会社は保証金だけでなくして供託させるというわけですか。どうもこれは説明が違う。 〔進藤委員長代理退席、委員長着席〕
○本田政府委員 お答えいたします。現行法では営業保証金を三分の一供託するということに相なっております。新しい法律では営業保証金というのはやはり供託を要しますが、これは主たる事務所で十万円、支店では一店当たり五万円という金額でございまして、発足当初の間の保証金になるという保証金であります。それ以外のものは、二分の一との差額分を供託をするか、供託委託契約で供託にかえる契約をしておくか、こういうことに相なるわけで、現行法では両方とも含んでおりましたのを、営業保証金と供託金の二つに分け、その供託金は供託委託契約でもいい、こういうことにいたしたわけでございます。
○岡本委員 そうなりますと業者にすれば信用保証会社ができたことによって何のメリットもないのじゃないですか。何といいますか、いままでは三分の一だったものが二分の一も供託させられるということで、その点もう少し説明をしていただきたい。
○本田政府委員 現行法では前受金の三分の一を、そのものの金額をいきなり供託をしてしまわなければならなかったわけでございます。今度の場合は営業保証金は二十万とか四十万とか、ごくわずかな金額は供託しなければなりませんけれども、二分の一との差額はこの指定機関との委託契約によりまして、契約でかえることができるわけでございますから、手元に資金は運用できるということに相なるわけでございます。そういう意味で二分の一に上げましたけれども金繰り上は楽になるというメリットになるわけでございます。
○岡本委員 そうしますと、それは供託せずにそれだけは全部業者が使っているわけでしょう。そうであっても要するに保証金——たとえ十万か二十万か知りませんが、これは保証料だと思うのですね。そうであれば消費者から見た場合、もしも販売会社が倒れたとき、あるいはいなくなったときに、この保証会社のほうに申請をすれば損害なくて済むようになるのか、その点だけをひとつ念を押しておきます。
○本田政府委員 お答えいたします。販売会社があぶなくなって支払いができないような状態が予想される、あるいはそういう状態になったときには、指定受託機関が現実に供託をするように通産大臣が指示をいたします。この指示に基づいて供託をいたしまして、その供託金から消費者が受けられるということに相なるわけでございます。
○岡本委員 次に、クーリングオフの規定ですが、これが四日間。この四日間にきめた根拠ですね。イギリスが四日間やっておるから四日間にした、それならば長いところがありますね。六日とかいうところもあるのですが、なぜわが国ではこの四日間というようにきめたのか、この点ひとつ根拠をお示し願いたい。
○本田政府委員 クーリングオフの期間につきましては、先ほど竹内参考人からもお話がありましたように、理論的な根拠で四日ということにしたわけではございませんが、一応訪問販売によってセールスマンのじょうずな勧誘によって、つい買ってしまったけれども、セールスマンが帰ったあとで考え直してみると取りやめにしたいということになった場合に、取り消せるということにするわけでございますが、その反面、その四日間は、販売業者のほうは商品を送り届けますと自分の責任で引き取らなければならない。したがってその間は商品を届けないことに相なるわけでございまして、届けがおくれるという消費者にとっての不利益も出てくるわけであります。一応四日程度あれば十分クーリングオフとしての効果が出るだろう、こういうことで四日ということにきめたわけでございまして、御指摘のように七日をやっておるベルギー、スウェーデンもございますが、二日のカナダ、三日のアメリカというようなのもございまして、イギリスがちょうど同じ四日であるというような事情に相なっておるわけでございます。
○岡本委員 これは六日とか七日にした場合には消費者がそれだけ品物が入るのがおそくなるからというようなことでありますが、これは商品によってだいぶ違うと思うのです。すぐ必要なものと、それから送ってくる期間もありましょうから、ですから商品別に期間を規定するという方法は検討されたことがあるのかどうか、これをちょっと明らかにしてもらいたいと思います。
○本田政府委員 お答えいたします。 商品別に期間を定めることについて考えたかということでございますが、いまも申し上げましたように、一応うまく誘われてつい申し込んだ、しかし考え直してみたら、あるいは家族等から意見を言われてやはりやめたということにして撤回するという事情については、商品の事情もありましょうけれども、それに対する決心をひるがえすという時間的な問題としてはそう変わることではなかろうと思いますので、一律でいいのではないかというふうに考えておる次第でございます。
○岡本委員 これは少し論議があるのですが、まああれですから……。 それで、この四日間なら四日間といたしまして、四日間に書面で通知する、こういうことでありますが、この書面というのは届かない場合があるわけです。私どもにもよくいろんな書類が、送りましたというのです、けれども着いていない。書留か何かで来ればこれは確かに着くのですね。それからこの間のように列車の中の郵便だけ燃えてしまったとか、あるいはポストが燃えたとか、いろいろな場合がある。ですから、そういうような場合は特別な場合でありましょうが、普通書面だけでは心もとない。と申しますのは、逆に今度は業者が、何も来てませんよ、いや出しました、四日以内に取り消しということを出しました、いや来ていない、こういう押し問答になって結局水かけ論になってしまう。業者のほうは業者のほうで、着いてなかったからこれは契約された、こうなりますね。そうして品物も送る、いやこれは持って帰ってくれ、こういうことで運賃やいろいろなものでトラブルが起こるのではないか。こういうことですから、ここのところは私は安易な問題ではないと思うのですね、四日間頭を冷やす時間があるからいいだろうというのは。したがって一つは四日間にもう一度業者が確かめる、セールスマンがもう一ぺん確かめるということでなければクーリングオフの期間の四日間というのは現実としては生きてこないのじゃないかと私は思うのです。かえってトラブルが起きる。ですからその点の歯どめ、こういう面についてはどういうことを考えて、また業者にどういう指導をしようとしておるのか伺いたい。
○本田政府委員 お答えいたします。 改正法では、申し込みの撤回、契約の解除につきましては、後日の紛争を避けるために書面で行なわなければならないということにいたしております。いま書面でやるについては郵便が通常使われる、その際、到達したかどうかという問題がおるので、その点についてどういうふうに歯どめができるかという点でございますが、一番確実なのは配達証明つき内容証明郵便で出すというのが一番確実でございますけれども、これは御承知のようにきわめて煩瑣な手続のものでございますから、申し込み者が住所、氏名を書いて投函すればいいというような書面をあらかじめつくっておいて、これでクーリングオフの権利を行使をしていただければよろしいといって置いてくることも一つの方法だと思いますが、いま御指摘のような業者に対する不信があるということになりますと、やはり書留を利用して送る。書留につきましては発送の証拠書類が残るわけでございますから、あと向こうで受け取ったか受け取らないかにつきましては発送主義でございますので、発送が証明されれば一応クーリングオフの権利を行使したということに相なろうと思います。ベルギー、スウェーデン等は書留ということを特に規定しておる例もございますが、その他の五カ国では普通文書によって出すということになっておりますが、特に必要ならば書留が適当だというふうに考えます。
○岡本委員 これはいままで日本の国の法律をいろいろ見ますと、結局ある程度の規制あるいは命令あるいはいろいろなものがあるのですね。ところがその下のほうの、ほんとうのかちっといく、こうするんだという明示がないものですから、結局がたがたしてしまって、その法律の適用というものはできない場合が非常にある。ですから私はこれは書留なら書留で出すというくらいの歯どめがやはり必要じゃないかと思う。知れているのですからね。これだけのものであとでトラブルが起こって裁判まで行ったところもありますし、またいやな思いをするのであれば、はっきりした、とにかく消費者の立場、一般の人の立場に立った指導、あるいはまた業者に対する要望、こういうものはやはりしておいたほうがいいのではないか。ただ書面、それだけでは非常に責任のがれではないかと私は思うのですが、その点についてもう一ぺんひと……。
○本田政府委員 御指摘の点につきましては、省令段階の問題でもございますので、よく整理をさせていただきたいと思います。
○岡本委員 ひとつその点は省令できちっと明記をしていただければけっこうです。 次は、このクーリングオフの規定について政令で適用除外というような指定商品をつくろうとしておるのですが、この中には適用除外はどういうものが入っているのか、少し明確にしておいてもらいたい。
○本田政府委員 お答えいたします。 先ほどの竹内参考人の審議会における審議の際の意見も御紹介がありましたが、現在のところ医者の使う医療用の機械器具、それから農業者の使う農業用の機械器具、これらについては、やはり専門的知識に基づいて契約をするという立場でございますので、これらは除いてしかるべきであろうと思います。その他、自動車等々につきましては先ほど申し上げましたが、購入者の意思決定がどれくらい安定的な状態で買うことに相なるか、セールスマンの勧誘がどの程度になるかという点につきまして現在調査をいたしておりますので、調査の結果に基づいて結論を出したいというふうに考える次第であります。
○岡本委員 約束の時間が四十分でございますので、その間に大臣が入ってもらえると思ったのに、大臣がおいでになったら、問い詰めなければいかぬことがあるのですが、それはあとにいたしまして、ちょっと意見だけ聞いておきたいことは、銀行とかあるいはそういう金融機関では、お金はちょうど商品である、それを動かして利益を得ているのだから、商品だというような考え方もあるのですか。これはひとつ大臣に聞こうと思ったのですが、言わんとするところは何かと申しますと——これは通産省のあれじゃないのだから、大臣に聞きますから、これはいいです。 委員長、それで実は大臣がお見えになりましたら二問ほど詰めておきたいことがありますので、一応この時間で質疑を中止します。
○鴨田委員長 川端文夫君。
○川端委員 午前中から同僚議員から詳細な質問が繰り返されておりますので、私は重複を避けて、先ほどからの答弁の中で、まだ不明確だと思える節だけを二、三点お尋ねしておきたいと存じます。 そこで、互助会の問題に限って局長にお尋ねしておきたいのですが、請願書が業界から出されております。いわゆる経常収支率を緩和されたい、流動比率を緩和されたい、負債倍率、前受け金倍率を排除されたい、こういう趣旨の請願が出されております。この趣旨に対してのけさからの答弁は、実態調査、実質調査をやって、その調査の結果、比率をきめる、こういうことを答弁なさっておるわけですが、実態調査はどういう機関でやって、どれくらいかかってやれるのかという点が、まだ答弁漏れのように聞こえておるのだが、お答え願いたいと思います。
○本田政府委員 お答えいたします。 通産省と通産局で互助会のそれぞれにつきまして調査を具体的に行ないまして、実態を把握いたしたいと思います。これには少なくとも五、六カ月程度はかかるのではないかというふうに存じます。
○川端委員 五、六カ月でできるのでしょうか。互助会でも二百五十、二百以上あるようだし、友の会が百五十もあるというのですが、各通産局でやるとしても、この収支計算を調べたり、あるいは流動比率を調べたりすることが、その程度の時間でできるという確信がおありでしょうか。
○本田政府委員 お答えいたします。 団体の協力等も得まして、書類を出しておいていただいて、そしてそれを確認していくということにいたしたいので、一応その程度でできるというふうに事務的に踏んでおります。
○川端委員 調査できるという確信のお答えであるならば、それ以上はやってみなければわからぬことですから承っておきたいと存じますけれども、その場合に、妥当な比率というけさからの答弁があるようですが、これに対しては、現在はこう考えているけれども、結果、こう出ればこう、これもやむを得ないという、何か現在考えている比率というものはおありでしょうか、ないでしょうか。
○本田政府委員 先ほど横山委員の御質問の中にも出ましたように、現在の割賦販売業の基準でいきますと、なかなか合格率は低くなります。しかし、実情はどうかということになりますと、一ぺんよく調べた上でないとわかりませんので、ただ、趣旨としましては、互助会が大きな打撃を受けて、経営の継続が困難になるようなことでは困りますので、そういう点のないような配慮をしながら結論を出さなければならぬというように考える次第でございます。
○川端委員 これもまた調査の結果を見なければわからぬことでありますが、一方的にきめるようなことではなしに、その場合においては中間報告等、たとえ国会が閉会になっても、一応国会に報告をするということも御了解いただけるかどうかですね。
○本田政府委員 適当な時期に報告をさせていただきたいと存じます。
○川端委員 適当な方法で適当な時期に報告を願うということにおいて、その御答弁をまずもって理解しておきたいと思います。 もう一つの問題は、許可は法人に限定しないこととされたいという請願が出ておるわけですが、これは許可基準の問題と同じように、段階的に考えるのですか、あるいは法人はいつまでにしなければならぬというふうな目標をどのようにお考えになっているか、この点もお聞きしておきたいと思います。
○本田政府委員 お答えいたします。 けさほどの竹内参考人の御意見にありましたように、これから先ますます広がるような組織でもございますので、前受け金を受けるという性格からいきまして、法律の手当てをしておくということがよかろうということでやるわけでございますから、法人に限るという考え方でまいりたいと思います。しかし法人成りについてはそれぞれいろいろの事情がございましょうから、なるべく早くやってもらうということで、一年九カ月の期間内にどうしてもやるということは考えておりません。一年九カ月を過ぎた場合でも、許可申請がしてあれば、許可、不許可の処分が行なわれるまでは許可を受けたものとみなすということになっておりますから、その期間の間にも法人に移ることを指導してまいって、互助会が法人として活動でさるような体制に整備していくということにいたしたいと存ずる次第でございます。
○川端委員 既存の事業体と申しますか、事業者が体質強化されることは、われわれは好ましいことであるし、お願いもしなければならぬことであろうと存じますけれども、先ほどからも参考人からのお話がありましたように、全体はまだ事業者団体も把握していない、政府も把握していない。こういう状態の中において、適法ならざるものは切り捨てていく、みなしという形においても、準ずるものでなければ、いたずらにみなすということになればおかしいことになるのではないかと思うのだが、その場合に、やはり法人化され得るような企業合同というか合併とか、いろいろな問題に対して勧告する用意をお持ちかどうかということがお答えされなかったように思うのだが、いかがでしょう。
○本田政府委員 御指摘のように、法人成りについてはまたいろいろの手だてを講ずる必要があると存じます。合併等につきまして、必要なものにつきましては、そういう方向へ進めるようにわれわれのほうからも要望し、指導してまいるということで、法人に移行して健全な運営ができる体制を整備できるようにいたしたいと思います。
○川端委員 もう一点、先ほどから、許可基準の純資産比率を資産負債比率に変更されたいというこの請願の趣旨にお答えになっているのは、大体段階的な猶予期間を認めて、目標二五%と、こういう考え方で指導しよう、こうういふうにおっしゃったと承っていいんですね。
○本田政府委員 純資産比率についてはそのとおりでございます。
○川端委員 そうであるならば、これから実態調査をして、いろいろな実態調査の中から出てきた数字の中に、二五%を動かすこともあり得るという理解はできるのですか、できないのですか。
○本田政府委員 お答えいたします。 いまのところ最終目標として二五%ということを考えておるわけでございますが、これは二五%をやることがどうしても不可能だというような業態であるということが明確になりましたら、そのときは考えねばならないと思いますが、いまのところは二五%で考えることが適当だというふうに考えて、実態調査に入りたいと考えております。
○川端委員 時間の関係上、大体先ほどからの質問漏れと考えられる問題点だけを私お尋ねしたんだが、いまお話を聞いておりましても、いわゆる不確定要素をかなり含んだ法律をわれわれが審議しておるわけですから、この点に対しては十分配慮をされる用意をしていただかなければ、法律の文章だけで、いまの本田局長がかわって次の者が来て文章だけ見て解釈するんじゃなしに、きょうの質疑その他の速記録も十分添えて、将来の保存をして、運営に当たって万全の処置を考えていただきたいことを希望いたして私の質問を終わります。
○鴨田委員長 塩崎潤君。
○塩崎委員 割賦販売法の一部を改正する法律案につきまして御質問を申し上げたいと思います。 だいぶ議論が出尽くしましたので、私は改正法律案の第三条第一項第四号にしぼりまして御質問を申し上げたいと思います。消費者主権と申しますか、消費者の利益の保護、特に経済に未知な消費者でございますので、いろいろと消費者保護のための法律の保護、これはもうたいへん大事なことだと思うわけでございます。そういった意味で、この法律案の全体の精神には賛成するものでございますが、しかしその法律のねらいからはずれまして、まず第一に中小企業者にむだな負担をかけたり、あるいは苦痛を与えたりすることがあってはならないと思うわけでございます。そして第二には、まさかこんなことはないと思うのですけれども一官僚の統制権限を強化するような規定がまぎれ込んだりするようなことがあってはならないと思うわけでございますが、こういった二つの観点からひとつ御質問を申し上げたいと思います。 なお、企業局長に特にお願いいたしたいのでありますが、時間が非常に制約されておりますので、マル・バツ式の簡潔なお答えをぜひともお願いしたいと思います。 そこでまず第一に、この第三条第一項第四号の実質年率の改正規定は今度の改正法案の目玉だ、こういわれる。しかしこの規定は、どうも公正取引委員会の排除命令等の資料を見てまいりますと、ローン業者から始まって、これを根本的に性格の違う月賦取り扱い業者に及ぼして、これまで現金価格と割賦価格とを表示しておって、割賦販売法に非常に忠実であった連中にむだな手数を与えるような気がするわけでございますが、私はこのようなことは本田企業局長の本意じゃないと思うのですが、いかがですか。
○本田政府委員 この際消費者保護のたてまえに立ちまして、年率の表示をするということにつきましては、これはやはりいかなる段階においても実施をするのが妥当ではなかろうかというふうに考える次第でございます。
○塩崎委員 しかし御承知のように、普通の百貨店には、たとえそれが割賦のあっせんをいたしましても、この実質年率の表示あるいは広告の規定は適用しない。しかし御承知のように、非常に小規模ないわゆる月賦百貨店と申しまして、自分の資金で月賦をやっていく。石けんのような日常品まで、千円ぐらいの販売のときにでも割賦販売をしなければならぬような業態が私は問題だと思うのでございます。どうですか。そのような業態と普通の百貨店と違いを認められるかどうか。普通の百貨店には、堂々たる三越や大丸には適用がないのに、なぜこのように小さな、石けんを売るような月賦百貨店にこのようなむずかしい実質年率というような規定を適用するのか、その趣旨をもう少し御説明いただきたいと思うのです。
○本田政府委員 割賦販売におきまする割賦に伴う差額というのが、年率で理解できるということがきわめて理解しやすいものでございますから、これはこれで表示すべきだと思いますが、百貨店におきましては大体現金で売買しておりますけれども、最近は割賦にも応じますというような商品については、やはりその表示を必要だというふうに考えます。
○塩崎委員 先ほど申し上げましたように、この事件が公正取引委員会で問題になったのは、東芝商事、そしてまた西友ストアーの事件なんです。これまで割賦販売法が適用にならなかったローンあるいはクレジット、こういった業者に適用することは、私は業態も大きいからある程度意味があると思うのです。しかしそれがあるからといって、中小企業者にたいへんな負担——企業局長どうですか、こんなような表示になる。皆さん方のような計算でいくと多数の表示をしなければならぬ。こんなことが商品にできるわけはない。これはどうしたらいいですか。支払い回数や支払い条件によって実質年率の表示は無数に出てくる。それを表示しろというのは、どうも何と申しますか保険数理みたいなような、大企業なら別にして中小企業には無理だと思うのです。これはもう学者の興味にとどまるならいいのですけれども、実際の経済に及ぼすとたいへんな弊害が起こると思うのですね。おそらく本田局長は中小企業庁長官になられるのではないかと思うのですが、そのかわいい中小企業者を苦しめるという意図はどこにあるのか、それを一ぺんよく御説明いただきたい。
○本田政府委員 条件に応じて価格を表示するということになりますと、先生の御指摘のように、同一商品についていろいろな表示が必要になると思いますが、一応その店で用意して、顧客に対して提示する条件の価格はこれということで提示されまして、あとはそれに基づく消費者のほうの判断を、相互の話し合いによって条件をきめるということで十分であろうと存ずるわけでございます。
○塩崎委員 そもそもこの法律の改正の原因は、何回も申し上げておりますように、ローン業者が現金価格を表示して、それが割賦価格と誤認されたところから起こってきたと思うのです。しかし、いままでの月賦取り扱い業者は割賦価格と現金価格を書いておって、まさしく本田企業局長に忠誠を誓っておったはずなんですね。したがって、ローン業者に対して新しい規制をかけることは、趣旨はわかるのですけれども、どうもその範囲を越えて、伸び伸びとした企業経営を、特に中小企業の経営を圧迫するようなことはどうも本田局長の日ごろの御性格から出てこないような気がするのです。これはとにかく、ちょうちんに火をつけろと言ったらちょうちんを燃してしまったという話があるのですが、そんなことになりはしませんか。ろうそくに火をつけたらいいので、ちょうちんを燃すというようなことは私は本田局長の本意じゃないと思うのですが、いかがですか。
○本田政府委員 審議会にはかりまして、審議会の方々の御意見もいろいろ伺いました上で御答申をいただいておりますが、やはり実質年率の表示というのが、消費者保護のたてまえからいきますと必要であるという御答申得ておるわけでございます。ただ実質年率の表率の表示については急に変えるというのもむずかしかろう。したがって、経過的な期間を置いて、いろいろ措置した上でやるということが適当だというふうに答申を得ておるわけでございますが、消費者保護の立場で新しい体制をつくるという点で御理解をいただきたいと思います。
○塩崎委員 消費者保護の必要なることは最初に言ったとおりなんですが、消費者保護が必要だからといって、中小企業者の負担を増したりあるいは経営を制約したりすることは行き過ぎだと思う。そのことを言っておるわけです。権利の制限というのはたいへん憶病にならなければならぬと思うのですが、あまりにも勇敢過ぎると思うのです。このようなたくさんの表示をどうしてできるか、本田局長にひとつもう一ぺんお聞きしたい。
○本田政府委員 割賦販売業者の負担をなるべく軽減する配慮は必要だというふうに存じます一そういう意味で、実質年率の計算につきましては非常に繁雑な計算が必要だし、個々の業界の方々でそういう表をつくるというのもきわめて繁雑であると思いますし、経費もかかると思いますので、その点については通産省のほうで換算表というものを作成してお示しするということにいたしたいと思います。 それから多数の価格表示が必要だという点につきましては、先ほども申し上げましたように、その店で標準的な条件のものについては、これです、ということを表示しておいて、回数が少なくなる、多くなるということについては、それを基準にして、話し合いによってきめていただくということになれば、消費者も一応実質的な金利の実態を理解の上で結論が出せるというふうに思うわけでございます。
○塩崎委員 通産省が表を準備して指示するというお話でございますが、本田局長、どうなんですか、そもそも経済に対して役所が干渉することは望ましいのですか、望ましくないのですか。皆さん方が商売するわけではない。経費の負担をだれが負うかというと業者が負うのです。通産省のイデオロギーのいいところは、できるだけ経済に対する政治の干渉を少なくしようというのが皆さん方の本旨であり、またそれが経済の発展につながるというところにあると私は思うのですが、これは、全く皆さん方官僚の独善統制によって企業を支配するという気持ちがあらわれているのではないですか。どうですか。
○本田政府委員 御理解いただいておると思いますが、やはり時代も変わってまいりまして、消費者の利益についても十分配慮する必要があるという情勢にも相なってまいったわけでございますので、そうした点からの判断というものも取り入れて、今後の経済発展を考えていくことが必要だろうと思うわけでございます。
○塩崎委員 私は、方法が間違っておると思うのです。アメリカの消費者信用保護法を見ても、消費者の保護のために政府に、ことに官庁に権限を与えるというようなことはあまり見られない。私は、日本の法律はたいへん大きな権限を官僚に与えるような法律構成になっておるのが、いまの割賦販売法の典型的なあらわれだと思うのです。企業局長、どうですか。この法律の中に通産省令に委任した条文が幾つあるか御存じですか。ちょっと答えてみてください。
○本田政府委員 十九でございます。
○塩崎委員 私の数えたたところでは二十一。しかもまだ政令の追加分が二つ、三つあるわけでございます。私は国家総動員法の授権立法のあのときを思い出すわけでございますが、国家が非常時だから官庁に権限を与えるということを総動員法の形で出して、そして戦争まで行った。あの経験を考えてみると、まさかそこまでは考えておられぬにいたしましても、たいへんな官僚統制の権限をこの法律は与えていると思うのです。このような書き方は、憲法違反というそしりを受けても、ほんとうに抗弁の余地がないような気がするくらい授権的な法律が多い。ことに三条一項四号の「通産省令で定める方法」というのは、何も書いてないから、結局この法律はきょう残念ながら通るようでございますけれども、通った後は、皆さま方が代議士に頭を下げてつくらせておいて、業者が幾ら言ったってあなた方は言うことを聞かないということで、私ども国会が官僚政治の根本をつくっているような気がする。このような通産省令の授権ということはたいへんなことでございます。 委員長、どうですか。私は、商工委員会では、こういった授権立法についでは内容を法律の通過前に通産省から必ず出させて、どんなことを書くのだ、そうして吟味して通すべきじゃないかと思います。これはぜひともひとつ慣習としてお願いいたしたいと思うのでございます。 それからもう一つ、政務次官に、日ごろ党人政治家になろうと思って私も努力しているのですが、なかなかなれない。党人政治家として、官僚統制を最もきらわれる政務次官は、この問題が、こんなように通産省の権限を大きくして、これから業者の生き死には通産省令によってきまるというようなことについてどうお考えになるか、ひとつ御意見を承りたい。
○稻村(佐)政府委員 先ほど来からいろいろ局長もお答えをいたしておるわけですが、この割賦法の改正の問題は消費者保護、もちろん中小企業の混乱をこれによって避けていくということよりか、むしろこれを育成するというところに大きなねらいがあるだろうと私は思います。そういう意味合いから、大体最近は消費者のほうがたいへん勉強されておられまして、りこうになっておられますが、その中でもいろいろまだ研究不十分な方が将来トラブルを起こさないように、あるいはまた一目でわかるようにそういった価格が表示されておる、実質年率の算定がきちんと表示されておるということで、消費者も後日においてトラブルを起こさない。またたいへん買いやすい。こういう意味から今度の法律改正があると私は思います。そういう意味合いから、しばしばこの中で官僚で統制をするんじゃないかという御意見ですが、そういったことはあるはずもないし、またそこまで立ち至るものでもないと私は思います。 ただ御指摘の中小企業者に対するところの、複雑さによって負担をかけないようにという御意見は、私はたいへん大切な御意見だと思いますので、中小企業者に対して御負担がかからないように、先ほど来からいろいろ御指摘のあった点は慎重に検討してまいりたい、こういうふうに考えております。
○塩崎委員 ただいま政務次官からお話を承りましたが、この委員会で問題になりました互助会の問題にしても、さらにまた自動車の割賦販売のクーリングオフの問題にいたしましても、これは政令で通産省がこういうことをやるからということでたいへん皆さん心配されておるわけでございます。自動車のクーリングオフの問題は、これではたして通産省がしてくれるかどうか、自分たちはこう思うのだけれども、官庁の考え方でやって入らなかったらたいへんだという心配をされておる。私はこのような広範に官庁に授権するような法律自体たいへん問題だと思いますので、委員長に再度ひとつ、このような政令授権の内容については——どうも代議士は法律を読まないで、でき上がってから初めてこの委員会でいろいろ指摘されて気がついたりする。こんなことのないように、ほんとうの議会政治を確立したい。こういうふうにぜひともお願いしたいのであります。 そこで最後にひとつ、お願いいたしましたいまの授権立法とからみまして申し上げたいのは、この三条一項四号の施行期日は一年九カ月後でございます。一年九カ月後に施行するくらいなら、中小企業者の心配がなくなるよう十分議論を尽くして、相手が納得してから法律を改正して出す。しかしローンとかクレジットという業者については、実質年率の表示をやっていくのに異議は何もないわけございますが、この際思い切って三条一項四号は削除していく。そうして一年九カ月後ですから、必ず通常国会はもちろん臨時国会があるのは間違いない。そのときに新しく、ひとつ民主的に経済界の話がまとまって、中小企業者も納得して出すということが考えられるかどうか、この点について企業局長の御意見を承りたい。
○本田政府委員 実施につきましては計算等いろいろ時間のかかる問題もございますので、短期間ではありましたけれども、非常に詰めた審議会の審議の結論でもございますし、この際実施ということで準備の態勢に入り、一年九カ月後には実施できるということにさしていただきたいというように存ずるわけございます。
○塩崎委員 一年九カ月の準備期間というのは、計算その他に準備がかかるというのは、私はそうじゃないと思うのです。このコンピュターの発達した時代に、もう通産省が一番御存じで、すぐ計算はできるのです。ただ、おそらく業者の心がまえができてないことをおもんばかり、業界の準備態勢を整えるだけの話なんです。それなら、やはりこの際法律は直さなくても、一年後に直したらいいじゃありませんか。そしてまた、通産省令なんというものはそういった業界あるいは中小業者の納得を得た上で出して十分間に合うと思いますが、時間がなくなりましたので、最後に、いまの本田局長の御答弁は私は納得いかないので、これをもう一ぺん、通産省令は少なくとも中小業者が納得するまで出さぬというところまでひとつお覚悟をきめられるかどうか、そして民主的な平和な日本にしていただきたいということをお願いして質問を終わりたいと思います。
○本田政府委員 実質年率の計算方法等についてはまた審議会で検討して結論ということにいたす予定でおりますので、十分業界の方々も御理解いただけるというふうに考えております。
○塩崎委員 最後に、審議会、審議会とおっしゃるけれども、審議会にはいろいろな人がおるし、また官庁の隠れみのになっておるというのが一般の定評なんじゃないですか。そして中小業者が出たところで、経済力の違う大企業の方々や、あるいはまた経済に関係のない学者の意見に左右されて思うようにいかないから、私ども代議士を使って泣き込んでくると思うのです。これはひとつ政務次官、審議会、審議会と言わないで、中小業者はわずか構成分子の一部分でございますから、その悩みが解決することはないと思いますので、これはひとつ政務次官にぜひともお考えを願いたい、これだけ御質問しておきます。
○稻村(佐)政府委員 御指摘の点については慎重に検討してまいりたいと思います。
○鴨田委員長 田中武夫君。
○田中(武)委員 前置きは除きまして、ずばりお尋ねいたします。 割賦販売法の第五条一項は強行規定ですか、いかがですか。
○本田政府委員 強行規定と考えております。
○田中(武)委員 それは第二項に、一項違反の特約は無効であると明記せられておるので、当然強行規定だと思います。 また民法九十条によって、公の秩序、善良の風俗に反する、すなわち公の秩序とは、いわゆる強行法規違反も入るわけです。というか、それが大きな部分なんです。したがって、民法九十条によってもその契約は無効になるわけなんです。それは確認しますね。
○本田政府委員 御指摘のとおりと存じます。
○田中(武)委員 私はここに、A社としておきましょう、その自動車の割賦販売契約書なるものを持ってきております。このとおり虫食いのようになっておりますが、これはニュースソースがわからないように、必要なところは切り抜いております。それで、その特約事項というのがありまして、特約事項が1から6まであります。その3に、ちょっと読んでみます、「万一小切手及び約束手形(含むローン)を不渡とした場合は直ちに車両を返還致します。」6項に、「上記特約事項を履行しない場合はただちに車両を返還致します。」そういうふうに直ちに返還という特約事項があります。これと五条一項との関係はいかがですか。
○本田政府委員 五条一項に反する内容であると思います。
○田中(武)委員 通産大臣お聞きのとおり、強行規定に違反するのが印刷をせられて、堂々とまかり通っておるわけなんです。したがって、ここでけんけんがくがく、法の改正をしたとしても、その規定違反が堂々まかり通る、そういうようなことなら何ら意味はございません。どうです。——それでは、あとでこれがどこの販売会社かということを資料として渡します。したがいまして、この契約をした人全部に対し、特約の3項及び6項は割賦販売法第五条一項違反でありまして、二項によって無効でございます、あるいは民法九十条によってこの契約は無効でございます、そういう通知を全員に出すように通産省は努力しますかどうですか。それができなければ、私はこれの購入者、すなわち個人の名前を抜いておりますが私は持っておりますので、その人にこの会社から、いま言った法律に違反して完全に無効であります、そういうことを通知をするようにしてもらいたい。それまでは法律を改正しても何にもなりません。いかがですか。どういたします。 強行規定違反の印刷にしたところの約款が、もうずいぶん前からやられておるんですよ。しかも、これはいま論議になっておりますところの割賦販売法、これは十年前でしたな、三十六年の成立ですか、それ以来、いつからか知りませんが、これがまかり通っておるわけなんです。このように強行規定違反の、しかも割賦販売法第五条一項違反の特約を堂々と印刷したものがまかり通っておる。それをそのままにしてここで幾ら論議をしてみても、割賦販売法自体が無意味である。その改正はまた無意味であります。したがって、少なくともそのこと、がこの契約をした人全員に対し、割賦販売法五条一項違反であります、したがって特約の3項及び6項は無効です、あるいは民法九十条によってこの契約全体は無効でありますから、したがって右御通知申し上げます、こういう通知がすべての人に行き渡るまで本法案の審議を中止していただきたい。でなければ、審議しても何の意味もありません。そうでしょう、いかがですか。これの具体的なニュースソースがわからぬようにこうやっておりますが、具体的にこの個人にその通知が来た時点において審議いたしましょう。
○田中国務大臣 自動車の契約約款の中に法律違反のものや、法律違反でなくても、消費者にとって不当に不利益を受けるような条項が見られるということはそのとおりでございまして、これを是正するように通産省もつとめておるわけでございます。四十六年六月二十三日付企業局長通達というものを出して、通産省はそういうものを排除すべく一応の努力を続けてきたわけでございますが、なかなかうまくいかないので、今度の改正で、四条で契約書面の交付義務を課したということでございます。法律違反の条文が約款にあればそれは無効であるということは当然でございます。ですから、裁判提起をしたり補償要求したりという場合には契約者は義務を生じないということになるわけでございますから当然のことでございますが、いままでそういうものに対して罰則はなかったというようなことで御指摘のような事態が起こり得るわけでございますし、法律をそんなに読んでいる人もおりませんから、契約して、あなたはこれに判をついているじゃありませんか、約款にはこう書いてあります、だからこの約款のとおり執行いたします、こう言えば、実際消費者の利益が保護されなかったということは事実でございます。だから、そういう意味で、そういうことを是正するためにも本改正案を必要とする、こういうふうにひとつ御理解願いたいと思います。
○田中(武)委員 冗談言っちゃいけませんよ。書類を交付するのは、現行法でも交付するのですよ。ただ、四条の書類の交付のところは、少しわかりやすく変えるというだけのことです。同じことなんですよ。先ほど、代議士はあまり法律を読まぬと言うが、法律を初めからしまいまで読んでおる者がおるということも御承知おき願いたいと思います。しかも通産省の所管するところの法律ですよ。いいですか。それに基づいての割賦販売が、こういう法律違反どんぴしゃりのことを堂々と印刷して回しておるという事実、それを今度の改正をしたらとめられるのですか。改正法のどの条項によってとまるのですか。改正とは関係ありません。罰則と言うけれども、罰則とは関係ないのですよ。刑罰規定じゃないのですよ。事は契約の問題なんです。特約の問題です。したがってそれは無効である。それを、有効なるごとく今日までやってきた。現にまだこの約款に従って取引を行なっている人が、何百人おるか、あるいは何千かは知りませんが、存在するわけなんです。だから、この人たち全部に、この契約、特約は無効でありますと、この会社から通知をさせなさい。
○本田政府委員 御指摘の点につきましては、御指摘の五条一項に抵触する内容を持っておりますので、かねて改正を指導いたしておりまして、それぞれの社においては逐次改正をいたしましたが、最後の社におきましても、四月からはこの点については法律の線に沿う改正をいたしましたので、その点については、契約者のほうに契約内容を改正することについて通知するよう、指示します。
○田中(武)委員 逐次直すように指示しましたとは、何を言っているのですか。法律をつくって、その法律の違反の事実が堂々とまかり通っているのに、ぼつぼつ直しなさいと今日まで指導してまいりましたとは、それでよくこの法律をもう一ぺん改正しますからお願いしますと言えたものですな。あまり国会をばかにしなさんな。通知をさせない。これを合わすとその個人が私の手元でわかるのです。その人に確実に、これは法律違反でございましたので無効でございますという通知が来て、初めて審議いたしましょう。それまでは審議してもむだです。
○本田政府委員 約款の訂正を指示したわけでございますが、結論が出ましたということでございまして、その点、改正点につきまして各社から指示するようにいたします。
○田中(武)委員 ではこれはいま出ていないというのですか。現にないとおっしゃるのですか。こういう法律違反の特約を印刷したものが回っており、それによって現実に契約が締結せられておる、また、その条項に従って債務が履行せられておる事実はないとおっしゃるのですか。
○本田政府委員 実情はまだ残っておりますので、それらについても修正することを指示するようにいたさせます。
○田中(武)委員 だから、その指示が徹底した時点まで、この法律の改正案をここで議論し、かりに成立させてもむだですよ。強行規定違反の特約が、しかも三十六年に二年がかりで審議した割賦法案ですよ。当時も私は商工委員だったのです。それがこういうはっきりと無効と第二項にうたっておるその事実を、印刷して回しておるのですよ。それに判をとって、契約を履行しなかったら引き揚げるというておる。こういうことが現実に何百か何千か行なわれておる。それをほうっておいて、いまここでけんけんがくがくやって何になります。法律をつくる意味がありますか。それだけの監督がいまやれていないじゃありませんか。通産大臣は、だから改正を出したと言うが、改正を出してこういう事実がどこでとまるのです。具体的に改正案の何条何項か言ってください。
○田中国務大臣 本法の改正案につきましては、長いこと審議をお願いしまして、審議会の答申に基づいて出したわけでございますから、これは現行制度に付加するものであって、現状を改善するものであることは言うをまちません。しかし、あなたからいま御指摘を受けたような状態が現にあることもまた事実である。こういう問題に対しては、いままでこういうものがまかり通っておった。これは業者のモラルでもございますが、もう一つは現行法に罰則規定がないというところにもそういう原因があるのでしょう。だから、今度は罰則規定を設けた、こういっても、この設けたぐらいなものでもって一体やれるのか、こういうことになるわけでございまして、これはいままでのものを全部刷り直せ、こういうことをこちらのほうで通達をしておりますが、今度の法改正案が通れば、少なくとも古い違法の約款をそのまま使って行なうというようなことはもうなくなると私は思います。なくなると思うし、また、なくなることを前提として改正案を御審議いただいておるわけでございます。しかしこの程度の改正案でどうかということがまた第二の問題として出ます。そうすると、刑罰規定を設けるかということでありますが、この種の問題、消費者保護という目的をもってつくられる、言うなれば特例法ともいうべきものでありますから、これに刑罰規定を設けるかという問題になると、それはまた別な角度から問題があると思うのです。そうすると、あとの問題としては、消費者保護の問題から考えれば、当然そういう不徳義な、いままで幾ら通達をしても、法律が改正されても、なお旧来の違法の約款を使って契約をするというような問題については、法律的にはこれは間違いなく違法の約款でありますから当然無効であるということになるわけでありますが、一々消費者が裁判を提起するとかそういうことができるわけじゃありませんから、消費者保護の実効があがらないじゃないかという問題だけが残るわけでございます。その問題を法律的に明文を置いて、いわゆる刑罰規定を置くかという問題と、なお行政的な措置を行なって実効をあげるかというような問題は、その段階において考えなければならない問題だ。それは普通の社会にもあるのです。法定利息以上の利息を取ってはならないということがあるにもかかわらず……(田中(武)委員「利息制限法もありますよ」と呼ぶ〉ありますけれども、法定利息以上の契約を行なっているものは取り締まりの対象になります。ですからこれは、あとに残るものは、こういう約款に対して取り締まりを行なうかどうかという問題に最後は帰着をするわけでございます。あなたはこういうような問題に対して非常に長く御研究になっておるのですが、突き詰めるとその一点に帰着をするということになると思います。
○田中(武)委員 私は罰則を設けるというようなことを言っていないのですよ。そういうすぐ罰則なんて考えること自体がどうかしているのですよ。要は強行規定に違反したもの、したがって無効であるということをこの会社が宣言すべきなんです。原本があるはずですから、その全員に対して特約の三項及び六項は割賦販売法五条一項違反であって、二項によって無効です、あるいは民法九十条によってその契約全体が無効なんですからということを宣言すべきです。それを一人一人原本があるはずだから通知しなさい、その通知が行き渡るまで待ちましょうと言っておるのですよ。それができなければ広告でもよろしい。新聞広告でもさせなさい。そうでなかったら幾ら法律を議論してみても、こういう法律違反の事実がまかり通っておる現実において、ここでけんけんがくがくやっても無意味じゃないですか。そうじゃないですか。だからこの点は、時間の関係もあるからそのようにして私の質問の終わるまでどうするかを相談しなさい。一番手っとり早い方法としては、これを渡しますから、この会社に言うて少なくとも広告さすことですよ。そしてあとから通知をしなさい。私の言っておるのは、契約者各個に通知を出す。この契約の本人の原本は私が持っております。だから、その人にそのような通知が来た時点において初めてあらためて審議をしてもいいのではないかと言うておるのですよ。それまでやったって無意味なんですよ。そう言っておるのです。そのことは理事会等で御相談になればいいと思いますが、いいですか。ただ採決だとかなんだとかいったって、与党の諸君、こういう法律のしかも強行規定違反の印刷したところの約款が堂々回って、これに判をつくことによってこの条項が生きてきてやられる。そのこと自体は強行法規違反の約款なんですよ、特約なんですよ。どうなんですか、私の言っていること無理だと思いますか。
○鴨田委員長 田中君に申し上げます。 ただいまの問題は、後ほど理事会を開きまして善処いたしたいと思いますので、ひとつそれは別にしまして質問を続行していただきたいと思います。
○田中(武)委員 それじゃ次に参ります。 田中さんと私は利息制限法については何回か予算委員会で論議いたしました。あなたは先ほどあなたのほうからまた出されたのだから、それではもう少し利息制限法で論議をいたしましよう。 これは他の会社、B社にしておきましょう。名前もわかっています。その割賦販売約款の中に延滞損害金、これは利息制限法からいって議論があると思うのです。百円につき日歩五銭の割合の利息を取ると印刷しておるわけなんです。これが利息制限法一条との関係、四条でいうところの違約金だから倍までいけるということならば、それはそれであとで論議しましょう。 それじゃもう一つあるのです。読んでみましょう。この約款は一から十四まであっていま言いましたのはその四なんです。日歩五銭というのは、念のために申し上げておきますが年率一八・二五%。利息制限法では十万円から百万円までのものは一割八分すなわち一八%。したがってそれを越しているわけなんです。それから六項「本商品についての修繕費、租税公課、保険料、その他使用に伴って生ずる費用および事故による損害賠償は、一切丙」丙とは購入者です、「丙の負担とし、万一甲」すなわち販売会社「または乙」すなわち販売店「がこれらの費用を立替支払いした時は、丙は立替金およびこれに対する立替の日から弁済完了の日まで立替元本百円につき日歩五銭の割合の損害金を支払う。」はっきりと利息制限法違反であります。この利息制限法の法律の性格につきましてはあなたが大蔵大臣当時、前の林法制局長官を交えて論議をした事実があります。思い出していただきましょうか。それは銀行法二十三条のいうところの法令の中に利息制限法が入るかどうかということで——銀行法二十三条とは歩積み両建て等拘束預金に関連し、大蔵大臣は法令に違反をした場合には業務の停止または役員の変更を命ずることができるという、この法令の中に利息制限法が入るか入らぬかということでずいぶん議論をいたしました。あなたとは因縁の法律なんです。そこで立てかえ金の日歩五銭をどう解釈していますか。まず延滞金から行きましょう。延滞利息金が日歩五銭、一八・二五%、これも利息制限法を超過しております。ただしこれは第四条をひねることによって逃げられるかもわからない。ちなみに申し上げておきますが、あなた大蔵大臣だったから知っておるだろうと思うが、税金の延納については日歩四銭、一八%以下です。そしてあらかじめ延納についての申請をしたときは日歩二銭、だから一割八分以下に押えられておるわけですね。この日歩五銭が一体どうなのかということ、それからさらにいま言った立てかえ金——延滞金につきましてはまだ利息制限法四条で論議になりましょう、しかし立てかえ金についてはいかに抗弁しようとも利息制限法違反です。これまた利息制限法違反の事実を書いたこういう印刷物による約款で契約をたくさんしておるのですよ。これをどうします。
○田中国務大臣 そういう約款もさることながら、それは結局いまの自動車割賦販売の約款から来た問題でございますから、そこは私もよく理解できますし、それは違法行為なものはもう効力を有しないというだけではなく、法律によって、罰則があれば刑事訴追を受けるわけでございます。ですからそういう意味で、法定外利息を徴収した者が事件に立件されればもちろん法律違反という結論が出るわけでありますが、ただし延滞——賠償金を国庫に納めたり懲役刑、実刑を科せられたりというものはありますが、ただ法定外利息を払った多数の人たちの利益が完全に守られないというところは確かにございます。ですからいまの自動車の問題もそのとおりなんです。ですからこれは法律的に違法であるということは立証はすぐできるけれども、そういうあつかましい違法行為を承知をしながらず太くそういう約款をつくってやっておるという場合に、これは明確な刑事責任を追及できるような規定がないと消費者保護という実効に対しては疑問があるということは私もわかります。わかりますが、しかしそういうところまですべてを合理的に全部万全な法体系というのが一体可能なのかという問題もございますし、だんだん私はそういうものが完備されてくると思います。いまの時点においては現行法で救済できないものを一歩前進せしめよう、こういう改正案でございまして、この改正案だけではいま御指摘のような事態は全然救済されない、私はそれは理解できます。あなたの御指摘のとおりです。理解できますが、そこらはなかなかむずかしいところでございまして、だんだん時をかげながら、この法律の改正を行なってもなおそういう問題が続出をする。通産省が通達をしてもだめ、それからこの法律が改正されてもまだだめというような場合は、だんだんと完ぺきな法体系が整備されていくということで理解をいただく以外には——あなたの言うことは私もそのまま認めるのです。よくわかるのです。わかるのですが、そういうことだろう、こう思いますが……。
○田中(武)委員 未来の総理、もっとはっきり答弁してくださいよ。あなたの答弁はピントがはずれています。そういうことでは総理はつとまりませんよ。いいですか。法の体系じゃないのですよ。法体系はちゃんとできておるのですよ。それに対するチェックをやっていないからですよ。先ほどの質問者も申しておりましたが、すべてを通産省令に委任をしておる、こういう指摘があったのです。私もそれは気に入らないのです。こういうのを野放しにしておる行政姿勢なんですよ。罰則を設けるとかそんな問題じゃないのですよ。勘違いしてもらったら困りますよ。法体系の問題じゃないのですよ。利息制限法という法律は何十年前からあるのですよ。しかもその利息制限法をこえた利息については自然債務であるのかどうかという議論があり、かつて最高裁で判例が出て、最高裁の判例に従って法を改正した事実もあるわけです。法体系の問題じゃないのですよ。法はできておるのですよ。できておっても守られぬような法律なら、いまけんけんがくがく言う必要ないじゃないかというのが私の言い分なんですよ。したがって、これも先ほどと同じ結論です。この会社のやつも渡します。したがって、前の延帯利息については利息制限法四条による問題との関連において、いわゆる損害金と見るべきかどうか、これで若干の議論もあると思うが、立てかえ金においては全然言いわけの余地はないと思う。あると思うなら言ってごらんなさい。通産省のおえら方並んでおられますが、利息制限法違反でないと言うなら言ってごらんなさい。したがって、これも先ほどと同じように法律違反であります。したがって、この特約は無効であります、一々通知をするあるいは早くやるならば新聞広告でもやらしなさい。それを待たなければ改正案を審議しても意味がないと言うておるのですよ。だから、そのこともあわせ、委員長が先ほど申されたように神事会において取り扱いを相談する、それにまかしたいと思います。委員としてたまに参りまして、せっかく相談しておるやつをぶちこわすのもどうかと思うけれども、しかしそういった法律違反の事実が横行しておるのをどうするのか。まずこの点についてはいま言っているように、この特約の第何項は無効であります、したがって、こう変えます、あるいはこのように直しますとか、あるいはあらためて契約をし直すとかいう通知を個々に出すべきです。それが全部出された時点まで待ちましょうと言うておるんだが、それでは審議の時間に相当影響があると思うので、ちゃんとこういうようにはっきり言って、ニュースソースがわからぬように抜いてあるのですよ。だから幾らやってみたって外務省と違うから、これは出てきやしませんよ。しかしこう合わすと、ちゃんと住所氏名が出るようになっておるのです。その人に具体的な通知が来るかどうか、来た時点まで待ちましょう、私はこう提案しておるのです。でなければ、この会社のこの特約はこういう点が無効であります、このように訂正しますから申し出てください、こういう新聞広告をするか何かの方法をとさりいな。でなければだめです。いかがです。
○田中国務大臣 法律が制定をせられておるにもかかわらず、法律違反の約款が横行しておることははなはだ遺憾でございます。それからそれを救済するには罰則を設ければと言ったのですが、罰則を設ければというような、そういう単純なことではなく、その前に法の精神が行なわれるように、通産行政を遺憾なくなぜやらぬのか、こういう御指摘でございますから、これはよくわかりました。これはそのとおりです。ですからそういうふうにいたします。ですからいたしますという実体は、これは広告を出して全部あやまれ、無効でございますと、こういうことを言うことも一つの手段でございますが、しかしそこまで行くまでの間に通産省はもっと合理的な、この法律の精神が実行できるようなことを考えますから、そういうことでひとつ御了解をいただきたい、こう思います。
○田中(武)委員 いま申しましたように、ともかく皆さんで納得のいくような方法を相談してください。いいですか、でなければこれはだめですよ。これは全員がかかってきてもぼくには勝てないのだから。はっきりと法律違反の事実がぽんと出ておるのだから、これはだれがやったってだめですよ。ぼくがこれを押し通せばだれだってパアですよ。何ぼあなたが次期総裁候補の実力をもってしてもだめですよ。いいですか。 そこで、ひとつぼくのほうから、この現実の問題の処理はいま言ったようなこと、これから次のことについては提案をしましょう。ということは、今度の改正等でいろいろいままでよりかいいようになっておるようです。もう一歩進めて、こういう割賦販売についての印刷物というか、契約内容は、あらかじめ通産局——府県へ委任するといってもできないだろう。通産局かどこかへ届けさす、そこで法律違反の事実があるかないかをチェックする、そのように実は法でやるべきだと言いたいのですが、先ほど御意見もあったが、今度のやつも盛んに通産省令においてこうなっておる……。通産省令はかってにいつでも変えるのだからね。そういうような改正はいつでもできるはずですよ。言いたくないけれども、十月十五日にケネディとの間に仮調印しようと思ったら、貿管令を十月十二日に変えたでしょう。だから令ならいつでも変えられるのだ。だからまずそのチェックの方法を具体的にこのように令で変えます、届けさせます、そうしてその検査が通らなければ現実にその様式に従って契約はさせません、そういう方向をとるかどうか、いかがです。
○田中国務大臣 具体的には事務当局とも十分相談をして検討いたします。御意思に沿うように、実効があがるようにいたします、この法の精神が実行されるようにいたします、こういうことでございますから、ひとつそれで御了解いただきたい。しいていえば法律条文がなくてもすべて提出を求める、事前に通産省に案文の提出を求めて、そうしてそれでもなお通産省が不可だといった違法性のある約款をまた実行したら、今度はほんとうに新聞にあやまり広告を出させるよ、こういうことが前提であっても、これは実効があがるわけでございます。そういう問題、ひとつ御指摘もございましたし、この法律の改正案をお願いする以上、実効あがるということでなければならないし、また消費者保護が行なわれるということでなければならないと思いますので、いろいろな知恵を出します。
○田中(武)委員 一口に言えば今日まで通産省のこの種割賦販売に対する監視体制の欠除、監視体制が十分でなかった、そういうことに尽きると思うのです。したがって、監視体制を確立する。そうしてあらかじめこの様式を全部届けさす。そうしてその届け出たものでなければいけない。届け出せずにやっておるときに初めて罰則等を考えてもいいと思います。何ならあなたの法律顧問になってもよろしい。 それでは理事諸君の検討にまかすことにして、委員長も十分考えていただけると思うから次へまいりますが、契約自由の原則というのは法の原則なんです。ところが、この種の契約には契約自由の原則の入る余地はございません。一方的にきめたこと、印刷せられたことを納得して契約するかしないかの問題なんです。これはたとえばわれわれが国際の切符を買うことでも、あれは一つの運送契約ですね。しかし一々契約しなくても運送契約ということでいろいろきまっておる。それを知らずに切符を買っておるけれども、まあ知って買ったことになっているわけです。したがって、弱いというかあるいはそういうことに対してあまり十分な知識を持たない消費者を守る上において、一方的な約款づきの契約、契約自由の原則が入る余地のないものに対してはかわって監視をし調査をする、こういうことが必要だと思うのです。それから、先ほど来言っているような方向をとるべきである、こう思うわけですが、もう一度どうです。
○田中国務大臣 契約自由の原則はそのとおりでございますが、これは同時に消費者を保護するためにはまず誇大広告の取り締まりをやっております。 それからもう一つは、このようにして約款は必ず相手に交付しなければならない。交付しなければならないということは、違法行為のある約款であるならばいつでも法的な措置をとることができる。その証拠物件として当然契約書、約款の一部は交付しなければならない。こういうことでございます。 あとはそういう法律違反が堂々とまかり通っているということですから、今度は事前にひとつ出してもらって、違法性があるかないかということに対しては、これは私のほうでひとつそういう措置を考えましょう。こういうことでありますから、そこで消費者の利益は完全に守れるということはないと思うのです。完全に守れるということはないのですが、いまよりも合理的に守れる、こういうことになるわけであります。
○田中(武)委員 十八年以上のつき合いですからこの辺であなたを信用しましょう。これは私が横になったらだめです。どうにもならないのです。それだけ申し上げておきます。十八年間もつき合いしてきたんだから、いまあまり傷つけないほうがいいでしょう。 ここに私は四月五日のある新聞の切り抜きを持っておるのです。「学生、白昼の銀行強盗」という見出し、「百万円わしづかみ」こういうショッキングな見出しで大きく報道されておるのです。これは去る四月の四日午前三時二十分ごろ、静岡相互銀行横浜中支店におもちゃのピストルを持って入ってきて、それでおどかして百万円の札束をわしづかみにして逃げた。犯人はすぐつかまりました。これはある大学の学生です。動機は何かといえば、月賦で自動車を買った、その支払いに追われたのが原因です。このように、今日この割賦販売、月賦販売、これはなるほど便利です。しかしそれだけに広告やらセールスマンの甘言、誘惑等に乗って自分の支払い能力を越えた物まで買う。その結果犯罪やら自殺やら一家心中が出ていることは御承知のとおりであります。ここにわれわれはひとつ考え方をはっきりさす必要があると思うのです。この誇大広告というかあるいは甘言をもってセールスするというかそういうことを取り締まりあるいはチェックするだけではなくて、いわばこの割賦販売というのは、なしくずしで自分の生活をより豪華な生活へ持っていく一つの方法であり、私は決して悪いものではないと思うが、このような結果になれば事は悲劇です。そこで何らかこれを、これはプライバシーにもなるから人権の関係等もあってやり方はやりにくいと思うが、アメリカあたりでは消費者の調査活動がもっと行なわれておるようですね、ある程度のやはり限界をもって物を買うような指導というか、そういった啓発運動というか、これも私は必要だと思うのです。そうでなければ、ピアノも買いたい、カラーテレビも、クーラーも、車もというように、その場にそんなに金が要らない、一割か何かの頭金でいけるということでつい買ってしまったが、あとは自分の収入では払い切れない。だから強盗する。心中する。自殺する。こういうことが多いわけです。こういうような点についてはどう考えられますか。
○田中国務大臣 これは非常に現実的な問題で、あり重要な問題でございますが、これは個人に背番号つけて全部信用調査をするということにも通ずることでございますので、なかなかそういうことはめんどうである。これを解決するにはやはり教育をしっかりするということだと思うのです。分に安んずればということであって、やはり自分の支払い能力を全然越えてやる、これは月給を担保にして競馬をやるのも同じことでありますが、これはほんとうにそういうこと。この間は住宅をつくって、そして奥さんとおやじさんとの間に紛争が起きて何か事件が起こったことがございまして、それは週刊誌で私も読みまして、こういう風潮はどうすれば直せるのか、政治家の一人としてこういうものを解決しなければならない責任があるということで、暮夜ひそかに悩んだわけであります。やはりこれは教育である。教育以外にはなかなか片づかない。これは制度上すべてを完ぺきなものにすることは非常にむずかしい。こういうことでありまして、国務大臣としては、やはりそういう夢を追うために、現実に遠い行動を行なうために命も断たなければいけないというようなことを避けるために、やはり教育を徹底的に重視しなければならぬ、こう思います。
○田中(武)委員 国民総背番号の問題ではありませんからね。こういうことを言ったからといってそういうことにまた問題をすりかえてもらっては困る。だからこの調査の方法等については人権に関係があるから慎重にと言っておるけれども、結局一つの運動というかPRというか、それが必要だと思うのですよ。 そこで、この割賦法が成立したのは昭和三十六年です。いまから十一年前です。その時代と今日では時代が変わっている、背景が変わっておるということをまず考えねばならぬと思うのです。この法律の一条一項、二項の二つにわたってこの法律の目的、運営上の配慮ということが規定せられておる。要約いたしますと、まず割賦販売の取引の公正を期する。目的は公正のためだ。そしてその健全な発達をうたっておる。公正と発達。そしてもう一点が商品の円滑な流通。公正、発達、流通、この三つに目的が置かれておるわけなんです。二項のほうは中小企業に対するいろいろな問題がうたってあります。二項は今日においても変わりないと思います。先ほど質問の中で中小企業者に対してはもっと配慮をと言われておったが、これはいいと思うのです。そうでない一項のほうで、私は当時の経済というか生活というか生産というか、これらは全く今日とは変わってきておる。それの上に立ってこの法律を見ていかねばならないと思います。先ほど言ったように、一条一項では割賦販売の取引の公正化、これはまあいいでしょう。しかしこの公正も、あとから申し上げますが、二点が、「その健全な発展」——割賦販売の健全な発展。これは奨励すべき段階ではない、ほうっておいてももうどんどんやっておるわけです。だから公正、発達、商品の円滑な流通、こういうことですが、この制定当時は売販業者のほうと購入者、消費者のほうの両方をにらみながらつくった法律です。ところが今日ではそうではなくて、この法律の果たすべき役割りは消費者保護になくてはならぬと思うのです。消費者の保護に重点を置くべきである。したがってでき得れば目的の、第一条を直すか、でなくとも運営にあたっては十分その時代の推移、背景を考えて運用すべきである。そこで私は先ほど来言っているように、この法律の目的は、重点はあくまで消費者保護である。制定当時は業者と消費者両方を配慮した条文です。ところが今日ではもう消費者に重点を置き、消費者保護のために運用すべき時代が来ておると思うのです。したがってこれに対する目的の改正あるいは運営についての附帯決議、と同時にこの監督に当たる通産省の態度、行政配慮、これが必要だと思うのです。三十六年制定当時と同じ感覚でもってこの法律を運営してはいけません。そういうことを最後に申し上げて、まあたまには時間の三分ぐらいは置いて質問を終わってもいいと思いますから、あなたに答弁をしてもらって——答弁いかんによってはもう一ぺん質問するということで終わりたいと思います。
○田中国務大臣 この法律の第一条「割賦販売等に係る取引を公正にし」この「公正」は生きておるわけでございますので、御指摘のような問題は全部この「公正に」というものにかかっておるわけであります。それから今度の改正案で入りました「購入者等の利益を保護し」あとは流通の円滑等は「あわせて」ということになったわけでありますから、この法律は公正な——少なくとも違法な約款等を使ってはならないということが一つのポイントでありますし、それはすなわち、この法律の目的の消費者の利益を保護する、こういうことになるわけでありまして、景表法とか公取法等とを軌一にしてこの法律が運用さるべきものである、これはよくわかます。大体非常にめんどうな問題が一ぱい起こってきておるが、この改正案で大体先進国並みの法体系にはなるわけでありますが、この先に、これで終われりじゃなくこれは消費者信用保護法というようなものに変わっていくと思います。そのときにはもう消費者信用保護法、信用販売保護法というようなものになるわけですから、そのときにはこの一条の第一項、二項は完全に書き改められて、あなたが指摘をしたようなものにならなければいかぬ、こう思います。それは名実ともに消費者保護法というものになるべきだと思います。
○田中(武)委員 公正とか調整とかいうことばはいろいろな観点から解釈ができ運営ができるわけです。たとえば公害の問題につきましても、経済の発展と国民生活の調和をはかりその調整を云々と言うておった。ところがいまやそうではなくて、これは何といっても人間、生活環境が優先だというように変わってきておる。この公正ということばも、今日では何といっても、先ほど来私が言っているように、ここには契約自由の原則は存在しない。したがって、経済的強者と弱者の関係にある。それを踏まえての公正を考えるべきだ。したがって消費者保護に重点を置くべきであるということ。あるいは健全な発達ということですが、これはほうっておいたって発達してきたわけですよ。さらに三点目の流通の問題です。これはもっと考えるべき問題があろうと思います。要はこの十一年間の時代の移り変わり、生産、国民生活あるいはすべての経済的な問題の変わってきた背景の上に立ってこの法の運営、これを十分に考えてやるということを最後に強く要望いたします。 さらに委員長に申し上げておきますが、私の指摘したのは、もうはっきりと強行規定違反の事実が二点、三点出ております。したがって、これをこのままにしておきますならば、ここで論議をし、法律を成立さしても何の意味もなさないのです。だからしかるべき方策を直ちにとる、こういうこと、あるいはその他運営等について私が申し上げました点十分考えていただいて、委員長のほうで理事会等で善処せられるように要望いたしまして、ちょうど時間でありますので、終わります。
○鴨田委員長 この際暫時休憩いたします。 午後六時十八分休憩 ————◇————— 午後六時三十三分開議
○鴨田委員長 休憩前に引き続き、会議を開きます。 田中通商産業大臣より発言の申し出がありますので、これを許します。田中通商産業大臣。
○田中国務大臣 先刻田中武夫議員から御指摘がございました点につきましては、約款に問題がある会社について適法の契約に改め、その旨を既契約者を含め、購入者に対しすみやかに通知をするよう、早急に措置いたしたいと存じます。
○鴨田委員長 岡本富夫君。
○岡本委員 私は、大臣に二問質問を残してあったんですが、一問だけは了解しまして、時間が非常にあれですから、一問だけお尋ねいたします。 これは割賦販売の、いま審議しておりますが、前払いによってあとから利益を受けるということで、消費者保護ということでありますが、同じような形式のものがあります。これをネズミ講というのですが、このネズミ講が非常にはびこって、そして先般の第一相互ですか、ここは税金対策、要するに脱税をしておったということ、それでやられたわけですが、それ以外に全然これをとめる方法がないというのが現在の日本の法体系です。これを見ますと、一人で二人を加入させ、ずっとしていきますと、一人で百二十八人、こういうあれが出ているんですが、百万人になれば、百万人の人がこれに加入させると一億二千八百万人、そんなに人間はいないわけですね。これは必ず行き詰まることになるわけですが、これについて規制の法律がないわけです。ぼくは大蔵省に聞いてみましたが、結局税金か何かで、脱税しているということによるしか、こういった被害者を救済する方法がないわけです。被害者になる前ですね。ですから、割賦で消費者を保護する、同じようにこういったもうわかり切って将来えらい目にあう、被害を受けるという、これに対する何らかの法的措置を、あなたは所管が違うと言われるかわかりませんけれども、次期総裁といわれているし、あるいはまた大蔵大臣でもあったわけですから、実力大臣ですから、このことについての規制法を将来つくるかどうか。そして早くとめないと、またえらい目にあう、たいへんなことが起こるということでありますが、これを聞きまして、あなたの決意と、それから内閣の実力閣僚としての意見をひとつ聞いて終わりたいと思うのです。
○田中国務大臣 ネズミ講とか条件つきの幸福の手紙とかいうのがあるわけであります。これは私たちもいろいろな本を読んでみますと、やっている人は全く適法である。妥当性はないけれども、違法性は追及できない。こう思っておったら、ちゃんと違法性を摘発されて、ほかの法律、税法違反とかその他でもっていま摘発されておるわけでございます。こういうものは人間の知恵の究極のようなものであって、よくもまあこんなものを考える人がおるものだなと、こういうことでありますが、これは実際いまの問題にしても、被害は税を納めなかったということだけであって、これは無限大に拡大していくということになると、非常にむずかしい問題のようであります。むずかしい問題でありますが、今度ネズミ講が税法違反で摘発をされておる、この事件によって、——これは新種なものだと思うのです、実際新手である。こういうものに対しては、私はやがては立法措置が必ず講じられるものである、またそういうケースのものである。いまの無尽とかいろいろなものも、だんだんそういう段階を経てなってきたわけです。今度の割賦の問題もそうです。これは長いこと考えられましたが、ついに法律として制度が完備をしてくる。いまのネズミ講なども、そのままにしておくということはできないわけでございますので、これは立法技術の問題とかいろいろ専門的に考えなければならぬ問題がたくさんありますが、今度の事件で、熊本ですか、どこかの大きな事件がありまして、この事件を契機にして新しい措置というものがスタートせざるを得ない状態にあるだろう、このように考えております。
○岡本委員 これは大臣、あなた御存じかどうか知りませんが、あとまた熊本のこのネズミ講の被害者救済どいう名目で、先もやっておった人らしいですが、そういうのが新しいのをつくっておるわけですね。そしてもうすでに二万五千人、受け取った金は十五億六百二十万というような報道も出ているわけですから、将来できるであろうというのんきなことでなくして、必ずこれは被害者が出る。わかっておるわけです、日本の国一億何千万も人口がおりません、それも成人者ですから。それからいま大臣が必ずこれは問題が起こるであろうということですから、必ずこれは閣議でもいろいろ相談をして、そしてつくります、こういうひとつ確約をしていただいて終わりたいと思うのです。
○田中国務大臣 つくりますという確約ではなくて、これは立法技術上のむずかしい問題、法律技術の問題があるようでございますので、これはひとつ法務省の意見も聞いたり——聞くというよりも、これは何とかしなければだめですぞというように強い発言をしたり、これが立法ができるような方向で私自身は検討してまいりたいということで、ひとつ御了承をいただきたいと思います。
○鴨田委員長 中村重光君。
○中村(重)委員 大臣にお尋ねしたいことはいろいろありますけれども、時間もたいへんおそくなってまいりましたし、政府委員に一応質疑をいたしております。さらにまた、詳細な附帯決議を付することにいたしておりますし、政府委員からも私どものただしたこと、また政府委員が答弁をしておる点、あるいは附帯決議の点も十分ひとつ検討をしてもらって、実情に即するような運営をやっていただきたいということを、冒頭にまず要望いたしておきたいと思うのです。きわきて簡潔にお尋ねをいたしまして、私の質疑を終わりたいと思います。 まず、意見として一応申し上げたいことは、消費者信用保護法制定の問題に対しましては田中委員の質問に対して、大臣からお答えがあったわけであります。消費者基本法は大臣御承知のとおり、もうすでに制定され、政府の行政運営の面においてこれが生かされつつある。しかしながら、消費者信用というものが非常に拡大しつつある現状において、できるだけすみやかに消費者信用基本法を制定する、そういう方向にひとつ努力をしていただきたいということも、あわせて要望いたしておきたいと思います。 なお、今朝来消費者関係あるいは学識経験者の参考の意見も徴したところでありますけれども、クーリングオフの期間が実は四日である。これは非常に短いのではないか。特にまたこのクーリングオフの除外商品というのがあるわけでありますが、この除外商品は必要最小限度にとどめなければならない、そのように考えるわけであります。参考人も述べておりましたが、外資系の割賦販売が強引なセールスをやる、あるいは解除に伴って強引な商品の取り戻しをやるといったようなケースが現在も起こっておるし、将来も起こるということは考えられるので、この点は十分ひとつ指導監督をしてもらわなければならない、そのように思うわけです。さらにまた、このことは質問として私お答えをいただいておかなければならないことは、このクーリングオフの販売の問題ですが、これは審議会の委員である竹内教授の意見の中からは、もうすでに商品を引き渡した、そしてこれを解約をする、というような考え方の上に立っておられたようでありますけれども、政府としてもそのようにお考えになっておられるのかどうか。申し込みをやった、そして解約をするその四日間ということなのか。あるいは商品を引き渡した、その引き渡した後の、解約商品をまた戻すことになるわけでありますから、その四日間であるのか。それは四日間でありましてもたいへんな違いになってくるであろうと私は思います。この点は法案の中からははっきりしないわけでありますから、その点を明確にしておいていただきたいと思います。
○田中国務大臣 これはもう約款を承諾して調印をした。その日から四日間ということでございまして、これは品物を引き渡してからということよりも、たとえばおやじさんがいなかったので強引に、じゃ買います、こう言った。ところが帰ってきたら、そんなものはわしが自分で注文してあるからというような問題が起こるわけであります。それでもって家庭争議などがしょっちゅう起こるわけでありますから、そういう出張中でどうにもならないとかいう問題、クーリングオフですから、一晩頭を冷やしてみて、これはやめよう、こういうことで、これは品物を引き渡してからということになると今度輸送費の問題人件費の問題、いろいろな問題が起こってまいりますから、そうではなく、約款を承知して申し込みます、こういってから四日間というふうに理解をいただきたい。
○中村(重)委員 その四日間の問題も、私どもは四日間は短いというようにも感じるわけでして、実際はもっと延ばさなければならぬ。そうしますとこれは修正しなければならぬということになってまいります。したがいまして、行政指導の面においてこれを、弾力的な販売といったことが行なわれようと思いますから、この点に対しては業者を指導する、そしてトラブルが起こらないというような方向でもって運営をしてもらわなければならぬと思いますが、この点をひとつ明確にお答えをいただいておきたいと思います。
○田中国務大臣 トラブルを起こさないためにこのような制度をつくるわけでございますから、この法律の精神が守れるように強く行政指導はしてまいるつもりでございます。
○中村(重)委員 それから、これもけさ参考人に見解をただしたところでありますが、一般の割賦販売の場合に起こってくる問題であります。第七条の所有権の留保の問題これは大臣も十分参考にしてもらわなければならないと思うのでありますが、現在の条文からいきますと、所有権の留保——物を販売した、ところが金額を払い戻してしまわなければ、所有権というものは販売者側にあるわけです。そこで買ったほうは占有権だけしかない。ところが、いろいろな事情でもって一回あるいは二回と延滞することだって私はあるだろうと思います。その際に、強引に販売者側がその商品を引き揚げてしまうといったようなことが現実にも起こっておるケースがあるわけであります。これはもちろん制限措置はあることはある。しかし、制限措置というものは販売者側のものの考え方、非常に強引な人であってみれば、非常に他意があるわけでありますから、そこでトラブルが起こってくる、こういうことになってまいります。したがいまして、この点はやはり改正についての検討をする必要があるであろう、このようにも考えるわけであります。そうでないといたしましても、制限措置というものが十分に守れるようにする必要があるということ、また十分指導監督が行なわれていく、そこでトラブルが起こらないということにしなければならないと思うのでありますが、この点に対する考え方はいかがでしょうか。
○田中国務大臣 約款による契約が完全に履行せられたときに所有権は移転するというのが商習慣として確立されておるわけでございます。これは土地でも不動産でもみなそうでございます。ただ不動産や土地に対しては仮登記を行なうというような救済の道もございますが、これらは、契約と同時に所有権が移転するということは、売り手のほうから考えてもなかなかむずかしい問題でございます。ですから、万やむを得ざる事情によってトラブルが起きないようにということは、約款の条文というものの適用に対して実態に合うような約款をつくるということが一番望ましいことでございます。そういう意味で、約款等に対しては違法性がないように十分これから通産省も検討するというのでありますから、そういう過程、また苦情処理機関も各通産局にはみなございます。法律上の問題でございますので、そういう状態に対してはトラブルが起きないように可能な限り、最大な努力をするということだと思います。
○中村(重)委員 昭和三十六年に割賦法案を制定いたします際、この条文に相当な時間をかけたことを記憶しておるわけであります。したがって附帯決議も実はつけたと思っております。ですから、政府も思いを新たにして、この点に対してはさらに十分実情を調査する、そして業者を指導監督していく、そこに割賦販売というものがさらに信用力を増して普及していくであろう、そのように考えますから、その点は十分留意をしていただきたいと思います。 次に、前払い式の割賦販売における前受け金の保全措置でありますが、いわゆる通産大臣が指定する指定受託機関というのが実はできる。これは金融機関というものはもちろん受託機関になるわけでありますけれども、それ以外に通産大臣が指定をする受託機関というものがある。その受託機関というものの性格はどうなのか、組織はどうなのか、必ずしもこれが明確ではありません。したがいまして、この指定受託機関というものの性格、組織、この点に対してひとつ明確にお答えをいただいておきたいと思います。
○田中国務大臣 銀行は当然受託機関になるということでございますが、そのとおりでございます。指定受託機関は銀行と同等もしくはそれに近い信用のあるもの、そういう意味では株式会社を考えておるということでございます。
○中村(重)委員 具体的に尋ねますが、たとえば冠婚葬祭の互助会というのがいまある。この互助会が三つくらいの組織に実はなっているのですが、それが総数二百五十くらいあるというわけです。そこで、この互助会が一本化する、そして信用力というものが非常についた。そういったような場合に、いわゆる指定受託機関になり得るのか。そうではなくて、割賦販売全体のそうした業者が一つの組織をつくっていく、それでなければ、指定受機託関となり得ないのか、ここらの組織上の点が明確ではないわけです。
○本田政府委員 事務的な問題でございますので、私から説明させていただきます。 個々の互助会の出資という形で会社をつくりますと小さい規模のものになりまして、保証力としては小さくなりますから、われわれといたしましては、前払い割賦販売業者を中心にするものと、互助会を一つにまとめて金融機関も参加して設立するものと二つを考えておりまして、互助会については一つ、前受け式の割賦販売業者を中心とするものが一つ、合わせて二つつくることが適当であるということで、そういう方向に持っていくつもりでおります。
○中村(重)委員 はっきりいたしました。そこで、金融機関の参加という問題ですが、その参加というのはどういうことを考えていらっしゃるのですか。
○本田政府委員 金融機関が、この指定機関の設立につきまして出資をいたしますと同時に、信用の補完、経理あるいは審議の専門家を必要としますので、これらの陣容をこれに出向させて、適切な受託機能を発揮するようにいたしたいということでございます。
○中村(重)委員 そこで、この適用範囲の拡大で、今回ローン提携販売業者について、あるいはまた友の会、互助会のような前払い金を分割受領して役務を提供する。そうした団体も、実はこの割賦販売法の適用、いわゆる対象ということに実はなってきたわけです。ところが、これは昨日来の政府委員の答弁の中からも、互助会というようなものはきわめて特殊性がある、そこで、法十五条の許可基準、純資産比率が百分の九十ということに実はなっているわけですね。ところが、その互助会というのは、一般物品を販売する業態ではない。たとえば葬式のような場合は棺であるとかなんとか、そういったものを前もって準備をする、あるいは結婚の場合は貸し衣装とか、そういうものを用意する。いわゆる開発関係と申しますか、業を拡大していくそういう先行投資を実はやる。品物をやり切りやるというようなものではない。そういったような点からして特殊性がある。また先行投資をそれだけやらなければならないといったようなことからいたしまして、会員を多くつのればつのるほどあとから金が入ってくるわけでありますから、会員が拡大するという形において、むしろ帳簿上は赤字が出てくるというような形になってくる。そこで経理上の問題としては、表面からだけ見たらこれは許可基準というものには実はならない。これはやはり問題があるからして、互助会等に対しては、この許可基準を法十五条に当てはめていくことは無理ではないかというような私どもの指摘に対しまして、そのとおりである、だがしかし法十五条は、十五条としての許可基準というものは百分の九十ということになっているのであるから、これは改正案として実は出ていない。したがって、運用の問題といたしまして、そういったようないわゆる繰り延べ措置といったようなものを講じていきたいというようもお答えが実はあったわけでありますが、繰り延べ措置というようなものはどのようなことを考えているのかという点が一点であります。 それから、この許可基準に値するような体質の改善をはかるように指導していきたいということでありましたが、具体的に体質改善とはどういうような方法をもって改善を行なっていこうと考えておられるのか、それらの点に対してお答えをいただきたいという点が第二点であります。 もう一点は、今度一般の割賦販売業者と、それからこのような互助会といったようなものとは同一視できない。したがって現行の割賦法の対象とするにはなじまないのではないか。いわゆる単独法をつくって、その対象にしていく必要があるのではないかといったような意見等々実はあるわけであります。私もやはりそういったような考えを持っているのでありますが、これらの点に対して大臣はどのようにお考えになっておられるか。それから大臣でお答えできない具体的な問題もあるわけでありますから、その点は政府委員からでもけっこうでございますからお答えをいただきたいと思います。
○田中国務大臣 技術的な問題に対しては事務当局からお答えをさせますが、互助会という問題に対しては私も理解できます。割賦販売法の中ですべてのものを律しようというところには、多少無理があるかもわかりません。さっきもネズミ講の問題が出ましたが、ネズミ講の問題とか互助会の問題とか、そういうものは、やはりこれから消費者信用保護法というようなものが究極的にはできるわけでございますが、やはりそういう過程において、一体その中に織り込めるのか。織り込んでもなじまないという問題も出てまいりますし、その場合特別立法を必要とするかというような問題は、これから十分検討しなければならない問題だと思います。
○本田政府委員 お答えいたします。 繰り延べをどうするのかという点につきましては、御指摘のように前受け金の中から集金費その他諸経費を払っておって、そして具体的に役務を提供するときに初めて具体的な益が出るという形になるはずのものでございますので、それらの先行している諸経費につきまして、これを繰り延べ費用あるいは繰り延べ資産と計上することによりまして、純資産比率の条件が改善されるという考慮を払いたいというふうに考えておる次第でございます。 それから体質改善につきましては、それぞれの互助会におきまして具体的ないろいろの事情があろうと思いますが、現在考えられる問題といたしましては、合併ができるようなことによって改善できるものについてはそういう方法を進めることも一つの方法でしょうし、それから施行会社というようなものを子会社として持っておるというようなものにつきまして、施行会社を吸収するということが体質改善につながる場合にはそれも一つの方法だと思いますが、先ほども申し上げましたように、個々の互助会の内容については、それぞれ個々に伺うことにいたしますので、実態に沿うた体質改善の方法を考えたいと存じます。 それから単独立法の問題につきましては、けさ方以来互助会の指定役務の提供ということが商品の販売と異なる実態のものであるということとからみまして、あらためてまた審議会等の御意見を十分伺って検討さしていただきたいというふうに存じます。
○中村(重)委員 はっきり尋ねておきますが、費用繰り延べということになってまいりますと、募集費といったようなものは、これは繰り延べ費用ということになる。しかしこれは当然常識的に繰り延べ費用ということで帳簿処理ができる。ところが、たとえば開発費であるとかあるいは開業費、こういったような先行投資的なものは、これを繰り延べ資産ということで二五%の中に考えておられるのかどうかということです。 それから大蔵省との関係というものが税制上も出てくるのではないか。その点ははっきりしておかなければ、百分の九十というこの純資産比率、許可基準というようなものは無理であるから、したがって、二五%程度は純資産の比率を繰り延べという形で認めていきたい、これは運用上の問題なんですね。そうなってまいりますと、大蔵省あるいは税務当局といったようなものがこの点を認めるのかどうか。税務署に出す書類と——通産省がいわゆる調査をして、それで許可基準としてこれはどうなのかな、これは繰り延べ資産として認められるかどうか、この判断をするものと、大蔵省所管の税務当局等において判断するものと、違っても差しつかえないのかどうか。将来トラブルが起こってまいりましては困るわけでありますから、この点はひとつ明確にしておいていただかなければならぬと思います。
○本田政府委員 純資産比率の問題は許可の基準とからんだ問題でございまして、いま御説明申し上げておりますのは、経理の面から考えて許可の基準に合うかどうかという判断にあたりまして、繰り延べ費用を計上することによって判断することが適当ではないかと考えておることを申し上げたわけです。 ただ税金との関係では、繰り延べ費用を上げますと、それだけ利益が大きくなるという形に相なりますので、その点問題が出てくるかと思いますが、これは大蔵省と十分連絡をとることにいたします。
○中村(重)委員 それからこの標準約款をおつくりになる、あるいは経理準則等をおつくりになるわけですが、この点に対しては特殊性にかんがみて、業者、団体との話し合いというものが十分なされなければうまくいかない、私はこう思います。この点に対してはどのようにお考えになっていらっしゃいますか。
○本田政府委員 しばしば御指摘を受けておりますが、互助会が非常に問題が多いので法の対象にするということではなくて、これから先こうした組織が全国的にも広がっていくことに対する法的手当てをするという趣旨でございますので、今回の対象にしたことによって互助会が経営がむずかしくなるということは考えるべきでないと考えておりますから、十分団体等と連絡をとりまして妥当な運営をいたしたいというふうに考えます。
○中村(重)委員 最後に、大臣の見解を伺って質問を終わりたいと思います。 この割賦販売法というものは、田中委員から先ほど指摘がございましたように、消費者保護法としての有効な働きをしなければならない法律である、私はそのように考えているわけです。したがって、これはあくまで消費者を保護するという観点に立って指導もしてもらわなければならない、そのように考えるわけであります。だがしかし、今回新たに対象を拡大したその中に、友の会であるとか互助会が入ってきた、こういうことになってまいります。ところが互助会の特殊性がある。今日までの互助会の運営というものは、私は比較的零細な組織であったと思います。だがしかし、時価よりも非常に安い価格で葬式の施行をやる、あるいは結婚等の場合において貸し衣装というものが行なわれてくるとか、あるいはいろいろなサービスが行なわれてきた。それはいわゆる数でこなしてきた。また費用もいままでの経営体でありますと非常に少なくて済んだ。ところが今回これからは法人にしなければならないということになる。それからいろいろと経理上もむずかしい条件というものが出てくる。しかしいやしくも法の対象とする以上はそうした権威のあるものでなければならない。ところが、そうなってくると、一方やはりそれだけ経費が伴ってくるということも避けられないと思います。いままでは、これは冠婚葬祭ですから、葬式は施行である、あるいは結婚の場合は貸し衣装等々である。いわゆるサービスである。そういうことでそれが目的で加入しておったのでありますから、途中解約の場合は権利放棄ということで、実は掛け込みをしたその会費と申しますか、掛け金と申しますか、それは実は返さなかった。ところが今回は一定の基準を設けて、解約の場合はこれを返そう、返させるという考え方の上に政府は立っているのであります。満額の場合も、目的が目的でありますから、一部経費等差し引いて返しておる団体もありましたが、そうでないものもあるわけであります。そうなってまいりますと、やはり経営上にいろいろ影響を及ぼしてくるということは、これは避けられないと私は思います。あるいはいろいろとトラブルが起こってきた。起こっておったことも事実でありましょう。そのトラブルの起こったということのみに焦点を当てまして、一部の不心得の業者も私はあるいはあったと思う、そういったような悪い面にのみ焦点を当てて全体をきびしく律し過ぎますと、今度はいわゆる善良な第三者、一般の会員にも影響を及ぼす、そういったようなことも私は起こりかねないと思います。したがいまして、十分それらの点を勘案し、これは一挙にいかないわけでありますから、十分これを指導監督し、徐々に強めて、そしてこの割賦法案の消費者保護法の対象となった友の会であるとかあるいは互助会等が、健全な経営が行なわれるように指導していかれる必要があると私は考えるわけであります。それらの点に対する大臣の見解をひとつ伺ってみたいと思います。
○田中国務大臣 御指摘のとおりでございます。角をためて牛を殺すようなことではならないということでございます。これは損害保険や生命保険が途中で解約をした場合に掛け捨てだったわけでございますが、それはしかし現在の時点においては機構が非常に拡大をしまして、信用も十分できましたので、現在は各社は約款で掛け捨てということではなく、それから運用した利益と募集をしたときの経費というものを勘案して、その何十%を契約者に払い戻しますというふうに、だんだんと制度は完備しておるわけでございますから、この種の新しい問題に対処するときには、十分実情を把握し、やはりこれらを育成強化するというたてまえのもとに行政を行なうべきであるという見解でございます。
○鴨田委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○鴨田委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決いたします。 内閣提出、割賦販売法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案を原案のとおり可決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○鴨田委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決いたしました。 —————————————
○鴨田委員長 次に、本法律案に対し、小宮山重四郎君外三名から自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党の四党共同提案にかかる附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 まず、提出者から趣旨の説明を求めます。中村重光君。
○中村(重)委員 提案者を代表いたしまして、附帯決議案提出の趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 割賦販売法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行にあたり、消費者保護の万全を期する見地から、特に、次の諸点につき適切な措置を講ずべきである。 一、消費者信用保護に関する基本立法について検討を進め、また、信用調査機構の充実を図る等消費者金融の円滑化のために諸制度を整備するとともに、非賦払方式の訪問販売、通信販売等に対する監視、指導体制を強化し、これらに関する規制立法を速やかに検討すること。 二、第四条の三の規定によるいわゆるクーリング・オフ制については、消費者が購入意思不安定のまま契約するおそれのある商品はすべて対象とすることとし、政令によって除外する商品は必要最少限にとどめること。 三、前受金保全措置が円滑に行なわれるよう、強力な基盤を有する指定受託機関の設立について、格段の指導援助に努めること。 四、互助会等の前払式特定取引業については、既存事業者の実態を把握し、その事業の特殊性及び発生の経緯を考慮して、これらが許可され得る体制になるまで体質強化のため積極的な指導助言等を行ない、なお、割賦販売業と同様の法人税法上の特例が早急に適用されるよう検討するとともに、単独立法についても検討すること。 五、中小企業である月賦取扱業者の事業の安定を図るため、第三条第一項第四号の実質年率の算定方式及び表示方法については、改正後の同号の規定施行期日までに慎重に検討すること。 六、本法が厳格に遵守されるよう、政府の監視体制を特段に強化すること。 以上でございます。 決議の各事項につきましては、委員会における質疑、さらには参考人の意見陳述等を通じて十分御承知のことと存じますので、個々の説明は省略させていただきます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○鴨田委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 直ちに採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○鴨田委員長 起立総員。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。 この際、附帯決議について政府から発言を求められておりますので、これを許します。田中通商産業大臣。
○田中国務大臣 ただいま御決議をいただきました附帯決議に対しましては、政府といたしましてその趣旨を尊重し、万遺憾なきを期する所存でございます。 —————————————
○鴨田委員長 おはかりいたします。 本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鴨田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○鴨田委員長 この際、連合審査会開会に関する件についておはかりいたします。 本委員会において審査中の石油パイプライン事業法案について、地方行政委員会、運輸委員会、建設委員会から、それぞれ連合審査会開会の申し入れがありましたので、これを受諾するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鴨田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、連合審査会の開会日時につきましては、追って公報をもってお知らせいたしますので、御了承願います。 ————◇—————
○鴨田委員長 通商に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、これを許します。川端文夫君。
○川端委員 時間もだいぶおそくなっておりますから、私も要点のみを御質問申し上げて、特に最後に大臣の決意を承りたいと思います。 そこで最初に、雑貨局長見えていますか——田中通産大臣はよく御存じのことでありますが、わが国の陶磁器関係の対米輸出に対して、最近米国側が関税をケネディ・ラウンドの以前に戻す、すなわち現在の倍額にしようとしております。すでに米国の関税委員会がこれを政府に勧告し、近くニクソン大統領は政府の方針を明らかにするやに伝えられておるわけであります。もしこの関税の引き上げが行なわれますと、最も被害を受けるわが国の輸出である陶磁器の関係、これは昨年来の問題でありました繊維と同じような状態になるのではないか、きわめて私どもは憂慮いたしておる問題であります。内容に対してはニクソンの選挙対策のようなにおいもしないではありませんけれども、局長は、これらの問題の経緯に対して、米国側とどのような折衝をされているか、この辺をひとつあらかじめ御答弁願いたいと思います。
○田中国務大臣 ただいま御指摘のございました米国向け陶磁器の輸出につきまして、輸出業者の代表から陳情を受けました。私はこの実態を検討いたしまして、当時繊維の専門家会議が開かれておりましたので、直ちに私の名前で、通産省から出張しておりました通産省代表と米国側との折衝を命じたわけでございます。出張員は、直ちに大使館を通じまして、これがアメリカ側の輸入規制というようなものに対しては不当であるということで実情を説明いたしております。これは現に陶磁器界は自主規制を行なっておるし、対前年度比輸出がそれほど大きく行なわれておることもないわけでございますから、こういうものに対して日米間で無用な摩擦を起こすことは望ましくないという私の意思を大使館は十分承知して折衝を続けておるのでございます。まだ結論は出ておりません。
○川端委員 大臣はさきにアメリカに渡られて、本年一年は経済的な問題に対しての折衝はやらぬという話し合いもされて帰っておいでるわけですが、これらの問題がもしアメリカ側の一方的な処置において行なわれれば膨大な被害が出てくる。現に円の切り上げ等によって日本は相当の犠牲を受けておる。これらの事情から考えて——私は被害を調査した資料も持っておりますが、時間の節約上申しませんけれども、膨大なる被害があるし、折衝中であると言われておるけれども、これらの問題に対してもしアメリカが一方的な処置をとった場合に日本はどうするのか、こういうことに対する大臣の決意を明らかにしていただきたいと存じます。
○田中国務大臣 私が先ほど申し上げましたように、アメリカ側に、このような措置をとらないようにという厳重な警告を発し、また要請いたしておるわけでございますが、いま、もしとったらということでございますが、保護主義的なものをとった場合——万とらないと思いますし、もしとるとすればやはりいろいろな折衝過程があるわけでございますが、かりに輸入制限措置がとられたという場合には、わが国は本問題をガットの場において取り上げてまいるということにしております。
○川端委員 そこで、二つの問題があると思うのです。一つは、これからの問題でありますから、私は大臣の決意のほどを伺いたかったし、もう一つは、もしアメリカが強引な処置をとろうとした場合においては、ガットの場なりいろんな場において折衝するのも大事であるけれども、その被害を受ける業者に対する保護に対しては、繊維のときと同様な処置をとれるように御配慮いただけるかどうか、そういう場合を、ないことを祈るけれども、あった場合においては、そういう処置もとらざるを得ないという考え方をお持ちいただけるかどうかお尋ねして、私の質問を終わりたいと思うのです。
○田中国務大臣 なかなかむずかしい御質問でございますが、これはそういう措置がとられないことに万全を期すということでございます。どうも繊維のようにみんなやってしまう、こういうわけにもまいりませんから、それはその事態において、もう絶対にそういうことがない、それを避けるということが前提でございますが、不幸な事態が起こったときには、その事態に対応して考えてまいるということで御理解いただきたいと思います。
○川端委員 終わります。期待をかけていますよ。
○鴨田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることにし、本日はこれにて散会いたします。 午後七時二十一分散会