商工委員会 第14号
- 発言数
- 148 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1972/04/18
会議録
○鴨田委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、割賦販売法の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより質疑に入ります。質疑の申し出がありますので、これを許します。中村重光君。
○中村(重)委員 企業局長にお尋ねいたしますが、本改正案が、消費者保護の観点から割賦販売業者の義務を拡大する、そのためにローンつき販売業者にもこの義務を課する、さらにまた互助会等もこの法の対象にしようというようなことになっているようでありますが、従来は罰則がなくて訓示規定にすぎなかったわけですね。今度は違反行為に対する罰則を新設するということになっていますが、これはどうなんですか。従来違反行為が非常に多くて、そこで消費者が保護されないという点から、消費者保護を重視するという観点から罰則を新設することにされたのか。いま一つは、対象拡大をしたということから罰則規定が必要であるという考え方に到達をされたのか、その点いかがですか。
○本田政府委員 お答えいたします。 御高承のとおり、経済の発展に伴いまして生活の実態もだんだん変わってまいりまして、割賦販売の利用者が量的に非常に増大してまいりましたし、御指摘のようなローン販売のような、あるいは友の会のようないろいろの割賦の形態も普及してまいりまして、これに伴いましていろいろの紛争も生ずるというような状態になっておりますので、消費者保護の観点からこれらの紛争を予防し得るように体制を整備したい。その整備に伴いまして、罰則によって新たな規制された状態において的確に取引が行なわれるようにいたしたいということで、罰則規定を新たに設けておる次第でございます。
○中村(重)委員 紛争の事例として特に罰則を課さなければならないといったような具体的な例を幾つかあげてみていただきたいと思うのです。
○本田政府委員 お答えいたします。 たとえば、割賦の条件の表示が不十分なために、消費者が契約したあとで割賦条件を承知して、それについて紛争が生ずる、あるいは表示自体の中で一部が欠けておるために全然知識を持たずに消費者が契約して、そして契約が確定した後に新しく条件を知るという状態に伴って紛争が生ずる等々いろいろございますので、これらを明確にしたいということでございます。あるいはまた、訪問販売という形でセールスマンが家庭等を訪問いたしまして、契約内容等について十分なる説明をし、購入者のほうが理解した上で契約をするという状態になくて、購入意思が不安定なままに契約して、しかもその契約の内容については契約後に知って、それの訂正を求めるが、なかなか訂正ができないような契約内容になっておるというようなことから、いろいろ紛争が生じておる次第でございます。
○中村(重)委員 まだ十分検討しておりませんので、その罰則の問題等々についても、あらためてまたお尋ねをすることにいたしたいと思うのですが、この適用範囲の拡大として、ローン提携販売業者、それから友の会、互助会等のような、前払い金を分割受領して役務を提供する、また商品の売買もしくは役務の取り次ぎを業とする者は、前払い式販売業者と同様、許可を要する、前受け金保全措置をそういうことをすることにおいて講ずる、こういったようなことになっておるわけですが、この友の会であるとか互助会等は、いわゆる一般の割賦販売業というものと若干異なる業態であるというように私は感じるわけですが、これが、現行の割賦販売法を改正するということでこの法の対象とすることについては、若干無理があるのではないかというようにも考えられますが、その点はいかがですか。
○本田政府委員 お答えいたします。 御指摘は、互助会等が——きわめて多数の互助会の団体の性格は任意団体であって、しかも小規模な範囲で発足いたしまして、文字どおり互助的な目的に基づいて発足して、逐次これが拡大されてきたという経緯とからみまして、営利事業として行なう前払い式割賦販売業者との間に実態的に性格は違うのではないかという御指摘であろうと存じますが、先ほど申し上げましたように、互助会組織等も逐次全国に広がってまいりまして、そして前受け金を受けて、御指摘のように指定の役務を提供するということを行なう際に、これも.いろいろやはり紛争が生ずるというような事態も生じておりますので、消費者保護の立場から申しますと、やはり法規制の対象としてとらえるべきであるというふうに思うわけでございます。ただ御指摘のように、発足した事情あるいはそれに伴いましてその団体の性格等が、営利事業として、初めから企業として発足しておるものとの間にある程度違う点もあろうかと思います。これらの点については、許可の基準等におきまして考慮をいたす必要があろうかというふうに考える次第でございます。
○中村(重)委員 百貨店等の友の会というのが相当活発な活動を展開しておる。だけれども、前回の改正案の際はこれを対象としなかったわけです。今回の改正でもって友の会を対象としようということは、紛争が生じた事例が多いということなのですか。あるいは性格的に、やはり友の会というものも——互助会を含めるということになってくると、友の会も含めなければならないということで友の会を含めることにしたのですか、その点いかがですか。
○本田政府委員 お答えいたします。 いずれも前払い式の商品売買の取り次ぎ、あるいは指定役務の提供を行なう性格のものでございまして、これらのものにつきましても、かなり広範な組織ができておりますし、これに伴いまして倒産等の、あるいはそれに近い事例もでき、事後処理を要するという事例も出てまいっておりますので、これらについても規制の対象として消費者の不利を生ずるような事態を避けることが必要だというふうに考えた次第でございます。
○中村(重)委員 今度は役務の提供というものを対象としておるようですが、どのようなものを対象としているのですか。
○本田政府委員 お答えいたします。 これもいろいろ指定役務として指定すべき対象が今後の社会状況とからんで出てまいるかと思いますが、さしあたっては、冠婚葬祭を対象にする互助会、この役務を規制の対象として考えたいというふうに考える次第でございます。
○中村(重)委員 友の会とか互助会の普及状況、これは業者の数とか会員であるとか、あるいは内容的にだいぶ違っているようですね、冠婚葬祭の幾つかの会があるようですから。その内容にも触れて、ひとつ御説明をいただきたいと思うのです。
○本田政府委員 お答えいたします。 友の会の業者数といいますか、これが約百五十でございまして、互助会が二百五十、それから会員数は、友の会が百七十万人、互助会の場合が約四百万人でございます。預かり金の総額としては、友の会が百二十億円、互助会が百五十億円程度でございます。その人格といたしましては、友の会の場合は大体任意団体、互助会の場合は二十数%が会社組織で、その他は任意団体という形でございます。それから友の会は、給付の内容といたしまして、商品引きかえ券を会員に給付するほか、旅行会あるいは講習会のような優待のサービスを行なうということになっております。互助会のほうは、現在のところでは、婚礼、その際の貸し衣裳、挙式費用、記念写真等を含んでその役務を提供する。葬祭の場合は、祭壇それからお棺あるいは飾りつけ、その他のものを提供するというような実情になっております。
○中村(重)委員 いま互助会は二百五十で四百万人おる、こうおっしゃったのだけれども、これは実はもっと多いのじゃないかと私は思うのです。まあそれは別といたしまして、二百五十の互助会も幾つかの系統に分かれていると思うのですね。そうして内容が違っていると思うのです。その点を御説明いただきたいことと、この互助会の二百五十、友の会の百五十、この中で紛争というものは大体どういう内容のものがあるのですか。最近の年間の件数等を、これは法の対象とすることになったのですから詳細にお調べになっておるのだろうと思うのですが、その点をお聞かせをいただきたい。
○本田政府委員 お答えいたします。 友の会につきましては、倒産の場合以外は、具体的な苦情事例はわれわれのほうには入っておりません。倒産は、東北のほうの株式会社との関連の友の会が倒産をいたしております。それから互助会につきましては、契約者から解約の申し出をしたが、払い込み金の返済が全然受けられないというような苦情が最も多く寄せられておりまして、その他、実際のサービス提供を受けたところ、契約内容のサービスが非常に内容が貧弱で、満足のいくサービスを求めたところ特別会費を多額に徴収される、したがって、結果的に非常に高くなったという苦情の例が出ております。互助会の場合には、倒産の例はございませんが、財政的に非常に行き詰まった例がございまして、この場合は別に商事会社を経営しておったものでございますから、この商事会社が倒産してその影響を受けたということでございますが、経営者が交代いたしまして、その互助会が契約者に対して一部執行がおくれましたが、その後既契約者に対してこのサービスを提供して、一応営業を継続している事例がございます。
○中村(重)委員 具体的なことでお尋ねしてみるんだけれども、解約をやったが掛け金の返済がなされなかった、こういうのです。すると、政府としてはこの解約の場合は当然返済をすべきものであるという判断の上に立っておられるわけですね。
○本田政府委員 お答えいたします。 一切解約に応じられないということが適当かどうかという問題があろうと存じます。しかし、解約に伴いまして、当然契約をしておる人が互助会のほうで要したる経費の負担は負わねばならないというふうに考えます。それが全然返済できなかったことが妥当かどうかという問題は、われわれのほうで具体的につかんでおりませんが、そうした苦情が多くなってくるにつきましては、これらの実態を明確にできるような互助会運営についての基本的な方向というものをきめて、それに従って経営してもらうということが必要であろうと思うわけでございます。
○中村(重)委員 互助会は冠婚葬祭という目的なんです。結婚する場合に貸し衣装というものが中心になる。それから葬式の場合は、これは申し上げるまでもなく先ほどお答えになったようないわゆる葬式を施行する上について必要な飾りつけ、あるいは棺であるとか、そういうものが提供されるわけですね。その目的でもって入ってきている。ところが、それが解約をされたあるいは満額になった、そういう場合は、本来的にこれを支払うというべき筋合いのものであるのかどうか。私はこの解約即支払うべきでないという判断の上に立って質問しているのではないのです。これを解約の場合は——目的はそうであったんだけれども、いろいろな事情において解約をするということはあり得るであろう、預金の場合のように元利支払わなければならぬということは当然あり得ないけれども、一定の手数料というものは取って、そして何回以上の場合、解約の場合は手数料を取って支払うということが、これは消費者保護という観点から適当ではないか、こう私は思っているのです。しかしながら、政府がこれを提案するにあたっては、あいまいなことであってはならないです。こうあるべきであるということで、確信を持った提案であり説明でなければならぬと私は思っておるのです。だから、満額の場合はどうしようとしておられるのか。途中解約の場合は、一回であっても三回であってもあるいは十回であっても二十回であっても解約の場合はどの程度手数料を取らせてこれを返済させようとお考えになっておられるのか、そこらあたりをきちっと御説明いただかなければ、これは政府とその業者の間の紛争だって起こりかねない。ですから、その点は確信あるお答えをいただきたい。
○本田政府委員 お答えいたします。 先ほども申し上げましたように、解約という事態も、たとえば遠方に引っ越した、引っ越したことに伴いまして解約せざるを得ないという事情も出てくるだろうと存じます。こうしたときに、途中の状態、あるいは御指摘のように満額になっておって、しかも結婚あるいは葬祭を行なう機会はまだ来ておらないためにその提供を受けておらないという状態があったときに、これに対して幾ら返すべきかということにつきましては、約款の基準をつくりまして、これに基づいて個々の契約は処理されるようにしたいというふうに考える次第でございます。
○中村(重)委員 まだこれから基準をつくらせようという考え方のようですが、満額は解約ですかどうですか。
○本田政府委員 満額も指定の役務を受けることを目的として契約したものでございますから、指定の役務を受けずにこの契約を解消したいということになりますと、解約だというふうに存じます。
○中村(重)委員 従来は満額に対してはどうしておったのですか。
○本田政府委員 お答えいたします。 従来は解約せずにそうした機会を待つということに相なるわけでございますが、当事者が使わなくても親戚その他が使うということも認めておるようでございます。
○中村(重)委員 そうすると、政府は一つの基準をつくって、満額の場合は、葬式の場合がなければ施行できない、結婚もそれまでの間にやらなければそのまま金を置いておるということになるわけだから、だからして今度は途中解約の場合も満額の場合も一定の基準をつくって、そこで加入者が要求したならばそれを支払いをさせる、こういう考え方の上に立っていらっしゃると思うのです、先ほどの御答弁からは。そのことが互助会の経営の上についてどのような影響を及ぼすとお考えですか。
○本田政府委員 互助会の趣旨から申しますと、人的な相互の理解といいますか、そうしたものをベースに発足しておるという事情からまいりますと、解約ということではなく、それぞれの契約が実施されるということを前提に考えていろいろの計算その他をやっておると存じます。したがいまして、みだりに解約という形が出てまいりますと経営には非常に支障を来たすというふうに思うわけでございます。したがいまして、解約につきましてもそれらの点を頭に置いて約款の基準というものを考慮しなければならないというふうに考える次第でございます。
○中村(重)委員 そうすると、従来、途中解約あるいは満額まで、いわゆる葬式の施行もしなかった、それから結婚もそれまでやらなかったというのはどの程度の比率に相なっておりますか。
○本田政府委員 いま具体的な比率の数字を持っておりませんので、後刻調べた上で御報告させていただきたいと思います。
○中村(重)委員 あなたのお答えで、みだりに解約が行なわれるということになってくると互助会の運営の面に影響するところが大きい、したがってそういう考え方の上に立って一つの基準をつくりたい、こう言われたから、手数料とかなんとかいうような問題になってくるであろう。その手数料というものがあまり大きければ、その加入者というようなものはそれだけの損害を受けることになる。しかしながら、いままでは全然返されなかったものを幾らかでも返されるということは、消費者保護という観点から前進だということは私は言えようかと思うのです。しかしその一方、今度は互助会というものの妙味は何か。月に五百円の掛け金をさせる制度もある、あるいは千円、二千円の制度もあるのですね。それにしても時価七、八万円のものが三万円かそこらで葬式の施行をしたりあるいは貸し衣装が行なわれたりする、時価よりも非常に安い。してみると、あまりそのこと自体においては利益を得ておったのではないのではないかというようにも考えられるわけです。数でこなすことにはなりましょうけれども……。いままでの経営がまずうまく行なわれておったという要素は何なのか。これを法の対象にすることにおいて、いまお答えになりましたような基準をつくってそれぞれの措置を講ぜられるということになってくると、それがどのように影響することになってくるのか、そこいらを、御提案になる以上は、業界との折衝あるいは加入者とも接触なされ御調査もなさったことと思いますから、それらの点に対してのお答えをいただきたいと思います。
○本田政府委員 御質問の趣旨に合うお答えになるかどうかちょっと考える点でございますけれども、互助会という形で、いま御指摘のように本来ならば社会常識ではかなり高額の支払いをせねばならないところを、衣装あるいは葬祭具等を備えておって、これを会員間で逐次使うということによって非常に低廉に役務を提供できるということでかなり広く広がってまいった一つの組織であろうと思うわけでございますが、ただ広がることとともに、やはりそれに伴ったトラブルも出てまいるわけでございますから、これらの点については、それらの利点とそれらに伴って生じやすい問題点をあらかじめ予防するという形で今回の規制の対象に入れるということにいたしたわけでございますが、ただ先ほど申し上げましたように、許可の基準あるいは約款の基準等におきましては、そうした点を配慮して考えねばならないというふうに考えるわけでございます。
○中村(重)委員 お答えにならないんだ。時価よりもずっと低い価格でもって葬式を施行したりあるいは結婚の貸し衣装等々を提供してきたんだ。そうすると、それでもなおかつ互助会がこれを拡大をしておるということは、会員はそういう時価よりも安いわずかな金を分割払いをしていくことについて、心配なく結婚をやれるという妙味というものが会員はあるわけなんだ。ところが、互助会はある一定の利潤をあげて経営をしていかなければならないのだが、それを時価よりも非常に安い価格で提供し、なおかつ健全な経営が行なわれておるとするならば、それは妙味はどこにあるのか。そういう健全な経営が行なわれておるという要素はどこにあるのか。今回法の対象とすることにおいていろんな基準をおつくりになるんだが、そのことがだれに影響を及ぼしてくるのか。消費者に影響を及ぼしてくるのかあるいは経営者のほうに影響を及ぼしてくるという形になるのか、そこいらがどうなんだ。消費者保護立法というものは紛争を防止するという形においては消費者を保護するという形になるけれども、一般の会員の負担というものをさらに多くふやしていくということになってくるならば、広い意味においては消費者保護ということにつながってこない等々問題が出てくるわけだから、それに対しては十分調査の上に適切な措置が講ぜられねばならぬが、そのことはどうなのかと尋ねておるのだから、そういう意味でお答えをいただきたい。
○本田政府委員 お答えいたします。 今回の規制によって消費者あるいは互助会の経営者につきまして、健全な経営をしている互助会、健全な経営が行なわれておる会員になっておる消費者、これについては特別大きく影響することはないという形にすべきだと思います。ただ前受け金の保証を行なうことによりまして、従来でもこれを証券その他で持っておるという形があったと思いますが、これを保証契約によりまして約款の基金の拠出あるいはそれによる費用というものが若干出てまいるかと思いますが、そういうことがあります反面に、互助会全般といたしましては、やはり経営が必ずしも健全でないために問題が生じるということによって、加入しておる会員が不利をこうむるということは避けねばならない。したがいまして、御質問の点の従来の有利なる点を大きく殺して消費者のためにするということが、消費者自身にも不利になるということにはならないような配慮でなければならない。こういう点については、今回の前受け金の保証につきましても新しい契約制度をつくりまして、特に大きな供託金を供託することによる不利等は避けるようにいたしたいということを考えておるわけでございます。
○中村(重)委員 あなたがお答えになったようにうまくいかないと私は思うんだね。あなたは、この法律は紛争が起こって、そして消費者が保護されていない、そういった人たちだけを保護される、従来何も被害をこうむっていなかった人たちには何の影響もこないのだ、そういう言い方だ。それは従来は健全に行なわれておるということであれば何もないのですとあなたはお答えになった。しかし従来からいろいろとトラブルが起こって、そして、その被害をこうむっておる人たちを保護するというような点から、この割賦法案の対象に友の会にしてもあるいは互助会にしても拡大をしてきたんだから、それを正常な方向に持っていくということがねらいなんだ、こうお答えになった。しかしながら先ほどお答えになりましたような二百五十の互助会の数、友の会が百五十——友の会をおくといたしましたも、二百五十、これはおそらく法人組織というものは二、三割にすぎないのではなかろうかと私は思うのです。ほとんど個人経営というのか、任意団体という形でなされておるであろう。ところが割賦法案は非常にきびしい規制というものが実はある。純資産の比率の問題も百分の九十ということに実はなっている。それからこれを法人にするのかどうかといったような問題等も起こってくるのですね。だから法の対象となってくるということになると、役所の規制というものは紛争が起こったものだけ、特定のものだけによってこの問題を解決をする、あっせんをするというわけではないのだから、紛争が起こらないように互助会自体も法人化するとか、あるいはそういう総理能力というものを十分満たすようにしていくとか、いろんな条件が当然出てこなければならぬ。そうでなければ、そういう不見識きわまるような立法なんということはあり得ないわけなんだからね。そういうような制度をつくるということは、勢いそれに経費が伴ってくるということが避けられないわけだ。してみると解約の問題もしかりなんだ。解約の問題というものは、いままでは全然返されなかった。しかし、それが不当なものであったのかどうかというと、契約は返さないという契約になっているわけだ。満額の場合にも、これは葬式なら葬式を施行する、あるいは結婚なら結婚というようなものをやる、それまでは返さないということが実は原則であった。ところが、今度は消費者が、会員がそれを希望するという場合には一定の基準をもって返すということになってくるわけだから、それだけ経営の面に及ぼす影響というものが出てくることは避けられないと私は実は考えている。そうなってくると、経営はやっていかなければならない、どこかにしわ寄せというものが来なければならない。それは従来被害をこうむっていなかった会員にもある種の影響というものは出てくるであろう、私はこう考える。だからそれらの点を十分勘案をしてやってこなければならないのであるから、あなたがおっしゃったように、従来健全に行なわれておるものに対しては何も影響は来ないのだ、ただ、紛争が起こったそういうものだけが守られることになるのだということにはうまくいかないと私は思うのですよ。それらの点を十分納得いくようにひとつ説明をしてもらいたいと思う。
○本田政府委員 お答えいたします。 先ほど申し上げましたのは、問題の起こらないような経営をしておる互助会、これに加盟しておる会員が今後この法律改正に伴いまして全然影響なく経営を続け得るというふうに申し上げたのではなくて、若干影響は出てまいると存じますが、これはできるだけ少ない影響にとどめるような配慮が必要である。かたがた数多い互助会がふえてまいっておりますので、その間にはいろいろ経営上の問題も生じた例も出てまいったわけでございますので、これらについて、予防し得るような法規制の中に入れておくということも必要であると考えるわけでございます。その意味で新しく法の規制対象の中に入れたわけでございますが、その際互助会の実態というものを考慮して、許可の基準あるいは約款等の基準について配慮することにいたしたいというふうに申し上げたわけでございます。
○中村(重)委員 それでは具体的に私はお尋ねしていくことにいたしましょう。 私の手元にもあるのだけれども、割賦販売法の改正に関する請願、これは役所のほうにもいっているはずなんですね。この請願の趣旨というのは、互助会の特殊性を考慮されたい、第二点が許可は法人に限定しないこととされたい、第三点は許可基準の純資産比率を資産負債比率に変更されたい、四点は経常収支率を緩和されたい、五点は流動比率を緩和されたい、六点は負債倍率、前受け金倍率を排除されたい、七点が法人税法上の措置をされたい、第八点は将来独立立法により措置されたい、こういうような請願がされる準備ができておるようですね。してみると、これは現行割賦販売法の基準というものからまいりますと、非常に違ってくるわけなんだ。だから一つ一つお尋ねをすることにいたします。 互助会の特殊性を考慮しろということ。この点についていままでもいろいろ折衝されたと思うのですが、互助会の特殊性は従来の割賦販売法になじまないという点はどういうことなのか。やはりこの割賦販売法で捕捉するほうが適当であるという根拠はどうなのか、この点をひとつ御説明願いたい。
○本田政府委員 お答えいたします。 互助会の特殊性について考慮せよ、こういう問題点につきましては、最初にお答えいたしましたように、互助会の発生した経緯と申しますか、まさに互助ということばが示しますように、特定の地域内で先ほど御指摘のありましたように衣装を貸す、あるいは葬祭の共同使用と申しますか、順番に使用するというようなことによる合理性によって、当然生活の中で必要な婚礼、あるいは葬祭の経費を節減してやれるということに利点があったわけでありますから、これらの利点を考慮せよ、こういうふうにいったのだと存じます。したがいまして、これらの発生の経緯その他を頭に置いて考えるべきだということは、そちらはそれで、われわれもあとの諸点におきまして考えるべきだというふうに考えるわけでございますが、一方やはり多額の前払いの資金を長期間にわたって受け取るということでございますので、これらについては保全の必要もあろうというふうに考えるわけで、法規制の中に入れて、しかも互助会の特殊な性格というものを頭に置きつつ、そこで御指摘のあるような二以降の諸点につきまして考えてしかるべきではなかろうかというふうに考えるわけでございます。
○中村(重)委員 御提案になっておる法律案の中ではそのようになっていない。負債倍率の問題とか、許可基準の純資産比率を資産負債比率に変更しろという問題も改正案の十五条に御提案になっていないのだから、それではこれをどう考慮するということになりますか。
○本田政府委員 お答えいたします。 純資産比率の問題につきましては、繰り延べ費用、繰り延べ資産の計上を認めるということにいたしたいと存じます。その計上の割合等につきましては、他の場合には二五%ということになっておりまして、その二五%が発足当時すぐ守れるかどうかということになりますと、この点については実情としてはさらに特別の考慮をして、段階的にそうした方向に前進していくというようなことを考慮しなければならないかというふうに考える次第でございます。
○中村(重)委員 許可は法人に限定をしないようにしてもらいたいという趣旨になっていますが、これはどのように考えていますか。少なくとも前払い式、これは割賦販売というものが販売ではないが、やはり前払い式になるわけだ、前受けになるわけだ。ですから、これはいままで七〇%あるいは八〇%程度は任意でやっておる、任意団体になっておる。今後はこれをどうしようとお考えになっていらっしゃるのですか。
○本田政府委員 お答えいたします。 御指摘のように、従来は七〇%以上のものが任意団体であったわけでございますが、先ほど申し上げましたように、多額の資金を多数の人から前受け金として預かるという性格の事業でございますので、これらにつきましてはやはり経理等につきまして明確にできる法人にしてもらいたい、法人にするのが適当であるというふうに考える次第でございます。ただその際、貧困者その他の者に対しまして特別に無料あるいはきわめて低廉な額でこれら葬祭サービス等をやるような公益的な性格のものについてどうするかという御意見のあることを伺っております。これらにつきましては、民法の公益法人の性格に該当するというものでございますれば、それは公益法人として扱うということによっても法人として許可できるものになるというふうに考える次第でございます。
○中村(重)委員 現在の二百五十くらいの互助会の中で民法の公益法人に値するような団体はどの程度ありますか。
○本田政府委員 お答えいたします。 現在、公益法人に該当する事業ということで事業をやっておる法人はないと聞いておりますが、そうした事業をする場合には認め得るかという問題につきましては、該当し得るものについては認め得るというふうに考える次第でございます。
○中村(重)委員 それでは、現在のような形態というのか性格でやっている互助会、これは公益法人に該当はしない、しかし将来そういうものが出てきた場合は十分内容を検討して公益法人にすることもあり得る、こういうように理解をしてよろしいわけですね。 そこで、将来ともこの割賦販売法の対象としないで独立法にしなければならないというようにお考えになっておられますか、割賦法の対象とするということで十分であるというようにお考えになっていらっしゃいますか。
○本田政府委員 お答えいたします。 当面、消費者保護という観点と、先ほど申し上げました前受け金を多数の人から預かるということについての保全措置の必要という趣旨から割賦販売法の改正の点に入れたわけでございますが、さしあたっては、それで互助会に対する消費者保護の点の法的な手当てができるというふうに考えておるわけでございます。今後独立立法にするかどうかということにつきましては、よく検討させていただきたいというふうに考える次第でございます。
○中村(重)委員 この法律はいつごろから公布——これは御提案になっているので公布の日にちは書いておるわけですが、この施行それから許可の申請、許可にするか不許可にするかというような一つの見通しというものを立てておられるんだろうと私は思うのですが、その点はいかがですか。
○本田政府委員 お答えいたします。 改正法の施行日は、公布の日から九カ月以内で政令で定める日ということになっておりまして、最大限九カ月後には施行になるということになっております。現在前払い式特定取引を行なっておる友の会、互助会等につきましては、一応一年間は許可を受けたものとみなすということにいたしておりまして、そしてその一年の間に許可の申請が行なわれました場合は、その申請について許可、不許可の処分があるまでは同様に許可を受けたものとみなすということになっております。したがって、最大限九カ月の施行までの期間と、それから一年間の猶予期間、それから一年間をこえても許可、不許可の処分ができない場合は、そのこえた部分についても許可を受けたものとみなされるということになっておりまして、その間に許可をきめてまいりたいというふうに考えておりますが、一年九カ月をこえる場合もあり得るというふうに考えておる次第でございます。
○中村(重)委員 公布の日から施行まで九カ月、この間何をするのですか。政府としては何をし、また当該業者に対してはこの間に何をやらせることになりますか。
○本田政府委員 お答えいたします。 この施行日までの間に法改正の趣旨を広く周知徹底する。そして周知徹底にあたりましては、先ほど申し上げました約款基準であるとか契約書に書くべき内容についての問題であるとか、いろいろ周知する諸点がございますので、周知徹底をはかると同時に、実質年率の実施が必要になりますが、それについては一応通産省のほうで実質年率の計算表をつくることになっております。これも実施はかなりおくれて実施することになっておりますけれども、その計算表の作成等につきましてはその間に準備をいたしたいというふうに考えております。
○中村(重)委員 先ほど、互助会は法人にするのだ、それから特定の公益的な業務をやるものについては公益法人ということでやらせたい、こういうことであった。そうすると、許可申請というものは、当然これは法人でなければならないということになってくるわけだから、政府がいまやろうとする九カ月間はわかったわけだが、いわゆる一年九カ月の間に当該法の対象となる業者に対してはどのような指導をし、またどのような準備をさせようとお考えになっていらっしゃるのか。
○本田政府委員 現在、事業を行なっておる互助会の経営責任者におきまして、法改正の趣旨に沿うた契約の内容その他を用意していただくと同時に、許可が法人ということになりますので、法人成りのための諸条件の整備をはかってもらうということを期待いたしておるわけでございます。
○中村(重)委員 現在二百五十ある。もっとふえる可能性もある。そうするとそのままの姿でこれを法人にさせるという方針なのか、あるいはこの許可基準の純資産比率の問題にしても、いわゆる二五%の繰り延べという措置を講ずるとおっしゃったけれども、また経常収支比率の問題であるとか、あるいは流動比率の問題であるとか、あるいは負債倍率の問題であるとか、前受け金倍率の問題であるとか、いろいろな信用上の問題が出てくるわけだから、当然そうなってくると経理基礎をしっかりしたものにしなければ、いやしくも人の金を預かるわけだから、それに対しては合併等の指導をする、そういうような方針をお持ちになっていらっしゃるのかどうか。とすれば、それはどの程度の規模にしようとお考えになっていらっしゃるのか。
○本田政府委員 経理書につきましては基準をつくりまして、その基準に沿うように体質改善をはかってもらうということにいたしたいと考えておる次第でございます。その際合併等があれば、もちろん合併も一つの方法として考えてしかるべきであろうと思いますが、合併を要件とするわけではございません。
○中村(重)委員 体質改善をするというと、どのような体質の改善をするのかということをお尋ねしなければならぬことになってくるわけだ。だから現在非常に紛争等が行なわれておるということになってくると、私は非常に不健全な互助会だってあるだろうと思うのです。そういうものは許可しないのだといってしまえばそれまでなんだけれども、そういうことがないように体質改善をさせようというふうにおっしゃったわけだから、それについては合併の希望があればやらせる、それは当然なことだ。これは通産省が別に言わなくたって、当事者が合併をしてもっとしっかりしたものにしようと考えれば、それはやるわけだ。しかしながら消費者保護という観点からこの法の対象にしようとなさったのだから、体質改善というものは具体的にどうするのか。これは、あなたのほうの局の所管であるところの商品取引の問題にしても、管理体制が非常に弱いところのマンモスのものはこれを分割するとか、あるいは弱体なものはこれを一本にしていくとかというような統廃合をおやりになったわけだから、このいわゆる互助会に対しましても、もっと確たる方針というものがあって私はしかるべきと思うのです。単に、希望があれば合併もいいでしょう、こういうことだけではいけないのではないか。体質改善の具体的構想というものはどういうことなんです。
○本田政府委員 具体的にここで、いかなる方法によって体質の改善を行なうかということにつきましては、経営の実態その他に即して、一つの目標に応じて改善を考えてもらわねばならないと思いますが、互助会におきましては、その実施の会社としてサービス会社のようなものを持っておりまして、そのサービス会社との合体が体質改善につながるものにつきましては、それらの方法を体質改善の一つの方法として推進していくように指導するということも一つの方法であるというふうに考えております。
○中村(重)委員 どうも紛争なんかが起こるので、これは割賦販売法の対象にしたほうがいいじゃないかというような程度でこの法の対象にするというようなことでは、私は不見識だと思うのですよ。もう少し実態を十分把握し、どういうような指導方針を持っていくのか。もちろん、これは強要すべきものではないでしょう。しかし、通産省は通産省としての指導方針というものは、もっと確立しておかなければならないと私は思う。どうもそこらあたりが不十分な感じがしてなりません。 それから、許可申請から、許可にするかあるいは不許可にするかということについては、みなし業者として、許可を受けた者としてみなすということなんだが、これはいつまでもそういうわけにはまいりますまい。体質改善等をやらして、これはだいじょうぶということになれば、はっきり許可申請をしたのだから、許可にするのか不許可にするのかという方針をおきめになるでしょう。その間はどの程度お考えになっていらっしゃるのか。
○本田政府委員 もちろん御指摘のように、できるだけ早期に許可、不許可の処分はしなければなりませんが、互助会も会員多数をかかえて前受け金を受けておるという実情にも即して、やはり具体的な内容に応じた体質改善を行なわしめまして、そして若干の時間は与えて、許可条件にかなうように改善さすということにいたしてまいりたい。それが五年、十年ということになっては、もちろん不適当であろうというふうに存じます。
○中村(重)委員 公布から施行まで九カ月間、それから許可申請まで一年、許可申請からこれはみなし業者ということにしているのだが、若干というおことばをお使いになった、五年、十年というのは長いから。若干ということになってくるとどうなんだ。これは多数の会員を擁している、そのとおりなんだ。しかしながら、その多数の会員をここで守っていくというようなことが、これは至上命題という形になっている。会員を守っていくということは、紛争がなくなるということだけで問題の解決にはなり得ない。倒産なんということは、私はより大きい紛争だというように思う。それならば、健全な経営ができる形態をつくっていかなければならぬというように私は考えるわけだ。それがより消費者を保護することにもなるでしょう。あるいは解約の問題等々、内容的な問題はもちろんこれはあります。そういうことはそういうこととして、これは政令をつくるにあたっても十分遺憾なくやってもらわなければなるまい。しかしながら、若干というようなことだけでは不十分であって、やはり業者にもいつまでということは一つの目標がなければならない。それじゃ、五年、十年がいけないということであれば、どの程度なのか。そして、その間に許可申請をしたならば、たとえば三年なら三年、あるいは二年なら二年の間に一斉に許可する方針なのか、あるいはこれはだいじょうぶだという業者に対しては直ちにこれを許可するという方針なのか、それらの方針はいかがなんですか。
○本田政府委員 適格性を持っておる互助会につきましては、判断がつき次第すみやかに許可をいたします。したがって、経過期間の一年内にも許可し得ることにもいたさねばならないと思います。いま申し上げましたのは、問題があって許可の基準等にかなわないところがある際に、これらを改善させて、許可し得る実態にするために若干の時間を与えるということでございます。したがいまして、許可はずっと逐次次進められまして、みなしの業者というのはある程度の数のものが経過的にあるという状態を考えておる次第でございます。
○中村(重)委員 わかったようなわからないような……。許可申請をしてから許可または不許可の処分をするが、しかしその間はみなし業者として認めていくのだ。しかしながら、いまのお答えは、内容がいいものは直ちにこれは許可をいたします、しかもその一年の間にもやるのだというお答えでした。そうなると、みなし業者というものは非常に限られた少数のものだという理解をしなければならぬようないまのお答えであったわけなんだが、そのとおりなのかどうか。 それと、若干のというようなことであっても、私どもが消費者保護立法であるこの法律案を審議するにあたっては、少なくとも政府の考え方はこうなんだということをもう少し確信を持って審議し得るようなお答えがなければならぬ。どうも答弁が、一斉にこれは許可を受けた者とみなすのだ、全部そうだというふうに先ほどのお答えは受け取られた。しかし、いまのは、直ちにこれは許可する、みなしという形になる者はきわめて限られたものだというふうに受け取れる答弁であったわけだ。そこいらが明確ではない。だから、若干ということについても一つの見通しがあるのだろうから、どの程度の期間をお考えになっていらっしゃるのか、その点はどうですか。
○本田政府委員 先ほど経過期間一年間は許可を受けた者とみなすということにつきましては、全部が一斉にみなしのままで一年間経過するということではなくて、制度として、その間は申請が行なわれなくとも許可を受けた業者とみなすということでございます。許可の申請がありまして許可の処分が行なわれますと、みなし業者でなくて、許可を受けた業者になるということでございますから、全部が全部みなしでなくて、逐次正式の許可を受けた業者に変わる。そして一年経過後になお処分の残ったものが期間後のみなし業者になる。これにつきましては、できるだけ体質改善の指導を行ないまして、正式の許可業者に変わるように指導したいということでございます。
○中村(重)委員 あなたのほうから出ている非公式の資料によると、そうじゃないのです。九カ月間施行までの期間があり、許可申請まで一年間置いてあるわけだ。それから先をみなし業者にしているわけだ。いまあなたのお答えとは違う。だから、その点ははっきりしてもらわなければ、非公式にでも出ておる資料といまの答弁と食い違っておったのでは困るわけだ。
○本田政府委員 お答えいたします。 現に事業を行なっている互助会につきましては、施行後一年間はみなし業者として認められるということでございまして、それは許可の処分と関係なくみなし業者です。その間に許可申請を出して許可を受ければ、正式の許可業者になる。しかし、許可の申請を出して一年間に処分が行なわれない場合には、一年を経過してもみなし業者として扱われるということでございますので、さよう御理解願いたいと思います。
○中村(重)委員 いまのはそれではっきりしました。 そこで今度は、みなし業者の期間というものは、先ほど若干と言ったから、そういう若干というあいまいのものであってはならぬ。少なくともわれわれのこの法律案の審議にあたっては、もう少し政府の考え方というものを明確につかめるようにお答えをしなさい。若干というようなことをお答えになったかと思うと、まあ五年、十年はあまり長うございます。それなら二年なり三年で判断しなさい、こういうことかもしれませんけれども、そういう不見識なことであってはならぬじゃないか。一つの目標というものはやはりきめていく、そういうことでなければいけないと私は言うのですよ。 まあ、いいでしょう。どうもきょうは初めだから、十分検討して、あとの質問者も質問するでしょうから、お答えをいただきたい。 次に、前払い式割賦販売における前受け金保全措置。前払い式割賦販売における消費者の債権保全のための供託額を基準日における前受け金の三分の一から二分の一に引き上げるということになっている。これは、まあ前払い式だから半分ぐらいは、これは、何というのか、債権保全のための供託をするということは、実は、私もこの程度は必要であろうというふうに感じます。影響は相当大きいであろうというように思うのですが、この点については私も異論がありません。だが、その次の、前受け業務保証金供託委託契約の締結をもって前項の供託にかえることができることとする。これは、おそらく保証会社という形であろうと思うのですが、この点についてはどのような性格、それから具体的にこの点についての考え方をお聞かせいただきたいと思う。
○本田政府委員 お答えいたします。 前受け供託契約の指定受託機関につきましては、現在のところ、前払い式の割賦販売業者を中心とするものと、互助会を中心とするものとの二つの設立が準備をされておりまして、これらにつきましては、金融機関と、それからそれぞれの業者が参加して、出資をして、新しく指定の受託機関となる株式会社を設立するということに相なっております。趣旨につきましては御理解いただいておると存じますけれども、二分の一の供託ということに相なりますので、これが資金運用の面では、事業者にある程度の影響がある。したがいまして、この受託機関との契約によって代行することによりまして、その面の負担を軽減しながら、しかも供託の比率は実質的に三分の一から二分の一が確保できるということにいたしたいという考えでございます。
○中村(重)委員 この一項では、その債権保全のための供託額を基準日における前受け金の三分の一から二分の一にしなければならぬ、それほど消費者保護というような観点に立っているわけだから、で、二項では、そうしないで、供託委託契約の締結をもってこれにかえることができるわけなんだから、そうしてみると、これは相当しっかりした団体——銀行はこれはまあいいとして、先ほどお答えになりましたような互助会もそういうような組織をつくればそれができることになるわけだから、ならば、それはどのような性格のものか、いわゆる信用力の問題において。それからまた、通産省の指導方針としては、これを相当しっかりした組織をつくらせなければならぬと私は考えるわけだから、それに対する指導方針というものがなければならぬと私は思う。それらの点に対する考え方はいかがなんですか。
○本田政府委員 お答えいたします。 御指摘のとおり、この指定機関が多数の前受け業者の供託の実質的な代行をするということに相なるわけでございますから、資金的にもしっかりしたものでなければならぬ、そういう意味で金融機関の参加を求めるということにいたしたわけでございます。金融機関の出資ということによりまして、人的な補強も金融機関から受けることによりまして、契約の相手方の前受け販売業者あるいは互助会等の経営の実情等もよく承知の上で、供託契約を確実に履行できる状態で契約を進めていく、こういうことにすることによって、消費者保護の実体を確保してまいりたい、こういうふうに考えております。
○中村(重)委員 いまの問題はきわめて重要な問題ですから、なお詳しくお尋ねしなければなりませんし、また全般的にお尋ねをしなければなりません。したがって、質問を保留いたしまして、これで終わります。
○鴨田委員長 午後二時半再開することにし、暫時休憩いたします。 午前十一時五十七分休憩 ————◇————— 午後二時四十一分開議
○鴨田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。近江巳記夫君。
○近江委員 この法案は、消費者にとって非常に大事な法案のように思います。そういう点で、非常にこまかいいろいろな問題があるわけでございますが、限られた時間の中で、何点かにわたってお聞きをしたいと思うのです。 一つは、今度こういう法律の改正が出されたわけですけれども、従来のそういう法律がありながら、守られておらなかったというようなケースがたくさんあるわけです。そういうわけで、幾ら法改正をしても、それが守られなければどうしようもないことになるわけです。この割賦販売条件の明示義務、これは現行法に規定しておるけれども、守られていなかったというのはどういうわけですか。
○本田政府委員 守られない点につきましては、販売するために、できるだけ成績をあげようというようなことが前提になっておったと思いますが、規定自身におきましても訓示規定であったということもあろうと思いますので、今回、その点については強行規定にして罰則を設けるというふうに改めて、そして業界の再認識に基づきまして明示をはっきり実施していくというふうにいたしたいという考え方でございます。
○近江委員 そういう法的な不備、あるいは過当競争といいますか促進するためにそうなった、その辺の至らなかった点を率直に認められたわけですが、そういうような問題は、通産省の指導に非常な手抜かりがあったのじゃないかと思うわけです。 それで、表示の問題ですが、不当表示に対して通産省としてはどういう指導を行なってこられたわけですか。
○本田政府委員 お答えいたします。 表示の実態につきましては、消費生活のモニターを依頼いたしまして、表示の実情をつかみ、これの改善について業界に要望するということで表示の実行をはかるというようにしてまいったわけでございますが、必ずしも成績があがっていなかったことは、先ほど申し上げたとおりでございます。
○近江委員 まあ、こういう表示の問題等も、今回の法改正では盛られておりますけれども、一般消費者は非常にびっくりするような事例をいろいろ持っておるわけです。そういう点で、通産省はそこまで的確に把握ができずに、指導もできなかった。消費者保護という観点からいけば、まさにざる法のような感であったように私は思うわけです。 それで、たとえば書面交付の義務を怠ったり、あるいは書面の記載事項が一部欠けていたり、明らかにそういう法律違反をしてきた業者に対して、どういう処置をされてきたのですか。また、通産省としていままでどのくらいの事例があったんですか、そういう指導をしてきた例は。
○本田政府委員 お答えいたします。 やはりモニターによって報告を求めておるわけでございますが、調査の結果では、約八〇%は書面の交付を実施いたしておる。交付を実施いたしていないという報告がありましたのは一〇%弱、その点確認できなかったものが約一〇%、こういう形になっております。条件の表示につきましては、明示しているものは約六七%でございまして、明示していないものは約三三%程度になりますが、その中身は、現金販売価格が明示してない、割賦販売価格の明示ができていない、支払い期間あるいはその回数の明示がない、商品の引き渡し時期、これは前払い式でございますが、これの明示がないというような内容になっております。
○近江委員 実に驚くべき数字だと私は思うのです。今回法改正はされたわけでありますけれども、これを見ても、いままで通産省、政府がいかに消費者保護という点を甘く考えておったかということがわかる。これからの行政は、ほんとうに消費者の立場に立ってそういう監督指導をして、ただかないと、今回こういう法律改正をしても、同じようなケースになっていったのでは、これはもう何をしておるか、消費者はわからぬわけです。そういう点で、消費者保護という点においてもっと真剣な取り組みをやっていただきたいと思うのです。 それから、現行法の適用外であるローンつき割賦販売業者の行なう不当表示広告等に関して、通産省としては何らかの行政指導を行なってきたかどうか、その報告を聞きたいと思うのです。
○本田政府委員 お答えいたします。 実情の調査等をやりましたが、指導につきましては、適用外のこともございまして、それほど強力には実施いたしておりません。
○近江委員 それほど強力に実施をしておらない、そう言ってしまえばおしまいですけれども、通産省はしっかりしてもらわぬと困る。われわれとしてもほんとうに皆さんを信頼してやってもらっておるわけですから、この点はもっと真剣にやってもらわなければ困ると思うのです。 それから、訪問販売ですけれども、外国系の百科事典等について、通産省の指導が非常に甘いんじゃないかとみんな思っておるわけです。そしていまだにキャッチセールスを行なっておるものがあるといううわさを聞くわけですが、その後どのようになっておるか、どういうように指導してきたか、それについての報告を求めたいと思うのです。
○本田政府委員 お答えいたします。 四十五年の十二月に、外国系の百科事典業者あるいはこれと同様の販売方法をとっている業者に対しまして、販売体制、販売方法あるいは契約の解除に応ずるような指導をいたしたわけでございますが、なお問題が解消しない状況にございましたので、昨年の十二月に再度販売業者に対しまして厳重な通達をいたしまして、駅構内あるいは道路上で顧客を誘引しないこと、実物商品を携行すること、販売目的を明示すること、割賦販売条件の明示をすること、あるいは誤解を招くような損害賠償額の表示を取りやめること、契約完成段階では契約書の一通または写しを購入者に交付すること、あるいは苦情の処理窓口を設置することを通知をいたしたすわけでございます。また、日本割賦協会に外国図書販売部会を設置いたしまして、契約の適正化、訪問販売方法の秩序の確立、あるいは消費者の相談窓口を設置するというようなことを行なわせることにいたしまして、セールスマンの質の向上をはかること等につきまして具体的な検討を求めたわけでございます。今後も外国系の百科事典販売業者に対してはこうした方針に基づいて指導をやってまいりたいと思います。特にただいま御指摘がありました道路上で顧客を誘引・しないことにつきましては、二月中旬に通産局を通じて実態を調査いたしましたが、その際やはり道路上で顧客を誘引する実例も出まして、厳重に当該販売会社に警告をいたしましたが、当該会社はこの三月で英文百科事典の販売は中止するということに相なっております。
○近江委員 この訪問販売に来たセールスマンが十分に割賦販売条件を示さず、また消費者の申し込み内容が十分確認されてないことからあとで非常にトラブルが絶えないわけです。訪問販売についての表示や書面の交付は特に厳格にしなければいかぬと思うのですが、こういうことがいわれながらも続いておる。通産省の指導は一体何をしておるのかと私たちもよく市民の方から聞くわけですが、この点についてどう考えておりますか。
○本田政府委員 その点につきましては、先ほど申し上げましたように十二月に再度通達を出しまして、書面交付について確実に実施するように求めたわけでございますが、今回の法改正におきまして表示義務違反については罰則を適用するということで、さらに確実な実行を求めたいというふうに考えておるわけでございます。
○近江委員 それから割賦販売の契約書が、活字が虫めがねで見なければ見えないほど小さかったり、あるいは印刷がわざと消えかかったようなそういうものをしておる。総体として非常に消費者に読みにくいものが多い。こういう契約書等については、消費者が見やすい、わかりやすいものに当然改めなければいけないのじゃないか、これが一点です。 それから、契約約款の認可制というものについて検討、してはどうかと非常に強い声もあるのですが、これについてどう考えておられるか。この二点についてお伺いいたしたいと思います。
○本田政府委員 お答えいたします。 第一点の、契約書面の記載内容につきまして文字等が非常に見にくくて、そのために購入者が条件の内容を理解しがたいという状態である点につきましては、活字の大きさ等を一定以上の活字を使わねばならないというふうにしまして、特に注意事項等は赤ワクを使うとか等の見やすい、特に注意を引くような表現にいたしたいというふうに考えるわけでございます。 第二点の契約約款の認可制につきましては、現在の規定では割賦販売を行ないます場合に約款をつくることを義務づけておらないわけでございますので、認可制ということは法制的にとりにくい事情がございます。そこで約款の基準を作成しまして、その基準で消費者に不利益を与えるような条項は排除するということにいたしたいという考え方でおるわけでございます。
○近江委員 この契約約款の中に、消費者保護の観点からすると不適切なものが非常に多いように見受けられるのです。大体、割賦販売法の規定に違反したものが契約書に書かれていたりする場合もたまたま見受けられるわけです。こういうような法律違反のものは当然契約書には書くべきものではないと思うわけですが、こうした約款について、今回のこの法律改正でどういうように措置がされるか、これが一点。 それから法律違反でなくとも、たとえば引き渡し商品の隠れたこうした欠陥について、一切責任を負わない、こういうような特約、消費者に非常に不利な条項が見受けられるわけです。このような条項は消費者保護の観点から当然排除すべきではないか、このように思うわけでありますが、これについてどう思われるか。二点についてお伺いいたしたいと思います。
○本田政府委員 お答えいたします。 御指摘のように現在用いられております約款の中には、たとえば代金の支払いが行なわれない場合に、販売業者は強制的に自力で商品を回収することができるというような内容のものを含んでおるのがありますし、また第二点として御指摘になりました引き渡した商品に瑕疵があった場合でも販売業者のほうでは責任を負わないというような内容の約款を用いておるところがございます。御指摘のように、こういう条項では購入者の保護という点から考えましても問題がございますので、先ほどちょっと申し上げました割賦販売契約の約款の基準を作成いたしまして、法律に違反する状況であるとか、あるいは消費者にとって不利益な内容のものであるものにつきましては、これを排除するような仕組みを考えていきたいというふうに考えておるわけでございます。
○近江委員 それから、消費者はそういう契約の重要なことを案外知らずにサインしてしまうケースが非常に多いわけですが、外国の例を見ますと、たとえばイギリス等の契約書には、消費者が署名するときのそういう注意書きというものが赤字で、しかも赤ワクで署名欄のすぐ上に記載されておるわけです。こういういい点はどんどん採用していくべきだ、このように思うのですけれども、通産省としてはどういうアイデアを持っておるのですか。
○本田政府委員 お答えいたします。 御指摘のように消費者が契約の内容を十分理解せずに契約のサインをするということの例もございますので、今後改正が行なわれました場合には、四条の規定で契約書面の様式を通産省令で定めるということになっておりますので、署名捺印する欄のところに、契約についてよく見直して、確認した上で捺印することが必要である旨の注意を、やはり見やすい表現で表示するようにすることを考えたいというふうに考える次第でございます。
○近江委員 それは特によく研究していただいて、消費者がそういうミスをしないようにひとつ十分配慮をしていただきたいと思うのです。 それからアドオン金利のことですけれども、消費者金融の金利表示の中でアドオン方式による表示というものはどのくらい行なわれておるのですか。
○本田政府委員 先ほど申し上げましたように消費者のモニターの調査でございますが、アドオン金利を表示しておりますものは、三八・八%が金利表示がなかったために、それのあります六〇%のうちで約二〇%程度、したがって、表示しておるものの三分の一がアドオン金利の表示を行なっていたということに相なっております。
○近江委員 それで、このアドオン表示に関する一般消費者の認識度というものはどういうものであるか。これについてどういうように把握されておるか。また、このアドオン金利に関する消費者の苦情または紛争のどういうことがあったか。この点についてひとつ報告をいただきたいと思うのです。
○本田政府委員 アドオンの認識につきましては、行政管理庁の調査では、実際にアドオンの金利を支払っている者の中で、アドオン金利というものがどういうものかということについての正しい認識を持っていない者が約六〇%であったというふうに報告されております。
○近江委員 そういう認識を、アドオンによる金利を払いながら知らない、それは六〇%もある、これは非常に問題だと思うのですね。それで、その苦情というものはどの程度持ち込まれたのですか。
○本田政府委員 どの程度という調査の数字は持っておりませんが、私自身の経験でいきましても、契約後アドオンがきわめて不利であるということを体験いたしておりますので、利用しておる者の中ではかなり広範の者がそういう事態であるのではないかと思います。
○近江委員 この苦情も、あるいは困っている人も非常に多い。こういうことにもかかわらず、これまで何の規制も行なわれなかったのはなぜかという、これは素朴な疑問が起こるわけですよ。なぜいままで規制が所なわれなかったか。また、法律上の規制はできなくても、業者に対する指導を行なうとともに、他方、一般消費者に対してアドオン金利というのは実質的には約二倍になるというようなPRは私はがきたと思うのです。このアドオン金利を利用しながら、六〇%の人が知らない。これはどうして政府がもっとPRをしないのですか。いま私申し上げた、なぜ規制をしなかった、これが一点ですよ。それから、もっとPRができたはずじゃないか。この二点についてお聞きしたいと思うのです。
○本田政府委員 アドオン表示というのが外国でも利用されておって、それに対する問題が起こっておりますが、この利用の普及ということになりますと近年のことでございまして、これらについての問題点につきましては、われわれとしてもこの問題点のPRという点については必ずしも十分でなかったということを反省いたしておるわけでございます。しかしながら、片面考えますと、販売業者としてのアドオンの表示というのは非常に表示のしやすい方法でございまして、その他の方法をとるということになりますと、なかなか——たとえば日本ではボーナス払いという特殊な払い方等もございまして、非常に表現のしにくいということもありますので、今回はアドオン方式から実質年利に切りかえるということにつきましても、かなり複雑な計算をしなくてはならぬというふうに存じます。こういう事情も、切りかえについては非常にむずかしい一つの事情であったわけでございますが、この法の改正の機会に通産省のほうでそうした切りかえについての早見表といいますか計算表のようなものを電子計算機を使って作成するということを考えている次第でございます。
○近江委員 ひとつそれは厳重にやっていただいて、消費者の利益擁護のためにいままでのそういう至らなかった点を、ほんとうに消費者保護に政府も立った、そういうような声が出るぐらいまでがんばっていただきたいと思うのです。 それからクーリングオフの問題ですけれども、クーリングオフの期間を四日間にした根拠は一体何であるかということなんです。消費者保護の観点からすると非常に短いように私は思うのです。そしてまた、諸外国のクーリングオフの期間というのは一体どのぐらい設けておるのか。この二点についてお聞きしたいと思うのです。
○本田政府委員 クーリングオフの制度の趣旨が、購入者の購入意思が不安定な状態のままで契約したという場合に問題があるわけでございますが、こうした場合には大体訪問販売による方法で割賦販売が行なわれたという場合でございます。一応契約の申し込みをした、しかし、あとから家族等と相談をしてみるといろいろ問題がある。特に割賦でございますから、最初の支払い額は小さいわけでございますので、短期間の判断では支払いが可能だという判断をして契約の申し込みをするということに相なっても、あとでよく考えてみると長期間にわたって返済の義務があるということになりますと、もう一度考え直して僻めたほうがいいんじゃないかというケースも多いというふうに考えられるわけでございます。そこで、一度訪問販売を受けて割賦の契約をしたけれども、冷静になってセールスマンの話から離れてよく判断をし直す、それに必要な期間という意味で何日がいいかという判断になるわけでございます。他面、クーリングオフの期間には少なくとも商品の受け渡しはできませんから、商品の引き取りがおくれますし、また割賦販売業者のほうもこれは取引としてやるわけでございますから、その間は契約が確定しないという状態になりますので、取引の安定が影響を受けるということになるわけでございますから、一応冷静に判断をして契約を確定するについて判断をし直す期間としては四日が適当ではないかということで四日ということにいたしたわけでございます。アメリカが三日、イギリスが四日、カナダが二日、ベルギー、スウェーデンが七日間ということに相なっておりますので、一応四日間というところが適当ではないかということで四日と考えておる次第でございます。
○近江委員 それでベルギーなどは一週間あるわけですが、アメリカ、イギリス等と比べましてその辺の長短は比較されたわけですか。どういうようにそれは受け取っているのですか。
○本田政府委員 いま申し上げましたように七日の例もありますが、二日、三日というような例もあるわけですけれども、四日ということであれば、一応セールスマンの訪問を受けて契約をしたとしても、もう一ぺん冷静に相談をし直して判断をしかえるには四日あれば十分ではないか、業者のほうの取引を確定する必要もかたがたございますから、四日ということが適当ではないかと判断したわけでございます。
○近江委員 それから、クーリングオフの期間の起算日を、この契約申し込みの内容を記載した書面を受領した日からしているわけですけれども、契約締結のときからすればどうか、こういう強い意見もあるのですけれども、これについてはどういうように考えておりますか。
○本田政府委員 考え方としては、御指摘のように契約締結のときからするという一つの考え方もございますけれども、ともかくも訪問販売を受けて購入者が申し込みをしたという状態になりますと、申し込んだ時点からは一応申し込みを行なったという拘束は受けるわけでございますので、その際拘束を受ける状態になったときからもう一度考え直すということから判断をしてしかるべきではないかということで、契約申し込みの内容を記載した書面を受領した日からということにいたしたわけでございます。
○近江委員 このクーリングオフの権利があるということを消費者に知らせることが一番大事なわけでありますが、通産省令で定めるようにいまなっておるわけですが、具体的にどういうように定める計画をなさっておるのですか。
○本田政府委員 お答えいたします。 クーリングオフの権利を購入者に告知する方法につきましては、御指摘のように、改正の四条の三の一項一号の通産省令で定めるということにいたしております。一応申し込みを受けた場合に交付する申し込み書面、あるいはその場で契約ができる場合には契約の内容を証する書面を交付することになりますが、その交付する書面の中で、本契約あるいは本申し込みについては四日の間に取り消す場合には、申し込み者の責任でなくて取り消せますということを明記することにいたしたいということを考えております。
○近江委員 それで、またこの逆の面を考えますと、クーリングオフの規定を設けたことによって商品の引き渡し時期を販売業者が延ばす傾向が出てくるのではないか。こういう点からいきますと、購入者の利益保護のために、また何らかの措置が必要じゃないかとも思うのですけれども、これについてはどのようにお考えでしょうか。
○本田政府委員 お答えいたします。 御指摘のように、クーリングオフの期間になりますと、契約が不安定で、いつ解消されるかわからないという状態でございますから、その間に商品を引き渡すということは販売業者としては控えざるを得ないということになろうと思います。そこで、申し込みの日から四日間ということにいたしておきますと、契約を確定するまでに信用調査をする必要もございますから、信用調査をその間に行なえば契約が確定して商品を引き渡せる、しかもクーリングオフの期間は満了しておる、こういうことに相なりまして、商品の引き渡しが著しくおくれて消費者に不利になることはなかろうというふうに考えるわけでございます。
○近江委員 それから消費者の信用制度の問題ですが、一般消費者に対する金融機関からの融資というのは、企業向けの融資を含めた全体の中で耐久消費財サービスで一%足らずだということになっておりますが、住宅を入れても二%程度にすぎないのではないかと思うのです。一般消費者は本来企業などより信用度が高いはずなんです。このように、消費者金融の発達がおくれておるということについて、これはどういう理由があるのですか。これについてお聞きしたいと思うのです。
○本田政府委員 お答えいたします。 御承知のとおり、日本では消費者金融が非常におくれておるということは事実でございます。おくれておることにつきましては、消費者信用の調査が機構的にまだ整備されておりませんし、したがいまして、消費者に対する信用補完の保証機関の整備も十分行なわれていない。また、そういうことが背景になりまして、消費者信用をベースにして資金調達を行なう、要するに、消費者金融の金融制度、金融機関、こうしたものの整備もおくれておるということであろうと思います。要はやはり消費者信用調査機構、その保証機構というようなものの整備が基本的には必要であるというふうに思うわけでございます。ただ消費者信用の調査機構の整備というのは、それぞれがみなデータを持ち出さなければいけないという事情もございまして、たびたび当委員会からも要望されておりますが、進捗がおくれておるというのが実情でございます。
○近江委員 この消費者信用の規模、普及率を少なくともアメリカのレベルにまで上げるために、制度的にはどういう改善を進めていけばよいのか、これについてはどう考えておりますか。
○本田政府委員 お答えいたします。 やはりいま申し上げましたような広域的な消費者信用の調査機能というものが整備されまして、その調査機能でパスしたような消費者の信用につきましては、販売業者あるいは消費者金融機関が進んでこれに融資ができ、販売ができるというような情勢に進むことが資金調達の面からいくと基本であろうと思います。
○近江委員 消費者自体の信用を生かしたこういう制度を発展させるための方策としてどういうことを考えておられるか。いま信用調査もできないから、充実してないからこうなんだという、むしろ状況説明のようなことばかりおっしゃったわけでありますが、今後こういう制度を発展さしていくためにどういう対策を持っておられるのか。また根本的にそういう消費者信用というものを生かしたそういう制度を発展さしていかれるおつもりなのかどうか、根本的な点についてもひとつお伺いしたいと思うのです。
○本田政府委員 消費者信用調査機関につきましては、社団法人の日本割賦協会信用情報交換所というものが昭和四十年九月に設立されまして、四十四年一月には保有のカードが三百五十万枚に相なっております。また家電販売会社等によります株式会社日本信用情報センター、これは四十四年十月に設立されて営業開始が四十五年一月でございますが、保有カードが六十万枚ということになっております。それ以外の月賦百貨店等の割賦販売業者がそれぞれ顧客の信用調査を行なっておりまして、最近では銀行業界でも全国銀行協会連合会におきまして全国的な消費者信用調査機関の設立が検討されておるというふうに聞いております。社団法人日本割賦協会信用情報交換所におきましては、四十五年七月一日に社団法人全国信販協会と業務提携を行ないまして、全国のネット網の整備をはかっておるというような事情でございますが、今後消費者信用調査体制を整備確立していくためには、やはりこうした複数の機関が競合状態にあるのではなくて、十分協調を保ちまして、これが全国的なシステムにまで発展するということが必要であろうというふうに思うわけでございます。
○近江委員 こうした消費者信用を基本とした、そうして消費者が有効にそうしたことが活用できるように、今後さらにそうした点をよく研究されて推進をしていただきたいと思うのです。 それから、この法改正が行なわれるわけですが、いつも法律はできるけれども、なかなか現実に、特にこういう消費者を中心とした法律についての徹底が私非常にまずいように思うのです。それで改正によって義務が強化拡大される割賦販売業者、あるいは新たに対象に加えられるローンにつき販売業者の全部に、改正の趣旨や罰則の適用についても警告が行き渡るようにすることは容易なことではないのです。ましてや一般消費者がそういうことを知ることは非常にむずかしいことになると思うのですが、そういう点通産省企業局の陣容あるいは予算に不十分な点はないのかどうか。四十七年度の予算、人員はどのように要求して、どの程度それについて盛られたのか、その辺についてひとつお聞きしたいと思うのです。
○本田政府委員 お答えいたします。 御指摘のように、表示あるいは契約の適正化等々にいろいろ改正内容があるわけでございますが、この改正法の施行までには九カ月の経過期間を置くことにいたしておりまして、その間に本法の内容の説明を行ない、業者に十分に徹底をするようにいたしたいというふうに存ずるわけでございまして、その間に各通産局ごとに説明会その他を実施いたしたいと存じます。 また、先ほど申し上げました消費生活改善監視員の制度がございますので、これらによりまして表示の状況の実態把握あるいは指導等を行なうことにいたしたいと存じますし、また割賦販売表示契約適正化のための委託調査費が今回予算として取れておりますので、この調査費によりまして業界に徹底するようにはかってまいりたいというふうに存ずる次第でございます。 また一般消費者に対する周知徹底につきましては、パンフレット、リーフレットの配布、あるいはテレビの放送、映画スライドの作製、これらを都道府県あるいは都道府県を通じて市町村、それから消費者モニターを通ずるというような方法で一般消費者にPRをはかってまいりたいというふうに考えております。
○近江委員 それから、私がいまお聞きしました通産省企業局の陣容あるいは予算に不十分な点はないのですか。いろいろいいことおっしゃったのですが、これは裏づけはあるのですか。
○本田政府委員 人員の増員につきましては、本年は認められなかったわけでございますが、都道府県を通じてさらに市町村の協力も得て周知徹底を十分はかってまいりたいというふうに存ずるわけでございます。
○近江委員 それで一般消費者による監視体制、これはモニターとも置いていらっしゃるわけですが、さらに監視体制というものを強化しなければいけないのじゃないかという点。特にこの改正の趣旨をPRすることが非常に大事だと思うのです。そういう点で特に監視体制等を強化することについてどういう具体的な計画を持っていらっしゃるか、これについてひとつお聞きしたいと思うのです。
○本田政府委員 監視体制につきましては、やはり趣旨の周知徹底が一番大事だろうと思います。趣旨の周知徹底を十分行ないながら、モニターあるいは都道府県、市町村の職員によって趣旨の徹底を実質的に見てもらうということが、監視といいますか、むしろ実施の確実な履行を徹底していくということでその実効をあげてまいるということにいたしたいと存ずるわけでございます。
○近江委員 その点、前の現行法のときもそういうようにいろいろとPRもやるということであったけれども、一番初めに質問しましたように、政府のそういうようなPRもうまくいっていないし、あるいは監視体制も非常に不備であるということをおっしゃったわけですが、これはここの答弁だけでなく、今後はひとつ腹を据えて企業局としてもしっかりやっていただきたい。これは特に要望しておきます。 それから、この互助会、友の会について、業者数あるいは規模別あるいは法人、非法人別の数、事業規模等の実態、これはどのように把握されておりますか。そしてこれらがトラブルを起こした事例としてはどういうものがあるのですか。
○本田政府委員 改正法案の趣旨の徹底、そして実効をあげることについては御指摘のように全力をあげてまいりたいというふうに存じます。 友の会、互助会の実態でございますが、業者数は、友の会が約百五十、互助会が約二百五十でございます。そして会員数は、友の会が百七十万人、互助会が四百万人でございます。預かり金は、友の会が百二十億円、互助会が約百五十億円というふうに現状を把握いたしております。 業者の人格は、友の会が任意団体、それから互助会は約二割強が会社組織、八割弱が任意団体ということになっております。 それから、友の会につきましては、二件倒産の事例が出てまいっておりますが、それ以外の苦情事例はわれわれのほうにはあまり参っておりません。互助会につきましては、一件倒産に近い状態におちいりまして、これは別途経営している商事会社のあおりを食って経営が行き詰まったということになりましたが、これは経営者が交代いたしまして、その後若干サービス提供がおくれましたが、既契約者に対しては一応サービスの提供は行ない続けておるという状況に相なっております。 ただ、サービスの内容として、あるいは契約の履行につきまして、解約ができなかったとかあるいはサービスの提供を受けたけれども、そのサービスの内容が予期するよりも悪くて、希望のものにするためにはさらに特別会費の支払いを求められたというような苦情がわれわれのほうに参っておる次第でございます。
○近江委員 この友の会で二件倒産して、それ以外はないとおっしゃっているのですが、互助会のほうで、福岡市では、冠婚葬祭互助会が四十五年十月に放漫経営で倒産して銀行取引を停止されて、それを会員に知らせないで十二月まで積み立て金を集めていた。同市の別の互助会は、会員が解約を申し込んだが一銭も返してもらえず、会員は市の商工課に泣きついたとか、こういうこともあったように私は聞いているのです。あるいは勧奨パンフレットに誇大広告のたぐいが多く、結婚式、披露宴等全部やってくれると思って入会したら、実際には挙式費だけで、追加金をごっそり取られたとか、また、貸し衣装がしみだらけで別のものを頼んだところ別途金を取られ、会場サービスも悪く、一生一度の結婚式が不愉快であった、これは私どもの大阪の、東大阪にあったことです。こういうように、あなたのほうが把握しておるということは、ほんとうに一部だけが報告されている。全部もっと調査したら幾らでも出てきますよ。そういう監督の神経の行き届かないことで、幾ら法改正をしても、運用の点では非常に心配があるわけです。そういうことは非常によくないと思うのですね。そういうわけで、これらが今後許可事業者にふさわしい組織になるように、どのように指導育成されていくのですか、それをお聞きしたいと思うのです。また政府のそういう、今後のあなた方の姿勢を一ぺん聞きたいと思う。
○本田政府委員 御指摘のような事例が——具体的な事例でなく一般的な表現で申し上げたわけでございますが、ただいま御指摘のような点を含んだ苦情が参っておるわけでございますし、福岡の事例につきましては、その経営者が交代して、おくれて債務を履行したという状況になっております。 そこで、今度の法改正におきまして、規制の対象に入って健全な事業経営を継続してもらうということに相なるわけでございますが、健全な事業経営を継続するためには、やはり事業体質の強化というものが前提に相なると思いますので、これにつきましては、許可の基準その他につきまして、具体的な状況を考慮しながら体質の強化を考えていく必要があろうと思いますけれども、個々の事業の実態に応じまして、ある程度時間をかけて体質の強化をはかって、健全な事業経営のできるようにいたしたいというふうに存ずるわけで、たとえば合併が必要であり、できるようなものは合併を進めてまいるというようなことを考えたいというふうに考えております。
○近江委員 それではきょうはこれで一応おいでおいで、保留しておきます。
○鴨田委員長 川端文夫君。
○川端委員 最近文明国にはだんだんと割賦販売が普及されておるし、日本にも耐久消費財の普及に伴って割賦販売がふえているけれども、最近、外国系の百科事典等の訪問販売についての攻撃的な販売方法について問題を起こしておるわけですが、通産省の指導はこれに対してどういうふうにやっておるのか、キャッチセールスというか、こういう業者というものに対してどういう指導をしているか、ひとつお答え願いたいと思うのです。
○本田政府委員 お答えいたします。 外国系の百科事典の訪問販売におきまして多数の紛争が生じまして、あるいは一部には社会問題というふうに指摘されておるわけでございます。この点につきましては、一昨年の十二月に、外国系の百科事典販売業者に対しまして、あるいはこれと同様の販売方法をとる業者に対しまして、販売体制及び販売方法の是正を求め、また契約の解除に応ずるよう指導いたしたわけでございますが、その後もやはり消費者との間に販売方法、解約条件等の紛争が続くということでございましたので、昨年の暮れの十二月二十一日に、再度、販売業者に対しまして、キャッチ販売といいますか、駅構内、道路上で顧客を誘引するようなことをしないこと、あるいは実物の商品を必ず携行してやること、販売の目的を明示して、アンケートだというようなことで上がり込んで販売に移るというようなことのないようにする、あるいは割賦販売の条件を明示する、誤解を招くような損害賠償額の表示は取りやめる、あるいは契約完成段階で契約書の一通をまたは写しを購入者に交付すること、苦情処理の窓口を設置すること、これらにつきまして関係の業者に対しまして是正方を求め、報告を求めました。これらにつきましてはそれぞれ報告がまいって、是正方につきまして考慮するということに相なっておりますが、また他面、社団法人の日本割賦協会に外国図書販売部会を設置させまして、割賦販売契約の適正化、訪問販売方法につきまして秩序を確立すること、あるいは消費者の相談窓口を設置すること等を行なわせますと同時に、セールスマンの質の向上をはかるような自主的改善を具体的に検討するよう求めたわけでございます。今後も、この線をさらに成果のあがるように進めてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○川端委員 セールスマンの中には、いろいろ人によって違う場合もあろうけれども、ことばと現物が全然別ものであったり、詐欺的な商業方法でやっている販売員もかなり多いように思うのですが、クーリングオフだけ、この制度だけでこの問題が処理できると思っているのでしょうか、どうでしょうか。
○本田政府委員 昨年暮れの通牒でも指示しましたように、従来訪問販売の際に現物を持たずに一枚刷りの見本のようなものを持って販売をする、ところが、実際契約して買ってみると非常に大部な英語だけの本であるというようなことで、購入者としてはだまされたというような考えになるケースが出てまいっておるというふうにわれわれも聞くわけでございます。実物とセールスマンの言った内容とが異なるということにつきましては、割賦販売のみならず、一般の販売におきましても生ずる事態でございますが、これについてはやはり詐欺あるいは錯誤というような民法上の規定による解決というものも必要であるというふうに考える次第でございます。
○川端委員 せっかく割賦販売法の一部を改正するにあたって、通信販売については何ら触れていないわけですね。クーリングオフの適用からも除外している理由は、通信販売は何をやってもいいということなんでしょうか。これは何か考えていることがありますか。
○本田政府委員 お答えいたします。 クーリングオフの制度を今回取り入れることにいたしたわけでございますが、クーリングオフを必要とする事情を考えてみますと、セールスマンが訪問販売を行なって、そして割賦販売の契約をする。その際、購入者が受動的であって、しかもセールスマンのじょうずな言辞に左右をされて購入の決心をする。ところが購入者自身のほんとうの心理としては、そのものの価値を確認してそうして買うことにきめるというような状態にならずに、一応申し込みを行なうというようなことから、契約を取り消したいというようなことになり、あるいはそれを履行した場合には解約の要望が出る、解約に伴う損害賠償をどうするかというようなことで、いろいろ紛争が生ずるという事態であると思います。そこで、訪問販売によって購入者の意思が非常に不安定な状態できめられるということに対して、クーリングオフの制度を導入するという考え方でございますので、セールスマンが介在せずに、見本その他が送られてきて、それによって選択をして買うということにつきましては、クーリングオフの規定を適用するととはないというふうに考えたわけでございます。しかしながら、おそらく先生の御指摘としては、通信販売においてカタログその他等見たものと、実物を送ってきた場合に、実質的に品質が違う、あるいは実物としても自分の求めたものと違うというようなことがあろうと思います。この点につきましては、先ほどの問題点と同様に、ものが違ったということでございますので、この点につきましては民法の規定等によって救済を考えねばならない事態ではなかろうかというふうに考える次第でございます。
○川端委員 訪問販売のクーリングオフについての問題点として、割賦販売のみに限定しておる今度の制度でいいのか。先ほどもお答えの中に入っていたけれども、やはり訪問販売の中には、割賦販売以外の問題でも非常にトラブルが多く出ている現状から見て、これでいいのかという不安を私どもは持つのです。せっかく割賦販売法の改正の中にやはり訪問販売を一項目起こして、もう少し明確な線を必要とするんじゃないかと思うのだが、いかがでしょうか、この点。
○本田政府委員 クーリングオフ制度につきまして割賦販売を対象にいたしたという点につきましては、セールスマンがたずねてきて、非常にうまいことばで買いものの決心を誘うということでございますが、その際、割賦販売が行なわれるものは比較的高額の商品でございまして、したがってトラブルも深刻になるということでございますので、クーリングオフという制度自身としては、やはり取引関係としては特殊な事態に適用するような性格のものであろうと思います。したがいまして、割賦販売につきましてクーリングオフを適用するということにいたしたわけでございます。外国の諸法令を見ましても、やはり割賦販売に限っておるという例が多いようでございます。
○川端委員 私は意見として、訪問販売や通信販売についての問題点に対しては、やはり割賦販売法の中だけでは問題の処理はできないんじゃないか。したがって特別立法的なものを、単独的なものを必要とするんじゃないかと思うのですが、御意見いかがでしょう。
○本田政府委員 今回の割賦販売審議会の審議の中でもいろいろ御意見が出まして、先生のおっしゃるような御意見も出たわけでございます。消費者金融が非常に多様化して、消費者金融制度の問題として考えるべき問題点と、それから商品販売の問題として考える問題点とがいまや出てまいったということでございますが、消費者金融制度そのものも、銀行の消費者ローンその他もいろいろ出てまいって、非常に複雑になってまいっておりますので、なかなか制度を整理することに手間どる。かたがた、割賦販売につきましては、いろいろ消費者の利益を不当に害される事例も多数出てまいったという事情がございましたので、さしあたり消費者にいろいろ不利益の生ずる事態に対する法制の整備をまず行なうことにいたしまして、そうしてさらに根本的な、いま御指摘のありましたような消費者金融の問題と商品販売の問題との二つに分けて整理すべき問題点についてはさらに審議を続けよう、こういうことに相なっておるわけでございまして、その点は、御指摘の点をお聞きしまして、また引き続き審議を続けさせていただきたいというふうに存ずるわけでございます。
○川端委員 私は、現行の割賦販売法は信用取引に関する規制と販売についての規制と二つの面が含まれていると理解するわけですが、この信用取引に対する側面については、将来やはり消費者信用保護法的な発展が用意されるべきじゃないか、なすべきじゃないか、こう思うのですが、この点はいかがでしょう。
○本田政府委員 御指摘のとおりだと存じます。そういう御意見もいただいておりますが、ただいま申し上げましたように、消費者金融制度の問題といたしましては非常に広範な制度にいまなっておりまして、法令その他も各般に非常に広くなっておるわけで、これの整理を行なうということになりますと、かなり実態の調査その他時間をかけて行なうことが必要だということでもございますので、これらについてはさらに時間をかけて審議をしようということにいたしたいと存ずるわけでございます。
○川端委員 訪問販売の問題は商品だけではなくて、取引所の問題でも、先般来委員会で大きな問題になっているわけですから、やはり割賦販売の問題も、最近はやはり商品が先に送られて、あとからローン式に金を払う場合においては、消費者はわりあいに守られる場合があるのだけれども、問題は、訪問販売の中からいろいろないやな思いを残したり、買わざるを得ないように仕向けられたりして、強制面も出ておるという一面から見て、何か片手落ちのように考えられてならないので、この点はひとつぜひすみやかに検討されて、次の機会に販売方法と合わせたこの問題点を処理できるような立法化に踏み切ってもらいたいという要望を申し上げておきたい、こう思うわけです。 次に私は、明日参考人から意見を聞いた上でまたお尋ねしたいと思っておるわけですけれども、きょうはひとつ、この第二条の四の項目の中に「指定役務の提供又は指定役務の提供をすること若しくは指定役務の提供を受けることの取次 当該指定役務の提供を受ける者」という意味においての、先ほどから質疑が行なわれている友の会なり互助会の問題が本割賦法の中に組み入れられておるわけですが、この役務提供だけだとお考えかどう九という、この互助会なり友の会の中にそれのみしかやっていないという見方を現実にされておるのかどうかお答え願いたいと思います。
○本田政府委員 四項の一号では「商品の売買の取次」を行なって、そうして相手方としては「購入者」ということに相なっております。二号で「指定役務の提供又は指定役務の提供をすること若しくは指定役務の提供を受けることの取次」そして相手として「当該指定役務の提供を受ける者」ということになっておる一わけですが、現在の実情では、友の会は商品の売買の取り次ぎを行なうことを主体といたしておりまして、互助会は指定役務の提供あるいは指定役務の提供の取り次ぎということをやっておるというふうに理解しておる次第でございます。
○川端委員 それは私も全国二百五十という互助会の会員あるいは友の会の百五十の会員、先ほどからお答えになっている会員を全部調べたわけではございませんけれども、役務だけじゃないのもあるのです。共同施設的な会館のようなものを建てて、日常会合等に使わしている、こういうものもあって、必ずしも役務提供だけではない。冠婚葬祭以外にもクラブ的に会員に利用さしている機関もあるんだが、こういうことも実態を御存じの上で、この法律の中に組み入れられたのかどうかということをお尋ねしてみたいと思います。
○本田政府委員 お答えいたします。 会館等でクラブ活動あるいは集会等に使うという例のあることは聞いておりますけれども、さしあたってここで法律を改正いたしまして指定役務ということにいたします際には、冠婚葬祭をまず指定いたしまして、そしてその他の役務について一般化されましたならば指定を追加するということを考えたいと考えておる次第でございます。
○川端委員 私はそういう意味からいって、この前受け金に値するかどうかという問題点を現場で見て疑問に感じている団体があるわけです。たくさんじゃないですよ。しかしながら私の見た目では、会費的な意味で払っている人もおる。施設を安易に利用できるという意味で、会費的な意味で、互助会に入って喜んで参加している人々もある。必ずしも前受け金という解釈のみにとらわれていない会員もおることを知っておるのですが、これはそういう意味の参考人を呼べといえば私はいつでも二人や三人呼べる実態を知っているのです。これはすべて互助会の集めている会費は前受け金と断定できるでしょうか。この点はいかがでしょう。
○本田政府委員 先ほど申し上げましたように、ここで前受け式特定取引として前受け金だというふうに取り扱うべきものは指定役務と関連したものであるということでございますので、御指摘のように建物を利用して集会あるいはクラブに利用するということのための経費として払うものは別の経理をしなければならぬというふうに存じます。
○川端委員 私の知っている互助会では、月五百円の会費、五カ年六十カ月満期になって三万円になれば、基金としてこれを証書にして渡して、それ以上会費を追徴していない。したがって、これで自由に施設を利用できたり、いろんなものを安く利用できるということで喜んでいる者があるのです。これを取り締まらなければならぬという中には、先ほども近江委員が言われたように、全国的には不正をやったりふしだらのもあるかもしれませんが、中には会員相互の親睦を中心に、非常に円満にいっている団体もあることを御存じないんだろうかあるんだろうかということを疑問に思ってお尋ねしておるわけです。
○本田政府委員 互助会が地域的な集まりとして、しかも相互補助の精神で発足したという発足の経緯から参りますと、本来円滑に事業が進められるべきものだと思います。ただ先ほど出ましたような事例がいろいろ出てまいるような情勢が出てまいりましたので、それに対する措置を必要とするというふうに考えるわけでございます。したがいまして、けさほども申し上げましたように、今後の互助会の許可の基準等の決定にあたりましては、そうした経緯、互助会というものの機能といいますか、こういうものを考えながらきめてまいりたいというふうに思うわけでございます。
○川端委員 まあ、あした参考人からもお尋ねしてみたいと思って、きょうはあまりたくさんの質問をいたさぬつもりで質問を始めたのですが、いまの御答弁を聞いていると、そうすると実態を正確に掌握していないでこれから実態を調査してという一面をお答えになっているようですが、この法律が、われわれが承認を与えて通過してしまえば、いままで何らの支障なく円満な姿において行なわれてきた運営の中に、法律のためにかえって不利益を加入者に与える面が起きるという心配はございませんか。
○本田政府委員 その点につきましては、やはり非常に互助会のような組織が全国的に広がってまいるということとからみまして、それに伴う問題点については、あらかじめ加入者を保護するという規定が必要であろうと思うわけでございます。その点については御理解いただいたのでございますが、それに伴って不利になる点はなかろうかという点であろうと存じます。この点につきましては、やはり全体の問題に対しまして法令の網をかぶせるということになりますから、これに伴う負担というものが生ずるというふうに考えるわけでございます。その点につきましては、できるだけ負担を軽減できるような配慮を考えねばならないということで、たとえば供託金につきましては、新たに指定機関によって供託にかわる契約を行なうことによって供託の効果を確保するというようなことも考えるわけでございますし、それから許可の基準につきましては、いまの実情で急速にむずかしい条件に合わすということではなくて、その実態から漸次そういう方向に持っていくというような配慮をいたしたいというふうに考えておるわけでございます。
○川端委員 私は、皆さんは法律をつくるのはなかなかおじょうずだし、たくさんおつくりになろうという意欲はわかるのですが、しかし日本では——日本は世界で法律の数が一番多いそうです。同時にまた、弁護をして法律の裏をくぐる弁護士さんも一番多いということが伝えられておるわけですが、法律をつくるという目的は、国民のいわゆる税金なりいろんなものを使うためには国が法律に基づいてこれを施行していくということが必要であるけれども、モラルの問題がかなりウエートの高い事業等に対しては、モラルの指導の行政指導でできるのじゃないか。法律の網をかぶさなければこれはだめだというきめつけ方が、一面において少数のものの不正行為を取り締まるためにお互いに善良な、いままで円満に運営してきたものまで窮屈な規制のワクにはまって、かえって運営がやりにくくなるのじゃないかというおそれを感ずるのですが、この点は心配ありませんでしょうか。
○本田政府委員 その点につきましては、先ほども申し上げたとおり、こうした組織が全国的に非常に広がってまいる、加盟者も四百万にもなるという状況状況にも相なっておりまして、また、本来の互助会の目的あるいは機能というものに対して加入者が必ずしも十分理解をしていないことに伴って、苦情もいろいろ出るということに相なってまいっておる状況でございますので、それらについてやはり法律的な面から整備しておくということが必要であろうと存じます。ただ、その際、先生のおっしゃるような点についての配慮は行なわれねばならないというふうに考える次第でございます。
○川端委員 冒頭に言ったように、これ以上詰めません。とにもかくにも、まだ正確に実態調査が行なわれていないように、午前中からの質疑による御答弁を聞いても実態が正確に把握されていないような印象をわれわれは受けざるを得ない。そういう中で、法律をつくって網をかぶせて規制するということだけ急いで、実際上いろいろなトラブルが起きて、かえって加入者が迷惑をこうむるようなことになったらどうするのだろうという心配が強いということだけは申し上げて、明日参考人等の意見も聞きながら、後日質疑いたしたいと存じます。 きょうはこれで質問を打ち切って、保留しておきます。
○鴨田委員長 次回は、明十九日午前十時理事会、十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時一分散会