P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
68回国会衆議院1972/04/20

決算委員会 第8号

発言数
63
登壇者
9
会派数
3
開催日
1972/04/20

会議録

福田繁芳自由民主党

○福田委員長 これより会議を開きます。  昭和四十四年度決算外二件を一括して議題といたします。  本日は、自治省所管について審査を行ないます。  質疑の申し出がございます。これを許します。瀬長君。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 沖繩の復帰に伴う特別措置に関する法律の中での、自治省関係で特に琉球政府の承継等、さらに沖繩県の職員等の給与に関する経過措置といったような、別にもありますが、きょうの質問はそういう点に焦点をしぼって行ないたいと思います。  最初に、琉球政府と申し上げましても、実質的にはアメリカの占領統治を一番の目的としてアメリカがでっち上げた政府で、アメリカ民政府のもとにあって、いわゆる下請け機関の性格を持っている。ところが、そういった下請け機関の権限を持っているにしても、その政府の財政負担、これ一切沖繩県民の税金その他でまかなっていて、日米両政府からの援助金などというのも幾らかありましたが、実際は植民地的財政の性格を持っております。そういったような琉球政府が、今度五月十五日を期して沖繩県になっていくわけで、その琉球政府の有している権利及び義務のうち、国家が自治省関係で承継するというふうなことがはっきり規定されております。  そこで、五月十五日のいわゆる施政権返還という時点になったので、現在まで琉球政府の予算年度は本土と違って六月末である。そこで七二年度、すなわち六月の末に終わる琉球政府の予算を組みかえなければならないということになって、屋良行政府主席は十七日に琉球政府立法院にいわゆる補正予算を出しております。この中で、一般会計予算は退職金二百万あまりが追加されて、全体としていわゆる資金繰りに非常に困っている。七二年度の予算規模は、歳出歳入ともに二億六千六百万ドル、そのうちで五月十四日時点における収入支出の見込みは、収入面で一千百六十七万五千ドル余り不足が見込まれる。その不足額として財源対策として納税者に協力を得る、これは納期一ぱいでなしに、できるだけその前にも出してもらうということで、四百三万六千ドルが納税者の協力で確保できる財源であるが、さしあたり残額として七百六十三万九千ドル、これは本土政府へ援助要請をしておる、ということを屋良主席は立法院の予算合同審査の中で言っております。最初に、この金額は日本政府に出してもらわないとどうにも動きがとれないというところまで来ております。この大体の内訳は、いわゆる人事院勧告の、これは沖繩のでございますが、給与勧告に基づく公務員、教職員の給与改善費として三百八十九万ドル、それから期末手当を本土並みとするための増加額が二十三万ドル、それと公務員の勧奨退職金の増加額二百万五千ドル余りということです。七百万ドル余り日本政府からぜひ出してもらわなければつじつまが合わせられない、それはすでに日本政府に要請しているという報告を屋良行政府主席は行なっております。ここら辺の事情と、さらにこれを保障するということが実際上自治省関係としてできるかどうか、この点を明らかにしてほしいと思います。

森岡敞自治大臣官房参事官

○森岡政府委員 ただいま御指摘の、現在の琉球政府の歳入歳出の状況及びその結果の不足額につきましては、まだ復帰前でございましたので、沖繩・北方対策庁のほうに琉球政府から御連絡があったものと私どもは理解いたしております。私どもといたしましては、いま御指摘の数字につきまして十分なる報告をまだ受けておりません。したがいまして、対策庁とも十分協議いたしまして、万全の措置を講ずるよう検討してまいりたい、かように思います。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 これは出さなくちゃいかぬ金額だと思うのですが、その場合どういう予算措置が行なわれるのか。見通しがあれば、おっしゃってください。

森岡敞自治大臣官房参事官

○森岡政府委員 御承知のように、復帰後の昭和四十七年度の琉球政府及び市町村の財政の措置につきましては、今国会に提案されております予算及び地方財政に関します諸措置を定めました法律よりまして、適切な措置を講ずるように考えておるわけでございますが、いま御指摘の問題につきましては、五月十五日の復帰の時点でどのような歳入歳出の状況になり、不足がどうなるかということの確定を見た上でありませんと、私どもとしては、いまにわかにどのような措置を講ずるかということをお答え申しかねる状況にあるわけでございます。しかし、そのような事態がだんだんと確定してまいるにつれまして、対策庁と十分協議をしてまいりたい、かように考えておるわけでございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 私が申し上げておるのは、すでに琉球政府から立法院に出されておるこの事実をいま質問しておるわけなんです。これから調べてどうするのだという問題ではなくて、琉球政府で全部予算を検討した結果、一千万ドル以上の穴があいてしまう。したがって、納税者の協力を得て出し得る金額は四百万ドルくらいである。そういった面で七百万ドル余りはどうしても政府に出していただかなくちゃいかぬ。私は、自治省に申し上げますのは、自治省は、法令関係でも政府のそういった権利義務の承継関係は法にうたわれておるわけです。そういった面で、総理府の中にある対策庁関係だけに一任しておるといったようなことでは、自治省の権限というものが疑わしくなるという点なんです。それで、この七百万という数字も出ておるわけなんです。どういうふうな措置をするのか。これは明確に答えてもらわないといかないのじゃないか。すでに復帰は一カ月ないのですよ。その点を明らかにしてほしいと思うのです。

森岡敞自治大臣官房参事官

○森岡政府委員 ただいま申し上げたことを繰り返して恐縮でございますが、現時点では、さしあたり窓口と申しますか、琉球政府との関連でいろいろな情報あるいは事実をお聞きし指導いたしておりますのは北方対策庁ということになっておるわけでざいます。私どもといたしましては、対策庁の種々の情報を承って、それに即応した適切な措置を考えていきたい、かように考えておるわけでございまして、いま御指摘のように、立法院にそのような要請がなされたということは事実でございましょうが、今後の一カ月の間に若干の数字につきましてさらに推移があるのではないかというふうな気もいたします。それらの確定を待ちまして適切な措置を講ずるよう検討いたしたい、かように思っておるわけでございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 今度の予算で沖繩関係の予算が二千二百三億円といったような形で出ておりますが、実際に見ますと、軍事費的なものや終戦処理費的なもの、国家で当然やらなくちゃいかない事務事業費で、ほんとうの普通の県自治体として使用できるのはわずかであるということになります。自治省として、今度の沖繩の予算は大体どのぐらいになるだろうと検討しておられますか。

森岡敞自治大臣官房参事官

○森岡政府委員 自治省といたしましては、沖繩県及び沖繩市町村に対します直接のと申しますか具体的な財政措置は、御承知のように一般財源の措置をいかように考えるかということでございます。そのような観点から、臨時沖繩特別交付金あるいは地方債によりまして所要の一般財源はできるだけ充実確保する方途を講じたつもりでございます。  全体の予算規模、沖繩県及び市町村の予算規模がどうなるかということでざいますが、これからの問題でございますので、この時点で確定的なことを申し上げるのはいかがかと思いますが、大体、県、市町村合わせまして一千億円程度ではないかというふうな大まかなめどでございますけれども、そのような考え方をとっております。しかし、これは琉球政府における単独事業、市町村における単独事業がどのような規模になりますか、それによりましてある程度動いてまいる、かように考えております。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 いま大体きまっておるもので、自治省関係で臨時特別交付金がありますね、三百六十五億、それと普通地方交付税九十一億、さらに国庫支出金、地方債合わせてまず三百億、県民税を大体五十億と見て、八百億円ぐらいではないかということがいわれておりますが、いま一千億円程度だとすると、残るのは県民税が五十億程度ではなくて、約二百五十億程度という見込みになると思うのですが、自治省としてはそういったような見解ですか。

森岡敞自治大臣官房参事官

○森岡政府委員 お断わり申し上げましたように、現時点における見込みでございますので、かなりラフな数字でございます。御指摘のように、一般財源といたしましては、臨時沖繩特別交付金を含めました地方交付税が約四百五十七億円支出される見込みでございます。それに地方債を百四十三億円程度見込んでおります。そのほか国庫補助金が合わされまして、まあ一千億円程度ではないだろうか、かように考えておるわけでございますけれども、地方債の百四十三億円というのは、これは御案内のように、金額政府資金を予定しておりますが、現地におきましてあるいは縁故資金、銀行縁故資金などを活用して事業を実施していくということになりますと、政府資金で用意しております地方債の規模をさらに上回る事業の執行も可能であるわけでございますので、それらの様子もいろいろ考えあわせまして、ほぼ一千億円程度ではないだろうか、かように考えておるわけでございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 さきに戻りますが、いまの七百万ドルの歳入の落ち込みを政府に要求しておるわけですが、対策庁に対する自治省の権限というのか、いわゆる地方自治、これをどう育成していくか。憲法にうたわれた地方自治を拡大していく、自治省というのはそういったような地方自治の問題をやるところだと思うわけなんだが、対策庁におまかせということであるのか。自治省として、何らかの形で、これはぜひこういったところから出すべきだといったような点も言い得る権限みたようなのがあるのですか、ないのですか。

森岡敞自治大臣官房参事官

○森岡政府委員 たとえば地方財政法によりまして、自治省は、各省庁に対しまして、地方財政に関連いたします制度あるいは施策について意見を申し述べる権限、機能を持っております。そういう意味合いで私どもは、沖繩県及び市町村の財政運営に対しましては、自治省といたしましてとらなければならない施策、政策手段は十分活用いたしますと同時に、各省庁に対しまして、県及び市町村の行財政運営に必要な措置につきましては強く要請してまいっておりますし、今後もそのような考え方で対処してまいるつもりでございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 いま、これはたしか内閣委員会で審議中だと思いますが、沖繩開発庁設置法、この法が通れば、当然のことながら沖繩総合事務局が設けられていく。これに対して、沖繩振興、特に経済開発をするためには他府県と違った開発方式をとらなければならないかという理由でこの開発庁ができる、あるいはつくらなくちゃいかぬという法案が出ておりますが、これは、沖繩ではいわゆるアメリカ民政府にかわって日本民政府ができるのだと、一言で突き詰めれば言っておりますが、振興計画の問題でも、審議会という、人数からいたしましても、これはほとんど本土のが多いし、しかもこの委員は総理大臣の任命である。それで、いわゆる自主的に沖繩の経済開発、振興のためにやるという計画の立案、これはほとんど中央集権的な方向で行なわれている。同時に、これと関連して県知事の権限が非常に狭められてきておる。これに関して自治省としては、沖繩県が一応返ってくれば、県の自治体一つふえますね。その意味で、何も特別にそういった沖繩を管理支配するようなことではなくて、なぜ他県並みにせめて自治省がいわゆる県、市町村、自治体に対する指導とか助言とかということが行なえるようにしないおか、これは非常に沖繩県民は不審に思っているわけなんです。これは、政府の説明によりますと、とりたてて格差があるので、これをぜひ直すためには、総合的に開発するための開発庁が必要だなどと言っておりますが、実は、現実にそうじゃない。これは予算規模からいたしましても、この予算の本質部分を握っているのは開発庁である。県知事にまかされているのはほとんどないといったようなことから関連いたしまして、憲法にうたわれている自治の原則、これをせめて、二十七年間占領下にあったので、こういった自治の権限をもつと大幅に、中央集権的じゃなしに、地方自治体として自主的にあらゆる計画を立案し、実施していけるような、そして国はそれに対して資金を出すという方向こそ正しい方向じゃないか。自治省としても、率直な話、いま沖繩県ができる。その沖繩県知事に沖繩県議会に大幅な自治及び自主的に処理できるような権限を与えるといったことについてどうお考えになるか。これは大臣から承りたかったのだが、大臣おられぬようなんで、政務次官あたり御意見があれば、これは基本的な問題ですから、発表していただきたいと思います。

福田繁芳自由民主党

○福田委員長 ただいまの瀬長君の御質問に対して、幸いにいま遠藤行政課長が来られておりまするから、一応御答弁願って、後ほど政務次官に御答弁願ったらと思うのだが、どうですか。——遠藤君。

遠藤文夫自治省行政局行政課長

○遠藤説明員 御指摘ありましたように、沖繩の復興開発につきましては、地方自治の本旨に基づきまして、現地の意思を最大に尊重しながら進めていくということは御指摘のとおりだと思います。実際の、この前沖繩振興開発に関する法律におきましても、その計画の作成にあたりましては、現地の沖繩県の意思というものを最大限に尊重して計画をつくっていくというような仕組みになっておりますし、さらに、御指摘がございましたような実際の仕事にあたりましても、できる限り、もちろんその現地の自主性を生かし、それに対して最大限に財政的援助をしていくという仕組みで行なわれる、かように私どもは心得ております。  一つには、沖繩県にある程度権限を移譲して、そしてやらせるべきではないかというような御意見がございましたが、この点につきましては、実は、沖繩県というものだけの権限をほかの地方団体の権限と変えるということにつきましては、若干問題があろうかと思いますし、お話ありました沖繩の開発庁というものにつきましても、これは別に沖繩県が本来持っている権限を吸い上げるというようなことではなくて、本来国のほうで行なうべき仕事を現地に即して弾力的に実態に即するように運営する、かような考え方のもとにつくられておるはずでございまして、御趣旨のように地方自治を尊重しながら開発を進めていくという形には、御趣旨の方向に沿ったような仕組みになっておるのではないか、かように考える次第でございます。

小山省二自由民主党自治政務次官

○小山政府委員 御承知のように、復帰後の沖繩の県及び市町村の行財政のあり方については、いろいろ御意見があろうと存じます。しかしながら、現実に戦後二十六年の空白という、そこにはおおうべくもなく、やはり行財政の上に大きな格差があるようでございます。したがいまして、これらの格差をできるだけ早い期間に本土並みの水準に引き上げるということになりますると、そこには私は、ある強力な行政指導なり御援助なりというものがやはり必要ではなかろうかというふうに考えております。  今回沖繩・北方対策庁が設けられ、国において一元的にこれらの問題について対処しようという趣旨は、少なくとも天下り的な、あるいはかつての民政府と同じような考え方の上に立ってこうした機構を設けたわけではなくして、先ほど来申し上げますように、一日も早く沖繩のこの格差を是正したい、行財政水準というものを引き上げたいという趣旨にほかならないわけでございます。本土におきましても、北海道開発庁というような同様な機構がございまして、北海道全体の行財政水準あるいは開発その他について強力な御援助をいたしておるのと全く同趣旨ではなかろうかというふうに私は考えておる次第でございます。  なお、これらの中の公共事業費等については、それぞれ地方庁に移しかえになりまして、これらの仕事については自治省においても十分指導御協力申し上げることに相なっておる次第でございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 いま政務次官がおっしゃったことは事実に反するのです。北海道開発庁などとは基本的に性格が違っております。それは実際、沖繩県知事が行なうべき、まあ委任さるべきものも開発庁、直接には沖繩総合事務局やるようになっておる。  さらに、経済振興計画が一番基本となるのですね。新しい沖繩県づくりということになると、結局どういう計画を立てるのか、その計画の立案が、沖繩県民の意思が十分反映されるような審議会の構成ではないのです。二十五名のうち十三名はほとんど本土から行く、各省関係の。それから知事にしても、県議会議長にしても、特に学識経験者などはだれが任命するか。全部総理大臣任命である。そういったような、いわゆる中央集権的な、国家権力が直接県知事のもとに及ぶような方向でのこの法案の骨格であるだけに、私が最初に申し上げました、何だ、これは復帰したって機構としてはアメリカ民政府じゃないか、いわゆる日本民政府じゃないかという点はそこにあるんですね。ですから、県知事に委任さるべきようなものも、ほとんどが開発庁、総合事務局で行なえるようにいまなっているのです。それは危険なんです。その点が、沖繩のほんとに自治をこれまで求めてきた県民としては、せっかく布令、布告のかわりに日本国憲法というのをかちとった。そうして日本国憲法に基づいて地方自治の原則が、やはり沖繩を、これまでの格差をなくするためにも、中央集権的なものではなくて、地方自治体がほんとに民主的に、自主的に運営されるような強力な県知事の権限、そしてこの県知事の権限施行する場合の国の援助ということがあって初めて、二十七年間分離占領支配の中に置かれた沖繩県民が、豊かな県づくりができるのじゃないか。核基地の撤去の問題にしても、いわゆる平和な、ということになれば、結局基地があってはいかぬということ、そういったようなものを前提として経済計画を立てるわけなんですが、その意味で私が申し上げておるのは、自治省がせっかくあるのですから、もう少し自治省は自治省として——今度復帰すれば沖繩県が一つ加わるわけなんで、そういった率直な意見はなかったのかどうか、最初のこれができる場合に。私はあってしかるべきじゃなかったかと思うんですよ。自治省の権限が開発庁に移っていくという問題もあるわけなんですね。そこら辺の経過があれば、いきさつがあれば、もう一ぺん政務次官のほうで説明してほしいと思います。

小山省二自由民主党自治政務次官

○小山政府委員 御指摘ではございますが、今回開発庁を設けました趣旨は、沖繩県の自治権を侵すとか沖繩の自主性を阻害するとかいうような意図は毛頭この機構の中にはないわけでございまして、言うならばむしろ沖繩の立ちおくれておる行政水準と申しますか、そうした面をできるだけ早く本土並みに引き上げるための御援助と申しますか、そういう形の中にこの機構ができておるわけでございまして、沖繩県知事の考え方、あるいはその申請に基づいてこれらの仕事が行なわれるというような形になっておりますので、私は沖繩県の自治権を侵害するというようなことは毛頭ないものと確信をいたしておる次第であります。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 これは実際はいま政務次官のおっしゃるようになっていないので、沖繩県民の自治権をかちとる運動の中ではっきりした回答を出さなくちゃいかぬと思うのです。  もう一つ、関連して、沖繩県の職員等の給与に関する経過措置というのを自治省で行なうことになっておりますね。これはいまの特別措置法の百五十一条、これに関連いたしまして、現在琉球政府の公務員がおります。この公務員のうち、国家公務員あるいは県の公務員に大幅に分けられると思うのですが、それはどういうふうに具体的にはなっておるのか。給与などについては具体的には一ドル・三百六十円で復帰後も読みかえろといういろいろ要求も出ております。こういう公務員の分析がどうなっておるか。もうあとわずか一カ月足らずの期間がありますので、自治省としてはその準備がすでにできておるのじゃないかというふうに考えますので、一応明らかにしてほしいと思います。

鹿児島重治自治省行政局給与課長

○鹿児島説明員 お答えいたします。琉球政府の職員の、復帰に伴う給与の切りかえにつきましては、地方公務員となる者につきましては、御案内のように、特別措置法の百五十一条の規定によって措置を行なうわけでございますが、切りかえの措置につきましては、人事院のほうにおかれまして、現在おられます職員の方々の給与の再計算、本土のたてまえに基づきますところの再計算の措置をすでに行なっておるわけでございます。したがいまして、基本的にはその再計算に基づきました給与の格づけというものが復帰後になされるという形になっておるわけございまして、ただこの場合、特合措置法の百五十一条におきまして、従前の給与と切りかえ後の給与の差額が出ました場合には、特別の手当を支給するということに相なっておるわけでまして、差額が出ました場合には、この特別の手当、いわゆる差額手当と申しますか、これによって措置を行なうということに相なっております。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 この特別の手当の支給の場合の予算措置は、予備費から出すのですか。それとも何かまた別に出しょうがあるのか、そこら辺を明らかにしてほしいと思います。

森岡敞自治大臣官房参事官

○森岡政府委員 地方公務員の給与につきましては、地方交付税の算定にあたりまして必要額を計上いたしておるわけでございます。したがいまして、沖繩県の職員の特別の経過措置に伴います給与につきましては、交付税をもちまして適切な財源措置を講じていく、かように措置することにいたしておるわけでございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 これは交付税と申し上げますのは、いわゆる臨時沖繩特別交付金として三百六十五億組んでありますね。あるいは普通地方税、地方交付税九十一億とかなっている。どちらから出るのですか。

森岡敞自治大臣官房参事官

○森岡政府委員 今回の沖繩県及び市町村に対します財政措置は、御指摘の臨時沖繩特例交付金、これが所要額の八割でございまして、それから国税三税の三二%をもって総額といたしております地方交付税、これが二〇%になる、その両方合わせたものを地方交付税として沖繩県及び県内市町村に交付するわけでございます。すなわち臨時特例交付金と地方交付税で措置いたす分と合わさった分が沖繩県及び市町村に対する地方交付税として交付されるわけでございます。その両者を合わせた中で措置をいたす、かようなことになります。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 いまたとえば琉球政府の累積赤字は二百三十六億ほどになっておりますね。この累積赤字を償還する費用として初年度は十四億九千万円組まれておる。いまおっしゃったような特別手当などもこれから出るわけなんで、いわゆる特別交付金あるいは普通交付金、これは合わせて四百五十六億ですが、そういったものをだんだん差っ引いてきますと、沖繩県民はせめて類似県並みにでもという希望があったのですが、類似県並みでは沖繩の格差は直らないということもわかっておるわけなんです。そういったような内容がはっきりしてくるにつけて不安が非常な焦燥感となってやり切れない状態がそこからくるのですね。最後に怒りとなってストライキを打つというふうなところまでくる。この問題は本質的な面に関するわけですが、いま沖繩県になる場合に、国家公務員となる者の数あるいは県庁職員となる数、そういったのがほぼ明らかになっておるのではないかと思うのですが、その点一応説明してほしいと思います。

森岡敞自治大臣官房参事官

○森岡政府委員 私ただいま手元に持っております数字でございますが、琉球政府及び公社を含めました職員数が一万八千七百六十人というふうに見ております。そのうち国家公務員に引き継ぐ予定が六千八百十一人というふうに考えております。残りは県職員の定数内に入る方もあれば「特殊法人に一部予定されておる人もあるというふうに考えております。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 国家公務員が六千八百十一人ですか。これは省別にといいますか、たとえば防衛庁、施設庁、これが何名だというふうにわかりますか。

森岡敞自治大臣官房参事官

○森岡政府委員 現在、私手元に資料を持ち合わせておりません。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 これは至急その資料を一この六千八百十一人ははっきりわかっておるわけですから、これは国家公務員になるので、海上関係も含めて防衛庁、施設庁も幾らというふうにあると思います。この資料を早めに出していただきたいと思うのですが、資料の提出ができるかどうか、一応御答弁をお願いしたいと思います。

森岡敞自治大臣官房参事官

○森岡政府委員 直接この関係の事務を処理しておられますのが対策庁でございますが、現時点御要望のようなまとまったことになっておりますかどうか、私十分承知いたしておりません。したがいまして、対策庁と十分打ち合わせまして、御報告できるようなまとめができておりますれば御報告させていただきたい、かように思います。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 私がそれを指摘するのは、なぜ対策庁に聞かないで自治省に聞くかというと、百五十一条、先に触れましたそこに、沖繩県の職員等の給与に関する経過措置もあるので、現在の琉球政府の内訳というものが、県の職員になる者が幾らか、国家公務員が幾らか、こういったのを自治省は握っていなければならないんじゃないかという立場から聞いておりますので、この点ぜひ県庁職員が幾ら残る、さらに国家公務員として六千人余りだが、関係省にはこれこれ何名ずつ配置される、そうして初めて人事院あたりでの給与の問題も適切に解決できるのではないかと思いますので、再び資料の提出を要求いたします。

森岡敞自治大臣官房参事官

○森岡政府委員 琉球政府及び市町村に対する財源措置を講じます上におきましては、御指摘のように県の職員、たとえば教員が幾ら、あるいは警察官が何人という見通し、これは十分立てなければなりませんし、現に私どもも必要な一般財源措置を講じます上において見込みを立てております。ただ、国家公務員に引き継がれる方が各省庁にどのように振り分けられていくのか、その辺につきましては、率直に申しまして、私どもの分野とはやや離れるように考えておりますので、対策庁と打ち合わせまして、できますれば御報告申し上げたい、かように思います。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 自治省については終わりますが、この点県庁職員、教員さらに警察官含めて自治省関係、あわせて資料を提出してほしいと思います。  以上をもって自治省は終わることにいたします。

福田繁芳自由民主党

○福田委員長 この際、吉田賢一君より発言を求められております。これを許します。吉田君。

吉田賢一民社党

○吉田(賢)委員 私は余儀ない交通事故のために遅刻しましたので、関係政府委員その他が出席をしておられましたが、時刻経過の結果、やむを得ず本日は資料要求にとどめておきたいと思います。  通産省関係につきましてまずお願いしておきたいのでありますが、委員長しかるべくお計らいを願いたいと思います。  昨年のドル・ショック以来の日本の産業経済につきまして、とりわけ繊維産業につきましては、ニクソン・ショック以来のきっかけとなり、また日本の経済の今後にも大きな影響を与える産業でございまするので、以下二、三につきまして資料をあらためて政府からお取り寄せ願いたいのであります。  新しく独占法の改正案も出ておるわけでございまするが、日本の繊維産業は九割まで中小企業なんであります。そこで、もっときめのこまかい中小企業対策というものにつきまして、たとえば資金面について、経営面において、税面において、あるいは市場面におきまして、どのような対策が立てられんとしておるのであろうか。これは昨年のあと始末として、今後日本経済のために非常に重要な課題でございます。それから、いまは、ある商社の大きな内部構造、重役の変更などもあったごとくに、合繊がかなり過剰生産になっているのではないかと考えるのでございますが、化合繊の小策につきまして特に何か持っておるのかどうか。  それからいま一つ、共進諸国におきまして、日本の繊維製品の輸入制限の動きがかなり活発化しておると聞いております。のみならず、この点政府も抽象的でありますけれども報告もしておりますが、つきましてはカナダ、イギリス、ECその他の欧州の諸国において具体的にどのような情勢にあるのか。  なお、開発途上国、香港、台湾、韓国などとの繊維製品の貿易を中心とした関係はどうなっておるのであろうか。ことに昨年来の特恵間税の実施以来の開発途上国との関係の見通しにつきまして具体的にどうなのか、その点ひとつ資料として出してもらいたいと思うのであります。  なお、特に中小企業中心というより、もっと広い視野におきまして今後の新しい発展の対策といたしまして、たとえば製品の面におきまして、より高級化による付加価値を高めるということも大きな課題であります。具体的に何か政府に案があるであろうか。それから独占法の改正等を通じて見ましても、一そう企業を合理化し、あるいは設備を近代化する必要に迫られておりますが、こういう点につきましての何か具体策。なお、以下具体案につきまして、脱繊維時代ともいわれておりますので、兼業転換につきまして、あるいは新製品の開拓につきまして世界的に市場を転換するという面。内需関係はどうか、構造改善につきましてさらに三年間延ばすというような案になっておるのでございますが、構造改善について具体的な見通しはどうか。  以上を通産省に対しましてお願いいたします。  それから自治省でございますが、申し上げるまでもなく、去る二月に国会に提出いたしました自治省の地方財政計画等を通じて見ますると、非常に深刻な日本の地方財政が展望されるのでございます。言うならば、歳入の面におきましては、深刻な不況の影響等によりまして税収が非常に顕著に鈍化しておるらしいのでございますが、のみならず、補うことをいま瀬長君がおっしゃっておりました沖繩の特別交付金もございまして、地方債の増額が約五千億円もあり、結局落ち込みになるだろうといわれている歳入減の八千億円は、一般会計借り入れ、公債等々によりましてこれをまかなわんとするのでございます。といたしますと、次年度からの地方財政というものは非常に危機に転落していくのじゃないだろうか、こういうふうに考えられますので、一面におきまして、最近の国内の世論の一致しました点は、一そう社会資本を充実する、福祉を整備していく、こういう方向へ進んでいかなければいけませんが、このような経済の悪化する中で具体的に自治省は、地方行財政を通じまして社会資本の整備とかあるいは社会福祉の充実、教育等、いま要望されております幾多のこういうような日本の断層と目すべき面に対する今後の見通し、具体的にどう指導しようとするのであるか。国の公共事業一本といいますか、公共事業に偏重するいまの財政計画のあおりを受けまして、財政需要が非常に大きくなっていくさなかでありまするので、このような対策は埋もれてしまうのじゃないだろうかという感がひしひしといたしますので、これも非常に大きなことでございます。  もう一点、このような不況下の物価高ともいわれるようなときでございますので、地方は財政も行政も通じまして一そう住民の福祉増進のために、行政の簡素化とか、合理化とか、予算の効率化とかいうものに一そう力を入れていかなければなるまいと思いますが、具体策いかん。  こういう点につきまして資料としてひとつ出していただきたい。委員長お計らいをお願いいたします。  さらに労働省に対しましては、働く婦人の福祉問題が新しくクローズアップしてまいっておるのであります。この点につきまして、以下二、三の資料をぜひお取り寄せ願っておきたい、こう思うのであります。  婦人の角度から見まして、潜在労働力は都市とか農村地域においてどのような状態にあるだろうか。  それから働く婦人の福祉の問題といたしまして、特に育児、保育、赤ん坊を持つ、保育児童を持っておるような働く婦人に対する保育の機関というものがいまのような保育事業制度でいいのかどうか。具体的に何か相当なければなるまいと思います。健康管理の問題等につきましても、特に働く婦人につきまして健康管理、母体の健康も含めまして非常に大事だ、こう思います。  もう一点は、家庭の責任のある主婦の就労の問題といたしまして、例のパートタイマーがあちらこちらにだんだんと流行してきた感がないではありませんが、この点につきましては、家庭との関係、あるいは児童との関係について一そう充実した整備をしながら、家庭と就労と両全を期するようにしなければならぬと思いますが、そういう点につきまして具体的な施策というものが大事だと思います。これらの点につきまして労働省は相当な資料があるはずでございますので、委員長お計らいくださいまして資料としてお出しいただきまして、次回に具体的にいろいろと伺ってみたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

福田繁芳自由民主党

○福田委員長 この際、吉田君に委員長として回答申し上げます。  先ほどからあなたの資料要求、言いかえれば通産、大蔵、自治、労働四省にまたがっておりますが、通産、大蔵、労働に関しては約十六項目つつがなく各省に委員長として資料の請求をいたします。幸いに自治省は首脳部の諸君がおられますから、つぶさにいまの吉田先生の御要求の趣旨は受け取ってくださったと思いますから、可及的すみやかに作成の上、御提出をお願いしておきます。  先ほどの瀬長君の御質問に対して継続いたします。瀬長亀次郎君。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 防衛庁、特に、施設庁にれ聞きしたいと思います。  私、この前島田施設庁長官に電話で聞きましたところ、いわゆる公用地等の暫定措置法、それに基づく告示を二十八日にやると言っておりましたが、その告示の時期と内容、告示はどういう内容を持っておるのか、これを最初に明らかにしてほしいと思います。

長坂強防衛施設庁総務部長

○長坂政府委員 お問い合わせは、公用地暫定使用法に基づきます告示の時期はいつかという点が一点と、どういう告示をするのかという内容についての点が一点というふうに受け取りますが、告示につきましては、その時期は、先般来島田長官は四月二十八日というふうに申し上げておるわけでございますが、これをできるならばなお一日早めたいということで、目下のところは四月二十七日を目ざしていろいろな事務手続を進めているわけでございます。これは一日でもその告示の時期を早くして、そうして地主の皆さまにお知らせする期間を一日でも長くしたいというところに発しております。  それから、告示の内容といたしましては、土地につきましてはその区域、その使用の方法とかあるいは期間、それから工作物につきましては、その種類とか設置場所、使用の方法とか、それからその使用の期間、そういうものを官報に掲載いたしたいと存じております。  なお、土地などにつきましては、その所在の図面というものを縦覧に供したほうがよいであろうということで、沖繩におきましては、現在のところ沖繩・北方対策庁の沖繩事務局の事務所に縦覧の場所をお願いいたしたい。それから、本土では防衛施設庁の本庁の中に縦覧の場所を設けたい。それからなお、これは法律に基づくものではございませんけれども、関係の各市町村にお願いをいたしまして、その図面の縦覧の場所をひとつ提供していただくといいますか、実行上、市町村の御協力を得まして、そういう縦覧の場所を設けたいこれもいま市町村とお話を進めておるところでございます。  以上でございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 法的にいま申し上げますと、従来日本政府は沖繩は外国である。外国でなくなって日本の一部に実質的に法的になるというのは五月十五日である。そうなりますと、この告示は官報で具体的には行なわれる。その外国である沖繩にどうしてこれを知らしめるのか、この法的な問題が基本的に出てくると思うのです。もちろん沖繩事務所もあるし、いろいろの方法でやられるにしても、この問題と、沖繩が五月十四日まで外国の占領中にあるという現実は否定できぬと思うのです。そこには、この告示を二十七日に出そうがきょう現在出そうが、及ばないという点については、そう思われますか、そこら辺はどうなんですか。

長坂強防衛施設庁総務部長

○長坂政府委員 たいへん法律的にはむずかしい問題を御質問していただいているわけでございますが、これは、復帰以前でございますので、本土の法律の効力はもちろん本土にしか及ばないわけでございますけれども、したがいまして、その法律によりまして官報に掲載をする、この官報はまた沖繩・北方対策庁の沖繩事務局にも送ってございます。そういうことで、今度は事実上そういう告示の効力、告示で知らしめるということが、それに基づいて実際に地主の方たちに及んでいくというふうに考えているわけでございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 それに関連してですが、たとえば二十八日に告示になるという場合に、関係地主は、あなた方のよくいういわゆる外国である沖繩にいますね。その沖繩の地主が憲法に保障されておる所有権、いわゆる契約をする権利、これに基づいて訴訟を起こす場合、五月十五日時点から日本の一部になりますね、沖繩県民も法的にも国民としての権利義務が、ちゃんと憲法に基づくのが行使できる。その場合、現実に外国であるといわれておる沖繩の地主が、法的にそういった訴訟を起こせるのかどうか、ここら辺の見解は起こせるという見解を持っておられるんでしょうな。起こせないとなると、一方的に知らせばする、官報は効力は沖繩には及ばない、そこら辺はどういうふうにお考えなんですか。

長坂強防衛施設庁総務部長

○長坂政府委員 これまたたいへんむずかしい問題でございまして、この公用地暫定使用法というもの自身が、わが国の有史始まって以来の沖繩の本土復帰というような、そういう格別の事象に関連いたしましてとられたやむを得ない措置であるというふうに考えられるわけでございますが、実際にこの公用地暫定使用法に基づきますところの土地なり工作物なりの使用というものは、五月十五日の復帰の日以降から使用されるわけでございますので、その五月十五日以降において、先生御提出のようなそういう問題の手続が行なわれるのではないかというふうに私どもは考えております。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 それではやはり一方的だということははっきりするのですね。二十七日に告示は出す、出された告示は沖繩には及ばない。ところが知らせる方法は、法的にではないが、一応早目に知らしておこうということ。  ところで、沖繩県民には日本国民として権利義務、いわゆる裁判を受ける権利、これがあるわけなんですね。これはあなた方も否定できぬはずなんです。そういう場合に、五月十五日以降でなくては裁判はできぬとかいうふうなことになると、これはとんでもない憲法違反になると同時に、沖繩の地主の権利はもう一切認めぬ——よく強奪法だというのですね、この公用地暫定使用措置法は——明らかにそうなってくる。期間も何年間ときめる、区域をきめる、施設をきめる、図面でもって内容を知らせる。小笠原返還のときもそうやった。この場合、いま申し上げるように、訴訟がその時点で起こせぬで、五月十五日以降でないと起こせぬということになると、そこら辺はどうなるんですか、地主の権利関係からいいまして。

長坂強防衛施設庁総務部長

○長坂政府委員 行政不服審査法による請求とか、あるいは裁判の提起、そういうようなことは、告示が行なわれました後において行なうことができるというふうに考えております。先ほどの発言を訂正いたします。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 では、この告示の内容としての借地の期間、何年ですか、はっきり言ってください。

長坂強防衛施設庁総務部長

○長坂政府委員 このいわゆる公用地暫定使用法には、その第二条におきまして「この法律の施行の日から起算して五年をこえない範囲内において」「政令で定める期関」ということになっておりまして、いまこの政令につきまして、だんだん復帰の日も迫ってまいりますし、告示の時期よりも前に政令を出そうということで、目下関係省庁で連日連夜読会を持ちまして、事務案をまとめるというように鋭意努力中でございます。したがいまして、この五年以内の期間というものを具体的にどういうふうに定めるかということは、きのうもおとといも関係省庁で打ち合わせをしておるところでございます。したがって、他省庁の関係は別といたしまして、うちの関係につきましては、大部分はやはり五年でいかざるを得ない。それから一時使用施設等のものについては、現在のところ一年でいこうかということでいま関係省庁と打ち合わせておりますが、以上のことはいま関係省庁間で事務調整の段階であるということを前提にいたしまして、その範囲内でお答えをしておるというふうに御理解いただきたいと思います。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 それでは期間については大体五年ということであって、アメリカに安保条約さらに地位協定に基づいて基地を提供しますね。アメリカが不必要と認めるまでということではなくて、一応五カ年間ということにきまっていますか。

長坂強防衛施設庁総務部長

○長坂政府委員 先ほど概略私どもの考えているところを申し上げたわけですが、大部分のものが五年ということで、その五年の期間中に米軍のほうから不要になったというようなことになれば、それはその時期以降はもちろん使用がないわけでございますので、そういう扱いになるわけでございます。したがいまして、先生御質問のように、大部分は五年ということで、そのとおりでございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 施設庁としては、まず五年以後にはアメリカは基地は不要になって返すだろうという大体の考え方に基づいて五年ときめられているのですね。

長坂強防衛施設庁総務部長

○長坂政府委員 これは、公用地暫定使用法律案の際あるいは御審議の際から問題であったところでございますけれども、なぜ五年としたかということにつきましては、小笠原の例もある、それから沖繩の土地の事情というものが、その土地の台帳あるいは地籍簿、あるいは図面、そういうものが非常に錯綜しておるというような事情から、そういうものを整理していくのに少なくも五年はかかるであろうということで五年ということを案に盛り込んだということでございまして、ただし、この法律による前に、実際上は、現地の沖繩・北方対策庁の沖繩事務局におります私どもの職員が地主連合会とか地主会とかにいま説明をいたしておりますように、使用の契約を結んで、そして米軍への提供をはかる、あるいは自衛隊の使用をする、そういうような行き方をいま現にとっております。したがいまして、先生御質問のような、アメリカが、軍隊がどうのこうのということとではございませんで、以上申し上げたような事情に基づいて五年というふうに考えておるわけでございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 次は契約の内容ですが、契約であるということなんで、国と地主個人が契約しますね。だから、当然地主が所有権を持っておるわけなんだから、一番尊重されなければならないのは地主のはずです。公用地であるというのだから、これは議論になりますので言いませんが、自衛隊など、あれは公用地じゃないのです。これはあと回しにして、いずれにしても、地主がそのときからは、すでに憲法も施行されているということになりますし、憲法がなかった時分に、戦時国際法規に基づいて私権は占領者といえども尊重しなければいかぬ。いままで沖繩の軍用地主だちの依拠した法は、いわゆる戦時国際法規なんですが、特にヘーグ陸戦条約に私権の尊重をうたっている。この場合、われわれは契約を再契約とは言っておりません。いままで契約していなかったのに、押しつけられて、ほとんど布令、布告で取られてしまった。だから新しい契約になるので、この場合、政府の方針としても、核は抜くのだとか、あるいは自由出撃、たとえばベトナムあたりに出撃するということを許してはいかぬとか、事前協議政に触れますから。核部隊もおる、毒ガスもこっちに、おれの土地にありそうだぞ、核のにおいもする、まだありそうだといったような危険性がある場合には、この契約を、地主が調査をする。これはあなた方は甲、乙と分けてやるでしょうね。これは契約当時は核もない、それに毒ガスもない、それから自由に出撃する部隊もいないということで、私たちはまあ地代をもらわなければならぬので、いやいやながら契約したが、もしはっきり疑いが出たら、そういったような調査をする権利を契約に織り込む。実際調査した結果、この私の土地はどうも毒ガスの倉庫に使っている、核兵器が入れられているということになれば、解約するという権限を契約の中に入れることができるわけでしょうな。そこら辺を明確にしてほしいと思うのです。

銅崎富司防衛施設庁総務部調停官

○銅崎政府委員 お尋ねは、毒ガス、核兵器があった場合に、調査してその契約を解除できるかというお尋ねかと思いますが、政府は、しばしば他の委員会、本会議等においても申し上げていますように、毒ガスにつきましては、昨年の九月に沖繩にある毒ガスは撤去された、復帰になりましたら毒ガスの再持ち込みはしない、これはアメリカ側が言明しておるわけです。それから核兵器につきましても、復帰の時点にはすべて撤去されておる、こういうことでございますので、私どもとしましては、復帰の時点以後そういうものはないと確信しておる次第でございます。したがいまして、現在のところ、そういうふうなことで調査する等の問題は起こらないというふうに思っておるわけでございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 私が申し上げておるのはそういったことじゃないのです。地主は自分の土地ですから絶対権を持っているわけですよ。そのときに、もしそういったような疑いがあった場合には、地主は、乙なら乙、甲なら甲が地主であれば、そこへ行って調査するのだということを契約の中に打ち込むことができますな、ということなんです。

銅崎富司防衛施設庁総務部調停官

○銅崎政府委員 本土におきます契約を使っておるわけですが、ただいまのような、国の政策としてきまっておりますことを、契約書は地主の方たちの契約に必要な事項を書いてあるわけでございまして、本土と同じ契約にいたしておるわけでございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 私が申し上げているのは抽象的に言っているのじゃないのです。新しく契約するのはいやであるが、これはもうしようがないんで契約しようという地主の中にも、ここはどうも危険だというので、それを契約の中に入れなければ絶対契約せぬという地主も出ておるのです。だからそういうふうな地主の意思、これを全部踏みつけにして、本土がそうなっておるからといって契約の中にそれを入れないということは、沖繩の軍用地主の権利を国家権力をもって契約の中で奪い取るということにしかならぬと思うのですよ。これは真剣な地主の要求になっておるのですよ。危険ですからね。あなた方おわかりにならぬかもしらぬが、B52が落ちたこともあるのですよ。百メートルくらい向こうに行った原爆倉庫に落ちよった場合もあったのです。そういった体験があるものですから。契約というのは、地主と国とは同じ権利でもってやるのでしょう。地主の権利は下、国家は上、そんな契約はないと思いますよ。そういうことを契約の中に織り込めないとすれば、沖繩の地主の所有権、憲法に保障されている裁判を受ける権利すら含めて、あなた方の告示は踏みにじるという結論になるので、私三度それを伺っておるわけなんですが、どうなんですか、そこら辺は。

福田繁芳自由民主党

○福田委員長 瀬長委員にちょっと委員長として御相談いたしたいのだが、いまのあなたの御質問は非常に大事な、重要な問題なので、おそらく施設庁の諸君も明快なる、あなたが御期待するような御回策は困難かと思うので、いま事務当局のほうへ調べてみますれば、当委員会で至って近いうちに総括質問を催しますので、その時分に防衛庁の長官も参りまするから、防衛庁関係の第一陣の質問をあなたに留保しておきまするから、この問題はこの程度できょうは御了承願いたいと思う。いかがでございましょう。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 委員長が言われたような基本的な問題については、ではそういうふうにいたしまして、具体的なあと一、二点総務部長でも答えられるようなのがありますから、その点に移りたいと思うのです。  きょうの本土の新聞に載っておりますが、沖繩の石川ビーチ、御存じでしょう。アメリカがいままで金網張って、琉球人と犬は入るべからずというふうなことを書いてあるところだ。そこは開放になるという予定地だ。その開放するという石川ビーチ、調べたらその中にアメリカの軍用ケーブルが通っている。この軍用ケーブルは開放しないとアメリカは言っていて、どうも防衛施設庁もそれに賛成している向きがある。もしそのようなことになれば、日米沖繩協定で出した覚え書き、ABCの基地のリストがありますね、これが変更されなければいかぬということになるんですよ。この点はどうなのです。石川ビーチ、現実にあなた方の施設庁の職員が行っていますよ。新聞に載っています。

銅崎富司防衛施設庁総務部調停官

○銅崎政府委員 御指摘の点、どういうふうなケーブルが入っているか、現在調査しておるところでございますが、これは基地間の通信ケーブルでございまして、A表の中の注にあるわけでございまして、これは米軍として従来も使っていた通信ケーブルということで提供されるということでございます。ただ、石川ビーチの中にあります通信線が、土地の利用上たいへんにじゃまになるというものでありましたら、これはその後の米軍との交渉で、道路わきとか、じゃまにならぬところに布設をし直すというようなことも考えられるかと思いますが、現在その実態を調査中でございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 これは調査中であるようですが、この問題は那覇空軍基地P3の問題もありますね。出ていくといって出ていかない。いろいろ問題があるのです。この覚え書きを変更しなければそれは違反になるということすらすでに出ております。石川の市民は、もうこれは絶対に全部開放するのだと立ち上がっているわけなんですよ。これはいつごろ調査して、あなた方の見解を出せるような時期、この時期は早目にこれを発表せぬと、もうあと二十何日しかないでしょう。  これと、もう一つ、時間の関係がありますので、関連して質問しますが、那覇空軍基地の中に糸満、御承知でしょう、那覇から糸満に行く、そこの軍用道路三号線、これを開放せよという問題が、旧小禄村民全体をあげて——その開放要求の会長は自民党の幹部がなっているのです。道です。当然それは通れておった道が、あれはたしか六五年の北爆の激化とともに断ち切られているので、この道を開放せよという。これは開放する準備があるのかどうか。  もう一つは、これも那覇空軍基地だが、瀬長島、これは何か自衛隊が行くらしい。その開放はあとで触れますが、その付近に墓地があるのです。おばあちゃん、おじいちゃんが死ぬと、その遺骨を入れに行く。その墓地に行くことすら基地司令官の許可を得なくちゃいかぬということで、返還後この墓地は開放しろといった要求が出ているわけです。墓地は何に使っているかというと、競馬場に使っているのです、アメリカは。競馬場に使っているやつを開放してもいいじゃないかということは、これは理屈でもあるし、実際いっても自分の墓地ですよ。それから道、これに対して施設庁はどう考えているのか。それこそ不要不急もはなはだしいものなんです。この三つの点……。

銅崎富司防衛施設庁総務部調停官

○銅崎政府委員 石川ビーチにつきましては、アメリカから開放の通知が参っておりまして、五月十四日には地元に返還されるということになっております。  ただ、先生御指摘の通信ケーブルでございますが、これは調査していると申しておりますのは、その解約されたあとの使い方が、このためにどういうふうな影響を受けるかということが問題であろうと思うので、その点は十分調査しまして、返されたあとの土地の利用に支障がない方法を講じていきたい、こう考えております。  それから三号線につきましては、地元から要望がございまして、私どもも外交チャンネルを通じまして、現在米軍にこの開放方を強く要望しているところでございます。  それから第三点の瀬長島にあります墓地のことにつきましては、私寡聞にしていま初めて承知したわけですが、当然先生御指摘のように、これも自由に立ち入りができるように米側と強力に交渉を推し進めたい、こう考えております。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 もう時間がありませんので、委員長いまさっきおっしゃったように、なお保留分は次の委員会でやることにしまして、終わります。

福田繁芳自由民主党

○福田委員長 大体これできよう御通告を受けた御質問は一段落しましたので、次回は、来たる二十五日火曜日午前十時理事会、十時三十分委員会を開くことにして、本日はこれにて散会いたします。    午後一時五十一分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗