決算委員会 第1号
- 発言数
- 54 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1971/12/29
会議録
○福田委員長 これより会議を開きます。 この際、おはかりいたします。 理事華山親義君が委員を辞任されましたので、理事が一名欠員になっております。 これよりその補欠選任を行ないたいと存じますが、これは先例によりまして、委員長において指名するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福田委員長 御異議なしと認めます。よって、下平正一君を理事に指名いたします。 ――――◇―――――
○福田委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についておはかりいたします。 すなわち、決算の適正を期するため、本会期中において、 一、歳入歳出の実況に関する事項 二、国有財産の増減及び現況に関する事項 三、政府関係機関の経理に関する事項 四、国が資本金を出資している法人の会計に関する事項 五、国または公社が直接または間接に補助金、奨励金、助成金等を交付しまたは貸付金、損失補償等の財政援助を与えているものの会計に関する事項 以上、各項につきまして、関係各方面からの説明聴取、小委員会の設置及び資料の要求等の方法によりまして国政調査を実施するため、規則の定めるところにより、議長に承認を求めることにいたしたいと存じますが、これに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ――――◇―――――
○福田委員長 次に、委員派遣承認申請に関する件についておはかりたします。 歳入歳出の実況等に関する実情調査のため、現地に委員を派遣いたしたいと存じます。つきましては、議長に対し、委員派遣承認申請を行なうこととし、派遣委員、派遣期間、派遣地及びその手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ――――◇―――――
○福田委員長 昭和四十四年度決算外二件を一括して議題といたします。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○福田委員長 速記を始めて。 厚生省所管について審査を行ないたいと存じます。 本件に関して、かねて質議の申し出がございますので、これを許します。吉田賢一君。
○吉田(賢)委員 申し上げるまでもなく、わが国は高度成長至上主義から、福祉国家建設への大きな転換を目ざしまして新しく発足しようといたしております。この際、福祉国家の中核をなすべき国民の健康を保全するということは、きわめて重大な政治課題でもあり、また行政の使命であろうと考えるのであります。こういう角度から考えまして、わが国における血液事業、これは高く評価すべき重要な課題であると存じます。すでに三十九年の八月に、閣議決定におきまして、献血を中心としました血液事業の推進について重要な決定が行なわれまして、全国的にもかなり大きな関心をわかし、自来相当この事業が進展しているはずであります。ところが、反面におきまして、諸情勢の激しい流動のもとにおきまして、幾多の新しい問題が発生しておることを見のがすわけにはまいりません。 私は、こういう角度に立ちまして、血液事業を中心といたしまして、ぜひ政府のき然たる態度、またこれに処すべき具体的な諸方策、そういうことにつきまして二、三お尋ね申し上げたいのであります。きょうは大臣やむを得ざる所用のために御出席がございませんけれども、ひとつそのようなつもりで私もお尋ね申し上げますから、よろしく御答弁願います。 第一、いまわが国におきまして血液を必要とするような病患、需要量をどういうふうに推定をすればいいのであろうか、ちょっとこの点を資料の意味でお尋ね申し上げたいのであります。
○武藤(琦)政府委員 血液の問題でございますが、先生の御指摘のとおり、閣議決定が行なわれまして以降、漸次献血が推進されてきておりまして、現在では必要量の九八%が純粋なる献血になってきております。必要量というものは非常にむずかしいわけでございますけれども、現在、私どものほうでは、各医療機関が必要としますものを積み上げてきまして、大体いまのところ、従来の実績等を見まして、約六十万リットルは必要ではなかろうか、かように考えております。これに対しまして最近の献血の状況を見ますと、四十五年度におきましては献血者が二百三十七万人、四十七万リットル、四十六年度で二百四十一万の献血の予定でございまして、これが四十八万リットル、来年度は約二百五十三万人の献血予定者を私どもは希望しておりまして、これは約五十万リットル、したがいまして、一応理想といいますか、まずだいじょうぶという六十万リットルに対しまして、約八〇%に当たる五十万リットルを来年度は確保したい、こういうことでございます。そうしますと、算術計算でまいりますと約二割は足らない計算になりますけれども、こういう点は各医療機関相互の全国的な、全体的な数字でございますので、各ブロック別にいろいろ需給調整を行ないまして、具体的に救急を要する患者の方に対しては万全を期したい、かように考えている次第でございます。
○吉田(賢)委員 なお、資料の意味でございますが、輸血によりまして梅毒の感染をするとか、あるいはまた血清肝炎にかかるとか、特に血清肝炎につきましては、先年アメリカのライシャワー大使が血清肝炎になって、ハワイで療養をいたしておりました。あのときのさまを私は直接知っておりますが、そういう面から考えまして、やはり基礎的に社会の諸条件、つまり血清事業を完備するための諸条件を正確に、つぶさに検討し、把握する必要があるのではないか。これにつきまして、日本に梅毒患者が一体何人ぐらいあるのだろうか。地域によりましては、売春防止法のざる法によって、とても防ぎ切れない。ある地域におきましては処女なしというようなこと。あるいはまた梅毒患者がひそかに治療を受けて、そしてひそかにすまして暮らしておる。そのような結論としまして、受胎した子供に精薄の可能性がある悲劇というようなことで、次から次へと害悪が発展してまいりますこと。それからまた、血清肝炎にいたしましても、肝臓病者は世界で日本が一番だというような、これはしろうとの私が聞いた話ですが、はたしてそうだろうか、しからばそれは輸血によるのではないだろうかというようなこと、たいへんだな、こういうふうに思いますので、この二点と、もう一つ、ついでながら血清肝炎の病原体は一体何であろうか。オーストラリア抗原の検査というのはいま問題になっておりますが、これは何か。これは非常に重大な課題でありますので、別にお尋ねしてもいいのでありますけれども、ついでにちょっと御説明をお願いしておきたい。この三点。
○武藤(琦)政府委員 梅毒関係の患者の数と、それから血液検査の結果によりますそれの発見率等の御質問でございますが、梅毒患者の数は公衆衛生局の担当でございますが、私が仄聞しておるところによりますと、なかなか実態はつかみかねているようでございます。いわゆる登録患者としては六千人しかございませんが、この数字はもちろん正式に届け出られた数字でございまして、もちろんこの背後にある潜在的なものは相当あるということでございますが、公衆衛生局のほうでも的確な数字はわからないのではなかろうか。なお関係部局に聞きまして、現在のところ推定確実数というようなものがつかめましたら、後ほど先生に御連絡したいと思います。私のほうで保存血液をつくる場合に検査しておりますが、これでは大体一%が発見されております。 それから血清肝炎対策の問題でございますが、この問題はビールス性の疾患といわれておりまして、非常に確実な予防方法というものがきめ手がなくて、世界各国いろいろ悩んでいるようでございます。しかしながら、私どもとしましては、現在認められております、あるいは発見されております、あるいは研究途上にあるものもできるだけ採用いたしまして、この予防につとめたい、かように考えております。 具体的には、過去に肝炎とか黄だんの経験がある者からはとらないようにするとか、それからいま私も専門家でありませんので、詳細な御説明はむずかしゅうございますけれども、先生が言われましたオーストラリア抗原も最近は非常に世界でも注目されておりますので、来年度からはぜひ現在行なっております検査方法以外に加えたいということで、予算も要求している次第でございます。
○吉田(賢)委員 梅毒患者登録数が全国で一億の国民で六千人しかない、これは言うならば政府も怠慢ではないでしょうか。国民が梅毒におかされまして、いかに被害が家庭に、もしくは将来の生まれ出る胎児に、あらゆる方面に及んでおるかということは、これはもう顕著な事実でございます。 当委員会におきまして、何年前でありましたか忘れましたけれども、全員が山谷に視察したことがございましたが、献血問題でございましたか、ああいうときも山谷のあたりの売血者のいろいろな事情を聞いてみると、半分病人でございましたね。だから社会には隠れたそういう面があるのですね。私は言わぬではない。梅毒患者のようなものは徹底的に数字は確認すること。私に連絡は不要でございますから、ひとつ結論を早急に、何らかの結論を推定でも何でもよろしいですから得まして、各府県庁その他自治体、病院等の協力をお求めになりまして、日本人の健康を守るためにその数を吸い上げて、結論を決算委員長あてにひとつ出していただきとうございます。行ってわれわれも研究さしてもらいますから。非常に重大なことであります。 私は別の機会に精薄患者あるいは身体障害者のことを大臣に聞く予定にしております。きれいな赤ちゃん、かわいいお嬢さんがよだれを出して歩いていなさる姿を見ると、病原は何だろう、いつそんなことになったのだろうということを思いますので、そういうこともあれこれとございますから、梅毒患者はひとつ徹底的につかんでください。 それからまた血清肝炎にいたしましても、これはひとつ全国の専門家を動員いたしまして、その原因であろうと状態であろうと探求するようにぜひひとつしてもらいたいと思うのです。これはもうぜひ御要請申します。 それから転じまして、少し別の角度から伺います。 第四には、いまのこの三十一年にできました供血者保護、血液利用の適正化のための法律ですね。つまり採血及び供血あっせん業取締法ですか、これは三十一年にできて、その後若干の改正はございましたが、戦前から行なわれておりました例の輸血血液の病院などに供給するあっせん業、これの取り締まりの規定があったようでありますが、新憲法によりましてこれは無効になっております。そこでだんだん弊害が生じまして、これは野放しになっておったものですから、弊害が生じましたときにこの法律ができたらしいのでございまするが、この法律をもって、今日はこのワクにはまらないほどに内容が重大になり、条件が変化を来たしておるということも、どうも考えられるのであります。でありまするので、単に供血者を保護する、血液利用を適正化するということだけでは事足りませんです。血液事業というものは、これは外国におきましては国営にしておるところが相当ございます、わが国では国営ではございませんけれども。それほど重大視しておるのでありますから、内容を再検討する必要があるのではないだろうか。 そこで、しからばどういう理由でどういう点をということになりますると、たとえば健康診断が絶対必要になっております、つまり供血者のですね。そこで供血者につきましては、健康体よりの採血をすることはもちろんでありますが、血液の比重の制限とか、あるいはまた一月以内の採血者を除くような、そういう制限もありますし、年齢の十六歳以上、六十五歳以下という制限もあり、体重の制限とか妊娠者の制限、血液疾患者の制限等々あるようでございますけれども、しかし売血が盛んになりまして、血液事業が一つの混乱状態になったときのこれは法律でございますので、ただいまのような交通の災害もずいぶんできましたし、交通戦争といわれますが、多病時代、言うなら輸血適応症患者というものは相当増大するんじゃないだろうかということ、そういうようなことも考えまして、新しい角度から法律を改正する必要があるんではないであろうか、そういうふうに考えるのであります。 第一は、これはひとつわれわれしろうとながらの研究の結果でありまするから、十分にそちらで客観性を持った根拠をつかんでもらいたいと思うのですけれども、献血の発想によりまして、国内の需要を満たす、そして適正な血液を確保して供給しようという、大体この仕事はたいへんな仕事だと思うのですね。たいへんな仕事です。一体こういうものは国がやるということ、つまり国営にするということ、もしくは国にかわって公共事業体その他事業団でもつくるというような発想がほんとうじゃないだろうか。何か自然発生的に日赤がやっている、どこがやっているというふうになっておりますが、その辺について根本的に一体どうなんだろうか。それから血液確保をするということ、供給ということについて、どれくらいの量をどこで必要としておるかというようなことを、責任を持って一年の計画を一体どこで立てるのだろうというようなこと、この計画が立っておるまいと思うのですよ。それは一体どうなんだろうかというような点。 したがって、そう考えてみると、国の責任は一体何なのか、都道府県その他地方公共団体において、行政的に、財政的に任務は一体何なんだろうか、こういう辺も、この法律ではそこまでいっておりませんから、任務とか、責任の範囲がはっきりしておりません。 また採血機関あるいは保存血液の血液事業団体としての例をあげましたら、日赤の血液センター、こういう法人の位置づけは一体どうなんだろうか、公益法人として事業団があちらこちらにずいぶんたくさんできておりますが、この財政状態なんか再建する必要はないのであろうか。こういう辺も考えるのであります。これはひとつ一応まとめてみまして、この辺につきましても法律は改正する必要があるのではないか。抜本的にとは言いませんけれども、いまの時勢に応じるような法内容に改めまして、そして全日本人の健康を管理する、保全するという目的に沿うようにこの法律を完備するという必要があるのじゃないだろうかと思うのですが、いかがですか。
○武藤(琦)政府委員 血液、むしろ献血問題についての総合的な立法の必要はないか、あるいはそのようないろいろの要請の状態に現在の段階ではあるのではないだろうか、こういう先生の御意見でございます。 率直にお答えいたしますと、先生御指摘のように、血液問題につきましては、採血及び供血あっせん業取締法という法律がございまして、いわゆる最小限度の採血者の保護、それからいわゆる採血業を行なう業につきましての取り締まり規定があるわけでございます。私から申すまでもなく、献血の問題は、これは思想の普及に伴って、国民各位が相互にとうとい献血をして、お困りになっておる方を救うような問題でございまして、いわば高い理念と高い理想がその根幹になっておるわけでございます。でございますから、もちろん先生の御指摘のような運営については、法律的な諸制度を完備するということも必要かと思いますけれども、また一面、そういう権利義務を課するような法律の見地からすれば、現在の運用でも、私は十分とは申しませんけれども、いまのところ特に問題が起きているということではないというふうに考えるわけでございます。もちろん先生の御指摘の点を否定するわけではございませんが、そういうような先生の御意見もございますので、さらにいま御指摘の点、採血者の保護の徹底化、あるいは府県なり日赤の位置づけ、あるいは需要供給との計画的な策定等につきまして、法律の制定の必要性があるかどうかにつきましては、なお十分検討していきたい、かように考えるわけでございます。
○吉田(賢)委員 法改正の必要の有無につきまして十分に検討するとおっしゃいましたけれども、ときはもうすでに発車せんとしているのであります。日本の福祉国家目標というものは、四十七年度財政計画にも伴いまして、相当大胆にもしくは正確に計画づけるという必要があるのでありまするから、延び延びと研究調査に日を送っていくということを許さないと思うのです。事の重要性を全国民に知らすという意味におきましても、国会あげましてやはりこの問題に取り組んでもらうという姿勢を求めるという意味におきましても、行政当局自体が進んでやはり改正の必要ありという発想を明らかにするというぐらいな積極性が私はなければならぬと思うのであります。でありまするから、ぜひとも今国会中に改正案を用意して出すというぐらいな姿勢でひとつお取り組みを願いたい。大臣とも十分に御協議願って、省内あげまして、一応重要施策の一としてこの問題を取り上げていく、こういうふうにすべきだと思うのです。 医療の抜本改正という問題もあります。医療抜本改正に伴いまして、血の問題をよいかげんに扱う、血液事業をよいかげんに扱うというのでは、これは政府は一体何を考えておるのだ、前向きでのうてうしろ向きで仕事するというようなことにも通じますので、この点につきましてはぜひ態度を明らかにしておいてもらいたい。政務次官、やはりこれは非常に重大なことでありますので、われわれのほうから案を持って臨んでもいいのであります。しかし、こういう問題でありますから、議員立法というよりも、やはり政府みずから進んで権威のある内容をつくっていくという必要がありまするので、ひとつ厚生省の責任において今国会中に出すというくらいな姿勢を私は打ち出すべきだ、こう思うのですが、政務次官、どうでございますか。
○登坂政府委員 御意見を伺いまして、献血というのは国民の緊急な医療体制の確立のためにぜひとも必要であるということは言をまたないことでございますし、また清潔な献血をするということは、これは国としても行政上責任を負うべきものであり、今日まで赤十字その他の慈善団体を中心に、献血というものについては、政府としてはできるだけの行政指導と申しますか、御協力をお願いし、また重大な関心を持ちつつ今日まで献血行政を進めてまいりました。その中で、今後先生の申されるような緊急な交通災害とか、あるいは高度な医療技術の手術等が進んでまいりますので、この方面については、われわれ政府としても、重大なる行政上の責任を感じつつ鋭意努力いたしております。そうして、今後あるべき姿についても、もちろん先生の御意見等も含め、また厚生省の姿勢においても、これが万遺憾なきを期すよう、法律をつくることがぜひとも必要かどうか、事務当局あげて、また医療機関等の専門家と相談いたしまして、そうして行政の責任を果たしたい、かように存じております。
○吉田(賢)委員 輸血が必要なりというときは、平素平穏なときの要請ではないことは申すまでもありません。そら手術だ、病院にかつぎ込んだ、切らねばならぬ、切るときには血が要る、というような生命にかかる非常事態が需要のときなのであります。こういうときでありまするので、それの必要に応ぜなければいかぬのです。言うならば、何十階のビルが焼けておる、ソウルじゃないけれども、何百人の人が死ぬおそれがあるというときは、ともかくもちろん何をおいても緊急に防御もしくは消火のために向かわなければならぬ消防、これは普通じゃありません。それと同じことです。しからば、供給事業、保存事業、採血事業というような事業は、一体通常の企業的な考えのワクにはめていいのでしょうか。そうではない。常に、相手が必要なりというときには何をおいても出さなければいかぬ。夜であろうと昼であろうと、手がないからあしたにしてくれ、きょうは日曜で休みです、そんなことを言っては許されませんよ、危急存亡、生命につながりますから。各国におきまして血液事業が国営となっておりますところは、イギリス、フランス、デンマーク、それからソ連、ユーゴ、アルバニアなどであります。あるいはまた別の国におきましては、スイスとかオランダ、オーストラリア、カナダあたりにおきましては、赤十字が重要な委託を受けておる。第三のグループとして日本などが入っておるようでありますけれども、そういうような採算度外の事業でございますので、どうも見るところ、赤字赤字で、赤字をほったらかしておってはどうもいかぬのじゃないかということも考えます。だから、赤字原因の探求も必要でありますけれども、根本的な発想といたしまして、国がやるんだ、国が責任があるんだということで、国営事業的な角度で一ぺん検討する必要はないだろうかということを私は考えるのですが、との点はいかがでしょうか。これは重大なことでありますから、すぐ結論を出してくださいとは申しません。しかし、こういうような考え方もどうだろうかと申しますので、次官、これは省の御意見として、十分研究してもらってよろしゅうございますから、ひとつはっきりしておいてもらいたい。
○登坂政府委員 貴重な御意見であります。政府としても行政の責任を持つものでありますから、あとう限りの万全の措置を講ずるべきである、かように考えております。
○吉田(賢)委員 それで、いまちょっと申し上げました、当然採算無視の事業である、これだけは認識しておらなければいかぬと思うのです。もうかりますからやりますという企業ではございません。採算無視ということになるならば、しからば、事業体というものをわれわれは目的達成のためにどう指導、保護、援助すべきか。これは行政的に財政的に、国、地方公共団体、すべてあろう。もちろん担当の当業団体自身もそうでありますけれどもね。でありますので、この点につきまして、行政的、財政的に可能な範囲で目的達成に協力しなければいかぬと思うのです。これは現にそういう方向へ来ておると思いますけれども、いまなお非常に低調でありますから、私は特に強調する意味においてお尋ね申すのです。
○武藤(琦)政府委員 閣議決定を三十九年にいたしまして以来、国は、都道府県及び日赤が中心でございますが、いろいろ援助をいたしておるわけでございます。必ずしも先生のおっしゃるように満足すべき状態ではないかもしれませんけれども、できるだけのことをいたしておりますが、本年度におきましては約七億の補助金を支出するようにもなりましたし、そのほか、予防衛生研究所等でも血液に関するいろいろの研究促進をいたしておる次第でございます。なお、こういう点につきましては、時宜に適した方策を今後ともやっていきたい、かように考えております。
○吉田(賢)委員 特に血液問題につきましては、国民が知る分野、範囲は非常に狭いようでありまして、この間もちょっとほかの用件で私は地方へ出張いたしましたときに、いなかの小さな市ですが、人口三万、四万という市で血液のことをちょっと事情を聞いてみましたら、とんと知識はないのですね。でありますので、どうも末端といいますか、小さい地方公共団体へ行きますと、血液は全然わかりません。ですから、もっと縦割りで、その線は、国の行政府といたしまして、中央、地方を問わず、血液にもっと知識を持ち、準備の体制をつくらすということが反面必要ではないか、こういうふうに切実に考えるのです。これは行財政の援助、指導等相伴いますけれども、まずもって、血液とは何ぞや、血液事業とは何かというようなことに対する知識がどうしても必要と思います。これはあっちこっちみな歩いたわけではございませんが、ほかの用件で地方に出張したときにちらっと聞いたときに受けた印象で、これはどうも困るなと思ったのですが、それはどうでしょうね。
○武藤(琦)政府委員 献血の推進につきましては、広報活動が非常に重要なことは、申すまでもございません。国及び都道府県におきましては、こういう点につきましてはいろいろ努力をいたしておりますが、現在の状況では決して十分ではございませんので、先生御指摘のように、いろいろ努力をいたしたい、かように考えておるわけでございます。地方公共団体につきましても、これは交付税でございますが、できるだけの経費につきましていろいろ努力をしているわけでございますが、この額の増額につきましても、なお今後努力をしていきたい、かように考えます。
○吉田(賢)委員 最近安全基準上問題になるような血液の供給が少し行なわれておるということを耳にするのでございますが、この点はどうでしょう。私自身がしろうとですから、具体的な説明でお尋ねするわけにはまいりませんけれども、濃縮血小板、濃厚赤血球、白血球クリーム、洗滌血、新鮮血漿など、いろいろと病院側の要請があるものをそれぞれ製造して供給するということがありますが、安全上、行政上、しかるべき基準を明確にいたしまして、指導する必要があるのではないだろうか、こういうことがやはり地方においていわれておりますが、どう掌握しておりましょうか。これは、法改正というよりも、政令などによりましてこの辺はもう少し明確にいたしまして、そして無害、適正な血液の供給をなし得るような状態をつくり出すという必要があるのじゃないだろうか。この点はいかがでございましょう。
○武藤(琦)政府委員 いわゆる保存血液につきましては、生物学的製剤基準というものがございまして、先ほど先生から御指摘を受けました梅毒検査等の試験を行ないますとか、ある一定の時間を置きまして全く安全なものについて保存血液というものは供給しているわけでございます。ただ、特殊の病気、白血病でありますとか、あるいは心臓疾患等の重篤な病気につきましては、新鮮血液、つまり採血しましてあまり時間がたたない間に患者に提供する必要があるものがあるわけでございます。こういうものにつきましては、現在開発されております最小限の試験を行ないまして、いわゆる新鮮血を供給しているわけでございます。いま先生がいろいろ御指摘になりましたような点につきましては、新鮮血液につきましてもいろいろ種類なり形態がございますので、その形態に応じて安全度をできるだけ高めまして、しかもなおかつ需要に応ずるような体制をとりたい。これにつきましては、一つの基準を徹底する、指導を徹底するということがなお十分必要であろうと思いますので、さらに研究を続けてまいりたい、かように考えます。
○吉田(賢)委員 渡部主計官にちょっと伺いますが、大蔵省見えていますね。――血液事業は、普通、企業としてやっておらぬことは申すまでもありませんが、公益法人としてこれを行なっております。全国にずいぶんたくさんございますが、例をあげましたら、たとえば献血の供給事業団というのがございますね。あるいはまた、岡山県では血液配給センターとか、徳島県にも同様血液配給センターがあります。これらにつきまして、採算を度外視して、相手方に供給しなければならぬ立場もあり、非常緊急の供給にほんとうに適正に応じなければいかぬという責務がある、こういう公益法人でありますが、公益法人につきまして、たとえばその他日赤等におきましても報告書なんかを読んでみましても、相当新しい赤字要因がさらに発生しております。さっき申しましたオーストラリア抗原の検査等なんか、国際的な取り上げ方になっております際でございますので、こういうような新規の業務が生じておるというようなこと、したがいまして、こういう面につきまして、第一のほうは公益法人ですが、公益法人の事業団とか配給センター、こういうものにつきまして特に税法上もっと保護する必要があるのじゃないだろうか。税金はどうなっているかと聞いてみましたら、どうも普通の所得として扱い、特別な特典がないようなふうにもちょっと聞くのですが、それはちょっと私詳しく調べていませんので、真相がはっきりしませんが、そうであるならこれはたいへんであります。一方において採算を無視して国民に奉仕しろ、一方において税金を取るぞ、こういうことになってまいりますので、これは国の立場としては適正にあらず、こう考えるのですが、この辺はどういうものでございましょうね。税法上の特典の問題であります。
○渡部説明員 お答え申し上げます。私、担当は主計局でございますので、税金の問題は管轄ではございませんが、私の知っております知識でお答え申し上げますと、公益法人につきましては収益事業についてのみ税金がかかるというたてまえになっております。非収益事業については税金がかかりません。また収益事業についても、一般法人よりも低い税率で課税されるということに相なっております。
○吉田(賢)委員 一般法人より低い税率で――この点はなお少し調べまして、主税局ともよく問答することにしてみましょう。積極的に税法上も考慮する必要がないだろうか、こういうこともひとつ問題として提起いたしておきます。 それから、これは税金の問題じゃございません、税の特典的な角度じゃなしに、さきに申しました新しい病原体の追求などにつきまして、オーストラリア抗原の検査等をやる、こういうような場合にはやはり積極的な体制でこれを援助する、応援する、奨励するというぐらいな施策がどうしても必要であるのじゃないだろうか。大体におきまして、厚生省はそのような御方針らしいのでありますけれども、これは何といいましても技術者も要りましょう。しかるべき手、機関、施設等も要ることでありましょうし、また国際的な課題でありますので、かなり高度な探求が必要、こうなってくるのであります。やはりこの事業執行上は財政的な裏づけが当然必要でございますが、本年はこの点につきまして予算要求をやっておられるのかどうか、ちょっとはっきりいたしませんが、予算要求の有無、ありとするならば、大蔵省の所見、その辺をひとつ、両方聞いておきましょう。
○武藤(琦)政府委員 オーストラリア抗原につきましての必要な予算措置につきましては、現在大蔵省のほうに要求をしてお願いをしている次第でございます。
○福田委員長 なお、それに関連して渡部主計官。
○渡部説明員 お答え申し上げます。オーストラリア抗原の問題につきましては、実は最初の要求の段階ではまだはっきりいたしておりませんでした関係上、御要求はなかったわけでございますが、その後血清肝炎の予防のために非常に大事な事業であるということで、最近厚生省のほうから御要求をいただきまして、私のほうも検討いたしております。
○吉田(賢)委員 やはりこういう国際的な課題に取り組むようなときには、最近日本は非常に科学性の高い国だという国際評価もあるときでありますので、率先して日本が新しいものを発見する、新しい病原体を追求していきつつある最も模範的なのは日本だというぐらいな姿勢が必要でないかと私は思うのです。とかく医学界等について見ましても、優秀な人材、将来性のある人はアメリカあたりに逃亡するといったらことばが悪いですけれども、人材が流れていく9なぜか。それは施設あり、給与保護的な、学者らしいほんとうの打ち込み方については絶好の条件が用意されておる。日本ではそうでない。言うなら虐待、冷遇、なかなか容易に効果があがらぬ。人生は短い、なかなか容易なことじゃないというようなことも私はある医学者からちらっと聞いたこともあるのでありますが、こういうときでございますので、せっかく取り組むような国際課題に対しましては、この際日本は模範的に解決に乗り出していくという必要があるのじゃないか。いわんやわが国におきまして、これを必要とする客観情勢、諸条件は、さきに申し述べましたように非常に密度の高いものがあります。これを思いましたなら、その必要性はますます切実だと考えるのであります。だからひとつ大蔵省も、この問題につきましては、単に要求があったというのじゃなしに、積極的なかまえで取り組んでいくというふうにぜひするようにせられたい。ちょっと御意見だけ聞いておきましょう。
○渡部説明員 お答え申し上げます。血液供給事業は非常に大事な事業でございますので、財政当局といたしましても、その重要性をよく認識いたしまして、円滑に事業が行なわれるような措置を講じてまいりたい、かように考えております。
○吉田(賢)委員 文部省に伺います。見えておりますね。――伺いますが、血液という問題につきましては、私らにしましても、血というものは単に科学的に冷たく考えられない感覚を日本人は持っておると思うのです。血のつながり、出血、赤字で欠損にいくと出血したと言います。血というものは生命につながるのでありますから、そういうものでありますので、とかく日本人は非常に血に対する感覚は別のものを持っておるとわれわれは考えていきたい。と同時に血を分けて命を救うということはきわめて高い人間としての一つの道徳的な誇るべきことではないであろうか、こういうような一つの考え方も成り立ちます。そういうことを思いますと、血の問題について嫌悪する、つまり供血について嫌悪する、無関心でおるということにつきましては、やはり若い世代に、これから世の中に出るという世代に、ほんとうに血の重要性、血液供給の重要性を認識さすということが非常に大事であろうと思う。そしてうちへ帰っておとうさんやおかあさんに、今度供血の機会があったら私も採血してもらいますというような、そんな子供が出てまいりましたら、その家は言うなれば一つの道徳的な、あるほんとうにうるわしいモラルがそこに生まれます。とかくはだはだになりがちのときで、古い家族主義崩壊の時代といわれるときでありますので、血を幾らか供給しまして――二百ミリリットルという程度ならば世界最低でしょう。世界では大体普通は四百五十以上でございますね。そういうものでしたら何ら健康を害さないというようなことから、いろいろな面におきまして、私は、広く若い世代にこれを知らすということが必要ではないであろうか、言うなれば教育の場でこの道を開いていくということが大事ではないであろうか、こういうふうに考えるのであります。としましたならば、これは教科書に適当に入れまして、そして教師が正しい認識のもとに生徒に向かってその必要性の解説もする、生徒はそれを通じまして、人間としての社会的なあらゆる道義的な一つの責任感をつちかっていく、そういう機会ができるのじゃないだろうか。言うなれば、教科書にこれを正式に取り上げて、全国にそれを配付しまして、小、中、高等学校でありますか、小学校では小さな子供が入りますから、どうかと思いますけれども、概して児童の教育の場で教科書に入れるということが必要ではないか、こう思うのであります。これは福祉国家建設への文部省の持っておる教育の重要性からくる大事な一面、血液事業の重大な問題に取り組む文部省のあり方といたしましても非常に重要なことである、こう考えるのですが、ぜひとも早急に四十七年度の新しい学期における教科書にこれを取り入れるという姿勢をもって臨んでいただきたい、こういうふうに考えるのでございます。前回にもこれをちょっと大臣にお見せしまして、時間もなかったので詳しく言いませんでしたけれども、教育社から出しておりますトレーニングペーパーなんかにおきましても、血液のことが詳しく取り上げられております。「愛の献血車」、こうありまして、これを出しております。こういうものもございますし、あるいはこれはおもしろい発想と思うのですが、「愛の献血想い出が心に残る」「成人おめでとう。二十歳の夜明けの空は何色でしたか。」バラ色というんでしょうね、それは愛の血液なり、こういう発想です。惜しみなくこういうことへほんとうに感情をおどらしていくというような取り組み方が少年にできましたならば、私は非常にそれが浸透する力が大きいだろう、こう思うのです。 そういう意味におきまして、教科書にはしかるべく効果のあるような発想、表現、構想をもちまして至急に取り入れることをなさってはいかがであろうか。そうしたならば血液事業は非常に推進するのじゃないか、こう思われますが、どうでございましょうね。
○澁谷政府委員 ただいまの吉田委員の御所見はまことに同感でございます。現在、輸血なり献血なりの問題を教科で取り扱うといたしますと、中学校なり高等学校に保健体育という教科がございます。その保健体育で取り扱うことになるわけでありますが、現在の中学校、高等学校の保健体育におきましてはまだそこまで及んでおりませんでした。中学校の救急処置なり、高等学校の人体の生理というところで、それぞれ止血法とか血液の恒常性などは取り扱っておりましたが、輸血なり献血なりあるいは血液型の問題までは教科の指導の内容としておらなかったのでございますが、御承知のとおり学習指導要領が改定されまして、中学校におきましては昭和四十七年から新しい学習指導要領が実施されます。高等学校は四十八年から新しい学習指導要領が実施されますが、その改定されました学習指導要領におきましては、まず中学校の保健体育の教科の中で、救急処置のところで血液型と輸血を具体的に取り扱うことになりました。これを受けまして、来年から使われます中学校の教科書がすでに用意されておりますが、その中で現に輸血の問題、血液型の問題、それから輸血によりましてしばしば血清肝炎が起きたりあるいは梅毒などにかかることもあるということから、輸血する血液は必ず健康な人のものでなければならない、そういうようなことから血液銀行のことあるいは血液センターのことなどが具体的に教科書にも触れられるようになったところでございます。それから高等学校の新しい学習指導要領は四十八年から実施されますので、その中で輸血の問題を取り扱うことになっております。ただいま文部省におきまして高等学校の保健体育の新しい学習指導要領の解説書を作成中でございますが、その中で輸血に関連いたしまして献血の問題につきましても具体的に取り上げまして、また献血の持ちますただいま御指摘のような社会的意義、役割り、その重要性という問題にも十分指導できますよう配慮いたしていきたい、こう考えておる次第でございます。
○吉田(賢)委員 若い世代が男女ともに結婚しようというようなときに、私は献血をした、したがってそれは健康の保証があるということにも通じますので、何か一つの誇りになるのじゃないだろうか、健康的にうしろ暗いものは何もないのだということにもなるのじゃないだろうか、そういうようにも考えますので、やはり進んで献血をする、献血に誇りを持つ、献血はからだの健康なことの証明にもなるし、半面社会に貢献した、道徳的な一つの責任を果たしたのだというような誇りにもなる。こういうことになりますと、男女とも青少年の一種のプライドができるのじゃないだろうかというふうに持っていくことが、私は日本の教育のあり方として望ましい。冷たく、学問的、生理学的理解に終わるのではなしに、実践を通じていく、われは知っておるのではなしに、行ないましたというふうに持っていく、これが必要ではないかと思うのですが、その点は学校だけの領域ではございませんので、実行するという面、実施する、指導するという面に通じまするから、外との連絡もまた必要ではないか。しからば、たとえばPTAにもやはりそれが伝わっていくような、協力するようなことが望ましいのではないであろうか、こういうふうに考えます。つまり学校に協力する、教育に協力しておる面を通じまして、社会的にそれの効果を大きくしていく必要があるのじゃないかと思うのですが、その点どうでしょうね。
○澁谷政府委員 まず、輸血の問題なり血液銀行あるいは血液センター、そういうものの重要性といったようなことを今度の新しい指導要領で具体的に取り上げることになりまして、現に来年から使われる教科書にもそれらのことが書かれるようになったわけでございますが、あといま先生の御指摘の問題は、それに関連いたしまして、そういうものの社会的な意義、役割り、それからお互いの国民の連帯性といいますか、そういうところに関連して指導をしていく問題かと思うわけでありますが、この種の問題は強制をするということでなく、そういうものの役割りなり重要性、そういうものをまず若いうちからそれぞれの青少年が理解をしていく、その上に立って、自主的にそういういま御指摘のような気持ちになっていくということが重要だと思うわけでありますが、先ほど申し上げました高等学校指導要領の解説書等におきましても、いま御指摘のような点につきましても十分配慮をして作成してまいりたいと考えます。
○吉田(賢)委員 せっかく新しく登場する学習指導要領の内容の一環をなすはずでありますから、それはぜひとも積極性をもって臨んでもらいたい。 それから、厚生省のほうに返るのでありまするが、財政の問題から考えまして、ここでわれわれ決算委員会といたしまして、少なくとも三十九年以来の予算もしくは予算の執行のあとをひとつ再検討されまして、すでに予算要求も出したかと思いますけれども、したがってそこにもつと積極的に事業効果をあげ、事業の効率を高めるべきところはなかったかどうか、あるいは若干でもむだな投資があったかなかったかどうか、さらに必要性かどうか。したがって、来年は大きく福祉国家建設への目標に沿うような内容の予算の要求なり、その他財投の活用なり、あるいは社会的な協力を国民に求めるという面なり、いずれにいたしましても国、地方公共団体あげましてその財政の総点検を一応して、少なくとも三十九年の例の重要閣議以来のあとを総点検をしてみる、そして少々おくれましてもさらにこれに追加いたしまして、四十七年度の予算には過去、現在、未来三者にわたりまして、私は財政の遺憾なき体制をつくり出すということがこの際の重要な課題ではないであろうか。そうして福祉国策の重要柱の一つといたしまして、私は血液事業を大きく浮かび上がらすということをこの機会に強く求めたいのでございます。そういうふうなかまえで、薬務局だけではなしに、他の各方面とも十分に御連絡をとって、厚生省をあげまして、また他の省あるいは行政管理庁あたりとも連絡をおとりになりまして、あらゆる角度からこの機会に早急に再検討をしてもらいたい、決算委員会といたしましてはぜひこの点は強く御要請をしたいのであります。そういうふうにする決意は持てますかどうか。おそくてもいいから、ひとつぜひとも、予算要求のあとはあとといたしまして、またその後のことも考えていまのような態度で臨んでもらいたい。そうしてその御説明とともに、要綱でよろしいから、血液事業を中心といたしましての予算がどうなっておるか、この二点明らかにしておきたい、こう思うのであります。
○登坂政府委員 御意見のとおり、献血の問題が大事であることはわれわれ行政府としても十分承知いたしておる所存であります。しかし今後ますます複雑化し、また交通災害等緊急時の際に万遺憾なきを期すよう、ただいま厚生省といたしましては、来年度の予算においても三億余りを、それから地方交付税についても、各都道府県に対しまして交付税の増額等を自治省と私のほうと一体になって推進いたしておるわけでございます。 なお、それにしても、先生のような御意見を体しまして、今後ますます血液の重要性について私ども省をあげてひとつ検討することをお約束いたします。
○吉田(賢)委員 私は、この問題は国民の総関心を求めるというぐらいな姿勢をもって臨まなければならぬと考えております。 そこで、委員長にひとつお願いかたがた御相談申し上げたいのでございますが、しかるべく理事会におはかりいただきまして、どうかひとつ国民の献血心の喚起と申しますか、血液事業の推進と申しますか、キャンペーンを展開するくらいなことをひとつおやりいただきまして、そして過去、現在、将来にわたりまして日本の財政も国民保健の角度から非常に大きな役割りを果たしていかねばならぬ、補完していかねばならぬという辺も明らかにしていきたい、こういうふうに考えておりますので、しかるべき機会にひとつ理事会に御相談いただきまして、ぜひそういう趣旨で催しができましたら、これは国のために、国民のためにたいへんにしあわせなこと、こう思いますので、これはひとつお願いを申し上げておきたい、こう思います。 それから委員長、きょうは大臣がおいでになりませんのでこの程度にいたしまして、厚生省の意のあるところ、文部省、大蔵省の意のあるところは大体わかるのでございますが、やはりこれは大きく締めくくっていくためには他の閣僚等の協力を求めていかねばいかぬと思いますし、言いかえると、他の省との完全緊密な連絡のもとにこれは推進していくべき分野が相当あります。厚生省一本ではなかなかいきにくいです。そういう意味におきまして、別に閣僚協議会をおつくりになってはという意味ではございませんけれども、厚生省といたしまして他省との横の連絡等もぜひひとつとりつつ、この事業目的の達成に向かって行政庁としての最高の使命遂行に邁進してもらいたい、こう思いますので、これはひとつ次官から大臣におっしゃっていただきまして、残余の福祉問題、相当私は持っておりますが、そういう機会にひとつある種の大臣の意向も明らかにしてもらいたい、こう思いますから、その辺、他省と横の連携をとりつつ総合施策として推進してほしいということを強く要請いたしておきます。 御意見を伺いまして、これで委員長、終わります。
○福田委員長 実は、私から、きょうお出ましくださっておる三省の政府委員諸君にお願いしようと思っておるところへ、いま吉田委員が最終の御意見として申されたので、同じことを繰り返すようだけれども、きょうのこの献血問題というのは非常にじみなようなきらいがありますけれども、吉田君の質問に対する御答弁、聞けば聞くほど非常に福祉国家を建設するというところの今日の時代において重要な問題になっておる。実は、当委員会の理事会において、吉田先生に続いて献血問題に対する関連質問として自民党の先生、公明党の先生、民社党の先生というお申し出があったわけです。きょうはたまたま三君が党務のために委員会に出席されないので、先ほどから考えますのに、これほど聞けば聞くほど重大な問題だから、次回の委員会には再度掘り下げて御質問を諸君にしてもらおう、こういうように考えておったのでありますが、きょうは大蔵省、文部省、厚生省の三省の諸君が来られて、真剣に、やや真剣に御答弁をしてくださったので、まあ一歩前進したような感がするわけです。どうぞ先ほどの吉田先生からの御意見もあったように、次回の委員会にはもっと掘り下げるべく御質疑あるいは御答弁を賜わるということになりますので、きょうは非常に御苦労でございましたが、どうぞ本省へお帰りになりましたら、政務次官殿は大臣に、局長諸君は政務次官並びに大臣に、同時に少なくとも大蔵省は財源関係、文部省は言いかえれば国民の思想涵養のために、同時に厚生省、三省ともこの問題に対して真剣に取り組んでいただきたい、かように実は思うわけなんで、これを私委員長としてお願いしておいて、それに対する御所見をお一人お一人から賜わりたい、こう実は考えておったわけなんです。非常にかた苦しいことになりますけれども、まず登坂政務次官から厚生省の立場で吉田先生の御質問に対する御所見を述べてもらいたい。
○登坂政府委員 委員長はじめ吉田先生の貴重な御意見を拝聴いたしました。これは私も全く御同感に存じておりますし、大臣もそうであろうと思います。私も行政責任者の一人として、そういう方向で真剣に検討することをお約束申し上げます。
○福田委員長 次に、文部省の澁谷体育局長、ひとつ文部省の立場で御所見を述べてもらいたい。
○澁谷政府委員 先ほど吉田委員の文部省関係の御所見につきましては、先ほども申し上げましたように、まことに同感でございまして、ちょうど新しい学習指導要領が中学校は来年、高等学校は再来年から実施されるおりでもございますので、先ほどのような趣旨でひとつ積極的に取り組んでまいりたいと考えます。
○福田委員長 最後に大蔵省の渡部主計官、君のほうは局は違うけれども、きょうはつぶさにこういう問題で関係各省からの御答弁もあったわけなんで、問題はやはり予算を通じての財源の問題になるので、お隣の局のほうへ御伝達してもらって、同時に君のほうの局長にも御伝達してもらわねばいかぬ。こういう意味合いで、大蔵省の立場で渡部主計官の所見を漏らしてもらえれば非常にけっこうだと思う。
○渡部説明員 血液供給事業の重要性につきましては、われわれも日ごろから認識しておるつもりでございます。また本日の吉田委員の御論議を承りまして、さらにその思いを深くした次第でございます。本件につきましては、来年度予算の編成にあたりまして十分適切な措置を講じてまいりたいと思いますし、ただいまの点につきましては、よく上司並びに関係局に伝えておきたいと思います。
○福田委員長 ちょうど幸いにまだ時間が十五分ほど残っておりますので、私は政務次官と武藤薬務局長にお願いする機会を与えられたいと思うのです。 先ほどの吉田委員の御質問に対する薬務局長のおことばの中に、問題の梅毒患者の数が完全な登録数が六千人という数字をおあげになられたわけなんだが、そのとおりでございましょうけれども、梅毒患者に対して、お役所のたてまえで大体これくらいはあるのだ、完全登録はこうなのだ、これは各病院、地方公共病院などに聞けばすぐわかるのだから、そういう情報を完全におとりくださって、献血の根本にあるところの梅毒患者の数をなるべく早く資料を当委員会に御提出を願いたいと思う。次回でもけっこうでございますが、資料をお願いしておきます。
○武藤(琦)政府委員 先ほども、私ここで明確な数字はわからない、こう申しましたが、献血者の検査のときには一%あるわけでございます。献血者は大体二百七、八十万でございますから、それから推定しますと、全国的には少なくとも百万ある。しかしいろいろほかの数字もいわれております。ただ数字でございますので、あまり推測に基づくのは妥当でございませんので、なお責任の公衆衛生局その他と打ち合わせましてまた御連絡を申し上げたい、これでお許しいただきたいと思います。
○吉田(賢)委員 いま百万とちらりと出ましたが、違いますか。何かそんなこと出ましたが、私の聞きそこないですか。
○武藤(琦)政府委員 いま百万と申しましたのは、献血者が二百四十万前後にここ一、二年あるわけでございますが、発見しておりますのが一%でございますので、その一%という数字を全国民に当てはめると百万、こういう目の子でございます。これは献血者の一%でございますから、そのままパーセントを当てはめることは、おそらく私は最小限度のパーセントじゃないか、かように推測しております。あまり推測を公の席で申し上げるのは適当でございませんので、その辺お許し願いたいと思います。
○吉田(賢)委員 わかりました。いまのあなたの百万というのは、推測のまた推測かしれませんから、何も客観性のある数字ではございませんけれども、いずれにしましても、実はある地域――あまり具体的に言うと悪いから言いませんが、ある地域に処女なしといわれるのです。そういうことを思うとぞっとしますよ。そういうことが社会のあらゆる不良化のはんらんする根源をなすおそれが実はあるわけなんです。厚生省の行政指導として、これは私が言うまでもなくおわかりと思いますけれども、そういった地域の周辺の病院などにも協力を求めまして、梅毒問題の重要性、国民保健のためにはそういう問題に積極的に取り組むべく、どの業者であろうと、どの地域であろうと、どの人であろうと、男女を問わず、責任ある何かそういうかまえをしゃんとするような行政指導の手はないものでしょうか、少なくとも何回もいろいろな機会があるのでありますから。それは局長などりっぱな紳士の生活には少しぴんとこぬか万かりませんけれども、何かそういう行政指導の手があって、そのほうからもひとつ圧力というと悪いけれども、包囲していく手はないだろうか。そして梅毒をだんだんとどこかへ、太平洋のまん中へでもやってしまうか、地球の外へでもやってしまうか、何か方法はないですか、どうでしょうね。これは妙な発想みたいなものをつけ加えて悪いのですけれども、こんな常識問答で悪いけれども、次官どうお考えですか。
○登坂政府委員 先生の御意見でありますが、ほんとうに私も同感に考えておりますが、今日の性病予防法とかによりますれば、結婚のときとかあるいは成人のとき一応そういう検診を受けるというような機会はあるわけなのでございますが、これをもって法のとおり施行できないことはまことに遺憾とする次第でございますが、これはやはり国民の御理解を願うと同時に、取り締まり的な問題ばかりでも解決できませんけれども、私のほうとしては、厚生省所管としては、公衆衛生の立場から病院、保健診療所等を通じて、広く国民に、特に青少年等には徹底するようにしなければならない、こう思うわけでございます。今後の課題として、純潔を守るというこれは国民の大事な心がまえであるし、われわれ保健衛生を担当する行政府としてもこれを真剣に考えなければならぬ問題でありますから、今後重要課題として検討いたしでまいりたいと思います。
○福田委員長 武藤薬務局長、よい機会だから私ちょっと伺いたいのだが、これは献血問題には直接関連してないのだけれども、関係がないとは言えない。というのは、ほかではないのだが、このごろ地方へわれわれが出張したとき、あるいは地方の新聞を見ておりますと、地方の公立病院の薬務部と製薬会社との好ましくない新聞記事なり物語など聞くわけだが、これはいやしくも厚生省の薬務行政の最高をつかさどっているあなたとしてどういう指導原理でおられるか、どうあるべきかということをこの際ちょっと漏らしてもらいたい。
○武藤(琦)政府委員 いわゆる関係業界と薬務当局との問題でございますが、先生が仄聞されました件がどういうことか私いま具体的にちょっとわかりませんけれども、この問題は、率直に申して、過去にも単に地方のみならず、当薬務局におきましても経験があったわけでございます。この問題は、私どもとしては絶えず注意をし、各地方にも厳重に反省を求めておるわけでございますが、いわゆる許認可行政というものの持つ一つの、私は必然的なものとは申しませんけれども、いろいろ副作用が出てきているわけでございます。しかし、事の大小を問わず、少なくとも疑いを持たれるようなことは、私は絶対あるべきではない。多少の疑いを持たれること自身に、行政なり、つまり当面国民の間で薬についてのいろいろの不安、不信感をもたらしているものを助長する要素が非常にある。したがいまして、こういう点はきびし過ぎるくらいにきびしくやっても私はし過ぎることはない、かような気持ちで現在取り組んでいるわけでございます。したがいまして、いろいろこういう問題についての御所見なり御意見がありますれば、私どもはすなおに受け入れ、かつ反省を求めるつもりで現在おるわけでございます。
○福田委員長 まあ、その片りんを伺ってやや意を強くするのだけれども、御承知のように公立病院あるいは国立病院、医務部と薬務部があって、医務部のほうは臨床医学に基づいて十二分に、昔ほどではなくても、やや職責は全うしているらしいのだが、薬務部のほうでいただくところのいわゆる投薬というものは、これは何としても精神的に、このごろ医の仁術が低下したので医術は信頼できなくても、薬はたいしたものだ、外国のりっぱなものもあれば日本のりっぱなものもあるというので、地方にいる患者は薬にあこがれて尊敬しながら薬でなおしておるというのがわれわれの見たところでは多いような気がするのです。そういうことが耳に入るのです。しかるに、病院の薬を担当しておる人と製薬会社との間に綱紀がたるんで芳しくないというようなうわさが立つというと、せっかくの薬によって患者の精神的に回復するところの精神力というものを冒涜することになりますから、どうぞひとつえりを正して職責を尊重して、医のほうの点が足りないところを補強する、責任は重いのだというぐらいの、ひとつ、悪いことばだが適当なことばに直されて、十二分に薬務行政を全うされますように御配慮願いたいということを、時間が余ったからちょっと申し上げたわけなんです。ありがとうございました。 吉田君、もうよろしいか。――しからば、本日はこれにて散会いたします。 午後零時十八分散会