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68回国会衆議院1972/05/11

沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第12号

発言数
154
登壇者
12
会派数
4
開催日
1972/05/11

会議録

床次徳二自由民主党

○床次委員長 これより会議を開きます。  沖繩及び北方問題に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。瀬長亀次郎君。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 この前の沖特委の引き続きでありますが、いま、特に八日のニクソン大統領の重大決定の発表前後から、沖繩は戦場みたいになっておる。そこで、沖繩には御承知のように、核主力部隊といわれておる第三海兵師団、それに第十八戦術戦闘航空団といったようなものから第二兵たん、さらに嘉手納ではKC欄給油機、これが、きょうの朝電話の連絡がありましたが、すでに五十五機以上になっておる。さらにギャラクシー、これも五機ないし七機すでに駐機しておるということです。  お聞きしたいことは、KC欄給油機が朝から晩までひっきりなしに飛んで、現在では那覇でもその爆音が聞こえるようなところまで来ておる。そこで、この給油する行為ですが、これはもう常識になっておるのですが、グアムからベトナムを爆撃するB52に対する給油だということ、この点政府は認められますか。

吉野文六外務省アメリカ局長

○吉野政府委員 KC価がB52の給油をやっておるということはわれわれも承知しております。それから、B52が北爆ないしは南ベトナム内の枢要は北ベトナムの陣地を爆撃しておるということもわれわれも承知しております。しかしながら、グアムから飛び立ったB52に対して、沖繩から飛び立ったKC価が給油をして、その結果爆撃するということは、必ずしもわれわれとしては確認はしておりません。しかしながら、想像するに、そのことはたぶんあり得るのではないか、こういうように考えております。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 この給油というのは単なる普通の訓練ではなくて、現に戦闘行為をやっている。専門家であるから、これはわれわれよりもはっきりわかっていると思うのですが、爆弾の投下と給油は密接に結びついている。グアムから往復のガソリンがない。そこで、途中で給油しなければ爆撃ができないという事実に基づいております。KC価のふえたのは、B52の北爆あるいは南に対してもいまやっておりますが、これが激しくなり、機数が多くなればなるほどKC価は多くなり、さらにまたその発着度数が多くなっておる。この問題はいわゆる軍事行動なんですね。この軍事行動が給油しなければできない。すなわち、ガソリンの補給と爆弾の投下という軍事行動は不可分の一つになっております。その場合でも単なる給油としてしか理解できないのか、ここら辺を明らかにしてほしいと思うのです。

吉野文六外務省アメリカ局長

○吉野政府委員 先生の御指摘の、いわゆる給油がB52の爆撃と密接なる関連をなしており、不可欠の条件であるという点は、われわれも事実関係としてはよく認識しておるわけでございますが、御存じのとおり、いわゆる安保条約の事前協議ということに関する限りは、日本の基地が直接戦闘作戦行動に使われる場合に事前協議の対象となる、こういうことになっておりまして、その見地からは、従来、給油のためにその飛行機が日本の基地を飛び立つということは直接戦闘作戦行動ではない、こういうように技術的に解釈されております。したがってその意味で、やはり給油とそれから戦闘作戦行動である爆弾の投下というものは、技術的には分離されなければならない、こういうように考えております。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 沖繩があと四日しましたら本土の一県になる。この場合でも、やはり依然として給油行為は事前協議の対象にならないということになります。

吉野文六外務省アメリカ局長

○吉野政府委員 沖繩は、返還後には、御存じのとおり安保条約それから安保条約に基づく地位協定がそのまま適用される。したがって、事前協議の対象というものは、本土におけるのと沖繩におけるのと何ら変わりございません。その意味におきましては、この給油の問題も依然として事前協議の対象にならないというのがわれわれの見解でございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 もしB52が嘉手納に再び舞い戻った場合、その可能性はもう現実的になっていると沖繩現地では見ております。あれが去ったとき、再びまたここに舞い戻ってくるという捨てぜりふを残してグアムへ行った。この場合、また沖繩からのほうが近いですから、B52がやってくる場合、沖繩返還後である場合も事前協議制の問題として、事前協議の対象にならぬということですか。

吉野文六外務省アメリカ局長

○吉野政府委員 B52が、沖繩ないしは本土の基地に単に緊急避難とか台風を避けるためとかあるいは故障して非常着陸をする、こういうような場合には、別にB52が日本の基地を使うことをわれわれとしては妨げない。すなわち、これは何ら事前協議の対象でないと考えております。しかしながら、B52が直接日本の基地から発進して、この場合にはベトナムの爆撃に向かう、こういうような場合にはこれは明らかに事前協議の対象となる。そしてこの点につきましては、従来の政府の見解も、日本政府としては協議があった場合ノー  と言う、こういうことになっておるとわれわれは理解しております。  そこで、いずれにせよB52がかりに沖繩に飛来する場合に、いかなる態様でそこに飛来してくるかということが重大じゃないかと考えるわけです。さらに詳しく申し上げますと、たとえば先ほど申し上げましたように、何らかの故障のために緊急着陸するとか、台風避難のために緊急着陸するとか、あるいはまあこの例ははなはだあり得ないことかと思いますが、北爆の後に何らかの理由で沖繩の空港に着陸するという場合にも、それが一回限りである場合には、これは別に事前協議の対象にしなくてもいいのじゃないか、こういうようにわれわれとしては事務的にはいろいろの場合を想定して考えております。いずれにせよ、この事態は、いまのところ何らわれわれとしては予想しておりませんから、したがって、具体的な事例が起きるまでは具体的な見解は表明できないことだと思います。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 一回限りは事前協議の事項にならないが、二回以上はできるという見解ですか。

吉野文六外務省アメリカ局長

○吉野政府委員 いえ、私の申し上げましたのは、結局、B52にしろあるいはその他の飛行機にしろ、沖繩ないし本土の基地が直接戦闘作戦行動の発達のために使われる、こういう場合はたとえ一回であろうと事前協議の対象になるわけでございます。しかしながら、先ほど申し上げましたB52の例をとりますと、たとえばかりに北爆をしたあと、何らかの理由で沖繩の飛行場におりてきた、しかもそれは一回限りであったという場合には、これはすでに戦闘作戦行動が終わったあとに飛来したわけでございますし、反復して沖繩の基地を将来の戦闘作戦行動に使うというような事態は予想されませんから、そのような場合には必ずしも事前協議の対象にならない、こういうように一つの例として考えておる、こういうことを申し上げた次第でございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 政府は、できるだけアメリカの北爆あるいはベトナム侵略に協力、加担するような方向での答弁が出ておると思うのですが、さらに続けますが、いま現在、機雷をハイフォン港その他に敷設しておる。いわゆる公海の自由の原則すら踏みにじって、宣戦布告をしていないアメリカが現実にもう宣戦布告したような戦争状態にいっている。そこで、その前からこの計画が行なわれていたということは沖繩現地ではすでにわかっております。すなわち第三海兵師団の水陸両用部隊、これはすでに待機命令が出されて、そのうち千三百人ぐらいは、四月二十一日にヘリコプター空母オキナワと五隻の巡洋艦によってベトナムへ出撃しておって、さらに現在では約三千人が海兵隊から行って第七艦隊と合流して作戦行動に移っておる。第十八戦術戦闘航空団も同じように現実に第七艦隊あるいは空母その他と一体となって、ベトナム侵略のエスカレーションに加担しておる。こういう部隊がいる状況を復帰後も、沖繩は十五日以降は日本の領土の一部ですからね、そうなると許されますか、事前協議制の問題からいって。

吉野文六外務省アメリカ局長

○吉野政府委員 沖繩の海兵隊につきましては、われわれもいろいろ米側と話し合った経緯がございますが、われわれの受けておる連絡によりますと、沖繩の海兵隊は交代で三カ月に一回ぐらいずつ第七艦隊の艦船に乗り組みまして、沖繩近海あるいはベトナムの周辺を遊よくしておる、こういうことでございます。そこで問題は、この海兵隊がまず第一に上陸作戦をするかどうか、こういうことでございますが、いままでのところ上陸作戦はしておりませんし、また今後もおそらく上陸作戦はしないだろうというのが当面の見通しでございます。御存じのとおり、ニクソン大統領は、現在ベトナムにおる六万の軍隊を徐々に引き揚げようとしておる。そしてこの七月初めまでにはこれを四万にしようということでございます。こういうように一般的に兵隊を引き揚げようとしているときに、たとえ海兵隊にしろ、また一時的にしろ、ベトナムのどこかに上陸させるということは、やはりこれは米国としては非常に大きな政策の転換でございまして、米国政府としては、このようなことをやるにあたっては非常に大きな決心をするのじゃないかとわれわれは想像する次第でございます。  なお、かりにそのようなことがございましても、これはあくまでも第七艦隊の艦船に乗っておるその海兵隊が、その艦船の艦隊ないしは艦長の指揮のもとに上陸作戦をするのでありまして、戦闘作戦のために使われるいわゆる基地というのは、この場合にはあくまでも艦船でありまして、沖繩の基地ではないわけでございます。したがって、このような場合には、やはり事前協議の対象にならないというのがわれわれの解釈でございます。  ただし、万一——このような事態、予想されておりませんが、たとえは沖繩に駐留する海兵隊がそのまま空挺部隊なりあるいは上陸用舟艇に乗りまして、そしてベトナムに直行して戦闘作戦行動に加わる、このような場合には、明らかに戦闘作戦行動のために沖繩の基地が使われた、こういうことになるだろうと思いますが、いまのところ先ほど申し上げましたように、その蓋然性は非常に少なく、かつ従来の第七艦隊に交代で乗り組んでおる沖繩の海兵隊に関する限りは、この問題は全然起きない、こういうように解釈しております。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 あなたの説明によりますと、いかなる場合でも直接日本領土の基地から飛んでいって爆撃する、あるいはまた直接上陸用舟艇に乗って上陸するということでない限り、事前協議制に触れないというふうな言い分でありますが、この問題は、たとえば日米共同声明の第四項ですね、いわゆる沖繩復帰の問題と関連して、ベトナムの情勢が引き続き戦争の状態である、そういった場合には再協議するということを書いてありますね。これは沖繩返還の日にちがきまり、返還の時点もきまっていますね。これの変更、再協議ではなくて、事実は沖繩返還協定に含まれたこの内容の再協議でなければならない、われわれそう理解しております。この共同声明を一貫して読みますと、事前協議制度の問題にしても、アメリカの立場を害しちゃいかぬワク組みがあるわけです。したがってまた、背景説明などのジョンソン証言を待つまでもなく、むしろ事前協議制度の場合にイエスという、こういった問題からの再協議という問題は、これと関連するのは、去った十八日の衆議院内閣委員会で福田外務大臣が、沖繩返還後の基地の態様に特例を設けることもあり得ると明確に言っておる。この特例を設けることがあり得るというのは、この再協議に関連しての答弁であるかどうか明らかにしてほしい。というのは、これが明らかにならないと、事前協議制なるものは空洞化というよりも、むしろ骸骨になってしまうということがはっきり言えると思うのです。そこら辺を明らかにしてほしいと思うのです。

吉野文六外務省アメリカ局長

○吉野政府委員 一九六九年十一月の佐藤・ニクソン共同声明の第四項の末尾にありますベトナムにかかわる再協議条項でございますが、これに関するわれわれの解釈は、あくまでも米側と沖繩協定を交渉している最中に、たとえばある条項がきまってしまっておりましても、その間に何らかのベトナムにおける事態が発展いたしまして、一たんきめた条項も、米側としてはちょっと変えてほしいというような場合には再協議する。あるいは、たとえば復帰の日が当時四月一日あるいは七月一日というふうにきまっていたとしましても、ちょっと復帰の日を延ばしてくれ、こういうような場合に再協議する。こういうようなことを予定していたのが大部分でございます。したがって、すでに協定自身には昨年の六月十七日にサインされ、しかも返還日もことしの五月十五日にきまり、しかもその間にアメリカ政府は上院の承認があり、わが国においては国会の承認があった、こういうような事態においては、もはや再協議条項による条項の改変はあり得ないというのがわれわれの解釈でございます。したがって、この再協議条項による沖繩協定の条項の変更ということは、もはやわれわれとしては予定していないというのが現実でございます。そしてまた、この再協議条項は、もっぱらそのような目的に行使するためにつくられたのじゃないかとわれわれ考えております。  しかしながら、万一米側がこの再協議条項によって、すでに発効しておる沖繩返還協定について何らかの考慮を求めてくるということも、まあ理論的にはあり得る。しかし、その場合に政府としていかなることができるかと申しますと、これはすでに沖繩協定が書いてあるとおりに決定しておりまして、それによりますと、第二条、第三条によりまして、安保条約及び関連取りきめが全部そのまま適用されるわけでございますから、したがって、ベトナムの新事態のために沖繩協定を解釈によって曲げることは何らでき得ないわけでございます。すなわち、この際、唯一考えられるのは、おそらく事前協議条項において、まあかりにそういうことが考えられるとしたら、日本側と相談する際に、日本側がこの条項を考慮して、考慮するかどうか、こういうことでございますが、いずれにせよ、事前協議自体は日本が自主的にイエス、ノーを言うというたてまえになっておりますから、いずれにせよ沖繩は、いまの段階におきましては、このベトナム再協議条項によりまして何ら変化が予想されないというのがわれわれの見解でございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 いまの日米共同声明を出す時分に、返還の特に一週間前に、もうベトナムはほんとうの侵略戦争が拡大され、実質的に宣戦布告の状態になっておる、こういったことは予想を実際されなかったのでしょう。これはどうですか。

吉野文六外務省アメリカ局長

○吉野政府委員 確かにこの共同声明を書いた当時におきましては、当時者は、まさかことしのいまごろになりましてもベトナム戦争が激しく続いておるということは予想していなかったと考えられます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 そこで再び申し上げますが、沖繩返還後の基地の態様に特例を設けることもあり得る、これは沖繩の基地の態様あるいは実態、本土と質、量ともに違った点があるわけなんです。そういった意味で安保条約をそれにかぶせていった場合に、事前協議制にひっかかる部隊ばっかりが巣くっておる。これはあなた方も認められるはずなんです。高等弁務官も、この前の在沖繩米商業会議所の席上で、これは五月五日に発言しておるのですよ。これは、ちょうどチャップマン大将が海兵隊のいわゆる性格、性能、役割り、ベトナムとの関連性において、いつでも即戦即応できるような態勢にいっている、しかも二万おる、そのうち三千はすでに出ておる、こういったような状況からいっても、この問題を総括してランパート高等弁務官は、沖繩の広範かつ高度に発達した米軍の軍事基地網は、今後とも米国の防衛体制と、日本及びその他の極東同盟諸国の安全を保障した米国の約束を遂行する上で、戦略的にきわめて重要な役割りを果し続けるだろう——全然変えない、はっきり言っておるのです。これはチャップマン大将の海兵隊のいま申し上げた諸任務、現在の状態、これと非常に脈絡があって、その総括的なものが五月五日のランパート発言になっておる。この場合沖繩におけるあの部隊は、ほとんど直接出撃をしておる、しかもこの部隊は、第十八戦術戦闘航空団と一緒に、この水陸両用部隊というのは沖繩の核部隊の主力なんです。これがこのままあるという内容の問題、そういった点において、返還後の基地の態様に特例を設けることはあり得るということ、そういったところから出ておるのじゃないのか。どういうところから外務大臣はそういうことを、しかも内閣委員会で発言したのか、この点を明らかにしてほしいと思うのです。

吉野文六外務省アメリカ局長

○吉野政府委員 いま瀬長先生の御指摘の福田大臣の内閣委員会における発言につきましては、全体の文章を私自身は承知しておりませんものですから、ここですぐにコメントすることは差し控えさしていただきたいと思いますが、いずれにせよ、福田大臣も、何ら、沖繩の復帰後、沖繩の基地が日本の本土における基地と変わるような形で、特例を設けて運用されるというようなことは想像していない、また、そういうことはあり得ないとわれわれは考えておるわけでございます。したがって、何らかその点につきまして、あるいは誤解があるんじゃないかと思いますが、いずれにせよ、この点はさっそく速記録を調べさしていただきたいと思います。  なお、五月五日の高等弁務官の演説は、私自身も読みましたが、特に先生の御指摘のようなぐあいにこれは解すべきではなくて、むしろ、沖繩の米系の商工会議所の連中が、従来沖繩の発展のためによくやってきてくれたと、それから沖繩の基地自体は、今後は日本に返るけれども、その新事態のもとにおいて、日本の安全を含む極東の平和のためにあるのだ、こういうように解すべきだろうとわれわれは読みました次第でございます。

床次徳二自由民主党

○床次委員長 三十分をこえましたので、すみやかに結論を出してください。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 アメリカが極東の平和とかいうのは、平和というよりも侵略なんです。戦争なんだ。これは現実に証明しておるのだ。彼らが平和という場合、戦争ということもはっきりしておるのです。  もう一つお聞きしたいのは、復帰後、P3対潜哨戒機が那覇空港、これは機雷敷設ができるような飛行機だと専門家も言っておるわけなのです。これを皆さん政府は約束を破って、目玉商品の目玉はつぶれてしまって、まつ黒になっておるというのが沖繩の現状なのですね。まさにそうで、もしP3対潜哨戒機などが機雷敷設をする戦闘作戦に参加する場合には、事前協議制にひっかかりますかどうですか。

吉野文六外務省アメリカ局長

○吉野政府委員 まず第一に、P3が機雷敷設をするかどうか、この点は確かにP3は対潜哨戒機でありまして、場合によっては、ある種の機雷を持っておって、緊急の場合には下に動いておる潜水艦に対して、爆雷を落とすということもあるだろうと思いますが、少なくとも機雷敷設用に、P3というような非常に高価なかつ精密度の強い飛行機を使うことは、これはあり得ないんじゃないかとわれわれは考えております。すなわち、P3はもっぱら水中にもぐっておる潜水艦を発見するのが役目でございまして、そのために非常に高価なかつ重量のある機械を積んでおるわけでございまして、これを荒っぽい機雷の敷設のために使うことはないんじゃないかと考えております。  その次に、機雷敷設自身が戦闘作戦行動かどうかということでございますが、これはいろいろの事情と態様がございまして、むしろ具体的に一つ一つ当たってみないと、これは戦闘作戦行動かどうかということは判断できないと思います。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 そうすると、いまの御答弁では、現在のハイフォン港におけるアメリカ軍の機雷敷設、これは戦闘行為じゃないということですか。

吉野文六外務省アメリカ局長

○吉野政府委員 これについては、目下政府もいろいろ実態を調査中でございまして、まだ結論が出ていない次第でございますが、一応われわれの見解の一つを申し上げますれば、この機雷の敷設は主として第三国の船に向かって行なわれておる、すなわち、どこかよその国の船が北ベトナムの港湾に近づくのを防ぐように敷設しておる、したがって、第三国とアメリカとの間には戦争関係はない、またアメリカの行なっておる戦闘作戦行動は、これは一応国連憲章五十一条の集団的自衛権の発動である、こういうようなことを考えますと、必ずしも直接戦闘作戦行動であるかどうかということは、なかなか判断しにくい問題じゃないか、こういうふうに考えておる次第であります。

床次徳二自由民主党

○床次委員長 アメリカ局長の時間がありますので、これで終わっていただきたいと思います。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 最後に、インドネシア政府との関連で、マグロ漁船の損害補償要求が日本政府に出されていると思いますが、その点についてちょっと触れる前に、いままであなた方が答弁されたもの、これは安保条約なるものがいかに危険であるかということを、もうはっきり局長自身が言っていると思うのです。アメリカがベトナム侵略を拡大する、そしてハイフォン港、これを封鎖するという行動自体、もう軍事行動でないといったような解釈に立つ。これは安保条約を堅持する方針から来ていると思いますが、この点、引き続きあとの決算委員会でまたいたしますから申し上げることにして、最後に時間がありませんから、いまのインドネシア政府との関連で、マグロ漁船、これが拿捕され、そのために相当の損害を受けて、合計して、これは二万ドルあまりの損害要求を、これは第三清豊丸、政府に出しておるということをいっておりますが、この補償について、実務的にどこまで進んでいるか、これを一応明らかにしてほしいと思います。

吉野文六外務省アメリカ局長

○吉野政府委員 インドネシアにおける沖繩籍の船舶の拿捕ないし被害事件は、これまでわれわれの記憶でも十一件が確認されておりますが、このうち船主等の関係者から、損害について具体的に請求が出ておるのが四件でございます。これらの四件のうちの一件は、軍の作戦地域に無断で侵入したといって銃撃を受けたものでありまして、これに対しては、インドネシア政府より損害賠償を受領しております。これはすでに船主に手交しておりまして、この額が一万ドルでございます。その他の三件につきましては、御存じのとおり、これはいわゆるインドネシア側のいう内水侵犯ということで拿捕されたものでございます。拿捕の行なわれた水域は、われわれとしてはあくまでも漁業等の自由を保障されておる公海であり、かかる水域において沿岸国が管轄権を主張するのは、国際法上根拠がないということでございますが、先方は、御承知のとおり、これは数年前に内水宣言をいたしまして、そこでそれに基づいて拿捕した、こういうことになっております。そこでこの沖繩籍の船舶に対しまして、従来沖繩の施政権を有する米国がまずこの請求権を代行するという立場にありまして、乗り組み員や船体の釈放、損害賠償の請求等は第一義的には米国が行なってきまして、日本政府も米国に対して問題のすみやかな解決を要請してきた次第であります。また一方、インドネシアのわが国の公館等も事実関係の把握、それからインドネシア政府に対する側面からのアプローチを行なってきたわけでございます。  そこで損害賠償請求権について、米国政府からインドネシア側に対してこれは数回行なわれておりますが、インドネシア政府としては、先ほど申しましたように内水化宣言のために、これはむしろ請求には応じられない、こういうことを言っております。そこでこの交渉は現在中止された形になっておりますが、以上のような経緯もございまして、政府としては、復帰後はインドネシア政府に対しまして話し合いを進めて満足な解決をはかりたいと考えております。

床次徳二自由民主党

○床次委員長 アメリカ局長は内閣委員会にひとつ……。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 この点については、特にきょうスハルト大統領が来ている時点でありますから、ぜひ政府として努力して、船主たちの利益のために奮闘してほしいことを要望して終わります。

床次徳二自由民主党

○床次委員長 中谷鉄也君。

中谷鉄也日本社会党

○中谷委員 一問だけ防衛施設庁にお尋ねをしたいと思います。  前回、前々回も、沖繩の復帰に伴う防衛庁関係法律の適用の特別措置等に関する法律第三条に規定されている見舞金の法律的な性格、見舞金支給についてお尋ねをしたわけであります。そこで、この点は見舞金の法律的な性格をどう見るか、いわゆる法に規定されたところの見舞金が、行政措置としての見舞金とは異なる性格を持っているのではないか、そういう問題意識に基づいて、見舞金支給についての不服のある人、そういうふうな人がどういうふうな手続ができるだろうかということについて、疑問を提起したわけであります。その後、施設庁のほうではこの問題について御検討いただいたというふうに聞いております  そこでお尋ねをいたしますが、いわゆる見舞金の支給については、行政不服審査法に基づく異議の申し立てができるかどうか、これが私の質問であります。すなわち、行政不服審査法の適用ありやいなや、この点についてお答えいただいて質問を終わりたいと思います。

来栖大児郎防衛施設庁総務部施設調査官

○来栖説明員 お答えいたします。  関係官庁とまだ完全に折衝を終わっていないのでございますが、対象者を保護するという立場からも行政不服審査法に乗り得る、行政不服審査法の対象として措置し得るという方向で検討してまいりたいと思っております。

中谷鉄也日本社会党

○中谷委員 この点は、沖繩県民の中ではかなり問題として議論されておった点でありますから、私は行政不服審査法に基づく異議申し立てができるかという質問に対して、できるものとして対処していきたいという答弁は、それなりに評価をいたしたいと思います。  そこで、ただいまの御答弁について一問だけさらに追加をいたしておきたいと思いますけれども、関係省庁と折衝を終わっていないが、行政不服審査法に乗るものとして、要するに行政不服審査法の不服申し立ての対象たり得るものとして対処していきたい、これが御答弁の要旨であると私承りましたが、ここで言う関係省庁というのはどこをさすのか、この点について一点だけお聞きして、そうしてそれは、結局いまの御答弁は、折衝は終わっていないけれども、そういうふうなものとして政府の見解として確定されるもの、こういうふうに承っておきたいと思いますが、関係省庁とは何か、どの関係省庁と折衝されるのか、しておられるのか、折衝しておられる関係省庁をひとつあげていただいて質問を終わりたい。

来栖大児郎防衛施設庁総務部施設調査官

○来栖説明員 主として行政管理庁でございます。

中谷鉄也日本社会党

○中谷委員 じゃ終わります。

床次徳二自由民主党

○床次委員長 東中光雄君。

東中光雄日本共産党

○東中委員 いまの中谷委員の質問に関連してちょっと施設庁にお聞きしておきたいのですが、見舞金ということばを使っているわけですけれども、前の沖繩国会では見舞金ということばではあるけれども、内容は請求権、補償請求権という性質のものだというふうにいわれておったのですが、そういう観点から、行政不服審査法による不服申し立て権がある、事柄の性質をそういうふうにつかんでいらっしゃるのかどうか、その点一点だけ関連してお聞きしておきたいのです。

来栖大児郎防衛施設庁総務部施設調査官

○来栖説明員 お答えいたします。  一種の行政処分でございますから、行政不服審査法の対象たり得る、そういう観点でございます。

東中光雄日本共産党

○東中委員 じゃ次の問題に、施設庁にお聞きしたいのですが、沖繩における公用地等の暫定使用に関する法律第二条第一項第一号の土地についての告示がなされておるわけですが、施設庁関係は、全部すでに告示は終わったのですか。どうなっておるのでしょうか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 現在調整中のものが残っておるわけでございますけれども、その結果いかんによるかと思います。現在残っておりますのは、三つの一時使用訓練場、これはまだ対米折衝中でございます。

東中光雄日本共産党

○東中委員 いわゆる公用地暫定使用法の二条二項によりますと、告示は、「前項各号に掲げる土地となるべきものの区域又は同項第一号に掲げる工作物となるべきもの及び当該土地又は工作物の使用の方法は、」官報で告示する、こういうふうになっておるわけでありますが、官報告示を見ますと、この区域が別紙図面によるということで、官報告示自体ではその区域はわからないというふうになっておりますが、そうではございませんか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 図面につきましては別添ということで、官報の中に載っておりません。

東中光雄日本共産党

○東中委員 告示によりますと、たとえば昭和四十七年四月二十七日付官報告示で北部訓練場の告示がありますけれども、「土地の区域」というところでは「国頭郡国頭村字浜(内筋原)、字与那(大道)、字楚州、字安田、字安波及び字謝敷並びに国頭郡東村字高江、字宮城及び字川田のうち別図に示す区域」こうなっています。それから大字をあげて、そのうち別図に示す区域ということで、別図が官報にはないわけですね。いま別添と言われましたけれども、官報についておるんじゃなくて、この別図というのはどこにあるのですか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 この別図は、防衛施設庁及び沖繩・北方対策庁の沖繩事務局に置いて、縦覧に供するということにしております。それから地元の便宜をはかるために、これは事実上の行為でございますが、沖繩本島十三カ所におきまして縦覧に供しております。

東中光雄日本共産党

○東中委員 別図というのは、詳覧に供するというようなかっこうできまっておるんじゃなくて、法律では区域を告示することになっておる。それで告示の内容は、結局は全部別図に移ってしまうわけです。しかもその別図がないので、私、それを検討しようと思っても、とにかく地図を見に来い——見に行ったって地図というのは記憶にとどめようがないわけですね。だから、写さなければわからないわけなんです。写しに行くということ、これはもうたいへんなことになるわけですよ。これは告示といっているけれども、実際上告示にならないじゃないですか。詳覧に供しているから、写真をとりに来れば写してもらうということを施設庁は言われておるのですけれども、これでは全く告示になっていないと思う、だって置いてあるのですから。たった二カ所しか置いてないわけです。これをほんとうに別図——別添とあなた言われたようなそういう形で告示する、みんなが知ろうと思えば知り得る状態に置くという、そういう処置をとられる気持ちはないのかどうか、お聞きしておきたいのです。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 通常でありますと、告示は官報に掲載して、図面もその中に同時に掲載するということになろうかと思いますが、事務手続等の関係から掲載が困難な場合もあるわけでございまして、その場合は別図を適当な場所に備え置いて縦覧に供する、こういうことが本土におきましてもやられておるわけですが、そういう場合には、その縦覧の場所を官報に記載することによりまして、官報に記載された事項を縦覧に供された別図とが、一体として告示としての効力を有するというふうに理解しておるわけでございます。

東中光雄日本共産党

○東中委員 事実上わからないわけですから、もともと沖繩県にいる沖繩県民にわかるように告示すべきものであった。しかし、それが官報告示という形では実際上はやれない、事実上の行為、これはもう告示ではないわけです。そして、やられた告示というのは、国会議員である私がそれを見ようと思ったって、とりょうがない。そこへ行って写真でもとってこなければいかぬ、こんな状態に置いておくというのはこれはもう全く——この告示によって自動的に五年間使用権がとられるわけですから、それの前提処置としては、事務的にできなかったからというようなことではあまりにもひど過ぎるんじゃないか。それが官報と同じように手に入るような、そういう方法をとられる意思はあるのかないのか。これはもう告示の効力自体の問題として将来争いになると思いますから、その点はやはりやらないということなのか、そういう処置を考えられるかどうか、その点いかがでしょう。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 この別図をごらんいただくとおわかりいただけると思うのですが、五千分の一の国土基本図を用いまして、これが二冊に分かれておるわけでございますが、これを官報に掲載をするということはたいへんにむずかしかったわけでございます。したがいましてこの二カ所、本土の防衛施設庁と沖繩事務局と二カ所に置くことにいたしておりますけれども、実際的な便宜のために、十三カ所に官報とこの別図を備えつけて自由にごらんいただくということにいたしておるわけでございまして、現在のところ、特にこの地図につきまして、土地所有者の方から一部ほしいというような希望が出ておるというふうには別に聞いておらぬわけでございます。その際、関係のところを一部差し上げるということはこれは考え得ると思いますが、現在はそういったことでございます。

東中光雄日本共産党

○東中委員 そうすると、たとえば私が要求したらその別図はもらえますか。まだ言うてきてないとおっしゃったけれども、関係のところから言うてくれば出すということですが、われわれ審議する上にそれ出されますか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 その点については上司とよく相談をいたしたいと思いますが、現在限定でつくっておりまして所要部数しかございませんので、おそらく東中先生から御希望が出ましたときに、そういうことで置いてございますのでごらんいただけないかというふうに申し上げたいと思うのですが、現在のところ、この別図をあらためてつくり直すということは特に考えておらぬわけでございますが、そういうような点につきましては、また上司とよく相談いたしたいと思います。

東中光雄日本共産党

○東中委員 結局、官報というのはすぐ手に入る、そういうことで、告示としての方法は官報でやるということになっておるわけです。ところが実際上は、いま言われているような区域についての具体的な内容は官報ではわからない。その問題については、別につくらない、要するに、いまのところは渡す用意をしていないということになったら、区域についての告示は事実上されていないということになってしまいます。そういう慣例があるかどうか知りませんけれども、重大な権利侵害になるかならないか。違憲のかたまりだと言われた法律のその規定のことさえも十分やられていない。そして見てきたってわかるものじゃないですよ。地図なんというものは、現地へ持っていって見てこそ意味があるわけで、いま上司と相談してということですけれども、これはひとつ要求があれば出せるようにする。それから土地関係者は、それが自分の関係のものであるのかないのか、それは地図を見なければわからぬわけでしょう。わからぬというたてまえで告示をしておるわけですから、わかっておるのだったら告示する必要がないわけですから。だから、見なければわからぬ、自分に関係があるかどうかということをたださなければいけないという関係にあるので、要求があれば渡すという処置をとるということ、ここでそういう方向でやるということは言えませんですか。とにかく相談してというだけでは、これはさっぱりどうにもならないわけでありますので、もう一回確かめておきたいのです。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 本土におきましても、こういう場合の例といたしまして、道路法による道路の区域、土地収用法による起業地、都市計画法による都市計画区域あるいは文化財保護法による史跡、名勝、天然記念物の地域というようなものは別図でやっておるわけでございますが、私どももそういう例等勘案いたしまして、二カ所の場所、事実上の便宜のために十三カ所、そしてここに、二カ所に置いてありますということを新聞広告それからOHK等の放送によりまして周知をはかっておる次第でございます。ですから、そういう要望がまだ現に沖繩のほうからは出ておらぬわけでございまして、現在のところそういうふうなことを考えておらぬ、こういうことでございます。

東中光雄日本共産党

○東中委員 要求が出ていなかったら実際上告示の役割りを果たさなくてもいい、要求が出てくればやる、要求が出てきたらそれから検討するという姿勢のように見受けたわけですけれども、そうじゃないのですか——首を横に振っておられるけれども、どういうことですか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 先ほど申し上げましたのは、告示と一体としての効果が出ますように、縦覧の場所につきまして特に十三カ所を設けますし、そこに置いていますということを新聞、ラジオ等によりまして周知徹底をはかってごらんいただく。それで十三カ所の場所というのは、一日以内といいますか、日のあるうちに十分ごらんいただいて帰れる位置を選定してあるわけでございます。

東中光雄日本共産党

○東中委員 もうそのことはわかっているので、そういうことを言っているのじゃないのです。それは事実行為なんですから。私の言っているのは、告示については官報で別図と書いておって、その別図が法的な意味を持って置かれておるのは全国でたったの二カ所だ。そしてそこへ見に行って写しでもしなければわからない。この図面というのは読んだらわかるという性質のものじゃないのだ。そういう状態で、実際上告示をしたということが言えるかということを言っているわけです。だから、本来ならば、官報に別添図面ということで表でもつけて載せるというのが、これは当然やるべきことじゃないか。文化財保護法の場合なんかと全然性質が違うんですよ。強制土地取り上げ、かつてなかったことをやろうというわけでしょう。そういう場合にこのままで置いておくというのは、告示の効力の問題として、強制使用の効力の問題として、非常に重大な問題が起こるということを申し上げているわけであります。その点についての、治癒するかどうかは別として、権利侵害にならない、法律でいっている実際上の告示になるような措置をとるようにされたいということを強く要求しておきたいわけです。  もう一点だけお聞きしておきたいのですが、石川ビーチが協定のC表で全面返還されることになっておった。御承知のように海浜の保養所といういわゆる娯楽慰安施設ですが、石川ビーチ、屋嘉ビーチ、奥間ビーチ、こういった非常に広範な地域があって、従来の東京地裁の判例なんかでも、こういうものの返還ということが非常にやかましく、必要性がない、あるいは合理性がないということで、返還の判例もあるわけですけれども、それについてC表で石川ビーチは返すことになっておった。ところが、いまそれがそうでなくなってきた。その経過をひとつ簡単に御説明願いたい。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 石川ビーチが五月十四日でしたか返還されるという通告がなされておりまして、石川ビーチは返るわけですが、ただ、その中に米軍の基地間の電話通信ケーブルが地下に埋められておりまして、その部分につきまして、それが道路に平行して約六百七十メートルばかり、幅三メートルで入っておるわけです。この基地間ケーブルにつきましては、A表の注1によりまして、これの提供について所要の措置をとるということになっておるわけでございます。この点についての実態調査が実はおくれておりまして、わかりましたのが新聞等で騒がれました時点でございまして、この点について、現在現地の土地所有者の方々といろいろ話し合っておる段階でございます。

東中光雄日本共産党

○東中委員 当初、石川ピーチといわれておった全面積は幾らで、その中の幾らがいま通信ケーブルで返還できないということになっておるのか、その面積関係をちょっと明らかにしてください。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 石川ビーチは十万四千三百平米でございます。それからこのケーブルが埋没されておる土地は、実測ではございませんが、図面上の測定をいたしますと二千四百平米ということになります。

東中光雄日本共産党

○東中委員 この娯楽施設、特に石川ビーチはすでにあがっておったわけですし、奥間ビーチにしましても屋嘉ビーチにしましても、従来の裁判所の考え方からいっても、安保条約を認め、その適用を前提にしてその解釈のしかたからいって、これは返還さるべきものだということを共産党としては当初から強く言ってきたことなんですけれども、そういう点からいって、石川ピーチが返るということになっておって、まだそのうちの一部が、しかも道路に近いほうが基地でとられていく、結果においてそうなってくる。こういうやり方というものは、これは返還協定をつくった、あのC表をつくった、付表をつくったときからいって、むしろ後退している。返還の方向で努力するということじゃなくて逆の方向へ進んでいっているということで、全く遺憾な事態が起こっているのですが、アメリカに対して、そういういわば後退する方向に対して強い態度で臨むべきだと思いますが、施設庁としてはどうされておるのか、これは外務省かもしれませんけれども、その点をお聞きして質問を終わりたいと思います。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 私どもといたしましては、地元の土地所有者の方々の要望としましては、返還された土地が障害なく使えるようにということで、あの通信ケーブルを移設してほしいという要望も出ているようでございます。その移設費用等につきましては、原則としては来年度予算で措置してやるということですが、そういう方向で道路の下に持っていく、そして返還された土地が十全に使えるような方向で米軍とも強力に話し合っていきたい、こう考えております。

東中光雄日本共産党

○東中委員 那覇空港のP3と同じようなことを言われておるわけですけれども、むしろここに通信施設が入っているということは予想しないで、そして沖繩返還協定のときのC表というのはできているわけです。むしろあとから出てきた問題なんで、それをまた日本の負担で移設費用を持って、そして移す。それまでは提供する。非常にアメリカの言いなりになっているといいますか、しかも犠牲を日本側が全部負うていく。こういうやり方になっているのは、これはもうはなはだ遺憾だということを申し上げて、質問を終わります。

床次徳二自由民主党

○床次委員長 安里積千代君。

安里積千代無所属

○安里委員 沖繩復帰を前にいたしまして、いま国会でもいわゆる沖繩恩赦ということがいわれておりますので、特に沖繩の場合における問題について当局のお考えをただしたかったのでありますけれども、法務当局が他の委員会へ出られております関係から、これは次回に譲りたいと思っております。  そこで施設庁のほうに、いま行なわれておりまする公用地の取得に関係しまする問題についてだけお聞きしたいと思っております。  問題のありまする公用地法でございまするけれども、現在施設庁におきましては契約を推進をしておるというふうに承っておりまするし、またそのように努力されておるということもうかがえるわけでありますが、現在の段階において何件ぐらい契約が完了をいたしましたか。まずその点をお伺いしたいと思っております。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 現在のところ、契約実体が完了しておるわけじゃございませんが、一応地主会関係、部落の同意が得られました市町村の数は、全部で三十六市町村あります中で二十九の市町村でございます。残りの七市町村につきましては、いまいろいろと説明をし、折衝しておるところでございます。

安里積千代無所属

○安里委員 いまの御答弁から申しますというと、まだ個別的に契約をしたものはないけれども、関係部落においてあるいは市町村においてそれを了解と申しますか、承諾したものがいまおっしゃったような数字にのぼっておると、こういうことでございますが、そうしますというと、これまで進められてきましたのは、個別的な、個人的な契約というようなことじゃなくて、ただ総体的に、各部落とかあるいは市町村を通じて承諾を与えておるというだけのことであって、まだ具体的には進められていない。そうなりますと、その部落あるいは市町村で承諾したものがあると、非常に抽象的になるわけなんですけれども、契約は、これはあくまでも部落の代表が契約することじゃないはずでございます。部落の集まりにおいて決定したとかいったような状況だとしますと、事実、具体的に契約するという段階になりますというと、一応契約はしましょうという方向にあったといたしましても、契約というものはそんなにばく然たるものではないはずなんです。契約条項いろいろなものが具体的に進められなければならないのでありまして、ただ総体的にこの部落は承知しているんだと、こういう状況だといいますというと、まだ実際いまの段階におきましては、十五日までの段階においては、皆さんが予定しておりまするところの契約の完了ということはほとんどなされてない、ただ抽象的に、この部落は、この市町村は承知した、こういう段階でございますか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 ちょっと説明が不十分だったかと思いますが、契約の同意といいますか、現在私どもが進めております事務は、契約の予約につきまして御同意をいただくということをやっておるわけでございまして、これを復帰の日に本契約に切りかえていく。現在その手続を進めているところでございまして、現に進んでおりまして、同意をいただいたところもありますし、まだそういうことでその同意の手続をとっておる市町村もある。同意をいただいたところは、その事務手続を現在進めておるところでございます。

安里積千代無所属

○安里委員 では具体的にお聞きいたしますが、その部落などの説明、あるいは同意を得ておるということは、具体的な契約書の内容までも示されて、契約のすべての内容についても理解の上で承知しておる、しかもそれは予約という形で進められておるというのでありますか、その予約というのは、何か文書にでもされたものでございましょうか。口頭で、部落でよろしいというようなことなんですか、あるいは書面の上での予約はされておるわけですか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 文書の上でいたしております。

安里積千代無所属

○安里委員 その文書の予約というのは、個人的に予約を取っておるわけですか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 原則はそのとおりでございます。ただ、たくさんの地主がおられますときには、代表者を選んでいただいて、その代表者とそういう同意を取りかわすということもやっておりますし、個人個人でそうやりたいということを希望する市町村もありまして、そういうところは個人別にやっております。

安里積千代無所属

○安里委員 その予約を書面に取っておられるとおっしゃいますけれども、その予約書の内容というのはどういうふうな形式の予約なんですか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 土地所有者等の方に「土地等賃貸借契約予約締結同意書」という文書を出しまして、これによって予約の同意をいただいております。その同意の内容は、私どもが御提示した契約につきまして異議なく同意しますという内容の、簡単なものでございますが、説明会その他におきましては、契約書等につきまして十分御説明はいたしております。

安里積千代無所属

○安里委員 そうすると、予約書を書面でとっておるということは、本契約に要しまするところの内容をすべて示されたものじゃなくして、政府の側の示すところの契約条項に基づいて、承知しますというところの簡単な内容になっておる、こういうふうに理解してよろしいのでございますか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 説明会におきましては、「賃貸借契約のしおり」、こういうものをつくりまして、それで十分御説明いたしておるわけでございますが、契約書につきましては、同意を依頼しますときに契約書をつけまして、そしてお願いしておるということでございます。

安里積千代無所属

○安里委員 この問題やっておりますというと時間がたちまするけれども、結論としまして、政府がいま予定しておりますところのいわゆる本契約書、はっきりと契約を締結した数というものはそんなにない。総括的に部落で承知した、あるいは予約したものはあるけれども、本来の政府の様式によるところの契約書に締結したものはそう数多くないのだ。私の知る範囲内においては、むしろ一筆もないのじゃないかと思うようなことを聞いておりまするけれども、そういう本契約をしたものはほとんどない。あってもほんのわずかではないでしょうか。その事実だけを申し上げて、もう一つ、それはもちろん十五日までの契約がなければ公用地法の適用を受けるわけですけれども、法にも示されておりますとおり、十五日経過後におきましても任意契約を遂行するものはこれは遂行できる。こういう立場でありまするけれども、いま施設庁とされましては、十五日までに契約をしなければだめだというようなことで、いろいろな不利益を受けるのだというようなこともあわせて、十五日までの契約を一生懸命に推進しておるというような状況でございまするけれども、事実上本契約をしたものは少ない。また、十五日後においてもそれは契約はしてもいいのだ、この二つの点においては確認を得ておきたいと思います。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 現在、予約に書面をもって同意された数を正確に申し上げられないということでお答えしたわけでございますが、現在、同意されたところにつきましては、そういう事務を進めておりまして、これは毎日ふえておるわけでございます。それからもう一点の五月十五日までということは、復帰時点でございますので、これをめどにして、私どもは作業を進めております。もちろんそれ以降といえどもやりますけれども、一応復帰の時点をめどに、できるだけの契約の御同意をいただきたいということで努力しておるところでございます。

安里積千代無所属

○安里委員 先ほど告示の問題について御質問があったわけでございますが、いままた、先ほどの御答弁の中からも、沖繩におきましても十三カ所において告示をし、縦覧に供しておるということをおっしゃったわけでございまするが、もちろん告示の効力につきましては、それは沖繩国会でずいぶんと説明もされましたし、また中谷委員からの質問にも答弁されておりますので、あらためてこれを蒸し返すこともどうかと思うわけでありますけれども、一応、現実にいま沖繩において、この使用法が適用されておるような告示がなされておりますので、あらためてもう一回確めておきたいのは、一体、法によりまする告示の効力、これはいままでの説明からいいますと、知らせる効力と、それから復帰時に使用権が設定されるという二つの効力があるのだというふうにこれまで説明されておるわけでありますが、やはりそのとおり理解してよろしゅうございますか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 さきの沖繩国会におきまして御説明したとおりでありまして、それをいま一度申し上げてみますと、今回、防衛施設庁長官が行ないました暫定使用法第二条第一項第一号の土地等についての告示は、同条第二項に基づくものでございまして、同条第一項の規定により、アメリカ合衆国の軍隊の用に供するための使用権が設定されるべき土地の区域等を、具体的に明らかにして表示する行為でございます。こういうことで区域等を明らかにして表示する行為、この告示は、法律の構成上、第二条第一項の規定による使用権設定の要件となる手続でありまして、この告示のよって立つ基盤たる本法の規定と一体となって、告示された範囲内の土地等について、告示された使用の方法による使用権が設定されるという法律上の効果が生ずるものでございます。これが沖繩国会におきまして、政府の統一見解として中谷先生にも申し上げたところであります。

安里積千代無所属

○安里委員 いまこの法が適用されて、現実に、沖繩でも先ほどおっしゃいましたように十三カ所に告示されておる姿を見まして、私は非常に割り切れないものが実はあるわけです。そういうように説明をされておりますけれども、公用地強制収用ということばを使いましょう。強制的に使用権を設定するという場合における、知らせる、あるいはまたその効力の生ずるという大前提をなしまする告示の効力というものが、日本本土における告示がどうして沖繩に及ぶのだろう。この告示の効力が沖繩に及ぶということが、まだ私にはどうしても理解できないものなんです。いま沖繩で十三カ所で告示されておりますね、これはどういう性格のものだと見ておりますか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 法律上に基づきます告示は、本土の防衛施設庁とそれから沖繩の那覇事務局、この二カ所が法律上の告示の場所でございます。十三カ所はこれは土地の所有者の方々の便宜のために、事実上十三カ所で見ていただく、便宜上のものでございます。

安里積千代無所属

○安里委員 そうしますと、沖繩におきます告示、これは官報に掲載するものでなくて、防衛施設庁の現在ある沖繩の事務所ですか、それに告示することが、沖繩において告示の効力が生じたということなんですか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 沖繩で告示しております場所は、日本政府の沖繩事務局の場所であります。したがいまして、告示自体につきましては、これは本土とそれから本土の出先の機関の場所でやっておる、こういうことであります。

安里積千代無所属

○安里委員 沖繩のいまのあれは、沖繩の施設庁を意味するわけですか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 施設庁の和光ビルではございません。与儀の事務局のほうであります。

安里積千代無所属

○安里委員 その沖繩対策庁の沖繩事務局の分室において告示する、これは公用地法によりますところの告示になるわけですか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 告示自体は官報でやるわけでございまして、その縦覧の場所を本土と沖繩の二カ所に置いておる、こういうことを告示の中にあわせて掲載しておるわけでございます。

安里積千代無所属

○安里委員 ですから、私は沖繩において告示があったというふうに見ることはできないのじゃないかと思うのです。ただ、事実上知らせるために便宜的に扱われておるのです。知らせるために事実的にやっておることであって、これを公用地法によりますところの沖繩における告示と見ることは誤りじゃないか、こういうふうに思うわけです。実際上知らせる行為としてやっておるということならわかりますけれども、沖繩対策庁の沖繩事務局の分室に告示をしておる。これを公用地法によるところの告示だと見ることは誤りじゃないかと思うのです。  結論を申し上げますと、私は、この法によります告示は沖繩においてはないのだ。沖繩には告示の効力が及んでいないのだ。結論的には、法的に私はそう考えたいのですが、事実上の云々の問題は別といたしまして、法的に沖繩に告示の効力が及んでいないじゃないか、こういうふうに私思うのですけれども、間違いでしょうか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 その点はさきの沖繩国会でもたいへん議論になったところですけれども、われわれといたしましては、告示の効力は沖繩に及ぶというふうに考えております。

安里積千代無所属

○安里委員 そこでこの問題いろいろあとで法的な問題になると思いますから、この程度にとどめますが、沖繩におきましては、皆さん方の意図にかかわらず、この契約に応じない、あるいはまた契約に対しましてまだ態度を決定してないところの面が非常に多いと思うのです。  そこで、皆さん方の立場はよくわかるのですけれども、私は、沖繩において、実際上公用地法に関する、あるいは軍用地の取得に関するものを皆さんが進めております場合に三つの型があると思うのです。それは、一応は無条件に契約しましょうという組、絶対にできないのだ、条件のいかんにかかわらず拒否するという動き、またやってもいいけれども、あるいはまたやる、やらないというのはもっと契約の内容を検討した上で、地料の点において、あるいはまた見舞い金の問題、いろいろの問題を含めまして、契約条件その他のものを十分理解し、やった上で態度をきめましょうという三つのグループがあると私は思うのです。いま皆さん方が部落的に説明されたと申しましても、一応そういう会合において説明をして、承知しましたと申しましても、まだ具体的な契約の内容については十分理解はしない。それを承諾したと見ておるところの考えもあるかもしれませんけれども、その三つの型があると私は思うのです。実際に当たってみられてどう思いますか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 私が自身で契約交渉に当たっておりませんので、感触を正確に申し上げられないわけですが、現地からの報告によりますと、説明会でいろいろな御意見が出て、活発な話し合いが行なわれておる。ですからその集まられた方の中に、先生がおっしゃられたようなタイプの方もいろいろ一緒になってその説明会に来られているのじゃないだろうか、そういうふうに思っております。

安里積千代無所属

○安里委員 私も先般帰ってまいりました。いろいろ調査を進めたわけです。そうしましたら、無条件に承知するという人も確かにおります。また絶対的に応じられないというところの方もおります。しかし、大半の人はもっと検討した上でなければにわかに応ずるわけにいかない。応ずるか、応じないかということの態度決定をもっとあとに回すというものが一番大半を占めておる。それは当然だと思うのです。いかに政府が進める契約でありましても、契約はあくまで対等です。政府のきめたところの条件というものをそんなに押しつけられるべきものじゃないのですから、契約内容の条項にはいろいろな問題があると思うのです。それを対策庁、施設庁とされましては、いろいろの手を使って、どうしても事務的に十五日までにやらなければならぬということで、相当無理な点も、半分おどしのような点も、あるいはまた地主の無知に乗じて契約を推進しようとするところの動きもある、これははなはだいけないと思うのです。ですから、契約の内容についてもっとはっきりとわれわれは知らされなければならぬ。  一体、この契約書というものは本土におきます契約書そのとおりのものを沖繩に持ってこよう、沖繩の事情は別に配慮せずに、本土で使っておるものをそのままその条件をやろう、こういうふうなお考えだ、こう思うのです。  そこで、本土におけるこの契約の様式ですか、これは何によってきまっているわけですか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 これは防衛施設庁の訓令で様式をきめております。この契約書の様式につきましては、民法とか会計関係法令等、国の契約に関する法令の規定に従いまして各条項を定めておるわけですが、契約の目的、内容等が同一であるものにつきましては、標準様式にしておくことが事務処理の適正化、能率化をはかる上で好ましい、こういうことで訓令で契約書の様式を定めております。

床次徳二自由民主党

○床次委員長 安里君に申し上げますが、時間があれですから、適当にひとつ……。

安里積千代無所属

○安里委員 十五分までということでありますから、それまでやります。  いま進められております契約の実態を見ますと、まず第一に、前回の地料の六倍ないし七倍上の地料やあるいは見舞い金、あるいは契約すれば奨励金がある、こういうようなことが契約を進める上の一つの種と申しますか、進める一つの材料になっております。  そこでお聞きいたしますが、施設庁とされましては、いま、個々にいまの地料というものをもちろん算定をされておるわけでありますが、全体的な——個人個人によって、いろいろ場所によって違いがございましょうが、個人的の契約の総計は、予算に示されましたところの、これは見舞い金を合わせてでございましょう、百六十五億に達するという契約の内容あるいは算定をもって個々には当たっておられますか。つまり、個々の地主の契約を総計してみるならば、百六十五億に達するという算定の上で個々の契約を進めておられますか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 現在の推計では、その全額をお示ししております。ただ、精細にやっていきまして、多少、全額ぴったり百六十五億ということにはならぬと思いますが、大体その線で、最後の全部出した額を提示いたしております。

安里積千代無所属

○安里委員 これは契約を進める個人個人、あるいは市町村、部落でもわからないことなんですよ。ある者には賃料がこの程度で、ある者はこの程度と申しましても個々にはわかりません。したがって、私がこのことを確かめまするのは、はたして政府が示されておりまするところの地料に対しまする契約の総額というものが、それを個々に当たる場合においてその総額、もちろん百六十五億に達するか達しないか、これは推計でございまするので若干の相違はあるということはわかりますけれども、そこに大幅な差異があるというようなことがあるとするならば、これはいけないことでございますので、あらかじめお聞きするわけです。  そこで、一体この地料、先ほど見舞い金のことがございましたが、見舞い金は、これまでの長い間の軍用地の使用に対しまする配慮からなされたというわけでございまするが、その見舞い金を給する基準というのがございますか。それは場所によって異なるのでしょうか。それともまた、地料に案分されるものであるか。この基準というものは定まっておりますか。それから奨励金も同じであります。そのつどそのつどの裁量によってこれがきめられておるものですか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 現在、財務当局と見舞い金の支給基準については調整中でございますが、現在私どもが考えておりましてこれでおおむね財政当局とも固まるものと考えておりますのは、一応借料月額の二月分。これにつきましては一律に各土地所有者の方にお支払いいたします。それから、積極的に契約に応じてくださった方に対する報償金といいますか、その分につきましては、土地それから借料の額とを勘案いたしまして、三つくらいの段階に分けて一定額をお支払いするといういま考え方でございます。

安里積千代無所属

○安里委員 いま契約を進められておる段階において、それは個々の地主に対しましてはその額というものは示されておりますか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 示しております。

安里積千代無所属

○安里委員 契約の内容につきましてもいろいろお聞きしたいのですけれども、時間がございませんので飛びますけれども、皆さん方の訓令で定められましたところの様式には、契約終了の日、あるいは途中解約の場合、その場合の補償、あらゆる問題が本土と同じようにある、こう思われまするけれども、沖繩の場合におきまする要求として、途中解約の場合あるいはまた原状回復、これにかかわるところの復元補償の問題これも政府の一方的な方向づけによって、押しつけられると言っては語弊があるかもしれませんけれども、契約の内容からするならば、解約の場合において三カ月分だけの地料は補償する、あるいは復元の場合においても原状回復ができるかできないかということも政府自体の一方的な認定の上でなさろうとしておる。こういった訓令に基づいた契約様式というものが、地主の都合、立場というものを全然考慮せられずに、ある意味において押しつけられるところの契約になる。これに対する疑惑というものが非常に多い。ですから、こういったものに対する解明というものが十分なされた上で、納得の上で契約ができるようにしなければいけないと私は思うのです。政府が十五日までにやらなければ、確かにあなた方は、十五日までにはほとんど大部分の地主は契約ができるのだというふうな答弁をずっとやってこられたので、十五日までに大部分が拒否というかあるいはまた契約ができないということになれば、責任を追及されるという心配をして、無理な進め方をしておるのじゃないかと思うのですけれども、一たん契約してしまえば非常な拘束を受けると思うのです。その点において私は慎重を期してもらいたいと思います。  契約期間についてだけお答え願いたいと思います。どのような契約期間でもっていま進めておられますか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 契約期間につきましては、契約書の中の表示、これは第五条に契約の期間という規定がございますが、これは本年度であれば、五月十五日から翌年の三月三十一日までの一年の契約になるわけです。ただ、今度の契約書でも問題になりましたが、安保条約による提供基地として駐留米軍が引き続き使用する期間この契約は続いていくものであるという、不確定期限ということを申しておりますが、この不確定期限でいくわけでございますが、ただこれは、民法六百四条の規定がございますので、これで二十年であるという政府の統一見解も出ております。したがいまして、契約をいたしました場合、不確定に継続していくということになりますけれども、その期限は二十年、こういうことでございます。

安里積千代無所属

○安里委員 借地法の適用を受けるというようなことも報道されておったことがございますが、そうしますと、あそこに行ったらずいぶん堅固な建物によるところの施設もあるわけです。これを二十年で見てくることも借地法の適用からいけば問題が出ると思うのですけれども、それについてはどういうような統一見解を持っておられますか。最後にそれだけ伺って終わります。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 私どもでは一応土地等についての二十年、二十年ということで考えております。

安里積千代無所属

○安里委員 終わります。

床次徳二自由民主党

○床次委員長 中谷鉄也君。

中谷鉄也日本社会党

○中谷委員 十五分余り質問いたします。  防衛施設庁は、昭和四十七年三月「賃貸借契約のしおり」というものをおつくりになって、沖繩における賃貸借契約を進められたわけですが、「契約などのすすめ方」という項を見ますと、契約の説明会、予約の申し込み、予約の承諾、使用の通知、四十七年五月十五日使用の開始、借料の支払い請求、借料の支払い、こういう経過に相なっているわけですが、別の委員会あるいは当委員会においても質疑をされましたけれども、どの程度契約が成立したんだろうか。これは地主の軍用地に対する考え方をはかるバロメーターになると思うのですが、その5の中の、先ほども質問が出ておりましたが、「代表者との契約」という点についてやはりお聞きしておきたいと思います。内閣委員会等でも質問が出たわけですね。お尋ねをいたしますが、「当庁と皆様方との契約は、皆様方が選んだ代表者の方と結ぶこともできます。この方法は関係する方が大勢いるときには、時間や費用をはぶく意味で、一般によく用いられる方法であります。」とあります。  そこでお尋ねしたいのですが、「代表者」というのは一体何なんでしょうか。「代表者」というのは部落長、区長等が「代表者」だというようなことをお聞きするのではありません。代表とは何ですか。代理との違いは一体何なのでしょうか。これは想定問答集にちゃんと書いておられると思うのですが、代表と代理とどう違うのですか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 部落単位で申しますと、契約の権限等で部落の人の中から選ばれた者を代表という……。

中谷鉄也日本社会党

○中谷委員 代表と代理はどう違うのですか。という質問は、個々の地主の個々の土地ついての契約ですから、地主個人と施設庁との契約であるべきですね。そうすると当庁と皆さま方地主との契約というのは、皆さま方、すなわち地主が選んだ代理人との間に結ぶこともできます、多数の所有者の代理人というなら私はわかりますけれども、代表者の方と結ぶことができる、そうしてそれは一般的によく用いられている方法であるということは、少なくとも私はいまだかつてその例を知らないのです。だから代表と代理は同じなんですか、違うのですかと聞いているのです。法律的な性格を聞いているのです。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 ここでは、代表者というのは代理を受けた代理人ということです。

中谷鉄也日本社会党

○中谷委員 人をだましてはいけないと思うのです。あるいはだましてなくても表現が不正確であってはいけないと思うのです。  そうすると、「代表者との契約」とあるのは、代理人を通じての契約という意味であったわけですか、そういう趣旨であって、そういうことであるのですか。ですから防衛施設庁は、代表はイコール代理という、われわれ法律家にとっては考えられない、そういう常識をお持ちの役所なんですか。  代表と代理はどう違うかということを聞いている、同じなのか違うのか聞いているのです。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 ここで代理というのは……

中谷鉄也日本社会党

○中谷委員 代表と代理はどう違うのですかというのをまず言ってくだささい、論理的に。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 代表というのは、あるグループの中から、だれか折衝するなら折衝する者ということで選ばれた者が代表だと思います。それから代理の場合は、折衝の権限を委任をいたしまして、そうして委任された権限の範囲内でやるのが代理だと思います。

中谷鉄也日本社会党

○中谷委員 そうすると、いまのお話では、代表者には権限はないわけですね、権限について違いがあるわけですね。権限がない者について予約というものはあり得ませんね。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 ここでの代表者という表現がそういう意味で不適正であったかと思いますが、ここの代表者という意味は、ある折衝の権限なり契約を締結する権限というものを正式に委任を受けて、全体の代表となってやるという意味で書かれたものでございます。

中谷鉄也日本社会党

○中谷委員 正式の契約をする権限を委任された者を通常代表といいますか。銅崎調停官は、施設庁きっての契約の専門家なんだから、代表ということばがこの場合は代理ですなんということはおかしいでしょう。御自分で言われてみても自己矛盾でしょう。だから「代表者との契約」なんということをお書きになっていることは、要するに委任関係が不明確である、委任状をとっていない部落長、委任状を受け取っていない区長、委任状をもらっていないところの村長等が、予約をしたことをもって契約の成約なり契約の予約ができた、こういうことを言いたいために非常に勉強されて、代理人によってできますというのをわざと代表者とお書きになったわけでしょう。そして委員会において代表とは何かと言われたら、これは法律的な問題の整理ですから、代表はイコール代理ですと言わざるを得ないのだけれども、代表はイコール代理というのを聞いたら、代表はイコール代理ではありませんと答えている。そうするとこの「契約のしおり」は間違ったことを書いてある、うそのことを書いてある。要するに、最初から自衛隊進駐と同じように、防衛施設庁が行って代表者との契約をするというようなことは一般によく用いられる方法であります——本土ではそういうことはありませんよ、民法で代表者が契約をしたなんということは考えられません。とにかく個々の地主についての代表なんということは、先ほどあなたがおっしゃったあるグループ、連帯したところの一つの集団、そういうものについて代表ということはあり得ても、個々の土地を持った者について、あなたの主張する代理以外には普通あり得ない、これは常識ですよ。これを「代表者との契約」などとお書きになったということは不適切でした、間違っておりましたということをいまさら言ってもらったって、きょうは五月十一日でしょう、四十七年三月のこういう契約が間違ったままで、とにかく今日まで経過してきたということは、先ほど安里議員から話があったように、法律的に無知な一部地主に対して、代表者で契約できることが一般的なんですということで契約を急いだ、契約を押しつけたということになるじゃありませんか。そうでないというなら、あらためて代表と代理は同じという理屈を言ってください。代表と代理はあくまで違う観念です。だから結局、あなたは「代表者との契約」とあるのは、「代理人との契約」というふうに改むべきでしたと言ったけれども、そんなことは間違うはずがないんですよ。要するに代表者というふうに書くことがあなたのところにとってメリットがあったわけです。委任状もない部落長、委任状を集約できないところの区長、これは事務上の問題あるいはいろいろな事情でとにかく委任状はとれない、だから結局代表者でもいいんだというふうにお書きになったのでしょう。だから、そういうふうな契約の進め方、そういう委任状のないいわゆる代表者、委任関係のないいわゆる代表者との間の契約というのは、予約があったとしても、それは法律上にいう予約ではないと私は思いますけれども、いかがでしょうか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 この「しおり」の表現につきまして、御指摘のような点あろうかと思いますが、私どもそういう意図で書いたものではございませんで、なるべくわかりやすく、というとまたおしかりをいただくかと思いますが、そういうことで実際の事務につきましては、その代表の方はこういう委任状をとるときは、委任の方法その他どういうことで委任状をとるかというお尋ねには答えておりますし、現実の話し合いにおきましてはそういう説明をいたしておるわけでございまして、代表者が権限もなくてやるというようなことでやっておるわけではございません。

中谷鉄也日本社会党

○中谷委員 要するに「契約のしおり」そのものが非常に問題があるというか、5の「代表者との契約」などということは、意識してないというならば、施設庁自身は非常に法律的に無知だということをみずからおっしゃるのだけれども、私は決してそうは思わないんで、むしろそういうことは非常に意識をされてやられた、何か説明員、はたで首を振っておられるけれども、そうだとすれば、これは全く代表と代理について混淆するなどということはあり得ないことで、そういう人に契約をまかしておいたことは、私は沖繩のためにも非常にあぶないことをしてくれたというふうに思わざるを得ないわけです。  そうすると、代理関係については全部委任状がそろっておるということは間違いない事実ですか。それは成約があったとされているうちの一体何%を占めますか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 先ほど申し上げたわけでございますが、現在その事務を進めておるというところでございまして、正確に御説明できないということでございます。

中谷鉄也日本社会党

○中谷委員 あなたのほうは、代表者との契約というものはそうすると存在しないわけですね。重ねて。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 法的な意味におきまして、代表者との契約というものは存在いたしておりません。

中谷鉄也日本社会党

○中谷委員 「契約のしおり」というのはそう長いものじゃないわけですよね。とにかく記載が1から8まで。そうして8は「防衛施設庁の業務」ですから、あなたのところのPRでしょう。そして1は「お願い」だから、実際の中身は2から7ですよね。その中の一番大事な「代表者との契約」というのが、私がちょっとお聞きしたら、これは間違いでした、そして通常に、一般的によく用いられる方法であるというけれども、代表者との契約なんというものは存在しませんというのは、ちょっとあまりにも見識がなさ過ぎますし、私がもし沖繩におれば、軍用地の契約だってもっと率が下がると思いますよ。こういうふうなものでだまくらかしたというような感じを受けざるを得ませんね。  そこで、次に一点だけ銅崎調停官に御勉強いただいた問題をお尋ねしておきたいと思いますが、布令二十号の以前をも含めて、民法六百四条の政府の統一見解というのは、もうすでに去る四月二十六日の衆議院法務委員会において承りました。基地の賃貸借の期間は六百四条の適用を受けるというのは承りました。そこで、六百四条の適用を受けるとされている沖繩の賃貸借契約の始期は、四十七年五月十五日をもって始期とするというのが、どうも防衛施設庁の現在のお考えのようですけれども、その根拠は一体何なんでしょうか。そこで、布令二十号による契約の始期をもって民法の賃貸借契約の始期と見るという考え方は存在しないかどうか。さらに、布令二十号以前の布令によるところの賃貸借の始期をもって、民法の賃貸借の始期と見る考え方は全く存在しないのかどうか。それは、私自身この点については統一見解を求めた人間として整理をしなければならない。土地の特別措置法の関係も私は整理いたしたい。こういうことは、この前防衛施設庁とお約束いたしました。きょうはその考え方だけを承っておきたいと思うのです。四十七年の五月十五日を賃貸借契約の始期だとおっしゃるのは矛盾を生じないのかどうか。法律的に全く疑義がないのかどうか。この点についてはいかがでしょうか。もうこれで時間が来ましたので、私も再質問いたしませんから、簡単にそのお答えをいただきたい。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 布令二十号に基づきまして合衆国が取得する権利は、債権というより物権に近いものであろうかと考えられます。それからもう一つは、土地所有者と琉球政府との間の折衝によって権利が取得できなかった場合には、使用宣告書によって強制的に取得ができるという点。それから、布令二十号は、施政権者としてのアメリカ軍がこの契約をやるわけでございますが、復帰後になりましては、日本国に駐留する合衆国の軍隊としての性格に基づきまして、国が契約しまして駐留軍に提供する、こういうことで、沖繩民法の六百四条の適用はないというふうに考えております。

中谷鉄也日本社会党

○中谷委員 質問を終わりますが、六百四条と私が申し上げたのは、日本国本土の民法六百四条の終期を見るにあたって、始期がとにかくさかのぼって見られるべきではないのか、こういうふうに申し上げたのです。沖繩の民法六百四条の適用が五月十一日現在においてあるというふうには申し上げているわけではないのです。五月十五日以降、民法六百四条の二十年の満了期間という、その賃貸借契約の始期が、布令二十号の時代、それ以前に賃貸借契約が行なわれた、それをもって始期とすべきではないのか、こういうふうに申し上げているわけなんです。そういう点について、ちょっと私がお聞きしている点と違いますので、前回、私は沖繩民法六百四条をもって質問したのではないわけですから、さかのぼって、賃貸借契約が日本の本土の六百四条の適用下において締結されたものではないけれども、六百四条の終期を見るにあたって、その始期に、六百四条適用以前にさかのぼることはあり得るのではないか。さかのぼるという理論構成を私のほうでしたいと思っておりますが、そういう点について、お考えになったことはありませんかと聞いているのです。  じゃ、一点だけ、もう一度上原委員の了解を得てお聞きしておきたいと思いますが、布令二十号は施政権下におけるところの布令で、法律体系が沖繩民法六百四条とは異なるのだ、これはよくわかります。布令二十号の母法は一体何ですか。賃貸借契約の母法は一体何ですか。

銅崎富司防衛施設庁税務部調停官

○銅崎政府委員 ちょっと御質問がわかりにくかったのですが……。

中谷鉄也日本社会党

○中谷委員 母法が何かということをひとつ調べておいてください。

床次徳二自由民主党

○床次委員長 上原康助君。

上原康助日本社会党

○上原委員 軍用地問題につきましては、昨日別の委員会でお尋ねしましたので、きょうは大蔵省に二、三点お伺いをしておきたいと思います。  もう復帰も間近に迫ったわけですが、県民生活と密接にかかわり合っておりますいわゆる通貨の問題、昨年の円の変動相場制移行、さらに円切り上げという中で、沖繩県民が多大の損失をこうむってきていることはまぎれのない事実となっております。そこですでに……。

床次徳二自由民主党

○床次委員長 ちょっと速記をとめて。     〔速記中止〕

床次徳二自由民主党

○床次委員長 速記を始めて。

上原康助日本社会党

○上原委員 じゃ、この件は担当者がお見えになってからお伺いしますとして、もう一つは国有地の問題なんですが、復帰に伴う特別措置法の九十条で、「国有の財産の管理及び処分の特例」ということがうたわれております。そしてせんだって出されました政令の中で、第三十三条、「国有の財産の譲与等」という政令規定、条文がございまして、さらに第三十六条で、「法第九十条第三項に規定する政令で定める期間は、法の施行の日から起算して一年間とする。ただし、国有林野法(昭和二十六年法律第二百四十六号)第二条に規定する国有林野については、同日から起算して五年間とする。」というふうになっております。  まず最初にお伺いしたいのは、特別措置法の特別措置は五年の期限になっておるわけですが、この政令では「法の施行の日から起算して一年間とする。」というふうに期間を短縮していること、これは、母法が五年間であるのになぜ一年間に短縮をしたのか、問題があるという気がするわけなんです。なぜ一年にしたかという点について、まず御見解を聞かしていただきたいと思うのです。

小幡琢也大蔵省理財局次長

○小幡政府委員 お答え申し上げます。  母法であります沖繩の復帰に伴う特別措置に関する法律の九十条の第三項でございますが、これは五年ということではございませんで「政令で定める期間内は、従前と同一の条件で」というふうに、母法に五年という確定期間は書いてございませんで、政令にゆだねることにいたしておりまして、従来から、そのときは原則としてこの政令で定める期間は一年であるということを、要綱その他の御説明のときに申し上げていたわけでございます。政令を規定いたします場合には、したがいまして一年と規定しようと考えたわけでございますが、国有林野につきましては特別の事情がございまして、なかなか整理に手間がかかるという、これは林野庁のほうからの御要望がございましたものですから、そこで、林野に限りましては特例として五年間とする、かようにいたしたわけでございます。

上原康助日本社会党

○上原委員 私の記憶では、そういう御説明が政府のほうからあったかどうかはちょっと疑問なんです。もちろん母法の中で「政令で定める期間内は、従前と同一の条件で使用させ、又は収益させることができる。」とうたわれております。したがって、政令の制定にあたっても、もっと配慮すべきじゃなかったかという点を指摘をしておきたいと思います。  そこで国有地ですが、おもに公共団体なりあるいは個人でもよろしいですし、現在使用している名称なりあるいは地域、範囲というのは、政府としては十分資料なりはお持ちになっていらっしゃるわけですか。

小幡琢也大蔵省理財局次長

○小幡政府委員 現在、国有地の管理につきましては米国民政府がやっておりまして、米国民政府がいろいろ資料を持っておりまして、その資料を私どものほうに提供してくれておりますものですから、その民政府の資料によって承知いたしております。

上原康助日本社会党

○上原委員 その資料は提出をしていただきたいと思うのです。  そこで、これとの関連で、国有地についてはこの政令なり九十条、母法の関係において大体明らかになっておるわけですが、もちろん直接の関係はないにいたしましても、県有地の処理にあたっては全部沖繩県に委任なさるのか。県条例なりそういう面で、県が自主的に処分あるいは使用できるというお立場に立っているのか。と申しますのは、現在は、国県有地全部米民政府の財産管理課が管理している。そういう面で、県が自主的に使用、利用できないことになっているわけですが、この県有地についてはどうなるのですか。

小幡琢也大蔵省理財局次長

○小幡政府委員 先生お話しのとおり、現在民政府が国県有地両方とも管理しておりますが、そのうち国有地はこれこれ、県有地はこれこれとはっきり区分できるものですから、復帰の暁におきましては、国は国有地を管理する、県は県有地を管理する。したがいまして、県有地につきましては沖繩県がその管理と処分に当たるということになるわけでございます。

上原康助日本社会党

○上原委員 そういたしますと、県有地の今後の管理については、この特別措置法あるいは政令とは関係なしに、県が定める諸条例あるいはその他の規則等によって使用する、処分することができるというふうに解釈してよろしいですか。

小幡琢也大蔵省理財局次長

○小幡政府委員 原則として先生のおっしゃるとおりでございますが、ただ、この九十条三項に対応するものにつきましては、自治省のほうで自治省関係の特別措置の政令がございまして、その第四条に、この大蔵省関係の政令の三十六条と同じように、一年間は従前と同一の条件で使用することができる、こういった規定を設けております。その他は、これは地方団体側におきまして条例その他で処理するわけでございます。

上原康助日本社会党

○上原委員 この点についてたぶん御理解いただいていると思うのですが、一つの例を取り上げておきたいと思うのです。  那覇市の旧真和志ですが、寄宮あるいは宮城区一帯が現在県有地になっているわけです。ここは三千世帯の方々が現在生活をしているわけですが、ここに移住させられた方々は、御承知のように上之屋の米軍住宅に土地が接収されて、強制的に移住を余儀なくされております。そこで、これはほとんどが県有地で、一部国有地もあるようですが、復帰後も従前どおり使用させていただきたいという強い地域の要求と同時に、やはり現在使っている方々に払い下げてもらいたい、ことばをかえて申し上げますと、買い上げをしたいという要求があるわけですね。これについて政府は御案内なのか。また、こういう特殊な、いわゆる軍用地にとられてやむなくほかの地域に強制的に移住をして生活の根拠を求めてきた、これはそのほかにもいろいろ例が出てくると思うのです。こういう面については、国有地あるいは県有地を問わず、地域の実情に即し、生活の根拠として長い間生活の基盤にしているわけですから、特別な配慮を払う必要があると私は思うのです。これについてどうお考えなのか。また、この件について、これまでの政府と米側なり琉政側とのお話し合い、あるいは那覇市役所等との話し合いがあったかどうか、見解を賜わっておきたいと思うのです。

小幡琢也大蔵省理財局次長

○小幡政府委員 先生御指摘の寄宮地区でございますが、調査いたしましたところ県有地が五百八十六件、国有地が五件、住宅として相手方に貸しているわけでございます。国有地は五件でわずか七十七坪でございますが、この問題につきましては、居住者が払い下げを希望いたします場合には、これは居住しておるという特別の縁故がありますものですから、随意契約をもって払い下げることができるわけでございます。また同時に、こういう特殊な事情にあります場合に、借地権その他権利を考慮する場合において、本土でもそういう特別な事情がある場合には特別の措置をいたしておりますので、こういった特殊事情のある件につきましては特別の考慮をいたしたい。また県に対しましても、おそらく国と同じように処理するであろうということを期待しておるわけでございます。

上原康助日本社会党

○上原委員 ぜひ、こういった特殊な事情で移転をせざるを得なかった、特に軍用地問題との関係での特殊事情ですから、政府の特別な配慮というものを強く求めておきたいと思います。払い下げる場合の借地権、あるいは地価の問題等を含めて、前向きかつ地元の要求に応じられるような方途を講じていただきたいということを申し上げておきたいと思うのです。  時間がありませんので、先ほど申し上げた件なんですが、これとの関連でもう一点、水道公社の問題については御答弁いただけますか。——この件で一、二点お伺いしておきたいのですが、水道公社が復帰後県に移管される、すでにその準備が進められているわけですが、日米間で合意を得た水道公社の財産品目の中で、現在の琉球政府、沖繩県としてはそのまま移管されては困るという面もあるわけですね。いわゆる使いものにならない部分も出てくる。そういうものについてはどういう取り扱いをなさろうとしておられるのか。琉政と話し合いが済んでいるのかどうか、その点についてお聞かせをいただきたいと思うのです。

小幡琢也大蔵省理財局次長

○小幡政府委員 琉球水道公社の資産は、原則といたしまして協定の六条の一項に従いまして国に移転し、それがこの復帰時におきまして沖繩県に直ちに承継されるということになっております。もちろん福地ダムに関連するものはこれは別でございますが、そういう県に承継されますものの中に、県としては希望しない、かえってマイナスになるというような財産がある。そういうことは私聞いております。おそらくこれは平山ダムの件であろうかと思いますが、その件につきましては、先般来関係者の間で協議いたしまして、そういうものにつきましては形式的には県に承継いたしまするけれども、その承継後、その財産価値というものはむしろマイナスでございますので、そういうものは評価にあたってはむしろゼロ評価をいたしますし、またそういうものにつきまして伴う負担、たとえば地代の支払いとかあるいは将来の原状回復義務とかこういうものがいろいろございますが、そういうものは一切県に迷惑をかけない、国が肩がわりする。といいますのは、それは国が敷地の上ものは提供しているわけでございますので、そういうものは提供財産一般の処理に従いまして国が処理する、かように考えております。

上原康助日本社会党

○上原委員 この点はぜひ承継する前に十分話し合っていただいて、新しくできる沖繩県に不利益にならないようにやっていただきたいと思うのです。いま指摘いたしました平山ダムあるいはその他のポンプ場等についても、実際にポンプはなくて屋根だけしかない。それが財産品目に入っているというのもかなりあるようなんですね。そういう面で、承継がされたものの、かえって財産処分ということでマイナスになるというようなことの起きないように、この点もぜひはっきりした話し合い、合意をつけてから最終的に財産の承継等を行なっていただきたいということ。  まあ直接は関係ないかもしれませんが、水道公社の職員の身分の問題、これは賃金読みかえ等でたいへんいま大きい問題になって、現にストライキを打たざるを得ない段階まできているわけですね。もちろん県政に移行されるということで、直接は琉球政府のほうで人事問題については片づけるべき問題だとは思うのですが、アメリカの資産という水道公社全体、職員を含めてですね、話し合いを進めてきた以上は、もっと政府という立場でも、職員の問題についても不利益の起こらないような処置というものを講ずべきだったと思うのです。その点についてどういう対策なりあるいは助言等を琉政や関係者にやってこられたのか、説明をいただきたいと思うのです。

床次徳二自由民主党

○床次委員長 この問題は政府委員がおらぬようですが、前田審議官が見えましたからそちらのほうについて……。

上原康助日本社会党

○上原委員 その点関係者でひとつ御検討いただいて、早急に解決していただきたいと思います。  そこで最初の質問に戻りたいわけですが、通貨の問題と年金関係の件について、これは厚生省なり労働省、いろいろ関係があるのですが、最終的にはやはり大蔵側の裁定が必要だという、予算委員会の分科会での質問の中で出ましたので、含めて二、三点お尋ねをしたいと思うのです。  まず通貨切りかえの件なんですが、来たる十五日から二十日まで六日間に通貨を切りかえるという。諸準備を進め、すでに公示もなされているようですが、政府はやはり実勢レートであくまでかえるという立場で進めておられるのか。実勢レートとなりますと、現在のドルの相場からして、ますます県民のこうむる損失というものが大きくなる。もう少しこの件について考える余地があると思うのです。県民に不利益を与えないというのは、最高責任者である総理をはじめ、関係者の御答弁だったと思うのです。そのことが守られずに一年近く大きな損失を与えながら、現に交換をする段階においてさらに実勢レートで行なわれますと、県民のこの問題に対する不満といいますか、損失というものはうやむやにされた形で復帰という中に埋没をしていくということになると思うのです。あらためて政府の現段階における立場なり考え方というものを明らかにしておいていただきたいと思うのです。

前田多良夫大蔵大臣官房審議官

○前田政府委員 お答えいたします。  沖繩県民の方々からは、昨年の秋以来、一ドル三百六十円で即時円に通貨交換を行なってほしい、こういう御要請をしばしば受けてきたわけでございます。しかし御承知のように、一ドル三百六十円で交換するということは、これは投機ドルの流入その他の関係におきまして不可能であるという結論に達し、それにかわる次善の措置といたしまして、十月九日の通貨の個人の手持ち現金及び通貨性資産の確認措置というものがとられたわけでございます。その後の状況につきましても、しばしば同じような御要請を受けてきたわけでございますが、この点につきましても一ドル三百六十円で交換することにつきましては、これは非常に不可能であるというような結論できておるわけでございます。  通貨の交換につきましての政府の立場といたしましては、沖繩の復帰に伴う特別措置に関する法律の第四十九条におきまして、法律施行の日前における外国為替の売買相場の動向を勘案しまして、内閣の承認を得て大蔵大臣が定める交換比率により、本邦通貨と交換する、こういう規定になっておるわけでございます。この意味は、復帰の日前におきます実勢相場の動向を勘案してきめる、つまり実勢相場によって交換する、こういう趣旨でございます。  以上、お答えいたします。

上原康助日本社会党

○上原委員 そういたしますと、実勢相場を勘案してということは、勘案をする場合は必ずしも実勢相場ではないという判断もある意味では成り立つわけです。私たちはあくまでも、政府のいまの立場で公式に明らかにできない立場にあるとしても、やはり一ドルは三百六十円で交換すべきだという要求を曲げるわけにはいかないわけなんです。確かに昨年の十月九日でドルの確認をやったでしょうが、そのことだけでは実際の損失というものは補償されない。さらに非法人とかあるいは労働組合、共済組合等の預貯金につきましても、実際の確認はされたものの、三百六十円保障というものはなされていない。そういったものに対して、私はやはり復帰の段階においては考える必要があると思うのです。そういうものをなさずに、あくまでも三百八円でもなく実勢レートというようなことでこの問題を片づけるとなると、それだけで沖繩県民の要求というものが踏みにじられたままの復帰ということになる。したがって、いまの段階で、投機ドルの問題なりいろいろな関係で差しさわりがあって言えぬにしても、いざ交換という場合には、日本政府としてはそれだけ考えておったのかというような姿勢というものが私はあってしかるべきだと思うのです。その点について、いろいろ漏れたものの確認とか、まだまだ配慮をすべきことがあると思うのです。どうしても配慮できないという立場をあくまでも堅持なさるのか、あらためて聞いておきたいと思うのです。

前田多良夫大蔵大臣官房審議官

○前田政府委員 いわゆる確認漏れというような、いろいろな資産につきましての御要望につきましてもこれはかねてよりいろいろ承っております。いろいろ私たちのほうでも検討してまいっておるわけでございますが、やはり一ドル三百六十円で交換できれば、これはもう何らの御苦情もなく、御不満もなくいくわけでございますが、一ドル三百六十円ではこれはできない、そのための次善の措置ということになりますと、どうしても御不満なり、なかなか納得のいきかねるような事情も生ずるのじゃないかと思います。私たちのほうの立場からいたしますと、あくまでその当時におきまして保有しておられました個人の方々の現金及び通貨性資産に限りまして、そういう特別の措置をとることにいたした次第でございまして、これも実は琉球政府との密接な協議のもとに非常に思い切ってとらられた措置でございまして、そのような事情もひとつ十分考えていただきまして、本土政府の意のあるところを御理解いただきたい、こう存ずる次第でございます。

上原康助日本社会党

○上原委員 確かにある面では御努力をいただいた。いろいろ前向きに解決をしようとしたということを全面的に否定するものではないわけなんです。しかし、国の通貨政策によって、あるいは国際金融情勢の変化によってこうむった県民の犠牲というものは、十分とまではいわなくても、半分も満たされない形で通貨が切りかえられるということに対しての不満というものは解消していないわけなんです。  私はあらためて、ぜひ大蔵省としては大臣とも御相談の上で、復帰の時点で交換をする段階においては、日本政府としては相当考えておったというようなことが明らかになる、そのことがいまの県民の復帰不安というものを少しでも、一つでも二つでも軽くしていく、あるいは復帰というものを喜ぶとはいわないまでも、復帰して通貨の切りかえ等においても相当日本政府が配慮したという一つの実績というものを残してもらいたい、そのことを強く要求をしておきたいと思うのです。  これとの関係でもう一、二点お尋ねしたいわけですが、いわゆる各種年金の読みかえというものは一体どうなるかということなんです。もちろん、この件については各省の関係もあるでしょうが、最終的には大蔵省が決断を下してもらわなければならない問題だということが、かつての分科会の答弁にもありましたので、一体年金関係はどういう措置をとろうとしておるのか、ぜひ見解を明らかにしていただきたいと思うのです。

鈴木吉之大蔵省主計局共済管理官

○鈴木説明員 年金関係につきましてお答えいたします。  私、国家公務員の共済関係を担当いたしております主計局の共済管理官でございますが、国家公務員の共済関係につきましては、基準の為替相場によって、復帰に伴いまして換算することによって、年金受給者が不利益を受けないように配慮いたすべく準備を進めております。  他の年金等につきましては、共済関係につきましては私どものほうで調整をとっておりますが、全般につきましてお答えできる立場にございませんので、共済関係についてお答えを申し上げておきます。

上原康助日本社会党

○上原委員 失業保険とか厚生年金、こういう面について御答弁できる方はおりますか。——ただ公務員関係だけでなくて、老齢年金あるいは老齢福祉年金、国民年金等々も、やはり国家公務員共済等の年金を取り扱う方途でやらなければいけないと思うのです。特に失業保険の場合、御案内のように、労働者の賃金というものを基準にして失業保険というものが支給されることになるわけですよ。そうしますと、かつての賃金というものを三百八円に置きかえるか三百六十円に置きかえるかということによって、失業者の受給額というのは変わってくる。これについては大蔵省あたりで各省庁とも連絡をとって、少なくともそういう問題については三百六十円読みかえができる方途というものを考えるべきである。賃金を三百六十円に押えるのか、保険の支給金というものを押えるか、二つの方法があると思うのですよ。その点について復帰までに、あるいは復帰する段階において、該当者が不利益にならないということをぜひとも配慮をしていただきたいことをあらためて要求をしておきたいと思うのです。これについて、直接の担当者でないにしても、そういう対策、方向というのはどういうふうになさるべきだとお考えなのか、お答えをいただきたいと思うのです。

鈴木吉之大蔵省主計局共済管理官

○鈴木説明員 社会保障全般の問題につきましてはお答えできる立場に実はございませんので、先生のただいまお話がございました御意向を十分担当のほうへ伝えるようにいたしたいと存じます。

上原康助日本社会党

○上原委員 この件については、きょうは質問を留保しておきます。  終わります。

床次徳二自由民主党

○床次委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。     午後一時九分散会

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