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68回国会衆議院1972/04/14

沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第8号

発言数
33
登壇者
6
会派数
2
開催日
1972/04/14

会議録

床次徳二自由民主党

○床次委員長 これより会議を開きます。  地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、沖繩総合事務局の事務所の設置に関し承認を求める件、地方自地法第百五十六条第六項の規定に基づき、労働基準監督署及び公共職業安定所の設置に関し承認を求めるの件、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、食糧事務所の設置に関し承認を求めるの件及び地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、工業品検査所及び繊維製品検査所の出張所の設置に関し承認を求めるの件、以上四件を議題といたします。

床次徳二自由民主党

○床次委員長 順次提案理由の説明を求めます。  砂田総務副長官。

砂田重民自由民主党総理府総務副長官

○砂田政府委員 ただいま議題となりました地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、沖繩総合事務局の事務所の設置に関し承認を求めるの件について、その提案理由を御説明いたします。  沖繩の復帰に伴い、沖繩開発庁及びその地方支分部局としての沖繩総合事務局を設置することについては、現在国会の御審議をお願いしているところでありますが、さらに、宮古群島及び八重山群島における国有財産の管理等を円滑に遂行し、沖繩における農林漁業の振興開発に関する諸施策の円滑な推進に必要な基礎資料を確保するため統計の整備充実をはかり、また、宮古群島及び八重山群島における海運行政について県民の利便をはかるため、沖繩総合事務局にそれぞれこれらの事務を分掌する財務出張所、統計調査出張所及び海運事務所を設置する必要があります。  この案件は、これらの事務所を設置することについて、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、国会の承認を求めようとするものであります。  以上がこの案件を提案する理由であります。  何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛同あらんことをお願いいたします。

床次徳二自由民主党

○床次委員長 塚原労働大臣。

塚原俊郎自由民主党労働大臣

○塚原国務大臣 ただいま議題となりました地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、労働基準監督署及び公共職業安定所の設置に関し承認を求めるの件の提案理由につきまして御説明申し上げます。  労働基準行政及び職業安定行政は、全国各地にそれぞれ労働基準監督署及び公共職業安定所を設けて、行政の円滑な運営と住民の利便をはかっているところであります。このたび、沖繩の復帰に伴い、沖繩県においても本土各都道府県と同様の行政水準が確保されるように、那覇市、コザ市、名護市、平良市及び石垣市にそれぞれ労働基準監督署及び公共職業安定所を設置したいと存じます。  なお、これら労働基準監督署及び公共職業安定所は、現在琉球政府が設置しているものを引き継ぐものであり、これらの設置は、琉球政府の要望をそのまま実現するものであります。  以上の理由による労働基準監督署及び公共職業安定所の設置に関し、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、国会の御承認を求める次第であります。  何とぞ御承認くださるようよろしくお願い申し上げます。

床次徳二自由民主党

○床次委員長 赤城農林大臣。

赤城宗徳自由民主党農林大臣

○赤城国務大臣 ただいま議題となりました地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、食糧事務所の設置に関し承認を求めるの件の提案理由につきまして御説明申し上げます。  この案件は、沖繩食糧事務所を那覇市に設置することについて国会の御承認を求めようとするものであります。  食糧庁におきましては、主要食糧の国家管理を適切に実施するため、都道府県ごとに地方支分部局として食糧事務所を設置しております。沖繩県におきましても、本土と同様に食糧事務所を設置して、本土産米及び輸入麦の受け入れ、保管及び売却並びに沖繩産米を含む米麦の需給調整その他食糧管理の業務を適切に実施する必要があります。  以上の理由によりまして、沖繩県を管轄区域とする食糧事務所を那覇市に設置することにつき、国会の御承認を求める次第であります。  何とぞ慎重御審議の上、御承認くださいますようにお願い申し上げます。

床次徳二自由民主党

○床次委員長 稻村通商産業政務次官。

稻村佐近四郎自由民主党通商産業政務次官

○稻村(佐)政府委員 工業品検査所及び繊維製品検査所の出張所の設置に関し承認を求めるの件につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。  沖繩の復帰に伴い、沖繩総合事務局及び那覇鉱山保安監督事務所を設置することについては、別途、国会の御審議をお願いしたところでありますが、さらに復帰後の沖繩からの繊維製品その他の工業品について、輸出検査法に基づく検査等を円滑に実施するため、沖繩に工業品検査所の那覇出張所及び神戸繊維製品検査所の那覇出張所を設置する必要があります。  本件は、これらの出張所を設置することについて、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、国会の承認を求めようとするものであります。  以上、本件の提案理由を御説明申し上げた次第であります。  何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願いいたします。

床次徳二自由民主党

○床次委員長 以上で提案理由の説明は終了いたしました。      ————◇—————

床次徳二自由民主党

○床次委員長 次に、沖繩及び北方問題に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出があります。これを許します。瀬長亀次郎君。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 時間の関係がありますので、二つに限ってだけ質問したいと思います。  第一番目に、渡航拒否の事件であります。二番目は久米島における旧日本軍隊、軍人の沖繩県民虐殺事件について。この二つであります。  たしか六日の決算委員会で、渡航の問題については、特に赤旗の記者遠藤昌照及び三宅生郎、この二人が渡航を拒否された。これに対して再申請を出したほうがいいんじゃないかということであったので、再申請をすでに一週間ぐらい前に出しておりますが、この点についてどういうふうな折衝が行なわれ、許可されたのか、またされるのか、この見通しなどについて御答弁願いたいと思います。

砂田重民自由民主党総理府総務副長官

○砂田政府委員 お答えをいたします。  瀬長先生御指摘のように、赤旗の記者二名、前に申請をなさいましたときに、三月十六日に不許可になっておりまして、この遠藤さんといわれる方、三宅さんといわれる方、お二人でございますけれども、四月十一日に再度申請をしておられるわけでございます。この申請について許可方私どもといたしましては先方に依頼をしてございますけれども、まだ回答がないというのが現状でございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 この問題は、私二つの点でぜひ、五月十五日のもう復帰は近いんじゃないかといったようなことで、復帰後に渡航してもいいんじゃないかといったようなことがありましたが、私は、それであればこそ早く渡航を許すべきだという観点。  もう一つは、新聞記者の渡航の目的は取材が目的であります。いまいろいろ問題になっておる言論の自由の問題、さらに取材の自由の問題、これが本土においては、佐藤政府のそういった密約問題に関連する言論、取材の自由に関する問題が出ておる。沖繩では、アメリカの支配下にあって、アメリカ自身が取材の自由を拒否している。これは日米軍事同盟の実に深さ、さらに危険性、屈辱性、そういったのから出ておるので、政府としては、そういった観点で強力に、いままでどおりの、施政権はアメリカにあるのでなどと言わないで、もっと積極的に許可をかちとる姿勢で対米折衝を進めてほしいということを特に申しておきます。  その意味で、再申請後、たしか東中議員と遠藤、三宅両記者が山中総務長官に会い、その結果、対策庁長官にいろいろ命じて、できるようにするのだといったような確言があったかに聞いております。したがって、その折衝をした感じですね。なぜ一体拒否したのか。普通でしたらいま沖繩から本土に渡る場合には、出せば翌日か翌々日にはすぐ出ます。ところが、本土から沖繩に渡る場合にはますますきびしくなっている。この前のたしか対策庁長官の報告じゃなかったかと思いますが、まだ百五十名前後の拒否された者がいるということ自体、もうすでに問題なんです。私も民政府の公安部に行きまして聞きましたら、その事務所自体に、あと何日したら復帰と書かれておる。そういうふうな復帰近しというこの時点で、しかも何のために来るんだということを聞いた。新聞記者だからあたりまえ取材じゃないか。これは上司に取り次ぎはするという返事だったということもここで話してあります。  そこで、いままでの総理府の姿勢を見てみると、やはり依然として、現在施政権はアメリカにあるというのでといった基本的態度で接しておるために、強硬な姿勢がとれない。私はこれを指摘したいのです。ですからこれは一日も早く、五月十五日にはパスポートを持たぬでも行けるのじゃ、ないかといったようなことではなくて、いま申し上げる言論の自由、出版さらに取材の自由、これを確保するためにも、ぜひこの渡航の許可が一日も早くおりるように折衝してほしいし、いままで一体どういうふうにしたのか。再申請をした。だれに会いどのようなことを言ったか、それからアメリカはどういう答えをしたか、この点を明らかにしてほしいと思います。

砂田重民自由民主党総理府総務副長官

○砂田政府委員 まず一般的な考え方からお答えをしておきたいと思います。  私どもは沖繩の方々を日本人同胞と心得ておりますから、同じ日本人が旅行の制限を受けるということ自体、どうも全体主義国家ではあるまいし、どうしても私どもは率直に申し上げて感情的にはなじまない制限を受けているわけであります。しかし、いま先住もお話しになりましたけれども、現実問題としては施政権はアメリカにある、施政権に基づいての出入国管理権の行使をアメリカがしている、こういう状態にいまあるわけでございます。したがって、冒頭に申し上げましたように、感覚的には私どもはそういう制限を受ける筋合いではない、何も取材であるとか新聞記者であるからという理由ではなくて、すべての方についてそういう感じを持つものでありますから、これの許可がおりるように粘り強く交渉を続けてきているわけでございます。アメリカ側もこういう点は改善をしてくれておりますこともまた事実でございます。しかしながら、具体的にただいまのお二人の問題になってまいりますと、なかなか先方から許可がこない。そこで、ただいま瀬長先生御指摘のように、総務長官も直接そういうお話も承ったものでございますから、通常の場合は東京で手続をするだけでありますけれども、この場合には、いま瀬長先生が御指摘のような事情もありまして、対策庁の現地の事務局長をして、沖繩現地においても先方にただいま粘り強い主張を続けているところでございます。できるだけ早い時期にこれの許可がおりることを実は期待と希望をしているのがいまの状態でございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 この問題は、たとえば現在ほかの新聞社の記者は、話によりますと自由に行けるようです。そしてあの百四十八名とか言われたが、その数字ははっきりはしませんが、まだ不許可になっておる人がおる。その中でも新聞記者はこの二人なんです。もう一人は中里喜昭という作家がやっぱり拒否されておる。これも取材のためとして出しておるのに拒否されておるということで、非常に狭められて、特定にこういった者は許可しないという方針であるのではないかというようなことも感じられます。これはいま申し上げましたように、アメリカが現在でも沖繩の基地は非常に重視して、特に現在ベトナムにおける侵略戦争がエスカレートして、そしてベトナム人民は南北相呼応して立ち上がって、ほんとうに不屈に戦っておる。そこへもってきて沖繩基地が、すでに御承知でしょうが、B52に給油する給油機KC135、これなどはすでに五十機ぐらい増強されて、毎日二十機から三十機飛び通っておる。さらに第三海兵水陸両用部隊、これも沖繩から二千人すでに派遣されて、残りの部隊はいま待機中である、いつでもベトナムに出撃できるように待機中であるということも実態なんです。そういう事実が、ほんとうに真実を報道する赤旗記者を入れては困るのではないかという判定のもとに、断定して拒否しておるのか、ここら辺は明確にしてもらわないと、何ゆえに特定の記者を入れぬのか、ここに問題があります。  さらに、いま申し上げました取材の自由、これは保障されなければならぬ。そういった意味合いからも、これはむしろ大臣自体がアメリカと折衝するという姿勢でもって臨まなければ、この渡航の自由をかちとることはむずかしいのじゃないか。私そういうふうに考えますので、ぜひこれは係ではなくて、もう担当の大臣が直接対米折衝するというところまで、強硬な姿勢をとってほしいということを期待いたしますが、これに対してはどういう見解をお持ちですか。

砂田重民自由民主党総理府総務副長官

○砂田政府委員 この問題につきましては、先ほどもお答えをいたしましたように、ただ東京で事務的に書類で手続をするというだけではなくて、これは報道関係者であるから特にということもございますけれども、すべて渡航を希望される方には入域を許可してもらいたいというのが私たちの気持ちでございますが、ただいま先生が御指摘のような点もございましたし、先般総務長官にもお話がございましたので、特に対策庁の現地の事務局長をして、折衝を現地で続けさせておるわけでございます。特に、これがもしも困難だというふうな事態になりましたときには、高瀬大使にも先方との交渉をさせたい、かように考えております。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 いまの点は、ぜひ私強く要請したいと思いますが、山中大臣自身が当たって、一日も早くこの渡航の自由がかちとれるように努力してほしいことを希望いたしまして、次に移ります。  久米島の虐殺事件については、すでに内容面は決算委員会でも詳しく述べました。私、決算委員会で最初に法務省の意見をただしました。次は、総理府のこれに対する見解をただしましたら、特に総理府のほうでは、具体的に調査をしたあとでなければ、どういうように政府として措置するかはいま言えないので、具体的に調査を進めておるし、また調査すると言っておりました。この点はあの時期とは違いまして、いまではすでに久米島の仲里、具志川の両村の議会で全会一致で決議しております。この点も申し上げました。これは刑事事件として加害者に対する裁判までしなくちゃいかぬじゃないか、さらにいわゆる被害者とその遺家族、これに対する補償の問題、これがどうなっておるか。さらに久米島だけではなくて、旧日本軍隊と日本軍人が沖繩県民に加えた虐殺あるいは強盗、強姦、そういったものを含めて徹底的に調査した上で政府の統一見解を述べてほしい。というのは、法務省も関係しておるでしょう、あるいは厚生省も関係しておるでしょう。あるいは占領中からさらに戦後にかけて、いわゆるポツダム宣言を無条件に受諾した八月十五日以降もこれが行なわれておる。そうなりますと、国際法との関係、条約との関係もあるので、外務省あたりも関係するのではないか。その窓口は総理府にあるので、総理府のほうでそういった関係省庁の意見をまとめて、どうあっても佐藤内閣の統一見解をぜひ出してもらって、そのもとで現在久米島をはじめとして、沖繩県民が要求しておる要求を実現するために努力してもらわぬといかぬじゃないかという点を申し上げましたが、その以後における調査の結果はどうなっておるか、さらに関係各省庁との打ち合わせの問題はどこまで進んでおるのか、この点を明らかにしてもらいたいと思います。

砂田重民自由民主党総理府総務副長官

○砂田政府委員 久米島事件につきましては、沖繩選出の先生方の国会の御議論を通じまして、私ども承知をいたしております。また週刊誌、テレビ等も取り上げておりますので、そういう角度から私どもも承知をしているわけでございます。佐藤総理もたいへん心配されまして、総務長官も佐藤総理の命を受けて、総理府におきまして、これが政府としての具体的な事実調査にただいま着手をいたしております。  総理府がみずから行ないますこの調査結果を、いま御指摘の法務省なり関係各省も待っているわけでございますので、私どもといたしましてはこれの調査結果が出ました段階で、幾つかの各省が受け持って、それの答えを出さなければならない事態を含んでることは瀬長議員御指摘のとおりでございますから、この調査結果が出てまいりましたならば、各省にその調査結果を移しまして、それぞれ担当する官庁におきまして、それに対する解決策、処置の方法等を明確にいたしたい、かように考えております。  ただいま、幾つかの役所にまたがることでありますから、統一見解を、ということばを瀬長議員お使いになったんであろうと思いますけれども、総理府が窓口になることであるかどうかは、実は民事的な問題、刑事的な問題、補償の問題等それぞれ責任を持っております官庁があるわけでございますから、事実関係が私どもの調査によって明確になりました段階で、各省からこれに対するそれぞれの政府機関としての答えをはっきりさせておく、こういうふうにしたいと考えております。  なお、調査はただいま進行中でございまして、沖繩選出のそれぞれの皆さんの国会の場におきます御発言等も参考にいたしまして、残っております文献等の名称、その所在場所等も承っておりますので、そういうことについての調査も進めているところでございます。調査の結果が出ますまで、いましばらく時間をちょうだいいたしたい、かように考えます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 この問題も私、対策庁長官に詳しく聞きただしたのですが、実は、その点についてあまり熱意がないということを私感じました。  大体、新聞にも出る、さらに週刊誌あたりでも取り上げる、テレビ、ラジオでも取り上げる、しかしいまだにわかっていない。屋良主席に電話でもしたのかと言っても、電話はしておらぬということまでわかった。それであると、調査しておるのかどうか疑わしいので、私申し上げましたが、現在まで調査した結果どのくらい判明しておるのか、一例をあげれば、鹿山という元海軍兵曹長が隊長でしたが、事実これがやったということもすでに文献でも出てるのですね。私指摘しまして、仲間智秀さんのまとめたいわゆる「久米島戦記」なるもの、さらにその内容の一部分もここで述べたつもりであります。そういった意味でいままで一体どのぐらい調査をして、事実は新聞報道やあるいは週刊誌あたりで書かれているのとあまり違わぬなというくらいの認識は持っておられるのかどうか、ここら辺を明らかにしてほしいと思います。

砂田重民自由民主党総理府総務副長官

○砂田政府委員 ただいま瀬長議員から熱意がないという御批判をいただいたわけでございますけれども、軽々に取り扱う気持ちは毛頭ございません。瀬長議員の決算委員会での御発言、あるいは上原議員の内閣委員会等の御発言等、私ども承知をいたしておりますし、さらに某兵曹長の新聞、テレビ等からの質問に対するその答弁ぶり等、人間的にも私どもも憤激を覚えるほどでございます。そういうことが事実でありますならば、これはもう沖繩県民のおこられる御心情というものは十分理解のできることでございますので、そういう心持ち、そういう姿勢であればこそ、総理も直接総務長官にこれの事実調査を命じられたのだ、したがって、私どもは真剣にこの問題の調査と取り組んでおるわけでございます。現地にも、対策庁の現地事務局から係官を派遣をいたしまして、鋭意この事実調査をただいまやっているところでございます。あえて申し上げますならば、久米島に限らずこういう事態があるのではないかということもあわせて調査をいたしたいと考えております。沖繩の方々のこういう問題に対する憤激にこたえなければならないのは当然政府の責任でもございますから、明確なこれの答えを出すための事実調査に鋭意努力をしているところでございます。熱意をもって取り組んでおることだけはひとつ御信頼をいただきまして、調査結果が出ますまで、しばらくの時間をちょうだいいたしたいとお願いをしているところでございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 では具体的にお聞きしますが、たとえば久米島にいつ、何名派遣されて、どういう調査をやったのか、ここら辺を簡潔でいいから一応報告してくれませんか。熱意があるといっても熱意がある具体的実態を示してもらわないと……。

砂田重民自由民主党総理府総務副長官

○砂田政府委員 四月七日に、対策庁の現地事務局の法務第二係長を久米島の具志川市に派遣をいたしまして、那覇警察署の久米島警部派出所員の協力を得て調査をしているところでございます。  何を調査したかとおっしゃいましたけれども、それは先生方の御指摘になったような文献につきましても、その文献一つ一つ全部をただいま調査をしているところでございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 被害者あるいは遺家族などにもその調査員は直接会っておりますか。

砂田重民自由民主党総理府総務副長官

○砂田政府委員 被害者、御遺族の方あるいは当時、当地の方でやはりあそこの部隊におられた方もおいででございますので、こういう方にもお目にかかっておりますし、その文献を保管をしておられる所管の方々にももちろんお目にかかっておりますし、きめのこまかい調査をただいま進めているところでございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 この調査はいま進められているということですが、大体いつまでに調査がまとまって、総理府なら総理府としての見解が発表できるか、その時期、見通しがあるはずであります。これをきょうは明確にしてほしいと思います。

砂田重民自由民主党総理府総務副長官

○砂田政府委員 問題が問題でございますし、何と何、だれとだれから話を聞ければそれで済むということがはっきりしておるわけではございません。目撃者の方もおるのでありましょうし、できるだけ正確を期したいと考えておりますので、できるだけ早くこれの解明につとめるための調査を終わりたい、かように考えております。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 たとえば四月一ぱいにはぜひ調査をまとめて、その上に立って総理府でもいい、総理府の統一見解を、これに対してどういうふうに考えておるということを発表できる段階はいつか、これを明らかにしてほしいと思います。

砂田重民自由民主党総理府総務副長官

○砂田政府委員 四月中にそういう事態が全部終わるかどうかはちょっと明確にはお答えをいたしかねますけれども、できるだけ早に時期に事実調査を終わりまして、さらにこれに対します政府の処置というものも、それぞれ担当いたします各省に移して、総理府からもよく依頼をいたしまして、それぞれの官庁から明確な答えが出るように、できるだけ早い時期に、国会にもこの問題を御報告ができるようにいたします。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 これはいま総理府だけで調査をしているのか、あるいは法務省あたりも外務省あたりも、その面でそれぞれの立場から調査しているのかどうか。それから鹿山という加害者に対しての調査はやっておるのか、ほったらかしておるのかどうか。この二つの点を明確にしてほしいと思います。

砂田重民自由民主党総理府総務副長官

○砂田政府委員 事実調査は総理府で責任を持って行なうことにいたしております。その調査結果を各省庁に移すことにいたしております。  それから、鹿山兵曹長のことでありますけれども、やはり事実調査に基づいてこういう方の話も聞きたい、かように考えておりますから、いまの段階では御本人に直接当たっておりません。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 時間がありませんので、最後に御要望申し上げておきますが、この旧日本軍隊と軍人の沖繩県民に与えたこの残虐行為は、これは二十七年前であったわけでありますが、戦争中、戦後にかけてやられておる。しかも日本軍人から、軍隊からやられておる。この問題は、たとえば自衛隊が日本の防衛のためだといっていま行っている。あのときも防衛のためだといって沖繩にやってきた。この防衛のためにやってきた旧日本軍隊と軍人が、防衛されなければならない沖繩県民をむしろアメリカと一緒になって殺した。さらに財産を奪った。この連中が、あのときはほんとうにどうもああいったことで、集団的に頭がおかしくなっていたかもしれないと、少なくともあやまるという姿勢が普通考えられる人間としての常識だと思うのです。ところが、あれは当然あたりまえのことをやったんだというふうに開き直る。旧日本軍隊がやっているんだから。いまの自衛隊の中で——私この前調査資料を出してほしいといって防衛庁から資料が来ましたが、すでに二千人余り旧日本軍隊の将官と佐官が、尉官は一人しかおりません。これがほとんど指揮系統の上官を占めている。こうなりますと、いま沖繩県民が言っているのは、旧日本軍隊は亡霊になったかもしれないが、この亡霊は、機関銃からミサイルを持っていま沖繩に配備されようとしておる。そこまできおります。だからこの問題を安易に政府が考えて、単に政治家がその場限りの答弁をする、善処する、調査する、やがて出すといったような——私はそう考えませんが、おざなりの答弁であるということになると、真実はすぐ明らかになります。一週間、二週間待たずに明らかになってきます。そういった沖繩県民の感情は毎日毎日激化してくる、これは当然なんです。殺されてもたたかれても、財産を破壊され、奪われても、娘を強姦されても、もう裁判する権利もない。その後、旧日本軍隊からこれを引き継いだのはだれか、アメリカ侵略軍だ。このアメリカ侵略軍がそういったことを引き続き二十七年やっている。この中に反軍思想、戦争反対、軍国主義復活反対、これはどうしても阻止しなければならぬという問題はそこから出てくるわけです。他府県の人では、じかに身に感じ得ないような体験を沖繩県民はやっておるわけなんです。問題はそこを原点として調査され、さらに誤りなく県民の要求が入れられるように努力してもらわないととんでもないことになるのではないか。その責任はあげて政府にあるのであって、沖繩県民にあるのではないという点を明確にこの際申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。

床次徳二自由民主党

○床次委員長 次回は来たる十九日委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時四十六分散会

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