P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
68回国会衆議院1972/03/02

沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号

発言数
14
登壇者
3
会派数
1
開催日
1972/03/02

会議録

床次徳二自由民主党

○床次委員長 これより会議を開きます。  理事の選任の件についておはかりいたします。  前回の委員会において、理事四名の指名を保留いたしましたが、この際、その選任を行ないたいと思いますが、委員長において指名するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

床次徳二自由民主党

○床次委員長 御異議なしと認めます。よって、委員長は、       上原 康助君    美濃 政市君       中川 嘉美君    小平  忠君を理事に指名いたします。      ————◇—————

床次徳二自由民主党

○床次委員長 次に、理事辞任の件についておはかりいたします。  理事湊徹郎君から理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

床次徳二自由民主党

○床次委員長 御異議なしと認めます。よって、許可するに決しました。  引き続き、理事の補欠選任についておはかりいたします。  ただいまの湊君の辞任並びに委員の異動に伴い、理事三名が欠員になっております。これよりその補欠選任を行ないたいと存じますが、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

床次徳二自由民主党

○床次委員長 御異議なしと認めます。よって、委員長は、       池田 清志君    西銘 順治君       本名  武君を理事に指名いたします。      ————◇—————

床次徳二自由民主党

○床次委員長 沖繩及び北方問題に関する件について調査を進めます。  この際、沖繩及び北方問題に関する政府の施策について説明を求めます。山中総務長官。

山中貞則自由民主党総理府総務長官

○山中国務大臣 沖繩及び北方問題について、所信の一端を述べさせていただきます。  沖繩県民はじめ全国民の悲願である沖繩の祖国復帰は、来たる五月十五日に実現することになりました。私は、今日までその悲願達成に微力を尽くしてきた者の一人として、まことにうれしく思うとともに、長い間筆舌に尽くせぬ苦労を味わいつつ祖国復帰の一日も早からんことを願い、たゆまぬ努力を続けてこられた沖繩百万同胞に対し、心から敬意を表するものであります。  御承知のとおり、沖繩は、戦後二十七年の長期にわたり米国の施政権下におかれ、その間に本土とは異なる社会、経済等の実体を形成してきており、復帰に伴い、これらを円滑に本土の諸制度の中に組み入れていく準備作業は容易なことではありません。  このため、政府は、かねてより沖繩の復帰に伴い、県民の生活に無用の不安や混乱を生じさせないよう配慮しつつ、これまでの沖繩の諸制度から本土の諸制度への円滑な移行をはかるため特別な措置を講ずるとともに、明るく豊かな沖繩県づくりを目ざして全力をあげてまいりました。これらの施策については、さきの国会に関係法案を提出して慎重な御審議を願ったところでありますが、いずれも、琉球政府をはじめ沖繩県民の意向を十分にくみ取ったものであると確信いたしております。  政府は、復帰後、県民生活の安定と福祉の向上のために、昨年末に成立した沖繩振興開発特別措置法に基づいて策定される沖繩振興開発計画に沿って、沖繩の振興開発を積極的に推進していく考えであります。  この計画は、昭和四十七年度を初年度とする十カ年計画とされており、その策定にあたっては、沖繩の自治を尊重する立場から沖繩県知事が原案を作成し、沖繩の代表者、学識経験者及び関係行政機関の職員によって構成される沖繩振興開発審議会の議を経て、内閣総理大臣が決定することになっております。  また、この計画に基づく事業のうち、土地改良、道路、港湾をはじめとする主要な事業については、奄美群島が本土に復帰した際にとられた措置及び北海道総合開発計画に基づいて事業を実施する際にとられてきた措置のほか、本土政府が琉球政府に対して講じてきた財政措置の場合等をも考慮して、国として特別に高率の負担または補助を行なうことといたしております。  これらのほか、沖繩の振興開発のための特別措置として、工業開発地区の指定、中小企業の振興、自由貿易地域の設定等を行なうとともに、職業の安定や医療の確保にも格段の意を用いることにいたしております。  そして、このような沖繩の振興開発を総合的に推進していくために、新たに国務大臣を長とする沖繩開発庁を設置する考えであります。また、沖繩開発庁の地方支分部局として、現地に、県民の便益を考え、沖繩総合事務局を設置することにいたしております。  なお、沖繩開発庁及び沖繩総合事務局は、あくまで沖繩にかかる国の事務をできる限り総合的に、かつ、県民に身近なところで行なっていくために設置されるものであって、決して沖繩県の自治を侵害するものではないことはあらためて申し上げるまでもありません。  また、沖繩の振興開発に資するため、沖繩の地域のみを対象として行なう総合的な政策金融機関として、沖繩振興開発金融公庫を設立することにいたしております。この公庫の設立により、沖繩の産業開発を促進するための長期資金の供給並びに沖繩の国民大衆、住宅を必要とする者、農林漁業者、中小企業者、病院その他の医療施設を開設する者、環境衛生関係の営業者、復帰に伴い転業を余儀なくされる者等に対して、本土、沖繩を通じて存在する最も有利な貸し付け条件を原則とした長期低利資金の融通が円滑に行なわれることになるのであります。  次に、この国会において御検討をお願いしている明年度の予算については、沖繩開発庁に一おいて必要な経費として約七百六十二億円を計上いたしております。その内容は、復帰後の沖繩の振興開発事業費、沖繩振興開発金融公庫に対する出資に要する経費、沖繩開発庁の一般行政経費等であります。  以上述べてまいりましたように、政府は、復帰に伴う県民の不安を除去するとともに、新生沖繩県の建設のために万全の準備を進めているところでありますが、さらに、県民の生活に直接影響のある重大な問題として、通貨の問題があります。  昨年八月、政府は為替変動相場制への移行に踏み切り、さらに十二月には通貨の多国間調整の一環として円の為替レートの切り上げを行なったのでありますが、これに伴って、ドルを通貨として使用している沖繩県民の生活は、本土とは全く異なった深刻な影響を受けることになったのであります。  そこで政府は、沖繩県民の不安や動揺を一日も早く解決するため、昨年十月、琉球政府の協力のもとに、県民の持つ通貨及び通貨性資産について確認調査を行ない、実質的に一ドル三百六十円の交換を行なったにひとしい措置を講ずることとし、明年度予算案において、その所要経費として二百六十億円余を計上いたしております。  また、為替相場の変動に伴い、本土からの輸入物資の値上りを抑制するための措置も引き続き講じているところであります。  待望の五月十五日まであとわずかであります。  政府は、いま、沖繩の復帰を円滑に実現するために、最後の総仕上げに入っております。  一昨年三月に沖繩復帰対策の基本方針を決定して以来、政府は、さきにも述べてまいりましたように、総力をあげて沖繩を迎えるための準備を進めてまいりましたが、なお、なすべきことが多いことを痛感いたしております。  これからも、残された期間に、琉球政府をはじめ沖繩県民と力を合わせ、心おきなく復帰が迎えられるよう全力を尽くす所存であります。  沖繩の祖国復帰は、単に沖繩がわが国の施政権のもとに帰るということにとどまらず、東南アジアや中国大陸への玄関口として重要な位置を占め、また、わが国唯一の亜熱帯地域に属する沖繩が、わが国土に名実ともに加わることによって新しい価値がわが国に付加されるという意義を持つものであります。  このような観点から、本年秋の復帰記念特別植樹祭、さらに来年春の復帰記念特別国体、そして、昭和五十年の沖繩国際海洋博覧会へと続く国家的なあるいは国際的な一連の行事が円滑かつ盛大に行なわれ、今後の沖繩県発展の礎石となる意義があるものにするため、全力を尽くしてまいるものであります。  政府は、今後とも、明るく豊かな沖繩県づくりのために特段の努力をすることを重ねて申し上げておきます。  ひるがえって北方領土問題につきましては、先般の日ソ定期協議において、日ソ平和条約締結に関する交渉を本年中に開始することの合意を見たことは、従来の経緯を考えた場合、非常な進展でありますが、日ソ平和条約を締結するにあたっては、北方領土すなわち歯舞群島、色丹島、国後島及び択捉島の復帰実現が前提でなければなりません。  これらの北方領土は、いまさら申し上げるまでもなくわが国固有の領土であって、歴史的にも、法律的にも、明確な根拠に基づく主張であります。  従来より、政府は、北方領土問題の解決を促進するため必要な調査研究、関係資料の収集分析及び国民世論の啓発並びに北方地域元居住者の援護等の諸施策を推進してまいりましたが、日ソ平和条約締結の交渉が開始されようとする今日、これらの諸施策を一そう積極的に推進することが、重要であると考えます。  このため、政府は、北方領土問題に関する行政体制を整備する方針で、新たに総理府総務長官を長とする北方対策本部を総理府に設置することとし、また、北方領土問題対策協会が、北方地域旧漁業権者等に対して行なう融資の資金ワクを拡大するため、同協会が長期借入金をすることができるよう、北方領土問題対策協会法の一部を改正する法案を本国会に提出いたしております。  沖繩の祖国復帰が確定した喜びがひとしお深い反面、いまだ帰らざるわが国固有の領土として北方領土の問題が残されていることは、まことに残念であります。  私といたしましても、その一日も早い祖国復帰の実現に資するよう、さらに全力をあげて国民世論の啓発につとめる等、この問題の解決の促進をはかっていく所存であります。  ここに、沖繩及び北方問題に対する所信の一端を述べ、各位の御協力を切望する次第であります。      ————◇—————

床次徳二自由民主党

○床次委員長 次に、内閣提出にかかる北方領土問題対策協会法の一部を改正する法律案を議題といたします。     —————————————

床次徳二自由民主党

○床次委員長 提案理由の説明を求めます。山中総務長官。

山中貞則自由民主党総理府総務長官

○山中国務大臣 ただいま議題となりました北方領土問題対策協会法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び概要を御説明申し上げます。  北方地域すなわち、歯舞群島、色丹島、国後島及び択捉島は、わが国固有の領土であるにもかかわらず、第二次大戦終結後ソビエト社会主義共和国連邦に占拠されたまま現在に至っております。このため、これら北方地域の元居住者は、終戦後間もなく全員引き揚げを余儀なくされ、今日に至るまで帰島することはもちろんのこと、その周辺の漁場において漁業を営むことさえもできないという状況に置かれております。また、北方地域において、旧漁業法に基づき漁業を営む権利を有していた者等については、本土において戦後とられた漁業制度改革に伴う漁業権補償の措置をとることができないため、本土側の旧漁業権者等に比し不利な地位に置かれております。  このような北方地域の施政について存する特殊事情及びこれに基因して北方地域の元居住者、同地域の旧漁業権者等の置かれている特殊な地位等にかんがみ、北方地域旧漁業権者等に対する特別措置に関する法律(昭和三十六年法律第百六十二号)に基づいて、北方領土問題対策協会にこれらの者の営む漁業その他の事業及びその生活に必要な資金を低利で融通させ、その事業の経営と生活の安定をはかるため、国から基金として十億円を同協会に交付いたしております。  しかしながら、これら北方地域の元居住者、旧漁業権者等の最近における長期資金の需要の動向等に照らしますと、同協会の基金十億円の運用により貸し付け得る資金量のみではとうてい十分とはいいがたい状況にありますので、同協会が別途長期資金を借り入れ、これをこれらの者に対する貸し付けの資金に加える必要があるため、この法律案を提案した次第であります。  以上の理由から、この法律案においては、同協会が従来年度内償還を原則とする一時借入金しか借り入れることができなかった点を、長期借入金をも行なうことができるように改めることといたしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概略であります。何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御賛同あらんことをお願いいたします。

床次徳二自由民主党

○床次委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。      ————◇—————

床次徳二自由民主党

○床次委員長 引き続き沖繩及び北方問題に関する件について調査を進めます。  沖繩関係予算等について説明を求めます。岡部沖繩・北方対策庁長官。

岡部秀一沖繩・北方対策庁長官

○岡部(秀)政府委員 昭和四十七年度沖繩関係予算について、その概要を御説明申し上げます。  沖繩の復帰が本年五月十五日に実現することが明確になったことにより、四十七年度予算は、沖繩復帰の初年度の予算として、重要な意義を持つものと考えます。  沖繩が二十有余年間にわたって本土と切り離されていたことによって生じた社会的、経済的な格差の是正及び復帰を前提とした本土との一体化施策については、いわゆる復帰対策費として従来から、積極的にこれを推進してまいったところでありますが、明年度におきましては、これらの施策をさらに継続することのほか、復帰に際して特別た措置を要する事項と豊かで平和な沖繩県づくりについて、所要の財政措置を講ずることといたしております。  以下、その内容について具体的に御説明を申し上げます。  明年度予算の特徴の第一は、国の負担または補助の割合を、本土における北海道及び奄美の場合にとられていた、または現在とられているすべての特段の割合のいずれをも下回らない率としたことであります。  これは、公共施設、生活環境施設及び教育施設等各般にわたって立ちおくれている沖繩を、急速に本土水準にまで引き上げるためにとられた措置であって、港湾、漁港、空港及び国道、県道等については、国の負担または補助割合を十分の十とし、公立小中学校の校舎については同じく十分の九としたこと等がその例であります。  第二は、公共事業及び主要施設整備関係経費を中心に、沖繩振興開発計画に取り入れることを前提として、これを沖繩開発庁に一括計上し、事業相互間の進度の調整をはかろうとしたことであります。  この一括計上予算には、公立学校施設整備費二十七億九千五百万円、私立大学統合整備費五億円、育英奨学基金造成費五億円、産業教育施設の整備費三億六千九百万円、及び琉球大学医学部設置調査費五百万円等沖繩教育振興事業費として四十三億二千四百余万円。  医師、歯科医師派遣費六千四百万円、保健所等施設整備費二億九千七百万円、ハブ対策費八百万円等、沖繩保健衛生等対策費として四億四百余万円。  植物防疫対策費一億一千六百万円、沿岸漁業振興特別資金造成費五億円等、沖繩農水産業振興費として七億三百余万円。  離島航路、地方バス路線維持をはかるための沖繩交通事業助成費として一億二千八百余万円。  海岸事業費三億四千三百万円、道路事業費九十八億六千七百万円、港湾事業費二十五億円、空港整備費二十四億四千九百万円、公営住宅建設費十三億六千万円、環境衛生施設等整備費四十三億二千二百万円等、いわゆる公共事業を主体とした沖繩開発事業費等二百九十億三千八百余万円が含まれ、これらの経費の合計は、約三百四十六億円となっております。  第三は、振興開発計画には含まれないが、沖の復帰に伴って必要とされる諸経費の計上であます。  これには、前年度に日米間で合意した沖繩復帰対策費のうち、昭和四十七年度において計上を約束している経費の本年五月十四日までの所要額等七十四億六千七百万円及び復帰に際し、特別に措置を要する経費として、通貨等切替対策特別給付金二百六十億六千九百万円、対島丸等遭難者特別支出金二千三百万円、らい患者特別給与金四千五百万円等合計三百六十六億四百余万円が計上されております。  第四は、沖繩の公共事業の工事の促進をはかるため、国の水準による工事施行技術により、多目的ダム建設事業及び道路、港湾並びに空港建設事業の一部について、国が直轄でこれを施行し得る道を開いていることであります。  次に、沖繩の産業開発を促進するための長期資金の供給並びに沖繩の国民大衆、住宅を必要とする者、農林漁業者、中小企業者、病院その他の医療施設を開設する者、環境衛生関係の営業者等に対する資金の融通を円滑にするため、総合的な政策金融機関として、沖繩振興開発金融公庫を設立する予定にしております。  このため、同公庫が行なう事業に要する資金の出資に必要な経費として三十億円を計上いたしております。公庫の昭和四十七年度における貸し付け計画につきましては、前述の一般会計出資金のほか、財政投融資資金二百二十億円、貸し付け回収金等四十四億円を原資として、貸し付け決定額で四百五十億円、資金交付額で二百九十四億円の貸し付けを予定しております。  次に、沖繩の振興開発をはかるため、総合的な計画の作成並びに計画の実施に関する事務の総合調整及び推進に当たることを主たる任務とする沖繩開発庁を設置する予定にしております。  沖繩開発庁の機構の概要につきましては、国務大臣たる長官のもとに政務及び事務の両次官を置き、そのもとに総務局及び振興局の二局、総務局に四課及び一参事官、振興局に四課を置くこととしております。  また、沖繩開発庁の地方支分部局として現地に沖繩総合事務局を設置し、同事務局に局長以下二次長及び六部を置くこととしております。  このため、沖繩開発庁の一般行政経費として約十九億三千四百万円を計上するとともに、沖繩振興開発計画作成のための調査に必要な経費として三千二百万円、沖繩総合事務局が施行する振興開発事業の指導監督に必要な経費として二千八百万円余を計上いたしております。  以上、沖繩開発庁に計上されている経費の総額は、七百六十一億九千八百余万円となっております。  なお、沖繩開発庁及び各省庁に計上されている沖繩関係経費の総額は、沖繩返還協定特別支出金三百八億円を含め、二千二百二億三千万円であります。  次に、北方領土問題につきましては、新たに総理府の機関として総理府総務長官たる国務大臣を長とする北方対策本部を設置して、本問題の解決の促進をはかることとしております。  北方対策本部の機構の概要につきましては、本部長のもとに副本部長を置くほか、審議官、参事官等所要の職員を置くこととしております。  このため、北方対策本部の一般行政経費として約一千五百万円を計上するほか、国民世論の啓発、調査研究及び北方領土元居住者等に対する援護を行なうために必要な経費として一億一百余万円、合計一億一千六百余万円を計上いたしております。  なお、北方地域旧漁業権者等に対して貸し付ける資金の財源に充てるため、北方領土問題対策協会が長期借入金をすることができることとし、借入金二億円の利息に対して国が利子補給するために必要な経費として五百万円がこれに含まれております。  以上をもって、説明を終わります。

床次徳二自由民主党

○床次委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。    午後零時五十一分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗