運輸委員会 第27号
- 発言数
- 49 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1972/06/06
会議録
○小峯委員長 これより会議を開きます。 航空法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑に入ります。 質疑の通告がありますので、これを許します。石井一君。
○石井(一)委員 それでは、ただいま議題となっております航空法の一部改正案について、最初の御質問を申し上げたいと思います。 そこで、ごく基本的な問題でございますけれども、現在の航空法が時代おくれになっておるということもいわれておりますし、改正も長らく見送られてきたようでございますけれども、最近の急激な航空交通量の増加、またその高速化に伴った進展の状況、これは具体的な数字でお示しをいただきたい。最近特に大きな急カーブの上昇を遂げておるのじゃないかという感じもいたしますが、この点からひとつ御説明いただきたいと思います。
○住田政府委員 ただいま先生から御指摘がございましたように、最近におきます航空交通量の増加というものは、まことに顕著なものがございます。運輸省といたしましては、これらの航空機について管制をいたしておるわけでございますが、管制は、航空路の管制と空港の管制と二つに分かれるわけでございます。 このうち、空港の管制につきまして数字を申し上げますと、昨年一年間の取り扱い機数が約百八万機でございます。それから航空路が七十三万機になっております。五年前の昭和四十一年と比較いたしますと、空港のほうの管制が六十五万機でございます。したがいまして、空港管制で比較いたしますと、約六六%増加いたしております。また航空路のほうは、昭和四十一年が約四十二万機でございますので、この五年間に七四%ふえたということに相なります。
○石井(一)委員 三十五年以来ほとんど改正が行なわれておらなかったわけでありますが、昨年の七月に、いわゆる全日空と自衛隊との衝突事故が起こった。おそらく今回の改正は、その事故なども一つの大きな動機になっておるのじゃないか、こういう感じがいたすわけでございますけれども、この点はいかがなのか。特に自衛隊との関連における問題点、これは非常にたくさんあると思いますけれども、この点をどういうふうに改良されたのか。簡単でけっこうですから、ひとつ御説明いただきたいと思います。
○住田政府委員 今回の航空法の改年は、いま御指摘がございましたように、昨年の「ばんだい号」、全日空の二つの事故にかんがみまして、改正案の検討に着手いたしたわけでございます。その前から御指摘がありましたように、航空法が昭和三十七年にできまして、昭和三十五年に改正をいたしておりますが、その後、航空機の発達に伴う必要な改正をいたしておりませんので、改正の必要があるということをわれわれ考えておったのでありまして、また検討をいたしておったわけでございますけれども、全日空の事故を契機に、航空法制改正検討委員会というものを運輸省の中に設けまして、運輸省と、それから学識経験者等を集めまして、その改正を検討いたしたわけでございます。したがいまして、面接の動機といたしましては、御指摘のように、全日空の事故が動機になっておると考えます。 また自衛隊との関係でございますが、現在航空法の運航に関する規定の一部につきましては、自衛隊機については適用が除外されております。また現在の空路の利用の面を見ますと、今回の航空法の改正の中で出しておるわけでございますが、自衛隊の航空機と一般の民間航空機とが同じ空域で飛んでおるという危険な状態にあるわけでございまして、一般の民間機が飛んでおります。航空路と、それ以外の自衛隊が訓練をやったり、試験飛行をやったり、そういうような飛行とは分離する必要があるということで、今回の改正案の中へそれを織り込んでいるわけでございます。
○石井(一)委員 その適用除外の問題について、これは重要な問題ですから、もう少しお伺いをしたいのですが、前段の問題で、要するに改正が以前に行なわれておったらああいう悲惨な事故というものも避け得たのじゃないか、こういう感じもいたすわけでありまして、事故が起こったから、それが動機づけになって改正に踏み切ったのだということは、これは実に遺憾なことだと思いますが、その点はくどいようですが、いかがですか。
○住田政府委員 確かに御指摘のように、これまでの航空機の運航の少ない時代におきましては、民間航空機と自衛隊機とが一緒に飛んでおっても、注意すれば、衝突その他の事故は回避できるということであったわけでございますけれども、最近のように、航空機が非常にふえてまいりますと、やはり今回提案いたしておりますような一般航空路と特殊な飛行をやります空域とは分離する必要が出てきたわけでございまして、その意味から申し上げますと、もう少し早く改正しておったほうがいいということは言えると思います。
○石井(一)委員 その自衛隊と全日空の事故に関しまして、防衛庁が中心で、その後の補償の問題に関して、あるいはまた事故の原因に関していろいろと調査をお進めになっておると確信いたしておりますが、かなり時間が経過いたしております。この点についてひとつ御説明をいただきたいと思います。
○大西説明員 お答え申し上げます。 全日空の事故の原因につきましては、昨年事故直後、政府に設けられました事故調査委員会で調査をいたしております。この調査の過程におきまして、私どももできるだけの協力を申し上げまして、事実の解明に協力を申し上げております。 事故の具体的な、原因につきまして推定を交えて申し上げるということはいかがかと思いますが、先ほど運輸省のほうから御答弁がありましたように、この背景というものについて私どもの考えを申し上げますと、過去十年間におきまして、民間航空の発達というものが非常に目ざましいものがございまして、私どもも運輸白書等で調べますと、航空機の数におきまして二百五十機から大体九百機、千機程度、四倍でございますが、乗客においては四十五年度が延べで千五百万人でございますか、それに対して、十年以前は二十分の一であったというようなデータが出ております。一方自衛隊につきましては、昭和四十五年と昭和三十五年の航空機の数を比較してみますと、昭和四十五年は九百機でありまして、昭和三十五年は千百機で、これは航空自衛隊の場合でございますが、飛行機の数はむしろ減っているというような状況でございます。 しこうして、飛行機の性能がどうかと申しますと、自衛隊は発足当時から、航空自衛隊におきましてはジェット機を使っておりまして、主として高高度の空域を使っておりました。民間航空機はその当時はプロペラ機でございまして、ジェット機が入りましたのが三十五年ごろでございますが、国際線が最初でございますので、国内線でジェット機が使われている状況は昭和四十年において約四割ということでございました。したがいまして、十年前においては空域そのものにおいておのずから分離されておったという状況であったわけでございます。しかしながら、その後急速に民間航空においてジェット機が入ってくる。したがって、航行の空域も高度に、高高度空域を使うということで競合してくるというような事情もございます。一口に言いますと飛行環境が非常に変化してきたということではないかと思います。 それから、次に補償の問題でございますが、これは自衛隊の先般の事故の態様から見まして、また、全日空のほうからの依頼もございまして、とりあえず防衛庁が窓口になりまして補償をするということに相なりました。そこで、十二月の初めから三月十五日までにかけまして、乗員を除く百五十五名の方と協議をいたしまして、現在までに百五十二名の方と和解がととのいまして、とりあえず賠償金を支払っております。あと在名の方のうち、一名の方は手続がおくれておりますが、他の二名の方、世帯数では一世帯でございますけれども、これは考え方の相違ということでまだ和解に達しておりません。金額につきましては、「ばんだい号」の数字よりも少し上回っているというような状況でございます。
○石井(一)委員 先ほどの運輸省御当局のお話、防衛庁のお話を伺っておりますと、何かもう、交通量が激増したために事故が不可抗力だというふうな感じがいたすわけでありまして、まあ、このままの状態では、これは何らかの抜本的な施策を立てなければいかぬというふうに強く痛感するわけでございますけれども、昭和三十八年から連続大体十回ぐらい大きな事故が起こっておる。このたびごとに悲惨なこういう大きな惨事が繰り返されてきておるわけでありますし、最近は北海道のセスナ機の墜落というものがあったわけでありまして、事故の起こらないように万全の措置をやるということは、それはもう言をまたないところでありますけれども、過去、運輸省は一体どういう立場でこの補償問題に当たってこられたのか。特に今回の場合などは自衛隊機との衝突であったわけでありますけれども、運輸省側は、航空行政として一つの指導なり指針というものを打ち出されて、いわゆる被害者の側に立って防衛当局に交渉を進められてきたのか、あるいは傍観的な立場で、まあ自分のところに責任がないということでこれを見のがしてこられたのか、これは非常に重大な問題でございますが、ひとつお答えをいただきたいと思うのです。
○住田政府委員 まず補償一般の問題でございますが、これまでの経緯を申し上げますと、昭和三十八年当時は、ワルソー条約に基づきまして各定期航空運送会社は三百万円という補償額を設けておったわけでございます。その後昭和四十二年になりまして、ワルソー条約を改定いたしましたヘーグの議定書を批准いたしまして、六百万円ということになったわけでございます。さらに、昨年グァテマラにおきましてグァテマラ条約草案というものができております。これはまだ批准されておりませんし発効いたしておりませんが、そのグァテマラ条約では考え方が大幅に変わってきておりまして、損害賠償額を三千六百万円ということで大幅に引き上げております。しかも要件といたしましては、無過失責任ということで、航空会社に故愚、過失があろうとなかろうと、三千六百万円を払う。ただその一方、三千六百万円を限度とする、かりにそれ以上の損害額があった場合でも三千六百万円でとめるというような内容になっております。 私ども運輸省といたしましては、民間航空が安全に運航されるということが必要であるわけでございますけれども、やはり残念ながら、いま御指摘のありましたような、この十年間にかなり大きな事故が起きておるわけでございまして、旅客に安心感を与えるという意味では、できるだけ多額の運送損害賠償額を払うような仕組みに持っていくことが必要であるというふうに考えております。 現在、ワルソー条約、先ほど申し上げましたヘーグの議定書によりまして、各航空会社は一応一律に六百万円の賠償額を約款できめておりますけれども、保険の面ではそれよりはるかに高い額をつけさしているわけでございます。したがいまして、「ばんだい」の事故につきましても、全日空のほうは、防衛庁のほうが窓口になっておりますので、保険の支払いの問題は起きておりませんが、運送約款を大幅に上回るような損害額を出すというのが現在まあ一般の補償のやり方になっておりますので、そういう場合でもその保険の範囲内、保険で十分払えるというような体制をとるように指導をいたしておるわけでございます。最近起きました横浜航空の例につきましても、一応約款は六百万円ということになっておりますけれども、保険額のほうはこれを上回る額をつけておりますので、最終的にどのような額で遺族との間で話し合いがつくかまだわかりませんけれども、おそらく保険で大半がカバーされるということで、会社のほうが支払い能力がないということにはならないのではないかというように考えております。 それから金口空の事故に関する補償の問題でございますけれども、先ほど防衛庁からの御答弁ありましたように、あの事故につきましては一応防衛庁が窓口になって処理するということになりましたので、まあ防衛庁のほうにおまかせしているということでございます。全日空のほうに責任があるかどうかという問題は、事故調査委員会の結論を待ちませんとわからないわけでございますけれども、そういう事故責任がはっきりしないと保険が出ないということでございますので、その前に、全日空のほうで金を払いますと、それだけ会社としては損失になるというようなことになりますので、まあ一応防衛庁のほうで窓口になっていただいて、将来事故調査委員会で、もし全日空に何らかの過失があって、共同責任というような場合には、その段階においてまたどういうふうに負担するなりあるいは保険のほうでカバーしてもらうなり、そういう話を進めたいと思います。
○石井(一)委員 私、御指摘申しておりますように、運輸当局はそういう事故にあわれた人々の立場に立って、この補償問題を対処されるべきである。原因その他というものは時間がかかって出てくるわけでありますけれども、事故の処理というものに対して、もう少し指導性というものを打ち出していただきたいということを御要望申しておきます。 そこで、こまかい問題になりますけれども、先ほど防衛庁からお答えいただきましたが、いわゆる国際協定なり航空運送約款その他の基準である六百万円というものに比べて、今度の全日空事故に対しては、ほとんど九九%まで話が煮詰まった、さっきそういうふうな御答弁でございましたけれども、個々について聞いておるわけではありませんが、どの程度の補償をされたのか、その点いかかですか。
○大西説明員 平均額を申し上げますと、一人当たり千百八十七万円でございます。「ばんだい号」の場合には千八十七万円でございます。
○石井(一)委員 次に、先ほど住田政府、委員がお答えになりました問題でありますが、今度の北海道の事故でも、保険がかかっておったので、十分な補償ができるんだというふうな御説明のようでございます。航空機の中にも、民間零細企業もあるし、自家用のものもあるし、今後ますますそれがふくそうしてくる。こういうふうなことになってくると、会社によって、支払い能力もあれば、あるいは全然ないというものもある。これを放置するのか。この辺で、航空局としては何らかの基準を示されて、そういう万一の場合が起こったときに、事前の一つの基準というものを行政指導されるのか、この点はいかがですか。
○住田政府委員 小型機がお客さんを運ぶというケースといたしましては、二つあるいは三つぐらいに分けて考えられるわけでございます。 一つは、飛行場の周辺で遊覧飛行をやるというケースが一つあると思います。それからもう一つは、まあ純粋の不定期でございますが、お客さんに頼まれて、A点からB点までチャーターしてお客さんを運んでくる。これはあまり多いケースではございませんが、そういうケースが一つございます。もう一つ、今回の横浜航空のような例でございますが、A点からB点まで定期的にお客さんを運ぶというケースでございます。これは航空法上の取り扱いといたしましては、不定期航空運送ということになっております。 その三つの例があるわけでございますが、その三つについて共通の基準を設けるという必要があるかどうか、まだ最終的に私ども検討して結論を出しているわけではございませんが、私どもとして特に取り上げて考えなければいかぬ問題が、いまの横浜航空のような二地点間を半ば定期的にお客さんを運んでいるというようなケースについて、お客さんの安全といいますか、安心感のために定期航空の場合と同じような取り扱いをする必要があるのではないかということでございます。したがいまして、先ほど申し上げましたように、横浜航空の場合には運送約款で、六百万円と定期航空と同じような額を約款で脅かせておりますし、また保険につきましても定期航空と同じように約款の額をはるかに、といいますか相当上回る保険額をつけさしているわけでございます。横浜航空のように、ある二地点間を定期的にお客さんを運送するというケースは、横浜航空以外にはあまり例がないわけでございます。先ほど申し上げました遊覧航空のような場合に、一般の定期旅客と同じような扱いをする必要があるかどうか、ここら辺はまだ問題がございまして、遊覧の場合には選択的な問題もございますし、もし必要な場合には自分で保険をかけて乗るということも考えられますので、今後の検討課題として検討いたしたいと思っておりますけれども、一応私どもといたしましては、定期航空に類するような運送をやっているものにつきましては定期航空と同じような約款あるいは保険をかけるように指導いたしていきたいと考えております。
○石井(一)委員 事故の問題でもう一問。調査委員会の結果は、事故の原因についていつごろ回答が出る見通しなんですか。
○住田政府委員 全日空の事故調査委員会は総理府のほうに置かれておりますので、私のほうでいつごろということを申し上げる権限はないわけでございますけれども私どもが聞いておりますところでは、すでに十回程度委員会を開いておって、そう遠くない時期に結論が出るというふうに承知いたしております。
○石井(一)委員 私、申しておりますのは、事前に万全の策をとられるということ、運輸当局はあくまでも公正な立場で、被害を受けた立場に立って処理に当たるべきである。また先ほどから問題になっておりますあらゆる種類の会社なり運航をしておる人々もあるわけでありますから、そういうものに対しても、事前にひとつ前向きな行政指導というものをお願いしたい、こういうことを御要望いたしておきます。 そこで航空法の本論にもう一度返りまして、要するに民間の大型飛行機と自衛隊機の衝突というものを回避するというのが今回の法律改正の一番大きな目的であります。これ、すらっと拝見いたしておりますと、かなり改善された面もあるけれども、また除外規定で残っておる面もたくさんある。したがって、何かまだ暫定措置のような気がして、どうも十分納得と安心がいかないというふうな面もあるわけであります。たくさんありますから、一々やっておりましても問題でありますけれども、具体的にたとえば航空路の問題、航空管制上の問題、まずこの三点について、万全が期せるのかどうか、この点、ひとつ簡潔にお答えいただきたい。運航方法とそれから航空管制。
○住田政府委員 今回の航空法の改正案におきましては、できるだけ自衛隊機についても航空法の条文を適用するようにいたしているわけでございます。特に適用除外になりますものは、落下傘を降下する場合あるいは物件を投下するというような、自衛隊が本来の訓練として行なうようなことだけになっておりまして、運航につきましては大半が大体航空法の適用があるというふうに考えております。したがいまして、その面から大型機と自衛隊機との衝突というものは十分回避されるというように考えております。 それから航空管制につきましては、現在航空交通管制というものは運輸大臣が一元的に主管いたしているわけでございます。ただ実際に管制を実行いたす場合に、運輸省がみずからやる分と自衛隊に委任する分とがあるわけでございます。 航空路につきましては原則として運輸省がみずから運営いたしております。それから飛行場につきましては、やはり飛行場の管理運営と一体的に考える必要がございますので、民間空港につきましてはもちろん運輸省がやっていきますけれども、自衛隊が管理する空港につきましては運輸大臣が防衛庁長官に委任いたしております。それで、委任はいたしておりますけれども、運輸大臣の統制下に入って、運輸省がみずから行なっておる管制と同じ方式で自衛隊にやってもらうということで一元化は十分はかられて、おるというふうに考えております。
○石井(一)委員 それでは引き続いて、航空機の乗務員の規定、それから装備品に関する問題、これらについても除外規定というものがあるようでございますが、この点はいかがでございますか。
○住田政府委員 先ほど申し上げました除外規定は主として運航方法についての問題でございますが、いま御指摘ございましたように、乗務員の問題であるとかあるいは航空機の検査の問題につきましては、これは大半適用除外されております。これは単に航空機だけではなくて、自衛隊のほうで使っております艦艇といいますか、船舶につきましても、あるいはそれに乗り組みます船舶職員につきましても船舶安全法あるいは船舶職員法の適用が除外されております。また車両につきましても、一部特車などにつきましては適用が除外されております。これはおそらくは——おそらくといいますか、これは自衛隊の特殊任務のために一般の、普通の船舶あるいは普通の車両を対象に規定いたしております法律の適用はむずかしいということでこういう扱いがされているというように考えられるわけでございます。同様に航空機につきましても、自衛隊の航空機というものは特殊な任務を持っておりますので、航空法の規定をそのまま適用することはむずかしいということで適用が除外されているわけでございます。ただ航空の場合は、船舶あるいは車両と違いまして、船舶、車両の場合には単に適用除外されて、あとは自衛隊といいますか防衛庁のほうで自由に必要な規制ができるたてまえになっておるわけでございますけれども、航空につきましては、やはり航空機が事故を起こすというような場合には民間に大きな影響を与えるということになりますので、適用除外いたしました条項について、防衛庁でいろいろ規則をつくるというような場合には運輸大臣と協議することのたてまえになっておりますので、その面を通じまして安全についての運輸大臣の意見が防衛庁のほうに伝わるという仕組みになっております
○石井(一)委員 御指摘のようにいろいろな面で配慮されておることは認めますけれども、まだやはり自衛隊との競合関係とでも申しますか、航空行政の一元化ということはこれで万全かということになると、何か私も心もとない面がたくさんあると思います。一々の問題につきましては申し上げませんけれども、結論として今回の改正で十分だと思っておられるのか、それともこれは一つのステップであって、さらにこの辺を今後改正を繰り返して、大いに努力を積み重ねようと、こういう意向なのか、この点いかかですか。
○佐藤(孝)政府委員 昨年の例の二大事故発生後に運輸大臣がアメリカに参りまして、アメリカの航空局関係者といろいろ施設の視察なり協議した結果、航空庁のプレーナーという人を団長とするアメリカの調査団が数週間にわたって日本に派遣されまして、いろいろ調査した結果、膨大な資料を勧告書という形で政府に提出して帰りました。その勧告書を見ると、日本の保安施設あるいは管制施設というものはアメリカ、ヨーロッパに比較して、約十年間のおくれをとっている、こういう点を指摘して帰ったわけでございます。十年間という数字がはたして適当かどうかと思いますが、おくれていることは事実でございます。その他騒音の問題にしてもあるいは航空企業の運営体制等においても私は日本の航空業というものがまだ完全なものになっているとは考えておりません。そんな関係から学識経験者、防衛庁の関係者も含めて航空法制改正検討委員会ですか、これを設けましていろいろ十何回に及ぶ検討を続けてきた結果、とりあえず航空交通の安全に直接関係あるものを今回の航空法の改正に織り込んで国会で御審議をいただく、こういうことになったわけでございます。しかし、先ほど御指摘のように、それをもって万全な対策とは私は言いがたいと思います。したがって、航空法全体についてさらに検討を進めて、その結果必要あらば国会に航空法全般の改正について提案しなければならぬ、そういう考え方で現在検討を続けているところでございます。
○石井(一)委員 昨今非常に問題になっておりますのは航空機の騒音の問題であります。今回の法改正の中に騒音基準適合証明制度の新設、これが導入されている。新規の飛行機にはこれは適用されるようでありますけれども、これまでのものにはこれは適用が除外になっておるのじゃなかろうか。これはそういう面では非常に現実性に乏しいという感じがしますが、この点はいかがですか。
○住田政府委員 今回騒音基準適合証明制度を導入いたします場合に、いま御指摘がございましたように、今後の航空機だけではなくて、現在飛んでいる航空機についても数年の経過規定を設けて適用すべきではないかということが議論されたわけでございます。しかし、実際現在使われている航空機につきましては騒音を減らすことが物理的に不可能であるという結論になりまして、いま御指摘がありましたように、非常に残念ではございますけれども、将来の航空機だけに限定せざるを得なかったのであります。ICAOのほうでもその点いろいろ議論されたようでございますけれども、やはりむずかしいということでICAOの条約のほうでも将来できる航空機ということに限定いたしております。私どもといたしましては今後できるだけ騒音の少ない航空機を採用するという方向で民間の航空会社を指導していきたいと思っております。
○石井(一)委員 昨年の暮れに環境庁のほうから、騒音軽減のための勧告というふうなものが出されておる。これは運輸当局はどういう形で実施に移しておられるのか。飛行場周辺での騒音というものが各地で非常に住民の大きな不満を買っておるわけでありますけれども、運輸当局としての概算の予算なり対策というものについて御説明いただきたいと思います。
○丸居説明員 運輸省が昭和四十二年度から例の航空機騒音防止法に基づきまして、東京、大阪両空港周辺の学校、病院等の防音工事をずっと進めてきたのでありますが、その一つになるのが昭和四十七年度は約五十八億円を計上いたしまして、東京、大阪両空港のほか、新たに運輸大臣が設置、管理することになりました福岡空港を対象に追加いたしまして、さっき申し上げましたような諸対策を鋭意推進しますとともに、航空公審防止協会の実施するテレビ受信障害対策にも補助する制度を設けることにいたしました。さらに、いま問題になっております民家の防音工事、これをぜひ来年度の予算にお願いいたしまして、またこのことは法律の改正を必要とするわけでございまして、これをぜひやりたいというふうに考えまして、その調査費として千六百万円を計上して、四十七年度に東京、大阪、福岡の周辺にモデル的なハウスあるいは防音工事のモデルケースのようなものをつくりまして、それによって調査、研究をしました結果、これが一番防音工事としては適当であるというものを実施していきたいというふうに考えております。 それから従来から東京、大阪両国際空港におきましては、午後の十一時から翌朝七時までの間、ジェット機の発着を原則として禁止をいたしております。特に大阪空港におきましては時間帯ごとに騒音の限度というものをきめまして、その限度を越えるおそれのある航空機の離発着を禁止しておりましたけれども、先住御指摘のように、昨年十一月、環境庁の勧告がございまして、これを契機にいたしまして本年四月から大阪空港におきましては、この飛行場が内陸の家屋の密集地帯に立地しておる点を考慮いたしまして、勧告どおりに午後十時から翌朝七時までの間の航空機の発着を禁止することにいたしました。ただ一つ例外が残りましたのは、深夜の郵便機を郵便輸送の対策が別途講ぜられるまでの間猶予をいただくということにして、それ以外のものは例外なくただいま申し上げました時間帯を禁止することにいたしました。 東京国際空港につきましては、国際線に就航いたします航空機は時差のある各国を運航いたしておりますので、離着陸禁止時間帯を拡大いたしますことが非常にむずかしい事情にあります。またそれからもう一つは、この飛行場は海に面しておるという立地条件が非常によろしゅうございます点を考慮いたしまして、離着陸の禁止時間帯を一応現行どおりにいたしましたけれども、先ほど来勧告がありました時間帯につきましては離着陸を原則として必ず海上のほうに向かって離陸し、海上から着陸するということをやるということをきめた次第でございます。
○石井(一)委員 過日IATAの事務総長が来日しまして、新しくできる成田の新空港でひとつ夜間飛行の制限を解いてほしい、こういうことを何か総理に直訴された、ところが総理はそれに対して、それは困るのだということを言われたというふうなことを私は仄聞したのですが、こういう事実がありましたかどうか。
○丸居説明員 私は総理には会っていないというふうに聞いております。たしか運輸大臣に会ってお帰りになったというふうに聞いております。
○石井(一)委員 それでは次に、伊丹の空港対策に関して少し具体的にお伺いをしてみたいと思うわけでありますが、この間も何か大蔵委員会で議論があったようでございますが、伊丹空港対策十一市協議会、これが最近関西国際新空港建設促進の決議をした。しかしそれの交換条件として伊丹の騒音問題の解決に役立つということを願ってこういう賛成派が急にぐっと関西地区にふえてきたという事実が出てきておるようでありますけれども、新空港ができた暁には、伊丹の騒音というものは大幅に軽減されるのかどうか、この点はいかがですか。
○丸居説明員 伊丹周辺の住民の皆さん方には騒音でたいへん御迷惑をおかけしておる次第でございますが、これに対する対策につきましては、先ほど申し上げましたように、種々われわれも全力をあげて講じていきたいというふうに考えておるのでございますが、何と申しましても伊丹は民家の密集地帯の中にあります。また民家が空港周辺にふえつつある現状にございます。そういう点から考えましても、どうしてもこの飛行場以外のところに強化していくということが一つの方法である、しかも公害のない飛行場というものが建設できればこれに越したことはない。それの方法としてどういうことがあるかというと、やはり海上空港しかないだろうということで海上空港というものを建設したいということで、そういった海上空港に着目をして候補地をきめてまいりまして、ただいま航空審議会でも場所につきまして種々審議をいただいておる最中でございます。これが決定をいたしましたら、ただいま申し上げましたように、今度新しくきめます場所はわれわれも海上空港ということで、民家の密集地帯からとにかく離してしまおうということを考えております。したがいまして、現在大阪に出入りしております国際線を全部そちらのほうに持っていく、それから国内線も半分くらい新空港へ移そう、そういうふうにいま考えておる次第でございます。もちろんこういうことを考えておるからというので先ほど来申し上げておる騒音対策をゆるがせにするわけではございませんが、それまでの間は先ほど申し上げました騒音対策を強力に推進し、そうしてこういう飛行場をつくってただいま申し上げましたような措置を講じよう、これが伊丹の騒音対策に最も大きな効果がある方法であるというふうに考えております。そういう意味で十一市協のほうとしては関西新空港の促進ということがひいては伊丹空港の騒音軽減の抜本的方法であるというふうにお考えになったものだと思います。
○石井(一)委員 そこで去る四月十二日の大蔵委員会での運輸大臣と堀委員とのやりとりでございますが、私しさいに読んだわけですが、非常に長いやりとりで、最初は伊丹空港の周辺の民家の移転とそれの補償という問題を長々とやっておられるわけですが、一番最後にどうしたことか、新空港建設に協力するからという条件で、いま諮問されておる海上空港の試案というものをひとつ白紙に戻してもらいたい、こういう議論がなされた。白紙に戻すというけれども白紙に戻すということはどういう意味なのか。私もずっとこまかく読みましたけれども、どういう意味なのか非常にわかりにくい。これは運輸大臣の御意向はどうだったのか、あなたの御理解はどうなのか、この点いかがですか。
○丸居説明員 堀先生は、いま住民が非常に反発しておるのは運輸省が一方的に場所をきめてそれを住民の理解を得ないうちに押しつけること一である、そういう一方的な押しつけがましい態度が住民の非常な反発を呼んでおる、そこでもう少し住民と場所その他についてよく話し合いをして、そして住民の理解を得た上で飛行場建設を進めないと、飛行場の建設がかえっておくれるのだ、そういう意味で自分は白紙に戻すなら大いに協力するとまではおっしゃらなかったかもしれませんが、そういう意味のことをおっしゃったように記憶しておりますが、自分もひとつ力になってやる、白紙に戻したらどうかということをおっしゃったわけでございます。白紙に戻せということをおっしゃった意味はおそらくこういうことじゃないかと思うのですが、いまわれわれが一応の候補地としてきめまして御審議いただいております場所は、加古川沖ですね、前は明石沖と呼んでおりましたが、この加古川沖が一カ所、それから淡路島、それから神戸のポートアイランド沖、それと泉南沖、阪南といったらいいんでしょうか、泉南沖といっておりますが、大阪の南のほうの埋め立て地、こういうところを候補地として四カ所ばかり選んで、航空審議会で御審議いただいておるわけであります。これを白紙に戻せという意味でないかというふうに思います。ただ私たちは、大臣が白紙に戻すという前におっしゃったことから考えますと、大臣は、別にこの四カ所でなければならぬという意味でないんだ、もともと候補地というのは白紙である、いいところがあればいつでもそこを調査し、そこにきめていいんですよ、ただいろいろ検討したけれども、ほかにあまりいいところがなさそうだから、この四カ所を一応の候補地として、現在検討してもらっているんだ、ですから、どこかにいい候補地があるということなら、いつでも追加して自分はそこを調査し、もしそれが最良の場所であるなら、そこをおきめいただくという意味で、白紙であるといえば白紙なんですよということを、繰り返し発言をそのときされておりました。いや、そうじゃないんだ、そういう意味の白紙に戻せということを言っておるのでなしに、もっと住民の理解を得る、話し合いを十分にするという意味で、押しつけがましい態度というのがいけないんだ、だから、そういう意味でひとつ白紙に戻しませんかというようなたってのお話でございました。そこで大臣は、そういう意味でなら白紙に戻してけっこうでございます、こうおっしゃっておりました。 私は、先生のその白紙に戻せと言う意味が、十分住民の皆さん方に、運輸省の考えなり航空審議会の審議の模様をわかっていただいて、御理解をいただこうという意味で、そういう発言を大臣がされたものというふうに了解をいたしております。
○石井(一)委員 白紙に戻ったような戻らぬような議論でございますけれども、要するに、いまある四つ、あるいはそれ以外の最適地があれば、それをも含めて住民の声を聞きながら決定をする、こういうふうに解釈したらいいんじゃないかというふうに私、感じます。 それにしても、伊丹の騒音の問題が解決するということは非常にけっこうですが、新しい海上へ空港をつくったら、そこで今度はまた新しい公害が生まれる、こうなれば何をしておるかわからぬということになるわけですけれども、海岸から五キロなり七キロなり、いまいろいろと審議されておる、研究されておる、そういうやり方でやった場合に、その騒音問題がどうなるのか。これはもう相当調査が進んでおると思いますが、いかがですか。
○丸居説明員 実は最初、海岸から二キロ離すか、三キロ離すか、五キロ離すか、というのは非常にむずかしい問題でございました。旅客の便宜からいいますと、なるべく海岸に近いほうがいい。一キロ離し、ましても、かりに十年間一億の人がそこへ通うとなると、往復ニキロ、一億人だと二億人キロになります。五千人の人が地球を一回回ってこなければならぬという大きなロスになるわけでございます。ですから、一キロといっても、そう簡単に遠くへ離すというのは大きな損失になるのじゃないかということ等も心配いたしまして、またそれから、そんなことをいっておっても、騒音が陸地のほうへ及ぶようになったのでは、これはとうてい了解がつかないという二つのこと等を勘案いたし示すと、たいへんな問題でございまして、そこでいろいろ検討いたしましたが、現在環境審議会の論議になっておる議論ですね、まだ航空につきましてはそういう基準ができておりませんので、その基準のできる前の議論を検討してみますと、八十ホン以上の航空機の音のするところは、これはやはり騒音対策を実施する必要があるというふうにお考えになっておるそうでございます。それから、六十ホン台になれば、これは騒音対策の必要がないのではないか。そこでやはり議論の中心になっておるものは何かといいますと、つまり、七十ホン台をどうするか、騒音対策の必要性のあることにするか、ないことにするか、あるいは中間的な何か対策があるのかといったようなことが議論の中心になっておるというようなことでございましたので、それでは六十ホン未満の音になるようにしたい。 そこで、六十ホン未満になるようにするにはどうすればいいのか。それは沿岸から五キロ離せば、現在の飛行機で陸上に対する影響は六十ホン未満になるというふうに一応考えられますので、そこで五キロ沖というものを一応選びました。航空機の音というのは、先生も御承知だと思いますけれども、だんだん軽減されてまいっておりますから、将来もっと音が小さくなると思いますけれども、しかし、一応住民の皆さんの理解を得るためには現況でやはり話をしなければならぬ。そこで、やはり現在飛んでおる飛行機の音でどうなるかということを中心にして考えて、五キロ沖というものをきめた次第でございます。
○石井(一)委員 そうすると、少なくとも飛行場部長の御見解では、五キロ以上離せば騒音の公害はないのだ、七十ホン以下でやれるのだ、こういうことだと理解いたしますが、なお、いまちょっと触れられましたけれども、航空機自体の騒音というものが今後どういうふうに改善されるのか。さっきその基準の適用を今度の法律にも加えるというふうな議論もございましたけれども、それなら適用しなくたってだんだん音は少なくなっていくのだろうかどうか、この辺の見通しはいかがですか。
○丸居説明員 やはりこの航空機の騒音は世界的な問題でございまして、一番大きな製造国であるアメリカでも非常にそのことが問題になりまして、どうしても飛行機の音を小さくしなければならぬということで、FAAの航空機騒音の基準を定めまして、それ以上のものには滞空証明を与えないというふうな措置をとりました。それから国連の例のICAOでも最近これを採択することにいたしました。それを受けまして、国内法として各国がそういうものを規制していかなければならぬということでございます。それがこの航空法の改正にも今度入っておるわけでございます。 そういった航空機の騒音の減少に対する努力がどういうふうになってきておるかということでございますが、ただいま飛んでおります初期のジャンボジェット、日本にもこれは飛んでおりますけれども初期の、ジャンボジエットは、8とかあるいは707に比較いたしまして十ホン程度音が低うございます。ずうたいは二倍ほど大きゅうございますけれども、音は十ホン程度低い。十ホン程度低いということは、百ホンの音が九十ホンになり、九十ホンのものが八十ホンになるということでございますが、そういった高いところで、人間の耳で音を聞いてみますと、そこの十ホンの減少というものはたいへんなものでありまして、音が約半分ぐらいに聞こえるという効果がございます。そういう点では、たいへん航空機の騒音の減少に進んでおるというふうに誘えるのじゃないかと思いますが、それがもっと進んでおるということは、最近、ただいま申しました騒音基準に合格しておる飛行機が日本に参っております。それから日航が最近購入いたしておりますジャンボジェット、これは初期に購入したジャンボジェットよりまた四ホン程度音が低うございます。それはさっき言いました騒音証明に合格した飛行機でございます。こういった騒音証明制度をとることによりまして、飛行機の音を法律的に減少させていこうということを強制いたしておりまして、その効果があがっております。十年くらい後には、これをもう十ホン程度音を下げようというのがただいまの努力目標になっておりますので、飛行機の音は将来減少していくものだとわれわれは考えております。
○石井(一)委員 海上空港の場合の大気汚染の心配はどうですか。
○丸居説明員 大気汚染につきましては、一酸化炭素とか酸化窒素とかいろいろございますが、私の記憶に明瞭に残っております一酸化炭素についてちょっと申し上げさせてもらいたいと思うのでございますが、大気汚染につきましては、まあ飛行場について非常に心配になりまして、慶応大学の柳沢先生にお願いをいたしまして、東京、大阪両空港の大気汚染の測定をしていただきました。 さっき申し上げましたように、いろいろの種類のものについて汚染調査をしていただいたのですが、基準がありますのは、いまのところ一酸化炭素でございますが、一酸化炭素につきましては、環境庁の基準は一時間二〇PPMでございます。大阪空港の、三日間ずつ二回にわたってやったのでございますが、その結果は、最初の一回が〇・二PPM、それから第二回目は〇二三PPMでございました。前のほうの少ないのは全日空がストライキをしておった、それで少ないのだというふうに言われておりますけれども、まあそうであるかどうかわからないのですが、とにかく前のときは〇・二PPM、あとは〇・三PPMでございますので、基準厳に満つるとか満たないという問題でなしに、この一酸化炭素につきましては百分の一でございますから、まあ非常に少ない。それから、ほかのものにつきましても、先生の御見解では大気汚染の心配があるとは考えられない数値であるというふうにわれわれは聞いております。
○石井(一)委員 そうすると、住民の最も関心の的は、要するに騒音であり大気汚染なんですけれども、いまの部長のお話を聞いておりますと、何もかも公害は全く考えられない、こういうふうな専門的な御説明のように伺います。また、それは根拠なくおっしゃっているのじゃなしに、その後もいろいろとその調査が進んでおるのでありますけれども、もしかりにそういうことであれば、いわゆる反対の支柱というものが、公害がないのですから、もう全然なくなってしまう、こういうことにもなるわけですけれども、この点で、政務次官いかがですか、いまの答弁を聞いておられて、そういうふうに考えられますか。
○佐藤(孝)政府委員 私も専門家じゃないですから、そういう専門的なことはわかりませんが、専門家の運輸省の担当官の話を信頼いたしまして、御指摘のとおり問題ないと考えております。しかしながら、航空審議会の結論を待って処理したい、こう考えております。
○石井(一)委員 それでは、その航空審議会の結論というのは、もうすでに十二回ですか、昨年の十月から連続に会議が行なわれ、慎重審議が続けられておるわけですが、一体その答申のめどをいつごろに置いておられるのか。たとえば、去年も公団をつくるといって流れたわけですけれども、概算要求をつくらなければいかぬ比較的早い八月の時期までにその答申が得られるのか、あるいは少なくとも来年度予算にはそういうことが計上される、ぎりぎり十一月なり十二月の予算要求の時期に間に合わすのか、この辺とのからみ合いをもかねて、見通しはいかがですか。
○佐藤(孝)政府委員 確かに、御指摘のとおり十三回審議会が開かれたと記憶しておりますが、公害の問題をはじめとし、地元の関心も非常に深いことなので慎重審議がされたものと判断しております。 関西国際空港の緊急性からかんがみまして、われわれの希望としては、できるだけ早い機会に、おそくともことしの秋までには結論を出していただきたい、こう考えております。
○石井(一)委員 審議会が答申を出すまでに、たとえば地方自治体の責任者であるとか、住民の代表であるとか、専門家であるとか——まあ専門家の意見は聞いておられるのじゃないかと思うのですが、そういうふうな住民サイドに立った声をも審議会はくみ上げようと、されておるのか、そういう計画があるのかどうか、この点はいかがですか。
○丸居説明員 審議会は独自に活動をしていただいておりますので、審議会の意向を云々することはちょっと私もはばかるわけでございますけれども、秋山部会長のお話を聞いておりますと、しかるべき時期にしかるべき方法で十分地元の御意見を聞きたいというふうにおっしゃっておりましたのを聞いておりました。
○石井(一)委員 次に、その審議会はそういう慎重審議をされた後にそういう結論を出していただきたいという希望を持っておるわけですけれども、最近、たとえば地方議会あたりで反対決議というものがどんどんとなされております。その反面、十一市協のように誘致に賛成だという決議もなされておる。たとえばその地区の意向というものを、運輸当局は何に基準を置かれるのか。一体その議会に置かれるのか、あるいはそこにおられる市長なり何なりの、首長といいますか、そういう人々の意向を一番重視されるのか、あるいはまた財界なり何なり、これは地元負担金その他の関係もありますから、そういうものに置かれるのか。これはおそらく、非常に官僚的な答弁というと、それらを勘案してということになりますけれども、一体これらの意思表明というふうなものをどういうふうに受け取っておられるのか。単なる住民の意思表示に終わるのか、あるいはもう少し法的な効果があるのか。この辺は各市各市によってマル・ぺケ、いろいろ変わっておる。これは非常に判断がしにくいと思うのですけれども、この点はどういうふうにお考えになっておりますか。
○佐藤(孝)政府委員 御指摘のとおり、いろいろ地方自治法に基づいての意見書もありますし、またお話しのように、関係する十一市の市長及び議長からの賛成の意見もございます。御指摘のように、官僚的な答弁になると前もって御指摘いただいたのですが、私どもはそういう自治団体の責任者あるいは議会構成メンバー、そういう者等の考え方の中で、どの程度この地域においては飛行場の設置について反対なのか賛成なのか、およその見通しをつけた上、先ほど部長が答弁したように、審議会のほうにおいても直接地元の住民の声を聞きたい、こういうことも考えているようでございますので、それらを包含した上で、公平妥当な判断を下したい、こう考えております。
○石井(一)委員 時間もだいぶ経過したようでございますから、ぼつぼつ終わりたいと思いますが、私はやはり、いまの質問しました問題、これは非常にお答えもむずかしいと思いますけれども、空港をつくるという問題が非常にイデオロギー闘争的な様相を加えておりまして、本質を見失うおそれというものがある。運輸当局におかれては、技術的な角度から、あるいは将来の経済効果というふうなこともやっておられますけれども、こういうふうな問題というものが複雑にからみ合って、問題の決定を非常にむずかしくしておると思います。だからそういう点で、いま私が質問いたしましたようなものも、ひとつ法律的行政的に御整理をいただいて、それに反駁でき得る論拠というものを組み立てていただきたいと思います。 それから、その前段にございました公害のない空港ができるのかどうか。これがまあ地元の実に最大の関心の的であります。御答弁のようなのが事実なのであれば、その答申を待つということも必要でありますが、答申が出たころにはますますもってその地元の空気が、未確定要素なり、そういう一つのはっきりした結果が出ない以前において、その住民運動の盛り上がりその他というふうなものもあって、実際には公害のない空港ができるのに、なかなか行政上やりにくいというふうな状態になる。そうなれば、やはり必要なことは、適切に町を得て、現在までの進行なりあるいはそういうふうな懸念がないということを十分にPRされるということを徹底的におやりになる必要がある。住民というのは非常にそういう面がわかりにくい。七十ホンだとかなんとかいいましても、一体七十ホンというのがどれだけの音か、われわれにもわかりません。専門家がわかるだけである。そうなると、七十ホンだからだいじょうぶだという意見ではなしに、七十ホンはこれだけの音であって、こういうことであるということを住民サイドに立ってやはり適切なPRというものをやらない限り誤解が誤解を生む、こういう結果になる。だからこの点で十分な配慮がまだ少し欠けておるのじゃないか。公害のないということの調査は進んでおるけれども、それに対する住民の説得ということを忘れたのでは、これはできにくいということを指摘しておきたいと思います。 それからもう一点希望条件でありますけれども、地元の負担金が地元としては非常に苦しい問題である。地元の負担金を出すのならどうしようかという考え方も出てくる。ましていわんや関西国際新空港というのは国際線がおもであって、やはり地元住民がそこから受けるものもあるけれども、そこから損失するものも非常にたくさんあるという考え方である。成田なり東京なりのこれまでつくられた経過なり、この出資金の制度がどうなっておるかということを考えると、それは国家の財政の苦しいということはわかりますけれども、この地元負担金制度というものを押しつけるのがほんとうにいいかどうか、この点も、まだ答申も出ていない時期でありますから、私は地元の議員でもございますし、そういう点もひとつ強く要望をしておきたいと思います。 きょうは航空法自体に関して少し時間をさいて、全日空の事故の問題であるとか、あるいはまた関西国際新空港の問題に触れましたので、本質について、中分な議論ができなかったのが残念でございましたけれども、大体お約束の時間であります。私、大まかなところは私の主張を前半にお伺いをいたしましたが、与党議員としてもこれが完ぺきな体制だとは思わない。しかし昨今の航空事情というものを考えて、これはやはりすみやかに一歩前進の形をつくらなければいかぬ。そういう面ですみやかにひとつこの法律をあげていただきたいというふうな気持ちを込めて質問をさせていただいたわけでございますが、それでは、以上をもって私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○小峯委員長 次回は、明七一午前十時から理事会、十時三十分から委員会を開くこととし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時四十三分散会