物価等対策特別委員会 第2号
- 発言数
- 119 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1971/12/08
会議録
○委員長(長屋茂君) ただいまから物価等対策特別委員会を開発いたします。 まず、参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。 当面の物価等対策樹立に関する調査中、生鮮食料品の価格安定等に関する件のため、本日の委員会におきまして、町田市住宅公社境川団地自治会会長の池谷純良君、全国販売農業協同組合連合会青果部長の榊春夫君、千葉大学園芸学部教授の鈴木忠和君及び相馬地方農協境川団地連絡協議会幹事長永野忠君、以上の四方を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(長屋茂君) 異議ないと認めます。 なお、手続き等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じまするが、御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(長屋茂君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○委員長(長屋茂君) 次に、当面の物価等対策樹立に関する調査中、生鮮食料品の価格安定等に関する件を議題といたします。 なお、この際、一言ごあいさつ申し上げます。 参考人の皆さま方、御多用中のところ、御遠路わざわざ本委員会の調査のために御出席いただきまして、たいへんありがとうございます。ただいまも委員の方には申し上げましたが、これからの会議の進め方につきまして申し上げますと、本日は、生鮮食料品のうち野菜の価格安定等につきまして、まず最初にお一人十五分程度の御意見をお述べいただきまして、その後、委員の方々からの質問にお答えをいただきたいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。 最初に、千葉大学園芸学部教授の鈴木参考人にお願い申し上げます。
○参考人(鈴木忠和君) それでは、私のほうから二、三の点についてお話しいたしたいと思います。 大体私の申し上げたいのは三点ございまして、第一の点は、生鮮食料品の価格というものの発見ということと価格の決定ということとは違うということでございます。これが第一点。第二点は、本日の御趣旨に関係いたしまして、産地直結にはどういうような点が問題であるか、こういう点を第二番目にお話ししたいと思います。それから第三番目には、この場合における消費者の態度と申しますか、そういうような点についてお話しいたしたいと思います。大体そういう三つの点でございます。 それで、最初の、価格の発見と価格の決定ということを申し上げますけれども、現在、野菜の値段が高いというようなことになりますというと、よく言われておりますことは、流通過程あるいは流通段階というものが非常に複雑である、そういう複雑なところから、野菜の値段は高いのではないかというようなふうに言われておることが一般ではないかと存ぜられます。つまり、流通組織が、ある意味では伏魔殿的なところであるから、それによって値段が高くなる、しかしこの点は非常な誤解があるというふうに私は考えております。つまり、現在の流通組織あるいは市場組織と申しますのは、価格を発見する場所でありまして、価格を決定するところではないということです。価格の決定というのは、経済学で皆さん御承知のように、需要と供給の関係によって価格が決定いたします。だから、高い場合には、それは供給が足りないということです。安い場合には供給が非常に多くなる。もちろん、その高いと安い、あるいは価格の決定の幅に対しましては、市場の組織がいろいろ関係いたしまして、ある程度はつり上げるとか、あるいはそれをつり下げるということがございますけれども、それを非常に大きな目から見ますと、そういうような市場組織、流通段階というものの持っている意味というものは、需要と供給というものの意味に比べればそれほど大きくはない。もちろん、そういう流通段階を改善して、産直その他のことをおやりになるというのは、これはけっこうなことでありますけれども、それには限度があるということ、つまり、基本的な問題と、そういう末梢的な問題というものをはっきり認識していただくことが、まずこういう問題を考える場合に大切だということでございます。それが第一点でございます。 それから、それではそういうようなことを申しましたけれども、実際流通段階は複雑でございますから、きょうもお見えになっていらっしゃるお方がいらっしゃいますように、大体産地直結ということがいろいろ取りざたされております。そこには幾つかの問題点がございますので、その点をお話しいたします。 大体私は、産地直結には問題点が三つあるというふうに考えます。品目の問題と、価格の問題と、それから経費という三つでございます。つまり、産地直結をやると、たとえば農協さんと消費者の組合の方がやる場合には、多品目を扱うということができないことになります。つまり、ある農協さんというものは、そこの農協では、その産地では、つくっている品物が大体限られておりますから、たとえばトマト、キュウリとか、冬場になれば白菜とかというふうに品目が限られておりますから、全部の品物を、多品目にわたるものをやるということは、幾つかの農協とタイアップしなければできませんですから、非常にむずかしいことになる、そういうような品目の制限という点が一つ考えなければならない問題ではないかということが、産地直結の場合の第一点でございます。 それからもう一つ、品目を、たとえば一品目か二品目かにした場合でも、その農協でおつくりになったものを、ある消費組合なり生活協同組合が全部買ってくれるかということがございます。つまり、その生活協同組合では、それぞれの地域において、特別に、たとえばキュウリのMがほしいとか、トマトのしがほしいとかということがございますけれども、そういうような、選んでもらったんでは生産者としては非常に困るので、しからSSまで全部のやつを全部買ってくれなければ困るということです。それから出荷の最盛期というのがございますから、足りないときには出てきましても、最盛期のときに、これはうちの消費地組合でははけないから全部くるんじゃ困るということではやっぱり困るので、全量買いつけしていただかなければ困るというような、こういうような品目に関する問題点がございます。 第二に、価格の問題点は、これはどうやってきめるかということは実は非常にむずかしい問題でありまして、やっていくうちに市場の値段が高くなっちゃったということがあります。現在のところは、中央市場の値段を大体目安にいたしまして値段をきめていくと、こういったようなことになっておりまして、それにつきましても基本的にはいろいろむずかしい問題が出てまいりまして、価格があまりうまくいかないということも非常に多いわけです。価格をどうするかということが第二番目の問題です。 それから第三番目に、経費と申しますのは、その産地直結をやっていく場合に、現在のところは、たとえば各農協さんとか、あるいは生活協の方が、勤労奉仕的に、労力はただみたいな形でやっている。それは、一週間に一ぺんとかやるならば、それはそれとしてできますけれども、しかし、永続的にやる場合には、そういう経費をどうするかということが問題になります、つまり、産地直結というのは、ショーであるということである限りはいいですけれども、それが永続できるかどうか、こういうことが問題になります。したがいまして、産地直結というのは野菜の流通の主流とは絶対なることはできないということであります。つまり、これを下げる場合には、その小売り段階では、スーパーとか大型店とかというような形で下げていくということが必要になってくるだろう、もちろん、そう申しましても、産地直結はよくないというのではありませんで、これは牽制作用を果たしますから、その点ではたいへんけっこうでございますけれども、この場合においても、本末転倒というような考え方をなされては現状に合わないではないか、こういうのが第二点です。 それから第三番目の点は、消費者の問題でありますけれども、総理府の家計調査を見ますと、一体野菜にどれだけの金を出しているかといいますというと、その統計では、四十四年と多少古いですけれども、家計支出の三%なんです。で、それを食費にしましても全食料費のうちの八%にすぎない。だから、そういう意味では、あまり問題にならないわけなんですけれども、それが逆に問題になるということが実は問題だということであります。つまり、その問題になるというのは、非常に乱高下をするということでございましょう。きょうも、こういうふうに見本がございますけれども、違います。乱高下するところに問題がある。私先ほど申し上げましたように、流通段階、何となく不明瞭でわかりませんから、どうもおかしいじゃないかということであろうと思います。 そこで、私が申し上げたいのは、消費者の方には、案外、野菜、青果物に対する知識がないんではないかということです。たとえば、現在大根が出ておりますけれども、この大根でも、小売り屋さんのところで売る場合に、葉っぱをつけているんですけれども、消費者の方が来まして、葉っぱを切ってくれと言うところもかなりあるらしいです。で、売るほうでは、葉っぱというものはこれはビタミンがあるんだから一緒にしてこれをつけものにして食べなさい、だから一緒に買いなさいと言っても、いや、めんどうだから切ってくれといったようなことで、かえって逆に悩みを持っていることがあるし、それから、本年の初めに非常に問題になりました、大根が非常に高いという問題ですけれども、あれも、高いのは三浦大根でありまして、そのほかの大蔵系という寸詰まりのものがございまして、そういうのは安いんです。だから、大根は高い高いといっても、大根の中にはいろんな品種があるということです。いろんな種類のものがありまして、用途もいろいろ違いますから、そういうことをよく認識されることが非常に必要だということです。 それから、もう一つ例をあげますというと、きょうはございませんけれども、リンゴで、フジというリンゴがございますが、最近非常に出ております。ところが、そのフジを栽培する場合に、無袋と申しまして、袋をかけないで栽培するのを生産者のほうには奨励しているわけです、そのほうが味もよろしいですし、栄養もよくありますから。ところが、消費者のほうでは、見てくれを重く考えまして、色があまりよくない場合は買わないということで、結局、生産者は全部それに袋をかぶせてやっております。袋の労力というものは非常にかかるわけです。だから、こういう場合でも無袋リンゴはいいんだというような、キャンペーンというものが非常に足りないんではないかということです。 もう一つだけ申し上げますと、キュウリも、お買いになるのは、まっすぐなやっと言っております。曲がったやつだって味はちっとも変わらないんだ、まあCクラスということを申しまして、曲がりというのがありますけれども、そういうようなものを買うといったような――味は変わりませんから。そういうような問題。 それから、お買いになるとき、一体目方でお買いになっているか何個で買っているかということ、たとえば、一個幾らといいましても、目方はいろいろ違うんですから、小売りさんのところでも、目方売りと個数売りというようなことで、いろいろ問題がございます。 二、三の例を申し上げましたけれども、そういうような形で、消費者の方に対する生鮮食料品に対するキャンペーンということを、これを第三番目に大いにしていただかなければならないのではないかというふうに存じております。 大体私の申し上げますのは、その三点でございます。
○委員長(長屋茂君) どうもありがとうございました、 では次に、相馬地方農協の永野忠参考人にお願いいたします。
○参考人(永野忠君) それでは私のほうから申し上げたいと存じますが、まず、順序といたしまして、相馬地方の状況、それから産直を始めました動機、こういうものにつきましてお話を申し上げまして、さらに、現在の産直をしましたところの時点におきまするところの分析、さらに今後の問題点、こういう点につきましてお話を申し上げたいと存じます。 相馬地方は、御案内のとおり、福島県内のいわゆる浜通りに属するほうでございまして、東京から約三百十三キロ程度でございます。そういう中におきまして、福島県の中におきまして一番温暖の地でございまして、農作物としましては、米をはじめといたしまして、ほとんどの果樹蔬菜が収穫できるところでございます。なお、農産物のほかには、いわゆる魚介類もとれるわけでございますが、そういうような中におきまして、相馬地方におきまするところの生産の状況の概略について申し上げますと、私どものほうの管内には十六の農協がございまして、二市六町二カ村になっております。人口が約十七万、農家戸数が一万七千でございまして、専業農家が四千、第一種兼業九千で第二種が四千。面積としましては十三万一千ヘクタールといったようなところでございまして、ほとんどが水田でございます。そのほか山林がございます。山林が四万二千ヘクタールというようなことでございます。なお、農協の現況としましては、組合員数は、農家一万七千のほとんどが組合員になっていますが、正組合員二万一千、準組合員が三千というふうな状態でございます。関連いたしまして、農協の概況につきましては、貯蓄が管内で約百二十億、貸し付けが八十八億、購買の扱いが三十一億、販売の扱いが八十九億、共済関係の事業が二百二十億というような状態になっております。農産物の生産でございますが、米が約八十億、麦が二億、蔬菜二十億、くだものが四億、肉畜が二十五億。畜産関係を入れまして百六十六億というような農産物の生産量を持っております。 このような中におきまして、産直の問題が起きました直接の動機でございますが、昨年の十月でございますか、私どものほうが、農民の自主的な運動といたしまして、総合農政の推進のためと農政危機突破大会を開催したわけでございますが、その中におきまして、相馬地方の、生産から流通、消費対策、一貫したところの総合的な運動を進めようじゃないかということが問題になりまして、これは一応決議をいたしまして、実行に移すということになったわけでございます。そこで、特にこの時点におきまして、生産調整の問題、あるいは買い入れ制限の問題、そういうような問題が出てまいりましたし、さらには消費者インテグレーションの構成等がありまして、いわゆる農民の生活を守るためには消費者との提携が必要であるというような意見が出てまいりまして、特に消費の拡大といわゆる直結という問題が取り上げられたわけでございます。そういうような情勢の中で、一応、私が過去におきまして産業組合時代に立川に駐在しておったことがあるわけでございますが、友人先輩等をたずねまして、特に組織的に対応できるのは団地の自治組合との対応はどうかというようなアドバイスを受けまして、境川の自治会のほうとのつながりが始まったわけでございます。 そこで、具体的な経過といたしましては、ことしの三月二十七日でございますが、境川団地の自治会の幹部の方々十六名に相馬地方においでいただきまして、相馬地方の農協組合長十六名と懇談をしていただきまして、直結のための話し合いに入ったわけでございますが、まず、品物を売った買ったではなく、人的交流からひとつこの提携を進めようじゃないかということになりまして、相馬地方と境川団地の自治会との連絡協議会というものを結成をしたわけでございます。会長には、ここにお見えになっておりますところの池谷さん、副会長には、私どものほうの組合長会の会長の山田登さんが副会長になり、私が幹事長という立場で連絡協議会が発足をいたしまして、さらに四月の二十一日には組合長さん方が団地のほうを訪れまして、団地の方々と懇談をしながら、このいわゆる連絡協議会の調印式をやったわけでございます。それから、さらにその後、五月の二十八日には、スーパーが六月の五日に店開きをするということでございまして、これは東京都の公益スーパーでございますが、この三品の主任の方が現地の状況を、漁業関係あるいは農業関係、こういつたような現地の状況を視察に参っております。さらに、引き続きまして六月の五日、六日は公益スーパーの店開きということでございまして、私とものほうの農協婦人部の部員が三十名このお祝いに参りまして、さらに各団地にそれぞれ一名ずつお泊まりいただきまして、団地の御婦人の方々と、いろいろ生鮮食料品の問題、あるいは将来のお米の問題、こういう問題についてお話し合いをいただいたわけでございます。いわゆる交流を重ねたわけでございます。さらに、七月の二十三日-二十五日には、私どものほうは、御案内のとおり、相馬地方の野馬追いがごいますので、野馬追いに六十名の団地の方々を御招待いたしまして、各農家に二晩泊まっていただきまして、産地の状況をつぶさに見ていただいた、また交流を深めていただいたというような催しもいたしております。それから八月の十四日、十五日には、相馬を中心としますところの盆踊り大会が団地のほうに開催されましたので、これには代表が参加をいたしております。引き続きまして、九月の二十四日、二十五日には、私どものほうの管内の大野というところに、二十世紀あるいは長十郎等のナシがとれるわけでございますが、そのナシ狩りを兼ねまして団地の役員の方々においでをいただき、そこで第一回の産直のための分科会を開催いたしております。米の問題、それから蔬菜、果樹の問題、畜産物の問題、それから特産物の問題、大体四分科会に分けまして分科会を開催いたしまして、産直の打ち合わせをいたしました。 こういうような経過を経まして、第一回の産直は十月の三十日、三十一日に行なったわけでございますが、この時点におきましては、八トン車で一台、野菜あるいはくだものを持ってまいりましたが、金額にしまして大体五十万程度になるわけでございますが、これは結論的に申し上げますると、生産者から約一割高く買ってあげられて、消費者には約三割程度安く売ってあげられた、こういうような数字が出てまいったわけでございます。これは、もちろん諸経費は全部精算いたしましてそういう結果が出たわけでございます。 そういうような経過を経まして第一回の産直が行なわれたわけでございますが、その成果としましては、私どもが感じ取ったのは、特に農民の立場から申し上げますと、生産調整なりあるいは買い上げ制限というような問題で農家が非常にショックを受けた、いわゆる農政の混乱と申しますか、農民が虚脱状態になったわけでございまして、この産直が農民に対するところの非常な激励、刺激になったということでございまして、私どもは、消費者の方々から人的交流の中におきまして生産者を激励していただいたということにつきまして非常に感謝をし、また、農協としましても、この点につきまして大いに刺激を受けまして、いわゆる広域的な営農団地あるいは団地づくりというものに精進しなくちゃならないというような決意を持ったような次第でございます。なお、人的交流によりまして、現在文通等もいたしておりますし、団地のほうとしましては、いなかがほしいということでございまして、いわゆる親戚つき合いというところまでいっておるわけでございます。 それから、この中におきまして、生産者と消費者がお互いに相互信頼の中におきまして、相互理解の中におきまして提携をしたということでございまして、私どものほうが十月の三十日、三十一日に持ってまいりました野菜につきましての、直ちにそれに対しまするところのいわゆる診断が返ってきております。たとえば、サトイモは白いものであるということでございましたが、これは土が着いたサトイモを持ってまいりまして、保存がきく、たいへん味がいいと、それから先ほど鈴木先生のほうからお話がございましたが、キュウリの問題あるいはその他いろいろの問題等につきまして、消費者の方々が、やはりある程度努力をすればいわゆる値段を下げることに協力ができるのであると、こういうような点につきましてお互いに消費者と生産者の理解というものが深まったということが御報告できると思います。 さらに、将来の問題点でございますが、この問題点につきましては、第一に、この産直問題というものが取り上げられたのは、一つの運動であるということで私たちは理解をしております。現在のいわゆる流通機構というものは非常に複雑になっておりますし、さらに、生産者からは安く、消費者には高く売られておる、こういうような現状に対しまして、われわれ生産者としましても、また消費者としましても納得できないというところがあるわけでございますが、こういう点につきましては、やはりこれは、国の農業政策なりあるいは消費者行政というものにつきまして大いにひとつ強く進めていただくということも要望申し上げたいわけでございまするが、この流通機構の中におきまして、私ども農民が自分でつくったものに自分で値段をつけられない、こういう状態ではならないということでございまして、この価格の点につきましての問題につきましては、消費者の代表といわゆる生産者の代表が連絡協議会の中におきまして価格の対策委員会を設けまして、そこで十分な話し合いをする、もちろん、産直の問題につきましては初めてでございすまので、将来この問題につきましては、契約栽培あるいは所得補償方式によるかといった問題につきましては漸進的に対策をしてまいりたいというふうに考えております。 品目の問題につきましては、相馬地方におきましては、ほとんどの品目が栽培されておりますので、これに対しましては対応できるわけでありますが、ただ問題は、いわゆる組織と組織の対応というものが私どもの今度の団地と農協とのいわゆるつながりでございまして、そういう中におきまして、計画消費と計画生産、計画輸送というものを、いわゆる組織的な計画的な対応をいたしたいということを考えております。 経営の面につきましては、経企庁のほうで生活協同組合を設立していただきまして、農協におきましても経済交流ができますので、農協はいままでどおり卸売り市場の〇・八%の手数料が一応生産者に還元されておりますし、農協は二%程度の手数料はいただいておりますので、農協に問題はありませんが、生協のほうにおきましては、やはりそれは奉仕的な線では定着しませんので、永続性がございませんので、生協を設立していただいて、この問題を解決していただきたいというふうにお願いを申し上げます。 それからさらに、この物的交流の対応と同時に、やはり人的交流を、物的交流と同様に、同じような歩調で、車の両輪のようにこれを進めてまいりたい、こういうことによりまして、お互いの相互信頼によりましてこの運動を定着させるように努力してまいりたい、このように考えております。 最後に申し上げたいことは、この運動が、農業協同組合と生活協同組合、いわゆる消費者の協同組合、いわゆる同じコオペレーションの中におきましての生産者と消費者の協同組合間の運動というものがもっと強く取り上げてよろしいのじゃないか、いわゆる自主的な運動としてこれは取り上げられてよろしいのではないかというふうに考えておるわけでございまして、この運動を契機としまして、私どもは、将来これを何とか永続性のあるものに定着をさせたいというように努力をしてまいりますので、諸先生方の特段の、物心両面の御支援、御協力をお願い申し上げる次第でございます。 以上です。
○委員長(長屋茂君) どうもありがとうございました。 では、引き続きまして、町田市住宅公社の池谷純良参考人にお願いいたします。
○参考人(池谷純良君) いま永野参考人から、いろいろと産直の、私のところとの関係を具体的に経過的なものまで含めてお話がございましたので、その辺については割愛をさせていただきながら、私のほうからは、いわゆる給与所得者の集まりである、主としてそういう消費者の集団的な生活の拠点である団地というところの生活をしていながら、みずから今日の消費者としての物価高に対する対処策ということから、自分たちの知恵をしぼり出して生活を守るという立場から、消費者の運動として産地直送というような運動を実践してきた経験の中から、若干の問題点を明らかにしていきたいというふうに考えております。 その問題点を明らかにする前に、まず、産地直送という運動について私たちが基本的に考えていることは、このような運動自身が起こることが今日非常に不自然なことで問題であるというふうに私たちは考えておるところなんです。なぜ産地直送という運動が消費者の中から自発的に発生してきたかということを十分考えていく必要があろうかと思います。私たちは、消費者として今日非常に物価高にあえぎ、毎日の生活が非常に脅かされているということ、同時に、消費者の立場から見てみますると、物価ということが、流通機構、経路等の問題も含めて非常に疑問と不満があるというようなことでございます。消費者は消費者なりに、それなりに、流通機構の問題についてもいろいろと勉強をしておりますが、多少知り得た知識の中から見ましても、やはり、こういう市場等の流通機構の経路には非常に多くの不満があるということが言えるのじゃないかと思います。同時に、目の前で、はだで感じる価格ということについて、非常に消費者として義憤を持たざるを得ないということでございます。中間経路にあるマージンの問題等に対しても疑問と不満が、そういうような立場からあるわけでございます。そういうような不満が消費者の一つの結束体となって、みずからの手で物価対策をやらなければどうにもならないというような結論になり、そういうところから、消費者みずからのいわゆる産地直送というような一つの運動をせざるを得ないというような形になっております。同時に、それらの不満とあわせまして、消費者には、いま国の物価政策あるいは行政官庁の物価に対する具体的な施策のなさというようなことについても非常に大きな不満のあることもつけ加えておきたいというふうに考えます。このような不満が、今日、消費者の具体的な運動となって産地直送というような運動になっているということを御理解願いたいというふうに考えるところでございます。 この産直運動は、こういうような不満を具体的に国が責任を持って解決してくれというような一つの消費者の提言であろうというふうに私は考えておるところでございます。そうして、その運動の中心課題を、そういう立場から、産直運動によって、新鮮で安く、しかも年間通じて安定した価格により、みずからの生活を物価高から守ろう、そして複雑な流通機構の改善をはかっていただこうではないかというような目標を持って、いま運動を発展させ、そしてまた拡大させようということをしておるところでございます。このような目標を持った消費者運動でありますから、問題は、運動の永続性と定着化をはからなければならないわけでございます。 そこで、私たちは、先ほど申し上げましたように、東京と神奈川県との境のところの町田市というところでございます。町田市には、いま、団地政策で大型団地ができ、世帯数にして約二万三千世帯あるわけでございます。そのほかに、すでに計画されておる多摩ニュータウンの隣接あるいは他の公団の住宅建設計画等によって、まだ、一万世帯ぐらいふえるというような大消費地になる。そういうところで、この運動が、それぞれの形で各自治会等が自治会の運動としてこれを発展さしてきておる。したがいまして、野菜の産直あるいは魚の産直、こういうようなことがそれぞれの立場で、くふうをこらしながら鋭意いま取り組まれておるという現状になっております。 ただ、問題は、これからあとで産直の問題点を述べていきますが、その産直運動の中でも、問題点として指摘すれば、まだ非常に欠点だらけであるわけでございます。その欠点をどう克服していきながら運動を発展させていくかということで、いろいろと考えた中で、産直運動が消費者の一方的な言い分だけで、また、未知な消費者が間接的にものを言うということであってはならないということから、まず、消費者は生産者と生産地を十分知ることが必要である。また、その上で生産者と消費者が物心両面で一体となって運動が発展、永続化ができるような方向を考えなければならないであろうというようなことを、いろいろと欠点を指摘しながら、その欠点克服のための方策として考え出してくる中から、先ほど永野さんから発表があったような、いわゆる地域ぐるみの提携という中で産直活動を広げていこうということをいま考えて、運動に入っておるところでございます。私たちがこういうような結論を引き出すに至るまでには、今日まで、昨年一年間でも何度かこの産直を具体的に実践をしてきた経験の中から導き出した結論でもあるわけです。この具体的な実施にあたっては、昨年東京都の経済局が都民の物価対策として試みた産直、これに自治会が協賛するというような形の中から数回にわたって経験をし、その中から問題点を明らかにし、結論を導き出してきているということを申し上げておきたいと思います。 そういう運動の中から、およそ産地直送の中から指摘される問題点というのを若干御披露申し上げますと、まず第一には、先ほど鈴木先生からも指摘されておりますが、消費者が毎日必要ななまもの、生鮮三品を、どうしたら毎日産直という形の中で供給できるかというのが非常に大きな問題である。単発で、一カ月に一回あるいは二回ということでは消費者がたよれないというようなことが明らかになっておりますから、これをどうするかということが、一つには問題になっております。 それから、二つ目には、野菜を対象にして試みた場合でも、販売方法、これらはいまほとんどは青天で、青空市場のような形になっておるということで、定まった店舗でこれを供給するような態勢にないことが二つ目に指摘されると思います。 それから三つ目には、数多い野菜の種類の中から、産直では、どうしても限られた種類と限られた数量しか供給ができないというようなことが、非常に産直の弱さとしてあることなのです。 それから四番目には、運動という立場で今日は実施している関係から、その運動の先頭に立つ役員なり協力者なりの犠牲あるいは無料奉仕といったような形でいまはやられておるということから、非常に永続性に乏しいというようなことがあげられます。と同時に、われわれが消費者の運動としてやっているだけですから、専門的な知識に非常に欠けておるというような面も、品物の選定あるいは数量の把握というような面で不十分がある。そういうような点が大きな原因となって、今日まで各所でやられておる産直運動の失敗した例というのが非常に多く見られるわけでございます。 次には、産直運動で、野菜の価格設定の問題がやはりあるわけなのです。まだ、生産者と消費者との間で自主的に価格をきめて売買しているという状態にはない。その当日なり、あるいは前日の卸売り市場の卸売り価格を基準にしたり参考にしながら、今日ではまだ価格の設定をしているというような現状にあります。それでも、今日やった中では、一般の商店と比較しますと、二割、三割というような価格の安いことだけは、こういう産直運動では事実であります。しかし、これにはまだその仕事をする経費的なものなんかが正確には価格の中に取り入れられてないという面がありますから、経済活動の面ではまだまだ不十分である。そういうことは参考にしかならないということは言えると思います。 次には、消費者が産直には定着性が非常に少ないという、こういうこともまた今日の中では明らかになっております。これは、先ほど申しましたように、品物の問題あるいは単価の問題等でいろいろと問題があるわけでございます。 次に、やはりもう一つの問題として、産直といっても、産直の対象地になる産地が限られるということになっていきますと、一定の相当幅広い地域であれば産物も種類も相当多く出るという条件が出てきますが、限られた地域だけで産直というようなことになりますと、やはり品物の種類に不足を感ずる、あるいは量的に限界があるというようなことも産直の問題点としてはあるのではないかというふうに考えております。 他方、産直の運動の中からそういう問題点は問題点として出しながらも、非常に効果的なものも出ていることも明らかであります。私たちの産直をやるぞというような宣伝があれば、その二日三日前から、当日あるいはその翌日ぐらいまでは、隣接の一般小売商店等の価格を見てみますと、平常の価格から相当下げられるというような状態に、現実になっておる。それからまた、産直で直接売る品物そのものの価格も、大体一般小売り商店で売られている品物より三割から四割近く安くなることも事実である。それと同時に、商品の鮮度も非常にいいというようなこと、それからまた、野菜等、直接消費者が手にとって選択することも可能であるというようなことの利点もあるわけでございます。 先ほど永野さんのほうから話がありましたような、そういういわゆる欠点を克服しながら、ほんとうに生産地と消費地が直結した産直運動というものが、一つの消費者運動なり、あるいは生産者運動なりというところで、きっちり結ばれたときには、産直運動の中から必ずや計画生産あるいは計画出荷、計画消費といったような問題も現実のものとなるのではないかというふうに私たちは期待をしておるところでございます。それが成り上がっていくときには、必ず契約生産というようなことも実現していくというような見通しを立てておるところでございます。その結果は、新鮮で安く、しかも安定した価格で消費活動ができるという結論になるのではないか。 このような産直運動の経験からの欠点なり利点を明らかにしていく中で、私たちは、現在、欠点を克服する方法として、いろいろな方法を考えておるわけですが、まず第一に、具体的には、生産地と消費地をぴったりくっつけた地域ぐるみの運動にしていくことが必要である。そうして、生産地の農協が生産者を、また、消費地の自治会あるいはいま私たちが準備をしている生活協同組合等が消費者運動のめんどうを見ていけるような形態にすることが一番よい方法であろう。そこに双方を結びつける機関として、私たちが連絡調整機関として農協組合長会と自治会連絡協議会を設けてきたわけでございます。現在、この連絡協議会がパイプ役となって人的交流を深めながら、双方の立場と生産地、消費地の事情等、それぞれが理解をした中で物的交流として産直を開始している。このような形態の中で、こういうような形態そのものが、野菜の生産地の地域指定、あるいはまた消費地のほうではモデル消費地域指定といったような形態になっていけば幸いではないかというふうにも考えておるわけでございます。こうした形態が至るところの地域にできていくことが今日非常に必要ではないかというふうにも考えておるところでございます。そういう意味において、私たちが今日実施している相馬地方農協組合長会、境川団地自治会連絡協議会の産直運動は、まさしく生産者と消費者が一体となった運動であり、全国のサンプル的な運動であると考えておるところでございます。 しかし、このような運動を進めていく中で、今後多くの問題を解決していかなければならない問題があるわけでございます。具体的に申しますと、産直の欠点のところでも申しておきましたが、生鮮三品の消費者に対する毎日供給体制をどう確立するかということでございます。方法としては、消費地の中心部に生産地の供給センターを、倉庫をも含めて設置することが、いま必要ではないか。これには相当の資金がかかるわけでございます。この資金は消費者の運動ではとても捻出することは不可能な状態にあるわけでございます。 そこで、まず、この供給センターの設置を、政策的に、国なり、あるいは国と自治体の協力等でやってもらいたいことが一つあるわけでございます。 二つ目には、消費者運動の中で店舗設置の問題がありますが、これは小売り店との関連もあります。小売り店、商店も含めた具体的な施策が必要でございます。現在、私たちは、みずからの供給体制を確立するために、地域ぐるみの生活協同組合をつくることの準備に入っておるわけでございますが、生協を設立させ、その中で最終的には自治会ペースから本格的な経済活動を生協によって始め、産直の定着化と店舗問題の解決をはかっていきたいというふうに考えております。その方法の中で、現在ある一般小売り店の生協指定店方式あるいは直販店舗の確保というものを、あわせて考えていきたい。そこで、この生協活動に対する国と自治体等によっての一定の援助策を講じてもらいたいというような要望も、消費者としてはあるわけでございます。 それからまた、今後の問題として、米についても物統令がはずされて自由価格になるというような状態に来ております。やがて食管法も廃止されるようなことになっておるとすれば、消費者は米価の問題でも非常に無関心ではいられないような状態に来ておる。そういう意味においても、物価対策の面から見て、生協と消費者団体に米なり酒等の小売り資格等も与えるというようなことも一つには方法ではないかというふうに考えております。 また、私たちのやっている産直運動の中には、輸送の問題があるわけでございます。産地から遠く離れた消費地への輸送についても、輸送経費の軽減から、直接輸送も考えなければならない。これの輸送車の確保等も消費者だけではとてもできるものじゃない。これらについても何らかの施策を期待したいというような要望もあるわけでございます。 また、消費者と生産者が機構的にも生協と農協という一体となったこのような産直運動に対して、国も、あるいはまあ今日ある各政党あるいは自治体等も、積極的に協力していただくことが必要だと思います。本来、政治の目的は一番弱いところへ日を当てるというような考えがあるならば、一番弱い消費者、それからまた生産農家等にこういう施策を具体的に与えて、行政の面でもやっていただく必要があるのではないかというふうに考えておるところでございます。そういう意味において、国は、現在私たちが行なっておる地域ぐるみ、住民ぐるみの消費者運動、生産者運動に対して、一つの試みとして、モデル地区としての指定、あるいは住民と国のが一体となって一定の方法を見出すサンプルづくりをやってみるのも一方法だと考えております。特に農林省中心に関係当局はその気になる必要が今日あるのではないかというふうに考えております。そうして、やがて生産者と消費者が期待している流通機構の改善あるいは物価の引き下げ等が実現することを、今日非常に消費者の立場で私たちは多く国の施策に望んでいるということを申し述べておきたいと思います。 以上でございます。
○委員長(長屋茂君) どうもありがとうございました。 では最後に、全国販売農業協同組合連合会の榊春夫参考人にお願いいたします。
○参考人(榊春夫君) 榊でございます。 最初に、野菜の生産のことについて一つ申し上げてみたいと思います。 野菜というものが食生活にとって非常に重要だということは、皆さんそうおっしゃるわけでございますけれども、ほんとうの意味で野菜が、なるほど重要だということをどこまで真剣に考えておられるかということについて、これは消費者一般の問題として感じておるわけでございます。と申しますのは、野菜というのは安上がりの食品であるという考え方が依然として持たれている、そういうことでは野菜の生産の確保というのは非常にむずかしいのではないかというふうにまず考えられるわけでございます。 いまさら申し上げるまでもなく、経済の発展に伴いまして、近郊の野菜産地というものはどんどん荒廃をして、遠距離の産地に移動しております。また、野菜づくりの農家というものが、いままで他に主作物があって、その片手間に野菜をつくって供給をするというふうなことでは対応できない事態でございまして、いずれも専業化した野菜づくりの農家として、りっぱに経営が成り立つ状態でなければ、野菜供給が確保できないというふうな状況にもなってきているわけです。しかも、その産地が、単に一戸の農家、二戸の農家が野菜をつくって出荷できるかというと、決してそうではございませんで、大きな集団産地に育成をして、大量のまとまった野菜の供給ができるんでなければいまの市場の要求にこたえた野菜供給にならない、こういうふうな状況になっているわけでございます。 で、そういうふうな供給体制をとりますためには、技術の面におきましても、また資本投下の面におきましても、従来とは全く変わった非常に高度の技術なり多額の資本なり、そういうものが必要になってきているというようなあたりを十分御認識いただかないといけないんじゃないかというふうに考えております。また、労力問題にしましても、本来野菜づくりというのは、なかなか機械化、省力化ということがむずかしい生産事情にあるわけでございまして、そういう面からいたしまして、野菜をつくる人がなくなってくる、ほかの事業に労力を注ぎ込んだほうがいいんだと、野菜づくりではなかなか安定した収入が得られないというようなことから、野菜づくりの労力を確保するということがきわめて困難になっているというようなこともあわせまして、野菜の生産というのがいかにきびしい困難な状況下に置かれているかということを十分認識していただかないと、野菜問題の解決はむずかしいんじゃないかというふうな感じが強いわけでございます。 次に、価格安定の問題でございますが、野菜づくりというものはきわめて自然的条件の制約が強い。まあ施設野菜等で、この自然の影響を克服する手だての十分できているものは別でございますけれども、特に露地野菜等になりますと、自然的な条件の制約がきわめて強い。天候が不順であれば不作になり、この程度できるだろうと思ってやっていたのが、非常に天候に恵まれたために思わぬ豊作になって問題を起こすというようなことが年々繰り返されている、こういう状況下にあるわけでございまして、これは逐次基盤整備等によって克服していかなきゃなりませんけれども、一挙になかなかそこへはいけないということにたりますと、われわれが人為的にこれに対処していくためには、価格安定制度というものを強固なものにして、安心して野菜づくりができるような制度を確立してやるということがなければ野菜の供給が確保できないんじゃないかというふうに考えるわけでございます。 そういう点から、現在あります価格安定制度を振り返ってみますと、何と申しましても、いまある制度では保証基準価格というものがいかにも低過ぎるということがございます。詳しくは申し上げません。項目的にだけ申し上げますが、保証基準価格がきわめて低いという、それからその次には、その保証措置をやるために、政府が半分補助金を出しまして、四分の一を府県が負担をし、四分の一を生産者が負担をする、こういうかっこうで成り立っておるわけなんですが、県負担が相当なウエートを占めているために、県財政の影響が相当出ておる。それから生産者負担が非常に重くて、保証基準価格が低い上に生産者負担があるという関係でございますので、なかなか積極的に生産者がこの制度に参加をするということにならないという状況でございます。その次には、この対象になる指定消費地というものが限定をされている。指定産地でできました野菜の全部が指定消費地に来るわけではございません。一部は指定外の消費地にも出さなければならぬ。そうしますと、かりに価格補てんが行なわれましても、実際の生産者にそれがまるまるいくかというと、指定消費地へ来たものだけが対象でございますから、全体にならして生産者のところにいくということになりますから、わずかの補てん金がさらにまた薄められるというようなことになりまして、いまの価格安定制度というものがきわめて魅力の薄いものになっておるということを、この際、ひとつ抜本的に検討をしていただきたいというふうに考えております。 それからもう一つ現在の価格安定制度でわれわれが考えなければならぬと思いますのは、現在の制度におきましても、指定消費地に一定の数量を計画的に出荷してもらいたいという考え方はありますけれども、実際の出荷の実態からしますと、行き当たりばったりになっておるというようなことでございます。で、われわれ生産者団体としましては、需要に見合った生産を行ない、需要に見合った出荷をすること、そういう生産・出荷の調整をやっていくことがわれわれ系統組織の大きな任務だということで多年努力をしておりますけれども、残念ながら、いまの市場流通の中ではそれがうまくいっておりません。うまくいかない根本的な原因は、いまの市場制度にも関係しておると思うのですけれども、いかにわれわれが計画的に出荷いたしましても、計画的に出荷したということによって安定した価格が得られるかというと、必ずしもそうではない。需要そのものが日々かなり変化をいたします。そのために、生産者サイドからの計画的な出荷というようなことだけでは対応できない面があるわけでございます。だから、強力に計画出荷を指導いたしましても、その成果を確保してやるわけにいかぬという非常に苦しい立場がございます。そういうことがございますために、多年努力をしておりますけれども、なかなか生産・出荷の調整ということが実効をおさめていないというのが実情でございます。 で、そういうふうな実情にかんがみまして、この価格の安定制度というものを一つの裏づけにして、生産者も、これを扱います系統組織も、納得のいく姿において需給調整をやっていく、こういう体制をつくることがこの際特に重要ではないかというふうに思います。で、その最も典型的な姿としては、契約栽培の方式というようなものが考えられるのじゃないかというふうに考えております。で、これは、契約栽培をやって、そのものを必ず指定消費地に間違いなく届けるというようなことを義務づけるといいますか、約束事にするということのためには、とても現状のような価格安定制度では、そこまでの踏み切りはできません。それには相当な作付け奨励金といいますか、出荷予約の奨励金といいますか、そういうふうな性格の奨励金制度をまずとっていただきたいということ、それから、価格安定にしましても、少なくとも従来からある市場価格の平均価格くらいは十分保証してやれるような価格安定制度にしてもらうということ、こういうふうなことを裏づけとしてやれば、十分に消費地の要望にこたえられる確実な供給を確保することができるのじゃないかというふうに私どもとしては考えているわけでございます。そういうふうな体制をぜひ御検討をいただくようにお願いをしたいと思います。 つけ加えて申し上げますが、私ども系統が努力しております生産・出荷の調整ということは、なかなかいまの経済ベースだけでは十分に活動ができないと思います。これは、ひとつ公共的な目標に向かって努力するものとして、特別の助成措置といいますか、これを育成をする御配慮が願いたいといったふうに考えているわけでございます。 価格安定制度については以上のようなことを考えているわけでございます。 第三点といたしまして、先ほど来皆さまからいろいろ御意見の出ております産地直結の体制というものをわれわれとしても推進をしてまいりたいというふうに考えております。私どもが考えております産地直結の体制というものは、あるときある品目をどうするということでなしに、日常の業務活動として十分に需要にこたえられる体制で産地直結を考えたい。で、それには、青果物の流通でございますから、必要な品目というものはすべて品ぞろえをして供給をする体制でなければ十分な体制とは言えないというふうに考えております。ある産地といいましても、御案内のように、いまの指定産地はみんな特定の一品目なり二品目の産地でございます。これを総合的に、どの品目でも供給できる体制をとろうということになりますと、個々の団地だけでは対応がとてもできませんので、それをわれわれの系統機関が集配センターというような施設をもってそこへ集荷をする、総合的に集荷をするというふうな供給体制をまずとらなければいかぬだろうというふうに考えております。 それから消費者サイドのほうに向かって小売り機能というものをどう考えるかという問題がございますが、そういう小売り段階への供給の体制というものは、その日その日の思いつきで仕入れをされるような、そういう体制でなしに、もっと計画的な仕入れのしかたをしてもらう、それに合わせた供給の体制をとっていく、こういうふうに考えていきたいと思っております。それを私どもとしては予約販売というふうに申しております。予約販売をいたしますためには、相当前広に需要者側と私ども供給側とが話し合いをしなければなりません。来月はどういうものを供給をするか、どのくらいのものがほしいかというようなことを十分話し合いをしまして、産地のほうと連携をとりまして、また、出荷期が近づいてきますと、週一回なり、あるいは少なくとも旬一回ぐらいは打ち合わせしまして、そういう取り扱いのしかたというものをよく相談をしておきまして、そうしていよいよあした荷渡しをするという前日に、確定的な数量、これだけほしいというものを電話で予約をとりまして、そのものを、いろいろ品目がございますから、取りそろえて翌朝早く渡してやるというふうな供給のしかたというものをやっていかなきゃならぬというふうに考えております。三年ほど前に、農林省から実験事業として助成予算をいただきまして戸田橋に開設いたしました集配センターでは、そういう予約による取引方法で処理しておりますものが平均的に大体取り扱いの六割程度に達しております。で、これは、価格の面におきましても、市場価格と比べますと、私のほうの供給する価格のほうがはるかに安定的な価格になっていると思います。そのシーズンによって絶対価格の水準が、そう市場価格と違うということでは、出荷の協力も得られませんので、その点は、高いときは高いなりに、安いときは安いなりにということになりますが、日々の販売価格というものは、市場の価格からしますと、相当ランクを調整した価格で、安定した価格で供給できると思っております。また、実績もそういうふうに出ておるわけでございます。なお、そういうふうな安定的な供給をすることがいろいろと批判をされておりますが、小売り店の経営の改善ということに大きく裨益していると思います。そういう供給体制でいけば、小売り屋さんもそう大きなマージンをとらなくても十分供給していけるということにも通ずるわけでございまして、そういうふうな体制で供給をしてまいりたいというふうに考えております。戸田橋の実験事業が成功いたしましたので、来年度は、東京においてさらにもう一カ所、それから大阪地区にも一カ所というようなことで、この施設をさらに増設してまいりたいというように考えております。産地直結の最も理想的な形態というものは集配センターの方式ではなかろうかというふうに私どもとしては考えている次第でございます。
○委員長(長屋茂君) どうもありがとうございました。 では、ただいまから参考人に対して御質疑のあられる方は、どなたにお尋ねになるか御指名申し上げ、そして御発言をお願いしたいと思います。
○竹田四郎君 境川団地の池谷さんと鈴木先生にお願いしたいと思います。 先ほど、産直で野菜を持ってきてもらうと生産者のほうで一割くらい多くなる、それから消費者のほうで三割ぐらい安く買うことができる、こういうお話でありますが、私ども承知しているところによりますと、小売り店あたりで大体四割くらいのもうけといいますか、すべての収益をとっている、こういう話を聞きますけれども、そうしますと、いまのところは、自治会の役員の純粋なサービス、労力奉仕という形でやっているわけでありまして、従来の役員の方は、先ほどおっしゃられたように、専門的な知識もおそらくおありにならないだろうし、本職のほうもおありになるということになると、長続きができないという結果になると思うのでありますが、先ほども少しお話の中に入っていたと思うのですが、団地ですと、マーケットがあったり、あるいはその周囲に小さな小売り店などがあったりするわけでありますけれども、そういうものと自治会とが提携をして、とりあえずやっていくということができないのかかどう。そうすれば、もちろん、その三割安く買えるということがどれだけ安くなるか、これはまたそのところに問題点も出てこようと思うのですが、ある程度、当面自治会の指導のもとに具体的に品物を扱ったり、そろばんをはじいたりするというのは、そういういままでの専門的な知識をそこへ活用していくというようなことが、はたしてできるものなのか、できないものなのか、そういうことをやった場合には一体三割安く買えるかどうか、この辺が一つお聞きしておきたい点だろうと思います。 それから第二点は池谷さんにお伺いしたいと思うのですが、結局、個人の青果物に対する好みというものが多種多様だと……。ここでもキャベツが並んでおるわけでありますが、そのうち、キャベツは、私はこのキャベツでなくちゃならない、私は巻き方が比較的ゆるやかでなくちゃだめだ、あるいは大根なんかにいたしましても、私はこの料理に使うのだからこういう大根でなくちゃだめだ、こういうような、そのときそのときの消費者の好みというのですか、選択、こういうものがありまして、産地から持ってくるものは比較的少ない種類、消費者のほうは多いものを望んでいる。その辺があるいは逆に、今度は自治会のほうで、一つは、三浦大根なら三浦大根というものを割り当て的になる可能性というものが片一方にはあるのじゃないか。そういうようなものを一体どう処理されているのかということをお聞きしたいと思うのであります。 まあ、そういう形で相馬農協と交流を深められたということは、たいへんけっこうなことだし、たいへんりっぱな成果が運動としてはあがっているに違いない、こういうふうに私は思うわけでありますが、先ほど鈴木教授がお話しになりましたように、消費者としては、最近どうも、曲がったキュウリはいやだとか、小さいものより大きなもの、こういうような傾向があると思うのですが、そういう消費者、自治会、団地内における消費者教育、これを具体的にどのようにやっておられるのかという点をお聞きしたいと思います。 それから、これは鈴木先生にお聞きするのがよいと思いますが、いまの小売り店の経営規模というのはたいへん小さい。まあ、それだから、小さいから、また、この小売りの対象になっている野菜にかけるところの荒利益といいますか、そういうようなものは大きく見ている。こういうような小売り店側の経営の規模ですね、こうしたものも、いまの経営規模では、いくら産地から安いものを供給しても、その部面での合理化がもう少し進んでいかないと、やはりいま程度の値段にしかならないんではないか、こういうふうに考えるわけですが、この点についての御見解を伺いたいと思います。でき得ましたら、将来私ども小売り店の方とか卸の方に来ていただいて意見も聞きたいと思っておりますが、先生の御意見を承りたいと思います。 それから四番目に、榊先生にお伺いしたいと思いますが、いまのところ、全販連がお扱いになっております集配センターというのは、全体とすれば、ごくまだ割合は少ない割合でしかないと思います。これが大きくなっていきますと、おそらく、地域におけるところの中央卸売り市場、まあ卸し関係の業者、そうした人たちと、かなり競合関係が生まれてくるのじゃないか。そういう点についてどんなふうにお考えになっているのか、その点をお伺いしたいと思います。 それから最後に、永野さんにお伺いしたいのですが、たいへん人的交流を深められた、そうしたやり方には私も非常に敬意を表するわけであります。これは最初の運動だということで、かなり力を入れておやりになったんであろうと思いますけれども、まあその人的な交流の効果というものは、これはたいへんりっぱな成果を得られたのですが、経済面で見た関係というものは一体どうなんだろうか。最初の試みですから、そういう経費というものはある程度考えておられなかったんだろうと思いますが、これがかなり進んでいくということになりますと、各農協ごとにそうした問題が出てくる可能性が全然ないというわけにいかないと思います。そういうものは一体どのように考えたらよいのか、それらのことについてお伺いしたいと思います。
○参考人(池谷純良君) まず、質問の第一点でございますが、団地等の中に、あるいは周辺に、スーパーなり個人商店なり、こういうものが確かにあるわけでございます。で、公団団地なんかに行きますと、公団が、団地造成の計画の中で、団地の中に貸し店舗で相当数多いスーパーなり小売り店舗、こういうものを確保して、そうして個人商店が入ったり、一流のメーカーが入ったりという形がなされておりますが、野菜なりあるいは鮮魚等の場合、現状の流通機構の中で取り扱われている小売り店なりスーパー等がやっている方法では、私たちが提携をして一定の価格を相談をして、そうして団地内利用者にはこの価格で売ってくれというような協定は、いまのところではちょっとむずかしい。なぜならば、いわゆる毎日仕入れが変動するというような形になっておりますし、特にスーパーなどの場合に、販売活動の中で、とかく野菜が目玉商品的に使われるという傾向がある。小売り店なんかにもそういう面は非常にあるわけですが、特にスーパーの場合も、いろいろなものを、雑貨からなにから並べている中での、いわゆる鮮魚なりあるいは青果のコーナーというようなところで幾つかのものを目玉商品的に出してあるというような販売政策がとられているわけです、現実に。そういうような状態の中では、いま私たちが集団購入をするから、だから、じゃ白菜については今日は幾らで売ってくれ、大根については幾らで売ってくれということは、物理的にも非常に困難であるというようなことで、いまそういうことはできないわけです。これが電化製品とかいうものになれば、もう販売価格がきまりておりますから、小売り価格、それを、じゃ何割安くして会員なら会員に売ってくれというようなことはできますけれども、事野菜なり鮮魚というようなものにつきましては、毎日の値段が変動するという種類のものですから、それとまた、仕入れる種類が毎日同じものを仕入れてくるというようなことにもなっていないわけですから、そういうような中で、協定して価格を整理をしてわれわれが消費するというようなことには物理的に不可能であるというのが現状なんです。これを可能ならしめるために方法として考えたのが、先ほどの中でも申し上げましたように、たとえば生協なら生協ができる、その生協へ小売り店の店主も参加する、それでいわゆる生協の指定店というような形で、先ほど全販連のほうからも披瀝されたような集配センター的なものでもできてきて、価格が予約されるような状態になってくれば、このことが、どこどこの店舗では、われわれ会員は、行けばどれだけの値段できょう野菜が売れるというような、常駐体制ができれば、そういう指導もできてくる。こういうようなことになるのではないかということを、いま、しろうとながら検討しておるという、こういう状態なんです。 それから二つ目の、品物の選択の問題でございますが、この選択については、産直では、もう御指摘のように、先ほども欠点としてもあげておきましたが、やはり一定の種類に限定をせざるを得ない、それからまた数量も限定せざるを得ないというようなことはあります。したがって、選択の自由を一部は押えるような形にもなる。そこを今度は消費者にどれだけ理解させるかというと、産直のいわゆる目的――いわゆる種類が多く並べられ、その中で、どれがどれだかわからぬようなものを選択するよりも、ある程度産地が明確になって、しかも、とれた時期が明らかになって新鮮であるということが信頼されるならば、それでもってこの産直の品物を消費者としてはお買い願いたい、こういうようなことをやって、消費者教育の一つの面も含めながら、具体的な実践の面でそういうことを理解さしておるということでございます。ただ、まだ今日ではテスト的に一月に一回とか二月に一回とかという実施段階でございますから、まだそれらの中からは、これからどれだけ多くの種類を供給できるか、あるいはどれだけの量を多く供給できるかというようなことは、実践の中で解明をしていきたい、こういうふうに考えておるところでございます。 それから消費者教育の問題でございますが、これはやはり口でだけ言ったり、パンフだけで言ってみても、なかなか消費者というのは、今日、特に団地等の消費者を中心に考えてみますと、町田の消費者の層などは非常に若くなっておる。したがって、その若い消費者が、特にスーパーなりデパート等でもって、いま個人商店もスーパー化されているような状態の中で、買いものしている中では、もうすでにパッケージに詰められてどんどんどんどん飾られた商品として売られておるというような中から、商品そのものの理解も非常に不十分だ。たとえばキュウリの場合、キュウリというのは、花のしっぽがついていて、そして針がたくさんあって、まっすぐなのでなければキュウリじゃないだろうというような印象を与えられております。売るほうもまたそういう形で売っておりますから、そうして値段をつけて売っている。あるいは先ほどサトイモの話が出ましたけれども、ゴボウにしても、ゴボウというのは、刻んで漂白されて白くなってビニールの袋に入ったのがキンピラゴボウであろうというような感覚になっておる。こういうのは、やはり土のついたゴボウを目の前へ出して、さあ産直で持ってきたから、これはゴボウで、これを刻んで、アク出しをして、そうしてすればキンピラになるのですよと、こういうようなことを目の前で、実践の中でやはり教えていく、そのためのテスト段階での産直という活動もやっておるわけです。そんなふうなことで、価格の問題であるとか、品物の問題、そういうようなものを含めて、それから食べ方というようなものも含めて消費者教育をしていかなければならぬであろう、こんなふうに考えております。
○委員長(長屋茂君) 続いて鈴木参考人。
○参考人(鈴木忠和君) それでは、私に対する御質問は小売り店のことのようでございますので、小売り店についてちょっと申し上げます。 小売り店の値段は、大体小売り価格の三割ということになっております、取り分が。これは、たとえば東京都の標準小売り店でも、卸、せりできまった値段に対して三割をかける、それが小売り店の適正値段であるとなっております。三割といいますと、たいへん大きいように思いますけれども、小売りさんに言わせると、大体小売りというのは、朝四時半ごろ起きまして、それから市場に行きまして、そこで荷を買って家へ帰ってくる。御承知のように、交通が非常に込んでおりますから、朝四時半に出て家へ帰ってくるのは大体三時間半ぐらい平均してかかるんです。それからおしまいまで大体十時間ぐらい働いて、とてもこんな労働条件というものはきついものだ。それからもう一つは、市場で買いますと、ごみがたくさん出ます。そういうごみを、これは結局金を払って取ってもらうというようなことをやらなければならない。それから、御承知のように、中で腐ったりいたしますから、そういう腐れの分も考えなくちゃいけませんし、それから包装もやらなくちゃいかぬ、そういうようなことでありますから、三〇%というのは決して暴利をむさぼっているのではない。ただ単に、三割もというのは大きいじゃないかということをおっしゃいますけれども、それはどうも事実をよく御認識なさってないからじゃないかというふうに小売りさんでは言っておりますし、私たちも調べてみますと、大体そのぐらいが妥当であるというふうに思います。それから、生産者の手取りを、ついでに申し上げますと、大体三〇%から四〇%です、小売り値段の。残りの三〇%から二〇%ぐらいですか、それが運賃とか包装費になっております。 それで、小売りというのは、一般的に申しますと、非常にいわゆる小さい経営でございまして、大体小売りの平均は、一日に売り上げが三万円あればまあまあやっていけるということのようです。だから、われわれのほうで言いますと、病弱産業ということばがございますけれども、小売りさんというのは病弱産業である。先ほど消費者が弱いということをおっしゃいましたけれども、実は消費者よりも小売りさんのほうが弱いのじゃないか。別に小売りさんからもらっているわけじゃありませんけれども、小売りというのは、これは病弱産業で、やっと食っているわけですから、小売りで産をなしたという人はあまりいないようです。もっとも、つぶれたのもあまりいませんけれども。 それで、それじゃどういうふうにやっていけばいいかといいますと、公設小売り市場というのがございます。これは関東地方ではあまりうまくいかないのですけれども、町田にもあるはずですけれども、こういう公設小売り市場というものがリーダー格になりましてプライスをある程度下げていく。大阪のほうでは公設小売り市場が非常に特異的な存在でありまして、大阪では非常に府の人も力を入れてやっておりまして、それでこの公設市場には小売りを入れてくるわけですけれども、大体野菜ですと二店舗入れまして、そこで競争さしてやる。一店舗だと、どうしても独占的になりますから、入れてやるというような形でやっております。では三〇%をどのくらいまで下げられるかといいますというと、一つは、先ほどのスーパーとか大型店になれば、ある程度下げられそうです。で、これ、私関西のことで、聞いてまいりましたけれども、あそこに灘生協というのがございます。これはたいへんに大きなものでございまして、非常にうまくやっております。この灘生協あたりでは、小売り価格のマージンは大体二割ぐらいに押えてやっていきたい、そのぐらいでやっているようですから、ある程度、小売り価格の二割――普通の小売り店ですと三割ですけれども、大体二割ぐらいのところでやっていけばいけるのではないか。ですから、小売りさんもそういう形でやっていけば二割ぐらいにはなるかもしれません。 それからついでに、この紙をいただきましたけれども、これをごらんになりましても非常に値段が違っておるわけです。ホウレンソウ、白菜、キャベツ、大根、タマネギ、ところが、こういうのを見ますと、非常にこれはおかしいのです。つまり、単に値段だけを見まして――どういう規格のものが、あるいはどういう品質のものが幾らだというふうに表示をいたしませんと、高い安いということはわからないわけです。つまり、品質がいいやつは高くなっておりますし、品質の悪いのは安くなっております。これはせりのときからきまっておりますから。品質、規格は、これはたとえば、大体規格というのは五段階になっております。LLからSSまで。それとABCという優劣があります、入ってくる荷物に。だから、何級のAの品物は幾らだという形で統一的に比較をなさらないと、高い安いを出しただけだなんということはないわけです。高い安いだって、こんなもの当てになるわけはないです。こういうわけだから幾らやったってだめだというふうに言っているわけです。現物を見ても、これはわからないですよ。これじゃわからなくなっちゃうんですよ。どうも失礼しました。
○委員長(長屋茂君) では、榊参考人にお願いいたします。
○参考人(榊春夫君) 私に対する御質問は、卸売り市場と集配センターの競合問題ということだと思います。もともと集配センターの発想というものは、これは外国にも例があるのを参考にしたわけでございますが、この参考にしました例から申しますと、「青楓」とかなんとかいうような、非常に大きい、たくさんの販売店網を持っているスーパーが、自分のそれぞれの店舗のために一本で仕入れをして供給してやるための施設として発達をしたものだと思います。しかし、日本の現状では、大型の店舗といえども、自分でそういう集配施設を持つだけの段階にまで発展しておりません。したがいまして、こういうものをわれわれ生産者団体の手でつくって、そうして系列化している幾つかのグループのスーパーその他の大型店舗のために協同でみんなが利用できるような一つの産地直結の施設として集配センターをつくって供給しよう、こういうことでいっているわけでございます。したがいまして、その取り扱いの方法も予約というようなことを重点にして扱っているわけでございます。言いかえますならば、特定の店舗のために供給するための施設であるという考え方で出発をしておるわけでございまして、一般の卸売り市場は、これは公開の、まあ一定の資格を持った人ならだれでも、不特定多数に供給をする体制というものであろうかと思います。そういうのと、この集配センターは特定の利用者のための集配の施設であるという点において基本的な性格が違いますから、確かにどこかに野菜は流れていく、その流れの一角を占めていることには間違いございませんけれども、そういう点で特色を発揮して流通改善の一端をになうというふうなものと私どもは理解しております。
○委員長(長屋茂君) では、永野参考人にお答え願います。
○参考人(永野忠君) ただいまの御質問の中での御質問の内容でございますが、私どものほうの交流運動の効果というものにつきましてのお尋ねがあったわけでございますが、これは、連絡協議会を結成しまするには約一カ月間の期間を置きまして、三月の二十七、八日に団地の方々が相馬のほうにおいでになりましてから、調印式を行ないましたのが四月の二十一日でございます。この内容としましては、たいへん短い規約ではございますが、特に第二条には、「この会は、生産者と消費者の相互信頼と理解による人的結合を基盤とし」云々ということをうたっておるわけでありますが、そういう中で、お互いに人的交流を通じまして得た効果と申しますのは、まず第一番に、先ほども申し上げましたが、生産調整あるいは買い入れ制限、こういったような面で農民が非常に政府に対する農政不信と申しますか、混乱をいたしました中におきまして非常に農民の生産意欲を向上させることができたということが一つである。それから、農協の立場におきましては、先ほど全販連のほうからもお話がございましたが、現在農民が生産されたいわゆる生鮮食料品の中で、農協のいわゆる共販体制に乗っているものはわずか三〇%でございます。したがいまして、そういうような中におきまして、農協自体にやはり農民が信頼をいたしまして、いわゆる共販体制というものを強化することができるというような一つの方向が見出されたということでございます。それからもう一つ、私のほうの相馬地方全体としましては、広域的な立場におきまして、いわゆる蔬菜団地あるいは畜産団地、あるいは花卉団地、果樹団地というような、いわゆる産地形成というものにつきましてのいわゆる対応というものが積極的に進められた、こういうようなことが、段階的に申し上げますと、効果があったというように私どもは受け取っておるわけでございます。 さらに、人的交流を重ねることによりまして、相馬地方を、町田の方々は、私たちのいなかである、ふるさとであると、こういうような感触で、今後いわゆる親戚づき合いと申しますか、そういったような交流をさらに今後も続けてまいりたいということを考えておるわけでございます。 なお、この間におきまして、いろいろな経費の問題について御質問がございましたが、この連絡協議会の予算というものは、各農協といわゆる自治会のほうで負担をいたしまして、きわめてささやかではございますが、自主的な連絡協議会自体の予算を持っております。これは、人的交流等をなされた場合には、できるだけ経費を節減しながら、その予算の中から、少ない予算の中からひとつ効果的にこれを使っていくということでございまして、たとえば、団地のほうといたしましては、これに関連する施設といたしまして、団地の中に一つの宿泊所を設けていただきました。これは、私どもが団地をおたずねした際には、宿泊料というものを節減するために、団地のほうで、おふとんを二十組でございますか、二十組ほど買っていただきまして、団地の宿泊所に泊まらしていただく。それから私どものほうでございますが、現在建設中でございますが、ここにお見えになっております山下先生の御配慮によりまして、私どものほうの相馬地方に母子休養ホームが約五千万の予算で建設が進められておりますが、この母子休養ホームは約百名程度の宿泊人員を収容することができるという施設でございまして、形は母子休養ホームという形で、いわゆる地元の農村婦人のための、いわゆる母子の施設でございますが、県の未協あるいは地元の婦人団体連絡協議会、こういったような御婦人の方を中心にした施設でございますが、この施設は、町田との人的交流の中におきまして、今後定期的に相馬のほうにおいでになりますし、夏の期間には今後臨海学校等が開設される、あるいは海釣りセンター等におきまするところの団地の方々の愛好家がこちらにおいでになるというような、いろいろな交流がある場合にこれを活用いたしまして、できるだけ安い経費でこの受け入れ体制を確立するというような点の配慮もいたしておるわけでございまして、そういったような自主的な予算を持っておりますが、今後の物的交流面におきまするところの経費というものはいわゆる独立採算制でまいりたい、こういうふうに考えております。したがって、今後の交流につきましては、八トン車なら八トン車に、団地のほうで大体希望するところの野菜、品種と数量を積みまして、それを団地のほうにお届けする。できるだけこれは計画的な数量をまとめられたものを計画輸送で対応する、こういう形でまいりたいと、こんなふうに考えております。 なお、今後におきましては、先ほど来お話がございましたように、団地のほうとしましての境川を中心にしましたいわゆる消費拡大という問題と私どものほうの受け入れ態勢につきましては、これは数量も品種も相当に対応できる状態になっておりますので、そういう中におきましては、今後は、できるものから、いわゆる契約栽培と申しますか、いわゆる計画消費と計画生産、こういうようなもので対応してまいりたい。その場合におきましては、産地なら産地としまして、できるだけ生産費のコストを引き下げるような努力をする。また、消費者の方々には、先ほどもお話がございましたが、私もこの前、冗談話に申し上げましたが、消費者の方々のいわゆる生鮮食料品に対するところの知識というものが非常に少ないようにお見受けしたわけでございます。それで、私は冗談を申し上げましたが、キュウリというものは大体曲がる性質を持っておる、それをまっすぐにするのには、分銅をぶら下げたり、竹づっぽうを通したりして、まっすぐにするんだというような、皆さんのほうにできるだけその品種をそろえて、しかもいいものをおいしく食べていただくためには生産者の努力というものはなみなみならぬものがあるんだというようなお話を、ちょっと冗談話を入れて申し上げましたが、とにかく、そういう面におきましても、先ほどもお話に触れましたように、サトイモというものはやはりポリ袋に入った白い、いわゆるスーパー等におきまするサトイモをあれしておりましたが、私どものほうの場合は、土のついたサトイモを持ってまいりました。大根の葉っぱは、先ほど鈴木先生のお話にありましたように、そのまま切らずにつけてまいりまして、また、そういったような事前の話し合いをいたしましたので、必要な数量と必要な品種をできるだけ希望によって持ってくるという体制を整えておりますので、そういう中で、大根の葉っぱはぜひ切らないでつけてきてくれ、こういう要望がありましたので、それをつけてまいりました。それからサトイモ、ジャガイモ等のいわゆる袋の問題でございます。あるいは一キロにしてくれ、あるいは五百グラムにしてくれといったような要望、消費者の方々の希望に沿うような品ぞろえと数量と、それからあるいは包装というようなものによって、これをやるわけでございます。 一応そういうようなことで、今後は独立採算制ということでまいりたいというように考えておりますので、産直に対するところの、物資交流に対するところの経費というものは、そのつど解決をしていくという方針でまいりたいと、こういうふうに考えております。
○西村尚治君 鈴木先生にちょっとお尋ねいたしますが、私ども、この生鮮食料品の価格、これは野菜の性質上、長期の安定的な生産体制ができていないのもさることながら、そこに原因があることもさることながら、流通機構に大きな原因があるように聞いておりましたし、そう思っておったわけです。ただいまの先生のお話では、必ずしもそうじゃない、それは間違いだというお話でございました。先般、関西に私ども視察に行きましたときに得た資料によりましても、どうやらそうでないことが、先生の御説のとおりだということがわかったわけですが、そこで、問題は、どうもこの小売り価格にあるような気がするんですね。まあ先生は、小売り段階において需給のバランスによって価格が形成されるんだという御説明だったようです。この小売り価格というものは、大体小売り屋のマージンは三〇%が常識だというような、いまお話でございました。生産者も三〇%ということでしたけれども、私ども先般関西に行きまして入手した資料によりますと、三〇%どころじゃないんですね。ものによりましては、特にこれはキュウリですけれども、小売り荒利益が四六二%なんというのがあるんです。それからバレイショ。バレイショでは四五・八%なんというのもあるんですね。ところが、また逆に、ニンジンなどは小売り荒利益が一六・七%、大根が一五・五%などというのがある。何かこういったところに非常に問題があるんじゃないか。ここに並べてありますこれによっても、ずいぶんばらつきがあるわけですが、こんなの問題にならぬとおっしゃいましたけれども、どうも小売り段階で、ある程度、かなり、需給のバランスもさることながら、恣意的に値段がつけられておるきらいがあるのではないか。これを何とかチェックをし調整する方法はどういう妙手があるのかですね。先生は、さっき、公設小売り市場、こういったようなものを設けて――関西ではだいぶそういうところをつくっていらっしゃるところがあるようですが、これで牽制さすのも方法だとおっしゃいました。確かにこれも一つの方法だと思いますけれども、そのほかに何か、これ、法律できめるわけにもまいりますまいけれども、大体三〇%のマージンだという、これが常識の線だということを消費者にも納得させる、周知することも必要でしょうけれども、何かその線に対して調整をとっていく的確な効果のあがる方法はないものか。いま話を聞きながら、ほんとにしろうと考えですけれども、他方で消費者にそういう教育指導をすると同時に、消費者教育をすると同時に、何か、小売り店組合などと相談をして――法的に調整することができなければ、小売り店組合などと相談をして、毎日小売り店に品目別に、きょうの中央卸売り市場の価格はこうですというものを掲示させるような、させるというか、するように協力をしてもらうような方法、こういったようなものはどうなのか。これは、ほんのいまの、この場で思いついた、しろうと考えですから、一笑に付されるかもしれませんが、何か先生、こういった問題に取り組んでいらっしゃいます鈴木先生として、もう少し私どもにお聞かせ願います方法がありますれば、ひとつ御教示願いたいと存じます。 それからもう一つ、もう一人、町田の池谷さんのさっきのお話で、個々の消費者に渡る価格が大体三〇%ぐらい市場価格に比べて安く手に入る、しかも鮮度のいいものが手に入るということで、私どもは、団地の方々は喜んでこの運動に参加なすっているものと考えておったところが、お話の中に、定着性がないというお話がございました。これはどういうところに原因があるのでしょうか。その点をひとつ。 以上二点を……。
○委員長(長屋茂君) まず、鈴木参考人。
○参考人(鈴木忠和君) では、たいへんむずかしい問題で、私、弱っておりますけれども、最初、小売り価格のほうで、キュウリはたとえば四五%、ニンジンが一六%ぐらいというようなお話ですけれども、大体そういうふうになっておりまして、平均が三〇%ぐらいということで、品物によりましては非常にマージンが高いのと安いのがございまして、それを平均して、ならしていけば小売りさんはこのくらいだということでございます。それではそういうものをどうされるのかという問題ですけれども、これは私が大阪のほうで聞いてまいったお話なんですけれども、大阪では公設小売り市場をつくっておりますけれども、そのときに、東京じゃなくて大阪府の役人の方が、これ、七人か十何人ぐらいでしたか、その方が毎日市場に参りまして、その日の卸売り価格は幾らだと、その卸売り価格に対して適正な小売り価格は幾らであるというのを、毎日こういう紙に刷りまして、公設小売り市場や私設の小売り市場にこれを配布しておりまして、その値段でやってくれということをやっておりまして、これは非常にうまくいっているようでございます。ですから、仰せになりましたようなことは、現実に大阪の区を中心といたしましてやっておられるようでございます。ただ問題は、大阪で公設小売り市場や私設市場ができまして、うまくいっているのに、なぜ東京あたりではうまくいかないのかという点が実は大きな問題ではないだろうか。そういう例がございますから、なぜ向こうにそういうのが芽ばえて、こちらのほうにはそれが芽ばえてないのか、その辺のところは実は私もよくわかりませんですけれども、そういう例がございますと仰せになったのは、決してしろうとのお考えじゃなくて、たいへん名案でございまして、大阪でもすでにやっているということをひとつ御報告いたしたいと思います。
○西村尚治君 先生のほうから、何かこうしたらといったようなアイデアはございませんか。
○参考人(鈴木忠和君) やっぱり、いまやられたような形で、卸売りはこれこれ、きょうはこれだから、きょうはこの値段が公平なんだというんでられるというのは、まずいいんじゃないですかな、小売り段階に限りましては。ただ、それが、じゃそれがいいから、どのところでもそれができるかというと、それができないというところが問題じゃないか。東京でも、各品目で標準小売り値段をつけて、標準小売り店を何店かつくりまして、そこで掲示してやりましたですけれども、どうもそれがいつの間にか立ち消えになって、うまくいかないというところが問題で、アイデアとしましては、西村先生のお考え、たいへんけっこうだと思いますけれども、それがどこでどういうふうになっていくとかというところが、いろいろ御研究いただきたい。私のほうでも少し勉強したいと思っておるところでございます。このくらいでよろしゅうございますか。
○参考人(池谷純良君) 今日までの実践経験の中で定着性のないということを話してみたんですけれども、昨年東京の経済局と共同で四回ほどやったわけです。最初の一回目は、非常に珍しいということもありまして、非常に多くの人が集まったということでございますが、秋ごろになりまして三回四回と数を重ねてくる中で、やはりあまり利用者がなくなってきてしまった、こういうような状態です。その理由は、先ほど申しましたように、これは経済局が農協の協力を得ながらやってきたというような中で、私たち役員等も協賛する中で一生懸命やったんですが、経済局等が行政指導の中で農協に協力を得て、その単協の協力を得ながらということで、全販連等の協力もあったわけですが、やはり品物の種類ですね、これが限られちゃっているということで魅力が感じられなかったというようなことが、すぐそばにあるスーパーのほうに流れてしまうというようなことになってきておるということではなかろうか。だから、この辺をやっぱり克服することが必要であろうというふうに考える。大体おもなる理由はそういうようなところです。 もう一つは、これは主たる理由にはなりませんけれども、その当日に農協等のお世話を願って並べた品物のお値段が、その当日、意識的に、隣接の店舗のいわゆる目玉商品ですね、同じものをぐっと下げちゃう、こういうようなことの抵抗に会って、やはり安いものといえばそっちに流れてしまうというようなこともあるというようなことが一つには言えるんじゃないか。これを、どれだけそういうことを排除しながら定着させるかということじゃないかと思います。 以上です。
○中沢伊登子君 ちょっと二、三点お伺いをしたいんですが、きょうは、はからずも、消費者保護基本法をつくることに非常に御尽力になった衆議院の戸叶里子さんの党葬の日でございます。たいへん何か私ども意義があるような感じがするわけですが、その日に、こうして皆さんと物価問題でいろいろ議論することができることを、たいへんうれしい感じがいたします。 きょうは御遠方からいらしていただいたわけですが、先ほど来いろいろとお話を伺ったり、また質問が行なわれてまいりましたが、その中で、今度の境川団地と産地直結をやられた、これは、お話を伺っておりますと、たいへん皆さんの努力もあったし、また場所もよかったし、それからまた、団地やスーパーや生協や、いろいろなそういった関係で、たいへん恵まれていらしたと思います。しかし、これを何とかしてこれからもずっと続けられるように、そして、先ほど御要望のありました集配センター、そういったものを最後にはつくり得るように、いま農林省のほうから何も手を差し伸べていらっしゃらないようですから、また私どもも、皆さんで努力をしながら、あるいはこれをつくるための補助金とか、あるいは貸し付け金とか、そういうものを農林省のほうからも出していただいて、何とか皆さんが安心してそういったことがやれるように、こういうふうに私ども思ったわけですけれども、二、三年前に視察に出ましたときに、一つのところと農協が直結をして産直をやりますと、その農協に対して他の農協から圧力が加わって、そんなことをする農協なら、つき合いをしない、そして、そういうところから直接物を買うような団地あるいは消費地、そういうところには他府県から品物をこれから送ってやらないとか、それから産地のほうにも消費者のほうにもいろいろな圧力が加わるということを聞いておりましたけれども、そういったような圧力は、いまないものか、あるものか、その辺を、まず第一にお聞かせをいただきたいと思います。 それから全販連の方に伺いたいんですけれども、最近、野菜ものが非常に投機的なものになってしまった、こういうようなことがよく言われているわけです。野菜の高いのは、流通機構もあるけれども相当投機的になってしまっている。なぜ投機的になったかといいますと、商売人がその野菜の畑に行って、その畑のまま買ってしまう。そうすると、農家の方も、まだそれを全部取ってしまわないうちにお金がいただけるものだから、相当買いたたかれても、やはり売ってしまう。こういうことで、青田刈り、これはお米みたいなもんですけれども、そういうふうになったところにも一つ問題があると私は聞いておりますけれども、やはりそういうものが現実にあるかどうか。 それから、先ほど鈴木先生が、こういうふうなことをしてもたいしたなにじゃないと、こうおっしゃられましたけれども、それはいろいろな規格があるわけですね、野菜についても。しかし、きょうこうして見ますと、大体タマネギの大きさは同じぐらいだし、キャベツもずいぶん値段が違いますけれども、たいていは大きさも大体そろっている、それから大根も初めから葉っぱが切られてしまっている。こういうようなことを、いろんなことを私どもこの中で見るわけですけれども、その中で、大根の葉っぱが栄養があることは私どももよく知っているわけですね。まあ、初めからこういうふうに切られてしまいますと、大根の葉っぱ食べたくても食べられないような感じもある。ですから、これを小売り屋さんで切ってしまうならとにかく、初めからこういうような姿に変えられてしまうことも問題だと思うのです。 それから、このキャベツをながめましても、そちらから見えないかもしれませんけれども、麹町の小売り屋さんで買ってきたキャベツは、ビニールで包んで、たいへんきれいに見せてあるわけです。ここで私は、包装の問題があると思うのです。たとえば、産地で物を出されるときに、おネギなんか、よく見るとわかるのですが、おネギをたばねるときにま四角のようにして出される、そうすると、そのおネギはたいへんいいお値段に売れる、こういうことで、先ほどから問題になっておりましたキュウリですね、このキュウリでも、私どもは、その曲ったキュウリでも食べようと思っても、はじめから粒のそろったような、まっすぐになったようなのしか出してこない。こういう点で、私は、いまの集荷会社ですか、荷受け会社というのですか、そういうところが、もうわれわれにそういうものをくださるよりも、そういうものを仕入れたほうが、そういうものを品ぞろえしたほうが、高く値段がつくものですから、そうすると、いまの段階では、数が少なくても相当の売り上げがあれば、それの何%という手取りがあるものですから、キュウリなんか曲がった安いものよりも、まっすぐのいいものを仕入れてくれば自分たちも手取りがいい、こういうことで、なるべくそういったまっすぐなようなものをそろえてくる。こういうところに私どもは消費者として、たいへん不満があるのです。実は、きのうこれを買いに行きましたのは、私はデパートへ行って買った。みんな、それぞれ五人の女性議員が分けて買ってきたのですけれども、私はデパートに行こう、しかも、それはきのうの値段で調べてこようということで、きのう私は四時に八重州口の大丸に行ってこれを買ってきたのですけれども、そこで見ましたのは、キュウリを売っていました。こういうふうな発ぽうスチロールのお皿みたいなものに三本並べて、このキュウリが六十円、ワンパックで六十円、それを見ると、長さもみんなそろっている。そういうものを買ってきたほうが、仕入れのほうでもいいわけです。それですから、曲がったキュウリだの大根の葉っぱを食べてもらえないとか――消費者にもう少しもちろん教育をしなければいけませんけれども、そういうものをわれわれが買わされている。こういう点もあります。 それから、このキャベツなんかもビニールで包んであるわけですけれども、そういうふうな包装の問題について、荷受け会社が物を仕入れるときに、もうすでに段ボールの箱にきっちり入れるわけなんです。しかも、その段ボールも、二へんも三べんも使ったような段ボールじゃなくて、新しい段ボールで、しかも、一色で字が書いてあるのでなくて、ちょっとトマトの赤い色をつけるとかなんとかして、二色刷り、三色刷りというような包装を最近非常に使っているように見える。そういうものも、小売り屋さんがそこから引っぱっていけば、小売り屋さん、ぱっとあけて、その箱なんか捨ててしまうわけですよ。ですから、そういうような包装の代金までわれわれにおっかぶせられている。こういうようなことを私たちは言いたいわけですね。 そういう点で、産地と消費者が直結をすれば、曲がったキュウリも、教育をしてもらえば、食べることもできるでしょうし、そういったような余分な包装の問題もなくなってくるのじゃなかろうかと、こんな感じがするのですけれども、そこらの問題を皆さんからちょっと承ってみたい、こういうふうに思います。 それから、産直をやっていらっしゃるところで、やはり私ども一番問題になるのは、労力とか輸送費とか、そういうものが相当犠牲が払われている。これでは安くなるのは当然だと、よく言われますけれども、この間も、ある消費者協会の会長さんといろいろお話をしてみましたら、なぜ自分たちがこんなことをやらなくちゃならぬのだろうか。これは政府がやってくれるべきなのに、自分たちが労力も何も一切がっさい無料でこういうことをやっていると、もう疲れてしまっていやになった、こういうふうなお話も実はされておったわけです。こういうようなところに、これからも一生懸命やらなくちゃならない点もあろうかと思いますけれども、たいへんそういう点で御苦労でございましょうし、また、そういう点で、いつまでこれが続くのか、こういうことを心配をしているわけでございます。 それから、産直の問題で、もう一つは、品ぞろえですね。消費者は、いま何でも、それこそ冬でもキュウリがほしいし、おナスも食べたいしということで、いろいろな種類のものを食べたがっております。これはもう、いまさら、ここまで生活が広がってきて、季節感がなくなってしまえば、もうやむを得ないのですけれども、そういうときに、ある農協と消費者が直結をしますと、先ほどからお話がありましたように、消費者は、キャベツやキュウリや大根やホウレンソウばかりでは困るからというので、いろいろなものをほしがりますね。そういうときに、たとえば福島のほうではだいぶ寒いのですが、夏にとれるようなピーマンみたいなものが、いま、ハウスがあれば冬でも消費者の要求にこたえて、つくることができるのかどうか、こういうことをひとつ伺わせていただきたいのです。だから、ビニールハウスというものがどれぐらいの役目を果たしているか、また、そういうもので一切がっさいできるものか、そういう点もひとつ聞かせていただきたいと思います。 それからもう一つ、たいへん失礼なことを申し上げるかもしれませんが、野菜がどれだけ大切なのかということを認識をしているかどうかというお話がございましたが、これは、野菜が安いから野菜を食べるのではなくて、われわれの生活で栄養的にもどうしても野菜が必要だということを私は消費者みんなよく知っていると思うのです。ですから、魚が高かった、あるいは牛肉が高かったということで、そういうものはやめても、野菜だけは、高くてもどうしても、野菜がないと生活ができないということは、私はおそらく消費者みんな承知をしておると思う。その点で、特に野菜が乱高下をしますことが消費者にとってたいへん不安になりますし、大根がきのうは五十円だったのに、きょうは一ぺんに百円になったとか二百円になったとかいうことで、たいへん消費者は気にするものですから、なるほど、家計調査でいけば、昭和四十四年度ではこういったものが三%だったかもしれませんけれども、いまエンゲル係数が三四%とか三三%とか言われますけれども、そのような中で、やはり、あまり乱高下をする、これで消費者が非常に困るということ、そこら辺もひとつ消費者側から御認識をいただきたいと思いまして、一言申し上げさせていただきます。 一応、以上で私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○委員長(長屋茂君) 最初、池谷参考人からお答え願いたいと思います。
○参考人(池谷純良君) 消費者が運動として現在やっておる産直運動に対して他からの圧力がないかということですが、目立った圧力というのは、最近はあまり業界ぐるみというような圧力は見受けられない。ただ、隣接の店舗等で、いやがらせ的なことはまだ見受けられる。というのは、やはり運動の趣旨がわかっていただけてないからだろうと思うのです。先ほど鈴木先生も言っておりましたけれども、私たちも、決して小売り店舗をいじめようとか、また困らせようとかいうようなことでこのような運動をしているわけではないのです。小売り店舗と、ほんとうならば協同をして、やはり野菜の小売り人は専門業者として小売り活動に専念をしていただく、このことが一番あるべき姿だ。ただ、現在の流通機構の中で、いろいろと野菜の価格がつり上げられたり、自由に振り回されておる、それに小売り屋さんも消費者も振り回されている、こういう現状だろうと思うのです。そのようなことに対する抵抗の一つの運動であるわけです。ですから、確かに小売り屋さんの立場は消費者よりも弱いかもしれないわけです。また、現在中間にいるところの卸なり荷受けのところで相当そういう操作がされておるというところを私たちは一番問題にしているわけです。小売り屋さんの適正な、三割なり四割のマージンというのは、私たちも、やはり小売り活動をしながら生計を立てていくとなれば当然のことだろうと思う、というふうに考えておるわけです。したがって、業界ぐるみの圧力というものが、いまわれわれのところにはあまり目立っての圧力的なものは見受けられない。農協のほうに対しては、永野さんのほうからでも、あるいはまた全販連のほうからでも答えていただければ現状がわかろうかと思います。 それから、青田買いの問題につきましては、私たち消費者の耳には、一部、大根とかキャベツとか、そういうようなものについては、やはり産地のところに行って一反歩何ぼで買ってきた、買って契約をしてあるのだというようなことは、確かに聞かれております。現実にも、そういうことが聞かれる以上は、あるのではないかというふうに思います。これは、一つには、私の知人なんかでも小売り屋がありますけれども、小売り価格の一つの手段なんですね。ですから、やはりその辺でそういうことが小売り屋さんの立場で考えられて、方法論としてそういうことをなされている部分も、これはあると思う。これは、いわゆる値段の操作をするために、計画的に、ある程度の小売り屋さんなりあるいは地域の小売り業界がまとまってやるというようなことになってまいりますと、これは問題になろうかというふうに考えておるところでございます。なお、詳しくは、そういう現状を産地のほうでまた説明していただけばよろしいかと思います。 それから包装の問題については、いま中沢先生のお考えと全く私たちは同じことを考えている。なぜ一回こっきりで、あの段ボールは捨てられなければならないか。その経費が全部物価に入っていく、あるいはまた、最近は、ごみ処理の問題でも相当問題になっているわけです。スーパーあたりで、すべての野菜がパッケージなりなんなりで、魚でも何でも、みんな、三匹百円とか百五十円という形で売られて、一本買いができないというような事情にまで追いやられておる。しかも、発泡スチロール等で、いま見れば、キュウリ三本入れるパッケージでも一円七十銭くらい経費がかかる。また、スーパーでそれを包むための経費もかかっておる。キュウリなんか、テーブルまで来たら、その場で食うんですから、ばさっと積んでおいてもらって、三本幾ら、一山幾らで売っていただければ、私たち消費者としては十分なんです。それを、わざわざきれいな発泡スチロール、セロハンでくるんだような形で売られて、そしてその経費が乗せられるというようなことになるならば、そういう包装はやめていただいたほうがいいんじゃないか、その分だけ値段を引いていただくというようなことはすぐにでもできることではないかというふうに考えられるんです。ただ、スーパー形式になっている店舗の運営、経営方針上、やはりああいうものに入れて、人がいなくてもただ持っていけるという販売方法をするようになれば、対面販売方式を省力化しようとすれば、ああいう形にならざるを得ないのかどうか。それがまた価格へ来るのではやはり同じことですから、その辺はくふうをしていただく必要があるのではないかというふうに考えます。 それから規格の問題ですが、やはり私たちは、見ると、ひがみ根性かもしれませんけれども、荷受け業者なりなんなりが営業活動をするのに、やりやすいということで、一定の定まった規格へ追いやって、それしか店舗にはないんだというような形にさしているんではないかというひがみもあるわけです。まあ、そういう営業活動をしている人たちにすれば、いろいろなサイズを取りそろえれば、そういう種類が多くなれば多くなるほど手数がかかるということでしょうけれども、曲がったキュウリを食べたいという期待があれば、やはり曲がったキュウリでも何でも売っていただく。あまりきれいにそろえていただかなくても、輸送さえ問題がなければ店頭にそういうものが並ぶことを消費者としてはやはり期待をしているということになろうかと思うわけです。 そういうような包装の問題と規格の問題、特に野菜については規格の問題で、そういう点がそろえられたことによって商品価値を上げることは、私たちもそれを了としながらも、そのことが逆に、営利主義に走るために、営利主義としてそういうことをやられるんであったならば、私たち消費者の立場になれば、やはり文句の一つも言いたくなるという感情でございます。 それから産直の労力の問題でございますが、やはり、これも中沢先生が経験の中から聞かれてきて、指摘されているように、確かに私たちも、これをいつまでも運動だけでもってこのことをやっていくというのには必ず限界がある。忙しい仕事の片手間で、土曜、日曜の毎日そういう運動のために日を費さなければならないとなれば、自分のこともできないような状態では、やはり行き詰まることは明らかである。その辺のことを解消するためには、ある程度こういうテスト的なものから発展をさせていく過程で、やはり完全な経済活動のできるような母体をつくっていく必要がある。住民運動の中からそういう完全な経済活動ができる母体をつくるという、その方法として、いまあちらこちらにあります生協とか、今度の相馬のほうとのパイプ、それから消費者のほうの受け皿として、産地のほうからの的確な経済活動ができる受け皿として、法人格を有する生協活動というようなものもつくらなければならないということで、いま準備をしている、こういう状態。そして、その中で、専門にそれに専念できる役員と職員でもってそのことをやっていくことになれば、これでほとんど定着化し永続ができるのではないかというように考えておるところでございます。 それから、産直の品ぞろえの問題等も、やはりそういうように専門化してくれば、その中では常に消費者の要望を整理をし、それから産地の生産状況をチェックをしながら計画が立てられるということになっていけば、この品ぞろえの問題についても大体解消していくのではないかというふうに考えておるところでございます。 それから、野菜価格の乱高下については全販連のほうからでも意見を述べていただけばよろしいかと思います。 以上でございます。
○委員長(長屋茂君) 榊参考人、お答え願います。
○参考人(榊春夫君) 先ほどお話の中で、青田売りがあるという問題がございます。これは、確かにそういう傾向がございます。私どもの考えますところでは、投機性がそうさせているというふうには必ずしも思っておりません。というのは、野菜づくりの農家の労力事情からしますと、収穫期の労力のピークというのはたいへんなものでございます。この収穫労働の確保ということが、これが一つの制限になって作付面積がそう簡単にふやされないというような制約になっているわけでございます。そういう中で、やはり臨時雇いをするとかなんとかということができないために、やむを得ず、そういう収穫まで引き受けてくれる人があるならば青田のままで手放したいという人が出るのは、ある程度やむを得ない事情がございます。そういうものに私どもが対処する方法としましては、収穫労働の作業班を編成をして、そうして、これは何班かつくりまして、収穫労働はすべて農協の収穫労働班でもってまかなっていく、そして計画的に出荷をしていくというような体制のとれるところは、これは一番理想の姿でございます。そういうふうなものを、われわれとしては、できるだけ、全面的にやることはできないまでも、補いとしてそういうふうな体制をとるということを指導していきたいというふうに考えております。 それから、商品形態のことでいろいろ御指摘がありまして、確かに、われわれ生産者と消費者が直結していないために、われわれの出荷します野菜の商品形態というものが、市場における取引を中心に考えられているというところから、いろいろ欠陥の出ていることは、消費者のサイドからは、もういろいろ御指摘があってしかるべき問題がたくさんあると思います。これはごもっともだと思うのですけれども、しかし、という問題が一つあるわけでございます。というのは、やはり大量化の時代でございますので、個々の特殊な好みなり何なりに対応していくということになりますと、これはたいへんにコストのかかることであり、また、流通のルートが非常にややっこしくなるという問題がございます。その辺のかね合いで対処していかなければならないということになろうかと思います。その辺は十分研究しなければならない問題ですけれども、非常にむずかしい問題をはらんでいるんだということだけ、ひとつ御認識をいただきたいと思います。 それからなお、私のほうから一つだけ、最後の乱高下の問題でございますが、これは私どもも、たいへん困った問題だと思います。これは、現在の市場取引の最大の欠陥というようなことで、非常にやかましい問題になっているわけでございます。これは何とか対処していかなければならない。私どもの対処する方法としては、できるだけ計画的に出荷をしていくということなんですけれども、先ほども申し上げましたように、需要そのものが、きょうは冷い風が吹くからネギが売れる、あるいは暑いからスイカが売れるというような調子に、やはり需要そのものが非常に恣意的なものなんですね。それにどう対処していくかということが、いまの卸売りの機能の中では非常にむずかしい問題だろうと思います。その辺の解決を、相対販売とかいうようなことで改善の方向を見つけていこうというのが、この際の考え方であろうというふうに私どもは理解しているわけでございます。 そのことと関連をいたしまして、先ほど小売りのマージンの問題を御指摘になっているわけですが、やはり、卸売り価格が非常に乱高下をしているために、小売りの価格は卸売り価格よりも安定的な価格で出していかなければならぬ。そのために、高値のときには小売りのマージンが安い。安値のときには高くなる。あるいは相場が上がり勾配のときには小売りのマージンは非常に低いけれども、下がり相場になったときには小売りのマージンが高いというような現象が出てまいります。ですから、ある一日の時点で小売りのマージンをとりますと、二割のものもあれば四割のものもあるということが当然出てくるだろうと思います。これは、むしろ、卸の価格の乱高下のほうに問題があって、小売り屋さんがマージンを操作しているのだというふうに言うのは、少し小売りに酷ではないかというふうな感じが一ついたします。 それからもう一つは、単価が比較的高いものは、率としては小売りのマージンが低くなっているだろうと思います。それから、かさばるもので単価の安いもの、こういうものはむしろ小売りのマージン率というものが高くなっているだろうと思います。その辺の事情を見ますと、まあ価格に対して何割であるべしというふうに考えることがいいのかどうか。むしろ、量に対してどれだけマージンを見たらいいかということのほうが、あるいは小売り屋さんにとってはほんとうかもしれない。まあ、ロス率の非常に高い、いたみやすいものなどがございますね。こういうものは当然小売りのマージンが高くなると思います。その辺はきわめて複雑な要素があると思いますので、ある一日の小売りのマージンだけでは、なかなか、どうこうと言えない問題があるだろうというふうに思います。
○委員長(長屋茂君) 先ほどの池谷参考人の御答弁に関連して、永野参考人のほうから何かつけ足されることがありましたら、お答え願いたいと思います。
○参考人(永野忠君) この運動に対する圧力が生産者のほうにはあるか、こういうふうな御質問だと思いますが、現在の段階におきましては、この運動は、実は、先ほども申し上げましたように、私どもの地方の農協大会を昨年の十月に行ないまして、約千二百名の農民が集まりまして、生産から流通、消費対策についてひとつ一貫した運動を進めようじゃないかというような自主的な運動でございまして、十六農協全部がかたまって運動をいたしております。隣の農協がじゃまをするというようなことは、相馬の場合にはございません。県の場合も、今度は県は新たに首都圏の農業確立運動というものを推進いたしまして、その中でも産直を奨励いたしております。それから、県の農協五連といたしましても、営農団地の造成という中におきまして、やはりこの産直の問題を取り上げておりますので、そういったような面で特別な生産者に対するところの圧力というようなものはないというように受け取っております。 それからもう一つ、品ぞろえの問題でございますが、この品ぞろえの問題につきましては、連絡協議会がございますし、それから、先ほどもお話し申し上げましたように、産直を実施する場合におきましては、これについて両者で話し合いをいたしますし、それから池谷さんからお話がございましたように、いわゆる計画消費と計画生産、計画輸送というような、いわゆる組織的な対応というものがなければ意味がないと思いますので、そういうような意味合いにおきまして、この問題は解消できるし、また、私どもは、これを契機にいたしまして、広域的立場におけるところのいわゆる産地の造成あるいは団地づくり、こういうものに力を入れまして、ただ町田とのつながりができたからというようなことで安易な考え方でもって生産者はいてはならない。これはやはり、ほかの地方に負けないようないいものを安く供給できるような、こういう努力がなされなければならぬ、こういうように考えておりますので、その辺は、連絡協議会という話し合いの場がございますので、そこで十分話し合いをいたしまして解決ができるというように考えております。
○山下春江君 私は、いまから二十三年ほど前に消費生活協同組合の提案者で、二十三年――二十四年前ですが、戦後の消費生活協同組合法をつくった人間でございますが、これは大阪方面のいわゆる商業都市の方々から袋だたきにあっ、て、さっぱり芽をふかないで、細々と各県で、もうやっとそれをつかまえている人があるという程度でございました。私の県においても、ほんの、これをつかまえて細々とやっているというところが一カ所か二カ所ある程度でございましたが、ようやっとこの消費生活協同組合というものが日の目を見まして、いまの町田団地と永野さんのほうの生産地との直結につきましても、とりあえずやっぱり消費生活協同組合を組織されることがたいへんけっこうなことではなかろうか。いま扱っていらっしゃいます商品を私つぶさには存じませんけれども、たとえば、永野さんのところは海岸でございますから、魚類もとれていると思います。何も南米のほうからとれてくるマグロの冷凍したのを食べないでも、あの近海の小魚を、消費生活協同組合があれば、漁業協同組合でもちっとも文句を言われないのではなかろうかと思いますので、それを冷凍して持って行けば、非常に新しい近海の小魚が食べられる。まあ、魚を食べるということを奨励するわけではありませんが、しかしながら、私どもの体質の中にはカルシウムが必要でございまして、小魚はどうしても食べる必要があると思います。野菜が必要なごとく、魚も必要だと思います。そういうことで、やはり消費生活協同組合を急速に設立されますことが望ましいのではないかと思います。いまのままでございますと、きっと何か、いきなり自由に産地直結といってやっておりましても、どこからか故障が出てきそうな気がいたしますので、それを早くおやりになったほうがいいと思いますが、いかがでございましょうか。 そういうことと、それから先ほど、榊さんでございましたでしょうか、計画生産のお話をなさいました。計画生産となりますと、春になったからミョウガの子がほしいの、ちょっとしたシソがほしいの、何のかんのという、そういう小野菜を一々ルートに乗せて販売するということはたいへんなことになりますので、計画生産となりますと、とにかく野菜というものはこれとこれとこれとこれということになりますので、あまりくだくだと、消費者のほうで、これもほしいあれもほしい、それがないならばもう店を変えますと、こういうことになってはいけないので、消費者の教育というものもやっぱり相当必要になってくると思います。 その計画生産をやることについて農協のほうで幾ら決心をなすっても、やはり農林省もそれに乗ってくれなければ何にもなりません。一例を言いますと、去年、おととしだと思いますが、県に赤塚というところがございます。そこは、大根の横ちょに赤い線の入っている赤塚大根という大根の産地でございますが、私ちょうど何かの用でそこを通りかかりましたところ、大根の山が、ちょうど石炭地方のボタ山のように大きな山が三つありました、どろのついた大根を抜いた山が。これは一体何事ですかと土地の方に聞きましたら、大根の種と肥料と手をかけたこととで、どうしても三円五十銭には買ってくれなければ元が取れない。それがいま二円ですから、それで売ったのでは、かえって動かしたり洗ったりする手間が損しますから、ああして投げて捨てたのですと。それから私は東京へすっ飛んで帰ってきて、農林委員会で、農林省がそういうことに手を貸さないというのはどういうことだといって、私は農林省のそういう何か野菜か何かを扱っていらっしゃる局長にかみついたところ、そういう予算がございませんということです。トラックを持っていって、それこそ原価を払ってもらってきて、ただくれようと売ろうと、それはかってなんですが、トラック代がないのです、向こうに。そのトラック代をなぜ出さないのかと言ったんです。この東京で大根を三十円、四十円と出して買っている時代に、三円五十銭に買ってくれれば売るのだけれども、それ以下に売ることは私たち原価が切れるからだめだといって、ボタ山のように積んで腐らかしている。なぜこれを抜いてきたかと言ったら、畑に置いたままにして置くと、この中に野ネズミが入って、いろいろ大根を食べて畑を荒らすので、たいへん畑の地味が弱るのだそうです。そういうことで、しかたがないから抜くだけ抜いたのだということでございました。したがって、野菜などというものは、全国津々浦々を見回すと、そういう、全くもったいない、むだなことが、一ぱい捨てられているにもかかわらず、何か秩序の悪さのためにそれが流通しないということがあるようでございます。 これは質問といっても、あなた方に質問してもしようがありませんね。役所がいないから、しようがありませんが、とにかくそういうこともございますので、私は、町田と相馬とが提携されたという、この双葉農協と町田の提携ということは非常におもしろいと思っておりますが、これも、いまお話やら質疑応答の中にありましたが、行き詰まりが出てくるときがあるような気がしてならないのです。ですから、やはりすみやかに消費生活協同組合を御結成になって、そして、大体消費者がほしがりそうなものは、そこらここらで安く手に入るところから手に入れて持ってきてあげるというようなことを永野さんのほうでも気をおつけになれば、浜通りはいろいろなものができますが、福島県というのは横っ広い県でございますから、中通りしかできないというもの、会津地方しかできないというものがたくさんありますが、そういうものは浜通り農協へ県内で送り込んで、そこから町田に運ぶというふうになれば、非常に県の生産者の方たちも助かると思うのですが、そういうことに対して計画生産という――私の質問がもうばらばらで、わけがわからなくなったのですが、計画生産をするということの、何か計画生産をすれば相当コストが安くなるという自信がおありなら、それを聞かしていただきたい。そして、その計画生産ということでは何十種類も計画生産できないから、野菜はこれとこれとこれということになると思いますが、そういうことに消費者を教育しなければいけない事態が来るとお思いになるかどうか。それから、町田のほうと双葉の産地直結問題では、消費生活協同組合の結成をしていただいて、そうして本格的に必要なものをできるだけ可能な限り、消費者の、何といいますか、希望に沿うように多種多様なものを運んでいただくことができればたいへんいいんじゃないか、長続きするんじゃないかと、こういうふうに思いますが、いかがですか。
○参考人(永野忠君) ただいま山下先生のほうからお話がございまして、魚の関係についても対応できないか、こういうことでございますが、現在、境川団地の自治会におきましては生協の設立に踏み切っております。近く生協の設立が見られると思いますし、この魚の問題につきましては、実は九月二十五、六日に幹部の方々がナシ狩りを兼ねて連絡協議会の分科会に御出席をいただいた際に、特産物の中でノリの問題あるいは魚の問題、あるいはそのほかの、いわゆる相馬では相馬みそといったものも生産されておりますし、そういったような特産物に対する、分科会でこの問題が検討されておりますので、魚の点につきましては原釜の漁協あるいは浪江の漁協で全面的な協力が得られるという見通しがついておりますので、次の段階にはこの問題もひとつ蔬菜と果樹と同じように対応したいというふうに考えております。 それから計画生産の問題でございますが、この問題につきましては非常にむずかしい点がございますが、これは組織と組織の対応でいく場合におきましては、先ほど榊さんのほうからもお話がございましたように、やはり計画的な対応というものがなければ、この運動というものは、需要と供給のバランスと申しますか、そういうものに対しまするところのめどというものがつかないというふうに考えておるわけでございまして、基本的にはやはり計画生産、いわゆる計画消費と計画生産、いわゆる予約制度、こういったような問題に対しましてのいわゆる計画生産ということで対応してまいりたいというふうに考えておりますが、ただ、その中で問題は、あらゆる種類のものを計画生産するかということでございますが、いわゆる主産地形成という農林省で打ち出した政策の中におきましては、その地方のいわゆる特色を生かしました、気候風土に合ったところの、あるいは伝統的な作物というものは、これはやはり主産地形成という形で団地造成の中で伸ばしていくべきものだというふうに考えておりますので、全部バラエティに富んだものをつくるというところの努力よりも、やはりその地方におきましての、いわゆる特産物というものを生かしまして、さらにその中におきまして、そういったようないわゆる特産物を中心にしたところの計画対応というようなものをいたしまして、さらに消費地の要望にこたえまして、要望にこたえられるものからひとつこれは対応していくというような考え方でしたほうがいいんじゃないか、そういうふうに考えております。したがって、消費地の方々としましては、なるべくたくさんのものを並べていただくというようなことを希望しておるようでございますが、実は十月の三十一日に販売いたしました品種としましては、バレイショ、サトイモ、レタス、ナメコ、なまシイタケ、それから大根、キュウリ、セリ、モヤシ、それから果樹としましては、リンゴ、ナシ――ナシもいろいろな種類をたくさん持ってまいりましたが、こういったようなものについて、どういうものをどの程度ほしいかということを、あらかじめ話し合いをいたしましてお持ちしたわけでございます。 それからもう一つ、こういった産直の中にも農民が愛情を込めたという話を一つ申し上げたいと思いますが、これは、相馬市の大野の農青連の委員長でございますが、私たちが交流をした団地に第一回のリンゴを送るんだということで、これはスターを送ってもらったわけですが、それからさらに、ナシは長十郎を送ったんですが、その際には、輸送する直前まで、ナシ等は木にならしておきまして、なるべく糖度の高いものを、おいしいものを届けようということで――これはたいへんな努力でございます。できるだけ輸送する直前までナシをならしておきまして、それをお届けしたというような経過もあるわけでございます。まあ、これはやはり、何と申しましても、お互いに信頼感を持ちまして、愛情をもって生産者と消費者が組織的に手をつなぎまして、こういう問題は話し合いの中で進めていくべきじゃないか、こういうふうに考えております。
○参考人(榊春夫君) 生協ルートによる消費者との対応の問題でございますが、私ども集配センターの供給先としましても、スーパーと並んで生協の店舗というのは最も重要な供給先になっておりまして、かなり成果をあげております。生協のほうから集配センターのほうに仕入れの主任が駐在をして連携をとって仕事をしていくというふうな体制にまで発展をいたしております。そういうことで、生協の事業には私どもも大いに期待をいたしております。山下先生からお話のございましたような、生協の発足時におきましては、生協活動というものが店舗を持たないで、ときどき共同購入をするというようなことから始まってきているわけですけれども、最近は店舗を持っての事業活動というのが逐次強化されつつあります。私どももそういうふうにやっていただきたいというふうに期待をいたしております。そういう立場から考えますと、ちょうど私ども農林漁業の事業団体には農林中金という金融機関がございます。そういうふうなものとしまして、現在の生協では、労働金庫が、まあいわば系統機関というような姿になっておりますが、労働金庫は、金融機関の性格上、こういう施設資金なり事業資金をまかなっていくには必ずしも十分でないというふうに私ども考えております。そこで、私どもの希望としましては、近く農林中央金庫法の改正もございますので、この金庫の正式会員になるか、あるいは準会員というようなものが認められるんならば準会員でもあるいはいいかと思いますが、いずれにしても、協同組合という立場で金庫資金が会員並みに活用できるような制度にしていただけるんならば非常にうまく仕事も展開していくんじゃないかというふうに念願している次第でございます。 それから、計画生産なり、あるいは契約生産というようなことを私どもも考えているわけでございますが、これは決して広範な品目についてこういうようなことができるとは考えておりません。むしろ、いま一番問題になっております秋冬期の大根、白菜、キャベツというような、こういう中心的な重要品目につきまして、それも大消費地に対する供給を確保していくという立場から、一歩一歩積み上げていくという考え方で手がけていったらどうだろうかという考え方を持っているわけでございます。やり方の具体的な問題についてはいろいろと検討しなければならぬ問題もあるわけなんですが、方向としては、農林省のほうでも、何か、価格安定制度の拡充をすると同時に、指定消費地に対する供給の確保をはかっていく、それを生産者団体が需給調整機能を発揮して安定的に供給していくという方向については、農林省のほうでもお考えになっているようでございまして、私どもも、その辺の具体的なやり方について十分御相談をしながら推進をしていきたいというふうに考えておる次第でございます。
○柏原ヤス君 町田の団地と相馬地方の農協と、たいへんうるわしい、すばらしい直売をやっていらっしゃる。私、こういうことがどんどん行なわれていくべきだと思っております。 榊部長さんにちょっとお聞きしたいんですが、私ふしぎに思うのは、福島県というと、だいぶ遠いところだと思うんですね。千葉県とか群馬県とか茨城県とか東京の周辺、たくさんそうした野菜を扱っている農協があるのにかかわらず、福島のそういう遠いところと結びついている。野菜の問題で非常に大きい運賃の問題ですね。こういうことを考えたときに、何もそんなに遠いところから持ってこなくてもいいんじゃないかと、近いところでできるのではないかと、しろうと考えかもしれませんが、思うわけなんですね。また一方、この間千葉へ行きまして、千葉の農協の方とお話ししましたが、農協の中でも東京に近い方面の農協の方たちは、非常に農家の人といろいろ利害が対立して、任意組合とか、個人出荷なんかがどんどんされてしまう。そうすると、農協は全くもう、そうした点で統率をとっていけない。それに比べて、同じ千葉県でも東京から遠いところは、わりあいに農協に野菜を持ってくる農家が多い。こういうことから考えますと、やはり東京周辺の農協はこうした団地との直結というものをあまり望まれていないのか、やはり遠いところほどそういうことを望んでいるのかどうかという点でございます。今後こうした直結をもっと拡大していくために、何かそうした御意見があったらお聞きしたい、こういうように思うわけなんでございます。これが一つです。 それから永野幹事長さんにお聞きしたいんですが、実際に直売をしましたのは三十一日ですね。
○参考人(永野忠君) はい。
○柏原ヤス君 そのときの様子を、もうちょっと具体的にお聞きしたいんですね。で、まず値段をどういうふうにきめたのか。まあ八トンの売り上げ五十万というお話だけですけれども。それから、その売り方ですね。目減りするとか、いいものと悪いものとの区別が出るとか、やっぱり野菜の売り方というのはたいへんむずかしいように思うんですね。それが合理的に行なわれたのじゃないかと思う。どんな方法でなさったのか。それから今後もなさるわけですか、これは。
○参考人(永野忠君) ええ、やります。
○柏原ヤス君 一回目ですね、これ。
○参考人(永野忠君) はい。
○柏原ヤス君 今後どんな、定期的にやるのかですね。また、その野菜の出回りですか、をにらんでやるのかですね。そういうところに、まあ今後技術的ないろいろな問題があると思うのですが、そういう点をお聞きしたいのです。お願いいたします。
○委員長(長屋茂君) では、榊参考人から。
○参考人(榊春夫君) まあ、福島のような遠隔地とどうして直結が成立をしたのかということでございますが、これは、ごらんのとおり、両方にすぐれた指導者の方がおられて、その御努力によって成立をしたということはもちろんあると思います。が、私どもまあ一般論的に考えすまと、特定の需要と結びついてそれを過不足なく出していくということを考えますと、小さな産地ではこれに対応できないということがございます。冒頭の鈴木さんのお話にもありましたように、Sだけをほしいとおっしゃる、Sだけ出してしまったら、あとはどう売るかということになりますと、それぞれの品位のものがあって初めてその荷口が相応の価格に売れるわけでして、Mだけがなくなっちまって上下だけだということになると非常に売りにくいという問題が出るわけでございます。そういうことからいたしまして、かなりの大型の産地でないと、この特定需要をまかなって、なおその残余のものの販売に支障がないという、そういう体制がとれないだろうと思います。そういうことでいくのじゃなかろうかと思います。 それから、まあ特に千葉県あたりの近郊産地が系統の集荷がうまくいっていないという問題があるわけでございます。そういうところはなぜかと申しますと、やはり古くからの野菜の産地でございますね。近郊はみんな古くからの野菜の産地でございます。で、農協関係がこういうものを本格的に手がけます前から、いろいろな業者とのつながりなり、あるいは荷受け機関とのつながりなり、あるいは産地の集買業者の地盤化しているというようなことがいろいろと経過的にございまして。そういうものが尾を引いているということが、かなり近郊産地についてはあるのだろうと思います。同時に、まあ系統農協が需給調整をはかるのに、やはり系統農協でなくてはできない特色を発揮してやるような体制をつくるのに、なかなか自力ではそこまで力が充実しないというふうな苦労がございまして、現状では間々そういう側面もあるのだろうと思います。しかし、逐次系統の取り扱いの体制というものは向上してまいっておりますので、冒頭に申し上げましたような制度的な裏づけがあれば、農協が十分生産・出荷の調整を受けて立つだけの体制はできつつあるというふうに私どもは考えておるわけでございます。
○委員長(長屋茂君) では、永野参考人のお答えを願います。
○参考人(永野忠君) ただいまの柏原先生の御質問にお答え申し上げたいと思います。 この十月三十一日の直売の状況でございますが、これは、先ほども申し上げましたが、八トン車一台で持ってまいりました。金額は約五十万と申し上げましたが、おもなものとしましては、先ほど申し上げましたような、バレイショ、サトイモ、レタス、ナメコ、なまシイタケ、それからモヤシ、大根、キュウリ、セリ、ニンジンといったようなものですが、とりあえずこういうものをということで、あらかじめお話し合いをいたしまして持ってまいったわけでございます。 それで、値ぎめの問題につきましては、これもやはり事前にお話し合いをしまして、先ほど池谷さんのほうからお話がございましたように、価格の決定は、三十日の中央卸売り市場の高値、これを参考にとりまして一応価格をきめております。 それから売り方でございますが、これは三十一日の九時ごろから実施をいたしましたが、三十日の夜――大体私のほうの相馬地方におきましては、ほとんど毎日中央の卸売り市場に八トン車ないしそれに近いものが参っておるわけでございます。結局、十六農協と申しましても、昔の数でいいますと、旧町村で三十五の町村程度がその生産団地の中に入っておりますので、あらゆるものについての対応ができるわけでございますが、そういったようないわゆる売り方につきましては、朝こちらのほうに参りまして、まあ第一回の場合におきましては一応バザー方式でやったわけでございますが、私とものほうからも数名――一応この消費者の方々と一緒にひとつ勉強すると申しますか、品物をいろいろ見ていただくという勉強をかねた第一回のバザーでございましたので、私どものほうからも参りました。それからさらに自治会の役員の方々、当日はちょうど団地祭でございましたので、婦人部の方々等にも御協力いただきまして販売をしたわけでございますが、九時ごろから始まりまして、大体二時間くらいで品物がほとんど全部なくなったという状態で、余ったものは何もなかったということでございまして、その残品に対するところの処理につきましての心配はなかった、こういうような状態でございます。 それから輸送の点につきましては、これは、中央の卸売り市場に持ってまいります運賃と町田のほうに届ける運賃――私のほうから横浜に参るまでの運賃は大体トン五千円くらいでございまして、ほとんど横浜までは変わらない。こういうような運賃でございますので、そういう点ではまあ別に問題はなかった。 それから清算の問題ですが、清算につきましては、結果的には、先ほど御報告申し上げましたように、生産者のほうには一割程度高く買ってあげられて、消費者には三割程度安く売られたというデータが出ておりますけれども、こういったような関係につきましては、一応経費としましては、革協の系統のほうの三%程度のいわゆる扱い手数料ですか、そういったようなものと運賃、それから消費地のほうに対しますところの自治会の一応の経費というものも見て、先ほど申し上げましたような、一割・三割程度の清算が出ておるわけです。これは、当日、三十一日の日に即売をいたしまして、その日の午後に現金をちょうだいして帰った、こういったような状態でございます。 まあ、これは第一回のバザー方式をかねてやったわけでございますが、第二回以降につきまして、これからもやるのかというお話でございますが、これからこの問題はさらに連絡を密にいたしまして、常に話し合いをしながら組織的な対応をしてまいりたい。第二回は大体十二月に考えておるわけでございます。これにつきましても、自治会のほうで機決関定をいたしましたものを私のほうに御連絡をいただきまして、今後はトラックだけをよこしてお願いする。したがって、先ほど山下先生のほうからお話がありましたように、今後、労力奉仕ではとてもこれは限度がありますので、生協をつくりたい、専従職員というものを置くというふうな形で、いわゆる受け入れ体制というものを確立していただくというふうな話し合いも両者のほうでやっている、そういうふうな状態でございます。 以上でございます。
○委員長(長屋茂君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(長屋茂君) 速記を始めて。
○柏原ヤス君 これは、きょう皆さま方にお聞きしたいことと、ちょっとはずれるのですけれども、よろしいですか。 鈴木先生に、こういうときじゃないとお聞きできないから、ちょっとお聞きしたいと思うのですが、需給調整の問題と価格安定ですね、このことについてですが、計画的、安定的な出荷の確保ということで系統出荷ということが進められておる。農協から経済連、そうして卸し業者というふうに出荷されております。けれども、非常にこれは少ないと思うのですね。全体の三〇%ぐらい。あとの七〇%は、個々の単協あるいは任意組合、個人出荷あるいは産地仲買人の手で出荷されている。卸売り業者というのは、価格が高くなればなるほどもうかるというような立場にありますので、やはりうまくいっていないのですね。生産者だけに供給の安定を求めるということは無理だと思うのです。市場全体で――市場といっても卸売り業者ですが、その卸売り業者にもっと責任を持たせて、これだけの品物を確保するという、そうした責任を持たせるべきじゃないか。卸売り業者というのは、持ってくるのを受け入れて、そうして、せって売っている、こういう立場になっているわけでございますね。それで、そのためには、まず定率手数料、八・五%ですか、これをもう少し検討する必要があるのじゃないか。また、適正な供給量を確保することが収入の増加にもなるという形にすべきじゃないか、こういうふうに思います。また、ときには、入荷量がふえても値が上がる、ほんとうは下がるわけですけれども反対に上がっていく、入荷量が減っても値が下がる、こういうふうになる場合があるわけです。価格の安定という点に重点を置くならば、現在のせりというものをもっと検討すべきじゃないか、こういうふうに思いますが、この点、よろしくお願いいたします。
○参考人(鈴木忠和君) それでは、幾つかお答えいたします。 最初、系統出荷されているものは計画生産されているものというようなお話がございましたけれども、系統出荷ということと計画生産というのは、これは別のことでございまして、系統出荷というのは、単協から経済連に集まって、それから形式的には全販連に集まって、それで出てくるというのが系統で、その場合には、計画出荷というのは、これはどんな意味かわかりませんけれども、計画出荷、計画生産ということは、まずないのじゃないかと思います。そういう意味では。 それからもう一つは、卸売り業者のところは、単に、品物の集まってきたものを売ります、こういう形だということをおっしゃいましたけれども、実際は、卸売り業者というのは、山回りと申しまして、つまり、自分が荷をたくさん引けば、いまお話しのように、それだけ手数料が入りますから、卸売り業者というのは、各産地等を回って歩きまして、なるべく出してもらいたいということで、盛んに回って歩いているようでございます。ですから、お話とはちょっと違いますけれども、ただ単に、ここのところで、せりをやっているだけではないということでございます。 それから第三番目に、入荷量がふえても値段が上がるというようなお話でございますけれども、どうも私、寡聞ですけれども、大体、入荷量が多くなればやっぱり値段は安くなるのではないかと思いますし、足りなくなれば高くなるということではないかと思います。ただ、この場合に問題になりますのは、高くなる場合、つまり、足りないときには投機的な意味があって実勢よりも高くなる可能性がどうもあるようでございますしへそれから入荷量が多い場合には実勢よりも安くなるような可能性があるのではないかということでございます。 それから八・五%、これは問題だというような仰せでございますけれども、これは、実は昔から非常に問題でございまして、いまから五年くらい前に、一割でありましたのを八・五%に下げたわけです。それで、この八・五%がなぜ問題なのかと申しますと、生産者のほうに対しまして、この八・五%のうちから大産地に対しては歩戻しというものをやっております。一・七%から五%ぐらいは生産者のほうに戻します。それから小売りや仲買いのほうに対しまして完納奨励金というものを一%くらいでしたか、出しますから、実際のその卸売り業者の手数料は五・五%ぐらいになっているということで、だから実際の手数料に近づけたほうがいいのではないかという説もございます。つまり、生産者のほうに戻したり、完納奨励金のような形で仲買いや小売りさんに戻すのはおかしいではないか。いま柏原先生がおっしゃいましたような形で、ある意味では、単に間に立っているのだから、それにしたらいいのではないかという説もございますけれども、これはたいへんいろいろむずかしい問題でございます。そういう形で見てまいりますと、どうも全体として考えてみますと、この卸売り業者から仲買い、小売りを通って消費者に行くということは、そんなにその中で問題はあることはありますけれども、各業者が非常にもうけているということは、どうもなさそうだという感じがするわけでございます。ですから、ここのところが不合理だというような感情的な問題ではなくて、現実に、実際こういう卸売り業者や仲買い業者、小売り業者がどうやって暮らしを立てているのかといったような点を、もう少しはっきりさせていくのが必要ではないかと思います。 一つ申し上げますと、実は仲買い業者というのは、マージン、これはわからないのです。私たちが追跡調査をいたしましても、卸売り業者の仕切り値段は幾らとこれはわかりますし、小売りの値段はそのものを追っかけて行って小売りへ行くとわかりますけれども、仲買いのところは、先ほど申しました相対取引ということなんです。ですから、相対取引が非常にいいというお話もございますけれども、相対取引というのは、かってに値段をつけてしまうということですから、どっちか勢力の強いほうの値段に押し切られてしまうこともあるんではないかということもございますから、この仲買い業者のところで相対で行く値段何%、これがよくわからないで、それで聞きに行きますと大体追っ払われてしまうのが落ちです。なんで来たのかというような顔をされまして。ですから、逆に、せりというものは現在の需要と供給を反映するのに、そんなに間違った値段ではないんではないかというふうに私は思っております。ちょっとお答えにならなかったかもしれませんけれども……。
○柏原ヤス君 お聞きしたその言い方がちょっとまずかったかと思いますが、系統出荷というのは少ないですね……。
○参考人(鈴木忠和君) いや、そうでもないと思います。
○柏原ヤス君 いや、少ないんですよ。
○参考人(鈴木忠和君) 系統というのは、どういう意味の系統……。
○柏原ヤス君 これは農協から経済連を通って、そうして卸売り業者へ行くのですね。
○参考人(鈴木忠和君) それは何%ぐらいですか。
○柏原ヤス君 三〇%……。
○参考人(鈴木忠和君) 三〇%くらいかもしれません、そういう意味では。
○柏原ヤス君 七〇%はその他の形態にいくわけです。 それじゃ、なぜ系統出荷が少ないかといいますと、私行ってみていろいろ聞いてみますと、確かに農協へ持っていくということに対しては、農家にとってはいろいろな言い分があるのですね。
○参考人(鈴木忠和君) その残りの中で、個人とか何かじゃなくて、全部農協単位で任意出荷組合のような形で組合として出しているのがかなりあります。
○柏原ヤス君 ありますね、単協といって。
○参考人(鈴木忠和君) 単協段階で卸に出す、それは共同出荷というふうにわれわれは一応見ているわけです。
○柏原ヤス君 経済連を通して卸売り業者にいっているのですね。それでなぜそういうふうに少ないのか、そういうことがひとつ問題だと思うのですね。それから卸売り業者が山回りをしていろいろ荷を引くことに一生懸命やっていると言っていますけれども、それはやっていることはやってますけれども、駐在員という隠然たる力を持ったのがいるのですね。そして卸売り業者に対してすごい圧力を加えているのですね。
○参考人(鈴木忠和君) それは産地の人でしょう。
○柏原ヤス君 ですから、駐在員ににらまれると、卸売り業者というのは荷物を集められないのですね。たとえば江東市場なんかに行ってみますと、あそこに二つの会社があるのですね。片一方の会社には四国の優秀なミカンがどんどん来ているのですね。ところが、こっちの会社にはそのミカンが一箱も来ていないのですね。同じ市場の中で、たった二つしか会社がないのに、こっちではどんどんいいミカンを売っているけれども、こっちでは売れない。そこにいろいろな裏での圧力とかなんとか、そういうことがあるらしいのですね。そういうふうに考えますと、卸売り業者が非常にそういう点では弱い立場に立っていると思うのです。 それからもう一つ、卸売り業者というのはどうなってももうかるのですね。あれは品物が少なくてももうかるのですね。多ければまたもうかる。そういう何かすごいピンはね業者の最たるものみたいな感じがするわけなんですね。それは八・五%という手数料に私問題があると思うのですよ。その八・五%も、また出荷奨励金だとか何とかいって、それでまた農協と組んで――その奨励金が確かに農家の人にいけばいいのに、いかないわけでしょう。
○参考人(鈴木忠和君) いくのもあります。
○柏原ヤス君 ほとんどいってません。
○参考人(鈴木忠和君) いや、いくのもあります。
○柏原ヤス君 そういうふうに言っておきましょう。それはいろいろな形でいっているとは思いますけれども……。
○参考人(鈴木忠和君) いやいや、直接にいくのもあります。
○柏原ヤス君 それはそうかもしれませんが……。
○参考人(鈴木忠和君) いかないのもありますよ、もちろん。
○柏原ヤス君 ですから、私はいかないほうを問題にしたいと思います。ですから、そういう点から供給ですね、供給というものを生産者だけに要求して、農林省がこれをつくれ、あれをつくれ、どうだとかこうだとかいうふうにしていくのは、少し方法としては足りないのじゃないか。むしろそういう方面にですね、卸売り業者とか、系統出荷とかいう、そういう問題のほうにいろいろ取り上げなければならない問題があると思いますが、先生はそういう点についてどういうふうにお考えになっているかお聞きしたいと思って、お聞きしたわけでございます。 あとのほうの問題は……。
○参考人(鈴木忠和君) どうも申しわけありません。あとのほうの問題は産地の駐在員ということですね。産地の駐在員が市場の近くにいて、自分の荷を引けということを言っているから、つまり生産者は非常に横暴であると、こういうことの御意見……。
○柏原ヤス君 生産者じゃなくて、卸売り業者が引きたい荷物をどんどん引けるはずなんだけれども、引けてないのですね。
○参考人(鈴木忠和君) それはだれが引けないようにさせているのですか。それは駐在員ががんばって引かせないということのお話じゃないのですか、産地の駐在員が。
○柏原ヤス君 駐在員が農協にいろいろ指示を出すわけでしょう。
○参考人(鈴木忠和君) だから、その駐在員というのは生産者の代表の駐在員じゃないのですか。
○柏原ヤス君 駐在員というのは、経済連から来ているんですよ。
○参考人(鈴木忠和君) 荷受け会社の駐在員というのはそんなにいませんけれども、その駐在員というのは現地にいるわけですか。
○柏原ヤス君 東京にいるんです。
○参考人(鈴木忠和君) 東京にいるんでしょう。だからそれは産地のほうの組合の駐在員じゃないんですか。
○柏原ヤス君 経済連から来ているそういう出張員です。
○参考人(鈴木忠和君) わかりました。だから、それは生産者が横暴だということになるわけでしょう。つまり系統出荷をやっている経済連の人が東京にいまして、そして、これは出しちゃいかぬ、ああしちゃいかぬというから、要するに生産者の代表が非常に横暴で、荷がうまくそこへ回らないと、こういうお話になるんでしょう。
○柏原ヤス君 横暴だとか横暴でないとかいうのはあとの問題として、卸売り業者というのは、そういう人たちのいろいろな動きにすごく左右されているわけです。
○参考人(鈴木忠和君) だからそれは、生産者の言うとおりになるというお話でしょう。そうなると、生産者もしくは生産者代表の駐在員というのは、そういう形のものじゃないかと思いますけれども……。
○柏原ヤス君 ですから駐在員というのは、荷物の出し方を指揮しているわけです。
○参考人(鈴木忠和君) つまり、産地がございますと、産地のほうの、たとえば福島なら福島の駐在員が東京におるわけです。それで、その駐在員のところに荷物を送ってまいりますと、その荷をなるべく高く売りたいから、あちこち、荷をなるべく高く売れるところに送ってやるということだから、どうもお話がちょっと……。
○柏原ヤス君 それじゃ、あとで相対で……。ありがとうございました。
○田代富士男君 ただいまのは大事な問題でございますから、また個人的に、ひとつよろしくお願いしたいと思います。 で、きょうのこの物価委員会は、先日の理事会でも、婦人の委員の皆さん方が現地に品物を買いに行きまして、充実した委員会にしようということになりまして、私きょうは全国十都市の――北は北海道から南は九州に至ります主要都市の七日、八日の卸売り価格、それからその土地における小売り価格の一頼表を用意した。私きょうこの委員会におくれてきた理由というのは、卸売り価格が午後一時ないし二時でなくちゃわかりませんから、それでおくれてまいったわけなんです。本来は経企庁長官も交えまして、私はこの数字の上から逐次質問をしていきたいと、このように思っておりましたけれども、きょうは参考人の皆さんを中心とした委員会だということでございますから、一応参考人でけっこうでございます、経企庁長官や農林大臣等がいらっしゃれば、これはあらゆる角度から検討できると思いますが。で、この十都市の品物は、理事会できめてあります十の品目、それを全部調べました。で、これで私感じますことは、非常に高値と安値とありますけれども、全国各地によりまして、値段の違いがあまりにも大きいということです。たとえば大根をあげますと、まあ七日と八日とありますが、時間もありませんから、八日の分の卸値を主体として申し上げますと、まあ単価は一キロ単位で静岡が六十五円です。これが高値、一番高いんです。で、一番安値になっているのは仙台です。仙台は大根が二円です。一キロ六十五円と二円との間ですね。まあ大根だけの例をとりますと、東京はここにも出ておりますが、十六円と聞いております。札幌は高値が五十円、安値が三円、仙台は高値二十円、安値二円、横浜は二十二円とだけ出ております。静岡は一番高くて六十五円、安値が十五円、名古屋は高値十八円、安値十三円、大阪は高値三十円、安値十八円、広島は高値四十円、安値五円、高松は高値四十一円、安値三十円、福岡は高値三十円、安値六円、これは大根だけでございますが、これは全品目にわたりましてこのような異常な上下がございます。まあ私もこれを見まして実にびっくりした次第です。白菜も高値と安値だけ言いますと、白菜は、一番高いのが札幌五十三円、安値が福岡二円。ネギの一番高いのは福岡二百円、安値が広島十円。ニンジンの一番高いところは静岡、札幌がともに七十円、安値は高松の五円。キャベツは東京が一番高いです、四十三円。安値が札幌六円。ホウレンソウ、高値、静岡二百円、同じく高松二百円、安値、広島十円。ジャガイモ、高値、仙台、大阪ともに六十円、安値、高松三円。それからタマネギ、高値、仙台六十円、静岡六十三円、大阪六十円、安値、高松八円。リンゴ、ミカンはちょっと単位がいろいろ違います。リンゴ、ミカンは果実でありますから省きますが、このように土地柄で違いがございます。もちろん、野菜価格の変動というものに対しましては、年次変動――まあこの年次変動につきましては、東京の中央卸売り市場におきます主要野菜の年平均卸価格の変動係数を調べてみましたら、タマネギが三八・九%、大根が三〇・六%、このように露地野菜の価格変動は非常に大きい。それに比べましてキュウリが二五.七%、トマトが二六%、これは施設ものです。施設ものは比較的露地野菜に比べますと、これは高いことは高いですが、変動は少ない。年次変動の要因とすれば、作付面積とか、その他いろいろな問題がありまして、供給量の変動ということが大きな原因になっているのじゃないかと思う。これが一つ、年次変動については。それに比べまして季節変動ですが、季節変動は産地の季節的交代体制が次第に整ってきまして、こういう施設野菜に普及してきまして幾分かこれは変わりつつある段階じゃないかと思います。ところが問題は日々の変動です。これは当日の入荷量の、流通過程におきます需給調整機能が不足している段階におきまして、この価格変動があまりにも大きい。いま私、八日の分だけのことを申し上げましたけれども、一日の違いが大きいのがずいぶんあります。まあこれも時間がありませんから全部言いませんが、大根を例にとりますと、札幌は、昨日は高値十三円安値二円、きょうは高値五十円安値三円、白菜は昨日が高値三十円安値十円、きょうが高値五十三円安値十円。まあこのような状況になっておるわけです。一日でこれだけの違いがあります。こういう点につきまして大臣がいらっしゃったらこまかくと思ったんですけれども、幸いこういう関係の研究をなさっていらっしゃいます千葉大学の鈴木先生がいらっしゃいますものですから、この年次変動をどのように根本的に解決していったらよいか、季節変動は変わりつつありますけれども、日々の変動をどのように解決していったらよいか、この点に参考になる御意見をお願いしたいと思います。
○参考人(鈴木忠和君) たいへん値段の開いているのをいろいろお調べいただきまして、たいへん参考になってありがとうございました。そこの値段の開きで一つ申し上げたいのは、たとえば静岡でキロ六十五円、仙台で二円だというふうに仰せられておりますけれども、問題は、その場合にどういう規格のもので、どういう品質のものがどうかということをはっきりさしていただかないと、実は比較にならないということなんです。つまり、ものは産地によってそれぞれ品物が違いますし、規格等級が違いますから、そういう規格等級の同じもので同じ品質のものを比較されて、それで各地これだけ違うということでないと、同じ品物で、たとえばトマトといっても一番いいのから悪いのまで値段は一ぱいございますから、それを一括してトマトはこうであるということでは、ちょっとまだ問題の詰め方が――多少それだけで問題が大きいというふうには即断できないのじゃないかということが一つございます。 それから、年次変動のことでございますけれども、いまトマトと申しましたけれども、トマトと申しましても、同じトマトでも冬場出てくるトマトと夏出てくるトマトとでは、同じトマトでも物が違うわけです。つまり冬出てくるトマトというのは、たとえば高知から出てくるのは、これはハウスの中でつくっておりますし、六月に出てくるものは露地でつくっておるというふうに、物がそもそも違うもので、ただトマトというからそういうふうになってしまうんであって、それは夏のトマトとか冬のトマトとか、温室のトマトとかいうふうにいろいろ分けて、いろいろ考えていただくと、もう少し問題に接近できるのじゃないかというふうに考えます。で、年次変動全体といたしましても、これはどうもやっぱり消費者のほうがだんだんぜいたくになってまいりましたものですから、産地のほうでもなるべく前進出荷ということを申しまして、早く出すようになりました。早く出したほうが値段が高くなるものですから、そういう影響がかなりありまして、だんだん高くなっていくこともありますし、またみんながワッと出すことによって、あるときに非常に供給が集中して下がるというようなことがございますから、どうもそういうふうに見ますというと、年次変動はそれだけ福祉国家といいますか、高度成長の影響がそこにあらわれているのじゃないかというふうに考えられます。 それから、日々の変動はいま申し上げましたようなことでございますから、おそらく、こういうのは現在のように情報が発達しておりますと、各産地のほうで全部わかりますから、どこがある種の品物が高いということになれば、平準化作用がかなり起こっているということがあるのじゃないかと思われますので、見た目ほど変動が大きいということはないんじゃないかということが一つございます。しかし、それがないということではなくて、実は一番先に申し上げました、非常に乱高下をする。これは、どうも私非才でどうにもしようがないものですから、そういうときは一日、二日買わないで待ってもらうしかしようがないのじゃないかという気がするのです。そういうことで、たいへん消極的なという御意見があると思うのですが。
○田代富士男君 時間があれば――もうほんとうに私はきょうは残念です。こちらがずいぶん資料をそろえましたものですから、よけいに残念だと思いますが、いま先生が第一番目に、これはただ単なる価格を聞いても、品質、産地によって違いがあります、このように参考意見を言っていただきました。私は、当然そのこともある程度は知った上でこれを調べました。静岡の例をいま先生が申されましたから、私は静岡の資料でその例をもう一つ申し上げます。いまは全国各都市の違いを申し上げましたが、御承知のとおり静岡には静岡市の公設市場がございません。静岡は私設の市場でやっております。そこで静岡には大きい市場が三つあります。静岡と中央と合同と、この三つがあります。いま私、全国の十都市を言いましたが、これは地域的に離れておりますが、同じ静岡に三つあります。その周辺地区の産地にも等級があるでしょうけれども、まあ、ただいま申し上げました最初のデータに比べるならば、これはその周辺は同一と見ていいでしょう。そういう観点から私一つだけ、これは静岡の例を申し上げますと、大根一キロ、静岡卸売り市場は高値六十五円、安値二十円、これは十二月八日、きょうです、中央卸売り市場、高値三十五円、安値十円、合同卸売り市場、高値六十円、安値十五円、これがきょうのせり市の値段です。そこで、これをもう一つ突っ込んで――一日高かったら、お待ちになってお買いになったらよろしいでしょう、日々の変動に対してそれ以外にありません、先生のはそういうあれでございましたが、これを一日前にいたします。十二月七日を申し上げますと、静岡卸売り市場・高値五十五円、安値二十円、中央卸売り市場・高値三十七円、安値十円、合同卸売り市場・高値四十五円、安値十五円。これをもう一日申し上げます。十二月六日でいきます。せり値の静岡・高値六十円、安値十円、中央・高値四十円、安値十円、合同・高値四十円、安値十円。これは大根です。大根が一番先。異常な現象を示しているのはネギです。ネギの一つの例をあげますと、静岡市場では十二月六日・高値百三十円、安値八十円、十二月七日・高値百五十円、安値百円、十二月八日・きょうの高値百七十円、安値百円、これが合同卸売り市場になりますと、十二月六日・高値百二十円、安値六十円、十二月七日・高値二百五十円、安値百円、十二月八日・高値百円、安値五十円、こういうように同じ静岡の土地について見ただけでもこれだけの違いがあります。そうしますと、品質とかのそれで変動があります。これももちろん要因の一つです。お米におきましても産地によりまして等級がありますとおりに、野菜はどこの野菜がよいとか、メロンは静岡のが一番よろしいとかわかっております。しかし、このような違いがあるというのは、もちろんいまおっしゃった品質等の原因もありますけれども、それ以外の何ものかがあるということ、まして私は、静岡市の場合は公設市場でないという、こういう観点からいまさきの問題を、先生の答弁に対して再度この問題を提供したのです。これに対する御意見をお願いいたします。
○参考人(鈴木忠和君) 私が申し上げましたのは六十五円から二十円というふうになります場合には、その高いのはどういう規格のものの、どういう品質のものがどうかというふうに同品質で、同じ等級のものについて比較していただきたいということでございます。静岡のまわりからみな来たのじゃないかとおっしゃいますけれども、それもありましょうけれども、よそから来たのもあるのじゃないかということです。この三日を拝見しますと、これはあまり変わっていないわけですよ、これですと。大体、一回二百五十円というのがありますけれども、下値は大体そんなに違っていないでしょう、上もそう違っていないんです。この資料からいけば、大体せりというのはこれで公平にできているというふうに私たちは判断できるように思うのですけれども、どうなんですか。
○田代富士男君 そうおっしゃれば、またデータを出したくなるのですが、時間がありませんから……。これはまだほかにも一ぱいありますけれども、先生は消極的な御意見で、あまり……。
○参考人(鈴木忠和君) 積極的に、せりは公平に行なわれているだろう、こういうのです。
○田代富士男君 これだけの値段の違いがありまして……。
○参考人(鈴木忠和君) 物が違えば値段も違うのです。
○田代富士男君 それはそうでしょうけれども、しかし、物が違い、値段も違うのですが、同じ静岡市場へ出すものは大体同じ物がいくんです。
○参考人(鈴木忠和君) それがわからぬ。出す物が違うかもわからぬ。
○田代富士男君 出す物が違うかもしれないけれども、ほぼ見当は同じ。ネギ一つにしましても、安値が同じじゃないかとおっしゃいますが、安値がネギ一つとっても、十二月七日は静岡市場安値百円、中央は百五十円、合同は百円、五割の違いがある。これでも公正なあれだと――これは現物がありませんけれども、しかし、これだけの違いが出ております。
○参考人(鈴木忠和君) だから、単にそれだけでは話にならぬということです。
○田代富士男君 話にならないけれども、先生はそれをいま研究していらっしゃいますから、先生のような御答弁をお聞きしていたら話にならぬ。こういうふうなことになるわけです。だから、もう少しでもプラスになるならばと、私は期待をしていたわけなんですが、これはもう次回の何かのときに私いたしますが、あと時間がないからまとめてひとつお尋ねいたしますけれども、野菜の価格を少しでも消費者のために価格を安定させようというような趣旨ですから、ただ単なる数字のもて遊びではありませんから、その点はひとつ先生もよろしくお願いいたしますよ。
○参考人(鈴木忠和君) 私のほうでも、そういうことでいろいろ……。
○田代富士男君 それはわかりますけれどもね。そこで、野菜の価格をひとつ安定さすという意味におきまして、これは東京の神田市場の問題につきましても市場を整備しなければならないということが前から言われている。もう神田市場は五年前ぐらいに比べれば、取扱量が倍になっております。それでも前と同じような機構になっておる。こういう意味におきまして、これは何とか手を打たなくちゃならない。そういうわけで、いまいろいろ質問をされました中で、政府としましても、四十一年度に指定産地制度を設けまして、そして大産地の農協に補助金等も出しまして、そういう対策を講じましたけれども――これも異論があるかと思いますが、一方の異論から言うならば、その対策というものが、いまもお話が出ておりましたが、一部のブローカーの投機の対象になっている。安定させるべきものがそういう対象になっている、こういう問題。それから、そういうことから農林省は野菜価格があまりにも高くなりまして、特に九月ごろにおきましては、前年の九月に比べまして一〇・三%も上昇したのですから、そういうところから農林省といたしまして、価格安定の総合対策としまして、野菜安定事業団のようなものをつくりまして、野菜の買い入れから流通機構を整えて、市場価格を安定させたいという趣旨のもとに、今度法案を出そうというような準備をしております。しかし、私は、これは四十一年度に指定産地制度をつくったときのいきさつから考えまして、これはやってもらわなくちゃならないけれども、今回のそういう関連法案として出てくると思いますけれども、これに対する先生の御意見はどういう御意見であるのかということがまず一点です。 それから、いま農協の話がありましたが、農協が去る十一月の十六日ごろでございましたか、いままでの農協の全国組織の全販連と全購連が合併いたしまして、新しく新全国連――全国農協連合会というものを発足いたしまして、新しい体制のもとにこれをやろうとしております。これは一歩前進かもわかりません。しかし、ここで考えなくちゃならないことは、農協の扱い高は四十七年度が大体最高二兆五千億円くらいになるのじゃないかと見込まれております。このようにマンモス化してきますと、それだけの扱い高は大手商社それ以上の扱い局になってきます。そういうことになってきますと、これが官僚化して、農家に対して重圧となってくるのじゃなかろうか。そして真の目的であります消費者へのサービス、あるいは流通機構の合理化、こういう国民の期待よりも、そういうふうになるのじゃなかろうか。農家の皆さんからするならば、農協はわれわれの商売する商社なんだ、そういうような声もいままで聞かれておるけれども、そういう大型化、マンモス化になれば、こういう心配があるわけです。先生はどういう御意見であるか。 また流通機構の段階として、そのように二つの組織を一本化しました。そういうわけで大型化してきました。特に大型単協の中には――単協それから県連、今回の新全国連の三段階の系統組織になってくると思いますが、このときに流通機構改善のために、県連の組織を除いてもらいたいという、そういう意見があります。これに対する反論もいろいろあるでしょうけれども、そういう意見がある。これに対する先生のお考えを――そういうことに対して鈴木先生から参考になる御意見を聞かしていただきたいと思います。 それから、参考人としておいでいただきました池谷参考人に対しましては、いろいろ質疑もあったと思いますが、産地直結が最初はスムーズに行なわれておりましたが、この後さまざま挫折して、スムーズにいっていない問題点を私は多々つかんでおりますが、そういうわけで、農林省あるいは地方公共団体等に対する――行政当局に対する要望事項がありましたならば、参考に聞かしていただきたい。これが第一点です。 第二点は、近郊農家との直接契約としての販売についてお伺いしたいと思いますが、野菜栽培について、近郊農家は最も力を入れている。そこで都市の自治会などは、年間または季節契約ができるならば、野菜の価格は値下がりすると思いますけれども、近郊農家との直接契約についての問題点をお伺いしたいと思います。 それから、榊参考人でございますが、今後日本の青果物対策についてお尋ねしたい。ことしの八月ですか、グレープフルーツが輸入自由化になり、現在約五千トンの輸入がされておると思いますが、今後四、五年たちますと十万トン、二十倍ぐらいの量が予想される。また今後オレンジ等のくだものの輸入自由化が予想されますが、これに対して全販連の対策はどのようにしておいでになるか、お尋ねしたい。そういうことを榊さんにお願いしたい。 それから、永野さんには現在の流通機構の矛盾点、問題点を今後どう改革すべきか。この点簡単に、端的でけっこうでございますが、お願いいたします。
○参考人(鈴木忠和君) 簡単に申し上げます。 指定産地その他で流通庁をつくるのはいいか悪いか、どうかということでございますけれども、これは御意見どおり、大いに進めてもらったほうがよろしいんじゃないかということでございます。そういうことでございます。御質問はそういうことですね、流通庁みたいなものをつくったほうがいいかどうか。これはお説のとおり、私は、そういうのは大いに力を入れてやっていただきたいということです。 それから第二に、農協は合併いたしますとマンモス化して官僚化するのではないか。この点も私はそのとおりだと思います。そういう心配が非常にございます。 それから、県の経済連を途中ではずしたほうがいいのではないかということも、そういう農協もございます。つまり、経済連は役に立たぬではないかということもございます。だから、そういう点は問題として指摘されるのはたいへんけっこうだと思います。別に、先生の意見にいつも反対しているわけじゃございませんので、これはお説のとおり、私もそのとおりだと思います。
○参考人(池谷純良君) まず、第一点の行政当局に対する要望でございますが、冒頭にも申し上げてありますが、いま私たちは先ほどからも討論してまいりましたが、やはり消費地のほうの大量消費体制というものを確立するために、産地運動でいろいろ挫折している中では、やはり機関的なものがないということ、あるいは施設がないというようなこと等が指摘されておるわけでございます。したがいまして、機関的には生協等の活動を充実させることによって受けざらはできるということにもなるわけですが、やはり一番行政的に当局にお願いしたいのは、やはり大量消費地の中心部へ、いわゆる計画的に出荷をさせるような保存倉庫、低温倉庫等までも含めました供給センターのようなものをどうしても行政当局等の努力によってつくっていただく、これがほとんど公設市場的な内容も持とうかと思いますが、そういうことがいま必要ではないかというふうに考えているのが第一点でございます。 次には、やはりこれから、これは私のところもそうですが、至るところでこういう運動がされていけば、生協等をどうしてもつくっていかなければならぬ。ところが、これから生協をつくっていくというようなことになれば、既設の生協で既設の店舗を持っておるところでは、それを充実する施策として、いわゆる増設費用なりあるいは運営経費の問題なりということで、資金対策を考えればいいわけですが、これから新設しようという生協等の問題としては、どうして店舗を持ったらいいかというのが非常に問題になるわけです。地価なんかも高騰するおりから、用地の確保だとか、施設をつくる設備費だとかいうようなもので、非常にこれからつくる生協というのは、そういう資金面で問題があるかと思うんですね。そういう意味でやはりその資金の対策というようなものも、積極的にやはり考えていただく必要があるのではないかというふうに考えるわけです。 それから三つ目には、やはり住民がみずからの運動として、こういうような産直というようなことを試みておるわけですが、やはりこういう試みを行政当局が無にしないためにも、やはりこういう運動に、担当の、いわゆる関係省庁なりあるいは地方行政機関当局の部門が、積極的にこういう住民の運動にやはり手をかしていく、その中からやはりいろいろな問題点を明確にしながら、それを行政施策としていくというようなことをやっていただきたい。全国的な一つの路線引きとでもいいますか、そういうようなものをやはり行政当局で明らかにしていただければ、非常に大量の消費地を中心にしてこういう問題が整備されるのではないかというふうに考えておるところでございます。 それから、やはりこれから消費者運動の中でやっていくにも、やはり資格免許というようなものもどうしても消費者団体の中にも必要になってくるわけです。たとえば、お米を扱うとすれば米の小売り資格が必要になる。現行法ではやはり許可を取らなきゃならぬという、許認可の問題もあるわけです。これは生鮮産品ばかりでなく、消費者はそのほかにお酒だとか、いろいろな食肉だとか、こういうようなものも全部こういう産直のような形態、あるいは生産者と直接の需要形態をとりたいという希望もあるわけです。そういうふうな場合に、やはりこういう消費者団体にも明確になっている、それから母体がはっきりしているというようないものには、許認可についてもやはり行政的に十分な配慮をしていただく。こういうようなことで、総合的な消費者対策ができるようにしていただく。これは今日、消費者の問題としては、ここにきょうは大根とか白菜だけが並べられておりますけれども、野菜ばかりではないわけです。私たち毎日日常必要なものは、そのほかにいま物価高で問題にされているのは鮮魚の問題もあります。あるいは加工食品の問題もあるわけです。だから、こういうような問題も、やはり系統立ててやっぱり消費者のめんどうを見られるような行政施策が――許認可も含めての行政施策が必要になってくるであろう。ざっと申し上げて、まだたくさんありますが、こういうようなことがおもな私たちの考えている行政庁当局に対する要望であると、こういうことですね。 それから、二点目の近郊農家との直接契約の関係でございますが、私たちのいまの経験でありますと、たとえば私の居住地である町田市、現在人口が二十五万ほどあるわけでございますが、その市内にも町田市の五つの農協――単協がございますが、その中で農協活動を現在しているのはもう二つぐらいしかない。あとの三つは農協活動そのものがほとんどされないような状態になっておる。したがって、近郊のいわゆる都市農業の営農指導とか、そういうような点について都市の農協はなかなかめんどうを見ておられない、見るような体制にもなっていないというようなことから、私たちがいわゆる直接契約といいましても、個々の農家を対象にしての契約ということはほとんど無理がある。やはり窓口というようなものは一つのやっぱり系統立てた組織があって、たとえば農家の場合は、農協という組織へ話をすれば、すべてやはりその近郊農家へ話のパイプが通ずると、こういうような窓口がありませんと、とても契約栽哉だなどという話は、一々個々の農家を相手じゃできないという状態です。しかし、私たちがこういう消費者運動をしていく中では、当然市内の農家あるいは近郊の農家に対しましても、いわゆる特殊な産物が生産されておるような場合、たとえば町田の場合は近郊都市農業としてやっておる中では、ミツバゼリが非常によしとされている例もあるわけです。ところが、これは農協を通じてではなくて、その周辺に個々の幾人かの農家がまとまって任意の出荷組合的なものをつくって、そしてみんなで相談しながらミツバの促成栽培なんかをやって、神田市場なりあるいは川崎のほうの市場へ直接自分たちが自動車で持っていくというような事情になっておる。したがいまして、こういうふうなところで、話のパイプの通るところは、順次やはりそういう限られた品物について対象になるものであれば、当然直接契約等を考えて進めていく。こういうような考えは持っておるわけです。先ほど都市農業の問題が榊先生からも出されておりますが、北関東周辺を中心にして、私たちが消費者としての立場で話をしてみましても、野菜でも一流メーカーといわれるようなものが、ネギにしても何にしてもあるわけです。ところが近郊都市農業の場合には、もう農協を通じてという出荷体制がほとんどないわけです。したがって、個々の農家を相手に話をしますが、これは私たちの目から見れば、ちょっと言い方がおかしいかもしれませんけれども、直接市場なり荷受け会社なりとの契約でどんどんどんどんやっておりますから、それは農家というのじゃなくて、相当商人化しておるという現状でございます。したがいまして、何か売ってくれと言ったら、きょうの神田の相場は幾らだから幾ら幾らでなければ売りませんと、こういうような話になったら、もう農家サイドで、消費者との直接の話じゃなくて、商人を相手にしておるような話になってしまうわけです。そういう点では、近郊の都市農業を対象にしての私たちの産直の話というのは、なかなか進みにくい要素があるということだけを明らかにしておく必要があります。以上です。
○参考人(榊春夫君) われわれ農協系統の青果対策の基本的な考え方を聞きたいということでございますが、これは冒頭にも申し上げましたように、私どもとしては需要に見合った生産を確保し、また需要に見合った出荷をしていくということが一番好ましい、またわれわれとしてぜひやらなければならぬ基本的な課題であるというふうに考えております。しかし、なかなか現状におきまして、それが十分な力を発揮することができないという現状にあることも事実でございます。そこで、せっかくございます価格安定制度というものを裏づけにしまして、そういう需要に見合った生産出荷をやっていくのが一そうやりやすくなるように、条件を整備していただきたいというのが私どもの念願でございます。 で、先ほど来、いろいろと市場の乱高下という問題が出ておりまして、先ほどもちょっと申し上げたのですけれども、とかく市場の入荷量が多ければ価格は安いはずである、あるいは少なければ高くなるのもやむを得ないということなんですけれども、なるほど形にあらわれたものとしては、入荷量、供給量というものが論議されるんですけれども、これはあくまで需要が一定であるとした場合にそういうことになるんであって、需要そのものが実は明確にはつかめない、そうして日々非常に変動する、きわめて恣意的なものであるというのが現実なんです。そういうように需要は非常に勝手気ままなものであるのに、供給サイドだけで、供給量の操作によって価格を安定するということは、これは非常にまたむずかしい注文になるということも一つお考えいただきたい。われわれが計画的に平らに出荷をしたならば、平らな価格が実現するようにということをお願いしたいと思うわけであって、そのために荷受け機関のほうが需給調整をする。需給調整をするということは、さしあたり表にあらわれる入荷量を調整する。つまり出荷規制なり、あるいは出荷の促進なり、そういうことを荷受け機関の主導性のもとにやっていく体制がいいんだというふうには私どもは賛成しかねます。そういうことはむしろ誤りである。むしろわれわれがいま計画出荷をやっていこう、需要に合うように平らに出荷していこうというものを撹乱するのは、むしろ産地業者も含めての業者活動のほうが撹乱要素であって、これはむしろ自粛自戒してもらって、系統の計画出荷に協力してもらうという方向でないと、問題は触決しないんじゃないかというふうに私どもとしては考えているわけでございます。 なお、グレープフルーツなりオレンジについても考えを述べるようにということでございますが、一言で申し上げますならば、グレープフルーツにつきましては、国内のかんきつ類等に影響が出ます場合には緊急関税その他で対処して、国内の生産品に悪影響のないような処置をぜひお願いをしたい。それからオレンジにつきましては、これは輸入自由化にはわれわれは絶対反対であるということだけ申し上げておきたいと思います。 それから、なお全販連、全購連の合併の問題に触れておられましたので、一言申し上げておきたいと思いますが、われわれが全販連、全購連の合併をいたしますのは、生産から販売まで一貫して生産者に対応できる事業内容を持った新連合会をつくりたいというのがそもそもの発想でございます。現在、実施しております総合三カ年計画というものの中には、経済事業だけでなしに、金融事業、共済、その他も含めまして生産から販売まで、そういう各種事業がこん然一体となって対処していくことを中身にした三カ年計画というものを打ち出しているわけでございます。そういう考え方の一環として全購連、全販連の合併が実施されるわけでございます。しかし、御指摘のようにきわめて大規模化し、そのために官僚化の危険があるというようなことも御指摘のとおりだと思います。 そこで、まだ決定的ではございませんけれども、考え方としましては、たとえば青果事業本部というような事業本部制でもって、関連の事業が総合一体的に運営できるような体制を考えたい。たとえば青果関係のいわゆる園芸資材なりあるいは農薬なり、そういうふうなものの供給の体制、あるいは指導の体制、そういうふうなものが一体的に運営できるような体制をつくろう。畜産にすれば、えさの供給、あるいは小豚等の供給なりあるいは肉豚等の販売、卵の販売、そういうふうなものに総合的に対応できるような事業本部というものを考えて対処していきたい、こういう考え方で臨んでおりますので、大規模化に伴うそういう弊害は避けつつ、総合的な機能を発揮していきたいというふうに考えております。 なお、特に生鮮食品のわれわれの取り扱いの体制からいたしますと、私どもは、この仕事を机上の仕事でできるとは考えておりません。電話でできる仕事ではございません。現物を手がけてやっていかなければならぬ仕事でございます。 したがいまして、畜産関係におきましても、屠殺から解体までやって、そうして需要に対応するためには、部分肉での供給もいたしますし、あるいは最終的なスライス肉にしての供給もやるというふうなこともやっております。 青果物につきましても、集配センターのような直販施設をつくりまして、そこで実際に現物をかついで仕事をしているわけでございまして、決してマンモス化して、机の上でただそろばんをはじき、電話をかければ仕事になるというような性質の仕事でございませんので、全くもうほこりをかぶって、手にまめをつくって仕事をしておりますので、その点はひとつ御心配なくおまかせいただきたいと思っております。
○参考人(永野忠君) ただいま田代先生から、流通機構の矛盾点の改善をどうするかというような、たいへん大きな問題の質問があったわけでございますが、これは今度の産直運動、これを推進しました中におきまして、生産者の立場におきましての考え方としましてひとつ申し上げたいと思いますが、私どもの農民の立場におきまして、あるいは生産者の立場におきましては、いままで生産したものを自分で値段がつけられない、こういうような矛盾があったわけでございます。どこの企業にしましても、やはり生産したものは、自分で一応の価格をつけるというような形でございますが、そういうような点について農民にいままで非常な不満というものがあったというような点は、ひとつお認めいただきたいと思うわけでございます。 それから、農民の生産される物の価格というものが、やはり生産費所得補償方式でいっているかどうかということでございますが、現在の段階におきましては、必ずしも生産費所得補償方式という、いわゆる再生産を補償するような形での取引というものが行なわれていないというように私どもは考えるわけでございます。 それからもう一つ、いわゆる系統の中におきましての計画出荷という問題につきましては、全生産量のわずか三〇%であるというお話がございましたが、こういうような問題にしましても、やはりこれは農協なりの努力というものが足りないというふうにお考えになるかもしれませんが、やはり現在の流通機構の中におきまして、計画消費と計画生産というものを対応させるためには、やはり農協のいわゆる機能というものを十分発揮させていただくような方向に、いろいろとひとつ御協力をお願い申し上げたい。これはもちろん農協自体も努力をしなければなりませんが、そういう点につきましても、いわゆる計画消費と計画生産というようなもので対応できるための一つの農協の機能発揮ということについてお願いしたい。 それからもう一つ、流通機構の中におきまして中間的ないわゆる利潤の多いという問題につきまして、これは流通機構の複雑さという問題とつながるわけでございますが、まあこういうような点につきまして、現在まで流通機構のいわゆる矛盾点を改善するためにいろいろな試み、いろいろな運動が行なわれてきたと思うのでございますが、農協は原点に帰れということで、一応農協大会においても確認されておりますが、過般、生協の消費者の大会が行なわれまして、いわゆる自分の暮らしと、それから命を守る運動というようなものにつきましては、生産者の立場におきましても、消費者の立場におきましても同じである。したがって、そういうような運動を推進する場合におきまして、やはり個人対個人の運動でなく、生産協同組合であるところの農協と、それから消費協同組合であるところの生協とが、しっかり手を握ったいわゆる協同組合間共同運動というものを提携しなければならない、こんなふうに考えております。こういう点は、そういうような運動を通じましても――下から盛り上がる自主的な運動によっても、こういう矛盾点は生産者と消費者のみずからの力によって改善すべきではないかと、こういうふうに考えております。ただ、大きな問題としましては、やはり国なり県なり、あるいは市町村なりのいわゆる行政面におきますところの、これに対する改善対策ということは、当然強く推進していただかなければならない。こういうように考えております。 それからなお、もう一つ、私どもが今度の産直運動を取り上げましたのは、ただ単なる品物を売った買ったの話でなく、もう少しやはり生産者と消費者というものが、何と申しますか、あたたかい気持ちで結ばれるようなことについて、もう少し行政的な推進と申しますか、協力と申しますか、そういう点があってしかるべきではないか。たいへん人情地に落ちたという現在の世相の中におきまして、私どもが小さい運動ではございますが、生産者と消費者があたたかい、いわゆる握手をいたしまして、お互いに生産者の立場、消費者の立場を考えまして、提携をしていこうという、このささやかな運動を、もう少し大きな輪に広げていただくようにお願いを申し上げたいと存じます。 それからもう一つ、先ほど消費者の立場から、池谷さんから御要望がございましたが、生産者の立場からも先生にお願い申し上げたいと思いますが、この産直運動を通じまして、私どもの産地が、できるだけ消費者に対しまして良質のものを安く提供するためには、やはり広域団地の造成、主産地の形成、いわゆる団地形成というものが必要であろうかと思います。そういうような、いわゆる基盤整備あるいは団地造成に対するところのいろいろな財政的な援助であるとか、あるいは輸送対策に対するところの問題であるとか、あるいは加工処理施設、あるいは直販所に対するところの施設、まあお聞きするところによると、福島の行政監察局からの話があったわけでございますが、何か産地直結をする場合におきまして直販所に対するところの農協に対する補助がある。昨年度は五千万程度あったが、それはもうなくなったので、翌年度――新しい年度でその問題を考えて、何か運動したらいいんじゃないかといったようなお話がございましたが、そういったようないわゆる直販所等の施設に対するところの財政的な援助。それから先ほど来、全敗の榊さんのほうからお話がございましたように、農畜産物の価格補償体制、いわゆる価格の安定対策と申しますか、この問題につきましては、ぜひひとつ確立をしていただくようにお願いを申し上げたいと思います。 それから私ども、この産直の中で取り組みまして問題になった点は、東京都の経済連と大阪の経済連の卸の看板がない。こういう話でございまして、私どものいわゆる相馬地方の米を――私たちのふるさとの米を町田の方々も食べたいというのでございますが、やはりこういうような点につきまして、東京都の経済連の卸の看板がないために、なかなかスムーズにいかないという問題もあるわけでございますが、ひとつ大消費地におきまするところの、少なくとも経済連には卸の看板等をひとつ早急に与えていただくようにお願い申し上げたい。 それから、農協段階におきましては、この一市、三多摩を中心としましたところの、いろいろな農協のほうにもひとつ小売りの看板を――こういったような点につきまして、何かお聞きするところによりますると、十二月の十日ごろまでには、政府の新しい方策が打ち出されまして、スーパーあるいは農協私におきましての小売りの看板等が何か付与されるというようなお話を聞いておりますが、そういうような点につきましても、流通対策につきましても、ひとつ農協に対するところの御配慮をお願い申し上げたい。こういうふうに生産者の立場からも先生にひとつお願い申し上げます。
○渡辺武君 時間を節約する意味で、一括して伺います。 まず、榊さんと永野さんに伺いたいのですが、きょうは生産者、消費者ともに手を携えて、この不合理な野菜価格の問題と真剣に取り組んでいらっしゃる実情を伺いまして非常に深い感銘を受けました。ところで、この野菜の価格という問題を考える場合、私、最近の現象として特に注目しなきゃならぬのは、おもな野菜の作付反別と収穫高ですね、これが減ってきているという点が非常に重大じゃなかろうかというふうな気がするわけです。東京の中央卸売り市場では入荷が一割減れば値段が三割上がるというジンクスがあるんですよ。もちろん、野菜というものは気候や季節の変動でかなり入出荷が動くわけですけれども、しかし、その根底にある作付と供給、これが年々減ってきているという現象は、これはやはり野菜の価格に大きな影響を与えているのではなかろうかというふうに思います。私どもは、こういう事態が生まれてきたのは、先ほど池谷さんが町田市の農業の例を引かれましたけれども、やはり東京、神奈川、千葉などの近郊農業、これが都市政策のために漸次破壊されていっている。あるいはまた工業――重化学工業ですね、大企業、こういうものが中心となって、農業のほうが漸次破壊されていっているという、そういう実情から来ているんじゃないだろうか。で、これは最大の責任は政府の高度成長政策にあるのではないかというふうに思っております。こういう政策が続く以上――皆さんが真剣に努力されている、それについて深い感銘を受ければ受けるほど、それには一定の限界が出てきはせぬかということを非常に強く懸念するわけです。 そこで、お二方に伺いたいのは、生産者、あるいはまたこの出荷を担当しておられる方として、おもな野菜の作付と供給が年々減ってきているというこの実情ですね。それからまた、この原因をどんなふうに考えていらっしゃるのか、それをまず伺いたいと思います。 それから、もう一つ伺いたいことは、野菜の価格の問題を考えるにあたっても、野菜の生産者価格、これの問題をどうしても考える必要があるんじゃないかというふうに思うんです。で、私、高知県のビニールハウスの実情を調べたことがありますけれども、あすこでは農家の人たちがハウス病という特殊な病気にかかっておる。――高血圧だとか、あるいはまた神経痛だとか、腰痛症だとか、あるいは心臓病だとか。非常な過労な状態でありながら、このビニール代、あるいはハウスの鉄骨代、さらにはまた、ピーマンなどをつくる場合には、あのあったかいところでわざわざ石油をたいて、中をあっためなければならぬ。こういうようなことで経費がかさんで採算が合わないという状態があるんです。私は、露地野菜の場合でも大体問題は同じようなところにあるのではなかろうかというような気がするんですね。したがって、いまの野菜の生産者価格を引き上げているおもな要因、これは一体どんなところにあるか、先ほど包装費の話がありましたが、包装費なども含めてその辺の問題点をおっしゃっていただくとありがたいと思います。 それから、特にこれは榊さんに伺いたいことなんですが、先ほど価格保証制度を強固なものにすることが必要だということを非常に強調されました。私も同意見であります。特に、ことしの政府の予算を見ますと、野菜の生産振興費がわずかに十三億五千万円、それから野菜の価格安定費が七億三千万円ですか、両方合わせても自衛隊の主力機一機を買う代金ととんとんだというような状態では、とてもこれはしようがないじゃないかというふうに思うんです。 そこで榊さん、先ほど、いまの保証基準価格があまりにも実情より低いということをおっしゃいましたけれども、その実情を具体的な事例を少しあげて御説明いただけないかというふうに思います。同時に、この価格保証制度の強固な確立のために、国の予算としてどの辺のことが必要だと考えていらっしゃるか。 それからもう一つ、同じ関連で、先ほど指定消費地の拡張が必要だというふうにおっしゃいました。私も同意見です。しかし同時に、やはりこの指定生産地、それからまた指定野菜ですね、これも拡張する必要があるんじゃないかというふうに思いますけれども、その辺どのように考えていらっしゃるか。 それから次は、鈴木さんに伺いたいことですけれども、先ほど先生のお話を伺っておりますと、野菜価格の決定には流通過程はいわばネグリジブルだというような御趣旨のことをおっしゃっておられました。この日本で自由競争が公正に行なわれている、あるいはまた需要と供給の関係がそうひどく変動がないというようなことを考えてみれば、私は学問的な、抽象的な理論としてはおっしゃることもわからないことじゃないのです。しかし、いまの日本の実情はそれと違うんじゃないだろうかというふうに思います。特に、この流通過程には大企業がかなり横暴なことをやっているという実情があって、これが野菜の価格を大幅に引き上げる大きな一つの原因になっているんじゃなかろうかと思います。先ほど榊さんからもお話がありました小売りの八百屋さんですね、これに価格操作の責任をなすりつけるのはあまり酷じゃないかとおっしゃいましたが、私そのとおりだと思う。責任は大企業にあると思う。そこで私ども調べてみますと、東京の中央卸売り市場の荷受け会社は約十六社ばかりありますけれども、先ほども問題になりましたが、野菜の入荷量、価格のいかんにかかわらず、定率の手数料を取っているのですね。この定率手数料については、物価安定政策会議でもこの定率というのはよくないんじゃないか。つまり入荷が少なくなっても、価格を上げれば、定率ですからもうけは確保できるというので、品がすれになればなるほど、もうけが大きいという現状が出ているんですね。これはみんながそのことを問題にしております。先ほどこの十六社はあまりもうけが出ていないんじゃないかとおっしゃったけれども、私が調べてみますと、昭和四十年に十四億ばかりのもうけを出しておりますが、四十五年になると.これが二十三億にふえている。かなりやはりもうけを出しているんですよ。しかも、これらの荷受け会社、これは御承知のように先取り検査ということで、入ってきた荷物を上場しないで、よそへ流してしまって、中央卸売り市場では品がすれ状態をつくって値段を上げる。こういうことを公然とやっているわけですから、やはりこういう大企業の横暴、これは何とかしなければならぬじゃないかというふうに思いますけれども、その点どうでしょうか。また、きょうこうして、この同僚議員が苦労して野菜をここに持ってこられて、値段まで調べてこられた。これを見てみますと、小売店とスーパーやデパートの値段と比べてみると、もう格段の開きがある。先ほど先生は、いや品質が違うからだろう、それを見なければ何にもならぬじゃないかとおっしゃったけれども、われわれ消費者の立場からすると、先生のおっしゃることは納得いきません。なぜかといえば、一つの例をあげますと西友ストアというストアがある。私ども調べてみると、この西友ストアというストアは、これは西友青果株式会社という野菜その他の青果物を専門に買い占める会社である。ここが一手に供給しているのです。この西友青果株式会社が産地まで出かけて行って、そして買い占める。大量に買い占めるから、安く売ってくれればいいようなものの、それがこうして高く売っている。こういうところに野菜価格値上がりの一つの大きな原因があるんじゃないでしょうか。その辺、無視できないと思いますけれども、その点についての御意見を伺いたいと思います。 それから最後に、池谷さんに一言だけ伺いたいのです。私、いろいろ消費者としての御苦労を伺って非常に感銘深く思いましたが、ぜひこの芽はたくましいものに育てていきたいと思うんです。先ほど政府や自治体の援助が必要だということをおっしゃいました。それについてのお答えもありましたんで、私重ねて伺いませんけれども、先ほどおっしゃった以外に、なお切実なものがあれば、この際お聞かせいただきたいと思います。
○委員長(長屋茂君) では、まず永野参考人から。
○参考人(永野忠君) ただいま御質問の点で、いわゆる作付反別が減っておるという現象はどういうような原因によるのかというようなお話でございますが、この問題につきましては、いわゆる生産調整の問題あるいは減反の問題等につきましていわゆる転作に対するところの農家の自信が非常にない。まあ、これはもちろん転作の指導等につきましては県あるいは行政機関、農協等を通じて、営農指導等を通じましてやはり転作の指導というものがなされるわけでございますが、それはやはり転作が行なわれましても、いわゆる計画生産と計画消費というような対応ができませんので、結局やはりこれはいわゆる生産過剰というような形になって、過般われわれのほうでもメロン等も栽培したことがございまするが、メロンを転作するということになりますと全地域にメロンをつくるというような形でまいっておりますので、これに対するところのやはり行政指導なりあるいは農協の指導というものがもっと必要であろうと、こういうように考えております。 それからもう一つは、私のほうは大熊あるいは双葉等におきまして原発――東電のいわゆる原発が建設されておりますが、大体一号、二号、三号、四号、五号までできるわけでございますけれども、この原発に対するところのいろいろな出かせぎのほうが農家の収入よりもよろしいというような点がございまして、いわゆる生産調整という中におきまして減反をいたしまして、それで出かせぎに行くといったような風潮が見られるわけでございます。これはまあ、いわゆる局地的な現象というふうに言えるかもしれませんが、そういうふうなことが多分に影響をいたしております。まあお答えにならないかもしれませんが、そういうような問題。 それから価格の点つにきましては、ただいま先生から御指摘がありましたように、消費者インテグレーションの構成というものが非常に強くなっております。私のほうに対しましても、畜産関係におきましてはプリマハムですか、こういうところで、私どものほうでは畜産団地を原町を中心にしまして約五万頭の豚の生産のための畜産団地を形成しておりますが、こういったようなものが逐次農家に対するところのいわゆる豚小作というような形での対応というものが進められておりますので、農協はこれの防戦のために苦慮しておるというような状態でございますが、こういったような大企業が畜産面におきましても、またいまの蔬菜関係等におきましても、逐次大企業の進出というものが消費者インテグレーションという形で進行しつつある。こういうものがやはりある程度生産者からは安く買って、消費者に高く売るという、そういったようないわゆる利潤追求の権化のような形で、やはり価格をつり上げるというような形になってまいるのではないかと、こんなふうに考えております。
○渡辺武君 生産者価格――生産費ですね。
○参考人(永野忠君) それから生産費の問題でございますが、この問題につきましては、一応農家自体といたしましては、生産費の問題につきましては生産費所得補償方式でひとついっていただきたいということを切望しておるわけでございますが、なかなか生産費所得補償方式で、先ほども申し上げましたように、いっていないという面があるわけでございまして、農家が何と申しますか、犠牲をしいられておるというような形でございまして、そのことがやはり生産意欲を減退させるということにもつながろうかと、こういうふうに感じておるわけでございます。 以上でございます。
○委員長(長屋茂君) では、続いて榊参考人。
○参考人(榊春夫君) 野菜生産の後退というようなことでございますが、統計的に見ますと、なるほど作付面積はかなり減っております。しかし、反収が増加することによってわずかながら供給量としては増加しておるというのが概況であろうかと思います。そこで統計にあらわれました姿からしますと、おそらく作付の減少したというのは、片手間でつくっているような野菜の面積というものが減って、そうして集団産地の生産性の高い産地が残り、あるいは進行しつつあると、こういうことを物語っているんだろうというふうに私どもは理解しておるわけですが、問題は、既存の集団産地の中にも後退しつつあるものがあるという、この辺が一番問題ではないだろうかというふうに思っております。そういう意味では、すでに指定産地として指定されているものの中にも、すでに後退しつつあるものがあるわけでございますから、これを定着させるためにはどういう産地対策が必要だかということをこの際洗い直して、もう一度これを強力なものにするための措置というようなことが望まれるのじゃないかというふうに考えております。 それからまあ、生産者価格といいますか、生産者手取りがどうなるかという問題でございますが、皮肉なことに、需給調整とかあるいは品質保持のためにコールドチェーン・システムをとるとかいうようなことをやっていきますと、中間経費はどんどん増高してまいると思います。生産面ではかなり生産の合理化をしてやっているわけですけれども、大きな産地になって計画出荷をやっていこうと思えば、大きな集荷施設等をつくらなきゃならぬ。これが生産者の負担になっていく、あるいは冷蔵庫等を持てばなおさらそういうコストがかかっていくということでございますから、消費者価格を一〇〇とした場合の生産者手取りというものは、比率の上では逐次低下をしていくということが免れないような状況になっております。特に、運賃等にいたしますと、いままで近郊産地であればわずかの運賃で済んだわけですけれども、なるほど遠隔産地からの時間的な距離は短縮できましたけれども、運賃としての距離が延びたら延びただけ、生産者の負担は増大しております。そういうふうな供給体制の中で生産者の手取りを確保してやらなきゃならぬということでございますから、特に需給安定対策というようなことで、いろいろコールドチェーン・システムその他、あるいは需給調整保管をするための倉庫施設とかいうようなものをやっていくとすれば、そういうものが、さしあたりそうでないものとの競争関係において生産者負担にばかりならないような、何かそこで負担を軽減してやるための措置をとらないと、需給調整がうまくいかない。同時に、生産者手取りにそれが食い込んでいくというふうな関係になるのじゃないかというふうに考えておるわけでございます。 それから、いまの価格安定制度の保証基準価格でございますが、これはまあ皆さん御存じだと思いますが、これは過去の市場でできました平均価格の七五%のところが保証基準価格ということになっております。私どもはこれを何とか平均価格が保証していただけるようなところまで引き上げていきたい。これはまあ全面的にその基準までいけばいいわけですが、なかなかそうもいかないとすれば、少なくとも秋冬の露地野菜のような問題の多い品目については、そういう基準にまで引き上げていただきたいというふうに考えているわけでございます。 それから、先ほどこの価格安定対策の対象品目の拡大ということを申し落としましたのでまことに失礼をいたしました。品目もぜひ拡大していただきたいというふうに考えております。 それから、荷受け機関のあり方についていろいろ御批判の意見がございました。私どももごもっともだと思う点が多いわけでございますが、まあ人のことを攻撃する前にわれわれ系統としては自分の体制というものを強化していかなきゃいかぬ、そのことによって力のバランスがとれ、公正が期せられるのじゃないかというふうに考えますので、ひとつ生産者団体の、この野菜価格安定に果たします役割りというものをひとつ十分御検討いただきまして、そういう角度から御支援をいただきたいというふうに考えております。
○参考人(鈴木忠和君) 現在の野菜の値段は自由競争ではないんではないかということでございますけれども、現在はやはり自由競争であると思います。つまり、自由競争の価格というのは、多数の生産者と多数の消費者がいて、そこで値段がきまるということで、先ほど永野参考人がおっしゃったように、生産者が価格を自分で指すということが――つくるということがつまり独占や寡占体制ということですから、そういうことはこの場合にはない。ゆがめられているといっても、何がゆがめられているのかよくわからないんではないか。これは自由競争で、独占価格ではありませんと言うことができると思います。したがいまして、西友ストアが買い占めて値段を高く売っている――高く売っているのももちろんありましょうけれども、安く売っているのもあるので、高く売っていれば競争の原理からそういうものはつぶれてしまいます。それを、片一方だけお取り上げになって、それは独占であるとおっしゃるのは、いささか短見ではないかと思います。 これだけでございます。
○参考人(池谷純良君) 先ほど、お答えした以外のものでは何かと、こういうことでございますが、こまかいことまで言えばいろいろありますけれども、当面少しでもできるような問題について、先ほどのを補足しますと、やはり一つには、私たち消費者が大きく結束するとはいうものの、数の中ですからいろいろ多くあるわけです、経済活動の中で。それから生協という活動の中で見ますと、やはり生協の員外利用の問題ですね。こういうようなのは、やはり生協法を改正して員外利用者にも利用の道をきちっと開いてもらうということはすぐにできることですから、現状の経済事情の中では、もうこれはやっていただくことが必要でないかというふうに考えます。 それから、もう一つは、やはり流通機構の問題で、私たちも気になるのは、先ほどからまあ市場手数料の問題もありますけれども、やはり政府のほうでやればできることですから、公認手数料の引き下げというようなことはすぐにやっていただきたい。これはできるところから少しでもやっぱりやっていくことで、私たちの対策をとっていただきたいということが二つ目であります。 それから三つ目には、これからも非常に大都市段階では大型団地の造成というのがどんどん進んでいくわけです。やっぱりそういう大型団地の中で、いま主体の事業をやっているのは、住宅公団なりあるいは都道府県の住宅公社、企業庁、こういうようなところがやっておるわけですから、そういう中では、そういう大型団地の造成基準の中にやっぱり公設市場ですね、そこの地元自治体とタイアップできるような公設市場的な場所はある程度義務づけるか、あるいは協力させるということで、やっぱりそこに大量の何万という消費者が集まる以上は――公団等の実情を見ていると、場所だけこしらえておいて、あとは高い権利金と家賃をとって個人商店に貸すというようなことでありますが、やっぱりその分は小売り活動の中でかけなければならぬ事情になっておりますので、それにはやはり公団なり公社なりが団地造成をするときには、ある程度強制義務化して、公設小売り市場的なものをその団地造成の中に同時につくられて、そうして小売り活動をさせるような行政指導、こういうようなことは当然やられてしかるべきではないかというふうに感じておるところでございます。 それから、もう一つは、これはこんなことを申しては何ですが、やはり各政党の政策の中でももう少しこういう物価対策の問題について緻密な運動を政策として取り上げていって、そうして住民のところに直接声をかけていただきたい。こういうようなことも非常に消費者の立場で期待をしておる。こういうようなところが、いま、それ以外のことで、ここで申し上げられる問題でないかというふうに考えております。以上です。
○委員長(長屋茂君) 参考人の方々に一言お礼のごあいさつを申し上げます。 本日の委員会におきましては、委員長の運営がまずくてたいへん時間的にもおくれましたが、何しろ質疑されるほうも答弁されるほうも充実した内容で、しかも終始熱誠な態度で審議をお進めになっておられましたので、こういうようにならざるを得なかったといろのが私の述懐でございます。たいへん御参考になることをいろいろ承らせていただきまして、このことにつきましては今後の私どもの作業に生かしていきたい。こういう考え方でおりますので、どうかそういうように御了承をお願いいたします。たいへん時刻がおくれまして御迷惑をおかけしたと思いますが、その点は厚くおわびを申し上げます。どうもありがとうございました。 本件に関する本日の調査は、この程度でとどめまして、これで本日は散会いたします。 午後五時二十五分散会 ―――――・―――――