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67回国会参議院1971/10/26

社会労働委員会 第2号

発言数
19
登壇者
5
会派数
3
開催日
1971/10/26

会議録

中村英男日本社会党

○委員長(中村英男君) ただいまから社会労働委員会を開会いたします。  理事の辞任許可についておはかりいたします。  上原正吉君から文書をもって理事を辞任したい旨の申し出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中村英男日本社会党

○委員長(中村英男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  この際理事の補欠選任を行ないたいと存じます。  ただいま許可されました上原正吉君の理事辞任により、理事に欠員が生じております。理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中村英男日本社会党

○委員長(中村英男君) 異議ないと認めます。  それでは理事に鹿島俊雄君を指名いたします。     —————————————

中村英男日本社会党

○委員長(中村英男君) それでは社会保障制度等に関する調査を議題といたします。  御質疑のある方は順次御発言を願います。

小平芳平公明党

○小平芳平君 きのう、筋無力症の友の会の方が厚生省に陳情に行かれたと思いますが、厚生省では筋無力症と言われても担当の局すらはっきりしないと、そして、この友の会の結成のときの新聞を見ましても、厚生省で尋ねたら、そんなのがあるんですかというような返事であったと、この筋無力症の病気の方々たちは、会長になられた武田さんが、すでに発病して十六年、そして、そのほかにも発病して十年クラスの人がたくさんいらっしゃる。こういう長い間全く原因不明、あるいはなおった人はいまだかって例がない。この友の会の方で軽症の人が一人なおったという話がありますが、まずまず一生涯つきまとった業病だというようなことで苦しんでいらっしゃるわけですが、厚生省としてはこれからどう取り組みをなさるか。また、いままでに取り組んでこられたことがありましたら、その点についてお述べ願いたい。

滝沢正厚生省公衆衛生局長

○政府委員(滝沢正君) ただいま御指摘の昨日の全国筋無力症友の会の陳情の件でございますが、この点につきましては、実は厚生省といたしましても従来難病、奇病等について担当している局なり課なりが一本化されておらないということについてお尋ねがあり、それぞれにまた対策を担当することにふさわしい課が担当してまいっておりますこと自体にもまあそれなりの意味はございましたけれども、一般的に外部の方のいろいろの御意見を承る窓口がやはり一元的に取り扱わないということはきわめて不適切なことでございますので、来年度の予算要求もさることながら、当面公衆衛生局の企画課においてこのような問題の取り扱いをいたすという方針を内部的には定めておりましたけれども、昨日記者クラブの一部の方が、筋無力症の陳情の方が大臣に会いたいと考えたが、予算委員会等でお会いできないということで、ちょっと窓口がどこなのか困っているというような情報を持ってこられました。そのとき私のほうでは、実は友の会のほうからはお話があってすでに企画課長がお会いする。私自身一つ時間的に重複しました外部の会議がございましたので、私としてはお会いできないので企画課長がお会いするということでセットしてありますということを記者クラブにお答えいたしました。それによって、昨日お会いして、いろいろの実情をお聞きし、特に研究の促進とかあるいは公費負担制度等を考慮していただきたい、あるいは専門病院の充足をはかっていただきたい。こういう三点について特に御陳情があったことを承知いたしておるわけでございます。先生御指摘のように筋無力症というものは、まあ難病と特に指摘される中には、重症筋無力症というのを一般的には取り上げておりまして、非常に軽いものも中にはございますけれども、なおるというよりは軽快する、あるいは悪化させないですむという程度のたいへん長期にわたって患者が苦しむ病気であることは承知いたしておりまして、これが対策につきましては、スモン、ベーチェット等と同様に非常に医学的にもその他多発性の筋炎、あるいはいろいろ言われております硬化症というような病気、一連の医学的に共通した原因、非常に関連の深い原因説がございますので、やはりこれを個々の疾患という形よりも大きなプロジェクトチームとしてこれらの疾患を取り上げて、その中で部門、部門を担当していただいて研究を促進したいという心組みでおります。その中にこの筋無力症を当然関連疾患とし、また問題の多い疾患として取り上げるという考え方に立っております。

小平芳平公明党

○小平芳平君 ようやく公衆衛生局へ窓口がきまったということですが、で、第一この薬で一時的に押えるというお話ですが、その四種類の薬はこれはどこで製造しておりますか。マイテラーゼというのと、メスチノン、ウブレジット、ワゴスチグミン、こうした四種類の薬をそれぞれの症状の方に合わせて一時押えては外へ出かける。まるっきり全身がこの筋無力症の方は文字どおりクラゲ人間になってしまって、自分のやることも食べることもあるいは飲み込むこともできないという状態の方がやむを得ずこのような薬で一時押えて外へ出てくるのだと言っておられましたが、大体この薬で押える場合、四種類の薬というのはどこでつくっておるかということと、それから、原因は全く不明なのかどうかと、原因は全く不明で治療の対策はないのかという点についてお尋ねしたい。

滝沢正厚生省公衆衛生局長

○政府委員(滝沢正君) 御指摘のように、ただいま治療薬剤として使われております御指摘のようなマイテラーゼあるいはメスチノン等の薬の製造の会社につきましては、たいへん不勉強でございましてただいま承知いたしておりませんので、必要がございましたら後刻調べまして御報告いたしたいと存じます。  この原因といいますか、病理といいますか、その起こってくるゆえんは、筋肉と神経がつながっておりまして、それで神経から命令が下されてわれわれの筋肉が随意的あるいは不随意的に動くわけでございますが、その筋肉と神経の接着点のところに病気が起こるということは解明されておりますが、なぜどうして起こるのかという真の原因についてはいろいろの学説がございますけれども、われわれの知る範囲の文献等を調べてみましても決定的な原因説は確定いたしておりません。  以上でございます。

小平芳平公明党

○小平芳平君 その薬の製造会社がどこかということもですが、要は、国内産なのかどうかですね。外国からの薬にのみ限られているとなれば、はたしてそれが入らなくなったらどうなるかということを心配しておられるわけです、この方たちの立場として。この点ひとつ明らかにしておいていただきたいこと。  それから、あるいは直接お会いしていなければ新聞でごらんかと思いますが、特有の呼吸困難になるわけですね。クリーゼと言っておられるようですが、そうした呼吸困難になった場合に、全く自分では手の施しようがない。一一〇番へ電話をかけることすらできないというような病気の状態、あるいは医療機関へ行きましても、抗生物質を与えられると死んでしまうということが、医療機関によってもまだ徹底しておらないらしい。早く専門医療機関をつくってもらわないことにはみすみす死んでしまう人が起きるのじゃないかということを非常にこの方たちは悩んでいらっしゃるわけです。それで、この友の会発足という新聞報道を見て各地からの連絡が武田会長さんのところに来ているようですが、そういう各地、それこそもう、ない県はないくらいに各地から問い合わせが来ているわけですが、そういう点について、呼吸困難になっても、こういうふうな手でそれを突破できるというような方法、それには住宅その他、あるいは専門医療機関で、わざわざ東大へかつぎ込まなくても、東大へ何でもかんでも行かなくても、少なくともこの地方にはこの医療機関なら筋無力症についてだいじょうぶだというところを早くつくってほしいということですが、その点についてはいかがですか。

滝沢正厚生省公衆衛生局長

○政府委員(滝沢正君) ただいまお尋ねのその筋無力症が確かに筋肉の無力状態が重篤になってまいりますと、またおかされる場所が非常に不運にして呼吸困難を起こすような病状になりますと、御指摘のような治療、特殊な対策が必要になってまいりますが、これはまあ私の医学的な判断で申しましても、突然来る場合もなしとはしませんけれども、確かに特定の医療機関等を用意することによって、これらの問題に対処できるというようなことは言えるわけでございます。しかしながら、酸素吸入等の一般的な処置は近隣の病院等でもできましても、筋無力症の本態から申しまして、これが長期にわたって酸素吸入で生命を続けるにすぎなくて、治療によってもとへ戻すということがきわめて困難な病気でございますので、基本的には御指摘のように、このような重症化をはからないような、あるいは抗生物質等を使用することによって死亡ないしは非常な重篤な副作用を起こす、要するに、筋無力症の治療自体十分承知しているような専門機関の設定ということが必要であるという御指摘と考えるわけでございますが、われわれとしては確かに筋無力症のみならず一般に難病と言われる原因不明の疾患につきましては、どこの医療機関でも治療できるというものではございませんので、考え方といたしましては、大体医師の教育等に携わる百数十の指定病院がございますが、これをモニター的に情報を集める情報源として協力をお願いすると同時に、患者の治療研究等につきましても、そのような特定な病院というものを指定して、そして、そこでこのような特定な疾患については極力、医療、治療面の研究も含めまして対策を講じたいという構想に立っており、特に医療法等におきまして公的病院の病床規制がございますけれども、昨年の暮れの医療審議会の御意見によりまして、このような原因不明な特殊な治療を要する研究、あるいは特殊なこのような病気を、収容する機関については、ベッドの制限外において病院の病床の増も認めてよろしいというような考え方も打ち出されておりますので、今後わが国の医療機関のこのような疾患に対応する対策というものを、強力に押し進める必要があろうと思います。従来は大学の付属病院等がこのような困難な病気の治療を主として研究を進めまして対応しておりましたが、五十カ所前後の大学病院だけでは、国民全体のこのような問題に対応するには困難でございますので、地方の特定な能力のある、このような問題に対応できる病院に協力を求めるという仕組みで、来年度の予算等についても配慮をいたしております。

小平芳平公明党

○小平芳平君 それでは来年度予算について具体的にどの点とどの点が配慮されているか、お知らせ願いたいのです。  まず第一に、陳情にもありましたように、医療費の公費負担、この点について具体的に来年度予算で公費負担ができるかどうか。それから、いま言われた専門医療機関、この専門医療機関については来年からどのような充実がはかられていくかどうか。それから、この点はむしろほかの局になるかもしれませんが、新聞にも出ておりましたように、武田会長さんのところはたいへんなんです。電話がかかりまして、そして、結成全国大会をやったあくる日などは電話が鳴りっぱなしで、朝めし食べたのが夜だったというくらいこの方は命を削る思いをし、十六年もこういう難病に取りつかれ、そして政府の救いの手は全くゼロ同様で、そして、自分自身がこれはどうしても命を削る思いで立ち上がらなくちゃいけないというところからできたのが今度の友の会ですが、しかし、電話は鳴りっぱなし、そして、また全国から何十通という手紙が毎日届く。それに対する返事あるいは電話でのもうそれこそ電話料を無視して、どんどん電話がかかってきては相談をされる。そういう点、あるいは実際の手紙の中には、二歳の子供を連れて別居をさせられてしまった、夫のもとへ置いてもらえない。あるいは四年生の子供を夫のもとへ残して別居をせざるを得なくなってしまった、子供とは電話で話し合うことしかできなくなった。あるいは子供にないしょにしているから電話はかけてもらいたくないとか、あるいは逆に手の筋肉が動かないものだから、子供に代筆をしてもらって手紙を出したとか、そういうことが山ほど来ているわけです。したがって、私はきょうはこうした委員会で特にお願いをして質問の時間を与えていただいたわけですが、これをほっておく手がありますか。日本国民であり、税金は税金でちゃんと取られておりながら、十年、十六年これほど苦しんできた、その人たちがいま友の会結成、それこそ全国からこういう場合はどうですか、ああいう場合はどうですかと、こういうふうに殺到しているのをこの武田さんが一人で一生懸命、それこそ命を削ってさばいている現状、こういう点に対して厚生省は何も打つ手がないのかどうか、以上三点についてお尋ねしたいと思います。

滝沢正厚生省公衆衛生局長

○政府委員(滝沢正君) お尋ねの公費負担の問題でございますが、これは実はこの原因の究明、治療方法の確立ということが当面の重要な課題でございます。それと同時に、実体を把握すると、こういうことでございまして、公費負担につきましては社会保険の保険問題の抜本的な改正にからめまして、この難病ないしは長期療養を要する患者あるいは長期に治療を要する患者等に対する公費負担制度に対して、各審議会等からの御意見も出ておりまして、公費負担につきましては当面具体的には来年度は考えておりませんが、スモン病等におきましても純粋な調査研究のほかに治療をどうするかということを研究的に進める必要もございまして、これについて治療研究費を本年度約五千万、一億のスモンのうち純粋の調査研究に五千万、それから、治療研究として五千万を用意いたしまして、これを患者当たり月一万円の限度内において治療に御協力願う謝金のような性格で特定の指定された病院を通じまして研究班から出してもらうという制度を新しくスモン病についてことし実施いたしております。この金額そのものは県の御協力を得ましてできるだけ二倍の二万円程度が、県からも一万円乗せていただいて、御協力したいというような協力できる県には実施していただいております。このスモンのような形式が難病対策における治療を進めながら患者の一部に、まあ特定な軽い外来患者等は治療研究の対象に現状はいたしておりませんが、スモンの場合は大体入院の重い患者を中心に考えておりますけれども、このような方式が一つ考えられます。これについては、来年度、難病対策の一環として組織は公衆衛生局に対策の部屋をつくる。それから学者による懇談会を設けまして、その御意見を拝聴して、整理して研究と、それから、いまの治療問題等について効果的な実施できるものから取り上げてやってまいる。それから、先ほど申しましたように、全国の主要なる教育病院等にモニター制度をお願いいたしまして情報を入れていただき、またその御意見を聞きながらあるいは特定の疾患についてその病院に治療の御協力を願うと、こういうようなことを考え、そのほかに調査研究費並びに治療研究費について予算を要求しておるというのが対策の概要でございます。したがいまして、公費負担については以上いま申し上げたような点でございますし、専門機関の充実には研究の御協力とモニター制度とかね合わせて、その医療機関について今後このような特定疾患について御協力願い、また治療研究等も共同的に進めまして、非常に大きな、スモン同様のプロジェクト研究でございませんと、従来のわれわれの経験からいいまして、ベーチェットはベーチェットあるいは筋無力症は筋無力症、小グループの研究では根っこにおいて共通した医学的原因が論ぜられており、非常に全身的な疾患である病気をたとえばベーチェットは目にくるから眼科が中心であるということだけでは不十分でございますし、筋無力症についても特定な筋肉とあるいは神経との関係の神経病であるという把握だけでは困難でございますので大きなプロジェクトチームをつくり、その部門ごとに対策を講じていくと、こういうことで医療機関の充実と研究とあわせて行なってまいりたいとこう考えております。  それから、友の会につきましては、御指摘のような事情は、病気が病気であるだけにたいへん切実な問題だとは思うのでございますが、従来、友の会を疾患ごとにおつくりになっているこの状況は、われわれも十数の友の会があることを承知しておりますが、気持ちの上では積極的に御協力したいと思いますけれども、具体的に厚生省といたしましてはそのような友の会の一部に財団法人化の動きもございまして、そういうものには書類上きちんと整備され、その設立が可能であれば御協力申し上げて、財団法人化をはかる、それによって寄付金その他の行為が円滑にいくように御協力をするということで、直接的に御援助申し上げることにつきましてはなかなかむずかしい問題でございますので、従来そのような実績はございません。それぞれの民間のボランティア活動あるいは民間の御好意によって、それぞれ友の会がそれなりのお気持ちであるいは活動力で活動しておられるということで、たいへん申し上げにくい問題でございますけれども、役所として直接的な物質的な御援助というものは現在はいたしておりませんし、なかなかむずかしい問題である、こういうふうに考えております。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 ちょっと関連ですから、簡単に二項目ぐらいについて尋ねたいと思いますが、結局やはりいろいろ筋論はいまおっしゃるとおりだと思いますが、ですけれども、こういう非常にむずかしい疾患、そして、また非常に困っておられる疾患に対しては、前々からこの委員会でもいろいろ議論されてきたんですけれども、実際において、私はきょう一つお伺いしておきたいのですが、実態として京都には宇多野療養所というのに筋ジストロフィーの病床をつくってもらった。というのは、なぜそこへつくってもらったかというと、先ほど局長のおっしゃったような、京都大学ではその研究班ができているわけですね。そして、その京都大学からおもに行っておられる。宇多野療養所にそれができれば、研究機関とのコネクションがあるために、非常にいいだろう。それから、これは筋無力症を含めて相当の研究をしながら、そこにそういう方々の五十床でしたか四十床でしたか設備をとってもらった。これは御存じだろうと思うのでありますが、ところがそのあと、私もいろいろ申し上げておりますが、あそこは結核の療養所です。ですからその四十名、五十名に対する別なワクの医師が配置され、看護婦が配置され、そういうようなことがされない限り、せっかく行っても、御存じのように、抵抗力が下がっておりますね。結核菌を外衣につけたままあるいはまたくつにくつけたままでそこに出入りしている。もちろんやかましく、専門的な人ばかりですから、注意はしておられますけれども、万一結核菌が入れば、このような抵抗力の弱い人にたいへんなことになるんではないかということを、医者自身また看護婦自身がいろいろ考えながらやっているというわけですね。これに対しての処置なんかも、実に私は厚生省としては何度も申しますが、仏つくって魂入れずというやり方で、結局結核に感染した人があるなしは別といたしまして、そういう危険状態に置かれているということは、入っている患者さんも非常に困っている状態です。いろんなことから言いまして、私はいま予算の問題が出ておりますけれども、こういうふうな問題はもっと積極的に予算的措置あるいはまたいろいろな運営の面に、こまかしい注意が必要ではないか、私はそういうことに対して厚生省のほうは私は十分やられてないと思っておるんです。これはまたいろいろほかの難病とともに、いろいろと質疑をさせていただきたいと思うけれども、きょうは関連ですから、こういうような問題なんかも含めて一体取り組み方をこうであります。ああでありますという紋切りじゃなしに、もう少し精神のこもった、それからまた、ほんとうに魂の入った運営をしないと、こういうことに対しては非常に不安を与えるんではないかと思います。ですから、予算請求の前でもあるし、それからまた、最近ではそういう問題に対しての取り組み、先ほどおっしゃっているように、無料にしてやる、あるいはまた、そういうことに対しての保障をする、またいろんなボランティア活動に対しても援助をしていくという形が一体になってやらぬ限りこれはできないので、この予算の面に対しては、私は特に考えて、この時期こそひとつ打ち出してもらうような方向を出してもらわなけりゃいかぬと思う。これが第一点です。これに対してどういうふうに取り組まれるのか、もっと積極的なやり方をしないと、あれでもこれでもということにはならぬと思うのです。ですから、特に私はそれに対して、大臣に対してもあるいは局長としても今度の予算の面ではっきりとあらわれるような方向をここで打ち出してもらいたい。  それから、いま研究の面に非常に総合的にやらなきゃいかぬと言われていますけれども、これは私は逃げ口上だと思うのです。もちろん総合的に考えなきゃならぬことは、研究機関でやっています。ですけれども、そんなふうなばくとしたすべての難病を見る、対症的なものは見るべきでしょう。それらが研究の中に必要なことは当然でありますけれども、やはり筋無力症なら筋無力症、こういうものに対して焦点を合わせて、相当研究ができるような手当てをしなきゃならぬ。いまたとえば一つだけ聞きたいと思うのは、京都の京大の病院で研究班がある、それに対して国は一体どれだけ出していますか。これをひとつ聞いておきたいと思う。

滝沢正厚生省公衆衛生局長

○政府委員(滝沢正君) 京都の、先生の地元の宇多野療養所の問題につきましては、全国に国立療養所が結核対策で従来取り組んでまいりました中から、逐次ベッドを精神あるいは神経性の筋萎縮症等の子供たちの病床に転換いたしまして、全国にただいま千六百六十床、四十六年度末で筋ジストロフィーの子供たちの病床が用意されまして、宇多野は八十床ございます。結核療養所がこのような一般的な抵抗力の弱い子供を収容して、病院管理の立場から感染を起こすというようなことは私は万々ない管理が行なわれていると信じておりますけれども、長期療養のこのような子供に教育をあわせて行なうという意味で、国立療養所の従来の結核棟の療育の仕組みをこの窓ジストロフィーにも適用いたしまして、教育もあわせて子供たちにできるというそのメリットを生かしたのが国立療養所の筋ジストロフィー対策でございます。筋無力症等のおとなの病気につきましては、一般的な意味で教育というよりは、福祉あるいは医療方法の解決あるいは原因の究明等にあわせて行なう必要がございますが、スモン病につきまして、国立の呉病院が独立した病棟をスモン病患者に提供しましたところ、たいへん成果が上がり、お互いに励まし合うということ、あるいは病状を、機能訓練いたします場合にお互いに激励し合うので、別々な病棟に散らしておくよりは、病棟に集中したほうが非常に効果があがったというような実績もございますので、このような疾患の病院における取り扱いについても、各病院の御協力を得て、呉病院のような成果があがるような方向というものを考える必要があると思っております。  それから、総合の問題は、私の強調のしかたが総合のほうに傾き過ぎたのでそう受け取られたと思いますが、これは実は学者の御意見と、われわれのスモン病のとを実はやりましたときに百名からの研究班を、五千万の研究費を投じた医学研究、一つのプロジェクトとしてスモン病に三千五百、五千、五千と、四十四年、四十五年、四十六年とつぎ込みました。このようなつぎ込み方はわれわれの厚生省のいままでの研究プロジェクトとしては例のなかった問題でございます。ところが、スモンにつきましては、御承知のように各方面の学者が取り組んでいる関係で、その原因についてはまだいろいろ論議はございますけれども、かなりの問題を詰めてまいっております。で、ベーチェットの関係の学者で最近来られまして、やはりベーチェットについてもひとつほかの筋無力症あるいは多発性筋炎等、関連の疾患と、やはり全身性の疾患なんだから、単なる欠陥が目にくるからといって眼科のお医者さんが班長さんでやるというよりは、もっと総合的に全体を見る化学のほうの学者も入れる。それから、いろいろ内科はもちろん、事神経学、あるいはあらゆる学者を動員するという、いわば大型のプロジェクトを組む。しかし、それぞれの中に専門的に特徴ある分野、たとえば筋無力症等に詳しい分野の人はその分野として、筋無力症として数人なら数人が突っ込んでいく。それにはやはり相当額の研究費が要るからプロジェクトチーム的に取り組む必要があると同時に、個々の疾患についてももちろん治療法の解明等に取り組む必要があるからよろしく予算等についてはがんばってくれというようなことで、私、二、三グループの研究班にお会いいたしておりますが、総合研究ということの必要性は皆さまが強調しておられますと同時に、個々の研究の充実についてもあわせて行なう。したがって、非常に予算の上でも相当額のやはり予算を獲得する必要があると私自身としては決心している次第でございます。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 私は、プロジェクトチームをやることについては私もけっこうだと思っております。それからプロジェクトチームというものを進めてもらいながら、もっと個々の問題に対してもやってもらわなければならぬ。たとえば京大あたりでいま筋ジストロフィーの問題にいま取り組んでおって、この予算は私いま調べておりませんけれども、ごく微々たるものですね。ですから、実際京大の研究班のところに私行っていろいろ話をしましても、これではほんとうの取り組みができないのだ、この問題に対して。特に宇多野療養所でも、あなたは、運営されていると言われていますけれども、そこにつとめているお医者さん自身が、これでは困りますと言っているのですよ。いつ菌をうつすかもしれない、非常に抵抗力の弱い——少なくとも別にして、こちらのほうの筋ジストロフィーの人は大学のほうの研究班から来て見てもらう。結核の人は結核をやっている人に分けて、見てもらいたいということを厚生省に要望もして申し上げたこともあるわけです。そういうことなんかも、研究費もないし、なかなかそこまでいけないというのは、これは中途半端な状態に置いておくことであって問題にならない。  プロジェクトでやります、やりますと言っておるけれども、やはり個々の問題に対してある程度取り組まなければいかぬでしょう。私もきょうはこれは関連ですから、あなたのほうで資料をすぐどうこうということにはならないと思いますけれども、これ以上は詰めませんが、そういう考え方ももちろんやらなければ——病因のわかっていないものを究明するのは必要なんです。だからといって私は、こちらを置いておけば、そういうことになっているわけですから、相まって予算の面にもっとはっきりさせなければこの問題はできないと思う。あなたは、それはうつらぬだろうと、そういう運営がされているだろうと思います。だろうですから。やっている人は毎日、自分は消毒しながら、上に着る消毒着ですか、白衣あたりも別にかえて入るわけなんです。それだけのことをやっている人でも、なおかつ感染させるのじゃないかということを心配しているんです。看護婦さんにしたって、その係ばかりじゃなくて流用していますよ。こちらのほうが患者が減ってきますから、その看護婦さんをこっちに使いますということでできているわけなんですから、そこらあたりのところはもっとけじめをつけて、ほんとうに厚生省が末端まで監督していくという行政が行き届いていれば、私はそういうことにならないのじゃないかと思うのですよ。そういうことを考えて、実際問題として聞いていますから私は特にそれを別転強調しておきたいと思うんです。  それから、あとから、これに取り組んでおる京大に対するあれを聞かしてください。ごくわずかだと聞いている。非常に困っているわけです。それについても大臣はじめ局長のほうには要請してあるわけですが、なかなか実行できないわけですね。ですから、こういうふうな問題の非常に大きいとされたものは、一そうこれに対して、そういうような個々の研究にももう少し、そして、またプロジェクトチームでも大々的にやる。そのようにやらなければいかぬと思うのですが、いかがですか。

滝沢正厚生省公衆衛生局長

○政府委員(滝沢正君) 失礼いたしました。京都の研究費につきましては、実は文部省の系統の研究費でございまして、金額等も調べておりませんし御答弁できませんけれども、従来、このようなむずかしい病気、難病奇病につきましては、大体のところ、全体に大きく取り上げられるという段階をまだ迎えておらずに、個々の大学等における一例報告的な研究が大部分でございまして、したがって文部省としてもまとまった研究費として筋無力症という表題にふさわしい研究があるのかどうか、それすらも疑われるほどない。具体的には私調べてみますけれども、現段階では、一般的には教室の研究費という範囲内でしか行なわれていないのではないか、こういうふうに想定いたしております。

小平芳平公明党

○小平芳平君 それではこれで終わりにしますので、いま大橋委員からも具体的にはっきりということを再三言われるけれども、さっぱり具体的にはっきり答えてくださらないのですが、スモン病の五千万円はわかりました。しかし、いまスモンや筋ジストロフィーについても、私もいろいろお尋ねしたいことはありますが、きょうは筋無力症についてだけ答えていただきたい。スモンの五千万円と同じように来年度予算から筋無力症についても治療研究費をつけるかどうか——よろしいですか、政務次官よろしかったらお答えになってください。  それから、今日の段階でスモンと同じように治療研究費をつけるということが、厚生省として、今日の段階できまってないとするならば、大臣と相談してぜひとも来年からつけるように努力するように答弁してくださればよろしいわけですが、要するに、その点ひとつはっきりしたことをお願いします。それが第一点です。  それから、第二点の教育機関ですね。モニター制、これはわかりました。これは具体的にどの程度進むかは別として、考え方はわかりました。  第三点、友の会に対しての、これは国の予算がなまの形でストレートにいくとは私も考えませんが、少なくともこの企画課を通じまして財団法人化するなり、あるいはそうした指導は一本化して企画課でやっていく、相談相手となりまた援助もしていくというふうに理解してよろしいですね。  以上の治療研究費の点と、それから友の会、その二点についてお答えを願いたい。

登坂重次郎自由民主党厚生政務次官

○政府委員(登坂重次郎君) 先ほど来貴重な御意見を承りまして、私ども厚生省としては国民の医療というものはまことに大事でありますし、特に難病、奇病、そういう特定疾患についてはまだ研究過程のようなものもたくさんあると思います。特に、きょうお尋ねの筋無力症というような問題は、従来からあったというお話でありますが、これが、また厚生省として難病奇病の包括的な考え方でおりまして、具体性がなかったということはまことに遺憾でございます。本年度は、大臣も特定疾患、難病奇病、こういうものは非常に高額な、しかも、長い間本人も苦しまれ、また治療においても非常にむずかしい、こういうものはできるだけ国がめんどうみよう。これは当然であるというわけで、厚生省の機構も改革いたしまして、難病奇病対策室というものをつくって、そして、おくればせではありまするが、本格的に取り組みたい、かように考えております。予算も当初でありまするから、そのためには十億ほどの予算でありまするが、また児童局とかそういう方面の予算とも総合いたしまして、こういう特定のものについて、特に筋無力症というようなものについては来年度真剣に取り組む予算を計上いたしたい、かように思っております。  なおかつ、友の会というようなお話については、これはこういう方々が相つどって、そして御自身の健康管理なり、あるいはそういった方面についてのいろいろお話し合いの場が持たれるわけですから、これを厚生省においてもこの会の御意見を聞きながら、将来の治療の完ぺきを期すような方向にひとつ御協力をいただく、またわれわれもできる限りのもちろんお手伝いをし、また対策も講じてまいりたい、かように存じております。

中村英男日本社会党

○委員長(中村英男君) 他に御発言もなければ、本件に対する本日の調査はこの程度といたします。  本日はこれにて散会いたします。    午前十時五十九分散会

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