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67回国会参議院1971/12/14

運輸委員会 第7号

発言数
127
登壇者
12
会派数
2
開催日
1971/12/14

会議録

木村睦男自由民主党

○委員長(木村睦男君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告をいたします。  昨十三日、藤田進君が委員を辞任され、その補欠として工藤良平君が選任されました。     —————————————

木村睦男自由民主党

○委員長(木村睦男君) 運輸事情等に関する調査を議題とし、質疑を行ないます。  御質疑のある方は順次御発言を願います。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 私は、非常にいま日本の上空における航空事情が危険な状態にあるといういろいろな資料や報告を聞いておるのでありますけれども、それらに関連をいたしまして、ちょうど十月にオープンいたしました新大分空港の問題につきまして若干お聞きをいたしたいと考えるわけであります。  もちろん一つのローカル空港の問題でありますけれども、ローカル空港ではありますけれども、そこに全体的な日本の航空行政の欠陥というものが見られるのではないか、このように考えておりますので、いまからある程度こまめなことになりますけれども、ひとつ関係の方々から詳細な御答弁をいただきたいと思うのであります。  まず第一番は、先般、十二月の二日十九時二十分、新大分空港発大阪行の全日空機が、いろいろな問題から約二時間以上おくれまして、最終的には欠航するという状態が発生をいたしておるわけでありますが、台風とか、そういう事情であればともかくといたしまして、これが管制官とパイロットの間のいろいろな事情から、トラブルからそういう事態が発生をした、このように私ども聞いているわけでありますが、この点について航空局としてどのようにこの事件を掌握をし対処してこられたか、その概要についてまずお聞きをいたしたいと思います。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) 先般の大分上空における全日空と東亜国内航空、これがどちらが先に着陸するかというふうなことで管制官との間にもめまして、その結果、着陸してからあともなお相当論争があったらしい、その結果、ついに運用時間をオーバーいたしましてキャンセルするようになったというふうな事情が起きたわけでございます。これにつきましては、その概要につきましては後ほど泉首席監察官から御説明いたしますけれども、私どもといたしましては、たとえいかなる事情があろうとも、全日空のパイロットのほうが是であろうとあるいは管制官が是であろうと、いずれにせよ、その両者の間の口論によって肝心のお客さまが不在であったということは、まことに申しわけないと思っているわけでございます。その意味におきまして、私といたしましては、大分空港長に対しまして、今後そういうことのないようにということで厳重に注意したような次第でございます。本件につきましては、そういう点でまことに申しわけないと思っているわけでございます。

泉靖二運輸省航空局首席安全監察官

○説明員(泉靖二君) 事実関係を御報告いたします。  十二月二日における関係航空機の時間関係をまず申し上げます。  全日空の一九三便、これは東京−岩国−大分、ここのルートを飛んでおりますこの航空機の大分無線標識の到着予定時刻が十八時四十六分でございました。これに対しまして東亜国内航空の三三三便、東京−高知−大分、ここを飛んでおります航空機の同じく大分無線標識の到着予定時刻は十八時四十九分、すなわち東亜国内航空のほうが全日空よりも三分あとに到着する予定でございました。これは最初の到着予定でございますが、実際の、同じ航行援助施設のほうの到着時間を比較いたしてみますと、全日空のほうが十八時四十九分、東亜国内航空のほうが十八時五十三分。実際に到着したときは東亜国内航空のほうが八分おくれていた。ところが、実際の着陸時間を比較いたしてみますと、全日空のほうが十九時十八分、それから東亜国内航空のほうが十九時七分でございます。すなわち十一分、いままでの順位が逆転して全日空よりも東亜国内航空のほうが早く着陸したという事態でございます。  これはどういうことかと申しますと、高度を比較いたしますと、全日空のほうは高度二万フィートから一万五千フィートに降下をいたしておりました。東亜国内航空のほうは一万四千フィートを飛んでおりまして、こういう場合になりますと、空港から遠くても高度が高い飛行機のほうを先におろしたほうがいいか、空港に近くて低い飛行機を先におろしたほうがいいか、こういう複雑な計算をやらないと、全体的な空域の利用はどっちのほうがいいのかというのは非常に判断に苦しむ問題でございます。われわれといたしましては、ターミナルの、空港周辺の自動化をやりますときに、この順位決定をコンピューターで計算させようといたしておりますが、現在では管制官の経験によりまして判断しているわけでございます。ところが、ここに若干、管制官のほうのミスではございませんけれども、ちょっと不手ぎわがありまして、当初全日空機を、一万四千フィートにおりてよろしいということを言って二万から一万四千におろした。そのクリアランスを出しましてから一分後に、東亜国内航空との安全間隔を考えまして、全日空のほうを一万五千でとめまして——東亜のほうは一万四千で来ております。その間に高度差を千フィートとって、安全を保とうとしております。ところが全日空のほうとしては、最初一万四千までおろされる、そうすると当然自分のほうが先におりられると思っていたのが、それを一万五千にとめられたということで、かなり着陸した時点で感情的になっていたようでございます。それでタワーに対して、どうしておれのほうをおそくしたのかという苦情があった。タワーといたしましては、この管制許可は福岡の管制部でつけておりますので、そちらへ照会してくださいということを言っております。それについてパイロットは、だいぶ二十分ばかり福岡管制部と長話をやっておりまして、両方とも、ここでも感情的になったのだと思います。  それから管制塔は、四十三分に福岡管制部から出発の許可をとりまして、それで待っていたと言っております。それで五十分になりまして——ここはパイロット側と管制側と証言が狂っておりますが、パイロット側は五十分になって飛行機に乗りまして、クリアランスを要求した。それから管制官のほうは、五十三分に離陸いたしますと——不帰投点と申しますエンジンが故障したときにもう帰れない、この地点を運用時間以内に通過することができないと管制官は判断いたしまして、これでは運用時間内に出られないじゃないかということを言った。この辺から両者ともまことに感情的になりまして、冷静な判断を欠いて、だれのために飛んでいるのだということを認識しないような事態になりまして、これはまことに遺憾であります。事実関係としては、かようなことになります。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 それでは、いまから一つ一つお聞きしてまいりたいと思います。  問題は、大阪を十分おくれで出発いたしました全日空の大分行と、それから東京を出発いたしました高知経由東亜国内航空の大分行との関連でありますが、いまお話しのように、大分の無線標識の上空に到達をいたしました全日空が十八時四十六分、このようにお話がございましたが、これについては、いろいろまちまちの数字が出ておるようでございまして、これはまあいずれはっきりしなければならぬと思いますけれども、東亜国内航空が到着をいたしました十九時七分、これは私の手もとには、十九時八分に大分空港に入りまして、十九時十分に停止をしたと、こういうことになっているわけでありますが、飛行機の時間というのは、運航中は、一分というのは相当な距離になると思いますが、いまお話がありました十九時七分に到着をしたというのは停止をしたことですか、着陸の時点の時間でございますか。これは、それをさかのぼって、大分の無線標識の上空に到達した時間が一体どれが正しかったのかという判定にもなろうと思いますから、その点も明らかにしていただきたいと思います。

泉靖二運輸省航空局首席安全監察官

○説明員(泉靖二君) ただいま御質問がございました東亜国内航空の実際の着陸時間というのは、車輪が着いた時間だと思います。  それから実際に無線標識の上に着いた時間の比較は、全日空が十八時四十九分、それから東亜国内航空が十八時五十七分と報告を受けております。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 そうすると、先ほどお話がありました十八時四十六分の全日空と、十八時五十三分ですか、さっきお話がありました東亜国内航空が到着をしたというこの時間の関係ですね、これはどうもはっきりしないんでありますが、私の手元にきております全日空の報告書によりますと、いまおっしゃったように十八時四十九分に来ているということです。先ほどは四十六分とおっしゃったのですが、これはどちらが正しいわけですか。

泉靖二運輸省航空局首席安全監察官

○説明員(泉靖二君) 十八時四十六分というのは到着予定時刻でございます。ほんとうにそのホーマーの上に来た時間は十八時四十九分でございます。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 十九時七分に東亜国内航空が新大分空港に着陸いたしておりますけれども、これから逆算いたしまして、そうすると大分無線標識上空に到達するのは、およそ東亜国内航空はどれくらいの時間になりますか。

泉靖二運輸省航空局首席安全監察官

○説明員(泉靖二君) 東亜国内航空が実際に大分の無線標識の上に到着いたしました時間は十八時五十七分でございます。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 十八時五十七分に到着をしたというと、それから十分間で空港に着陸をしたということになりますね。

泉靖二運輸省航空局首席安全監察官

○説明員(泉靖二君) そのとおりでございます。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 そうしますと、確かに順位からいたしますと、東亜国内航空を優先をさせるという規定にはまろうと思うわけでありますけれども、若干、これらの時間の問題について、私はもう一つ確かめてみなければならない事項があるわけでありまして、すでに約十分——もちろん十分ちょっと足りませんけれども、十分以内ぐらいの差で到着をした。早く全日空が大分の無線標識の上空に着いた。ところが、ここで管制塔のほうから進入の許可が出なかったということですね。その理由としては、東亜国内航空がすでに入って来る、こういうような状態で高度差がいま千フィート、こういうことから下降の状態を計算して、東亜国内航空を先に入れる、こういう計算になろうと思うのでありますけれども、しかし、まだ、全日空が到着をした時点においては、東亜国内航空はもちろん大分の上空には到達していなかったわけですね。そうすると、進入の許可がおりなかったという理由としては、東亜国内航空の関連もありましょうけれども、そのほかにその原因はなかったのか、理由はなかったのか、この点ひとつお尋ねいたします。

泉靖二運輸省航空局首席安全監察官

○説明員(泉靖二君) 御指摘のように、いまの順位決定は、東亜国内航空と、それから全日空の高度差、それから到着予定時間、それを考えまして、全体として東亜国内航空のほうを先におろしたほうが空域の最大利用ができるという管制官の判断であったわけでありますが、そのとき出発便が一機ございまして、これは同じく全日空の三八八、出発予定時刻は十八時三十分で、実際に十八時五十分に離陸いたしておるという報告がございます。形式的にはこういう進入機との高度の間隔を設定して出発いたさせておりますので、本件については、先ほどの着陸の順位決定の判断の要素には入っておりません。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 私は特に、後ほどこれはいろいろお聞きをするわけですけれども、新大分空港、これはローカル空港でありますから、発着の本数は非常に少ないわけであります。大阪、東京に比較しましても、これは問題にならないわけでありますけれども、いまお話がありましたように、十八時四十五分発福岡行の、大分から十八時四十五分に飛び立つ飛行機があったわけであります。これは、いまおっしゃるように、これもおくれて出ているわけでありますけれども、そういう関連から、この進入を拒否するという状態が逆に私はあったのではないかという気がするわけでありますが、その点は何にも関係がないわけでありますか。

泉靖二運輸省航空局首席安全監察官

○説明員(泉靖二君) 管制官のワークロードといいますか、労働負荷といたしまして、出発機のことも考えて着陸させなければなりませんが、この場合の順位決定の中には——高度が違います、出発をしていく飛行機の高度、着陸する飛行機の高度が違います。そういう意味では、順位決定の要素にはなっていないかと思います。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 私は逆算をしてみると——この報告は、それぞれもちろん違いますが、これは取った報告でも、たとえば東亜国内航空は、十九時八分に大分空港に着陸したいと、こういうことが記録として残されているわけでありますが、いま御報告の七分との間に一分の違いがあるわけです。これで計算をしますと、私は、十分差以上が開いていたのではないか。そういう歴然とした一つの規則のもとにおいて、パイロットが感情的に管制官とトラブルを起こすということは、これはあってはいけないことでありますから・そのことは十分に私はわきまえていると思います。もちろん、これは管制官、パイロット、どちらが正しいかという議論ではなくて、私が時間的に計算をしてみると、どうも十分以上開いていたのじゃないか。そうすると、むしろ四十五分に出発をする飛行機のために待たされたのではないかという感じが実はするのでありますが、そのことが全体に影響していって、こういうトラブルにこれはなっていったのじゃないかと思うのでありますけれども、その関連はございませんか。

泉靖二運輸省航空局首席安全監察官

○説明員(泉靖二君) この事件が起こりましてから、大分の空港長と、それから先任管制官、これを大阪局に呼びまして、大阪局でこまかく状況を調べております。さらに私の手元にも、全日空のほうからの詳細な機長報告がございます。先ほど申し上げましたように、心理的な労働負荷としては、あるいは、出発機が一機あったわけですが、単なる着陸機二機のこと以外のことを考えなければならないというファクターはあると思いますけれども、出発経路と進入経路は高度差が十分にありますので、順位決定の意思決定のファクターにはならなかったと思います。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 私もこれは現地に参りまして、それぞれ関係の方にお会いをいたしました。現場では、全日空は大分の無線標識の上空に四十五分ないし四十七分の間に到着をしたと、こういうことを発言をしているわけでありますが、もちろん、まとめられたものは、いま言うような形で四十九分に入ったということを書いてありますから、まあこれをとるといたしましても、相当、時間的な食い違いというのが、聞きました時点において、場所において、食い違いがあるわけであります。これは私は事実関係を——だれを責めるというのではなくて、事実関係は事実関係として明らかにしておかないと、航空上の問題については、一分の差というのがたいへん大きな問題になるわけでありますから、そのことを私は指摘いたしているわけでありまして、どんなに計算をしてみましても、どうも十分以上間隔が開いていたのではないか。そういたしますと、やはり立つものと東亜国内航空との、それぞれ、いろいろな複雑な要素の中で、私はもちろん管制官がこのような措置をとられたと思いますけれども、それでは、なぜそれが感情的なもつれとなってこういうふうな事態にまで発展をしていくのかということを考えてみますと、私は事は重大だと思うわけであります。ですから、これは時間的な問題につきましても、相当な開きがありますから、これはさらに解明をしていただきたい。これは航空の安全のために私はそう念願をするわけでありますから、こればっかりあんまり時間をとるわけにいきませんから、この点についてはぜひ後ほど明らかにしていただきたいと思うのでございます。  それでは次に、普通インターバルは、東亜国内航空の場合には、これは飛行機はもちろんYSでありますから、二十五分とられておるようでありますが、今回の727につきましては三十五分のインターバルがとられておるわけであります。そういたしますと、この全日空機が十九時十八分に着陸をして二十三分に停止をした、それから計算をいたしますと、三十五分間ということになりますと、五十八分に大体通常であれば出発する、こういう形になるわけであります。そうすると、先ほどお話しのように、飛行機が発進をして不帰投点に到達するまでの間に、大分の空港から約十分間かかるといわれておるのであります。そうしますと、不帰投点に到達する時間が二十時だと、こういうことになりますと、大分の空港から出発する場合に、離陸する場合に、いわゆる十九時五十分に離陸しなければ規定でいう不帰投点に二十時に到達をするということができない。こういうことになりますと、すでに五十分の段階で——大分の場合には誘導路がありませんから滑走路を通ります。その間に大体三分ないし五分かかるといわれている。そういたしますと、四十五分に出発するかしないかということは判断ができるはずであります。そうすると、福岡のほうから、先ほどお話がありましたように、クリアランスが四十三分にきているわけですね。四十三分にきているのだけれども、二十三分に到着をして四十三分ということになりますと二十分しかない。燃料の補給をして、乗客を乗せて727がたつまでの間に二十分でできるかという疑問が出てくるわけでありますが、この点の関連はどうなんですか。

泉靖二運輸省航空局首席安全監察官

○説明員(泉靖二君) 飛行機が到着いたしまして、特にどこか計器が悪かった、あるいは脚回りが悪かった、そういうようなことがありますればその現場で修理をいたしますが、そういうことがもしない場合でございますと、燃料補給をして乗客を積んで出ていくのに二十分が最低限の時間でございます。二十分あれば一応できると思いますが、決して長い時間ではございません。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 だとするならば、この大阪行の最終便全日空機は二十三分に到着をして、いわゆる最小限準備の時間である二十分おいて四十三分にクリアランスが出た、こういうことですね。通常そういうことが行なわれるわけですね。

泉靖二運輸省航空局首席安全監察官

○説明員(泉靖二君) スケジュール上は、停留時間は最小二十分だったと思います。それで、その二十分とっているという理由は、先ほど申し上げましたように、これだけの時間があれば、非常に手順よくやれば、乗客を乗せ、燃料を載せ、故障さえなければ離陸できる、そういう時間でございます。二十分で離陸するということは、いまの航空の習慣といたしましては別にふしぎなことではございません。手ぎわよくやればできる、かように存じます。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 二十分で大体飛び立てるという準備ができると。ところが、先ほどお話しのように、全日空の搭乗員は何時に搭乗して準備に入ったか、その点について。

泉靖二運輸省航空局首席安全監察官

○説明員(泉靖二君) 何時に飛行機に乗り組んだかという正確な時間は存じません。ただ私が報告を受けておりますのは、パイロット側の証言と管制官側の証言に三分の差がございます。パイロット側は十九時五十分に呼んで、管制官のほうは五十三分だと申しております。その点は残念なことに、テープレコーダーに、そこの部分雑音が入っておりまして、どっちが正しいかわかりません。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 現地でお聞きをいたしました状況では、機長は四十七分に搭乗した、それから副機長が十九時五十分に搭乗して、五分後エンジンを始動する、こういうことを管制塔に連絡をした、こういうことになっているわけでありますけれども、運輸省の報告を見ますと、そこらあたりがどうもあいまいではっきりしないのでありますけれども、その点はどのように掌握をしておられますか。

泉靖二運輸省航空局首席安全監察官

○説明員(泉靖二君) 先ほど申し上げましたように、何時に乗ったかというのは、先生の御指摘の四十七分くらいではないかと思います。呼んできた時間が、パイロット側は五十分と言っております。管制官側は五十三分と言っております。その差はいまのところ解明できないままでおります。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 そうしますと、結局、乗り組むその段階で、規定でいう二十時に不帰投点に到達することは不可能という、こういうことは判断できますね。そうすると、その時点で、すでに、この最終便については出発をするということが不可能であるということを当然通告をすべきだと、このように思うのでありますけれども、その辺については管制官としてどのような措置をとられたか。

泉靖二運輸省航空局首席安全監察官

○説明員(泉靖二君) 管制官側といたしましては五十三分と彼らは思っているわけです。五十三分にパイロットのコールがございましたときに、それでは運用時間内にこの飛行場を離陸できるのかということを念を入れているわけです。この念の入れ方というのが多分に感情的であったと思います。本来でしたら、おっしゃるように、これでは運用時間内に越えられないからおやめなさいと言うべきか、あるいは、私の感じといたしましては、わずかに三分です、これ運用時間を延長してもまずこの飛行機は無事に離陸させて、それから会社に対して、時間延長をしなければならないようなこういう飛び方はやめてくださいということを言うべきであったと思います。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 航空局長にお尋ねをいたしますが、あなたは、この事件におきまして空港長それから先任管制官に対しまして処分をなさったことが新聞には出ておるのでありますが、結果はどうか私は承知しておりませんけれども、もし処分をなさったとするならばそれはどういう理由なんですか。いまのお話の段階では管制官については何も落ち度がなかったように——不親切さはあったかもしれぬが落ち度はなかったと、いまの答弁からいたしますと、そういうことになるのでありますが、もし処分をしたとするならば、なぜ処分をしなければならなかったか、その理由は何ですか。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) 私が申しましたことは、先般大分の空港長が参りましたので、今回のことはいずれがいいか悪いかわからぬ、しかし、お客さまに迷惑をかけたことだけは確かだ、そういう点については今後そういうことのないように厳重に注意しろということを申したわけでございます。  それではなぜああいうことをやったかというお尋ねでございますが、先ほど申し上げましたように、この間パイロットが悪いかあるいは管制官が悪いかということはこれは水かけ論的なものでございまして、裁判にかけてどうこうというふうな問題ではございません。しかしやはり私ども公衆に対するサービスをしているわけでございます。これは航空会社もそうであると同時に私どももそうでございます。そこで安全というものを確保しながら公衆に対してサービスをするというふうな基本的な考え方を私どもやっぱり忘れてはいけない。運用時間の中で行くのが当然であるし、運用時間からはずれれば権利としては断われるかもしれない、しかし世の中というものはそんなものではない。また、しょっちゅうやるということなら別でありますけれども、それは制度のせい。そうではなくて、たまにあったそういうふうな場合には、若干の、何分間というものならばやはりこれはまず飛行機を出してお客さまを届けるというのが常識ではないかというふうに私は考えます。そういう意味で私は注意をしたわけであります。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 そうすると、空港長が事件の処理にあたって適切な処置をとらなかった、このように航空局長は判断をなさったわけでありますね。  先ほどから申し上げますように、私も現地に入っていろいろ調査をしてみたわけでありますけれども、八時以降使用する場合にはある程度空港長の権限というものが、もちろん緊急の場合ということになっておりますが認められているわけですね、今日まで。この大分空港、さらに新大分空港になりましてから、この八時以降の時間の問題についてはいろいろいきさつがあったようであります。ある場合には八時三十分まで運用を延ばすということもやってきたようでありますけれども、ただ、八時三十分まで延ばしますと、それがさらに八時三十分をオーバーするという傾向も出てきた。したがって、また八時に戻らざるを得なかったという経緯があったようであります。今回これが八時以降まかりならぬ、こういうことで、これは規定から申し上げますと管制官の正しい措置であったと私は思うのであります。ただ、それが乗客に対して、二時間以上も機内に閉じ込めて、その間出るか出られないか、さっぱりわからない、若干希望的観測も含めて、相当な動揺を与えているわけであります。この点に対する責任というのはもちろんこれは当然のことだと思いますけれども、ただその間に、なぜ二時間以上も機内に閉じ込めたような措置をとらざるを得なかったのか。この点についてちょっと詳細に説明できれば御説明していただきたい。

泉靖二運輸省航空局首席安全監察官

○説明員(泉靖二君) なぜ二時間以上も閉じ込めたかというのは全日空側の処置でございます。この点、詳細に報告を受けておりません。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 それでは空港長は当時現地にいたわけなんですか。

泉靖二運輸省航空局首席安全監察官

○説明員(泉靖二君) 勤務時間が終わりましたので空港長は現地におりませんでした。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 それでは管制官の勤務時間は何時でありますか。

泉靖二運輸省航空局首席安全監察官

○説明員(泉靖二君) 八時でございます。同じく八時に勤務を終わっております。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 これは大分空港事務所の勤務表によりますと、八時十五分から十六時五分、十二時二十五分から二十時十五分、十一時四十分から十九時三十分、こういうような勤務の時間割りがあるようでありますけれども、Bという時間帯のものは十二時二十五分から二十時十五分まで勤務することになっておるようであります。もちろんそれは、不帰投点に到達する最終便がたとえば二十時ということになりますと、それから事務処理をして二十一時十五分だとしますね。管制官で判断できない問題が発生した場合には、空港長にこれは指示を求めるわけでしょう。そうすると空港長は、二十時から一時間以内に起こった事故については空港長の責任において処理するということになっておるようでありますが、そうすると空港長というのは大体何時から何時まで勤務をして、通常どこに——そういう事態が発生した場合にはこういうことになるわけですか。

泉靖二運輸省航空局首席安全監察官

○説明員(泉靖二君) 勤務時間が終わりましてから先は、空港長は必ずしも空港にいなくてもいいわけでございますけれども、そのときには代理者を指名しまして、私の代理はだれだれがやるべきである、それから連絡するときにはここに連絡するようにというこまかな指示をすべきだと思います。その指示は、今回は残念ながらやられておりません。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 そういう措置がとられていないということでありますけれども、そうすると、まあ私ども不審でありますけれども、八時に管制官が——十九時五十八分ですか、もう時間がないではないか、飛べないではないか、そういうことをできるのかと言ったまま、一切応答がなかったということを全日空のほうでは言っているわけであります。したがって、それが全日空の大阪のほうに連絡が行き、さらに先任管制官に連絡をとりながら話し合いが進められたわけでありますね。そうすると、その空港長の代行というのは先任管制官が行なったわけですか。一切空港長はタッチをしなかった、そういうことで済まされるわけですか。

泉靖二運輸省航空局首席安全監察官

○説明員(泉靖二君) 常識的には、そういう場合は先任管制官が処置をすべきものだと思います。ただ本件の場合、管制官は先任管制管に連絡をいたしておりますけれども、その過程で、だれが空港長の代行者であるかということが明瞭でなかったという点が不手ぎわだと思うわけであります。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 それが明確でなかったという、明確にしてないという責任はそれじゃどこにあるのですか。

泉靖二運輸省航空局首席安全監察官

○説明員(泉靖二君) 空港長にあると思います。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 その明確でなかったということを理由に処分をなさったわけなんですか。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) それも一つの理由ではございますけれども、とにかく私の考えましたのは、やはり先ほど申し上げましたように、こういうふうなトラブルが起こった場合、その場合にやはりすぐに、運用時間だからこれで切るべきあるとか、あるいは多少時間のおくれはあったけれどもここは飛ばせるべきだったとか、その場その場の現場におきまして適切な判断を下すということが空港長としての義務だろうと私は考えております。しかし、今回の場合にはそういうふうな判断が行なわれませんで、じんぜんとして長い間お客さま方を飛行機に置いたままにしておいて、なおかつ結果としてキャンセルをしたというふうなことは、やはり現場の判断に不手ぎわがあったのではないかというふうなことから、局としては、今後こういうことのないようにということを申したのであります。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 どうも私そこがまだ釈然としないのでありますけれども、私は空港長の責任というのは——そういう緊急事態における一つの権限というものが与えられているわけですね。そういたしますと、それを遂行するために、もちろん勤務外、たとえば五時なら五時以降、八時なら八時以降、空港長としての一応の責任が解かれているかもわからぬけれども、八時以降に問題が起こった場合には、その一時間については空港長の責任というのは生ずるのじゃありませんか。そういたしますと、もちろん代理でやれる先任管制官というものがいるかもわからぬ、が、その事実を知ったならば、それは空港長として適切な措置を、やはりその任務を遂行するということは当然のことではないかと思うのであります。大分にいなければ別であります。それはいま言ったように、勤務外はどこに行こうと、どこで飲んでおろうと、遊びに行こうとそれはかってでありましょう。そういう事実があったということを知ったならば、いち早く勤務につくということは、これは当然なことではないか、この点どうでしょう。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) それはおっしゃるとおりと思います。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 私はこの空港長をもちろん責めるつもりは毛頭ありません。訓告や戒告によってこの問題、解決するわけじゃないのです。私はその個人に対して傷をつけようとは毛頭考えておりません。その処分についてはむしろ撤回をすべきだと思うのです。ただ、こういうことが今後起こってはいけない。もしも、このことが重大な事故につながったとするならば、これはたいへんなことであります。この人個人は一生を棒に振るということは当然でありますけれども、とうとい命がもしも失われるという事態が発生したならばたいへんなことでありますから、この点について当然その責任の最高の衝に携わっている航空局長さらに運輸大臣におきましては、こういう危険な状態にある日本の空を守る任務についている者に対してその責任を責めるだけではなく、私は、環境の整備等につきましては十分に万全の対策をとるべきではないか、そういった上においてなおそういう事態が発生したならば、そこであらためて私は処分という問題が起こってしかるべきだと思いますが、この点についてひとつ大臣からお聞かせを願いたい。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(丹羽喬四郎君) ただいま数々の御指摘でございましたが、今回の大分空港におきまするいろいろの問題は、非常にこれからの航空の安全対策、その中枢を握っております管制体制、またその管制業務、管制サービスを行ないます環境の整備、その他管制官あるいは管制通信官、またその他保安業務に従事をする人々に対するいろいろの、ただいま御指摘がございました問題につきまして、非常に大きな教訓を含んでいると思っている次第でございます。私、運輸大臣に就任いたしまして以来、はなはだ申しわけない次第でございますが、交通の大きな事故が二度も重なりまして、国民に対しましても申しわけないと思っている次第でございますが、それがために安全体制の確立ということを運輸行政の一番根本の施策としてせっかく努力をしている次第でございます。先般アメリカのシェーファーFAAの長官に要請いたしまして、管制部長その他に日本の安全体制を視察させましたのと同時に、機器その他の安全体制だけではなくて、管制体制につきましてもいろいろの助言を求めた次第でございまして、いま工藤先生から御指摘のございましたような点につきまして十分考慮いたしまして、保安体制の確立をするために努力をするつもりでございます。御了承願いたいと思います。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 今回のこの事件がパイロットと管制官のトラブルという形で表面に出ましたけれども、これはただ単に個人的な問題のみではなくて、やはり全体的に日本の航空事情というものが非常に過密である、こういうようなことが最も大きな根本的な原因ではないか。そのことがこういう感情的な問題として積もり積もって表面に出てきたというふうに私は解釈をしているわけであります。したがって、もっと根本的な問題が解明されなければならない、このように思います。これは後ほど先輩の小柳委員のほうから、今回のアメリカから出されております勧告等について詳細にまた御質問があるようでありますから、私は触れませんけれども、きわめてささいな問題でありますけれども、具体的にその事実を私はあげてみたいと思います。  この問題がありましてから、私も、専門が違いますのでこれはしろうとなりにいろいろ検討してみたわけであります。大分は御承知のようにローカルの空港であります。ところが、この発着本数は、東京、大阪に比べますと何十分の一でありますから問題ないのでありますけれども、私はいまこの大分の空港のラッシュであるといわれておる十六時半以降、最終便の十九時二十分までの間の発着の時間表を拾ってみたわけであります。十六、七本の発着の表ができ上がっているのでありますけれども、この中で私非常に不審に思いますのは、同一出発それから到着の時間、たとえば十七時五十五分に到着する飛行機と出発していく飛行機がある。それから十八時三十分に同じく、十八時四十五分に同じく二本ずつ。こういうことで、小さな大分のようなローカル空港でさえも、このように同時に、しかも滑走路は一本しかない、こういうような状態の中で、これはたいへん私は不審に思っているわけでありますが、これは全体の時間表を拾ってみればもっともっとたくさんあるのではないかと思うのでありますが、これが技術的に一体可能なのか。もちろん可能でしょう、やっておりますから。現に動いているわけですから、私は不可能だとは言いませんけれども、実際行なわれているのですから。しかし、これを見ますとたいへん不審を抱くわけでありますが、これはとういうところに——しかも、この時間割りにつきましては航空局としてどのような規制というものが行なわれておるのか、その点ちょっとお伺いしておきたいと思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 関連。  いまの問題、一緒にまとめて尋ねてまいりましょう。この前、私も質問したのですけれども、その後、今月号の航空時間表を見ましても改正されていない。私もきのうちょっと調べてみましたが、東京空港で七回、しかも三つの飛行機が同じ時刻に出るようになっておる。十八時に出る全日空の七一便、それからJALの一二三便、それから全日空の同じく福岡行、札幌行が同じ十八時に出るようになっておる。だからJALと全日空が違うのならわかるけれども、同じ全日空が札幌行と福岡行と同じ時刻に出ていくようになっておる。それから大阪空港が一回、福岡空港が三回。この前も指摘しましたように、これは一つの、国民と会社との契約ですね。契約をして同じ時刻に出ることによって一万三千幾らの航空料を取るわけですね。こういうことは、言うならばこれはごまかしですね。広告してお金を取って輸送するということ。一体この航空機の時間表をつくることについては、本省の監督官、運輸省の監督官はどういう指導をしているのか。工藤委員のと一緒に御答弁願います。  なお、あとにもう少しアンカレッジ行の出発時刻の問題、これは国際線の問題もありますから、これはあとで私の時間で質問します。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) この問題につきましては、先般の委員会で小柳委員から御指摘を受けまして、私もさっそくそれから実情を見ましたところ、確かに同じ時間に出ておるのが数回というのがやっぱりございます。同じ時間の発着が重なっております。そこでよくただしましたところ、一つは、航空のダイヤをつくる場合に、これは五分刻みになっております。これは各国ともそういうようなことでございまして、一分二分というような刻み方はないわけであります。ところが実際問題といたしまして、羽田のような場合におきましては、大体一時間に最高の場合は三十四回というように離着陸がございますので、離着陸の回数は一分前後の間隔になるわけです。そういうことでございますので、表示は五分間隔にしかできないけれども、その中にはもっとたくさんの飛行機を出さなければならぬという実情がございます。これが一つの問題。  それからもう一つの問題といたしましては、発着時刻をきめます、そのきめる場所でございますが、これはいわゆるスポットにとまっておりまして、そのスポットから出ていく、いわゆるランプアウトと申します、そのランプアウトのとき、入ってきて着くランプインのとき、これを時間としてとらえるわけであります。したがいまして、発着時刻について同じようになっておりましても、たとえば着のほうの飛行機はそれよりも前に着陸して入ってきて、同じ時間に置いてある発のほうはそれとすれ違ってここから出てきて滑走路に出てくるということで、その点については支障がないということでございます。それからもう一つ、発のほうは、五分刻みの問題と同時に、広いところではスポットがそれぞれ違うわけでございます。したがいまして、スポットから滑走路の出発点に行きますまでに相当かかる時間が違います。そういうことで、ある程度同じ時刻に出発いたしましても、ランプアウトいたしましても、現実に飛び立つのは違った時間に飛び立つということでございます。  そういうふうなことで、五分刻みという問題と、ランプイン、ランプアウトを標準のところにするというようなことからかようなことがございます。しかし、こういうところがあまり多くてはいけないということは先般小柳委員の御指摘のとおりでありまして、この点につきましては私もさらにこれをなるべく縮めるようにというような指導をいたしております。そこで私どもといたしましては、東京と大阪の空港におきましては大体同一時刻の出発機が五機まで、それからそれ以外のいわゆる移動区域がわりあいに狭いところ、そういうところは二機ということをダイヤ編成上の基準といたしておるわけであります。そこで先般小柳先生から御指摘を受けました点につきましては、その後、会社を指導いたしまして、たしか十二月ダイヤにおきましては十一月よりはだいぶかなり数が少なくなっておるかと思います。しかし、これは同一時刻一機ということにはなっておりません。さらに、国際線につきましては夏、冬というように二つのシーズンに分けてダイヤをきめておりまして、その中間でなかなかダイヤを切りかえがたいということもございますので、今後さらにそういった方向へ進めてまいりたいというふうに考えておる次第であります。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 いまの御説明わかるのでありますけれども、たとえば、いま申し上げました大分は、十六時三十五分から十九時二十分までの間に十五本、十五本のうち六本が同じ時刻になっているということですね。これはローカル線ですから、本数からすればたいへん少ないわけですね。それがなぜこういうことになっているのか。これ一本、十分おくれて入ってくる。これは飛行機はそういうことがしばしばある。そういたしますと、これは全体的に影響してくるわけです。なぜかと申しますと、滑走路は一本しかありません。誘導路は、二百六十五メートル、幅二十三メートルの小さな誘導路が一本入っているわけです。そうすると、到着いたします飛行機は滑走路から走ってまいりまして、このまん中の誘導路から入ってくる、出発するのはまたそこを通らなければならぬ、こういうことで、これは前後入れますと、やはり十分前後のロスが出るわけです。羽田や伊丹のようにりっぱな整備された飛行場であれば、それがいま言った同時刻であったとしても不審は出てこない。そういう説明を聞きますと不審は出てこないのでありますけれども、こんな小さなローカル空港で十五本のうちに六本も同じ時間があるということについては、私ども一体、これは飛行機に簡単に乗れないぞという実は感覚になるのであります。これについてはひとつ改善の余地というものがないのでありますか。どこに欠陥がありますか。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) 先生の御指摘はごもっともでございますけれども、やはり航空機のほうは、出発地点の状況と、それから到着地点の状況と、これは両方かね合わせて判断しなければならない。大体このダイヤを見ましてもおわかりのように、大部分が大阪を中心としてローカル線と結びついている、あるいは東京を中心としてローカル線と結びついている、これが一番多うございます。それから、そのほかに福岡とか、ほかの路線もございますけれども、そういった関係で、ダイヤを設定いたします場合に、東京とか大阪というところを中心にして設定せざるを得ないというふうな事情がございます。  そういった意味でそれに合わせてまいりますと、片一方、たとえば大阪なら大阪へ着く場合には、これは例の騒音の問題がございまして、現地では非常にその騒音問題から一定の時間以後はジェット機は着けないというふうなことがございますので、そういったことを勘案してまいりますと、非常に窮屈な時間に入れなくちゃいかぬという事情もございます。そういった点もございまして、結果としてこういうふうなことになっておりますけれども、できる限り先生の御指摘に沿ってやりたいと思いますが、なかなか困難な事情があることは御了承いただきたいと思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 関連いたしまして……。  ダイヤのほうはこれでケリをつけておきますが、ダイヤ基準調整委員会がある。それからダイヤ調整委員会がある。これは監理部長が委員長でやっておられるようだけれども、その場合に、たとえばアンカレッジ行の国際線が午後の九時から十一時ごろまでに約三十機飛んでいく。国際基準は二十分間隔、先行の飛行機のあと二十分間隔でなければ出られないことになっておりますけれども、三万三千フィートの経済速度になるためにパイロットが先を争って管制官にせっつく、出発用意をさせろと。そこで午後九時から十一時まではとにかく戦争だというわけですよ。おのおの先を争って出ていく。そこで、二十分なければならぬのに五分ぐらいの間隔でいま国際線を出しておる。だから、三万三千フィートになる前に、あるいは二万九千フィートに行っているかもわかりませんよ。ところが、どの飛行機だってやっぱり経済速度に入りたいから、おそらく私は、そこらにいったら二十分離さないで五分か十分間隔くらいでやっぱり飛んでいるのじゃないかと思う。近い将来、私は、アンカレッジ行の国際線で事故が起こるのじゃないかという、そういう心配をいたしました、ずっときのうからダイヤを検討しながら。いまの国内のダイヤにいたしましても、いまはもう——たとえばきのう私は、私の部屋に来た人にいろいろ質問したところが、それはホームに行って飛行機がドアを締める時間ですとおっしゃった。ドアを締める時間が出発時間であるなら、それから滑走路までに行く時間は計算すればすぐわかりますよ。それからスタートに出て管制官が出発を許す時間も計算すればすぐわかることでしょう。いまのこの時代に、昔のかごかきじゃございませんから、こういうことを考慮してない時間表は、これはナンセンスじゃないか。だから、管制官はパイロットからせっつかれ、同時刻だからおれの飛行機を先に出せと、準備完了を出したほうが勝と、そういうことで、管制官が判断する。だから自分の個人の判断で、だから事故が発生するリスクが多いでしょう。だから、たとえば、この飛行機は十九時五分とか、この飛行機は十九時九分とか——あれはもう二分間隔で着陸しますからからね、ラッシュのときは羽田は二分間隔で着陸するから、これは十九時五分出発だからと、計算すればわかるのだから、管制官もその時間を見て、先のものを先に出せば、個人で判断するよりいいでしょう。一分先でありましても、時刻表に記載した時刻だから先に出すでしょう。非常に判断が単純になりましょう。事故のリスクが少なくなるでしょう。そういうことをなぜやれないかと言うのですよ、いまのこの新しい時代に。したがって、ダイヤ基準調整委員会、ダイヤ調整委員会があるようですから、もう少しきちっと検討してください。そうして、特に私は、国内線のそれもそうですけれども、アンカレッジ行の国際線のダイヤをもう少し私ども検討したいから……。これは事故がありませんように、国際基準が二十分であるならば、二十分以内には羽田では出せませんということをはっきり言うべきですよ。どんな国際線でも、その基準どおりでなければ出せません、経済速度三万三千、その次の飛行機は二万九千で行ってくださいと、そのくらいのことをしなければ事故を撲滅できませんですよ。これは大臣から聞いておきましょう。

泉靖二運輸省航空局首席安全監察官

○説明員(泉靖二君) いまの事実関係についてちょっと御説明をいたしたいと思います。  三万三千フィートを皆さんがほしがる、そのために非常に込んでいるということは事実でございます。東京−アンカレッジ間には、簡単に申しましてルートが三つございます。一つはノーパック1ということで東京からアンカレッジまで直通で行っている。そのノーパック1の北のほうに、ソ連領に接したところに最短距離のルートがありまして、それからノーパック1の南のほうに、太平洋寄りにかなり流動性のあるルートがもう一つあるというふうに御了解いただきたいと思います。その三つのルートを使い分けまして、三万三千フィートのノーパック1についてほしいなら十時十分に出ます、これを二万九千フィートで行くなら十時に出ます、どっちをとりますか、というようなことを管制官はパイロットに言うわけです。さらに、北のルートをとるなら、南なら、というふうにチョイスを与えまして、三万三千フィートを固執する場合は三つのルートのチョイス、さもなければ高度のチョイスを与えるというようなことをやっている次第でございます。危険な状態ではございません。ただ、遅延が起こるという可能性がある。特に、ノーパック1というまん中のルートは速度のおそいジェット機を使用させる、速度の速いジェット機はその北の最短ルートと一番遠いルートに割り当てるようにしております。現在のところ、危険な状態が生じておるとは思いません。  ただ、御指摘のように、太平洋上のセパレーションが二十分でございます。各飛行機の速度が違いますので、一定高度に上がる段階でそれをもっと短く五分とか十分とかレーダーセパレーションを使いましていろいろ作業いたしておりますけれども、国際線のスケジュールにつきまして同時間帯でないということはもう事実でございます。その点につきましては、会社としては、世界じゅうぐるぐる回ってきている飛行機でございますから、時間帯調整が非常に困難だということを言っておりますけれども、今後とも御指摘の御趣旨でスケジュールを考えていきたいと存じます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 じゃ大臣の答弁はよろしゅうございますが、ノーパック1の一つはC141の輸送機などで主として使う、それからS——南のやつは、これはアンカレッジ行でないのが主として使うというならば、ノーパック1、まん中の一本をみなやっぱりあせってとるわけでしょう、パイロットが。そこで、なるべくならば単純に管制官がオーケーできるようにしませんと、管制官の判断で——その国際線のパイロット同士がお互いにけんかしているようですよ、先に行こうと思って。それを今度は管制官が自分の判断でやりますと、疲れたときは事故が起こりはせぬかということですね。そういうふうな短い間に判断しなければならぬのは、私もよくわかりますけれども、短い間にちょっと判断しなければなりませんのは、もうなるべく計画のときに緻密な計画を立てまして、少ない判断で決断できるようにしておきませんと、争いまして途中で事故が起こるのじゃないかと、こういうふうに思いますから、もう少しこの辺のところは、国内線の時間表と同時に、アンカレッジ行の九時から十一時までの三十本の国際線については十分にひとつ検討してください。もう一回、私、次の機会に質問したいと思います。これは答弁要りません。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 先ほどお話がございましたが、東京あるいは大阪の中心的な空港を起点にいたしまして、おそらくダイヤが組まれているだろうと思います。ところが、そのことによって、いま言うわずかしか飛び立たないローカル空港まで大きな影響が出ているということなんです。これはもちろん全運輸労働組合の資料でありますけれども、東京羽田空港のある時点における空中待機の非常に危険な状態というものをこの図表でいただいているわけです。非常に空中待機というものがふえている。私たいへん驚いているわけですけれども、これはまあ大臣もひとつぜひ見ていただきたいと思うわけです。これが中心になりまして、ローカル空港に影響を及ぼしているわけです。したがって、十分おくれますとたいへん影響が出る。それがさっき申し上げたように感情的な問題がもつれてたいへんなことが起こってくるわけですけれども、そういうことから、私は、このローカル空港についての整備については、やはり金が先か命が先なのか、こういうことに私は基本的になろうと思います。  この新大分空港は十月に実は開港したわけでありますけれども、その際に運輸省の次官が参りまして祝辞を申し上げました。私はこれを黙って聞いたわけですけれども、この問題が起こりましてから、あらためて私はその祝辞を思い浮かべたのであります。こう書いてある。この大分の空港が、当初予定をされました供用開始期日を数カ月も短縮し、本日ここに全国にも数少ない海上型空港として開港式を迎えましたことは、まことに喜ばしいことであります。こう書いてあります。いみじくもけさの新聞に出ております成田空港の「安全対策ガ先デス」、国際航空運送協会が、成田の六月開港については大きな疑問があるということを指摘をしておるわけですが、大分の場合も、この運輸次官が、当初の予定よりも数カ月も早く開港することができたと、こう言っているわけでありますけれども、しかし現実には、いま私が指摘しましたように、いろいろな問題が起こっている。こういうことであれば旧大分空港を使っておったほうがまだましじゃないか。大分から一時間半もかかるところに飛行場ができた。もちろんジェットが入りましたけれども、大阪まで十分や二十分早くなったからといって、いままで五分で行ったところを一時間半もかかったらたいへんなロスであります。しかも、安全性があるのかといえば、確かに滑走路は長くなりましたけれども、誘導路もまだ完成されていない、通信機器も十分に完成されていない。こういうような状態の中で数カ月早まったとしても、これは私は意味がないと思いますから、今後、このおくれている諸設備については、航空局としては早急に万全の態勢を整える必要があると思う。この問題を契機にいたしまして、この事故というもの、今度のトラブルというものを最大限に有効に活用しなければならぬ。したがって、たとえば誘導路の建設なりあるいは計器類の設置について、これからのスケジュールと予算的な措置を具体的に示していただきたい。もちろん、それについては若干の見通しはあるようでありますけれども、一日も早くこういうことをやらなければ私は新しい空港をつくった意味がない、このように思うのでありますが、その点について御意見をお伺いいたします。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) 先生おっしゃいますように、新しい空港ができた場合に、計器類その他全部セットするということは一番いいとは思います。ただ、その大分空港の場合におきましては、旧空港に比べまして、先生からお話がございましたように、滑走路も非常に長く、その意味では安全性が強まると申しますか、安全性はある。それからジェット機になりますと、やはりスピードが速くなると同時に相当容量がふえます。したがいまして、現在の非常な過密のときにおきましては、お客さまを多数運べるということで、需要に即応できるというふうな面があるかと思います。  そこで、先ほど次官のごあいさつを引例されましてのお話でございましたけれども、確かにここは半年ばかり予定より早く完工いたしたわけでございます。それはまあ現地からの要望も非常に強うございましてそうしたわけでございます。ただ、それだからといって、そのままでほっておいていいというわけではございませんで、現在の施設は、旧大分空港にあった施設は全部つけてありますから、その意味では旧大分空港よりも悪いということは毛頭ございません。ただ、それだけでは不足であるということは、それはお説のとおりであります。したがいまして、具体的に申しますと、まあ並行誘導——これは必ずしも安全の問題ではなく、むしろ効率の問題にかかってくると思いますが、並行誘導路もこれは必要でございます。それからさらにILS、これが要ると思います。そこでILSにつきましては大体今年度すでに工事中でございまして、本年度一ぱいでこれを設置いたしまして、来年度早々試験運用に入るというふうなことが予定になっております。それから並行誘導路の問題も、四十六年度の先般の補正予算でやりますと同時に、さらに四十七年度とあわせましてこれも早急に実施したいということで予算措置を講じているわけでございます。したがいまして、まあ残念ながら完成と同時にはつきませんでしたけれども、早急にこういったものを完備したいというふうに私ども考えている次第であります。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 いまお話がありましたように、誘導路につきましては補正で若干の措置を講じられるようでありますが、これは一日も早く完成をしていただきたい。それから現地に参りますと、要望として、エプロンをやはり拡張すべきではないか。そうしないと——ラッシュの時間を私こう組み合わせてみますと、大体エプロンに四機ぐらい入るようでありますね。五機収容力があるそうでありますけれども、しかし非常に出入りが混雑をする、こういうことも現地では言っておりますので、これはもちろん誘導路の完成によってそれは緩和されるとは思いますけれども、早急にその態勢を講じていただきたい。これにつきましてもできるだけ早急にその措置を早めていただきたい。これは大臣にもお願いをしておきたい、このように思うわけであります。  さらに、この空港の整備につきまして、さっき私ちょっと申し上げましたけれども、これは全国にも数少ない海上型空港としてたいへん評価をなさっておるようであります。もちろん、この位置の選定につきましては、相当長期間にわたりまして詳細な調査というものが行なわれたのでありますけれども、しかし現実にこれが十月に開港したわけでありますが、その以前、八月の台風十九号の際に——当初これはあの地域の漁民なり農村の方々がすでに予測をしておったようでありますけれども、二千三百メートルにわたりまして、三百八十メートルから一番遠いところで四百六十五メートル前面に海を埋め立てているわけでありますが、したがって、一部予測はされておりましたけれども、非常に大きな高波による被害というものが台風十九号によってあらわれてきたわけであります。この措置について一体どうするのか。もちろん私は、空港の保安、安全上から申し上げまして、計器類その他の関係から申し上げて、この国東半島のとっ先がたいへん波の高いところでありますけれども、台風のないときでも非常に波が強まるという事態が起こるわけです。これについて私は、設計上のミスかどうか知りません、とにかくそういう事態が発生しておるということは事実であります。この点について航空局長は御承知でございますか。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) 先般の八月四、五日の台風十九号、これによりまして塩害をこうむったということは、私、承知しております。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 したがって、この地域について航空局としては早急に何らかの消波帯をつくられるか、その点ひとつお聞きをいたしたい。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) そういうふうな塩害をこうむったことは私確かに存じておりますけれども、これがはたして空港の埋め立てのためであったかどうかということは、もう少し調査しないといけないのではないかという気もしております。そこで、大分県のほうにおかれましてもいろいろな調査をしておられますが、その結果を待ちまして、県当局と御相談しながら対策を立てていきたいというのが基本的な考えであります。  そこで、いわゆる消波帯と申しますか消波堤、とういったものもすぐに全部たくさん入れていいかどうかちょっとこれは問題がございますけれども、少なくとも南東部のほう——南東部のほうにわりに波浪が大きいようなふうに聞いておりますので、その辺にまずテトラポッドのようなものを入れてみまして、その結果どうであろうかというようなことを見てやりたいというようなことを考えております。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 これはすでに鎌倉なりあるいは清水の海岸の道路について安岐町、武蔵町の人たちが現地の調査をして、相当高波による塩害というものが長距離飛散をするということが実証されているわけです。二千メートルぐらい飛散をするということがいわれているわけです。そのことが空港の建設段階における協定の中でも、もしもそういう事態が発生をしたならば、これは当然県が国に対してそのための要請を行なう、こういうことになっているわけです。これはもちろん航空局としても四建を通じて承知をしているだろうと思います。それは後ほど写真を見ていただきたいと思いますけれども、早急に対策を講じなければ、私は空港そのものの安全上からも保安上からも問題がある、このように思いますから、この点については後ほど大臣からまた一括して御答弁をいただきたいと思います。  そこで私は、台風十九号の被害につきまして若干御質問したいと思うのでございますが、すでに四建を通じて報告はきておると思いますが、この背後地はミカンやナシの産地であります。今回のこの十九号の台風というものが南南東の風、したがって、この空港のちょうど前面に吹きつけてきているわけです。したがって被害というものが、二千三百メートルにわたりまして高波が打ち上げて、それが風速二十数メートルに吹きつけられたということから、相当やはり千五百、二千メートルという、もっとそれ以上の距離まで被害が出たと思われておるわけでありまして、特にその中でナシの被害というものが多いわけでありますが、これは農林省いらしゃっていますか、ちょっとお伺いしたいわけでありますが、果樹の場合、塩水がかかった場合に一体どういうような措置をすればある程度の被害を防げるのか、そこら辺をちょっとお伺いしたいと思います。

須賀博農林省蚕糸園芸局果樹課長

○説明員(須賀博君) 果樹が塩害を受けます場合、一番被害が大きいと思われるのはナシなんかが大きい、ミカン類はナシに比べると抵抗性は強いというふうにいわれております。この場合まあ塩分を受けるわけですから、有効な手段としては、すぐ水で洗い落とすということが有効な手段であるというふうに考えられます。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 ミカンとそれからナシの場合、もちろん一方は闊葉樹でありますし、一方は落葉果樹であります。したがって、その事後対策につきましては、それぞれ異なった対策を講じる必要はあると思いますけれども、話によりますと、大体、飛散後三時間以内であれば、いま言う水で洗い落とせば被害は最小限に食いとめられる、こういうようにいわれているわけですが、特に落葉果樹の場合には、落葉いたしますとたいへん大きな被害が起こる、このように私は思うのでありますが、この点についてはどうでございましょうか。

須賀博農林省蚕糸園芸局果樹課長

○説明員(須賀博君) やはり塩害を受けまして落葉いたしますと、実そのものが被害を受ける、それから大きくもならない、落果するという現象が起きる。やはり相当被害が大きくなるというふうに考えられます。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 その際の被害は、時点が八月四日から六日までの期間でありまして、しかも雨が少なくて、相当長時間にわたりまして激しい風が吹いた。最高風速二十六メートルくらいでありますが、その最高の風速の強かったときに雨があまり降っていないわけです。したがって、被害が大きくなったということと、それからナシの結果習性、同じ落葉果樹でも、たとえばカキのごときものは、新芽が出まして、それに花がつく、こういうことになるわけでありますけれども、ナシの場合には来年咲く花が、ことしもうすでに準備をしているわけです。したがって、新芽が出るのじゃなくて、そのまま花が咲くという形に、同じ落葉果樹の場合でも、ナシの場合にはなるわけです。今回の場合、八月の当初の段階で被害を受けましたから、わせナシに若干の被害はあったわけでありますけれども、実とともに落葉してしまう。三日以内にまっ黒になって落葉してしまうわけです。私はいままで二十数年間、果樹をつくっておりますけれども、こういうことは初めてです。おそらく私は、この高波の——三十メートルくらいの波が打ち上げたそうでありますから、たしか風速二十メートル、相当距離があります役場のところまで被害があったということでありますから、背後地において当然被害があったと思うわけでありますが、これが八月の段階で落葉してしまったものですから、びっくりいたしました。ナシは次の春と間違えまして、成育を始めたわけです。私が参りましたときに、すでに花が咲いておりました、先日参りましたところが。ここに持ってきております。たいへん驚くべきことでありますけれども、これは結果習性で、このような来年の春に咲く花がすでにことし咲いて、実がなっております。これはどうなりますか。ちょっと見てください。——これはいけ花の材料にはなるかもわかりませんけれども、少なくとも実をとるということについては効果はないのであります。これは来年の分であります。こういうものがついておるわけでありますから、これでは来年の春またこれが、ことしの冬実が落ちて、花がつくかというと、これはもうおそらくつかないと思うのです。私も農業関係が専門でありますけれども、どうですか、農林省の専門家の方、これは来年、花がつくと思いますか、実がなると思いますか。

須賀博農林省蚕糸園芸局果樹課長

○説明員(須賀博君) ことしすでにこういうふうに実がなっておりますから、来年はおそらく実はならないのじゃないかと考えられます。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 そこで私は言いたいのは、このナシの生産農家は、これはわずか二十五戸であります。面積にいたしましても十ヘクタールくらいでありますから、たいしたことはないのです。ところが、これは個々の農家にとりましてはたいへんな生活を左右する問題であります。赤禿ナシとしてすでに今日まで有名なナシであります。これが今日全滅になったということは、死活の問題であります。したがって私は、空港の保安、それから設備の保全という面を中心的な課題としてこの消波帯をつくらなければならぬと思いますけれども、その背後地のこの農家を一体どのようにして救ってあげるのか。これは激甚災害に指定されて、もちろん融資の制度はありますけれども、この被害については、ただ単にこれは台風十九号による不可抗力の被害ではないのであります。二千三百メートルにわたって埋め立てられたこの工事の不手ぎわによって起こった被害として見なければならぬ。今日までこの国東半島は台風の常襲地帯であります。十分な防風林も植えられているわけでございますが、このナシはたながかけられておりますから、そんなに葉は落ちないのでありますけれども、これはやはり全面的に上から塩害をこうむったという事態が発生をしたわけでありますから、少なくともこの問題については十月の空港開港以前、まだ工事中の段階に起こった事故である、ぜひひとつこの点について運輸大臣といたしましても万全の対策を講ずる必要があるんじゃないか、このように私は思いますし、その点に対してぜひひとつ大臣の良心的な農民に対する一つの対策というものを講じていただく、その決意のほどをひとつお伺いいたしたい、このように思います。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) ちょっと先にさしていただきます。  今回の塩害の問題、これは被害者の皆さまにはたいへん御同情にたえないと私思っております。ただ、補償の問題でございますけれども、国の補償となりますとなかなかいろいろ理屈とか事務的とかむずかしい問題でございます。率直に申し上げますと、その点、大分の新空港は大分県に先行補償をお願いしているわけでございまして、県のほうでもその防風林の伐採に対しまして先行補償として二千万円を差し上げております。そこで、その防風網でございますか、そういうものをつくるということだそうでありますが、結果としてはそういうものがつくられておらなかったというような事実もございます。さらに、先ほどちょっと先生お触れになりましたけれども、国道から東のほうについては大体県のほうで措置される、それから反対側については国のほうに補償を要求するというふうなお話があったのですが、そういった面につきましてのいわゆるスプリンクラーというふうなものもできていないということもございます。さらに台風そのものでございますけれども、台風そのものが非常に何というか、まれのような雨を伴わない台風でございまして、そのために塩気が非常に強くなるというふうなこともございまして、また相当広範にわたって台風が荒れたことがございまして、したがいまして、その空港建設との因果関係がどうあるかというふうなことをはっきり立証したのでございませんと、国としてはいささか方途がないんじゃないかという気もいたします。しかし、それはそれといたしまして皆さん御不満の事情はよくわかりますので、県のほうとも十分相談いたしまして、全体として県を含めて何かの対策がとれないか、そういった面についてはこれからなお検討したい、こういうふうに考えます。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 これはひとつ写真を見ていただきたいと思うのですよ。確かに二千三百メートルのうちの四百メートルにわたって防風林を撤去いたしました。その補償といたしまして二千万円を出したということも私聞いております。そのかわり網もつくろう、しかしそれで解決する問題じゃないです。これ見てください。四百メートル網を張ったからといって塩害が防止できるようなしろものじゃないです。見ていただきたいと思います。これはやはり前面に津壁をつくった、しかも埋め立てでありますから、相当な深さがあるわけです。今後高波が打ち寄せるということはひんぱんに起こるだろうと思うのですね。確かに航空局長言ったように、この台風は非常に雨の少ない風の台風である。普通の台風の場合にはたいへん雨が多いんですけれども、しかし台風というのは、大体雨は台風の前に来るんです。そして中心から以降は風が強いです。これは私ども常襲地帯におりますから、十分承知しているわけです。そうすると、必ずしもこれ特異な問題ということだけではなくて、今日まで起こったことがないわけです。飛行場ができたとたんにこれは埋め立てを始めて、ことし完成をするわけでありますが、初めての事柄であります。したがって、これはやはり今回の万全の対策をとっていただくということが必要だと思うのです。もちろん県が賠償の責任に当たりましたから、私は県を抜きにしてやるということは毛頭申し上げません。県と十分連絡をとって——ここの農民にとりましてはたいへん死活の問題であります。でありますから、私は十分な関心は持っていただきたい、このように思いますし、私は先ほどから再三指摘をしてまいりましたように、このローカル空港の代表、しかもこの海上空港として特異な存在だと評価されてきた大分空港が、このような事態が今後もさらに惹起をしていくということになりますと、たとえば関西に予定をされているという海上空港などにつきましても私は大きな問題提起になるんじゃないか、こういうふうな気もいたします。この点についてはぜひひとつ万全の対策を講じていただきたいと思います。さらに、本委員会におきまして、私はきょうは差し控えてまいりましたけれども、ぜひ委員長さんをはじめといたしまして、新しいローカル空港の実態というものを、なぜ整備しなければならぬのかということにつきましてもぜひ視察をしていただいて、万全の対策を講じていただくように、これは委員長さんをはじめといたしまして理事さんにも特にお願いを申し上げて対策を講じていただきたい、ぜひこの点については大臣からもひとつ御所見をいただきたいと思います。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(丹羽喬四郎君) いまお話がございましたように、最近の空港につきましては騒音の問題が非常な大きな問題になっております。空港をつくるために、また飛行機が離発着するために、近隣の地域住民に与える影響が非常に大きい、そういうような観点からいたしまして、なかなか狭隘な日本の国土に空港を設ける場合にはむしろ海上のほうがいいのじゃないかという意見が非常に強まっておりまして、それの一つのケースとして大分の空港を海上に設置するということになったと思う次第でありまして、そういう点でございますが、ただいまお話がございましたように、この海上に設置した場合に防風林を除去する、それがためにその背後地にあるところの果樹に被害を及ぼしたのじゃないか、こういうことでありました。これも確かに御指摘のとおりのいろいろの問題を含んでおる次第でございます。現に沖繩における島嶼地の空港整備につきまして、ただいませっかく、沖繩が返還をしてまいりました場合の空港整備につきまして鋭意研究さしております。その中におきまして、たとえば滑走路の短い地点におきましてはYS11とか足の長い飛行機は非常にむずかしいが、ストールでしんぼうしてもらう、そういうふうなこともございます。いま御指摘もございましたように、滑走路を延長する場合には防風林を削除しなくちゃならないというような島嶼もあるようでございます。その場合におきましては、削除することによりまして、その島嶼にお住まいになっておる方々の農業に従事する人に迷惑を及ぼすかどうかというような点は十分御相談をして、むしろ、その場合には滑走路を延ばしてYS11を飛ばすよりはストール機でもってしんぼうしてもらったほうがいいかどうかというようなことは、せっかく十分に住民の方と御相談をしてやるというふうな研究をさしておるところでございます。いま御指摘の点はそれらの問題も一緒に含んでおるというようなことでございます。  また、今回の非常に希有の災害ということを私ども聞いておる次第でございますが、ああいったような台風、暴風雨がございました場合の対策というものをどういうふうにするかということにつきましても非常に教訓を含んでおると思う次第でありまして、きょうは飛行場部長ちょっと用がありまして参っておりませんが、十分そういうふうな点を検討させまして、将来の飛行場設置につきましては、そういったような障害の将来起こらないように、また起こった場合にはどういうふうな対策ができるかということも十分検討さしてやりたいと思っておる次第でございます。  また、ただいまお話しの農家のナシ栽培をなさっておる二十五戸の方々の補償その他の問題でございます。これはまあ航空局長から、因果関係があるかどうか、こういうような話もございましたが、何しろ、そういったようなことで、また飛行場の拡張新設によりまして被害をこうむったというような点も十分検討いたしますとともに、県とも十分相談いたしまして——初めつくりますときにも、先ほど申しましたような防風林を撤去するにつきましてはその補償、補償と申しましても、それにかわる施設をやるということで二千万円を出したように聞いておりますが、それらの点も含めまして県と十分に相談を早急にいたしまして、それらの方々の被害をなくす、補償をするように前向きで検討してまいりたい、こういうふうに思っておる次第でございます。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 もちろん、県としても二千万の補償によってそれだけの手だて、たとえばスプリンクラーをつくるとか、あるいは防風網をつくるとか、その手だてがおくれているということも事実でございます。その間に起こった被害でありますから、私は県の責任をこの際回避させようとも思いませんし、すべてを航空局にまた負担をさせようとも思いませんけれども、しかし今回の台風が教えた教訓というものは、私は再三申し上げますように、海上空港として出発はしたけれども、こういう予測をしなかった塩害というものが起こってきたという教訓は、やはり私はしっかりと運輸当局としても考えていただかないと、今後また大きな問題が起こるということを強調したいわけであります。防風綱をつくったからといってこの被害が防止できたかといったら、私はこの被害は防止できなかった、できたといってもできなかった、そういうふうに確信を持って、数回にわたりまして私は現地を見ておるわけでありますから、その点につきましては重ねてそのことを申し上げておきたいと思いますけれども、ぜひひとつ万全の対策を講じていただきたいと思います。特に再三、先ほどから申し上げておりますように、今度できた新大分空港というものの新しい幾つかの問題が示されておりますように、この危険な過密状態にある日本の航空行政というものが、これからさらに需要がどんどん増大をしてまいります各ローカル空港につきましても万全のやはり対策を講ずるということが非常に大切ではないか、このように思うわけでありまして、後ほど質問をいたします小柳先生からも御指摘がありますけれども、すでにこの日本の危険な状態については国際的にも指摘をされておるわけでありますから、いまこの大分空港におきましても危険な状態が起こらないという保証は私はないと思うのであります。起こってからではおそいということは航空行政の私は鉄則だろうと思うのです。金よりも人の命のほうが大切でありますから、そういう意味におきましては、ぜひひとつこのローカル空港の整備につきましては万全の対策を講ずるようにしていただきたい。まあ委員会の方々にもぜひひとつこういうものを契機にいたしまして見ていただきたいと思いますけれども、運輸大臣並びに航空局長におきましても、ぜひひとつ十分な視察なり調査をしていただきまして、万全の対策を講ずるように特にお願いを申し上げまして、大臣の時間もあるようでありますから、あと小柳先生のほうに移りまして、私は質問をこの程度で終わります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 ちょっと大臣、二、三重要なことですからお伺いしたいのですが、いま工藤君から言われた塩害並びに果樹の被害ですね、これはあとで委員会休憩に入りますね、ちょっと委員長席まで御足労いただいて、少し具体的に、非常に緊急を要するものですから御相談に乗っていただきたい。  そこで、二、三問の中の一つですが、自衛隊機によって全日空が落とされたあの問題、あの直後に航空局長は、ダイヤの過密がどうもやっぱり気になる、ついては航空事業者に対して減便の措置をとられたはずです。その減便が約束どおりに行なわれているのかどうか。  さらに、おそらく年末年始のラッシュの時期が来ますが、例年によりまして年末年始の対策としておそらくは増便の申請があるんじゃないか。で、これを現在の体制において増便をお認めになるおつもりなのかどうなのか、これが第二点。  それからその次は、何でも聞くところによれば、羽田の三滑走路のうちのB、Cはスポットにして、Aだけをこれから使用する、こういうことがいわれておるようです。これが事実なのかどうなのか。もしそういうことになれば、これは増便どころじゃなくて、まあたいへんな大混乱を起こすのじゃないかということが考えられる。したがって、この計画はどうなのか。  それと、万博時代から問題になっていた厚木あるいは立川の問題ですね、これは今日の航空政策の中にどういったように考えておられるのか。これも私の調査によれば、すでに厚木の場合には一〇〇%の中で五三%が返ってきた、四七%はアメリカが使っている。しかし解放された五三%が自衛隊と民間と共用という、こういう話が進んでいるやに聞いておりますけれども、地元の意見等もあって、すでに解放された五三%はそのままあいている、まあこういうことのようです。ついては、アメリカが使っている四七%がほんとうに必要なものであるのかどうなのか。ですから、この際、国内における航空需要の増大、これに対応する航空政策というものは必ずしも十分でない、こういう観点から、残りの四七%はしかるべき機関、すなわち外交ルートを通じてもよろしいし、あるいは日米合同委員会でもよろしい、要するに四七%の無条件返還、大臣のほうで政治折衝をやってもらいたい。そこで、返された五三%が、羽田がそういうことであれば、万博の際に使った先例がありますからね、まあ多少の設備の強化等が必要でしょうけれども、滑走路が一本、二千四百メートルですね、これはYSでなくて、当然727にしても737も飛ばせられるわけだから、これを国内線に何とかひとつこれは話をつけてください。それと、立川も返っていますね。これは千五百のようですが、ちょっとジェットは無理だと思うのです。YSはりっぱに使えると思う。これも地元の関係があると思いますが、大体いま一般的にいわれているのでは、厚木といい、立川といい、ともに自衛隊が使う、こういうことのようです。何も自衛隊にそう幅をきかせる必要はない。民間空港が困っているわけだから、この厚木と立川の問題は早急に決着をつけてもらいたい。  それからいま一つは、最近社会面でしばしば問題になっている横田の基地に物騒な拳銃等がどんどんおりている。しかもこれがちまたにあふれ出て、警視庁も非常に困っておられるようです。ですから、これは先般の日米交渉の際に、チャーター機がどこに着けることになっているのか、横田にそういう不穏な短銃、拳銃等の持ち込みは、軍人、軍属等による純粋なる軍用機によって持ってきているのかどうなのか、まあせんだって新聞などでは、どうもこれは郵便として持ってきているようだ、こういう記事が出ている。そこで郵政省にいろいろ問い合わした結果、横田の基地内の、アメリカの基地内軍事郵便局と東京国際郵便局の両方が交換局になっているのだから、ここの中のことはわかりません。これはまあ実際そうだと思うんですね。ですから、この際は、その穏やかならぬ拳銃、短銃等は軍人、軍属による軍用機によるものか、あるいはチャーター機によるものか、少なくともチャーター機によって持ってくるということであれば、ますますもってこれは穏当でない。少なくともあの中では通関事務がどういうふうに行なわれているのかわからぬのです。この辺も直ちに、拳銃等の取り締まりは運輸省の所管ではないにしても、すみやかに警察庁あたりとも相談をされて、あるいは大蔵省あたりとも相談をされて、通関の角度から、あるいは不法拳銃の取り締まり等々からして、少なくとも密輸に違いないわけです、こういう対策を急がねばならぬのじゃないか、こう思うのですよ。非常に穏やかでない。ですから、このことは、一体チャーター機の乗り入れというものはどの空港が専用港ということにされているのか、横田に入れてもよろしいという約束であるのかどうなのか、その辺のことをこの際もう少し明確にしてもらいたいと思う。  それと、先ほどの工藤君のお話ですけれども、管制官の問題ですね。この前の委員会での管制官の養成の需給計画、表としていただきました。これは委員会にも出してください。管制官を採用して一人前の管制官といいましょうか、自前でできるまでには四年から五年かかるというのですね。だから、あれをきょう拝見いたしまして、さてこの計画でいって、いまのように航空機がどんどんふえていくのに対応できるような策があるかどうか。これはいま少し吟味が必要と思うんですが、これは予算編成の時期でもありますから、管制官の要員の確保並びに百円から二百五十円という、ちょっと現在では通用しないような手当が支給されている、パイロットは千四百円、民間では四千円という、こういう顕著な隔たりを管制官に押しつけて空の安全を守れといってみても、処遇上の問題で非常にこれは大きな盲点がある、こういうように思うわけです。  時間がありませんから、総まとめにしましたけれども、一つ一つについて大臣の御答弁をお願いします。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) 私、事務的な点だけ先に申し上げます。  まず第一に、減便をしたかというお話でございますが、減便いたしました。守っております。それから、どういうふうな基準で減便したかと申しますと、東京、大阪等につきましては、一定の処理基準を設けまして、そこで、東京におきましては、一時間当たりは三十四機、三時間当たりが八十六機、ただし、この中へ入ってくる着陸のものは五十七機、一日当たり四百六十機、こういったものを標準といたしまして、その中におさめるようにという基準でございます。それから、大阪につきましては、一時間当たり三十六機、それから三時間当たりに九十三機、それから一日当たりに四百五十機というふうな標準を設けまして、それ以内におさめるようにというふうな標準でやっております。さらに空港のみならず航空路におきましても、やはりある程度の制限をしないといけません。そこで、特に込んでおります、いわゆる近畿西地区というのがございます。そこにおきましては、岡山−高松の上空では十二機、さらにそれに清水を加えた場合には十五機、大体これを目安として行なうというふうな基準をつけました。こういったような範囲内でいま交通を認めておるという状況でございます。そこで、さらに、先ほど一例を申し上げました東京の一日四百六十機、この中でも定期便については四百四十機以内ということでダイヤを設定いたしました。それによって定期便のダイヤを増強というわけでございます。  それから年末におきましての増便でございますけれども、これは先生のおっしゃいましたように増便要求はたいへんございますが、しかし、私どもといたしましては、何とかしてその御要望をお客さまのためにかなえてあげたいとは存じますけれども、残念ながら混雑というものもございますので、安全な範囲内でしかお認めできないということはたいへん残念でございます。しかし、そういった意味におきまして、先ほど申し上げました基準の範囲内でこれを認めるということで、結果といたしましては去年の年末よりも増便の数は少なくなっているということはやむを得ないかと存じます。そういうふうな状況でございます。  それから次に、羽田のBランの問題でございました。これは現在羽田のスポットが非常に少ないということは御存じのとおりでございますけれども、そこでAランのスポットをさらにかさ上げしなければなりません。どうしてもそれは羽田におきます容量増加のために必要なことでございます。それは考えておりますけれども、そのためには夜この工事をしないと差しつかえますので、夜、工事をいたします。そのために、羽田に夜間駐機しております飛行機をほかのところにどけなければなりません。そこでやむを得ずBランをクローズいたします。これは二十一時から七時まででございますが、現実問題として十二時から十一時半までですか、羽田の騒音規制の生きている時間でございますから、結果といたしまして九時から十一時半までこれが現在よりも使えなくなるというふうなことでございます。そこでBランをその間使わせるということでございます。ただ、これはなぜいまやりましたかと申しますと、Bランというのは、横風滑走路としての使命を持っておりまして、夏場南風のときにぜひBランを使わなければならない状態が多いわけでございます。しかし冬場になりますと、大体北風が吹いておりますので、この場合はBランを使わないで、Cランでもって着陸できるというふうなことから、最も羽田における効率を下げないでBランをクローズできる時期でございます。そういった意味で、Bランにつきましては、来年の三月までいま申し上げた二十一時から朝の七時まででございますけれども、それをクローズするということにしておるようなわけでございます。——失礼いたしました。先ほど申し上げました騒音の制限は十一時からでございますから、したがいまして、現実にクローズになったためにとまる時間というのは、九時から十一時までの二時間というものがいままでよりもBランが使えなくなる時間というふうに御了解いただきたいと思います。  それからその次に、厚木、立川の問題でございます。厚木につきましては、先ほど先生御指摘がございましたように、去年の万博のときには使わせていただきました。したがいまして、今度も成田の開港までにはぜひ使いたいということで、この四月以前からですか、相当強力に申し入れしておりました。地元のほうでもいろいろな御意見があったようでございますけれども、結局、市議会も民間航空反対、自衛隊よろしい、しかし民航は反対であるというような強い御意向でございまして、私どもといたしましても再三お願い申し上げたわけでございますけれども、これ以上地元の反対を押し切ってやるというふうなことまでもちょっといたしかねるということで、残念ながら現状においてはまだ使わないというようなことでございます。しかし、今後もさらにそういったお願いをいたしたいと思っておりますが、これは率直に申しまして相当困難ではないかというふうな印象が強うございます。それから立川につきましてもあわせてこれはお願いしておりますけれども、これはまだ厚木ほどの反対はないかと思いますが、これにつきましては、まだ完全に賛意が得られないというふうな状況でございます。  それから横田のピストルの問題でございました。この問題につきまして、現在チャーター機はほとんど横田へは行っておりません。四十六年度の実績を見ますと、二件行っております。これはいずれもジャンボリー大会というものが行なわれました際に、羽田が一ぱいでございましたので、特に頼んで入れてもらったという二件がございます。そのほかに民航のチャーター機というものは横田に行っておりません。それは、不定期につきましては、一々許可を運輸大臣のほうへ求めなければなりません。その際に、着陸飛行場というものは、そういった意味からわかるわけでございますが、それによって調査した限りにおきましては二件のみでございます。  それから次の、管制要員の不足の問題、これもおっしゃるとおりでございまして、いわゆるフレナー・リポートにもございますように非常に不足しております。特に最近板付が返ってくる、それから沖繩が返ってくるというふうな、いわば予期しなかったような事情がございましたので、そういったものも充足するために、やはり急速にこれを養成いたしませんと間に合わないというのが率直に申しまして現状でございます。したがいまして、こういった点につきましては、私ども何とかくふういたしまして、あぶない人、不完全な人をつくり上げることは本意じゃございませんけれども、何とかして早くりっぱな人間を養成できるように、何とか知恵を出して努力してみたいと思っているような状況でございます。  大体いままでのところで、先生の御質問の概要につきましては、事務的な御答弁は申し上げたつもりでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 いまの厚木の場合、これは地元のほうでは自衛隊に来てほしいというのは、自衛隊が空港周辺の整備費か何か金を出すようになっておりますね、だから実になるほうがよろしい、こういうことのようなんだが、何も金で片づけられることならばという、そういう変な言い方じゃないけれども、まあ私は飛行機が離発着それ自体がいかぬというのは、これはまあ話は別ですよ。しかしそうじゃなくて、飛行機は飛んでよろしい、しかし、まわりにメリットの高いものをと、こういうことであれば、何かその辺に話し合いの余地が残っているような気がする。だから、これはあまり——厚木というのはやっぱり必要ですよ。しかも羽田がいま言われたような事情も一通りわかっておりますがね。しかし急速に今日の航空事情を緩和していくという一つの手だてになるならば、厚木はもう少し性根を入れて執念深く交渉をやってみたらどうですか。私は、そういったように、民間は金の問題で地元がいやだと、民間じゃ金がこない、自衛隊ならば、その周辺整備で金がくるという、まあこういう方針のもとに反対だと聞いておりますので、もしそれが事実であるとすれば、いま少し執念深く交渉をやってもらいたい。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) ただいま森中先生からのおことばを承りまして、非常に私、気強く感じたわけでございます。いままでの交渉の経過を申し上げますと、その金の面というのも若干はあったかもしれません。ただ、それに対しまして私どもも、ある程度民航としてもでき得る点はいたしましょうというふうなことでお話を申し上げたこともあるわけです。それに対しまして若干の、何というか反応もあったかと思いますけれども、結局大きな問題は、どうせ民航というのはこれからジェット機になるであろう、そうすると騒音がやかましい、とてもそういうふうな環境下にあるよりは帰ってもらってけっこうなんだと、こういうふうな言い方が非常に強かったわけです。私どもは、まあしかしそれは御議論だけれども、ジェット機も将来はだんだん騒音も少なくなると思います、しかしそれほど言われるならば、安心されるために、さしあたりは、もうプロペラしか入れませんと、それで成田の開港までの間せめてプロペラだけ入れてくださいと、こういう譲歩をいたしまして、相当これもしつこくお願いしたわけです。しかしそういたしましても、やはりそれはだめなんですと、そう言っても将来はジェット化するでしょう、そうするとうるさいからいやなんですというのが大きい理由のように思いました。そこで残念ながら私どもの望みのとおりにはならなかったわけですが、まあこれからも皆さま方のお力を得まして、そういったことが打開できるならば打開いたしたいと思いますけれども、またひとついろんな状況を見まして努力したいと、こう思っております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これはたいへんくどいようで相すみませんけれども、羽田の状態はいまのような状態でしょう。これがもっと効率的に使えるようになるまで、ちょうど万博の条件と同じように——あのときはたしか海兵隊が了承して使わせたはずです。だから、長期にわたってというようなことでなくても、しばらくでも何か局面を打開しないと、いよいよパンク寸前というよりも、ほんとうにお釈迦さんになっているわけだから、これはもう少しやってごらんなさいよ。何か局面が開かれるんじゃないか。大臣、いまの局長の答弁でおおむね終わっていますがね、ぜひあなたもこれは大臣という立場から少しみこしをあげませんと、ほんとうにたいへんですよ。これはひとつ強く要望しておきます。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(丹羽喬四郎君) ただいまの厚木の問題でありますが、具体的に申し上げますと、実は、その話を聞いたときに、私はすぐ神奈川県知事に、ぜひこれはひとつ厚木の地元の市町村に説得してくれるように強く要望はしております。しかし、いまのところ神奈川県知事の返事は、非常にむずかしい、自分は説得の表面に立ちにくいと、こういうようないまのところ返事でございますが、ただいまお話がございました、私ども十分その点を考えておりますので、これからひとつ早急に、いまの空港の過密状態から見まして、使えるところはどこでも使わしてもらいたい、こういう状況でございますので十分努力をいたしたい次第でございますので、一そうのひとつ御鞭撻をお願いする次第でございます。  また管制の問題でございますが、これはいま御指摘のとおりでございまして、私ども実際を申しまして、軍民分離、まして管制はぜひできるだけわれわれの手でいたしたい、こういうことでただいませっかく努力をしておる次第でございますが、いま御指摘のように、やはり管制官の不足というもの、まあそれに対しましては私も事故以来、あるいはコントロールタワーを見に行き、先般ワシントン会議に参りましたときも、あとの時間はことごとく航空管制の状況を見てきた次第でございまして、欧米から比較いたしますと、実際率直な話、そういった管制業務をサービスをしている環境というものは非常に劣っております。俸給の点からいたしましても、勤務場所の点からいたしましても、施設その他の点からいたしましても非常に劣っておりますので、私は絶えずそういった方面の環境の整備、俸給の改善ということを常に念頭に置いておりまして、そして管制官の早いところの増員をはかって空の安全の第一歩をやっていきたい、こういうふうに思っておる次第でございまして、具体的な問題といたしまして、人事院の総裁に、常に、これは公務員でございますから、このことも、俸給の点につきましても特にひとつ考慮するように申し入れもいたしておる次第でございます。また、そういったような勤務場所あるいはその休憩場所の整備につきましても、早急にひとつ具体的の案をつくれということをいませっかく指示しておる次第でございます。  また、いまおっしゃいました、四年ないし五年かかるということでございます。航空保安大学校も二年かかるということでございまして、先般フレナーが来ましたときも、その二年の時間を短縮できるのじゃないかというような勧告も受けておりますので、そういう点も早急に検討しろということを命じておりまして、せっかくいまいろいろくふうをしておる次第でございます。  先ほどからいろいろとお話がございましたとおり、交通の一番の基礎は、安全第一、若干の不便はあっても、万一でも事故を起こしましたらこれはもう取り返しのつかないことでございますので、あらゆる問題につきまして安全第一というものをまず根幹に置いて、いろいろの施設あるいは行政、それから便数あるいはまた監視というようなこともするようにということを私は強く指示をしておる次第でございますので、一そうのまたひとつ御注意をお願い申し上げたい、こう思う次第でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 大臣、一時からはほかの用件があるようでございますから、主として大臣の見解を聞く問題を中心にやります。  まず第一は、フレナー報告書が大臣に提案されまして、アメリカのFAA管制部長フレナー氏ら三名が、一カ月間にわたりまして日本の航空管制を調査した結果、大臣に報告並びに勧告をしたのでありますが、この報告書及び勧告に対して、大臣はどのように処置をされるか、見解をお聞きいたします。なお、時間の都合で要点を簡潔に御答弁をお願いいたします。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(丹羽喬四郎君) 先般のフレナー報告につきましては、私ほとんど大部分はそのとおりじゃないか、こういうふうに考えております。いま航空サービス業務について改善すべき点は大体あの報告のとおりじゃないかと私思っておりますので、具体的に一つ一つ早急に研究をさせまして、それで実施できるものから早急にやっていきたい、こういうふうに思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 あの報告によりますと、航空交通管制システムは他の国に十年おくれておる、こういうふうにずばり勧告しています。この十年のおくれを取り返しませんと、この交通管制システムのためにまた大きな事故が発生するであろう、こういう警告も発しておるのでありますが、十年のおくれを取り戻すには並みたいていの御努力では取り戻せないと思うのですが、具体的に航空局長からお伺いいたします。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) ただいま先生御指摘のように、かのフレナー報告、だいぶいいことがたくさん書いてございます。そこで、十年のおくれというようなことばがございましたが、私どもといたしましても、確かにいま安全であることは安全であるということでございますけれども、効率的には非常におくれておるということでございまして、これからの航空需要というものを考えます場合には、やはりもっともっと効率をあげて、なおかつ安全であるという方法をとりませんと、これからの航空需要には即応できないと思っております。したがいまして、フレナーの報告にありますとおり、何とかしてその十年のおくれを早く取り戻さなければならぬということが本旨でございます。  そこで、どういった問題がございますかというと、まず第一に要員の充足でございます。これは先ほど森中先生から御指摘ございましたけれども、管制官にいたしましても、あるいは無線の技術者にいたしましても、幾ら機ができてもこういった要員というものができませんと、こういうものが運用できてまいりません。そこで要員につきましては、まず定員の問題が考えられるのでございます。かりに定員が盛られたといたしましても、次にあるのは、これは一朝一夕には一人前にはならない、したがって相当大量の人間を毎年養成していかなければならぬ、これのトレーニングの費用、これが認められませんと、この十年のおくれは取り戻し得ないのじゃないかということが  一つでございます。  それからもう一つは、航空保安施設の近代化の問題でございます。たとえば航空路監視レーダーにつきましても、現在、東京及び福岡の二カ所にございますが、まだまだ全国的なレーダー網を建設するにはこれでは不備でございまして、私ども五カ年計画をつくりまして、その中で全国をレーダー網でおおうというふうなことを考えております。そのためにはやはり格段の予算と申しますか、そういった裏づけなり何なりでもってこれを現実につくっていかなければならぬ、しかも早くつくらなければならぬというふうなことが必要でございます。  それからさらに空域の再編成というふうな問題もございますけれども、これにつきましては、やはりもう少し——特別管制空域をつくるにいたしましても、あるいは航空路の整備、再編成をいたしますにしても、やはり機械、施設というものと人というものが両々相まってこれを充足しなければいけないということが偽らざる事実でございます。  それから最後に、行政組織の改善ということを御指摘になりました。これはてまえみそになるようでちょっと申し上げにくいのでございますけれども、やはり私どもの航空行政をやってまいります際に、現在の航空需要から見ますと、どうしても現在の組織ではあまりにもひど過ぎるということを私、局長になりましてから身をもって感じておるわけでございます。そういった意味におきまして、やはり航空庁への昇格と申しますか、単なる局から庁への昇格というのみならず、これがもっと組織が大きくなる、人員が多くなる、そして庁へ昇格するというふうな機構というものがきちっとしてまいりませんと、なかなかこういった大きな航空需要全体というものを受けてこれをこなしていくことは不可能であると考えます。そういった点について、これからぜひやっていかなければならぬと私ども思っております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 具体的の点はまたあとで質問いたしますが、大臣に、次は、この前の自衛隊機が全日空機に衝突いたしました事故の直後、閣議で、空港整備五カ年計画を三カ年ぐらいに繰り上げたい、そうして緊急に空の安全を保つという決議がなされたようであります。その後なお予算などは空港整備五カ年計画の線で話が進んでおりますか、その点はどうなんですか。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(丹羽喬四郎君) 五カ年計画の中で、保安施設については三年に繰り上げてこれを短縮してやるようにということを私、指示いたしました。その点で事務当局一生懸命やっていると思っている次第でございますが、その際におきましても、たとえばARSRであるとか、そういったものもなかなか製造が間に合わぬ、一年以上かかるとか、いろいろの問題が出た次第でございますが、先般フレナーの報告その他によりますると、向こうのアメリカにおいてはそんなのは三月くらいで製造するんだ、できるんだ、こういうふうな話もございます。いろいろ話がございますので、よほど私は短縮できるのじゃないか、こういうふうに思っている次第でございまして、これは何と申しましても一番根本の問題でございますので、保安体制の早急な繰り上げということはぜひ私はやってまいりたいということでせっかく努力をさせているところでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 八月にわれわれは運輸省の航空関係の予算の概算要求の説明を受けたんでありますが、フレナー報告が出まして、この要求との関係でございますが、概算要求の線では、いま私が申しました空港整備五カ年計画を三年に繰り上げるとか、あるいは特にこのフレナー報告による日本の航空交通管制システムが十年おくれているというものを取り返すにはほど遠い予算ではないかと思うのですが、この概算要求の予算はどのようにお考えですか。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) 実はフレナーさんが来られる前に、私ども、先ほど御指摘ございましたように、事故以来、五カ年計画をつくりまして早急に航空保安施設というものをまず先にやってしまおうということを考えておったわけでございます。そこで、大体におきましてフレナー報告を見ましても、われわれの考えた方向においてはそう変わっておりません。ただ若干変わっておりますのは、速度がおそいという点があるようでございます。たとえば、航空保安大学校でわれわれ管制官その他を養成しておりますけれども、そういった養成の速度がおそいじゃないかというふうなことがございますので、そういう点についてもう少しさらに検討して前向きに進んでまいりたいというふうに考えております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 予算の関係は大蔵省の主計官見えておりますからまたあとで質問いたしますが、大臣、この前八月五日に連合審査をいたしました、これは衝突事故のあとであります、そのときにここで決議をいたしておりますが、第一に、「航空行政および管制の一元化を確立するため、航空法ならびに関係法令の抜本的改正を行なうこと。」「当面自衛隊機および米軍機による危険を防止するため必要な措置をとること。」、こういう二つの決議をいたしております。この「航空行政および管制の一元化」ですが、これは自衛隊、防衛庁との折衝をしなければなりません。また、自衛隊機及び米軍機による危険防止は、米軍とも当然話し合いをしなければならぬのでありますが、詳細についてはあとで関係者に質問いたしますが、この決議について大臣その後どのようにお働きになったか、見解をお伺いいたします。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(丹羽喬四郎君) 御承知のとおり、その決議の御趣旨を体しまして航空安全体制の確立のために自衛隊との間におきましては、内閣に置きます航空安全対策会議の下部機関として管制連絡協議会をつくりまして、すでに先生御承知のとおり、自衛隊機の訓練空域、これが航空路との分離をはかるため空域の設定をやりました。大部分協議ととのいまして、その空域につきましてはできつつある次第でございます。また、空港におきまする特別管制空域であるとか、航空路の特別管制空域であるとか、そういったようなものも設定をいたしまして、着々それらの分離の実績はあがってきていると、こう思っている次第でございます。  また、米軍につきましては、やはりそれらの委員会におきまして、そうして協議をさしている次第でございます。私がマイヤー米大使と再三お会いしましたが、趣旨においては賛成でございまして、お互いに詰めさせる、こういうことになっておりますので、もっとどんどんと積極的に進めてまいりたいと、こう思っている次第でございます。  また、航空法につきましては、すでに省内におきまして官房長を中心としまして関係各局長、また、そういった航空の専門の方あるいはそういった学識者等を集めまして航空法改正の委員会をつくらせまして、すでに五回、委員会を開催をいたしております。それによりまして、御趣旨のような方向でもって改正の方向をただいま検討しております。この全面的の改正が通常国会までもし万一無理だとなりましたならば、何しろ百二十八条ですから、大法案でございますから、しかも二十七年から相当の年数もたっている次第でございますので、それでもしやるとすれば、改正をすべき要点、またとりあえず改正すべき点というようなものをはっきりより出しまして、通常国会までには御報告できるというような態勢でいま進めている次第でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 もう一問大臣に御質問いたしますが、私はいまここに米軍との合意を要する「航空交通管制に対する合意」、それを持っております。また「合意の第三付属書」も持っておりますが、これとの関連でいま問題になっております松山空港が岩国の米軍進入空域にあるため、その出発進入経路が単線運航となっており、米側の都合による遅延が多く出ておる、かつ近畿西地区の過密化がそのことに拍車をかけておる現状である。具体的な例がここに、松山空港から出る、あるいは入る全日空機のおくれが具体的に表になっております。これが一つの例でございます。  もう一つは、これはけさの新聞でございますが、成田空港ができた場合に「米軍専用の航空路「ブルー14」に西側の空が制限されて、成田の空域は狭く、ニアミスなどの危険がある。」これは外国の国際航空会社の協会から日本の運輸省に要望されたものであります。このようなことで、この米軍との合意ができました第三付属書でも昭和三十四年でございますから、それからすでに十二年経過いたしております。したがって、いまの日本の航空交通事情から勘案いたしますと相当改善しなければならぬ、米軍にももっと考えてもらわなければならぬという問題がある。  もう一つの例は、これはあとで森中君が沖特で問題にするそうでありますが、芦屋のレンジ89のために低空飛行ができないということで困っておるというような問題もございます。このように米軍との関係で日本の空が非常に窮屈である、しかも危険であるという状態がございます。このような具体的な問題を処理するために、もっと積極的に米軍との話し合いも進めなければならぬと思うんですが、この点についていかがですか。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(丹羽喬四郎君) ただいま管制上の米軍との合意の問題でございますが、いま御指摘がございましたように、三十四年でございますか、それ以来相当年月もたっております。ただいまお話しのように民航は非常に過密になっております。一方、米軍のほうは相当そういった訓練空域や何かも、使わないところも非常にできておりますし、非常に事情も異なっておりますので、いま御指摘のような点につきまして、私どもももっと積極的にあらためて米軍といろいろ交渉いたしまして、そして現実の、いまの時代に合うような方法でもって進んでまいりたい、こういうふうに思っている次第でございますので、一そうの、またひとついろいろの点におきまして御注意をいただきたい、こう思っておる次第でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 大臣にもまだ質問がございますけれども、時間がないようでございますから、大臣御同席のところで大蔵省の藤井主計官、金子主計官見えておりますから、金子主計官担当であろうかと思いますが、このフレナー報告によりましても、あるいは空港整備五カ年計画をうんと繰り上げ、施設を充実するという面からも、この私どもの承知しております第一次の空港整備の予算ではまことにお寒いことだと思うのですけれども、大蔵省の見解を聞きたいと思います。

金子太郎大蔵省主計局主計官

○説明員(金子太郎君) 航空保安関係につきましては、この夏に、続けて航空事故がございましたのを契機といたしまして、運輸省のほうから、大幅に航空保安関係の予算をふやすことにしたいという御要望がございまして、その線に沿いまして、この五カ年間に航空保安関係のワクを大幅にふやすということで一応の合意ができております。また来年の予算編成に際しましては、航空保安関係は金額も、人員も、あらゆる面から最優先に配慮するようにしたいというふうに考えております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 フレナー報告によりますと、たとえば板付のレーダーは二十年使用しておる、羽田のレーダーも八年使用しておるのだということで、外国の近代的なレーダーに比べたらまことにお粗末きわまるという具体的な例も示されております。あるいは管制官の定員不足、あるいは欠員、訓練不足、訓練の時間が足らないというような点、金がかかる、予算を要する問題を具体的に指摘してあるわけです。したがって、十年のおくれを急速度に取り返すためには相当の積極的な予算編成でなくちゃならぬと思うのでありますが、なお滑走路の整備もございます。したがって、運輸省も具体的にはこれからまた一々詰めてまいりますけれども、概括的に藤井主計官からもう一度、その滑走路などに関連する担当の部面に対する御見解をお聞きしておきたいと思います。

藤井直樹大蔵省主計局主計官

○説明員(藤井直樹君) 昭和四十六年度を初年度とする空港整備五カ年計画を発足さしていただくわけでございますが、約五千六百億円の規模につきましては、もちろん大型化、ジェット化等に伴います空港の滑走路の整備を進めることはいたすわけでございますが、同時に、航空安全の面については特に従来よりも強化していきたいということで現在五カ年計画の中身をつくっておるわけでございます。その中におきまして、空港における保安施設、それから航空路の面における保安施設、こういう方面については極力配慮していきたい、そういうことで初年度といたしましては、当初予算におきましてかなりの増額を行なったわけでありますが、年度途中の事故対策等もございまして、予備費、補正、それによってかなりVOR、DME、レーダーというようなものについて追加工事を行なって、当面の対策の強化をはかっております。

木村睦男自由民主党

○委員長(木村睦男君) ちょっと速記をとめてください。   〔速記中止〕

木村睦男自由民主党

○委員長(木村睦男君) 速記を起こして。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 大事な点をはしょってやりますから、具体的に御答弁願います。  まず、フレナー報告の中心は三点。一つは、よく訓練された者が不足しておるということですね。したがって、この訓練についてどう考えておるか。訓練要員の絶対的な不足をどう解決するか、訓練体制の不備、これをどう解決するか。保安大学を出て、実地訓練期間が非常に少ない、ほとんどない、現地で訓練をしておる。現在羽田で、三十二名のうち八名は新人が、訓練兼の仕事に携わっておる。それから再訓練体制が欠除しておる。したがって、ひっくるめて絶対的な要員不足をどういうふうに解決するか、この件について局長の御答弁を求めます。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) 現在、要員の養成については、大体昭和四十七年度から航空保安大学校の規模を拡大しようというふうに考えております。現在は大体百五十名を養成しております。従来は百名だったわけです。それを、ことしは特に五十名を追加して百五十名、来年度以降は百六十名にしていこうというのがわれわれどもの考えでございます。そこで、一方では、管制官が八百九十名、無線技術者が大体八百名ぐらいを養成したいというような考え方をとっておったわけでございます。ただ、今度のフレナー報告では、もっと早くなければ間に合わぬだろうということを言われております。したがいまして、これをどうするかという問題なんですが、やはりわれわれといたしましては、現在の航空保安大学校というものを拡充強化いたしましてこれに充てるというのがまずオーソドックスな考えではないかというふうに考えております。そのためには、教官要員その他もあるわけでございますけれども、これについてはある程度アメリカのほうから応援を出してもいいというようなことを言っておりますが、そういうふうな点も勘案いたしまして、何とかして航空保安大学校の拡充ということを考えてまいりたいというふうに考えております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 人が不足しているために、たとえば対空通信管制官の仕事、これは四十六年七月六日に調査したものですけれども、交信量と通信負荷率をとってみますと、一番ひどいところでは八二・四%、せめてこれを四〇%ぐらいに押えないと脈搏数が漸増するというように、科学的に、あるいは医学的にいわれておるにかかわりませず、八二・四%ほどのオーバーロード、非常な過酷な仕事をやっておるという現状です。こういう者が、たとえば管制官が疲れまして、自分でもう意識しないで、はっとミスをやっておるというふうな者もあるのではないか、そう思います。したがって早急に絶対的な要員不足を解消する、そのために努力を願いたいと思います。それから保安大学などに入学を希望する方は多いか、少ないか。たとえば管制官などに青年が魅力を持っておるかどうか。また、いま働いておる方たちが他の通信関係の会社などに引き抜かれたりなんか、たとえば給料が安いとか、仕事がひどいとかいうようなことで、——魅力のある職場であるかどうか。青年が多数、希望しておるかどうか、その点いかがですか。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) 現在の応募者の数は大体五倍ぐらいでございます。それから魅力があるかどうかということにつきましては、大体、減耗率は年間三%ぐらいが平均でございます。したがいまして、そう魅力ないものとも考えていないかもしれませんが、ただそのとき通信系統あたりがなかなか人がないということがあります。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 いまの通信管制官の問題も話を聞きました。通信の人たちが非常に少ない。また、ほかのほうに転職したがるというふうな話も聞きましたから、何らかの方法でもっと希望の持てる職場にしていただきたいということをお願いいたします。  次に、第二の大きな問題は、管制システムに近代的な機械が不足している。これはさっきもちょっと申し上げました航空用の長距離レーダーが不足しておる。これはこの勧告の中にも、せめて六基ぐらいはつくれと書いてございますが、いかがでございますか。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) その勧告の中に書いてありますとおりでございまして、私どもも今度の第二次五カ年計画をつくります際に、航空路用管制施設を早くつくらなければいかぬということは考えておるわけでございます。したがいまして私どもといたしましては、その第二次計画の中におきまして、これも事故後ではございますけれども、早急に繰り上げまして、初めは六カ所をつくりますのには五カ年ではちょっとあぶないのではないかという感じもいたしましたが、極力これを繰り上げまして、これを四十九年度一ぱいにつくるというふうなことで計画をつくっております。なおさらに、もう少し早められれば早めたいという気持ちでおりますけれども、その点を御了承を願いたいと思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 レーダーもアメリカなどではもっと進んだレーダーも使っておるようでございまして、この点も検討していただく。それからターミナル用レーダーの不備、欠陥。羽田に一基ございますが、これは一番悪いそうでございまして、もしこのレーダー一基が不良になったら全部離着陸できません。こういうふうな実情であるようでありまして、たとえばアメリカの優秀な空港などには三基あって、一基がもしこわれた場合には他の一基、他のレーダーで何とかちゃんと着陸できるということのようでございますが、この羽田の悪いレーダー一基で不安がないかどうか、いかがですか。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) 三基ほどあれば理想的かとも思いますが、さしあたり現在といたしましては、現在の羽田のレーダーが相当能力が落ちているというふうな現状でございますので、今年度から引き続きまして来年度へかけましてこの羽田のレーダーを新しいものに更新したいということで考えております。できれば八月前ごろまでに使いものになるようにしたいということでやっております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 あとは空域の再編、有効的な利用の問題でございますので、大蔵の方どうぞお引き取りください。なおまた予算で、予算委員会のときにこういう問題を追跡しながらまた質問いたしますが、とにかく空の事故をなくするために私どもがんばりますから、大蔵省でも担当の主計官としてひとつ予算を十分に配慮し、つけてもらうように努力してください。ありがとうございました。  それでは第三の問題は空域の再編の問題でありますが、特別管制空域の設定、それから航空路の再編成、洋上ルートの拡大、こういうことも報告の中に入っております。どのような方向で検討されているかお伺いしたい。

泉靖二運輸省航空局首席安全監察官

○説明員(泉靖二君) 特別管制空域につきましては、現在まで東京、大阪、名古屋、宮崎、鹿児島、ここまでできております。最近、この勧告を同様の趣旨で千歳が特別管制圏に入っております。さらにレーダーのつきます空港につきまして、具体的には高知、松山、大分、熊本、仙台、こういうところにターミナルの特別管制空域をふやしていきたいと考えております。それから航空路関係の特別管制空域につきましては、最も航空交通の多い東京−大阪−板付、この航空路を最初にいたしまして、次に東京−札幌、その次に東京−串本−鹿児島−香港、このルートにつきまして特別管制空域をつくっていきたいと考えております。  それから訓練空域の管制の問題につきましては、現在のところ訓練空域は一般航空交通とはずしまして、衝突の危険のないところでつくっておりますけれども、この中で米軍の陸海空、防衛庁の陸海空、また民間が訓練をするわけでございます。現在のところは、時間の割り当てあるいは高度の割り当てをかなり大まかにやっておりますけれども、将来の問題といたしましては、これを一括して訓練空域を管制すると申しますか割り当てます。こういう施設をつくりまして、もう少しきめのこまかい訓練空域の割り当て、管制をやっていきたいというふうに考えております。  それから洋上ルートの問題は、先ほどのアンカレッジのときに御指摘のありましたのもその一つであります。洋上を一つの組織的なルートといたしまして、そこに、出発しますあるいは入りますルートをこまかく設定して、その空域をレーダーでカバーすることによりまして現在の二十分というセパレーションを短縮する、あるいはもっと正確に飛行するという方向で考えていきたいというふうに思っております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 管制官がいま単独で離着陸を支配しておりますが、パイロットは二人でコントロールしていますね。だから二重管理といいましょうか、あるいは二人に一人ぐらい、ちゃんとうしろで管制官をまた管理をしておるというか、あるいはチェックしておるようなシステムというものはできないものでしょうか。そういうものを管制官の諸君が希望しています。でないと、朝から勤務していますと、疲れて、はっと自分で全然意識しないまま、他の上司が注意して間違っておったというふうな点もあったというようなことも言っております。したがって、二重管制官制度などというようなものを考えたことがございませんか。

泉靖二運輸省航空局首席安全監察官

○説明員(泉靖二君) いま御指摘の制度が最も理想的だと思います。これは現在のところ監督管制官という形でスーパーバイザーと申しております。これが若干の空港についてはとれております。実際の問題といたしましては、この監督者自身も管制の列に入って管制せざるを得ないような交通量になっております。この問題につきましては、必ずうしろで監視をしておるということが可能になるような増員をし、かつ訓練をしていきたいと思っております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 この三つの点がフレナー報告の大きな柱のようであります。なぜ大臣が一カ月間も管制部長を呼んで調査させたのか、その点はいかがですか。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) やはり今般の事故にかんがみまして、われわれといたしましても一生懸命、管制その他航空保安設備については極力安全をはかってやっているつもりでございますが、やはり中に入っておりますと、何と申しますか、ついなれてしまいまして気がつかなくなる点があるということは世の中によくあることでございます。したがいまして運輸大臣といたしましても、何か、はたの目から新しい目でながめて、いわば水平思考と申しますか、われわれの気がつかない面からながめて、何と申しますか、これを改善していくというふうなことがやはり必要ではないかというふうなことから、特にアメリカのFAA長官にも依頼いたしましたし、先方にも非常にこれを心よく受けてもらいました。これは、やはり航空の安全というものは一国だけの問題ではない、世界共通の問題であるということから、それこそ一カ月もかかって実に熱心に誠意のある見方をしてくれました。したがいまして、私どももこういった勧告は非常にありがたいことでございまして、これをできるだけ忠実に、もちろん意見の違うところもございます、国情も違いますし、そういったテクニカルな点ではやはり意見の違うところもございますけれども、大綱においてはもっともな点が多いのでございます。そういう点極力これから心がけて取り入れてまいりたいと思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 その管制部長が羽田や福岡の管制塔に上がりまして全くびっくりしたということです。飛行機は国際的に各空港を通ってきますね。飛行機の計器は同じ。それは、日本の計器はもう古いものを使って管制官の力で安全に離着陸やっているわけですね。そういうところに一つの大きな驚きをしたものと思います。それだけに日本の管制官りっぱだと思いますけれども、その管制官の注意力や気力、体力だけにたよる非常なおくれたシステムは早急にひとつ改良してもらって、近代的な、もっと安全な体制に切りかえてもらいたいと思います。この問題は、あとまた予算委員会のときに、予算の実施状況でまた論議することにいたしましょう。  次に、さっき大臣に質問いたしました問題を局長、担当者に聞いておきますが、航空行政及び管制の一元化の問題、それから自衛隊機及び米軍機による危険防止に関する措置、この二つの点について八月から今日までおとりになりました措置、それから文書などあればその文書をお示しを願いたいと思います。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) 御質問の御趣旨、一つは航空法改正のことかと思います。で、これにつきましては、先ほど大臣から御説明申し上げましたように、航空法改正委員会というものを官房に置きまして、私ども、それからさらに専門の方々、それから一般世論の代表ともいうべき新聞関係の方々、それから技術的な各分野におられる方々、こういったような方々においでいただきまして——あるいは法律の専門家も入っておられます。航空法の改正の問題について検討いたしておる段階でございます。そこで、ただ、先ほど大臣からも申し上げましたが、航空法全般になりますと非常に大きな大部のものでございますし、また非常に複雑多岐にわたっておりますので、全体についての改正ということはそうそう簡単にはまいりません。したがいまして、まずさしあたり、安全上ぜひともやらにゃならぬというふうな点を目がけまして、さしあたり先般の全日空の事故でもいわゆる有視界飛行と計器飛行というふうなものが衝突しておる、しかも航空路上において衝突しておるというふうなのが一つの例でございます。その後いろいろの事例を見ましても、ニアミスというふうなものが発生しておりまして、そういったものは有視界飛行と計器飛行というふうなものの間に発生するというふうなケースが多いのでございます。したがいまして、われわれといたしましては、一体、有視界飛行というものをどう扱ったらいいのかというふうなことが安全上の一つのポイントになりますので、計器飛行と有視界飛行とをどう扱い分けるか、有視界気象状態というふうなものをどうするかという点に力を置きまして航空法の改正というものを進めてまいっておるというのが現状でございます。  それから、さらに管制一元化の問題でございますけれども、管制一元化というのははたして何であるかという、これは非常にむずかしい問題でございます。ある意味からいえば民間が全部の管制を一元的にやってしまったらいいではないかというのが一つの管制一元化の議論ではございます。しかし現実に外国を見ましても、軍の飛行場というものはやはり軍が管制をする。やはり民間の航空とはおのずから性質が違っておるわけでございまして、軍の飛行場は軍みずからが管制をするというふうなことでやっておるところが多うございます。ただ、それと、それから民間の航空の管制をどういうふうに関連づけるかということが問題でございますが、各国におきましては大体——いろんな例がございますが、航空路については民間がやっておる。それから原則として空港においても民間がやっておる。ただし軍の飛行場については軍が管制を行なう。その場合に独立して別個に行なう場合もあるし、あるいは民間航空のほうから委任を受けて行なう場合があるというふうなことが大体の例のようでございます。日本の場合はどうであるかと申しますと、防衛庁は軍ではございませんけれども、やはり防衛庁には防衛庁としてのいわゆる防衛上のマニューバーというものがございまして、これは民間航空の動きとは必ずしもひとしくございません。したがいまして私どもも、現在まで防衛庁にはある種の特定の場所における特定の管制空域を委任してやっていただいておるわけでございますが、こういった形はやはり今後も避けられないのではないかというのが私のいまのところの印象でございます。ただ、避けられないけれども、これをこのままほうっておいていいかということでございますが、現在でも法律上は、これを運輸大臣から防衛庁長官に委任しておるという形をとっておるわけでございます。それで、委任をして、その委任の関係をどういうふうに実質的に担保するかと申しますと、管制基準を同一の基準で行なうとか、あるいは管制職員の試験を同じようにきめてやるとか、あるいは監察を行なうというふうなことでやっております。そういった方向でやはり今後もやるべきだと思います。そこで、いわゆるその監査統制と申しますと、これはことばが悪いわけでございますが、密接な関係を両者でつくり上げる場合に、運用上いままでの方法でいいか、もう少し強力な何かお互いの疎通をはかるような方法が要るかどうかというのが今後の一つの問題点ではないか、これがやはり管制一元化の具体的な一つの形態ではないかというふうな考え方で、私どももさらにこれからも検討をいろいろ進めたいというふうに考えております。  以上でよろしゅうございますか。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 自衛隊機、米軍機の危険防止の問題。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) それは首席安全監察官から……。

泉靖二運輸省航空局首席安全監察官

○説明員(泉靖二君) 具体的にお答えいたします。  本年七月の三十日に全日空機と自衛隊機の衝突事故がございました。それから総理府に航空交通管制連絡協議会というものが設けられまして、このような事故の再発を防止するために具体的な事項を検討してまいりまして、その結果、航空交通安全緊急対策要綱というものを八月の七日に制定した次第でございます。これの閣議報告は八月十日であったと記憶いたします。この要綱は、空港の空域並びに航空路及びジェットルートの空域と自衛隊機の訓練空域及び試験で飛行空域とを完全に分離するということを第一の目的にいたしまして、この訓練空域の設定について防衛庁長官と運輸大臣が協議して進めるということになりました。したがいまして、この要綱に基づきまして、そのつど協議してまいりました結果、現在まで、八月の十一日に自衛隊の低高度訓練空域を八カ所設定いたしました。八月の三十日にこの一部をちょっと修正いたしまして、九月の四日に自衛隊の低高度訓練空域をさらに一カ所追加いたしました。現在までに低高度訓練空域は九カ所ございます。それから九月の十六日に高高度訓練空域四カ所を設定いたしました。十月の十五日に高高度訓練空域をさらに五カ所追加設定いたしました。なお米軍につきましては、この航空交通安全緊急対策要綱の趣旨をよく説明しまして協力を求めました結果、航空路を訓練空域と分離する、訓練を一般航空交通からセパレートするということについては米軍は了承いたしまして、協力してくれております。なお、この訓練空域のつくり方の考え方は、米軍も、自衛隊も、民間も、訓練というものを一般航空交通からはずすのだという考え方、したがいまして、この訓練空域は、米軍の陸海空、防衛庁の陸海空、民間、これが共用いたしております。以上報告いたします。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 次は、この前、十月二十六日の当委員会で質問しました板付基地の移管の問題です。米軍から日本に移管されますが、この前、防衛施設庁に対しましてお願いしておきました、米軍のキャンプその他施設がどうなっておるか、どのくらいの人が住んでおるか一そしてこれが移管されたあとどうなるかという質問をいたしておきましたが、その後の報告を求めます。

高島正一防衛施設庁施設部連絡調整官

○説明員(高島正一君) まず、米軍の施設の実態でございますが、現在並びに将来、米軍が占用的に使用する計画を持っておる土地の坪数は約六万二千平米でございます。建物は約十三棟でございます。その施設の内容といたしましては、格納庫、送受信所、アンテナ施設等、五カ所に限定される予定でございます。なお、兵員数は現在約五十名板付に常駐しております。将来も五十名程度は常駐するという状況でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そうしますと、現状十三棟だけ残しまして、あとは全部取っ払うということに理解していいですか。

高島正一防衛施設庁施設部連絡調整官

○説明員(高島正一君) その他の施設はすべて返還をされまして、運輸省の行政財産もしくは大蔵省の普通財産として自衛隊が使用を認めさしていただく、こういう形になろうかと思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 防衛施設庁と運輸省との間で、この自衛隊と共存の問題を話し合うということでもし協定でもなさる場合は、あらかじめお知らせを願いたいと言っておきましたが、その後の経過はいかがですか。

蔭山昭二防衛庁経理局施設課長

○説明員(蔭山昭二君) 板付飛行場につきましては、御承知のように、第一義的に民間航空が利用するという飛行場となるわけであります。防衛庁といたしましては、現在、航空自衛隊が物資輸送、連絡用務等のために若干の要員と、それから若干の航空機、それからYS、C46といったような定期便が若干ございます。こういうものの機能はそのままといたしまして、拡大をしないということで共用をさせていただきたいということで、現在運輸省との間で、当面、航空自衛隊が使用いたします区域、これは運輸省で空港整備計画の実施に伴いまして将来は支障を来たすということに相なるということでございますので、将来のそうした運輸省で実施される計画に支障を来たさない、こういうようにいたしますために、さらに航空自衛隊が移転いたします区域等につきまして協議中でございまして、近く調整がつく見通しではざいます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 いまおっしゃったのはどういうことですか。いま航空自衛隊が使っておる、現在使っておる程度は当分使わしてもらうけれども、その航空自衛隊が近くどっかに移駐すると、その話はいま協議中だ、こういうことですか。

蔭山昭二防衛庁経理局施設課長

○説明員(蔭山昭二君) 現在、航空自衛隊が使用いたしております区域は、当面の使用区域としてお認めをいただくということと、それからもう一つは、将来の——これは同じ板付飛行場の区域内ではございますが、運輸省で計画をされますところの空港整備、これに支障を与えないような場所に移転をするというふうなことを含めました、そうしたお話を続けておりますということであります。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 それでは、委員会の審議は大体きょうはこれで終わりのようですから、全日空の事故のあとを受けて、締めくくりの質問をいたしました、十分な締めくくりになりませんが、ひとつ航空交通の管制システムがもっと完備されて、あるいは管制官がもう少し楽に管制できるような方向で施設の充実などを希望して、事故がありませんように期待をしながら質問を終わります。ありがとうございました。

木村睦男自由民主党

○委員長(木村睦男君) 他に御発言もなければ、本日の調査はこの程度にとどめておきます。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時二十六分散会      —————・—————

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