本会議 第26号
- 発言数
- 15 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1971/12/23
会議録
○副議長(荒舩清十郎君) これより会議を開きます。 ————◇—————
○副議長(荒舩清十郎君) 御報告いたすことがあります。 議員堀田政孝君は、去る二十日逝去せられました。まことに哀悼痛惜の至りにたえません。 同君に対する弔詞は、議長において昨二十二日贈呈いたしました。これを朗読いたします。 〔総員起立〕 衆議院は議員正四位勲三等堀田政孝君の長逝を哀悼しつつしんで弔詞をささげます ————————————— 故議員堀田政孝君に対する追悼演説
○副議長(荒舩清十郎君) この際、弔意を表するため、華山親義君から発言を求められております。これを許します。華山親義君。 〔華山親義君登壇〕
○華山親義君 ただいま議長から御報告のありましたとおり、本院議員堀田政孝君は、去る二十日逝去されました。私どもは、君がかねて病気のため御静養中と承り、御回復の一日も早からんことを心から祈っていたのであります。しかるに、不幸にも御本復を見るに至らなかったことは、まことに痛恨きわまりない次第であります。 ここに、私は、諸君の御同意を得て、議員一同を代表し、つつしんで哀悼のことばを申し述べたいと存じます。(拍手) 堀田君は、大正六年、東京に生まれ、長じて東京帝国大学法学部に学ばれ、昭和十五年、同校を卒業するとともに内務省に入られました。しかし、入省した翌年には召集を受け、三年余にわたり軍務について南方を転戦した後除隊し、東京都の事務官から、終戦を間近にした昭和二十年五月、山形県に赴任されました。これが君と山形とを結ぶ機縁となったのであります。 戦後一たん退官の上、昭和二十六年、山形県総務部長に迎えられて県政に当たり、戦後新たに発足した地方自治の確立に努力されました。山形県のごとき、財政に乏しく、県民の所得の低いところにおいて、地方の発展と民生の安定向上に精魂を傾けられたことは、いまなお、県民の記憶に強く残るところであります。 やがて、君は防衛庁に転ぜられ、広報課長、国防会議参事官、教育局長などを歴任した後、人事局長の要職につかれました。 その間、学究はだでありながら、かみしもがきらいな型破りの人として庁内の人気を一身に集め、将来は防衛庁を背負う一人として大いに期待されていたのであります。 しかしながら、多事多端な内外の情勢を静かに見詰め、深く思いをめぐらしてきた君は、みずから政界に入って国政に挺身しようとのやむにやまれぬ決意から、何のちゅうちょもなく官途を去られました。 そして、昭和四十二年一月、衆議院議員総選挙が行なわれるや、「政界に新風を吹き込もう。新しい情熱と姿勢で政治に取り組もう。」とのスローガンを掲げて勇躍立候補し、健闘されましたが、善戦もむなしく惜敗されたのであります。 この選挙戦のあとをかみしめながら選挙事務所をあとにしたときの心境を、君は、御自身の著書「ひとすじの道」の中で、「外はまだ雪が降っていた。道も家々の屋根も真白だった。この日から、捲土重来を期する私の戦いが始まったのである。」と述べておられます。いかに君が牢固たる決意をもって政界に臨まれたかがしのばれるのであります。 そして、昭和四十四年の総選挙には、衆望をになってみごと本院議員の栄冠をかちえられ、年来の宿願を達成されました。(拍手) 君は、当選後、自由民主党に所属されましたが、本院にあっては、内閣委員また文教委員として、その豊富な経験と知識をもって終始熱心に国政の審議に当たられました。 三月ほど前に、私と君とは、故郷の山形へ向かう列車の中で隣合わせとなり、四時間ほどの間、そこはかとなくよもやまの話をしたのでありますが、その話の中で、私が外交畑の経験を持っているからでしょうか、外交のことを聞かれました。特に、私が終戦直後北京において目撃したアメリカの指導による国共合作の経緯について興味を持たれたようでした。また、日本の政治経済の歩みの中で農業を中心とする地域が取り残されることは、政治のためであろうか、それとも避けがたい運命なのであろうかと、憂いをともにして話し合ったのであります。私は、この車中での会話を通じて、堀田君が国会議員として大きく成長するであろうことをかいま見た思いがしたのであります。 第六十五回国会には、病のため加療中の身でありながら、病院から登院して本会議や委員会に出席されたとのことでありますが、在職期間は二年一カ月という短いものであったとは申せ、精励もって議員の職責を果たされた君の功績は、まことに大なるものがあったのであります。(拍手) 思うに、堀田君は、時の流れを見分ける判断力の鋭さと、一たび決意するや、その目的に向かって断固として所信を貫くき然とした性格の持ち主でありました。それゆえに、君の人生は曲折に富み、幾多の苦難を余儀なくされたのでありますが、何ものをもおそれず、わが道を邁進する気概こそ、人間堀田政孝君の真骨頂であったと申せましょう。(拍手) また、その反面、人間としての誠実さとあたたかさにもあふれ、いつも新鮮で若々しさを備えておられました。そして、君の夢は、一人でも多くの若人を集めて、農村の未来像を描き、日本の将来を憂え、そこに結集されたエネルギーを、日本の、さらには世界の政治、経済の中に反映させることにありました。接する者だれしもが、まさに天馬の空を行くがごとき君の御活躍を願わずにはおられなかったのであります。 しかるに、天は無情にもこの人にかすによわいをもってせず、春秋に富む五十四歳の君を、卒然としてわれわれから奪い去ったのであります。 忘れもいたしません。去る総選挙において、山形の師走の雪空のもとで選挙戦を争う中で、君は、病に倒れながらなお立ち上がって奮闘されたのであります。このとき以来、君はついに健康を回復することができなかったのでありますが、一身を顧みず、最後まで議員の責務を遂行し、職に殉じられたのでありまして、政治に心身を燃焼し尽くされた君の崇高な精神には、強く心を打たれざるを得ません。(拍手) 高邁な理想を抱きつつ、いよいよ政治家としてその本領を発揮せんとしていたやさきに、雄図半ばにして倒れられたことは、君の心情察するに余りあり、痛恨の情ひとしお深いものを覚えるものがあります。(拍手) 今日、内外の情勢を思うとき、君のごとき政治の使命感に徹した前途ある有為の政治家を失いましたことは、国家のため、国民のため、まことに大きな損失であると申さなければなりません。 ここに、つつしんで堀田君の生前の功績をたたえ、その人となりをしのび、心から御冥福をお祈りいたしまして、追悼のことばといたします。(拍手) ————◇————— 中央更生保護審査会委員任命につき同意を求 めるの件 公安審査委員会委員任命につき同意を求める の件 日本銀行政策委員会委員任命につき同意を求 めるの件 社会保険審査会委員長及び同委員任命につき 同意を求めるの件 電波監理審議会委員任命につき同意を求める の件 公共企業体等労働委員会委員任命につき同意 を求めるの件
○副議長(荒舩清十郎君) おはかりいたします。 内閣から、中央更生保護審査会委員に古賀忠道君及び柳川眞文君を、公安審査委員会委員に大野勝巳君を、日本銀行政策委員会委員に島本融君を、社会保険審査会委員長に川嶋三郎君を、同委員に竹下精紀君を、電波監理審議会委員に石川数雄君を、公共企業体等労働委員会委員に市原昌三郎君、金子美雄君、中西實君、原田運治君及び峯村光郎君を任命したいので、それぞれ本院の同意を得たいとの申し出があります。 まず、中央更生保護審査会委員の任命について申し出のとおり同意を与えるに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(荒舩清十郎君) 御異議なしと認めます。よって、同意を与えるに決しました。 次に、公安審査委員会委員、日本銀行政策委員会委員、社会保険審査会委員長及び同委員、電波監理審議会委員及び公共企業体等労働委員会委員の任命について申し出のとおり同意を与えるに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(荒舩清十郎君) 起立多数。よつて、いずれも同意を与えるに決しました。 ————◇————— 繭糸価格安定法の一部を改正する法律案(農 林水産委員長提出)
○藤波孝生君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。 すなわち、農林水産委員長提出、繭糸価格安定法の一部を改正する法律案は、委員会の審査を省略してこの際これを上程し、その審議を進められんことを望みます。
○副議長(荒舩清十郎君) 藤波孝生君の動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(荒舩清十郎君) 御異議なしと認めます。 繭糸価格安定法の一部を改正する法律案を議題といたします。
○副議長(荒舩清十郎君) 委員長の趣旨弁明を許します。農林水産委員長藤田義光君。 〔藤田義光君登壇〕
○藤田義光君 ただいま議題となりました農林水産委員長提出、繭糸価格安定法の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。 わが国の蚕糸業は、これまで農業のみならず、国民経済の発展のため重要な役割りを果たしてまいりました。 近時、生糸の輸出が不振とはなりましたが、国内における需要の増大傾向を背景に、長期的見地からの繭及び生糸の生産増強策が推進され、特に最近においては、米の生産調整との関連において、重要な転換作目の一つとして繭の生産増強のための諸施策が講ぜられているのであります。 しかしながら、最近景気の停滞等に起因して需要が一時伸び悩み状況にあるところに加えて、外国産生糸の無秩序な輸入が行なわれ、このため国内における需給状況を悪化させ、繭糸価格安定法に基づく日本蚕糸事業団の中間安定のための買い入れ措置としてすでに約二万俵の買い入れが行なわれておるのでございますが、この買い入れ措置にもかかわらず糸価は依然として低迷を続け、繭生産も停滞におちいっているのであります。 このため、外国産生糸の輸入に対して適切にして効果的な調整措置を講じ、これを秩序あるものとするべきことが強く要請されているのであります。 そこで、この際、繭糸価格安定法を改正し、日本蚕糸事業団による買い入れ措置等によってもなお国内における生糸価格の低落を防止することができないような場合においては、外国産生糸の輸入を日本蚕糸事業団等による一元的輸入とするなど必要な措置を講ずることとし、ここに本案を提出した次第でございます。 以下、そのおもなる点について申し上げますと、第一点は、外国産生糸の輸入増大により国内における生糸の需給がバランスを失し、日本蚕糸事業団による買い入れによっても国内生糸の価格が中間買い入れ価格を下ることを防止することが困難であると認められるときは、政府は、生糸の輸入に関し、このような事態を克服するため必要な措置を講じなければならないとしたことであります。 第二点は、かかる事態が生じた場合には、このような事態を克服するため必要な期間として政令で定める期間内は、日本蚕糸事業団その他一定の者でなければ生糸の輸入をしてはならないとしたことであります。 以上が、本案の趣旨であります。 何とぞ御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。(拍手) —————————————
○副議長(荒舩清十郎君) 採決いたします。 本案を可決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(荒舩清十郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は可決いたしました。 ————◇—————
○副議長(荒舩清十郎君) 本日は、これにて散会いたします。 午後一時二十三分散会 ————◇————— 出席国務大臣 法 務 大 臣 前尾繁三郎君 大 蔵 大 臣 水田三喜男君 厚 生 大 臣 斎藤 昇君 郵 政 大 臣 廣瀬 正雄君 労 働 大 臣 原健 三郎君 出席政府委員 農林政務次官 伊藤宗一郎君 ————◇—————