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67回国会衆議院1971/11/10

法務委員会 第2号

発言数
42
登壇者
5
会派数
2
開催日
1971/11/10

会議録

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 これより会議を開きます。  人権擁護に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、これを許します。青柳盛雄君。

青柳盛雄日本共産党

○青柳委員 私はきょう、大阪税関で行なった職員の集会について質問いたしたいと思います。  十月二十八日付の朝日新聞あるいはサンケイ新聞などによりますと、十月の十一、十二の両日、大阪税関で、何名かの職員を三重県の上野市の効外の新大仏寺という寺に集めて何かをやった。それが最近国鉄などで問題になっております、いわゆるマル生運動と同じような不当労働行為に該当するんではないか、そういう疑いがあるんだということで、全税関労働組合大阪支部がこれを取り上げたという記事がございます。私ども、組合の方々やその他からいろいろ事情を聞き取ったわけでありますけれども、その真相について、当局側はどの程度調べておられるか、大蔵省の係の方から御答弁をいただきたいと思います。

森谷要大蔵大臣官房審議官

○森谷説明員 いまお話がございましたとおりに、私どもの下部機関であります大阪税関におきまして、初級の管理者を対象といたしまして、先月の十一日、十二日に、御指摘の三重県下のお寺において会議を開いたことは事実でございます。

青柳盛雄日本共産党

○青柳委員 その会議の目的などについてお尋ねしたいわけでありますが、まずそれに出席された方の名前とかあるいは職務上の地位とかいうようなものがもしわかりましたら、私ども調べてありますけれども、お尋ねしたいと思います。

森谷要大蔵大臣官房審議官

○森谷説明員 主催者側といたしまして出席した者の官職を申し上げますと、総務部長がその会議の趣旨を説明するために、午前中そこへ参りましてあいさつをいたしております。さらに総務課長、北岡と申します。それから北岡総務課長の下におりますところの総務課の課長補佐並びに会計課長、人事課長並びに会計課と人事課のそれぞれの補佐、以上でございます。

青柳盛雄日本共産党

○青柳委員 集めた職員の氏名とかその職務上の地位も、もしわかっておりましたら知りたいと思います。

森谷要大蔵大臣官房審議官

○森谷説明員 集めた職員個々の名前については、詳細は存じておりませんが、人数はたしか十五名だったと思います。  それから地位は、先ほど申し上げましたように、本会議の趣旨にかんがみまして、主任、係長になって比較的年数が新しい人を対象にいたしまして会議を催したわけでございます。

青柳盛雄日本共産党

○青柳委員 その十五名の名前は、私どもの調べたところではわかっておりますけれども、時間の関係で省略して、その職務上の地位が、主任とか係長とかいう人であるということは間違いないようでございます。このような人たちを特に集めて、どういうことをおやりになったのか、その内容を知りたいと思います。

森谷要大蔵大臣官房審議官

○森谷説明員 御承知のとおりに、私ども約八千名の組織で仕事をやっているわけでございますが、いままで専門的な仕事をやっておりまして、主任とか係長というような、下に部下を持ち、あるいはその仕事自体のほかに全般的な立場で組織の一環として仕事をやっていく、こういうことが必要なわけでございまして、さような人たちに対しまして、そのプロパーの仕事以外に、一般の組織としてのあり方、それから職員の管理のあり方、その他管理者として心得ておくべき社会的な最近の動きその他について説明をいたし、それからその意見をお互いに交換し合ったわけでございます。

青柳盛雄日本共産党

○青柳委員 そういたしますと、その会議の目的はきわめて一般的なことのように見受けられるのでありますが、二日間にわたってそのような行事を行なうというのは、国家公務員法などに規定されております研修的な、講習会のような性格のものじゃないかと思われるのですが、それはそういう形式のものですか。それともそれ以外のものですか。

森谷要大蔵大臣官房審議官

○森谷説明員 私どもが大阪税関から聞いたところによりますと、ただいま申し上げました会議は、初級管理者の会議というふうに聞いておりまして、その内容は、いま申し上げましたように、比較的新しく管理的なポストについた職員に対しまして、いま先生御指摘の国家公務員法、あるいは庁舎管理規則、あるいは最近における若年層の気持ちをどういうかっこうでくみ取って組織の中に生かしていくか、かようなことを説明いたし、同時に、そのそれぞれの人々から自由な意見を開陳させまして、比較的活発なしかも明るい、リラックスした形で意見を交換し合う、かような趣旨で会を催したわけでございまして、一方的に受講者に対していろいろものを言うというような研修とは違ったものであると私ども観念いたしておるわけでございます。

青柳盛雄日本共産党

○青柳委員 人事院の方にお尋ねをいたしたいのでありますが、国家公務員法の規定によりますと、七十三条に研修に関する事項が定められております。そして人事院規則もそれに基づいてできておりますけれども、いまお話のありましたような国家公務員法や何かについての初級管理者の一般的な知識、それから社会的な常識について、あるいは管理者として心得ていなければならないような一般的な問題、そういうことについて、一定の上司からの報告といいますか話を聞き、自分の意見を述べるというのは、いわゆる研修に当たるのではないかと思いますけれども、人事院の御見解を承りたいと思うのです。

島四男雄人事院事務総局職員局長

○島政府委員 一般論から申し上げたいと思います。研修が各省庁においては行なわれておるわけですが、何のために行なわれるかということでございますが、職員の勤務能率の発揮及び増進のために行なわれるものである。その内容というのは、現在その職員のついている官職または将来つこうとする官職の職務と責任の遂行に密接な関係のある知識なり技能等を内容とするものである、私どもはこういうふうに理解しておるわけでございます。  一方、通常の概念でございますが、会議というのはしからばどういうものを内容とするのかということでございますが、通常行なわれます会議というのは、業務上の連絡なり方針の決定等を目的として行なわれる。しからば、会議という名前がついた場合に、それが同時に研修的な性格を持ってはいかぬのかということでございますが、私どもは決してそういうふうには考えておりません。名前のいかんにかかわらず、その会議が同時に研修的な性格をあわせ持つということは当然あり得るわけでございます。  ただいま先生の御指摘のような内容を持つものが、はたして公務員法上の研修なのかどうかという御質問でございますが、私ども承知しております限りでは、各階層ごとに行なわれる研修に、いまお話しのような内容のものが含まれておる場合はしばしばございます。したがって、私どもの理解するところでは、いまお話しのようなものは、同時に管理者教育の一環としての性格をあわせ持つものではないかというふうに理解しているわけでございます。

青柳盛雄日本共産党

○青柳委員 人事院規則の一〇-三の第二条によりますと、いまお話しのように、「研修は、職員が現在ついている官職又は将来つくことが予想される官職の職務と責任の遂行に密接な関係のある知識、技能等を内容とするものでなければならない。」第六条には、「各省各庁の長は、研修計画の改善、職員の活用その他の人事管理に資するために、主要な研修に関し、記録を作成し、保管しなければならない。」第七条に、「事務総長は、研修が適切に実施されることを確保するために、各省各庁における研修に関して調査を行い、報告を求め、及び技術的助言をすることができる。」このように定められてございまして、いまの人事院の島職員局長さんの御答弁も、会議という名前をとっても、その内容がこの人事院規則に当たるようなものであるならば、実質的には研修にもなるということだと思います。  そうだとすると、いまの人事院規則の適用を受けて、こういう会議については記録を作成し、保管しなければならないということになるわけでありますが、大蔵省の森谷さんにお尋ねしたいのですけれども、このときの会合については、記録をつくったり、あるいはそれを保管しているというような事実はあるのでしょうか。

森谷要大蔵大臣官房審議官

○森谷説明員 内容は先ほど申し上げたとおりでございますが、そのほか、先ほど申し忘れましたが、税関の組織におきましては、本関というのがございます。本関というのは、すなわち大阪税関でございますが、その末端の組織に支署、出張所がございまして、さような支署、出張所に勤務する職員と本関の職員との間には、日ごろ意思の疎通を欠いている面もございますし、したがいまして、さようなかっこうで本関の考え方が徹底しない、あるいは末端のほうのほんとうに現場の隠れた声というものも本関に上がってこないというような面がございますので、さような面につきましても、その会議でフランクにものを言わせまして、なるほど実情はそうであったかというようなことを、本関の立場からすれば反省いたし、それから第一線の立場からすると、本関の考え方はさような考え方であったのかというような、さような趣旨でも会議を催したわけでございます。  そういう意味合いから申しまして、私どもは研修と考えて処理をいたしたわけではございませんで、会議と観念いたしまして開催いたしたわけでございます。したがいまして、そういう立場からして、記録その他については残していないわけでございます。

青柳盛雄日本共産党

○青柳委員 研修の場合には、こういう人事院規則もありまして、義務づけられておりますが、会議の場合には、そういう必要があればつくるし、必要がなければつくらない、自由であるというような立場で、これはあくまでも会議であるということであるようでありますけれども、先ほどの人事院のほうからのお話によれば、会議というのは、事務連絡のこともありますけれども、当面の具体的なことについて協議決定するというようなことが主でありまして、初級管理者に対し、人事院の規則の問題とか国家公務員のあり方の問題などについて一般的な知識を与え、そしてまた下部の意見も参考に聴取するというようなのは、実質的には、どこまでいっても研修的な要素を持っているわけであります。そう私は信じますが、あえて記録をつくらなかったのには、特別な意味があるのではないでしょうか。何か、参加した人たちにはメモをとることをも許さなかったというふうに聞いておりますけれども、その点は事実でしょうか。

森谷要大蔵大臣官房審議官

○森谷説明員 詳細につきましては存じておりませんが、私ども聞いたところによりますと、会議におきましては若干の資料は配ったように聞いております。それで、非常にまじめな人たちが多うございまして、こちらの伝えていることをよく頭に入れていただくために、メモをとらないでよく話を聞いてくれといったような点があるかと思いますが、さような点をとらえて、メモをとってはいけないというふうに御解釈されたかと思いますが、ことさらに何かを意図して、メモをとるなというようなことは言っていないというふうに聞いております。

青柳盛雄日本共産党

○青柳委員 そこで、その中身についていま抽象的にお話がありましたけれども、どなたがどういう点をおもに報告をされたかというようなことがおわかりになっておりますでしょうか。私どもの調べたところによりますと、これもやや抽象的でございますけれども、項目的には、小田原という総務部長さんは、この会議の目的、趣旨などについてあいさつがあった。それから北岡博という総務課長さんは、労務管理についてお話をした。それから番場広という会計課長さんは、庁舎管理についてお話があった。それから有賀寛という総務課長補佐の方は、組合対策、それから日本共産党及び民主青年同盟について話されたということ。それから伊藤守という人事課長補佐は、服務規律について話された。こういうようにわれわれは聞いているのでありますけれども、その点は間違いないでしょうか。

森谷要大蔵大臣官房審議官

○森谷説明員 私どもも、いかなることを話をしたのかということを資料を取りまして見たところ、確かにしょっぱなに、おっしゃるとおり総務部長があいさついたしました。それから、総務課長といま御指摘の総務課の補佐の話をした内容でございますが、この二人が、最近における労働情勢、それから職員管理のあり方というような問題を話したようでございます。その際、一般論としての最近における労働情勢を話をしたというふうには聞いておりますが、ある特定の政党とかあるいはある特定の組合を名ざして、これに対してどういうふうに考えるとか、あるいはどうすべきかとか、さようなことは話していないというふうにわれわれは報告を受けております。

青柳盛雄日本共産党

○青柳委員 組合で非常に問題にしているその会議の目的あるいはその中身でございますけれども、それはまあ労務対策といたしまして、特定の労働組合を排除するといいますか、これに対しては差別的な扱いをする、そしてまた特定の労働組合はこれを育成する、あるいは優遇するというような不当労働行為がいろいろと行なわれている。ことに、長い間二つの組合がここにあることは御存じだと思います。長い間といいましても昭和三十八、九年ころから別な組合、いままであった全税関という労働組合と対抗する形で、各税関ごとに税関労働組合、わかりやすく言うと第二組合でございます、あるいは新組合とも言っておりますが、そういうのができておる。その場合、これを平等に扱うという立場が貫かれていれば、別に不当労働行為は起こらないわけでありますけれども、一方の側、いわゆる第二組合の側に対してはいろいろと優遇措置をとる、これに引きかえて第一組合のほうは昇給、昇任その他いろいろの点で差別待遇が行なわれるという、これが不当労働行為の典型的なやり方でありますけれども、それが目に余るものがあるというところへもってきて、今度この会議が持たれて、そして一般労働情勢とは言うけれども、おのずから組合対策といいますか、労務管理の対策が討議された。ですから、差別をしなかったんだと言われても、なかなか真に受けないような状況があることをまず頭に入れておいていただきたいと思います。  そこで、この会議は、先ほど研修ではない、普通の会議方式だということでございましたが、大阪市あるいは大阪府内で持たれないで、大阪からいえば百数十キロ離れた三重県の伊賀上野の郊外の人里離れたお寺でやったというところに非常に疑問を持つ理由があるわけでありますけれども、どうしてこういうところでやったのか。先ほど、何かリラックスに、ざっくばらんに話をさせるためというふうに言われたわけでありますけれども、どういうきっかけであったのか、それをお尋ねしたいと思います。

森谷要大蔵大臣官房審議官

○森谷説明員 先ほど来申し上げましたとおりに、第一線と本関との間におきまして、日ごろ意思の疎通を欠いておる。しかも、第一線の方は本関の人に比較的気がねをしがちなようなところがございまして、さような点を考えまして、まあかた苦しい役所の会議室ではなくて、何か大阪近辺にかっこうな場所はないだろうかというようなことを考えまして方々物色したようでございます。ところが、いま先生御指摘の三重県下の新大仏寺というお寺が非常に静かで環境がよろしい、しかも経費が安いという話を聞きまして、さような場所で本関の人と第一線の人が、一晩だけですが起居をともにして過ごせば、当初考えたような会議の趣旨が非常にうまくいくんじゃないかというようなことで、さようなところへ行ったわけでございます。

青柳盛雄日本共産党

○青柳委員 そうしますと、その会場を借りる費用というのは、特別に大阪税関の予算の中から出したわけだろうと思いますが、参加者については、費用の面ではどういう待遇をしたわけでしょうか。自費で行かせたわけではないと思いますが、どういう形をとられたんでしょうか。

森谷要大蔵大臣官房審議官

○森谷説明員 会議に出席するためには、会議出席旅費が出ます。したがいまして、ここの参加の職員は、旅費法に基づくところの一定の旅費が出ます。その旅費の中からそこの宿泊代、それから会食をしたようでございますが、会食費をその自分が支給された旅費の中から充当いたした、かように聞いております。

青柳盛雄日本共産党

○青柳委員 そこで、大蔵省の給与課長さんにお尋ねをしたいのでありますけれども、いま旅費法に基づいて支給を受けて行ったはずだというお話でございます。これは正確に言うと、国家公務員等の旅費に関する法律による支出だろうと思いますけれども、それによりますと、第二条の「用語の意義」で「出張」というのがございます。「職員が公務のため一時その在勤官署を離れて旅行」する場合などが出張ということのようでありますが、これには旅行命令というのが出なければならないし、また旅行命令を出すのには一定の条件があるようでございます。その点をちょっとお尋ねをしたいと思います。

岡島和男大蔵省主計局給与課長

○岡島説明員 旅行命令を発する場合に、原則といたしまして旅行命令権者は各庁の長でございますけれども、具体的には、こういう場合には支分部局の長が出すことになっております。この旅行命令権者が旅行命令を発する場合には、旅行命令簿に旅行に関する事項を記載して、旅行者に提示するというのが原則になっております。ただ、急を要する場合には、そういうひまもない場合がございますので、そのような場合には、口頭で旅行命令を発することができる。その場合には、事後すみやかに旅行命令簿等の処理を行なうということが、先ほど先生の申しました国家公務員等の旅費に関する法律の四条の四項と五項に規定されてございます。

青柳盛雄日本共産党

○青柳委員 そこで、その四条の第二項を読みますと、「旅行命令権者は、電信、電話、郵便等の通信による連絡手段によつては公務の円滑な遂行を図ることができない場合で、且つ、予算上旅費の支出が可能である場合に限り、旅行命令等を発することができる。」というのは、要するに国費を適正に支出する、むだづかいをさせないという趣旨の精神に基づいてできた制限規定だと思いますけれども、いまの職場が離れておって、そしてしょっちゅう会えない、あるいは役所みたいなところで話したのでは気がかたくなって思うことも言えないかもしれないから、まあわかりやすく言うとリラックスにやるためには、任地から離れてどこかのところで一ぱいやりながら話を聞く、お互いに話し合うという、そういうようなのは、旅行命令によって出張するのに該当するのかどうかということについては、給与課長さんはどう考えられますか。

岡島和男大蔵省主計局給与課長

○岡島説明員 職員を出張させて会議をしなければならないかどうか、あるいは会議をどこで開催するかということにつきましては、その会合の目的とか内容とか、そういうことによって判断されるべきものだというふうに考えられますけれども、その判断は、旅行命令権者にゆだねられているわけでございます。  それで四条の二項は、文言を読みますと、一般的には、確かにできるだけ国費の支出を適正ならしめるということから、「通信による連絡手段によつては公務の円滑な遂行を図ることができない場合」ということを書いてございますことは事実でございますが、どうしても会議の目的、性質等からいたしまして、遠隔の地に行かなければそういう公務の円滑な遂行をはかることができない、そういうふうに旅行命令権者が判断した、そういう場合まで、この旅費を支出してはならない、こういうふうに禁止しているわけではないというふうに考えている次第でございます。

青柳盛雄日本共産党

○青柳委員 どうもたいへん寛大な解釈で、旅行命令権者に自由に運用の余地を残してあるような解釈をおやりになりますけれども、四条二項というのは、やはりこの法律の第一条の「国費の適正な支出を図ることを目的とする。」というところに基づいて出ておるものだと思いますので、いまの御見解はちょっとふに落ちないのでありますが、その点は、これ以上は論争になりますからやめておきます。  そこで、森谷さんにお尋ねをするんですが、出張する場合には、出勤簿に出張という判を押してもらって整理されるということのようでございますけれども、この十五名のうち、出張という形をとって出勤簿に当初から記入された人は十一名であって、あとの方々について言うと、一名は全く空白であったし、他の三名ですかは年次休暇、有給休暇をおとりになるような記入であったというふうに聞いておるんですが、こういうことは、先ほど出張旅費の中から宿泊費等をまかなうんだというお話とちょっと食い違ってまいりますけれども、いかがでしょうか。

森谷要大蔵大臣官房審議官

○森谷説明員 一般的には、税関の場合におきましては、職員が出張いたす場合には事前に出張の命令を出しまして、それに平仄が合うようなかっこうで出勤簿を整理されるというのが本来のあり方でございます。ただし、時と場合によりましては、仕事が非常に忙しい、あるいはある人がある目的地へ出張の予定であったのが、その人が行けなくなって急速ピンチヒッターみたいなかっこうでほかの人が行くというような場合には、かりにピンチヒッターに立った人がその日に休暇をとろうと思った、ところがさようなかっこうでかわりで出張に行かざるを得ないというようなことになった場合には、事後的に出勤簿が出張というようなかっこうで直されるということがあるわけでございます。しかしそこは、そういう点は本来のあり方ではございませんで、あくまで例外的ですが、第一線の非常に忙しい職場でございまして、文字どおり最初からきちっと出張、それから出勤簿も出張というようなかっこうになっていない面も若干あるかと思います。しかしそれは、人事院規則、旅費法その他できめられておりますとおりに、事後的には形式はちゃんと整っているわけでございます。

青柳盛雄日本共産党

○青柳委員 抽象的なお答えで、ちょっと理解が十分にいきませんけれども、たとえば、渡辺勇という方の出勤簿の写しを見ますと、この方は年次という判が押してあったのを、後になって、二週間ぐらいたってから出張に訂正されているというような事実があるわけです。また、柴田毅という方について言うならば空白になっておって、それが新聞記事になるようになってから、あわてて出張というふうに、その空白を埋めるというような形がとられているわけですね。だからこの原因が、どうもいまの御説明では、たまたま年次休暇をとろうと思っておったのを出張に切りかえたから、訂正が行なわれたんだというような説明だけで済むものかどうか。一人ぐらいなら偶然そういうこともあり得るでしょうが、もしそういうことがあったと言うなら、だれがそうでだれがそうでないんだ、あるいは全部そうなんだという御説明できますか。

森谷要大蔵大臣官房審議官

○森谷説明員 いま御指摘で、私どもの出勤簿の写真をお持ちのようですが、そういうものがどういうかっこうで出たか、私、存じませんが、今度の会議につきまして、本関からそれぞれその会議に参加する人に対する連絡については、私ども本省で聞いたところによりますと、若干の事務上のそごがあったようでございます。その点につきましては、私どもといたしましても非常に遺憾に思いますし、よく注意はいたしておいた次第でございますが、本人には口頭で、出張だということは所属長を通じて言ってあるということでございまして、その出勤簿の整理につきましては、いま御指摘のように非常に区々まちまちになっておったということは事実のようでございまして、今後さようなことがないように、注意はいたしたわけでございます。

青柳盛雄日本共産党

○青柳委員 単なる事務上のミステークであるということであれば、こんなことを国会の質疑の中でやるほどのことはたいしてないのですけれども、そんな簡単な問題ではなくて、やはり極秘の間に特定の人々を、だれも知らないような人里離れたお寺へ連れていくというような工作の中で、はからずもこういうそごが出てきたのではないか。この出勤簿を管理する責任者というのはあるわけですけれども、その人にすら出張なんだということがわからないようにして、徹底しないでいた、わからせないようにしたという意味も含まれると思います。しかし、出張に行くのだということを当人に十分徹底し、所属長から出張命令をもらう、そして出勤簿の管理者もちゃんとそのように記入するということであれば、こういうミステークは起こらないと思うのですね。だから、やはり原因は、秘密にこの会議を持ったというところにあるのだということを、やはり反省する必要があると思うのですね。  それから、もう一つお尋ねをしますけれども、十五人の方はみんなそろって行ったようです。それから、講師になった方は自動車か何か別な方法で行かれたようでございますが、この出発もどういう経路をとったかといいますと、最初の連絡では、十月十一日の午前九時十分かに税関のガレージのところに集まれということだったのを、前日になって急遽変更いたしまして、九時三十分に弁天町という別なところに集まるようにさせた。これも、最初の計画を変更した理由が、みんなの集まりいい場所はそちらなんだ、あとの変更した場所なんだという説明もありましょうけれども、やはり組合の人などにわからないように、だれだれがどこか知らないけれども、バスに乗っていったということが、わからないようにする工作ではないかというふうな疑いを持たれる。それにも一つの道理がありそうに思われるのですが、この点はどうなんでしょうか。

森谷要大蔵大臣官房審議官

○森谷説明員 最初の出発地と違ったという点は、まさしくいま先生御指摘のとおり弁天町というところでございますが、そこのほうが目的地へ行くためには地理的に便利である、かてて加えて、集まってくる職員のためにも便利であるというような理由で変更したようでございます。  それから、非常に極秘のうちにとおっしゃいますが、確かにかっこうは、さように誤解されてもいたし方ないようなかっこうにはなっておりますが、そのバスは税関のバスでございますから、一目りょう然、だれが見ても税関のバスに大ぜい乗っていくというようなことはわかることでございまして、人にわからないように、極秘のうちにやるというような意図は毛頭なかったわけでございます。   〔委員長退席、畑委員長代理着席〕

青柳盛雄日本共産党

○青柳委員 大阪税関のバスというのは、私は写真をとったのを見たのですが、四十人から五十人乗りくらいのバスのようでございます。これで行って、そして宿泊料は千五百円で、朝食と夕食二食出るのだという話でございます。それに夜一ぱい飲むのも出張旅費から出るのだそうでありますが、こういう税関のバスに乗っていった場合でも、旅費の規定によるものが出るのかどうか、それが一つ。  それから職制の、説明をされる方々の出張旅費は、これはバスでは行かなかったらしいのですけれども、合計して十二、三万円というのだそうでございますが、そのとおり間違いございませんでしょうか。

森谷要大蔵大臣官房審議官

○森谷説明員 給与課長のほうから答えていただいてもよろしいわけですが、まず第一点の問題でございますが、旅費法の規定から申しますと、税関のバスを使って出張した場合には、いわゆる車馬賃というのは支給できないわけでございまして、したがいまして、日当と宿泊料というものが支給されるわけでございます。さような形で今回の会議に対する旅費も支給されておるわけです。  それから、ほかの幹部といいましても、総務部長は官用車でまいっておりまして、総務部長に対しましては旅費は支給いたしておりません。それから、そのほかの幹部はそのバスに同乗いたしておるわけでございまして、したがいまして、参加の職員と同様なかっこうで旅費が支給されているわけでございます。

青柳盛雄日本共産党

○青柳委員 旅費に関する法律についての乱用があるのじゃないかという点は、先ほども申し上げたとおりでございますが、それも問題にすれば非常に問題なのでございますけれども、何かこの催しの中身に、うしろ暗いところがあるということを推察するに十分な情況証拠がいまあるので、私はくどくどその点をお尋ねしたわけでございます。  さて、この会議で、私どもが得た情報によりますと、集めた面々というのは、いずれもその部下に全税関の組合員がいる。その職制をゴボウ抜きのようにして集めた、こういうふうにいわれているのでありますが、この点はいかがでしょうか。

森谷要大蔵大臣官房審議官

○森谷説明員 私ども、それから税関長ももちろんですが、税関の組織で働いている個々の職員が、いかなる組合に属しておるかという点は承知いたしておりません。したがいまして、いま御指摘のような、たまたまそういうことになったのか、そこは存じませんが、その職制がそういう職員をかかえておる人たちであるかどうか、人たちばかりであったというようないまお話でございますが、そうであるかどうかは、私どもまだ承知しておりません。したがいまして、いま御指摘のように、部下にいわゆる全税関の職員をかかえておる職制だけを意識的に集めたかどうかという点についても、承知いたしていないわけでございます。

青柳盛雄日本共産党

○青柳委員 よくお調べになればすぐわかることですけれども、いずれも、数少なくなっておりますけれども、それだけまた目立つわけですが、全税関という第一組合に所属している組合員が部下にいるところの職制の方、主任、係長の方が奇妙に十五人選ばれている。一人もいないということですね、部下に全税関のいない係長、主任というのは。これはやはり組合対策、全税関の組合をつぶすといいますか、差別待遇をするとか、そういう不当労働行為につながる対策会議ではないのかというふうに疑われる根拠になっているわけです。しかも、情報によりますと、その会議では、どうも全税関労組というのは共産党やなにかに牛耳られている組合であって、こういう組合が強くなることはどうしても食いとめなければいけない、これは直接的には官のほうでやる仕事ではあるけれども、たまたまこの主任、係長という人たちは第二組合の組合員でもあるので、新しい労働組合、第二組合といいますか、新労働組合のほうでも認識を新たにする必要があるという話があったということなんでありますが、こういうことの真相は、お調べになりましたでしょうか、どうでしょうか。

森谷要大蔵大臣官房審議官

○森谷説明員 先ほど来申し上げましたとおりに、この会議の席上で、いま御指摘のように、いかなる情報に基づいてのお話か存じませんが、ある特定の政党なり組合を名ざして、それに対して、これはいかぬとかいうようなことは言っていないというふうに私ども聞いております。  ただ、先ほど申し上げましたとおりに、労働情勢一般の問題として、組合としてこういう組合があるということは話したようでございますが、それに対する価値判断その他については、話はしていないというふうに報告を受けております。

青柳盛雄日本共産党

○青柳委員 もう押し問答はやめますけれども、その第二組合といわれる、正式には大阪税関労働組合ですが、そこの機関紙を見ましても、これは一般のマスコミに報道されると調査をされたようでありますが、どうもこれは不当労働行為と見られるようなことに自分の組合が関係している、これは非常に遺憾なことであるという声明を出していますね。ですから、こういう組合でさえも、今回のできごとはこれはよくないことであるというふうに考えておられるので、決して全税関のほうだけで問題にしているわけではないわけです。こういうようなことが今後も行なわれて、そして職制を通じ組合介入をやっていく、国鉄のマル生あるいは郵政のマル生と俗にいわれていま非常に世間で問題にされているようなことが、税関の場合にもあり得るということは、これは許せないことだと思います。  そこで、今後のことについてお尋ねしますが、こういうような会議ですか研修会ですか、こういうことをやるおつもりなのかどうか、やるとしても、やましくないのならば、もうちょっと公開的にやるのかどうかですね、その点お尋ねして質問を終わりたいと思います。

森谷要大蔵大臣官房審議官

○森谷説明員 私ども、こういう税関の組織の中で専門的な仕事に携わっておって、中間の立場で人を管理するというようなポストについた人に対しましては、   〔畑委員長代理退席、委員長着席〕 国民から信頼される税関の行政、それから一人一人を見てもりっぱな税関の職員であるという、さような評価を受けるためには、ぜひその専門的な仕事以外に、広い視野に立って組織の一環をになってもらうことが必要であると確信いたしております。さような意味におきまして、私ども今後ともさような管理者の資質の向上、それから広い視野に立っての仕事をやるようなことを非常に期待しておりますので、かような会議は今後ともやってまいりたいと思っております。  ただ、いま青柳先生からいろいろ御指摘がありましたような、ともかくどうも内容がおかしいんじゃないか、だから方法もおかしいというような、疑惑を招くようなやり方につきましては十分反省いたしまして、今後かような会議を運営してまいりたいと思っております。かような趣旨を第一線に対しましてもよく伝えまして、誤解のないように指導いたしたいと思っておるわけでございます。

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員長 次回は、明後十二日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。    午前十一時二十七分散会

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