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67回国会衆議院1971/12/22

物価問題等に関する特別委員会 第6号

発言数
155
登壇者
16
会派数
4
開催日
1971/12/22

会議録

小林進日本社会党

○小林委員長 これより会議を開きます。  この際、閉会中審査に関する件についておはかりいたします。  本委員会といたしましては、閉会中もなお審査を行なうため、物価問題等に関する件につきまして、議長に対し閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小林進日本社会党

○小林委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。      ――――◇―――――

小林進日本社会党

○小林委員長 次に、物価問題等に関する件について調査を進めます。  この際、参考人出頭要求に関する件についておはかりいたします。  物価問題等に関する件について、本日、全国製麦工業協同組合連合会会長栢森新吾君、同専務理事今井嘉重君、以上二名の方を参考人として意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小林進日本社会党

○小林委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。      ――――◇―――――

小林進日本社会党

○小林委員長 質疑の通告がありますので、順次これを許します。阿部助哉君。

阿部助哉日本社会党

○阿部(助)委員 大臣がおいでになったら、その順序から聞こうと思っておりますけれども、少しおくれるようでありますので、物価指数の問題に入って、大臣が来たら一ぺんそっちに切りかえて、また続行したいと思いますので、あらかじめ御了承願いたいと思うのであります。  今度物価指数を改定しましたが、皆さんたいへん苦労してこの指数をおとりになっておるようでありますけれども、もう一ぺん確認したいのでありますが、この物価指数をとるのは、一体何の目的でおとりになるのですか。

関戸嘉明総理府統計局長

○関戸政府委員 お答えいたします。  一言に申し上げまして、物価指数をつくっております目的は、貨幣、われわれが使っておりますお金の価値がどういうふうに変わるかということを示すものとして、指数としてその変動を出すということでございます。

阿部助哉日本社会党

○阿部(助)委員 私も、貨幣価値を調べる、皆さんよく名目と実質というような形で測定する、それによって国の計画あるいはまた国民それぞれの生活のめどを立てていく、こういうことのために指数をおとりになるのだと思うのです。その基礎はといえば、私は、国民生活の安定発展のためにおとりになる、こういうことだろうと思うのでありますが、実際、今度の指数も特にそうでありますが、何か国民生活の実感というものから乖離をしていく、新しい指数はますます乖離をしていくという感じがするわけです。そういう点で、皆さん、乖離する、離れていくんだ、生活実感からほど遠くなっていくという点はなぜなのかというものを、どうお考えになっていますか。

関戸嘉明総理府統計局長

○関戸政府委員 よく当委員会その他におきましても、物価指数を論議される場合の国民の生活の実感と指数値がどうも合わないという御指摘をたびたび受けておるのでありますが、私ども、その点について特に反論めいたことを申し上げる立場にございませんが、私ども想像いたしますのに、やはり日常生活品が値上がりの変動が非常に大きいという一つの事実がございます。そういたしますと、生鮮食料品でありますとかそういったものの値上がり、値下がりという変動が大きいとなりますと、国民は毎日食生活を行ないますので、そういったものの買いものに行くたびに、何か物が上がっておるという感じを持つであろうと思うのです。でも、一方値上がりのあまりないもの、あるいは多少でも値下がりをしておりましても耐久消費財のようなものは、一世帯におきましてそうたびたびかわるというものでもございませんので、一回買いましたときの値段が次の経験を経ないというようなことになりますと、物価そのものとしての価格が、だんだんあるものについては下がっておる、あるいは横ばいであっても、自分が購入いたしませんので、実感的には全然値下がりともあるいは横ばいとも感じない。そんなようなことが、実感としてはどうも指数値と食い違うということの一つの原因であろうか、このようにも考えておるわけでございます。

阿部助哉日本社会党

○阿部(助)委員 いまの問題、またあとでやりますが、せっかく大臣がおいでになったので、大臣のほうからお伺いしたいと思います。  大臣にまずお伺いしたいのは、いままで施政演説、所信表明演説のたびごとに、総理は、物価問題は重要な政治課題である、このために政府は物価安定に努力をするということを言い続けてまいりました。ところが、このたびの国会の所信表明演説では、ごくあっさりと触れられておる。大蔵大臣のほうはといえば、物価問題には全然触れられていない。何か非常に物価問題に対する努力というか、ウエートの置き方が違ってきたんじゃないかという感じを受けるのですが、大臣いかがですか。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 今回の所信表明で、物価の問題についての総理の言及が非常に簡単であったということを御指摘になりましたが、これは物価問題に対する内閣、政府の態度が変化したものでは毛頭ございません。むしろ物価安定というものは、もう終始政府の最大の課題であるというところから申しまして、ある意味では、もうそういう施政方針演説に盛らなくても当然やるべきことであるというような考えが根底にもちろんございます。しかしながら、およそ政府が、また総理が、そういう所信表明を行なう場合には、どうしてもその決意をあらためて再現しなければならない、そういう考えに立って、所信表明にもその意思、決意を表明したわけでございます。

阿部助哉日本社会党

○阿部(助)委員 何といっても物価問題は、国民大多数にとりましては最大の関心であると同時に、いまの物価の現状はたいへんな不満の種であります。大臣はいま、方針は変わらないとおっしゃったけれども、私、大蔵委員会で田中大蔵政務次官に聞いたところが、変わったというような話なんです。ウエートはたいへん変わっちまった。目下は景気浮揚策に最大のウエートがあるので、物価のほうは当分待ってもらわなければいかぬというような趣旨の答弁をしておられる。そうして、総理のこの所信表明はこれを触れても触れなくとも、これは最大の政治課題だ、大臣はこうおっしゃっておるのですが、この所信表明の物価の問題については、物価担当の木村大臣にやはり責任があるだろう。総理大臣がおっしゃってもわしは知らぬというわけにはいかぬと思うのでありますが、大臣も目を通されたろうし、特に物価の問題に関していえば物価担当大臣が責任を負うのだろうと思いますが、この問題、少し質問したいので、それでよろしゅうございますか。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 田中政務次官がどういうことを言ったか、私よく存じませんが、それは政策的選択という狭い範囲から申し上げたと思います。もちろん、いまの不景気を何とか回復しなければいかぬ。そうしませんと、むしろ不景気が、不況が深刻化いたしますと、それが国民経済全般に影響を及ぼす、ひいては国民所得にも影響を及ぼす、これはむしろ不況下における国民の物価負担感を増すということにもなりますので、景気の回復はもちろん必要でございます。しかしながら、景気の回復が必要だからといって、そのために物価がどうなってもよろしい、あるいは物価に多少の影響があってもよろしいということには万ならない、私はこういう考えております。大局的な経済運営の観点から申しますと、田中政務次官のそういうことばがあったとすれば、これは大蔵省だけの見地から申し上げたもので、政府の立場ではございません。

阿部助哉日本社会党

○阿部(助)委員 それではお伺いしますけれども、所信表明演説の物価の項、ほんのわずかなんですが、このおっしゃっておることは、何をおっしゃっておるのかちょっとわかりにくい。日本語としてはこれはたいへんまずい表現なんですね。「第三は、物価安定への努力であります。」こう言っておるのです。これはいま差し上げますから、ちょっとごらん願いたいのですが、「スタグフレーション、すなわち不況下の物価高に一たび落ち込むと、そこからの脱出がいかに困難なものであるかは、諸外国の経験が十分これを物語っております。」こう言って、「政府は、このような考え方のもとに、低生産性部門の構造改善、流通機構の改革等所要の物価対策を強力に進める決意であります。」こういうことになっているのですよ。  「政府は、このような考え方のもとに、」というのはどういうことなんですか。スタグフレーション、これはあまり学問的なことばじゃありませんので、政府は、こういう政策の場ではあまりお使いにならぬほうがいいだろうと思うのですが、総理がせっかく使っておるから私申し上げますけれども、それならば、アメリカがいまスタグフレーションだといわれておった。なぜこれは起きたのか。これは低生産部門の問題あるいは流通機構の問題でアメリカはスタグフレーションが起きた、こういうふうにしかこの文章からはとれないわけです。一体そういうことなんですか。私は、スタグフレーションというものはなぜ起きたのかということを、まずお伺いしたいのです。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 私も学問的には詳しくございませんが、ただ、いわゆるスタグフレーレョンを非常に典型的なものに考えますと、むしろ不況下における卸売り物価が、不況下にかかわらずこれが上がるということが西欧型のスタグフレーションだと私は聞いております。したがいまして、わが国にこれをたとえれば、幸いにしまして卸売り物価は、御承知のように横ばいまたはむしろダウンしておりますから、そういう意味においてコストプッシュによる物価高というものは、わが国が不況下にありましても現在そういう現象があらわれていないということにすれば、わが国にはスタグフレーションというものは典型的なものはない、こういうことが言い切れると思います。しかしながら、不況下における消費者物価の高騰というものは依然として続いておりますので、しいていえば、そういう日本的なスタグフレーションはわが国に存在するというようなことで、そのことばを使ったのではないかと思います。

阿部助哉日本社会党

○阿部(助)委員 それで私は、前もってあなたに念を押しておいたわけですが、物価担当大臣、こんな表現で――この表現自体はどうでもいいようなものですけれども、私は、物価に対する熱意がなさ過ぎる、認識がなさ過ぎる、だからこんな表現になってくるのだろうと思うのであります。  そういう点で、まず、佐藤内閣発足以来今日まで、安定成長をおっしゃってきた。その上、物価安定は当初からこれを宣言をしてきた。しかし、一体いまのような物価の上がり方が安定している、七%も上がっておる物価が安定だと――前に私が大蔵委員会で総理に聞いたら、まあ三%くらいでいくならば、これは安定と言えるのではなかろうかという話をされておるのですが、今日は変更して、七%台上がっていくのが、たいへん皮肉な言い方ですけれども、これが物価安定の姿だと言えるのでありましょうか。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 私は、よく物価の問題を体温にたとえて言うのですが、国民経済における経済活動、産業活動が非常に活発であれば、したがってある程度、体温である物価というものは上がらざるを得ない、これは経済の原則であろうと思います。しかしながら、その体温が異常に上がりますと病的現象になります。そういう意味で、いま阿部先生が御指摘になりました、いまの経済成長率における七%以上、あるいは六%以上、あるいは場合によりましては五%をこえるような物価上昇は、私は決して安定的な物価現象とは見ておりません。これは異常な病的な現象であるということを反省せざるを得ないと思います。

阿部助哉日本社会党

○阿部(助)委員 長官のおっしゃること、私も同感であります。しかし、実際は上がり続けてきたというのが過去の実績なんですね。そうすると、一体これはどこが狂っておったのか、どこが間違っておったのかということの分析は当然なされておるだろう。それなしに、新しい物価安定だとか努力しますとか、あるいは物価政策だとか対策だとかと言うことはできないのじゃないか。私は円の問題を見てもそういう感じがするのでありますが、なぜアメリカがあんなふうになったのか、日本がなぜ切り上げに追い込まれたのかという分析を、きちんと大蔵大臣も述べておられない。そうすれば、そこから次に打つべき対策というものが出てくるはずがない。  日本の物価対策を見ても、初めからしまいまで低生産部門に罪を押しつけてきた。しかし、それは何も手を打たない。流通部門が悪いのだ、流通機構が悪いのだ、そうおっしゃってきた。しかしそれも、非常に露骨な言い方をすれば、流通機関を担当しているのは自民党の支持者の方が多いようでありまして、自民党政府はなかなか手をつけかねておるということのようでありますけれども、これでは何年たったって流通機構は直らない。もう最長の記録を誇示されておる佐藤内閣、初めからしまいまで流通機構を云々しながら、またここで、やめる直前になってもまだ流通機構云々を言わなければいかぬということは、一体物価に熱意があるのかないのか。これは国会の問題じゃなしに、国民に対して一体政府はどうなのか。また、私たち国会議員はその責任を感ぜざるを得ない、とらざるを得ないところにはまってきておるのじゃないかという感じがするのでして、一般論のような言い方で恐縮でありますけれども、私は、ほんとうにもっと政府が本腰を入れない限り物価問題は解決しないという感じがするわけです。  そこで、物価安定ということは最大の政治課題だ、こうおっしゃってまいりましたが、それならば、物価安定というのは何で必要なんですか。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 当然、私ども経済生活をやっております。その経済生活において、その所得というものがどうしても基準になりますが、その所得に見合ったような物価、これは当然、国民生活そのものの安定のために必要でございます。そういう意味で、物価が国民生活上最も大きな要素であるということの考えに立つわけであります。

阿部助哉日本社会党

○阿部(助)委員 物価安定は国民生活の安定、それから経済の安定的な発展、計画性を持たせるという点で物価安定が好ましいし必要だということだろう、こう私も思うのでありますが、しかし、物価は上がり続けてきた。そして、国民にその対策を約束してきた。だけれども、一体何をしたのか。私は、これはほんとうに政治責任の問題だと思うのです。  ところが、この物価指数、これはあとでお伺いしたいと思っておるわけでありますが、指数をとる場合も物価問題を言う場合も、物が上がって困る困ると言う層は一体どこなんだと考えてみますと、物が上がって困る困ると騒ぐ層は、大体中以下の低所得層の人たちじゃないでしょうか。大資本のほうはといえば、このインフレ政策の中で、自己資本率が特に低くてわずか一七%だなんていわれる日本の大企業の諸君は、物価が上がる、金の価値が落ちていく、その中で高度成長ができたのであって、この大企業等にとっては物価の値上がり、ある程度のインフレというものは歓迎すべきことだったのじゃないだろうか。自民党の政府は、国民に対しては物価安定と言うけれども、たてまえは安定であっても、本心は上がったほうがいいというのがほんとうだったのじゃないか。  もう少し申し上げるなら、これは資料を持ってこいといえばありますけれども、たしか佐藤総理が、なられて一年くらいたって経団連に行ったときに、インフレは春のそよ風のようにここちのいいものでございます、こうおっしゃった。これがいまの政府の本心なんじゃないかという疑惑を私は持たざるを得ない。というのは、安定安定と言いながら、今日まで一つもその成果をあげることができなかったという点、そして今日、まだこんなことをやっておる。そして、このインフレ政策の中で、勤労者の生活は苦しくなっていくけれども、大企業はこれによって高度成長してきた。こういうことを見ていくと、たてまえは安定であるけれども、本心はインフレ歓迎だというのがいまの佐藤内閣の本心ではないのだろうか、こういう感じがするのですが、たいへん荒っぽい質問でありますけれども、そう思わざるを得ないので、それはどうですか。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 総理がそういう発言をしたかどうか、私よくわかりませんが、かりにそういう発言をしたとしても、インフレを戒めたことばではないかと思います。気持ちよいような感じであるが、それに酔っちゃいけないということを戒めた意味のことばであろうと思います。

阿部助哉日本社会党

○阿部(助)委員 そこでお伺いしますけれども、これは当委員会で何人かお伺いしただろうと思いますけれども、簡単に答えていただきたいのですが、ことしの物価の見通しはどれくらいになるのか、来年の物価見通しはどれくらいに予想しておられるのか、これをお伺いしたいのでございます。ことしの九月の消費者物価指数はたしか八・四%も上がっておったし、この暮れに向かってやはり上がっておるのではないかと心配をするわけであります。また、来年の指数は、御承知のように国鉄はじめ交通料金その他公共料金が軒並みに上がろうとしておる、政府は一体どの程度の見通しをお立てになっておるのか、これをちょっとお伺いしたいのであります。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 正確な見通しにつきましては、御承知のように、来年度の予算編成を前にいたしまして、目下政府部内で、また経済企画庁といたしまして、いまちょうど作成準備中でございますから、適確な数字を申し上げることはできないと思いますが、今年度、昭和四十六年度の実績見通しと申しますか、大体新しい統計によりまして、まず六・三から五というようなところを一応考えております。昭和四十七年度の見通しにつきましては、これはもちろん今後の予算編成、その規模あるいは今後の政策努力その他が加わるわけですが、新指数におきまして、私どもはぜひこれを五・三程度に押えたい、こういう考えております。

阿部助哉日本社会党

○阿部(助)委員 皆さんよく最近は、見通しを努力目標なんと言う。これはほんとうにふざけた言い方だと思うのですが、やはりこの見通しは、国民自体のそれぞれの生活を立てるためにこれは必要だ。先ほども御答弁がありましたように、物価指数というものは、やはり貨幣価値の測定、そうして国民生活の計画性、これを持たせるために必要だ。そうすると、政府はただ、あまり大きなことを言うとていさいが悪いから、低目、低目にですけれども、それは気持ちはわかるけれども、こうけたはずれに、この前も五・何がしが七・三%に上がるなんてというのは、これはもうほんとうに政治責任の問題だと私は思うのです。そういうできもしない見通しを立て、また、その見通しの上に立って予算を編成されるなんということは、間違いではないか。やはりできないならできないなりに、ここまで上がるんだ、上がるんじゃないかという、もう少し正確な見通しを立てるべきじゃないか。  と申しますのは、物価が上がる、金の価値がそれだけ落ちるとなれば、お年寄りのめんどうあるいはそういう社会福祉対策というものは、私は、政府の施策の中で当然それが入ってこなければいかぬ問題だと思うのです。安定するという前提に立ってそっちをぶん投げておいて、実際は上がっちまった。それはなるほど、ベースアップする人たちは何ぼかそれでカバーできるでしょうけれども、安定する予定でぶん投げられておったところの低所得層あるいは所得の労働力を失ったお年寄り、こういうものは、政府の施策の中からだんだん置き去られていく、こういうことになるのじゃないか。上がるんなら上がるんで、そのかわりに、上がるならこういう層にはこういう政策を立てるんだということは当然ついてくるべきだと私は思うのです。ところが、安定させます、こう言って、それでこっちをぶん投げられておって、実際は物が上がっていくということになっていけば、一番生活力が弱い人たち、この人たちが一番生活が困ってくるというところに、私は、政府の物価見通しというものは、最近は特に乱暴に、非常に大幅に狂っていくということに対して、政府はもう少し良心的にその辺、数字の問題をお考え願いたいと思うのですが、いかがです。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 確かにいま御指摘の点はあることを反省せざるを得ません。しかしながら、私ども実は、ただ統計的な数字だけで国民生活というものを判断してはいけない。数字はとにかくある安定した数字があろうとも、国民の実感において非常に物価の負担感を感ずるようなことがあってはならぬ、これは政治の根本だろうと思います。そういう意味におきまして、私ども、数字はなるべく正確を要することは当然でございます。いま御指摘のように、物価問題とは別個の観点から社会保障、社会福祉の水準は、物価のいかんにかかわらず、これを高めていこうというのが、今後の私どもの政策運営の根本であろうと考えます。

阿部助哉日本社会党

○阿部(助)委員 私、ここへ数字を持ってきておりませんから詳しく申し上げませんけれども、佐藤総理が人間尊重だとか何か言うけれども、いまのGNPはなるほど自由世界第二位と言うけれども、勤労者の蓄積、これはたいへん少ない。また社会保障は、これはもう私が申し上げるまでもなく、たいへん低いわけです。ここにより多く努力をされていかなければいかぬけれども、実際逐次やっておりますと言うけれども、それは日本の資本の利潤率の増大に比べるとあまりにも少な過ぎるということは、これは何といっても認めざるを得ないところだと思うのであります。  そこで、次の問題でありますが、長官はたいへん勇敢に、国債発行の旗振りをやっておるような新聞記事を拝見するわけであります。十一月三十日の閣議後の記者会見で、赤字公債の発行をおそれる必要はない、二年の限度で赤字公債に踏み切れという意味の御発言をなすったように新聞、これは一つですが、各新聞とも大体これを載せてあるわけでありますが、大体こういう趣旨の発言、またこういうお考えなんだろうと思うのですが、そうですか。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 私も、これは財政にはうといのですが、赤字公債なるものが、財政政策また財政理論上決して好ましいものとは思っておりません。しかしながら、いまの経済の非常に大きな転換期にあたって、どうしても国民経済あるいは社会資本の立ちおくれ、社会福祉水準の向上その他、政府として、国としてやるべきことをやることが、私は第一の眼目であろうと思うのです。その結果どうしても赤字公債を発行しなければならぬような場合には、それをおそれるなという意味の発言をしたことはございます。

阿部助哉日本社会党

○阿部(助)委員 私は、物価の委員会でありますので、国債についてのいろいろな角度からの御質問は、これは大蔵委員会で行ないます。ただ、物価との関係でお伺いしたいのでありますけれども、一言申し上げておきたいのでありますけれども、財政法は、日本の敗戦を踏まえて、軍国主義のアンチテーゼとしてこれが制定されておるわけであります。そうして、これの執筆に当たったという、これは当時の大蔵省の役人ですが、平井平治氏は、憲法第九条と財政法は表裏一体である、こう言っております。そして、この戦争の苦い経験から、公債なければ戦争なしという名句を吐かれておるわけであります。また、たしかこれは三井か三菱の出身ですが、向井忠晴という大蔵大臣をやられた方、これは、公債は阿片である、こう極言をしておられるわけであります。そうしてあの四十年度の、戦後初めて国債を出したとき、わずか二千億であります。二千億のこの建設公債を出すとき、あのときあれだけ大きな問題を引き起こし、論議をいたしましたのも、やはり私は平和憲法第九条と一体のものである。そうして、国債のワクをはずして、やれ景気浮揚策である、やれ何であるという理屈は、それは幾らでもつきます。しかし、それをつけて国債を発行していけば、また日本は再び軍国主義というところにいかないという保証は一つもないわけであります。もうアジアの諸国は、日本の軍国主義をおそれておる。なるほど景気浮揚策、皆さん景気浮揚策と言うけれども、裏返していえば大資本の再救済だと、極論をすれば言えないこともない。それにこれだけ国債を出すという、これはやはり私は問題だと思う。  長官は、赤字国債おそれるなとこうおっしゃっておるが、一体何をおそれておられるのですか。何をおそれるなということなんですか。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 私は一番おそれますのは、確かに健全財政ということも大切でございますが、確かにいままで、日本の経済というものは非常に底が浅かったために、何か社会資本充実等のよき政策をやろうとすると、すぐ国際収支の天井というものにぶつかってそれがやれなかったという形の経験がございます。幸いにして現在は百五十億ドルをこえる国際収支のゆとりが出まして、いまこそ社会福祉充実の政策を展開しなければならない、こういう転機に立っておりますときに、それをいままでのような観念による健全財政主義を貫徹するために、そういうような新しい日本と申しますか、社会資本の充実した新しい日本の経済の姿を実現するためにそれができないということをむしろおそれるということでありまして、先ほど御指摘になりましたような過去の軍事公債、これは私、過去の一種の夢魔に取りつかれた、たいへん誤った考え方であろうと思います。いまや、わが国のような民主的に非常に健全になりました社会で、そういうようなために公債の発行をおそれるようなことは毛頭必要ない、こういう考えから、おそれるなということばを使ったわけであります。

阿部助哉日本社会党

○阿部(助)委員 社会資本の充実、社会保障とおっしゃるけれども、私は、今度国債を発行されても、なるほど下水だ港湾だ道路だというものはおやりになるかもわからぬ、しかし、一番もう一つ大事な社会保障政策は、やはりたいしたものにはならないんじゃないか、そして大企業のための景気浮揚策、これに大体これが投入されるだろうと思います。それは別にいたしましても、軍国主義にならない、何にならないとおっしゃるけれども、もうすでにアジアの諸国、中国にしても北朝鮮にしても、もう日本の軍国主義というものに対する非常な警戒を持っておる。また東南アジアの国々も、私回ってみて、そういう声を聞くわけであります。そうすると、皆さんは軍国主義ではない、民主主義だ、こうおっしゃるけれども、第四次防のいままでの計画を大ざっぱに見ましても、木村長官のお考えとはだいぶ違った方向で急速に行くんじゃないか。  私は、この国債発行が、当然また物価に影響をしてくるだろうと思うのでありますが、これはいかがですか。この国債は、いままで市中消化、こう言っていますけれども、これは大蔵省の方おいでになっておれば、正確な数字は述べてもらってもけっこうですけれども、大体大まかにいって、個人でお持ちになっているものは一〇%ぐらい、九〇%はこれは金融機関の引き受けであります。そして金融機関の引き受けたものは、一年たつと、大体ほとんど大半が日銀にいっておるわけであります。そして日本銀行から紙幣が出てくる、こういう仕組みになっておる。そうすれば、その年はちょっとはいいかもしれぬけれども、次から次へとこの紙幣の増発という形になってくる。そうすれば当然私は物価に響くと思うのでありますが、これを長官は、物価との関連でどのようにお考えなのかお伺いいたします。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 先ほどの私の答弁に関連して、もう一つ重ねて申し上げておきたいと思いますが、私がおそれるなと申し上げたのは、先ほど申し上げましたが、決して景気浮揚策のためにのみ赤字公債を発行すべきであるというような考え方でなしに、むしろ今後わが国の社会保障、社会福祉を充実していくため、現在においては当然税収が不足するということは考えられますので、そういう意味において積極的に財源をまかなうために、必要とあらば赤字国債もおそれるべからずということを申し上げたのでありまして、単なる大企業擁護のための景気浮揚策のために申し上げたわけではございません。  いまお尋ねの点ですが、御承知のように、わが国はいま非常に不況でございまして、需要と供給のギャップと申しますか、供給力が非常に余っております。これは業種によって違いますが、およそ二〇%から三〇%、いわゆる需給ギャップがございます。そういう面から言いますと、国債がたとえ相当大幅に発行されましても、その面での卸売り物価への影響、ひいてはインフレ的傾向はまず危険性はない。  現在における消費者物価の高騰、上昇につきましては、これは私は要因が違うと思います。インフレから出た消費者物価の上昇ではなしに、先ほどいろいろお話がございましたが、やはりわが国の急激な経済成長、また、非常におくれております低生産性部門、あるいはサービス業を含めた低生産性部門の、これはまたそれに対する政策的立ちおくれの意味もあります。それと同時に、いま申し上げましたような流通機構、そういうものに原因の大部分がある、こういうような観点から、たとえ国債が大幅に増加されましても、それが物価に直接結びつくような危険性はない、こういう考え方でございます。

阿部助哉日本社会党

○阿部(助)委員 これは物価に直接結びつかない、こうおっしゃるけれども、私は必ず――大臣、それまで大臣をおやりになっておるとはっきりするのでございますけれども、私は必ずまた物価を上げる要因になるだろう。これはいままでどこのあれを見ても、大体国債を出してこうやっていけばなるわけであります。  それで、いま長官がおっしゃった、日本では卸売り物価は上がっていない――これは佐藤総理もよくそれを自慢するわけでありますが、卸売り物価は上がらないから安心なんだ、こうおっしゃるのであります。確かに大企業、また国の輸出という面では、それはそのとおりであります。しかし、国民生活のほうでは、卸売り物価が上がる上がらないは別にして、問題は消費者物価の安定をこいねがっておるわけであります。卸売り物価は安定している、そうしていながら消費者物価がこれだけ上がっていくというのは、これは一体どういうことなんだ。ここにもっと勇敢に政府がメスを入れ改革をしなければ、また円の切り上げを迫られるでしょう。そして合理化だ、首切りだということになるでしょう。その上で国民生活は、物価値上げで困っておる。日本のこの卸売り物価と消費者物価を見ましても、六〇年から七〇年、この十年間で、皆さんの統計で、卸売り物価は一三・七%上がっておる。ところが、消費者物価のほうは七六・六%上がっておる。西ドイツ等を見ますと、卸売り物価が二五・四%、消費者物価は三一・四%ですから、卸売り物価が上がるから消費者物価も、これはその限りにおいて平行線的に上がらざるを得ないでしょう。しかし、それは大体平行線をたどっておる。日本の場合は、卸売り物価は横ばいであるにかかわらず、消費者物価は非常な急激な上がり方をしておる。これは一体どういうことなのか。  私は、税制、財政、金融という面から、皆さんの政策が高度成長という名のもとに大企業にだけ奉仕してきた、その結果がこうなったと思うのであります。この問題にもっと勇敢に皆さんが政策を立て、政策を講じていかなければ、卸売り物価が横ばいだから安心だというなれば、なおさら一般の消費者、国民は腹を立てざるを得ないのであります。独占資本だけがかってなことをしてもうけておるじゃないか、一体管理価格はどうなんだ、輸出価格と国内消費者価格との乖離しておるこの現状は一体どうなんだということを考えると、どうも先ほど来私が疑問に思っておりますのは、これは国民全部の疑問だと思うのであります。卸売り物価がこんなに安い。そして輸出はといえばどんどん伸びておる。ドルはたまり過ぎて外国からおしかりを受けておる。そうしながら消費者物価は、こうやってめちゃくちゃに上がっていく。これはどういうことなんだ。私はむしろ、卸売り物価も上がったからしようがない、コストが上がったので上がりましたというならば、それは理屈の上で納得すると思うのです。国全体でいい悪いは別としまして、納得せざるを得ないと思うのです。ところが、卸売り物価は、あなたのおっしゃるように横ばいだ。そうしながら消費者物価はどんどん上がる。一体、だれがもうけておるのだ。それに対して政府は今日まで、一体どういう手を打ってきたのだ。私はそれをお伺いしたいのであります。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 卸売り物価が上がってない、これはわが国の経済体質の面からいっては喜ぶべきことではないかと私は思います。これがもし卸売り物価まで、他のヨーロッパ諸国のように上がりますれば、それがいま以上の消費者物価の上昇につながってくるという面では、せめて卸売り物価が上がってないことは、そういう意味においても喜ぶべきことではないか。しかしながら、いま御指摘になります卸売り物価と消費者物価のわが国における乖離と申しますか、格差が非常に大きい、段差が大きいということは、非常に私どもは反省しなければならない点ではあるわけであります。  結局、結論的に申し上げますと、その上昇要因が違うという点であろうと思います。すなわち、消費者物価がわが国で非常に高騰しておりますのは、もちろん戦後の急激な経済成長、それに対応する政策が完全でなかったという反省はしなければなりませんが、それと同時に、わが国のそういう面の後進性と申しますか、消費者物価を形成しておる産業部門の後進性、そういう構造的な要因で、わが国で消費者物価が他の国と比べて特に高くなっておるということであって、卸売り物価の構成要因と消費者物価の構成要因とが非常に違ったという点が、その乖離をあらわしているものだと思います。したがいまして、たとえば農業あるいは中小企業のいままで非常に低生産性であった部門が、むしろ最近における消費者物価の大きな上昇の最大の原因ではないか、こう思いますが、同時に、賃金の平準化というものが非常に急速に行なわれているということが消費者物価を上げた要因の一つである、こう考えます。

阿部助哉日本社会党

○阿部(助)委員 長官、物価というのは、農業の製品も中小企業の製品も入ります。同時に、大企業の製品も入ってくる。それで、いろいろなウエートをつけながらも、平均したものが物価なんですね。確かに日本では、農業の低生産性、あるいは中小企業のそういう構造的なものはあるでしょう。しかし、これと大企業のものとが平均されればいい。このものは労働生産性が悪い、上がるのはあたりまえであります。そのかわり、大企業のほうは生産性をどんどん上げていったならば、それは横ばいであるのじゃなしに、下げるのがほんとうじゃないですか。それで物価というものが構成されるのでしょう。木村さんだけじゃないけれども、いまの皆さんのお話は、大企業のほうの生産性の高くなったものは、これを下げるのじゃなしに、横ばいである。電気冷蔵庫は何がしかむしろ下がってきてほとんど横ばいである、農産物や何かが上がるから物価が上がるのだということで、何かここへ全部しわ寄せをするけれども、こちらのほうが生産性を上げていったならば、それは下げてくるのがほんとうであって、こっちが下がっていき、こっちが上がってきて、平均して物価が安定していくということなんであって、その間に生産性を上げる努力をするのは、これはまた別の問題であります。いまの日本の物価の構成は、下げるべきものは下げない、そして上がるのだけは上がっていくという中で物価上昇をしておるのでありまして、生産性が上がったならば当然下げるべきものを下げない。輸出だとかそういう点からいって、卸売り物価の横ばい、あまり上がらないというのは、それはけっこうです。それならばそれを国民全部に分け与えるということが経済政策であり、政治だと私は思うのであります。それが一体何をやられてきたか。  ちょっとはずれてしまいましたが、あなたが卸売り物価の話をするから私もついちょっと脱線をしましたけれども、その点を政府はどうするのかというものをここで明示していただかなければ、佐藤総理が何ぼ何べん、物価安定に最大の努力を払いますと言ってみたところで、これは絵にかいたもちにすぎない。それをどうするのかということを私はお伺いしたいのです。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 いま御指摘の点は、おそらく管理価格の問題だと思います。管理価格は、これは当然生産性の上昇とともにこれを下げなければならぬ。これは御指摘のとおりであります。ただ、御承知のように、いまは統制経済でもございませんので、これについては行政指導によってしなければならぬという点が、いわゆる政策的な弱みでございます。しかしながら、これは当然公取委員会におきましても、その管理価格の実態をいま調査しておりまして、政府といたしましても、その管理価格の面について、生産性の向上に見合う管理価格の引き下げということについては今後とも努力をしていきたいと思いますが、ただ、いま一番国民生活にとって大きな問題は、やはり日常生活品、特に生鮮食料品の値上がりの問題でございますので、先ほどからその点に重点を置いてお答えをしておったわけでございます。

阿部助哉日本社会党

○阿部(助)委員 そっちのほうへ重点を置いておやりになると同時に、やはりこの管理価格等を――あなたは自由経済だからできないとおっしゃるけれども、そうではない。いままでの大企業に対する税制あるいは金融面からの過保護というものを、もう少し農業や中小企業のほうにウエートをお置きになったら、これは違ってくるのじゃないですか。私は、大蔵委員会じゃないから、きょうは資料を持ってきておりません。だけれども、あの特別措置、あれをひとつごらんなさい。たとえば銀行ですね。これは総理の約束であるにかかわらず一年間サボった。都市銀行だけで、貸し倒れ準備金なんという制度で、あれだけばく大な、日本の全企業の貸し倒れ準備金の半分もかかえ込んで、免税措置をとっておるじゃないですか。大企業には、償却面において、いろいろな形において、税制上の特典を与えておるじゃないですか。そういうことを片方でやっておって、自由経済だから手が触れられないのです、これでは、皆さん物価安定に努力しますと言うけれども、一体どこに努力するところがあるのです。それを具体的に聞かなければ、政府の物価安定の努力というものを国民は信ずるわけにいかないのじゃないか。しかも、過去これだけ、何年間か政府にだまされてきた。政府の公約は破り続けられてきた。ある程度うそをつきっぱなしで来たといっても、私は言い過ぎではないと思うのです。  それで、いままだそんなことをおっしゃっておるようでは、物価安定というものは、これはできないのだとおっしゃるなら、できないのだと――福田さんみたいに、頭の片すみにもありませんでした、実はまん中にあったんですなんて、あれは日本語でないです。片すみにもなかったのですから、まん中にもないはずです。それがまん中にありましたなんというふざけた答弁をされたのでは、国会審議というものはもうやめたほうがいい。こんな国会審議ならやめたほうがいい。あなたのお話は、私は非常にまじめに答弁しておられると思う。だけれども、肝心なところが一つも国民には出てこない。これは手がないということなんじゃないですか。ないならないと、物価は安定させることは不可能なんだ、こうおっしゃるなら、そうおっしゃっていただけば、国民はそれなりの心がまえで対処すると思うのです。その点いかがですか。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 物価安定に手がないと申し上げますと、政府の存在の意味がございません。したがいまして、私、就任の最初に、確かに物価安定のための、物価引き下げのための奇手、妙手はないと申し上げましたが、やはり着実にやるべきことをやっていくということはもう政府の責任でございますので、今後その努力を続けていきたいと思います。  ただ、先ほどちょっと御指摘の中で、私、おことばを返すようですが、管理価格の問題に触れて、いろいろ政府のいままでの税制上の問題の御指摘がございました。まあ結果論から言えば、それが円切り上げを余儀なくされたことにもつながっておりますけれども、やはり敗戦の中から、あの貧しさから立ち上がって、いまの先進国並みの経済にまでこれを再建するためには、そのプロセスとしてやはり対外競争力をつけなければならない。もし対外競争力をつけなくて今日までおきますれば、まだまだ私ども、国民経済というものはおそらく、後進国ははずれましても、中進国並みであったかと思います。そういう意味におきまして、結果論から申し上げますといろいろ御批判あると思いますが、それだけの対外競争力をつけるための、大企業というわけではございませんが、日本の生産力向上のための不可避の政策であったということは、御了解願いたいと思います。

阿部助哉日本社会党

○阿部(助)委員 いや、それはちょっといただけないですね。それはなるほど、生産力をあげるためにやむを得なかったと長官おっしゃるけれども、そのために、いま一体農村どうなっておるのですか。米価据え置きというけれども、いま物価の統計のほうの方がおっしゃったように、貨幣価値の測定をやると、金の価値は落ちております。三年間据え置きということは、これはどれくらい引き下げられたか。しかもこの統計数字自体が、生活しておる、テレビや冷蔵庫をそう買わない農民にとってみれば、全く皆さんの統計以上に生活が苦しくなっておる。それで出かせぎでしょう。半年、家族別れ別れの出かせぎでしょう。そして出てきたところで、家族を連れてくるわけにいかない。そして地下鉄の夜間作業なんというものに使われて、事故で死んだところでろくすっぽ補償ももらわない人が多いわけであります。農村破壊よりも、いまは家庭破壊にまで来ておる。私のいなかで私が調べたところによると、もう農協さんも相手にしてくれない。やむなく高利貸しのところから金を借りておる。高利貸しの商売をやっておる人たちの話によれば、農民で高利貸しのところに借りに来る人たちの数は、昨年の二倍半から三倍近い。金貸しのほうが驚いておる。それくらいいま農民は困っておるでしょう。  これが高度成長、世界で二番目のGNPだと、こうおっしゃっても、一体人間は何がしあわせなのかということを、政府はもう一ぺん考え直してもらいたい。経済さえ伸びればそれで万事解決するというわけではない。公害だって御承知のとおりであります。国民生活で一番下のほうの人たちは、ほんとうにいまどうしていいかわからない。お先まっ暗じゃないですか。経済を伸ばすためにはやむを得なかったと言うけれども、こんなに急速に高度成長――皆さんは、高度成長といえば日本じゅうが高度成長したようにおっしゃるけれども、これは日本の大企業の利潤の高度成長にすぎないんじゃないですか。利潤の高度成長です。利潤だけが高度成長している。そうして片方では、家庭破壊にまでいま追い込まれておる。これは私はもう当然是正さるべきじゃないか。ことに佐藤総理は、池田内閣の高度成長を批判をして、そうして安定成長を掲げて出発なすったけれども、佐藤内閣になってからは、池田内閣当時よりも、より以上の高度成長をしてきたじゃないですか。私はこの辺で、経済至上主義といいますか、GNP至上主義というか、こういうものをこの辺でほんとうに反省する時期に来ておるのじゃないか。そうしてもう一ぺん、人間のしあわせとは一体どうあるべきなのか、そのための政治はどうあるべきかという問題に、これは真剣に取り組んでいただかないと、私は、日本の将来はますますかたわな、いびつなものになってくると思うのです。そういう点で、物価問題というものが非常に大きなウエートを持っておるという点で、私は声を大にして訴えるわけでありますけれども、あなたのいまのおことばは、私はどうもいただけないわけであります。経済が伸びる、貿易を伸ばすためにはやむを得なかったと、こうおっしゃるけれども、こんなにまで伸びる前に、公害問題、物価問題、社会保障の問題、こういう問題をもう少し手を尽くし対策を立てるべきだったと、こう思うのでありまして、私は、いまのあなたのおことばはどうもいただけないんですがね。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 今後の経済運営、また、ある意味においては政治の転換と申しますか、これがきわめて必要な時期である。また、そのように政府も政策を転換していくことについては、全く同意見でございます。  しかしながら、それまでのいろいろなプロセスにおきまして、わが国が世界における経済的地位を確保するに至りますまでの政策的ないろいろな問題、これについては、先ほどいろいろ御指摘ございましたけれども、私は、ある程度やむを得ない措置ではなかったか。しかしながら、それが決して完全なものではなかったという反省は、もちろんしなければなりません。そういう意味におきまして、今後わが国が新しい日本の経済というものを考えていく面におきましては、いま御指摘になりましたような面で大きな転換をはからなければならぬ、これは全く同意見でございます。

阿部助哉日本社会党

○阿部(助)委員 今度の景気浮揚策というのも、このままでいけば、やはり相も変わらず資本の高度成長、利潤率の増大というためにこれが使われていく。おそらく来年度の社会保障等は、それほど伸びを示さないんじゃないか。かりに、いまあれは普通の伸び率が一九%だ、そうして社会保障が二五%としてみたところで、土台が低過ぎるんであって、パーセンテージだけでははかれないものがあるわけであります。  そういう点で、私は、まずそのためには物価安定にほんとうに真剣に取り組んでもらいたい。しかし、いまお伺いしておる限り、対策という対策は、残念ながらほとんどお伺いすることができない。具体的にこれはどうします。たとえば流通機構を何とかします、改革しますと、こう言う。どういう改革をされますか。大体、Uターンものばかり一ぱいある今日の流通機構です。いなかから出てきて、またそっちのほうまで逆戻りする、これはUターンものと言うのだそうでありますけれども、こんなものがいま、ざらにある。そういう問題、具体的な提案をしてほんとうに下げる。もう一つは管理価格の問題であります。管理価格、これにメスを入れない限り、日本の物価の安定はないと思うんでして、その辺のもう少し具体的な物価対策というものが用意されておるだろう、こう私は期待しておったわけでありますが、残念ながらあまりそれをお伺いすることができませんでしたけれども、幸いに予算編成期であります。この辺で、たいへん力をお持ちの木村長官であります、物価対策に格段の御努力をいただいて、次の物価指数の問題に移りたいと思いますが、それをお願いを申し上げます。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 私も、いつも反省とともに申し上げておるのですが、確かにいままでわが政府におきましても、この物価対策について、熱意は当然持たなければなりませんが、いろいろな財政事情その他に拘束されまして、資源配分の上からいっても決して満足のいくようなことはいたしておりません。そういう意味で、たとえば農林省の施策一つ取り上げましても、中途はんぱであったという反省は十分いたしております。今後は、さしあたっての問題である日常生鮮食料品、流通機構も含めまして、そういう方面における財源の配分、当面する予算編成期におきます予算の確保等については、私ども、農林省をサポートいたしまして十分な努力をいたしたい、こう考えております。

阿部助哉日本社会党

○阿部(助)委員 一番最初に中途はんぱにしたのでありますけれども、私がいまも申し上げたように、物価の問題は、物価が上がって困る、こういう人たちは大体所得が低ければ低いほど、物価という問題に苦しむわけであります。おそらく大企業の人たち、たいへん高額な所得を得ておる人たちは、物価が少し上がろうと、鉄道運賃が値上がりしようと、それはそんなに苦にならないし、あまり大きな不安がないのだと思います。ただ、これがインフレになればまた別でありますけれども、そういう点で皆さんは、国民の生活、ことに福祉に役立たせよう、こういうことで統計をとる場合の基本的な姿勢がおありだと思う。それならば私は、階層別の指数をとるということをしなければほんとうに国民生活、ことに先ほど来私が何べんか申し上げますように、物価の値上げで一番苦しむこの層のためにはならないのではないかという感じがするのですが、皆さんは、あれは何か五分位というか五階位に分けてありますけれども、あれは一体初めから分けておとりになったのですか。それとも出てきた統計資料をまとめて階層別に五つになすったのですか。それはどちらなんでしょうか。

関戸嘉明総理府統計局長

○関戸政府委員 確かに階層ということによりまして、物価の変動の受ける影響というのはそれぞれ違うわけでございます。いま作成しております五分位階級別というものを発表しておりますが、ただいま先生のおっしゃいました後段のことでございまして、私どものほうで家計調査を毎月実施しております。この家計調査が指数をつくるいろいろの基礎になっておりますが、この家計調査の調査対象を選ぶ選び方が、必ずしも階層という形で選んでおりませんで、任意抽出で選んでおる。層別抽出法によります技術を用いましての対象者の抽出でございますので、家計調査の対象者を、年間収入をずらりと並べまして、多いほうから少ないほうへと並べてそれを五等分する、そういう方法による階層ということになっております。

阿部助哉日本社会党

○阿部(助)委員 この調査は、ウエートをとります場合、家計簿をお願いするわけですね。この層というものは、五つに分けた場合、低い層の人たちというのは非常に少ないわけでしょう。大体中ぐらいでしょう。と申しますのは、私、皆さんのを、いまここへ持ってきておりませんけれども、見たのですが、たとえば、まずここから農家は除外されておる。あまり帳面をつけるのがえてじゃないからかどうかわかりませんけれども、これは除外されておる。共かせぎの人たちというのはなかなかやれないだろうということになってくると、いろいろな調査をする人たちというものは、そう言っては失礼ですが、何がしかの奥さんがゆとりのある、ひまもあるという人たちがえてしてこの調査対象になっておるのじゃないだろうか。それだから、そこから出てくるものは、あとでもう少しお伺いしますけれども、たとえば地代、家賃等はウエートが非常に低い。東京の住宅難のサラリーマンが、皆さんのとっておるこんなウエートを示してやったら、これはほんとに頭をぶんなぐりたくなるほど腹が立つだろうと思うのです。ちょっとした一般の民間のアパートで、四畳半に六畳くらい、炊事場がついておるとすれば、皆さんがいま一万五千や二万円で借りられるとしたら、私はほんとにさがしていただきたい。  ウエートが全然狂っておる。こういう狂いをしておる。この庶民の生活の実感と統計が狂って、統計は何か雲の上の数字になっておる。私の言い方が乱暴かもわかりませんけれども、あまり物価が上がるものだから、物価上昇の数字が大きくなると木村長官困るものだから、新指数に直して、これまた、少し物価上昇の数字を小さくしようなんということを考えたのじゃないかというのが大方の意見でして、これは私だけの意見じゃないので、大方の見方はむしろそれくらい――皆さんがあれだけの苦労をなすって、これはたいへんな苦労をされておる。苦労して、しかも皆さん自体はまじめに科学的にと思っておやりになっておるのだけれども、いまの一般の勤労者の人たちにとって、この数字は雲の上の数字だ。こういう生活実感の食い違いというものを、まざまざといま感じておるわけです。  これはやはりどこかが狂っておるのだ。皆さんは、この統計がいま考えられる一番いいものだというふうにはお考えにならぬと思うのであります。もしそう考えておるならば、生活実感との違いというものがもっと縮まっておるだろうと思うのです。そういう点で、私は、どうもこの生活実感との違いということについてもう少し考えをいたされ、そして統計のとり方、せめてあれだけの努力をされるならば、五分位の階層別の物価をおとりにならないと、ほんとにこれは国民から意味のないものとして、皆さんの苦労は評価されないのじゃないかという感じがするのですが、いかがです。

関戸嘉明総理府統計局長

○関戸政府委員 消費者物価指数を出しますのに家計調査が基本になっておりますが、この家計調査の対象者は都市の人たちでありまして、農家の人は記入能力がないからというようなお話でございましたが、これは農林省のほうで農家経済調査という調査をしておりまして、そちらのほうの資料を企画庁等も御利用になる。消費者物価指数は、いま申しましたように都市の生活者という形でとっておりますので、その都市の生活者にいろいろ統計技法を用いまして抽出いたしました世帯に頼みに行った場合に、ただいま先生御指摘のように、共かせぎの人などは、なかなか記入する時間の余裕がないということで断わる人が多いのではないか。それからまた、非常に失礼な言い方になるかと思いますが、低所得でなかなか手が放せないような人たちは、やはり記入することに非常に不便を感ずるということで、こういう人たちも落ちる。したがいまして、家計調査の対象者はある程度以上の収入者ばかりが選ばれるのじゃないか、こういう御心配の御指摘だったろうと思うのでありますが、私どもといたしましても、県を通しまして、調査員の方々に各世帯回っていただきまして、おたくが当たったからということでお願いをしていただいておるわけでございます。家計調査そのものの記入ということが、家庭にとりましてたいへんな負担でございます。しかしながら、これが国のいろいろの経済政策に使われるものであるということの説明をいたしまして、十分納得をしていただいて記入していただいております。  一応私どもといたしましてそういう努力をいたしましても、上流におきましても、中流におきましても、低所得におきましても、それぞれの階級においていろいろな事情で拒否をされるということも起こり得るわけであります。したがいまして、そういった拒否をされた世帯がどういう世帯であったかというようなことまで、私どもとしては、世帯関係だけは調査員に報告をしてもらいまして、どういう世帯が記入拒否をしたかというようなことも、ある時期をきめまして調査をしております。それによりますと、はなはだ申しわけございませんが、必ずしも低所得者の人だけが拒否をしておるというふうには出てきておりません。大体全階層にわたって調査を引き受けていただいておる、このように私どもは了承しておるわけでございます。  生活実感となかなか合わない、そういうような世帯を五分位で出しても合わない、生活実感に合うような指数を積極的につくるべきではないか、こういう御指摘であろうと思いますが、私どもといたしましては、先ほど先生がおっしゃいましたように、これを万全なものであるとは考えておらぬであろうということでございますが、ただいまの調査方式をとっております限りにおきましての階層、実感を伴わせる意味の階層別というものをとるといたしますならば、いまのような方法による五分位の階層をつくりまして、それぞれの階層での指数がどういうふうに出るかということを指数年報で発表して、皆さんに御利用願っておる、こういう形になっております。  なお、前回武部先生からもいろいろ御質問がございましたが、その際にも、いろいろそういう意味合いの指数をどうやってつくればいいのかということについての研究は、私ども前向きで今後進めていきたいということを申し上げました。あわせてお答えいたします。

阿部助哉日本社会党

○阿部(助)委員 時間が来たようでありますのであれでありますが、この地代、家賃の問題にしましても、皆さんが統計をとる場合、同じ品目ということになるとそうせざるを得ないという面も、何がしか私わからぬではありません。しかし、書籍の場合、岩波新書をとっておられる。岩波新書は、御承知のように最も値段の変わらない本でございまして、最も価格の変動のない書籍、岩波新書をとっておられるなんということもやはり合点がいかない。本は、いまみんな相当値段をとるのに……。土地の問題もそうであります。また生鮮食料品が、皆さんのとっておるウエートで一般の庶民が納得するかというと、これもなかなかしない。そういう点で、低所得層はどうだこうだとおっしゃるけれども、皆さんの統計数字を見ましても、数の上ではたいへん少ないわけであります。そういう点で、苦労であろうけれども、私はやはり五分位くらいのものをとって、ほんとうに低所得で一番悩んでおる人たちの生活実態を、政府自体また国民自体これがわかるような努力をお願いをいたしまして、私の時間が来たようでありますので、質問を終わります。

小林進日本社会党

○小林委員長 次に有島重武君の質疑に入りますが、その際、委員長より、参考人に対し一言申し上げます。  参考人の方々には、御多忙中にもかかわらず本委員会に御出席をいただき、ありがとうございました。  本日は、忌憚のない御意見をお述べいただき、本委員会の調査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いをいたします。  なお、参考人からの御意見は、委員の御質疑によってお述べいただきたいと存じます。  有島重武君。

有島重武公明党

○有島委員 初めに企画庁長官に伺います。  公共料金の値上がりが国鉄、バス、タクシー、また大学授業料のことも問題になっておるようでありますが、こうした不況下の値上げに国民はおびえているわけですね。公共料金をどうしても押えることができないのか、ここでもって特段の努力をしていただきたいのですけれども、その点を最初に承っておきたいと思います。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 公共料金、これは政府が主導する物価でございますから、今後ともこれを極力抑制する方針には変わりはございません。ただ、個別の公共料金になりますと、これは予算に関連するものがございますので、まだ経済企画庁としてはこれに対する最終的な結論を出しておりませんが、先ほど申し上げました基本方針に変わりはないということを、あらためて申し上げておきたいと思います。

有島重武公明党

○有島委員 その基本方針に変わりないという話は、繰り返し繰り返しいままでも言われているわけでございますけれども、その点基本方針は変わらなくても上がっていく、どうにかして押えることができないのか、そういうことです。   〔委員長退席、武部委員長代理着席〕

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 私も、本心を申し上げますと、何とかして押えたいと思います。ただ問題は、昨年十二月六日でございましたか、公共料金一年ストップ令を出しました。こういうことで公共料金を押え得るなれば、私は再びこれをやりたいと思います。しかしながら、その公共料金の質によりましては、そのためにとうてい事業の健全な発展が不可能であるというようなものもございます。また、公共性といいながら、財政措置等によって処理できないような公共料金もございます。そういうような個別の種類あるいは性格に従って、それに対する措置をとっていきたいと思いますが、先ほど申し上げましたように、すべてこれを、ただある一定期間ストップするというようなことでは、なかなか経済の――物価問題も一つの経済現象でございます。経済問題の合理性という点から申しまして、ある時期にはある程度の利用者に対する負担も考えなければならぬということは、どうかひとつ御理解願いたいと思います。

有島重武公明党

○有島委員 物価問題については、今度円の切り上げがございましたね、これが国民生活にどういうふうに響いていくのかということを、国民は非常に知りたがっているわけです。かつ、おそれているわけですね。どうしたら安定するか、どうしたら下がるか。きのう二十一日ですか、物価安定政策会議が、第四調査部会の輸入の活用についての報告をまとめて、企画庁長官に出されたというふうに聞いておりますけれども、それについての長官の御所感はいかがですか。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 今回の大幅な円切り上げをまつまでもなく、当然、輸入の自由化あるいは関税の引き下げ、そういう一連の政策によりまして、輸入価格が消費者の物価安定に結びつくような政策を今後とも続けていきたいと思っておりますが、特に今回の為替変動相場に移行以来、と申しますのは、円切り上げ幅が相当一般の予想以上になりましたが、そういう円切り上げ幅の輸入価格に及ぼす影響というものは、当然消費者の方々は、これがおそらく輸入品の物価引き下げに結びつくであろうという御期待があることと存じます。そういう意味におきまして、私どもは、この輸入品の物価安定効果が、あるものについては加工段階、あるものについては流通段階でそれが減耗しないように、今後とも監視をきびしくしていく、こういうような考えで、実は物価安定政策会議の第四調査部会にいろいろ御意見を伺ったわけでありますが、昨日その御提案を得まして、その問題について、今後政府としましては一そうその面についての政策を強化していきたい、こう考えております。

有島重武公明党

○有島委員 国民は、輸入品が安く入ってきて、それが国内の物価安定に役立つはずであるとみんな思っているわけですね。それをほんとうに実現していただかなければならないわけだ。それから、先ほどもいろいろな御質疑がありましたけれども、その中で流通機構の問題が非常に大きなウエートを持っているのだというお話も出ておりました。それで、いまよほど監視をきびしくしないと、せっかくのこうした物価安定の一つの要因が、そのまま国民の前を素通りしてしまいかねない状態にある。私は、政府が介入している流通だけでも、ほんとうに模範的に厳格にやっていただきたいと思うわけなんです。  きょうは、流通といいますか、これはそのまま流通といえるかどうか議論もあるかもしれませんけれども、政府の古々米行政ですね。御承知のように、政府の不手ぎわによりまして、食管の過剰米が四十五年度七百二十万トンに達した。この管理の経費だけでも、これは私は一万円程度というふうに聞いていたのですけれども、食糧庁のほうから伺った資料によりますと、トン当たり二万六千円だ。こういった巨額な税金がこっちに使われているわけだ。一方では公共料金が、しっかりした基礎的な投資がないために、今度受益者負担というようなことが起こっておる。これは非常に政府のお考えにならなければならない点じゃないかと思いますので、このことについて、きょうは二、三承っておきたいわけなんです。  それで、この過剰米につきまして、昭和四十五年以降、これらの余剰米を調製して、さらにこれを砕いて破砕米として、みそやビールや米の菓子やその他の業者にこれを売り渡すことになった、五カ年計画で六百五十万トンを放出するようになりました。こうした扱いを、過剰米処理委員会という委員会でこの案を出されたんだそうです。それが実施されたんだそうですけれども、この際、これは非常に名案である、高く評価すべきであると私も思います。  ところが、この過剰米処理委員会の発想に便乗いたしまして、食糧庁と破砕米の製造を委託された全麦連とが、結果的に見ると、過剰米処理委員会の当初の期待に反して、あるいは国民の疑惑を招くような不当な行為をやっていたということが、会計検査院の報告によって明らかになったわけでございます。これは国民経済の一番基礎にかかわることでございますので、経済企画庁のほうでも、この事情を御承知であろうかと思いますけれども、最初に長官の御所見を承っておきたいと思います。

宮崎仁経済企画庁国民生活局長

○宮崎(仁)政府委員 かなり技術的なことでございますので、私から最初に申し上げておきたいと思います。  いま御指摘のように、過剰米の処理問題は非常に大きな政策的な問題でございまして、農林省のほうでもいろいろ御苦心の上にこういった方針を出されたわけでございますが、用途として考えられておりますのは、私から申し上げるまでもなく、工業用あるいはえさ、輸出といろいろあるわけでございますけれども、ともかく、これが全体としては、なるべく資源として有効に使われなければならないということがございますし、また、食管特別会計でございますから、なるべく損失を少なくしたいということもあるわけでございます。なおかつ、こういった形で用途によって価格が違ってまいりますから、これが適正に行なわれなければならぬということもございます。国民生活という観点からも、こういった施策が円滑にいくことをわれわれは期待しておるわけでございますが、二、三そういった点で若干問題があったようなことも聞いておりますので、こういう点はひとつ厳重に今後とも処理をしていただきたいと思っておる次第でございます。

有島重武公明党

○有島委員 この件につきまして、会計検査院のほうから御報告いただきたいと思います。

石川達郎会計検査院事務総長

○石川会計検査院説明員 御指摘の件でございますが、食糧庁におきまして、ただいまお話がございましたように、過剰米処理の一環といたしまして、四十五年度から、みそあるいは菓子等の原料とするために、玄米を白米にした上で破砕して破砕精米を生産さしておることは、御承知のとおりかと思います。  四十五年度でございますが、この加工精麦会社五十二社に委託いたしまして、約七万一千トンの破砕精米を生産しておるわけでございます。この変形加工の過程におきまして、副産物として微細米であるとかあるいはぬか等が発生するのでございますが、このような副産物は加工工場に引き取らせております。その分だけ加工工場の利得という形になるわけでございます。そこで、副産物収入が加工経費を上回りますので、副産物収入から加工経費等を差し引いた額を、徴収金として国に納付さしているわけでございます。四十五年度におきましては、この徴収金は、総額におきまして約二億二千万円となっております。  この徴収金の算定につきまして検査したわけでございますが、副産物収入の計算のもとになりました副産物の価格が適切でなかったために、結局、徴収金の決定が適切でないと認められる点が見受けられたわけでございます。  そこで、副産物価格について見ますと、微細米につきましては、製品としての破砕精米一トン当たりに生ずる微細米の価格を二千九百九十八円と積算しているわけでございますが、その基礎は、微細米の価格を一キログラム当たり三十四円十銭としていることによるものでございます。しかしながら、委託を受けました五十二会社のうち二十四会社につきまして、本院におきまして微細米の売り渡し価格を調査いたしましたところ、一キログラム当たり平均五十二円程度になっているわけでございます。また、微細米を類似のくず白米というものがございますが、これも一般に一キログラム当たり六十三円程度で取引されているような状況でございます。これらに比べまして、三十四円十銭は低価であると認められるものでございます。  また、ぬかでございますが、ぬかにつきましては、一キログラム当たりこの価格は十七円を採用しておりますが、食糧庁調査課の資料によりますと平均二十円程度でありまして、これも低価であると認められるものでございます。  この結果、徴収金算定の基礎になりました副産物収入が低く計算されているために、これから加工経費などを差し引いた徴収金が適切でないと認められるものでございます。  以上の事態から見まして、当時は微細米の価格の把握が多少困難であったといたしましても、すでに四十五年度におきまして、委託会社の副産物売り渡し価格の実情が判明していることでもございますから、今後はすみやかに徴収金の基礎になる副産物価格を十分検討いたしまして、適正な徴収金を算定する必要があると認められましたので、処置要求をいたしましたものでございます。

有島重武公明党

○有島委員 食糧庁に伺いますけれども、原材料変形加工の副産物であるこの微細米の価格、いまお話がありましたように、一キロ当たり三十四円十銭、そういった積算をしたその根処を伺っておきたい。

中村健次郎食糧庁次長

○中村(健)政府委員 技術的な問題でございますので、私からお答えいたしたいと思います。  微細米の見込み額につきましては、これは何しろ、こういった精米を破砕いたしまして砕米をつくり、販売するというふうなことは初めて、かつてやったことのないことでございます。そこで、破砕米をつくります場合に小さな粉が出てまいりますが、この粉は、工場の副産物収入として工場のほうで処分をしてよろしい、こういうことにいたしております。  この際の小さな微細粉、これの中にはぬかがまざりましたり、あるいは胚芽がまざりましたりいたしまして、これに相当する一般市販のものはかつてなかったわけでございますので、比較するものがなくて非常にむずかしい、こういうことでいろいろ検討いたしました。のり等のでん粉質の原料にするとすれば、おそらく三万円以下二万円程度にしか売れないでありましょうし、あるいはある程度精選して菓子等の原料に使えば五万円近くになるものもあるであろう、そういったことを勘案いたしまして、初めてのことでもありますので、一応われわれが破砕精米としてきれいなブロークンを売ります値段六万八千円の半額ということで見込んだというのが、このキロ当たり三十四円十銭でございます。

有島重武公明党

○有島委員 単価の算定につきまして、いま、初めてのことであったから、それから製品の二分の一にするとか、それから、何かぬかが混入するようなお話もございましたですね。もう少しちゃんとした客観的な資料がないのですか。単に製品の二分の一であろう、こういったような根拠では、あまりずさんではないかと思います。  それから、ぬかは別に先に取ってあるわけですね。搗精した上で破砕する、破砕したときの粉が微細米のわけでございますから、実際にはその問題は違うんじゃないかと思います。  それから、大体過剰米処理委員会の意向が、従来行なわれている市価をしんしゃくして価格を定めるべきであるというような断わり書きがございましたですね。それで、微細米の類似品であるくず白米の市価がいま平均六十三円ですか、また同じく類似品である輸入の破砕米ですね、この政府売り渡し価格がキロ六十八円程度であった。こうした市価相場は、食糧庁はこのことについてはよく御承知であったと思うのでございますね。くず白米の価格と輸入の破砕精米の政府売り渡し価格、これの実情とこの微細米三十四円十銭、こうした関連について、会計検査院のほうから調査なさっただろうと思いますけれども、その検査院のほうの調査を発表していただきたい。

石川達郎会計検査院事務総長

○石川会計検査院説明員 まず、微細米類似品の取引価格でございますが、くず白米の取引価格というものが業界紙等によって発表されております。それによりますと、四十五年一月から九月までの平均が六十三円ということになっております。それから、二十四工場の売り渡し実績が五十二円ということになっております。大体さような調査でございます。

有島重武公明党

○有島委員 もう少し詳しくずっと言ってくれませんか。

田中稔会計検査院事務総局第四局長

○田中会計検査院説明員 くず米につきまして、まず、業界の新聞がございますので、その業界の新聞に基づきまして私どもが調査いたしました結果を申し上げますと、四十五年の一月から九月までで最低が六十三円、最高が八十五円という状況でございます。それから、実際に私どもが取引価格の実例を調査しました結果を申し上げますと、最低が四十円、最高が百二十円ということでございまして、平均が六十五円、そして、大体三分の二が五十円から七十円の間で取引されておるという状況でございます。  以上でございます。   〔武部委員長代理退席、委員長着席〕

有島重武公明党

○有島委員 検査院にもう一ぺん確認しておきたいのですけれども、今回の処置要求が、もしこれがなくてそのまま放置されておったならば、これが幾らの実質的な国の損になるのですか。

石川達郎会計検査院事務総長

○石川会計検査院説明員 これはあくまでもかりの計算でございますが、一キログラム当たりの微細米三十四円十銭を、われわれが調査いたしました二十四工場の平均五十二円をとりまして計算し、それからぬか十七円、これを食糧庁調査課の資料等を参考にいたしまして二十円として計算いたしますと、四十五年度中に生産されました破砕精米七万一千トンにつきまして、約一億四千万円程度というものが国損ということになろうかと思います。

有島重武公明党

○有島委員 企画庁長官、聞いておいていただきたいのですけれども、いま申しましたように、四十五年度から始めたわけでございますね。六カ月で一億四千万円の損失が出ているわけです。もし五カ年計画で四十九年まで六百五十万トンやろうとすれば、単純計算でございますけれども、十四億になるわけです。食糧庁もこの国損一億四千万、これは認めますね。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 御承知のように、この徴収金というのは、副産物の収入の評価額から加工経費の見積もり額を差し引きいたしまして、その結果国が金をもらう。業者から差金を徴収して決定いたしておるわけでございます。したがいまして、副産物の評価をしたのと収入額が違うという点、同時にまた加工経費につきましても、国が見積もったのと実際とは、あるいは違うかもしれない。そういうものを全体的に計算をしないと、直ちに国損ということには判定をしにくい問題がございます。ただいま検査院の御指摘は、副産物の評価額と実際の収入額が違っておる、その点の計算で売却数量の計算をすれば一億四千万ということになろう、こういうお話だろうと私は了解をいたしております。

有島重武公明党

○有島委員 結論としては認めるわけですね。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 私の了解しているようなことなら、私も検査院の御説明のとおりだと思います。

有島重武公明党

○有島委員 結局、食糧庁も認めざるを得ないわけです、十四億ぐらい見積もられることは。  きょうは全麦連の方来ていただきましたけれども、全麦連も、これ、お認めになりますですね。

栢森新吾全国製麦工業協同組合連合会会長

○栢森参考人 いま先生のおっしゃる一億四千万円認めるかとおっしゃいましても、私どもの仕事をやっている内容、つまり加工賃の内容については知らされておりません。詳しい内容は全然わかっておりません。したがって、一トン製造すると幾ら納めるということになっておるだけでございます。したがって、私どもこの仕事を引き受けるにあたりましては、先ほどお話が出ましたように初めての仕事でございます。ただ、私どもの施設が国の政策に御協力できるのであれば喜んでお引き受けしよう、こういうつもりでやったのでございます。したがって、個々の微細米が価格が違うとかぬかが違うとかいう計算は、それは出るかもしれませんが、私どもの加工賃そのものが幾らにされておるのか、この点が全然不明でございます。したがって、一億四千万円国が損をしたとおっしゃいましても、私どもの所得にはなっておりませんので、この点申し上げておきたいと思います。

有島重武公明党

○有島委員 ここも一つ問題だと思いますが、初めの三十四円十銭の食糧庁のほうの算定基礎というものが、いまのお話でますます怪しい感じを私は受けるわけでございますけれども、検査院のほうではよくこれを発見してくださったと、お礼申し上げたいと私は思います。また、当初計画を立てられました過剰米処理委員会の諸先生方にしても、きょうは御都合でお見えになりませんでしたけれども、また消費者代表の方々も、こうした御指摘があることを非常に喜んでおると私は思います。  それで、生活必需品の流通の合理化、これは非常に大切な問題でございます。それから、輸入食品の流通正常化なんということも、これは今後の問題だ。ストレートに同じだと言えませんけれども、非常に類似した問題だと思います。しかも、これが政府と業者の間の独占的な問題でもございますし、一つの典型だと思って、なお二、三明らかにしておきたいと思います。  まず、食糧庁は、副産物の収入、製品一トン当たり五千九百五十七円、そうでしたね。それから加工経費が二千六百六十九円、これを差し引いた額三千二百八十八円を徴収金の基準額となさった。それで、二千六百六十九円というのが加工経費の基準となっているというふうに伺っておりますけれども、そのとおりですね。

小林進日本社会党

○小林委員長 ちょっと待って。   〔速記中止〕

小林進日本社会党

○小林委員長 速記を始めてください。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 ただいまの、副産物収入と加工経費の差額というのを国が徴収しております数字は、御指摘のとおりでございます。  先ほど委員長の御指摘がございましたが、私ども国損という点につきましては、そういう見込みで計算をして徴収金を取っておりますけれども、副産物の価格の変動だけでは、直ちに国損ということを算定をしがたい。検査院のほうで副産物の変動だけで、売却数量で計算をすればこういう数字になるというお話でございましたので、私どもとしても計算としては了承申し上げておりますということを申し上げたので、ほんとうに国損かどうかということになりますと、プラス要因、マイナス要因という計算からしておるわけでございますから、加工経費の変動、その間の人件費の値上がりということも計算をして、正確に計算をしなければ国損というものは出てまいりません。さような意味で次長が先ほど御答弁したいと言ったのだと思います。  もう一つの点は、御質問の中に過剰米処理委員会あるいは輸入砕米の評価額ということでたびたび御指摘になっておるようでございますが、過剰米処理委員会で出ておりますのは、政府の古々米を払い下げる、これはせんべいをつくる人であるとか菓子をつくる人であるとかというところに払い下げるわけでございまして、それは、従来そういう人たちが外国の米を輸入して使っておりましたので、それとの見合いの価格で、あまり違わないところで払い下げるようにということでございますので、それがトン当たり六万八千円という数字でございます。変形加工の業者には政府は委託加工をするだけでございますので、政府の古々米が輸入砕米の価格と同様の幾らの価格で払い下げられるかということは、本日おいでの全麦連とかあるいは変形加工をなさる業者には関係のない話でございまして、政府が委託加工賃を払うといっても、実際は副産物収入があるので、結果的に賃加工の人から国が金を取る結果になっております。しかし、需要者のほうには、国が輸入砕米に見合う価格で払い下げるべきであるというような過剰処理委員会の御意見を尊重して、そういう価格で加工したものを売っておるということでございますので、加工賃の話と過剰処理委員会の御意見、あるいは需要者に従来輸入しておった外米とはあまり違わない値段で払い下げて、原料価格の変動がないようにしなさいという過剰処理委員会の御意見とこの問題とは、一応関係のないことでございますので、その点もあわせて御了承をお願いいたしたいと思います。

有島重武公明党

○有島委員 輸入の微細米が六十八円である、そういうお話ですね。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 輸入の微細米ではございません。従来外国からブロークンライスというもの――これはいわゆる微細米ではございません。ブロークンライスというのは普通の米のうちのくだけ米という程度でございまして、微細米というのはもっと小さい、米が粉になったようなものでございます。輸入の砕米というのは、六万八千円程度で従来お菓子屋さん等が使っておりましたので、その輸入を差しとめまして、そのかわりに政府の古々米を売るという場合には、原料が上がると困るからそれと同じ値段で売れということでございまして、それは別途処理委員会の意見として、ここで米を委託加工してもらったものを政府が引き取って売っておるわけでございます。輸入の微細米の価格とか輸入のぬかの価格というものは、別にあるわけではございません。もちろんこれは全体の穀物で、たとえばふすまの値段であるとか、あるいは輸入のコーン、トウモロコシを原料としたほかの品物がございますので、そういうものと微細米とかぬかとか、そういうものが競合関係にございます。そういうものによってしかも変動いたしますので、当然そういうことを考えながら微細米なりぬかの値段というものをきめることになりますので、過剰米処理委員会でおっしゃっております、従来輸入砕米を使って菓子をつくっておったものとあまり均衡を失しないように政府の価格もきめろというお話は、そういう微細米ではなくて、もっと上級の砕米のほうの価格の話でございます。

有島重武公明党

○有島委員 先ほどの、副産物収入が製品一トン当たり五千九百五十七円、それから加工経費が二千六百六十九円、その差額三千二百八十八円を徴収額の基準としておったということは、今度は裏返せば、二千六百六十九円が加工経費の基準となっていたということになりますね。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 加工経費の基準と申しますが、徴収金の基準といったほうが正しいと思います。

有島重武公明党

○有島委員 徴収額の三千二百八十八円ということがあるわけですね。それで、徴収額というのは、結局加工費が実質内容であるわけでしょう。加工費とおっしゃっておられるようですけれども、実質的にはこの加工経費が、これが二千六百六十九円が大体目安だということは、全麦連のほうも御承知でいらっしゃったのですか。先ほどのお話だと、全く知らされておらなかったということですけれども、いかがですか。

栢森新吾全国製麦工業協同組合連合会会長

○栢森参考人 その微細米、一番最後に出る副産物の微細米が、どれが幾ら、ぬかが幾らという、それからあき容器がございまして、あき俵とか、それからあき麻袋の金も、これは工場の所得になるのですが、これが幾らに評価されているかは示されていない。そして、最後には、政府に納めるトン当たりの価格は示されたのでございます。  そこで、私どもとしますと、先ほど来のお話を承っておりますと、微細米の価格の三十四円十銭が五十二円で売られているじゃないかという話が出ておりますが、この微細米というものは加工過程で出る。ぬかはぬかで出ますけれども、砕きます際に、さらにこまかいのが出る。それには胚芽が入る。それから、内部へぬかも入ります。それをそのまま出荷を三十円から四十円の間でしたのでは、とても工場がやり切れないので、全部それを再精製します。そうして胚芽とぬかをとって、さらにみがいたものをビール会社とか米菓に売るためには、加工経費はキロ当たり十二円かかるのですね。それを政府が見てくれているのかどうか、私ども、ほんとうに内容はわからないのです。  また、三十四円十銭というのがあったのかわかりませんけれども、私どもは高く売らなければこの加工賃が間に合わない。したがって、それを再精製して、これを売って五十二円になった。その五十二円には、加工経費がさらにキロ当たり十二円かかる。それから米ぬかの場合は、表面に出た米ぬかですから、普通の米屋さんから出るぬかと同じに売買されるわけであります。それから、現在では暴落しておりますので、織り込みがいま十七円と聞きますが、十七円あるいはそれ以下に売買されていると思います。

有島重武公明党

○有島委員 加工経費のことをもう少し伺っておきたいのです。基準はその辺だということは、これも計算で大体明らかだと思いますが、個々に当たってばらつきが実際上生じてくるのか。加工経費ということについて食糧庁はどういうふうに見積もっていらっしゃるのか。私、いま伺いたいのは、実際にこれは五十二の工場でやっていらっしゃるというお話でございますけれども、個々の、高いほうから、加工経費をどのくらいにお払いになっているのか、それを聞いておきたい。業者の名前は要りません。

中村健次郎食糧庁次長

○中村(健)政府委員 この加工経費の見積もりにつきましては、個々の工場についてそれぞれ計算をしたのではなくて、私のほうで試験加工その他をやりまして、それから推定をした――初めてのことでございますので、すべてこれ見積もりと推定でございます。したがいまして、先ほど基準と申されましたけれども、われわれとしては、加工経費も見積もりでございますし、それから副産物の収入につきましても、初めてやることで、ほんとうに幾らに売れるかということは、その時点では全くわからない状態できめておりますので、これも見積もりでございまして、それを差し引きした結果が三千二百八十八円、これはこれでもって加工をしていただけるかどうかということを、精麦を引き受けていただく人と相談をいたしまして、双方が合意したものがいわゆる加工賃、マイナス加工賃、徴収になりますが、マイナス加工賃として契約として決定されたものでございます。したがいまして、あくまでもいままでの副産物の見積もりなり加工経費というものは、それに至る過程の一つの積算でございます。したがいまして、その積算の一つ一つ、個々をとりまして比較した差額がそのまま、加工経費としてそのまま国損であるというふうには考えられない。ただ、計算を副産物だけで計算すれば、先ほど長官が申し上げたとおりでございます。  それからもう一つ、くず白米につきまして六十三円という値段があったので、そういうものをやはり基準にしてもう少し正確な見積もりをすべきではないかという御指摘ございましたが、くず白米は、これはわれわれといたしましては、われわれが加工して受け取ります破砕米甲、乙、外国から輸入して従来売っておりましたブロークンに相当するもの、こういうふうに考えております。したがって、副産物として出ます小さな微細米というものに相当するものは、その時点において流通いたしておりませんので、そういう見積もりをせざるを得なかった、こういうことでございます。

有島重武公明党

○有島委員 個々の加工経費についてあげてもらいたいといま言っているわけです。あげていただけませんか。

中村健次郎食糧庁次長

○中村(健)政府委員 この加工経費とそれから副産物の評価等につきまして、昨年の十一月から本年まで約一年間経験を経ましたので、そういった期間にいろいろなデータが集まってまいっております。副産物の売却の価格も、先ほど会計検査院からのお調べで出ておりますように、はっきりいたしてまいっております。それから加工経費等につきましても、いろいろやっております工場の設備の増設なり改良なり、あるいは人夫賃なり、そういったものが逐次集積されておりますので、そういったものを新しい材料といたしまして、私のほうでは新しく加工賃を適正なものにするように現在鋭意検討中でございまして、近く加工業者の方と相談の上で加工賃を改定をいたしたい、このように考えております。

有島重武公明党

○有島委員 中身がどういう積算であったのか、初めてのことだ、初めてのことだと言われますけれども、それでよく計算してみたならば大きな国損になっておった、それじゃどういうふうにするのかということが、いまのお話からは何も出てこないわけです。まるっきりあいまいなわけです。こんなあいまいなことでいいかということです。

中村健次郎食糧庁次長

○中村(健)政府委員 副産物の評価につきましても、また加工経費につきましても、十分に検討いたしまして、妥当な加工賃の積算を現在やっておりまして、従来見ておりました加工経費の中で、機械、設備の償却等、そういうようなものは見ておりませんでしたし、その他副産物の評価におきましても微細米、ぬか、風袋の売り払い代、そういったものにつきまして実態が逐次明らかになってまいりましたので、そういったものを取り入れまして、妥当な加工経費、副産物収入、したがってマイナス加工賃としての徴収、そういったものを決定をして、加工を受けられる側の同意を得て契約を改定していきたい、かように考えます。

有島重武公明党

○有島委員 いま個々の加工賃のことを伺っているのです。加工賃もあいまい、こちらのほうも、微細米も大体この辺というお話なんですが、加工賃のほうだけはしっかりわかるはずだと思うのですよ。いま基準を聞いているのではないのです。大体みんな個々に違ってくると思うのです。実質的にその加工賃をどういうふうに払ったのか。それはいまよくそっちでもって、このあと和田先生が経済企画庁長官に質問なさいますから、その間よく相談をして出していただきたい。

小林進日本社会党

○小林委員長 和田耕作君。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 長官が一時までしかいらっしゃらないそうですので、有島先生の大事な御質問の途中をお借りいたしまして、十五分しかありませんけれども、端的にお伺いしてまいりたいと思います。  長官、いよいよ今度の円の切り上げで大規模といいますか本格的に輸入政策を活用する、これは当然のことだと思うのですが、今度の場合は、輸入によって原材料の場でどのような価格の反映が行なわれるのか、あるいは輸入完成品で実際にどういうふうに下がるのか、この問題については全国民が注視しているわけです。だから、今度の場合は、いままでのような抽象的なことばでは――しかもまた、実際の成果としてはあがっていない場合が多いですね。輸入した場合に物価の引き下げに影響するという実績があがっていないということにも問題があると思うのですが、今度の場合はそうじゃないですね、全部の国民が、とにかく一六・八八%引き上げたということに関連して物価は下がるだろう、こう思っているわけですから、この問題については、かなり具体的な政府としての施策が国民に対して必要だと思うのです。  そこでお伺いしたいのですけれども、時間がありませんから端的にお伺いします。二十一日の物価安定政策会議の提言がございますけれども、この中に――多くの重要な商品の輸入の場合には総代理店制度というのがありますね。一手でもって品物を輸入する窓口になっているこの総代理店に対して、「独禁法に抵触するような総代理店契約に対する厳正な規則」ということばがございます。この問題をどのように御理解になっておられるか。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 いま御指摘の総代理店、これがせっかくの輸入価格を物価安定に結びつけない一つの要因をなしておるということは、従来経験したことでございます。その意味におきまして、先ほど御指示になりました物価安定政策会議の提言のその一項目、これについて今後公取委員会で具体的に進めまして、現実にその効果があがるように持っていきたい、こう考えております。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 公取委員長はお見えになっておられますけれども、いまの総代理店の独禁法に違反するおそれのある契約云々というのは、今度の安定政策会議の提言にあるのですけれども、この問題を公取としてどのように判断しておられるのか。

谷村裕公正取引委員会委員長

○谷村政府委員 いま総代理店そのものが直ちに独禁法上問題であるということではなくて、御指摘のように、総代理店の行動と申しますか動き方が、かりにもし輸入品の競争を制限するようなやり方をするということにつながるのであれば、そこに問題があるだろう、こういうふうに考えるわけでございます。総代理店契約そのものは、私どもも、一応法第六条によって届け出をとって、その内容を見ておりますけれども、むしろ契約の内容が独禁法上どうというようなことは、排他契約や何かをしているかどうかというふうなところにありまして、御指摘のような問題、いま問題になるようなことは、むしろその行動、流通支配と申しますか、そういった行動の問題にあるのじゃないか、かように思います。総代理店があるから直ちにそれがどうということではないと思います。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 独禁法に違反するおそれのある契約という、これは公式な文書ですね。公式の文書だと思いますけれども、こういうおそれのあるといわれた、これに対する公取としての実際の実態の調査、これを行なう意思はございますか。

谷村裕公正取引委員会委員長

○谷村政府委員 私どもといたしましては、法第六条に基づいて届け出がありましたものについては、一応問題になるような点はないかどうかということを見ておりますが、なお、この輸入品に関係する総代理店契約の内容につきまして、もう少し届け出のほうも督促してみたり、あるいはさらに若干事情聴取してみようということを前々から考えておったのでございますが、こういう機会でもございますので、事務局のほうではそのような準備を進めているように聞いております。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 これは輸入価格の低下を末端の価格に反映さすポイントの一つですね、ここのところをはっきりさすことは。物価安定政策会議の提言の文章の中に、そういうはっきりとしたことばで載せているわけです。ひとつ長官も、この問題についてはあいまいにしないで、どういうふうな役割りを果たしておるのか――いままでしばしば疑惑に包まれておるわけです、農産物のいろいろな輸入の問題についても。これの実態、総代理店の輸入品の価格形成についてどのような役割りを果たしておるのか、これについて、政府としてもできるだけの権限を駆使してはっきりさせていただきたいと思うのです。その点、長官の御決意を……。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 もちろん、これは独禁法違反になるかどうか、これは独自で公取委員会で調査することになっております。実際現実にそれがどういうような実態であるかということ、もちろん各省の物価担当官の連絡会議及び経企庁としましても十分これをフォローしていきたい、こう考えております。そのために、先般つくりました各省の物価担当官連絡会議の中で輸入品の輸入価格の調査班、この仕組みをつくっておりますが、私の考えでは、これをひとつ閣僚レベルまで上げまして、もっとはっきりとした権限を持ったものに高めていきたい、こう考えておるわけでございます。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 農林省の方はお見えになっておりますね。一つの実例として、総代理店の場合に、いろいろ問題になっているレモンあるいはグレープフルーツの場合の総代理店をしている西本貿易さんというところがあると思うのですけれども、この西本貿易さんという総代理店が、いまの問題についてどのような役割りを果たしておるのか、農林省として把握されているところをお聞きしたい。公正な取引の機関になっているのか、あるいは独占的なひとりぎめの価格形成に何らかの役割りを果たしているのか、そういう問題を農林省としてどういうふうにお考えになっているか。

須賀博農林省蚕糸園芸局果樹課長

○須賀説明員 西本貿易は輸入業者の総代理店をやっているということで、私ども直接の所管でございません、機関として。そういうことで、私ども、詳細にそういう点をまだ把握しておりません。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 通産省の方はお見えになっておりますね。たとえば洋酒というような問題がございます。あるいは時計でも同じことですが、これは大衆との生活に関係はないというふうにも見られることはありますけれども、一つのシンボルの意味を持ちますね。いままで洋酒は非常に高かった、あるいはオメガならオメガの時計は非常に高かった。ところが、今度の円切り上げでこれほど下がったのだということの心理的な影響は、非常に大きいと思うのです。ところが、いままでの場合はほとんど下がっておりません。洋酒の場合も時計の場合も、下がる可能性もない。そういう場合に、この総代理店制度というものが浮かび上がってくるわけなんです。そういうような問題を通産省として、いまのオメガの問題でもあるいは洋酒の問題でもいいんですけれども、御検討になられたかどうか。

若杉和夫通商産業省通商局輸入企画課長

○若杉説明員 おっしゃるとおりシンボル的な意味はあると思うのです。ただ、御指摘の万年筆あるいは高級ライターあるいは輸入洋酒、こういうものは総代理店をしいていることは事実でございます。ただ、これらの物資については、総代理店といっても、洋酒についても万年筆についてもライターについても、マークごとにもちろんありますので、万年筆なら万年筆全部を一社が独占しているわけではございません。それぞれトレードマークごとにやっているわけです。そこで、その間で別に協定とかなんとかしている気配は、もちろんございません。ただ、品物の性格上、どちらかといえばかなりのものが御進物用になるとか、比較的ネームバリューといいますか、値段が張るというところがまた一つのマーケッティングの対象になっているような商品でございますので、値下げをやらせるということがなかなかむずかしい面を持っております。もちろんこういうものは、概して輸入価格と小売り価格は、そういうような性格もあって比較的シフト――小売り価格の値差が大きいわけでございます。したがいまして、今度の為替の問題がありましても最終価格、小売り価格に与える影響は数%ぐらいもちろんあると思いますが、だいぶ減殺されるわけでございます。  そこで、その程度のものは下がることが望ましいことなんですが、代理店のほうでは、そういうイメージの問題がありますので、サービスの向上で逃げようとか、あるいはこの際、イメージの問題もあるけれども、消費者サービスをやろう、この辺がいろいろ勘案どころといいますか、通産省としてはとりあえず、それぞれの輸入組合に対しまして値下げに努力するように、それからその辺の今後の見通し、それから報告するようにという通牒を出す準備を、いましておるところでございます。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 それは先ほど申し上げたとおり、今度の場合全国民が注視している問題なんです。それで、時計だとか洋酒だとか高級ないろいろなものは、それ自体は直接のあれはなくとも、大衆にとってみれば、ああこれがこんなに下がったという、こういう代表的な一つの品物なんですね。こういう問題について、政治的、政策的に見ても、もっと配意すべきだと私は思うのです。単にそれだけでなくて、いまのこれは、当然総代理店を軸にした輸入の機構の問題に入っていくわけです。それについていままでのような、やるようなやらぬような、実際やってない、こういうふうなことではなくて、明確に政府として、こういう問題に対して目を光らしてこういう処置をとっておるんだということだけは明らかにしないと、その他の問題についても示しは出てこない、私はこういうふうに思うのです。そういう点で、実際の具体的な例を一つ二つ取り上げたのですけれども、ぜひこの問題について長官、御配慮願いたいと思うのですが、ひとつ長官の御決意を伺いたい。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 私どももそう考えております。実効のある措置をとっていきたい、こういうふうに考えます。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 きょうの朝のテレビを拝聴しておりましたら、宮崎さんがテレビに出ておられまして、こういうことを申されておりましたね。実態をよく調べて、そして不当な問題があれば、公表等の形で消費者を教育をしていくということをおっしゃっておられましたけれども、これはどういう形でおやりになっていくつもりですか。

宮崎仁経済企画庁国民生活局長

○宮崎(仁)政府委員 昨日の第四調査部会の報告でも特に緊急的な問題としていわれておりますが、消費者に対する教育、情報提供ということをいわれております。現在、いま長官のお話のように各省の調査が行なわれておりますが、こういうものも公表いたしますし、各段階ごとにどういう動きになっておるかというようなことを、ひとつよくお知らせをする。その他いろんな面でいま民間委託調査なども出しておりますが、こういうものもできる限りひとつ公表してまいりたい。そして、消費者のほうでよく事情を承知していただいて、そして対抗していただくという面も必要じゃないか、こういう意味で実は申し上げたわけでございます。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 公表はいいのですけれども、たとえば官報のようなものに出しても、これはほとんど公表になりません。したがって、何か大衆が注意するような形で公表することが必要だし、もしこれをほんとうにやりますと、他のいろんなことでやるよりはこの問題は効果があります。それを公表という名だけの公表ではほとんど意味をなさないということですから、何か、たとえばテレビを使うとかあるいは特別な新聞記者発表をするとかいうような形を考えておられますか。

宮崎仁経済企画庁国民生活局長

○宮崎(仁)政府委員 あるいは大臣から御答弁いただいたほうがいいかもしれませんが、先ほどお話しの物価担当官会議の輸入品価格部会の調査、これが大体まとまりました。明日くらいに新聞に発表いたしたいと思っております。今後とも機会を見まして、こういったものについては、新聞あるいはその他の機関を通じてできるだけ広くわかるようにしていきたいと思います。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 それから、これは政府関係の問題ですけれども、たとえば畜産振興事業団とかあるいは糖価安定事業団とか、今度も何か生糸なんかのことでそういうことが議論されているようですけれども、こういう問題は、長官、事業団の名前で何か物価の引き上げ、あるいは引き下げをとめるような役割りを持っておった。これはいままで事業団が、業界の保護という問題があったのですけれども、今度の提言でもあるように、保護というウエートをぎりぎりまで下げていって、そして自由な輸入価格が反映するような措置をしたいということですから、事業団方式というものを、そのような意味で根本的にひとつ検討し直してみるというお考えはありませんか。

木村俊夫自由民主党経済企画庁長官

○木村国務大臣 もちろん、物価を安定させるためには供給力を確保するということも必要でしょうけれども、いままではえてして生産者本位でそういうことが行なわれてきたということはいなめません。そういう意味において、これを大きく消費者の保護という面に転換すべき時期であろうと思いますので、そのような政策、措置をとっていきたい、こう考えております。

和田耕作民社党

○和田(耕)委員 時間がもう来ましたけれども、どうかひとつ今度の問題は、せっかくの値下がりのチャンスだし、それから流通機構にしましても、あるいは政府の物価問題に対する取り組み方にしましても、国民に、ほんとうに政府はやっているということを示す非常にいい機会ですね。したがって、こういうふうな値下がりのできるチャンスを、一部の貿易業者とかあるいは取引業者、流通機構のいろいろな人たちがこれをもうけるということにならないように――その可能性が非常に強いですね。政府は、自由企業だから干渉できないんだなんということを言っていると、あるいは、自由な価格形成なんということを言っていると、この問題の成果はあがらないですね。したがって、ぎりぎりまでの行政指導なり、政府の持っている権限を駆使して、値下がりすべきものが末端の価格に反映できるような処置を近々のうちに、ひとつ企画庁長官としての責任において公表するような形で国民に周知してもらいたい。このことをお願い申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。

小林進日本社会党

○小林委員長 政府並びに参考人に対する有島重武君の質疑を続行いたします。有島君。

有島重武公明党

○有島委員 それでは、先ほどに引き続いて、ただいまだいぶ時間がたって、よく打ち合わせをなすってきたのだろうと思いますけれども、お答えいただきたいと思います。  先ほど伺いましたのは、食糧庁のほうでは古々米を破砕米として利用する、その方針は一番最初に話があったとおりでしたね。で、その際出てくる副産物の、特に微細米の価格三十四円十銭、これについては今後改めるというようなお話が最初あったわけでございますね。そして、この副産物の中には、から容器、これが食糧庁の概算であると六百二十四円、それから微細米、これが二千九百九十八円、それからぬか、これが二千三百三十五円、それで副産物収入が全部で五千九百五十七円と見積もっていらっしゃる。そして、これから加工経費二千六百六十九円を差し引いた差額の三千二百八十八円、これを業者のほうから徴収して、そして実質的な加工経費を業者のほうにも払う、そういうふうにしていらっしゃる。  そこで、私、いま問題にしておりますのはこの加工経費なんですけれども、この加工経費は、工場の設備にもよるでしょう。いろいろな交渉もございますでしょう。基準としては大体加工経費が二千六百六十九円になっておりますけれども、実際に個々の業者については加工経費が幾らなのであるか、それを高い順序からずっとお示しいただきたい、そういうふうにお願いしたわけです。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 最近、徴収の根拠として、加工経費並びに製品代、副産物の評価を行なって、差額三千二百八十八円を徴収金として徴収してきたことは事実であります。ただ、個々の要素について検討いたしますと、当初の見込みよりも実際に微細米等がビール原料で売れたとかいうふうなことがございますし、また工場経費につきましても、私どもが当初算定いたしましたときには、人件費等につきましても四十四年から四十五年当時の資料を用いて計算したとか、いろいろ現在までに事情の変遷がございます。検査院の御指摘のように、副産物の価格も変動があったじゃないかという点も、確かにおっしゃるとおりでございまして、私どもとしましては、御指摘の点もございましたので、今年じゅうにこの徴収金三千二百八十八円を改定すべく、いま作業中でございます。  個々の工場につきまして、五十二社くらいあるようでございますので、全部の工場につきまして調査はいたしておりますけれども、まだ個々のものについて集計がまとまっていない段階でございますので、本日、個々の工場について御説明をすることは不可能でございます。検査院のほうではあるいは御調査になったのがあるのかしれませんけれども、私どもの段階はまだそういう事情でございますので、いまここで実態調査の結果をまだ発表する段階ではございません。  いずれにいたしましても当初きめました加工賃は、現在各要素がかなり変動いたしております。したがいまして、その結果算出される徴収金というものも当然変動があってしかるべきことだと思いますので、この徴収金を早急に算定をし業界とも交渉すべく、またその交渉を年内に完了するように、いま鋭意努力中でございますので、それがまとまれば早急に実施に移したい、かように考えております。

有島重武公明党

○有島委員 いまのお話だと、加工経費については初めからわからなかったわけだ。大体の基準を立てただけで、これから調査するというのですね。実は二週間ばかり前からお願いしてあったんですね、出していただけないか。それだけの時間で間に合わなかったかもしれないけれども、このように、初めから加工経費ということは向こうにもわからない。それで、出てきたものの値段もあいまいである。こんなずさんなことでは国民は信頼していられない。非常にこれはけしからぬことだと思うのです。これは調査中であるといっても、ほんとうに一番高いところはどの辺なのか、幾らぐらい払っておるのか、一番低いところはどの辺なのか、そのことは言えませんか。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 当初発足のときでございまして、何ぶんにも従来こういう例はございませんので、また微細米等の価格につきましても、先ほど次長からも御説明申し上げましたが、どのくらいに売れるものか非常に見当がつけにくかったというような事情がございます。また、人件費等につきましても、この事業だけを単独でやるのではございませんので、本来の事業というものが業者にございまして、これはそのかたわらやるという事業でございまして、工場経費の割り振りあるいは償却費の割り振り等も、非常に技術的にもむずかしい問題でございますので、いま考えますと、そういう面では正確を欠いたじゃないかというのは、確かに結果的には私どもも御指摘のとおりだと思います。  それから、副産物の価格につきましても、当初見込みより、検査院の御指摘のとおり上がっておるじゃないかというお話でございますが、確かに検査院の御調査になったときそのような価格であったと私どもも認めております。しかし、またその価格も、現在では微細米は一キロ四十五円から四十七円に多少下がっておる。ぬかも十五円くらいに下がっておるというような変動要因もございますので、私どもは、できるだけ最近の時点の実態を調査をして、それに合わすべく年内に改定をいたしたい、かように考えておるわけでございます。

有島重武公明党

○有島委員 企画庁長官がお帰りになってしまったからあれですが、いまのお尋ねで、結局、まだこれから調査をするというようなお話でした。政府が一つの仕事を業者にお願いする、加工させるわけですね。そのときに、その加工経費がわからない。それで委託しておる。それで、そこの副産物収入の中でそれを適当にやれといったようなやり方では、非常にまずいと私は思うのですけれども、経済企画庁として、このことについてどうお感じになりますか。

宮崎仁経済企画庁国民生活局長

○宮崎(仁)政府委員 これは私のほうの主務としてお答えをすべきかどうか、ちょっと迷うわけでございますが、ただいま会計検査院のほうの御指摘もありましたように、今回の過剰米処理の問題というのが非常に重要な、国民的関心のもとに行なわれておりますだけに、ただいま御指摘がありましたように、その積算の根拠なり、あるいはその実行においていろいろ根拠が薄弱であったり、やり方がまずかったというふうに考えられる面がございます。これはできるだけ早く是正をする必要があるのではないか。ものの考え方としては、加工をお願いして、その結果副産物収入のほうがよけい出るから、その差額を徴収するというのですから、そのことそのものは別におかしくはないと思いますけれども、その基礎になる数字が、簡単な加工試験その他で行なわれておるのだとすれば、その辺についての準備をもっと十分やっておくべきではなかったのか。これは私の立場からの発言ということではなくて、私、単なる行政官としての感じとして申し上げておきたいと思います。

有島重武公明党

○有島委員 私どもはしろうとだからよくわからないわけなんだけれども、これは相当な開きがあるのじゃないかということは、食糧庁のほうでは大体お察しはできると思うのですけれども、大体その基準を境にして、高いところはこの辺まで行っているのじゃなかろうか、それから、低いところはこの辺まで行っているのじゃなかろうか、その程度はここで言われませんか、加工経費について。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 工場別の集計が完了すれば、あるいは上位の工場、下位の工場ということが判明すると思いますけれども、現段階では私ども、上位がどのくらい、下位がどのくらいという数字をまだ把握をいたしておりません。やはり人件費、金利その他の最初設定した後の変動要因というものを見る、政府の契約価格としてはあくまで平均的なものでやっていく、かような考えで対処をいたしたいと思います。

有島重武公明党

○有島委員 そういたしますと、ことしじゅうには大体結論が出て、今度は改善していくというお話ですね。いままでのは少しずさんであったということをお認めになったわけだ。そうですね。だけれども、現状を私たち知りたいわけですよ。どんなふうであったのをどんなふうに改善したのか、その中身のところを知っておきたいわけです。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 いろいろ調査の数字、また調査の収集にいま努力いたしておりますので、改善の内容につきましては、私どもでまだ最終的に固まっておりませんので、もう少しお待ち願って、その上で御説明を申し上げたいと思います。

有島重武公明党

○有島委員 それでは委員長に、各個々の加工経費についての資料をあとから提出していただくようにお願いしたいと思います。

小林進日本社会党

○小林委員長 食糧庁に申し上げますが、いまお聞きのとおりであります。ひとつ早急に資料を整えて委員会に提出されることを要望いたします。

有島重武公明党

○有島委員 こんなふうに、非常にあいまいな、ずさんなことがこういったところで行なわれていたことは、私は非常に残念に思うわけでございますけれども、なおもう一つ私は不審にたえないと思うのは、全麦連について調べましたところ、きょう代表者の方に来ていただきましたけれども、全麦連の専務理事の方は、元広島の食糧事務所長でいらっしゃる。それから常務理事の方は、元新潟の食糧事務所長でいらっしゃった。そういうふうに伺っています。こういった点について経済企画庁のほうでは、これは木村長官がいらっしゃったならば御意見を承りたいと思っていたのですが、どうお感じになりますか。

宮崎仁経済企画庁国民生活局長

○宮崎(仁)政府委員 この問題は、御承知のように公務員の退職後の問題として、人事院のほうでいろいろ管理いたしておる問題でございます。私も、その間の事情がよくわかりませんから、意見を申し上げるわけにまいりませんが、ただいまお聞きしたところでは、結局、このような仕事につきましては農林省で、おそらく技術関係で長いこと専門のお仕事をやっておられるわけでございますから、そういう経験なりあるいは技能ということを買われて、そういうお仕事につかれたのではないかと考えております。これはいろいろの場合にもあり得ることでございまして、それがよし悪しというような判断の問題は、これは人事院のほうで十分御検討の結果許可されたものではないか、こういうふうに考えております。

有島重武公明党

○有島委員 いま非常にあいまいな算定の中で事が行なわれていて、検査院の報告によれば、半期の間に一億四千万からの国損があったということがあったわけですね。その上、どういうものかなと思って少し調べてみたら、そういうことであった。これは問題にしなければならないのではないかと私は思うのですけれども、行政管理庁来ていらっしゃいますか。――どうなさいますか。

浅古迪行政管理庁行政監察局長

○浅古政府委員 ただいまこの場で問題になりました組合につきまして、私どもは調査いたしておりませんので、その間どういうふうになっているか、何とも意見を申し上げかねるところでございます。

有島重武公明党

○有島委員 調査しますか。

浅古迪行政管理庁行政監察局長

○浅古政府委員 検討いたしまして調査する必要があるということになりますれば、調査するということになると思います。十分検討させていただきたいと思います。

有島重武公明党

○有島委員 いまずっと、初めからお聞きになっていましたね。ですから、検討いたしましてもし何とかということは、やはりここには責任をもって来ていらっしゃるんだと思うのですけれども、もう一ぺん……。

浅古迪行政管理庁行政監察局長

○浅古政府委員 ただいまのお話ずっと伺っておりましたのですが、会計検査院のほうがまずお取り上げになっているわけでございます。会計検査院は憲法で定められた権威のある機関で、私どもといたしましては、こういう問題については大体会計検査院の御見解というものを尊重するという立場でおるわけでございます。

有島重武公明党

○有島委員 実はまだあるわけなんですよ。過剰処理米が流通しております関係団体ですね、みそに関していいますと、全国味噌工業協同組合連合会、この専務理事をやっていらっしゃる方は、元農林省農林経済局企業流通部食品油脂課長でいらっしゃる。それから、えさ関係でございます。協同組合日本飼料工場会、この専務理事をやっていらっしゃる方は、元経済企画庁調整局参事官をやっていらっしゃった。それから農林大臣の官房づきをやっていらっしゃる。そういうことです。それから、酪農関係でございますけれども全国酪農協連、この会長さんは、元農林省農林水産技術会議事務局長をやっていらっしゃる。それから、穀類でございます。全国穀類工業協同組合、この専務理事をやっていらっしゃる方は、宮崎県の食糧事務所の業務部長さんであった。――まだあるんですよ。どうお考えになりますか。

浅古迪行政管理庁行政監察局長

○浅古政府委員 いわゆる民間団体への公務員の天下りの問題をおっしゃっていらっしゃるのではないかと思うわけでございますが、民間団体でございますから、その人事につきまして、私たちの監察の権限外になっておるわけでございます。そういう意味で、あるいは御不満の点があるかと思いますが、私ども、天下りの問題につきましては消極的なお答えを申し上げる以外にないわけでございまして、監察局としての立場から、天下りがいいとか悪いとかということは申し上げる余地はないわけでございます。

有島重武公明党

○有島委員 このほかに、私は伺っておきたいことがあるのでお願いしたのですけれども、まだお答えが出ないのが、北海道の飼料協会というのがあります。それから、全国米菓工業組合というのがございます。それから日鶏連、それから全購連、この四つについての役員の方々で前歴が官吏出身者の方、これは食糧庁にお願いしてあったのですが、これは資料いただけますか。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 御指摘の中には食糧庁以外の人が相当多いように見られますので、いま資料提出の御要求の件につきましては、よく大臣と御相談の上、御要望があったということをお伝えいたしたいと思います。

有島重武公明党

○有島委員 これも委員長にお願いしておきます。  こうした過剰処理米、これからもまだ非常に膨大な量、六百五十万トンをこなしていくわけですよ。そういった中で、どうしてこんなずさんなことであったのか。初めてのことだから、初めてのことだからとおっしゃいますけれども、まあベテランぞろいでやっていらっしゃるわけです。それで、これをめぐってやはり国民は疑惑を持つんじゃないかと思うのですね。同じような問題がまだほかにもあるんじゃないか、これは十分考えられると思います。こうしたことについて、もう一ぺん経済企画庁のほうから、どんなふうにお考えになっているか、いまのお話を聞いていらして。

宮崎仁経済企画庁国民生活局長

○宮崎(仁)政府委員 問題は二つあるように拝聴をいたしました。  一つは過剰米処理のような、いままで経験しなかったような新しい事態に対して、業務として適正を期していかなければならないということでございます。この点について、当然国損を生ずるようなことがあってはなりませんし、また、いろいろ疑惑を受けるようなことがあってはならないということは、もう申すまでもないことでございます。もちろん農林省のほうでも、十分そういう点について御配慮をいただいておると思いますけれども、何ぶんにも未経験の点あるいは非常に急を要するというようなことのために、不十分であった点があるようにいま拝聴をいたしました。今後、これはわれわれとしても、十分ひとつ御努力をいただきたいと思うわけでございます。  それから、第二点の問題として、こういった事業を委託する先、あるいは仕事を頼むというような場合において、その先に、以前公務員であった方々が職を得ておるというような問題について、何らかそこに問題がありはしないか。これは御承知のとおり、いわゆる天下り問題としてしばしば指摘を受けておるところでございまして、政府全体といたしましても、こういったことについて疑惑を受けるようなことのないように適正にやるということを、総理以下たびたびお答えになっておるとおりでございます。現実の運用といたしましては、先ほど申し上げましたように、関係各省庁がそれぞれ自粛をするというのはもちろんでございますが、人事院がそういった点についての一種の基準をもって適否の判断をするということで、政府としては運営されておるわけであります。私は、それぞれ公務員として十分お仕事をされた方々が、その自分の持った経験なりあるいは技能を生かして有為のお仕事におつきになるということについて、何らやましいところはないと考えておりますけれども、しかし、それがその仕事の性質により、あるいは従来の仕事の関係によってそういったような疑いを持たれるようなことがあってはならない、この点については十分われわれとしても考えていかなければならない問題であると考えております。  すでにそういった方針のもとに内閣としての方針も出されておりますし、また、そういう運営が逐次行なわれておるわけでありますから、私としての御意見を申し上げるというような問題ではないと思いますので、この程度で……。

有島重武公明党

○有島委員 行政管理庁、いまお話があったように、実はことしの五月、国会で問題になりまして、特に食糧庁関係の外郭団体が多いということを佐藤総理が驚いた。そういうような外郭団体が多いということが一つ驚きであったのと、もう一つは、その団体の中にいわゆる天下りが多いということについて驚かれて、これは検討するということを言っていらっしゃるわけですよ。それは御存じですね。

浅古迪行政管理庁行政監察局長

○浅古政府委員 承知しております。

有島重武公明党

○有島委員 このことについて速急に検討していただきたいと私は思いますけれども、いかがですか。

浅古迪行政管理庁行政監察局長

○浅古政府委員 行政管理庁は、ことしの五月、佐藤総理の特命がございまして、公益法人に対する各省の監督状況を監察いたしたわけでございますが、それにつきまして、昨日、各省庁に勧告いたしたところでございます。  そのごく概要を申し上げますと、事業活動が行なわれていない、いわゆる休眠法人ですね、これに対しては、これは整理ができるように立法措置が必要になるわけでございますが、この立法措置を法務省としては急いでいただく。それから、単に活動があまり行なわれていないというような法人でございました場合には、事業活動を続けさせるか、あるいは解散に指導するのがいいか、そこらの判断を下して適当な措置をとっていただく、こういう点でございます。  それから、指導監督の強化でございますが、目的に沿ったような活動を行なっていない法人につきましては、指導監督を十分強化いたしまして、本来の目的に沿うような活動をやってもらうように各省配慮していただく。  第三番目の点は、公益法人がそもそも設立のときに各省の許可の基準というものを見ますと、非常に精粗まちまちなところがございますので、そういった許可に対しての基本的な事項につきましては統一的な基準を、すみやかに総理府が中心になってつくってもらう、こういう点でございます。  第四番目の点は、官庁の在職の職員でございます。これが法人の役職員を兼務しているというような例がございます。監督する立場にある官庁の職員が、監督される立場の公益法人の執行部の理事を兼ねるというようなことは、監督、被監督の関係でたいへん不明朗でございますので、こういうものは抑制してもらう。  大体おもな点は、こういう四つの点でございます。  で、この各省の公益法人に対する監督の行政の監察をやるにあたりまして、監督状況の裏づけをとると申しますか、裏づけを調査するという意味で百六の法人を抽出して調査したわけでございますが、この際も一応の観点として、旧公務員がその公益法人に入っている場合、これがどんなふうな仕事をやっているか。旧公務員だから公益法人の役職員になって悪いというわけではないと思います。その人の見識、力量を十分その場で発揮していただければ、それでよろしいのではないかと私どもは考えております。ただ、高給をはんでただ遊んでいるというようなことになりますと、これは適当でないと思いますが、さようなふぐあいな事例は、抽出した法人の中からは出てまいりませんでした。それで、この点につきましては勧告いたしておりません。

有島重武公明党

○有島委員 いまの通達ですか、それはいつ出されて、どなたからどこに出されたものですか。

浅古迪行政管理庁行政監察局長

○浅古政府委員 昨日、十二月の二十一日でございます。閣議で報告いたしまして、その後関係省全部に勧告いたしました。

有島重武公明党

○有島委員 お話の中にいままでの分と、それからお話の最後に入ってまいりましたけれども、これからの問題として通達が出たのですね。

浅古迪行政管理庁行政監察局長

○浅古政府委員 これからの問題と申しますか、現にある公益法人でも、活動が不活発なものだとか、あるいは許可の際に掲げました公益目的、こういうものに照らしまして、公益事業、公益に関する活動が十分でないというものは、十分目的に沿うように監督してもらうように勧告しているわけでございまして、言いますれば今後の問題ということになろうかと思います。

有島重武公明党

○有島委員 横道にそれてだいぶ時間をとりましたけれども、食糧庁のほうでは会計検査院の処置要求に応じて、先ほど何か四十七円というようなことばがちょっと出たと思いますけれども、微細米の価格を三十四円十銭から四十七円にする、そういう方針ですか。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 検査院の御調査なさった当時と現在とは、また時間的にも価格変動があるようであります。私どもで最近調査をしました微細米の点は、四十七円ないし四十五円という数字が出ておりますので、その辺をさらに精査をいたしまして、今度の改定には最近の時点のものをなるべく織り込みたい。もちろん、これは一ぺんきめた以上は始終動かすというわけにはいきませんので、その中にはある程度、この期間くらいはこの程度の変動であろうということも織り込んで算定をしなければなりません。それから、もちろんそれ以外の点のぬかの価格でございますとか、また工場経費につきましても、たとえば公共料金が修正になるというようなことがありますれば、その辺もさらに調整をしなければならぬと思っております。先ほど四十七円と申し上げましたのは、検査院の御調査になった当時よりは微細米のほうに価格変動があったようだという一例として申し上げたわけでございます。

有島重武公明党

○有島委員 それで、年内にこれを変更するということでございましたね。調査の上変更するというようなお話がさっきございましたですね。その際に、先ほど問題になっておりました加工経費等、いままでの契約のしかたそのものも、やはり検討なさいますね。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 徴収金算定を根本的に洗っておりますので、年内に変えて実施に移したいと思っております。  契約の方式というのは、御趣旨ちょっとよくわからないのでございますが、現在は、御承知のように古々米を渡しまして、その中から取れる、要するに菓子の原料になるべきものは政府が所有権を持っておりますから、これは政府が取得をして事業者に渡す。そこで加工の手間賃と、それからその際出てくるくずの微細米だとかぬかというものは業者が売ってよろしい、この評価と損益関係になるわけで、その両方の加工経費と副産物の売却見込み利益というものを相殺をして、その結果出てくるものが、おそらく今後も国が金をもらうということになると私は思います、その徴収金を取って計算をして、それで全国のどの業者とも一定の徴収金で契約をするということは、従来と変える必要がないのではないかというふうに思っておりますが、契約方式という御質問がちょっとわかりかねますので……。

有島重武公明党

○有島委員 国が玄米を委託する業者の方が加工する、それに加工賃が出るのは当然でございますね。そのときに副産物が出る。副産物収入は加工賃よりも高額である、そういうことになっておりますね。そこでその差し引きをもらう、これはいいんですよ。ところが、副産物の値段の算定について、これからもやるというわけだ。今度は加工賃のほうもあいまいだった。そんなようなことではだめだということがわかったので、今度は――さっき全麦連の方も、加工賃については何ら知らされておらないと言われたが、おらないんだけれども、実際には差額があるわけでしょう。そのような不健全なことがないようなそういう方式をとっていただきたい。そういうわけです。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 差額徴収金方式をとっておりますのは、結局三千円で請け負ってこの仕事をやってくれるかというような意味でございますから、こまかくは業者のほうにも、その三千円というような根拠は知らしておりません。私の考えとしましては、加工の際出てくる副産物、ぬか、これを国が一ぺん所有権を持ちまして、国が処分をする、加工賃は加工賃で別途に払うというのは、これは理論としては考えられるのでございますけれども、実際にぬかとか微細米というようなものを国が所有権を持って、これを物品管理法に従って管理をするということは技術的にもなかなかむずかしい問題でございますし、そういうものはやはり適時適切に商業ベースで処分をしていただくというのが、私は実際的でないかと思います。現在でも、御承知のように普通の米でも、国が玄米で売るということについて、消費者には精米でいくわけでございますけれども、ぬかが幾らに売れるかということを織り込んで政府としては玄米の払い下げ価格をきめるということでやっておりますし、委託加工の場合にも、非常に副産物でこまかいものが出てくるのは、これは業者が処分をして、その利益というものは政府で見込んで計算をするというのが実務的でないかと思っておりますので、もちろん、本日もるる御指摘のございました副産物の評価、これもなかなか、他の競合品との関係がございまして変動もございますけれども、それを適時適切に把握をすること、また加工品につきましても、公共料金、人件費等の変動もございますが、これを適時適切に把握することによって国の徴収金というものをしっかり把握していくということが、一番大事なのではなかろうか。一歩踏み越えて、ぬかとかいうものまでも国が取得をしてやるというような方式でありますと、国としても実務上なかなか処理しがたいし、物品管理法の範囲内でということになれば、むしろ経済的な、商業的な動き方というものがなかなか国としてもとりにくい、かえって国としてもめんどうなことになるのじゃないかというふうに考えております。したがいまして、契約方式の変更というよりも、徴収金の算定を的確にやるということで進みたいと考えております。

有島重武公明党

○有島委員 食糧庁は、微細米について四十五円ないし四十七円という評価を下された。ここでまた物価の視点に立ち返って、最後にちょっと経済企画庁のほうに伺いたいと思うのであります。  大体、先ほどからのお話によって、微細米類似品が市価で六十円前後で取引されているということでございましたね。実際使われる先は、しょうゆ、みそ、ビールそれからおせんべいなど、そういったことであるわけですね。それで、かなり大きい業者がみなついているわけです。これは一番最初に申し上げたとおり、私は全体の方式としては非常にいいと思っているのです。政府のほうで四十七円程度であるというふうに評価したのでございますから、ほかの類似品も、これは価格がその辺までもっと引き下げられるゆとりが十分あるのじゃないか、そのようにも私は考えるのですけれども、そうなりますと、ビールやみそなんかの原料も、もう少し安くする余地がまだあるのじゃないか。したがって、消費者のほうももう少し安くしてもらえるゆとりが、まだこういうところにもあるのじゃないか、こういうふうに私は考える。  問題が非常にきめこまかくなりますけれども、政府が流通機構をもっと明朗化するんだ、あるいは企画庁長官、さっき厳格にこれを見ていくというようなことを言っておられました。物価の問題はえたいが知れないようで、どんどん上がっていってしまうけれども、企画庁としては、こうしたこまかい問題にわたってももっとよく目を届かしていただいて、いままで安定安定といいながら上がっておりましたが、価格を引き下げていく方向というものを何か見出してもらいたい。先ほど和田先生からも時計とお酒のお話がございましたけれども、価格を下げていくのだという意欲を持っていただきたい。御所見を承って、私は終わりたいと思います。

宮崎仁経済企画庁国民生活局長

○宮崎(仁)政府委員 まことに御意見として、私どもも同じような気持ちを持っております。従来も、たとえば昨年しょうゆの値上げがありましたような際に、原料を押えておる食糧庁のほうにいろいろと御指導をお願いしまして、だいぶ値上げ幅を押えていくということをやっていただきました。そういう際にも、やはり食管物資として扱っておる、みそあるいはしょうゆの原料である米とか麦というものが非常に大きなウエートを占めるわけでございます。この工業原料として渡されるものの価格につきましては、当然コストということも考えに入れ、さらにそれがある程度古くなったりしますと、品質の問題その他いろいろの点が考慮されてそれぞれ価格がきまっていく、こういうように承知をいたしております。これに非常にむずかしい問題もあることは、ただいま御指摘のあったことでもわかるわけでございますが、食糧庁の業務として、非常に一生懸命になってこの辺についての適正を期しておられるということについては、私どもも信じておるわけでございます。物価問題としては、こういったような政府が管理するような物資につきましては、特に簡単な値上げが行なわれるようなことがないように、できるだけそういう面からの価格抑制の働くように運営をしていただきたいと思うわけでございます。  個々のものになりますと、非常に特殊な技術的な問題がございますから、私どもとして目が及ばないものもあるかもしれませんけれども、それぞれかなりのウエートを持ったようなものにつきましては、私どもとしても十分そういう点について勉強をしまして、そして適時にひとつ食糧庁のほうにもこれを要請をするというようなことも考えたいし、必要よっては民間側のほうから調査をしてみて、その結果で何らかの申し入れをする必要があればやっていく、こういう形でできるだけ御趣旨に沿うように運営してまいりたいと思います。

有島重武公明党

○有島委員 全麦連の方々、どうもたいへんありがとうございました。  これで質問を終わります。

小林進日本社会党

○小林委員長 これにて政府並びに参考人に対する質疑は終了いたしました。  参考人の方々には、長時間にわたり御意見をお述べいただきまして、ありがとうございました。委員会を代表してお礼を申し上げます。  本日は、これにて散会をいたします。    午後一時五十分散会

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