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67回国会衆議院1971/10/26

運輸委員会日本国有鉄道に関する小委員会 第2号

発言数
17
登壇者
5
会派数
4
開催日
1971/10/26

会議録

徳安實藏自由民主党

○徳安小委員長 これより運輸委員会日本国有鉄道に関する小委員会を開会いたします。  日本国有鉄道に関する件について調査を進めます。  この際、加藤委員から提案されておりました十二項目について、小委員各位の御意見を承ることにいたしたいと思います。順次発言を許します。久保三郎君。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 いまの委員長からのお話でありますが、加藤委員から提案というか、大体こういう問題についてどうだろうかというお話が前にあった次第です。これは大体問題点であることは言うまでもないのでありますが、いままで私どものほうでは、四十三年以来、大体この中の大半の問題について実際は提言をしてきているのです。そこで、もちろん新しい問題もございますから、これに対する回答というようなことじゃなく、また皆さんからいろいろ御意見も出ておりますから、私のほうの考え方も一応申し上げておいたほうがいいのじゃなかろうかと思うので、これから申し上げたいと思います。  それからもう一つは、この小委員会の運び方についてであります。これは別な機会にお話をお願いしたほうがいいかもしれませんが、小委員会の発足の当時の申し合わせというか話し合いもあることでありますから、そういうものを踏まえながら進めていったらいいと私は思っているのです。そういうことでありますから、これはあとから機会を見てお願いしたいと思います。  まず第一に、国鉄の再建問題、言うならば最近では財政再建といって、経営上の、財政的な再建を重点にやってきているようでありますが、てまえどものほうの再建は、もちろん財政も主要な部分でありますが、それを含めた経営全体の再建をこの際はかるべきであるというのが主張であります。もちろん、皆さんの御主張もそういうことだろうと思うのですが、ただ、行きがかり上、財政再建というのが通り相場になっているからそういうふうにいっているだけだと思うのでありますが、そういうふうに考えてきております。  そこで、今日の経営悪化の原因には幾つか問題があるし、加藤委員からの問題点というか、そういうものにも直接触れるのでありますが、大まかに見て三つあると思うのです。  一つは、国鉄が近代的な現代における交通機関としての特性を十分発揮できない状態にあるということだと思うのです。これが発揮できないために、これは制度的の問題もあるし、それから技術的なものもあるし、ひっくるめて言うならば財政的なものもあるし、制度的なものもありますが、いずれにしても、近代的な交通機関としての特性が発揮できない状態にある、これが経営の再建というか、悪化が出てきた原因だと思う。  それからもう一つは、企業そのものに、言うならば国鉄の企業は独立採算制、公共企業体ということでありますが、わかりいいようでわかりにくいのがこの企業体の性格だと思うのです。このあいまいといったら語弊がありますが、私はあいまいだと多少考えておるのでございますが、一つは公共企業体の日本国有鉄道の前の、いわゆる政府直轄の国家事業としての国鉄、そういう性格を、もちろん歴史的には当然でありますが、引き継いでいるわけです。その上に、今度新しいコーポレーションとしての性格を衣として着せている。だからちょいちょい衣の下からよろいが出るというかっこうで、どうもなじめないでいるのだろうと思う。そういう制度的なものが一つあります。  それから三つ目には、言うまでもありませんが、国鉄の投資効果というものは非常に長い期間かけて出てくるものでありますから、一般の企業と同じような資本費を払っていては、言うならばうまくいかないのは当然であります。そればかりじゃなくて、新しい投資をする場合に、普通の企業ならば、これは資本を増加するという立場なんでありますが、国鉄の資本金は、見ようはいろいろありますが、極端な言い方をすれば、八十九億の政府出資という形があるだけで、あとの固定資産、現在三兆何千億持っているかと思うのでありますが、これは全部運賃と借金で残してきた、言うならば資本だろうと思うのです。そういうところにどうにも前進できない重荷をしょっている。四十五年度決算では、御承知のように千五百十七億というかなり膨大な、企業としては決定的なダメージを受けるような欠損を出している、こういうのが大きな原因であろう。  もちろん、論者によれば、企業としての中での人件費の割合について言及する向きがあります。われわれ自身も、企業として考えた場合に、経費が少ないことを望むのは、これはだれしも同じでありまして、少ないほうがいいことは事実であります。しかし、国鉄という企業はサービス企業であり、しかもストックのきかない生産と販売をしております。そういう関係からして、一般の企業とは非常に違うものであるわけです。それからもう一つ、国鉄の特殊性というのは、まあ国鉄ばかりじゃありませんが、輸送全体、これは陸海空全体を含めて、輸送産業、輸送企業というのは他産業に従属した形で成長しあるいは衰退してきている特性を持っています。そういうことでありますから、当然、言うならば弱い形で押しつけられる形でいる。そういう二重三重の不利な条件の中でやってきておりますから、一般的な企業としての見方をすることは、これは多少、誤りとは言えないが、別な観点から見る必要がある。まあ、いずれにしても、資本費の増加はこの企業を継続するにふさわしくない重圧になってきている。  それから、企業が膨大でありますから、もう一つつけ加えて言うならば、諸制度がぎこちなく、ニュートラルにできかねている。気持ちは前だれでやろうとしても、組織や諸制度は官僚的なものがいまでもずっと残っているわけであります。もちろん、この官僚的も、いい意味では国鉄という膨大な企業、そして人間の命と財産を預かる企業でありますから必要なところもあります。しかし、これはこの企業を切り回していくのには不必要であり、妨害になっていることは事実なんでありますから、そういうものを取り除くことをしてやらねば、だれがやってもいまの状態から脱却することは不可能だろうと思うのであります。  それからもう一つは、小手先細工の少しばかりの財政再建の名のもとの助成ではできかねるということ、これはもう与党の皆さんもお認めになっているとおりでありまして、別にわれわれが先に言ったとか言わぬとかの問題ではなくて、それが本質的なものだということは、この小委員会を開いた当初から、たとえば關谷委員からもお話があったとおりでありまして、これにメスを入れないで、それ以外の小さいところに多少の工作をしてみたところで、残念ながら決定的にこれを好転することは不可能だろうと思うのであります。これはもう世論の一致するところ、小委員会の一致するところだろうと私は思っています。  そういうことを考えて、四十三年には御承知のように、国鉄再建方策というようなものを出して、具体的な法案としては再建整備法というものを出して、皆さんにも御審議というか、お考えをいただいたのであります。しかし、これはもちろん、当時政府側からは財政再建特別措置法というようなものが提案されまして、対案としてしか扱われなかったのであります。非常に残念にいまでも思っているわけです。しかし幸い、いま申し上げたように、各党ともこれはもう常識的なお話になっていることは、私がたいへん心強く喜んでいるわけでありまして、どうかこの小委員会においてもそういう抜本的な、基本的なことについて、もしも各党一致して共通点があるならば、これを推進していくことについて、われわれも微力ですが協力を惜しまないことをここにつけ加えておきます。  そこで、多少長くなりますが、これらのことを前提にしてわれわれが考えてきたことを、幾つかに分けて御参考に申し上げたいと思うのでありますが、まず第一に、この国鉄が近代的な交通機関として整備されなければならぬということは先ほども申し上げたとおりであります。整備の方法はどうかというと、実は政府はこの春の通常国会まで、総合交通体系をつくる中でその分野を確立していくんだということで、何か総合交通体系ができれば青い鳥の飛んでくるような話をして、国会をまあ乗り切ってきたわけであります。当時からわれわれは、そういうものの中からだけでは残念ながら出ないではないか、しかしそう言うなら、一応その青い鳥が出るか黒い鳥が出るかわからぬが待っていよう、青い鳥よりは焼き鳥がほしいんだという話も出たのは御承知のとおりであります。で、青い鳥は何なのかといったら、青い鳥はやはり心に描く鳥でありますから、心に描く鳥だけでは現実に再建できないことはもう言うまでもありません。  そこで、この間も総合交通体系、運輸省の運輸政策審議会でありますか、そこから答申された中では、残念ながら、皆さんも御承知のとおり、財政再建についてはこれは言及できなかったというのが率直な回答であります。しかしいずれにしても、陸海空全体を含めた輸送機関の中での国鉄の輸送分野というか、分担すべきところは、おおよそこれは概念的には、いわゆる青い鳥としては、おわかりのとおり都市間の旅客あるいは大量の貨物輸送、それから通勤輸送、まあ大体こういう三つの分野が青い鳥と称されるものの、総合交通体系の中における国鉄のポジションだろうと私は思うのです。もちろん、これがすべてでそれ以外には何もないということじゃなくて、中心として将来成長させるのにはそういうものであろう。だからそういうところに体質を改善していくことがまず必要だ、こういうふうに考えていいと思うのです。これはまあ皆さんも百も承知、二百も合点のところでありましょう。  そこで、それならばどうするかということですが、これがやはりいままでのような単なる長期計画、中身は国鉄自体におまかせするということでなくて、主要幹線区別にその増強計画をやはり立ててもらうということです。いまは国鉄の意のままにこれは左右されているといっても過言ではない。われわれ自身も国鉄におまかせすることについて不満があるわけではありませんけれども、国民の一人として、いかなる基幹線区がどの年次には新しい国鉄として整備されるのか、これはやはり知らなければいけないし、国鉄も国民大衆に知らして、それに必要な資金なりくふうというものを、協力を求めるべきだと思うのであります。そういう意味で前から提唱しているように、われわれ自身はこの線区別の、いま申し上げた大体三つを重点にした整備計画を立てて、これに応じての工事をしてもらうということが第一点であります。これは当面来年度からとしてわれわれとしては、やはり長期計画は一応のけじめでありますから、いま立っている五十三年度までの仕上がりを考えています。これはあえて十年計画とかいうものにしなかったのは、五十三年という約束を一ぺんしたんだから、だからその約束の期間でどの程度できるか一生懸命やってみるというのが正しいと思うので、四十七年度から五十三年度までの整備計画を立てるということです。しかし、これでも七年間でありますからかなり長期でありますし、試験その他工事のぐあいもありますので、われわれはさらにこの中身を区切って前半四カ年間をまず対象に具体的に考えていこう、あとの三カ年については前半の四カ年の実績、その推移に応じてこの資金あるいは工事規模、こういうものを考えていったらどうか、こういうのが中身であります。当面は年間の改良工事の資金は五千億程度、やはり思い切って考えてほしい。というのは、ちびちびでは残念ながら国鉄の経営はよくならぬ。同じ金を出すのならば短い期間に出してもらいたいということで、多少ふろしきを広げたかっこうがあるかもしれませんが約五千億出そう。この資金計画について一番問題なのは金をどうするかの問題です。これはきのうもわがほうの平和経済国民会議で発表したとおり、これはやはりある程度公債発行によって処理するべき筋合いかもしれません。いずれにしてもそういうところでやっていこうということです。  それから次には、これはいま申し上げたのはすでにある線区の区間、幹線、亜幹線の増強の問題であります。中身は言うまでもありません。電化、複線を中心にしてやっていく。いまどき単線の鉄道なんというのは使いものにならないのでありますから、それをいうなら幹線の中でもいまだに単線のものがある。それから電化じゃなくちゃいけないのは当然であります、いろいろな公害の問題その他がありますから。それからスピードの問題、そういうものを考えまして複線、電化を中心にして整備していくということであります。  それからもう一つは、この通勤輸送の増強もやはり中身で考えてもらいたい。言うまでもありませんが、いまだに解消できないのは通勤輸送でありますが、もちろんてまえどもといたしましては、都市における通勤輸送は都市交通政策の中で、全体の一つとして国鉄の問題を取り上げているわけでありますが、やはりその一環として長期計画の中でやっていこう、こういうことであります。  それからもう一つ、国鉄の増強されねばならない大きな分野は、やはり貨物輸送の問題であります。これは経営を好転させるということばかりじゃなくて、いま陸海空全体を通じての物資の輸送、流通機構、物的流通の問題は、これは新しい七〇年代の大きな問題だと私は思うのです。しかし、いまのように道路中心の輸送をそれじゃやっていけるのかどうかというと、これは残念ながらもうすでに皆さんも御承知のように、にっちもさっちもいかない状態です。これを解決するのには国鉄の基幹的な輸送が整備されなければならぬ。これは単にフレートライナーとコンテナだけが整備されればいいということではなくて、小口全体を含めてやはり整備される。たとえば、この東京都においての白ナンバーを規制していく、青ナンバーを確保しようというのは常識になりました。ところが白ナンバーでも中小企業の持っている小さいトラックは規制したらどうなるかという問題が当面出てきます、一つの例でありますが。それをやるのはやはり国鉄という大きな世帯以外にできないだろうという考えを持っているんです。われわれはいま党内で策定中でありますが、そういうものを含めて、トラックと鉄道の問題を中心に中小企業と輸送の問題を中心にして輸送公社案なるものをいま検討中であります。いずれ案の段階で皆さんにもお話を申し上げてお知恵を拝借するなり、われわれのほうの意見もくんでほしいと思っていますが、そういう意味で、貨物の輸送を増強し近代化していく、こういうことが言われていいと思うのです。これはおおむね既設線区の改良の問題であります。  二番目には新幹線の問題でありますが、新幹線鉄道網整備法でありますか、これはすでに先年成立しておりますが、幸い別表は削られておりますので安心しているわけであります。これも野方図に七千キロとか九千キロとかのものをつくっていけば、いまのような体制の中では、残念ながら一両の新幹線列車とか一日に五往復の新幹線とかこういうのが出てくると思う。しかし、それはあってもいいと思うのですよ。必要ならばそういうものはやはりあってもいいと思う、いまの国鉄の実態と同じように。しかし、その裏づけの体制がないままに七千キロを建設するのはこれはいかがかと思うので、これはわれわれとしてはペンディングであります。そこで、いま計画に着手しあるいは着手しようとしている山陽新幹線とか九州あるいは上越あるいは東北、成田、こういうものはやはり重点的に一刻も早く完成させる方向で行くべきだと思うのであります。しかし、これも資金的にはまずまずこの辺の区間ならば経営としてペイするであろうという考えを持っています。ペイする企業は既設線区と区別した資金対策でいい、こういうふうに思う。だから、先ほど申し上げた年間五千億の改良工事費の中には新幹線の費用は入らなかった。これは別途立てるということであります。  それから、次にはローカル線の問題があります。地方線区の問題はどうするのかということ。これはまさに地方の線区は国鉄の企業サイドからこの線区をはずせの、はずさないのということであってはならない。国鉄というのはもうすでに御承知のように全国を一体的に運営する、これは言うなら国鉄の特性であります。一体的に運営できないならば国鉄の名に値しないものだと私は思っています。ほかの企業じゃできない。国家企業だからできるのであります。そこで税金が所得の再配分をするように、国鉄はやはり輸送というものを国民大衆に対して再配分する機能を持っています。そういう意味からいっても、支線区というのは単に国鉄の経営というか、線区別の計算による赤字、黒字の観点からものさしをはめてどうするということであってはならないということであります。そこで、もしもどうしてもというならば、これはわれわれはいま策定中でありますが、地方交通整備、そういう観点からそのサークルにおける交通はどうあるべきか、良質な提供はどうしたらいいのかという前向きの姿勢で考える筋合いでありまして、これはそういう意味で、たとえば八十三線区の撤去の問題は、国鉄の経営サイドから出た構想に対してはわれわれは賛成しかねるということを一言申し上げておきます。  それから、次には新線建設の問題でありますが、新線建設はまずてっぺんから全部中止をしてもらう。しかしながら中止をするといっても、たとえばこれをやれば早急に経済開発ができるというようなもの、それから既設線区の輸送改善に大いに貢献ができるというようなもの、それから大規模開発計画に関係しているもの、それから工事を中止することによって、計算してみたならば損害のほうが大きいというものはこれはやるほかありません。この四つないし五つの範疇以外のものは一切調査線はそのままストップ、言うならば全部ですよ。そうして残った、やらねばならぬものには資金と技術を重点的に注入していくという方法をとるべきであります。  さらに、あわせて鉄道敷設法はこの際全面的に廃止する、別表を含めて廃止するということであります。中身はもうすでにお話を申し上げる必要はない。ただし、これは新幹線鉄道網整備法に関係する部分が、こまかいことでありますが、ありますから、これは別途に考えていこうということであります。  それからもう一つは、国鉄経営の近代化、合理化の問題であります。これはしさいにこれから検討しなければならぬと思うのでありますが、まだまだ旧態依然的な制度が先ほど申し上げたようにあります。この間も、一つの例でありますが、木次線に調査に参りました。これは十月一日から無人化駅が幾つかできました。そのうちの四つでありますが、四つは、現地へ行って話を聞いたらば、無人扱いなんです。お客さんは乗せます、しかし駅員はおらぬということになっておるんです。それではほんとうに駅員は一人もおらないかというと、駅長と助役がいるんだというのです。駅長と助役がいてどうして無人化駅なんだという話なんです。これは言うまでもありませんが、きのうの事故にも関係するかもしれませんが、単線区間でありまして、タブレットによるところの閉塞方式をとっている。国鉄の運転規程によりますれば、このタブレットを扱う者は駅長でなくてはいけないことになっているようであります。これは明治以来から今日まで。そういうことがはたして近代化された国鉄としていいのかどうか。タブレットを扱うというのは、いわゆる人間が間違ってはいけないから、お互いに機械的な操作を人間との組み合わせによって安全をさらに確保しようということであります、御承知だと思うのでありますが。これは大体機械の扱いさえ間違いなくできる者があればそれでいいはずなんであります。何なら機関士がおりてきて、そういう閑散線区ならたたいてもいいはずなんです。しかも駅長と助役がいるから転轍機でも扱うのかと思ったら、転轍機は割り出し転轍機と称してスプリングポイントでありますから、これは必要ないという。ずいぶん、私は国民の一人として不満なんです。きょうは総裁もいらっしゃるから、いつかもお話を申し上げたが、私は国鉄を愛すればこそ言うのです。こんなことが後生大事に守られているところに私は問題があると思うのです。そういう意味で、近代化というのはもう少しお互い身の回りを見ればたくさんあると思うのです。いずれにしても、安全輸送と輸送サービスの向上という観点から近代化や合理化はしてほしい。たとえば、券売機という自動販売で切符を売る機械があります。これはいつか申し上げたかと思うのでありますが、東京都内の駅で出札の窓口は一つもない、全部自動販売機だけの駅があったそうであります、いまはなくなったと思うのでありますが。夜の十時になると売店も締まってしまう。これはコインがなければ切符が買えない。両がえするところは売店でとありますが、売店は締まっておるのでありますから、この人は残念ながら電車に乗れなかったという話をある新聞記者から当時聞きました。これがはたして合理化、近代化かというと、これはちっとも合理化でも近代化でもない。なぜなら、国鉄というのはお客と荷物を輸送するものであって拒否するものではないということであります。そういうこともひとつ考えていただきたいことだと私は思うのであります。  次には財政措置の問題でありますが、御承知のようにもうすでにこれは私から申し上げる必要はない。各党でも財政措置についてはお考えのようであります。特に与党の皆さんの中でも、運輸省もこのごろやっと何かそういう案を、与党のあと押しか何かあったのでしょうね、そういう話をするようになってきた。大進歩だと思っているのです、実際。私は、そんなことをもう少し早くやれなかったのかというんですよ。そんな文句はあとにして、財政措置、結局年来われわれが言っているのは、皆さんもおっしゃっているとおりでありまして、いま重圧になっている長期債務というものをどうするかという問題ですね。この一点に大きな柱があると思うのです。結局われわれのいまの提言は、あらためて四十七年度から、四十六年度末の長期債務の残高に対して、この利子は少なくとも政府で全額めんどうを見てもらおうということであります。あえて私はこの元本について言及しないのは、借りた金を返すという原則は必要だと思うのです。少なくとも利息はめんどうを見てもらう、高い利息ですから、企業に見合わないのですから。これが一つ。  それからもう一つ、この元本になぜ言及しないか。あとから申し上げます公共負担の問題もありますから、それとのかね合いで元本はそのまま返してもらう。利息のほうは全額めんどうを見てもらう。これは五十三年度まで約束をしてもらいたいということであります。  それから先ほど申し上げた在来線の改良工事費五千億についてであります。これは先ほど申し上げたように、さしあたり四カ年間は毎年五千億の規模でやってもらう。それで、これに対する利息ですね。これは最近運輸省も三分五厘という、やっと開拓、災害並みの話をしてまいりましたから、われわれもそのほうがわかりやすいと思う。新幹線でなくて、このほうが必要だと思う。そこで、改良工事費に対する利子負担は三分五厘に相当するように資金手当てをするということであります。これは利子補給もあるだろう、政府出資もあるだろうということであります。  それから次には、公共負担法の制定であります。これは現在というか、さっきも申し上げたとおり、国鉄の機能は機能としてやはり正しく国民の生活の中に伸ばしていくことが私はいいことだと思う。たとえば、文教政策に必要な学生の割引はやはり存続すべきだと思う。そういうことを考えれば、しかしこれは国家政策でありますから、国家政策が、公共企業体という独立採算制のワクの中でその政策を実行する責任はないし、経営の責任はそこまではないのであります。だから、いま申し上げたような公共負担と称されるものは、やはり負担法によって国家がしよう、国鉄の経営の責任ではないということを明確にして、いまのように自発的に自分から割り引いているようなかっこうは、これはやめてもらう。それから法定割引以上のものは自発的には割り引きさせない。営業割引以外はやらせないというようなことで、公共負担法を制定する。これは七、八年前に一ぺん提案したことがあるのでありますが、時期尚早でありましてお認めいただけなかったのでありますが、そのうち内容をまたお話し申し上げますので御検討をいただきたいことだと思うのであります。  次には、機構制度の改革であります。これは言うまでもありませんが、国鉄の経営は理事会が中心であります。監査は監査委員会であります。これはあまり役に立たない委員会だと思っています。それから経営の問題についてはいろいろ御議論があるし、また議論してほしいのでありますが、私は、この際理事会はやめろ、そこで経営委員会をつくっていこう、そのほうがいいじゃないか。そして外部からも有能な士を、常勤で少し入れたらどうか。そして監査委員会は監事ということで置こう、こういうふうなことでありまして、これは皆さんに御議論をいただきたい点の一つであります。いずれにしても、いまの理事会制度をやめて経営委員会に持っていったらどうだろうかということであります。  それから先般来問題になっております能力開発課というようなものは、この際やめてもらおう。というのは多言を要しません。機構簡素化の時代に逆行をしてこういうものをつくったところにも問題があるし、こういう機構があるからよけいなことまですることにもなるしというので、これはやめてもらったらどうか。  それから次には、これは年来主張しているのでありますが、駐在運輸長制度というものがございますが、これをやめてもらう。駐在運輸長というものは、現場の第一線の管理者を監督して歩く機構のようであります。だから現場の駅長や区長というものは自分の職務権限が、一部駐在運輸長によって巡回されるたびに剥奪される。そのために管理者の意識が薄れていく。そのための主体性の欠除がマル生運動にもあらわれていることを私は知っております。だから現場長をたくさんつくることが能じゃなくて、少なくて優秀なものをつくってこれに一線はすべてまかせて、能力のない者は配置がえを適確にやっていくというのが経営の方針かと私は思っています。だから駐在運輸長なんていうような、まるでゲー・ペ一・ウー的な存在などはこの際やめていこうじゃないか。  それから次には公安官制度でありますが、これも歴史はいまさら説く必要はありません。もはや現在の国鉄には無用の長物であります。これはむしろ旅客の輸送の安全と荷物の事故防止なら別なほうでやったらいいし、しかも、司法警察官吏の職務は、従来にもあったとおり現場の第一線の駅長、区長、助役あるいは車掌、そういう者がいまでも持っていると思う。これらの機能を使えばこと足りる。というのは、公安官全体が鉄道部内に起きた犯罪やあるいは現に起こりつつある事故に対して対処できるかというと、これははんぱでできない。やはり最終的には警察なり何なりの手をかりなければできないのでありますから、こういうものを置くことは誤りであります。  それから人事交流の上で、警察庁と国鉄の人事交流はこの際はおやめになったほうがいいのではないか。というのは、警察から学び取ることがあるだろうか。むしろ経営ということならば、大会社というかいろいろなよその民間企業との間の交流のほうがよろしい、そのほうがいい。警察との間、その他の間での交流は意味がない。運輸省との間の交流はもちろんけっこうでありますが、しかし警察はあまり関係がないと私は思うのでありまして、この際はそういうものもおやめになったらどうか、こういうことであります。  次には経費の節約であります。特に資材費、工事費の節約であります。これは四十三年度には全部一割天引きで節約しましょうということを提案しておりました。しかしこれはあまりにも機械的であります。しかも、この工事費にしてもあるいは物資の購入にしても、みんなほとんど随意契約が多いのであります。大体年間おそらく工事費と物件費を入れて六千億くらいになると思うのでありますが、この一割を節約すれば六百億になるのですね。私知っています。ずいぶん割高な工事ができているということを知っている。いつかもこれは申し上げました。鉛の雨が降るための雨どい受けかと言ったことがありますが、雨どい受け一本とってもたいへんながんじょうなものをくっけてある、国鉄の場合は。われわれのほうでは針金より少し程度のよいもので雨どいを受けているのであります。ところが国鉄の修繕小屋のものは鉛の雨でも降ってくるのではなかろうかと思うほどのがんじょう左ものを取りつけているという話をずっと前にしました。こういうものは結局官僚制のしわざだと私は思っています。国鉄再建にあってはできぬといっては過言でありますが、獅子身中の虫ではなかろうかと思うのであります。こういう工事を見のがしているところに問題がある。機械的にものごとを判断してやっていくこれは誤りである。それから車両その他にしても、車両工業も最近はたいへん不景気で困っていらっしゃるようです。しかし、それ以上に国鉄企業は困っているのでありますから、国鉄の買う資材、特殊車両とかその他ありますね、国鉄以外に使えないもの、こういうものの単価については、もう少しメスを入れて引き下げのくふうをしてもらいたい。工事費についてはさっきも申し上げたように、安全輸送に直接関係のあるものは別として、それ以外のものはやめて、普通世間並みの工事費にしてもらいたい。それでありますから、競争入札とか価格の見積もり制度とか、そういうものはこの際ひとつ検討してもらいたい、こういうふうに思います。  以上が大体申し上げたい点でありましたが、最後に国鉄の業務範囲の問題があります。  最近国鉄の再建については、国鉄はもうからぬところばかりやっている。自分でやればもうかるところもあるから、業務範囲を拡大したらどうかということであります。これはそのとおりに受け取っていいかもしれません。しかしいままで投資した企業で黒字になっている企業は一つもありませんと言っては過言かもしれません。一つあります。私のほうに近いところに小名浜臨港鉄道というのが黒字であります。これはどういうかげんかわかりません。あとはみんなこれは赤字であります。投資会社が赤字であることを私は取り上げようとするものではないのであります。赤字であるということは経営がうまくいかないのではないか。うまくいかないということは、国鉄にとってはプラスではないだろうということであります。たとえば、臨港鉄道一つとりましても、臨港鉄道は、進出した企業なり資本が必要ならば自分で資本投下して鉄道をつくるんではなかろうかと思うんですね。そこに国鉄がなけなしの資金から銭を出して投資する必要はないだろう。むしろ技術だけを貸してやったらどうかというふうに考えもするわけであります。  それから業務範囲を拡大してということでいろいろなことをやりたいようでありますが、国鉄の輸送に直結していないものをやったところでどうにもならぬではないか。たとえば、倉庫一つをとっても、荷物がトラックに渡るようなところの荷物だけで、鉄道には乗らないところの荷物だけを扱う倉庫が、国鉄にとって何のプラスになるかと思っています。ただし遊休の土地を使い、資金があるからここで企業として幾らかでもプラスしていこうというなら、これは別であります。しかし、自分の企業に直接プラスになるものをほったらかしておいて投資はどうかと思うので、この点は考えてもらいたいということであります。  それからもう一つは、いま自分でやっている仕事自体もこれはよそに分けて外注なり下請に出しているものがたくさんあります。当初はそれなりの理屈なり理論なりメリットもあったかもしれませんが、いまや再検討すべき時期だと私は思っているのです。たとえば、要員を削減するというので、一生懸命に業務を切り捨てていったのでありますが、残念ながら国鉄全体で下請や外注も全部含めて使っている労働力というものは、いまはおそらく前より多くなっているはずであります。だから、労働力の確保というものは全体のバランスからいってもこれは検討する必要がある。それから、企業の中でも、はたして下請、外注が正しいかどうかもこれは考えていく必要がある。こういうさなかでありますから、にわかに業務範囲の拡大についてはわれわれは結論を出しかねる。いまやっている事態を再検討することが先である、こういうふうに考えます。もしもやるならば、この書いたものには書いてありませんが、やるならば直営でおやりください、十分ペイする観点からおやりくださいということを申し上げざるを得ないのであります。  たいへん長くなりましたが、大体私どもがいままで考えていたことを整理すれば、大ざっぱに申し上げますればいままで申し上げたとおりでありますので、どうか御検討をいただくよう切にお願いして終わります。ありがとうございました。

徳安實藏自由民主党

○徳安小委員長 河村勝君。

河村勝民社党

○河村小委員 私のほうから、国鉄再建についての案を説明させていただきます。時間の関係がありますので演説は省略をいたしまして、考え方の骨子だけ申し上げて、あとは資料をお配りいたしましたので、それをかいつまんで御説明をいたします。  国鉄は、過去から引き続いた債務が非常に膨大であって、それがこれからの再建の最大の足かせになっていることは間違いございません。その点はいま久保委員の言われたことと同じでありますので、この際、過去の債務については全額たな上げあるいは政府債務に肩がわりする、そういう考え方をとります。それから、その上で広義の公共負担、いろいろな種類の公共負担を是正して、それで競争条件、自由な競争ができるような体質にすることと、それからこの点も久保委員の考え方と同じでありますが、投資については、国鉄の投資は他の企業に比べて懐妊期間が非常に長い。それが非常な負担になりますから、その負担の軽減をする。大体こういう三つを前提としてまいりますれば、総合交通政策、これは中身はまだ明らかでございませんが、総合交通政策の基本になっている考え方をもとにしますと、これからの労働力の不足とそれから公害の拡大、こういうものを考えますると、大体総合通政策の考え方の基礎になっております。今後の輸送分野の変わり方、変化というものは大体肯定できますので、ああした想定に基づいて総合交通政策を推進していけば、こうした形で身軽になって国鉄がほんとうに近代化、合理化に努力すれば、六十年を目標にすれば必ず採算がとれるはずだ、そういうたてまえでございます。しかし、それまでの間、いわゆる地方交通線、赤字ローカル線、こういうものの負担が大きいわけでありますから、そういうものについては国あるいは公共団体で負担をする、これが私の考え方の骨子でございます。  そこで、各項目について申し上げますと、「一」として「債務の処理」というのがありますが、昭和四十六年度末現在で、政府管掌債務約一兆四千億、これはたな上げ。いままで利子補給の形でありますのを一応はっきりたな上げにいたしまして、その他の債務約一兆七千億、これは全額政府債務に肩がわりする。これは例がないことではございませんで、イギリスの国鉄がかつてやった方策を国鉄の場合にも同じように適用しようということであります。  それから次に「投資」でありますが、(1)在来線これは山陽新幹線を含みますが、この工事規模はこれもたまたま久保委員の案と金額は一緒になって各年五千億といたします。在来線の輸送力の増強、特に貨物の輸送力の増強ですね、それから近代化、合理化投資、これを中心に投資をする。それから東北、上越、成田の三新幹線は五十一年開業で、その他の新幹線は五十四年以降に開業する。この場合、大体縦の一本の側面を通して、あと裏日本と表日本を横断する新幹線は、大体この期間においては三本くらい、上越線を含めて北に一本、東北に一本、それから中国地方に一本、そういったところが適正な規模ではないか。それが着工すべき新幹線である、そう考えております。  それから、投資に対する補助でございますが、通勤対策、これは全然赤字を初めから予想しているものでありますから、当然でございます。それから、国土総合開発の要請による先行投資、これは新幹線を含みます。これは全額政府出資、その他の一般の投資は、これはこれだけの国の出資を一方で仰げば五・五%利子補給でよかろう、そういう考え方でございます。次に、「三」の「地方交通線」ですが、八十三線区のいわゆる赤字ローカル線は、これは全額赤字地元負担にするか、あるいはそれができなければ廃止をする、その選択の期間等についてはこまかく書いてはございませんが、これから検討したい、そう考えております。それから、その他の地方交通線は五〇%地元負担とするが、運賃改定を抑制する場合は、国と地元とが折半して全額赤字を負担する。これは実は今度の再建期間は修正しないで、やはり五十三年で一応けりにしよう。そこで、償却後も黒字にしようというたてまえで一応推計をしてみました。これには基礎にいろんなベースアップあるいは物件費の増高、収入の伸び等こまかいデータがございますが、これはまた機会を見てお話を申し上げることにいたします。  そうした前提のもとに推計をしますと、もし地方交通線の補償を半額にいたしますと、どう計算いたしましても明年度、四十七年度それから五十年、五十三年と三回にわたって運賃改定をしなければならぬ。それも大体十三%程度の運賃改定をしないと償却後黒字にならない。そういう計算になりますので、むしろそうではなしに地方交通線を全額国と公共団体とが負担し合えば、再建期間中四十八年と五十二年の二回の運賃改定で済むであろう。そういう推計ができますので、ここに二案書いておきましたが、私の考えとしては、明年度は現在の経済事情から見て運賃値上げはあまり好ましくありませんから、できることなら地方交通線の全額負担を願って、それで二回の運賃改定にとどめたらよかろう、そういう考え方でございます。しかし、地方交通線の負担にいたしましても、その(4)に書いてありますように、「総合交通政策を積極的に推進し、」以下のような対策をやれば、昭和六十年度には負担をなくすることができる、だんだん漸減していってなくすることができる。そこで一本立ちができるはずだ、そういう考え方でございます。  それから(3)に書いてありますように、A・B線の新線建設は、前の赤字線の対策と同じ考え方でありまして、どうしてもつくらなければならぬのなら赤字は国が負担しろ。それから、いま建設公団に出資しているものは廃止をする、こういう考え方でございます。  次に、各種類の公共負担の是正でありますが、通勤定期については法定限度額にとどめる、通学定期については、これは文教政策上必要なものでありましょうから残して——これは文部省予算ということになりましょうか、要するに国家負担でカバーをする。新聞、雑誌、貨物等のいろんな政策割引は全部廃止をする。それと同時に、貨物等級制度の改正。いま四段階になっておりますけれども、こういうものを整理して運賃体系を適正化するということでございます。  次に、「五」の「事業範囲の拡大及び出向制度」でありますが、これは国鉄法の改正を要します。大ざっぱに、考え方としていまいろんな議論がありますけれども、国鉄が方々に出かけていって新しい事業を起こすというのは問題がありましょうけれども、少なくとも既存の国鉄の線路に沿った用地というものを使ってやるものなら、これは原則的に認めるという立場で考えるべきだ。こまかいことは省略をいたします。  それから、「合理化促進のため関連事業への出向を可能にする。この場合、国鉄出資企業に限定しない。」とありますが、これはあとから申し上げますが、今後合理化に伴って人員整理をやっていくわけでありますが、その場合やはり新規採用を押えるわけにはまいりませんから、新規採用をするために退職者の数をふやさなければならぬことも考えられます。そういう意味で、そういうものを吸収していく場所あるいは現役の人間を出向させて、それでバランスをとるということも必要でありますので、この際相当幅の広い出向制度を考えるべきだということであります。  六番目は「市町村納付金」ですが、これは当然廃止をいたします。  それから次に、「近代化・合理化」でありますが、合理化投資を積極的に推進をしまして、年率八%の生産性向上を確保する、こういうことでございますから、大体実数で年一万人ずつ減らすということに相なりますが、しかし次に書いてありますよりに、「職員の適正な年令構成を維持するための新規採用は確保する。」というたてまえにいたします。こうしませんと、将来に向かって非常にアンバランスを生じて仕事にならない。過去に非常にちょうちん型の構成で国鉄が苦しんだことを考えますと、どうしてもこの方策をとらなければならない。そのためには、二万人の合理化をやったら、一万人採用する。ざっとそういうような考え方であります。そこで、「この場合、自然減耗、事業範囲の拡大、関連事業への出向によって消化すべき人員を明らかにする。」こういう考え方でございますので、どうしてもある程度若年退職をやらなければならぬことも考えられます。そのために、「特別退職制度を法律化する。」という必要がある、こう考えます。  最後に運賃改定でございますが、「以上の条件に、増収と物価上昇を織り込み、昭和五十三年迄に収支のバランスを確保するのに必要な運賃改訂を行なう。」としております。試算によれば、先ほど私が申し上げたようなかっこうになります。  非常に大ざっぱな説明でありますが、時間の関係で省略した部分が多いので、今後審議を通じて私の考え方なり、内容をなお具体的に明らかにするつもりでございます。  どうかよろしくお願いいたします。

徳安實藏自由民主党

○徳安小委員長 ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

徳安實藏自由民主党

○徳安小委員長 速記を始めて。  次に加藤六月君。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)小委員 私がこれから申し上げたいのは——まだ自民党の党議決定までいろいろこれからの経過がございます。よく野党の皆さんが、政府・与党ということばを言われますが、私たちは今回国鉄財政再建問題並びに新総合交通体系におけるあり方として、抜本的なものを検討いたしております。大きい政党でございますので、なかなか党内がまとまっておりません。いろいろ問題等もございます。しかし、逐次固まっていく面もございますので、本日ここに提示いたしたのは、国鉄財政の再建に関する基本条件、加藤試案ということでいたしております。もちろんわがほうにも一案、二案、三案——先ほど民社党さんから試算一、試算二という内容で具体的な数字が列挙されましたが、私たちのほうにもそういう問題がございます。ございますが、まずここに出しております加藤試案についてきょうは説明さしていただきたいと思います。  第一番目の「再建期間」でございます。再建期間を、いままでの五十三年をわれわれといたしましては、五十六年までとしなければならないのではないだろうかという一つの大きな変更をいたしております。財政再建計画を政府・与党という立場で出しておきながら、今回再建期間を延長せざるを得ないというのはまことに遺憾なことでございますけれども、全体の数字をにらみ、また運賃アップというものを急激に国民に転嫁するということの困難さ、いろいろな問題等考えまして、五十六年までに完全に国鉄が将来に希望を持てる国鉄にするようにし直したらどうだろうかということで、再建期間におきましては昭和五十六年までとする。したがいまして、先般私が提案いたしましたように、これを昭和五十六年までにするといたしますと、日本国有鉄道財政再建促進特別措置法の改正を要するわけでございます。この大きな前提、これは五十六年までにするということで他のいろいろな条件を検討したのではなくして、2以下の条件をいろいろ検討いたしました結果、1の再建期間を五十六年までにするということになってきたわけでございます。五十六年というのをきめて諸要素の計算をやったわけではございませんので、その点をよろしく御了承願いたいと思います。  二番目の「輸送量・運輸収入」でございます。五十六年まで延長いたしたということによりまして、再建措置法によりますと、四十八年と五十二年に運賃改定を行なうようになっておりましたが、五十六年までとするということによりまして、当然その間運賃改定を三回行なわなくてはならないということになるわけでございます。そしてこの実質増収一五%がいいか二〇%がいいかということについてもいろいろ議論をいたしておる最中でございまして、この数字はもう少し変更があるのではないかとも考えられるわけでございますが、ここのカッコに書いておりますように、「仮に、」——かりにでございますから、誤解ないようにお願いしたいと思いますが、かりに四十七年度に改定いたしますと、実質一五%ということになりますと、増収額千七百六十六億円、四十七年から五十六年までの累計でいきますと六兆三千二百六十一億という数字が出てまいるわけでございます。もちろん、これを行なうにつきましては運賃法の改正を要するわけでございまして、私たちは再建計画に、再建促進措置法の期間におきまして輸送量、運輸収入というものをずいぶん検討いたしました。また先ほど久保委員から出ました貨物関係の輸送分野についても検討いたしました。また、過去十数年間の運輸収入の伸び率、輸送量の伸び率並びに新全総計画における国鉄の占めるシェア、こういった問題等からそれぞれ検討をいたしていきましたが、なかなか全体的の伸び率について、国家が要請する国鉄の伸び率という問題と実際に伸びていく実態というものの間には少しズレがあるようでございます。特に貨物においてそういう傾向は顕著なるものがあるのではないかという考え方等もございまして、この輸送量並びにその輸送量に伴うところの運輸収入の査定という問題並びに検討という問題は相当長時間検討いたしたわけでございますけれども、必ずしも十分なる伸びを示すかどうかということについて議論等をいたしておりますが、昭和四十四年度、昭和四十五年度等の運輸収入の推定並びに確定したものの数字から、こういう、まあ一五%前後じゃないか、あるいは二〇%になるかもわからぬということでやっていったわけでございます。したがいまして、これを改定いたさんとしますと、運賃法の改正は当然必要になってくるわけでございます。  三番目は「公共負担是正」でございます。ここで、ひとつ、これだけでは非常に誤解を招くと思いますから、説明さしていただきたいと思いますが、通勤定期におきましては四十七年度より法定限度額まで是正、通学定期におきましては四十七年度から四十九年度で法定限度まで是正、ただし、これは文部省が国家負担をするという大きな前提があるわけでございまして、この点、通学定期においては四十七年から四十九年まで法定限度まで直してしまう。しかも、それに対しては補償は一切しないというわけではございません。文部省において学生問題の対策、あるいはまた学ぶ生徒といいますか、学生に対する大きな配慮というものをしながらこういう方法でやっていかなくてはならないというわけでございます。  その下にございます学割廃止、新聞、雑誌の是正、これはそう大きな金額になるわけではございません。公共負担是正の中で一番大きな金額になりますのは、通学定期でございます。一年間二百四十億前後になると思いますが、この通学定期の問題が一番大きな問題になるだろうと思います。あと学割廃止、新聞、雑誌の割引の是正、これらはそれぞれ所轄する省あるいは国家において相当なる配慮をしなくてはならぬわけでございますけれども、原則といたしまして、国鉄は公共企業体でございます。しかも、独立採算制に近い性格を持たされておるというたてまえから、法定限度以上のこういった公共負担というものは、別の方途において講ずるべきであるという立場から、こういう公共負担の是正の問題を打ち出したわけでございます。  なお、次の暫定割引、特別措置を廃止する。これは先般来貨物関係におきましてもいろいろありましたが、一歩前進いたさせました。しかも、それに関連しまして農林省、通産省と話し合いをつけた上でやっていっておるわけでございますが、こういった問題は、小さい問題のように思われますけれども、一つずつ姿勢を正していくということからやっていかなくてはならない、このように思うわけでございます。  なお、これには入っておりませんけれども、国会議員は無料のパスを持っております。まず隗より始めよで、国会におきましても、こういう国鉄の無料パスに対する補償というものを、国鉄問題を真剣に議論するならば、私たちは一番に取り上げなくてはならない。すでに議運の理事会におきまして、この問題は私自身提起いたしておる次第でございまして、各党の先生方もこの問題につきましては、よろしく御協力をお願いいたしたいと思いますが、こういった一連の措置を講ずることによりまして、昭和四十七年度是正額三百三十一億、五十六年まで延べ計算七千八百六十三億という累計が出るという計算もいたしておるわけでございます。  四番目は「債務の取扱」でございます。現在、三兆になんなんとする債務を国鉄当局はかかえて、身動きのできない立場に追い込まれつつあります。先般来、二年前に行ないました孫利子補給方式というものも、この際あらためて検討をいたしてみました。あの場合に、孫利子補給方式というものも、一つの歴史的な意義が私はあうたと思いますけれども、今日の国鉄の状態を見るときに、孫利子補給方式だけではどうにもならない立場に遭遇いたしまして、ここに書いてありますように、政府管掌債務はたな上げし、利子補給を行なう。その他の債務につきましては、五%をこえる部分を利子補給をいたします。すなわち、政府管掌債務利子補給額は、昭和四十七年度におきまして九百八億、累計、五十六年までに九千八十億になるわけでございます。その他の債務の利子補給額、五%をこえる部分を補給いたしますと、四十七年度三百八十億、五十六年までの累計は千四百十六億となるわけでございまして、私たちの計算ではこの政府管掌債務とその他の債務とを、一兆三千億と一兆七千億という大ざっぱな分け方——あとから問題になった場合に、もう少し詳しく御説明申し上げたいと思いますが、そういう分け方に従いまして、この数字をはじき出したわけでございます。  五番目は「地方交通線の運営」でございまして、私たちはこの問題につきましても、まだ激しい議論を行なっておる段階でございます。いわゆる幹線系と地方交通線との二つに分ける区分のしかた並びに地方交通線一万一千キロの内部をさらに三段階に分けて検討するというところ、そういうこと等からいろいろ出発していきまして、まず第一に地方交通線の中の地方閑散線——誤解のないように申し上げますが、この閑散線ということばは、すでにいろいろ出てきておるわけでございますが、この地方交通線の中の地方閑散線は、原則として道路輸送に転換、存続する場合は経費の三分の一を地元負担とし、残余の損失は国が負担する。いわゆる地方交通線の経営の責任というものをひとつ国鉄から分離してみたらどうだろうかという構想の一端があらわれておる、こういうように解釈していただけばいいんじゃないかと思います。これに要する効果額は、昭和四十七年度十一億円、五十六年までの累計は三千三百三十五億になるわけでございます。  その次の、先ほど御説明申し上げましたその他の地方交通線は国及び地方公共団体が損失補償する。その補償額は、四十七年度千七百二十七億、五十六年までの累計は二兆六千五百七十億になるわけでございますが、これら一つずつにつきまして、今後当委員会で十分なる議論をわずらわしていきたい、このように思っておるわけでございます。  六番目は「人件費」でございます。五十三年度末までに要員十一万人を縮減する。そして、単価アップは年率一二・八%とする。私たちが先般——先般といいますか二年前に行ないました財政再建促進特別措置法が非常に大きく狂うた原因というものを検討してみますと、あの計画の中には、人件費のベースアップが年間九%として計算してございます。御存じのように、一%狂うことによって七十数億という数字が狂うわけでございまして、現実には一二%から一四%の間のベースアップが行なわれてきたわけでございます。そういう観点からいろいろ計算しまして、単価アップは一応、五十六年まで行なうとした場合には十二・八%という数字をはじき出していったわけでございます。  さらに、その十一万人削減の数字でございますが、調べてみますと、定年に達する人が大体一年間に一万四千人前後になるやに聞いております。これを減員不補充の法則で一人も採用しないということになりますと、国鉄の年齢構造その他から見ましておかしい問題が出てまいりますので、全員ということにいたさせませずに、適当なるポジションには毎年新規に採用していくという数字をはじき出しまして、この十一万人削減ということになってきたわけでございますけれども、ここで一番苦しみましたのは、国鉄職員一人年間百七十万円という数字が出るわけでございます。そうしますと、定年に達してやめていく人が一年間一万人出るといたしまして、年間百七十億でございます。ところが、先ほど申し上げましたように、一%のベースアップで七十億、一〇%ベースアップになって七百億、一年一万人やめても百七十億、ベースアップその他を加味していきますと一年間八百億ないし九百億の人件費の増になるということで、ここらあたり、私たちとしましても、数字を検討し、なお苦しんだところでございます。  そういう問題等からやっていきまして、以上、一十一万人削減と、単価アップは年率十二・八%とするということで、効果額は、四十七年度二百五十億、五十六年までの累計は二兆六千七百九十六億になるわけでございます。  次に、七番目の「市町村納付金」の問題でございます。私たちは、国鉄財政再建は国と地方公共団体の絶大なる応援がなくてはできないという強い立場に立っております。したがいまして、この市町村納付金というものを簡単に廃止するということはなかなかむずかしいのではないか。それよりか、より多い応援というものを地方公共団体にしていただいたらどうだろうか。先ほど御説明申し上げました五番の「地方交通線の運営」というところの上のほうの閑散線については、三分の一地元負担をしていただく。それ以外の地方交通線におきましても、地方公共団体並びに国から年間千七百二十七億応援をしていただくという立場から、市町村納付金は一応先ほど御説明申し上げました五の問題と関連して、今後処置、検討していきたい、このように考えておるわけでございます。この市町村納付金の金額はもう皆さま方御存じのように年間百三十億くらいでございます。  次に、八番目の「政府出資」でございますが、先ほど久保委員がいろいろ御説明ございましたけれども、今後の投資については、政府出資を含め国鉄の利子負担が三・五%を上回ることのないような措置をしていかなくてはならない。その具体的数字等もあとから資料を提出しますが、そろえておりますが、ただし、この政府出資というのは、新幹線建設の政府出資の関係とどのようになってくるかということと、完全に区別していくのか、それとも同じ立場で見るのかというところに若干まだ党内におきましても議論が残ってわるようでございます。  九番目の「工事規模」は、「在来線投資を各年五千億とする。」とありますが、これは複線、電化というところに超重点的に施行し、ばらばらの切り売りにしてあちこちつつき回すということをしないように線区別に重点的に投資しなくてはならない。そして一日も早く工事投資の効果というものがあらわれるような方法を講じなくてはならないということで、工事規模を年間五千億にいたしたわけでございます。この工事規模を年間五千億にした、あるいは先ほどの人件費の十二・何%のアップ、こういったもの等が再建十カ年計画並びにそういうものと大きく誤差も来たしてきたわけでございますので、私たちはそこら辺における延長ということも考えざるを得なくなった大きな理由でございます。  十番目は「新幹線建設」でございます。山陽線は博多までを五十年、東北線は盛岡まで、及び上越、成田各新幹線を五十一年までにそれぞれ開業できるように、その他の新幹線につきましても昭和四十九年度より着工し、毎年六千億円、ただしこのうち公団は三千億円、半々ということになりますが、この工事を行ないまして、わが国の新しい交通体系の骨格をなすこの新幹線というものを適当なる規模までに早急に持っていきたい、このような考え方でございます。この問題につきましてもまだわが党内でもいろいろ議論いたしておるわけでございますけれども、要は、今後この新幹線建設に幾ら国家の金が投入できるかということ等も大きな問題になってくるわけでございます。  十一番目は「鉄建公団のA・B線の扱い」でございます。私たちはC・D線その他の問題等も検討いたしましたけれども、当面直ちに手をつけなくてはならないのは現在のA・B線ではないかという立場で、このA・B線にも手をつけてみました。読ませていただきますと、「A・B線のうち主として域内交通の用に供せられ、かつ、自動車輸送を利用する方が国民経済的にみて低廉であると認められる路線については、工事を中止する。ただし、地方公共団体が開業後の経費を負担する場合にはこれを行なう。」こういう簡単な文章にまとめましたけれども、これまた御説明申し上げますとたいへん長い時間を要するわけでございますけれども、先ほど久保委員並びに河村委員が述べられた線とこのA・B線の取り扱いについては大体共通するのではないか、このようにも考えております。地方閑散線に手を加え、また運賃改定というものを行なわんとするときにおきまして、このA・B線を放置するということは国民感情からいってもたいへん困難な問題でございますので、私たちもいろいろな議論はありますけれども、この際、思い切ってA・B線に手をつけ、そして改革、改正すべきものはしていくという決意でございます。  十二番目は「関連事業」でございます。「増収及び鉄道の近代的経営に資するため、関連事業の拡大充実を図る。」これは先ほど述べられた河村委員の意見と大幅に一致するわけでございますけれども、この関連事業の拡大充実をはかる裏には、次に書いてあります「要員合理化を推進するため、関連事業への出向制度を整備」しなくてはなりません。単にお年寄りだけではなくして、あるいは若い人々の中にもこの道を開いてあげることによって、積極的に関連企業に出向していって、国鉄内部でなくして、国鉄のそばというか外側において国鉄の合理化に貢献し、国鉄の再建に協力する体制というものを開いて差し上げたい。この場合には特別退職金制度という一つの大きな立法処置も要するわけでございまして、党内におきましても、電電公社の合理化に伴うところの交換手の問題に際しましたいろいろな立法例というものも、いま検討、研究いたしておる次第でございます。  大体大ざっぱに申し上げまして、先般私が提案しました十二項目に対する、自民党ではございません、加藤六月個人の試案というものをきょう簡単に説明さしていただいたわけでございます。  なお、この裏づけとしてのそれぞれの効果あるいは方法、また全体のバランス、こういう数字等も一応まとめておりますので、いずれ当委員会に出させていただきまして、皆さま方の御意見あるいはまた皆さま方の御高配をわずらわしたい、こう思う次第でございます。  たいへん簡単に、あるいはまた誤解を招くような説明もあったかもわかりませんけれども、十二項目を提案いたしました本人といたしまして、一応十二項目に対する私の考え方、試案を述べさしていただいた次第でございます。要は、十二項目を提案いたしました際に申し上げましたように、償却後少なくともとんとんにならなくてはならないという立場でいろいろ作業いたした次第でございまして、それぞれの項目で、あるいは皆さま方のお気に召さない点あるいは不十分だというおしかりをいただく点等はあると思いますけれども、私たちは私たちの立場で検討してきておる次第でございます。どうぞよろしく各委員御理解いただきますようにお願い申し上げる次第でございます。

徳安實藏自由民主党

○徳安小委員長 松本忠助君。

松本忠助公明党

○松本(忠)小委員 私は去る九月の十日、また十月十三日に国鉄の財政再建に関する私なりの考え方を申し上げてまいりました。いろいろ経過がございました。本日、社会党さん、民社党さん、自民党さん、それぞれから党の案なりあるいはまた試案なり私の案なりというようなものが出てまいりました。私も先般来二回にわたりまして申し上げておりますが、党内においてまだ種々の議論がございまして、党としての最終的な意見を取りまとめることの時間的な余裕がございませんでした。したがいまして、きょう御説明申し上げます分も、先般の御説明申し上げました分に若干の補足をさせていただくという程度でございます。したがいまして、党内の議論がまとまっておりませんために、計数的にこれを完全に掌握することができませんでした点は遺憾に思っておりますが、近日中にこれらの点についても整理をいたしまして発表ができるようにいたしたい、このように思っているわけでございます。  いろいろと申し上げたいこともございますが、巻頭一ページにいままでの経過等についても書きあらわしておきました。御承知のように、関係省庁並びに関係の機関からも今日まで数多くの国鉄再建案が提案されてまいりました。赤字ローカル線の存廃の問題、新線建設の再検討をはじめといたします各種の問題については、甲論乙駁いたしまして何ら進展を見せず、ここ一年有余を経過した次第でございます。先般も申し上げましたように、四十六年度の予算をきめる際のあの残念きわまりない経過、こういうものを考えてみたときに、一刻も早く国鉄財政の再建をはかりたい、このような点からここに私どもの考えを明かすわけでございますが、その第一の条件といたしまして、基本的な考え方を次の二点にしぼりまして申し上げておきたいと思うわけでございます。  その第一は、政府並びに国鉄は、当面するところの財政危機を回避するためには、一時的な施策を行なうのではなく、進んで根源に包蔵するところの諸問題の解消につとめなければならない。こういうことを申し上げておきたいわけであります。  また、第二といたしまして、国鉄が危機感を新たにしなければいけない。徹底した近代化を行なうことを前提としなければいけないと思います。これがなされなければ、他の諸施策を実施したといたしましても再び財政の破綻を来たしかねない、こういうことを銘記する必要があると私は思うものでございます。  国鉄の現状について、いまさら私が申し上げるほどのこともございませんが、四十五年度の監査報告にも明らかなように、収入の伸び悩み、そして人件費の増大、これによりまして財政状態は急激な悪化を来たしていることは皆さますでに御承知のとおりでございますし、純損失千五百十七億円を計上しております。このまま推移するならば、四十六年度には国鉄始まって以来の償却前の赤字という最悪の事態が起こることは必至であろう。そしてさらにこれらの赤字は年々拡大し続けていくであろうことも予想にかたくないのであります。  このような破綻がかくも急速に到来したということは、基本的には、日本経済の高度成長に伴うところの産業立地、人口配置の変化、あるいは自動車、航空機及び内航海運の普及発達などによるところの国内輸送機構の急激な変貌に、国鉄の経営姿勢が追随し得なかったところによるものであろうと思います。それとともに、最も多く責められなければならないのは、政府の総合交通政策がいつになってもでき上らない。橋本前運輸大臣においても、これを四十六年の七月までにはつくると言っておりながら、ついにはっきりしたものが出てまいりません。こういう点から考えましても総合政策の欠如によるところの国鉄の今日の経営悪化というものを考えたときに、その責任はあげて現佐藤政府が負うべきものであると私は考えます。  そこで、国鉄財政の再建についての経営改善についての基本的な考え方でございます。  まず、「一、再建期間について」でございますが、再建期間は日本国有鉄道財政再建促進特別措置法、これは改正しない、このままで持っていきたい、このように私は考えております。したがいまして、再建の期間は、既定方針どおり、計画のとおりに四十四年から五十三年までの十カ年とする。これは、国鉄に対する投資にしましても、ちびちびやっていたのでは、そしてまた期間を長くしたのでは解決ができない。ここで大きな太い注射をやって、そうして再建をはかるべきではなかろうか、こういう考え方、しかもまたこの再建特別措置法を改正するというようなことになるならば、またそのためにいたずらに時間を空費するだけだろうと思いますので、この再建特別措置法はそのままにして、私どもは五十三年までに何としても日本国有鉄道を再建し、そして軌道に乗せるようにいたしたい、このように思っておるわけでございます。  「二、設備投資について」につきましては、1として「工事は、新幹線、通勤対策、合理化、保安及び新規関連事業等に重点化すべきである。」このように考えます。  それから、2として、新幹線の建設につきましては、山陽新幹線は博多までを昭和五十年、東北新幹線は盛岡までを五十一年、並びに上越、成田も同じく五十一年完成開業というふうに考えております。その他の新幹線につきましては、五十四年以降の開業としてこれを推進いたしたいと思います。  次に、3として「新線建設については、全国新幹線鉄道整備法に基づくものを除き、原則として当分の間中止する。但し都市通勤鉄道、その他特に必要と認められる線区の建設は、情況に応じて行なう。」というふうにしてまいりたいと思っております。  次に、4として、鉄道敷設法、大正十一年四月十一日に法律三十七号でできておりますこの古ぼけた鉄道敷設法はもう抜本的に改正を行なわなければいけない。これをしかも早急に行なわなければならない、廃止に持っていきたい、このように考えておるものでございます。  5といたしましては、全国新幹線鉄道整備法に基づく新幹線の建設及び都市通勤鉄道の建設増強の資金についてでございますが、これは全額国が出資をする、このようにいたしたい。  それから、6として、A・B線に対しましては国及び国鉄の出資は廃止をする、このように考えております。  次に、「三」といたしまして、「運賃値上げについて」でございますが、この運賃値上げの問題につきましては、物価抑制それから国民生活安定のために国鉄運賃の値上げには基本的には反対でございます。わが党の内部におきましてもこの問題についてはもう絶対に反対であるという意見が非常に多いわけでございますが、私はやはり現在の国鉄財政の緊要性にかんがみまして、再建計画どおりのものは一応認めていくべきでは液かろうか、こういうことから四十八年、五十二年の一〇%の値上げというものについては私は考慮せざるを得ないというふうに思っておりますが、この点については党内に多くの異論があるところでございます。  次に、「四、経営の近代化、合理化問題」についてでございます。  その1は、馘首によるところの人員の削減は絶対に行わないということでございます。定年退職者数その他の減耗者数に対して新規採用を四〇%に押えまして十年間で七万人の減といたしたい。なお、人件費のベースアップにつきましては、これもまだ異論がございますけれども、私たちは何としても人事院勧告のとおりこれを実施するという方向で持ってまいりたいと思っております。  それから、2として、「事務能率の合理化、近代化をはかることにより、増収並びにサービスの向上をはかるべきである。」これは新しいマル生運動の行き方についても、ほんとうにその生産性運動を完全無欠に行なうならばできないことはないと思うわけでございます。誤った方向にマル生運動が走ったことについては非常に遺憾に思うものでございますが、この増収並びにサービス向上、これは当然のことであろうと思っております。  それから、3として、「管理体制の改善をはかるため、中間管理機構の簡素化をはかるべきである。」これについては先ほど久保委員からも駐在運輸長の話が出ておりましたけれども、こういう体制については簡素化をはかっていくべきだ、このように考えております。  次に、4は、国鉄は資産の総点検を早急に行なわなければならないのではなかろうか。かなり遊休の施設がございます。たとえていうならば、これが利用されたならばばく大な利益を生むであろうところの小樽港あるいは志免炭鉱のあと、こういうものについても遊休施設の活用を行なわなければならない、そうして不急不要の資産の整理売却を推進すべきである、このように思います。  それから5は、「国鉄は、貨物運賃制度の再検討を行ない、適正化をはかるべきである。」非常にばく然とした言い方でございますが、これについては異論がございまして、このような表現にとどめたことを御理解願いたいわけであります。  それから、6の工事費、修繕費などの適正化、これもはからなければならないことは当然であろうと思います。  なお、7として、設備資材の購入につきましては、現在の指名あるいは随契、こういうものの偏重を改めまして、一般公開入札契約を中心とした運用とすべきであることは当然のことであろうと思うものであります。  それから次に、第五番といたしまして、「関連事業の整備」でございます。  まず、1として、日本国有鉄道法の第六条をはじめとするところの関連事業の経営を規制する関係法規の早期改正を行なうべきであります。  また2として、国鉄財政再建を促進するための収入確保の施策として、次の関連事業の経営を行なうべきである。ただし、関連事業の運営にあたりましては、公共性を重視し、不当に民間事業を圧迫しないものをやらなければならない。このような、公共性の重視、民間事業を不当に圧迫しないということを一つの目安としてやるべきではなかろうかと思っております。  なお、これらの関連事業の種類につきましては、(イ)「旅行サービス全般の総合販売システムの確立」であります。  (ロ)「パイプラインによる石油などの輸送」。これなどにつきましても、昨日も事故が起こっております。幸いにして火災の発生を見ませんでしたけれども、やはり至急にタンク輸送を改めパイプラインの輸送にすべきである、そうして事故を未然に防いでいく必要があろうと思っております。  (ハ)といたしまして、「内航海運との協同一貫輸送およびフェリー輸送の営業」を国鉄としても手がけるべきである。  また(ニ)といたしまして、「鉄道用地の有効利用による、倉庫業、駐車場などの営業」、これをすべきである。国鉄が現在所有している用地を使用するということ、有効利用するということは当然必要なことであろうと思います。新しく用地を買ってそこで仕事を始める、こういうことでなく、現在国鉄の持っている土地を有効に利用するということが必要であろうと思います。  それから(ホ)といたしまして、大都市周辺の駅構内におきまして高層賃貸住宅を建設しこれを営業する。こうして通勤難を解消し、ほんとうに駅までゼロ分というような体制を確立するならば、東京、大阪方面のサラリーマン諸君には大いに喜んでいただけるのではなかろうかと思うわけでございます。  それから3といたしまして、これらの関連事業に従事するところの役職員の問題でございますが、これはすべて国鉄の職員によって運営し、新規採用を行なわないということを原則といたしてまいりたいと思います。  第六番目に、「赤字ローカル線問題」でございます。この点につきましては、前回私は触れておりませんでしたが、ここであらためて申し上げておきたいと思うわけでございます。  その1として、赤字ローカル線の存廃につきましては、いわゆる八十三線区については、線区ごとに協議会を設けて、その決定をすみやかに行ないたいと思います。  2は、その協議会の編成でございますが、これは国と国鉄と地方自治体、学識経験者、利用者の方々の代表が均等に参加してこの協議会を編成いたしまして、ここにおいて存廃についての決定を行なってまいりたいと思うものでございます。  次に、3は、協議会の決定におきましてこれを引き続いて存続するという場合には、やはり国鉄が運営すべきであると思います。日本全国一本の指令によって運輸、運送、経営ができるという国鉄のいまの機構は、やはり重視されなければならないと思います。しかし赤字分につきましては、国がこれを負担するということにいたしたいと思います。  それから、4は、協議会の決定によりまして廃止に踏み切る場合でございますが、廃止する場合には代替交通機関の適切なる管理運営を考慮しなければなりません。また、代替交通機関の建設整備費の補助は当然国が行なうべきであると思うわけでございます。  5として、廃止する場合の廃線敷その他の財産の処分につきましては、まず第一番目に、地元が有効に利用し得るように配慮しなければなりません。その廃止の場合の廃線敷その他の財産処分については地元の優先権を認める、こういうことを申し上げておきたいわけであります。  七番目に、財政援助について」でございますが、一番に、国は独立採算制の再検討をしなければいけないのではなかろうかと思います。この問題には非常に大きな議論がございますが、私はここであらためて独立採算制というものを見直し、煮詰め直して、そうして新しい国鉄の建設に邁進すべきであろうと思うわけでございます。国鉄再建のためには積極的な財政援助を国が行なうのは当然のことである。日本国有鉄道という名前からしても、これは国が積極的な財政援助を行なうべきであると思うわけであります。  次に、2、国土開発並びに地域住民の社会生活の確立をはかるために、地方交通線はこれを存続し、国はこれに必要な財政援助を行なってまいりたい。  それから、3、国は必要な公共負担に対する援助を行なうべきである。  (イ)といたしまして、通学定期でございますが、この公共負担分につきましては、文教政策の立場から全額国が肩がわりをし、文部省の所管によるところの負担をなさなければならないと思うものでございます。  (ロ)といたしまして、通勤定期の公共負担分の全廃。  それから(ハ)といたしまして、学割の廃止。  それから最後に(ニ)の項目でございますが、貨物の特別措置割引、暫定割引、こういうものにつきましては四十七年度中、政策等級は四十八年度以降五十三年度までに漸次是正をしていきたい。そしてこれら是正額につきましては、物価安定政策の一環としまして全額国が負担すべきであると考えるものでございます。  それから、4、国鉄の債務でございますが、四十六年度末で見込みといたしましては約三兆一千億になるのではなかろうかと思いますが、これにつきましては元利ともに全額国庫負担とすべきである、このように思います。  そして最後に市町村納付金でございますが、これも国が肩がわりをすべきであると思う次第でございます。  いろいろと申し上げましたように、これらの項目につきまして一応先般来申し上げてございますが、重ねましてきょうは申し上げたわけでございます。特に、赤字ローカル線の問題につきましては先般申し上げておりませんでしたので、きょうあらためて申し上げた次第でございます。  以上で終わるわけでございますが、これらの案につきましてはあくまでも松本私案でありましてまだ党内において意見が完全にまとまったとは言えません。したがいまして計数につきましても、私自身の計数については十分整理中でございますが、これも近日中に発表できることになると思っております。しかし、これらの膨大な国の出資というものをどのようにしてひねり出すかというところに問題が残されてくるかと思いますが、これらの点につきましては第四次防衛計画を大幅に削減することによってこれを十分まかない切れるものと私は考えておるものでございます。  以上でございます。

徳安實藏自由民主党

○徳安小委員長 加藤六月君。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)小委員 ただいままでに一応各党の案、あるいは各党に属する人の私案が説明されたわけでございます。  そこで、私はお願いと提言をいたしたいと思うわけでございますが、河村委員の民社党提案のは具体的数字があります。私の加藤試案には、効果という数字だけは入れておりますけれども、私自身は償却後のバランスがとんとんになるようなということを提案したわけでございます。いままた公明党の松本委員の松本私案につきまして、計数は整理中であるという御説明が最後になされたわけでございますが、どうぞ社会党の久保委員が御説明された内容についての数字を出していただき松本委員の出された松本私案について数字を出していただきまして、ひとつこれでどのようになるかということ等も、あわせて各党の案に数字をはめ込んでいただくということを私は提言しておきたいと思うのでございますが、よろしく皆さま方の御了承をいただきたい、こう思う次第でございます。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 いまの話ですが、試みの試算ですね、河村委員が出したのも。それから、財政再建促進特別措置法の提案のときにも、そういう試みの案ができている。これはどこまでも試みの案で試算でございますから、そういうのをめどにして一応今後進めることはけっこうだと思います。しかし、残念ながらそういう算術が合ったためしがない。また合うはずがない。結局、そういうことにわれわれは苦労するというか、労力を使うべきではない。使うべきではないというのはたいへん極端な言い方でありますが、これは運輸省なり政府がやる仕事なんです。われわれは少なくともそういう方向を打ち出す任務が一番大事だと思うのです。どこでそろばんが合うとか合わぬとかいうことじゃないですよ、はっきり言うと。実際は私たちの計算もありますよ。しかし、これはお尋ねのあったときの用意だけであって、表向き公表なんかできませんよ、自信がないのだから。だから、たとえば河村さんがお出しになったのも、これは一つの試算であります。だから、そういうものを基礎にして御論議されることもけっこうだが、むしろそういうものじゃなくて、政治的な立場から御論議をいただくほうが私はいいと思うのです。私のほうは七年間のあとの長期計画でありますが、前半四年間というふうに区切ったのは、いわゆる計算というものをしても、なかなかうまくいかないだろう。だから、四年間で一応一ぺん何というか、おさらいをしてみる、あと三年間で補強していく、こういう考えなんであります。私は別に皆さんが御計算になることについては反対はしませんが、私のほうとしては、そういうものを公表するつもりはいまのところございませんから、あらかじめ御了承いただきたいと思います。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)小委員 私個人が意見を言わせていただきますと、社会党案をいろいろいま承り、また、これから検討さしていただかなくてはならないわけでございます、それぞれの、たとえばいろいろ学ぶべき点、考えなければならない点、たくさんあるわけでございますが、たとえば五千億の工事費の出所を公債にお求めになっておられる、こういう点についての、やっぱり一つの大きな計画の中でどう考えていくかというような問題等は当然議論しなくてはならぬわけでございます。そういう点で、まあ私は試算をということを申し上げたわけでございまして、なおまた各党が五十三年までということを出しておいでになりましたが、はたして五十三年まででとんとんになる試算になるかどうかということ等も私は検討してみたいわけでございまして、そういう意味で申し上げたわけでございます。したがって、次の小委員会、いつ小委員長が皆さん方と相談されてお開きになるかわかりませんが、次の小委員会においては、そういったもの等を勘案しながら、各党の具体的に提案されたものの内容等について議論をしていただき、また、公表はされなくても、そういう試算をポケットの中へ入れて持ってさておいていただきまして、そこで話をするということにしていただければ、非常に私は効果的な当委員会の運営ができるのではないか、こう思いますので、委員長のほうにおきましても、よろしく御配慮をいただきたいと思う次第でございます。

久保三郎日本社会党

○久保小委員 いま加藤君の言うことはわからぬわけじゃありませんが、工事費の五千億の計算。これはもちろん大ざっぱなものですが、これは出ましょう。これは出さにゃいかぬ。ただ、五十三年度で帳じりを合わせるようなお話しをしていますが、私のほうは、前段お断わりしたように、財政再建ではない、経営の再建であるということで申し上げているわけなんでありまして、必ずしも五十三年度で一これは希望は、五十三年できっちりそういうふうに自前でやっていけるようなかっこう、自前というか、いろいろな制度改正を、それはそういうふうには考えて、期待していますよ。  しかし、この五十三年までの計算をして、収支がどこで合うんだというようなことを考えることは、さっき申し上げたとおり不可能なんだし、こういうものは私どもにとってはいまのところ意味がない、こういうふうに思っております。  それからもう一つは、たとえば皆さんのほうのお話の中にも、公共負担についてあるいは独立採算について言及されていますが、独立採算制を再検討するというお話が松本君の案にもあったようであります。そうなるというと、帳じり合わせというのは、これはいまのような独立採算制のワク内での帳じり合わせではなくなるのですから、だからこれはそんな計算になるはずはないと私は思っています、理屈をこねれば。だから、新しい観点からやるのだから、数字のことは必要があれば行政当局におまかせになったほうがいいんじゃないですか。大体われわれ自身は野党ですから、実際言うとそんなものにそろばんをはじいてあまり時間をかけているひまはありませんよ。  それから、もう一つ希望しておきますが、私案でなくて、党としての案を一刻も早く御提示いただきたい。それでお互いに協力できるものは協力していきましょうということなんです。だから、私は小委員会から本委員会に移したらいいだろうということを言っておるわけです。個人案でもいいですよ、貴重な御意見でありますから。しかし、いつまでもそうであってはいけない。どうかそういうことをお急ぎいただくように、心から期待を申し上げます。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)小委員 ただいま久保委員のおっしゃったことはよくわかります。そこで、私は逆に政府側にも要望しておきますが、公明党の松本私案並びに社会党案について、当局でひとつ数字を入れる作業をしてみていただきたい。これは公表するしないにかかわりございません。また、本日だけの御説明では十分納得がいかない点等がございましたら、本日説明された方のところに参上されて、それぞれの条件を煮詰めるような作業等もしておいていただきたいと思います。  それからもう一つ。先ほど加藤六月の試案ではいけない。早く党案を出せというお話がございました。わが党のほうといたしましても、近々それはまとめて提出いたしたいと思いますので、その点も御了承いただきたい、こう思うわけであります。

松本忠助公明党

○松本(忠)小委員 私といたしましても、党の機関にそれぞれはかって、これを党の案として出したいことは百も承知でございます。しかし、なかなか異論がありまして、前のほうに書いてございますように、四十五年十二月八日に一次の私案をつくりまして、これを党の機関にかけましたけれども、いろいろとだめ押しがございまして、それを直したのが四十五年十二月二十五日の二次私案、さらに今回この国鉄問題に対しまして小委員会が置かれまして、それから引き続いて研究してきた結果をまとめましたのが十月二十六日の三次の私案であります。最終ではございませんが、三次案につきまして私も計数をやってみました。しかし、非常にたいへんであるということでありまして、われわれの党内でも最終的な数字を出すのには非常な苦心をいたしております。そういうところからいま加藤委員の提案がありましたように、政府の機関において数字を出してもらう、あるいは国鉄当局において、私の案を持っていって計算をしてみてもらう、こういうこともいいのではなかろうか。私は数字を出すことについては出しても一向差しつかえないのではなかろうか。しかし、先ほど久保委員の言われましたように、確かにこれは数字は出していただいても、そのとおりできたためしがないわけでありますし、すでに再建方法につきましても、四十四年度から五年度、ここでもう大きな破綻を見せているわけでございますので、数字を出してもそのとおりいかないであろうことはもうわかっておりますけれども、これらの数字について、当局であるいは国鉄がこれをお出しになっていただくならば、一そうけっこうだろうと思っております。この点も私のほうで目下計数を整理中でありますけれども、一応お願いをしておいて、加藤君の意見に私は賛成をしておくわけであります。以上であります。

徳安實藏自由民主党

○徳安小委員長 それでは、各党から私案なりすでに党の決定したものがそれぞれ御報告になりまして、記録にもとったわけですし、またこの書類もちょうだいしましたから、各委員諸君で出されたこの書類と、それからこれを解説的に御説明願ったものとをにらみ合わせてよく御研究願って、それで同じ党の中でも党議決定しておるのは別ですが、そうでないとなれば質疑したいものもあると思うのです。ですから、これはもうあまり制限せずに出されたものを、お話しになったものに対する質疑を自由にこれから重ねていくということにして、その質疑の過程においていまお話しされた数字的な問題も出ると思うのです。しかしまあ守られた例はないとか、といっても、全然数字のないものをこうだからといって片づけるわけにいかないと思いますから、そういう問題に対しては国鉄、運輸省のほうできょうおられるのだから、ここに出ているどういうものに対する数字はこうだとか、ああだとかいうものぐらいは大体質疑の過程において出せるような準備をしておいてもらって、委員がそれが信用できるかできないかは別問題で、とにかくそういう準備だけはしておいてください。  それからいま各委員諸君から御説明になりましたものに対して、国鉄なり運輸省のほうでこれをもっと詳しく、こういう問題についてはこうでございますと解明ができるようなものがあれば、これも準備しておいていただいて質疑の過程において当委員会に出していただく、そういうことにして進めていきたいと思います。  きょうはもう大成功で、それぞれ各党からお話がございまして一応そろったわけですが、しかしまだ党の決定を見てないのもあるわけですから、これはできるだけすみやかに党の決定を見ていただいて、まあこれをまとめていく上においてあまり差しつかえないような準備をひとつ強力にしておいていただきます。  こういうことにお願いをいたしまして、あと、いつやるかというようなことにつきましては、相当日がかかると思いますので、速記もありますしこれを見ていただくために相当時間もかかると思いますから、また一応御相談してきめるようにいたします。  それでは、きょうはこれをもって散会いたします。    午後零時十一分散会

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