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67回国会衆議院1971/12/21

運輸委員会 第5号

発言数
142
登壇者
19
会派数
5
開催日
1971/12/21

会議録

小峯柳多自由民主党

○小峯委員長 これより会議を開きます。  陸運、海運、航空及び日本国有鉄道の経営に関する件について調査を進めます。  質疑の通告がありますので、順次これを許します。  この際、政府側の皆さんにお願い申し上げます。  時間を非常に詰めて質疑をしていただきますので、答弁は簡潔に願います。宇田國榮君。

宇田國榮自由民主党

○宇田委員 私は先日、すなわち七月七日、当委員会において、「ばんだい号」遭難の際、丹羽運輸大臣に質問をなし、さらに八月四日、運輸委員会内閣委員会交通安全対策特別委員会連合審査会において全日空機の接触の問題で質問をいたしましたが、その際、現在の空のこの過熱は想像以上であるということを、実は総理大臣にも丹羽運輸大臣、当時の西村防衛庁長官並びに中村行管長官、これらの人々に質問を申し上げた次第でありますが、そのときに各大臣の折衝によって、どうしてもこの問題を、関連があるからひとつ解決願いたいということをお願いをし、総理大臣もまた賛意を表せられた次第でありますが、まずレーダーの改善、保安要員の増加、空港の整備を急ぐ必要があることは非常に喫緊の大問題であります。ところが、現在の機構の航空局ではいかんともすることが不可能であるから、航空省か航空庁に昇格せしめる必要があるということを当時私は質問をいたしたのであります。佐藤総理、丹羽運輸大臣、当時の防衛庁長官西村氏、中村行管長官ともこの説に賛成をされた次第でもありまするが、私はこの問題に対して、総理はもちろんのこと各方面に大いにプロパガンダしてまいった次第ですが、この際予算編成期を控え、ぜひその実現を期したいのであります。  この間の事故に対しましては、防衛、いわゆる自衛隊機と米軍機とそれから民間航空機との空路の分離の必要を私は説いたのであります。ところが、そのときに折衝して解決の方向に現在向かいつつあって、私が非常に感嘆いたしましたのは、江崎防衛庁長官になられてからこれが実現の方向に進んでおるということをけさの新聞で拝見いたした。すなわち、自衛隊のレーダー網を民間管制に利用するということが、今日こういうぐあいに新聞に載っておるのであります。それでそういうぐあいで、いわゆる側面から運輸省をバックして防衛庁がやっている姿に対して深く敬意を表するのであります。江崎長官はまことにハーモニーとコンプロマイズ、調和と妥協の精神に富んだ人でありますから、今度は一歩進めて、わが国の現在の航空局ではもう行き詰まっておる。ほんとうはソ連のごとく航空省あるいは各国のごとくこの航空局の拡大ということをはからなければならぬ時期にきているのではないか。もちろん海も陸も必要であるけれども、それ以上に空が過熱しておるこの現段階においては、われわれはどうしても機構の改革をせなければならぬというような考え方で進んでおるわけであります。  そこで、私は、防衛庁長官は非常にお忙しくて時間が十分しかないということであるから、まずもって防衛庁長官に御質問を申し上げます。  この間のいわゆる民間航空機と自衛隊機とそれからいまの米軍機との空路の分離に対しては、その後どういうことになっておるか、これを検討され、実施されておるのか。それはあなたは新任だからいままでのいきさつがおわかりにならぬけれども、この間実はそれが問題になったわけです。それに対しまして防衛庁長官が答えられなければ、審議官でもよろしいから、ひとつお答えを願いたい。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○江崎国務大臣 先般の不慮の事故というのは、航空史上まれに見るたいへん悲惨な事故でありまして、点と点が触れ合うということでありますが、もともとが民間航空路に自衛隊の練習機が突っ込んだという調査会の一つの報告もすでになされておるようでありまして、私どもも非常に遺憾なことに思っております。自来、運輸大臣とも詳細このことを打ち合わせまして、二度と再びこういう悲惨を繰り返すことのないように、自衛隊機はあくまで民間航空を優先して、なるべく海面でその訓練を行なうという原則のもとに話し合いを進めてまいったわけであります。その経過及び結果等につきましては、政府委員から詳しく御説明をいたさせます。

大西誠一郎防衛庁長官官房防衛審議官

○大西説明員 先般の事故にかんがみまして、訓練空域の分離という方針が政府として出されました。運輸省と防衛庁の間でいろいろ協議をいたしまして、現在までに低高度の空域といたしまして九カ所、高高度の訓練空域といたしまして九カ所の設定を見ております。防衛庁といたしましては、なお訓練の所要から見ますと少し足りないところもございますが、引き続いて運輸省との間で調整を続けております。

宇田國榮自由民主党

○宇田委員 そういうぐあいに前向きの姿勢で大いに協調されることに対して、心より敬意を表する次第であります。  さらに防衛庁長官は、運輸省航空局の航空庁昇格のことに対してはどういうような御見解を持っておられるか、ひとつお答えを願いたいのであります。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○江崎国務大臣 いまや世界の交通網は空の時代といわれるくらいでありまするから、運輸省において航空庁計画を持っておられるということは非常に力強いことですし、喜ばしいことだと思っております。われわれの側から申しまするならば、民間航空が国民の便益に一そう深く資すると同時に、また自衛隊もその任務を円滑に遂行できる、これが理想的なわけでありまするから、航空局が航空庁となり、一そう内容が充実されるという点についてはもちろん賛意を表するわけでありまして、宇田委員がかねてからこのことを強く主張されておるおうわさも聞きまして、敬意を表しておるような次第であります。したがいまして、この航空庁の設置、それから航空法の改正ということを中心にして、いま航空法改正検討委員会というものが設けられておりまするのに、私どものほうも関係職員がこれに参加いたしまして、そしていろいろな防衛庁側の提案もいたしておるわけであります。その一つは、いまお示しになりましたこの新聞記事にあらわれてございまするように、自衛隊のサイトレーダーの航空管制面への活用等についても相互に検討するというようなことで、これは実施の段階へ向けて協力体制に立っておるわけであります。したがって、私といたしましても、今後の航空交通の安全ということを前提にしまして、冒頭申し上げましたように、民間航空の今後ともの一そうの発展、それから自衛隊の任務遂行、これが円滑に両立するよう、総合的な見地から合理的な改正が行なわれることがきわめて望ましいのでありまして、これは運輸大臣をはじめ事務当局と緊密に連絡をとりまして、御期待に沿える方向で今後とも努力をしてまいりたいと思います。

宇田國榮自由民主党

○宇田委員 よく了承いたしました。  最後に二、三分ちょっと関連して申し上げておきたい。というのは、近ごろわが日本の国防に対して、非常に侵略主義とかいろいろなことを諸外国でも言う。国内でもそういう声を聞くのはまことに遺憾にたえない。日本は憲法第九条によっていわゆる戦力なき軍隊とされておるが、日本の国力にふさわしいだけの自衛隊は必要であるという観点にわれわれは立っておるのであります。世界百三十一カ国の国際連合に加盟している国で、軍備を持たざる国はコスタリカ、パナマ、アイスランド、わが日本くらいのものであって、しかもこれらの国々はみな福岡県民に毛のはえたような二百五十万くらいの人口を有しておるところである。しかるに、わが日本は一億の人口を有しながら、その自衛隊の総数は、私は詳しくわからぬが二十八万内外と聞いておる。ところがお隣の韓国では、三千二百万の人口を有しながら陸軍が五十九万、海兵が三万ちょっと、あるいは三万三千の空軍があると聞いておる。これは正確な数字はわかりませんが……。あるいは台湾においても、一千四百万の人口を有しながら、防衛力においては陸軍が三十九万、海兵が七万、空軍が六万五千。日本は平和憲法を忠実に守っておる国であり、決して侵略的でないということがこれにあらわれておるわけである。しかるに、某国は日本を軍国主義国と言っておる。そして日本の自衛隊は軍国主義の方向に進むのだということを言うことはまことに意外である。防衛庁長官はわが国会においては雄弁と能弁においては屈指の人であり、決して逸脱してはいけないけれども、われわれ佐藤内閣あるいは江崎防衛庁長官は平和憲法を守っておる、日本の国にふさわしいところの自衛隊をつくっておるのだという観点に立って、いやしくも侵略主義ではないというようなことを頭に置いてもらいたい。中共やソ連では、核兵器の話をすると重刑に処せられる。日本は外交と防衛は遺憾ながらあまりに開放されておる。あなたは、なくなった小泉君とともに愛される自衛隊、国民の期待にこたえる自衛隊、こういうことをモットーとしてやってこられたのであるから、そういう点からも今後もそれをひとつ順守していただいて、軍国主義ではないのだということで自衛隊の士気を作興しなければならぬ。まことにそこでジレンマにおちいっていると思う。でありますから今後も民間航空機と米軍の飛行機と摩擦しないように、先ほど言うたハーモニーで、調和でやってもらいたい。  以上、私はあなたの答弁は要りませんから、これだけ質問して、あなたはもう時間がありませんから退席されてもよろしい。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○江崎国務大臣 たいへん御理解のある力強い御激励をいただきまして、感謝を申し上げます。もともと自衛隊というのは国の平和を守るために自衛に徹する。中曽根防衛庁長官当時に専守防衛ということばを使いましたが、私はこれは間違っておらぬと思います。私は赴任のときにも、隊員に一場の訓辞をするしきたりになっておりまするので申したことでありまするが、自衛に徹する。専守防衛の自衛隊というものは、かっての攻撃もすればまた侵略があったとき受けて立つというもろ刃の剣のような軍隊とは全然趣を異にするものだ。これは日本があの大きな犠牲を払って戦い、その結果負けたわけですが、敗戦という結果によって獲得した、一つの日本人の英知によってつくり出されたものが自衛に徹する自衛隊である。決して本来の姿勢をゆがめたものでもなければ何でもない。世界の軍隊がわが自衛隊に見習って、全部が専守防衛になったらどのくらい地球の上が平和になるかわからぬと思います。あくまでこの精神を貫いて、健全な自衛隊の発展に資したいということを考えております。どうぞ今後とも御協力をお願いしたい。

宇田國榮自由民主党

○宇田委員 ちょっと江崎防衛庁長官、いまそのことに対してPR、プロパガンダが足らぬ点があるので、閣議の余談でもいいから、佐藤内閣は平和憲法を守っておるということを私はいま例証をあげて具体的に言いたいけれども時間がないから、そういうことをよく詰めていただきたい。どうかお願いします。  次に運輸大臣に質問をいたします。  航空輸送は著しく進展しているが、これに関する行政事務は運輸省航空局という一内局で処理されており、機能的に相当の無理を生じていることを聞いておるのであります。たとえば、監督行政と現場行政の両方をかかえている技術部の事務は著しい負担過重を生じて、航空安全確保に支障を生ずるおそれがあり、また航空事故の調査を的確かつ迅速に行ない、航空事故の防止及び航空交通の安全をはかるためには現在の航空局の事故調査体制では不十分であることを考えるのであります。でありますから、来年度予算においてはこれらを改善するため航空庁及び航空事故調査委員会の設置を要求されていることを聞いているが、大臣の所信を承りたいのであります。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○丹羽国務大臣 ただいま御指摘のとおりでございまして、私就任以来、交通の安全対策ということをまず運輸行政の一番の根幹として置いておる次第でございますが、先般二度にわたるあの航空機の大惨事にかんがみまして、ことに航空方面の保安施設、保安要員、保安機構、この三者を早急に整備をしなければ、国民の安全に対する負託にこたえられないということを痛感しておりまして、ただいま先生からお話ございましたように、航空行政機関の充実と、そうしてまた常設の事故調査委員会の設立、これはもうほんとうに急務中の急務だと私は確信している次第でございまして、就任以来各機会にそのことを強く要請している次第でございますが、いよいよ予算時期にも入った次第でございますので、先生方の御協力を得まして、国民のためにぜひこれを実現したいと思っている次第でございますので、一そうの御激励をお願いしたいと思います。

宇田國榮自由民主党

○宇田委員 この問題は党派を越えて、ことにここにおいでになる運輸委員の諸氏は非常な理解を持っておられますので、われわれは協力いたしたいと思うものであります。  次に重大なことは、先般来アメリカからこの航空管制のことなどで視察団が参りました。このことについてちょっとお尋ね申し上げたい。  先ごろ日本の航空管制の実情を視察した米国連邦航空庁の調査団からいわゆるフレナー報告書が提出されていることは御承知のとおりであると思います。これによれば日本の管制体制は欧米諸国に比べ約十年間おくれておる。わが国の空にはジャンボジェット機をはじめ、内外の航空会社の新鋭機が昼夜飛び立っているにもかかわらず、これをさばく航空管制が時代おくれのやり方であるということは、はなはだわれわれとしては寒心にたえないのであります。フレナー報告によれば、航空路監視レーダーはいまだ二カ所しかない。この間私が連合審査会で申し上げたとおり、どうしても欧来のように全国土をレーダー網でおおうには少なくともあと六カ所これを設置する必要があるとしております。運輸省のレーダー設置がこのようにおくれている状態では、航空機を利用する国民がまことに不安でありますので、この点に対しまして大臣の所感を承りたい。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○丹羽国務大臣 ただいまやはり御指摘のとおりでございまして、私、先般訪米いたしましたおりに、シカゴあるいはニューヨークあるいはロンドン、パリのコントロールタワー、その他管制施設を見てまいりました。非常におくれておるということを痛感をいたしました。FAAの長官、また下の管制部長のフレナー氏その他を招致いたしまして、そして日本の管制施設を見ていただいた次第でございますが、私の考えていたように、やはりそうであるということがはっきりいたした次第でございます。ただいま御指摘がございましたARSRを六カ所早急につくりまして、それによりまして日本の航空路を全体的に把握するということをぜひ早急にやりたいというので、ただいま五カ年計画におきましても、その保安施設につきましてはできるだけ三カ年のうちにやれということを指示しておりまして、あるいはそのほかにVOR、であるとかDMEであるとか、あるいはボルタック、そういったようなものを漸次整備するということをやらしております。またそれまでの間に、いま御指摘がございましたように先般フレナーからの勧告もございました。防衛庁のいま使っておりますバッジシステムのうちレーダーサイトからの利用をいま申し込んでおる次第でございます。防衛庁も非常に協調しておりまして、できるだけ早急に安全施設、保安施設の整備をいたしまして、国民の安心できる航空機利用に協力するようにいたしたい、こう思っておる次第でございます。

宇田國榮自由民主党

○宇田委員 たびたび遭難や事故がありながら、丹羽運輸大臣は真摯な努力を遂げられて今日邁進しておられる姿には心より敬意を表する次第でございます。  なおまた、欧米では電子計算機を利用した管制の自動化も進んでいるということでありますが、わが国のこれに関する計画はどうなっているか。これは航空局長からでよろしい。  さらに、これらの管制施設を使って管制を行なう管制官やその保守、運用に当たる無線技術者の養成、これも非常におくれておるということを聞いておる。施設が幾ら近代化されても、管制がうまくいくかどうかは最後は人による。人が機構をつくる、人が制度をつくる、人がクリエートするのであります。でありますから、人的要素ということを重視して要員の確保養成につとめてもらいたいのであります。これに対して航空局長の答弁を願いたい。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 ただいま先生から御指摘ございましたように、何と申しましても航空の安全を確保するためには施設の面それから人の面、それをしっかりと確保することが一番重要でございます。  そこで、先ほど大臣からも御説明申し上げましたように、航空路監視レーダーにつきましてはあと六カ所、これを全国につくってまいる。それは大体四十九年度一ぱいにつくり上げるというふうな予定をしておりますが、その際に、先生御指摘の情報管理システム、情報処理システム、そういうものもあわせてやってまいりたいというふうに考えております。  それからさらに、東京、福岡の空港レーダーにつきましては、その更新を四十七年度に完成させたいというふうに考えております。  さらに人の問題でございますけれども、人の問題は、先生仰せのように非常に重要な問題でございます。現在の私どもの管制その他保安におきまして一番問題は、ある意味では人の問題でございます。人は、なかなか一朝一夕には養成できません。私どもといたしましては、航空保安大学校、これは従来の航空保安職員研修所を今年度から航空保安大学校に昇格させたわけでございます。そこでさらに要員の養成を拡充いたしまして、無線要員につきましては五カ年で大体八百名程度、それから管制官につきましては大体九百名程度、そういうふうなものを養成してまいりたいというふうに現在計画しております。

宇田國榮自由民主党

○宇田委員 次に、きょうは中村行政管理庁長官にぜひ話したかったのでありますが、ここに河合行政管理局長がお見えになっておるからあなたから答弁願いたいが、私もかつて川島正次郎氏が行管長官のときの行政管理政務次官をして行政管理庁のやっておる仕事はよく知っておる。これは行政機構の改革あるいは人員の淘汰あるいは各省の監察、そういうことが大きな目標であるけれども、ほんとうに人員を減らしたり機構を削減したりするということは、その場所、場所によって違うのである。そこで、この航空局を航空庁に昇格せなければならぬということは世界の趨勢であり、また喫緊の重大課題である。保安要員を増さなければならない、レーダーを改善せなければならぬというのは、国民の真の声になっておるのであります。そういう点から、この間から総理にも私はたびたび言って、これを説得いたしておる次第であるが、なお連合審査会において、いわゆる丹羽運輸大臣と、それから防衛庁長官と、行管長官のこの三者が総理を交えて、そうしてこの機構の改革に当たれということを大いに要請をいたしたのであります。でありますから、この機構改革のいわゆる昇格の問題に対してどういうような御見解を持っておられるか、また保安要員の必要性などに対しては一体どういうようなお考えであるか。いわゆる行政管理庁当局を代表して御答弁を願いたい。

河合三良行政管理庁行政管理局長

○河合政府委員 お答え申し上げます。  ただいまお話しのとおり、行政需要の消長に応じまして行政組織あるいは定員を十分に見るべきものは見る、また削減すべきものはするという趣旨で行政管理庁として従来努力いたしておるところでございます。ただいまお話しの航空関係の機構の強化につきましては、従来あの大事件以来いろいろとお話も伺っておりまして、その点につきましては私どももそのことの重大性を十分に認識しているつもりでございます。ただ、また一方行政機構につきましては、これは国民のために真に必要なものを増強すると同時に、これはできるだけまた国民のために簡素にして能率的な組織によって行なうという原則がございまして、その必要性と組織、機構、機能強化、管制機能、保安機能の強化の必要性と、それからまた行政管理の簡素にして能率的な組織が必要であるという必要性、両点を十分に踏まえまして、現在検討しておる次第でございます。  また定員問題につきまして、保安要員その他につきましては、これは運輸省におかれましてもその要員、専門家の要請と相まちまして、私ども必要な定員の確保につきましては前向きに検討していくべき問題だというふうに考えております。

宇田國榮自由民主党

○宇田委員 時間が参ったので、私は時間を決してオーバーしたことのないあれで、時間は厳守しておるのだけれども、あと二、三分お願いします。  管理局長、こういうことだ、もちろんあなたおっしゃるとおりだが、この問題は国民のもろ手をあげて賛成している問題、人命ということはほかのことと違うわけだ。人命の尊重、基本的人権尊重、こういう観点から、私は保安要員の増加、レーダーの改善、機構の改革を申し上げているのだから、よく御相談されて、そしてこれが実現されるようにお願いを申し上げる。  さらに、話は転じますが、運輸大臣にちょっと一言申し上げる。  新幹線の問題です。あなたは審議会の意向を尊重されて、そして九州新幹線をこれで今度は建議されて、いわゆる博多−鹿児島間を通すということで審議会はきまった。ところが沖繩の復帰ということがある。沖繩の復帰にほんとうに間に合わせるようにこの新幹線を実施すべきだったのです。それを昨年、失礼ながら、東北ももちろんであり、北海道も大事であるけれども、まず縦貫的にこの鹿児島まで通すべきであったと私は思っておる。それを私は運輸委員の理事でありながら涙をのんだ。今度は博多から鹿児島までを早く実現するよう努力されることをお願いいたしたいが、その見解をちょっと申し述べていただきたい。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○丹羽国務大臣 新幹線のこれからの計画につきましては御承知のように施工命令がただいま上越、東北、成田と三つ出まして、すでに東北、上越は実施に入っている次第でございます。その際、いま御指摘ございましたように、鹿児島を含めまして三路線が建議線になっている次第でございます。それらの事情は十分私もよくわかっている次第でございます。ただいま御指摘の、沖繩が復帰してまいりまするとますますその重要性は多くなると思っている次第でございます。いまの御趣旨を踏まえまして、交通事情その他も勘案をいたしましてできるだけひとつ御趣旨の線に沿って検討してまいりたい、こういうふうに思っている次第でございます。

宇田國榮自由民主党

○宇田委員 私の質問を終わります。

小峯柳多自由民主党

○小峯委員長 河村勝君。

河村勝民社党

○河村委員 数日前に総合交通体系についての閣議決定が行なわれたようであります。そのことについて経済企画庁と運輸省に若干お尋ねをしたいと思います。  きのうこの総合交通体系についての閣議決定の内容を初めてもらって読ましてもらいましたけれども、正直のところ非常に失望をいたしました。なかなかもっともなことが書いてあるようであるけれども、ありがたいお経のようなものであって、肝心なところはみんなただ修身的な訓示のようなものが書いてあって、行政措置をそれに基づいてやれるような具体的なスケールというものが何にもないわけですね。     〔委員長退席、箕輪委員長代理着席〕  そこで、一体どういう理由で経済企画庁がこの総合交通政策というものを取り上げてその主体になるようになったのか、同時に、一体どういう構想のもとにこれをこしらえたのか、それを経済企画庁に先にまず伺います。

喜多村治雄経済企画庁国民生活局参事官

○喜多村説明員 お答えを申し上げます。  昨年の予算編成時におきまして総合交通問題が重量税の配分にからみまして急に問題になってまいりましたことは御承知のとおりでございますが、もともと交通問題というものは非常に窮迫を告げております。現時点の解決の問題もありますし、それから将来におきますいろいろな交通諸問題を解決しなければいけないというような問題もございまして、急遽官房長官からの御通知で経済企画庁長官が調整大臣となって総合交通体系を樹立する調整をやれというようなことになりました。  それは陸海空を通ずる総合交通体系を樹立するということでありましたが、経済企画庁におきましては、もともと新全国総合開発計画でございますとか、あるいは経済社会発展計画等を策定する仕事がございますが、今回のこの作業におきましては、各省庁がおやりになりましたところをお取りまとめするというお役目を引き受けたわけでございます。したがいましてこの作業は、さしあたり経済企画庁が何か案をつくりまして、そしてお示ししてつくったというよりも、むしろ運輸政策審議会あるいは建設省の構想、警察庁の構想というものを、担当官会議というものを設けましてその中で十分検討いたしましたものを総合し、考え方をまとめたという性格のものでございます。  御指摘のように非常に抽象論にわたりますけれども、今回の総合交通体系というものを考えますにあたりまして、私どもが考えました幾つかのことを御説明申し上げますと、一つは総合交通体系ということばでございますけれども、これは何か一つの施設体系というものが存在する、あるいは何かきまったものがかっちりとあるということではなくて、きわめて固定的に考えてはならないものであって、長期的な展望に立った目標を達成するための諸方策を総合化していく一つの政策体系である、こういうふうに考えております。したがってこの諸方策を総合化し、体系化していく考え方を述べたということにありますので、非常に抽象論になったのかもしれません。ただ、あのワク組みとかそういうことにつきましては、この作業が、非常に国際環境、国内環境ともにむずかしい事態でございましたので、数字的に明示することのコンセンサスを各省で得られなかったということは残念でございますが、一応私どもにあります新全総計画をめどにいたしましてものごとを考えておる、こういうことでございます。

河村勝民社党

○河村委員 確かに各省でいろいろつくったものを企画庁で調整をしたということであろうということはわかりますけれども、企画庁でおやりになる以上、さっきあなたも言ったように、経済社会発展計画あるいは全国総合開発計画を手がけているわけですから、交通体系だからといって独立してあるんじゃなしに、やはり全体の経済社会の一部ですから、この場合に、やはり企画庁として、民間資本と社会資本とのこれからのシェア、そういうものがいま特に大事な時期であるから、困難だとはいってもそこに一つのシェアを、少なくともガイドポストといえるくらいのものはこしらえなければならないはずである。同時に、同じ社会資本の中でも住宅その他の社会資本とそれから交通社会資本、その間のシェアについても何らかのガイドポストくらいがなくては企画庁が取り上げた意味がないじゃないか、そう思うんですが、それは一体どう考えるのか。もしいま非常に流動的な時期でできないというならば、今後それをどうやって詰めて、ほんとうに具体的なスケールのついたものにするつもりがあるのかないのか。その点をひとつ聞かせていただきたい。

喜多村治雄経済企画庁国民生活局参事官

○喜多村説明員 先ほど御説明申し上げましたように、この中には数字的な明示が一つもございません。新全国総合開発計画が内部的に持っております資料をめどといたしましたということは御説明したとおりでございます。しかし、いま新全国総合開発計画を総点検をするということに相なっております。やがてこのドル・ショック以降の国際環境に応ずる経済社会発展計画等の見直しもあるいは必要かと思いますので、その際にこの考え方を組み入れて、そして特性分析に応じたりあるいはシェアなどというものも十分検討して、その中に盛り込みたい、かように考えております。

河村勝民社党

○河村委員 それじゃその大きな資源配分の問題は一応これからおやりになるということですから、それを期待をすることにしまして、運輸機関の中でのシェアの問題ですね。  この作文の中にもこれからの単に競争原理を活用するだけでなくて、あらかじめ各交通機関の機能に従ってその分担を想定してこれをガイドポストとして交通需要を調整し、誘導していくことが必要だというふうに書いてありますけれども、実際具体的な中身を見ますと、それはないんですね。ただ抽象的に望ましい分担関係を実現し、交通の効率化をはかるというような文句しかない。だけれども、こういう交通体系の問題を企画庁でやらなければならぬというのは、わが国に交通総合行政官庁がない。そこでやむなく企画庁が取り上げたということであろうと思うが、そうであるならばやはり各官庁の中で独自にきめられないもの、それが交通の中でも個別運輸機関の中のこういう需要調整だろうと思うんですね。そうであれば、その全体のシェアがいま流動的な時期で、具体的な数字が示されなくとも、少なくとも個別の交通機関の中の需要調整をどういうふうにしてやるのか、そのスケールくらいはこの中になければ、これもまた抽象的な単に効率化をはかるというようなことでやっておけば、各官庁の主張を調整する役目というものは果たされなくて、これが各運輸省なり建設省なりへおりていけば、そこでまたけんかをして結局道路輸送のシェア、鉄道のシェア、あるいは内航海運のシェア、そういうものがどうなるかということで衝突が起きて、結局これからの交通施設整備の投資のやり方にしても、あるいは輸送の制限あるいは調整というふうな行政施策をやるにしても、何も根拠になるものがなくなってしまう。それじゃせっかく企画庁でもってまとめた意味がないじゃないか、そう思うのですが、一体その点はどう考えておられるのか。

喜多村治雄経済企画庁国民生活局参事官

○喜多村説明員 これをまとめます過程におきまして、各担当官の間でいろんな議論が取りかわされたわけでございます。先生御指摘の調整問題につきましても、一つにまとまりませんでしたけれども問題点の指摘があり、あるいはこれにどう対処していこうかというような考え方もいろいろ開陳されたわけでございます。そういうものをもとにしまして、今後分担関係あるいは調整を考えていかなければいかぬわけでございますけれども、どうも一元的に、画一的にものごとを考えてはいけないというのが一般的な考え方でございまして、全国的な輸送需要及び地方的に考えなければならない輸送需要、交通需要、あるいは時間的に見まして、ある時間にはこれを調整しなければいかぬ、ある時間にはこれをフリーにしたほうがいいというような、調整問題にも非常に弾力化が必要であるというような議論が出ました。  そういたしますと、新全国総合開発計画に基づきまして、いろいろな府県計画なりあるいは地方計画なりがつくられると思いますが、その策定されます中で、交通計画あるいは交通需要政策なりというものも当然に考えていくべきものである、また全国的なものも、これは経済社会発展計画等におきまして、需要の調整というものもその中で考えていかざるを得ない、こういうふうに考えております。

河村勝民社党

○河村委員 そうするとこの総合交通体系の中では道路、鉄道、海、内航海運、そういうものにわたる需要の仕分けというものは、将来のガイドポストというものは最後までつくらない、そういうことですか。

喜多村治雄経済企画庁国民生活局参事官

○喜多村説明員 この閣僚協議会で決定いたしましたものの中では明示してございません。今後それをどういう形で明示していくかにつきましてはまだ検討しておりません。

河村勝民社党

○河村委員 しかし、総合交通体系を主管する役所でそれをつくらなければどうするのですか。運輸省なら運輸省でかってに道路の分まで含めて需要予測を一応つくって、それでもってやれ、こういうことになるのですか。

喜多村治雄経済企画庁国民生活局参事官

○喜多村説明員 この中には明示しておりませんでしたけれども、今後さらに各省と担当官会議で詰めまして検討をしてまいる、こういう趣旨でお答えをしたつもりでございます。

河村勝民社党

○河村委員 どうも答えがあいまいでありますけれども、そうすると、これから検討して、この交通体系の中に具体的な運輸機関別の需要についてのガイドポストもつくる、そういう予定なんですか。そうでなしにただ検討するだけなんですか、その点はどっちなんですか。

喜多村治雄経済企画庁国民生活局参事官

○喜多村説明員 これは、この体系の報告書の中ではもうつくるつもりはございませんけれども、今後経済社会発展計画等々におきまして明示していくつもりでございます。

河村勝民社党

○河村委員 どうもそれはよくわからないんだな。こういうあいまいなままの形で、この閣議決定ができて、運輸省自身では、一応、今後の国全体の労働力がだんだん不足する問題、あるいは環境保全というような問題からいろいろな制約ができてくる、それといろいろな競争原理を生かしたやり方等をかみ合わせて、一つの需要予測をやっているわけですね。これはそれなりに、建設省その他との意見調整なしに、運輸省独自の一つの目標としてこれからおやりになっていく、そういうことになるんですか、いかがですか。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○丹羽国務大臣 ただいま河村先生から御指摘がございましたが、私も実際もっともだと思います。やはりある程度の数字的根拠に基づきまして、それで計画をつくらなければいかぬ。ただいまのところ、はなはだ恐縮でございますが、そういったような積算の基礎もまだはっきりしなかった点もあろうかと思う次第でございます。  御承知のとおり、いまの貨物の趨勢を見ますると、その四割二分が海運である、トラックが三割八分である、国鉄輸送は二割を割ってきている、こういう趨勢もございます。また旅客につきましても、遠路離につきましては、航空機輸送も非常にふえてきている。いろいろなことがございます。そういう点で、お互いの特性を生かして、そしてその分野をある程度きめていくということが、総合交通体系としてはいま最も必要であると私は思っておる次第でございます。したがいまして、それらにつきまして、選択的とは申しましても、一般の利用顧客、また貨物のそういったような輸送量というものを勘案いたしまして、そうしてそれに対するあらゆる施設をしていくということが、一番必要でございます。  ただ、御承知のとおり、幾らそういうことをいたしましても、それらに対する設備能力、その他のことがございます。たとえば、陸上輸送にいたしますると、道路をどのくらい施設をするかという問題もございまして、これはただに運輸省だけできめるということは、非常に誤りをおかすことになる。建設省あるいはまた私のほう、総合的な立場にある企画庁と十分そういう点は連絡をとって、それでいまの一般の人並びに物的の輸送の需要等を勘案をいたしまして、地方地方に応じた、そういったきめこまかい具体策を立てるべきであると思っている次第でございます。私どもそういう方向に向かいまして、関係閣僚とも相計らいまして、そういった——これはやはり自由主義経済でございますから、的確にこれを禁止するというようなことも、なかなか容易なことではないと思う次第でございますが、そういう方向で、やはりむらのないような輸送機関の整備を進めていきたい、こういうふうに思っている次第であります。

河村勝民社党

○河村委員 いま運輸大臣のお話を伺っておりますと、これからまた建設省とも相談し、企画庁とも相談して、結局、もう一ぺん新しいシェアを計算して、それでこれからの行政措置やあるいは設備投資計画をやっていく、こういう姿なんです。これでは総合交通体系をせっかく閣議決定しても何にもならないのですね。経済発展計画の中で明示するといったって、経済発展計画の中で明示するものは、もっと大ざっぱなものであるはずだ。輸送機関の個別のシェアまで、経済発展計画の中で書かれた例を、私は見たことがない。もし、経済発展計画でもとが新しくきまるなら、それに基づいて総合交通体系の中でもうちょっと具体的に、おおよそのガイドポストぐらいできなかったら、総合交通体系をつくる意味がないでしょう。企画庁、それをやらないで、ただ経済発展計画でそれを明らかにすると言って逃げなければならない理由は、一体どこにあるんですか。     〔箕輸委員長代理退席、委員長着席〕

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○丹羽国務大臣 私、閣僚の一人としてこれは弁解する次第でございますが、新全総のうちにおきまして、総合交通政策をつくりまして、非常に抽象的ではございますが、やはり私はそれなりの意味がある、一定の方向をきめたものである、こう思っている次第でございます。  それで、具体的に、地方の事情、また先ほども申しました人的並びに物的の需要動向におきまして中身をつけてまいりまして——河村先生おっしゃいますように、中身がちっともないじゃないかというお話でございますが、中身をつけていくというのがこれからの作業でございまして、まず第一番に、そういった新全総の基本計画に基づきまして、総合交通政策をつくる一つの各論が出たわけでございまして、この各論の中身をつけることがこれからの仕事である、こういうふうに思っておる次第でございますので、御了解を願います。

河村勝民社党

○河村委員 それならば、運輸大臣にお伺いいたしますが、大体、総合交通体系という名前をつけるかつけないかは別にして、いまどこの国でも、やはり個別の交通機関間の調整をやって、新しい交通体系をつくろうという努力をしておるわけですね。たとえば、西ドイツのレーバープランにいたしましても、フランスの総合交通政策にしましても、大体、その一番手始めに具体的に手をつけているのは、長距離トラックの輸送をこれからどう考えるか。これは、さっきも言いましたように、これからの労働力不足、それから環境破壊ということを考えれば、いまの形のようなシェアでいけるわけがないのですね。  そこで、片っ方で道路と鉄道の施設整備についての調整をやるのと一緒に、やはり長距離トラックの事業としての輸送制限その他の措置、それから、それに並行して、結合輸送によって鉄道も生かし、自動車も生かし、あるいは内航海運も生かして、みんなやりつつあるわけですね。ところが、この運輸政策審議会の「総合交通体系に関する答申」を見ましても、これまた抽象的には、そうした個別需要予測をやって、おおよその筋道があるようであるけれども、中身を読んでみると、そうした行政措置による誘導政策というのは何にもなくて、ただ一方では、運賃体系を合理化することと、あとは結合輸送あるいは荷役保管体制の合理化を推進するというような、そうした非常に技術的なことだけが書いてあって、運輸省としての行政的な誘導政策の基本が何にもないのですね。これは一体どういうふうに考えておられるのですか。

見坊力男運輸大臣官房審議官

○見坊政府委員 総合交通体系の観点からいたしますと、各輸送機関の特性を生かしまして、全体的な、効率的な輸送体系をつくるということは当然であろうと思います。いま先生のお話にございましたドイツのレーバープランであるとか、あるいはイギリスの一九六八年の運輸法による規制であるとか、外国の例でもお話しのように規制はございますが、それらはいずれも現在実施されていないという状況でございます。そういうような問題は、私どもも運政審の審議の過程におきまして議論をいたしたわけでございますが、そういう直接規制というのは直ちにみんなのコンセンサスを得られないという事情もございます。そこでやはり、その運政審の答申にございますように、各輸送機関における費用の負担を適正化ならしめるということで、運賃政策等の弾力的な運用というようなことがそこに書かれてあるわけでございます。

河村勝民社党

○河村委員 レーバープランでやった一番ドラスチックな輸送制限、これが実行されていないのは私も知っているのです。全部実行されているのではなしに、部分的には実行されているのもありますね。だから、もちろん、そのままお手本にしろと言っているのではない。  そうすると、大体、運輸省の考え方としては、運賃の面で公正競争がやれる状態にしておけば、企業外のいろいろな条件の制約でだんだん追い込まれて、自然に需要予測に見合ったようなところに追い込まれていく、自然にそういうふうにいくのを待つ、こういうことですか。

見坊力男運輸大臣官房審議官

○見坊政府委員 その運政審の考え方にも示されておりますが、利用者の選択によって、まずそれを原則にするということになっておりますが、ただ現在におけるわが国の交通市場におきましては、必ずしも完全なマーケットメカニズムができていない。たとえば、社会的な費用の負担であるとか開発利益の還元であるとか、そういうような多くの問題があるわけであります。したがって、利用者の選択を前提にするという大原則に立ちながらも、なおそれを実現するためには相当長期間詰めていかなければならぬ問題がたくさんあると思うわけです。したがいまして、運賃制度の改善、これもその一つの大きな要素であるというふうに考えておるわけでございます。

河村勝民社党

○河村委員 たとえば長距離トラックなんかは労働力不足はもうすでに相当ひどいものですね。同時に、道路輸送というのは、これからの環境破壊ということを考えれば限界がある。そうしてみると、いまでもすでに長距離トラックは一種のダンピングをやっておるわけですね。だから、ダンピングによって、自分の負担可能な分野以上のものを運んでいるといってもいいくらいですね。そうなれば、その運賃で誘導していくなら誘導していくでもよろしいから、その辺からほんとうに具体的に手をつけて——結局いまは、そこで働いている人間がこのダンピングで、非常な悪い労働条件で仕事をやっているといってもいいわけですね。ですから、それなら思い切って長距離トラックの運賃体系を直して、それで鉄道あるいは内航海運との間にスムーズな貨物の移動が行なわれるような方向に持っていくのでなければ、つじつまが合わないわけですね。そういうことは当然お考えになっているのでしょうね。

見坊力男運輸大臣官房審議官

○見坊政府委員 いま先生のお話のとおりであろうと思っております。  現在、交通機関は原価主義に基づきましてそれぞれ運賃が決定されておりますが、総合交通体系の形成という観点から公正な競争を行なわせる、それで、バランスのとれたシェアを保つようにするということのためには、先ほど申し上げましたように受益者負担の内容に社会的費用も含める、あるいは開発利益の事業主体への還元というようなことも考えなければならない。そういう方向で、少し時間はかかりますが、今後真剣に努力をしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。

河村勝民社党

○河村委員 きょうは時間がありませんから、入り口だけの議論になりましたけれども、一つだけ関連してタクシーの問題を伺っておきたいと思うのです。  ハイヤー・タクシーの問題もやはりこれから労働力不足が一番響いてきて、いまのままでは置けない状態だろうと思うのですね。それについて最近、八月の末にバス・タクシーに関する答申が出ておりますね。これに二つの考え方が出ているのですけれども、これはどうもあまりよくわからないのです。一つは保有と運用の責任の分化という点と、それからタクシー運賃の自由化かと思うと、またそうでもないようなよくわからない書き方がしてあるのですけれども、保有と運用との分化といいながら、個人タクシーは個人タクシー、普通の会社経営のものはそのままで、ただその中間に何か一種のリース制か、内航海運の一ぱい船主か何か、オペレーターに使われているようなかっこうみたいなものを想定しているような、これは一体どういう意味なんですか。これは労務対策を考えてこういうものを一つこしらえるために、わざわざ保有と運用との分化とかなんとかという名目を使ってやっているのじゃないかと邪推したくなるような感じがするのですが、この点は一体どういうつもりなんですか。

野村一彦運輸省自動車局長

○野村政府委員 八月に出ましたバス・タクシー答申につきまして、私ども答申をいただきましたのですが、先生の御指摘のように一応車両の保有とそれから運行の許可ということが例示的に書いてございます。これを考えましたのは、輸送機関の特性から考えまして、たとえばパスは一般公共輸送機関として大量の輸送需要に任ずるものである。したがいまして、その輸送の供給力について、国といいますか、行政として責任をもって必要な供給をしなければならない。またその運賃についても、これは非常に公共性の強い大衆交通機関でありますから、認可運賃にしなければならない。つまり現在の、事業は免許、運賃は認可という制度をそのまま生かして、これの改善をはかっていく、実行面、行政面の改善をはかっていくということがあります。タクシーというものは、大都市におきましてバスが本来の機能を回復したならば、もっときめのこまかい特殊な輸送機関ということに本来なるべきものである。そういたしますと、その需給調整ということについて政府が関与して、いまのようなきびしい免許制度のもとでタクシーの需給を調整するというようなことは適当ではなかろう、そういうことでそこにマーケットメカニズムを導入して、ある程度市場原理が働いてタクシーそのものの輸送力の需給が行なわれるというようなことを考えましょう。したがいまして、いまのきびしい免許制というものから許可制といいますか、もっと自由参入、自由脱退の方向に持っていく、許可制にしようということで、ここはたとえば運行の許可あるいは車両の保有の許可というふうに例示してございまして、まだこういう二つの制度に分けるということを最終的に私ども行政当局として考えているわけではございません。一つの示唆といいますか、そういう委員会での審議の過程におきましてこういう意見が出たものでございまして、要するにいまのきびしい免許制、事業の免許、運賃の認可というものをもう少しゆるやかな、マーケットメカニズムを導入した制度に持っていきたい、こういう趣旨のものでございます。

河村勝民社党

○河村委員 そういう一般論と、「車両保有の責任と」「車両運用の責任」と分けるというのとはあまり関係がないのですね。これも非常に新しいことを書いてあるようでいて、実際中を見ると、いままでのタクシー会社も残るし、個人タクシーも残るし、その間にこういう大義名分のもとに、車貸しみたいなものですね、そんなものを入れたという何か魂胆がありそうな感じがしたので、その意味を聞いたので、そういう一般論を聞いたわけじゃないのです。

野村一彦運輸省自動車局長

○野村政府委員 弁解ではございませんが、この答申の中に、タクシーについての規制を行なうに際しては、「例えば、タクシー車両を運行することによって生ずる」ということで書いてございまして、これはまだ運行とそれから保有ということを必ず分けてやるということをきめたわけではございませんで、一つの例示でございますから、具体的な措置は今後検討するということで御理解いただきたいと思います。

河村勝民社党

○河村委員 運賃のほうはこれは自由であるかのごとくであって、しかも何か標準運賃みたいなものをきめて、その中で選択をして公示しろとかいって、何か非常にわからぬことが書いてあるが、これはほんとうはどういう意味なんですか。

野村一彦運輸省自動車局長

○野村政府委員 ここで書いてありますのは、一言で申しますと複数確定運賃という制度を考えたい、自由運賃ではございません。全くお客と運転者とによってきまる運賃ではなくて、あくまでもメーターによって確定された運賃でございますけれども、その運賃は同一車種、同一距離について全部画一ではなくて、たとえば複数確定運賃、といいますのは、多少幅運賃、トラック輸送における幅運賃的なものを導入しておりますが、トラックのように荷主と輸送業者がネゴするものではございませんで、運転者と旅客との関係ですから、確定運賃だけを複数にする、こういう意味の制度を、これも一つの例示として考えておるわけでございます。いまよりもっと弾力性を持たせたいという趣旨でございます。

河村勝民社党

○河村委員 いまだって小型と中型と大型とは違うでしょう。複数制にするといったって、結局仕分ければそんなことになってしまうので、別段特別な意味はないのじゃないですか。

野村一彦運輸省自動車局長

○野村政府委員 ちょっと私の説明がまずうございました。同じ中型であって、たとえば百六十円、百八十円、二百円と、同じ型のものでも三つくらいの複数のものとして、その中から確定運賃を選択させるというような方向はとられないものかということで、これはまだ一つの提案でございます。

河村勝民社党

○河村委員 どうもあまりできそうもない提案ですが、まだきめたものでないというなら、それはけっこうでしょう。  時間もありませんから、最後に一つだけ伺っておきますが、何かタクシー運賃値上げというようなことがしきりに出ております。タクシー運賃値上げの是非は別として、一体これだけいろいろな答申があって、これからどうしようかということを模索中なわけですね。そういう場合に、今度の値上げとこういうものとの関連、特に最近また乗車拒否をやって、指をもぎって走って行ってしまったなんて悪質なものが出ておる。そういう時期に、これからやるからにはタクシー企業というものをどうするかという構想なくして、ただ、いままでと同じ流儀で運賃を上げていくというのでは許されない時期にきていると思うのですが、その点、大臣はどうお考えになっておりますか。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○丹羽国務大臣 タクシーの運賃の問題でございますが、御承知のとおり、都市を走行しておりますタクシーは、道路が非常に過密化しておりまして、一日の走行キロ数が非常に減少してきておる。そういうことで収入減をしておる。一方、人件費は漸次上がってきておる、こういうことは事実ございます。個人タクシーにおきましても、また会社経営のタクシーにおきましても、非常に苦しくなってきておるということは事実であると思います。  したがいまして、これらをどうするかと申しますると、東京の例をとってみますると、個人タクシーは車両数において三分の一もあるということで、この個人タクシーの運転者の収入を上げるのには料金を上げるよりない。ほかの一般の給料生活者のベースアップに見合ったことをするには、個人企業におきましては、労働努力を求めるかあるいは料金を上げるよりない。こういうことでございまして、いま申しましたとおり、一日の稼働キロと申しますか、そういったものが減少してまいりますれば、収入はどうしても上がってこないということでございますから、料金を上げるということはやはりやむを得ぬではないか、こういうふうに考えておる次第でございます。  しかし、それが先ほどからも御指摘のとおり、一般にいわれております乗車拒否をしたり、あるいはサービスが非常に悪かったりで、せっかくの利用者に不便をかけるということで料金が上がるということでございましたらば、これまた行政上の非常な不手ぎわにもなる。国民の皆さまの御納得もいかぬということでございますので、それらにつきまして、いま自動車局で非常に苦労をしている次第でございますが、やはり実車率との関係が出てくるのではないか。実車率をどういうふうにするか。このくらいの料金にすれば実車率は下がってくるのではないかということをせっかく検討しておる次第でございます。また一面におきまして、やはり物価に与える影響もございますので、経済企画庁の審議機関でございます物価安定政策会議の部門におきましても、この際タクシーを上げることが必要であるかどうかということを検討しておる次第でございまして、それらを彼我検討いたしまして慎重に対処したい、こう思っておる次第でございます。

河村勝民社党

○河村委員 質問を終わります。

小峯柳多自由民主党

○小峯委員長 浦井洋君。

浦井洋日本共産党

○浦井委員 私、関西新空港について大臣とそれから航空局長にお尋ねしたいのですが、十一月の八日から三回ほど飛行機を大阪湾に飛ばされたわけですね。それに関連して大阪湾沿岸の住民、ひいては全関西の住民がいま一番知りたいと思っておることを代表して聞きたいと思います。  まず第一番は、あの三回の試験飛行でこういうことはわかったのかという点です。晩秋から冬にかけてやられたということになるわけですが、春や夏あるいは秋というような気象条件のときに一体音の伝わり方がどう変わるかということはわかったのか。それからそれに関連するわけですが、風向きとか風の速度、こういう影響で騒音がどう変わるのか。それから音の伝わり方というのは、温度や湿度にも関係があるはずですが、これがわかったのか。それから雲がある場合には音が雲に反射するエコー現象が起こるわけです。これなんかも調べられたのか。さらには、時間がないので全部言いますけれども、海は音が反射するわけですね。それから地上は物件によって音が吸収される、しかもその度合いが違う、こういうことがわかったのかどうか。こういう点をひとつ簡単にまず最初に答えていただきたい。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 なかなかむずかしい御質問でございますけれども、確かに実験をやりましたのは現在でございますから、したがって、春とか夏とか秋とか、そういうことによって風向、風速も変わりましょうし、あるいは温度、湿度も変わってまいりましょうし、あるいはそのほかにも雲の状態等によっても若干の変化はあると思います。それで、現在直ちにこの間の結果に基づきまして、あらゆる場合についての音の値というものをすでに出したわけではございません。出したわけではございませんけれども、大体計算上によりましてある程度のものは出るであろうというふうに考えております。

浦井洋日本共産党

○浦井委員 そうすると、あの三回の試験飛行によって、どんな場合でも飛行機が市街地に騒音をまき散らさない、コースをきちんと定めて飛べるという見通しができたのかどうか。特に、着陸の場合は電波誘導施設ができるとある程度正確に入れるかもしれない。しかし、いまの羽田にしろあるいは伊丹にしろ、離陸の場合には相当フリーハンドに飛んでいるのが現状なんですね。それからホールディング、滞空待ち時間、このときに絶対に市街地に騒音がまき散らされないという保証はこの三回の試験飛行でできたんですか。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 今度の実験の結果は公に発表してございますので、先生も御承知かと思います。  そこでホールディングの問題、これにつきましては現在はまだその計器がございませんから、飛行経路あるいはホールディングの状況につきましても、あるいは若干むずかしいところもあったかもしれない。しかし、これは計器ができますとホールディングは完全に海上で行ないますし、着陸、離陸につきましても、着陸につきましては完全に計器によって乗ってまいりますし、離陸につきましても……。(浦井委員「できたのかできないのか」と呼ぶ)できたと思います。

浦井洋日本共産党

○浦井委員 そうすると、この前の三回の実験というものは一機ずつ飛ばされたわけですね。そうすると、ここの運輸省が出された調査概要にあるように、六十年になりますとポートアイランドあるいは泉南沖いずれにいたしましても、特にポートアイランドは六本の滑走路ができる。そして最大能力というものは年間幾らでしたか、たしか離発着が四十四万二千回、一時間百一回ですか。ほぼ一分に一機ずつ飛び立つわけですよ。そういうような連続した状態で騒音が一体どういうふうになるのかという点の予測は、この三回の試験飛行でできたのですか。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 三回の試験飛行でそういったものが完全に実験として出たかとおっしゃいますと、これはそうはいかぬ。しかし計算によりますれば、一回一回の積み重ねが何回にもなってくるわけでございますから、大体一回についてこのくらいということになれば、それが何回の場合には大体何デシベルということは計算として出てくると思います。

浦井洋日本共産党

○浦井委員 騒音はこのくらいにいたしまして、次は土どりの問題ですが、いま運輸省が概算要求されておるのでいきますと、大体これにも出ておりますけれども、来年からかかって五十二年に空港を完成して、そして一番機を飛ばしたい。第一期工事として二億から三億立米の土が要る。その土をとる場所は神戸土どり場あるいは淡路土どり場、阪和土どり場というふうに書かれているわけなんですが、これは差し迫ってやらなければいかぬ事業ですね。当然空港公団ができる、できないにかかわらず、いま航空局なり運輸省の内部で、たとえば具体的に神戸の土どり場というのは一体どこなんだということを検討されているはずだと思うのですが、一体どこなんですか。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 これは検討はしておりますけれども、そういうことを具体的にすることはできないことでございます。と申しますのは、これはこちらで検討すると同時に、実は公共団体のほうにおいて御検討を一緒にしていただきませんと、実現不可能でございます。したがいまして、そういう面から公共団体にも研究していただき、私どもとしても研究しておるわけでございますが、これにつきましては、こういう場所になるということになりますと、いわゆる投機的な土地の取得というようなことも起こるおそれもございますので、そういう点についてはこの際明らかにすることは差し控えたい、こういうふうに思っております。

浦井洋日本共産党

○浦井委員 検討はしておるけれども、発表はできない、こういうことなんですね。  それで、その次の問題として、そうしたら、いずれにしても土どりをされる、その場合にそのあとをどうするのか、その金は一体どこからひねり出すのか、この辺の検討はされておるわけですか。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 これも要するに公共団体との連携動作にならざるを得ないわけです。したがいまして、私どもといたしましてはそのあとどうやるかということはできませんので、公共団体のほうで住宅地にするのか、あるいは地域全体の開発計画をどういうふうにやるかということを御検討願いまして、それとあわせながらこちらもやっていくということにせざるを得ないと考えるわけでございます。

浦井洋日本共産党

○浦井委員 来年度の概算要求を見ますと、公団を設立したい、そして国の出資が三十億、自治体が十五億、こうですね。その場合にこの新空港というのは当然第一種空港になると思うのですが、成田とか、羽田にしても伊丹にしても、他の第一種空港というのは自治体の出資というのはなかったのですが、関西新空港に限り自治体の出資が必要であるという理由がもうひとつようわからぬわけですが、どうですか。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 なるほどいままでの例で申しますと、羽田にしろ伊丹にしろあるいは成田にしろ、国だけがやっておるわけでございます。したがいまして、自動的にどうしても今度は関西新空港に公共団体の出資がなければいけないというのは、必ずしもその理論的根拠ははっきりしないかもしれません。ただ、実際問題申し上げますと、成田の場合は全部が国際線でございます。しかし、今度の新空港の場合は国内線のウエートが非常に大きいということが考えられます。ただ、かといって現実に伊丹が第一種空港なんだからそれと同じじゃないかという御議論は当然出てまいります。したがいまして、先ほど申し上げましたように、だからといって理論的に出すべきであるということは必ずしも申せないわけでございますが、実際問題として今度の関西新空港は特に騒音公害ということを避けますために相当海上の沖に出さなければいけない。しかも相当深いところを埋めていかなければならないということで相当大きな金がかかるわけでございます。ざっと概算するだけでも成田の倍以上の金がかかるということが考えられます。そこまでしてこれが必要であるとすれば、騒音公害を避けるためには相当の金をかけなければいけないということは現実の問題でございます。そういうふうな金をかけるわけでございますが、やはり空港として建設できれば、これをオペレーションして独立採算にのっけていかなければならないということが必然でございます。そういたしますと、やはり国の金だけではどうしても無利子の金が少のうございます。したがいまして、その点、少しでも利子のつく金を少なくしていこうということから公共団体にも特に御援助を願いたいというふうな考え方もございます。  それからまた、関西新空港ができますれば公共団体の方にも経営内容にも入っていただいて、一緒になって自分たちの空港として運営していただくというふうな気持ちを持っていきたい。それやこれや考えてお願いしたわけであります。

浦井洋日本共産党

○浦井委員 公害を防ぐのに遠いところへもっていかなければならない。それから国内線も使う。しかし理論的根拠は薄弱だ、こういうことなんですが、現に大阪府、兵庫県、大阪市、神戸市四首長の会談で、出資はしない、出資には反対だという申し合わせをしているようです。兵庫県の来年度の予算要求内容を見てみますと、新空港公団に対する出資はそこに組んでいないわけなんですが、かりに運輸省の原案どおり予算がとれた場合、そういうトラブルといいますか、一体これはどういうふうになるのですか。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 やはり先ほど申し上げましたように国としても相当な負担でございますから、国だけでやっていくということは非常に困難であるという感じがいたします。したがいまして、公共団体がこれは永久に全然出さないというふうなことですと、相当むずかしくなってくるのではないかというふうな私どもの感じでございます。

浦井洋日本共産党

○浦井委員 兵庫県なり大阪府、そういうおもな地方自治体と、すでにその点については何か話し合いを持たれているわけですか。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 お話し合いはいたし、お願いは申し上げましたが、その段階ではまだ、出せないのです、というふうなお答え、それは先ほど先生のおっしゃったとおりであります。

浦井洋日本共産党

○浦井委員 大臣にお尋ねしたいのです。大臣、たしか十二月十八日ですか、参議院で答弁をされておると思うのですが、地元の知事とか市長が空港建設に反対をすれば空港建設というものはできないのではないかというふうなことを答えられているというふうに、ちょっと見たのですが、これは事実なんですか。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○丹羽国務大臣 そのとおりでございます。

浦井洋日本共産党

○浦井委員 そうしますと今度は、地方自治体でありますと、首長と議会というのは対等になるわけですね。地方議会の態度というようなものについてはどう理解されておるか。現在御承知のように大阪府では大阪府議会それから高石市、貝塚市、泉南市、兵庫県側でも神戸市、これは反対請願を採択するという。それから西宮市や尼崎市、そういう市議会で反対決議をされておる。こういうような大阪湾沿岸のほとんど全部の自治体が反対決議をされておる場合に、大臣はこの意思をどういうふうにくみ取られますか。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○丹羽国務大臣 各市なり県が全部反対ということでは、その地帯でつくることはなかなかむずかしい、こういうふうに私は考えておる次第でございます。ただ、御承知のとおり、すでに伊丹はもう過密でございますし、そして騒音公害も非常に住民の方に御迷惑をかけておる、こういうところでございます。しかも東京と関西の空港、航路の利用というものは非常にふえてまいっております。そういう点で、将来国際空港としてもどうしても関西地方に一つほしいということは、私ども県知事なり市長とお話しをしておりますと、ほしいことはほしい、こういうことでございますので、その点でお互いの了解工作をどうしてこれからつけるか、これは私どものいろいろの折衝のしかたもございますが、また地元の御要望につきまして変化もあろう、こう思っておる次第でございます。せっかく、まだあきらめないで続けていく、こういうふうに思っておる次第でございますが、最後におきましてどうしても了解が得られないというときには、これはやはりそこの地帯におきましては設置はむずかしいのではないか、こう思っておる次第でございます。

浦井洋日本共産党

○浦井委員 そうすると、地方議会の意思というものも十分に尊重されるというふうに理解してよろしいですね。  神戸市の場合で少し述べてみますと、御承知のようにことしの五月、住民から賛成、反対の請願が出たわけですね。賛成が二十三件、反対が三十三件、これは、一つの問題についてこれだけの数の請願が出たのは市議会が始まって以来というふうにいわれている。それを受けて市議会は、五月、七月、九月と継続して審議をして、その間市議会として公聴会も開くし、伊丹や羽田の空港の騒音の実地測量もやるし、それから実際に船を出して現地の海上にも行って視察をする。それから運輸省の航空局の担当官を呼んだり学者を呼んだりして、じみちな研究会もやっておるわけですね。住民のほうでももちろん非常に大きな問題になりまして、いろいろな労働組合であるとかあるいは民主団体、こういうようなところはもちろんですけれども、いままで住民運動なんかには参加をしなかった人、そういう層までが非常に関心を持って幅広い大きな組織をつくりまして——主として反対の側がもう圧倒的なんですね。そういう新しいタイプの住民運動を展開してきたわけなんです。この中には前神戸市長の原口忠次郎さんとか、それから元兵庫県知事の阪本勝さん、こういう人まで入っておる。そして研究会を開いたり、全政党に意見を聞いたり、さらには現実に伊丹で騒音に苦しめられておる人たちの実情、体験、こういうものも聞いて、一軒一軒署名をとって回って、大阪府のいろいろな人たちとも協力をしながら運動を展開してきているわけです。これは大臣も航空局長も十分御承知だというふうに思うわけですが、こういうような長い経過、しかも広い大きな運動の結果として、御承知のように十月十三日に神戸の市議会が共産、民社、公明、社会党もちろんですが、自民党の議員さんまで含めて、全会一致で建設反対の請願を採択をされておる、こういう経過なんですね。  このようないままでの経過、現状から見て、なおかつ大臣あるいは航空局の当局の方は、いまの運輸省のやり方で、来年ぜひとも公団を設立して拙速で新空港をとにもかくにもつくりたいというふうに考えられるかどうか、この辺をお答え願いたい。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 私は、関西新空港の問題というのは、まずその選択の問題であると思います。と申しますのは、先ほどお話がございましたように、大阪府、兵庫県、大阪市、神戸市と、その長の方々から関西新空港というものはすみやかにつくってくれ、そのために国の公団の設立も必要であるという基本的な見解を聞いておる。ただし、それについては公害のないものでなければならぬというふうな条件ももちろんついております。しかし、基本的には必要であるというふうな御見解を賜わっておるわけです。それから、方々の市議会等であるいは反対というものの決議があったことも承知しております。それから、神戸市におきましては、市議会において反対の請願を採択したということも聞いておりますが、それと同時に、さらに、新空港につきましては特別委員会をつくって引き続きこれを検討するのであるというふうに私は伺っておるわけであります。したがいまして、なおこの是非については検討を進めておるというふうな段階であろうと思います。  そこで、その反対理由というものもいろいろあるかもしれませんが、これが合理的な反対理由であるならばけっこうであります。しかし、われわれが将来、五年先、十年先、二十年先を考える場合に、やはりもう少しものごとを合理的に考えて、国なり地方地域のためには一体何を選択すべきかということをもっともっとまじめに考えていただきたい、こう思っておるわけです。そういう意味から申し上げまして、新関西空港というものは必要なんです、しかし私のところは別ですよということになったら、それは一体国なり広域地域はどうなるのかということも、やはり真剣に考えなくてはいけない問題だと思います。したがいまして、私は、大阪府なり兵庫県なり、こういった広域地方公共団体の意思というものは十分尊重しなければいかぬ、しかし広域地方公共団体においてやはり責任をもってまじめに意思を決定していただきたいというのが私どもの気持ちであります。

浦井洋日本共産党

○浦井委員 相当重大な発言をされました。これについてはいろいろ議論をしたいのですが、もう時間が参りましたということなんで、最後に大臣にお伺いしたいのです。  ことにいま河村委員が言われたように、騒音の暫定基準案も出た、そういうことで伊丹や羽田の周辺の方々は、これを見て環境庁おまえもかというような失望、落胆の意向を表明されておるようなんですけれども、それに関連いたしまして、私、羽田の周辺の方々によくお会いするわけなんですが、一度運輸大臣なりあるいは航空局長なりが現実に一日でも一晩でも二晩でも伊丹の空港に来ていただいて、まる二十四時間、夜も泊っていただきたい、こういう非常に強い要望を持っておられる。それから大阪湾沿岸の、いま新空港ができるかもわからぬというふうに考えられておる地域の方々も、ぜひなまの声を大臣に聞いていただきたい、こういう強い要望を持っておるわけなんですが、その点大臣の御意向をひとつ承って、私の質問を終わりたいと思うのです。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○丹羽国務大臣 時間の余裕が許せば行きたいと思っておる次第でございますが、もうすでに伊丹の地元の反対の方の御意見も相当聞いておる次第でございます。したがいまして、騒音の問題につきましては、空港設立につきまして一番そこに騒音公害のない空港をつくらなくてはいかぬということで、今回もジャンボ機を三度も初めて飛ばしたようなことでございます。また、陸上を避けて海上に設立したらどうかというような方針も、それゆえになるべくそういったようなもののないということを考えている次第でございまして、騒音で付近住民に御迷惑をかけておることは十分知っておるつもりでありますが、また一面におきまして、航空需要の発展に伴いまして国際空港の設置がどうしても必要なこともまた痛感しておる次第でございます。それらの調和をいかにしてやっていくか、しかもその点は、あくまでもやはり了解工作といいますか、お互いがコンセンサスを持って、大部分の者がそれならよろしいということにしてやりたい、こういうふうに思っておる次第でございます。

浦井洋日本共産党

○浦井委員 これで終わりますけれども、私聞いたのですが、イギリスでは、試験飛行でいえば五十回ぐらい飛ばしているというような例もあるそうなんです。しかも、そのケースの場合には、計画を立てて着工するまでに十年間ぐらいいろいろな角度からの慎重な検討をやった上でやっているわけなんです。こういうことが現実にあるのだということを私ここではっきり申し上げて、質問を終わりたいと思います。大臣、ひとつその点を十分に考えていただきたいと思います。

小峯柳多自由民主党

○小峯委員長 斉藤正男君。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 三点ほど伺いたいと思いますが、空港問題が続いておりますので、最初に、航空局長の御都合もあるかと思いますから、伺いたいと思うわけであります。  先ほどお尋ねがありましたけれども、防衛庁の航空管制施設を運輸省でも使わせてもらう、防衛庁も非常に好意的で全面協力の態度を表明せられているというお話がございました。悪いことではないというように思いますが、反面、運輸省自体の航空管制施設が不十分であるがために防衛庁の協力を求めるという態度はややうしろ向きだ。しかし、余す六基の管制施設等について年次計画を立て、六カ所を早急に実現をしたいといろお話もございましたので、これを了とするわけでありますが、もう一度念を押しておきたいことは、防衛庁が全面的に協力するといっても、これはやはり副次的なものであって、防衛庁は防衛庁としての管制施設の任務を持っているわけであります。したがって、その一部分なりその余力をもって運輸省に協力をする、航空行政に協力をするということはわかりますけれども、このことによって主客が転倒するというようなことがあってはまかりならぬというように思うわけでございます。したがいまして、その関連において運輸省が実現しようとしている航空管制施設の一日も早い充実を願うわけでありますけれども、もう一度、年次計画を含めて、局長からでけっこうでありますが、それらの関連においてお答えをいただきたい。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 お答え申し上げる前に、けさほどの新聞に出ておりますが、あれはまだ必ずしも正式な回答に接したわけではございません。なお今後できる限り十分詰めていきたいというふうなことを考えております。  さらに、それについての考え方といたしましても、先生が御指摘のとおり、やはりわれわれは民航としての施設を本来持つべきである。しかし、たまたま防衛庁の施設があり、それを近々に使えるならば、早くそういうものを使って暫定的に何とかレーダーにおけるカバーをしていきたいというように考えて、ものごとを進めていきたい、こういうふうに考えております。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 当然であろうと思うわけでありますけれども、とかくこういう施設にはかなりばく大な予算がかかるわけであります。したがいま・して、大蔵当局が、じゃあさしあたり防衛庁も協力してくれるというのだからいいじゃないかというようなことで、運輸省所管の航空管制施設がおくれるというようなことになりますれば、これは全く主客転倒だと思うわけであります。そういう意味で、大臣の見解もつけ加えていただきたいと思います。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○丹羽国務大臣 ただいまお話がございましたとおりでございます。私も、これは運輸省が本来すでに整備しているべきものがおくれておると思っておる次第でございます。これは運輸省の責任というより、十年間日本人は空の上を飛べなかったという事情がございますので、こういうことになった次第でございますが、それを取り戻すためにどうしても早急にやらせたいということで、この保安施設につきましては五年計画を三年でやるということをやっておる次第でございまして、国産で間に合わなかったら外国の優秀な施設があれば、それが早ければそれでもよいからそれでやれ、そういうことも指示している次第でございます。そういう点も考え合わせまして、本来の任務を怠るということは絶対ないように私も思って、これを実践させるつもりでございます。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 そこで伺いたいと思いますが、静岡県知事竹山祐太郎氏が運輸省をたずねて、国際貨物空港を静岡県に設置をしたいというような態度表明があったということを聞いているわけでありますけれども、一体運輸省としては、関西新国際空港の問題もありますけれども、これに加えて貨物専用の国際空港をつくる意思があるのかどうなのか。もしあるとするならば、それは第二次空港整備五カ年計画の中に入っているのかどうなのか。この辺をまず伺いたいと思います。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 先般静岡県知事が私のところにお見えになりまして口頭のお話がございました。しかし、そのときはそういますぐそういうものをつくるというお話ではなくて、将来は貨物専用空港といったものが必要になるのではないか、そういう意味で、県としてもそういった計画を持っておりますという程度のことを承ったわけでございます。  それなら、運輸省としては将来この専用空港というものを考えるかどうかということでございますが、これは先般来、運輸政策審議会物的流通部会でいろいろ御検討願っておりましたけれども、やはり航空貨物というものは将来相当伸びるであろう。大体昭和四十年が三万五千トン、昭和四十五年が約十一万トンでございますけれども、昭和六十年ぐらいになると出入りを入れて約五百万トンぐらいになるのではないかというマクロの見通しでございます。そういたしますと、それと同時に、航空貨物の性質も変わってまいりますでしょう。わが国の産業も変わってまいりますでしょうし、もう少し高価で軽量といったような適性貨物ができてくるであろう。そういうふうな航空適性貨物というものを考えれば、やはり将来相当先には貨物専用空港をつくる、その空港が、いわゆる臨空港工業地帯というような感じで、その周囲も航空適性貨物の生産なり何なりが行なわれる。それとからみ合いながら一つの貨物専用空港というふうなものを考えるべきじゃないかという御議論があったのでございます。そこで私どもといたしましても、そういうものは十分研究に値するし、将来の問題として検討しなければいかぬと思いますが、しかしこれはいますぐの問題ではなくて、相当先の問題である。したがいまして、現在空港整備五カ年計画にも入れておりませんという状況でございます。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 そうすると、国際航空貨物が二百万トン程度になったときには貨物専用の国際空港が必要だと考えているというように受け取ってよろしいか。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 先ほど例にあげて、昭和六十年ごろにはおそらく五百万トンと申し上げましたけれども、大体その程度のときにはあるいは要るのじゃないかというふうな、これもばくとした感じでございます。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 この小笠国際貨物空港が設立をされるという陰に、民間でありますけれども、実は非常に気違いじみて空港の研究をされているグループがあるわけであります。しかし、この二、三の研究グループの意見と関係する自治体、二市数力町村ありますけれども、住民並びに議会筋あるいは市町村当局の意見というのはだいぶ違っておりますので、いまどき空港誘致にわざわざ乗り込んで来る知事は珍しいと思いますが、よくこの辺は検討いただきたい。まあ来たついでに口頭で言っていったという程度に受け取りましたけれども、近い将来文書で提出をされるということも、がんこな竹山知事のことでございますからあり得るわけでございますが、慎重に検討をいただかなければならぬ。もちろん、いままでの新設空港について慎重の上に慎重にやっても御承知のとおりの問題が起きているわけでございますから、間違いないと思いますけれども、ぜひひとつ、簡単に乗らないように、慎重な態度を要望いたしておきたい。  同時に、この国際貨物空港等について、ほかにも、できることならば誘致をしたいというようなところがあるならばこの際ひとつ教えておいていただきたいと思います。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 このほかにも、愛知県の三河湾あたりにつくりたいというふうな御研究もあるやに聞いております。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 航空局関係はけっこうです。  次に私は陸運行政、特にトラック輸送について自動車局長を中心に伺いたいと思うわけであります。  実は私は、過日、塩釜−築地間の約四百キロを夜間トラックに同乗をいたしました。その後また一日、手小荷物の端末配送に便乗をいたしました。わずかな時間でありますけれども、実際トラックの運転台に乗り、手小荷物の端末配送の車を追跡をして感じたことから申し上げたいと思うわけであります。  この際お約束をいただきたいのですが、私が便乗をしたトラック会社あるいは二人の運転手等々についてはかなり問題がありますけれども、あえて私の質問を契機にしてその会社なり運転手を追跡して調査なり処分をしないというお約束をまずいただかないと、これは協力をいただいた会社なり運転手にも申しわけないのでございまして、運賃の値上げなり、労働条件の改善なりあるいは運転手の賃金の向上なりということも含めて調査に来たんだということで実は許可をとり便乗をいたしました関係上、その程度の確約はいただかないとものが言えないわけでございますので、大臣と相談の上、ひとつお答えをいただきたいと思うのです。

野村一彦運輸省自動車局長

○野村政府委員 先生の御要望に十分沿いたいと思います。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 トラック運賃が、いままでどれだけのものを積んだから、そしてどこまで行くから料金は幾らだというような体系が、車の大きさ、何トン積みでどこまで行くから幾らというような体系に改正されたというように聞いておりますけれども、この改正の経緯について局長から伺いたいと思います。

野村一彦運輸省自動車局長

○野村政府委員 本年の四月から六月にかけまして、トラック運賃は御承知のように路線運賃と区域運賃とあるわけでございますが、先生のただいまのお尋ねの場合は区域運賃に該当すると思います。区域運賃につきましては、本年の四月から六月にかけて全国を数地区に分けて改正をいたしたわけでございます。その改正の趣旨は、従来区域トラックの運賃というものがやはり企業の合理化あるいはトラックそのものの車両の改造等によってもなかなかまかなえないということから、やはり企業の収支が非常に悪いということから、採算に乗る運賃を考えたわけでございますが、その一環といたしまして運賃の制度の改正を考えたわけでございます。  その制度の改正の中に、先生がただいまおっしゃいましたように、従来は、たとえば貨物一トン当たり幾らということであったわけでございますが、つまり重量建てであったわけですが、今度は四トン車幾らというふうにその車両建てということに直すということを幾つかの制度改正の中の一つの眼目としたわけでございます。そういう意味で、区域運賃についての制度の改正の一つは重量建てから車両建てに改正をした、こういうことでございます。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 局長、たいへん失礼な質問ですが、マグロ一キロの、産地といいますか水揚げ港でどのくらいな値段の違いがあり、マグロ一キロの、たとえば塩釜−築地間約四百キロ、一キロ当たりの運賃がどのくらいについているか御承知ですか。それとも、練り製品がございますが、かまぼことかちくわとか、これまた一キロ当たりどのくらいな運賃がかかっているか御承知ですか。

野村一彦運輸省自動車局長

○野村政府委員 ただいま先生の御質問でございますが、先生がこの交通事故を守る会ですか、この会の方々と一緒に現地に行かれまして、いまおっしゃいましたようなマグロとかあるいは練り製品とかリンゴとかそういうものの輸送をする車にお乗りになって、そうして体験といいますか、現地から東京までおいでになって非常に詳細に調査をされたということは私ども伺っております。したがいまして、ただいま先生のあれでございますが、こういうことを知っているかという御質問に対しては、もちろん私どもはいろいろ調査その他によりまして知っておりますけれども、これは現地を体験された先生に対して、先生から知っているかと言われれば、この件に関しては先生のほうが私よりよく御存じであると残念ながら申し上げざるを得ないと思います。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 物流の関係と輸送の関係も非常に複雑でございますので変な質問をしたわけでありますけれども、運賃だけから申し上げますと、キロ千円のマグロもキロ二万円のマグロもキロ当たり十円ですよ、運賃は。それから練り製品はキロ当たり大体四円ですよ。こうして見てきますと、キロ二万円のマグロでも運賃は塩釜から築地まで来てわずかに十円です。しかもその十円というのは、マグロは御承知のように氷詰めにして箱へ詰めるわけでございますから、箱と氷の重量とマグロ本体の重量がほぼ半々です。したがいまして、ほんとうのマグロ一キロの正身の運賃というのは五円、こういうことになります。したがいまして、何か運賃が上がりましたので消費価格も上がりますというような弁解を盛んに業者もするし、経済企画庁あたりも運賃が上がったからというようなことをよく言うのでありますけれども、実際に調べてみますと、この運賃の物価への影響の度合いというものはきわめて微々たるものだという認識を私は新たにしたわけでありますけれども、局長として運賃の物価に与える影響というようなものを、ほんとうに運賃が上がったから無理もないというようにお考えになっておりましょうか、いかがですか。

野村一彦運輸省自動車局長

○野村政府委員 私ども一般的な知識といたしましては、ものによって違いますけれども、平均的に申し上げますと、卸売り価格に占める運賃のパーセンテージというものはあるべき姿としては大体五、六%程度であろうと思います。しかし現実は、もちろん先生のいま御指摘のようなことでそうではございませんので、私どもいろいろものの価格、着地値段あるいは小売り価格というようなものを調べてみますと、その中に占めるほんとうの運賃そのもののパーセンテージというものはそう高くはない。したがいまして、運賃のアップ率を考えますと、運賃が上がったから小売り価格が上がるというようには必ずしもならない、私どもはかように考えます。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 そこで、そういうこともこれあり、また運賃収入を何とかして上げたいという考え方もこれあり、今日依然として過積みが行なわれているわけです。そしていま言われましたように、たとえば消費者価格の六%なりというようなことに影響をするといいましても、十トン車で十五トン積んでくれば運賃はまた格安になるわけであります。そうした意味から、やはり実際は、特定な日通とかいうような会社は別として、そうでない民間の陸運業者というのは相変わらず過積みをして運賃収入をカバーしているというのが実態であります。そこで、私は前回からずっとお尋ねしてきたのですけれども、なるほど砂利トラ等に対しましては自重計をつけ、過積みを取り締まるための一つの方法にした。しかし、その自重計もつけていればいいのだということで、その精度はきわめてあいまいで当てにならぬ。鋭意積み荷の重量調査については言及をするというお答えに終始をしてまいりました。その後一体過積みの調査、過積みを防ぐために、その計量等についてどういう研究が進み、どういう方向をたどっておられるのか。その後の研究成果を、前回の質問から約三カ月になりますから、ひとつ局長でなくともけっこうですから、お答えをいただきたいと思うわけです。

野村一彦運輸省自動車局長

○野村政府委員 ことしの春でございましたか、斉藤先生から過積みの防止の対策、それについて自重計等による技術的な防止対策の御指摘がございました。私どもそこで今後鋭意検討するということをお約束いたしました。その後、また交通安全対策委員会におきましても同様の御決議がございました。したがいまして私どもは大体学識経験者及び関係官庁——通産省、工業技術院を含むわけでございますが、そういうところ、それから警察庁それから私どものほう、それに自動車メーカーその他の関係技術者をあわせまして委員会をつくりまして、そしてそこで七月三十日以来十月の二十三日まで委員会を四回、幹事会を六回行ないまして、いろいろと技術的な問題についての検討をいたしました。  ここで中間報告と申しますか、いままでの会合の結果の一つの中間報告的なものが出ておりますが、その大筋を申し上げますと、たとえばダンプカー等の油圧による自重計がわりに適正に作用する分野におきましては、自重計の精度というものは誤差一〇%内外でかなり信頼できる状態である。しかしその他のものにつきましては、自重計の精度というものを上げるということがなかなかむずかしいが、さらに研究をしよう、こういう一応の中間的な結論を得ておりまして、これはさらに引き続き検討するということになっておりますが、現在までの中間の経過は以上申し上げましたようなことでございます。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 ダンプ等についてはそういうことも制度化しておりますし、レミコン車等についても同様でありますけれども、一般のトラック、これが一体過積みをしているかいないかという見分けは、はかりへ乗せなければわからないということなのか。それとも自重計をつけなくても、はかりへ乗せなくても積み過ぎているなということが一見わかるような方法があるのかどうなのか、いかがでございますか。

野村一彦運輸省自動車局長

○野村政府委員 これは非常にむずかしいと思いますが、たとえばほろをかぶせておるトラック、そういうようなものでは外見上判断をするのはなかなかむずかしいかと思います。そうでないものにつきましてはいわゆる輸送の専門家あるいは交通警察官等が街頭で見ますればおよその見当はつくかと思いますけれども、これも荷物の荷姿あるいはその荷物の内容等によってなかなかむずかしいと思いますので、やはり的確な判断は、たとえば精度のよい自重計を装置するようにする必要がありますのと、もう一つは看貫所というようなものでも主要の道路に設けて、そこで看貫をするというようなこと等によらなければ、外見だけの判断というのは、よほどの専門家でないとなかなかむずかしいのじゃなかろうかと私は思います。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 たとえば、十トン積みのトラックといいますが、これは軸重十トンということであって輪荷重は五トンずつになるわけですね。したがいまして、そんなにむずかしいものではない。軸重十トン、輪荷重五トンということが、何か伝導装置その他で出てくるべきではないか。どうもエンジンの開発やブレーキの開発等は進んでも、何かしら車を使う、車を買う人たちの立場に立って、いや積み荷の状態が、重量がわかったんじゃぐあいが悪いのだ、わからないほうがいいのだというようなものについては、どうも運輸行政なりあるいは交通行政の中で開発が消極的ではないのか、進んでいないのじゃないか。やはりお客さんが好む方向の開発はするけれども、そういうものはあまりやってもらわないほうがいいのだというような傾向がある。しかも、それが運転手の労働過重になったり、交通事故の発生原因になったり、あるいは道路をいためるような原因になったりというようなことは放任し過ぎていやしないかというように思うのですけれども、その点いかがでございましょうか。

野村一彦運輸省自動車局長

○野村政府委員 私どもとしては交通の安全ということ、これはほかの交通についても大臣から常に言われておることでございまして、やはり交通の安全ということのための技術的な研究開発ということを優先をしてやるべきであると考えております。  ただいま先生のお尋ねの具体的な技術の開発の問題につきましては、もし何でしたら車両課長から専門的にお答えをさせたいと思います。

飯塚良政運輸省自動車局整備部車両課長

○飯塚説明員 ダンプ車の場合にはダンプの荷台を上げたり下げたりいたしますので、その油圧をはかれば比較的に正確にはかれるわけであります。しかしながらそれにはやはり保守、点検が正常でないと、そういう部分というものはよごれたりあるいは耐久性が衰えたりしますので、これはなかなかむずかしいということが言えると思います。  しかしながら普通の、平ボデーと申しますけれども、普通型のトラックにつきましては、その荷重というものが平均的に積まれておりますれば、これは方法としては比較的簡単であろうと思いますけれども、残念ながらその荷重というものが、あっちこっちに積まれて偏しているというふうな状況もかなりございますのと、それから現在のところでは、その荷重を測定する装置というものが、スプリング等懸架装置として使っておりますけれども、そのスプリングが現在のところでは十トンとかそういうふうな車につきましては数枚くらいございます。そうしますと、そのスプリングのたわみではかろうといたしましても、数枚の部分の誤差が何倍かに拡大されるというふうなことがございまして、現在のところではなかなかむずかしい。  それから加えるに、そういうふうなバネの部分というものは、これは裸でございますから、どろがついたりそういうふうなことで正当な保守が行なわれないとむずかしいということと、それから耐久性というものがかなり不正確であるということで、現在のところではバネを使用する重量計をつくりましても、平均五〇%くらいの誤差が出るというふうなことでございます。したがって、ほかの方法といたしましては、これはひずみ計を使うとかあるいはそれ以外の方法もございますけれども、なかなか実用に供するということが、平ボデーの場合にはむずかしいという現状で、今後の技術開発が必要でございまして、今後そういう方向で進めるつもりでございます。  それから外国でもトラックの重量を正確に測定するもので、現在ものになるようなものがないという実情でございます。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 非常にむずかしい問題であることは私も理解いたしますけれども、トラックの大きさによって運賃が規制をされるということになりますと、やはり五トン車には七トン積み、十トン車には十五トン積む、そうしていかなければ荷主の要請もこれあり、それから経営者の要請もこれあり、運転手の自己の意思でなくて過積みしたものを運ばなければならないという実態にあるわけであります。きょうは警察庁も来ていただいておりますけれども、私が塩釜から六時半に出発をして、国道六号線を都内に入る午前一時までにパトカーが一台、あかりを消して道路わきにとまっているのを見ましたけれども、一台も行き会っていないのです。したがいまして、六号線などというのは、夜は全くもう傍若無人、トラック天国です。場所によっては八十キロで突っ走る。  大臣、地元に近いので御承知だと思いますけれども、茨城県に土浦というところがありますが、あそこは市街はほとんどが往復二車線です。しかもその行程、舗装の悪いことは天下一品にもかかわらず、ほとんどあの市内が制限速度五十キロですよ。まずこの悪い細い道を、どうして五十キロで許しているんだろうかと実はふしぎに思ったくらいでありますけれども、しかも六号線になりますと、信号機は全部正面が黄の点滅であります。したがって、六号線を横断する道路のほうが赤の点滅になるわけであります。黄の点滅というのは、どうせなければならないのか私もよく知りませんけれども、全く信号機の黄の点滅は関係ないのです。速度も落とさないし、車間距離も保たないし、東京へ東京へ、とにかく一目散に走る。たいへんな道路であります。しかも、これが都内の大型車の規制等とも関連いたしますし、市場の要請もあり、それから市場へ着いたときに、全部が、あれが築地なら築地でせられるわけじゃない。そこへもう長野から、横浜から小型の車が来て、あそこで積みかえて、甲府へ間に合うように、横浜の市場へ間に合うようにという形で持っていくわけなんです。したがいまして、築地へおろすなら四時でも間に合うのですけれども、とにかく二時ないし二時半には築地へ着けという内々の指示があるわけでございます。したがいまして、運転手さんにしてみれば、とにかくもう築地には甲府から迎えの車が来ている、横浜からも来ているということで、時間を制限されて走らざるを得ない、こういう形になっておるわけでございまして、私どもが想像以上に、やはり荷は、荷主なりあるいは経営者の要請によって過積みをしいられている。時間は制限をされている。したがって、スピードを上げなければならぬ、こういう形なのでありまして、これはただ運転手の責任だとかあるいは経営者の責任だとか、また荷主の責任ばかりだとかいうわけにもいかぬ。非常にこのふくそうした物流のメカニックなあり方がこういう結果を生んでいて、ばかをみるのは交通事故にあった人だ。しかも十トン車、十一トン車といいますと、全く大きな車ですから、対向車の普通乗用車なりあるいは軽自動車なりというものは道のわきで小さくなって——小さくなるわけにはいきませんけれども、待避してお通りを待っているというようなことが実態ですよ。  こういう点から考えてまいりますと、やはりトラック運賃の改正をされた、あるいは道路も徐々に改修されているというようなことがありますけれども、現状の問題としては、私はやはりこうした問題を総合的に検討しなければ、いつまでたっても解決をしないというように思うわけであります。  そこで、大臣にも総合的に見解を伺いたいし、警察庁からももう一ぺん伺いたいわけです。私の車は過積みしています、これでは走れませんということをパトカーなり駐在所なり警察署へ申告した運転手に対しまして何とかいい扱いはできないのか。それじゃおろしていきなさい、あるいは会社へ帰って積み直してきなさいということになるのかどうなのか、どうもやはり運転手の責任でなくてほかの関係からこの過積みが行なわれ、スピードも違反が繰り返されるというようにしか思えないわけでありますけれども、大臣、いかがでございましょうか。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○丹羽国務大臣 非常に御専門的に研究をなされまして、貴重な御意見を承った次第ですが、大体これは、そういうのは規制ができ、そうして安全運転をすることが一番望ましいことでございます。私もどうしてもそういうふうにやっていかなければならぬと思う次第でございますが、やはり取り締まりとか発見、注意は警察行政に属することと思いますので、私も斉藤先生と同じように、ひとつ警察にそういうことを注文いたしたい、こういうように思っている次第でございます。

池田速雄警察庁交通局交通指導課長

○池田説明員 過積みの問題につきまして、単に運転者だけでございませんで、特に雇用者でございますとか荷主のほうの責任も追及しなければならない、これは仰せのとおりであると思います。例は少し違いますけれども、ダンプにつきまして私どもが一部調べましたところにつきましては、運転者からの意見によりましても、運転者自身にもやはり責任があるのだ、第一の責任があるのだといったものが六〇%以上ございますけれども、一二%くらいずつ、あるいは荷主の責任が第一に考えられるべきである、あるいは雇用主の責任が考えられるべきである、こういったような実態調査もできております。したがいまして、私どもといたしましても、単に運転者だけを責めるのではなくて、その原因になっておりますほんとうの原因というものを追及してそういうものをなくする、こういったような防犯的な面あるいは責任の追及ということもあわせてやるように努力しているわけでございます。現場で積載違反を発見いたしましたときには、私どものほうのとるべき措置は、何よりもその危険を排除すること、こういうことでございますので、非常に危険な場合にはもうそこでおろしをさせる、あるいは安全な場所まで安全な方法で誘導するというようなことでございますが、できる限り荷主等につきましても連絡いたしまして、防犯的な立場を重点に置いて指導してまいりたい、こういうふうに考えております。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 時間がありませんから、もう一つ、例の手小荷物の配送ですけれども、年末を控えておりましたから、たいへんな個数なんです。そして聞いてみると、とにかく百個からの手小荷物を二トン車へ積んで、助手席へ乗った補助員を連れて各戸に配っていくわけでありますけれども、留守宅が大体一割ございます。それから隣で預かるのを拒否するのが、これまた数%ございます。いずれにいたしましても、この状態はたいへんな状態でございまして、容易なことでないということを実は体験をいたしました。国鉄の合理化によって、この手小荷物の配送が非常にしわ寄せをされているし、また世相も反映してますますふえている。ここに一つの資料がありますけれども、この配送で、たとえばいろんな運賃がありますけれども、一個当たり収入は平均して五十九円だ、ところが作業支出が百二十四円かかって、一個で六十五円の赤字だ。その他事業支出あるいは総がかり費、管理費等含めていきますともっとばく大なものになるわけでありますけれども、作業支出だけで見ましても一個について六十五円というような運賃の赤字が出ているわけなんです。  私がここで伺いたいのは、このままでおいたら全くもうたいへんなことになってしまう。そこで、運賃のこともこれありますけれども、たとえばアパート等では五階建てのアパートでもエレベーターがない。三十キロのものをひっかついでいってせっかく五階まで上がったけれども、留守でまたおりてきて車へ積み直して持ち帰る、あしたまた行くというようなことが繰り返されているわけでありますけれども、総合的に運輸省官房ででもこうした問題の、たとえば住宅団地等では共同荷受け所を設けるとかいうようなことを考えるべきだというように思うのですけれども、いかがでございましょうか。

野村一彦運輸省自動車局長

○野村政府委員 ただいま先生御指摘のように、私どもも端末輸送と申しますか、いわゆる消費地における配送の合理化、システム化という問題についてはぜひこれを進めなければならないということで予算的な要求もいたしておりますし、それによって小口貨物の集配システムというものを早急に確立をしたいということを一つ考えております。  それから同時に物的な施設といたしまして、デポとかあるいは小口貨物の集配を扱いますターミナルというようなものを全国の所要の地に、特に三大都市圏を中心につくりたいということでこれも財投要求をして少しずつ実現していきたいということでございますので、基本的姿勢につきましては先生が御指摘になりましたような、特に大都市団地等における集配のシステムの合理化という方向でただいませっかく努力をしているところでございます。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 時間がありませんので、なおこの問題は次回にあれしていきたいと思います。  船員局長がお見えでございますので、一つだけ聞いておきたいと思うのですけれども、昨年の十一月十一日、小型船舶操縦士についてお尋ねをしたことがございます。このときの局長のお答えに、無免許で乗れるボート、ヨットの条件について聞いたときに、いっぱしの人であれば無免許であっても一人以上乗ってもよろしい、こういうお答えがございました。  ところが、八月二十七日出された船員局長から海運局長あての書類に、「『旅客』とは、船舶を運航するため当該船舶に乗り組むことを必要とする最少限の者以外の者をいう。」ということで、「例えば、操舵及び機関の操作が同一場所で可能な船舶については通常一名、操舵及び機関の操作が同一場所で不可能な船舶については通常二名、主として帆により航行する船舶については必要最少限の操船要員が最少運航要員であり、それ以外の者は『旅客』である。また、水上スキー等により曳航されている者も通常は最少運航要員以外の者である。」ということで旅客というのがすかっと定義をされて、私にいただいた答弁とは若干違うのではないかというように思うのですが、私が十一月十一日にお尋ねしたあの答弁とこの通達は違っておりませんでしょうかどうでしょうか、その点だけ伺います。

佐原亨運輸省船員局長

○佐原政府委員 先生御存じのように、小型船舶操縦士の例を申し上げればレジャーボートでございますが、旅客を運送する場合には適用がある、こういう法のたてまえになっております。その旅客の定義でございますけれども、過去にもう何回も通達が出されまして、時代の変遷、社会情勢の変化に沿ってその旅客の範囲がだんだん広がってきておる、こういう傾向をたどっております。  わかりやすい例を申し上げますと、一番当初、あるいは二番目だったかもしれませんけれども、家族、友人は旅客でないというような扱いがあった。その後少しでも免状を持たせるという方針のために、先生がおっしゃいました船内業務に従事する者以外は旅客であるというふうに変わってまいりました。その段階は去年の十一月でありますけれども、その時点におきましては一人前の男が交互に運転する場合はそれぞれが船内業務に従事する者であるからこれは旅客でない、こういう解釈をしておったのであります。先生御存じのように、本年のシーズンに入りまして初めて取り締まりが始まった。取り締まりが始まりまして、いろいろモーターボートがふえてまいりました。あちらこちらで危険な状態が起こりまして、新聞にも二、三の事故例が出ました。私の記憶に間違いなければ、海水浴客の中に突っ込みましてプロペラにひっかけてけがをさせたというような例、あるいは沖へ出て油が切れて一晩じゅう漂流しておるというこういうような事故例、事故には至りませんけれども、その一歩寸前というような危険は潜在的に非常に多かった。毎年二万隻以上のモーターボートがふえてくればこの傾向は増大するであろう、こういうような情勢の変化を見まして、なるべく無免許運転を減らすというふうに方針を変えまして解釈を変えた次第でございます。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 議論があるところでありまして、そういうことを聞くのではなく、私へのお答えとこの通達は違ってはいないかということを聞いたのですが、もうよろしい、時間も来ておりますし、また次回に突っ込んだお尋ねをいたしますので終わります。

小峯柳多自由民主党

○小峯委員長 田中昭二君。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 大臣にまずお聞きいたしますが、佐藤内閣が発足をしまして、第一番に掲げたいわゆる物価上昇の抑制というような政策、この七年間この問題がたいへん繰り返されておりますが、それがなかなかすっきりしない批判を受けておる、私はこう思うのです。これだけ生産も所得も上昇する中で何も一切の料金を値上げしないというのはこれまたどうかと思います。しかし、また昨年の公共料金の一年間の抑制の閣議決定があったあと、公共料金が徐々に上がったものもございますし、また最近は年が明ければもう運輸省関係の料金でも集中的に国鉄からバス、タクシー、地下鉄、ほんとうにメジロ押しに値上げが予想されておる。交通はほんとうに国民の足としても片時も欠かすことのできない大事なものでございます。そういうものが一蓮托生、一ぺんに上げなければならないという理由、いろいろあると思いますけれども、それに対する佐藤内閣の閣僚の一員である大臣に、ひとつ確固たるけじめをつけた施策をやっていただきたいと思います。それに対します御所見をお伺いしたいと思います。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○丹羽国務大臣 私去る七月五日、佐藤内閣の運輸大臣に就任いたしました。その初閣議におきまして、内閣の一番の重要施策といたしまして物価の安定、これを第一に考えるべきだという総理大臣からの指示がございました。それで経済企画庁長官に指示をいたしました。また公共料金につきましては、運輸大臣がその点で非常に大きなウエートを占めておるから、よく協力をしてその趣旨に沿って、独断でそういうほうに走らないようにという指示を受けておる次第でございます。また、私も政治家といたしましても、いまの物価安定政策に協力することは当然であるという考えでいままで慎重にやってきたつもりでございます。しかしながら、御承知のとおり料金収入企業というものは最近あらゆる面で非常に苦しくなってきております。これの状況といたしましては、たとえば陸上交通にいたしますと道路の整備が整いません。したがいまして、それに伴って一日の走行キロ数が減ってまいるというようなこともございます。またその他軌道企業にいたしましても、人件費の非常に高騰というようなことがございまして、二年、三年そのままにほっておきますると収支が償わない面が非常に出てきている次第でございます。しかし、その原因を探究いたしますると、やはり道路の面もある、あるいはまた人件費の高騰がございましても、場合によりましてはただに企業だけにほっといていい面と、そうでなく、ある程度の国または公共団体がいろいろ企業の経営に協力をして、そしてある程度の分担をすべき面もあるのではないかというようなことも考えられる次第でございまして、彼我検討いたしまして慎重に考慮してまいりたい、こう思っておる次第であります。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 きょうの質問を聞いておりましても、この運賃値上げの問題はたいへんいろいろ出ておりまして、いまの大臣のお答えもそれはそれなりにわかるのですが、どうももう少し政府がはっきりした態度——援助すべきものは援助するし、行政指導できちっとできるものは指導するということをやってもらわなければならぬ。それをやれば、私は国民の不安も幾らか解消すると思うのです。  まず、国鉄の問題に入る予定でございましたが、時間があまりございませんから次に譲りまして、私はきょうはいままでの質問の中にありませんでした航空運賃——まあ先ほどから今後の交通は航空に寄与するところが大きいという大臣の御認識もあるようでございますから、航空運賃の問題についてお尋ねしたいと思います。  まず、報道されるところによりますと、燃料税というものを新設したい、こういう話が出ておりますが、これに対します大臣の御所見を簡単にお願いしておきます。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○丹羽国務大臣 御承知のとおり、航空の空港整備並びに保安施設につきまして御協力をいただきまして、五年計画で五千六百億の整備計画、五カ年計画が決定いたしました。この財源につきましては、国のほうからの支出もございますが、いままでは離着陸料あるいはまた保安施設利用料ということによってまかなった次第でございまして、しかし、それらの内容につきまして、仕事が進むにつきまして、財源といたしましてあるいは利用料を一部上げようというような計画になった次第でございます。しかし一方、輸送機関に対する燃料税は、あるいはまたバス、トラック、自動車、みな燃料税が御承知のように、二万三千円でございますか、かかっておる次第でございますが、航空企業に対しましては、いま育成産業であるということで特別措置でもってストップされている現状でございますが、将来はやはり一般の交通機関と同じように、特別措置というものを長く続けていけるかどうかということが非常に問題でございまして、やはり適当なときに、それらのものにつきましても一般の企業と同じように持っていくことが私はやはり筋ではないか、こういうように考えておる次第であります。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 燃料税に対する運輸省の御所見としてはたいへん心細いような感じがするわけです。といいますのは、燃料税というのは、聞いてみますと、昨年の年末ことしの予算を組むときにそういう話が出ておったということも聞いております。そこで、五カ年計画が閣議で了承された段階で航空、エアラインに対する政府の援助なり、それから将来の見通しなりというものが立ったわけでございますね。そこで、私がこの委員会であの「ばんだい号」の事件が起こったときにもお聞きしたわけですが、あの「ばんだい号」の事件が起こる前に、いわゆるエアラインとしては政府の指導をきちっと計画をきめて、そしてそれを強力に行政指導してもらうならば、運賃値上げは四十六年——かえって運賃は下げることができるというような空気があったわけです、その前に。それに対して、そういうところをつけ込んでかどうか知りませんが、運輸省のほうとしてはことしになっていわゆる施設の援助、利用料ですか、こういうものを新しく運賃の一%徴収する、その全体が三十九億とかいう話を聞いておりました。ですから、そういうことを考えてみますと、航空企業としては順調な需要にささえられながら来たのではなかろうか。政府、運輸省当局としてもそういうような見方をしておったのではなかろうかと私は思いますが、もしもそれが間違っておりまして、ここ何カ月前まではそういう考え方であったが、最近になって、とたんにそういう企業の突き上げといいますか、困っておるというようなことによって反対があっておるのか、そういうことをまずお聞きしたいと思うのです。いま航空企業は大体どうなっておるのですか、採算、経営の面では。簡単に、いいのか悪いのか。

内村信行運輸省航空局長

○内村政府委員 実績を申し上げます。  昭和四十五年度におきましては日本航空が約百五十億、全日空が約三十七億、それから東亜、国内、これは両方一緒にいたしまして約四十億くらいの経営利益がございました。ところが四十六年度に入りましてからだいぶ市況が低下いたしましたせいかお客が少なくなりまして、大体四十六年度の見込みといたしましては、日航が約三十億、全日空がほぼとんとん、それから東亜、国内が二十数億くらいではないかという現状の推定でございます。

小峯柳多自由民主党

○小峯委員長 二十数億の赤ですね。

内村信行運輸省航空局長

○内村政府委員 二十数億の赤です。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 大手の代表的な二航空企業は需要にささえられて相当な実績をあげてきた。これは一つの会社は国の援助によってできております、国策会社みたいなものです。そういう状態でありながら、そういうことだから援助料を運賃の一%取ったわけでしょう。これははっきり、指摘しておきますが、航空局長が航空関係の審議会においでになったとき、援助料は大体十一月ごろからいただくような予定である、だからその総額は大体三十九億くらいだ、それが運賃で吸収できなければ、ということはその運賃値上げをしないでいってもらいたいけれども、それができない、運賃を上げなければならないならば、それはそういう方針でいかざるを得ない、こういうような発言をなさった。そういうことを考えてみますと、ところがその援助料にしましても、実際は、十一月からのやつが、そういう予定のやつが八月から徴収される。往復運賃の割り引きもそのとき廃止された。こういうものが、当初の計画の途中においてそういうことがなされたということは、企業が苦しい中にもさらに苦しいという立場に立たされるのではないか。そういうことが関係したかどうか知りませんが、「ばんだい号」の事件によって、ああいういわゆる設備が完全でなかったからとかいろいろな——自然条件もありましょうけれども、ああいう事故を引き起こした、またそのあと全日空の事故もあった。こういうことで私があのとき、いわゆる航空企業の基盤の弱体化が政府のそういうような施策によって進められているのじゃないか、そういうことを心配して申し上げたわけです。  そこで、最近になってまた燃料税の新設ということになりますと、これは業界の反対の理由と思いますけれども、たいへん業界は不況である、それにさらに負担の過重になるということを言っておるようでございますけれども、会社の経理内容が、先ほど言われたように、そうものすごい赤字をしょわされておるということじゃない。黒字です。それともう一つは、業界は、そういうふうな空港整備の五カ年計画がきのうきまったかと思うときょう変わってしまう、いわゆる朝令暮改的な方針の決定では、これは行政に対する不信しか起こらない、こういうことを言っておる。私はこういうことなんかはほんとうに大事なことではないかと思う。政府のほうは、事故が起こりますとすぐ安全第一というようなことをいわれますけれども、その安全第一ということばの裏には、施策が、そういう企業が困って、そして事故でも起こるような弱体化のほうに進んでおるのではなかろうか、こう思うわけですが、その点ひとつ大臣から御所見をお聞きしたいと思います。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○丹羽国務大臣 企業が非常に弱体化いたしまして、それで安全を脅かすというふうに一がいにいえないと私は思っている次第でございます。やはりこの安全性というものは、空港の整備であるとか、保安施設の整備であるとか、操縦士あるいはまた機関士等の熟練、またそれらの機関に対する安全のチェックというようなことが一番のおもなことになっておる。またそういった操縦士、機関士の過重労働というようなことになりますれば、それはまたいま御指摘がございましたようなことになると思う次第でございますが、私はただいまのところはそこまでいってはいない、私どもも安全の問題につきましては絶えず注意をいたしますし、連絡をとらしておりますが、その点は心配はないのじゃないかと思っている次第でございます。ただ問題は、いままでは育成産業でございましたので、たとえば空港も全部国または地方団体が持つ。それから保安施設も全部持つ。ところが陸上輸送のほうでございますと、停車場も、それから軌道も全部が自分の企業そのもので持っておるということで、航空機のほうに過保護ではないかというような意見が一般でもいわれているところもございます。また料金の点につきましても、たとえてみますると、大阪から汽車に乗りまして高知へ行くまでのグリーンの料金と航空機の料金ではむしろ国鉄のほうが高くつく、こういうような問題もございます。いろいろ非難がございまして、先般も私いろいろ対談をいたしましたときにも、その点を非常につかれた次第でございます。ただ今日の実情は、御承知のとおり昨年は万博その他におきまして非常に好景気でございました。私どももまた会社には御迷惑をかけたような点もございますが、安全対策上便数を減らしたり団体客の制限をさしまして、相当に苦しくなっている状況ではないかということも考えておる次第でございますが、彼我勘案いたしまして、そうしてやはり会社もある程度の負担をする、国も出すということで安全施設方面は進めていかなくちゃならない、こういうように思っている次第でございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 そうしますと、燃料税新設に対しては、運輸省は賛成ですか。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○丹羽国務大臣 筋道としては私は賛成です。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 筋道として賛成というが、それでは困るのですよ。それは政府だけはいいでしょうけれども、利用者も航空企業も困るじゃないですか。根底にそういうものがあるならば、政府はかってにやっていいということになってしまいますよ。その燃料税の取り方についても、まだ大臣こまかいことまで御存じないかと思いますけれども、空港整備五カ年計画ができたときには、燃料税の新設なんかじゃなくて、いわゆる着陸料の値上げということが組み込まれておったのです。そうしますと、それじゃ燃料税を取るから着陸料は削るのですか。なくすのですか。その点技術的な問題は局長からでいいですから……。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 先生御指摘のように、先般と申しますか、ことしのをつくる際には将来の需要、財源を着陸料の値上げでまかなうというふうに考えておりました。大体六百億程度を想定しておったかと思います。しかしその場合には、着陸料が——今度新たに燃料税の問題が出ましたが、私どもといたしましては、燃料税を採用するならば着陸料の値上げは行なわない、着陸料の全廃はいたしませんけれども、考えておった値上げはやめる、それに見合う分として燃料税を考えるというふうに考えたわけでございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 だからそうやってことばでいえば簡単ですよ。着陸料の値上げをやめるから燃料税を取らせてください。しかしそれだけのことで与える影響がものすごく大きいのじゃないですか。それじゃ着陸料を値上げしない部分を燃料税でカバーするとすれば、その金額の差額といいますか、全体の計画はとうなってきますか。——ちょっと待ってください、どうせ答えは同じですから。そういうあいまいなことで施策がなされていくから困るというのです。大臣、これは大事な問題ですよ。それじゃ、もしもこういう燃料税を取って航空企業も困る、利用者も困って、また大惨事でも起こった場合はどうします。政府は今度は落っこちたたびに注意をしますじゃ済まされませんよ。運賃値上げについてもほんとうに運輸省が抵抗しなければいけないのです。計画が閣議了承されて一年もたたないうちに、財源的にもくるくる変わって、政府の思うように取りやすい税金をつくってもらっては困るといって運輸省が抵抗すべきじゃないですか。それを筋道が通れば賛成だ。筋道は通りません、結果的に。何が通りますか。業界の言うことが筋が通ります。ちゃんと計画を立てて行政指導していけば運賃は下げられると言っているのです。特に私が言うまでもなく、東京−大阪とか東京−福岡とかこういう幹線の運賃なんかは、二、三年前から下げることができると業界のほうでは言っているのです。それを指導もやらないで、そして計画を立てて、その計画はまだ一年もたたないうちに別な税金をかけて変えなければならない。そういうやり方がまずいのじゃないですか、こう私は言っているのです。しかしこれをいま言っても時間がありません。  こういうことで、もしも企業もこういうことになりますと、ほんとうに一生懸命になりますよ。どういう客の寄せ集めをやるかわかりません。そして同じ航空企業の中にも、国際線を飛んでおる会社と国内線を飛んでおる会社では、国内線を飛ぶほうは二重の打撃じゃないですか。国際線を飛んでおるほうは運賃を上げてもらったわ、税金は免税されたわではどうなりますか。そういう人間の不公平な心の状態を起こさせることは、私はおそらく事故につながらないとはいえないと思う。そういうことを考えたならば、これはほんとうにいままで——私も運賃値上げについては国会へ参りましてあるときこういうことを聞きました。交通関係の運賃値上げは、電車にしろ、バスにしろ、大体大臣が約束されてその次の大臣になってから運賃が上がるのだ、前の大臣の約束済みなんだ、こういうことも私は直接聞いたのです。そういうことが世間にいわれるようなときに、私は一番考えなければならないのが政府なんだ、こういうことを申し上げまして、あと関連の質問がありますから終わるわけでございますが、どうかひとつそういう点十分考えて、この問題につきましてはこの次にもう少し詰めてみたい、このように思います。

小峯柳多自由民主党

○小峯委員長 関連質問ですから、時間がもうありませんので、どうぞ約束の時間の中で終えてください。松本君。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 来年度の予算編成の問題について大臣にお尋ねいたしたい。  先般大蔵大臣が渡米するときに、運輸大臣それから自治大臣と会ってから渡米されたようでございますが、そのとき大臣が大蔵大臣とどのようなお話があったのか、簡単にひとつ、ほんとうに簡単にひとつお話し願いたい。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○丹羽国務大臣 来年度の国鉄の予算編成について話しました。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 国鉄の予算の編成の問題についてお話しになった。運輸省としては、当面航空の問題、海運の問題、陸上交通の問題、いろいろありますけれども、特に重要なものはやはり何といっても国鉄の問題だろうと思うのですね。当運輸委員会の中にも国鉄問題の小委員会を置いて十分の検討をしているわけでございますけれども、ここで一つ大臣にお伺いしておきたいことは、昨年末の予算編成のときにどのような事情があったかということについて御存じかどうか。昨年末、言うならば十二月の三十日、三十一日ごろの状態について、大臣として昨年どんな状態で予算編成がなされたのか、この辺の事情を大臣が御存じかどうかを伺っておきたいわけであります。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○丹羽国務大臣 昨年の国鉄の問題につきましては、再建債その他によりまして、そうして予算の収支を適合させまして、それで一応国鉄予算を組んだように承知しております。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 私はここでちょっと昨年の十二月三十一日の朝日新聞の記事を、大臣は御存じだろうと思いますけれども、あらためてちょっとお耳に入れておきたい。そしてこのようなことを再び繰り返していただきたくない、こういう観点から申し上げるわけでございます。昨年の十二月の朝日新聞の縮刷版、このほかにもどの新聞でも大体これと同じような論調が出ておりますが、ここに「どこへ行く九兆円 予算案を見る」という記事がございます。この中でこういうことを言っている。「国鉄の赤字対策も、国の補助金を今年度の二倍半にふやし三百億円強としたほか、帳簿のつけかえで来年度収支のつじつまを合わせただけに終わってしまった。」ここですよ、聞いておいていただきたいのは。「四十四年度からスタートした財政再建十カ年計画は初年度から早くもくずれ、その練直しが必要になっているが、抜本策は完全に見送られた。」云々とあります。若干ここの間にありますけれども、「国鉄問題について、いま求められているのはその場しのぎの赤字穴うめ策ではなく、国鉄そのもののあり方にまでふれた抜本策のはずである。」云々と、こうあるわけでございます。私のほうの質問に都合のいいところばかり読んだわけじゃございません。各新聞ほとんど、これと同じような論調で、昨年末の国鉄予算の編成について大きな疑問を投げかけているわけであります。  そこで大臣にあらためてお伺いしたいのは、昨年と同じようなこの愚かしいことを、帳簿のつけかえ、こういうことでつじつまを合わせた、そういうことを私は再びやっていただきたくない。そのためには、運輸大臣として強力な姿勢で大蔵大臣に取り組んでもらいたい、こう思うわけでありますが、その予算編成について、特に国鉄の問題について大臣はどのようにお考えであるか、簡単にお願いいたしたい、もう一問聞きたいことがありますので。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○丹羽国務大臣 ただいまの御趣旨のとおりと思いまして、私もそういったようなことで終わらしたくない、こういうふうに思っております。いまこの委員会におきましても、国鉄の小委員会も持たれまして、せっかく各党で持ち寄って御検討いただいておりまして、抜本策も講ぜられていろいろの方策を考えられております。私どもはその緒につく予算をぜひ組ましたい、こういうように思っております。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 大臣の御決意のほども承りました。どうかひとつ大蔵大臣に対して積極的に折衝して、国鉄財政再建に取り組んでりっぱな予算を立てていただきたい。去年のような、あの予算編成上の愚かしいことは繰り返していただきたくない。これだけはよろしゅうございますか。  そこで副総裁お見えになっておりますからお伺いしておきますが、四十六年度の予算は来年の三月までで終わるわけですが、ここで大体の見通しといいますか、赤字がどれくらい出るかということについて、副総裁、簡単にひとつおおよその見通しを聞かしてください。

山田明吉日本国有鉄道副総裁

○山田説明員 ごく簡単に申しますと、償却前の赤字、償却後の赤字がございますが、残念ながらいままでに収入が、特に貨物収入が非常に伸び悩んでおりまして、したがって、ことしの赤字が大体七、八百億円出るのじゃないかという予測でございます。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 いま大臣お聞きのとおりであります。私どもはこういう赤字が生まれたことについては非常に残念に思うわけでありますけれども、予算編成の上において大きな間違いがあった、ここに原因がある。また国鉄内部におけるところの企業努力の足らなかった点も詰めなければならないと思います。  そこで、何といっても国鉄の財政再建のためにはまず第一の条件として国の大幅な援助、そしてまた部内におけるところの企業努力、こういうものが当然なければならないと思います。安易な運賃値上げによってこれをカバーしようという考え方、これはぜひとも捨てていただきたいことを重ねて大臣に要望しておきます。それに対して一言だけお答えしていただいて終わりにします。

丹羽喬四郎自由民主党運輸大臣

○丹羽国務大臣 ただいまお話がございましたとおりでございます。いま国鉄の再建は国の援助とそれから国鉄企業のほんとうの努力によりまして思い切った合理化と、そうして国民の協力と三者相まちまして、そうして国民の御納得をいただきたい、こう思う次第でございます。この三つをひとつ備えたような予算編成に向かって邁進をしたい、こう思っております。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 国民の協力ということばがちょっと気にかかるんですよ。国民の協力、この点は、あなたは値上げを意味しているのじゃなかろうと思いますけれども、私どもは値上げについては絶対反対だ、こういうことを申し上げて終わりにします。

小峯柳多自由民主党

○小峯委員長 本日はこれにて散会いたします。     午後一時二十八分散会

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