災害対策特別委員会 閉会後第2号
- 発言数
- 273 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1971/09/17
会議録
○委員長(小柳勇君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る八月二十六日、鶴園哲夫君が委員を辞任され、その補欠として中村英男君が選任され、また、九月九日、塚田大願君が委員を辞任され、その補欠として須藤五郎君が選任され、また九月十六日、増田盛君、中村英男君、佐藤隆君、宮崎正義君が委員を辞任され、その補欠として渡辺一太郎君、加瀬完君、久保田藤麿君、多田省吾君が選任されました。 —————————————
○委員長(小柳勇君) 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。 最初に派遣委員の報告を聴取いたします。 先般、当委員会が行ないました千葉県における台風第二十五号による被害状況調査のための委員派遣について、派遣委員から報告を聴取いたします。小林君。
○小林国司君 去る九月十三日、小柳委員長、上林委員、高山委員、須藤委員、それに私は、衆議院災害対策特別委員会の調査団と行動を供にし、台風第二十五号並びに秋雨前線の集中豪雨による災害実情を調査するために、千葉県を訪れ、被災地域が広範にわたっているために、同県の東部及び南部地方の二班に分かれて被災現場を調査してまいりました。 私は調査団を代表して本調査の概要を一括して簡単に御報告いたします。 まず、報告の前に、今回の災害でなくなられた方々に、つつしんで哀悼の意を表しますとともに、負傷された皆さま方にお見舞い申し上げます。 天災は忘れたころにやってくるということわざがありますが、千葉県の場合、昨年七月の梅雨前線による集中豪雨で大きな災害を受け、それから一年を経過した今日、やっと災害復旧のめどがついたところで、今回の災害が発生したのであります。 今回の大災害の発生原因となった異常気象の状況は、台風二十五号の北上に伴って刺激された秋雨前線による集中豪雨であります。九月六日午後三時ごろから降り始めた雨は、その後、千葉県全域に断続的な集中豪雨をもたらし、中でも勝浦市では、八日午前零時から一時まで百二十二ミリの集中豪雨を観測し、これはわが国の気象史上第九位の記録といわれ、その他の地域でも一時間に四十から六十ミリの強い雨が記録されております。その結果、全降雨量は、勝浦市の五百五十六ミリ、銚子市で三百七十ミリなど各地でかなりの雨量を記録しております。 こうした長雨と集中豪雨によって、夷隅川、一の宮川、木戸川、栗山川、根本名川など各地の中小河川が、警戒水位を突破し、洪水となって、河川の堤防を決壊し、沿川地域の人家を流失埋没し多数の犠牲者を出すとともに、道路等の公共施設、農地など大きな被害が出ております。中でも当地方は、関東ローム層並びに砂れき層で形成される丘陵地帯であり、大雨と強風によって各地にがけくずれが発生したために土砂の下敷きになった痛ましい犠牲者が多数出たことは、今回の災害の大きな特徴でもあり、今後の防災対策上大きな問題点であります。 私たちは、大きな犠牲者を出した大原町釈迦谷地区の農業佐瀬稔さん宅、一家七人が全滅となった小見川町岡飯田の農業安藤徳夫さん宅にそれぞれ見舞にまいりましたが、その災害のおそろしさ、悲惨さに、言うことばがないくらいでありました。こうした被災状況によって、現在、勝浦市、銚子市など四市十二町に災害救助法が適用されております。 九月十一日午後現在、千葉県当局がまとめた被害状況は死者五十六人、重傷者二十九人、軽傷者五十四人の人的被害をはじめ、住家の全壊三百四戸、半壊四百五十八尺 一部破損二千五百七十八戸、床上浸水五千二十六戸、床下浸水二方一千六百八十三戸で、この罹災人員十一万八千二百七人にも達しております。一方、農林関係では、田畑の被害面積二万四千九百八十八ヘクタール、果樹一千八ヘクタール、農業生産施設百十八カ所、公共土木施設の道路損害七百六十七カ所、河川の決壊四百九十カ所、橋の流失三十カ所、学校の建造物被害七十八校、国鉄、私鉄の線路百七十五カ所、水道施設では県営水道二地域、市町村水道十一市町十三施設等で以上の全被害総額は二百十億二千三百万円になっております。 次に、県及び市町村の対策等について申し上げます。 警察、地元消防団、関係市町村の職員、さらに自衛隊の出動によって救助活動が行なわれ、人命救助、救援物資の給与、飲料水の供給、医薬品の配布、消毒薬の散布はもとより国、県道、関係市町村の幹線道路に山と積まれた土砂等を排除して、交通確保に懸命な努力が払われておりました。その一例として、今回、災害救助法が適用された干潟町では、九月十日から十二日の三日間で延べ千百三十六人の自衛隊員を動員して、がけくずれで交通がとだえた長さ四百五十メートルにわたる道路上の土砂を排除するための道路応急復旧が行なわれ、交通の確保をはかっておりました。 さらに、県当局等から出された要望事項について申し上げます。 第一は、激甚災害の指定と災害復旧事業の早期実施をはかり、災害復旧にあたっては、早急に災害査定を完了し、大幅な改良復旧とあわせて復旧年次の短縮措置を講ずること。 第二は、罹災者に対する国税の減免、納期限の延長措置とあわせて資金運用部資金の短期融資について特別の措置を講ずること。 第三は、市町村上水道、簡易水道、廃棄物処理施設の被害は甚大であり、しかもその復旧は緊急を要するために、これらの施設の災害復旧費について、被災市町村の乏しい財政事情を考慮して特別の助成措置を講ずること。 第四は、災害救助法が適用された市町村は、低所得世帯が多く、被災者の復興のために世帯更生資金の貸し付け原資の大幅な増額と貸し付け対象範囲の拡大、さらに被害を受けた母子家庭等に対して早期復興をはかるために、貸し付け原資の増額とともに限度額の拡大、利子の引き下げ等の特別措置を配慮すること。 第五は、災害を受けた保育所その他各種社会福祉施設の改修費の国庫補助をはかること。 第六は、今回の災害は、農作物等に甚大な被害をもたらし、農家経済に及ぼす影響はきわめて深刻な状態にあるため、天災融資法に基づく天災に指定するとともに、被害農林業者に融資限度額の拡大など貸し付け条件の緩和、さらに自作農維持資金の資金ワクの拡大、農業共済金の早期支払い、また、水産関係では、養殖用種苗の講入資金を確保するために天災融資法の発動など特段の配慮をすること。 第七は、さきにも触れたように、今回の被害の特徴はがけくずれが目立ち、千葉県災害史上最大の死者、重軽傷者を出しました。被害の現状を見ると、人家のすぐ裏山の小規模な崩壊が多く、このような危険地に、崩壊防止事業が行なわれていれば、林地の崩壊、人命財産の被害が未然に防止されたと思われます。しかし、この事業については、現行要綱では、「激甚災害に伴い」と規定されているため、この事業の実施を不可能にしています。そこで現行林地崩壊防止事業実施要綱の一部改正して、事業実施基準を緩和するよう措置すること。 第八は、右の事項と関連して、各地に林地の崩壊を起こしたことは、国土の保全及び民生の安定の観点から放置できないものが多く、早急な復旧が望まれているので、緊急治山の国庫補助について特段の配慮を加えること。 第九は、被災中小企業者に対する中小企業近代化資金及び中小企業高度化資金の償還について、減免措置を講ずるとともに、県が独自で行なった中小企業災害特別融資事業に対しても助成措置を講ずること。 最後に、県及び被災市町村に対して、特別交付税と起債による財源措置、さらに普通交付税の繰り上げ交付などについて別特の配慮をすること等であります。 以上、千葉県下の災害の実情、県及び関係市町村がとった当面の対策と要望事項にしぼって概況を述べたのでありますが、今後の具体的対策については、各委員の質問に待つことにしまして、私の報告を終わります。
○委員長(小柳勇君) 次に、台風第二十三号、第二十五号及び秋雨前線の集中豪雨による被害に関する件について調査を行ないます。 まず政府から報告を聴取いたします。栗山総理府総務副長官。
○説明員(栗山廉平君) ただいまお話しのございました災害につきまして御説明申し上げます。 御説明をいたします前に、これらの災害により不幸にもおなくなりになられました方々に対しましてつつしんで哀悼の意を表しますとともに、罹災された多くの方々に心からのお見舞いを申し上げる次第でございます。 まず、台風第二十三号による災害について御報告申し上げます。 気象の関係でございますけれども、八月二十一日南方海上で発生した台風第二十三号は、ゆっくりと本邦南海上を西へ進み、八月二十九日ごろから進路を北に向けまして、二十九日夜半、九州南部に上陸いたしました。台風はその後、四国を経て紀伊半島を横断し、東海道沿いに東に進み、三十一日夜、房総半島をかすめて鹿島灘に抜けたのでございます。 この台風は、本土に上陸するまで発達をし、速度がおそく、長時間にわたり影響を与えたのでございまして、また典型的な雨台風でございます。そこで各地に雨による被害が目立ち、がけくずれ、浸水などによる被害を生じたのでございます。 被害状況について申し上げますと、この災害による一般被害は、警察庁の調べによりますれば、死者、行くえ不明四十三人、負傷百三人、家屋全半壊、流失二百九十四棟、床上浸水一万四千二百三十四棟、床下浸水十万九千五百五十四棟、罹災者の数五万七千四百十人でございます。 また施設関係等の被害額は、県の報告によりますれば、公共土木施設約五百十二億円、農地等約百八十五億円、農作物等約三百六十八億円、中小企業関係約四十六億円、その他としまして約百六十一億円、合計約千二百七十二億円と相なっております。 災害に対してとった措置を申し上げます。この災害に対して政府のとりました措置といたしましては、まず救助活動でございますが、警察、消防機関及び自衛隊では被災者の救出、救護、避難誘導、給水等を実施いたしたのでございます。 次に、災害救助法の適用でございますが、この災害により被害の大きかった鹿児島県屋久町など、十四市町村区に災害救助法を適用いたしまして、避難所の設置、たき出し、飲料水の供給、その他応急救護を実施いたしました。 連絡会議の開催につきましては、これまで数度にわたり各省連絡会議を開きまして、被害状況の取りまとめ、応急対策等について協議をし、また激甚災害の指定についても検討を急いでいるところでございます。 以上が台風第二十三号の関係でございます。 次に、秋雨前線の豪雨及び台風第二十五号等による災害につきまして御報告を申し上げます。 まず、気象関係でございますが、台風第二十三号が去るとともに、オホーツク海方面の寒冷な高気圧が南下いたしまして、南の夏の高気圧との間に秋雨前線を形成し、この前線の活発化によりまして、各地に雨を降らしたのでございます。一方、台風二十五号が南方洋上から接近しまして、秋雨前線の活動と相まち、千葉県下に平均二百五十ミリ、多いところで三百ミリをこす豪雨を降らせたのでございます。この前線はさらに十日から十一日に、四国及び三重県に大雨を降らせ、大きな被害を出したのでございます。また、十一日には台風二十六号が南東海上より接近しまして、東北、北海道地方に大雨を降らせました。 これらの災害により各地にがけくずれ等の被害を生じ、特に千葉県及び三重県におきましては、多数の死傷者を出したのでございます。 この災害による一般被害について申し上げますと、警察庁の調べでございますが、死者、行くえ不明九十九人、負傷者百四人、家屋全半壊、流失、四百八十九むね、床上浸水三千二百五十一むね、床下浸水二万四千六百六十七むね、罹災者数一万五千九百九十一人と相なっております。 また、施設関係等の被害額は、県報告によりますると、公共土木施設約二百五十三億円、農地等約八十億円、農作物等約七十六億円、中小企業関係約十億円、その他約六十三億円で合計約四百八十二億円と相なっております。 この災害に対して政府のとった措置を申し上げますと、政府のとった措置といたしましては、まず、救助活動がございます。警察、消防機関及び自衛隊におきまして、被災者の救出、救護、避難誘導等を実施いたしました。 それから次に、災害救助法の適用でございますが、この災害により被害の大きかった千葉県八日市場市など六市十二町、千葉県が四市十二町、三重県が二市でございますが、この六市十二町に災害救助法を適用し、避難所の設置、たき出し、飲料水の供給、その他応急救助を実施いたしたのでございます。 連絡会議の開催といたしましては、各省の連絡会議を開催して、被害状況の取りまとめ、応急対策等について協議いたしておるところでございます。 以上をもちまして、報告とさしていただきます。
○委員長(小柳勇君) 本件に対し質疑のある方は、順次御発言を願います。
○加瀬完君 千葉県の災害につきましては、本委員会が直ちに現状を視察し、お見舞いを賜わりまして、関係住民の一人として厚く御礼を申し上げます。 質問をいたしますが、房総半島の異常気象被害は千葉県においては死者が五十六人、建築被害が六十二億、農林関係八十四億、土木関係三十七億など、計二百十億円であると発表をいたしておりますが、政府もこれはお認めになりますか。
○説明員(高橋盛雄君) 差し上げました資料、台風第二十五号等による災害、この資料の中には千葉県のものが大部分な数字として上がっているわけでございます。この資料につきましては関係各省からそれぞれまとめた数字でございまして、なお、ただいま加瀬先生が申されました二百十億の数字がこの中にあります算定要素と同一であるか、それについては検討させていただきたいと思いますが、なお、そのような大きい被害が出ていると、こう存じております。
○加瀬完君 被害が房総半島全域ということではなくて、一部区域に集中して発生をしていたということはお認めになりますね。
○説明員(高橋盛雄君) そのように認識しております。
○加瀬完君 死者それから家屋倒壊などの被害の多くはがけくずれが原因であることもお認めになりますか。
○説明員(高橋盛雄君) そのように認識しております。
○加瀬完君 先ほども御説明がございましたが、災害救助法が適用されたわけでございますが、災害救助法を適用されたことが直ちにその地域の復旧財源が確保されたということにはつながらないという現状の不備はお認めになりますか。
○説明員(高橋盛雄君) 加瀬先生おっしゃるように、災害救助法は当面の災害におきまして、その被災を受けられた方についての応急救助を主たる内容とするものでございます。したがいまして、そのほかの農作物被害あるいは農地、農業用等の施設の被害あるいは公共土木等の被害の手当ては、これはまた別な措置で別な制度によってカバーされるということでございます。このように考えております。
○加瀬完君 それはわかっていますよ。災害救助法を適用されるということは、その地域が相当の災害にあっているということの前提ですね。しかし、さてその災害救助法を適用されるような被害を受けながらも、復旧工事ということになりますと、直ちに、それは災害救助法を受けるほどの被害であるから、その財源は法律的にあるいは行政的に全部どっかまかなってくれる態様になっているかということになると、そうはなっておらない。それが先ほどの陳情者の御発言にもありましたように、地元被害を受けた地域としてはまことに困ることだ、何とかして考えてもらいたい、こういう要望になってあらわれている。あらわれているほど、若干そこにはまだ地元の要望どおりに財源の確立ができておらないということを認めざるを得ないでしょう、事実関係ですから。
○説明員(栗山廉平君) 先生よく御承知のとおり、応急救助と復旧のことは、また別の問題でございますが、やはり応急救助の問題があるということは、そこに相当な被害が起きたということには間違いございません。ただし、同じ台風等の災害で応急救助の面と、それから災害復旧の面とはおのずからまた別個な観点に立っての措置に相なるということもよく先生御承知のとおりであると思いますが、その点が違う点で、全く同一だというふうにはいかない、当然のことですが、御理解願いたいと思います。
○加瀬完君 同一にはいかないということを聞いているのではない。災害救助法を適用するということは災害があったということ、しかし、その災害の復旧には当然財源の裏づけというものがなければ災害の復旧のできないものが多々ある。ところが行政的には災害救助法というものを適用して手早くやっても、さて今度は全体の復旧計画ということになると、災害救助法を適用される地域においても、財源の裏づけというのはさっぱり確立しておらない、こういう点が地方にとっては非常に困る点だという訴えが先ほどからもあった。この現状は何とか打開しなければならない問題だと私どもは考えるわけでありますが、政府におきまする御見解はいかがですか。この結果はお認めになるでしょう。
○説明員(高橋盛雄君) お答えいたします。災害の復旧費の国庫負担といいますか、国からの財政援助措置については公共土木施設国庫負担法、あるいは農地等の暫定措置法、このような法律に基づきまして、国からの財政援助をしているわけでございます。さらに当然、これは全額国の負担ではございません。先生御承知のように、当然地元の裏負担があるわけでございますが、この裏負担につきましては、あるいはこれは自治省のほうから御説明さるべき性質かとも思いますが、これについての地方債が公共土木については九〇%、さらにそれの元利償還については、交付税において九五%の充当措置がとられているという国の財政の災害に対する財政計画になっているわけでございます。さらにその上で、なお大きい激甚な災害があったという場合におきましては、これにつきまして激甚災害法の適用ということも当然考えられるわけでございますが、現在それについて検討している、このような状況でございます。
○加瀬完君 私は国庫が災害救助の財源をもっと補てんしなければならないとか、どうこうということを言っているのではない。復旧するのにも財源が要る。財源の裏づけというものが、国、地方を通じて確立しておらないところに復旧がはかどらない原因があるわけでありますから、これはお認めいただかなければならないという点を申し上げているわけです。じゃ、お認めいただいているか、いただいていないか、具体的にこれから伺ってみたいと思います。 死者五十六人も出しましたが、先ほど小林理事のほうから報告のございました香取郡のみの被害状況を見ても、九市町村でがけくずれが二千九百二十五カ所、多古町という一町で千六百九カ所出ておる。これはお認めになりますね。
○説明員(川田陽吉君) 千葉県の今回の災害が、大多数急傾斜地に属するそういう丘陵ないしは台地の山すそにおける崩壊に伴うものであるということは認識いたしております。先生の仰せのとおりの数字だと思います。
○加瀬完君 これですね、一町で千六百九カ所のがけくずれを生じた多古町は、昨年の十一月やはり水害で相当の被害を受けておる。町長に伺いますとね、去年くずれてまだ復旧の完全でない周囲がさらに崩壊を続けた、こう説明をしておるのであります。この点はそういうことがあり得ると御認定になりますか。もう一度申しますと、多古町は非常にがけくずれが多い、飛び抜けて多い。これは昨年の水害で非常にがけくずれを生じた、その去年がけくずれになった周囲がさらにがけくずれを生んだ、その結果であると地元の者は説明をしているわけでありますが、そういうことはあり得るだろうと御認定になりますか。
○説明員(川田陽吉君) 現在の急傾斜地の崩壊の防止に関する法律によりますと、自然がけそのものは公共土木施設として見ておりません。また、したがいましてそうしたがけが一たん崩壊したあとで復旧工事を行なわない場合においては、その同じがけが雨によってさらにくずれるということはあり得ると思います。
○加瀬完君 いまの復旧工事はですね、大体最短距離でも二年以上かかるわけですね。そうすると去年の災害はことし完全に復旧しているというわけにはまいらない。そうするとですね、少なくもこのがけくずれ等の復旧については三年というような形で復旧をしておっては、将来さらに同様の事態が生ずればがけくずれを生ずるという危険が当然出てくるわけです。もっと率直に言うならば去年くずれたところがことしくずれる。じゃあことしくずれたところを直さなければ、さらに来年、再来年同様の雨が降ればまたくずれるということになり得る。これはお認めになりますね。
○説明員(川田陽吉君) 自然がけの崩壊につきましては、災害復旧、まあ厳密に申しますと公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法のいわる正式の災害復旧の対象として国庫から補助金が出るという道は現在ないわけでございますが、まあ一般的に公共土木施設が災害をこうむりました場合には、緊急な事業は三カ年に復旧をし、まあそれ以外の一般の工事は四カ年復旧というたてまえでございますが、それは予算上の見積もりの計上のしかたがそういう方法であるということでございまして、そうした公共土木施設が放置しておくことによりまして、習年さらに災害を引き起こすような危険がある場合には、極力当年度内で最優先的にそうした個所を取り上げて復旧を急ぐというようにやっている次第でございますが、もし放置しておくといたしますと、確かに先生の仰せのとおり崩壊にさらに崩壊を続けるということは十分あり得ることでございます。
○加瀬完君 意地の悪いことを言うわけじゃありませんが、そういう方法があることは認めます。この多古町には去年のところが復旧しないでことしもくずれたということになれば、多古町に限ってはそういう方法をとられなかったということになるわけですね。 それからもう一つ、あなたのおっしゃるがけくずれ等の災害復旧というものには、対象が非常に限定されておりますね。農家や普通の住民の住宅の裏山がくずれたからといって、それが直ちに災害復旧の対象にはならないわけでしょう。しかしながら被害を起こすのは公共事業の対象になるがけのくずれたところだけが家をつぶすということにはなりませんね、道路をふさぐということにはなりませんね。個々の住宅の付近や住民の所有である、対象にならないがけも災害を受けているのは御存じのとおりです。それならばそれらをあらためて復旧の対象にしてかからなければ、このがけくずれの復旧は完全にはいかないのじゃないですか、あるいはがけくずれの防止は完全にはいかないのじゃないですか。いろいろの法律はありますが、法律の対象になっているのはごく限られた範囲、一部分でしょう。しかし一町村で千六百カ所もくずれたということになりますと、ほとんどが対象外のところが多いということにはなりませんか。
○説明員(藤尾正行君) 先ほどからの御議論を承っておりまして、いろいろ考えさせられる面が多々あるわけでございます。しかしながら、御案内のとおり一つの町村であなたの御指摘のように千数百カ所もがけくずれがある。日本国じゅうになりますと、これは何十万カ所、何百万カ所になるかもわかりません。そういったことがございますので、私どもといたしましては、その中で最も公共施設に関係があり、人命あるいは財産に関係のあるところ、そういったところを優先的に選びましてそれに対しまする対策をとってまいる、これがただいまの私どもの考え方でございます。
○加瀬完君 五十六人も死んでいるのだ、あなたのおっしゃるような形の対象にはならないところが原因で。いいですか、優先的にいままで政府が取り上げてきて対象になったところではない。逆に言うならば、取り上げておらないような、取り上げられないようなワクの中にあるところのがけくずれで五十六人も死んでおる。したがって今回のような災害のほんとうの対策というものを立てようとするならば、いままで対象になっておらなかったこういうところの問題を解決しなかったならば、五十六人の生命というものは相変わらずまた相次いで同様の被害を受け、同様の死傷者が出るということになりかねない。だから一町村で千六百もがけくずれが生じたというところは、従来の方法では救済ができないのだから、あらためて政府の対策というものも考える必要がありませんかという趣旨で私は伺っている。五十六人の責任はどういうことになる。
○説明員(藤尾正行君) ただいま御指摘がございましたけれども、私ども大臣の御命令によりまして全国の急傾斜地全体それを対象にいたしまして、これを全部再調査をさせます。そうしてその中でこれは全国各土質、地形その他によって全部違いますから、その地域地域におきまして安全基準といいまするものをきめさせます。そしてその安全基準にしたがいましてお宅を移さなければならぬというところには、それにしかるべきお移りになるならお移りになるということで御融資を申し上げ、あるいはその利子については国庫もあるいは公共団体も負担をさせていただくということで安全を確保する道を開くつもりでございます。 まずそういう措置をとりまして、第二に、今度のような、たとえば千葉県の場合等は何十年となくそういった問題がなかった。そうして地域の方々はいかなる災害に対してもおれのほうはだいじょうぶだ、こういうように思っておられたところが多数あったと思います。そういったところでもなおかつ今回のような災害が起これば安全でないんだ、こういうことになりますから、したがいまして、地域地域におきましてそういった方々の安全を期すという意味合いにおきまして、避難所を設置し、あるいはこれを建設し、指定し、そうしてその避難所に一朝事ある場合には御避難を願うというような措置を講じたいと思っております。 第三には、そういった地域にお住みの方々、こういった方々に対しまして、がけくずれのおそろしさといいまするものがまだ十二分に行き渡っておりませんので、そういったことに対しましては国が責任を持ちまして広報をいたします。映画をつくりあるいはパンフレットをつくって、そうしてそういった方々にすみずみに至りますまで、こういう地形のところでこういう状態になったらあぶないんだ、だからこういうようなひとつ措置をとっていただきたいというような広報宣伝を徹底的にやらしていただきたい、こういうことを大臣の御命令によりまして今回、今後の措置といたしまして決定をいたし、今後の予算措置その他につきまして手配をいたしておるところでございます。
○加瀬完君 広報活動を待たなくたって、目の前に親戚や友人がたくさんどろまみれの死骸になってあらわれているわけですから、がけくずれの被害地では十分危険はわかりますよ。あなたのおっしゃるようなことは消防庁長官が言うことだ。政府に私が聞いていることは、現実に一家七人が死んでいるという状態があるわけだから、今後も同じようなところでこういうことがないようにするには、あなたの言うように地質や地形の上から再び同じことが繰り返されないような基準をつくることも必要でしょうけれども、現実に五十六人も死んでいるこのがけくずれというものをどうして復旧をし救済をするか、その政府の対策はいまの法律ではできないんではないですか、新しくお考えをいただくわけにはまいりませんですか、と伺っているわけです。
○説明員(藤尾正行君) あなたの御質問と私の答弁が食い違っているようでございますけれども、私が申し上げておりますのは、全国のそういった急傾斜地の土地に対しまして……。
○加瀬完君 質問に答えればいいんだ、政府委員は。
○説明員(藤尾正行君) 根本的に私は申し上げておるんです、私は建設省ですから。
○加瀬完君 建設省であろうが何であろうが、質問に答えればいいんだ、委員長注意してください。
○説明員(藤尾正行君) 全国的に責任を持っております。そこで私は全国の方々に対しまして安全基準を設けるとか避難所を設けるとか、広報宣伝を徹底するとかという措置をまず国としてとるということでございます。救済措置につきましては、これはただいまの個々のお方に対しまして個々の救済措置をとるという制度は確立をいたしておりません。したがいまして、国として直ちにこれに応ずる準備がないわけであります。したがいまして、これは私のほうで提出をいたしますか、あるいは国会で御提出を願うかということは別といたしまして、そういった個人個人のこういった災害に対する一つの救済というものに対していかに対処するかという措置を、別途法律において規定をしていただく以外にない、かようにお答えを申し上げます。
○加瀬完君 ですから、現行ではその救済というものに完ぺきを期するわけにはいかないけれども、事実こういうふうに被害者が出ておるわけでありますから、それはそれぞれ国会は国会での立法を考えるかもしれませんけれども、政府においての対策はどういうようにお考えですか、と私は伺っているわけです。ないことはわかった。ないことはわかったけれども、被害の復旧は個人まかせではどうにもならない。そこで救済方法というものを——ここでは五十六人もがけくずれで死んでいるということになれば、政府としても対策を考えなければならない時期にきているんじゃないか、その対策についての御腹案でもございますか、と伺っている。ないということはわかったけれども、これからおやりになりますか、おやりになりませんか。そう聞きましょう。
○説明員(藤尾正行君) 先ほども申し上げましたうよに、まず安全基準をきめさせます。そうしてその安全基準に基づきましてお宅の御移転を願うというようなときには、それに対しまする融資の措置を講じますし、その御融資に対しまする利子補給その他につきましては、国、公共団体において見さしていただくということを当面考えております。
○加瀬完君 建設省の担当官に伺いますが、このがけくずれの多かった原因は何だとお考えになりますか。少し説明を申し上げますと、ここに大原幽学という有名な農学者がおりまして、この被害の出た香取地方というところで長い間指導をなさっておったわけです、大体百年ちょっと前。この方は、この地方の住宅は南に田を面して北に山をしょった中腹が理想的だということで、せっかく田のまん中にあったり畑のまん中にあったりする住宅を、ほとんどこの先生の御指導の範囲では山の中腹に全部移したわけです。そこが今度がけくずれにあった。百年前にはそこが一番安全だといわれておったわけです。その当時の学者である大原先生も災害の一番少ない地域として南面の山すそに全部住居を移させたくらいだ。それがいままでそれ以来も災害がなかったのに、急に災害の対象になった。大原先生の前にも、そういう地形を選定する限りにおいては、この地域ではがけくずれの災害というのはなかった。それが急に災害の原因になったということでありますので、これは建設省でも科学的な十分の調査をしていただきたいと思いますが、この点は御承知いただけますか。
○説明員(川崎精一君) 現地の情報その他視察の結果、とりあえずその原因と私どもで考えておりますのは、現地一帯の地質が関東ローム層でございます。御承知のように関東ローム層は水分を含んでいない場合は非常にかたい、強い地耐力を待った土質でございますが、一たん水分を含みますと非常に脆弱となります。それが二日間にわたる連続の豪雨でたっぷりと水を吸い込んだ。そこに三十メートル以上の強い風が吹いた。そうして植えてあったりっぱな五十年以上の樹齢の杉の木やなんかが三十メートル以上の風であおられまして、根をいろいろでこの力でこいだような形になって大きな土量の崩壊を来たしたのではないだろうかというふうに一応考えておる次第でございますが、なおそういった問題につきましては、土木研究所等におきまして十分調査をする考えでおります。
○加瀬完君 ですから、推定で片づけられちゃ困るのですね。関東ローム層だって、去年やことし関東ローム層になったわけじゃない。何万年も関東ローム層だ。それがいままでは一番安全な地域として、南面の山の中腹というのがこの地域では住宅地として最適として、いままで災害は何にもなかったところです。それが三十メートルの風が吹いたところで、いままでだって四十メートル、五十メートルの風なんかも吹いている。雨だって、記録がないから今度が非常に雨量が多いということになっているけれども、何百年も前に三百ミリの雨が降らなかったという保証はどこにもない。しかし中腹のがけというのは全然くずれなかった。それが今度くずれたわけですから、あなたのおっしゃるような推定も成り立ちますけれども、それが確実であるかどうかというのは、土木研究所でも何でもいい、もう少し科学的な研究をしていただいて、それに対して対策を立てていただきませんとどうにもなりませんので、これはひとつお願いをいたしておきます。 次に、がけくずれの対策というものがいまのところないということがわかりました。これは至急に立てていただきたいと思います。 それから市町村で土砂の排除、道路復旧その他の原形への復興作業は、くずれたままにしておくわけにまいりませんから、どうしてもこれは進めていかざるを得ません。当然そこに経費の負担という問題が起こってまいります。そして県が、先ほども小林委員のほうから御報告がございましたように、激甚災害の指定をいただかないと、この経費負担というものもかさむばかりで困るんじゃないかということで、まあ激甚災害指定を望んでおるという御報告をいただいたわけでありますが、とにかくこの原形に復旧する経費復旧というものをどのように政府としては考えておりますか。これは、災害のあるたびに繰り返される問題です。
○説明員(高橋盛雄君) ただいま先生の御質問の土砂排除につきましては、これは災害救助法の一つの救助対象として考えられる部分もあるんじゃないかと、このように考えております。災害救助法につきましては、御承知のように、これは厚生省のほうから御答弁いただくというのが筋かと思いますけれども、まあ県の標準税との相関関係において国からも国庫補助が出るという仕組みになっているわけでございます。 それから次に、公共土木施設の災害復旧事業あるいは農地、農業施設の災害復旧事業につきましては、現在これについて激甚法が適用されるかどうか関係省と実は数回もうすでに会合を持ちまして被害報告を現在取りまとめ中でございますが、なお気象現象としてできるだけ広く、災害の広い幅で救済したいということで、ただいま二十三号からそのあとの秋雨前線後、それから二十五号、二十六号、こういうこの十日間ほどに連続して相次いで起こりました災害を、ひとつ一連の災害としてとらえることができるかどうか、気象庁ともよく相談いたしまして実は前向きで現在そのようにしたいというふうに考えておるわけでございます。
○説明員(藤尾正行君) ちょっといまのに関連いたしましてお答えいたします。 ただいま総理府からお答えを申し上げましたけれども、二十三号、二十五号、二十六号並びに秋雨前線に伴います一連の災害事業は、ただいま検討しておると申しましたけれども、これは一連の災害といたしまして全部合わせまして、そうしてその被害が激甚災害に合うかどうかということをただいま検討いたしております。
○加瀬完君 たいへん前向きのお答えをいただきましてありがとうございました。 そこで、二つの点を伺います。一つは、例の林地崩壊防止事業実施要綱というものがございますね。この激甚災害に伴い云々とありまして、激甚災害というものに指定されないと条件が悪くなるんですね。これは千葉県から、災害救助法第二条に基づく同法施行令第一条に規定する程度以上の災害というものに要綱の一部改正をしてもらえまいかという要望がございます。ですから、政務次官のおっしゃるように、大体その地域はこれはもう激甚災害に指定されるんだということであれば、こんなものは問題ない。一応そういう希望を持ってよろしいということになりますか。それが一点。 それから、問題が違いますけれども、がけくずれ等によって住宅が倒壊をしたり、あるいは半壊の程度にされたり、土砂に埋め尽くされたり、こういうものの復旧の場合、公共事業と違いますから、直接的に法律で復旧をする財源というものはないわけですね。これらについてはどういう方法で救済をしていただきますか。前のほうは、激甚災害にするんだから心配ないと一言おっしゃってくださればあと聞きません。あとの問題はちょっとややこしいので、説明を願います。
○説明員(藤尾正行君) ただいま御要望がございましたけれども、これを私がこの場で激甚災害にいたしますと言うわけにはちょっとまいりません。と申しますのは、いまその被害額を積み上げておる最中でございます。しかしながら、私どもの大臣の見解では、いままでの基準を守っておったのでは、非常に大きな人命災害を出しておるような災害が激甚災害じゃないわけはない、こういう見解でございまして、その基準を下げるということを総理大臣に相談をいたしまして、総理大臣の内諾を得ております。したがいまして、できるならばこの一連のものを激甚災害といたしまして指定いたしたいという気持ちで対処しておるというように御承知おきを願います。 第二の問題につきましては、先ほども申し上げましたように、個人の災害でございまするので、国といたしまして直接にその復旧に対しまして責任を持つというようないま関係にはございません。したがいまして、こういった御不幸なお宅に対しましては、住宅金融公庫からの融資その他の措置によりましてできるだけの御配慮を申し上げ、その利率につきまして、私どもがおそらく公共機関とともに何らかの責任を持てるであろう、こういうことで対処をしてまいりたいつもりでございます。
○加瀬完君 よくわかりました、前のほうは。あとの問題ですね、金融公庫の貸し付けというのは、農家にとりましてはなかなか条件が合わないわけですよ。私、千葉でありますが、去年も千葉県の房総半島の背中のほうで激甚災害がございまして、それぞれ御配慮をいただきましたけれども、住宅復興資金だけは金融公庫等では、なかなか一般のおつとめの方の住宅などと違いまして農家の住宅でありますので、これの基準が合わなくて困っておりました。それはいずれ御配慮をいただきたいと思います。 そこで、具体的に、その災害の町村が災害の町村の財政のワクの中から貸し付け金みたいな形で貸し付ける、こういう方法をとった場合、その財源を少なくも利子補給程度は国が見られるか。もっと悪い条件を考えると、そういうようなやり方は地方財政法の精神にはずれるからといって、一切そういう予算の計上というものを認めないという方針をおとりになるのか。これは自治省の関係かもしれませんけれども、具体的にいろいろ訴えられるのは市町村でありますから、市町村はどうしたって個人に資力がなければ何とかしてやらなければならないという必要に迫られる。そこで、市町村が独自の計画で百万なら百万、二百万なら二百万という融資をする、十年返還なら十年返還という計画で個人と契約を結ぶ、そういうやり方は地方財政法にはずれるということで一切そういう予算を認めない、そういうことをやるならほかの補助金を出さないとか交付金を減らすとかいうようなやり方をなさるか。自治省いらしていますか、どうです、これは。
○説明員(福島栄造君) ただいまの先生のお話は、初めて私がいまお聞きすることでございますので、これにつきましては慎重な検討が必要だと思いますので、しばらく時間をかしていただきたいと思います、恐縮でございますが。
○加瀬完君 合法的な財源措置といえば、特別交付税である程度災害の直接復旧費というものはまかなってやるという方法は去年もとっていただいて、これは認められますわね。道路とか橋梁の破壊といったものはそれで解決がつくけれども、こういうふうに民家がたくさん倒壊をするということになりますと、あるいはがけくずれがたくさんできるということになりますと、これ、個人負担で直せと言ったって、実際は住居は直せてもがけくずれまで個人負担で危険を防止するということは不可能ですね。しかしながら、先ほどもございましたように、がけくずれをそのまましとけば、来年はそれが二倍になり三倍になってふえてくる、こういうような実情であるという現地の訴えをそのまま信用できるとすれば、これは個人の負担だけではどうにもできない問題が出てくるわけで、それをひとつ御検討をいただきたいということであります。 そこで、あと申し上げましたのは、そのがけくずれのことになりますが、林地崩壊防止事業実施要綱ということで、ある程度認めていただくか、そうでないとすれば、緊急治山事業の国庫補助ということで、緊急治山の国庫補助といういままでワクの対象にはなかったわけですけれども、これをワクの中に入れて対象にしてもらえるかどうか。そうなれば、これはがけくずれも、ある程度そういった意味の予算でまかなうことができる、財源でまかなうことができると思うのですが、千葉県では、この点をお出になられました委員の方に要望をされておったわけであります。もう一度申し上げますと、緊急治山事業の国庫補助のワクを広げるという点についてはどうですか。
○説明員(藤尾正行君) 全部のがけくずれを全部手当てするという意味ではございませんけれども、それが人家に影響があるとか、あるいは道路に影響があるとか、交通に影響があるとかいう場合には、それについての砂防措置は、緊急措置としていたします。
○加瀬完君 今度のお答えはだいぶはっきりしていただきまして、ありがとうございました。私もよく了解ができました。 次に、この農業問題で伺いますけれども、ハウス園芸のハウスの全壊破損というのは、二千二百五十五アール、作物の枯死が千九百六十五アール、被害額も相当なもののようでございます。こういう報告を、私ども地域に参りまして受けました。さらに詳しく調べてまいりますと、千葉県におけるハウスの被害は、ビニールハウスが主でありますけれども、二万八千三百二十八カ所もございます。それで、ハウス農家は、激甚災害地の適用というものが、ほかの問題と同じようにしてもらえるかどうかということを希望をいたしております。それから貸し付けの資金ワクを拡大してもらえないか。それからいままでの貸し付け金を含めて、返還期限の長期の延長をしてもらえないか。大体これは融資を受けてハウスをつくりましたので、その返還をしないうちにまた倒壊をして、新しいものをつくるということになりましたので、こういう問題が起こるわけであります。それから一応指導を受けてやったわけでございますけれども、二十五メートルかそのくらいの風で、全部骨組みがあめの棒のようにぐにゃぐにゃになってしまいました。それから作物の枯死も非常に多い。そこで、再生産技術に対する特別指導というものをこの際受けて、恒久的な生産力を保ちたい、こういう要望がございます。農林省の関係の方からお答えをいただくことになりますが、いかがでございますか。
○説明員(大河原太一郎君) お答え申し上げます。 お話しのように、今回の台風に伴いまして、千葉県下においては施設園芸が大きな被害を受けたことをわれわれも承知しておりまして、被害の最終の数字の詰めにつとめておるところでございますが、融資措置その他激甚災の適用問題につきましては、天災融資法の発動の準備あるいは激甚災の適用、これについては前向きにただいま準備中でございます。 なお、近代化資金その他によって施設園芸のハウス等をおつくりになった方々が今回の災害を受けましたことにつきましては、償還期限の猶予、この問題についても従来の災害と同様に適切な指導をいたしまして、被害の実態に応ずるようにしたいというふうに考えております。 なお、今回の災害でもそうでございましたが、過去四十三年、四十四年等におきましても突風、豪雪等で施設園芸が相当被害を受けたわけでございますが、その場合におきます施設の建築学的な設計工法というような問題が非常に問題になりましたので、農林省におきましては四十四年、五年と調査費を計上いたしまして、学識経験者等から意見を徴しまして、一定の設計基準がようやくでき上がったたところでございまして、これを指導の転機といたしまして、今後このような強風なりあるいは豪雪等に耐えるハウスがつくられるように指導いたしたいというように考えております。
○加瀬完君 ありがとうございました。ひとつ御配慮をお進めいただきます。 それから、御視察をいただきました、特に千葉県の東部地帯では、冠水面積が非常に大きく、水稲などもほとんど海に流されるという状況で、ひどいわけでございます。成東あるいは光町というのもひどいところでありますが、特に旭、八日市場区域はその水稲の流失被害も大きいわけでございます。その原因に、先ほどもお話が出ました夷隅川、一の宮川、木戸川、栗山川のやはり改修工事が進んでおらないことが一つの原因だということもございました。一の宮川は改修した地域は、夷隅川もそうですが、改修した上流の地域はあまり被害がありません。改修がまだできておらないところに非常に被害が大きい。栗山川の改修計画というのは全然進められておらないのじゃないですか。木戸川もそうです。そこの被害が今度一番大きかったということがございます。これは建設省からこういう小河川についての改修計画というものをどうお考えになっておるか、これからどうおやりになるか、伺いたいのでありますが、具体的にひとつ農林省と建設省からお答えをいただきたいのは、話がごちゃごちゃになりましたが、最初に指摘しました旭、八日市場の冠水の一番の原因が新川という川のはんらんと、川の流出量の関係にあるというふうに地元では指摘をいたしております。これは、新川というのは、旭、八日市場地域の山の手の開拓地の流水路として掘さくをされたものであります。したがいまして最初は流水路でありますから、上流の水をはくのが目的でありますので、昭和の初めごろまでは関係の農民が出て、一年に一、二回は川の掘さくをあらためてやったり、中にありますじんかいでありますとか、藻でありますとか、こういうものをきれいにして流通をはかったわけです。ところが昭和の中ごろから農業用水の関係で、ここにせきができまして、たしか三つぐらいせきがあると思います。今度は農業用水のせきが一つの歯どめになって流通を妨げてはんらんしたという結果もあるようであります。そうすると、この防災のための流水路としての河川と、それから用排水の排水は関係がありませんが、用水のための小河川の水量を貯蔵する目的と、よほど調節をいたしませんと、あるいは水門なりせきの設け方もよほど検討をいたしませんと、農業用水に便利であったものが今度は排水のためには非常な支障になって、旭市にとりましては九五%冠水をしておる、こういうことになるわけでありますが、これは地元ではこの川幅を広げろという陳情がございますので、用水関係でまた問題が起こるかもしれません。こういう点は防災関係と用水の関係と、建設省と農林省でよほど科学的な検討の上に最大公約数を出していただかないと、同じことが繰り返されると思うわけでございます。この点はよくお打ち合わせをして計画を練り直していただけるかどうかということが一点。 それから先に出した栗山川、去年もこの栗山川は大はんらんをいたしました。がけくずれの出ました多古地域の水害は、この栗山川の決壊でございます。これは建設省としてはどういうような河川改修の計画がおありになるのか、ひとつその二点を伺いたいと思います。
○説明員(藤尾正行君) まず私から概括的に申し上げます。 私どもといたしましては、今後予算におきまして御審議を願いますけれども、第四次の治水五カ年計画の改定をお願いしようと思っておりますが、そのうちの重大な一番大きな目的の一つが、この中小河川の改修でございます。したがいまして特に中小河川の中でも全部が全部というわけにもまいりませんので、住居地域と非常に関係のあります地帯の中小河川、そういうものに重点を置きまして、そういった面と災害の起こりました非常に御不幸な地域の河川から始めまして中小河川の修復をやってまいりたい、かように考えておるわけであります。具体的な一つ一つの川につきましては、ここに河川局長が来ておりますから、河川局長から答えさせます。 それからなお、ただいま農林省との間の用水のせきの問題が御指摘になされたわけでありまして、この問題につきましては、従来のせきが固定ぜきであった、これが非常に重大な治水上の障害になっておったと私はかように思うのでございまして、これは話し合いの上でできるだけこれを可動ぜきに変えていく、そういうような措置をとってまいりたい、かように考えております。
○説明員(川崎精一君) 中小河川の促進については、ただいま次官から話のございましたとおりでございますが、新川につきましては、これは昭和三十年度から私ども中小河川改修事業として進めてきたわけでございます。その後いろいろ河川の状況を判断いたしますと、かなり現在ある井ぜきが支障を来たしているんじゃないかというように判断をいたしまして、三十八年度から、下流から逐次そういった井ぜきを河道の拡幅とあわせまして現在改良を進めておるわけでございまして、現在残っております中央の駒込ぜき等の改築を四十六年度の本年度中に完成をしたいということで現在促進をいたしております。なおこれらの旧ぜきにつきましては、ずいぶん古い歴史がございますので、そういった時点でどういう経緯があったかということについては、私ども詳細に承知いたしておりませんけれども、まあ今後のせきその他の問題につきましては、先生のお話しのように、十分そういった利用をしておられる農林サイドの部門と私どもの部門と十分話し合いをいたしまして、治水上も支障のないように進めていきたいと考えております。 それからもう一点、栗山川でございますが、これにつきましては、ずいぶん前から改修に着手をいたしておるわけでございます。最上流部は、これは農林省関係の補助事業として整備されたわけでございますが、もちろんこれは治水を直接の対象にしたものではございませんけれども、したがって中流部につきまして私どものほうで暫定的な改修を現在進めておるわけでございます。で、栗山川を河口まで全体を見渡しますと、御承知のようにここに総武本線と国道がございますが、それから下につきましてかなり人家が連檐をしておったり、それから用地取得に非常に難航をいたしております。したがって、下流部の問題を解決いたしませんと、中間で思い切った河道改修をいたしますと、かえってまたはんらんを接合点で助長をするといったような問題もございまして、現在は下流の状態と見合ったような暫定的な改修方式をとっておるわけでございます。いずれにしろ現状では十分とは申せませんので、下流の用地問題等ございますけれども、そういったものとあわせて抜本的な改修を進めていく必要があると考えておる次第でございます。
○加瀬完君 時間が迫られておりますので、あと財政問題で二、三点伺います。これは政務次官に伺います。 今度の景気浮揚対策というか、不況対策で公共事業を大幅に広げる、こういう計画を政府は打ち立てたようでありますが、その公共事業の中に防災事業あるいは中小河川の改修、あるいはいままではワクの中に入っておらないがためにこういう問題になったがけくずれの対策、こういうものを入れて考えていただけるというように了解してよろしゅうございますか。
○説明員(藤尾正行君) 全部含めてやるつもりでございます。
○加瀬完君 激甚災害の指定については前向きに検討するということでございますから、これはそのように承っておきます。 そこで、財源的な問題でこういう要望が地方からは多く寄せられました。復旧事業に対する高率の国庫補助の適用及びその対象外の事業について、国ができない場合には県単の補助で措置をされたい、こういう要望がございます。それは市町村の財政の窮乏の中で特別の災害復旧をするということになるというと、県も何らかの財源の対策を考えないわけにはいかないと思います。そこで、県が事情やむなく県費を支出した災害復旧の費用の場合は、特別交付金等で県の支出に対する裏づけをしていただけると了解してよろしゅうございますか、自治省。
○説明員(福島栄造君) 災害によりまして、被害を受けた地方公共団体の臨時の財政負担に対しましては、先生御承知のように、被災の状況とそれから被災団体の財政事情を勘案いたしまして特別交付税をできるだけ配分をするとか、こういう方法で自治省としては一貫して対策を立てております。
○加瀬完君 いままで人口急増地域とか大都市問題とか、こういう地域には需要も大きいけれども、わりあいに財源の裏づけ対策というものも進んでいる。過疎の地域、農山漁村という地域に対する財源の裏づけというのは非常に少なかった。いわゆる貧弱の町村、貧弱の市町村がこういう大きな復興資金というものを需要として必要となってきたということになれば、財源どこにもないわけだ。これは特別交付税であんばいしていただくのが当然だと思いますが、何でもかんでも特別交付税という主張を私はしているわけではありませんが、そういう貧弱町村の災害復旧というやむを得ない条件の場合の財源に特別交付金を活用する、特別交付金の対象にこういう事業というものを考えるというお取り計らいはいただけますね。
○説明員(福島栄造君) 先生御承知のように交付税はこれは一般財源でございまして、こういうことのためにこれを使いなさいというひもつきは一切ないのが交付税の特色でございます。しかしながら、災害によりまして被害を受けた地方団体が非常に困っておるということにつきましては、被災の状況、あるいは先ほど申し上げましたように、当該団体の財政事情を勘案いたしましてできるだけ特別交付税を重点的に配分すると、こういうことを申し上げたわけでございます。今後におきましてもそういう方針でやってまいりたいと思います。
○加瀬完君 特別交付税が特別交付税法のとおり使われておらないという現実は、あなたは否定するわけにいかない。たとえば成田空港の代替地を提供したものの代金に特別交付税を出している。どう考えたってこんなばかなことは法律違反だ。しかし政治的な考慮でそういうことをやっている。それならば民生安定の上から災害復旧というのは必要欠くべからざるこれは仕事でしょう。それに特別交付税というものを配慮できないというようなことはあり得ませんし、あなたも当然筋の通ったことは出すとお考えになっておることでございましょうので、もう少しこういう場合には、特別交付税の法律というものをいい意味で拡大解釈していただかなきゃならないと思います。いままで法律どおりになっておらないという点だけは指摘をいたしておきます。 それから防衛庁いらっしゃいますね。これは財源問題には直接関係はありませんが、自衛隊が出動していろいろ作業をしてくれたことについて、地元はずいぶん感謝をいたしております。しかし仕事が中途はんぱですね。人の通れるようにどろを排除したけれども、どろは道路の両側に山積みになっておって、あらためてこれはどろを運搬する経費を計上しなければ始末がつかないという状態であります。もっと人命救助とか特別の小さいワクに締めつけないで、もう少し自衛隊の活動といいますか、援助事業というものを幅を広げて、そういうどろの運搬とか排除、完全な道路に復旧する、市町村がそれほど費用をあとで二重投資をしなくていいというようなところまでこれは御協力をいただけないものですか、どうですか。それが一点。 もう一つは、からだは来ましてもトラックがない、トラクターがない、土砂を掘さくするそういうような機具類は一つもない。これでは人間が多いわりにも能率が上がらないということになる。どうしてそういう機具のある部隊を出動させないのか。この二点。
○説明員(福田勝一君) 第一点でございますけれども、災害派遣につきましては、法に基づきまして現地の要請によりまして出動するわけでございますが、この撤収につきましては、県知事と十分調整をいたしまして撤収をするということになっているわけでございますが、自衛隊といたしましては、せんだっての台風二十五号の災害によりまして千葉県に派遣いたしました派遣の状況でございますけれども、最も長いのは五日というような例もございます。しかし、まあ先生のほうのお話によりますれば、やはり道路を警戒するだけではなく、土砂も相当部分については処理するというようなところまでというようなことでございますので、今後そういった点につきましては、地元の県御当局とも十分調整して、しかるべく日時等も調整して撤収をはかるようにさしていきたいと思っております。 次にブルトーザーとかそういった土砂等を排除し得る一連の機材等を持った部隊の派遣をできるだけするようにというお話でございますけれども、この点につきましては、たとえば小見川のほうには施設大隊を派遣いたしまして道路の警戒等をはかっておるわけでございますけれども、施設大隊等におきましてはそういったブルドーザー等を持っておるわけでございますけれども、必ずしもそういったものの所持が十分でないので、今回のように千葉県下非常に広範囲にわたりまして起きました災害に、まんべくなくそういった機材等を分散して災害活動をするというような点につきましては、若干あるいは問題はあったんではないかと思いますが、できるだけ道路の警戒等あるいは給水、堤防の補強というような点につきましては、できるだけこの部隊の活動によって御期待に沿えるように活動したんではないかというように考えておる次第でございますが、今後そういった点につきましても、できるだけそういう機材等をもよりの施設大隊等から集約して御期待に沿うように努力していきたい、かように考えております。
○加瀬完君 たいへん延びましたが、これを最後にいたします。 こういう災害地の復興をはかる場合、先ほど政務次官のおっしゃるように、これから公共事業投資という形である程度財源を入れるというなら、その地域の防災計画というものをもっと綿密につくり出して、その防災計画に基づいて作業を進めるというようになさるのが当然じゃありませんかね。都市には都市計画ができちゃってどうにもならなくて防災計画をやり直すと、こういうばかなことをやってないで、幸いにそう発展地ではありませんから、障害物も少ないわけでありますから、そうしてまた防災のためには若干の地元の協力なり犠牲なりというものも望んでいるときでありますから、この地域の防災計画というのはこうだと、したがって河川をこうする、土砂くずれはこうする、道路はこういうふうにするというような、もっと緻密な基本政策を立てていただかなければならないと思います。それから地方団体はそれぞれの公共事業を持っておりますから、それは何らかの形で財源の裏づけというのがありますけれども、農業用水みたいに、農業団体等の持っている農業用水なんか非常にこわされましても、なかなか市町村の財政ワク内ではありませんから、復興が手間どると思うのです。ここには御存じのように大利根用水と両総用排水と、大きな二本の幹線がありますが、相当これは被害を受けている。これらについてはお答えはいただかなくてもけっこうですから、農林省、建設省それぞれ御関係のところで御検討をいただきたいと思います。たいへんありがとうございました。
○松永忠二君 一つだけお聞かせいただきます。 先ほど建設省の政務次官から少し話も出ましたが、新聞等によると、例の激甚災害の指定基準が農地の災害復旧に比べて公共土木の災害の復旧の基準が高いといいますか、該当しにくいというふうな点から、これは検討すべきであると、新聞等では何か特別の法律をつくるというふうな措置等考えているというふうなことが出ていたのでありますが、これについてはどういう考え方で大体まとまっているのですか。要するに災害の指定基準を変えるのか、あるいはそういうものだろうと思うのですが、別個に何か法律的な措置をするのか、そういう点をひとつ聞かせてください。
○説明員(藤尾正行君) この問題につきましては、これは法律事項じゃございませんので、これは私どもだけの相談で基準を下げるということはできます。
○松永忠二君 私の聞いているのは、いわゆる激甚災害指定基準というのは法律事項じゃないから、それであらためてやるのか、それから大体の考え方として要するに当該年度の標準税収の総額の四%とか、一・二%とか、こう出ている、その数字を下げるというような措置を考えているのか、これを聞かしていただきたい。
○説明員(藤尾正行君) これは御指摘のように四%を認定で下げるということもできますし、また災害対策自体の対策をかさ上げてしていくというような方法もできないわけではございません。したがいまして、その両面からできるだけその趣旨に合いますように詰めてまいりたいと思っております。
○松永忠二君 そうすると、そのことは確実に行なうことによって、たとえば十九号台風のこの前質問いたしましたが、局地の激甚のあれもあることであり、農業のほうは激甚指定の基準に基づいてやるけれども、公共土木のほうについては少し問題があるという話があった。したがって、そういうふうな局地の激甚災害の指定では完全なことはできないのだから、やはり非常に大きな公共土木の災害復旧については激甚災害指定の基準を下げて、そうして適用するんだ、こういう考え方なんですか。あれもやる、これもやると言ってみたって、私の聞いているのは、その基準の指定を改めるということをきめているのかどうかということを聞いているんです。そうしてあれするのかと。
○説明員(高橋盛雄君) 事務的に御説明させていただきます。先ほど今度の災害を一連の災害として取り扱う、二十三号から二十五号。これはそういう方針で前向きで検討しているということは御説明いたしましたけれども、その場合、公共事業がそのまま該当するかどうかということ、これは問題でございます。そういう意味におきまして、先ほど政務次官から建設省としてその基準の緩和について強い御意見があったわけでございますが、ただいま中央防災会議事務局といたしまして建設省と御相談してこれにつきまして何らかの検討を、実は昨日も集まりまして検討を開始したわけでございますが、何ぶんこれにつきましては、地方財政の、地方税の伸びが非常に大きくなっております。そのために被害額のパーセントでまいりますとなかなか適用しにくくなっていることも事実でございます。しかしながら、一方この激甚災害の特別援助という趣旨がやはり地方の財政について、つまり財政の豊かなところあるいはそうでないところ、そのかね合いに応じて特別の財政援助を行なっていると、これがこの法律の趣旨でございます。そのようなことを勘案し、かつ、局地激甚の制度もございます。このような諸制度を全般的ににらみ合わせて鋭意検討してまいりたいと、このように考えております。
○松永忠二君 そうすると、ちょっと話があいまいだったので聞きたいのですが、要するにわれわれこの前も主張したのは、一連の災害が起きたわけなんだが、ほとんど同じような災害だと。前に災害が起きて、引き続いて起こってきているのだから、一連の災害だから一連の災害として適用すべきではないかということを言ったわけなんです。そういうことを検討しているのですか。いまの話は、要するに激甚災害指定の基準を下げるというような問題と、もう一つは、やはり一連の災害を、被害をかね合わせて考えるということも含まれているのですか、それだけ。
○説明員(高橋盛雄君) 一連の災害と申しましたのは、二十三号以降の災害について、これが一つの一連の気象現象に基づくものと、こういうような判断に立って、これを気象庁とよく意見を聞きまして、その二十三号から二十六号まで、その間に秋雨前線が入りますが、これを一本化すべく現在検討していると、このようなことを申し上げたわけでございます。
○委員長(小柳勇君) 次官、さっき、総理大臣にも建設大臣が基準の引き下げを了承を得たとおっしゃるから、防災会議の議長であるから、いま事務局段階で苦しい答弁しましたが、一番ポイントなので、防災会議では総理の意向に沿って、基準引き下げをやるようにきまったととってもいいんですか。
○説明員(藤尾正行君) 基準をむしろ引き下げるわけでございますね。ただいま事務当局から申し上げましたように、できるだけこれを、人命が数十名もなくなっておられるわけでありますから、明らかにこれはだれが見ても激甚であるというたてまえで、まず二十三号台風の被害は幾らか、それでも足りなければ、二十五号を足してみたらどうか、それでも足りなければ秋雨前線を足してみたらどうか、それでも足りなければ、二十六号を足してみたらどうかということで、いま積算をさしておるところであります。ところが、公共土木だけで申しますと、いまのところ出てまいりました概算では、なかなか基準に達しないというのが現況でございますので、しからばそれを当てるためには、どうしても認定自体の基準を下げる以外にはないんではないか、こういうことで、大臣から総理大臣に申し上げて、総理大臣の御許可をちょうだいをして、その方針で防災会議で取り扱うように指示をされたはずでございます。それによって、ただいま集計をしておるわけでありますから、まだ作業が進行中でございますので、この場におきまして、事務当局から、これはこのように下げますとか、これは否定をいたしますとか言うわけにはまいらない事情がそこにあるように私は思います。
○委員長(小柳勇君) 私どもが論議するのは、いまの千葉県のやつを当てるということより、将来推移いたしますが、四%あるいは一・二%というやつを、その基準を、数字を変えなければ下がらぬのですね。その数字を下げるように総理は、もう承認されたんですか。
○説明員(藤尾正行君) そういうことです。
○委員長(小柳勇君) そういうことですね。
○説明員(藤尾正行君) はい。
○小林国司君 災害復旧の復旧年限を短縮してくれということは、災害のつど、毎回、関係各県からの要望が出るわけでありますが、現行のルールと申しますか、たとえば農林関係の施設等については、通常二・三・三・二、緊急の場合に三・四・三。大体、普通の場合は四年かからなければ復旧ができない。しかし、いまの状態では、もう一年でも早く復旧してくれという要望が強うございますので、先ほど三重県知事からも、なるべく早くひとつ復旧を急いでくださいという陳情があったことでございますので、特に公共土木、農林関係の施設の災害復旧事業等についての年限短縮について、何かうまい方法がございますかどうか、あるいはお考えがございますかどうか。この点について御所見を、もう毎回のことでございますが、もう一度承りたいと思います。
○説明員(藤尾正行君) これは御案内のとおり法律で規定されておりますので、四年なら四年以内にやるべし、三年以内にやるべしということになっております。しかしながら、御趣旨のとおりでございまして、一日も早くやるということが最もよろしいわけでございますから、いまのところは大体一年短縮をさせまして、災害復旧は二年、関連事業は三年ということで、できるだけやれということで詰めさしております。しかしながら、それが一日でも延びれば、それは違っておるではないかというおしかりをちょうだいしたんではどうにもなりませんから、それはそれといたしまして、中身を急がせます。
○説明員(住吉勇三君) 農業施設の災害復旧の状況について申し上げますと、毎年毎年、四カ年の年度の進度、一%でも何%でも伸ばすという方向で努力を続けておるわけでございますが、四十六年度の状況を申し上げますと、一年度約三〇、二年度七五、三年度九一%で、四年度に一〇〇%というように、九一%、七五%というように、わずかずつ年度の進捗率も伸びておるわけでございますが、なお、うまい知恵はないかというお話もございまして、実は二年目に国庫債務負担行為で、四十六年度でございますが、約八%、それから三年目に九%、国庫債務負担行為で見るようになっております。したがいまして、三年度では九一%に進度がいくわけでございますが、国庫債務行為で九%見ておりますので、実質的には一〇〇%三年度でいっているというような現況でございまして、今後も、実質的に三カ年でやっておりますので、四年度、現在の四年を三年にする方向で今後も努力してまいりたい。現在も現実的にはそういうようにして、支障のないように実施をしております。
○小林国司君 先ほど加瀬委員から、がけくずれのことについていろいろ御質疑がございましたので、私はなるべく重複しないように、御質問のなかった点だけを取り上げてお伺いしてみたいと思いますが、まず、建設省にお伺いいたします。 今回の災害で、千葉県は、災害の特色はほとんどがけくずれに尽きると言ってもいいようでございますので、去る四十四年だったかと思いますが、急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律というのが制定されまして、自来、危険区域の申請とそれからその危険個所の指定をするということ、指定の終わったところについては防止工事を施工する、こういうことを、四十二年以来、建省設は実施されてまいっておりますが、何ぶん全国無数にそういう個所がございますので、一時にこれを実施するということは、これはもうとうていできることではございませんが、危険なところからまず指定をして、そうしてその中から、最も危険だと思われる個所から順次防止工事を施工していく、こういうことで着々御努力をなさっております。そこで、千葉県における危険個所数と目される個所数及び指定済みの個所が何カ所くらいありますか、そのうち防止工事、すでに着手している地区が何地区くらいになっているか。千葉県だけについて御説明をお願いしたいと思います。
○説明員(川崎精一君) ただいまお話しの四十四年に法律ができまして、四十二年、それから四十四年と、私ども各府県に、これは府県の調査を集計したわけでございます。で、それによりますと、全国の調査個所の中で、千葉県から対象として出てまいっておりますのは約七十カ所でございます。なお、そのうちで約十カ所がいわゆる危険区域に指定をされておりまして、なお、これらの中で防止工事を行なっておりますのは、約五カ所でございます。
○小林国司君 この危険区域に指定を受ける基準がございますが、これはたしか河川局の通達によって基準が示されております。その基準によりますと、五メートル以上のがけで、人家が五戸以上密集しているところ、こういうことが基準になっておりますが、実際の取り扱いはもっと基準を上に置いておられるように聞いておるのでございますが、この点、いかがでございますか。
○説明員(川崎精一君) 私どものほうでは、急傾斜地の崩壊による災害防止の法律によりまして、区域を指定する場合の基準は、人家相当数ということでございますので、五戸ないし五メートル、この二つの条件が満足すれば、区域に指定してもいいんじゃないかというような基準で進んでおります。したがいまして、先ほど申し上げました調査対象の個所もその基準で全国を拾ったわけでございます。ただ、具体的にそれじゃ本人がとても防止工事を直接できない、あるいはすることが不適当だというようなことで、国なりが援助をいたしまして防止工事の事業の対象とするのは現在は五十戸、それから緊急につきましては三十戸というような基準で防止工事に対する補助を行なっておるわけでございます。しかし、五戸以上でございましても一応法律が働きますから、いろんな改善の問題とか規制の問題だとか、あるいは警戒避難の問題、こういったものについては、やはり法律の趣旨で運用されるものだというふうに考えております。
○小林国司君 ただいまの御説明で大体わかったわけでございますが、しかし、防止工事を施工する緊急順位については予算の都合、いろいろな制約を受けますから、ただいまの御説明でけっこうだと思いますが、しかし少なくも指定をする場合は、今度千葉県で災害を、がけくずれ等で多数のなくなった人が出ておりますが、ほとんどよもやがけくずれがくるとは想像もしていなかったと思います、みんな。そこで、少なくもそういう危険個所、くずれるところはいまあとから振り返ってみれば危険区域に該当するわけです。そういうところは危険区域に指定をしてあったならば、あるいは家屋移転の勧告があったり、あるいは警戒態勢がすみやかにしかれる、したがって豪雨と風が強くなれば直ちに避難命令が出たというような緊急措置が講じられたであろう、こう推測されるわけでございますが、指定も受けていない、よもやがけくずれが何百年、何十年にわたってあったことのないという過去の経緯から、みんなくずれるということは夢にも思っていなかったということで、思わぬ災害を受けたように感ぜられますので、そこで少なくも危険区域の指定だけは、まああとで申し上げたいと思いますが、たとえば先ほどもちょっととお話ございましたように、がけくずれというのは一体どうして起こるんだ、この原因についてはなかなかむずかしい問題がございます。降雨量、風速及び風の吹く強さの持続時間、土質の関係、傾斜の度合い、植生の状況、こういったものが相互に組み合わせられて、そしてがけくずれを起こす、あるいはがけくずれを起こす寸前で雨がやんだ、風がやんだ等でがけくずれを見なかったというところもございましょうし、こういうことからいいますと、今後、先ほど河川局長さんから土木研究所において技術的にこういった問題の解明に当たりたいという御説明がございましたが、そういうただいまも申し上げましたような条件を組み合わせて、そして先ほど政務次官からのお話によると、今後、がけくずれというものはおそろしいものだ、安心しておったんでは危険だ、したがって一定の雨、一定の風等がこの地域にあったならば、たちどころに避難すべきじゃないかというPRをしないと、農家の人たちは災害というのは人のところに起こって自分のところにはこないんだという先入観念がえてしてありますから、そういうPRを今後進めたいというお話でございますが、そういう観点から少なくも私はそういう関係の技術を網羅して検討できるのは建設省しかございません。そこで建設省におかれては、すみやかにそういう技術的な見解に基づく危険個所を選び出すと申しますか、全国各県各町村にわたってここの場所はこれだけの雨、これだけの風があった場合にはこの土質、この傾斜、この植生状況ではあぶないんだということを、指定区域を定めるという中に早くお入れになる、そして防止工事を施工するかどうかというのは予算の都合上、その他いろんな制約もございますから危険な個所から防止工事を実施するといたしましても、少なくも指定をして、そうして家屋の移転なり警戒態勢を災害時には早目にしく、こういう観点から指定だけは……ただいま伺いますというと、千葉県全部で指定済みの個所が十カ所しかない、こういうお話でございます。もう少しお考えを広めていただきまして、そういう技術的にあぶないという個所につきましては、できるだけ指定だけでも早くする、そうして皆さんの関心を高めて、一朝、台風の通過については即刻避難命令を出すということが今後望ましいのではないか、こういうふうに思われるわけであります。今度の災害では千葉県の、先ほど加瀬委員から御質問がございましたが、多古町、小見川町、銚子市、こういうところに多数の死傷者が出ておりますが、おそらく避難命令が出されていなかったのではないかと、こういうふうに感ぜられますので、とにかく指定個所を——工事を実施するについては予算関係その他の制約がございますから、少なくも指定するということだけについては技術的な観点から、もっと広く早くおやりになったらどうか、こういうふうに思いますが、御見解を承りたいと思います。
○説明員(藤尾正行君) 仰せのとおりでございまして、こういった災害を引き起こしましたということのもとは、そういった急傾斜地法というような法律があるにもかかわりませず、その法律の存在すら知らなかったというようなことに大きな起因をいたしておると思います。特にただいま河川局長が申し上げましたように、千葉県等におかれましては、全国で一万数千カ所指定がございますけれども、その中で七十カ所とか、あるいは十カ所とか、あるいは工事をしておるところが五カ所とか、こういうようなことでございますので、そういった点は地方公共団体にもよく指示をいたしまして、今後地方公共団体におかれましてたくさん指定をしていただいて、その対策を十二分に講じていただくようにお願いをいたしたい、かように考えております。
○小林国司君 次に、指定を受けたところにつきましては、県知事さんが、その場所は危険区域であるから家屋の移転をなさったらどうかという勧告をすることができるようになっておりますけれども、その移転の場合に金融公庫からお金を借りることができる、こういうふうに制度の上で言われております。その場合に融資条件でございますね。これはあながち千葉県に限ったことではございませんが、八月の上旬に鹿児島、宮崎に台風十九号等によるがけくずれでだいぶ大きな被害が出まして、政務次官も現地の調査にいらっしゃったようでございますが、その際にも、特に鹿児島県等で、もうこんな危険なところに住んでおられない、ぜひどこかに移転をしたいが、それについて政府がどの程度の援助をしてくれるかということが、移転を実現するしないのか分かれ目になる、こういうことを言われております。今回千葉県でも多数のがけくずれがございます。私どもの見てまいりました小見川町を中心にひどいがけくずれが約三百カ所、なくなった方が五十名、全壊家屋が五十戸、非常に大きながけくずれが生じております。ところが隣のうちはがけくずれで吹っ飛んだが、自分のところは残った、そういう人でも今後安心してそこに住んでおられないことと思います。したがって、今後は安全なところに移りたいという希望が次々に出てくるのじゃないかと想定されます。この移転の勧告ができるということが法律の中はそういう趣旨がうたってございますが、それについてどういうふうな政府の援助の手が差し伸べられるかという点についてお尋ねを申し上げたいと思います。
○説明員(藤尾正行君) 先ほど加瀬委員にもお答えを申し上げましたけれども、何といいましても安全を保つということが第一の条件でございますから、地域地域に対しまして安全基準をお定めいただいて、そうして御移転になられるというようなときには住宅金融公庫等の金をもってお移りをいただくこととし、その利子補給その他につきましては国並びに地方団体において措置ができるようにいたすということは、大臣のこれは趣旨でございますので、ただいま大蔵とその問題に対して詰めを行なっておるところでございます。
○小林国司君 もう一つ政務次官にお伺いしてみたいと思いますが、今回千葉県で無数のがけくずれが生じております。で、そのがけくずれを全部復旧するということは、これはばく大な経費がかかるだけでなくて、もう技術的に困難であり、かつ不可能に近いようなところもあろうかと思います。その場所その場所で技術的に検討をして、そして復旧可能なものについてはただいまお話しのように二年もしくは長くても三年以内に復旧する、こういうことになろうと思いますが、その場合に、もうがけくずれを直してもらうよりも、当然復旧の費用を国庫補助で出していただくならば、その費用を新しい、たとえばその村内の将来がけくずれも起こらない、水害も起こらないであろう安全地帯に集団移住する——移住と申しますか、集団的に家屋の移転を行なうという場合に、いわゆる宅地建設等をその村の中のもよりのところに新しい住宅団地をつくると、こういうことになるわけでございますが、その場合に、災害復旧に充当する予定であった国庫予算をその集団住宅地の道路の建設あるいは配電工事、あるいは上下水道あるいはその他の公共的な施設、つまりその団地の公共的な施設、そういうものに振りかえ充当することが可能であるかどうかという点について、御見解を承りたいと思います。
○説明員(藤尾正行君) ただいまの法律におきましては、残念ながら振りかえはできません。したがいまして、これは別途考えさしていただくことになります。
○小林国司君 ただいま政務次官から、振りかえはできないというお話でございますが、いまから八年ほど前に伊那谷で大災害が、いわゆる天竜川の大災害がございまして、一部落全滅したところがございます。それで生き残った人たちは再びそこに住みつくことを希望しないので、隣の町村あるいはもう少し離れた安全地帯に移住をしたい、こういう希望が出てまいりました。そこで、現行法のもとでは集団移住ということが、災害復旧に充てるべきはずの予算をそれに振り向けるということはできにくいということから、別途、災害復旧に見合うその予算を自治省に計上いたしまして、自治省の手をわずらわせて集団移住をしたことがございます。その際には、もともと持っておった農地はもう復旧いたしません。そこで、新しく移住する地域の周辺に開墾もし、あるいは開田をし、そして新しく農地をつくり上げてそれを持たせる。そして住宅の建設から道路、学校等の公共施設等についても、災害復旧の国庫費をこれに振りかえ充当する形で自治省に予算を移しかえて実施した経緯がございます。したがって、今度千葉県でこういった希望が出てくるか、あるいは三重県でこれに類した希望が出るか、これはわかりませんが、もし出てまいりました場合は、これはやりようによってはできる方法があるのじゃないかと思いますので、今後次官におかれまして、どうぞひとつ前向きに御検討をお願い申し上げたい、要望するわけでございますが、よろしくどうぞお願い申し上げます。
○説明員(藤尾正行君) 先ほど別途措置するということを申し上げましたけれども、その範囲の中に小林委員のお考えをお含めをいただいて御解釈をいただければけっこうだと思います。
○小林国司君 次は、農林省に一点だけお尋ねいたします。この前の特別委員会で実はお聞きしようと思ったんですが、時間切れのため割愛してしまいましたので、きょうさかのぼって一点だけお願い申し上げます。これは先般の台風十九号等によって熊本県のイグサが大被害を受けております。御承知のように、イグサは農業共済の対象に入っておりません。しかも水田をやめて、御承知のとおりイグサというのは水田の裏作でございますが、表作のたんぼを、稲作をやめてイグサ一本やりにしぼったところが、災害を受けて土砂の下に埋まってしまいましたので、収獲皆無というところがかなりございます。面積及び被害額等については、農林省のほうですでにお調べのことと思いますが、地元の要望といたしましては、農業共済の対象にぜひ今後イグサを入れてくださいという要望がございますから、これに対する御見解と、もう一つ、先ほど加瀬委員からも御質問ございました、千葉県においてビニールハウスが大被害を受けております。そこでビニールハウスについてはこれも同じように農業共済の対象に入っておりません。現在、農林省ではビニールハウスも農業共済の対象にすべく鋭意検討中であるやに聞いておりますが、ほんとうにビニールハウスを今後前向きに共済の対象になるように御検討していただいておるのかどうか、この二つの問題をあわせてお答えをお願い申し上げたいと思います。
○説明員(大河原太一郎君) お答え申し上げます。 イグサにつきましては、四十五年度から農業共済制度にのせるということの前提でいろいろ検討を開始しているわけでございまして、関係の岡山なり熊本等主産県の農家に保険需要があるかどうか、希望調査とか、過去の被害率——保険設計をいたします場合、申すまでもなく過去における被害率が問題でございますので、これらの調査を行なっておるわけでございまして、これらの調査を進めまして制度化について今後検討してまいりたいというふうに考えております。なお、施設園芸につきましても両二年間にわたりまして調査費を計上いたしまして、過去の被害率なり、あるいはその他の点につきまして鋭意検討を進めております。施設園芸は何ぶん農業の成長部門の一つの大きな部門でございますので、これについての共済制度を技術的に可能ならしめるために検討中でありまして、できるだけ早い機会に制度化につとめたいというふうに思っております。
○小林国司君 これはお願いでございますが、特にイグサよりもビニールハウスについては全国的にこれから非常に、水田をやめてでも施設園芸に移りたいというところがだいぶあらわれておりますので、これが共済の対象になるかならぬかということは重大な問題でございますので、御検討中だそうでございますが、できるだけ早くこれが実現しますように、農林省の特別の御高配をお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
○委員長(小柳勇君) 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(小柳勇君) 速記をつけて。
○多田省吾君 これは前から言われているいわゆる個人災害共済制度でございますけれども、二年ほど前にも新潟県のがけくずれ、山くずれがございまして、その際にも各党全委員から質問があったわけであります。私どもも昭和四十三年国民災害共済法案要綱を発表いたしまして、災害で死亡された場合の見舞金百万円を提唱いたしましたが、昭和四十五年、昭和四十六年と災害共済法案を国会に提出してきております。また総理府でも一昨年また昨年とこの災害共済法案につきまして調査を開始しているようでございます。なかなか進捗してないようでございますが、このたびの一連の災害、特に千葉県の災害等におきましても——私も八日、九日、あるいは国会で十三日と何日か現地に行きまして地元の方々の痛切な御意見も聞いてまいりました。で、なくなった場合あるいは家屋が全部倒壊した場合、こういった場合ほとんど救済の方法はないわけでございます。このたびなくなられた方々に対し千葉県から十万円、そして各市町村から八万円ほどの見舞金が出されているわけでございます。また倒壊した家屋におきましても保険にかかっておりませんのでもう一銭もいただけないと、こういうことです。また床上浸水の場合は、千葉県の場合はなくなった方あるいは全壊、半壊の場合はお見舞金は出しましたが、床上浸水の場合から下はもう出せないと、全然出せないと、こういう話もございました。これはもう早急にこの災害共済法案はつくっていかなければならない、このように思いますけれども、政府としてどの程度調査が進み、またどういう方向で臨んでおられるのか、お答えいただきたいと思います。
○説明員(栗山廉平君) 先生からただいま個人災害共済制度のことにつきまして御質問でございますが、ただいま御質問の中にございましたように、昭和四十五年度に災害共済制度の検討のための基礎的な資料を得るということで、国民の共済制度への加入希望あるいは共済制度に対する考え方等を知ることを目的といたしまして実態調査を実施いたしたわけでございます。この調査の結果、このような災害共済制度について賛成のものがわりあいに多いということがわかったのでございますけれども、さてそれでは、制度の仕組みその他いろいろの問題点につきましてなかなか意見がたくさんございまして、したがってその調整がきわめて困難な面があるということも事実でございますけれども、総理府といたしましては、何とかしてこれを前向きにいたしたい、実現可能な方向に持っていきたいということで、関係省と意見の出し合いをし、それの調整をいたすべく鋭意検討中でございます。ただ、個人災害の程度をどういうふうに考えるかということでございますけれども、総理府の考え方としましては、個人の災害による生命及び身体の被害、要するに物的損害を除きまして生命及び身体ということに関する被害という点に限りたいという方向で、各関係省と目下鋭意詰めに入っておるわけでございます。
○多田省吾君 その詰めば大体いつごろまでに詰めようとなさっているか、それはっきりはお答えいただけないと思いますけれども、大体の見通しをおっしゃっていただければありがたいと思います。
○説明員(栗山廉平君) いま仰せのごとくはっきり申し上げるわけにはまいりませんが、われわれとしましては、おそくも年内一ぱいには何とかいたしたいということで、鋭意折衝いたしている次第でございます。
○多田省吾君 この個人災害共済制度はもうできるだけ早く、しかもこれをつくる方向で詰めていただきたいと、このように要望するわけでございます。 次に、ことしは四月からがけくずれ、また中小河川のはんらんによる被害が相当多くございました。特に先ほどから言われておりますように、八月以降を見ましても、台風十九号で死者、行くえ不明七十名、また八月三十一日の台風二十三号では死者四十四名、また二十五号では千葉県の場合死者五十六名、また三重県の集中豪雨で死者、行くえ不明四十三名ですか、もう二百十三名もの方がわずか一カ月余でがけくずれのために被害にあっておられます。また本日、宮崎県にやはり集中豪雨が降りました。高鍋でございますが、すでに二百六十ミリを突破している、こういう報道もされておりますし、二十七号も接近しているわけでございます。こういった最近特にひどいこの集中豪雨禍、がけくずれ禍による被害の現状にかんがみまして集中豪雨の研究をどの程度なさっているのか、また気象庁なんかでも、まあいろいろ集中豪雨につきましては全国十七カ所の気象レーダーをホットラインで結んでいろいろレーダー電送網の整備を始めている、こういうことも聞いておりますけれども、こういった研究また対策はどうなっているか、それをお尋ねしたいと思います。
○説明員(栗山廉平君) ただいまそういう集中豪雨等についての研究はどうなっておるかという御質問でございますが、これはどうも私ども、たいへん恐縮でございますけれども、非常に専門的にわたっておりますので、あるいは気象庁にお答え願ったほうが適切かと存じますので、ちょっとお答え……。
○委員長(小柳勇君) その問題あとで答弁してもらいましょう、大野主任予報官が見えておりますから。ほかに副長官に対する質問……。
○多田省吾君 けっこうです。
○高山恒雄君 副長官にお聞きしたいんですが、最近のこの災害は、四十一年でしたか、山梨県の西湖畔の集中豪雨がございました。これも私実態を見てきたわけですが、こうした集中豪雨による災害というものが実際にそれに適した手が打ってないのではないか、こういうふうにまあ考えるわけです。暴風雨の起こってくるのを中止するということにはなりませんけれども、事前の対策としてはがけくずれにいたしましてもあるいはまた水害にしても、とうとい人命を失わないで済むという処置は十分できると思うんです。ところが一向にそれが何年たってもそれに対する対策ができてないのではないか。したがってその基準そのものが、雨量に対する災害というものの基準の考え方を一ぺんとる必要があるんじゃないか。たとえば激甚の問題でも千葉県の問題は該当しないのではないか、したがってその額を、その範囲をもっと縮めていきたいと、こういうふうな御答弁があったわけですが、私はそうした問題を考える前に、水量からくる災害自体のこのおそろしさというもの、この基準のとり方がもっと考え直す必要があるのではないかと思うんです。そうすれば、先ほども質問が出ましたが、今度の五十五名というとうとい人命を失ったということの中で五十名までがほとんどがけくずれです。そのがけくずれというものに対する、過去百年以前からそういう経験はなかったといいますけれども、五十ミリ、百ミリという雨が降った場合にはそういう災害はあるという認識があるならば、もっと中央から指示ができたではないか、あるいは地方自治体においても、長としてはその指示ができたではないか。歴史的にそういう災害がなかったにしても、私は雨量という立場からそういう指示ができたのではないか。そういう指示をしなくて、しかも深夜の一時、二時まで目はさましておったが、そのまま寝てしまって人命を失ったという派遣委員報告をぼくはやったわけです。これらの点はもっと中央において私は十分考えるべきだと思うのです。どこの災害を見てもですね、ほとんどがけくずれの死傷者というものは先ほども出ましたが、今度の災害だけでも百人近く出ております。そして政府が四十二年ですか、つくりました危険個所は一万三千三百余の調査をやっております。その調査の一体該当戸数は二十九万戸をこえております。こうした実際の危険個所というものを拾ってはみたけれども、やっておることは五%か六%しかその処置をやっていないというのが現実です。いまから五年かかるか十年かかるか、あるいは今度の千葉のような千何百も出たというような場合は、これは十年かかってもできないかもしれません。そうなるなら、その事前の対策としては何かというと、私は雨量に対する危険度というものをなぜ政府はもっと考えないかということを申し上げたい。これは政務次官、どうお考えになるか、大事な点だと思うのです。雨量に対する対策、むろん風もそうでございましょうけれども、雨量に対する対策、それには避難もありましょう、あるいはある程度のそれに備えるだけのたとえば消防庁、警察庁に対する予算の何もございましょう。この予算の点も考えてみますと、消防庁なんかにはもう全然そういう予算はなしにその水害あるいは山くずれに対する防備のためのつまり施設資材といいますか、そういうものまで建設省で押えておる。消防庁は何も持っていない。それでそれに当たろうとしている。こういう点を基本的に考える必要がある。またその時代が今日きておるのじゃないか。それはもう四十一年にもそういう体験を経た今日の集中豪雨に対しては当然考えるべきだ、こう思っておりますが、こういう点をお考えになるお考えはないか。ひとつ副長官の見解をお聞きしたい。 それからもう一つ、いまの個人災害の問題がございましたが、これ先ほど言いましたように、県では十万円あるいは市では八万円、町では三万円ですよ。同じ災害で死んで、三万円しかできないという点は、せめて私は市が八万円出すならば、町もあるいは村に至ってもせめてその八万円くらいは出してやるような、これは自治省の意見も聞かなければいけませんけれども、総括しておられるあなたのほうで自治省に何かの特別交付金を出してでも見舞金としてやってやるという処置をとるべきだと思いますが、この二つの問題ひとつ伺います。
○説明員(栗山廉平君) ただいま先生二点の点について御質問でございますが、第一点の雨量の点につきまして、特にがけくずれ等に対する予防、 〔委員長退席、理事小林国司君着席〕 それから危険度の調査、それのまた公示といいますか、告知といいますか、さらに雨が降る際における事前の連絡、避難といったような総合的な御質問でございます。 危険度の調査等につきましては、鋭意建設省のほうでおやり願っておりますのでございますけれども、なおこの雨量によって、どういう事態が起きてくるか、こういう点につきましては、これは気象庁の専門家その他によって、もう一ぺんよく検討していただく点が多々あろうかと思います。われわれ各省の連絡会議で、よりよりこれは持ち寄りまして、十分にひとつ検討してまいりたい、さらに危険個所における事前の連絡といいますか、事前の防災活動体制、こういう点につきましても、従来地域防災計画でいろいろ定めた点でやってはおりますけれども、こういう点につきましても、さらに再検討を加えまして、何とかもっときめのこまかい点に持っていきたい、かように考えておる次第でございます。 それから個人災害の見舞金等の問題でございますが、この点につきまして、先ほどにも御質問がございましたが、われわれとしては、何とか個人災害共済制度ということによりまして、少なくも相当の額は一律に差し上げるような点に持っていきたいということで、目下せっかく努力いたしておるところでございます。何とかこれはいたしたいということでございますので、御了承願いたいと思います。
○高山恒雄君 いまの後者のほうですがね。私はいま検討されておる、これはもう災害対策委員の長年の念願ですよ。やれやれということは、もう歴代の各大臣なり次官なり皆さんに、もうすっぱいほど言っているのですね、いま検討してやっていただく方法はですよ、それは先ほど答弁がありましたから、私も了承しますが、今度の問題で先ほど言いましたように、県が十万円、市では八万円、町村では三万円も出しかねるというところがあるわけです。これはめんどうを見るべきじゃないか、町村なるがゆえに、財政力がないために三万円もむずかしいという地域があるならば、それは特別のほうで見てやるべきじゃないかというのが、私の主張です。それを当然政府がそういう点があるなら、申し出があった場合には何らかの処置で見てやるべきだ、こう思いますが、どうかということを聞いておる。
○説明員(栗山廉平君) ただいまの先生の御質問の点は、私の考えでございますが、これは結局しますに、市町村の財政の問題という点でございまするから、そういう災害によりまして、何とか考えていかなければいかぬという場合には、やはり自治省でやっておられまする特交という点でお考え願うのが至当かと私は存ずるわけでございすまが、この点につきましては、自治省のお考えもあるかと思いますけれども、われわれとしてはその点でお願いいたしたいというふうに思っております。
○須藤五郎君 先ほど加瀬委員の質問に対しまして、千葉県では危険地帯が七十カ所ある、そのうち、指定をしているのが十カ所、工事にかかっているのが五カ所、こういう答えがあったと思うのですが、今回の災害の起こった個所は、この七十カ所の危険地帯内で起こっておるのか、それとも七十カ所以外のところで起こったのか、また工事をした五カ所には今回は災害は起こっていないのかどうか、それをまず。
○理事(小林国司君) 副長官に対する質問ではございませんね。
○須藤五郎君 先ほど加瀬さんに答えた人でいいんです。
○理事(小林国司君) 時間があまりございませんので、副長官のほうに質問、集中していただけませんか。
○説明員(川崎精一君) 千葉県から調査の対象として報告してまいりました七十カ所の中には含まれておりません。それから、したがいまして、私どもの工事をいたしました五カ所は今回のがけくずれには該当しておりません。
○須藤五郎君 それじゃ指定したところは今度の災害には関係ないということですね。それでは危険地帯として七十カ所としておるが、それ以外にも危険な個所が無数にあると、こういうことだと思うんですがね、それに対して今後どういうふうに処置していくのか。
○理事(小林国司君) ちょっと待ってください。須藤委員ね、副長官にはよろしゅうございますか。
○須藤五郎君 それじゃ一つだけ質問しておきましょう。もっとあとでしょうと思ったのですが、副長官、先ほど三重県知事もここへ出席をして、尾鷲、熊野の激甚災害法を早く指定してもらいたいと、こういう意見が出ました。ぼくはやはりこういう場合は一日を急ぐ問題であって、のんびりとかまえておるべき性質の問題じゃないと思うんですよ。千葉県も同様です、その点。それでもうあなたのほうからも、方々の省から資料は十分に集まっているはずだと思うんです。だからもう結論が出てなくちゃならぬだろうと私は思うんですよ。ところが何だか結論を出そうとしない、のんびりしておるというふうな感じが受け取れるですね。いつごろそれを出すんですか、激甚災害法を発令しようとするんですか、激甚災害法出さぬということなんですか、どうなんですか。
○説明員(栗山廉平君) 先ほど藤尾政務次官からも申し上げましたように、きのうも連絡会を開いたわけでございますが、各省から、関係省から被害額の程度をよりより持ち寄っておるわけでございます。これのはっきりした点がまだ実は最終的にきまっておりませんで、それをなるべく早く、急いで出す、その上でこの法律の適用問題が出てまいるわけでございます。われわれとしましては、もう一刻も早くということで、毎日のように各省と電話連絡等をもちましてやっておるわけでございますけれども、そういう点でまだ確定的に至らないものがあるわけでございまして、われわれとしましては何とか早くということで、目標としましては大体今月の月末には何とかはっきりいたしたいというつもりで鋭意急いでいるわけでございます。
○須藤五郎君 今月末というと、もう災害が起こってから相当の時間経過があるわけですね。おそらく災害があった直後に、各関係省はすぐぼくは調査に行っていると思うんですよ。私たちが調査に行かずに、新聞やテレビ、それでずっと判断しても相当なものだということははっきりわかっておるわけですね。だから熊野や尾鷲市の場合を激甚災害と認めないというならば、どこをもって激甚災害として認めるのか、ぼくらははなはだ疑問なんですね。だからああいうふうにはっきりわかってしている点はやはり即刻に、一日を争って早くぼくは激甚災害としての手を打つべきだと、私はそう思うんですがね。月末までいろいろ調査をしてということでは、少しのんびり過ぎるんじゃないかと思うんです。現地の人間はそういう政府の態度に対しては決して賛成しませんよ、非常に急いでいるんですから。これは三重県のみじゃないんです、千葉県も私は同じに言えると思うんですがね。
○説明員(藤尾正行君) 私は尾鷲、熊野地区に行ってまいりましたので、私からお答えを申し上げます。仰せとのおりでございますけれども、おそらくいまこの時点におきましても、尾鷲の古江地区の一遺体の発見はまだできていないだろうと思うんです。したがいまして遺体が全部発見をせられまするまでの聞、その土地におきましてほかのことに手をつけるというような空気ではございません。とりあえず遺体の発見をということで全力をあげておるというのが偽らざる今日の姿でございます。そうしてそれが全部わかりましてから、その後の措置を手早くとっていくということであろうと思います。特に公共災害について申し上げまするならば、これは尾鷲地区におきましても熊野地区におきましても同様でございますけれども、ほんとうに人間のからだの何層倍もあるというような石がごろごろ山の上からころがってきておるわけです。したがいまして、まずこれを取り除くということが先決で、そのために相当の時間を要します。そうしてそれを取り除いて一体どこがどうなっておるのかということがわかるわけでございます。それから一体これを正常にするためにはどうしていくかという査定が始まるわけであります。したがいまして、ただいま副長官から申し上げましたとおり、一カ月かかることはまことに人情におきまして待てないというお気持ちはよくわかります。しかしながら、ほんとうに災害の現場技術という点から見ましても、その災害の額を積み上げてまいりますためにはそれ相当の時間がかかるということを、私は残念ながら申し上げなければならぬ、かように考えております。
○須藤五郎君 そうすると、まだ一遺体が発見されていないということに、あなた非常に激甚災害法の発令がおくれているということをそこに置かれたように思いますが、先ほど田中知事の話によると、その一遺体は発見されて、全部遺体の問題は解決しているのですよ。あなた聞いていなかったですか。
○説明員(藤尾正行君) たったいま、きょう見つかったそうです。
○須藤五郎君 田中知事の話はあなた聞いてなかったのですか。
○説明員(藤尾正行君) 私はあとから来たので……。
○須藤五郎君 田中知事の話だと、それはもう済んでいる、遺体の問題は済んだのです。だから私ははっきりしなさいというのです、一日も早く。
○説明員(藤尾正行君) 私はつけ加えて申し上げますけれども、尾鷲地区の賀田あるいは古江地区と申しまするのは、こんな急峻ながけでございまして、下は海でございます。したがいまして、その間に家があるわけでありますから、その間に石がごろごろ、ごろごろと積み重なっておる、こういうことでございますので、石を取りのけてみなければなりません。その水路というものはそんなに長くありません。したがいまして、公共被害といいますものの土木被害というものは、私はそんなに大きな額にはならぬだろう、石を取り除いて見てみたならば。熊野地区においてもまた同様でございます。特に尾鷲の場合には、尾鷲市という市の本体は何でもありません。そして非常に飛び地の賀田、古江という漁村、その一部がこわれている、こういうことでございますので、おそらく局部激甚というようなことを一つ考えてみましても、尾鷲地区の税収というようなこととかみ合わして考えますと、おそらくその公共土木被害といいますものは、いままでのいわゆる激甚災害に匹敵をするというような額には、私はとうていならぬであろう、かように考えております。したがいまして、そういう方法でない方法で、同じようなその地区、地区に御被害あるいは御損害をかけない復旧のできる方法を私どもは見出していかなければならぬ、そういうことであろうと思います。しかしながら、先ほど来副長官が申し上げておりまするように、二十三号プラス二十五号プラス二十六号プラス秋雨前線というようなことで、なおその激甚災害の四%あるいは一・二%プラスアルファーというものの率を下げることができれば、これ全体を充てることができるわけでありますから、そうなりますと、当然、これは激甚災害地区に指定されることは当然でございます。また、そうでなくとも尾鷲市と切り離された古江、賀田地区だけのことを考えてみますと、明らかにこれは激甚災害でございます。したがいまして、そういった法律にとらわれることなく、実質的に激甚災害に当たる方法を私どもは発見をいたしまして、そしてそれを適用いたしたい、かように考えておるわけでございまして、地元の県知事はもとよりのこと、選出の国会議員各位ともいろいろの相談をいたしまして、決定的な、たとえば尾鷲方式でありますとか熊野方式でありますとかというような代表的な今度の急傾斜地区におきます土石流の被害、こういったものに対処するためにこのようにすれば絶対にだいじょうぶだというような、一つの決定的な幾ら金をかけてもいいという方法で対処をいたしてみたい、かように考えておるわけでありますから、もうしばらく様子をひとつごらんをいただきたいと思います。
○須藤五郎君 まあ政務次官はえらく力込めておっしゃいましたから、私はそれを一刻も早くやってもらいたい。それでないと災害地の人たちはたいへんな苦労をしていらっしゃるから、その点も配慮して、一刻も早くやってもらいたい。
○説明員(藤尾正行君) はい、本日からやらせます。
○須藤五郎君 と希望いたしまして、総務副長官はけっこうです。
○理事(小林国司君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○理事(小林国司君) 速記を始めて。
○上林繁次郎君 いままでいろいろ論議されてきたわけでございますが、私は千葉県の災害を主体にしてお尋ねをしてみたい、こう思います。 私は前回、新舞子の災害を取り上げて、これは人災である、こういうふうに申し上げました。で、少なくとも人工的に災害が起こったようなかっこう、こういったことがあっては絶対にならぬと思う。あるいはまた、ずさんな行政、そういう中で災害が起きる、これはもう絶対に許せない、こういうふうに私は感じます。そこで、そういったことを踏まえた上で、私は具体的に一つ一つ聞いてみたい、こう思います。 まず最初に、千葉県の佐原市、それから銚子、飯岡、勝浦、特に勝浦の興津、ここのいわゆる災害は、小河川のはんらん——もちろん佐原方面にも山くずれでなくなった方もいらっしゃいます。そういう災害もございます。しかし私は特に河川についての質問をしたいと思います。そこで、これらの小河川がはんらんをした、そして大きな被害を呼んだ。そのいま申し上げた四つのまあいうならば被害状況も聞きたいけれども、それはおいて、なぜそのようなこの小河川がはんらんしたのかというその原因について、どう河川局長はとらえておるのか、その点ひとつ答えてもらいたい。
○説明員(川崎精一君) 私直接現地を見たわけではございませんので、詳しい事情はよくわかりませんけれども、総括いたしまして、やはり最近の集中豪雨等に対します中小河川の手当てがおくれておるという一語に尽きるのじゃないかと思います。
○上林繁次郎君 ずいぶん投げやりな答弁なんだけれども、この間からあなたとはいろいろな角度で話し合ってきたのだけれども、私の聞いているのは、少なくとも千葉県の災害を取り上げているのだと、またこの委員会も、加瀬議員にしろ、小林議員にしろ、千葉県の災害を取り上げているわけです。この委員会は何の何を対象に開かれているかというと、主体はやはり千葉県です。そういう意味で、千葉県に起きた災害をやはり一つ一つこまかく見ていかなければ、また検討をしていかなければ、またその検討をしていくことが全国的に共通した問題がそこに含まれておる。だから私はあえて、千葉県の問題だけではないのだ、その共通点から言うならば、そういう意味で聞いておる。だからはっきり答えてもらわなければ困る。佐原、銚子、飯岡、興津、そのいわゆる被害の状況はいいけれども、なぜそういうはんらんを起こしたかという原因、これについて一つ一つについて答えてください。あなた方がとらえている点だけでいいです。
○説明員(川崎精一君) まことに準備が不行き届きでございまして、個々の災害の状況について私十分承知をいたしておりません。しかし千葉県の今回の災害のございました地域全般を通じて見ますと、やはり河川の改修というか、そういうものが非常におくれておったのじゃないか。しかも千葉県は地形なり地質なり、あるいは過去の降雨の実績、こういったものからいきまして非常に原始的な河川が多いわけでございます。したがって、そういったものが今回のかなりの豪雨に対してその弱さを見せつけたのじゃないか。特に私のほうにはまだ人災であるとかいったような報告は入っておりませんが、その点につきましてはさらに十分調査の上で処置をいたしたいと考えております。 〔理事小林国司君退席、委員長着席〕
○上林繁次郎君 非常に抽象的なお話なんですが、それではこれからの対策というのはとれませんよ。 そこで、いま四つの市町についてお尋ねをしたわけですけれども、何の答えもできない、こういうことなんですがね。で私のほうで一つ一つ申し上げましょう。解明をしなければならぬ問題ですからね。そこで、これは佐原の地図ですね。これは被害を受けられたところですね。この佐原市には小野川という川が流れているのですが、これは一級河川です。で、その小野川の上流といいますか、南のほうに、辰巳にあたりますね、せきがあります、小野川に入る手前にせきがあるのです。そこに辰巳に当たる方向の山から、またあらゆるところの水はそこへ流れてくる、全部。それでそいつがそのせきを通って小野川に入ってくる。その小野川に入ってくると、小野川は市街地を通って利根川に注いでいる。こういうわけです。そこで、この小野川一本しかないのです。ですからどうしても、これは長年の懸案だそうだけれども、このせきから東、いわゆる利根川、そこへもう一本水路をつくれば絶対にこの一帯の被害はなくなる、こう言っているのです。昨年もやられました、ちょっと降るとやられるのです、それは全部小野川のはんらんです。これは一級河川です。いわゆる千葉県の問題を取り上げているわけですからまず千葉県佐原市における被害、被害といっても今回の被害も一億以上になっているでしょう。昨年もそうです。一級河川は国の問題です。したがって国がこの一級河川を、もう一つ水路をつくるならばこの一帯の被害は絶対にないだろう。まあいわゆる普通の雨ではなく、今回の雨でもこんな被害を受けない、こういうふうに言っているわけですが、この点についてどう考えますか。
○説明員(川崎精一君) 佐原市内の小野川につきましては、これは直轄工事等におきまして排水のポンプを完成をしたり、いろいろ努力はいたしておるわけでございますが、用地の取得等の困難な問題がございまして、小野川全体を見ますと十分改修されてないわけでございます。ただいま先生から水路のつけかえというようなお話がございましたが、あるいはそういうものを現場でも検討いたしておるかと思いますが、お話でございますので、そういった御意見も入れて検討をさしていただきたいと思います。
○上林繁次郎君 いままで取り上げられてきた問題は、いわゆる災害によってこういう災害委員会が開かれ、そこで取り上げられる問題は、たとえば県、市町村これらが一番欲しているものは何かといえば、たとえば激甚災の指定を受けるという、それによっていわゆる一日も早くすべてを復旧していこう、こういうことで何とか国のほうでそういった指定をもらいたい、こういった現状、被害を受けたその実情を前の状態に返すために何とか国のほうからいわゆる予算を取ろう、こういう形で、またそういったことが論じられてきている。で、私もそれも非常に大事なことだ、非常に大事なことだけれども、これからまた起こるであろう——はっきりしたものです、ここの場合なんかは、はっきりもう一本水路をつければ、これはこの一帯の被害というものはほとんどなくなるであろうといわれているのだから、真剣に今回のいわゆる災害を契機にして考えていかなくちゃならない。しかも一級河川である、そういう立場から私はこう思うわけです。もしこれがやがて将来またはんらんして、もし水による死亡者等が出た場合どうなるか、そういったいわゆる人命をもとにしていろいろな対策というものはなされている——起きちゃってからどうするというそれも大事なこと。しかしこれは防災という立場から、こういった防災という立場をもっともっと私は強く考えていかなくちゃならないじゃないか、そういう意味で私は申し上げているわけです。これ以上言っておりますと肝心の問題が時間がなくなりますので、そこでそれぐらいで、十分検討をするという答弁をいただいた、こう解釈をしておきます。 それで次の飯岡でございますがね、飯岡の、これは災害救助法がしかれたわけですが、この飯岡は相当被害を受けたけれども、なぜこういう被害を受けたのか、この点ひとつどういうふうに国のほうではとらえているのか。
○説明員(川崎精一君) まだ私のほうには、実は飯岡周辺の被害につきましては、実は報告が入っておりません。まことに申しわけございませんが、後刻十分調べたいと存じます。
○上林繁次郎君 じゃ何にもやってないということじゃないですか。何をしているのですか、そんなことでもって災害どうのこうのということを口にする資格がないですね。政務次官、どうですか、私の言ったその考え方について。
○説明員(藤尾正行君) 私は詳細に技術的な話はわかりません。わかりませんからそれは申し上げませんけれども、私どもは決して何もやってないわけではないのでございまして、私も千葉県に行っておりますし、河川局長も千葉県に派遣いたしております。したがいましてそれなりに考え方は持っておるだろうと思います。技術的な面につきましてのお話は私からいたしかねますけれども、しかしながら、私どもといたしましては災害を復旧をするということだけでなく、再び将来に同じような災害が起こらないようにということで、関連事業も含めましてこれをやっていくということが当然であろうと思っておりますから、そのような措置をしてまいりたい、かように考えております。
○上林繁次郎君 まああなたの言った話はわかりますね。わかったけれども、だけれどもその辺のところは私は大事な問題だろう。現在被害を受けたそれをどう一日も早く復旧するかというその対策、それも大事。しかし、なぜそれではこういう被害が出たのだろうかということをつぶさに検討をするということは、大事なことじゃないですか。だから私はそういう意味で、一つ一つ意地の悪いような質問かもしれないけれども聞いているわけです。それで、それでは私の調べてきたこの目で見はだで感じたのを、いまお話をして差し上げましょう。局長、どっちにしても、がたがたしてもわからないのだから、こっちの話を聞きなさい。 飯岡という所は、南の前面が全部いまりっぱな護岸ができました。非常に見た目はかっこうがいいです。ところがこれが、いままでは護岸がなかったときにはそれぞれ小さな流れが全部海に注いでおった。そういうときには、多少のいわゆる雨量が多くてもそういう水害は起きなかった。ところが護岸ができて、それらのいわゆる流れがどこにもはけなくなったのですよ。いいですか、はけなくなった、一つはそういったこともあるのです。それからあそこにいま飯岡のいわゆる漁港ですね、飯岡港をつくっている。あそこにはりっぱな排水路があるのです。その排水路が、いわゆる築港のためにそこへ入るための道路をつくった、その道路で完全にふさがれていて行く所がないのです。いいですか、それから北側のいわゆる上のほう、上流になるのですか、あそこには玉の浦川とか矢指川とかいう川が流れています。そういうことは局長知らぬだろうけれども流れている。その上流のほうにこういう工事をやっていますね、水田転換特別工事というのがあるのですか、農林省にこれは聞きたいのですが、こういうことをやっている。水田を畑にする。いままでは水田だったから水がそこへたまる。ところがその工事をやっているために平らになってしまった。宅造なんということが非常に大きな問題になっているけれども、やはりこれも宅造ではないけれども、いままで水がたまる所、それがなくなって平らになっている、それが一挙にいわゆる鉄砲水になって海に流れた、こういう原因もある。またすべての水が、いわゆるこの玉の浦川という小さな川があるが、そこへ全部集まったのです。排水路をふさがれた、ちょろちょろ流れていた、それも護岸でふさがった、あらゆるものが一挙に玉の浦川に集まったのです。いいですか、それでこれがはんらんを起こした、そういう原因。それからもう一つ一番問題になるのは、その堤防、いわゆる流末、最後の海に注いでいくところのいわゆるはけ口が非常に狭い。狭いのじゃない、それを狭くしてしまったのだ。いわゆるこういうコンクリートを多少くり抜いてめがねにしてそこえ全部通してしまった。そこは一定量しか通れやしませんよ。だからこれは人工的に災害を起こしたという、こう言う以外に全くないのだ。先ほど高山委員から雨量、いわゆる水の量という問題が取り上げられたけれども、あれだけの水がいわゆる小さな穴ぼこみたいな所、そこからはけるわけがない。これは技術的なミスだ。だからこれらの問題はいわゆる小河川にりっぱな堤防をつくるということは、金がかかってどうにもならぬだろう。しかし、そういう問題を解決することは容易な問題だろうと私は思う。その穴をどう大きくするか、大きくするだけだ、それだけでも違っちゃうんです。そういったところに私は着眼すべきだと言うんです。それを何もわかりませんと言う。だから何をやってんだということになる、これは。そういったことではけ口が、もうそこしか流れないんだから、それが小さくなっているものだからどうしようもないんですよ。だからあれをもっと広げなければならないんです。あそこを広げただけであんなに被害は受けなくても済んだという見てきた感じはそういう感じがする。そこで——あとからも出てきますよ、そういう同じ問題が、ひっくるめて聞きますけれども、そういったことなんです。だから、これに対する、これはそんなべらぼうな金がかかるものじゃない、小河川を全部堤防つくってということになれば、これはたいへんな金がかかるにきまっている。しかし、金をかけなくても、もっと水はけをよくできるんだという、そういう問題が解決されてないということを私は言いたいんだよ。それを見ておりませんとか何だかということでは、これは話にならぬじゃないかと言うんです。 で、まあそのほか、矢指川、国道百二十六号線、橋が落っこちゃった。これだって橋のほうが狭いんです、流れよりも。だから当然橋にロードがかかるのはさまっている。そしてこれは陥没した。で、あれでしょう、いま不通です、いまだに。そういう技術的な問題もある。それは政務次官が言われたように、これからだんだんだんだん調査に行っておるから、積み重ねて、そういったものは結論出るだろうけれども、しかし、一点だけは言っておく。そういうふうに水田転換事業、そういう事業だって、そういう水をどうするかという配慮が何にもなされていないということですよ。そういった問題は、いわゆる河川局ないしはいわゆる農林省の関係、そういったところで、やはりそういった事業を興すときには、そういう水の心配までするくらいの配慮がなかったならば、そういう配慮があったならば災害というのは、水害というものは、もっともっと防げたんじゃないか、もっともっと軽微に済んだんじゃないか、そこを私は言いたいわけです。で、その辺のところをもう少し詰めて、水田転換事業と、それから河川との関係、農林省の関係、建設省の関係、それをもう少し詰めたいんだけれども、それもやめておきましょう。 じゃあ勝浦の興津はわかりましたか。
○説明員(川崎精一君) 先ほどの飯岡、それから、ただいまの勝浦の河川でございますが、これはいずれも、いわゆる河川法上の河川じゃございませんで、普通河川なんです。したがいまして、私どものほうで直接補助の対象とか、そういったことにつきましては扱ってないものですから、はなはだ申しわけないと思いますが、なおただいまの勝浦の坪田川等につきましても、やはり今回の記録的な豪雨によりまして、かなりの床下浸水等を見ておるわけでございます。で、こういったいわゆる河川法に乗っかってない河川について、しかもいずれもこれはおそらく単独水系だろうと思いますので、一級水系でも二級水系でもないわけでございます。しかしながら、やはり、いろいろその周辺の生活環境にやはりかなりの悪影響を及ぼしておる、また、あるいはいろいろ開発事業等の関係もあるというようなことでございますので、そういった点は県を通じまして、私どもも十分調べた上で何か適当な指導の方法なりがないか、十分検討いたしたいと思います。
○上林繁次郎君 のんきですね、ずいぶんね。私たちに関係がないからといってね、それじゃ水害はばんばん起きてもしようがないんだということですか。私たちに関係ない——今度の全国的ないわゆるこの災害は、たとえば水の面から言えば中小河川のはんらんということから起きているんですよ、一番大きな問題点なんですよ。だから、私たちに関係がそれはありませんからしようがないでしょうというわけにいかぬじゃないですか。それはそれなりに建設省としての、そこに原因があるんだとするならば、それを排除していくための、それは国が直接手を出すかどうかわからぬ、わからぬけれども、これからの対策というものを建設省として考えておかなくちゃならぬ。
○説明員(藤尾正行君) 私から御答弁を申し上げますが、ただいま河川局長が申し上げましたのは、河川には御案内のとおり一級河川、二級河川、普通河川というような区分がございます。それぞれの所管を別にいたしております。しかしながら、そういうことで私どもが直接所管をいたしてないから、それでは普通河川の場合におまえは責任がないのかということになりますと、そうはまいりません。一切の責任を私どもは負います。したがいまして、こういった問題につきましても大いに今後督励をいたしまして、遺憾なきを期します。
○委員長(小柳勇君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(小柳勇君) 速記を始めて。
○多田省吾君 それでは政務次官に集中して御質問二、三申し上げます。 このたびの千葉県のがけくずれにおきまして、九月の十一日に二十六号台風がまたくるのじゃないかということで千葉県知事が独自にがけくずれ警報というものを出したわけです。先ほどから言われておりますように、まあ九州のシラス地帯であるとか、千葉県の関東ローム層、こういった特異な地層がございまして、三百ミリ以上の集中豪雨がありますと、極端ながけくずれが起こっております。これは全国各県全部独自の特徴があると思います。これは政務次官から先ほどの加瀬委員の質問に答えられて、全国全部調査して、そういう避難命令も出すというようなお話もございました。こういったいわゆる今後雨量に応じてその地域地域ごとにがけくずれ警報というようなものを今度設定する御用意があるかどうか、まず、それを承りたい。
○説明員(藤尾正行君) それは県におかれまして県知事の裁量においてお出しになられたのだろうと思いますけれども、私どもといたしましては、全国的に先ほども加瀬議員にお答えを申し上げましたように、安全基準をまず設定をするということが大切だろうと思います。そうして、その安全基準を、その地域地域によって全部違いますから、その状況に応じて、各都道府県あるいは市町村長におかれまして、その状況、安全基準と見くらべまして、危険である、かように思われたときに非常の措置をおとりになるということはきわめて適切なことでありまして、私どもといたしましても、お手伝いのできることはどんなことでもいたしたい、かように考えておるわけであります。
○多田省吾君 昭和四十四年の調査によりますと、がけくずれの危険個所は約一万三千三百カ所であると、このように調査なさったわけです。ことしの七月一日現在で法律の適用を受ける指定地は千四百六十五カ所、このように聞いておりますが、千葉県の場合でも、県知事が、先ほどからお話がありましたように、実は急傾斜地でございますが、千葉県として二百七十カ所請求したが十カ所しか認可されなかった。市町村において請求がなかったんだ、だから市町村においてそういう認識が非常に浅いのではないか、こういう心配もあるわけでございます。そして現在の急傾斜地崩壊防止法、がけくずれ防止法というものはいわゆる宅造問題ではないか。これからはやはり立ちのき義務を負わしたところの立法が必要ではないか、こういう意見を知事もお認めになっております。どうしても指定には時間がかかるし、また私権が相当制限されるわけですね。たとえば指定を受けると地代が安くなるとか、あるいは観光地の場合には観光客が減るとか、あるいは木を切ってはならない、土地を使用してはならない、下水道をつくってはならないというようないろいろな制限があるそうでございますけれども、一つは、認識がないために請求をしない。もう一つは、私権の制限があるために指定を受けようとしない。こういういろいろな問題があると思いますが、何といってもこれは人命が最も第一でございます。そういった面でこのがけくずれ防止法を改正するおつもりがあるかどうか。それからそういった問題でどういう方法をとられるか、これをまずお伺いします。
○説明員(藤尾正行君) 急傾斜地の法律を改正する意思があるかどうかという御質問でございますが、私どもはこれをできるだけ指定の対象個数をふやしていきたい、かように考えております。しかしそれはそれといたしまして、別個にどのような指定をせられましても、私どもといたしましてそれに対する対応措置を講じていく。こういうつもりでございまして、法律は法律といたしまして、指定地区は指定地区、指定地区でなくても同じようなことをさしていただきます。
○多田省吾君 いま千四百六十五カ所七月一日現在で指定されているそうでございますけれども、それでは今後の指定は各県を督励されていると思いますが、いつごろまで指定されようとしているのか、危険地域に対してですね。それはどういう見通しでございますか。
○説明員(藤尾正行君) これは多田議員も御承知のとおりでございまして、府県知事が府県知事の責任におきまして市町村長との御協議によって指定をせられるわけであります。したがいまして、私ども認可するとかしないとかいうことと関係なく幾らでも御指定がおできになるわけでございますから、その点はただいま多田議員の御指摘のとおり多少とも私権の制限を伴う、こういうことで、いままであまり災害の多くないところではその指定を受けたがらなかった。こういう面がございますから、それらに対しまする広報を徹底いたしまして、そうしてお受けになっても決して御損にはならないというような点を十二分に強調した御指導を申し上げてみたい、かように考えておるところでございます。
○多田省吾君 最後に、先ほどから質問がありましたけれども、激甚災害指定につきましては、政務次官の何回かの御答弁で私もよくわかりました。一つ要望でございますが、なるべく早く、また基準をゆるめてでも、このような激甚災害に対しては、なるべく早く調査の上指定をしていただきたい。このような御要望を申し上げまして政務次官に対する質問は終わりたいと思います。
○説明員(藤尾正行君) お答え申し上げます。ただいま激甚災害の指定につきましての御要望がございました。私は、先ほど申し上げましたように、できるだけ御趣旨に沿うようにいたしますけれども、かりにその指定がされなくても、それと同じ効果をあげるような措置を必ず講じますから、その点はひとつ御安心をいただきたいと思います。
○高山恒雄君 次官にお尋ねしたいのですが、今度の災害で最も将来憂うべき問題の一つとして私取り上げてみたいと思うのですが、先ほど次官はおいでにならなかったかもしれませんけれども、三重県の知事も今度の問題の災害でいわゆる水道、簡易水道が非常に破損が多い、こういうことを言っております。これは千葉でも同様のことを私たちは報告を受けております。ところが、この市町村の問題は、次官も御承知のとおり財政も乏しいし、非常にやっておることが幼稚だとは今日の技術の発達した時代にちょっと言い過ぎかもしれませんけれども、予算措置上どうにもならないでこれだけのものをつくった、これが大体市町村の現状ではないかと私は感ずるわけです。したがって、これは何といっても国庫補助の増額、これは何としても私は考慮すべきではないかという観点に立つわけです。むろん法律で、いまの補助二分の一ですか、やっておられますけれども、それではとうてい市町村じゃできないだろう。といってこれは生命に関することだし伝染病もその一つでございましょうし、何とかしてこの災害を契機に次官のほうでひとつ責任持って増額の措置なんかの方法でもけっこうです。こういうものは安全なものにしていく、永久的なものにしていく、こういうつもりでひとつやっていただくことをまずお願いしたいと思いますが、どうお考えになりますか。
○説明員(藤尾正行君) 私も千葉県に参りましたときに勝浦でその現状を見ましたし、尾鷲、熊野におきましても同じ様子を見てまいりました。こういった問題が一自治体の、ある多少財政力のある市だけがおやりになるということで、ほかの町村には近隣であっても水道がいっていない、こういうところに簡単に水源をどこかに求めてパイプを引いてくるというような水道の現状があろうかと思います。こういったのはやはり水道といたしましては正しくないわけでございまして、できるだけ広範囲に施設のいい水道といいまするものを共通をして引くという努力が必要であろう、かように思いまするので、できるだけこういった災害を機会にいたしまして公共水道と申しますか共同水道と申しますか、あるいは地域水道と申しますか、そういった地域を含めました地域ぐるみの水道施設、これは下水道も同じでございますけれども、そういう施設をやっていかなければならぬ、かように考えておりまするので、そのような指導をいたします。
○高山恒雄君 それから急傾斜法に基づく、これは四十四年でしたか、先ほども御質問がありましたが、これは主体を市町村にゆだねておるところがたくさんあるわけですね。御承知のように市町村地域の防災計画、急傾斜の崩壊の危険の区域とか、すべてこれは市町村にゆだねてあるわけです。なおまた、それに対する指定も同様でございます。そこで私は今度の災害を見まして、歴史的に今日までそういう災害がなかったということで安易に考えておったという点は私も認めます。けれども、先ほど次官は、今後もっと教育をする、こういうこともおっしゃっておりますから、私はそれもけっこうだと考えておりますが、もっと中央においてこういう法律に基づいて地方自治体にこれをまかせた場合のどういう姿勢がとれておるかということを、中央で集約をして確認をする必要があるのではないか。いままで政府は法律をつくっておまえたちこうやれと言ってやりっぱなしですな。ちょうどいまの公害のたれっぱなしと一緒ですよ。これでは何ら法律は生きてこないと私は思うのですね。したがって——次官がお忙しいようですから詳しく申しませんけれども、もっと消防上の問題から私は考えて次官にひとつ確認してもらいたいと思ったんですが、これらの問題について一応やっぱり集約をして徹底させる、こういう一つの課があってもいいんじゃないか。それには相当の人員を使ってもいいんじゃないか、災害が起こるくらいなら。これをひとつ十分考えてもらいたい、私はこう思うんです。なおまたもう一つは、御承知のように、この災害は、現状からいうとどこがやるかというと、主体性は消防署なりあるいは警察ですよ。むろん各自治体に行くと、自治体は不眠不休の立場でこれに当たったと言っておりますけれども、その人員はしれておりますよ。とうていそういう労働的なこともやっぱり警察か、あるいは消防署しかできないと私は思うんですね。ところがこういう場合の予算というと全く消防署が少ない。私はこれは防火、水——火の対策も一つですが水の対策もやっぱり水防班というのがあるんですから、これをもっと有効に使って、たとえば例を申し上げますならば、五十ミリ、百ミリもの雨がどんどん降っておる、これはたいへんだと思った場合には何で一体連絡をするか、これはやっぱり消防にやってもらうより以外にない。そうすると先ほど申しましたように、一つの工具にしろ消防署は何も持たない、全部建設省が持っておる。建設省の了解を得なければ仕事ができないというのが今日の状況ですよ。これでは消防署に幾ら働けと言ったって、これは私はだめだと思う。もっとこの点をこの防災六法の改正をしていただいて、消防署の使命観、警察の使命観というものをもっとはっきりして、そうして災害が起こらない事前対策まで地方自治体の長とやるという姿勢を私は政府がとってやるべきだ、それがなければどんな法律をつくっても災害は次から次に起こってくると、こういうふうに私は考えるんですが、次官、どうお考えになるか、二つの問題でひとつお答え願って、私質問を終わりたいと思います。
○説明員(藤尾正行君) 前段の問題は御指摘のとおりでございます。まことに法律の生みっぱなしで、それの適用の始末を見きわめていない、これはもうほんとうに御指摘のとおりでございますので、注意をいたしまして改めます。 それから後段の件につきましては、これは御案内のとおり、消防といいあるいは水防といい、昔から非常によく御努力をいただきまして、ほんとうに金銭の報酬なく自分のからだを張っておやりをいただいた、進んでおやりをいただいた、非常に御苦労なことだと思っております。ところがやはりこれまた時代の波でございましょうか、若い方々がどんどんと都会に出て行かれる。農村に残っておられる方々はやはりどんどんお年をめしていくというようなことで、ほんとうの動き得る能力といいまするものが非常に低下をいたしております。したがいまして、こういった事前措置に対しましては十二分に私ども研究をいたしまして、あるいは警察を使うとか自衛隊と事前に連絡をするとかいうことで、ほんとうに動き得るものに動いてもらうというような体制を至急とらなければいけない、そういうつもりでおりますから、ひとついましばらく御猶予を願いまして体制の整備をやらしていただきたい、かように考えております。
○高山恒雄君 それは次官けっこうでございます。しかし、予算の伴う措置をしていただかなければならぬ。その点十分ひとつお考えを願いたい。
○説明員(藤尾正行君) いたします、いたします。
○須藤五郎君 質問の途中で終わったわけですが、先ほどの建設省関係のお答えでは、今回の災害は、先に七十カ所危険地帯と発表した以外のところで起こっておる。そうするというと千葉県全体が非常な危険地帯だと、こういうことが言えると思うんですが、千葉県は特殊土壌地帯として指定されておるのかどうか、この点まず伺いたい。
○説明員(藤尾正行君) これは関東全体が同じでございまして、富士山の噴火によります火山灰土で上がおおわれております。関東ロームと申しております。したがいまして、これと鹿児島県、宮崎県等の桜島の噴火に基づきますシラス、まあ若干は違っておりますけれども、私はよく似たものである。雨が降りやみんな溶けて流れてしまうということで、非常に危険な地帯だろうと思います。したがいまして、このシラスの場合には、土木研究所の専門家が、急傾斜地のどういう状態のときにどうなるかということを実態的に研究をいたしております。ところが千葉県をはじめこの関東のローム地帯におきましては、建築その他の基準方法につきましては、これはそれぞれの研究をいたしておりますけれども、急傾斜地に対しまする研究がまだなされておりません、まことに申しわけのないことでありますけれども。これはおしかりをちょうだいしても甘んじてそのおしかりをちょうだいいたさなければなりませんが、しかしながらこれからでもまだおそくはないと思いまするので、至急にこの土木研究所の専門家各位を動員いたしまして、そしてこの急傾斜地の条件といいますもの、崩壊といいますものの関係を究明いたしたい、かように考えております。
○須藤五郎君 私もいまからでもおそくないから至急に、シラス地帯の研究をやっておるように、このローム地帯についても一日も早く研究をして、再びそういう災害の起こらないように手を打ってもらいたいと、こういうことです。次官がやるということでございますから、この点はこれで納得します。 それからこの危険地帯の個所というものを公表すべきだと私は思うのですが、公表をしていらっしゃいますか。
○説明員(藤尾正行君) これは先ほど多田委員からの御指摘がございましたように、多少とも地価でございますとか何とかいうことに影響をいたしますので実はいままで公表はいたしておりません。これは今後とも公表をすべきかいなかということにつきましては、なお研究をいたさなければならぬ、かように考えております。
○須藤五郎君 私はこの視察を終えて千葉県庁に帰ったときに、友納知事に対しましても、危険地帯がわかっておるならばこの地図の上に危険地帯を、ここは危険ですよということをマークして公表すべきであると思うがどうだと言ったら、友納知事も、いま次官がおっしゃったように、こういうことをすると地価に影響をすると、こういうお答えなんですね。地価が大切なのか人命が大切なのか、こういうことなんですよ。おそらく次官は人命よりも地価のほうが大切だと考えていらっしゃらないだろうと思うのですが、ぼくはそれならば地価が安くなってもこの際公表すべきものだと思うのです。というのはかつて神戸市で水害がありました。私はこの調査に参りました。私たちが見たら一目見てこんなところに家を建てさせることが無謀ではないかと思う個所が方々にあるわけです。それから私は帰りまして、神戸市長に対しまして公表を要求しました。そうすると神戸市長は最初は地価に影響するからと言っておりましたが、その後公表したということを私は聞いたわけです。やはりこういうところに家を建てては人命を保障できない、たいへん危険だ。だから地価が幾ら安くてもそういうところに家を建てるべきでないということを私はやはり県民なり市民に知らせるべきものだと、こう思うのです。だからこの際わかっておるならば、一刻も早くこれは公表すべきだと思うのですが、どうですか。
○説明員(藤尾正行君) この問題につきましては、調査をする主体がわかっておるわけであります。しかもその相手方にもおわかりをいただいておるはずであります。ただ一般の皆さま方に対して公表するかいなかという問題が残っておるわけであります。したがいまして危険のない範囲でどのようにするかということを考えていくのが至当であろうと、かように私は考えております。決して地価のほうが大切で人命のほうがその次だというようなそういう考え方でなくて、その人命に対する措置は十二分にした上で、なおかつ私権を守って差し上げるということがいま私どもに課せられた任務ではないか、かように考えております。
○須藤五郎君 千葉県はこれから東京都のベットタウンとしてやはり開発されていくところだと私は思っているのですよ。その際に、東京都民が静かなベットタウンだと思って千葉県に家を建てるととんでもないことが起こる。こういうことも今後あり得ると思うんですよ。そのためにも私は、建設省が危険個所だということを確認している場所があるならば、やはりこの際公表すべきだと思うのですね。それは決して私有財産の侵害にはならないと私は思うんですよ。何もその土地を取り上げるんじゃないですから、その土地の値段が危険な個所と発表したことによって、いま坪二万円しているところが五千円に落ちる。おそらくそれがはっきりしてかりに五千円になってもいいだろうと思います。だからやはり人命を守ろうという点に立つならば、土地の値段が下がろうと下がるまいと、われわれ責任を持つ必要はないわけですから、やはり私はこの際発表すべきだということを強く要求するのです。
○説明員(藤尾正行君) そういった須藤委員の御指摘の問題もございますし、そういった問題につきましては宅造を許可しません。そういった面で押えがきくと思います。したがいまして、一般の方々がその危険地帯にお移りになるということのないように、できるだけの十分な措置をいたします。これはお約束できます。
○須藤五郎君 それは危険個所はあなたのほうにはわかっておる。そこには宅造許可は絶対与えない。それは売買の前にしなければ、ここは危険個所だということを知らなければうっかり買うてしまう人がありますよ。買うて、そこに宅造をしようと思ったら、ここは危険個所だから宅造できません。それでは買うた人はどうするんですか。それこそ私有財産の否定じゃないですか。せっかく買うたものがならぬということですから。だからそういうことがないように、私はあらかじめ発表すべき性格のものだと思います。重ねて私は要求します、この点。
○説明員(藤尾正行君) 確かに御指摘の議論も一つの議論であり、傾聴はいたしますけれども、しかしながら、そういった場合にはそういったものを売買をいたしまする宅地造成業者あるいは不動産業者といいまするものに対する許可権、あるいはそういったものに対する営業権、こういったもので十二分に規制ができることになっておりますから、これはもう私は公表をいたさなくても、十二分の措置をいたし得るということを申し上げられると思います。
○須藤五郎君 次官、口ではそうおっしゃることができても、実際にはできないと思います。土地会社がそれを持っておる、ある人が買いに来た、ここは危険個所ですからあなた買うても宅地できませんよということを言いますか。言う義務が法律できめられておりますか、きまっていない。それじゃ登記をするときに、登記所で、あなたここは危険個所だから買うてもだめですよということを言いますか。登記所にはその危険個所が全部知らされておりますか。そうじゃないでしょう、土地会社も知らされていない。ただ県当局並びに建設省がそれを知っているだけだ。ほかの人はそれを知らない。だからそういうことは、政務次官、口先ではあなたのようにおっしゃることはできても、実際には守られない、実際はそうはいきませんよ。必ず問題が起こるんですよ。売り買いを未然に防ぐということはできませんよ、今日の状態では。だからやはり買う人にここは危険個所ですよということを知らせて、初めてその人は買わない。それでも安いからと買うておいてまた転売してもうけたらいい、こういうことを考える悪質の土地ブローカーもあるかもわからない。だからそのためには一般県民また東京都民でも、とにかくわかるようにしておく必要があると思うのですね、私は。それが絶対必要ですよ。そうでないと絶対あなたのおっしゃるようなことにはなりませんよ。そのときに政府は責任をとりますか。おれは知らないで買うた、ところが宅造をしようと思ったらそれはできない、何で政府は危険個所だと知らせないのかと言ったら、政府は責任とりますか、どういうふうにするんです。
○説明員(藤尾正行君) 宅地業者に十二分の指導をいたします。
○須藤五郎君 どういう形でしますか、指導を。
○説明員(藤尾正行君) そういうところをもしかりに売買するということになると、営業許可を停止する。
○須藤五郎君 そんな法的な根拠はどこにあるんですか、そんな法律はいまないんじゃないですか。
○説明員(藤尾正行君) いやあります。
○須藤五郎君 そんな法がありますか。
○説明員(藤尾正行君) 宅地建物取引業法という法律がございます。その法律によりまして処罰もできることになっています。
○須藤五郎君 それじゃ土地売買するその人がそれを知っているんですか、危険場所だということを。
○説明員(藤尾正行君) それは急傾斜地のところに宅地を求めるというような特殊な例でございますから、それは絶無であると私は言いませんけれども、まあ普通の考え方で申し上げまするならば、急傾斜地のところに宅地をお求めにならなくても宅地はほかにございますし、また府県で御相談になられますときには、そういう急傾斜地はいけませんということは言いますから、十二分に防げると思います。また御案内のとおり、ただいまのところではそういった急傾斜地は山林あるいは農地ということになっておりますから、それを宅地に転用するということをとめておけば、これはなかなかできることではないのでございまして、私どもといたしましても十二分にそれに対する措置を持っておるということを申し上げたいと思います。
○須藤五郎君 これ何回言ってもむだだと思いますが、政務次官、ぼくは最後に言っておきます。もしあなたのようなものの考え方では絶対これは防げませんよ。それは土地の値段が下がろうと下がるまいと、それは一刻も早く危険地帯として政府がつかんでいる個所は——つかんでいない個所は発表しようたってこれは無理かもわからない。しかしつかんでいる個所が七十カ所あるということははっきりしているんです、だからせめてまず第一回の発表として七十カ所発表すること。それから、今回災害が起こったのも七十カ所以外のところで起こっているんですから、もっと危険な場所は七十カ所だけじゃなしに、もっともっと広い個所がたくさんあると思うんです。それを建設省として責任を持って調査するということ。それは土壌の検査など大いに積極的にやって、こういうところは皆さん家を建てるべきじゃないんだということを天下に公表すべき性質のものだ、こういうふうに私は思います。それを私は強く重ねて要求します。政府がやる意思がなければやらないでしょうけれども、私はそうすることが国民に対する政府の立場でないかということを強く言います。 それからもう一つ私言いますが、いま危険なところに建っている農家がたくさんありますね。これには移転しなさいというだけではなく、少なくともやはり移転のできるような条件をつけることが私は重要だと思うんですね、建設省として。建設省はその場合どういうふうに農家の移転などについて考えていらっしゃるか。農家で移転したくても金がないので移転できない、こういうことですよ。その場合に建設省はどういうように考えるか。
○説明員(藤尾正行君) これは須藤委員も御承知のとおり、農家におかれましてもお金のあるところもありますし、ないところもあるわけであります。したがいまして、まず第一義的にはあぶないですよと申し上げて御移転を御自身で願えるお宅には御自身で御移転を願う。そうしてできないところにつきましては、住宅金融公庫融資その他の措置がございますから、その融資をごあっせんを申し上げて、その利子につきましては国または公共団体でできるだけ御負担をさしていただくというような方法でやる以外には、いまのところ方法はないように思います。
○須藤五郎君 そうすると、長期低利の融資を、そのためには政府が責任を持ってやる、こういうふうに理解していいんですね。
○説明員(藤尾正行君) はい。
○須藤五郎君 それじゃそういうふうに理解します。 もう一点伺っておきますが、今度は、橋がこわれたり、それから橋のたもとがくずれて非常に危険に瀕しているところ、大多喜並びに岬町、そういうところを私は見てまいりましたが、これは自然現象でやむを得なかったという御理解でしょうか。建設工事に手抜きがあったり不正があったと、こういうふうにはお考えにならないのですか。建設省としてその点はどういうふうに考えていらっしゃるか。というのは、もう時間がないから私は一つ例を申し上げますが、岬町の橋ですが、これは川底は砂地ですね。ところが、その上にコンクリートの橋がかかっている。まん中の橋ぐい、それが折れているわけじゃないですけれども地の中にめり込んじゃっているわけだ。そのために上の重みで橋が半分に折れちゃっているわけです。あれはどうしてああいうことになるのか。基礎工事をもう少ししっかりしておけば、私はそういうことはなかったろうと思うのですが、あれはどういうふうに考えていらっしゃるか。
○説明員(藤尾正行君) 私もその岬の橋も大多喜の橋も拝見をいたしました。しかしながら、私自身はそれが不正行為であるというようには考えておりません。と申しまするのは、会計検査院が全部検査をいたしまして、これでだいじょうぶだというはんこを押しておるわけでございます。したがいまして、それを信用する以外には道はないわけであります。しかしながら、技術的に非常ないろいろな不審が起こるということはごもっともでございます。そういう点につきましては、技術当局から御説明をさせていただきます。
○説明員(川崎精一君) ただいまお話しの大喜多町の夷隅川関係にはおっしゃったような橋があって、今回被害を受けているのがございます。これにつきましては、実は昨年の出水によりまして被害を受けましたので、今回ひとつ永久橋にかけかえたいということで、そのかけかえの期間、一応応急的に木橋等が処置をしておるというようなところが一、二ございます。そういったところについては、これは仮工事でございますので、通常の状態では十分でございますけれども、昨年と同じようなまた出水が出ましたためにそういった状況になりましたので、私どもといたしましては、早急に工事を促進をして早く永久橋にかえたいと、こういうように考えています。
○須藤五郎君 岬町の橋の折れたのは、橋げたが何であんなにめり込んでしまったかということですよ。橋げたが折れるのならわかるけれども、めり込むというようなことは。
○委員長(小柳勇君) 河川局長は見ていないから……。いま、政務次官が言ったように、そういう以外のやつはまたあとで質問しようや。
○須藤五郎君 検査院がだいじょうぶだと言ったって、だいじょうぶじゃなかったわけですから……。
○委員長(小柳勇君) あれは見ていなければだめだ。河川局長は実際を見てないから。
○説明員(藤尾正行君) 至急専門家に調べさせます。
○委員長(小柳勇君) 時間ですから。
○上林繁次郎君 私は政務次官に対する質問が終わったわけじゃないです。みんな先にやられたわけです。やられたことはけっこうです。だけれども、少なくとも今度政務次官、前に副長官がいなくなった。じゃ、ほんとうに責任を持ってあと答弁してもらえるのですか。もしそうでないとすれば委員会はこれでもって終わりですね。あらためてやりましょう。
○委員長(小柳勇君) その点は次官から発言してもらいましょう。
○上林繁次郎君 それで、そういうことになっちゃうと実に権威のない委員会になっちゃいますから、責任を感じてもらわなくちゃならぬ。
○委員長(小柳勇君) そういうことを言いたかったのですけれども。
○上林繁次郎君 そのことは私もそう思うわけです。私もまだまだこれから質問したいわけです、これからが私の本題になるわけですから。ですから、こういうことでは困る。少なくとも席を立つならば、委員会が始まる前に……。
○説明員(藤尾正行君) 申し上げてあります。
○上林繁次郎君 理事会なり何なりにすっと通知をして、そして何時ごろには退席するという了解を得てください。
○委員長(小柳勇君) ちょっと速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(小柳勇君) それじゃ速記起こして。
○説明員(藤尾正行君) 先ほどお願いをいたしましたように、はなはだかってなことでございますけれども、一時の開会のときに、私は実は四時に退席をさせていただきたいということをお願いをしたわけでございます。しかしながら、質問の成り行き等を見まして、これじゃ四時じゃとても帰っちゃ相ならぬ。特に私は総理府の副長官が帰るとは思っておりませんでしたものですから、これはまことにえらいことになったと、かように考えておったわけでございますが、そういうことで委員会にはまことに失礼千万でございますけれども、先に私に対する御質問をちょうだいをいたしまして、そうして私が一応お答えを申し上げて、残る問題につきましては責任を持って河川局長に、政府の、建設省といたしましての責任を持った答弁をするように指示をいたしまして退席をさせていただきたい、かように考えておりまするので、御了承をいただきたいと思います。
○委員長(小柳勇君) どうぞ。御苦労でした。
○説明員(藤尾正行君) ありがとうございました。
○上林繁次郎君 いま政務次官がおっしゃられたつもりで私は質問をさせていただきたい。させていただきたいのじゃない、続けます。 で、いま飯岡の問題取り上げて、それから今度は興津へ入った。河川局長、ちょっとこっち見てください。これはちょっと小さいけれども、こういうふうな護岸は建設省でしょう、違いますか。
○説明員(川崎精一君) 私どものほうで所管いたしておりません。
○上林繁次郎君 まあどっちにしても国だ。で、ごらんになったらばわかるように、こういうふうになっているのですよ。たとえば飯岡の玉の浦、これが終末場、こうなっている。こっちは海なんですよ。これじゃ、はけっこないでしょう。これが大きければもっとはけたのです。それを言っているんです。だから、そんなものは、いわゆる堤防をつくるということは、それは金がかかってしようがない。それは幾らうまいことを言ったてできっこないのだ。しかし、こんなことは変えようという腹があればすぐ改良することができると思う。そのことによっていわゆる今度の水害のような大きな被害を受けなくても済むんじゃないか。私は、少なくとも見てきた感じではそういう感じがするのです。ですから、ここを大きくすべきだということです。これが一点、その点つけ加えておきます。 それから興津ですが、これは鉄道と関係がある。あの興津は東西にわたって線路が通っています。その線路が高くなっている。そしてその北側にいわゆる興津の、私が言わんとするこの水害の一番ひどかったところがあるわけですよ、その地点が。それでその線路の下を、いま言いましたように、坪田川が通っている。こんな排水口ですよ、わずかな。山から全部落ちてくる水がそこからはけるわけはないのですよ。それを地元のほうでは何とかしてくれというけれども、鉄道のほうではそっぽを向いている。鉄道というのはえらいですからね。踏切をちょっと広げるのでも、地元負担だ何だといってやりはしない。だから、場合によっては人命に関係するのだ。死人が出てからどうのこうの言ったってしようがない。鉄道の責任でしょう、そうなると。それをもう少し何とか、線路の下をくぐるそれをどう広げさせるか、そしてどうそれを南側に流すか。それでもってこの一帯の水害というものは相当防げる、それを妨げている、線路が。しかも水を通すのをとやかく言って、長年の懸案だけれども、さっぱり解決しない。その辺どうですか。建設省と運輸省の考え方、そういう問題が千葉県だけ、興津だけではなくて全国的にあるはずだ。その点どうします、これから。
○説明員(川崎精一君) 現在の実は制度では、先生のお話しの坪田川等のいわゆる公共のやはり河川ではありますけれども、河川法上の河川になっていないというようなことで、補助その他の制度がないわけでございます。したがって、やはりその河川を利用しておるものがやはり主になって解決せざるを得ないんじゃないかという気がいたします。しかし、そういった小河川がいろいろやはり地域に被害を与えるということにつきましては、これはやはりほうっておけないことでございますので、私どもといたしましても、現在河川法を改正をしまして、そういった普通河川についてこれは当然重要なところにつきましては、河川区域に取り込むわけでございますが、そうでない普通河川についても、これは地方財源等の手当てと併行しまして市町村で管理をするとかそういったような体系をつくりたいというようなことで、現在いろいろ検討をいたしておるところでございまして、ただいまお話しのような問題も、その中から解決の道を見つけていきたいと考えておる次第でございます。
○説明員(信沢利世君) いま先生の上総興津構内の浸水の件でございますが、これは国鉄の上総興津駅の構内の浸水ではなくて、駅から数百メーター離れております土井口函渠というところの溢水の問題ではないかと思うのでございますが、豪雨によりまして、この一メーター八十の四角い函渠があるわけでございますけれども、それが上流からの水がのみ込めずに、かつそこののみ口に自動車あるいはドラムかん等も流されてきて、若干口をふさいだというようなことで温水が出た、というふうに承知しております。その一メーター八十の計画の断面といたしましては、相当な雨量に耐えるような設計のように承知しておるわけでございます。二年ばかり前にも地元の御当局から広げてほしいという御要望もあったやに聞いておりますので、今後国鉄も十分その地元の方々と拡幅あるいは改修について協議に応ずるように、国鉄のほうも指導してまいりたいと思います。
○上林繁次郎君 鉄道がそう言うんですから、その辺がそういうふうに態度が改まれば、私は相当そこのいわゆる水害の問題は解決できる、こう思っております。 ですからそれを間違いなくその方向で、これはいま河川局長が言ったようにのん気なことを言っておれないんですよ、またいつ来るかわからない。だけれども、そんなことはやる気になればそんなに大工事じゃないんですよ、ですから早くやれと言うんです。それをああでもないこうでもない、普通河川ですから国がどうだこうだ、そんなこと言ってたらきりがないですよ。今度の災害だって全部国のほうがそっぽを向いていていいということになっちゃうんじゃないですか、そんなこと言ったら。そういったことが水害によって場合によってはこれからいわゆる人命がそこなわれるという問題が発生しかねない。そういうものを防いでいかなければならない。また、そこまでいかなくても、絶えず床下だ床上だという被害を受けている。その被害はだれも補償してくれない。それは、いわゆる鉄道なら鉄道が横たわっていてどうにもならぬ、国のほうは一銭も出そうとしないから、市町村の乏しい財政じゃどうにもならぬのだ。そのためにこれでもっていつも住民が苦労していかなければならぬ、もうそれこそ政治のひずみです。そんな考え方じゃいかぬと私は言うのです。そこでまあ興津のほうは鉄道がそういう結論を出したので一応引っ込めましょう。 そこで、最後に私の本題に入りたいと思います。まず、銚子市内の浸水家屋を簡単に御説明願います。何戸ありますか。これは総理府ですか、総理府でわかっておりますか。
○説明員(高橋盛雄君) お答えいたします。 厚生省で調査いたしました数字を申し上げますと、銚子市におきましては、床上浸水が六百六十七世帯でございます。床下浸水が千七百六世帯になっております。
○上林繁次郎君 その浸水地域はどの範囲に及んでおりますか。どのくらいの大きさ……。
○説明員(高橋盛雄君) まことに申しわけありませんけれども、その具体的な範囲につきましては調査いたしておりません。
○上林繁次郎君 それでは浸水家屋が何戸ということをいまお答えになったんですが、その中で水位の問題、水位の一番高かったところはそこはどういうふうに受けとめておりますか、調査の結果。
○説明員(高橋盛雄君) お答えいたします。 これも厚生省の調査でございますが、あくまでも災害救助法の発動の基準と考えられます浸水を中心に調べたものでございますので、先生のおっしゃるようなその水位までまことに申しわけありませんけれども、掌握しておりません。
○上林繁次郎君 一番深いところは小川町というところがありますね、あそこでもって大体二メートルから三メートル近く、いわゆる屋根の上まできちゃった、そういうことなんです。そこが一番ひどいところなんです。それじゃなぜその一帯がそこだけたいへんな水が出たか、その原因をどういうふうにとらえておりますか。
○説明員(川崎精一君) これも先ほど申し上げましたように、おそらくこれは銚子市内を貫流しております普通河川の通称ドンドン川の流域じゃないかと思いますが、この当時はかなり二十三号、二十五号というようなことで利根川の本川のまず下流のほうの水位がかなり上がっておりました。それから上流のほうにももちろんかなりの雨が降ったわけでございまして、どういった原因でそれだけ深く湛水をしたかというようなことにつきましては、先ほど来申し上げておりますように、この辺につきましては私どもも十分よく承知をいたしておりません。しかしやはり利根川とも関係のあることでございますから、今後そういった点についても十分調査をいたしたいと存じております。
○上林繁次郎君 その原因はあまりよくわからない——いずれにしても地元では通称ドンドン川と言っているそのドンドン川の管理は、どこがやっているんですか。いまあなたは普通河川のように言われたけれども、これは実際管理はどこがやっているのですか。
○説明員(川崎精一君) やはり公共の水路でございますので、一般的ないわゆる財産としての管理につきましては、これは国有財産として委任を受けた千葉県の知事が行なうたてまえになっております。
○上林繁次郎君 それでは、わかりました。じゃ、そうすると国の財産である。これは知事にその権限を委譲したというようなかっこうになっているけれども、知事管理であると、こういうことを言っているわけだけれども、それじゃ県がこのドンドン川についてどの程度のいままで管理をやってきたか。そういった点はたとえば河川法によっていろいろ規制がございますね。ところが、千葉県知事は国から、その国の財産だからといってその管理権を与えられた。だけれども、千葉県にはこれらの河川を管理するための条例はありませんね、ありますか。
○説明員(川崎精一君) 千葉県につきましては、これは県におきまして、建設省の国有財産の管理規定に従って県で制定しておるものがございますが、それによって一応管理をしておるということでございます。
○上林繁次郎君 そうしますと、河川法的な管理はできないということになりますね。
○説明員(川崎精一君) これは河川でございませんので、いわゆる河川法にきめられた河川でございますと、法律に従ったいろいろ管理ができるわけでございますが、河川法に従わないで、いわゆる財産の管理というような立場でやっておるわけでございます。
○上林繁次郎君 ですから、私は条例はないんだから、河川法的な管理はできませんねと、こういうふうに言っているわけです。それはそのとおりでいいですね。
○説明員(川崎精一君) そのとおりでございます。
○上林繁次郎君 そうしますと、県知事に管理権が与えられても、その財産権といいますか、そういう立場でもって、いわゆる国の財産であるという、そういう立場からのある程度の管理はできるけれども、河川としての管理はできない、こういうことになります。そうすると、その川の中に民間において何が構築されようが、どう維持されようが、これはその面からは文句をつけようがない、こういうことになりますか。
○説明員(川崎精一君) いわゆる河川法にいいます行政上の管理はございませんから、国有財産としての水路が在来の用途なり目的に反しない程度だというような財産管理だけから判断をして、管理しておるわけでございます。
○上林繁次郎君 そろそろ本題に入りますからね。このドンドン川は、ヤマサ醤油という会社があそこにあります。ヤマサ醤油の工場敷地内を通っているわけです。これは長さはどのくらいになりますか。
○説明員(川崎精一君) 先ほど来申し上げておりますように、直接私どものほうにそういった河川のいわゆる一般的な資料と同じように普通河川はあがってまいりませんので、十分承知をいたしておらないわけでございます。
○上林繁次郎君 まともにあなたの話を聞くと、そうかな、そう言われればそうかなということになるかもしれないけれども、それじゃ通りませんよ。少なくとも国にその財産権はあるんだという——ですから、これは河川法によるいわゆる河川としてあがってこないからわからないんだと、こういうわけにいかぬ。これはドンドン川のヤマサ醤油の中に入るところの入り口ですからね、いいですか、こんな狭いんですよ、これは大きいからわかるでしょう、こんな狭いんです。そうしてこれが約四百五十メートルの敷地内を通っている、敷地内を通ってるんじゃなくて、そのドンドン川があったところにヤマサができたということです、ほんとうは。そうして、この上にいま盛んに問題になっている暗渠化がされている。で、暗渠化されているその部分は百三十メートルぐらいある。この暗渠化されているということばは、川の上にふたがされているということですね。じゃ、その暗渠化に対する県知事の許可、ヤマサの暗渠化に対する許可申請、それはどうなっておりますか。
○説明員(川崎精一君) そういう点につきましては、先ほど来申し上げておりますように、いまのところは直接河川として私どもが扱っておる範囲外のところでありますので、実は十分に承知していないわけでございまして、今後こういったように先生のお話でございますと、いろいろ浸水の問題とかこういったような問題がございますので、その川をどういうようにするか、たとえば銚子市内にはたしか清水川でございましたか、やはり小さい川で地域に対する影響が大きいというようなことで一級河川に指定をしておる河川もございますが、一度よく十分に実態を調べまして、その上で必要であれば河川に取り組むとか、あるいは町、あるいは先生のお話しになっておりますヤマサ醤油でございますか、そういった関連との問題点を十分調査しまして、やはり何らかの対策をとる必要があれば、積極的に取り組んでいくようにいたしたいと思います。
○上林繁次郎君 もうあなたのほうとしてはそういう答弁でそれが逃げ道になるかもしれない。そういう答弁になると、この問題は結論的なあなたの答弁ということになってしまう。それでは何にもならない。私は何日か前にこの問題を建設省の方に話をしてあるのです。だから、当然その調べができていなければならぬのですよ。だから、さっき言ったように、そういったことが行なわれないということは、水害に対して上っつらなことばっかり言っておって、そのほんとうの原因を究明しようという姿勢がどこにもないのじゃないかと言われてもしかたがないのじゃないか。 それじゃ、あなたはわからないようですから、これをお調べになる参考にしてもらいたいと思うので、私が説明を加えましょう。(写真を示す)これがいわゆる入り口です、これがそのすぐうしろです、これがヤマサのいわゆる門ですね、ここは高くなっておる。その高くなっておるところですね。その下のほうに水の入り口がそこにある。それで、大体百三十メートルぐらいは暗渠化されておる。私は、これで問題になるのは暗渠が——暗渠にはいろいろあると思う。どういうふうな暗渠化をするのかということ、その辺のところを確認してあるのかどうかということもほんとうは聞きたいのだけれども、局長にははわからぬと思う。ここのところの実情は——まあ普通町なんかを歩いてみれば、小さな川の上にコンクリートのふたをする。だけれども、明らかに川であるということが確認できるわけだ。それは交通の便だとか、道が狭いから、それによって交通の便をはかろうといういろいろな意味があると思う。いうながら、そういうのは公的な意味がある。ところが、これはそんなものをかけたということではない。全部アスファルトの道路であり、全部敷地は上がアスファルトでもって埋め尽くされていると言っていいんですが、そうすると、どこが川だか何だかわからない。そういう、いわゆるこの暗渠に対する申請書はそういうふうな申請が行なわれておったのかどうかということが私は問題なんです。もしそれがそうでなかったとするならば、これはヤマサという一つの企業が国の財産をかってにいじくっているということになる。そんなことが許されるわけがない。それが原因で、もし、このドンドン川がはんらんして、水位三メートル近くになっておる。そのときのいわゆる周辺の住民の恐怖感というものはたいへんなものだと思う。そういうふうになってるんです、中は。それだけでなくて、今度は出ている部分があります、敷地内で。その中には——いいですか、こういうふうに、川の中に大きなパイプが通っておるのです。これは屋根です。上から見たんじゃわからない、屋根がかかっておる。そして、下はこういうふうになっておるんです。少なくとも直径三十センチぐらいあるでしょう。そういうパイプが二メートルかそこらの川幅の、要するに川の中、また自分の工場内のこのドンドン川に、いうならば埋設というか構築というか、されておるんだ。そんなことが許されますか。それでは水が流れるわけはありませんよ。入口は小さい。そのかわりに、そういうふうになっていると入り口は小さいし、いわゆる入っていくキャパシティーというか、それはきまっているから、だから工場内はそう被害を受けない。だけど、そのためにまわりは全部水の被害を受けている。それで五十名ぐらいのその被害を受けた人たちがヤマサに補償の交渉に行っている。それがどうなるかわかりませんよ、どうなるかわからぬけれども、そういう実情なんです。そんなことが、これは私物化されているんです、国有財産であるこのドンドン川が私物化されている、こう私は言う以外にないと思うんです。そこでそういうことを県で許可をしたのか、そういったことを国は今後も認めていくのか、その点どうですか。
○説明員(川崎精一君) 国有財産の管理者としての県がどの程度に管理をしたかというようなことにつきましては、これはよく調べないとわかりませんが、当然これは公共の水路でございますので、地域の状況を見て、必要以上に河川を狭めるとかいうようなことは、これは非常に好ましいことじゃないと、こういうふうに考えます。
○上林繁次郎君 好ましくないという、それはわかりますよ、これはそんなのんきなことを、好ましくないなんて、そんなのんきなことを言って、年がら年じゅう、この一帯の人はその河川のはんらんによって迷惑をこうむっているんですよ。それも一企業が国の財産を独占して——いわば独占です、そうしてかってなことをやっておる。許可も受けずに。これは不法占拠という以外にない。そうじゃないですか、それを好ましくないなんていうような言い方では、いわゆる河川による水害、そういう問題はあなたのような考え方では今後絶対解決しませんよ。もう少しはっきりしたらどうですか、その辺の答弁を。好ましくないなんていうようなことじゃなくて、国の財産が不法占拠されておるんですよ。それだけなら、まだがまんできる。しかしそのことによって水害でもって苦しんでいる人たち、少し雨が降りゃ、すぐあふれ出るんですから、そのために。それを好ましくないで片づけたのじゃ困りますよ。もう少しはっきりしてください。
○説明員(川崎精一君) まあ、私はどういう経緯があってそういう実情になっておるのか、そういうことをよく存じませんので、その辺を十分調べまして、やはり国有財産でございますから、そういったものが不当に侵害されておるとか利用されておるというようなときには、やはりこれは適切に措置をしなくちゃいけないと考えております。
○上林繁次郎君 だからそれはわかるのです、あなたの言っていることは。国の財産がそういう一部の人間にいわゆる利用されておる、それだけなら私はがまんできるのです。ところがそれによってはんらんするのだと言っているのです。だからそんなのんきなこと言ってたんじゃしょうがないじゃないかと言っているのです。すぐ撤去させるとか何とかしなければ、そしていわゆるこの入り口のところをもっと広くさせるとか、そういう手を打たなきゃならぬでしょう。だからこの中の百数十メートルに及ぶ暗渠化された中がどうなっているのですか。わかるわけない、あなたに。その管理はどうするのだ、どうなっちゃっているのだ、掘りようがないじゃないですか、ふたかぶせるだけじゃないのだから。どんなふうに詰まっているかもしれない。そんなことが許されていいはずがないじゃないですか。だから私はこういった問題だって、この銚子の一帯がたいへんないわゆる水害を受けた、田畑含めて家屋も。それは結局ずさんな行政、そういうところから始まっているんじゃないか。土手をつくるのも堤防つくるのもけっこう、一生懸命やりなさい。けれどもいますぐ排除——いわゆる一企業のためにこういうかってなことがされていて、ここから水害が起きて、それに対して何らの指導もできないといういわゆる国の姿勢、県の姿勢また市の姿勢というのはおかしいと思う。場合によっては、千葉日報にも出ていたけれども、ある人は何名かの人を、自分の命を捨てて、命がけでもってこの救助をしたのですよ、この一帯は。それで表彰をするように申請をしている。そういう非常に危険な状態なんです。ここでもってもし一名の方でもなくなっていればこれは大問題であります。まだこれからいつ次の二十七号がくるかわからぬ。そのときにもし死亡者が出たらどうなるか。国の権限で、県の権限で直ちにいわゆる撤去できるものは、また命令できるものはする、国の財産なんだからやはりそういう前向きの姿勢が私は大事じゃないか、こう思うのですが、その点どうです。
○説明員(川崎精一君) 先ほどはいわゆる財産上のいろいろな国有財産に対するどういう使われ方をしているか、それに対してどうするかという私の考えを申し上げたわけでございまして、一方水害等につきましては、これはやはりまた別の問題でございますから、われわれのできる範囲で敏速に的確に処置するようにしたいと思っております。
○上林繁次郎君 ほんとうに私はこんなばかげた答弁があるわけはないと思う。そんないいかげんな無責任な答弁をする必要がありますか。国の関係でいわゆる河川法的には関係ない、だから私は知らないのだというような答弁では……、そうじゃないのです、それはなるほど河川として上がってきていないかもしれない、しかし川であることは間違いない。その確認はだれが見ても川だ。その中小河川のはんらんでことしの災害はほとんどがやられている。その中小河川をこれからどうするのだということについていま検討中とさっき言ったじゃないですか。そうだとするならば、こういういま問題があるのだから、これに対してどう対処するのだということを言っているわけです。それをそんなのんきなことを言っておったのじゃ始まらないじゃないか。これは何回繰り返してもしょうがない、だからさっき言ったんです、念を押したのです。あなたじゃほんとうに責任ある答弁はできない。政務次官がいたらやるのだが、だから私はいなくちゃいけないと言っているのですよ。あなたに全責任を委任して、権限を委任して帰った、そのいわゆる責任者がそんな答弁ではどうするのか。国民はどうするのですか、この一帯の。国のほうでそんな姿勢だったらいつまでたったって解決しない。だから企業と行政が癒着しているなんていうことをしょっちゅう言われるのはそういう姿勢だからなんですよ。お説教じゃないのだけれどもね。 そこで、総理府はどうしますか、あと補償の問題とか何とか。もしそうだとするならば、それによってはんらんしたということならば、そういうことをしては当然このヤマサは被害を受けた人たちに対する補償をする私は義務、責任がある。そこで総理府としてどう考えますか。
○説明員(高橋盛雄君) いままで先生いろいろ御説明ございましたけれども、私どものほうとしては、まだ事実を十分に知り得ておりませんが、まあ建設省からよく事情を聞いて、また補償についてはこれは非常にむずかしい問題が多々あろうかと思います。いずれ建設省の調査結果を待ちましてよく検討いたしたい、このように思っております。
○委員長(小柳勇君) 速記をやめて。 〔速記中止〕
○委員長(小柳勇君) 速記を起こして。
○上林繁次郎君 委員長のそういうことの話なので、次の機会に徹底的にこれをまた追及する。だから私は責任者がいなければそんないいかげんな答弁になっちゃうのだ。だからこの委員会が何も残らなくなっちゃうじゃないですか、権威のない。あの雨の中を真剣に何日私は調査したと思うのです。四日間ぶつ続けでもってあの現地に行っていますよ、房総方面から。それで補償の問題も、当然、それがはんらんによっていわゆるその被害を受けたということならば、ヤマサにこれは当然補償の責任があると、私はこう見るのです。だから五十名の人が乗り込んでる。それをもし国がほおかぶりするというようなことならばかわいそうじゃないですか。あくまでそれならば企業擁護ではないかと言いたいのです。これは質問じゃない。そういうことじゃないかと言うのだ。いまの答弁だってそんな答弁で。あなたのところは全部総括しているのじゃないですか。だから言っておくのです、これからのこともありますから。あなたのところが総括しているのじゃないですか。次官がいないならいないように、あなたが責任を持って答えてくれ。また関係省庁にその旨それじゃあ相談するとか何とかそういう答弁をするべきですよ。私どものところではわかりません——それじゃあだれが責任を持つのです、そんないいかげんなことをやっていて——こう言いたいわけです。 それで、これで最後ですが、非常に不手ぎわの答弁と言う以外にないと思うのですが、そこでいま言ったように、トンネル式のいわゆる排水、それは房総方面に行ったってそうなんですよ。護岸してある、そこに小さな穴があいているだけですよ。そこに一挙に水が出てきたらそれが海に流れるわけじゃない。そこで詰まってしまう。年がら年じゅう流れているようなことを言っているけれども、そうじゃない。実際小さい、房総方面行ってごらんなさい、みんなそんなかっこうになっています。そのために住民が被害を受けている。そうしたことは早急に改良できる私は問題だと思うから取り上げたわけです。その点ひとつはっきりしていただきたい。これで終わります。
○説明員(川崎精一君) ただいまの件につきましては、私どものほうで被害の原因等早急に調査をいたします。 なお、水につきましては、これはやはりまだ出水期でございますので、できるだけ適切な措置を財産の管理者でございます県と十分協議指導いたしまして措置するようにいたしたいと思います。
○多田省吾君 最初に防衛庁の運用課長いらっしゃいますので、先ほども加瀬委員より、自衛隊の災害派遣について質問がございましたが、当然自衛隊法の八十三条一項によって「天災地変その他の災害に際して、人命又は財産の保護のため必要があると認める場合には、部隊等の派遣を長官又はその指定する者に要請することができる。」、この条項にのっとって自衛隊の災害出動がなされているわけでございます。現地におきましても非常に感謝しているわけです。その上で質問を進めるわけでございますが、「人命又は財産の保護」といいますと、たとえば御遺体の発掘とかあるいはは公共施設、道路等の災害復旧とか、こういった場合は当然、知事からも要請があり、それはやっていただいているわけです。ところが、やはり地元では遺体が発掘されたとたんに自衛隊の方が引き揚げるので、どうしてももう少しやっていただきたかったとか、あるいは個人の家においてもいま非常に復旧作業が難航しております。ですからそういう公共施設のみではなくて、引き続いて個人の家においてもやっていただけないかという要望もあるわけです。そういう場合は知事の要請があってもやっていただけないのかどうか、これがまず第一点です。 それからもう一点は、知事はたしか災害派遣で一応要請したけれども、それが終わってしまったので、今度は治安出動という名目で自衛隊に出動をお願いしたということを言っておりましたが、そういうことが千葉においてはあったのかどうか。もしあったとすれば、そういう姿ではなしに、第二次的においてもやはり災害派遣ということで知事も要請すべきであるし、また自衛隊もこの要請にこたえるほうがよろしいんじゃないか、このように思うわけでございます。 第三点は、あまり長く自衛隊の方にお願いしますと、今度は隊員の方の中から、われわれは土方ではない、こういうことをなぜやらせるのだという、士気に関係するおそれもあると思うし、また市町村長なんかはそれを非常に心配しておるわけです。そういう事実があるのかどうか。先ほど三重県からも要望がありましたけれども、三重県におきましても、きのう私が直接聞いたところでは熊野、尾鷲地方におきまして、いまだに国道三百十一号線が五十一カ所にわたって寸断されておる、復旧がはかどらない、九地区は依然として孤立しておる。地元では復旧を求めておるが、人手がない、予算がない。頼みの自衛隊も明日十八日で引き揚げるというようなお話であるそうでございます。こういった実情で、やはり三重県においても私は自衛隊の復旧作業というものを強く要請しておるのじゃないかと、こう思います。こういう状況において私のこの三つの質問にお答えいただきたいと思います。
○説明員(福田勝一君) お答え申し上げます。 第一点の、主として行くえ不明者等の発掘等、そういった作業が終わった場合に、あまりにも早々撤収し過ぎるのではないかという御質問でございますけれども、実は先ほどもこの問題につきまして前の先生にお答えしたのでございますけれども、私どもといたしましては、「人命又は財産の保護」ということでございますけれども、この「財産の保護」の中には当然個人の財産というものも入るわけでございまして、そういった観点から、知事さんとよく御相談申し上げまして、よく調整して撤収、引き揚げの時期というものをきめてやっておるわけでございますけれども、ただいま先生からの御指摘がございましたし、また先ほどの先生からも御指摘がございまして、そういった点につきましては、十分検討して、いま少し撤収の時期等については、知事さんともよく調整すべきではないかというふうに感ぜられる次第でございます。この点は、十分今後検討していきたいというふうに考える次第でございます。 それからなお、千葉県のほうで一たん行方不明等の方々の遺体を発掘いたしまして、それで引き上げる、あとは治安出動で残しているというようなお答えがあったというように承ったんでございますけれども、これは千葉県のほうの勘違いであるというふうに存じます。と申しますのは、自衛隊発足以来、治安出動というのはいまだ一度もやっておりません。知事の要請による治安出動も従来やっておりません。したがいまして、これは何かの行き違いでそういうお答えが出たんではないかと思います。なるべくいま少し派遣の時日を延ばすようにということにつきましては、先ほど申し上げたとおりでございます。 次に隊員が土方ではない、士気に影響するというようなことを市町村長さんが御心配をしておられるということのようでございますが、隊員個々に当たったわけではございませんが、平素からそういう気持ちは、個々の隊員に持たないように、自衛隊が災害派遣をされまして、そしていろいろ災害にあっている方々を救助したり、あるいは一地方の経済生活の動脈になっております道路等を啓開するというのは、私どもが法によって定められた重要な任務なんだからということを常々教養しておるわけでございますし、今後ともそういった点につきましては十分指導、教養を徹底していきたい、かように思っております。 なお、三重県の熊野地方の道路の啓開の問題でございますけれども、もしもそういったことで、そういった地方の社会生活、経済生活が著しく脅かされているというような状況がございますれば、これは民間の企業を圧迫しないということを私どもは非常に心配しているわけでございますが、そういったことがないということでございますれば、あらためて出動要請を知事さんを通じていただきますれば、いま一度施設部隊等によりまして道路の啓開等に当たらしていただきたい、かように思いますので、帰りまして直ちに調査をいたしまして、そういうことでございますれば、むしろ私どものほうから県知事さんのほうに派遣要請を出されるようにおすすめして、そして積極的にそれをやらせていただきたい、かように思います。きょうはちょっと時間がおそうございますので、あすさっそくそういった手続をとらせていただきたい、かように思う次第でございます。
○多田省吾君 先ほど加瀬委員からも質問がございましたように、地元で感謝している上でそのような要望があるわけでございますので申し上げたわけでございます。大体のほとんどの市町村ではそのことを強く要望しておりましたし、個人的にも私どもが行きました大原町の十九歳、十七歳の青年がなくなられた佐瀬さんというお宅におきましても、私たち帰るときに、ある議員のすそにすがって、どうしても自衛隊の方にお願いしたいという個人的な要望があったわけでございます。その復旧作業を、人手のあるところはもちろんその家族でやっておりますけれども、過疎地帯でございまして、まあ老人の方しか残っていないというようなところは非常に苦労しているんです。その点はひとつお含みの上、よろしくお願いしたいと思います。 次に千葉県の場合、国道が非常にやられております。また橋も飯岡町の国道の橋がやられまして、海岸の県道もやられそうになっております。あそこがくずれれば、もう銚子に行く道が閉ざされるわけです。私も八日の日に参りまして、消防団の人たちが懸命な復旧作業をやっておりましたけれども、そのほか参議院として視察に参りましたときも、あのバイパスが堤防のようになって、たんぼの水や何かがどうしてもはけない。こういう苦情もずいぶんありました。ですから、これは道路局次長がいらっしゃるそうでございますから、お伺いしますけれども、今後ああいうバイパスをつくる場合、また復旧する場合、側溝のようなものを設けて、水はけをよくする考えがあるのかどうか。また、今度の千葉の災害の場合、異常潮位が重なりまして、私は、飯岡町の国道の橋、それから大原町のやはり大きな橋が陥没し、破壊されているのは、地元の人たちの意見によりましても、これは異常潮位とそれから河川のはんらんが一緒に重なって大きな破壊がされた、そういうように私は感じております。ですから、海岸の国道等の橋の建設にあたっては、今後十分な注意が必要ではないかと、またそのように復旧すべきではないかと、こう思いますけれども、まあ詳しい事情は御存じないかもしれませんが、どのようにお考えでございますか。
○説明員(吉田泰夫君) バイパスのために、水はけが非常に悪い、あるいは道路の側溝の容量が少なくて、雨の水を十分にはけなくて道路が浸水して通れなくなるというような御指摘だと思います。まあ側溝につきましては、各県別に一応の標準となる時間、雨量を想定いたしまして、それを標準に現地に即した所要の基準を立て、それによって必要な水が、雨水が支障なく流下できるような大きさの側溝をつくるようにいたしておりますが、千葉県の場合に、従来の実績等がそれほど激しい雨が少なかったこともありまして、今回のような大雨には耐えられる側溝にはなっておりませんでした。この教訓を生かしまして、今後の道路の設計あるいは橋の設計についてより改善してまいりたいと考えております。
○多田省吾君 海岸の異常潮位と橋のこわれた問題はどうですか。
○説明員(吉田泰夫君) 海岸に建設いたします道路の橋梁につきましても、河川の洪水とかあるいは潮位に対処できるように建設しておかなければならないわけですが、まああまりにも大きな潮位になりますと、それをも予測して建設しておくというわけにもいかないかと思います。なお、今回の実情をよく検討いたしまして、今後改善さしていただきたいと思います。
○多田省吾君 確かに今度の千葉県の災害の場合は、異常な潮位の上昇であり、また五百ミリをこすような、いまだかつてない集中豪雨の結果の災害であり、まあそういう異常事態が続いたからこういう大きな災害になったということは言えると思いますけれども、やはりいままでのことは私はあまり強く言うつもりはありませんけれども、今後そういう集中豪雨がいま日本国内に諸方面にたくさんございますから、申し上げるわけでございますけれども、やはり今後の対策としては、特に千葉県のような場合は、中小河川の護岸工事あるいは橋梁をつくる場合にも相当なやはり注意をしてつくる必要がある。また、海岸のそういった異常潮位等、河川のはんらんを見越したような国道や県道における橋の建設、これをしなければたいへんなことになる、このように思うわけです。特に先ほど須藤委員が質問されたわけでございますが、岬町のあの橋にしましても、川が曲がっている、川が大きなまあ水量になりますと、橋の側壁にぶつかるような姿に初めからなっているわけです。ですから、各地方から選出されてこられたような国会議員の人たち大部分も、千葉県の橋または河川の、中小河川のあり方は全くひどいなと、全然護岸工事もやってないし、橋をつくる際にもそういう考えが全然なくつくられていると、こういう大方の意見もあったわけです。今後やはり復旧工事あるいは今後の国道、県道の建設、橋の建設にあたっては、あるいは中小河川の護岸工事にあたっては、十分な配慮が必要だ。今後もまた千葉県に集中豪雨がいついかなる場合あるかわかりません。去年大多喜方面にあのような三百億円をこすような大災害があり、十七人の方がなくなっております。また一年たった現在同じような集中豪雨があったわけでございますから、また今後、ことしまた来年、いついかなるときにあるかわかりません。ですから、これは三年といわず、早急にこの河川または道路の復旧、橋の復旧を、また建設をお願いしたい、このことを河川局長また道路局次長に強くひとつお願いしておきます。いかがですか。
○説明員(川崎精一君) 当然河川改修につきましては、やはり原形復旧だけではなくて、かなりのやはり豪雨に耐えるように十分改良復旧を心がけることは当然でございまして、先生のお話しの点を十分踏まえまして私どもも改修を進めるようにいたしたいと思います。なお災害復旧等につきましては、現在私どももできるだけ期限を短縮するというような方針で、政務次官からもお話しのございましたように財政当局等と現在接触をしておるわけでございます。特に災害の激甚なところあるいは交通確保上欠くべからざるところ、こういったものにつきましては、できるだけ早く復旧を完了するように努力をいたしたいと思っております。
○説明員(吉田泰夫君) 橋梁の復旧につきましても、すみやかに行ないますとともに、再度の災害を受けないような位置及び構造で建設いたしたいと考えております。
○多田省吾君 道路局次長も実際千葉に行っておられないからそういう御答弁になると思いますけれども、ひとつ今度の異常潮位ですね、五十センチになんなんとする異常潮位、それから河川のはんらんが一緒に重なってあのじょうぶそうな国道の道路が二カ所三カ所のみならず、相当多く破壊されているわけですから、その点も十分含まれた上で対策をお願いしたいと思うのです。 それから次に、先ほど質問の途中で答弁はいただけなかったわけでありますけれども、気象庁に簡単というよりも要領よく、集中豪雨の研究がどうなっているか、なぜ昨年からこのような異常現象が起こるのか、その原因の追求に対してどのように研究をなさっているのか、今後も起こる可能性があるのか、ひとつ要領よく、短い時間でお答え願いたい。
○説明員(大野義輝君) お答えいたします。 集中豪雨の研究は、気象庁におきましては四十三年度から五カ年計画で実施しておりまして、ことしはその四年目でございます。来年で一応研究の計画は終わるわけでございます。私どもはその研究の論文が出てくるのを手をこまねいて待っているわけではございません。したがいまして、研究で新しい事実が生まれてまいりましたらば、そのつど気象研究所のほうの研究官、私ども予報官が話し合いまして、新しいことがわかればそのつど私どもの毎日やっております天気予報にそれを利用しているわけでございまして、決して手をこまねいているわけではございません。一応来年度で集中豪雨の研究は終わるという予定でございます。 新たな事実と申しますと、やはり先生は御存だと思いますが、いわゆる南方方面から湿舌、こういうふうな非常に高温多湿な空気が流れ込んでいるというようなこと、それから上空には、これも御存じのことと存じますが、ジェット気流というものが成層圏近くに東西に大きく南北にうねりながら流れているというような事実も一つございます。それからもう一つは、比較的下層でございまして、私どもは普通千五百メートルぐらいの高空の風を見ているわけでございます。非常に低いところでございます。そこに集中豪雨の降るときは、常とは申せませんが、大多数の場合南よりの非常に強い風が入っております。そのいま申しました三つの交点あたりにえてして集中豪雨が降りやすいというふうな事実を私どもつかんでおります。今後それの予想法、現況、それからそれの今後の移りぐあい、どういうふうになるかというようなことは、私どもの所管かもわかりませんが、その辺について目下私どもの予報官たちと研究を進めている、調査を進めているという状況でございます。
○多田省吾君 先ほど質問しましたレーダー電送はどうですか、これは。
○説明員(大野義輝君) 先ほどのレーダー電送網でございますが、これは実は昨年度から展開を始めましたものでございまして、昨年度は東京、それから名古屋の間の各測候所を含めた、地方気象台でございますが、を含めた電送網を展開いたしまして、これは完成いたしました。あと今年度と昨年度で全国的にレーダー官署が十七カ所、先ほど先生の御指摘のとおりでございますが、これを電送網で結びまして、いつどこでもとの電送網によりまして地元の気象台が随時手元にその資料が入るようにいたしたいと存じます。それから、なおそれまでのつなぎでございますが、これをどうしたらいいか、幸い気象庁には富士山山頂にレーダーがございます。これの範囲が実は六百キロ範囲程度でございますが、これをフルに運転させまして、その資料は電送網のないところは気象庁のファックス——無線放送でございます。これを利用いたしましてとりあえずはカバーしてまいりたい。しかしこれでございますと、せいぜい西のほうは四国の東部あたりでございまして、それからさらに西の九州方面はこれはその範囲に入っておりません。それから北のほうでございますが、これも仙台以北はちょっとむずかしいというような状況でございますが、幸い西の方面にはレーダー網もかなり完備しておりますので、これをフルに運転いたしましてその間のつなぎの資料に供したい、こういうふうに考えているわけでございます。以上でございます。
○多田省吾君 最後に農林省関係一問お伺いします。先ほどから質問がございましたけれども、一つはこのたびの千葉県の災害、稲の流失が非常に多いということです。二五%がまだ稲刈りが済んでおりません。コンバインで刈ったばかのものがまだ放置されておりまして、私たちが参りましても、ほんとうにどろんこになった稲を舟で刈り取っている姿もありますし、流失してしまったところ、土砂に埋まってしまったところ、たいへんな損害、この補償をどのようにするのか。 それから先ほども質問ありましたが、とにかくビニールハウス、あれは県でも非常に奨励いたしまして、いまトマトが終わって、キュウリが相当やっておりましたけれども、海水につかるやら流されるやら、ビニールハウスが破壊されるやら、たいへんな損害です。それに対して、お米のようには野菜の補償がまだ徹底しておりません。今回はどうするのか。また今後それを総合農政の立場に立ってどのようなお考えで進めていこうとされるのか、この二点をお伺いしたい。
○説明員(大河原太一郎君) 刈り取った稲等の流失の問題につきましては、農業災害補償制度の作物共済制度におきましては、圃場の乾燥期間におきますものにつきましては責任をとることになっております。共済金の支払いは行なわれるということでございます。 第二点の園芸関係のビニールの施設等でございますが、これは先ほど小林委員にもお答え申し上げましたけれども、現在その制度化について鋭意努力中でございます。で、今回の、これら園芸施設に対する救済措置といたしましては、農林漁業金融公庫の主務大臣指定災害復旧資金という長期低利融資を用意しております。また、非常に損害が、やられ方がひどうございまして、新しく新設、改良する場合においては、農業近代化資金の融資というようなことによりまして、施設関係の対策については措置をいたしたいというふうに考えております。ただ、中身の野菜等の問題につきましては、これは当然、現在その発動を用意しております天災融資法に基づく経営資金の融資ということによりまして、各種融資措置を総合いたしまして、被害農家の方々に対する負担をできるだけ軽減いたしたいというふうに考えております。
○多田省吾君 いま、刈り取った稲と申されましたけれども、刈り取らない以前の稲も同様ですね。それと同じように、やはり今後は、施設園芸あるいはビニールハウスというような野菜等に対する補償を、やはり稲、米と同じように今後はやるべきだと、こう思いますが、いかがでございましょうか。
○説明員(大河原太一郎君) 前段の稲については、立ち毛はもちろんのこと申し上げるべきだったんでございますが、問題の刈ったあとの乾燥中の稲を申し上げたわけでございまして、この点はおわびいたしたいと思います。 繰り返すようでございますが、施設園芸につきましては、施設の共済制度の適用問題については、早急に検討を急ぎたいというように考えております。
○高山恒雄君 消防庁にお伺いしたいのですが、水防法、法律によりますと、地方水防組合とか、こういうことで、消防署もこれに入ると思うのですが、したがって、水防法に基づく構成は、あるいは消防署さらに地方の消防団あるいはまた警察も入るのかもしれませんが、そういう組織に対して、消防庁としては何ら訓練も指導もないのかどうか。あるいは、特定の指導をやっぱりやっておるのかどうか。これはどういうことかと申しますと、災害に対してはみなやっぱり恐々とするわけであります。したがって、ほんとうに犠牲になってやろうとするのは、やっぱり消防庁の方、警察の方になると思う。これは、先ほど次官に私御質問申し上げたら、次官は、今度やるとおっしゃっていますけれども、そういう指導とかなんとかいうのは、地方の自治体の長だけにまかせて、中央消防庁としては何ら指導もしないのかどうか。こういう点をお聞かせ願うことが一つ。 それから、むろん、消防庁としては、それらに対する暫定処置と申しますか緊急処置、そういう処置をする場合の資材その他も、やっぱりその組合で管理するのかどうか、あるいは、建設省がすべてそういうものは管理しておるのかどうか。そういう点をはっきりしていただけませんか。
○説明員(古郡良秀君) 水防法と消防法の関係でございますが、消防機関は、水防業務につきましては、水防管理者の下に立ちまして、その指揮下に消防機関が活動いたします。したがいまして、一般的な指導は、水防管理者、水防団体が行なうことになります。 それから、次に、暫定措置として資材はどうかということ。この資材につきましても、水防関係を所管しております建設省のほうが、資材の配分等を行なっております。
○高山恒雄君 それでわかりましたが、したがって、地方水防組合の中に入るわけですね。消防署もそれに入るわけですね。したがって、消防署には水防班といいますか、そういう方はないという考え方ですか。消防はすべてそれに入ると私は考えていま質問しておるのですが、そうじゃなしに一部分が入るだけであって、全体の消防署が入るというわけじゃないのだと、こういう考えですか。
○説明員(古郡良秀君) 当該地域におきまして水防活動を十分行なえない場合には水防団を組織いたします。水防活動を消防機関が行なう場合には、消防機関がそのまま水防活動を行ないます。
○高山恒雄君 それで私は、まあ次官は予算の点もよろしいということでしたが、そういう点は強く主張して、もっと消防署に対する優遇処置と申しますか、私はこれが非常に欠けておると思うんです。地方団体等においては何らもう、火災の場合でも水防の場合でも全く無給の奉仕じゃないかというような形でやっておると思いますが、こういう点はやっぱり消防署は予算面においても大蔵に強く要求してもっと完備してやるべきだということをこれは希望意見として申し上げておきます、もう時間がありませんから。 それから河川局長にちょっとお聞きしておきたいんですがね、今度の私たちの視察に対して、課長代理ですか課長さんですか、一緒に行かれましたね、一緒について行かれたんですよ。ところが建設省河川局にしてもあるいは建設省にしても、こういう災害に直ちに現地に行って調査するという予算もないんですか、あるいはやろうとしないのか、そういう点はどうですか。いまなぜ私こういうことを聞くかと申しますと、あなたの御答弁聞いておってほんとうに残念だなあという気がするんですよ。なぜかならば、いま一番問題になるのは一級河川や二級河川じゃないんですね。中小河川、ほんとうに管理権は中央にはないかもしれません。しかも中央にないからといって、地方自治体にあるかもしれぬ、あるが、しかしその指導権は私はやっぱり中央にあるべきだと思うんですよ。そういう指導権があるならばもっと、水害の地域の実態をだれが一体調査するのか。そうすると、これは中小河川の影響のためにこういう水害になっておるのかあるいは二級河川だとか、いやこれは一級河川の工事の不備でもあったとか、直ちにそういうことを掌握して初めて中小の河川ということが話題にのぼり、しかもまた現実に沿うと、この対策が中央としても指導ができるのじゃないかと私は思うんです。きょうの答弁を聞いておりますと、どうも国会議員が先に調査して政府は何にも、官庁は調査してないで今後すまして何の計画立ったってまともなことができるか、こういうことを私は感じざるを得ないのです。一体予算がないのかやろうとしないのか、そういう点ちょっとお聞かせおき願いたいと思うんです。予算がないのならばないように、国会議員としてわれわれはやるつもりです。
○説明員(川崎精一君) きょう上林先生からのいろいろ普通河川についての御質問がございました。で、これにつきましてはそのときお答え申し上げましたように、普通河川はいわゆるまあ公共的な水路であり財産でございますけれども、河川法の対象外になっておりまして、一応まあ非常に即地的なものですから実質的には市町村が大半は管理をしておるわけでございますが、一応国の補助なりそういった指導の対象になっていないわけなんでございます。この辺は確かに盲点でございまして、最近のような地域開発とかこういった問題から、在来は農地なり湿地帯であったところに家が建ってくる、そうしますと小さい水路のようなものがかなり雨によりましていろいろ被害を及ぼすと、こういう状況が目立ってきておるわけでございます。したがいまして、現在では非常にそういったものまでの私ども状況が把握しにくいわけでございますけれども、重要なものは河川に取り組むなりあるいは市町村で条例をつくるように指導をいたしまして、管理を軌道に乗せるというような努力をよりよりいたしておるわけでございますが、なおまだわれわれも不十分な点がございますので、そういった点は、今後十分あらためて河川の改修の促進等に努力をいたしたいと思っております。全国で数字で言いますと大体約十一万キロぐらい一級河川、二級河川がございますが、それのまだ倍くらいの普通河川があるということでございますので、相当たいへんな仕事ではございますが、何とか軌道に乗せる努力をいたしたいということでございます。したがいまして、そういったものでない、直接われわれの所管なり目の届く対象になっておるものにつきましては、災害のつど係官を派遣しますとか、県から情報をとりますとか、そういったことで状況の把握にはつとめておる次第でございます。
○高山恒雄君 いや、私はね、法律的に拘束がないということは十分私も承知しておるんです。ただし、いま私たちが一番問題にしていますのは、前回の鹿児島、宮崎の災害の対策をどうするかというこの席で、一級、二級じゃないんだ、最近はやっぱり中小河川だ、このことが問題になっていますわな。ところが、これは管理は地方都道府県の長が持つんだ、こういうことになっておるわけでしょう。ところが、ほっておいてその災害防止できるかというと、できないから中小河川をどうするかということを議題に乗せて、実際にそれをどうするかということになれば、私は少なくとも河川局がほんとうの実態を知る必要があると思うんですよ、つとめるとおっしゃるけれどもだ。私は今度の河川なんかには、この間の中小河川が問題になったんだから、今度の千葉あたりには局長みずから行けなければ——次官はおいでになったけれども、政府はだれも、局長あたり、次長といいますか、課長といいますか、行ってないじゃないですか。そういう点、予算の処置が悪ければ予算の処置をするとか、実態を見て来て中小河川を論ずるという姿勢がなければ、今後何ぼやったって同じことだと私は思うんですよ。そういう点を案ずるものですから、ほんとにお聞きしておるんであって、どうかひとつその点は、予算の措置がなければないように、あるんならば積極的に調査をみずからして、中小河川というものが、大河川の完備に対して、中小河川に一番無理がいってるんだとか、そういう点のうみを出してもらいたい。それで対策を立てなければ、幾らここで論じても私は価値ないんじゃないかという気がするんですから、老婆心ながら申し上げておきます。
○説明員(川崎精一君) 私が申し上げましたのは、これを全部法定の河川になっておりますので、特に中小河川でも大きいものも、小さいものもいろいろございますけれども、やはりかなり地域に重要だというようなことで、河川法上の河川に取り込みまして、直轄の大河川と同じように、やはりいろいろ改修の促進をはかっているわけでございますが、それ以下の溝河川といいますか、非常に小さい河川があるわけでございます。こういったものについては先ほど申し上げましたように、なかなか目が届きかねるわけでございますが、やっぱり地域の開発状況に応じて、われわれもそういったものに対しても、対策を立てるように努力はいたしたいと思います。そういった点で、私も千葉県は大急ぎで災害の大きいところだけかけ足で回わってきた次第ではございますけれども、先ほどのようなところまで目が届きませんで、非常に申しわけないと思っております。
○須藤五郎君 ほんの一問だけ。農林省の方お待ちのようですから質問しますが、今度千葉に行きまして、千葉の災害は農村の災害が一番大きいと思うんですね。それで見たところ、田畑に山の土砂がくずれて、それがぱっと流れ込んで田畑を埋めているという点が非常に面積的にも大きいと思うんですね。あるいは個人災害だといって、その持ち主だけにまかしておいては、復旧がとてもできないだろうと私は見て帰ったわけですが、それに対して農林省としてどういうふうにもとの田畑に戻すように指導していくのか、どういうふうな対策を持っていらっしゃるか、聞いておきたいと思うのです。
○説明員(住吉勇三君) 今回の千葉県の災害でも、農地災害でございます。非常に大きいように私ども承っております。これは場所場所によりまして非常に違いがございますが、先ほどお話がございましたような河川敷のような地帯でございますと、建設省と打ち合わせをいたしまして、まず河川の法線といいますか、きめていただきまして、こちらの農地を復旧する場合もございますし、またもとの農地に戻す場合が無理な場合には、これを林地にするとか、ほかのものにしまして、生産調整の対象というようなことも考慮されることになっておるわけでございます。そういうような水田以外のものができるというようなこともございます。また、極端にそれをも、その地帯の農家の方がそこで農業を続けられない、先ほど小林委員からお話しのございましたような場合がございましたならば、先ほどの長野県のような例もございます。激甚法等の適用になると、農地災害の場合も相当高率の補助になってまいりますので、個人負担というものは相当軽減されるというようなことにはなりますが、いまお話しになりましたようなケースバイケースで対処してまいりたいと思います。
○須藤五郎君 私の見たところでは、道路の下に田畑がずっとあるわけですね。で、山がくずれて、そこへ山の砂がずっと入ってしまっている。それを取り除けばもとの田畑に戻るのですね。ところがそれを持ち主の農民にだけまかしたのでは、とてもそのどろをとり片づけて、もとの農地に返すことは困難だと思うのですね。どうしても機械力を使うとか、人手を入れるとかしてしないと、どうにもならないように見てとりましたので、その場合に政府はどういう対策をもって当たるか。人手を使うならば、金のほうで財政的な援助をやるとか、また機械力を用いるならば、それを政府等で機械力を入れて手伝ってあげるか、どういう対策でおるのか。人にまかしておいたんじゃ、とてもあの田畑は回復しない。したがって農民の生活が成り立たぬと、こういうことだと思うのです。そこを伺いたいわけです。
○説明員(住吉勇三君) ただいまお話しましたように、暫定法によりましても、そのような場合には高率の補助の適用になるようになっておりますし、さらに激甚法なんかになりますと高率適用になりますので、個人の負担ということは、支払い能力といいますか、負担ができる範囲内で復旧はできるようになるのじゃないかというふうに思います。
○委員長(小柳勇君) それでは、本日の審議は、この程度にとどめます。 散会いたします。 午後六時二十七分散会