予算委員会第三分科会 第3号
- 発言数
- 306 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1971/03/25
会議録
○主査(三木忠雄君) ただいまから予算委員会第三分科会を開会いたします。 分科担当委員の異動について御報告いたします。 本日、杉原一雄君、岩動道行君、斎藤昇君が委員を辞任され、その補欠として鈴木強君、小山邦太郎君、白井勇君がそれぞれ選任されました。 —————————————
○主査(三木忠雄君) 昭和四十六年度総予算中郵政省所管を議題とし、質疑を行ないます。
○白井勇君 郵政大臣に、私、午後の逓信委員会でちょっとお尋ねしようと思いましたけれども、いろいろ御都合があるようでありまして、その機会もないようでありますから、この席をかりまして一言だけひとつ御質問しておきたいと思いますが、放送用衛星の問題なんですが、これは最近は非常に各国ともそれぞれ準備体制に入りまして、私の知っておる限りにおきましては、大体四十八年度を目標にそれぞれ事業化しようというような傾向があるようですね。ところが、日本は、郵政省所管の場合は、私たちの記憶では少なくも四十八年には通信衛星を上げるという計画でおったと思うのですね、ところが、まあ郵政省から科学技術庁に所管が変わりましてからだんだん年ごとにおくれてまいりまして、いまの予定では五十年度にやっと電離層観測衛星ですか、それから五十二年に実用静止通信衛星というものが上がるという姿のようなんですね、そうしますと、もうアメリカにおきましては、御承知のとおりに放送衛星につきましてはたくさんの会社がそれぞれ準備体制に入っておる、教育関係だけのものもあり、あるいは総合用のものもあり、あるいはCATV用のものもある。たくさんの会社がいまそれぞれ具体化を進めておるようですね、カナダにおきましても四十八年ということを目安にしましてやっておる、アメリカにおきましては、本土だけじゃなしにインドにおきましても教育用の衛星を上げている。欧州につきましても、御承知のとおりにそれぞれ、放送連合でありますか、あそこのほかに、またフランス、あるいは西ドイツと手を組みまして、四十八年に上げようという計画があるわけですね。それに御承知のとおりに、モルニや系統で十六も上げているわけですね。それぞれ実用化しているわけです。日本だけが、これだけ放送事業というものが全体的に普及し、また成績をあげておりながら、放送衛星だけにつきまして、非常に手おくれになっておるかっこうになっているのじゃないかと思いますね。しかも、私聞きますと、ITVの会合がこの六月にあるそうです。そこで議題となるものは、いわゆる放送衛星の経営やら、あるいはそれに関連いたしました周波の問題も取り上らげれるのじゃないか、こういうような話を聞いておるのですけれども、そうなってまいりますと、この姿は非常に損をするようなかっこうになりはしないかということを私は懸念するのです。ですから郵政省におきまして、これにどういうような体制で取り組んでいくのか。ことに六月のITUの会合を前にいたしまして、具体的にどういう考え方で取り組んでいくのか、そこらあたりからお伺いしたいと思うのです。 いま、最近カナダ方式というのがはやりますね。カナダというのは自分の力で上げるということじゃないのですね。テレサットカナダというような会社ができて、たまはフューズ会社がつくって、打ち上げはNASAがやる。こういうことで、自力だけで全部やるわけじゃない。ああいうカナダ方式というものも考える必要があるのじゃないか。日本は、たまは皆さんの力によっていまでもできておる。ただ、打ち上げ能力だけですからね。そうしますと、将来の放送衛星の周波数その他の面から見まして、むしろ急いで、やっぱり四十八年というものを目やすにしまして、そういう衛星を何らかのかっこうで、カナダ方式そのままでなくてもいいかもしれませんけれども、そういう衛星を打ち上げざるを得ないのじゃないかという感じを持つのですが、そこらあたり、郵政省でどういうふうな考えで取り組んで、どういう対策をとっておられるのか、お尋ねしたいと思います。
○国務大臣(井出一太郎君) おっしゃるように、衛星打ち上げの問題は、諸般の事情がございまして、三年ばかりおくれておるという点は御指摘のとおりであります。これには、たとえば衛星のほうはある程度いける目やすを持っておりますものの、ロケットのほうがこれに伴わない。そこには燃料、固体燃料、液体燃料、こういった問題もあるわけでございまして、まあ昨年来、科学技術庁のほうから協議を受けてまいっておるのでありますが、終局的に見ますと、いま開発をしておるもので将来までずっといけるかどうか、この際思い切って変えるほうが、長期展望すれば得策である、こういうふうなことで、私のほうも了解を与えておるのでございます。しかし、おっしゃるように、各国の衛星に関する関心ないしはそれの実現性というものでたいへん進捗しておる時期でございますから、こちらとしても、このままのんびりしておっていいものとは思われません。したがいまして、いまおっしゃるような方向で、さらにはこの問題を詰めて、御趣旨に沿うような方向にもう少し推進をさせようというふうに思うわけでございます。 なおまた、この六月でございますか、世界無線通信主管庁会議と呼ばれるものが開かれるわけでございまして、これはおっしゃるようにたいへん重要な会議でございます。したがって、郵政省としても係官を当然ここへ派遣する予定でおりますが、その詳細はここに監理官がおりますからお答えをさせます。
○白井勇君 私、ここで詳しいことをお尋ねしようとは思いません。要は、六月のITUの主管庁会議におきまして、そのほかは四十八年を目途にこれだけ進んでいるのに、日本は五十二年ですよという姿のもとにおいて、周波数その他において非常に不利なような立場になりはせぬかという懸念をするのですが、まだこれから二カ月あるわけですから、そこらあたり十分関係方面とも協議をいたしまして、悔いをあとに残さないような態度で臨んでいただきますようにお願いを申し上げて、私、これは飛び入りの質問ですから、終わりたいと思うのです。
○鈴木強君 最初に沖縄にありますVOA放送ですね。先般、委員会のほうで大臣に関連でお尋ねしたのですが、どうも外務省の考え方と、それから郵政省は電波法によって当然おやりになるのですが、これは姿勢の中に若干の私は差があるように思うのです。ここのところ毎日毎日、国会ではそのことを政府にただしておるわけですが、どうもはっきりしない。これは、おそらくアメリカ側がかなり強硬にVOAを存続させようという希望を持っているからだと思いますが、しかし、これは返ってまいりますれば、当然、国内法が適用になるわけですから、ですから、電波法上は外国人に免許権を与えることはできないわけですね、五条がある限りにおいては。したがって、考えられることは、条約締結の際、何かいまのFENですね、FENは米軍がこの免許を取って軍関係、家族のために軍人のために放送しておりますね。これは特別に条約上認めておるわけですから、ああいう形に、条約上何かの形でやるのかどうかということが問題になると思います。もちろん、基本的には去っていただくというのが政府の態度でなければなりませんから、そうすると、たとえば韓国にあの施設を移すということになりますと、一年なりあるいは一年半の間、準備がかかる。したがって、その間やらしてくれということではないかと思うのですけれども、その辺、郵政大臣としてはどういうふうにアメリカの要求というものを受けとめておられるのですか。そうして外務省との間では、どういう基本的態度で日米交渉を進めていこうとされておるのか。こういう点をひとつもう一回聞いておきたいのです、恐縮ですが。
○国務大臣(井出一太郎君) この問題は、ここ数日の間にいろいろな報道が伝わってくるわけであります。これは米国の大使館筋であるとか、あるいはワシントンからの情報であるとかいうふうなものが、新聞等に散見するわけであります。しかし、郵政省といたしましては、これは御指摘のように電波法第五条というものがあります以上は、当然、沖縄が返ってきました暁においては、この電波法が沖縄にまで押し及ぶわけでありますから、そのたてまえをずっと主張をしておるわけであります。問題は、外交交渉でもございますので、私どものほうは外務省に向かってはその態度を堅持すると、こういうことを通告をしておるわけでありまして、具体的接衝は一応外務省ペースでやっておるわけでございまして、いまのところ、まだ結論に達しておるというふうなものではなかろう、こういうふうに了解をしておるわけであります。
○鈴木強君 そうすると、政府の態度として、VOAはとにかく返還と同時と立ち去ってもらいたい、こういう点について一致しておるわけですね。そうして、ただし、暫定的に若干の期間どうするかというところに焦点をしぼって、国内法と条約との関係その他を勘案して折衝している、こういうふうに理解しておいていいのでございますか。
○国務大臣(井出一太郎君) 大体さようなことであろうと思います。
○鈴木強君 それでは電電のほうのことでお尋ねいたしますが、最初に、大臣と私との間で公共企業体はどうあるべきかという論議を若干やったんですが、時間足らずで本格的な論議がまだ済んでおりません。したがって、大臣の考え方が那辺にあるか私もよくつかむことができませんけれども、一つだけきょう伺っておきたいのは、昭和二十七年の八月一日に電電公社というものが国鉄、専売に次いで三つ目の公共企業体として発足したわけです。そのとき、確かに国鉄の財務会計のあり方、予算制度から見ると若干の進展がありました。たとえば赤字は国が従来見るという立場に立っておったんですね、国鉄法から見ると。電電の場合はそれは赤字を見てもらわなくてもよろしいと、そのかわり黒字が出た場合にもこれは一般会計には出しません、これは企業内で使わしていただきます。こういうような点、あるいは公共企業体労働関係法が適用になりまして、労働組合との間には団体交渉権が復活される。そうなりますと、終局的には国会で予算の承認を受けるわけですが、総合された給与の総額の中では、基準内、基準外の移流用というものは総裁にまかせるというような斬新的なところが出てまいりまして、従業員は公共企業体に移行するに際して、不満足ですけれども、そういういい面は評価するとすればできたと思うんです。ところがその結果、国鉄もその翌年の二十八年に電電と同じように会計のあり方を変えたのですがね、そのことが今日また逆に苦しんでいるというような形になっているんですが、電電の場合にはここまで事業が拡充、発展をしてとにかくやってきているわけです。私がきょう聞きたいのは、給与総額の中における基準内外の移流用ですね、これが二十七年八月一日から昭和三十二年ですね、予算の審議までは予算総則上、これは公社総裁に権限があったんです。ところが、三十二年からそれがまた郵政大臣の承認を得るということになったんですね。ですからここいらは最小限度私は公社に自主性を与え、独自性を与えて、そして思い切りやってみるというのが公共企業体のあり方でしょうから、せめてこの点ぐらいは予算総則を変えにゃいいわけですよ、法律事項でもないわけですからね。この点はひとつ大臣としてもすぐやらなきゃならぬ。しかも、やりやすいものですから、何とか御協力いただいてそういう方法がとれないものだろうかと、こういう気がするんですけれども、いかがでしよう。
○国務大臣(井出一太郎君) おかげさまで電電の経理の内容というものは国鉄と比べますると、これは格段の長があるわけでございまして、今日まで事業も非常に順調に発展しておると思います。で、それは一つには技術革新を導入するというふうな機会にも恵まれましたし、そういう好条件のもとにあったのでありまするが、同時に、経営陣、労使一体非常な努力をしたことも評価をしておるわけであります。そこで公企業であります以上は、もう少し弾力的な予算の運用ができるべきだと、こういうお示しでございますが、私も、その点はあまりにきつく締めておったんでは、これは創意くふうの生まれる余地も少ないと、こういうことでございまして、現在、たてまえはおっしゃるように規制があるとしましても、運営にあたりましてはそう窮屈なことではなくてやってまいったものと思うんでございます。したがいまして、方向としては鈴木さんおっしゃるところと私決して違ってはおらぬ、こういう考え方に立っておるんであります。
○鈴木強君 この法律審議の際に、私もまだ国会におりませんでしたけれども、ずっと国会で傍聴いたしました。それで当時、与野党とも何とかして自主性と独自性を与えた公共企業体にしたいと、従来の国鉄、専売の経験に徴しても斬新的なものをやりたいという議論が沸騰しまして、かなり条文を修正していただいたのですが、そのときに、実は給与総額には給与予備費的なものを置いて、それを七%にするか、五%にするか、いろいろ論は折衝の中で出たんですけれども、最終的にそれが実らなかったという経緯もありまして、今日考えてみると、国家公務員の場合、あるいは三公社の場合にはすでに政府の予備費の中に〇・五なり六なり、七なり、給与の予備費的なものを組んでまいりましたが、そういう先を見越した論議を、実は与野党とも真剣にやっていただいて私も非常に感心をしたことがあるのですけれども、それだけに、実際に大臣おっしゃるように、あたたかい御配慮をいただくとすれば、むしろ制度的にも予算総則というものを変更すればいいわけですから、大蔵大臣ともよく御相談いただいて、手続的にもそれが可能な方向にぜひ一段のひとつ御配慮をいただきたいと思います。もう一回、ひとつ大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(井出一太郎君) おっしゃるような方向において努力をいたしたいと思います。
○鈴木強君 公社の総裁に伺いますが、今度改定七カ年計画というものを策定されたわけですね。これは従来、われわれはその内容を見せてもらいました、国会は。ところが、何か従来の既定の四カ年計画と、それからいうならば五ヵ年計画をくっつけて、後半の二年と五ヵ年計画をくっつけ、七カ年計画にしたようなふうにとれるわけです。総体としての加入者電話の増設個数とか、あるいは公衆電話の増設個数その他建設資金、所要資金に至るまで、一つの長期計画として。フランはあるわけですね。ところが、実際に四十七年を境にして四十八年以降五十二年までと、従来の五ヵ年計画の残り六、七と切り離したようなかっこうでいろいろと論議がやられているように思うのですけれども、この辺はどうしてそう切り離さなきゃならぬのですか。一つの長期構想として改定七カ年計画というものを策定したものとすれば、これはおそらく政府の御了解も、大臣にしていただいているわけですね。だからして、まとめて話ができないものなんでしょうか。この辺はどうしてそういうふうに何か区別をするような感じを受けるんですけれども、そうじゃないのでしょうか。この辺をちょっと説明していただいて、それから次の質問に移りたいと思う。
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。 七カ年計画をいま改定七カ年計画とおっしゃいましたが「改定」じゃなくて、七カ年計画なんでございます。現在、進めておりますのが第四次五ヵ年計画でありまして、四十六年度がちょうどその第四年目に当たっております。それから、四十七年がその第四次五ヵ年計画の最後の年に当たっております。ところで、この第四次五ヵ年計画の中では、加入電話を九百三十万つけるということにしておりましたが、それを四十五年度の予算編成の時点におきまして改定いたしまして。百万プラスをいたしました。これは、非常に積滞が多い、その積滞をなるべく早く解消したいということで、加入電話を百万プラスして一千三十万つけるというふうに改定いたしました。この計画は、現在、進めておるわけなんでございますが、一方におきまして、われわれとして積滞解消という問題が公社として非常に重要な問題でありますので、これをいつの時点においてやるべきかということを考えまして、結局これを五十二年度末の時点においてぜひやりたいということであります。 ところで、ではなぜ第五次五ヵ年計画という形にしないかという御質問に関連すると思うのでありますが、第五次五ヵ年計画というものをつくる時点は、来年の七月か八月の時点に実はしたいと思うのでありまして、といいますのは、技術革新の速度もいろいろありますし、それからまた、政府がおつくりになりましたいわゆる新経済社会発展計画というものの中におきましても、昭和五十年度までしか国の経済成長というようなものも予想も出ていない。したがって、われわれといたしましては、その五十一年、五十二年に対しましては、国のそういう経済成長の計画等がないのでございますけれども、それを、過去のものを延長いたしまして公社としてつくったのが七カ年計画でございます。したがって、四十六年、四十七年の二年は非常にこまかく、それから、四十八年から五十二年まではどちらかというと、展望といいますか、構想というものを主体にしてつくっておる。こういうふうにして分けておいたほうがかえって実際的ではないか。あまりに先のことまで詳しくきめてしまいますと、あとそれをしばしば修正しなければならないというよりも、むしろ昭和四十七年の八月の時点で残りの五年をもう少し詳しくつくるというふうに分けてみたわけであります。しかし、構想とか展望という意味におきましては、この七カ年計画というものは一貫しておる、こういうふうに理解していただきたいと思います。
○鈴木強君 そうだとするならば、あえて私は七カ年計画という打ち出し方をしなくてもいいじゃないですか。これは従来四十七年末に申し込めばすぐつく電話、どこへもすぐ通ずる電話、こういう目標を置いてやられたわけですね。それが、実際問題として日本経済の非常な発展によって申し込みがふえてきて積滞もふえてきた。したがって、第四次ではもう無理なんだ、もう一つ第五次五ヵ年計画というものを策定して、五十二年末に当初考えた四十七年末の状況をつくりたい、こういうことでしょう。だから私は、そういう意味ならば、何も七カ年計画と銘を打つことはないのであって、むしろ第五次五ヵ年計画で第四次長期計画を国民に示したらいいんじゃないですか。それを、どうしてそれでは七カ年計画というものに変えたのですか。七カ年計画であれば「改定」じゃないですか。これはやはりそうすると、第四次五ヵ年計画というのは三カ年で、第五次五ヵ年計画は七カ年ということになるわけですか。そうすると、私が言ったように、そうだとすれば、四十六年から七カ年間の展望というものをまとめて国民の前に一応明らかにして、展望というものをですね、それはその間に経済変動なり社会発展計画の修正があれば、当然またそれは修正されると思うのですけれども、七カ年にしたという趣旨はどういうことなんですか。そして七カ年は今度第何次と呼ぶのですか。
○説明員(米澤滋君) これは、何といいますか、計画の構想というものは相当先まであっていいんじゃないか、しかし、中身としてがっちり固めていくのは、あまり先をやりますと非常に狂うので、おのずからそこに精粗といいますか、マクロ的にあるいはミクロ的の差を求めたということでありまして、正確にいいますと、現在は第四次五ヵ年計画の修正、第四次五ヵ年計画を進めておるということをしばしば申し上げたのでありまして、しかし、では次の第五次はどうだということは必ず出てまいるわけでありまして、したがって、第五次五ヵ年計画の末における一つの構想というか展望というものを明らかにして、その中で出てくる問題をやっておるというふうにしたわけであります。といいますのは、たとえば現在郵政大臣にお願いいたしましてこの国会に提出されております公衆電気通信法の改正に関する、たとえば電報の事業の近代化であるとか、あるいは広域時分制の問題であるとか、その他の問題にいたしましても、これはやはり公社の二カ年だけの第四次五ヵ年計画だけを対象にするというだけでは期間があまりに短か過ぎますので、少なくとも次の第五次五ヵ年計画の展望を含めたものでやはり御説明したほうがいいのではないかというふうに考えた次第でありまして、端的にいいまして、二年プラス五年ということでこの点は前々から考えておるのでありまして、その展望というか方針というものを七カ年ということで打ち出しておる、こういうことであります。
○鈴木強君 少しややこしいわけでして、四十八年以降五年間の展望を私は明らかにすべきであるし、もっと先まで日本の情報化社会の中で電信電話事業というものがどうなっていくかという展望を示していただくことはけっこうなことですから、だから、それでいいのですが、従来第一次、第二次、第三次と長期計画をやってまいったわけでして、そのときにも、たとえば第三次長期計画の中途において第四次というものを展望しそれを明らかにしていくという方法だったのですね。今度それをあえて七カ年計画というふうにしなくても中身は同じじゃないですか。だから、結局は既定の第四次五ヵ年計画に千三十万をとられているわけですよ。そして「七カ年」と言っているのだけれども、実際の中身は第四次五ヵ年計画の中身で進んでいる。第五次の四十八年以降というものはまた違ったベースでやっているのだが、途中で三年、四年あとくっつけてしまったということだけの話です。だから、これはどっちでもいいと言えばいいことですよ。いままで四次まで五年、五年と来たわけですが、第四次は三カ年計画、それから今度の七カ年計画は総裁何と呼ぶのですか。第五次七カ年計画と呼ぶのですか。第四次は中途半端でしょう。第四次三カ年計画、今度は第五次七カ年計画となるのですか。そうでなくて、何もつけなくて七カ年計画となるのですか。
○説明員(米澤滋君) この点は御理解のいいように、やはり国民の皆さんに理解していただきたいということでやったわけでありますが、事務的な形としましては現在第四次五ヵ年計画を進めておって、四十八年から五十二年の第五次五ヵ年計画を四十七年の八月の時点でつくる、こういうふうに事務的には考えておるわけでありますが、それは現在の時点で一体五次の終わりのときにどういう問題が起こるかという展望といいますか構想というものをやはり明らかにしなければならぬということで、長期計画としてこういうものを打ち出している。ですから、事務的には第五次五ヵ年計画というものは、また四十七年八月の時点一ではっきりしたものをつくるというふうに考えておる次第であります。
○鈴木強君 ですから、これはちょっと適切でないですね。そういう展望を示したのであって、計画自体は第四次五ヵ年計画として進んでいるわけですね。やがて第五次にいくわけなんだが、ただ四次の段階であとの七カ年ではこうやるのだということを言っているわけですね。ですから、ちょっと使い分けが私たちも困るわけですよ。ですから、第四次五ヵ年計画、いま総裁のおっしゃるように、四十七年までが第四次だとすれば、これはあとは第五次五ヵ年計画ですよね。ただし表向き七カ年というものを出したのだ、こう理解すればいいわけですね。中身は、だから従来と変わらないのですね。
○説明員(米澤滋君) 大体そういうことで御理解願いたいと思うのです。
○鈴木強君 ちょっとこれは私ども聞かれましてもなかなか説明がつかぬのですよ。これはどうして従来三回もやってきて、五ヵ年計画というものを、中途で長期展望を出しながらやってきたのに、今度どうして七カ年計画と呼ぶのかという、そういう点がちょっと理解できなかったものですから、国民にかわって聞いたわけですが、大体わかりました。 それから、総裁が言われておったいわゆる第五次五ヵ年計画の段階でまたいろいろ政府の方針も変わってくるかもしれない、そのとおりですね。新経済社会発展計画は三年後にもう一回手直しすることになっておりますから、その時期が来年、四十七年ですね。したがってそのときにどういうような指標が出てくるか。既定のこれこそ改定した五ヵ年計画、また改定するわけですから、それによって第五次の五ヵ年計画の中身が変わってくるかもしれないし、それから、沖縄の返還に対する問題が来年ぐらいになりますと、かなり自動化の面はおくれているようですけれども、しかし当初ですからね、相当金をつぎ込んでいただかないと、おくれている沖縄の通信を日本のレベルまで引き上げることができないと思いますから、そういう意味では相当かかるんで、その点はまだいまの現行七カ年と皆さんが言っておる中には、沖縄の今後の復興対策、そういうものは、入っていないわけですね。そうすると、そういうものも入れて、しっかりしたものを来年の七月ごろまでにですか、きめたいと、こういうふうに理解をしてよろしいのですか。
○説明員(米澤滋君) 来年の七、八月ぐらいの時点までにきめたいと考えております。
○鈴木強君 いまのは沖縄のやつも入れてですね。
○説明員(米澤滋君) 入れてです。
○鈴木強君 きのう——おとといですか、沖縄復帰の第二次要綱というものが決定されました。それで、この中に郵便、電信電話、国際電信電話、こういうものを含めて、すべて日米間に最終的に決着を見たというふうに理解をしていいんですか。
○国務大臣(井出一太郎君) 「決着を見た」という御表現でしたが、まだ、これは煮詰めるための作業というものは残っておると思います。たとえば、まあきのうの閣議では、沖縄の電電公社、あるいは沖縄放送協会、これらの人員といいましょうか従事者を引き継くという点は文書の上に表現が出ておりますが、たとえば債権債務をどういうふうにバランスをつくって処理をするかというふうな問題はなお今後に残っておると、こう思っております。
○鈴木強君 ひとつ、国際電信電話の場合、これは、いまの国際電信電話株式会社が引き継ぐようになるわけですか。
○国務大臣(井出一太郎君) そういうことに理解をいたしております。
○鈴木強君 その判断をされるときに基礎になった考え方についてちょっとお伺いしておきたいのですが、おそらくまあ沖縄でいま扱っている国際電信電報電話というのは、軍人さんとかその家族、あるいは関係の商社の方——アメリカのですね。——そういう方が使っておられるので、かなり東京、大阪、名古屋、横浜に次ぐぐらい国際通信があるそうですね。しかし、これが返還後一体どういう状態になっていくかということは、これはなかなかむずかしいと思うんですね。したがって、まあ極端にいえば、一年なら一年間はよかったけれど、来年——四十七年ですね、四十八年の段階になったら、まあ全く国際電報電話の扱い回数が減ってしまうと、人をかかえて採算に乗らないということが想定されるわけですね。ですから、もしはっきりもう返還と同時に引き揚げていって、扱い回数が、日本の仙台とか福岡とか札幌とか、そういうふうなところと同じようなものになれば、これは電電公社のほうに委託をしてやってもらうという方法がとれていいわけですから、もしそういう最悪の状態であればいまやっちゃったほうがいいように思うんですが、しかし、現実にはそこに働いている職員の感情として、国際電電株式会社のほうに行きたいという人もおるでしょうね。そういう長期の展望を見ると、この際、むしろ電電公社のほうに引き取ったほうがいいという方もおられるかもしれません。ですから私は、ここで簡単に結論は出ませんので、こうしたらいいということを私は申し上げませんが、実際にはそういうことがあると思うんですよ。ですから、政府が国際電電会社にとりあえず移管することをおきめになる際は、そこいらの長期の見通しをどういうふうにお立てになってきめられたのか。かりに私の言うような不安があるとすれば、その際は、当然全職員の方々を電電公社のほうに吸収していくというような、裏に一つのはっきりしたものでもないと、非常に受け入れに対して不安をみんな感ずるんだと思うんですね。ですから、そこいらは閣議でやったか、あるいは郵政省の段階でもちろんおやりになっていると思うんですけれども、どんなふうに判断をされ、煮詰めた話をされたんでしょうかね。それをお伺いいたしたい。
○国務大臣(井出一太郎君) 先般、沖縄から電電公社の総裁である新里という人が東京に見えました。そして話し合いをしたことがございますし、それからまた、国際電電の首脳者ともこの問題について話し合いをしたこともございます。そういうことで、私の認識しておるところでは、非常に急激に事業分量が復帰を境にしてガタッと落ちるというようなほどでもない、こういうことでございますので、この面は、向こうは一体でありまするものを、国内的には電電公社とKDD両面で受け入れて措置をするのが一番妥当であろうという判断に基づいておるわけであります。しかし、一方また、ここに働く人々の気持ち、感情、こういうものも私の耳に伝わってきてはおります。でございますから、これは少し経過を見させていただいて、その実情に応じて、適切にやっていくことが必要ではないか、こう考えております。
○鈴木強君 そうすると、いまのおっしゃることは、とにかく返還と同時に、国際電信電話関係の仕事は国際電信電話会社のほうに移管をするんですね。そうして、そのあと様子を見てということですか、これは。もし引き揚げちゃえば、あとは様子を見るも何もない。減れば、あとは復員するわけにいかぬでしょう。したがって、電電公社が引き受けざるを得ないかっこうになると思うんですね。それはそういうふうになるわけですね。
○国務大臣(井出一太郎君) 長期展望をしますと、あるいは沖縄の国際電気通信の関係というものは、現状よりは減るであろう、こういう予測はできます。しかし、私のいまキャッチしておる情報は、一年にしてガタッと落ちるようなことはあるまいという基礎に立ちまして、当面は両立てでいこう、そして、その後の事態というものはまだちょっとつかみかねるものですから、そのときはその情勢に応じて判断しよう、こういう考え方でございます。
○鈴木強君 私もいろいろ意見を聞いたんですけれども、大臣にも、率直に言って、申し上げませんでした、私は。というのは、かつて日本の場合も国際電信電話株式会社が昭和三十八年の四月一日に設立されたときに、これはもうたいへんな内部に問題がありましてね、苦しんだことを私は経験しているんですよ。だから、国際に進みたいという人、あるいは公社に行きたいという人、いろいろありますね。ありますけれども、その意思決定を最大公約数でやるといっても、これはなかなかむずかしい点もありますし、うっかり話もできないような状態です。ですから、率直にあなたに、まあ陳情というか、お話をする機会は私はむしろしなかったんですけれどもね、非常にそれだけにむずかしいです。ただ、言えることは、一たん国際会社に移行した以上は、今後、こういうふうな問題、事態の中で、どういう事態が起きるかわからないが、少なくとも首をきるわけにはいきませんよ、これは。したがって、どんな苦労をしたって、電電公社がこれは受け入れなければならない。その程度の保証をちゃんとやっておかなければ、これは政府としても無責任だと思いますよ。だから、そのことだけ私はあなたにこの機会に申し上げておきますから、考え方があったら言ってください。
○国務大臣(井出一太郎君) 現段階では私は先ほど御答弁申し上げたように考えておるんですが、いまの鈴木さんの、まあ非常に深い洞察のもとにお述べになりました点は、よく私も留意をしつつまいりたいと思います。
○鈴木強君 で、総裁、今度は七カ年計画の中で新たにサービスを開始しようとする種類ですかね、どういうものをサービス開始しようとしてるのか、それを教えてくださいませんか。
○説明員(浦川親直君) 最近サービスを始めましたものを含めまして申し上げますと、短縮ダイヤルというのが一つでございます。それから通話中着信サービス。伝言電話——これは一種の留守番電話でございます。それから自動料金の表示、これはいわゆる従来可視式のもの等を自動料金表示と呼んでおります。これは料金が何通話、どのぐらいかけたというのが目で見れる度数計で表示するようになっておるものでございます。これは主としてPBXを対象としております。それから、同じく自動料金通知機で可聴式のものがございます。これは、ある通話をいたしまして、その結果幾らというのが音声で返ってくるものでございます。それから小型電話機、これは現在の電話機よりも小さい電話機でございます。それから小規模ボタン電話、これは主として宅内用のボタン——家庭用のボタン電話、局線一回線用のボタン電話でございます。それから、すでにサービスを開始しました騒音用加入電話、これはうるさいところで使える送受器を持ったものでございます。それから身体障害者用電話、これは盲人用のものを四十五年度に実施いたしました。将来難聴者用のものも開発する予定でございます。以上は大体加入電話を対象としたものでございますが、公衆電話を対象といたしまして、百円硬貨の使用できます普通公衆電話。それから無人用委託公衆電話、これは赤電話で店頭に夜も出せて置けるというものでございます。それから自即式の特殊簡易公衆電話、これはいわゆるピンク電話を自動即時用にも使えるというものでございます。それから移動体を対象とするサービスといたしまして、周波数の割り当てがございますれば自動車電話をやりたい。それから、これも周波数の割り当てが必要でございますが、構内に移動できる携帯用の電話。それから家庭内で使える微弱電波をもって使用いたしますところの無紐電話。それから現在すでにやっておりますポケットベル、無線呼び出し、これを拡充してまいりたい。それから、これも四十四年度からやっております高速道路等の道路通信。それから次にデータ通信でございますが、これも今国会に本サービスとして法案として提出されておりますもの、これをさらに実施していきたいということでございます。それから次に画像通信でございますが、これは高速の模写伝送、すでに十二KCのものは長野市役所等において四十五年度から実施しておりますが、これの拡充をはかってまいる。次に映像伝送、これは四十五年に福井銀行、外務省で一部実施しておりますが、これをさらに進めたい。それからテレビ電話、これを七カ年間中に一部実施していきたいということでございます。それからあと加入ファックス、あるいは手書電送、これはいわゆるロングハンドとも称されております。それから心電図伝送、大体以上のような新規サービスを実施する予定をしております。
○鈴木強君 飛行機との間に電話ができるような方法はとれないものかどうか。 それからもう一つは、いま新幹線だけついておりますね、東海道の。列車電話というのですか、ああいうのを、たとえば中央線とか東北線とか、地方幹線にまでつけるということは、技術的にはもちろん可能なことでしょうけれども、そういう予定はないのですか、この七カ年計画には。
○説明員(浦川親直君) 列車公衆電話につきましては、御存じのように東海道新幹線とそれから近鉄に一部実施しております。さらに山陽新幹線が開始されますと、この区間についても列車電話の提供ということが考えられますので、これは検討する予定にしておりますが、現在のところ、それ以外のところにつきましては計画をしておりませんが、そういう要請がございますればまた検討いたしたいと思います。 それから飛行機に対する電話、公衆電話サービスでございますが、飛行機は非常にスピードが早くなってまいりまして、はたしてそういう要求が出てまいりますかどうか、いろいろ検討をしなければならない問題でございますので、現在はちょっと予定には入れておりません。列車電話にいたしましても、飛行機につきましても、国鉄あるいは航空会社というような関係もございますので、関係機関と今後打ち合わせてまいりたいと思います。
○鈴木強君 技術的には飛行機の場合は可能ですか。
○説明員(浦川親直君) これは私どもで答えるべきかどうかわかりませんが、現在外国航路等につきましては、インテルサットの静止衛星を使って、こういう移動体の船とかあるいは飛行機とかいうようなものに対するサービスを提供する実験が進められておるように聞いておりますが、まあそのほかのいろいろな地上局との一般の無線でございますね、インテルサットを使わない一般の無線によってももちろん技術的には可能なことではございます。
○鈴木強君 これは確かに航空会社とかあるいは国鉄あるいは民鉄との関係で、場所の問題もありますから、列車構造上そういうところをつくってもらわないとできないわけですから、にわかにということは私もできないと思いますが、しかし、国民の立場から見ると、あれは便利ですね。しかし、トンネルの多い、たとえば中央線なんかになりますと、特別のアンテナをトンネルごとにつけないと通話が不可能になると思いますね、そういう点では費用もかかると思いますけれども、これは電電公社はそういうサービスを提供する立場にある公企体ですから、国鉄も公企体でもあるし、今後ともできるだけ新しい列車等をつくる場合、幾つもは要らぬでしょうから、そういうときにはひとつよく打ち合わせをしていただいて、できるところから早目にそういうサービスが提供できるようにやってほしいと思うんです。航空会社についてもしかり。その点はあまり受け身のような形でなくて、一歩前進する形で話がしてもらえないでしょうかね。
○説明員(浦川親直君) 今後十分検討さして関係機関とも打ち合わせてまいりたいと存じます。
○鈴木強君 それから、非常にスペースを取らない、高能率な電子交換機というものが開発されておると思いますが、これを実際に実用化するというのは、もう遠い将来じゃないと思うのですけれどもね。その。プログラムはどんなふうになっておりますか。
○説明員(浦川親直君) 電子交換機につきましては、すでに御承知かとも思いますが、牛込電話局におきまして現場試験をすでに継続しております。さらに昨年八月に霞ケ関電話局に入れまして、ことしの四十六年の十二月ごろ、おそらくこれはでき上がると思いますけれども、これで一応試験を開始し、さらに四十六年度におきまして五局、四十七年度におきまして十二局というような数を予定しておりまして、逐次電子交換機の導入を拡大してまいりたい、こういうような計画にしております。
○鈴木強君 この電子交換機は、どこの会社がこれをつくるようになってるんですか。
○説明員(浦川親直君) これは現在、日本電気、沖電気、日立、富士通、この四社で製作をすることになっております。
○鈴木強君 それで最終的に、この電子交換機に七カ年計画中、まあ電話加入者数にしてどのくらいが電子交換機に切りかわるような予定になってますか。
○説明員(浦川親直君) 電子交換機は、先ほど申し上げましたが、これらの局につきまして十分商用試験をやりまして、導入方針を今後決定してまいりたいと思いますので、現在の時点におきましては、これをどのくらいまあ七カ年の間に導入していくかというようなところはまだきめておりません。つまり現在の時点ではわからないというところが実情でございます。
○鈴木強君 四十六年度五局を試験的にやるわけですし、四十七年の十二局と合わせて十七局ですか、その結果をいつごろにまとめて、そうすると具体的な計画はいつごろになりますか。
○説明員(浦川親直君) 大体第五次五ヵ年計画を作成する時点におきまして明らかにできるのではないかというふうに現在考えております。
○鈴木強君 そうすると、来年の六月、七月——七、八月ごろということですね。それじゃまあ、そのときに内容をお聞きすることにします。 それから世界の各国に日本からダイヤルで電話ができるというのは、七カ年計画のいつごろからできるのですか。もう相手方からこちらにダイヤルでかかるのは、西ドイツはボンからやっていますね。逆に日本から外へ、世界各国にダイヤルでかかるような御計画はどういうふうになっていますか。
○説明員(三宅正男君) 国際電話のことでございますので、外国との間の接続の問題、主として国際電信電話会社のほうで計画をすることになっております。ただ、私ども電電公社の設備を使いまして、そこから発信するということで、国内の交換機にもそれの可能な機能をつけなきゃならないということになります。現在いろいろKDD側とも打ち合わせをやっておりますけれども、この国際自即と申しますか、これの発信交換機としては、公社の現在使っておりますストロージャーあるいはクロスバー交換機じゃ、その点ちょっと機能的に不足でございます。電子交換機の導入された局所から次第に始めていくということになると考えております。
○鈴木強君 それから、その全体の実際にやれる時期というのはどの時期なんですか。
○説明員(三宅正男君) 公社の電子交換機が実際に動き出しますのは、先ほど計画局長申しましたように、霞ケ関に入っておりますのが明年、それからその後の東京で申しますと銀座、淀橋等のものが動きますのが四十七年度末になると思いますので、大体その時期にならないとできないのじゃないか、こう考えております。
○鈴木強君 これは監理官あれですか、そういう話、国際電電と諸外国との間にお話が進んでおると思いますが、もちろん、これは公社のダイヤルからいくわけですから、公社は全く不離一体でなければならぬと思います。そういう状況はどんなですか、おわかりでしたら教えてください。
○政府委員(牧野康夫君) お答えいたします。 電話が普及してまいりまして、世界的にダイヤルで自動的につながっていくことは、世界的趨勢にこれからなってまいると思います。これが実現のために、技術的な面は電子交換機の導入によってだんだんやりやすくなる。現在の機械でもできないことはないけれども、非常に高価で複雑になるだけでございますので、電子交換機を導入することになります。現在アメリカのニューヨーク、マンハッタン地区の一部の電話局では、それが可能になってきておりまして、その一部の局から東京ばかりでなく、日本の各自動即時でつながるところに対しては、これが直接入れることになって実施しております。先般ドイツのボンとの間の通話につきましては、これはアメリカ経由で入ってくるように、これを実施できるようになったわけでございまして、これはいずれも日本着信の電話でございまして、日本の発信は、ただいま電電公社のほうから御説明ございましたように、日本の設備が整うことが必要でございます。そこにおける最大の一つの問題点は、発信した人がだれであって、何時何分かけて、どういうふうに相手にかかったかということが記録されなければならない。そうでなければならない。現在の電話というのは、それが記録されていないわけです。それを完全に記録するためには、千五百万の加入者を全部瞬間的にあらゆるコールを、呼びを記録することはたいへんなことでございます。ですから最初は一部から導入し始めて、逐次普及されていくという方法になろうと思います。しかしながら、国際通信というものはわりかた限られた方がお使になっていらっしゃるという状況も一方にございますので、ある特定の方に、そういう使用頻度の高い方、月にして二十度以上、そういうふうにお使いになる方だけしぼってやれば、わりかた早く導入できるのではないかということで、国際電電と電電公社との話し合いを進める中に、われわれもその間に立って計画を推進している次第でございます。
○鈴木強君 これはダイヤル化することは国民が望んでいることですから、技術的に可能であれば、ぜひそれを促進していただきたい。わが国から直接ニューヨークなりどこでも呼べるようにすれば、どんなにかいいと思いますが、いまボンで始めたのは、そうするとヨーロッパからアメリカへは無線ですか、そうしてアメリカから日本には太平洋海底同軸ケーブルでしょうか、ルートはどうなっていますか。
○政府委員(牧野康夫君) ルートは現在のは海底ケーブルと衛星とが併用されていると思います。どちらも規格あるいは品質としては同等でございますので、両方が共用されていると思います。
○鈴木強君 わかりました、その点は。 七カ年計画の中で、加入電話の増設は千九百七十万でございますか。
○説明員(米澤滋君) そうです。
○鈴木強君 公衆電話は幾つつくのですか。
○説明員(浦川親直君) 公衆電話の増設は二十八万個予定しております。
○鈴木強君 二十八万個のうち、ボックス電話はどのくらいつくるものでしょうか。
○説明員(浦川親直君) 青電話は、そのうち大体一割程度と御了解願いたいと思います。
○鈴木強君 二万八千ですか。
○説明員(浦川親直君) はい。
○鈴木強君 ピンク電話というのはどのくらいでございますか。
○説明員(浦川親直君) ピンク電話はこの中に入れてございません。
○鈴木強君 そうすると、それは何個ですか、ピンク電話は。
○説明員(浦川親直君) いわゆる青電話と赤電話でございます。
○鈴木強君 だから、ピンク電話は幾つですか。二十八万の中に入ってないことはわかった。
○説明員(浦川親直君) ちょっとピンク電話の数、手元に資料ございませんので、後刻お知らせいたしたいと思います。
○鈴木強君 それはけっこうです。 それからさっきお話の中に、公衆電話で十時以降、夜でも深夜でもかけれるような公衆電電をつくると言いましたね。そういうものは二十八万個のうちでどのぐらいつける予定ですか。
○説明員(浦川親直君) ちょっといま資料がございませんので、後刻お知らせいたしたいと思います。
○鈴木強君 特に御苦労していただいて赤電話をどんどんふやしていただいているのですけれども、たとえば店頭にある電話ですね。委託公衆というのですか、それは、たしか駅の構内なんかにあるのは、これは鉄道弘済会のほうとタイアップしてやっていらっしゃるのでしょうが、ああいうのは十時過ぎごろになるともう職員がいなくなっちゃうのですね。ですからせんだっても三月四日の新聞にも「サービス忘れた駅の赤電話」というので、十時ごろには店じまいというのが報道されているのですけれども、弘済会のほうでは十時以降女子なんか使うと深夜勤務になるものですからお断わり、国鉄のほうも、まあ場所の関係がありますから、できればつけないでほしいというようなことがあるかもしれませんけれども、これはちょっと私は見当違いの考え方だと思うんですよね。公社としては電話をサービスする責任があるわけですね、義務があるわけですね。ですから、何とかくふうをして——構内を借りなければならぬ、駅につける場合に、国鉄や私鉄の。そういう努力をして、駅のほうに御迷惑のかからないような方法で赤電話をつけるということではできないものでしょうか。ずっと深夜なんか持っていかれないように鉄の鎖をつけてとれないようにしてある電話機があるが、そういうようなことでもするか、または構内の一部に穴をあけておいて、他の場所から電話機をそこに移動できるようにするかして、改札口の駅員さんから見えるようなところに置けば、盗難の心配もないわけですから、いろいろやり方はあると思うんですよね。ですからもう少し実際に駅には——たとえば大きな駅にはあるだろうなと思って行ってみても、十時以降はなくて話にならぬ、不便するというような、こういう人たちに対してもう少し積極的にやってもらえないものでしょうか。これは方法は私はあると思うんですがね、考えてみれば。
○説明員(遠藤正介君) ハード的な計画とは別に、営業面から申しまして、いま鈴木先生おっしゃいましたように、現在赤電話の中で、約四十万個ございますが、いわゆる駅といわれるもの、私鉄も含めまして、駅についております赤電話はそのうち約一万五千ばかりでございます。そのほかにももちろん御存じのように若干青電話もございますが、それらのものについてはいま御指摘のように夜電話が使えなかったという声を私ども承っておりますし、まあ駅だけでなく、最近の社会情勢から、夜人が集まられるところで夜間電話が使えない、こういう声も聞いております。そこで私どもとしては、これについて、公衆電話全体といたしまして、現在の委託の制度も考え直さなくちゃいけませんし、それから青というものを、たばこ屋に青をつけられないというようなことではなくて、そういう制度面も考え、また御存じのように最近はキャビネットというものをつけまして外へ出す方法も考えるとか、いろいろ営業面から手を打っておりますけれども、それでも不十分でございますので、たとえば終夜営業いたしますガソリンスタンドでございますとか、たとえば駅の中でも終夜営業をするところがだんだんふえておりますので、そういうところへ積極的につけるという方向で、申し上げますと公衆電話全体の考え方なりやり方を再検討して、できるだけ早い機会に御要望にこたえるようにしたい、こう思っております。
○鈴木強君 そうしますと遠藤さん、固定式赤電話というのでございましょうか、せんだって逓信委員会のほうで伺ったら、一年間に公衆電話の料金の盗まれるのが全国で年間三百六十七件、九十四万七千円あるそうですね。悪いのが多くてこういうことをするわけですから、それはそれとして、厳重に警察当局とも打ち合わせをして犯人を逮捕し、そういうことのないようにいろいろなくふうをしていただきたいわけですけれども、そうしますと、いまあなたのおっしゃるのは、たとえば駅の構内の中に場所さえ提供していただければ、ずっと深夜まで使うことができるような電話を設置できると、こういうことでございますね。そうであるとするならば、ひとつ国鉄あるいは弘済会かもしれませんね、あそこはいろいろ協定してやっておりますから、そういうところともう少し打ち合わせをして、一ぺんにはできないでしょうけれども、逐次計画的に全国的にそういう方法で進めていただけば非常に国民はありがたいと思うのですけれども、それは七カ年計画ではどのくらいできますか。主要なところはやはりやってくれますか。
○説明員(遠藤正介君) 七カ年計画の中でという大それたと申しますか、ことを私はいま申し上げておったのではございませんですが、いま申し上げましたように、赤電話を設置をいたしますときに、駅の構内の場所を国鉄からお借りいたしますのですが、これはもういま先生おっしゃいましたように駅の拡張工事がございますとか、あるいは改良工事がございますときに、必ず駅とかけ合って幾らかふやしていただくとか、あるいは新しくいただくということを現在でもやっておりますし、またこれを進めていくつもりでございますが、それ以外に駅の構内——最近の駅の構内にはいろいろ売店ですとか商店街がございます。そういう終夜営業するところに今度、赤でございますね、赤そのものもそういう形のところには委託契約の中身を少し厳重にいたしましてつけていく。必ずしも駅から場所を提供されなくても、あるいはそれ以外の場所でも赤電話が使えるように、これは主として営業面からでございますが、そういう手を打ちまして、一、二年のうちにいま申し上げましたようなことをやりたい、こう思っております。
○鈴木強君 私は、七カ年計画、厳密にいったら第五次五ヵ年計画ですね、の中にある程度計画的に取り入れていただいて、二十八万個をつけるわけでしょう、赤電話を。既設のものもあるわけですから、それを含めて年度計画でどういうふうに切りかえていくかということを、ひとつちゃんと立てていただきたいと思うのですがね。それじゃそれはお願いします。 それから駅のほうはそれでいいですけれども、今度は外ですな。一般の道路、外側のものについてはやはりボックス電話が一番いいと思うのですけれども、さっきお話しのようなボックス電話でなくても盗難の心配のないようなものが改良されたとすれば、それもあわせてひとつこの二十八万個の増設の場合と既設の電話について、どういう御方針でやられるか。ボックス電話というのは、ボックスを一つつくるのにいまどのくらい金がかかるのですかね。
○説明員(三宅正男君) ボックス電話は非常に金がかかりまして、一個当たり約三十万円前後かかっておると存じます。ちょっと詳しい数字は私手持ちございませんので、おおよそでおそれ入りますけれども。
○鈴木強君 それで、それをどういうふうにしてくれますか。
○説明員(浦川親直君) ボックス公衆電話につきましては、大体私どものほうといたしまして、一応の目安といいますか、たとえば六大都市でいきますと、道路二百五十メートルくらいというような大体の目安をつけておりまして、もちろんこれは場所の状況に応じまして設置をいたします。それからまた道路管理者等との問題もございまして、私どものほうがつけたいという意思がありましても、なかなか許可されないというようなことがございまして、まあ実際には各現場におきまして、それぞれ実情に応じてつけるということにしております。
○鈴木強君 国道の場合、歩道橋がありますね。これは建設省当局が非常に好意的に歩道橋の下を使っていいということになっているでしょう。そういうところはまずつける、ボックスを。そういうふうにしてやっぱり逐次計画的に、これもさっきの駅のやつじゃないですけれども、ぜひ展望をそれこそ明らかにしてくださいよ。むしろこういう大衆に親しまれる身近な電話サービスというものは、どうかすると一生懸命やっておっても軽んじられるような傾向がなきにしもあらずだと思うのですね。ですからその辺はぜひひとつそういう切実に願う国民の声に対応できるようなことをやっていただきたいと思うので、計画局長のほうで、いずれ長期計画をわれわれが論議するときがくると思いますから、それまでには二十八万個のうちボックスは幾つやると、それからまたさっきの特別な装置の公衆電話を幾つやるとか、そういうことをあらかじめつくっておいていただきたいと思いますが、よろしゅうございますね、それは。
○説明員(浦川親直君) 承知いたしました。
○鈴木強君 それからデータ通信のための加入回線網の開放について、公社、郵政省は今回法律案を別途提案をしておるのでありますが、それは委員会におきまして私がまた、この開放については大いに論争をしたいと思っておりますが、ここではその基礎になる点について若干伺っておきたいんですけれども、こういう電電公社の加入者にデータ通信を開放した場合に、電電公社の本来の電信電話回線というものにいささかも機能上支障を来たさないという、これがもう絶対条件だと私は思います。それからあとは、要するに情報、通信の秘密をどうして保持するかという、これはもう絶対的なものがありますね。こういったふうな二つの問題があると思いますが、それらに対しての研究は公社としてどういうふうにいま進められておるのか、そうして自信を持ってその点はだいじょうぶだということで法案を提案されたと思うんですがね。その基礎になる考え方だけちょっと伺っておきたいんです。
○説明員(遠藤正介君) これは法案の中身に入りますので、郵政省からお答えいただいたほうがいいのかもしれませんが、現在の法案に基づきまして私どものほうで考えておりますのは、まずいまおっしゃいましたように、本来の電信電話に絶対に影響を及ぼさないというのが一番の眼目でございますから、そういう意味でデータ通信というものの技術基準を、そういう厳格な計画をつくっていただくことが必要でございます。 それからもう一つは、特に公衆回線につきましては、いろいろ積滞の状況でございますとか、トラフィックの状況によって、必ずしも全部の局で公衆回線の使用契約を結ぶということはできませんので、これはその法文の中にもその規定がございますが、その基準というものをきめていただく、こういうぐあいに準備を進めております。大きな点を申し上げればその二点ではないかと思います。
○鈴木強君 そうすると、もう簡単でいいです。その開放することによって電信電話の機能にいささかなりとも支障があるときには開放はしないと、そういったことですね、簡単に言ったら。
○説明員(遠藤正介君) そういうことになろうかと思います。開放ということばが少しあれでございますけれども、公衆回線使用契約を結ぶという場合の制限を、いま大きく二つ申し上げたわけでございます。
○鈴木強君 私はそれは絶対条件にしてもらいたいですよ、これは。加入回線を開放して、そこにコンピューターを入れて、ある会社がサービスを始める、商売を始める、そのことによってわれわれがいま使っている電話が一秒たりとも話ができないなんということは許せませんよ、絶対に。ですからその辺はもうはっきりしてもらいたいと思うのですね。それからもう一つは、いろいろ最近は情報網が発展しまして、何か新聞にも出ておったんですけれども、たとえば五八一の四四四四というのを番号で呼ぶ場合に、五八一の四四四と呼んでピーッと笛を吹くと向こうのほうに通じて、その中でもって何を話しているか全部聞こえてしまうというのが開発されているという、そんなおそろしいものが。これは日本の一流新聞にちゃんと堂々と地図まで書いてそういうのがあった。そのほかにもありますけれども、そういうすごい諜報網があるわけです。現に電電公社もいっか電柱のところにちょっとしたものを置いて、そのためにだれかがあれは盗聴したことがはっきりしましたが、そういう諜報面において、そういうものができても、それに対するまあ防ぐものだな、ABM——何とかいうロケットをやればABMで防ぐとか、そういう戦争の場合もそうだが、この場合も情報を守るということを考えてやらなければ、開放したけれども何か通信がどんどん漏れてしまったということになったら、これは何のための開放かわからなくなるから、これは情報基本法みたいなものをつくって政府がやらなければうそなんだけれども、そういうこともやらないで、やぶから棒に出してきたんですけれども、その辺が心配ですけれども、予備段階の話です、これは。だから、そういうこともありますから、対応策というものが当然考えられなければああいう法案は出せないと思う。これはそういう技術研究はちゃんとする自信がありますか。
○政府委員(牧野康夫君) お答え申し上げます。 データ通信については、ただいま国会で御審議を賜わっておる次第でございますが、そのデータ通信に関する部面につきましては、ただいま鈴木委員からのお話のとおりでございます。われわれは電信電話のサービスに支障を来たすということは、まあ法律のことばで申し上げますれば、公衆電気通信役務の提供に支障のない範囲だけでこれはやらせるということが趣旨でございます。で、その点はそれを通して公社の実施する部面についても、そのことを徹底して指導してまいりたい、こういうふうに考えております。 それから、この盗聴を主体としてまたいろいろ情報が盗まれるか盗まれないかという技術的な問題につきましては、これはいろいろと電子計算機そのものの技術の中にも、それから回線網の技術の中にも、いまお話のことは私は初めて伺ったんですけれども、そういうことの絶対に起こらぬように、これを防ぐ技術的手段を講じさせなければならないと、さよう考えております。
○鈴木強君 牧野さんは、えらいいつも勉強しているでしょう。ぼくなんかしろうとですけれども、そういうことだけは、新聞切り抜いて勉強するんですよ。もし資料必要ならぼくのところへいらっしやい。
○政府委員(牧野康夫君) 後刻参上いたしまして……。
○鈴木強君 あなた専門的に勉強されているんだから。まあ一つそういうこともほんとうに重大なことですよ。通信の秘密を守るということは絶対でしょう、公社にとっても国民にとっても。ですからせんだってもコンピューターの何か、どこでしたかね、何とかいう本屋。
○政府委員(牧野康夫君) リーダーズダイジェスト。
○鈴木強君 リーダーズダィジェストのあそこのああいうこともありますし、現実問題としてどんどん出ておるわけですよ。だからその辺の技術開発を、これは総裁ね、少しやっぱり公社のほうでもやっていただきたいと思いますよね。そういう研究もふだん特別なところでもつくって、やっぱりデータ本部があるんですし、その一角でもいいですね、特別な組織でもつくって研究するくらいのことをやっていただきませんと、これはおたくの通信研究所というのもあるしするので、どこでもいいです、やるのは。ぜひその策を立てておいてくれませんか。ぼくらそれでないと審議できないんですよ、これは、法案本体が。余計なことを言ったかな。
○説明員(米澤滋君) ただいま御意見ございましたが、公社としまして電信電話サービスを確保することが最大の使命でありまして、それらにつきまして開発あるいは措置等、万全を期したいと思っております。
○鈴木強君 それからもう一つ公社本来の仕事として、いま申し込んでもつかない電話が三百万近くある。それからさらにこの市町村が合併されましたが、その場合には当然電話も統合いたしますという国の方針がある。この方針があるにかかわらず、まだ統合ができないところがあります。それから加入区域もいろいろ変えてもらいたいという意見がございますわね。東京などは二十三区全部どこにかけても七円。武蔵野に行くと、これは七円でかからないというような圏もございまして、これはほうっておきますと、どこまでも拡大していくような形になるわけです。そういう意味で、われわれがこの前の委員会で、先国会の委員会で主張いたしまして、附帯決議をつけたグループ料金制への移行という、こういう方向に広域時分制というものが出てきております。これは私はこの提案されている中で問題点は一つ二つありますけれども、つぶさに解決すれば、一つの前進じゃないかと私は思うのです。従来私はそういう主張をしてきましたからね。ただ、これは完全なものじゃないです。何かおたくのほうでは七円が十円にならぬものですから、当初の計画を引っ込めたですね。あれをそのままやってくれていれば、ぼくらの理想にもう少し近づいていくんだけれども、あれが料金の関係でちょっとくずれましたけれども、いずれにしてもその思想というのは私は是認されると思うのですよ。ですから、そういうこともありますから、早くこの加入区域というものをどういう方向にやっていくと、そうしていまのグループ料金、広域時分制的なものをもう少し本物にしてもらって、この加入区域をちゃんとしてもらいたい、こういう意見もあるわけですから、そういうものをやらなければならぬわけですね。 ですからデータ、データと、こう言っているけれども、それも大事ですよ、大事ですけれども、こういう問題をないがしろにされては困るわけでして、この辺もデータの開発によっておくれるようなことはないでしょうかね、だいじょうぶでしようか。
○説明員(浦川親直君) 同一行政区域内におきますところの加入区域が二つ以上あるものを一つに合併してやっておるわけでございますが、第三次五ヵ年計画では六キロ未満、第四次五ヵ年計画では直間距離十二キロ未満の加入区域を合併してまいっておりますが、これはいま鈴木委員の御指摘のような、広域時分制によって今後抜本的に解決されるものと、かように思うわけでございます。したがいまして、現在自動局十二キロ以内でまだ合併しておりませんものが千六百ございますが、これらは四十七年度まで改式と同時に逐次合併はしてまいりますが、広域時分制になりますと、これが合併という形でなくなりまして、同じようなサービスになると、こういうことで実行をしてまいりたいと思います。
○鈴木強君 それはいいんですけれども、私の聞いているポイントは、そういうものがデータに開放したり、いろいろなデータに金を使うでしょう。そういうことによっていささかも支障はないですかと、既定の計画に対してですね。そういうことだけ開いているのですよ。
○説明員(浦川親直君) これは全く私どもの七カ年計画におきましては支障ございません。
○鈴木強君 これはひとつぜひ、そういう開放問題にからんでいま私が申し上げたような点は、非常に大事なものですから、その点に支障のないような配慮をやりながらお考えを進めてもらいたいと思います。 それから次に、料金の収入の問題についてお尋ねしますが、実は時間がありませんので省略をしまして、特に毎国会で問題になっております米軍使用の電話の滞納ですね。滞納というか、未納というか、アメリカが払わない電話料金というものがだいぶたまってきていると思います。その総額は幾らになりましたか。
○説明員(遠藤正介君) 現在、滞納ということばは適切でないと思いますが、専用料金に換算して計算をいたしますと約八十二億くらいになっております。
○鈴木強君 この八十二億にも達した滞納料金ですね、これはどうしてアメリカが払わないんですかね。私は去年もこの問題を取り上げまして、だんだん雪だるま式に大きくなっていくわけですから、何としてもアメリカと話をして、そうしてこちらは請求権ありといっておる、向こうは払うことはないと、こういってこちらの請求権を否定しているわけですね。そういうことだそうです、内容を聞いてみると。だから、日米合同委員会なり外交ベースに移して、納得のできる方法において早期に解決すべきである。私が納得できるというのは全部払ってもらうということですけれども、そういうことをぜひやってもらって、来年の国今ではこれが再び論議にならないように私は強くお願いをしたはずですね。これは大臣もたしかおられたと思いますけれども、その後、これはどう私の趣旨を体してやっていただいたんでしょうか、その経過と結果をひとつお聞かせいただきたい上思います。
○国務大臣(井出一太郎君) 私は簡単にお答えしまして、残余は関係者から申し上げたいと思いますが、これはもう毎国会出ておる問題であります上に、昨年、鈴木委員から強い御要請を承りまして、その御趣旨を体して、極力外交折衝を通して先方と交渉しておるわけでありますが、私の聞いております範囲では、だんだんと前進をしておると、こういうふうに認識をいたしております。そうして少なくとも、来年は沖縄返還という問題があるわけですから、それにはもう過去のいざこざというものはきれいにしておきたい、こういうつもりで当面当たっておることを申し上げておきます。
○鈴木強君 前進をしておるというのですけれども、どういう前進をしておるのですか。その点、外交のことですから、機密に属するなら私は聞きませんけれども、これはいいでしょう、言っても。どうですか。
○政府委員(柏木輝彦君) この問題につきましては、昨年、郵政省と外務省におきまして一つの方針を国会のほうにお示しいただきまして、その方針で今後交渉を進めるということになっておりまして、電信電話公社並びに外務省、郵政省一体となりまして、日米合同委員会の中でこの問題をさらに進めているわけでございます。御承知のように、この財産の使用関係というのがたいへんいきさつがございまして、また、その財産の性格もかなり一般の公社の財産とは違う扱いになっているわけでございます。それからこの財産によりまして行なうサービスにつきましても、これは一般の専用線公衆電気通信法によりますサービスとはだいぶ違うサービスをしております。一口にいえば相当サービスグレードを下げたサービスもしておりますし、また一部のものにつきましては、補修費もいただいておるというような実態があるものでございますから、そういうような利用関係の実態に基づき、また、この財産の特殊性ということを十分踏まえました解決の方法を考えていく、こういうことでございます。また一方、この財産は政府の資金でつくられた財産でございますが、これが命数が尽きますと、米軍のほうとも話し合いをいたしまして、順次一般専用線のほうの利用に繰り入れているわけでございます。そういう方針で最近在庫の整理もつきましたので、現在はこういう形で利用しているサービス、財産は少なくなっております。近い将来においてこれは全部なくすることができるかと思いますが、そのような利用の関係がありますことも考えまして、そのサービスの実態に応じました利用については、こちらも十分請求権があるのだという立場を貫きますとともに、この問題が一般の専用線の料金のほうには及ばない、こういう立場をはっきりいたしまして、そういう条件を基本にいたしました解決の方法を現在進めているわけでございます。
○鈴木強君 監理官のいまお述べになったことは、昨年の国会で一部変更のあったことは私もわかりました。だから私はそのことを踏まえて一年間に解決してほしいということを強く要請したんだけれども、大臣、これは前進していないじゃないですか、全然。前進の徴候があるというけれども、徴候はないじゃないですか。
○国務大臣(井出一太郎君) いま柏木君の申し上げましたことは、たいへん含蓄があるようでありまして、鈴木委員はそれをおくみ取りいただくならば、私の申し上げたことをおわかりが願えるものと、かように考えます。
○鈴木強君 これはなかなかむずかしいことは私も百も承知しています。だから昨年もいろいろの経過を聞く中で、私どももああそういうこともあったかということもわかりましたよ。だからそのことを踏まえてやってほしいということをお願いしたわけでしょう。何回この話をしたんですか、ちょっとぼくはしつこいようですけれども、もう十数年間ですよ。二十五年だもの。何回やったんですか。もう少し真剣にやってくださいよ。
○政府委員(柏木輝彦君) 正確な記憶がございませんですが、昨年以来十数回この問題について話し合いをしているはずでございます。
○鈴木強君 十数回やっているはずだと言うから、それならまたもう少し委員会で聞きますが、きょうは時間がないから、ひとつぜひ来年こそは話にならぬようにぜひしていただきたい。これは大臣、確約できますか。
○国務大臣(井出一太郎君) さようにいたしたいと思います。
○鈴木強君 もう一つ電話料金のことで、今度は度数料を七円から十円に上げるということはやめたですね。これは七カ年計画の中で総裁、また出てきますか、これは。
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。 昨年の八月の時点で公社経営委員会で七カ年計画というものをまとめたわけでございますが、その中では市内市外の料金の調整をやはりはかる必要がある。これは原価的に見まして、現在市内が赤字で市外でもうけている。なるべく原価に近づけていこうという、そういう基本的な考え方があったわけです。それから同時に、先ほど来話が出ております加入区域の拡大の要望、たとえば東京あたりは直径三十キロ以内に切りかえましたが、いなかのほうにまいりますと、直径が二、三キロしかない、そういう全国的なアンバランスを直していくということで、加入区域の拡大に対する要望を満足させる必要があるのじゃないかというようなことで広域時分制という問題を打ち出したわけでございますが、その際、市内は十円にいたしまして、広域時分制によって起こる問題と、それから遠距離の市外を同時に下げていくということを考えたのでございます。しかし、市内に対する十円値上げするという問題は、政府の御方針で今回七円のまま広域時分制をやれということになりましたので、公社もそれに賛成いたしまして、今回はこの十円の問題を見送った次第であります。私は、七カ年計画の時期はまだきめておりませんけれども、あるいはいつごろになるかわかりませんが、この問題はまたそういう原価に近づけていくという意味におきまして、今後とも問題は残っておるというように考えておる次第でございます。
○鈴木強君 これはいろいろさっきの加入区域との関連があるでしょうけれども、まあわれわれ国民利用者から見ると、安いに越したことはないわけですから、そういう意味では七カ年計画の中に手がつかなければ、これが一番いいわけです。私はそういうことを望むわけです。 それから、いま電報の赤字は年間どの程度ありますか。
○説明員(中林正夫君) 電報の収支状況につきましては、昭和四十三年度を申し上げますと、収入は八十六億に対しまして支出は五百六十三億、赤字の絶対額は四百七十七億でございます。四十四年度は収入八十六億に対しまして支出が六百二十億、赤字の絶対額は五百三十四億。だんだん赤字は逐年増加しておるわけであります。
○鈴木強君 この年間五百三十四億もの赤字が出ておりますが、これは電信事業について、もうすでに十数年前から合理化を進めて、できるだけ人の手を省いて機械に頼るというような自動化もやっておるわけですが、なおかつこれだけの赤字が出ておる。これはやはり低料金政策、いわゆる公共性と採算性というものとの関係から出てきておると思うのですね。したがってこの五百三十四億というものは、厳密に言えば電話のほうから入ってきておると思うのです。そうしますと、電話の利用者から見ると、自分の使いもしない電報料金の赤字を五百三十四億円も電信のほうに持っていかれるということになるわけですね。六百五十億あったら電話は二十万個ぐらいつくのじゃないですか。いまは三百万世帯ぐらい利用者がある。そういう勘定になるのじゃないですか。だからこれは何とか、公共性を主張されるがゆえに出てくる赤字の低料金政策、そこに働いておる従業員の立場から見ましても、また赤字だ赤字だということで、しょっちゅう頭を痛めておるわけですね。それから、一体電信事業というものは七カ年計画の末期にはどういう姿になるか、それらもあわせまして、ひとつこれについては政府においても考えてほしいと思うのです。私も十数年来これをやってきておるのです。だんだんふえましてここまできておる。電話はどんどん発達していきますから、どうしても伝達の手段が電話に移っておるということから、ますますこの電信ですね、これに何とか手を打つように考えていただけませんか。何でも電話のほうから持ってくればいいということになると、やはり電話の利用者から見ると感情がありますから、その辺をどういうふうにしてくれるかということですね。
○国務大臣(井出一太郎君) 通信手段としての電報の立場というものは、利用件数もだんだん減っていくという状況でございまして、一がいに斜陽ということばを使ってはどうかと思いますけれども、おそらく七カ年計画の終末の時期においては、電話はこれから千九百七十万個もふえる。それに反して電報件数はかなり減るだろうという見込みに立っておるわけであります。そういうふうに電話が普及をしました暁においては、国民のたいていの家に電話があるという時代になれば、電報利用者と電話利用者の間の乖離というものはだんだんなくなる、こういう時期はやがてくるとは思うんですが、現状においては御指摘のとおり、電報の赤字を電話で埋めるということでございましょう。諸外国の例などもいろいろ検討しますと、電信電話を一体に扱っておるようでございまして、まあ日本の現状とあまり変わっておらないのではないかと思います。鈴木さんのような御意見もこれは一理はあるんでありますけれども、電信電話を一体として企業的にこれをとらえて独立採算をはかるということで従来やってまいりましたもんですから、ただいまのところ、じゃこれだけを一般会計からしりぬぐいをするというところまでは、私もよう踏み切れないというのが率直な現状であります。
○鈴木強君 これはものの考え方が大臣と違うんですからね。そこはまあここで幾らやっても平行線だと思いますけれどもね。しかし、確かに会計上私はいいと思いますよ、別に違法でも何でもない、適当にやっていると思いますしね。ただ実際に収支ペイするというのが事業経営の基本ですからね。そういう点に対して十数年間も手をつけなかったということは、これはどういうことですかね。いろんな考えをこらしながら、たとえば十億でも十五億でもその赤字をなくしていくという考え方にどうして立たなかったんですか。それは一ぺんに五百三十億になったからこれを埋めろと言いましても、これはたいへんだと思いますけれども、そういう配慮はないんですよ。私は歴代郵政大臣にこういう意見を申し上げてきているんですけれども、それが実現しない。だから、平行線だとぼくがきめつけるのもちょっと早計かもしれません。ですから、賢明な大臣ですから、われわれの意見も含めて、電信の将来は一体どうなるか、展望をもう少し明らかにしまして、新しくできてくるデータ通信というものもありますよ。だからそういうものも先細りになっていく電信事業の中にどういうふうに活用していくかということも、これもひとつあわせながら、幸いに公社のほうでは電信事業の中にデータというものを位置づけていこうということにきめておられるようですから、そういう意味においてこの電信部門はどうするか、有効適切に——それは何ぼ電話が発達したって電報はなくなりませんよ、これは。だからそういうことを考えて、やはり適切な措置をとっていただくようにこれは希望しておきます。 それで今度料金改正になるんですが、いままで十字六十円だったのが二十五字百五十円になったわけですね。今度は慶弔電報というのは特別な扱いをしない。お悔やみの場合には黒い封筒に入ったあの特別なのはつかぬし、お祝いのときも赤い封筒を使わぬということになるんですか、これは。
○説明員(中林正夫君) そのとおりでございます。
○鈴木強君 これはだれがどういうふうに社会通念として判断というものを考えておやりになったか知りませんけれども、私は、お悔やみのときはやっぱり黒い封筒に入ったのを届けるというのは、人間社会の最低常識ですよ。皆さんお葬式があるときに普通のハトロン封筒に入れて持っていきますか。やはり黒いワクの封筒に入れるでしょう。お祝いのときには赤いのに入れるでしょう。袋に入れなくても、それは電報は着くわけです。着くわけだけれども、その辺の国民感情というのは全く無視して、慶弔電報の特別扱いをやめるということは、ぼくは少しどうかしていると思うんですよ、これは。大臣はどうですかね、あれ。これ賛成ですか。まあきめたことだから賛成……。私の意見わからないですかね、これ。何でそんなことをしたんですか。
○国務大臣(井出一太郎君) 電報の累積赤字が四千億というような数字でありますけれども、十数年来これがさっぱり手をつけられなかったということは怠慢なことだと思いますけれども、今回は私は少し蛮勇をふるったということに相なるかもしれません。ところが、それが行き過ぎて、どうも電報の黒い封筒まではずしちまったというところをおしかりを受けておるわけであります。
○鈴木強君 黒いのも赤いのも。
○国務大臣(井出一太郎君) まあこれはこの点、たいへん合理化に重点を置きまして、心情的要素を少し別にしたと、こういうことの御批判だろうかとも存じます。
○鈴木強君 御批判だと思いますじゃだめですよ、これは。大体浮き上がっているんですよ、国民感情から。私はそう思うんですよ。あなたが現にお悔やみのときにハトロンの封筒に入れて持っていきますか。持っていかないでしょう。五円とか十円出して黒いのを買うでしょう。これ入れなくちゃ失礼でしょう。人が臨終に際して、最後の野べの送りに際して、これから弔意を表するというときに、ハトロン封筒に入れて行くということはないですよ。また、一生一度のお祝いのとぎに、結婚式のときに封筒の黒いのを持ってお祝いに行きますか。お祝いですよ。持って行くのは気違いか何かじゃなければそうやりませんよ。だから検討して出したと言うが、そういう感情を無視したようなことをなぜやりましたかと言うのです。だから今度は法律、ぼくは改正案出しますがね、出しますけれども、もう少し世論も聞いてみて、そんなただ採算かなんかのことを考えちゃって、合理化ばかり考えちゃって、大事な国民感情を無視するというようなやり方は納得できないんですよ、これは。そういう浮き上がったことをやるからだめですよ。これは信頼なくしちゃうんですよ。これはあんた再考してももうだめですか、法案が出ているから。私が修正案出したら賛成してくれますか。大臣も自民党のほうにも話して賛成しくださいよ、どうですか。
○国務大臣(井出一太郎君) また公衆電気通信法の御審議を願う際にさらによく承って対処をいたしたいと思います。
○鈴木強君 時間だんだんなくなりましたから省きまして、あとこれは三月八日の新聞を私見ましてね、静岡県の富士市で火災が起きて、二十五むねが猛火に包まれて焼けたですね。そのときに電電社公の一一九番が応答なしと。「春眠……一一九番応答なし」と。春眠——春に眠っちまった。この内容が、この新聞の内容、記事によっても多少違うんですね。ある新聞では消防署が寝ておってちっとも出ないから警察が飛んで行ったら寝ておったというんです、その消防の人がね。消防署が。これは不届き千万、職務を放棄した、それで出なかったということ。ところがそれに対してそう言われたほうは、いや、これは電電公社の一一〇番が故障だったというようなことを言っている。少なくとも記事に出ているんだが、だから春眠ですよ。春眠暁を覚えず、春眠、寝てしまった。どっちが寝たのかね。電話が寝たのか、消防署が寝たのか。こういう記事が出た以上は、これは公社は名誉にかけても調べていると思うんですがね。これはひとつどうですか、この結果を教えていただきたい。
○説明員(松橋達良君) お答えいたしますと、新聞の報道そのものにつきましては、私どもどこまでそれが事実であるか知る限りではありませんが、新聞に発表されました大要につきましては、私ども了解しているところでは、これはすでに記事にも載っておりますが、火災現場近くの加入者が一一九番に電話をした。ところが呼び出し音が出ているにもかかわらず消防署の応答がなかった。そこでこの加入者が一一〇番、今度は警察のほうですが、そこへ通報いたしまして、警察は直ちに消防署へ直通電話を使いまして連絡したんですが、これにも消防署から応答がなかった。そこで警察は直ちに。パトカーを使いまして消防署へかけつけて、そうして通報いたしました。その結果、消防自動車の出動が二十六分おくれたというふうになっております。 それからさらにその次の新聞に出ておりましたが、そのサンケイ新聞の内容は、若干この事実と食い違うような内容になっておりますが、それによりますと、すでに御承知かと思いますが、静岡県消防防災課が富士市の消防本部の幹部を呼んで調べました結果、消防本部の一一九番は、午前二時三十分に知らせを聞くまでは一切一一九番の電話は鳴らなかった。それからさらに電話局の一一九番が故障で、警報が鳴りまして、電話局の局員がこれを直したという事実があるというふうなことを言っておりますが、これは事実に反することでありまして、実際に一一九番、一一〇番、これは電話局におきまして毎朝呼び出しの試験をやっておりますし、当日もそれをやっております。それで電話局の交換機は、加入者から一一九番というところへ電話がかかりますと、ベルとランプ——ベルはチンチンチンというベルですが、このベルが鳴りまして、ランプがつきまして、そして現在一一九番へ電話がかかっているということを保守者に知らせるような仕組みになっております。したがいまして、今回もこの一一九番に電話がかかりましたので直ちに、火災が発生して現場の加入者が一一九番を呼んでいるということを確認しております。それで、この二九番を呼んでいるということを示すために鳴るベルと、つくランプ、これが新聞において、あたかも障害の警報が鳴ったんだというふうにとられたのではないかというふうに了解しております。
○鈴木強君 ぼくは新聞の中身は各新聞とも全部見たんですよ。ですから、要するに、新聞の言っているのは間違いない。ぼくは新聞を弁護するわけじゃない。要するに、消防署のおっさんがそう言っているわけですからね、そういう電話はかかっておりませんでしたと。あなたの言うとおりにそういうことと確認すれば、あとは間違いなく寝ておったということがわかるんだけれども、苦しまぎれに言ったんですかな、一一九番の電話はなかったということを。だから、そういう事実を全部現地に確かめたわけでしょう、公社としては。そして、いま新聞でなくて現実にこういう記事があるが、公社の九番は全く故障でも何でもなかった、正常だったということの立証はできているわけですね。
○説明員(松橋達良君) 先生のおっしゃるとおりでございます。
○鈴木強君 じゃあ、あと地震のときの電話についてちょっと伺いたかったんですが、けさの新聞にも出ておりますので、こういう震災電話バイパスというものをつくっていただけるようですから国民も安心できると思うんです。これはひとつ促進方をお願いしておきます。 それから最後に、私は予算委員会で日銀総裁にも、現在の景気が相当に停滞をし、生産、在庫、出荷その他いろいろまずい状況にあるんですよ。したがって、これに対して何がしかのてこ入れをする必要があるのではないだろうかということを聞いたんですが、まあ金融面におきましてはもうそういう必要がない。しかし、財政の面では国家予算と公社関係を含めまして、四十六年度予算の支出の段階で考えますと、しかもそれは三月末までにはきめますと、こういうお答えを私いただいているんです。けさ新聞を見ますと、景気の冷え込みが一そうきびしくなる。積極的てこ入れの必要が出てきたと、こう判断しまして、大蔵大臣も早くやれと、こういう指示をしたらしいんです。電電公社の場合あるいは郵政の場合に、公共事業費というのが幾らになるか。ここでは、時間がありませんからけっこうですけれども、おおよそ上期が七二%の契約をして、そして実際に五五%は実施したい、そういう方針でおやりになるような意見に聞きます。したがって、やり方としても電電公社あるいは郵政両会計における公共事業費の支出ですね。そういうことは当然閣議決定になれば、そういう方針によってやられると思いますが、これは早くから準備をして、もう四月一日のことですから、予算が通過すると同時に動いていくわけですから、これらの配意を事前にひとつしておいていただきたいと思います。この点についてお答えを両方からいただいてそれで終わります。
○国務大臣(井出一太郎君) 景気の落ち込みを回復するという努力は払っておるわけであります。電話については四十五年度弾力条項の発動をいたして五万個増設と、これは御承知のとおりでありますが、四十六年度もやはり同様の余地があるわけです。 〔主査退席、副主査着席〕 大蔵大臣のけさの新聞発表は、まだ正式には閣議の話題になっておりませんが、おそらくそういう方向が出るでしょう。出ました暁には、郵政、電電にわたって、私の管轄に属するものはなるべく早期に発動をしたい、また、その準備に取りかかりたいと、かように考えます。
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。 ただいま御質問のありました公社の特に建設勘定の支出の点でございますが、それにつきましては、前々からこの予算が成立する場合のいろいろな準備を十分進めておりますので、予算が成立いたしましたならば、その目標に対しまして大体達成できるのではないか、十分その方向で努力いたしたいと思います。
○鈴木強君 じゃあ、わかりました。
○三木忠雄君 それでは私は三点だけ伺いたいと思うのです。 まず一つは、この郵政審議会の問題についてちょっとお伺いしたいと思うのです。この大臣の任命になっている郵政審議会の委員の選考については、どういうふうな形で選考されておるかですね。
○国務大臣(井出一太郎君) 郵政審議会というのは、そのメンバーが四十数名にわたる大委員会でございまして、これの人選にあたりましては、できるだけ各界各層にわたって学識経験豊かな人を御委嘱を申し上げる、こういうことで今日に至っておるわけです。
○三木忠雄君 まあ、各界各層から選ばれる、私はけっこうだと思うのですが、現実にこれは私は特別な深い他意があるわけではないのですが、今回の郵便料金の値上げ等の審議過程を見まして、やはりこの審議会の委員の中に、今回立候補される村上さんを私は特に憎むわけではないのですが、郵政審議会の性格そのもの、法律的には私は問題はないと思うのですけれども、こういう審議会の一員の中に、もうすでに公認をされて選挙運動をされておるような人たちがこの審議会のメンバーとしてまだ継続されているということは、あるいはまた、この郵便料金値上げ案の審議の一員として加わっておるということは、私はこの審議会の性質そのものがちょっとゆがめられているんじゃないかと、こう考えるわけですが、どう考えますか。
○国務大臣(井出一太郎君) まあ、特定の方のお名前は出ませんでしたけれども、ある程度は見当はつくつもりでございますが、その郵政審議会の委員であるという肩書きが特に問題になったという事例は聞いてはおらぬのでございますが、まあ、そういうふうな方の場合は、現段階として委員であるということは必ずしも不適当とは思っておりません。しかし、まあ疑惑を招いてもいけませんし、これから、御指摘のような点も注意しながら、今後十分慎重に対処したいとこう思っております。
○三木忠雄君 私は、郵便料金値上げが一般国民に与える影響が大きいだけに、やはりそういう審議会の中に、法的にはいろいろな問題はないかもわかりませんが、具体的に事実この方は選挙運動等でいろいろ問題を起こしておる。あるいは警察庁からも警告を受けておるような、そういう特別ないろいろ運動されておる方がですね、この公共料金値上げの問題についてですね、審議会の一員に加わっておるということは、やはり郵政審議会そのもの自体の姿勢ですね、この点が私はちょっと疑問視されるわけです。こういう問題については大臣がこの郵政審議会に対する姿勢をどう考えていらっしゃるかという、この一点に私は尽きてくるのではないかと思います。この点もう一度。
○国務大臣(井出一太郎君) お答えを繰り返すようですが、法的にはおっしゃるように、どうということはないにしましても、一種の社会通念といいましょうか、そういう面から考えますときに、今後十分慎重に御意見のほどを体してまいりたいと思います。
○三木忠雄君 それでは次に、一人暮らしの老人に対する電話の設置について何点か伺いたいと思うんですが、厚生省は四十六年度から一人暮らしの老人を対象にして電話の設置をする計画と承っているわけでありますけれども、その内容についてお伺いしたいと思います。
○説明員(永原勘栄君) 実は一人暮らし老人は全国に約六十一万人ございます。六十一万人の一人暮らしの老人の中には、家族と全く断絶をしてしまったというような老人も数多うございますので、来年度はテスト的に東と西にテレフォンサービス・センターというものを設置したいというふうに考えております。この構想は、現在全国に老人福祉センターというのが百五十五カ所ばかりありますけれども、その中に電話網を設置いたしまして、それからまた、一人暮らしの老人の中で、電話を持たない老人であって、しかもなお健康が非常にすぐれない、しかも、家族との断絶が激しい。そういうような家庭に限りまして電話を設置をいたしまして、特定の時間、たとえばAという老人につきましては何時というふうに安否を確認する電話をかける。そういうふうな構想で来年度やろうというわけでございます。
○三木忠雄君 具体的にモデル市を選んで計画を実施されるという話を聞いているわけですが、その点はどうなっておりますか。
○説明員(永原勘栄君) 東西に、テストケースといたしまして、人口十万ぐらいの都市を選びまして二カ所設置する予定でございます。
○三木忠雄君 それはどこをテストケースに選ばれるのか大体構想はきまっているんじゃないかと思うんです。あるいはまた、その基準、十万人をと、こう言うんですが、その選ばれた基準点、それをお聞かせ願いたい。
○説明員(永原勘栄君) おおむね人口十万に対しまして、その人口十万都市の中に老人福祉センターがあるということが一つ条件でございまして、この老人福祉センターの中に電話網を設置する。同時にまた、センターの中にいろいろな家庭の主婦とかあるいは老人がボランティアとしてそこに集まっていただいて、そして自発的に電話をかける。そういうような老人福祉に対して熱意のある市町村、そういうものを選んでおります。
○三木忠雄君 熱意のあるのはどこでも熱意はあるんですが、どこの市を選ぶかきまっているでしょう。東はどこ、西はどこという具体的なことをお聞きしたい。
○説明員(永原勘栄君) まだきまっておりません。
○三木忠雄君 まあ、そこまで——言いづらい立場でしょうから。そうしますと、そのモデルケースとして二市を選ばれた、この設備ですね、あるいは電話の使用料金等についてはどのように負担をしていく御計画ですか。
○説明員(永原勘栄君) 現在ございます福祉センターの中に電話網を設置いたします経費につきましては、国が三分の一、県、が三分の一、それから市町村が三分の一というふうに考えております。それから、老人の中に電話を設置をしてあげるというような費用につきましても、やはり国が三分の一、それから県が三分の一、それから設置する市町村が三分の一、そういうふうな考え方で工事をいたす予定でございます。
○三木忠雄君 この、国が三分の一、それから県あるいは地方自治体が三分の一ずつ、この問題については地方自治体との間には話はもう煮詰められて決定されているんですか。
○説明員(永原勘栄君) 現在の老人福祉体系について、通常いろいろ行政をやっておりますのは、ほとんど大部分の予算体系といたしましては、国が三分の一、県が三分の一、市町村が三分の一というような補助体系をとっておりますので、特段まだ関係の部局には相談しておりませんけれども、従来からもそういうような補助体系を用いておりますので、そう大きな支障はないというふうに考えております。
○三木忠雄君 これは大きな支障はないという問題ですけれども、これが一つの前例になって次から次へと広がっていくと思うんですね。そうしますと、四十六年度の予算は組まれておる、この三分の二の県あるいは市の補助体制はこれはもう厚生省としてはきちっと了解済みで地方自治体が受け入れができると、財政的な措置がだいじょぶであると、こういう計画が具体的には進んでいるのじゃないかと思うのですけれども、その点いかがですか。
○説明員(永原勘栄君) 実を言いますと、各府県から設置をしたいという希望が相当出ております。そういうような点から見ましても、各府県で受け入れ態勢が相当整っているというふうに私たちは理解しております。
○三木忠雄君 そうしますと、そういう要望が非常に多い。財政的におそらく私は要望もあり、その条件をのんでの要望だと思うのですが、たとえばこの二市が具体的に成功してまいりますと、全国の、先ほど言われた六十一万人ですか、この一人暮らし老人のところには将来何年かの計画で全部電話を引いていく、こういう計画は厚生省としてお持ちですか。
○説明員(永原勘栄君) 実はこの六十一万人の老人を都市とそれから農村あるいは過疎くらいに大別いたしまして、私どものほうでは、都市型については電話センターを、あるいはは非常ベル、イヤホーン制度、それから農村につきましては有線放送というようなものを活用して科学を活用する反面、科学が活用できない地域につきましては相談員制度あるいは介護員制度でカバーするということでございますけれども、実は非常に新しい試みでございますので、ことし二カ所設置をいたしまして、そのテストの結果によって成績がよければ全国的に普及したいというふうに考えております。
○三木忠雄君 厚生省のほうは積極的に進められると言うのですけれども、電電公社総裁にちょっと伺いたいのですが、厚生省のこういう計画に対して電電公社としてどういうふうな態度で臨まれるかということなんです。
○説明員(遠藤正介君) いまの厚生省の御計画につきましては私どもも内々伺っておりまして、事務的にいま御相談に上がらしている段階でございます。このようなサービスといいますものは、いわゆるテレホン・ケア・サービスと申しまして、外国では相当進歩しております。必ずしも国の機関だけでなくて、いわゆる普通の民間の宗教団体でございますとか、福祉団体等も外国ではやっておりますし、日本でもそういう要望も別途また出てまいっております。したがいまして、こういったようなもの全体につきまして、現在の電話の制度そのものの中でいろいろ検討もしまた改善もしなくちゃいけない点があろうかと思いますので、監督官庁であります郵政省とも御相談の上、この実現に遺憾なきを期したいと思っております。
○三木忠雄君 「遺憾なき」じゃなしに、現実にたとえば二市がモデルケースとして四十六年度から始まるこういう問題について、費用面とかあるいは取り扱いの面についていろいろな電電公社として優遇措置をとっていかれるお考えはあるか、あるいはまた将来どんどん拡充されてくるでしょうし、それに対するやはり基本的な電電公社としての姿勢というもの、考え方というものはやはり明確にしておかなければならないのじゃないかと思うのです。その点どうですか。
○説明員(遠藤正介君) おっしゃるとおりでございまして、私どもとしては、いま申し上げましたように、制度上はそうむずかしい問題でございません。いま御計画になっているようなやり方でございますと、国の機関が設置加入される電話を他人方設置という問題もあろうと思うのですが、そういう点についてはいまの規定の中で運用解釈で実現するようにいたします。また、設備料その他につきましても、あるいは債券その他についてもできるだけ御便宜をはらうようにしていきたい、必ずこの実現ができますようにいたすつもりでございます。
○三木忠雄君 これは総裁に伺っておきたいのですけれども、将来、二市じゃなしに三市、ずっと広がってくると思うのです。最終的にどこまでいくかわかりませんけれども、たとえば普及をして、使用料金等の問題についても、まあ厚生省といろいろ検討もしなきゃならぬ問題があると思いますけれども、限られた範囲ですね。一人老人というようなこういう人たちに対するこの利用料金等の割引とかあるいはまた金額免除するとか、そういうような方向に電電公社として持っていかれるお考えはあるかどうか。
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。 厚生省がそういう計画を立てられ、また、これから宗教団体等でもそういうやり方が実現することは公社としてたいへんけっこうだと思いますし、またできるだけの協力はしたいと思います。ただ、少し内容的に申し上げますと、設置の問題とかあるいは債券を免除するとか、こういう点につきましてはやりたいと思いますが、料金そのものを免除するということはこれは非常にむずかしいんじゃないかというふうに考えております。
○三木忠雄君 これはたとえば当初全額免除にいかなくても、基本料金だけでも免除するとか、そういうような点はもう一歩突き進んで考えられませんですかね。
○説明員(遠藤正介君) これは料金を免除をいたしますというのは、いま法律上規定がございまして、まあ個々の個人の場合は私はいまの法律の中では非常にむずかしいと思っております。まあ、いまのお話を伺いましても、結局この通電料というものをどこからいただくかということになりますと、実質負担を老人におかけしないということについて当局といろいろ御相談もし、またその団体とも御相談していくのが一番いい方法じゃないかと考えておりますが、いまの法律のたてまえから申しまして、また経営上から申しましても、そういう区切り方をすることは非常にむずかしいのではないかと考えております。
○三木忠雄君 これは郵政大臣に要望を兼ねて聞いておきたいのですけれども、やはり老人福祉対策の一環としていろんな厚生省では考慮をされていると思うのです。この前は身体障害者の問題でいろいろ免除をはかられたと思うのですが、こういう電話の問題につきましても、やはりいろいろ法律的な問題点があると思いますけれども、まあ厚生大臣なりあるいは郵政大臣が敏腕をふるわれて、せめて基本料金をあるいはまた少しでも免除をするとかあるいは国のほうで補助をするとか、いろんな点を私は前向きに検討していただきたいと、こう考えるのですがね。いかがですか。
○国務大臣(井出一太郎君) 公社のほうからお答えのありましたように、料金体系から申しますと、これは法律で制約がございまして、消防とか警察とかあるいは船舶、人命救助といったようなものがただいまでは減免の該当者になっております。したがいまして、そういう窮屈な法的な原則の運用でどういうふうにするかというような点は、これは厚生省ともよく相談をいたしますし、また、いまの営業局長の答弁の中にも、支払い者をどういうふうにするか、こういったくふうなどもあると思います。そういった点、もう少し問題を詰めさせていただきたいと思います。
○三木忠雄君 ひとつその点は前向きに検討していただきたいと思います。 それから次に、電電公社の下請工事の問題について何点かお伺いしたいと思うのですけれども、初めに中小企業庁に伺いますが、官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律が実施されておりますけれども、中小企業庁としまして郵政省あるいは電電公社に対して中小企業への発注目標をどのくらいに置いているのか。この点について。
○説明員(斎藤太一君) この中小企業の官公需確保に関する法律に基づきまして、毎年予算がきまりますと、各省庁あるいは公社公団の予算の中で来期に発注されます物品の調達、あるいは工事、あるいは役務の調達関係につきまして、その中でどの程度中小企業に発注できるかというものを過去の実績等も考えながら、なるべく多く発注していただくということで御相談をいたしまして、一応目標を毎年定めることにいたしておりますが、四十五年度につきましては、電電公社の中小企業に対します発注目標は一千億円ということで立てております。
○三木忠雄君 この一千億円でありますけれども、いままでの目標額の達成についてはどのくらいになっておりますか。
○説明員(斎藤太一君) 昭和四十二年から申し上げますと、目標額に対します実績の達成率でございますが、達成率は四十二年度が九八・五%、四十三年度は一〇二%、四十四年度が一〇四%でございます。
○三木忠雄君 中小企業への発注の問題とそれから支払いの関係の問題なんですが、時間が限られておりますので、要点だけ申し上げておきたいと思うのですけれども、この中小企業への支払いですね、これは電電公社としては現金で何かセットメーカーには払われている。こういうふうに承っておるわけですけれども、電電公社、これはどうなっておりますか。
○説明員(山本孝君) お答えいたします。 いまおっしゃっておりましたとおり、うちのほうで購入しておりますメーカーに対しまして現金で支払っております。
○三木忠雄君 そうしますと、現金あるいは前渡金も何か支払われている、こういうふうな話もありますが、それもありますか。
○説明員(山本孝君) 前渡金と申しますか、前払い金として支払っておりますが、これは利息がついております。
○三木忠雄君 大手メーカーあるいはセットメーカーというのですか、これに対しては前渡金あるいは現金で支払いをされるわけでありますけれども、中小メーカーですね、これに対しては、これは聞くところによりますと、手形であるとか、そういうふうな支払い関係になっているのですけれども、この点についての考え方はどうですか、公社は。
○説明員(山本孝君) 公社で契約しておりますメーカーは、大手でありましてもあるいは中小企業でありましても、同じように前払い金を払っておりまして、この前払い金につきましてはいろいろ制限がございますが、全額支払っているわけではないわけであります。それで中小企業からの要求に対しましては一応全部払っておりますが、大メーカーに対しましては、これは公社のほうの資金余裕の範囲内で出しておりますので、とうてい全部に応じ切れませんので、一部となっております。そのセットメーカーあるいは公社へ直納しております中小企業からさらに下請の業者に対する支払いにつきましては、これはお互いに一般慣習に従った支払いがなされていると思いますが、一般的には下請代金支払遅延防止法によって厳重に拘束されているとわれわれ考えております。
○三木忠雄君 これは総裁にも伺いたいのですが、大手メーカーは確かに現金で支払われている。ところが、大手メーカーの下請になっている、ほとんどは九〇%あるいは一〇〇%まで大手メーカーの下請になっているところが、実際に九十日の手形であるとか、そういう関係で支払いがされていると、言うにも言われないという、そういう弱味があるわけですね。実際にこれで資金面の上において倒産寸前だというところもやはり出てきているのじゃないかと思うのです。総裁、非常に考え方が深くて、中小企業育成のほうに非常に努力されているという話も私は承っているわけでありますけれども、そこらの支払い条件について、もう少しやはり電電公社の大手と中小メーカーとの間に公社がいろいろ意見を話し合って、中小企業も十分育てていくという方向に私はされたほうがいいんじゃないか。実際に言いたくても言えないような、手を縛られているのじゃないかと、こう私は考えるのです。将来の中小企業メーカーを育て、あるいは分野調整の面からいきましても、やはり大事な問題点じゃないかと思いますけれども、これはどうお考えになりますか。
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。 先ほど資材局長がお答えしましたように、公社が直接契約しております資材中小メーカーにつきましては、これは手形というようなものは全然使っておりません。全部これは現金でございます。その次に、今度は公社が契約しております大手メーカーとか、あるいは中堅メーカー、これは数が非常に多いわけでありますが、その大手メーカーなり中堅企業が今度はまた下請に払っている、中小企業に払っているというものにつきまして、私も詳しい事情はよく知らないのでありますが、もしそれが極端な場合であるならば、よく大手メーカーというものに話して、そういうことがあまり極端にならないように、極端になりますと、倒産とかあるいはまた納期がおくれてくるという間接な問題が起こってまいりますので、実情をよく調べまして、あまり極端な弊害が起こらないようにしたいと思います。ただ、法律的にいいますと、この問題は公社自身が直接責任を持たない範囲になっておりますから、そこは御了承願いたいと思います。
○三木忠雄君 確かにそうなっておりますが、やはり大手であろうと下請であろうと同じ電電の仕事をやっているわけですね。確かにそういう点は法律的ないろいろな問題はあるけれども、やはり大手メーカーによく話をして、やはり中小企業だってしっかり仕事をしていかなければ、この電電への仕事の納入という問題がそごを来たすんじゃないかと思うのですね。やはりそういう点を、これは中小のメーカーに言わせてみれば、頭からはね返される、頭から相手にされていないんじゃないかというやっかみもあるんじゃないかと思いますけれども、やはりそういう点は、中小企業は中小企業として開発に努力しているわけですから、やはりいろいろな面で育てていくという、こういう公共事業の面から考えてみましても私は大事な問題点じゃないかと思うのです。きょうは私も議事進行の関係であまり長くは質問しませんけれども、やはりこういう点は十二分に意見をくみ取っていただきたい。実際にそのほうが、仕事をもらっている、金ももらわなければならないという関係で言いたいことも言えない。こういう声を私たちは絶えず耳にしておりますので、こういう問題についてやはり電電公社としてこの問題は考えていただかなければならぬじゃないかと、こう思うわけです。最後にそのことだけ要望しておきたいと思うのです。
○副主査(安田隆明君) 以上をもちまして郵政省所管に対する質疑は終了いたしました。 午後二時に再開することとし、それまで休憩いたします。 午後零時三十四分休憩 —————・————— 午後二時八分開会
○主査(三木忠雄君) ただいまから予算委員会第三分科会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、永岡光治君が委員を辞任され、その補欠として前川旦君が選任されました。 —————————————
○主査(三木忠雄君) 昭和四十六年度総予算中、運輸省所管を議題とし、質疑を行ないます。
○前川旦君 飛行場は、これはたいへん必要なことなんですけれども、飛行場拡張をめぐる紛争は、成田は有名ですけれども、実は私どもの地元にもそういう危険性をはらんだ地域がございます。きっと御承知だと思います。そこでそういう紛争が将来起こらないようにということを念願をして若干お聞きをいたしますが、まず高松の空港拡張問題について一昨年運輸省は調査をされておりますが、どのような調査をされましたのですか。
○政府委員(内村信行君) 高松空港拡張につきましては、一昨年香川県の全域にわたって適地等検討したわけでございます。その際に現空港の拡張を含めまして六地点の調査を行ないました。
○前川旦君 現空港の拡張を含めて六地点ですが、その中には生島という土地の沖を埋め立てをするという、その沖合いに新空港を建設するというその地点も調査されましたか。
○政府委員(内村信行君) 全般的な調査の一環としてはいたしましたが、特にその地点にしぼっていたしたことはございませんでした。
○前川旦君 結論として、現空港を拡張することが最適だという結論を出されたそうでありますが、生島の沖合いを不適当とされたのはどういう根拠ですか。
○政府委員(内村信行君) 生島沖、これとそれから津田沖というのを調査いたしましたが、やや相似ておりますので、この点両方からめて御説明申し上げます。これは大体、山が相当海岸に迫っておりまして、埋め立てをいたしまして滑走路をつくるといたしましても、近間では山が相当障害になるということで、かりに沖合いに出すといたしますと、相当に沖合いまで出さなければならない。そういたしますと金が相当かかる。これは津田沖の場合に約二百五十億、現空港の拡張でございますと約八十億、建設費で相当差がございますし、そういったような点から生島沖は不適当ではないかということで当時はあきらめたわけでございます。
○前川旦君 最近、香川県が日本空港コンサルタンツに調査を依頼をしまして、かなり沖合いへ出すということで県の意向がきまって新しい提案というものがなされているはずでありますけれども、この提案を御検討になりましたか。
○政府委員(内村信行君) まだ具体的に検討しておりませんが、そういう提案のあることは私ども承知いたしております。それで、この点につきましては、今度は前とだいぶ違いまして、手前のほうを相当埋め立てをして土地を造成する、そういうものの一環として空港を考えておるというふうなことでございまして、建設費もそういうふうにいたしますとだいぶ変わってまいりますので、やはり検討に値する問題だというふうに考えております。
○前川旦君 この新しい提案では、それでは一昨年調査したときの不適当であるという理由であった建設費、それから山、これは一応不適当であるという理由は新しい提案ではのいた、こう判断してよろしいですか。
○政府委員(内村信行君) 大体そういうふうに考えております。新たに白紙でもって考え直してみようではないかと考えております。
○前川旦君 それではこの提案、全く新しい提案なんですけれども、これと真剣に前向きに取り組む姿勢がおありですか。
○政府委員(内村信行君) 前向きに取り組みたいと思っております。
○前川旦君 つまり、いまの飛行場の拡張、これは非常に激しい抵抗が予想されますが、これにこだわらないで白紙で新たに新しい提案を真剣かつ前向きに取り組む、こういうことですか。
○政府委員(内村信行君) 実は、前に現空港の拡張をやろうというふうな計画を立てましたのは、先ほど申し上げましたように、財政的にも比較的安価であるということのほかに、地元でもぜひここでやってもらいたいというふうな御意見もございました。そういうこともございましてここにきめたわけでございますけれども、事態がだいぶ変わりまして、総合的に考えれば建設費もそう高くはならない。それから、地元の県のほうにおかれましても、相当今度の案を真剣に考えたいというふうな御意向もございますので、私どももそれに沿いましてその方向でもって前向きに考えていきたいというふうに考えております。
○前川旦君 それでは検討をこれからされることになるんでしょうが、具体的にはどういうことを検討するということになりましょうか。
○政府委員(内村信行君) 気象でございますとか、あるいは運航上の問題、それから地形、地質、それから建設費、そういったようなことをこれからやらなければいかぬと思っております。
○前川旦君 一番心配になるのは公害のことですね。公害の中でも騒音公害、これが一番大きな問題になると思いますが、現在はこれは非常に市街地に近接しておりますので、公害がたいへん発生しております。現空港の拡張を断固として阻止するという御意見はやっぱり公害の問題が非常に強く出ておるわけです。新しい提案で考えてみますと、これは海上の上に張り出すということになりますが、この場合には航空公害はどういうふうに考えてよろしいでしょうか。
○政府委員(内村信行君) おっしゃるとおり、飛行場に対する反対は、騒音が非常に困る、特に民家に騒音の影響があるのは非常に困るというのが反対の理由でございます。これはやはりそういう方々にとってみれば、まことに無理もないことでありましょう。私ども空港をつくる場合には、なるべくそういった騒音公害というもののないような空港というものを考えていかなければならぬということを考えております。その意味で、今度海上を埋め立てて行ないますと、これは大体陸岸と滑走路が並行するというふうに思われますので、そういたしますと、少なくとも人家のほうに騒音が行くということはまずないのではないかというふうに考えております。
○前川旦君 新しい提案では、騒音の公害はまずないだろうという御返事でしたが、それでは新しい提案では、いわゆる本四架橋の地点と近接をしておりますけれども、この本四架橋が実現したと前提して——これはいずれ実現します——それが障害になるということは考えられますか、考えられませんか。
○政府委員(内村信行君) 本四架橋がもしできるとすれば瀬戸大橋だと思います。この場合、もし架橋されるといたしましても、生島から大体十二、三キロメーター先になると思います。そういたしますと、大体進入角度が五十分の一でございますから、その架橋のところで二百五十メーターぐらいの高さになります、進入の面が。したがいまして、架橋の高さは、あれはつり橋でございますから、高いところで百九十メーターぐらいになると思います。そういたしますと障害にはならないだろうと思います。
○前川旦君 これはしろうと考えで、たとえば陸上に飛行場をつくるという場合と海の上に飛行場があるという場合に、離着陸のときの安全の度合いというのはどういう違いが出てくるのだろうか。しろうと考えで考えますと、離着陸に失敗をして下に激突するという場合、陸上に飛行場があるよりも海の上に張り出してあるほうが安全度が高いような気がしますけれども、しろうと考えで。その辺はどうなんですか。
○政府委員(内村信行君) 私どもは特に陸と海の安全度について違っておるとは考えておりません。
○前川旦君 瀬戸内海沿岸は非常に霧が多発をします。そのために就航率といいますか、がかなり落ちるのが実態ですが、その点はどういうふうにしてその障害を取り除くお考えをお持ちですか。
○政府委員(内村信行君) 計器飛行をやるためにはいろいろな計器がありますが、さしあたり現在有効と考えられておりますILS——ILSと申しますのは、着陸をします際に電波を出しまして、電波の上に乗っかって飛行機が入ってくるというものでございますから、視界が多少悪くても電波の働きによって着陸ができるということでございます。こういったものをつけてまいりますと相当就航率がよくなっていくというふうに考えております。
○前川旦君 そのILSを装置いたしますと、装置する前に比べて、それを装置しますと、具体的に数字の上でどういうふうなメリットがありますか。
○政府委員(内村信行君) 詳細な数字はちょっとわかりかねますが、要するに、ILSがない場合には視界が悪い日には着けない。しかしILSがありますと視界が悪くても着ける。たとえば運航二百フィート指定の八百メートルぐらいの視界があれば着けるということになりますので、実際問題として運航率が相当よくなるだろうと思います。具体的な数字はちょっとわかりかねます。
○前川旦君 そうしますと、濃霧による運航の障害はずいぶん緩和される、克服される、こういうふうに見通してよろしゅうございますか。
○政府委員(内村信行君) 相当緩和されると思います。
○前川旦君 空港整備五ヵ年計画のこれからの見通しというのはどういうふうになりますか。どういうスケジュールでこの五ヵ年計画というものを実行されることになりますか。
○政府委員(内村信行君) 第二次の空港整備計画につきましては、昭和四十六年度を初年度といたしまして五ヵ年間、総額五千六百億円をいままで予定しておるわけでございますが、その詳細な内容につきましてはまだきまっておりません。さらに今後詳細な内容につきましては検討を尽くしまして、要しますれば航空審議会にかけまして内容をきめてまいりまして、それができ上がった暁におきましては閣議の決定をいただきたい、こういうふうに考えます。
○前川旦君 そうしますと、最終的にこの案ができるのはいつごろになりますか。さらにまた、その案を最終的に決定するのはいつごろになって、いつごろからその案の作成にかかりますか。
○政府委員(内村信行君) 案の作成はもういますでにいろいろやっておるわけでございますが、それから五千六百億ということについては閣議の了解をとっておりますけれども、最終的に決定いたしますのは、大体四十六年度末ごろまでに閣議決定をいただいて最終的にきめたいというふうに考えております。
○前川旦君 四十六年度ですか。
○政府委員(内村信行君) はい。
○前川旦君 年度ですね。
○政府委員(内村信行君) はい。
○前川旦君 いままでと全然違う新提案は、この五ヵ年計画に乗ることになりますか。
○政府委員(内村信行君) これがしかるべき案ということになれば、乗ることと思います。
○前川旦君 しかるべき案というのは、運輸省のほうで検討をして、先ほどこれから検討するといういろんな項目がありましたああいう項目を検討して、現在の飛行場を拡張するよりもこのほうが適していると、こういう結論が出たときには乗ると、こういうことですか。
○政府委員(内村信行君) そのとおりでございます。
○前川旦君 四十六年度の予算がついてますね。これはどういう形でついてますか。
○政府委員(内村信行君) これは実施設計調査費として一千万円ついております。
○前川旦君 実施設計調査費というのは、これは現在の空港でということになりますか。
○政府委員(内村信行君) 一応はそういうことでございますけれども、今後計画を変更いたしまして、新たに新しい場所が適当であるということになれば、そちらのほうに使えると思います。
○前川旦君 そうしますと、いまの飛行場の拡張ということにこだわるのではなくて、そういう狭いというか融通のきかないことじゃなくて、この予算は、新しい提案が適当だということになればそちらにも使えるんだということでありますか。
○政府委員(内村信行君) そういうふうに思います。
○前川旦君 先ほどおっしゃられた調査結果はいつごろまでに出すようにお考えですか。
○政府委員(内村信行君) これはまだ新しい提案がなされたばかしでございますので、いつごろというふうなことはまだちょっと確約いたしかねますが、できるだけ早く結論を出したいというふうに考えております。
○前川旦君 それでは大臣にお尋ねいたしますが、現在の飛行場拡張ということでいままでは計画を立ててこられたわけですが、で、拡張反対ということでずいぶん住民組織ができているわけなんです。そこで新しい提案というものが出てきているわけなんですが、新しい提案が出てきてそちらを考える、積極的に考える、こういうことになるんですけれども、そこにはそこのまた住民がいるわけですね、新しく。ですから新しくこの提案を取り上げてそれを実施する、こういうかっこうになった場合、民主的な手続といいますか、地元の住民の意向を十分にくみ取ってトラブルのないように最大の努力をしていただきたい、このように思いますが、御見解をお伺いします。
○国務大臣(橋本登美三郎君) もちろんこれは地元へ、飛行場をつくる場合には地元の意見を十分に聞き、またトラブルのないようにしてできるだけ検討しなければならないということは当然である。ただ、それに幾ら金をかけて、そうしてやるかどうかという問題になると、私はもちろんこれは国費もだいぶ空港建設には使っておるわけでありますけれども、やっぱり建設費の効率ということも考えなければならぬだろうし、あるいはまた使用都市、たとえば高松でありますというと大阪でありますから、何もとんでもなく速い飛行機が要る必要もないんですね。もう少しやっぱり航空局としてはそういう全体の点を考えていくべきじゃなかろうか。たとえば現在YSが飛んでいるわけですが、いまはYSフレンドシップが飛んでいるわけです、高松まで。ただ人間がたくさん、乗れませんから便数を多くしなくちゃいかぬし、大阪空港、いわゆるキー空港というものがあふれぎみでありますから、そういう点で大型に変えていくんですが、しかしながらやっぱり距離の問題からいって、その点はもう少し考える必要があるんじゃないか。小型機であれば騒音公害等がないのです。また機械装備を十分にやれば、先ほどお話のあった濃霧の問題も解決がつくのですね。いま、御承知のように東京の近辺の小さな飛行場で非常に完全な計器飛行ができているわけです。したがって必ずしも何でもかんでも大型を飛ばさなくちゃならぬかというと、必ずしも私は何でもかんでも飛ばさなくちゃならぬということはない。ただ、これは回数がよけいになる。回数がよけいになれば、場所によっては便利なわけなんですが、半時間しかかからないところでは、二時間おきに一回飛ぶよりも三十分おきに小さな飛行機で飛んでくれたほうが便利である。問題は基幹空港の受け入れ体制ができないとそういうことはできませんけれども、そういうことを考えて、今後やはり空港建設は、距離の問題、それからその土地におけるいわゆる立地条件の問題そういうことを考えて、何もかもジェットを、大型機を飛ばすのだという考え方はこれは間違いだと。ことに近い将来においては、いわゆる小型でもってしかも滑走距離が五百ないし七百メートルの距離の、二年もたてば四十人乗りの飛行機ができるわけです。あるいはまた三年、四年たてば五十人から七、八十人の者が乗れる飛行機ができるといわれておる。そういうときですから、どこもここもジェット機を飛ばすんだと、わずか二十五分か三十分でいくところまでジェット機を飛ばすこともない。ましてや地理条件が思わしくない高松のごときこういうところについては、やはりより安全な飛行機を飛ばすということのほうが私はまず第一じゃないか。こういう意味においては、これはまあ高松だけにしぼって言っているのではありません、全体の問題として考える、そういう観点から、やっぱり空を飛んでいるんですから、やっぱり地球の重力は下へ落ちるんですからね、したがってやはり安全ということがまず第一ですから、それに伴うような飛行機、それに必要な飛行場、こういうものの考え方でやっていきたいと思います。もしあそこに飛行場をこれから拡大しなければならぬという情勢がありますれば、これはもうもちろん前川さんのおっしゃるように地元住民も十分理解をし、そうして納得がいかなければ工事は進めちゃいかぬと、こう私は考えております。
○前川旦君 大臣、ちょっと違うんです。いまの、現在のところを拡張するという方針でいままでこられたのですよ。それに対しては非常にこれは反対の住民組織ができまして、大きな騒ぎになる可能性があるわけなんです。そこで海のほうへ張り出して、もっと適地をさがしていこうじゃないかというようなことになった。県はなっているわけなんですね。そういうふうになっているから、それはそれでいいんです。これは前向きで、いいわけです。いまのところは非常に市街地ですし、人家が多いし、学校が周囲にありますし、その上気流は悪いし、安全度からいいましても不適当だといわれている場所なんです。そこを無理に反対を押し切って拡張するというよりも、新しい提案が出てきたならそれを積極的に前向きに取り上げたらどうだということで、いろいろ聞きましたところが、それはそういうふうにやりましょうという前向きのいま答弁が出てきているわけなんですね。それは非常にいいことなんですけれども、それはそれとして、それじゃ新しく持っていくなら、幾ら海へ張り出すにしても、やはり漁業権の問題とか、あるいはやっぱり周辺の住民との間に多少のこれはトラブルが起こる可能性がなきにしもあらずですから、その点はたんねんに民主的によく意見をくみ取って、トラブルがないようにという方向で努力をしてもらいたいということを実は申し上げましたので、その点をお願いしたいわけです。
○国務大臣(橋本登美三郎君) まあ原則は、やる場合はそうなんですが、高松飛行場の場合ですね、二千メートルの滑走路をつくる必要があるかどうかということが、これ、大きな問題で私は出したわけなんです。で、しかもいま新幹線をつくる場合も、この線まで工事計画をする、整備計画をするときには、五年後には大体ぺイするという原則をもってやるわけなんですね。ですから、飛行場も同様なんです。これが何十年たってもペイしないような飛行場を金をかけてつくってもしかたがない。ですからそういう場所については、もちろんこれは場所によってはそういきませんよ。長距離でもって、しかも相当なやはり時間を短くする必要がある場合は別ですけれども、必ずしも九百キロなんて飛ぶ飛行機を持ってこなくても、距離が違うんだからまだ考えようがあるんじゃないか。これは高松と私は限定しませんと言ったのは、そう言ったら前川さんは、いや違うんだ、大きい飛行場はつくってもらいたいんだが、しかしながら地元の問題は解決してほしい、こういう議論になりますが、もう一度考え直しなさいとぼくは事務当局に言っているのです。地元がそれほどまでに反対するところになぜ持っていかなければならないのか。必ずしも、もし高松を限定して言うならば、大阪からこれは二時間もかかるところであれば別でありますけれども、いまのYSを持ってきても三十分か四十分で行くんでしょう、私は一回乗ったが忘れましたが。ということであれば、それに伴うような飛行場、あるいはそれに伴うような飛行機でいいじゃないか。いま五千六百億と言っておりますけれども、五千六百億の五ヵ年間の予算で大飛行場をつくったらゼロですよ。もし大阪湾内に埋め立て飛行場をつくったら、これは全部食われてしまう。もちろん、これは五ヵ年計画の中にはほとんど入っておりませんが。ですから、五千六百億というのは、従来の五ヵ年計画の倍以上の経費ではありますけれども、ほんとうに、本格的に全国の空港整備を行なうなら、五ヵ年計画で一兆円以上の金がなければ私はできないだろうと思います。それが一カ所に、しかも、それほどの大型化の必要のないところに二百億という金をかけるということが妥当かどうかという問題もあわせて検討してみるべきである。私は、もちろん、もし埋め立てのところが必要であり、そうしてやはりそこに飛行場をつくるということが妥当であるとするならば、いま前川さんのおっしゃったように、いわゆる漁業補償の問題、あるいは地域住民の人の公害に対する心配、そういうことは十分に理解し、かつまた、その対策を練った上でやるべきである。おっしゃるとおりにやりたいと思っております。
○前川旦君 いま大臣の言われたことは、全体的な地方空港のあり方と航空政策の基本の問題であるというふうに思います。これについては、なかなか、いまの判断だけではできない。これは将来の問題ですし、たいがいの場合に、非常に伸び率が高くて最初と計画したやつがあとで手直しをしなければいけないというような場合もありますし、いろいろ、どれほど発展の度合いが進んでいくのか、経済圏がどういうふうに動いていくのか、あるいは関西は大阪の経済圏ではなくて東京とも直結をこれからはしていくことになりますでしょうし、そういうこともいろいろありますから、そういうことは総合的にこれは百年の大計というところで立てていただきたい、これはこういうふうに思います。 それはそれでいいのですけれども、一応、まあ県から出ている案というものが、一番公害が少ない。トラブルの少なというところで出ておりますので、そういうことも御判断の上、善処していただきたいというふうにお願いしておきます。 〔主査退席、副主査着席〕
○三木忠雄君 それでは、初めに運輸大臣にこれは伺いたいと思うんですが、四十六年度のこの予算を審議するにあたって、国鉄の再建への法案が全然提出されない。これはどういうわけか。この点についてまず答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(橋本登美三郎君) まあ国鉄再建基本方針は四十四年の九月に閣議決定をみているわけであります。これは抽象論でありますからどうにでもとれるような方針ではありますけれども、基本方針は決定しておるわけです。おそらく三木さんの御質問は、四十六年度の予算では抜本策と言えぬじゃないか、こういう御質問が中心だろうと思いますが、いうなれば、まさしくそのとおり抜本の予算案ではない、大蔵大臣も予算委員会で答弁しておりますように、とりあえず暫定的なものである、そして総合交通対策の中で国鉄のあり方等を考慮した上で積極的に考えていく、こういう答弁を大蔵大臣もいたしております。そこで、いわゆる国鉄の再建というものは、柱となるものはどういうものであろうかということであります。 第一は、今度の予算書の中でも明らかにしておりますように、国鉄の借金の利払い、これが四十六年度では大体一千七百億円であります。この一千七百億円という膨大な利子をかかえてやっていくということは、収入の二割近いものがこのほうにとられてしまう。でありますからして、この一千七百億円という利子をどこまで国が補助してやるかということがまず第一です。ことしは御承知のように直接の利子補給でありませんが、国鉄への助成金として、大体従来六分五厘であったものを五分五厘というもので、一分引き下げた。その他を合わせまして三十億からの一般会計からの金が入っております。一歩前進というほどじゃありませんが、半歩だけでも進んだ、従来はなかったことでありますから、半歩だけは進んだ、これがまあ一つ。 それからもう一つ、もう三つ、四つありますが、第二新幹線、これからやる新幹線及び複線電化、この建設費を国鉄のいわゆる収入の中で、いわゆる建設費を全部まかなわせることがいいか悪いか、これに対してはやっぱり私個人の意見、運輸省の考え方としては、何としても国がやはり建設に対しての助成をしてやらなければならぬ、こういうことで、予算要求の場合にもかなり思い切った要求をしたわけでありましたが、なかなかこれが通らない。四十六年度予算につきましては、御承知のとおり青函線に二十億、新幹線に三十億、新線建設新幹線に二十億、複線電化に二十億と、こういうような建設に対する助成金が初めてことしつけられた。新線建設のほうは別ですが、初めてつけられたわけでありますね。だが、こういう程度のものではこれはしようがないんで、もっと思い切った、大幅に建設費及び複線電化につきまして国が助成してやる、こういうことをひとつ考えてもらわなければいけない。これが第二。 第三には、これは国鉄自身がやるべきことでありますが、いわゆる業務並びに経営、こういうものの近代化、合理化をやっぱり思い切ってやらなくちゃならぬ、皆さんがお乗りになってもわかりますが、私もこのごろはときどき汽車を利用するのですが、特急であれ急行といいますか、急行、これなども時間にもよりましょうが、私の乗る時間は、いわゆる指定券のないところはほとんど大部分の人が立っているというような状態です。こういう状態というものは、外国へ行っても急行列車ではないんですね。何とか解消しなくちゃならぬ。それ以外に、できるだけ機械化すべきもの、あるいは今日はコンピューターが進んできておるのでありますからして、それだけでもって業務の近代化及び合理化というものを思い切って国鉄自身がやらなくちゃならぬ、これが第三。 第四には、これはいろいろ皆さんのほうから議論がありましょうが。純然たる地方交通整備、これはひとつ道路にかえ得るものはかえる、あるいは、かえ得ないものであるけれども地方のためにはどうしても必要だというものは、何とかしてこれを国鉄の経営から切り離して、そこで国鉄も参加していただいてけっこうですが、やはり地方鉄道公社といいましょうか、そういうものをひとつやっていくか、もしくはこれに対して思い切った、国が全額を出してやる、こういうような制度がなければ、国鉄は自分の金ではなかなかやっていけない。これがまあ第四の問題になると思います。 それから第五番目に、やっぱり運賃及び公共料金の適正な価格を、料金の問題をきめてやる必要があろうと思う。赤字の国鉄に対して無理やりに安いものまで運んでいけというのは、無理なんですから、だれが持つか、受益者が持つか、国が持つか、ものによってはいろいろな違いがありましょうが、いずれにせよ国鉄のリスクでこれをやるということには無理がある。 そして今度は第六番目には、国鉄自身がいまのような鉄道一本やり、鉄道屋といわれてきたわけですが、鉄道屋からもう一歩前進して、ある意味においては多角経営をやらせる。これは増収の面ではそうたいした金額じゃないかもしれません、何百億ともうかるような仕事じゃありませんから、そうじゃないかもしらぬが、いろいろ合理化を行なったりなんかする上においては、やっぱりそういう多角経営の道を開いてやりませんと合理化もできない。同時にまた国鉄マンの士気高揚にも役立つ。こういう意味において、国鉄のいわゆる多角経営の面を開いてやる必要があろう。 こういう、大体この六本が私は国鉄再建の基本的な柱ではないだろうか。ただ問題は、なかなか私自身が考え、国鉄自身も考えておりますけれども、そう口では言いやすくして、さいふを持っているのは別でありますから、さいふのほうはかたくてなかなか言うとおりにはなりませんけれども、しかしながらおしかりを受けるかもしらぬが、四十六年度予算ではそういうぐあいに、国から初めて二百三十億円という助成金が一般会計から出たということ、それから建設費に対しましても、青函トンネル及び新幹線あるいは複線電化、これに対して初めて国が金を出したということで、一応細いながらも道がつけられた、この道をどうして広げていくか。一応道はできたんですね。この道を思い切って馬力を持って広げていけば、やはり国鉄再建の道はおのずから開けてくる。そういう意味において私は今回の四十六年度予算は非常に意義の深い予算である。それを皆さん方からけなされては困る。これを大きくしてもらうように御協力を願えればありがたいと思うわけです。
○三木忠雄君 大臣の構想は非常に前向きで、私は常々大臣の時代に国鉄の抜本再建策をしっかりしておかなければ、これはできないんじゃないか。これはほかの大臣にかわられても、いろいろ国鉄の問題はいつも騒ぎになってくるのです。本年度は三Kの中の一つと、こういわれていたわけですね。これはどうなるかわかりませんけれども、橋本運輸大臣も長く続くわけはないと思うのです、正直言って。どっかに持っていかれる場合もあると思うのですね。実力大臣の時代に私はこの国鉄の根本的な問題にメスを入れておかなきゃだめじゃないかと思うのです。私は、あとから合理化の問題とかあるいは政策割り引きの問題とかあるいは新線建設と道路建設の問題について何点か触れたいと思うのですけれども、やはりここで絶えず出てくることは、いろいろ意見は出るのです。しかしながら最終的に出てくるものは何かというと、合理化の問題と運賃値上げ問題だけにしぼられてくるわけですね。これでは国鉄のやっている人たちが赤字だ、赤字だとたたかれっぱなし、これでは幾らやっても士気も上がってこないと思うのですね。こういう点で、やはり橋本運輸大臣として明確な抜本策はこれでいくんだというものを、橋本運輸大臣の時代にこういう基本計画みたいなものを私はがっちり残さるべきが妥当じゃないかと、こう考えるんですけど、いかがですか。
○国務大臣(橋本登美三郎君) たいへんどうもおほめにあずかって、あるいは買いかぶりかもしれませんが、一応私はそのつもりで昨年来から努力いたしてまいっております。予算折衝の最終段階でも最後まで残ったんですが、そのときに三役及び大蔵大臣は最後に、百億をつかみ金でやるから、これでかんべんせぬか、私はそんな金は要らない、つかみ金は要らない。問題は、金額が少なかろうと多かろうと、ちゃんと筋の通った、将来に効果のあるものでなければ要らないんだ、たとえそれが何百億もらっても要らないということで、結局六分五厘から五分五厘に、最後の夜明けのときに決定したのです。これは金額は百三十二億でありますけれども、三百億もらったよりもそのほうが私は効果がある。六分五厘から五部五厘に引き下げた。私の主張したのは、海運の救済の場合に四分にしたじゃないか、なぜ国鉄の場合に四分に引き下げられないのか、こういう主張をがんとして最後まで、ほとんど数時間にわたって激論をして、そうして最後にまあ一分だけを引き下げたんですが、しかし、一分を、六分五厘を五分五厘に引き下げたということは、これはただつかみ金で三百億もらったよりも私は将来の再建に大きな意義があると思います。そういう意味において、皆さんの御鞭撻を得て、ひとつ在任中にできれば目鼻をつけたいというつもりで正面からこれに取り組んでおる次第でございます。
○三木忠雄君 国鉄としてですね、これは国鉄総裁に伺いますが、四十六年度にいろいろ計画をされておった問題が数多くあると思うのです。ところが、これを政府あるいは自民党の各部会等で相当削られてしまってほとんど実施に踏み切れない。端的に言えば、石油パイプラインの問題等いろいろあると思うのですが、これはどういう計画を持っておって、どの点に難点があってつぶれたか、こういう点について御説明願いたい。
○説明員(磯崎叡君) いま大臣から非常に詳細な、私どもの問題点六点をあげて御説明がございました。おおむね私どものほうの御要求しましたこともいまの六点に含まれますが、簡単に申し上げますと、やはりまず第一に、何と申しましても非常にいま財政負担になっております利子負担、全体の経費のうちの二割近いものが利子として右から左に出てしまう。この利子負担の軽減を何らかの形、最終的には全部たな上げという形、それに至るまでの、いま大臣の言われたような、いま六分五厘までやっていただいておりますが、それを少しでも減らすということ、これがまず第一であります。ことしは五分五厘まで大臣のおかげでやっていただいたわけでありますが、いずれこれを突破口として、突破していただいたので、これをもう少しどんどん拡大していただきたい、これが第一でございます。 第二は、やはりいまおっしゃったことの中で問題になります地方交通線と申しますか、地方交通線の処理をどうするかということでございます。これは現在私のほうで二万一千キロの鉄道の運営をいたしておりますが、その中で、それを線区の性格的に分けてみますと、約一万キロは日本の骨格をなす幹線系でございます。残りの一万一千キロが地方の交通、ローカル交通をやっておる線でございまして、いまの経営上の赤字はその二番目の地方交通の赤字が大部分でございまして、第一グループの幹線系のほうは、どうやら若干の黒字線でもってその三倍くらいの赤字線をカバーして収支とんとんでやっておる。しかし、地方交通線の一万一千キロはどうにもこうにもならないほど、千数百億というばく大な赤字が出る。この始末をどうするかということでございまして、これは私どもは三つの段階に分けて考えまして、第一は、大臣がおっしゃったほんとうに鉄道としての役目を果たしてしまっておる、これはやめさしていただく。第二は、もし地域の開発と共同して総合的な経営ができるならば、ぜひ総合的な共同経営をやっていきたい、これが第二。これには法律改正を要します。第三は、そう申しましても、やはり半分ぐらいのものは結局やめることもできなければまた地域と共同経営することもできない。結局国鉄が運営せざるを得ないけれども、それから出てくる千億をこす赤字につきましては、国なり自治体なりあるいは国鉄自体がそれを分担してこの赤字をしょっていくと、それを全部黒字の線にしょわせようとすればべらぼうな運賃値上げをしなければやっていけなくなる。これでは国鉄が全部が地盤沈下をしてしまう。こういう意味で、地方交通線の始末につきましていろいろお願いをしたわけでございます。これが大きな柱の第二でございます。 第三は、いろいろな運賃上の問題がございますが、これはことしは特にお願いいたしませんでしたが、その中で公共負担、運賃上の公共負担につきましては、ぜひこれをもうかんべんしていただきたい。すでに累積いたしますと、過去十年間、国鉄が赤字に転落いたしましてからおおむね七千億近い運賃上の公共負担、これはとてもしょい切れないから、これは少しずつでもいいから肩がわり、政府なり何なりに肩がわりしてほしいということもお願いいたしまして、これは途中で物価等の問題で消えてしまいましたが、これは今後の問題としてぜひ考えていただきたいという点でございます。 それから、これは特に大臣の非常にお骨折りでもって——国鉄の今度は前向きの問題でございますが、新幹線の建設、あるいは地方の幹線の複線電化につきまして、わずかではございますが、実に二十年ぶりで政府が出資してくださったということでございます。いままでは全部これを借金でやって、その利子を払ってきたわけでございますが、昭和二十六年でございますか、四十九億増資して八十九億の現在資本金でございますが、それに対しまして実は二十年ぶりで政府が出資をされたということ、これは国鉄の今後生きる新幹線あるいは全国の主要幹線の複線電化というような前向いきの仕事のために政府が出資してやろうということを踏み切ってくださったわけでございますが、これは非常に大きな進歩であり、これを今後、さっき大臣のおっしゃったとおりまた拡大し伸ばしていくという必要がぜひあるというふうに考えます。そういういい反面、かねがね問題になっておりました市町村納付金につきましては、残念ながら自治省の協力も得られず、また先刻の地方交通線の運営につきましても自治省の協力を得られず、これはすべて今後のいわゆる総合交通体系の一環として解決するんだというふうな形でもって、先生の御指摘のとおり、ことしの予算はいわばつなぎのような予算になっているという現状でございました。その他付帯事業の拡大等につきましても、これは大きな金額は期待できません。これはもう私たびたび申しますが、百億というものを付帯事業から水揚げしようとするのはたいへんなことでございますけれども、これは国鉄の姿勢として、あるいは国鉄の持っておる土地その他のものを利用する方法として、付帯事業をぜひやりたいということで、これもお話がありましたが、いろいろの関係で法律の提出が見合わせになったわけでございます。しかしパイプラインにつきましては、これは付帯事業と申しますよりも、むしろ国のほうの関東地区における貨物の輸送力の逼迫を解決する唯一の方法としてぜひ取り上げていきたいということでお願いいたしまして、現在目下難航中ではございますけれども、予算には計上されております。安全の面からいたしましても、輸送力逼迫の面からいたしましても、これはむしろ付帯事業と申しますより国鉄の貨物輸送そのものであるというふうな感覚で、今後ぜひ大臣の御指導を得てやっていきたいというふうに思っている次第でございます。 以上るる申し上げましたが、先ほどの大臣のおっしゃった六点と大体一致いたしますが、私どもといたしましては、ひたすら今後、いま政府において始められましたいわゆる経済企画庁を中心の総合交通体系あるいは運輸省の運輸政策審議会の御審議にまちまして、できるだけこの夏ごろまでにひとつ政府としての成案を得ていただいて、そしてそれに向かって私どもも邁進いたしませんと、おっしゃったようにいろいろ何か暗いイメージばかり国鉄にかぶさっておりまして、四十数万国鉄の職員の士気にも影響しますので、私も全責任を持ちまして、大臣の驥尾に付しまして、このわずかの期間でございますが夏ごろまでに総合交通体系をつくっていただいて、それの実施に向かって邁進いたしたいと思っている次第でございます。
○三木忠雄君 個々の問題はあれしますが、運輸大臣、もう一ぺん運輸委員会で私またゆっくり別な時間をとって石油パイプラインの問題を掘り下げたいと思っているんですが、通産省あるいは建設省は当初国鉄が計画をしておった中に割り込んできたんで、石油業界等のいろんな話も聞いております。国鉄の実施するこの石油パイプラインについて、運輸大臣としてはどういう腹で臨まれているのか、この点をお聞きします。
○国務大臣(橋本登美三郎君) 問題は、パイプライン事業というものは輸送事業であるかどうかということがまず基本的な問題です。国鉄にやらせるかあるいは民間にやらせるか、これはどこでやったっていいわけですけれども、問題は、パイプライン事業というものがまあ一部で言うようにある会社の供給施設であるかどうか。私はそれに対しては、これはパイプラインというものは輸送事業である。アメリカは正確にそういうふうに規定づけて、そして鉄道関係会社がこれを行なっております。ヨーロッパは事情が少し違いまして、一つは、国と国とが接しておりますから、したがって、あちらは国営事業、鉄道は国鉄でありますから、そういう関係もあって、そこで公共事業という面で、別の面でとらえておるようであります。これは私は、そういう周囲の条件が違うからヨーロッパではこういう扱い方をしておる。しかし一国でやっておる場合は、アメリカがそうでありますが、やはり輸送事業として取り扱っておる。私は、やはりパイプライン事業というものは新しい形の変わった輸送形態の一つである。油だけでなく、将来だんだん技術が開発しますというとほかのものもパイプラインで輸送するということもあり得ると思うんですね。そういうことによって、やっぱり輸送事業としてやられていくことが原則だ。 そういうことになれば、当然これは輸送事業ということになればこの主務官庁はいわゆる運輸省でなければならない。もちろん性質上専管というよりは、もちろん主務官庁であるからして、したがってまあ河川敷を使ったり道路を使う場合もありましょうから、したがって計画等についてはまあ関係省がお互いに協議してきめるということもありましょうけれども、少なくとも料金及び事業認可等のことは主務官庁である運輸省が行なうべきである。その場合に、必要であれば関係省と協議することはよろしい。窓口は一本でなければ国民が迷惑する。同じものを二省にも三省にも出すというような行政はよろしくないのでありますから、したがってこれは当然運輸省が主務官庁であるべきだ、こういう見解で私は主張いたしております。現在は、この法律がなければ仕事ができないかと言えば、これは法律がなくてもできるんです。たとえば輸送会社が、そういうような民間輸送会社が、パイプライン会社ができて、それがやりたいと思えばこれはやったらよろしい。国鉄もしたがっていわゆる法律がなくともできるという前提で、すでに四十四年度の予算にもこれは組んだわけですが、四十五年度の予算にも一応一部組んだのでございましたが、実行はできなかった。四十六年度予算には四十億円の建設費を組んでおりますから、当然四十六年度においては付帯事業として、あるいは付帯事業というよりは輸送事業として国鉄としてはやりたいという意向を持って、計画を持っておるわけであります。こういう観点から、私は当然パイプライン事業というものは輸送事業であり、したがって運輸省が主務官庁であるというたてまえを私はくずしておりませんし、また国鉄が計画をそろえて、そして妥当なる計画であればもちろんこれの工事を認めるにやぶさかではありませんし、ただ、いまのところ法律がありませんので、民間がそういうものをつくった場合、どこでこれを許可するかということになれば、これは現行法によって、安全とかまあ消防庁、いろいろな各方面がありましょう、そういうことのばらばらな認可によって行なうことになりましょうけれども、やれないことはないわけです、民間でも現在は。ただ実際上の問題としてはむずかしい問題があると、こういうことでありますが、国鉄の場合は、これは自分の軌道敷を主として使いたい。と同時にまた、国鉄としては当然鉄道法で認められた所有権というものもありますから、まあ実際は所有権を利用することはないんですが、まあ工事は可能である、かように考えておるのでありますからして、したがって私としては、四十六年度にはやらなければ、もういまの大宮まで持ってまいるというこのいわゆる油の輸送は限界にきておる。四十七年度ではもうとうていレールで運ぶことができない状態でありますから、少なくとも四十六年度の初めに工事を始めなければ間に合わない状態にある、こういうことをひとつ関係者にもよく説明をいたしておるわけであります。かような方針でやってまいりたいと、こう考えております。
○三木忠雄君 それでは、時間も限られておりますので、私は一万人の合理化の問題について伺いたいと思うんですけれども、この二十三日、国鉄本社として一万人合理化計画を発表されたわけでありますけれども、この一万人が具体的にどういうふうな形で合理化されるのか。私は常に思うんですが、先ほども運輸大臣からいろいろ話がありましたけれども、抜本策なくしてただ国鉄の合理化計画あるいは運賃値上げ、そういう点だけにしわ寄せがくるということは、結局労使間の間がますますゆがんでくる、あるいはまたそれが結局ストとかいろいろな問題になって、国民に非常に迷惑を及ぼすようなこういう問題が必ず起こってくる、こういう点に対して、私は、ただ合理化合理化という問題だけではなしに、やはりもう一歩抜本策を考えた上でのこの体系に基づいた上の一万人合理化の問題なのかどうかということですね。これは当然そうじゃないと思いますけれども、実際合理化のほうにしわが寄って、ただもう赤字だ、首切りだという点だけでは、働いている職員にとっては私は不安でしょうがないんじゃないかと、こう思うんですが、総裁の具体的な答弁をお聞きします。
○説明員(磯崎叡君) 国鉄自体がなすべき合理化、近代化の問題につきましては、すでに数年前の再建措置法のときにもいろいろお話がございました。私どもといたしましても、やはりまず一番大事なことは、全体の職員の士気の高揚ということが一番大事であるというふうに思っております。しかしながら、一方、毎年毎年のベースアップもございまして、そのベースアップ財源を税金でいただくということもできない、何とかしてお互いに働き出してベースアップをやっていかなくちゃいかぬ。国鉄職員なるがゆえに一般よりもうんと低くということも、これもできないということになりますれば、やはり頭数を減らして、そして合理的な人の配置をするということが一番大事なことであるというふうに考えます。先般、つい二、三日前でございましたが、組合側に提案いたしました一万人の合理化は、実は、すでに昨年、約二万人の合理化の提案をいたしました。それと引き続いてのものでございますが、当初、五万ないし六万の合理化提案の中でございました。具体的に一々申し上げませんが、項目は十ほどございまして、二十七の工場を再編成する、あるいはいろいろの土木とか電気とかの保守方式を変える、あるいは動力車乗務員の数の問題とかいろいろまだございますが、そういった点につきまして一万人の合理化をしたい。これは首切りでなしに、現在、毎年約一万人ぐらいの人がやめてまいります。そのあと埋をしない。そしてこういうことによって出てきた人間を広域、すなわち広い地域に、しかも違った職種間に配置転換して、そして全体の数を減らしていこうという考え方でございまして、ことしも現に三月末で約九千人ほどやめておりますので、そのあと埋めを、新しい人をとらないで、こういうことによって出てきた人間をそちらへ回すという方法でやってまいりたいというふうに思っておりますが、いずれにいたしましても、相当配置転換が広範囲に、しかも職種が違いますので、いろいろ実行上の問題はございますが、私は、少なくとも部内でこのくらいの努力をしていかない限り、国民からもいろいろ御納得いただけないというふうに思いまして、これはこれでもって十分組合と協議して前進してまいりたいというふうに思っている次第でございます。
○三木忠雄君 ここで、その配置転換等をかみ合わしまして、実際にいままで四十七万人ですか、この人員でやっておったのを、新規採用をふやさない、こうなりますと、国鉄の将来の問題としてやはりいろんなゆがみが出てくるのじゃないか。あるいはまた、そのことによって、結局一人に対する業務量の負担というか、国鉄が赤字財政赤字財政といわれて、思い切った設備投資とか機械化というような点が案外おくれているのじゃないか、こういう点も私たち考えるわけですね。そうしますと、やはりサービスの問題、あるいは安全性の問題、こういう点についても十分な配慮が払われてのこの一万人の配置転換、合理化の問題であるかどうかということですね。この点について。
○説明員(磯崎叡君) その御心配はもう当然と思っておりますが、私どもといたしましても、やはり安全の問題とサービスの問題は、国鉄経営の、もうそれ自体の問題というふうに考えております。したがって、いままでの合理化は主として業務の切り捨て的な方法で合理化いたしましたけどれも、これからはそうでなしに、やはりある程度の設備投資をして、設備投資によって浮いた人間をほかへ回すというふうな考え方が一つと、それからもう一つは、もう百年になりますので、いろいろなあかがたまっておりますが、その組織のあか、あるいは仕事のしかたのあか、これを落としていくということによる合理化というふうな方向でもって、いわゆる一人当たりの労働力がふえるというふうな労働過重的なことよりも、むしろ近代化、合理化によって危険な作業をなくすとか、あるいはきたない作業をなくすとかというふうな方向でもって労働内容を明朗なものにすると同時に、労働時間の短縮もある程度やってやりたいというふうな、そういった財源、頭数を生み出すための合理化でございまして、いわゆる合理化のための合理化、首切りを目標とした合理化ではないということは、これは私ども自身、はっきり腹に据えてやっておるつもりでございます。
○三木忠雄君 それで、この問題を通して労使双方の間にいろいろ問題点が出、結局はこの春、これからいろいろ春闘とからみ合って、非常に国民に対するサービスの低下、あるいはストの問題等で非常に国民に影響を及ぼすということが私は予想されると思うのですね。この点についての見通しといいますかね、総裁がほんとうにこの問題については、合理化を通してやり切っても国民には迷惑を及ぼさない、こういうふうに言われるかどうかという点ですがね、その点について。
○説明員(磯崎叡君) なかなかむずかしい問題ではございますが、私といたしましては、やはり、よく部内に言っておることは、まず、国鉄を利用してくれるお客さんに対する誠意がなければいけない。それから国鉄自体に対する愛情がなければいけない。もうこの二つが仕事をやっていく職員としての基礎であろうというふうに私は考えます。これは労働運動であるといなとを問わず、国鉄職員としての資格というものは、お客さんに対する誠意と、企業に対する愛情、これが根本だと思います。これを基礎といたしまして、いろいろ立場が違って、ものの言い方、考え方が違っておりますけれども、ことしの春は、いわゆる春闘の問題でございまして、まだ予算も成立いたしておりませんが、今度の予算の中にも若干のものは見てございますが、実は、春闘相場いかんによりましては、相当財政上むずかしい事態になるということにいますでに考えられます。これらを考えますと、いろいろ思い悩む次第でもございますが、何とか私は、職員が自分でもって自分のベースアップを生み出すというぐらいのファイトでもってやってもらいませんと、やはり国民の御協力が得られないということになりますので、合理化を前提としてというのはちょっと極端かとも存じますが、いわゆるベースアップ等につきましても、やはり去年と同じように、一方で自分たち自身の合理化をやっていく。そうして一方でベースを上げていくというふうな、自分の働きと自分のベースというものが常にかみ合っているのだというふうな意識のもとにこの問題を取り上げていく。去年はそういうことで大体ずっと通してまいりました。あまりたいして御迷惑をおかけしませんでしたけれども、ことしはそういうふうにうまくいくかどうか、必ずしも私わかりませんが、私といたしましては、全力をあげてそういう方向でもってまいりたいというふうに思っております。
○三木忠雄君 これは国鉄総裁としても非常につらいところだと私は思うのです。十分、いろいろ政府の施策の問題とからみ合って、とにかく合理化だけ押しつけているという点が非常に私は政治の大きな問題点だと思うのです。 運輸大臣、これから私は政策が悪いところを何点か、いろいろ隘路になっている問題を煮詰めたいと思うのですけれども、国鉄で、先ほど公共負担の問題を是正しようという総裁の意見もありましたが、実際に、七千五百億を上回るような政策割引がいままで行なわれてきたわけですね。この問題について、具体的に政策割引の実態ですね、どういうところから、どういうふうに割引しているのか、これについてまず御説明願いたいと思うのです。
○政府委員(山口真弘君) 先ほど総裁が申しました七千数百億と申しますのは、十年間にわたりまする割引額の合計でございます。その内容でございますが、まず第一に考えられますのは、定期運賃等に対しまする割引でございまして、これは先生御承知のとおり、法律で割引率の限度が定めてございまして、それ以上割引をしなきゃならぬということがございまして、それをこすものが定期の割引でございまして、これが年間約三百億強でございます。その他、学生の割引、それから新聞雑誌等の特別扱いの割引というようなものが五十億程度ございます。それから貨物といたしまして、これは暫定割引と特別措置割引というのがございまして、これは運賃改定に際しまして、その上げ幅を一律に上げるということが不適当であるということで、暫定的に割引しましたものが相当ございまして、それが年間約五十億程度ございます。その他、等級制度の若干の割引がございまして、これが四十億ぐらいございまして、大体、ごく大ざっぱに言いまして年間五百億程度の割引をしておるというのが、先ほど申しました割引の内容でございます。
○三木忠雄君 それで旅客の場合は、たとえば学生であれば、自分自身が割り引いてもらったという感じが非常にわかるんですね。ところがこれはもう、貨物の政策割引についてこれは農林省にいろいろお伺いしたいと思うんですね。農林省として、この政策割引をどのように考えているのかということですね、この点について農林省……。
○説明員(森整治君) 農林物資に関しましては非常に国民生活に何と申しますか、非常に密着しているということがございます。そこで農林物資、わりにかさばるといいますか、重さのわりに単価が非常に安い、価格が非常に低い。したがいまして、その中で運賃が占める割合というのは、どうしても割合としましても非常に多くなってくるということが一般に言われるのじゃないかと思いますが、いずれにいたしましても、そういう物資の価格の形成、価格がどういうふうに形成されるか。たとえば生鮮食料品ですと、卸売り市場でせりで上がって価格が出ます。そういうのから逆に手数料、運賃、包装費等を差し引いて農家の手取りになっている、そういうような価格の形成のしかたもございます。逆に肥料なり、飼料みたいなものは逆にそれがコストになりまして、結局お米なり、果実なり、酪農の製品になっていく。したがいまして、何といいますか、そういう経費を形成をしておる。こういうことで、いずれにいたしましても物価に対します影響と、産業といいますか、そういうものに、農民の所得にも関連をいたします、そういう配慮をどうしても必要とするのではないかというふうに考えております。
○三木忠雄君 この具体的にたとえば農林省として暫定割引とか、政策割引、やっている品物の運賃等について具体的に分析したことありますか。
○説明員(森整治君) 私ども、分析といいますか、どれだけ国鉄のほうで割り引いていただいておりますかという実績を、むしろ国鉄のほうからいろいろ出していただきまして、それをわれわれのまあデータとして持っておるわけでございますが、たとえば木材ですとか、魚介類、野菜類、あるいは肥料、そういうような物別に平均実績の割引率というのは手元に持っております。
○三木忠雄君 たとえばタマネギ、どうですか。
○説明員(森整治君) たとえばタマネギはこれは全体がどうということにはならぬですが、御承知のようにいまタマネギは北海道から入ります。富良野から東京までという計算がここにございますけれども、その割引額が二二・三%ぐらいです。
○三木忠雄君 この農林物資を、生活必需物資であるためにこの政策割引をしているその意図は、私もわからないわけはないと思う。ところが、それは実際に消費者が購入する場合に、あるいは生産者にどれだけの利益がいっているかということなんですね。どこにその割引した分が従っているのかということなんです。簡単に言えば、ただ農林省、生活必需品だから割引だ、こういう程度だけにして、そのしわ寄せを全部実は国鉄のほうにきてしまっている。こういう感じになって、実際に四十億なり五十億の割引がどういうふうに、その農林省として割引した効果というものを認めているかどうかということなんです。ただ毎年このように続いているからこのように続けなければならないということで農林省は私は見ているんじゃないかと思うんですが、その点どうなんですか。
○説明員(森整治君) どこにどうなったかと、こうおっしゃいますが、結局実績としてただいまのように、一割ないし二割、それぞれのものにつきまして平均的な割引を受けておるわけでございまして、結局それは農民なりあるいは消費者なりが恩典をこうむっておるというふうに考えるはかなかろうと思います。
○三木忠雄君 それはあなた、甘いのだよ、農林省は。全然そういう点が分析されていないのだよ。私の調べたデータからいうと、タマネギがたとえば一週間の一番高値でも百四十三円、たとえばタマネギ五個ですよ、百四十三円で、最低百六円、値幅が三十七円ある。運賃の割引率は五つに対して六十八銭しかないのだよ、運賃が一割あるとか二割あるとかそんな甘い考えで政策割引は生産者、消費者に及んでいるという考えは間違っておると思う。まずそこを直さなければどうにもならないと思う。じゃ、実際タマネギならタマネギ、品物は何でもいい、その品物の仲買人がどれだけ利益をとっておるかということですよ、そういうこと、分析していますか。
○説明員(森整治君) 先般、農林省であの高値の際、追跡調査をやった資料がございますが、タマネギは卸売り段階で、卸売り価格が小売に対しまして八二・五%、そのうち販売の手数料が六・四%、出荷団体の手数料が三・六%、それから荷づくり、包装、運賃その他として全部まとまっておりますけれども、八・五%、生産者の手取り率が五五・九%、こういう大体の数字になっておるようでございます。これは価格が動くたびに大体そういう割合ということで、かかるものはかかりますし、あと生産者の手取りがそれだけの、五割なり四割なり六割なり、そういう幅をもって動いているということの一例でございます。大体そういうふうに考えます。
○三木忠雄君 それはちょっと私は違うと思うのですよ。ここでこまかく論議しても始まりませんけれども、物価に対する運賃の占める率という計算は非常に考え方が違うのですよ、農林省の考え方が。たとえば一キログラム当たりで鉄道の運賃はタマネギの場合二円三十七銭ですよ、その割引率は六十八銭ですよ。これは値幅のあれに関係ないでしょう。仲買人の利益とか、そういうものにひっかかってくるでしょう、あるいは卸売りの流通段階においての価格で変わってくるのであって、一キログラム当たりの運賃というのは値段に関係ないじゃないですか、国鉄の運賃は一キログラムは一キログラムですから、そうでしょう。百五十円で売れようと、二百円で売れようと、三十円で売れようと、影響はないでしょう。運賃は一キログラムについて二円三十七銭、その割引率は六十八銭、こうなっておれば、物価に対する影響というのはそれほど一ただ運賃がこうなる、ああなる、いろいろなことは言われますけれども、そこまで私は運賃が及ぼしている影響というのは、たとえば生鮮食料品についてはないのじゃないかと思うのですけれども、どうでしょうか。
○説明員(森整治君) まあ全体の中で占める運賃の割合が多いか少ないかということにつきましては、先生御指摘のように、どのくらいの量かといえば、額かといえば、それは確かにそう大きなものではない。ただ私どもが申し上げましたのは、たとえばいまのような場合、タマネギの場合、結局需給関係で市場で価格がきまる、需給関係できまる。そこであとは結局そこまで、市場にまで持ってきましたいろいろな経費がかかっておる、その中に運賃というのも一つの要素がございます。したがいまして、その場合にはいま御指摘のタマネギについて具体的に申し上げれば、それは結局農民の手取りがそれから引かれていくわけでございまして、庭先の価格として幾らかという計算として出てくるというふうにわれわれは理解いたします。
○三木忠雄君 だからその場合に、たとえばこれは一キログラム六十八銭ですよ。そんなに農民のあれでは影響はないわけなんです。むしろそれは流通段階における仲買い人の利益との間に大きな影響があるんであって、実際にこの一キログラム六十八銭の問題等については、これは農民がほんとうに恩恵をこうむっているというほどの、運賃が占める率というのはそれほどのものじゃないと私は思うのです。そういう点をやはりいま現在政策割引であるとか、あるいは暫定割引に入っているこの問題を私は農林省としてもう一ぺん検討すべき余地があるんじゃないかと思うのですよ。いつまでも同じような形態で、農林省は割り引いてもらったほうが楽だから——楽だといえば失礼な話ですけれども、そのまま続けていけばいいというような行き方かもしれないけれども、もしそれがどうしても必要となれば農林省の流通経済上の、あるいは流通部門の対策費としてむしろそれを補うべきじゃないかと私思うのですよ。そういうものが一つ一つしわ寄せになってきて一般の運賃にまで国鉄の料金を値上げしなければならぬとなると、どっちがどっちだかわからなくなってしまうわけですよ。そういう問題点は農林省としてどうお考えになっておりますか。実は大臣か局長に聞こうと思ったのですがね。
○説明員(森整治君) 先生御指摘のようなことにつきましてもわれわれいろいろ検討いたしております。ただ非常にむずかしい問題がございまして、いま政策割引で恩典を受けている対象と申しますか、それと、あるいは農民なりその受益者と申しますか、そういうものと新しく今度措置する場合の、措置するという、考える場合の対象と必ずしも合うかどうかという問題が一つございます。それからもし、実は今度の、今回の場合にも国鉄並びに運輸省のほうから、むしろ農林省の予算的な措置で解決できないかというお話もございました。いろいろわれわれ検討してみたんですけれども、結局運賃というのは、具体的に距離と人と物によってきまっているものですから、非常にそれに対応するような予算が組みにくいことと、もし組んだにしても、それは執行上執行できないという問題がございます。で、あるいはこの前も国鉄のほうでお考えになりましたいろいろ北海道ホクレンなり、国鉄が出資していろいろ倉庫をつくって、そこで少し荷さばきをよくして、そういう貯蔵施設を持つというようなお考えも、これはわれわれも大いに賛成で進めてまいりましたけれども、まあそういうようなかわり措置というものが非常に具体的なものとしてはつくりがたいし、対策としての案として成り立ちがたい要素を非常に持っているということで、実は断念せざるを得なかったという経過がございます。
○三木忠雄君 まあ断念せざるを得なかったと、それで国鉄に全部しわ寄せしているんじゃ、ちょっと考え方が違うのじゃないかと思うのですよ。運輸大臣ですね、これは農林省のほうばかり言ってもこれは始まらないと思うのですが、こういう公共負担の問題これはあとで——通産省も同じだと思うのですけれども、こういう政策割引の問題についてはもう少し経済閣僚懇談会とか、こういうところで……。ほんとうに、国鉄の公共性か企業性かという問題にもこれはなってくると思うのですがね。ほんとうに国鉄にそういうふうなものを背負わせるんであれば、その国鉄の分を補助をしてやるとかいろんなことを考えなければ、いつも同じような暫定割引とか、政策割引とか、ただ、消費者、生産者だという、こういう微妙な面はあるのですが、その点はもっと考えなきゃならぬ問題じゃないかと思うのですよ。強力に推し進めたらどうかと思うのですがね。
○国務大臣(橋本登美三郎君) まあ公共割引といいましたが、せんだって閣僚会議できめましたのは、農林物資で合わして五十億ぐらいだったと思いましたがね。これは実はことしは、運輸省から農林省に対して、四十六年度はこの割引をやめるということを申し入れてあったんでしたが、閣僚会議でもって、ことしはひとつ物価を押えようということから割引を、少なくとも四十六年度中といいますか、まあそうはっきりはしてないですけれども、当分の間はこれをこのままにしておいてもらいたいということで決定を見たわけであります。そのときに、実はこれは予算が済んだあとでありますから、農林省でその分を持ってもらうとか何とかという交渉もできなかったんですが、これは先ほどお話しになったかもしれませんが、まあ木材などは大体特定多数がはっきりしておりますからいいんですけれども、野菜のようなものになりますと、なかなかこれはある意味においては不特定多数ということになりまして、農林省にしても、いわゆるそれを農林省が持つという場合になかなかめんどうな点があるようです。 まあしかし、したがってこれは受益者負担であり、運賃負担によって受けるいわゆる最終価格の上がる率というのは非常に微弱なものなんですから、まあ私はこれから閣僚協のときにそこから除いてもらいたいという希望を述べたのですけれども、心理的影響がある。当時また盛んに野菜の高いときでありましたから心理的影響があるからしてまあこれだけはひとつがまんしてもらいたいということで、政治的な観点から農林物資のいわゆる政策割引というものをまあ本年、大体本年中ということになりましょうか、物価が安定するまでということでありまするが、いわゆる従来どおりにしてあるわけであります。ことし中に、年度の半ばでこれが回復ができるかどうか、国鉄のほうからいえば、ぜひひとつ年度の半ばでこれのいわゆる運賃割引の是正をしたい、こういう意向を持っておりますが、しかし全体の物価の問題等の動きを見なくちゃなりませんので、全体の物価の動きが安定してくるなれば、私はこの程度のものはそう大きな問題に影響はないと思いますから、関係閣僚の了承を得られるならばこれは本年度内、四十六年度内でも考えていきたいとは思いまするが、原則としては四十六年度中はがまんせざるを得ないのではなかろうか。将来というのは四十七年度以降ですね、こういう問題を引き続きやるということであるならば、いま三木さんからおっしゃったように、どこかでやはり負担してやらなければならないわけであります。そういう意味では少なくとも次の予算の決定までには、その方針を関係閣僚とも相談をした上で、そうして四十七年度はやらないならこれは割引はやらないということを明確にして、その実施方法、まあどういう形で実施しますか、それは私はまあものによっては情勢がいろいろ影響ありますならば、まあ一ぺんに全部をやらなくても二年とか三年とかいう段階的でもいい。ただ従来こういった形が悪いということであって、金額にしてみれば五十億です。国鉄の全収入から見れば大きな金じゃないのですから、いわゆる段階的に二年か三年の間に片づけるというやり方でもいいし、もし一挙に片づくものならばもちろんこれは一挙に片づけてもらいたい、こういう意味で、国鉄の負担とすべきものじゃありませんから、これは積極的に解決していきたい、かように考えております。
○三木忠雄君 これは通産省にもお聞きしようと思ったのですが、時間が、あと新線建設ちょっとやりたいものですから。 やはり通産省においてもあるいは農林省においてももう少し具体的に追跡調査をされて、実際に消費者にあるいは生産者にどれだけの影響を及ぼすかということを検討してもらいたいと思うのですね。このことは実際に私は生産者やあるいは消費者のほんとうに利益になっていれば物価抑制策になっていると思う。ところがそうなっていない。仲買い人あるいは需給の関係等に運賃はそれほどの影響を及ぼしてないわけです。週間値動きを見ても値段の推移を見てもそんなに違いがあるわけじゃないのですね。運賃の及ぼしている影響というものはそんなにタマネギにしても野菜にしてもそういうような影響あるとは言えない。こういう点をただもうやはりいままで続いておったから、同じように続けなければならないというような習性みたいなやり方は、これはまずいのじゃないかと思うのですよ。やはり洗い直して、どうしてもそれが物価抑制策であれば物価対策費として国鉄に負担をかけないようにするとか、こういう方途を私は考えるべきじゃないかと思う。私は言いたいのは、消費者と生産者にほんとうに利益を及ぼしてない、ただ中でそういう流通部門のどこかにそういうものがたれ流されてしまって、実際に生産者や消費者のものになっていないということなんです、この割引したことが。その点よく私は認識していただいて、来年度いろいろ折衝されるでしょうけれども、こういう問題はやはり大臣等とよく検討を加えていただいて、いつまでもこういうことが続いておっては、あちらもこちらも機軸になって、最終的に合理化、合理化と、人員整理というような問題とか、運賃値上げなど国鉄にしわ寄せがくるようないき方では、これはまずいのじゃないかという私は考え方を持っているわけです。その点はやはりもう一ぺん検討していただきたいと思うのですが、いかがですか。
○説明員(森整治君) もちろん先生のおっしゃるようなことにつきまして、なお今後とも国鉄並びに運輸省あるいは関係各省、企画庁などともよく連絡いたしまして、われわれも研究させていただきたいと思います。
○三木忠雄君 次に、鉄道建設公団の総裁に伺いたいのですが、新線建設と、それから建設省でいま計画をしている道路ですね、これとの間にいろいろ並行して工事が進められているというところが何カ所かあると思うのですけれども、それはどの程度御認識さておりますか。
○参考人(篠原武司君) 道路との関連が鉄道の場合には非常に大事でございまして、私ども新線建設をやる場合に、計画を立てるときに、道路はどうなっているかということをはっきり図面に入れさせていろいろ検討してはおります。しかし、新線建設の問題につきましては、御承知のように、鉄道をつくりまして経済の基盤の強化と地域格差を是正するということが方針でございまして、それに基づきまして四十一年度に鉄道建設審議会で長期計画を立てろということで御建議いただきました。その結果、新線建設のプログラムが一応できております。そのプログラムに従いまして運輸大臣の御指示に従いまして、われわれは大臣の基本計画に基づきまして新線建設を進めているわけでございます。 しかし、その間、国鉄の財政上のいろいろな困難もございますし、いろいろな社会情勢の変化もございますので、そういう面も考慮しながら、なるべく重点的にやっていこうということで、これは運輸省の御指示に従ってわれわれは工事を進めているわけでございます。
○三木忠雄君 それで運輸大臣、いつもこの問題になると新線建設の洗い直しをやると、こういう御答弁をいただくのですけれどもね、いつまでに大体この新線建設の洗い直しをやる計画ですか。
○国務大臣(橋本登美三郎君) なかなかこの新線建設、あるいはまあお話しは、現在工事しておるだけでなく、全体の問題もあるのだろうという意味だろうと思いますが、現在やっておるものにつきましても、御質問がありましたように、まあ多少矛盾のないことではない。国鉄のほうではやめると言っているのにその先のほうをやっているという面があります。しかしながら、なかなかこれ、地元の問題及び関係各方面が広いものですからして、国鉄及び運輸省等で相談をいたしましても、関係方面の了解を得るのになかなかむずかしい問題が御想像のようにあるわけであります。 しかしながら、やはりこの問題はかなり重要問題でありますから、まあ国鉄のほうとしてはできるだけもうやりたくはないでしょうとは思いますけれども、しかし国の政策としてまだ、多少の赤字がありましても、だれがどう負担するかを別に考えて、やっぱり新線でもあるものはやらざるを得ないものもありましょう。問題は、要するに新線を運営することによって出る赤字をどうするかという問題がまず一つ考えられなければならない。そういう意味において、ただこれを切って短くしてしまうというだけでは事は済まないし、またある程度は整理せざるを得ない。こういう点をいろいろな点から検討しまして、総合交通体系をこの秋までにはまとめたいと思っておりますので、その中においてこれはひとつ成案を盛って出しませんと、総合交通体系自身がまとまりませんから、それまでにはそういう問題を大体まとめて、そうして総合交通体系の中でこれを処理していきたい、こう考えておるわけであります。
○三木忠雄君 国鉄に伺いますが、鉄建公団でもどちらでもけっこうですが^四十三年ですか、最近特に開業したC、D線等について、営業成績はどういうふうになっておりますか。
○参考人(篠原武司君) ただいまお話に出て問題になっておりますのは、主としてA、B線、つまり地域開発線だと思います。 地域開発線につきましては、利子のつかない金、つまり政府出資と国鉄出資を仰いでいるわけでございますが、国鉄出資は最近の国鉄の財政状態もございますし、だんだんに減っていく形でございます。そのかわり政府出資がだんだんふえておりまして、来年度予算では政府出資が百七十億、国鉄出資が五十億というように予定されておりますが、そういうような形で、だんだん国鉄の荷が軽くなってきているのだというふうに私どもは考えております。 それから、これを開業した場合の営業成績でございますが、私のほうで開業した線区は、大体三百三十八キロいままでございます。七年間でそれだけございます。そのうち、A、B線のキロ数、ちょっと忘れましたけれども、大部分はA、B線だと思います。しかしそのうち、これは四十四年度末でいいますと、四十四年度で、これは無償線区、つまり国鉄にお貸しして営業していただいていますが、この線区については料金をいただかないという線区でございまして、これが四十四年度で三億九千六百万円、四十四年度末で百八十三キロございます。したがいましてこれを割ってみますと、一キロ当たりに約二百万円の赤字を出しているという形になっております。しかしまあこれも一つの考え方でございますが、国鉄の全区間の黒字線区が九線ございますが、黒字線の九線を除いた線区、つまり残り全部、約二百四十線くらいは赤字線になるわけでございますが、それの金額が四十四年度で、これは二千四百三十四億というふうに聞いておりますが、これを一万八千五百十八キロで割りますと、一千三百万円の赤字になるわけでございまして、したがいましてわれわれのほうで建設した新線の赤字負担というのは、それから見ますとわりあい低いということになります。これはどういうことかと申しますと、結局一番重要なのは、建設費に対する減価償却費、これが非常に大きいなウエートを占めておるわけでございまして、国鉄、まあ、私全部調べているわけじゃございませんので、ひとつ一、二の例で申しますと、減価償却費が支出の約五割くらいは占めるのじゃないかということになっておりますので、そういたしますと、それだけの軽減がされるということは非常に大きな問題でございまして、特にこの面につきましては、国の厚い援助というものがあるのだろうというふうにわれわれは考えております。 それから、このでき上った線区につきまして、当然減価償却費その他赤字が出てまいりますが、これは公団が補助金として政府からいただいておりまして、それをカバーしておりますので、そういうような点も考えまして、わりあいに世間で言われているほど大きな赤字じゃないのじゃないかということは申し上げられるのじゃないかというふうに考えます。
○三木忠雄君 全体の話じゃなかなかわかりずらいので、私、一つの例を申し上げたいと思うのです。たとえば丸森線ですね。これはC線ですか——これで実際に四十四年度の経営成績を見ると、営業係数は二千四百十二ですね。実際に二億六千八百万赤字になっている。そのうち、国鉄は借り賃が、鉄建公団に払うのが二億二千万あるわけですね。こういうふうなところで何かどんどん新線建設をされていかれれば、これは国鉄としては、借り賃だけもう払わなければならない、収益はない。生みっぱなしは鉄建公団、しりぬぐいは国鉄と、こういうふうな行き方です。確かに運輸大臣の言われるように、地方開発線ですから一がいに赤字とは言えないかもしれませんけれども、その問題をどこで負担するか、どういうふうにするか。これは一まあ総合交通体系の中でいろいろ検討されるそうでありますけれども、いずれにしても、こういうふうな形でいつまでもどんどん新線を片一方ではつくっていく、生んでいく、片一方では赤字を背負わせていく、こういうような行き方です。 それから時間がありませんのでまとめてお伺いしたいのですけれども、道路を調べてみますと、建設省に話しをしてもらおうと思ったのですけれども、たとえば奈良県の坂本線とか、四国の中村線とか、高千穂線、日ノ影線と言うのですか、こういうところは道路と新線建設が並行しているわけですよ。おそらく鉄道ができても道路のほうに行くほうが多いんじゃないかと思うのですね、並行して行っているわけですから。こういう問題を考えてみたら、鉄道と道路と、その地域には二重投資ではないかと思うのですよ、実際に。それは、開発することはけっこうでありますし、いろいろ問題点があってやったと思いますけれども、そういう点の連携といいますか、やはり、その道路とそれから新線建設と、こういう問題についてのお互いに連携がとれているのかどうか。片一方ではつくりっぱなし、片一方では生みっぱなし、あるいは片一方では道路を敷きっぱなし、こういうような状態のこの建設に対する考え方、これはお互いに連携のとれたつくり方をしているのかどうか。この点について、やはり鉄建公団のほうから、道路との話し合いというのはどうなっているのですか。
○参考人(篠原武司君) ただいまお話しにありました丸森線は特殊な例でございまして、丸森線は、大体東北本線の峻険なところを通るということでスタートを切ったのでございまして、これは当時国鉄自体にもうすでに隧道を掘るためのいろいろな手配を済ませておったところが、それも建設を待っていたのではとてもできないというので、東北線の線増がこの区間において行なわれたもんですから、これは主要幹線といいましていわゆるAB線ではないわけでございます。C線でございます。それで、これが全通すればまだいいのでございますが、途中で部分開業したためにいろいろ経営上もまずい面がだいぶ出てまいりまして、国鉄に与える影響が非常に悪い影響が出てきたということで、私どもとしては、将来、こういう線は、やはりつまり無償の金を入れていただいてAB線にしておいていただいたほうがいいんじゃないかというような考えもございまして、いま検討しているところでございます。 それから道路との関係でございますが、日ノ影線その他いまお話しがございましたが、日ノ影線では現在の日ノ影線が非常に悪い線でございまして、カーブその他非常に悪いのでございます。しかし、あれから私どものほうで建設しております線は非常にいい線をつくっておりまして、かえって建設費もそのほうが安いというような形で、りっぱな線をつくっております。したがいまして、これにある程度スピードアップするいわゆる列車を入れられるじゃないか。ただ、根元が少し悪いので、これを将来どうするかという問題はございます。しかし、まあそういうようなことともう一つは、新線建設をやった場合、多額の資金を入れております。そういう関係ででき上がった場合に、やはりあまりのろのろした近代化されない鉄道を運転しておったのでは将来困るのではないかということで、私どもとしましても、これは将来国鉄にこれから御相談することでございますが、一応試案をつくりまして、公団の試案をつくりまして、国鉄とよく打ち合わせして、たとえばバスですと、ワンマンバスというような近代化されたものができております。そういうような形にして無人化し、あるいはCTCその他を使って、エレベーターと同じような、近代化された、住民に非常に便利になるような、しかも経費のかからないような新しい交通の列車ができるんじゃないかということで、御相談する前の試案をいま考えているところでございます。
○三木忠雄君 時間が過ぎておりますので、私は最後に一問鉄監局長に伺いますが、このもう一つの、これは私はきょう何点か、国鉄の赤字財政をいろいろ検討する意味で、私もいろいろ勉強しているわけでありますけれども、もう一つ臨海鉄道ですね。こういうもうかるところは、私に言わせれば国鉄が人がいいのだと思っているんですけれども、いいところは全部持っていかれてしまっている。これは国鉄は政府出資でいろいろ援助してくれるからという、運輸省としても私は甘い考え方があるんじゃないかと思うのですけれども、臨海鉄道はどこを見ても五年ぐらいでは全部黒字になってくるわけです。こういうところは全部国鉄から出資をさせ、あるいは企業の有利な方向に臨海鉄道が敷かれている、こういう線区は非常に多いわけですね。これもやはり物価に及ぼす影響がかなりあると思うのです。こういう臨海鉄道とか、いい線は株式会社にしてよそに経営をさせる。こういうようないき方は——こういうような問題こそ国鉄がやって、貨物と一環になって国鉄が実際に収益をあげていく大きな原因になってくるのじゃないかと思う。この点は今後こういう臨海鉄道に対する考え方、あるいは黒字になってきた時点において、こういう問題が、運賃の擬制がされるのかどうか、擬制適用というのですか、そういう方法でいまいろいろやられているそうでありますけれども、実用キロに直して、実際に黒字になった時点においてはこの運賃は安くするのかどうか、この点について意見を伺って私は質問を終わりたいと思います。
○政府委員(山口真弘君) 国鉄の事業におきまして、採算がとれ有利な事業につきましては、これはもちろん鉄道でございますから、国鉄自体が運営をするということが適当なことは先生おっしゃるとおりでございます。ただ、臨海鉄道の場合は、実はこれは特殊の臨海地、港、港外におきまして、そうしてそこの工場等の専用的な荷物というものを輸送するということでございますので、まず第一に、国鉄といたしましては、そういう投資にだけ金をさくということも非常に困難だと、しかしその港の発展、あるいは臨海工業地帯の発展のためにはどうしてもそこに投資をいたしまして鉄道を敷設しなければいかぬということで、国鉄が一部出資し、あるいは地元の県、市、それからそこの進出会社というような方々がやはり出資をしてそうして会社をつくってこれにやらせる、こういう仕組みになっております。それでなおその場合の運賃は、原則といたしまして通算をいたしておりますが、通算をいたしますと当然そのキロ程当たりの運賃でございますから、原価の算出の面からいきまして、原価の公正的な面から擬制キロによりましてキロ程を擬制をしておる、こういうことでございます。その結果、その事業としては擬制キロの作業によりましてわりあいいい成績をおさめ得る、それから国鉄といたしましてはそれによる貨物の輸送量の増大が期待できるということになっておりまして、臨海鉄道も十ぐらいつくったと思いますが、非常に各地ともりっぱな成績をあげておりまして、しかもそれによって国鉄の貨物収入というものが非常に増大をいたして、私ども成功をした制度である、このように考えております。それで今後の問題でございますが、今後まさに成功いたしましたが、この会社がどんどん利益をあげるということは国鉄にも利益でございますし、また地元にも利益であるというので、その場合に、たとえば擬制キロを若干下げていく、そうしてこの実キロ運賃にできるだけ近いように持っていくというようなことも将来は考えていく必要があろうかと思います。それによりましてもさらに貨物の出荷が増大されるということで、いままでよかった臨海鉄道をさらによくすることができる、このように私どもは考えております。 〔副主査退席、主査着席〕
○市川房枝君 私は三月十二日の予算委員会の総括質問で、消費者行政に関する問題の一つとして、アメリカのネーダー氏から佐藤総理に提出された公開質問状の回答をお出しになったかどうかを総理にお伺いしました。公開状の内容は、アメリカで欠陥車として回収されていた日本の自動車が日本の国内では公表されていないといったようなことであったようなんで、公開状は運輸省に回されており、運輸大臣からいろいろ御答弁をいただきました。そしてネーダーさんが、もし御希望であれば、私のほうの見解をお知らせすることにやぶさかではない。こうおっしゃってくださって、それからなお委員会が済みました直後、大臣から私に早く返事を出しましょうねと、こうおっしゃってくださったのですが、その後御返事が出たでしょうか、伺っておきます。
○国務大臣(橋本登美三郎君) 市川さんからお話がありましたので総理とも相談いたしまして、せっかく市川さんのお話でありますから、ネーダーさんに返事を運輸大臣から出したらいいだろうということになりましたので、自動車局でもってその回答案について検討を続けておりましたが、ただ、これは英文であるものですから、かつまた形式上は外務省を通じて出すことになると思います。かようなことで、まだ出しておりませんが、来週末には出せるのじゃないだろうか、かように考えております。また、そのネーダーさんの質問に対する御見解が必要であれば自動車局長から概要は答弁させたいと思います。
○市川房枝君 もしできましたらちょっと簡単に伺いたいと思います。
○政府委員(野村一彦君) 先般の予算委員会におきまして、大臣から先生のほうにお答えありましたことと関連するのでございますが、私どもネーダーさんの書簡を拝見いたしまして、率直に申しまして非常に参考になるということは事実でございます。ただ、しかしながら、日本の交通事情とそれからアメリカの交通事情も違いますし、それから自動車の発達の歴史も違います。一般的な法律体系の相違ということもございます。したがいまして、誤解と言っては言い過ぎかもわかりませんけれども、そういう両方の制度、歴史それから実情の相違というものの違いからくる不一致点と申しますか、違う点につきまして必ずしも私どもとして釈然としない点があるということが言えると思います。一、二を申し上げますと、たとえば私ども日本におきましては、バスとかトラックというものの安全基準というものは、端的に言いまして、アメリカよりもきめがこまかくて進んでいる。ただ、乗用車の点につきましては、アメリカはその発達の歴史から見ましても、日本よりもきめこまかくてそして進んでおる。特にその中で違いますのは、日本におきまする安全基準というものは、いわゆる歩行者に対する安全というようなことを非常に配慮いたしております。それもございますが、アメリカは、それよりもやはりドライバーというか、運転手自身の安全ということに相当力点が置かれておりまして、そういう差異があるわけでございます。 それからまた欠陥車の問題等に関しましても、これは私どもは一昨年例の欠陥車の問題が起こりましてから、欠陥車の取り扱いをきめました省令を改正いたしまして、そして不幸にして欠陥車というものが出た場合には、これを積極的に回収をする。また、直ちに新聞発表しまして世間に知らせる。もちろん販売を停止する。販売されたものは回収するという措置をやっておりまして、これは私どもとしてはできる限りの資料を集めてやっておるというようなことでございまして、そういう点については必ずしも正しく御理解いただいていない面もあるんじゃないかというふうに考えますが、この点につきまして、私ども政府間におきましても昨年は運輸大臣とアメリカの運輸長官がお話ししましたし、また私どももアメリカの担当者の安全局長と私もお話をいたしまして、常時こういう問題については国際的な論議の場を持っておりますし、国際会議等へもそれぞれ担当者が出席いたしましてデータの交換をしておるというようなことをやっておりますので、そういう意味で私どもさらにこの問題の成果をあげるように努力していきたい、かように考えます。
○市川房枝君 私、しろうとなものですから、こまかいことはわかりませんが、運輸大臣が先ほど総理大臣と御相談の上で回答をお出しくださる、外務省を通じて回答を来週お出しくださることはたいへんありがとうございます。何ですか、民間人から、しかも何かネーダーさん自分で行かないでだれかにことづけた、そういうのには政府として返事を出す必要はないのだというようなお考えもあるらしくちょっと伺ったものですから、これは民間人には違いがありませんけれども、アメリカの大統領なんかも日本からの民間人が何か手紙を出しましたときに、やはり秘書を通じてお返事がまいったりするのですから、日本もそういう意味でお返事を出してくださることはたいへん日本人としてありがたいと思ってこれはお礼を申し上げます。 内容についていま伺ったのですが、いま申しましたとおり、私よくわからぬのですが、日本の政府当局者としての私はお考えをおっしゃってけっこうですし、ネーダーさんのおっしゃったことに対して反論なさってもけっこうだと思うのですが、ただ、おそらくその結果は向こうで適当な機関に公表されるでありましょうし、おそらく批判といいますか論議を呼ぶかもしれませんし、日本の国内でももちろん批判が出てくるかと思いますので、そういう点をお考えの上で、正直にと言いましょうか、私ことばは悪いのですが、ごまかさないでと言いましょうか、正直に、堂々と、はっきりと所信をおっしゃってくださることを重ねてお願い申し上げておきます。 それからお出しになりましたら私にも写しをいただけましたらありがたいと思っております。しろうとですけれども、この問題はやっぱり消費者の立場で重要な問題と受け取っておりますので、私も研究をしてみたいと思っております。 この問題に関連して私考えるのですが、自動車の欠陥単の問題、これは交通事故いわゆる人命に関する問題でございますので、非常に重要な問題だと考えておりますが、これは一昨年あたりでございますか、アメリカで日本の自動車、輸出した自動車に欠陥があるということをアメリカのほうで発表されたのを、日本のある新聞社がこのニュースをキャッチして発表して、そこで日本で大問題になったことを記憶しております。欠陥車であるということがそんな外国からと言いましょうか、日本の自動車の欠陥車であるかないかというようなことをだれが発見をして、だれがどこへ一体通告して、だれがどこでチェックするのかということ、これは私しろうととして——一般の国民も私はそういう点を心配をしておると思うのですが、簡単にそういう筋道といいますか、それをちょっとお知らせをいただきたいと思います。
○説明員(隅田豊君) 欠陥車であるかどうかということの発見をいたしますのは、もちろんやはりユーザーでございます。運輸省としてそれをどういう立場でするかというといろいろなケースがございます。一つは、ユーザーからメーカーに文句がまいります。その結果をメーカーがこういう形で処理をしたいというふうに運輸省にくる場合がございます。それからもう一つは、警察当局がいろいろなチャンスを使ってデータとして把握をいたしまして、その結果をわれわれのほうへ通報してくれる場合がございます。それからもちろんわれわれの出先の陸運事務所が見つける場合もございます。それから一般的な、何と申しましょうか使用者からわれわれの陸運事務所が——運輸省の場合もございますが、直接的に何らかの形でニュースをいただく場合もございます。整備工場からいただく場合、いろいろございますが、そういうようないろいろな場から直接、間接の手段を経てわれわれの耳に達しましたものについて、われわれといたしまして、メーカーを呼びましてそういう事実の有無を確かめながら、しかもこれを技術的な問題としてどう解決すべきか、そういう点を十分検討した上で、いわゆるリコールと申しますか、回収をすべきかどうかということをきめているわけであります。
○市川房枝君 自動車の製造のほうは通産省ですね。それで結局運輸省は交通機関としての自動車の安全といいますか、保安といいますか、そういうことを主管してくださっておるわけですね。それで、いまお話聞きますと、結局ユーザーが欠陥を見つけてメーカーに言う、あるいはメーカーが発見する、あるいは事故で裁判になったりする、あるいは警察が扱って、そういう場合に発見されるということは、いわゆるユーザーといいますか、自動車を使っておる人たちからいうと、非常な不安といいますか、使ってやっていながらこれに欠陥があるのかないのかもよくわからぬといいますか、いつ何どきどういう欠陥で——自分の不注意で歩行者をひっかけて事故を起こすというような場合もありますけれども、そういうのじゃなくて、車自身の欠陥で事故を起こすということに対する心配が私はあるのじゃないかと思うのですが、何か運輸省が自主的にといいますか、自発的にといいますか、それは車検というのもあり、型式検査があるということも承知はしておるのですけれども、欠陥車というものについてはもう少し積極的になさってくださることはできないのですか。
○説明員(隅田豊君) 先生御指摘のとおり、確かにユーザーの手に渡りました自動車というものが完全に欠陥を起こさない形で、機械としての生命を全うしてくれることが、われわれとしますとこれが確かに理想的なことだと思います。ただ、残念ながらこれは自動車だけではございませんで、いわゆる機械といわれますものが、先生も御承知のとおり、たとえば自動車で申しますと、つくられる段階において車両検査なり型式検査なりをわれわれやっております。しかし、そういう手段をやっても、なおかつ使用の状態に入りましてから、残念ながら欠陥と言わざるを得ないような事態が起きてくるのが現実でございます。私たちといたしまして、もしそれを独自の立場でもって、たとえば世の中に流布されております車について、非常な種類の車がございますが、全車を私たちの手で直接的に使いながらやっていくということをやろうとしてもおそらくこれは非常にむずかしいだろうと思いますし、実際問題といたしましては、現実の姿としてはユーザーの場においていろいろの欠陥の影響が出てくるわけでございますが、そのデータをいただいてやるのが現在の立場では最良の方法だろうと考えておりますし、アメリカにおいてもさようだと思いますし、全世界大体そういうやり方でやっております。
○市川房枝君 いまアメリカの場合も大体そうだとおっしゃいましたが、これは私はいわゆるまた聞きなんですが、アメリカではやっぱりユーザーが欠陥を発見したらといいますか、すぐ関係当局にそれを通告する、そうすると関係当局がすぐ調査をする。こういうふうな道筋になっておるような気がするのですが、日本でも自動車局の整備課といいますか、車両課なんかへ申し上げればしてくださるみたいなんですが、どうも何だか少し心もとないというふうな気がするのですが。それは自主的に、自発的に運輸省自動車局が取り上げてくださるためには、おそらく私は予算も要るし、あるいは人員も要りますし、これは技術者も必要ですから、そういう問題にも関係してくると思いますけれども、広くいえば国民の側、ユーザー、消費者ですが、消費者の側から申しますと、やはり所管の官庁ができるだけ安心ができるようにいろいろなものを——もちろん機械には故障もあり、いろいろな不良品もありますけれども、自動車の場合はこれは生命に関係してきますから、ほかの場合と私どもは同じようには考えられない、非常にもっと重大じゃないかというふうに考えるわけですけれども、これは少し私の期待が大き過ぎるのかもしれませんけれども、まあ、それは特にお答えいただかなくても、ひとつお考えをいただきたいと思います。 欠陥車として最後的には回収を運輸省からお命じになるといいますか、これはどのくらい——回収をお命じになったのは最近の一年間にどのくらいの件数がありますか。
○説明員(隅田豊君) 欠陥車としましていままでに回収を命じましたのは、これは欠陥車の問題が起こりましたのは四十四年の六月でございます。そのときに、過去にさかのぼりまして、まず一斉に古いもので回収を必要とするものにつきましてやりました。それ以後は先ほど申しましたようないろんなチャンスにヒントをつかんで調査をした結果、回収を命ずるという形をとってまいったわけでございます。現在までの一応すべての車の何といいますか、種類で申し上げますと、取り上げました件数は、四十四年の六月の一番最初の一斉何というのですか、一斉届け出の際にやりましたのが、これが百四十件でございます。それに対しましてそれ以後やりましたのが五十九件でございます。合わまして百九十九件ということでございます。 これを国産車と外車に分けて申し上げますと、車の種類のほうでいいますと、大体外車と半々ぐらいでございます。車の台数でいいますと、これは外車のほうが非常に少ないわけでございます、ほとんどが国産車でございます。
○市川房枝君 さっきの自動車のテストといいますか、これは通産省の外郭団体の日本消費者協会というのがありますね。そこが去年の春ですか、軽四輪車ホンダのNIII以下六社の軽四輪のテストをしていると伝えられているんですが、まだその結果は発表になっていないらしいのですが、これはたしか通産省の補助金でやっていると思うのですが、通産省の消費経済課長さん、お見えになっていますか——この軽自動車テストのためにはお金をどれくらい使って、どんな規模でといいますか、どういうふうなテストをこの協会によってやっているか、ちょっと御報告いただきたいと思います。
○説明員(箕輪哲君) お答えいたします。 四十五年度の予算で軽乗用車比較テストに充当される予算は四百四十万円でございます。 このテストの進め方につきましては、消費者協会の中に学識経験者と消費者代表から成ります軽乗用車の専門委員会を四十五年の七月十六日に設けてございまして、この専門委員会でもって、テスト方法、それから何を買うか、商品の選定、テスト方法につきましては、科学テストと使用テストと両方ございます。テスト結果の検討、評価格づけ、それから公表方法というのはすべてここで決定いたします。実際に乗用車を購入いたしましてテストにかかりましたのは九月でございます。そのテストの内容でございますけれども、科学テストにつきましては、大項目で大体十項目でございます。それから使用テストにつきましては、二十二項目につきまして行なっております。 以上でございます。
○市川房枝君 もしそのテストの結果ですね、欠陥車を発見なさるということもあり得ると思うんですが、自動車を使う者からいいますと、シートがどうだとか、乗りごこちがどうだとか、いろいろな問題がありますけれども、一番肝心な問題は、やっぱり生命に危険を及ぼすような欠陥車であっては困るのでして、その点のテストがはっきりその中に入っておりますか。
○説明員(箕輪哲君) 御指摘のとおり、安全性が乗用車については一番重要な問題であるということは御指摘のとおりだと思います。したがいまして、科学テストの中には安全性のテストを——あるいは欠陥車を発見するためのテストというのは特別にはございませんけれども、たとえば速度計の正確度の問題ですとか、あるいはブレーキのテストでございますとか、あるいは惰行試験あるいはロール角の測定とかいうような安全性にかかわりますテスト項目というのが入ったのでございます。
○市川房枝君 もしテストで欠陥車という証拠が出た場合にはっきりとそう御発表になりますか、あるいはその前にメーカーとの間で何か調整をなさいますか、その点はどうなんでしょうか。
○説明員(箕輪哲君) 消費者協会で行ないます比較テストの結果につきましては、これは科学テスト、使用テスト、すべてデータでもって出てくるものでございますから、そのデータのとおり発表しております。したがいまして事前に、発表する前にメーカーとある種の調整をするというようなことは一切ございません。したがいまして、乗用車の場合でもデータをそのまま発表いたすということになっております。
○市川房枝君 もし欠陥車という場合に、それは、消費者協会から発表いたしまして、そのままでなくて、やっぱりメーカーのほうに連絡をするというんですか、あるいは運輸省の自動車局のほうへ連絡をしてその車の回収をやっぱりしてもらうべきだと思うんですが、最も運輸省はその消費者協会のテストを正しいとそのままお認めになるといいますか、その点はどうなりますか。
○説明員(隅田豊君) 技術的な問題として消費者協会のテストが正しいか正しくないかということは、もちろんおそらく日本の優秀な学者の方がお集まりになってやっていることでございますので正しいと思います。ただそれがいわゆる欠陥車であるかどうかということの判断の問題は、これはそれぞれの立場からやらなければならないものがあると思いますが、データが発表になりますればわれわれも十分参考にさしていただきたいということを考えております。
○市川房枝君 テストは、消費者協会だけでなくて、私が聞いているところでは、ユーザーズユニオンですかも、この軽自動車のテストをやって、そしてそれを発表しているらしいのですが、——同じ車のテストを消費者協会もやっているらしいのです。聞きますけれども、もう民間の——まあ消費者協会も民間なんだけれども、これはしかし通産省の外郭団体で少し違うわけですが、純然たる民間のユーザ——消費者のところでテストしたその結果というものを、運輸当局としてはそういうものをどうお考えになっておりますか。
○説明員(隅田豊君) 技術的な問題としては、民間でもあるいは公的なものでも、その技術のレベルの正確さでテストをやられたというものは同じような形で尊重されるべきであろうと考えております。
○市川房枝君 どこでやったって、もちろんそのやり方の問題によりますけれども、私ども国民の側から言いますというと、消費者協会は補助金として四百四十万円出ているというさっきお話だったんですが、これは税金なんでありまして、その税金でやったテストが私はやはり相当の権威があるといいますか、当然それは当局としてもそれに重要性をお置きくださるといいましょうか、何か民間の団体、一つの団体がやるのと消費者協会がやるのと、どこがやっても同じような扱いでは、何のために税金を使ってやるのかという気持ちがするんですけれども、どうでしょう。ことに片っ方でやっていて、もうおそくて時が長くかかって新しい型が出てきているといいましょうか、そうしたら、やったってあまり役に立たないということもあり得るかもしれませんし、消費者協会の自動車のテストについてしろうとながらも疑問を少し持つんですがね。
○説明員(箕輪哲君) 御指摘のとおり、自動車のテストをやっております間にモデルチェンジが行なわれますと、そのもの自体のテストというものは確かに現在出回っております商品についてのテストではなくなるわけでございます。ただ、自動車のような複雑な機構物、機構を持っております商品のテストになりますと相当の時間がかかるのは当然でありますし、特にその使用テストと申しますのは、大体八千キロないし一万キロをめどにして走らせているというようなことを聞いておりまして、その間相当な時間がかかるのは当然だろうと考えております。モデルチェンジがその間に行なわれましたときには、それは全く意味がなくなるのかということでございますが、それは実際問題といたしまして、先ほど御指摘のとおり、予算でやっているわけでございますし、モデルチェンジがありましたらテストの途中で対象品目を変えるということは事実上非常に困難だろうと思います。ただ、現在の軽乗用車のモデルチェンジにつきましては、たしか生産中止になったのが一機種ございます。それからマイナーチェンジが行なわれたものが数種類ございますが、これらにつきましては、テスト結果が全く無意味になるということではございませんで、基本的な車種構造が変わらない場合には、テスト結果というものはやはりそれなりの意味があるというふうに私どもは考えております。
○市川房枝君 それなりに意味があるのかもしれませんけれども、どうも税金で——そういうもうすでにチェンジしたものもある、部分的に幾つか変わった、こういうことをお認めになっているとすれば、なおさらどうも国民としては少しひっかかるわけです。だからまあそういう団体が、あるいはこういう自動車のむずかしいというか、時をとるというか、金のかかると言いますか、そういうテストをなさること自身にやっぱり少し無理があったんじゃないかという気もするんですが、これは私の意見になりますからお答えいただかなくてもいいと思うんですけれども、やはり国民の税金は大事に、国民が納得するようなところに使っていただきたいということを申し上げておきたいと思います。 運輸省にもう一つお尋ねしたいんですが、運輸省は、こういうテストといいますか、そういうものをやるのが運輸省の外郭団体としてありますか、テストをやるようなといいましょうか、何かそういう関係のものをお持ちになっていますか。幾つかありますか。
○説明員(隅田豊君) 運輸省の外郭団体としてはそういうテストをやるようなものは持っておりません。
○市川房枝君 この自動車の問題、これは一つの消費者側からの私重要な問題だと思っておりますが、将来この問題はもっと大きくだんだんなってくるだろうと思いますけれども、運輸省当局ではひとつこの問題を十分重要性を置いてお考えをいただきたいと思います。 ありがとうございました。
○主査(三木忠雄君) 以上をもちまして運輸省所管に対する質疑は終了いたしました。 これにて散会いたします。 午後四時十九分散会 —————・—————