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65回国会参議院1971/03/18

予算委員会 第17号

発言数
336
登壇者
31
会派数
4
開催日
1971/03/18

会議録

古池信三自由民主党

○委員長(古池信三君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  昭和四十六年度一般会計予算、昭和四十六年度特別会計予算、昭和四十六年度政府関係機関予算、以上三案を一括議題といたします。  昨日に引き続き質疑を行ないます。内田善利君。

内田善利公明党

○内田善利君 最初に私は、土壌汚染について質問したいと思います。重金属による土壌汚染は、前国会で土壌汚染法が成立したわけですが、カドミウムによる土壌汚染地帯についてその後どのような改良あるいは対策がなされておるのか。法律が施行されるのは六月ですけれども、その間の土壌汚染に対する対策を農林省にお伺いしたいと思います。

中野和仁農林省農政局長

○政府委員(中野和仁君) お答え申し上げます。ただいまお話しありましたように、昨年の臨時国会で土壌汚染防止法ができましたあと、われわれいま準備をしているところでございますが、われわれの目標といたしましては、五月の大体中ごろを目途にしまして法律を施行いたしたいと思っております。その施行いたしますと同時に、土壌汚染の対策審議会を発足させまして、そこで特定有害物資の指定、その物資を指定いたしましたら、そのどういう地域を指定をするかという基準をまず審議会におはかりをいたしまして、それからスタートをしたい、こういうことでいま準備を進めておるところでございます。

内田善利公明党

○内田善利君 この土壌汚染対策というのが非常におくれておる、このように私は思うわけです。対馬にいたしましても、安中にいたしましても、あるいは磐梯等、非常に対策が遅々としておくれておる。対馬のごときは非常に土壌汚染がひどいわけですけれども、これに対する対策、こういうものは非常におくれておる。委員会でも質問いたしましたけれども、何ら政策がなされていない。このような状況にあるわけですけれども、この点農林大臣はどのように考えられますか。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 去る国会で農薬取締法と土壌汚染に関する法律、二つ私どもの所管で法律を成立さしていただいたわけでありますが、その両方ともただいまその実施について諸般の準備をいたしておりますが、先般行管等におきましても、せっかく法律ができてもその趣旨が全く以後徹底していないようであるという御警告を受けました。私どもはその御趣旨を十分尊重いたしまして、ただいま事務当局がお答えいたしましたように鋭意その準備をいたしておりますが、それらのことにつきまして、許容量その他について厚生省と十分打ち合わせして万全を期したい、このように準備をいたしておるわけであります。

内田善利公明党

○内田善利君 土壌汚染法における重金属はやはりカドミウムだけに限られておりますか。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) とりあえずカドミウムをいたしておりますけれども、だんだんと銅、亜鉛等にも及んでいくつもりで、調査いたしておるわけであります。

内田善利公明党

○内田善利君 カドミウム以外の、銅、亜鉛あるいは鉛、あるいは砒素等をぜひ早く取り入れていただきたい。  話がそれますけれども、けさの新聞でも、鳥取では乳児が硫酸銅でなくなったのではないかという報道がありますが、この点は厚生大臣、どのように掌握しておられますか。

内田常雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(内田常雄君) 私もけさ初めて新聞で知りましたが、しかし、厚生省ではさっそく鳥取県に照会をいたしまして、事態の掌握につとめているようでございます。やはり鳥取県の簡単な報告がここに手元にございますが、中村さんのところの井戸水に硫酸銅が流入した疑いというようなことでございまして、県の報告によりますと、ことしの三月二日に中村さんの依頼で井戸水の検査を保健所をして行なわしめたところ、銅イオンを検出したので、使用中止を申し渡しておいたが、中村家ではなおその水を使っておったらしい、ということでございますけれども、さらに水質検査その他の環境調査を続行中である、こういうことでございます。硫酸銅は言うまでもなく毒物劇物取締法の対象物質でございますので、それらの使用とか管理とか廃棄などにつきまして、十分その法規に従う処理をさせなければならないと私は思っております。

内田善利公明党

○内田善利君 硫酸銅は使用価値の多い薬品でありますが、これの規制等はどのように行なわれておりますか。

内田常雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(内田常雄君) 私は詳細わからないのですが、いま私のところに担当の者が参りまして、衆議院の社会労働委員会で同じ質問が出ているのでそちらの答弁に参るが、追ってまたこちらへ回ってくると思いますので、これはまた後刻お答えを述べさせていただきたいと思います。

内田善利公明党

○内田善利君 向こうで照会をしているということですけれども、これは非常に重要な問題ですから、厚生省の役人が本署から当然飛んでいって調査すべきであると思いますが、この点はいかがですか。

内田常雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(内田常雄君) その辺も県と十分打ち合わせまして、私どもは厚生省からだれか技術者を差し向けるような必要がありました場合には、そのようなことにもいたしたいと思います。

内田善利公明党

○内田善利君 話を元に返しますけれども、最近土壌汚染問題でいままでは金属製錬所周辺あるいはメッキ工場周辺等でカドミウム汚染が出ておるわけですけれども、最近は東京の調布とか、あるいは府中、あるいは東大阪等全く予想もされなかったようなところで次から次ヘカドミウム汚染が起こっておる。また、日本じゅうのあらゆるところでカドミウム汚染が出ているのではないかと、このように想像されるし、分析をしたところはカドミウムで汚染をされていると、このような状況でございますが、日本の全土の重金属等の総合調査、あるいは総合対策、こういったことを先取りしてやっていくべきではないかと、このように思いますが、この点総務長官並びに農林大臣にお伺いしたいと思います。

山中貞則自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(山中貞則君) これは関係各省で調査をいたしておるわけでありますが、私の公害対策本部のほうで取りまとめておりますので、とりあえず調査、現況について城戸主席より報告をいたさせます。質問の方向に沿って作業を進めておるつもりでございます。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) お話しのように、土壌中に蓄積したり、また人の健康をそこなうおそれがあります農畜産物が生産され、または農産物の生育を阻害することとなる物質といたしましてはカドミウム等の重金属類があげられますが、その汚染源といたしましては、鉱山、工場の排水、それから製錬所等の排煙が多いようでございますが、局地的には産業廃棄物による汚染が多いようであります。そこで私どものほうでいろいろ調査いたしましたところによりますと、排水によりますものが大体八%、それから排煙によるものが一三%「廃棄物によるものが九%、その他がまあ五%というような状態であります。したがって、私どもといたしましてもただいま申し上げましたように、人の健康をそこなうおそれのある農畜産物が生産されるというふうなことにつきましては、重大な関心を持たざるを得ないので、逐次そういうことについての調査を進めておるわけであります。

城戸謙次内閣審議官

○政府委員(城戸謙次君) ただいまのカドミウム汚染の関係でございますが、これにつきましては、御承知のとおり、昨年の九月に、緊急公害対策によりまして関係各省それぞれの担当に応じました調査を現在いたしております。たとえば厚生省では、環境汚染の調査を緊急にやっておりまして、鉱山、製錬所四十八カ所を中心に大気、水、底質、農作物、土壌、魚介類、こういうことをやっておりますし、また要観察地域を中心に汚染米の調査、あるいは住民の健康調査をやっております。それから通産省につきましても鉱山、製錬所等の一斉の検査をやっております。特に昨年すでに製錬所につきましては、緊急に独立製錬所七カ所の調査をすでに終えているわけであります。また、いま農林大臣から御報告のありました農林省のほかに、労働省等におきましても調査をいたしております。これらが、すでに発表されましたもの以外に、近く発表されると思います。さらに来年度は、予算に十分の経費を組み込みまして、できるだけ詳細な調査をあらゆる面でできますよう、それでカドミウムの対策が万全を期して進められますよう、私どもは考えているわけであります。

内田善利公明党

○内田善利君 通産大臣にお伺いいたしますが、最近の新しい汚染源として、従来の鉱山あるいは製錬所あるいはメッキ工場、これに加えまして三井東圧大牟田工場とか、あるいは彦島工場とか、あるいは日産化学の冨山工場等の周辺が問題になってきておりますが、こういったたとえば三井東圧の大牟田工場、あるいは日産化学の富山工場等では、どういう製品を製造し、どういう過程でカドミウムが出てきておるか、お答え願いたいと思います。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(宮澤喜一君) 三井東圧大牟田工場では、硫安、尿素、複合肥料、三菱化成黒崎では、硫安、尿素、硝酸アンモニア、過燐酸石灰、複合肥料、日産化学富山工場では、硫安、尿素、複合肥料を製造しております。  製造工程はいろいろございますけれども、カドミウム関係で申しますと、硫安、硝酸、尿素等はおそらくカドミウムに関係が、これは当然ないものと推定されますけれども、過燐酸石灰、複合肥料の場合には、御承知のように、燐鉱石が原料になりますから、非常に厳密に申せば、燐鉱石の中に微量のカドミウムが、自然の堆積物でございますから、あるということは考えられます。しかし、これは非常に微量で、ことに肥料として施肥をいたしますと、通常の土壌に含まれているカドミウム以下の〇・〇〇六PPMぐらいになるというふうに一般に言われておるようでございます。生産工場そのものかうしたがって排出されているという形跡はございませんようでありまして、施肥をした場合にどうかということではないかと思いますが、ただいま申し上げましたように、かなり希釈な状態になってしまう、こういうふうに聞いております。

内田善利公明党

○内田善利君 そういった工場が肥料、——特にいま通産大臣が言われたように、過燐酸石灰、燐酸系統の肥料に燐鉱石を使っている、そういう燐鉱石に、いま微量と言われましたが、そういうカドミウムが含まれておるので、肥料の中にもカドミウムが含まれておる、そういうことですが、これは非常に微量といわれるけれども、重大な、特に農作物をつくっている農民にとっては重要なことではないか、また、付近の住民にとっても重要なことではないかとこのように思いますが、こういった工場は全国にどれくらいあるのか。それと、その周辺の健康調査を厚生省ではやっておっしゃるかどうか、お聞きしたいと思います。

山下英明通商産業省化学工業局長

○政府委員(山下英明君) 肥料関係の、カドミウムが入っておるかどうかという点につきましては、去年以来農林省、通産省で調査をしております。工場数はいまちょっと調べまして、すぐお答えいたします。

内田常雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(内田常雄君) 厚生省に驚きましては、昭和四十年ごろからカドミウムが流出されていると考えられる鉱山と、それから製錬所等の周辺につきまして調査をいたしてまいりました。昨年は、水銀、カドミウムの発生源周辺の緊急総点検といたしまして、四十五鉱山、十製錬所の周辺地域につきまして関係府県と協力して調査をいたし、必要な場合には、御承知のように、要観察地域の指定でありますとか、あるいはカドミウム環境汚染暫定対策要領というようなものをつくりまして、その措置をいたしてまいっておりますが、化学肥料工場などの周辺につきましては、従来は調査をいたしておらないようでございます。しかし、お話のように、化学工場の周辺の住民の健康がおかされているというような事態があり得る場合には、今後の調査に化学工場周辺の住民の健康調査というようなものも加えることにやぶさかではございませんので、対象として観察をいたしてまいりたいと思います。

内田善利公明党

○内田善利君 労働大臣おられますか。——労働大臣のほうでは、こういった化学工場の従業員の健康調査、こういったことはされておるかどうか。

野原正勝自由民主党労働大臣

○国務大臣(野原正勝君) かねがね、化学工場等につきましても、労働者の健康管理につきましては十分に調査をし、検討して、その療養等に対しましては労働災害を適用して対策にあたっておる。まあいままでやっております。

内田善利公明党

○内田善利君 ちょっとわかりません。やっておるのですか、やっておらないのですか。

野原正勝自由民主党労働大臣

○国務大臣(野原正勝君) やっております。

内田善利公明党

○内田善利君 いま、いろんな大臣からお答えがあったのですが、通産大臣は、この原料である燐鉱石の中には微量のカドミウムが含まれておる、自然の堆積物であるので問題はない、ということでした。もう一つは、こういった肥料工場の数は掌握してないと。これは大問題だと思いますが、掌握してないと。それから、労働省では従業員の調査をやっていると。まあ、厚生大臣のほうとしては前向きの姿勢でこういった問題が起これは調査をしていきたいと、こういうことですが、この肥料中のカドミウムについて、いろいろ先ほどから申しましたように、製錬所周辺、鉱山周辺、メッキ工場の周辺以外のところが非常に日本全国に多くなってきたということから、当然土壌汚染が考えられるし、その土壌染汚の状況、それと、米の中に日本の全国あちこちからカドミウム汚染米が出てきたと、こういうことを考えますと、当然、この肥料の問題に目を向けなきゃならないと思うのですけれども、そういったことには全然むとんちゃくであると、こういうふうに、いま私は確認いたしました。  そこで、そういった肥料についてのカドミウムの状況を調査したわけですけれども、それによりますと——これは読み上げますが、日産化学の富山工場の化成肥料の中にはカドミウムが一一・九PPM入っておる。亜鉛も一〇七PPM、鉛が四七・七、銅が六・三PPMと、それから三井東圧化学の化成肥料、この中にはカドミウムが一三・六PPM、亜鉛が一二五PPM、鉛が二・二、銅は三・八、同じく三井の東圧化学の肥料の中に、カドミウムが二〇・四PPM、亜鉛に至っては一二九PPM、銅は先ほど問題になりましたが、二五・〇PPM、ニッケルが二五・九PPM、肥料の中にこのようなカドミウムが含まれておる。あるいは三菱化成の肥料の中にも三−四PPM含まれておる。こういったデータを見ましたときに、これはたいへんだと、このように私は思ったわけですけれども、農林大臣はどのように考えられますか。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 本年度から、土壌汚染のおそれのある地域につきましては、カドミウム等の特定有害物質の賦存量の調査を行なうことといたしておりますが、四十六年度におきましては、これら特定有害物質の土壌中の賦存量の全国的な概況を把握いたしますための調査、それから汚染の進行いたしておる地域の細密調査を行なうこととしております。こういうことによって、すみやかに土壌汚染の状況を明確にしてまいりたい。予算的にはいろいろな事業をすることになっておりますが、私どもといたしましては、この制定せられました法律をできるだけ効率的に運営いたしまして、われわれの所管であります農作物への影響については十分実情を把握してまいりたいと思っておるわけであります。

内田善利公明党

○内田善利君 農林省は、この肥料の中にカドミウムがいま申し上げた濃度も汚染されておるということは知っておられたのでしょう。

中野和仁農林省農政局長

○政府委員(中野和仁君) 化学肥料の中に重金属が微量に含まれておるということは、われわれ存じておったわけでございますが、まあ鉄、亜鉛、銅等が入っておるのは、もう数十年前からわれわれ承知しておったわけでございます。ただ、カドミウムにつきましては、最近そういうことを承知をしたということで、昨年来この分析法等も暫定的にきめまして、ただいま農林省の肥飼料検査所で調査をしておるところでございます。

内田善利公明党

○内田善利君 どういう調査をされておるわけですか。

中野和仁農林省農政局長

○政府委員(中野和仁君) 原子吸光分析法という方法を暫定的にきめまして、そして肥飼料検査所におきましてサンプルをとりまして検査をしておるわけでございます。

内田善利公明党

○内田善利君 どこで調査されているのですか。

中野和仁農林省農政局長

○政府委員(中野和仁君) 先ほど申し上げましたように、肥飼料検査所というのが農林省の付属機関にございまして、そこで検査をしておるわけでございます。

内田善利公明党

○内田善利君 それでは、この肥料の中にカドミウムがどれだけ含まれておるか、あるいは燐鉱石の中にどれだけカドミウムを含有しているか、そういうことは御存じないのですね。

中野和仁農林省農政局長

○政府委員(中野和仁君) 昨年来調査したばかりでございますので、全体的に全部こうだというところまでは、あるいはまだいってない面もございますけれども、われわれの若干の調査によりましても、大体過燐酸石灰の中のカドミウムの含有量というのは一五PPMぐらいが平均ではないだろうかというふうに見ておるわけでございます。

内田善利公明党

○内田善利君 過燐酸石灰の中に一五PPMであるからだいじょうぶだと、こういうわけですか。

中野和仁農林省農政局長

○政府委員(中野和仁君) 過燐酸石灰の中に一五PPMのカドミウムがあるということでございますが、それを実際に施肥をいたします場合には、十アール当たり、大体、成分といたしまして燐酸を十キログラムくらいまくのが普通でございます。そういたしますと、施肥料中のカドミウムの量というのは、大体一反歩あたり〇・八グラムになるわけでございます。その一反歩の土壌がどれくらいあるかということは、これはいろいろはかり方があるわけでございますが、作土の量といたしまして、われわれ十アール当たり十万キログラムというふうに見ますと、その一反歩当たりの土壌の中のカドミウム量といいますのは〇・〇〇八ぐらいのPPMということになるわけでございまして、ほんの微量でございまして、われわれとしましては、これが直接原因になりまして土壌汚染が起こるということはないというふうに判断をしております。  なお、これにつきましては、過去に、埼玉県の試験場でございますが、六十六年間カドミウムの含有量の調査をやった例があるわけでございますが、過燐酸石灰をまきました圃場と、まかない圃場との比較をやりましても、それほど差は出てないというデータがあるというところから見ましても、直接土壌汚染の原因になるというふうには考えておりません。

内田善利公明党

○内田善利君 まあ、それはどたいしたことはないということですが、いまおっしゃったことは、これは、カドミウムを先ほどは昨年末から調査したと、こうおっしゃっているんですね。カドミウムについては昨年末から調査したら過燐酸石灰の中に一五PPMのカドミウムが含まれておったと、埼玉県では六十六年間過燐酸石灰についてやっているけれども、たいしたことではありませんと、どういうふうに、たいしたことないんですか。

中野和仁農林省農政局長

○政府委員(中野和仁君) 埼玉県の調査は、カドミウムを目的にして調査をしたんではございませんで、過燐酸石灰を施用した場合と、しない場合との差を出したわけでございます。そのデータがありましたものですから、最近、燐酸石灰の中にカドミウムが微量入っているということになりますものですから、私参考に申し上げたわけでございまして、当初、数十年前からカドミウムがあるということがわかっておった上での調査ではございません。

内田善利公明党

○内田善利君 私もおかしいと思って、六十六年間カドミウムを調査したなんて、これは画期的な問題ですよ。こういうことが行なわれていれば、いままでにこういったカドミウム汚染なんて出てこないです。そこで、不審に思って埼玉県に電話してみた。これは完全なるインチキです。報告のための報告をつくったと、こういうことしか思えません。聞いてみたら、過燐酸石灰にカドミウムが含まれておることを調査したんじゃありません、消石灰を使ったんです。酸性土壌の中和の研究のために消石灰を調査したんで過燐酸石灰を調査したんでありませんと、こういうことです。こういう報告のための報告。先ほどの計算にしても、施肥によってどれだけ土壌が汚染されておるかということですけれども、かんがい水量が十アールに千五百トンということですけれども、畑の場合はかんがい用水も何もないわけだし、何というんですか、実にこの調査はずさんなんですね。いかがですか。

中野和仁農林省農政局長

○政府委員(中野和仁君) 先ほども申し上げましたように、これはカドミウムが入っているかどうかという試験ではございませんで、過燐酸石灰を施用する施用区と、それから無施用区との比較をやった試験データがあったわけでございます。そこで、カドミウム問題が起こりました際の一つのデータとしまして、われわれとしましては、カドミウムが燐酸の中に入っているということになれば、その施用したところとしないところとの比較を、どうなるかということをやってみた一つの参考ということで私申し上げたわけでございます。

内田善利公明党

○内田善利君 六十六年間カドミウムをやったんですか。

加賀山國雄農林大臣官房技術審議官

○政府委員(加賀山國雄君) お答えいたしますが、少し問題が技術的になってまいりましたので、私からお答えさせていただきます。  六十六年間の施用というのは、過燐酸石灰につきましての施用でございまして、決してカドミウムがその中にあったということじゃございませんので、対照区を幾つか設けましてやったわけでございまして、カドミウムが問題になりましたために、六十六年間の過燐酸石灰の施用の結果がどういうふうにカドミウムとして残っておるかということを最近時点ではかったものでございまして、決して六十六年間のカドミウムということではございません。

内田善利公明党

○内田善利君 消石灰を使ったということですが、どうですか。どこの試験場でやったんですか。

加賀山國雄農林大臣官房技術審議官

○政府委員(加賀山國雄君) 埼玉の試験場でございます。

内田善利公明党

○内田善利君 もう一回。

加賀山國雄農林大臣官房技術審議官

○政府委員(加賀山國雄君) 埼玉県の試験場でございます。

内田善利公明党

○内田善利君 埼玉県には農事試験場と農業試験場とあるんですね。熊谷の農業試験場、それから鴻巣の農事試験場、この県の農業試験場において、いま、やったということですけれども、確かに六十六年間の継続試験は行なっておりますが、決してこれはカドミウムが目的ではない。単に消石灰を施用して、その中和用として調査しただけである、こういうことですが、どうですか。

加賀山國雄農林大臣官房技術審議官

○政府委員(加賀山國雄君) 私のほうは、ただいま申し上げたようなことで、カドミウムについては最近時点の六十六年間の結果を調査したと聞いております。

内田善利公明党

○内田善利君 消石灰を使ったということですが、どうですか、六十六年間。

加賀山國雄農林大臣官房技術審議官

○政府委員(加賀山國雄君) それにつきましては明らかにいたしておりません。

内田善利公明党

○内田善利君 電話して聞いてください。  それと、もう一つ問題があるんですが、大体農林省としまして、カドミウムについては、肥料についての調査は何もしていないと、そういうことだと思うんですが、そうですね、農林大臣。

中野和仁農林省農政局長

○政府委員(中野和仁君) その点は、先ほど申し上げましたとおり、昨年から肥飼料検査所で検査を始めたところでございます。

内田善利公明党

○内田善利君 この肥料の中のカドミウムについては、昨年の十月に業界が分析をしているんですね。そして、このことについて農林省に協議しているわけですね。この点はどうなんですか。

中野和仁農林省農政局長

○政府委員(中野和仁君) 詳細まだ承知しておりませんので、後刻御報告申し上げたいと思います。

内田善利公明党

○内田善利君 昨年の十月に、業界がその燐鉱石肥料について分析をして農林省に持ってきているわけです。その分析結果はどうなんですか。調査。掌握していないんですか。

中野和仁農林省農政局長

○政府委員(中野和仁君) この席でまだ私御報告申し上げるデータを持っておりませんので、先ほど申し上げましたように、後刻申し上げたいと思います。

内田善利公明党

○内田善利君 その分析結果によって農林省はどういうことになったのかは、私はわかっているわけですけれどもね。この商事会社に、業界に、このことから指導をしておるわけです。農林省は。その指導の内容を言ってくださいよ。

中野和仁農林省農政局長

○政府委員(中野和仁君) 繰り返して恐縮でございますけれども、いまその報告書等、手元にございませんので、後刻申し上げたいと思います。

三木忠雄公明党

○三木忠雄君 いまの局長の答弁ですけれども、前から予告してあるわけです。それから、現実にデータもあるし、指導もしているんですよ。それが出ないというのは、ちょっと審議続行できないですね。それは隠しているわけです。いま。

中野和仁農林省農政局長

○政府委員(中野和仁君) 恐縮でございますけれども、突然のお話でございまして、ただいますぐデータを取り寄せておりますので、なるべく早く御報告申し上げたいと思います。

内田善利公明党

○内田善利君 これは農民にとっては重大問題なんですよ。燐鉱石の中にカドミウムがどれだけ含まれているかということを知った農林省は、業界を集めて指導しているじゃないですか。その指導した内容がいまわからないというのは無責任じゃないかと思うんです。この重要な問題を、いまわからないというのは重要問題ですよ。

中野和仁農林省農政局長

○政府委員(中野和仁君) たいへん失礼いたしました。ただいま報告を聞きましたところ、昨年の十月ごろ、業界の懇談会に、通産省と農林省の担当官も出席をしまして、カドミウム問題等のことが当時あったわけでございますので、過燐酸石灰等、特定のカドミウムがかなり含まれていると思われるものについては、生産工程なり、鉱石の配分等に十分注意をして、なるべく少なくするような注意をしたというふうに聞いております。正式の分析表を農林省がいただいたということはないようでございます。

内田善利公明党

○内田善利君 この肥料の原料となっている鉱石にカドミウムが含まれておることが判明したと。今後、国会でも問題となることも考えられる、しかし当局は、肥料中の重金属と土壌における汚染の関係については科学的裏づけが現在ない、そのため一応事前に注意しておくけれども、必ずしも土壌汚染に影響があるということではないと、こういうことですね。  じゃ、このように注意があって、そのあと、業界では燐鉱石の輸入を百トンから五十トンに押えたとか、いろいろ業界自身も非常に驚いておるわけです。大体、この燐鉱石について分析したことはないんですか。

中野和仁農林省農政局長

○政府委員(中野和仁君) 原料の燐鉱石につきまして、現在、農林省としても調査をやっておるわけでございます。

内田善利公明党

○内田善利君 この燐鉱石の中のカドミウムは、どれくらい入っているんですか。

中野和仁農林省農政局長

○政府委員(中野和仁君) 農林省としても調査をしておりますが、詳細は通産省のほうからお聞きいただければと思います。

山下英明通商産業省化学工業局長

○政府委員(山下英明君) 燐鉱石の輸入ソースとしましては数カ所ございますが、アメリカフロリダからの燐鉱石は一四PPM、アフリカ・モロッコからの燐鉱石は二六PPM、アフリカのトーゴからは四四PPM、南太平洋のナウルからのものは八PPMというぐあいに、相当広範囲にばらついております。これ、いま申し上げた四種類は、各社それぞれ各様に輸入いたしております。  なお、先ほど御質問のございました工場数でございますが、過燐酸石灰は、現在二十五社、二十九工場ございまして、複合肥料のほうは五十九社、六十九工場ございます。この両品種はダブってはおりますが、それぞれの数字を申し上げたわけでございます。

内田善利公明党

○内田善利君 そういった燐鉱石を原料として肥料ができておるわけですが、その肥料をまだ分析してないんですか。

中野和仁農林省農政局長

○政府委員(中野和仁君) 先ほども申し上げましたように、去年、暫定的な分析法をまずきめまして、肥飼料検査所のほうで検査を開始したところでございます。

内田善利公明党

○内田善利君 そういう状態で、まだだいじょうぶだと、肥料が土壌の中にまかれてもだいじょうぶだということは言えないのじゃないですか、通産大臣、それから農林大臣。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(宮澤喜一君) 問題は、私は量の分析であろうと思います。燐鉱石は天然の堆積物でございますから、これにカドミウムが若干含まれておるだろうということは当然推定ができます。普通の土壌の中にもあるわけでございますから。そして、それから生産されたところの過燐酸石灰並びに複合肥料、この中にどのぐらいカドミウムが入っておるかということにつきましては、先ほど内田委員のお読み上げになりました数字と農林省が暫定的に分析された数字とは大体合っておるわけでございますね。十三とか、十四とか、そういうことであろうと仰せられましたが、農林省でもそのように答えられております。そこで、その肥料を土壌に施肥するわけでございますから、かりに水田でございませんでも、先ほど数字をあげておられましたが、それだけの土とミックスをするわけでございますから、そうやってミックスされた場合のPPMがどれだけであるかということについて、私は冒頭に〇・〇〇六PPMぐらいであろうと申し上げました。農林省は〇・〇〇八PPMぐらいであろうというふうに言っておられます。まあ似たような数字でございますが、普通の土壌に含まれるカドミウムが〇・五から二PPMぐらいでございますから、そこから考えますと、普通土壌よりもかなり、百分の一でございますか、ぐらいになるのではないかということを私どもいま思っておりますけれども、これはしかし、先ほどからお聞きのように、十分まだ分析なり検査なり済んでおるわけではございませんから、そういうことを見まして処置を考えるべきものではないかと思います。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 事務当局からお答え申し上げましたように、ただいまそのことについて研究中でございますので、土壌にどういう影響を持ってくるかということは、研究の結果でひとつ措置をいたしたいと、こう思います。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 関連。先ほど、農林省のやった試験の問題で、農林省側は、いま過燐酸石灰で試験をやっておる。いまの内田委員の発言ではそうではない、消石灰でやっておる。その点がまだ明らかになっていないようでございますが、国会の答弁において、もしそういう虚偽の答弁をしたとするならば、これは非常に私は大事な問題じゃないかと思うのですね。そういう点で、農林省としても、ほんとうに過燐酸石灰なのか。消石灰であるという内田委員の発言とどっちがほんとうなのか。その点を、すぐこれは電話ででも確認をして、はっきりした答弁をしてもらいたいと思うのですがね。その点どうでしょうか。

加賀山國雄農林大臣官房技術審議官

○政府委員(加賀山國雄君) 般的な肥料の施用試験をいたします場合に、いろいろの区を設けて行なうわけでございますけれども、先ほど私から申し上げましたことはちょっと足りませんでございましたが、この試験では四区に分けて試験をいたしておりまして、その場合に、内田委員の御指摘になりましたように、石灰施用区と石灰を施用しない区ということで試験をいたしました。それで、石灰施用区の中の四つの区でございますが、これは無窒素、無燐酸、無カリ、それから三要素、この四つの区に分けてやっております。三要素と申しますのは、窒素、燐酸、カリを三要素と申しますが、その中で石灰施用区の中の無燐酸区と三要素区の比較をいたしたということでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 結局、過燐酸石灰もちゃんと使ってやったと、そういうことなんですか。そこだけお聞きしたいと思います。どういうふうにやったか、過燐酸石灰について。

加賀山國雄農林大臣官房技術審議官

○政府委員(加賀山國雄君) 非常にこまかい細部につきましては、私、手元にいま資料を持ち合わしておりませんけれども、無窒素、無燐酸、無カリというのは、おのおのそれを抜いた肥料だけをやってあるわけでございます。ですから、われわれは一般に肥料の場合には窒素、燐酸、カリというのを三要素と申しておりますので、その一つ一つを抜いた区と、それから三つを全部やった区と、この四つを比較するわけでございまして、その際に、石灰を施用した場合にどのような効果があるか、そういう試験の中のデータしか過去のデータがございませんので、これがたまたま埼玉県の試験場で六十何年にわたって行なわれておったということで、最近時点、カドミウムが問題になりましたので、その中で、三要素区とそれからもう一つは燐酸を全然やらなかったところとその二つを取り上げまして、その中のカドミウムがどうなっておるかと、そういう比較でございます。

内田善利公明党

○内田善利君 消石灰を使ったかどうかということはどうですか。消石灰を使ったかどうか。

加賀山國雄農林大臣官房技術審議官

○政府委員(加賀山國雄君) ただいま申し上げましたように、石灰施用区とそれから施用しない区ということでございます。

内田善利公明党

○内田善利君 石灰といったって消石灰と過燐酸石灰とあるのじゃないですか。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 過燐酸石灰をほんとうに使ったのかと聞いているのです。そこだけ答えてもらえばいいのですよ、ほかの要らぬことは言わなくても。

加賀山國雄農林大臣官房技術審議官

○政府委員(加賀山國雄君) 私のことばが少し足りなかったわけでございますが、石灰というのは消石灰でございまして、過燐酸石灰というのは燐酸肥料とわれわれは解しております。

内田善利公明党

○内田善利君 話が別に入りましたが、昨年の十月の指導をなさってから、業界ではそういうふうに非常に驚いておるわけですけれども、また農民はこれは全然知らないわけですね。過燐酸石灰の中にこのようなカドミウムが含まれておるかどうかということを知らないでせっせと施肥をしている。こういうことに対して、道義的責任といいますか、そういった責任をどのように思われますか。もし、いま通産大臣は〇・〇〇六PPMで大したことはないと、このように言っておられますが、私はプラスアルファという意味でも、いまの製錬所から出ているカドミウムが汚染の原因じゃないのだということじゃないのです。この汚染に対して肥料がさらにプラスアルファしたらいよいよたいへんなことじゃないかと、そういうことを思うがゆえに私は質問しているわけですけれども、これだけとらえたらたいしたことはないということですけれども、そういったことを何にも知らないで施肥している農民に対して、農林大臣はどのような責任を感ぜられ、とっていかれるつもりか。もう一回お願いしたいと思うのです。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 土壌汚染防止法も制定されたことでありますし、ただいまここでいろいろ事務当局からも御報告申し上げましたような調査をいたしておるわけでありますから、それを、早くその成果を見まして措置をいたしたいと、こう思っております。

内田善利公明党

○内田善利君 先ほどの報告によりますと、ナウルから輸入している燐鉱石の中には八PPMのカドミウムが含まれておるということですが、この八PPMの燐鉱石から過燐酸石灰その他の燐酸肥料がつくられていくわけですけれども、これが全国でどのような量で生産され施肥されていくのか。この点お聞きしたいと思います。

山下英明通商産業省化学工業局長

○政府委員(山下英明君) 四十五年の実績で申し上げますと、ナウルからは三十二万六千トン輸入いたしております。アメリカものが百七十六万トン、モロッコが五十八万トン、トーゴが十二万トンという状態に対しまして、ナウルは三十二万六千トン入れております。

内田善利公明党

○内田善利君 そこで、十月のある日に、このことを聞いた某国の、名前は申し上げませんが、大統領がお見えになって、このことについて、先ほども言いましたように、五十万トンを減らしたと、そういうようなことから輸入を見合わせるというようなことまで話し合いがありまして、——あったことは事実ですね。輸入をある程度見合わせようということが起こったわけですが、この見合わせようとした事実は事実ですか。

山下英明通商産業省化学工業局長

○政府委員(山下英明君) 輸入ソースの転換につきましては、通商上いろいろの問題がございますので、カドミウムの含有量を少なくするためにソースの転換ということで私どもも研究しておりますし、また業界もその努力をするという段階でございますが、いま先生の御指摘のナウルに関しましては、そういう話し合いが行なわれていると聞いております。

内田善利公明党

○内田善利君 じゃあ、農林大臣聞きますが、話し合いが行なわれたのは事実ですか。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 輸入の問題でございますので、私ども直接タッチしておらないそうであります。

内田善利公明党

○内田善利君 通産大臣もタッチしておられませんか。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(宮澤喜一君) これは御存じと思いますけれども、輸入はもうすでに、とっくに自由化をされているわけでございます。ですから、だれがどこから買うかということは、私どもはそれについて指図をしておりません。先ほど政府委員が申し上げましたように、ナウルのものの燐鉱石のカドミウムが多いので、まあどう申しますか、そういうものは実はなるべく買いたくないと申しますか、少ないものを使いたいと業界が考えて、そういうことを話しておるということはあったように思うと、あるように聞いておると政府委員が申し上げました、そのとおりであろうと思います。

内田善利公明党

○内田善利君 大臣は会っておられませんか。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(宮澤喜一君) ございません。

内田善利公明党

○内田善利君 こういった燐酸肥料は、過去おそらく何十年も私は農民は使って施肥しているのではないかと、このように思うわけですが、これが蓄積していったならば、特に燐酸肥料は先ほども私がデータを申し上げましたように、非常にでこぼこがある。ですから、どこがどうということは言えないかもわかりませんけれども、あるいは平均的には〇・〇〇幾らになるかもしれませんが、こういった肥料が、あるいはカドミウムがプラスされて施肥されていったならば、これはもうたいへんなことが出てくるのじゃないか、またあの痛ましいイタイイタイ病のような患者が出ないということは、私は保証できないんじゃないかと、このように思うわけですけれども、この点いかがなんでしょうか。総務長官いかがですか。

内田常雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(内田常雄君) 私は、これは農薬汚染の問題と同じような観点から厚生省としては取り上げるべき問題であると、お話を聞いているうちに思いました。したがいまして、万それによる相当広範囲な病気などが農家の間に発生するというような場合には、どういう経路によって発生するか。それがたとえば水の中に流れ込んだ、あるいは大気汚染を通じて病気が発生したというような場合には、現在制定をされておりまする公害に係る健康被害の救済に関する特別措置法で、医療費とか、あるいは介護料とかいうような措置ができるわけでありますけれども、しかし、それが大気や水を介せずして土壌汚染あるいは農畜産物の直接汚染というようなことを通じて、農民の健康を害するというような場合が広範囲に出た場合には、私はいまの法律を改正いたしまして、大気汚染、水質保全並びに土壌汚染を通じて、さようないわゆる公害病が発生した場合には、それに対応する健康被害の救済をするというような法律の改正についても考うべきことと思っております

内田善利公明党

○内田善利君 先ほどから申しますように、製錬工場あるいはカドミウムメッキ工場等がなくても、付近には何の汚染源がなくても、自然界に入っているカドミウムよりも多い、はるかに高いカドミウム汚染が最近あちこちから出てきている。こういうことを考えた場合、あるいはまたそういった地域には指曲がり病患者なども出ておる。東京の調布なんかも、一応、川をすくい出したときのものであると言っておりますけれども、東京都としても今後は肥料という観点からも調査していく、また、米と土壌の汚染との関係も〇・四PPM以上の米を汚染米として、その土壌との関係も土壌汚染が四・四PPM以上はもう危険地区だと、こういうようなことで、前向きの姿勢で東京都も肥料については調査をしていくということなんですが、こういったことを考えたときに、やはり肥料については私は重要な問題だ、将来のカドミウム汚染についてやはり先取り行政をやつていかなきゃならないんじゃないかと、このように思うのですけれども、この点いかがでしょう。

内田常雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(内田常雄君) 私のほうはもちろん肥料の製造管理機関でもございませんし、またその肥料を管理する立場の農林省とは違いますが、それによって国民が健康上の被害を受けるというようなことに相なりましては、厚生省としての立場がつとまりませんので、その原因がいかなることであれ、健康被害が発生するかどうかというところに注目をいたしまして、必要なる対策を各省に要請し、またそれによって生じました結果につきましては、先ほども述べましたような健康被害特別措置等をもって対処をいたしてまいるべきだと考え、またそのようにいたしたいと思います。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 関連。いまそういう燐鉱石の輸入問題について、輸出国の大統領が来たときにも、政府は全然だれも会っていない、そういう答弁でございますが、いま宮澤通産大臣の話では、業界が自主的に話し合いをしておると、もしそのことが事実であるとするならば、当然やはりカドミウムということが問題であるならば、幾ら自由だといっても、じゃ自由だからといって、当然害のあるものを自由に輸入していいものではないと思うのですね。やはり当然農林省なり通産省がはっきり安心であるという結果の出るまでは、できるだけやっぱり低いところから輸入するとか、当然そういう措置をとるべきでなかったか、そういう点が非常に私は怠慢じゃないか。そのように思います。その点ひとつ御見解を承りたい。  それと、私どもの調査では、まあ大臣は会わなくても局長がちゃんと会っておると、そういうように聞いておるわけでございますが、その点、政府の関係の人がほんとうにノータッチなのかどうか、その点、はっきりぼくはしてもらいたいと思うのです。その二点をお願いします。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(宮澤喜一君) ずっと先ほどからのお尋ねを伺い、また政府側もお答えを申し上げておりますけれども、これを通じて明らかになりましたことは、燐鉱石の中には普通の土壌にあるようにやはりカドミウムというものがある。それも国によってはかなり高いものもあり、低いものもある、したがって、その燐鉱石から生産されます過燐酸石灰、あるいは複合肥料にはある程度のカドミウムが入っている、それがどのくらいであるかということは、政府側は非常に暫定的な数字しかまだ持っておりませんけれども、内田委員の御指摘になりました数と農林省の暫定試験の結果は大体同じ、そう違っておらない。そういたしますと、それが施肥されましたときに、土壌にどれぐらいのカドミウムになってあらわれるかということが問題なのでございまして、私どもは暫定的な数字を申し上げておりますものの、これは先ほどから農林省の政府委員が言われますように、定量的にもう少しきちっときめなければならない問題でございます。そういうことにこのお話の結論は落ちつくと思いますので、したがって、もしそのように土壌に施肥された結果が非常に大きなカドミウムの量になるということであれば、これはもう当然問題でございます。私どもはただいまのところ、通常、土壌に含まれておりますカドミウムは大体多い場合に二PPM、平均で〇・五PPMぐらいと承知しておりますから、その百分のぐらいが暫定的な数字でございますと申し上げておりますけれども、それは暫定的なものでございますから、確定をいずれしなければならない、それに従いましてこの問題をどうすべきかをきめればいいと、私はこういうことがお尋ねなり私どものお答え申し上げたことの結論になるのではなかろうかと思います。  それから輸入の問題でございますけれども、私どもの役所の者が、先ほど言われましたナウルでございますかの政府の人とこの問題を話し合ったことはございません。業界がなるべく燐鉱石の中のカドミウムの少ないものを輸入したい、またそういうふうにミックスしたいと考えておりますことは、これは想像できますけれども、政府ベースで何かにということをしておりますことはございません。

内田善利公明党

○内田善利君 また話をもとに返しますけれども、こういった大事なことに局長さんたちも会っていないということはおかしいと思うんです。業界が燐鉱石のカドミウムを含んだ、七〇ないし八〇PPMあるような燐鉱石をいま買っている、しかし、これは分析をしてみたところがこんなデータが出ただいへんだと、こう言ってきたわけですね、農林省に。で、農林省では、それじゃひとつこれは差し控えよう、少し輸入は制限しなきゃならないということで、業界に対しては先ほどお話があったように指導があった、そういうことから動きがありまして、これは向こうさんのほうもびっくりして飛んできた、これに対して農林省も通産省もタッチしていないということはおかしいと思うんですね。事実私に入った情報では、私が聞いたところでは会っていらっしゃるんです。この点どうですか。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(宮澤喜一君) だれに対するお尋ねかおっしゃいませんので、私が申し上げますが、私は会っておりません。

内田善利公明党

○内田善利君 農林大臣はどうですか。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 全然知りませんです。ただ、この際お答え申し上げておきたいと思いますが、先ほど事務当局、実際に担当いたしておる者を役所から呼んでいろいろ調査したようでありますが、やはりこのことにつきまして、私どものほうに技術会議というものがございまして、そこでもいろいろ検討いたさしておるそうでありますので、この答案ができ次第、私どものほうではそれに基づいて措置をいたしたいということで勉強をしているようであります。

内田善利公明党

○内田善利君 あとの質問もありますので、大体この辺でとどめたいと思いますが、農林省としては、さっそくこの肥料の総点検をやっていただきたい。それと肥料の分析ですね。これをがっちりやっていただきたい。そして計算の上でなくて、実際施肥をしてその〇・〇〇六PPMになるのかどうか、その辺、実際施肥をした上で調査をして、国民の前にはっきり公表していただきたい、そのように思いますが、いかがですか。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 肥料のことでございますので、できるだけ精密な検査をいたしまして、そのようにいたしたいと思います。

内田善利公明党

○内田善利君 できるだけじゃなくて、燐酸肥料に対する全商品に対して私は早急に分析を実施すべきである。それと実際試験でも設けて、その肥料がどのようになるのか、当然、農林省としてはやるべきことであって、六十六年間やってきたと言われるけれども、これは全然別のことなんですから、このことについてひとつやっていただきたい、このように思います。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) いまさっき申し上げましたように、鋭意研究させておる最中でありますので、それに基づいて十分措置をいたしたいと思います。

内田善利公明党

○内田善利君 総点検をやりますか、やらないのですか。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 総点検というのはよくわかりませんですけれども、要するに、私どもは農業生産をやっていただくために、生産者たる農家が安心して使える肥料であることが必要ではないかと思っておるわけでありますので、技術会議等、特殊なああいう機関を持っておりますわけでありますから、十分に研究をいたしまして安心して使ってもら見るようにしたい、こう思っております。

内田善利公明党

○内田善利君 私はいまカドミウム汚染が全国に蔓延し広がりつつある、こういうことから、どうしても汚染源のないところにカドミウムの土壌汚染があるということから、肥料にもこういったことがないのかどうかということから、このように八PPMもあるような燐鉱石が輸入され、それに基づいて肥料ができておる、当然私はこの肥料を農林省としても分析し、農民の方々に公表して、安心して使ってもらえるように、また、健康被害等悲惨な状況が起こらないように、先取り行政を実施していただきたい、総点検という意味は、燐酸肥料に限って分析をしていただきたい、こういうことなんですが、これはできないのですか。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) そういうことは大事なことであるから、ぜひやりたいと思います。

内田善利公明党

○内田善利君 質問を変えますが、まあ、日本全国で地下資源に恵まれないわが国でありますから、私たちは国内資源の開発ということについては大いにやっていかなければならない、このように思いますが、公害問題、あるいは国内価格の変動等で経営の困難な中小企業を擁護していくということは当然であります。ところが金属鉱山ですね、メタルマインの本年の中小企業の新鉱床の探査に対する補助金ですが、この補助金がだいぶ趣旨の違った方向に向かっているのじゃないか、このように思いまして、この点について若干質問したい、このように思います。  通産省からいただいた資料によりますと、あるいはまた地元からの資料によりますと、相当中小企業を守るための補助金ではなくて、非常にゆがんだ方向に補助金が出されておる、そのように思うわけですが、この金属鉱山の新鉱床の探鉱に対する補助金の交付の状況、これをお聞かせ願いたい。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(宮澤喜一君) 非鉄金属の新鉱床探査の補助金は、まさに御指摘のような目的から中小企業に出しております。大企業に対しましては、これはある程度力がございますから、融資ということで、金を取り返す方法でやっておりますけれども、中小にはそれが無理と思いますので、補助金を出しておりまして、これは地下資源の開発というのが目的でございます。毎年、大体四億円の補助金を出しておりますが、それはいわゆる水平掘りであるとか、あるいはそういう掘さくの関係、物理化学探査等々を目的にして補助金を出しております。で、本来でございましたら融資でいきたいところでございますけれども、何分にも規模も小さいし、鉱山の規模そのものが小そうございますし、企業も中小でございますから、これはやりきりの補助金ということで、大きいほうは融資でやっておるわけまでございます。

内田善利公明党

○内田善利君 詳しくは質問はやめますけれども、私はまじめに苦労している中小企業に対しいささかも文句を言うつもりはありませんけれどもどうしても一国民として疑問に思う点は、融資と補助金、両方もらっている、融資を受けている、そういう実態がどうしてもふに落ちないわけです。一例をあげますと、三井金属鉱山と三井串木野鉱業所との関係、あるいは公害で有名な東邦亜鉛と白銀鉱業との関係、もうこれは一体どこが違うんだろうと、まずこういう素朴な疑問を起こすのです。白銀鉱業に電話したら、東邦亜鉛の庶務課が出る、本社はどうなっているかというと、本社の住所は同じ、役員も全く両方兼務していると、こういうことで、これは三井金属のほうも同じことが言えるわけですが、こういったことで、三井鉱山の場合は分離、あるいは白銀鉱業の場合は東邦亜鉛がこれをつくったわけですけれども、こういうことが行なわれた直後に補助金が出ておる。融資も受けるが補助金も受けている、こういう実態ははたしてどうなのか、こういうことなんですが。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(宮澤喜一君) こういうふうに実は考えておるわけでございますが、いわゆる中小の非鉄金属の鉱山というのは、発生の経緯はいろいろございますけれども、非常にかわいそうな場合がありますので、つまり大手が自分のところでそれを持っておったのではどうも採算が悪い、したがって、小規模でもって経営をしていくのならば、何とかやれるんではないかというようなことで切り離してしまうような場合がかなりあるわけでございます。そういたしますと、これを閉山をするということになりますと、地域的にもいろいろ問題があり、また労働の側にもいろいろな問題がございます。どうしてもだめなものはいたし方ございませんけれども、政府が探鉱等の補助をすることによって生きていけるのならば、これは資源確保にもなりますから生かしてまいりたいと、こういう場合がかなりございます。したがって、そういうものを一つの系列ではないかとおっしゃいますのは、それは沿革的に間違いではございませんのですけれども、経営体としては別になっておる。で、私どもがそれを見放すことがどうも不適当だと考えますようなケースが、この補助対象の中にあるわけでございまして、たしか全国で百数十社、毎年補助金を受けておりますが、それは実質的に大企業のふところに入ってしまうというような仕組みはこれは決してとりませんので、大のほうは融資でやっていく、小のいまのような理由のものは補助金でやっていく、こういうふうにやっておるつもりでございます。なお、御指摘のような点がもしありますれば、これは不適当なことでございますので、私どももう少しこれは調査はいたしますけれども、たてまえはただいまのようなことでございます。

内田善利公明党

○内田善利君 私は非常にふしぎに思うのですね。大企業とそれが分離した、会社を分離して、電話も同じ、役員も同じ、ただ資本金が違う、登記だけは違っていると、こういう会社があたりまえだと、たくさんそういう会社はありますよという通産省の役人のことばを聞いてびっくりしたわけですね。こういうことが、国民の税金がこういうことに使われていいのかどうか。大会社、大企業に融資を受けて、それで自分のふところに入れてやっていくというならばいいのですけれども、分離して、これを、いま申しましたように、全く同じ、どこが違うんだというような、一部課みたいな、部、あるいは課、あるいは局みたいな感じで経営が行なわれている。そういうことがはたして国民の素朴な考えの上に立って許されるのかどうか。こういうふうに思うわけですが、全くこれはもう国民としてはふしぎな物語なんです。私はいまも通産大臣がおっしゃいましたが、会計検査院にぜひこういったところの経営状況を厳重に検査していただきたい。ほんとうに別々になっているのかどうか。私は、これはもうごっちゃになっているのじゃないか。電話したら、「はい、東邦亜鉛庶務課でございます」というようなことで、会社が分離されておるのかどうか、ひとつ会計検査院に厳重に経営状況を調査していただきたい。このように思います。いかがでしょうか。

佐藤三郎会計検査院事務総長

○説明員(佐藤三郎君) 先生のおっしゃる補助金につきましては、従来とも検査してまいっておりますが、まあ規則どおり交付されておりますので、会計検査院といたしましては、これを問題にする余地はいまのところございませんが、先生おっしゃるような考え方の面もございますので、今後の検査にあたりましては、そういう面をも頭に置きつつ検査してまいりたいと、こう存じます。

内田善利公明党

○内田善利君 次の問題に移ります。  昨年度の全国での交通事故件数は七十一万七千百七十三件、負傷者は九十七万七千四百八十二名、死亡者は何と一万六千七百六十五人、こういうおそるべき数字にのぼっておるわけですが、これはまさにもう交通戦争ぴたりなわけですけれども、この事故の内容は、人と車の関係から車対車の事故が激増している。こういうことですが、こういった交通戦争のおもな原因は何なのか、また、その対策はどうか、公安委員長にお聞きしたいと思います。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) お答えいたします。  事故の原因はいろいろあろうと思いますけれども、一つの面は、道路の構造そのものにあろうかと思います。人の通る道、自転車の通る道、あるいは自動車の通る道が分離されていない、混合交通であるというのが一つの根本の原因だと思います。もう一つは、運転者自身の教育なり、あるいは順法精神といった面があると思います。それから、もう一つは自動車そのものの構造、つまり自動車同士が衝突したり、自動車が何物かに当たってこわれた場合に、その車に乗っている人自身が第二次衝突で死んでいく、あるいはけがをさしていくというような面もございます。そういういろいろの面が複合的に作用して現在のような痛ましい交通事故を起こしておる。そんなように考えております。

内田善利公明党

○内田善利君 運転者の適不適が非常に問題だと思うんですけれども、免許を与える方法は現在のままで十分でしょうか。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) 免許を与える方法は、現在御承知のように試験場で試験をして与えるというのがたてまえになっておるわけでございます。しかしながら実態は、先生御存じのように、指定自動車教習所というものが全国に千二百数十ございまして、その指定自動車教習所で一定の期間基礎的な訓練、それから応用訓練、さらに路上の教習という課程を経て、そこを卒業した者につきましては技能試験は免除をする、筆記試験あるいは適性試験は試験場で行なっておりますけれども、技能試験は免除するという仕組みが現在の仕組みでございます。こういう仕組みで私どもといたしましては指定自動車教習所の保護育成をはかり、またそこで働いている人々の資質の向上をはかり、よりいい運転者ができるような方向で現在指導してまいっておるわけでございます。

内田善利公明党

○内田善利君 指定教習所云々が出ましたが、自由競争方式にはならないものですか、個人教習所等による自由競争。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) 現在指定自動車教習所以外に非指定の教習所も相当数ございます。あるいはまた個人で指導することを職業としている人も現在おります。で、私どもは指定自動車教習所間における競争、それから非指定ではございますけれども、やはり事実上指導しておる人たちとの間の競争、そういう競争関係の中で、より質のいい教育なりあるいはより質がよくてかつ低廉なサービスができるようなそういう方向で現在も指導しておるつもりでございます。

内田善利公明党

○内田善利君 未指定の教習所は幾らぐらいありますか。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) 未指定の教習所は現在全国で四百二十五、それから貸しコースだけの経営者が五十八、それから個人の指導員、これは未指定でございますが、その数が六百四名と、そのような統計になっております。

内田善利公明党

○内田善利君 こういった未指定の教習所、こういう教習所はこのままの状態でいいかどうか。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) 現在のままの状態で必ずしも私、いいとは思っておりません。できるだけ基礎的な教育をやり、これは路外でいたしまして、そして仮免許の試験なら試験を通って、あと路上でほんとうに安全に運転できるかどうかということの練習をいたします。そういう路外で安全に相当基礎訓練をやって、そして路上で練習してもあぶなくない形にして路上に出して、そして路上で安全に運転できるところまで練習をして初めて免許証を与えるという方向に、将来、次第に持ってまいりたいと、そのように考えております。

内田善利公明党

○内田善利君 指定教習所の検定員ですが、これは実地試験の免許を与える権限を持っているわけですね。こういった権限を持っている立場にある検定員が、それぞれ個々の教習所の社員であるということは何か不都合な思いがしますが、そういった点は不都合なことはないかどうか、お聞きしたい。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) 指定自動車教習所は、面積的に八千平米なら八千平米という一定の施設、建物、教場、それか教える指導員、それから教えたあとで最終的に能力があるかどうかを検定する検定員と、そういうものが一体となった一つのいわば学校形態をなしております。指導員が教えたあと、検定員がだいじょうぶであるという見きわめをした場合に、技能試験だけが免除されるという仕組みでございます。私は、現在のそういう学校教育のような形でやっております体制は、大体初心者の八五%がそこを卒業しておりますので、これが初心者教育の中核であるという考えを持っておりますので、現在のその制度そのものはいい制度だと思っております。

内田善利公明党

○内田善利君 情実は入りませんか。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) 現在指定自動車教習所で教えた指導員が検定はしない、検定するのは別の人がするという仕組みでやっております。それから指定自動車教習所の管理者、これが常時監督をしておりまして、情実の入ることのないよう、そういう指導をいたしております。

内田善利公明党

○内田善利君 指定教習所の授業料ですけれども、この算定基準はどのようになっているのか。そして普通車の一時間の技能授業料、これはどうなっているか。これがどこも授業料は同じなんですが、その理由は何か。独占禁止法に触れるようなことはないか。この点をお聞きしたいと思います。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) 授業料は、学科の授業の場合、それから実技の授業の場合と分かれております。で、これは授業料そのものにつきましては地域差がございます。もちろん車の使用料、それから人件費、ガソリン代、保険、いろいろ入っておりますけれども、地域差がございまして、東京の平均が、技能の授業の場合には一時限、これは五十分でございますが、千五百七十三円という平均値がございます。これは千六百円のところもあれば千五百円のところもあるという、あるいは千七百円のところもあるという、そういうことの平均値でございます。いなかのほうに参りますと、たとえば栃木県が千三百円ぐらい、茨城が千二百円ぐらい、山梨が千三百円というふうに、主として人件費の相違だと思いますけれども、地域差がございます。  それからあとは、問題は、その指定教習所の場合には最低二十七時限やるようになっております。しかし、これも個人差がございまして、非常に早く上達して合格する者もありますし、相当時間がかかる者もございますので、そういう点で、実際に要する経費につきましては相当差があるものだと思っております。

内田善利公明党

○内田善利君 指定教習所の公認別の数を教えていただきたいと思いますが、この自動車教習所の本来の性格は公益事業なのか、営利事業なのか、どのように考えておられるか。国家試験の肩がわりを一部しているということを考えた場合、どうしても公益事業なのか営利事業なのか、その辺疑問を持つわけなんですが。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) 現在千二百五十六の指定教習所がございますが、その中で財団法人が七十五、社団法人三十六、学校法人五十二、それから公立−市町村立、市町村組合も含めまして三十四、それから国の機関、これは自衛隊と警察でございますけれども、四十八、合計二百四十五、約二〇%が非営利の企業でございます。あとの八〇%は営利企業でございますが、これも株式会社もございますれば有限会社もあるし、それから純粋に個人名のものもございます。私どもは、この非営利企業といいますか、非営利の指定自動車学校はもちろん公益でございますが、営利企業につきましても、その性格上公共的な色彩が相当強い営利企業である、そのように理解しております。

内田善利公明党

○内田善利君 非常に公益法人に営利法人が入り乱れておるわけでございますが、これはどういう理由でこうなったのですか。

岩間英太郎文部省管理局長

○政府委員(岩間英太郎君) これは全く戦後の歴史的な事情だと私は思います。市町村でやっておるものもございますし、もちろん自衛隊あるいは警察で、そのおのおのの隊員なりその職員の訓練機関としてやっているものもございますし、その点、おのおのの地域、あるいはおのおのの職域の必要性に応じてある程度自然発生的に出てきた、そういう歴史的なものだと私、思っております。

内田善利公明党

○内田善利君 大蔵大臣にお聞きしたいと思いますけれども、学校法人が五十二校、それから各種学校の認可をとっているのが二百八十三校あるわけですが、学校法人、各種学校である以上は、営利法人に比べて税制上の優遇措置があるわけですね。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 特別な税制優遇措置を講じております。

内田善利公明党

○内田善利君 そういった学校法人、各種学校だけに優遇措置をしておる理由は何なのか。やっていることは全く同じようなことを、いまあげられた指定自動車教習所はやっているわけですね。ただ学校法人にしたから、各種学校にしたから税制上の優遇措置がある。これはどういうわけですか。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(福田赳夫君) これはそういう学校法人、福祉法人というばかりでなくて、たとえば宗教法人、そういうものにもあるわけですが、これは、やはりその法人が行なう事業がもっぱら公益の目的でやっておる、こういうところに着目をして、それに対して税制上の優遇措置を与える、こういう考え方をとっておるわけでございます。

内田善利公明党

○内田善利君 文部大臣にお尋ねいたしますけれども、学校法人、各種学校としてこういった教習所を認可された理由は、どういうところにあるのですか。

岩間英太郎文部省管理局長

○政府委員(岩間英太郎君) これも、沿革がございまして、従前から学校法人、各種学校として認められておるものもあるわけでございますけれども、最近におきましては、営利事業との関係が、ただいま御指摘のような問題もございますので、各都道府県におきましては、新しい認可はしないとか、あるいは従前のものでも、営利性の強いものにつきましては、これは各種学校として認めることをやめるとか、そういうふうな方向をたどっているわけでございます。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(福田赳夫君) なお補足しますが、公益法人につきましては、営利部門と公益部門とに会計を分けまして、公益部門につきましては、これは完全に優遇されるということでございますが、その営利部門ですね、これにつきましては、公益部門と分けまして、これを課税をする、こちらのほうは課税をされる、こういうたてまえをとっております。

内田善利公明党

○内田善利君 じゃあ学校法人、各種学校でも営利をやっているわけですね。営利をやった分は課税される、こういうことですね。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(福田赳夫君) さようでございます。

内田善利公明党

○内田善利君 都道府県が学校法人として、あるいは各種学校を認可するわけですけれども、当然、文部省にはこの申請は届いているはずですね。それに対してどのような行政指導をやっておられるか。

岩間英太郎文部省管理局長

○政府委員(岩間英太郎君) これは各都道府県の責任におきまして、各都道府県には、私立学校審議会というふうな特別の審議会がございまして、審議をいたして、みずから責任を持ってやっておるわけでございます。私どものほうにはその報告は参りますけれども、文部省がこれにとやかく申すようなことはいたしておりません。

坂田道太自由民主党文部大臣

○国務大臣(坂田道太君) 文部省といたしましては、今後各種学校制度を変えたいというふうに考えております。そういうような考え方から、修業年限は一年以上、授業時数は大体年六百八十時間以上を基準というふうにきめたい、予定をしたいというふうに考えております。もしこの制度が実現をいたしますと、自動車教習所等は、比較的短期間の修業年限でございますので、認められないということになるのではないかというふうに思います。

内田善利公明党

○内田善利君 自動車整備士の養成講座、これはどのようになっていますか。——文部省は掌握してないわけですか。

岩間英太郎文部省管理局長

○政府委員(岩間英太郎君) 文部省は各種学校であるようなものにつきましては、先ほど申し上げましたように、その概略は承知しておりますけれども、具体的な内容につきましては、これは運輸省の所管でございますので、承知いたしておりません。

内田善利公明党

○内田善利君 各種学校、学校法人の教習所の整備士養成講座です。

岩間英太郎文部省管理局長

○政府委員(岩間英太郎君) 現在手元に詳細な資料を持ち合わせておりませんが、各種学校として認可されております自動車教習所の数は六百二十八ございまして、その中で大型車免許、それから普通車免許、三輪車免許等を含めましての課程数が約千五百ばかりございます。その程度の数字しかいま持ち合わせておりません。

内田善利公明党

○内田善利君 実際はこの自動車整備士の養成講座は持っておるといいますけれども、ほとんど持ってないのです。ほとんどの学校が持ってない。それは、やはり一、二年かかるからです。文部大臣は先ほど構想をお話しになりましたが、現在、この学校法人、各種学校の指定自動車教習所で一番早く卒業するには、一体何カ月で卒業していると思いますか。

岩間英太郎文部省管理局長

○政府委員(岩間英太郎君) 現在、各種学校として認められております最低の修業期間は三カ月でございます。しかし、この規定が設けられましたのは昭和三十年前後でございまして、それ以前のものにつきましては、これはそういう制限がなかったわけでございますので、それよりも短いものがあるかもしれませんが、その様子はちょっと承知をいたしておりません。

内田善利公明党

○内田善利君 三十一年以降もう十五年もたっているわけですね。その間の実情は、学校法人、各種学校でありながら、もう一カ月でほとんど卒業しているとそういう状況なんですが、これは三十一年にきめたことだからということで放置していくべきではない、また、放置すべき問題でもないと。そういうことが交通事故の因になっているのじゃないかと、このように思うわけですけれども、最低三カ月ということですけれども、原則は一年以上なんですから、また整備士の養成講座も一年ないし二年かかるわけです。そういったことが、もう一カ月で十五年間放置されてきたということは一体どういうことなんですか。

岩間英太郎文部省管理局長

○政府委員(岩間英太郎君) 各種学校の制度につきましては、先ほど大臣からお答え申し上げましたように、まあ新しい各種学校の制度を設けたいということで、過去三回にわたりまして国会にこの改正案を御提出申し上げたわけでございますが、それが成立をまだ見ないでおるわけでございます。  その法律案の中身でございますと、一年以上のものしか各種学校として認めないというふうなことになりますので、ただいま先生が御指摘になりましたようなことは、その制度が確立されました場合には是正されるものと、そういうふうに考えておるわけでございます。

内田善利公明党

○内田善利君 私の質問は、三十一年以降十五年間そのまま放置してきた理由は何かと聞いているわけです。

岩間英太郎文部省管理局長

○政府委員(岩間英太郎君) 応各種学校として認可をいたしましたそういうふうな一種の既得権というものをそのまま認めてまいったわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように、府県によりましては新しいものはもう認めないと。それからすでに認めたものの中でも指導によりまして各種学校としての認可というものを取り消すわけではございませんけれども、まあやめさせるというふうなことをやっているわけでございます。

内田善利公明党

○内田善利君 一番最初に申し上げましたように、最近は自動車対自動車の交通事故が多くなってきている。こういうことから、法律に違反するような、規定に違反するようなことを十五年間も放置してきた。これは私は交通事故の因にもなっているし、たいへんなことだと、このように思うのですが、大臣、一体これはどういうことなんですか。

坂田道太自由民主党文部大臣

○国務大臣(坂田道太君) やはり交通事故をなくすると、つまりドライバーの技術を一定の基準は必ず確保すると、あるいはモラルを確保するということからいいますと、やはりこういうような教習所、各種学校の教習所等における教育というものが十分なされなければならぬことは御指摘のとおりであろうかと思います。  でございますけれども、ただいま局長からお答え申し上げましたとおりに、直接は各都道府県で認可をいたしておるわけでございまして、また都道府県におきましても従来からそのようなことに気がつきましてかなりこの整備をしつつあるように聞いておるわけでございますが、今後ともそうこの点につきましては検討を加えて善処をいたしたいというふうに思います。

内田善利公明党

○内田善利君 私立学校法の第二十七条は、「学校法人の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。」と、このようになっておりますが、五十二校全部そうなっておるかどうか、そうでないところがあるかどうか、あればどこか、教えていただきたい。

岩間英太郎文部省管理局長

○政府委員(岩間英太郎君) ちょっとわかりません。後ほど資料としてお届けいたします。

内田善利公明党

○内田善利君 わからないということは、一体これはどういうことなんですか。私立学校法第二十七条の中に、法人の住所とその事業所の所在地が、法律で一致しなければならないということになっているわけですが、そういうことはわからないということは一体どういうことなんですか。

岩間英太郎文部省管理局長

○政府委員(岩間英太郎君) 学校法人の認可はまあ各都道府県からの申請によりまして、文部省のほうで関係するわけでございますから、当然私どもに届いておりますような書類につきましては、それは先生御指摘のようにただいま法律のとおりに申請がされているものというふうに考えております。しかし具体的にそういうものと違うものがあるのじゃないかというようなお話でございますと、これは私どものほうではそこまでは承知しておらないということを申し上げたわけでございます。

内田善利公明党

○内田善利君 私立学校法第二十七条によると、その事業所と学校法人の住所が一緒でなければならないのに、違ったところがあるわけですね。それを文部省としては認めている。私は学校法人としてこれは認める根拠がないと、こう思うのですけれども、いかがなんですか。

岩間英太郎文部省管理局長

○政府委員(岩間英太郎君) そのとおりでございまして、もし違っているところがございましたら、その変更の届け出をするというのが正当な手続でございます。

内田善利公明党

○内田善利君 そういう届け出は出てないはずなんですが……。

岩間英太郎文部省管理局長

○政府委員(岩間英太郎君) もし御指摘のようなことがあるとすれば、そういう届け出をしてないということだろうと思います。

内田善利公明党

○内田善利君 そういう学校を許しておくから、またそういうことを知らないということが現在の交通事故の因になっているのじゃないですか。

岩間英太郎文部省管理局長

○政府委員(岩間英太郎君) 御指摘のようなルーズな点がございましたら、それは当然戒めなければならないことだと思います。

内田善利公明党

○内田善利君 文部大臣にお聞きしますけれども、こういう事実があるんですよ。こういう事実があることに対してどのように責任をとられるか。

坂田道太自由民主党文部大臣

○国務大臣(坂田道太君) 私どもとしましてはなかなかその実態がわからなかったのでございます。したがいまして私も知らなかったわけでございますが、よく調査をいたしまして、実態が明らかになるならば適法に処理しなければならない、そういうふうに思っております。

内田善利公明党

○内田善利君 そのことは文部省当局知っておられるわけですよ。

岩間英太郎文部省管理局長

○政府委員(岩間英太郎君) 私はそういう事実を承知しておりませんけれども、もしそういう事実がございましたら、これは厳重に戒めるようにいたしたいと考えます。

内田善利公明党

○内田善利君 こういう大事なことを、ほかのことは何でも知っている管理局長が、このことに限って承知しておりませんというのは、ちょっと承知できないんですがね。

岩間英太郎文部省管理局長

○政府委員(岩間英太郎君) たいへん申しわけないことでございますが、私承知しておりませんので、さっそく調べまして厳重に処置をしたいというふうに考えております。

内田善利公明党

○内田善利君 ちょっと承知できませんけれども、ひとつこのことについては調査をして、報告していただきたい、このように思います。  次は、自然保護について質問したいと思いますが、まあ時間の関係で……。現在公害と同じように自然破壊、これが非常に全国的に多くなっております。特に国立公園内の森林伐採、これは国民が切るんじゃなくて、林野庁が率先して伐採しておる、こういう状況です。これについてるる質問したいと思いますが、まず自然保護法ですね、自然保護法を制定して、いまは七省に自然保護関係の法律がわたっておりますし、五十六のこの自然保護に関する法律がある。そういう非常に一つの公園についてそういった法律が入り乱れておる、そういう現況ですが、厚生大臣はこの自然保護法というものを一括して制定して、そうして環境庁ができますが、この環境庁の中に自然保護局を設けて、ここで一括してこの公害のような二のわだちを踏まないように、先取りで自然保護をやっていく、そういうお考えはないかどうか、お聞きしたいと思います。

内田常雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(内田常雄君) 私は、かねてから公害対策というものは、局所対策ではだめである、また後手後手対策であることをもって満足すべきではない。すべからく、やはり環境の整備ということをまず先取り的にやるべきだという説を唱えておりましたが、幸い環境庁が設けられることになり、また私どものほうで担当いたしております自然公園に関する行政等も環境庁に持ってまいりまして、私がかねて述べておりましたようなそういう姿でお取り上げをいただくものと理解をいたしておるわけでございますので、環境庁ができます機会に、私どもがやってまいりました自然公園行政というものをさらに広い角度から、また内田さんがお説のような見地から、推し進めて、広げてまいるべきであると思います。

内田善利公明党

○内田善利君 南アルプスのスーパー林道を最近見に行ったんですけれども、私は、スーパー林道は中途半端だと、このように見て来ました。と言うのは、林道ならば、材木だけを——伐採した材木だけを運ぶわけですけれども、多目的な林道ということになると、自動車も通過する、観光客も通るということになりますと、非常に危険だ。私が入り口で見たんですけれども、もうだまっていても石がパラパラパラパラ落ちて来る。伐採したあと、林道をつくったあとですね。そういう非常に危険なところにありますし、もし雨が降ったらもうこれはたいへんだ、このように思ったわけですが、このスーパー林道については中途半端なことをやめて、林道なら林道、また国道なら国道というふうにすべきじゃないかと、このように思いましたが、農林大臣、林野庁長官はどのように考えておられますか。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) スーパー林道につきましては、地元の方々の御要望もあり、それからまた、私どもがその地域の産業面等を考慮いたしましてスーパー林道を開設いたしておるところがあるわけでございますが、御指摘の南アルプスにつきましては、若干、ただいま御指摘のようなことも聞いておりますので、その点十分注意をいたすように申しつけてございますし、将来とも、やはり、私どもは先ほど、最初にお話しのございましたような自然保護、環境保全等につきまして大事な役割りを持っておる森林に関することでございますので、将来とも慎重にやってまいるようにいたしたい。また、道路につきまして、林道等につきましても御指摘のようなことについて十分配慮いたしてやってまいるつもりであります。

内田善利公明党

○内田善利君 厚生大臣はどのようにお考えですか。

内田常雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(内田常雄君) あの地域は南アルプス国立公園の区域でございますので、私、少し現場を見たことがあるのでありますが、まことに不満足な私は気持ちがいたします。そういう状況でありますので、いま農林大臣の考え方と合わせまして、自然公園行政の目的とする自然環境の保全にも合致するようなそういう見地から森林開発公団のあの林道運営のやり方を進めてまいりたい、こう私は考えております。

内田善利公明党

○内田善利君 文部大臣にひとつお聞きしておきたいんですが、この自然保護ということは、公害等を考えてみまして、これはもう先取りしていかなければならないと、このように思うわけですが、子供のころの教育が大事じゃないかと、このように思いますし、また外国では資源保護教育の講座、自然保護講座あるいは自然保護教室、こういうものが各大学に設けられておりますが、日本では東京農工大一校なんですね。こういうことを考えますときに、公害による被害の二の轍を踏まないように自然防護ということについて教育が非常に大事だと、このように思うわけですけれども、資源保護教育についてどのようにお考えか。

坂田道太自由民主党文部大臣

○国務大臣(坂田道太君) 日本はもともと緑に包まれた照葉樹林地帯であって、世界的にも非常に美しい自然の国であるというふうに言われてきておったし、また事実もそうであったと思うのでございます。それが近々十四、五年あるいは二十年このかた、経済成長あるいは国土開発、地域開発、あるいは企業の発展というようなことから自然破壊が非常にひどくなってきたと思うのでございます。そういう意味で、これからの教育の大事な点といたしましては、人間の生存そのものが、たとえば緑に包まれた植物及び人間を含みました生物の共存によって生き長らえておるという、こういうことを小さい子供のうちから身につけさせる教育をやるということはきわめて大事であるというふうに思います。昨年来のこの公害国会以来指導要領を変えまして、そして小学校、中学校、高等学校につきましてもそれぞれそういう観点から、新たに、自然というものと人間生活、生物、植物というものとの調和ある発展というものを取り入れていくように努力をいたしておるところでございます。また、当然の結果といたしましても、大学等におきまして諸外国に行なわれておるような講座等が整えられなければならないわけでございますが、とにかくもうしばらく時間をかしていただきたいというふうに思うわけでございます。

古池信三自由民主党

○委員長(古池信三君) 時間がまいりました。一言だけ……。

内田善利公明党

○内田善利君 最後に一言お伺いしたいと思いますが、総務長官にお願いしたいと思いますが、先ほど言いましたように、環境庁に資源保護局ができることになると思いますが、この関係省がいま七つ、省庁を入れまして、府庁を入れまして九つ、自然保護関係の法律が五十六と、こういう非常に複雑な状態にあるわけですが、こういった行政を一本化すべきであると、このように思いますが、また法律も自然保護法のような法律で一本化すべきであると、このように思いますが、この点いかがでしょうか。

山中貞則自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(山中貞則君) 直ちに自然保護法というものの制定についてはいま検討の段階でございまして即答できかねますけれども、環境庁ができますと現在の厚生省の国立公園部、かって局でありました機構全部がそのまま人員、権限、機構とも予算ぐるみで移りまして、今回の環境庁の大きな柱の一本になります。さらに農林省の自然保護行政に関するうち、鳥獣保護、あるいは狩猟関係の法律も移しまして、自然の動植物の保護にも意を用いるとともに、各種の保安林等の問題、あるいはまた文化財関係で扱っておりまする特別保存地域、その他の風致地域等についての問題等については、直接協議をいたしますとともに、将来の国土の全体の開発等について環境保護の立場から各省が行ないまする行為について、あるいは法律その他の問題等については環境保護庁長官に協議するということになっております。また協議なくしてそのようなことが行なわれよとうする場合には、それらについて環境庁長官は報告あるいは意見、そういうものを求めると同時に勧告をすることができるようになっておるわけであります。その勧告に対してはそれぞれの行政機関の長たる国務大臣は環境庁長官に対して、その勧告に対してとった措置について報告をすべく法律で定められております。なおこれらの問題でも、全体の環境保護、自然保護の問題で環境庁から見て、これはいけないと思いました場合には、内閣法第六条の、総理大臣の、各省庁の長官を、大臣を指揮する権限の発動を要請するための意見を申し出る、こういうことになっておりますので、大体において日本の環境保護行政というものが環境庁一本にしぼられていくであろうというふうに考えておるわけでございます。

古池信三自由民主党

○委員長(古池信三君) 以上をもって内田君の質疑は終了いたしました。  午前はこの程度とし、午後一時三十分再開いたします。それまで暫時休憩いたします。    午後零時三十分休憩      —————・—————    午後一時四十二分開会

古池信三自由民主党

○委員長(古池信三君) ただいまから予算委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き質疑を行ないます。高山恒雄君。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 私は日米繊維規制の問題について御質問したいと思いますが、本問題は業界の自主的な規制によって二年にわたる本問題が一応終止符を打ったといわれておりますが、これに対してアメリカの業界筋では無協定よりも悪い考え方だと。したがってこれを拒否する。ニクソン大統領としてもそれに同調しておるようでございます。したがって、懸念しておりました保護立法化の問題は消えていないと思うのですが、政府としての、外務、通産省のひとつ見解を聞きたいと思うのであります。

愛知揆一自由民主党外務大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 日米繊維の問題についてはただいまお話しのような経過に相なりまして、政府間の交渉というものはまとまらなかったことはたいへん残念に思っておりますが、日本側の自主規制の態勢に対しまして、アメリカ側がこれからどういうふうになるだろうかというお尋ねでございますが、これは大統領の声明その他にあらわれたところからうかがいますと、いわゆる立法措置によって日本からの輸出を阻止する、あるいはその他の方法ということもちょっと触れられておるようですが、その他のかわる方法というのは具体的にどういうことであるか、しかとまだ読めない点もございますけれども、そういうふうな態度が示されております。  同時に、昨日、一昨日も本委員会でも申し上げましたように、いずれにいたしましても、この問題は日本側とすれば業界の自主規制という形でやるよりほかには方法のない性格の問題でございますから、日本側の業界がかくのごとく非常な決心をなすって内外に声明をなされた。そしてこの姿というものはアメリカにもいろいろの議論がある問題でございますから、必ずやこの誠意のある日本の態度に対して理解が進むであろう。そして保護貿易の象徴となるような制限立法というようなものが結局ものにならないように、終局がおさまるように期待していくということが現在日本側としてとり得る最善の態度ではなかろうかと、こういうふうに考えまして、現在政府としては、御承知のようにしばらく静観して成り行きを十分見守ってまいりましょうと、こういう態度を現にとっている次第でございます。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(宮澤喜一君) ただいま外務大臣のお答えになりましたことと同じ結論でございますが、アメリカの業界はもともと立法を最もよしとする立場でございましたし、ニクソン政権もいろいろ困難な問題を持っておられるように思いますが、もともと先だっても申し上げましたが、一方的な自主規制の宣言でございますから、相手方がそれにどう反応するかということは本来二義的なものではなかろうかと考えております。他方で、直接そんなに近い関係のない、いわゆる世論、これはアメリカ国内におきましても、またヨーロッパ諸国におきましても、概して、この際、今回のわが国の業界のこの宣言に対して理解を示し、また好意的であるように観察をしておりますので、結論としては、ただいま外務大臣のお答えになりましたように、業界として当初の方針どおり規制の実を上げていくということが大切ではなかろうかと考えております。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 非常に心配せざるを得ないのですが、昨日の新聞報道によりましても、ロジャーズ国務長官は日米繊維問題と関連して、沖繩の返還等に対して影響等があるんではないかという質問に対して、そういうことは全然ないと、ただし、繊維交渉が引き続き行なわれることを希望するということをやはり表現しておるわけですね。そういう面から考えますと、もし、その主張が当然あるとするならば、いずれ外務省なりに問題を持ってくるんじゃないかという私たちは心配をするわけです。その場合考えなくちゃいけないことは、過去二年間におけるこの繊維の問題に対してのいきさつの中でも非常に外務省と通産省と変わった意見を持っておられることを私らは体験をしておるわけです。したがって、これももしアメリカからそういう申し入れがあった場合は、一体外務省はどういうふうな態度で臨むのか、あるいは通産省はそれに対してはもう拒否の態度でいくのか。そういう見解をひとつお聞かせ願いたいと思うのです。もしそういうアメリカからの要望があった場合ですね。

愛知揆一自由民主党外務大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 大統領の声明にもございますように、アメリカとしては今回の日本側の一方的自主規制では自分たちの満足とするようなところに触れた解決はできないと、こういうことを言っておられるわけで、したがって、これには応ずるわけにはいかない。したがって、政府間の話し合いというようなものを続けることを自分らは望んでいるんだが、しかし、今回のこういう日本側の措置によって実りのあるという表現でございましたが、そういう決着につくことについては道が閉ざされたように思われると、こう言っておるわけでございまして、また日本側の一方規制に対する日本政府としての態度というものは、当時官房長官談話で明らかにいたしたように、これがスタートいたしまして自主規制が行なわれれば、いままでの政府間交渉の経緯にかんがみても商議すべき対象というものが消えたように思われるから政府間の交渉というものは打ち切りにいたしますと、これが日本の態度でございます。それから、政府間の交渉の打ち切りということについては、フラニガンアメリカ側代表、牛場日本側代表の間でもこういうふうな結末になってからあとも確認をされておるわけでございますから、当分政府間の交渉というような話が先方から起こってくることはあるまいと見越しております。ロジャーズ長官の記者会見で触れておる点は、本来政府間交渉でやりたかった、また今後もそういうことが望ましいことであるという願望を披瀝したものであって、それ以上の意味は私はないと思います。  それから、この点はおことばを返すようでございますけれども、外務省としては本件が二年前に起こりまして以来、もう通産省との間の本当の表裏一体の考え方と、そして対米交渉でなければこの種の問題は日本の国益に立脚した終結を遂げることはできないということで、この点に特に私どもとしても細心の注意を払ってまいりましたのでございまして、過去におきまして意見が違っておった、まるで食い違っておったというおことばは、おことばではございますが、私といたしましてはさようなことは絶対にないのでございまして、将来の御注意としては重々承っておきますけれども、今日までのところさようなことはわれわれとしては絶対にございませんでしたことを確言申し上げたいと思います。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 同じ政府の関係でやられることですから、違うとは私も思いませんけれども、積極的か消極的かという点についてはかなり違っておったんじゃないかという見解を持たざるを得ないのであります。  そこで、通産大臣に聞きたいんですが、いま外務大臣は、この問題については双方の終止符を打った確認しておるから、そういうことはなかろう、願望であろうと、こういう見解でお話をされておるんですが、私はやっぱりどうしてもアメリカとしては、日本が自主規制であってもアメリカの意見を多少とも入れざるを得ないという立場にアメリカはあるんじゃないか、その場合通産省として依然としていま外務大臣が言われるような方針で進まれるのか、その点見解をお聞きしたいと思うのです。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(宮澤喜一君) ちょっとお尋ねの微妙なところを私取り違えておるかもしれませんが、ただいま外務大臣がお答えになりましたこと、いろいろな御配慮もあって非常に慎重に表現されましたけれども、意味しておられるところは私は明確であると考えております。私もまた同様に存じております。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 日本としては自主規制ではございますけれども、中小企業業界からはかなり台湾、韓国、香港等も含めた規制を積極的に政府としては進めるべきだと、強いこういう要望を持っておりますが、これに対して外務省なり通産省はどういう対策でひとつお臨みになるのかお聞かせ願いたいと思います。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(宮澤喜一君) 業界の自主規制の宣言は、いわゆる主たる輸出国に対しても類似の規制が行なわれることを前提と申しますか、条件と申しますか、いたしておりますが、この点は第一にこの業界の宣言をした立場を考えますと、規制を受け入れる側が米国でありますから、それらの国に対してもわが国に対すると同様な呼びかけが米国からなされるのが本来の筋であろう、こういうふうに考えているものとみております。  次に、しかし、その辺の表現を主要な輸出国、またわが国と同じというのでない同種類の云々ということを述べております点は、それらの主要輸出国の実情にもかなり業界としても、何と申しますか、同情的な考慮を払っておる部分があるのではないか、この辺は微妙なところでございますけれども、そういうふうに私どもは解釈をいたしております。もとより政府としては、今回わが国が、業界ではありますけれども、自主規制宣言をいたしたことにつきまして、外交ルートを通じまして、これらの主要輸出国には事態の経緯を説明し、その理解を求めたところでございます。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 外務省としてはこの問題について、すでにある程度のものを韓国なり、あるいは台湾に対してお話をされたのですか、それともまだ成り行きを見ておるという態度ですか、お聞かせ願いたいと思います。

愛知揆一自由民主党外務大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 八日の日に日本繊維連盟としては態度を表明されました。その内容を韓国、台湾等に私のほうからも通知をいたしております。そして昨日も詳しく私申し上げたんでございますけれども、日本側としては、連盟としてたいへん大所高所に立った私はほんとうに敬服すべきりっぱな態度をおとりになったと思います。そして今後が非常に大事なところでございます。その非常に微妙なところでございますだけに、私としてはいろいろのことを胸に秘めながら、やはり政府外交当局としてはただいま静観ということばにいろいろの思いをこめて静観をしておるというのが一番現在妥当なところではなかろうかと、かように考えております。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 次は特恵に移りたいと思います。特恵関税供与については去る四十二年の十一月二十一日の閣議で決定をみて、特恵供与によって相当な影響を受ける中小企業、生産業については必要な対策を講ずるということであったんですが、国の施策によって被害をこうむるのでありますから、国が責任を持ってこの影響を最小限度に食いとめるいとうことはこれは言うまでもございません。それについては、今国会に提案されておる中小企業特恵対策臨時措置法もその一つだろうと、私はこう思っております。しかし政府はいままでにどのような対策を講じておられたのか、今後とも流通機構の改善を含めたその対策を講ずる考えなのか。この点をひとつ通産大臣からお伺いしたいのです。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(宮澤喜一君) まず特恵の品目を選びます際に、ただいま御指摘のような問題は当然私どもの意識にもございましたので、例外品目を設け、あるいは関税を軽減する率をなだらかにするような五〇%カットというような範疇も設け、また数量的にシーリングを設けるというようなことを比較的わが国で弱いと思われるものにつきまして行ないましたわけでございます。同時に、従来から続けられておりますところの構造改善あるいは近代化、高度化といったような施策は、まあ、特恵に備えてと申しますことは正確ではございませんけれども、結果としてはわが国のそれらの企業の体質を強くすることによって特恵というようなものが行なわれ得るような、結果としてはそういう準備になっておると思いますし、これからもそういう努力を続けてまいらなければなりません。また特恵対策についての特別措置法につきましても御審議をいただいておるところでございます特に、それからただいま流通についてお話がございましたが、繊維との関連で申し上げますと、このたびの業界の自主宣言との関連で、従来のように製造の段階ばかりでなく、流通の近代化、構造改善ということも政府が金を使って考えるべきではないかという御要望が出ておりまして、これは私はごもっともなお話であると考えておりますので、いずれそれらの施策を最終的に決定いたします際に十分私としても考えてまいりたいと思っております。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 大蔵大臣に質問するつもりでしたけれども、用件があるようですから先に進みますが、この特恵の影響を最も大きく受けるのは何といっても中小企業だと思うのです。現在、発展途上にある国がもうすでに追い上げが著しく激しくなっておる。たとえば香港からの衣類の輸入は一九六七年の二百四十三万ドルから毎年倍増しております。台湾、韓国、インド、パキスタンからも急増しておるのが事実であります。この上に特恵供与と対米輸出の自主規制、全く狭撃にあうわけですが、まさしく日本の中小企業の打撃はこれによって大きな倒産も予想されるのではないかという心配をしておるわけですが、こうした後進国の追い上げに対して政府としてはどういうふうにお考えになっておりますが。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(宮澤喜一君) これはやはり戦争を放棄し、平和国家を念願としているわが国といたしまして、これらの国も経済自立をしていってもらうということは大切なことでございますがゆえに、いろいろの経済援助もいたし、また特恵も与えようとしておるのでございますから、それらの国がいわゆる経済的な自立をしてくれることをわれわれは心から望んでおるわけでございます。同時にしかし、わが国の経済の部分にもまだまだ弱いところがございますわけでございますから、このたびの特恵品目の選定にあたりましても、先ほど申し上げましたように、かなりその点について考慮もし、また構造改善も進め、さらに万一の場合の措置法も御審議を願っておる、こういうことでございます。それで特恵を与えます先につきましては、いわゆるUNCTADに加盟しております国で、申し出のあるものについて、いろいろ考えながらわれわれとしてきめるということのほかに、かりにそうでない発展途上国あるいは地域であっても、われわれが適当と考え、先方から申し出のあった場合には、それは一般に適用されます特恵のスキームとは別の、もう少しある意味で制限された、これは私どもが特に与えるということになるわけでございますから、そういうスキームで与えていくことによりまして、わが国の産業に生ずる被害を最小限にいたしていきたい、こう考えております。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 いま御答弁ございました特恵に対する後進国の希望があればという、その点については、あと回しに私も御質問申し上げたいと思いますが、このような予想をして、当時の菅野通産大臣は、四十二年十一月、閣議の決定後、こういう発表をしておられるのです。対発展途上国の特恵については、中小企業に対する企業の近代化、業界ぐるみの構造改善をやる。発展途上国の競合を避ける対策をすみやかに立てる。特恵による輸入の急増、輸出の急減に対する被害対策を考えていく。なお、四として、産業転換が行なわれる環境整備をやる。なお、労働問題の各方面との協力関係をこれには必要とする。それから、この発展途上国の合弁企業、資源の活用をはかり、これに対処してやってきたい、こういうふうに述べておられるのであります。しかるに、私は、たとえて申しますならば、毛織製品、さらに麻織物、タオル、レース、国内の縫製品等についてはいまだに構造改善の手も打たれてないのであります。このままでは全く私は日本の中小企業は座して死んでいくんではないか。したがって、この三年間一体なぜ手をつけなかったのかという質問がしたいのでありますが、一体通産省はどういうふうなお考えですか。  なおまた、労働大臣も、労働問題も特別にひとつお考えになってどういう対策をお立てになっておるのか、これをひとつお聞かせ願いたいと思います。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(宮澤喜一君) 構造改善が確かに全繊維産業に及んでいないという点は御指摘のとおりでございますけれども、実はこの点は、過去何年間かのいろいろな経済情勢あるいは産地の情勢、自分たちも相当の犠牲を払ってこの構造改善をやるということになりますと、なかなか多くの人の意見が必ずしも一致しないという場合等々がいろいろにございまして、願わしいほど全繊維産業について構造改善が進んでいないということは、残念ながら御指摘のとおりでございます。私どもといたしましては、特に今回またこういうこともございますので、できるだけこれを広げてまいりたい。どうか業界においてもひとつ現実の事態というものを御理解願って、勇気をふるってこれに応じてもらえないかというような実は考え方、姿勢でおりますので、今回このような事態になってまいりますと、そういう客観情勢から業界自身も進んでということになるのではないか。またそれを期待いたしております。

野原正勝自由民主党労働大臣

○国務大臣(野原正勝君) お答えいたします。  繊維の対米輸出問題につきましては、自主規制をいたすことになると思うのでありますが、その影響及び特恵関税によって後進地域からどんどん入ってくること、その影響はおそらく中小企業が一番大きな打撃を受けると存じます。しかし、その中で特にまた中高年齢者の方々が非常な犠牲をしいられることになるのではないかといまから心配をしています。こういう点で今後の労働問題に与える影響を考えますときに、非常な配慮が必要であると思うのでございますが、しかし現在の日本はまだ労働力が不足しておると申しましょうか、まだ深刻なる失業問題が起こるような情勢でもないと思うのでありますが、しかし、十分これに対しては警戒を要する、いまから対策を考えていく必要があると思います。そこで、万一失業者が発生をするような事態になります際におきましては、職業紹介の積極的な対策が必要でございます。同時にまた職業訓練という問題も大きな事項でございます。あるいは能力再開発の仕事を十分にやってまいるとか、同時にまた職業転換給付金制度というものがあるわけでございますが、その職業転換の給付金制度なども十分に利用いたしまして、それらの中小企業、特に中高年齢者の方々の不安をなくするような努力が必要だと考えております。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 私は、具体的に労働問題等においては職業訓練等もございましょうけれども、中高年齢層の措置をどうするかという問題は重大な問題だと思うのです。これはひとつ今後十分なる対策を立てていただきたいことを要望しておきます。  繊維については、先ほど通産大臣おっしゃったように特繊法、近代促進法に基づいて構造改善をいま実施中です。たとえばしかし織布業の構造改善の進捗状況を見ても必ずしも計画どおりに進んでいないのであります。対策の中心事業である設備ビルドについても、全体のわずか五〇数%になっております。目標年度は四十六年になっておるのでありますから、全くその計画からいえば予定しない織布業の姿が今日あらわれようとしておるんじゃないか、こういう心配をするのです。それは、御承知のようにいままでよりもむしろむずかしくなってきた。企業はますます人手不足から零細化してきて、しかも生産技術、商品の開発等の面で著しくおくれておるんじゃないかと、こういうふうに思うのであります。したがって、四十二年当時よりますます深刻化の状態になっておりますが、これまた一方においては近代化が進んでいる産地との格差が出ております。たとえて申しますならば、織物地においては機屋が織機を持たない発注、いわゆる賃機制度ですね。これが特に広がっております。そうした産地近代化の大きなネックとなっている近接の栃木県と、あるいは桐生、伊勢崎などと比べてみますと、全く大きなおくれと伸展しておる地域との格差がここに出ておるわけです。それらは、今後とも努力をよほど政府としてはやらなければこれは食いとめることはとうてい不可能じゃないかという私は感じがするわけです。言うまでもなく、御承知のように、特恵の問題、日米の規制の問題、さらに日本の金融引き締めから来ておる不況の問題、一体こういう事態の中から通産省はどういう措置を具体的にひとつ講じようとしておられるのかお聞きしたいのです。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(宮澤喜一君) まず、織布業の構造改善のことでございますが、現在行なっております構造改善、産地の数におきましても、その生産量におきましてもかなりのものを包括いたしまして進行しておりますけれども、この四十五年度が終わりまして私どもの予定の五三%が済んだところでございます。このまままいりますと、四十六年度末まででも予定の七割あまりしか進捗をしないということに考えられます。したがって、御指摘のようにこのまま打ち切るわけにはいかぬのではないかということは第一に私どももそのとおりと思いますし、第二に、これも御指摘のございましたように、これが始まりましたときと比べますと、わが国の賃金労働の事情はもう格段に実は予測と異なってまいりました。また特恵の問題もあり、自主規制の問題もあり、情勢がかなり変わってまいりましたので、この際、少しもう一ぺんそれらの問題を再検討いたしながら、もう二年ほど実は構造改善の期間を延ばしていただきたい、繊維工業審議会からも同様な答申がございますのでそういたしたいと実は考えておりますが、このための所要の法律案は次の通常国会で御審議願いましても間に合いますので、それまでの間にこの残りの延長された二年間あまりをどのような構想でやっていくかということを環境の変化に応じましてもう一度検討いたしてみたいと考えております。  それから桐生、足利等の産地についての御指摘がございました。確かに、これは桐生、伊勢崎が構造改善に参加をいたしまして、足利は参加をいたしませんでして、やはりその面の差が出てまいりましたと見ております。もともと、構造改善が始まりましたとき、あるいはいまでもそういう事情が業界によってはあるわけでございますけれども、なかなか、自分たちもつらいことをおやりになるのでありますので、わかってやろうというところと、それから引っ込み思案なところがいろいろございます。で、足利の場合にはもう一つ盛り上がらなかったということ、あるいは産地として、十分全体の事業が産地を一つ形成をしておるという点についてそれはどでもなかったということもあろうかと思いますが、産地として参加されませんでも、個別の企業の近代化ということになりますと振興事業団も使えるわけでございますし、中小公庫も使えるわけでございますから、そういう努力をしていただきたい。私どもも積極的にそういう支援をするつもりでおります。先ほど御指摘になりました毛、麻それからタオル等々につきましても、実は、あるいは縫製につきましてもそうでございますけれども、なかなか思い切って構造改善に踏み切ろうというのには、無理もないことですが業界側も決心が要るようでございまして、私どもがそれを一方的に強制をするということは事柄の性質上できにくい、しかし決心さえしてくだされば私どもとしてはひとつ御支援をいたしましょうと、こういう気持ちでおります。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 まあ考え方はほんとうにおっしゃったとおりだと思いますが、私は業界がまとまりが悪ければむしろ積極的に通産省としてやるべきだと、それをやらなければいかぬのだという点がもう一歩足らないのじゃないかというような気がするのです。特にこの特恵をやられるにあたりまして、通産省は昨年の六月から七月にかけて繊維の各業種別代表を集めて、特恵指定国に対しては香港、共産圏等は含まないという見解を発表して納得させておられたようですが、ところが、今度政府は、特恵受益国の範囲について従来の方針をかえて、特恵の希望があれば無制限に拡大できるような法案を整備されて提案しておられます。  一体、ここらの見解は、業界をだます考えはないと思いますが、通産大臣のことですからかなりその点は慎重にお考えになったと思いますが、一説によると、これも総理大臣が国連総会に行かれて、英国から頼まれて、そうして香港も含めるんだというような幅をひとつ出せということで法律を改正していくんだと、こういう話すら聞くわけですね。総理は出られると必ず何かそういう約束をしてお帰りになる。もう一人歩きは危険じゃないかというような気持ちすら私らはするわけです。実際の問題として。日米繊維の問題もそうです。で、今度もそうです。私はこういう点は非常に不見識ではないか。したがって、通産省としては各業界を集めてその見解を明らかにしたものであるならば、それをやっぱり通すべきだと私は思うのですが、変わった理由はどういうことなのか、どうしてその幅をお認めになったのか、ひとつお聞かせ願いたい。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(宮澤喜一君) 法案なり、措置なりを準備いたします途中の段階でいろいろな経緯がございましたことと思いますけれども、政府が正式にきめましたスキームは、昨年の九月でございましたか、これはその後変わっておるわけではございません。で、このたびの法案にいわゆるUNCTADの加盟国の場合とそれからその他の地域等々と二つのことが書き分けてございますが、これは基本的にはわが国のような国の立場としてはできるだけ、先刻も申し上げましたような発展途上国に離陸をしてもらいたいと考えておりますわけですし、またいろいろな情勢から考えますと、わが国とはなはだしく片貿易でこちらの出超になっておりまして、そういうことから先方にも何と申しますか、不平と申しますか、そういうような姿になっておる相手方もあるわけで、それからまた、先日来御議論になっております中国本土をどう考えるかというような問題もございます。何ぶんにも十年間有効の法律案でございますので、その辺のところはできるだけ弾力的に運営ができるように広く法律を書いたわけでございます。で、香港の問題でございますけれども、香港の場合どうするかは私どもまだ最終的には決定をいたしておりません。本来ならば宗主国がめんどうを見るべきでございましょうけれども、御承知のように香港とわが国とはきわめて大きな片貿易になっております。また、われわれ近隣の地域でもある。そういうことが前向きに考えられる一つの理由でございます。しかし先ほども申し上げましたように、先方にそういう希望があり、われわれも考えてみようかと、かりにいうことになりましたときには、一般に与えられる特恵のスキームをそのまま与えるということではございませんで、特別の希望でございますから、特別の希望という立場から、われわれとしては、われわれにとってあまり困ることにならないような、そういう特恵の与え方を例外的にするということで対処いたせばいいと考えておりますが、実はまだ最終的に政府の態度を決定いたしておりまません。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 いや、私は、この政令できめるということになっておりますから、おっしゃるとおりに、最終的にはきまっておるとは思いません。けれども、これが非常に問題なのは、便益を受けることを希望する地域を原産地とする物品で輸入されるものには政令で定めるようにする、したがって、希望があればこれを受け入れるんだと、こういう道を開いておるということは、おっしゃるとおりに片貿易です。いまアジア地域で片貿易でないのは一国しかありません。あとはみな片貿易です。そういう弱い片貿易の現実から見て、道を開けば必ず来る、これをどう食いとめるかということのほうが問題なのです。その点をもっと明らかにすべきじゃないか、こういうふうに思うんですが、特にこれは外務大臣にも大蔵省にも聞こうと思ったんですが、大蔵大臣は本会議に行っておられますから何ですけれども、外務大臣にもお答え願いたいと思います。  この香港は英国の属領であり、繊維、香港の陶磁器ですね、これらを考えてみますと、現在、将来必ず影響が起こってくる。こういう事実を踏まえて、一体、香港を後進国と見なして、日本の政府は、そういう窓口を開いて、香港も含めて何とか片貿易のひとつ是正をしようとお考えになっておるのか。それは道を開くべきじゃないという見解に私は立つんですが、ひとつ外務大臣もこの点をお聞かせ願いたいと思います。

愛知揆一自由民主党外務大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 香港には宗主国というものはイギリスというところがございますから、そういう点から言いましても、他のところとは違って考えてしかるべきであると思います。本来宗主国がお世話をすべきところであると、こういう考え方も確かに成り立つと思いますし、そういう点からも問題を考えなければならないと思います。また同時に、ただいまもいろいろ質疑応答がございましたように、日本としても、近隣の最も関係の深いところの一つの領域として、先方の希望にも応ずるだけの雅量も必要ではないだろうかと思います。ただいまのところ、政府としては、香港を特恵扱いするかどうかということはきめておりませんし、また、かりにきめるといたしましても、その扱い方を他のところと同じような条件、無条件でやるというようなことではなくて、やはりいま申しましたような特殊のところでございますから、こちらとしても、特恵の上に受け入れるといたしましても、ある程度の制限的な扱いにしなければなるまい、一般論といたしまして。ただ最終的に香港をどういうふうに扱うかということにつきましては、もう少し慎重に、真剣に検討いたしたいと思っております。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(宮澤喜一君) その辺のところは、私どももかなり実は神経を使って考えておるつもりでございますけれども、香港からわが国に入ってまいります繊維、相当急増しておるものと思われますのは綿織物、メリヤスの外衣、男子の外衣、女子の外衣、繊維以外では人形、おもちゃ等がございます。これらは、先ほど申し上げました特恵の中のいわゆる五〇%カット、あるいはシーリングというようなそういう制限された特恵のところへすでに整理がいたしてございます。整理がいたしてございますが、なお香港と交渉をいたすというかりに段取りになりましたら、それだけで十分かどうかということをもう一ぺん考えてみないといけませんので、これはまあこちらが与える立場でございますので、ある程度はわが国の業界等々の実情も交渉の結果に反映させることができますし、またさせてしかるべきだと考えております。しかし、外務大臣が後段に言われましたように、関係も非常に深い、そうして貿易量も大きい、おまけにイギリスが宗主国ではありますけれども、地理的にははるかにわが国に近い。わが国の人もずいぶん香港には参りますので、そういったようなことも総合的に考える雅量はやはりあってしかるべきではないか。ただ最終的にはまだ政府としてはどういう態度も決定していないところでございます。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 問題は、どうですか、私は、両大臣の御答弁で一応その理由はわからぬことはないんです。ただ問題は、片貿易だとおっしゃっておるわけです。片貿易であるならば、何か買ってくれということはきまっておりますね。そうすると、いま向こうから買おうとしますと、何といっても繊維です。特に、私は陶器の問題も多少触れましたが、陶器も中国で原型をつくって、香港で上絵をやって、そうして輸出をしておるという現実があるわけです。これは拡大する方向に進んでおる。そういう弱身のある日本の現状から考えてみて、近代化もしない、三年間もいままで手がおくれておる。こういう事態の中で、窓口を開けば必ずつけ込まれるという危険性があるんだが、それをどう通産省はお考えになっておるかということをお聞きしたい。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(宮澤喜一君) 繊維につきましては、かなり限られた特恵のスキームとも本来なっておるわけでございますけれども、香港とかりにそういう交渉をいたしますときには、ただいま言われましたようなことも十分考えてやってまいりたいと思います。これはある程度わがほうが自主的にきめられることでございますので、そういうふうな点を考慮してまいりたいと存じます。  それから陶磁器でございますけれども、これはあるいは私のもらっております資料が正確でないのかもしれませんけれども、輸入面では、香港及び中国大陸からの輸入は非常に少ない。一九六九年においてわが国の国内消費の〇・〇〇二%、これが香港でございます。〇・〇二%が中国本土と思いますが、そうして製品の品質、技術水準、生産体制等競争力の現状から見て当面影響を受けるおそれは少ないというふうに、これは事務当局がつくりました資料でございますが、御指摘の点と多少これは考え方が違っておるようでございますので、もし御指摘のようなことがございましたらいけませんので、よくもう一度検討させていただきます。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 私は、したがって将来と現在を考えてやっていただきたいと申し上げたんですが、いまの陶磁器の問題は、日本の粘土と同じような地質を持っておるのは中共にあるわけです。そこで原型をつくって香港に入れれば、上絵をやって直ちに製品は何ぼでもできる体制ができておる。したがって、将来は必ず来る。いまでも陶磁器は困っております。そういう問題を考えてもらいたいということを申し上げておる。統計はおっしゃるとおりかもしれません。私もそういまは影響があるとは思っておりません。将来の問題です。  郵政の問題で、これは簡単にお聞きしたいんですが、有線テレビジョン放送の法案ですが、十六日の閣議で決定して今国会に提出される予定になっておるようでありますが、その内容等があれば、ひとつお聞かせ願いたいと思います。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) お答えいたします。昨日、閣議で決定をいたして衆議院へ提案をいたしました。これは有線テレビと申しますのは、いままではテレビのよく見えない難視聴の地域においてだんだんと普及をしてまいったのでありますが、これは非常に可能性の豊かなものでありまして、同軸ケーブルを利用することによって、単にテレビの映りの悪いのをよく見せるというだけでなく、自主放送をこれでやれるわけでございます。そうすれば、将来新聞のファクシミリでありますとか、テレビ電話でありますとか、そういうものにまで発展をする見込みがついておるのであります。いままだその段階にはちょっと至っておりません。そこで、すでに各地でもって自主的な放送をやろうという試みがあるものですから、いつまでもほうっておくわけにはいかないのでございます。一昨年、これに対する規制の法律を用意したのでありますけれども、当時審議未了のまま今日に立ち至りました。そこで今回これを取り上げましていろいろ許可制その他が問題になったのでありますけれども、郵政省としましては、設備だけはひとつ許可対象にしよう、事業そのものは認可制でやる予定でございます。なぜ設備を許可制にするかといいますと、これは技術基準というようなものがございますから、これだけはやはり行政上めんどうを見ていかなきゃならぬ。こういうような次第でございまして、今回提案の運びになりましたが、御承知のように、新聞紙上等に何か非常に規制が多い法律だというふうなことが書かれましたが、この点は世論の動向もよくくみ入れまして、一昨年のものから見ると、かなりなりかたちがよくなってまいりまして、新聞界や放送界やそれらの方々の御意見もある程度大幅にくみ入れた法案の体裁に相なっておるわけでございます。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 新聞で指摘しておりますことは、重大な問題点が幾つか残っていることをやはり指摘していますね。その中で最も問題になるのは許可制の際の行政当局の裁量の幅が大き過ぎる、非常に権限を持ち過ぎるんではないか、こういう点が社会的な一つの不安で、今後の郵政省の行政指導方針にきめられるということになるところにウエイトがかかっておるようですね。したがって、私は、こういう問題はこの国会でなければならぬということでもないではないかと思うんです。あす死ぬとかつぶれるというんなら別問題ですが、これからやろうという発想ですから。したがって、郵政省の角度からではなくて、もっと広範なひとつ意見を十分時間をかけて慎重な検討をすべきではないかと思いますが、もし、これをいたずらにこの法案を出していただいてきめるということになれば、かなりの世論的にも感心しない状態ではないかと、こういうふうに考えるわけです。これに対してどうお考えになりますか。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) こういうような報道に関連をする法律でございますから、ずいぶんこれについての議論は長いことかまびすしく今日まできておるのであります。で、その間に、いま高山先生お持ちの批評などはごく最近のものだと伺いましたが、かなりいままでに議論がございまして、まずまず私どもとしては、いまの法律でなりかたちを整えたものだと考えております。それは許可、認可と申しましても、事業のほうにはノータッチでございます。そしてこれは放送法がそのまま準用されますから、御承知のように自主、自立と申しますか、放送法は何人の関与にもまかせられないものでございますので、その精神は一本筋としては通っておるわけであります。問題は、技術関係の設備についてやはり行政的にめんどうを見ていかなければならぬ、こういう限界は十分守りまして、これは国会の審議でいろいろ問題が出ると思いますが、それらを十分われわれわれみ入れて処理をいたしたい、こう考えております。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 大蔵大臣見えましたので……。  時間があまりありませんので、大臣はよく御承知でしょうから、あまり理由はお話し申し上げませんが、実は私調査した範囲内では、むろん通産大臣がおっしゃったように、日本の繊維界においては、構革あるいは中小企業近代化、これらの資金でかなり中企業以上はいまどんどん進みつつあるわけです。ところがこの近代化資金の最も零細——三十人以下の零細企業、これを調べてみますと、中小公庫、国民公庫、商工中金、これらを、まあ今年は一七%から一九%程度上がっております。予算は組んでいただいております。ところが実際に、いままでの過去の四十四年からのを調べてみますというと、ほんとうに繊維界が使ったのはわずか一〇%です。これは。大体一兆二千三百二十七億ですか、これは今年ですが、昨年は一兆四百八十八億ですね。こういう数字の中で、わずか一〇%なんです。これでは通産大臣がどういう答弁をされようとも、私は、三十人以下の中小零細企業を助けることはできぬ。まあ、ことしの予算で麻等における十七億の融資をしていただいたことには非常に感激をいたしておりますけれども、零細企業を日本はどうするのか。つぶすのか生かすのかというせとぎわに来ておると思うのです。大蔵大臣の所見をひとつお伺いしたいと思います。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(福田赳夫君) まあ景気変動がありますとどうしても弱いもの、小さいものにしわ寄せがいく傾向があります。そこで、政府としても特別にこういう際には中小の方の立場というものを考えなければならぬ。一番基本的なことはやはり経済全体が早く立ち直ることである、こういうふうに思うわけでございますが、まあ金融の側面からいきますと、三月、つまり今月の下旬には政府資金の年度末放出、これはかなりの額に達するわけであります。そういうようなことで、特にこの一月ごろから日本銀行を中心にして金融緩和の政策を進めておるのですが、これがいよいよ三月の年度末支出ということと見合いまして、ゆるやかになってくるであろうというふうにみておるわけであります。そういうことで金融のほうはゆるやかになっている。  それから財政のほうにつきましては、どういう役割りを与えますか、これはただいま、従来の速度による政府支出、これを繰り上げ支出するかしないか、検討中でございます。繰り上げ支出をするとすれば、その時期、それからその規模、そういうものをいま検討しておりまして、下旬の日銀を中心とする金融政策がどういうふうにいきますか、それとも見合いをとりながら考えてみたい、こういうふうに考えておりますので、そこで、金融面から見まする中小企業対策というものは、かなり基本的に前進するというふうに見ておるのでありますが、それでもまあとにかく中小企業の立場は足りるか、足りないか。そこで珍しく、年度末中小企業金融対策というものも講じたわけです。そのねらいとするところは、やはり中心は繊維に置いているわけであります。やはり繊維企業というものが、日米交渉を度外視いたしましても非常に苦しい立場にある。それからさらに四十六年度の予算におきましても、これはまあ高山さんよく御承知のとおり、かなり手厚い措置を講じておるわけでございますが、何しろ特恵という問題も新しく起こってきておる。そういうものを考慮いたしますと、これもまたたいへんな問題だというふうな認識のもとに、中小企業特恵対策臨時措置法というものを制定いたしまして、金融上また税制上、特別の対策をとるというふうにしておりますので、何とか、苦しい中小企業でありまするけれども、しのぎ得るのではないかと確信いたしておりますが、しかし私どもの見通しがたがいまして、異変があるというような状態でありますれば、適時適切な対策をとりたい、かように考えております。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 次に、農林大臣にお伺いしたい。野菜と市場の問題でお尋ねしたいのですが、言うまでもなく日本人一人当たりの野菜の消費量は年間百二十五キロ程度で、世界でも第三位の消費国民だ、こういうふうにいわれております。野菜の生産、流通、消費の動向等全般にわたる一貫した政策を立てるべきであると思いますが、農業サイドで見る場合、野菜の生産、出荷に対する政策のウエートが非常に軽いのではないか。特に米作や酪農等と比較してみると、非常に軽く扱われておる。たとえば食管会計への一般会計からの補てんが二千九百七十三億もある。このこと自体にはそれなりの理由があろうかと私は思いますが、物価問題に大きな影響力を持つ野菜生産出荷安定対策等の費用が七億三千五百万とはあまりにも少ない数字だと私は思うのであります。同じ農産物物価格の安定対策費三百二十六億円の中でもわずか二%弱にすぎません。したがって、農林大臣はこの野菜政策に対してどんな見解をお持ちなんですか。また、野菜生産出荷安定制度の中で生産過剰となった際の農家に対する特別補助制度の創設並びに指定野菜の基準価格の算定ですね、現行が七年間の平均値をとっている。これだけ経済がスピーディに発展する中で七年の統計では、なかなかそう基準的なものをとるのには妥当でないと思うのです。したがって三年くらいに短縮してやるべきではないか。このことは食料価格安定特別調査団の川野主査も指摘しておられますが、大臣はこの点についてどういう見解をお持ちなのか、お聞かせをいただきたい。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) お話のように、野菜につきましては、私どもといたしましても、稲作からの転換先作目として一番力を入れている一つの作目でございます。要はやはり、いまお話しのように、日本人というものは諸外国人に比べまして非常に野菜の消費量の多い国民であります。したがって需要と供給がちゃんとバランスのとれるように考えなければいけないと思います。そこで、まあ転換先作目としてもかなり力を入れているわけでありますが、御存じのように、ことしかりに一つの野菜の値段が非常に安いというようなことになりますと、来年作柄がぐんと減ってしまうというようなことで、したがって安定的に供給し得るような仕組みにやはりしなければなりませんことは、御指摘のとおりであります。したがってそれぞれ補てん制度等もございますが、絶対的な金額だけの比較で申しますと、米やその他のウエートのほうがはるかに大きいのですけれども、私どもといたしましては、これで一〇〇%満点だとは申しませんけれども、かなりそういうことについていろいうの施策を講じておるわけでございます。  なおそれから、いまお話のございましたように、これの流通がなかなか問題でございます。そこで、ただいま国会で御審議願っておりますような卸売市場法、ああいうものを成立させていただくことによって、かなりこれは合理的に流通ができるようになってまいりますし、それからまた、現在外国からも買っておりますような野菜につきましても、いろいろ報道されておりますけれども、現実に洗ってみますというと、かなりスムーズに出ております。そういうことで、特に私どもといたしましては、農林省の中に特別な機関を設けまして、いまお話のございましたような川野教授を筆頭にした調査団に調査を依嘱いたしたり、それから省内が機能的に野菜対策ができるようなあらゆる措置を講じてまいっておりますので、現在の状況は御存じのようにきわめて安定しておりますが、この次の冬野菜等に対処するためには、いま申しましたいろいろな機構をひとつフルに働かせて、消費者の期待に沿うようにいたしたいと、こういうことで特に力を入れているわけであります。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 私が申し上げておるのは——経過はわかりますが、現行基準価格ですね、おとりになっているのは七年間ですね。この七年の間の日本の物価の上昇というのは全く変わっておると思うんですね。したがって、せめて三年ということになれば、御承知のように、半分以上のところで押えることになると思うんですね。こんなことがいまだに農林省では行なわれておるということになると、これだけスピードで進んでおる経済情勢から、それは物価の問題を論ずるのについてはちょっとおかしいじゃないかと、これは企画庁長官にも聞きたいんですが、一体こんな基準のとり方で基準価格をきめるというようないき方自体が、野菜の生産者に対しての厚い施策じゃない。したがって、企画庁長官がいつも言われるように、予想よりも物価が上がっちゃう、こういう結果になるんじゃないかと思うんですが、どうお考えになりますか。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) お答え漏れして失礼いたしました。  その点は、私どものほうでもかねがねいろいろな御意見もございますし、したがって、過去七年間の価格修正による平均基準というのを、それもまあやっておりますけれども、ただいまお話しのように、最近の三年間の基準も参考にいたしまして採用をいたしておるわけであります。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 長官どうですか。

佐藤一郎自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(佐藤一郎君) 私は、これについてはまあいろいろな考え方があると思うんですが、基準価格のきめ方も確かに問題はあると思います。農民の所得を恒常的に確保するということが野菜の安定的な供給に必要である、こういう前提に立てばお説のような点を十分考慮したきめ方がどうしても必要になると思います。ただ、一体この野菜のような必需品ですね、こういうものをすべて財政的な負担で一体どの程度今後まかなえていけるものか、このやはり限界というものはあると思うんです。そういうことも頭に入れますると、やはり今後の価格のきめ方自体というものの考え方をこの際変えていく、つまり、できるだけ安定的に決定するにはどうしたらいいか、こういう点でやはり現在の流通機構その他を基本的に改革する。そうしてそういうことを前提にして、それでなおかついまのような問題が起こったときに、基準価格のきめ方を実情に合うようにして、そして財政負担をする。そういうことでないと、限界のないことになるんじゃないかということを私はおそれています。ですから、確かに現在の基準というものを実情に合うように手直しすることはけっこうだと思いますけれども、それにはまたそれで限界があるんじゃないか。やはり流通機構そのものを基本的にいまのように不安定な価格形成のやり方を改めていくということがあって、それを前提にはじめて財政的な補んも可能になるんじゃないかと、こういうような気がしております。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 それじゃまあ両省だけ、これは時間がありませんから。きょうは大臣のいろいろ出入りがございまして、ダブったことを何回も申し上げておりますが、中央卸売市場制度についてお尋ねをしたいんですが、その第は、卸売り業者の管理する倉庫に物品が入庫されております。それが市場に上場されない場合は、市場のつまり開拓者たる地方公共団体は、一体これに対して命令をすることができるのかできないのか、そういう点はどうなっておるんですか。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 特に命令ということはいたさなくてもよいのではないかと思いますが、そういう場合に、いまお話しのような場合には、何と申しますか、いまでも現にやっておりますことは、これはこういうことであるからひとつなるべく早く回してもらいたいというふうな話で、きわめて円滑にいっております。ことに最近はそれが非常に円滑にできているようでありまして、命令をするしないということではないかと思っております。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 まあ政府としては、今度の目的の中にもこういうことを言っておられるんですよ。「適正かつ健全な運営を確保することにより、生鮮食料品等の取引の適正化とその生産及び流通の円滑化を図り、もって国民生活の安定に資することを目的とする。」と。いま企画庁長官もおっしゃったように、そういった適切な考え方をしなくちゃいけないと思います。それによって基準もある程度是正をしなければいかぬとおっしゃったように、一体、「適正かつ健全」ということになれば、現実に、これは農林省から出しておる資料なんですが、生産地でバレイショが十一円九十銭なんです。そうすると、これが卸段階にいくと二十六円三十銭、小売り段階を通じて消費者に渡るときには三十六円七十銭、ほとんど三倍以上、三倍以下のものはございません。一体こういう中間のマージンというものですが、開拓者として、たとえば在庫の製品を持っておるとしますか、その在庫の製品に対して、いま品物が足らぬようだから、この在庫の製品を出さないかと、こういう権限もないようなことでいいのかどうか、せめてこれには政府として、あるいは都知事として、私は、当然その製品に対してせりの場に出すべきだと、こう思いますが、どうお考えになりますか。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) おっしゃることは非常によくわかります。で、また農林省で、いまの中間手数料等について資料を差し上げたかと思いますが、これ実は私ども野菜価格についての対策本部を農林省の中に設けまして、次官を長にしていまでも組織的にやっているわけでありますが、さらにいろいろな調査を進めておりますけれども、一つ一つの品物について追跡をいたしまして、それはもう時間の都合もございましょうから、もう資料を差し上げたものでごらんいただきたいのでありますが、いまさっき私が申し上げましたように、停滞いたしておるような貨物がかりにあるような場合におきましては、私どもといたしましては、それぞれ行政的に指導いたしております。そうして停滞することのないように、そこでさっき申し上げましたように、いろいろなものにつきまして、現に東京でも大阪でもそうでありますが、われわれの行政指導に基づいて停滞することのないように、しかもそういうことがあればやはり市場関係について国民全体の不信を買うことになるのでありますから、そういうことについては、私どもの期待どおりにいままでやっていてくれますが、今後もそういうことについて卸売市場法成立を期して、なおうまくまいりますように指導してまいりたいと、こう思っておるわけであります。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 これも二、三日前の新聞で発表されたのでありますが、私は、なぜこんなことを言うかと申しますと、ことしのタマネギは、北海道等においてはものすごい豊作で、近畿は多少悪かったようです。ところが年間日本が使用しておるのは、大体百十五万トンから百二十万トンまでです。それで輸入も多少あると思いますが、私が調べた範囲内では、大体百十四、五万トンまでになるのではないか、輸入を含めてですね。それなのに品不足で、タマネギがどうして六十円のものが二百円になるのかという疑問がわくわけです。したがって、倉庫にタマネギがないのかといったらあるという話を聞くわけです。一体こういう問題の場合に、だれかがそれを指示して、これはせりに出すべきだという一つの指示者がなければいかぬと、したがって、そういうものをお考えにならないのかどうか。タマネギというのは、実際に生産が少なくて値が上がってきたのか、それともある一定の人が買いだめしておいて、そうしてせりに出さないで、品不足にして高値でつり上げる方針をとっておるのか。そういう点の考え方をどう大臣はお考えになっておるのか、ひとつお聞きしたい。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) ただいまのようなお話が、あの当時ございました。よく調べてみましたが、やはり一時的に北海道が大雪で出荷がおくれておったということのようでありまして、本年のタマネギの輸入量につきましては、これはもうたいへん多いわけでありまして、現に一月、去年の十二月から一月、二月までで一万七千二百トン輸入をいたしております。したがって、量としては不足はしておりませんでした。そういうようなことで一時的に高値のことがありました。そういう場合には、私どものほうとしてはやはり一体、ただいま御指導のようなことがあるかどうかということは、私のほうが直接に市場に当たって調べます。したがって、もしそういうことがあれば、そういうことのなからしめるために指導いたしておりますが、今日までのところでは、そういうことはないようでございます。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 大臣、お調べになってこれ委託品だと言ったらどうお考えになりますか。いやいやそれはそうじゃないんだ、これは委託品だ、私、手つけられぬと言ったらどうしますか。権限がありますか、それようお聞かせください。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 卸は御存じのように委託でございますから、そして仲買いでせって出るわけでありますので、それでもやはり市場の仕事というのは、そういう本来の仕事がそういう仕事でありますので、それを思惑で停滞するようなことをいたしますならば、それは違う面でこちらのほうで処分をいたすことはできることは御存じのとおりであります。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 そうしたら、大臣のお話聞いておりますと、都市の開設者は、中央市場に対しては、もし滞貨製品があって、倉庫に滞貨製品があってこれは預かり品だ、委託されているんだ、こう言った場合でもその製品をせりに乗せなさい、こういう権限がいまの法律では与えられているんですか、これをお聞きしたい。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 市場へ参りまして、これを売ってくれというのと、そうじゃなくて、全然違う、保管をしてくれというのでは、おのずから性質は違うと思いますが、生産者団体から市場に参りまして、そしてそれをせりを通じて仲買いに売ってまいるという段階においては、これは市場法に従って処理しなければなりませんので、ただいまのようなことはできないわけです。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 私はそこがやっぱり問題だと思うんですよ。預かり品だと言えば、だれも手つけられないんですね。したがって、買いだめのために値が上がったんじゃないかという新聞報道、これだれでもみんな知ってますよ。みんなそういう不安を持つわけなんです。それを解消するために、私はこの際何とかやっぱり改革をすべきだと、その点は。権限をもっと開設者が持つべきだと、公共団体が。都城はそうじゃございませんか。都城はそれやっておりますよ。都城市が開設者としてやっておるじゃありませんか。

小暮光美農林省農林経済局長

○政府委員(小暮光美君) 御指摘の点は、卸売り業者が生産者から委託を受けて生果物を市場に上場するわけでございます。卸売り業者は生産者の指図どおりそれを行なわなければならないということがいまの市場法のたてまえで、今後の改正法でもそのたてまえは変わりございません。したがいまして、生産者から出荷の指図がございましたものを上場しないということは、市場法違反でございます。ただ、生産者からの指し値委託等がございました場合には、その指し値の価格にならないためにこれが売却されない、これは指図に基づく行為でございます。そのほかに、市場業者が倉庫業等を兼ねておりまして、他人の荷物を倉庫業法に基づいて預かっておるということがございますが、これは市場法の問題とは別でございます。これは他人の荷物を預かっておるわけでございますから、これについて上場するかどうかは全く別の問題である、というふうに見ております。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 したがって、どうにもならないということですよ。権限をそこらでもっと、この開設者としての権限を私は強化すべきじゃないか、これを申し上げておきます。私は簡単な絵を書いたのですが、これが生産者です。それで、ここの卸業者のいわゆる荷受け者ですね、すべての問題がここを通るわけです。ここを通って、たとえば仲買いがいなかにおる、都市に仲買いがおる、二人の仲買いが、これは品物足らぬからひとつ地方仲買いからどんどん持ってきてせりに出そうと言っても、この卸業者の門をくぐらなければせりができないわけです。そこで、どのくらいの中間マージンを取っておるかというと、野菜で八・五%、果物で七%、水産物で五・五%、食肉で三・五%、こういう中間で取っておるわけですよ。東京都の中央市場で三カ所の市場で皆さん取っておる金高からいって、どのくらいの一体何があるかということを考えるときに、私は少なくとも生産地の仲買いから、直接この消費小売り業者を含む仲買い者と手を結んで、そうしてせり市をさせる場合には、必ず開設者の許可を得て、そこでどんどんせりができる、何でもかんでも卸業者の手を経なければならぬというそういう制度をやめるべきだと思う。これをどうしてもやらなければ農業も浮かばれません。先ほど言ったように、三分の二も中間で取られるというようなことでは、日本の農業を何ぼ論ぜられても、私は採算は合わぬと思うのです。最後ですから、時間ございませんから、どうかひとつそういう点に対して、農林大臣は真剣な取り組み方で今度の問題についての法規の規制にはもっと権限を強くしていただきたい、このことを希望意見として申し上げて終わりたいと思います。

古池信三自由民主党

○委員長(古池信三君) 以上をもって高山君の質疑は終了いたしました。

古池信三自由民主党

○委員長(古池信三君) 次に、永岡光治君の質疑を行ないます。永岡君。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 私は、少し角度を変えまして、政府のこの料金値上げについての問題の安易な取り組み方についてただしてみたいと思うわけでありますが、まず郵便料金の改定に踏み切った経緯を郵政大臣及び大蔵大臣のほうから御説明をいただきたいと思います。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 郵便料金は昭和四十一年に改定されたままでありまして、今日までおよそ五年間、その間の情勢というものは大体順調には推移してまいりましたものの四十四年度に大体赤字が出てまいりました。それから四十五年度の予算では、御承知のように百十九億円、この赤字で予算を組んだわけでありましたが、幸い持ち越し現金がありましたのでこれを充当いたしました。その間業務の合理化あるいは作業の能率向上、経費の節約等による企業努力を続けてまいりましたものの、何といたしましても、御案内のように郵便の仕事というものは、作業の性質上、人力に依存をする度合いがきわめて高いのでございまして、そのための経費が大体八〇%でございます。一方、職員の給与ベースは、この数年一〇%をこえる割合で年々改定が行なわれてまいっておりまして、ことに本四十五年度のごときは、一五%を上回るというような大幅な改定と相なったわけであります。この結果、昭和四十五年度の郵便事業職員の給与ベースに大きな赤字が出ておりましてどうしても、この際、必要経費を生み出すためには料金に手をつけるという、よくよくのことではございますが、そういう踏み切り方をしたわけであります。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(福田赳夫君) いきさつにつきましては、ただいま郵政大臣からお答えを申し上げましたとおりでございますが、そういう事態を踏まえまして、郵政審議会はまあこの引き上げやむを得ずと、こういう考え方を示したわけでございます。私ども相談を受けましたが、もうこれはこの段階ではふん切りをつけないわけにはいかぬだろう、かように判断いたしまして賛成をいたした次第でございます。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 経緯、赤字が出たからこれ引き上げなければならぬということはわかりましたが、本来、郵政事業というものは、特に、郵便事業でございますが、これはペイできる事業と認識しておいでになるかどうか、これも大蔵大臣及び郵政大臣のほうから御所見を承りたいと思います。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) この値上げによるということは、あるいは安易な道ではないかという御指摘もあろうと思いますが、やはりこれを受益者負担とでも申しましょうか、ともかく、それを利用していただく方々に御負担を願うということが一番まともな姿勢であろうかと、こういうことで、これはいろいろ苦慮を重ねましたが、さっき大蔵大臣も言われたような審議会の答申もございまして、こういう措置に出たというような次第であります。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(福田赳夫君) これは、まあ明治以来ずっとやってきておるわけでございまして、問題は、ペイし得るかどうかというこういうことですが、これは料金のきめ方で、その採算というものは動いてくるわけであります。しかし、その料金が妥当であるかどうかと、こういう問題議論というものが当然あり得ると思いますが、今回の引き上げ程度のものは、今日の社会情勢から見てやむを得ないところではあるまいか、こういう前提に立ちまして料金の改定を行ない、そして企業の採算、これは企業としての考えを持っておるものですから、企業としての採算を保つことが妥当である、かように考えております。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 すでに御案内のとおり、郵便料金は全国均一料金がこれはたてまえになっておりますし、とりわけ政策料金というものが第三種以下等々の問題で、郵政事業の中でかなり大きな負担になっていると私は理解いたします。ということになりますれば、この政策料金その他によって生じてくるこの赤字について、国その他において特別負担をするか、何かの措置を講ずべきだというのが筋ではないかと思いますが、これは大蔵大臣は、どのようにお考えになりますか。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 政策料金といいますか、第一種、第二種、第三種、第四種とありまして、それぞれ料率が違うわけです。第三種、第四種は非常な、原価計算をしますと大きな赤字になっておるわけでありますから、それを政策料金だと、だからこれは問題だと、こういうふうに言われれば、まあそれも一つの議論にはなると思います。しかし、これは一つの機構が統合して扱っておる事業で、みんな類似、一貫性を持っておる事業なんです。ですから、それらを総合いたしまして企業体である、こういうふうに考えておるわけでありまして、そういう考え方は郵便事業ばかりでないんです。非常に似通った国鉄あたりでもそういう問題があるわけなんでありまして、まあ一種、二種、三種、四種、いろいろでこぼこがあるから、そのでこぼこの出っぱった分は、これは政策料金だから特別な扱いをせいと、これじゃまた独立採算、企業性というものにいかがわしい問題が起こってくると、こういうふうに見ておるわけです。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 特別負担をする考えがないのかどうか。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(福田赳夫君) したがいまして、特別な負担をしないで、独自のたてまえで独立採算制を貫くというのがこれは妥当であると、かような結論であります。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 そういたしますと、これは赤字が将来続くであろうということは当然考えられるわけでありますが、今度の、かりに料金値上げの法案が通過いたしたとしまして、何年間赤字なしに過ごせるのか。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) これは今後の経済動向というものも一つはあろうと思います。高度成長がもっと安定成長に立ち戻るというふうなことも一つの要件ではありましょうけれども、いま私どもの計算をしておりまする数字では、まず今回の値上げで三年間はだいじょうぶいけるであろうと、こういう見通しであります。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 今日の経済情勢がそのまま推移をするというわけでありますが、物価も上昇するであろうことは、これ間違いないと思う。あるいは給与ベースの引き上げも、これも予想にかたくないところでありますが、それはどの程度と見て三年間ということかといいますと、いまのお話によれば、今日の情勢でということになるわけです。そうしますと、三年間はもたないであろうというふうに認識をしてよろしゅうございますか。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) もちろん企業努力にも十分に意を用いるつもりでございます。ただ、値上げをしていただいたからそれで能事足れりというのではございませんから、その努力も十分にいたします。  それから、ベースアップ等につきましては、新経済社会発展計画、これに基づいたアップ率を見込んでおるはずかと思っております。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 私が言うのは、そういう場合になって三年間もたないだろうという質問なんです。三年もつという自信があるのかないのか。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) これは若干不確定要素はあろうと思いますが、私どもはこれでもってもたせると、こういうつもりであります。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 もたせたいという望願があると思うのでありますが、私は、物数の増加の割合と、それから給与ベースの改定の割合、特に先ほど八〇%が人件費だと、こうおっしゃっておいでになるのですから、そういう関係から見ると、気持ちはわかりましても、非常に無理ではないかと思いますが。  そこで、この際ただしておきたいのでありますが、私は、安易に料金改定に移行してはいけないということを申し上げたわけであります。それは国民の立場からであります。料金改定するにはよほどの経営努力をして、しかじかここまでやったけれども、なおかつ赤字なんだというのであれば国民も理解するであろうと思うのですが、その経営努力はどういうふうにされたのか、それをひとつお尋ねしたいと思います。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) これまでもいろいろ意を用いてまいりましたが、たとえば郵便物の種類体系の整備でありますとか、あるいは国民の皆さまの御協力を得て実施をしました郵便番号制あるいは送達速度の安定向上のための通常郵便物を航空機に搭載をするというようなこと、あるいは集中局の建設、それから機械化の面からいいますと、自動読み取り区分機を採用する。こういった機械化、近代化の推進にできるだけ努力をいたし、作業能率を向上させる。さらには、何といっても要員の問題がございますから、この人員の確保に意を用いまして、一方、経費の増大を極力押えるというような努力をずっと払ってまいったつもりであります。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 機械化の努力の問題一つあげられましたが、機械化に要した経費と、それによって浮いてきた人件費とはどれくらいの差がありますか、どれだけ得を黒字になっているかということです。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 機械化でございますが、一番大きいものは番号を自動的に読み取って区分をいたしまする機械でございますが、これはただいま全国で三十五配置してございます。それに投じました経費は百十三億円でございます。それによりまして浮きました要員はおおよそ三百五十名でございます。そのほか選別押印機、こういった機械もございますが、その面の浮きました要員につきましては、実は正確な数字はただいま持ち合わせてございませんので、後ほどお知らせ申し上げます。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 どれだけ得をしたか。百十三億を投じて三百五十名浮いたと言うのだが、どれだけ節約になったか。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 機械の配置でございますが、これは局にそういう機械を設備いたしましてからまだ四年ほどしかたっておりませんので、経済比較をいたしますと、いまのところ持ち出しでございます。ただ、機械の耐用年数が十五年といたしますと、最終的には、人件費と比較いたしまして大きく経済的となる、こういう見込みを立てております。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 いまの説明、十五年の長い長期的な観点に立てばとんとんになるというお話でありますが、その間には、維持費等も要りますし、償却も考えなければならぬと思いますから、もちろんそれを計算に入れていると思いますが、私は必ずしもそう得になるとは考えていない。特に郵便事業の特別な本質からくる問題だと思うのであります。そういう場合にも、よほどひとつ考えていただきたいことを要望しておきます。  さて私は、その経営の努力が足りないという一つの例をこれから——一つではありません、二、三あげてみたいと思うのでありますが、電電公社と郵政省が分かれまして今日まで郵政大臣は何人かわられましたか。これは行管長官にひとつお願いをいたします。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) せっかくのお名指しの御質問ですが、内閣でないとわかりませんので、いま問い合わしております。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 それじゃ郵政省でもいいです。

野田誠二郎郵政大臣官房長

○政府委員(野田誠二郎君) 実はいま急な御質問でございましたので、数を数えておりましたけれども、まだ数え終わりませんので、もう少しお待ちください。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 私調べたのがあるわけですが、やっぱり行管長官、特に私はお願いしたいのは、各省の行政の管理をあなたはおやりになっているわけだから、それがうまくいっているかどうかと、私はやっぱり関心を持たなきゃならぬと思う。私の調査によりますれば、十九年間に二十四名になっているんです。これでほんとうの企業としての責任が果たせると思いますか、行管長官いかがですか。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) お尋ねでございますが、その角度からの行政監察は必ずしも私の守備範囲の問題じゃございません。ただ、要すれば、もうちょっと長いほうがいいんじゃないかと思うくらいでございます。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 これは経営にほんとうに努力したという姿では私はないと思うんです。真剣にその経営を考えるならば、こんなでたらめな人事異動はないと思うんですね。大臣が二十四名、次官が十二名、これで一体ほんとうの企業の責任を国民に向かって果たしたと言えましょうか。もっともっと企業というものに対して真剣に考えなきゃならぬと思うんです。この点について将来どのように考えているのでしょうか。ひとつこれは、政府できょう御出席の方のうち、福田大蔵大臣は次の内閣総理大臣に予定されているといううわさもありますから、ひとつお尋ねをいたしたい。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(福田赳夫君) なるべく長いほうがよかろうかと思います。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 これが一つであります。  それから次が、今日の組織が臨機即応の体制をとるようなことになっていないんです。行政組織法、その他に縛られまして十分な体制ができていないと思いますが、この点は、これは行管長官でいいと思うんですが、どう認識をされておりましようか。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) お答えいたします。  お説のとおりだと思います。そこで、行政組織法の改正案を御提案申し上げまして御審議をお願いしているわけでございますが、少なくともいままでの法律で設けることになっておる局とか部の設置のことを政令に譲ったらば、経済社会の発展変動に応じた機動的な行政機構に改変できるんじゃなかろうかと、こういう考え方で御審議をお願いしておりますが、大体お説のとおりだと思います。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 私は、一般官庁、いわゆる監督官庁については、必ずしもかってに組織を変更することは問題あろうかと思いますが、私の言ったのは、企業として考えた場合に、あまりにも縛られ過ぎたんでは、これは会計の面でも同様でありますが、そのサービスの改善なり、したがって経費の節約、その他についての十分な即応の体制がとれないことになっているわけですね。したがって、この行政組織法の二十一条でございますか、はっきり書いてあるわけですね。「現業の行政機関については、特に法律の定めるところにより、第七条及び前条の規定にかかわらず、別段の定めをすることができる。」こういうことがすでにあるわけですが、いま行管長官は、そういう不便もあるから今度組織法の改正を提案したというのであれば、その必要性を感じているはずですが、郵政から、その規定を活用するかどうかは別としても、とにかくこういう組織をつくってもらいたい、ああいうふうに変えてもらいたいというのがあったことがありますか。それを許可しましたか、しませんでしたか、それを行管長官にお尋ねいたします。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) 政府委員から御答弁申します。

河合三良行政管理庁行政管理局長

○政府委員(河合三良君) お答え申し上げます。従来そういう例はございません。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 それでは郵政当局にお尋ねをいたしますが、私は東京郵政局を二つに分けなければこれは非常に困るという要望があったように聞いておりますが、それを受けていないというのは食言だと思いますが、ほんとうになかったのでしょうか、あるいは郵政がそういうことを行管のほうに申し出ていなかったのか、いずれが正しいのか明確にしていただきたいと思います。

河合三良行政管理庁行政管理局長

○政府委員(河合三良君) お答え申し上げます。  先ほど私お答え申しましたのは、そういうことが実施されたかということでお答えを申し上げまして失礼いたしました。郵政省からの要求は出ておりまして、第五十五国会におきましても、これは法案として御審議いただきましたが、審議未了になっております。また、四十六年度予算の際にもそういう御要求はいただいております。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 それではなぜ許可しなかったのですか。

河合三良行政管理庁行政管理局長

○政府委員(河合三良君) お答え申し上げます。  郵政省の地方支分部局につきましては、昭和四十四年に策定いたしました行革三年計画、あるいは昨年の秋に閣議決定いたしました行政機構の簡素合理化、そういう決定に基づきまして、郵政省の地方支分部局全体の再編成につきまして検討いたすことになっておりまして、東京郵政局の二分割の問題につきましても全郵政省の地方支分部局全般の一環といたしましての検討をいたしたいということで、十分にいま御相談申し上げておるところでございます。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 これは長い前からの懸案で、そういうことにしなければ国民のサービスは全うし得ないという要求があったはずだと私は理解しているのです。それを許可しないで事業を混乱におとしいれている責任はじゃ行管がとるべきですか。なぜ言うことをきかないのですか。あなた方はその郵政事業の運営の責任者じゃないでしょう。しかも法律にはこれできるということが認められているにもかかわらず許可しないというのは、それが私にはわからない。しかもすでに法律案で出したというのですね、出したことがあるというのです。それをなぜ認めないのですか。

河合三良行政管理庁行政管理局長

○政府委員(河合三良君) 以上のような御趣旨も含めまして郵政当局と十分に検討の上、四十六年度につきましてはこれを見送った次第でございます。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 四十六年度でそれを実現するというわけでございますから、それを期待しておきたいと思います。  さらに次は会計制度でございますが、これについても同様のことが私は言えると思うのです。企業会計というものは、今日の一般会計と軌を同じゅうしてこれは律するわけにはなかなかいかぬと思う。非常に自由自在といっては行き過ぎかもしれませんけれども、臨機即応にやっぱりいかなければならない。それは今日の会計では縛られ過ぎておる、というよりもむしろ繁雑といったほうが適当かもしれませんけれども、それを企業会計としてやっぱり考える法規を整備すべきじゃないかと思いますが、大蔵大臣はどのようにお考えでございましょうか。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 郵政事業特別会計は、企業でございまするから、企業にふさわしい会計運営をしなければならぬ、そういうふうに考えておりまして、そういう施策をとっておるわけです。たとえば弾力条項、こういうようなことで機動的な支出ができる。それから、あるいは給与にいたしましても、給与制をとっておりまして、これも弾力的な運営ができる。そういうふうに企業会計として経理ができるようなもろもろの措置がとられておって、いま郵政当局から格別これで支障があるという訴えは聞いておりませんです。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 これは郵政当局から聞いていないそうでありますが、私どもは、私もその多少の経験を持つものの一人でありますが、必ずしもそうでは私はないと思います。もしそういうのがあれば、大蔵大臣も、それに応じて、こたえていただけるというふうに解釈してよろしゅうございますか。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 妥当なお考えでありますれば、これはもう、むしろこれは積極的に取り入れるというかまえでよろしいと思います。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 さらに、経営の努力がなされていないという問題について、これは郵政大臣のほうにお尋ねいたしますが、今日、二人、三人、三人ですね、三人、四人という小さな特定局がたくさんありますが、私は、これは必ずしもその局に一人ずつ常駐する局長を置く必要は私はないと実は考えておるわけであります。最近、簡易郵便局等もできましたけれども、一人で二人の郵便局長を兼ねてもよければ、あるいは三局、四局をまとめて一つの局長が運営してもいいわけでありますが、この人件費もばく大と思いますが、この点について、大臣はどのような努力をされましたでしょうか。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) この小局運営のあり方いかんということにつきましては、永岡さんからかって逓信委員会でもしばしば御所見を伺ったことがございます。言うまでもなく、昭和三十三年でありましたか、特定郵便局制度調査会というものができて、その答申が出されておるわけであります。それで、まあ問題は、特定局の制度というのは長い歴史、沿革があるわけでございまして、地域社会に非常に即応した一つの特徴も私はあるだろうと思います。と同時に、いま永岡さん御指摘のようなこの合理的な運営というふうな点から見れば、これは欠陥なしとしない面もあろうと思います。で、そういうことが、一つは、ここ一両年問題になりました公社化の問題等を扱うにあたっても、それらを含めて問題の所在を洗っておるということは事実でございますが、なかなか古い歴史もあるものでして、いまここですぐにどうするかということをお示しするという段階までには至っておりません。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 私は、郵便局をなくせというんではないんですよ。この点を理解してもらわないと困る。むだな局長をそんなにたくさん置かんでもいいんじゃないかということを言っているわけです。一局置くについて、最近はおそらく二百万以上のぼくは、平均してですよ、赤字が出ていると思うんですが、赤字赤字だと言いながら、そういうことについて、ちっとも努力せずに、料金値上げで国民にこれを引き上げてくれといっても、そうは聞こえませんよと言いたくなるのでありますから、その努力をなぜしないかということなんです。ちっとも私は差しつかえないと思うんでありますが、再度、この点について郵政大臣のお考えをいただきたいと思います。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) これは一つのドラスチックな改革というふうなことにも通ずるわけでありまして、それから節約をされてくる部分もありましょうし、同時に、過渡的にはかえってそのためによけい金がかさむというふうなこともあろうかと思うんであります。それを彼此勘案して結論を出さなければなりませんが、何せ火の車で追われているというのが実際のところでございまして、まあ怠慢といわれれば申し開きのしようもありませんけれども、現状は郵便財政というものが非常に窮迫をしておって、なかなかそこまで手が回りかねるというような事態でございましょう。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 この経営努力の足りない最も、また、大きな問題は、私は大蔵大臣よく聞いていただきたいと思うんですが、今日の労使の紛争の状況ですね、この不正常の状況で幾ら料金の値上げをしましても、国民の期待するサービスはおそらく実現できないのじゃないだろうかという実は心配をしておるわけであります。そういう意味で、労使の正常化についても、これは努力をしているんでありましょうけれども、なかなか思うようにいってないと私は思うんですが、労使の正常化について具体的にどのように進めて、そして、その自信と申しますか、あるのか。これを料金改定をしても、必ず国民の期待に沿い得るそういうサービスは期待できると断言できますかどうか、それをお尋ねしたいと思います。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 郵政の労使関係というものは、私もこれに携わってみまして、なかなか長い間紛争を繰り返し、その根はたいへん深いものがあるように思うのであります。で、実は、私は昨年四月にいきなり労変闘争という名目のトラブルに券き込まれたわけでございます。しかも、それがなかなか解消せずして、十二月にまた同じような事態を引き起こした。このために国民の皆さまにも非常な御迷惑をおかけしましたことをほんとうに衷心相済まなく思っておるのであります。いまどき労務政策の変更を一つのテーマにして紛争が起こるというのはどうも決してかっこうのいいもんじゃないと思うんです。しかし、私は、労使関係というものは、これは相対的なものであって、一方が絶対的にいいんだというふうなものでは断じてないと、こう思っておりまするがゆえに、お互いにひとつアプローチをして、出過ぎたところは引っ込ませる、こういう努力をしようではないか、こういうことで全逓の指導者ともずっと話し合いをいたしまして、その間、問題を解きほぐしまして、徐々に好転はしてきているというふうに思うのでございます。全逓労組の側におきましても、まあたいへんこれは不幸なことなんですけれども、内部にいろいろな対立等がありまして、宝樹氏のようなああいう有力な指導者が今回は退陣をするというふうなことにも相なったわけでございまして、その間、ほんとうにいままでのこだわりを捨てて、これは管理者もそうでありますが、同時に、労組側にもこれは私は求めたいところでございます。で、去年、ああいう二回にわたる経験を踏まえまして、これを大きな教訓としてこれから対処していくつもりでございますが、私の見るところをもってすれば、これをむだな犠牲にすまい、こういう気持ちは管理者の側にもあり、おそらく労組のほうもそういうふうに受けとめていてくれるだろうと思うんであります。そういうことで、これはなかなか一鳥一石にすぐに効果が出るというのには、あまりにも従来のいきさつに根が張り過ぎておった、こういうことでありますから、これからは、私は一歩一歩前進の方向へ行くのではないか、こういうふうに見ておるわけであります。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 私は、どうも正常化しておれば、昨年の年末にでも、たくさんな非常勤の雇い上げによる賃金を支払わなくても、かなり節約できたと思うんですが、昨年の臨時雇いに要した賃金はどのくらい支出されましたか。

溝呂木繁郵政省経理局長

○政府委員(溝呂木繁君) 年末に要しました非常勤の賃金は全体で二十一億でございます。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 お聞きのように、ばく大なものであります。あれが正常化して労使の妥結ができてからすぐ郵便物もはけたはずでありますが、こういうのを私が、経営の努力をしてないということを言っておるわけです。もう少し真剣に考えなければ。安易に料金を値上げされたのではかなわんですよということを申し上げておる例であります。それから、たまたまいま大臣が、労使問題について組合が一〇〇%悪く、経営者が一〇〇%いいということにはなりませんと、まさに私もそのとおりだと思います。事の起こりにはかなり深いものがあったでありましょうし、それぞれの言い分もあっただろうと思います。そこで私は、この際、経営的な努力というものと関連して申し上げたいのですが、一体郵政省は経営の責任をどうとろうとしているのでしょうか。なるほど、ストライキやった、あるいはサボったからというのでこれは行政処分をしたということで、それは郵政当局は気が済むでしょうが、国民はこれはたまったものではありませんね。その経営者として混乱におとし入れ、郵便が遅配して困ってる、この経営者としての責任は一体どういう形でとったのか、あるいはとろうとしているのか、この点をひとつ明確にしてもらいたいと思う。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) これは仰せのとおり、経営者として国民に御迷惑をかけ、いま経理局長から報告しましたような、これはむだな費えを国費の面で払ったということでございますから、これに対しましては、ほんとうにえりを正して立ち向かわなければならぬと思うのであります。それでまあ処分という問題にもお触れになりましたが、これはまあ一つの法律を越えたと、当然守らなければならない公務員がその一線を踏み越えたということについては、責任をとってもらわなければならぬと思いますし、そしてまた、管理者のほうにおいても、たとえば不当労働行為というようなものがあったとすれば、これはこれなりにひとつこれから十分に究明をしてまいろうと、こういうことに考えております。しかし、その双方をいたずらに責めて、そういうことだけで問題が解決というものではない。やはり全郵政人がほんとうに、この本来の使命に立ち返ると申しましょうか、まあことしで郵便百年という年でありまするだけに、ほんとうにここらあたりでひとつ再出発をして、そして正常運営をすることによって国民の皆さまに対する信頼を回復するのだと、こういう意気込みで当面臨もうとしておるわけであります。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 その、まあ不当労働行為したから処分をするということの経営の責任ということを私は申し上げているのではなくて、国民にサービスを確保する責任を負わされておる郵政の経営者としての当局は、一体どう責任をとろうとしているのかということを申し上げているわけです。それは臨時者を雇うのもけっこうでしょう、あるいは他の方法によって郵便を配達するのもけっこうでしょうが、国民に迷惑を及ぼした、組合が悪いから組合を処分した、だからあとは知らん顔と。これだから一向に経営が立ち直らないのです。だから余分な支出が出るわけですから、そういう経営者としての責任体制ですね、これはないわけです。このことを私はいま問題にしているわけですよ。もう少し真剣に考えて、これはどう責任をとろうとしているのか、私は大臣にもう一回明確にしてもらいたいと思うのです。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 先ほど若干触れたつもりでございますが、経営側において当然その責めを負わなければならぬというものに対しましては、これはやはり責任をとってもらうと、こういうことでなければ片手落ちでございます。そういうことと同時に、問題は郵便事業、現在がまあ非常な危機におちいっておるわけでございますから、そういう一連の責任措置が講じられました暁は、一体となって、この事業を盛り立てるために最善の努力をする、こういうことでございます。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 まあ私の期待する責任体制とだいぶ大臣の考え違うようでありますが、もう少し企業者として、経営者としての責任体制を自覚しなければ、幾ら料金値上げしてもだめなんです。このことを私申し上げているわけで、そういう心がまえがあれば、年末始のあのようなことは起こらないはずだと私は考えているわけでありますが、そこでこれは行管の責任なのかどうか知りませんが、行政監察は行管ではないのですか。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) そうでございます。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 だとすれば、あの年末始なり今日の郵便事業が正常に運行されていない監察をされましたか。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) 私が就任しましてからはございません。それ以前のことは政府委員からお答えいたします。

河合三良行政管理庁行政管理局長

○政府委員(河合三良君) 以前のことにつきましてただいま問い合わせをいたしておりますので、すぐ御返事をするようにいたしたいと思います。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 これ重要なんですがね。やったことないんですか。

河合三良行政管理庁行政管理局長

○政府委員(河合三良君) お答え申し上げます。  最近の例から申しますと、四十三年に郵政事業の運営に関する行政監察、それから四十年に簡易生命保険郵便年金事業に関する行政監察、四十年代は大体以上の二つでございます。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 この郵便事業の不正常化の原因とかそういうものについて監察したことがあるかという質問です。

河合三良行政管理庁行政管理局長

○政府委員(河合三良君) 行政監察局の所管でございまして、ただいまそれにつきましては問い合わせをいたしておりますから、ちょっと時間がかかると思いますので、御即答は御容赦いただきたいと思います。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 所管事項ではないということですか。

河合三良行政管理庁行政管理局長

○政府委員(河合三良君) 監察局の所管でございまして、ただいま調べておりますから、ちょっと時間がかかりますのでお許しいただきたいと思います。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 このあとで資料出してもらいたいと思うのですけれども、私はこういう大きな紛争が起きたら直ちにそれは監察すべきなんですよ。それは行政監察の責任なんです。ぼやぼやしていてはだめなんです。こういうことをやらないから一向に、行政監察何しているのだと、局減せばそれでいいくらいに思って、そんなものじゃないんですよ、国民は。そんな簡単なものじゃないので、行政監察、これをうまく運行されているかどうか、各省の運営が、それが絶えず目を離さないと、こうしなきゃならぬと思うのでありますが、この原因についても私は早急に、いずれが悪い、いずれがどういう責任をとるかということを明確にしてもらいたいと思う。  それから次に、経営の努力の足りないことについてもう一つ申し上げたいと思うのです。これは人事管理の面であると思うのです。これは人事院総裁にお尋ねいたしますが、最近外務職は非常に欠乏しているわけです。特に大都市におきましては。ところが内務の採用、内務の事務員ですね、これは人事院の試験でやっておるわけです。ところが、外務はあまり希望がないものですから、なかなか内務に入りたいといっても試験等の問題がありまして容易じゃありません。私は企業のこういう職員については、人事院試験と郵政省に行なう試験との、——撤廃いたしまして一本にすべきだと思うのですがね。これがほんとうの実情に合った、このことによればなかなか成績があがったであろう。国民はそのことを期待していると思うのですが、人事院総裁はどのようにお考えでありますか。

佐藤達夫人事院総裁

○政府委員(佐藤達夫君) 申すまでもございませんが、国家公務員法のたてまえから申しますというと、すべての官職について競争試験で採用しろというたてまえを立てておるわけです。ただし、職種によって人事院規則で選考その他の例外を設けてよろしいというのが原則でございまして、ただいまお示しの外務職員のほうは競争試験によるというようなやぼなことをいたしませんで、人事院規則によってこれは郵政省限りの選考にまかすということで、その点は実情に合っていると思うのです。ただ内務のほうの職員は、これは初級試験、高校卒の初級試験をやはり通っていただかなきゃならぬ。公務員法の原則どおりにやっているわけです。そこで、いまお話し、お触れになったと思うのですけれども、今度は外務職員から内務職員に入りたいという方がおられるだろうという場合につきましては、これはほんとうは内務職員一般に初級試験を通ってもらわにやならぬというたてまえをとっておりますからして、ほんとうは試験を通っていただかねばならぬのですけれども、そこは外務職員という経験を勘案して、これも郵政省限りで内務のほうに採用できる道を開いておるということでございまして、制度のたてまえとしてはまあほどほどのいいところいっておるのではないかというふうに考えております。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 ところがほどほどにうまくいってないところに問題があるわけです。このためになかなか採用ができないわけです。地方からなかなか入ってこないわけです。それでこのことがまた郵政事業をかたわにおとしいれつつあるわけです。だから法律があればその法律を改正する必要がありましょうしね。そういう努力をやっぱりしてない一つの例なんです。これは。これは非常に困ったものだと思っているのです。これはひとつそういう意味で考えてもらいたいし、もう一つ、これはまた考えてもらわなきゃなりませんが、これは人事院になるのか行管になるのか、あるいは総理府になるのかわかりませんけれども、やはり一定の資格試験ありますね、たとえば上級職の試験ですが、大学を卒業するときに上級職試験を受けて合格して採用された人と、勤務中、まあ採用された後に上級職の試験に合格された人と、これ同一に見ておりますか、人事院総裁。

佐藤達夫人事院総裁

○政府委員(佐藤達夫君) これも申すまでもなく同一の試験でありますから、その試験を通った以上は同一の資格を持つ。ただし、この上級試験というものは、ずっと昔の高等文官試験のように思われがちなんで、そこはちょっといまの上級試験は違いますよ。六等級のほうへ採用されるというだけの採用試験でございますからして、先々のことは何も保証はないということだけを申し添えておきたいと思います。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 それでは保証、今日では保証する慣例になっていますね。上級職を受けて合格をして、これは大学卒業して、その年に入った人、保証されているのですよ。これは。総裁。そういう慣例になっているのです。どうでしょうか。

佐藤達夫人事院総裁

○政府委員(佐藤達夫君) 最初の採用の場合は新卒者の採用の場合でございますから、大体新規採用幾らと各省で定員を考えて、それにまた見合わせて合格者をリストにつくる。ところが、いまお話しの、職員でもうすでにありながら、途中でたとえば中級試験をお受けになる方なんかも相当あります。上級職をお受けになる方もあると思います。その場合に直ちに人を、初めから新規採用の場合と同じように、それにふさわしいポストにつけられるかどうかといいますと、これは御承知のように、定員というようなものもございますから、これはやはり定員のあいてない限りはそうすぐにはいかぬ。しかし、私どもの立場としては、一定の試験をせっかく通られた以上はそれにふさわしい処遇をしなさいよということで、各省には強く要請しているわけでございます。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 それも一つの例であります。それからなお、私は企業官庁として、企業体として特に大切なことは、やはり国民のサービスを万全に措置するか、その能力があるかどうかということがやはり大切だと思うのですが、その点から見れば、何も上級職に受かったから優秀だとかいうことじゃなしに、現実はそういう制度になっておりますね。上級職受かった人が大体ある一定の年令がくればどんどんいわゆる出世していく。下はまあ力あってもなかなか伸びないというのでくさっているわけですね、これは。これはまた企業の意欲をわかしてない一つの原因にもなっているわけです。そういうものについて郵政はあまり考えていないと思うのですがね。もう少しこの点についても私は努力をすべきじゃないかということを申し上げたいのでありますが、こういう点については郵政大臣、あるいはこれは行管とも関連があるのじゃないかと思いますが、どのように将来お考えでございましょうか、その御決意を承りたいと思います。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 役所の中にはいろんな規矩準縄というようなものがあると思います。それが企業を弾力的に運営していくための桎梏になっているというような事態はもう私もときおり感ずるわけであります。いまお示しになりましたのは、私まだ具体例にはぶつかっておりませんけれども、一つの方向としてはやはり機会の均等を与えなければいかぬ問題ではないか、そういうところから励みも出てくる。そこにまた能率もあがっていくと、こういう意味において、一般論としては私も御趣旨に同感であります。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 行管長官どうでしょうか、総理府の関係でしょうか。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) 私を名指しての御質問であったようですが、行管とは関係ございません。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 総理府総務長官……。

古池信三自由民主党

○委員長(古池信三君) 速記とめて。   (午後四時八分速記中止)   (午後四時三十三分速記開始)

古池信三自由民主党

○委員長(古池信三君) 速記をつけて。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 総務長官がお見えになりませんので、これから重要な段階に入ろうという質問を控えまして非常に残念でございます。したがいまして、郵政をはじめとするまだ残された問題についての質問はここで留保いたしまして、この際、農林大臣だけについて一つだけ御質問申し上げたいと思います。  それは林野庁に関する問題でございますけれども、現在林野庁には定員内職員が約三万九千六百名おいでになるようであります。それからそのほかに、しかしながら国有林野事業の根幹というような直接の生産労働に従事はしておりますけれども、名称は常用作業員ということで定員外の職員になっておりますが、その諸君が、常用作業員が一万六千名、それから定期作業員と称せられる者が二万一千名、合わせまして三万七千名あるわけでありますが、しかし、これは林野庁の作業につきまして基幹的な役割りを演じているわけでありまして、承りますと、これらの諸君については定員外でありますけれども、四十年以上の勤続者だとかあるいは三十年以上とかあるいは二十年以上といってみな表彰まで実はしているわけですね。しかもこれは定員外になって、非常にそのために給与も定員内の職員とは違っております。手当もそうであります。非常に私は見るに見かねる状況でありますので善処をしていただきたいと実は考えているわけであります。もちろん関係するところあろうかと思いますが、行管なりあるいは大蔵省なりその他と十分連係をとって善処していただきたいと思うのでございますが、この事実を大臣あるいは林野庁長官お見えでしたら、これを認めておいでになるかひとつまず聞いて、それを認めておれば、私がいま要望いたしましたが、それらの問題について関係大臣を代表してでけっこうでございますが、農林大臣なりあるいは大蔵大臣にひとつ私どもの気持ちを、御答弁いただきたいと思います。

松本守雄林野庁長官

○政府委員(松本守雄君) お答えいたします。  いま先生の一万六千名、二万一千名、確かにそういう作業員がおります。平均いたしまして十年前後の勤続年数になっております。給与も定員内の技能職に比べまして低めになっております。最近農山村の過疎化現象労働力の流出傾向が高まっております。労働力の就業動向が漸次半農半労型から専業型にいま移る傾向がございます。優秀な機械も十分使いこなせる、また地域間の流動もできるといったような大事な仕事につきましては、今後そういった労働力の確保ということが必要になってくると思います。また、そのためには十分な研修もいたさなければいけません。あるいはそういったことによって労働の能率を高めて生産性を上げていくという必要があろうかと思います。まあいわば高能率、高賃金といいますか、高能率がこの際こそ強く要請されておる時代はないと思います。そういう視点から、国有林の作業員、いま申し上げました常用、定期、臨時という区分がございますが、そういった区分についても新しい時代の要請に従って検討し直す必要があるのじゃないかということで。いませっかく検討中でございますが、ただこのことは何ぶんにも制度にも関係をする事柄でございますので、林野庁だけではなかなか措置しかねる面もございます。そこで関係省庁とも十分に説明をいたしまして、今後その方向で検討をさらに重ねていく努力をしたいと思います。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 ぜひ善処してもらいたいと思います。  代表してどなたかひとつ。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) ただいまお話のございましたことを、私自身がいわゆる全林野の方々とときどきお目にかかって、大体いろいろ事情はよく知っているつもりであります。職場に働いていただく方々、いま林野庁長官も申し上げましたように、生産性を上げ、うまくやっていただくというのはもちろん前提でありますが、できるだけ待遇をよくして気持ちよく働いていただくことにつとめなければならぬのでありますから、当局ともよく話しまして調査をいたしてみたいと思っております。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 ぜひ改良をしてもらいたいわけです調査だけじゃ大臣だめですよ、ぜひひとつ。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) これはいま林野庁長官が含蓄のある言い方をいたしましたけれども、十分事情を知っておりますし、喜んで働いていただけるようにしむけなければいけないと、こう思っております。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 それでは留保して休憩します。いいですね、休憩で。

古池信三自由民主党

○委員長(古池信三君) ちょっと速記をとめて。   (速記中止)

古池信三自由民主党

○委員長(古池信三君) 速記起こしてください。  永岡君の質疑の途中でありますが、本日はこの程度にとどめ、明日は午前十時開会いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時四十八分散会

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