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65回国会参議院1971/04/27

文教委員会 第12号

発言数
44
登壇者
8
会派数
2
開催日
1971/04/27

会議録

高橋文五郎自由民主党

○委員長(高橋文五郎君) ただいまから文教委員会を開会いたします。  委員の異動について報告いたします。  去る四月二十一日、初村瀧一郎君、矢野登君が委員を辞任され、その補欠として楠正俊君、植竹春彦君が選任されました。  四月二十二日、二木謙吾君が委員を辞任され、その補欠として山本杉君が、同月二十三日、山本杉君が委員を辞任され、その補欠として二木謙吾君がそれぞれ選任されました。  また本日、植竹春彦君が委員を辞任され、その補欠として中山太郎君が選任されました。     —————————————

高橋文五郎自由民主党

○委員長(高橋文五郎君) 理事の補欠選任についておはかりいたします。  二木謙吾君の委員異動に伴い理事が一名欠員となっておりますので、この際補欠選任を行ないたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

高橋文五郎自由民主党

○委員長(高橋文五郎君) 御異議ないと認めます。  それでは理事に二木謙吾君を指名いたします。     —————————————

高橋文五郎自由民主党

○委員長(高橋文五郎君) 文化功労者年金法の一部を改正する法律案(閣法第二六号)(衆議院送付)を議題といたします。  本法律案につきましては、前回質議を終局いたしておりますが、本日、二木謙吾君から委員長の手元に修正案が提出されております。修正案の内容はお手元に配付のとおりでございます。  この際、本修正案を議題といたします。  二木謙吾君から修正案の趣旨説明を願います。

二木謙吾自由民主党

○二木謙吾君 私は、各党を代表いたしまして、ただいま議題になっております文化功労者年金法の一部を改正する法律案に対する修正案について御説明申し上げます。  修正案の文案を朗読いたします。  以上でございます。  修正案の趣旨は、本法律案の施行期日がすでに経過いたしておりますので、これを公布の日から施行し、昭和四十六年四月一日から適用することに改めるなどの所要の修正を行なおうとするものであります。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

高橋文五郎自由民主党

○委員長(高橋文五郎君) それではただいまの修正案に対し、質疑のある方は順次御発言を願います。——別に御発言がなければ、これより原案並びに修正案について討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御意見もないようですが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

高橋文五郎自由民主党

○委員長(高橋文五郎君) 御異議ないものと認めます。  それでは、これより文化功労者年金法の一部を改正する法律案(閣法第二六号)(衆議院送付)について採決に入ります。  まず二木謙吾君提出の修正案を問題に供します。二木謙吾君提出の修正案に賛成の方は挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

高橋文五郎自由民主党

○委員長(高橋文五郎君) 全会一致と認めます。よって、二木謙吾君提出の修正案は可決されました。  次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部を問題に供します。修正部分を除いた原案に賛成の方は挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

高橋文五郎自由民主党

○委員長(高橋文五郎君) 全会一致と認めます。よって、修正部分を除いた原案は全会一致をもって可決されました。  以上の結果、本法律案は全会一致をもって修正議決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

高橋文五郎自由民主党

○委員長(高橋文五郎君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。     —————————————

高橋文五郎自由民主党

○委員長(高橋文五郎君) 児童生徒急増地域等に係る小学校及び中学校の施設の整備に関する特別措置法案(参第一九号)を議題といたします。  発議者から本法律案の趣旨説明を聴取いたします。松永忠二君。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 ただいま議題となりました児童生徒急増地域等に係る小学校及び中学校の施設の整備に関する特別措置法案につきまして、提案の理由及び内容の概略を御説明申し上げます。  最近十年間におけるわが国の経済成長及び社会構造の変化に伴い、人口移動が非常な勢いで起こっていることは御承知のとおりであります。昭和三十五年及び四十年の国勢調査を見ましても、この間の人口集中地区(一平方キロ当たり人口五千人以上の地区)の増加率は一五・八%に達し、国民の半数が人口集中地区に集まり、七〇%は東京、大阪、名古屋の三大都市圏に集中し、なお札幌、仙台、広島、北九州、福岡等の中核都市及び県庁所在地でも人口増加が目立ちました。また、東京や大阪等の大都市周辺における市町村ではいわゆる人口のドーナツ化現象が急速に進行しております。  こうした全体状況の中で、人口急増に伴う児童生徒の急増地域では教室不足が著しく、すし詰め教室やプレハブ教室が出現しており、二部授業も行なわれております。当然新たに学校を建設したり、校舎の増築をする必要がありますが、高騰する地価や建築費のために、当該市町村ははなはだしい困難に直面しております。このような人口急増市町村では、予算の多くを教育施設整備費に回しておりますが、それでもなお足りずに不正常な授業を行なわざるを得ないというのが実情で、特別教室はもとより屋内体操場やプール、給食施設等は整備できず、教材、教具も不十分であり、他地域に比べて義務教育水準の低下が非常に憂慮されております。  幸い、四十六年度において、児童・生徒急増市町村義務教育施設整備に関する特別措置が行なわれることとなり、校地の取得を必要とする場合について国の定額補助制度が確立され、特別措置の一端が発足しましたが、これらの児童生徒急増地域の小学校及び中学校の施設整備を一そう充実するため、国が行財政上の特別措置をさらに拡充し、義務教育の水準の維持向上をはかることは、きわめて重要であると考えます。以上が本法案を提案した理由であります。  次に、本法案の内容の概要を御説明いたします。  第一は、本法案は、児童生徒急増地域及び住宅地の造成等の行なわれる地域にかかわる小学校及び中学校の施設の整備に関して必要な行財政上の特別措置を定めることを、目的としていることであります。  第二に、児童生徒急増地域の定義を規定したことでありまして、同地域とは、集団的な住宅の建設、宅地の造成に伴う住宅の建設による児童または生徒の増加が急激であり、かつ著しい地域で政令で指定することといたしております。なお、政令で指定する場合におきましては、一定期間における過去及び将来の児童生徒の増加率等を考慮して行なうべきものと考えております。  第三は、同地域にかかわる小学校または中学校の校舎または屋内運動場の新築に要する経費につきまして、現在、義務教育諸学校施設費国庫負担法による国庫負担率が、小学校三分の一、中学校二分の一であるのを改め、これを一律に三分の二に引き上げたことであります。  第四は、同地域の小学校または中学校の学校用地の取得または整地に要する経費につきまして、その二分の一を国が補助することができるとしたことであります。  第五は、同地域の小学校または中学校の校舎または屋内運動場の新増築に要する経費及び学校用地の取得または整地に要する経費に充てるため、国が政府資金債の確保等必要な資金の貸し付けにつき、特別の配慮をすべきことを定めたことであります。  第六は、日本住宅公団が一の市町村の区域内に千戸以上の集団住宅の建設または三十ヘクタール以上の宅地を造成する場合に、当該地域の児童生徒のために小・中学校の校舎の建設及びそれに必要な土地の整備を日本住宅公団に義務づけたことであります。これは、いわゆる五省協定と同趣旨のものを法定化したものでありますが、公団からの市町村に対する校舎及び当該用地の引き渡しに伴なう費用の支払い期間につきましては、一律二十年以内といたしました。  第七は、都市及びその周辺の地域における市街地の無秩序な拡散いわゆるスプロール化を防止し、計画的な市街化をはかることを目的として、新たに都市計画法が制定されましたことは、御承知のとおりであります。それによりますと、都市計画区域を市街化区域と市街化調整区域に区分し、両区域における宅地造成等の開発行為等は、都道府県知事の許可を要し規制を受けることになっております。したがいまして、将来両区域に関する都市計画が定められますならば、小・中学校の学校用地の確保は一そう拡充される見通しであります。  しかしながら、これが完全に適用されるまでの間は、旧住宅地造成事業に関する法律の規定による場合がありますので、その場合には、住宅地造成事業の施行地区内に住所を有することが予定されます児童生徒の数を市町村教育委員会に通知し、小・中学校の学校用地を必要とするかどうかの意見を聞き、その用地の確保に協力する義務を当該事業主に課したことであります。  第八は、土地区画整理事業の施行地区となるべき区域につきましても、両区域に関する都市計画が定められますまでの間は、当該施行地区となるべき区域内に住所を有することが予定されます児童生徒の数を市町村教育委員会に通知し、小・中学校の学校用地を必要とするかどうかの意見を聞き、その用地の確保に協力する義務を当該事業の施行者に対し、課したことであります。  第九は、本法案の施行期日を公布の日からとしたことであります。  第十は、本法案は、昭和五十年三月三十一日までの時限立法としたことであります。  第十一は、本法案施行に伴う必要な経過規定を定めたことであります。  以上が、本法案の提案の理由及び内容の概要であります。何とぞ、十分御審議の上、すみやかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。

高橋文五郎自由民主党

○委員長(高橋文五郎君) 本法律案に対する質疑は後日に行ないたいと存じます。     —————————————

高橋文五郎自由民主党

○委員長(高橋文五郎君) 高等学校の定時制教育及び通信教育振興法の一部を改正する法律案(閣法第二七号)(衆議院送付)を議題といたします。  政府から本法律案の趣旨説明を聴取いたします。坂田文部大臣。

坂田道太自由民主党文部大臣

○国務大臣(坂田道太君) このたび政府から提出いたしました高等学校の定時制教育及び通信教育振興法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要について御説明申しあげます。  高等学校の定時制教育及び通信教育の振興については、勤労青少年教育の重要性にかんがみ、政府としてもかねてから各種の施策を講じ努力してきたところでありますが、特にこれらの教育に携わる校長及び教員に対しては、その職務の複雑、困難性を考慮し、定時制通信教育手当が支給されるよう措置しております。  しかしながら、最近の高等学校の定時制教育及び通信教育においては、生徒の生活実態を考慮しつつ教育効果を高めるため、技能教育施設との連携教育や定時制教育と通信教育との併修、さらに昼夜の二部制、三部制授業など多様な教育形態で実施するものがふえており、これに伴い教科の指導や生徒指導等においてこれまで以上に校長及び教員の勤務形態が複雑になり、職務の困難性が一そう増加しております。また、近年、定時制及び通信制の高等学校に進学する青少年の能力、適性、進路等は従来とはかなり異なる様相を示し、それだけに生徒の教科の指導等に関する教員の職務には一そう困難な事情が加わっております。  このような実情を考慮し、定時制教育及び通信教育における教育水準の一そうの向上をはかるため、これら校長及び教員に支給される定時制通信教育手当の支給率を引き上げる措置を講じようとするものであります。  次に、この法律案の概要について申し上げます。  第一は、国立の高等学校の校長及び教員に対して支給する定時制通信教育手当の支給率を三%引き上げたことであります。現行においては、その支給率は、一般の教員については俸給月額の百分の七であり、俸給の特別調整額を受ける校長等にあっては百分の五以内で文部大臣の定める割合とされておりますが、このたびそれぞれの率を百分の十及び百分の八以内としたのであります。  第二は、地方公共団体が公立の高等学校の校長及び教員にこの手当を支給する場合、これに要する経費に対する国の補助については、国立学校の校長及び教員の手当の率と同様に引き上げた率に基づき行なうこととしたことであります。  第三は、この法律の施行期日を昭和四十六年四月一日からとしたことであります。  以上が、この法律案の提案の理由及び内容の概要であります。何とぞ十分御審議の上すみやかに御賛成くださるようお願い申し上げます。

高橋文五郎自由民主党

○委員長(高橋文五郎君) 本法律案に対し質疑のある方は、順次御発言を願います。

安永英雄日本社会党

○安永英雄君 ただいま提案がありました定通手当の問題については、これは長年私どももこの定通手当の低いということは指摘をしておりますし、長年これは要望してきた点でありますから、三%の引き上げの問題については、これは額はともかくとして、私どもとしてはこれで満足するということではないわけでありますが、一応私どもとしてもこの三%の値上げについては賛成をしたいというふうに考えております。しかし問題は、その定通教育の振興という全般的な面から考えての一つの条件が芽ばえたということでありまして、このことによって直ちにこの定通教育の柱というものが樹立したとは考えられないわけであります。また、この手当だけで定通の問題を論ずるにはあまりにこの定通関係の諸問題がたくさん私はあり過ぎる。言いかえますと、学校教育の中で非常に日陰に置かれておって、多分にまだ施策を加えなければならぬ点がたくさんあると思うのであります。そこで、あくまでも定通の教育を受けておるいわゆる青年、言いかえますと勤労青年というものの教育という問題を考えた場合には、これはまず第一番に、制度として定通制度といったものについては、これは質的にも確立する必要が多分に残されておる。あるいはまた企業側のこの働きながら学ぶ青年に対する学修、これの理解、あるいはこれを保障する労働条件、こういったものが非常に整備しなければならぬ点がたくさんあるということも、これは大臣も御存じだと思う。したがって、定通教育全般を振興していくという上において、私は一番大事なことは、この提案の中にもありますように、「生徒の生活実態を考慮しつつ」という点であります。私ははたして文部省のほうで、いまの定通で学ぶ生徒の生活の実態というものを、現状というものを正確に把握されているかどうか、この点についてお伺いをまずいたしたいと思います。

宮地茂文部省初等中等教育局長

○政府委員(宮地茂君) 生徒の生活実態でございますが、まず定時制高等学校に通う子供は、その生徒のねらいもそうでございますが、勤労青少年ということでございます。したがいまして、多くの者が昼間は職業を持っておる者でございますが、かつては昼間の全日制の高等学校が少なかったといったようなことから、昼間の高等学校に行けなかった者が定時制高等学校に行くといったようなこともございまして、全体的な統計をとってみますと、職業を持たない子供が相当ございましたが、年々勤労青年がふえてきたということでございます。職業を持っておる者が、今日約八〇%近くの者が働きつつこの定時制に通っておる。いまから十年ばかり前は五〇%ぐらいで半々でございましたのが、八〇%近くの者が就職者であるというのが、まず第一点でございます。ところで、この就職をしておる子供たちの形態でございますが、これは直接働きつつ学んでおる子供としての統計がございませんが、労働省等で統計をとっておられますものを見ましても、勤労条件といたしまして、職場で朝八時か九時から夕方五時といったような固定したものもございますが、さらに二交代制、三交代制といったような勤務が相当ふえてまいっております。したがいまして、定時制に通っておる子供たちの勤労実態を見ましても、そういうことが考えられるのではないか。さらに最近、週五日制をとる事業所も相当ふえてまいっております。したがいまして、これも定時制に通っておる子供の勤労実態が五日制であるか、六日制であるかということを直接調査いたしておりませんが、当然、勤労青年で定時制に通っている子供も、五日制というものが相当ふえておるというふうにも考えられます。さらに、この勤労青年で定時制に通っておる者の中には、一方におきまして、各職場での訓練施設、あるいは各種学校、こういったようなものに片や通いつつ、定時制にも通っておるという子供が相当年々ふえてまいっております。それは技能連携施設制度を数年前から始めておりますが、逐年その子供たちがふえておるということからもわかると思いますが、そういったようなことでございます。  さらに、子供たちの生活実態といたしましては、父兄、保護者がある子供たちがやはり多うございますが、全般的な調査によりますと、父兄の収入が、全日制に通っておる子供たちよりも相当低位である。まあ経済的に困窮な、貧困な家庭の子供が定時制に相当多い、こういったようなことで、家庭の経済状況が、全日制と定時制に行っている子供につきましては、相当格差があるように思われます。大体、調査不十分でございますが、そのような傾向が生活実態として認められるところでございます。

安永英雄日本社会党

○安永英雄君 いまの文部省のほうで把握しておる生徒の実態という点について、今後の定通教育を振興していこうという場合の根拠としては、ちょっとデータが足らな過ぎるような気が私はするのです。これは文部省のほうに注文をしておきますが、いままでの審議の中で、私学の実態と定通関係の実態と把握というのは、私は文部省全体として非常に少ないという、これこそ、やっぱり当面の問題としては私学の問題、それから定通の問題は、ぜひともこれは手がけていかなければならぬ問題としては、あまりにも私は調査が少な過ぎるのではないかというふうに考えます。それで、まあ私のほうで把握をした点について申し上げるわけでありますが、これは衆議院でも一番論議になって、大臣がいつも、いわゆる労働教育とか、産業教育とか、あるいは技術教育、こういったものについての見解、たびたび聞いたわけです。その中で、もうはっきり大臣としましては、普通高校であろうと、普通の大学であろうと、課程はどこであろうと、課程は技術本位にした学校の中であろうと、いわゆる教養豊かな人間というものをつくっていくという立場をとれば、むしろそういうところにこそ、実際に人間としての力というのはついていくのではないかということを、たびたび強調されておりますけれども、私ども実際に、たとえば定通に通う生徒の意識調査、いわゆる自分が定通に通っているけれども、どういうような目的でこの学校に来ているのだということも一つの大きな生徒の、何といいますか、生徒実態の基本にならなければならんと思うのです。  そこで私は、大臣がおっしゃることも一面はあると思いますけれども、これはあとで論じますけれども、何といっても若い労働力の確保といいますか、言いかえますと企業、こういったものの要請というものがあまりに強過ぎるのじゃないか。また、それを文部省としては、受け入れてないということをおっしゃっておりません。これはありますよということを、たびたび大臣も、そういう産業界の要請というのもありますよということをいわれますけれども、そのやはり受け取り方が大きいのじゃなかろうかという、いわゆる大臣のおっしゃる教育の本質の問題と、現状の社会の要求、それが中にあらわれてくる場合とでは、やはり大きな格差があるのじゃなかろうか。そういった点で、たとえば生徒の意識調査をやった場合に、やはりそういうのがあらわれているわけです。  そこで、社会に役立つ知識や教養を身につけるためにという、いわゆる大臣が、働きながら、そうして学びながら、その中でいわゆる社会の一員としての恥ずかしくない教養や知識を身につけるという、そういったねらいというものを目ざしながらこの定通に通っているという者が、私の調査では四三%であります。それから高校課程の教育を受けなければ世間が認めてくれないという、それだからここで勉強しているのだという生徒が三〇・五%いるということであります。それから不明が二六・一%、それから五・六%ぐらいは大学へ入りたい、こういうわずかな数がありますが、これはちょっと考えさせられるところでありまして、いわゆる高等学校の卒業免許状というものを取りたい、いわゆる資格というものをねらって、教育をしようという者にもこの本質的なねらいに応じてくれないという子供、生徒、こういった者がいるということは、これはやはり定通の教育の中では考えていかなければならんのではないか。それからまた、まともに、大臣がいつもいわれるような、教養豊かな社会人、こういったものを目ざしているのが、これはほとんど半数に近い。こういう実態をおさえて、まあこのデータは私は自信を持っていえるデータなんですけれども、そうなれば、私はいまの定通の教育の場合に大いに考えなければならん点がたくさんここから出てくるというふうに私は思うのです。言いかえますと、高等学校のいわゆる免許状だけやるということで、ここにも書いてありますが、いわゆる技能教育施設との連携教育、こういったものの一つの例をとりましても、とにかく教育の中身は薄くても、資格さえ与えてやればいいじゃないかという方に走りつつある現在の、特に定時制高校の教育の方向というのが、行政的にぜひとも考えなければならん点がたくさんあるのじゃないかというふうに思いますが、まずこの生徒の、定通に通う意識という問題をどうとらえられているのか。そうして半数の者は、何といってもただ高等学校の免許状さえもらえばいいということで、それに便宜をはからうために単位の数をいじってみたり、あるいはわけのわからぬような薄ぎたない工場の中の集会場みたいなところで、資格を取りたいから、それを単位に認めて、そうして、それを称してここで誇らしげに書いてありますけれども、技能教育施設との連携教育、こういったもので、要するに単位さえやって卒業させればそれでいいんだ、教育の中身そのものについてはこれはそう考えぬでもいいんじゃないかというふうな風潮に私は受け取れる。ここらあたりはどう思われますかお聞きしたいと思う。

坂田道太自由民主党文部大臣

○国務大臣(坂田道太君) ただいま安永先生御指摘の、定通に通います生徒の意識というものを伺いまして非常に堅実だという感じを持ったわけでございます。私も実は定通の生徒に会ったり、あるいは視察をしたり、あるいは通信教育の卒業式に行ったりしまして感じますことは、足が地についているといいますか、生活実態の中に入っているがゆえに観念的な理論のから回りというようなものがあんまり見られない。私は教育というのはこういうようになけりゃならないんじゃないかというふうに実は思ったわけでございます。たとえば、これはNHKのラジオで卒業した人を前にして感じたことでございますけれども、結局入りましてからいろいろ苦労して約二〇%が卒業でございますね。ところが、簡単にラジオを聞いて勉強する、あるいはスクーリングを受けるとは申すものの、それを根気を持って続けて卒業まで持ってくるというのは、よほどこれは本人に学ぶ意欲というものがなければできないことだというふうに思ったわけでございます。そういうことが非常に私は大事だと思っておるわけでございますが、先般来の大学紛争等を見ておりますと、何だか人が大学に行くからおれも行かなければならないとか、あるいはおかあさんが行けと言ったから行ってやるとかというような甘っちょろい考え方を持っておる。私は、人間というものはやはりその環境それぞれに応じまして、家庭の収入その他もあって働きながら学ぶ人もございましょうし、あるいはそうでなくて大学に行ける人もございましょうが、とにもかくにも世の中に出て、そして自分の働きによって生計を得る、あるいは親子を養う、こういうことはだれしも持つものだと思います。また持たなきゃならないものだと思うんです。そのために、単に普通高校に行くというような人だけが何か非常にえらい、あるいはいいというように思いがちでございますけれども、決してそうではないんで、やはり高等学校の段階だろうが、いつも申しますように農業あるいは工業、商業、そういった職業教育につくこともまたいいことなんで、単に社会の要請、企業の要請があるから云々ということじゃないと私は考えるわけです。ところが風潮といたしますと、先生方自身が何か職業教育の高等学校に奉職をしておられる人は普通高校から左遷されたような何かインフェリオリティコンプレックスを持っておられる。むしろ大部分の人はそうでないと思いますけれども、そういうような傾向もないわけじゃない。そうするとその傾向がやはり子供たちに移っていくということもあろうかと思います。あるいは現場に私は再三行ってみますると、中学校における進学指導等において先生自身が、おまえはもう頭が悪いから、普通高校に行けないからおまえはこの程度で農業に行けとか商業に行けとかというふうなことをやられるという、こういうようなことはまさに私は間違っておると、かように考えておるわけです。そういうことと同じような意味合いにおきまして、この定通教育におきましてもそういった傾向がないわけではない、しかしまた文部省といたしまして、われわれも努力はしてきましたものの、まああれは昭和二十八年でございますか、昭和二十八年が一番——五十六万七千人の最盛期であったと思いますが、その後だんだん減ってまいりまして、四十五年度におきましては三十七万人と、高等学校全体に対しましてかって二二・三%であったものが八・四%、こういうふうに減ってきておる。これはまた一つには全日制に行ける子供たちがだんだんふえてきたということ、あるいはまた通信制等が非常に、まあNHKその他ラジオによるものも含めまして漸増をしてきたということ、あるいは各種学校が充実をしてきた、いろいろの原因がございましょうが、しかし、同時に、私たち政府として考えなきゃならないのは、だからといって一体現在の定時制のやり方というものがこのままでいいかというとそうじゃない、ちょうどターニングポイントにきているのじゃないか、このあたりでもう一ぺん定時制というものを新たに見直してみる必要があるのじゃないか、もう少し魅力のある学校として育てていかなければならないじゃないか、それには一体どうするかというものがただいま提示されておる問題だというふうに思うわけでございまして、先生おっしゃいますこの意識調査というのは私どももそのように大体考えておりますし、かなりこう的確にあらわれておるように思うんでございます。

安永英雄日本社会党

○安永英雄君 私がここで問題にしたいのは、確かに約半数、五〇%に近い生徒がほんとうにこの定時制教育というものをはっきり認識をして、地についた教養や知識をつけようという意欲に燃えているという、これは計数の上からいえば正常な生徒が非常に多いということ、これをあらわしている半面やはり先ほどちょっと触れましたように、やはりこの高等学校卒業程度の資格をとにかくつけてやればいいんだというこの考え方もまた半面に非常に数が多いというこの点はあとでまたお聞きしますけれども、将来の定時制高校の教育のあり方については、これは一つの大きな問題、改善しなきゃならぬ問題がたくさんあると思います。  それから教師の問題をちょっと触れられましたけれども、私の接した方々については、やはりこの定時制教育というものについて、身を挺して、ここに教師としての意義を認められてここで一生涯とにかく身を置いてこういった勤労青年の教育に当たりたいという意欲に燃えた方もまた非常に多いということも感じます。ただ、ここでちょうど出ましたから申し上げておきますけれども、これは行政上の問題としてぜひ指導をしてもらいたいと申しますのは、もう終りましたが、各県の高等学校の人事異動の方針といったものもずいぶん考えてもらわなければならない点がたくさんあると思うんです。と申しますのは、校長とか教頭とか、こういったものを選考する場合に、まあ今度全日制の高等学校の校長や教頭にはなれないけれども一応定時制の主事くらいにまずなっておいて、それでそこで何年かすれば全日制の校長になる、こういういわゆる定時制のこの主事、いわば校長先生、この人の身分をそういうふうに慣習的に全国的にこれを考えて、この何と言いますか校長の一度なる場合の踏み台は一ぺんこの定時制の主事をつとめてからと、条件とまではいきませんけれども、そういったものを加味しながら人事を行なっていく場合に、教師自身はしっかりとして、何も定時制の先生が遜色がないんだ、自分は定時制でとにかくしっかりやっているんだという誇りを持ってやっておりながら、行政の面からは、そういった全日制の校長の一歩手前の踏み台と、こういった形で定時制に来る。そこの主事さんというものは、そこでいっとき、夜間の学校に一、二年つとめれば全日制の校長なりになれるんだという、こういった浮き足立った、腰のすわらない、こういった方々を人事の手順として持ってくるという、このことについては、私はほんとに定時制に情熱を覚え、ここでやろうという、その人方を、やはり定時制の最高の責任者としてそこに置いていくという人事の方針をとってもらわないと、ほんとに腰かけでおって、その人がどうして定時制に情熱をかき立てることができるか。ましてや、その下に働く人方、最高の人たちがそういうことを考えて、いつも全日制に変わろうというふうなことで虎視たんたんとねらっておるような人の下では、情熱を燃やしてやってる人でも、やはりこれはわきませんよ、教育の、何といいますか、熱心さに水をかける、こういうことも、私は確かにあるわけでありますから、これは文部省としてもやっぱり指導する必要があるのじゃなかろうか。そういうふうにして、まあ大臣の言うように、一がいに全国的に先生方が意欲をなくしている、一段低いと思っているところに大体間違いがあるんだということを、二、三回くらい聞きましたけれども、そうおっしゃらないでほしいと思う。こういうことではない。むしろあなた方のほうでそういった面を考えてやらなきゃならぬし、あるいは、今度三%上がりましたけれども、まだまだこの定時制に働く先生方の人たちに対する、教師自身に対する待遇上の問題や身分の問題や、いろいろ考えてやらなきゃならない外的な条件をしっかり文部省も与えてやらなきゃいかぬ、そういった意味を込めて、私はいま申し上げたのですが、時間もありませんから……。

坂田道太自由民主党文部大臣

○国務大臣(坂田道太君) ちょっと一つ。確かに私ごとばが足りなかったと思います。むしろ先生の認識と私の認識とそう実は変わっておらないわけでございます。むしろ私たち文部省あるいは地方の教育委員会等における定時制と普通高校に対する態度と申しますか、認識の仕方というものには、先生の御指摘のような面があったと思う。これは改善していかなきゃならないというように、私は非常に強く考えている一人でございます。ただ、日本全国を見回してみますると、最近二、三そういうような考え方から、地方の教育委員会におきましても、ある二、三の県でございますけれども、非常に定時制高校というものを充実しなきゃいけないという形で、普通高校の施設設備よりもむしろ定時制に学ぶ子供たちのためにりっぱなものをつくってあげるというようなことで、現にやってるというようなところも出てまいったわけでございます。やはり、そういったような態度が、県の教育委員会に出てくる。また、それに対して私たちがそれを助長していくということが出てまいりまして、先生の待遇あるいは教育条件の整備、それからまた定時制の高校の施設設備というものを、普通高校よりもむしろよくしていくというくらいの気持ちでいくことによって、先生方がまた意欲を持って子供たちのために専心をされるということが結果として出てくる。しかし従来はそうではなかった。したがって先生方の一部においてそのような考え方を持たれるのも無理からぬことであるというふうには、私は考えておるわけでございますから、どうぞひとつ御了解のほどをお願いを申し上げたいと思います。

安永英雄日本社会党

○安永英雄君 もう一点だけお伺いいたします。  この提案理由の中で「近年、定時制及び通信制の高等学校に進学する青少年の能力、適性、進路等は従来とはかなり異なる様相を示し、」てきておるということが言われておるわけでございます。この点についてはどういうことを意味しておるのか、内容を御説明願いたいと思います。

宮地茂文部省初等中等教育局長

○政府委員(宮地茂君) 御承知のように最近高等学校への進学率は四十五年度では八二%の全国平均に達しました。特に東京などは九二%前後というほど非常に進学率がふえてまいりました。したがいまして、高等学校の進学率がふえますと、いわゆる能力とか適性とかいったようなものが非常に多様なものになってきておる。極端に申しますれば、戦前のように、ある程度選ばれた者といったようなものが上級学校に進学するんだといったようなときには、比較的そういうものはそろいますが、今日の高等学校はほとんど義務的なものに似たような形になってきておりますので、そういった意味で全般的に能力、適性のバラエティーに富んできておるということが言えますが、そのことが同時に定時制高等学校にも言えると思います。こういう比較をするのがいいかどうかは別でございますが、能力にもいろいろございますが、知的な面で、たとえば国語とか、数学、英語といったような教科課目、これの理解度というものを全日制と定時制の子供を比べて見ますと、やはり国語、数学、英語等の知的な教科の理解度というものは、定時制の子供のほうが一般的に不十分である、これは高等学校に入ってきておる子供、さらに中学校のときのこういった成績両面から見ましてもそういうことが言えるのではないか、こういうふうに思われますが、さらに卒業後の進路状況これも全日制のほうは上級学校への進学率が三〇%近くもございますが、定時制のほうは卒業して上級学校に進学する進学率は六%程度で、ほとんどが職を持っておる子供でございますが、卒業しましても九〇何%は就職していく、こういったようなことで、ここで能力と申しますのはいろいろ誤解もあろうかと思いますけれども、そういった知的の面には多少不十分でも技能的な面では相当能力、適性があるという子供も多うございますので、能力ということばで言いましたのがあるいはいかがかと思いますが、そういった意味で能力、適性、進路等が全日制等と比べますと、相当違っておるということは、学校の先生としても先ほど先生の御指摘にもございましたように、全日制、とりわけ全日制の普通高校とほとんど似たような教育をするということでは、定時制の子供たちへの教育としては不十分である。したがいまして、先生方の創意くふうも必要とするし、さらに生徒指導、いわゆるカウンセリング、こういったようなこと、さらに卒業後の進路指導、こういったようなことについても全日制と平板に比べますと、相当定時制の先生のほうに御苦労が多いであろう、こういう考え方で大臣の提案理由の説明にそのように書いたわけでございます。

安永英雄日本社会党

○安永英雄君 私は時間ありませんからあれですけれども、現在定通に通っている青年の能力、適性、進路、こういうものが従前と非常に異なった、いまおっしゃったような点もある程度うなずけるけれども、全く一部だけの話であって、これによって先生きつかろうから三%上げてやろうという提案理由は、現場の先生だったら泣きますよ、そんなものじゃないんだ。私は青年の能力とか適性、職業、こういったものの変わり方というものは、先生の仕事が非常に忙しくなったから三%やるぞという提案理由としてはあまりにもお粗末過ぎる。私は定通教育のここがゆがんでいると基本的には思っている。異なっているというよりも正常じゃないと思うのです。この点は改正していくことが今後の定時制教育の振興の土台にならなければならぬと、私はそう思います。それだから三%という発想はいただけないのでありますけれども、私は、この次に、大臣も多少将来の振興の問題点は指摘されたけれども、それをいまからどう具体的に、私に言わせれば沈んでいるこの定時制教育というものをどう振興させていくのかということは次にお聞きしたいと思います。  したがって、最後に注文しておきますが、通信教育の問題についての、通信教育の教員の定数の積算基礎について、いまおっしゃることができれば言っていただきたいし、いまできなければ私は次のときまでに資料を出していただきたいということをお願いしたい。出せますか。

宮地茂文部省初等中等教育局長

○政府委員(宮地茂君) できる限り御趣旨に沿う資料を用意いたしたいと思います。

安永英雄日本社会党

○安永英雄君 終わります。

大松博文自由民主党

○大松博文君 いま御説明をいろいろ聞いておりますと、この定通教育の手当の支給、これを引き上げるのは非常にいいことであり、そうして今後の教員の研究、そうしてまたいろいろな社会情勢、そうして生活環境、こういうことによって非常に教育職務が困難になっていくということからいって、私は当然のことだと思います。  そこで、私は、二、三の問題について質問させていただきたいと思いますが、この定通教育というものは、なくなるべきが理想であるというのが私の考え方でございます。この前も文部省が言っておりましたが、高校までは義務教育にする、いつになるかはわかりませんが、こういうことも言っておりましたし、そういうことから、そうしてまた社会のこういう学校にも行けなかったというような方々がだんだんいろいろな環境がよくなっていって、そうしてこういう定通教育を受けなくてもいいような時世にだんだん向かっていけば、定通教育というものはだんだん不要になっていく、まあこうあらねばいけないですから、こういうものは私は一日も早くなくなっていただくことが念願でございます。文部省が高校教育を義務教育にするというこのお考えはいつごろからやられるようになるか、それはまたあとでお聞きすることとしまして、ここに一つ資料がございます。これは東京の資料でございますが、都内の中学校卒業者と各府県の中学校卒業者で都内へ就職をして定時制高校に進学した者の状態で、昭和三十八年に全日制高校へ進学しなかった者が当時十二万二千四百名、うち定時制高校あるいはその他の教育機関に進んでいる者が二万九千六百十六名、そうして就学率は四分の一以下ということです。ところが、四十五年の総計を見ましたところが、都内の中学校卒業者及び就職者で全日制高校に行かなかった人が二万七千三百名、うち定時制あるいは各種教育機関に進学した者が一万三千七百六十四人、残り一万三千五百三十六名、約半数が未就学者という数になっている。全国でこの比率というものが現在一体どういうふうになっているのかを先にお聞きしたい。さっきちょっと言われておりましたのは、八二%が平均で高校に進学している、東京都なんかを見ますと、もう九三%以上が高校へ進んでいるということを言われましたが、全国の数で見ますと一体どういう数になっているのかひとつお聞きしたいと思います。

宮地茂文部省初等中等教育局長

○政府委員(宮地茂君) 十分な資料を手元へ持ちませんので、いま先生のお尋ねに直接お答えになりますか疑わしゅうございますが、四十四年度の調査で十五歳から十七歳までの青少年の総人口が五百五十三万人でございます。その人たちがどういう形になっておるかということを見てみますと、高等学校全日制、定時制、通信制、別課、さらにまた高専、こういう学校へ行っておる子供、さらに各種学校へ行っておる子供、その他青年学、級、勤労青年学校、公共職業訓練所事業内職業訓練所、経営伝習農場、海員学校、いわゆる高等学校のようなものからそれに準ずるような教育機関に、いま述べましたような教育機関に在籍しておる子供が四百八十六万六千人ばかりございます。したがいまして、十五歳から十七歳までの総人口から、いま申しました教育機関へ入っておる青少年を差し引きますと、六十六万五千人というものが何らの教育機関にも通っていないということになっております。この数は相当年々減りまして、いわゆる何らの教育機関にも入っていないという子供の数は四十四年度で六十六万でございますが、その年によって多少十五から十七の人口は変わりますけれども、十年ばかり前では、昭和三十五年をとりますと百六十五万人の青少年が、いま申しましたような教育機関に何ら在籍していないということで、非常に減ってはおりますが、まだそういう数字になっております。さらに冒頭でおっしゃいました、高等学校に全部の子供が行くようになって、定時制、通信制はなくなるのが方向としてはよいというようなお話がございましたが、定時制、通信制は非常に生徒数が減ってきております。その大きな理由の一つは、全日制高校へ行く子供がふえてきたということで、総体的に定時制が減っておるということが一つの大きな原因でございますが、ただ、こういった高等学校の義務化という点につきましては、ただいま中央教育審議会でも御検討をいただいておりまして、十八歳未満の青少年に、何らかの教育機関に就学する義務を課することの可能性ということで検討していただいております。まだ最終的な御答申はいただいておりませんが、ただ傾向といたしましては、幼稚園のような、小学校へ行く前の、いわゆる就学前教育ということの義務化につきましては、中教審でも、近い将来に、希望する幼児は、少なくとも五歳児は、希望者は全員入園することができるように、さらに義務化を目ざしてということがはっきり言われておりますが、後期中等教育段階では全部高等学校へ行くことを義務化という形で目標を設定するか、それとも中学校を卒業したものが高等学校その他先ほど申しましたようないろんな教育機関に進んでいくことを助長していくということで、義務というよりも、若干就学前教育の義務化と後期中等教育段階のいわゆる義務化とでは性格が違うのではないかといったような御検討がいまなされておりまして、文部省といたしましても中教審の御答申をも待ちまして御指摘のような点は今後大いに検討していきたい、こういう考えでおります。

大松博文自由民主党

○大松博文君 お聞きしますと、いま四十四年度で六十六万五千人未就学者がまだあるということが現状でございます。そうしてこういう方をいま言われましたように人間形成の場であるとか、そうしてまた未来を背負う青少年、こういう方をよくするための教育というのが定通教育でございますが、どういうようにしてこういう方々を行かすようにするか。またこの間ちょっと調べましたところが、たとえこの学校へ入りましても途中でやめるという方の調査をしましたところが、約三〇%は勤務上の都合、また家事の都合ということでも中退をしていくというような現状にもございます。そうしてこういう学校へ、定通教育を受けるという、こういう青少年に意欲を持たすということも必要なんだが、一番私これで大切なのは雇用主だと思います。この雇用主に熱意と誠意と意欲がなければ幾らこの子供たちが行こうと思ってもいけない。深谷に東芝のブラウン管をつくっている工場があります。この前私がそこへ行きましたときに、ちょうど夕方でございましたが、仕事を終わった中学校を出た子供さんばかり四百名ぐらいをその会社がバスに乗せまして、そうして定時制高校へ連れていく、そうして授業が終わったら会社のバスでまた連れて帰る。こういうことをしているのを見まして、事業主の方がそういう意欲を持ってそういうめんどう、経費を自分の会社でみるというようなことをやりますと、中で一人か二人行かない子供さんがあると、その子供さんが何か自分自身がひけ目を感ずる、また自分自身が何かさびしい気がするということからして行くようになります。そうしたところが、東京都なんか見ますと、まあ現在雇用主というのは、学校へ行って資格をとればもう少しいい会社へ、大きい会社へというようなことで行ってしまわれるから行かさないんだという事業主もある。そしてまた行かしたところでこれは価値がないからというようなことからして行かさない事業主もある。まあいろいろな面がございますが、私一番思うのは、文部省がいままで——宣伝と言っちゃ悪いんてございますが、一般に知らしめるとか、そしてまたその子供さんにそういう意識を持たすという、こういうことをあまり私やってなかったように思います。そしてまあ東京都あたりですと、東京都立定時制高校入学案内という、こういうパンフレットをつくっていろいろなところへ回しているらしいんです。しかしこれは一向に徹底しておりません。そして文部省がいま調べておるのは中学を卒業して就職したという方々の数字はつかんでおられるんだろうと思います。たとえば四十四年ですと六十六万五千人おられる。しかしそういう方がどこに就職してどうなったかまでは調べてないだろうと思いますが、まあそういうところの事業主にそういうことを納得してもらうような何か今後の施策があるんでしたらひとつお聞かせ願いたいと思います。

宮地茂文部省初等中等教育局長

○政府委員(宮地茂君) 雇用主の理解の点でございますが、実はおっしゃいますように文部省としてPRと申しますか、そういうこと、さらに先ほど申しました未就学者についての詳しい調査、こういうことはまあ不十分であるというおしかりは甘んじてお受けしないといけないと思います。確かに不十分でございますが、ただこの定時制等に通います子供、大体五時なら五時にその職場が終わりまして学校へ行くまで相当時間もかかります。またそういう場合、五時にきちんと学校があるからということで雇用主の理解があれば子供も学校へ行きやすいといったようなことから、政府としましては——直接これは文部省の所管の法律ではございません、労働省の所管でございますが、御承知のように勤労青少年福祉法が先般制定されまして、その中では、勤労青少年福祉法、四十五年五月に成立いたしました福祉法の十二条に「事業主は、その雇用する勤労青少年が」いろいろありますが途中省略しまして、「高等学校の定時制の課程若しくは通信制の課程等で行なう教育を受ける場合は、当該勤労青少年が当該職業訓練又は教育を受けるために必要な時間を確保することができるような配慮をするように努めなければならない。」まあ、訓示規定のようではっきりした保証のある義務的な規定でございませんが、ともかく法律の中で事業主の勤労しつつ学ぶ子供への配慮ということが法律に示されました。まあ、私ども、かねてから労働省にもそういうお願いもいたしておりましたが、法律でもそういうことが書いていただけたということで、従来からお役所仕事のようで恐縮ですが、次官通達とか局長通達あるいは教育長会議、こういうところでは事実上の問題として職場の理解ということを強調いたしておりましたが、法律にも制定されましたし、訓示的な規定でございますが、それを中軸といたしまして今後職場にも十分働きかけたいというふうに思っておりますが、さらに定時制教育関係者と民間、これは実業界、経済界の方々と一緒になりまして学校と職場の方々で定通教育振興会、こういうものを組織していただいておりますが、そういうものを通しまして従来から啓蒙、広報活動をやっておりましたが、今後とも一そうこういうことを強化したいというふうに考えております。さらにいまお答えしましただけでは先生のお気持ちは不十分でございましょうし、私どもも一そう定通教育につきましては今後先生のおっしゃいましたような点を十分念頭に置いて充実強化していきたい、こういうふうに考えております。

大松博文自由民主党

○大松博文君 私が思いますのは、雇用主に何か義務的な措置を講じるということも一つの行き方だろう。もう一つは、この雇用主のほうにいろいろな免税——税制の面でも優遇してあげるということは、これはまあ大蔵省の問題にもなってきましょうが、もう一つ私は文部省にお願いしたいのは、何かこういう面で資金的に、予算を取ってそういうところには負担を軽減してあげるというやり方もやると雇用主もいろいろな面からして喜んでそういうことに協力してくれるだろうというのと、また会社ですからして現在一部制、二部制、三部制がございます。そうすると定通併合という問題がございますが、そういうようになりますといろいろなところで時間のやりくりをしてそういう方が学べるということもございます。それと、もう一つの本質はどこにあるかというと、学校へ通うということが、その子供さんたちに魅力があるものでなければいけない。ちょうどこの間も新宿定時制高校の大会がございまして、そこへ私引っぱっていかれましたときに、その方と一緒に話したあとで、夜給食を、こういうもんだから一緒に食べてくれといってその連中と一緒に食べました。そのときに、君たちこの学校へ来ておって一番楽しいことば何かと聞いたところが、一番楽しいのは皆とともにグループ活動をすることが一番楽しいんだ、しかし、そのクラブ活動をしようとすると、そこまで夜間照明もついていない、また、する施設もない、そういうことが非常に私たちは残念に思うということを言っていたのとともに、また、皆と来て強勉しながら話し合うことも非常に楽しみだということをいろいろ私その連中と話してまいりましたが、まあ行って、そしてそういう方が魅力を感じないようなことではいけないので、そういうことからして、ああいうところに運動場とか、そしてまた食堂とか、生徒会室とか、何かそういうものをいろいろ考えてつくってやらなきゃいけないということを私そのときも感じたわけでございます。この魅力をつくるようなこともやってもらいたいということを私思いますが、何かそういうものに対して今後もっと具体的にやっていこうという文部省の方針がございますか、それをお聞きしたいと思います。

宮地茂文部省初等中等教育局長

○政府委員(宮地茂君) 最初おっしゃいました雇用主についての税制上の優遇その他の問題、これは私どもも従来から検討いたしておるところでございますが、さらに将来一そうこの問題は検討してまいりたいと思います。さらにクラブ活動その他、要は定時制に通う子供たちに魅力のある定時制高等学校にせよというお話、これは私ども今後の定時制教育振興の基本的な問題だと心得ております。魅力を持たせるためにはいろいろな方法があろうかと思いますが、高等学校を卒業しても全日制と定時制では就職先で差別されるとかいったようなことがかねてから子供たちの間では問題になっております。そういったようなことを含めまして、定時制高校の教育内容、方法といったようなものを根本的に検討する必要がございますが、御指摘のようなクラブ活動、ホームルームということにつきましては、調査によりましても、子供たちの意議調査の一環として全日制の子供たち以上に定時制の子供は普通の教科課目よりもクラブ活動、ホームルームに寄せる期待が全日制と比べて強いというような意識調査も出ております。そういうことから、さらに必修教科課目を少なくして、自由選択を多くしてもらいたいといったような希望も全日制より比べて定時制のほうが非常に多うございます。子供が希望するから直ちにそれにこたえるという機械的なものではなくして、やはり全日制に通う子供と定時制に通っておる子供の実態は相当違うし、また、定時制の実をあげるためにも、こういった子供たちの意識調査も十分念頭に置いて努力していく必要がある。高等学校の学習指導要領を改訂いたしまして、これは四十八年度から実施でございますが、相当高等学校全体につきまして、いまのような点は改善いたしておりますが、さらに運用面におきまして、定時制の学校の校長先生方が十分そういう子供たちの期待に沿ったようなカリキュラムを組んでくれるよう指導したいと思っております。その他給食等にしましても、これは体育局長からあとでお話がございましょうが、やはり人間的なつながりというものを定時制の子供は全日制以上に求めておりますし、受験勉強を希望する子供は一〇%にも満ちておりません。そういうようなことから給食にいたしましても、やはり給食の本来のねらい以上に、そういったねらいを含めてやっていく必要もありましょうし、いろいろ御趣旨のような点は従来努力はいたしておりますが、今後とも一そうやっていきたいというように考えます。

大松博文自由民主党

○大松博文君 定時制高校に行って、いろいろ先生なんかに聞いてみますと、全日制と違ったところはどういうところかというと、東京都ですと、大体ある中学校に参りますと、卒業する一つの学年の中で、高校に行かない連中は一人だという学校もあります。平均すると九三%以上も行くというような時代でございますと、高校に行かない連中というのは、一体どう考えているかというと、中学校でも知能指数が低くて、やっとこさ卒業さしてもらったという連中が、東京では、ほとんどそういう連中ではなかろうかという気がいたします。そうした中には、それは家庭の事情で行かれない連中も一人や二人中にはあるかもわかりません。そうして地方から東京に就職してくるような連中は、やはり中には優秀で、全日制に行けなかった人もそういう中には多分にあるだろうと思います。定時制の中では非常にアンバランスの差が大きい。だからして、行っておりますと、非常に熱心で意欲に燃えた連中がおる。そうして半面には、もう教師が教えても全然わからない、来て、すわって、みなとしゃべっているような方もおって、非常にアンバランスな気がする。私、奇怪に思うような感じを受けまして、そういう点で非常に意欲のある連中というのは、免許を取って、将来のたにと、こういうこともあるでしょう。また自分自身をみがくということもあるでしょう。それがこういう意欲を持って、免許というような連中になりますと、八十五単位以上取らなければいけないということになりますと、またいろいろな面で、四年というのは、そういう方にすれば長いという気持ちを持って、非常に不満を持っているだろうと思います。そうなりますと、何か自分の仕事に関連したようなことでやっているというものは、ひとつその単位として認めてやるということが今後そういう方のためにはできないだろうかという気持ちを私は持つわけです。それと四年というのを何かの、いろいろなことを考え出して三年にしてやるということができないでしょうか。何か試験を受けさして、そうして資格を取らすということはできないだろうか。そういうことはお考えになったことがあるかないかということをお聞きしたいのとともに、もう一つは、いまだに定時制とか定通高校を卒業したという連中と全日制高校を出たという人と、就職した場合に何か給与上とか取り扱い上で、いまだにまだ昔の夜間という何か観念がありまして、そうして特別待遇を私はやはりしているように思います。こういう点は、私はこれは撤廃していかなければいけないと思いますが、文部省もそういう点では何か努力をされているかどうかということをお聞きしまして、時間がございませんから、きょうは私の質問はこれで終わりたいと思います。

宮地茂文部省初等中等教育局長

○政府委員(宮地茂君) 高等学校の単位でございますが、八十五単位というのは一応ミニマムでございまして、実態といたしましては百単位前後を各高等学校でやっておるわけでございますが、その八十五単位の中にさらに教科課目でないものものまでも単位と教えるか、実はホームルーム、クラブ活動、こういったものを単位に加えてくれという要望が、これは東京都の子供たちの意識調査の結果出ておるのですが、必修としてクラブ活動を週一時間程度というふうにいたしましたが、必修科目が非常に少なくなりまして、選択が多いのですが、さればと言いまして必修は四十七単位でございます。そうするとあとほとんどクラブ活動で取るのを八十五に数えていくかとなりますと、ちょっと極端でございますので、子供たちの要望は十分わかっておりますが、クラブ活動をどの程度単位に数えていくか、これは一つの検討課題だと思っております。そうしたいということもちょっといろいろな関連ございましてにわかに言えませんが、さらにそういうことと並んで、子供たちの意識調査では、四年では長いので三年で卒業したい、大学でも短期大学などは昼間でも二年、夜でも二年ではないか、高等学校だけ定時制は四年でなければならないのかといったようなことを訴える子供もおりまして、そういうふうなことを含めまして、だから年限は三年にするということを直接の目標にはしませんで、いろいろバラエティに富んだ子供たちの気持ちを察しつつ学校として一年間にどのくらいの単位が取れるであろうか、一年間に相当取れれば三年でも卒業単位は取れるわけでございますので、そういうことで三年にするというそのための調査ではございませんで、年間非常にたくさんの単位を取る、今後五日制に職場もなっていくとか、あるいは二交代、三交代等で融通がきくとか、あるいは定通の併修とかいろいろな形で一年間どのくらいなら単位が取れるであろうかといったようなことも念頭にありまして、実は今年度三十校を研究指定校にいたしまして、その研究指定校ではいま申しましたような点も含めまして、今後の定時制高校では全日制と違って魅力のある学校にするために子供たちのニードも十分入れて、魅力のある学校にするためにはどのようなかっこうにしていくべきか、現実に学校でどの程度できるかといったようなことを含めまして三十校の研究指定校を指定して十分調査研究いたしたい、こういうふうに考えております。

木田宏文部省体育局長

○政府委員(木田宏君) ちょっと一言補足をさせていただきます。先ほど大松委員から定時制の子供たちの生活を楽しくするような施策として何を文部省やっているかというお尋ねがございました。初中局長の答弁の中にもあったことではございますけれども、まず第一に、夜の給食でございまして、現在子供たちにはパンと牛乳を国と自治体とで半々ずつ持ちまして、子供に無償でパンと牛乳を食べさせております。その関係で夜間の子供たちの約九割近い、八八%ほどの子供たちは無償のパンと牛乳を夜とっておるわけでございます。それだけではもちろん足りませんで、完全な食事を実施いたしておる、定時制の高校が子供の数で申しまして約四一%ほどございます。約三割の学校に完全な食事がとれるように食堂その他の整備をいたしまして給食を行なってございます。ただし夜間の食事が、もう少し食事をいたします場所、食堂の整備その他くふうをし、改善もしなければならぬかと思っております。  もう一つ、夜間の照明の御指摘がございました。これまで夜間の定時制高校の運動場その他の照明施設の補助をずっと続けてまいりまして、運動場の夜間照明はかなり広範に普及をいたしました。四十六年度から新たにプールを夜使えるようにしようということで、プールの夜間照明の補助金を始めることにいたしました。こういう生活面での改善ということにつきましては、いささかではございますけれども、それぞれ要望に応じまして努力をいたしておるところでございます。

大松博文自由民主党

○大松博文君 木田局長言われましたが、ちょっとその前に技能連携教育ということを言われております。そうすると中国なんかに行くと、業余学校なんかがございます。一週間仕事をして一週間勉強、また一週間仕事をして勉強、そうして技能のほうは自分で身につける、そういうことの意味であって、何もホームルームとかクラブ活動ということを私は言っておるのではなくて、自分の職場でやっておる身につけたことを、それをひとつ一単位に認められるようなことにやってもらいたいということを言ったわけで、もう一つ木田局長言われましたが、この間も定時制の食堂へ行って一緒に、ごはんを食べたのですが、肉うどんなんです。うどんの中にちょっと肉とタマネギなんか入れて、それにパンが一つと、ミカンが一つついております。そこで、君たちこれで夜あと食べずにいけるかと言ったところが、男の子供はこれでは足りないのだ、家へ帰るのは何時だと聞いたら、十一時半に家へ帰る、そうすると、ごはん食べようと思ったってうちの近所何にもないのだ。女の子はそれで十分いけるということを言っておりましたが、私はかわいそうに思いました。教科書なんかも無償にしてあげなければいけないが、ああいう連中はほんとうに働きながら、そうして夜学びながら家へ帰ればもう食べるところはない。親がおらないから食事もできない。それを思ったときに、ほんとうにこれは無償にしてあげて、もっとよくしてあげるべきだなということを私感じました。それはひとつ大いに努力してもらいたいと思います。

宮地茂文部省初等中等教育局長

○政府委員(宮地茂君) 実は技能連携施設との関連で、技能施設の単位を高等学校の単位として認めていくということは、連携施設で、これは各種学校とか職訓とか連携施設いろいろございますが、事業内職訓もございますが、そういうところで単位の半分までは認めるという制度はございますが、さらにその職業がございますれば、今度学習指導要領を直しまして、その職場での職業関係の実習も学校での実習の単位に換算し得るというような改善も行ないたいと思っております。そういう意味では、先生の御指摘のような技能施設での習得したものを、連携しておる高等学校の単位として認めていくということは、できる限り実態に即するようにしていきたいという方向で改善を進めていきたいと思っております。

二木謙吾自由民主党

○二木謙吾君 関連で済みませんが、いま定時制の学校は学校数が減少する、あるいはまた生徒数もだんだん減っておる、どこに原因があるか、これは定時制を魅力あるものにしなければならぬというお話でございまして、魅力あるものにするには、私はまずよい教師をそこに入れる、あるいはまた施設設備の改善、充実をはかる、あるいはまた教育内容の改善とか教育方法の改善、卒業後の待遇等の改善等いろいろあると思いますが、要は、私はやはり魅力のある学校にするには、先生にその人を得る、こういうことが私は一番大きな問題であろう。そういう意味で今回も給与の率が上げられることはまことに喜びにたえないのでありますが、これをいま独立校とそれから併設の学校とまずひとつどういう割合になっておるのか、お尋ねをいたします。

宮地茂文部省初等中等教育局長

○政府委員(宮地茂君) 定時制の学校では本校、分校がございますが、そのうち独立校と、いわゆる併置校がございます。公立で本校、分校合わせまして千六百七十五校ございますが、そのうち独立校は五百八十五校、併置校が千九十校、大体二対一で、三分の一が独立、三分の二が併置ということになっております。私立では本校、分校合わせまして百六十七の定時制高校がございますが、内訳として独立校が二十六、併置校が百四十一で、私立学校のほうはほとんど併置校でございます。トータルにいたしますと、公・私立合わせますと、本校、分校で定時制高校数は千八百四十二校、そのうち独立校が六百十一、併置が千二百三十一、こういう数字になります。

二木謙吾自由民主党

○二木謙吾君 いまの独立校と併置校の何はわかりましたが、先生ですな、先生は、何ですか、独立校は専任の先生でしょうが、併設校は兼任とそれから専任はどういうふうな率になっておるのか。

宮地茂文部省初等中等教育局長

○政府委員(宮地茂君) 公立で申し上げますと、公立の定時制高校の先生の数は二万八千百十一名でございます。そのうち専任が二万三千四百一名、兼任が四千七百十名ということで、二万八千中二万三千人が専任でございます。  なおお尋ねはございませんでしたが、ついでにこの御審議いただいております三%上がります先生方の手当の対象者は、二万三千九百十八人ございます。ちょっと私立のほうの専任、兼任別の資料持ちませんので、恐縮でございますが、公立だけお答え申し上げます。

二木謙吾自由民主党

○二木謙吾君 私はできればやはりプライドを持たせる意味においても独立校がいいと思います。それは経費の関係でできますまいが、独立校にすることはむずかしかろうと思いますが、先生だけはひとつりっぱな先生を置かれる。それからまた専任の先生にその人を得る。やはり教育は何と申しても教師であります。ひとつその点について将来りっぱな先生を定時制に集めていただきたい。それには待遇の問題が大きな問題になると思います。それでひとつ今日、率も上がったのでありますが、これで満足せずに率も上げて、骨折りもひどいのでありますから、よい専任の先生を集めてもらうように私はしてもらいたい。それをひとつ希望を申し上げておきます。  それからいま大松さんから申しましたが、やはり生徒はよりあたたかい処遇をしてやるということが大事なことであります。働きつつ学ぶ生徒を優遇する、こういうことにひとつ一般の御配慮をいただきたいことを要望いたしまして、関連質問を終わります。

高橋文五郎自由民主党

○委員長(高橋文五郎君) ほかに御発言がなければ、本法律案に対する本日の質疑は、この程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時五十六分散会      —————・—————

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