農林水産委員会 第7号
- 発言数
- 202 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1971/03/25
会議録
○委員長(河口陽一君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 理事の補欠選任についておはかりいたします。 委員の異動に伴い、理事に一名欠員を生じておりますので、この際理事の補欠選任を行ないたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(河口陽一君) 御異議ないと認めます。 それでは理事に亀井善彰君を指名いたします。 —————————————
○委員長(河口陽一君) 卸売市場法案を議題といたします。 これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言を願います。
○鈴木省吾君 それでは若干質問をいたします。法第七条「中央卸売市場開設区域として指定することができる。」ということがございますが、この指定する地域の条件、それから指定する地域の予定地、幾つぐらいになっていますか。まず伺いたいと思います。
○政府委員(小暮光美君) 中央卸売市場の開設区域として指定いたしますものは、関係の地方公共団体と協議の上、卸売市場審議会の意見を聞いて中央卸売市場整備計画というのをつくりまして、これに基づいて指定することに相なると思いますが、現在検討中のものは、すでに開設の意向が決定しておりますものとして青森ほか九都市、それから地元で計画が非常に具体的になりつつある都市といたしましては、静岡、清水、これは一部事務組合と一緒にやろうという計画になっておりますが、ほか和歌山、大阪、福井、長崎等六都市についてきわめて具体的な計画がございます。そのほかにも釧路、函館、八戸、山形、大分、宮崎あるいは秋田といったような都市で検討が進んでおります。
○鈴木省吾君 それは何かにございましたですね。その条件といいますか、人口か何かの基準を設けているんじゃないかと思いますけれども、それ以上のところは全部今後、後ほどの計画等がありますけれども、そういうふうによってやりたいというような、そういう地域あるいは政令で定める条件というのはどういうものを予定しているんですか。
○政府委員(小暮光美君) 現行法のもとでは政令でおおむね人口十五万以上の都市ということで運用してまいっておりますが、最近の都市化の進捗状況あるいは消費の実態等を考えまして、また今回の法案が中央卸売市場のほかに地方卸売市場についても法令上の根拠を設けて指導するという体制になりましたこと等を考えて、新法が御承認いただけました際には、おおむね人口二十万以上ということに政令で定めたいというふうに考えております。
○鈴木省吾君 それでは地方卸売市場というものは、そういう条件をどういうふうに考えておりますか。
○政府委員(小暮光美君) 地方卸売市場は、御承知のように現在条令等で規制いたしておりまして、地方自治体が把握しておりますものだけでも三千五百ございます。これを全部新法のもとで地方卸売市場として指定するというふうにはまいりませんので、やはり今後地方における生鮮食料品の流通の拠点となるようなものをその中から育てていきたい。まあ物理的な基準で画一的に申し上げることもいかがかと思いますが、やはり一つの指導のめどといたしましては、売り場面積の広さ等で一定の基準を設けまして、一応スクリーンした上でそれぞれの地域の状況を見て、立地条件その他を勘案して都道府県の計画の中でこれを指定していくということを考えております。
○鈴木省吾君 売り場面積によって大体基準をきめていきたい——、それは大体どのくらいの坪数によっておりますか。それと売り場だけでなくて、これからは出荷者あるいは買い受け人等、いずれも大体車で来るわけになりますが、そういう場合の駐車場とかあるいは冷蔵庫等の付帯施設というようなものは考えていませんか。
○政府委員(小暮光美君) これから市場整備のための基本的な方針をいろいろ明らかにしてまいります際には、御指摘のような最近の実態をよく踏まえて、必要とする付属施設の面積あるいは規模というようなものについても十分指導の方針を明らかにする考えでおります。ただ一応地方卸売市場として育てていくものの一つの指導上のめどとしては、売り場面積三百三十平方メートルというのを一応の売り場の面積として——百坪ですね、百坪というものを一応のめどとして考えていきたいと思います。
○鈴木省吾君 それでは時間もありませんから先に進みますが、中央卸売市場の中に、現在いわゆる類似市場というものがございますね。それからその周辺の周辺市場とか、こういうものは今後どうするつもりですか。
○政府委員(小暮光美君) これまでは御承知のように、中央卸売市場の開設地域の中にございます中央卸売市場でない市場、これは類似市場という観念で法律上届け出の義務を課するというようなことでやってまいったわけでございますが、今回、先ほども触れましたように、中央卸売市場と地方卸売市場ということで相互の関連性を見ながら市場の設備を有機的に確立しようという考え方でございますので、従来の類似市場という観念は法律上からは消えます。ただこれから中央卸売市場の開設区域の中に新たに地方卸売市場をつくろうという場合には、やはりその申請を都道府県知事が受け付けてこれを審査する際に、あらかじめ農林大臣に意見を付して報告する、農林大臣の意見を求めるということをさせる、こういうことになります。
○鈴木省吾君 現在あるものを、それでは将来なるべく整理統合してなくしていくのか、そのままいつまでも認めていくのか、さらにまた新しい申請が出た場合にこれを全然もう許可しない方針なのか、ある一定の条件では許可するというような考えを持っているのか、この辺のところを。
○政府委員(小暮光美君) 中央卸売市場とそれから新しく新法のもとで指定されます地方卸売市場というものが健全に発達してまいりますると、従来類似市場と言われましたようなものも、逐次これらの計画的な施設の中に吸収されるものは吸収される、そうでないものは逐次整備されていくという形で、実態上計画的な中央卸売市場と地方卸売市場に溶け込んでいくということを私どもとしては期待いたしておるわけでございますが、当面これらの計画が推進されております間、現にございますものを、何か意図的に取りつぶすとかそういうことを考えているわけではございません。むしろ計画に基づいて市場を整備していくプロセスの中で、逐次その中に吸収されていくという姿を想定しているわけでございます。
○鈴木省吾君 附則の八条でしたか、経過的に現在ある地方卸売市場というものは一年間だか二年間だかはそのまま営業させていくんだと、その後は何か計画を出して審査するようなあれがあったと思いますけれども、その一年なり二年の間に、あとから出てまいります整備計画とか何かにのっとって、吸収なりあるいは統合していくんだということなんですか、それとも何年間もその営業をやっていきたいと思えば認めてやらしていくのか、その辺のところを。
○政府委員(小暮光美君) 御指摘のように、一年間の猶予期間だけですべてのものが理想的な姿になるというふうに私ども考えておりません。ただ毎日毎日の非常に大事な業務を行なっておる施設でございます。あるべき姿と申しますか、整備する目標を明示いたしまして、それに向かって逐次整備していってもらうというのが行政の進め方であろうかと思いますので、やはり整備計画とはなはだしく食い違っております場合には、これは別途措置しなきゃいかぬと思いますが、整備計画の方向に進み得るというような形のものは、これを新法のもとの地方卸売市場としてこれは拾い上げていくと、こういうふうに考えているわけでございます。
○鈴木省吾君 若干まだこれから突っ込みたいところですけれども、時間もありませんのでその次に移りますが、農林大臣は、第四条によりますと、「卸売市場整備基本方針」というものをきめることになっております。また「中央卸売市場整備計画」、都道府県は「都道府県卸売市場整備計画」というものをそれぞれ五条、六条によって定めることになっておりますが、これはいつごろまでに、また何年計画というような内容を持ったようなものでもおきめになるおつもりですか。
○政府委員(小暮光美君) 新法の考え方でございますと、まず「卸売市場整備基本方針」というものを国が定めることになっておりまして、この国が定めました「整備基本方針」に基づいて「中央卸売市場整備計画」をまた国がつくる、またこれを受けまして都道府県知事が「都道府県卸売市場整備計画」をつくる、こういう三段がまえに相なっておりますので、私どもといたしましては、法律を御承認いただきました暁には、できるだけ早くまず「整備基本方針」、これを定めたいというように考えております。これはこの法律が公付後三カ月以内で施行されることになっておりますので、それらの期間等を考えながら、できるだけ早い時期にまず「整備基本方針」を定め、これを受けて「中央卸売市場整備計画」さらに「都道府県卸売市場整備計画」を立てるわけでございます。これにつきましては、おおむね十カ年の整備計画というものをつくりたいというふうに考えております。
○鈴木省吾君 計画と同時に七十二条ではいろいろの助成、援助を規定しておりますけれども、そういう予算的な措置といいますか、そういうものまで含めて計画を立てるわけですね。
○政府委員(小暮光美君) 四十六年度予算におきましても、この新法の七十二条の規定を頭に置きました予算を予算として要求いたしております。したがいましてこの法律が御承認いただけますれば、従来の助成率よりもやや高い助成の体系を予算上は御承認を求めておりますので、これによって市場の整備計画を進めてまいりたい、こういうように考えております。
○鈴木省吾君 そうしますと、来年度予算ですか四十六年度予算の中にも、この法律が通った場合に援助できる予算措置がしてある、こういうお話ですが、先ほど何カ所かいま進行中のものがあると言いましたけれども、それ全部満たされますか。
○政府委員(小暮光美君) 御承知のようにそれぞれ年次計画で調査し、実施に移すという形に相なっておりますので、四十六年度に先ほど申しました都市にかかわる経費が全部計上されておるという趣旨ではございませんけれども、十カ年の計画を立てまして、これに即して今後逐次財政上の見通しについても検討してまいりたいというふうに考えております。
○鈴木省吾君 東京都あたりは、もう神田なんかへ行ってみますと、相当狭隘ですし、早急に何とかしなければならないんじゃないかというふうに見受けますけれども、具体的に東京の場合、そういった計画、さらにそれを裏づける予算的な措置というものはどうなっていますか。
○政府委員(小暮光美君) 東京都におきましては、これまでに昭和三十八年に「中央卸売市場整備八カ年計画」というものを当時立てまして、これに基づいて過密都市の市場を改善する問題、これは既存の市場を整備することのほかに、その都市の中の周辺地帯でございます分場等を整理統合しながら、具体的には世田谷、板橋といったようなところに新たな市場をつくるというようなことを計画し、これを逐時実行に移してまいっておりまして、これまで四十五年度までにすでに二百二十八億円をこれに投入いたしております。
○鈴木省吾君 では次に進みますが、卸売り業者、これについてお伺いいたしますけれども、現在各市場へ行ってみますと、青果などは二、三社の卸売りが指定になっておるようでございますが、今後もそのくらいの数でいく方針ですか。
○政府委員(小暮光美君) 中央卸売市場の卸売り業者は、継続的に集荷販売行為を行なうわけでございますので、十分な信用力を持った企業体であることが必要であるというふうに考えております。このためにはやはりこれが乱立いたしますと過当競争のおそれもございますし、また消費の大きさに対して卸売り業者の数が多過ぎる場合には、いずれも過小の経営規模になるといったような問題がございます。したがって正しい競争条件というものが確保されるということを前堤としながら、やはり市場の卸売り人はむしろ少数の複数または状況によっては単数というような形が望ましいのではないかというふうに考えております。
○鈴木省吾君 卸売り業者は大体生産者、出荷者の代理人だというふうに考えられるわけでございますけれども、残念ながら現在、無条件委託ということで、出荷いたしましても、必ずしも生産者の希望するような価格というものが実現されていない。したがって、暴騰、暴落等を繰り返し、それがはね返って生産の不安定にまで影響しておるということでございますが、そういうことになりますと、現在の卸売り業者がほんとうに生産者の代弁と申しますか、完全な代理行為をやっていないというふうに考えますと、卸売り業者に、出荷団体等の生産者の団体等を入れることがまた必要でないかというふうに考えますけれども、この点はどうですか。
○政府委員(小暮光美君) 中央卸売市場の卸売り業務は、御指摘のように、遠隔地の生産者から荷物を預かってこれをせりにかけるという意味で、生産者の立場を代弁すると申しますか、そういう機能があることは御指摘のとおりでございます。ただ、あわせて、中央卸売市場内における卸売り業務のあり方としては、価格形成に参加いたします仲買いあるいは売買参加者といったような者に対して、公平、無差別に業務を行なわなければならないというような形での規制がございますという点でも明らかなように、やはり消費に対しても公正な立場で臨まなければならないということでございます。ただ、卸売り業務を営み得る者がどのような資本構成のものであるかということにつきましては、市場法の体系では、別にそうむずかしい区別をいたしておるわけではございません。生産者団体の組織等が出資いたしました形で卸売り業務を営むというようなことは、これまでにも例がございますし、今後も、市場法の体系の中でそれは十分認められるものであるというふうに考えております。
○鈴木省吾君 それでは、生産者団体等が、一定の条件をそろえて卸売り業を営みたいと言った場合に、許可する考えありますか。
○政府委員(小暮光美君) 先ほどのお尋ねが、卸売り市場における卸売り業務がどのような者に許されるかといろ角度でございますので、あのように申し上げたわけでございます。具体的な市場における卸売り業者の収容の問題というのは、それぞれの指定されました地域市場の開設を予定しております地域における、きわめて具体的な問題として処理する必要があるだろうと思います。一つは、既存の民営の卸売り業あるいは産地仲買いのようなもの、そういうようなものが、現にある流通の機能を果たしておる。それを地域として指定いたしまして、そこに新たに中央卸売市場を建設する。こういうような場合に、既存の商業機能をできるだけ円滑に固めまして望ましい経営形態にしてこの市場に収容するということが、新市場建設の際の一つの中心的な課題になるだろうと思うのです。そういうようなものと、その市場の規模から考えられます卸売り人の数、これを一としますか、二としますか、あるいは三としますか、そういった点を公正取引委員会等とも十分相談しながらその数をきめていくということはございます。ですから、既存の業者の商業機能を健全な形に固めますことと、市場内の卸売り人の数をある程度考えますと、それらのものとあわせて、きわめて具体的に地域ごとに判断すべき問題ではないかというふうに考えているわけでございます。
○鈴木省吾君 卸売り業者が兼業する場合、兼業業務ですね、これについては届け出をしなければならないという二十三条ですか、一項ございますね。兼業する場合に、いろいろ弊害等も出ていることがたびたび新聞等で先般来報じられておりますが、これは届け出だけでいいのか。何かそれを規制する、あるいは禁止するような考え方は持っていないのか。この条文からいくとそうなっておりませんけれども、その辺の考えはどうですか。
○政府委員(小暮光美君) 卸売り業は、産地の生産者に対して支払いの責任を持つ、非常に公共的な色彩の強い仕事でございます。したがいまして、これらの者が、兼業業務等の失敗等から業務内容が急激に悪化して、信頼して生鮮食料品を委託しておった産地の方々に不測の被害を及ぼすというようなことがあってはいけないわけでございますので、これまでの法律のもとでも兼業業務については届け出義務を課するという法改正をいたしておったわけでございます。ただ、兼業を思い切って禁止してしまうかという問題になりますと、実は卸売り業者が実際に兼業しておりますもの、これは届け出を受けて全部調べがついておるわけでございますが、たとえば魚の卸をやっております者が製氷業、氷を製造販売します仕事をあわせ営むとか、あるいはその他の加工食品を製造する業を営む、あるいは、青果を扱っております者がくだもの倉庫を兼業すると、それぞれ、扱っております物品あるいは卸売り業等の実態ときわめて密接な関係を持ったものについて兼業しておる例が非常に多いわけでございまして、これらの者が、本来の業務に不測の悪影響を与えるような放漫な経営をしては困りますけれども、それぞれ正しい形で業務が行なわれます場合には、本業にプラスになることはあっても別にマイナスにはならないというような面もございます。したがいまして、これを一律に禁止するということでなくて、届け出をきせまして、随時兼業業務についても業務の内容等の報告を徴し、あるいは必要に応じ立り入り検査ができるようにいたしておきまして、もし本来業務に支障が起こるおそれがあるというふうに見られますときには、本来業務のほうに専念するようにという形で厳重に指導監督を行なら、こういうことが適当ではないかというふうに考えておる次第でございます。
○鈴木省吾君 兼業の場合はぜひそうして、弊害のないようにしていただきたいと思いますけれども、さらに、同じ二十三条の第二項の、他の法人に対する支配関係ができた場合、この場合も同様に届け出ということになっておりますけれども、特にこれは、中央卸売市場で自分で卸売りをやりながら、類似市場なりあるいは他の市場等にまたそういう支配関係を持っているような場合がなきにしもあらずと思います。そうなりますと、転送とか、だいぶ問題が起こってまいりますけれども、この点については、前の兼業よりさらに一そう厳重に指導監督しなければならぬと思いますけれども、そういうお考えを持っておりますか。
○政府委員(小暮光美君) これは別会社をつくるわけでございますので、従来の法体系のもとではこれについて特段の規制をいたしておらなかったわけでございますが、御指摘のような点がございますので、今度の法改正の機会に、別人格の法人にはなりますけれども、その出資の総額の二分の一以上を支配するような場合には、この法律に基づいて届け出をする義務を課しまして、さらに、その届け出を受けましたものにつきまして、必要ある場合にはその業務についての勧告ができるという規定をさらにこれに追加することによって、今後厳重に本来業務に支障がないように指導監督してまいりたいというように考えております。
○鈴木省吾君 次に、三十四条についてお伺いしますが、卸売り業者「せり売又は入札の方法によらなければならない。」という原則をきめておりますが、「ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。」ということで、相対売買ですね、そういうものを認めておりますけれども、そのただしの第一項、「一定の規格若しくは貯蔵性を有し、」云々という、これは具体的にどういうものを考えておりますか。
○政府委員(小暮光美君) せり売りまたは入札の原則によらないことができるものといたしましては、規格性あるいは貯蔵性を持っておりまして、しかも供給事情が比較的安定しているという生鮮食料品の中から省令で定めることになるのでございますが、たとえばびんかん詰めになっておりますもの、あるいはつけもの、あるいは水産練り製品、あるいは一部の食肉加工品、あるいは塩蔵、冷蔵の水産物といったようなものでございまして、青果物の場合にはリンゴ、ミカンが非常に規格化が進んでおるので、こういうものが検討の対象になるというふうに考えております。
○鈴木省吾君 そういうものは、むしろ供給なり、あるいは需要というものが大体平均化して、バランスのとれているものですね。そうなりますと、せり売りや入札をやってもたいして暴騰、暴落がないからたいして弊害がないものと思うんです。逆にそういうものでないものが必要じゃないかと思うんですが、その見解はどうですか。
○政府委員(小暮光美君) やはり生鮮食料品につきましては、その日のうちに価格をきめてみんなで分荷してさばいてしまうことを必要とするものでございます。これまでの長い市場の経験から、やはり基本的にはせり売り、または入札を原則とすべきではないかという考え方は変わらないわけでございます。ただ、そういうものにつきましても御指摘のように異常事態がございまして、たとえば国鉄がどっかで大きな事故を起こす、あるいは局部的にたいへんな豪雪その他で混乱が起こるというような特殊な事情がございます場合には、そういう軟弱な蔬菜あるいは普通の生鮮食料品なんかにきましても、業者規程の定めるところによりまして、開設者がせり売りまたは入札によることを一時停止するという道を認めておるわけでございます。
○鈴木省吾君 これは議論すればなかなか尽きないことでございますが、時間もあれですから議論はしないことにいたしますが、同じく三十九条に「市場外にある物品の卸売の禁止」、これにただし書きがついておりますが、このただし書き、活用すれば相当効果をあげると思いますけれども、逆用された場合に非常に弊害が出てまいるのじゃないかと思うんです。というのは、いまの入札、あれによらなくてもいいということ、あるいはまた相手を制限したのを一定の条件では相手を制限しないというような場合、あるいはまた自分の見込みで買い取って売買できるというようなことですね。そういうことをずっと一連のただし書きを悪用していった場合には、卸売り業者が自己の利益追求に走って物価の安定その他にむしろ弊害が出てくるのじゃないか、そういう場合があるんじゃないかと思いますけれども、それはどんなふうに考えますか。またそれを規制するといいますか、指導する考えを持っておりますか。
○政府委員(小暮光美君) 今回の法改正の原案をつくりますにあたって、実は一昨年、中央卸売市場審議会におはかりいたしまして、最近の生鮮食料品の生産、流通、消費の実態、あるいは市場のあり方等についていろいろな角度から分析していただいたわけでございます。これらの分析、検討の中から、ただいま御指摘のような点につきまして、規格性、貯蔵性の高いものというのが出てまいったわけでございます。あるいは流通の実態等から見まして、市場の取引の規制にあたって実情に即した形でできるだけ合理化をはかっていくという提案がなされたわけでございますが、その場合でも常に大量流通、しかも迅速かつ確実な取引の確保という中央卸売市場の原則がございます。したがいまして、基本的な取引のあり方は、やはり卸売り人が大量に荷を集めて、それを仲買い人が能率よく分布するという市場の原則であるということは再確認されております。こうした基本のワクの中で、それぞれ省令または業務規程の準則に従って逐次規制を緩和する、こういう考え方でございます。本来の目的に背馳することのないように厳重に行なうつもりでございます。
○鈴木省吾君 大臣がお見えになったから、時間が過ぎたようですけれども、最後に大臣にお聞きして終わりたいと思います。 大臣は、つい先般、青果物の暴騰ですか、だいぶ物価問題で問題になったときに、いま継続審議になっております卸売市場法が通過して成立すれば、青果物の価格安定に非常な効果を発揮するんだというような答弁、お話等が各所であったように聞いておりますけれども、いまでもそういうふうにお考えになっておりますか。 さらにまた、何回もお立ちいただくと何ですからまとめてお尋ねしますけれども、私は基本的にはこの法律が通ってもそれほど期待ができないのではないかという考えを持っておるんです。というのは、小生産者はかなり大型にはなっておりますけれども、依然として生産者は小口ですし、それから消費者のほうも必ずしも何といいますか、大口、あるいはまた組織化されたものではない。したがって、まあ極端なことばで言うならば、偶然に市場に出てきたものを無条件委託でその日のうちに処理しなきゃならないということでその日の価格がきまる。したがって、その価格というものは公開できまる。公開価格ではあっても私は必ずしも公正な価格ではないというふうに考えます。今後も私はこの市場法が成立しましてもそういうことは免れない。したがって、今後また暴騰、暴落ということがおそらく起きるであろうと、それが逆作用して生産がまた安定しないと、いつでも悪循環を繰り返していくと、こういうふうに考えます。そうなりますと、やはり今日、物価問題がやかましいときでございますから、もっと抜本的なことを考えていかなきゃならないのではないかと、そのためには、東京のような市場は、数量からいっても非常に大量のものであります。また、地方の市場と違いまして集散市場、消費市場であります。さらにまた、価格等も東京なり、あるいは大阪の価格をにらみながら全国の市場の価格というものもきまっていく。こういう実態から見ますると、私は同じこの法律で東京のような市場を規制することは無理でないか。むしろ大都市の東京とか、大阪のようなところは、結論から申し上げますと、公社のようなものにでもしまして、そしてもっと出荷なり、生産というものまで誘導できるようにしたらどうか、あるいは消費団体等も育成し、そして組織化していけるような機能を持てるように、そういう公社にすることが必要でないかと、かように考えますが、大臣のお考えを伺って私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(倉石忠雄君) 食料品等の価格の安定をいたしますためには、やはり需要に応じた生産が行なわれる。しかもそれが安定的に逐次拡大されていくということが必要だと思いますが、市場は流通機構の整備を改善することによりましてかなりのロスが省けるんではないか、私どもはこの市場法が特効薬だとは思っておりませんが、しかしながらやはり多くの品物を、しかも生鮮食料品のごときものは保存がなかなかむずかしい。そういうものを一時に大量に取り扱うものでありますので、そういうところに対応したような施設がなければならぬ、そういう意味で申しますと、私は東京などにおきましては、もっとやはりそういう市場の配置等について将来とも大いに考慮していかなければならないと思うのでありますが、もう一方においては、やはり生産についてできるだけ計画性を持ってやってまいるということが必要であろうと、こういうように思うのでありますが、少なくとも今回の卸売市場法案はそういうようなことの対策の一環として生鮮食料品などの流通の根幹となっております卸売市場について計画的な配置と、それから施設整備、取引方法の改善、強化をはかってまいりたい、そして食料品等の価格の安定にも資そうと、こういうわけでありますが、物的流通施設の整備、それから商業企業の大型化などによる流通コストの節減は少なくとも今回の市場法を実施することによってかなりな効果を期待し得るのではないか、円滑な集荷の確保、大量取引の導入など、取引方法の改善、合理化を通ずる価格安定等の効果が期待されるのではないか。 私は一般家庭の消費者の立場を考えてみましたときに、やはりできるだけそういう消費者に対するサービスということを考えますときに、もう少し、こういう大消費地では市場を計画的に配置するという、これはまあ御承知のように農林省でもそういうことを配慮しながら行政指導をいたしておりますが、なかなか物価問題というのはいろいろな要因が積み重なっておるものでございますから、一挙に解決ということは、これはなかなかどこの国でもむずかしいことであるに違いありませんけれども、やはりずいぶんいろいろなことを人類というものは積み重ねてやってみましたけれども、その経験の結果はやはりできるだけ円滑に物資の交流をするというには市場というものが大事な役割りを持っておるのではないか。 そこで、この市場をひとつできるだけ潤滑油を与えてなめらかに運営していくためにはどうしたらいいかということがまあいろいろ考慮されまして今回の法案になったわけであります。これを実施いたしてみまして、皆さん方とともにつぶさに観察いたした上で、さらに改めるべきものがあれば逐次改善をいたしてまいりたいと、このように思っておるわけであります。
○北村暢君 今回の卸売市場法の改正は、長年業界の要望でありました法改正、抜本改正ということを期待しておりまして、それに対しますこの答申が出され、それに基づいて中央卸売市場、地方卸売市場を通じましての法改正がなされた、法の新しい制定がなされたということについては、その努力に対しては多とするところでありますが、この法案を一応見まして感ずることは、法律の体裁としては政令、省令というものが非常に多く盛り込まれておりまして、その流通機構全体に対する農林大臣の権限が非常に強化されたように思われます。 いま鈴木さんの触れられましたように、この法律が通りましたなれば、物価政策上においても非常にまあ有効であるというような点を指摘しておるようでございますけれども、これは鈴木さんもお感じのように、あまり有効に物価問題には作用しないのじゃないかと思われます。そこで、まずこの物価政策上の問題とこの法案との関連についてお尋ねいたしますが、経済企画庁長官は、ことしの施政方針の演説の中で、物価問題に対して、この対策の重点として、消費者物価の高騰の大きな原因になっているこの生鮮食料品の著しい値上がりに対して、抜本的な対策を講ずる必要があるということを言っておるのでありまして、この生鮮食料品の値上がりというものが物価に非常に大きな影響を持っておる、こういうことを言っておる。それに対して、この対策としてですね、国民の需要を的確に把握をし、そうして長期的な生産の安定を確立する。それと同時に、流通機構の改善を意欲的に進めるということを言っておる。流通機構の改善を意欲的に進めるということで、それはまあ今度の卸売市場法の改正、こういうことでだいぶ実現されるかのごとくに言われておるんでありますが、この施政方針の演説にあらわれているように、生鮮食料品問題が物価問題の非常に大きな問題になっていることは事実であります。 それで企画庁は、まず昨年の冬野菜が暴騰をした経験にかんがみまして、昨年十月、野菜の価格安定対策について物価安定政策会議の提言というものがなされておるわけです。その提言を見ますというと、この卸売市場のあり方について、相対売りあるいは定価売り等を大幅に取り入れて、そうして卸売市場に、卸売り業者に需給調整の機能を持たせる、そういうことで物価安定に寄与していくんだという点が大きく取り上げられております。そのほか産地直結の問題等も取り上げておりますが、卸売市場の問題についてはそういう点を取り上げておるのでありますが、一体この卸売市場が需給調整の機能を期待するほど持てるのかどうなのか。需給調整機能というものを持つということを前提に置いて価格安定に寄与していくんだと、こういうふうなことを言っておるんでありますけれども、実際に卸売市場の機能が需給調整機能をほんとうに持ち得るのかどうなのかというふうな点について、まずお伺いをいたしたいのであります。この考え方には企画庁からも出席されているようですから、ひとつ企画庁はほんとうにそう思っているのかどうなのか、また農林大臣は考え方はどうなのか、この点それぞれお答えをお願いしたいと思います。
○説明員(山下一郎君) 先生の御指摘にございましたように、昨年の十月に物価安定政策会議で野菜の価格安定対策についての提言がございました。その中でいま御指摘のございましたように卸売市場の卸売り人に需給調節機能を持たせるべきであるということを指摘しておるわけでございますけれども、現状から考えましてこのような方向に持っていくのは決して簡単な問題ではないとわれわれも考えております。で、物価安定政策会議でこの問題を御審議いただきましていろいろ御検討願ったわけでございますけれども、その検討の過程において流通問題を取り扱っておられる権威ある学識経験者の方々に御審議いただいたわけでございますが、先生方の御意見といたしまして、野菜の価格安定をはかるためには将来の方向として卸売市場における卸売り人が需給調節機能を持つことが望ましいと、そういう趣旨でこの提言をおまとめいただいたものというふうに考えておりますので、私どもといたしましては、将来の方向としてできるだけこういう方向に近づけるように今後努力を重ねていかなければならないと、そのように考えております。
○国務大臣(倉石忠雄君) 物価安定政策会議の提言は、大体大きく分けまして具体的な提言を引き出すための序論的なもの、それから政府に対して具体的な施策を求める部分に分かれているように思われます。そこでこの序論的な部分は、先ほどちょっと北村さんもお話しになりましたように、必ずしも十分に意を尽くしておらぬではないかと、したがって一般の誤解を招くおそれがあるようにも考えられますが、特に野菜の点につきましては需給調整機能の理解につきまして、提言では価格を一定の水準に固定して、そのもとで量的に需給を合わせていこうとする考えのように見受けられますが、本来需給調整は価格を媒介として数量が増減することによって行なわれるべきものであると存じます。しかも、これを野菜全部について一様に適用するということはなかなか困難でありますし、野菜のうちでも、規格性、貯蔵性のあるものと、全然そういう点から見ると違うものとに区分して考えるべきものであると存じまして、こういうことを考えてみれば、同じ野菜でもやはり基本的な問題があると思います。しかし、政府に対して実行を求めております流通機構改革のための当面の対策、これがございますが、そのうちの卸売市場制度の改革の中で述べている事項は、これはまさしく卸売市場法案の内容と一致するものでございまして、われわれといたしましても、この提言の序論の読み方について、基本的には生産と消費の態様、それから商品特性の変化に生じて漸次改善してまいると、こういうような考え方でそれぞれいくべきものであると存じまして、われわれの理解に近い提言ではないだろうかと、まあこのように考えておるわけであります。
○北村暢君 この提言がなされたときの新聞の報道を見ますと、一斉にこの問題を取り上げて各社全部社説を載せております。それでこの卸売り機構を抜本改革をして、市場で需給を整えそれからあるいは卸、せりの機能の分離、中央卸売り制度を改革、こういうような大きな見出しで報道されております。この提言によって卸売市場の機構が抜本的に改革されるというようなことを言っておるんですね。農林省の考え方とやや一致しているという話でありますけれども、大体この提言を見ますというと、初めのほうのこの理想案と当面の対策では全くこれは食い違っておるんですね。食い違っておるというのは理想案を出しているところまではこの新聞の報道のようなことなんです。ところが、当面の対策というところでは、これは農林省のいま言った案のような形になっておる。 で、一体具体的に中央卸売市場が需給調整の機能を持つというのだけれども、それは相対売りであるとか、買い付けであるとかいうことが行なわれて、そして需給調整の機能を持たせるのだと、こういうようなことを具体的に言っております。これは私は野菜の価格安定ですからね、野菜の価格安定対策。一体、野菜で買い付けできる品目はどのくらいある、野菜の中央卸売市場における取り扱い量の中で買い付けと委託とはどういう比率になっている、こういうものを一体検討されて企画庁はこういうことで需給調整の機能があると、こういうふうに判定しているのですか。しかも将来そういうふうにしていきたいことを期待するようなことを答弁されておりますけれども、そういうことが中央卸売市場なり地方卸売市場に期待できますか。これは法案の三十六条の二項で委託拒否の禁止の条項があります。委託してきたものは拒否してはいけないという規定がございます。需給調整しろといったって、これはきたものは断わるわけにいかないわけであります。そういうことが法律で明確に規定されている。しかもせりが原則でしょう。野菜に関して相対売りでできるものが一体どのくらいありますか。買い付けでやったものですら、これは野菜の場合はせりでやる。そういう点からいって、いかにも中央卸売市場が機構を抜本的に改革をして、需給調整の機能を持って価格調整ができるかのごとき印象を与えて、新聞報道もそうなっている。だから、一般国民は、消費者はこれは機構改革がなされて物価が、野菜の価格が市場で安定するように錯覚を起こしていますね。少なくとも新聞の報道はそうなっております。これで一体いいんですか。企画庁それだけ自信があるのですか。これは大いに農林省と意見の食い違うところだと思うのですが、はっきりしておいていただきたい。
○説明員(山下一郎君) 先ほども申し上げましたように、まず最初にお断わりをいたしておきますけれども、この提言は、物価安定政策会議におきまして、御審議、御検討をされました結論をいただいたものでございまして、この作成自体、この内容自体即企画庁、私どものところが考えておるものという性格のものではないわけでございます。しかし物価安定政策会議で政府に対しましてこういう提言をいただきましたので、その方向に沿って今後努力をしてまいりたいということを申し上げたわけでございまして、御指摘のように、相対取引あるいは買い付けでどの程度のものがカバーできるかということは確かに今後十分検討をしていかなければならない、また簡単にできる問題ではないというふうに考えております。 それから御質問で御発言がございましたように、この提言がございましたときに、一斉に各紙が報道をいたしました。その報道の内容は、先生のおっしゃいますように、確かに提言の内容を必ずしも、正確に伝えているものではないというふうに私どもも当時感じておった次第でございます。
○北村暢君 これは、後ほど買い付けその他の問題については具体的に法案の中でやりますけれども、野菜の場合は、買い付けばわずか一割に満たないわけですね、これはもう限られているわけです。北海道のバレイショとかタマネギとか、そんな程度のもので、当時やかましく言われていた白菜とか大根だとかキャベツだとか、これは買い付けだの相対売りだのなんて、できないですよ。できないものをできるかのごとくに言っている。しかもこの物価政策会議というのは、これは役所の機構にあるものじゃない、総理大臣の私的な諮問機関でありますから、私どもはあまり重要視はしておりません。しておりませんけれども、これは何せここでもって提言をしたということになると、非常に大きな反響があるのですよ、新聞も取り上げるように反響のあるものです。したがって、それは政策会議は提言をしただけで直ちにそれが企画庁の考え方ではない、それはあたりまえのことです。それじゃ、この提言に基づいて企画庁はいかように農林省と協議されたのですか。少なくともこれはこういう提言をしたものを行政の中に盛り込んでやってくれということを言っておりますね。だから、この提言に対して企画庁はいかなる措置をとりましたか。
○説明員(山下一郎君) 物価安定政策会議から総理大臣に対しましてこの提言がございましたので、企画庁といたしましてはこの提言を農林省に伝えまして、この提言の趣旨に従って必要な措置をとるように、必要があれば企画庁と農林省の間で協議もいたしまして、逐次実行できるものから実施に移していきたい、そういう趣旨で協議をいたしております。
○北村暢君 あまり企画庁をいじめても、力のない企画庁じゃどうにもしょうがないからあまり言いませんけれどもね、この理想案的なことについてのこう期待するということで、実際に市場が需給調整の機能を持つということを、そういうことを期待するならば、それに応じたようなことが出てこなければならないのですけれども、少なくともこの野菜の問題についてはとてもその企画庁の期待するようなものになれない、これは水産物を行なったら若干これはうなずける点もあるのですけれども、ところが、野菜の価格安定対策ですからね、生鮮食料品全体じゃない、野菜なんで、野菜の価格安定対策の中における企画庁の考え方というのは非常に問題がある。 それから、もう一つは、産地直結という問題が出てきます。産地直結ということがいかにも新しい流通機構の改革のあり方のごとくに受け取られているのですね。産地直結というのが野菜の場合どういう形で行なわれるのが産地直結なのか、この点を、流通機構の新しい方向だと、こう言うのだけれども、一体この産地直結でもって野菜の何。パーセントぐらいのものが産地直結で行なわれ、さらに今後どういうふうになっていくかということをひとつ、考え方としてどういうふうに見ているかのを、指導のやり方としてどういうふうに考えているのか、ひとつ見解を明らかにしていただきたい。
○説明員(山下一郎君) 産地直結の問題につきましては、先生御承知のとおり、この提言で触れておりますけれども、そこをちょっと引用させていただきますと、「現在進みつつある産地直結取引は、流通経路の短縮、流通経費の節減の面で積極的な意義を認めることには問題があるが、計画化、組織化された需要を背景として、出荷を計画化、組織化し、生産から消費に至る全過程のシステム化を試みる萌芽としては、高く評価すべきであろう。これはまた以上で述べた新しい流通機構のあり方とも一致する。」ということでございまして、現状は、御指摘のように産地直結の、現在野菜の需給に占めるウェートは一%にも満たない非常に低いものでございますし、また産地直結がよく誤解をされます。これによる「流通経路の短縮、流通経費の節減に積極的な意義を認めることには問題があるが」ということも指摘しておりまして、現状では御指摘のとおり、たいした量にはなっておりませんけれども、将来の流通の一つのあり方として今後考えるべきであるという趣旨の指摘を、提言でしておるわけでございます。
○北村暢君 ですから、産地直結というのは、あれでしょう、共同集荷によるものと、それから販売面の、大口の商品販売というようなものが契約的に産地と直結をしてやっていく。そういうのが一つの方向として望ましい方向である、新しい形である、そういう点わからないわけじゃない。わからないわけじゃないのですけれども、ところが産地直結ということを、往々にして青空市場式なものを考える。青果物、野菜の暴騰したときにおいて、どこどこから大根を持ってきて、団地のどこどこで売りさばく。非常に安かったということでたかってきた。これは暴騰したときにだけ起こる現象なんですね。いま野菜が安くなってきたら、だれも産地直結なんてやっていないでしょう。そういうものを住々にして誤解をするのですね、みんな。だから産地直結、産地直結ということが、いかにも新しい流通のあり方のようなことを思っているというとたいへんな誤りだ。これは長い歴史を経て現在の市場機構というものができている。商業の流通機構というものができている。産地直結だなんというなら、生産者が荷車で引いてきて、青空市場で道路に店を広げて朝市でやっていた、あれが産地直結で一番いいのでしょう。しかし、ああいうものが非衛生的であり、大量集荷、しかも全国的な流通がするようになってきた。どこでも日本国内のいろいろなところに産するものを出せるようになってきた。そういう流通の発展過程において、いまの市場機構というものができている。しかもこれが圧倒的に、九九%まで生鮮食料品を処理しているわけでしょう。ですから、これが本流であることは間違いない。間違いないのですけれども、いやに暴騰したときにだけ線香花火のようにあらわれる産地直結の売り方、それは魚なんかでも、何か外務省の前へトラックを持ってきて売り出した。まことに安かった。それはそのときだけ安かったかもしらぬけれども、経済的に成り立っておるのか、成り立っていないのか、わかりはしない、そんなもの。そういうものをもって産地直結で新しい流通の方向だなんていうのは、原始時代に返ることを意味するのです、これは。 ですから、そういう点について、私はやはりもっと世論を惑わせないような形における、はっきりした態度というものを明らかにしておく必要があると思うのです。そういう点について、この産地直結についていろいろ問題が出ているのですが、卸売市場という機構の問題について、一体流通の中に占める地位というものを、これをどのように評価しておるのか。いま企画庁のいっておるような、大型の生産者と大型の商品流通部門、仕入れ部門とが直結するということは、それはあり得ることでしょう。確かに企画庁のいっておるのはそれがねらいであって、一般にいう産地直結というようなものをいっておるのではないと思う。それでもなおかついろいろくふうして、生活協同組合等もいろいろくふうしてやっております、産地直結のやり方を。しかしこれがなかなか成功、長続きして、流通の機構のあり方として固定しないですね。このしないところにやはり問題があると思うのです。ですから、いかにも野菜の値上がりがしますというと消費者が迷惑をし、値下がりをするというと農民が迷惑する、流通機構が悪いのだと言う。こういうふうに物価の問題のときに常にいわれるのです。一体、それじゃ流通機構が悪いなら、どこが悪いのかということをやはりはっきりしなければいけない。それがいかにも産地直結が新しい流通の機構であるかのごとくにいうことは、大きな誤まりになると思うのです。そういう点で、これは農林大臣にも、この法案を提案するにあたってのこの市場制度の地位というものについて、明確にしておく必要がある。これは何回も確認されておる問題ですけれども、ひとつはっきりやはり確認しておく必要がある、こういうふうに思いますので、それぞれ御答弁願いたい。
○国務大臣(倉石忠雄君) 私どもはものの言い方、こう気をつけて言っておるわけでありますが、いまの北村さんのお話、自由にものが言えるようになったら、同じことを言いたいと思って、貴重な御意見であると思っておりますけれども、市場を経由しない流通ルートというのは、特定の大型産地と都市の大口需要者等との間で、高度の規格性と貯蔵性を持って、しかも継続的供給が可能な特定な商品につきましては、ある程度可能であると考えられる場合もありますが、これを一般化するということにつきましては、従来の経験にかんがみましても、第一は、多くの種類の物品の継続的かつ豊富な品ぞろえということが、いわゆるお話の産地直結ではなかなか困難である。それから産地、消費地双方に納得のいく価格形成をどうやってその場でできるかということ、価格形成もなかなかむずかしいと思います。販売代金の回収と産地への送金の迅速確実な処理、これはもう取引にとって非常に重要な部分を占めている困難な問題であります。それから小売り店への能率的な配送等の諸点を総合的に勘案いたしますと、なかなかむずかしい問題が多くあると考えられるわけであります。地方の農協等でいろいろ試みておられる場所もありますので、いま私が申しましたような点で、いわゆる産地直結についてはたいへんむずかしい問題がたくさんあります。しかしながら、市場を経由しない流通ルートにつきましては、一面では生鮮食料品流通のトータルコストの低減をはかるための新たな方向を開拓するという努力、そういうことに資するとともに、卸売市場の改善合理化に対する一つの刺激的効果を持つものとしてはある意味で評価されると思いますので、卸売市場の整備改善措置とあわせて、ただいまお話のございました流通ルートにつきましても、その可能性、経済性等を検討してまいることは必要ではないか、そういうふうに考えておるわけございます。
○説明員(山下一郎君) この提言におきましても、野菜の流通の大きな部分を占めるのは中央卸売市場、地方卸売市場、そういうことを前提としての提言がされておるわけでございます。産地直結につきましては、先ほども申し上げましたように、まあ一つの萌芽としての取り上げ方をしておるわけでございまして、私どもといたしましても、野菜の流通の改善合理化をはかるためには卸売市場を通ずる現状において可能な限りその改善合理化をはかっていくということが本筋であるというふうに考えております。また産地直結につきましては、御指摘のように現在若干の事例はございますけれども。それからただいまスーパー等が産地の農協と直結をはかるような模索を試みておりましたり、あるいはまたこれも御指摘のございました生協等の消費者の側からの自主的な動きがございますので、そういうものにつきましてはただいま農林大臣もおっしゃいましたが、卸売市場における流通機構の改善の一つの刺激を与えるというような意味におきましても、そういう芽は育てていきたいというふうに考えておる次第でございまして、直ちに産地直結が野菜の流通の大きなウエートを占めることになるというふうに考えておるわけではございません。
○北村暢君 それじゃひとつお伺いしますがね、流通のバイパスということが言われているということで、御存じのように戸田橋に集配センターが、全販がやっておりますね。あれは目的は、スーパーあるいは生協、大口消費者に予約販売をするという目的でつくられたようでありますが、これが流通のバイパスと言われて、流通機構を短縮するのだと、こういうふうに宣伝をされております。またそのように書いておるものもあります。その戸田橋の流通センターというものは、流通機構を短縮するものになっていると御理解になりますか。
○政府委員(小暮光美君) 戸田橋にございます全販連の集配センター、これは成立のいろいろな経過もございます。私どももあれを助成いたしますときに、生産者団体がみずからものを集めて、あそこに、大消費地の手前に一つの品ぞろえをしてこれを特定の相手方に分ける、そういうことを合理的にやろう。こういうこととして承っておりまして、そのようなものとして実験的な試みということで農林省がこれに助成いたしたわけでございます。 卸売市場法の体系で考えております市場における卸売り機能という場合には、御承知のようにいわば無差別に受託し、無差別にこれを公平に売り渡すという、相手方をなるべく特定しないで、もちろん市場の中へ入る資格がありますけれども、その限りにおいては特定しないで、そこで物を手渡す卸売市場の原則でございますが、戸田橋の場合はむしろ相手方が特定しておる、そういう特定したもの同士の間で物を集配して合理的に売り渡す、こういう試みであるというふうに考えております。
○北村暢君 そういうことを聞いているのじゃない。そういう市場に該当するかしないかの問題はあとから定義のところで聞きますから。戸田橋集配センターは流通のバイパスといわれているけれども、流通機構の短縮になっていますかどうかということを聞いておる。またそういうことを将来奨励していくというような向きもあるわけです。ですから、バイパスということは、生産者団体が大口消費またはスーパー、生協等の大口の小売り、こういうものと直結してやっていくということをいわれているので、これは卸売市場を経ない流通の短縮になるのだと、こういうふうな評価をしている人がおる、流通のバイパス、こういっておるのです、というふうに評価されているのですね。実際そういうふうにあなた方も評価していますかどうかということを聞いている。
○政府委員(小暮光美君) 流通の流れとして、どこかに生鮮食料品の場合には品ぞろえをし、あるいは値ぎめをし、決済をする卸売り機能を果たされる場所が必要であろうという点は変わらないと思います。戸田橋の集配センターもその意味では生産者団体がみずからその機能の一部を直接になうということでやっておるのでございますが、何と申しますか、流通の段階が、長さという点ではその機能を一般の場合は卸売市場がやっておるそういう長きがそこで何か物理的に短縮されておるということではございません。やはりそこに卸売り機能的なものが発生しておる。ただそれを自分たちの力で、何と申しますか、思惑とかあるいは他人の力に振り回されたりしないで、自分たちの力で、志を同じくする者同士で受け渡ししてみよう、そういう発想だろうと思います。
○北村暢君 そうしますと、集配センターということで、卸売市場でないということになっておりますがね。実際はあれ、いまおっしゃるように流通の短縮にはなっておりませんね。全販がやっているか、一般業者がやっているかという差だけであって、手数料も中央市場と同じ手数料を取っておる。それから値段は産地直結だから安いかと思えば、これは中央市場の仲値をとっておる、必ずしも安くない。したがってこれをいかにも農業団体がやっているから産地直結なんだ、こういうことの宣伝のようでありますが、農業団体が卸売り行為をやろうが、何をやろうが、それは私はかまわないと思うのですけれども、どうも農業団体がやっているから産地直結のように、流通のバイパスだ、こう言っておる。本人たちもそう言っておる。これはそういう意味において、中央卸売市場とは違ったものである、こういうふうに見ているようですが、この集配センターというものについて今後これを奨励してやっていくつもりなのかどうなのか。あの集配センターをつくるときに国が補助金を出しておりますから、あれを出すときに私どもは中央卸売市場とこんがらがっちゃうのじゃないかというので、補助金を出すからにはある程度監督するのだろう、こう思っておったのですが、あれをつくったためにいろいろ問題が起きているのですね。御存じのとおりです。 しかも、今度の卸売市場法の中にこれが適用しないということになるというと、流通の機構上の秩序というものについて、全国的な整備計画、地方の整備計画というものについて、これはやはり問題が出てくると思う。御存じのように、この集配センターは大口の予約が半分、それから小売り商が売買に参加する、これが半分。しかも、これはせりをやっては一番になってしまうからということで、相対売りということが原則になっている。ところが、相対売りで処理できるうちはいいのだけれども、物が多くなると相対売りではいかなくなって、これは正式ではないが内緒でせりもやらざるを得ないことがあるということになっているのですよ。しかも、そうして今度の卸売市場法から適用を除外しようというのでしょう。これはあとでまた質問いたしますが、卸売市場法の適用するかしないかの問題。そういうことなので、この集配センターを今後全販は各地にいまつくろうとしていますから、あちこちにつくろうとしておりますから、今後これに対して農林省は最初に戸田橋をつくったときと同じように今後も助成をしていくというおつもりなのかどうなのか、この点だけとりあえずお伺いしておきます。
○政府委員(小暮光美君) 戸田橋の問題につきましては、せりに参加しないでいて、予約で品物をしては先生御承知のとおり、当初にこれに助成をするかどうかというときにもずいぶん議論しました。先ほど申しましたような実験的な試みであるということでこれに補助いたしたわけでございます。現在私どもといたしましては、その運営のあり方等について、当事者も非常に苦心いたしておることを承知いたしております。その実態をよく注視したいというふうに考えております。これは、どこまでも実験的な事業でございますから、その成果を見きわめることなしに、これはあちこちにさらに幾つか認めていくというつもりは農林省にはございません。
○北村暢君 企画庁は集配センター等についてどのように評価しておりますか。だいぶ流通問題、物価との関連で市場機構を抜本的に改革するという意欲を持っているわけですが、そういうことから検討されたのだろうと思うのですけれども、どんなふうに考えておりますか。
○説明員(山下一郎君) 戸田橋の全販の集配センターにつきまして、企画庁としてどのように評価しているかという御質問でございますけれども、ただいま農林省のほうからお話がありましたように、戸田橋の集配センターは、一つの全販という農業団体が、その構成員である農民の生産する野菜について、みずからああいう形で流通についてのセンターを設けてやってみようという試みというふうに私どもも考えておりまして、現在戸田橋の成果がどのようなものになるかということを見守っているというのが率直な私どもの立場でございます。
○北村暢君 これは将来の問題があるのですよ。ということは、集配センターの相手側がスーパーとかチェーンストアというもの、あるいは生協、こういうものを対象にしているのですね。それで予約販売をやっておるというものなんです。ところが全体からいけば、戸田橋ですから、これは青果物と鶏卵——卵ぐらいやっているのですね。ですから、そこで相手側が非常に便利だというのは、せりに参加しないでいて、予約で品物を頼んでおけば届けてくれるということだけなんです。ところが相手側であるスーパーとかそういうようなチェーンストアというようなところ、特にスーパーですが、そういうところの野菜というのは販売額が伸びておらないのですよね。生協といってもごく一部です。そういうようなことで、これは売る相手が伸びないのですから、幾ら集配センターを多く設けたところでこれは意味ないことなんです。ところが、いまそれをやろうとしている。どんどん増設しようということになれば、これはどうしてもスーパーなり何なりが相手だけではだめなんで、そこら辺の小売り商も飲ましたり食わしたりでもって集めなければ、これは処理できないのですよ。そういう状態です。ですから私は、この定義とも関連するのですけれども、あなた方が全販から言われて、これは法律適用外にして自由にしてもらいたい。それは不特定の人で、だれでも相対で物を買ってもらう人で、市場ではないのです。こう言っているのです。けれども、いま、全販は、あちらこちらにつくって増設するということになると、いま言ったように、スーパーや何かだけのお客さんだけでは合理的な相当規模の荷を扱うということはできなくなってくる。処理できなくなってくるのですよ。 それから現実に戸田橋が伸びた伸びたと言っているけれども、半分は小売り業者が相手だ。そこに、あちらこちらに増設したら一体、小売り業者相手だったら中央市場なり地方市場と必ず問題が出てくる、これは。ですから戸田橋の集配センターと埼玉県当局とは何回も、市場をやってもらっては困るということで、やっているのですね。整備計画の中に入っていないのです、あれは。浦和にもできる、大宮にもできる、川口にも、県の地方市場の整備計画に基づいて計画がなされて配置されているわけです。五十万都市を目標に配置されている。そこに戸田橋があって、これは絶対市場的な行為はやらないですと、こう言ったんですがやらざるを得ない、そういう形なんですね。 ですからこれは法の適用除外だといってほっておくということが、流通の機構を整備しようというときに今後どんどんできるということになると、これ市場の対象外にしていいのかどうかということが私はやはり問題が起こるのじゃないか。先ほど言ったように、大口消費者のホテルとか、あるいはスーパーを相手にやったものが、これが伸びない現状ですから、青果物はとにかく伸びない。伸びないのだから、これはつくれば相当の規模のものを維持しなければならない、売り上げをやはり上げなければならないということになれば、小売り業者をほんとうに飲ましたり食わしたりして集めているのですよ。事実何とか買いに来てくれといって宣伝をやっている。そういうことになるというと、ほっておいていいのかどうかという問題が出てくるのです。ですからここら辺の整理をどうされようとするのか。あなた方は実験的に戸田橋を認めて補助してやったというのですが、この市場制度というものと集配センターというものと自由におやりくださいという形でほっておいていいものなのかどうかという問題について、今後の方針をひとつ承っておきたい。
○国務大臣(倉石忠雄君) 今後卸売市場法案の施行にあたりまして、集配センターが卸売市場になるかどらかという問題が生じてくると思うわけでありますが、この機能が特定の需要者にのみ限定されるかどうかというようなことにかかっている問題だと思います。したがって、そういうことについては十分状況を見た上で判断をいたしてまいるべきではないかと、このように考えておるわけであります。
○北村暢君 これは第二条のこの定義のところの問題になってくるのですね。「「卸売市場」とは、生鮮食料品等の卸売のために開設される市場であって、卸売場、自動車駐車場その他の生鮮食料品等の取引及び荷さばきに必要な施設を設けて継続して開場されるものをいう。」、戸田橋の集配センターもそういう意味においてはこれの卸売市場の定義と同じことをやっている。取引の方法が相対売りということで規制しておりますけれども、卸売市場の形態をなしていることは間違いないようなんですね。そして定義では、拠点の中核的な市場は中央卸売市場で、それ以外のものは地方卸売市場だと、こうなっている。そうすると、この卸売市場の定義からいくというと、現在戸田橋が行なっている集配センターの実際のあの施設と機能というものは、ここに書いてあることと何ら変わりのないことをやっている。 いま大臣は、特定のものにさせるかきせないかの差のところで微妙なようなお話でありましたが、これは中央市場には中央市場のやり方とかずっと書いてある。許可の要件なり何かがあります。ありますが、機能そのものは集配センターという名前ではあるけれども、ここに書いてあることとどういふうに違うのか、ちょっとその区別がつかないのじゃないかと思うのですね。あなた方はどういう理由で集配センターは中央卸売市場の適用除外だと——私は衆議院段階の質問を聞いているというと、集配センターには卸売市場法を適用しないと、こういうふうに聞いておるもんですから、そうだろうと思うのですが、この定義からいくというと、どういうところが違うから、定義にはずれているからこの卸売市場法を適用しないというのか、そこの点を少し明らかにしていただきたい。
○政府委員(小暮光美君) 御指摘の点が二つに分かれるように私の理解では思いますので、やはり分けて申し上げますが、一つは戸田橋の集配センター、これはある一つの特定のものでございまして、いろいろな経過があって農林省がこれを助成し、その内容を注視している。これの扱いを新しい市場法のもとでどう考えるか。それからもう一つは、名前のいかんにかかわらず、またそれが農協であるか、それともあるいは俗にいうボランタリーチェーン、小売りのほうから、自分たちのほうで何か卸売り的な機能に立ち入っていこうという動きで起こりますか、あるいはスーパーでやりますか、それは別にしまして、その名称がどうである、経営の主体がどうであるということを別にして、何らかそういう集配センター的なもの、そういうものが今後逐次起こってくるでしょう、そういうのをどう扱うかという話と二つあると思うのです。 戸田橋の問題につきまして、これは衆議院でも質問がございましたので、私はそのときお答えしたのですが、前半の戸田橋の集配センター、これの設立の経緯、これに対して国が助成した経緯等から見まして、あのときに目的として説明しております業務の内容があるわけです。それに即してやっておる限りにおいては、これはいまこの法律で考えておる卸売市場ではないのだろうというふうに私のほうは見ております。それから今後いろいろな名前のものが出てくると思いますが、そういうものについての名称等にこだわることなしに、その実態をよく見まして、個々に判断いたしたい。しかしその場合でも一つの判断のかなり重要な部分をなしますものが、特定したものの間での集配行為、部外者には荷分けしない、組合員から集めてそれを特定のものに分けるといった形のものなのか、それともだれでも出荷できるという公開性のものなのか、そういった点がいろいろ判断いたします際のかなり重要なポイントになるというように考えております。
○北村暢君 あれでしょう。いま局長は、設立の経過のときの申し合わせみたいなことが守られていれば市場法を適用しない。いま特定とか特定でないとかということが問題になっているようですけれども、あれでしょう、小売り業者を集めて、そうして卸売り行為をやっているわけでしょう。ですからそれは相対であるか、せりであるか、せりをやってはいけないというので、せりは控え目にしているようですがね。せりをやらないと言っても、相対だって卸売り行為には販売の方法が違うだけの話で、卸売り行為をやっていることには間違いないですね。これはだから特定であるとか特定でないとかということだけできめるのか、申し合わせの形が守られていれば信用除外にすると、実態が市場のようになっておれば適用するとにもなるかもしれない、今度新しいものが出てくれば。こういうわけでしょう。ですから私はその戸田橋がいかぬとか何とか言っているわけではないのですよ。だから戸田橋というのは一体どういうことをやる機関なのか、それは申し合わせのときのことが守られている、その申し合わせがどういうようになっているのか、どういうことをやるから市場でなしに集配センターとして市場と区別して助成をしたと、そのことの内容をはっきりしてもらいたいのですよ。そうでないと、この市場と区別がつかないことになっちゃう、そういうことです。 それから、まあ時間がございませんから、この定義のところだけ片づけておきますが、今度の定義の中で言われる中央卸売市場並びに地方卸売市場というものに、民営の総合卸売市場、それから産地市場——これは水産、青果の産地市場、それから花卉の卸売市場、それから鑑賞用のいわゆる魚——ニシキゴイなんか、いま盛んに市場が開かれているようです、そういうようなもの、それからそういうようなものが一定の規模あれば中央市場ということになるようですから、そういうような、いまあげた具体的なものは、ここに言う卸売市場に入るのかどうなのか、この点もあわせて御答弁願います。
○政府委員(小暮光美君) まず最初の、戸田橋の件ですけれども、これはきわめて法令的に冷たく、言えば、埼玉県条例で、埼玉県内のああいったものについての規制をいたしておるわけですから、埼玉県条例ではせりをするかしないかというところが、条例による市場行為であるかないかということの境い目になっておるようでございます。そこでしばしば戸田橋でせりをやっているかいないかということが議論になる。そのほかに別に書きものであったり、ちゃんとした約定があるわけではございませんけれども、私どもとしてはあの話に対してこれに助成いたしますときの理解として、全販でございますから、傘下の農業協同組合かう荷物を集めて、これをあらかじめ注文をとっておりますようなものにこれを渡す、そういうことを主体としてやる仕事であるというふうに承知しておるわけでございます。 それから、そのあとのほうの御指摘でございますが、たとえば花のようなものにつきましては、これは政令で指定する生鮮食料のほかに、政令で指定することを急ぐべきものがありとすれば、私どもは花ではなかろうかというふうに考えておりまして、その方向でこれは早急に検討して結論を得たいと思っております。 ただ、総合民営市場をどをするかというようなお話がございましたけれども、これもいまの集配センターの問題と同じで、現在かかっております看板と申しますか、名称だけで判断することはなかなか危険だ、単に問屋さんが買いに来る人の便宜を考えて、なるべく一カ所に固まっておるというだけで、そういう名称を冠しておるものもあるやに聞いております。 それから、まあ条例でやっておりますが、まさに卸売市場という体をなしておるものもございますので、やはりそれぞれの実態をよく関係の県に見てもらいまして、これを新しい法律の指導の対象としての卸売市場に指定してまいりたい、かように考えておる次第でございます。
○北村暢君 いまの集配センターですね、組合員の物を集めてそして販売をするという形だと言うんですが、これじゃ集配センター——農業団体のやっているセンターでありますけれども、荷物が集まらないんですよね。やっぱりそこに問題がある。それでいま組合員の物を委託を受けて、そしてやるという組織だからと、こう言うんですが、それじゃ物は集まらないので、神田市場から転送を受けている、そういう事実があるでしょう。これは一体神田市場から転送を受けた物を、組合員の物で売っているということにはならないでしょう。それじゃどうもあなたたちの趣旨と違うじゃないですか。やはり集配センターなるものが市場の対象外にするというのならば、農民の団体のやることだからということでやっているけれども、あれはやはり市場的な機能を持っているわけですよ。だからどうしても品物が集まらないとお客さんが来ないんですよ。そのためには神田市場から転送も受けてやらなきゃならない。農民の、農業の生産者が持ってきたものを売るというものだけになってないんですね。神田市場から転送を受けているというのは、それは書類上はどうなっているか知りませんよ。知りませんけれども、現実に神田市場から転送を受けていることは間違いない。そういうものを市場一つ経てやっているから、流通機構のバイパスで簡素化されているかなんて思ったら大間違い、簡素化なんかしてやしない。また一つ複雑になっている。転送を受けなければやっていけないんですよ、これは。そこら辺にある弱小の総合市場とか、周辺地市場と、もう神田あたりからは物を転送を受けているでしょう。あれと同じなんです。何も区別ない、周辺の集荷のやり方が。全部とは言いませんよ。もちろん地方の農業団体から送ってきているものもある。それだけでは商売にならないんですよ、物がそろわないので。どうしてもお客さんを呼ぶために、物をそろえるためには神田市場から持っていって物を並べないというと商売にならない。そういう実態にある。 だからどうもあなた方の言っていることと、実際に行なわれている集配センターというものとは、実験的にやられたんでしょうけれども、最初の申し合わせというものはそういうふうになっているんで、書いたものはございませんがという話だけれども、さっぱり何が何だかわからないものなんです。そうでしょう。そのやった後におけるあなた方の監督なり何なりというものを実際に申し合わせたとおりにやっているのかやってないのか、それすら私がいま言ったようなことを指摘されたら、これどうも君たちぐあいが悪いのじゃないかというようなことを言わなきゃならないはずのものでしょう。それをあんた注意したことがあるんですか、一回。指導はどういうふうにされたことがあるんですか。どうも私はつくった趣旨のときとは違っている、こういうふうに思うのです。ぼくはそれは悪いと言うのではなくて、集配センターなら集配センターの区別をしてもらいたいと言っているんですよ。集配センターを農業団体がやるのは悪いと言っているのじゃないですよ。だけども、これはやはり中央市場と地方市場と同じようなことをやっておるんじゃ、そこだけが農林省の監督を受けないで自由にできる、あとはみんな大きな規制を受けてやらなけりゃならない。集配センター、何でもやってもいいと言うんだったならば、これは問題なんですよ。だから私はやかましく言うんです。ほかはみんな規制を受けて、農林大臣の監督、指揮を受けてやる、集配センターだけは全然フリーである、自由である、こういうことでしょう。しかもそれが地域において混乱を起こすというんじゃ、これ、どうしたらいいんだかという問題が必ず起こってくるから、現実に起こっているから私は問題にしているんですよ。ですから、集配センターなら集配センターというもので、こういうもので中央市場と地方市場とは性格も違うし、やっている内容も違うんですということをはっきりさしてもらいたいということを言っているんですよ。趣旨はわかるだろうと思うのです。ですからこの点ひとつ将来の方針として、いまやっている実態は、私はどうもあなた方の約束したとおりに行なわれていない、こういうふうに思いますから、その点をひとつ明らかにしていただきたい。 午前中はこれで終わります。
○政府委員(小暮光美君) 実験的な試みでございますので、御指摘のような点があると思います。御指摘の趣旨に沿いましてこの運営の内容等につきましても特段の注意を払いたいと考えます。
○委員長(河口陽一君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十分まで休憩いたします。 午後零時三十一分休憩 —————・————— 午後一時四十分開会
○委員長(河口陽一君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。 卸売市場法案を議題とし、休憩前に引き続き質疑を行ないます。
○北村暢君 午前に引き続いて質疑を行ないますが、第四条の「卸売市場整備基本方針」において、卸売りの業務について、それを行なう者、いわゆる卸売り業者の経営規模の拡大、それから経営管理の合理化等経営の近代化の目標を基本方針としてうたうことになっておりますが、その中でこの仲買いの、仲卸業者の点については触れておりません。それは仲卸業者の経営規模の拡大ということは、これは行政監察の中にもこれ毎回触れられている問題です。しかも、なおかつなかなかこれは進んでおらない。にもかかわらず、この「基本方針」の中には卸売り業者の経営規模の拡大、経営の合理化だけがうたわれて、仲卸業者の経営規模拡大ということについて規定がされていない。これは一体どういうことなんですか。私どもはこれは修正意見として衆議院でも出してもいるのですが、これ入れられていないわけです。修正意見出してあるにもかかわらず入れない理由はどこにあるか、これをひとつお伺いしたい。
○政府委員(小暮光美君) 「卸売市場整備基本方針」で卸売りの業務を行なう者についての経営の規模拡大あるいは合理化等を「次の各号に掲げる事項を定めるものとする。」という事項の中にあげておるわけです。仲卸業務の問題について特に特記いたしておりませんのは、仲卸業がこの法律の全体の体系の中で必ず置かなければならないという、必置のものというふうに規定していないという事情が一つございます。置かない場合には置かない旨を明記するというようなことになっております。そこで仲卸業の問題、もちろん市場の合理化のために必要な事柄でございます。「その他卸売市場の整備に関する重要事項」という中で必要な方針を明示することにいたしておるわけであります。
○北村暢君 どらも局長の答弁、少しおかしいのではないですか。訂正されたらいかがですか。仲卸業者は必置になっていないということですか。そうではないでしょう。置くことにして、置かない必置の条件——必置ということで、置かなくともいいところは置かなくていいということになっているでしょう。それはあなた、今度の法律改正の大きな重点ですよ。必置ということにはなっておりませんというのに必置になっているという、それは訂正したほうがいいんじゃないですか。
○政府委員(小暮光美君) 置かない場合にはその旨を明記するという趣旨でございます。その点は御指摘のとおりだと思います。
○北村暢君 置いても置かなくともいいということにはなっていないでしょう、これ。置きなさいと、置く必要のないところには置かなくてよろしい、こうなっているのでしょう。答弁はさか立ちしているのです。これはあなた、せっかく長年、五年も六年もかけて仲卸業者の必置を法律に入れたといって喜んでいるのに、その名前まであなた、答弁で取ってしまうというのはけしからんよ。それは、そこのところを聞いているのではない。まだその大型にするかしないかのことなんだけれども、あなたの答弁はおかしいのではないの。それやり直しなさい。
○政府委員(小暮光美君) 「卸売市場整備基本方針」の第四で卸売りの業務について規定をいたしてございますが、仲卸業について、特に定めず、五の「その他卸売市場の整備に関する重要事項」という中で方法を示したいということを申し上げたわけでございます。これは御承知のように、市場の施設を考えます場合に、卸売り業者の数、あるいはその売り場の姿といったようなものが非常に大きな市場整備の一つの物的な基礎に相なっております。その他かなりの施設を必要とするような問題もございます。こういうものとの関連で、税法上も特に卸売りの業務との関連で別途規定もございます。それらとの関連で税法上の特段の措置をとりますためには法律の中でその整備の基本的な方向が明示してある。そういうものを受けて整備されたものというような問題もございます。特に、ここに首を出しておりますが、全体として卸売り業務、仲卸業務、それぞれについて近代化、合理化をはかろうという趣旨に変わりはございません。
○北村暢君 いろいろ説明されるけれども、その施設や何かの整備の基本方針だと言うが、卸売り業者については、経営規模の拡大、経営管理の合理化等経営の近代化の目標を基本的に「基本方針」として示すということになっておるんでしょう。だからその場合に仲卸業者の経営規模の拡大、近代化というものを「基本方針」の中にうたってもいいのではないかと思う。うたっては支障があるというものではないんじゃないか。また農林省の方針として仲卸業者の規模の拡大、それから法人化等を方向をもってそして信用度を拡大するというようなことをあなた方は指導として持っておるんじゃないですか。そういうことが実際にあなた方指導の方針として持ちながら、今日なおそういう方向に現実には進んでおらないでしょう。おらないから私はこの「整備基本方針」の中に、それは建物や設備の配置とか何かの「基本方針」もいいですが、ここにわざわざ卸売り業者の経営規模の近代化、合理化ということをうたったならば、そこに付随して仲卸業者の基本方針というものもやはり示すべきじゃないかと言っているんですよ。それをここに規定したらどれだけ法律的な支障があるのか、ないのか。何かこれで見るといろと、落ちているからあとのほうでも仲卸業者の大型化だの近代化だのやれなんて何も出てこない。出てきている条項あったら何条のどこにいっていますということを示してください。出ていないでしょう。出ていないから私は農林省はそっちのほうはもうやらなくていいということなのかどうなのか、そこのところをはっきりしてくれ、こう言っているんです。
○政府委員(小暮光美君) 御指摘のとおり、仲卸業の近代化の問題につきましても農林省といたしましては大いにこれから力を入れたいと考えております。融資等の制度におきましてもこれに対する配慮をいたすようにいたしておるわけでございます。ただ、法律の形といたしまして、先ほど税制の問題にまでちょっと触れましたけれども、特に第四号で特記しておきましたのは、たとえば地方の卸売市場ということで卸の大型化を行なうといったような問題が非常にこの法律が施行になりますと大きな仕事になってまいるわけであります。これらの問題につきまして、特に税法上の優遇措置を考えたいということで財政当局といろいろ相談いたしまして別途附則のほうに以下の規定がございます。これらの規定との関係で特にこの問題を特記するということをいたしたわけでありまして、そのほか近代化、合理化に関する重要な事項につきまして第五号に関連いたしまして御指摘のような点につきましても漏れなく「基本方針」を定めたいというふうに考えております。
○北村暢君 だからね、何にも法律にはうたわないけれども、仲卸業者の経営規模の拡大、それから経営の合理化とやっていくのは方針としてはそのとおりです。ただ、法律に書かなかっただけだ。だから私はそこに入れたらどれだけこの法律に支障があるのかということで言っているのよ。何も支障ないように受け取りますね。なぜ入れなかったかということを聞いているのです。で、中央市場、地方市場を通じて卸売り業務の経営の規模の拡大、合理化というものが必要だから特記したと、それだけの理由でしょう。特記したならつけ加えて仲卸業者も含めたら何も支障なかったはずです。仲卸業者のことだってやらなけりゃならないですからね。方針として打ち出して何も支障がないんです、特記しておけば。その特記をしなかったわけですね。だから、それは私はそれほど重要な問題じゃないですから、これはいまの説明で一応了解しますけれども、決して忘れていないということだけしておかないと、ここら辺に卸売り業者と仲卸業者というものの差別的な感覚が農林省の感覚の中にあるということが出てくる。だから、もっと方針としてやる場合には、私は農林省に、特記したと言うのだから特記するならば特記する、書かないのならばよかったのだけれども、書いたものだから。配置だとか、整備だけを言っているのならばいいけれども、特にこれだけ書いたものだから、私は問題にしている。しかし、これは一応まああなたの説明で了解しますが、今後この仲卸業者の大型化、近代化の問題、これは進んでおれば私は文句言わないのですよ。あなた方、方針として出しながら進んでいないでしょう。進んでいないから、やるんです、やるんですなんて言ったって、それはやったことになっていないから言っているのです。だから、方針にちゃんと打ち出して、やる気にならないといけないのじゃないですかと、こういうことを言っているのですよ。いいですか。 次に整備基本方針、中央市場の整備方針、これは農林大臣に。そこで地方卸売市場は、これに即して都道府県知事がきめるということになっているわけですが、先ほどもちょっと出ましたけれども、中央卸売市場の開設区域内の地方卸売市場並びに分場というのは、今後どのように整備をするつもりなのか、その方針をひとつ明らかにしていただきたい。
○政府委員(小暮光美君) 新しい市場法のもとで、中央、地方を通じる市場の整備の基本的な目標並びに具体的な計画がつくられることになります。その際に既存の各種の市場機能を営んでおる、これにつきまして広くその実態を把握いたしまして、それらの流通機能ができるだけ新しい構想の中に組み込まれるようにまず努力することを基本といたしたいというように考えておりますが、しかし、その場合でも、それぞれ整備をいたしてまいりますのに若干の時間がかかります。望ましき姿を明示して、これに向かって既存の商業勢力を逐次結集していくということをいたしますことと並行いたしまして、当面、現にございます流通機構のうち一定の基準以上のものにつきましては、これを市場の指導の対象ということにいたまして、これを指導してまいるというふうに考えております。
○北村暢君 そういうことはわかっておるわけなんで、類似市場も地方市場ということになりますね。ところが、東京都の開設区域内には分場がありわけですね。それから類似市場、これはやや同じような規模でやっておる例があるわけです。ですから、今後分場を廃止するなんとかというわけにいかないのですから、類似市場も地方市場として認めていく、これはやむを得ない、経過措置として。後に、あとのほうで、ただそれは届け出、知事が農林省に報告し、そういうことになりますね。それはそれでいいのですが、いまこれから中央市場の整備計画というものをやるわけでしょう。その場合に、その分場だの類似市場といものはその現状をどういうふうに整備していこうとされるのか、その方針を聞いているのですよ。これはあるものはしかたないから置いておくのだというのか、まとめて中央卸売市場を新たに整備していくのか。これは東京都の整備計画にもあるわけでしょう。だから、そういうものをどういうふうにしていくというのか。だから、既得権を守りながら合併をさして、その新しい市場に吸収するというのかどうなのか、そういうことを聞いているわけなんです。
○政府委員(小暮光美君) それぞれの地域の実情というものを見ながら、各都道府県ごとに整備計画をつくることになると思います。具体的なたとえば東京の現在の姿を例にとりますと、すでにこれまでにも、たとえば世田谷市場というものの建設計画を考えます場合に、戦中戦後のいろいろな経緯で、現在分場という形でございますものの、部また類似市場も若干ございます。そういうもを世田谷新市場の中に収容しようというような形で計画が進んでおることは御承知のとおりでございます。また板橋市場の建設にあたりましても、板橋分場あるいは王子分場といったようなものの機能をここに集中したいというようなことを考えておりまして、その他、今後東京都における市場の整備をはかってまいります際、これまで世田谷市場あるいは板橋市場について考えましたような考え方を基礎といたしまして、逐次市場の整備をはかってまいりたいというふうに考えております。
○北村暢君 その開設区域の場合、特に東京都の場合、開設区域をいま三多摩を含んでいないわけですね。だから、今度開設区域をきめる場合に、東京都一円を開設区域にするのかしないのか。それから、三多摩の整備計画というものはどのように考えているか。 それからもう一つ、いま大きな問題は、大井の開設の問題。大井に開設する場合に、築地との関係をどのように処理しようとしているか。こういう点について、これは具体的な問題ですかう、構想があればお示しを願いたい。特に、中央市場の整備計画をこの法律が通れば示さなければならないわけですかう、そういう意味においてこれは大井というのは非常に大きな要素を持っているところですから、ひとつこの方針を明らかにしていただきたい。
○政府委員(小暮光美君) 新法のもとでは、東京都一円を開設区域ということに考えたいと思っております。三多摩につきましても、御承知のように三多摩についての市場整備の計画が練られております。これらのものを含んだ東京都の卸売市場整備計画をつくるような考え方でございます。 なお、大井の問題につきましては、四十二年に中央卸売市場審議会から東京、大阪などの過密都市の市場整備についての答申をいただきまして、以来東京都と一緒にこの問題の検討をやっております。四十三年には農林省に大井市場対策協議会というものを設けましていろいろ市場配置のあり方、あるいは関連施設のあり方、そういったようなものの議論をいたしましたが、その検討項目の中に、商業機能の調整と業者収容の問題についても検討項目として掲げてございます。これらの点につきましては、現在東京都において大井市場についてのプランを練っております。あるたたき台が東京都のほうでできますと、農林省のほうにすでに設けてございます大井市場対策協議会で十分検討いたしたい、その際には物的施設のあり方の問題のほかにいま御指摘のございました、商業機能をどのように調整するかという問題も重要な検討項目として取り上げたいというふうに考えております。
○北村暢君 商業機能という、整備ということでしょうが、それを、具体的にまだ案がきまってないのかもしれませんけれども、発表の段階じゃないのかもしれないけれども、築地との関係はどうなるんですかということを聞いているわけで、これは大井はやはり水産関係も当然大規模なものをつくるということになるでしょう。いわゆる総合市場的な近代市場になってくるのじゃないかと思うのですが、そうした場合に現在の築地との関係はどうなるんでしょうか。何かこう、試案か方針か、何にもなしに東京都の出てくる案というものを待って検討すると、こういうのか、一定の方針を示してそしてやろうというのか。これは築地との関係が必ず出てくるのですから、ですから大きな方針も示さずに、東京都に一任で東京都の案のたたき台が出てくるまで待つと、それを対策協議会にかげてと、こういうことなんですか、その方針すらもきまってないのですか。
○政府委員(小暮光美君) これまでの板橋市場あるいは世田谷市場の設置とは異なりまして、大井市場の問題は築地、神田、荏原三市場の今後のあり方と非常に関係を持つというふうに私どもは考えております。これについていろいろ検討はいたしておりますが、きわめて基本的な新市場のあり方にかかわる問題でございますので、まだ結論は得ておりません。
○北村暢君 ですからいま神田、荏原、築地と関係出てくると、こういうふうにやや具体的に言いましたね。そういうものを、そういういま出てきたようなところとの調整というものをやりなさいという方針で出しているのかですね。言っていけばだんだんしゃべっていくのかもしれぬけれども、いましゃべりにくくてしゃべらないのか、それはわからないのですけれども、そこら辺のところを、全然方針を示さないで、たたき台の出てくるのを待っているのか。ある程度の、大井というのは近代的な設備をするために、どういうふうな収容のしかたをしたい、というような方針くらいは示してやらなければ、東京都がたたき台をつくるといったって、それはたいへんでしょう。 だから、あなた方が理想的な総合市場をいま大井につくりたいという希望を持っているわけでしょう。そのくらいのことはやっぱり示さなければ、東京都だってやりにくいのじゃないですか。あなたたち、相談を全然受けることなしにやっているのか、受けてやっているのか、そこら辺はわかりませんけれども、ただ私は大井というのは非常に特殊な、日本のこれからの近代的な総合市場という一つの理想の形を実現させるという何か希望あるように私ども聞いておりますし、そういう意味で何かあるのじゃないかと思うのだけれども、どうも神田と荏原と築地に関係がありそうだ、ように思います程度の方針で、近代的な総合卸売市場、模範的な卸売市場ができるとは思われない。行きがかり上、これは開設その他、一切が商権とからんでいる問題ですから、よほど思い切ってやらないというと、現状に押されちゃって、期待するような近代的な市場というものはできないのじゃないかというふうに私は思っているのです。だから、そういう意味で中央卸売市場の整備計画に、あなた方も重要視しているかう、その開設のための対策協議会か何か設けて慎重にやろうとしているわけでしょう。だからその方針を、どういうふうな構想を持っているのかということを聞いているのですが、構想は出てこないのですね、一つも。
○政府委員(小暮光美君) 先生の御指摘の中にもにじみ出ておりますように、きわめて具体的な商権の調整を必要とする問題でございますので、私どもといたしましては、目下検討段階であるというふうに申し上げる以外にないのでありますが、ただこの問題は、どういう気持ちで取り上げておるかという点は、御指摘の中にもございますように、単に東京のある地域に市場設備の未整備なところがあるから、その地域のために市場設備をつくるという発想ではございませんで、やはり東京部という非常に大きな消費に対して、現在の市場だけで対応できるかどうかという問題を含んで、大井の埋め立て地に最も理想的な生鮮食料品の集配機能をつくりたいということでございますから、単に周辺部に逐次足らざるところに市場をつくっていくというようなことではなくて、既存のものとの関係を調整しながら、新しい形の市場機能をここに確立したい、こういう角度で検討しようということでやっておるものでございます。
○北村暢君 あまりはっきりしませんけれども、これ以上聞いたって準備がなければ答弁できないことですから、またあらためて別の機会に大井の問題等は質問することにして、きょうはこれはこの程度でやめておきます。 それから「基本方針」並びに中央市場の「整備計画」の中に、最近における卸売市場の労務関係、経営の近代化なり、施設の近代化なりということがうたわれておりますけれども、現実問題として、中央市場で働いておる労働者、従業員、これは待遇その他、他の産業と比較して決してよくない。しかも労働条件は、人の寝ておる間に仕事をしなければならないという、きわめて特異な仕事であり、しかも、どうもきれいな、かっこうのいい仕事ではないわけですね。したがって、いま若い人の労働者を確保する、従業員を確保するということはたいへんな苦労をされておるわけです、そういう点からして、この「市場整備計画」の中に、そういう福利厚生施設というものをやはり積極的に、市場整備を含めて当然これは考えていかないというといけないのじゃないか。新設の市場なら、まだそういう施設をする敷地を確保するとか何とかいうことは簡単にできるかもしれませんが、既設の市場においては非常にむずかしい。むずかしいが、すでに関係当局者も、当事者もそういう点に気づいて、逐次整備されつつあります。されつつありますが、しかし現状を見ますというと、そういうところに配備されたような施設というものは見るべきものはない。したがって、これは私は市場の整備計画の中に明らかにこれを盛り込んで、そうして特別な助成策を講じていかないというと、一向にこれは前進しないのじゃないかと思います。そういう意味において、私どもはこれは修正意見として出したのですけれども、これは労働省との関係があるとか何とかで、農林省だけでは一存でいかないとか何とかいって、いろいろな理屈をつけてこれは修正に応じなかった。この応じなかった理由は何なのか。また、そういう面についての施策はどのように考えておられるか。この点をお尋ねしたい。
○政府委員(小暮光美君) 市場における労働力確保ということが、今日非常に痛切な問題になっておりますことは御指摘のとおりでございます。私ども、これからの卸売市場の整備をはかりますにあたっては、できるだけ近代的な労働条件が整いますように、施設整備の面でも省力化の可能性といったものをとことんまできわめたいと思っております。しかし、そういうことと並行して、御指摘の福利厚生施設の充実ということもきわめて重要な施設整備の一環であるというふうに考えまして、そのため重要事項の中で、これらの点についての基本的な方向を示すように検討いたしたいというふうに考えております。
○北村暢君 次に、卸売市場開設運営協議会の性格についてお尋ねいたしますが、これは新設市場における開設前の準備のための、いわゆる入業者の、卸売り業者の調整、こういうようなものも含んでいるのか、どうなのか。それから業務の運営に関する必要な事項の調査、審議の内容、業務の運営に関して調査すると、こういうようなことを言ってるんですが、その運営の内容は、一体どの程度のものを考えているのか。それから運営協議会の委員の選定でありますが、これは当然生産者、流通消費に関する学識経験者ということを考えているようでありますが、この内容を明らかにしていただきたい。そして、その構成の人員等についてどのような構想を持っておるのか、この点お伺いいたします。
○政府委員(小暮光美君) 開設運営協議会という考え方でございますので、御指摘の第一点の、新たな市場を建設いたしまして、これに業者収容をいたしますような場合、これらの問題についても、この運営協議会で調査審議することがあるというふうに思っておりますが、しかし、これはどこまでも開設者がこれらの問題を考えます際の基本的な対処の方針と申しますか、端的にいえば、たとえば単数でいくのか、あるいは複数といっても二でいくのか、三でいくのかといったような、そういう基本的な問題を考えます際に、そういったことについて意見を聞くというようなところまでであろうかと思います。具体的でどの会社をどうするというようなところまで立ち入るのは適当でないんだろうというぐあいに考えておりますが、それから、そういう問題点のほかに、開設後におきまして市場の運営の問題につきまして、やはりいま申し上げましたと同様に、いろいろ市場内で処理をする事項がございます。そういった問題についての基本的な考え方、こういう問題について調査、審議してもらうということが適当ではないかというふうに考えております。 なお、委員につきましては、特に何人というようなことを法律で定めておりません。今後運営にあたって十分検討してみたいと思いますが、いずれにいたしましても、生産から消費にわたり、各般の学識経験を有する方をこれに委嘱したいという考えでございます。
○北村暢君 この開設運営協議会の性格、いま御答弁ありましたがね。私は、この運営協議会の役割りいかんによって、後ほど触れてまいります単複の問題とも関連して、非常に大きな意味を持つんじゃないかと、このように思うんです。それでまあ性格をお伺いしたんですが、いま、この基本的な事項についての調査というようなことのようでありますがね、これは、実際に生産者、消費者の期待にこたえるという意味においては、この市場というものがほんとうに公正な値段がきめられて、公正な価格形式、集分荷等における業務の取り扱い、公正な価格形式、こういう市場の信用というものが非常に大きな要素をなす、それの一つの監視機構的な性格を持たせるということが私は必要ではないか、生鮮食料品の卸売市場として農林大臣が監督し、許可し、そして相当な業務規制をやりながらやっていくわけでしょう。それが社会的に信頼のおける市場でなければならない。そのためにある程度の業務監視機構的な性格を持つということが、それは業務をやるほうからいわれればうるさいように思うかもしれないけれども、信用を高める上において非常に大きな効果を持つのではないか、そう思っているんですよ。ですからいまの問題の、基本的な問題を論議する程度で、まあそういう面の開設者なりに対する建議程度の性格を若干持たせたほうがいいのではないかという感じをしている。これは今後の運用の問題もありますから、私の意見として申し述べまして答弁は答弁なりに聞いておきます。 そこでお伺いいたします。卸売り業者の許可の基準でありますが、この数については業務規程で定めている最高限度の以内できめる、こういうことになっております。それは過度の競争が「卸売の業務の適正かつ健全な運営が阻害されるおそれがあると認められるとき。」は卸売りの許可はしないことができるということになっておって、過度の競争ということについて勘案をして、農林大臣がその数の許可をする、数というものがきまってくる、こういうことのようであります。そこで方針として農林省は一体この卸売りの定数というものを一体どのように考えているのか、常にこれは単複の問題として論議になるところでありますから、農林省の方針を伺っておきたい。
○政府委員(小暮光美君) 中央卸売市場の卸売り業者は継続的に集荷販売行為を遂行するに足る十分な信用基礎を有する企業体であることが望ましいと考えます。したがいましてその数につきましては計画的集荷の実現、公正取り引きの確保、経費の節減等をはかるための適正な企業規模を確保するという観点から、市場規模の大きさ、市場間競争の状況等に応じまして少数複数または単数とすることが好ましいのではないかというふうに考えております。
○北村暢君 したがって少数の複数または単数というから、単数の場合もあり得るということでしょう。これは中央卸売市場審議会の答申にもそういうことをうたわれておりますので、農林省の方針としては当然であるかと思うのです。そこで公正取引委員会にお尋ねいたしますが、石川県の金沢の丸果、中央青果株式会社、並びに石川中央魚市株式会社に対する十六条違反容疑の審判が行なわれておりますが、これが審判が昭和四十一年六月二十七日に開始して審判の終結したのが四十三年十月二十九日、現在審決案を作成中、こういうことなんですが、これは金沢の中央市場の卸売り人が単数であるので独禁法違反の疑いがあるということで審判を開始したようですが、いままで審決案が出ていないのはいかなる理由によるのか、この点まずお伺いをいたしたい。
○政府委員(吉田文剛君) 確かに先生御指摘のどおり審判が非常におくれております。現在審判官のところで審決案を作成中でございますが、本件の処理のおくれております理由は、一つは、法律適用の、これは独占禁止法の十六条によって準用される十五条、一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなる場合は合併あるいは営業の譲り受けをしてはならないという点でございますが、法律適用の前提になる事実関係の認定に非常に複雑な点がございます。したがって参考人の数も約五十名を呼んでおりまして、審判の回数が——これは魚市場と中央青果、初めは別々のものとして審判を行なっておりました。石川中央魚市については別々の審判としては一回、それから中央青果につきましては二回、その後両方併合いたしまして審判を二十一回にわたって行なっております。 そういうことが一つと、それからもう一つの点は、本事件は非常に特殊性がございます。これはまあ市が指導したというような点、それから市の条例でもって一社ということがきめられたという点、ところがこれは市のほうであとで二社以内というふうに条例を改正したわけでございますが、こういう本事件の特殊性にかんがみまして、公正かつ自由な競争の維持確保という独禁法の目的の実現の中に、どういうふうにして流通機構の合理化あるいは一般消費者の利益の実現を生かし得るかというような問題がございます。 それからまた本件の審決が今後の農林省の市場行政に及ぼす影響ということもこれ慎重に考えなければいけないという——あまりにも慎重に審理をし過ぎたと思うわけでございますが、以上申し上げましたようなことでおくれているわけでございます。
○北村暢君 おくれている理由はいまいろいろ説明されましたがね、四十三年の十月二十九日に審判を終結しているわけですね。いまあなた方いろいろ調査をした手続的なことは説明ありましたが、ところが審決案を作成するのにこれはもう二年以上かかっているのですよ。審決案というのはそんなにむずかしいのですか。私どもも直接担当の審判官にもいろいろ聞いてみていつ出るのだいつ出るのだとずいぶん聞いた、二年間。いつ出るのだ、あと二カ月だ、あと一カ月だと言ってずっときて、一向出ないのですよ。これ重大関心を持っているのです。これのいかんによっていま農林省が説明された少数複数もしくは単数、そういう方針でいきたいと、こう言っているわけです。ところがこれは御存じのように、昭和三十一年のころから農林省は単数制というものを主張して単数で市場指導をしてきたわけです。したがって、札幌や仙台の中央卸売市場は入場するのに、単数にしろという農林省のきびしい指導のために入場が一年も二年もおくれてしまった。だから金沢も、単数のこの農林省の指導に基づいてやったわけです。ところが公取からこの単数というものがクレームがついて、この石川の審判は四十一年からですね、それから農林省の態度は一転してしまって、いままで単数制を指導してきた農林省は最近は少数、単数ということばをいま言われましたけれども、例外なしに少数複数を指導しておる、例外なしにしているのです。あなたのほうの結論が出ないために、こういうふうに変わっているのですよ。それでもうこれから新設するところでは単数でいきたいというところがあっても、いや複数でなければだめだと、今度はこういい出してしまった。それは高松等では単数で準備をしておった、単数で入るつもりだった。ところが、急に複数といわれた。それであわてて今度は複数にしたら、片一方のほうは複数にはなったけれども思わしくない複数ができてしまった、そういう結果になったのですね。 したがってこれは一がいに言えないのでありまして、単数がいい、複数がいいということは一がいには言えません。しかしこれは、その一定の地域における経済行為が独占的な弊害が出てくるかどうかというところに問題があるわけです。したがってそれについては、市場間の競争が容易に行なわれる、独占の弊害はないというふうなところはこれは単数でもよろしいというようなことになる。それがどうも実情に合わないのです。ということは、大都市周辺におけるところの市場は中央市場も近いですかう、これは市場間の競争が行なわれるところから単数でもいいということになる。ところが全国的にこれから中央市場整備計画あるいは地方市場の整備計画をやるということになると、これは地方はどうも市場間の距離が遠いとかなんとかで各県に一つくらいずつ設けるものが非常に独占傾向がある、それで単数はいかぬ、こうなる可能性があるのですね。ところが市場の卸売り業者の経営の規模等かういくと、これは大都市の競争をやっている卸売り業者よりもはるかに経営規模というものは小さい。卸売り市場というものは一定の規模がなければ、やはり経営を合理化しようとしても近代化しようとしても、一定の規模がなければやりたくてもできないのですね。結局、独占的弊害が起きるのじゃないかというもとで、競争のよい面を生かそうとしたことがいけないのですよ。そのために結果的に無理して複数にしたところが、一方がつぶれてしまうということが起こって、かえって生産者に迷惑をかけ消費者に迷惑をかける、こういう結果になりかねない状態があるわけです。 それで公取の考え方として、私はかたくなに単数がいかぬと規制するのではなくして、それについては大都市周辺の市場は市場間の競争がなかなか激しいですから、公取の考え方は、それで市場間の競争があるから独占にならぬと言う。しかし地方都市はそれが非常に範囲が広くなるわけですね。そういう点で私はやはり市場の範囲というものについて、大都市周辺と地方ではやはり考え方を少し改めないといけないんじゃないかと、こう思うわけです。せっかくの思いやりのある独占の弊害というものを防ごうということがあだになって、かえって公正な取引にならない、こういう結果が現実に起こりつつあるのですね。そういうことを配慮して、私はこれは石川の問題についても心配していただきたいと思いますがね。 そういう点について一つと、それからもう一つは、中央卸売市場については独禁法の排除規定があるわけです。ところが地方卸売市場については独禁法の排除規定がない。そのために地方の卸売市場は整備計画を実施する場合に、合併並びに譲り渡しというものが起こってくる場合、これはすべて公取に意見を聞かなきゃならないということになります。その場合に、先ほど言った、公取としては市場間の競争ということが地方ではやりにくいので、単数になってはいけないということでこれを合併許可しない、こういうことが現実に起こっておるわけです。たとえば新潟県における直江津と高田の魚市場の合併、そうして新しい市場を直江津と高田の間に——地方市場をですね——そこにつくろうというのだけれども、そこに一社でつくる場合に、市場間の競争がないからというので認めない、こういう方針で県もそれは認めないという方針でいっておる。これは取り扱い量から何から言ったって問題にならないところで、独占の弊害とか何とかでなしに、そういう小さいもので過当競争があること、——これから合併さしていこう、合理化しようとしていくことなんです。その方針と全く合致しないことが現実に公取のそういう見解のために起こっています。これは非常に問題がある。中央市場の場合は独禁法の適用除外規定がありますかうある程度救われますけれども、地方市場の場合はない。 そういう面で一体公取はこの審決案については、これはちょっと直接の金沢の問題について結論をここで言うわけにはいかない。これはそのとおりでしょう。二年もほっぽらかしてけしからぬ、職務怠慢だということは私たちも大いに責めますけれどもね。それだからといってここで白状せいと言ったってそれは無理だ。したがって私はそういう公取のとっている態度がこの金沢の審決案が出ることによって農林省の指導も変わってくるはずです。もう密接に官庁同士のことですから、連絡し合っていることもわかっておる。そのために審決が延びておることも私もうすうすわかっております。わかっておりしますが、これをこの法案の審議の段階においていま整備計画をどうするかなんといったって、単数がいいか、複数がいいかという論議が必ず出る。そのときに公取がもう単数なんというのはだめなんだというような方針だというと、これは農林省としても指導する場合に画一的な指導にならざるを得ない。そういう意味でひとつ公取はどういう考え方を持っているのか、この際お伺いしておきたい。
○政府委員(吉田文剛君) 卸売市場の卸売り人の数でございますが、これは取引単位の大型化に対応する必要があるというような理由、それからその数が少数になってもやむを得ない面もあると思います。ただ一定の取引分野に対して供給しております卸売り業者間の競争が実質的に制限されることになれば小売り業者あるいは消費者等にとって好ましくないという実態が生ずることも考えられますので、地方の卸売市場における卸売り業者の数につきましては、当該市場の卸売り業者が供給している地域、すなわち供給範囲でございます、その供給範囲におきます他の卸売市場でありますとかあるいは類似市場における卸売り業者との競争関係等取引の実情に即して慎重に検討して対処してまいりたいというふうに思っております。 なお単数がいいか複数がいいかというような問題、これは独占禁止法の十五条では、一定の取引分野における競争を実質的に制限することになる場合は合併あるいは営業譲り受けをしてはいけないということでございますので、まあ一定の取引分野ということが非常に重要な意味合いを持ってくるわけでございますが、ただ独占、つまりいま申し上げました一定の取引分野における競争の実質的制限ということがもたらされることになりますと、これはもちろん十五条に触れるわけでございますが、小売り業者あるいは消費者等に好ましからざる影響があるというふうに考えられるわけでございます。ただし、単数制、つまり一市場一卸売り人制になったからといって、直ちにそれがいま申し上げました独占になるというふうには考えていないわけでございます。個々の統合が独占になるかどうかということの判断にあたりましては、これはもちろん農林省と密接な連絡、緊密な協調連絡を遂げるわけでございますが、そのほか仲買い人でございますとかあるいは小売り人、小売り業者等の意見を十分に聞きまして、しかもその上取引の実情に即しまして個々のケースごとに慎重に検討いたしてまいりたいというふうに考えております。 なお、あとの御質問の点でございますが、卸売市場においても一般的には競争原理が有効に作用することは望ましいということにされておりますので、整備計画を策定する際には、独占禁止政策の観点からも十分な配慮がなされるものというふうに考えております。また公正取引委員会におきましては、物価対策等の見地からカルテル等競争制限的行為を許容する独禁法適用除外法の規定は、これを必要最小限度にとどめるべきであって、現行の適用除外法につきましても利用度の低いものについては整理の方向で再検討すべきであるというふうにしてきております。現行中央卸売市場法につきましても、制定以来現在までに適用除外規定の活用がはかられた事例がございません。 農林省は以上のような公取の方針をしんしゃくした上で本卸売市場法案の取りまとめに当たったものと考えております。なお地方卸売市場において合併等の問題が生じた場合は、農林省とも十分な連絡をとりつつ対処していきたいというふうに考えております。
○北村暢君 あなたの答弁は、裁判所の判事が判決するような法律用語で、そういうふうに言われてもわかりにくいんですよ。私の質問に答えているんだか、答えていないんだか、そのことすら何だかわからない、こっちが。まあ御答弁は御答弁で、抽象的なそういう答弁だ。 そこで私は、一般の自由的な企業と違うわけですね。卸売市場というのは大体あなた、あれですよ、公取が今度の第一銀行、勧銀の合併、これも何となく認めるということでしょう。そういう大きなものにも問題があるが認めてきている。大体青果関係、魚関係なんかの卸売市場の取り扱い総額は、大きなビール会社の一社の半分ぐらいしかないのですよ、野菜や果物全部扱っている全国の取り扱い高がね。二十八都市ある市場で、それぞれ独立した卸売り業者が取り扱っている総額が大きなビール会社の取り扱い高の半分ぐらいしかない。そういうふうに全国に分散して、しかも農林大臣の許可で、しかもその価格は独占価格ができないようにせりでもって、卸売り業者が幾らに売るなんていったってなかなかそういうふうにできない仕組みになってちゃんとできている。せりで取引が行なわれる、そういう性格を持っているのでしょう。しかも、あれもやっていけない、これもやっていけないという非常に大きな制約があります。そういう制約を受けている卸売り業者なんですから、しかも変なことをやれば業務取り消し、経理も検査される、こういうことでしょう。そういう厳重な監視、監督を受けている業種なんです。だから、これで中央卸売市場の場合は独禁法の適用除外をし、農林省は許可する場合には十分公取と相談をして、そしてやることになっているから、これを適用除外しているわけでしょうね。ですから、その場合における状況に応じて単数、複数というのを当然協議してきめるべきことなんです。 あなた方はいま条文でいったようなこの十五条の内容、一定の取引の分野とかなんとかいう問題と関連していうのですけれども、この条文を私は見ている。しかし、これは十七条でそういう脱法行為をやってもいけないという。ところが、これは脱法行為をやらざるを得ないようなことが起こっちゃう。ということは、あなた方で小さいものまで合併しちゃいけないというものですから、いままでの会社は登記したままにしておいて、登記したままですよ、あることになっている。そして新しい会社をつくって新しい市場をつくったということになれば、これは許可しないというわけにいかない。許可する。そして前のほうは自然的につぶれたということになれば、一つだけ残ったということになれば、これは単数でやっていけるということになるんです。それで市場間の競争はあったということになるでしょう。これは文句をつけるわけにいかないから、発足のときには三つか四つあったことになっているのだが、何かするうちに一つになってしまった、つぶれたという場合には、これはどうにもしようがない。もう一ぺんつくれと、こうなるのかどうなのかね。そういうことが無理だったからつぶれたのでしょう。そういうしゃくし定木な判定、何というか、公取に協議した場合、いかぬと、こうくるものだからいかない、これは。食わないわけにいかないから、何か考え出して、法律を抜けようとする。ところが十七条でその脱法行為はいけないことになっているのですよ、これはね。いけないことになっている。ところが、そういうことが行なわれている事実があるのですよ。それはどこというと、あなたはまたせんさくするから言いませんけれども、そういうことが起こっている事実を私は知っています、そういうことをやっているというところを。そういうような無理な法律の適用になるのですよ。 そういう点で現状に合わないことをやるというと、法律をくぐる方向を考える、そういうことがあり得るわけです。ですから、私はいまあなたが説明したようなことで簡単に納得しないんですけれども、これはやはりいま百万都市の札幌の青果が単数です。ところが高知や高松の、無理やり複数にしたところが、業績が悪くて非常に困っているところが出てきておるんですね。だから複数複数ということで、無理やり複数にしなければならぬということで、いま現実に新しく新設する市場を単数にしたい、全部の関係者が納得した、小売り業者が納得し、何も納得したというものであってすら、複数にしなさい、こういう指導をしておる。それじゃ複数じゃとてもやっていける自信がない、複数なら中央卸売り業に入らなくてもよろしい、こういうところまで出てきておる。それでもなおかつ複数でやりなさい、こういう指導している、こういう事例があるわけです。非常に無理だと思うんですね。しかし、方針としては単数もしくは少数複数ということを言いながら、実際の指導は複数で指導しておる。単数ということはあり得ないということで考えられているんですね。 これはちょっと私はどうかと思うんです。したがって、法規の解釈なり何なりというものを聞いておるんですけれども、説明はあなたの説明のとおりなんです。それはでたらめに合併だの譲り渡しを認めるということないんです。私はどうも小さいものいじめしているような感じがしてしょうがない。そういう意味で、それは決して合理化なり、近代化なりに沿わない、沿わないということは公正な取引が行なわれない。公正な取引が行なわれなければ、消費者も生産者も迷惑するということなんです。これはそういう立場から言っておるので、法を厳正に守ってやられるのはけっこうですけれども、もう少し周辺の情勢その他を見てやっていただきたい。 それで金沢の市場の問題です。あなた方複数でやれと言っておるんだから、単数は法に抵触する疑いがあるということでやりましたけれども、金沢の問題ちょっとおかしくなっているんですよ。あなた方実情を知っているか知らないかしれないが、青果のほうはまだ単数です。ところが魚のほうは複数になっておるようです。これは書類上手続上は複数ではないようです。複数になっていればこれは問題ないと思うんですがね。石川中央魚市の場合はそういう事態になっておるようです。これは公取がそう言ったかうなったのかどうかそれは知りません。知りませんが、農林省が許可をしない卸売り業者、その許可していない卸売り業者が中央市場の中で卸売りをやっている行為がある。これはまことに農林省監督不行き届きだと思うんですけれども、そういう事態があるんです。卸売りを許可しないものが、中央市場の中でせりやっていたんじゃ、これはとんでもないことでしょう。とんでもないことが行なわれているんじゃ、これは審判はさっそく業務規程を改正して、いま単数になっていますから、複数になれば、これは取り下げしていいことになっちゃう、そんな事態が起こっております。この監督不行き届きの点は農林省、一体どう処理するのか知りませんが、どうするのか一つお伺いします。 それから、この石川の審判については、二年たって審決案が出ないのは、私は職務怠慢ということが言える。この市場法、これを運用する上において、非常に大きな影響を持ってくる問題ですから、すみやかにこれはメンツとか何とかということでなしに出していただきたいと思います。そういう点について、両者からひとつ御答弁願います。
○説明員(石川弘君) お答え申し上げます。 ただ私、先ほどもちょっと申し上げたんでございますが、市場の中で一卸売り人がいるのが望ましいという意味のこちらは単数制ということを申し上げたのではなくて、一卸売り市場の中に一卸売り人がいるということがありましても、それは周辺との、類似市場との競争関係等からこれは認められる場合があるということを申し上げたわけです。 それから、金沢の問題につきましては、できるだけ早く審決を出したい。また、現在もぐりの、許可されていない卸売り人がいるんじゃないかという点も、農林省と連絡をとりまして実情を調べて、できるだけ早く審決を出したいというふうに考えている次第です。
○政府委員(小暮光美君) 金沢の市場で、水産関係にやや変則な形があるんじゃないかということでございますが、実は一度市場に関係の業者がまとまって、約十社ほどございましたが、これが石川中央魚市というものにまとまって市場に入ったわけでございますが、その中の一部の職員が市場外に出まして、市場と異なる場所でみずから鮮魚の扱いをいたしておったわけです。これが次第に集荷力を増してまいりまして、市場の運営に支障があるということで、市場側が、これらの者と相談いたしまして、同じ市場の中で、現在農林省が認めております水産の卸売り業者の経営の中に入って荷物を処理するということをいたしておりまして、もともとこれらにつきましては、従来からの経緯もありますので、開設者を通じて、より合理的な姿にできるだけ早く近づくように指導してまいりたいというふうに考えております。
○北村暢君 そこで簡単に公取に、私は先ほど申したように、地方卸売市場には独禁法の適用がないわけです。ところが非常に零細な中小企業の卸売り業者が合併する場合がこれから出てくるわけですね、どんどん。その場合に、私は先ほど申したような観点から、県の条例によって、これからおそらく知事の許可によって設立、合併なり何なりして、整理されていくと思うんです。その場合に、やはりもう少し一定の取引分野というものの範囲を、市場間の競争があるんだというふうに認定されれば、これは単数であってもいいということはあり得るわけですから、そういう弾力的な解釈をしていただきたいということを——。これはほんとうに業者が泣いているんですよ、その零細な業者が。そういう実態にあるんです。だから、私はもう少し弾力的な解釈をしてはいかがですかということを意見として申し述べておきますから、これはぜひひとつ、運用面において生かしていただきたい、このように思います。 それからもう一つ、複数、単数の問題で関連をしてお伺いしますが、市場間の競争のあるところで、東京都内の現在の開設区域内における、いまの指定区域内における市場で、実際に複数制というものの方針からきたのかどうだか知りませんけれども、例に、ひとつ豊島中央市場の場合を考えますと、ここに三栄青果というのがあります。これは経営不振になりまして、農林省もてこ入れをして、そして何とか再建できるんです。それが、取り扱い高わずか年間十一億、その中にある他の青果は年間二百億以上の取り扱いをする。もう一つあるのは三十億程度、こういうことで、複数ということにこだわったわけじゃないでしょうけれども、こういう、力関係があまりにも違ったものが同一市場の中にいるということになると、公正取引なんていうわけにいかなくなるのではないかと、そういう点で、この三栄青果というのは、もうどこへでも合併したい。とにかく役員は、もう首になってもけっこうです、職員だけ何とかしてもらえればもう合併けっこうですと、こう言っている。しかも農林省は、これはだいぶ関心を持って見てるんでしょうけれども、この三栄青果が、あとに出てくる純資産額を割ってるという場合には、業務停止その他はやらなきゃならないということになっているはずです。ところが、これはもう純資産額を割っておる。割っておるにもかかわらず、農林省は何らの措置をしない。これはやっていけと言ったってできない会社だ。隣の会社と比べれば、隣はボーナスが出る、こっちはボーナスが出ない。月給は半分ぐらい。それで仕事やれ仕事やれったって、再建しろ再建しろったってこれはできない。そういうものを農林省は、片方十億、片一方二百何十億で、それでやれったってできないものを、やれやれと言うんですね、これ。どういうつもりで農林省は——。こういうのを許可してやるというのは、これは方針としてどうも、私は農林省の監督とか何とか言っているけれども、いいかげんなものだと、こういうことであってはいけないんですが、いいかげんだ、こういうふうに言わざるを得ないんですがね。 これは率直に言って私は、もう三栄青果を存立させるったって、これ無理ですわ。それは複数でなければならないというのでこれを置いておくのかどうか知りませんけれども、そうではないんでしょう、おそらく。無理なものを無理やり置いておくというのは、この際、断を下すべき段階にきているんじゃないかと思うのですが、そういう農林省の監督する、しかも純資産額がいま十万円でしょう。その十万円に満たないときには処置しなければならないことになっているのが、満たないのにほうってある、これはいかぬです。そういうのに、これは監督というものが非常にルーズだ。これは態度を明らかにしてもらいたい。しかもこれは、純資産額は上がったり下がったりしているのかもしれませんけれども、純資産額、今度この法律が通れば十万円はあまりにもひどいから上げるということになる。上がればますますこれに該当しなくなっちゃう、そういう問題が起きてきますがね。ひとつ、農林省の指導方針として私はこれはどこかに合併させる、思い切ってそれをやるべきだと思う。またそれを望んでおる——三栄は望んでおるのにやれやれと言った。できないものをやれやれと言ったって、もう手をあげちゃっているんですよ。手をあげているのに農林省は指導してやってきている。それじゃさっぱり指導にならないですよ、これ。そういう意味でひとつ、この点明らかにしてください。
○政府委員(小暮光美君) 豊島市場における三栄青果の取り扱いにつきましては、私どものほうでも実は純資産額の内容を承知いたしておりまして、開設者である東京都を通じて指導をいたしておりまして、一月には一時純資産額が回復いたしましたが、なおその後の経過を注目いたしておるところでございます。 なお、こうしたものを今後どうするかという問題でございますが、産地が次第に大型化いたしまして、大規模な出荷が市場の主流をなすことになりますことが、これからの特に野菜の流通の一つの方向であるというふうに考えておりますので、それらに見合った市場の卸売り業者の姿というものが望ましいということは申し上げるまでもございません。しかしながら、現状においてなお比較的小規模の業者が存立するような、たとえば近郊蔬菜あるいは特殊のものを取り扱うといったような業態も現にないわけではございません。これらの面から沿革的に比較的取り扱い規模の小さな卸売り業者が市場の中に存在するということがございますこともあながち否定はできないわけでございます。しかし、三栄青果の問題につきましては、私どももこの成り行きを十分監視いたしまして適切な指導をいたしたいというふうに考えております。
○北村暢君 純資産額、現在十万円ですが、これはどのくらい引き上げようとするおつもりですか。
○政府委員(小暮光美君) 現在十万円というのは、純資産額の規定を設けました昭和三十三年に定めたものでございます。 〔委員長退席、理事園田清充君着席〕 当時の考え方をさかのぼってみますと、これは金額が十万円あればよろしいということでやったわけではございませんで、純資産額の算定のしかたというものをこまかく規定いたしてございます。これに基づいて純資産額がプラスにならなければならないということを示す意味であったように思われます。ただ、その後の市場の経済の実態を見まして、さらにただいまも御指摘ございましたような具体的な問題等も考え、今後新しい法律のもとで純資産額をどのように改定するかということについて現在検討中でございます。
○北村暢君 純資産額検討中というのですが、引き上げるというと三栄青果は直ちにつぶきなければならないから引き上げるのは見合わしておると、そういうことですか。そういうふうにも受け取れますがね。どうも純資産額の額を引き上げたら直ちにつぶさなければならない会社があちこちに出てくるので、これはちょっとそういうわけにいかないというので検討中——。どうも純資産額は十万円ですから、これは常識的にいってどうも低過ぎるじゃないかというのがありますがね。まあ、それはそれとして、検討中というのですから、十分検討して実情に合うようにやっていただきたい。 ただ私は特に名前を出して言いましたから、三栄青果の場合は、一般的なあなたの答弁は答弁なりに聞きますが、三栄青果の問題は私が名前を出しましたから、これはやはり早急に三栄青果とも十分協議されて、早急にやはり処置していただきたいと思うのです。この三栄青果の役員連中の希望もありますからね。そういう点で、ひとつ生産者その他に迷惑のいかないように何らかの処置をとる。ただひとつ、あとのそこに残る他の会社も黙っていてはつぶれてしまうので、つぶれてしまえばひとりでに売り揚面積もふえるから、何もつぶれるやつをみすみす買収したりなんかする必要はないと、こういうふうに思われるかもしれませんけれども、それじゃやはりあまりにも気の毒なんで、その相手のほうは非常に御迷惑だと思うけれども、そこはやはり農林省も、もうお手上げになっておるやつを無理やりやってみてもどうもいかないので、あちこちに迷惑のかからないうちにやはり処理すべきものはすると、そういろ親切心ですみやかに対処していただきたい、こう思うのですが、それはひとつやっていただけますかな。
○政府委員(小暮光美君) 東京三栄青果につきまもしては、かつて社内にトラブルがございました。そこから不正取引についての是正ということをいたしまして、なおその後業態の推移を見守っておるわけでございますが、御指摘のように、純資産額の低下が危倶されておるという状況でございます。ただ先ほど申しましたように、東京都を通じていろいろ経理面の監査もいたし、さらに改善の計画を立て、二カ年間で計画を立てて再建するというような形で現在まいっておりまして、御指摘の趣旨を十分体しまして、十分実情を把握して指導の適切を期したい、かように考えております。
○北村暢君 それじゃ次に、売買取引の関係についてお尋ねしますが、せり売りが原則である、せり、入札が原則で、他に相対取引というものを例外に認められておるわけでありますが、先ほどの単複の問題と関連して私ここで指摘しておきたいのは、青果の場合は資本系列ということはないわけですが、魚の場合は日水、日魯、日冷というふうに荷受け会社そのものが系列化されておる傾向にある。これは農林省自体も十分承知のはずであります。公正な価格を決定する上においてせり、入札というものが厳正に行なわれるということでなければならないはずであります。ところが特に水産物関係においてこのせり入札が厳正に行なわれていない、これは開設者の指導監督も必要なことなんですが、その業務規程で規定をしている取引の方法がそのように実施されてない。こういうときこそ公取は目を光らして、公正に行なわれているか行なわれていないかというのを見てしかるべきだと思うんですがね。資本系列があって系列会社がどうしても資本力にものを言わして横暴なことをやっているというようなときにこそ、公取なんというのは目を光らかしてけしからぬと、こう言ったほうがいいと思う。農林省も監督の立場にある開設者である地方自治体も業務規程でみずから規定している取引が行なわれているかどうかということを私はやはり見るべきである。ところが、そういうことが適正に業務規程に規定したように行なわれておらぬということを、行なわれてないからひとつ開設者のほうで何とかしてもらいたいということを言っていっても聞き流しで、一向に卸売り業者に注意したかしないかそれすらわからないということが今日現実に行なわれておる。そういうことはあなた方知っておりますか。
○政府委員(小暮光美君) 水産物の取引の場合に、野菜と異なりましてかなり、鮮魚以外のものあるいは冷凍されたものあるいは塩蔵されたもの、場合によっては練り製品その他にまで、かなり加工度の高い形になったものが多数ございます。そこで、蔬菜の場合のように大体一色の取引形態になるというふうになっていないようでございまして、市場の運営のたてまえとして、業務規程により例外的な取り扱いをします場合には、それぞれ正規の手続を経てやるということになっております。そのように指導されておると思いますが、間々これに反する事例があるというようなことを報告を受けることがございます。これらの点につきましては、今後新法の施行を機会に特にけじめを明らかにするようにいたしたいというふうに考えております。
○北村暢君 委託品、買い付け品等でせりをやる。いま相対でやるものももちろんありますから、そういうものについては品目その他規制がございます。ところが水産物は、特に産地市場において一度値がついてくるという面がある。そういうものもあるんですが、いわゆる鮮魚は大体においてこれは委託というのがまずまず普通であります。ところが最近鮮魚でも買い付けがある、鮮魚についてもあるというふうにいわれております。これは鮮魚については買い付けというのはなかなか、これは今度の方針からいってもちょっと認めるような形になっておりませんね、ところが現実にそういうこと。しかも、それが三声せりで——大体せりは三声で落とさなければならないことにもなっているでしょう。三声が十声出てもなおかつ落とさない、そういうことが行なわれている。三声が十声だよ。十声でやっても落ちないんです、これ。落ちないで引っ込めちゃう。自分の思うような値段にならなければ荷を引っ込めちゃう。引っ込めて、そしてそれを相対でやっている。こういう事実が行なわれているわけです。これはあっていけないことですよ、業務規程にこういうこと規定していないはずだから。それが事実行なわれている。 それで結局仲卸業者も文句は言うけれどもどこが責任持って取り上げてくれるんだか一向にその効果があらわれない、こういう状態になっている。これはたいへんなことだ。したがってせりまたは入札を原則とする、これは青果のほうにはあんまりないのですけれどもね。ということは、青果の卸売人というのは系列化しておりません。これはうしろだてが農協だのなんだのというああいうの、大資本がないわけです。ところが魚のほうは系列化しておりますからね。ごぎげんをそこねるというと品物こなくなってしまうからそれはやっぱり大きなほうの言うこともある程度聞かなければならない、こういうことで問題が起こっております。ですから魚のほうに関してはこのせり人を卸売り業者の使用人、雇い人にしておくということはいかぬ、これを中立化しろという意見が相当出ている。どうしてもせり人が卸売り人に、卸売り業者に所属していると、これはやっぱりうまく売らないというとボーナスにもはね返ってくるしいろいろなんです。だから少しでも高く売ろうとする。会社の気に入られるように売ろうとするものだから三声が十声になってなお落とさないで相対になっている、そうして業績あげたものがいいようなもの、こういうことが中央卸売市場で行なわれておって公正な価格ができているというふうに言うことはできないと思うんです。 そうだったらこんなもの、せりなんというものはやめたほうがいい。せり制度というものはそういうものじゃないわけでしょう。これは監督権限を持つ農林省なり開設者なり、まあいいかげんなことをやっていると思われるんです。思われるんじゃなくて、現実にそういう目にあってひいひい言っている仲卸業者がたくさんいるわけです。おるわけです。仲卸業者は消費者のために幾らかでも安いものを買おうとする、卸売業者は生産者のために少しでも高く売ろうとする、そこで公正なせりをやって公正な価格が出る、公開の場でもってやるから公正な価格ができたということで、それは出産者も納得するし消費者も納得するという仕組みになっているんですね、これ。それが公正なせりが行なわれないということになればこれはたいへんなことですよ。事実そういうことがある。これはあなた方どのように考えるか、監督官庁としてね。その点はひとつ今後、そういう事実があるのわかっているのかわかっていないのか知りませんけれどもね、わかっているとすればこれほっておいたら職務怠慢ということになるし、どっちにしても答弁しにくい問題だと思うんですがね。ひとつ明確な答弁してください。
○政府委員(小暮光美君) 業務運営の細則につきましては、やはり開設者に責任を持って指導してもらうというたてまえになっておりますので、御指摘の点のきわめて詳細な点については私も必ずしも実態を把握してない面があろうかと思います。ただ全体として水産物の場合に青果と異なって先ほども申しましたようにさまざまな商品の形態がございますために、取引の実態が法制定以来四十年の間に非常に変わってきている。しかし卸売市場においてはやはり大原則が、一番ティピカルな形としては無条件で荷受けしてこれをせりに出してやる、これを原則にしておるという法のたてまえでございます。それ以外のものについてはそれぞれ全くの例外である扱いの法体系のもとでさまざまに事態が現実に移り変わってきておるということはございます。 そこで私どもといたしましては生鮮魚介類とあるいは冷凍、塩蔵のもの、あるいは加工のもの、また生鮮魚介類でございましてもたとえばフグとかむき身の貝とかいったような特殊の流通形態もございますようなもの、そういうようなものの特性に着目いたしまして、やはりけじめを明らかにして市場内での取引の姿を整えるということをこの際ぜひやりたい、かように考えておる次第でございます。
○北村暢君 私も政、省令規定見込案を見て、もの法律改正に伴いましてその取引の方法について規制をしていくということはわかっております。しかしいくらきめても守られなければどうにもならぬ、そのことを言っているのです。で、必ずしもつまびらかにしておりませんなんということのようですがね。そういうことを私が知っててあなたが知らないというのでは——私のほうが監督するわけじゃないのですから、あなたは監督官庁たんだから、私が知っててあなたが知らないというのは少しおかしいのじゃないですか、これは。必ずしもつまびらかにしないということだったならば——、だから私は農林大臣は権限だけ強化されても実際に監督する能力がないのに権限ばかり強化をしてもだめじゃないかと、こう言っているのです。やはりあなたいま言うように、価格が——公正に行なわれ、信頼される市場でなければならもない。そういう大きな意味における監督権限というものはあるでしょう。したがって不正取引がなされたならば、あなた業務停止でも何でも権限を持っているわけでしょう。持っているものがちょいちょい出るものですから、問題になって改めるということをやっておる、やっているが、いまの問題は、これはちょっと必ずしもつまびらかにしておりませんなんというわけにはいかないのです。 これは毎日行なっている、やっているせりの問題ですから。これは今度の法律で規定をこういうふうに改正しますとか、何とかで解決するものじゃないのです。実際にそういうことが起こるならば緊急に監査をするか何かして、監査するときがわかったならば改めているかもしれないから、ちゃんとやり方など考えてやらないというとなかなかひっかからないかもしれないが、農林省が調査に行くなんていうと、その日はやってないかもしれないがね。だからここはむずかしいんだが実際にこれは苦しんでいる人が現実に訴えているんだから。それを取り上げてくれないのだから、東京都なんか。取り上げなければ農林省が東京都に指示するなりなんなりもう少し厳正にやれといわざるを得ないでしょう。それをつまびらかにしてください。そして監督権限に基づいて公正な取引が行なわれるように一日も早くやってもらいたい、毎日これは起こっているのですから。私に指摘されてからやるんじゃおそいんです。その点をひとつ厳正にやってもらいたい。法令の政令をどうしますこうしますの問題じゃないのです。先ほどの答弁じゃ……。
○政府委員(小暮光美君) ごく最近の十年間でも、次官通達あるいはその他の形でしばしば取引の改善について通達が出されており、昨年も水産関係の業務運営についてということで農林経済局長名の指導通達を出したりいたしておりますが、なお今後新法のもとでせり人の登録制度というようなものも発足いたします。先ほど私、あるいは申し上げ方が適切を欠いたかと思いますが、市場内の運営の細目は開設者の直接責任をもって監督してもらいたいということで、個々の問題まではつまびらかにしない場合が過去あったということを申し上げたわけでございますが、しかし私どももさまざまな形で実態についての報告は聴取いたしております。これらの点を今後もなお十分実態を把握いたしまして、せりの公正化、さらに業務運営全体の公正化につきまして、特段の指導を強化したいというふうに考えております。
○北村暢君 それからもう一つ、せり入札の問題で問題があるのは、買い付け品をせりする場合、買いつけ品ですからもう卸売り業者は値段はわかっている。それをせりにかげる場合、そのほかにさし値というのがある。さし値とか買い付け品については原価がわかっている。それにせりをかけている。だからさし値は、さし値の品物ですよと言って断わらなければならないことになっている。それはだまってやるのです。だまってやる。そうして思ったよりも、こっちの予定価格よりも高いという場合はせりで落として、予定価格より低いというものは、さっきのように十声やっても落とさない。だからそういう買い付け品等についてもわかっているのですから、さし値とか何とかと言えばいいのですが、言わないでやる。したがってこれは買い付け品については卸売り業者の責任において危険負担をしなければならないわけでしょう、せりにかければ。ところが買い付けたときよりも値段の下のときには絶対落とさない、上のときにはだまって落としている。これじゃ買い付けたものについて五%の手数料みて、そうして値段をきめりゃいい。大体五・五%というものをみてやればそれでいいわけなんです。ところが五・五%でなくて三〇%になっても、落ちたときにはだまっている、買い付け品には……。ところが買い付け価格よりも下のときには、十声ぜりで、しかも落とさないで、それで相対でやるといったひには、買い付け品をせりにかけた場合には絶対損しないように、卸売り業者の危険負担がないようにしてせりをやっている、これはいかがかと思う。買い付け品をせりに回す場合には、必ず危険負担が起こり得る場合もあり得るわけですね。ところがそうなっていない。そういう点なんかもこれはよく調査してください。 そういう点からいくと、これは買い付け品をせりする場合については、答申でも買い付け品は無理なやり方でせりにかけるというと危険負担で待遇が悪くなるから、なるべくやらないように相対でやったほうがいいと、こういうことがいわれているのですよね。ところが、買い付け品でありながら知らぬ顔してせりをやって、高いときは黙っている。それよりも低いときは売らない。これじゃちょっとあまりにも横暴過ぎますね。したがって、委託であればこれは手数料五%にきまっているのですから、高かろうが低かろうが、これは五彩の手数料だけでしょう。買い付けをせりやって、上のほう幾らでもいいといったら、手数料五・五%ときめているものの考え方そのものがもうおかしくなってくる。ですから、買い付け品は、それは確かに高く売ってもいいように、規制していませんから、相対で売るのですから、それなりにあるでしょう。しかし、これをせりにかけて、いま言ったような形をとるということは、これは私はやはり問題があると思うのです。だから、そういう取引の方法についてもひとつよく検討されて、実情を調べて、注意するものはしたほうがいい、こういうふうに思います。 〔理事園田清充君退席、委員長着席〕 それから次に、相対売り並びに相対取引、それから買い付け、それから仲卸業者の業務の規制の問題、これは関連がありますから関連してお伺いしますが、三十四条のせり、入札の原則の例外規定として相対取引を認めるものは省令で規定しているわけでありますが、ことでは比較的具体的につけもの、食料かん詰め、食料びん詰め、水産練り製品、食肉加工品、塩蔵水産物、冷凍水産物並びに、ミカン、リンゴ、タマネギ、ジャガイモ、こういうふうに具体的に品目を種類ごとにあげているわけです。ところが、自己の計算による卸売りの禁止、いわゆるこれは委託の原則ですね。自己の計算による卸売りをしてはならない、これは委託の原則です。したがってこれは、卸売り業者は委託を受けることが原則で、例外規定として買い付けを認めておるわけですね。この買い付けを認める品目の中にこれも省令でもって規定しているわけでありますが、これが相対取引の省令とは違いまして、抽象的な省令の表現になっている。この抽象的な表現のされているものの主たる品目は一体どういうものを考えているのか。省令と関連をして若干説明をしていただきたい。
○政府委員(小暮光美君) 三十四条との関連で、政、省令規定事項の中で、たとえばということで書いてございますのは、先ほど御指摘のような品目でございます。これを一応「特定物品」というふうに考えておりますが、これらのものの中でそれぞれ特定の事情のある場合に、卸売りの相手方の制限をゆるめる、あるいは自己の計算による卸売りの余地を拡大する、こういうような規定でございます。
○北村暢君 そうすると、第三十三条の例外規定の相対取引のところであげている、省令であげているような品目が買い付けのところにもそういうものを想定している、こういうふうに理解していいわけですね。そうしますと、これは青果の場合は非常に相対買い付け少ないわけです。買い付けは青果の場合約一〇%未満程度でしょう。ところが水産物関係は約五〇%以上が、過半数のものが買い付けになっておる。今後もまた買い付けがふえそうな傾向にある。そうしますと、いま言われたような品目だというと、当然、水産物で鮮魚なんというものは入ってこないことになる。どうですか。
○政府委員(小暮光美君) 第一号で物で特定しで考えましたような場合には、まず鮮魚のようなものは入らない。
○北村暢君 それはそれなりにわかりました。ところが、先ほど申し上げましたように、鮮魚で買い付けをやっているものは若干出てきている。これは業務規程で規制を受けるはずですね。そういうものが出てきている、ということを一つ記憶にとどめておいていただきたい。 それから、もう私の時間がだいぶ迫っておるようでありますから、要約して質問をいたしますけれども、この四十四条の仲卸業者の業務規制の項における、いわゆる仲卸業者は中央卸売市場の卸売業者以外の者から買い入れて販売すること、いわゆる、仲卸業者が直接市場外から買い付けをしてやることを禁じておりますが、ここに買い付ける場合というものを例外規定として認めてあるわけです。この品目は大体、仲卸業者のほうで買い付けを認めたものと同じもののように受け取れるうですが、それはどうですか。
○政府委員(小暮光美君) 一部同じようなものが具体的な議論をしていくと出てきますけれども、考え方としては全然別のことをいっておるのでございまして、先ほど来御指摘のございましたのは、物の性質に即していろいろ議論しておったわけですが、四十四条ただし書きのところで考えておりますのは、むしろ場合に即してそのような状況のもとにあるものについて具体的に考えるということでございます。たまたま一致する場合がございましょうが、さきに言いましたようなものがここに当たるものであるというような考え方のものではございません。
○北村暢君 これはやはり私は卸売り業者のほうは品目別に明らかにする、ところが仲卸業者のほうについては一致するものもあるが、そうでないのもある、こういうことのようですが、これは特に水産物の関係については先ほど言ったように、買い付けが非常に多くなっておりますから問題が出てくるんですが、それは買い付け等について今後も買い付けでいけるものはいけと、こういうような答申になっているんですけれども、その場合に、あなた方は仲卸業者に対しても例外的に買い付けをすることを認めている、こういうふうに言っておるわけなんですけれども、これは品目を少しこの際明らかにしてもらいたい。と同時にこれを認めるに至ったのは、これは利害関係が非常に相反するものですから、、非常に問題が起こるわけなんですけれども、答申でもここのところが非常に微妙に表現されているんです。営業の規制のところで卸売り業者と仲卸業者の機能というものについては画然と分化しておりますがね。そういう公正な取引という点については機能というものは基本的には機能の分離というものについて規制をしていく方針である、それを踏襲する、これはよかろう、しかしながらと、こういうことで、しかしながら、輸入の冷凍エビ、練り製品、かん詰め等の加工品、輸入品については、場外取引との競争関係、卸人及び仲買い人の現実の機能のバランス等を考慮して、こういう非常にわかったような、わからないような表現がなされておる。 そこでこれは直接の問題としては、こういういま言った冷凍輸入の冷凍エビ等とか、練り製品とかかん詰め類とか、こういうものは現実には買い付けが行なわれておる。買い付けというのは一定の大体定価品ということになるでしょう。で、これは場外にも当然流通しておりますわね。したがって、買い付けの価格というものは場外に流通した価格と荷受けが買い付けした価格とやや同じだ。そこでどういうふうな形をとっているかというと買い付け金は仲卸業者が卸を受ける場合、手数料とされるわけですね。委託の場合は手数料は出荷者から手数料をもらうことになる。買い付けの場合は仲買いから手数料に該当するものを取ることになるわけだ、なっているわけだね。定価品ですから定価の中に手数料を織り込んで買わないですね、そうなっている。定価品で買い付けた場合には定価品で買った場合に手数料五・五%いただくということにはならないですね。そうなっている。したがって、これは場外取引との競争関係ということは、場内にいる卸売り業者は定価品に五・五%加えたものが仕入れ価格になる。場外は定価そのままである。これじゃ場内と場外と価格において競争できないことは明らかですね、初めから五・五%のハンディがついておりますから。そういうことでしょう。 ところが最近におけるこの取引関係からいけば、加工品というものが多くなってきている。そういうものも中央市場の中でも取り扱います、こういうことになっている。取り扱わないなら別ですけれども、そういうものを取り扱っちゃいけないというなら別ですけれども、水産物の半分以上がそういうものになりつつある。そうして場外の業者と正当に競争するなんといったってこれはできないでしょう。初めからハンディついている。場内業者のほうが場外業者よりも不利である。しかも今度の規定では水産物に関しても大型の小売業者は直接買参することができるような規定になりましたね。いままでは小売業者は買参してないわけです。水産の場合全部卸売り業者、そうして小売り業者が仕入れにきました場合に、仲買にきた場合に当然これは鮮魚と付随をしてそういう加工品を仕入れていくわけです。これは便利だ、そういう点からいって加工品を取り扱うことを認めざるを得ない、いまの市場の機構からいって。ところが場外業者と正当な競争ができない。初めからできない。ここに問題があるわけなんです。 だからそういうものを考慮してやれというわけなんですが、ところが、この機能からいって直接荷を引くことができない、原則としてできない。例外的に何かというなら、これはあなた方の政令を見ますというと、卸売り市場にないもの、ないものを仲買いが売るといったって、ないものをどうやって売るのか知りませんけれども、ないものだとか、荷受けが荷を引くのに困難なもの、困難なものなら何でも引けますよ。困難なものなんかありゃしない。だからこれをよくよくつき詰めていくと、卸売り業者の例外というものは法律の上では認めたけれども、ないという結果になる。説明を聞けばしじみ貝だとか何とかいうことを出すのですけれども、これは築地の仲買い業者のところに浦安の生産者が仲買いに入っておる。生産者は自分のつくった貝をわざわざ荷受けにやって五%の手数料を取られて、自分の仲買いがあすこで売らなければならない。そんなばかなことはない。それは当り前の話です。自分のとったものを持ってきて、わざわざ荷受け業者に五・五%手数料を払って高いものにして売るなんということはないから、そういうものは仕方なしに認めますという程度のものでしょう、これは。それではこれはできないですよ、実際問題として。したがって練り製品だの何だのというものについて大型の小売り業者が、スーパーとか何とかいうものが買参することを認めて、卸売り業者に大口取り扱い業者が直接やるのはよろしい。それで仲買い業者も場外から練り製品その他直接荷を引いて、そして小売り業者との取引をやる、これでどちらにも自由に認める、そういうところに正しい流通というものができるのではないか、このように思う。それでない限り、場外業者との競争を考慮しという、何も考慮したことにならない。 それを現実の形はどうやっているかといえば、これは現実には仲卸業者が直接荷を引いておる。そして二%なり幾らかの手数料を卸売り業者に払って、そして五・五%というところを二%か三%に話し合いでやっているものもいるのです。そういう人もいる。それからそれらも認められない、既得権から見て認められない人は五・五%の手数料を払っている。これがいかにも流通秩序が機構の上に保たれているように見えるかもしれない。あなた方もそういうものはありませんと、こう言う。書類上そういうふうになってない。書類上は確かに荷受けを通じて仲買いが相対で買ったような形になっておる。なっておるが、実際はそうなってない。したがっていまの現行法における法律並びに業務規程に違反する行為が現実に行なわれておる、これは間違いない。あなた方はないと言えばこれはうそになる。ある。行なわれている。これは業務規程に違反しているのです。したがって仲買いの方々もそういうことをやっているんだということは、実際にあるんだということを言いたいけれども、聞かれるというとそういうことやっていませんと言わざるを得ない。また仲買い、卸売り業者同士の間でもうまくやっているのとうまくやってないのとあるものですから、うまくやっているもののほうは黙って口をつぐんでいる。こういうような状態でしょう。したがってこれは法律規定の上で流通機構が乱れているのですよ。あなた方はこの規定で乱れてないかのごとく言うけれども乱れている。乱れているということは守れない規定を押しつけているというだけなんですね。 したがってこういうことが行なわれていることについて、あなた方は監督しなければならない立場にあるのです。あるのだが、それを見て見ないふりしているのか、いや聞けばないと言うからないということにしているのかわかりませんけれども、今度は法律で例外規定を認めてそれができることになるわけですね。できることになる。その場合に省令でもって何々とこうなることになっているのでしょう。業務規程できめるということになりますからね。したがってこれは力関係になってくるのですよ。そういうものをこの法律で例外規定認めたのですから、今度はそれをやっても、直接場外から荷を引いても法律違反にはならない。しかしこういう問題についてはやはりはっきりするようにしないというと、また業務規程を設けても守れないことになる、そういうことなんです。ですからこれは卸売り業者にとっても仲買い業者にとっても利害全く相反する問題ですから簡単にこれは結論出せないでしょう。出せないでしょうけれども、私はやはり先ほどの物価政策会議の提言から見ましても、これは仲卸業者の直接の買い入れというものは拡大すべきであるということをはっきり言っておるのですね。それは卸売り業者のほうを一方的に全部やめて、中卸業者が買い付けすることを拡大すると言っているのじゃないですよ。両方とも自由化しているのですね、思想として。卸売り業者にも例外を認めた。仲卸業者にも例外を認めた。仲卸業者のその例外を拡大しなさいと言っている。それが流通機構の中において好ましい方向であるということを言っている。したがって答申は非常に微妙な表現をしているし、物価政策会議の提言においてはそういうものを、仲卸業者の取り扱いというものを拡大しなさいと言って、はっきりこれは提言をしている。これは野菜の安定価格であるけれども、したがって、これは物価政策会議にも私は魚のほうの価格安定対策、いま高い価格に安定しているということで問題になっております。それで物価政策会議の魚に対する安定対策がいつ出るかということで期待しているのですが、なかなかこれは物価政策会議もそこら辺のところがややこしくて提言が出てこない。それくらい複雑なんですよね、これ。だから野菜のほうについてはこれははっきり提言しているのです。今度の市場法の改正というものを予定して例外規定を認めた、それを拡大しなさいとはっきり提言をしている。 そういう問題ですかう、ぜひひとつこれについては、これはきょうはもう時間がなくてできませんから、私はこれ質問して答弁はあしたでもまたゆっくり聞くことにして、時間がきましたから、しゃべるだけしゃべっておいて、あなたのほうの回答が簡単にできればひとつしてもらって、次の質問者に譲ります。
○政府委員(小暮光美君) だんだんと御指摘の点は、卸売市場審議会の答申の中にもるる述べてございまして、非常に微妙なという御指摘もございますが、逆に結論的には卸売り人及び仲買い人の機能分化に関する制度の基本のワクの中で逐次緩和することを検討する必要があろうというふうに結論づけております。私ども物の性質で一気にことがきまってしまうというよりは、卸売り業者が本来の業務として大量に商品を市場に集めてくるという機能を十全に果たしておる場合には、やはりそれに即してこれを分化するという仲卸業に精励していただくのが一番よろしいのじゃないか。しかし物の種類によりましては、先ほども御指摘ございましたように、まさに場外のほうがはるかに豊富で、市場に無理に大量に集めようとしてもそれほどメリットがないというようなものがあることも事実です。そんなものは実は市場を通さないで、場外で高売りでやってもらったらいいのじゃないか、市場も狭くて混雑しているのだからといいましても、市場に一日の商売の品物を全部集めようと思って集まってくる小売りがある限りはやはりこれに対して何らかのかっこうで供給しなければならない。こういうような事態がございますから、そういうような場合には卸が集荷して仲買いがこれを受け取ってくるということでは採算に合わないけれども、仲買いが直接持ってきて自分のところにくる小売りの利便に供する。こういうことがあってもいいじゃないか、基本的にはそういうことだと思います。そういうことで卸と仲買いの両方の力をうまく使い分けて市場全体としての集荷力を強くしていく。こういうことが答申の意図しているところではないか。そういうふうに考えますので、そういった面に即してこの規定の運営を指導してまいりたいというふうに考えております。
○沢田実君 この法律が成立をいたしますと、「卸売市場整備基本方針」をつくります、それに基づいて「中央卸売市場整備計画」を立てます、そして卸売市場を全国的に適切に配置します、こういうふうにおっしゃっているわけですが、先ほどの質問に対する答弁もありましたように、人口二十万以上の都市に大体つくりたいというようなお話のようですが、そういたしますと、全国に何カ所つくる予定であるのか、現在五十八あるとしますとあと何カ所つくる予定か、それを十カ年計画でおやりになるには年次別にどういう計画でこれをつくろうとしていらっしゃるのか、お尋ねしたいと思います。
○政府委員(小暮光美君) これまで十五万以上というふうに言っておりましたときに、たしか百二、三の都市があったわけです。人口二十万以上ということにいたしますと何十か減りますけれども、それにしても対象となるべき市場の数は五十をはるかにこえる数になると思います。現在市場がすでに開設されております都市が二十八都市ございます。しかし、この二十八都市もいまの姿で市場機能が十全であるというふうには言えませんから、との二十八都市についても当然市場の新増設をする必要がある。そのほかにさらに開設が決定していまいろいろ計画を練っております都市がすでに九都市ございます。そのほかにいろいろの段階で検討しておりますものがさらに十八都市ほどございます。したがいまして、すでに開設された二十八都市に加えてさらに二十七都市程度と申しますと、五十都市をややこえるぐらいの都市が当面私どもが考えております「整備計画」の中に盛り込まれることになるんじゃないか。これを十カ年でこなしていくということは、過去の事業の進捗の実績から見ますとなかなかたいへんなことでございますが、しかし、新しい法律でいろいろと基準を明示して、さらに財政的にも援助するという姿勢が明らかになりますれば、この五十都市を十カ年間で整備するということは十分期待し得るのではないかというふうに考えております。
○沢田実君 そうしますと、二十万以上の都市に全部つくろうということではなしに、いまおっしゃった現在ある二十八のほかに二十七で五十五と、こういうことが十カ年の計画になるわけですか。
○政府委員(小暮光美君) 具体的に計画を定めますまでに、まだ関係の地方公共団体と十分協議し、また中央卸売市場審議会の意見も聞かなきゃなりませんから、具体的に計画できますまでにはさらに若干移動があろうかと思いますけれども、この五十数都市について整備いたしますことで、当面かなりの市場の施設の整備、充実になるというふうに考えております。
○沢田実君 そうしますと、四十六年度の予算においては何カ所おやりになる予定ですか。
○政府委員(小暮光美君) 四十六年度の予算では、すでに開設されております都市についての充実の予算のほかに、先ほど開設がすでに決定していると申しました九都市、青森、福島、宇都宮、甲府、富山、岐阜等について計上いたしますほか、さらに静岡、清水、和歌山といったものについても積算されております。
○沢田実君 地方の卸売市場というのは現在どの程度あって、そしてどのように整備していく方針でしょうか。
○政府委員(小暮光美君) 現在条例で規制をしておりまして、実情がある程度把握されております地方市場が約三千五百ございます。その中で今後新法のもとで地方卸売市場ということで指導の対象になりますものが幾つ出てまいりますか、これは関係の都道府県と十分打ち合わせませんと、現段階でまだ申し上げかねますけれども、これらの三千五百の市場の現状を見てみますと、かなり零細なものがこの中にもございます。私ども新法のもとで直接指導の対象にする地方卸売市場は、おおむね売り場面積三百二十平方メートル以上というような規模を当面考えております。これらの形に整理統合してまいりますことを考えますと、現状の数をかなり下回ることになろうかというふうに考えます。
○沢田実君 「都道府県卸売市場整備計画」というものは、これはつくることができるということで、つくらなくちゃならないということになっていないわけですが、そういたしますと、いまおっしゃったように「地方卸売市場整備計画」というのはどこで立てるわけですか。
○政府委員(小暮光美君) 地方自治のたてまえとの関連がございますので、立法上立てなければならないというふうには書いてございません。都道府県知事の本来的な地方自治の権限の中でやっていただくということでございますので、「できる。」というふうにいたしてございますが、国といたしましては、全国的な卸売市場のあり方について基本方針を明示し、さらに国としての整備計画を立てるわけでございますので、必要のある都道府県には漏れなく整備計画を立てていただくように行政的に御指導申し上げたいというふうに考えております。
○沢田実君 そうしますと、県の条例ができておって農林省で掌握しておるのは約三千五百、全く自由にしている数はわからないと、こういうことですと、全国に相当数の地方卸売市場があるわけですが、いま仰せの三百三十平米ということで基準をきめますと、一定規模以上ということになりますと、小さいものは切り捨てごめんということですか。
○政府委員(小暮光美君) 切り捨てごめんということではなくて、やはり指導の網の中に入れますものをある規模ということで考えます。したがいまして、その地域としての市場施設の必要性ということを考えまして、かりにきわめて零細なものが散在しておるということであれば、それらのものを統合して望ましい姿のものにするというようなことが整備計画の中に盛り込まれなければならぬというように考えております。
○沢田実君 そうすると、一定規模以上を持った市場のみを対象にして許可制にすると、こういうふうになりますと、大型化、近代化の推進という半面と、もう一面は小規模市場が乱立するということと、両方考えられるわけですが、要するに規模以下の小規模ですね、これは無制限ですから、許可の必要もないわけですから、まあ規模以上のものについては若干の財政的な援助をするということになるのでしょうけれども、この二つのものができることになるわけですが、その見通しについてはどういうふうにお考えですか。
○政府委員(小暮光美君) 御指摘の点は私どもも十分意識いたしております。ただ、中央卸売市場と地方卸売市場につきまして整備計画を立ててこれが整備につとめようとします趣旨は、そういう指導にも乗らないような小さな市場だけしかよるべきところがないというような地帯が生じませんように、市場機能を必要とするような地域には望ましい規模の市場機能を確立するという方向にそれぞれ計画をつくりたいというふうに考えておりますので、そういう市場機能が整備されますと、そういうエアーポケットのようなところはむしろ次第になくなるということを期待しておるのでございます。
○沢田実君 そうしますと、地方卸売市場三百三十平米以上ということをきめた場合に、これを十カ年計画でまたやる場合に幾つぐらいを想定して、どういう年次計画でやるおつもりですか。
○政府委員(小暮光美君) その点は先ほども申しましたように、関係の都道府県と十分協議をする必要がございますので、まだ確たる数字を持ち合わせておりませんけれども、現在の調査から考えまして現状の三千五百という数字は多きに過ぎると考えております。おおむね三分の一程度の数で現在以上の市場機能を持つような姿というものを想定しておるわけでございます。
○沢田実君 四十六年度の予算措置は、地方卸売市場では幾らになりますか。
○政府委員(小暮光美君) 補助金としては、まだ二億とちょっとでございますが、そのほかに融資がございます。
○沢田実君 その財政援助ですけれども、これは従来はどれだけ補助出して、新法ではどうなるのかという点についてはいかがでしょう。中央卸売市場と地方と別々に教えていただきたいと思います。
○政府委員(小暮光美君) 中央卸売市場につきましては、これまで新設します場合に三分の一、既存の施設を改善いたします場合に五分の一という考え方を基礎とした助成体系に相なっておりますが、新法のもとでは、新設します場合の基幹施設について十分の四、それから、既存のものの改良につきまして三分の一という考え方を基本とした助成体系に改める方針でございます。 なお、従来、施設補助の対象となっておりませんでした、たとえば付属施設といったようなものについても補助対象とするというようなことを含んでおります。 なお、地方の市場につきましては、公設の地方市場につきまして、従来一応三分の一という考え方でございますが、定額四千万円という助成がございます。それを四十六年以降、定額六千万円にする道を開くということを考えております。
○沢田実君 そうしますと、先ほど二億の予算では三カ所かそこらしかできないということですか。
○政府委員(小暮光美君) 地方市場の場合に、補助の対象となります公設の市場のほかに、今後、民営形態でございますが、融資の対象になるものを考えております。
○沢田実君 融資の対象はわかりますけれども、先ほど四十六年度予算では二億しかとっていないと、で、地方卸売市場は一カ所六千万円ということになれば、三カ所しかできないという計算じゃありませんか。
○政府委員(小暮光美君) たとえば、定額六千万円の助成に相なります場合に、二カ年で三千万円ずつ助成するという形になりますので、個所数は、従来の四千万円時代の半年分というものと、新たに施設によって六千万円の半年分というものがございますので、予算の積算としては十カ所に相なっております。なお、民営のものにつきましては、直接助成するということを考えておりませんが、別途七十億の融資ワクを考えております。
○沢田実君 そうしますと、三千五百あるものが三分の一ぐらいになるだろう、千としましても十カ年で百でしょう、いまの計算で。一年に十ですね。どうして、おやりになるのですか、年次計画は。
○政府委員(小暮光美君) これからの整備計画を各県ごとに立てまして、それを農林大臣が認めろという形になるわけでございます。十カ年の見通しに立ちまして、今後、逐次、財政並びに融資の計画を確立してまいりたいと思いますが、しかし、何と申しましても、地方市場の場合には、民営の市場に対して、農林漁業金融公庫から卸売市場近代化資金を融資するという形が主流になるのではないかというふうに考えております。
○沢田実君 四十五年度にも、この法案が、もし通ったら出そうと予算をお取りになったんでしょう。四十六年度は通らないかもしれないから、まだ予算を組まないでおいたわけですか。
○政府委員(小暮光美君) 四十六年は、新しい法体系のもとで事業を実施させていただきたいということで予算を要求いたしております。いま申しておりますのは、地方卸売市場、これは現状でも民営のものが大部分なんです。やはり地方公共団体は中央卸売市場を建てる、で地方卸売市場は民営の業者が建てるという形が一般的でございますので、農林漁業金融公庫に七十億という卸売市場近代化資金を要求したということでございます。
○沢田実君 中央卸売市場における卸売業者は、相当資産的にも健全で、そうして取引において事故の起こらないような資産内容を持ったものでなくちゃならぬというふうに思うわけですけれども、いままでの卸売会社に対する農林省としての指導というようなものは、いままではどんなふうにしてきたわけですか。
○政府委員(小暮光美君) かつて東京でもマル東事件というまことに不幸な事件がございました。中央卸売市場の青果の卸売会社が倒産いたしまして、産地に不測の被害を及ぼしたという苦い経験をいたしております。自来、農林省といたしましては、中央卸売市場の卸売業者につきまして、定期監査を実施するとともに、開設者と協力いたしまして、その経営の内容について十分の監査、指導をいたすようにつとめておる次第でございます。
○沢田実君 卸売会社は取引高に対して販売管理費というものはどのくらいの比率であれば健全だというふうにお考えになっていらっしゃいますか。
○政府委員(小暮光美君) 数字を取り調べましてから、後ほどお答えいたします。
○沢田実君 これは、農林省からいただきました資料によりますと、販売一般管理費が六%ないし七%になっております。それで中小企業庁から出ております原価の資料をいろいろと見てみますと、普通の卸売会社が出張員を出張さして販売をしておる。これは相当経費がかかるわけですけれども、それでもやはり六%ないし一〇%、そのくらいの販売管理費になっているわけです。ところが、その卸売市場というのは品物を持ってくるわけでしょう。それで、そこで販売するだけでしょう。どうしてこんなに高い販売管理費がかかっているのか、その辺が私は非常に疑問なんですが、そういうことに対する検討をなさったことはありませんか。
○政府委員(小暮光美君) 卸売市場の中での卸売り業者の経営の実態につきましては、通常の卸売り業務とやや異なります点は、市場内部で多数の職員を使いまして、これを荷物の仕分けあるいは仲買いとの受け渡し等に使っております点がございまして、人件費の比率が比較的高いというふうに見ております。
○沢田実君 そうしますと、この卸売会社の大体まあ、公平といいますか、これくらいならやむを得ないという利益率といいますか、手数料といいますか、それはどの辺にお考えになっていらっしゃるわけですか。
○政府委員(小暮光美君) 現在、青果で八・五%ということで定めております。手数料率は、現状におきます管理費等から見まして、おおむね妥当な姿に相なっておると考えております。
○沢田実君 人を特によけい使うということをおっしゃっておりますけれども、普通の卸売会社が全国に出張員を派遣して、汽車賃を使い、旅費を使って、そうして販売しておることに比べれば、人がおりましても、あるいは機械化が進むでしょうし、人件費は大体二・九%、中央都市でも三%程度ですから一般管理費が私はかかり過ぎているんじゃないか、こういうふうに思うわけですが、その辺の分析はしていらっしゃるわけですか。
○政府委員(小暮光美君) 御指摘のように、全国に多数の職員を常駐させるというようなことはいたしておりませんけれども、そういったことにかえまして、たとえば出荷奨励金あるいは物品を受け渡しましたあとの代金回収のための完納奨励金といったようなものがございます。
○沢田実君 その出荷奨励金というのは、どういうわけでできて、今後もやるつもりなのかどうか、その辺についてお尋ねしたいと思います。
○政府委員(小暮光美君) 市場に対する入荷をできるだけ安定させますために大型化し、計画的に出荷してまいります産地並びに出荷者を育成する必要があるという見地から、これらの大型化されました出荷者に対して、特に比較的率の高い出荷奨励金を交付するという仕組みで考えておりまして、この仕組みは今後も市場の実態に適合したものであるというふうに考えております。
○沢田実君 それは特に戦時中、物が足りないときというような特殊なときにできたものじゃないんですか。また、そういうふうに生産地の大型化とか、安定した供給をするということは卸売り会社の責任じゃないでしょう。なぜ卸売り会社の構成の中からそういうものを出して、国がやるべきことをやらせるんですか。
○政府委員(小暮光美君) 卸売り会社は消費者のためと申しますか、あるいは結びつきの仲買い、あるいは小売りのためと申しますか、全力をあげて市場に荷を集めるという機能も一つございます。これらの面から産地との間にさまざまな接触を持つわけでございます。これが無秩序に行なわれますと、そこにさまざまな過当競争が行なわれることもございます。したがいまして、現在開設者の直接の指導のもとに出荷奨励金という形で産地の優良出荷者を育成するという形の荷卸しを認めておるわけでございます。
○沢田実君 現在まではそれなりのいきさつがあってできたことは承知しておりますけれども、そういうことは将来も卸売り会社がやるべきものではないでしょうと私は思うわけです。ですからあなたは将来この法律が変わってもこの制度は変えていかないとおっしゃるから、その辺私は疑問に思うわけですが、卸売り会社そのものはそんなことまでやる性質のものじゃないでしょう。
○政府委員(小暮光美君) 産地の育成というふうにいいますと、それは確かに野菜の生産の体制をつくるのはむしろ農林省並びに関係の地方公共団体がまず第一義的に指導の責任を負うべきものだと思います。私、申しましましたのは、そういう意味での産地の育成ということではなくて、集荷をするという立場から産地の出荷者と卸売り会社との間に密接な関係があるわけでございます。このルートを通じまして大型化し、安定した出荷というものを奨励する、こういう観点でございます。ただこれが放漫に流れますと、卸売り業の業務の内容から見て適当でないことがございますので、全体として国並びに開設者の指導、監督のもとに置いてあるわけでございます。
○堀本宜実君 関連。ただいまの出荷奨励金のことでございますが、産地の育成ということはよくわかるのですけれども、卸売り業者が一市場に、おそらく昔は農林省は単数でいいという御指導をされておったようであります。ところがいまは必ずしもそうではなく、複数のほうがいい、単数でいくよりも競争が起こってくるということがいいということになっておられるのではなかろうかと思いますが、もしそういう場合に、荷物を甲、乙、丙と卸売りが複数で入っておりまする場合に、自分のほうはいい荷を下さい。いやわしのほうはこれだけのリベートを出すから私のほうへ荷を下さいという競争が起こって、神田市場のマル東が四億円の一カ月の取り込みと言ってはおかしいが、不払いの悪質な倒産をして、御承知のように生産者に迷惑をかけた。そのことから、いわゆるこの問題についてはきわめてやかましい規制といいますか、監督が行なわれておると思うのですが、私は単にこの出荷奨励金というものを産地育成ということだけでは片づけられない問題ではなかろうかと思いますが、それに対する農林省のお考えを伺いたいと思います。
○政府委員(小暮光美君) 御指摘のとおり、かつてこれが集荷競争と申しますか、そういう意味で過当競争の一つの手段になりまして、卸売り業の安全を害した事実はございます。もそこで先ほど来申し上げておりますように、この仕組みを大型出荷者の育成、出荷の近代化に対する一つの具体的な手段ということの目的を明らかにいたしまして、その目的にかなうようにこれが使われますように、かなりしさいな指導をこれに加えるということにいたしておるわけでございます。
○沢田実君 私なぜそんなことを申し上げるかといいますと、手数料が高くなるとそれだけ物が高くなるわけですよ。それであなたは産地育成とか大型化とかおっしゃっておりますけれども、そういうことは産地の指定をして、農林省のほうで奨励をして団地化をするなり、あるいは何かをして、あるいは協同化するなりして、その大規模化とか、あるいはいろいろなことは国の政策として当然やるべきことでしょう。それを卸売り会社に持たせると手数料が高くなるわけですよ。あなたは八・何%が適当であろうと思うとおっしゃっておりますけれども、人がたくさん要るといっても、人も、機械化し、みんな持ってきてみんな売るだけですから、そんな八%もかからなくたって私は卸売り会社はできると思うのです。全国に出張しておる会社だって六%何がし、そのくらいの販売管理費でやっておるわけですから、そうしてみますと、まだまだ販売管理費は、市場なんですから、荷主が持ってきて、買い人がきて、そこでやるだけのことなんですから、そんなに経費がかかるはずはない。そこで、流通機構を合理化して物を安くするためにはよけいな要素をなくすることが大事ではないかということを申し上げておるわけです。この法案が通って新しい指導をする場合には、そういう方向でない指導のほらが将来に合うのじゃないですか。と同時に、何といいますか、専門専門の分野も全国的にきまってまいりましょうし、それから野菜の価格安定に対する保障なんかも今後いろいろ論じられてくるようになりますと、指定産地というものはますます多くなってくるでしょうし、価格の保障のこともいろいろ議論しなければならないようになってくると思うのです。そういうことは国の政策として別途やるべきことで、卸売り会社がやるべきことじゃないと私は思いますが、将来改めるお考えはありませんか。
○政府委員(小暮光美君) 卸売市場の機能が生鮮食料品の集荷と価格の決定それから分荷と申しますか、この三つが一番の基本だろうと思います。で、卸売り会社はまさにその三つの卸売市場の機能に直接関与いたしておるわけでございます。できるだけ豊富な品ぞろえをいたしますために、全国に散在しております産地と密接な連絡をとりながら集荷機能の万全を期するということがございます。これらの点から、それぞれ産地との結びつきを強化するという意味でこのような形のものが発展してまいったわけでございます。くどいようでございますが、生産対策として産地を育成し、産地を大型化するということは行政が直接責任をもってこれを推進いたしますけれども、集荷をもっぱら機能といたします卸売り業者が集荷の円滑化を期するということのために所要の経費を支払うということは、それ自身としての十分の合理性があるというふうに考えております。
○沢田実君 実際問題、卸売り会社の近くには各産地の人たちが出張して、別に卸売り会社が何かしなくたって物が集まるわけでしょう。集まり過ぎると品物が安くなるんですよ。おそらく産地のほうでは出荷調整するわけですよ。集まり過ぎると安くなります。集めるのが少ないと高くなるわけですよ。そういうことを考えますとね、この卸売り業者が物を集めて一生懸命やってるなんてことはとても信じられませんがね、その辺どうですか。
○政府委員(小暮光美君) 中央卸売市場の卸売り業者は集荷してこれを分配することが本来の業務でございます。それで、それに見合ってまた手数料というものが認められておるという形でございますので、これは全力をあげて集荷につとめるという形に相なっております。
○沢田実君 それでは価格の問題になりましたから、その価格決定との関連でちょっとお尋ねをしたいわけですけれども、要するに卸売市場では卸と買い手とおりまして、そこでせりなり入札なりあるいは相対で価格がきまるわけですね。ところが毎日毎日の荷の動き方によって、その日その日はあるいは公正に決定されたかもしれないけれども、毎日の動きってものがあるわけでしょう。ですから、そういう点で価格安定ってことについてはそれだけではできないわけです。その点はどうお考えですか。
○政府委員(小暮光美君) 価格の安定はやはり生産並びに供給の安定ということを軸としてこれをはかるべきものであろうというふうに考えております。供給が極端に不足し、あるいは極端に過剰になりましたときに、卸売り会社あるいはせり人の責任でこれを何とか上がり下がりを食いとめろといっても、これは実はできません。むしろそれを強行させますと、先ほど御指摘がございましたような弊害があるわけでございます。やはり価格安定の基本は供給の安定にあると考えますが、ただしかしながら、市場の内部の運営といたしまして、たとえば東京のように巨大な都市に幾つもの市場がございまして、それぞれの市場の中に複数の卸売り会社がございますような場合に、入荷の状況あるいはせりの進行状況といったようなものをできるだけ迅速に都内全域にこれを周知させるような具体的な仕組み、あるいは生産量、入荷量の速報と申しますか、そういう情報伝達の手段等を整備することによりまして、不必要な価格の乱高下を防ぐ方向に努力する余地はまだたくさんあるというふうに考えます。
○沢田実君 局長のほうの流通のほうの関係、経済局だけでは安定的供給ってことできないと思うんですよ、つくるほうまで結ばないと。さっきから言ってる生産団地を大型化して安定供給するってことは、まあ局長さんのほうの局の仕事以外になるわけでしょう。そっちとほんとに深く結ばれないと、ほんとうの——卸売り業者の集荷の努力も必要かもしないけれども、そんな努力だけでは安定供給、これはできませんよ。そういうわけでしょう。ですから私は、もっと根本的に安定した生産が、計画的な生産がなされないことには安定供給はあり得ないし、価格の安定はないじゃないかと。ですから、そのいまの市場の中で何とか価格を公平妥当にしようっていうことについてはその範囲内の、その範囲内ではそれが一番公平だ、妥当だとおっしゃるかもしれないけれども、先ほど申し上げましたように、集め過ぎると安くなるし、集まってこないと高くなるし、ですから、農家にとってはある程度出し惜しんで少しずつ出して高く売ったほうがいいと、そういうことにもなるわけですよ。そういう意味でこの価格の安定ということに大きな貢献をしていく一つの施設かもしれませんけれども、それには私はもっと大きな農林省の生産につながる計画生産、それから地域の指定なり価格の保障なりということにつながってこないと、これはどうしたって価格の安定供給ということは、価格の安定、いわゆる需給のバランスをとるってことはできないと思うんですね。そういう意味でもう一つ大きいところを考えてみますと、卸売市場にそんな責任を持たせるのはおかしいじゃないか、こういう考えですが、それでもまだ答弁は同じですか。
○政府委員(小暮光美君) 午前中の議論の中にもございましたけれども、需給調整の機能と申しますか、あるいは価格を安定きせるというような問題は、市場ももちろんその重要な一翼をになうものではございましょうけれども、何と申しましても生産並びに出荷の姿、これが一つの大きな力になるということは否定できないと考えております。
○沢田実君 それは後日、議論することにいたしまして、それくらいにしておきます。 次に神田市場で何か南口と北口があって、北口では仲買い人のせり参加が少なくて、買い出し人も零細で、それがさらに三カ所に分散して、同じ市場でせり価格が異なっておる。ですからそのために一本化が要求されているといわれておりますけれども、政府は何か昭和三十八年六月の審議会の答申等によってせりの共同化の実現について、処理をしてきたらしいのですが、それはどんなふうな結果になっておるのか、現状はどうでしょうか。
○政府委員(小暮光美君) 三十八年当時に、共同ぜりということを役所のほうも言い出しまして、これは東京、大阪、それぞれ市場の実情に即してこれが実施を指導したわけであります。共同ぜりの実施に当たりましては、できるだけ施設が十分あります場合には、複数の異なる卸売り業者が、たとえば白菜を横に一列に見通しのきくような場所でせるというようなことをやりますほかに、場所が狭隘な場合等におきましては一つの場所を輪番で使うというような形でせりを行なう等、さまざまなくふうをいたしております。
○沢田実君 現在では同じ市場でせり価格が違うというようなことは起こってないということですか。
○政府委員(小暮光美君) 生鮮食料品のことでございますので、同じ品物と申しましても、鮮度あるいは包装容器あるいは粒ぞろいといったようなものでさまざまな差がございますので、必ずしも同一価格にはなりませんけれども、共同ぜりを行なうことによりまして、卸売り人間の価格のばらつきというものは、かなり回避できるというふうに見ております。
○沢田実君 政府は昭和四十一年、「中央卸売市場整備八カ年計画」というものを立てまして、一つは八カ年計画で中央卸売市場の整備をはかる。二つ目には仲買い人を統合する。三つ目にはせりの機械化をはかる。四つ目には地方市場の中央卸売市場への昇給をはかるというようなことを計画なさったようでございますけれども、それは現在までにどのように進行し、どのように計画が達成され、物価の安定等にどのくらい貢献してきたのかということをお伺いしたいと思います。
○政府委員(小暮光美君) 市場整備八カ年計画につきましては、本年まで当初掲げました目標に即して、たとえば東京で申しますと、世田谷市場あるいは板橋市場の建設といったような形で、逐次実施に移しております。大阪におきましても、東部分場が完成いたしましたあと、直ちに北部市場の建設の問題を検討いたしております。またせりの近代化につきまして、特に機械ぜりの問題でございますが、いま申し上げました、大阪の東部分場等でかなり本格的な機械ぜりを実施しております。その後神戸その他の若干の市場でも、機械ぜりをいたしております。ただ全体として、仲買い人の大型化という問題が当初申し上げましたほどの実績をあげていないという事実はございまして、今後これを推進するために、特段の努力をしなければならないというふうに考えております。
○沢田実君 小売り商のせり参加の実情というのは、市場によって違うようでございますけれども、中央卸売市場の指定区域外に搬出することを目的とした、地域外の在住買参人というのがいるわけですけれども、この大口の買参人は、神田や築地市場に買い出しに行って、地元市場を相手にしないということが言われております。今度新しい市場法でどのような機能を買参人に持たせるつもりであるのか、お尋ねをしたいと思います。
○政府委員(小暮光美君) 新しい法律の考え方といたしましては、市場の物的な施設が許します限り、小売りの売買参加をできるだけ開放的に認めていくという方向でまず基本を考えております。ただ、売買参加の開放は、市場内での公正な競争条件と申しますか、取引の公正化にきわめて大きな力があります半面、運営を誤りますと、せっかく大型出荷、大型流通ということで経費のロスをできるだけ省いていこうという方向にございますあり方と逆行する面もないわけではございません。したがいまして、売買参加のあり方等につきましては、やはり大型買参人をできるだけ育成するというような配慮も加えながら考えてまいりたいと思っております。
○沢田実君 スーパーとか、大型給食事業施設等、買い出し人の大型化に伴って、直接、出荷団体あるいは卸売り人から取引している範囲が拡大されつつあるわけですけれども、昭和四十一年の都の調査によりますと、蔬菜、果実の総額では仲買い人の買い受け高の比率は四〇・四%、蔬菜は二二・三%であるといわれておりますけれども、そのような状態では、仲買い人の評価、分荷職能は漸減すると思われるわけですけれども、将来の見通しというものはどのようでしょうか。
○政府委員(小暮光美君) 売買参加と仲買いとの関係は、青果と生産物でまたかなり実態が違うようでございますが、話を青果のほうにとりあえずしぼりますと、御指摘のように、市場によりましては、売買参加者の持ってまいります荷物と仲買い人が処理します荷物との間にかなりの格差を生じておるところもあるようでございます。ただ、逆に、仲買い人なしにひとつ小売り商だけでやってみようというようなことでやっておりました市場などの例もございます。たとえば、横浜では、青果について、仲買い制度を置かずに小売りだけでやってみようということで、何年もやってまいりました。先ほど申しましたように、荷口の大型化あるいは交通事情等がございます。大ぜいの小売りが全部自分で自動四輪車を持って市場に集まるということの無理というような問題もございます。やはり、仲買いなしにやってみますれば、それなりのいろいろな利点がある半面、またかなりのマイナスも出てくる。そこで、逆に、どういう形でそのマイナスを克服しようかというようなことが議論されておるというような実態もございまして、やはり、それらの点におきまして、大量に集荷しましたものを迅速に分け荷するという際の仲買い、今度の新法で仲卸業といっておりますが、こういうものの果たす機能というものは明らかにあるというふうに私は考えております。
○沢田実君 卸売り市場が消費市場と集散市場と拠点市場に分化される傾向にあるわけですが、中小市場では、大市場からのおすそ分けを受けなくては経営が成り立たないというような状況になっております。それで、転送された市場の相場は、中央市場の相場に仲買い人の口銭を上乗せしたものになってしまうのですが、これは当然そうなるわけですが、そうしますと、無条件委託あるいはせり販売の原則というものはこれによって崩壊してしまうのじゃないかというように考えられるわけですが、その辺はどうでしょうか。
○政府委員(小暮光美君) 近年、生鮮食料品の消費の面で非常にはっきりとした変化がございまして、かつては東京、大阪のような大都会ではさまざまな生鮮食料品がそろっておるということでございますが、地方の中小都市などの場合には、季節のものはきわめて順調に手に入りますが、そのシーズンが終わったらもう一年間お目にかかれないというような形で、品物の数は非常に少ないという特徴がありました。しかし、今日、これだけ交通通信も発達し、経済も全国的な形で栄えてまいりますと、消費者のほうが、全国至るところで、大都会と同じような品ぞろえを要求するというような姿が統計的にもはっきり出てまいっております。したがいまして、これらの需要に対応するために、やはりできるだけ中都市等におきましても十分の品ぞろえができるような商業機能と申しますか、市場施設が育ってまいりませんと、こういう需要に対応できない。現状はどうも、その辺に対する市場機能の拡充が消費の実態に追いつかないということは明らかであるように思います。そこから、必要以上に転送というような形が起こっておるように私どもも理解いたしまして、この点は、基本的にはやはり地方卸売市場の整備ということも行なわれまして、産地が安心して、都道府県知事が直接監督しておる新法のもとでの地方卸売市場に、遠隔地から荷物が送れるというような形になりますことが基本的な対策だと思いますけれども、そこへ参りますまでの間、やはり需要の問題にそういう現実がございますから、転送といったような仕事が秩序立って行なわれるように、中央卸売市場の業務を指導監督してまいりたいというふうに考えております。
○沢田実君 最後にもう一つですが、卸売市場法案政令規定見込事項ということの中の第一番ですけれども、農畜水産物の中には花卉は入れない方針だと。ところが、将来、ある程度の段階になった場合においては、必要があると認められたときもには花卉を入れるということを検討するというようなことがしたためられておりますが、そうすると、今度の市場法では花卉は入らないわけですけれども、現在、花卉の流通の実態というものはどのように把握していらっしゃいますか。
○政府委員(小暮光美君) 花の流通量が次第にふえてまいっておりますが、現状では、やはり全く民営のきわめて小さな市場が、たとえば東京都内の各所にございまして、きわめて狭い、比較的大きな民家という程度の形のところで取引が行なわれるというのが実情でございます。この問題につきましては、数年前から蚕糸園芸局と農林経済局と協力いたしまして、実態の把握につとめております。今後、現在ございます既存の生花の市場、これをどのように整備していくかという問題が一つ行政上解決しなければならない問題でございますが、そのほかに、新たに市場を建設いたしますような場合、敷地その他について十分の余裕がございます場合には、中央卸売市場の取り扱い品目として花を取り上げるということも十分検討に値するということであると、このように考えております。
○沢田実君 そうしますと、大体、十カ年計画のどの段階ぐらいでこれを入れようというようなお考えですか。
○政府委員(小暮光美君) やはり地域の実情に即してまいる必要があると思いますが、全国的に中央市場の中にみんな花があるというような形ではないと思いますけれども、できるだけ早い機会に、この面から、花の流通の改善に糸口をつくりたいというように考えております。
○沢田実君 そうしますと、中央、地方の卸売市も場で花卉を取り扱いますと、いままでの、いまおっしゃった民営の小さなものがおのずとつぶれてしまうわけですが、そういう対策はどんなふうにお考えですか。
○政府委員(小暮光美君) その点がございますから、先ほども、既存の花の流通の機能をどのように強化していくかという問題と並行して考える必要があるというふうに申し上げた次第でございます。ただ、新たに、かなり敷地にゆとりのあります卸売市場が新設されますような場合、そこで話し合いがつきまして、取り扱い品目として花を取り上げたいというときに、これを法令的に拒否する必要はないじゃないかということを申し上げたわけでございます。
○沢田実君 東京の中央卸売市場で、何か消費者コーナーを設置、計画して、四十六年度に予算が検討されているというふうに聞きますが、こういうことについては農林省としてはどうお考えですか。
○政府委員(小暮光美君) 中央卸売市場は申し上げるまでもないことでございますが、大量に生鮮食料品を集荷して、これを分荷する場所でございますから、その施設は本来小売りの機能を果たすためにあるものではないと思います。しかしながら、今日生鮮食料品の流通の姿が急激に変わりつつある時代でございます。特に取り扱われます商品の性質も次第に変化してまいるということもございます。したがいまして、卸売市場がその施設を活用して取り扱います商品についてのPRあるいは消費者との接触というようなことをはかること自身は別段支障はないというふうに考えております。
○沢田実君 最後にもう一つですが、先ほど四十六年度の予算で検討中の九つについては、この法案が成立いたしますと、四十六年度で措置いたしたいというようなお話がございましたが、もしこの法案が年度内に成立いたしますと、昭和四十五年度の予算を検討中の九つのところに、早速活用するというようなことになりますか。それとも四十五年度の予算はどんなふうにお考えですか。
○政府委員(小暮光美君) 年度内に両院の御意思が決定したということに相なりますれば、私どもとしては財政当局と相談しまして、すでにございます予算のかなりの部分を有効に使えるようにいたしたいと考えております。
○沢田実君 けっこうです。
○委員長(河口陽一君) 本案に対する質疑は、本日はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時一分散会