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65回国会参議院1971/05/11

内閣委員会 第16号

発言数
414
登壇者
21
会派数
4
開催日
1971/05/11

会議録

田口長治郎自由民主党

○委員長(田口長治郎君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。  参考人の出席要求についておはかりいたします。  文部省設置法の一部を改正する法律案審査のため、参考人の出席を求めることとし、日時、人選については委員長に御一任願いたいと存じますが、さよう決することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田口長治郎自由民主党

○委員長(田口長治郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

田口長治郎自由民主党

○委員長(田口長治郎君) 許可、認可等の整理に関する法律、案を議題といたします。  御質疑のある方は順次御発言を願います。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 ちょっと足腰を痛めておりますので、すわったままですので、政府委員の方もどうぞおすわりになって……。  最初に主として厚生省関係の問題について、許認可等の整理についての関連においてお尋ねしたいと思います。  臨時行政調査会は三十九年に許認可等の整理について三百七十九件を整理すべきことを答申しております。この三百七十九件は、現在までにどういうように処理をされておるのか。調べてみますと、指摘総数が三百七十九件で、措置済みが二百三十五件、未措置が百四十四件というふうに、私の資料によればなっておりますが、この現在の百四十四件が未措置になっておるのはどういう理由か、また、未措置件数の多い省はどこか、伺いたい。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 御質問の許認可の整理のおくれております理由は、第一は情勢の変化によりまして、まだ許認可の整理が確定できかねるというものが一つございます。それともう一つは、法制的にある事項の許可を廃止いたしますと、関連した他の問題に波及いたしまして、どの程度でそれをとめたがいいか、そういう法制上の制約からくる遅延がございます。そのほか、現在たとえば農林省の問題のように、大きな政策の変更について検討しておりますもので、いまだ確定できないというようなもの等がございまして遅延をいたしておるのでございますけれども、これも当初の計画どおり三年計画によって大体のめどをつけたいということで、いま鋭意努力をしておる最中でございます。なお、未整理の多い省は主として厚生省関係が四十件ございますが、あと七件程度のものが農林省、通産省というような状況になっております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 未措置の最も多いのは厚生省だということであり、いま政務次官は四十件だとおっしゃいましたが、厚生省は臨時行政調査会——以下臨調と申しますが、臨調から百三十五件整理を指摘されておるはずであります。措置済みは六十一件で整理率は四五%にすぎません。現在未措置の百四十四件のうち七十四件が厚生省で、圧倒的に多い。厚生省がこのように、臨調答申を無視しておるとは言いませんが、実施を怠っている理由は一体何であるか、厚生当局に伺いたい。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 行管からまずお答えをいたしますが、厚生省関係で未整理のものが多いのは、主として国民の保健衛生上の問題、公害の防止等の問題でございますが、たとえば食品衛生関係あるいは理容師、美容師の関係、これはたとえば理美容師の問題でも、いわば許認可というものを廃止することによりまして、国民保健に相当な影響がございますので、直ちに整理が困難だということを厚生省が申しておるのでありますが、そのほか食品衛生上の問題につきましても、直ちに国民保健に重大な関係がございますので、まだ整理ができかねるということでございます。  それともう一つは、それぞれ専門の、審議会等がございまして、まあその審議会の専門家の意見を聴取をいたしておるようでありますが、その結論がまだ出ないために整理がおくれておるというふうに行管としては厚生省から伺っておるのでございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 厚生省の御答弁を願います。

松尾正雄厚生省医務局長

○政府委員(松尾正雄君) ただいまの御質問の点につきましては、厚生省としては、全体としていわば官房でいろいろとまとめて処理をいたしておるわけでございまして、私、全体につきまして、ただいまの行管の政務次官からお話のように、他の部局の問題もございまして、的確にお答えはできないわけでございますけれども、それぞれ厚生省といたしましても関係の部門におきまして、できるだけ簡素化をし省略化をするということにつきましては努力をしてまいっております。ただいま政務次官からお話のようないろいろな事情もございまして、多少おくれておる問題があると、私も全体的には理解をいたしております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 私がお尋ねしておるのは、未処理案件が七十四件ということなんですね。厚生省は四十四件だとおっしゃいますけれども、私は七十四件、厚生省と運輸省が一番多い。なぜ臨調答申がこのように厚生省と運輸省において処理ができないのか。あなたで答弁ができなきゃ房長呼んできなさい。いまのようなそういうおざなりな答弁では私は納得できません。

岡内豊行政管理庁行政監察局長

○政府委員(岡内豊君) 若干補足して御説明申し上げます。  厚生省関係で臨調の指摘事項が百三十五件ございまして、現在までに実施いたしましたものが六十一件、こういうことに相なっておりまして、足鹿先生おっしゃいますように七十四件は未措置でございますけれども、この未措置事項につきましては、私ども監察のほうといたしましても絶えず推進をいたしておりまして、昨年末現在でいろいろ調査いたしました結果によりますと、この七十四件の内訳の中で、つまり厚生省のほうで情勢に応じて漸次実施しつつあるものというのが三件ございます。それから実施を予定しておるものが七件、こういうことでございます。それから、ただいま政務次官からお答えいたしましたように内部的に検討中のものが十一件。それから、これは若干厚生省とは意見が異なっておるわけでございますけれども、監察の立場からはこれは推進するまだ余地があるというものが十三件ございます。それを合計いたしますと三十四件となりまして、七十四件から三十四件を引きました四十件というものが、その後のまあ公害問題が非常にやかましくなった、あるいは国民の保健衛生上非常に重大な問題があるということで早急には実現できないものが四十件、こういうふうな状況に相なっておるわけでございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 それは、その四十件といまあなたがおっしゃた幾つかの事例を整備をして資料として御提出願いたい。特に政務次官が御指摘になった四十件の最も困難だと行管もおっしゃるものについて、なぜ、どういう問題があって困難であるのか、その御答弁があれば承りますし、官房長もすぐにはなかなかお越しにならないようですが、その理由、今後の処置、どうされますか、資料としていただけますか。いただけますならば先に進みますが、いただけないと、官房長の御答弁で解明できればここで解明していただきたい。どうですか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 四十件にわたる広範なものでございますので、資料として提出さしていただきたいと思います。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 それはいついただけますか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 一週間ほど御猶予を願えればと思います。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 そういうわけにはまいりません。その許認可の案件を審議している重要な当委員会に、一週間後にこの法案が上がってもよろしいのですか、できているはずなんです。そういうものはちゃんとおそろえになって、どういう事情によって推進ができないかという——そのための行管ではありませんか。一週間も待たなければ資料が出ぬなどというそういうことは許しません。きょう上げなくてもよろしいのならばそれでよろしい。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) ただいま手元に簡単なものがございますが、詳しいものが本省にあるということでございますから、本日中でも資料として提出さしていただきます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 じゃあ本日中にいただけますね。御提示願えますね。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 提出をいたします。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 もう少し——一週間待てばというものが、要求されれば態度を変えて本日出すというような、そういうあいまいな答弁ではなくて、最初からあなた方の誠意のある御答弁を今後期待をいたします。  問題を具体的にこれから指摘をいたしますが、臨調から指摘をされた事項のうち「保健婦、助産婦、看護婦および准看護婦の試験」について、「保健婦および助産婦の資格試験合格率は、最近一〇〇%に近い。これは、受験者の質の向上と養成機関の教課内容の充実によるものといいうるであろう。従って、この資格は養成機関を一定以上の成績で卒業したものに付与するものとして、あえて試験を取りやめても支障はないと認められる。」、看護婦及び准看護婦も同様であると指摘しておりますが、これはすでに実施しておいでになりますか。

松尾正雄厚生省医務局長

○政府委員(松尾正雄君) 保健婦、助産婦等につきましては、たいへん国家試験の合格率が高いことは御指摘のとおりでございます。そのうち看護婦につきましては、必ずしも一〇〇%とは言えませんけれども、九〇%台というようなことは通例でございます。そういうことでございますので、養成結果として試験を免除したらということでございますけれども、御承知のとおり、これらの職種というものがたいへん国民の健康に対しましても重要な責任を持っておるものでございます。少なくとも国の認定による一定の試験というものか経るということが望ましいということが従来どおりの方針でございまして、したがいまして、ただいまこの国家試験をやめるという措置はとっておらないわけでございます。  なお、試験に一〇〇%合格をすることについでいろいろな評価もあろうかと存じますけれども、一定の水準以上の教育ができるということが、本来養成機関からいえば望ましい問題でもございます。私どもは必ずしも、その合格率のいいことなもって直ちに国家試験が不必要だというふうに考えるのはいかがなものかと思っているわけでございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 行管当局に伺いますが、臨調の指摘された事項において、あえて国家試験をやめても支障がないと認める、特に最近の看護婦及び准看護婦も非常な払底を来たしている、あとで詳しく述べますが、この臨調の指摘事項については、厚生省はまっこうからいま反対の意向をお示しになりましたが、どのように今後推進をなさる御所存でありますか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 実は第三・四半期に吹きまして、各省の許認可事務につきましての監察を行なう計画がございますので、その監察の結果に基づきましてこの問題の処理をいたしたいという現在方針でございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 ただいまの御答弁では私よく理解はいたしかねますが、臨調の指摘が間違っておるという御意見ですか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 国民の保健衛生に直接の関係がございますので、臨調後のいろいろな情勢の変化等もございますから、それらを勘案しながら私のほうの立場で監察をし、厚生省当局との話し合いをいたした上で結論を出したい、こういう考えでございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 医務局長にお尋ねいたしますが、いまあなたはそういうわけにはならない、あえて試験をやめるわけにはならない、こういう御意見のようでしたね。行管当局はあなた方と相談をして進めたいという意見でしたね。どういうふうに協議調整をして、実態はともかくも、この看護婦、准看護婦等の払底に対処されるお考えでありますか。

松尾正雄厚生省医務局長

○政府委員(松尾正雄君) 先ほど来お答えをいたしましたように、確かに合格率は高いものでございますけれども、決して一〇〇%常に合格をし得るという段階ではございません。したがいまして、若干でもそういう資質、一定の資格試験に合格のできない人がおるといたしましたら、それはやはり次の機会までに勉強していただいて、一定の水準に達して合格をした上で業務に従事するということが、やはり保健衛生上から期待される一つの姿ではなかろうかと考えるわけでございます。ただし、そういうことによりまして、そのことがいわば供給関係がきわめて逼迫している段階におきまして、かえって一つの狭い門ではないかというような御指摘であろうかと存じますけれども、やはりこの問題は質の問題と量の問題、この問題が一番むずかしい問題かと存じますけれども、両面やはり合わせながら推進する以外にないのではないかと私どもは考えておるわけでございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 たとえば、国家試験の内容をよく存じませんが、この国家試験の内容を再検討されて、スピーディに問題を処理するとか、あるいはその対象をもっと拡大する、資格範囲を拡大するとか、いろいろなこの臨調指摘事項に対応する施策というものがあっていいと思うんです。それをただ、何ら具体的に御説明なさらずに、あなたの御主張だけをお述べになっても議論がかみ合いません。もう少し前向きで、いまのこの看護婦の払底に対してどういうふうにしたらばどうかと、こういう私の質問の趣旨をよく理解されまして、もっと前向きの御姿勢で御答弁をいただきたい。

松尾正雄厚生省医務局長

○政府委員(松尾正雄君) この試験関係につきまして、ただいま御指摘のように、試験のやり方というようなものが相当時間がかかり過ぎる、そういったことからくる障害というものは、御指摘のとおり、やはりそのスピードを上げまして、早くやるということが当然でございます。私もそういう点につきまして、従来から試験の内容も試験委員会等におきまして検討いただきまして、ただいまは電子計算機で全部結果が出ますように、そういう方式をとることができまして、かなり従来に比べますと、この試験の結果の発表という段取りが、受験者の数がふえたにもかかわらず、相当早くできるようになってまいりました。そういった方面からも、そういう試験等による事務の渋滞等からくる合格の決定がおくれるというようなことは避けてまいっているつもりでございます。  なお、そのほかに、看護婦全体の需給対策ということになりますれば、基本的にはやはり養成施設の増加ということをはかるべきでございまして、この点につきましては、予算上も四十四年度から四十五年度にかけましては、約三倍強にも予算をふやすというようなことで対処してまいっております。また、一般に御承知のとおり、看護婦の養成がかなり増加いたしましても、就業者自体が長くその職場に定着をするということも必要でございます。そういったような実態面から、処遇その他の改善ということにもやはり努力をしなければならぬ。なおそのほかに受験生というものを多く獲得をするという意味におきましては、奨学金の拡大でございますとか、あるいは女性という職業でございますので、看護婦さんが就業しておりましても、過去においてかなりやめて家庭に入っているという方がおられるわけであります。こういう方々の、やはり経験の豊かな方をできるだけまた現場の仕事に復帰してもらう、いわゆる潜在看護力の活用といったような面等々を組み合わせまして、いまの払底している看護婦の対策に対応したい、こういう方針でそれぞれ努力をしてまいっている次第でございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 臨調から指摘をされた事項で、では具体的な問題でお尋ねをいたしますが、これに関係をいたしまして、試験をやることについては改善をするということでありますから、その結果を待ちましょう。ただ、昨年の五月十一日、当院の社労委員会において、日本社会党の藤原道子議員から、保健婦助産婦看護婦法の一部を改正する案の提案をしているのであります。その中にいろいろありますが、「准看護婦が実務六年の経験を経て厚生大臣の定める養成課程を受けた者は国家試験を受けることができることといたしました。」と、こういう具体的な提案を行なっているのです。試験は一〇〇%に近い好成績である。准看護婦を六年もつとめればこれはベテランですよ。こういうわれわれの具体的な、実務経験を六年以上やった者については、当然この看護婦の払底、不足のときにおいては、これを尊重されて、具体的に検討されているものだと私は思いますが、ただ一片の野党の提案であるからこれを問題にしておらないのか、本気で検討なさっておられるのか。少なくともわれわれが提案したことが、そのときはできなくても、二年ないし三年先に必ず政府はおやりになっている。少なくともこの点についての評価、検討の状況、今後の見通しを承わりたい。

松尾正雄厚生省医務局長

○政府委員(松尾正雄君) 准看護婦が一定の実務経験を経ましたあとで、一定の講習を受けた、養成課程を経た上で国家試験の受験資格を与えようというのが昨年御提案の問題でございます。それで私どもも、御承知のとおり、准看というものが日本の看護力といたしましてきわめて大きな役割りを果たしてきたわけでございますけれども、同時にやはり准看護婦から看護婦になりたいという希望が強いこともまた十分承知いたしております。従来は御承知のとおり、いわゆる進学課程と称しまして、中学卒業の資格で准看になられた方は実務経験三年、それから高等学校を卒業して准看の養成施設を出て試験に通った者は、その資格をもって直ちに上の進学コースに入ることができる、こういう進学コースの制度というものを起こしまして、それをすでに実施をいたしているわけでございます。もちろん、その進学課程の中におきましては、その働きながらでもやれるような定時制ということも織り込んで便をはかってまいっておるわけでございます。一つはそういうふうな現在の進学課程という二年課程の看護婦養成所があるということが前提になっておりまして、したがって、その御提案の問題に直ちに入り得るかどうかということが一つの問題であったわけでございます。  しかしながら、私どもは、今日いろいろと、過去におきましての議論は別といたしまして、いろんな教育、特に技術教育の面におきましてもいろいろな新しい考え方、新しい方法というものが進展しつつあるように私ども考えております。したがいまして、実務経験六年というようなことと関連をいたしまして、そのあとの養成課程をどのように一体組み立てるのが一番妥当なのかという点は、なお検討を要する問題点として残されております。しかしながら、ただいまの御提案のように、こういったような趣旨のものが、ある時代とともに受け入れられるんではないかという御趣旨に対しては、私自身もかなり賛意を表したいと存じておるわけでございます。特にこういうような一定の、六年という実務経験というものだけにとらわれるのがいいのか、あるいは高等学校であれば実務経験三年というような御提案であったと思いますけれども、そういうような年限だけで考えることが妥当なのか、あるいはもっと、働きながら一定の単位制とでも申すべきものを逐次消化をしていけば、その一定単位が満たされた場合には国家試験の受験資格が与えられる、こういう方法も十分考え得るんではないかというように私どもは考えておりまして、ただいま局内におきましては、そういう面で検討を進めておるような状況でございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 黒木さん、お聞きのような御答弁ですが、これは一つの政策的な政治的な判断を要する問題だと思います。臨調の指摘事項でもあり、また私ども責任を持って出した提案の趣旨であり、大体趣旨には賛成である。許認可と直接関係はありませんが、形の変わったこれは許認可なんです。だから臨調が指摘しておるわけなんですが、政治家としてあなたの御判断なり、今後の対処はいかがですか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 確かに医療関係者が数が少ないというようなことで、国民の医療に重大な支障を来たしておることは、私も十分に承知いたしております。特に看護婦不足の問題が非常に深刻であるということは承知をいたしておりますが、同時に医学技術の進歩に伴いまして、医療関係者の質を向上させなくちゃならぬということも、時代のこれも要請であろうと思います。この量と質の問題をどう調整をしたらいいかということが、この問題の本質だと思うのでございますが、先ほど御指摘ございました看護婦はじめ保健婦、助産婦等につきましても、とても数が足りませんから、先生、ただいま藤原先生の御提案の御紹介がございましたが、確かにそれも一つでありましょうし、あるいは養成施設をじゃんじゃんつくっていく、あるいは高等学校の教育の課程で、何かこういう問題を解決していくというようなことを、急速にこれはやらなくちゃならぬと思います。それだけに、私は資格の問題に非常な危惧が起こる得ると思うんでありまして、やはり養成機関をたくさんつくる、あるいは高等学校の教育の課程で受験資格を与えるようにするということを急速に進めなくちゃならぬと同時に、質を下げないためにも、どうしてもやっぱり国家試験という問題がからんでくるわけでございまして、その辺の一体調整をどうしたらいいか、ただいまの足鹿先生のお話で、看護婦の問題につきましては、確かに准看ということで経験も豊富でございます。また学歴の問題だけでございますから、確かにお説のような解決も一つの方法であり、これは資格を下げるということにもなるまいと思いますから、私どもとしても賛意を表したいと思いますが、このような量と質の矛盾をどのように具体的に解決したらいいかということでお互いに悩んでおるのでございますが、その辺の調整につきまして、われわれとしては、厚生省とひとつ十分に話し合いをして、時代の要請にこたえるようにいたしたい、かように考えております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 まだ、養成施設をじゃんじゃんつくるという御意見でありますが、じゃんじゃんおつくりになっておりますか。一昨年の第六十一国会、四十四年です。参議院社会労働委員会において、看護職員不足対策に関する決議を行なっております。その一項に、「政府及び関係機関は看護職員の確保のため、その養成機関の拡充整備をはかること。」、こういう決議を行なっておりますが、いま黒木さんのお話だとじゃんじゃんつくりたい、厚生省はそれじゃんじゃんおつくりになっておりますか。整備拡充の具体的事例をお示し願いたい。

松尾正雄厚生省医務局長

○政府委員(松尾正雄君) 先ほど簡単に申し上げておりましたが、養成施設の補助金につきましては、これは主として公共団体関係でございますけれども、四十五年の看護関係予算で一億五千万円程度でございました。それを四十五年以来、その決議以来、約三倍強の五億二千万程度にふくらませまして、それによって養成力の拡充ということに努力をしてまいっておるわけでございます。そのほか、民間の機関、たとえば医師会等がおやりになるという場合については、医療金融公庫等からの特別の養成に対する融資ということもはかってまいりました。昨年だけの実績について申しますと、看護婦につきましては二千六百三十五人、それから准看については、これは要望が非常に減ってまいっておりますけれども百三十人。保健婦、助産婦については二百六十五人、合計三千三十人という新しい定員の増加というものをはかってまいりました。私どもはこれを設置する側にもいろいろの条件がございますけれども、ただいま申し上げましたように予算を増額をいたしまして、そうしてできる限り各地方におきましてもいい施設をつくるというような方向で対処している次第でございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 この看護婦の養成施設については、国立が三〇%、都道府県立並びに市立などが約三〇%、公共施設における養成が六〇%前後になっておりますね、合わせて。他の四〇%というものは民間に依存をしておる。この民間の養成所に対する国の補助は行なわれておりますか。いまおっしゃった予算がふくらんだというお説でありますが、どういうふうに民間施設に補助が増額になっておりますか。

松尾正雄厚生省医務局長

○政府委員(松尾正雄君) いわゆる公的機関の場合は、先ほど申しましたような補助金というもので代用いたしておりますけれども、ここで民間と申しますと、一番大きいのは医師会でございますけれども、これには直接建設費についての補助金は含めないでおります。ただし、先ほど申しましたように医療金融公庫というものの金融措置によりまして、そういう場合の助成を行なってまいってきておるわけでございます。なお、これに加えまして、従来かような民間機関の看護婦、准看護婦の養成につきましては、その運営費についてはすべて施設負担と申しますか、病院の負担ということで過ごしておったわけでございますが、四十六年度におきまして、民間機関に対して初めて、いわば運営費の助成をはかるという措置も予算上計上をいたしまして実施する予定にいたしております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 看護婦の養成が民間施設に負うところが大きいということをお認めになるわけですね。これは主として各都道府県の医師会あるいは大都市の医師会がやっておりますね。夜間の准看護婦養成機関をやっておりますね。その他いろいろなものがありますね。民間施設への補助を私の調査したところによりますと、一施設当たり四十二万円にすぎぬではありませんか。一体この看護婦の不足が国民医療の上に大きな支障となってあらわれておる今日、国立その他のものはほとんどない。国の責任においてやっておるのはほとんどない。都道府県や市町村の地方自治体に依存しておる。また医師会に依存をしておる。その民間に運営費のはした金の四十二万円をばらまいて、看護婦養成機関の充実拡大、強化をじゃんじゃんやると黒木さんはおっしゃいますが、じゃんじゃんやったことにはならぬではありませんか。いかがですか、この事例を……。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 確かに厚生省の補助金は民間団体に対しては出ておりませんが、私の聞くところによりますと、いろいろ、中央の助成団体、たとえば船舶振興会とか自転車振興会、小型自動車振興会というふうなところで、民間立の医療関係者の養成施設に助成金を出すという道が開かれて、かなり活用されているのではないかと存じますが、しかし、お説のように、国がもっと助成をして、この養成施設を数多くつくる。あるいは女子の高等学校に何らかこういうような設備をつくって、多数の受験資格者を養成するということがどうしても必要だというふうに感じます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 日本船舶振興会は、先日私が追及をし、その事業概要の資料が本日届きました。私どもは検討する時間がありません。この資料の第何号に何ほどの助成施設をやっておりますか、御説明願いたい。運輸省は知っておると思いますが、どこにありますか、こんなものは。きょうになってこんな膨大な資料を出されても、ぼくにはわかりません。この資料のどこに載っておりますか。いま黒木さんが言われる、船舶振興会から金を出していると言われるのは、どこにありますか。説明してください。運輸省は帰ったですか。

野村一彦運輸省自動車局長

○政府委員(野村一彦君) 私、自動車局長でございまして、その方面の担当ではございませんので、船舶局で担当しておりますので……。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 だれか関係者をお呼びなさい。いま言った裏づけがどこにあるか。あなたも運輸省の役人なら、これを調べたらわかるでしょう。私どもにはわかりません。こんな膨大な、百三億からのモーターボート競走協会から寄付を受けておられる。そのいわゆる補助の出し方というものについては、いろいろ問題があるようですね。社会福祉関係というのがここに載っておりますが、これは二三ページですな。養護施設、ありませんね。この資料に、社会福祉という面は——文教にありますか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 実は、医療関係者の養成施設につきまして、船舶振興会、自転車振興会、小型自動車振興会から助成をするという方針を数年前にたしか厚生省と取りきめがありまして、私もそれに関して二、三回お世話をしたことがございましたから申し上げたのでございますが、この助成団体は、船舶振興会と限りませんで、小型自動車振興会、自転車振興会等もございますから、これを合わせまして、医療関係者に対する養成施設の助成金がどうなっておるか、直ちに調査をいたしまして、あとで御報告を申させていただきたいと思います。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 私が先般問題にいたしました、大阪の航空公害の防止施設のために三億円をどこからかもらっておると、こういうことなんです。今日の航空公害というものは、まぎれもない公害の大きな柱の一本です。どこから出ておるかということを調べてみたら、日本船舶振興会から出ておる。その予算はと、こう言って調べてみたら百三億から出ておる。これはすべてモーターボート競走協会からのいわゆる寄付なんですね。その役員名簿はどうかと、その他関係資料を持参しろといったら、きょうになってこれが出てきた。笹川良一という人が会長で、芥川輝孝、これが常勤で理事長をしておる。元運輸省船舶局長で四十五万円の高給をはんでおる。一民間看護婦の養成機関に四十二万円のはした金を出しておる厚生省、この日本船舶振興会というのは何をしておるか、私どもにはよくわかりません。総員五十三名だ。総務部長、経理部長、業務第一部長、業務第二部長というものがあって、この下に課長がある。課長の下に係長があって、係長が一人で職員がみんな一人ないし二人。こういうこの船舶振興会を見て私は驚いたんです。しかも、昨日の決算委員会で問題になっておりますが、常務の理事に藤井尭四郎という人がおる。これは運輸省船員中央労働委員会事務局長をつとめておった人で、三十五万円。上田基之資、これは全国公営住宅共済会監事をして三十一万円。冨岡延一という常務監事がおりますが、これは運輸省関東海運局東京支局長、三十一万円。総員五十三名で、ほとんど船舶振興協会はめしを食っておる。首つりや自殺が出るような競艇ギャンブルの是非は別として、昭和四十六年度に看護婦養成機関に配付した事例はないじゃありませんか、どこにありますか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) この二七ページの一二二号という中に「看護婦養成施設建設」としております。伊丹市医師会、五百八十六万六千円、二七ページの一二二番のようでございますが……。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 何ページですか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 一二二番。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 それに……。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 伊丹市医師会に「看護婦養成施設建設」として五百八十六万六千円、「補助金交付予定額」に書いてございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 これ一カ所ですか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) いまのところはそれしか……。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 じゃんじゃんやるといったって、こんなことじゃ問題にならぬじゃありませんか。何を言っているんですか、一体。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) これは私がたまたま……。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 百三億のモーターボート競走協会からこの船舶振興会は金をもらっているんですよ。そうして常務理事は四十五万円の高給をはんでいるんですよ。膨大な機構をつくっているけれども、課長が一名、係長が一名、職員が一名というような機構ですよ。ほとんどこれを食っているんじゃないですか。伊丹市医師会に委託して五百八十六万六千円、ようやく明らかになりましたが、じゃんじゃん、もっとこういうものにうんと金をつぎ込ませる御意思はないのでありますか。国立もさることながら、民間医師会に対しても。なぜ医務局長はこういう事態を御精査になって、船舶振興会などというものは、これはモーターボート競走協会のギャンブルからあがった利益です。幾多の悲劇を出しておるんです。そのことの論議は私はきょうはいたしません、業務外ですから。得た金はこういう総花的に、何だか全くもう何百種類のものにどんどん出しておる。たとえば何億の金を出しておる団体がありますよ。日本航空安全協会には四億円の大金を出しております。いま焦眉の急を要する看護婦の養成機関にたった五百八十六万六千円のはした金を出して、船舶振興会というものは一体、政府の監督が不行き届きではありませんか。重点的な予算の配分ということの思想ができないのでありますか。厚生省にはこれの配分について意見を申し述べたことがありますか。

松尾正雄厚生省医務局長

○政府委員(松尾正雄君) 船舶振興会の場合でも、自転車振興会等におきましても同様でございますけれども、これは御承知のとおり、各そういう団体がそこへ希望を申し出て申請をするということによって初めてその対象になっているわけでございます。で、そういう場合には専門的なそういう施設等につきましては、必ず私どもの意見は徴されております。私どもそういうようなものが申請が出ました分は、積極的にひとつ内容を十分検討いたしまして、補助金が出ますように努力をいたしております。また同時にこういう助成の道があるということがえてして知られてない面も確かにございます。そういう面につきましても、そういう計画等があって資金等の問題でいろいろ御相談を受けた場合には、そういうようなしかるべきところを私どもも御推薦をして、大いに努力をいたしております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 それじゃ、御推薦申し上げられた看護婦養成機関は、どことどことどこを御推薦になったのですか。その中でこれが採用になったいきさつは、どういういきさつなんですか。

松尾正雄厚生省医務局長

○政府委員(松尾正雄君) たしか船舶につきましては、手元にこまかい資料がございませんけれども、看護婦の養成関係の申請はこれ一件であったろうと思います。そのほか医師会関係で、たとえば医師会のいろいろな検査センター等をつくるといったようなものはほかにもあったと存じますけれども、その中に看護婦を含んでおったのは、たしか伊丹だけではないかと記憶いたしております。私ども少なくとも出たものについては努力をいたしまして、大体それが全部通るような努力はしているつもりでございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 御答弁なっておりません。御推薦を申し上げておるということなんですが、どことどこを御推薦になったのですか。この民間の予算に対してはたった一機関四十二万円のはした金です。少なくとも五百八十六万六千円を、これを十ばかりにしたって、五千八百万円あれば十の看護婦の養成機関ができるじゃありませんか。百にしたって五億八千六百万円あれば事足りるじゃありませんか。なぜそういう積極的な施策をおとりにならぬのですか。御推薦申し上げたとおっしゃるけれども、きわめてあいまいではありませんか。そういう国民の、言うならば悲劇の中から生まれた、健全な娯楽機関とはいえないギャンブルの収益が、せめてもの罪滅ぼしに人命を扱う医療機関に多額に出たからといって、国民は何人も異論を差しはさむことはございません。もっとあなたたちは総合的な見地から、こういうものをうんと活用していく、その姿勢に欠けておるということをお認めになりませんか。来年からは百カ所ぐらい要求なさる御意思はありますか。

松尾正雄厚生省医務局長

○政府委員(松尾正雄君) たとえば船舶に関してだけで申し上げますと、医療機関といったような私どもの所管しております医療機関関係でございますと、約二億円程度の助成が出ておると記憶いたしております。御指摘のとおり、私どもも看護婦の養成、その他こういう医療関係の整備ということにつきまして、みな苦しいところからいろいろ努力をしておるわけでございますので、そういうような費用というものが助成されるということは、きわめて私たちとしてもほしい問題でございます。したがいまして、先ほど来申し上げましたように、こういう方法があるということが第一点では普及していないという点もあろうかと思います。そういう点について努力いたしますとともに、また、そういう具体的な計画について、これが実現をするという見込みのあるものについては、これは全部合格をいたしますように引き続いて私どもも努力いたしたいと思います。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 どうもこういう事務的な答弁では私は満足できませんな。政治問題ですよ、こういう問題は。  医務局長、お尋ねいたしますが、五月十一日付の毎日新聞の「看護婦増員計画を広い視野で」という社説をお読みになりましたか。また五月九日付の「〃白衣の天使〃この嘆き」、「不足一〇万人越す」、この読売新聞の記事をお読みになりましたか。

松尾正雄厚生省医務局長

○政府委員(松尾正雄君) 一応承知いたしております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 どういう御感想ですか。

松尾正雄厚生省医務局長

○政府委員(松尾正雄君) 私どももこの不足問題については前々からいろいろな計算もいたし、需給計画というものも立てて努力いたしてまいりました。したがいまして、それぞれの時点時点においてどの程度不足であるかというつかみ方というものについては、相当検討いたしたつもりでございます。十万という数字を出されておりますことも、いわゆる勤務体制というものの合理化ということを含めますれば、当然そういう数字になってくると私たちもくんでいるわけでございまして、したがって、そういうものが早く解消できるような体制で進みたい、こういうふうに思っておるようなわけでございますので、特にそういうような数字について私どもは特別の異議を申し立てるような気持ちは毛頭ございません。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 当然でしょうな。この毎日新聞の社説によりますと、「日本看護協会では、九日から広島市で開かれた協議会総会で「看護婦白書」を発表した。これは四十四年十二月現在で、同協会加入の看護婦約十二万人に調査票をくばり、給料、勤務時間など業務の実態を集計したもので、十年つとめて月収三万円以下というケースもあり、絶対数の不足とともに、きびしい労働条件が浮きぼりにされている。」云々ということを書き出して、「人口一万人に対する看護婦数は、アメリカの四七・八人、デンマークの四一・七人、ソ連の三五・九人、スウェーデンの三一・九人に対し、」、日本は二八・三人ではありませんか。福祉国家を指向される現内閣のいかに福祉政策が貧困であるか、事人命を扱う医療に対してもかくのごとき過酷な、しかも手薄い施策をもって対処しておられることに対して、あなたは厚生省の総元締めである医務局長として、これを読んだとばかり、反論をする意思はないなどととぼけた答弁をしておりますが、積極的にこの白書が真相を伝えておるならば、この白書を発表した人々ともよく懇談をされ、急速にその実現と欠陥を補てんされる責任が私はあると思う。あなたのそういう事務的な御答弁では満足できません。厚生大臣の御出席を求めます。何ですか、いままでの答弁は。

松尾正雄厚生省医務局長

○政府委員(松尾正雄君) 私、先ほどの記事につきましては、どう考えたかという御質問でございましたから、簡単にお答え申し上げたわけでございまして……。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 もっともだという答弁ができないのですか。

松尾正雄厚生省医務局長

○政府委員(松尾正雄君) 私どもも、先ほど来申し上げましたように、看護婦の不足ということが非常に深刻でございますので、昨年私どもは、ついに実現はできませんでしたけれども、看護婦の養成計画について法律の改正も提案を申し上げて御審議をいただいたようないきさつがございます。したがいまして、私どもも真剣にこの増設をやらなければならぬ、増員をはからなければならぬ、こういうことで予算上も、たとえば四十四年、看護対策予算というものが十八億程度でございまして、四十五年には約倍の三十六億程度に増額いたし、四十六年度は五十四億と、従来のベースでいいますれば非常に大きな拡充をいたしたわけでございます。そういうようなことで、この問題については真剣に実は取り組んでおるわけでございます。もちろん先ほど来いろいろ御指摘のように、まだ足らずまいのところは多いということは私どもも感じておるわけでございます。少なくとも運営費の助成等も初めて実現をするというようなことで努力をいたしてまいっております。  したがいまして、私ども、看護協会、その他の方々の御意見等も十分、いつも打ち合わせをいたしておりますので、そういうような実態等も承知をいたしております。そして、単に養成力の増加のみでなく、ただいま御指摘のようないろいろな労働条件の改善あるいは処遇の改善というようなものもやはり総合的にやらなければ、この充足対策が十分できない、こういうようなことで努力しているわけでございまして、たいへん事務的のような答弁で申しわけなかったと思いますけれども、そういう努力をしておりますことは十分ひとつ御理解を賜わりたいと思うわけでございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 とにかく、厚生大臣の御出席を要求いたします。事はきわめて重要な問題でありますから、委員長、御善処をお願いいたします。  その間、行管にひとつ伺いますが、五月九日の読売新聞によりますと、看護婦の不足数は約六万七千人、人事院勧告どおり二人夜勤八日制度をとれば、さらに三万五千人の不足数が加わると報じておる。また、一九六六年看護婦数、国際比較数による一万人対比は、先ほど述べたとおり。政府関係機関は看護職員の確保のため、その養成機関の拡充整備をはかるという参議院の附帯決議も先ほど申し上げたとおりでございます。昭和二十四年に八十七、四十三年には三百四十四となっておる。しかし、このうち国立が占める割合は二十四年には施設数わずかに四十、全体に占める割合は四六%、四十三年には施設数百五、割合は三〇・五となっておる。看護婦養成施設全体に占める国立の施設の割合は下がっております。あなたは威勢のいいことをおっしゃいますが、二十四年の施設数四十から四十三年の百五になり、全体としては下がっておる。こういう矛盾をあなたは医務局長としてどう考えられ、行管はただ単に今回出されたような——あたりまえのことなんです、宿屋が駅にお客さんを迎えにいく自動車の許認可はやめるなんということはあたりまえのことなんです。こんなことをここへ提案をなさる、そういう案件に対してわれわれはとやかく言っておるのじゃありません。われわれはいやしくも行管の存在意義は、そういう既定の事実となり、常識となったものを御撤廃になるのではなくして、いま目下の焦点になっておる隘路を指摘して、それをどう消化させるかということにある。その一例をいま私看護婦の問題について述べておるのであります。もっと突っ込んだ、臨調の調査と形式的に取り組むのではなくして、内容について財源を見きわめ、足らないところはいろいろなこういう船舶振興会、あるいは自転車振興会、いろいろなものがあるでしょう。国の予算がないんだとするならば、そういうもの等を相互勘案した具体的な勧告をなさい。人事院が勧告をしておるのは二人八日制ですよ。現在は一人で八日制なんですよ。これも人事院がかっての二人夜勤八日制というのをとれば、まだ三万五千人足りない。一人の看護婦に夜勤を十日間も強制する、人道上許せますか。このことは病人の治療、看護に支障を来たしてくることは明らかである。本人の健康に異常を来たすことは明らかである。かよわい女性というと、このごろはかよわい女性ということばは通じぬようでありますけれども、女性上位の時代で非常に強くなっておられますが、やはり女性には女性の体力の限界というものがある。二人制の夜勤八日を実現するために、どういう御努力を今日までなさっておりますか、参考のために伺っておきたい。

松尾正雄厚生省医務局長

○政府委員(松尾正雄君) 四十年に人事院の勧告でいわゆる二人夜勤八日制という勧告がございましたが、厚生省はその直接の勧告を受けましたのは、国立病院関係の労働組合の提案によるものでございます。したがいまして、国立関係につきましては、最初の三カ年間でいろいろな環境整備ということをあの勧告にありますようなことに従って実現をいたしました。実施をいたしました。四十五年からいわゆるそのために必要な人員の増加ということを要求をいたしてまいっておるわけでございまして、四十五年からそのために具体的な看護婦のいわゆるニッパチ制度を実現するための人員の増強ということを定員の中に織り込んでいるわけでございます。三ないし四年計画の中でこの国立関係につきましてはそれが実現できるというふうに努力をしているところであります。なお、そのほかのいろいろな各機関におましても、ほかの他の機関におきましても、当然そういうような条件というものの整備ということが必要になるわけでございます。そういうものを実現するためには、やはり全体といたしましては看護婦等の供給計画というものを大幅にやりませんと、各病院等におきましてそれが実現できない、そういうこまがいない、こういう結果になるわけでございますので、そういうことを先ほど来申し上げております需給計画の中では十分ひとつ織り込んでやってまいりたい、こういうふうな計画で進めておる次第でございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 突っ込まれるとあなた方は次から次と小出しに出してくる。官僚の悪いくせですね。このことを私はこと新しく言うまでもなく、昭和四十四年、先ほど読み上げた六月の本院社会労働委員会においては、看護婦職員の夜勤については四十年五月二十四日の人事院判定を一人事院の判定ですよ、すみやかな実行をはかることと決議しております。看護婦の夜勤を二人制にし、回数を月八日以内にすることであります。先刻来述べたとおりであります。しかし、現状は十五回以上も夜勤をしている看護婦が一番多いということをあなた方は知っていますか、御存じですね。

松尾正雄厚生省医務局長

○政府委員(松尾正雄君) そういうような非常に大きい回数を持っている看護婦さんのおられることは承知いたしております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 人道上の問題として解消なさるのが当然じゃありませんか、どうですか。

松尾正雄厚生省医務局長

○政府委員(松尾正雄君) 当然そういうことを早急に解決すべきだと考えております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 当然やるべきことをいつおやりになるかということを聞いております。そんな官僚的な答弁がありますか。ですから大臣の出席を要求をいたします。何ですか一体。まことに申しわけない、われわれの至らない点だと、今後反省して誓って御趣旨に沿うという答弁ができぬですか。あなたは大臣にかわって来ているのでしょう。

松尾正雄厚生省医務局長

○政府委員(松尾正雄君) 人事院の勧告もございまして、当然そういう二人夜勤制度、八日制度というものを早急に実現しなければならない。そのためにはやはりどうしても養成力の拡充を進めませんと、直ちにきょうからというわけにはなかなかまいらない問題がございます。したがいまして、私どもも、ただいま申しましたように、そういう夜勤回数が十五日というようなことは、まことにこれはもう御本人にとりましてもたいへんな問題でございます。したがって、一応の八日というものを目標にいたしまして、それが実現できますように、とにかくあらゆる努力をしたい、こういうことを従来から申し上げておるわけでございまして、決してそういうものを放置していることについて、私どもはよしという態度ではありません。まことに早急にこれを解決したいのだと、しかも、昨年いろいろと国会におきまして御議論を承りましたときも、そういう前提に立って全体としての供給計画、どの程度要るのかということにつきましても、当時四十八万六千人ということを一応の目標で申し上げたわけでございますけれども、その中には、そういう二人夜勤八日制というものを全部織り込んで、これを早急に実現したいのだということで、いろいろ昨年御説明を申し上げたようないきさつもございますので、私どもは、私の至らざる答弁で申しわけないと思いますけれども、いま申し上げましたような、具体的に若干申し上げましたようなことで早急にこれを解決するような努力をしなければならぬ、そのためには相当その養成には時間のかかる問題でございますので、なるべく早くそういう養成計画というものをスタートさせなければそれだけ、実現はおくれるだけである、こういうようなつもりで努力をしているわけでございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 先ほど私は十五日もやっておるのがあると言いましたがね、実際は一人夜勤二十日という最高の事例もあるのですよ。一体何たることですか。人権問題であり、人道問題でありませんか。そういう前提に立って伺いますが、この人事院判定を全病院で実施し、その労働条件を改善することが、看護婦の定着率を高めていく、看護婦不足の解消にもつながると私は考えます。したがって、二人夜勤八日制を実施するための需給計画はどういう見通しをお立てになっておりますか。やるやるということだけではいかぬ。具体的にお示しなさい。

松尾正雄厚生省医務局長

○政府委員(松尾正雄君) 昭和五十年を一応目標にいたしまして、これは昨年の段階でございますので、そのまま申し上げます。昨年保助看法の改正についていろいろ御審議を願いましたときに提案をいたしました計画でございますけれども、昭和五十年を一応目標にいたしまして、そのときのわが国の病院の増加、病床数の増加を百三十一万ベッドと推定をいたしました。それに対しまして、一定の看護単位というものを組みまして、それについてそれぞれの単位におきまして二人夜勤、八日制というものが必要な場所についてはすべて実現をする、こういう体制で、単に国立関係機関のみらず、日本の病院について推算をいたしました。その数字が、五十年の末におきまして看護婦、准護婦を含めまして四十八万六千人必要であろう、こういう数字を出したわけでございまして、それを解消するためにいろいろな具体的な数字を出しまして、各年度においてこの程度の養成力の増加をはかりたい。また、制度上からも、当時は高卒一年という准看護婦制度も御提案申し上げておいたわけでありますけれども、こういったものをその当時は織り込みまして、それによって何とかこれを実現したい、こういう提案をした次第でございますので、一応私どもとしては、このニッパチ制は昭和五十年の段階で実現できるような計画というものを進めたい、かように存じておった次第でございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 その需給計画の具体的なものがあればいただけますね、年次別実現計画。

松尾正雄厚生省医務局長

○政府委員(松尾正雄君) 提出いたします。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 本日中に御提示願いたい。

松尾正雄厚生省医務局長

○政府委員(松尾正雄君) 骨子につきましては直ちに御提出申し上げます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 ベッド数は年々約四万数千ずつ増加しておりますですね。四十五年でベッド数は約百万、五十年では百三十一万ベッドに推定されておりますですね。現在、医療法で配置すべき看護婦数は、ベッド四に一、結核性診療が六に一、こういう基準になっておりますが、守られておりますか。

松尾正雄厚生省医務局長

○政府委員(松尾正雄君) ただいま先生御指摘の病床数から推算いたしまして計算いたしますと、四十三年末におきましては、病院だけで二万七千も不足だと、こういう数字に相なりますので、その点は全部守られておらない、そういう結論になろうかと思います。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 あなた方はいろいろなやかましい規則をたてにとって、国民にサービスをしていく、あるいは国民に奉仕をしていく、弱き者、病める人たちに対してあたたかい手を差し伸べていく重大な職責があると思う。かかる矛盾を看護協会が身につまされて出したこのものを読むと、私はまだ原文を読んでおりませんが、読売新聞に報じられたものと毎日新聞の今朝のこれを読んで、実に驚き入った。一体厚生省は、病める人や貧しき人の福祉のためや、自然を保護して環境の保全をはかっていくことや、いかに日本の将来を考え、当面この状態に対処していくということも任務の一つだと思いますが、あなたの御答弁を聞いておりますと、何かしらぬ私は反発を感じます。なぜ事実を事実として、もっと突っ込んだ御答弁がいただけないかということを非常に遺憾に思います。日本看護協会が出されました看護婦白書をお読みになりましたか。これは抜粋ですが、これをお読みになりましたか。

松尾正雄厚生省医務局長

○政府委員(松尾正雄君) 厚いたいへんな白書でございますので、最終までは見ておりませんが、主要な項目については目を通しかかっております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 それでは船舶局にひとつ伺いますが、いま看護婦の養成機関を問題にして私は審議をしているのです。民間の看護婦養成機関にたったことし四十二万円補助しているのですね。この間問題になりました、同僚峯山委員の地元であります大阪を主とした公害防止対策事業が行なわれまして、防止協会に三億円の金が補助されておるということが明らかになった。その財源はどこかと突っ込んだら、船舶振興会だということが明らかになった。船舶振興会には、看護婦の養成施設に何ほど金を出しておるかということをいま検討してみたところが、今朝いただいた、私どもはこれをしさいに検討する時間がありませんから、やっといただいたこの「振興事業計画の概要」というものですね、これの二七ページ、項目番号一二二、「看護婦養成施設建設」「(社)伊丹市医師会」五百八十六万六千円、これ一つであります。いままでお聞きになっているでしょうが、一人の看護婦が夜勤を十五日も二十日もしているのですよ。ニッパチ制をやって、二人で八日勤務するのが人事院の判定なんです。それをやっていないのです。きょう告白したのです。お認めになった。十五日も二十日もやっているということをお認めになった。看護婦はニッパチ制を採用すれば膨大な不足になる。しかも、民間のごときは補助金はたった四十二万円です、平均して。一体船舶振興会のようないわゆる機構を調べてみたら、あなた方が私にくれた、私どもにけさ配った資料を見て私は驚いたのですが、笹川良一会長は無報酬でしたが、理事長というものが下におって、芥川輝孝が四十五万円、元運輸省船舶局長が天下っておる、月俸四十五万円ですよ。藤井堯四郎——という人、運輸省船員中央労働委員会事務局長が三十五万円で天下っている。上田基之資という人が全国公営住宅共済会の監事をしておって三十一万円、冨岡延一という者が運輸省関東海運局東京支局長が三十一万円、こういう高給をはんだ常務役員が四人おって、全部の職員は五十三名だ。しかもいかめしく総務部長一、その下に総務課長、広報課長、総務係長一、男六、女二、秘書係長一、女二。広報課長一、図書係長、男二、女二、広報係長一、男一。あと、以下はみんな係長が一人にその下に女子職員がおるというお粗末な機構です。これの総体予算は膨大なものですね。この機構を運用しておる総経費は幾らですか。

高林康一運輸大臣官房長

○政府委員(高林康一君) 管理費といたしましてやっておりますものが二億五千万円でございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 年間の総額ですね。

高林康一運輸大臣官房長

○政府委員(高林康一君) そのとおりでございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 小さな町村の予算以上ですね。一体これは何をしているのですか。理事長がおって、常務役員が四人もおって、事務局長がおって、部長が四人もおって、課長が七人おって、係長が十四人おる。これらはどういう業務内容をしているんです。二億円以上の膨大な経費を持って一体何をしているか、私は伺いたい。確かにいろいろなものに補助金をばらまかれていますね。いま問題になっておるように、一二二の「看護婦養成施設建設」は、医師会から看護婦養成施設をつくりたいから補助してください、こういう要請があって、その中から選抜して五百八十六万六千円を補助されたものでありますか。何か特定な、指定してこれに補助されたものでありますか。いままであなたはおいでになりませんでしたが、行管はじゃんじゃんつくとおっしゃる。じゃんじゃんどころか、民間には四十二万円のはした金しか出ていない。といって船舶振興会から補助金等を出しておるとおっしゃるから、調べてみたら、たった一カ所に五百八十六万六千円、これでは、当面の国政の欠陥をカバーする役割りも私は一つあると思いますが、もっと重点的に、国の予算の限界では処理し切れないものについて、特に人権問題を起こしておるような、病める人たちの白衣の天使のこの現状に対して、もっと大幅な養成機関に対して御補助になったらどうですか、こういうことを申し上げておるのです。この伊丹を御指定になった、経費がたくさんあったが、これにしぼったならば、どういう経緯でしぼったか、なかったか。まず呼びかけたのか、こういう施設がありますから、基準によって御申請になれば補助しますよという御連絡を医師会におやりになったのですか、どうですか。そういう点を詳しく御説明願いたい。

高林康一運輸大臣官房長

○政府委員(高林康一君) 伊丹の件、具体的な件についてはちょっと知らない点もございますけれども、一般的に船舶振興会の交付金、補助金等につきましては、十月末日までにそれぞれ御希望の向きがあれば、計画その他を御提出願いたいということで公示いたしまして、そうして、それによってそれぞれ申請がございましたものを、それぞれ関係の各省等と御相談いたしまして決定するというふうに全般的なやり方をやっておるわけでございます。この伊丹の場合におきましても、おそらくそのようなやり方で、それぞれ御相談いたしまして決定いたしたものと考えておる次第でございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 いまもこの機構図を申し上げましたが、総務、経理、業務第一、業務第二となっておりますね。この総務の広報課長というものがおって、図書係長というものが男が二人で女が二人、広報係長は一人で、係員が一人、どういうことを広報して周知徹底しておるのですか。一体この船舶振興会がこのような百三億円からの金をばらまく、みずからも二億数千万円も使っておる、この内容はこれによってわかっておりますが、周知徹底するのが広報課の私は任務だと思うのでありますが、周知徹底方について遺憾はないのですか、知らないのではないですか。

高林康一運輸大臣官房長

○政府委員(高林康一君) 船舶振興会の業務につきましては、モーターボート競走法の二十二条の五で、それぞれ業務が規定されておりまして、いろいろこの点については、造船関連事業あるいはまた海事思想の普及あるいは公害あるいはまた観光、そしてまたいわゆる公益事業というものについてそれぞれ所要の金を出すことになっておるわけでございます。この点につきまして、相当程度この広報活動というものを通じまして、この振興会の業務目的というものの周知につとめておるということ、そのことは相当努力をしてまいっておる次第でございます。ただ、やはりいわゆる二号交付金と称しておりますが、公益事業というものについて、非常にそういう点でさらに広報活動、あるいはまた業務内容というものの紹介というものにさらに今後つとめていくべきではないかというふうに考えておるものでございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 どういう広報活動をしておられるか、その実例を、いままでやられた集積を御報告願います。これじゃ趣旨が徹底しておりません。総花的に何百にわたりばらまかれている。これは船舶振興会の規定に従ってやったと言われればそれまででありますが、金額まで何に何ぼやるとはきまってない、行政運営です。だとするならば、国の補助が一養成機関に四十二万なんだ、医師会におんぶしておる。この焦眉の急務中の急務、大新聞が社説で取り上げ、日本看護協会が悲痛な叫びをあげて何日になりますか。世論はこういうことを——私どもが許認可に関連をしてきょう審議しておることは、もうこれは常識化したことを撤廃なさることであって、あえて問題にすることはありません。したがって、将来許認可をなさる場合、たとえば看護婦の養成機関に——私は鳥取県でありますが、看護婦、准看護婦学校に入れてもらいたい、看護婦学校に入学したい、二十人に一人というような国立の養成所は、割合ですよ。いかに志望者の依頼を受けましても、不正入学などは許されませんし、水準すれすれのところまでいったときには、院長さんにも、御善処をお願いできないでしょうか程度しか言えません。私はそういう不正不当なことを御要請申し上げることはできません。本人の実力ですが、志望者はあるんですよ。あるけれども、准看護婦の場合は、なかなかお医者さんのところへつとめて、昼間は手伝って、ふき掃除から家事の手伝いまでして、くたくたになって行きますから、途中でぼうっちまう。そういうかわいそうな女の子もたくさん知っております。ずいぶんそういうものは私もお世話をいたしました。なぜもっと——日本の医療技術が世界で冠たるものだなどと言っておりますが、これはいずれ文教関係の機会にお尋ねをいたしますけれども、重点配分を運営面で御配慮になり、さっき行管長官の代理としての政務次官は、じゃんじゃんつくるということをおっしゃった。じゃんじゃんつくってないですよ。みな人におんぶしておる。これらの点について反省をされ、御善処になる御意思はありますかどうか、この点だけを聞いておきたい。

高林康一運輸大臣官房長

○政府委員(高林康一君) 私ども、船舶振興会の業務というものは、先ほど申しましたような各般の面にわたっておりますけれども、やはり公益目的を推進するということが基本的な大きい目標でございます。そういうような観点から、ただいま先生御指摘になりましたような看護婦あるいはその他医療というような問題についても、今後さらに十分な努力をして、そうしてその充実をはかっていくようにいろいろ指導をしてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 とにかく一施設に五、六百万円のはした金を全国に一カ所まくというようなことは、私は妥当ではないと思う。おそらくこの事実が明らかになったら殺到するでしょう。この審議会の経緯等が明らかになれば殺到するでしょう。また殺到しないとするならば熱意がないでしょう。政府はその熱意を起こさせ、看護婦の不足数を急速に解消することが急務中の急務である。ギャンブルの論議はさておき、そのあげた収益が適正な社会福祉、特に病める者、貧しき者、老いたる者、そういう人々のために使われてこそある程度私どもは必要悪でなかろうか。やめるといっても、法律で定められたものはやめるわけにもならないから、必要悪と言わざるを得ない。私は一ぺんも見たことはございません。行く余裕もなし、興味もありません。行く者はマニアになって、すってんてんになり、しかも、それは大きな富豪やお金持ちは行きません。ゴルフにおいでになる。みんな庶民ですよ。庶民がギャンブルにつぎ込む。家庭争議が起きる。首をつって自殺をするという事態も随時報道されておる。そういう悲劇も現在の社会制度の矛盾として、これ以上私は追及するいとまもなし、その場でもないから申し上げませんが、少なくとも厚生当局、行管当局ともよくお打ち合わせになり、この当面の急務中の急務である問題に対して重点配分をするということでありますから、この点をしかと橋本さんに御報告になって——四十六年度は、これはすでに通達済みですか。通達済みであればいたし方ありませんが、もし増収等があった場合は御善処願えますね。

高林康一運輸大臣官房長

○政府委員(高林康一君) 公益目的、ことに緊急を要しますような問題につきまして、もし増収等の場合がございますれば、私らやはりそういう点を関係各省とも十分連絡をして、そうして重点的に公益目的達成のために努力していくように進めてまいりたいと考えておるものでございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 次に、厚生省の乳肉衛生課長という人に尋ねますが、「ラッピーゴールド」という、こういうものが市販されておりますが、これはあなた方は認可をしておりますか。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○説明員(神林三男君) いまのところ、私たちのほうで特別厚生大臣が承認をしておるものは調製粉乳でございまして、そのほかのものは認可の対象にはなっておりません。容器はただし、もし牛乳あるいは乳製品の一部であるならば、容器に対しても例外承認制はとっております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 ごらんになったこともありませんか。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○説明員(神林三男君) 私きょう初めて見たものでございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 「純豆乳」と書いてありますよ。「乳」と書いてありますよ。テトラパックの牛乳とまぎらわしいですね。「純植物性たんぱく飲料」、「要冷蔵」と書いてあります。サラリーマンなどは忙しいから、牛乳だと思ってこれを切って——私もあとで飲んでみようと思って、けさ質問の準備のために朝めしを食う時間がなくて、通りがかりに、参議院の地下売店でこれを売っているんですが、堂々と、参議院のですよ。ですから、あとであたためて飲んでみようと思っておりますがね。牛乳まがいのものであることは間違いありませんね。こういうものの所管はあなた方は外だとおっしゃるんですか。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○説明員(神林三男君) 厚生省環境衛生局の食品衛生課の担当になっております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 食品衛生課の人を呼んでください。  一々買ってくることは省略いたしますが、チョコレート牛乳、コーヒー牛乳、フルーツ牛乳、その他牛乳に加工したゴールドとかスペシャルとか、いろいろな名前をつけて各メーカーは売っておりますね。特にコーヒー、チョコレート、果汁を含めたものは、ほんとうの牛乳は三〇%程度しか入っていませんね。私は十数年前衆議院でこの問題をきびしく言いました。栄養価値がないのです。夏、冷めたくて、ぎゅっと飲めば、それでおなかはいいかもしれませんが、栄養価値はないのです。第一、牛乳が三〇%入っているか入っていないかわからないものを、これが乳業者のドル箱ですよと言ったんですよ、参考人読んで聞いた、ら。それぐらいよく売れる。そこのところへもってきて、こういうまぎらわしいものが出てくる。一時あなた方はテトラパックに反対しましたね。その根拠は、食品衛生法の定めるところによって牛乳は一合びん詰めの透明なるものでやれということになっていることにこだわって、ずいぶん問題をかもされ、世論の反撃を受けて、びんの始末に困って取りやめになりましたね。  きょうの新聞によると、死んだあとの弔いが済んでの医者呼びのように、販売店の協業化だとか、流通合理化だとかということを農林省が通達をしておる。要するにこの状態を見ておると、牛乳の中身、純度の高いほんとうの牛乳は東京では飲めないような状態になっておることを御承知ですね。煮てみれば被膜ができない牛乳がたくさん出回っておる。これらの一連の牛乳としては認めがたいものに対するあなたたちの許容態度はどういう態度ですか。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○説明員(神林三男君) 牛乳あるいは加工乳に対しましては、ただいま乳脂肪分三%以上、無脂乳固形分——これは乳脂肪を除きます蛋白質であるとか乳糖でございますが、八%以上という規格をつくっております。それで、それ以外の、たとえば先ほど先生の御指摘になりましたコーヒーあるいはフルーツを入れたものは、私たちのほうでは乳飲料ということで区分けをしてございます。これにつきましては、一応嗜好飲料であるという立場で、成分の規格はつくってございませんけれども、疾病予防の立場から細菌数の規格あるいは大腸菌の規格あるいは製造方法というような、あるいは保存の基準というようなものをつくって、いま取り締まりの対象になっておるわけであります。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 嗜好飲料であれ何であれ、牛乳製品とまぎらわしいものをお認めになる根拠はただそれだけですか。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○説明員(神林三男君) いま私たちといたしましては、牛乳あるいは加工乳につきましては、いわゆる品質取り締まり、品質規制というようなことをやっておるわけでございますが、一応乳飲料に対しましては狭い意味の衛生の対象にして、そうして、先ほど申し上げましたとおり、細菌数あるいは大腸菌云々の規格、製造、保存方法の基準というようなものでこれに対処しておるわけでございますが、一応乳飲料等につきましては、すでに公正取引委員会で一応これは公正取引規約の中で、固形分三%というふうな形で現在公正取引規約をつくっておるように聞いております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 最近の酪農事情はきわめてきびしい情勢にあり、貿易自由化の問題に関連をして日本の乳業界、酪農界は大揺れに揺れましょう。成牛の屠殺がふえていますね。生乳がこれから夏季を迎えて払底をしてきますね。ますます乳飲料が増大しますね。こういうまぎらわしいものが出てきますね。結局生乳の供給不足であり、一方需要は増大する、夏季を迎えて。ますます乳飲料が幅をきかす段階を迎えて、それでよろしいのですか。乳飲料などというまぎらわしいものは、この際禁止すべきではありませんか。  第一、行管の資料によりますと、許認可事項で停滞しているのは厚生省と運輸省なんです。こういう問題について行管が御指摘になったことがあるかどうかは存じませんが、これは従来私は衆議院におるときから長く主張し続けてきた問題なんです。ところが、日本乳業界はこれがドル箱なんだと、ところが、飲む者にとってみれば栄養価値はない。ただ清涼感を得るだけにすぎない。そういうまぎらわしいものを牛乳と一緒に並べて冷蔵庫に入れて、一本立ち飲みして事務所にかけつける、こういう状態の中で、私はまぎらわしいものはこれをやめていくということ、カゼインと乳糖とを外国から分けて輸入をして、日本でこれを合成して、そうして還元乳をつくっているのは世間の常識ですね。また濃厚牛乳などというものには、資料を私は持っておりますが、いずれ厚生省所管のときに詳しく申し上げますが、処方せんまでできていますね、ちゃんと。いわゆる人間の科学の力でつくった本物の牛乳とまぎらわしいものが市販されていますね。私どもの県は原料乳の指定県ですから、このごろ乳が非常に払底をしてきました。そこで明石のほうに原乳を買いに行った。ところが、その調査に行かした人の報告によりますと、こちらから持っていったものについては、飲み分けてみると、こんなまずいものは——払底じゃなくて、過剰傾向を示して、販路拡張に行ったのです。ところが、こんなまずいものは飲めません、私どもはこれを飲んでおります、それで飲んだところが、明らかに濃くて牛乳らしさを持っている。本物の牛乳のほうが薄い感じを受ける。人間はなれるというほどおそろしいものはなくて、それが牛乳だと思って飲んでいる。あにはからんや、カゼインと乳糖とヤシ油——バターじゃありませんよ。ヤシ油と砂糖と、これで攪拌をして売っている。それが牛乳だと思って飲んでいる。そういう取り締まりの基準というものはなかなかむずかしいと思います。しかし、市販されているものを厳密に調査をすれば、害はないかもしれませんが、栄養価値が著しく劣るもの、栄養価値がないものが市販されているに違いありません。そういうことに対してあなたたちは、牛乳の基準を明確にし、牛乳にまぎらわしい表示をするものに対しては断固たる措置を講じなさる御意思はございませんか。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○説明員(神林三男君) 牛乳、加工乳につきましては、私ども白い色をした、いわゆる市乳と昔称しているものでございますけれども、乳幼児の主食あるいは病人の主食であるという観点から、先ほど申しましたとおり、品質規格を入れて、特に取り締まりの対象としており、さらに、ただいま申し上げました牛乳あるいは加工乳に関しましては、一応カゼイン等のものを使ってそういうものをつくると。もちろん牛乳は、これは牛の乳をしほったままのものを殺菌をいたしまして、びん詰めにいたしたものでございます。それから加工乳は、これは基本的にはバターと、それから脱脂粉乳、それに水を加えたものが加工乳でございまして、それに入れていいものは、微量栄養素のみを入れていいということになっておりまして、もちろん、カゼインであるとか、そういうものを入れるとか、他物を混入してはならないという規制がございまして、一応これは厳重な規制を私たちも行なっております。ただし、乳飲料に関しましては、私どもといたしましては、先生先ほどから何回も御指摘されているとおり、そういう品質規格というようなものはつくらないで、ただ非常に牛乳に近いところにございますから、一応やはり衛生上の問題はあるだろうということで、狭い意味の衛生規格でいま対象にしているわけでございますが、もちろん今後とも牛乳あるいは加工乳というようなものに対して、そういう他物を混入するというようなことがございますれば、これはもちろん法律違反でございますから、都道府県を通じまして取り締まりをやっていく所存でございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 あなた方は農薬の被害については非常に敏感に、新聞社も報道されますが、これは処方せんまでできて、ちゃんと乳業界の公然の秘密になっておる。あなたが何ぼそんなことをおっしゃっても——これはきょうは場違いですからこれ以上申し上げませんが、とくと御検討なさる必要があると思う。いまのような御答弁では、この次の厚生省設置法では通しませんよ。そのことだけ申し上げておきます。  容器準準については、あなた方は、なぜ一合びんでなければならないということを固執なさるのですか。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○説明員(神林三男君) 現在、容器につきましては、一応、基準といたしまして、口径二十六ミリ以上の着色しない透明なガラスびんでなければならないということが原則になっておりまして、テトラパックというような、あるいは紙製の容器につきましては、一応、厚生大臣の例外承認ということで制度をとっておりますけれども、一合びんでなければならないというようなことは、少なくとも、私たち、現在では全然規制も加えておりませんし、何合びんでもかまわないということでこれに対処しておるわけでございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 透明でなければならない——しかし、テトラパックは透明かというと、透明でないですね。習慣はおそろしいものでありますから、一合びんが原則になっちまっているんですよ、慣例に。外国のボトルは大体一リッターですね、牛乳のボトルは。私は昨年、同僚とともにオーストラリア、ニュージーランドへ行ってきましたが、どこでも売っていました、ボトルをね。飲んでみれば濃くて、とてもわれわれの体質には飲めそうもないものが、日本の市価の半分以下で売られておりますね。奥さま方は、友人がたくさんおるものですから家庭に泊めてもらったり訪問したりいたしますと、子供の栄養には事欠きません、私のところでは薄めて少し砂糖を入れて飲ませておりますという御婦人が大部分でした、日本人家庭ですが。それぐらい乳質が健全ですね。日本のものは、濃いものにはこれは添加物があるにきまっておる。日本のホルスタインは、元来そう濃い乳を出す品種じゃありません。ジェルシーやその他と違って、薄いのがあたりまえなんですよ。ただ飼料の性質によって、あるいは季節の関係もあって、若干の濃薄はありますが、牛乳というものはそんなにどろどろしたものではありませんが、オーストラリア、ニュージーランドに行くと、これは濃縮しているんじゃないかと疑わざるを得ないほど濃いものであります。全くの純粋なものであります。これとわが国の現状を比べてみたときに、私は嘆かざるを得ませんでした。日本の消費者は賢い消費者になるなどと言っておりますけれども、あなた方の行政指導も不徹底であり、とにかく戦後、学校の子供にアメリカの飼料の脱脂粉乳を溶かして砂糖をまぜて飲まされた経験がそのまま定着しちまっておる。これは私は一大英断をもって改善しなければならぬと思います。  したがって、それらのことは後日に譲るといたしますが、容器の許可基準についても、一リッターなら一リッターのびんにしなさい。そうすると乳業資本はこう言います。いや、一合びんのほうが、きまって、一合で大体満足するようになっておるから、そういう大きいびんは困ります、一般の家庭もまた一合びんを求めていらっしゃいます、こう言うのです。そのくせ三本も五本もみんなとっておる。三合とれば、一リッターびんでけっこうですよね。いわんや、五本、六本とるものは一リッターびんでけっこうです。配達もまた一リッターびんを配達すれば楽に済みます。規制は加えておらないとおっしゃるけれども、暗に乳業資本が一合びんに拘泥をしておるということに対してメスを入れようとなさらない。そこに流通問題があり、価格問題がからまってくる。この点はしかと申し上げておきますが、改善をなさらないと、いまに世論の袋だたきになりますよ。いずれ厚生省所管の際には、事詳細にこの問題お尋ねをいたしたいと思うのですが、大臣お見えになったようでありますが、大臣にひとつ……。  いままでの経緯は医務局長からお聞き願ったと思いますが、看護婦の不足対策の問題についていままでやったのです。民間の看護婦の養成施設に対して、あなた方の予算では四十二万円ですね、一カ所平均。これはもう確認されたのです。行管ではじゃんじゃん養成機関をつくれとおっしゃるけれども、医師会におんぶしておるのが大部分です。六年間の勤務経験を持つ者は国家試験をフリーパスにしてもらいたいという声が強いのですね。それらの点についても——人事院判定の面から言うならば、ニッパチ制も守られておらない。一人で十五日以上も夜勤を働かされておる、こういう状態も解消されておらない。つまり、看護婦が足らないからです。ところが船舶振興会の——大臣、事の発端はこうなんですよ。船舶振興会というものが、公害防止協会というものに銭を出しておった。この間の審議で明らかになった。三億円、伊丹空港が主ですが、そこで、船舶振興会というのはどういうものかというので調べてみたら、法律に基づいたれっきとした団体なんですね。百三億、いわゆるギャンブルからの寄付を受けている。モーターボートですから、いわゆる船舶ですわね。この中を見ると、もう膨大なところへばらまかれておるのです。事の当否は、一々検討は、けさ配られた資料ですから……。そこで、看護婦の養成機関に何ぼ出ておりますか、こういうことを聞いたのですが、この資料によりますと、二七ページのナンバー一二二、看護婦養成施設、伊丹医師会が経営するものに対して五百八十六万六千円の寄付、一点だけなんです。あとは何もないんです。行管はじゃんじゃんつくれと言う。医務局長も、重大だからやりますとだけ言う。内容が一つもついてない。  そこで、いま運輸省官房長を呼んで——船舶振興会に限りませんが、もしこういういわゆる必要悪ともいわれております公営ギャンブルないしはその他の市営ギャンブルからの、それぞれの財団、会ができておるようですね。そういうもののよしあしについては私はきょうは議論をいたさない。そこからあがってきたものは、病める者、貧しき者、老いたる者、そういったものに重点を置いて、国の足らざる予算をカバーすべきではないか。もし百三億のことしの予算に追加があったならば、増収があったならば回すかと言ったら、運輸省は回すと言うのです。たった一つ、伊丹医師会は抽出されたのかどうかということは、どうも明らかでない。何ぼ追及しても医務局長は答弁を濁して言わない。また、船舶振興会の役員陣を見ると、運輸省がトップを切って、四人の常勤役員が、四十五万を筆頭に三十五万、三十一万、三十一万と四人おって、その下に五十名のなにがおる。係長一人に係員一人というのがざらなんですね。これに二億何がしの金をつぎ込んだ。何やっておるのかわからない。広報宣伝活動の資料出せと言いましたから出すでしょうが……。いわゆる、もっと重点をきめて、当面、ニッパチはおろか、一人で十五日以上も勤務をするような看護婦の不足対策、けさの毎日新聞の社説も、一昨日の読売新聞も、大臣、御職責上お読みになったろうと思います。日本看護協会の広島大会の膨大な資料があるそうであります。私は見たことありません。ぜひ見たいと思っておりますが、自主的にわれわれにちょうだいできるならばいただきたいと思っておりますが、とにかく十年つとめて月収三万円以下、四十四年十二月現在で看護婦十二万人に調査票を配ったらこういうケースが出てきておる。アメリカは人口一万について四十七・八、デンマークは四十一・七、ソ連三十五・九、スウェーデン三十一・九、日本は二十八・三です。福祉国家を志向するいまの佐藤内閣は、口先だけで中身はないじゃありませんか。しかもギャンブルからあがったものも総花主義であって、何ら重点がきまっていない。今後環境保全ということが大きな問題になってくるでありましょうし、命と暮らしを守るということが最大の政策転換の目標になるでありましょうが、いわゆる生き長らえた人たちの長寿を願い、病める人々を助けていくにはお医者さんだけでは事足りませんね。看護婦の絶対数が足らない、人事院判定にも沿っておらない、行管の付属機関である臨調の勧告にも厚生省は沿っておらない、こういう事態の中で、もっとかかる財源を確保して、五十カ所でも百カ所でも広報宣伝につとめ、看護婦の画期的な養成の方法を講じ、中身も改善をし、もって国民の医療を充実徹底させる段階ではないかと存じます。  いままでの医務局長の御答弁はきわめて事務的であり、政治的な大所高所に立った大臣の御所見を承りたいと思って御足労をわずらわしました。あなたのこの実態に即応するほんとうの良心の命ずるところの政治家としての御所見を承りたい、こういう趣旨であります。一つは、先ほど申し上げました行管付属機関の指摘事項に対してどのように対処されるか。いま一つは、厚生省と運輸省が一番許認可に対してスローモーである、これをどう促進されるか。その中で白衣の天使に対する対策を、長期計画をどう策定し、、実施されるか。ニッパチ制は人事院の判定に沿って何年たったら解消されるか。看護婦の養成機関はどういうふうに増大されるか。また四十四年十二月といえば約一年余り前ですね、十年つとめて月収三万円というような、こういうひどい看護婦さんの状態に対して、どのような待遇改善をなされようとしておられるか。それらの問題をいままでいろいろとやったわけなんです。それをお含みの上、あなたの所管大臣として、また国務大臣としての所信を承っておきたいと思います。

内田常雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(内田常雄君) 今日医療の重要性というものはますます高まってきておりますが、これを達成いたしますためには、医師の充足ということも必要ではありましょうけれども、私どものほうで見ておりますところ、問題は医師だけではなしに、いまお話しのように、それに伴うパラメディカルの職員、すなわち看護婦でありますとか、あるいは検査要員でありますとか、あるいは放射線を扱う職員でありますとか、そういう医師とともに医療を担当する従事者の充実というものが同時に達成されなければ、私は医療の需要に伴う充足というものができないことと常々考えております。  その中でも一番大切であり、また不足状況もひどいのは看護婦さんではなかろうかという私は考えを持ちますことは、足鹿さんと同じ考えでございます。医者はたしか日本に十一、二万人おるはずでございますが、これも足りないわけでありますけれども、看護婦さんも、本来からいえば四十万人ぐらい必要であると思われるのに、二十数万人しか実際看護婦さんはおらないというような状況でありますので、看護婦の充足対策というものをいろいろの面から講ずべきだと私は常々考えておるわけでございますが、やはり一番むずかしいのは、物的施設もさることながら、医師、看護婦、その他のパラメディカルといったような職員の充足の問題がなかなかこれはむずかしいようでございます。  ことばをよそに持っていって恐縮でありますが、私どものほうの大きな仕事であります社会福祉施設などにつきましても、問題は社会福祉施設で働いていただいている専門職員の充足、またその身分とか待遇とかいうことが同じようにやはり問題になっておるのでございますが、これ両々ともに、なかなか私どもが満足するような事態になって現在おりませんので、看護婦の養成につきましては、私どもは一そうこの際思いを新たにして、私どもの考えもないわけではございませんが、国会方面の考えなり、また一般社会や、また看護婦さん方の団体の考えることも十分聞きまして、これの充足をはかっていかなければならないと考えておることが第一であります。  もっとも、私にもよくわからぬことがございまして、看護婦と一口に言いますけれども、実態は正看護婦と准看護婦の二色ございまして、この間の養成につきましていろいろの考え方があるようでございますし、准看護婦の必要性、あるいは正看護婦との資格の差異の問題なんかについても、いろいろの取り上げ方があるようでございます。また、養成機関につきましても、いわゆる養成機関というものはやめてしまって、すべて学校制度のもとに立て直すべきであるというような議論もあるようでございまして、その辺のことにも触れてまいらないと、簡単な充足ということでもまいらない面があることも、私は厚生大臣になりましてそんなに長い年月ではございませんけれども、この一年数ヵ月の間に感じてまいりました。これは足鹿さんも御承知のように、昨年の国会に准看護婦の養成施策として、最近の中学校、高等学校などの進学状況に対応する一つの案を法律をもって出したことがございましたが、これまたいろんな意見がふくそういたしまして、若干の修正のもとに衆議院は通りましたけれども、参議院ではついに否決されたというような経験もございまして、そのような過程を通じまして、私どもこの問題のむずかしさということをつくづく感じたものでございますが、しかし、幾らむずかしくても、これは克服しなければならないことと考えますので、ただいま申しますように、思いを新たにして、看護婦さんの充足には今後もつとめてまいりたいと考えます。  むろん国の設備補助、あるいはまた運営費の補助というようなこともやるべきでありますけれども、取り上げられましたように、船舶振興会なり、さらにはまた自転車振興会、例の競輪の利益の公益還元の問題もございまして、そういう面も私は必ずしもいい方法だとは思いませんけれども、しかし現実の問題としては、これにもたよったほうが便宜と言ってはいけませんけれども、この制度が存続する限りにおきましては、私は厚生省としてもそれの活用、利用をさせていただきたいという気持ちを持つ者でございます。これにつきましては、とどのつまりは、船舶振興会の公益資金の配分を関係方面全体としてどう配分するかということと、それから厚生省に配分されたワクの中で、これは私どもが社会福祉、あるいはいまの医療施設あるいは看護婦、その他の職員等の養成施設に、厚生省としてどういう傾斜配分の意見を出すべきかという、こういう二つの問題がございますので、これは率直に申しますと、私も予算ではないために、私が一々厚生省における船舶振興会の公益資金の配分に私がタッチをしないで怠っておった面があることは、私も欠けるところがあると反省せざるを得ませんけれども、厚生省内における重点配分、傾斜配分につきまして、さらに私は考え直さなければならない面があると思いますほか、また、厚生省分ばかりじゃなしに、各省関係の全体としての配分につきましても、厚生省はできるだけ、今日おっしゃるとおり、これからの国民生活というものは、人の生命と福祉の問題というものが大きな政治の課題、社会の課題でもありますので、厚生省全体としての配分のワクをよけい振興会のほうの関係の機関からいただくような努力をいたしたいと考えます。なおかつその余力が本年度におきましてあって、また一方において看護婦養成などの施設につきまして、さっき言う学校であるべきか、養成所であるべきかという問題もあるのでありますけれども、そういう資金を活用することが適当のようなものが現実に残されている分がありましたならば、それらについては私は考えてみることがいいとも思いますので、局長はどういう答弁をいたしたか知りませんけれども、さらに私として、そういう余力については見直してまいりたいと、かように考えております。  それから看護婦の夜勤の問題あるいは処遇の問題につきましては、実はふしぎなことがあるとも言えるのでありますが、看護婦さんなどは、一番処遇が比較的いいと思われますのは、国立病院など厚生省の直轄の施設で働かれている看護婦さんでございまして、これはもちろん公務員としての職階制というのでしょうか、あるいは俸給制あるいは定員制のもとに運用される状態のもとにあるわけでありますが、その中でも比較的国立病院における処遇並びに状態はよろしいが、民間にいくに従って処遇が非常に劣っているというような状況にあることを私は聞いておるわけであります。でありますので、民間の診療所あるいは私立の病院等における看護婦の処遇につきまして私が一々きめる、そういうたてまえではございませんけれども、国立の病院等における、あるいは国立の療養所における看護婦さんの処遇や地位の向上をもって民間で働く、民間の施設で働く看護婦さんの給与や地位もこれを引き上げていくというような努力はできることでございますので、私は続けてまいるべきだと思います。  ニッパチは、これは行政管理庁ではなしに、たしか人事院の勧告にあったものと思いますが、これも国立病院の関係におきましては、幾ら人事院の判定がございましても、一挙にできるわけではございませんので、たしか三年計画くらいを立てて、今年が二年目になりますか、三年目になりますか、そういう年次計画のもとにこれをニッパチ制、あるいはそれに近い状態と申すよりも、ニッパチ制そのものが実現できるような方向の努力を続けつつありまして、状態はまだ比較的にはいいかと思いますが、しかし、これが他の病院等におきましては、むしろその状況が劣っておるところもあるようにも思われますので、このことにつきましても、私どもは国立の病院のもとにおけるニッパチ制実現だけの目標ではなしに、看護婦さんの働く職場環境というものを改善をしなければ、一方において幾ら学校や養成所をつくりましても、なかなか人はついてこないと思います。このことは給与につきましても同じでありますので、さような勤務環境、勤務条件、給与等の改善をはかりながら、一方においては養成所のみなら、ず、学校施設等の充足につきましてもできるだけの私は努力をして、そうして医療の仕組みが、今日の医療需要の増加に応ずるようなことをぜひ達成しなければならない、全体といたしましてはそのように私は考えております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 大臣の御誠意のある御答弁と受けとめまして、今後の御措置を注目し、一そうの御努力を強く要請しておきます。  大臣の御答弁が済んだあとで、これで午前中打ち切ろうと思っておったのですが、乳製品課長の所管外だというので、食品衛生課長というのの所管だというのですから。ラッピーゴールドという純豆乳のたん白飲料、これを私は牛乳だと思って、けさ朝めしを食う時間がなかったので地下売店で買ってきた。見たら豆の汁なんです。あとで飲んでみょうと思いますが、非常に牛乳とまぎらわしいですね。しかも三十円です、これは。牛乳より高いんです。これは、こういうものは許可、認可を要するんですか、要しないんですか。御存じになっておりますかどうか、ちょっと伺っておきます。

鴛淵茂厚生省環境衛生局食品衛生課長

○説明員(鴛淵茂君) ただいまの御質問のものは豆乳と思いますが、それは清涼飲料水の製造業の許可を受けた施設で規格に合った製品をつくったものだと思います。したがって私どものほうでは、清涼飲料水の取り扱いを、清涼飲料水の許可基準の中に、いまのテトラパックでございますけれども、ポリエチレン加工紙の使用を認めておりますので、それらに基づいてつくった製品だと思われます。   〔委員長退席、理事塚田十一郎君着席〕

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 これは牛乳製品のところへちゃんと並べてあるんですよ。それでなくても牛乳とまぎらわしいものが市販されておることは、先ほど指摘しておったのですけれども、それは別の機会に詳しくやりますが、牛乳製品と一緒に並べてあるんですよ。私はこれを見たら、純豆乳ゴールドと書いてある。純植物性たん白飲料と書いてありますよ。清涼飲料じゃありませんよ。

鴛淵茂厚生省環境衛生局食品衛生課長

○説明員(鴛淵茂君) 私どもの分類では、清涼飲料水の分類に入れておる製品でございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 これは許可は——清涼飲料水として合格したんですか。

鴛淵茂厚生省環境衛生局食品衛生課長

○説明員(鴛淵茂君) 許可を受けました製造業者が製造すればいいことになっております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 合成保存料、人工甘味料含まずとなっておりますが、なるほど清涼飲料水となっていますね。これが清涼飲料水で通りますか。豆乳なら豆乳と書かしたらいいじゃないですか。「ラッピー」だなんてわけのわからぬ、ゴールドだとか。これは牛乳とほとんど変わらない。こういうのをみんな飲んでもわからないですよ、急ぐときには。こういうものを清涼飲料水の範疇として認めますか。牛乳類似製品が乱売、市場にあふれているときに、こういうものが商品として出ていくことは、私は非常にまぎらわしいと思います。許可になったと思うんですが、あなた方の所管で御許可になったんですか。申請があって許可になったんですか。

鴛淵茂厚生省環境衛生局食品衛生課長

○説明員(鴛淵茂君) 製品そのものにつきましては、許可は別に必要はございませんで、製造する製造所が許可を要する業種になっております。したがいまして、清涼飲料水の製造業の許可をもらった施設で製造した製品であればよろしいわけでございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 製造業の許可は通産省がするとでもおっしゃりたいんですか。

鴛淵茂厚生省環境衛生局食品衛生課長

○説明員(鴛淵茂君) 食品衛生法に基づきまして許可を要する業種が規定されておりまして、その許可は各都道府県、製造所の所在地の所管する各都道府県が許可をおろしているわけでございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 厚生省には報告があったんですか。

鴛淵茂厚生省環境衛生局食品衛生課長

○説明員(鴛淵茂君) 個々の製造業者についての報告はございません。各都道府県が許可をすることになっておりますので……。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 非常に乳製品類似製品が市場にはんらんしておる際、このようなまぎらわしいものを食品衛生課で、清涼飲料水で売られておるということ自体私は問題だと思うのです。まあ、一例に私がけさふいに、いざというときに飲もうと思って、牛乳がないということでこれを買って、あとで見たら牛乳じゃないものだからおかしいなと思ってお尋ねをしたわけです。このようなことは乳製品課長とも御連絡になって、この製造元の認可を受ければ何をやってもいいということではなしに、純正な乳製品、牛乳と、あるいは乳製品、牛乳類似商品とまぎらわしい。豆乳なら豆乳で売り出させるべきだ。清涼飲料水で売り出させるなんて私は妥当ではないと思います。これだけ御注意申し上げておきます。御善処をいただきたい。これ以上申し上げません。  まだ先般の運輸省関係のときにいろいろと御答弁になったことと、私がその後調査したこととだいぶ食い違った問題がありますが、私のみが長時間、時間を占有することは、同僚諸君にはなはだ無礼に当たりますので、一応質問はこの程度で本日は留保いたします。

塚田十一郎自由民主党

○理事(塚田十一郎君) 本案に対する午前中の審査はこの程度にいたし、午後二時まで休憩をいたします。    午後一時十五分休憩      —————・—————    午後二時三十六分開会   〔理事塚田十一郎君委員長席に着く〕

塚田十一郎自由民主党

○理事(塚田十一郎君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。  委員の異動についてお知らせいたします。  本日、後藤義隆君、八田一朗君が辞任され、岩動道行君、江藤智君が選任されました。     —————————————

塚田十一郎自由民主党

○理事(塚田十一郎君) 許可、認可等の整理に関する法律案を議題といたします。  御質疑のある方は順次発言を願います。

森勝治日本社会党

○森勝治君 臨調答申が三十九年に出されたわけでありますが、この許認可の整理を勧告し、しかもこの勧告が完全実施に移されないうちに行革第一次、あるいはまた第二次計画等で異なった観点で許認可の整理方針を立てなければならなかったという、そのおもなる理由はどういうことなのか、いきさつをひとつお聞かせ願いたい。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 御案内のように、臨時行政制度調査会はアメリカのフーバー委員会のひそみにならったわけでございますが、非常に、何と申しますか、膨大なすべての行政を対象にいたしておりまして、将来の長期にわたりましての展望から御審議を願い、御答申をいただいておるわけであります。この行政改革三カ年計画と申しますのは、昭和四十三年度から当面、三カ年の行政改革についての検討をいたしておるのでございまして、この臨調の答申と行政改革三カ年計画とは基本的な性格に相違があるわけでございます。したがいまして、臨調の答申の中で許認可等についていろいろ御答申がございましたのと、行政改革三カ年計画での方針というものとは必ずしも一致していないものがあるのでありまして、いわば基本的な性格の相違でこういうような相違を来たしておると、こういうことでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 いま黒木さんからそういうお答えですが、そうなると答申などというものは単なる参考でかまわないということですね。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 決してそういうわけではございませんが、昭和三十九年に臨調の答申が出ておりまして、行政改革三ヵ年計画は昭和四十三年度を策定の年次にいたしておりますから、その間の社会情勢の変動というものもございますので、必ずしも一致はしていないということでございまして、もちろん、行政改革の三カ年計画も、この臨調の答申の趣旨は極力これを尊重してまいっておるような次第でございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 先ほどのお答えの中で、何か社会情勢の変化に伴って答申案を全く尊重、まあ全くということばよりもむしろ十分ということばに置きかえたほうがよいと思うのだが、十分尊重できなかったというその背景はどういうことですか。社会的背景ですか、そういう意味のことに承ったのですが、その背景というものはいかなるものか、それをお伺いしたい。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) いろいろございますが、午前中に足鹿先生からの御質問がございましたが、それも一つの例だと思いますが、実は厚生省関係の許認可につきまして、必ずしも臨調の答申の趣旨が今日まで実現をしていないのでございますが、この臨調の答申以後、たとえば公害問題が大きくクローズアップされまして、これによる許認可のいろいろな仕事がふえてきたということ、あるいは医療需要の変化に伴いまして、量的に医療関係者の急増をはからなくちゃならない。しかし同時に医療の質の、関係者の質の向上もはからなくちゃならない。そこで養成機関をたくさんつくらなくちゃなりませんが、同時に質の向上をはかる意味で国家試験というものをやめるわけにいかないというような、たとえば、事情の変化によってでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 三十九年の臨調答申では、三十九年当時の許可、認可報告事項の総数七千七百五十一件のうち、法律事項で二百十九件、政令等で百六十件、合計三百七十九件の整理を勧告しているわけですが、現在政府が行なっている許認可の整理は、この臨調答申に基づいているのでなくと、いまもお話がありましたように、行革三カ年計画に基づいて行なっている。しかもこの答申は尊重しないわけじゃないけれども、比較的客観的な背景の急変によって云々という次官のお答えがあったわけでありますが、それではこの臨調答申に基づいているものはどのように整理をされてきているのか、その内容についてお答えをいただきたい。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 臨調の改革意見におきまして、個別に指摘されました許可認可事項が三百七十九ございますが、そのうちいままでに措置いたしましたものが二百三十五件ございます。未措置のものがまだ百四十四件ある。この未措置百四十四件の中には、審議会等において答申がなければ法律的に整理ができないというようなもの、あるいは急激に廃止ができない、まあ規制の緩和を徐々にはからなくちゃならないというようなもの、あるいは先ほど申しました情勢の推移を待たなくてはならぬというようなもので未措置になっておるという現状でございます。   〔理事塚田十一郎君退席、理事安田降明君着  席〕

森勝治日本社会党

○森勝治君 いま、はしなくも審議会云々、審議会に諮問しないうちは云々ということばがありましたが、何かこう、この「許認可等の簡素合理化について」という行管が発表されて、私の手元に配られた内容からいたしましても、審議会が形骸化したと、こう言われているわけですね。具体的にこれは行管ですかが指摘されているわけだが、しかし、いま言ったように形骸化したものに諮問をしたところで、一体何を求めようとされているのか。いま付託されるとか諮問されるというお話、断片的におっしゃったのですが、その意図がわからないのです。こういう報告をされておって、なおかつまだ諮問しようというこの考え方が那辺にひそんでいるか、私はちょっと理解に苦しむのですが、その点お答えいただきたい。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 実は法律に基づきまして、こういう許可事項を廃止する場合には審議会の議を経なくてはならないというような法律の規定があるものがございまして、さような現状になっておるのでありますが、しかし審議会そのものの整理につきましても、臨調の答申にもございまして、極力この整理を急いでおるわけでありますが、そういう法律にはっきり書かれておりますものにつきましては、特に審議会の議を経なくてはいろいろなことがとれない、措置がとれないというような法律制度でございまして、この単行法の改正等にはなかなか慎重を要するといいますか、この問題の解決には時間がかかるというようなことで、審議会の整理も当初の臨調の答申どおりには行なわれていないという現状でございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 審議会の問題について若干話を、質問を進めてみたいと思うのですが、いま申し上げたように審議会が形骸化した、それを防ぐためには「付議事項の再検討」という表現を用いられておりますが、これは一体、審議会が形骸化したのは、付議事項のみの検討で事足れりとするのですか。私はむしろ運営、委任をする人、人柄ですね、そういうのが問題であるような気がするのですね。そういう関係のこの各種の審議会等を見ましても、たとえば首都圏整備委員会等を見ましても、構成メンバーでない者が会議に列席し、堂々と発言し、採決等におきましては法に基づかない採決をやっている、全くかって気まま。これが政府のあたかも答申として金科玉条のごとく、われわれが国会で云々という質問をいたしますと、審議会の答申がありましたからと麗々しく答えるけれども、その審議会はいまもって法に基づかない運営をされておる、これで事足れりとする。おそらくそういう点が、行管の諸君もそれであってはならじということでこういう意見を出されたのだろうが、いま形骸化したということは、付議事項のみならず、それは全く審議会そのものの、根本的に審議会のあり方というものに再検討のメスを与える時期が来たと私は思うのです。ですから、この点、ここには「付議事項の再検討」などと言われているが、私はさらに付言いたしますが、いまあわせて再び申し上げますが、人選、あるいは審議会の運営等に重大な欠陥がある、こういうふうに指摘せざるを得ないのですが、この点どうお考えですか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 確かに御指摘のように、審議会によりましては政府の責任転嫁というか、隠れみのにしておる。その人選なり運営にも確かに問題がございます。私のほうでも行政監察でそういう内容の実態を承知いたしておりますから、それを勧告なり、あるいはこういうような審議会の整理のいわばやり玉にあげておるわけでございます。ただ、審議会の中で利害関係者を構成メンバーとする審議会がございます。これは法律上どうしても利害関係者の一致した答申がなければ措置ができないというものがございまして、この問題について一体どうしたらいいかということを一つの検討課題にいたしまして、検討をいたしておるような次第でございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 次官にさらに重ねてお伺いするのですが、審議会等に列席をする資格のない者が当該会議に出席をし、発言をし、しかる後に決議をしたもの、結論を得たもの、こういうものを政府に答申をして、法律的に有効なりやいなや。あなたからもってするならば、おまえの質問は愚問だとおっしゃるかもしれないが、私はこれを端的にお伺いしたい。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 審議会の構成にあらざる者が審議会に出席し、発言をし、それが審議会の答申に影響を与えるという場合に、おそらく瑕疵ある行為でございますから、取り消しなり無効の法律効果になると思います。ただ、審議会に関係各省のいわば局長なり責任者がいろいろ参考の意見を述べる、それが答申に影響するということはあり得ると思いますが、しかし、それは構成メンバーでないわけでございますから、私は御指摘のようにそういう瑕疵のある答申は無効ないしは取り消しをすべきものだと思います。

森勝治日本社会党

○森勝治君 このことのみ深く掘り下げるのは時間もゆとりがありませんから、次に移りたいと思うんですが、その最後の一点だけもう一度付言しておきたいのですが、たとえば首都圏整備委員会等におきましては、各省の代表は次官ですね。次官が出席のメンバーで、これは委員会のメンバーでありますけれども、出てくる者は課長補佐、はなはだしいのは係長クラス、首都圏における各県の知事がその該当者でありますけれども、たいてい出てくるのは担当部長、そういうことになるのですね。ひとり国会選出と学者のみは、いかなるゆえをもってしたか知りませんが、代理は認めない、次官構成の各省の委員のメンバーは、審議会委員のメンバーだけは次官ということだが、課長補佐でも係長でもどんどん公式に発言をしている。ですからそれは審議会の体をなしていない。この点について私は当該会議でしばしば異議を唱えた。しかし、多数ということでありましょう。やすきをもって旨としたのでありましょう。われわれが帰ってみると、翌日は、また翌々日は、それがわれわれの反対にもかかわらず、審議会の堂堂たる答申案となって政府に答申され、政府がこの答申を受けて諸行政の中で法律として生きてきているというこの現実の姿、私はこれは首都圏整備委員会のみならず、他もそのような気がしてならぬわけであります。ですから、この点は当然これはメスを入れなければならぬし、それはなるほど、国会議員が出てくるのであるから、各省の次官クラスじゃなければバランスがとれぬというのであるかもしれぬが、出てこない者をただ紙上の任命だけをもって事足れりとすることが隠れみのにしては、これははなはだしい。これはぜひそういうやり方はやめてもらって、名実ともにそこで十分審議可能の人間を人選してもらいたい。これはおそらく、いま私が申し上げた首都圏整備委員会の構成メンバー——他の審議会も大体遠からずそのような似た姿で運営がなされている。ときには各省会議でこの反省をしようと話し合ったというのを仄聞として私は耳に入っている。しかし何と申しましても、そういうおざなりで、これがあるいは国民の生活を制約するものにあらわれてくるとすれば、それはおそろしいことと私は思うのです。隠れみのにしてもいいかげんにしてもらいたい。したがって、この点についてひとつ重ねて御見解を——おそらくいまも是正してくださるという発言、改革してくださるというお話ですが、これは可及的すみやかに改革すべきだと思うのでありますが、御意見をいただきたい。   〔理事安田隆明君退席、委員長着席〕

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 構成メンバーが次官の場合に、おそらく課長なり局長が正式の代理として出席をしておるとは思いますが、はたして成規の手続をして正式の代理人として出席をしておるのかどうか、確かに私も疑問だと思います。私のほうで監察をする機会がございますので、そういう審議会が正常ならざる運営をしておる場合には、十分にこれをただすように指導してまいりたいと思いますが、審議会等について有名無実のもの、あるいは審議会の運営の正常ならざるものにつきましては、私のほうが審議会のいわば整理をするという権限があるわけでありますから、それに基づいて善処をいたさせます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 拡大解釈をいたしましても、いかなる条文をもっていたしましても、審議会等の代理出席というものは成文化の一行だに認められませんから、代理は認められないものと私は理解をするものです。しかし、いま御誠意のあるお答えでありますから、黒木さんのお答えに御期待を申し上げて、次の問題に移りたいと思うのであります。  いまのお話にもありましたように、総数三百七十九件のうち、措置済みが二百三十五件で、残っているものが百四十四件というお話でございますが、この百四十四件、率にいたしますと三八%程度になりますが、今後のこれらの措置はどうされるのか。この残されているもののうち、現時点では国民の保健衛生の確保、公害の防止、その他各種の資格試験の免許等につきましては逆に強化の傾向が見られると、こう聞いておるわけでありますが、これらのものについての今後の方針について承りたい。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 御指摘の未措置のものにつきましては、行革の三年計画の四十六年度が最終年度でございますから、四十六年度までには整理できますように鋭意努力をいたす方針でございます。  それから第二の御指摘の点でございますが、実はせっかくこういう許認可を整理しながら、毎年二百前後の許認可の法律が新しくつけ加わっておるわけでありまして、今後新しくこういう許認可の事項をどうするかという問題は、確かに大きな問題でございますが、いまのところは大蔵省が予算の面からチェックをする。あるいは行政管理庁におきまして、これは国家公務員の増員というふうな面から審査をし、チェックをする。あるいは法制局が法令審査のおりにチェックをするというようなチェックのしかたをやっておりますが、これをさらに強化してまいるというのが一つの方法だと思います。あるいは、こういうような許認可の新設につきましては、事前に各省で協議をさせまして、事前協議という制度によってチェックするということも考えられるのでありますが、そういう点につきましては、現在政府において検討をさしていただいておるということでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 この行革三カ年計画に基づいて行なわれておりますこれらの計画を見ますと、昭和四十三年の六月三十日現在の各省庁を通ずる許認可の総数は一万一千八十八件、そのうち第一次計画で千三百八十三件、第二次計画で二百五十八件、合計で千六百四十一件、また報告事項七千四百四十九件のうち、第一次で千五百七十一件、第二次で六十五件、合計千六百三十六件を整理しようとするものでありますが、四十三年度から四十六年度までの四年間で当然整理するものがあったはずでありますが、私が調べたところによりましても、本年一月現在で右の計画のうち、許認可一千六百四十一件のうち一千八十四件が措置されて、報告事項も千六百三十六件のうち千三百四十一件が措置され、残りは許認可で五百五十七件、報告事項で二百九十五件となっておりますが、このうち今回の法律案でどの程度の措置がなされ、本年度で終わる計画はどの程度の率になるか、この点明らかにしていただきたい。  また、もし、なお残るようなものがあるならば、それらの措置は今後どうされるのか、その点お伺いしたい。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) このたび提案をいたしておりまする法律案によりますと、関係法律が三十、整理事項数が七十でございますが、大体八〇%くらいの進捗率でございまして、残りの二〇%は四十六年度中には何とか措置をしたいという方針で努力をしておる最中でございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 三十九年の臨調答申では、三十九年当時の許認可総数、先ほども若干申し上げましたが、報告事項を含めて七千七百五十一件であり、政府が行なっておる許認可の整理のもとになったものは、四十三年の六月三十日現在で、いま申し上げたように許認可が一万一千八十八件、報告事項が七千余ということでありますと、この数字のとり方が間違っておるならば直してほしいのでありますが、わずかこの四、五年の間にかなりの許認可がふえているような気がしてならぬわけであります。整理するよりはふえるほうが多ければ問題があると思うのでありますが、この辺の実態についてとくとひとつ御説明をいただきたい。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 確かに行政の何と申しますか、多様化と申しますか、複雑多岐化あるいは行政需要の増大に伴いまして新しく許認可を要するような事業がふえつつあるということも事実でございますが、今国会に政府提出をいたしました法案につきまして、私のほうで調査した許認可の新設あるいは規制の強化の数を調べてみますと二百二十でございます。しかし、一方、許認可の廃止及び規制の緩和を行ないますものが百ございまして、純増が百二十というようなことで、御指摘のように一方で許認可の整理をしながら、一方では新しい行政需要等に基づきまして新しい許認可の事項がふえつつある、こういう状況でございます。

岡内豊行政管理庁行政監察局長

○政府委員(岡内豊君) 若干補足して説明をさせていただきますが、臨調答申の際の数字のとり方は、これは対国民の関係とか、民間の関係というものについてだけとりまして、現在私どもで計画しておりますものの中には、これは官庁同士で認可をするとか、届出をするとか、あるいは認可、許可をする場合に上級機関の承認を得るとか、そういった範囲まで広げておりますので、数字のとり方が違いますので、かなりの食い違いができておる。こういうことでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 この行革三カ年計画にはなかなか問題の点を含んでいるような気がいたします。その中でも第二次計画のいわゆる検討事項、これはさきの地方支分部局の整理再編成で、お茶を濁すというと語弊があるわけでありますが、どうもたな上げされてしまうように私は受けとれるのであります。そういう論議はさておくといたしましても、三カ年計画では、少なくとも許認可についてはほぼ八〇%実現をし、四十六年度に終わりを告げる、こういうことでありますが、今後またさらに新たなる計画を立てて整理をされるのか。あるいはこのままで事終われり、われ関せずということで、もうほうってしまうのか。この辺がなかなかあとに残された問題点だろうと思うのでありますので、その点についての基本的な考え方をひとつ聞かしてください。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) いわゆる行革三カ年計画は四十六年度で終わるわけであります。つまり第一次、第二次の行革で一応終了するわけでございますが、四十七年度から新たなる行革あるいは行政整理というものをやらなくてはならないというふうに考えております。また、許認可の事項につきましては、先ほど申しましたように、毎年二百前後の新しい許認可の新設というような事態でございますから、これをあらかじめチェックするような方法についても同時に検討し、実施をいたしたい、かように考えておる次第でございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 いまの非常に抽象的に私ば承ったのであります。もちろん、将来の計画ですから、まだ具体性を持たないのかもしれませんが、先ほどの、たとえば各種審議会等における改廃の問題につきましては、次官は明快にお答えになったわけですから、あれは確かに違法なんですから、これはそのものずばりで明快にお答えになれるでしょうが、いまの問題はもう少し前向きに、ある程度の具体性を持たせたお答えがあるものと期待を込めつつ質問をしたわけなんですが、もう少しひとつ補足してくれませんか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 先ほども申しましたが、行革三年計画は第二次の行革で一応終了をいたしますが、ただ地方支分部局の整理の問題につきましては、先般の閣議の決定に基づきまして、これはあと四年間を要するわけでございます。しかし、行革の三年計画に引き続いてどのような行革をやるべきかということにつきましては、私のほうの行政監察というものを今年度精力的にやりますと同時に、機関別調査という、各省の中央機構あるいは地方の支分部局の機関別の調査をやりまして、それに基づきまして次の行革計画を立ててまいりたい、かような心づもりでいま努力をいたしておるところでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 それでは時間がありませんから、次に移りますが、これは昨年も当委員会において問題点を指摘されたように思うのでありますが、いわゆる許可あるいは認可、免許、特許、登録等の語源と申しますか、定義と申しましょうか、どうも速記録を見ましてもはなはだ歯切れが悪いのです。したがって、こういう点にこそ心を込めて整理をしておかなければ、ただでさえおびただしい数になるわけですから、ますますもって、俗なことばで申しますと迷宮入りではございませんが、混乱の度合いですね、画然たる区分がありませんから、判別がやがてしにくくなって混迷におちいる憂いがありますから、むしろこういう問題にこそ皆さんが衆知を集めて、明快なひとつ定義づけをしておかなければならぬと思うのです。したがって、いま五つ申し上げましたが、それらの語源、定義等について承りたい。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 確かに御指摘のように許可、認可、免許あるいは登録につきましては、行政法上は一応の定義があり、区別はあるのでありますが、実際の法律の用語におきましては確かに混乱がございます。行政管理庁としても、法制局に申し入れをいたしまして、ひとつ統一をしようじゃないか、また今後法律を審査する場合に、そういうひとつ考慮でやってほしいということを申し入れておるのでありますが、この許認可等の法律にしましても、確かにこういう根本的な、基本的なことの解決をしておきませんというと混乱が起こりますので、これからお説のように善処してまいりたいと思います。  なお、一応の行政法上の定義につきましては、担当の局長から御説明をいたさせます。

岡内豊行政管理庁行政監察局長

○政府委員(岡内豊君) それでは、補足して説明をさせていただきますが、大体いま一応の定義といたしましては、許可という場合には、これは、法令による特定の行為の一般的禁止を公の機関が特定の場合に解除して、そして適法にこれをすることができるようにするというのが許可という観念でございます。それで、これは新しく権利を設定するわけではないわけでございます。  それから認可という場合には、これは、ある人が法律上の行為を行なう場合に、公の機関の同意を得なければ有効に成立することができないという場合に、その効力を完成させる行為である。つまり、公の機関がその行為をすることについて同意を与える、その同意が通常認可という、こういうことに相なっております。  それからもう一つ、特許ということばがございますが、これは、公企業について国が自己の権利を保留し、一定の事業を経営する権利につきまして、これを民間人なり、その他のものにそういう行為をする権限を与えるというのが大体特許でございます。  それから登録というのは、一応これは公の帳簿に登載するわけでございますけれども、実際の運用にあたりまして、これが若干許可的な、あるいは自由裁量の余地があるような運用をしているものが若干ございまして、この辺もひとつ混乱の原因に相なっております。  それから、免許ということばがございますが、免許ということばは、法令上はどうも許可の場合の意味に用いられている場合と、特許の場合の意味に用いられている場合がございまして、この辺非常に実定法上混同を来たしておるというのが実情でございます。これを整理をするということになりますと、かなり膨大な法案を、また一括整理法みたいなものを出さなくちゃなりませんし、いろいろございまして、どの程度の実益があるかないかというような議論も出てまいりまして、なかなかそのほうの促進ができないというのが現在の状況でございます。  私どもといたしましては、今後新しくこういう許認可の制度をつくる場合には、やはりこういった一定の定義に従いましてやっていってもらいたいということでございます。これは乱れた原因は、これは私なりの判断でございますけれども、占領時代にGHQが来まして、いろいろ向こうさんからの英文の法案が示されまして、それを翻訳するときに、いろいろ翻訳のしかたが違ってきたんじゃないかという疑いもあるわけでございまして、そういったことで、戦前と戦後とでは非常にことばの使い方が乱れてきておるというのが現状でございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 定義だけをお伺いしたのでありますが、御親切に実益云々の言及もいただきましてありがとうございました。  ちょっとお伺いしたいのですが、許可の定義の御説明の中で、私がこれ受け取り方が間違ったら、ひとつもうちょっと教えていただきたいのでありますが、新しく権利を設定することではないということばが差しはさまれていたような気がするのでありますが、そういう受け取り方でよろしいですか、あなたの御説明の中で。

岡内豊行政管理庁行政監察局長

○政府委員(岡内豊君) これは免許の場合と区別する意味でそういうふうに申し上げたわけでございまして、免許というのは、公の機関が保留している権限をある特定の私人にその行なう権利を与える。公有水面の埋め立てのような場合に免許ということばを使っておりますが、免許、特許ということは、そういう意味合いで権利を設定することになるわけでございます。  許可の場合は、一応禁止をしておることを解除するというだけのことであって、許可を受けたからといって、その人に権限があるということにはならない。することができるというだけのことでございます。そういう意味合いでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 どうもいなか者ですから理解のしかたが非常に遠巻きで申しわけないのでありますが、許可というのは権利を設定することではない、権利を付与することではないということですね、あなたの説明は。だから、その点を聞いておるのですよ。あなたはですね、私の聞き漏らし、誤解でしたら私は訂正にやぶさかでありません。教えていただきたいのです。わからぬから聞いておるのですが、あなたの御説の中で、私が筆記いたしましたところが、許可というものは新しい権利を設定することではない、こういうことばがあったものですから、そのとおりでよろしいかいなやということを御質問申し上げておるのです。

岡内豊行政管理庁行政監察局長

○政府委員(岡内豊君) 大体そのとおりでよろしいと思います。

森勝治日本社会党

○森勝治君 そういたしますと、警察等の狩猟のときの許可ですね。ございますね、猟銃が。これはやっぱり許可になりますね。そうすると、これは権利の復活を意味するのですか、ならば。

岡内豊行政管理庁行政監察局長

○政府委員(岡内豊君) これは一般に銃砲の所持については禁止されておるわけでございますが、特定の人にその禁止を解除して、銃砲の所持をすることができるという、まあその能力を与えるということでございまして、権利の設定というのは、先ほど申し上げましたように、免許とか特許とかというように、新しくその権限を設定することではないという意味で申し上げたわけでございます。ですから、そういったことで、特定の場合には一般的に禁止されておることができるようになるという意味では、通俗にはそういう権利ができたというふうに理解されることもできるかと思いますが、行政法学者は、そういう場合には権利を設定することではないのだという説明をしておるわけでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 学者の言はいざ知らず、私はしろうとですから、当局の明快なる御見解をいま求めておるまっ最中でございます。で、いまその権利の復活、権利を設定することでない、禁止されたものを与えるということならば、一体どういうことですか、私さっぱりわからぬのですよ。ならば、当然国民はですね、猟銃なら猟銃を持つ権利があったと、それを禁止でしょう。法律で禁止した。持っちゃいかぬというのでしょう。本来ならば、本来自然の姿であるならば、何人が異議を差しはさむことなく、自由にいつでもどこでも、だれでも手に入れて持ち歩くことが自由なはずだ。しかし、それではいかぬということから、これに時限立法か何か知りませんが、法的制約を加え持たせなくした。いわば権限の剥奪を行なった、表現は悪いですが。それを届け出によって、これはこの者は素性正しいというゆえをもってする何かあれがあるでしょう。そういうことで再び——禁止をしておったんですから、禁止の解除ということならば、あなた解除と言った。解除ということならば、本来これは国民が自由に持てる権利であるものを法律で禁止をしておった。したがって、権利の復活というふうに理解はできないか。まあ私の質問はこういうことですから、ひとつお答えいただきたい。

岡内豊行政管理庁行政監察局長

○政府委員(岡内豊君) そういう通俗の意味で権利の復活であるというふうにお使いになるならば、それでもよろしいのじゃないかと思いますが……。

森勝治日本社会党

○森勝治君 そんな無責任なものじゃだめだよ、それでもいいなんていう……。明快に言ってください、明快に。いまの局長の答弁は、あなたがそういうふうにおとりになるならば、どうぞ御随意にということなんでしょう。これは責任のある地位のお答えとは思えない。したがって、もう少し御親切に明快に権威のある日本語をひとつ表示をしていただきたい。

岡内豊行政管理庁行政監察局長

○政府委員(岡内豊君) 私が申し上げましたのは、先ほど来からあれしておりますように、要するに行政法学者が厳密に使っておる用語に基づきまして御説明申し上げたわけでございますので、一般的にはそういった禁止事項を解除された場合に権限ができた、そういうふうに称しておるわけでございます。それはそれで、そういう通俗的な解釈でも今日日常生活には差しつかえがない、こういうことでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 ひとつそういうことだけ議論をすれば、もっと利益するところがあるでしょうが、時間がありませんから、お困りでしょうから先へ進みましょう。  これは質問をしないうちにお答えをいただいたのでありますが、これは、昨年の委員会でも御論議なさった模様でありますが、この定義づけで、これを整理する、区分をする、明確にする、画然ということばがありますね。そういうふうにこの区分けをする、あるいは仕分けということもありますね。分けることが実益上疑わしい、こういうお答えがあったのですが、これは全くおそるべき発言でありますね。戦後アメリカさんがどうのこうのといって、それで混乱した、それが直訳の関係で混乱したという意味でおっしゃったのでありましょうが、混乱したということを担当局長みずから認めておられ、混乱したものを平生にする、秩序あるものにするのはあなた方の責務ではないですか。しかも、それが実益がないなどという絵そらごとで自分たちの努力をなおざりにすることは、まことにこれはいけないことだ、私はそう思う。したがって、皆さんは積極的に、混乱をしているならば混乱の状態を原形に戻さなければいけない。混乱、波紋が起こるならば、波紋の起こる原点に、波紋の起こった以前に戻さなければいけない。当然これは整理をするという御説明があってしかるべきにもかかわらず、私が質問しないのに先に回って、実益がないからそんなの整理をする必要がないという思い上がったお答えというのは全くいただけない。何かこれはあなたのお考え違いではないかと思うので、この点もう少し明快にお答えをいただきたい。

岡内豊行政管理庁行政監察局長

○政府委員(岡内豊君) 若干どうも説明が足らなかったかと思いますが、いろいろとこういった使い方について混乱が現実にあるわけでございまして、私どもといたしましては、そういったものを整理していくことが好ましいということでございますが、政府部内でいろいろ議論をしている段階におきましていろいろな懸念が出てまいりますので、いまだにこれを一括して整理するというふうな段階に至っていないという意味で申し上げたわけでございます。私どもとしては、やはりこういったものは徐々に整理していく必要があるというふうに考えておるわけでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 だいぶ明快にお答えをいただきました。それでは、昨年のこの当委員会で、速記録でやりとりされておることは御修正になられますね。

岡内豊行政管理庁行政監察局長

○政府委員(岡内豊君) 監察局のほうといたしましては、行政事務の簡素合理化ということは、常に考えなくてはならないことでございまして、今年度も許可、認可等の制度なり、運営なりについての監察をやる予定にいたしておりますので、そういった段階におきましても、十分こういった問題を考えながら監察を進めていきたい、かように考えております。よろしくお願いいたしたいと思います。

森勝治日本社会党

○森勝治君 わかりました。ひとつしっかりやってください。あなたの御説明の中で、お答えの中で、いま申し上げた、このやや混乱されているということを申されているわけでありますが、許可、認可の問題につきましては、あなたのお答えの中にもありましたように、定義に従ってやってもらいたい、こういうおことばの一項が挿入されてありました。定義に従ってやってもらいたい、ですから、私が先ほど昨年の御意見、あなたの御意見は修正される御用意がありますかとお伺いしたのは、そのことなんです。はしなくも、あなたは定義に従ってやってもらいたいという御意見ですから、定義そのものが混乱をしているわけでありますから、定義に従ってやってもらいたいと言っても、それはことばのあやで、それこそは実益も何もないのです。しかも、いまのおことばの中で、やがて整理をしていく、こういうことでございますから、定義に従ってやってもらいたい、やってもらいたいということばは、むしろこれは皆さんの、行政の各省庁の皆さん方におっしゃることばでありましょう、皆さんがその所管の衝に当たる方々でありますから。ですから、混乱をやはりだんだん整理していかなければならぬわけでありますから、その点は、ぜひひとつおやりになっていただきたい。したがって、あなたの御発言の中で、さらにたたみかけて恐縮でありますが、定義に従ってやってもらいたいということは、いま申し上げたように、あなたがこの許可、認可という語源の本来の源をさぐり、そうして定義を明確にして、そうしてやがて混乱のないようにしむけていく、最善の御努力をされる。したがって、そういう見地に立つ定義に従ってやってもらいたいという発言になった、こういうように私は理解をするのでありますが、それでよろしいですね。くどいようでありますが、ひとつ明快にお答えをいただきたい。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 確かに実定法におきましては用語、用例が不統一でございまして、これを御説のとおり改めさせなければなりませんが、そのためには、今後新しく法令を作成するとき、定義に従って、先ほど申しました分類に従ってこの用語を使用するようにする。それから既存の法令につきましては、今後法令の改正等がございますから、そのつど前項に準じて統一をしていくということで、各省に励行させるようにしむけてまいりたいと存じます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 わかりました。それでは次に移ります。  「許認可等の簡素合理化について」の冊子報告の中で、行政相談等について処理がおそい、手続がめんどうである、こういう声が国民から寄せられているので、これの改善策を考えているのだという御報告がなされております。したがって、これについての具体的な特徴的な問題一、二をお答えいただいて、あとはすでに皆さん統計でおつくりでしょうから、あとで資料としていただきたい。代表的な特徴的な一、二をお答えいただいて、あとは資料でいただきたい。これは重ねて申し上げます。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 行政相談で、こういう許認可なり届け出等につきまして、非常に時期が遅延をいたしましたり、いろいろ苦情がまいっております。一例として申しますと、運輸省の関係の、たとえば個人タクシーの許認可の問題がその最たるものでございます。これにつきましては、たびたび私のほうで監察もし、勧告もいたしておるのでありますが、期限を付することによって、許認可の申し立て以後の期限を付することによって、こういうことの解消をいたしたいということで、運輸省とも話し合っておりますが、一番いま行政相談で問題になるのが個人タクシーなり、陸運局関係の許認可でございます。

岡内豊行政管理庁行政監察局長

○政府委員(岡内豊君) 若干補足して御説明申し上げますが、先生お持ちの資料の中で、一七ページでございますが、「所得税の源泉徴収票の様式の簡素化」をはかった事例がございます。これは行政相談からきておる事例でございます。非常に簡素化されておるわけです。

森勝治日本社会党

○森勝治君 資料の提出方はお答えがありませんので、それをひとつお尋ねします。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 御要求の資料については直ちに御提出申し上げます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 では、次に移ります。  この報告書の二二ページの「処理の迅速化について」という報告の中で、標準処理期間を設定する閣議決定がなされておるが、一向にはかばかしくない。閣議決定されたんですから、おそらく通達されたんでしょう。あるいは大臣みずから所管の部門についての督励あるいはまた命令等をされたんでありましょう。どうして閣議決定されたものが、そういうふうに威令というものが行なわれないんですか。佐藤内閣の末路がはしなくも露呈されたんでしょうか。皮肉な質問で恐縮でありますが、そうとしかどうも受け取れないんです。お答えいただきたい。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 先ほどもお答え申し上げましたが、たとえば陸運局の関係の許認可事項等につきましては、まあいろいろ利害関係者等がございまして、聴聞会というようなものを設けまして、利害関係者の調整をはかっておりますが、そういうことでどうしても時期が延引をする、こういうような事例がたまたまございました。お答えになるかどうかわかりませんが、そういうことで利害関係の複雑なものにつきましては、利害関係者の意見を聞く等のために時期がたいへん延びておる、こういう事例がございます。しかし、私のほうは、監察をいたしまして、理由のつくものは別としまして、どうしても説明のつかぬものにつきましては迅速に処理をするように、こういうことで勧告をいたして、督促をしておるような次第でございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 次に、二三ページの三項ですけれども、手続の簡素化の中で、「許認可等に有効期間を設定しているものの中には、実態からみて短期にすぎる等過重な規制となっているものがみられるので、」というのがありますが、具体的にはこれは何をさされるのか、お答えがなければ、あとで資料でいただきたい。  それからもう一つあわせて質問いたしますが、末尾の文章の中で、商品取引等に際しても、製品検査等の義務を課しているが、これが過重に過ぎていると、特に先ほどお話があったように、衛生関係の職員等についてはむしろなおざりにしているというので、国民から指摘されているのが多いような気がする。これから雨季に入り、夏季に入りますから、当然その問題がどんどん出てまいります。ところがこの報告だと、過重にわたり取り締まりが厳重だと、こういう意味に受け取れるのでありますけれども、私のこの理解のしかたが間違っておるのかどうなのか、この点について特徴的なお答えをいただき、全部答えろというのはどだい無理でしょうから、この問題もあわせて後ほど資料でひとつ御報告いただきたい。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 後刻資料によって提出させていただきます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 特徴的な事柄を一つ二つことあげしていただきたい、こういうふうにお願いを申し上げたわけで、それを全部網羅することは不可能ですから、そういう部門については後刻資料をいただきたい、こう申し上げたんでありますけれども。

岡内豊行政管理庁行政監察局長

○政府委員(岡内豊君) 有効期限が非常に短い事例といたしましては、これはパチンコ等風俗営業の許可が三カ月とか六カ月とか、非常に短いものがございます。少し手続が繁雑に過ぎるんじゃないかというふうな感じを持っておるわけでございますが、それから、もう一つは道路の占用許可、これが非常に短いというふうに言われております。で、こういった問題につきましては、ほんとうにそうなのかどうかということは、私どもも監察を通じまして少し調べてみたいということで、この冊子に書いてあります問題点ということは、こういうことがいろいろ世上問題になっておりますので、今後こういったことを中心に監察を続けていきたい、監察をやりたいというときのねらいなり見方なりとして、問題点をここに掲げておるわけでございます。現在私どもに詳細なそういう資料があるわけではございませんので、その点ひとつ御了承をお願いいたしたいと思います。

森勝治日本社会党

○森勝治君 では厚生省関係、厚生省にお伺いしたいのでありますが、健康保険組合の設立申請及び認可状況がどのようになっておるのか、お伺いをしたい。

戸澤政方厚生省保険局長

○政府委員(戸澤政方君) 健康保険組合の設立の認可につきましては、健康保険法の中で最低の要件をきめてございます。その一つは、その組合を設立しようとする事業所に使用されている被保険者の数が常時三百人以上であることというのが一つでございます。もう一つは、設立しようとする事業所に働いている被保険者の二分の一以上の同意を得るということが条件になっております。この要件は法律でもってきめられておりますが、実際の運営上の設立認可基準というものを別途内規としてきめております。  そのおもなものを申し上げますと、何と申しましても、その組合を設立しようとする事業所の事業の基礎、資産内容、それから経営の実態が堅実である、将来の見込みも良好であると認められることが必要な基準になるわけでございます。それから、人員の規模でございますが、法律では一応最低基準として三百人以上というふうに書いてございますが、現在の企業の規模、内容等から見まして、一応健全な経営を維持していくためには、単独の組合におきましては、過去一年において月平均被保険者の数が千人以上あるということを一つの認可の基準にしております。それから総合組合というのがございます。これは同種同業の組合が多数集まって組合を結成するものでありますが、これにつきましては三千人以上という人員を一応の基準にしております。それからまた、過去において健康保険法の法令の違反がないとか、保険料の納入成績が良好であるというようなことを基準にしておるわけでございます。そういったものを総合的に審査いたしまして認可している現状でございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 もう少し具体的にお答えがいただけるものとして拝聴しておったわけです。申請がどのくらいあるかという意味の御質問を申し上げているわけですから、認可状況ですから、却下したものや認可の数、こういうことになると、そういう点はさっぱり触れておらないで、何か前に進んで御親切にお答えいただいたように思うんでありますが、曲げてひとつ私の質問の趣旨を御理解いただいてお答えをいただきたい。

戸澤政方厚生省保険局長

○政府委員(戸澤政方君) 質問を取り違えまして先走ったお答えをいたしまして恐縮でございます。組合の設立の状況でございますが、申請数はいまちょっと資料がございませんのでつまびらかでございませんが、認可になりました組合の状況を申し上げますと、三十八年度から申し上げますと、三十八年度が八十七、三十九年度が五十七、四十年度が三十六、四十一年度が二十五、四十二年度が三十二、四十三年度が四十二、四十四年度が四十八、四十五年度が五十八というふうになっております。大体普通の状況におきましては五十前後ぐらいのところでございます。  それから認可取り消しの件数でございますが、これはよほど経営状況が悪いというようなことでもって取り消す場合も皆無とは申しませんけれども、最近におきましては、地方庁、都道府県におきまして十分そういうことのないように指導をしておりますので、そういう取り消しの件数は最近はないような状態でございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 申請を却下した数はおわかりになりませんか。

戸澤政方厚生省保険局長

○政府委員(戸澤政方君) 地方で指導をしておりますので、却下はないという現況でございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 指導をしておるから却下はないということは御親切なことだと思うのでありますが、いまあなたが御説明ありましたように、健保法の二十八条では、「常時三百人以上」の事業所においては組合をつくることができるという明文、いわゆる定めがあるわけです。ところが指導はいま千人以上という御指導をなさったとするならば、この準拠法規というものをどうお考えなのか。法律の定めがあろうと何しようと、おれたちがかってにきめたものさしでものをはかるんだ、それでよろしいんですか。私はどうも皆さんのやり方が、失礼ではありますが、独善的な傾きがあるんではないか、あえて私はこういう邪推を持っていま質問しているんです。

戸澤政方厚生省保険局長

○政府委員(戸澤政方君) そういうわけではございませんで、人員の規模につきましては、一応この三百人という数字は法律制定当時からのことでございまして、現在の組合運営、その基礎になる事業の運営等から見まして、組合を設立して、その後の経営、財政の見通しが十分健全なものとして見込まれるためには、危険分散の単位として、経験的に見まして数理的に検討した結果、現状では千人以上ということを必要とするというふうに考えられるわけでございます。特に今日のように医療費が非常に増高している現状におきましては、やはりこの程度の人員規模が必要であるということが経験的に出されているわけでございます。それで地方に、都道府県に申請がくるわけでありますが、大体こういう認可の基準というものは示してございますので、申請はこういう形式的な要件は一応満たしたものがくるわけでございます。それで中身につきまして適当でない点があれば、それは指導によってこれを改善させて、できるだけその申請の希望を満たしてあげるというふうにしている結果、申請して、それが却下されたというようなものは最近はないというような状況でございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 どうも質問にお答えになっておられぬね。あなたは経験的なんということばを使っておられる。形式的要件、こういう抽象的な表現を用いておられる。法律というものが、三百人以上の事業所では健保組合をつくることができると書いてあるのだから、なぜこのことが経験的に見てだめなのか、私には合点がいかない。明文化されているんです、明らかに。あなたはこの明文化されたこの法律を否定の立場にいま立っておられる。どういうことですか、それは。

戸澤政方厚生省保険局長

○政府委員(戸澤政方君) 三百人というのは、一つの設立の要件でございまして、この三百人以上あれば、もう無条件でもって認可できるという趣旨のものではございません。やはりその後の経営見通しが十分に良好と認められるものでなければならないわけでありまして、現在の企業規模、組合の運営等を実績から検討する場合に、その組合が健全に経営していくためには、人員規模につきましても三百人という小人数では足りない。やはり現状におきましては千人以上の規模が必要であるということから、現在における基準はそういうふうにきめているわけでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 現在における基準は三百名以上でしょう。あなた方が指導要綱の中で千人以上あるいは三千人とかってにおきめになったんで、法律は三百人とあるんですからね。一体それはどういうことなのか。さらに、かりに——まあいいでしょう。あなたの御発言のとおり、百歩いまの時点ではお譲りすることにいたしましょう。あとで質問いたしますが、それでは、現状では最低何人の事業所が許可になったんですか、最低。

戸澤政方厚生省保険局長

○政府委員(戸澤政方君) 最低千人のケースでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 どこの会社です。

戸澤政方厚生省保険局長

○政府委員(戸澤政方君) 千人ぴったりというケースではございませんが、ことしの五月に認可されましたものに山梨県の川口湖精密工業の組合が千百人というケースがございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 厚生省編集の「健康保険法の解釈と運用」というこの本によりますと、組合設立にあたってはこの被保険者の数について、設立前一カ年間においておおむね千人以上、総合組合にあっては三千人以上であり、設立後もこの数を維持することが必要だと、こう書いてあるわけです、これでは。これで皆さんは行政指導をおやりになっている。そうなりますと、あなたはいま形式的ということばをおっしゃっておられましたが、この健保法第二十八条の「三百人以上」というこの法律というものは、まさに形骸化したものとあなたほうでは見ておられるが、そう解釈をしてよろしいですね。

戸澤政方厚生省保険局長

○政府委員(戸澤政方君) 過去におきましては三百人あるいは五百人という程度の組合の認可をした、またそれでもって健全に経営できたということもあったわけでありますが、現状におきましては、そういう少人員の経営ではやっていけないというところから、一応内規でもって千人の基準をきめているわけでございます。したがって、また、いろいろ産業形態、企業規模等が変わりまして、この千人という基準を修正する必要があるという情勢になりますれば、必要なまた修正をすることもあり得るわけでありまして、この三百人という法律上の要件は、一応最低のスタンダードを示したものでございますので、やはりそのときの情勢に応じて組合認可基準をきめていくことのほうが、かえって弾力的な運営ができるんではないかというふうに考えているわけでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 それは詭弁というものですよ。明らかに法に明文化されていることなのですから、それがだめだということ、全くこれは笑止千万、さたの限り、これに過ぐるものはなしと言いたい。そこで、私はあなたに借問いたしますが、あなたはいま明快にこう言われた。厚生省内規によってやっておる、こう言われた。そこで私は聞きます。健保法第二十八条という法律と厚生省内規はいずれが優先するか、競合した場合にはいずれが優先するか。

戸澤政方厚生省保険局長

○政府委員(戸澤政方君) それはもちろん法律が優先するわけでございますが、法律は「三百人以上」というその設立申請の要件を示しているものでございますので、三百人あれば当然に認可できるという趣旨のものではございませんので、これが違法とか、そういうことはないと思います。

森勝治日本社会党

○森勝治君 あなたは三百人じゃだめだと言っているんでしょう。千人以上じゃなければだめだと言っているんでしょう。そうでしょう。千人以上でなければだめだというならば、健保法二十八条の内容はなぜいつまでも三百人としておくのですか。あなたの説をとるにしてもです。そうでしょう。この条文、この法律が生きている限り、これが基本になるのじゃないですか。内規はこれから出る枝葉じゃないですか。内規が優先して法律がなんという、そんなべらぼうな話がありますか。どこだと思っているんです、ここは。

戸澤政方厚生省保険局長

○政府委員(戸澤政方君) お話の趣旨はよくわかります。この三百人という一応要件が時代錯誤的で現状に合わない、これを修正することがあるいは必要であるかもしれませんけれども、まあこの千人という基準を、現在はこういうことでもってやっておりますけれども、これも絶対的なものではございません。これがまたふえること、あるいはまた減ることもあり得るかと思われますので、一応法律のほうはそのままにしているわけでございますが、この「三百人以上」という要件が全くもう空文にひとしいということになりますれば、やはりその修正を考えることが必要になってくるだろうと思います。

森勝治日本社会党

○森勝治君 あなたは後段で、あたかも他人ごとき、絵そらごとき発言をされている。あなたがそう言っているじゃないか。三百人じゃだめだと言っているじゃないか。三百人でだめなら改正するにやぶさかでないとおっしゃった。人ごとのように言っている。あなたがだめだと言っているんじゃないですか。そうじゃないですか。

戸澤政方厚生省保険局長

○政府委員(戸澤政方君) 現状におきましては、その企業の規模、組合の経営の内容等から見まして、千人以上ぐらいの人員規模を持つことが必要であるということでございまして、この法律のほうの基準をいつの段階でもって修正するか、これはまた今後の実情とにらみ合わせて、しかるべき時期に検討したいというふうに考えておるわけでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 あなたは、法律に明文化されているのに、そこに準拠されずに、厚生省内規をもって行政指導をされている。私はこれは明らかに法に抵触している疑いが濃厚だと思います。黒木さん、ひとつ行管の立場から。内規が優先して法律がないがしろにされるなんて、そんなばかなことありません。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 「三百人以上」とございますから、これも一つの要件でございますから、人員については三百人以上どの程度が適当か、これはおそらく行政庁におきまして判断してしかるべきではないかと思います。

森勝治日本社会党

○森勝治君 そこで、担当局長にお伺いいたしましょう。  健保法第二十八条に「三百人以上」あればと明記されておりますから、仮定の事実をもって質問することは恐縮でありますが、三百人以上でも私は認められると思うのでありますので、自今三百人以上のものが組合申請をした場合に、これをどう扱われるか、具体的に行政の場でどう扱われるか、それを聞きたい。いままで指導では千人以上でなければだめだという指導をされたが、法律二十八条をたてにとって出してきた場合に、だめだと言ってけ飛ばすのか。あなた方は申請をする前からもう押えているんだよ。三百人じゃだめですと。法律がどうあろうとも、厚生省の内規、これを見てやっているんだからだめですと言って押えつけているんだよ。これでは申請しようにもできないじゃないですか。これじゃ却下するものも一つもないはずです。だから、私は、仮定の事実で質問して恐縮でありますが、これから三百人以上のもの、あるいは三百人、三百五十人あるいは五百人かもしれませんが、そういう申請がきたときに、具体的に行政指導はどうされるか、法律との関連においてお伺いしたい。

戸澤政方厚生省保険局長

○政府委員(戸澤政方君) 法律に「三百人以上」と書いてありますので、まあ三百人あるいは四百人ぐらいで申請をしても、それはもちろん違法ではないわけでございます。しかし、認可する際にいろいろその組合の経営の見込み、将来性というものを検討する場合に、経験的に見まして、その程度の規模では認可はむずかしいであろうというところで、あらかじめ千人ぐらいという基準を示しているわけでございます。したがって、三百人以上のところから申請してきた場合に、それだけの理由でもって認可しないということはいたしませんけれども、いろいろな要件を検討する場合にむずかしいんではないかというふうに考えられるわけでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 あなたは一方的にむずかしいむずかしいとおっしゃるけれども、明らかに法律で定められている事項を国民がそれに準拠して申請をしたのをむずかしいむずかしいということで、法に優先をして内規でこれを処理されようとしている。私はこの基本的な理念に疑いを持たざるを得ないね。あなたのは明らかに健保法第二十八条は時流に適さざるをもって適用せず、こういう一貫した思想があなたに流れている、法律が何であろうとも、厚生省の考え方は千人以上なければだめなんだと、くそくらえとは言わないが、とにかく二十八条なんか死文化しているのだと、あなたはそういう態度でおやりになっているのですよ。それならば、さっきあなたが触れたように、なぜここは、あなたの立場を借りるならば、一千名以上というふうにしないんだ、そうすれば矛盾も撞着もなくなるんです。そういうのをほうっといて、内規でやろうというのは、法を犯すものじゃないですかな。

戸澤政方厚生省保険局長

○政府委員(戸澤政方君) 御承知のとおり、最近の健保組合の経営状況を見ますと、非常に医療費が高まってきております。医療の内容が高度化しているために、胃ガンその他成人病疾患、そういったものも多く、相当に経営規模、地盤がしっかりしておりませんと運営できないという状況でございます。現在、健保組合の料率は千分の八十が限度になっておりますが、いま八十頭打ちになっても経営が苦しいというところもかなりあるわけでございます。そういうような状況でございますので、これは千人という数字は、ただいいかげんにきめた数字ではございませんで、組合のいままでの実績等から見まして、この程度の人員規模がないと、危険分散の単位として適当でないというところから示しているわけでございまして、将来この状況が変わりまして、この千人という基準を増減することもあるいはあり得ると思うわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 関連。どうも脇で聞いていまして、国会論議の権威のためにやはり発言せざるを得ない感じを持ったわけです。そういうことならば法改正するべきでしょう。法律違反の内規をつくっていて、それが行なわれておるという形をこの国会論議は認めるわけにいかぬじゃないか。明確だよ、事態は。そうでしょう。まるで法を無視した、健保法二十八条の趣旨というのは無視されて運営されておるでしょう。それがまかり通っている。それをこの国会論議がこのままで黙認することは私はできないと思う。そばから聞いていてそうです。だれだってそうでしょう。当然いまの趣旨だったら法改正を積極的にあなた方はやるべきです。そうして国会で論議すればいいです。  もう一つは、やはり中小企業に対するこれは非常に圧力になる。三百人ではつくれないということになれば、健保法のそういう法律の当然恩典から、適用から除外される。そういう運営を一方でやっておいて、それでいいんですか。そういうものに対して行管はいいのですか。当然法律を守る立場からいって許されないですよ。法改正ができなければ、内規は明らかに法律違反だ。法律違反の内規をやっている。どっちにしたって矛盾です。私はそばから聞いておって黙っていることはできない、国会の権威のために。だから、これについてそんなことは明白だ。それは何度弁解しようが、弁解にならぬ。

戸澤政方厚生省保険局長

○政府委員(戸澤政方君) 繰り返しの答弁になりますけれども、この千人というような数字がもう固定化して、絶対千人以上なければ認可できない、認可することが適当でないというような状態になりますれば、法律改正することが適当であろうと思いますけれども、こういう経営規模、人員というふうなものは、ある程度そのときの産業情勢によりまして流動的でございますので、いまのところは法律はいじらずに、運営上の基準をもって、それでもって運営しているわけでございます。なお、中小企業の組合結成の圧迫ではないかというような御質問がございましたけれども、中小企業について組合をつくろうという場合には、同種同業の組合が二つ以上集まって、総合組合をつくるというようなかっこうでもって指導しているわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 いまのような論議をしても、それはおかしいですよ。大体、官庁の内規というものは実際は非常に生きているのだ、権威を持っているわけだ。それで、業者との接触面でそういう内規を出してごらんなさい。それに合わなければやられちゃうんだ。また、実際はこれは合わないそういう申請を出した場合には、ほんとうに奥御殿女中みたいのようにいびるだろう。そうして何だかんだと難くせをつけて、実際は認可しないというのが現状です。そんなことはわれわれはわかっている。そういう形からいくと明らかに法違反の内規です。こういうものを生かして運用しているということ、そうして中小企業に対しても、これは二つも三つも合わせればできるというけれども、そういうふうなものじゃないですよ、法の何からいってね。そういうようなことは全く、それはあなた方が実際業者を締めていったり、それからなるべく適用除外のそういう方向に持っていく、そういう趣旨のもとに行なわれている。だから行政面でのそういう圧迫というもの、この法でちゃんとこの権益を守っているものを尊重していないんですよ。そこからきている。だから実際、内規を撤廃する、法律違反の内規をなくす、あるいはあくまで現状に即応しなければ法改正にはっきり踏み切るべきだ。そこのところを明確にしてないで、そうしていまのような形でいくとまずいですよ。いまのような説明だけで通っていったって、それは実際おかしい。やる必要ないですよ。行管の次官、行管自体の法律に対する見解をはっきり出しなさい。

戸澤政方厚生省保険局長

○政府委員(戸澤政方君) 私ども、この千人という内規、基準というものをもう将来とも不動のものとは考えているわけでございませんで、今後いろいろ健保制度についての制度改正が企画されているわけでございます。それで、たとえば成人病等において高額の医療費を必要とするものについては公費負担制度の確立とか、いろいろと制度改正によって健保組合の負担が軽減されて、現在よりも少人数の規模でも組合経営ができるといったような情勢になりますれば、この基準を変えることも考えられるわけでございまして、まだ三百人という基準をいまの段階ですぐに法律改正してしまうということは、これは考えておらないわけでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 局長が何と陳弁これつとめられましょうとも、あなたが明快にこの席上で発言されたのは、健保法第二十八条を厚生省内規がなおざりにしているということです。ことばをかえますならば、健保法二十八条は死文化した、行政の具体的実施の前において。そしてあなた方がかってに内規をつくり、法に違反をして運営をしている。許可認可をほしいままにしている。こう断ぜざるを得ない。まさにこれは重大なことです。局長は、てんとして、自説を固持して譲らない。私は重ねてあなたに聞きます。厚生省内規というものと健保法二十八条は、いずれが優先するのですか。

戸澤政方厚生省保険局長

○政府委員(戸澤政方君) それはもちろん、内規は通牒でございますから、法律のほうが優先することは当然でございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 ならば、健保法二十八条に「三百人以上」と銘打っているのですから、あなた方がこの運用解釈の中で、一千名以上でなければだめだと断定をしている。まさに断定をしている。しかも、三百人以上のものの申請が行なわれようとしても、一千名以上なければだめだといって、申請を受けつける事前でもうそういう行政指導をしている。あなたの発言の内容を聞きますと、三百名ということはもう形骸化しているのだからということをあなたは言外にほのめかされておる。もし、あなたが真摯にそうこいねがうならば、むしろ法の改正というものを積極的におやりになればよいのじゃないですか、あなたの立場からするならば。さっきあなたは、法はこのままにしておいて、指導は一千名以上でやるということをまた明言をされている。これではお話にならぬわけです。  そこで、黒木次官に聞きますが、いまやりとりされている、以上のとおりであります。これは、だれをもっていたしましても、法律優先はあたりまえのことです。内規と法律、いずれが先かあとかなんて言うのは、児戯に類するようなことだと思う。思うけれども、明快であるけれども、しかし、そういう厚生省の見解であるならば、やはり明快にこれは結論づけなきゃなりません。したがって、特にこの許認可の整理の審議の際に、こういう健保法二十八条に抵触する厚生省内規が横行しているこの姿は、まさに好ましくないわけですから。局長は重大な発言をされています。私も正直言って憤慨をいたしておりますが、議事進行上、私は申し上げるのです。ここで議論しても時間がかかるばかりですし、もうだいぶ時間がたっていますから。そこで、もうこの点は明快ですから、あなたの所管の行管としても、厚生省とこの問題を公式にひとつお話をして、かりそめにも、法に抵触する厚生省の内規が法律を上回って白昼堂々まかり通っているんだと、こういう指弾を受けることのないように、可及的すみやかに処置してもらいたい。このことをあなたにお願いしておきます。ですから、ひとつその点についてのお答えをいただきたい。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 確かに組合員の数が法律では三百名以上であるのを、通牒によって千名以上でなければならないという運用をいたしておるということについては問題はあると思います。しかし、組合員の数は、組合の認可の一つの要件であると思います。組合が認可されたからには、経営の安定なり継続性というのが確保されなくちゃなりませんから、いまのような医療費の増高の状態では、三百名では経営の安定なり継続性が保しがたいであろう。したがって、認可をしてもすぐつぶれるようなことでは困るという考慮からそういう運営をいたしていることと思いますが、しかし、医療費がふえると申しましても、国が公費で医療費を負担するというような長期の疾病につきましては、そういう方向が打ち出されておりますが、そういうことが整備すれば、三百名でも経営は安定ができるわけでございますから、そういういま過渡期にありますから、法律改正等については、思い切った答弁ができなかったと思いますが、お説はよくわかりましたから、ひとつ厚生省当局とも十分に相談をいたしまして、検討さしていただきたいと思います。

森勝治日本社会党

○森勝治君 それでは次に移ります。  政令第二条によれば、知事の機関委任事務、こういうことになっておるわけですが、いまは県知事ということよりも、むしろ全社連という団体にこの委任事務をとり行なわせている模様でありますが、これはどういうことでこうなったのか、ひとつその点お聞かせ願いたい。

穴山徳夫社会保険庁医療保険部長

○政府委員(穴山徳夫君) 全社連の関係につきましては、いま先生が御指摘のように、保健施設の中で保養所というのがございまして、これの運営を都道府県の社会保険協会に委任をしているわけでございます。その根拠を申し上げますと、まず第一に、健康保険法の第二十三条に、「保険者ハ被保険者及被扶養者ノ疾病若ハ負傷ノ療養又ハ被保険者及被扶養者ノ健康ノ保持増進ノ為必要ナル施設ヲ為シ又ハ之ニ必要ナル費用ノ支出ヲ為スコトヲ得」という規定がございまして、これがいわゆる福祉施設と保健施設の根拠規定になっているわけでございます。それで、それではこれをだれが運営していくかという問題でございますが、次の健康保険法の第二十四条の第二項に、政府管掌の「保険者ノ事務ハ社会保険庁長官之ヲ行フ」という、いわゆる政府管掌の政管健保というものは社会保険庁の長官が行なうのであるという規定がございまして、さらに、第三項で、「前項ノ事務ノ一部ハ政令ノ定ムル所ニ依リ都道府県知事ヲシテ之ヲ行ハシムルコトヲ得」ということで、知事に対する委任の規定がございまして、それを受けて健康保険法の施行令で委任をする事項を列挙しているわけでございます。それで、この施行令の第二条の第五号に、「法第二十三条の規定による施設に関する事務」という規定がございまして、したがって、福祉施設なり保健施設の事務は、長官から都道府県知事に委任しておるわけでございます。  で、いま御質問の問題は、それから先の問題になるわけでございますが、知事が委任を受けまして、知事みずからやる方法がございます。まあこれが一番望ましい方法かもしれませんが、ただいまのところでは、保健施設の保養所につきましては、知事がこれを各都道府県の財団法人であります社会保険協会にその運営をまかせているわけでございまして、病院の場合はちょっと違いますけれども、保養所の場合には社会保険協会に委託をしているわけでございます。で、委託を知事がいたしました理由は、いわゆる公営で経営をするという方法もございますけれども、現在では予算の問題あるいは定員の問題、あるいはこういったようなものの経営というのは特殊の技能と申しますか、経験と申しますか、そういったようなものも必要といたしますので、むしろこういう民営方式と申しますか、民間に委託をして経営をさせるというほうがより効率的ではないかというような考え方から委託をしているということでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 そこで委託をしているという全社連、これは略名ですね、全国社会保険協会連合会というところだろうと思うんでありますが、この全社連というものの性格はどういうのですか。

穴山徳夫社会保険庁医療保険部長

○政府委員(穴山徳夫君) 全社連——全国社会保険協会連合会でございますが、これは昭和二十七年に設立された社団法人でございまして、各都道府県の財団法人であります社会保険協会をおもな会員として組織をされているわけでございます。この連合会が現在実際やっております仕事は、ただいま申しました病院、診療所、あるいは看護婦の養成所を受託して経営する、あるいはいわゆる健康保険関係の、何と申しますか、疾病予防活動と申しますか、そういったようないわゆる公衆衛生活動をいたしましたり、あるいは出版を中心といたします広報活動というようなことによりまして、社会保険の趣旨の徹底なり、いろいろな問題点の解明——解明と申しますかを周知徹底させるというようなことについて仕事をしているわけでございます。     —————————————

田口長治郎自由民主党

○委員長(田口長治郎君) 委員の異動についてお知らせいたします。  本日、石原幹市郎君が辞任され、初村瀧一郎君が選任されました。     —————————————

森勝治日本社会党

○森勝治君 全社連との契約の根拠法規といいましょうか、それはどういうものですか。

穴山徳夫社会保険庁医療保険部長

○政府委員(穴山徳夫君) 法律的な規定は、ただいま申しましたように、政令第二条によりまして、都道府県知事まで委任をするということでございます。そこから先は民法の規定を準用して委託契約を結んで運営をしてもらうということになっております。

森勝治日本社会党

○森勝治君 いわゆる随意契約ですね、任意契約ですね。

穴山徳夫社会保険庁医療保険部長

○政府委員(穴山徳夫君) これはもう法律的に行政その他の問題ではございませんで、都道府県知事が、病院の問題でございますと全社連と委託契約を結んでいるということでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 ですから任意ということでしょう。

穴山徳夫社会保険庁医療保険部長

○政府委員(穴山徳夫君) この委託契約は都道府県知事が自分の意思で契約をするということでございますから、そういう意味では任意でございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 そうしますと、これは必ずしも全社連と契約しなくてもよろしいということですね。他の類似の団体であろうともかまわないということですね。

穴山徳夫社会保険庁医療保険部長

○政府委員(穴山徳夫君) それはお説のとおりでございまして、ただいま大半の病院が全社連と契約をしていると申し上げましたが、たとえば和歌山県に市町村の一部事務組合がございまして、そこと契約して委任している病院もございますし、それから朝日新聞の西部厚生文化事業団という団体がございます。小倉の社会保険病院はこの朝日新聞の文化事業団と契約を結んで運営を委託しているということでございます。先生のおっしゃるとおりでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 そうしますと、責任の所在というものがさだかでないような気がするのでありますが、問題でも起きた場合にはどうされるのでしょうか。

穴山徳夫社会保険庁医療保険部長

○政府委員(穴山徳夫君) 責任の問題と申しますといろいろな場合が考えられますので、そのケースケースによっていろいろ違ってまいると思いますけれども、運営を委託をいたしまして、それに基づいての問題というものは、一次的には、通称でございますが、全社連が責任を持って処理をするということになると思います。

森勝治日本社会党

○森勝治君 全社連の役員構成、御存じでしたらお聞かせ願いたい。

穴山徳夫社会保険庁医療保険部長

○政府委員(穴山徳夫君) 全社連の役員は、会長、副会長二名、それから理事長、それから常務理事が三名、その他理事が十四名、それから監事が五名ということでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 聞くところによりますと、厚生省関係の皆さんで網羅されているいわば厚生省の天下り団体、そういうそしりがあるような受け取り方を私はある人から聞いたのでありますが、もしそうだとするならば、先ほどの足鹿先生の質問の中にもありましたように、どうも権力をもってそういう団体をつくり、自分たちがそこにもぐり込んで、どうも適当なことをやる——適当なことをやるということばはちょっと表現が明確ではございませんが、そういうふうに世間では思いがちであります。ですから、その辺はどう対処されておられるのか、その点をお伺いしたい。

穴山徳夫社会保険庁医療保険部長

○政府委員(穴山徳夫君) いまの役員の中で厚生省にかつて籍がありました人は、現在の理事長と、それから常務理事に一名おります。あと残りの会長以下理事、監事の方は、これは各都道府県の社会保険協会の会長と、それから健康保険病院の院長でございまして、いま申し上げましたように、かつての厚生省関係というのは理事長と常務理事でございます。まあいま先生のおっしゃっておられる御質問は、理事長、常務理事というようないわゆる役員のおもなところに二人入っておりますが、全体で二十名ないし三十名の役員の中のこれだけの数でございまして、数の問題は別として、やはりそういったようなことは、できるだけ私どもも誤解を生じていくことがないように注意をしているつもりでございますが、現在の役員の中での状況はいま申し上げましたようなことでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 厚生関係は終わります。ありがとうございました。  電波の問題を若干御質問をしたいのであります。郵政省はもう十年も前ごろから、電波法並びに放送法の抜本的改正の必要性というものを認めて、その間、調査会等を設けられて諮問をしたり、その後、毎年改正案を提出するなど、五十一国会では提出を見ましたが、審議未了になりました。そういうことで毎年改正案を出すごとくほのめかしておりながら、今国会もついに未提出、こういうことでございます。ところが、今回のこの許認可の整理法案で電波法の一部を改正しようと、こう言われておるわけでありますが、この点がどうも私どもは合点がまいらぬわけでありますので、本末転倒はなはだしきものではないか、こんな気がしてなりませんので、その点についてひとつお答えをいただきたい。

藤木栄郵政省電波監理局長

○政府委員(藤木栄君) お答え申し上げます。  おっしゃいますように、郵政省といたしましては、電波法、放送法の改正問題と十数年来取っ組んできておるわけであります。先ほど御指摘がありましたように第五十一国会に成案を得まして提出をいたしたわけでございますが、審議未了ということになった経緯については御指摘のとおりでございますが、私どもといたしましては、電波の利用というものの著しい伸展に対処いたしまして、時代に即した電波法、放送法の改正ということを鋭意検討しておりまして、私どもといたしましては、できるだけ早い機会に提出すべく努力をしている状態でございます。一方、この整理法案の電波法の一部改正というふうなことにつきましては、これはこの整理法案自体の性格からいいましても、いわゆる行政の簡素合理化というものだけを考えているわけでございまして、本質的な、いわゆる実質的な施策の変更というものを生ずるというようなものではないわけでございますし、また、現在の法体系を変更しない範囲内におきまして整理を行なうということでございまして、その基本的な電波法、放送法の改正とはまた性質が違う。ほんの——ほんのと言ってはあれでございますが、私どもといたしましては、事務的な簡素合理化という線を推進したいというわけで一部改正をお願いしているという次第でございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 いま局長は性質が違うとおっしゃるが、私は性格は同じだと思うのです。電波法を全面的に改正しようとするのも、小部門にとどめようとするのも同じです。だから、本来これはあるべき姿ではないのです、こういうちゃちな改正のしかたは。行政簡素化というのはもとより私は賛成であります。しかし、私がここで申し上げようと思いますことは、先ほどもことあげをいたしましたように、郵政省はもう電波法の改正に着手して十年にもなるのですから、この規制緩和措置も当然電波法の全面改正というものの一環として処置されるのが一番適切な方法だと思うのです。したがって、そういう問題につきましては、いま局長が性質が違うという、そういうとらまえ方をいたしましたが、これは若干局長はてまえみその感なきにしもあらず、私はあえてこういう苦言を申し上げておきたいのでありますが、私どもが心配をいたしますのは、こうした全面改正という、抜本改正という期待を持たれながら、当面を湖塗するにきゅうきゅうたる電波行政のあり方というものが非常に残念だと、こういうことを申し上げたいのです。したがって、この一部を糊塗して足れり、一部を改正して足れりということで、全面的な改正をなおざりにして、今回のこの若干の改正措置によって、われわれがよくいままで委員会等で議論をいたしました電波、放送両方の本格的な改正が、どうもこの問題によって非常に遠のいたようなうらみが出てきはせぬか、このおそれを持つのでありますが、私どもはそういうおそれを持っておるわけですが、局長はどうこの点をお考えですか。

藤木栄郵政省電波監理局長

○政府委員(藤木栄君) お答え申し上げます。  私どもといたしましては、先ほどもお答え申し上げましたように、電波法、放送法の基本的な改正ということにつきましては鋭意取り組んでおるわけでございまして、できるだけ早い機会に、できましたら次の通常国会にでも出したいということで懸命の努力を払っておるという状態でございます。一方におきましては、この行政事務の増加と申しますか、これは電波界の伸展とともに非常に激増してくるわけでございまして、事務の簡素化、合理化という点は絶えず私どもの仕事の重要な部分として取り組んでおる。たまたまと申しては恐縮でございますけれども、今回の整理法案というものが出てまいったわけでございますので、この機会にその一部でも改正さしていただきまして、合理化、簡素化をはかっていきたい、そういうような気持ちでお願いをしておるわけでございまして、本来の電波法、放送法の改正というものは、これは少しも私どもの気持ちとしては変わらないわけでございまして、一日も早く提出をするべく努力をしたい、そういうことでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 本改正案におきましては、電波関係で規制の緩和措置の権限というものを地方に委譲する、こういうことにしておるようでありますが、その概要をお示し願いたい。

藤木栄郵政省電波監理局長

○政府委員(藤木栄君) お答え申し上げます。  電波法の一部改正というものは、その免許状の記載事項の一部を簡略化するということによりまして、記載事項に関する免許状の訂正申請といったものを不要にするということ及び変更検査を要しない場合を郵政省令で定める、そういう事柄と、それからまた郵政大臣の権限の一部を郵政省令で定めることによりまして地方電波監理局の局長に委任するということにいたしまして、事務の簡素、合理化、迅速化をはかりたい、そういう趣旨のものでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 いま御説明ありました簡素化措置によってどの程度の省力化がもくろまれているんでしょうか。

藤木栄郵政省電波監理局長

○政府委員(藤木栄君) お答えいたします。  今回の改正によりまする簡素化というものを御説明申し上げますと、一つといたしまして、免許状の発給件数というものは、たとえば昭和四十五年の実績で申し上げますと、年間約十九万件でございます。おそらくことしはそれよりもはるかに多く二十万件をこえると思いますけれども、その事務処理が簡素化される。また、免許状の訂正件数と先ほど申し上げましたが、免許状の訂正件数は年間約四万二千件でございますが、この改正によりまして訂正が不要となるものは約四千六百件、そのうちの約二%が簡略化される。それから変更検査の件数と申しますのは、やはり四十四年を例にとりますと約二万五千件でございますが、この改正によりまして変更検査を省略する件数は約八百件と、そういうふうに見込んでおるわけでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 御承知のように電波行政は、無線局の飛躍的な増加や電波の利用形態の複雑化などによって、質的にも量的にも非常に格段の変貌を遂げているわけでありますが、したがって、職員はこれらの問題に伴って最近は特にオーバーワークをしいられていると、こう聞いているわけでありますが、いわゆる電波三法の施行当時と現在の事務量との比較、さらにまた定員関係はどうなっておるのか、この点ひとつお聞かせ願いたい。

藤木栄郵政省電波監理局長

○政府委員(藤木栄君) お答え申し上げます。  いわゆる電波三法制定当時は、無線局の数で申し上げますと、約五千六百局程度であったわけでありますが、現在は無線局の数は約七十万ということで、量からいきましても百倍以上になっている。一方、定員は電波法制定当時は三千九百七十七名でございましたが、現在二千九百二十三名ということでございまして、だいぶ減っておる、そういう状態でございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 いまのお話にもありましたように、電波三法は昭和二十五年当時から比べて格段の扱い量があるわけですね。にもかかわらず、定員というのは年々数が少なくなっているという。先ほど私が若干触れましたこの電波行政の複雑多岐という問題から、定員がおしなべて各省庁の平均削減のあおりを食って、電波行政もまたごたぶんに漏れず、平均水準で定員削減がなされているような気がするわけです。そうなると、今日のようにアポロ時代における電波行政、また、電波の持つ分野の広さから推しはかりますと、そういう画一的な定員削減で事足りるとするならば、いま時代の龍児であります電波行政というものの完全な遂行ということはどうも至難に近いような気がするわけでありますが、この点、あなたは所管の長としてどう考えておられますか。

藤木栄郵政省電波監理局長

○政府委員(藤木栄君) 先ほどお答え申し上げましたように、仕事の量は飛躍的にふえる。一方におきまして、定員というのはなかなか増加がむずかしい、むしろ減っているという状態でございますので、私どもとしましては、できるだけ、先ほどもお答え申しましたような行政の簡素、合理化ということを促進しているわけでございます。これは今回お願い申し上げているような法律の一部改正を含めまして、法律を変えないでもできるところは、できるだけ簡素、合理化をやる。もちろん電波行政に支障があって困はるわけでございますが、支障のない範囲におきましてできるだけ簡素、合理化をやりたい。また、そのほかの手続もできるだけ簡素化をやっているわけでございますが、いかんせん、この無線局の増加、しかも量だけではなく質自体も非常に高級化しているということでございますので、私どもとしましては、その定員の増加ということにつきましてはさらに対処してまいりたい、そういう覚悟でございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 この際、政務次官がおりますから行管の見解をただしたいんですが、この行政改革の推進にあたって私どもが政府のやり方等を見まするに、行政の性格や事務の動向などということを考慮するというよりも、単に一省庁一局削減あるいはまた定員の一律五%を削るというような、そういういわゆる天引き方式と申しましょうか、そういう安易な方法をとっているような気がしてならぬのですが、そういうやり方でおやりになっておるわけですか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 行政改革とか、行政整理というのはなかなか困難で、世界各国ともはかばかしく進んでいないようでございます。そこで行政管理庁といたしましては、はかばかしく進まない原因がどこにあるか、いろいろ検討しました結果、結局、行政改革の方法論というものが確立をしていないことが大きな原因である。そこで、その方法論としては、人員につきましては国家公務員の例の総定員法の制定に伴いまして、閣議で整理の人員をきめれば、それによって実現ができるという方法が確立をしたわけでございます。しかし、これとても行政監察なり、あるいは機関別調査で、各省の不急な事務あるいは新しい行政事務、そういうものの的確なる調査なり判断ができますならば、それに基づいてやることが一番いいわけでございますが、なかなかそこまで機関別調査なり監察がいままで行なえなかった。そこで、やむを得ず削減は各省一律にやりまして、新しい需要に対して増員をしなくちゃならぬ面を、削減をした面から必要によって充当していくというやり方をやらざるを得なかったわけでございます。したがいまして、御指摘のように、画一的にならざるを得なかったということは、大いに反省をしておるわけでございますが、これからはひとつ機関別調査というものを的確にやりまして、これによって不急なところを減らし、新しい行政事務に的確に対応していけるような行政改革をやりたい、こういうことでいま努力をしておる最中でございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 電波管理局長にお伺いするのでありますが、いまあなたのお話の中にもあったように、私が若干指摘いたしましたように、電波関係の事務量が毎年激増し、複雑かつ高度なものになってきているわけですから、御提案になったような若干の制限緩和や権限の地方委譲をしてみたところで抜本的な改善策、改正策とはほど遠いものであります。したがって、そうなるならば、いま省力関係の問題についてお尋ねしたわけでありますが、この程度の措置ですね、簡素化と申しましょうか、この程度のことでありますならば、定員などは削減はおそらくできないだろう、私はこう思うわけでございますが、この点はあれですか、いま言った五%天引きで、ばんばんと、二一天作とか何とか、昔流でおやりになるわけですか。

藤木栄郵政省電波監理局長

○政府委員(藤木栄君) 先ほども申し上げましたように、電波行政事務の増加というものは非常に著しいものがあるわけでございまして、私どもとしましては、今回のお願い申し上げておりますような法律の一部改正では、とても定員の削減ということでは間に合わないわけでございまして、まあ、やっと増加する事務量の一部を軽減するという程度のものである、そういうふうに解釈しておるわけでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 先ほども申し上げましたように、電波行政の事務等は複雑かつ膨大化するわけですから、期待される電波行政として、いわゆる時代の寵児として縦横に行政を動かすということであるならば、いままでのように天引き五%減などということで画一的におやりになるならば、むしろそれは電波行政の障害になるだろう、私はこう思うのです。いまのお話にもありましたように、電波三法施行のときには定員が三千九百七十七名あったものが、昭和四十六年末の推定によりますと、二千九百二十三名ですね。こんなに減ってしまう。あなたの話にもありましたように、当時、無線局が四千五百程度であったものが、もう七十万、これは数を聞いただけでもわれわれはびっくりするのです。ところが、逆に定員は削減されて押し流されたかっこうになっているわけです。これでは期待された時代の寵児たる電波行政のほんとうに十分な任務を行なうことはできない。これは何人といえども明らかにこの点懸念されるだろうと思うのです。したがって、新時代に対応するためにも、当然こういう定員の配置等についても十分確保し、かりそめにも、職員がオーバーロードになって倒れたり、こんなひどいところではいやだと言って逃げ出すようなことであったならば、もう時代の寵児にふさわしくない職場ということになるわけですから、この点は担当局長も十分御配意であろうけれども、とにかく、新時代に即応した電波行政の全きを期するためにも、職員のそういう待遇是正はもちろん、定員の改善、確保についても万全を期さなければならないと思うのです。したがって、そういう問題について、局長、きょうは大臣来ておりませんから、局長の真意をただしますとともに、黒木次官にひとつ最後にお伺いするのでありますが、もうすでに黒木さんもベテランでございますから、十分御承知のとおり、電波行政の重要性はおわかりであります。したがって、私と担当局長のやりとりを聞いてみましても、数字をあげただけでもたいへんな仕事であります。こういうところは、やはりその事務量や時代の要請、そういう客観的な情勢というものを十分見きわめて、やはり新定員というものを私は割り当てる、あるいはそういう事務の簡素化になぞらえて、当然そういうことの十分慎重な配意があってしかるべきものだ、こう考えているわけでありますが、このことについての電波行政についての見解をあわせてひとつお伺いをして、私の質問は終わります。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 確かに、もちろん先生御指摘のように、これからの電波行政というものは新しい行政需要として最も必要なものだと思います。したがいまして、私のほうの総定員法の配分におきましては、電波関係の国家公務員はむしろ増員をしなければならないというグループに分けてはございますけれども、毎年少しずつ増員をしておるというような状況でございますが、今後そういう点ではますます新しい需要に対して適応できるような措置を講じてまいりたいと思っております。

藤木栄郵政省電波監理局長

○政府委員(藤木栄君) 電波監理局といたしましても、先ほどもお答え申し上げましたけれども、定員の増加につきましてはさらに努力をしていきたいと思います。また、先生の御意見につきましては、大臣によく申し伝えるようにいたしたいと思います。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 許可、認可等の整理に関する法律案の審査にあたりまして二、三質問をしたいと思います。  きょうは朝からこの問題について相当突っ込んでいろいろな質問がございました。私は許可、認可等のこの問題も、結局は結論から言いますと、行政改革の一環として私はこの問題を取り上げているのであろうと、こう私は思うのです。しかしながら、私がきょう朝から聞いている限りにおきましては、皆さんの答弁を聞いておりまして、ほんとうにこれで行政改革というものができるのかどうか。私は当内閣委員会にずっと三年になりますけれども、それぞれ木村長官の時代から、行政改革に対する取り組む姿勢というものをずいぶん聞いてまいりました。しかしながら、いま現在の時点が一番行政改革に対する取り組みの姿勢というのが非常に弱いように思うのです。非常にむずかしい点もあるかもわかりませんけれども、まあ当たりが弱いというのか、答弁がなっていないというのか、勉強不足であるというのか、ほんとうにこんなことでは行政改革なんてできるものじゃない、私はこう思うのです、実際のところですね。具体的にこれからあげますけれども、いろいろあまり言ってもいけませんので、初めに行政改革に対する取り組みの姿勢ですね、これはどういうぐあいにお考えですか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 確かに行政改革、現内閣の重要な政策として公約をいたしている中での取り残しの分だと思いますが、先ほども申し上げましたように、行政改革はなかなか遅々として進まなかったのも、要するに、その行政改革の方法論が確立をしていなかったことが大きな原因ではないか。そういうことから、その方法論の一つとして、国家公務員の整理というか、あるいは再配置につきましては、総定員法の御制定をお認め願い、これは内閣におきまして、たとえば三年五%の削減をする、あるいは次の年次におきまして最高九%削減をするという閣議決定がございますと、これに基づいて実行ができるということで、一つの方法論をお与えいただいたわけでございます。しかし、これとても、附帯決議で出血整理はまかりならぬということでございますから、欠員の不補充と申しますか、一応削減もいたしますが、同時にその削減は新しい需要に向けて、現実には国家公務員の削減はほとんどなされていないというような現実には運営をいたしておるような状況であります。  もう一つは、国家の行政組織、行政機構の簡素化あるいは改革の問題でございますが、これは今国会に提案をいたしておりまする国家行政組織法の一部改正によりまして、それを御通過をお認め願うならば、行管としては、一応行政機構の改革の武器をお与へ賜わったということで、御期待に近い改革が進められていくのではないかと思うのであります。しかし、今国会で提案いたしておりまする許認可の整理等の法案につきましても、じみではございますけれども、こういうことによって国民負担の軽減をはかり、行政の事務の簡素化もはかっていく、こういう積み重ねで行革というものを実現をしてまいりたい、こういうことでいま鋭意努力をいたしておる最中でございます。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 私は、いまの次官の答弁は全然納得できないのです。あとのほうだけはわかりますよ、趣旨説明の中にもありますし。けれども、初めのほうの総定員法の問題にしても、行政組織法の問題にしても、これはおかしいですよ。いまの次官の考え方、要するに、それではあれですか、総定員法のときに、出血整理はしない、出血整理はしないと附帯決議に書いてあったから、公務員の定員削減はできないのだと、こういう言い方じゃないですか。国民の側に立って政治というものはやっていかなければいけない、行政というものはね。あなたね、臨調答申で、許認可について臨調答申のときに——まあもう一つ先に言いましょう。臨調答申というのは、これは先ほどからいろいろ質問がありました。その臨調答申そのものは、これは尊重されるのでしょう。尊重されるという話がありました。その臨調答申の中に、この「許認可等の改革に関する意見」というのがあります。この中にはどう書いていますか。この許認可の問題について一ぺん言ってみてください。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 国民負担の軽減をはかり、行政事務の簡素化をはかっていくために、許可認可の整理をせよ、こういう趣旨のことがあります。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 いや、違うね。そんなこと書いてないですよ。読みましょうか。あなた、国民のためなんて言っていますけれども、この許可認可の改革に関する意見というところでね、いろいろポイントありますけれども、許可認可の制度は、一面においては公共の福祉の確保に役立つ。しかしながら、その反面ですね、国民に対し煩雑な手数と過大な負担をしいることになってしまう。また、その運用が適切を欠くときは、国民に無用な、また、過大な迷惑を及ぼす、許認可の運用を間違うと。これはちゃんと書いてある、前文の中に。それから、まだ一ぱいあるのですけれども、許認可の煩雑多岐化、要するに許認可をふやすということは、結局は陳情行政の風潮を深めて、そしてその請託汚職の温床をつくることになる。これは一ぱいありますよね。また、この中にも、その次にありますように、行政そのものは国民のためである、こういうふうな趣旨のことがずいぶんある。次官がいまおっしゃった趣旨とは、それは違わないかもしれません。違わないかもしらぬけれども、それだけじゃないでしょう。現在の、たとえばいまの定員削減の問題一つにしても、許認可のこの問題を毎国会こういうぐあいに取り上げてやっているということは、結局はこれは行政そのものを国民の手に取り戻すというか、国民のためのものにする、そういう趣旨が大部分でなければいけないと私は思うのですよ。また、さするならば、先ほど次官が、出血整理ができない、公務員の定員削減がなかなかできない、その理由は、総定員法のときに、出血整理をやってはいけないという附帯決議がついてあった。だからできないということは、この附帯決議は何をつけたかというと、これは、国民が出血整理をされたら生活に困るわけです。国民のことを考えて、わが内閣委員会の全会一致でつけた附帯決議ですよ。全会一致でつけたこの附帯決議に対して、あなたは何ということを言うのですか。おかしいじゃないですか、あなた。だから、私は総定員法のときにみんな必死になって反対したのです。自民党の皆さんもこの附帯決議には賛成だったですよ。だから、私は先ほどから一つ一つ聞いていても、どれ一つほんとうに本気になって行政改革に取り組もうという姿勢が見えないのです。だから私は言っているのです。しかも、機構の改革のことについては、国家行政組織法を出してあるから、いまこれを出しておれば、これが基本となって行政改革ができる、機構の改革ができるなんという考えはおかしいです。あなたも国会議員じゃないですか。国家行政組織法の現在の根本は、私はこれはあとで問題がありますから、あとで審査がありますから言いますけれども、要するに、現在の国家行政組織法というのは、いまここには出ておりませんけれども、私らがちらちら聞くところによると、わが内閣委員会でこういうぐあいに設置法を審査する、その内閣委員会で審査するその審査を、みんな政令でやってしまうというのじゃないですか。ということは、わが内閣委員会の存在を軽くしてしまうというか、そういうことになるじゃないですか。国会の審議権を剥奪しようという法案じゃないですか。そういうような法案が行政改革の表に立つなんていう考え方は、私は、あなたがそういうふうな考え方ならば、こんなもの、この許認可の問題、一つ一つ問題ありますよ。何時間質問しても私は終わりませんよ。どうなんですか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 臨調の「許認可等の改革に関する意見」は、確かに先生御指摘のとおりに、国民に対して煩雑な手続と過大な負担をしいてはいけない、それから陳情行政の風潮を深めることになるから、こういう許認可制度の繁文多岐はいけないということの御指摘が確かにございます。しかし、一つは、確かに国民の過大な負担をかけずに、できるだけ国民に身近かなところで処理されるように、こういう許認可事務が行なわれるということを期待しているということも書いてございますから、そのように申し上げた次第でございます。  それから公務員の整理の問題につきましては、私のほうでは附帯決議の趣旨を尊重しまして、出血整理はしないように、したがいまして、新しい行政需要に、不急な公務員は整理してこれを差し向ける。新しい行政需要に対応させるように配置転換をやっていく。こういうようなことで、これは行政整理といいますよりも、むしろ行政改革と申しますか、不急なところを整理して、新しい行政に適合できるように措置をしていく。こういうことで、行政改革の公務員の問題については処理しておるわけでございます。  それから行政機構の改革につきましては、いろいろな御意見はあろうかと思いますが、ただ、各省一局削減というようなことになりますというといいのでありますが、具体的にどの省のどの局を、あるいはどの部を削減するというようなことに現実の問題としてなりますというと、いろいろな圧力団体の関係から圧力がかかりまして、従来、この改革が成功していないというような事例もございましたから、一応、局部の改廃につきましては内閣のほうにおまかせ願う。そうして、基本的な行政機構の改革なり、あるいは方針の問題につきましては国会で御審議を願う、御支持を願うというようなことにすれば、行政機構のほうの改廃もあるいはスムーズにいくのではないかというような趣旨から、実は提案をしているような次第でございます。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 私は、いま次官のおっしゃったようなことでは、とても得心がいかないですよ。行政管理庁として行政改革に取り組む姿勢というか、行政改革そのものについてのビジョンというのはどうなっているのですか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 行政改革のビジョンにつきましては、臨調の膨大な答申もございますし、また、行政改革三カ年計画の閣議決定もございまして、この線に乗って真剣に取り組んでいるのでございますが、現実に改革の具体的な段階にぶつかりますというと、先ほど申しましたようないろいろな制約がございまして、なかなか思うように進まなかった。そこで、それを打開するのに総定員法なり、あるいは国家行政組織法の改正を私のほうではお願いをしている、こういうことでございます。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 そんなことでは、とてもじゃないけれども、そんなビジョンなんてないですよ、とにかく。ぼくは内容的にはあとでもっと入りたいのですけれども、たとえば、先ほどからずいぶん質問が出ました、臨調答申を尊重するなんていう話は出ましたけれども、臨調答申が出てからもう七年にもなるのです。許認可の問題一つにしても、先ほどからずいぶん答弁がありましたように、たった三百七十九件です、そのとき指示されたやつは。まだ百四十四件も残っているのです、現実に。あなたね、百四十四件残っている理由  先ほど同僚議員の質問に対して、審議会の答申がなければできないものがある、あるいは急激にできないものがある、または情勢の変化によるもの、こういうぐあいに答弁されました。これ、一つ一つ考えてみなさい。七年たっているのです、もう。急激な変化といっても、何年たちゃいいと思うのです。審議会の答申一つにしても、本気でやろうと思えばできないことはないんです。どこまで本気で取り組むかというその姿勢。私はほんとうに一つ一つの問題について、その内容一つ一つについて——百四十四件ある。この百四十四件のできない理由、なぜこれだけおくれているのか、あとで私はこれは詳細に聞きたいと思う。  あんまり言っておりましても時間がたちますから、次へ、内容へ入りますけれどもね。ほんとうにこの一つ一つ、どの問題をとらえてみても、私は、荒木長官になってからです、行政監理委員会の運営一つにいたしましてもスムーズにいっているのは何一つないように思うのです。行政改革そのものがずいぶんおくれておる。これは非常にむずかしい点はわかりますよ。わかりますけれども、許認可一つにしても、国民のためのいわゆる行政改革というものからこれはだいぶ変質しておる。国民のための行政改革ではなくて、お役所のための行政改革であったり、またはある一部の人のための行政改革であったり、私はあとで具体的に全部例をあげますけれども、そういうぐあいに変質しつつあるのです。だから私はこれではいけないと思うのです。臨調答申を尊重するというならば、臨調答申の精神に基づいて再度国民のための私はこの行政改革という基本に返って、また臨調答申がもう時代おくれであるというならば、臨調答申に匹敵するものをあらためてつくればいい。ただ単に簡単な閣議決定等で終わるのではなくて、臨調答申そのものは、実際は臨調答申を尊重するなんていろいろおっしゃっておりますけれども、実際には臨調答申なんていうのはもうたな上げされて、もう二重に三重にたな上げされておるのです、実際に。私はこれじゃいけないと思うのですよ。  こんなのあんまり言っていますとあきまへんので、この許認可の法律ですけれどもね、この許認可の法律は非常にたくさんありますね。もうたいへんです。そこで、私はこの質問に入る前に、一括整理法でまあ整理をやっていますね、ほとんどこれ、何といいますか、通産省にしましても運輸省にしましても、たいへんなものです。しかし、それ以外に単独法で法律の改正をやっているのもずいぶんあります。その基準というのは、これはどうなっているのですか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 先ほど来、行政改革が遅々として進まないことについて御指摘がございましたが、確かに行政改革の戦後の歴史を見ましても、まあ実は歯がゆいことばかりでございまして、実力大臣といわれた河野一郎先生のときにも、案はできるんでありますけれども、なかなか実効が得られなかったということでございます。そこで、行政管理庁そのものに力が結局ないんじゃないかということから、例の川島私案と申しますか、内閣に行政管理庁を置いて、総理大臣の指揮権発動を背景にしながらやったらどうかというような御提案もあったんでございますが、これもなかなか思うようにまいりませんで、結局、先ほど申しましたように総定員法と国家行政組織法の一部改正で効果をあげるというのがいまの行管の態度でございます。なるほど手ぬるい点につきましては御指摘を受けるとおりでございまして、大臣にも十分にお伝えをいたしておきたいと思います。  次に、御質問の単独法で整理をする場合と、それから一括整理法でやる場合の基準でございますが、一応は大きな重要政策に関する許認可あるいは基本的な問題に関する許認可は単独法で、その他は一括法でというような一応の整理はいたしているわけでありますけれども、現実にはどこで基準を引くかということで、実ははっきりした基準が引けるわけではございません。まあ各省が、主管省がこれは一括整理法でやってほしい、これは重要だから単行法でやりたいというふうな、各省の御意見を参考にしながら、行政管理庁としてはそういう判断で整理をしている。こういうことでございます。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 ということはですね、基準はないということですね。私はどうもまことに——その一つ一つ片づけていかないといけませんので、次官のいまの答弁の中で前段の答弁、ほんとうにまだ気に入らないのですね、困る。行政改革を、これは河野さんもそれはできへんかったかもしらぬけれども、行政改革を、総定員法や国家行政組織法で行政改革をやらなくちゃいけないという、それはそうかもしらぬけれども、そういうふうな問題のある法律なんです。総定員法そのものにも、先ほどもおっしゃいましたように、ちゃんと附帯決議もついた。そこで、私はこの問題については一この問題だけまず先にいきますけれども、この問題については、いずれにしても、国民が要するに被害をこうむったり、または泣かなければいけないようなことがあっちゃいけないのですよ。それが大前提にあってのこういうふうな法律の運用だと私は思うのです。そのことはよくこれは心得ておいてもらいたいと思うのですよ。どうですか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 行政改革をやるにいたしましても、国会の御承認といいますか、御賛成を得なくてはできないわけでございまして、確かに御趣旨のように出血整理というのは、国会の御意思でございますからそれはやらない。これはしかし、不急不要の部門もございますから、それは整理をする。出血整理をしないためには、新しい行政需要にそれを振り向けるというような趣旨でいま行革に取っ組んでいるような次第でございます。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 先ほどの問題に移りますけれどもね。そうすると、この単独法で審議をするか、一括整理で審議をするかということについては、これは基準がないということは、各省庁から申し出があって、それで各省庁の大体言うとおりにやるということですか、これどうですか、そこのところは。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 原則を申したまででございますが、重要な政策、あるいは基本的な方針に関することはやはり単独法でやる、その他を一括整理法でやる、こういうふうにただいま事項の範囲を一応分かっているわけでございます。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 ということは、私たちがいまやっているこの整理法案は、重要でも基本でもない、一番しょうもないやつばかりやっているということですか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 先ほども私が申しましたが、国民負担の軽減、あるいは行政機関の事務の簡素化をはかるというような趣旨で、一応まあ一括法でやれるものはやる、こういうことでございまして、重要な、たとえば電波法の根本に関するようなことは、ひとつ電波法関係の法律でやっていただく、こういうやり方をやっております。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 私はやはりこういうふうな審議の方法についても、行管庁として行政改革を推し進めていくその官庁としては、根本的にちゃんとした姿勢を持っていないといかぬと思うのですよ。ほんとうですよ、これ。なぜかというと、たとえば、あなたは重要な法案とか、基本的な法案は単独法でやるとおっしゃいますけれども、現実に、あなたのところから出ている資料の一番最後の、たとえば道路運送法なんか見てみなさい。これは全体に重要でないとは言えませんよ、これは。道路運送法という一つの法律の中で、この中の許認可事項二十項目です。二十件にわたるこれを一括法でやっておるんですね。私は、この問題について一つ一つ審議しようと思ったって、なかなか内閣委員会、これは専門じゃありません、みんな。運輸委員会でもう一回合同、審査でもやらなければだめですよ、これは。ほんと、ほんとうですよ、これは。私もずいぶん調べました、勉強しましたけれども、わが内閣委員会でできませんよ、これは。やっぱり委員長、これほんとうですよ、こんな——理事の人見てくださいよ。二十件にわたる道路運送法の法律の中の許認可の問題を、二十件にわたって一ぺんにやっているんですよ。今回のこの許認可の全体の中からいっても、約半分近く運輸省でしょう。どういう考えか私知りませんけれどもね、一ぺんにこういうぐあいにやるということは。私は、その法律は、決して、つくるときは、その一つ一つが、重要でもない、基本でもないなんということでつくったわけではないと思うのですよ。それをこういうふうなところへぼんと押し込めて、それでやれということ自体おかしいですよ、これは。こういうことについて、やはり行管庁自身が、行政改革そのものについて、きちっとした基準なり姿勢なりを持っていれば、ちゃんといけるのですけれども、基準も何にもない。言われるままなんて、そんなのはだめですよ。こんな法律を簡単に内閣委員会通したら、恥ですよ、私たち何にも知らぬ間に。みんなわかんないですよね、わからない。この法律をろくすっぽ審査もしない、というのもおかしいですけれども、その法律についての専門的な審査がなされないで、もしこれが通ったとすれば、実質的にこれに携わる人たちというのはたいへんな思いをすると思うのですよ。そういう点からいきますと、私は、この一括審査というか、何といいますか、単独法で審査をするか、または一括整理法で審査をするかということについての基準というものは、これは考えるべきだと思うのです。ただ言われるままに、それぞれの省庁から出てきたからやるという考え方じゃ、これからも行政改革そのものを推し進めていくわけにはいかないのじゃないか、こう思うのですが、どうですか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 道路運輸行政の基本に関することは、道路運送のそれぞれの単行法において許認可の整理をやっていただくということでありますが、これによって国民の手続なりあるいは負担というものが非常に軽くなるのだ、非常に事務の簡素化になるのだという程度のことは、一括整理法によって国民の負担軽減をはかりたいという趣旨でやっておるのでありまして、今回も、そういう道路運送の基本に関するような許認可事項はないという判断で、一括法にまとめたという次第でございます。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 私はそんな答弁では納得できませんで、それは。それはあきまへんで。逆に言いますと、それは単独法による審査というのはちゃんと書いてある。消防法の、自治省のやつを見てみなさい。消防検定協定の事務所の設置の認可協議、これは廃止するのです。単独法の審査ですよ、これは。いろいろあるにしても、今回、全体で七十件ですね。そのうち四十一件が運輸省なんです。こういうふうな基本にかかわる、国民の生活に、または国民に密着したもので、国民がプラスを受ける、行政サービスになる。そういうものであるならば、私は、これは基本にかかわらないから一括整理をやるのだと。この問題については私はあとでまた議論がある。あるけれども、それはあとにして、その問題はあとにして、しかしながら、一括整理というこのことについては、私は基準をちゃんときめてやるべきだと思うのです、基準を。何らかの基準、何らかの行政改革の方法というか、そういうものがないと私はだめだと思うのです。これどうですか。

岡内豊行政管理庁行政監察局長

○政府委員(岡内豊君) 若干補足して説明させていただきますが、私も数回この一括整理法を御提案して御審議をいただいておる経験から申し上げますけれども、この許認可等の事務の整理ということは、行政改革の中の大きな柱になっておりますので、考え方といたしましては、なるべくそういった行政改革に関連のあるものは、行管として、原則として一括整理法でやったほうがよろしいであろうということで、従来各省庁に呼びかけまして、そういうふうにして提案しておった次第でございますが、ただ、中には、ただいま御指摘のございました消防法の改正だとか、あるいは建設業法の改正がございますが、これは単独法になっておりますけれども、それは、その部分、消防法の改正の中でその基本的な事項につきましていろいろの重要な改正事項があるわけでございますので、それにあわせまして私のほうでやりますからというものがはずれて、建設業法の改正なり、あるいは消防法の改正なりということで出ておるわけでございまして、各省庁のほうでそういうふうな扱いにしたいというものを無理に引き離しまして二つの法案にしてこっちに出すということも事務的にいかがかと思われますので、それは単独法で出しておりますというのが従来の慣例でございます。そういうことで、行政改革の中の重要な一つの柱であるということで、その行政改革を推進するという立場からは、一括整理法で出したほうがベターである。こういうふうに考えて御提案をした次第でございます。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 だからね、私は、一体どこを向いて行政改革に取り組んでいるかと言っているのですよ。法律が二つ出ると事務的に繁雑であるから、だから、要するに、自分のところで基本的な法律が出るところはそちらのほうでやる、それ以外のものは他のところで全部出すということは、要するに事務的にあなた方が繁雑になる。国民の立場に立って、国民がその法律がなくなることについてどうかということについての検討は何もない。行政改革そのものについて、国民の立場に立ってものを考えていないのですよ、あなた方は。それが基本なんです。国民の立場に立っての行政改革というのがないのですよ。それがあれば、私はもっと変わった方法が出てくる、そう思うのです。私は、何も、これがいかぬと言うておるのじゃない。それぞれの省庁からの言いなりに行政改革をやるところが、基本的な方針も何にもなくて、ただかき集めてやるなんという、そういう考え方じゃいかぬというのです。やっぱり方針なり基準なりというものは、これはきちっと定めて、それに基づいて、これは一括整理法でやる、これは単独法で審査をする、そういうぐあいにきちっとしていないといかぬというのです。  あなた方ね、私こう言っていますけれどもね、ほんとうにそれが、その法律の内容が要するに重要であるのかないのか、内容の一つ一つについて突っ込んでやっているのですか、みんな。突っ込んで一つ一つ、ほんとうにこの一つ一つは国民の生活にどういうような関係があるか、ほんとうに真剣になってやっているのですか、これ。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) この許認可等の整理に関しましては、先ほど来申しておりますように、臨調の答申がございます。あるいは私のほうの行政監察の成果がございます。そういうことで、国民の負担をできるだけ軽くしていく、利便をはかっていくというような、国民のための施策でございますから、ただ、方法論として、単独法でいくか、一括整理法でいくかという方法論の違いをいま問題にしておるわけでございますが、先ほど来申し上げておりますように、一括整理法案のほうは比較的小部分の改正ということになっております。ことばをかえて申しますというと、実質的に重要な政策の変更を生ずるもの、あるいは法令の体系整理の一環として整理の手を加えることが望ましいもの、これは単独法でやって、それ以外のもの、比較的小部分の改正のものは一括法でひとつまとめる、こういうような運営をやっておるわけでございますが、大まかな基準といえば基準でございますが、これは各許認可事項そのものをいろいろわれわれ審査をいたしまして、それによってどちらへきめたがいいかということをきめるのでございまして、その場合に各省の意見を十分に参考にしてきめる、こういう運営をやっております。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 まだはっきりしないですね、どうも。実は、私まだ質問の内容、全然一つも入ってないんですよね、これ。時間が少し食い過ぎますので、ちょっとこれから中へ入ってみます。また、整理した許認可の法律そのものが国民の生活にプラスになるもの、そういうぐあいにおっしゃっておりますけれども、次官、これは私は全然国民の生活に関係のない法律だけの許可、認可だけ整理されておるんです。国民の生活にプラスになるなんという整理じゃない。それはなるのも中にはある、中にはな。ようけいあるんですから、中にはあるが、しかし、あとで私は一つ一つ聞きますけれどもね、実際はあんまり国民の生活に関係のないものだけ、ないからこそその法律を廃止したりしている。そういうふうな点も私はあとで具体的に指摘をしたいと思うんです。  そこで行政改革の問題そのものについて、やはり先ほどからいろいろ話を聞きまして、臨調答申の問題も出ました。しかし、先ほどから行政改革のいろんな問題出てきましたけれども、昨年の八月に給与の勧告のときに、「公務員の給与改定に関する取扱いおよび行政の効率化の推進について」、こういうふうな閣議決定をやりました。また十一月には、「行政機構の簡素合理化の推進について」、こういうような閣議決定をいたしております。しかし、何といいましても、先ほどから次官が答弁していらっしゃいますように、四十三年の二月に、「今後における行政改革の推進について」といういわゆる行政改革三カ年計画という閣議決定をやっているわけですね。これが大体基本になって現在の行政改革が行なわれていると私は思っております。そしてその後、おおむね三年間を一つのめどとして第一次、第二次と案を立て、そして行政改革そのものをまあ強力に推進をしてきた、私たちは、皆さん方そういうようにおっしゃっていますが、推進をしておられるわけであります。そこで、先ほどの同僚議員に対する答弁の中にも、この問題について、行政改革のいわゆるこれは、行政改革三カ年計画は一応まあ第二次で終了する予定である、そういうような次官からの答弁がありました。ということは、第一次、第二次で終了するわけでありますが、これは実際問題として、この三カ年計画についてまたその後一次、二次とあるわけですが、実際これ目的は達成したのですか、どうですか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) この三カ年計画は第一次、第二次でおおむね八〇%くらいは整理できたと考えておりますが、あと二〇%残っておるわけでございますが、その一つに地方支分部局の整理再編の推進というのがございまして、これは今国会に行政管理庁の設置に関する法律等の改正法案の御審議をお願いしておるんでありますが、この地方支分部局の問題は、あと四年くらいかかりまして完結ができる、こういうことで推進をいたしておる最中でございます。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 八割達成したということでありますけれども、私は八割は何といいますか、あまり国民の生活にプラスになるものじゃなくて、これは皮肉ばかり言って申しわけないのですが、要するにすんなりいくやつがあって、あとの二割のできない部分のやつがほんとうは問題だと思うのです、実際は。そう思うんです。そこでまず三カ年計画の閣議決定の中に、「行政需要に即応する簡素にして能率的な行政の態勢を整え、」というのがあるんですよね。これは先ほどからいろんな行政改革の姿勢について聞いておりますんですが、これは具体的にどういうことですか。この三カ年計画の実施によって、実際問題、どういうふうな、どれほどのいわゆる行政態勢が整備されるというんですかね。要するに行政改革三カ年計画が今年で終わるわけです。八割できたそのことによって、相当皆さん方も初めに思っておった行政の態勢といいますか、そういうふうなものが「態勢を整え、」とおっしゃっておるわけですから、どういうふうな行政態勢をもくろんでおられて、そして、現実に八割できて二割ができない。それは一体どの程度のいわゆる行政態勢になるのか、どういう点がどういうぐあいに整備されるのか、これはどうですか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 大体七項目にわたりまして行政改革の成果がまとめられましたので、管理局長から詳細に御説明をいたさせます。

河合三良行政管理庁行政管理局長

○政府委員(河合三良君) ただいま四十三年二月二日の閣議決定「行政需要に即応する簡素にして能率的な行改の態勢」ということは何かという御質問がございましたが、これは非常に概念的に申しておりますけれども、第一次、第二次行革三カ年計画によりまして実施いたしますところによりまして、まあこういう表現に合った組織にできるだけしていこう。また、あわせて、先ほどお話がありました総定員法の改正のもとで三年、五%定員削減計画に基づきまして、少数精鋭主義に基づく態勢を整えていくべきだというふうに理解いたしております。そこで第一次、第二次行政改革計画の実施事項及び検討事項の進捗の状況について簡単に御説明申し上げるのが適当かと思いますので御説明申し上げます。  まず、おもな項目だけ申し上げますが、第一項目は、ただいま御審議をいただいております許認可及び報告等の整理でございまして、第一次、第二次、合わせまして許認可につきましては、整理目標千六百四十一件を設定いたしまして、現在までに六六%、千八十四件の整理を終わっております。報告類につきましては、全体で約七千をこします報告の中の千六百三十六件の整理を計画いたしまして、このうちの八二%に当たります千三百四十一件の整理をすでに行なっております。次に補助金等の整理でございますが、これは第二次計画の実施計画として、各会計年度の予算査定の際の一つの大きな項目としてこれを取り上げておりまして、昭和四十四年度におきましては四百十七件の補助金の整理統合を行なっております。これはそのうち廃止及び金額の減額、が百三十七件、百五十五億円になっております。また、昭和四十五年度につきましては三百二十六件の補助金等の整理等を行なっておりまして、そのうち廃止、減額が百五十七件、金額にいたしまして二百九十四億円の廃止、統合を行なっております。  また、昭和四十六年度、これはまだ年度が始まったばかりでございますが、四十六年度中の予定といたしまして、百五十七件の補助金等の整理統合の予定をいたしております。そのうち廃止、減額は九十五件、金額にして八十七億円になっております。  次に、行政機構の簡素合理化の実施事項といたしまして、まず第一に、審議会等の統廃合を行なっております。これは計画といたしまして二十一の審議会を統廃合する予定でございまして、そのうちすでに十九の審議会を整理いたしております。  また、第二には、地方支分部局についてでございますが、これは統計調査事務所の地方農政局への統合、あるいは財務局、あるいは財務部の出張所の整理、海運局の出張所の整理等を現在実施中でございます。そのほかには事務の下部機構への委任でございますとか、あるいは民間委譲、あるいは官庁内部管理事務のうち人事、会計事務につきましての非常にこまかい問題ではございますが、かなり個別的な問題につきましての簡素化など、具体的な計画を立てまして、現在それを相当部分実施中でございます。  次に、検討事項でございますが、検討事項といたしまして幾つかのものを掲げてございますけれども、その第一に、国家行政組織法の改正でございまして、これにつきましては、先ほど来いろいろ御意見ございましたが、現在国会にこの法律改正案を提案いたしまして御審議をいただくところでございます。  それから第二点は、電子計算機の利用の共同化でございますが、これは四十三年八月に閣議決定を得、この閣議決定に基づきまして政府部内の電子計算機の共同利用でございますとか、あるいは類似システムの統一でございますとか、あるいは分類コードの統一でございますとか、そういう点につきまして現在検討いたしておりまして、できるところから着々と着手をいたしておる段階でございます。  それから検討事項といたしまして、法務局の出張所の整理統合化問題というものがございましたが、これは先ほど政務次官から申し上げました地方出先機関の整理の一環といたしまして、いわゆる零細登記所の統合につきましての具体案を現在法務省で計画中でございます。四十六年度におきましてもすでに若干の実施に移す予定でございます。  また、国立病院、国立療養所等の統廃合につきましても着々と計画に従ってある程度は実施いたしておりまして、この基本的な問題につきましては、検討事項として残っておりますけれども、具体的な療養所の統合等につきましては、すでにある程度実施をいたしております。  それから、全く検討段階で残っておりますものは、内閣及び総理府を通ずる総合調整機能の強化でございまして、これにつきましては実施した部門と申しますと、内閣総理大臣官房審議室の機能の純化、非常にいろいろと高度の調整業務あるいは日常のルーチンな仕事で、両方がまじっておりましたのを、これを内閣総理大臣官房のほうに管理室というのを設けまして、内閣総理大臣官房審議室が純粋の調整業務に専念できるように純化をいたした次第でございます。しかし、大きな問題といたしましての内閣機能の強化につきましては、これは現在検討中でございまして、この検討を年度内に終わらせ、終わった結果、どういう措置を講ずるか、検討の結果によってひとつ将来の問題として考えてまいるというふうな考えでございます。  また、国有林野あるいは郵政事業の経営の効率化につきましても、この一部分、基本的な組織に変革を及ぼさない程度の経営の効率化につきましては、いろいろと実施事項がございますが、たとえば公社化というような問題も含めての非常に大問題、基本的な問題につきましては、まだ検討中でございまして、年度内に検討を行なう予定でございます。  また、地方事務官制の廃止の問題につきましては、これは運輸省、労働省の地方事務官制度につきまして、一応三大臣覚え書きができておりますが、これもまだ実施段階に至っておりませんで、検討の段階になっております。  ごく概略申し上げまして、第一次、第二次の三年計画の現在の進行状況は以上のとおりでございまして、それにあわせまして、先ほど来お話しの定員管理でございますが、定員管理につきましては、従来まあ大体過去、昭和四十三年までの平均をとりますと、年々七千人ぐらい純増でふえておりました定員が、四十三年総定員法及びそれを基本にした三・五%削減の実施以降、この増加は一切ストップいたしまして、定員といたしまして、結局、四十三年から現在四十六年に至るまで約三千三百人ほどの定員の減を見ております。これは決していわゆる出血整理ではございませんで、人間を伴わない定員の削減でございますので、出血にはなっておりません。まあそんな関係で、事実上国家公務員総定員法対象の五十万六千五百七十一という総定員法対象が、従来毎年七千人ずつふえておりましたのが、その増加を押えまして、むしろ逆に若干の減少を来たしておる。定員面についてはそういうことになるということでございまして、そういう定員管理とあわせまして、また許認可整理、あるいはさらに別途の事務の合理化等とあわせまして、定員事務面においてそれぞれ簡素合理化の方針を遂行してまいりまして、その結果、組織、機構についてもやはり簡素合理化の結果が及んでくるのではないかという、まあかなり長期的な考えではございますが、個々の機構の改革とまた別途に、そういうかなり長期的な定員管理及び事務の合理化、それに引き続きましての組織の簡素合理化という、かなり長期的なじみな考え方とを並行してやっているわけでございます。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 私が質問したいことは、いろいろと御答弁になりましたが、しかし、私は行政改革そのものについて、三カ年計画そのものが完ぺきな行政改革の方針というか、そういうものじゃないと思うのですよ。もっと申しますと、満足なものじゃないと思うのです。皆さん方もそう思っていらっしゃると思うのです。その満足でない、いわゆる行政改革三カ年計画そのものが、大体第一次、第二次で終わる。本来ならば私たちはもっとほかにどんどん出てくるんじゃないか、検討事項についてももっと具体的に出てくるんじゃないかと思っておりました。ところがきょうの話では、もう二次で終わると、こういうぐあいにきょう聞いたわけでありますが、これからまだまだ行政改革そのものについても、検討事項そのものについても、まだずいぶん残っておるわけですね。  私は、実は先国会の議事録をいろいろ調べておりましたが、いま管理局長がいろいろおっしゃいましたけれども、昨年の国会で、検討事項の問題についても、こういうぐあいに答弁していらっしゃるのですね。要するに、検討事項については三年以内に結論を出すと、しかし、実施は三年以内とは限らない、こういうぐあいな答弁をしていらっしゃるわけです。三年以内というのはもうすでに三年がくるわけです。ですから、その一つ一つについて少なくともこれは結論を出しておいていただかないと、政府としても三カ年計画できめたわけでございますので、がっちり一つ一つについて結論を出し、そして着実にそれを実施すると、そういうぐあいにやってもらいたいと私は思う。まずこれが一つです。  それからもう一つは、地方事務官の問題についてもいまお話しがありましたけれども、地方事務官の問題についても、これは三大臣の覚え書きが実際にあります。しかし、相当問題があるわけですね。現実に、それでは地方事務官の皆さんを、こういうふうな方々をどうするか。たとえば運輸省の陸運事務所の三大臣の覚え書き、あの地方事務官をどうするか、これはどういう理由でなかなか結論が出ないのかということですね、これが一つ。  それからもう一つは、向こうに働いている皆さんをどういうぐあいに処遇していくのか。国家公務員として、いわゆる運輸省の職員としてちゃんと置いておくのか、またはそれぞれの府庁の地方公務員としてしまうのか、どうせいというのか。これはやっぱり行管庁としてもきちっとしていないといけないと私は思うんですよ。現場の人たちにいろいろ聞いてみますと、相当こういうふうな問題についてもみんな不安を持っています。やはりこの問題についても、それぞれきちっとしておかないとやっぱりいけないと私は思うんです。それでこの問題についても、局長は自分の答弁をお読みになったかどうか知りませんけれども、こういうぐあいにおっしゃっているんです。検討事項はこういうふうな問題いろいろ関連して大問題であると、関係官庁も多く、いつから実施できるか、そのめどは正直に言ってその定めがないと、こういうふうにおっしゃっておるんですよ。直接の行政改革のあなたが、正直に言ってめどが立たないなんておっしゃっておったんじゃ、行政改革なかなか進まぬわけですよ。現実はそうかもしれませんけれども、これはやっぱり重要な問題であると思いますし、こういうふうな地方事務官の問題そのものについても本格的に取り組んでもらいたい、こういうぐあいに思うんです。  それから続けてもう一つ質問をしておきたいのでありますが、国民の立場からいきますと、国民はやっぱり行政改革そのものについては相当期待しておるわけですね。そういう点からいきますと、皆さん方がただ単にゼスチュアで済まされるというわけにいかぬわけですよ。その一つ一つについては、やはり本気で行政改革を考えてもらいたいわけです。たとえば三カ年計画を八割とおっしゃいますけれども、臨調答申は何割できたのだなんていいますと、これはとてもじゃないけれども、そんなものはもう臨調答申そのものが三カ年計画と振りかわっているわけです、現実の面として。そうしてまた、そういうふうな三ヵ年計画、一次、二次の計画そのものが、昨年のあの行革の閣議決定にまた振りかわっておるというようにとられてもしかたがないぐらい次から次に出ているわけです。そういう点は、われわれとしてはもっと皆さん方の行政改革に対する姿勢というものを、ただ単に三カ年計画は八割できたからそれじゃいいかというと、そういうことじゃないと思うのです。私はそういう点についても、行管庁としての姿勢そのものについてもお伺いしておきたいと思うのです。

河合三良行政管理庁行政管理局長

○政府委員(河合三良君) お答え申し上げます。  まず第一点の三ヵ年計画では不満足であるという御意見でございますが、これはおっしゃるとおりだと思います。で、元来この三カ年計画は、各省庁がそれぞれの行政を総点検いたしまして、その際に矛盾なり改正すべき点として提出されたものがほとんどその中心になっておりますので、そういう点から申しまして、もちろん、お話のように不十分な点は十分ありますし、臨時行政調査会の答申あるいは三年計画、あるいはその他の問題、まだまだいくつもあるかと思いますが、今後いろいろそういうものでし残したもの、あるいは新しいもの、次々とできるだけとり上げていくべきものであるというふうに思っております。この三年計画につきましては、まさに機構の問題も入っておりますが、先ほども私が申し上げました長期的な定員管理と事務の整理、この二つ、定員を小数精鋭主義で管理を行なっていって、それにあわせて事務整理を行なうということで、だんだんと機構の簡素合理化に及ぼしていく、もちろん必要な人員は必要なところで見るにしても、行政需要の消長に応じて減ったところの定員は定員保留によって落とす、それを必要なところに回すということによって、定員管理の合理化をはかる。それとあわせまして、不必要な仕事は落として必要な仕事をやっていく、そういうことから必然的にある程度だんだん要らざるところの組織は落として、要るところの組織に回してやっていく、これを基本的に考えておりますが、さらにそれにつけ加えて、具体的に三年計画に盛っておりますような個々の機構問題についても、当然検討していくべきだというふうに思っております。そういう点から申しまして、三年内に結論を出すということを前国会で私確かに御答弁申し上げたと思いますが、これはやはり検討事項といたしまして、こういうことができるかできないか、できるとすればどういう形でやるかということを検討して、その結論を出すべきだというふうに思っております。  たとえば国有林の公社化の問題にいたしましても、これは公社化にするということをきめているわけではございませんで、公社化をも含めて経営の効率化について検討する。はたして公社化ができるかどうか、適当かどうかという結論はまだ出していないわけでございます。できるだけそれを本年内に考えまして、公社化——その結論によりまして、実際にとるべき手段があれば、それはそれ以後にとっていくということかと理解いたします。  地方事務官問題につきましても同様でございまして、先ほど御指摘のございましたように、現在不安定な状態で、非常に職員が不安を感じておられるということは、これは私もよくわかるわけでございますので、そういうことができるだけ早く解消するように、どういう形で結論をつけるかということは、覚え書きの方針に基づきまして、年度内にこれは決定をすべきであるというふうに思っております。その際、もちろん人員につきましても、地方団体と国との事務の分担が当然に生ずるわけでございますから、それに応じた職員の分配をするということで、職員にも決して不利益な結果にはならぬ、不利益処分のないようなことでいくべきだということで、もとより所管官庁である運輸省におきましても、そういう趣旨で検討を重ねておりますし、ただ、現在の段階では、自治省と運輸省の間でこの仕事の分け方につきまして最終的にまだ決定いたしておりませんので、現在ここで御報告する段階ではございませんが、真剣に検討している次第でございます。  それから最後の、国民が期待しているのでゼスチュアはいかぬ、臨調答申も非常に実施状況が不十分であって、これが臨調答申が三年計画にすりかわり、三年計画がさらに昨年十月閣議決定にすりかわったという御意見でございましたが、そういう見方はもとよりできないとは思いませんが、しかし、こういう問題はなかなか一挙に解決するものでございません。ある程度計画を立てまして、その計画の中で実施できなかった分についてはまた新たにいたしまして、別途の計画に組み込んでいくということは当然あり得ると思いますので、できるものから順次やっていく。また、できもしないことを大きな声でやるのは、また適当ではないというふうに思っておりますので、やはり着実にできますものから、じみちではありましても、着実に実施に移して計画を立てていくべきものだというふうに思っております。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 大体わかるんですけれども、まず一つは、私は、そういう見方もできるかもわからないとおっしゃいますけれども、現実に行政改革の基本的な考え方は臨調答申にあるとはいいながら、現実に三カ年計画に変わり、そしてまた昨年の行政改革の閣議決定に変わってきておる。それはみんなダブって現実に順次追われておりますし、そういう点から見ても、臨調答申そのものがほとんど実現を見ないうちに三カ年計画に変わっておりますし、行政改革の計画そのものは三カ年計画そのもののように言われております、成否は別として。そういう点は私たちはそういうぐあいに見ざるを得ないわけです、実際のところ。そういう点はやはりもっと行政改革の計画というものは、悪いことばで言うと、計画は立てるけれども、なかなか実行はできない、それを糊塗するために次の計画を立てる、それも半分しかできなかった、また糊塗するために計画する。そういうぐあいに見る向きもあるわけです、現実に。それじゃ私はいけないと思いますし、現実に、たとえば先ほどから地方支分部局の問題についても、大臣はあと四年間でとおっしゃっております。しかしながら、この問題についても、地方支分部局の問題とか特殊法人の整理、こういうふうな問題についても、いずれも三カ年計画で取り上げられて、当然ことしで終わらなければいかぬものですね。それが現実に昨年の閣議決定の内容で、また内容が変わって、それで三カ年計画でできなかった、できる見通しは立たなかったので、さらに五ヵ年計画というふうに延ばしてそれで行なおう、そういうぐあいにしているように見えるわけです。というこは、私たちがいままで言っていたことをこういうぐあいに裏づけしている、そういうふうに言われてもしかたがないと私は思うのですが、こういうふうなことではやっぱり私はいかぬと思うのです。こういう点についてはどうですか。

河合三良行政管理庁行政管理局長

○政府委員(河合三良君) お答え申し上げます。  ただいまの三カ年計画における地方支分部局の整理の問題、それから先ほど政務次官から申し上げましたあと四年、ことしを入れて五年の地方支分部局の整理、これは内容はまあほとんどと申しますか、全くと申しますか、大体違っておりまして、三年計画の一次計画に載っております、これは地方支分部局の整理、実施事項として載っております地方支分部局の整理は、これは先ほど申しましたように、統計調査事務所、これを地方農政局に入れる問題あるいは大蔵省の財務部の出張所の整理の問題、あるいは海運局の出張所の整理の問題これは予定どおり進行いたしておりまして、今後新しい五年間の地方支分部局整理とは関係なしに済む予定になっております。新しい五年間の地方支分部局の整理と一次、二次の行革三年計画との関係がございますのは、先ほど申しました登記所の統合の問題でございますが、登記所につきましては、これは第二次の行革三年計画の中では検討事項として入っておりまして、それが今度の新地方支分部局の五年間の計画の中で実施という形に決定したということでございますので、一つの進歩をした次第でございまして、三年計画中の地方支分部局の問題を新しい今度の地方支分部局の問題にすりかえたということは、地方支分部局に関する限りはございません。  その他機構問題につきましては、やはり臨調答申に出ておりましたのは、やはり三年計画に載っておりますものもございますけれども、これはやはり残った問題の中で重要な問題は、取り上げるべきものは取り上げるべきだということは当然だと思いますので、必ずしも、ダブっておりましても、それは間違っているとは思いませんし、ただいま申し上げましたように、地方支分部局につきましては三カ年計画と、今度の閣議決定に基づきます五ヵ年計画とは、これは重複はいたしておりません。     —————————————

田口長治郎自由民主党

○委員長(田口長治郎君) 委員の異動についてお知らせいたします。  源田実君が辞任され、山崎竜男君が選任されました。     —————————————

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 まあそうかもしれませんけれども、実際は私は……。次にいきます。  いずれにしても、私は臨調答申そのものがたな上げになって、まあたな上げになったということは明白です。どっちにしても、それでもないと言うかもしれませんけれども、現実にそれでは、たとえば行政改革の話をするときに、臨調答申そのものを土台にしての話というのはほとんどない。やっぱり三カ年計画が基本になっている。その中に一次、二次が出てきた。一次、二次というのはだんだん遠ざけられて、この間の閣議決定がやっぱり基本になる。これからの五ヵ年間の地方支分部局、いろいろの問題について、そこが中心になってくると思います。  そこで、私は地方支分部局の整理の問題についてちょっと一つだけお伺いしておきたいのでありますが、これは先ほどから次官の答弁の中にも、監察業務を重点的に相当やるという話がありましたけれども、これはやっぱり私は行政監察官という方々にずいぶんお会いしてまいりました。それで非常に地方で仕事をやっていらっしゃる方は、行政監察をやるということで、いろんな官庁とか、いろんなところに行きますと、あまり喜んで迎えられることはないらしい、みんな苦い顔で迎えられるそうです。しかしながら、そういう行政監察官の皆さん方というのは相当苦労して、現実に行政監察業務をやっていらっしゃいますね。そういう点から考えてみると、私はこれは非常にいい機関であると、こう思っておりました。しかしながら、今回、地方にそれぞれ都道府県にある支分部局が、これから出てくるであろう、行政管理庁の一部改正の法律案の中に出てくるわけですけれども、そういうところでそれが廃止になって、事務所になるのですか、どうなんですか。あれは何とかなるのですね。そうすると、片方では行政監察業務を非常に力を入れてやりたいと、こう言いながら、片方では手足をもいでしまっていると、そういう感じがするのですがね、これはどうですか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 行政改革につきまして非常に御熱意のある御質問で敬服をいたしておるのでございますが、残念ながら、行政管理庁が各省と対等の権限しか与えられておりませんために、力足らずと申しますか、先生の、あるいは国民の御期待に沿えないでまことに残念に思っております。ひとつ先生方のお力を借りまして、大いに行政改革の実現に努力をしてまいりたいと思います。そのためにも、実は行政管理庁の出先機関である地方行政監察局を強化をし、そうして機関別調査なり行政監察というものをやりまして、的確なるデータに基づきまして改革案をつくらなくちゃならぬわけでございますが、先ほど申しましたように、行政管理庁は総理府にありまして、各省と対等の権限しか与えられておりませんために、相手のいわば骨を切るためには肉を切らせると、肉を切るためには皮を切らせるということをやらなければならない。そのために、地方支分部局につきましても、行政管理庁の地方支分部局みずからが、いわば肉を切り皮を切って相手の政府の出先機関の整理なりあるいは統廃合を進めなければならないと、こういう行政管理庁、宿命にあるわけでございまして、そういう点では今回、地方監察局が名まえが事務所に変わるということは、たいへん士気にも影響し、残念に思っておりますが、しかし、これは決して監察事業というものを軽視しておるのではなしに、この地方出先機関というものが、やはり一律三年間五%の削減になりますと、どうしても少数精鋭でいかなくちゃならぬ、そのために管区の管察局を実は強化をするということで監察業務の担保をしたい、確保をしたいというようなことの運営方針で、今回地方監察局を事務所にして、そのかわり管区の監察局を強化していくと、まあこういうことにならざるを得なかったのでございますが、これからますます監察業務の重要性にかんがみまして、士気を鼓舞いたしまして、御期待に沿うようにがんばらせたいと思っております。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 だからぼくは言うのですよ。行政改革三カ年計画があり、そのあとまた昨年そういうふうな行政改革の閣議決定をしたと、それでその行政改革の閣議決定をしたそのこと自体が、もともと臨調答申とか、そういうものの精神に基づいて私は閣議決定したものではないように思うのですよ。たとえば、国民が直接行政のいろいろな問題について行政相談というものも相当行なわれておるそうでありますけれども、そういうふうな、国民と密着したそういうふうないろいろな事項について何にも言うていくところがなくなるわけです。それじゃ私は士気にかかわることは当然であると思うのですよ。だから、行政管理庁は進んでやらないとよそがやらないと、そういうことに、端的にいえばそうだと思うのですがね。それだけでは、私はこういうふうな地方監察局をなくしていくこと自体、ほんとうに意味がないと思うのです。また地方の局は、それぞれ行政監察局というものはなくなるけれども、事務所として残るというのであれば、名前だけなくすればいいのか、要するに。名前だけなくして実体はある、そういうふうな行政改革というのは現実に相当あるわけです。ですから、そういうふうなごまかしの行政改革じゃもう国民は納得しないと思うのですよ。だから国民の納得する長期的ながっちりした行政改革プランというのが私は必要じゃないか、こういうぐあいに思うのですが、どうですか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) まあ確かに一省一局削減とか、あるいは局を事務所に名前を改めるというようなことではほんとうの行革にならぬことは御指摘のとおりでございますが、先ほど来申しておりますように、行政管理庁が各省と渡り合っていろいろ行政の簡素化をはかっていかなくちゃなりませんが、力足らず御期待に沿えないのは、まことに残念でございますけれども、せっかく地方の監察局をむしろ強化すべきだという心強い御所見もございましたから、そういう線に沿ってひとつ地方監察局を大いに強化をし、そうして機関別調査なり行政監察を的確にやって、そういうデータで的確な行政の簡素化の案をつくって、これが実現をはかるようにがんばりたいと思っております。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 この問題はそのくらいにしまして、今回の整理法の内容を見ましても、皆さんが先ほど来おっしゃっておりますような趣旨では全然ないんですよね。要するに、国民のための行政改革といいますか、国民の行政サービスになるようないわゆる今回の許認可の整理では私はないと思うのです。なぜかといいますと、たとえばいろいろ法律が一ぱいありますね、私は資料の初めから読んでいきますと、これは廃止するものですね、一番初めの理科学研究所及び新技術開発事業団の役員の兼職、この題についても、これは全然国民に関係ないでしょう。その次のものも、過去にその実績がないため廃止するというのですから、これも全然国民に関係ない。三番目の有価証券の問題でありますが、もうすでにこの目的を達成しているので、これはもう全然いま使ってないのだから、これは国民に関係ない。その次の特許の問題についても、三十五年以降その実績がないためそれを廃止する、これも全然国民に関係がないから廃止する、五番目、今度特許の問題、前記同様これも廃止する、六番目、その実績がないから廃止する。要するに国民の生活に関係——要するに国民が経費負担の軽減とか国民が便利になるから許認可を統合したり廃止したりするという意味じゃなくて、要するにその法律が現実に使われていないとか、関係ないのだ。たとえば七番目、「軽自動車で貨物を輸送する事業については運輸大臣」云々とありますがね。これについてはその例が少ないのでこれを廃止する。要するに全然その一つ一つが、許認可の廃止というのが、国民に密接に関係のあるというのはほとんど残っておるのですよ。要するにそれでかえって何といいますか、強化されておるようなものもありますしね。こういうふうなことから考えてみますと、今回の整理法の内容そのものが、実際この法律そのものが無用無実になっている、だから整理するというのが多いのですよ。また、こういうふうな法律そのものがあること自体が無意味であり、だから整理する。したがって国民の負担の軽減とか、または国民の便利のための整理じゃない、そういうぐあいに私は思うのですね。一括整理法の精神からいっても、重要でないからこういうふうになっているのだろうと私は思うのです。しかし、またこの点非常に国民のための整理という点から言うと、ちょっと私は手落ちだと思うのです。それからわざわざ許可認可等の簡素合理化について非常にうまくいったという例をあげていらっしゃいますね。これだっておかしい。たとえばですよ、これは昨年の国会でいろいろ問題になったものでありますけれども、国民に対し必要以上に制限を加えていた許認可を廃止することにより、国民の負担の軽減と行政事務の簡素化をはかった、こういうようなもので、腸チフスの予防接種、これはよく考えてみますと、これは予防接種を廃止して国民の負担の軽減をはかった、こう言っておりますけれども、実際は、これは国民のための軽減というか、そういうあれじゃなくて、要するにお役所のほうの手間がたいへんだと、だから現在はそういう必要性もあんまり——あんまりですよ、あんまりないから、だからこれをこういうようなふうにやったということであって、これは国民の生活にほんとうにやめたことがプラスになるものかということからいうと、実際問題、国民全体がこの法律のとおり毎年一回定期予防接種を受けるということ自体からいうとおかしいわけです。たいへんなわけです、役所も、保健所もたいへんです。だから廃止しているのであって、ほんとうに国民のための廃止というのがどれだけあるか、そういう点からいくと、私は非常に遺憾であると思うんですが、これはどうですか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 確かに御指摘のように実績がなくなったもの、あるいは無意味になったもの、あるいは公務員の手間が省けるようになったものというものも整理の対象にはなっておりますが、この二百件余りの中で国民の負担の軽減になるものもかなりあると思いますが、そういう点はひとつ整理をいたしまして御報告させていただきたいと思います。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 それからもう一つは、これはうまくいったという中で許認可のいいかげんな最たるものですがね、要するに、これはたとえば「国民により近いところにある機関に権限を移すことにより、処理の迅速化を図ったもの」、これはもうここに行政管理庁で選んで書いたんですから、よっぽどうまくいっているものと私は思うんです。うまくいってないのを書くわけないから。それの二番目に、「薬事法関係許認可の知事への委任」というものがあります。これをちょっと一ぺん聞いてみたいと思うんですがね。これの薬事法関係の許認可を知事に委任する、ここにありますように昭和四十四年七月三日、特にこれは二つありますから、昭和四十四年七月三日のほうをいうと、「かぜ薬、健胃薬等一部の医薬部外品の製造品目の承認の権限を都道府県知事に委任した」ということ、これはうまくいっているんですか、どうですか。

岡内豊行政管理庁行政監察局長

○政府委員(岡内豊君) お答えいたします。「このうち薬局製剤の製造品目の承認、かぜ薬、健胃薬等一部の医薬部外品の製造品目の承認の権限を都道府県知事に委任した」というふうに書いてございますが、若干舌足らずでございまして、政令の改正では委任する道が開けたということでございまして、現在指定されておるのはかぜ薬だけだそうでございますので、この点は訂正いたしたい、かように思っております。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 訂正するならもっと早く全部訂正してもらいたいな。とにかく局長さん、これはすべて四十四年の七月三日で、これは政令で官報に載っているんですよ。そうでしょう。かぜ薬とか胃腸薬とか、そうでしょう。かぜ薬の承認の問題については都道府県知事にその承認の権限を与えたのでしょう。このとおり言っているんですよ、与えたのでしょう。ところが、都道府県知事はそれを承認するために実際に承認できたのですか。あなた、かぜ薬はできたなんて言っていますけれども、いつからかぜ薬ができるようになったのですか。政令で発表したのはいつで、かぜ薬の実際に基準ができるようになったのはいつからですか。

岡内豊行政管理庁行政監察局長

○政府委員(岡内豊君) お答えいたします。  かぜ薬が指定されたのは、厚生省告示というのが出ておりまして、それで指定されておるわけであります。いま年月日をちょっと調べておりますので、暫時御猶予願いたいと思います。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 もういいです、いいです、わかっておるんです。この許認可の問題が知事への委任で厚生省の政令で官報に掲載されたのは四十四年の七月三日でしょう。かぜ薬の製造承認については知事に委任すると、四十四年の七月三日になっているのです。ところが実際には、それじゃ薬をつくっている人たちがかぜ薬を承認してくださいと言って知事に持っていっても、知事は承認することができない。どうしてできないかというと、知事はその承認の基準が何にもないのですよ。厚生省にない。厚生省の薬務局にないから、知事は実際権限だけ委任されても何にもできない、現実に。あなたね、かぜ薬はできるが、そのほかはまだできないと言いましたね、さっき。かぜ薬はいつからできるようになったのですか。

田口長治郎自由民主党

○委員長(田口長治郎君) 峯山委員、厚生省の岡製薬課長が出席しております。

岡内豊行政管理庁行政監察局長

○政府委員(岡内豊君) 四十五年の十一月一日からということでございます。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 四十五年の十一月一日から何ができるようになったのですか。

岡内豊行政管理庁行政監察局長

○政府委員(岡内豊君) 四十五年の十一月一日からかぜ薬につきまして知事に正式に権限が委譲されたということでございます。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 いずれにしても、きょうはそっちのほうに厚生省の担当の課長さんがお見えになっておりますけれども、かぜ薬のこのいわゆる製造、認可の基準ができて、知事が現実にその認可ができるようになったのは、許認可のこの法律が公示されて一年もあとです。現実に四十四年七月三日に官報で公示されて、実際に知事が仕事できるようになったのはかぜ薬だけですよ、認可になったのはだいぶあとです。そのほかの今度は胃腸薬とか、これはそのほかの「健胃薬等」ですから、ずいぶんあると思うのです。そのほかの「等」のついたそういうものについては、まだこういうふうな許認可の法律が知事に委任されたとはいいながら、いまだに知事はその薬の製造において承認を与えることはできない。そういうぐあいにして、現実に——いまこれから課長にいろいろ説明してもらってもそうだと思うのですが、私は現実にそういうぐあいに許認可のその一つの法律にしましても、こういうぐあいに通ってちゃんとしても、あなた方うまく言ったって、この法律が通って、国民に非常に「処理の迅速化を図った」と、非常に自慢たらたらしくここに印刷してある。うまくいったという分だけ選んで書いたんでしょう。選んで書いた分でさえそういうぐあいにうまくいかない。現実に運用の面では、ずいぶんいろいろ問題もあるわけです。ですから、そういうふうな一つ一つの問題については、やはりもっと一歩前進して、原点に返って、国民の立場に立ち返って、こういうふうなものを運用し、また通ったあともやはりどんどんチェックをして、一刻も早く現実に皆さんが、ここに書いてある、前書きに書いているような、実際このとおりになるようにこれはやっていかないといけないと思うんですが、これはどうですか。

岡内豊行政管理庁行政監察局長

○政府委員(岡内豊君) まことにごもっともでございまして、私どもといたしましては、このパンフレットをつくった趣旨は、この行政改革の三カ年計画によりまして許認可の整理が一応四十六年度をもって終わるということになっておりますけれども、今後もなおこういったことは、その時代の変遷とともに許認可事項そのものの重要性というものが変わってまいりますので、そういったことで不要不急になった許認可等の事務の整理は今後もやっていきたいという意味でこのパンフレットをつくったわけでございまして、最後のところに書いてございます問題点というのは、現在問題点としていろいろ言われていることを整理したわけでございまして、こういった問題点を今後各許認可の制度につきまして追及していきたい、監察をやっていきたいということでこのパンフレットはできておりますので、そういうふうに御了承をお願いいたしたいと思います。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 これはおかしい。いま私が言ったところは、あなたが言っているのと——私はそんなごまかされませんよ。いまあなたが言ったところは、問題点は問題点としてちゃんとあとにあがっております。それはよくわかりますけれども、いま言っているのは、許認可等の整理及び運営の改善の事例、そうでしょう。これはうまくいった事例ですよ、あなたの言っているのは。いいかげんな答弁をしたらいけませんよ、そうでしょう。うまくいっているといって選んで——選んでというのは私の見解ですが、うまくいった事例としてあなた順番に書いたんでしょう。けれども、実際に現実に運用の面でまだうまくいっていないところがずいぶんあると言っているんです。

岡内豊行政管理庁行政監察局長

○政府委員(岡内豊君) そういった個々の点でうまくいっていない部分につきましては、私どものほうもなお追跡調査をいたしまして、是正をはかっていくというふうにいたしたいと存じます。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 追跡調査をいたしましてなんといいましても、いろいろあると思いますが、たいへんだとは思いますけれども、それからこの一つ一つの法律の内容はわからないでしょう、どうなっているか。だから私は先ほども一番初めに言いましたように、一括整理というよりも、非常にこれはたいへんな問題もあるわけです。皆さん方がちゃんとわかっていて、行政管理庁でその法律の内容も全部わかっていてやるなら私はいいのです。わかっていてやるならいいのですが、この薬事法一つの問題についてさえまだわからないんでしょう、あなた。私あなたに質問するのは違うかもしれませんよ。ここに課長さんいるのですが、課長に聞けばわかると思う。わかるのですけれども、わざと聞いているのです。たとえばこの胃腸薬の薬のこの認可の基準です。いつできるのですか。いつから知事は現実に運用できるようになるのですか。どうですか。わかりますか、そういうことが。

岡内豊行政管理庁行政監察局長

○政府委員(岡内豊君) そういう点については、まだ私厚生省のほうから聞いておりませんので、お答ええできません。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 厚生省から聞かぬでも、この法律はもう一年も前に、あなたが局長さんやっていらっしゃらなかったかもしらぬけれども、この法律を検討するときに出ているはずなんです、ちゃんと。どういういきさつであったということはちゃんとあなた知っていないといかぬでしょう。あなたのところから出た資料ですよ、これは。あなたたち、この法律を全部それじゃだれが、この許認可について私は一括法でやってもいい、それはいいと思いますよ。単独法でやってもいいと思いますけれども、しかし、その一つ一つの法律についてだれが責任を持っているのですか、一体。あなたのところから出ているのですから、行政管理庁で責任を持ってこれはやっぱりこうすべきであるという、きちっとした責任を持ってあなたのところから出してこないと、われわれ専門家じゃないんですよ、これは。

岡内豊行政管理庁行政監察局長

○政府委員(岡内豊君) お答えいたします。  一括整理法を出す場合に、私のほうといたしましては、関係各省からその、項目について具体的な説明を聞いておりまして、その判断の基準といたしましては、まず当該整理によりまして行政の簡素合理化がほんとうにはかられるものであるかどうかということがまず第一点。それから第二点といたしまして、整理法により一括整理することが適当な事項であるかどうか。それから第三点といたしましては、かえってそういうことによって国民の利便を阻害しないかどうか。それからまた、あるいは行政の円滑な運営を阻害するおそれはないかどうかというようなことにつきまして、詳しく説明を聞きまして、この一括整理法に組み入れておるというのが実情でございます。ただ、具体的にあがった問題につきましては、それぞれの立場、立場によりまして見解が若干異なっておりまして、いろいろ問題があろうかと存じますが、一応私どもの審査の方針としては、そういった観点でもって内容を審査いたしまして、これは一括整理法に入れてもよかろうということで提案をいたした次第でございます。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 そういうふうなありきたりなことを言うておるからいかぬ。要するにこの法律そのものは、現実にこういうぐあいに、あなたのところで審査したとは言いながら、運用することはできないんです。知事はこんなことじゃ困りますよ。承認の基準というのは、どういうぐあいに承認したらいいかわからないんです。官報には出ておる。これは現実に私も見ました。そういうぐあいにして、あなたのところでこの法律についてしっかりチェックをした、こういうことですが、私どういうぐあいにチェックしたか知りませんよ。そういうふうな何というか、いいかげんなチェックでは私はほんとうにいかぬと思うんです。

岡内豊行政管理庁行政監察局長

○政府委員(岡内豊君) 個々の事案につきましての事後のチェックが不十分であった点はたいへん申しわけないと思いますので、今後は十分注意をいたしたいと思います。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 個々の事案の事後チェックなんというものじゃないですよ、これは。この法律が通ったらどういうぐあいに運用されるか。これは現実に都道府知事に委任した。委任しただけで何にもできないのですよ。現実に一年間できなかった。かぜ薬や胃腸薬なんというものは重要な問題ですよ。みんな国民が飲む薬ですよ。一般に飲みやすい、よく使うから、またこういうのが多いから都道府知事に委任になっておる。私はたまたまあなたのプリントに書いてあったから言っておるだけです。うまくいっておるというから聞いておるだけです。現実にはこういうものなんですよ。ですから、この許認可のこの問題一つからいっても、この法律を通すということについては、私はほんとうに全然自信がないですよ。委員長、この法律を責任をもって通す自信が私はとてもないですよ。  この法律はこれだけの法案ですよ。われわれどこまでこれをほんとうに知っているか、これがどういうものかということはたいへんですよ。  また、行政管理庁は責任をもってこの一つ一つの法律については検討した、こういう基準でもって検討した、だから各省庁の言うのももっともだった、これはこういうぐあいなものでこうだということが、全部責任もってはっきりしていれば、私はまだいいと思うのです。行政管理庁自身には、この一つ一つの法律については専門家もいないのじゃないかと私は思うのです。そこであんまりよくわかっていない。それじゃ私はこの法律を通すわけにはいかないですよ。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 御質問でございますが、現実に整理の結果につきまして処置をするのは所管の省でございまして、私のほうには各省担当の監察官というものがおりまして、その監察官一が各省のこういう一括整理法案についての許認可の廃止につきましていろいろ相談を受け、それを審査してこの法案としてまとめたわけでありますが、しかし、その実現は各省が責任を持ってやるわけでございます。私のほうでは監察というものをやっておりますから、この許認可事項の一括整理の法案に基づいて、どのような実施状況にあるかということを監察をする、許認可の整理の実施状況についての監察をするということで、これは毎年度やっておりますが、今度もこの法案が通過をいたしましたら、第三・四半期にこういう許認可の整理についての監察をするという計画がございます。それによっていわば追跡調査と申しますか、この実行の担保をはかる、こういう運営をやっておるわけであります。  したがいまして、一応の一括整理法案は私のほうが提案をし、所管をいたしておりますけれども、その整理の結果についてのいろいろな措置は、各省の責任においてやっていただく、こういうたてまえになっておるわけでございます。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 監察をやるとおっしゃっていますけどね、監察は今回だけやるわけじゃないでしょう。毎国会出ているわけでしょう。ですから、いままで監察をやっておりながら、現実にこういうぐあいなものが出てきているわけですね。ですから、あなたの省で確かに担当の人はおったにしても、私はそれだけではこれなかなか納得できないと思うんですよ、実際問題として。  それから、きょうは運輸省の官房長も来ていますけどね、運輸省はこれ、どういうつもりなんですか。整理事項はこの法律の中で全部で七十件あるわけですよ。その中で四十一件運輸省なんですよね。要するに、いま次官がおっしゃいましたけどね、実際に実施は各省庁でやるんですよ。だから私は、運輸委員会に出せばいいんですよ、全部これ。運輸委員会に出して、運輸委員会で審査すればいいんですよ、専門的に。各省庁で実際実施するんだから。各省庁で、それこそ責任を持ってやればいいんですよ。わが内閣委員会は専門じゃないところもあるんだよね。やっぱりね、行政管理庁が責任を持ってこの問題についてはこういうぐあいに検討しました、この問題についてはこうですと、責任を持ってという答弁がない限り、こういう問題は全部それぞれ突き返して、運輸省でやりゃいいんですよ。どうですか、官房長、これ。

高林康一運輸大臣官房長

○政府委員(高林康一君) 運輸省といたしましては許認可、これをできるだけやはり整理してまいりたいということで考えまして、ただいま先生御指摘になりましたように、かなり多くの本法案の中に運輸省関係の部分が含まれておるわけで、これの提出の方法というようなものにつきましては、事前に行政管理庁ともよく御相談をいたしまして、そしてまたその御理解を得てこの形式にまとめておるわけでございますけれども、行政簡素化、ことに許認可整理という観点から見ますと、やはりその許認可整理法案というものの中でやっていったほうがいいというふうに考えまして、この一括の中にこれを盛り込んだという状況でございます。それらの点について、なお今後いろいろまた行政管理庁と協力をして進めてまいりたいと考えておる次第であります。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 もう一つ聞いておきますけどね、これらの四十一件の一つとしては、すべて私はこの許可、認可の問題については、臨調答申の中でも当然国民の生活といいますか、日常行政といいますか、何といいますか、国民のためになるといいますかね、そういうようなための、このいわゆる許可、認可のこういうようなものの法律の整理でなきゃいかぬと思うんですよね、現実に。そういうようなことになっているんですか、この法律は。これは四十一件を整理するということは、ほんとうに国民のための整理ですか。これは一つ一つはどうなんですか。

高林康一運輸大臣官房長

○政府委員(高林康一君) 大体四、五十件、この法案の中に運輸省関係があるかと思います。その中に先ほど来先生御指摘になりましたように対象が非常に減った、あるいはそういう行政需要というものが非常に少なくなったというような観点のものもあることはあります。しかしながら、やはり相当部分につきましては、私どもこの点は国民の利便というようなこと、そうしてまた、行政事務の能率化ということに資し得るものであるというふうに考えて案を提出しておるような次第でございまして、これらの点について、さらに今後またいろいろの面から検討を進てめまいりたいと考えております。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 この問題についてはもう相当長時間になりましたので、私もこのくらいで終わりますけれども、これはやはり今後のあり方として、行政管理庁としても一つ一つの問題、これは非常に重要です、私はそう思います。ですから本気で、将来これからも毎年これは出てくると思うのです。そのつどやはりこういうような問題が出てくると思うのです、私は。そのためにも法律そのものについて本気になってやはり検討してもらいたいと思いますし、それも国民の立場に立って検討してもらいたいと思います。そうしてまた法律そのものが、ほんとうにちゃんと運営されるように追跡調査もきちっとしてもらいたいと思いますし、そういうような点、やはりきちっと責任をもって対処してもらいたいと思うのですが、どうですか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 御意見全く同感でございまして、そのように善処さしていただきたいと思います。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 関連して。先刻私が要求いたしました「臨時行政調査会許可、認可等未措置事項」、厚生省関係のものが出ました。ついでに峯山委員からも御要求があったかなかったか、私これを拝見しておるわけですが、運輸省もこの厚生省並みに、厚生省としての考え方が一応これ四十件出てきました。これを見て私ちょっと驚いておりますので、峯山委員の御発言はごもっともで、もっと慎重審議をしたいのですが、会期末のことでもありますので、やりとりをしておってもしかたがありませんから、いわゆるあなたのほうの四十一件ですか、それを行管から受けて処理が困難であると思われるものを番号を付して、これと同じものを御提出願えますか。厚生省は出したんですよ、きょうじゅうに。私は途中で運輸省に対する質問を打ち切ったから、いまたまたま峯山委員の質問に関連して申し上げますが、出しますか。

高林康一運輸大臣官房長

○政府委員(高林康一君) 提出いたします。ただ私ども記憶しておりますところでは、臨調で御指摘がございましたのは、たしか運輸省関係で十二件だったかと思います。そのうち大体軌道関係の共管事務というものがまだ整理ができておりませんけれども、それらの点については残っておりますが、私どもは大体いままでの進め方で進めてまいったかと思いますけれども、多少記憶があいまいな点もございますので、至急確実な資料を提出いたしたいと考えております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 それで、厚生省帰りましたか——これを見て驚くものがあるのですよ。

岡内豊行政管理庁行政監察局長

○政府委員(岡内豊君) これ実は私どもが関係各省庁といろいろと折衝した段階で、各省庁がえういうふうに考えておるということを私どものほうの事務でまとめたわけでございますので、もし私どものほうの資料でよければ、私どものほうで作成して差し上げたいと思いますが、よろしゅうございますか。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 それでけっこうですが、その根拠法令で、これナンバーが打ってあるのですが、いま係の人が打ち合わせに見えて、これでよろしいかということでありますから、私はこの厚生省関係、午前中で質疑を打ち切ったので、運輸省関係のものを求めようと思ったがもらえなかった、発言を留保いたしましたから。したがって多岐多端にわたっているのですよ。法に基づくもの、施行令に基づくもの、いろいろ多岐多端にわたっておりまして、私どもの調査能力をもってしてはわかりません。したがって、この根拠法も何法の第何条の第何項に基づくものはもの、それに基づく政令なら政令、省令なら省令、こういうふうに根拠法を明記して、そして出してほしい。そうしなかったらよく理解がつかないのです。で、峯山委員の質問とちょっと逆なような印象を受けますが、そうではないので、両者の言い分——行管の臨調の指摘事項というものが無理なのか、がんばっておる厚生省なり運輸省の言い分が頑迷なのか、判断がつかないのです、これを見て。そこで私は、この中身のことについては言いませんが、それを見た上でないとこの法案は上げられません。大体無理です、一日の審議ではね。私も同感です。が、今日までの経過から見て、これは会期末を控えていかんとも時間的余裕がない。したがって出される資料はわれわれの意図もくんで懇切丁寧なものを出してもらいたい。そうしなければ、峯山委員の言われるように質疑は延々として続きますよ。私だって意見持っておりますよ。こういう資料を出されるのはいいけれども、聞いてみても、その人が的確に答弁ができない。そういうものでは困ります。ですから今度許認可で廃止または処理をされようとしておるものについては資料が出ておるけれども、未処理のものについての両者の言い分というものをわれわれは判断する材料がないのです。運輸省関係と厚生省関係にそれが一番多いから、厚生省関係、運輸省関係からいただかないと、私ども賛否の問題がよく、態度決定に困ると思うのです。しかし事情が事情だからやむを得ませんが、早急に運輸省も厚生省も——この資料では私も不満です、意を尽くしておりません。ただいま係官がここにきていろいろ言いましたことについて、私は注意しておきましたから、それらの点も御勘案になりまして、運輸省におきましても早急に資料の御提出を願います。いただけますね。

高林康一運輸大臣官房長

○政府委員(高林康一君) 臨時行政調査会の指摘事項では、十二件中十一件済んでおるはずだと思いますけれども、それから現在行革三カ年計画の許認可及び報告につきましては、七百八十のうちの九八・五%に大体相当いたします七百六十八件を進めておりますけれども、いまの臨調の関係の軌道関係の共管事務の問題あるいはその他記録をもう一ぺん確かめまして、至急資料を提出さしていただきたい。行政管理庁とも御相談をいたしまして、至急提出さしていただきたいと思います。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 まあ、この法律そのものについては同僚議員からもいろいろ話がありましたので——非常に問題点が私は多いと思います。しかしながら、時間もありませんので次にいきますけれども、行政改革の三カ年計画の第二次の案の中で、許認可の問題については、「新設の問題についても極力押えるものとする、」、また、「そのための措置を検討する。」、こういうぐあいになっております。そこで私はこの問題について昨年の当委員会で荒木長官にいろいろ質問をいたしました。これは会議録でも明らかでありますが、そのとき、国家行政組織法の検討を加えるときに、その検討を加える課題の一つに、いわゆる行政管理庁に、許認可を新設するとき、許認可をチェックする機能を行政管理庁に与えるかどうかというようなことについても検討を加えたいという答弁がありました。現実に国家行政組織法というのはもうすでに法律になって出ておるわけですね。現実にどういうぐあいに検討を加えられたのか、この点どうですか。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) 確かに長官から事務当局に対して御指示がございまして、検討をしたのでございますが、現在の方法としては、毎年度予算編成の時期に大蔵省がこれをチェックするという方法、それから法令を提出する場合に法制局がチェックをするという方法、それから行政管理庁なり、または内閣の審議室が事前に協議を受ける、こういう三つないし四つの方法があることが明らかになったわけでありますが、そこで行政管理庁が、この設置法を改正しまして、事前に協議を受ける、各省は協議をしなければならないというような改正も考えてみたのでありますが、各省との間に話し合いがまだついていないという状況でございます。したがって、現在におきましては、先ほど申しましたように、大蔵省なり法制局なり、あるいは行管なりが、定員の審査あるいは機構の審査は、私たち権限がありますから、そういうような各省で力を合わして事前にこれをチェックするという方法を強化をする以外にないという結論でございますが、さらにどこかでチェックをする方法の検討をいま続けておる段階でございます。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 これはいずれにしても、私は非常に大事な問題でありますし、行政管理庁にこの許認可を新設するときのチェックの権限を与えてもらわぬと、行政管理庁自体が非常に弱々しいものになるのですよね。ですからそういう点では、そういう方法が一番いいと私は思っておるのですが、その辺はやはり検討するということでございますので、そういう方向でもう一回検討をお願いしたいと思います。  それで、私の質問はこれで終わるわけでありますが、いずれにしても、この許認可の問題は非常に大事な問題でありますし、非常に法律の内容そのものも複雑多岐にわたっております。したがって、非常に内容の中身がほんとうにどこまでどうかということは非常に時間的な問題もありまして、がっちり審査できないことが残念でありますけれども、しかし、この法律そのものは、国民の生活にプラスになり、また行政改革の上からも手続等、簡素化する方向であると、そういうぐあいに認識をして、私たちはこの法律の審査にあたっては、この法律に賛成しようとは思っているんですが、いずれにしても、そういうふうないろいろ問題はございますけれども、こういうふうな、いま同僚議員がおっしゃいました許認可の整理ができない法律に対する問題も一つあります。しかし、現実に整理できる法律の問題についても、審査のやり方については私は今後やっぱり一考を要する、こういうぐあいに思います。この点を申し上げて私の質問は終わりたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 審議に入るに先立って、やはり当委員会の運営について、私自身をも含めて反省すべき点があるんですね。いままで非常にみんなが熱心にやって、しかも、いま話がありましたように、いろいろな点でまだ不十分だ、審議が不十分だとか、そういう形で結論が出て、あしたの本会議にかける、こういう形の追い込まれた審議というものはあんまり望ましくないと、したがって、最初から結論をもう今後つけてやるというのは、やっぱり国会審議の中ではあんまり有効じゃない、むしろ有害だというふうに考えます。私の質問はたいてい夜になるから、夜の質問者ということになる。それはまずい。こういう形の審議は大体限度です。体力にも限度がある。国会の権威のために、当委員会の権威のために、これは理事会で検討をお願いしたい。私自身も傍聴に入っておりますから、含めての責任がありますが、そういう点で最初に一言申し上げたい。  次に、第二の問題ですが、これは運輸省の官房長おりますね——鉄監局長来てないんで、いいです。あんまりこれやっていられない。皆さんお待ちかねだから、私はそんなに長い時間をとろうと思わない、そう思いますから。  この前常磐線の問題について、最近の乗客不在のやり方について、非常に地元の関係市民がみんなこれに対して運動を起こしているわけです。この問題について、連休明けまでにこれに対する具体的な対策というものを求めたわけです。それを資料として出してもらいたいと、これは出してもらいました。六日にこれは私たち手にしたわけですから、この点は約束された。ただ中身を見て、どうもこれでは実際はあまり私は返答にならないんじゃないかという感じがするわけですね。ここで詳細やる、そういう時間の余裕はありませんが、結局これを読んでみますと、できないんだ、できないんだと、できない理由だけこれはあげている。最後に具体的にやったのは何かというと、これは上り松戸始発の快速電車三本を増発する。それから上り柏始発緩行電車一本を増発する。それから第二は、午後のラッシュのとき下り上野始発快速電車一本を増発する。さらに下り緩行電車、綾瀬−松戸間一本を増発する。その他の時間帯で、上野着発の快速電車上下十本を増発する。下り緩行電車、松戸−安孫子間一本増発。第四に北千住駅乗り換え通路の混雑を緩和するために快速電車の停車位置を上野寄りへ変更する。こういうことになっておりますが、非常にこれでは問題を解決しませんよ、根本に。全くこれは仕方がないからやむを得ない、とりあえずちょっとやるのだ、こういうことです。この中にも、ことにそのうちの「快速電車一本は、現在臨時電車として運転中のものであります。」、こういうふうに書いてある。だからこれは申しわけ的ないわば回答だというふうにしか考えることができないわけですね。私はこれじゃいかぬ。これは再検討を要する問題なんで、もう一度これは検討して出し直す必要があるというふうに思います。大体この運輸省の設置法案は、二十七日に、ちょうどこの前九時近くでありますが、この当委員会を通った。二十八日、これは本会議にかかって、法律として成立したわけですね。法案が通ってしまったらあとはどうでもいいというのでは、そういう形の審議というものは、これは好ましくないわけです。とにかくこれは出されたことは多としますけれども、しかし、この内容そのものについては非常に私たちは了承できない面があります。何よりも乗客不在だということ、乗客の立場に立ってこの問題を真剣に解決するという立場に立っていないということです。あなたたちの立てた計画、ことに、もうこれは遠隔の輸送に視点を置いて、そして実際は近距離の乗客というものは、これはもう定期を買えば乗せてつかわすのだという、こういうような最近のやり方、そういうもので貫かれているという基本的な姿勢は変わっていない。これでは問題にならないわけです。そういう点から言いますというと、どうしてもこの対策はもっとやり直す必要がある。ことに、まあ最近私鉄のストの問題があります。この私鉄のストの問題で、また常磐線のあそこの綾瀬周辺の都民たちは非常に憤激をしているわけです。結局、快速に乗せるためにわざわざ、松戸ですか、松戸まで戻って、綾瀬あたりだと三つの駅戻って、それで今度は都内に行けるやつに乗るのだと、そういうような方法をとって、さかんに宣伝しています、これは。その点なんかは非常におかしいと思うのです。たとえばこれにはこの私鉄とそれから国鉄が並行している。そういうときに、乗りかえたとき、ただにしろという要求なのです。ところがこれはできませんと、これには書いているのです。ところが、今度の措置、このストに対する措置のときには、松戸まで三駅戻る、この金は無料にしますという。これはどういうことになるのですか。これではだめだというのが、今度の場合は、まあ背に腹はかえられないのか知れないけれども、これは無料にするのだと、こう言っておりますね。そうすると、これは全く首尾一貫していないわけですね、全然この答弁というやつは。場合によっては変更できる、そういうことだったら、この対策ははっきり私はもっともっとこれは深めることができるし、そうして何よりも乗客のほんとうの要求に従ってこの問題を解決する、こういうふうに思うわけです。官房長、これは鉄監局長見えていないし、それからまあきょうの質問の最初の入り口でありますから、これは官房長として責任のあるこれに対する御答弁を願いたい。少なくともこれは、そうですね、まあ二、三日中ぐらいにこれの対策をもう一ぺん再検討して私は出し直すべきじゃないかと思いますが、いかがですか。

高林康一運輸大臣官房長

○政府委員(高林康一君) 常磐線の問題につきましては、運輸省設置法の御審議のときにも御質問がございました。また私どもも、当然、運輸事業がサービス事業であるという本質から見まして、乗客の利便という観点からこれをいろいろ検討を進めていったわけでございます。そのために、この前の御質問のときにも鉄監局長から申し上げたと思いますけれども、遠距離客、そうしてまた多くの方にいまの改正が利便になったという点でございますけれども、逆に近距離客、そういうようなところにいろいろ御不便が生じたというような点でございますので、私どもといたしまして、それをどのようにして改善していくかということをいろいろ検討してまいりまして、ただいま御指摘のような資料を提出した次第でございます。その点、できるだけ可能な限り利便を増進するという関係で、電車の増発等、可能な限りやってみたわけでございます。ただ、やはり現在の輸送力それ自身が相当全般的に——常磐線のみではございませんけれども、全般的に相当輸送力が逼迫しておるという状況でございまして、ただいま現在までには、先ほどの資料で申し上げましたような増発というようなことをやったのでございますけれども、私どもといたしまして、いろいろこの点はやはり輸送力の限界というようなこともございますし、さらにいろいろ検討を、くふうを重ねて改善をはかると同時に、その利用される方にとにかく喜んでいただけるように一歩でも進めていきたいと思います。ただ、やはりどうしても線路容量なり、あるいはまた電車その他の輸送力の観点で、一ぺんにできないというような点がいろいろございます。そういうような点は、私どもといたしましても、基本的には先生おっしゃいましたような観点でいろいろ進めておりますけれども、多少時日を要する点もございますし、また、今後全般的に私鉄あるいはまた国鉄の輸送力増強というような点については努力をしてまいりたいというふうに考えておりますので、基本的な考え方といたしまして、いま先生の御指摘になられましたような方向で、いろいろの点で改善、検討を進めてまいりたいというふうに考えておるものでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 とにかく再検討をこれはする必要がある。むろんこれは線路容量が足りないで、それから輸送力の限度というものも一応これは見当がつくわけですけれども、しかし、最初からそんなことわかってたことでしょう。近距離の乗客はどうでもいいと、定期を売ってしまえばあとは野となれ山となれ、こういうかっこうじゃこれはまずいと思う。これは小田急の問題についても私はこの間言ったわけですけれども、ほんとうにもう乗客でなくなっているんだね。乗せてつかわすというかっこうになって、そこから不満も出ている。要求も出ている。そして、いままで上野まで出るには何ぼ——二十分ぐらいですか、だったら出れた。しかし実際は、今度になったら三十分も四十分もかかっているということになった。これは全くあなたたちの言ってることがほんとうに乗客本位じゃないということになってくる、経営主義になってくるわけです。だから、この点で私は検討、再検討をする必要がある。それからもう一つ、私は、さっきあげたように、実際は運賃は国鉄の場合と、それから地下鉄の場合、これは並行しているので別々な料金がたてまえになっている、したがってこれについては料金を同じ料金にするわけにはいかない、そこのところただにするわけにいかぬということを返答されているにかかわらず、ストという緊急事態が起こると、どうなんですか、三駅松戸まで戻る点についてはただにするのだというのをいま出している。そうすると、できるでしょう。できるんだよ、そんなこと。一体、大体最初から乗客本位に考えておったら、当然そのぐらいの便利のなには、乗り入れの条件の中でちゃんと協定ができるはずですよ。その協定をしないで、そしてそこのところをなおざりにしておったから今日の事態が起こったんじゃないですか。それだけですべて解決するわけではありませんが、相当緩和の役に立ったかもしれない。だから、今度できた、今度やろうというふうな方針を出した。そうすれば、当然これは、この問題については検討できるわけじゃないですか。今度できて、この次できないことはないでしょう。ストだからしかたがないのだ、そういうことですか、そうでないでしょう。あなたたちの出しているこれと、この方針というものは破れている、今度のストでは。そうしたら、これを前提にしてものを考えることはできるんだろうと私は言っている。どうですか。無理じゃないでしょう。理の当然でしょう。だから私は、再検討して、ここでもう長談議をする時間の余裕がありませんから、とにかくもう一ぺん検討して、こういうことではとても国会への答弁にはならぬと、こういうことですから、再検討してほしいと思います。どうでしょう。そうして、できれば、そうですな、今週中ぐらいですなあ、きょうは火曜日、あと四日もあるんですが、そのぐらいの時間でやっぱり再検討しなければならない。緊急だったらできる。ストのときやった、現に。三駅をただ乗せて松戸まで戻ることを承認した。そうしておいて、なぜできないんです。恒常の場合なぜできないんです。こういうことあり得ますか。

高林康一運輸大臣官房長

○政府委員(高林康一君) ストが発生いたしました場合に、従来もいろいろ代行輸送、それらの点について、極力乗客の利便の観点で、運賃について特殊な取り扱いをしたような事例がございます。ただ、全般的に、運賃制度全般について、やはり各種の一この点、私残念ながら詳しくは運賃制度は存じ上げない点がございますけれども、いろいろ制度上の難点もございます。それらの点、いろいろ各乗客、利用者のほうから御意見があること、そういうようなことについては私らも伺っております。いろいろそういうような問題を検討はしておりますけれども、そういうような点で、とりあえず可能なものを、増発等、緊急の手配をいたしまして、若干でもプラスになるように努力をしてまいっておりますけれども、私どもといたしましては、できるだけそういうような努力をよけい積み重ねてまいりたいというふうに考えて、また、いろいろ部内でも検討を進めておるというのが現況でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 とにかく、鉄監局長と官房長は運輸大臣のお台所を預かるわけですから、相談されて、今週一ぱいぐらい、期限をつけましょう、もう一ぺん再検討をして、出し直していただきたい。こういうものじゃあまりにもひどいですよ。むろん、こういうものじゃ乗客は満足するわけはありません。まるで断わるためのあれみたいだ。ちょっと色をつけていますけれども、色をつけている中身は全く微々たるものだ。こんなものでは問題は解決しない。  もう一つは、やはり現地へ行って、もう少しずぶっと入っていって、もうちょっと調べてみたらどうです。現地のなまの声を聞いてみたらどうです。やるお気持ちはありますか。それと、いまの二つの問題、答えてください。

高林康一運輸大臣官房長

○政府委員(高林康一君) 所管の鉄道監督局長と前段の問題につきましてはよく御相談をいたしまして、また御報告を申し上げたいというふうに考えております。  それから現地の声、これは直接行くか、あるいはまたいろいろの形で聞くことが可能かと——私らは積極的にやはり利用者の声というものをいろいろな形でお聞きし、そうして改善し得るものを改善していきたいという気持ちでおる次第でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 鉄監局長との相談はすぐできるはずですから、あすぐらいまで、御検討いただけますね、どうするかということ、いいですね。

高林康一運輸大臣官房長

○政府委員(高林康一君) 至急鉄道監督局長と相談いたして、またあしたにでも御報告を申し上げます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それじゃこの法案のほうに戻りますが、まず最初にお聞きしたいのは、原子力研究所についてこの法案の中にあるのですが、時間の関係から、私二つ三つの問題にしぼります。ずいぶん準備したのだけれども、たいへんだ、みんなの顔を見ているのが。にこにこしている人もあるけれども、実際はなかなかそうじゃないだろうと思う。だから、そんなにやろうとは思わない。  まず第一に、原子力研究所の問題ですが、本法案によると、原研の顧問については、原子力委員会の意見を聞くことなく、内閣総理大臣の認可を受けて理事長が任命することになっているわけですね。そういうたてまえになっている。これは自主、民主の原則から見て、問題はないですかね。どうでしょう。

田宮茂文科学技術庁原子力局次長

○説明員(田宮茂文君) お答えいたします。  御指摘のように、現在におきましては、日本原子力研究所の顧問の任命につきましては、原子力研究所の理事長が、科学技術庁を通じまして、内閣総理大臣に対して顧問の任命依頼を行なう。内閣総理大臣は、原子力委員会の意見を求め、その回答を待って任命を行なっております。ただいま御指摘のように、このたび御改正をお願いいたしますのは、ほかの日本原子力船開発事業団及び動力炉・核燃料開発事業団等はこういう形式をとっておりませんで、総理大臣の認可を受けて理事長が任命するという形になっております。それで、御承知のように、原子力研究所は昭和三十一年にできましたものでございまして、過去十五年の運営の経験から、顧問の任命につきましては必ずしも原子力委員会の意見を聞く等の手続をとらなくても、動力炉・核燃料開発事業団、原子力船事業団と同じような形でやり得るということでございますので、改正をお願いしているわけでございます。また、原子力研究所の顧問は、これまた御承知のように、主として研究開発等につきまして理事長にアドバイスをする科学者、技術者でございますので、原子力研究所自体が十分にその辺については知識を持っておるものと考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 私は、特にいまこのことを問題にしているのは、原研の原子力利用における安全確保の点で、このような幹事、幹部の人事のやり方、これでいいのかどうかというふうに思うのです。で、具体的にお聞きしましょう。現在の理事の一人である山崎文男氏の場合、これは安全担当の理事と聞いていますが、それは間違いありませんか。

田宮茂文科学技術庁原子力局次長

○説明員(田宮茂文君) 間違いございません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 ところがこの山崎氏は、これは当委員会でも問題になったのでありますが、放射性同位元素協会の理事でもある。そして同協会は、先般問題になった館山沖の放射性物質の廃棄、これを行なってきた、長年の間。こういうことでは、一体安全対策は十分とれるのかどうか。この問題はどう処理されましたか。当委員会で問題になってから、これに対してどう対処されたか。そしていまの問題はどうなっているのです、山崎氏の場合。

田宮茂文科学技術庁原子力局次長

○説明員(田宮茂文君) 御指摘のように、山崎理事は同時に放射性同位元素協会の理事をされておりますが、同氏は、これまた御承知のように、原子力開発以来東大の教授といたしまして初めから関与された方でございまして、原子力の安全問題については専門家でございます。放射性同位元素協会の廃棄物の海洋投棄につきましては、すでに二年前にそれをやめておりまして、現在科学技術庁にございます廃棄物処理処分検討会というものでその廃棄物処理の技術的基準等をどうするかということを検討しておりまして、近く、五月中くらいにその結論が出ますので、その結論をよく検討いたしまして、廃棄物処理処分につきまして方針をきめて、その後に廃棄物の処分を具体的にいたしたいというふうに考えます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 まあ現在やめているというのでありますが、しかし、これまあなんですね、昭和三十年から四十四年まで十五年間にわたって、合わせて約四百キュリーのコバルト六〇などの放射性物質を、二百リットル入りドラムかん一千六百本に入れて館山沖四十キロ、水深二千六百メートルの海底に投棄した。この放射性物質は、同協会が需要先に配付する際に出た切りくずと、その作業に使って汚染した手袋など、こういうものを投棄したわけですけれども、どうですか。この国際会議では、水深四千メートルの海底に投棄したドラムかんから放射性物質が海水に漏れていることが報告されており、海洋投棄の安全性については科学的に解明されていない。こういう中で、十五年間にもわたってこのようなことがなされた。これは現在やめておるということでありますけれども、ただ、こういう安全性に対する、何というか、姿勢の問題ですね、これはどうなんですか。

田宮茂文科学技術庁原子力局次長

○説明員(田宮茂文君) 国際的に、海洋投棄の問題の技術的な問題点につきましては、御指摘のように国際原子力機関等において議論をされております。それで、まだその点の結論がつかないことは事実でございます。ただし、ENEA、欧州原子力機関等では、実験的にすでにいままで海洋投棄を行なっておりまして、その実験を通じまして海洋投棄に必要な技術的な基準を確立いたしたいというのが国際的な状況でございます。したがいまして、私どもといたしましても、そういう結果を十分取り入れまして、海洋投棄の安全にできますような技術的基準ができますまで、同位元素協会の海洋投棄も、実験的でございますが、中止している次第でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 とにかく慎重の上にも慎重を要する問題だ。しかし、これは最近のやっぱり施策の中で安全性に対する軽視があるんじゃないですか。たとえば今年度の、どうですか、原研の安全研究の場合を見ますと、原子炉の一次冷却水装置の故障事故についての研究テーマの予算が、本年、四十六年度の予算から削られていると聞いていますが、これは事実ですか。削ったとすれば、その理由は何ですか。

田宮茂文科学技術庁原子力局次長

○説明員(田宮茂文君) 原子力研究所におきます安全関係の経費といたしましては、放射線管理費と申しまして、職員等の放射線管理をやるという費用、それから廃棄物の処理処分の費用、それから原子炉安全関係費用ということになるかと存じますが、これにつきましては、大体、放射線管理費につきましては、四十五年度一億八千万、それが四十六年度に一億になっておりますが、これは大洗に建物をつくった関係で、これが四十五年度に完成いたしましたので、その分が予算上減っておりますが、研究費を含みます、いわゆる使いますお金はふえておると考えております。それから廃棄物処理費につきましては、四十五年度二億七千五百万円でございますが、四十六年度は三億五千万円と、これはふえております。それから、御指摘の冷却水破断事故模擬装置でございますけれども、これは昭和四十四年度にその設備は完成いたしまして、四十五、四十六年と、それの運転費になっておりますので、見かけ上の予算は減少していると思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これを私たち予算書で十分調べていないのですが、予算書にはあんまり詳細に出ていないかと思うから、この点については資料を出していただいたらいいのですがね。とにかく非常に原子炉がどんどんつくられる。原子炉本位に、これは原発が現在の火力発電にかわる、そういうような方向にいっているように見えますけれども、今後ますますこういう問題は起こるわけですね。こういう状態の中で、やはり安全性の問題というのは、これは非常に重大な課題なんで、私は特にこの点は、これは念を押しておかなくちゃいけない。したがって、理事とか顧問とか、それらの幹部の人選についても十分な配慮が必要であると思われるわけです。とにかく、いま高度経済成長政策の中で、原発の問題、これは公害の問題の中でも非常に論争の対決点になっているわけですね。そういう中で、政府側の態度というものは、とにかく発電を非常に推進する、少々の安全性を犠牲にしても推進するというような方法がとられている。これは非常に重大な課題を将来に残すわけです。そういう点からも、私はこの問題を、今度の任命の問題とも関連し、予算の問題とも関連して私は質問しているわけです。いまの資料を出していただいて、しかも、この安全性について全体としてどういうような決意を持っておられるか、その点をお聞きして、この点についての質問を終わりたいと思います。

田宮茂文科学技術庁原子力局次長

○説明員(田宮茂文君) 先生御指摘のように、石油資源問題、公害問題からいたしまして、原子力発電に対する期待は非常に大きなものでございますが、幸い従来まで原子力発電につきましては、原子炉等規制法によりまして排出基準を押えていくという形をやっておりましたが、しかし、それで安全性の問題が十分解決したというふうには考えておりませんので、原子力発電の推進と同時に安全性の研究、これに対する体制の固め方ということは非常に重大な問題であるというふうに認識をしております。それで、原子力委員会といたしましても、安全性研究については重点を置いております。この辺の資料は、御指摘のように整えまして、あすにでもお届けいたしたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それでは、沖繩の航空管制についてお聞きしたいんですが、航空局長さんとあとどなた、外務省……。  この航空管制の問題について、航空の管制権の問題、沖繩返還に伴うその問題についてお聞きしたいと思うんですが、これは沖繩の返還に伴って航空の管制権は当然日本にこれは返されるべきだと思うんですが、それはどうなっていますか。それから、いま交渉が行なわれているんですが、この交渉の中でこの問題はどういう推移をたどっておりますか。これはどちらにお聞きしたらいいかね、航空局長かね。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) 沖繩の航空管制の問題でございますけれども、ただいま先生お話ございましたように、現在、沖繩の管制問題につきましては、返還交渉の一環として交渉が行なわれておりますので、はっきりきまったわけではございません。しかし、私どもといたしましての考え方は大体申し上げたいと思います。  まず、その沖繩の航空管制の現状でございますけれども、沖繩におきましては、まず嘉手納にセンターがございます。そこで航空路の管制をやっております。これは米空軍がやっております。それからそのほかに、飛行場といたしましては、嘉手納の飛行場でやはり米空軍が飛行場の管制をやっております。それからさらに那覇飛行場、ここにおきまして、やはり米軍が飛行場の管制を行なっております。さらに普天間という飛行場がございますが、これは米海軍が飛行場管制業務をやっておる。さらにそのほかに、管制直接ではございませんけれども、いわゆる航空通信というものについては、エアリンクという会社がございまして、そこでやっておるというのが現状でございます。それに対しまして、今度返還されます場合にどうなるかということでございますが、これは私どもの希望といたしましては、管制権はこちらに引き継ぐ。それで、日本の本土の空と同じように日本が引き継ぐ。したがって、現在沖繩のFIRというのはわがほうで引き継ぐということにいたしたいと考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 いま希望が述べられたわけですが、そうすると何ですか、一つは嘉手納のセンターの問題、これも引き継ぐと、つまり沖繩の航空管制権は、これは当然日本に返されるべきだ。そのほかに、いま言った飛行場としては嘉手納の飛行場、これから那覇の飛行場、普天間の飛行場、こういうところも当然これは日本に管制権は返されるべきだということですか、そういうことですか。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) ただいま申し上げましたように、センターのほうは私どものほうで引き継ぎたいと考えております。それから各飛行場でございますが、那覇につきましては、ぜひ民航として返還してもらいまして、私どもが引き継ぎたいというふうに考えております。しかし、普天間、嘉手納、こういうところにつきましては、今後の交渉であるいは米軍がそのまま残るということになれば、これは引き継げないだろうと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 その点、どうなっておりますか。これはアメリカ局長からひとつ。

吉野文六外務省アメリカ局長

○政府委員(吉野文六君) 沖繩の航空管制権の日本に対する返還問題につきましては、ただいま内村航空局長が申し上げたとおりでございますが、問題は、その前に飛行場自身の日本に対する返還問題でございまして、これについては目下米側と交渉中でございます。われわれとしては、なるべく多くの基地が日本に返ってくるように努力いたしておりますが、いずれにせよ、まだ交渉中でありまして、その成り行きについては申し上げることができません。問題は那覇空港でございますが、那覇空港につきましては、何とかこれを日本側に返ってくるようにいま一生懸命で交渉している最中でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうすると、いまの交渉の対象は那覇空港だけですか。嘉手納、普天間などの問題については、これは触れているわけですか、どうなんですか。

吉野文六外務省アメリカ局長

○政府委員(吉野文六君) われわれといたしましては、できるだけ多くの基地を返してもらいたいと、こういう態度で交渉に臨んでおりますが、何ぶん復帰後も相当の数が沖繩に残ることになる見通しでございますから、先方としては、嘉手納及び普天間についてはとても返還はできないという態度でいます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これはなるべく多くなどという抽象的なことばで言われておりますが、現在の沖繩の機能、日本を含めた西太平洋の安全のため、それに果たしている機能というのをそこなうほどの返還ということになれば、これは嘉手納をよこせというのは、いまの交渉の中では言えないでしょう。名前は具体的に出してはいけませんが、普天間もそうでしょう。喜手納だって、私も最近沖繩に調査に行きました。そうすると、二日にB52が三機やってきました。それで、われわれ嘉手納の基地の中に入って行きました。見た。そういう状況でしょう。それからF105だってどうなるかわからない。しかも、これは核搭載可能、こういうことでしょう。ここのところ返せと交渉の中に出しているんですか。普天間は言うまでもなく第一海兵航空団の拠点でしょう。これも私は行って見ました。そうでしょう。ここのところはどうなんですか。なるたけ多くなんて言ったって話にならぬわけだが、これはできるんですか、できないんですか。いまの交渉の対象として出ているかどうかですよ。

吉野文六外務省アメリカ局長

○政府委員(吉野文六君) 先ほども申し上げましたように、われわれとしてはなるべく多くの基地を返してほしい、こういうラインでやっているわけでございますが、嘉手納及び普天間につきましては、岩間先生御指摘のとおり、なかなか先方の態度が固くて、見通しは非常に暗いということでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 とにかく、あなたたちの交渉をわれわれ何ぼ眼光紙背に徹したってわかりっこないのだから、名前は嘉手納、普天間はおそらく出ないだろうと思うわけだ。しかし、日本国民の、ことに百万沖繩県民の感情から言ったら、これは嘉手納も普天間もないです。これは返してもらいたい、こういうものの声を代表しているかどうかということになると、はなはだたよりないという感じを、私は現地に行って、ことに現地の人たちと話し合ってみてつくづく感じたんだな。  さて、那覇の問題、那覇はどうでしょう。あなたたちは、ここは目玉商品ということでしょう。それで、那覇空港だけは全面返還したいと、こういうふうに言っているわけですな。これはこの前も私は愛知さんに聞いたわけだ。外務委員会でも聞いたわけだ。この問題は全面返還になりますか、なりませんか。どうですか。

吉野文六外務省アメリカ局長

○政府委員(吉野文六君) 那覇につきましても、われわれは全面返還で交渉しておりますが、これもいまだ交渉中でございまして、結論は出ておりません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 きょう愛知さんとマイヤー大使と会談があったわけですね。おそらく詰めでしょう。いま終わってあなたここに来られたのだと思う、会談が終わって。新聞に出ている。障害になっているのは何ですか、問題になっているのは。完全返還がなかなかどうもうまくいかないらしい。これは新聞の報道ですけれども、何が一体完全返還ができない一つの障害になっているのですか。

吉野文六外務省アメリカ局長

○政府委員(吉野文六君) 那覇空港完全返還が先方として困難な原因の一つは、そこにP3という哨戒機がおりまして、なかなかこれの撤去について見通しがつかない、こういうことでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これはきょうもらちがあかなかったようですね、最後の詰めで。まあ宣伝としては目玉——玄関だけは何としてでも日本政府としては完全返還をさせるんだと、こう言っていますけれども、これはきょうのマイヤーとの会談では、やっぱりこの問題はこれはだめだったということになる。そこで、そうなると、私は管制の問題についてお聞きしたいんでありますが、これはどうなりますか。那覇空港の管制は将来どうなりますか。  もう一つはセンターの問題ですな。嘉手納のセンターは、まさかあそこの基地の中に日本の管制官が入っていって同居しているわけにはいくまい。まあかつてはそういうことがあった。日本の本土においてはそうだったね、本土においては。もう何年になるか、十数年前に。あれは日本にセンターを一応返して、名目だけで、そして米軍のセンターの部屋の中で同居しておった。何年かそういう事態が続いた。これをわれわれは知っております。しかし、沖繩ではこれはやらないだろう、おそらく。核安全点検室の問題なんか最近大きな問題になってきて、そして核搭載機がやってきておる。そういうところに日本の管制官を入れるかどうかを考えてみると、これはなかなか困難なことである。そうすると、どういうふうにこれはしますか。そのセンターをどこへ持っていくか。それからもう一つは、那覇の空港のコントロールですね。管制はどういうふうにしようとしているのか、これをお聞きしたい。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) まず、那覇の管制でございますけれども、この那覇の管制はわがほうで引き継ぎまして、航空局の人間でこれをやっていくという考えでございます。  それからセンターの問題でございますけれども、センターにつきましても、私どもの希望といたしましては、これを日本側に引き継ぐ。ただ、これは現在嘉手納でセンターのコントロールをやっております場合に、それに必要な施設があるわけでございますけれども、この施設は、嘉手納で引き続き米軍が使いますので、この施設をそのまま譲り受けるわけにはまいりません。したがいまして、別個に無線その他の施設をつくりまして、それによってセンターのコントロールをやる必要がございます。したがいまして、その施設をつくるためには、現在すぐというわけにまいりませんので、約二年くらいをもちまして施設をつくり、それができた暁において全面的にセンターの業務を引き継ぐということにいたしたいというふうに考えております。  そこで、引き継ぐ場合の手段でございますけれども、これは前にもありましたように、引き継ぐ場合には、やはりその中に入り込みまして、一応OJTと申しますか、いわゆる現場のトレーニングというものをやる必要がございますので、それはまだはっきりはしておりませんが、できるならばそういう方法を講じながらスムーズに引き継いでまいりたいと私どもは考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 どうですか。航空局長からそういう希望が出されたわけですが、これはどうですか。アメリカ局長の考えでは、これそのままいきますか。どういうことですか。

吉野文六外務省アメリカ局長

○政府委員(吉野文六君) いま内村航空局長の述べられたような方向で、われわれも協力してこの件については当たっております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 まあ協力してということですが、たとえばP3オライオンが残ったら、これはどうなりますか。日本に管制権をまかせますか。那覇の管制はどうなる。共用ということになりますか。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) ただ、先ほど申し上げましたように、那覇がどういう形で返還されるかきまっておりませんけれども、かりに返還されまして、民航の基地になるということでございますとするならば、たとえその一部を米軍が使っておりましょうとも、管制はわがほうでやっていくということになると思います。それで支障はないと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 まあこれは希望観測だな。まだそれははっきり何も出ているわけじゃないのですからね、はたしてこれを返還するかと……。  それからセンターの場合ですね。これは三年くらいかかるのですか。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) 大体返還後二年間ぐらいで施設ができると思います。そこで、施設ができたときに引き継ぐ。その場所については、これから調査いたしまして適当な場所をきめたいというふうに考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 調査に何年かかるか。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) それは大体今年中にほぼ調査はできると思っております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうしてあと二年ですか。そうすると何年後にこれは管制センターは日本に返還できるという見通しですか。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) 私どもは、大体返還後二年というふうに見当をつけております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは予備折衝ではどういうふうになっていますか、交渉の段階では。

吉野文六外務省アメリカ局長

○政府委員(吉野文六君) ただいま内村航空局長の答弁したようなラインでわれわれとしては全力を尽くして交渉に当たっております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは、嘉手納の米空軍というのは、これはどういう系統になりますか、第五空軍の直属になりますか。それとも太平洋軍の指揮系統になりますか、どういうふうになりますか。それとも太平洋軍から第五空軍、それを経て今度は沖繩の空軍になりますか、どうなりますか、どういう系統ですか。

吉野文六外務省アメリカ局長

○政府委員(吉野文六君) ただいま嘉手納基地は第五空軍の範囲内にあるわけですが、第五空軍自身は太平洋軍のもとにあるわけです。復帰後どういうことになるかということにつきましては、まだ何とも申し上げられませんのですが、現在は第五空軍所属の第三百十三空軍師団所属の部隊に属しておるわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは「よど」号のときはっきりしたのですがね、この府中の第五空軍の司令部が、もう日本、それから韓国、それから沖繩、それらの空をもう支配していることはまぎれもない事実でしょう。そうでしょう。そういう事態の中で、つまり制限されたその範囲の中で、日本の管制権というやつは、一部これは委譲されるというかっこうになるので、そういう形のこれは返還、そういうものを望んでいるだろうか、国民は。それから航空局はどうなんだ。そういう形で、非常にこれは制限がある。ことに有事の場合には非常に制約されてくるのですよ。いろいろなものを引っ張り出そうとは思いませんけれども、とにかくこれは戦時体制になって追い込まれる可能性はある。いままでもそういう例は、たくさんの問題が起こった中でそういう経験をしているわけだ。沖繩返還というのはそういう形の姿が、おそらくいまの基地が、ほとんどもう強力な基地というものはそのまま残される、そういう形の返還の中では、この空の管理権だけがすぽっと民間に返される、そういう形にはならないのじゃないか。形はそういう形をとったとしても、実質的にはこれは第五空軍のもう支配下にある。そうして、全くいままでの「よど」号事件でこれは明白にされた事実でありますけれども、そういう条件のもとにあるのだというふうにこれははっきり言わざるを得ないのですね。こういう問題はどうなんです。今度の交渉の中でこういう課題というものはさっぱり触れていないんですか、非常にこれは重大な問題ですよ。航空の管理権がどこにあるかという、しかも、それはいま言ったように、これはいまの安保条約体制の中で、結局はそこから脱することはできない、そういうところに追い込まれている。その事態というものについて、今度の交渉の中では全然課題にならなかったんですか。日米共同声明の範囲内でいけば、これは非常に困難だと思うのですけれども、どうなんですか、この点は。

吉野文六外務省アメリカ局長

○政府委員(吉野文六君) 沖繩は、復帰後は、御存じのとおりいわゆる本土並みということになりまして、日米安保条約、地位協定、その他関連取りきめがそのまま適用されることになるわけでございますから、かりに米空軍が沖繩を基地としていろいろ活動することがあるとしても、これはあくまでも安保条約のワク内で活動することになるわけでございます。したがって、たとえば戦闘作戦行動のために出動するというような場合には、もちろん事前協議の対象になるわけでございます。その意味で、岩間先生の言われるような事態は起こらないというようにわれわれは考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは、まあ外務大臣おいでにならないので、しかし、実質的にはアメリカ局長がこの衝に当たっていられる方なんですからね、私の言われるようにならないというのはどういうことなのか、具体的に伺いたいのですが、つまりなんですか、空というのは相当開放されると、こういう意味なんですか。それとも、実際はこれは米軍のそういう空の支配のもとにあると、こういう意味なんですか。どっちなんです。

吉野文六外務省アメリカ局長

○政府委員(吉野文六君) 岩間先生の御質問は、日本が好まないような戦争に巻き込まれるのではないかということではないかとわれわれ憶測して、ただいまのように御答弁した次第でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは局長さん、何回も沖繩に行かれたと思いますが、行っておられますか。

吉野文六外務省アメリカ局長

○政府委員(吉野文六君) はい。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それから、どうですか、航空局長も行っておられますか。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) 参りました。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 あの米軍があんなに、とにかく私も、昨年の六月あたり嘉手納の基地からベトナムに出動する、そういう姿を、米軍の姿を見たわけですが、そのほかたいへんな戦闘機を持って、米軍機のもとにおおわれている感じがする。こういう事態が変わるのですか、変わらないのですか、今度の返還で。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) ちょっと先ほどの御質問とも関連いたしまして補足御説明いたしたいと思いますけれども、一体、沖繩の空がどうなるのかという御質問だと思います。そこで、先ほど外務省のほうから御答弁がございましたように、やはり空についても本土並みになってくるというふうなことではないかというふうに考えております。それは、先ほど御説明いたしましたように、嘉手納のセンターと申しますか、センターの業務、これはこちらが引き継ぐ、その施設ができるまではおくれますけれども、施設ができれば引き継ぐ。そういたしますと、現在沖繩の飛行場、FIRといっておりますが、そういう情報区がございますが、東京においては東京情報区、台北においては台北情報区、同様に沖繩情報区がございまして、この中における責任は米空軍が持っているわけでございますが、これがこちらにセンターを引き継ぎますと、沖繩FIRの責任はわがほうで持つということになってまいります。したがいまして、航空路におきます管制というものはもっぱらわがほうの権限のもとに行なわれるということになってまいります。ただし、飛行場が基地としてかりに残るといたしますれば、その基地についての飛行場管制業務というものは、これは米軍が行なうということは、現在の日本における米軍飛行場と同じような形になる、こういうふうに考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 いまのは航空局長の希望ですね。そういうふうになりますか。交渉の中ではっきりそういう確約を得ましたか、どうですか。

吉野文六外務省アメリカ局長

○政府委員(吉野文六君) ただいま内村航空局長の答弁のようなラインでわれわれも交渉しておりますし、そういうラインで事態がおさまるものとわれわれは考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それはおさまるものと考えていると言うが、そういう意味での確約というものはまだはっきりとっていないということですか、希望的観測ですか。

吉野文六外務省アメリカ局長

○政府委員(吉野文六君) もう一回ふえんして申し上げますと、少なくとも民間航空に関する限りは、当然、返還された飛行場につきましては、わが国も航空管制権が及ぶわけでございますから、当然そういうことにならざるを得ないということでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 少なくとも民間航空という制限があるわけですが、さっきから私は言っているわけですね。それはもうアジアの空をおおっている。西太平洋の空を支配している、そういう中の一部分だけを、これは民間のなにも含んでいると。しかし、実際に空を支配しているものは依然としてアメリカ、これを具体的に根拠づけているのも安保条約でしょう。さらに、それをもっと現実的に進めているのは日米共同声明と、こういうことになるんじゃないですか。そうしますと、いまのなにも、少なくともこれは民間航空についてはという限定があるのですね。そういうことですね。そうでなければ、これはもう米軍の基地体制というのはやっていけなくなる。どうなんです、局長。

内村信行運輸省航空局長

○政府委員(内村信行君) 那覇につきましては、那覇が民航用として返還された場合の話でございます。それからセンターにつきましては、これまた希望になるかもしれませんが、民間のほうに返していただきたいというふうなことが私どもの希望でございます。

吉野文六外務省アメリカ局長

○政府委員(吉野文六君) ただいま民間航空と申し上げました私の答弁が間違いでございました。少なくとも沖繩の空に関する限りは、沖繩が日本の領土になるわけでございますから、日本の航空管制権が及ぶことになるわけでございますが、米軍の基地につきましては、その飛行場に関する限りの航空管制業務は米軍が依然として維持する、こういうことになるだろうということでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 その辺については何か協定がないのですか、秘密協定はないのですか、あれはどうなんですか。松前・バーンズ協定はどうなりますか、今度のあれでは。具体的にはどうなりますか。これはもう本土並み、そういうことになりますと、松前・バーンズ協定ですね、こういうものも当然生きますか。

吉野文六外務省アメリカ局長

○政府委員(吉野文六君) この点につきましては、まだ防衛庁と協議しておりませんですが、沖繩が日本本土として返ってくる以上、当然日本の本土に適用されるものは沖繩にも適用される、こういうことになるわけであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それは松前・バーンズ協定は生きるということですね。こういうことですな。

吉野文六外務省アメリカ局長

○政府委員(吉野文六君) そういうことになるわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 まあいろいろな希望観測を出されましたが、なかなかそう現実は甘いもんじゃないだろうということです。そして、いろいろまあこれについての確約はむろんいまの段階で発表されないだろうと思いますが、どうも希望的な観測という形でこれは進められている面が多いんじゃないかと思うのですね。しかし、いろいろな点から考えますというと、非常にたくさんの問題を依然としてかかえている。そう簡単に、あなたたちがこの委員会を通じて希望的に述べたようにはいかない面が多いんだと思うのですがね。われわれはむろん、当然、これは施政権が返還される、そうすれば、日本の空は祖国の空ですから、当然日本に返るべきだという考えを持っております。しかし、それにはやはり全面返還でなければならぬ。そういう点が非常に重要な課題になってきます。いまの質疑応答の中で、まあ非常に形の上では答弁をされていますけれども、たくさんのいろいろな問題があると思います。この問題はしかしいまの段階ではまだ追及できない、結論的には問題を煮詰めることができないんですが、いろいろしかし判明したのは、やっぱり松前・バーンズ協定が生きると、そういう形の中で、しかも第五空軍の支配がそのまま残っておる。そうして実際は沖繩の基地というのは、ほとんど現状、もう重要なところは何らの変更なしに、現状のままで返還されてしまう。こういう事態の中では、そういう要求はなかなか実現できない、そういうことがあるということがほぼ明らかになったと思います。  私の質問は、委員長、これで終わります。

田口長治郎自由民主党

○委員長(田口長治郎君) 他に御質疑はありませんか。——別に御発言もないようでありますから、本案に対する質疑は終了いたしたものと認めます。  これより討論に入ります。——別に御発言もないようですから、討論は終局したものと認め、これより採決を行ないます。  許可、認可等の整理に関する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

田口長治郎自由民主党

○委員長(田口長治郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 私は、ただいま可決されました許可、認可等の整理に関する法律案に対し、自民、社会、公明、民社、共産の各党共同提案にかかる次の附帯決議案を提出いたします。    許可、認可等の整理に関する法律案に対する附帯決議(案)   許認可制度は国民の日常生活および社会経済活動に多大な影響のあることにかんがみ、政府は左の点に留意して対処すべきである。  一、許認可等の整理については国民の立場に立ち、国民の利便に支障なきことに重点をおき、かつ、行政サービスの低下をきたさないようにすること。  一、許認可等の整理については、国民生活に密着し実効あるものについても積極的に実施すること。  一、今回の整理事項についてはその実施の状況について追跡調査を厳に行ない、その結果を本委員会に報告すること。   右決議する。  以上であります。

田口長治郎自由民主党

○委員長(田口長治郎君) 別に発言もないようでありますから、足鹿君提出の附帯決議案の採決を行ないます。  本決議案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

田口長治郎自由民主党

○委員長(田口長治郎君) 全会一致と認めます。よって、足鹿君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、黒木行政管理政務次官から発言を求められておりますので、これを許します。黒木行政管理政務次官。

黒木利克自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(黒木利克君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨に沿って対処いたしたいと存じます。

田口長治郎自由民主党

○委員長(田口長治郎君) 審査報告書の作成については、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田口長治郎自由民主党

○委員長(田口長治郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後八時五分散会      —————・—————

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