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65回国会参議院1971/05/13

逓信委員会 第16号

発言数
243
登壇者
20
会派数
5
開催日
1971/05/13

会議録

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。  公衆電気通信法の一部を改正する法律案を議題といたします。  質疑の申し出がございますので、これを許します。久保等君。

久保等日本社会党

○久保等君 劈頭に、この公衆電気通信法の一部改正とも不可分の関係にあると思いますが、労使関係の問題でいまいわば春闘さなかの重要な段階を迎えておると思うのです。そのことについて、劈頭労働大臣に御出席を願って質問をする予定でいたんですが、まだお見えになりませんので、時間の関係で、労働大臣が見えれば途中でまたその問題に切りかえて質問をしたいと思います。  ところで、今回の公衆電気通信法の一部改正は、例のデータ通信の問題を新しく条章を設けて規定をしようということで、きわめて画期的な大改正法案だと思います。いろいろ問題がたくさんあるわけなんですが、従来あった電信電話に関する公衆電気通信法、この法律そのものもこの機会に振り返って十分に検討をしてみなければならぬと思うんですが、最初に公衆電気通信法の第一条、目的ということで規定されております。「この法律は、日本電信電話公社及び国際電信電話株式会社が迅速且つ確実な公衆電気通信役務を合理的な料金で、あまねく、且つ、公平に提供することを図ることによって、公共の福祉を増進することを目的とする。」こういうふうになっておるんです。ところで、今度新しくデータ通信の条章の中で、例のデータ通信に関する条文として例の五十五条の十三というものが設けられておるんですが、これはデータ通信に関して他人使用を認めようという規定が創設せられることになっております。この、私がいま読み上げた公衆電気通信法の第一条というものは、今回も何らの改正が加えられずにそのまま不変の目的として今後なお堅持していこうという立場に立っておるようです。  ところがこの第一条は、いま読み上げましたように公衆電気通信という、電気通信役務というものは電電公社とそれから国際電電、これが一元的に運用をしてまいろうということ、そのことが公共の福祉に奉仕するゆえんでもあるということを明確にうたっておると思うのです。その関係からいって、いま申し上げました、新しく設けようとしております条章の五十五条の十三、これは一体どういうふうに理解すればいいのか、監理管のほうでもけっこうですが、ひとつ明快にお答え願いたいと思います。

柏木輝彦郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(柏木輝彦君) 御承知のように、日本の電気通信の法の体系といたしましては有線電気通信法、これと並んで公衆電気通信法、日本電信電話公社法という三つの法におきまして公衆電気通信というものの規律をいたし、またそれについて公社がどういうような条件でこの第一条の目的に合うような使命を達成するかということに関しまして基本的な条文を設けているわけでございますが、ただいまの公衆電気通信をいかにして電信電話公社のいわば独占といたしまして、それ以外の通信と、ここに規律を定めていくかということにつきましては、御承知のように、有線電気通信法におきますところに一般的に有線設備の共同設置あるいは他人使用あるいは接続ということを原則的に禁止いたしまして、そういうような問題につきましては、公衆電気通信法の第二条に定義がありますように、「公衆電気通信役務」といたしまして「電気通信設備を用いて他人の通信を媒介し、その他電気通信設備を他人の通信の用に供すること。」ということで、この公衆電気通信役務という概念を定めておりまして、ただいま申しました有線電気通信法におきまして禁止されているものにつきましては、これは原則として公社がこれを行なうというたてまえになっているわけでございます。ところで、この問題の五十五条の十三でございますが、このように一般的に公社の有線電気通信設備を他人の用に供することが禁止される。また、公社と契約して使用します電気通信設備、これは従来は専用設備がこれに該当する例が多いのでございますが、これにつきましても、これを他人の通信の用に供するということを禁止しているわけであります。これはやはりこれを野放しにいたしますと、不特定多数の者がその設備をもって通信する一種の公衆通信的な用務が専用者を介して行なわれるということになりますので、そのような禁止規定をこの公衆電気通信法の中に置いているわけであります。ところが、いろいろデーター通信という新しい通信手段をこの際規律するに当たりまして特に問題になりましたのは、公社から回線を借りまして自分が設置しましたコンピューターを介しまして、これによりまして、いわゆる計算業務を行なう、あるいは情報検索業務という これは従来はオンラインでなく行なわれているものがあるわけでございますが、これをオンラインで行なうという場合には、その計算サービス業者とその業務を利用する者との間に——公社から回線を借りるわけでございます。その借りたものを計算業者がサービスの利用者に使わせるという形が当然起こってくるわけでございます。これをそのまま手当てをいたしませんと、そういうようなサービスがオンラインでできなくなるということになりますので、ここに五十五条の十三の規定を置きまして、一定の態様が、有線使用の態様が、「公社又は会社が郵政大臣の認可を受けて定める基準に適合する場合」にはこれを「承諾することができる。」といたしまして、そのような利用の道を開いたわけでございます。

久保等日本社会党

○久保等君 五十五条の十三は、それはそれなりに理解できるのですが、私のお尋ねしたいことは、その第一条の大目的との関連において、従来やってまいっております公社ないしはKDD、ここで独占的に行なっていることを、いわば例外的に五十五条の十三のところで認めていこうということでこの条章を設けようとしておるのか。あるいは第一条の目的の中にも、そういったことをある程度言外といいますか、この一条の中にもそういったことを含めながら第一条を解釈していくのだというふうに説明しようとするのか。事は公衆電気通信役務の問題に限って言っているわけです。だから、従来もちろんそういったことは許されておらないわけです。専用線の問題にしろ、何にしろ、そういった、要するに他人の用に供することを目的として公社から専用線を借りて何か端末設備等をつけて通信業務をやるといったような場合はなかったはずですが、今回電気通信役務を第三者がやる。いわば民間がやる。さらには、これはあとでまたお聞きしたいと思うのですが、外国商社——外国の企業、いわば外資がこれから一体日本にどういう形で入ってくるか、非常に問題だと思うのですが、日本の民間のみならず外国企業に対しても自由使用ができるというおそらく考え方だろうと思うのですが、そういったことになりますると、第一条の目的という条章だけで従来と同じようにやはり理解していくということは私は不可能だと思う。そこで、第一条との関連において一体どういう理解をすればいいのか、こういうことをお尋ねしているんですがね。もう少し明快な関連性をひとつ説明してもらいたいと思います。

柏木輝彦郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(柏木輝彦君) この第一条は、御承知のように、昭和二十八年にこの法律が施行されたわけでございますが、その当時にはデータ通信というものが出現するというようなことはもちろん考えていなかったものでございます。要するに、従来の電信電話というものを主として頭に置いた規定だろうと思うわけでございます。それで、今度新しくデータ通信と関連させてコンピューターの機能を取り入れた一つの通信というものが出てきたわけでございますので、これを通信法の秩序にどう取り入れるかという新しい問題になりまして、この最初の一つの規律づけを公衆電気通信法の改正によってお願いする、こういうわけでございます。したがいまして、従来の電気通信の範疇におきましては、これは従来どおり公社が独占するという点には変わりがないのでございますが、データ通信としまして、コンピューターの機能を結びつけた一つの新しい通信形式につきましては、ある程度公社以外のものも、従来の電気通信の秩序を乱さないということを一つの前提といたしまして、公社と相並んでそういうデータ通信を行なうことができるようなことを考えているのがこの改正法案の趣旨でございます。そこで、この五十五条の十三は、直接そういったことと非常に強いつながりがある問題ではございませんで、要するに、公社の専用線を借りた者がその専用部分を他人の用に供することができるというごく限られた場合に、その使用の態様を限りまして例外的に認めていくという趣旨でこの五十五条の十三として新しい立法措置を設けるという趣旨でございます。

久保等日本社会党

○久保等君 データ通信による業務の提供は公衆電気通信役務という理解、そういう解釈をとっておられるし、またわれわれもそれには賛成です。だからそうだとすると、いわゆるデータ通信による公衆電気通信役務の提供、その問題が公衆電気通信法の第一条の目的の例外として認めるということになると、これは法律体系からいって非常におかしいと思うし、まあいわば呉越同舟のような条文を新しく今度五十五条の十三で設けるということになって、おかしくはないですか。

柏木輝彦郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(柏木輝彦君) 第一条の目的は、電信電話公社及び国際電信電話株式会社が行なうものについての基本的な秩序、筋道を述べているわけでございます。したがいまして、この第一条と五十五条の十三というものが直接ぶつかり合うとかいうことではないと存じます。

久保等日本社会党

○久保等君 大臣、ひとつその点についてお答えを願いたいと思うんですが、いまの電気通信監理官の説明そのものはきわめて簡明でよくわかるんです。よくわかるんだが、五十五条の十三は直接は第一条の目的とは関連ないんだということになってくると、これは第一条というものは、何といってもこの法律そのものの大目的を明示していると思うんですね。その大目的とは関連がないものが同じ法律の中に五十五条の十三という形で規定されるということは、いいとか悪いとかは別にして、法律体系として一体是認されるものかどうか、大臣のひとつそれこそ明快な御答弁を願います。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) おっしゃるとおり、第一条は本法の大目的を明示したものでございまするし、新たなるデータ通信は、この法律ができました当時は、まだ予想できなかった新しい事態でございます。したがいまして、これはそのワクからはみ出すというのではない。一環として関連があるものだと、こういう理解のしかたをしておるわけでございまして、まあコンピューターを活用するということにしましても、これをオンラインでつなぎます以上は、やはり電気通信役務の一環だ、こういう理解のしかたをしておるつもりでございます。

久保等日本社会党

○久保等君 いやその、いま大臣の言われるのも、少し何か通信設備の構成面からいえば、民間の企業者といえども、もう何といいますか、伝送路から機械から、一切がっさい全部民間がやるのじゃなくて、必ず電電公社の一部の施設を使うという形になると思うのです。だからそういう意味では、電電公社との関連性が確かにあると思うのです。しかし、今後は企業なり、事業者という立場から見ると、民間の企業者というものは、純然たる独立した経営主体として経営をするわけですね。先ほど御説明があったように計算事務だとか、あるいはまあそのほかいろいろ情報検索業務とか、そういったことを目的として、たとえば株式会社をつくって、そういう事業をやる、そういうことになると、その事業体は、これはもう電電公社は何ら関知しないような民間の純然たる独立した企業体だと思うのです。これは単に民間のみならず後ほどもちょっと触れてお尋ねしたいと思うのですが、外国の会社が独立した人格でもって、このデータ通信業務を行なう、こういう場合を考えますと、これは主体というものは、あくまでも電電公社とは関係ない独立した民間企業である。あるいは外国資本による企業者ということになると思う。それは少なくとも第一条にいう電電公社並びに国際電電というものとは異質の、違った私は独立した企業体だと思うのです。だから一体電信電話事業、さらにはデータ通信の役務というものは、いま言った第一条大目的からいえば、公社並びにKDDということに限定されていると思うのですね。いま大臣の御説明だと、何か電電公社とも関連があってやるのだから、第一条の一環としてという御説明なんですが、設備の面から見ればどこかでつながっているし、公社の施設も使うからその一環とみなされるのかもしれませんが、経営主体として見た場合には、全然関連しているとはいえないのじゃないかと思うのですが、その点でどうも答弁いささか不分明ですから。

柏木輝彦郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(柏木輝彦君) 確かに御指摘のように専用者というのは、電信電話公社とは別の企業体でございますが、この法律上は一つの公社のユーザーといいますか、そういう立場でこれを帰一する、つまりユーザーは公社から借りた専用設備を、他人の用に供してはならぬという一つの原則がございまして、この考え方は、実は五十五条の十三というのは、今度初めて入ってきたというものではございませんで、これに類似の条文が、従来の専用の規定の中にございまして、御承知のように、第六十四条というところで、一定の場合には、他人の通信の用に供することを、禁止を解除しているわけでございます。これとパラレルの規定をデータ通信にも置いたというふうに御理解願いたいと思います。

久保等日本社会党

○久保等君 他人の、この場合、通信の業に供するといってもこれは業として、営業としてやる場合ではないと思うのですね。したがって、営業としてやるのは、今回のデータ通信が初めてだと思うのですが、どうですか、その点は。

柏木輝彦郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(柏木輝彦君) 確かに今度データ通信のための特定回線を公社から契約で利用するものは、その自分が行なう計算業あるいは検査企業という業務のために使うわけでございますので、やはりまあ反覆継続的に利用しようとする、業とするという観念にはあると思いますが、その道を閉ざしますと、そういう業者がオンラインで計算サービスを行なうというようなことができなくなるわけでございますが、この際、使用の対象はこれは公衆通信の秩序の面からきびしく限界を大きく分けてございますが、ユーザー——公社の設備を借ります、回線を借ります計算業者と、その計算サービスを受けるものとの間で単にそれだけの間にデータ通信を往復する。そういう場合に限って、これは例外的に他人の用に供することも認めてやりたいというのがそもそもの趣旨でございます。

久保等日本社会党

○久保等君 だから、だんだん少しずつエスカレートしていくような説明をしているんだけれども、やはり私は質が違うと思うのですね。今度の五十五条十三にいう他人使用の場合の他人使用というものは、業として他人のいわば公衆電気通信役務、これはデータ通信に関する公衆電気通信役務ですが、それを提供することができるように新しい規定を設けようとした。それでなるほど他人使用という面だけ見れば、いま話があったように従来ある。しかし、それは特別な例として、もちろん業として、営業としてやらせるんじゃなくて、むしろ公共の福祉という意味からやらせることが当然じゃないかと考えられるようなことを法律的に根拠を設けていると思うのです。だから、業としてやるというところがこれは私は質的に全然違うと思うのです。このことを、特に国内における民間企業との関係だと多少まだある程度常識的に言うならば、従来から他人使用の場合も認めているんだ、そういう多少こじつけの説明も、これもしかし理屈から言えば通用しないが、まあまあとしても、一番はっきりすると思うのは、外国の会社が、たとえばIBMにしてもあるいはRCAにしても、ATT、こういった面からもこれは当然国内、国外についての特別の差別扱いをするということになっていないですから、こういったものから申し入れがある。これはなかなかチェックすることは不可能じゃないかと思うのですが、若干話が前へ進んだようになりますが、国際データ通信について私のいまの質問に対してどういう御見解ですか。

柏木輝彦郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(柏木輝彦君) ただいまの御指摘の問題は、IBM等国内にあります外国系の問題と、RCA、ATTその他外国にあります外国の通信業者と日本のKDDが提携して回線を提供する。この二つの問題があるかと存じます。前者につきましては、ただいま久保委員がお話になりましたように、これを外国のユーザーであるからといって、国内のユーザーとはその点では区別はできないという扱いに当然になるかと思います。ただその場合につきましても、他人の通信を使用する態様が公社または会社が郵政大臣の認可を受けて定める基準に適合するという一つの縛りがあるわけでございまして、その回線を使用する態様が非常に全国的に広がるとか、その他の場合で基準をつくりまして、それに合わない場合にはこれの契約を断わるということになるわけでございます。  それから、RCAあるいはATT、これも通信業者でございまして、これは直接計算サービス、検索サービスということは行なうことにはならないかと思いますが、国内あるいは国外の計算業者に対しまして、そういう通信回線を、ATT、RCAが共同した国際専用線の形でそういうデータ通信回線として提供するということになるわけでございます。この場合につきましても、ただいまのようなことで、国際通信回線を借りて行ない、また別のユーザーがどんな通信をするかということにつきましての態様を考えました上で、しんしゃくして契約するということになるわけでございます。

久保等日本社会党

○久保等君 外国の問題を取り上げましたから、この機会に少しお尋ねしたいと思うのですが、例のGEが世界的な情報網をひとつつくろうということで、いろいろ計画をされているようです。例のアメリカのゼネラル・エレクトリック社が、現在アメリカのクリーブランドに例のスーパーセンターを設けて、超大型のコンピューターGE六三五を設置して、これをイギリスのロンドン、アメリカのニューヨーク、ワシントン等現在八都市あたりにいわばリモートセンターを設けている。それをさらに、こまかく各地の営業所というか、出張所というか、そういったところに、管理者とかもちろんいるわけですが、このアメリカのGEの考えております通信システム、それからネットワーク、これの予定も今年じゅうに、一九七一年じゅうに、単に大型コンピューターをクリーブランドのみならず、そのほかティーネックだとかロサンゼルス等にも設けて、欧米なりを含む百五十都市に今年度じゅうくらいにネットワークを完成させたい。そのことによって、これこそ情報検索業務等をやろうという計画もすでにあるようです。これは当然日本の場合にも、このネットワークの中に、GEとすれば当然計画に考えておられると思うし、また考えておられなくても近い将来において、こういった計画が当然出てくると思うのですね。こういう事態なんですが、一体この公衆電気通信法というものが、そういったようなことまで考えてまいりますと、一体通信の開放という問題は、日本の国内における民間からの強い要請ということもあり、またその要請の妥当な面もあります。がしかし、このことは通信に関する限りは、国鉄だとか、その他の国内に終始する施設と違って、直ちにこれが通信衛星等を使ってコンピューターを駆使するゼネラル・エレクトリックの場合は、通信衛星等も使ってやっていると思うのですが、そういう形で、全世界がそれこそ瞬時のうちに接続せられるという問題に関連する。しかもその通信が、従来のような電信電話という域をこえて、巨大なコンピューターを駆使した情報交換というよりも、先ほど来お話しありますように、情報検索といったようなことで、たいへんいろんなデータ通信が行なわれてまいると思うのです。こういった場合については、いま監理官の特別説明を聞かなくても、国内においても技術基準に云々、あるいは公衆通信に障害その他の影響があってはならぬというようなことがあるのですから、そういった国内におけると同じ程度の制限があるのは当然だと思う。だからそういう説明はお聞きしなくてもいいんです。ただ国際データ通信に関しては公衆電気通信法のたてまえからいえば、扱い方としては、寸毫も国内のデータ通信とは差違がないのだという解釈ですか。それとも、多少なりとも扱いの面において違うという面があるならば説明願いたい。

柏木輝彦郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(柏木輝彦君) 御指摘のように、アメリカのコンピューター計算業者はたいへんこれは激しい競争にあります。いろいろ新しい業務に進出しながら、世界じゅうに競争的に市場を拡大するという傾向にあることは事実でございますし、また御指摘のように、通信衛星回線、あるいはケーブル回線というのが、非常に高品質の多量な回線が各大陸を駆使するような情勢になっておりますので、これを用いていろいろのデータ通信を行なう需要も非常にふえてくると思います。またこれを相手にする計算業者あるいはサービス業者等というものもいろいろな形のものが出てくるかと思います。ただ現実の時点におきましては、まだ今後の動向というものがなかなかはっきりつかみにくいという点が、特にコンピューターの利用形態の発展という面につきまして、まだまだ未知の要素がございますので、この法律につきましては、かなり弾力的な扱いができるようなことを配慮いたしまして、ある場合には、これを基準をもっていろいろな場合に対応するほかに、個別的に具体的にその内容を審査いたしまして判断するという必要もあろうと思いまして、個別認可ということもここに入っているわけでございます。いろいろ新しい問題につきましては、そういうようによく利用の態様ということを十分に検討いたしまして、これが国内公衆通信あるいは国際通信につきましての一つの通信の秩序といいますか、そういう点に災いを来たさないということを配慮しながら今後対処していくべきかと思います。その国内と国際につきまして非常に本質的に扱いを異にしている点があるかという御質問に対しましては、その考えにつきましては、両方の業務につきまして、同じくこれを配慮を加えて認可あるいは基準認可というような法律のたてまえになっているわけでございます。

久保等日本社会党

○久保等君 まあ少しアクセントを強めたようなところもあるように見受けられるのですけれども、あまりどうもことばの表現として特別何といいますか、規制というか、何らかの条件というようなことがあるというわけではないということが説明の結論であるようですが、個別審査とか、個別認可とかいうようなことで多少何か弾力的に運用するというようなことが何か含みとして言われておるようですけれども、しかし、もともとデータ通信の開放という問題、専用線の特に民間開放の問題、そういった問題が議論になって、今回でき上がった法律は、これは従来ある専用線を貸す場合、専用線を提供する場合、それからデータ通信に使う回線を提供する場合、これは扱い方は違ってきておると思うのですね。従来の専用線を提供する場合、それからデータ通信に使う専用線の提供の場合どんなふうに違ったわけですか。

柏木輝彦郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(柏木輝彦君) 一番違うポイントになりましたのは、そもそもこの法律改正の動機ともなっているわけでございますが、従来の共同専用を第六十六条で定めております規定、公社または会社は、業務の遂行上支障がないときは、国の機関及び地方公共団体または共同して同一の業務を行なう二人以上の者もしくは相互に業務上緊密な関係を有するためその間の通信を必要とする二人以上の者が同一の公衆電気通信設備を専用するための専用契約の申し込みを承諾することができる、こういう規定がございまして、国または地方公共団体以外につきましては、共同業務あるいはこれと緊密な関係があるという条件がたいへんきつい規定である、したがいまして、もう少し共同利用の範囲を広げる、あるいはここにありますように、料金につきましても、共同利用につきましてはこれを割り増しの料金を支払うことが必要であるというような点を改正する必要があるというところからきておりまして、この規定は新しく設けましたデータ通信第三章の四の特定通信回線使用契約の申し込みの承諾につきまして第五十五条の十一におきまして、特に第二項におきまして、このような共同利用の態様を広げてきた、こういうところが一番大きい相違点でございます。

久保等日本社会党

○久保等君 ちょっと、私の質問が監理官に理解されておらなかったのですが、共同利用の場合の専用施設の利用の問題でお尋ねしたのではなくて、専用線、その中にはあるいは施設も含まれるかと思われるのですが、要するに法律の条文で申しますると、第五十六条の専用契約ですね、公衆電気通信設備専用契約、これが従来ある規定で、この場合には公衆電気通信の役務の提供に支障がないこと、それからその提供に著しい支障がなくかつ公共の利益のために特に必要がある、そういう場合に専用契約を公社は承諾しなければならない、あるいはKDDの場合もそうだと思うのですが、そういうことになっておると思うのですが、今度いま監理官の言われた五十五条の十一ですね、これは申し込みのあったときには、公社の予算の範囲内においてその申し込みの全部を承諾しなければならぬ、こういうふうになっているわけです。従来の専用契約の場合における条件というか、前段の二つばかりの条件、そういったことは、このデータ通信の特定通信回線の使用契約の場合にはそういったことは必要ない、無条件で予算の範囲内である場合には、公社は承諾しなければならぬというふうになったと思うのですが、そういう理解で間違いないですか。

柏木輝彦郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(柏木輝彦君) そのとおりでございます。

久保等日本社会党

○久保等君 だからそういうことになると、先ほどの国際関係のデータ通信の場合、従来の専用契約より以上にこれは無条件で、むしろ公社、会社が予算の範囲内においてやれる場合には、むしろ義務づけられて無条件に承諾しなければならぬというように大幅に実は開放せられたわけなんです。だから従来より以上にその点では非常に自由といえば自由、それこそ世界じゅう何らの障害もなく融通無碍にこの専用契約が結ばれるということになっていくように思うのですが、そういうことで一体いいのかどうか、そのことについて、どういうふうにお考えになりますか。

柏木輝彦郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(柏木輝彦君) その専用という利用形態が、最近非常に技術の革新によりまして変わってきておるということは御承知のとおりと思いますが、たとえば昭和二十八年にこの法律ができた当時におきまして東京−大阪の普通の通話を申し込めば、五時間も六時間も時間かかるというような当時に立法したものでございますが、その後マイクロウエーブができるとか、国際的にはケーブルができるということで非常に豊富な回線が安価にできていくという事態に現在なっておりまして、実はこの法律改正を提案をいたします前、すでにこの数年間につきましても、専用の事業というものは非常に多くなってきているわけでございます。また電信電話公社のほうにおきましても、この専用のサービスは従来と違いまして、相当これは積極的にできる体制になっておりますので、この際、予算の範囲内においてこれを全部承諾しなければならぬというところまで書いたわけでございます。  また、国際電電につきましては、この条文は直接には規定にないわけでございますが、御承知のように昭和三十年ごろだったと記憶いたしますが、当時から専用線によるサービスを始めましたので、現在国際電電においての専用線の伸び方というものはほかの業務に比べまして非常に伸びておる。常に積極的に販売していくという体制でございます。もちろん予算という関係におきましては、五十五条の十一という面とは違う扱いになるわけでございますが、積極的な販売を今後もやっていくということにつきましては同じような考え方でございます。

久保等日本社会党

○久保等君 私は将来の国際間のデータ通信の問題については、これは技術的にもいろいろ検討をしなければならない問題があると思うのです。それからまた、事務的といいますか、行政的にどういう扱いをしていくか、これはこの前、私、本会議の質問の中でも言っておいたのですが、日本が少し世界通信連合の中で主導的な立場で、このデータ通信に関する問題については各国と積極的に相談をしてもらって、やはり考えていく必要があるのではないかと思うのです。日本の国内に端末機器だけがあって、これが途中通信衛星等も経過しながらアメリカの超巨大コンピューターにいきなり接続をする、そして融通無碍に情報がいく、まことにけっこうなことだと私思うのですが、しかし一面において、企業機密あるいはプライバシーといったような問題が、これは国内的にもいろいろ考えなければならぬ問題もあると思うのですが、それが直ちに、国内はもちろんのこと、世界各地にそういったことが何らの技術的にも、行政的にも措置がなされないでいって一体いいのかどうかという問題が考えられると思うのです。したがって、日本の場合にも、どこかやはり関門局的なものを設けて、一切がっさいそこを通さなければならぬということも必要ないと思うのですけれども、ものによってはやはりセントラルを設けておいて、そこでもってある程度、そこを経由して、したがってそこにコンピューターの情報というものがやはり送り込まれるというシステムなり方法を考える必要があるのじゃないかと思うのです。これは何も日本の立場にだけ立って閉鎖的に私申しているのではなくて、これは現在アメリカとイギリスあたりとも、先ほど申し上げましたGEあたりがすでにコンピューターでつながり、しかもアメリカのGEのコンピューターが、現実にロンドンにリモートセンターという形で設けられている。したがって、おそらく問題が起きつつあるのではないかと思うし、将来問題が起きると思うのです。だから、国際的な立場で、それは世界連邦でもできてしまえば必要ないかもしれないけれども、それはなかなか言うべくしてできないことですから、それこそいい意味での国益という立場から考えると、情報問題は目に見えないから、何か問題が起こってからびっくりしていろいろ騒ぐんだと思うのですが、先般のリーダーズダイジェストの問題は、これはオンラインの問題と全然異質の問題であり、全然違うと思うのです。しかし、それでも情報というものが盗まれたというだけであれだけ騒いでいるのですけれども、あれはこの問題と比べれば全然別問題だと思うし、また事の軽重からすれば全然問題にならぬ程度の問題だと思うのです。これはぼやぼやしていたから取られたと思うのですが、このデータ通信に関する限りは、ぼやぼやとかなんとかでなくて、私は、一体こういう形でいきなり開放せられていいものだろうかどうだろうかということについては非常な危惧を実は感じます。したがって、それらの問題については、国際的な通信条約の問題等の問題としても今後検討してもらいたいと思います。世界といっても、結局アメリカの——アメリカに次ぎ、ぼつぼつ日本もそれに次ぐくらいの立場になりつつあると思いますが、アメリカオンリーの今日状態なものですから、そういったことが世界世論として起こってくるには相当時間がかかると思いますが、日本が法律をつくってスタートする、日本あたりはどちらかといえば、法律制度の点からいえば多少先進的な立場に立ちつつあるのではないかと思います。したがって、そういう点もひとつお考え願いたいと思いますが、技術的な面で国内のデータ通信については、先日の委員会で公社の井上総務理事からお話があって、技術的にある程度の機密漏洩というか、プライバシーの漏れないようにということでの技術的な方法は、ある程度何かでき上がっておるようなお話ですが、そういったことも、私ども十分知識ありませんからわかりませんが、技術的な問題については、国際間のデータ通信について何らかのひとつ方法を検討するということが必要だと思います。それからKDDそのものの技術なり、それから現在の陳容をもってすると、はたして先ほど来申し上げます国際間のデータ通信の問題について、IBMがどんどん入ってくる、あるいはまた先ほど申し上げたGEが入ってくるというものと十分に、いい意味での互角の一体勝負ができるかということになってくると、これまた私非常に疑問があると思う。したがって、今後の運用については十分慎重な配慮をされていかなければならぬ面があると思う。監理官のお話では、未来のことについては、未来というか、将来のことについては不確定要素があるから、したがって、法律ではカバーできないのではないかということを言外に、少し説明の中に含まれておったと思う。したがって、運用については十分にひとつ今後に禍根を残さないようにやってもらいたいと思うのです。特に国際データ通信の問題についてなんですが、郵政大臣に御答弁を願いたいと思います。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) いまたいへん注意深く、特に国際関係の問題について御所見が述べられまして、これについては監理官のほうから、あるいは明確な基準とか個別認可とか、こういう道をもって慎重を期したいという御答弁を申し上げましたが、おっしゃるように、この問題、当然注意深く当たらなければならぬ次第と心得ますので、御趣旨に沿って対処いたしたいと、こう考えます。

久保等日本社会党

○久保等君 それから、若干すでに質問もなされておりますが、いまの国際関係の問題については、そういう大臣の今後の御配慮をわずらわしたいと思います。  ところで、話が多少もとに戻ったような話になるのですが、結局先ほどの公衆電気通信法の第一条の問題なんですけれども、非常に監理官の説明でもすっきりしないむずかしさがあるような答弁で、私もすっきりとした実は納得ができません。ところで、電気通信の一元的な運営、これはもう従来からとられてきた大原則だと私は思います。また単に一元的に運営せられてきたから一元的な運営が正しいということにはならぬと思います。しかし、電気通信の一元的な運営ということは、本来の性格からくる一元性というものを、電気通信には非常に強く要請せられておると思うのです、本質的に。したがって、一元的に運営が歴史的にもなされてきたというように考えます。これは技術的にその他の面からいって、電気通信というものが二元的にも三元的にも一国の中で運営されますと、これはたいへんなロス、混乱、ロスというのはいろんな意味のロスですが、そういったことが考えられますが、しかも寸秒というより、もう少し早いスピードで電波は流れていく性格のものですから、そういう意味で一元的な性格を本来持っている。したがって、一元的な運営がなされるのが正しいと思うのです。そういう立場で第一条というものはつくられておると思うのですが、先ほど来申し上げますように、公衆電気通信役務という問題について今度、先ほどお話し申し上げたように、データ通信の中で例外的というか新しい条章が設けられまして、したがって、一体原則はどうあるべきなのか、また今後はどういう考え方でやはりやってまいるか、ここらについて若干、従来のわれわれの常識なり、従来のわれわれの考え方では律しされないような問題が出てきたような気がします。そこで、電気通信の一元的な運営ということにつきまして、郵政大臣のひとつ確たる方針をお聞かせ願いたいと思うんです。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 電気通信の一元性という点について、久保さんが述べられましたことは私も同感でございまして、これは歴史的にも、沿革的にもそうであったし、また事の性質上、そうあらねばならぬ問題だと思うんであります。したがって、ここに新しいデータ通信というものがあらわれまして、それを扱うにあたって、いまおっしゃいますような、何か過渡的に一種の特例みたいな感じを持ってお受けとめになられたかと思いますが、これはまあいわば入り口みたいなものでございますから、いまは若干奇異の感もあるいはお持ちかもしれませんけれども、これは統一的に処理をするということは当然でございまして、少なくとも通信回線という分野においては、これはもう当然のことでございましょうし、端末の機器というものが、何か少し異質な感じを持って受け取られるということはあろうかと思いますけれども、これもさっき来申し上げるように、包括的に考えてまいりまするならば、一元性は失われておらぬと、こういうふうに思っておるのでございます。

久保等日本社会党

○久保等君 これ以上議論をしても何ですから、次に進んでお尋ねしたいと思うんですが、例の公衆電気通信法の五条の「秘密の確保の問題」、これは「公社又は会社の取扱中に係る通信の秘密は、侵してはならない」、二項に、「公衆電気通信業務に従事する者は、在職中公社又は会社の取扱中に係る通信に関して知り得た他人の秘密を守らなければならない。その職を退いた後においても、同様とする。」、こういう規定が従来からあります。これはしたがって今後も、データ通信を扱う場合においては、当然この条文はそのまま適用されていくと思うんです。ところが、この条文だけではカバーできない面があるんじゃないかと思うんです。それは先ほど問題になった条文の五十五条の十三の場合における公衆電気通信役務の提供と理解されるデータ通信の問題に関連する面で、民間の、公社あるいはKDDの会社の職員以外の人たち、これが秘密保持の問題について、秘密確保の問題については、どういう一体責任があるか、これを御説明願いたいと思います。

柏木輝彦郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(柏木輝彦君) 公社のあるいは会社の扱う業務につきましては、ただいま御指摘のような条文がそのまま適用されるわけでございますが、公社または会社がデータ通信を行なう場合につきましては、有線電気通信のほうがこれに適用されてくる。そこでこの第十六条というところに一つの規定がございまして、「有線電気通信の秘密は、侵してはならない。」、こういう基本的な明文があるわけでございます。それを受けまして、第二十三条にこれについての罰則がございまして、この「有線電気通信の秘密を侵した者は、一年以下の懲役又は三万円以下の罰金に処する。」、それから有線電気通信の業務に従事する者につきましては、第二項がございまして、「有線電気通信の業務に従事する者が前項の行為をしたときは、二年以下の懲役又は五万円以下の罰金に処する。」、こういうふうになっているわけでございます。

久保等日本社会党

○久保等君 有線電気通信法の適用を受けるんだと、私もそう思います。ところが、もちろんこれ有線電気通信法と公衆電気通信法では刑量が違いますね。特に罰金刑の場合、そういった点については、これはもう明らかに差異があるんですが、これはどう考えられますか。

柏木輝彦郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(柏木輝彦君) 公衆電気通信に従事する者につきましては、いわば加重された責任を、量刑を適用するというのがそもそもの考え方でこのような差異ができていると考えております。

久保等日本社会党

○久保等君 それはそうなっているけれども、同時にその従事する人間自体についても公社の職員の場合と、それから民間の職員が直接従事する場合では、これも量刑が違う。それからそういう従事者以外のその他の人たちが秘密を漏洩したということになった場合も、罰金刑については違いますね、それぞれ。どちらも有線電気通信のほうが軽くなっている。懲役のほうは同じようですが、罰金刑は違う。これはどういう理解をするわけですか。

柏木輝彦郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(柏木輝彦君) 公衆電気通信に従事する者につきましては、職員が不特定多数の者からその業として通信を扱うので、したがいまして、その秘密に関与する度合いが非常に多いし、あるいはまたそれに対する社会的な責任の評価も重くていいのではないかということが、このような罰金刑の五万円の差というところに出てきておるのではないかと考えます。

久保等日本社会党

○久保等君 だから、法律体系としてそういった問題がある。また片や、公衆電気通信法の、これは電電公社とかKDDの職員ではないというのだけれども、そういう人間が五十五条の十三のところに出てくる。ところが、秘密確保の問題について違反をした場合の罰則というものは、有線電気通信法の中で実は適用していくということからこれまたアンバランスというか、片手落ちになっていると思うのです。  それで、いま監理官が度合いが多少違うというけれども、私はそれもあまり理論的な説明になっておらないと思うのでして、データ通信を扱う者の場合は、民間の人の場合は公社の職員よりは軽いのだということは、これはどこからも言えない。また電信電話のほうが軽くてデータ通信のほうが重いとも言えない。ともかくその場合その場合、ケース・バイ・ケースであると思う。したがって、罰則規定というものも、これはデータ通信を扱うならば、データ通信、公衆電気通信を取り扱うことに対します秘密確保なら秘密確保ということについては同じ中でやっぱりきちっと規定をしていくべきことじゃないか。一方において有線電気通信法というものがあって、そこに罰則がある。こちらの公衆電気通信法には秘密確保の問題だけが規定されているものですから、今度はその問題を適用しようとすると、どうしても有線電気通信法による規定を適用せざるを得ないことになってくると思うのです。これも私がさっき申し上げた問題とやっぱり本質的にある程度関連性がある問題だと思う。これも不均衡だと思う。理屈からいって、通信の重要性においては、だれが扱おうと、またどういう企業体であろうと、私は同じだと思うのです。その点も郵政大臣のほうからひとつお答え願います。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) まあ、冒頭に久保さん言われましたように、法体系を統一的にすべきだという御主張、それからきましていまのような御所論を展開されることは私もわかります。それにしましても、そういう全体的な見直しをするという時期はいずれはあるのではないか、こう考えまして、このところはともかくデータ通信という新しい条項を盛り込んだわけでございますから、幾ぶん前後相整わないという点もあるいはあるかもしれませんが、その辺はひとつ御寛恕を願いたいというところでございます。

久保等日本社会党

○久保等君 まあ、やはり私は無理があると思うのですね。だから、ぜひひとつそういったことについては情報基本法だとかなんとかという大原則、大きな問題がありますし、それを早急につくれというのがわれわれのかねてからの主張なんです。総理も最近どうやら踏み切ったような御答弁を漏れ承っております。したがって、そういう問題とも関連しますが、現実に直ちに、データ通信が発足するにあたって、現行規定、あるいは今度この公衆電気通信法の中に盛られた程度の法律体系では処理し切れない問題、あるいは矛盾、不均衡、こういったことがいま私が一、二申し上げた中にもよくあらわれていると思うのです。そこで、基本的には私はやはり電気通信の一元的な運営なり、そういったことが非常に気になる問題です。したがって、これは将来の運営について誤らない方向でひとつ御処理を願いたいと思うのです。  電気通信の場合には、これは秘密の問題なんかにしても、御承知のように、一たんこれが盗まれたというような事態が起きた場合には、あとでどうこう取り返すことができない、きわめて重要な価値ある財産だと、私は思うのです。情報という特殊な財産の問題を扱うについては、この機密の確保の問題はまた特にむずかしい重要な問題だと私は思います。有形財産ならば、取られればまた取り返せば、それである程度、相当部分は損害が補償できるのですけれども、データ通信に関する限りは、盗まれればあと取り返すことができない。しかも未来永劫といってもいい、盗まれてしまえば盗まれっぱなし。というよりも、ほとんど自分の持っておった情報の価値というものはゼロになってしまう。そういったことにも関連する問題であるだけに、機密確保の問題は非常に重要な、また従来よりも質的に変わった重要性を持ってきておると思うのです。したがって、これは情報基本法制定の問題とも関連して、この問題について、ぜひひとつ今後細心の御配慮を願いたいと思います。  ところで、次へ進めてまいりますが、今度は電電公社のほうにお尋ねしたいのですが、データ通信の今後の需要予測というものはどういう予測を持っておられますか。昭和四十六年度、すなわち本年度から電信電話拡充七カ年計画ということで、電信電話事業についてはいろいろと前々から準備をされて、すでに七カ年計画も発足をしておられます。わけても、積滞が非常に多くて問題になっております電話については非常な努力を払われて、今後七カ年間に念願の積滞解消をぜひやり遂げようという方針のように聞いておるわけですが、このデータ通信に関しては、一応計画的なものは承っておるのですが、データ通信の今後の需要の、いま申し上げた七カ年計画との関連でもし予想がある程度お聞きできるならばお答え願いたいと思うのです。もしわからなければ、わかる程度の需要予測、それから公社の計画とも関連をして御説明願いたいと思います。

浦川親直日本電信電話公社計画局長

○説明員(浦川親直君) 四十六年度からの七カ年計画の中におきます、公社の行ないますデータ通信の予測でございますが、コンピューターの予測自身も非常にむずかしゅうございます。したがいまして、そのうちのいわゆるオンラインの設備に対する予測、さらに公社がこれをどのくらいやるかという予測も非常にむずかしいのでございますが、五十二年度末におきますコンピューターの設置価格というようなものをいろいろな資料から想定いたしまして、そのうちオンラインが大体、価格にいたしまして四〇%くらいになるであろうということから、公社の行ないますものもそのうちある程度、三分の一程度はやれるのではないかというような大きな面からの推定というものと、それからいろいろな各企業の業態、あるいは企業の規模、これらからも一応推定いたしまして、大体七カ年間に二百十システム程度のものを公社がやれるのではないかというような予測をいたしております。大体、投資といたしましては六千九百億程度を見込んでおるところでございます。

久保等日本社会党

○久保等君 それでは公社で考えておられる二百十システムくらいを五十二年度までにやれば需要に対してもまずまず応じ切れるのではないかという需要予測とも関連させて、こういう計画をつくられたということですか。

浦川親直日本電信電話公社計画局長

○説明員(浦川親直君) そのとおりでございます。

久保等日本社会党

○久保等君 いろいろと従来あります電電公社の機構を変えてデータ通信本部といったようなものもつくられて、いろいろと新しいデータ通信の需要に対応できることを機構的にもお考えになっておるようですが、将来これがどういう形でどの程度伸びていくか、予測も率直に言ってむずかしいと思いますが、しかもウエートとして電電公社の中におけるウエートがもちろん、大きくなる一途だと思いますけれども、将来の機構については、何か公社自体の中に組織的にもある程度もう少し分離したような形のものをお考えになっておられるのでしょうか、どうでしょうか。採算の問題については、先般当委員会で他の同僚委員からの質問に対して、相当厳密な独立採算という構想のもとに経理等も区分をして何かやっていかれるようなお話しでしたが、組織の面では一体どういう構想をお持ちになっておりますか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) お答えいたします。  データ通信につきましては独立採算でやるということは前々からこの委員会でも御説明、お答えしているところであります。機構につきましては、データ通信本部というものを電電公社の中に設けまして、現在この中に約七、八百人の人がいるわけであります。また各通信局の中にデータ通信部というものを置きまして、これによりまして他の業務とデータ通信というのも分離させてやるようになっております。しかし、ただいま御質問がございましたけれども、この法案が通って実際仕事をやってみてこの機構で不十分ならば、さらにもっと根本的な機構というものを考え直す必要が将来起きるかもしれないというふうに思っておりますが、さしあたりはこのデータ通信本部とデータ通信部の形でやったらどうかというふうに思っております。

久保等日本社会党

○久保等君 それでは、次に話を進めまして、料金問題について若干お尋ねしたいと思います。  今度、公衆電気通信法の改正の一つの大宗をなす料金改定ですね、これは懸案の電話の料金は途中で思いとどまられたようですが、電報の料金の値上げ、それから設備料の値上げ、そういったようなことが中心になっているようです。公社は非常にばく大な建設資金を要するというような面で、電報料金の問題とは若干意味が違いますが、設備料の値上げ等も行なおうとしておられるようですが、この料金問題の中で、私は現在行なわれております料金制度、そのものについて再検討すべき問題があるんじゃないかと思います。  それで、具体的に一つお尋ねしたいと思うんですが、これはかつて衆議院の委員会でも問題になったようですが、一つの例としてお尋ねしたいと思います。それは東京と大阪間のテレビ中継の専用線に対する専用料、それと同じ程度の専用線を市外通話電話に使った場合、一体専用料としてどういう程度のものが取られるのか、その専用料の比較、これをお尋ねしたいと思うんです。手元にいま資料をちょうだいしましたが、ちょっと目をまだ通しておりませんので、説明をひとつ願いたいと思います。テレビの場合、一日十八時間中継としてテレビを東京−大阪間で十八時間専用した場合、一体これが月額どの程度になるか。また電話回線でこれを使った場合には月額幾らになるか。金額の面で比較をしてひとつ御説明を願いたいと思うんです。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) お答えいたします。  先般お答えいたしました数字でお答えをいたしますと、ただいま先生のおっしゃいました東京−大阪間のテレビ中継専用料金、カラーの場合、一日十八時間専用いたしますと、月額八百七十万円でございます。このテレビルートで電話回線として四百八十回線がとれますので、これを電話として使用いたしました場合の市外通話料、これは概算でございますが、月額一億八千万円ぐらいになる、こういうお答えをいたしたわけでございます。

久保等日本社会党

○久保等君 なおその説明のようなものを少しついでにしてもらいたいと思います。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) 説明と申しますと、このテレビ中継の専用線のほうは現在の料金によってはじいた金額が八百七十万円でございまして、電話の市外通話料として計算をいたしました場合には、大体全国の市外回線の平均使用時間等からいたしまして、二時間程度の市外通話をこれに利用されると、こういう計算で一億八千万円の収入、こういう計算をいたしておるわけでございます。

久保等日本社会党

○久保等君 まあこまかく比較をすればいろいろまた同じ時間をテレビと電話といってみても、電話の場合には伝送路の構成がもちろんおのずから違いますから、その間における交換機その他の設備等を電話の場合には必要としますから、単に線路部分だけで料金が高いとか安いとかという比較をすることは妥当でないと思うんです。しかしそれにしても、この八百七十万円と一億八千万円とでは、これは相当な開きがあると思うんですけれども、これをもう少し縮める意味において、電話の場合等もきわめて概算になるかと思うんですけれども、いま言った交換機とかその他の電話に使う場合における必要な中間的な伝送路の施設等を金にある程度換算をしてみて比較をする方法はないものですかね、もう少し。あまりにも大きな開きになっていて、この数字だけではえらいたいへんな料金の不均衡だというのを言いかえる面があるならば、ひとつ説明を願いたいと思うんですがね。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) いま先生御指摘のように、市外通話料と専用線とを比較をいたしますときに、そういう単純な比較じゃなくて、やや合わせて比較をいたしませんと格差の点が御説明ができないのは、いまおっしゃるとおりでございます。市外通話を行ないます場合には、いまおっしゃいましたように、いろいろな施設がその中に入っております。そういう市外交換機とか局内設備等の補修費、あるいは運用経費というものをこの中に入れておりますので、したがいまして、市外通話料としては一億八千万円の数字になるわけでございますが、逆に申しますと、テレビの専用線の場合には、無線中継所と中継所の間の回線の部分だけでございまして、この部分だけではごく常識的に申し上げましてテレビが映らないのです。したがって、テレビを映すためには、さらにいろいろなたとえばスタジオ内の施設でございますとか、電話で申します交換設備に該当するような、あるいは局内設備に相当するようなものをそこに自営でつくられるわけでございます。この金額はどのくらいになるか、これはなかなか私どものほうも専門的に数字をはじくことはできませんのですが、ごく大ざっぱに私どものほうでテレビ専用の場合の、そういう諸施設の経費を付加をいたして試算をいたしてみますと、これが大体月額約一億一千万円程度ぐらいになろうかと思うのであります。したがいまして、この一億一千万円を八百七十万に足しますと、大体市外通話料の一億八千万円に近い数字に結果的になるのではないか、こう思っております。

久保等日本社会党

○久保等君 そういう比較のしかたもあると思うのですけれども、またテレビが現実に波を出して受信者が見られるようにすると、一体どの程度かかるかというそういう計算のしかたもありますが、逆にそういう人のやることは別として、電電公社の立場から見た場合に、そのテレビの中継線に相当する部分と、それから市外電話に使う何といいますか、線路部分、それとだけをピックアップをして比較をして、一体それではどうなっているかというふうに比較をしてもらうと、専用料はどうなっているかということを比較してもらうと一番わかりやすいと思うのですけれどもね。いずれにしても、こまかいことはこれは再検討しなければ、簡単に結論的なことはいえないと思うのですけれども、それにしても相当な専用料の面でアンバランス、言いかえれば電話のとにかく専用線というものが非常に高い。それでテレビの専用線の場合には安いということだけは端的にいえるのじゃないかと思うのですが、どうでしょうか。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) いまの電話の普通の通話の場合と、それから電話の専用の場合と、それからテレビ専用の場合、あとの二つにつきましては、専用の中でのアンバランスの問題がございますし、それからあとの二つと一番最初の一つは専用線というものと一般の通話料との比較になろうかと思うのでございます。あとの部分について限りますと、専用の中では、一応現在大体実費主義ということでいろいろな計算の方法がございますけれども、バランスは大ざっぱにいうととれていると思うのでございます。ただ同じ電話の専用と申しましても、市内専用と、市外専用とのアンバランスという問題がございます。そういう点は確かにございますけれども、全体としては実費主義ということで大体バランスはとれているかと思います。

久保等日本社会党

○久保等君 この専用料はいつから据え置かれたままですか。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) どの専用でございますか。

久保等日本社会党

○久保等君 市外線。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) 二十八年から据え置かれたままでございます。

久保等日本社会党

○久保等君 これはぜひ私は検討してもらいたいと思いますね。いまの中継線、要するに私の例を申し上げたのは、東京−大阪間の中継線、それから電話の市外線の専用料のことでお尋ねしたのですが、昭和二十八年以来据え置かれているということになると、私も、何も値上げすることにわれわれ賛成して、値上げしなさいといっているのじゃないのですけれども、やはり他とのバランスを考えながら、これはやはり十分に配慮してまいる必要がある。テレビの場合は、率直にいって、これは非常に経営的にマクロ的な話だけれども、黒字でやっておるのに、出血サービスする必要は私はさらさらないと思う。したがって、適正料金に、専用料の問題についても検討してもらいたいと思います。それからそれぞれ専用線といっても差違がありますから、いま申し上げましたように、電話の場合であれ、テレビの場合であれ、あるいは新聞がまたありましょうし、その他一ぱいあるわけですが、ぜひひとつこまかく再検討していただきたいと思うのです。電報料金ではわずか五億、十億くらいの黒字を出そうと思ったらたいへんな努力をし、それから人員の削減等も今回やられようとしている、慶弔電報さえ消えてなくなろうということを片方においてやりながら大幹線、国鉄に比すれば東海道新幹線にあたるべき重要幹線路の専用線の問題についての料金をひとつぜひ再検討してもらって、私は適正なものについては断行すべきだと結論として思います。ぜひひとつ御検討願いたいと思います。公社の総裁からその点お答え願いたいと思います。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) お答えいたします。  電話といいますと非常に規格がはっきりしておりますけれども、専用線につきましては四メガのバンドもありますし、それからまた電信のように非常に短い範囲の狭いのもありますし、たとえばカラーテレビのように特性のいいものもありますし、普通の白黒のテレビのように、位相特性が悪くてもいくといういろいろ種々雑多でございますけれども、ただいまの御意見によりまして、将来十分検討していきたいと思います。

久保等日本社会党

○久保等君 それからもう一つ。例の夜間割引制の問題電話の。この問題について多少お尋ねしたいんですが、現在その夜間割引制、すなわち夕方の八時から翌朝の七時まで、その間の市外通話で六十キロ以上にわたるものについては料金の割引制度を公社で実施しておられます。これは郵政大臣の認可事項としてやられておるようですが、これの経過、それと現在における夜間通話が一体……。発言の途中ですが、労働大臣が見えましたのでこの問題を保留しまして質問したいと思います。  公衆電気通信法の一部を改正する法律案についての審議をしておる途中ですが、電電公社と全電通の労使の関係の問題について、労働大臣にせっかく御出席を願いましたので、きわめて限られた時間ですから、できるだけひとつ簡潔に質問したいと思いますし、また労働大臣、労政局長ひとつ明快に簡単にお答えをいただきたいと思います。  ちょうど春闘の非常に重要な段階を迎えておるように見受けられます。例年ですと、春闘も終わっておるような時期だと思います。ところが本年の場合には何か明日あたりは私鉄の全面的なストというようなことも伝えられておるわけです。何か一般的に非常に例年のテンポよりのろいように見受けられます。そういう一般性もございますが、具体的な問題としてお尋ねしたいんですが、全電通の労働組合でいろいろ労使の間で交渉をずっと続けられて、非常にいろんな制約の中にありながらもそれぞれねばり強いと言うか、非常に根気よく交渉もせられたように私見受けます。そうして五月の一日の日に公労委に調停申請をしたというふうなことになり、その後調停段階に入って今日に至っておるようですが、最初にこの問題について現在調停申請がどういう扱いになっておるのか、労政局長のほうからでもひとつお答え願いたいと思う。実はきょうできれば公労委の事務局長にぜひ出席を願って、問題は公労委のところに形の上では移っているわけですから、ぜひ大いに鞭撻かたがた強く要請したいと実は思っておったら、ぜひひとつその点は労働大臣なり労政局長のほうでお聞き願いたいという話だったものですから、私不満でありましたが、事務局長の出席の件は一応了承しております。  紛争状態はこれは申し上げるまでもなく、一刻も早く解決するのが当然だと思いますし、しかも事が労使間でどうしても決着がつかぬということで、第三者機関の調停委員会に持ち出されたなら、それはそれこそ夜に日をついで調停委員会としては結論を出すべきだと思います。ここで結論を出さない限り解決しないですから。ところがその調停委員会の動きも多少鈍いように私見受けるのですが、その判断が誤りかどうか、一応労政局長のほうから経過をひとつ御説明願いたいと思うのです。

石黒拓爾労働省労政局長

○政府委員(石黒拓爾君) 三公社五現業の四十六年度新賃金につきましては、御承知のごとく四月二十七日、二十八日にかけまして、国鉄を除く二公社五現業当局から、いわゆる有額回答がなされておりまして、それに基づきまして労使がさらに話し合いをいたしまして、調停段階でさらに民間賃金の動向等も考えて考慮するというようなこともございまして、五月一日から五日にかけまして、各公社、各組合側から公労委に調停申請がございました。公労委といたしましては、これを受けまして、五月四日の全電通の事情聴取を最初に、以下電電、専売、郵政、林野、印刷、造幣、アル専等につきましてそれぞれ委員及び調停委員候補者をもって調停委員会を結成いたしまして事情聴取を行ない、明日の郵政関係の事情聴取をもって第二回事情聴取が終わるという段階に承知いたしております。

久保等日本社会党

○久保等君 その事情聴取が終われば、あとは合議に入るということになろうと思うのですが、明日郵政の場合は最終的な合議じゃなくて事情聴取に入る。したがって、国鉄を除けば明日は一応事情聴取が全部終わるということですか。

石黒拓爾労働省労政局長

○政府委員(石黒拓爾君) なお、その結果によりまして、補足的に聴取する事項があれば別でございますが、最初の予定の第二回は明日をもって終わります。

久保等日本社会党

○久保等君 だから、すでに二回目の事情聴取も終わっておる。たとえば全電通の場合にしても、郵政を除いては終わっているということであるならば、直ちに合議制によって委員会としての結論を出すべき段階にきておると思うのですが、なぜこれができないのですか。

石黒拓爾労働省労政局長

○政府委員(石黒拓爾君) 公労委といたしましては、ここ数年の慣行は、今後民間賃金の動向を見定めて、いわゆる相場と申しますか、そういった民間賃金の動向に準拠いたしまして公企体関係の賃金というものにつきましても調停委員長の見解る出すという慣行にしておるわけでございます。本年におきましては、その民間賃金が大幅におくれまして、電機とか私鉄とか電力とか、そのほかの主要産業におきましても、まだ賃金の見当がつかないというあたりが公労委が目下非常に苦慮しておるところではなかろうかと思っておるわけでございます。

久保等日本社会党

○久保等君 全般的にはそういったことが言えるだろうと思うのですが、もう少し一つ一つの問題について、一つ一つの事情を見ながら片づけられるものから片づけるという考え方で私はいくべきだと思うのです。紛争しているものを、一番もたもたしているところにあわせて解決できるところまで延ばさなければならぬという理由はないと思いますが、一体、労働大臣は、こまかい問題は別として、片づけられるものは片づける。またそうあるべきだと考えるが、もう十把一からげにして、まとめて結論を出して同時解決だというふうにこの事態を考えたほうが賢明だと解釈しておられるのですがどうでしょうか。

野原正勝自由民主党労働大臣

○国務大臣(野原正勝君) 公労協の関係、三公社五現業、非常に共通した問題でもございますので、これはやはり個々にばらばらに切り離していくということは非常に困難であろう。しかし、よく内部の事情を伺っておりますと、たとえば国鉄と電電のごときは全く事情が違っておりますので、その辺も十分に考えていかなくちゃならない面もあろうかと思います。しかしそうかといって、たとえば電電関係だけを他と切り離していま妥結をするような回答がはたして出せるものかどうか、その辺は一にかかって公労委の決意いかんの問題であると思うのでありますが、われわれとしましては、そういうような情勢が熟せばそういうことも必ずしも悪くはないと思います。したがって公労委に一任してあるというか、公労委の裁定におまかせしてある以上は、やはり公労委の態度はあくまでも公正妥当な円満解決という点で御努力をいただくということで、それに期待をする以外にはないということでございます。

久保等日本社会党

○久保等君 労政局長にちょっとお尋ねしたいと思うのですが、国鉄はいま調停の申請が出ているわけですか。

石黒拓爾労働省労政局長

○政府委員(石黒拓爾君) 国鉄はいまだ申請に至っておりません。

久保等日本社会党

○久保等君 だからそういう事態を考えて、もう少し常識的に労働大臣も、労政局長から知恵つけられたような形でいま言われているようなことにも、一向に中身は何もないのですけれども、もう少し事態に対して責任ある私は措置をすべきだと思うのです。  それで、最後に言われたように、公労委にまかしているから公労委が決定する事柄だといえば形式的にはそうです。しかし、労働大臣という立場でこの紛争状態、しかも電電だけの問題を私申し上げているわけではないが、国鉄を除いた以外の問題については調停段階もいわばほとんど終わっております。郵政の場合だって、きょう調停委員会をやられる段階なんですかどうなんですか、労政局長。

石黒拓爾労働省労政局長

○政府委員(石黒拓爾君) 郵政は五月十四日の予定と聞いております。

久保等日本社会党

○久保等君 だから、きょうは調停委員会あるのですかないのですか。

石黒拓爾労働省労政局長

○政府委員(石黒拓爾君) きょうは事情聴取ではございませんで、電電関係の調停委員の合議と調査官会議をやると承知しております。

久保等日本社会党

○久保等君 それは委員会ですか。

石黒拓爾労働省労政局長

○政府委員(石黒拓爾君) 電電関係の調停委員会の相談があるというふうに聞いております。

久保等日本社会党

○久保等君 だからそれはなんですか、要するに内部で打ち合わせだとかなんとかという会議をいっておるのじゃなくて、労使双方を呼んで調停委員会で事情聴取をするとかなんとかという、そういう公式的な会議を予定しているのですか。

石黒拓爾労働省労政局長

○政府委員(石黒拓爾君) 詳しいことは私も存じませんけれども、公式的な会議をして、労使からの事情聴取ということではないけれども、使用者委員側から何らかの態度表明があるかもしれないということで調停委員会を開くというふうに承知いたしております。

久保等日本社会党

○久保等君 いずれにしても、大半の事情聴取を終わって、あとは合議をし、相談をして公労委の態度を決定する段階に私あるように見受けるわけです。事態は先ほども申し上げたように紛争状態にあって、しかも長い経過をたどっているわけですから、私はもうあとは決断を下すだけだと思うのです、特に公労委の立場において。しかもその決意をすることについて、労働大臣なり労政局長のほうから側面的に援助をするという段階だと思うのです。国鉄の場合、できるだけ早く私は解決をしなければならぬと思います。しかし現実に申請さえ出ておらないのなら、これは調停委員会としても動きようがないと思うのです、率直に言って。しかもそういったような、たなざらしのような感じのものと一緒にして、ばらばらにしてはいかぬ——それはことばはばらばらはけしからぬというけれども、ばらばらではなくて、いままでの経過を踏まえて片づけられるものから片づけるということは、事態の解決を一日も早く早めようという政府に誠意があるならば当然の措置だと思うのです。そういう形で、何か労働大臣の決意のほどがはっきりわからないのだけれども、お尋ねしたいことは、とにかく片づけられるものから片づけてもらう、労働大臣としてはそう考えるというふうに思われますか、思われませんか。

野原正勝自由民主党労働大臣

○国務大臣(野原正勝君) 片づけられるものから片づけられる情勢であるかどうか判断が要りますが、やはり片づけられるものならば、一日も早く片づけてまいりたいというふうに考えます。

久保等日本社会党

○久保等君 そこらあたりが無難な答弁だと私は思います。同時に労働大臣、何か一日でもおくれることは私は労使にとって不幸であると同時に、特に事は公共事業ですからね、株式会社であったら一時間でも二時間でもやはり早く解決をして、円満なる労使関係のもとに事業をやっていこうという気持ちになるであろうと思う。政府はその点で非常に私は怠慢だと思います。もちろん公労委の問題について、ここで私は批判をしようとは思いません。公労委は公労委で事務局長に出てこいといって強く要望したのですが、ひとつ労政局長のほうで御答弁願うことにしてということで、国会に出てこられないものですから、そういう点で労政局長に多少公労委の面を含めて、ここで答弁をしてもらわなければならぬことになっているので、いささか筋違いかもしれません。しかしいずれにしても、もう少し外から見ておって常識的に問題の解決をはかるべきだと思うのですよ。何かしら見えない陰のものに何か計画があるような感じがします。まだその申請が出ていないものを、何とか公労委でやりなさいといってみたってできない話ですよ。さればといって、それが出てくるまで待って解決するということは愚の骨頂であると思う。無為無策なんというものではなく、愚策の最たるものだと思う。あした私鉄がストライキやるという話を聞くのですが、特にことしは、私はそうはいっても政府なりあるいは電電公社にしても努力をせられた面を評価したい一つは、去年は御承知のように民間の結論が出てから有額回答みたいなものをやられたが、ことしは民間が出ないのに、先ほどお話があったように四月の末には有額回答せられた、こういうところは私は進歩だと思う、私けっこうだと思う。必ず民間が出なければ公労協の問題が片づかないといった考え方はおかしいと思う。しかも加えてたとえば電電の場合だったら、何も国鉄の問題が片づかなければ電電の問題が片づかないということは、これまたどうかしていると思います。だからどういう立場から考えても遷延をしなければならぬという理由は何もない。しかも、事態は一刻も早く解決を要する労使間の紛争の問題なら、これは直ちに事情聴取で残っているなら連日やってもらっても御苦労だけれどもやむを得ないと思います。そういうふうに積極的にひとつ取り組んで解決すべきだと思う。このことについては、労働大臣の先ほど言われたきわめて簡潔な御答弁で、あのほうが、「しかし」とかなんとかついてないだけ私はよくわかります。労働大臣、とにかく明日といわずきょうでもひとつ公労委のほうでぜひ正式に合議なり何なりやってもらって片づけてくれぬかというお話をされることは、一向に第三者機関に対する立場を無視するものではないだろうと思いますし、労働大臣が何といっても政府機関としての最高責任者ですから、そういうひとつ御努力を願いたいと思いますが、労働大臣、いかがでしょうか。

野原正勝自由民主党労働大臣

○国務大臣(野原正勝君) まあそういうような御要望、御注意等も二、三日の間にかなり伺っております。まあその辺はとくとお伝えいたしまして、できるだけ御要望に沿うように善処できるものならば、ひとつ努力してほしいということでやっておるわけでございますが、それ以上は私からどうとも言えないという状況でございます。

久保等日本社会党

○久保等君 やっておるからという程度の答弁じゃなくて、さらにやりますというひとつ答弁を願いたいと思いますね。いままでやっておった程度じゃなくて、もうひとつ馬力をかけて働きかける努力を願いたいと思いますが、どうですか労働大臣。

野原正勝自由民主党労働大臣

○国務大臣(野原正勝君) なお一そう努力を続けたいと考えます。

久保等日本社会党

○久保等君 時間が私、制約せられているものですから、非常に何といいますか、十分に私の気持ちをはたして労働大臣、労政局長お聞きとり願ったかどうか存じませんが、いずれにしても、去年は、聞くところによると、四月の末に申請を出したものが五月の八日には全部解決をしたというようなことになっておるようです。ことしの場合には、先ほども申し上げましたように、早いのは、五月一日に申請をした、そして第二次の事情聴取も終わって、ほぼ聞くべきことは聞いたというような状態になっていながら、きょうは何か調停委員会が開かれないような話も聞いておるのですけれども、いま言われるように、それが最終的な合議にきょうじゅうに入って、きょうじゅうにでも結論を出すというような動きならけっこうですけれども、それがまたあすは郵政の事情聴取もあるから、あす郵政のほうを聞いて、そのうち私鉄のほうも何とか片づいてくるだろうから、そのうち国鉄も申請が出てくるだろうからというような一日延ばしのような形で事態の解決ができると思っておられると、私は非常に怠慢だと言わざるを得ない。郵政の場合でも、もしできるならきょうでも事情聴取をやって、申請の出ていないものはどうにもなりません、しかし出ているものについては、きょうでも郵政の場合は聞く、そして今晩の夜中でもとにかく最終的な調停案を出すというくらいのことは、これは調停委員会としてもやるべきだと思うのです。たいへん御苦労されていると思うのですけれども、調停申請が出てからほぼ二週間になるわけですから、去年は八日間で結論が出たけれども、ことしは二週間かかってもまだ先行きははっきりしないんだということは、これは公労委の諸君にしても、私、職務怠慢だと言われても返すことばがないと思うのです。これは労働大臣、労政局長にそのことは直接申し上げる筋ではないかもしらぬけれども、しかし特に一番責任があり、関心を持って御努力をされておると思いますから、それはたいへんな御努力をされておると思いますし、その点は私も多といたします。しかし、やはり問題は、被害を——被害というか、そのことによって迷惑をするのは国民全体だし、それから労使の関係にしたって、完全に労使の自主交渉で解決しなさいと言われるなら、これまた解決もできると思うのですが、八分通りか九分通りか自主解決があるような、またないような立場もこれはあると思うのです。だから、必ずしも調停委員会だけじゃなくて、労使双方で片づけなさい、電電公社は電電公社でひとつ片づけなさい、郵政省は郵政省で片づけなさいと労働大臣が言えば、これは解決の方法もあるわけですからね。いずれにしても、一刻も早く解決するように格段の御努力を願いたいと思うのです。まあ労働大臣がいろいろ御苦労されているここも私承っております。労働大臣のむしろ私は政治的な判断で決意をすべきだと思うのです。あまり事務当局がこまかくあっち向いたり、こっち向いたりするようなことでこの問題が解決するとは私思わないのです。だから、労働大臣をひとつ大いに鞭撻したいと思うのですが、労働大臣、とにかく今日の事態というものは、最終的には非常に重大な段階を迎えていると思うのです。だから、一刻も早く解決をするために私は労働大臣の勇断を希望いたしたいと思うのです。重ねてひとつ大臣の——もう時間もありませんから私の質問打ち切ります。社労のほうの時間も差し繰って御出席いただいたことには感謝申し上げますが、ひとつ最後に労働大臣のほうからお答えを願ってお引き取りを願いたいと思います。

野原正勝自由民主党労働大臣

○国務大臣(野原正勝君) 引き続いて努力を尽くすということを申し上げます。

久保等日本社会党

○久保等君 じゃ、御苦労さんでした。  ついでに公社の総裁なり、郵政大臣にもお尋ねかたがたお願いしたいと思うのですけれども、労働大臣も、あちこちの状況を見ると歯切れのいい答えもできないのかもしれませんけれども、しかし直接事業をあずかっておる電電公社の総裁なり郵政大臣の立場からすると、もう少し私は深刻にいろいろとお考えになっておると思うのですが、事情聴取もほぼ——まあ郵政の場合明日だと言っているのですが、きょうは特に事情聴取でどうにもならぬというようなわけでもないようですし、何か調停委員会きょうは開かないというようなことで、あす郵政ということで、非常にのんびりやっているような感じがするのですが、電電の場合あすまた、聞くところによると、春闘の何波になるか知りませんが、実力行使かなんかいう話も聞いておるわけで、われわれも非常に心配をいたしております。事情聴取の中でいろいろ公社の態度はお述べになっておられると思うのですが、最終的にもちろん態度表明の段階にまでは至っていないと思うのですが、公社側における公労委との関係においてどういうふうに取り組んでこられておるのか、簡単にひとつ職員局長でもけっこうですが、どなたからでもけっこうですからお答えいただきたい。

玉野義雄日本電信電話公社職員局長

○説明員(玉野義雄君) お答え申し上げます。  先ほど御質問ございましたように、私のほうは四月二十七日回答をいたしまして、一日調停申請したわけでございますが、事情聴取が五月四日と十一日二回ございまして、最終的に十一日の段階でいろいろ論議があったわけでございますが、私たちのほうといたしましては、公共企業体といたしましてもある程度民間賃金を参考にするという点はございますが、現段階ではまだ民間賃金の動向も固まっておりませんので、たとえば妥結しておりますのは、これは私のほうの調査能力等もいろいろございまして、日経連の資料でやっておりますが、約三割足らずしか妥結しておらないということで、まだかなり流動しておりますので、民間賃金がある程度固まった段階になりました場合には、公社として態度表明をする必要があるときは、使用者側を通じて今後申し上げますということで十一日聴取は終わっている段階でございます。

久保等日本社会党

○久保等君 先ほど労政局長の話では、何か電電の合議にでも入るようなことを言ったり、あるいは労使双方から事情をなお補足的に聞くようなことも漏らしておったのですが、きょう何か公労委のほうでそういった連絡なり、何なりあるのですか、別に何の連絡もありませんか。

玉野義雄日本電信電話公社職員局長

○説明員(玉野義雄君) 労働組合のほうから事情聴取が十一日に終わりましたあと、労働者側委員を通じまして、公社側の最終態度を表明してほしいという話があったわけでございますが、先ほど申し上げましたように、きょう使用者側委員の先生その他がお集まりになるということを承っておりますが、それに対しまして組合の申し入れが労働側委員から続いて出ておりますが、それに対しまする回答といいますか、最終態度がまだ出せる状況になっておりませんので、そのような状況について御説明申し上げようと、こういうふうに考えております。

久保等日本社会党

○久保等君 総裁にお願いをしておきたいと思うのですが、調停委員会にかかっておる問題ですから、調停委員会で結論が出されていく筋合いのものだと思うのです。しかし、いずれにしても、大詰めにきていることは事実だと思います。しかも、いままでの経過というものは、相当それぞれ違った経過をたどって、労使関係もことしの春闘については特に去年に比べて時期的にだいぶ間延びをしているように見受けます。したがって、国鉄の場合、先ほどもお話あったように、まだ調停申請も出てないというものさえあるようですから、だからそういったところと、単に時間的なつき合いをさせられるというようなことは、重要な公共事業をあずかる立場からいって非常に残念だと思います。またそういうことがあってはならぬと思います。だから、何も抜けがけの功名ではなくて、まとまるものならみんなでまとまって解決することが好ましいと思います。そうできなければできないで、何も足並みそろえていつまでもトラブル起こしておるということではならぬと思いますが、とにかく最終段階を迎えているようですから、できるだけ公社の立場からも、公労委そのものが早く何とか結論を出すようにということでお願いをされると同時に、やはり公社そのものが最終的に一体腹はどこなのか、それはしかも金額の数字の面で具体的な腹がまえを表示しなければならぬと思いますが、そういう段階にきているのではないかと判断をいたしますが、総裁にそういう意味での格段のひとつ御努力を願いたいと思います。しかも、あすといわず、きょうあたりの段階において御努力をいただかなければならぬ段階だと、私は推測するんですけれども、そういう点どんなふうにお考えになりますか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) 電電公社といたしましては、ここ二、三年、特に調停段階におきまして、この春闘のベースアップが実質的な決着ができるということにつきまして、いままでいろいろ努力してまいったつもりであります。ことしも有額回答を出したんでありますが、ただいま御意見もありましたけれども、いま調停委員会にかかっておりますので、私はここで具体的なことを申し上げるわけにいかないと思いますが、しかし御趣旨の点は十分考えまして、公社としてできることは最大限努力をいたしたいと思います。

久保等日本社会党

○久保等君 それからついでに郵政大臣のほうにも、明日、公労協ストという問題もあるようですけれども、電電の問題についても、もちろん郵政大臣の立場で側面的にひとつ、私がいま申し上げたように一刻も早く解決をするように、これまたあすと言わずきょうでも、具体的にひとつ御努力をいただきたいと思うんです。それと、郵政の問題については、これもすでに郵便法も片づいたことですから、ぜひひとつこれまた何とか早く調停委員会で調停が出るように、しかもできるだけ新しい、それこそ労使関係を郵政の場合にはつくり上げていくというお気持ちで、ことしのひとつ春のベースアップの問題については、格別の新たな御決意で取り組んでいただきたいと思います。そういう電電に対する側面的なひとつ御尽力、それから郵政自体の問題、これについての大臣の御所見をひとつ伺いたいと思います。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 私としても電電なり郵政なり関連がございますから、この問題についてはずっと一種の焦慮の気持ちできておるわけであります。米澤総裁とは毎日のように打ち合わせはしておりますわけで、先ほど労働大臣からもお答え申し上げましたような次第で、いまの御趣旨に沿うてできるだけ努力をいたしたいと思います。

久保等日本社会党

○久保等君 それではまたもとへ戻って、公衆法の審議の質問をいたしたいと思います。  例の料金問題に関連して一つの問題は、夜間割引の問題、これについてお尋ねをしたいと思います。午後の八時から翌朝の七時までの間、閑散時を利用してできるだけ電話を利用してもらうという考え方で、この夜間割引制度がスタートしたと思うんですが、しかし、非常にその後の情勢が急変をしておるというふうに考えられます。そこで、そういった事情等についても簡潔にその変化しております状況をお答え願いたいと思いますし、それから同時に、この割引制度に該当する通話というものがどの程度全体の通話の中で占めるのか。これは度数の面と、それから金額の面、この両面から具体的にお答え願いたいと思うんです、公社のほうから。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) いまお話のございました夜間割引の問題でございますが、最初にこの経緯と申しますか、歴史を申し上げますと、夜間割引につきましては、古く明治四十三年に実施をされておったわけでございます。それが戦争中一時廃止になりまして、その後昭和二十八年にまた復活をいたしまして、さらに昭和三十七年に改正をいたしまして今日に至っております。中身は、ただいま先生御指摘のように、四種類ございまして、自動通話、手即通話、待時通話、DSA通話、この四種類につきまして、それぞれ午後の八時から午前の七時ないし六時、待時通話だけ六時になっておりますが、大体八時から午前の六時ないし七時までの間の割引率は、区間等によって異なりますが、大体三、四〇%割り引いた料金を、郵政大臣の御認可をいただきまして、きめておるわけでございます。この趣旨は、これらの通話がいずれも夜は機械的にも非常にあく、あるいは人手も閑散になるという昔の社会状態における通話の状況を見まして、そういう夜間割引制を定めておったわけであります。  その利用状況を昭和四十四年度で申し上げますと、利用度数として申し上げますが、まずDSA通話につきましては、夜は全体の通話の大体一〇%でございます。夜だけの部分でとってみますと三〇%になるわけであります、この時間帯だけとってみますと。  それから手即通話につきましては、全体で申し上げますと二%、夜だけとりますと二三%。  待時通話につきましては、全体の四%、夜だけとると大体一八%。  即時通話につきましては、これは度数として推定いたしかねておりますので金額で申し上げます。収入で申し上げますと、自即通話につきましては全体の自即の収入の中で一一%でございます。失礼いたしました。先ほど申し上げましたのは六十キロをこえる部分についてでございます。したがいまして、六十キロをこえる収入だけで比較しますと、自動通話について見ますと、一八%程度になるようであります。  それから手動通話につきましては、これは総体の金額は少ないのでございますけれども、パーセンテージを申し上げますと、全体の収入の中でDSAが二一%、六十キロをこえる区間だけについて申し上げますと二八%、手即通話は全体の一一%、六十キロをこえる部分につきましては二三%、待時通話につきましては全体の一二%、六十キロをこえる区間につきましては約一九%、こういうぐあいになっております。  そこで、この割引制度につきましては、先ほど申し上げましたようないまから三年ほど前の社会状況と今日の社会状況とは大いに変化をいたしまして、御存じのように、だんだん夜の社会生活をされるといいますか、夜の生活がひんぱんになってきたといいますか、密度が高くなってきておることも影響しておると思いますが、むしろ逆に夜の割引時間帯に通話が集中する。こういう事態が発生をいたしまして、全国的に見まして特異な現象としてこの傾向がますます日を追ってふえております。所によっては、最繁時と申しますか、通話の一番忙しい時間がかつてのように午前九時から十時ということでなくて、逆に夜八時以降九時あたりに逆転をしておる。こういう形になっておる。したがいまして、設備のあいておる時間あるいは夜間のあいておる時間という状況が全然逆になってまいっておりまして、これもまたサービスをダウンするわけにもいきませんので、昼間と同じサービスないしそれに近いサービスを維持いたしますためには、このために、この時間帯に配置をする人が非常に入手難というようになっております。特に手動につきましては御存じのように女子でございますので、夜のこの時間帯に配置をする女子職員については問題がありまして、当時の事情とは非常に異なった状況が出現しているというのが現状でございます。

久保等日本社会党

○久保等君 その夜間割引制による減収といいますか、割り引く金額は総額でどのくらいになりますか。先ほど御説明のあった四種類の自動、手動、待時、DSA全部を含めまして総額でどのくらい割り引かれておるのですか。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) この四種類を全部たとえば自動にしましても、いま私が申し上げましたのは自動については人の問題などは関係ないのですが、やりました場合、自動についても含めまして夜間割り引きの金額というものは四十四年度で四百十億くらいになります。

久保等日本社会党

○久保等君 これは四十四年度で、ですか。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) はい。

久保等日本社会党

○久保等君 四十五年度はわかりますか。もしわからなければ、その前年度の四十三年度でもけっこうですが、ちょっと二、三年の傾向、わかりませんか。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) いま手元に資料がございませんが、大体、全体として二割程度ずつふえておると思います。いま四十四年度の決算で申し上げましたが、四百十億の中で一番多いのは自動の三百三十億でございます。したがいまして、手動につきましては八十億程度になりますが、その中でDSAの部分が大体六十億で、残りの二十億が手即と待時でございます。これをごらんになりますと、この内訳で申しますと手即と待時は全体として減っている。自動とDSAはふえている、こういうぐあいに思っております。

久保等日本社会党

○久保等君 私は、これは非常に重要な問題を含んでおると思うのです。これはもちろん年々たいへんに増高を来たしていくだろうと思うのです。全国が即時化されていけばいくほど、これは夜間通話でもって三割なり四割安くなるということになればそこに集中するのは当然だと思うのです。金額が四十四年度だけで百十億円程度——本来七円の電話の料金体系からいけば当然入ってくるべきものを、夜間であるということで割引にしたことによって減収になっている。これは制度として非常におかしいと思うのです。もし安くできるほど公社に余裕があれば、全体の料金を値下げすればいい。夜と昼ということで差別をして、夜は格別に割引をしてサービスする、優遇するという根拠は何もないと思うのですが、これは郵政省、監督官庁という立場で、監理官のほうでけっこうですが、割引制度を是認する理由は一体どこにあるか、お尋ねしたいと思います。

柏木輝彦郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(柏木輝彦君) 電話の事業というのは非常に固定設備による、いわば設備産業のようなものでございまして、これを全体を設計する場合には、やはり最高トラフィックに応ずる設備投資が必要だろうという一面があると思います。それで、その最高トラフィックの時間帯があるところにごく限られるということであれば、全体の設備の稼動効率がそこだけ落ちるということがございますので、なるべくこれが時間的にも平準化されるような利用形態が望ましいというのが一つの夜間割引制度、あるいは日曜割引制度というものでございまして、これは単に一般庶民通話に対する社会政策的な配慮だけでもなく、やはり事業の効率的な運営という一面も相当大きな要因になっているものと考えております。

久保等日本社会党

○久保等君 それはかつて、それを実施したときの話だろうと思うのです。だから、現状は一体変化しておると認められるのですか、認められないのですか。

柏木輝彦郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(柏木輝彦君) ただいまその傾向につきましての詳細な資料が実はまだ手元にございませんのですが、かなり利用の態様は、先ほど公社のほうからも指摘がありましたように、夜行性人間、社会生活というようなこと、あるいは住宅電話の普及というものによりまして、相当利用態様は変わっているのじゃないかという推定をいたしております。

久保等日本社会党

○久保等君 それは当面こういう制度をなお存置していこうということですから、監理官としてもそれ以上の答弁はできないと思うのです。しかし、やはり現実を直視してもらって、現実が——これはもう賢明な監理官だからよく御承知なんですが、ただそうも言い切れないからそういう答弁になるのだろうと思うのですが、かつての手動とは、先ほどもちょっとお話しがありましたが、これはすっかり情勢が変わっているのですね。同時に、昔のように、市外通話といえば交換台を通じてつないでもらう。特に長距離市外通話になれば、交換手に言ってつないでもらう。したがって、極端に言って、いつかかるか、わからない。そういう当時は市外通話をかけるということがたいへんなわざだったわけなんですね。会社その他がやむを得ない公務でもってかける場合は使うでしょうけれども、個人がそんな遠くへ電話するということは、実際問題として必要があってもかけられない。そういうときにはあまり使わなかったということがあったと思います。ところが、最近のように子供がうっかりダイヤルを回しても大阪が出てみたり、うっかりすると九州が出たりする時代になってくると、電話が自動化されて便利になった、ところが便利になったが料金はなかなか高い。七円で東京都内でかけている分にはたいしたことはないけれども、北海道や九州にかければたいへんなことになるので、少しばかり用事を足そうと思えば何百円程度では用がたせない。千円、二千円すぐかかってしまう。それならばいつかければよいかといって調べてみたら、夜、二、三千円かければわけなく四、五百円の割引をしてもらえる。そうなるとみんなそこへ集中して、夜、電話をかけるというのが常識だと思います。そこへ持ってきて住宅電話がふえてきた、住宅電話をかけることになれば、昼は奥さんはおられるかもしれませんが、主人はおられない。夜電話をかけようと思うのにちょうど都合がいいわけで、割引をされる、そういうことでそこへどんどん私は集中していくと思うのです。そういう姿です。したがって、料金は本来夜であろうと昼であろうと、サービスの内容には変わりないとすれば、当然均分の対策をこれはとるべきだと思います。夜と昼とそういう意味でも差別をする理由はちっともたい。むしろ夜かけたほうがコストはよけいかかるのです。これは監理官、設備そのものが何かあいておればそこで使ってもらったほうがいいというのはそのとおりです。ところが現在、先ほどもお話しがあったように夜の八時、九時に使ってもらったほうがいいのか、逆に昼間の九時、十時でなくても、午後の一時、二時ごろ使ってもらったほうがいいのか、そういうことになると、設備の利用状況が夜よりもむしろ昼間のほうがあいているという状態なんですね。そうだとすれば、設備の点からいっても、均分化していくという点からいっても廃止せざるを得ない。それと同時に、従業員の立場から言えば、昼より夜のほうが、夜間勤務がつらいことはだれも理解できる。しかも超勤手当を出すということになると、公社の立場からいってもよけいコストがかかる。よけいコストをかけたところの時間帯では安くサービスをするということはどう考えても理屈に合わぬと思います。しかも割引料は四百億——あるいは本年度あたりは五百億、六百億になるという。それを昼間かけるより夜かけたほうが安くかかるのだと。それだけ公社が財政的に安くまかなえるならば、それこそ昼間の料金も下げるべきだと思うのです。七円を六円にでもすべきだと思うのです。しかし実態はそうはならぬから、電報のほうで血の出るような値上げをして、きわめてささやかな増収をはかるようなことになっているのですが、電信電話の問題を比較検討してみても、こういう制度を存置しているのは時代錯誤だと思うのです。これは幸い、郵政大臣の認可事項で、別に法改正といった問題ではないようですが、郵政大臣どんなふうにお考えですか。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) これも料金体系を総体的に検討するという場合に、当然取り上げられる一つのテーマだと思うのであります。ただ、問題は、このこと自体が当初スタートをしたときと態様が違ってまいりまして、定着しておるという感じもするわけであります。ことにそれを利用される方々が一般大衆である。その場合にこれを差別をなくするということになりますれば、現在四〇%の割引ですから、今度は逆算をしますと七〇%近い値上がりがそこの部分に生ずるという、こういう問題が無視できないのではなかろうかと、こういうことでまさにおっしゃるように、現段階においてここに矛盾が露呈しておるということは私も感じておるわけであります。ただ、いまの公社の数字から見ましても四百億をオーバーする、こういうものが値上げという形ではね返ってくるという問題を考えましたときに、やはり少しそこにちゅうちょするものもあるというのが率直ないまの段階の感じ方でございます。ですから、直ちに手をつけるというところまではいっておりませんけれども、問題点の一つである、こういうふうに受けとめておる次第でございます。

久保等日本社会党

○久保等君 四十四年度の金額をお聞きしたら四百十億ということで、私もいささか驚いているんですが、しかし、これは急激にふえておる問題だと私は思うのですが、全国即時化によって。ですからおそらく百億程度がいつの年度だったか、手元に資料を持っておられれば、百億前後だと思うのですが、急激に伸びておると思うのですが、何か資料として百億前後だった時代はいつですか。あるいは五、六年前がどの程度だったか。少し古い資料なり、何か答弁は願えませんか。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) ちょっと手元にございません。

久保等日本社会党

○久保等君 大臣、しかし何でしょう、ほうっておけばおくほどどんどんふえていくんですよ。金額が大きいからびっくりされて、大臣のそれこそ権限でやれる問題を、四百十億円増収することはたいへんだと思って心配されているんだと思うけれども、私は先ほどから申し上げているように、きわめてアブノーマルだと思うのです、その扱い方が。しかし庶民が利用しておるといっても、公衆電話は昼間かけるものも庶民が利用しております。それでその片方において電報なんかも、大臣はいろいろ御答弁になっておられますが、非常に苦労して本年度あれだけの思い切って値上げをやるとしても、年度内わずか微々たるものです。平年度でもほんのわずかです。これを大衆が利用して「チチキトク」とか、何とかいって利用しても、今度二十五字以内百五十円ということで、約二倍半の料金値上げになるわけですね。私はそういうものはやっぱり均衡の問題だと思うのです。夜の問題だって、なぜ夜だから優遇しなきゃならぬか。それはもし優遇するとすれば、先ほどお話があったように、あいておるからそれで申し込んだほうが、遊休施設を利用して、人間も最小限度の宿直者がいてやっぱり手当があって仕事があって泊まっておるから、その人に無理はいかないから安くするからおかけくださいということで、それだけだと思うのです。それが理由だと思う。その事情がすっかり変わってコストがよけいかかるというのに、四百十億円まけてあげますよということでは、そういう料金体系では、これははなはだ私はそれこそ何ですよ、時間的に猶予することさえできない、直ちに解決すべき問題だと思うのです。しかし、この法律施行と同時におやりなさい、やるべきなんですが、おやりなさいと言うことも少し酷かと思いますけれども、しかし大臣、検討事項の一つであるという程度に、金額から言っても単なる検討事項の一つだということで認識されては、私は現実に対する理解のしかたが足りないと思うのですよ。だからこれは早急に検討して前向きでひとつ解決をしてもらいたいと思うのですね。そうしないと、片方においては料金値上げといっておっていま非常に思い切ったことをやらざるを得ないような事態にありながら、片方においては、常識からいってもおかしいようなことをやっていて、それは検討事項の一つだなんていっても、これも大臣ちょっと片手落ちじゃないですか、どう考えてみても。もうちょっと切実感を持って答弁願いたいと思うのですが。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) ちょっと公社総裁が技術的な面でお答えがあるから、それから私がお答え申し上げます。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) お答えいたします。  実はこの問題につきましては、公社の考え方は、自動の設備と手動の場合と少し分けて考えておるのでありまして、自動のほうは確かに先ほど監理官が説明されましたように、いわゆる設備ということを重点に、夜になってあいているからこれを極力使ったほうがいいという、こういった考え方がいまでもあるんじゃないかと思います。手動のほうではこれはまたいろいろありまして、DSAとかあるいは手動市外通話の割引ということであります。この手動の市外の中でいわゆる普通の市外通話につきましては、これに代替手段がないというようなこともあって、いま直ちにこれを実施するということは困難だと思いますが、DSAのほうにつきましては、もともとダイヤルでやはりやれるものでありますから、私はまずDSAの夜間割引の廃止というものを実は前々から郵政省にお願いしている。また、これを一番先に取り上げたらいいんじゃないか。またこれは同時に、DSAの夜間割引のために特に夜、人をよけい採用しなきゃならぬという矛盾も実際起こっておるので、この点が私は一番当面の問題である。しかし、それにいたしましても、同時に、たとえば寮のようなところに人によっては内訳がほしいというような場合にはさらに公衆電話を置くというようなこともやりながら、DSAの夜間割引の廃止ということを郵政省にお願いしたいというふうに思っております。

久保等日本社会党

○久保等君 私は総裁のお話はお話として承りましたけれども、やはりやられるなら一緒にやるべきですよ。しろうとにわからない何かDSAだけはやるけれども、もとへ戻すけれども、その他はやはり割引だと。やるなら一緒にやられたほうがいいんじゃないかと思う。総裁は技術屋さんの権威者ですから釈迦に説法ですが、なるほど人の問題は夜はよけいに配置しなければならぬ。非常に困難な労働条件に女子を置かなければならぬという問題もあるから、それからでもせめて廃止したいと言われる度合いは確かにわかる。しかし、施設の純然たる電気通信設備だけの問題を見ても、私は必ずしもそっちのほうにおいて十分に余裕があるから割り引いてもいいんだということにはならぬのじゃないかと思うのです。というのは、全国的に即時化されていって、極端なことを言えば、いなかのへんぴなところで自動即時でダイヤルを回せば電話がかかることになっております。そういう状態になっていて、昔なら東京と大阪なら電話がスムーズにかかるから、市外通話でもかけようか、しかし北海道だったらとても市外通話の対象にならぬと観念しておった。ところが最近は、北海道であろうと、どこであろうとダイヤルを回せばかかるということになっておるのでございますから、利用する。そういう点で均等化されてきておるということで、距離の長短にかかわらず料金だけ問題であるけれども、とても便利になってきた。均等化されてきていると思う。それだけにロードが地方の末端にいっておる。機械設備などの方面に従来よりもロードがかかってきておる。従来ならば交換を接続、接続するから地方のあまり遠くのほうには電話はかかってこない。したがってロードがあまりかからなかったけれども、最近は非常に便利になってきた。夜は割引してくれるということになればダイヤル一つで通話をする。したがって夜の利用が多くなり、それで利用が多くなれば機械設備その他に対してロードが従来よりもよけいかかってきておる。人の問題が出てきていると思うのです。そうすると、その他トラフィックの問題からいっても従来のような考え方ではいけない。従来だったら夜八時、九時は電話はかからなかった。従来、利用は一回線で間に合わないから二回線、三回線の機械設備を創設しなければならぬという問題が私はここに、いろいろ問題が違うのですけれども、新しく出てきていると思う。そういうところについても、言いかえれば、従来よりはやはりコストがよけいかかる。夜間割引を実施せられておるから非常に通話が多くなり、したがって設備費もよけいかかる。コストも高くなってきておる。こういうことが総体的にある程度言えるんじゃないかと思う。そういうことを考えると、これまたコスト増になっておる、人手を要しない自動部門についてもコスト増になっておるという点から、先ほども申し上げましたように、料金の均一化、公平化という点から言えば夜と言わず昼といわず、これは均一にしていくべきだと思う。もしたとえば余裕があるなら、昼でも夜でもむしろ下げていくべきだ。しかし、私はそういう余裕はないと思う。したがって、ぜひこの夜間割引の問題についてはいろいろな意味からいって——私もいろいろ検討してみました。しかし、あらゆる面から想定して、今日存置していくことは非常に大きな矛盾があり、そのことが逆に他の面に非常に財政的な圧迫といいますか、しわ寄せになっている面があると思う。しかも、金額は四百十億ですけれども、今年度はこれは五百億を突破するだろうと思う。だんだん大きくなればなるほど、大臣のお考えだと、それほど恩恵にあずかっておる人がいるならその恩恵を剥奪するのはちょっとやり切れないというお感じになるかもしらぬけれども、いま申し上げたように、それは庶民だけが利用しているんだとか、特殊な人たちだけが利用しているんじゃないんです。だから、ぜひひとつこの点については、大臣、早急に前向きで御検討願って、先ほどの専用線の問題もそうですけれども、もう少しやっぱりくふうをすればいろいろと私は財源もあると思うんですね、この電電公社、特に電話の場合。そういったところに知恵を働かして、もう少し全体の料金制度そのものがもう少しまるみのある形にしてもらいたいと思う。大臣のひとつお考えを伺いたいと思います。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 先ほど一つの検討事項だと申し上げましたのは、何もこれに無神経でおるわけではございません。まあこれはことばが不適当かもしれませんが、「つめで拾って箕でこぼす」ということばがございます。電報で十字何円というような苦心を一方に払いながら、こっちにこれだけバケツの底が抜けておるというようなことはおっしゃるとおりだと私は思うんです。それで、料金体系全体、たとえば遠距離と近距離の問題もございましょうし、それからさっきお触れになったテレビの回線の料金、ここにもまた大きな矛盾があるわけですね。したがいまして、これらをもう少し総合的に目を通さなければならぬという段階にきておると思うんです。一方、お察しもいただけますとおり、物価、公共料金、これらの厚い壁もお察しが願えると思うのでありまして、今回はまあ広域時分制というようなところで一歩前進をさせていただいて、その上でもう少し総合的な体系を考える、こういうことにひとつ御了解をちょうだいしたいと思うんです。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 ちょっと関連して。  大臣ね、これは理論的には私はきわめて明快だと思うんですよ。この制度がいつできて、この制度創設の趣旨というものがどこにあったかということですね、いまわれわれが十分に認識して、その後社会制度が変わり電話事情が変わってくる、だからその変わった、生きているいまの情報化社会といわれる情勢にマッチすべく、この制度をどうするかということを考えて結論を出すべきだと私は思うのですよ。たからまだ磁石式で幾つか交換手さんの手を通して長距離に電話をする場合、あるいはそうでない場合、いずれにしても、磁石式の当時の制度というものが、まだまだ戦争前の四分の一世紀の中と、急激な変化をした社会情勢というものの中にズレがある。だからそういうものと、スタート当時の趣旨とを検討していただいて、その中でなおかつ割引をすべきものであるかどうかということは、これは慎重に考えなければならぬと私は思いますね。そういう検討の上、なお存続すべき問題と、いやこれはもうこの制度でよろしいという問題が出てくるかもしれませんが、ですから新しい電話事情というものの中における割引制度というものを、歴史をひとつ考えながら、現状にマッチするようにすべきだと思う。ですからスタートしたときの趣旨から見て、そぐわないものであれば、当然それは直していくべきだと思います。そういう意味で、総裁も一歩前進的な考え方を、直接特にコストアップになる点を考えて、一つの問題提起をされていると私は思います。ですからそれを含めて、検討事項の一つだけでなく、前向きに現状にマッチできるような制度にするための大きな問題として、取り組んでもらいたいと思います。公社の方には恐縮ですけれでも、もし資料がわかりましたら、その制度ができました年月日、それから当時の趣旨がどういうものであったか、それから年度別に見まして、こういう割引制度がどういうような変化を来たしておるか、自動化が促進をし、DSA台というものができて、その後どういうふうな推移をしているか、そういった資料をいただきたいと思います。私は十八日に再度、大臣にお伺いしたいと思います。理論的には私はかなり明快だと思うのですよ。ただし一つのやってきたものを変えることはなかなかむずかしいこともまた事実でありますから、それだけに国民の皆さんの気持ちというものも考えなければならぬと思うので、その辺のむずかしさは私もよくわかりますけれども、しかし制度がそういうそぐわないものであるならば、国民にも理解をしていただいて、新しい時代にマッチする制度に変えていくという、これだけは私は理論的にきわめて明快だと思うのです。そういう裏づけができるか、できないかだと思います。ですからその点をひとつ含めて、早急に検討してもらいたい、こう思います。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 理論的には私もきわめて明快だと思います。ただまあ理論と現実のギャップというふうなものが、特に政策決定の面になりますと、そういうものがわずらわしいことにはなっておると思います。いまおっしゃるとおり、私もこの沿革をずっとトレースして、あるいは料金の内容にしても、たとえば大衆がどれだけこれを利用しているかというふうなところも掌握してみたいと思うのです。等々いろいろなひとつこれに対する前提としての資料も十分にそろえた上で、よくこれは検討したい、こう思っております。

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十五分まで休憩いたします。    午後零時三十八分休憩      —————・—————    午後一時四十三分開会

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) 午前に引き続き逓信委員会を再開いたします。  質疑の申し出がございますので、これを許します。塩出啓典君。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 では最初にこれは総裁にお聞きしたいと思うのでありますが、公社のいわゆる公共性と企業性という問題があると思うんですが、私は今回設備料を非常に値上げをした、そういうような点から考えて、だんだん公共性というよりも企業性が強くなっていく方向にあるんではないか、そういうような感じがするわけでございますが、これは公社としてのそういう面における考え方というのは変わっていないのかどうか。また今後はどういう方向にいくつもりなのか、そのあたり総裁の御意見をお聞きしたいと思うのです。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) ただいまの御質問にお答えいたします。  公社は公共性と企業性と両方の面を調和していくということを考えておる次第であります。したがって、公社の仕事は国の利益、国益と国民の要望に沿うということを原則にしておる次第でありまして、この点はこれまでと別に変わっておりません。たとえば例をあげますと、農村方面に対しまして最近農村集団自動電話であるとか——最近は地域集団電話といっておりますが——あるいはまた農村に対します公衆電話の普及というようなことをかなり積極的にやってまいりましたし、大体農村関係の電話というものは赤字であるにもかかわらず、その拡充をどんどんやってきたということは、やはりこれは公共的な色彩を強く考えた次第でありまして、したがって、ただいまの御質問に対しまして公社としては公共性と企業性、この両面を持って独立採算でやる。赤字のまま経営するということはこれはまた別な面で迷惑を国民なりあるいは国に対して御迷惑をかけますので、独立採算でやっていくということに考えておる次第であります。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 非常にむずかしい問題であると思います。そこで、今回七カ年計画で積滞をなくするというそういう方向で公社はいま前進をされているわけでありますが、この設備料が三万から五万に値上げすることによって申し込みの数も減ってくるんじゃないかと思うのでございますが、大体公社としてはそれをどの程度の数に計算されておるのか、これはわかりますか。

浦川親直日本電信電話公社計画局長

○説明員(浦川親直君) 設備料を三万円を五万円に値上げいたしまして、その結果一時的に需要の減少ということが起ころうかと存じます。四十三年に一万円から三万円に値上げいたしましたときに、約一年半にわたりまして二十六万程度減少をいたしました。その予測に従いまして、その結果を用いまして予測いたしますと、今回の場合は、一年半ぐらいの間に約二十万個程度減るのではないか、こういうふうに予測しております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それで、私、郵政大臣にお聞きしたいのでございますが、やはりいまお話がありましたように、これは実はきのうの公聴会のときにも私ちょっと質問した同じことなんですけれども、これだけはちょっと郵政大臣に言っておかないと気が済まぬものですから再び質問するわけでございますが、先般の委員会におきましては、私は、そういう設備料の値上げによって経営の苦しさを補うことは不公平である。そういうことをこの前申し上げたわけですけれども、それは、これから新規加入する人たち、しかもいままで電話のある人に比べて、これからつけるという人はどうしても生活のレベルも総体的に低い。しかも、非常に山村のへんぴなところが多いわけですね。そういう人たちだけが五万円を負担することはやはり不公平である。  そういう点を私、前にも申し上げたのですけれども、それからもう一つは、いまのお話のように、第一条には電話をあまねく普及させていくという、そういうやはり公社の使命があると思いますけれども、なるほど積滞をなくするということは非常にありがたいわけでございますが、しかし、設備料を上げて申し込みを減らして、それで積滞をなくするというのは、これはちょっとわれわれとしてははなはだ納得ができないことだと思うのですよ。そういう点で郵政大臣としては、おそらくここで法案を改正しろとか言ってもそういうことはおそらく大臣はやらないと、そういう腹を——決意をきめておるそうですから、それをいまからやったところで非常にむだだと思いますから、ただ大臣として、やはりそういう設備料を上げるということは電話があまねく普及するという趣旨からいうならば、非常に好ましくないものである。できれば、そういうことはしないほうがいいのであるという、そういうあまねくという趣旨からいって、今回の改正ははなはだ遺憾である、そのように考えられておるのか。そのあたりお考えをお聞きしておきたいと思うんです。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 結論から先に申し上げますならば、塩出さんは好ましくないという表現をお用いになりましたが、私も決して積極的に値上げしたいわけではございません。私のほうの気持ちを申し上げさしていただくならば、やむを得ないという程度、そういう感覚でございます。これはずいぶんこちらでも御議論をいただいたわけでありますが、いまおっしゃるように、これからつける人が必ずしも負担力の乏しい人に集中されるというものでもなさそうに私は思うのでございます。いま二十万個くらい減るだろうというのも、言うならば、結果としてそういう数字が出るわけでしょうから、まあ七カ年計画を遂行してまいりまするために膨大な資金が要るわけでありまして、それをいろいろな方法で調達をしようとしておるのでございますが、その一環として設備料という形で御負担を願う。まあ、けだし、やむを得ないという気持ちでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 その問題につきまして、きょう午前中久保委員からも質問がありまして、たとえばテレビの電波の放送料というのですか、そういう料金と電話等と非常に格差がある。こういうような点も、そういうところからちゃんとやるべきじゃなかったか。国民の皆さんに負担にならぬようこれはあらゆる手を尽くして、そうしてしかも最後の手段としてやるのが当然じゃないかと思うのです。そういう点で私も午前中のいろいろな御質問、御答弁を聞きまして、電波と電話の料金が一対二十である。いろいろそういうもの、納得がいかないわけですけれども、私としてはやはりそういうものを、もちろん夜間通話の割引の問題も、これはやはり私は割り引くべきだと思うのですけれども、そういう割引を開始した当時といまと通話の分布がどうなっているかということを考えて、国民の皆さんにもなるべく安くなるような割引の時間とか、そういうところも検討すべきじゃなかったのか。そういうことをやるのが先決ではなかったかという感じが私はするわけですけれども、これは総裁の今後の御決意をお聞きしたいわけです。私はそう思うのですけれども、総裁としてはどう考えておられるのか。多少そういうことであれば、今後そういう問題も検討していかれる気持ちであるのかどうか。そのあたりを私はお聞きしておきたいと思うのです。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) お答えいたします。  公社といたしましては、ただいまお願いしております法律が通った時点以降におきまして、ただいま御質問、御意見がございました、また、午前中の質問にも関連いたします専用線の問題等につきまして検討をしていきたいというふうに考えております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それで、それに関連して私ちょっとお聞きしておきたいのでございますが、沖繩が返還になるわけでございますが、返還を間近に控えて、公社としても沖繩のそういう電信電話事業が本土に復帰した場合にどうなるか。お聞きしたいことは、沖繩のそういう電信電話事業のおくれを打開していくためには、かなりの予算も必要だと思うのでございますが、七カ年計画、八兆五千億の中にはそれも含まれておる。それの詳細はまだ検討の段階である、そのようにさきの委員会において私はお答えをいただいておるわけでございますが、大体公社として七カ年計画の間にどの程度の投資をして、本土並みの状態まで持っていくつもりなのか。その点の作業がどの程度まで進んでいるのか、そのあたりをちょっとお聞かせいただきたいと思うのです。

浦川親直日本電信電話公社計画局長

○説明員(浦川親直君) 七カ年計画を策定いたしましたのが昨年の八月の時点でございます。将来沖繩が復帰するであろうということは当然予想されたわけでございますけれども、なかなか細部の状況が、七カ年計画の中でどれだけの沖繩に対する投資をしたらよろしいかというところまでは予想がつきませんで、一応八兆五千億の中には多少の弾力性がございますので、沖繩の分につきましても措置できるのじゃないかというふうに考えております。  なお、四十七年度の設備計画につきましては、私どもとしていま専門家を逐次派遣いたしまして、向こうの状況をつぶさに調べまして計画を立てつつある段階でございます。さらにそれ以降の長期計画につきましては、引き続きまして細部の計画を立てようと、こういうような状況にございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 いろいろ事情はあると思うのでありますが、われわれとしては、来年復帰をするという、そういう時期にあたってやはりすみやかにやっていただきたい、そのことを要望しておきたいのです。  それで、これは郵政省にお聞きしたいのですが、沖繩が本土に復帰する場合には、そういう沖繩の電信電話の規則というものが全部本土並みに変わっていくわけですか、そうすると、私の聞いているところでは、沖繩におきましては設備料が九千円くらいだと聞いております。日本の三万円に当たる分が九千円くらいだと。そうして一回の通話料が五セントですから、十八円ですね。日本の七円に比べればだいぶ高いわけですけれども、そうすると、こういう三万円を五万円に上げることについて非常に不公平だということが問題になっているのですが、沖繩の場合には九千円から五万円になってしまうのですね。そういうわけで、私は沖繩が日本に復帰するということを考えた場合に、今回のような設備料を値上げをすることは、ますます、沖繩が復帰する時点においてどうするかという問題を考えるときに、非常に困難な問題になって、郵政省としても電電公社としてもますます苦労をしなければならないのじゃないか。私はそういう点で、こんなことを心配せぬでもいいかもしれませんけれども、やはり心配なわけです。郵政省としては、そのあたりどういう考えでおられるのか。今回の料金改定に対しては沖繩の復帰時点のことも十分考慮に入れて検討されたと思うのですけれども、そのあたりどういう結論になったのか、お聞かせいただきたいと思います。   〔委員長退席、理事永岡光治君着席〕

柏木輝彦郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(柏木輝彦君) 沖繩の本土復帰対策といたしまして、施設の拡充並びに料金問題等、全体的にかなり詳しく調査も進めております。ただいまの御指摘の料金問題につきましても、設備料だけが九千円程度から五万円になるという問題がございますが、市内通話、市外通話、あるいは本土間の通話は非常に有利な条件で公衆電気通信法がそのまま適用できるわけでございます。設備料の問題につきまして、この問題があるということは私どもも重々承知しておりましたし、また最近沖繩の琉球電電公社の総裁が打ち合わせに見えましたときにも、私のほうからこういう問題についてひとついろいろ各方面との意見も調整願って、できるだけこの線でおさまるようにせっかくの御努力をお願いしたいということをお話ししたこともございます。いまの段階ではかなり沖繩の琉球電電公社としてもできるだけ現状維持を希望されるという点については、私はこの点、先方の御要望としてはよく承っておるわけでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 だから結局要望は聞いておるだけで、いまのところ政府としてはやはりもうある時点からは、日本の改正になった公衆電気通信法を適用するお考えなのか。あるいはある程度暫定的なことを考えるように検討されておるのか、その点はどうなんですかね。

柏木輝彦郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(柏木輝彦君) 設備料も全体の料金の中の一つの問題でございますが、全体的に料金水準としては相当引き下げられるわけでございますから、この点は現在の考え方としては、やはりすべてを本土並みの公衆電気通信法の適用というたてまえで進めておりますので、これはやむを得ず沖繩についても復帰の時点から設備料は五万円で適用されるということの考え方を持っておるわけでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 これはひとつ政務次官にお願いしておきたいのでございますが、これはいろいろ沖繩のことを云々することよりも、やはり沖繩の県民の皆さんの意思を十分尊重して、やはり公衆電話の、電信電話の面についても日本に復帰をしてほんとうによくなったというそういう気持ちで受け入れることができるようにしていくのが、われわれ日本政府としてのつとめではないかと思います。そういう点で確かに一通話当たりの料金が十八円が七円になり、本土との通話料は非常に安くなる、そういうメリットはあるわけですけれども、やはり電話をつける設備が五万円というのは非常に大きな負担になると思います。そういう点はいろいろの問題があると思いますけれども、十分検討していただいて、いま沖繩の皆さんがやはり日本へ復帰してほんとうによかったと十分喜んでもらえるような、そういう配慮をするように、やはりいまから公社の皆さんとも話し合って、そういう体制を組んでいただきたい。そのことを大臣の代理として政務次官に要望したいと思いますが、その点よろしいでしょうか。

小渕恵三自由民主党郵政政務次官

○政府委員(小渕恵三君) 先ほど監理官から御答弁申し上げましたように、原則的には本土法が適用される時点におきまして、この公衆電気通信法そのものがそのままに適用されることだろうと思います。しかし、御指摘のように九千円から一気にといいますか、五万円という形での引き上げということにつきましては、かなりショックも大きいだろうとも考えられます。しかしかなり沖繩の電話関係の設備その他につきましては既存設備におきまして本土のものとかなり格差もあろうかと思いますから、逆に言いますと、かなりの設備料を御負担いただいてそうした設備も早期に改善しなければならないという観点もあろうかと思います。しかし、いずれにいたしましても、この問題さらに公社とも相談し、検討もしてみたいと思います。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それから、この前、私お願いいたしました資料をいただいたわけでございますが、私の要求いたしましたのは、積滞の中で一番古く申し込んだのはいつごろのがあるのかという資料をいただきまして、これは大体自動式の場合も一番古いのは昭和四十年、事務用、住宅用、それから手動式の場合もやはり四十年の分が一番古いようになっております。だから三十九年以前の申し込みでついていない積滞は全国どこにもないと、そのように判断していいわけですね。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) はいそうでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それで、一番古いのは自動式では四十年の六月二十三日、千葉県で分局開始が四十七年の十一月、だから四十七年の十一月まで待たなければいけない、こうなっているわけでございますが、四十七年十一月といいますとまだ一年半、申し込んで以来七年半ぐらいたつわけでございますが、こういうところは、いろいろ理由はあると思うのでございますが、われわれとしては、公社のそういう公共性という立場において臨時電話を引くとか、何かそういうような手段で少なくとも四年とか、まあできれば三年以上ぐらいずっと、区域外とかそういうところは別ですけれども、何かそういうのが、自動式になるまで待たなければならないとなると非常に延びちゃうわけですね。こういうようなところの極端におくれている数少ないところ、そういう点には何か今後検討をされる余地があるのかどうか、その点を承っておきたいと思うんです。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) いまお示しのありました千葉県の印西というところの加入者の方もおそらくそうではないかと思うのですが、これは全部一律にそうだとは申し上げかねますけれども、特別加入区域とかあるいは区域外で加入ができるのですけれども、分局開始が四十七年になればその区域が普通加入区域になるので、それまで待ちたいということをお客さまのほうからおっしゃる方もあるわけでございます。おそらく本件の場合、そういうケースじゃないかと思っております。一律には申し上げかねますが、そういうケースも相当ございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 その人たちは、普通加入区域になってからやると安いから、そういうのは本人の希望のところであれば、それは場合によってはやむを得ない点もあるかと思うのですけれども、ほんとういえば、早く普通加入区域に入れてもらえば一番いいわけですけれども、そういう点は、そういうところもありますが、いま言ったように、改式にならないために設備増強できないというのは、私先般お話ししましたように、鳥取県の泊というところが、三、四年ぐらい前に申し込んだ人が自動になるまで設備増強ができないというようなお話もありまして、全部が全部そうじゃないと思うんですけれども、そういうのは数少ないわけであって、そういう自動改式にならないために設備増強できないから待たなければいけない。そういう点については、何年以上の分については、法律できめることはできなくても、何らかのやはり処置をとって、自動になるまでできないではなしに、その前に何とか電話をつけるというような、磁石式の設備をふやしてでもつけるのが私は公共性の立場からいえば公社の使命ではないかと思うわけです。そういう点、ここで結論は出ませんと思いますが、公社のほうとしてもそういう問題も検討していただく用意があるのかどうか、その点だけお伺いしておきたいと思います。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) 先日もお答えをいたしましたように、なおこの問題は、一応いま行き詰まりになっております局内の設備をここで増設する場合の問題、したがいまして、それに伴う建設の関係、あるいはそこに人を配するというような問題がございまして、非常にむずかしい問題でございますけれども、私どもとしては、できるだけそういう局の積滞も少しずつでも解消できますように、具体的に郵政省その他とも御相談をして努力をしたいと思います。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 その点、ひとつよろしくお願いいたします。  それからこれはちょっとこまかい話になりますが、一加入当たり昭和三十四年、三十五年の平均が三十五万一千円のお金がかかると、これは、いただきました資料によりますと、建設投資総額、もちろん、その中でデータ通信関係とか、集団電話とかそういうものを引きまして、その総額と電話の架設個数で割って一加入あたり三十五万一千円と、そういうような資料でございます。これは、建設投資の内訳というのは、いろいろ線材の購入とか、あるいは交換機とか電話機のようなそういう機器類ですか、それからまた人件費とか、そういうのがいろいろ含まれていると思うのですが、この三十五万一千円というのは、大体何分の一が大体こういうお金だと、そういう大体の目安はわかりますか。こまかい数字じゃなくて大体の感じをお聞きしたい。

三宅正男日本電信電話公社施設局長

○説明員(三宅正男君) ただいまお話しになりました三十五万一千円というのは、昭和四十三年及び四十四年の二年間の建設投資額におきます平均でございまして、実際には、四十三年度には三十六万一千円、四十四年度には三十四万二千円と、多少四捨五入してございますが、そういったような数字になっておりまして、毎年相当変動がございます。といいますのは、その中の工事計画の関係で多少の変動が出てまいっておるわけでございます。したがいまして、いまお尋ねの比率等につきましても、非常に大ざっぱなものしか申し上げられないわけでございますが、およその勘定から申しまして、建設投資、工事費として私ども使っております金の中で、物品費が約六〇%、それから工事費、工事費と申しますか、工費——請負あるいは直営で工事をいたしますその工事に必要な金、これが四〇%、大体それくらいの割りになっております。それから物品費の中でケーブル等の線材関係が四〇%、それから交換機、電話機あるいは無線の機器といったような器材関係が約六〇%、大体の感じがそれくらいの割合になっております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それで、電話というのはそういうお金をかけてつけるわけでございますから、当然その減価償却等もしていかなければいけない。そういう点から考えて、これはまあ初歩的な質問かもしれませんが、一つの電話のいわゆる料金が大体どの程度、平均どの程度ぐらいあれば採算が合うものなのか。お話を聞きますと、いまだんだん一つの電話当たりの料金収入が減ってきているために非常に経営的にも苦しく、まあ苦難な状態に来ていると聞いているわけでございますが、大体料金収入がどの程度あれば採算が合うようになっておるのか、そのあたりをちょっとお聞きしたい。

好本巧日本電信電話公社経理局長

○説明員(好本巧君) 事業収入をその年度の稼働加入回線数で割りましたところのいわゆる一加入当たりの収入単金、事業収入単金といいますのは、四十四年度の決算が一番新しいのでございますが、年額で一加入当たり七万一千四百五十円程度でございます。それに見合いますところの四十四年度の事業の事業支出、支出のほうは一加入当たり六万九千二百二十円程度でございまして、その収支の差額が約二千二百円という数字になっております。ただいま塩出委員の御指摘になりましたように、事業収入と事業支出との差額、すなわち収支差額、あるいは収入に対する支出の比率といいますものが四十年あたり大体九〇%、収入一〇〇に対しまして支出が九〇という程度、こういうものがだんだんと収支比率が悪くなってまいりまして、四十四年度では九七%程度になっております。こういうふうになりましたのは、事業収入はここ七、八年前から見ましても大体横ばいないしはちょっと伸び悩みというふうな傾向でございまして、事業支出のほうは若干わずかずつ上昇ぎみである、まあこういうことで、結果的に事業収入と事業支出の差がだんだん小さくなってきておるというふうなことでございまして、ただいま御指摘のように、一加入回線あたりの事業収入が七万一千四百五十円程度で、収支比率が九七%ぐらいであるというのが実情でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 で、これいわゆる器材とか線材等のいわゆる減価償却というのは、大体耐用年数というのは何年ぐらいになっておるわけですか、大体でいいと思う、いわゆる機械によって違うと思うのですけれども。

好本巧日本電信電話公社経理局長

○説明員(好本巧君) いわゆる甲種固定資産といいますか、電信電話設備、施設、いわゆる器材、線材でもってつくられましたいわゆる施設でございますが、これの耐用年数は平均で十三・六年程度になっております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それから、一加入当たり引き込み線の部分が七万円だというそういうお話を聞いたのでありますが、われわれの感じからいうと電話機が五千円ぐらいと聞いているわけですね。そうすると、電話機が五千円、あと六万五千円というのはまあ配線の代金、それから工事費、まあ工事費にしてもそんなに時間はかからないと思うのですがね。そうすると七万円というのはどういう根拠で七万円とおっしゃっておるのか、その内訳は。

三宅正男日本電信電話公社施設局長

○説明員(三宅正男君) ただいまおっしゃいました七万円という数字、もう少し正確に申し上げますと、約七万五千円程度と現在なっております。このうち約二〇%あまり、一万七千円程度が電柱から住宅なり何なりへ引き込みます引き込み線、それから保安器、それから屋内の配線、電話器と、こういう形のものになっております。残る五万八千円程度、七〇数%のものが局から加入者のうちの前の電柱にまいりますまでの線路の金と、こういう形になっております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それは引き込み線というのではなしに、局から一番近いいままである線のところまでのやはり能力をふやしていかなきゃいけない。そういうお金が入っておるわけですね。わかりました。  それで次に移りまして、三分七円制にした場合の増収が百六十億である、このようにいただいた資料には載っております。その根拠といたしまして、通話時間の分布を昭和四十三年と四十四年に調査をして、たしか四十四年は一万九千か何かのデータをとっているわけでございますが、主要局百局を選んだということでございますが、この主要局百局というのは、全国で六千局あると聞いているわけですが、その中の百局の選び方はどういうぐあいに選んだんでしょうか。

中林正夫日本電信電話公社運用局長

○説明員(中林正夫君) お答えいたします。  ただいまの百局の選定につきましては、これはたとえば、東京にはいわゆる電話局が百余りございますが、こういったものも一応一局というふうに勘定をいたしておりますが、地域的にあまり片寄らないような、そういったような形で選んでおります。大体百局の名簿、正確に申しますと八十七局、いまの東京のようなものを一局と勘定いたしまして八十七局でございまして、これも、何ならお手元のほうへ提出いたしたいと思います。したがいまして、いわゆる電話局の数にいたしますと、まあ百局といいましても三百ぐらいになるかと思うわけでございます。それから、対象加入数といいますか、この局に収容されております加入数は大体、当時の自動加入数は、約千二百万でございますが、その三割程度を占めております。これの加入数からアトランダムに加入者を選んでこれを調査いたしたわけでございますが、いまの一万九千コールと申しますのは、いわゆる百十秒といいますか、平均の市内の通話時分というものを調査対象にいたしましたコール数でございまして、いまの通話時分別の分布につきましては下半期——後半の半年分のコール約九千を対象にいたして調査をいたしました。その結果三分以内の通話というのが約八四%、正確にいえば八三・七%と、こういうふうに算出しておるわけでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 私思うのは、これは人によってだいぶ違うと思うんですね。長電話をかけるくせのあるところと、短い電話をしているところもありますし、一日の午前と午後と夜、まあ大体午前中なんかは奥さん連中が自宅からかけるとすれば——まあ女性同士の話は長いと思うんですが、非常に忙しい人がかける場合は短い。そういうわけで、はたして通話時間のヒストグラムがほんとうに全国の平均値であるか。そういう点に十分配慮されたデータなのか。たとえばそのデータのとり方におきましてアトランダムといいますけれども、それは時間では朝と昼と夜とあるわけですね。そういう点はどういうようになっておるんですか。そのデータをとるときにどういうような方式のもとにとったのかどうか。

中林正夫日本電信電話公社運用局長

○説明員(中林正夫君) お答えいたします。  この調査はもともと広域時分制というような問題が出てきます前からいろいろ局内の機械の設計なり中継線の設計なりこういった設計のためのデータとして前から調査していわゆる中央管理室というところでモニター調査をやっておるわけでございます。そういう調査をやっておったものでございますが、この加入者の選定につきましては、文字どおりアトランダムに選んでおるわけでございます。ただ、通話の時分帯の問題につきましては、いま先生お話ございましたけれども、これは夜はやっておりません。午前九時から午後五時までの、これは調査要員の服務の関係もございますので、九時から五時までの調査になっておるわけでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 これは一年を通じてと書いてありますが、これは十二カ月毎月調査したということですか。

中林正夫日本電信電話公社運用局長

○説明員(中林正夫君) これはある一局につきまして正確な数字は覚えておりませんけれども、大体三百程度かと思いますが、毎月少しずつ調査いたしまして、あまり季節的な片寄りのないように一年を通じて調査する、こういった方法でやっております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 大体私の計算では百局として一万九千、一局当たり百九十、そうして一カ月当たりが十六になるわけですが、一つの局で一カ月十六のデータをどういうふうにとったのか、そのとり方によっては非常にデータの信用性というものが問題になると思うんですが、その点、大体どうなんですか。年間の増収百六十億円というのはどの程度正確なんですか、これはばらつきというのはどの程度ですか。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) 四十四年度ベースでの増収つまり三分刻みになることによって増収になるのは百六十億と申し上げました。この百六十億の根拠と申しますのは、基礎的なデータはいま運用局長が御説明いたしました通話時間の調査に基づいてやっておるわけでございます。その調査そのものはこの広域時分制と従前から関係なしに、基礎的データとして公社がとっておったものでございます。昨日もお話がございましたように、ここ数年間変動のない数字でございます。したがいまして、私どもといたしまして、いまの塩出委員のどの程度正確かという御質問に、そのようなお答えをいたしますとすれば、今日公社が持っております資料といたしましては、これ以外に正確な数字はよそにはないかと思います。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それでいままでは無制限に何分かけても七円であったのが、三分という時間刻みになると通話時間が短かくなるのではないか、そういう推定のデータがいただいた資料に載っております。それから計算して百六十億になるんですか、これは大体どういう根拠で三分時分制になった場合には通話時間がこれだけ短くなるんだというヒストグラムの推定というものはどういうぐあいに計算したんですか。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) これは実は現在の状況におきまして三分以内の通話が八四%という数字が出ておりますが、これが今度の時分制になりますと、三分以内に入るのがおそらくふえるんじゃないか、ふえるのを入れますと、今度は九〇%になるんじゃないかという、御指摘になった数字はこの数字だと思います。これにつきましては、現在まで確たる経験がございません。したがいまして私どもとして、これを八四%と九〇%の差の六%というものをこれをつけ加えました資料といたしましては、たまたま数年前に行なわれました公衆電話の三分打ち切りによる数字、これによって二八%という数字が出ておりますので、あの場合には打ち切りでございますから、継続と違いますので、それをそのままとるわけにもいきませんが、それをもとにいたしまして、残り一六%のうちの六%が入ってくるものというぐあいに仮定をいたしまして九〇%という数字を一応推定をいたしておるわけでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 たとえば近郊電話というんですか、東京はそういうのが少ないかもしれませんけれども、いまでもいなかのほうであればすぐに隣り村は三分ごとに、時間単位にどんどんふえていく。そういうところでかけているのを調べれば大体料金に時間制が導入されての平均通話時間がどれくらいかということは公社の力をもってすれば、そういうデータを測定することは簡単にできるわけですから、そういうようなところをやれば、もっと正確にわかるんじゃないかと思ったんですが、そういう点はやらなかったんですか。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) いまの手動の三分という数字はそのまま使うわけにいかないと思うのでございます、自動でございますから。したがいまして、三分ということになります根拠として、このグループ内の三分のうち従来無制限であったものが三分の中にどれくらい入ってくるかという数字はそのまま使うことはできないのではないかと考えております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 だからそういう点考えれば百六十億という数字は公社のこういう計算方法によるもとでは最良かもしれませんけれども、かなりばらつきはある、そういうことは言えると思うんです。じゃ減収のほうの場合ですけれども、いわゆる区域内電話等の料金が非常に安くなるための減収、この場合によっては料金が安くなればよけいかける場合もあると思うんです。改正前の単位料金区域内の通話と改正後とではやはり当然通話時間の分布も変わってくると思うんですけれども、そういう点は十分計算の中に入れているわけですか。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) この場合も手動通話につきましては三分、一分でございますから、ごく簡単に従来十五円であったものが十二円になるというときにはその倍率をかければいいかと思うのでございます。ところがいま御指摘のように自動通話につきましては一応倍率といたしましては、たとえば区域内、従来八十秒七円であったところが、三分七円に値下げになるわけでございますが、その場合に八十秒、三分つまり百八十秒の比率でもって値下げになるというぐあいには簡単にはまいらないわけでございます。具体的に申しますと、従来から八十秒以内で終わっておった通話につきましては、制度が三分七円になりましても、値下げはゼロということになります。逆に八十秒から百六十秒までの通話につきましては現行制度でまいりますと、八十秒七円でございますから、十四円なんでございますが、これは改定後七円でありますから値下げ率は五〇%、こういうぐあいになります。したがいまして自動通話の場合には通話時間によって料金の倍率が下がる、これは減収の率はそれぞれ異なってまいります。そこで先ほど申し上げました自動通話の時間別分布を考慮いたしまして、それぞれによって値下げ率といいますか、私どもから申しますと減収率でございますが、それを算定いたします。そういう作業をいたしまして、そして全体として自動通話の区域内につきましては四一%の減収率、こういう形で年間の総額の区域内通話の総額から四一%の減収率を掛けまして、それに手動関係の減収というものを加えまして七十億、同じような作業をして隣接区域との間が百二十億、こういうような作業をいたしておるわけでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それで料金がプラス・マイナス・ゼロだ、その中には課金装置をつけるための経費、それは入っていないわけですね。それは別なんですね。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) そのとおりでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 その課金装置をつけるための経費というのは全体で八百億かかると聞いているわけですが、これはいまの電話を全部つけると八百億かかるわけですね。

三宅正男日本電信電話公社施設局長

○説明員(三宅正男君) 今回の時分制のための課金装置関係の工事費として全額で七百五十億円を見込んでおります。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 時分制と申しますと、市内の度数制が三分で打ち切るようになった分と、それと区域内電話が料金が安くなるわけですね。七百五十億という内訳はどっちのためのお金なんですか。両方含んでいるわけですか。全部の電話にいわゆる三分で七円ずつ課金されていく装置をつけるためのお金が幾らかかるのか。それと区域内電話あるいは近郊電話の料金の比率が下がりますね、その調整するための金額と両方いまのお話では入っているわけですか、その内訳はどうなんですかね。

三宅正男日本電信電話公社施設局長

○説明員(三宅正男君) ただいま申し上げました七百五十億のうち約三十億円程度がただいまお話の現在の準市内通話これが三分になるというようなことの変更のための工事費でございます。残り大部分が現在の市内を三分ごとに課金をしていくための装置のために要する金でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 そうしますと、市内を三分ごとに七円取るという、そういう課金装置をつけるための金額に七百二十億円かかるわけですね。当然そうなりますと、それだけ機械がふえるわけですからやっぱり補充もしなければいけない。そういう点を考えた場合に、百六十億ですから四年たっても——まあ四年たてば百六十億がだんだんふえてくると思うのですけれども、元を取るだけでも四年ぐらいかかるわけですね。はたして七百二十億というものをそういうものに投資するよりも、現在積滞個所がたくさんあるわけですね。そして電話をつければ基本料も入るしまたどんどん新しい電話料も入ってくる。だからわれわれも、時分制採用というものについては別にこれは生活の広域化に伴ってこれは賛成でございますけれども、何も市内を三分にするというのはそう急がぬでも、その七百二十億を電話の積滞のほうに使ったほうが、国民の皆さんも喜ぶし、電話もつくのではないかと、われわれはそのように考えるわけですけれども、そういう点の経済性、公社の収入面から考えた場合に、この七百二十億を電話の積滞に使った場合の収入と、それとの関係はどういうぐあいになりますか。

浦川親直日本電信電話公社計画局長

○説明員(浦川親直君) ただいま御指摘の広域時分制に要する投資を、それを加入者増設に振りかえた場合の収入との比較はどうか。これにつきましては、ちょっといま計算ができかねますので、後刻計算をいたしたいと思いますが、実はこの広域時分制によりまして、一昨日のお話にもありましたように、従来の区域合併でございますが、区域合併に要しますところの市内中継線というものが一部要らなくなる。しかもまた、現在は十二キロまでの合併を続けておりますけれども、将来この十二キロ以上に同一行政区域内を、さらには単位料金区域内といわれるようなところまで区域合併をするということにもなりますと、相当なこれは線路の工事費が必要になるわけでございますが、広域時分制をやることによりまして、この中継線の工事費が相当割り安になるというところで、広域時分制に要しますところの課金装置の投資額というものも相当程度キャンセルするのではないか、こういうふうに考えておる次第でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 私は広域時分制は大いにやっていいと思うのですよ。ただ市内の三分ごとに切るというやつだけはそうあわててやらぬでも、結局七百二十億というお金はよけいかかるわけですから、結局それをやってもだんだんプラスになってくるのは四、五年あとになってくると思うのですね。だから、それにしては七百二十億というお余を投資してそれよりかもっとほかの、あまり投資せぬで収入のふえる道もあるいはあるかもしれないし、そういう点が、国民の皆さんのあまり喜ばれぬことをして、しかも公社としてもあと三年、四年は全く収入減になる、このお金でもっと積滞を解消して、そうしてある時期がきて順次やはりやっていくとか、あるいは設備の交換のときに、そうして課金装置をつけるとか、そのようにしたほうがやはり国民経済的に、電機メーカーはもうかるかもしれませんけれども、国民の立場から見るならばはなはだよろしくないんじゃないか。私はそういう点を考えるわけですけれども、そういう点がこの三分制の実施にあたって十分検討されたのかどうか、そういう点はどうなんでしょう。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) 広域時分制を実施いたします理由の一番大きなものの一つに、加入区域の現在のアンバランスということがあるわけであります。したがいまして、これをやりませんと、あるいはこれがおくれますと、その間におきます加入区域の合併の問題及びそれに対する投資の問題が出てまいるわけでありまして、それはいま計画局長が御説明をしたとおりなんでございまして、全体として、これを経費の中に入れるよりも、その投資のキャンセルという面で、私どもとしては広域時分制をとるほうが利用者の方にとってもいいし、私どもの投資としても長い目で見た場合に有効であると、こう考えておるわけであります。  それから、またこれは現在の千二百万の加入者に対しては七百五十億でございますけれども、これが、いま先生御指摘のように、ゆっくりやったらいいじゃないか、賛成なんだからゆっくりやったらどうかということでございますが、一年おくれますと二百四十万また対象の加入者がふえるわけでございます。そうすると、七百何十億というお金がさらにその同じ倍数でふえていくわけであります。私どもとしては、できるだけ早くこれをやっていくということが望ましいことだと思うのでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 だから私の言うのは、七百二十億は、これはどんどん電話がふえればそれだけお金がかかるわけですけれども、そういう七百二十億を投資した場合の公社としてのいわゆる収入の増加というのは、これはもちろん私の言うのは、広域時分制を大いに採用して、市内のいわゆる三分だけを伸ばしていけば、そうすると、いま広域時分制になるといろいろなメリットがあると、それはあっていいわけです。ただ三分、三分、三分という課金装置を結局つけたための一年間の収入増というのは百六十億増ですから、七百二十億投資して百六十億しか料金がふえぬのでは、しかも、つけちゃうと、あと修理もしなければならない、補修も要る。もちろんこれも減価償却して耐用年数が何年かきまっていると思うのですけれども、そういう点のやはりメリットから考えて、積滞の多いというときに七百二十億の金をここにかけるということは非常によくないんじゃないかと思うわけですけれども、これはひとつあと資料として提出していただきたいと思います。ここでいろいろお話をしてもなかなかわかりにくいし、答えが出ないと思うので、その点をひとつお願いしたいと思うのです。  それから、最後に、三分市内電話をかけている場合に、今後三分のときにはあれですか、三分がきたというのを何か知らせるようなものをつけるのですか。その予算はこの中に入っているのですか。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) たとえば、いまの公衆電話のように受話器の中から三分がきたというようなものは出ません。しかし、当委員会においても先日お答えをいたしましたように、実際問題として、たくさん使われる方の中で人にお貸しになるとか、そういう方もあるだろうかと思うのであります。そういう方につきましては、やはり簡易な三分の時分計のようなものを、これは営業のサービス品といたしまして、私どもはよく電話の書き抜き帳のようなものをサービスとしてお渡ししておりますのと同じような、ある程度以上の使用度数の加入者の方には営業のサービス品として頒布をいたしますと、こう考えております。この金額はこの中にもちろん入れておりませんが、そう膨大な金額にはならないかと思います。  それから、もう少し、もっと精密なものがほしいとおっしゃる方につきましては、宅内に適したようなものを開発して、幾らか高くなるかと思いますが、これは実費でお渡しするような方向で検討いたしますという、こういうことをお答えしております。そういう方向で現在研究中でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 普通のところは、結局電話をかけていて三分になっても、これは公社からいただいた砂時計かどうか知りませんけれども、それによる以外に、電話をしていて三分でツーツーという音がするとか、そういうのじゃなしに、気がつけばもう十二分たっておった。そういうことで結局通話の中で三分がきたというのを知らせるようなことはしないわけですね。

三宅正男日本電信電話公社施設局長

○説明員(三宅正男君) 今回のいろいろ現在準備をして設計をしておりますところでは、そういったような通知音を入れるような設計をしておりません。と申しますのは、この通知音を入れますために試みに試算をいたしてみましても三百億前後の金がさらに要るというわけでございます。さらに、現在の電話というものが将来模写電送、あるいは心電図電送といった、あるいはデータ通信といったようなものに現在の電話回線が使われることになりますと、三分おきにそういった音が入りますことが通信の妨害になるということもございますので、そういった意味で考えております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 もういいんですけれども、いまの資料要求した点についての質疑だけをこの次の十八日にお願いしたいと思います。

永岡光治日本社会党

○理事(永岡光治君) 資料は幾つありましたか。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 一つです。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) 先ほどの資料につきましては準備をしてお出しいたします。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 三分制実施のための七百二十億の効果の問題、それだけできょうはこれで終わりたいと思います。

村尾重雄民社党

○村尾重雄君 私は電報制度、料金改定に関係して若干のお尋ねを申し上げたいと思います。当委員会とは話がはずれるのでありますが、三日前に解決をみましたが、全日本海員組合と船主側との本年度の賃上げのトラブルから第一波、十日間のストが決行されました。私、大阪で大阪港に停泊しているスト中の貨物船をば訪問申し上げたわけでありますが、そのとき船内でデッキ要員、機関要員、通信要員の方々を含めて海上労働情勢の懇談会を開きましたときに、強くこの電報料金のこのたびの改正というものに——あの人たちは値上げと言っておりましたが、反対の意見が開陳されたわけです。その人たちの意見をまとめますと、海洋を航海する船舶及び洋上で漁労に従事する乗組員にとって陸上との連絡はほとんど無線電報によらざるを得ない実情にあるようです。したがって、乗り組み員及びその家族にとっては、支出増に直結するこのたびの料金値上げには絶対反対だという強い意見がございました。これについての考え方というか、電報料の値上げについての意見ものちほど伺うことにしまして、その節、なおこの電報利用制度の改正についても問題が提起されました。それによりますと船員及びその家族にとっては、無線電報の利用については、陸上一般社会とは異なって貴重な意義を持つものであり、乗務員の中には直接公衆電気通信実務に携わる者もいるのにかかわらず、現場の意見、いわゆる海上勤務者の意見、実情などの聴取、調査を行なわずして、政府並びに公社においては独断によって改正しようとするところに問題がある。これがいま問題になっている海上通信サービスの低下につながっているというお話なんです。  私は、このたびの公衆法の一部改正に際して、ただいまもお話がありましたが、電話料金の改定については非常に一つの問題点が出ていると思いますが、しかし電報料金が十八年間ですか、そのまま据え置きされておって、これが値上げについて、また制度の改正についてはいろいろと問題点は提起されるが、この料金問題についてこのような強い一部の反対意見があるということを伺って、他にもやはり料金問題についても強いやはり反対意見を出しておられる方々があると思います。私はまず一つ、海上勤務者のこうした現場の意見を聴取することはなかったとしても、その実情の調査等を行なった上において、これが行なわれたかどうかということをまず聞きたいんです。

中林正夫日本電信電話公社運用局長

○説明員(中林正夫君) お答えいたします。  ただいまの海上勤務者の方々の無線電報の問題でございますが、この点につきましては、全国漁船労働組合同盟から郵政大臣あての申し入れ書といいますか、陳情書というものも出ておりますので、その趣旨は私どももよく承っております。しかし無線電報の料金につきましては、これは法定料金ではございませんので、一般の通常の電報料金がきまりました場合には慎重にひとつ検討させていただきたいと、かように存じておるわけでございます。  それから略号廃止その他の問題につきましては、確かに無線電報海上通信だけが現在陸上と違いましてモールス通信という分野が含まれておる——これは全部ではございません、海上部分がモールス通信が含まれておるといった意味におきまして、陸上の一般の電報と違った特殊な事情というものもある点がありますので、十分にひとつその辺の事情というものを調査した上で適当な措置について検討してまいりたい、かように存じております。

村尾重雄民社党

○村尾重雄君 ただいまのお話のうちに漁船関係の組織から陳情があったというお話があったんですが、それは私もこの法案が国会に提案される前後にそうした御意見を承ったこともあります。私が当日現場の意見というものを——いまおっしゃったことば等も含むのですが、いろいろと自分なりに聞いて集めたのですが、それによりますと、いまお話しのあったように、ことに非常に重要な海上通信サービスというものが非常に悪化、低下しておるという現状は、海岸局と船舶との間の通信設備、またその運用が非常に旧態依然とした現状によるということであり、単に慶弔電報制度など同報無線電報制度も含まれると思いますが、特殊取り扱いを廃止しただけで解決するものではない。また、実際に船舶において通信繁忙のため円満な通信連絡設定が困難なのは、慶弔電報のうちの年末年始にとりわけ集中される年賀電報であるという意見や、慶弔電報を廃止するに伴い、略号がなくなることにより、海上における公衆通信のための通信時間が非常に長くなる。その他このようなこと以外に、いまお話しがあったように、漁船関係では安全通信操業のための通信など、通信時間帯の過密な現状において、略号廃止に伴い通信時間が延長されることは、安全、通信、操業関係通信時間を阻害、圧迫するかあるいは公衆通信そのものを制限しなければならないような現状になるとかいうような意見が非常に開陳されました。いまお答えが説明員よりありましたので、もうすでに御承知のことと思いますが、この法案が出されるときに、   〔理事永岡光治君退席、委員長着席〕 漁業、漁船関係の働く人々からの陳情に、船・無線局間に、このような改正が行なわれる場合においては、漁業通信本来の使命がおろそかになり、漁業連絡の停滞と無線間の混乱を生じて、電報処理の渋滞から遭難通信を受信すべき沈黙時間すら守られない憂うべき事態が生ずると思うという非常に長い陳情がありました。すでにただいまこうした陳情に対して今後も実情を調査してということばがございましたが、このことはいままで実情を調査されなかったということと同意だと思うのです。私はどうかそういう点におきましてただいまお話があった今後実状を調査して、こうした海上特に漁船従事者に対してのこの改正によって招来される諸問題が十分善処されるということについて、なお進んでひとつ取り組んでいただきたいことをひとつ要望するんですが、いかがでございましょうか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) お答えいたします。  海上の通信につきましては、陸上と違ってただいま御指摘がありましたように、いわゆる間にモールス符号による人手がどうしても入らなきゃならない、こういう点が非常に違っている点であります。電報全体につきましていろいろ電報の近代化ということで今度の法案をお願いしているわけであります。海上通信につきましては、ただいまの御指摘もありますので、この法案が通った暁には、これは認可料金の関係もございますので、郵政大臣の御意見を伺いながら善処いたしたいというふうに思っております。

村尾重雄民社党

○村尾重雄君 私はこのことに関して関連するんですが、略号電報、すなわち慶弔電報ですが、この際とりやめられた理由について、お話あったことと思いますが、再度伺いたいのであります。

中林正夫日本電信電話公社運用局長

○説明員(中林正夫君) お答えいたします。  慶弔電報につきましては御案内のとおり、公社といたしましては、当初儀礼的な性格等から、これにつきましては相当原価に近い料金というものをちょうだいいたしたいということから、大体原価の半分程度のものを料金としてちょうだいいたしたいということで、基本料三百五十円というあれをお願いしておったわけでございますが、昨年の暮れに四十六年度予算の政府原案が決定されます段階におきまして、まあそういった考え方についてもわかるけれども、しかし、いかにも値上げの幅がやや大きいといったような物価政策的な配慮といいますか、そういった面からむしろ慮弔電報制度そのものを廃止して電信事業の合理化というものに資してはどうか、こういった御方針が出されまして、公社といたしましてもその線に従ったような次第でございます。

村尾重雄民社党

○村尾重雄君 そういうお話でしたら、私電報につきましていまひとつ突き進んでお答えいただきたいと思うのですが、これも再確認したいということですが、四十三年度電報収支の赤字が四百七十七億円、収支率は六五六%、累積赤字が三千六百億円に達しているということですが、私はこの赤字の理由と、今回料金政正が行なわれるんですが、どのような増収になるかということを承りたいのと、時間的な関係がございますので、これらの値上げ施行期日を四十七年三月一日にした理由について伺いたいと思います。

中林正夫日本電信電話公社運用局長

○説明員(中林正夫君) 電報事業の収支の改善の問題につきましては、実はなるべく改善の努力というものを公社としてもいたしておるわけでありまして、昭和二十八年から四十一年に至ります電報の中継というものを、従来人で中継してやっておりましたのを機械で扱う、配達であるとかあるいは受付というものを夜間作業を上位局に集中する、こういった各種の合理化というものを行なってきて、大体四十三年度、年間にして要員としまして六千人程度、年間六十億程度というものの節約をはかってきたわけでございます。しかし、通信の部門については相当の合理化というものを行なってきたわけでございますが、どうしても配達等非常に合理化の困難な部門というものがあります。それから、料金につきましても二十八年度以降据え置きというような状態で、他の料金とのバランスというものを著しく欠いておるというようなことも一つございます。そういったようなことで、電報の経費の大半といいますか、約八割くらいのものが人件費でございまして、人手産業というような状態でございまして、最近におきまして、人件費のベースアップ等による高騰というものがこの赤字の大きな原因になっておる。また、一方、電報につきましては、やはり昔からの電報についての二十四時間サービスといいますか、通数というものも少ないのですが、二十四時間やはりこれを待ちましてサービスをするという非常に効率の悪い運営というものをなさざるを得ない状態になっております。こういったようなことも大きな原因になっておるかと思うのでございます。それで、今回のお願いいたしております電報制度の近代化ということによります効果でございますが、この四十六年度予算におきましては三月実施、一カ月だけ実施いたします関係で増収は六億と見込んでおります。ただ、平年度にこれを換算いたしますと大体五十億程度の増収になるかと存じます。ただ要員のほうにつきましては、この通数の減によります要員の減は、あるいは夜間の配達を多少狭めるということによります要員の減というもので、約千五百人の要員の減というものを四十六年度予算に織り込んでおります。なお五十二年度までの七カ年計画全体におきましては、増収の面で約二百五十億、それから節約の面では人間にしまして大体六千人程度、お金にいたしまして約七百五十億程度。したがいまして、増収と節約と合わせまして約千億程度の効果というものを生ずるわけでございます。

村尾重雄民社党

○村尾重雄君 いまのお話しなんですが、今回の値上げをしたにもかかわらず電報の赤字経営は続くものと、こう思うのですが、今後の電報事業の建設的な事業継続ということについてはどういう……。なお続く電報事業の赤字をどう処理されていくつもりか伺っておきます。今回の値上げ処理において、なお赤字は続くものと思うのですが、将来どう考えておられますか。

中林正夫日本電信電話公社運用局長

○説明員(中林正夫君) 今回の料金の改正、あるいはいろいろ制度の改正というものをお願いをいたしましても、もちろん電報の赤字についてはまだ相当の赤字というものが出ますし、電報につきましては、これを諸外国等を見ましても、電報そのものには収支一定しておるようなところはございません。しかし日本ほどひどい状況のところはない、大体二〇〇%程度の収支というのが多いようでございますが、しかし私ども今回の制度の改正、料金の改正というものによりまして、まあ電報の少しでも増収を得ると同時に、それによりまして電報の通数というものが、本来あるべき電報といいますか、電報の料金というものはあまりにも他の通信手段の料金とのバランスを欠いているために、本来電話でいくべきものが、あるいは郵便でいくべきものが相当電報に入っている。そういったようなものが本来あるところに戻って、電報のあるべき通数が減ってくる。これに見合います要員の節約、こういったものによりまして経費の節約、またもう一つは、この新しい電報通信に見合った電報の運営形態というものを極力合理化、省力化していく、こういう点、もちろん労働組合とも十分話をしながらやっていくわけでございますけれども、そういうものによって、経費の節約というものによって、極力この問題に対処してなるべく赤字というものを少なくしていく。しかしいずれにしても、それでもなお出てくる赤字につきましては、第一次的には加入電信、専用電信というものを含めた電信事業の中でこれをカバーする。さらに出る赤字につきましては、電話経営との総合経営の中で収支相償うのもやむを得ないものと、かように考えておるわけでございます。

村尾重雄民社党

○村尾重雄君 いま説明員のことばの中にはなかったのですが、往々にして電報事業に対する非常に軽視した残念なことばを聞くことが多いわけです。この電報事業というのは国民生活の中で非常に私は重要な意義ある事業だといまだに信じております。きょうはだいぶ、電報取り扱い数が最近極度に減ってきたこと等からこの扱い方についていろいろと意見等伺っているのですけれども、私は電電公社がこの事業を包含されているというために、電電公社として他の面においても非常にいい条件を保たれている点が私はあると思うのです。そういうような点から、今後の電報事業についても、ひとつなお熱意を持ってこれが積極的な事業運営について努力をしてもらわなければならぬと思うのです。  そこで私、慶弔電報でいま一つ伺いたいのですが、私に与えられました資料の中に、電報利用構成ということから業務用、私用、慶弔ということで、三十八年度と四十三年度の、お手元におありのことだと思いますが、通数とそれの構成比率というものが出ております。三十八年度業務用が六千四百十四万通、私用が千七百十七万通、慶弔が千三百三十万通なんですが、これが四十三年度には業務用三千四百六十四万、私用千四百十万、慶弔二千三百七十二万、その構成比率も業務用が四七%、私用が一九・五%、慶弔は何と三二・七%と、慶弔電報の比率は非常にふえております。私は非常に局部的な見方か知りませんが、四十三年度のこの数字は四十四年度はどうなっているかということ、四十五年度の見通し等についてもおありであればひとつ伺いたい、こう思うわけです。慶弔電報の利用構成の比率です。

中林正夫日本電信電話公社運用局長

○説明員(中林正夫君) ただいまの一般電報と慶弔電報との比率でございますが、四十三年度慶弔電報が三三%、一般電報が業務用と私用と合わせて六七%ございますが、それが四十四年度におきましては、慶弔電報の比率が三四%に上がっております。それからしたがって、その他の電報は六六%に下がっております。四十五年度につきましては現在集計中でございます。やはり若干、慶弔電報比率がふえる。数としてはそれほどふえておりませんけれども、電報の総体数が減っておりますので、率としては上がっておるようでございます。

村尾重雄民社党

○村尾重雄君 ちょっと私こだわるようですが、この点でもう一点ひとつお尋ねしたいのですが、私の知る範囲で、たとえばごく最近著名が人が、非常に失礼な話ですがなくなられまして、受けられた電報が五千通をこえました。慶弔電報、くやみ電報が五千通をこえました。その他、私の知る範囲内においても喜び、悲しみに出される慶弔電報の数は非常に多いことを知るわけです。また組織団体ですか、これはどの団体によらず慶弔電報の取り扱いというのは非常に最近ふえております、私の知る範囲においては。しかも、この慶弔電報一通について三百何円とかの費用を要するという話なんですが、わずか結婚祝いに五十通、百通、三百通届けられるというのは一かためになっております。ましてや弔電及び祝賀等に寄せられる電報というようなもの、これが一通三百何円というような数字の計算は、われわれ得心がいきません。私は慶弔電報というものは、相当電報全体の振り合いの中でやはりいい成績を運用的にまた経営的に上げているのではないかということがどうしても私の考えから抜けないのです。こういうような点等、まあ慶弔電報が国民生活の中でひとつどのような状態にあるかということを考えました場合に、これがどういう理由で廃止されたのか、これはもうからないからやめるのだということなら、電報、全部やめなければならぬということになるのですから、その電報取り扱いの中で、相当営業的にウエートを持つこの慶弔電報というようなものは、相当私考慮があってしかるべきだと思うのですが、いかがでしょうか、御意見を伺いたい。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 慶弔電報についていろいろと議論をしてみたわけでございましたが、昨今は社交的、儀礼的なものになっておるし、こればかりはどうしても配達しなければならぬ。電話でどうも簡単にお伝えするわけにいかない、そういうふうなことからコストはたいへんかかる、これはまあそれなりにそういう理由はあろうと思うのであります。そこで当初はまあせめてコストの半分くらいの額はちょうだいしたらどうか、三百五十円というような案が出たわけでございます。そうすると現状からいたしますと、かなりのこれはアップ率でございまして、物価、公共料金のやかましい際に、どうもその原案というものはいかがなものかという批判がまた一方から起こってまいりました。そういうことからして、むしろすっきり単純化してしまったらいかがか、普通の電報の中へこれも織り込んで、一般電報の中へ吸収する、こういう方向が出たわけでございます。それからまた、略語が非常に便利ではありますものの、これは今日の電報の送達のしかたからいたしますると、この略語が必ずしも、一般大衆の方々が便利であろうという理解のしかたとは別個に、その略語を送達した局ではもう一ぺん翻釈して出さなければならぬというふうなこともございまして、略語そのものが取り扱いの上においてそれほど省力化になっていないというような事情もあるわけであります。そんなことからして、この際思い切って一般の中へ吸収したらという案を御提出をしておるわけでございます。ところが、これは審議の過程において、衆議院においてもかなり慶弔電報については御議論がありました。それから、当委員会へ参りましても、ただいまも村尾先生はじめ、たいへんこれに関心をお寄せの議論が出ておることは私も承知をしておるわけであります。それで、今回の法律が改正になりました上は、幸いにこれが通過いたしますれば、この点は認可事項でございますから、機能的、弾力的にも扱えると、こういうことにもなりますので、私としましては、この両院において出ました御意見を十分に参考にして、この点は考慮を払ってみたい。いま具体的にそれじゃ幾ら幾らにするかということまでは申し上げかねますけれども、この点は、慶弔電報に関する限りは、もう一くふういたしてみたいと、こういう気持ちを持っております。

村尾重雄民社党

○村尾重雄君 御検討いただきたいと思います。  そこで私は、実は私に便宜を計らっていただきました時間が若干でございますので、実はなお先ほど塩出委員からお話があった電話の設備料、これは前の装置費のことだと思いますが、この問題についてもお尋ねしたいと思うのですが、これは厳然たる値上げになるのですから、そのことだけお含みいただければいいと思います。  なお、引き続いて広域時分制の採用についてですが、これもいろいろ値上げになるのではないという資料等も実はいただいておりますが、三分七円という一つの区切りというようなものから計算しまして、これも私は値上げに通じるものという——まあ独断だとおっしゃれば独断でいいですが、私は通ずるものと解釈しています。  そこで、大臣帰られましたから、電電公社の責任者でけっこうですからお尋ねしたいのですが、かつて、四十年九月の二日ですか、佐藤委員会といいますか、電信電話調査会から一つの調査報告というものが提出されておりますが、それに基づきまして、内容は別として、度数料は十円を単位とし、合理化といいますか、今後の電電公社の経営についての意見が出されました。私は、たしかこれに基づいて度数料十円を基礎とした改正案というものが持たれたということを記憶しているのですが、今日まで、たとえば四十年九月二日に、この料金二二%増しについて、公社の今後の、これはどう言ったらいいのですか、一つの調査会の報告書というものが出されて、これに基づいての一つの公衆電気通信法の改正案というものが企画されたということがあるということを記憶しております。それが表面的に、現在の七円が十円に引き上げるということを基礎としての改正案は出なかったのですが、いままでにこの調査報告書が出されてから、四十三年五月の五十八国会にも設備料の単独一万円を三万円に引き上げるという案を骨子とした改正案、また四十四年五月の六十一国会においても近距離通話料のまあ引き下げという形になっておりますが、電話料金の改定が、十四段階の局をば五段階に統合して基本料の改定、引き上げ等の改正案が逐次今日まで出されてまいりまして、私の問おうとするところはこうなんです。この三分七円を基礎としたこのたびの改正案が、電報料金の改正を含めて電話料金では非常に手の込んだ改正案が出されたのですが、これは明らかに先ほど申し上げましたように、電話料金の改正、これが近代化、合理化ということばがうたわれておりますが、国民負担の引き上げに私は通ずるものと思うのですが、この改正案がこのたび提出されましたが、私の言わんとするところは、これで世間では、段階的になお改正が行なわれるのではないか、値上げがなお行なわれるのではないかという危惧を持っている向きもございます。ところが、私自身それは全然そういうことでなくして、このたびの改正案において、たとえば前の五年計画が二年残り、新たな五年計画を足して七年計画という一つの計画を持たれておりますが、それを通じて今度の改正案だけで、料金の引き上げを含めた改正というものは今後あり得ないという考え方を持っていいのですか、どうかということを伺いたい。いま一度こうした引き上げを内容とした改正というものは、七カ年計画完遂まで行なわないということかどうかということをちょっと伺いたいと思います。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) お答えいたします。  最初に、昭和四十年に佐藤喜一郎氏を会長にいたしました電信電話調査会から答申をもらいまして、いま村尾委員の御指摘の答申でございます。その答申の中のこまかくは省略いたしまして、大きな点は、電報について引き上げを行なう、ちょうどこれが二十五字百五十円という値上げをしたらどうかと、電報事業の近代化をはかる、これが第一。第二が、その当時、昭和四十三年から相当に赤字になるだろう、したがって二二%の料金の引き上げ、それから同時に設備料を一万円を三万円にする。こういう答申が入っております。ただその後の経済の成長状態、それからまた実際に予定いたしました電話の架設を公社が少しふやした、予算で認めて架設をふやしたというようなことにおきまして、結局赤字にならないでどうやらやれたということでございまして、したがって、設備料一万円——三万円は昭和四十三年度の公衆法の改正において、それからまた昭和四十四年度におきましては年間約三百億円の調整をいたしまして、基本料を約三〇%引き上げ、そのかわり近距離の市外通話を下げるということで、プラス・マイナス・ゼロの調整をして、赤字でない、どうやら独立採算でいけるということでありましたので、その時点におきまして、佐藤調査会の答申は一応済んだというふうに考えた次第であります。  ところで、今回お願いいたしましたのは、これまでもしばしば申し上げておりますが、昭和四十六年から五十二年までに至ります七カ年計画をつくりまして、まあ四十六年、四十七年はわりあいに詳しく、それから第五次五ヵ年計画はマクロ的に押えて、大体どんなふうな状態になるかということを収支、投資額、その他を総合的に見当をつけた次第でございます。  ところで、収支等につきましては、大体電報のこの法案でお願いいたしておりますのは確かに料金値上げを含んでおりますが、料金値上げ並びに制度の改正ということをやるということ、それから同時に、また先ほど来いろいろ御質問が出ておりますが、設備料三万円を五万円にするということ、この二つをやりますと、料金引き上げは七カ年計画で赤字でなくてどうやらやれそうだというめどをつけました。したがって、広域時分制につきましては、公社は最初これは十円に市内を上げて、そのかわり中距離、遠距離を下げてプラス・マイナス・ゼロの調整をする、広域時分制の制度をやる、この二つを考えたのでございますが、この十円問題は、政府の御方針で公社もそれに賛成いたしまして、将来の問題として、この際、広域時分制の実施だけをこの法案の中に織り込んでいただいた次第であります。  ところで、七カ年の中で今後料金値上げはしないかという御質問に対しましては、料金の値上げはいたしません。ただしかし、この十円の問題は、この法案が通った暁におきまして、遠距離、中距離を下げて、そのかわり市内を十円に上げる、プラス・マイナス・ゼロの調整の問題は、この七カ年計画の中に問題が残っていると考えますが、その時期につきましては、この法案が通ったあとで検討いたしたい、こういうふうに思っております。

村尾重雄民社党

○村尾重雄君 それでお答えはけっこうです。私はあまり顔を出しませんので、当委員会において急に一々この法案に目を通さしていただいたんですが、このたびの——これは郵政大臣に、また電電公社責任者にお尋ねするんですが、第一に提案理由の説明を読ましていただきました。それから公衆電気通信法の中にある提案の理由も読ましていただいたんですが、この提案理由の大臣の説明及びこの法案の提案の理由の中に、「電報事業の健全化に資するためその料金を改定し」、またその他云々とあり、最近問題となってきた「データ通信に関する制度を法定する必要がある。」等のかなり積極的な説明があるんですが、これはわかるんですが、私は今度の電報料金並びに電話料金の改正といいますか、その他の事項を見ますときに、私は、これ以外に、たとえば最近の公社の職員の人件費、それから職員の厚生施設、また待遇等の問題について相当増額されていると思うのです。なお今後の待遇改善についてもお考えになるところがあると思うのです。実は、そうした人件費の増額だとか、体育・厚生施設等の問題について、これが相当増額されている点とか、また今後の改善というようなことについて一つも触れられていないのです。そうしたものがこの中に含まれているのか、あるいはそうしたものは入らないのですか。なおまた将来のこうした人件費並びに厚生・体育関係等についてどうお考えになっているのか、ひとつ大臣なり公社の責任者にお伺いしたいと思います。どうも改正理由が何か積極的に国民にサービスするということばかりなんで、公社自体のこと、機構というものは非常に大切でしょうけれども、その最も重要な部分になっている職員の人件費だとか、待遇だとか、そういう問題について少しも触れていないのはちょっと遺憾な気がいたします。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) いまお伺いしました将来の人件費の高騰でありますとか、待遇の改善という問題は、七カ年計画を策定されまする際にあたっては、当然積算の基礎にならなければならない、こういう観点からこれは公社のほうでは計上をされておると思います。これはあと総裁からお答えがあろうと思います。  それで、法律のたてまえからいたしますと、自分のことを自分でてまえみそというわけにもいきますまいから、それはこの提案説明には顔を出しておらないと、こういうふうに御了解を願いたいと思います。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) お答えいたします。  ただいま大臣から御答弁がありましたが、公社といたしまして七カ年計画をつくる時点におきまして、人件費の増あるいは人員の問題を総合的に考えてその中に入れておりますが、詳しくは御必要であれば関係の局長からお答えさせます。  それからなお、たとえば宿舎とか、あるいは厚生施設、病院そのものにつきましては、毎年の予算の中で認めていただいておる、こういうことでございます。

村尾重雄民社党

○村尾重雄君 よくそれはわかっているのです。ただ、何か知らないが、料金改定を含んだ改正案が提出されたときに、単に今後積極的な事業をするから改定するだけだということで、たとえば職員の待遇及び人件費、将来はともかく、現状においては予算で十分だから、こうした値上げは含まれていないのだということであれば、それでけっこうです。私は今日の改定する中にはそういうものも含まれ得るものだ、こう思ったものですからお尋ねしただけなんです。将来のことについては、十分な構想を持っておられるというようなことがあったように思いますが、きまっているのならそれでけっこうです。この中には含まれておらないと、こう解釈してよろしいですね。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) ちょっと七カ年計画の内容を御説明いたしますとよく御理解願えると思いますが、別に値上げの中に入っているということじゃなくて、これは何といいますか、今度の場合に、値上げといいましても、大きな拡張、一兆五千億の拡張をやるということが主体でございますから、その値上げそのものの中に別に入っているというふうにはなっていないというようにお考えいただきたい。ただし長期計画の中に盛り込んでおる、こういうふうにお考えいただきたいと思います。

久保等日本社会党

○久保等君 私も若干なお質疑を続けたいと思います。いま村尾さんから質問が出ておりますから、私もその関係で若干順序をかえて電報の問題について二、三お尋ねをしながら、なお要請をしたいと思うのです。  一点は、四十五年度の電報の赤字なり収支率というものがまだ完全に数字的に整理されていないかもしれませんけれども、おおよそわかるのじゃないかと思うのですが、わかればひとつ御説明願いたいのですがね、四十五年度。

中林正夫日本電信電話公社運用局長

○説明員(中林正夫君) 四十五年度につきましては、まだ決算のなにが出ておりませんので赤字の数字はわかっておりませんが、先ほどのにも出ておりました四十三年度が四百七十七億、それから四十四年度が五百三十四億、大体こういったような赤字の増加傾向がございますので、そういった点からの一応の数字で御推察いただければと思います。

久保等日本社会党

○久保等君 電報料金の値上げで電報赤字の解消をはかろうということで、これは今回の改正案の一つの大きな柱だと思うのですが、どうも赤字対策としては、平年度で五十億程度の増収になるだろうということで、いまのお話にありますように、ここ数年の傾向を見ると、毎年約六十億から七十億前後くらいの赤字がふえていっておるというようなことになっておるようですが、そういう点から見ると赤字解消策というにもどうも値しないような、しかしさればといって中身を検討すれば非常な思い切ったというか、相当な苦しいやりくりをしながらの赤字克服策でどうやら平年度五十億程度の赤字を少なくしていくということになっておると思うのです。  それで、少しでも赤字をなくしていこうというその気持ちは十分わかるんですが、ただ経営的に考えてみたときに、五十億程度の赤字解消のための努力として、要員の配置がえやら、相当ないろいろ苦しい対策を立てながらこういうことをやっているんですが、その中に先ほどお話があった慶弔電報、その中でまた慶弔電報は約三分の一程度の赤字の原因になっておると思うんですが、六十億程度であればそのうちの二十億程度が慶弔電報による赤字ということに算入せられておると思います。  ところで、慶弔電報の問題については私まだ電報の質問があと回しになったものですから、郵政大臣、ぜひ私も慶弔電報は存置すべきだという主張です。それで、これを、百五十円を慶弔電報だから二倍にするとか三倍にするとかいってみても、国民の利用する立場からいえば、二倍、三倍という値上げになるのだけれども、全体からいえば、いま言ったようなことで年間二十億円程度の、多少赤字の解消策には貢献するというところがどうも経営的に全体をながめると割り切れない問題だと私思うのです。先ほどもちょっと専用料の問題だとか、何かちょっと申し上げましたけれども、けたがだいぶ違うのですね。だから慶弔電報を取り扱うことによってもちろん赤字の一つの原因になっているんですけれども、慶弔電報を全然打たぬということにはまいりませんから、慶弔電報制度を廃止しても、慶弔電報は現実にやっぱり利用者は打つわけです。その場合に、例のあのきれいな封筒に入るか入らないかという面の差だけ出てくるのですが、はなはだこまかいミニ質問で恐縮ですけれども、慶弔電報のあの袋は一体幾らぐらい一枚の単価がするのですか。

中林正夫日本電信電話公社運用局長

○説明員(中林正夫君) あの入れております封筒はちょっと私いま手元に資料がございませんが、用紙のほう、あの電文を記載しました用紙のほうは二、三円程度かと思いまするので、封筒のほうもそれから御推察願いたいと思います。

久保等日本社会党

○久保等君 それは電文のほうの紙の話ですか。

中林正夫日本電信電話公社運用局長

○説明員(中林正夫君) はい。

久保等日本社会党

○久保等君 わかりました。  いずれにしても、たいした金額ではないと思うのですが、慶弔電報——これも一つのサービスという意味では、ああいう封筒に入れて吉凶の場合に送られる、送るということはやはり一つの文化的な面から言って、といっては少し大げさかもしれませんけれども、こういう時代に——昭和元禄とか何とか言われる時代に、何かそういう制度を廃止されて、きわめて無味乾燥な一般の電報と同じように慶弔電報を扱っていくのだということはどうも感覚的にこれは私ども理解できないのです。それが非常に経営的に大きな問題なら別として、やはりそういった人心の機微というか、国民の一般の気持ちということを考えると、あまり合理化、合理化というのも殺伐たる話で、切って捨てるということはいかがなものかと思うのです。したがって、私も慶弔電報をぜひ存置という主張をしておきたいと思いますし、また大臣にも、認可事項ですから大臣のお考えで存置できるかどうかということになる問題です。ただ料金を、これまた二倍にするとか、三倍にするとなると、おそらく別表の表を少しいじらなければならぬということになってくると思いますし、そうなると、これは法律事項と言えば法律事項になると思うのです。ただし、これも慶弔電報ですから二倍にする、三倍にするといっても、金額にすればそうとにかくたいした金額ではない。わざわざ慶弔電報なるがゆえに特別な扱いをしてよけい料金をかけるというほどの問題でも私はないと思うのです。そのことが経営的に非常に根本的に独立採算制というものにでも移行できるというならこれもある程度の理由はわかるのですけれども、先ほど来申し上げますように、全部引っくるめて電報に関する値上げというものは、平年度で五十億というようなことだと。もう少し、合理化をやるならば全般的にくふうが幾らでもあるんじゃないか。私が二、三先ほどから指摘しておるようなことを考えていただければ、電報の、しかもそういう明るい面を何かますます国民に暗い——電報の事業というのはやはり赤字なんだからともどもひとつその気分は味わってくれという意味では多少わからないわけじゃないのですが、あまりいいことじゃないと私は思いますから、ぜひ大臣に私も慶弔電報は存置してもらいたい。  それから、金額をふやすということについては、法律の政正案をいじらなければならぬ問題に私は関係があると思いますが、そういうことまでして二倍、三倍にするということはどうも賛成できないし、もちろん値上げということになるのですから、大幅値上げになるのですから、六十円が百五十円になる。それが慶弔電報なるがゆえに二百円、三百円、三百五十円というふうな扱いをする必要はないんじゃないか。金額は一般と同じようにした形の慶弔電報制度を存置することをひとつ大臣にこれまた強く私もお願いをしておきます。大臣、先ほどだいぶ前向きで考えておられるようなお話ですから繰り返した答弁は求めません。  それで、要員の今後配置がえ等を行なっていろいろ合理化をさらにやっていこうというお考えですが、少なくとも六カ年——ことしを入れれば七カ年の計画、電信も電話も一つのまとまった計画を持っておられるわけです。その中で要員配置がどういうふうに変わっていくのか、電報に関して。年度別あたりで、本年以降七カ年の計画——もちろん不確定要素があって確たるものまででき上がっておらなければ、きわめて基本的なといいますか、概数でけっこうですから、いま御答弁願える範囲内でひとつ御答弁願いたいと思う。

中林正夫日本電信電話公社運用局長

○説明員(中林正夫君) お答えいたします。  電報の通数の減少状況につきましては、大体今回の近代化というものをお認めいただければ、現在大体七千万通ほどございます電報通数というものが、五十二年度末——これはもちろん一つのおおよその予想でございますので確たるものでもございませんが、大体四千万通をちょっと切るくらい、三千七、八百万通くらいになるのではなかろうかと、このように考えておるわけであります。  それで、電報の減少傾向といったようなものがおそらくもう少し続いていきまして、大体いま西欧諸国の電報の状況というものは一千万通から二千万通くらいのところで横ばい、あるいは若干下降傾向をたどっておりますので、非常に大ざっぱな推論でございますけれども、わが国の場合には、二千万通から三千万通ぐらいのところで、今後そういう横ばいといいますか、安定したような形になるのではなかろうかというふうに考えているわけでございますが、こういったような電報の通数というものに見合った運営の形態というものを考えていくということで、労働組合等とも実は話をしてまいっておるわけでございますが、現在、電報の職員と申しますと、公社の直営要員といたしましては約二万一千人の電報職員がおります。そのほかに保守の人間が若干おりますが、しかしこれらの職員の中には、ほかのたとえばデータ通信なり、あるいはテレックスなり、電話の保守、営業なり、こういった部門にいって働きたいという希望者も非常にたくさんおるわけでございます。また、こういった他の部門というのは、今後非常にまあ拡充されてまいるものでございますので、われわれとしても、こういった定員部門で必要な要員につきましては、データ通信、テレックス、こういったものには、広い意味の電信事業という意味で電報の要員については、重点的に職転をはかっていく、また十分な訓練というものをはかりながら、職転をはかっていくということで、具体的な要員の配置計画というものにつきましては、地方段階で具体的にいろいろ吟味しながら進めていくと、このように考えているのです。それから先ほどお答えいたしましたが、四十六年度の予算上は約千五百名の要員が認められているわけでございます。なお、七カ年計画全体におきましては、私どもといたしましては、約六千名程度の要員の節約というものを期待いたしておる次第でございます。

久保等日本社会党

○久保等君 その要員配置計画というか、今後の要員問題については、これは十分に各それぞれ地域における実情が違うわけですし、一律になかなかいかない事情もあるでしょうから、十分にひとつそれらは労働組合とも話をしてもらって、無理のない形で、要するにスムーズに計画が実施できるように、格段のひとつ御配慮を願いたいと思います。  それで、次に進んでお尋ねいたしますが、それはこれまたこの改正案の一つの大きな柱であります例の電話の広域時分制の問題です。今回の改正案の中で、私も一つの大きな前進だと思われます点は、この広域時分制を今回取り上げたということ、これは非常にけっこうな話だと思います。かねがね私ども社会党としても、グループ料金制というようなことを考えて、何とか全国的な加入区域の、加入区域というよりも、通話区域等の合理化をはかっていく必要があるのじゃないか、前々から一番頭の痛い一つの問題は、加入区域の合併問題であったと思います。そういう点でグループ料金制を提唱しておりました立場からいっても、一〇〇%けっこうだとは実はこれはいえない。まあそういう意味で一つの大きな前進でありますが、しかしこれで満足できる単位料金区域というふうには、実は考えられません。もちろん長い今日までの電話の歴史の中で、でき上がってきた一つの加入地域ですから、いろいろ施設の面のそれぞれの地域地域で、いい悪いは別にして、一つの実績としてでき上がっております線路の配置といいますか、そういったような関係から、いきなり最初に初めてニュータウンに電話を引くようなわけにはまいらないと思います。まあしかしさればといって単位料金区域、今度この単位料金区域を一つの通話区域として、電話三分七円という形にせられるわけですが、その点で一つの大きな前進だと思います。思いますが、私具体的にちょっと指摘をして、今後のこれまた検討にぜひひとつ供していただきたいと思うのです。それは一昨日もこの委員会で御説明があった、お話を聞いておって、非常に地域的にあるいはまたその加入者の密度の点において、非常にまあバランスがとれておらない、非常に大きな格差がある、こういう問題があるわけです。これはいまも申し上げたように、一挙にどうこうということはむずかしいにしても、しかし、やはり目標としては、もう少し合理化できるのじゃないか、今度五百六十二の単位料金区域というふうになっているわけですが、これ自体、やはり将来ある程度合併をしていくと、小さいところについて、ある程度合併をしていくというふうなことに持っていかなければならぬと思うのですが、もちろん、それすぐ何年後にじゃ五百六十二を幾つにするという計画まではとてもいかないと思うのですけれども、考え方として私の申し上げることが御理解願えるかどうか、公社のほうからひとつお答え願いたいと思います。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) お答えいたします。  一昨日も当委員会におきましてお答えをいたしましたが、今度広域時分制によってきめられます五百六十二のグループというものと従来ございました五千幾つかの加入区域との関係は双方とも人為的なきめ方でございますので何がしかのアンバラというものはございますけれども、加入区域のアンバラに比べますと、単位料全区域のアンバラというものは一昨日も御説明いたしましたように相当改善をされておるように思うのですが、ただ、その中にいま先生御指摘のように単位料金区域の中におきましても面積だけ取りました場合の広狭という点のアンバラがあることは否定できない事実でございます。それをどういう形で改めていくかということにつきましては、いろいろ問題もあろうかと思いますし、また、ここで一つ改めますと、その隣接の関係が新たな問題として波及効果を来たしますし、また、全国的にやはりこういうものにつきましては、いろいろ大なり小なり議論があるわけでございますので、今回の広域時分制採用の時点におきましては、現在の単位料金区域をそのまま適用して実施に踏み切るようにいたしたいと思っております。その後、広域時分制の実施以後におきまして、この問題をどういう形で改めていくかということにつきましては、単に面積だけでなく、人家連檐のぐあいでありますとか、経済の連係性、社会生活の連帯性あるいは加入数というようなものを総合的に見まして判断をいたさなければならないと思うのですが、単位料金区域の修正という形で改める方法以外に、先般来お話しのございました料金格差の是正という形で実質的にその差を縮めていく方法もあろうかと思います。そういった点を総合的に考えまして、広域時分制に入りましたあとで、総合的に研究を進めさせていただきたいと思っておるわけでございます。

久保等日本社会党

○久保等君 その一つの素材として一番わかりやすい例を私、提起しておきたいと思います。それは「東京周辺単位料金区画図」これは資料として手元にもらっておるわけですが、これを一見して考えられますことは、東京周辺という考え方がこれはどうしても東京二十三区というものを中心に考えておるのですが、これは既定の一つの事実として現在現存するわけですから、これについてどうこう言う必要はないし、また、その余地がないのです。しかもこれは東京二十三区が一昨日も説明がありましたように、二百四十万加入ということで、全国一、加入者の多い単位料金区域になっております。ところがその左へいって、武蔵野・三鷹、これはおとといの説明によりますと、地域としては全国で一番小さい地域になっている。その隣に国分寺という何があるのですが、一つお伺いしたいと思いますが、この国分寺は加入者はどのくらいありますか。それから地域の大きさはこれは全国で何番目で、武蔵野・三鷹が一番小さいのだそうですが、その隣にある国分寺も大きいほうに入らないと思いますが、全国で何番目くらいですか。加入者数の大きさの順位、国分寺について、まず御説明をお願いします。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) 何番目ということはなかなかむずかしいことでございますが、加入数を大ざっぱに現在の数字を申し上げますと、武蔵野・三鷹が約十四万の加入数でございまして、国分寺の単位料金区域内が約十万でございます。それから面積の比率で申しますと、一昨日お答えいたしましたように、武蔵野・三鷹はこれははっきりしておりますが、日本で一番小さな面積の地域でございまして、国分寺の単位料金区域は二番目のグループと申しますか、小さなほうから数えて二番目のグループに入るわけでございます。

久保等日本社会党

○久保等君 それで一番大きなところが東京二十三区があり、そのお隣りに一番小さいほうのこの武蔵野・三鷹ということで併存しているわけです、隣接地域で。そしてその隣りの国分寺というのもこれもあまり大きくない。この図面だけを見ればせめて武蔵野・三鷹と国分寺ぐらいくっつけて一つにすりゃいいんじゃないか。加入者数は二十万ちょっとくらい。片やとにかくいかに歴史と伝統があるといっても二百四十万、私が問題にしたいのは、やはり行政区画という問題も十分に頭においてやってもらいたい。東京周辺というと、印刷の資料をもらったのを見ますと船橋やなんかがありますが、これは千葉県という一つの地域の周辺ですから、東京の周辺の武蔵野・三鷹、国分寺が入ったり、入らなかったりする。東京都という行政区画をひとつはっきり頭においていただくと何とか武蔵野・三鷹と国分寺ぐらい、それから八王子のほうは、これは山の中まで二十三区並みということを申し上げようとは思っておりませんが、いまの実情から言いますと、東京都内の状況も非常に変わってきていると思います。  それから電電公社でも最近機構の面で関東電気通信局にあった東京地方通信部というものを東京電気通信局の管内に入れた。これは一つの前進だと思うし、むしろいまのような問題を解決するのに一つの足がかりというか、総合的に判断できる機構整備が行なわれたと思うので、それも賛意を表します。したがって、そういう機構もそういうふうになっていっているんですが、加入区域の問題についてもぜひひとつ東京都というものを一元的にながめて、再検討していただく必要があるんじゃないか。最近また例の多摩ニュータウンというのができました。これも全くいなかの辺陬の地であったんですけれども、にわかに四十万という都市がポカッとここ数年のうちにできあがるようですが、当然その地域の通信というものをどうするかということを現在もうすでにいろいろ検討せられ、手をつけられておると思うのですが、そういう問題との関連も考えながら、不十分とは言いながら、武蔵野・三鷹、国分寺あたりを、これら二つを一つに合併しても不自然ではない。そして営業局長の心配せられる波及効果というか、悪い影響、波紋を描くことはまず比較的なくて済むようなところじゃないかと実は思うのです。これなんかも、どうも国民の、都民の立場から見ると納得できない一つの問題じゃないかと思うのです。もちろん施設その他の関係から、それならばこの二つを一緒にした中心は一体どこにするかということになると、相当な膨大な資金も要りますし、それから技術的にも困難な問題がありますから、これも一年であるいは二年後には必ずというわけにまいらぬだろうと思いますけれども、七カ年計画という構想ぐらいの中では、何とかこういう特にひどいところを、だから、同じ行政区域の中でのバランスをまずある程度とっていく、その上にさらに全国的な視野に立ってバランスをできるだけとるように近づけていくというようなことを考慮すべきだと思うのです。だから単なる東京周辺、東京二十三区が中心になった東京周辺というものの考え方でこの単位料金区域を取り扱っていくと、これは私は問題があると思うのです。そのことについて少し御所見をお伺いしたいと思います。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) 地図を見ながら先生のお話を承っておりますと、たいへんごもっともな御意見なんでございますが、先ほど申し上げましたように、広域時分制に入りますときは、現在の単位料金区域で入りまして、そのあとこの問題をいろいろ検討さしていただきたいと思うのでございますが、それがまあ二年ほどあとになりますので、その段階までにはまあ世の中もだんだん変わってくるのではないかと思うのですが、何と申しましても、この地図を見まして一番理屈抜きといいますか、実際的でないかもしれませんが、理論的にはっきりしてしまえということになると、東京を三つに区切れば一番はっきりするわけです。この東京というものが右目に入りますために、左目のこれが非常に目につくんでございますけれども、この地図をごらんになりましてもおわかりのように、武蔵野・三鷹は確かに小さいグループでございますが、八王子あるいは相模原、立川という東京都内の単位料金区域あるいは埼玉県の川口の単位料金区域あるいは神奈川県の川崎の単位料金区域と全国五百六十二の単位料金区域を二十ばかりのグループに広さで分けました場合には、狭いほうの二番目ないし三番目にみんな入っておるのでございます。したがいまして、この国分寺と三鷹だけはその中でも確かに小さいほうにあるのでございますけれども、これをやることによって、いま申し上げました単位料金区域の方々が波及効果は私は確かにあると思いますし、この加入数は、先ほど国分寺十万、武蔵野・三鷹十四万と申し上げましたが、相模原八万、川崎十六万、川口十万、立川十万というぐあいに、加入数を見ますと割合バランスがとれておるわけでございます。そのうちの二つが、申し上げますと、二十四番となりまして、この加入数によるバランスというものがきわだってまいりまして、どうしても立川、八王子というような方々がまた新たなる波及効果を受けるというようなことが東京周辺でもございますし、また大都市の周辺でもございますので、先ほど、部分的に一番いい方法は東京を三つに分けることだと私は申し上げましたが、それは私は実際問題としてできないと思いますが、やはり中央線でビュッと走ってまいりまして、武蔵野、三鷹、立川、国分与が私ども子供のときから中央線と言われておったところなんです。道一つ隔たって国分寺になるとやはり昔からいま中央線の立川の方々もやはりここで何らかのお気持ちが出るんじゃないかということはたいへんむずかしいことでございまして、二年までの間に私も十分勉強させていただきまして研究はいたしますが、非常にむずかしい問題だということは御理解をお願いしたいと思っております。

久保等日本社会党

○久保等君 そのむずかしい点は私は認めるのですが、しかし、さようかといって、現状がこういう姿でいいとは思わないし、また武蔵野・三鷹でもこの単位料金区域という面からながめると、一体同じ単位料金区域内ではありながら、調布と清瀬というものはどういう経済的な関係があって、どういう緊密な関係があるということになると、二十二区に向かって調布にしても多いだろうし、清瀬のほうもそうだろうと思う。同じ単位料金といってたんざく型によって南の端から北の端まで同じ単位料金としてもあまりありがたいとは思わない。全くそういう点で従来の経過から引いた一つの線で、それでもだいぶ前進ではあります。さっき営業局長のお話にあったように、従来五千前後もあった加入区域を五百六十二ぐらいにしたんですから、約一割というか、十倍くらいに加入区域を広げた、局数にすれば十倍ぐらいにしたということになるのですが、そういう点で、非常に国民の立場から言っても私はけっこうな案だと思いますが、しかし、いま申し上げましたようなことは、どうもたんざく型の武蔵野・三鷹の単位料金区域から見ても、この中の人たちは、清瀬は区域外でもいい、二十三区に向かって統合できればできるだけ近づけてもらいたいということがあろうと思うのですね。だからそういう点で八王子とか、それからこちらの奥のほうに行けば、これから人口はふえるでしょうけれども、二十三区に隣接している地域と事情は若干違う。同じ東京でも離れておる場合と感じは多少違うと思うのです。そういう点でひとつ御検討を具体的にこれからぜひ願いたいと思います。  それから東京の場合に多摩ニュータウンというような新しい住宅ができて、これはもう通信施設がどういうふうな計画で進んでおるかわかりませんが、道路、鉄道その他がつかないでいろいろ混乱を起こしつつありますが、通信のほうは、そんなことがないように十分に調査をせられて、しかもいま言ったような単位料金区域の問題について不均衡な、あるいはいろいろ不満の出ないような配慮もしながらやっていってもらいたいと思います。非常にむずかしい注文かもしれませんが、ぜひ御検討を願いたいと思います。  それじゃその話は打ち切りまして、その次にまいりますが、広域時分制を試行的に行なうということで、先般の委員会の御説明を聞いておりましても、一通信局に一つぐらい、全国で十くらい試行的にやってみる時期は四十六年度ではなくして、四十七年度ぐらいに入ってというような、たしか説明であったと思いますが、どういう意味で試験をやらなければならないのか。試験といっても技術的な面、どういった点を試行的にやらないとまずいのか。モデル的にやらなければならない理由はどういったところですか。

三宅正男日本電信電話公社施設局長

○説明員(三宅正男君) ただいまお話のございました試験実施でございますが、先般私が御説明申し上げましたのは、一通信局に一単位料金区域程度のものを取り上げまして試験の工事をいたします。ただ試験工事をいたしましてその段階で、実際に加入者の方には使っていただかない段階で、いろいろできる限りの試験をいたしまして機器の動作の確認といったようなことをやってまいりたいと思っておりますが、こういった自動交換関係の機器につきまして、従来からの経験で申しますと、どうしても実際に加入者がお使いになって、相当な設計どおりのトラフィックがかかってくるという状態で初めて出てまいるような問題、あるいは加入者の方のダイヤルの——われわれダイヤル習性と申しておりますが、そのダイヤルの回し方といったようなことから出てくる問題、こういったような問題が若干残ってまいります。こういった問題は、全体的に技術的な問題の中でのウエートから申しますと、そんなに大きなウエートにはなりませんけれども、しかし事料金に関する問題でございますので、十分確認をいたしたい。こういうような考え方から、先ほど申しました一通信局当たり一局程度の、試験工事をやりました局の中から数局程度——まあ数局と申しましても四局とか、その程度を取り上げまして試験の実施をやらしていただきまして、最終的に実際に加入者がお使いになりました状態で課金関係が十分正確に働くということの確認をさしていただきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。

久保等日本社会党

○久保等君 そうすると、その該当局内の加入者の方はやっぱり三分単位の課金装置によって料金を払わなければならないということになるでしょうか。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) これは法案の附則の二項によりまして、基本料を除きましては、試験実施をいたしました場合には郵政大臣のお許しを得てそういうことになろうかと思います。

久保等日本社会党

○久保等君 だからそういうところにも若干該当者はよけい払わなければならぬというような問題が出てくると思いますが、しかしどうしてもそういったことをやらざるを得ないということならやむを得ないと思います。できるだけ最小限にとどめていくということの配慮が必要だと思います。  それから今度は本実施のほうですが、これもこの前の委員会での御説明だと、十回ないしはそれ以上、十回ではちょっと回数としては無理じゃないか、したがって相当な回数にわたって切りかえていく、全国的に。したがって、その間時間的に早いところとおそいところとできるのですが、その一番最初のいつも早いところと、いつもおそいところと時期的にはどのくらいの開きが出てまいりますか。もちろんまだはっきりしないかと思いますが、おおよその見当はどのくらいかかりますか。   〔委員長退席、理事永岡光治君着席〕

三宅正男日本電信電話公社施設局長

○説明員(三宅正男君) 今回の法律案の附則にございますように、本実施は四十七年の九月から十二月までの間で政令で定める日ということになっております。そういった政令で定めていただきました日から実際の切りかえを開始いたしまして、先般も申し上げましたように、できるだけ切りかえ回数は少なくする。あるいは、あまり局数の多くないようなところでは一時に同時に切りかえるというようなことも現在いろいろ検討いたしておりますが、そういう何回か——十回ではちょっと無理でございますが、十数回になると思いますが、切りかえまして、最終は法律的には一年間ということになっておりますが、この期間もできるだけ縮めたいという努力で現在いろいろ工事線表その他の検討をいたしております。

久保等日本社会党

○久保等君 それも現に不公平にならない意味から、短期間のうちにやってもらうことが必要だと思うんです。しかしなかなか一時にやれない、十回程度でも無理だということでありますから、ある程度の早いおそいという開きが出てくることはやむを得ないと思うんですけれども、公衆電気通信法の中にもいわれておりますように、第三条の利用の公平という立場からいっても、そういうことは料金に関する問題ですからひとつ最大限、技術のいろいろ困難さはあるでしょうが克服をしていただいて、十分にひとつその点御配慮願いたいと思います。  次に、電話架設の場合に、加入区域、加入区域外といったようなことがあるわけですが、もちろん、先般の委員会での説明を聞いておりましても、従来ある特別加入区域といったものは普通加入区域に入れていって、それ以外の加入区域外はもちろん残ってまいって、結局加入区域と加入区域外という、従来の三本立てを二本立てぐらいにして、できるだけ普通加入区域を広げていくというような御説明だったんですが、大体そういったことでもおおよそ方針はわかるんですが、もう少し理論的に、距離、たとえば集中局から何キロぐらいの範囲内のところは大体普通加入区域にしていくんだとか、何キロ以上のところは加入区域外にしていく、何かそういった距離による基準なり何なりを考えておられるかどうか。私はそういった考え方で、それこそ広域時分制の問題で単位料金区域という問題を、通話の問題で考えていったと同じように何かそこに尺度が、従来のところを単に合併するとか何とかするよりも、距離的な面で合理性を持たした形で加入区域をできるだけ広げていく。したがって、電話架設の際には、特別料金は払わなくても一般加入区域として電話架設ができるというように持っていかなければならぬと思うんです。  その点、積滞がずいぶんだまっておるわけですが、この積滞もよく中身を検討すれば、おそらく、区域外の加入者加入申請、これが主としてやはり長くなかなか解決しにくい問題になっておるんじゃないか。加入区域外の申し込み者というものは全体の申し込み者の中でおおよそどの程度あるものか。現在かりに三百万の積滞があるとすれば、その中で区域外加入申し込みがどのくらいのパーセンテージを占めておるものか、それもお尋ねしたいと思います。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) 四十四年度末の数字で申し上げますと、全国で積滞になっております数が二百八十五万でございますが、そのうちで特別加入区域内のものは四万八千二百、それから区域外のものは一万九千六百、合わせて六万七千八百でございます。大体この比率は現在でも変わらないものと思っております。

久保等日本社会党

○久保等君 そうすると、さっきお尋ねした、距離でもって考えていく考え方があるのかどうなのか。

遠藤正介日本電信電話公社営業局長

○説明員(遠藤正介君) ただいま先生おっしゃいましたように、いわゆるこの区域の問題が、通話に関しては今回の改正によりまして、明年以降なくなるわけでございますから線路設置の問題だけでございますので、そういう意味からいいますと、この点を再検討、抜本的な再検討をいたさなければならぬと思っております。御存じのように、現在の普通加入区域につきましては局の大きによって面積が違っておるわけでございます。これを何キロにいたしますか、半径何キロにいたしますかはいま検討中でございますが、考え方といたしましては、局の規模に関係なくといいますか、全然無関係というわけにもいきませんが、いまほど激しい差をつけないで、局の規模にほとんど関係ない形で一定の半径をきめた面積の中を普通加入区域にしていくのが妥当ではなかろうか、こういう基本線で現在検討いたしております。

久保等日本社会党

○久保等君 これも、少しこまかい質問で、はたして手元に資料お持ちかどうか知りませんが、いま御説明のあった二百八十五万の積滞のうちで、特別加入区域は四万八千二百ある。それから、御説明から推測すれば、この特別加入区域は一般加入区域になり、したがって、四万八千二百のこの申し込みについては、従来であればこれから特別負担をしてもらってある程度実費の相当部分を負担してもらうということになりますが、これは一般の加入電話と、一般の普通加入区域の申し込み者と同じような扱いになっているわけですが、これなんかどれくらい金がよけい負担増になりますか。公社の立場から、四万八千二百という現在の積滞の中に占める特別加入区域の申し込み者の電話を架設すれば。

浦川親直日本電信電話公社計画局長

○説明員(浦川親直君) 現在の特別加入区域内における積滞に対して、これを普通加入区域にした場合にどれくらい公社としての投資が必要であるかという点につきましては、ちょっと非常に計算がむずかしいことになろうかと思いますが、大体私ども七カ年計画で全国的に特区全部という意味合いではございませんが、特区程度のところを普通加入区域にいたした場合におきまして、その中の需要等も見込みまして計算いたしますと大体五百億円程度になるのではなかろうか、こういうふうに感じておる次第であります。

久保等日本社会党

○久保等君 やっぱり相当負担増になるわけですね。わかりました。その加入区域の電話架設の場合における加入区域の拡大の問題については、できるだけ広げていって、通話の場合の広域時分制の問題ともタイアップして十分にひとつ地域のできるだけ拡大に御努力願いたいと思うのですが、いまいったように、距離的に辺陬のところになっていけばいくほど、特に線路関係等の経費がかさんでなかなかたいへんだと思います。だからどこに線を引くか、これはむずかしい問題ですが、できればひとつできるだけ広げていってもらうような方向で御検討願いたいと思います。  時間がありませんから、最後に、これは少し方向転換してお尋ねしたいと思うのですが、電電公社はいろいろ建設工事をやられる、あるいはまた保守等をだんだん活発にやってまいらなければならぬ。いわゆる工事が非常に多いわけですが、もちろんたくさんの車両等を持って機動的に仕事もやっておられるわけですが、おそらく日本の大きな企業体の中で、車の数の面においてよけい持っておる尤たるものだと思うのですが、四輪、単車、そういったような車の数が一体どの程度になるものか、できるだけ新しい、現在における数をちょっとお知らせ願いたいと思います。

三宅正男日本電信電話公社施設局長

○説明員(三宅正男君) 公社の保有しております車両が四輪車、一般のいわゆる自動車で一万一千台。それから軽四輪及び単車、これはちょっと内訳がわかっておりませんが、合わせまして一万七千台程度保有しております。

久保等日本社会党

○久保等君 まあ、とにかく約三万台程度の単車を含めて車を持っているわけですが、これが日々というよりも時々刻々いろいろ飛び回って動いているわけですが、したがって、今日の交通戦争の中でいろいろと事故を起こす可能性が非常に多いと思うのですが、この事故防止というか、そういったようなこともいろいろとこまかく気を配ってやられていると思うのですけれども、事故件数が一年間にどのくらいあるものか。それから、事故防止対策というと少し大げさですけれども、どういう配慮をして事故撲滅の努力をしておられるのか、これもこの機会に承っておきたいと思います。

大守坦日本電信電話公社厚生局長

○説明員(大守坦君) お答えいたします。  初めの交通事故の件数でございますが、四十三年度までは年々増加をしてまいりまして、四十三年におきまして、件数といたしまして一千九十三件でございます。四十四年度から減少傾向に転じまして、四十四年度は一千五十件で、四十五年度につきましては現在速報の資料しかございませんが、八百七十三件でございまして、四十三年度に比較いたしますと四十三年度一〇〇といたしますと八〇ということで、かなり減少いたしております。で、安全管理のための施策でございますが、まず、私ども災害の減少目標を設定いたしまして、これを計画的に推進するということを考えております。次には、災害の多発局所を重点管理をいたしております。それからまた座席ベルトとか、あるいは安全ベルトとか、まくらだとか、そういったふうなものを計画的に整備をいたしております。それから安全対策のための研修会の実施でありますとか、あるいは全国の安全対策の実施とか、また各般にわたりまして非常にこまかい施策を実施いたしまして、今後ともこういった事故の減少に努力するつもりでおります。

久保等日本社会党

○久保等君 これで質問終わります。最後に、重ねてこの問題については、いろいろとひとつ一そうの事故撲滅のための御努力を願いたいと思います。電電公社の場合には、職員が、どうしても若い諸君が外に出て工事あるいはまた電報の配達、そういったようなことをやるわけですが、したがって、まあ血気盛んというか、そういったようなことで事故を起こすこともよくあり得ると思うのですが、くどくなるほど十分にひとつこういったことについては、本人が気をつけないことには交通事故は防げないと思いますし、したがって、一人一人が注意をしなければならぬのですが、そのことについて管理の面で、人事管理の面といいますか、まあ職場の責任者、あるいは直接指導する立場にいる人、そういった人たちが十分にひとつ事故防止の問題については格別の御努力を願いたいと思うのですが、事故を起こすと一家眷族またとたんに最悪の不幸になるわけですから、   〔理事永岡光治君退席、委員長着席〕 ころばぬ先のつえという意味で、できるだけ親切にそういったことについて御配慮を願いたいと思います。そういったことを要望申し上げて私の質問を終わります。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 相変わらずしろうとっぽい話が続きますことで、私の分につきましては恐縮に存じておりますけれども、何ぶんにも、もとより専門的な知識もございませんし、国民の一人といたしまして、このたびの改正についての感じを申し上げたいと思います。  データ通信への回線の開放とか、あるいは電報の料金の値上げ、設置料の値上げ——値上げに積極的に賛成するというわけにはまいりませんけれども、データ通信への開放は時の要求で当然だろうと思いますし、また値上げに積極的に賛成するわけではございませんが、あまりにも旧態依然たるいままでのあり方からすれば、料金の改定も当然だろうし、それから諸事物価高のおりから、五万円になるのもいたし方のないことだと私も思います。それから広域時分制についての新しい考え方、試みもかなりの研究があったというふうに私は感じます。おおむねいい感じだというふうに感じているわけです。ただ一つたいへんにいやな感じがしますのは、三分ごとに料金を課金するというただこの一点だけなんですけれども、きょうはこの一点だけにつきまして御意見をいろいろお伺いしたいと思うわけです。東京都内二十三区あるいは一単位料金区域内での通話を三分ごとに七円ずつ加算するという、これの理由としてあげられておりましたのは、どうも加入区域を境として格差があり過ぎる。二十三区は、同一単位区域内での通話は全く一日中かけておっても七円で、一つ川を隔てればかなり高い料金を払わなければならないということは、確かに格差はあるのですけれども、格差があるからといって、その格差を詰めるそのための改良として、この格差を詰めるのにも二通りあると思うのですがね。悪い方に手を加えて上に引き上げるというなら、これは何も文句はないのですけれども、せっかくあるいいものに手を加えてこれをレベルダウンさせて、それで格差を縮めていくということは、これは改悪以外の何ものでもなくて何の意味も持たないと思うのです。その格差というものなんですけれども、合併に次ぐ合併ということもありますし、都市圏も年々拡大していきますし、それはそういう時代の欲求があるわけですけれども、しかしながら、一つの河川なり道路なりを隔てて、東京都内だったらそれこそ羽田から赤羽まで電話をかけても七円で何時間でもだいじょうぶだ。しかし、おれのうちから前のそばやへ電話をかけて、通り一つ隔てているだけでもう市外通話だという不満は必ず存在するわけです。しかし、そういう格差が常につながって、川を隔てたり道を隔てたりしながらずっとその格差がつながって九州まで至っているわけです。つねに格差は存在するわけだと思うのです。しかも電話料金というのは、遠いところへかければ高くつくのは当然だといういままでの社会通念がありますね。飛脚なら実に具体的によくわかるわけです。上野まで行くのと、川越まで行くのとではえらい違いだという、それははっきりわかるのですけれども、いまはそれほどの違いはないはずだと思うのです。いまは自動交換になっておりますし、そう手間もかからないし。確かに、一本のラインで遠くへ送れば減衰してくるのは当然ですから、途中で増幅してやらなければならない、いろいろな手を加えなければ音が向こうへ届かないというのは確かだと思います。実際に荷物を運んだり、人が歩いたりするほどには手はかからない。そうすると、実態と社会通念との間にはかなり開きがあるわけですね。その社会通念と実態との間でかなり不当に料金をとっているといってはなんですけれども、そういう社会通念と実態との差の上に料金体系ができ上がっている。その料金体系でかなり公社は収入を上げていた。で、マイナスのほうの電報料金なんかに出しているのですから、これは同じことだと思うのですが、たとえば百二十キロで十八倍になるわけです。七百六十キロで料金は七十五倍になるわけです。実際にはそんなにコストはかからないわけです。ですから、実態と社会通念とのギャップに人人は気がつかない。あるいはそれを料金体系の基本にしていると思うのです。そうなりますと、その格差が当然あるということが料金体系の基本になっているわけですから、三多摩と東京の格差をなくするんだから、そのために東京都内の同一区域内での通話を三分制にするんだということはたいへん当たらないと思うのですけれども、この辺は総裁いかがお感じになっていらっしゃいますか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) 答弁が不十分でございましたならば、また引き続き御質問願いたいと思うのであります。  現在の電話の料金体系というのは実に古い時代にできたものでありまして、私、おそらく大正の中ば——十何年ごろに、何といいますか、市内に対しまして基本料と度数料というふうに分けた。市外に対しましては、その当時はせいぜいいわゆるロードケーブルというような非常に古い形のケーブルでありまして、そのころの料金は、あるいはかなり原価に近かったのじゃないかと思います。しかしその後、技術も非常に変化してまいりましたし、市外に対しましては搬送方式、さらに最近は同軸とかマイクロが出てきた。いわゆる遠距離に対しましてコストが下がってきたと、こういう大きな変化が起こりました。それから市内のほうもやはり全体的に非常に数が少ないものが非常にたくさんになって非常に組み合わせがふえてきた、中継線がふえてきたということで、その当時の料金の体系というものはいまの技術革新に合わなくなってきたというのが事実だろうと思います。それで、昭和四十四年度におきましても、基本料を上げて近距離の市外を下げるということをお願いいたしまして、基本料は三〇%上げて近距離は下げました。いまの時点で考えますと、たとえば東京の中、それからあるいは三多摩というものを考えてみますと、東京の中では幾らかけても同じ料金。電気やガスや水道というものはやっぱり使えば料金がだんだんふえてくる。だから時間によってだんだん料金が上がるというほうがむしろそういう点では常識的じゃないか。ところが、市外のほうはどうかというと、それは自動即時をする時点におきまして、たしか昭和三十六年の国会において、市外を距離別時間差法距離によって課金する、いわゆる使った時間に正比例して金を払うというようなシステムになってきました。したがって、その市外の方式と市内の方式とを合わせていくということがやはり技術革新の方向にマッチするのではないか。これが一番最近行なわれておりますのは、イギリスの料金制度でございまして、グループ料金制ということが、時分制も入っておりますし、単位料金区域も加入区域よりもっと広い、イギリス全体が約五、六百の単位料金区域になっておるわけでありまして、私は今回の改正は、そういう意味で技術革新を踏まえて、さらにまた最近の経済の広域化、国民生活の広域化等に応じて進歩の方向にあるのではないかというふうに思う次第でございます。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 しかし、そういう地域格差というのは、まあ離れていけば離れていくほど、へんぴなところへいけばいくほど、昔はお金がかかったのですね。昔は交換手ががちゃがちゃ回したりしてつないで、何時間お待ちくださいという、やがてつながったころには夜になっておるという状態だった。だから、たくさんコストがかかるからという、すべてそういったものがだからといって一挙に改まっておるわけではないのです。それを一回全部突きくずして原価に戻してしまうということはできないことだし、しかもそういう実態と社会通念の相違がむしろ公社にばく大な収益をあげさせておるという実態だと思うのですよ。ですから、いままであったという一種の既得権だと思いますね。いままでは一回の通話料七円、一日じゅう使っていても。そのいままであったものを失わせるということが、これが実にいやな感じを受ける根源だと思うのですね。それならそれでもう少し考えようがあるのじゃないかという気がする。三分間七円、六分十四円、九分二十一円、三十分かけて七十円になるわけです。そうすると、タクシーの料金だってそんなばかなことはない。最初は百三十円だけれども、あと何百メートル走るごとに二十円ずつ加算される。それは当然なことだと思うのです。これは七円だからいいじゃないかという考え方で私はやっていられるような気がする。こういう料金のとり方というのは、マージャンの勘定みたいに飛躍的に増加はしませんけれども、少なくともそういう感じがするのですよ。ですから、初めの三分は七円でいいけれども、あとは一分ごとに一円ずつ増加するとか、電報にしても、DSA方式ですか、やはりそういう基本料金があって、その上に通話時間数に応じた応分の加算がされておるわけです。そういうふうなものがシステムとしてあるわけですね、公社に。それなのになぜそれじゃ三分ごとに七円加算していかなければならないのかという感じがするのですが、その辺はやっぱり御議論があったと思うのですが、聞かしていただけますか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) お答えいたします。  三分を単位にするという点につきましては、一つは、たとえばこれはまあずっと昔からやっておりました手動の市外通話がありますが、それが三分というのが最初の単位でありまして、大体三分ということが常識的である。まあアメリカと日本の間で国際通話をやりましても、やっぱり三分が一つの最初の区切りになっております。それから公衆電話につきましては、これはまたちょっと別な意味がありますけれども、三分で打ち切るということでやっておる。そういうことで一分とかいうものにするよりも、やはり三分にしておいたほうが過去のいろいろな経験からいって実際的ではないか。それからまた平均の通話時間というものを先般関係の局長からもいろいろこの委員会で御説明しておりますが、統計的に見まして百十一秒というような統計が出ておりますから、まあ少なくともなれれば三分で相当の中身の話ができるのではないかという問題が一つございます。それからもう一つ、三分の次に一分一分にしたらどうかというお話でございますが、これは実際問題として課金機が非常に複雑になって高いものになっていくのではないか、またそれがはね返って料金の値上がりになってくるということがあると思います。それから公社といたしましては、何と申しましても独立採算でやっていくということが必要なんでありまして、赤字になったから政府に補てんしてくださいというようなことは言うわけにはいかないし、また赤字の料金値上げということは極力やらないほうがいいわけでありまして、その意味からいいまして、今回の制度というものは、少なくとも電話に関しましてはプラス・マイナス・ゼロの調整をしよう、こういうことでございます。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 それはたいへんよくわかるのです。ですから、私も先ほどは電報料金の値上げも、架設料の値上げもこれはいたしかたないことだと、公社の中が火の車では、健全なる財政的な裏づけがなければ万全の対策ができないということは当然ですから、健全なる増収のあることは私もたいへん望ましいことだと思うのです。ですから、そのことについてとやかく言うわけじゃないのです。しかし公衆電話とは性質がかなり異なると思うのです。いままで実際に自分の家庭の中からかけていた。それはいつまでもかけられたという既成の事実があるのですね。それが三分ごとに加算されるということは多少ともおそれみたいなものを皆さんお持ちになるのではないかという感じがするのです。公衆電話が三分で切られるということになってからも、もう三分切れるのではないかという不安が常に利用者の中にありました。しかしそのことが効率を高める、あるいは長いこと待たされなくて済むのだという一つのメリットがありましたから国民の多くは受け入れましたけれども、実際に家庭から家庭にかけるという場合に、電話の一回の使用平均が百十一秒であるという算出をなされたそうでありますけれども、それが八割以上だそうですね。八割以上が三分以内でおさめている。十人のうちで二人ぐらいとにかく長電話をする人がいる。私、かりに考えますと、十人のうち一人は、そんなに長いこと話していると料金がかさむからやめるといってやめる人がいる。しかし十人のうちのもう一人の長電話の人は、料金がかさもうがかさむまいが必要上迫られてかけなければならない人がいる。たとえば新聞社が原稿を送るとか、あるいは非常にむずかしい話し合いになったとかというときに、七円ずつこれは加算されるからといって途中で切ってしまうということはあり得ない。だからこそやらなければならぬ。一人の人間にしても、一日十回電話をかければ一回か二回は三分こえることもあるでしょうし、こえなければならない、こえたいと思うときもあると思うのです。そういうことからして、しかも二百四十万という台数が東京だけであるわけでしょう。大都市の中の総合通話数というものが非常に大きな比重を占めておりますね。だからこそ百六十億の増収も見込まれるということになると思うのですけれども、しかし増収を見込むなら見込んでいいのですけれども、こういう形で、公共料金の値上げがとやかくいわれるからといって、こういう苦肉の策を講じて一般の市民の通話の自由を料金を加算するということで束縛する、あるいは拘束するというようなことは、実はものすごく大きな問題だと思うのです。そのことを私は深く考えるのですけれども、いかがお考えでしょう、大臣は。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 青島さんの御意見は、何といいましょうか、非常に心情的といいますか、芸術的、哲学的なわけです。したがって、なかなかこれはお答えしにくいのですが、いままでわれわれ当局側が説明してまいりましたことでは、どうもあなたの御納得はこれ得られそうもないのですよ。非常にこちらは形式的とでもいいましょうか、総裁からさっき国際的な習慣だとか、公衆電話が三分だとか、いろいろ理由をおあげになりましたが、私は少し昔もののせいか、昔何か三分で、市内はどうだったか知りませんが、私はいなかだったものですから、交換手が一通話幾らですよとこう言いましたね。それだものだから、それほど抵抗なしに受け入れられそうなんです。ある著名な政治家、総理大臣をやられた人なんですがね、三分で所要の要件が通じないようじゃよほど頭が悪い、こういうことを私は聞いたことがあるのですよ。そういう私どもの次元ではきわめて問題はプラクティカルに考えるものですから、まあまあこの程度でやむを得んではないかと思いますが、どうもあなたはもう少し次元が高くていらっしゃるから、ちょっとどうもお答えにはならぬかもしれませんが、あしからず……。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 総理までやられた方の発言にしては、いまどき三分で用が足せないようじゃその人は大ばかだというのではむしろいまの時点だったらその方のほうが反省すべきだと思います。というのは、実際問題として昔のようにいま大臣のおっしゃられたように、三分で抵抗感じないという方もおいでになるかもしれませんけれども、現時点においては、電話というのは大体手を伸ばせば届くところにある。そして道ばたで話をするように気がるなかっこうで話ができる、意思を通じ合うことができるという電話本来の姿に近づきつつあるわけですよね。それが電話本来の使命だと私は思う。それが通話にそういう料金を加算するというような強迫観念でとめてしまうということは、たとえば主婦たちが買い物の帰りに買いものかごをさげながらマーケットの前で立ち話をしているとします。そこへおまわりさんが来て、あなたたち三分だからやめなさいということとほとんど同じ感覚をいまの一般の電話利用者は持つと思います。実際に電話機があってどんなに人と人の交流が行なわれ、どんなにそのことが福祉に貢献しているかということを深くお考えいただきたいと思います。これは実にほんとうに重大な問題だと思います、三分で切ってしまうということは……。ということは、人間の尊厳というものは、ことばを使ってお互いに意思を通じ合うことができる、これがサルや犬と違うところで、その中から切磋琢磨して、あるいは情報交換から英知が発達してくるし、それが人間の本来の姿だと思います。だから言論の自由をわれわれは守っていかなければならないといつも考えるのはそのことです。しかしその尊厳を侵すようなかっこうで料金をつくっていくというこのかっこうが実に非合理だと思うのです。三分で用が足りさえすればそれでいいじゃないか、用が足りさえすればそれでいいじゃないかという、効率と合理性の追求がいまやこういう公害を引き越こしているわけでしょう。世界的にもそれが反省されている時期だと思うのです。私は人間と人間のつながり、人間の尊厳がもう一度考え直されなければならないという、こういう世界的な風潮の中で、いま三分で話を閉ざされてしまう、そういう脅迫観念で十分な会話をやめさせられてしまうということは、人間の尊厳を剥奪するものだと思う。実際にいま自由に使われた電話を閉ざされてしまう。そうしてむだが多いじゃないか、三分で用が足りるのだ、むだはやめなさいということじゃ、生きている意味がないと思います。むだでいいと思うのです。むだ話の中からこそわれわれは相互の理解や信頼を深めているのです。毎日会社で顔をあわせて、お互いに「こんにちは」、「さようなら」では相互の理解が生まれないでしょう。だからこそ逓信委員会なんかでもときどき懇談会をやっているのでしょう。そういう意味合いからすれば、この三分三分で加算されるのだぞという強迫観念で自由な会話を阻止するということは、実に基本的にたいへんな問題なんだということで、もしできれば僕は何時間でも演説してお考えを変えられるのなら、ほんとうにそうしたいくらいの情熱を感じております。まさか私の発言でお考えを変えていただくことはないかもしれませんけれども、もし余裕があるのでしたら、この部分だけもう一度お考え直していただくことができたらほんとうに死んでもいいくらいしあわせです。冗談じゃなくて……。というのは、先ほど塩出委員の質問のときにありましたように、課金装置をつけるだけで七百二十億かかるわけです。そして年間百二十億しかあがらないわけです。そうして保守、減価償却費を入れますとどうしても六年ぐらいはたっちゃうわけです、利益があがるまで。それ以後は必ずしも百六十億あがるとは限らないと思うんです。もう一つは、電話を開放するじゃないか、そうして人間と人間の話というのはそれでいいよと、しかし、データとデータの話し合いなり、あるいは人間とコンピューターの話し合いなりということになると何時間も開放しなければならない、そういうおそれがあるからだという一つの説明もありましたけれども、そのときは、そういう措置を講じたらいいじゃないかと言いたいんです。コンピューター使用は、専用回線じゃなくて、開放したんですから開放された回線を使っていただくのはけっこうなんです。それならそれなりの届け出をしてください。しかし、たとえば三多摩の格差をぼやいている人がいるとします、東京の区との間で。そして東京都の同一単一料金区内の通話が三分ごとに加算されるという不自由さと、それから三多摩から東京へ市外通話としてかけてその料金が三割安くなるわけです、今度は。その三割安くなることと、相互に通話が三分ごとに加算されることにおびえるか。ですから交信の自由を犠牲にするか、どっちかといえば、それはそれぞれの人が御意見がおありでしょうけれども、圧倒的多数は私はやっぱり交信の自由を確保したほうがいいんだといってくれるものと確信しています。実に、口幅つたいことを申すようでたいへんあれですけれども、いずれにしても、最初私がその話を聞いたときにいやな感じがした。そのときは実態は何かよくわからなかったわけです。しかし、よくよく考えてみますと、そのいやな感じというのは、実はそういうことだったんじゃないかと思うんです。電話の普及の絶対的な理想というものは、九州にかけても、北海道にかけても単一料金でいい、しかも一日じゅうかけられるというのが最終的な電話の姿だと思うんですけれども、そこまで一ぺんに到達することは不可能です。ですからだんだんと格差をなくしていこうじゃないかということです。大都市というのは東京だけではございません。日本じゅうの大多数の人間が自由に交信しているそのあり方を犠牲にしてまで、苦肉の策としてこういうことをやらなきゃならないかというのは実に問題だと思うんです。公共料金のやかましいおりから実にまあうまいことを考えたものだなと私は思いましたけれども、そのうまいことが実はものすごく大事なものを失ってしまうんじゃないかという気がするわけです。ですから賢明な大臣と総裁はその辺のところをよく思いやっていただけると思うんですけれども、もう一度ひとつできましたらお考えいただいて御検討をしていただくことを切に望むんですけれども、もう少し御意見を伺わしていただければ伺っておきたいと思います。いかがでしょう。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) 確かにそういうお考えも拝聴いたしました。ただ私もう一つの問題は、確かに東京二十三区という中だけで考えますと一番そういうのが顕著にあらわれているんじゃないかと思います。全国的に見ますと、たとえば同じ三多摩の中で、三多摩と二十三区を合併してほしいという陳情がしばしばきておるわけでございます。また同じ問題が大阪の中でも、たとえば尼崎の市が大阪に入っておる。ところが同じ大阪府にある堺というところが合併してほしいという陳情が出ております。しかし、これを無制限に繰り返しますと、これは経営の問題にも入りますけれども、結局加入区域の合併という問題が起こるわけでありますが、これは結局どういうことになるかといいますと、建設投資をして、そうしてしかも減収になる。普通であれば投資すれば必ず増収になるわけでありますが、ところが合併という場合には投資すれば必ず減収ですね。これを無制限に繰り返しておりますと、ちょうど国鉄の赤字線と同じようなことになって、電電公社の経営がおかしくなってくる。これは私は経営者としてとるべき道ではないというふうに思います。したがって、これをどうして合理化していくかということで実はずいぶん悩んだ結果、こういうことが出てきたわけでありまして、結局先ほど東京の隣の武蔵野・三鷹のMAという問題と二十三区はアンバラだという問題が出ておりましたけれども、広域時分制まではいっていないわけでございまして、たとえば三鷹市とかは市が一つの小さな単位で、大体加入区域というのは全国五千くらいございまして、東京二十三区はたとえば三十キロの範囲は七円で幾らでもかけられる。ところが、いなかにまいりますと、せいぜい直径五キロぐらい、あるいはひどいところでは二、三キロで七円とっておるというところがあるわけでありますが、そういう全国的なことを考えますと、それからもう一つは、だんだん市外通話の分量が統計的にみますとふえているのではないか。たとえば東京二十三区をみますと、東京二十三区の中にあっては、最近申し込んですぐつけるような状態になっておりますが、このことは年間につける電話の数がせいぜい十七、八万しかありません。ところが、東京周辺は非常によけいついておるわけであります。おそらく七、八十万くらいついているのではないか。そうするとどういうことになるかというと、これは広域時分制ができたところで工事だけに二、三年かかります。二年先になってそういうふうな形になったときに、東京の中はせいぜい三十万くらいしかつきませんけれども、周辺はおそらく百万以上ついてくる。そうすると電話というものはやはりわれわれも経験いたしますけれども、いままでは市外通話というものが非常におっくうだったわけでございますけれども、たとえば親戚が三鷹に住んでいる、川崎に住んでいるという場合に、市外通話が相当かかってくるのではないか。したがって、いままでの二十三区だけのということではなしに、横浜なりそういうところにかけるということが現実に行なわれておるわけでありますから、だんだん東京周辺と東京都のそういう交流というものが結果的にふえてくるのではないか。まして、全国的にみますと、そういうようなことになってくるので、そういう意味で市外のほうにそういった時間差制を入れるということは、また市内に対しましてもそれを入れることとつながってくるのではないかというふうに考えておる次第でございます。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) どうも青島さんと問答するつもりはございませんが、現在の社会はこれをどう規定するかというと、これはゲゼルシャフトというものではないかと思うんです。あなたは人間の尊厳とおっしゃる、これはたいへん崇高な論理ですから、形而上の問題みたいなことで、われわれ俗物は形而下にとどまっておるわけです。そうして考えてくると、やっぱり長い電話でそれだけ利益を享受されるんですから、それに伴い料金が増高するということも、これけだしやむを得ないのではないか、いまはたいへん抵抗を感ぜられる、それは私も同感でございます、何か三分というものがしょっちゅう頭の底にこびりついておりましょうが、これはなれということもあるのではないか。したがってやってまいるうちにはだんだん何か感覚が解消の方向にいく、こういうことはあり得るのではないか。それで青島さんの論理をふえんしていくと、広域時分制自体もいま市外は普通にやっておりますが、それにも問題が波及してまいりますね。したがって、これを立案するときに三分では短いから四分にしたらどうか、五分にしたらどうかという議論がございました。それは程度の問題であって、やっぱり五分にしても同じ問題はつきまとうのではないかというようなことを考えてまいりますと、私はどうも佐藤総理を俗物だときめつけられた——そういう表現ではなかったけれども、そういう感覚を持っていらっしゃる青島さんには、どうも私ども俗物の論理がどうも通らないのではないか、これは私の感想でございます。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 先ほどの件ですけれども、合併の要求も非常に出てくると思います。しかし、合併につぐ合併していたのでは、それこそ手間ばかりかかって利益が一つも上がってこない。しまいには財政的な基盤さえ危うくなって、それでは元も子もない。健全に発展するにはきちんと健全な財政的な保証がなければならぬ、それは当然なことだと思う。しかし、いずれにしましても、段階的に電話の設備も行なわれていくし、それからそういう施設も段階的にしか解消できないわけです。改善できない。ということは、いつまでたってもある程度の格差は永久に存在するわけです。日本国じゅうすみずみまでが絶対に平等になるということは、一挙にはならない。段階的にいく上は、必ずいずれかの場所に格差が生ずることは確かですね。ですから、その格差——じゃ東京都の近郊の三多摩あるいは大阪の近郊の人たちのためだけに何とか考えなければいけないのじゃないかといえば、やはり札幌の人も困るし、あるいはもっと過疎地にいる人たちはもっと大きな欲求を持っているかもしれませんね。しかし、いずれかの場合、だれかを犠牲にしていかなければやっていけない。だからこそ都市集中の場合が多くなったりすると思うのですけれども、少なくとも非常にコンビニエンスが要求されるところからまずつけていかなければならないということだと思うのです。ですから、その格差を是正する、あるいは合併をしなければならなくなるという論理は、一区域内の電話を三分ずつで課金しなければならないという論理とはつながらないと思うのです。そこから収益がばく大に上がるものであればいいのですけれども、先ほど申し上げましたように、そんなに期待できない。そんなに利益が、増収が期待できないもののために、そんな大きな大事なものを失ってしまうのはちょっと惜しいという気がするわけです。  それから、なれが、大臣、まあそのうちに解決するだろうとおっしゃいましたけれども、確かにそうだと思うのです。少しずつならされていってしまえばそうだと思うのですけれども、少しずつならされていってしまう側にとってみますと、少しずつならされて戦争に連れていかれたわけです、かつて。ですから、その辺から申しますと、為政者のおっしゃることばとはちょっと受け取れないという気がするのですけれども、御両所の御高説を承りたいと思います。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) なかなか御納得がいただけないのでありますが、先ほど東京三多摩と、それから二十三区の話、それから大阪の堺の話をしたのでありますが、私むしろこの広域時分制のメリットといいますか、利点を受けられる方はいなかの方じゃないか、東京周辺じゃなくて。例としてあげましたけれども、たとえば青森とか、岡山とか、山形とか、いろいろありますが、そういう地方の方というのは、先ほども申し上げましたが、加入区域が狭い、せいぜい直径が五キロとかです。そういういわゆる地方の方が便益を得られるほうが多いのではないかと思います。またそういう意味におきまして、単位料金区域というものが、加入区域をユニットとして広げていくという点は、前々からこの参議院の委員会でグループ料金制というものを十分検討しろという御意見も伺っております。今回の案は、イギリス製のグループ料金制の中の——三つ柱がありますけれども、その二つは認めて前進しているわけでありまして、そういう意味で、参議院の委員会の、たしか一昨年の決議の中にもグループ料金制を研究しろというそういう附帯決議がついております。われわれといたしまして、そういう点も十分研究した結果、こういうふうになったわけでございます。

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) 大臣、答弁は……。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 いずれにしましても、ラジオやテレビや新聞もコミニュニケーションの大きな手段ではございますが、それは受け手が大ぜいいて、出し手が一方である。受けるほうは一方的にしか受けられない。テレビを各家庭でごらんになっている方は、テレビの中に幾ら視聴者参加番組があっても、それは視聴者の一部の人が中に入っていて、自分たちのかわりに何かやるという程度で、テレビに語りかけるということはむずかしいわけです。いままでのところコミュニケーションの手段というものはそういうものがおもだったのです。けれども、電話というものこそが、ただ一つ、電気通信部門の中ではいまのところお互いに意思を通じ合える機器だと思うのです。だからこそとても大きな意味を持っているし、それからもう一つは、お上がやっているんだという認識が国民の中にあると思う。だからこそ万全の信頼を寄せているし、安心して電話機を使っている。お上がやっているから間違いないという認識があると思うのです。そのお上が三分ずつ七円ずつ取るぞというかっこうになることは、やはり一般国民の人たちにしてみると、何かちょっと納得いけない部分があるのではないかと思います。もう一つは、国民がそれだけ信頼を寄せているし、公社としては、国民相互の自由な通信が行なわれることを何よりも旨としなければいけない企業体あるいは公社だと思うのです。そういう国民一人一人の利益を延長して、国民の福祉と国の繁栄のための基礎的な役割りとして大きな意味を占めなければならない公社が、こんなことをしてしまってはいけないのではないかという気が私はするのです。で、もしこのままこの法案が通れば、必ず通した方は将来悔いを残すだろうと思いますし、私はこのことに反対していることに実は誇りを持っております。ということで質問を終わらしていただきたいと思います。ありがとうございました。

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) 次回の委員会は十八日午前十時に開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後五時六分散会

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