逓信委員会 第13号
- 発言数
- 202 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1971/05/06
会議録
○委員長(横川正市君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。 委員の異動について報告いたします。 本日、矢野登君及び迫水久常君が委員を辞任され、その補欠として植竹春彦君及び林田悠紀夫君が選任されました。 —————————————
○委員長(横川正市君) 公象電気通信法の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより質疑に入ります。質疑のおありの方は順次発言願います。
○鈴木強君 通産大臣がまだ出席をしておりませんから、その間、郵政大臣にひとつお願いをしておきたいんでありますが、これは電電公社の総裁にもあわせて要請いたしたいんでありますが、御承知のように、いま全電通の労働組合は賃金引き上げについて闘争をいたしておりますが、四月二十七日に、私がこの問題について本委員会で労働大臣並びに郵政大臣にも強く要請を申し上げて、その当日の閣議で有額回答をすることをおきめいただきました、民間賃金がまだ十分に適用されない段階において政府が有額回答を出すことに踏み切ったことは私は一応評価をしておきました。その気持ちはいまも変わりはありません。今後当時者能力の発揮により一そう積極的に解決する方向に政府に強くお願いをすることについても変わりはありません。そこで当日、大臣はこの有額回答を受けて、電電公社には今明日中に回答を出したい。それから全逓に対しては、若干、一両日とおっしゃいましたが、に回答をしたい、こういうお話でございました。お話のように、当日、全電通に対して公社から四千四百八十八円の有額回答が出されました。これは私も率直に言って、額を見ましたときに、たいへん低いと、こう思いました。特に、四十五年度政府当初見通しの四・四%を——一時七・七%まで消費者物価が上回っている。しかし、三月が多少ダウンしまして七・三%程度という発表を先般いたしましたが、いずれにしても七%以上の物価の上昇がございます。特にまたこの電電の場合には、いまこれから審議をしようとするデータ通信の回線開放等の問題も本格的になってまいりまして、これからより高い技術水準というものが職員も要請されると思います。そういうおりからでありますから、増員対策、確保の面からいっても一段と優位な労働条件、待遇というものを確立しておく必要があると思います。そういう点も含めまして、組合はこの四千四百八十八円を不満として団体交渉が決裂をし、いま公労委のほうに調停がまいっているようでございます。すでに第一回の総会を開いて事情聴取も行なわれたようでございますが、いずれにしても四千四百八十八円のこの金額ではとうてい問題の解決にはなりません。したがって、今後調停段階において、この有額回答を大きく上回るような上積みを組合は当然要求をしてまいるでありましょう。また、当然のことだと思います。したがって、これらの点につきましては、郵政大臣もひとつ政府関係閣僚の一人として、労働大臣あるいは担当大臣等々とよく御協議をいただき、この賃金問題が円満に解決をいたしまして国民の期待に沿えるように最善の努力をしていただきたいことを大臣に強く私は要請をいたしたいのでございますが、これに対して大臣の御所見を承りたいと思います。あわせて電電公社の総裁のほうからも御回答いただきたい。
○国務大臣(井出一太郎君) 公社職員の賃金に関しまして、ただいま鈴木さんがるるお述べになりました。おっしゃいますように、目下、公労委の調停委員会に持ち込まれまして、ここで慎重に検討されておるわけであります。なるべくすみやかに公正妥当な結論が得られまして、実質的に決着が見られることを期待をしておりますが、そういう際に、いまおっしゃるように、もちろんこれは経理上とか財政上とかいう制約はあると思いますけれども、その範囲内においてできるだけの努力をいたし、受け入れ体制をつくるとでもいいますか、そういう考え方でおることを申し上げておく次第でございます。
○説明員(米澤滋君) 公社といたしましては、四月二十七日、有額回答をいたした次第であります。しかし、現在これは調停委員会にかかっておりますが、公社といたしまして、前々から、調停段階におきまして実質的に決着するということに対しまして、公社としての立場からもいろいろ努力をしてまいりました。本年度におきましても、この調停段階において、実質的に決着するということがはかれますようにできるだけの努力をいたしたいと思います。
○鈴木強君 お二人から、今後も努力していただけることの意思表示がございましたのでたいへんありがたいと思いますが、問題は、事業は人であると、毎々私も申し上げますように、全職員の協力なくして今後の発展は期し得ません。したがって、ぜひこの物価高の中で最低少なくとも現状の生活レベルを維持できるような、そういうことを望むでありましょう。またそのことが当然のことであると私も思います。ですから、少しでも前進した形でないと問題の解決にはならぬと思いますので、少なくとも、昨年の妥結額等もあるわけですから、そういうものを一つの参考にし、他産業の賃金の動向等もおいおいわかってくるでありましょうから、それらの点も十分勘案していただいて、ひとつ従業員の納得できる線で解決できるように重ねて大臣にも特に関係閣僚の中でがんばっていただくようにお願いしておきます。 次に、通産大臣にはたいへん地方御出張中でありましたが、差し繰って出ていただきましてありがとうございました。 それで、いま公衆電気通信法の一部改正法案を審議するのでありますが、この法案の審議に際して、どうしても通産大臣の御所見を伺っておきたいことがありまして、これから若干の質疑をいたしたいと思いますが、それは、昨年、情報処理振興事業協会等に関する法律案が提案されました際に、商工委員会において通産大臣との間に、情報化社会という定義は一体何なのか、情報化社会とは一体何なのか、その情報化社会というのは一体この後、五年後にどういう姿になるのか、あるいは十年後どういう姿になるのか、あるいはもっと三十年後にはどういう姿になるのか、こういう青写真を国民の前に示し、そしてそれに対するハード、ソフトの開発研究というものをあわせて進めていくべきである。そういう中で、かりにオンラインシステムによって情報処理というものをやるとするならばどういう姿でやっていくかということを私は基本的に中心にしてお尋ねをしたのでございます。ところが、当時なかなか情報化社会の定義そのものも、若干通産大臣からお述べになりましたが、これもやや抽象的なものであって、質問者である私の納得するものではございませんでした。同時にまた科学技術庁の鈴木計画局長からも情報化社会の将来予測について伺いましたが、これもまた三十年先を見越して何か検討したいという、そういうことであって具体性は何にもない。ですから私は、そうであるならば、いま電電公社がオンラインシステムをやろうとしておりますけれども、一方には積滞、申し込んでつかない電話が三百万近くもある。しかも設備料が一万円で引けた当時のものもかなりその中にあるように思います。したがって、それらを含む加入区域の変更の問題、町村合併に伴う電話の統合と、いろいろ本来されなければならない公社の仕事もあるわけですから、そういうものも精力的にやっていただくと同時に、当面、公社がいま手がけております専用線を使っての各種の情報データシステム、さらにまた多少やろうとしている電話計算サービスとか、この程度のものであるならば、あえて回線開放までやる必要はない、こういう意見も持っておるわけであります。そこで、ここでもう一回当時の論争を宮澤大臣とやろうと私は思いません。そこでひとつ基本的にやはり問題にしておかなければならないのは、当時私が指摘をした、たとえばプライバシーの侵害をどうして防ぐか、情報取り扱い中における通信の秘密をどうして守るか、こういうようなものについては、まだ、去年の五月ごろにその質疑が国会の中で行なわれて、それに対する対策は全然ない。こういう中で現に事実が出てまいりましたですね。 これは例のアテナ社という会社が、日経マグロウヒルという会社から受け取った発送アドレステープがいつの間にか複写され、リーダーズ・ダイジェスト社に渡っていたという、こういう事件が起きております。私は告訴状を関係の筋から拝見させていただきましたが、それを見ますと、昨年の十月二十七日、アテナ社が日経マグロウヒル社から「日経ビジネス」誌の発送を依頼され、アドレステープを受け取った。そしてアテナ社はかな文字のあて名書きに直すために、同日、同社の新宿支店で、長野県計算センター、これは長野市の緑町にありますが、この長野県計算センターのオペレーターの小河原君にテープを手渡した。ところが長野県計算センターでは、東京にコンピューターがないので、小河原君はすぐ中央区の日本橋本町のパシフィック計算センターに行き、同センターのコンピューターを使い、その夜から翌朝の三時半ごろまでかかって電算作業をして、そのあと午前八時まで同センター内で仮眠をして、その朝、九時ごろにアテナ社に磁気テープを返した。この仮眠中に、この約四時間半の間に何者かにコピーされ、盗み出されたというものであります。 こういう具体的な事実が出ておりますが、これが刑法上どういう処罰になるのか、これはまあこれからの法律、裁判にゆだねなければなりませんが、いずれにしても、これはもう具体的に昨年、この一年間の間に、こういう問題が出てきているわけです。ですから私はここに、名前はどうあろうと、情報処理基本法といいますか、情報化に関する基本法といいますか、そういうものを策定されて、そしてその基礎の上に立って諸般の仕事をしてまいりませんと大きな問題が出てくるように思います。 後ほどいろいろお尋ねしますが、たとえば外国資本、こういうものがあるいは日本に上陸をし——現に日本アイ・ビー・エムという、社長は日本人であっても、資産は、株の出資というものはほとんどが外国から得ているようなそういう会社も出てきているわけです。ですから、第三者がはたしてオンラインシステムを使うことについての可否はどうなっているか。これは電波法のような法律によって、単独立法で規制をしているところもあります。その他にも国際電電のように株の取得については過半数を持ってはいけないと法律的に制約をしているところもあります。しかしこのIBMというか、外国資本については一体どういうふうにこれを防いでいくか、そして国内産業をどう守っていくのか、こういう点については何らの規制もない。さらに大型ハードについてはだいぶおくれている、ソフトについても十数年のおくれがある。こういった問題をどういうふうに国家的立場に立って技術開発を進め、アメリカやソ連に追いついていくのか。それには相当な国家資金も要るでありましょう。技術開発に対する体制も必要になってまいります。日本のコンピューター・メーカーがどうかすると群雄割拠したような形で、何となくそれぞれの立場に立って自分の秘密は他に知らせまいということになっている。これでいいのか、もっと思い切った施策を国として立てる必要があるのではなかろうか、私はそういうふうに思います。電子工業振興臨時措置法案あるいは機械工業振興臨時措置法、これはこの三月三十一日で期限が切れるからどうするのか、こういう私は質問をしましたが、当時の赤澤重工業局長は、それはそれなりに効果があったので、今後はもっと広い視野に立って新たな観点から法律を考えたい、こういうことで答弁がありました。おそらくこれは三月三十一日で期限が切れたのじゃないですか。そうなると、電子工業のよりどころというのはなくなってしまうわけですよ。であるならば、もっと早目にこの基本法について大いに勉強されて、何らかの方途を見出して、将来の予測が全部立たぬとするならば、どうしてどうするかというくらいのことも考えて、その問題点に対処する基本法的なものを出していただかないと、これからオンラインシステムでやる場合にも一体プライバシーとか通信の秘密とか、あるいは直接的に外資が日本のオンラインを席巻するのではあるまいかという心配を国民が持ちながら回線開放をやってみたところで、これはやはり私は問題があると思うのです。ですから、そういう意味において、ぜひこの基本法というものを早急につくって国会に提案をし、しかもその内容等については昨年の五月十二日、参議院商工委員会で竹田現照君がこの情報処理振興事業協会等に関する法律案について全会一致の附帯決議を提案し、各党の賛成を得ておりますが、その中にもありますように、「情報化の進展は、政治・経済の全般に亘り、広範多岐な影響を及ぼすものであるから、すみやかに情報化に関する基本法を提案するよう努めること。」。その際、「情報化に関する基本的政策の立案に際しては、平和と民主主義および国民生活の健全な発展に寄与し、基本的人権の保護、プライバシーの完全な保障等について留意するとともに、国民各層の意見を十分聴取し、国民の合意と納得を得るものとすること。」。こういうこととあわして「情報処理技術の国際的ギャップをうめるためには、官民一体となった強力な体制が必要であり、就中政府は一体的推進体制の整備に努めること。」。あと二つございますが、こういうふうな附帯決議をつけておるわけであります。大臣もこれに対しては、「御決議につきましては、その御趣旨を尊重いたしまして、今後とも行政を進めてまいる所存でございます。」という御答弁をいただいておるわけですが、一体この一年間にどういう努力をなされ、問題は前進されたのか。その間に、いま申し上げましたような磁気テープの盗難、どろぼう事件も起きましてすでに問題が出ておるわけであります。こういう点について一体通産省としてもどうお考えになるか、その具体的な考え方を聞きたいと思います。
○国務大臣(宮澤喜一君) 昨年も情報化社会についてお尋ねがございましたときに、いろいろの定義のしかたはあると存じますが、価値を構成するものの中で物質とエネルギーと情報、三つに分けました際に、情報のウエートが非常に高まってくる社会を一般に情報化社会というのではないかというような意味のことを申し上げたと存じます。 電子計算機の発達によりましてこれは不可欠な要件ではないと思いますが、しかしそれに伴いまして非常に情報化のテンポが早まりつつあることはたしかでありますし、またただいま御審議を願っております通信回線の開放等がさらに情報化の進展を助けるであろうというふうに私ども考えておるわけであります。そのような情報化の進展が社会に与える影響あるいは人間そのものに与える影響ははかり知れないものがあると考えられますので、そのようないわば新しい社会に対処して何か基本的なものが必要なのではないかと言われますことは、昨年の御決議にもございましたし、また傾聴すべき考え方である、私ども基本的にはそういう考え方の方向はやはりそうなくてはならないであろうというふうに考えておるわけでございます。ただ事実問題といたしましては、われわれはおそらく情報化社会の門口に立ったばかりでありますので、これからどのような問題がどのように発展してくるかということが、実ははなはだ不敏でありますが十分に把握し切れないでいるわけでありまして、それらを先取りした形で、基本法という姿でまとめるということ、問題の意識はわかっていながら、具体的にどれだけの範囲でどれだけのことをしたらいいかということ、昨年御決議以来、各省でときどき議論をいたしておりますけれども、なかなか具体的につかみ得ないのが現状でございます。しかしその中でも、プライバシーの侵害というようなことはさしづめすぐに考えられることでございまして、これは情報というものが行き渡れば渡るほど、その中にはプライバシーに関することが当然入りやすいのでありますから、電算機のあるなしにかかわらず、傾向としてはある問題であると思いますが、そのようなプライバシーの侵害あるいはプライバシーの保護というようなものは現在の社会においては、あるいは、法律によって担保をされあるいは契約によって担保されている場合もあると存じますし、またそれを漏らすことによって商業上の信用を失墜するというような制裁の形で担保されている場合もあろうかと思います。同じことは電子計算機から生ずる情報についても一般に申すことができると思います。ただその中で、特に具体的にそれを適用して考えますならば、たとえば私のための情報が保存されている部分についての検索は私自身が持っておるキーワーズによってしか行ない得ないというようなことは、これは現実に可能でございます。私のキーワーズが盗まれたときにどうするかという問題がまた次にございますけれども、一応そういう方法で可能であると存じます。それから今度はその情報を保存している有体物であるところの磁気テープであるとか、あるいはドラムであるとかいったようなものをどのようにして管理するかという問題がございます。そういう管理方法の改善をどうするかということは、これは現実に私どもがいま検討をいたしつつある問題でございます。それからまたたとえば営業として成り立ちます計算センターといったようなものが情報の処理者あるいは作成者としてどのような倫理綱領に基づいて行動すべきかといったようなことも実はただいまそれらの協会で検討をいたしておるところでございます。あれこれただいま申し上げましたように問題の認識があり、それについての検討を進めておるわけでございますが、さて、それらのものを一括して基本法という形で定着させますためには、いかにも私どもがこの問題についてまだ知らない分野あるいは予測し得ない分野が多いということから、基本法という形で御提案をいたすまでに至っていないのでありますけれども、問題はそのような方向を指向しているということは私どもも御指摘のとおりであろうと考えておりますので、各省間で引き続きいろいろな討議をいたしておるわけでございます。
○鈴木強君 大臣のお話を伺いましたが、どうも昨年の附帯決議をつけまして以来、各省でそれぞれ御検討はしていただいておるようですけれども、具体的なものがまだないですね。それで、これはプログラムというものが、ソフトウエアというものが、あなたも言うように価値ある財産だ、こういうふうに認めて、それを流通させることというその認識はあるが、その価値ある財産が法律的に一体どういうふうに守られていくか、それがないわけですね。ですから、情報というものは目に見えないものですから、たとえば宝石とか、ダイヤとか、そういうふうに具体的に貴重品だということになるとすぐ価値がわかるわけですけれども、情報の場合には、そのテープに秘められているわけですから、それを見てどのくらいの価値かということはすぐ判断がつかない、そういう点もあると思うのです。ですから、情報が価値ある財産であるならば、その価値ある財産をどのように評価するかというその性格づけをはっきりして、そして、だからこそ大事にするのだということにならないと、管理の方法についても十分なものが出てこないと思うのですよ。ですから、せめて……。そういうものはすぐできるのじゃないですか。こういう点をもう少し積極的におやりいただくというわけにいかなかったものでしょうかね。
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいまの御質問には実はいろいろな点が含まれておるわけでありまして、まず第一ソフトウエアそのものが有価物であるかどうかということにつきましては、これは一般に有価物であるということはまず確立をしておるかと思います。だんだん提供者の側がハードウエアの価格とソフトウエアの価格とを分離しようというようなことになっておりますから、少なくとも有価であることは間違いない。 それから次に、その価格をそれならばどうやって算定をするかということでありますけれども、抽象的に申せば、それを用いることによって生まれる価値、それからそれを用いることによって節約される費用等の合計であろうと、抽象的にはそのように申し上げることができると思いますけれども、具体的なソフトウェアについてどのような市場価値が生まれるかということは、昨年御審議願いました情報処理振興事業協会に御承知のようにソフトウェアでマーケットに出してもいいものを登録してほしいという制度を設けまして、それに基づいて相当数の登録がございました。その登録に基づいてさてどのような具体的にマーケットプライスが生まれるかということで私どもは実は判断をいたしたいと思っているわけでございますけれども、先ほど申しました抽象的な原則のほかに、それに要したところのコストもおそらく一つの価値、価格決定の要素になるであろうと思っておるわけであります。 ここまでがソフトウェアが有価物であるかどうかということの問題でございますが、次に、そうであるとして、それをどのような権利に化体をして保護するかということでありますが、それはたとえば特許権のような一面を持っておりますと同時に、著作権のような一面も持っております。わが国ではそのいずれともまだ決定をされておらないのが実情であると思いますので、ただいまちょうどソフトウェアの権利がこれを権利としてどのように法定するかということについて委員会を設けまして、これはわが国の専門家ばかりでなく、場合によりまして現にハードウエア、ソフトウェアをつくっております会社の専門家なども入れまして、権利化ということについてちょうど検討を始めよう、ただいままさにそうしようとしておる段階でございます。したがいまして、御指摘のように、この部分についても、まだ私ども十分に知識を持っておりませんし、それについての十分な法律的な保護も与えられておらないというのが現在の段階であります。もう少しこれがはっきりしてまいりますと、これなどもあるいは基本法の内容をなすものではなかろうかというふうに考えておるわけでございます。
○鈴木強君 ですから、大臣と私の見解もそう食い違っていないわけですね、基本的な問題については。たとえば電子計算機の普及とそれの利用の高度化に伴ってソフトウエアの取り扱いが重要になってきている。そのソフトウエアの法的な性格とか、財産的な価値の評価という方法についてはまだ研究が非常に不十分である。やらなければならぬのだが不十分である。幸いにしてというか、情報処理振興事業協会というのが発足して、そこでいろいろの資金援助をいたします、ソフトの開発について。ですから、そういうことはやっているのだが、開発は開発としてやっているのだが、そのソフトウエアの価値そのものに対する評価ということについてはきわめてこれは不十分なわけですね。だから、そういう点に力点を置いてやっていただかなければいけないと思います。たとえばいま大臣もお話になったように、私きのうの新聞で拝見したんですが、おそまきながらきょう私、質問するときの前日拝見しまして、大臣のおっしゃったように、電子計算機のソフトウエアを法律的にどのように保護するかというふうなソフトウェアの権利化委員会というものを今月これは発足されるように法律的にいま進めておるということでありますから、なるほどおそまきながら少しずつ動いているんだなと、こういう認識をいま持っておるのですが、しかし、こうスローテンポではまたどうにもならない段階に現実は進んでいるわけですから、そういう意味において、情報処理振興事業協会等におきましても、法律的に多少評価についてむずかしい面があるかもしれませんから、それはそれとして専門家にまかせるとしても、とりあえず法律審議の際に、内容の中にありましたたとえば開発されたプログラムで人に貸してもいい、自分がつくったんだが人に貸してもいい、あるいは売ってもいいというようなものについては政府が設ける調査簿に登録してもらう。それからまた協会がプログラムを買い上げてもいい、こういうふうに法律的になっているわけですよ。買い上げるということになると、その評価をしなければ値打ちが出てこないわけですからね。すでにそのことが評価の点では出てくると思うのですね。ですからして、そういう点をやればできるのです、これは法律的にも。ですから、もう少し一歩大臣、法律的にもたいへんでしょうけどね、その辺の研究をしていただかないとオンラインシステムがスタートしたとしましても、これはちぐはぐなものが出てきて本末転倒なんですね。ですから、今度振興事業協会法をつくるときに、大臣になぜこれを出してくれませんかと、こう言っておいたのですけれども、諸般の情勢でできませんというから、それではひとつ待ちましょう、早く大臣それはつくってくださいよと、こういうことで、とりあえず法案を通したのです。それが土台があと回しになって、また次のものが法律的に出てくる、こういうことですから、どうしても納得できない。われわれも民主的な運営とか、公開の原則とか、情報というものが国家のために役立つ、民族のために役立つ、ある特定の人たちの利益のためにやるものではないんだ、こういう思想に立ってやはり情報というものを考えなきゃならぬということを基礎に置いているわけですから、そう政府とわれわれとの考え方は変わってない。やろうとすることは同じなんだ、やり方についての問題があるわけですよ。ですから、その辺はもう私はあらためて論争しませんけどね。ただ、具体的にいまお話になった調査簿に登録をしたものがかなりあるといいますからね。そういうものがどのくらい登録をされておりますか。それから協会がプロを買い上げたということはありますか、どうですかね。その点もひとつあわせてお答えをいただきたいのです。
○国務大臣(宮澤喜一君) 説明員から御説明さしたいと思います。
○説明員(平松守彦君) 情報処理振興事業協会のほうで買い上げる予算は四十五年度におきましては一億五千万円でございまして、どういうプログラムを買い上げるかということをプログラム委員会で検討いたしまして、そのいまスペックをきめまして近々発表して買い上げの手段に入ろうといたしております。それからプログラム調査簿のほうは大体三千件集まりましてプログラム調査簿というものができましたので、その写しを各商工会議所におきまして一般の方の閲覧に供するという手はずをいま進めておるところでございます。
○鈴木強君 そのスペックはいまどのくらい集まっているんですか。何件ぐらいあるんですか。
○説明員(平松守彦君) 現在委託開発として発注をいたそうとしておりますのが五件、それから調査して発注しようとしておりますのが二件でございます。
○鈴木強君 その買い上げる場合の価値というものは何をものさしにしておやりになろうとしているのですか。
○説明員(平松守彦君) 現在のところ、そのプログラムを開発するのに要しますデータファイルの費用とか、システムエンジニアの人件費、プログラマーの人件費、コンピューターの使用料、そういったようなものの積み上げで計算をいたすわけでございます。
○鈴木強君 どうかしますと、それではいわゆるその現実的に、いま原価主義的なものだと思うのですがね。それはそれでいいのですよ。だけれども、要するにプログラムそのものの価値というものはさっきから言っているように一体なんだということです。ですから、その価値ある財産であるその価値というものは何によって判定するかということが非常にむずかしいと思うのでね。全体的なもののその上に立った、ファクターの上に立ったものが一つの価額になるのでしょうけれどもね。その中で、特にそのプログラム部分に対するものの価値は一体何を意味するかということについてはどうなんですか。ちゃんとしたものがあるのですか。価額的に説明してもわれわれがなるほどというようなものが出ておるのですか。
○説明員(平松守彦君) プログラムの価値につきましては、そのプログラムが果たします効用価値というものと、それからそのプログラムを開発するに要するまあコストという両方の面から勘案をいたして決定いたしたいと思いますが、ただ現在のところプログラム自身が汎用性を持っておりません。それぞれ非常に特殊用途に使われるものが多うございますし、だんだんこれからまあ汎用化、パッケージ化いたすと思いますが、それまでの間はそれぞれのプログラムを開発するに要するコストというものを中心に、あわせて効用価値も勘案していく、こういう考え方でございます。
○鈴木強君 まだそれは少し全体的な評価の方法についてきまっておりませんから、とりあえずの暫定的な措置としておやりになると思いますけれども、そういう際にもいま言った基本的なものがないと、やっぱり国際的なというか、基本的なものさしのスケールがないと困るわけです、あなたのところも。ですからして、早くその点のやっぱり体制をつくっておいてもらいたい。そのために、まあおそまきながらソフトウエアこの権利化委員会というものが発足されるそうですから、これもひとつ、まあアメリカのIBMの特許部の専門家も加わるようなお話もあるのですけれども、これはアメリカもけっこうですよ、けっこうですけれども、むしろ国内のそれぞれの関係者を網羅して、そうしてその悔いのないひとつ結論を出していただいて、ソフトの権利の保護ということと価値判断というものをしていただくようにお願いをしたいのですが、これはあれですか、いまこれからつくるものですからね、いま聞くのは少し早いかもしれない。しかし、われわれから言うとおそいのですよ。だから、まあそういう意味で伺うのだが、この結論は一体いつごろまでに出していただいて、そうしてそれを法律化するというの、だが、いつごろになるのか。そういう見当は一応立てておるのですか。これはどんなふうになっていますか。
○国務大臣(宮澤喜一君) 実はやってみませんと、ことに権利化するといたしますと、わが国の法制自身との関連もございますので、まことにどうも申しにくいことでございますが、かなり時間がかかるであろうというふうに考えられます。まず、その価値なり価格なりをどのようにして考えるかということから始めねばなりませんし、それから、そうして有体財産として考えられるものをどういう権利化をすれば保護できるかという今度は法制上の問題が出てまいりますので、まあ慎重にいたしますと、二年ぐらいはかかるのではないかというのが私どもがただいま持っておる感想でございます。
○鈴木強君 非常に日本の場合にはソフトウェアの開発利用についてもむだが多いのですよ、これは。いま全国で三千六百の事業所がありますが、これはその三千六百の事業所に電算機が設置されておるのだが、それぞれの事業所がそれぞれ独自なソフトウエアを開発して電算機を使っておる。その三分の一は重複しているといわれておりますね。こんなむだなことをなぜやるかということです。だから早くこれを国家的な立場に立ってこれを整理して、そうしてそれを機会均等に、国家のために、民族のしあわせのために使っていくという、そういうスタンダードなものをつくって、それをまんべんなく使えるようにするのが理想だと思うのですね。だから、こういう状態が長引けば長引くだけ国家的な損ですから、これは大臣、二年かかるとおっしゃいますけれども、精力的にもう少し期間を詰めていただいて、これは報酬を出すなら出してもいいじゃないですか、委員の方々に。そうしてもう少し本腰を入れて取っ組んでいただいて、早い機会にこの法制化するというところに持っていっていただきたいと思います。ですからこれは重ねて大臣に、そんなゆうちょうなことじゃないのですよ、もっと早くやらなければいかぬですからね、そういう点を望んでおきますが、なお、ひとつ努力してください。いかがですか。
○国務大臣(宮澤喜一君) その点、実は私が最初から問題を二つに分けてお答えをすべきであったのでございますけれども、一つは、確かにわが国で電子計算機が利用されておりますただいままでの段階は、いわば計算をするための機械として使われておる場合がかなりあるように思いますので、電子計算機の性能を十全に発揮しておる使われ方はかなり少ないのではないかというふうに考えます。それはやはり電子計算機を使うためのソフトウェアの、オペレーショナル・ソフトウェアの開発がおくれているからであると思いますので、そのほうの開発はこれはもうできるだけ急いでいたしたい。事業協会が開発の委託をし、あるいは現にありますソフトウエアを登録して市場売買にのせようと考えておりますのもそのような意図でありますし、それからシステムエンジニアの養成、プログラマーはもちろんでありますけれども、そのためにいろいろな努力をする、あるいは一定の試験を行なうといったようなこともそういうための努力でございます。したがって、この点は二年といったようなことを実は必要とするわけではございません。欲をいえば、これは何年でもかかることでございますけれども、現にそのための努力は最大限にいたしておるつもりでございます。他方で、先ほど二年云々と申し上げましたのは、そのようなソフトウエアを今度は法制上権利としていかに化体をするかという問題になりますと、これはいろいろむずかしい問題がございますので、それが権利として法制化されるのにそのくらいの日時がかかるのではないか、こう申し上げたのでありまして、ソフトウエアそのものの開発、電子計算機の高度利用のための努力というのは、これはもう日夜続けておりますし、なお極力その努力を続けてまいりたいと思います。
○委員長(横川正市君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(横川正市君) 速記を起こして。
○鈴木強君 それではもう一つ、その点は大臣がいま分けてお話をいただきましたけれども、その点は私もわかっております。ですから私は全体の、全体というか、いまあなたが述べた後段の法律化する権利としてその問題を申し上げたわけですが、それと、要するにそれをやりませんと、全体のいまのばらばらなものが統制できないだろうということをあわせて申し上げているわけですから、その点は何も食い違いないのです。そこでおっしゃるように、電算機の利用高度化計画というのは御苦労をいただいて、この点は私もよかったと思うのですが、電子情報処理振興審議会が二十二日に昭和五十年度を目標とする電子計算機利用高度化計画というものをおきめになりまして、あなたに答申をしていると思うのです。これは諮問機関ですから答申と私は取るのですが、これを拝見しますと、五十年に三兆五千億の設置目標を置いてプログラムを作成、能力の向上に全努力を尽くすと、こういうので非常に内容をよく私も読ませていただきましたが、かなり細をうがっていると思います。したがって、これが今後閣議の決定になるのか、あるいは通産省の決定でやれるのか、よくわかりませんが、ひとつ、これを具体的に実行に移していただくことが重要でありますから、この高度化計画というものをお受け取りになった宮澤通産大臣は一体どういうスケジュールにのせてこれをやっていこうとされておるのか、その基本的な考え方等と、今後の作業の手順ですね、こういうことを伺いたい。
○国務大臣(宮澤喜一君) この高度化計画、ただいま御指摘なりましたものが一応まとまったわけでございますけれども、これは、この中で必要な部分は通産大臣の告示、あるいは郵政大臣と共管になる部分がございますので、その部分は郵政大臣と共同の告示にいたすつもりでございます。 それで、この計画を具体的に達成する手段でございますけれども、これは御承知のように、すでに私どものいわゆる大型プロジェクトにおきまして、三世代半の高度の電子計算機と、さらにいわゆる第四世代といわれるものにつきましての両方について、大型プロジェクトの研究が片一方は進行し、片一方は始められようとしているわけでございます。で、これとこの高度化計画とが、いわばパラレルな関係になるわけでございまして、その大型プロジェクトは、ハードウェアのみでなく、ソフトウエアについても進められておりますので、両方がマッチいたしましたこの高度化計画を達成いたしたい、こういうように考えております。もちろんそれ以外にシステムエンジニアの養成等は別途行なうことが考えられておりますことは御承知のとおりでございます。
○鈴木強君 そのプログラムを大体閣議決定するのですか、通産省の決定で進めるのですか。
○国務大臣(宮澤喜一君) 通産大臣の専管に属します部分は通産大臣の告示でございます。そういう意味で、政府の最終的な意思決定になるわけでございます。 なお、オンラインに関係いたします部分につきましては、郵政大臣とも御協議いたしまして、両大臣の告示にいたしたいと思います。
○鈴木強君 これはおそらく長期の計画になるんでしょうね。したがって、これをどういうような形で実施に移していくかという、そういう基本構想というものを私は伺ったわけですが、まだ答申が出されてすぐですから、そういうことはきまっておらないということですか。
○国務大臣(宮澤喜一君) これをどのように具体化するかという点についてのお尋ねであろうと考えますので、一点は先ほど申し上げました大型プロジェクトに基づくところの高性能の計算機の開発でございます。それから次に、現在電子計算機のレンタルの機関として、いわゆるJECCというものを持っておりますので、これに対する開発銀行の融資の拡充。第三に、先ほども申し上げました振興事業協会におけるプログラムの委託開発、あるいは買い上げ、それからソフトウェアの産業に対する融資という問題がございます。第四に、一般に情報処理サービス業計算センターのようなものでございますが、あるいはソフトウエア業等に対する融資の拡充。それから技術者の養成のための情報処理研修生の拡充、このような具体的な施策が、すでにその多くのものが出発をいたしたわけでございますけれども、それらの手段によりまして、この高度化計画を達成したい、こういうように考えている次第でございます。
○鈴木強君 もう少しちゃんとしたプログラムをもらいたかったのでありますが、それがまだなかなか出てこないのですが、この際、私は強く要望しておきますが、この中にもありますように、高度利用計画の中で、大型電子計算機二兆四千三百億、昭和四十四年末比八倍の予算をかけて、小型二千億、超小型千百億、こういうように具体的な数字をあげておりますですね。これはなかなか通産ベースだけで思うようにいくかどうかということはちょっと疑問があるのですよ。ですから場合によったら閣議等に持ち込んで、政府全体としての立場からいろいろな協力をしてもらうということも必要でしょう。また通信制御プログラムの第二の中に、電算機と末端機との間の性能向上、以下ありますが、こういう点については、もちろん郵政大臣とも今後十分緊密な連絡をとって、どうせ電信電話公社の回線の利用ということもありましょうから、これはこれから本論に入ってまいります。私たちの意見も十分聞いていただいて、そのために、通信の本来の電信電話の発展に阻害があってはいけないわけですから、その辺もよく話し合いをして進めていただくようにお願いをいたします。 それから最後にもう一つ、これは念のために通産大臣に確認をしておきたいんですが、電子計算機の自由化の問題ですけれども、これは予算委員会その他でも大臣にお尋ねしてありますが、こういうふうに理解してよろしいですか、大臣はいままでの御答弁では、ハードウェアについては、大型、中型等々はわが国はまだ非常におくれている。ソフトウエアについてはなおおくれておる。したがって、現在——これはハード、ソフト含めてのことと思いますが、自由化する意思はただいま持っていない、こう明確に答えておるんですが、この考え方はいまも変わりないでしょうか。
○国務大臣(宮澤喜一君) まだ最終的に政府部内で十分協議をいたしておりませんけれども、やはり私としては御指摘になりました当時考えておりましたこととただいま考えておりますことと違っておりません。同様の方向で考えておりますわけでありますが、ただ同時に、それならば将来どの時期になったらどの程度の自由化が可能であるか、あるいはそのための努力をどういうふうにしていったらいいかということをうらはらにやはり考えておく必要があろうと思っております。しかし基本的にただいまお読み上げになりましたことは現在もそのように考えておりますので変わっておりません。
○鈴木強君 わかりました。 それで、私もその後の国際的な情勢等をいろいろ考えてみまして、資本の自由化、貿易の自由化、これは強く要請されているわけですね。特にあなたが苦労された繊維関係の問題なんかひとしおそうだと思うのですよ。カラーテレビの問題しかり、いろいろなものが錯綜してきております。そこでかなり強く自由化を迫られてくるのではないかと私は思うのです。そういう場合に、ただ反対だと言うだけではこれは防ぎ切れない時期がくると思う。したがって、これを自由化しないというあなたが言われる考え方の中には、やはり国内産業のことを十分考えておるわけですね。ですからしていまのようにコンピューターメーカーがそれぞれの立場に立ってばらばらの取り組みではいけないと思う。ですからソフトにしても、ハードについても、もっと協力体制をしいて、そうしてその資金的な援助も国がやるものはやって、そうして相手方に対抗できるような実力をつくることなんですよ。そういう実力をつくっておけばおそろしいことはないんですよ。そういうことがやはりあなたが言っていることであり、私たちも考えておることです。すべて自由化の問題そうです。ですから、そういう点は十分体制をつくっておいていただかないと、ただ抽象的に反対だと言っても防ぎ切れないと私は思います。そういう点はひとつぜひ高度の立場からの指導をいただいて、その体制をつくっていただくように特に強く希望いたします。これに答えていただいて、これは終わります。
○国務大臣(宮澤喜一君) 各メーカーともいろいろ外国のメーカーと錯雑した関係にございますので、かなり慎重な考慮が必要であることは確かでございますけれども、方向といたしましては、やはり国産のハードウエアあるいはソフトウエアというものを強くしていくということが行政の目的でなければならない。鈴木委員の御指摘のように考えておりますので、そういう努力をいたさなければならないと思っております。
○鈴木強君 平松さんにひとつこれは聞きたいんですが、アメリカ資本と申しますか、外国資本が電電公社のオンライン使用の場合、これを使うことについて、さっき私触れたんですが、これはまだお答えがないんですよ。そこで何とかこれを電波法とか、国際電電公社法、それらの法律によって規制をしておりますね、制限しておる。こういうことは今度は何もないわけです。この辺はどう考えておりますか、これは大臣ですね。
○国務大臣(宮澤喜一君) その点は、半分以上は私どもの所管でお答えすべきではないのかもしれませんが、現実に通信回線の末端において、あるいは中において電子計算機が用いられます場合に、現在の段階でございましたら、外国の製品のほうが処理能力がきわめて高い、比較をいたしますときわめて高うございますために、それらのものが優先的に今日まで用いられてまいった。これは残念でございますが事実であろうと思います。そういう意味では、私自身の考えから申しますと、それはわれわれの手によるハードウェアあるいはソフトウエアをもっと開発するということで解決すべき問題であって、回線そのものの使用を内外で差別をつけるという形で解決をすべきものではないのではなかろうか、これは私限りの考えでございますけれども、そのように存じます。
○鈴木強君 これはまあ論議がありますからいいです。 それでは、いまの秘密の保持、プライバシーの保護、こういう点について、今度の改正法律案の中で特定回線あるいは公衆通信回線を使用してオンラインの情報処理ができるんですが、その場合に法的な面と、それからもう一つは具体的に情報を盗聴する、あるいは何といいますか、盗む、要するに情報を盗む、そういうふうなものを技術的に防止することについて何か特別の研究開発等やられておるかどうかですね。いまの電信とか電話の場合には、やろうとすればたやすく盗聴できるわけですね。現にそういう具体的な事例が幾つかありました。したがって、さらにそれをそういう経験に徴して、もっと進んだ高度の盗聴防止というような、そういう設備の開発というもの、防御装置の開発というものはどのくらい進んでおるものでしょうか。
○政府委員(牧野康夫君) お答え申し上げます。 ただいま御審議いただいておりますところの公衆電気通信法の一部改正案が成立いたしますると、公衆電気通信役務としてこのデータ通信サービスが提供されることによりまして、法制的には公衆電気通信法の第五条におきますところの通信の秘密の保持及びそれに従事している者がそれを漏らしてはならないという条項、それから百十二条のそれの罰則、こういうものがその対象になろうかと存ずるのであります。またこの計算センター等が実施する場合につきましても、これは有線電気通信法の第十六条によりますところの「有線電気通信の秘密は、侵してはならない。」及びこれに伴うところの第二十三条の罰則が適用できるものだと考える次第でございます。技術的な手段につきましては、これは規在のところ、ただいま先生の御指摘がございましたように過去においていろいろ電話の盗聴とか、いろいろなトラブルがございましたのでございますが、当初から電子計算機を中心といたしまして進歩してまいりましたこのデータ通信の秘密をいかに保護するかという問題は、これは一つは端末装置のほうから簡単に電子計算機のほうヘアクセスと申しますか、近寄ることができない、その中にいかないようにという方面から見た秘密保護の技術的対策と、それから電子計算機のほうの側から、いかにしてその秘密を守っていくかという側と二つの技術的な対策があろうかと思います。先ほど通産大臣もキーワードというようなことばを使われておられましたけれども、これらはいわゆる識別コード——アイデンティフィケーションコードとかあるいはパスワード、こういう方法によりましてこれを防ぐことができるわけでございますし、かつまた、電子計算機側としては、これを、そのいろいろの情報を蓄積していく場所をその使う相手によって重複して使わないようにそれを仕分けしておく、そしてまたその仕分けされたるその記憶装置から引き出すためには特別な措置が要ると、こういうような方法でこれを防いで、現在のところでは、まずこういうような点について技術的におろそかであったために秘密が漏らされたという例はあまり多くはないようであります。——いや、実は多くはないと言うとあることになるんでありますが、実は聞いてないんであります。そのほかプログラムを作成する段階において、いろいろなことがあったということはあるんでございますが、これは実際のオペレーションの上においてあったということは技術的には一応防げているという状態になっておりますが、こまかいもし技術的な説明を御必要とすれば、公衆通信の専門家のほうからお答えさしていただきたいと存じます。
○鈴木強君 第五条は「公社又は会社の取扱中に係る通信の秘密は、侵してはならない。」、それで「公衆電気通信業務に従事する者は、在職中公社又は会社の取扱中に係る通信に関して知り得た他人の秘密を守らなければならない。その職を退いた後においても、同様とする。」と、これが第五条ですね。それでこの場合は自分の扱う通信の秘密を侵した場合ですね。今度はその逆に、さっきの磁気テープではないんですけど、ああいうものが、電電公社のたとえば提供するサービスの中で磁気テープが盗まれたと、こういうような場合にはどの法律が適用になるのですか。これじゃないでしょう。これは盗難——盗難というかな、ですから別にこれは刑事訴訟法のほうが動いてくるのかどうなのか。これは第五条じゃないでしょう。秘密の保護ということはいいんだけれども、今度は盗まれた場合はどうなる。
○政府委員(牧野康夫君) お答え申し上げます。 ただいまのようなケース、この前事例になりましたケースの場合にはこの五条の適用ではございません。
○鈴木強君 そうですが、何ですそれは。
○政府委員(牧野康夫君) そのほか、先ほどから議論になりましたところの一端かと存じますけれども、一まずはその窃取されたということになりますれば、刑法の範囲内のことではなかろうかと考える次第でございます。
○鈴木強君 公社のほうからもう少し専門的な立場で御説明をいただきたいんですが、通信の秘密のほうですね、盗まれる場合は、これは管理のあり方の問題ですからね、これは別として、第五条に言う「通信の秘密は、侵してはならない。」、これは侵した場合のことで、侵しちゃいかぬということであって、だからこういう条文が実は要らないようにするということが必要だと思うんですね。それでこれは一般の人たちがやってもいけないし、それから公社の従業員の場合にはやめてもだめだと、こういうふうに網をかぶしているわけですね。一般の公社の職員以外の人でも第五条というこれは適用になるわけですか。そうですね。
○政府委員(牧野康夫君) 五条の第一項はただいま先生のおっしゃったとおりでございます。
○鈴木強君 そこで公社としては、今度データー通信、新しいサービスをするわけですけれども、これを盗聴もできないという、そういう技術的に防げるだけの技術開発をしていただいているんだと思うんですがね、どういうものが具体的にあるんでございましょうか、これ。
○説明員(井上俊雄君) お答えを申し上げます。 ただいま技術面から見た保護対策、機密に対する保護対策というお尋ねでございますので、それに限って申し上げますと、基本的にはデータ、宅内装置、それからセンター設備におけるハードウエアとソフトウエアの両面で措置をしているわけでございます。具体的な例といたしましては、通信する端末機から自動発信するいわゆるIDコードを付与いたしまして、そのIDコードというのは利用者識別番号のことでございますけれども、それをセンターが確認をする。それからさらにSAコードといっておりますが、相手確認用の局指定符号といっておりますけれども、これを端末側とそれからセンター側とで同時に両方出し合って、そしてそれが完全に一致をする、そういうことでファイルを開くといったようなことを基本的にはやっているわけでございますが、さらに、一般の民間のたとえばバンキングシステム等では、先ほどちょっとお話に出ましたパスワードというものを使っております。で、公社でもこのパスワードを必要があればそれを、——これはユーザーとの関係でございますから、それを付与をいたしまして、そして一種の暗号でございます、——本人のみきり知らない、端末機で送受する利用者しかわからない暗号でございますが、それをソフトと端末との間で送受を確認し合える機能を付与する。さらに最近は、磁気カード、これはたとえばクレジットカードみたいなものでございまして、たとえば個人の預金を引き出す、それが他人の預金を引き出したのではたいへんでございますので、小さなこのくらいの磁気カードを用意いたしまして、それを持って、そしてマグネチックカードリーダーにかけまして、それと、本人がまた別な固有の背番号みたいなものを持っておりまして、それと両方をセンターで確認して、一致したところでその個人の預金の口座ファイルを開くとか、こういうようなこともバンキングではやられておりますが、公社でもそれを、たとえば東京都の信用金庫とか大阪府の信用金庫には、ユーザーの御希望もございますので、そういうものを使って、そしていやしくも端末側から端末を利用するに不適当な場合につきましては完全にこれを排除する、こういう措置を講じてきているわけでございますし、一部磁気カードのごときはこれからそういうことをやっていくように端末とそれからセンターのほうの両面についてそれをやれるような開発をしていく、こういうふうにしていくことにしております。なおまたさらに、これはきわめて簡単な例でございますけれども、比較的一般に使われておりますが、端末を変な人が利用できないようにかぎをかけておいて、そしてそのかぎをあけて、そしていわゆる合いかぎをあけた人がやれる、そのかぎの保管は厳重にしておく、こういうような方法もあわせてとっている、こういうことでございます。
○鈴木強君 まあ情報スパイの場合に普通考えられるのは、相手方を金か何かで買収して、何かだましてしゃべらしたり、書類やテープを持ち出させる、そういうことがあると思う。これは技術的にはどうもどうにもなりませんわね。それから二つ目の場合考えられるのは、いわゆる場所におらなくても、ワイヤレスを使って盗聴するというような、こういうやり方があると思うんですね。これもあれですか、いまの井上総務理事の説明の中で、これはそれに該当するものですか。もう一つは、電話回線とか、オンライン、この二つから盗む手口ですね。この二つにいまの装置が適用されて防げる装置になるわけですか。
○説明員(井上俊雄君) ちょっとお答えが正しいかどうかわかりませんけれども、まあおっしゃいますようにプログラムとかあるいはメモリーとか、そんなもので盗まれるものに対しては、これを盗まれないように厳重にしておく。それ以外に目下のところ防ぎようがない。それから公社の局の中に置いておきますところのこれらの基礎データ、これをほかの人が利用するということにつきましては、端末とセンターで、両方で完全にそれができないようにする、これは一〇〇%いけるのではなかろうかということです。
○鈴木強君 一番われわれが心配している電話回線あるいはデータ通信のオンラインから盗む手口、これについては、かなり技術開発が進んで防ぐことが自信が持てる、こういうふうに理解してよろしいわけですね。
○説明員(井上俊雄君) さようでございます。
○鈴木強君 そこで、ちょっと少し前後したんですが、私はこの法律案提案に対する政府の基本的な考え方について若干この際、伺いたいんですが、まず、今回この電電公社の公衆電気通信回線というものをデータ通信需要のために民間に開放する。これはもちろん特定回線、公衆回線二つに分かれるわけですが、いずれにしても、私が問題にしたいのは公衆通信回線なんです。これを民間に開放することに踏み切った理由は一体何か。これはもういままでも何回か論議をしてまいりましたから、さっきの通産大臣とのお話ではないんですが、また蒸し返して私は意見を申し上げようとは思いません。ただ、いまでも私が非常に心配するのは、現在電信電話公社に与えられている一番大きな使命というのは、いま申し込んでいる三百万人の方々が電話がつかないという苦情があります。この積滞電話を一日も早くつけてやるというこのことがきわめて重大な、緊急な解決しなければならない問題だと思うんです。しかも、さっきもちょっと申し上げたように、設備料もこの法案で三万円が五万円に引き上げられる。そういうふうに設備料の改正が二回行なわれるわけでございますが、現にいま一万円の設備料時代に申し込んだものが幾らあるか、これは後ほど明らかにしてもらいたいと思います。それから現在三万円で引ける段階で申し込んだのが幾らあるのか。約三百万のうちでどのくらいあるのか、その点も明らかにしてもらいたいんですが、こういう状態であります。申し込んだ人は一万円のときに申し込んであるわけです。つけてくれないのは公社なんです。だからそれが三年たち四年たって設備料が改正になって、なおかつ公社の都合で申し込んでもつかなかったものが、一万円で済むものが今度は五万円払わなければならぬという、そんなばかげたことはないと私は思うんです。こういう状態になってきていることは、もう非常に私は残念に思います。公社が戦後二十数年の間に非常な努力をして、日本の電気通信事業が飛躍的に発展してきていることは、これはもう内外ともに認めているんですが、しかし、その陰にまだこういう具体的な不利な条件に追い込まれている人たちがある。だからしてこれを解決することが、何回も申し上げますが、公社にとって最大のやらなければならない仕事だと私は思います。 そのほかに加入区域の変更の問題、現在普通区域、特別加入区域、区域外——区域外になりますと、百メートル九千円ぐらいの特別な負担金をとられている。特別加入区域の場合にもいろいろとハンディがあるわけですよ。そのほかに市町村合併に伴う電話の統合問題、これも十二キロに改革はいたしましたが、なおかつまだかなり残っておると思います。こういうふうな問題を解決しなければならないときに、データ通信のために公衆電気通信回線を開放していくということはかなり無理があるように思うのであります。しかし、私は、一方におきましても、情報化社会に突入したといっているわけですが、その情報化社会の姿は何かわかりませんが、とにかく突入したといっております。突入したというならば突入したでありましょうが、それはどういうふうな姿なのか、ちょっと説明をしてもらいたい。いずれにしても突入をした。そうであれば、それに対応するまた一つの情報手段というものを考えなければならない。それはそれなりに電電公社は自分の力でやっておられるわけです。民間は民間なりに専用線を借りてやっておられるわけです。だからそれ以上になおそういうサービスが必要であって、どうしても公社の線を開放しなければだめだという、そういうような決定的な理由があればはっきりしてもらいたいんだが、いままで聞いてみると、五年後にどういうサービスがあるか、十年後にどういうサービスがあるか、三十年後にどういうサービスがあるか、まだかいもく絵にかいておられないような状態の中で、なぜ公衆回線をこんなに急いで開放しなければならない理由があるのか。これは大臣がちょっとおられないのであれなんですが、私はそういうふうに非常に矛盾を感ずるわけです。そして、これはもし無理にこういうことをやりますと、電信電話の機能疎通に支障が出てくるのではないか、こういう危険性が出てくることを非常に心配する。先般も小田急が事故になりまして、登戸電話局の電話が一時的に完全に麻痺しちゃっていることを聞きました。これは現在の自動電話に負荷されている能力というものがどの程度のものであるか、私わかりませんが、いずれにしても、負担が過重になれば当然その機能は麻痺する。データの機能がもし電信電話にかわった場合にはたしてああいうふうな状態が出てこないという保証がはっきりあるのかどうなのか、この点も疑問として残るわけです。 それからさっき通産大臣にも伺いましたが、外国資本に対して全く何ら打つ手はない、これは自由でございますと、個人的見解でもそうおっしゃっている。こういうふうなことを思うときに、日本の電電公社の開放が他の国の利益をもたらすような、一面においてですよ、そういう結果にならないだろうかどうだろうか、そういう心配も一つにはあります。 それから秘密の保持についても、公社は非常にいろいろ研究をされて技術的に可能な範囲の努力をされたことはいまわかりました。しかし、それを盗み出された場合に、まあ刑法の適用を受けるでありましょう程度の答弁しかない。それに対する基本的な対策がない。だから外国資本の問題についても、これは軽率に通産大臣が個人的な意見をしゃべっているんだが、私はもっと慎重であってほしいと思う。だからしてプライバシーの問題にしても、あるいは外国資本の日本に侵入の問題についても、単独立法で規制するか、あるいは情報産業基本法で規制するかは別としても、早くそういう基本になる問題を法制化しておかなければ困ると思うんですね。しかし、そういった点が基本法はまだお聞き取りのようにいつになるかわかりゃしない。そういう中で、次々にこういうふうな問題が出てくることは本末転倒もはなはだしいと思っているんです。そういう意味において、私は非常に心配をしている。こういう点が心配がなければ、私も幾ら開放しても電気通信事業の機能疎通には何らの支障もないし、積滞申し込みについても、あるいは加入区域の合併や統合についても何ら支障がないとおっしゃるなら、それはいいが、しかしそれには限られた国会承認予算の中で公社はおやりになるわけですから、どうしてもこういうほうに金を取られてしまって、本来的な事業がおろそかになる心配があると思います。これは皆さんも同感だと思いますが、そういうときにあえて一部であってもそれはいろいろな基準を設け、最後には大臣の個別認可か何かでやるそうですが、そういうふうなことをこの時期にどうしてやらなければならないのか。こういう点、非常に私は疑問に思います。ですから、まずこの法律案の審議の前段として、この点だけははっきりしていただきたい。
○政府委員(牧野康夫君) お答え申し上げます。 先生のただいまの御所論で、なぜいまの時期に公衆電気通信網を開放するのかという御質問でございますが、先ほども通産大臣からるる御説明がございましたが、この情報化社会といいますか、先ほどの御説明では物質とエネルギーと情報、これからの社会において情報の占める割合がだんだんふえてくる社会を情報化社会というんだがというお話がございましたが、そこの中におきまして社会の進展とともにこの要求、要請というものが非常に活発に強力になってきていることは、先生御指摘のとおりだろうと存ずるのでございます。 そこで、一方において現在の電信電話事業、国内における電信電話事業において電話がたくさんの、三百万個にも及ぶ積滞を持っているということも事実でございます。それでそれをまず解決してからそういうものに向かうべきだという御所論もあろうかと思いますけれども、社会というものが時々刻々進歩する過程において、それをとめておいてそちらをやるということではなくて、漸進的に着実にその時点時点において必要な措置を講じていくということが必要なのではなかろうかと存ずるのでございます。ここに本法案の改正の理由といたしまして、「生活圏及び経済圏の拡大と情報化社会の進展に即応する通話の制度を」つくりたいと、こういうことを申し述べたこともそこに存するわけでございます。そこで公衆通信は広く一般不特定多数の方々に利用していただくわけでありますが、これを利用することによって、この情報をより多くの方々に利用できる体制に持っていくということがたいへん必要なのではなかろうかと思うのであります。そうして、それによって結果として、先生御指摘のように、外国の資本が入ることになるのではないかというような御懸念についても、われわれ当面この問題についても検討いたしました。しかし、先ほど通産大臣も、私見であるがというふうにおっしゃいましたけれども、これを公衆電気通信の中で外国の勢力をとめるということは、これは当を得ていないやり方ではないか。しかし、実際問題としてかなりの規模のものが外資系会社によって申請されるとか、あるいは利用できるような状態に持ってこられるということについては、われわれのほうも十分考慮して、それぞれ具体的な問題にあたっては適切な処置をしていきたい、かように考えておる次第でございます。大臣から答弁してしかるべきかと存じますが、お帰りになりましてから、またあらためて御答弁をお願いできればと思っております。
○鈴木強君 いま牧野監理官のほうからお話がありましたけれども、その点だけ最初に詰めて論議しましょう。 まず回線利用についてこういうふうな個別認可であろうと、省令による基準認可であろうと、こういうものが一たん認められれば、これに対して外国の人たちがぜひ私も認可してもらいたいという申請をした場合に、これを拒否することは何ら法律的には規制されてない。そこで、私は何らかの制限が必要であろうと、こう思うのですよ。私はそういう見解なんです。そうでないと、せっかく開放してみたけれども、相手は営利会社で、われわれ先輩諸君が明治何年から汗みどろになってつくってくれた回線を利益を追求するために使われるということになるでしょう、簡単にいえば。それならその会社に対して一つの制約を加えて、利用料金についても郵政大臣が承認するとか、国鉄に対する民営鉄道、それの運賃については運輸大臣が認可をするということになっている。これは公共性を非常に強く主張されるからでしょう。ましてや電電公社の公衆電気通信役務として設置された回線を、それは内地の場合もそうでしょうけれども、特に外国の商社が入ってきて営利の目的のためにどんどんやっていく、そのことについては何ら制約がない。どういう料金を取るのか政府は関知することがない。自由かってにおやりなさい、こういうことじゃないですか。そこに歯どめをかけて、たとえば利用料金についても、こういうふうにしなければいかぬとか、一つは、そのときには郵政大臣の承認を得なければならぬとか何とか、そういうことがあるなら私はわかりますけれども、純然たる民営会社が電電公社の回線を利用して商売をするということは、これは民族的に考えたってたいへん問題ですよ。トンビに油あげをさらわれたということばはこういうときに使われることばだと思うのです。ですからして、単独立法でこれをやってはいかぬということじゃないですよ。国際電電会社法第四条で制限がある力ですから、やればできるのですよ。だから、もし単行法で手がけるというようにできないならば、どういう法律によってこれを規制するかですね、もう少し広い視野から政府全体として配慮をめぐらす必要があったのじゃないですか。私はそう思いますよ。だから、この点は一つ問題点です。 もう一つは、あなたが言うように積滞がある。積滞があるが、それもやらなければならぬけれども、なおかつ、時代の要請にこたえてやらなければならぬ。これはわかりますよ。私はそれを否定しているのじゃない。何もオンラインシステムによる公衆電気通信回線を開放して、利用とあなた方は言うんだが、それを開放してやらせるということはまだ早いじゃないか。だから、公社がいまおやりになっている公衆電気通信役務として、サービスとして提供している役務、あるいは科学計算、技術計算の問題なり、あるいは電話計算の問題なり、ああいうふうなものは一つの公衆役務としてサービスしていけばいい。それ以上に、何か五年後に——五年後でなくてもいい、二年先に一体どういうものが公衆線を利用してやらなければならないサービスとして考えられるのですか。しかもそれは公社でやっていけないのだ、会社でなければいかぬという理由はどこにあるのですか。そういう問題で一つもわれわれを理解させるものが出てこない。だから、結局は積滞のほうもそういう開放しないならばもっと早く進むかもしれない。開放することによって、それに対する投資をすればそれだけ、全体のワクがきまっているわけですから、その分だけが、やらなければならない積滞解消なり、あるいは開放区域の統合なり、合併なりが行なえないんじゃないですか。それについてはどういうふうにやるのだ、これこれこれはこういうふうにやりながら、当面こういう必要があってやりましたという、これは理路整然たる論理的な組み立ての上でもってわれわれを納得させなければいけないですよ。ですから、どれを聞いてみても非常に中途はんぱな論議しかしていないように思うのです。どうですか、この二つに限ってやりましょう。
○政府委員(牧野康夫君) お答え申し上げます。 われわれがデータ通信のために回線を利用する形態におきまして、これは法案にも書きましたように、特定通信回線使用契約と公衆通信回線使用契約と、こういう二種類に大別できるわけでございますが、いずれも、これは電子計算機に電気通信回線を接続して行なうものでございます。そうして、それらは電子計算機というものがそこに入ります関係上、電報とか電話とかと同じような範囲に、あるいはカテゴリーに論ぜられる業務をも遂行し得る機能を持ち得るわけなんでございます。しかしながら、電報と電話というものは及びこれに類するものは、これは電電公社と国際電電株式会社に専属的にいたし、通信業務の分野ということにいたしておるわけでございます。この電報と電話に類似することはこれはしてはならぬ、これを先生のおっしゃいますところの要するに歯どめといたしまして、そうして、これらの問題がそういう電報や電話と同じようなサービスを提供しないようにいろいろの制限を設けまして、共同利用の範囲につきましても、あるいは他人使用の制限にいたしましても、そういうことを厳に歯どめといたしましてこの法案を立案した次第でございます。
○鈴木強君 それは牧野さん、基本的な考え方が違いますよ。いいですか。有線電気通信法第十条で「他人の通信の用に供することの制限」というのですか、その中に「有線電気通信設備を設置した者」、これは会社と公社は除きますが、「設置した者は、業としてその設備を用いて他人の通信を媒介し、その他その設備を他人の通信の用に供してはならない。但し、左に掲げる場合は、この限りでない。」として、「この限りでない。」中に「八の二」というのが入りまして、「その設備が公衆電気通信法第五十五条の九に規定するデータ通信回線使用契約に基づき接続したものであるとき。」は、これはやってもいいことになるんです、原則として。いいですか、これが基本的な考え方。やってもいい。ただし、この五十五条の中で一つの制約があるわけですよ。郵政省令とか、大臣がどうとかというものに限ってやれる。他人の通信の媒介ですね。これは五十五条の十三の2ですね。「特定通信回線使用契約者は、公共の利益のため特に必要がある場合で郵政省令で定める場合に該当するとき、及び公社又は会社と前項の契約を締結し、その契約に従ってする場合を除き、業としてその電気通信回線を用いて他人の通信を媒介し、その他その電気通信回線を他人の通信の用に供してはならない。」と、こういうふうに制限はしておるけれども、原則としては、他人の通信を媒介してよろしいという、いわゆるこの公衆電気通信設備役務そのものずばりをやっていいことになっておる。ですから、そういう点から言いますと、必ずしも、この法律全体の組み立てとして適切じゃないと、私はこう思うんですね。ですから、私が言っている、なぜいまこの段階でこういうものを開放しなければならないかという質問の中には、前提条件がある。積滞が多い。まだ一万円で申し込んだのがあるでしょう。電電公社が申し込んでもつけてくれないでおって、五年たって五万円になったから、おまえ五万円出せというのはひどいじゃありませんかと。これを一体どうしようとしておるのですかと。それから加入区域の合併なり、あるいは市町村合併に伴う統合ですね。さっき言った特別区域とか、普通加入区域、区域外ですね、こういう問題もある。それからもっと大事なことは、そのことによって電信電話機能に支障を与えるか与えないかと、こういう問題もあるわけです。だからわれわれは心配している。だからして、支障を与えない、いま私が申し上げた問題についてはこういうふうにやりますと。だから、時代の進運があるので今回一部の開放をいたしたのでございますと、こう言うなら私はわかるんです。その際に、法体系として、いま申し上げた第十条の関係、原則的に公衆電気通信役務である、こういう立場に立って、他人の通信の媒介を認める、これが前提です。ただし、いま申し上げた五十五条の十三の2によって制限をしておるということでしょう。だからこの辺も少しおかしい。だからして、今度は公衆電気通信役務を他人にやらせるわけですからね。その場合には一体何の法律根拠に基づいて公衆電気通信役務の一部をその人にやらせるのか。公衆電気通信役務であるならば、その料金というものは、法律できめるか、郵政大臣の認可によってきめるしかないでしょう。それを会社にしたら、会社がかってに利用料金をきめて各個人と契約をしてよろしいんですということでしょう。そんなばかなことがありますか。これは私鉄と同じように、郵政大臣の認可料金にするならして、少なくとも公衆電気通信回線を使うわけですから、われわれの先輩がししとしてつくり上げた公衆電気通信回線を使うわけですから、だから公共性をうんと主張していい。かってに料金をつくらせないと、利用料金にそういうふうにワクをはめたらどうですか。そういうことがあるならわかるんです。ところが、何ら歯どめがない。そんなばかな法律立法はないと、こういうことを言ってるんだから、その辺をうまく答えてくれないと議論は進まない。
○政府委員(牧野康夫君) 私のお答えが適切でなかった点深くおわび申し上げます。 先生御指摘の有線法十条の問題でございますが、これは先生先ほどおっしゃいましたように、これは次に掲げる以外のものは、要するに「電気通信設備を設置した者は、」「他人の通信を媒介し、その他その設備を」用いて「他人の通信の用に供してはならない。」というのが原則であります。ここで、第五十五条の十三の1項で、この「通信回線を他人の通信の用に供するための契約の申込みを受けたときは、その申込みに係る他人の通信の用に供する態様が公社又は会社が郵政大臣の認可を受けて定める基準」、これに該当する場合に限っておるのでございます。この基準の、「郵政大臣の認可を受けて定める基準」の範囲内だけで認める。それがつまり十条の例外的なところへ入ってくるということになるわけです。原則としては認めないけれども、この場合に限って認める。それは何かと申し上げますれば、計算サービスとか、あるいは情報検索サービスで、その会社の顧客のために公社から特定通信回線を賃貸いたしまして、そうしてそれをその業のためにのみ、その計算機とその顧客の端末装置との間にのみに終端する、この通信にこれを提供しようとするような態様の場合にのみに限るのであると、こういうふうに申し上げている次第でございます。その点の説明が欠けておりましたことをおわび申し上げておきます。
○鈴木強君 どうも、それだけじゃだめなんですよ。私が言っているのは、そうであるならば、公衆電気通信役務であるから——公衆回線の場合ですね、特に公衆通信回線を開放する場合のことに重点を置いて私は言ってるのですが、公衆通信役務でしょう。だから、その利用料金というのは、それは回線を借りて、たとえば単位料金区域内における通話料が今度は三分七円になりますね。ですから、電電公社にはそれを払えばいいわけですよ。しかし、今度は鈴木強という者と、牧野コンピューター株式会社と何らかの契約をするわけでしょうね。そうしないと、おたくのほうのを使わせてもらえないでしょう。こういう場合の契約は一体どうなるのですか。それはもう野放しでわしは知らぬというのですか。たとえば、公社がやっている電話計算サービスと同じものを民間の会社がやろうとした場合には一体どうなるか——これは具体的な例ですが。ですから、そういうものはやっぱり公衆通信役務であり、役務であるならば、牧野コンピューター株式会社にその一部を委任するなら委任する。そうした場合には、その料金というのは、郵政大臣の認可するものか、あるいは法定料金か、それに限るのじゃないか。そういう法体系上、料金制度というものは、全く純然たる営利事業として公衆電気通信回線を使うということは許せないのじゃないか。何かの制約を加えて、適正な料金によって確実なる情報を迅速に伝えるという、国民の利益を追求するものでなきゃならぬ。さっきから言っている一部の利益のために回線を開放して、その会社のもうけ仕事をするなんということは許せない。そうであるならば、なぜ、法的に網をかぶせておかなかったのですかということを私は言ってるのです。ただ単に、他人に情報、通信を媒介する、しないの問題とは違うのでしょう。
○政府委員(牧野康夫君) お答え申し上げます。 確かに、公社から特定通信回線を賃貸いたしまして、借りまして、そうして情報サービスなり、計算サービスを提供する場合、これは公衆電気通信役務じゃないか。だから、それに対しては適当な料金を設定すべきではないか。いたずらに何か得をさせると言っちゃ語弊がございますが、というような結果になってはまずいのじゃないか、そういう御質問かと思うのでございますが、いわゆる電信電話、及びそれに類するものでございますが、これらは全国画一的にサービスをいたし、多くの国民にそのサービスを提供しているわけでございます。したがって、これらの料金につきましては、それぞれのところにおいてきめておるわけでございますが、公定料金なり、認可料金なりできめているわけでございますが、この種の計算サービスなり、情報提供サービスということになりますと、電信電話とはちょっと、いささか異にする面もございますので、これらについては電送料金、つまり、いま先生御指摘のように、回線の使用料金ということについての認可料金できめてまいりたいと存じます。それらの料金につきまして、これを競争の中でそれぞれの民間のそういう方々がいろいろ知恵を出し合って利用者に便利なようにするためにいろいろと競争して料金を設定していくというほうが結果において国民の利便に相なるのではないかと、かように考える次第でございます。
○鈴木強君 料金決定原則というものがどうも公衆電気通信法上はっきりしておらないわけですね。先般郵便法は第三条に、収支相償う、健全経営をしてもなおかつ生ずる赤字等がないように健全経営をするという立場に立って、いわゆる原価主義的な料金制度を打ち立てることになったのですが、今回はそれがないですね、電電の場合には。ですから、公共性というものが、郵便のときにも論じたんだが、そうすると変わったんではないか、低廉にして、しかも国民の利益を守るという立場に立っての料金改正ということになると、いままで郵政事業が果たしてきた百年の公共性というのは一体どこへいくのか、企業性を追求して、公共性はどこにやったのか、こういう論議をここでも行ないました。そうすれば、そういう論議がまた出てくるでしょう。いずれにしても、法一定料金のきめ方と大臣認可の料金のきめ方というのは一体どういう根拠になっているんですか。われわれが議事録などを読んでみますと、法定料金というのはいわゆるいまあなたのおっしゃったように、あまねくたくさんの人たちが利用するものであるとか、あるいは公社の収入の中で大きなウエートを占めるようなものはこれはもう法定料金にすると、その他の問題については認可料金でございますと、こういう答弁がございましたね。それでは将来この回線開放というのがどんどん進んでいって電電公社の収入のたとえば半分がこのデータ通信の利用料金であるというようなことになったとき、あるいは料金だけでなくて、二千何百万の加入者の三分の二あるいは半数以上がこのデータ通信に加入すると、こういうふうな状態になってきたときには、これは法定料金にするのですか。いまはとりあえず幾つかはわからない、だからして大臣認可か何かでやっていくけれども、将来はそうするとおっしゃるのか、その辺もよくわからないんですよ、私には、率直に言って。だから法定と大臣認可、これがどうもごっちゃになってしまうんですよ。だから、たとえば新しいサービスは郵政大臣の認可を得て試行的にサービスを開始できるというのがありますね。ですから、たとえばデータ通信をやる場合にも、今度本実施になる場合において大臣に申請し、認可を得てその料金でやっていかれるんでしょう。今度はいよいよ法定せられるときには大臣の認可の料金でそのまま別表の中に入ってくるわけですよ。だから本来そういう試行役務であっても法定すべきものもあるかもしれません。たとえ額は少なくとも、将来を予想して法定しなければならぬものもあるかもしらぬが、制度上は認可料金で試行でもってスタートしてしまう、既成事実が出てきてしまう、そしてあとを法律が追っかけると、こういうあり方なんです。ですから、そこに料金のきめ方についても問題があるわけですよ。これだけ論争してもたいへん時間もかかるんだけれども、私がせんじ詰めて聞きたいことは、とりあえずはこういうことにしてあるが、将来は法定料金的になっていくんですか。それと、公衆電気通信役務をコンピューター会社に委任するわけですな、これ。そうでしょう、そうでなければいかないですよ。委任するんだから、委任した場合には、その料金というのは、公衆電気通信役務の料金は法定か大臣認可なんだから、網をかぶせる必要があるんじゃないですか。それを野放しにしておいて、コンピューター会社と私、というよりか各個人ですね、電話加入者との間でどういうものをやろうとするか知りませんというのは少し無責任じゃありませんか。何らかそこに一つの制約といいますか、コントロールするものがなければいけないんじゃないですか。ただ単に営利追求の仕事じゃないでしょう。そこのところのお答えがないですね。だから私が論議をしようとしても進まない。
○政府委員(牧野康夫君) お答え申し上げます。 法定料金と認可料金のことにつきましては、先生御指摘のとおりでございます。電信とか電話とか国民の多くの者が利用するものは法定し、そして技術的な手段というものを主体といたします電気通信に関しましては、これのサービスということになりますると、かなりいろいろの種類のものが多種多様に出てまいりますので、その部分についてはこれを認可料金にしているわけで、それがかなりの国民の多くの方々に利用できるということになりますと、そこのところにおいて、その国民の利便ということからこれを法定すべき性格のものが出てくるのではないかと思うのであります。ただいま先生の御指摘の問題でございますけれども、これは先ほども私申し上げましたことをまた繰り返してくどいようでございますけれども、回線の料金というものはこれは法定なり認可料金の範囲内に入って、これは公社の提供すべき料金としてきめなくちゃいけない、しかしながら、それを利用する者が日本の人口の半分以上になってもそれはきめないのかと申しますと、これはその部分については、たとえば先ほどちょっと申し上げましたように、画一的な、たとえば政府諸機関においてこれを実施するとか、あるいは単一な組織体においてこれが提供されるとかということになりますれば別でございますけれども、いろいろの計算会社が競争的に成立している場合におきましては、それの原則に従いまして料金がきめられていくというのがしかるべきものだと思いますので、かような料金を法定したりあるいは認可料金に持っていったりすることは考えておらない次第でございます。
○鈴木強君 郵政大臣。さっきからだいぶやっているんですけれども進まないんです。それで、これは政治的な判断を求めざるを得ないと思うんですが、いまお聞き取りのようなぐあいに、公衆電気通信回線網を提供してコンピューター会社が仕事を始めるわけですね。その場合に、回線を利用する場合の料金が単位料金区域であれば三分七円ということでいくわけです。ところが、各個人と会社の契約というのは自由になっているわけです。どういう契約書を取りかわすか、私は約款その他まだ聞いていませんが、いずれにしても利用料金が自由になる、それはおかしくありませんかと私は言うのです。少なくとも、公衆電気通信回線というものを使ってコンピューターを使って開始するわけですから、ただ純然たる営利を追求する会社ではおかしいし、また営利追求の料金でもおかしいんじゃないですか。たとえば民鉄にしてもその運賃は運輸大臣が認可していますからね。ですから、そういうものを野放しにすることはおかしくありませんか、だから何らかの規制が必要ではないですかということを言っているんですよ。しかしそれは本質が違うからどうとかこうとかいって、私の納得するだけの答弁がない、そこで論議が詰まっちゃっているわけですが、そこで、将来これが多数の人たちが使うようになれば、いまお話しのようなものはあるいは法定になるかもしれませんし、大臣の認可料金になるかもしれない、こう言う。そこまでは来た。ところが現状において、私はそういうこともやっぱり法体系上網をかぶせておく必要があった、しかしそれがないのは手抜かりじゃないかと申し上げている。ですからして、ここで修正案を出してまた論議するということも何でございますから、大臣の政治的判断として、確かにそれは問題点として残っておると私は思います。ですから、それらについて今後十分検討していくということを、本来ならば会社そのものもある程度の公益性を持たせるようにしないと私はいけないと思う。しかしそこまでは別としても、やっぱりやるのは公衆電気通信役務の一端です。委任するしないは別として、役務の一端をやるわけですから、だからしてそれらしく大臣のコントロール下に入れておくということが必要じゃないか、こう私は申し上げている。その点についてどういう御判断ですか、私の意見、そう思いませんか。
○国務大臣(井出一太郎君) どうも専門家同士でやりとりをなさっておられまして、私のお答えがどうもそれ以上に出るというわけにはいきかねるかと思いますが、伺っていますと、要するに通信回線の分はこれは公社がきちんときめられた料金を取る、それから端末のつまりコンピューター部門は自由な競争原理が働いておのずから適正なところへおさまるであろう、立案の側はそういう考え方に立っておると思うのでございます。したがいまして、これまだ先ほどの通産大臣のことばではありませんが、ほんの入口に立ったというような状況でございますから、少しこれでやってみるといいますか、情勢を見て、そうして鈴木さんの御心配になるようなことが非常に顕著に出てくれば、それはひとつそのとき考えさしていただく、こういうことでいかがでしょうか。
○鈴木強君 ですから、その一番むずかしいポイントなんです、むずかしいというか、迷路ですかな、これは一つのポイントなんです。ですから皆さんもおっしゃっているけれども、私の理論に対して間違いだということはないのだ、そうでしょう。ただきめておるから、いろいろな理屈をつけて正当化しようとするだけである。私の言っていることは筋道が通っている、自分で自分のことを言うのはおかしいけれども。だから公衆電気通信設備を使って公衆電気通信役務をやる。会社であろうと、何であろうとやることは間違いない。データ通信は公衆電気通信役務である。公衆電気通信回線、これを使って仕事をやるわけであるから、そのものについて営利料金をかってにきめさしていいということにならない。だから公共性ということを考えるならば、会社の性格をそういうふうにすべきですし、料金についても、一般大衆に対して不利にならないように、だれが見ても適正な料金をちゃんときめさせるということは当然のことですよ。これはもう他の企業を見てもみんなそうです。だから、その辺の最終的な詰めについては、少し私は問題があると思う。この法案をつくる際の論議としては論議不十分です、私はそう感ずる。だからあえて意見を出したのです。それは大臣もそういうことになるかもしらぬ、そのときはそのときで考えましょう、そのときはひとつ私の意見を採用してくれるということですから、まあそこらで妥協せざるを得ないと思うので、それ以上は詰めた意見はできませんが、しかし、これは真剣に一つの重大なポイントとして私はこの法案を見たときに一番直観したことです。しかも、会社はもう全く外国であろうと何であろうと、これを防ぐ方策は何もないということですから、なおさら、私はそういう点を心配すれば、営利追求にならぬようにこの情報が公正妥当、国家権益のために、利益のために公正に使われる、そういうことでなければいかぬ。そういう観点に立てば、そこらはあまり野放しにするのはいかがなものでしょうかということですから、これほど理屈に合った話はない。その理屈に合った話をいまから修正すればできるはずです。その作業はむずかしいかもしらぬけれども、次の機会にひとつたくさんこれは利用される段階になれば、もう少し前向きに私の意見も尊重していただいて、これは法律案、次の機会にも出せるわけですから、そうして大衆の利益を守ってもらいたい、大衆のために。一部の会社のために利益を追求することがあってはこれは困る。だからそういうことを私は強く言っているわけです。ですから、その点をひとつ御理解いただければ、御意見を尊重して次の機会に検討しますくらいのことは私は大臣だって一言言ったっていいんじゃないですか、それはあなたの答弁まで言ってしまっては悪いけれども。
○国務大臣(井出一太郎君) よくわかりました。そこでスタートはひとつ試行的にこれで出発をさしていただいて、いまおっしゃるようにこれが非常に広範囲な利用が出てまいるという時期になれば、御趣旨もよくこれは記録にとどめられてあるわけですから、その際再検討をさしていただきます。
○鈴木強君 わかりました。 それでは基本的な問題の一つが終わりましたが、そこで、さっきから提起しております申し込んだらすぐつく電話という、どこへでもすぐ通じる電話という目標が五年狂ってきたのだから、国家の社会経済発展計画が実情に即さないことになってその後修正された。非常な経済の伸びによって申し込みがふえてきたというわけですから、ただ単に公社を追及する気持ちはありません。自然の動向によってそうせざるを得なかったのですからそれは了解いたします。それでそれは了解するとしても、当面、積滞が三百万ありますけれども、一体これをどうしてくれるのですか。一万円のときの申し込みが幾つあるか、三万円のとき幾つあるか、それをひとつ知らしてください。
○説明員(遠藤正介君) お答えいたします。 現在全国で積滞が四十六年二月末で大体二百八十万ございます。このうちでただいま御指摘の一万円時代と申しますのは、昭和四十三年五月十二日以前の申し込み積滞数でありますが、これが大体この時点のちょっと一ヵ月前になる資料しかございませんが、一月末で大体七万ございます。したがいまして、二月末で二百八十万ございますので、その中から一万円時代の積滞数の七万を引きました大体二百七十三万が三万円時代、この時代での積滞数でございます。
○鈴木強君 それで、そのうち業務用、住宅用に分けてどのくらいになりますか。
○説明員(遠藤正介君) これは順位別に私のほうはとっておりますので、事務用、住宅用というくくり方ですとちょっと大ざっぱになりますが、大体事務用で五十万、それから住宅用で二百二十万くらいになろうかと思います。
○鈴木強君 そこで、この二百八十万の現在申し込んでつかない電話がございますが、これから五十二年末までの七ヵ年間で、この積滞をなくしていくという計画を持っておられることは私も知っております。しかし七年かかるわけですね。そこで今度この設備料が五万円になりますと、二段飛びに五万円を適用される人が出てくるわけですね、この七万人という人は。これはしかしさっきから申し上げているように、申し込み者はもう昭和四十三年といいますから、いまから三年も前ですね。申し込んであるのがつかないのでして、これは何も申し込んだ人の責任ではなくて、公社のほうでなかなかつけ得なかったという事情があってのおくれでありますから、これを一万円を二段階あげて、今度五万円取るということになると、その人から見ると四万円の損害を受けるわけです。ですから何とかせめて七万人のこの申し込んだ人くらいは救済する方法はないものなのかどうなのか、これをひとつ総裁に聞きたいのです。何かそういう五万円取る、これはあまりにも酷じゃないですか。営業局長でもけっこうですが、その辺の配慮くらいは政治的にすべきであると思うのです、大臣これどうですかね。
○説明員(遠藤正介君) この点につきましては、先生御存じのように、電話の申し込みじゃなく、申し込みを受けまして承諾をいたしましたときにいわゆる加入契約が発生いたします。したがいまして、現在の設備料の法案によります改定時期が六月一日でございますので、理論的には六月一日以降に承諾をいたします者についてのみ、六月一日以降の承諾につきましては申し込み時点と関係なしに五万円の設備料をいただくことになろうかと思うのでございます。しかしながら、実際問題といたしましては、この七万の一万円時代の申し込みにつきましてはただいま先生のおっしゃったようなこともございますので、この内訳を見てみますと、七万の中で自動式局の積滞が約二万でございます。それから手動式局の積滞が約五万でございます。これらにつきましては、御存じのように手動式局につきましてはなかなか設備的にむずかしいのでございますが、自動式局につきましてはできるだけ架設を急ぎまして、承諾を急ぎまして、六月の設備料改定の以前に開通をいたしますよう、に承諾をいたしますように努力をいたさしております。そこで、現在の状況で申し上げますと、手動式局約五万の積滞のうち、約一万四千は何らかの形で六月以前に承諾ができるのではないか、六月以降に残りますのは大体三万六千程度ではないかと考えております。それから自動式局につきましてはほとんど全部五月末までにこれを行ないまして、ごく特殊な例外であります区域外でありますとか、特区の非常に工事のむずかしいところにつきまして約一千程度の積滞が残りますが、それ以外のものはできるだけ工事を急いで架設をいたしまして、そういうことの事実上起こらないようにいたしたいと思っておるわけでございます。
○鈴木強君 これは非常に政治的な配慮というか、事務的な配慮というか、現段階において対処する措置としては私は適切な措置だと思います。ただ、残りますのは何とかできないかということを、まあ欲を言えばもっと強く申し上げたいんですけど、これはまあいまお話のような手動区域内における改式は、郵政との関係もあるでしょうし、要員の措置もあるでしょうし、いろいろむずかしいことがあることは私もわかりますから、いまのお話はよくわかりますが、この加入区域等の問題に関連しておるのは、加入区域外の特別施設費を免除するということはできませんわね。できませんが、それでも出してもつけてもらいたいという人ですからね。もう少し回線の配線状況その他を勘案して、一千個程度残るという——この自動式の約二万のうち——そういうものについてももう一つ検討をしていただくように、これはまあお願いをしておきたいんですが、それはわかりました。公社のいまの段階になっての政治的な責任も感じ、社会的な責任も感じてできるだけそういう措置をとったということは私は評価しておきます。 それで、この前もちょっとお尋ねしましたが、二百八十万個という積滞がかなり続いていくわけですが、五年たって一応解消する。——昭和五十三年後における需要予測ですね、どのくらいの需要があるか、この計算は計画局のほうでできておりましたらひとつ教えてください。
○説明員(浦川親直君) お答え申し上げます。 七カ年計画におきまして一応五十二年度末までの電話の需要を立てたわけでございますが、それ以降につきましては現在のところまだ作業いたしておりません。いずれはある程度の見通しをつけなければいけないと思っておりますが、ただ、五十二年度末に一応需給均衡と、積滞がなくなるという時点になりますと、まあ諸外国の例によりましても大体伸び率がアメリカ等におきましても五%程度というところから考えまして、まあわが国においては五%から六、七%というような年の伸び率が見込まれるのではないかというふうにも予想されるわけでございます。
○鈴木強君 いまの五%というのは、五十二年度末設置をされた全体の加入電話の数の五%ということですか。そうなりますと大体おおよそ——これはまだ検討されておらないそうですから、できるだけ早く検討してもらいたいと思いますが、おおよそどのぐらいになりますか、五%ということは。
○説明員(浦川親直君) 五十二年度末でわれわれの予想しております総需要が地域集団自動電話を含めまして約三千六百八十万でございますので、それの約五、六%ということになりますので、まあ二百二十万から二百四、五十万というような程度ではなかろうかと思います。
○鈴木強君 そこはまあどこまでも予測ですからね、推定だと思いますから、それはわかりました。 それでまあ、あとからこれとの関連で拡充後の問題もお伺いいたしますが、それから次にもう一つ問題になるのは、加入区域の変更と市町村合併に伴う電話の問題ですね。今度、単位料金区域というものが郵政大臣のきめた基準によって設けられているわけです。その単位料金区域内において、今度は三分七円の料金に変わっていくわけですが、その際、単位料金区域というものを現在大臣が定めておる基準を若干なり変えて、多少でも有利にするようなことができないのか、たとえば、直径三十キロとか二十キロというワクがありますが、そういうものを何らか変更するような余地はないのかどうかということですね、これは電電公社の回線設置というものが、あるいは集中局を中心にやっておられると思いますから、それをいじくることになるとかなりの建設費というものが必要になるかもわかりませんから、これは軽々には言えません。そうなるといまの五百二十単位料金区域というものはほとんど未来永劫変わっていけないということであるならば、将来このグループ料金制を指向するわが国におきましても、この料金というものを隣接、非隣接の場合に現在よりもっと有利な形にして単位料金区域そのものの不合理というものを料金の面でカバーしていくとか、そういうことで一つの問題として考えられるわけですが、それと同時に、その単位料金区域というものが今度できるわけですから、その中における従来の加入区域、普通加入区域、特別加入区域、それから区域外と、それぞれの加入区域のものが今度一体になるわけです。通話料だけが三分七円ということで、全部そろうわけですが、その中に存在する区域ですね、この加入区域というものについては依然として残っていくように私は思うのですが、これに手を加えて、従来なぜ早く普通加入区域にしてくれないかという希望がある、区域外をなぜ加入区域にしてくれないかという希望が強くあるわけですから、そういう点を勘案してこの単位料金区域内における加入区域の整理というものはどういうふうにやられるのか、この点を伺いたいと思うのです。この二つ。
○説明員(遠藤正介君) 最初の単位料金区域の問題につきましては、いま先生おっしゃいましたように、これをこの際変えますことはたいへん金額もかかりますし、いろいろ全国的に問題も生ずるかと思いますので、広域時分制に入ります時点におきましては、現在の単位料金区域をそのままの形で入っていくつもりでおります。その中における加入区域、特別加入区域あるいは区域外等の問題につきましてはこれは従来からも問題もありましたし、また今度通話料との関係におきまして加入区域というものが、いま先生の御指摘のように性格が変わってまいります。したがいまして、純然たる特別設置費を出すための区域と、こういうことになります。したがいまして、広域時分制のこの法案が通りましたあと広域時分制実施までの段階におきまして現在の加入区域あるいは特別加入区域の考え方をもう一ぺん見直しをいたしまして、そういった意味で改正をいたすようにいたしたいと考えております。 大体の考え方といたしましては、これはきわめて大ざっぱでございますが、現在の特別加入区域というものをできるだけ普通加入区域の中に入れていくような形で検討いたしたいと考えております。
○鈴木強君 そうすると、いまここで、これから検討をしていただくわけですから、まだ最終的にお答えができるかどうかわかりませんが、私の希望としては、少なくとも特別加入区域的なものは普通加入区域に変えていく。それから、現在の区域外的なものを特別区域に変えていくとかいうようなことを、これは今後需要がその地域地域によってどのくらいふえるか予測というものもなかなか立たないと思いますけれども、そういうふうな状況を勘案しながら、原則としてはもう特別加入区域と普通加入区域の二つくらいに単位料金区域内の加入区域は整理していくと、こういうふうにしてもらいたいと思いますがね。この要望に沿っていけるかどうか、どうでしょう。
○説明員(遠藤正介君) いまお話しいたしましたように、大体普通加入区域の広さというものを全国的にある程度平均化をいたしたい、こういうのがまず第一点でございます。 それから、特別加入区域というものを全廃というわけにはいかないかと思いますのですが、特別な場合以外は、できるだけ普通加入区域の中に入れ込んでいくようにいたしたい。こういう方角で検討さしていただきたいと思っております。
○鈴木強君 それから、単位料金区域をグループとするならば、前回の法改正の際に私どもが全会一致でつけたグループ料金制の指向ですね。この方向に今度の料金体系の中で一歩近寄ったことは私は認めます。その点については評価をしていいと思うのです。ただ、願わくは、この隣接区域ですね。これがやはり三分七円というこういう線にそろっていけばこれはもうまことに理想的であって、それこそわれわれは高く評価するわけですが、高く評価がまだできない。少し評価をする程度になっているわけですが、将来の方向としては、やっぱりそういう方向に持っていっていただきたいと思うのですね。皆さんは、料金を七円から十円に上げるということを想定した当時には、少なくとも隣接は二分十円と、それから単位料金区域内は三分十円という線を出しました。 〔委員長退席、理事永岡光治君着席〕 ですから、値上げの問題は一応論外に置くとするならば、一応その考え方は、われわれは三分七円、皆さんは二分で十円ということですから、それならまだ幾らか近寄る。今度は、七円になったのですから、八十秒に値切ったので、市外のほうもこれでおかしくなった。こういうことになっているのですから、いずれかの時期に、これは本来のグループ料金制の方向に指向しなければならぬと私は思うのですね。現に、杉並を隔てて武蔵野市と二十三区との間における不満というものはたくさんあるわけでして、やがて、いつかの時期において、完全グループ料金制の方向に進んでほしいと私は思うのですね。 そういうことについての考え方が一つと、それから、単位料金区域内において、これから幾つかの加入区域が一緒になって、電話局が一つになって単位料金区域を構成するわけですから、その際に、今度の加入区域外において現にDSA台というものがございますが、そのDSA台に及ぼす影響は一体どうなってくるのか、その点が問題になってくる。これは全電通労働組合とまた詰めて要員対策をやっていただけばけっこうですから、それはそれといたしまして、私が心配するのは、かりにDSA台が縮小されていく、あるいは部分的になくなっていくという場合に、その要員については万全の措置をとってほしい。そういうことがないと、グループ料金制もいきませんからね。そういう点を特に注文つけておきたいのですが、この二つについてお答えいただきたいのです。
○説明員(遠藤正介君) まず、第一点のグループ料金制につきましては、先生御指摘のいわゆるイギリス型のグループ料金制と、今度の、日本型のグループ料金制と私どもが称しておりますものとは、若干違いがございます。ただ、英国の場合は、御存じのように、全国均一の基本料が、相当、日本の場合より倍ほど高いものがとられておるという点と、それから非隣接のところで——隣接のところまではよろしいのでございますが、非隣接のところへ参りますと、一挙に約十八倍ほどの高い料金になる。こういう点が、日本の現在のような民家が連檐をしておりますところでは必ずしもそのまま受け入れがたいところだと思うのでございます。したがいまして、いま先生御指摘のように、これを、今日のこういう時分制というものを将来に向かって進めてまいります過程としては、やはり隣接の運営、さらにその次の、いわゆる市外通話と称しておりますところを逐次格差を縮めていく、こういう方角であろうかと思います。これは七カ年計画の中でも私ども一応頭の中に描いておるところでございます。 それから、第二点のDSAの問題につきましては、これは広域時分制に入りますときのいわゆる一〇〇番扱いにつきましては、現状のままで広域時分制実施に入るという約束を一応全電通労働組合ともいたしておりますし、またその方角でいく予定をいたしております。その後、もしそれに変更があります場合ですとか、したがいまして、要員事情に変更を来たすおそれがありますときには、事前に労働組合と十分協議をいたして、要員問題を解決した上でやっていく、こういう約束をすでに全電通といたしておりますので、その線で進めてまいりたいと、こう考えておるわけでございます。したがいまして、端的に申しますと、広域時分制に入りますときには、DSAの問題につきましては何ら変更しないでいくと、こういうことにいたしております。 〔理事永岡光治君退席、委員長着席〕
○鈴木強君 その点わかりました。 それから、これは計画局長でもいいのですが、今度料金改正をいたしますね。一応仮定ですが、料金改正をした場合、この法律に基づいて収入を求めていくわけです。五十二年末まで、おおよそ、この改正によってどの程度の収益増になるのか。そして、それを含めて、五十二年末には電電公社の収入総額は幾らぐらいになっていくのか。それと同時に、拡充法による加入者債券、それから公募債は、これからどの程度政府が認めてくれるか。これは推測になるのですが、およそ、皆さんのほうで、改定七カ年計画が入ってくる場合の八兆何千億という投資ですね、これとの関連で、加入者債券、これは拡充法に基づく加入者債券と公募債券を含めて、債券総額というのが幾らになるのか。これは公社の借金として厳然と残っていくわけですから、そういう数値の推定数字というのはございますか。ありましたら、ちょっと教えてもらいたい。
○説明員(浦川親直君) お答えいたします。 今度の法案に出ておりますいわゆる通話料の料金改正によりましての収入変動というものは見ておりません。と申し上げますのは、三分七円に従来の準市内、区域外がなりますけれども、それと、それから従来の市内通話の度数料が三分制になります。これと、近郊通話が八十秒になるというところで、収入面におきましてはプラスマイナス・ゼロと、大体そういうことで計算しておりますので、七カ年計画におきまして、これによるところの増減はございません。したがいまして、現行料金ということではじいてまいりますと、大体、七カ年間の収入といたしまして十三兆三千億円余というふうに見込んでおります。さらに、現在の拡充法が四十八年度以降ももし継続されるというふうに仮定いたしまして、所要の建設資金あるいは債務償還金というものを、これを加入者債券あるいは公募債等所要の資金源を見込みまして計算いたしますと、大体五十二年度末で加入者債券の残高は三兆九千六百四十億円、さらに公募債等の残高が一兆二千三百四十億円と、こういうように見込んでおります。
○鈴木強君 そうすると、約五兆以上の負債が残ってくるわけですね、これをいままでの償還比率から見て、五十三年度からどの程度の債務償還をしていかなきゃならぬか、この点はわかります
○説明員(浦川親直君) 七カ年間におきますところの債務償還は約一兆六千六百億円程度でございます。ちなみに五十二年度の債務償還というものを一応予想してみますと、五十二年度におけるところの債務償還は約三千四百億円程度というふうになります。
○鈴木強君 それで、さっき営業局長からもお話がありましたが、皆さんが今後拡充法の延長、一つはですね、それから市外回線料の逓減、それから専用線の市内、市外の格差の是正、さらにまた度数料についても何とかいじりたいと、こういうことが七カ年計画の発想の中にあると思うんですね。これらの問題についてはどういう時期に、どういうふうな手を加えるかということに対して、おおよそまとまった意見があったらひとつ数えてもらいたいのです。
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。 最初の拡充法の延長につきましては、前にたしか予算委員会でも御質問があったと思いますが、公社といたしまして、この延長を政府にお願いしたいというふうに考えております。 それから、その次に昨年の八月の時点で、経営委員会でこの七カ年計画をきめた時点におきまして、市内、市外の通話料金の調整という問題をあわせてきめたんでありますが、内容的にはいわゆる七円を十円にすると同時に、中距離、遠距離を下げるという問題を含めて政府にお願いしたんでありますけれども、これは物価対策の面で問題が見送られた次第であります。しかし、七カ年計画の中ではもともと市内のほうは赤字であり、遠距離、中距離の市外通話は黒字である、こういうものはだんだん原価に近づけていくということが必要であるというふうに思いますので、まだ問題が残っているというふうに考えております。しかし、いつやるかという点につきましては、今回お願いしました広域時分制を含めた法案が通ったあとで検討いたしたいというふうに思います。 専用料金につきましての調整は、広域時分制を採用した問題との関連におきまして、今後、認可料金でありますので、郵政大臣のほうにお願いしたいというふうに考えております。
○鈴木強君 それは公社の考え方としてわかりました。 それから、収支ゼロという考え方に立ってものを考えているようですから、私の先ほどの質問に対して今度の料金改正によって増収はございませんというお答えを計画局長からいただいたのですが、そこで、実際に収支ゼロという問題について若干伺っておきたいのですが、今度三分継続ということをやるわけですが、これによって大体どの程度の増収が考えられるのか。また、市内通話の平均通話時分というものは百十一秒とか言っております。ですから三分よりも少ないですね。実際には問題ないということを聞いておりますけれども、三分継続をした場合の増収分が幾らになるのか。それから今度は広域時分制をとることになりまして、さっきから言っている単位料金区域内の電話の合計数というものが、今度は基本料の算定の基礎になっていくわけですね。そうすると基本料の増収分がかなり出てくると思いますが、ですから、そういう点に対する増収が幾らになるのか。それから、今度は損をする、公社にとっては減収になるほう、これは、従来の準市内通話八十秒七円が三分七円になるわけですね、これは損になるほうですね。それから単位料金区域の場合、従来の近郊通話は六十秒が八十秒になるわけですね。それから、市外通話の中で二十キロまでの対地のところが六十秒七円だったのがこれがいずれも八十秒七円になっていくわけですね。そういうものに対する収入減は幾らになるのか、この点はわかっておりますか。
○説明員(遠藤正介君) 私どものところで、この計画をつくりましたときの四十四年度の数字で申し上げますと、ただいま先生御指摘の、まず公社にとりましての増収面から申し上げますと、三分継続になりますと、これによりまして生じます増収分が百六十億でございます。それから基本料の増収分が四十億でございます。したがいまして、増収分は合わせて二百億になります。これに対しまして、公社にとりましての減収分は、従来の準市内通話が三分七円になります分の減収、これがまず七十億でございます。それから、次に隣接単位料金区域相互間の通話料金の値下げ、具体的に申し上げますと、いわゆる近郊通話でございますが、この分が百二十億でございます。六十秒が八十秒になる、この減収分が百二十億でございます。それから、二十キロ対地のところが六十秒が八十秒になります。これが十億になります。合わせまして二百億、両方とも二百億でございますので、差し引きゼロと、こういう数字になっております。
○鈴木強君 基本料の算定の基礎が、今度は加入者の合計数というのが、単位料金区域内の電話の合計数に変わるわけですが、その際有線放送電話ですね。要するに集団電話、俗名集団自動電話というこの電話機の機数の数え方については、どういうふうに数えておりますか。たとえば、一回線に八つぶら下がっておりましても、それを八加入として加入者数を計算するわけですか、その点はどうですか。
○説明員(遠藤正介君) 有線放送につきましては、接続回線で計算をいたしております。
○鈴木強君 農村集団電話は。
○説明員(遠藤正介君) 地集につきましては全部入れております。
○鈴木強君 有線放送のほうは要するに公社の回線数で計算しておって、農村集団自動電話のほうは回線でなくて個数でやってるというのは、そこにちょっと無理があるように思うんですけれども、従来から私はその点を問題にしておったんですが、この際広域時分制、単位料金区域内の通話の料金の改正を機会に、そういう問題はもう少し配慮はしてもらえないですか、総裁。ちょっと無理なんですかね。
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。 いわゆる農村集団自動電話——地集と言っておりますが、最近これを、たしか昭和四十四年度の公衆法の改正のときに加入電話という数に実は入れていただいたのです。しかし、これは考えてみますと、前々からよく御意見が出ておりますようにいままで平均して一つの電話線に七個ぐらい入っていたものが六個になり四個になり、だんだん直していく、それから第五次五ヵ年計画に入りました場合には四共同以下に、あるいは二共同になるのもあると思うのですが、そういうふうにだんだん編成がえしたいと実は考えておるわけであります。そういうことを考えますと、いわゆる有線放送の場合とだいぶ違ってくるんじゃないかというふうに考えておりますので、四十四年度のときに加入電話に直した経緯から考えまして、やはりそれを改良されるというめどを持っておるわけでありますから、そのようにしたいというふうに思います。
○鈴木強君 これは最近ダイヤル式になって、しかも一つの農集と他の農集との間も直通回線で結んでいただいてかなり便益になりましたから、多少意見としてはわかるんですけれども、しかしどうも一つの線に八つも、場合によったら九つもまだついている場合もあるわけですし、しかもそれが完全秘話式になっておりませんのでこれは漏洩してくる、そういう状態でまあ何とかしてくれないかという意見もこれは無理ないと思うのです。もともと四十四年のときに総体の数を加入者数と見たときに問題があったと思うのですが、いま総裁のおっしゃるように将来四共同なりあるいは場合によったらもう普通電話と同じような形に持っていくという考え方が一つ前に出てきましたから公社の御努力はよくわかりますけれども、現実問題として、そういう努力をしつつも現実にいま現在数えられているわけですから、そういう場合に、その四共同になりあるいは二共同になるということがいつの時点かよくわかりませんけれども、もう少しそれを並行しながら前面に出していただく、特に設備料については郵政大臣の認可になっておりますね、額については、したがってこれが一万円ということはこれは当分動けないのでございましょうか、その点との関連もありますから、これは農民のために三万円の設備料を一万円にしていただいて、これは農民の人たちは非常に感謝しておりますけれども、そういう意味でもう少し実態に即するような方向に漸次やっていただくというような努力をしていただけるかどうか、それがあればある程度理解をされていくと思うのですけれども、その点どうですか。
○説明員(米澤滋君) 設備料につきましてはいまの一万円を維持していきたい、値上げしないでいきたいというふうに思っております。
○鈴木強君 そのあとのほうは……。
○説明員(遠藤正介君) ただいまお話ございましたように設備料につきましてはそのまま据え置きを予定いたしております。また、したがいまして、先ほど総裁が申しましたような趣旨もございますし、また地集が現在加入電話として扱われております関係上、他の共同電話等との関係もありまして、現在時点でこれを改めることは少しむずかしいかと思います。
○鈴木強君 むずかしいと思っておりますと言っておりますけれども、これは四十四年の当時そういう方向でやられておりますから、これは私も含めて共同責任として感ずるわけですけれども。大体加入回線数というものが限られているわけですから、それにぶら下がっているものを八つあれば八つに数えるということはこれはどだい無理なんです。そういうことによって基本料がだいぶ違っていくと思うので、そういう点はひとつ是正をしてほしいというこの要求は無理ないと思うのです。ただしかし、将来の構想を総裁がおっしゃったから、たとえば非常にそのために通話がふくそうして市外にかかりにくいというところは市外線を増設してやるとか、あるいはできるだけ将来の施策の中で八つを七つにしてあげるとか、事情を勘案して七つを六つにしてあげるとか、そういうようなこともあわせてやったり、それからまた秘話式の方法に設備を改良してやったり、そういうあらゆる努力を公社がやっていく中で、いまの理論的には矛盾があっても、その点を理解していただいて、そうして将来四つなら四つ、二つなら二つの方向に公社が農集というものを整理していく、こういうことをあすから逐次やっていただけますかということなんです。そういうことをやってもらっていると思いますから、そういう施策が出てきて初めて農集の諸君に対しても、われわれも幾らか待っていただきたいということも言えるわけです。そういうことを聞いているのです。
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。 この法案が通りましたならば、まず広域時分制を実施していくわけでありまして、実施していく過程におきまして、おそらく二年近い年月がかかるのじゃないか、そういたしますと、結局ただいま私が申し上げました農集を改良するという問題が、相当進んでいくのじゃないかと思いますので、ある程度いま鈴木委員の言われました御趣旨は現実的に解決されていくのではないかというふうに思います。
○鈴木強君 それで料金関係が出ましたのでこの際一緒に伺いますが、実は四十六年度の建設勘定予算の総額は、電電公社は八千二百十億円だと思いますが、この八千二百十億円の年間の実施計画というものはすでに第一次、第二次ともおきめになっているように伺います。そこで、広域時分制というものを取り入れるために、一体幾らの所要建設経費が四十六年度中かかるのか。一方では政府の景気刺激のための財政措置というものが出ております。これは七二%というお話でしたけれども、もっとより以上の、八〇%も以上の上半期における繰り上げ措置をして、現在の景気底入れに対する刺激をしよう。こういう公共費を早く使っていこうということから契約をかなりピッチをあげてやられるものと思います。そういう中で第二次実施計画の中に広域時分制というものは入っているのか、入っていないのか。その中に入っているとすれば、その額が幾らなのか、また入っておらないとすれば、何ぼか知りませんが、広域時分制関係の工事費として必要なものは、いつごろこれを実施計画に移していくのか。これは法律との関係がありますので、そういう点をあわせて伺います。
○説明員(三宅正男君) お答え申し上げます。 四十六年度の予算の中では、広域時分制の工事関係といたしまして二百四十億円が見込まれております。しかし、現在まだ時分制に関しまして、現在この場で法律案を審議していただいております最中てございますから、この法律をもし成立さしていただきますれば、直ちに追加の工事計画として実行いたしていきたいと、こういうふうに考えております。
○鈴木強君 そこで法律の附則の中で、この法律が成立いたしますと、実施になる前においても試行としては広域時分制というものをやってもよろしい、その際に改定をされる、郵政大臣の認可を適用いたします、こういうことになっておりますね。昭和四十六年の六月一日から法律は実施されるようになっておりますが、それ以前にこの広域時分制実施のための試行ということはおやりになるのかどうなのか。やるとすれば、現在これは大臣の認可を得た指定した局ですか何か、そういうふうになっておりますね。そういう局がどこになるのか、そういう計画、試行するという計画があるのか。あったらそれのおよその内容を聞かしてもらいたい。
○説明員(三宅正男君) 広域時分制工事につきましては、全国の自動局をいじりますために、技術的に相当確認をしたいということもございまして、現在いろいろ社内での試験等は進めておりますが、実際に加入者に使っていただいた場合というような問題も確かめたいために、試行と試験実施という形をとらしていただきたいというふうに考えておるわけでございますが、この実際の工事につきましては、どこを取り上げるかあるいはいつごろということについては目下検討中でございます。ただ実施いたします局所数は、いろいろの点を考慮いたしまして数局、数単位料金区域程度にとどめたいと存じております。また試験実施の時期につきましても、工事の準備の関係あるいは一般への影響等も考慮いたしまして、できるだけあとのほうでやりたい。現在の予定では明年度に入りましてからにいたしたいと、こういうふうに考えております。
○鈴木強君 そうすると、この附則にありますね。昭和四十六年六月一日実施以前においても試行してよろしいということになっておりますが、法律施行以前にはこれはやらないと、こういうことなのですか。
○説明員(遠藤正介君) ただいま施設局長がお答えいたしましたのは、政令で定められる実施以前に法律上は試験実施ということができるようになっているわけでございます。したがいまして法律上の期日から申しますと、本年の六月一日以降、明年の政令で定められるまでの間において試験実施ということは可能なんでございますけれども、実際問題といたしましては、本年度中は試験実施に入る予定はないと、こういう意味を御説明いたしたわけでございます。
○鈴木強君 わかりました。四十六年六月一日実施になって、それで本実施は昭和四十七年九月一日から四十七年十二月三十一日までの間で政令できめるわけですね。ですから九月一日以前に試行実施をしてもよろしい、こういうこと、ちょっと私錯覚いたしておりましたが、私の趣旨もそういうことです。 そこで局所数は大体数局、数単位料金区域程度である、それはわかりました。しかしこれはやはり初めての試みでありますし、相当に技術的にも慎重を期する必要があると思いますね。要員の確保もあるでしょうから、まあ従来の例にならって労働組合側とも十分協議をされて、協力体制をつくることも必要だと思うのですね。 そうしますと、広域時分制を実施するための四十六年度建設勘定における二百四十億という工事費は実際は要らないのですね。これはどうなんでございますか。それで二百四十億を保留して第二次計画をつくられたそうなんだが、そうすると建設工事八千二百十億円のうち、二百四十億円を除いたすべての額が第二次計画の中に入っておって、二百四十億だけが保留されておるというのか、あるいは二百四十億を含め、広域時分制実施のための建設計画がさらに二百四十億にプラスされているのか、この点はどうですか。
○説明員(三宅正男君) 予算が成立いたしましてから、第一次、第二次計画を現在実施中でございます。そのほかに二百四十億円の広域時分制工事及びその他若干のものを保留いたしまして第三次計画というような形で実行してまいりたいと、こういうふうに考えております。
○鈴木強君 その額は幾らですか。
○説明員(三宅正男君) いま保留しております金額は、建設勘定で四百五十億円でございます。
○鈴木強君 そうしますと、この四十六年度建設勘定における広域時分制の工事費というのは四百五十億ですね、厳格に言うならば。ですから、四百五十億というのは、これは来年七月に、その九月一日実施の前ということになれば、来年度の、四十七年度予算でいいのじゃないですか。それともこの金はどういうふうに、法律が通ったら、使おうとするのですか。
○説明員(三宅正男君) 広域時分制関連の工事費は、現在保留いたしておりますが、二百四十億円でございます。その残りは他の工事に充てるものをいろいろな関係で保留しているわけでございます。なお、試験実施が明年度になりましても、私どもといたしましてはこの法律を成立をさせていただきますれば直ちにいろいろ工事にかかりまして、明年度九月以降実施に差しつかえないようにどんどん工事を進めると、こういう計画でおりますので、二百四十億円今年度内にこの時分制関連の工事としてはやっていきたい、こういうふうに考えております。
○鈴木強君 その工事はどういう工事ですか、年度内にやるのは。
○説明員(三宅正男君) 時分制工事は、現在まで、御承知のように無制限に一度数を登算をする、市内通話について登算をするという形でございましたものを三分ごとに刻まなければいけないということになりますから、全国四千九百ほどございます自動局全局につきましてこの課金装置を新たにつけ加えていく、こういう工事をいたしてまいりますが、そのほかに現在の市内通話、これが料金が変わってまいります、時間が変わってまいります。これについての変更工事を必要といたします全国の自動局全部につきまして、こういった新増設の工事をやることになってございます。
○鈴木強君 少し専門的で恐縮ですけれども、そうしますと、広域時分制採用の際は全国すべての電話局に課金装置というのをつけるわけですね。これが新設する場合、あるいはいまの課金装置を改造してもできる場合、こういうものがあると思うのですね。ですから四十六年度中に二百四十億投じてやろうとする工事は、いまの機械を直ちに何月何日に切りかえるわけですからね、そのためには予備的にもう一つの課金装置をつけておかなければなりませんね。そういうふうに実際に課金装置をどんどんと購入して、改造するなりあるいは新設するなり、いずれにしてもそういうことをどんどんといまから、法律が通ったらどんどんとやっていく。そうしてそういうものがある段階に来たときに実施段階を試行としてやるのだ、こういうことになるわけですか。ちょっとわからないのですが……。
○説明員(三宅正男君) 具体的な工事といたしましては、現在市内の交換機につきましては時間を区切って課金をしていくという機能を全然持っておりません。したがいまして、現在の市内通話について三分一度数という形にいたしますためには、この時間刻みの課金装置というものを市内の交換機に全部付加してつけていくということが必要でございます。この工事が非常に手間と時間を要するという形になるわけでございます。したがいまして、実際に切りかえてこの料金制度になりますまでの間に相当量の工事をあらかじめやっておきまして、切りかえのときに一斉に切りかえる、こういう形の工事を計画しておるわけでございます。
○鈴木強君 その点はわかりました。 それから、いよいよ四十七年九月一日から四十七年十二月三十一日までの間に本実施をするわけですが、この実施の時期は政令によってきめられるということになると思います。したがって、これはいずれ政令としてきめられるのでしょうが、この政令をきめる前段として、電電公社のいま三宅施設局長からお話のあったような準備段階における工事をどんどん進めていかなければならぬと思うのですが、理想としてはこれは一ぺんに全国の電話局を切りかえるということになるとこれは公平が保てるわけですが、これが何回も何回もとなりますと、早くやったところは損をして、おそいところは得をするという現象が一時的には出てくるわけです、部分的には。ですから、そういう不公平をなくするためにはできるだけ一ぺんにやればいいのですが、しかしこれはなかなか一ぺんにやれといったって、全国一ぺんにやるということは事実上不可能だと思うのです。そこでできるだけ一ぺんにこれが近寄れるような方向で切りかえをしていくということが必要になると思いますね。ですから、いまから聞くのも少し酷かもしれませんけれども、これは政令事項になりますからね。われわれとしては大よそのことを聞いておきたいのですが、非常にこれは利害のあることだし、広域時分制という新しい制度を採用するわけですから、これはそれこそ全電通労働組合に全面的な協力体制を仰がなければできないと思うのです。ですから、そう意味も含めていま公社としてどういうふうな切りかえをしていこうとしているのか。私がさっき申し上げたように、一ぺんにやればいいのですけれども、これが不可能であるからそれに近づける。できるだけ少ない回数においてやったほうがいいと思いますけれども、そういうことはまあ理屈であって、実際に施設のほうがそれにマッチしなければいけないわけですからそう無理も言えません。だからいまのことはちょっと無理な質問かもしらぬが、おおよその考え方があったらこの際聞かせておいてほしいです。
○説明員(三宅正男君) ただいま先生のお話のとおりに、できるだけ少ない回数で切りかえますことが合理的であるというふうに、またお客さまに非常に都合がいいというふうに存じておりますが、ただ私どもといたしまして、切りかえを実施いたしてまいります場合に、まず一番問題になります点は、切りかえ作業そのものにも平常の保全業務に従事しておりますその局の機械関係の要員の数倍の人間をかけなければならないということでございます。したがいまして、全国一斉切りかえということは、これは全く不可能だということになりますので、お話しのとおりにできるだけ回数を少なくしたいという点で現在いろいろ検討いたしております。ただ問題になりますのは、何ぶん課金関係の工事でございますので、工事の——実際に切りかえます以前に確認のための試験に相当熟練した技術者を投入しなければいけない。さらに切りかえをやりましたあとでもいろいろ確認の意味で熟練した技術者をしばらくその局に置いておかなければならない、こういうようなことがございます。そういった点を考えながらできるだけ切りかえ回数を少なくしたいということで現在いろいろ検討いたしております。現在段階で申し上げられますことは、全国を十回程度で切りかえるということはちょっと不可能に近いんじゃないかというふうに考えておりますので、もう少し切りかえ回数としてはたくさんいただきたいと、こういうふうに考えております。もちろん東京とか大阪というような非常に大きな単位料金区域もございますが、こういったような単位料金区域内は必ず一回に切りかえるということは考えております。
○鈴木強君 まあ大体の公社の考え方はわかりました。 で、これはひとつ——まあ法律が通る前にこういう論議をするのはおかしいですけれども、やっぱり受益者に、利用者にとってはかなり利害がからむことですから、あらかじめこういうものに対する周知宣伝は十分にしておいていただきたいと思うのですよ。公社には広報宣伝のための部局もできているわけですから、そういうところが大いに活躍してもらいたいと思います。 それから、さっきの課金機器のことですけれども、もう一回。まあ市内交換機の場合に、市内通話には全部つけているのですね、あの三分一度数というのを。ですからその市内電話にそういうのをつけるのが、今度はその市内電話につけたものが市外にかける場合にもその課金装置で使えるものなんですか。市外にかける場合には、また新しい違った課金装置をやるものかどうか、新しく。要するに、その課金装置として公社が購入しなければならない機械というのは何万台になるかですね。現在のものを改良してやればいいものがどのくらいになるのか、その課金装置のための費用だけでどのくらいになるのですか、それわかっておったら教えていただきたい。
○説明員(三宅正男君) 先ほど申し上げましたように、現在の市内通話関係につきましては、新たに課金装置をつけていくわけでございます。現在の準市内通話あるいはそれより遠くの隣接区域というような通話に関しましては現在市外——市の外の交換機を通して接続をやっております。この市外交換機器は時間による課金機能というものを持っておりますので現在とただ課金量数が変わってまいる、そのための改造工事をやっていくと、こういうことになります。現在ちょっと私手元に資料ございませんので回線数その他ちょっとごかんべんを願いたいと思います。
○鈴木強君 ごかんべんじゃなくて、あとでそれはひとつ資料で出さなければ質問がこれはもう成り立たないわけですからね。それはいますぐでなくてもいい。ただ次の質問が私だいぶあれですから、次の機会に、市内交換機に新たにつける数が幾らになるか。そしてそれを含めて課金機器のための予算というものは二百四十億のうち幾らになるか。あるいはまた四十七年度に新しく機器を購入するための予算を要求していくのかどうなのか、その点もひとつ答えてもらいたいと思います。 それから、遠藤さんにちょっとお願いしておきたいのですが、さっき私伺いました中で積滞がありましたね。これをできましたら各通信局別にどの程度の積滞になっておりますか、資料でけっこうですから後ほどぜひ出してもらいたいと思います。それから例の住宅と事業用というように分ける——まあ、業務用でしょう。それの中にこう内訳をつくって資料として出していただきたいと思います。
○説明員(三宅正男君) ただいまのお尋ね、またあとで資料を御提出申し上げたいと思います。
○説明員(遠藤正介君) それでは通信局別の順位別の積滞数を詳細な資料にいたしましてお届けいたします。
○鈴木強君 それから、通産省はもう帰っちゃったか一それでは郵政大臣にちょっとお尋ねをいたしますが、今回の公衆電気通信法の一部を改正して特定あるいは公衆両回線を使ってデータ通信を行なうというこの新しい制度をつくるにあたって郵政省と通産省の間に覚え書きの交換がなされておるようであります。これは通産省から資料としていただきました。これを見ますと、この中に、一つは、「通商産業省および郵政省は、わが国における情報化社会の健全な発展を図るため、相互に協力しつつ、それぞれの分野において適切な施策を推進するものとする。」二つ目は、「郵政省は、通商産業省の所掌事務の対象となるものの用に供するためのデータ通信システムについて、公衆電気通信法第五十五条の十一第二項第一号の郵政省令を定めるときは、通商産業省と協議する。」三つ目は、「郵政省は、日本電信電話公社または国際電信電話株式会社に対し、公衆電気通信法第五十五条の十一第二項第二号による共同使用の承諾の事例を可能な範囲で営業規則等に記載するよう指導する。」四つ目、「電気通信回線に接続する電子計算機等について定めるデータ通信技術基準は、公衆電気通信役務の提供に支障を及ぼさないように定めるものとする。」こういう四つの覚え書きがかわされておりますが、これは大慈弥、曾山両次官の判が押してあるのですけれども、こういうものを、覚え書きを交換しなければならぬという理由はどこにあるのでしょうか。電気通信事業というのは郵政大臣がこれを所管しているわけでしょう。なぜあえてこういうふうな文書を取りかわさなければならなかったのでしょうか。
○国務大臣(井出一太郎君) 行政各省がそれぞれ関連する事項というものはあるだろうと思うのでございまして、そういうものについて、まあ相協力をするというのがたてまえでございまして、それで事は足りると私は思うのですが、従来こういう何か慣習があるようであります。けれども、これ読んでごらんになれば何もぎょうぎょうしくとりたてて書くほどのものでもなさそうなんですが、その程度に御理解くださればけっこうかと思います。
○鈴木強君 これは大臣がやったのでないので、あなたの部下の次官がやったことですから、あんた知らなかったかどうか、それはわかりませんけれどもね。それじゃ郵政省はただ単に通商産業省との間だけではないでしょう、これは。各省ともそれぞれ当然これは事務レベルにおいて話をするのは当然ですよ。何かこれを読みますと、何か郵政省と通産省だけがこういうものを結んでやるんだけど、ほかの省はどうでもいいんだというふうにとれるでしょう、これは。それならほかの省とも結べばいいでしょう。まあそれは来てないから私はわからないけれども、何で通産省だけと結んだかということが私にはわからないのですよ。大臣の御発言で大体わかりますけれどもね、やろうとする趣旨はわかるけれども、これはちょっと行き過ぎですよ。あなたの事業の所管に対する干渉ですよ、もっと言うなら。そうとられてもしかたがないような気がするのですね。ですから、こういうものは今後扱いをもう少し注意してやってくださいよ。多くを私は述べませんが、もう少しこういうものを結ぶのはどうかということを言ってくださいよ。ほかの各省とも全部結んでおけばいいのですが、そうはどうもいかぬでしなう。なぜここだけと結ぶのか、これは当然表面に出てくるでしょう。秘密でも何でもないですからね、当然出てきますよ。これは私、資料としてとった、通産省持ってきた。別に通産省もそう他意があるとは私思いませんけれども、しかしやる意図がどうもふに落ちないものですから、それでちょっと伺ったんです。今後のこともありますから……。
○政府委員(牧野康夫君) 法案立案の過程におきまして、関連する各省庁の間でいろいろ協議と申しますか、相談をするわけでございますが、通産省とは情報産業という立場から広く考えまして、いろいろ関連する部面が深いので、特にこの点について先生も御指摘のように、ごくあたりまえのことが書いてあるじゃないか、こういうお話でございますが、それを認めましてお互いのしるしとしただけでございまして、ほんとうにほかには他意はないわけでございます。それからまたこの情報という問題につきましては、ほかの関連省庁とも関連するところがございますので、ほかの省庁とはまた全然ていさいは違いますが、結んであるところもございます。
○鈴木強君 ところもあったら出してください、資料を。
○政府委員(牧野康夫君) はい、承知いたしました。
○鈴木強君 これは牧野さん、去年のあなたも出席しておられた情報処理振興事業協会のときやっぱり同じような覚書がありましたね。これも通産省に伺ったのですが、こういうものをわれわれが質問しないと出してこないのだよね。だから、通産と郵政との間において、何か通産省が郵政省にこう不当に行政事項に対して介入してくるようなことがある。なぜ通産省だけが、営業規則に盛るとか省令をつくるときにはおれと相談しろとか、そういうことを言わなきゃならぬかということですね。そのことが私にわからないのですよ。これは一回じゃないですよ。去年も、こういう資料があるけれども、私が質問して赤澤君が答えていますね。ああいうふうなことがまたぞろ出てきたわけです。だから何かそこにあるのじゃないかという気がするわけですけれども、それだけ信頼されてないのですか、通産省のほうから、やることについて。そういうふうにチェックされなければならぬようなことがあるのですか。そんなことないでしょう。
○政府委員(牧野康夫君) これは政府部内のまあ事務を円滑にはかるための一手段でございまして、別に信頼するとかしないとか、疑いを持っているとか、猜疑心をもって見ているとかという立場のものではないと私は信じております。
○鈴木強君 これは大臣ね、ひとつあなたからこういうものをかわすときにはよほど慎重にやらないといろいろな誤解が生じますからね。ひとつ今後のこともあるわけですから、十分次官のほうにも注意しておいてください、そういう意見が国会であったことをね。いかがですか。
○国務大臣(井出一太郎君) 承知いたしました。
○鈴木強君 それから、まあこの法案の中で一番大事な点をこれから伺うわけですけれども、今度の改正法案を拝見しますと、条文としては別に幾つもございません。五十五条の九から始まりまして二十二まで、十四あるのですが、この中を見ますとですね、まずその政令はいま申し上げた、広域制の実施時期の問題、これは通例あることですからいいとして、省令によるものが準用を含めて十四、それから認可事項というのが準用を含めて十三、合計二十七の省令ないし認可事項というのがあるわけですね。まあ五十五条の十一、十二、十三と、こうありますからね、これは個々の条文だということなら別ですけれども、条文は五十五条なんですね。ただ一条の法律の中に二十七もの省令あるいは認可事項があるというのは、これは私はあまり聞いたことはないのですね、こういう法案は。こんなにこのデータ開放ということはむずかしいものだと思いますがね。これは電電公社の独自性というか、自主性というか、そういう点を考えるときに、あまりにも政府がひもをつけ過ぎるのじゃないかという気がするのですね。私は大臣と公企業体論を若干やりました。少なくとも昭和二十九年なり、三十一年の答申そのものがあるわけでして、できるだけ法律改正によってやってほしいと、こういうことを申し上げて、大臣も同感なんですと、このことは。自主性にまかせるということについては。しかしなかなか法律ができないから、その分は実施の段階でやりますと、こうおっしゃっていましたね。だから、やれるものはやったらいいのですよ。だけれども、今度の法律を見て、どうもあまりにもひもが多過ぎるのですね。こんなに二十七にも及ぶ省令あるいは準用というのがあるということについて、ちょっと私はあ然としたわけですがね。それは私の感じとして受け取っておいていただきたい。なおかつこれには政令によって拡充法が改正されまして、そのコンピューター本体を除く部分に対して、施設者に対する財源負担等も省令によってきめられることになっております。そこでまずこのダブらないものですね。省令の中でダブらないものについて逐次意見を、どういうものをやるのか、この際はっきりしてもらいたいのですが、伺いますが、まず五十五条の十一の第二項第一号の特定通信回線の共同利用の基準というのは、これは省令によってきめることになっておりますが、おおよそ省令のこの基準はどういうものであるのか、これをひとつ明らかにしていただきたいと思います。
○政府委員(牧野康夫君) ただいま先生御指摘の法第五十五条の十一、これの第二項第一号の郵政省令で定める基準と、ここのところの郵政省令でございますが、これは特定通信回線の、ただいま先生おっしゃいましたように、共同使用を認める基準を定めるものでございまして、おおむね次のような、これから申し上げますような方向で基準を作成して、法案が成立の暁には、これを省令となるようただいま準備を進めているところでございます。 で、その第一は、電子計算機で電信電話的、まあ電信や電話と同じような通信を媒介しないような形で特定通信回線を共同使用できる範囲でございまして、おおむね次のものを考えておる次第でございます。一つは、国の機関及び地方公共団体、それから二番目といたしまして、同一の業務を行なう二人以上の者、それから三番目に、公害防止、防災、空港管理、その他の公共的システムを共同して設置する必要があると認められる二人以上の者でございます。その次に、四番目といたしまして、親企業と申しましょうか、元企業と下請企業相互間の生産、販売、在庫管理等に関するシステム、それから製造または販売について業務提携をした企業相互間の生産、販売、在庫管理に関するシステム、こういう体のもの、それから窓口業務について提携した金融機関相互間の預金システム、その他これに類するもので、すでにこの形が、大体いま現在やっておりまして定型化していると認められるシステムの共同利用が必要と認められる二人以上の者でございます。これがいま申し上げましたカテゴリーに入るものでございまして、次に、大きな第二といたしまして、企業グループなどが計算や検索等を行なうため、一つの電子計算機とデータの端末装置との間で、その電子計算機につながっていますところの端末装置との間だけで終始すると認められるデータ伝送のためにこの回線を共同で使用するという場合でございます。以上がこの省令で定めようと考えておるおもな内容の骨子でございます。
○鈴木強君 そうすると、「その申込みに係る者の業務上の関係」というのはわかりました。それから、「これらの者の当該電気通信回線を使用する態様」ですね。これは簡単に言うと、行って帰ってくるということですか。
○政府委員(牧野康夫君) さようでございます。最後に私が申し上げました分が、その分に属するものでございます。
○鈴木強君 いま、その前段の「業務上の関係」の点については、いま監理官が読み上げになったおおよそ業種と思うんだが、そのほかに何か考えられるものはありますか。そのほかには、いまの段階ではない、こう理解してよろしいんですか。
○政府委員(牧野康夫君) 現在のところやられておりますようなもの、現在現にデータ通信というものでやっておりますようなものをあげてございまして、そしてそれが今後まだこれ以外のものが技術の進歩に従っていろいろ出てまいるんではないだろうかと思うんでございますが、それはそれが定型化してまいりましたときに省令につけ加えてまいりたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○鈴木強君 当面考えられるのはさっき申し上げた事項であって、今後どういう関係が出てまいるか、それらについては、その実情によって省令を改正していくと、こういうことですね。そうなりますというと、ここでもう一つ、二のほうの、個別認可になると思うんですが、この点について伺っておきますが、これだけの郵政省令で基準を設けておって、なおかつ二のような大臣の認可を受ける、要するに個別認可を受けるような様態とか関係というものは、いまのお話の、将来あればそれは省令にあらためて追加していくということでありますから、そういうものが予想されないと私は思うんですがね、どうして二の個別認可というものが入ってきたか、この点をはっきりしておいていただきたいと思います。
○政府委員(牧野康夫君) 二号のほうの、要するに大臣の認可を受けてやるというものは、前号以外のもので、予想される——いま考えてはないけれども、今後出てくるだろうと、そういったときのためのものでございます。
○鈴木強君 それはあなたからさっき前段に答えたように、そういうものが出てきたときは郵政省令を変えて追加する、郵政省令は国会に出さなくてもいいんだから、そういうものが出てきたから郵政省令を変えてやるかやらないかということにすればいいんであって、なぜこういうものを置かなければならないかというんです。
○政府委員(牧野康夫君) 私の説明が不十分で申しわけございませんでした。そういう場合に、個個にその態様を見まして、そうしてそれがいいかどうかということをよく検討いたしまして、そうしてそれを認めておいて、それが先ほど申しましたようにかなり普及してきて定型化してきたときに省令に入れようということでございます。ここで最初のものはここに出てくるわけでございますが、それを二のほうでよく見ようという、こういうことでございます。
○鈴木強君 そればおかしいな。これだけ第一項目に省令できめようとするならば、今後予測できないようなものが出てくるかもしらぬ、その場合には、それは郵政省令で基準を変えればいいわけなんです。省令はすぐ直るわけですから。いいですか、国会の手続も何にもない省令のことですよ、これは。そういう点は便利だから、そういう点からして、なぜこの二号を置いて、個別審査を第二号に持っていかなければならぬということに、予備的なこの措置をとらなければならないのか、それがわからないんです。こんなことないでしょう。あってもこれは空文だということになる。
○政府委員(牧野康夫君) 書面審査だけでそういうようなことがはっきりわかればいいのでございますけれども、それを実際に運用してみた形態、態様によりまして、そういうことについて公衆電気通信業務に支障を及ぼさないかどうかということをよく判断してから省令に回わしていきたいと、こういうふうに考えておるわけでございます。ですから、個々の問題としてそれが出てきた場合に、それが公衆電気通信に支障を及ぼすということになれば、それは省令に譲ることができないというケースになってくる問題であろうと思います。
○鈴木強君 だから、ここに条文一と二と違うのは「その申込みに係る者が業務上相当な関係を有し」というのと、省令できめる場合の「業務上の関係」ということなんです。「相当な関係」というのと「関係」だけなんですね、これは。「相当な関係」というのと「関係」というのと、どういう解釈の相違があるのですか。
○政府委員(牧野康夫君) 「業務上の関係」と、それから「業務上相当な関係」、「相当」の字が入っているのとないのとの違いは何だと、こういう点でございますが、業務上ある程度はっきりしている関係は先ほど申し上げましたような「関係」と、それからまだそこのところをもう少し拡張して解釈してある関係を持っているという判断のもとに立った場合のことを「相当の関係」と、こう申しているわけです。
○鈴木強君 だからあなた方があえて逃げるとすればそこしかないんですよ、これは。「業務上相当な関係」というのと「業務上の関係」、「相当な関係」というのは八〇%が相当なのか、九〇%が相当なのか、その辺の判断というのがはっきりしないでしょう、これは。相当な関係というのは一体、まあ半分以上多い場合に相当な関係というのか、八〇%以上どうも似通っている場合に相当な関係というのか、その辺の法律上の解釈はこれはどういうふうになりますか。
○政府委員(牧野康夫君) 定量的に五〇%以上になれば相当だとか、五〇%以下だったら相当でないというようなことを表現しているんではないのでございまして、ここにおけるコンピューターの共同利用の場合に、共同利用するもの同士の間の関係が相当の関係になっているかどうかということでございます。
○鈴木強君 それはそうでしょう。私の言っているのは、だからその関係になっていることが相当というのは一体どのくらいの関係か。それはなれそめだってそうでしょう。お茶飲んで、コーヒー飲むのもこれ関係ですよ。相当な関係ということになりゃ、アベックでどっかにいくということぐらいまでならぬと——常識で考えて。だから相当な関係というのは、少なくとも五〇%以上一〇〇%近いものでなければ相当の関係とは言わない。二〇%以上が相当な関係とは、これはおかしいじゃないか。そんな解釈はない。
○政府委員(牧野康夫君) まだ不十分な説明で申しわけございません。これをわかっていただくために何と申し上げていいのか、申し上げようがございません。「相当な関係」、コンピューターを使うということはある関係があるからコンピューターを使うわけです、お互いに。そうでございますな。そういたしますとその関係が、同じ使うんであるけれども、その日限りの関係なのか、恒久的な関係なのかということもございましょう。それからまた、その販売とかあるいはその製造とかという関係の関係がかなり密接なのか薄いのかという関係もございましょう。そこいらをよく勘案いたしまして、ともかくも相当の関係のあるものと、こういうことなんでございますが……。
○鈴木強君 あなた正直だ。確かにそうですよ。わからないんだ、これ。どういう表現していいかわからない表現使っているから、こっちもわからないから聞いているんですよ。だけど常識的に考えたときに「相当な関係」といったら、これはパーセンテージでいったら少なくとも一〇〇%に近いものが相当であろうと。どういう因果関係にしても一〇%ちょっとしたら相当の関係でございますからといって業務上相当の関係にありますという解釈はないでしょう。だからこれは、抽象論になるけれども、今後相当問題になるから、少なくとも一〇〇%に近いかなり強い関係だ。密接な強い関係がある場合の業務上の関係と、こういうふうに抽象論であっても解釈を私はしたいわけだ。そのとおりと言えば、一応それで次の問題に移ります。
○政府委員(牧野康夫君) 従来、公衆電気通信法の中に使っておりましたことばで緊密なる関係ということばがあったわけでございますが、その緊密なる関係を少し広げた形での関係と、こういうふうに解釈していただきまして、ある場合には一〇〇%ということもございましょうし、七、八〇%ということもあろうかと存ずる次第でございます。
○鈴木強君 そうすると二〇%とか三〇%、少なくとも五〇%以下は相当の関係でない、これははっきりしましたね。そこで一体この相当の関係にあるのかないのかということを判断をして郵政大臣の認可を申請するのは一体だれが申請をするのですか、大臣に対して。
○政府委員(牧野康夫君) 公社または会社でございます。
○鈴木強君 そうすると、公社または会社が相当な関係を有するか有さないかという判断を下して、その申請に対して認可をするかしないか、この基準に適合しているかどうかということを精査しますね。どうもこれはこの省令には適合しないと、しかしこれは大臣のところまで持ってって相当な関係があるかどうかについての御判断を願うというようなことになると思うんですね。その判定をするのはあくまでも公社であるから、公社が相当な関係なしとしてこれを却下する場合にはそれでいいわけだね。そういうことがあり得るわけだね、原則としては。そうですね。
○政府委員(牧野康夫君) さようでございますが、この公衆電気通信業務に支障を及ぼさないことについて郵政大臣の認可を受けるわけでございます。ですからその結果としてはそういうことでございますが、この判断過程におきまして、相当の関係があるかどうかというようなことを判断いたしまして、そして公社、会社が支障を及ぼさないことについて郵政大臣の認可を受ける、こういうものでございます。
○鈴木強君 この法律を私はそのとおり言っているんですよ。別に私の一方的解釈で言っているんじゃないんですよ。これ、読んでみれば、「相当な関係」を有して、かつ公衆電気通信業務に支障を及ぼすか及ぼさないかという判断はこれは公社がやるんだ。公社がやって、これを郵政大臣の認可を受けるということになるんだから、したがって、原則としては電気通信事業に支障があるかないかということは、公社が一番知っているわけです、当事者だから。だからその当事者が支障があると思うものを、政治的に大臣が認可するということはあり得ないでしょう。原則論です、これは。それでいいんでしょう。
○政府委員(牧野康夫君) そのとおりでございます。
○鈴木強君 それはわかりました。まあそれは一つの公社法の精神で、公社を信頼してやるということだから、この法律のたてまえは。それはわかった。 それから次に、五十五条の十二の第二項ただし書きの部分。これは電子計算機等の検査を省略することのできる場合の省令、これはどういうものですか。
○政府委員(牧野康夫君) 法第五十五条の十二第二項のただし書きの郵政省令でございますが、これは特定通信回線使用契約にかかる電子計算機等を変更した場合において、電電公社の検査を受けずに変更後の電子計算機等を使用してもよい場合を定めるものでございまして、変更後の電子計算機等がまあ次のような場合には大体いいのではなかろうかというふうに考えて準備を進めているわけでございます。その一つは、技術基準に適合すると認められた機種のもの、つまりあらかじめもうかなり世の中に流通しておりまして、あれは間違いない品物だということをあらかじめメーカー等からの申請で公社が技術基準に適合しているというように認めているような品物、これに変更をする場合、これは検査しなくてもよろしい、こういうことも一つでございます。それから他の通信回線への妨害を与える問題が一つまり通信回線でございますから回線ごと同士でいろいろ内容が漏れる。中の電気が片っ方のほうの線に漏れるというようなこと、われわれの専門のことばで申せば漏話減衰量と申しておりますが、これが技術基準に定めておるあれに適合しそうもない。かなり強く送っているのでどうも電気的に漏れる量が多過ぎる、こういうようなおそれがある場合であります。それから改造しまして、契約外の、いままで契約してない回線と接続できるというそういうことが可能な電子計算機、そういうおそれがないという場合にこの検査を省略する。それから通信回線とのいろいろ接続、それから通信回線は、要するにいろいろ電気的な信号で回線をいろいろ制御するわけでございます。それでその制御の機能がその通信回線に合ってない、これは専門的なことばで申しますと、接続制御、符号変換及び符号送受等に関連する装置の機能、それから電気的な特性、機能と特性でございますが、それらが技術基準に合わない、こういうおそれがある場合にはこれは検査をしなければならない、こういうことでございまして、それ以外の場合はよろしい。要するに、大体が電気通信信号を通すわけでございますからして、それが通るような形にならないおそれがあると、これはその人自身が困るばかりではなくて、他の人にも悪い影響を与えるという点からその点をチェックしよう、こういうことでございます。
○鈴木強君 その点はよくわかりました。 それから今度は、五十五条の十二の第三項ただし書きの部分。これは電子計算機等の検査を拒否することができる場合の省令の基準ですね。
○政府委員(牧野康夫君) ただいまの条項の省令は、特定通信回線使用契約にかかる電子計算機等の電電公社からの検査を拒むことができるわけでございまして、これはほかの規定にもございますのでございますが、受検者と申しますか、検査を受けるほうの者が正当な事由がある場合、これはまあ下世話なことばで恐縮ですが、お取り込み中ということでございますればこれは拒否してもいい。それからまた使用契約者の営業時間外あるいは日没から日出までの間という間はこれはそれを拒否してよろしいと、こういうような規定を省令で定めておきたい、こう思う次第でございます。
○鈴木強君 それもわかりました。 それから次に五十五条の十三の第二項、特定通信回線を使って他人の使用を認めぬ場合の例外の措置に関する省令、この内容。
○政府委員(牧野康夫君) これは例外でございまして、天災事変その他非常事態が発生し、または発生するおそれがある場合において、災害予防もしくは救援、交通、通信もしくは電力等の供給の確保または秩序を維持するために必要な通信を行なう場合に、やるときに、これをきめておこうと、こういう次第でございます。
○鈴木強君 これは他の一般専用回線を使ってやっているような場合と大体これは同じなんですか。
○政府委員(牧野康夫君) 同様でございます。
○鈴木強君 その次に、省令としての五つ目、五十五条の十五の第一項第二号、公衆通信回線の使用契約の申し込みにかかわる電子計算機等の電気通信回線との接続の態様というのがありましたね、これはどうですか。
○政府委員(牧野康夫君) これは、公衆電気通信回線が接続される場合に、すでにもう特定通信回線とか、あるいは私設線でございますね、私設線でほかの回線でもう電子計算機が結ばっておる、そのときに新たに公衆通信回線をつけよう、こういうような場合をこの態様としてきめておきたい。これは要するにそういうように多角的に電子計算機が、いろいろな回線が入ってまいりますと、電信や電話と同じような形態の業務ができるようになりますし、いわゆる不特定多数で通信ができる可能性を持ってまいりますので、その場合にはひとつよく見て、そして郵政大臣の認可を受けてやらせるようにしよう、こういう趣旨に出たもので、さように内容を規定したいと、こう考えておるのでございます。
○鈴木強君 それから六つ目の五十五条の十七の工事担当者の認定問題、これば大して問題ないと思いますが、一応内容の説明をお聞きしたい。
○政府委員(牧野康夫君) これは先生、御案内のとおりに、工事担任者の認定に関する規定でございまして、これは従来その利用者が設置する電気通信設備について工事担任者が施行することになっております。そこのところの規定をそのまま準用していこうと、こういう趣旨で、その資格の種類それから資格試験の試験科目等をやろうと、公社が定めなさいということをきめておきたいと考えております。これは先ほど申しましたように、内容としては百五条の第七項と同一な内容でございます。
○鈴木強君 それでは特定通信回線使用契約の四つ、それから公衆通信回線使用契約の二つ、あとは特定通信回線使用契約の分で五十五条の十四は第四十二条の準用になります。それから公衆通信回線使用契約の分では、五十五条の十八は第四十二条の準用、それから五十五条の十八は五十五条の十三の二項の準用、第五十五条の十八は第五十五条の十一の第二項の準用第五十五条の十八は第五十五条の十二の準用になります。それからデータ通信設備の使用契約については第五十五冬の二十二は第四十二条の準用、第五十五条の一十二は第五十五条の十三の第二項の準用となります。ですから、あとは私は省略いたします。 それからもう一つ認可の点で伺いたいんですが、さっきの五十五条の十一の二項の共同利用の点はわかりました。これはひとつ例外として関値して聞いたわけですが、それから五十五条の十一の三項、この技術基準ですね、これはどういうものですか。
○政府委員(牧野康夫君) これはいわゆる技術基準の問題でございまして、これは電電公社の申請をまって、公衆電気通信回線に技術的に支障を及ぼすことを防止するために、必要な限度において、これを定めるように考えております。 大体、公衆電気通信設備の損傷及び人体に対する危害の防止。それから公衆電気通信設備を利用する第三者に迷惑をかけないということ、それを防止すること。それから三番目に公衆電気通信設備の保守及び運用業務に支障を与えないようにすること。こういうような観点から公社からこうした技術基準をきめたいという申請をまって、この観点から指導しながら、これを認可してまいりたい、こういうふうに思っておる次第でございます。
○鈴木強君 そうすると、これは原則としては、公社がこの技術基準をつくって、郵政大臣の認可を受けることになりますね。その技術基準の内応について若干いま監理官からお話があった。ですから、これは技術基準のことですから、ここでわれわれがああでもない、こうでもないと言ってもこれはしかたがないことですから、その技術基準は基準として、技術的に専門的に検討され、その基準を公社が出してきたものを大臣が認可する、こういうことに理解をしておきます。 それから第五十五条の十三の第一項、他人使用の場合ですね、これは大臣の認可を受けてとありますが、これはどんな基準になりますか。これも認可申請ですね。
○政府委員(牧野康夫君) これもただいまも鈴木委員のおっしゃるように、公社の申請を受けて認可するわけでございますが、ここで先ほど申しました電子計算機と利用者、ユーザーとの間に終始する回線というのを基準にする、こういうことでございまして、計算センター、情報センター等が計算サービス、情報検索サービス等をユーザーに提供するため、一の電子計算機とデータ端末装置との間だけで終始すると認められるデータ伝送のために、特定通信回線を第三者たるユーザーに使用させる場合は、これを認めよう、こういうことでございます。
○鈴木強君 それからもう一つ次に五十五条の十六で公衆回線からの特定回線申し込み、これも同じように公社または会社が郵政大臣の認可を受けた場合に限りとあります。これは公社のほうに質問すべきかもしれませんが、大体いま相談されておると思いますから答えてください。
○説明員(遠藤正介君) ちょっと私のほうからお答えいたします。これは五十五条の十六で、先ほど監理官がお話になりましたのは、五十五条の十五の第一項第二号のことですが、この五十五条の十六で取り扱うケースは逆の場合でございます。
○鈴木強君 それから今度は五十五条の十五の第一項第一号承諾基準ですね、前後しますが、これは公衆通信回線使用契約のほうですね。
○説明員(遠藤正介君) これは五十五条の十五の第一項第一号に該当するものでございまして、公衆通信回線使用契約の「申込みに係る公衆通信回線及び交換設備の状況並びにこれらを使用する態様が、」云々とありまして、ために公社が郵政大臣の認可を受けて定める基準というものでございますが、その中身は現在検討中のものでございますが、この法文にございますように、まず二つに分けまして、一つは、公衆通信回線及び交換設備の状況についての基準と、もう一つは、公衆回線及び交換設備を使用する態様についての基準と、二つに分かれるわけでございます。
○鈴木強君 それぞれの内容は。
○説明員(遠藤正介君) ごく大ざっぱに、検討中のものを申し上げますと、まず第一点の回線及び交換設備の状況についての基準につきましては、その申し込みにかかる公衆通信回線を収容する収容局は公社が指定するということ。それからこの場合においては、その収容局はたとえば次のような条件に適合する局とするということで、それには二つございまして、まず第一は、広域時分制を実施している自動交換方式である局。第二番目が、電子計算機が接続される公衆通信回線を収容するときは、その局の交換設備が可搬型でない局。その次に、その申し込みにかかる公衆通信回線を収容する収容局の交換設備及び線路設備に余裕があり、またトラフィック容量に基づき公社が定める収容限度に適合するものであること。第三点は、その申し込みが、その申し込みにかかる公衆通信回線を収容する収容局の交換設備及び線路設備の余裕の度合いと加入電話加入申し込みの積滞数とを勘案して、加入電話の充足計画に支障を及ぼさないようにするために公社が定める基準に該当する申し込みであること。第四番目が、その申し込みにかかる公衆通信回線には、原則として、網制御装置及び公社が設置する回線保護装置が設置されていること。以上が回線及び交換設備の状況についての基準のおもなものでございまして、いずれも電話の積滞等に影響を及ぼさないという点に主たる目標を置いた基準でございます。 それから第二番目は、態様についての基準でありますが、これは、電子計算機等によるトラフィックに応じて必要とする数の公衆通信回線を設定すること。その電子計算機の利用形態が極度に呼が集中するものであるときは、その電子計算機等の使用を時間を限って利用させることがあること。あるいは、その電子計算機が接続される公衆通信回線を収容する収容局の交換設備に異常に多いトラフィック負荷がかかる場合には、電子計算機の利用を制限する場合があること等、これはいずれも、主としてトラフィックから見ました、一般電話加入者に影響を与えないというところに目標を置いた基準でございまして、この二面の基準を現在検討いたしまして郵政大臣の御認可を得たいと、こう思っておるわけでございます。
○鈴木強君 わかりました。 その次に五十五条の十五の一項の二号、これは「電気通信回線との接続の態様が郵政省令で定める場合」、省令該当だと思いますが、「該当するときは、」と、特にまた、「当該電子計算機等が接続される電気通信回線の使用が公衆電気通信業務に支障を及ぼさないことについて公社又は会社が郵政大臣の認可を受けたものであるとき。」と、こうあるのですね。省令に該当する場合、接続された電気通信回線の使用が公衆電気通信業務に支障を及ぼさないというときに公社は郵政大臣の認可を受ける。そうして、公衆通信回線の使用契約の申し込みを受諾する、こういうことになるわけですが、これはやはり大臣の個別認可というものになるわけでしょうね。さっきの特定の場合と同じような趣旨でこれはつくられているわけですか。
○政府委員(牧野康夫君) さようでございます。
○鈴木強君 そうしますと、これはさっき私が特定電気通信回線使用契約の申し込みの承諾の際にかわした質疑と考え方は同じであるということでいいですか。
○政府委員(牧野康夫君) さよう理解していただいてけっこうでございます。
○鈴木強君 その点わかりました。 それから第五十五条の十五、これは優先基準で、これはわかりました。 それから五十五条の十八は、これは五十五条の十一の二項の準用、共同使用。 それから五十五条の二十の一項の認可の場合、これはデータ通信設備使用契約の場合ですね、この二十の一項の「役務の提供」に対する基準というのはどうなんですか、これは。「支障を及ぼさない範囲において、」云々。
○政府委員(牧野康夫君) これは公社が実施いたしますところのデータ通信でございます。データ通信の設備を提供して、使用を一般にしよう、こういう場合には、大体公社のものは大臣の認可を受けて個別にそのシステムを検討してきめていきたい。その大臣の認可の場合には、公社の使命から、おもに公共的なシステム、先ほど申し上げましたような公害防止とか、交通規制とか、交通管制と申しますか、そういったもの、それからあるいは全国的なネットワークになるようなもの。公社というのは御存じのように全国的な組織をもってこれを運営しているわけなので、かなりの要員と技術を持っていますので、そういうようなシステムとか、それからまた、技術の開発の先導的な役割りを、この要員その他の技術力を使いましてやってもらう必要がありますので、そういうようなものをおもにやらせようという考えから、そういう方針で認可していく、こういうふうな考えでおります。
○鈴木強君 大臣、この法律の審議にあたって、私はさっきも申し上げましたように非常に省令基準事項あるいは認可事項というのが多うございます。しかし、われわれが法律案を審議する際にいつも問題になるのは、その省令に移行する内容についてなかなか不勉強で、国会の審議に際しては、われわれの質問に答えてくれませんでした。私は運輸委員会で、海水汚濁防止の法律のときにもそのことを運輸大臣に申し上げたのですが、実際準備が不十分でございまして、一体どういう形に省令がなるのかということを、立法に当たるわれわれとしてほとんど知ることがなく法案を通してしまう、こういう悪弊がある。今回非常に勉強をされて、われわれの審議に一々、省令事項あるいは認可事項に対して——これは今後いろんな協議もあるでしょうししますから、若干の変更はあるとしても、いま監理官から、あるいは営業局長から申し述べられた、公社なり、あるいは郵政省なりの考え方というものは、おそらくそのとおり省令の中に、あるいは認可事項の中に出てくると思います。ですからその点は、非常に私は審議によかったということを一つ申し上げておきます。 それから大臣に対して敬意を表すと同時に、もう一つは、いま発表になられた内容を骨子にして、大体動かないものと思いますが、ひとつ省令なり、あるいは大臣認可の際にはやっていただきたい、こう思いますので、これに対するお答えをいただいておきたいと思います。
○国務大臣(井出一太郎君) 鈴木委員から、たいへん御慎重な、精細な御質疑がありまして、これは、私、衆議院のほうにもずっと出ておりましたが、ここまで掘り下げた御論議はなかったように思います。そういう意味において、私もたいへん敬意を表する次第であります。いまおっしゃられました事柄は、まあ基準なり認可なり、たいへんやかましいではないかということを前提に御議論が展開されたわけでありますが、基準というふうな面は大体この定型化したものをそれでとらえると、まあ、何せ新しい分野でございますから、それに必ずしも捕捉しがたいものは大臣認可事項にして、これからの経験を積み上げました上では、そういうものがまた基準に入っていくと、こういうふうなことに相なるわけでありまして、いま御注意になりました点は十分に留意して、慎重を期してやってまいるつもりでございます。
○鈴木強君 その点はよくわかりました。 それから、ひとつ通信回線網の問題についても、ぜひこの際伺っておきたいと思いますが、きょうは、まあ時間の関係で、委員長の議事進行がどういうふうになりますか、委員長の御指示に従いますが、全体の、今後日本の通信回線というものがどういうふうな姿になっていくかという全体については、きょうはとても触れることができませんから、公社のお考えになっております総合回線網計画というものについても、七カ年改定計画の中におけるおおよその意見も聞きたいと思います一さらにまた防衛庁あたりでは、第四次防衛計画の中に、かなり防衛庁が独自な回線網を、全国的にネットワークをつくっていこうという考え方もございます。さらに、沖繩も日本に返還され、全国的な回線網というものは、CATVの発達その他からして非常に重大になってきております。ですから、公社は本来の電信電話事業の拡充強化をやると同時に、至難な仕事でありましても、この回線網を強化していくという、そういう方向にぜひ努力をしていただきたいと思うのですが、それには予算の裏づけも必要でございます。要員の確保も必要でございますから、国会における分は国会として果たす。公社としてできる分は公社として大いに努力する。郵政省はそれを指導していただく、善導していただく。こういう不離一体の中で、国民の利益を守る前提に立っての総合通信回線網というものを考えなければならぬと思うんでございます。そういうことを前提にして総合回線網計画をお尋ねするのですが、きょうは、とりあえず尋ねておきたいのは、現在電電公社がサービスを提供しているデータ通信、これは施設自営方式をとっておりますね。それから公社自体が独自に開発をされているシステムもあります。そういうものと、もう一つは、いわゆる専用線を使ってのデータ通信ですね。今度これが特定回線になるのですが、そういうものも含めまして、電信電話、それからデータ、こういうものを含めて、現在は電電公社の回線規格というものはどういうものであるか。たとえばカラーテレビなどは一般の電話と違った高度の規格によってマイクロウェーブを敷いておりますね。太平洋同軸ケーブルは、これは国際電電が敷きましたけれども、せっかく敷いても、これはテレビが通らないというようなものもあるわけです。ですからそういう点において、いま公社がサービスを提供しているデータ通信、あるいは電信電話、こういうものを一体にして考えた場合に、これから法律が通って、いろんなサービスが始まってくるわけですけれども、それをやる場合に、現在の電信電話、あるいはいまやっている、データ通信に使っている回線でいけるのか、あるいはどういうものが出てきたときにはどういう回線をつくらなければならないかという、そういうサービスの種類によって、様態によって回線を考えていかなければならないと思いますが、そういうものでいま予想されるものがございますか、どうですか。
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。 詳しくは所管の局長からお答えさせますが、ただいま御質問ございましたように、電信電話、いま公社がやっておりますが、この中には、回線としてすでに現在でもいろんな規格のものがございます。たとえばテレビの中継は、これは四メガでやっておりますし、その中にはカラーテレビもやはり四メガでございますけれども、ただしかし、位相特性は非常に一般のものよりよくできているというわけでございます。 それからまた、電信に対しましては五十ボーもありますし、加入電信あたりは五十ボーでやっておりますから、データ通信に対しましては二百ボーのものをすでに現用にいたしております。 それからまた伝送線路といたしましては、二千四百ビット、それからさらに開発中のものといたしましては、二十四万ビットというようなものを開発中でございまして、これからデータ通信の発達に応じていろいろなものが出てくると思います。しかし公社の最大の仕事は、全国に張りめぐらしました、すでに現在千六百万個あります加入電話網というものがシステムとしては最大のものでありまして、結局、これを生かしながら、しかしそれにまたある程度余裕をつくって、これにいろいろな、たとえば将来テレビ電話であるとか、そういうものを、あるいはまたデータ通信であるとか、あるいはまた、これは外国でいいますと、データ・コミュニケーションの中に入る。今度の法律のものではございませんが、たとえば心電図を送るとか、そういったデータ伝送の部分が相当出てくるんではないかと思います。いずれにいたしましても、七カ年計画の中における総合通信網という考え方、さらにまた、それが七カ年計画の外側の第六次五ヵ年計画といいますか、その外側における効果というものも相当出てまいりますし、それからまた、いままでどちらかといいますと、アナログ式に伝送を考えておりましたけれども、最近の電話はPCM使っておりますようなデジタル方式というようなものが出てくる可能性が非常に多いのじゃないか、経済的になってくるのじゃないか。それからまた、今後電子交換方式というものが逐次入ってくるわけでありますが、どんどん入ってくるのはやはり五次五ヵ年計画になってまいると思いますけれども、その電子交換方式は、最近日本で開発いたしましたものは、四メガサイクルのバンドが通るようになっておりまして、現在アメリカのAPTでやっておりますのは、とても四メガサイクル通らないので、そういう面におきまして、総合通信網を形成する面におきまして、日本のほうがむしろすぐれておる、そういう問題も出ております。いずれにいたしましても、最も経済的に安い経費で総合的な通信網、デジタル通信網を含めて構成して、国民の皆さまに電信電話あるいはその他の電気通信サービスを提供するということで、いろいろ、いま構想を練っているところでございまして、その一部はすでに実現しつつあると、こういう状態でございます。
○鈴木強君 大体わかりましたが、もう少し詰めて次の機会にお尋ねしますが、そうしますと、現在の通信回線をデータ通信に開放しようとしているが、これから想像されるあらゆる種類のサービスに応ずるには、現在の電信電話回線そのままでは非常に困難である、利用できないものも出てくる、こういうことが言えるんですね、概念的には。
○説明員(米澤滋君) 主体は何といいましてもこの七カ年計画で、さらに二千万入って全体で三千五百万になる加入電話、それが圧倒的なウエートを持ってまいります。ただ、たとえばテレビ電話あたりのものも、七ヵ年計画の終わりのほうになって出てまいりますが、これらに対しましては、やはり同軸ケーブルを敷くか、あるいはまた、ペアケーブルを六本組み合わせてテレビ電話をやるとか、そういう問題が出てまいります。量的にはそれほどの量にはならないのではないか。一時アメリカの中でもデータ通信が相当出るのではないかといっておったのでありますが、最近のあれを見てみますと、電話に比べればそれほど出ないというような意見になっておるようでございますし、日本の場合にはそう急にほかのものが出てくるとは思われませんけれども、それらを含めて最も経済的にそれに合わせたネットワークをつくっていきたい。その点ではむしろ今回の法律案におきまして、データ通信の、公社がみずからやれるという案がこの中に出ておりますが、そういうことは総合通信網をつくる上に非常に国益にも合っているのじゃないかというふうに思う次第でございます。
○鈴木強君 新しい種類のサービスがどんどんと開発されてまいるでしょうが、簡単に言っても、そのテレビ電話というのはいつの時点で入ってくるのか。まあ最初の七カ年計画の中では必ずやられますね。そうなりますと、これがどれほどの需要があるか別として、需要に対する供給をやらなければなりませんね。そうなると現在の回線では不十分ですからそのための新しい回線をつくらなければなりませんね。そういうふうないろんなことが出てくると思う。そこで牧野監理官もその方面の権威じゃないのですか。ですからちょっとお尋ねしますが、あなたは昨年のこの情報処理振興事業協会のときに、これは公社も含めまして非常にあなたに意見を承ったのでございますが、そのときにこういうふうに言われておる。現在の回線をそのままであらゆる種類のデータ通信にこれが利用できるかどうかという点については疑問がございます。そこでこのデータ通信に利用できるようにこれの仕組みをいろいろ変えてまいらなければなりません。どの程度のデータ通信に用いる回線のネットワークをこしらえてやるといいか、それを電話と別にしたらいいか、電話と同一に考えていったらいいか。将来データ通信が発達していわゆるディスプレーということが使われるようになる。その中に画像通信もあって、テレビ電話になり、あるいはファクシミリ・データになる。それらのことを展望してネットワークをつくってまいらなければならない。こういうようなことをあなたは答えておられるわけですね。そこでこのときのあなたの考え方は、いま総裁の前段に述べられたことと同じ考え方だと思うのです。そこでもう一歩進めて、このデータ通信に関する、データ通信を使うための回線というものを新しくつくって、それで公衆電話とか電信の回線というものは使わないで新しいデータ回線というものをつくっていくということを一つの構想として考えていますね、当時。この考え方は一体どうなったのですか。今度あなたが出してきたのは、公衆回線を使うという構想で出てきたのだから、別につくるという考え方はくずれてしまったのですか。それはくずれていないのですか。今後そういうことを考えていこうとしているのか。これは監理官という立場でのわれわれに対するお答えだったのですから、公社の考え方も聞きましたから一応伺っておきたいのです。
○政府委員(牧野康夫君) 先年、当委員会の御質問がありましたおりに、せんじ詰めれば、データ通信のネットワークと電話というもののネットワークは別になるのではなかろうかということを申した記憶はございます。技術の進歩というものはかなり絶え間なく進歩するわけでございますが、あるスピードのデータ通信につきましては、ただいま総裁からもお話がございましたように、現在の電話回線を利用して十分できるわけでございます。しかし技術が進歩していって、相当早いスピードでこれを処理していく、電子計算機の処理スピードはかなり早いわけでございまして、それに応ずる電送速度というものが要求されてくると、あるいはそこらの問題が、別網ということも考えられないことはない。しかしながら、それは結局のところ私は経済的条件によってきまってくるのではないかと思うのでありまして、そこでそれが経済的に電話と別にして成り立つものならばともかくとして、電話と別にして経済的に成り立たない、しかし技術的に詰めていくとそこにかなり一致点が見出されていく。こういうふうな形になってまいりますと、同一網でこれを形成させていくことができるのではなかろうか。そういう点につきましては、電電公社におきましては総合通信網という一つの概念を形成しまして、それに研究体制をつくって徐々に開発を考えられておられるのだろうと思うのでありますが、いずれにいたしましても別網でいいのか、同一網でいいかということはなお今後検討を重ねなければならないと思うのですけれども、ただ同一網でできればたいへんわれわれとしてはいい、技術的にはりっぱなネットワークができるのではなかろうかと思うのであります。
○鈴木強君 別につくるというのは私も一つのアイデアだと思うのです。そしてその回線の建設費というものは実際に使う利用者から——特定の今度会社ができるわけですから、そういう人たちに大いに独立採算の原価主義でふやしてもらって、そしてこれは公衆線のほうとは別ですからどのくらいかかるかわかりませんけれども、それは一つの私は行き方だと思うのですよ。ですからこれから多様化する、高度化するデータ通信というものの進展に即応する回線網というものは整備をしていかなければならぬと思うのですよ。ですからそういう意味において、最初に申し上げたようなあらゆる角度からの総合回線網というのはひとつぜひ推進してほしい、こういうふうに私は考えておるのです。それでいま電電公社が公衆電気通信役務のために使う公衆電気通信設備、要するに電気通信設備、こういうものをどんどん回線をつくっているわけですから、これを専用線に使ったり、あるいは公社の公衆線に使ったり、今度またデータに使ったりということで、非常に利用分野が従来の電信電話から見ると広くなったわけです。それで現在の専用線でも、あるいは警察庁、防衛庁その他建設省とか外務省とか、それから放送、新聞関係とか、こういうふうなところにかなり回線を提供しているわけですね。こういうふうな現状の中で、さらにこれから専用回線というものをふやしていかなければならない、特定通信回線網をふやしていかなければならない。これはきょうは時間がないようですから、特定通信回線使用に対する予算上の範囲内ということもまたあとで伺いますけれども、将来構想として市外、市内の専用線というものはかなり拡充していかなければならない。それに特定通信回線というものをやっぱりあわせて拡充していかなければならない。どの程度の需要があるかわかりませんけれども、そういうものとの見合いの上でやっていかなければならない。そうなりますと、今後電電の回線に投入する資金というものはかなり膨大なものになると思うのですよ。それで大臣、この点だけはきょう伺って私の質問を一応後日に譲りますけれども、いまいろいろのそういう状態の中で、あるいはかつての正力さん、なくなられた方ですから別に非難するということではありませんけれども、かつて正力構想が発表され、マウンテン・トップ方式というものが考えられ、日本の放送関係を含めて全国ネットワークをつくる、できれば防衛庁にもこれを貸して、そしてやろうという構想が発表になったのです。これは当時、電気通信事業の一元化ということからかなり反撃を食いました。当時の大臣は田中角榮氏でしたが、私はいまもその質疑を覚えております。議事録にもなっておりますが、このことについて大臣に質問を出しております。大臣は当時即座に、電気通信の事業からして回線というものは公社がやるのが筋である、だからして正力さんの考え方は反対である、こういうことをはっきりと明言していただいたわけです。これはいま具体的に全国ネットワークを私企業においてやろうというようなことの動きは、いわゆるCATVですね、これは法の不備からきているわけです。これが点から線、線から全国的なものへといく危険性があるわけです。ですからこれに対する法律制度というのはすみやかにやるべきでしょう。いま衆議院のほうでもたもたしておりますけれども、これはやっぱりはっきりすべきだと私は思います。これを遷延していきますとどんどんと進んでいく、こういうふうに私は思うのです。これはどうなさるかわかりません。われわれは前回は賛成して衆議院まで通過したのです。これは途中で大学法か何かのあおりで審議未了になりましたけれども、われわれは賛成しておったのです。だからこういう意味においてCATVというものはかなりいまの段階で規制を加えておかないとたいへんなことになると思います。ですから、そういうことは、一部にそういう動きがあるとすれば、これはネットワークに全国的に持っていくということはあるでしょうけれども、まだここで具体的に私はたれがどういう構想でどうやっているということをあなたに申し上げるわけじゃない。しかし、危険性はかなり出てきているので、この全国的なネットワークをかりに正力構想のような形でやることに対して、よもや政府の方針は変わっておらないと思いますが、念のために、この際そういうものについてはやはりとるべきでないと、こういうことはきょうははっきりしておいていただきたい、こう思います。この点いかがですか。
○国務大臣(井出一太郎君) 通信一元化ということは、日本の通信政策の伝統的な方向でございますし、これが途中で乱されるというふうなことになっては相ならぬと私は信じておるものであります。したがいまして、かっての正力構想はともかくとして、たとえばさっきお示しの防衛庁であるとか、それぞれ何か構想があるようでありますが、私はこれをつまびらかに聞いているわけではございません。しかし、基本は、先ほど来お述べになりました方向で通信の一元化ということを堅持してまいりたい、こう思っております。
○鈴木強君 その点はよくわかりました。では次回に私の質問を譲らせてもらいます。
○委員長(横川正市君) 本案に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。 —————————————
○委員長(横川正市君) 参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。 公衆電気通信法の一部を改正する法律案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(横川正市君) 異議ないと認めます。 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(横川正市君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時三十二分散会