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65回国会参議院1971/04/27

逓信委員会 第12号

発言数
218
登壇者
17
会派数
3
開催日
1971/04/27

会議録

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。  委員の異動について報告いたします。  本日、寺尾豊君及び矢野登君が委員を辞任され、その補欠として林田悠紀夫君及び上田稔君が選任されました。     —————————————

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。  本件に関し、質疑のおありの方は、順次御発言を願います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 最初に、沖繩返還の関係の問題で、若干お尋ねしたいと思います。  いよいよ沖繩返還に伴う日米間の交渉も大詰めにまいっておるように思います。そして積極的に交渉に当たっている皆さんの御苦労にわれわれ国民の一人として感謝しているわけですが、要はどのような最終段階において状態になっているかということを実は伺いたかったんですが、そのうちで特にこの委員会に関係のあるVOA放送の扱いをどうするか、こういう問題が沖繩返還後の基地の問題やあるいは在沖繩米軍の財産の引き継ぎの問題、こういう問題とあわせて非常に重大な問題になっていると聞いているわけです。  そこで、VOAについては、井出郵政大臣と愛知外務大臣が二十三日にお会いになっているようですが、これは新聞の報道によりますと、従来郵政大臣が本委員会においてわれわれに御答弁をいただいている趣旨、あるいは予算委員会における同様の御答弁の趣旨等から見まして、どうも少しふらついてきたような気もするわけです。これは相手のあることですから、交渉の状況というのは必ずしもコンスタントにはいきませんが、要は核抜き本土並みであるという佐藤・ニクソン会談の基本的な精神に基づく考え方に立って、この問題も当然交渉されていると思うのです。ですから、そういう点を思うにつけても、どうもアメリカ側の言い分も国内法から見ると無理だと思います。したがって、そういう点をどう調整するかということが非常に御苦労のあるところだと思いますが、とりあえずVOA放送に対する交渉は現段階でどういうふうに進んでおるのか、それを中間的になると思いますけれども、ひとつ吉野アメリカ局長にもおいでいただいておりますから御答弁をいただいて、あわせて郵政大臣も外務大臣と御折衝なさったようですから、その経過について伺いたいと思います。きょう外務大臣が御都合でどうしても海外高官との折衝の関係で出られないそうですからお二人から伺いたいと思います。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) ただいま鈴木さんから二十三日に私と外務大臣と会いました際のまあ新聞記事等をごらんになっての御表現だろうと思いますが、これは何か非常にまちまちな観測記事みたいなふうに出ておると私は思います。そこで、ごくあらましだけ申し上げますと、まあ外務大臣とは従来もおりに触れて話し合ってはきておりますが、二十三日当日には外務大臣のほうから大体アメリカ側と接触をしてこういうふうな感触である、あるいはまたその経過といったものについての御報告がありました。それで私のほうはそれを承るにとどめてあるわけでありますが、同時に、私どものほうとすれば電波法第五条というものによってこれを存置するということはまことに困難である、こういう従来どおりの主張を申し述べまして、どうかこれを踏まえてさらにひとつ交渉に当たっていただきたい、こういうふうに申し上げてあるわけでございます。以上がまあそのときの状態でありまして、きょうは幸いこの件で苦心をされておる吉野アメリカ局長お見えでありますから、外交折衝の段階等については詳しい方でありますので、引き続き吉野さんからお答えがあると思います。

吉野文六外務省アメリカ局長

○政府委員(吉野文六君) お答えいたします。  ただいま井出大臣から国内法の関係につきまして御指摘のとおりでございまして、事VOAに関する限りは、われわれの態度は終始一貫いままでのところこのような施設は日本において許されないというラインにおいて折衝しております。  先ほど鈴木先生から御質問がありました沖繩交渉の現段階につきましては、御存じのとおり、われわれといたしましては、この春から夏にかけて協定を調印し、今年中に協定の基準をつくりまして、来年においてこれを実施したい、こういう目標でいま種々の懸案を詰めておるわけでございまして、一部新聞等に指摘されておりますように、依然として施設問題とか、あるいは資産の引き継ぎ問題、あるいはVOAというような問題が大問題としてまだ残っておるわけでございます。で、ほかの諸問題につきましても、日米間に合意が達しているというわけではなく、これらについても依然として交渉しているわけでございますが、何ぶん協定の性格といたしまして、一つ一つきめていくわけにいかず、やはり全部を一つのパッケージのような形でまとめざるを得ない。その意味でも、これらの大きな問題が残っているということがいまの交渉の現段階をよくあらわしているものでございますが、VOAにつきましては、先方の主張は、御存じのとおり、VOAの活動を沖繩復帰後も依然として許してほしいということにあるわけでございます。で、わがほうは、先ほど申し上げましたように、法律のたてまえ上も、また、わが国国民感情からしても、またいろいろのその他の考慮からも、この活動は今後許されない、こういうことで依然として双方の主張が対峠しておる段階でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 アメリカ側の主張と日本側の主張がまっこうから対立しているようなお話ですが、当然従来のいきさつからしましても、電波法第五条がある限り、沖繩にこの施設を存続させることは絶対にできない。これはもう日本側の基本的な態度。ところが、アメリカ側はこれまたぜひこれを存続さしたいというお考え方。要するに、いまのところは全く対立をしているわけでございます。もちろん、これは一部の新聞の報道ですが、二十三日の閣議前の外務大臣と郵政大臣との会見の模様について触れておる記事の中に、愛知外務大臣と井出郵政大臣が二十三日、閣議前に会見をして、その際、VOAの取り扱いについて協議をした、その結果、米側が強硬にVOAの存続を主張していることから、二年ないし三年の暫定期間VOAの存続を認めるという妥協案で米側と折衝することで意見が一致したというふうに、これは報ぜられております。あと、これは各新聞によってもちろん違いますけれど、最終的に政府が態度をきめる前に、佐藤総理大臣と井出さんがお会いになって電波法の問題で郵政省の態度を明らかにしたい、こういう記事もある。また一つには、存続の期間というのを一定期間を認めるかどうか協議をしたいと述べただけだというような記事もある。ですからまちまちですけれどね。外務省筋は、VOA放送について暫定期間の存続、こういうことをやはり考えざるを得ない。そしてその際は、沖繩返還協定にこういうものを明記してやるか、あるいは国内法の改正でいくか、あるいは特別立法をするか、いずれにしても、そういう方法によってアメリカ側の意見に譲歩せざるを得ない。こういう観測が強く流れているわけですね。これは私は当たっているようにも思うのです。これは私の観測ですがね。したがって、いま述べましたような暫定期間存続ということでアメリカ側とひとつ妥協してもらえないか、こういう考え方は郵政大臣は持っておられないのですか。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) この観測記事がまちまちであるという点、鈴木さんのおっしゃるとおりでありますが、私どものほうは、従来ここで御答弁を申し上げた線をさらに踏み出すというところへはいっておらないのでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうすると、あす総理と会って最終的にその場で打ち合わせをするというような記事も流れていますけれども、そういうことも事実無根ですか。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 必ずしもあすと言わず、総理とはまあ、ときおり会ってもおりますし、これを最終的にという段階においては、なお一そう私どもの立場をより明確に詳しく御説明をすべきであろう、こういうことは考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これは吉野アメリカ局長にお伺いいたしますけれども、これは憶測の記事ですから、私も、皆さんがそうでないという場合に、なおそうだという論理に立って御質問をするのはちょっと失礼になると思いますけれども、しかし、どうもおおよそ常識的に考えてみた場合にありそうなことだと思う、一つの妥協案として。そう思いますよ、私としては。ですから、そうであるならばそうらしく国民の合意を得るような次善の策を考えなければならない。こちらは絶対にだめだと言うし、向こうは置くと言う。じゃ一体どうしたらいいのか。これは日米間の友好関係のあれもあるでしょうし、あるいは一面においては核抜き本土並みという基本的な考え方もあるわけですから、アメリカとしても、日本の国内法があるのに、強引にこういう無理難題を吹っかけるようなことが日米友好のためにいいのかどうかということは、これはまた問題があると思いますね。ですからして、すなおにアメリカが日本の国内法に従ってVOAを存続させないということで撤去すれば一番いいわけですが、なかなか事情はそうでないように思うから、この点は一つの微妙な交渉の問題としてクローズアップされておると思うのです。私はそういう交渉上のいろいろなテクニックは一応理解します。しますが、あくまでも交渉を皆さんがおっしゃるように国内法に基づいておやりになるというならばそれはけっこうです。もしいま私が申し上げたような、あるいはまた新聞記事に書いてあるようなことが全く事実無根の憶測であるならばそれもけっこうです。ですから、そうであるならば、そういう基本路線に立って今後も一歩も引かないで日本の立場を堅持していただきたい。それが日米友好のためにむしろプラスである、アメリカのごり押しがむしろマイナスであるということをぜひアメリカにも認識をしていただいて、日本の意見が通るように今後も最善の努力をしていただきたい、こういうことを私は強くお願いをするわけです。

吉野文六外務省アメリカ局長

○政府委員(吉野文六君) ただいま述べられました鈴木先生の御意見ありがたく拝聴しておきます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 郵政大臣いかがですか。いまの私の意見に対して、佐藤総理にはどうも最終的に会うらしい——ここら辺は当たっているのですね。だから、やっぱりこの記事のような形に実際はなっているんじゃないですか。もう一回念を押して伺っておきます。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 先ほど来申し上げまするように、その観測記事が各社によってまちまちでございます。必ずしも真相を伝えるものではない、かように思っておりますが、いま鈴木さんおっしゃいますような線で、私もこの問題の処理には十分に力を入れてやってまいりたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それでは、この問題は、これで終わります。  次に、忙しいところ労働大臣においでいただきましてありがとうございました。それで、きょうは三公社五現業の公労協関係の春闘の問題でお尋ねをいたします。  この委員会は郵政と電電公社の関係でありますから、労働組合は全電通と全逓の二つの組合になります。この両組合は三公社五現業の各組合とともに大幅賃金引き上げを電電公社総裁並びに郵政大臣に要求をして目下それぞれの当局との間で団体交渉を行なっているようであります。まあ、例年のことですけれども、この交渉は当事者能力との関係で難航しております。そしていまだに有額回答が出されておりません。そのため闘争は激化の方向をたどっておりまして、きわめてわれわれとしても遺憾に思います。  昭和四十五年度における消費者物価の上昇は驚くべきものがありまして、その率は政府が立てた当初見通し四・八%を大きく上回って七・七%にも達しておる、これは御承知のとおりです。本年度に入りましてもなかなか諸物価の上昇というのは依然として激しいものがございまして、このような情勢の中で組合側が大幅な賃金の要求をすることもまたけだし当然だと思います。したがって、この要求を解決をして円満に事態を乗り切っていくということが、当面郵政大臣並びに労働大臣、特に所管の大臣として重大な立場に置かれていると思うのであります。いろいろと御多忙の中を御苦労をしていただいていることについては心から感謝をいたしますが、いよいよ大詰めにきたように思いますので、この際、政府としては誠意をもって事態の解決に当たってもらいたいと思うんです。これは当事者能力がどうもないようですね、いまの制度上。したがって、どうも有額回答ということはそれぞれの労使間において幾ら団体交渉をしても結論が出ないという困ったしかけになっております。したがって、政府のほうとして三公社五現業の職員の賃金をどうするかということについての御相談をいただいて、その上でそれぞれの当局を指導していただいて、有額回答を組合に示す、こういうような変則的なやり方をしてきているわけでございます。  で、ことしもそういう意味で、私はすみやかに政府がその態度をおきめになって有額回答をされるべきである、こう思うのでございますが、いまの現状は政府としてどういうふうな態度を三公社五現業の組合の人に対しておとりになっているか、まずここのところを労働大臣から伺いたいのです。

野原正勝自由民主党労働大臣

○国務大臣(野原正勝君) 三公社五現業に関しましては、できるだけ当事者能力を認めてやりたいということで有額回答を行なうべきだという主張のもとにやっておるわけでございますが、三公社五現業の実態はなかなか各企業が独自の立場から満足を与えるような回答になり得ない事情がございまして、その辺はだいぶ苦慮しております。しかし、そうは申しましても、あくまでも当局側が誠意をもって有額回答を示すという必要もあるわけでございますから、実は労働組合側とのいろいろな交渉もやってまいったわけでございますが、いつまでも回答をおくらしておるというわけにもいきませんので、本日の閣議のあとにおきまして、各企業体等の回答をしたいという考え方を三公社五現業の関係省及び関係閣僚が集まりまして協議いたしまして、国鉄を除く各公共企業体の申し出のございました回答に対しましてこれを了承しようということにいたしてまいったわけでございます。いずれできるだけ早く各当局は回答を行なうと存じます。  そういうことで、本日の関係閣僚の考え方は、一致してできるだけ自主能力を認めていこう。それによって円満に賃金の問題に対する妥結ができますことを衷心から望んでおるわけでございますが、そうしたことが労働組合側の御了承をもし得られない場合におきましては、裁定問題となってまいるわけでございまして、公労委の裁定にゆだねるという場面も出てまいると思うわけでございますが、できるだけ当局並びに組合側が今日の事態を十分に御理解をいただきまして、円満裏に解決できますことを衷心から切望しておるわけであります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 いま関係閣僚の皆さんがお集まりになって、国鉄を除く各企業体に対し、組合側に有額回答をしてもよろしいという、こういうことをおきめになったわけですね。そうしますと、有額回答の内容について、いわゆるざっくばらんに言ったら金額ですね、有額回答の場合。その金額について、やり方について、政府から一定の額を示して、その額によって回答をしなさい、こういうふうになっているのか。その額については各労使間のそれぞれの自主性において回答をしてよろしいというのか。その点はどうでございますか。

石黒拓爾労働省労政局長

○政府委員(石黒拓爾君) 額につきましては、各企業体、それぞれいろいろな事情がございますが、あまりばらばらになってもまずいということでその調整に努力してまいったわけでございますが、その調整もおおむね見当がつきましたので、本日閣僚会議の御了承を得たということでございまして、均衡のとれた額が出るものと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうすると、その額は幾らですか。

石黒拓爾労働省労政局長

○政府委員(石黒拓爾君) 額につきましては、これは当事者能力発揮の見地から、当事者と当局が団体交渉の席上において明らかにするものでございますので、政府が幾ら幾らと指示したということを申し上げるのは適当でないんじゃなかろうかと考えておる次第でございます。しかし、おおむねの見当はついておりますので、もし必要がありましたらおおむねの見当でよろしければ申し上げます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 おおむねの見当で……。

石黒拓爾労働省労政局長

○政府委員(石黒拓爾君) 回答の具体的な額はもちろん各公共企業体等によって異なりますので、一律ではございませんが、経理の実情を勘案して、誠意を尽くした回答を出すようにという方針でやっておりますので、大体の見当は、昨年の回答額あるいはこれに近い数字という程度の額に相なるものと考えます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 大体、昨年の回答額ないしこれに近い数字——これは労政局長、だいぶ遠慮されていますけれども、確かに本来の労使間の問題について政府がいろいろなくちばしを入れると、介入したとかいう非難があるのですけれども、三公社五現業に関する限りは当事者能力というのがほとんどないのですね。全然ないとは言いませんけれども、従来の経過から見ても、ほとんどない。したがって、どうしても政府が指導的立場に立って、政府の考え方をまとめてそれを授けることによって有額回答が出てきておる、ここ一、二年の政府側の努力というものを私は評価していいと思うのですよ。非常に皆さんが御苦労されて、問題解決のために誠意を持ってやろうという、そういう意思が出ていることは非常にこれは喜ばしい現象だと私は思うのですよ。だからして、まあ原則的には、池田・太田会談ですね、あそこで問題になったような、三公社五現業に対する当事者能力を早く与えていくという、この原則を踏まえた制度の改正というのが当然必要になってくると思います。これはこれとしてあとからも御意見を承りたいのですが、そういう段階ですから、あまり遠慮をされなくてもいいと思うのですよ。したがって、いまお述べになった、きょうおきめになったその内容ですね、これはわかりましたが、私はこの際、少し意見を申し上げておきたいのです。もちろん、これから当局が当事者能力という点を踏まえて、政府からの御指導でそれぞれの企業が組合に回答を出すと思うのですが、大体の政府の考え方を示してあるわけですが、示したものが私に言わせると不満足なんですよ。御苦労はわかりますよ、わかりますけれども、困る。というのは、昨年の回答額ないしこれに近い数字ですね、こういうことになりますと、一体、物価高というものをどういうふうに考えていくのか。去年も七・七%も上がっているわけでしょう。ことしだって必ずこれに近いような消費者物価の上昇があると見なければならない。生活レベルも上がっていくので、どうも、昨年の回答額ないしはこれに近い数字というのは、これはちょっと酷じゃないですか。少なくとも政府の態度として昨年の回答額を上回る額をと、まあ具体的に言えばですね。そういうことでどうして御指導ができなかったのですか。私は、たいへんいまの段階で関係の皆さんが英知を集めてこういう回答するような態度をきめられたことについては、重ね重ね感謝いたしますけれども、そこのところが私らから言わせると、不満足なんです。ですからもう少し実情に合った最低限度をどうしておきめになれなかったのか、どうですか。

石黒拓爾労働省労政局長

○政府委員(石黒拓爾君) 物価高等のこともございまして、御意見もまことにごもっともだと存じますが、一面、各企業体等の経理も非常に苦しいということもございまして、その間で、できるだけの額ということに考えたわけでございます。回答額も昨年に近いものというので、下回って近い回答をするとは必ずしも申し上げておるわけではございませんので、御了承願います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 わかりました。昨年の回答ないしこれに近い数字、そういう意味ですね。上回る場合もあるということですから、それはわかりました。有額回答をした政府の態度についてはよくわかりました。これはあとから当然、団体交渉によって御指摘のように労使間で認められるか認められないか、認められなければ仲裁になり公労委員に入ると思うのですが、今後さらに実情に即し、実態に即し、組合員の意向もあるわけですから、そういう方向に持っていけるようにできるだけひとつ今後も労働大臣以下の皆さんに最善の努力をしていただいて、ことしはよき慣行の中でさらにこういうスタートができたのですから、無用な紛争がないように、ぜひひとつ今後ともこの額を上げるように大いに努力をしていただくように政府の善処を強く要望して、私はこれで終わります。  最後の点だけ労働大臣から……。

野原正勝自由民主党労働大臣

○国務大臣(野原正勝君) 今後とも三公社五現業に対する問題は当事者能力を一そう強化してまいるように努力を積み重ねてまいる考えであります。

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) 他に御発言もなければ、本件に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。     —————————————

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) 郵便法の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、派遣委員の報告をいたします。  私は、長田理事、新谷理事、永岡理事、古池委員、鈴木委員及び塩出委員とともに、目下当委員会に付託されている郵便法の一部を改正する法律案の審査に資するため、去る四月二十三日名古屋市愛知会館で開催されたいわゆる地方公聴会に出席し、学識経験者など六名からそれぞれ本案に対する意見を聴取してまいりましたので、その概要を御報告申し上げます。  まず、反対意見の要旨を申し上げます。  その論点の第一は、郵便料金値上げと物価問題との関連であります。すなわち、物価問題の解決には、公共料金の抑制が至上命題であるにもかかわらず、平均三五%という郵便料金の大幅値上げを提案しているが、これは郵便料金は安いという国民の信頼を裏切るものであり必ず便乗値上げを誘発し、一般物価の上昇に拍車をかけることは明らかである。郵便料金の家計費に占める割合はわずか〇・一三%にすぎないという感覚に問題がある。しかも今回の値上げは今後三年間の収支のバランスを前提としたもので、その計画には局舎建設等の経費は含まれないので、それに要する借入金、利子等はその後の収入によってカバーしなければならないため、三年後にはさらに大幅な値上げが予定されていることは明白であるというものであります。  第二は、赤字解消は料金値上げによらず一般会計からの繰り入れによるべきであるという意見でありまして、今回の値上げ案は、国民各層の意見を反映した場において審議されたものではなく、政府協力者をもって構成された郵政審議会の答申をうのみにしたものである。賃金上昇を料金値上げによってまかなおうとすれば必ず物価上昇という連鎖反応を生じる。この悪循環を断ち切るためには、収入のすべてを利用者からの料金に依存するのでなく、一般会計からの繰り入れにより、国家財政の中で措置すべきである、と述べられております。  第三は、改正法案第三条の新設に反対する意見でありまして、第三条は郵便事業経営の基本理念を公共性中心から企業性中心に転換するものであり、第一条の国民福祉の目的性を否定するものである。したがって、第三種及び第四種料金の省令委任と相まって、今後加速度に大幅値上げが行なわれる危険性を包蔵するなどの批判であります。  第四は、第三種及び第四種料金の省令移行に反対する意見であります。すなわち、これは憲法第八十三条の精神、財政法第三条の規定に違反する。またこのことは歴史的に見て、官僚統制の強化を促すものである。大臣の一存で料金を決定することは、国会無視、議会政治の否定であって、ますます政治への不信を助長する結果となるというのであります。  第五は、労使関係の正常化が料金値上げに先行すべきであるという意見でありまして、最近における郵政の労使関係は、当局の全逓敵視、不当労働行為、組合の分裂政策によって、職場では労使の対立が激化し、職場のなかは暗い空気に包まれている。まず、労使間の諸問題を解決し、事業に対する組合の理解と協力を得る態勢をつくることが必要で、これなくしては、かりに値上げを実施したとしても、職場内の不信とあつれきによって業務の正常化、サービスの向上は望むべくもない。労使協力の基盤整備なくして、料金のみを上げることには反対である、と強く主張しております。以上が反対意見のあらましであります。  次に、賛成意見の概要について申し上げます。これら意見はニュアンスの差こそあれ、いわば条件つき賛成でありまして、初めに賛成の部分から申し上げます。  まず、郵便料金値上げは、次のような事情から、これをやむを得ないものとしております。すなわち、郵便事業は人手に依存する度合いが高く、人件費が事業経費の八〇%を占め、しかも省力化施策が困難な特異な企業である。最近における人件費の高騰は著しく、前回値上げを行なった昭和四十一年に比し一・六倍となっている。したがって、郵便事業においては、企業努力、経営管理の面で指摘される点はあるけれども、赤字の発生は無理からぬものと考えられる。今回の料金値上げは平均三五%の値上げであるが、郵便料金の家計費に占める割合は〇・一三%程度であるから、直接生活費に対する影響は問題にするほどではない、と述べております。  第二に、赤字解消の方法については、赤字は一般会計(税金)から繰り入れ補てんするという意見もあるが、郵便の利用状況は人によって異なるので、利用者すなわち受益者が料金という形で負担するのが最も公平である、としております。  第三に、第三種及び第四種郵便物の料金を省令に委任する点については、法律によって、一定の基準と条件の範囲内で省令に委任することは適法である、と陳述しております。  以上の賛成意見には、次のような事業改善についての積極意見ないし賛成の前提条件が提案されております。  その第一は、サービスの向上、とりわけ郵便の遅配解消に対するもので、今年の年賀郵便の遅配は特にはなはだしかったが、日常においても郵便の配達はきわめて不安定で、安心して郵便を利用することができない。また、急ぐ郵便は速達によらなければならないが、速達が常態化することで実質的値上げをしいられるばかりか、速達そのものが遅いことがあわせて問題である。四十一年の料金値上げの際、サービス向上を条件に実施されたが、現状はむしろサービスは低下している。この際、郵便のタイムテーブルの励行をぜひとも実現せられたい、と条件をつけております。  第二は、サービス向上にもつながる事業の合理化、能率化に関するもので、局舎特に大都市周辺の局舎の建設、近代化を積極的推進するとともに、機械の導入による省力化、機動力の導入による能率化をさらに強力に実施する必要がある。また郵便物の規格化、特にスペースを要する小包のダンボール規格化の検討、採用を提唱する、と強調しております。  第三に、郵便外務員の確保対策として、給与の改善、住宅そのほか厚生施設の整備、制服の改善等を積極的にはかるなど、郵便の職場を魅力あるものとして評価される施策が緊要である、と述べ、最後に、人事管理における人間関係管理の必要性について述べ、労働者を単に労働力としてでなく、人間として認識し、人間としての人格を尊重し、人間性を回復するという、きめこまかい個個の人間関係の醸成が、職員の士気を高める要諦であり、郵政事業の労使関係改善の基本につながるものと考える、と提言されております。  六人の陳述人が、期せずして、郵便事業に対して、大なり、小なり不信感を抱いていることを、公聴会で身をもって体験してまいりましたが、一日も早く事業の安定をはかり、これら国民の不信感を除去されるよう強く要望をいたします。  なお、陳述人の役職名等は朗読を省略して別紙として提出しますので、末尾に掲載されることをお願いして、私の報告といたします。     —————————————

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) これより本案に対する質疑を行ないます。  質疑のおありの方は順次御発言願います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 最初に、大臣にお尋ねしますが、先ほど今次春闘に対する政府の方針は承りましたが、具体的に郵政大臣として全逓に対してこの政府の方針に基づいて幾らの回答をなさる御予定ですか、同時に、電電公社の場合はどういうふうになりますか。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 先ほど労働大臣から政府の一般方針についてお答えがありましたが、実はこれがつい先刻のことでありますので、これを受けて事務当局へ数字その他について協議をすると、こういう段取りで進んでおります。したがいまして、一両日時間がかかるのではないか、かように御了承を願いたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 一両日というのはなんですか、団体交渉は早速開いていただいてそこで回答するわけですね。これはきょう中におやりになるのではないのですか。その点はどうなんですか。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) おそらく電電公社のほうはきょうにもそういうことになろう、それから郵政のほうはこれはもう御案内のように法律案との関連もございまして、そういう意味で、私、一両日と申した次第であります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これはいずれまた今後委員会がございますから、大臣にはそのつどそのつどお願いしますが、大きな線では先ほど労働大臣に申し上げましたように、大臣はじめ皆さんの御苦労が実ってこういうことになったと思いますが、もちろん、国鉄等非常に経営の悪いところが除外されておることは、これは非常に残念ですね。もう少しその辺に対するわれわれの納得できるような回答がなかった点は非常に残念でございますけれども、まあその他の点について大臣の誠意を認めますが、今後どういう回答をお出しになるのか、その線に沿って、わかりませんが、郵便法の審議の途中ですから、大臣の政治的な配慮はわかりますが、いずれにしても、大臣のすみやかな回答を出すことが問題解決の第一歩ですから、その意味では、少なくとも昨年の回答を下回らないように、最低にしてぎりぎりの線を申し上げるならば、昨年よりも上回るという、こういうひとつ回答を、ぜひお出しになるように、全逓に対してもあるいは電電公社に対してもそういう指導性でやってほしいと思うが、しかも時期はできるだけ早くやっていただくようにお願いしたいのですが、いかがですか。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 御趣旨の線に沿いまして、できるだけ早く回答を出すことにいたします。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それでは、法律案のほうの問題について若干質問いたしますが、まず、昭和四十五年予算で約百十九億円の赤字を生じておりましたが、これは持ち越し現金で充当して難をのがれたわけですね。その後予算編成後に例のベースアップがありましたね、昨年の。そのベースアップによって実際的には経費増というのは幾らになったのでございましょうか。当初予算当時百十九億ぐらいに聞いておったんですが、それにベースアップによって幾らぐらいの経費増になったか、その点おわかりでしたら教えてもらいたいんですが。

溝呂木繁郵政省経理局長

○政府委員(溝呂木繁君) 四十五年度予算編成後におきまして、ただいま御指摘のように、仲裁裁定が出まして、いろいろ経費の支出増が予算以上に要したわけでございます。その予算以外に要しました経費は、まあ大きいのは仲裁裁定でございますが、そのほかにも人事院勧告に関連して通勤手当を出すとか、住居手当を出すとかいったような問題もありまして、全体で郵便関係としては二百五十億近く予算外に必要となりました。本来ですと、この分だけさらに赤字が出るわけでございますが、幸いにいたしまして、郵便関係のほうでは年度当初予定したよりも増収がございまして、その増収とそれから予備費、それから仲裁のときにもある程度節約を考えまして、いろいろあっちこっち経費のやり繰りをいたしまして、その節約等をもって充てましたので、結果的には四十五年度の決算は赤字が当初予定した百十九億よりもふえないで済みそうだということで、いま決算こまかくいろいろやっておりますが、おおむねの見通しとしては大体その赤字をふやさないで済みそうな様子でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これはまあ予算委員会でやればよかったんですけれども、ちょっと私も他の分科会があって出られなかったものですから、ここでお尋ねしてどうかと思いますけれども、経費の節約の面ですね、これがどうも当初郵政省が計画をしておったものが、ベースアップによって経費が必要になる、そうすると、大事なところを節約されて計画がくずれていくというケースが、これは郵政だけでなくて他の官庁にもあるんですね。私はそういう予算の立て方は間違いだと思うんです。ですから、やっぱり補正予算をちゃんと立てて考えるべきだと思っているんですけれども、まあこれは節約ということを局長がおっしゃったんですが、郵政に関する限りは四十五年度予算で経費節約をして当面帳じりを合わせたわけでしょうけれども、特に計画上支障があるというようなものが削られたわけじゃないんですか。その点はどうでしょうか。

溝呂木繁郵政省経理局長

○政府委員(溝呂木繁君) その辺たいへん私どもとしては苦慮すると申しますか、むずかしい問題でございますが、まあ仲裁裁定が出ますのは大体年度当初でございますので、いつもその仲裁裁定の出ぐあいを見ながら、節約の中でもやはり仲裁裁定第一位ということで、大きな支障のない経費を年度当初に少し保留しておくとか、そういう対策を講じながら仲裁裁定に応じておりますので、結果的には、四十五年度でこのために業務に大きな支障を来たしたということはないというふうに考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それでは次に、十二月七日の郵政審議会からの御答申の中に、四十六年度から五十年度の五カ年間で六千四百二十二億円の収入の不足を生ずるものと推算される、こういうふうに述べておりますが、これをやるのには五〇%以上の料金値上げをしなければいけない。それで四十六年——四十八年の三年間に限って収入減、収入不足が幾らあるかということをはじいてみると二千四百九十一億円になる、したがって、それに見合う料金値上げをすると、こういうことになっていると思うんですけれども、一体この四十六年から四十八年の三カ年間の支出経費の見込み額というのは、約一兆百四十九億円、三カ年間ですね、その中で収入不足額が二千四百九十一億あるというんですが、この答申を出される当時二千四百九十一億円の収入不足等を見込んだその見積もりの根拠ですね、これを伺っておきたいと思うんです。なぜかならば、私は四十六年度は答申と見ますと、通常郵便物は七月一日から料金改正をやりなさい、それから小包郵便物が四月一日からやりなさい、こういうことになっているわけですね、ところが、ことしは物価対策等の関係もあったでしょうが、通常郵便物は来年の二月一日、小包は十七日おくれて四月十七日と、あと二種、三種が七月と、こういうことになるわけです。だからして、通常郵便物の一種、二種が二月に延びたことによって収入減が出てくるわけですね。こういうものを一体どういうふうにして補っていくかということ、ここがちょっとよくわからないのです。ですから、答申を出すときに見積もった四十六年——四十八年の三年間で二千四百九十一億円の収入不足が生ずるという積算の根拠、これを四十六、四十七、四十八年の三年間の単年度に分けてどういうふうになるか、これを明確にしてもらいたい。

溝呂木繁郵政省経理局長

○政府委員(溝呂木繁君) まず郵政審議会において審議されておる段階におきましては、四十六年度予算がまだ概算要求段階でございましたので、私どもその概算要求をもとにして、五年間の一応見通しをつくりました。それでその五年間の見通しを立てる算出の根拠でございますが、まず収入は物数に関連するわけでございますので、今後の郵便物数を料金値上げなかりせば、一体今後五カ年間でどう伸びていくかということを算出してまいりまして、やや詳しくなりますが、あるものについてはGNPの伸び率に関連させてそれを算定し、あるものは過去からの伸び率を参考にする等計算いたしまして大体毎年五・一%ずつ郵便物数は伸びるだろう、そういう推定につきまして、その郵便物数の伸び率に応じて収入が今後五年間に入ってくるというものを計算いたしました。それから支出につきましては、いろいろ問題がありましたが、結局新経済社会発展計画に予定されております一人当たりの雇用者所得増加率一二・一%、これを今後の五年間の人件費の伸び率といたしまして、そのほか物件費はある程度郵便物数が伸びるに応じて伸びるものを伸ばす、あるものは卸売り物価指数によって伸ばすということをいたしまして、結果的に先ほど先生から御指摘がありましたように、五年間を見通して見ると、六千四百二十二億の赤字が出てくると、これはあくまでも料金値上げしない場合にこうなる。そうしますと、その間の収入が一兆三千億ばかりございますので、まさに六千億の赤字をカバーするためには、収入の五〇%の増をはからなければならないということがまず議論になった。その次に、五年間で五〇%も増収をはかるということは、現段階においては非常に問題だということで、三年間にそれをまず限って収支を見てみようという議論がなされまして、結果的に三年間の赤字が、二千四百九十一億、これを結局増収すれば三年間とんとんになる、こういう考え方で三五%の増収率ということになったわけでございます。したがいまして、二千四百九十一億の三年間の赤字というのは、料金値上げをしないことを前提にしたわけでございます。その場合、年度別ということでございますが、四十六年度は五百四十三億、四十七年度は八百十四億、四十八年度は千百三十四億、合計二千四百九十一億、こういうものを一応見通したわけでございます。そこでさらにお尋ねの四十六年度における料金を、一種、二種は二月とか、三種、四種、特殊等は七月一日とかいうことの段階を経て料金値上げするわけでございますが、それが四十六年度の赤字にどう影響するかという問題でございますが、先ほど御説明いたしましたように、この四十六年度の赤字といいますのは、概算要求の時点においての見通しでございます。その後だんだん時日がたつに従って大蔵省の査定もでき、政府原案が出てまいりました。そこで最終的に政府原案によって収支を見てみますと、この五百四十三億の赤字が少し減りました。そこで今回一種、二種を二月一日から、あるいは三種、四種、特殊取扱を七月一日から、小包を四月の半ばからそれぞれ値上げをしました増収額が四百八億出てまいりました。結局この四百八億の増収をもって四十六年度予算を予定したわけでございますが、それでも結局四十四億六千百万円の赤字が出るという形になりました。しかしこの赤字は、先ほど四十五年度の赤字のときに充当したと同じように、持ち越し現金、過去からの利益積み立て金の利子である持ち越し金を充当するということで四十六年度は押えたということでございます。  あと四十七年度以降になりますと、四月一日から値上げの効果が出ておりますので、四十七年以降は、改定期には楽になる、こういうことになっているわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 最終的に予算が決定した場合、大蔵折衝の段階で、収支の見積もりについても多少、たとえば収入を郵政省が考えたよりもふやせられたとか、そういうようなことはあるのですか。当初の赤字五百四十三億円が少し減ったという、そういう場合に減ったというのは収入をある程度水増しして減ったのか、あるいは計画を少しダウンして帳じりを合わせたのか、その辺はどうでございますか。

溝呂木繁郵政省経理局長

○政府委員(溝呂木繁君) 額としては少額でございますが、収入の見積もりを少し見直した分もございます。八億程度収入の見直しをしたということがございますが、大部分は歳出の一いろいろ概算要求のときは、先生御承知のようにある程度私どもとしては少しよけいなものを盛り込んでおりますので、そういったものも査定のために五百四十三億の赤字がそれ以下になったということでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうしますと、この前お尋ねしたときに、小包郵便物の料金を十七日延ばしましたね。そのために約八億か六億でしたかの収入減になる。そうしますと収入増をした八億というのは帳消しになっちゃいますね。その分は、これはまたどういうふうにして補てんする見通しですか。

溝呂木繁郵政省経理局長

○政府委員(溝呂木繁君) 御指摘のように、この予算を組んでからあとで小包の日にちが少し延びました。そのために八億程度の予算予定よりも減収になりますが、一方、収入のほうも、ある程度はあれ以下になることはないというように私は考えております。  それから、先生御指摘の特殊切手の問題等もいろいろ議論されて、ある程度特殊切手の発行をふやすというようなことも考えているようなこともありますし、もし収入がどうしても伸びない場合は予備費を充てるとか、そういう形になろうかと思います。そう心配した額にならないで済むのじゃないかというふうに考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 支出の面で一兆百四十九億円になるわけですね、四十六年から四十八年の三カ年で。この点は答申に示されているのと変わりませんか。

溝呂木繁郵政省経理局長

○政府委員(溝呂木繁君) 初めに郵政審議会において議論している段階におきましては、先ほど申し上げましたように、概算要求でございますので、ある程度定員なども少し本予算において査定されておりますから、その支出分の落ちるのと、それから、その赤字を見込んでいるときには利用減というものを見込んでおりません。ということは、値上げをしないという前提でもって支出がこれだけかかる。ところが値上げをいたしますと、過去からの例によりましてある程度その物数が落ちます。物数が落ちますと、それに必要な定員といいますか、そういったようなものの査定がまたもう一回起こってくるといったようなことで、この一兆百四十九億円の見通しは少し落ちました。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 幾らですか、正確に。

溝呂木繁郵政省経理局長

○政府委員(溝呂木繁君) 概算でございますが、一兆五十二億円に落ちました。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それからもう一つ。  答申を拝見しますと、そこには第三種、第四種、通常郵便物の場合の料金改正案というのがございますね。一種、二種、三種、四種、それから小包郵便物、それから特殊取扱、こう三段階に分けて改正案が具体的に示されております。これは法律案が通ったという仮定に立てば三種、四種は今度省令に移ってきますね。その場合に、これは七月一日からになると思いますが、この答申に示された改正案というものがわれわれは当然実施されていくと思うんです。せっかくこれは郵政審議会が答申をしたものですから、今後も郵政審議会の答申に従って皆さんは三種、四種はきめるとおっしゃっていますね。よもやこの答申の内容を変えるということはないでしょうね。これは七月一日からのことですからいまから聞くのもどうかと思うが、しかしこれは特に審議会からの答申を受けての初めての改正でございますから、少なくとも七月の改正についてはどうなるかということをわれわれはここではっきり知っておきたい。そういう意味においてこの法律によっても、皆さんは今後やはり郵政審議会において答申をしてその答申に基づいて実施をするということですから、今回もせっかく出したこの答申の内容は変えないだろう、こういうのが私の考え方ですけれども、それはどうなりますか。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 三種郵便につきましては、答申の線を下回ったところで新しい料金を予定いたしまして、それでもって四十六年度の予算を組み立てたということになっております。御承知のように、審議会の答申は尊重いたしますけれども、いろんな情勢のもとにおきまして郵政大臣がこれを変更する道も開かれておるわけでございまして、当初郵政審議会といたしましては低料三種の料金は九円と出したのでございますが、諸般の事情を考慮いたしましてこれを六円に引き下げたわけでございます。さらに、低料以外の三種料金につきましては十五円という線が出たのでございますが、これを十二円に修正をしたという経緯を経ております。したがいまして、七月一日予定をいたしております三種郵便の料金は、あとの部分で申し上げました六円、十二円というのが基礎になるわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 四種はどうなんですか。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 四種につきましては審議会の答申のとおりでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 ほんとうですか。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 失礼しました。四種も若干の修正を加えました。通信教育につきましては百グラムまでごとに七円という答申がございましたのを六円。それから農産物種苗、食糧標本につきましては、この制度を廃止するという答申でございましたのを廃止しないことにいたしまして、十五円という線が出ました。それから学術刊行物につきましては、百グラムまでを二十円、こういうものを十五円というふうに若干軽減をいたしました。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 小包郵便物はどうですか。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 小包郵便物につきましては答申どおりでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これは郵政大臣、ちょっと私合点がいかないんですけれども、今後もこういうことになるとすれば、これはもう省令にはまかせられませんよ。今後は郵政審議会に諮問をして、その答申を受けてそのとおりやるということでしょう、そうですね。この場合ば確かに現行は法定料金ですから国会へ提案するまでの間に、審議会で出されたものに対して多少の修正をするということは、それはわかります。今回は幸いにして安くなっているからあまり文句は出ないと思うのですが、もしこの修正が逆になったとすれば、これはたいへんなことになると思いますね。ですからして、今後のこともありますから、そういう意味において私は伺っているんですが、どうして皆さんが一生懸命考えて、しかも第三条が修正になったんでしょう。料金決定の原則というものが従来の抽象的なものからやや明確に修正になりましたね。ですから、そういう根拠を踏まえて、おそらく答申が出されていると思うんです。したがって、ここに言われる「郵便に関する料金は、郵便事業の能率的な経営の下における適正な費用を償い、その健全な運営を図ることができるに足りる収入を確保するものでなければならない。」こうあるんですね。この精神を受けて答申が出されていると私は思うんですがね。したがって、なぜこういうふうに修正をしたかという理由が聞きたい。  それから、第四種の場合でも農産物の種苗、食糧標本を廃止しなさいというにもかかわらず、これまた存置をするということですが、これもよくわからないんです。こういうふうにどうして修正をしなきゃならないのか、これは七月一日からですから別に省令でやるということですが、私は今度は最初ですから七月のやつを聞いているわけですけれども、これはどうしてこういうふうに変わったんですか。納得できないです。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 今回は審議会の答申を踏まえたつもりではございますが、いま御指摘のようにたとえば時期の点とか、若干料金面にもこのままになっておらぬ面は確かにございます。これはまあたとえば物価事情等も勘案した政治的な判断ということもあったはずでありますが、いまおっしゃるようにこの法律が通りました暁は、これは郵政審議会のお立場というものが非常に強化されるということであるので、今後はそれをみだりに変改するということはあってはならぬと、こう私考えますので、今回の場合と今後の場合はそこに少しく差違があるということは率直に認める次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 今回の場合は、法律改正前の、要するに審議会の答申、したがってそこには若干の手心を加えた。しかし、今後省令事項に移った場合には、諮問して出た答申は必ずそのとおりやるということにならなければおかしいと思うのですが、その点はどうでございますか。また、その場合でも、郵政大臣の権限において額を動かすことはあるのですか、それはないでしょう。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) その点は、郵政審議会の答申を最大限尊重する、こういう態度でまいりたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 最大限、ずばり答申どおりやるということでしょう。そうでないと、今度は国会にかわって審議会というものが、これは私はあとから、審議会の内容については強化していただきたいと思いますけれども、そこにつまり付託された形になるわけですね。国会のわれわれがここで審議するのが郵政審議会に審議の場所が移るわけですから、そこできまったものをさらに郵政大臣がいじるということはこれは筋としては納得できませんね。あっちゃならぬと思います。答申どおりやるということが、ずばりそのままでなければならぬと思いますが、その点をはっきりしておいていただきたい。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) そこのところ、あるいは法律論と政治論という問題はあるかもしれませんが、それは離れまして、郵政審議会の権威のためにも、いまおっしゃるような方向で処理してまいる、こういうことでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 その点私はわかりました。  それでは、もう一つ聞きますけれども、この法律では、法律が実施されない前でも、郵政審議会にあるいは三種とか四種に対する諮問をすることができるとなっておりますね、附則か何かで。それで今度の具体的に出た答申をいじったわけですね。今度はいじった。その理由は、よく私はまだ納得できません。なぜいじったのかわかりませんが、いずれにいたしましても、五十グラムまで週三回以上発行の官報、公報は七円ですね、それが一円下げて六円にした。あとは五十グラムをこえるごとに三円だったのが一円になったわけですね、一キロまで。そういうふうになって、五十グラムをこえ二百グラムまで、五十グラムごとに三円というやつが、今度はそこが一キログラムまで一円に、そして二百グラムをこえ五百グラムまで、百グラムまでごとに六円というのがなくなって、五百グラムをこえ一キロまで五十円というのもこれもなくなった。月三回以上発行の新聞については、五十グラムまで九円が三円下がって六円になった。それからあとは五十グラムをこえ二百グラムまで、五十グラムまでごとに五円増しが二円になった。そのあとの二百グラムをこえ五百グラムまで、百グラムまでごとに十円増し、五百グラムをこえ、一キロまでというのは全部なくなった。五十グラムをこえ二百グラムまで、五十グラムまでごとに五円というのが、五十グラムをこえ一キロまで、五十グラムまでごとに二円になって、あと全部消えたわけです。その他の場合でもそうですね。五十グラムをこえ二百グラムまで、五十グラムまでごとに五円が四円になった。しかもそこのところが五十グラムをこえ一キロまで、五十グラムごとに五円が四円になった。こういうように修正されております。第四種もそうですね、農産物の場合とそれから学術刊行物の場合が、改正は百グラムまで二十円、これが十五円になって、百グラムをこえ一キログラムまで、百グラムまでごとに十五円というのがこれが消えたわけですね。そうですね。だから、こういうふうに大臣が変えるすれば、さらにもう一回郵政審議会に諮問をして、皆さんから答申を、いただいたのだが、これこれこういう理由においてこういうふうに修正しましたということをもう一回審議会に諮問しなければなりませんね、法律のたてまえからすると。その辺はどうなりますか。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) そういうことになります。ただし、郵便法改正の附則第三号によりますると、三種、四種の料金改正にあたりましては郵政大臣の郵政審議会に対する諮問は、この法律の施行前においても行なうことができると、こういう一条が附則としてつけ加えられております精神から見ましても、施行の七月一日以前におきまして郵政審議会にこの原案を修正いたしましたことにつきまして了解を求める、郵政審議会を開きまして御了解を得ると、こういう手続が必要であろうと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 その際に、郵政審議会に対して郵政大臣はどういうふうに弁明をするのですか。その弁明のしかたをここでちょっと言ってみてくださいませんか。  それで、この修正によって幾ら当初計画から見ると収入減になりますか。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 現在は、郵政審議会以上に最高機関である国会の御審議を得るわけでありますから、そういう意味で、いま、郵務局長の答えましたように事後に御了解を郵政審議会に求める、こういう行き方に相なるわけでございますが、そのときのせりふをここで申せとおっしゃいましても、まあ十分念を入れまして御了解の得られるような御説明をするつもりでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これは郵政審議会の委員は一斉に憤激すると私は思うのです。せっかく皆さんから諮問事項が出て、その意を体して大所高所から問題をとらえて、ただすべきところはただし、しかし現状の郵政事業の経営状態にかんがみて料金値上げをすべきである、それについてはこういう方法が一番ベストであるということで、英知を集めてせっかく大臣に答申されたものがどうも手を加えられてしまったと、これは人間である限りは非常に憤激するのはあたりまえだと思うのです。だから、国民に向かってどういうわけでこういうふうに修正しなければならなかったかということですね。ただ、郵政審議会でなくて、この国会の場においてどういうふうに郵政省は弁明するかということを聞いておけば、なるほどという理由があればこれはわかるということになるだろうし、それはどうもけしからぬということになるかもしれません。だから、そういう意味で言ったわけでして、これは真剣に私は申し上げたつもりなんですけれどもね。ですから、そういうふうに答申そのものを、一般的なものと違いまして、これはかなり専門的に具体的に取り上げているわけです。ですから、制度を変える場合の一般論で言う答申と違いまして、相当これはウエートを持ち専門的な立場で検討されているから、そういう意味でわれわれは評価しているわけです。それをこういうふうに変えるということはどうも納得できないわけですよ。したがって、もう一回、七月一日に施行する前に、改正する前に郵政審議会のほうに諮問されるそうですから、まあ慎重に知恵をしぼってやられるそうですから、私もあえてそのときに大臣のおっしゃることをここでなお言ってほしいとは申しませんけれども、いずれにしても、これは大事な点だと私は思うのですよ。ですから、今後のこともありますから、まあ法施行後は絶対にそういうことはない、こういう大臣の御発言ですから、その点はひとつ厳守していただきたいとお願いしておきたいと思います。  それから、それによって当初の収入から幾ら減になりますか、これだけ修正されますと。

溝呂木繁郵政省経理局長

○政府委員(溝呂木繁君) 実はこの答申案のときは一種、二種も七月一日からという計算でございますので、その答申案のときの収入と、それから政府原案のときの収入との差額は、ただいま先生御指摘の三種、四種をいじった分と、それから一種、二種を答申案では七月一日を予定していたものが二月一日になったと、その両方の差額全体がいま私の手元にはございますが、それをさらに分析して三種、四種をいじった分だけということになりますと、ちょっと正確な数字を持ち合わせておりません。全体ですと三百五十億ぐらいが大きく減っておりますが、しかしこの大部分は一種、二種を七月から二月に延ばしたものが大部分で、私の推定ですと、三種、四種をいじった分だけでは三年間で九十億ぐらいじゃないかというふうに記憶しております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それでは経理局長、これあとで資料として、この修正によって三種が幾ら、四種が幾ら収入減になるか、これをひとつ出してください。

溝呂木繁郵政省経理局長

○政府委員(溝呂木繁君) はい、わかりました。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それから利益金が出た場合に持ち越し現金として処理することに法律で定められておりますね。四十一年に料金改正をいたしまして四十五年度までの間に持ち越し現金は全体として総額幾らになっておりますでしょうか。それからもしわかりましたら、四十一年度から単年度ごとにどういうふうに持ち越し現金が積み立てられましたか、それわかりましたら教えてもらいたい。

溝呂木繁郵政省経理局長

○政府委員(溝呂木繁君) まず持ち越し現金の現在高でございますが、四十五年度決算がまだ終わっておりませんので、四十四年度末で見ますと、百七十八億一千六百万円、四十四年度末でございました。そのうち、御承知のように四十五年度で先ほどの百十八億と、建設に充当するもの合わせて百三十三億をこの百七十八億の中から充当いたします。そしてさらに四十六年度予算で予定しております四十四億六千万円をさらに充当すると、こういう形になろうかと思います。  そこで各年度別でございますが、四十一年の当時やはり四十年度で持ち越し現金を充当いたしましたために四十一年度も持ち越し現金が五十四億六千六百万円に落ちました。それが四十二年度では八十七億一千六百万円、それから四十三年度で大幅にこれが利益が生じまして、百五十九億一千百万円、そして先ほど言いました四十四年度末で百七十八億一千六百万円、こういう推移をたどっております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 この持ち越し現金というのは郵政省だけでなくて他の省にも制度上あるのですけれどもね。これはあれでしょう、純然たる一般企業でいうところの利益金というようなものになるわけですか、性格的には。

溝呂木繁郵政省経理局長

○政府委員(溝呂木繁君) 持ち越し現金という概念は収支差額的な概念でございまして、これを一般企業の利益金的なものにいたしますと、実は利益金はこの持ち越し現金より普通多いわけでございます。ということは、利益積み立て金と申しますのは、損益収支差額上出たものが全部利益積み立て金になります。しかし、この持ち越し現金は、たとえば損益でもって黒字が出ても、その年に建設勘定にその資金を回すことがあります。これは郵政、電電みなやっておりますが、そうしますと、利益が生じたけれども、それが建物になっておりますので現金として保留しておりませんので、その意味においては利益積み立て金の中の現金として持ち越した分、概念的に少し違うかもしれませんが、大体そういったふうに私ども考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 まあ持ち越し現金というから、文字どおり現金だと思うとこれは現金でないのですね、これはいろいろ前にも委員会でやりましたけれども。これはあれですか、持ち越し現金ということだから、文字どおり現金になって、使うときにはいつでも使えるわけですね。現在たとえば四十四年度までに百七十八億円の持ち越し現金があったわけですね。四十五年度に百三十三億使ったから四十五年度末一応四十四億円ぐらいのものは目の子算で残っておりますね。それはいわゆる文字どおり現金として持っているというのが幾らかあるのですか。全部が物に変わっているわけですか、それはどうなんでしょうか。

溝呂木繁郵政省経理局長

○政府委員(溝呂木繁君) 先ほど私の説明がちょっと不十分だったかもわかりませんが、いわゆる利益積み立て金、利益のうち建設勘定に回した分はそれを引きまして、それをほんとうに現金として持ち越した分ということでございますので、百七十八億は現金としてすぐ使える。ただ非常に厳密に言いますと、この持ち越し現金はいわば流動資産という考え方で、現金でも預託金になっている分もございます。それから未収金という問題、要するに当然入ってくるのだけれども、後納料金のように三月に郵便物を出されて四月に料金をいただくというような場合は、これは当然私ども流動資産として確保しておりますが、それは持ち越し現金に入りますが、ほんとうは四月にならぬと金がこないという数字の差がありますが、大体百七十八億はすぐに使える現金であると、こういうふうに考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうすると、郵政省の場合はかなりすっきりしているわけですね、要するに文字どおり現金であると。ところが、これなかなかそうでないところがあるのですね。物に変わっちゃっているのもある。どうも私から見ると、これ現金みたいに使われているのでよく本体がつかめなかったのですが、そうしますと経理局長、この四十五年度に百三十三億使ったのだから残は四十四億ぐらいですね。こういう現金の預託については国庫預託になるということになるでしょう。たとえばこれはある銀行を指定して、有利、安全、確実ということを前提にしてこの持ち越し現金の効率的な運用をして幾らかでもかせぐ、こういうことは会計法上できるのですか、それとも全部預託金になるのですか。

溝呂木繁郵政省経理局長

○政府委員(溝呂木繁君) この持ち越し現金の算出は、貸借対照表、そういったもので算出できるわけでございますが、その金がいまどこにどうなっているかということになりますと、ある分は預託されております。あるものは逓送途中現金というような形で郵便局でもって動いております分、あるいはある程度郵便局で少し残っているというような分もあろうかと思いますが、ただ私どもの郵便の収支、歳入歳出差額だけの現金だけでなしに、御承知のように郵便貯金とかその他一般を当該経理として郵便局でやっておりますので、全体の金額というものはわかっておりますが、それを色をつけて、これは郵便の歳入歳出差額の現金がどこに幾らあるというふうにはちょっと分計できない仕組みになっております。しかし、いずれにしろ貸借対照表その他でもってすぐ使える現金であるということだけは確実でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうすると、これだけここにありますから、この現金を銀行に預金して利息をかせぐとか、そういうことは実際問題としてできないのですね。

溝呂木繁郵政省経理局長

○政府委員(溝呂木繁君) 郵政省全体で扱っている現金という形の中ではやっております。たとえば郵便局でもって貯金の受け払いがございます。当然ある程度現金を保留しておきませんと、朝来られたときに払い出しをお断わりするわけにもいきません。したがいまして、ある程度支払い準備金というものを各郵便局で持っておりますので、その支払い準備金を郵便局で現金で持っているというよりも、近くの銀行に預金しておきまして、そうして朝どれだけのものを郵便局のほうに持ってこいというようなことをやっております。そういう意味においては、相当銀行預金になっておる分もございます。しかしこの持ち越し現金ということに限ってまいりますと、これは歳入歳出差額の現金なものですから、郵便局の支払い準備金とちょっと性格が違うという感じがいたします。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 具体的に言うたらこの四十四億の残額ですね、いま使おうとする四十四億、これで具体的にどこかの銀行に預けてあるという額があるのですか、そういうのはないのですか。

溝呂木繁郵政省経理局長

○政府委員(溝呂木繁君) 先ほど申しましたように、この持ち越し現金だけの金がどこにあるということになりますとあれですが、全体として四十四年度の貸借対照表の中に相当現金がございますし、あるいはこれは預託金がございます、預金もございますので、そのどれかを使うことはこれは自由でございます。逆にいえば、その四十四億使うためにどこの現金から使うということは、これは全体の資金繰りの中で四十四億を使う権利があるわけでございますので、普通預託金になろうかと思いますが、預託金からおろしてという形になろうかと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 まあ正体がつかめぬということだな、実際にはね。これが持ち越し現金ですよといってはっきり区分けができないようなものなんですね、実態は。それで各郵便局にもある程度の金は寝ておると思うのですね。ところが普通の小さい特定郵便局とか、そういう場合には親局のほうに毎日毎日現金を逓送して送っているようですね。この特定郵便局なんかの場合には、いま一体幾らくらいのとめ置き現金というものをあしたの支払いに備えて置けるようになっているのですか。

溝呂木繁郵政省経理局長

○政府委員(溝呂木繁君) 郵便局の窓口の支払い準備金は、いろいろ郵政局からの指導で、大体繁閑がございますので、たしか前年の同月のその時分に大体どのくらいの支払いがあるとか、そういうものを計算させまして、そうして支障のない程度でとめ置くということにしております。それからそのとめ置き現金のうち、銀行預金をすることを許されている郵便局においてはある程度それを銀行預金して、先ほど言った親局との間の資金の授受いうものはひんぱんにしないで、ある程度事務の簡素化という意味もあり、それから郵便局の盗難予防というようなことも兼ねて銀行預金にしておりますが、しかし全部が銀行預金しておりませんので、小さい郵便局では、その現金を自局でもって足りなくなれば親局に資金請求、それから少し大きくなれば過超金として親局のほうに送付する、こういうことになっております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 まあ持ち越し現金の場合は、なかなか私らも何回聞いてもよく飲み込めないところがありますので、まあ便利なものがあると思うのです。  そこで、それはそれとして、四十六年から四十八年の三カ年間に予定される持ち越し現金というのはどのくらいと推算できますか。

溝呂木繁郵政省経理局長

○政府委員(溝呂木繁君) 四十六年から四十八年度の見通しでございますが、四十六年度につきましては、先ほど御説明いたしましたように、四十四億六千万円の赤字が出て、これは過去の持ち越し現金でいうと、そこで大体過去からの持ち越し現金は四十六年でなくなります。今度四十七年度でありますが、四十七年度は私どものほうの一応の推算では百七億ばかりの利益といいますか、収支差額が出るというふうに予定しておりますので、この予定どおり予算が組まれるとすれば、百億のそこで持ち越し現金がさらにふえる、こういうことになります。しかし、四十八年度では一応の推算ではこれは二百億ばかりの赤字が出るようになっておりますので、これは厳密に言うと、百億の持ち越し現金を充当してなお百億の赤字が出るということで予算が組めなくなるわけでございますが、われわれとしては、一応の推算ではございますが、この推算の中にはまだ企業努力、そういったものによってこの赤字をカバーし得る分野もあろうかと思いますので、一応、この四十七年度で生じた持ち越し現金で四十八年度がおさまるような形にして三年間収支をもたせたいと、こういうふうに考えておるわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 名古屋の公聴会でも賛成する立場の方がおっしゃっていましたけれども、今回郵便料金の値上げをすることについてはやむを得ないと思うけれど、しかし、サービス面において、遅配とか、あるいは誤配というものがはなはだしいと、名古屋の町の南区といいましたか、住んでいて、中区で出したものが二日かかったというんですね。そんなことじゃ郵便料金を値上げするといっても心から賛成できないと、だから問題はどうしてサービスをよくしてくれるんだ、誤配をなくし、スピード化をしてくれるんだ、これをはっきりしてくれなきゃ困るということを強く訴えていましたけれども、それは強く記憶に残っております。その際こう言っておりました、今度値上げをして、聞くところによると、三年しかもたないというけれども、もっと郵政省は努力をして、三年たてば上げるんだということではなくて、三年たっても上げないで済むような努力を何とかできないものだろうか、こういうもっともな意見が述べられておりました。ところが、いま聞きますと、四十八年度は二百億の赤字が予定されておる。そうなりますと、持ち越し現金というものが多少あったとしても、もう四十九年度はどうしてもまた料金改正をしなければ郵便会計はもたぬと、そういうことになると思うんですね。私は四十九年度以降どういうふうに収支が動いていくかということを伺いたかったんですけれども、ここにはしなくも二百億ということを聞きましてちょっと驚いたんですけれども、まあ今度第三条、先ほど申し上げたような料金決定原則というものがやや現実になってきているわけですから、その原価に見合うようなやはり料金制度ということがその趣旨だと思うんです。ですからして、それだけに今度の改正はできるだけ収支ペイするという立場に立って、一種、二種、三種、四種の各種別ごとに収支の採算が合うような形に料金制度をしなさいということでしょう。ですから、そういうふうに思い込んでおる国民の側から見ると、三年たったらもう収支のバランスがくずれていくのかという疑問を持ってくるわけですね。それだけに今度の改正の第一段階の場合は非常にむずかしいと思うんですね、聞いてみると。まだ第三種、第四種はペイしないんでしょう、実際問題として。一体、第三種、第四種をペイするためには幾らの料金改正をすればよかったんでしょうかね。さっきの逆に減らしておるわけですね。三種でも、四種でも、ますます料金決定原則から見るとその面はくずれてきてしまっておるわけですね。だから、ある公述人は言っていましたよ、郵便事業というのは公共性が非常に強い事業で、低料金政策でやってもらっておる。ところが今度収支ペイするかっこうになれば、公共性ということがくずれて採算性ということが強く出てくる。それじゃ本来の郵便事業というものの性格は変わったんだ、そういう意見をお述べになった人もおりましたが、この郵便料金決定原則についてはかなり国民は重大関心を持っておると思うんです。それで、そういう趣旨にもし変わったとするならば、そういう趣旨で今度の料金改正がやられただろうが、そうすれば三年たったらそれがすぐ赤字になるということは、これは納得ができないという筋道になると思うんです。ところが、実際にこれを審議してみると、ペイしないかっこうで三種、四種というものはおかれているわけです、そうでしょう、二種だってそうでしょう、一種の場合はそれはわかりませんが、そういう立法精神というものと食い違ったものがここに出ておりますから、非常に今後郵政当局は苦境に立つと思うんです。そういう意味からいっても、方針の手直しというものは私は納得できないものがある。そういう精神でいくならいくように国民に大いに関心を持っていただくように世論を喚起して、そうして第三条の決定原則でなければほんとうによりよいサービスと郵政事業に対する国民の信頼を得ることができないんだということで出したとすれば、その精神をもっともっと国民に理解していただいて、収支をまかなうだけの料金というものをつくるならつくり、もっと積極果敢に、従来の考え方にとらわれずに郵政幹部は国民に対する周知をやるべきだ、国会に対しても強く呼びかけるべきだ。ところが、実際にはそうでないように私ども思うんです。その辺は非常に今後問題として残ると私は思うんです。ですから、一種、二種、三種、四種、おおまかにいってこれは郵務局長どうですか、一種はペイできるわけですか、二種とか三種、四種はどのくらいになりますか。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 今度の料金改正で一種につきましては、これは黒であることは間違いございませんが、二種につきましてはこれは若干の、ほんのわずかですが赤ではないかと思います、十円にするんですけれども。それから三種料金につきましては従来百グラム三円といいますのは、所要総原価の中で二〇%をペイするにすぎませんでした。今度六円にするんですが、四十六年度の一通当たりの、歳入歳出の比較をいたしますと、総原価の三割程度をペイする、若干よくはなりますけれども、まだその程度にしか達しないように思います。したがいまして、ただいまおっしゃいましたように三種郵便につきましては従来長年の沿革的なこともございましたし、また私どものPRというか、三種郵便の性格あるいは料金のあり方についてのPRといった点につきましては、まことに不十分な点もございましたので、今後は機会あるごとにそういう面のPRを充実していきたい、漸進的に。これは一挙にやりますと相当世間に対する影響も大きゅうございますので、また、そういうことも考慮いたしまして、実は郵政審議会の原案はもう少し高いところにあったものを低くした経緯もございますので、漸進的に漸次三種郵便の料金というものをあるべき線まで近づけていくということを今後努めたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 率直に局長はそういうふうにPRの足らなかったことを認めて、むしろ一挙にできないからということですが、私はその点よくわかりました。しかし、法律の立法の精神から見て、ちぐはぐなものになってはよくないでしょう、やるならやるようにしていただかないと。ですからこの点は今回、さっきの名古屋の公述人のように、そういう原則でやれば三年たったらすぐ値上げということにはならないでしょう。したがって、もう少し先にやるようにしてほしいということ、それにはもちろん郵政事業の合理化とか近代化とか、そういう点も労使の間でよく話し合いをしながら、一方的でなく、これは理解と納得の中で合理化も進めていく、近代化も進めていくというような点をあわせてやっていただくならばいいと思うんです。国鉄のように、もううみをためてしもうて、それで十万人も首を切らなければならないような合理化を一ぺんにやろうとするからこれは問題なんですよ。だから、もっと十年、十五年前から長期計画を立てて、そして信号を自動化にするならするということをいろいろなやるべき姿のものがあるとすれば、それを逐年少しずつやっていって、極端に言ったら、自然減耗に少し毛がはえた程度で長期計画でやらなければ、ああいう急場にきて十万人も二十万人も首を切ってもやりますという、そんな合理化をやってごらんなさい、これは世の中ひっくり返りますよ。それは経営者の無能力で、それではいけないと思う。ですから、この前の貯金の一千億とか利益金があるということから、それなら、そういうものをためることも必要があるかもしれぬが、そういうものがあるなら、貯金事業の近代化についても早いうちから計画を立てて、もう少しテンポを早めるなら早めるように、これはもちろん労使間の話し合いが必要ですから、そういうことをやったらどうですかと私はこの前申し上げたのですがね、十三日に。まあそれはそれとして今後の大きな問題として残っていくでしょう。  それから、きょうは厚生省の加藤社会局長にも忙しいところをわざわざ来ていただいたのですけれども、実は身体障害者の定期刊行物の取り扱いについて、もう一回ここで私は締めくくりをしておかなければならない責任がありますから、そういう意味で郵政大臣と厚生省のほうから最終的な考え方を伺いたいと思います。  予算委員会の三月二十日の日にこの質問がありまして、大臣からも御答弁がございます。その中を拝見しますと、大臣はこの問題について、「いままだ最終的には煮詰まっておりませんけれども、私の頭の中にある考え方は、第三種というものの扱い方をもう少しくふうをすることによりまして、現に身体障害者の団体の方々の中で、この三種を受けて施行しておる団体もございます。そうするとこれは、かりに今回の料金改定によりましても、十二円ということでいけるわけでございます。その中へひとつ今回の御要望が織り込んで処理をしていったならばどうか。これには若干の要件がございます。その団体が法人格を持っておるとか、あるいは部数などの関係もあると思うのです。こういう点はせっかく厚生大臣ともいま相談をしておるのでございまして、その辺の基準等にくふうをいたしますならば、その線で御要請のようなことに実現方ができはしないかという考え方をただいま持っていることを申し上げたのでございます。」と。同時に厚生大臣は、「郵政大臣からお答えがございましたように、私どもと郵政省と真剣に協議をいたしております。こういう方法でという私のほうにもアイデアがございまして、おおむね郵政省のほうにも乗っておいていただいておりますが、そのやり方をここでまだ未熟でございますから、申し上げないほうがよろしいと思いますが、簡単に申し上げますと、一種の擬制適用というような方法だってあり得るのじゃないか、こういうふうに私は考えて折衝いたしております。」、こういう答弁がございます。さらに、昭和四十一年法制度が改正するまでは第五種として身体障害者の刊行物については、特別の扱いをしておったのではないか、したがって、現在の第四種の盲人用の点字ですね、こういうものと同じように無料にしていただけないだろうか、本来郵政省が社会福祉的な問題を国家政策としてやっていることは筋からいうとおかしいと思う。しかし、国鉄にしても、NHKにしても、それぞれの立場からできる限り社会福祉の一端をになってやっておられるのですから、これをにわかにやめることはできないでしょうから、いずれにしても、根本的にもう一回検討する必要が私はあると思う。そこで過渡的には、せっかく盲人には無料でやっておるわけですから、身体障害者の方々にもそういう方法ができないだろうか、こういう考え方が基本に流れているのです。その場合に、それではその分は厚生省が直接的に身体障害者の団体に料金相当額を補助金として出すような方法をとるのか、あるいは郵政省がその金を受け入れて、その分だけを補てんを厚生省がするとか、そういう方法も考えられないことはない。しかし、これはなかなか私は現行の制度上問題があるかもしれません、やればできると思いますが、こうなると、国鉄の政策料金に対する問題とか、あるいは第四種、さらに第三種の政策的な料金に対してまたそういうことが出てくるでしょうから、波及をしてきますから、なかなかむずかしいと思う。そこで、何とか、この際妥協的な一つの方法を考えられないだろうかということを思います。私は予算委員会では修正案を出します、こう大臣に申し上げたのです。そこで修正案を出すことに考え方は変わってないですけれども、しかし、せっかくこの予算委員会で両省大臣からそれに対する慎重な御答弁もありますので、きょうもう一回ここで伺ってみて、その上で妥協策ができるならば私はあえて修正案は出さなくていいです。そういう意味において、両省から最終的な煮詰まった考え方があるならばそれを伺いたいと思ったのです。厚生大臣は何か衆議院の社労かなんかで出られないそうですから、社会局長に伺います。どうかひとり大臣はそういう意味に立って、さっきの委員長の御発言ですと、きょう討論、採決をするということですから、最終段階にきておりますから、その点も踏まえて大臣から御所見を承りたいと思います。社会局長からも厚生省側の御所見を承って、その上で私の考え方を申し上げたいと思います。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 身体障害者の団体が発行いたしております定期刊行物の扱いにつきまして、何かいい方法はなかろうかということでいろいろ検討を重ねたわけでございますが、ただいまおっしゃいました妥協の線といいますか、そういう形で第三種郵便物の制度に乗ってもらうと、こういうことが一番よろしかろう、こういう結論に達したわけでございます。妥協と申しましたけれども、この規則を曲げてことさらに甘い取り扱いをして差し上げるということではございませんで、この身障者の団体側におきましても、ある程度、三種郵便物制度のレールに乗っかっていただくような努力をしていただきまして、と申しますことは、非常に零細な団体がございまして、その発行にかかる定期刊行物は三種郵便の条件に合致しないというのが実態でございますが、少しその点をくふうしていただきますると、三種郵便物の認可要件に合うような道が開かれてくる、そういうことがございますので、その方向で私どもは厚生省と綿密に連絡をいたしまして、身障者の団体の方々ともお会いし助言をして、かつ指導しているのが今日の姿でございます。承りますと、身障者の団体はいまのところ定期刊行物を出しております団体は百二十一団体あるそうでございまして、その中にはすでに三種郵便物の認可を受けているのが十四団体あるわけでございます。問題はその残りの団体でございますから、先ほど申しましたように、少し団体組成、それから定期刊行物の発行のやり方等につきましてくふうをしていただきますと、三種郵便物の認可ができるというわけでございます。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) 身体障害者の定期刊行物の郵便料金についていろいろ御配慮いただいておりますことにつきまして、厚生省といたしましても厚くお礼を申し上げたいと思います。ただいま郵政省のほうからお話がありましたように、予算委員会でこの問題が取り上げられました後、両省で寄り寄り協議をいたしまして、何とか第三種郵便物の取り扱いの線に乗せられないかということで協議をいたしておりまして、大体そういう線で処理できるような見通しができております。  具体的に申し上げますと、約百二十種類ばかりの身体障害者の定期刊行物が出ておりますが、これを県ごとにまとめまして連合会をつくってもらう、そういうことで、その連合会で県ごとにまとめまして、そしてそれぞれ違っている雑誌について一応県ごとに題号を一定していただく、発行人等も県ごとにまとめてやっていただく、それから通し番号といいますか、そういう雑誌につきまして遂号の番号を連合会でつけてもらう、そういうようなことをすることによりまして、どうやら第三種郵便物としての取り扱いが可能であろう、こういうような郵政省の御意見もございますので、そういう方向で身体障害者の団体を指導いたしまして、第三種郵便物の取り扱いの線に乗せていただくという方向に持っていきたいと考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 加藤さん、たいへん御苦労されておることはわれわれも同じようにあなたにも感謝するんですけれども、最近身体障害者の団体の方とお会いいただいたでしょうか。それでこういう厚生省側の意見というのは向こうに伝えていただいて、向こうの反応はどんなものか、もしおわかりでしたら教えていただきたいんですが。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) 私、直接は会っておりませんが、担当の者が団体の代表の方々とお会いいたしまして、こういうお話をして、大体そういう線ならけっこうだという御意向のようでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それでは、郵政大臣、こういう点をもう一度あなたが政府レベルで御検討いただくということがもししていただけるならば、私はいまの線を了承したいと思うんですけれども、いずれにしても、根本的な身体障害者の扱い郵便物については盲人用点字の問題等と同じようにやっていくということについてはその必要性は認めるわけですよ。ただ識別についてなかなかむずかしいということ、さらにまたその波及の点をやはり考慮しなければならないと思います。そういう点で慎重であって、名古屋でもこれを無料にすることに対して少なくとも反対する政党なんかあったらナンセンスだ、そんなことはもはやないでしょうといって、出席をしていた人たちは全員賛成ですよ。無料化について当然だ、ですから私も自信を深めているんですけれども、ただ確かに判定については厚生省と十分連絡をして、何か一定の証拠物をもって、その団体から窓口に出た場合ということでないとなかなかむずかしいと思うんですけれども、そういうことをやればやれないことはないと思うんです。だからして、根本的なこういった政策料金についてもう一度検討し直して、盲人用点字なるものについてもあれを存続するならば、その無料のための損失というのは当然郵政省がかぶるということを理解しなければいけませんね。その上にもっと広げていくほうがいいのか、広げた場合に、盲人用を含めてその損失に対してある程度厚生省と話し合ってその補償を何がしかするとか、あるいはその団体に対して厚生省のほうから若干の補助金を出して、無料にしなくても、実際には無料にするような方法をとってやるとか、いずれにしても足のない方、目の見えない方、歩けない方、そういった方々がせめて文書によって、雑誌によって、文字によって友情を深め、連帯を深めて、そして仲間意識を強めていこうという、これはほんとうにこういう人たちの立場に立てば、何とか国がやってやらなければならない私は最も大切な切実な問題だと思うんです。そういう意味からいっても、国としても身障者全体の問題、あるいは盲人全体の問題として、所管は厚生省として、いろいろやっていただいているわけなんだが、それに各省ができる範囲の協力していくというのが現実の姿ですから、これをもう一歩検討し直していただいて、そしていまから無料にできるならばしてもらって、した場合に、その収入減に対してはどうするかということについてもう一度検討していただくことができないでしょうか、もし、そういうことが真剣に考えていただければ、私は今回はとにかく両省が御苦労いただいてせっかくまとめた一つの妥協案ですからこれを了承しまして、さらに今後、そういう問題について御検討いただくということでいきたいと思うのですが、いかがでしょう。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) ただいまお聞きのように、両局長の答弁、両省がたいへんアプローチしてきておる現状であります。そこで鈴木さんの御指摘は、一つは当面出ておるこの具体の問題をどう処理するか、同時にこれを契機にもっと一般的な問題として人道上からそういう点に配慮すべきであるという両様にまたがるだろうと思います。これは私も御趣旨よくわかります。そこで、厚生大臣ともその後寄り寄り話してまいりましたが、最終的にさらに話を煮詰めまして、いまうたっております線を、これは若干技術的な困難性はあるかもしれませんが、それを克服して御期待に沿うようにひとつすみやかに実現をしたいと思います。そこで、あわせてこの路線の上にもっと恒久的な取り扱い方をどうするか、それはまあ場合によれば予算の問題等とも触れるかもしれませんが、そういう問題等も含めて十分に検討いたす所存であります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 では、ただいまの郵政大臣の誠意ある御答弁がありましたからこれはいまの両局長からお話になった線でやっていただくように、私も賛成します。  それから時間があと十分ぐらいしかありませんので、最後に郵便逓送の関係で若干伺いたいのですが、何といっても、答申にもありますように標準送達速度の制定というようなことはどうしてもやらなければならない問題で、これも郵政省がかなり積極的にそれぞれの立場からやっていただいているようです。私も少し勉強させてもらいましたが、ですから、ちょっと私も思い過ぎのような点もあったかとも思いますが、しかし料金改正にあたって少くとも標準送達速度というものをこういうふうに確立をしていくのだという青写真ぐらいはここで示していただいて、そして、それを何年計画かにおいて確実に実施していく。とりあえず四十六年度の予算はこういう面においてこういうふうな方法で期待に沿えるというようなそういう展望があればこれを発表してほしいと思ったのですね。前回の答弁ではなかなかそこまでいっておらないように聞きまして非常に残念に思っておるわけですが、まあそれぞれの担当の方も熱意に満ちてそういう努力をやっておられるようですね。特に逓送なんかの面も、そういう面から言うと、確実に到達するということについては、現状の都会地における交通ふくそうの中であの規定どおりに必ずしもそこに到達できるとは限りません。特に、たとえば品川の郵便局の管内に投函した郵便物は品川の郵便局に一回集められましてそれが逓送で中央郵便局に参り、中央郵便局からまた世田谷のものは世田谷の局に来て、それからまた配達になるわけですね。ですから放射的なルートというのはかなり完備している。ところが環状的なものはない。たとえば品川から出したものがすぐ車で品川にくれば至近距離で早く到達するでしょう。それが今日ではできないわけですね。だからどうしても郵便速度を一定にするということになると、この逓送というものを現状からもっと思い切って改革をしていただいて、特に都市部におきましては、そういう変革の中に逓送路線というものをきちんと確立し、それから要員措置をちゃんとしておけば、何日に国会から出したものが何日の何時には必ずそこにつくというこういう速度の確定というものができるわけですね。ですから、まだその前提ができていない分もあると思います。いま日本逓送株式会社ですか、日逓というのがほとんどやっておられるようですけれども、この日逓の経営をちょっと私も決算書で拝見しましたけれども、なかなかこれは赤字を出しておるんですね。せっかくつくった日本郵便逓送株式会社がどうも赤字になって、経営がうまくいかないということでも、これは困るわけですね。ですから、それならばそれで、なぜ赤字が出てくるのか、こういう点をもっと追及をして、資本を増資するならする。また、郵政省ができるならば援助をするとか、そういう方法においてこの逓送会社が十分に機能が発揮できるように制度を含めて、検討すべき点が私はあると思うんですよ。現に、四十四年度決算なんかを見ますと、経常損益の中では一億一千百九十六万五千七百五十円の損失額、赤字になっていますね。これをどうにか特別損益で、固定資産を売り飛ばしたりなんかをして、収支を保っているというような経営ですね、四十四年度を見ると。これではちょっと困るんです。だから、まず私が伺いたいのは、現在の逓送というのはほとんど民間に委託されているようですね。あとは飛行機とか、自動車とか、鉄道ですね。そういうことで、大体民間ということですが、他に依存をしている。こういうものをもう少し抜本的に改革をして、そして逓送の基盤というものをはっきり確立する。そういうことが一つの郵便の正確に到達するということに通ずるわけですから、そういう基本的な構想の中で、どこをどうすればいいか。そういう思い切った変革をする必要のあるところはどこでございましょうか。その標準送達速度というものをつくる前提として一つの問題点だと私思いますから、そういうものがまだ確立していないときに、さあやれやれと言ってみたって、これも無理な話です。ですから、そういうものも長期計画の中でどういうふうに確立して実施していくか。それとあわせて、標準送達速度というものをどういうふうにいつの時期にどうやっていくか。これはやっぱり出すことが必要だと思うんです。こまかいことは時間があれですから聞けませんけれども、これは基本的な構想だけひとつ局長から伺っておきたい。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 郵便送達の確実化、安定化の上で郵便輸送の問題はきわめて大きい問題だと思います。その中で特にいろんな運送機関がございますけれども、もっぱら郵便の運送だけをやっております専用自動車の経営のいかんということは非常に大事な問題になってくるかと思います。大まかに申しまして、地方、いなかのほうにおきましては、この専用自動車の経営状態はわりかたよろしいのでございますが、やはり郵便プロパーが当面しておりまする都市化問題がこの専用自動車の場合にも、全く同じような関係にございまして、東京、大阪等の大都市における専用自動車の経営というものが非常に苦しくなってきております。先ほどお話ございましたように、四十四年度で一億何がしの赤でございますが、これは四十五年の十月期に約三〇%の料金値上げをしましたので、その赤は解消いたしましたけれども、今後の予想といたしましては、非常に苦しい条件を今後においてもかかえていかなくちゃならないと思われます。その中で一番問題なのは、やはり人件費の問題、特に運転手、助手の採用難。せっかく採用いたしました者が定着いたしませんで離れていくという傾向が自動車業界には非常に顕著な現象になっておるようでございまして、そういう波をやはり大都市における専用自動車の業界は受けておるわけでございます。そういう点がございますので、問題点につきましては、特に要員の確保問題、かつ確保しました要員の能率のアップ、生産性のアップということにつきましては、重点的ないろいろなお手当てをしていくということが大事でございますので、その方向で懸命に努力をしておるようでございますが、同時にやはり経営の近代化、合理化という点につきましては、若干の問題点がございまして、矯正すべき部分もあるようでございますので、経営の近代化、合理化という点につきましては、今後経営努力を傾けていくということを経営自体がやっておられるようでございますけれども、省といたしましてもその方向で御助言もし、協力もしたい、かように考えております。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 関連。ただいまの質問も、日本郵便逓送株式会社その他、やっぱり問題は専用業者の問題についてだろうと思いますね。だんだん経営が苦しくなっておる、今後ますます苦しくなってくるだろうというように郵務局長はおっしゃられておりますが、よそごとじゃなくて、支払い者、特にお得意は郵政省なんですから、民間はお得意でないのですから、それ以外に運べない。ですから、経営が苦しくなっているのは受け入れ料が少ないということなんですね。経営の合理化、能率化が民間に比べて低いというのならばこれまた別でありますが、そうでなくて、やっていてなおかつ経営が苦しいということは、言うならば、支払う逓送料が安いということに帰結しなければならないというふうに私は思うわけです。専用業者ですから、ほかに物を運んでそうして収入を補うということはできない。事務的にわたっていかがかと思いますけれども、算出の根拠にも多少私は問題があるのじゃないか、多少じゃなくて、根本的な問題もあるのじゃないかと思うのです。手あきのときに他の物を運んでおれば収入の補いになるが、専用業者ですからそれができない。これは非常に大きな問題で、経営の抜本的改正ということを郵政省自体で考えなければならない。もしかりにこれが投げ出せば、本来なら郵政省自体でこれを経営しなければならぬ仕事です。ですから、私は料金の算定について抜本的な再検討の時期にきておるというふうに思うわけです。たとえば郵便物のふえる割合には逓送料はふえていないのですね。これは問題だと思うのです。郵便物を運んでいる量は非常にふえたけれども、受け入り料はその割合にふえていないというところにその算出の問題がある。たとえば三つ運ぶんでも一台運ばなければならないし、満載でも一台運ばなければならない、その料金はほとんど変わらない、こういう仕組みになっている。私は、この逓送会社の経営を再検討するにあたっては、その問題を根本的に考えないと逓送路線の確保ということが問題になろうと思いますが、これはぜひ再検討することをこの際、確約いただきたいと思います。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 専用自動車の業務内密につきましては、ただいま詳細に承りましたが、そのとおりでございます。昨年の十月に、先ほど申しましたように、三〇%程度の逓送料のアップをいたしましたが、その際、逓送料算出のやり方、従来やっておりましたやり方を若干修正をいたして合理化をしたという点もございますが、専用自動車の業態は特殊なものでございまして、ほかのものを運んではいけない、時間待ちが非常に長い、こういったようなこともございますので、料金の算出の合理性につきましては、今後ともなおよく勉強をしていきたいと思います。ただ、いたずらに逓送料を安くするということを考えているわけではございません。安かろう、悪かろうのサービスをしてもらっては私どもは逆に困るわけでございますので、健全なる運営、確実なる仕事ができるような逓送料をお払いするということは基本的な考え方としてあるわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 局長、私がお尋ねしたのは、逓送径路、輸送径路ですね、これをもう少し抜本的に変えて、もっと郵便の速達のスピード化をはかる必要があるでしょうと。このためには、たとえば都会地、大都会のような場合、東京とか大阪とか名古屋とか、そういうような場合、その市内にたくさんの普通局がある場合、そういう場合に、たとえば私さっき東京をとりましたね、ああいうのは環状的な輸送径路というものをつくるようなこともスピード化の大きな原因だと思うのですよ。やらなければならぬと思うのです。ですから、たとえばそういうところを一つでもいいからおやりになったらどうですかというのです。それにどのくらいの金がかかるかわかりませんけれども、そのために必要であれば、これはまた自動車を出してもいいから郵便がもう間違いなく定期に着くようにしてほしいというのが国民の、われわれの考え方ですから、そのために金を使うならわれわれ喜んで負担しましょう、こういうことになるわけですよ。だからして、せめてそういうことをやることが標準送達速度を確立するという、その考え方に通ずるでしょうから、これは一つの、たいへん改革ですからむずかしいと思いますけれども、そういう点をやっぱり勇気を持って一つ一つ片づけなければだめだと私は思うのですよ。だからそういう点を積極的にやってほしい。そうしないと、ここに示された標準送達速度を確立するということがぼやけてしまって、一体どうなのか、さっぱりわからないですよ。だから一つでも二つでもいいから、改善すべきものは改善をする、改革すべきものは改革するという姿勢を私はこの際打ち出すべきだと思う、この料金審議にあたってむしろ先に。ところが、われわれが聞いても、どうもさっぱりわからぬということだから、料金を上げても郵便のスピード化ということが依然としてそのままになっていくんだ、これじゃたまらぬという、そういう素朴な考え方が出てくるわけです。かなりあなたのところでは勉強をしてやっているんでしょう、そういう点はそう私は承知しているのですが、そうであれば、そういうものをもっと国民の前に明らかにしたらどうですか。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) ただいま御指摘ございましたのは都内の循環運送線路の問題だと思います。これにつきましては、私どもいま検討を進めておるわけでございまして、だいぶその検討も煮詰まってきておるのでございます。ぜひこれは近い将来において実施しなければいけないものだと思います。  御指摘ありましたように、都内の郵便物は全部東京中郵に吸収されて、そこからまた放射線的に出ていくというやり方は、この物数が非常に増加しました今日、また交通難の今日、非常に維持がむずかしくなってきております。どうしても横結びの運送線を開くということはやるべきでございまして検討を進めております。  ただ一つ問題がございますのは、循環線の拠点局になりまする局、これを都内で七局ばかり考えておるのですが、そこの局舎問題でございまして、運送便を発着させるということになりますと、それだけの発着スペースが必要でございますが、実はそれを予定して局舎が建ってないということでございますので、若干の模様がえであるとか、あるいは局を新たにつくるとか、こういった問題が今後付随的に出てくる。その問題を除けば、御指摘ございました循環線はすぐにでもこれはかかるべきでございまして、経費的には四十六年の予算の中にこれは見込んでいるわけでございます。  それから、最近ではこの郵便物を飛行機で運ぶということが非常にふえてまいりました。したがいまして、都内の郵便をどうして羽田まで持っていくか、また羽田につきましたものをどうして都内の各局に運ぶかという問題がございますが、これまたほとんどのものが中郵を経由しておるわけでございます。したがいまして、この問題につきましても、中郵一点中心主義ということを離れまして、都内に幾つかの副中心局をつくりまして、それと羽田とを結ぶといったような運送便を設定するということは郵便の送達上たいへん効果があろうかと思います。そういう方向で、いろいろと検討を進めているところでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 時間がございませんから、私はもうこれで終わりますけれども、確かにそういうネックを解消することも一つの問題でしょうし、こういう点はどうなんでしょう、郵政大臣。どうせ局舎を改築、あるいは新築、増築しなければならぬと思いますが、どっちにしても。ですから、もう郵便も専用のヘリコプターぐらい持って空中から各局に配って歩くような、そのくらいの時代になるのじゃないですか。そうすれば、地上がどんなに込んでおってもだいじょうぶですよ。ちゃんと間違いなく送達ができますよ。だから速達なんかはそういうような方法にして大都市なんかはやらなくちゃこれはとても交通がふくそうしちゃってどうにもならないことになる。ある程度近距離だってヘリコプターで飛ばすことが……何台かは買ってみたらどうですか。これはメリットの関係で、ここで私がそれがいいからやりなさいということまでは私は研究していないので思いつきのような考え方ですけれども、そういうようなスピード化の問題についてはヘリコプターの使用なんかもあわせて検討してみて、経済効果の点も比較してみて、どっちがいいのかということは、これはやってみなければわかりませんが、そういうような点をひとつ取り上げてみて、もう少し郵便が間違いなく届くという速達制度をひとつぜひつくってもらいたいと思う。これは大臣から思いつきですけれども伺いたい。  それからもう一つは、郵務局長、南西諸島とか、あるいは歯舞、色丹、国後、択捉——北方諸島ですね、ここらに対する郵便は外国と見なして外国郵便規則で特に条をおこして郵便の料金、その他がきまっておりますけれども、今度の法律改正、あるいは省令改正によってこれは当然外国郵便規則というものは自動的に変わっていくということになるのですね。これは法律的にそういうことが出てないでしょう。ですから、当然現行の国内郵便料金というのは、この地域に対して準用されているわけですから、そういう手続が——郵便規則の改正が当然行なわれる、こう理解してよろしいですね、またそうすべきである。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 日本と南西諸島、つまり沖繩でございますが、この間の郵便の交換につきましては、正確に申し上げますると、外国郵便の取り扱いということでございますけれども、この地域の特殊性にかんがみまして、従来から日本から出ます場合は内国の郵便料金でもって沖繩に送達ができる。逆に、沖繩から内地に来ます場合には向こうの料金でもってこちらへ送達ができると、こういう取りきめにいたしているわけでございます。ただし、これは一種、二種だけでございまして、小包につきましては、これはいろいろな事情がございますので外国郵便の取り扱いをいたしております。したがいまして、今度の郵便法改正によりまして、料金関係が変わってくるわけでございますけれども、新しい内国料金で南西諸島に行くということは、従来と全く同様の取り扱いになるわけでございまして、別に変更はございません。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 いや、そういうことを聞いているのじゃないのです。外国郵便規則というのがあるでしょう。外国郵便規則の第十三条に通常郵便物の料金というのがきめられていて、外国とみなす地域は南西諸島と北方諸島——北方は歯舞、色丹、国後、択捉。この規則を変えるでしょうと言うのです、自動的に。第十三条の料金は変わるでしょう。これは変えなければいかぬでしょう。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 御指摘のとおり、外国郵便規則第十三条の一の書状となります部分、「郵便法第二十一条第二項に掲げる郵便物に相当するもの」、(い)としまして、「重量二十五グラムまでのもの十五円」とございますのを二十円、(ろ)といたしまして「重量二十五グラムをこえ五十グラムまでのもの二十円」とございますのを二十五円というふうに修正をしなければなりません。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 書状だけではなく、はがきも印刷物もあるでしょう。商品見本もそうじゃないですか。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 書状のほか、同様にはがき、印刷物につきまして、ここにずらりと並べてございますが、このものの改正を要します。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 ヘリコプターは……。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) たいへん御示唆に富んだ意見として、十分に研究をいたします。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 最初に、先回の委員会におきまして、郵便事業正常運営特別委員会に提出ざれた資料及びその会議録を資料として提出していただきたい、そういう要望に対しまして、この特別委員会に提出された資料は私いただいたわけでございますが、この正常運営特別委員会の会議録についてはこの逓信委員会には提出できない、そのような御連絡をいただきまして、はなはだ納得しかねておるのでございますが、その理由を御説明願います。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 昨年九月に大臣の諮問を受けまして、郵政審議会の中に特別委員会が設けられて、この諮問についていろいろと審議検討を進めるということになったわけでございますが、諮問内容の中にやはり料金問題が入っているということで、そうなりますと社会的関心を高めますし、いろいろと問題が出てくる。これはよほど慎重にやらなければいけないというようなことをお考えになりまして、郵政審議会は特別委員会の審議は非公開でいくということをおきめになったわけでございます。そうすることによって委員の方方が自由濶達な御意見の開陳ができると、こういうことを御期待になった次第でございますが、同時に、その場でいろいろと出ました議事内容の議事録、速記録、こういったものを公にすることはやめにしよう。要旨につきましては、これは発表していいけれども、詳細な議事録につきましては先ほど申しましたようなことを考えまして、公にしないということをきめられたわけでありまして、そういう関係から、提出いたしました資料はその部分はなかったと、こういうことでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 このことは、この前お聞きしたのです。だから私は、発言者の名前があれば都合が悪いならば消すとかしてここへ提出してもらいたい。それはもちろん、そういうような申し合わせが出ているならば、郵便事業正常運営特別委員会の人たちにはからなければ、あなたの独断ではできないと思うのですけれどもね。そういう点、郵便事業正常運営特別委員会の人たちにもちゃんと相談していただいたわけですか。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) この議事録の氏名を伏せまして略記号みたいなことにしてお出しするということも考えたわけでございますが、やはりあの種のものを読んでおりますと、文面の脈絡がございますから、わかるわけでございます。そういう点が一点ございます。そういうことも考えましたのが一つと、郵政審議会の先生方にこのことでお集まりをいただいて御協議いただくのが一番適切なやり方であったかと思いますが、時間的な問題その他もございまして、一、二の先生には御相談申し上げました。ところがやはり非公開でいくということに当初きめたことだから、それでずっと通してもらえないか、こういう御意見が強かったものですから、議事録の詳細につきましてはそういったような若干の手直しをいたしましてもなお出さないほうが適当であろう、こういうふうに判断いたしました次第でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 一、二の方というのはだれとだれですか。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 委員長代理の波多先生と、もう一人は白根先生でございましたか……。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 確かに二人ですから、一、二に間違いないと思いますけれども、それはやはり波多さんにしても、白根さんにしても委員会があるわけですから、個人で、独断でそういう資料を提出することはできないと思いますね。当然だと思うのですよ。しかし、こういう国民が関心を持つ大事な問題であるならば私はもっとやはり、各委員も全部で十五人しかいないわけですから、もちろんその中には外国にいらっしゃておる方もいるわけですけれども、少し積極的にやってもらいたかった、そう思います。それはまあここで言ってもしようがないから……。  それでお聞きしたいのですが、そもそも郵政審議会というものを、最も国民の関心の深い料金問題を非公開にする、その理由の一つは、社会的関心を高め、いろいろな問題が出てくるからということですけれども、もう一つは非公開にしたほうが自由な意見を述べることができる、そういういま二つの理由を述べられたと思うのですが、社会的関心を高めることが非常に私はむしろ当然じゃないかと思うのですね。それを何か社会的関心を高めて国民の皆さんに知られぬうちにこっそり値上げしてしまおう、そういう趣旨で非公開にした、そういういまのあなたの答弁だと私はとるのですがね、そうなんですか。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 私が申し上げましたのは若干舌足らずの点がございまして、社会的関心を高めるというところまではいいのでございますが、そのあとこれは実際あったのでございますが、いろんな方面から、特に三種、四種の利用者の団体等の関心を特に高めたものとみえまして、いろいろと委員会の先生方に対してのアプローチがあった、いろんな御要望があった、声がかかってきたというようなこともございまして、まあそのことはやはり委員の先生方のフリーな立場での発言というものをチェックすることになると考えたわけでございまして、そのように申し上げなければならなかったかと思いますが、社会的関心だけでは説明といたしまして不十分であったかと思います。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 郵政大臣にお尋ねしますが、やはり審議会というものが、そういう国民の広い世論を聞いて、やっぱりそういうもっとも国民全体の意思に沿った線でなければいけないと思うのですね。それはもちろんただ安いほうがいいというわけではない。やはり郵政省側の独立採算ということも考えていかなければいけない。そういういろいろな分野があると思うのですよ。であるならば、そのようないろいろなアプローチがあるということは、一番それに対して関心を持ち一番やはり困る人がそういうアプローチをするわけですからね。当然そういう人の意見を聞いて、その上でやっていくのがほんとうの郵政審議会じゃないですか。それをそういう秘密主義にして、そうして、この前も聞きましたけれども、国民の代表は全然出ていないわけですからね。まあ財界の代表が四名、言論が三名、行政経験者が四名、学界が二名、関係行政機関が一名、そういうふうに全然国民の知らないところで国民の意見と遮断をして郵政審議会が持たれる、そういう私は非常に姿勢自体に大きな問題があると思うのです。いままでは、まだ郵政審議会を通ってわれわれがここで審議できますよ。けれども、これがもうこの法案が通ってしまえば、第三種、第四種の料金については、全くわれわれまあ国民が関知する余地がないわけですよね。そういう点でこれはもう時間もだいぶたちましたし、昼の時間ですから、あまり長くはやりませんけれども、今後のこういう審議会というものはちゃんと公開にすべきだと、私そう思うのですけれども、これはどうでしょうか、この点。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 主として今後の問題について申し上げますならば、この法律の改正によって、郵政審議会がたいへん料金決定に重要な役割りを持っていただくわけでございます。したがいまして、これについては機構なり、あるいは委員の人選なり、十分に注意をするというふうに申し上げてございます。そういうことと関連をいたしまして、いま塩出さんおっしゃるような線で、ひとつこの問題を検討さしていただきたい、かように思います。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 実は私もきのう、そういう報告をいただきましたから、白根さんに電話してどういうわけでこうなったのかとお聞きしましたところが、白根さんが言うのには、いろいろ各界の代表が来ておる——新聞社の代表もおれば、やはり郵政省の側もおるし、そういうわけで、公開にすると、どうしても新聞社の代表はやはり新聞の本社のバックに気をとられて、そして新聞に関係するところは強く言うようになると、また一方では、やはり郵政省のほうに気がねをして、郵政省寄りの発言になってしまうと、そういうわけで非公開にしたのだと、そういうようなお話でございました。だから私は言いたいのは、そういう非公開でなければ発言できないような発言なんかはする必要はないと思いますよ。やはりあくまでも公開にし、どこに聞かれてもやはり正しい。ただ単なる自分のうしろだてにおるバックのことばかり考えながら、そういう非常に不公正といいますか、そういうものでなくて、もっと、どこに聞かれても恥ずかしくない、そういう意見を述べる人をやはり郵政審議会のメンバーにしていかなければならないと思います。そういう点で、郵政大臣はいま郵政審議会のメンバー等についても今後検討すると、そういうお話でございますが、そういう点もひとつ含んで検討していただきたいと思います。  それで、今度のこの郵政審議会のメンバーの改選はいつになりますか。これは任期はありますか。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) たしか、任期はあるのでございますが、全員の方が一斉に発令されておりませんで、ばらばらの発令になっておるのが実態のようでございますので、定期的発令ということでなかったように存じます。

野田誠二郎郵政大臣官房長

○政府委員(野田誠二郎君) 郵政審議会の委員の任期でございますが、たぶん三年だったと思います。たしか委員任命の時期がばらばらになっておりますので、任期の到来によりまして再任あるいは新しい委員を任命すると、このようにいたしております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 郵政大臣にお聞きしておきたいと思うのでございますが、先ほど申しましたように、今回の郵便事業正常運営特別委員会の委員十五名の何の代表かという点につきましては、いまも話しましたように、財界、行政経験者これの代表がそれぞれ四名ですか、言論界三名、関係行政機関一名、学界二名、ほかに大野さん、これも行政なれば、行政は五名になるわけですが、やはりこういう、国民と非常に離れた、国民の代表を加えない、そういう正常運営特別委員会において審議されるということがあってはならないと思うのですね。そういう点ではっきりと国民の代表を、それは消費者の代表として主婦連、婦人会の団体とか、いろいろそれはあると思うんですけれども、何らかの、そういう郵政省側じゃなくて、国民の側の代表を今後加えるということをはっきり約束できるのかどうか、その点はどうですか。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 現在の委員の皆さんがそれぞれどういう階層から御出身になっておるかということを押し進めていきますと、なるほどいまおっしゃるような財界とかあるいは行政とかいう分野になるかもしれませんが、私は少なくとも、そこに出ていらっしゃるりっぱな方々は国民的視野においてものを考えていらっしゃる、こういうふうに思いますので、その人々が一職域、一地域の御意見を展開されるというふうには思いません。しかし、まあおっしゃるように、もっとこれを広範囲なものにすべきである、こういうことには同感でございまして、逐次そういう御意図をもくみまして、これがより広い分野にわたっての御意見が反映できるように、こういう配慮は加えてまいりたい、こう思っております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 まあ大臣はいま、こういう人たちは国民を代表して発言をされるに違いないと。それであればいいんですよ。しかし、私も白根さんにいろいろお聞きし、また、いま郵務局長からお話があるように、非公開でなければ思い切った発言もできないような、そういうことでほんとうにやはり国民の立場に立った発言であるかどうか。やはり言うなれば、それぞれのバックの代表だから、結局公開してやるとやっぱり気がねをする、そうなっちゃうわけですからね、その人の本質はやっぱり国民の代表とはいえないと思うんですよ。それはもう国民の一人には違いないんですけれども、やっぱりそのバックに国民の大きなそういう代表を私ははっきり加えなければ、われわれとしてはまことにこういう郵政審議会というものを全く信用はできないと思うんですけれどもね。まあそれはそういうことだけ私の意見を申しておきます。お答えいただいても、また繰り返したのではおなかもすきますし。  それで、今回の郵便正常化の特別委員会において、一回も出席していない人が二人もいるし——まあこの委員会も非常に出席が悪い。与党なんか一人しか来ていないんですから、そういう中でわれわれも郵政審議会のことを責めるのはまことに参議院の逓信委員の一人として申しわけない点もありますけれども、そういうわけにもいかない。中には一回しか出ないような人もいる。そういう人の理由は何なのか。また、そういうような出れないような委員であるならば、やはり当然交代をしていくなり——任期は三年ですか、三年まではどうあろうとも変更しないのかどうか、その点はどういうふうにお考えですか。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 全然出席されませんでした方のお一人は、たまたま病気で倒れたという人が一人ございました。もう一人は、日本銀行の理事の方でありまして、仕事がそのころからきわめて多忙であるというので、多少これは私ども見込みを間違えたわけでございますが、にわかに多忙になったということでおいでいただけなかったのでございます。一回出席の人もいらっしゃいますが、この三名を除きましては、このほかの先生方はたいへんまあよく来ていただいたと思います。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 一回しか出ていない人は今度参議院の全国区に出る人で、私の同県人ですから、あまり個人攻撃したくありませんけれどもね、そういう人ならばちゃんと話をして、郵政審議会を交代してもらえば、本人も思い切って、何の心配もなしにできるわけであって、そういう人をいつまでも仕事が忙しくて一回も出られないような人であるならば、ちゃんとやっぱり交代はできないわけなんですか、三年間は。参議院は全然出てこないといって首にするわけにいきませんけれども、そっちはできるわけだ。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 官房長いませんので、あるいは少し正確を欠くかと思いますけれども、これは従来からございましたように、任期中といえども、場合によりましては、お引き取りをいただくということもございます。健康上の理由その他でそういうこともございました。ただ今度の場合は、特別委員会の御出席はできなかったが、そのほかの委員会、いわゆる郵政審議会については出席が可能であるということが十分考えられますので、特別委員会で御出席が悪かったから直ちに辞任ということにつきましては、これはいかがかとも存じます。これは多分に個人的な意見になりますけれども……。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 じゃあ、みんなあれですか。郵政審議会のほうにはちゃんと出ているわけですか。ちゃんと審議委員としての働きをやっているわけですか、できるのですか、その人たちは。みんな出席状況はどうなんですか。まあこれはとにかく私の言いたいことは、やっぱりこういう審議会というのは、この法案をわれわれ反対しても通るわけだ。きょうは与党はいま一人しかいないけれども、いまやればこっちが勝つんだ、こういうことですからね、ほんとうに。だからそうなった場合に、郵政審議会というものが非常に大事になってくるわけですよ。そういう点で、もう少し国民が納得するような郵政審議会というものにしていただかないと、ますます郵政省に対する不信感というのは強まると思うのです。そういう点で郵政審議会については、もう少し本気になって検討していただきたいと思うのです。井出郵政大臣は検討する、検討するというけれども、まあほんとうにこの前も言ったように、ここで検討するというのは、消えてなくなるのが検討するということでありますけれども、そういうことじゃなしに、国民の代表も加えて、そうして不適格な人は全部話をしてやめてもらって、そうしてほんとうにどこへ出しても恥ずかしくない、そういうやはり郵政審議会にしていただきたい、そのことを要望するのですが、郵政大臣どうでしょう。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 塩出さんのお気持ちは私よくわかるつもりであります。したがいまして、そういうことを含めて、郵政審議会が、真に国会の大きな使命にこたえていただかなければならぬ、この方向のもとに再検討をいたすつもりであります。

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) 速記を起こして。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 その点はあと郵政大臣の善処を望みまして、次に過疎対策と、今回の第三種、第四種の値上げについて一、二お聞きしたいと思うのでございますが、自治省の岸官房長もおいでをいただいたわけでございますが、今回の第三種、第四種等の値上げが、これは特に都市よりも過疎地帯により比重がかかる。一種、二種等は全国平均だと思うのでございますが、そういうような観点から、今回の値上げが過疎対策を振興する上にどのような影響を及ぼすかということを自治省としては検討したのかどうか、その点どうでしょう。

岸昌自治大臣官房長

○政府委員(岸昌君) 御指摘の第三種及び第四種郵便料金の値上げの結果といたしまして、定期刊行物その他の印刷物を郵便によりまして講読いたしております方々に相当の影響があろうかと存じます。特に配達制度の関係からいたしまして、あるいはその販売制度の関係からいたしまして、過疎地帯にそういう影響が多くあらわれてまいるというようなことは私どもとして予想をいたしておるわけでございますが、御指摘のような計数的な点につきましての資料は、まだ私ども持ち合わしておりませんので、そういう意味の具体的な検討につきましてはまだ結論を得ていない次第でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 全国の町村で書店が一軒もないようなそういう町村が、これは昭和三十六年の調査によると——これは三十六年から以後だいぶたっているわけですけれども、かなりの数、書店のない町村がある。そういうのを私ちょっとここで新聞で読んだわけですけれども、そういう点、あなたのところでデータがわからなくても、そういうような点もあわせて検討したのかどうか。このような資料はおたくのほうに連絡すればちゃんとあるのかどうか、その点どうですか。そこまで郵便料金の値上げについて、過疎地の人たちに対してどれだけの影響があるかということを具体的に自治省としては検討しているのかどうか、その点どうですか。

岸昌自治大臣官房長

○政府委員(岸昌君) その点の検討でございますが、先ほどもお断わり申し上げましたように、ただいま御指摘がありましたように、これは例示かと存じますが、書店が一店もない町村の数というようなデータにつきましては、実は遺憾ながらまだ私どものほうで把握いたしておりませんので、そういう形における検討はいたしておらないわけでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 きょうは実は自治大臣にお伺いをしたかったわけですけれども、自治大臣は他の委員会があるわけで、あなたは自治大臣の代理として御出席願っているわけでございますが、じゃ自治省は、この第三種、第四種の値上げについて郵政省と協議とか、あるいは申し入れか何かやったのですか、相談か何か。

岸昌自治大臣官房長

○政府委員(岸昌君) 当然この郵便法の改正につきましては、郵政省のほうから私どものほうへ御相談を受けております。ただ、過疎の観点だけからこれにつきまして値上げをしないように、あるいは値下げをするようにというような意見を申し入れることにつきましては、いろいろ検討しなければならない問題点がございますので、私どもまだそういった対策につきまして十分の成案を得ておりませんので、そういう形の折衝はいたさなかった次第でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 しかし、この法案が通れば実際に第三種、第四種も七月から値上げになるわけですね。また、この郵政審議会の答申が出されたのは昨年の十二月の末なんですから、ほんとうに過疎地帯の住民の皆さんの声をだれが代表するかといえば、これはやはり過疎地帯を担当する自治省がその問題をもっと真剣にやってくれなければ、だれがそういう人たちの意見をこの政治の中に取り入れていくか。御存じのように、今回の郵政審議会にはそういうような人たちの意見が全然入っていないわけです。言うなれば財界とか学界とか、そういうような国民とはまた別な人たちのそういう人たちの審議会で検討されたわけです。したがって、人里離れた山村に住んでいる人たちも、これは数は少ないですけど、私はやはり、過疎地帯を振興する法律が先般の国会でできたということは、そういう精神からいってもやはり自治省としてはもっとこの問題に真剣に取り組むべきじゃないか、値上げするしないは別としても。そういう第三種、第四種の値上げというものがどの程度の影響を与えているかということを知らないで、かってに法律をきめて、そうして実際に実施したところがそこの人たちはほんとうにもう驚いて、非常な大きな影響がある。それらのことを私は心配するわけですよ。  先般の名古屋の公聴会でもある代表の人がいっていましたけれども、町内で郵便の値上げをどうなっているかというのを聞いたら、大体、はがき、封書の値上げを七割の人が知らないで、第三種、第四種については九割の人が値上げを知らない。私も先般鳥取県の山奥をずっと回って参りましたけれども、値上げなんということはあまりやはり知らないんですね。それでばさっと値上げということになればおそらくみんなおこると思うんですよ。そういう点でもう少し自治省としては真剣に取り組むべきじゃないか。それを何もしないで郵政省の専管事項だからといってただ傍観しているような態度は、私は自治大臣として怠慢だと思うのですけれども、その点どうですか。

岸昌自治大臣官房長

○政府委員(岸昌君) ほかに言うべき方法を持っておられない過疎地帯の住民の方々の声をできるだけ吸収いたしまして、これを行政に反映いたしていく使命が自治省にあるということは御指摘のとおりでございます。従来自治省といたしましても、できるだけそういった方々のために努力をいたしてまいっておるわけでございますが、従来はともすると、そういう恵まれない地域に施設をつくる——これはいろんな方面の施設でございますが、道路をはじめといたしまして、福祉施設その他文化施設、産業基盤の整備等でございますが、どちらかと申しますと、そういう施設の整備ということに重点が置かれておりまして、ただいま御指摘がございましたような問題につきましてきめのこまかい調査をし、きめこまかく住民の方々の声を反映していくという点におきまして、確かに欠ける点があったかと思います。したがいまして、今後御指摘の御精神に従いまして、そういう面につきましてもさらに努力をいたしてまいりたいと、かように存じておる次第でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 ひとつそれを自治大臣にもよく話していただいて、確かに過疎対策というのは道路をよくするとか、あるいは水道を引くとか、そういうような面を重点に置くという考え方もあるわけですけれども、それにしたって、やっぱり実態を調べないで、ただ概論的に言うべきじゃないと思うのですよ。やっぱりもう少し影響を調べて、その上に立って、やっぱり郵便の値上げの影響はこの程度だから、これよりはこうしたほうがいい。それはやっぱりそういう上に立ってやるならわれわれ納得できるわけですね。その点一つ要望いたします。  それから、郵政大臣にお尋ねしますが、先般の委員会で、そういう過疎地帯の政策料金については今後検討するという答弁があったわけですが、これは私のこの前の委員会のときに「直ちに塩出さんの御要望に即時にお答えをするというわけにはまいりかねるものの、きょう御展開になったもろもろのお考えにつきましては、私どもも十分これを記憶にとどめ、そして今後の施策の上に反映さしてまいりたい、」こうおっしゃっているわけですが、そういう政策料金的なものをほんとうに検討するお気持ちがあるのかどうか。ただここで適当に言っておくだけなのか、もうそんな気持ちないならないではっきり言っていただきたいと思うのですけれども、言った以上は、ほんとうにやってもらわなきゃいかぬですけれども、本気になって検討するというそういう決意で間違いないと考えてよろしいですか。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) いま目前に迫っております今回の改正に際しては、どうもいますぐというわけにはまいりませんが、今後まあこういう問題が提起されました場合には、塩出さんのような、そういう点にわたる配慮も十分に出てまいると思います。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 第三種、第四種については、この法案が通ればいつでも値上げはできる、いつでもというわけではありませんが、そういう体制になっているわけであります。今回の料金改定後は、三年間は値上げをしないというそういうようなお話ですが、先ほどのお話では四十八年には実際は百億の赤字だ、これを今後の努力で埋めて四十八年までは料金改定はしない、そういうお話でございますが、第三種、第四種についても少なくとも三年間は値上げをしない、そのように判断してよろしいですか。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 第三種、第四種につきましても三年間は値上げをしないという方向で十分の努力をしたいと思いますが、これは経済情勢のいかん、あるいは類似の物品輸送機関の料金関係、早い話が国鉄の小荷物の料金関係、そういったものとの関連を十分考慮いたしまして、情勢によりましてはあるいはということも考えないわけではございませんけれども、ただいまのところはそういうことは全く考えておりません。大宗である一、二種を三年間もたせようと、でき得ればもっともだせようということを私ども考えておるわけでございますが、三種、四種につきましても、でき得ればそういう方向で経営努力を続けたい、かように存じます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 わかりました。まあ値上げもあり得る、そう判断していいわけですね、社会情勢の変化によっては。  それで郵政大臣は本会議で、一時半に向こうに行かれるわけですね。私の持ち時間は一時四十三分で、あと十三分ございますので、これは井出大臣いらっしゃらないときにほかの方に質問いたしますから、もし質問の過程でどうしても大臣にお聞きしなければならぬ問題が出た場合には、その部分だけは午後のときに、最後でもいいですから……。  それから、第三種、第四種を省令にした理由について竹下郵務局長も先般の委員会におきまして、法制局と十分に議論した結果こういうことになったわけだというので、結局、これは法制局の角田第四部長にお尋ねしたいわけでございますが、政令でも省令でも何ら違いはない、これは郵政大臣の専管事項だから省令で十分なんだ、政令と省令はどちらも同じなんだ、そのように省令にしたことはむしろ郵政当局の考えではなくして、内閣法制局の考えに従ってそうなったのだ、そういうニュアンスの答弁があったわけですけれども、それを、ひとつ法制局の考えをお聞きしたいと思います。どういうことなんですか。

角田礼次郎内閣法制局第四部長

○政府委員(角田礼次郎君) 政令と省令とは全く同じであるかということであれば、これは違うわけでございまして、法律との関係においては、国会の議決を経ないという点においては同じでございますけれども、言うまでもなく政令は内閣で決定をし、省令はその省の大臣限りで決定をするわけでございますから、その限りにおいては違うことは言うまでもないことでございます。ただ、しいて申し上げますれば、こういう事業料金につきましては、法制のたてまえとしまして、政令できめている場合と省令できめている場合と、両方、実際の立法例もあるわけでございます。で、法制局において省令のほうが絶対にいいというような意味でおとりくださると、ちょっと私どもの立場として困るわけでございますが、もともとこの違いが企業としての弾力的な扱いと申しますか、そういうことを進めたいという御趣旨であれば、これは郵政省と申しますか、郵政大臣が企業主体としての責任においておきめになるのが一つの理由になろう、法律上も合理的な理由になるであろう、そういう意味のことは確かに申し上げました。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 わかりました。そうすると、いまさっき質問しておったのをあなたも聞いていただいたと思うのですが、たとえば郵便料金にいたしましても、物価との関連もありますし、あるいは身体障害者の方々に対する料金など、これは社会福祉的な面もある、あるいは第三種、第四種になると、過疎地帯の文化振興、そういう面もあるわけですね。そうなると、われわれは、やっぱり郵便料金というものは、やはりそういう社会の発展の中の一環をなすわけですから、郵便料金独自じゃなくて、そういうような意見もながめてきめていかなければならない。そういう点から、少なくとも政令くらいにはしなければいけないのじゃないか、そういうことを私は言いたいわけですけれども、だからそういうことならば政令、いまさっき言われたように、単なる弾力性を持って企業努力、そういう面からいえば省令がよろしい、そのように判断していいわけですね。

角田礼次郎内閣法制局第四部長

○政府委員(角田礼次郎君) 先ほども申し上げたことを繰り返すことになると思いますが、政令と省令とは、国会との関係においては基本的に同じでございます。ただ、政令になれば当然内閣の判断が加わるという意味においてより慎重な手続であるということも御指摘のとおりだろうと思います。そういう御議論に対しては、私ども否定するものではございません。ただ、それじゃ政令でなきゃならぬかということになりますと、これは政令でなきゃならぬということはないだろう、他の立法例を見てもそうだし、また企業主体が責任を持ってきめるという考え方も十分あるであろう、そういう意味において、省令できめることは法律的な合理性があるだろうということを申し上げたわけでございます。しかし省令できめるからといって——実はこれから先はやや法律論を離れるかもしれませんけれども、郵政省がかってにきめられるというわけのものではなくして、実際には関係各省との間にいろいろな協議が行なわれるだろうと思います。その限りにおいてはあまり政令という、あるいは省令ということに、そうどちらかであれば非常に事態が変わるというようなことは行政の実際から言いますとあまりないだろうということをつけ加えて申し上げて御了承いただきたいと思います。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 政令になっても結局十分審議しなければ同じことになりますしね、わかりました。じゃ、内閣法制局の方とそれから自治省の方、どうもありがとうございました。  それから最後に、最後にというわけでもありませんが、二、三資料を私いただいたわけでございますが、「郵便事業近代化・機械化実施状況」と、これは今回の審議会に、特別委員会に提出された資料の中で、能率向上によって四千九十四人、機械化によって二百八十五人、集配運送施設改善によって二百七十六人、合計で四千六百五十五人の要員増を抑制することが四十一年から四十五年の間にできたと、そうあるわけですが、この能率向上によって四千九十四人の要員増を押えることができたというのは、一体これはどういうことなんですか。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) まあ、ことばとして申します場合には、従業員の一人一人が能率を上げ生産性を高めたということになろうかと思います。その背景といたしましては、たとえば番号制の実施というようなことが一つ出てまいりまして、一昨年の七月から番号制、郵便番号を記載していただくと、こういうことにいたしました結果、郵便局の区分作業がたいへん手間が省けると、そういうことによる能率のアップということも多分にこれは入ってまいっておるのでございます。そのほか職員の訓練によりまする能率のアップ、こういったことも同時に含まれるわけでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 これはお聞きしていると時間がかかりますので、こういう郵政審議会の特別委員会に出されたこの計算の根拠ですね、どういうところから四千九十四人、機械化によって二百八十五人、これはおそらく自動読み取り区分機とか、自動押印機とかいうものによるのだと思うのです。そういうもののその計算の根拠を資料として提出していただきたいと思います。  それから「郵便事業近代化・機械化実施状況」を見ますと、全く計画と実行がそのとおりいっていない。これは非常に私はこれで、たとえば郵便切手自動発売機等は四十一年度は計画百台に実行五十台、四十二年度は千五百台の計画でたった二百台、四十三年、四十四年、四十五年はそれぞれ千台、二百六十七台の計画がありながら、実施はゼロと、郵便はがき自動発売機等も計画だけあって実施はゼロ、四十三、四十四、四十五年度。ともかく、いろいろ各省の計画がありますが、郵政省のこの計画ぐらい計画がないのに予算が使われたり、予算があるのに全然使われなかったり、一体、これはどういうことなんですかね。さっぱり私はよくわからないのですがね、これは。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 長期展望を立てまして、その展望の中の年次計画に従いまして予定どおりに実行していくということが一番望ましいことでございますので、努力をしておるわけでございますが、機械の性能に問題があるわけでございます。切手の自動発売機、はがきの自動発売機が四十三年度以降ゼロになっておりますのは、当初予定しておりましたのに対しまして性能が十分でなかった、その結果利用状況がたいへん悪いという、つまりあまりこれを使っていただけないという実態があるのでございます。これは性能のこと以外にPRの問題も同時にあろうかと思いますけれども、そういうことのために、二の足を踏んだということがあったわけでございますが、なおこの機械の開発研究を進めまして、もっと使われやすいようなものを開発する方向で努力をしまして所期の機械開発を促進したいと、かように考えております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 ともかくそれだけじゃないのです。小包用の簡易区分装置にしても、四十三、四十四、四十五年はそれぞれ三組が全部ゼロになっておる。ともかくそういうあまり十分使いものになるかならないかはっきりわからないのを、いやしくもそういう機械を購入する金も全部やっぱり国民の負担ですからね。新しいサービスを始めるのはいいですけれども、もう少しやはり検討してやってもらいたいですね。これについてともかく一々聞いておったのでは時間もかかりますので、たとえば被服の改善等につきましても、四十二年度は五億五千四百万円の被服改善費の計画で、実行はわずか一割、四十三年度も三億六百万円であるのにその実行も三千三百万円、そのようにこれも全く一割ぐらいですね。そういうものは、ともかくこれは審議会には出したけれども、逓信委員会には出さなくて、われわれが要求して出された資料ですけれどもね。こういうものについて、一つ一つどういうわけで予定どおりいかないのか、これもあとでいいですから資料として御提出をいただきたいと思うのですが、その点どうでしょうか。そういうのがなぜそういう予定どおりにいかないのか、どこに原因があるのか、その点をお願いしたいと思いますが、どうでしょうか。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) うまくいきません理由等につきまして、資料をもちまして御説明いたします。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それから今後の問題でございますが、これも審議会に出された資料で私書箱の拡充、私書箱というものの使用料を全廃し、利用の促進をはかるということが四十七年から実施されるようになっております。それから郵便番号簿の配布は、四十六年度は全国に配布し、四十七年以降は東西に分けて半分ずつ新しいのをやるとか、それから郵便モニター制度も四十六年、四十七年委嘱するとか、あるいはいま言った問題の自動切手発売機ですか、そういうものも、これから切手、はがき発売機等も毎年二百台ずつ計画に移すとか、こういうようなことが書いてあるわけですけれども、これは結局あれですか、郵政省がこれからやるということなのか、どうなんでしょうかね。これは四十六年から以降のやつはこういう計画で、たとえば私書箱は無料にするとか、あるいはいま言った切手自動発売機等はもう実施に移せるようにちゃんと性能が直ったのか、あるいは番号簿もちゃんと配るという、それはちゃんとやはり実施するわけですか。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 私書箱につきましては、現在これは全国で六万個ちょっとございますが、実用に供されておりますのはその半数でございまして、あとの半数は遊んでおるということでございます。したがいまして、これから大いに利用を勧奨する。そのやり方といたしましては、いまもお話がございましたように利用料を免除するということを本年度から実施してまいりたいと思います。そうしてでき得れば本年度においてなお五千個ばかり新しく増設をしたいということを考えております。  それから郵便番号簿でございますが、これは近く全国版、つまり全国の全家庭に無料でお配りをする郵便番号簿を調整すべく目下着々と準備を進めております。  それからモニターでございますが、これは昨年来都市の主要局単位に一配達区二名ということをめどにいたしましてモニターを委嘱いたしまして、ことしは二年目でございますが、そのやり方をなお踏襲いたしまして、この成果もあるものですから、今後とも続けるということで、たしか全国でこのモニターの方々が二千五百名ぐらいはあったと思いますが、その方式を今年度もとりたいと思います。  切手の発売機につきましては、先ほど申し上げましたように性能に若干の問題がありますのと、どういうわけですか、国鉄や私鉄の切符の自動発売機のようにうまいぐあいに使っていただけませんので、その原因の究明等に若干の時間をおかしいただきたいと思います。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 そういうものならば、何も四十六年度から予算にそういいかげんなものを組んでやるのじゃなしに、もう少しよく検討して、だめならだめで新しい方法をやるとか、ただこういう、どうも適当に資料だけつくっておいて、あともうそのときによっていろいろほんとうに行き当たりばったりというのは言い過ぎになるかもしれませんけれども、そういうようなことでははなはだよろしくないんじゃないか。審議会に出す資料にしても、またわれわれに出す資料にしても、もう少しやはり誠意のある、またほんとうに現実に即したそういうものであってほしいと思うのです。その点を強く要望いたしておきます。  最後に、これをちょっとお聞きしておかなければいかぬと思うのですが、第三条のいわゆる「郵便事業の能率的な経営の下における適正な費用を償い、その健全な運営を図ることができるに足りる収入」というのは、これは先般の委員会では直接原価ともとれるし、あるいは管理費を含む総原価ともとれるし、その点がはっきりしないわけです。ただ個別的にそれぞれの原価を償う料金にするということは、これはこの前のお話もあったのですけれども、けれどもその運営をはかることができるに足る収入を確保するというものについて何もはっきりしてないわけですね。で、料金決定原則等について、おたくが審議会に出した資料では、原価といっても、そういうものをはっきりせねばいかんということを書いてある。原価といってもいろいろな原価があるのだから、この法案ではその原価というものがはっきりしないわけですね。だから第三種なんというものは一体ほんとうに第一種、第二種と同じ料金にまで上げられることになっているのだから、これは第三種というのは、管理費とか、そういうものを除いて直接原価にするのだとか、そういうことが何もないわけですね。これから見る限りは、直接原価ではなしに、あらゆる管理費とか、金利とか、全部含めた総原価である、そういうものであるとわれわれは判断せざるを得ないのですがね。結局はそういうことですね。

溝呂木繁郵政省経理局長

○政府委員(溝呂木繁君) この郵便法第三条をそのまますなおに読みますと、「郵便に関する料金は、郵便事業の能率的な経営の下における適正な費用」とございます。これを私はこの前総合原価主義と申しましたが、郵便事業全体として適正な費用を償うという考え方であります。したがいまして、ただこの郵便事業全体の適正な費用を償うというのが三条にはあるけれども、さらにその三条を突っ込んでいくと、先生おっしゃっている個別原価にまでいくべきではないかという御指摘に対しては、そこまでいけば望ましいということをお答えしたわけです。したがいまして第三条としては、個別原価主義をとれということはこの法律では明記しておりません。なぜそれでは審議会の過程において、できれば個別原価主義にまでとりたいという意見を出しておきながらこうなったかということでございますが、やはりいろいろ三種、政策料金、そういったような歴史的なものがありまして、一挙に個別原価主義をとることは問題があるということで、今回は、この三条で総合原価で、郵便事業全体をペイできればいいではないかということにとどめたわけであります。しかし、私どもの初めの考え方は、できれば個別原価をとりたかった。しかし、その個別原価の中でも、いきなり平均原価をとるのではなしに、直接原価ぐらいはとりたいという気持ちがございましたが、いろいろの事情で今回は郵便法三条では総合原価として、郵便事業全体としてペイするという表現にとどめた、こういうことでございます。したがいまして、この三条の解釈としては郵便事業全体でございますから、それでは今後個別的にはどう考えていくかという、一つの法律で許される範囲内における行政の方針になろうかと思います。それは私どもとしてはやはり三種とか、四種とかある程度政策料金を加味するものがあるとするならば、その限りにおいてある程度直接原価とかそういったようなものをめどにして料金を考えていきたい、これは一つの考え方でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 以上で終わりますが、あと一問だけ、これは郵政大臣が来られてからにいたします。

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) ただいままでの質疑はこの程度にとどめ、午後三時まで休憩いたします。    午後一時四十九分休憩      —————・—————    午後三時十五分開会

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) 午前に引き続き逓信委員会を再開いたします。  委員の異動について報告をいたします。  本日、平井太郎君及び北條浩君が委員を辞任され、その補欠として迫水久常君及び内田善利君が選任されました。     —————————————

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) 質疑のおありの方は順次御発言願います。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それでは最後に、郵政大臣にお尋ねしたいと思うのですが、今回名古屋の公聴会等を通じて、賛成派の皆さんの意見も、さまざまな郵政事業に対する諸問題を解決をして、今後サービスの向上、標準送達速度の早期実現とか、そういうようなさまざまなことが一つ一つ実現されるという、そういう条件のもとにおける値上げはやむを得ない、そういうようなことであったわけであります。反対の意見は、四十一年のときも、そういうことで値上げしたけれども、結局、サービスはよくならないじゃないか。ならば、値上げよりもそういう郵政事業の抜本的対策が大事だ。大体、いずれにしても、郵政事業というものがほんとうにサービス改善なり、そういう体質改善に努力していかなければいけない、そういう点においては意見は一致したと思うのですね。いろいろなそういう諸問題を解決していくには、何といっても、労使のそういう協調という問題、これがやはり一番肝心な問題であって、これができなければ、幾らどのようなりっぱなことを言っても絵に書いたもちになると思うのですね。これは非常にむずかしい問題でございますが、郵政大臣としても、いろいろ真剣に取り組んでこられたことはわれわれも認めるわけでありますが、そういう労使の問題について、郵政省当局側としてはいままでのどのような点を反省し、そうして今後はこのような点を改めていくのだ、そういういままでの反省、そうして今後は何か新しい、われわれが郵政大臣の話を聞いて、それならば労使の問題というものもうまくいくのじゃないかなと、そう思うようなものがありましたらひとつ最後に聞かしていただきたい。それをお願いします。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 塩出さんが、最後に一番当面重要な問題についてお触れになったわけでありますが、名古屋における公聴会の記録等、私もいずれよく拝見しますが、そこへ臨席した局長からあらましは承っております。そこで、こういう物価、公共料金がやかましい際にあえて値上げをさしていただかなければならぬということはよくよくのことでございますので、それに見合うべきサービスの向上、これに取り組まなければならぬ次第でありまして、その一つのあり方として、標準送達速度という問題を打ち出したわけであります。これは現時点において、都会地あるいはその近傍等におけるいろいろな困難な条件がございます。しかし、これを全部解決しなければできないというものではなかろう。私は、ゴールを設定し、そこへむしろ向かって飛び出すというぐらいの心がまえで臨むべきだということを指示をいたしておるのであります。それにつけても、人手を主にしてやっております郵便の事業において、労使の関係が正常化し、安定的にならなければこれは全く絵に書いたもちでございますから、御指摘のとおり、これが一番基本である、この認識のもとに昨年来いろいろと苦慮してまいりました。塩出さん、御承知のように、昨年二度にわたる紛争のございましたこともまことに対外的に見れば名誉なことではございません。このことは管理者の側においても深い反省を持つと同時に、労使というものは相対的なものでありますから、お互いにやっぱり歩み寄るという気持ちを持たなければなりません。その場合にやはり省の側がより一そうおとなになる必要が私はあると思うのでございます。そういう意味で現状を見ておりますと、昨年払いましたあの犠牲というものを一つの教訓として、建設的な方向へ向かっておるという認識は私も持っております。現に春闘の時期を迎えておりまして、きょう鈴木さんの午前の質問にもありましたように、これに対する誠意のある回答もせなければなりません。そういうところから、一歩一歩ひとつ積み上げていく、こういう考え方を持ちまして、やはり一つの潮どきにあると私は思うのです。そういうことでありますから、いつかも申し上げましたように、郵便創業百年の年、こういう記念すべき年に少なくともそれぐらいのスタートができなければいかぬのではないか、こういう気持ちで事に当たりたい、かように考えております。以上であります。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 最後に、私要望したいわけでございますが、労使の関係について私ども内部に立ち入ったわけではございませんし、そういう点はわかりませんけれども、やはりわれわれ感ずるのは、郵政省は何となく、二重人格といったら悪いのですけれども、やっぱり表面的なものと心の中は違うような気がするわけですよ。私は正しいと思ったことはどんどんやはり労働組合の幹部の方にも正面からぶつかって、たとえば郵政事業なんというのは非常に手作業が多いわけですから、そういう一つ一つのそういう技術をみがくために、昔はそういう競技会のようなものもやっておった。そういうものはけったたき主義だと言われたからといってやめておる。今回復活されるようですけれども。それはそろばんだって何級、何級で競争するわけですし、そうやってやっぱり自分の技術をみがいてくるところに前進もあるわけだし、それは一部の人が反対しても、堂々と討論をしてそうしていけば、やっぱり正しいことは心ある人はついてくるようになると思いますし、そういう点で、私は郵政省としては、もう労組の皆さんとほんとうにぶつかり合う。けんかするところはもっとけんかしてもいいと思うのです。ただ、表面はうまいことを言って裏のほうで非常に悪いことをすると、そういうようなことがあってはいけないと思うのです。そういう点でほんとうに労使の問題については正々堂々と世論に訴えてやっていく、そういう姿勢で臨んでもらいたい。これはまあ私の感じたところで、あるいは事実に反しているかもしれませんけれども、そのことを要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 最後の質問の段階になりましたが、これから御質問申し上げることは、今日までこの法案を審議するにあたって、各委員がそれぞれ質問をされ、大臣からあるいは関係の局長から答弁されたものと重複するかもしれませんが、それはまあ重複するとすれば再確認の意味で、また私の立場から補足する意味、あるいはまた別の観点からというようなことで、重点的なごく限られておる数項目について再確認を中心にして質問申し上げたいと思うわけでございます。  その第一点は、郵政大臣としての料金値上げについての姿勢の問題、これは閣僚の一員としてのまた姿勢の問題でもあるわけです。いやがらせのような質問ではなくて、やはり慎重に考えてもらいたいという意味から申し上げるわけでありますが、郵政大臣でありますから、郵政事業の意味では郵便の大臣であるし、また郵便貯金の郵政大臣であるし、簡易保険の郵政大臣でもあるわけです。ところで、郵便料金の値上げが各家庭に及ぼす、生計費に及ぼす影響はごくわずかだということはしばしば答弁されております。それはそのとおりだと思うのでありますけれども、しかし、郵便料金は公共料金を代表するものの一つでありますが、この値上げがもたらす物価の上昇という意味における影響というものは、私は非常に大きいと思います。そういたしますと、さなきだに物価高に悩んでおります今日の家庭生活でありますから、相当影響も多いというふうに考えていただかなければならぬと思うのであります。そこで、貯金なり保険のことを申し上げたのは、御承知のとおり、物価がどんどん上がってまいりますと、大臣がこの前のお話では、郵便貯金は七兆をこえました、保険は契約高十兆をこえましたというお話でございましたが、これはみな庶民生活の苦しい中から積み立てられてきたお金であるわけであります。その貨幣価値が下がることは、結果的には非常に大きな影響を及ぼしてくるわけであります。貯金の利子もそう上がるわけではありませんし、保険のリベートのほうもそうたくさんあるわけではありません。やはり最終的には物価の安定というものを真剣に考えていただかなければならぬということでありましょう。言うならば、逓信委員の立場から言うと、郵政大臣にはそういう意味で私は物価の値上げを貯金のためにも、保険のためにも押えてもらいたいという気持ちが、その先頭に立って押えてもらいたいという気持ちがおるわけであります。これはもちろん安易に上げたわけではないと思いますけれども、郵便料金の値上げについてはもっともっと経営に努力をし、もうぎりぎりのところでひとつ国民にこれだけ御協力いただきたいというような、そういう姿勢でなくてはならぬと私は思うわけであります。そういう意味で、郵政大臣のこの考え方についてもっと真剣になっていただきたいという気持ちをまず申し上げまして、大臣の所見を冒頭承っておきたいと思うのであります。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) ただいまの御発言のお気持ちは私も痛いくらいに伝わってくるわけであります。物価騰勢がなかなかとどまらない、ますます上がっていくという中において、国民が貯金なり保険なり、私ども驚異的とも言われるような数字が積み重なっていくということを考えるにつけましても、日本国民の貯蓄心の旺盛さ、これは国民的に非常に健康であるということにも通ずると思うのでございまして、これを裏切るような物価高ということは、これはほんとうに相すまぬと思うのであります。したがいまして、佐藤内閣が物価を最大の問題として取り組んでおる。しかし、なかなかこれは一方において、経済の成長ということも無視はできないというふうなことからしまして、なかなか思うにまかせない困難な状態に置かれておるのであります。こういう際に、郵便料金の値上げをせざるを得ないこの立場なり気持ちなりは、これは永岡先生にはおわかりいただけると、こういうように思うわけであります。したがって、一方においては料金が上がる、同じ郵政大臣の管轄にある貯金なら貯金というものの金利も何か調整ができないかということにも通ずるかと思いますが、これはまあこれで一つの金利体系というものもございましょうし、国のただいまの状況というのは公定歩合を引き下げるというふうな方向にもあるわけでありますから、必ずしも直接これに結びつくものではなかろうとは思いますが、しかし気持ちの上では永岡先生の配慮されるような、ほんとうに行政の責任に立つ者が戦々恐恐として薄氷を踏むような思いで、庶民の感情を大事にしながらいくべきである——まあ値上げはしておいてうまいことだけ言ったんじゃとあるいはおっしゃるかもしれませんが、気持ちはそういうようなところを踏まえてひとつこれからの郵便事業をやってまいりたいと、かように存じます。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 次に、法案に入って若干質問をいたしたいと思うんですが、これもしばしば論議されましたことですけれども、いわゆる今度の郵便法の三条の問題でありますけれども、片や政策料金があるわけですね。先ほど経理局長の話を聞きますと、なるべく個別の原価主義でいくのが理想だと、こうおっしゃっておるわけであります。おそらくそういう考えには変わりないと思うのであります。しかし、政策料金があるわけですね、第三種、第四種。ということになりますと、そのペイできない赤字は、関係のない一種、二種の差し出し人のほうでこれを負担するということになるわけですね。私はその意味から考えますと、これは当然政府のほうで一般会計から、具体的にいえばそういうことになるでありましょうが、補てんされてしかるべき性質のものではなかろうか。特にこの第三種におきましては、政府みずからが官報やその他を出しているわけでしょう、第三種以下の安い料金で。それを一般国民の庶民の一種、二種の利用者に負担さしているわけですね。これはけしからぬと実は私は思うわけです。この前もちょっと申し上げましたけれども、まあ第三種で出される新聞社の中にも経営の苦しいところもありましょうけれども、いわゆる大手五社というのは、配当も高ければいろんな関連企業もどんどん行なっておるし、そして、また従業員の給料も郵政職員よりもはるかに高い。そういう中で第三種料金を安くする、これは一つの国の文化政策なりあるいはまた社会政策として私は是認はいたしますけれども、ただ私の言いたいのは、山間僻地等でその負担をやはりどうしても押えてもらいたいという声がある限りは、政府において補てんをするとか、あるいはそれができなければ大きな業者が購読料を安くするとかして、これを考えなければならぬと思いますが、この第三条においては一般会計からの繰り入れの道をみずから積極的に閉ざす必要がなぜあったのだろうか、実はこういう感じがするわけです。もちろん一般会計で補てんを必要とする段階になれば、特別立法でこれはやるでありましょうが、それはもうよくよくのこと、あるいはまあ非常事態と申しましょうか、そういうことかと思うのですけれども、何もみずからそういう道を閉ざさなくてもよかったのじゃないか、こういう気がするわけです。どうしてそういう道を閉ざすことに積極的になったのでしょうか、そのことを聞きたいわけです。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 第一条と第三条につきまして、ただいまの御所論のような御意見は衆議院でも、またこちらへ伺ってからも承ったところでございます。これはまあ相矛盾した二つの原則のように見えるという御批判もございましたが、私どもは、これは必ずしも二律背反ではない。まあなるべく安い料金と申しますものの、これは原価を割ってまでという意味ではもちろんないことは明らかでありましょうし、それからまた第三条における収支相償うというこの原則、それはそれなりに第一条と両立し得る考え方だというふうに思うわけでありますが、ことさらに第三条を設けたゆえんのものは、私はやっぱり郵便事業が一つの公企業であります以上は、一種の合理性というものを追求すべきであろう、そうして収支が相償うという原則の上に立って経営に当たるということでなければ、ともすれば親方日の丸になる。もし赤字が出たら、それを一般会計からぬぐってもらえばいいというふうな、安易な気持ちではいけないのではないか、こういうことからこの第三条を設けるに至った、これが私は主たる考え方でございまして、先ほど御指摘のしからば一方、政策料金等との関連でございますが、当面は総合原価主義というようなことでありますものの、合理性を追求すれば個別原価主義であってしかるべきだと思います。第三種、四種というようなものには、まあ沿革的な、歴史的な理由というものも確かにあるわけでありまして、まあこれで経済がだんだん向上していくにつれて一それは過疎地帯、塩出さん御指摘になりましたが、こういうところはあるいは残るかもしれませんが、全体的にいえば、こういう政策割引というものは漸次解消の方向へいってしかるべきではなかろうかと、およそこのように考える次第でございまして、過去二十年余りずっと独立採算でやってまいったのでございますから、そういうまあ事業体としてのきちんとした精神的なよりどころというような意味において、第三条を考えておるのでございまして、万々一どうにもいけないというときには、これは特別立法を決してふさいでおるわけではございませんから、それまではひとつ石にかじりついてもこれでやっていこう、こういう気持ちが第三条にあらわれておる、かように考えております。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 努力目標ということについて、一応了解はできぬわけでもありませんが、そこで、私が一般会計からの道を閉ざすことを積極的にやらなくてもいいんじゃないかといったのは、これはまあ第三種以下の料金については今後省令にするという形もあって、審議会の性格にもよりましょうけれども、非常に国民は不安を持っていることは事実だろうと思いますので、安易に上げられてはかなわないのでありますが、第三種料金がだんだん上がって、第三種料金以下の問題が値上げされるということになると困るわけでありますが、政策料金としてのことは私は必要だと思うのです。これはまあ認めるのですけれども、政府みずから官報、公報を安い料金で出す必要はなかろうと、もしそういう必要があるならば、その分だけでも補てんをしてもいいくらいに思って、国がめんどうを見ることが少し足りないのじゃないか乏いう気がしたから、そういうことを申し上げたわけです。  そこで、経済企画庁の国民生活局長おいでになっておりますが、この際、お尋ねしておきたいのですけれども、新聞料金の値上げは一夜あけるとすぐ料金値上げしてしまっているわけですね。そうして、その新聞の第三種以下で出す場合に非常に安い料金で、低料の扱いを受けているわけです。私はその点について非常に不信を持っている。新聞の料金値上げの新聞広告を見ますと、配達料等も結局上がったような内容にとれる。そういう感じがするわけでありますが、その値上げをした理由、経済企画庁なりに把握していると思いますが、わかっている範囲内でけっこうでありますが、御説明いただければ幸いだと思います。

宮崎仁経済企画庁国民生活局長

○政府委員(宮崎仁君) 新聞料金の値上げにつきましては、大体経過は御承知のとおりでございますが、朝日新聞が最初に社告を出しました段階で、私どもとしては経済企画庁長官の談話で、これに対する撤回を求めるということをやったわけでございますが、御承知のようなことでなかなか思うようなぐあいにならなかったという経過でございます。そこで、値上げの理由等につきましては、物価安定政策会議で特別部会を開きまして、ここに朝日新聞の業務担当の重役さん、あるいは当事者に来ていただきまして、相当詳しく説明を伺いました。この値上げの理由については、社告でもかなり詳しく書いてございますけれども、言われておるところは、要するに、一つは製作機能の上昇ということでございまして、これは外国通信を取るための費用が上がったとか、人件費の問題、あるいは用紙代、これは製紙メーカーとの折衝である程度値上げを認めざるを得なかったというような問題がございます。そういった問題のほかに、一つの大きな問題として、販売店の配送の関係が相当値上げをしなければならなかったということが言われております。今回の値上げ幅は御承知のように七百五十円から九百円ということでございまして、百五十円引き上げられておりますが、この半分以上が販売店のほうにいくというようなふうに聞いております。正確な数字は把握しておりません。  そこで、御指摘の問題でございますが、従来とも購読料につきましては、一括末端の価格をきめまして、そして地方の分について郵送する際には別途郵送料を負担していただくというやり方をとっておるようであります。この点については筋としては、私ども、今度のように配達のコストというのが主要な原因ということになっておるわけでありますから、郵便を使って実際上配達が行なわれておるようなものにつきましては、筋としてその分を値上げする理由はない、こういうような感じがございます。しかしながら、これは駅売りにつきましても同じような問題がございます。現在朝刊二十円、夕刊十円でございますけれども、今回五円引き上げをしておるわけでございます。この辺につきましても同じような矛盾を感ずるわけでございますけれども、何ぶんにも新聞の購読料については私どもとしてもいろいろ各社に対してお願いもし、あるいは勧告をしたわけでございますし、所管の通産省としても、いろいろ御配慮願ったわけでございますが、ああいう形で一斉に値上げが行なわれる、これはとめることができなかったという状況でございます。政府が直接価格に介入する道を実は持たないわけでございます。そういう点から今回の値上げの実態というものを私どもなりにフォローいたしまして、そうしてこういった問題を物価政策の上でどう取り上げるか。そういう観点からいまいろいろと検討いたしております。結局、現在の制度のままではなかなかこれはいろいろ言いましてもそれを守らすことができない。その辺についてはたいへん残念でございますけれども、こういった事情であるということを御了承願いたいと思います。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 新聞の販売所の人件費がかなり上がっておるわけです。配送料もそうですが、それは値上げの相当部分を占めておるというように理解するわけです。これは都市が大体中心になるわけです。いま言ったように、郵便で出される配達の分については私はまるまる浮いているのじゃないかと思います。これはいま始まったことじゃない。だからこいねがわくば、地方に出される、郵便を通じて出すようなところについての購読料については、その分だけは素朴的には引いたものを購読料にしてもらいたいという指導ぐらいしても私はちっともこれはおかしくないと思います。ぜひ私はそういう努力をしてもらいたいと思うのですが、そのお考えどうでしょうか。介入する必要はありませんが、やはりそれぐらいのことは考えてやったらどうか、非常に気の毒じゃないか、それくらいのことをやってしかるべきじゃないかと思うのですが、いかがでしょうか。

宮崎仁経済企画庁国民生活局長

○政府委員(宮崎仁君) 確かに御指摘のような考え方があると思います。私ども、さっき申しましたように、いま新聞の実は経理というものはあまり公開されておりませんので、十分な資料を持っておらないわけでありますけれども、ともかくいろいろの面からこれを検討してまいりまして、そうして、ただいま申しました配送コストの問題、これにつきましては、対策としてどういうことがあり得るのか。たとえば共同販売というようなことはどうかとか、あるいは店舗の設置についてのいろいろの考え方が委員の中等で議論がございますので、そういう問題を詰めてまいりますと同時に、ただいまも御指摘のありました、こういった郵送による場合、あるいは駅売り等の場合、そういったことについてもう少しきめのこまかいやり方というものがあり得るかどうか、私ども十分これは研究してまいらなければならないと思います。現在のところは一応この姿で値上げが行なわれてしまいまして、一部、消費者団体等で反対運動がございますけれども、こういった理由というのは今回限りというわけにまいりませんから、ただいま申しましたような制度的な面とあわせまして、いま御指摘のような問題も十分ひとつ検討しまして、そうして何かわれわれとしてとり得る方法があれば、これは努力してみたいと思います。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 ぜひひとりそういう方向で御検討、御指導をいただきたいと思います。  次いで、郵政当局にお尋ねいたしますが、第三種を今度省令に移行いたしまして、そのチェックとしては、一種より料金が低いことが一つの条件、それともう一つは、郵政審議会によるチェックの機関があります。これで国民の期待に沿うようにということはやはり考えられておると思うんですね。ところが、第一点の一種より低いというのは、これは言わずもがなのことでありまして、そういう条件がなければ最初から一種にみんな出してしまうわけで、低いのが当然なんで、これはうたってもうたわなくても同じことだと実は思うわけです。したがって、このことは私あまり意味がない。問題は、意味があるとすれば、チェックの機能があるとすれば、郵政審議会だと思うのでありますが、この郵政審議会の機能からいたしましても、先ほど塩出委員の指摘もありましたように、どうも私もこれについて疑問を持っておるわけであります。といいますのは、設置法で設けられる郵政審議会令というのがございますが、この委員の選考はどういうようなことで選考しているかといいますと、関係行政機関の職員、学識経験のある者ということがあるわけですけれども、関係行政機関の職員というものは私はどうもこれはふに落ちないわけです。むしろ、それこそ政府は諮問する場合にいろいろと各省と打ち合わせしてやるだろうと思うんです。それをまたあらためて関係行政機関の職員というのを入れるということは、これはどうも私はおかしいと思うんですが、どうしてそういう必要があるのでしょうか。それをお尋ねしておきたい。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 郵政審議会の委員の選考にあたりまして、関係行政機関の職員という一項はいまの郵政審議会令の中にうたわれておるわけでございます。これは申し上げるまでもなく、従来そうであったということでございます。これから料金問題について郵政審議会にはかることが法律でもって明文化されたという今日でございますので、料金問題について審議を十分尽くす、慎重に審議をするという趣旨を貫きますために委員の選定、組織、そういったことにつきましてはあらためまして検討を加える、委員の選考につきましても新しい角度から見直してみる、こういうことが必要になってくると思うのでございます。このことにつきましては、これまでも再三繰り返し申し上げておりますとおりでございまして、新しい事態に対しますためには新しい見直し方が必至であろう、かように存じます。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 これは国会にかわるべきものなんです、今度の場合、郵政審議会は。国会は国民の代表ということ。私は政府の機関が入る必要はたいと思います。おかしいと思うのです。それは前にするかあとにするかの相談は郵政省自体としてあってもけっこうです。たとえば大蔵省の役人がこの委員会に入っておりますけれども、答申があった後に相談するということもあり得るでしょう。また事前に相談するということも、政府全体としての意向をきめるときはあるでしょう。しかし、審議会の委員としては私はまことに不適格じゃないかと思うのです。これはむしろ改正をする必要があるのではないかと思うのですが、この点は大臣いかに考えましょうか、それがほんとうじゃないかと思うのですね。国会にかわるべき国民の意思というものを聞きたいというのがやっぱり私は郵政審議会というものの性格じゃないかと思うのですが、いかがでございましょうか。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 審議会令というものができて相当に沿革があるわけでありましょうし、その間まあいろいろの重要な審議に応じてくだすっておるわけでありますが、これはまあ郵政省のみならずほかの役所にもこういう審議会といったようなものがあろうかと思いますが、そういう場合、はたして行政の役人がそれに入っておるかどうか、このあたりももう一ぺんよく検索をしてみなければならぬ点であろうかと思います。しかし、いずれにもせよ、郵政審議会が今回の法律改正によって料金に国民にかわってタッチするというような重要な職責を持つわけでございますから、これは午前の質問にもございましたが、そういうことも含めて郵政審議会のあり方というものを再検討する必要があろう、そうしてそれが改正の方向へ踏み切るという場合には、これも一ぺん御相談もしてみたい、かように思います。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 もし必要があるならばそれも一つの方法として是認されるでしょうけれども、私としては必要がないと思っているわけです。従来は法律できめたんですから、これは国民の意思というのが国会を通じて十分反映できるわけですね。しかし、今度は国会にかわる審議会ですから、その審議会の中に政府の職員が入っているということはどうも私はふに落ちない気がするわけですから、ぜひひとつ御検討いただきたいと思います。これに関連いたしまして、私ども機能を十分発揮するためには現在のような運営のしかただとか、機能だとか、あるいは機構の問題については非常な不満を持っているわけです。これをきめるということは非常に大きなウエートを持つわけです。そこで何と申しますか、機能だとか、あるいはまた地位というとおかしいのですが、いま付属機関ですけれども、ほんとうは付属機関でないほうが望ましいんですけれども、そういう地位の問題ですね、機能、それからしたがって、そこに選出されて御協力願う委員の方々に対する処遇、この問題について相当検討しておかなきゃならぬと思うのですが、もし構想でもあれば、この際決定的な結論じゃないにいたしましても、あればお伺いしたいと思います。いかがでございますか。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) まだ、法律をお通しいただく直前でございますから、そこまで踏み込んでの構想ということを申し上げる段階ではなかろうかと思いますが、しかしいずれにもせよ、いままでの郵政審議会は四十五名という大委員会でございまして、これは他省の同じような機関に比べますと、たとえば厚生省あたりは、これはもう医療なら医療、保険なら保険、それぞれ各個に審議会を持っておられるようでございます。わがほうは、この大委員会をその中で分科会なり、特別委員会なりというふうなものを随時つくることによって機能しておったと思いますが、それらをも含めまして、郵政審議会のあり方全体を総ざらいをしてみる必要があろうか、これはまあこれからの課題である、こう心得ております。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 私は、特に委員の選考の問題については、やはり広く庶民の代表というような観点から、選考する場合によほど考えていただかなければならぬと思うのです。いま学識経験者ということで何々会社の社長さんだとか、あるいは何々の重役とかいうことで、どう見たところ、経験はあるにしても、直接郵便に関する場合、料金の及ぼす影響ということに私は非常に大きな重点を置いているわけですから申し上げるわけですが、構成についてもやはり庶民代表というものをぜひ加えていただかなければならぬし、というよりはそれに重点を置いて考えるべきじゃないかと思っているんですが、これは一つの要望でございます。  それからもう一つは、したがって、処遇の改善の問題についても、先ほども話によりますと、出席日数も少ない人もいるわけですから、そういうことのないようにするためにも、やはり中心になる方々についてはある程度の処遇もしてあげなければならぬと思うから、したがって、処遇の改善の問題について私特段の要望をしておきますが、その私の要望について、大臣のひとつ御所見を承っておきたいと思います。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 午前もお答えいたしましたが、各界階層から学識経験豊かな委員に出ていただいておるわけであって、それぞれ国民的立場を踏まえて審議に当たっていただいておったと思うのであります。しかし、はたしていまの選考のしかたでいいかどうかということになりますと、もっと庶民感覚豊かな人を入れよ、この御要望は私はそれなりに適切だろうと思いますし、あるいはまあこれをもっと選任されるというような、これはまあ常任制というものをとるかどうかということもあるいはかかわりがあるかもしれませんが、それらの問題をもひとつ検討の対象にしてまいりたいと、こう存じております。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 時間もあまりないようでありますから、簡潔に質問いたしますが、次は、ひとつこれも、もう従来ずっとこの委員会でも問題になりましたし、公にも、あるいはまた個人的にもいろいろ話をしてきたところでありますが、サービスの改善をするためにはやはり労使の関係の正常化というものがぜひ必要だということで、ずいぶん大臣のほうに質問もし、要望もしておったのであります。この点についても私は多く触れません。触れませんが、耳にタコのできるほど申し上げたつもりでありますが、これが基本だと私は思います。これがなくしては、幾ら料金を値上げいたしましても、国民の期待する正常な運行は確保できないと思うのです。そのことは十分おわかりだろうと思いますから、特段の勇断をふるってと申しましょうか、蛮勇をふるってと申しますか、そのくらいの気持ちでこの正常化に努力してもらいたいが、その期するところは郵便の配達の正確であり、安全でありということになるわけであります。そこで、国民は料金を値上げされますと、一体、郵政はどういうサービスをやってくれるのだろうか、こういう期待が非常に強いだろうと思います。この前も名古屋の公聴会の参考人の意見を聞きましたところが、すべての参考人の意見もやはりいまのままで値上げされては困るという気持ちが非常に強いわけでありますから、これはぜひひとつ改善をしてもらわなければなりませんが、ついてはこの際、この郵便法案に私反対でありますが、かりに本法案が成立した暁においては、機を逸せず国民にこういうサービスをしますというお約束をすることが、職員の一つの励みにもなり、国民の一つの期待にこたえることにもなるわけでありますが、 いわゆるタイムテーブルというもの、これもしばしばこの委員会でお願いしたわけでありますが、これをさっそくつくって国民にお約束をし、これを励行すると、こういう意気込みはありますか、ないですか。あるべきだと思うのですが、いかがですか。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 一番基本に横たわっておる労使関係の正常化という点につきましては、これはもう永岡さんとはしょっちゅう意見の交換をしてまいりました点でありまするし、これを大体取りまとめて先ほど塩出さんにお答えしましたあの程度をもって御了承を願いたいと思うのであります。  そこで、いまお示しの標準送達速度の問題でありますが、せめても今回の値上げを御了承、御納得いただく以上は、これくらいのことはやれないでは相すまないと、こういう気持ちでございまして、なかなか事務的にはいろいろ困難もあるようでありますが、ともかく、もうぐずぐずしておっちゃだめだ、それをひとつ乗り越えて、いきなり十をねらってもこれはむずかしいとすれば、まず三でも五でもいいと、そこからひとつ始めようではないかと、こういう気持ちでおるのでございまして、幸い、本法成立の暁は御趣旨の線に向かってこれを取りまとめた上で公表をいたしたいと、こう考えております。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 これもあまり詰めるといかがかと思いますけれども、こいねがわくは、私どもは法案が通過したらほんとうに数日を出でず新聞に大大的に一面をさいてでも、こうなりますということを早く公表して、励みを与え期待にこたえるというくらいにしてもらいたいと私は思うわけです。それほど国民は郵便に対する信頼がないわけですから、そういうことをお願いしたいわけですが、これは要望だけしておきます。  最後になりましたが、そういう労使の間の正常化に努力していただくと同時に、ここでぜひこれは、本日は大臣以下本省の局長の方々もおいででございますから、いわゆる管理者層の経営というものに対する責任感というものを植えつけて、これは私は地方を回ってみまして、酷に聞こえるかもしれませんが、これだけ努力しているのに永岡君はそういう酷な批判をするかと言われるかもしれませんが、国民はきわめて結果しか見ませんのできびしいのです。国民は非常に批判はきびしいですから、経営者として、そういう郵便の配達についての責任を、そういう体制をぜひ確立してもらいたいと思います。職員がストライキをやった、郵便がおくれましたじゃ、国民は済まされないのです、それは国民は知っちゃいないのですから。それは本省と職員との間の出来事であって、国民は郵便を出したならばそれを正確に届けてもらえばいいわけです。電信は、スト中は電話かかりませんから、料金払わぬで済むわけですが、郵便の場合は切手を張ってポストにほうり込めばこれは契約したものと、こう言っちゃおかしいですけれども、そう思っているわけです。反対給付を求めているわけですから、それがストライキをやったから、あるいは三六協定が結ばれてないから郵便おくれましたではこれは済まされない。これは、経営者としてそんなことでは回避できませんよ。国民に対してしっかり郵便を配達をしてもらう、そういう責任を持っていかなければならぬのだという責任観念ですね。これをひとつ徹底的に植えつけてもらいたいと思うのです。そういう責任観念があれば、労使の関係についても、真剣に考えなければならぬ問題が出てくるでしょうし、能率化についても、いろいろな施策が出てくると思うのです。それをひとつ大臣は、局長はもとよりでございますけれども、地方の管理者、地方の管理職員の皆さんにもぜひこのことを徹底させていただきたいと思うのですが、いかがでございますか。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) この点もまさにおっしゃるとおりでございます。ただ現状は、永岡先生の言われまするようなところまでいっておるかというと、現在まだはるかにそこへは距離が遠いと、こう言わなければならないかと思うのでございます。で、これはどうも単なるお説教だけでいけるものではないのでございまして、近代的な経営ということになりますと、これは待遇の問題にもなりましょうし、あるいは職場環境を改善するという問題にも通じてまいりましょう。そういった精神面あるいは物質面、両方から労使関係の安定を期すると同時に、その上に立った経営者の自覚と申しましょうか、この経営者の立場というものは、まあ私は民間における経験からあえて申しますならば、これはもう事業とともに運命、生死、これがかかわっておるわけでございますから、そういう意味において私の見るところをもってすれば、やはり郵政事業の中には、まだどうものんびりムードがあるのではないか、こういうものをひとつ克服するために私みずから先頭に立ちつつ枢要な幹部諸君がまず実践躬行する、そしてそれをだんだんと下へ押し及ぼして、そしてこの管理体制というものに一本筋金を入れると、こういうことが必要ではないか、かように考えます。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 大臣がはしなくも御意見を述べられました、御所見を述べられました言辞だけでは、説教だけでは立ち直らないのだというそのとおりでございまして、その意味で関連をして申し上げたいのでありますが、そのためには、職場環境もりっぱにしてやらなければなりませんし、あるいはまた待遇もよくしてやらなければなりませんが、わけても大切なことは処遇の問題だと思うのです。その処遇の問題は、金銭的な処遇もあるでしょう。あるいはそれとうらはらになるところの人材登用と申しますか、昇進と申しますか、そういう問題もあろうと思います。やっぱり人心をしてうまざらしめぬことを要するということばがございますが、私は今日の郵政の状態を見ますと、非常にその点が欠けているのじゃないかと痛感いたします。  そこで、資料があればこの際お伺いをしたいわけでありますが、郵政本省と郵政局の部長、本省は課長ですが、以上でいわゆる六級職、上級職試験を合格したいわゆる管理者層として採用された者とそれ以外の全部の者との比較はどういうことになっておりますか、お尋ねいたします。

野田誠二郎郵政大臣官房長

○政府委員(野田誠二郎君) ただいまの御質問でございますけれども、これは役所の内部の組織でございますけれども、本省の課長以上の人事につきましては、これは官房でこれを所掌いたしております。地方機関の部長以下につきましては、これは人事局で所掌いたしておりますが、ただいまの先生の御質問にかかわります資料、官房それから人事局、両方ともきょう持参しておりませんので、少し時間をおかしいただきますれば、調査をいたしまして後刻御報告したい、かように思います。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 それはあとで出してもらいたいと思います。この前そういうことを頼んでおいたのです。  私は郵務局に籍を置いたことがございますので、あそこはよく知っておりますが、あそこは機構の中に一人も課長がおりません、係長三十五人でございます。これでは不満が多いのはあたりまえだと私は思うのです。まさに人心をうましておるのです。それはすべての者が課長になるとかあるいは局長になるということはできないでありましょうけれども、広い層の中から何人かが抜てきされていくという、そういう希望、そういうものを植えつけることが郵政をわき立たせる一つの手段でもあろうかと私は思います。そういう意味で、これはひとつ大臣あるいは本省の担当の衝にある方々においても十分この点について配慮していただいて、まさに人心をしてうまざらしめぬように、ほんとうに働く気を起こさせるようにしてもらいたいと思います。やはりせっかく入ってきましても、希望を持てないために、あたら優秀な人材を部外に去らしている例がたくさんございますから、ぜひそういうことのないようにしていただきたいと思います。この基本的な構想について、大臣の所見を伺いたいと思います。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) いまおっしゃるように、すそ野の広い中にはこれは人材もあるはずだと思います。したがいまして、現状分析を私も十分しました上で、これはまあ従来のしきたりというようなものもございましょう。それも急激な変革ははたしてどうかと思いますけれども、いま御趣旨のような方向に少し風通しをよくするとでも申しましょうか、そういう考え方はぜひひとつ採用いたしたいと思っております。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 先刻逓信記念日に御招待いただいて私列席さしていただきましたが、非常に私は式典へ参列いたしまして感激をいたしました。その中の一つの例は、親子三代、八十数年にわたる郵便外務に勤務している方の大臣の表彰、ほんとうに私は涙が出ました。また、その表彰される職員の代表として、特に外務員の方がそれを代表して大臣に答辞を述べるというあの姿にもほんとうに私ども感激をいたしました。これは私一人のみではございません。私のそばにおいでになる方々もみなそういうことを言っておられました。非常に感激をしておられました。そういうことが郵政の事業を立ち直らせるのではないかという感じがして、ほんとうにうれしい日でございましたが、あのような政策、基本線に乗っている考え方というものが私は必要だと思うのです。やはり郵便事業を第一線で守っていてくださる方々の処遇なり、そういうものに対して大臣が感謝のことばを述べるということが非常に大切だと思うのです。その意味で、外務の方々についても人事院試験があるとかないとかということでこの前からいろいろ論議しておりましたが、人事院試験があったにしても、そのことはそのことにしても、法の改正が必要ならば法の改正も必要でございましょうが、そういう手続をとりつつ、あの外務の方々でも希望の持てるような、内務にいくとかあるいは管理者にどんどん進んでいける、あるいは何人かは局長にもなれるという、そういう施策が、人事管理と申しますか、そういうものが必要ではないかということを痛感しているわけでございますが、先ほど大臣がすそ野の広い中に希望を与えるような人事を考えていきたいというお考えを述べられましたが、ぜひ外務職の方々についても職種の変更なりあるいは昇進の方法についても特段の配慮をいただきたいと思うのでありますが、この点もひとつあわせて御所見を承りたいと思います。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) この点は現状においても、それぞれ職種の面に流動性を持たせるというような配慮をしつつやっておるわけでございますが、なお一そうそういう面には力を入れてまいりたいと、かように考える次第でございます。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 それじゃ、これは最後の要望になるわけでありますが、以上るる申し上げましたが、ひとつこの際一番の問題はやはり郵便の立て直しだと思いますが、それについて料金改定がなされるでありましょうが、やがて数刻の後には、法律案はこの委員会を通過するでありましょうけれども、ぜひひとつこの料金値上げじただけの価値があったということが国民にわかるような施策を、あらゆる面でひとつ考えてもらいたいと同時に、本省における機構の中でも、もう少し経営的な立場からものを見る経営調査室的なもの、そういうものをあわせてひとつ考えてもらって、国民の期待に沿うように強く要望いたしまして私の質問を終わります。

久保等日本社会党

○久保等君 一つ私ちょっとこの際お尋ねしておきたいと思いますが、郵便切手それから郵便はがきの、使われたものに対して郵便局で消印をする、これは当然やっておると思いますし、励行されておると思うのですが、しかし何といいますか、必ずしも完全に全部消印できるかどうか、多少疑問があると思うのですが、この消印の問題についてはどういう指導をしておられますか。完全にこれが実施せられておるというふうに理解せられておりますか。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) その切手の消印の問題ですが、これは引き受け局におきまして消印をするということになっております。ところがまま消印されないで送達されるということがございますのですが、これは実は望ましくございません。消印すべきでございます。しかしながら、物量が非常に膨大であったというようなことのために、まぎれまして消印されぬまま送達されることもときたまございます。その場合は到着しました局において発見いたしましてそれを消印する、あるいは配達の段階で発見する場合もございますが、その場合は配達段階においてやはり消印をすると、こういう取り扱いをいたしておるわけでございます。

久保等日本社会党

○久保等君 そういうことだと思うのですが、具体的に申しますと、名古屋の中郵便局でことしの年賀のはがきのうち私製はがきについて、ですから当然これに消印しなければならぬのですが、そういったものが実は消印されていなかったということを発見して、何か担当者から課長にその旨申し出たところ、たいへんだしというようなことで何か消印をしないでそのまま配達させたというような事実があるようですが、郵務局長御存じですか。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 存じております。ただ、この消印をしないまま配達さしたということは事実でないというふうに私ども聞いております。未消印のものがありましたので、それを集配課長が知りまして、これを消印しまして配達さしたというふうに私どもは聞いておるわけでございます。

久保等日本社会党

○久保等君 そういう処理をされたのであればこれは当然のことでいいと思うのですが、ただ、その通数にして何か一郵便区画の中で発見せられたものが約百四十七通、したがって、そういうものが単にある一区画だけじゃなくて、その他にも相当数あったのではないかという推測もなされておるようですけれども、いま言われたように発見したものについては、完全にやったということであれば問題にならないと思うのですが、何か郵便局の中で、職場の中で若干問題になっておるような話も私ども聞くのです。ということは、とにかく忙しいからやむを得ないということでそのまま見過ごしてしまって処理をしたというふうにわれわれ聞いておるのですけれども、いま郵務局長の言われるように、発見したものは消印するのは当然のことだと思うんですね。したがって、配達する段階で発見をしても、それから受け付けたところで、当初はやるんですけれども、もしそういうことが欠けておって、発見されれば発見された段階で当然消印すべきだと思うし、いま郵務局長の言われたような処理をされていれば私も問題はないと思います。ただ、そういうことではないような話を聞いておるものですから念のためお尋ねをしたんですが、いま私がお尋ねをしているように、百四十七通という具体的な数字、これは郵務局長お聞きになっておりますか。

竹下一記郵政省郵務局長

○政府委員(竹下一記君) 承知いたしております。ただ、この問題が起きましたのは、昨年の年末の最繁忙期でございまして、たしか十二月の二十八日か二十九日ごろでございまして、この区におきましては、すでに配達すべき年賀状の山がおそらく五万か六万あったと思われます。名古屋の中心部でございますから五万か六万ある。要配達年賀はがきの中で百四十七通というのが未消印であったというのが事実でございます。そこで、多少現場におきまして管理者と職員との間に行き違いがございました。それを申し上げますと、未消印のものを発見のつど一通一通消印をするということにいたしまするとたいへん手間がかかりますので、課長が指示をいたしまして、未消印のものはともかく一まとめにしてまとめておきなさいと、あとで一括して消印をするということであればそのほうが能率的である。この仕事は、そのころでございますからアルバイトがやっておるわけです。あまりなれない人がやっておるのでございますが、発見のつど消印する場所に出向きましてスタンプを押すといったようなことをやりますと時間のロスがあるというので、いま申し上げましたような注意をし指示をしたというのが真実でございまして、その間におきまして、管理者がいや未消印のものは消印しなくともいいんだと言ったようなふうに誤解をされまして、そこで多少行き違いがあったように聞いております。

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) 御異議ないと認めます。     —————————————

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) 委員の異動について報告をいたします。  本日、野上元君が委員を辞任され、その補欠として瀬谷英行君が選任されました。     —————————————

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) これより討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 私は、日本社会党を代表いたしまして、郵便法の一部を改正する法律案に対し、反対の意を表するものであります。  反対の理由の第一は、ますます深刻化する物価問題に対する政府の政治姿勢についてでありますが、私は特に郵政大臣の姿勢を問題にしたいのであります。  郵政省は単に郵便を送達するだけの役所ではありません。郵便貯金、簡易保険という庶民に密着した貯蓄手段を国民に提供しており、国民の汗の結晶である貴重な財産を守る重大なる使命を有するはずであります。現在、郵便貯金の利率は最高でも年六%であり、簡易保険の予定利率は年四%にすぎないのであります。しかるに、最近の物価上昇はその利率をはるかにこえる高率になっておるのでありまして、国民大衆はみすみす損をすることがわかっていながら生活を守るために身を切られるような思いで郵便貯金に預金し、簡易保険に加入しているのでありまして、その国民の切実な声を少しでも理解するならば、郵政大臣こそ物価抑制の最先鋒に立たれるべき立場にあると思うのであります。しかるに、郵政省が物価への影響の大きい公共料金値上げの先頭に立ち、国民の日常生活に密着した郵便料金を一挙に三五%も値上げしようとしておるのでありますが、一方において、国民に貯蓄を奨励し、一方においては、その貯蓄を実質的に破壊するような姿勢ではたして郵政事業に対する国民の信頼が得られるでありましょうか。  私は、郵政事業を心から愛する者の一人として、今日の郵便料金値上げには絶対に反対せざるを得ないのであります。  次に、第二点としては、今回の改正においては、創業以来百年にわたる郵便事業の使命と性格を根本的に改悪しようとしておることであります。  申すまでもなく、郵便事業が国の独占事業として運営されているゆえんのものは、民主主義社会の基礎をなすコミュニケーションの最も基本的な手段をあまねく全国民に国が保障することにあるのでありまして、このことは郵便法の第一条に明記されておるところであります。しかるに、今回の改正案においては、新たに料金決定原則の規定を設け、企業的な独立採算主義を強く打ち出しておるのであります。われわれも郵便事業が企業的、合理的に運営されること、そのことには何ら反対するものではありません。しかしながら、問題は、一般会計からの財政繰り入れの道が全く閉ざされるということであり、すなわち、政府の行政目的による政策料金の赤字までを郵便本来の使命である信書の料金に負担させることが合法化されるということであります。政府の行政目的のための政策料金の赤字は当然政府の責任において措置すべきものであり、そのことは事業の企業的経営とは何ら矛盾するものではないと思うものでありますが、そのための一般会計からの財政繰り入れの道までも全く閉ざそうとする今回の改正は、郵便事業が今後その公共的使命を維持していく上において大きな禍根を残すことになると憂慮せざるを得ないのであります。  第三の理由といたしましては、第三種、第四種郵便物等の料金の省令委任の問題でありますが、われわれの納得のできないことは、法律で明確な基準を定めず、実質上全く無条件で省令に委任されることであります。政府は、法律に明確な基準が定めてあり、さらに郵政審議会に諮問することとしているから歯止めがあると述べておるのでありますが、これは全くの詭弁であると言わざるを得ないのであります。同一重量の第一種の料金の額より低いものというようなものがはたして基準といえるでありましょうか。第三種や第四種の郵便物は、その制度がないとするならば、それらはすべて第一種に包含されてしまうものでありますから、制度がある限り第一種よりも安いことは法律にうたうまでもなく当然のことなのであります。  また、郵政審議会への諮問につきましても、現在の審議会は、郵政大臣の任命による委員からなる単なる郵政省の付属機関であり、これが国会にかわって国民の意思を十分に反映できる機関であるとはとうてい考えられないところでありまして、この際、郵政審議会制度の抜本的改革を強く要望するものであります。  次に、第四といたしましては、今回の料金値上げは単なる赤字解消のための値上げにすぎず、国民の納得を得られるだけの事業改善の具体策が何ら示されないことであります。  今年はあたかも郵便創業百年を迎えたのでありますが、かってのわが国の郵政事業は迅速、確実、低廉といういわゆる郵便の三大モットーを掲げ、世界第一のサービスを誇ったものであります。もちろん時代が変わっておるのでありますから、明治、大正時代のサービスをそのまま復活させよとは申しません。しかしながら、今日郵便事業に対する国民の不信の最大の原因は、郵便送達の確実性すら確保されていないことにあるのでありまして、送達速度の安定は通信事業としての最低要件であり、それを国民に確約することこそ現在郵政省としてなすべき最大の急務であると思うものであります。そのためには、何をおいても労使関係の正常化は喫緊の要務であります。郵政当局は当委員会において、郵政事業は八〇%が人件費であるとしばしば強調されておりますとおり、郵政事業は労働力に依存する度合いがきわめて高く、職員の協力を得られるかどうかが正常な業務の遂行を確保できるかどうかにかかっているといっても過言ではありません。したがいまして、今日の労使関係の不正常な状態が続く限り、幾ら料金の値上げをしましても郵便サービスの改善は多くを望めないと思うのであります。労使関係の正常化がなされて初めて郵便料金の改定が検討の対象になると思うのであります。今日の郵政の労使関係の不正常な状態は国民とともにまことに残念でなりません。  以上、数点にわたって反対理由を述べてまいりましたが、ときあたかも郵便第二世紀の第一歩をしるすべきときであり、また、今後の情報化社会の中における郵便事業のあるべき姿が強く問われている際でもありまして、言うならば、第二の近代郵便創業の時期にいままさに際会しているといっても過言ではないと思うのであります。  政府においては、単なる赤字解消のための値上げというようなこそくな手段によって当面を糊塗することなく、この際、広い視野と遠大な展望に立った郵便事業の抜本的改善策を一日も早く策定して国民に示されるよう強く要望いたしまして、私の反対討論を終わります。

長田裕二自由民主党

○長田裕二君 私は、自由民主党を代表いたしまして、郵便法の一部を改正する法律案に対し賛成の意を表するものであります。  わが国の郵便事業は本年をもって創業百年を迎えましたが、幾多諸先輩の御尽力によりまして国民生活に欠くことのできない通信手段として、また、わが国社会の発展をになう一翼として着実に成長し、今日その取り扱う郵便物は年間実に百二十億通にも達する状況にあります。  情報化時代を迎え、郵便物はますます増大するものと思われますし、また、都市化現象の進展等社会経済情勢の急激な変化も生じ、いまや郵便はこれらに対応して事業の合理的自主的な運営をはかるための諸施策を強力に推進する必要に迫られていると申すべきであります。  われわれは、今回の郵便法の改正をこれらの改善を行なうための体制づくりであると理解するものであります。  まず第一に、郵便料金の改定についてでありますが、郵便事業財政は経営合理化の努力にもかかわらず、諸経費の上昇、特に支出の八〇%を占める人件費の増高により年々悪化し、このまま推移するならば、事業の改善はおろか日常の業務運行すら危うくなることは必至でありまして、この際、料金改定によって財政の健全化をはかることはやむを得ないところであると思うものであります。  収支の不足を一般会計から補てんするという議論もありますが、最近の郵便物の増高は主として業務用、商業用郵便の増大によるところが多く、いわゆる利用者負担がむしろ公平な措置であり、また安易な一般会計依存からは事業の自主性も、利用者の立場を立場とする公共性も生じないと考え、料金改定はやむを得ないものとして賛成するものであります。  もちろん今日、国民生活に影響の大きい公共料金の値上げは極力抑制すべきが当然でありますが、この点についても、国民の日常生活に密着した第一種、第二種料金の改定については、その実施を明年二月一日からとしているのでありまして、これらの配意はきわめて妥当な措置であると申せましょう。  次に、料金に関する規定の整備と弾力的な役務の提供のための改正についてでありますが、これらはすべてさきの郵政審議会の郵便事業正常運行確保方策の答申、郵政事業公社化の答申及び郵便事業近代化の答申の趣旨に基づいたものでありまして、郵便事業に自主性と合理性を備えさせ、近代的事業に脱皮させるための必要最小限の要件と考えるものであります。  最近、各国において郵便事業の経営形態のあり方が検討され、現にイギリス、アメリカ等においては、公社制度への移行が行なわれておりますが、経営形態の変更もさることながら、要は長年にわたる国営形態のもとにおいてマンネリ化しつつある郵便事業を、いかにして今日の激動する社会の進展に即応させ、近代化させるかということであります。したがって、経営形態以前の問題として現行制度のもとにおいても、可能な限り企業的合理的な経営を行なうための改革をこの際積極的に行なわなければならないことは当然であります。  このような観点から、郵便に関する料金の決定基準について新たに収支相償ともいうべき規定を設けるとともに、基本的な一、二種料金は法定し、三、四種、特殊取り扱い料金及び小包料金等を一定の条件のもとに省令に委任する措置をとっておりますが、これは国鉄等他の類似運送機関の料金、利用動向、経済情勢の変動に応じた料金の改定を行ない得る道を開いたものと認められます。また省令で減額料金を定めたり、特殊取り扱いを新設できることとするなど、経営の自主性と時代の要求する新しいサービスを迅速に提供することを可能としているのであります。これらの改正は事業近代化のための基本的な改正であり、また今日激化する情報化、都市化時代に対応するためのまことに時宜にかなった措置であると考えるものであります。  さらには、一、二種の料金減額率を五%アップして郵便物数の平準化につとめ、郵便物全体の処理を能率化し、あるいは料金還付の範囲を広げ、また速達郵便物の転送を無料で速達として扱う等の措置は、利用者へのサービスを向上させるものと申すべきでありましょう。  以上、賛成の理由を申し述べましたが、しかし問題は今回の改正を契機に郵便事業のサービスがどのように改善されるかということにあると思うものであります。  今日郵便事業に対する国民の信頼が必ずしも高くないことは残念ながら認めざるを得ないのでありまして、本法案審査の過程におきましても、各委員から郵便事業の現状に対するきびしい御批判が数多くなされたところであります。  郵政省はこの点に思いをいたされ郵便事業の特殊性にかんがみ全職員が真に一体となって業務の正常化、改善のために全力を尽くすような体制をつくるため、勇断をもってそのための諸施策を展開推進されんことを切望するものであります。  これをもって私の賛成討論を終わります。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました郵便法の一部を改正する法律案に対し反対の討論を行なうものであります。  反対理由の第一は、明治初年以来百年の歴史を持ち、国民の福祉、経済の発展に寄与してきた郵便事業が、今日までの公共的使命を離れて企業的性格をあらわしてきたことであります。もちろん郵便事業が受益者負担による独立採算制を維持するための努力をすることは当然であり、われわれもこれに反対するものではありません。しかし、郵便事業のあり方は、発展する社会の中にあって、健全な社会の発展に寄与するものであるべきであります。全国の書店の一軒もない町村や、新聞の個別配布がなされていない過疎地の人たちのために、政策料金として特別に安くされていた郵送新聞、雑誌等のための第三種、第四種郵便が、今回二、三倍に大幅に値上げされ、政策料金より、原価に見合う料金へと大きく方向転換したことであります。それはあまりにも大きな行き過ぎであり、郵便事業本来の使命を忘れた自滅的行為であり、断じて賛成するわけにはまいりません。  反対の第二は、第三種、第四種等の料金決定が法律事項であったものを、省令事項に改めることであります。第三種、第四種郵便は、さきに述べたごとく、過疎地帯の教育、文化の向上、ひいては経済の発展に影響するところはまことに大きく、その料金決定はあらゆる角度から検討され、慎重に決定されるべきは当然であります。にもかかわらず、今回の政正により、国会の場で審議されることなく、郵政審議会の審議を経たのみで、郵政省令で料金決定がなされるようになろうとしています。このことは、国会の審議権の放棄であり、国民の知らないところで料金決定がなされることであり、断固反対であります。  第三に、物価に対する影響であります。  公共料金という政府みずからの手でできる物価対策をやらないで、どうして他の物価を押えることができるのかと言いたい。公共料金の値上げは一般物価の値上げに大きく影響してくることは当然であり、今回の郵便料金の値上げは低所得者ほど被害が大きいのであります。現在の異常な物価高騰の中で、国民は深刻な苦しみを味わっております。いまや物価安定こそが政治に対する国民の最大の願いであるにもかかわらず、政府みずからが企業努力を怠り、安易に公共料金を値上げすることは、国民無視もはなはだしいことであり、国民生活をさらに苦しめる以外の何ものでもないと言わざるを得ないのであります。国民に納得のいく企業努力をなさずして、赤字の責任を安易に国民の負担に転嫁する今回の値上げには賛成できません。  最後に、次の二つの点について強く当局に要望するものであります。  第一点は、郵政審議会のあり方についてであります。  今回の料金値上げ案は、審議会の答申に基づいて出されたのでありますが、審議会での審議の内容についてつまびらかにできないことは非常に残念なことであり、明らかにできないことはなれ合いの審議会であると疑わざるを得ないのであります。また、委員の中には、来たる参議院選挙の事前運動で警告を受けている者が入っており、しかもほとんど出席していないなど、はたしてこのようなことでよろしいでしょうか。この際、真に審議会としてふさわしいものとしての、国民の意思が十分反映されるよう抜本的な改革を要望する次第であります。  第二点は、国民の郵政事業に対する信頼はますます低下しているのが現状であります。しかるに、国民は種々の制度に対して惜しみなく協力を続けてきております。今回の法改正によって、郵政省は利用者である国民にどういうサービスの提供を約束されるのか、国民は何のサービスの改善も得られないのではないでしょうか。そのような無責任な郵政省の責任はどうなのか。公共事業ということの上にあぐらをかいて、赤字になれば簡単に値上げをすればよいという横暴な態度は全く許せません。郵政当局の猛省を強く求めるものであります。  以上の理由により本法律案に反対の意を表明して、私の討論を終わります。

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) ちょっと速記をとめてください。   〔速記中止〕

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) 速記を起こして。  他に御意見もないようですが、討論ば終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  郵便法の一部を改正する決律案を問題に供します。  本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  長田君から発言を求められておりますのでこれを許します。長田君。

長田裕二自由民主党

○長田裕二君 私は、ただいま可決されました郵便法の一部を改正する法律案につきまして、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党の各党共同提案にかかる附帯決議案を提出いたします。  まず、附帯決議の案文を朗読いたします。    附帯決議(案)   政府は、本法の施行にあたり、とくに左記各  項の実現に配意すべきである。  一、郵便事業の正常な運営を確保するため、正   常な労使関係の樹立に今後とも格段の努力を   払うこと。  一、すみやかに郵便の「標準送達速度」を公表   するとともに、これが励行につとめること。  一、郵政審議会の任務のいよいよ重要性を加え   つつあることにかんがみ、その機能を強化す   るため必要な措置を講ずること。   右決議する。  ただいま朗読いたしました附帯決議案は、先般来の本委員会における審査の経過を参酌して起草いたしたものでありますので、あらためて御説明は省略させていただきますが、何とぞ全会一致、御賛成くださいますようお願い申し上げます。  なお、この決議案が可決されました上は、これが四党の共同提案であることにもかんがみまして、政府におかれましては、これが実現に万全を期せられるよう切望いたします。

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) ただいま長田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行ないます。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) 全会一致と認めます。よって、長田君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、井出郵政大臣より発言を求められておりますので、この際これを許します。井出郵政大臣。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) このたびは、非常に御慎重な御審議をいただきまして、ただいま郵便法の一部を改正する法律案の御可決をいただきましたことを厚く御礼申し上げます。当委員会の御審議を通じまして承りました御意見は、ことごとく私どもに対する深いお教えとして拝聴いたしました。この御意見及び附帯決議でお示しのありました諸項目は、今後の郵政事業に具現するよう努力いたしまして、当委員会の御審議におこたえ申し上げたいと存じます。まことにありがとうございました。

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) 公衆電気通信法の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず政府から趣旨説明を聴取いたします。井出郵政大臣。

井出一太郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(井出一太郎君) 公衆電気通信法の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。  近時、電話、加入電信等の普及に伴い電報の果たす役割は大きく変化し、電報事業の収支は著しく悪化してきております。また、最近における生活圏・経済圏の拡大と情報化社会の進展に対処して、通話の制度を改正する必要性が生じており、加入電話に対する需要も年々増加の一途をたどっております。  一方、社会経済活動の高度化に伴い、電気通信回線に電子計算機等を接続して行なうデータ通信に対する社会的要請が著しく増大してきております。  以上のような情勢にかんがみまして、公衆電気通信法の一部を改正して、電報事業の健全化、通話料金体系の調整合理化、電話の拡充等をはかり、サービスの改善につとめるとともに、公衆電気通信の秩序を勘案しつつ、データ通信の発展・育成を助長し、わが国の情報化社会の健全な発展に寄与しようとするものであります。  この法律案のおもな内容につきまして御説明申し上げます。  第一に、電報につきましては、普通電報の基本料は、現行の十字まで六十円を二十五字まで百五十円に、累加料は現行の五字までごとに十円を五字までごとに二十円に改めるとともに、市内電報・市外電報の区別を廃止する等電報に関する制度を改正することとしております。  第二に、電話につきましては、自動通話の料金は、現在、加入区域内は一度数ごとに七円、単位料金区域内は八十秒までごとに七円となっておりますが、これを改めまして、単位料金区域内はすべて三分までごとに七円の時分制を実施するとともに、近距離通話の料金を引き下げる等通話料金の体系を整備し、また、加入電話は全国にわたって設置場所の変更ができるようにする等改正することとしております。  第三に、電話の設備料は、単独電話は一加入ごとに現行の三万円を五万円にする等これを改正することとしております。  第四にデータ通信につきましては、民間企業等が電子計算機等を設置して電気通信回線を利用する制度としまして、新たにデータ通信回線使用契約の制度を設け、その種類は、特定通信回線使用契約及び公衆通信回線使用契約の二種とすることとしております。これによりまして、民間企業等は一定の条件のもとに、オンラインによる電子計算機の共同利用、計算サービス業、情報検索業等を行なうことができることとなります。  また、日本電信電話公社またば国際電信電話株式会社が行なうデータ通信サービスについても、これを法定することとしております。  これらデータ通信に関するサービスの提供につきましては、加入電話等のサービスに支障を及ぼさないよう技術基準を定めるほか、公衆電気通信の秩序の維持と加入電話等の加入者保護に万全を期することといたしております。  この法律案の施行期日は、設備料関係の規定は昭和四十六年六月一日、データ通信関係の規定は公衆通信回線使用契約に関するものを除き昭和四十六年九月一日、電報関係の規定は昭和四十七年三月一日、通話料及び公衆通信回線使用契約関係の規定は昭和四十七年九月一日から昭和四十七年十二月三十一日までの範囲内において政令で定める日としております。  何とぞ十分御審議くださいまして、すみやかに御可決くださいますようお願い申し上げます。

横川正市日本社会党

○委員長(横川正市君) 本案に対する質疑は次回に譲ることといたします。  次回は、五月六日午後一時に開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時五十分散会      —————・—————

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