逓信委員会 第11号
- 発言数
- 93 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1971/04/22
会議録
○委員長(横川正市君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。 郵便法の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑のおありの方は、順次発言を願います。
○長田裕二君 郵便法の一部を改正する法律案及びそれに関連する問題につきまして若干質問をいたします。 今度の改正の第三条、郵便に関する料金のところで「郵便に関する料金は、郵便事業の能率的な経営の下における適正な費用を償い、その健全な運営を図ることができるに足りる収入を確保するものでなければならない。」そういう規定が新しく入るわけでございますが、これについては各委員からもいろいろ御質問もあり、答弁もあったことですが、解釈のいかんによっては今後影響するところも非常に大きいと思われますので、あらためて御質問をここで重ねていたします。 たとえば、この法律と同時に実施されます四十六年度の予算でも収支におきまして四十四億六千百万円不足だというようなことになっているわけです。これにつきましては、小包料金の値上げの実施が半月余りおくれたということもあって、さらにこの額はふえるのかとも思いますけれども、非常に厳密に解釈して、こういう年度に限れば、そういう問題がすぐどうなるのかということも起こる、長期的に見た場合にも、たとえばときどき借り入れ金にたよる問題がどうなのか、あるいは一般会計からの繰り入れという問題についてはどうなのか、いままでは一般会計から繰り入れる場合には、それぞれ単行法を制定してやっていたと思いますが、そういうことについてはどういうことがあるか、あるいはさらにまた、今度の郵政審議会の答申によりまして、局舎の建設に要る資金は見込まなかったと書いてありますが、それらは一体この中に入るものと見るべきなのか、入らないものと見るべきなのか、そこらについて伺いたいと思います。
○国務大臣(井出一太郎君) ちょっと私から総括的に申し上げます。 ただいまの長田先生の御質問は、今回の改正の核心に触れての御質問でございます。ずっとお答えを申し上げておりますように、三条に新しい規定を挿入しましたゆえんのものは、公企業という立場で一種の合理性を追及するというようなニュアンスであろうと思うのでございますが、言うならば収支相償、独立採算、こういう規定でございます。もちろん第一条に、「なるべく安い」云々という規定も設けられておりますが、これとても決して原価を割ってまでということではなかろう、こう解釈をいたしますので、この一条、三条は相矛盾をするものではない、こういうふうに心得ておるわけであります。 そこでしからば、厳格に四十六年なら六年という単年度をとらえてみますと、いま御指摘のように、その年度できちんと差し引きゼロというわけにはまいりかねる場合もあるわけでありまして、そこはまあ少し長期展望のもとに少し目盛りを長くしてごらんをいただけばつじつまは合う、こういうふうに心得るわけでございます。 その他事務当局からお答えする部分もございます。とりあえず私からこの点だけ申し上げておきます。
○政府委員(溝呂木繁君) 今度の郵便法の三条の解釈の問題でございますが、まず第一にいま御指摘の、たとえば四十六年度、四十四億六千万円の赤字が生ずる、そういったような場合との関連においてどう考えるかということが第一点のような気がしたわけでございますが、御承知のように、四十六年度の四十四億六千万円の赤字は持ち越し現金をもって充当いたします。ということは、損益的に見れば前年度以前の利益を取りくずして充てたと、こういうことになろうかと思います。したがいまして、私ども、この郵便法三条の解釈としては、いわゆる単年度主義ではなくて、当然利益積み立て金が出ればそれを持ち越し現金として充当し得る範囲内において収支が償えばいいというふうに解釈しております。現に、今後の考え方も、料金値上げをいたしました年とか、あるいは翌年あたりは黒字になって、そしてある年度については、単年度としては赤字になっても、前の利益でもって将来生ずる単年度としての赤字を埋め得るならば、その範囲内において三条で、何といいますか、三条の解釈としてそういう方法をとっていいと、こういうふうに考えております。それからなお、三条の解釈の中で建設勘定的なものをどうするかというお尋ねかと思いますが、これにつきましてはいろいろ学説、その他考え方がございまして、現在公共料金の中で建設財源まで料金回収をすべきか、すべきでないかということについてはいろいろ問題がございます。そこで、郵政審議会においてもいろいろ議論されたのでございますが、できれば建設勘定の財源をとることが事業としては好ましいかもしれないけれども、いろいろアップ率の問題、あまり急激に料金を上げるわけにもいかぬと、そういった問題もありまして、今回は建設勘定の財源を料金によって回収しないという考え方でもって答申がなされたわけでございます。 そこで、それでは三条でいう適正な費用とか、あるいは健全な運営を確保するに足る収入というものとの関連ということになりますが、この解釈もいろいろ内部で議論したのでございますが、結局適正な費用とかあるいは健全な運営をはかるに足りる収入というのは、その時代時代の一般的に認められた適正な費用であり、収入であっていいんではないかと、したがいまして、今回は建設勘定の財源を料金によって回収しないという場合にはもちろんそれで済みますし、将来ある程度一般的に認められた場合でも、その中に適正な費用あるいは健全な運営をはかるに足りる収入という中で解釈し得ると、こういうふうに考えておるわけでございます。 それから、この三条があるために借り入れ金とか、一般会計からの繰り入れというものができなくなるのではないか、あるいはそういったこととの関連はどうかというお尋ねでございますが、まず一般会計からの繰り入れという場合は、先生御承知のように、従来とも当然これは単独立法が必要となります。したがいましてその単独立法いたしますので、この郵便法三条に対して単独立法という形で一般会計からの繰り入れがなし得ると、こういうふうに考えております。 それから、借り入れ金の問題でございますが、一時借り入れ金その他については、現在の郵政事業特別会計法の規定によってできるものであり、この三条がそれまで排除したものではないと、こういうふうに解釈しております。
○長田裕二君 そうしますと、局舎建設の費用については、今回、料金改正の中に見込まなかったということは、この法律三条から出てきた結論だということではなしに、たまたまアップ率をどうするかという問題との関連で出てきたんだ。まあ企業努力その他によって相当収入が出た場合は、当然、局舎建設のための費用をまかなうこともあり得る。ただし、そのためにほかの経費を圧迫し過ぎたりするようなことまでやるべきかどうかということは、これは非常に疑問もあるところでしょうが、そういうふうに了解していいわけですか。
○政府委員(溝呂木繁君) 私どももそのように考えております。
○長田裕二君 このたびの法律改正に関連しまして、郵便料金は今後法律自体で規定する一種、二種、これは条文に出ているわけですが、従来法律で規定をしていた三種、四種あるいは書留、速達等、いずれも省令に移す。従来政令であった小包料金を省令に移すというようなこと並びにそれについての時期などもいままで明示されているわけですが、明示といいますか、御説明の中に出ておったわけですが、それ以外に、従来省令で規定しておりましたたとえば引受時刻証明ですかとか、内容証明とか、ああいうようなものについては当面値上げをするつもりはないのですか。それともあるいは従来も省令事項だったので今回特に触れなかったのか、その点を明らかにしていただきたい。 それからもう一つ、法律で省令に委任されます料金ですね、三種以下とか、あるいは書留、速達とか、そういうようなものについて、これは先般もほかの委員からの御質問の中にもあったわけですが、いわば大臣限りでやれるということに形の上でなるわけです。それらについての今後の時期も、やれるからこのほかにやるかどうかというようなおそれを一般が抱かなかったのかどうか、そこらについての大まかな見通しなり何なりというものをお示し願いたいと思います。
○政府委員(竹下一記君) 問題の第一点は、特殊取り扱い料金の決定を省令委任と、こういうことにするのでございますが、その料金改正の時期をどうするかと、こういうことであったと思います。このたびの料金改正につきましての時期に際しまして、特殊取り扱いの料金の改正につきましても相当考慮をいたしたわけでございますが、全体的なことを考慮いたしまして、このたびは手をつけないということにいたしたわけでございます。今後どうするかということでございますが、これはまあ郵便利用の実態の推移、財政事情の推移をながめまして慎重に考慮をするということになろうかと思います。
○長田裕二君 たとえば、外国郵便の料金なんかも今回触れられなかった。規定は省令で規定し得ることになっているわけです。そういうことについての郵政省の方針というものが、まだ、そう公に明らかにされていなかったと思うのですけれども、それらについては、要するに当面はやるつもりはないということで、将来やるとしても特殊な事情でも起これば格別、一般的に財政逼迫とか、そういうような際にほかの料金などと一緒にしてやることはあり得るとしても、現在の課題としては格別ない、そういうふうに了解してよろしいわけですか。
○政府委員(竹下一記君) ただいま、特に特殊取り扱い料金について値上げを考える必要はないように考える次第でございます。外国郵便につきましても、七月以降料金改正をやろうと思えばできるたてまえになっておるわけでございますが、ただいまのところ、それは考えておりません。
○長田裕二君 今回の法律改正は特に料金値上げが中心となっているとも言えるわけですが、この改正面に際しまして考慮されている新しいサービス、あるいはサービス改善、それから事業の能率化をはかるために新しい役務を弾力的に提供する、これは提案理由の中にも書いてあるわけですし、条文をこまかく読めば出てくるわけですけれども、その中の主要なものについて、これこれこういうものがあるということを具体的にお示し願いたい。制度的なものを……。
○政府委員(竹下一記君) このたびの法改正によりまして、従来であれば、法律改正でなければ新しいサービスの改善実施ができませんでしたのを省令によってそれができる道を開こうと、こういうことを考えております。二十七条の二という点の改正はそのことでございまして、省令でもって形状、重量、様式、取り扱いについて一定の条件を定めまして、その条件に適合するものにつきましては、料金を軽減いたしましてサービスを実施するということをこの二十七条の二で規定してございますが、これは郵袋郵便とでも申すべきものを実は予定しておるわけでございます。従来でございますと、特に会社相互間で交換いたしまする郵便は非常に多数の数にのぼっておりまして、いわゆるばらの郵便の集合という形でなされておりますが、かりにこれを大きい袋に納めまして一つの物件として送達するという道を開きますならば、これを利用する会社等におきましてもたいへん便利でございますし、取り扱いまする郵政側におきましてもたいへん便利である、こういうことを考慮いたしまして、この省令でもちまして、そういう新しいサービスの実施を予定いたしております。 もう一つの例といたしまして、慶弔郵便というものを考慮いたしておりますが、これは法五十七条の改正によるものでございまして、これまた省令でもって具体的なサービスの内容を規定いたすことにいたしておりますが、慶弔郵便の概略につきまして簡単に申し上げますならば、慶弔用の文言を印刷した特殊の意匠づきのカードと封筒を調製いたしまして、これを利用していただきまして、速達扱いをする、速達でもって先方へお届けをする。場合によりましては、配達日時の指定をするといったようなことも、これは最終的にきめておりませんけれども、今後の検討の中身といたしたい、かように考えておる次第でございます。 そのほか、制度と申し上げるのは少し大げさなことになるかもしれませんが、法四十四条の改正によりまして若干のサービス改善を考慮いたしておりますが、それは速達郵便物を転送する際、従来は速達扱いをいたさなかったのでございますが、これから速達料を徴することなく速達扱いで転送する、こういう道を開きたいということをひとつ考えております。 もう一つは、法三十八条の改正によるものでございますが、郵政省の取り扱いにかかりますもので利用者の責めに期せられない事由によりまして郵便物を棄損したり、あるいは正当なあて名が記載されておるにもかかわらず配達ができませんで差し出し人に還付したりする、そういった場合には料金を還付すると、こういう道を開こうといたしております。概略について申し上げました。
○長田裕二君 いま御説明の、法二十七条の二が大体郵袋郵便を想定して規定したのだというようなことでしたが、これはたとえばやっぱり第一種郵便物だというようなことが前提になっておるわけですが、第一種郵便物については四キロまでは、たとえば大きな袋の中に郵便を入れて出しても、現在でもできるわけだと思うのですが、主としてそれ以上の重量のものを郵袋郵便として、新しい制度として考えるわけでしょうか。それとも四キロ以下のものでもやはり扱いその他が非常に変わってくるというようなことをこめて一つの別体系のようなものをつくるということになりますか。そこらの点をお聞きしたいと思います。
○政府委員(竹下一記君) おっしゃいましたことの中の後段のほうになってくると思うのでございますが、省令で定めまする郵袋分の郵便の利用条件は、重量もございますけれども、取り扱いにつきましても特殊の取り扱いをいたしたいと考えております。いまビジネス郵便というものを実行上いたしておりますが、これは利用者の方は局まで持ってきてくださる、それから書留扱いをいたしております。それから配達方式は私書函渡しと、こういうことをやっております。今度の郵袋郵便のサービスの内容はおそらくそれに近いようなことになるのではなかろうかと、いまお話しが出ました重量の点でございますが、四キロをオーバーすることも考えなければならないかと思いますが、四キロ以内の郵便物につきましてもいま申し上げましたような差し出し条件、それから書留にするかしないか、配達のやり方をどうするかというようなことで、通常の第一種郵便の取り扱いと変わりました特殊の取り扱いを考えると、あるいはそれを組み合わせて、特別の一つのサービスを想定する、つくり出す、こういうことでございます。
○長田裕二君 第二十七条の二は、カッコして「(第一種郵便物の料金の軽減)」という題みたいのがついておりますが、これは料金の軽減が主たるねらいなわけですが、それ以外の事柄が主たるねらいなのですか、そこらも伺いたいと思います。
○政府委員(竹下一記君) これは料金の軽減ということが主体というのではございませんで、新しいサービスを省令でもってやるというところに重点があるのでございます。ただ、法律のつくり方といたしまして、こういうようなちょっと難解な表現になったようでございますけれども、内容的には省令でもってサービスを開始をするというところを私どもはねらったわけでございます。
○長田裕二君 第一種郵便物の中にそういう特殊な郵袋郵便とでもいうのかどうなのか知りませんが、そういうものが新しく出てきたということになるわけですが、それに関連して、確かにここで、省令でいろいろ取り扱い方法を変えるというようなことを、特殊な取り扱い方法をきめるというようなことが書いてあるわけですけれども、一般に、何といいますか、郵便人の特性として郵袋が来たらすぐに飛びかかってあけるという習性があるわけで、それが業務の促進のゆえんでもあったわけですけれども、今度はこの郵袋そのものが一つの郵便物だということになってくると、よほど思想転換をはかるか何かしませんと、うっかりその郵袋をあけるとこれは郵便物開披の罪、郵便法七十七条ですか。飛びかかってあけると、そういうことにもなりかねないということからしますと、何というか、かなり思想転換、部内に対する啓蒙なり周知というものをよほど徹底させる必要があると思うわけですが、それらについて、特に現在も配慮している、これからこういう点に気をつけようとか、そういうようなことがあったらこれもお答え願いたい。
○政府委員(竹下一記君) 御指摘の点はまことにそのとおりでございまして、私どもも、いろいろとそのことについて頭を悩ましておるわけでございます。一つは呼び方の問題だろうと思います。郵袋郵便ということを申しておりますが、これはまだ最終的なものでございませんで、かりの名前でございます。おそれますことは、郵袋郵便という名前を使いました場合には、いまおっしゃいましたように、郵袋ということであれば締めるとかあけるとかいうのが郵便屋の習性でございますから、郵袋ということばはどちらかといえば避けたほうがよかろうと思うのでございます。「おおぶくろ」郵便とか合装郵便とかいろいろなことを考えておりますけれども、ぴったりくるものはございませんので、実は頭を悩ましておるわけでございますが、何かいいことばがございましたらひとつお知恵を拝借できればよろしいかと思います。 それからもう一つは、かりに郵袋ということにいたしました場合に、平常使っておりまする郵袋とまぎらわしい郵袋でありますと、おっしゃいますような手違いが出ますので、明らかに一見してこれは例のものだなということがわかるような袋をつくりたい、色分けを——特殊の色をつけるとかいたしたいと考えます。それともう一つがんじょうなるかぎをつくりたいと思っております。
○長田裕二君 まあいずれにしましても、これを使う、利用する側に、その袋をつくらせるとか、何とかいうことになりますと、今度はあき袋を返すとか返さぬとかまたいろいろな問題が起こってくるかもしれませんし、省でつくって営業するのかどうするのか、そういった問題も起ころうかと思いますが、さっきも言ったように、飛びついて開くと郵便物開披の罪になる。中にバラで送り状に少し書き加えたものでも入っていると、何といいますか、信書の秘密を侵すとか、信書開披の、刑法にいう刑罰の規定に該当するとか、実際に善意でやったものにそういう刑罰をあれするとは思いませんが、そういう問題もあると思いますので、この点はひとつ特にはっきり行き違いのないような措置を御考慮願いたいと思うのであります。 それからその次に法二十七条の二で料金の減額。これはまさに減額、従来百分の十を百分の十五にまで引き上げようというわけですが、この規定を、減額の率を上げる趣旨、それから現在どの程度この適用の規定を受けておる物数があるか、今後これによってどの程度物数がふえて、その他メリットが出てくるか、そういう見通しなどを伺いたいと思います。
○政府委員(竹下一記君) 従来から法二十七条によりまして料金の減額という制度を設けております。その趣旨は、大口に差し出しになる利用者の方に区分あるいは遅延承認取り扱いを、多少おくらしてもかまわないという了解を取りつけること、そういった点につきまして協力を得ますれば、郵便局側の手間が省けまして全体の郵便の処理上たいへん効果がございます。助かりますので、その協力の度合いに応じて料金の減額をしようと、こういうのがこの制度の趣旨でございますが、しからばこの制度に乗りましてそういった面での協力をしてくれておる郵便の利用の状況はどうであるかと申しますと、あまり高くないのでございまして、四十五年度におきまして、一種、二種の料金別後納郵便物、これが料金減額の対象になり得る郵便の総数でございますが、それが四十五年度において二十二億一千万通ありました中で、この料金減額の対象になりましたのが三億四千五百万通、全体の中の一五・六%という率でございます。この制度は四十一年の法改正以後開始いたしたわけでございますが、始めたときはもっとこの利用は低かったのでございまして、逐年利用の度合いが増加しておりますけれども、四十五年においてなお一五・六%にすぎない。ところがこれをもしフルに活用していただけるということになりますならば、一種、二種の別後納郵便物の中の四五%はこの制度に乗っかっていただけるわけでございます。と申しますことは、一時に三千通以上出される利用者につきまして料金減額がなし得るわけでございますから、フルに活用していただけますれば四五%のものが減額の対象になり得る。それに対して、今日なお一五%であるというわけでございます。したがいまして、このたびの法改正によって減額率を一〇%から一五%まで引き上げます。なおこれは省令でもって措置いたすつもりでございますけれども、割引の対象を少し広げたいと思っております。従来でありますと、区分協力、それから遅延承知といったものに対しまして減額をいたしておりましたけれども、なおそのほかに、差し出し時刻について協力を得ます郵便物に対しましてもこの減額の対象とする、こういった適用範囲の拡大というようなことも今後の省令で考えたいと思っておりますので、この率はもう少し上がり得る、上昇の限度は全部の郵便物の四五%でありますので、その数字まで近づけ得る、少なくともいまの倍くらいにはしたいというふうに考えております。
○長田裕二君 いままでの百分の十でありましたものについても、自動読み取り区分機とか、そういうものの導入によってだんだん事態が変わってきておると思いますけれども、今度さらに割引率を五%上げるということの主たる理由は、差し出し時刻の指定というと言い過ぎですけれども、局側の希望する時間に差し出してもらった場合にはということが主たる理由ですか。それともそれ以外に新しい事情も加わっての五%上げと考えてよろしいわけですか。
○政府委員(竹下一記君) おっしゃいますように、差し出し時刻を局側の希望する時刻にしていただく点の協力に対するものが主でございますが、それ以外にも従来ございました区分協力に対するもの、たとえば番号区分をしてくれる大口郵便物でございますが、これも減額の対象に従来からなっておりましたが、減額のパーセンテージが若干低かったという点がございます。これは省令事項でございますが、そういうものをもう少し高めますると、番号区分の協力度合いがいまよりももっと高まるんではなかろうかということも考えておりまして、それもこのたび一〇%から一五%に引き上げましたる理由の一つでございます。
○長田裕二君 五十七条「(特殊取扱の種類及び料金)」の中で、この三行目「その他の郵便物の特殊取扱を実施する。」というものの例として慶弔郵便——先ほどあげましたが、それ以外のものはさしむきはまだ考えておらないと了解してよろしいですか。
○政府委員(竹下一記君) それ以外のものをさしむきは考えておりません。
○長田裕二君 今度は制度の問題としてではありませんが、たとえばこの前の料金改正の際に、翌日配達の区域——東京、大阪を中心として全国の都道府県庁所在地というものを対象にしていたと思いますが、今回まあ航空便の航空網といいますか、航空網もだいぶ多く、密になってきていると思いますが、それに伴って対象地域を広げていくとか、そういうようなことは考えておりますか、どうですか、伺いたい。
○政府委員(竹下一記君) 四十一年の法改正の際に、東京、大阪と全国の主要都市とを結ぶ郵便の送達の翌日配達をお約束いたしまして、そのために航空機を大幅に活用するということを計画いたしたわけでございます。その後四十二年でございましたか、航空機の利用の幅を一段と広げましてきておりますので、翌日配達の範囲は四十一年当時よりも若干ふえてきておると、かように考えておりますが、そのことを具体的に表示し、そのことをはっきりとお示しするといったような手続を実は今日までやっていないわけでございます。ただし、航空機の有効活用によりまして東京、大阪と全国の——たとえば県庁所在地との間のいわゆる遠距離郵便は今日たいへんスピードアップをしてきておるということは、これは認めていただけるかと思います。反対に東京、大阪等の大都市及びその近郊地域との間の郵便に問題があるわけでございますけれども、そういうのがまあ実態であろうかと思います。 いま御指摘になりました問題につきましては、いわゆる標準送達時間といいますか、標準送達速度、そういったものを近い将来において設定し、これを公表し、国民の皆さんにこれをお約束をするということを考えておりますので、その中に、いま御指摘になりましたような翌日配達地域を広げる問題は吸収されてくるのではなかろうかと考える次第でございます。
○長田裕二君 道路とかあるいは航空網とか、そういうものも刻々変わっているわけですし、まあ、絶えずそういう状況も把握しながら事業の実態とも関連させて前向きで取り組んでもらいたいと思うわけですが、標準送達速度の問題については後ほどさらにまた御質問したいと思います。 その次に、小包の値上げ率が高いというような投書がまあ先日も新聞に出ておったのですが、事実、上げ幅、上げ率、それだけを見れば相当なものであるような分も小包料金について存在するわけですが、今回の改正は一体何を基準にしたのか。たとえば一個当たりの収支というようなものを中心にしたのか、あるいは他事業との比較等を中心にしたのか、そこらの点を御説明願いたいと思います。国民に対する説明というような意味でお答えをお願いいたしたい。
○政府委員(竹下一記君) 去る十七日に小包の値上げをいたしたわけでございますが、平均いたしまして八割強の値上げでございますが、部分的に見まするとかなり上がっている面もございます。 これは私どものところにもいろいろと問い合わせがございますが、やはり原価主義というものをこの際打ち出したわけでございまして、今度の法改正にも三十一条でこういう表現をいたしております。「小包郵便物の料金は、小包郵便物に係る役務の提供に要する費用、日本国有鉄道の小口扱貨物運賃物価その他の経済事情を参酌して、郵政大臣が郵政審議会に諮問したうえ省令で定める。」こういうふうに従来の規定を改めまして、小包郵便物は小包郵便物それ自体で収支を償うと、こういう趣旨を今度の法改正で鮮明にいたしておるわけでございます。 この小包郵便物の料金は去る四十一年に値上げをいたしたわけでございますけれども、その後の、特に鉄道の小荷物の料金に比較いたしますると、非常な差が出てきております。この際、この郵便法に先ほど申し上げましたような小包の料金決定の原則につきまして新しい考え方を導入するということを法律改正の面で手をつけたいと思いますし、さらに、今月十七日の小包の改正は法改正でございませんで、政令による改正でございますけれども、この小包それ自体で収支を償うという原価主義というものを採用いたしまして、類似の物品輸送の料金とのバランスをはかる、こういうふうに私どもは説明をいたしておる次第でございます。
○長田裕二君 平均一個あたりの収入がどのくらいで、いままでそれに対する支出がどのくらいあったか。今回の料金の改定によって大体どのくらいにそれがなる見込みかという数字があったら、お示し願いたいと思います。
○政府委員(溝呂木繁君) 昭和四十四年度の原価計算によりますと、小包のうちの普通小包につきましては二百十三円五十四銭が原価でございまして、それに対して小包一個あたりの収入ということで換算したものは百三十八円三十三銭で、結局七十五円二十一銭の赤字ということになっておりまして、今度の値上げによって、今後四十六年度以降小包の原価あるいは収入はどうなるかということでございますが、これは四十六年度は一応、四十六年度の予算を基礎として推計したものでございますが、普通小包郵便についてみますと、原価は二百五十六円三十七銭、それに対して予想される収入は二百四十五円九十三銭、十円ばかりちょっと赤字になりますが、おおむね四十六年度あたりで今回の値上げによって収支とんとんになる、こういうような見通しを持っております。
○長田裕二君 小包の料金をきめるについて、現行法の総原価主義という考え方を排除して、もう付帯業務とはいっても比重が非常に高くなっているという意味で、独自に原価をまかなうという考え方を取り入れたという点は、私どもも大いに賛成をいたすところですが、このいただいた資料郵便法の一部を改正する法律案のうしろのほうに出ておりますこの資料の、物数の推移を見ますと、これは昭和二十七年から四十四年までしか書いてありませんが、全体の郵便の増加率に対して小包が非常にふえている。二十七年を一〇〇とした場合に、四十四年で総数が二八九であるのに対して、小包が三九〇と特にふえているということが、局舎の事情あるいは配達の面その他に大きな困難を来たしているのではないかと思いますが、今度の値上げによって若干でもこれが緩和されるかどうか、その見通しにつきまして伺いたいと思います。
○政府委員(竹下一記君) 御指摘のように、小包郵便物の従来の物数の伸びは通常郵便物のそれをかなり上回っております。毎年、通常郵便物が五・一%の平均でいっておるようでございますけれども、小包の場合は七ないし八%の伸びになっておるように思います。それが業務全体の運行に非常な大きい影響を及ぼしておるということは御指摘のとおりでございます。このたびの小包料金の改定によりまして、物数が若干規制されることが望ましいと私どもは考えるわけでございますが、多少その目的を達することになるのではなかろうかと思いますけれども、十七日実施後の今日まで、これはきわめて短い期間でございますが、実は思ったほど利用の減少はございませんで、十七日の実施でございましたが、今週に入りましてからの毎日の利用状況をながめておりますが、改正前の利用の八割五分程度の利用がなおあるわけでございまして、若干意外に考えておる次第でございます。
○長田裕二君 いまのお答えで、思ったほどに利用減がなかったということですが、思った利用減はどのくらいですか。
○政府委員(竹下一記君) 少なくとも三割くらいは出るのじゃなかろうかと思っておりましたが、今日までのところはそういった数字でございます。これは結論を早く出しますことはたいへん危険でございまして、実施したばかりでございますので、もう少し期間を置いてながめなければほんとうのことはわからないと思いますけれども……。
○長田裕二君 料金の切りかえのときはえてしていろいろの混乱が起きるわけでして、この前の料金改定のときも、差額を補うために、料金を値上げした分だけを、はがきの値上げした分だけを張る切手が不足したというようなことがあったわけです。まだ来年ですけれども、いろいろな準備もだんだんなさっていくことだろうと思いますが、たとえば今度、はがきの大きさにはあまり変更がないわけです。新しい料金にするために、差額の料金の切手を全部張らなければいけないのか、ほかにいろいろの便法を考えておられるか。まだ少し時期が先ですので、そこまでまだあまり考えておられないか。いずれにいたしましても、円滑な切りかえに遺漏のないようにひとつお願いしたいと思います。ただいま考えておる点がありましたらお答え願いたいと思います。
○政府委員(竹下一記君) 通常郵便物につきましての料金の切りかえの問題でございますが、これは現行の郵便切手でもって間に合うわけでございます。もちろん大量使用の二十円と十円につきましては、これは現行切手で間に合うわけでございますけれども、別の見地から、デザインを一新するということを考えております。
○長田裕二君 特にはがきの問題ですね。一種のほうはたいてい切手を張るとか、別納、後納でやるわけですからあまり問題ないと思いますが、新しい料額の切手が豊富に出回れば問題ないと思うのです。はがきについては実際、相当手持ちの従来の料額印面のものを手持ちの人がたくさんおられる。それに対する措置を中心にしてお答えを願いたい。
○政府委員(竹下一記君) 目下のところ、特別の措置を考えておりません。
○新谷寅三郎君 関連。この前の郵便料金の改定のときに同じような問題があったのです。郵政省は、新しく七円にしたときに前のはがきを使われてもいいし、また前のはがきは何か書き損じとか、汚損というようなことで提出をされれば、差額料金を支払ったら新しいはがきに取りかえますという措置をされたわけです。当然だったと私は思うのですね。それをやらないと、今度は三円ずつ新しい切手をはがき一枚ごとに張っていかなければならない。この前にやられた措置が今度はなぜできないのですか。郵便料金改定にあっては国民がなるべく料金改定によってそういう負担を受けないように——当然これは多少の費用はかかると思いますけれども、希望があれば新しいはがきに取りかえるというのがこれは親切な措置であり、われわれ国民のほうから見ると当然だと思うのです。それを今度は前は親切過ぎたと、今度はその親切さはやめますというようなかっこうでおやりになることは、私はあまり賛成できない。これは郵政大臣どうですか、事務的な答弁は要りませんが、そういう配慮こそ、国民に対する料金引き上げの場合の当然の措置だと私は思うんですけれども。何でもないことです。法律の規定があるんですから、その規定を採用してやればいいんですから。それを今度は考えておりませんと言われるのは、あまり料金改定にあたっての国民に対する親切心を失った、いままではやったけれども今度はやらないんだというようなことになって、実に私はそれは国民から見ると不満の一つになると思いますので、大臣ひとつお考えを伺いたい。
○国務大臣(井出一太郎君) まあそういう点こそ切りかえの場合に十分留意しなければならぬことと存じます。したがいまして、前回やれたことが今回やれないというはずはないと思います。あるいは郵務局長少しことばが足りなかったかもしれませんが、事務的なことは竹下君からお答えいたします。
○政府委員(竹下一記君) 私だいぶ説明が不足いたしておりましたので、補足させていただきますが、三円切手の大量準備ということを一つやっております。これは張っていただくということです。それからもう一つは、大量に出されるものにつきましては、一々差額の切手を張りますのは手間がかかりますので、収納印を調製しておきましてそれを押捺するということで、これでいきますと非常な手間がはぶけますので、前回もそれをやりました。それを今回も同様に実施いたしたいと考えております。 それから書き損じのはがき、汚損のはがきにつきましては、四十一年の郵便法改正を受けまして、手数料二円を出すことによりまして新しいはがきと交換をする、こういう制度が開かれましたので、この方法も大幅にひとつ取り入れていくということで、御指摘の点は大体よろしかろうかと思います。
○新谷寅三郎君 そうしますと、この前の郵便料金改定のときにとられた措置と同じように、古いはがきを持っていけば新しいはがきに取りかえるという措置を講ぜられるということですね。結局これは法律の解釈、適用という問題は非常に私は幅があると思うんです。ですから、あなたは書き損じとか汚損とか言われた。法律はそうです。そうですけれども、書き損じ、汚損というのは一体何だというようなことは、何も法律にも省令にも規定がない。これは認定ですね。ですから、これは書き損じとして扱いますよということであれば、希望に応じて取りかえることができるわけです。国民のほうの希望があれば、そういう措置を講じますということであればけっこうだと思うんです。しかし、これは書き損じではありませんよと、まだほんとうに書いてないはがきは書き損じも何もありませんね。そういう運用をこの前と同じようにされるかどうかということが問題なんです。特別のことは考えていないとおっしゃるから。
○政府委員(竹下一記君) この古いはがきと新しいはがきとの交換は、これはやれないのでございまして、これは前回もやっていないわけです。それから古いはがき十枚ですと七十円ですが、これは新しいはがき七枚と交換をすると、これもやっていいではなかろうかということも考えられるわけでございますけれども、やはり従来からこれはやっていないというのが実情でございます。
○新谷寅三郎君 やっていないというが、私やってもらったのだ。ですから私は言っているのですよ。こういったのは、国民がなるべくいろいろな希望を持っておられる人があるでしょうね。私は三円張りますという人もあるし、あなたはさっき大量と言われたけれども、大量でなくとも、たとえば十枚でも、二十枚でも持っていったら料金を払えばこれは判こを押しますということで、先ほど大量ということを言われたけれども、大量でなくてもいいと思う。それから非常によごれるから、あるいは切手を一々張るのはたいへんだから、料金は払いますから、新しいのと取りかえてください、ということを言った場合には、これは法律には書き損じとか、汚損とかいう明文の規定がありますが、その規定を少し広く解釈すれば、たとえば所番地なんか印刷してあると思いますね。そういったものによって、今度ほんとうをいうと、切手を張る場合にじゃまになるかもしれない、いままで印刷したものが。だからいろいろなケースがあると思うのですよ、国民の希望によって。別に新しいはがきの料金をまけてくれというのじゃないのだ。料金をちゃんと払いますから、使えるようにしてくださいと、こういうことですからね。これは最後にはやっておりませんと言われたけれども、この前おやりになった。あなたは知らないけれども、この前の郵務局長はおやりになった。ですからそういう国民に対する親切な取り扱いというものは、私はなるべく幅広くおやりにならないと、料金引き上げなんかのときには問題が起こりがちですから、私は郵政省としては、当然国民の側に立って、なるべく信書というものを便利に使えるような措置をお取りになるのが当然だと思うので、非常に小さい問題で恐縮だけれども、申し上げているわけです。
○政府委員(竹下一記君) この書き損じ、汚損ということばですが、前回やりましたのを私確かめてみたのですが、厳密にこれをとりませんで、交換して差し上げておるというのが実態でございますので、今回もそういうふうにしたいと思います。それから三円の切手を張らないで、まあ張って出す方法もございますけれども、張らないで三円の収納印を押すという方法もございますのですが、これはまあ先ほど大量にというふうに申し上げましたのですが、一枚でも二枚でもそれができるように措置をいたしたいと考えます。
○新谷寅三郎君 いま最後に言われた答弁ね、そのとおりにおやりなさいよ。初めに言われた答弁じゃ、これは非常に国民は困るのです。だからあなたが最後に言われた答弁を、これは速記録にも載っておりますから、そのとおりに実行されるということで私は了承します。
○政府委員(竹下一記君) おっしゃるとおりにいたしたいと思います。一枚でも収納印を押すというふうにいたしたいと思います。それから交換の場合ですと、書き損じ、汚損という意味は非常にやわらかく解釈いたしますが、手数料二円というものはこれはいただきますし、そのように御理解をいただきます。
○長田裕二君 次に、郵便の運行のことについてお尋ねしますが、この間の年末首の繁忙期を過ぎて以来の郵便の運行は、私は自分の個人的な体験だけからしますと、かなり順調にいっているのじゃないかと、先ほど標準送達速度というものをそのうち明示するという話がありましたが、もうほぼそれに近い状態でいっているのじゃないかと思いますが、ただ、少し過去をさかのぼってみますと、特におととしの四月あたりからこの間の年末首あたりまでは相当な乱れがあったと、全体としておそい、おそい中にも非常におそいものと少しおそいものとがあったと、私のもと住んでいたところの局の状況などもあるいは影響したかもしれませんが、そういう状況が長く続いた。ほかの人に聞いても非常に乱れていたというような話をそのころ聞いたわけです。そういう状態というものが正確に郵政省の首脳部によって、あるいは郵務局の首脳部にしっかり把握をされていたかどうかということについて少し疑問の気持ちもあるわけですが、現在、第一線の実態の把握、郵便の運行の把握というものをどういう方法でやっておられるか、あるいは本省はやってないけれども、各郵政局はしっかりやっているのかいないのか、どういう状態かということをひとつお答えを願いたいと思います。
○政府委員(竹下一記君) 郵便の全国的な流れぐあいというものの把握のしかたでございますが、本省といたしましては、地方郵政局から日報でもって報告を求めております。郵便の内務処理、外務処理、それから特に大局、集中処理局におきまする処理状況、そういったものを毎日徴しておる次第でございます。さらに、本省から特別に現業へ向けまして直接に実情の問い合わせをするということもままございます。これは日常の仕事としてやっておるわけでございますが、そのほかに郵便の送達状況の実情を知りますために、随時試験通信をやってみる、あるいは郵政局がやりました試験通信の結果を徴すると、こういうようなことをやりまして、私どもといたしましては、日々の郵便の流れというものにつきましては詳細に承知をいたしておるつもりでございます。
○長田裕二君 実態の把握がすべての対策の一番の基礎になるんだと思いますし、それが非常に大事だと思うわけですが、たとえば、いまの本省内の機構あるいは地方の郵政局なり地方監察局の機構、そういうものから見ますと、郵便の運行そのものを把握する、あるいはそれの渋滞というものに正面から取り組んでこれの解決をはかるというような専門の組織というものはないわけで、現在やっているとすれば本省では郵務局の業務課あるいは郵政局の郵務部の業務課というところなのかもしれませんが、それとても現在のたてまえでは必ずしもそういうことをやると、そういうことに重点を置いて取り組むという規定のしかたにはなっておらない。設置法あるいは組織令などによってもそういうたてまえになっておらないと思うわけです。これは、従来、たとえば制度をきめるところとか、あるいは定員をきめるところとか、そういうようなことによって自然にうまくいくんだという一つの前提に立ってやられているのだろうと思いますけれども、こういうふうに運行そのものが非常にむずかしい。特に人力にほとんど依存せざるを得ない、機械化もある程度やっても不十分だ、人の力によって絶えずやられているという——人の気持ちもだんだんこのごろ変わってきてもおりますし、あるいはまた精励さ、こちらから当然のこととして要求できる精励さというものも時代とともに変わってきているならば、郵便の運行というものについて一番大事な、それを目的にして郵便事業がなされているといってもいいそれについてのかまえというものを新しくし直す必要があるのではないか、実態把握の面を一つのスタートとして、あとの対策などにつきましても、少しばらばら過ぎて生きた措置としてびしびしとやっていけるようなかまえになっていないような感じがいたします。郵政局、監察局、あるいは本省の郵務局がもちろん中心でしょうが、たとえば監察の機能なども大きな門がまえでやっているわけですけれども、これらもフルに活用する、あるいは活動してもらう、そういうようなことについて、少し新しい構想で取り組む必要があるように思いますが、これは郵務局長の御答弁もさることながら、大臣からもそれらにつきましてのお考えを承りたいと思います。
○国務大臣(井出一太郎君) 郵便の流れなり運行の状況を的確に把握する、このことはおっしゃるとおり一番必要なことでございます。それがあって初めてタイムテーブルというふうなものも可能になるわけでございましょうから、まあこういう時期を機会にいたしまして、そこへ目を向けなければならぬと考えるのであります。そこで、先般も、またただいまもお触れになりました標準送達速度という問題も、事務当局はまあ非常に大事をとってといいましょうか、諸般の条件がことごとく整備されてしかる後と、こういう、まあ気分はわかるのでありますが、しかしこういうことはある程度目標を設定して、そして突貫工事でも何でもひとつやるくらいの気持ちでないとできかねるのではなかろうかと思うのであります。それは現実をながめてみますと、大都市ないしはその近郊におけるいろいろな悪条件、こういうものが必ずしも十分に解消されておらぬと思いますし、特に人手をよけい要る仕事でございますから、労使関係における正常化、安定化、こういうことが前提にならなければなるまいと思うのでございます。それにしましても、今回の法改正を契機にしまして、そして一歩前進しなければならぬ、それについて時点を設定をして、たとえばこの秋とか、年内とかいうようなひとつゴールをきめて、そして鋭意部内総力をあげてこれに立ち向かいたいと、このように考える次第であります。
○政府委員(竹下一記君) この郵便にタイムテーブルを設けるということの基本的な考え方につきましては、ただいま大臣のお話しのとおりでございます。 先ほどのお尋ねの前半、郵便の実態把握でございますが、いま私どもがそのためにとっております方法、手続等で十分であるか、もっとほかに考えるべき余地がないかといったようなお尋ねでございますが、これはたいへんむずかしい問題でございまして、私どもは、かなり精密なものをとっているつもりでございますけれども、そのニュースソースはやはり地方の郵政局である。郵政局がはたして管内の全部をくまなく漏れなく詳細に把握しておるか、どうかということにつきましては、これはまああるいはという懸念もないわけではございません。最近ではお互いに真実を告げ合おう、語り合おうという方向でやっておりますので、昔のような表向きをつくろうといったようなことは、そういう傾向はだんだんなくなってきておるということは事実でございますが、郵政局単位にそのセンターにおいて把握するということは技術的になかなかむずかしい面もございますので、その現場認識の単位を県ごとにしたらどうかといったようなこと、そういうやり方に切りかえるというようなこともこれはあろうかと思います。つまり現場把握のユニットをもう少し細分化するといったことになろうかと思いますが、私が申し上げたことが、長田委員のお尋ねの趣旨に沿いますかどうか、まことに私自信がございませんが、目下考えられるところといたしましてはその程度でございます。
○長田裕二君 まあ郵政職員三十三万、そのうち郵便の関係者だけをとりますと十何万になりますか、大部分の職員は非常にりっぱにやってくれていると思いますし、また、郵便局一万七千——まあ簡易局は入れなくても一万七千ばかりのうちの大多数の局の運行というものは相当よくいっているというふうに私は考えるわけで、問題のあるのは非常に少数のところであろう、しかし、多数のそれ以外のところにつきましても、いつどうなっていくかわからないという面では実態把握ということに気をつけなきゃならないとしても、特に注目し、力を入れていかなければならないところはかなり限定されていると思いますし、それだけにその発見あるいはその対策というものはやりようによっては相当やりやすいとも言えないことはない——やりやすいということばは言い過ぎですけれども、確かに人間の気持ち、それに基づく行動というものがすぐ業務に響いてきますから、たいへんむずかしいといえばむずかしいわけですが、ぐあいの悪いところの発見という面から見れば、そんなにむずかしいことではないというふうに思うわけです。ただ私、先ほど申しましたことについて、郵務局長はお立場上答えにくいのかもしれませんが、現在の省の組織、そのものがやはり平時体制、それぞれ定員のところ、金のところ、それぞれがそれぞれの仕事をやっていれば全体がうまくいくんだという前提に立ってのかまえなわけですけれども、もう少し、たとえば、郵便運行あるいは疎通の状況を専門に見る疎通対策だけに取り組むというようなかまえのところがあってもいいので、郵政省の組織としても、新しく考える必要があるのではないかと思いますが、これは大臣の先ほどの御答弁もありますし、あとはそれぞれ全体を総括して答えるということについては答えにくい立場の方々かとも思いますので、大臣の先ほどのお答え、あるいは私の要望の趣旨を今後それぞれの担当の方がその部門について生かしていただくことを希望するわけでございます。 それから、話に出ました標準送達速度、これがなかなかできない、秋になればできるというようなことは、これはどういう事情でしょうか。現在の状態で、大体こうあるべきだ、もちろん三六協定があるとかないとか、あるいは局情がどうだとか、あるいは設備が、ここはぐあいが悪いとか、いろいろな事情があると思いますけれども、ほぼどことどこの間は、たとえばこのごろは町村合併などで区域が広過ぎるところもありますけれども、たとえばある市の郵便区市内地とある市の郵便区市内地の間はどの程度だということをつくり、これを公表するかどうかは別として、作業の基準にしていくことはそんなにむずかしいことでもないじゃないかと思いますが、それがなかなかできにくい事情があるようなお話ですが、そこらをもう少し説明していただきたい。
○政府委員(竹下一記君) 標準送達速度の設定に際しまして、その壁になるのは一体何かというわけでございますが、私どもは問題は都会にあると思います。いなかのほうにおきましては郵便物数もそう多くございませんし、要員事情、局舎事情、運送事情、こういったものは比較的平穏無事でございますので、いなかにおきましてはこのタイムテーブルを設定いたしましてもこれは実行ができる、そう問題はない、かように考えます。問題は東京をはじめとする都市内及び発展地でありますところの近郊地との間の近距離通信、都市内通信に問題があるわけでございます。ここはもう先ほども大臣が申されたように、部数の増加現象が一番端的に、一番早く出てくるのは都市でございますし、そのほかにいわゆる都市化現象というもの、その中身といたしましては要員難、雇った人が落ち着かないで、定着しないで離れていくといったような問題、したがいまして、職員の全般的な能率低下の問題、さらには郵便局舎が老朽狭隘になるという問題、交通難の問題、東京あたりでは住居表示制度がかなり進んでおりますけれども、なお町名、地番の混乱がある、あるいは地番を新しいものに切りかえました。その切りかえにつきまして四、五年は混乱が続くといったようなことがございます。さらには労務事情、労使関係の不安定に基づく職場の乱れというものがございます。最後に申しましたことは、実は一番大きい壁ではなかろうかと私は考えるわけでございますが、これも都市内の郵便局が全部そうだというわけでもございません。労務事情が悪くて職場が荒れて能率が非常にダウンしておるという局は全部ではございません、一部分でございます。ところが、その一部分の何といいますか、その一部分を正常の状態に引き戻すということにつきましては非常にむずかしい問題が幾つもあるわけでございます。 それから関連して申し上げますが、やはりタイムテーブルを設定して、これを推し進めていきます上で一番問題なのは組合の闘争という問題でございます。昨年、四十五年度でございますが、このために職場において超過勤務協定、つまり三六協定が結ばれませんでした日数が三十六日あったわけです。これはいわゆる労変闘争というものでございました。さらに四十四年度、その前年でありますが、これが例の合理化反対闘争というものがありまして、一年のうちに九十一日というものは三六協定の締結がなかった、これが平生でありますと、せいぜい十日か二十日程度であったようですが、何かの事情で労使関係が安定を失するというと、闘争がひんぱんにぶたれる、こういったことになりますと、御承知のように四十四年、四十五年にかけまして郵便は非常に荒れたわけでございまして、その根っこのほうには先ほど申しましたように三六協定の締結がないという事実がひそんでおるわけでございます。こういったことがタイムテーブルを実施に移します面での最大の壁になってくるかと思います。こういったようなものがございませんで、たとえば、ことしに入りましてからの実情でございますが、二月から三月、四月の今日まで、私は満点ではございませんけれども、八十点ぐらいの点数はいただけるのではなかろうかと思うのでございますが、この間は異常なる物数の伸びがなかったということもございますけれども、三六協定も結ばれましたし、職場においてさしたるトラブルもなく、比較的平静のうちに業務が行なわれてきました。こういう状態におきましてはせんだっても申しましたが、結束率は八〇数%に達しておるのでございますから、いまのような状態で今後とも推移するならば私はタイムテーブルを設定し、公表し、利用者の皆さんにお約束をいたしましても、そう期待はずれのことにはならない、かように存じます。ただそうでなくして、何か非常事態、業務の性質上国鉄の列車ほどの強い運送線路でもございませんで、郵便の場合は運送線路は若干弱いという面もございますから、そういった面の事故といったこともたまにはございましょう。それから郵便物は波動性がございまして、非常にどかっと一度に持ち込まれて手をあげるという、そういったことも多少ございます。 それと繰り返しになりますが、労務事情による非常事態、こういうものさえなければ、私はこのタイムテーブルを実施に移す上においてさしたる支障はないと、かように思います。
○新谷寅三郎君 郵務局長、いまのお話があったが、いまはタイムテーブルはないんですか、全然。あるんですか、ないんですか。
○政府委員(竹下一記君) ございます。ただ公表いたしませんで、仕事に従事いたしております私ども、あるいは現場の者が仕事を運営いたします上での指針といいますか、目標といいますか、努力目標、そういう形で持っておるわけでございます。
○新谷寅三郎君 郵政大臣、これは、五年前の料金引き上げのときに、やはりわれわれ与党のほうでもこれがもうポイントだという意見でございまして、それで非常に困難であったでしょうが、全国の少なくとも県庁所在地の間はこうやります、具体的に東京と青森の間とか、札幌の間とかいうような県庁所在地の間はこういたしますという、郵政省もこれなら実行できるという案を出させまして、これを極力順守すべきであるという前提で法律案の提案をしたわけです。国会でその論議がありまして、ひとつそれでしっかりやれということだったわけです。その後速達とか、通常郵便物につきましては御承知のように航空機の問題が起こりまして、なるべく航空機に搭載してスピードアップしようというところまできたわけです。それが今日ではもう少し前進しているのにかかわらず、さっきあなたが言われたように、大臣に対する報告はどんな報告をしているのか知りませんが、何かことしの秋か、年末にならないとタイムテーブルはできないというようなことを言っておられるけれども、現在あるのです。ただ、責任を持って時間を何日間とか何時間とするという時間を入れておくのにはいまの情勢から見ていろいろの条件を加味しないと数字がなかなか入りにくいという点はあると思うのです。しかし、そう郵務局長が言っておりますが、それは大都市周辺です。ですから全体としてはでき上がっているし、現にそれを実行すべく着々手を打っているはずなんですね。だからそんなに逃げ腰になる必要もないし、もっとこれは積極的にお考えにならないと、先般来社会党の委員の方も、それから公明党の委員の方もこの問題に非常に言及をして質問をしておられたのですが、これはほとんど与野党ともに国民の側に立って見ると、この問題が現在の郵政事業の一番大事な問題なんですね。郵政事業が国民から信頼されてないというのもここなんですね。いつ届くかわからないということでは困るじゃないか。それで半日も早くしろということはむずかしいかもしれないけれども、確実に何時間かかりますというのでなければ、さっきちょっとお話があったけれども、たとえば慶弔郵便というようなものをお始めになりましても式が終わってから郵便がつくんじゃしようがないんですよ、これは。ですから送達の速度というものについては、私は一時間、二時間早いということを必要としないと思いますが、最大限スピードアップして、ここまでは責任を負えますということだけは、いま現在も持っているのですから、この法律案の審議の際に私は当然発表されていいんじゃないかと思うぐらいなんですね。準備がなければしようがないから、なるべくこれはもう一日でも早くそういう姿勢を国民に示されまして、そういうことをやるんで、この料金の改定についても財政的にこういう必要があるんだという訴え方をされないと、料金は引き上げてほしい、しかし、一番国民の要望しておる送達速度についてはちょっと待ってください、どんなものができるか知らぬが、秋か冬までには何か案を考えて発表しましょうというようなことでは、私は国民に対するお答えにならぬと思うのです。ですから私は、もっとこの問題は、郵便事業全体の深刻な問題としてお考えにならないといけない。それから庁舎が狭いとか、何がどうとかというようなことの御説明がありました。そのとおりだと思います。しかし、これは内部関係です。国民はそんなこと知っているはずないんです。国民の関係したことじゃないんです。郵政事業の内部関係です。国民に対しては何日でこれを必ず届けますというそれだけですね。あとは内部でいろいろ苦心されたらいいと思うのです。
○国務大臣(井出一太郎君) おっしゃるとおりだと思います。そこでこれはえらい弁解がましいことを言っていても始まらぬ話でありますから、私も早いところやるようにという指示をしておるのでございまして、一昨日の百年記念日のテレビ放送の際に、私もそこまで言及をいたしました。そういうこともありますので、現場の諸事情というものをどういうふうに克服をしていくか、まあ、手のつけられるところから始めてもいいと思うのです。そういう意味で、先ほど郵務局長は、県単位でものを見ていこうというようなのもそのあらわれでございますから、地方的にできるところは始める。あるいは郵便物も数種類あるとすれば、一種、二種といったような基本的なものからまずやるとか、いろいろなくふうはその間にあると思うのです。じんぜん日をむなしゅうすることなく、ひとつ現在指針としてあるわけでありますから、これを公表をするに足る自信をつけて、なるべく急がせるという、こういうつもりでおります。 従来、郵便が安く早く確実にと、こういわれました要素の中の確実さぐらいは果たさなければ、これはほんとうに国民にも申しわけないわけでありますので、さように心得て、いたしたいと思います。
○長田裕二君 私は郵便事業というものは、いまの社会の大きな事業の中で一番やりにくいむずかしい事業、これからますますその度合いが強くなっていく、非常に関係者の方には御苦労ですが、たいへんな事業に取り組んでおられるんだと思うわけです。その日その日の郵便物の出方によって左右される。工場生産のようにあらかじめ予定した計画というものができにくい。しかも一人一人の気持ち——配達ばかりじゃなしに、内勤でも一人一人の気持ちなり能率なり能力なり、そういうものがもうみんな個性を持ってあらわれてきている。はっきり掌握し、これを管理しにくいというような中でやっていかなければならないのですから、非常に御苦労なことだと思うわけですが、同時にまた、それだけに関係者の人たちが異常な決意と努力でこれに当たらなければ社会的な役割りを果たすことができないという意味におきまして、関係者の奮起を要望せざるを得ないわけです。いろいろな機会に接触をします際に、たとえば機械器具、設備、その他でも、どうもその一番困難な仕事にぶつかり、それを社会のために果たさなければならない方々、世の中にほかにそういう役割りの人はそういないわけですが、現郵務局、何人いますか、二百数十人、関係部局もありますから、相当多いわけですが、そういうむずかしい仕事に取り組んでいるというだけに、それをよくするために、これはこうしなければならないというような、自分たちの事業をよくするための要望についても、自信といいますか、迫力のある姿で取り組んでいかなきゃならないと思いますが、それにしては、ときどき謙遜にすぎるような感じがするわけです。おそらく、経費の要求などにつきましても、これは四十何億の赤字なんかもあったりして、これがもっとほしいんだけれども、内輪にとどめたということがあるいはあるのかどうなのか。私どもの経験によりますと、経理局側からもっと出せと言われて、しかもなおかつ非常に遠慮深く出していったりするようなことなども、ときに見受けたりしたわけですけれども、四十六年度の予算はここに出ておりますが、四十七年度につきましては、物数の波動については先ほど法律上の割引制度なんかもできてきましたけれども、あるいは局舎が狭隘だとか、交通が非常に渋滞しているとか、あるいは大都市周辺の発展状況が思いのほかだとか、いろいろなことがあげられておりますけれども、そういうようなことにつきましても、たとえば物数の変動の問題なんかについては、相手の労働組合側の考え方もありますから、一挙にいかないにしても、たとえば教職員については、このたび若干の超過勤務、一々時間で七時間をやる、八時間をやるというようなことがしにくいというようなことなども考えて、人事院勧告が先般出まして、特殊な行事や何かは別として、平常のものについては基本給で四%程度出る。付加給を入れると六%出るというようなことで、普通の状態はそれの中に吸収する。一々三六協定というものを要しないでもやってもらうというような勧告が出たわけです。これが実施されるかどうかは、法律事項になりましてただいま懸案になっているようですけれども、少なくとも郵便事業の特殊性、波動性——郵便物の出方の波動性などを考えますと、省としてはそのとおりにやるかどうかは別としまして、そういうことに類似したぐらいの構想をもって組合とほんとうに胸を開いて話し合い、熱心に説くぐらいのことがあってもおかしくはない。あるいは事業の特殊性からいえば当然ではないかというような感じもいたしますし、局舎の狭隘の問題についても、いろいろと努力はしておられるかもしれないけれども、いまのように年々物数が増していくという形、都会の中なんかでのこういう姿を見ると全部の局を建て直さなければならないとか、そういうような問題も起こったりするわけですから、ときに発送方法を変えて、たとえば大量郵便物——少なくとも車に乗せて運んでくるような郵便についてはそういうものを引き受ける。そういう一定の量以上の郵便物はこういうところに持っていってくれ、あるいはまた、少し話がこまかくなりますけれども、無集配なんかについても一番必要な都心部がだんだん少なくなってくるというようなことなどについては、たとえばビルの二階でもいい、そのかわり小包は扱わないとかいうようなことなども前々からいろいろ言われておりますけれども、新しいといいますか、そういう実情に即したような考え方というものがなかなか進展しておらないというような状態だと思うわけですし、周辺の発展局につきましては発達調査の問題が非常にものをいうと思いますし、発達調査をしっかりやって、ある程度先手を打っていく。むしろ非常に小さな局だったところが大ぜいの利用者をかかえてアップアップするのが大体の大都市周辺の状態ですけれども、定員の要求のしかたというものも若干切りかえていき、あらかじめ要員も配置しておいて、もう訓練をして、そのときに備えていくというようなことなどもだんだん必要になってきていると思いますので、雄渾果敢なる考え方をもって郵便担当者の特に管理に当たって監督の——ことばが適切じゃありませんが、郵便の中枢におられる方々を中心としてそういう心組みで取り組んでいただきたいと思うわけです。 郵務局長ば要員関係を特に力説されましたので、要員問題に少し触れて御質問をいたしたいと思いますが、現在、東京都内、特にいなかのほうの部分は別としまして、都内の主要局を中心として欠員が内勤、外勤どのくらいありますか、お尋ねいたします。
○政府委員(竹下一記君) 欠員状況でございますが、東京郵政局管内について申し上げますると、事業別にいたしまして全体について申し上げますると、内務について二百三十九名、外務百八十五名、計四百二十四名。これは総定員に対する割合といたしましては一%でございます。その中で、郵便事業定員の欠員状況でございますが、内務が百六十七名、外務が百五十四名、合わして三百二十一名。これは総定員に対する割合といたしましては一・二%、こういう状況にございます。これだけの欠員がございますが、最近、特に外務員対策といたしまして処遇改善をはかっておりますし、たとえば、初任給調整額、加算額を大幅に上げるとか、住宅を整備するといったようなこと、そのほか服装をよくするとか、いろんなことをやっておりますので、二、三年前の欠員状況に比べますると、だいぶ欠員が少なくなってきております。 それから、申しおくれましたが、この年度当初において行なわれます見越し採用、これも東京、大阪、名古屋について実施いたしておるのでございますが、四十六年度におきましては、全部で四千八百人という多数の者を一括見越し採用したと、こういったような手段を講じておりますので、欠員はあることはありますけれども、以前ほどむずかしい問題ではなくなってきておる、だいぶ軽くなってきておるということが言えるかと思います。
○長田裕二君 先ほど郵務局長、自分で点をつけて八十点ぐらいじゃなかろうかと謙遜して言っておりましたが、私はいまの姿ならもう少しいい点を差し上げてもいいんじゃないかと思いますが、それがただ長続きし、ずっとそういう状態が維持できるかどうかということのほうが問題だと思います。郵便法の審議を控えて、何か特別な施策でもやっておるとすると、その施策が維持できるものならようございますけれども、ときがたつにつれてだんだんぐあいが悪くなってくるというようなことがあってはたいへんなわけです。それならむしろ標準送達速度はいまのうちに出して、秋ごろになってだんだん見越し採用のあれがはげていきまして欠員が多くなったりするとよけいたいへんなんではないかという感じもするわけですが、これはいまのお話しのように給与を非常によくしている、あるいは宿舎をよくしているというようなことで、客観情勢全般は悪くても郵便については悪いどころか少しずつよくし得るというお見通しを持っておられることだと思いますが、たとえば、外務員の給料なんかにつきまして、中卒あるいは高卒、東京などで幾らになっておりますか、ちょっと、その点を。
○政府委員(北雄一郎君) 都内の場合で申し上げますと、郵便関係では内務、外務に区別して申し上げます。郵便の内務につきましては、新中卒が三万二千五百八十円であります。新制高等学校卒が三万五千八百四十円と相なっております。外務について申し上げますと、新中卒が四万百八十円、新高卒が四万三千四百四十円と、かく相なっております。同じく郵便以外の職種につきまして内外務別に申し上げますと、内務は新中卒が二万九千五百八十円、郵便の関係より三千円低うございます。それから新高卒がやはり郵便の関係より三千円低くなりまして三万二千八百四十円でございます。で、外務を見ますと、郵便の外務より九千円低い三万一千百八十円、同じく新高卒は三万四千四百四十円でございます。でございますから、逆に申しますと、一般よりも郵便の場合、外務はそれぞれ九千円高うございますし、内務は三千円ずつ高い、こういう構成にいたしております。
○長田裕二君 いまのお話のは、これは本俸ですか、基本給ですか。
○政府委員(北雄一郎君) これは本俸の調整額とか加算額とか、要するに基準内の関係、それから暫定勤務地手当、すなわちいわゆる基準内の初任給賃金を申し上げたわけでございます。
○長田裕二君 都内の一般のほかの産業あるいは類似産業などに比べてどういうことになりますか。
○政府委員(北雄一郎君) 一般事務系の公務員全般と比べますと、新中卒の初任給が、やはりこの基準内が二万四千八百四十円と相なっておりますので、これは郵便以外の内務の場合もわがほうが約四千数百円高くなっております。それから同じく新高卒について見ますと、二万八千二百九十六円ということでありますので、これまた郵便以外の内務職員に比べまして四千数百円わがほうが高い、かように相なっております。
○長田裕二君 宿舎につきましても、相当前から郵政省はかなり力を入れて取り組んできておる、外務特別研修生の問題あたりから取り組んできたと思いますが、最近の金額、これは国費と共済を含めての金額と建てた戸数、特に東京、大阪のような、あるいは東京だけでもけっこうですが、それを中心としてのことでけっこうだと思いますが……。
○政府委員(北雄一郎君) 仰せのように、宿舎問題は要員需給の面からも非常に大事な問題と存じておりまして、数年間力を入れたつもりでございます。地方出身の新規採用者につきましては全員入居できるようにいたしております。本年度も、先ほど郵務局長申し上げましたように、四千八百名の者を三月におきまして見越し採用いたしたわけでありますが、このうち東京、大阪、名古屋の都市部に約三千四、五百名の見越し採用をいたしました。そのうちこの宿舎を要する者がいろいろな計算からいたしまして、二千三百名ぐらいというふうに踏みまして、これにつきましては宿舎を完全に用意をした、こういう状況でございます。なお、最近の毎年の宿舎建設のためにどれだけの費用を投じて、どれだけのものを建設したか、こういうことでございますが、最近の、四十六年度も含めまして五年間を申し上げますと、まず四十二年度におきまして、国費、共済、合計六十億余りの金額で建設をいたしまして、その戸数が三千三百八十六戸であります。次の四十三年度は、同じく約六十六億円というものを投資いたしまして、おおむね三千四百戸を建設しました。四十四年度におきましては、七十億余りをもちまして三千八百五十三戸というものを建設したわけであります。昨年度は六十二億という費用をもちまして三千八十二戸を建設しました。本年度は七十七億六千万円という金額でもちまして三千七百十四戸を建設する予定であります。もっとも、何戸と申し上げましたけれども、これは独身者におきましては一人分を一戸というふうに換算いたしております。大体毎年世帯半分、独身半分というような見当でございまして、四十六年度で申し上げますと、世帯用を千八百五十四戸建設する、独身者を千八百六十人収容する、こういう計画でございます。
○長田裕二君 最近の傾向として、独身時代は宿舎へ入れてもらったけれども結婚すると行くところがない、どこかアパートなり借りなければいけない、たいへん金がかかるから郷里へ帰りたいという者がかなり多く出ていたような感じがしますが、その四十六年度については世帯用というものに相当力を注いでふえているということになりますか。
○政府委員(北雄一郎君) 仰せのとおりでございます。私どもほぼ毎年どういう職員層がどういう事情で宿舎を希望しておるかというのを取っておりますが、最近では、やはり独身用に重点を置いておりますけれども、世帯用といたしましても、仰せのようなことで独身をいわば卒業いたしまして結婚をいたす、夫婦二人あるいは子供がそれに一人、二人というような比較的若い世帯持ちの職員用の宿舎ということに重点を置いておるわけであります。したがって、この世帯用の場合、おおむね一戸当たり四十平米という建築坪数といいますか、建築平米数という宿舎に重点を置いて世帯用を建設しよう、こういうことでございます。
○長田裕二君 事業の面からいうと、大都会に一番優秀な職員を集めるということが必要だと思いますが、また、職員の需給関係などからいうと、なかなか集めにくいというような事情もあろうかと思います。特に大都会におきます家庭を離れて来ている青少年については、特別に気をつけていかなければならない。いろんな物的にもあるいは精神的にもということばが当てはまるかどうかわかりませんけれども、いろいろな面でのいい環境を与えていく必要がある。職場の中、宿舎あらゆる場面を通じて、そういうことが必要だと思いますが、それについて省としてはどういうところに気をつけ、どういう手を打っておられるか、あるいは打とうとしておられるか、そこらを伺いたい。
○政府委員(北雄一郎君) その点、私どももたいへん重要なことと存じております。職場内におきましてもそういったことで、その職場における環境を改善するあるいは職場の休憩室を改善するというようなことをこれまでもやってまいりましたし、四十六年度の予算におきましても、たとえば郵便外務員の休憩室に、全部ではございませんけれども、逐次冷房をとりつけていくというようなこともやっておるわけであります。そのほか職場におきまして、やはり入ったばかりの若い職員というものを、むろんオリエンテーションもいたしますけれども、まだ職場に完全になじまない、こういった人たちに対してやはり兄貴株の人がこれをあたたかく包んでいくということも必要でございますので、職場リーダーというようなものの養成も始めておるわけであります。また、そういうことのみならず、一般に上司というものが職務上的確な命令を出すということは当然でありますけれども、やはり職員のいろいろな相談事、こういったことに積極的に応じてやるということもこれまた非常に必要なことでございますので、そういったことの必要性についても申しておりますし、それから、それに見合うような具体的な施設というものも考えたいと思っております。職場外におきましてもお話のとおりでありまして、先ほどの独身寮、これも従来は比較的とにかく入れもののほうの増設に追われておりましたけれども、四十四年の九月以降設計にかかるものにつきましては、居住性の向上ということに相当の重点を置いておりまして、現在では四十四年九月以降の設計では八畳に二人、そのほか食堂とか、いろいろな共通の部分もございますので、大体独身者の場合でも一人当たり二十平米は確保するということで進んでおります。したがいまして、大体そういった寮は五十人以上をまとめて一つのものにするということで考えておりまして、必ず食堂も置く、寮長も置く、寮母も置いて身の回りのことを見てやるというようなことをつとめておるわけであります。また、簡単なキャッチボールのできるような施設等もあわせてつくるようにさしていただいております。それから、結婚したての人たちの宿舎にも力を入れてまいることは申し上げたとおりであります。そのほか、いろいろ福利、厚生面、こういった点に最近、行事施設、いろいろな点で重点を置かしていただいておる、こういうことであります。
○長田裕二君 部内に入った人たちの訓練ということもたいへん大事だと思いますが、戦後米軍の方針によりまして、部内に入った人たちをまず一年なり二年なり訓練するというやり方が一応いかぬというようなことになって、学校教育なり何なり受けた者をそのまま職場へ入れて使うというのが原則だというふうになってしまって、それまでの部内の長い歴史と伝統を持った練習所あるいは講習所というようなものがなくなってしまったわけですが、今日の時代、学校を卒業して部内に入って来る人たちの中には一種の学問の教育と社会教育と職業教育と、みんなこちらでやってやらなければならないような人たち、そういう人たちの比重がだんだんふえてきておる。社会の非常に優秀な者だけを部内に入れるということがそう期待できなくなってきているという面からすると、また昔あったような訓練体系というものも考え直さなければいけないのじゃないかというようなこともよく言われることですけれども、それらにつきましては、格別まだ事業計画なり何なりにはのぼっておりませんか。
○政府委員(北雄一郎君) 仰せのとおり、訓練面もたいへん重要な事柄の一つと存じております。従来までそういったことで研修所というものを各地に設けまして、そこで集合訓練をやり、あわせて各職場で職場訓練をやる、こういう二本の体系で進んでまいったわけであります。仰せのことは主として研修訓練にかかわることだと存じますけれども、そういったかつてのように、入りましてからすぐ一年、二年というような訓練、これにつきましては、いまのところ近い将来において復活ということは実は考えておらない次第であります。ただ、現在までの訓練、これは過去のいろいろな経験から有益、有用と思われるものを積み上げてまいったわけでありますけれども、昨年来いろいろこれを振り返ってみますと、やはり訓練というものは、本人が郵政省の職員になりましてから職員でなくなるまで、やはりその各年代に応じてあるいは各ポストといいますか、そういったものに応じて、何と申しますか、いわゆる生涯教育といいますか、常に間を非常に長くあけないで、回転よく訓練を受けるということが必要であり、素質を高めるのに有効だというふうに存じまして、今年度から従来のものを相当整理をいたしまして、そういった角度で、入りましてから出るまで随時、間を五年、六年とあけないで、訓練をやるというような体系に本年から改めた次第であります。また訓練の手法につきましても、ただ講義をする、聞くというようなだけでは徹底度が薄うございますので、すでに他の公社あるいは民間等でも採用しておりますいわゆる縦断訓練というようなものも一部採用いたしまして、そうして訓練の実効のあがることを期するという意味での改正もいたしました。なお、研修訓練とあわせまして非常に大事だと思っておりますのは、職場における日常の訓練でございます。これにつきまして、従来、ともすれば、有名無実になるきらいがあったように思いますが、この点につきまして、いま直ちに的確にということは、なかなかこれはむずかしいのでございますけれども、テキストを簡単にするあるいは段階に応じて具体的なものにする、あるいは職場において訓練をなすべき人間の訓練能力というものを開発する、こういったことに本年度から切りかえてつとめるようにいたしております。ちなみに、四十六年度の計画では研修所訓練に年間約二万九千名を収容する予定でございますし、職場訓練も三万三千名に対して行なう、こういう計画でおるわけでございます。
○長田裕二君 科学技術の色彩の強いような職場では、もうそれこそたいへんなスピードで進歩しているものに即応していくために、絶えず訓練とかあるいは職種の転換とか、そういうようなものがあったりするように聞き及んでおりますけれども、やることは同じようなことであっても、われわれの何といいますか、郵政の職場などにおきましては、考えようによると、それ以上に絶えず清新な気持ちで情熱を持って仕事にぶつからなければならないというような意味で、訓練の比重というものが少しもそれに劣らないという感じもするわけですし、まあ訓練というものは何か仕事とは全く別なものだというような、あるいはまた定員の中で差し繰りでやるんだということじゃなく、たとえば、二万九千人の訓練をするということになりますと、いままでの定員の事情などからすると、やはり差し繰りの問題などでも相当問題が出てくる、支障が出てくるというようなことも考えられますが、単に訓練制度を充実するだけじゃなしに、訓練をしても仕事のほうに何ら支障がない、喜んで訓練に出、喜んで訓練に出す、そういうような条件というものもやっぱりそろえる必要がありますので、そういう面についてもひとつ新たな構想でさらに訓練の充実につとめていただきたいと思うわけです。 もう一つ、要員関係でお聞きしたいのは、中高年齢層の問題です。石炭離職者あたりをはじめとしまして、郵便の職場にも中高年齢の人たちが初めて入ってくるという道が開け、その人数もあるいはこれから労働力の需給関係からますます多くならざるを得ないんではないかと思いますけれども、その人たちが入りやすいような方法、内容は十分な選考をしなければならないが、いわば社会の敗残者、この人たちを救うということなら別ですけれども、敗残者がそのまま一番入りやすいというような形でもっていいかどうかということは非常に疑問ですから、選考は十分しなきゃならないと思いますけれども、世の中では非常にまじめな、非常に努力はした人たちがたまたま自分の属していた職場の運命とか、そういうことのために仕事を離れる人たちもあるわけですから、そういう人たちのためにも入りやすい条件を十分つくっておく。人柄はいろいろ選ぶ、あるいは中での訓練をするというようなことが必要だと思うのですが、たとえば初任給などにつきましても、いままでは初任給が低いためになかなかいい人が入りたいと思っても入れないということがあったように聞いておりますが、たとえとしてまあ何歳ですか、三十五歳か四十歳ぐらいで入る人たちが部内のあるいは高等学校ぐらい出た人でそのぐらいの年齢に達した者とどのくらいいま違うようになっているか、それらについて、あるいはこれは労働協約の関係もありますから、組合側の賛成も得る必要があると思いますけれども、現在どのくらいの格差が中高年齢者についてあるか、あるいはまた、相当入っているかどうか、これから相当採用できるかできないか、そこら辺についてのお見通しなり、考え方、あるいは現状を伺いたいと思います。
○政府委員(北雄一郎君) 大都市におきます雇用難を考えますと、今日及びなかんずく将来中高年層を採用していく必要というものが相当大きく出てまいるというふうに思われます。従来は、いわゆる前歴期間というものを部内の経験年数に換算いたします場合に、非常に不利な換算制度であったのでありますが、一昨年だと思いますけれども、換算率を改正いたしまして、部内経験年数と同じというわけにはまいりませんですが、従来より相当改正いたしまして、中途採用者の初任給の引き上げをはかった次第であります。またもう一方では、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、郵便の外務員に調整額の加算額というものを大都市についてはつけております。この加算額は従来は勤続十年ぐらいでだんだんなしくずしに消えてしまう、こういうシステムでございましたけれども、これもしかと覚えておりませんが、昨年だったと思いますけれども、ずっと消えないように改めましたので、したがって、中途で採用されましても、四十五歳ぐらいまでで採用されてもフルにこれがつくと、こういう形に改めました。この両方でもって初任給が相当改善されたわけであります。三十歳でもって入ります場合、これは東京都内の場合でございます。郵便外務で東京都内に入ってまいりました場合、三十歳でありますと新中卒で四万七千八百六十円、新高卒で五万一千百六十円、四十五歳も同様都内の郵便外務職員に入ってきた場合は、これは学歴が違いますので、高小——高等小学校卒で六万一千二百六十円、それから旧制中学の五年卒で六万一千九百六十円、こういうものが支給される、こういうことになっておるわけであります。
○長田裕二君 ただいまの金額も、これも基準内賃金ですか。
○政府委員(北雄一郎君) さようでございます。
○長田裕二君 基準内賃金の、年収といいますか、収入総額は、何割増しぐらいになっておりましたか。これはいまはっきりしなければお答えいただかなくてもけっこうですが、おおよその見当……。
○政府委員(北雄一郎君) 基準外といたしましては各種の特殊勤務手当、それから超過勤務手当等がございますけれども、ただいま平均の数値は掌握しておりませんが、おおむね二割前後だと思います。
○長田裕二君 ボーナスなんかはその基準外に入っておりましたか。
○政府委員(北雄一郎君) ボーナスは別でございます。
○長田裕二君 まあ、これはもう少し明らかにしたほうがと思いますが、総額では基準内の大体あなたの見当で五割を下らないものが基準外につくとお思いですか。
○政府委員(北雄一郎君) ボーナス等が約四カ月分以上——正確にあれでございますが——ございますから、それで三分の一、ちょっとボーナス等を含みまして五割までいくかどうかはあれですが、少なくともボーナスだけでも三割以上ある計算になりますので、その他超過勤務手当、特殊勤務手当等を加算すれば四割ないし四割強にはなることは間違いないというふうに存じます。
○政府委員(溝呂木繁君) 手元に資料が参りましたので、御説明いたしますと、付加給率は、給与総額内でもっていわゆる付加率は五〇%になっております。それに給与総額外にまだ退職手当とか共済退職給付金とか、そういうものがありますが、お尋ねの五割という線は給与総額内において付加率は五割になっております。
○長田裕二君 人事関係の最後としてお聞きしたいのですが、先ほど郵務局長からも、郵便事業の運行は労使関係が一番大事だというふうなお答えもあったわけですが、郵政の労使関係については、ここ数年非常に世間にいろいろ論議もされておりまするし、また、ときには非難の意味の発言も相当あったと思いますけれども、人事局長から現在考えております郵政省の人事管理の基本方針、あるいは労使関係についての基本的な考え方を伺っておきたいと思います。大臣からはいろいろな機会に伺っておりますので、事務当局からできるだけ具体的な事例などもまじえて、できるだけ具体的に伺いたいと思います。
○政府委員(北雄一郎君) 人事管理全般の問題でございますけれども、何と申しましても、私どもの事業は人の力によるところがきわめて大きいわけでございまして、適切な人事管理が行なわれるということがしたがって事業の消長に非常に大きな影響を持っておるということは十分自覚しておるつもりでございます。なかんずく、最近の状況でございますと、やはり青少年職員というものについて特に意を用いなければならない、かように考えております。全職員のうち約五万六千名というものが二十五歳未満の職員、いわゆる青少年職員でございます。したがいまして、特に、こういう層の職員たちに対して意を用いておるつもりでございます。先ほど来申し上げております訓練でありますとか、あるいは職場における上司の配意でありますとか、あるいはその職場外におきましての福利厚生、レクリエーション、宿舎、その他いろいろな面におきまして、こういった青少年職員がよく事業に定着をいたしまして、そうしてよい職員に育ち上がってくれるというような施策をいろいろさせていただいておるところであります。要は、職場につきましては、そういったことに重点を置きまして、やはり秩序の正しい、そうして明るい職場をつくっていくということが基本であろうかというふうに思うのであります。また、最近の青少年は職場内外におきましてやはり一種の生きがいと申しますか、こういったものを持つということが、本人たちのためにももちろんでありますけれども、事業の運営上士気を高めるという点からそういったことがやはり非常に必要になると思います。それに関しまして、昨年の七月に実は二十五歳未満の職員のうち約一万名という者につきまして相当詳しいアンケートを出しまして、その集計あるいは内容分析がこの二月にでき上がったわけであります。これを見ますと、いろいろ私ども反省しなければならない点が多々あるのでありますけれども、中でも一つ申し上げますと、先ほども触れたのでありますが、やはりいろいろ公私にわたりまして上司や先輩にいろいろ相談事がしたいのだという職員が七二%も占めておるわけであります。ところが、職場において、はたして現実に上司と一般職員とがそれだけの接触があるかどうかを見てみますと、遺憾ながら二〇%程度しか現実にはそれがない。こういったところに非常に大きな問題がある。したがいまして、そういった分析の結果というものはすでに各現場に流しております。よくそういったところに意を用いて人事管理をやれということを示しておるわけでありますが、そういったことに関連いたしまして、省としても具体的な施策をすべき問題があれば、将来そういったことを具体的な施策として示してまいりたい、かように考えておるわけであります。そういったことが、広い意味での人事管理の基本であろうというふうに存じます。 また、労使関係について申し上げますと、これは遺憾ながら昨年いろいろトラブルがございました。昨年の末に労使の間で一定の確認がございまして、目下その実現につとめている次第であります。要は、労使関係はまず双方の不信感というものを取り除く努力を積極的にすることだ、それによって安定した労使関係というものを築き上げていくということに帰するわけであります。それがやはり事業の前進の基本にもなるという認識のもとに、私ども今後ともその線を的確に、確実に進めてまいりたい、かように考えている次第でございます。
○長田裕二君 最後に、少し話は変わりますが、郵便局に強盗がたびたび押し入っているようですが、その状況をお聞かせ願いたい。
○説明員(舘野繁君) お答えいたします。 二月の中旬から京都の市内で一局、それから続きまして千葉県の特定局三局に続けて強盗の襲来がございました。京都の場合は、これは非常に希有なことであると思いますけれども、現職の警官が襲ったということでございます。千葉県の三局につきましては、その後新聞紙上で報道されているとおりでございますが、ただいま警察当局において犯人の捜査につとめているところでございます。 なお、この種の事件は、四十五年度、全国で十二件を数えてございます。四十四年度は七件、その前の年度は十四件くらいございました。この局舎侵入ということが、大体このところ毎年二百七、八十件から三百三十件くらいを前後してございますが、大半は夜間、無人になっております局に対する窃盗と申しますか、無人の局舎に対する侵入、あるいはまた、大きな局で宿直員に気づかれずに物取りに入るといったケースでございますが、その中で昼間、あるいは夜間でも職員が在局しておりますところに入りまして脅迫その他の方法を伴いますいわゆる強盗事件というのが、ただいま申しましたように十四件、七件、十二件といった発生を見ているわけでございます。 最近の顕著な例といたしましての京都下鴨局の場合は、これは昼間でございますけれども、お客を装いまして入りましたが、局長が一喝を食らわせ、また警報装置を鳴動させましたために、それに驚いて危害も加えず、一物も取らずに逃走いたして、これは逮捕されております。 千葉県の三局につきましては、いずれも、これもお客を装いまして入りまして、局員、あるいはまた、たまたま窓口に参っておりましたお客を脅迫して局の現金をねらうということでございまして、いずれも地況あるいは侵入の態様が非常に似ておるように判断されます。 なお、これに対しましての局員の措置といったようなことにつきましては、日ごろの郵政局、あるいはまた特定局の業務推進連絡会等の指導点検がかなり行き渡っていると認められまするけれども、落ちついた対応ぶりでございまして、人身事故が全然ございませんでしたことは、不幸中の幸いであったと思っております。 なお、物的防犯設備につきましては、先ほど申しましたように、京都の下鴨局におきましては、これは警報装置が非常に効果的で、これに驚いて逃走したということでございますが、千葉県の場合は、最初の局におきましては、警報装置、それから局から局長の私宅に通ずる通報装置、それから自動防犯ベル、それぞれ三種類の警報、通報装置を持っていたのでございますが、局員が非常に、身の危険と申しますか、それを作動させるいとまがございませんで、活用されませんでした。それから第二の局におきましては、これは警報装置がございましたのですが、不運なことに、そのベルの押し場所がちょっと離れておりまして——まあこれは非常にそういう設備のよしあしということの教訓になるかと思いますが、活用することができませんでした。第三の局におきましては、いわゆる文化警報装置という、置いた場所を動かしますと鳴動するというものが三号金庫の上にありましたものを、局員の一人が脅迫をされながら非常に強引にこの金庫の上からその文化警報装置というのを床の上に落っことしまして鳴動させまして、そのために侵入した者が驚きまして、机の上に裸になってありました一万円余の現金だけを取って逃走したというような状況になっております。
○長田裕二君 従来、郵便局の防犯対策は、まあなるべく資金を置かないというようなことだとか、あるいは夜間だれもいないときに侵入してくるのに対する警報装置の設備であるとかいうことが中心であったと思うわけですが、こういうように、職員がみんなそろっているようなときに強盗に入ってくるという事件、これから非常に頻発するかどうかよくわかりませんが、少し新しい考え方で臨まなければならないのじゃないかという感じがするわけですが、いままでのこの経過から見ての反省、あるいは今後の対策なんかについてのお考えがあればお聞かせ願いたいと思います。
○説明員(舘野繁君) 防犯一般はもとよりでございますが、特に局舎侵入に対する措置あるいは対策といたしましては、これは局舎の管理の責任の部門、それからそれぞれの窓口の業務の責任の部門、それぞれ知恵を出し合いまして、万全の措置をしなきゃならないと思いまするけれども、御指摘のように、いままで少なくとも物的な防犯措置、特に局舎侵入に対する措置といたしましては、夜間無人の場合に侵入する者に対する防御ということが中心になっておりまして、この面では、たとえば自動防犯ベルといったようなものは、四十三年、四十四年度までには全無人局に設置されており、また、ほとんど全部のものがいわゆる交直両用ということにこの一年の間に切りかわっております。ただ、通報装置につきましては、まだ数の上からは——主要局と申しまするか、非常に取り扱いが、あるいはとめ置き資金の多いような局につきましては完備しておりますが、通報装置につきましては、一万七千局全局というまでにはもちろんいっておりません。ただし、これは非常に線を切られるというようなことのケースが多いので、従来のものではあまり有効ではないのではないか、無線による通報装置といったようなものを開発してつけるべきではないかというようなことを、最近本省の中でも論が出まして、それぞれ担当の用品のほうで開発を始めているというようなぐあいでございます。ただ、全体的に申しますると、まあ郵便局はお客さんに来ていただいて成り立つ商売でございますので、お客さまが入りやすい、あるいは気持ちよく窓口を御利用いただくという面と、それからそういう強盗用のものに対する措置とのかね合いと申しまするか、これは業務の推進上、ケース・バイ・ケースで判断をしていかなければならないのではなかろうか。それからもう一つは、まず第一に一これも指導が徹底しておりまするし、千葉県の連続強盗事件の第一番目の局の事件がありましたときに、東京郵政局ではすぐにこれは注意を発しておりまするけれども、不幸にしてそういう暴力を伴うような賊が侵入したときには、とにかく人身事故のないような措置、態度をとれということを言っておりまするが、不幸にしてそういうケースが起きた場合には、やはり職員に願わしいことは、人身事故の絶無を期すということではなかろうかと存じております。
○長田裕二君 終わります。
○委員長(横川正市君) 他に発言もなければ、本案に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、次回は二十七日午前十時に開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時三十八分散会