逓信委員会 第5号
- 発言数
- 129 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1971/02/25
会議録
○委員長(横川正市君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。 本件に関し質疑のある方は順次発言を願います。
○鈴木強君 最初に前回残りました放送番組のモニター制の問題について、大臣にお尋ねしたいと思います。 〔委員長退席、理事永岡光治君着席〕 たしか昭和四十六年度、来年度の予算編成の際に郵政省として番組のモニター制という制度をつくろうという御構想があって、予算要求をなすったそうですが、その後、これが査定の段階で全部削除されたということを聞いておるのですけれども、大臣としてはこのあと、この問題についてはどういうふうな処理をされるのか、さらに来年に向けて、こういう制度をつくろうとしておられるのかどうか、他の方法によってあるいはねらった効果を求めようとするのか、そういう点について最初にお尋ねしたいんですが、お答え願います。
○国務大臣(井出一太郎君) お尋ねの点でございますが、昨年の秋に、そのような構想を発表をいたした次第でございました。その後、放送関係者とも寄り寄り話し合いを続けてまいりまして、まあ本来放送事業者自身が放送の公共性を十分に認識して放送番組の向上をはかるということが最も望ましいことでございますから、郵政省としましても、そのような見地で話し合いをしてきたわけでございます。まあ最近の放送番組の中には低俗ないし俗悪なものが見受けられますことは、世論もこれを指摘しておるところであります。まあそんな次第でモニター制度というものを考えついたのでありますが、その後民放連の会長以下、その他の方々ないしは放送番組向上委員会委員長とも話をいたしましたところ、自主的に規制、向上策を一そうひとつ努力をしてみたい、こういう意向が寄せられてまいったのであります。まあ予算の関係もありますけれども、そういうことが背景としてございましたから、この際はモニター制の施行というのを見合わせると、こういうことに腹がまえをいたしたわけでございます。なお、そういった関係の方々がどれだけ本腰を入れて取り組んでいただけるか、それはやっぱり十分注意をしておらなければならぬ点かと思うのでございます。したがいまして、このところはその情勢をひとつ見きわめながら、しばらくは静観したいと、かように存じております。
○鈴木強君 そうすると、まあしばらく静観をするが、依然としていまのような状態が続くとすればもう一回提出するというつもりがあるのですか。
○国務大臣(井出一太郎君) 考え方を捨てたというわけではございませんが、実効があがって、その成果が見るべきものがありと、こういうことを期待しつつこのところは見送ろうと、こういうことであります。
○鈴木強君 私は、まあやろうと思ったんだが、各方面からの意見もあって、むしろ各放送局が持っておる番組審議会なりあるいは番組向上委員会というものと二つありますが、こういうそれぞれの放送法に基づいて設置されている、特に番組審議会、あるいは放送番組の基準、こういったものを順守して、そうして自主的にそれぞれの放送経営者というものが番組をつくっていただくということが基本でございますから、そういうことに期待をするというお話なんですけれども、もともと現行放送法においても、いま私が申し上げましたような放送番組の基準、さらに審議会においていろいろと番組についての御協議をいただくということが法律的にもでき上がっておりますね。そうして大臣は、それらの放送番組基準なり、あるいは審議会の活動内容についても資料として提出を求めることができることになっているわけです。ですからむしろ私はそういうところにもう少し力点を置いて、現在のわれわれも番組を見ておりまして、低俗化し下劣化し退廃化しているものがありますよ、これはコマーシャルを含めて。ですからそれをそのまま置いてはいけないということはよくわかるのですけれども、手だてとしてはやはり基本的に放送法に基づく自主規制ということをやっていただくのがこれは原則でありまして、何かモニター制というものを副次的につくりまして、そこで世論の調査をし、番組の牽制をするというようなふうにとられるような、あるいは番組編集に介入するというようにとられるような方途をとったということは、私は愚劣だと思うんですよ。私はかつて党の逓信部会のほうでこの話を伺ったときに、率直におやめなさい、こんなものは筋が通りませんということを申し上げたんです。一応われわれの意見を無視して予算編成の段階ではこれを入れたわけですよ。たまたま大蔵からけられ、反発がだいぶ出てきて取りやめたというようなことですけれども、これはやっぱりそこに一つの郵政大臣としてのねらいがあると思うんです。そのねらいがたいへん的をはずれておったと私思うんですよ。ですからして静観するということはやめたわけですからけっこうなことで、ですからいま申し上げた原則に戻って、もう少し各放送局の御協力をいただいて、そうしてまた番組に対する意見等は、これは国民の世論として向上委員会なり審議会というものがそれぞれ把握できると思いますから、こういう中でやっていただくようにしたらどうかと、こう思うんです。たまたま昨年十月十三日、皆さんのほうで予算要求が出た段階で毎日新聞が論説を出しているんですけれども、この中に私も全く同感と思うような項目がありまして、それをちょっと読んでみると「この際とくに郵政当局にいっておきたいことは、番組向上というような問題は、放送局自身が全責任をもって当たるべき問題であり、政府がとやかくいうべき筋合いのものではないということである。だが、ひるがえって考えてみると、テレビ番組の低俗化は、確かに目に余るものがある。テレビの番組やコマーシャルの低俗化が社会の批判を浴びるようになったのは、すでに数年前からである。だが、テレビ局、とくに番組のスポンサーたちは、こうした批判に耳を傾けようともせず、こんにちでは低俗というよりも、下劣といった番組がまかり通っている。地婦連や日本視聴者会議など市民団体が、低俗、下劣番組を提供しているスポンサーの製品は買わないという、不買運動を起こそうというところまできている。だからといって、郵政省が、モニター制度によって、番組の向上をはかろうとするのは、邪道であろう。国民の中には、この構想を〃やむを得ない〃と受けとっているものもないわけではなかろうが、このような問題が生じたことについて、スポンサーは責任を肝に銘じ、大いに反省すべきである。」、飛ばしまして最後は、「番組の低俗化を防ぎ、下劣番組をなくするには、まず放送番組向上委員会と番組審議会が十分に活動して、その機能を果たすことである。それには実際に活動できる人を委員に委嘱すべきであろう。そして、テレビ局もスポンサーも委員会、審議会を尊重し、その意見や結論には真剣に耳を傾け、番組制作の面に反映することである。」、こう述べております。だから言論、表現の自由ということはあくまでも保障しなければなりませんが、ややもするとそのことに重きを置いて、いま言った批判を受けておるような番組をそのままにしておくのではいけないと思う。ですからその辺を深い理解の中でやっていただかないと、せっかく電波法第一条で「電波の公平且つ能率的な利用を確保することによって、公共の福祉を増進することを目的とする。」というので、電波の利用目的ははっきりしているんですから、この目的に沿うようにやはり番組を編集していただくというふうにしていただいたらどうかと思うんです。ですから大臣もあまりあせらずに、時間をかけても、いま私の申し上げ、あなたもお述べになったような基本的な立場に立って、今後番組がほんとうに国民の期待に沿えるようなものにし、CMなんかもあまりくだらないものが流れないように、しかも私は、番組審議会なりあるいは放送番組の基準についていろいろパンフレットを拝見しますけれども、かなりきびしくこの中には規制しているのですね。これをよく守っておればああいう番組は出てこないはずなんですね。ところがせっかくおきめになっても、番組基準というものが守られていないと思うのですね。私の持っているのは、民間放送連盟が、各民放局を拘束するかどうかわかりませんが、一つの基準をつくったのを持っておりますが、これは放送法に基づいて公にすることになっておりますから、基準をつくった場合に、これを変更した場合もまた公にしなさい、公表しなさい、こうなっているわけです。ですから、郵政省では各放送局別に番組基準というものをつくられていると思いますから、これをわれわれは参考のために資料としてぜひほしいですから、ひとつ出していただけませんか。これはいずれ、私は委員長にもお願いをし、番組について国民の皆さんの声がどうなのか、ぜひ伺いたいと思いますから、参考人を呼んでいただくように後日お願いしたいと思いますが、私のいま申し上げたような点、大臣として回答を願いたいと思います。
○国務大臣(井出一太郎君) いまお述べになりましたこと、私も共感する点が少なくございません。そういう線に沿うて、こういう問題は慎重に扱ってまいりたいと思います。それから御要請のありました資料は不日当委員会にお出しをすることにいたします。
○鈴木強君 それでは次に移りまして、前回、時間の関係で十分できませんでしたので、中波の再編成とUの問題でちょっと伺っておきたいのです。 電波年鑑というのを私拝見しました。そうしますと、中波放送に関する基本的考え方、こういうものが昭和四十三年の十一月の二十九日に決定をしておると思います。四十三年十一月二十九日には大臣のこれは談話ですか、大臣談話でたしかそういうふうなものが昭和四十三年十一月二十九日に正式に決定され、その前段として同年十月二十九日に郵政省の見解が発表されておる、こういうことだと思います。そこで、これとFMとの関係で、当時おきめになった標準放送中波は大電力化し、そして広域放送に使う、それから県域についてはFMに切りかえていく、こういう方針だと思うのですが、これが大臣の所信の御表明の中にも、再編についてもう一度再検討しなければならぬということが述べられておりますけれども、具体的には、この方針に基づいてNHK等大電力化したわけでしょう、民放はまだでございましたか、それでそれとの関係で放送大学にFMを使うということからして、FMのチャンネルプランが立たないのですが、大電力になると、日本を中心とする極東地域の諸外国にあるいは混信ということが出てくるかもしれません。こういうのはITUでいろいろ相談しなければならぬのでしょうが、そういう手続が十分とられて、こういう方針をきめてあったものだと思うのですが、どこに一体この方針が忠実に実行をされない、またこれを変更しなければならないという原因があるのか、この点を少しく聞かしていただきたいのです。
○政府委員(藤木栄君) お答え申し上げます。 御指摘になりました昭和四十三年の十月二十九日に、郵政省といたしましては、中波放送に関する基本的考え方についてというものを出しておるわけでございますが、そこにはいま先生がおっしゃいましたような方向で、この中波放送について大電力化して、わが国の国際的権益の確保といったこともあわせて大電力化する方向で検討する、そういったようなことを含めて、その再編成を行なうことについて検討を進めることにしたい、そういうことを発表したわけでございまして、これをきめたという段階ではないわけでございます。したがいまして、私どもとしましては、この四十三年十月の発表、それからそれに引き続きまして、ちょうど一月おくれまして、四十三年の十一月二十九日に、超短波放送用周波数の割り当て計画についてといういわゆるFMのチャンネルプランというものを出したことがございますが、このFMチャンネルプランにもございますように、音声放送全体の再編成をやらなければならない。さしあたり東京、大阪、名古屋、福岡の四局だけにFMのチャンネルをつくったということでございまして、それ以来、鋭意検討を進めておるわけでございます。 それから、いまおっしゃいましたように、国際的な問題、これは一番大きな問題でございまして、わが国だけで電力をどんどん増力するということになりますと、ほかの国に妨害を与えるというわけでございますので、そういった点、それからなお中波の増力をいたしますと、少し技術的なことばでございますけれども、中波の放送局の電波同士が、何といいますか、相互に干渉いたしまして、ほかの無線局に、国内の無線局に妨害を与えるという点がございます。たとえば船のSOSといったような重大な電波に妨害を与えるということでは困りますので、そういった点を含めまして検討をいま続けておるわけでございまして、NHKの第二放送につきましては、御案内のように、東京、大阪それから近く秋田というところに三百キロないし五百キロの大きな電力が出るわけでございますが、そのほかはまだやってないわけでございまして、いまそういった点を含めまして鋭意検討しておりまして、おそらくそう遠くない将来におきまして、そういった点につきまして、基本的な考え方を明らかにできるのではないかと思っております。
○鈴木強君 四十三年十一月に音声放送の中波大電力構想というものを一応正式決定したのじゃないのだが、そういう方針を郵政省は明らかにしたわけです。これによって、正式決定でもないのにNHKの第二放送については大電力化しておるわけでしょう。決定もしないのに、どんどんやるということはどういうことですか。だから大電力構想というものを中心にした再編成方針を明らかにして、それによって、できるところはやるということでしょう。だから構想ではあるけれども、決定的な効果を持っておるわけでしょう。それでなかったら、あなた第二放送やれないわけでしょう。しかも、それについては、国際的な舞台において各国の協力も得る、こういう手続をとっておやりになったわけでしょう。それが一つと、それから方針というのは、決定であるのかないのか。決定でないとすれば、やったことがちょっとこれはおかしいわけですね。しかも、民放だけはまだ残されてしまっておるという矛盾もあるし、それから一体FMはチャンネルプランをきめた、ところが放送大学というものが新しく出てきて、そうしてそのために周波数が足りなくなる。チャンネルプランが立たないのですから、放送大学に全国あまねく聞こえるようなFMをかりに各県域ごとに使うとした場合に、そういう場合にチャンネルが足りなくなるわけでしょう。そういったことでもう一度、総体的にやり返すということになるわけですか。そうすると、県域はFMという構想がくずれてくるわけですね。そこらはどうなっておるのでしょうかね。
○政府委員(藤木栄君) 先ほど申し上げました四十三年の十月の二十九日の考え方は、そういった考え方で検討を進めるということでございまして、決定では確かにないわけでございます。ただ、NHKの第二の先ほど申し上げました点につきましては、実はその前に、昭和四十二年の十月にチャンネルプランの修正を行なっておりまして、それに基づきましてこのNHKの第二の三局は大電力にするということになっておるわけでございます。それだけはすでにきまっておった。そのほかの部分については、さらに検討を進めることにしたいということでございます。そうして、いわゆるFMの問題でございますが、FMの問題は、先ほど申し上げました昭和四十三年の十一月の二十九日にとりあえずこの四局だけを県域放送として民放に割り当てる。その際もちろん民放だけではございませんで、NHKのいわゆるFMのチャンネルプランもあわせて策定したという経緯でございます。
○鈴木強君 前者の点は、今度は前にそういう方針をきめておったからそこだけはやったんだと、そうおっしゃるんですけれども、やっぱり一貫した電波行政の中では将来の展望を考えながら第二は大電力化していくと。 〔理事永岡光治君退席、委員長着席〕 それから、第一もその他の民放の中波放送にしても、ほかの国の妨害、混信を受けているということからして、三十キロや五十キロのパワーではとても対抗できない。したがって、できるだけ大電力化していこうという考え方がそこに生まれてきたわけでしょう。ところが、それはやはり国際的な協力体制も必要であるからして、日本が独自にやることもこれはやっぱり道義的に見て、国際法上から見てもやっぱりこれはまずいことですから、そういう手続をおとりになる。だから、もともと第二をやるときだって、そういう国際的な協力を得つつやったわけでしょう。だから電波行政の一貫性からすれば、私はそういう方針は——大電力にしていくんだということを中心にする中波の再編成ということになれば、当然その方針でいかなきゃならぬのでしょう。ところが、今日それが頭打ち食ったということは一体どういうことかということを聞いているわけです。 それから、もう一つは、FMについては、まあいまNHKが百七十カ所ですか、すでに割り当てをしておりますね。民放のほうは、ここに書いてあるように東京、名古屋、大阪、福岡の四地区ですか、予備免許が与えられたのですね。そういうわけですからして、将来FMに中波を切りかえていくという、県域放送の場合、こういうことになった場合に、チャンネルは足りなくなるわけですか。どのくらい足りないわけですか。そうすれば基本的に皆さんが考えておった県域はFMへという考え方はくずれてくるわけでございまして、その辺はどうかということです。 それからもう一つ、あなた、中波放送に関する基本的考え方が出たのは昭和四十三年十一月二十九日とおっしゃるんだが、ここにもらった年鑑だと十月二十九日とあるんですが、これはどっちなんですか。
○政府委員(藤木栄君) 一番最後の点をちょっと、まずお答え申し上げますと、中波放送に関する基本的考え方というものを昭和四十三年十月二十九日に発表いたしまして、それから一カ月おきまして超短波放送用周波数割り当て計画についてという、これはチャンネルプランでございます。それを十一月二十九日に決定したというわけでございます。 それから、いまの御質問でございますが、初めのいわゆる中波放送に対する基本的な考え方というもの自体は、そういった増力をしなきゃならないという考え方自体は、これは変わっておるわけではございませんで、従来もその線で進んできておるわけでございます。ただNHKの第二の三局は、四十二年に決定したわけでございますが、その他の点につきまして、御指摘にありましたような諸外国に対する影響、それから国内の無線局に対しますやはり混信問題があるという点をあわせまして検討を進めて、いま鋭意やっておるわけでございまして、先ほど申し上げましたように、そう遠くない将来にこれを固めたい、こういうふうに考えているわけでございます。 それから、FMの関係でございますが、これは御指摘のありましたように、昭和四十三年の十月二十九日のFMのチャンネル・プランを発表したあとに、いわゆる放送大学の問題が出てまいりまして、これが全国あまねくカバーするということになりますと、おっしゃいますように、相当なチャンネルを必要とするということでございますので、いまの中波の増力できないところはFMに切りかえて、混信を防がなきゃならぬという点は御指摘のとおりでございまして、その点と、それから放送大学にFMを割り当てるという二つの点があるわけでございまして、私どもはまず増力を一体どれだけできるかということを確定しました後に、それではFMのほうにはどうするかということを検討したいということで、いま進めておるわけでございますが、おっしゃいますように、確かにチャンネルが十分ではございません。しかし、現段階まだ検討中でございますので、はっきりしたことを申し上げるわけにいかないのでございますが、放送大学、NHKに対してはすでにもう割り当てが進んでおります。放送大学用に対しましても、このFMとして全国的に放送できるというふうに確保はしてございます。残りの中波から切りかえるという点がいま問題でございまして、鋭意検討を進めている、そういう段階でございます。
○鈴木強君 藤木さん、ちょっとしつこいようですけれども、大電力化の問題については、もう技術的にも相当に研究をされて、大電力にした場合、外国電波に混信を与えるというような問題と同時に、国内の電波にどういう障害を与えるかということについて、まだ検討をしていなかったわけですか。もう大電力化すれば、そういうことが必然的に起こってくる。その場合に、それではその混信を避けるためにどういうふうなことをやっていくかという対策を、もうあらかじめ考えておかなければならないわけじゃないですか。そういうところが、いまになって、どうもそういうことがネックになって、ちょっと再検討しなきゃならぬのだということも、ちょっとこれは通らないのですよ。その辺は一体どうなのか。
○政府委員(藤木栄君) おっしゃるように、私どもはもちろん大電力化によりますいまのような問題は、以前から検討は進めておるわけでございます。それと同時に、外国から受ける混信というものもやはり変わってきておる状況もございまして、そういった点をあわせまして、せっかく増力したけれども、ほかのところでまた混信が出てくるということでも困るわけでございますので、そういった点をある程度見きわめて対策も考えなきゃならぬという点もございまして、検討を進めてきたわけでございます。と同時に、国内の無線局に与える混信というのが実は非常に技術的にもやっかいなことでございまして、ある場合は、技術的な調査もしなきゃならぬということで、だいぶ時間がかかってきているわけでございます。しかし、だいぶその検討もついておるわけでございますので、もう少し慎重にやらしていただきたい。そういうふうに考えておるわけでございます。
○鈴木強君 もう一つのFMのほうのチャンネルプランは、修正は当然だろうと思うのですけれども、その際に、放送大学と県域のFMと、いまきまったチャンネルプランとの調整の中で、困難であるけれども、周波数は取り得るというふうに理解をしていていいかどうか。 もう一つは、近くとおっしゃるのだが、一体いつごろ再編の問題も含めて、FMのチャンネルは確立するか、これを伺いたいのです。
○政府委員(藤木栄君) いわゆる中波をFMに切りかえるという問題がございますけれども、これは非常に、いわゆるFMに切りかえた場合に、たとえば、県域放送をやっていた場合に、その県全体をカバーするという必要があるわけでございまして、もちろん御存じのように、中波とFMとは伝播の特性が違うわけでございますので、簡単に切りかえると申しましても、現在中波の親局と、それから、それの中継局がございますけれども、そこにFMの局をちょっと置けばよろしいということにはならないわけでございまして、相当こまかい点まで計算をいたしませんと、はたして中波のいわゆる放送区域をFMに切りかえた場合に確保できるかという点が非常にめんどうなことでございますので、そういったこまかいところまで実は検討しておりますので、まあ大体できそうでございますけれども、いまのところ、はっきりどこまでできるというところまではちょっと申し上げられないという状態でございます。
○鈴木強君 決定の目途は。
○政府委員(藤木栄君) いま鋭意やっておりますので、先ほども申し上げましたように、まず中波のほうの大電力ということを固めていきたいと考えておりまして、そういった問題を含めまして、それからFMということになりますと、何と申しますか、今年なるべく早い機会にというふうに私どもは考えておるわけでございます。
○鈴木強君 大臣、その一つの方針をきめる場合は、いろいろなやっぱり角度から技術的な研究もし、資料も集め、将来の展望も考えて方針をきめられると思うのですよ。ところが、いま話を聞いていて、決定であるか決定でないか別として、方針を打ち出す際に、昭和四十三年の十月二十九日あるいは十一月二十九日にFMチャンネルプランをきめるとき、放送大学ということも当時全然話題にならなかったかどうか、その辺は若干私も問題があると思うが、いずれにしても、そういう御方針をおきめになる、またはその方針を大体明らかにする際に、やるべき手段が欠けていると思うのですよ。ですから、いまここで私も明確にいつまでにやるという答えを出そうとは思わないのですよ。思わないけれども、少なくとも、いま世間から批判を受けているこの再編の問題については、やっぱりできるだけ早い機会にいろいろな資料を集めてやるということにしていただいて、大体の目標を定めてもらいたいのです。そうでないと、この前のFMのときもそうですよ。花の咲くころというと、それがもう三年も四年もそのままになっちゃったり、とにかく一貫性がないわけです。ですから、大臣としてもう少し、ある目標をひとつ設定して、それに合わせて、たいへんだけれども、総力をあげて、ひとつ結論を出すように努力していただくように、ぜひ御配慮いただきたいと思うのです。どうも電波監理局長は当事者であるから確たるまだ自信はないのでしょうね。今年の早い時期と言ったって、今年と言っても歴年なのか、予算の年度なのか、それもわからないし、そういうばく然たる御回答では、われわれとしては困るわけですよ。大体十二月なら十二月までとか、そういうふうな一つのめどを置いてやっていただきたいと思うのです。ひとつ二人で相談をして責任のある回答をしてくれませんか。
○国務大臣(井出一太郎君) 私も、実は若干資料等には目を通しました。そうして、大筋はそれほど変わってはおらないと思います。おそらく放送大学というようなものが具体化したというようなのが、一つの変更要素みたいなものとして作用していると思いますが、大筋は、この四十三年の時期とそう変わったものでないとこう考えております。そこで、その期日の問題でございますが、これは相談せいとおっしゃるのですが、今年前半ぐらいを目安に置こうと、こう考えております。
○鈴木強君 わかりました。大臣も勉強されているようですから、はっきりしたお答えをいただいて大体目途はわかりました。たいへんでしょうけれども、監理局長もひとつ事務当局を督励していただいて、大臣の御趣旨に沿うように、そしてまたあとで約束が違うじゃないかというようなことが、この委員会で言われないように、ぜひお願いしたいと思います。 それからもう一つ、これはあとでもう一回もう少し資料を集めまして、資料が不十分ですから、ここではやりませんが、昨年免許したFM放送の放送局ですね、FM東京というのですか、これが同名異体のものが免許されているということで、何か訴訟を起こされているとかいうことも聞いているのですがね、一体これはどうなのか。当時私もかなりきびしい意見も出しました。初めて免許されるこのFM東京が政治的に支配されないように、具体的には、私は創立準備の具体的な人の名前まであげて大臣に迫ったことがあるのです、これは河本大臣のときですが。その後聞いてみると、どうも免許を申請した人が、名前は同じ名前なんだけれども、内容が、構成メンバーが違うというようなことで、文書等か何か知らぬが、訴えを起こそうとか、起こされたとかいう話も聞いておりますので、たいへんこれは重大だと思います。十二チャンネルのときにも、ああいった行政訴訟を起こされて、郵政としてはメンツのないような結果に終わっておるわけでありまして、これはひとつ次の機会に、私はもう一回もう少し資料を整備した上でお尋ねをしたいと思いますので、大臣におかれても、これらに対して御調査をしていただきたいと思います。 それから次にUの問題でちょっとお尋ねしたいんですが、この前も大臣からお伺いをして大体わかりましたけれども、特に、関東の広域地区における免許は、民間放送にはUが予備免許されておりますね。その準備状況と同時に、NHKに対して同じような県域にUの予備免許をするという方針だと思うんですけれども、そのほうはどういうふうに進んでおられますか。同時に、大阪・近畿エリアにおいても同様なことがいわれておるわけですけれども、あすこは兵庫ですか、それからあと若干Uの免許をされたようなところがあると思うんですけれども、残っているところについてはどういうふうにされるのか、これをちょっと伺いたいんです。いつごろNHKとかあるいは近畿地区の残っているUの免許をしようとするのか、これももしできれば教えてもらいたいと思います。
○政府委員(藤木栄君) お答え申し上げます。 関東におきますUの免許、設立の準備状況を申し上げます。これは御存じのように、現在関東には千葉、それから群馬、埼玉、それと横浜と申しますか神奈川、その四つの県にチャンネルが割り当てられております。そのうち、いわゆる予備免許がおりているところは、千葉と群馬、それから神奈川の三つでございます。浦和につきましては、まだ予備免許がおりていないという状況でございます。それで千葉につきましては、本年の二月の十日に、これは正式の免許を付与しまして、現在すでに電波を出してサービス放送を行なっております。五月一日から営業が開始されるというふうに聞いております。群馬のほうにつきましては、三月上旬にいわゆる電波監理局の検査を実施する予定でございますので、それが終わりましたら正式に免許がおりまして、電波を出せるということになっております。それから神奈川につきましては、昨年の十一月二十七日にテレビ神奈川に予備免許を付与いたしまして、現在開局のための準備を行なっております。予定といたしましては、四十七年、来年の四月ごろに開局する予定だそうでございます。 それから近畿の地区でございますが、これはすでにチャンネルプランを昨年でございましたか、つくりまして、現在近畿の広域の中では京都と神戸はもうすでに電波を出しておるわけでございますが、そのほかの和歌山、奈良、滋賀県三つにつきましては、現在まだ予備免許がおりておりませんが、いろいろ設立の準備が行なわれておるという状況でございます。 それからNHKにつきましては、やはり広域圏の中の県域ということで、民放と同じようにチャンネルプランがそれぞれ地区ではすでにつくられております。NHKはそれぞれ県域放送を実施すべくいま準備をいたしておるという状況でございます。ただ関東につきましては、まだ私どもチャンネルプランをつくっておりませんので、NHKもまだ予算のほうにも入っておりませんけれども、いずれ、近畿と同じように県域放送というものをできるように、私どもとしてもチャンネルプランをつくるという方向で検討したいと思います。
○鈴木強君 関東のほうのNHKの問題、それから残された群馬とか埼玉の問題、これは要するに公職選挙のテレビ利用の問題ともからんでおりまして、できれば民放、それからNHKと併立の姿にしたいと思うのです。ですから、周波数が取れるならば、できるだけ早い機会にチャンネルプランをつくって、残されたところもやってほしいと思います。あまり時間が長くなっても困りますから、できるだけ早く進めてもらいたいと思うのですが、特に、いま問題になっていてチャンネルプランがきめられない理由があったら教えてもらいたいと思いますが、そういうことはないのですか。
○政府委員(藤木栄君) 特にございません。
○鈴木強君 それでは、ぜひ早急にきめていただくようにお願いしておきたいと思います。 それから、なお複数、複々数のUのチャンネルプランについても前回若干質問しましたが、肝心の資料をほしいわけですから、いま要求したように、Uができて、その後の放送局の経営状態というものも知りたいわけですから、それが出てからまたもう少しやりたいと思います。これで、電波関係を終わりたいと思います。 それでは次に、電電公社について若干の質問をしたいと思いますが、まず公社制度、これは全般的といえば全般的になるかもしれませんが、この場所では、電電公社という公共企業体の制度について重点を置いてお尋ねいたしますが、必然的に他の専売、国鉄にも波及する問題がありますから、その点も含めて大臣の御見解が承れれば非常にしあわせだと思います。 それで、郵政大臣御就任以来郵政事業も非常に今日大きな曲がりかどにきておりまして、きのうも本会議で御答弁がありましたように、御苦心をなさっていると思います。しかし、どういう難関がありましても、大臣としての御職責を全うするというのが大臣としての御所信のようでありまして、たいへん御苦労に存じますが、電電公社の公社制度についても、私は過去十五年間、この問題については政府にもいろいろと意見をお聞きし、また私の意見を出してまいったのでございますが、なかなかアメリカから直輸入されたような制度の中で発足しております関係で、いろいろ問題点がありましても、それが本腰を入れて再検討するという機会を逸してきておると思うのです。具体的には国鉄に次いで専売が公社になり、昭和二十七年の八月一日に電電が公社に移行したわけでして、その後昭和二十九年の十一月と、三十二年の十二月にこれは内閣から諮問をされましてそれぞれの公共企業体審議会、公共企業体合理化審議会、名前は違いますが、それぞれ総理大臣に対して答申をなさっておるわけです。私はこれについて予算委員会、あるいは逓信委員会等で、一体どうするかという総理の御所信も聞いてまいりましたが、尊重し、検討し、改善すべきものは改善するということを毎年毎年言われてきたのですが、岸総理大臣以来、池田、佐藤、三代にわたって、検討するということで終わってしまって、たなざらしになっておるわけです。御就任以来、大臣この二つの答申の内容を御勉強なさったと思うのですが、井出郵政大臣としてはこの答申どういうふうに処理されようとするのか、ひとつ最初に伺いたいのですが、御見解を。
○国務大臣(井出一太郎君) 問題が山積しておりまして、これと取り組まなければならぬという点、たいへん御同情のあるおことばがあったわけであります。 そこでいま御指摘の公共企業体審議会から二十九年と三十二年でございましたか、その二回の答申、これは私も目を通しております。それからさらに三十九年には臨時行政調査会からも答申があったわけでございますが、おっしゃるように二十九年と三十二年のものは今日まで何かこうたなざらしになっておるということは、まことに怠慢のそしりを免れないと思うのでございます。ただ、これらの答申をずっと一覧をしまして、問題が多く関連をしておりますし、一電電公社だけの立場から割り切れないという面もあろうかと思うのであります。 そこで、公衆電気通信事業の経営主体として、電電公社というものの現状がどうであるか、これらの答申に指摘せられておるような点をどういうふうに取り上げようかと、こういう総合的な見地からの検討が必要であろうと、こう思います。ただ、電電公社に関する限りは、ここに総裁もおられますが、他の企業体に比べますと、これはまあ技術革新というような波にも乗ったということもございましょうが、ただいま最も公社の中では経営成果をあげておる。そうしてまた引き続きその向上が期待されるというふうに私どもは見ておるのでございます。したがいまして、今後とも公社経営の適切な運営のあり方というものについてさらに慎重な検討を続けてまいりたいと、かように考えております。
○鈴木強君 歴代大臣と同じようなことをおっしゃっておられるので、これはもう一回答申をし直してもらってやるとかいうようなことでもなくて、一応いままで出されたものをもう少し検討したいというのですが、この前私は古池大臣ともかなり長い時間にわたってやりました。小林郵政大臣ともやりました。同じようなことをやはり考えておられるようですけれども、なかなか具体的にステップを踏んでくれないという問題があると思います。なるほど昭和二十七年に電電公社が公共企業体に移行して以来、かなりの拡充計画もりっぱにやっておられるわけですから、いまの制度そのものが適合しているといえば言えるかもわかりませんが、しかしわれわれから見ると、もっと公社に自主性を与え、弾力性を与えて、公共企業体というものがお役人の旧来の官僚的な考え方ではなくて、やはり民間のいいところを十分に取り入れて、そうしてその事業の能率を発揮し、経営の効率的な実績を残してもらうという、そういうところから出ておるわけですから、そういう基本的な公共企業体の思想からしますと、かなりまだ制約が多いと思うのです。ですからそういう点をもう少し改革し、改善してあげれば、もっとすばらしい成果があがるのではないかと、こういうふうに思うのです。ですから必ずしも成果があがっているから現行制度でいいんだと、こういうことにもならぬと思うのです。したがって、基本的にそれぞれ答申を見ますと、基本問題を含めまして、当面こうしろとか、具体的なサゼスチョンを示しておるわけですから、私はかりに基本論争が多少残るとするならば、当面それならばこういう点はこういうふうに改善したらもう少しいいだろうとか、次善のまた考え方も出てくると思いますので、そういう点を勇敢に摘出していただいて、そうして法律改正が必要であれば法律改正をしていただくし、予算総則上修正すべき点があれば修正していただいて、もっと苦労しても——百の苦労しても百の成績があがらないで、百の苦労しても九十八しかあがらないということもあると思いますので、百の苦労したら百十の成果があがるような、そういう体制に持っていかなければならぬと思うんですよ。これはもう発足以来十七、八年たって、われわれ毎年そういうことを考えて、意見を出してるんですけれども、なかなか政府は検討してくれない。私はすでにもう議員立法でこの改正案を国会でも提案して、提案理由の説明をし、委員の皆さんにも御協力をいただいたんですけど、なかなか実を結ばなかったというような苦い経験も持っておりますから、それほどむずかしいものだと思います。ですから、そんなに簡単にできるものではありませんけれど、時間はかけてもひとつぜひもっともっとりっぱなすばらしいアメリカより以上にすぐれた公共企業体というものを日本から生み出していくんだという、それぐらいのやっぱり気持ちを持って、せっかく公共企業体というものをつくったからには成果をあげるように、ひとつ十分検討してほしいと、こういうふうに実は思ってるわけですよ。ですから、これらの考え方は大臣も別に否定されることでもないと思いますしするので、そういう腹がまえで今後ひとつ積極的に御検討していただきたいと思いますけれども、いかがですか。
○国務大臣(井出一太郎君) まあありていに申しますと、電電公社は七カ年計画というようなものの樹立に、あるいはその実施にかなりエネルギーを使ってまいったんではないかと思うのであります。また、これを受けとめる郵政当局といたしましても、これをまあ予算化するとか、あるいは立法化するとかいうふうな問題で追われておったことは事実でございましょう。そこでまあいま基本の問題にお触れになったわけでありますが、公社というものがともかく今日たいへんな事業量、これはまあ電話の旺盛な需要ということが中心でありましょうけれども、ともかく一兆円企業の尤なるものだと言われるような事態でございますから、やはりこういう時期に一ぺん来し方を振り返る、行く末を展望するというような時期に差しかかっておるだろうと思うのであります。そういう意味で、まあいま当面の振りかかっておる法律の案件とかその他を解決できました暁は、おっしゃるような方向で、この問題と取り組んでみたい、かように考えます。
○鈴木強君 まあ一歩でも二歩でも、半歩でも前進したとわれわれが認めるようなひとつ制度改革への道を歩んでもらいたいと思います。 で、いま、昭和二十七年の八月一日に公社に移行してから現在十九年近くたってると思うんですけれども、予算で見た倍率というものはどのくらいになっておりますかね、それから計画から見たときにはどのくらいの拡大をしておるか、その辺、これは総裁でもいいし、監理官のほうでもいいですがね、わかっとったら知らしてもらいます。
○政府委員(柏木輝彦君) 簡単な数字をもって概略をお答え申し上げますが、公社が設立当初の昭和二十八年度の実績と、昭和四十六年度の予算案というものをベースに比較してみたいと思います。この事業収入から申しますと、これが千二十三億円、こういう二十八年度の実績から、明年度の予算案は実に一兆二千三百七十一億というふうに、約十二倍に成長しているわけでございます。また建設の投資額でございますが、これは二十八年度の実績といたしましては六百六億円であったのでございますが、これが明年度は八千二百十億円というふうに、約十三・五倍というふうな膨張をしております。またその資産総額という面で比較いたしましても、これが二十八年度の千四百三億円というものから、実に三兆六千五百九十七億というものになりまして、約二十五・九倍ということになるわけでございます。一方、加入電話の数でございますが、これは約百七十七万加入というものから、千七百五十万というふうに、約十倍に成長しておる。また職員数というものをとってみましても、これは十六万三千人から二十八万八千人という、ほかのほうの倍率より非常に少ないわけでありますけれども、約一・七倍というふうな推移をしているわけでございます。
○鈴木強君 大臣お聞き取りのように、かなりの倍率で非常に成長拡大したと思うのですが、したがって、たとえば管理体制の面ですね、これは経営委員会というものが議決機関としてあるわけですが、その経営委員会自体も、いまは特別経営委員として総裁、副総裁が入っておりますけれども、他の委員の方々は常勤体制はとっておらないんですね。報酬もほとんどないというようなことではたしていいのかどうかというのが、人員を含めまして、そんな点もあるでしょうし、それから役員構成なんかの面につきましても、はたしてこれだけの膨大なものになって、十数年前の陣容でいいのかどうかということも心配になるんですよ。それらの点もひとつ含めまして、さっき私が申し上げたような点と合わせて、漸進的に改革のできる点は御検討の上でやっていただきたいと思うのですが、この点いかがですか。
○国務大臣(井出一太郎君) いまの経営委員のお話あるいは役員の増員の問題等につきましては、米澤さんとも幾度か話し合ったこともあるのであります。特に役員などは、いまの膨大な機構を管理掌握するためには確かに手薄であるということは私も認めておる点でございまして、これは法律改正も必要でございましょうし、そういうふうな準備に入りたいと、かように考えております。
○鈴木強君 電電公社の場合に、業務執行上、会計検査院からの指摘事項というのも若干は出ておりますね、内部牽制組織としての監査局の整備というようなことも当然行なわれるわけですけれども、しかし経営委員会とタイアップしてやっておる監事制度ですね、これもたしか二名でしたかね、いま。ですから、私は悪いことをするだろうという上に立ってそういう体制を整備するということはどうもおかしいと思うのですけれども、しかしやはりいろいろな、私たちが各官庁や企業の会計を見ておりますと、内部牽制組織なり、そういうところにいろいろな欠陥がありまして、汚職が起きたり、不正が働かれたりする例が多いようです。これらの点も大臣のいまの御発言の中に入っておると思いますけれども……。 総裁にお伺いいたしますが、公社は経営委員会の決定で、現在の本社、通信局、通信部、扱い局というような四段階制の組織機構を持っておると思います。国鉄などでは支社制というのをとっておられるように見ておるのですが、いまこの四段階の組織機構に対して、どこか改革をすることによって能率的に仕事ができるという、そういうふうな御検討をなさっておられますかどうですか。 もう一つは、同時に、地方ごとの分権ですね。これもかなり縦断的にやっておられるようですけれども、各通信局というものが存在し、その通信局の局長を長としてそれぞれの長が、管内の建設計画なり保全計画なり営業計画なり、そんなものをどんどんやっていくわけですけれども、あまりひもをつけないで、分権をして、下にやらせていく、そういうふうな考え方をとっておられると思うんですけれども、これらの点についても、もう少しく強化する必要があるとかいうような検討はされておられますか。
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。 公社といたしましていま当面しておりますものは、七カ年計画の必要ないろいろな予算なり、それに関連する法律の成立ということであります。これに対していま当面しております機構問題につきましては、これは二年くらい前から関係のたとえば経営調査室というような、少し長期の問題を検討する部局に対しまして、いろいろ基本的な調査をやらしているわけでありまして、ことしの六月以降、少し時間の余裕を得まして、一ぺん機構を改めたい、改めましたならば、大体基本的には十年くらいはその機構を持ちたいというようなことでいきたいと思っておりまして、現在の本社、通信局、通信部、取り扱い局と、こういうものをどのようなふうに編成がえをするかという基本問題も含めて、六月以降、基本的な検討に入りたいというふうに思っております。まあ、支社制については、国鉄の例を私もときどき検討いたしたことがありますが、国鉄の支社制もまあ見ておりますと、いろいろ最近また変えておるような点もありまして、国鉄のほうが私は必ずしもいいかどうか問題ではないか。国鉄のものをそのまままねをすることは実は考えていないのでありまして、むしろ電電公社は、先ほど監理官もお話されたように、創立以来十九年たっている。——正確にいいますと十八年たっておるわけですが、その間に電話も約十倍以上になって、人間のほうは約七〇%くらいしかふえていない。そういったようなことで、管理問題についてはかなり力を入れてきたわけでありますけれども、なお、将来の発展を考えますと、根本的な検討をしたいと思っております。 それから分検問題につきましては、このように大きくなって、建設にいたしましても、あるいは保守、営業、運用のことがまずやれてきたのは、やはり公社発足のときは何でもかんでも本社でやってたというようなことを、逐次現場段階におろして、現場の取り扱い局長にも自主的に仕事がやれるような方法をとり、あるいは通信局長にも相当仕事をまかして、しかし、その成果につきましては、十分責任をもってやってもらうという、そういう分権の基本的な考え方を入れてきたからであります。今後の問題といたしましては、やはりただ上からの指令で機械的に人が働くということでは、私はこの大きな組織をうまく生かすことはできない。したがって、特に管理者に対しましては、国民に電信電話のサービスを提供するいわゆるサービス精神の振興、高揚というようなことを特に言っておりまして、また、それが実際やれるようないろいろな仕組みを考える必要があろう。分権問題につきましては、先ほどの機構改革問題と関連して、それを進めていきたいというふうに思っております。さらに、これからいろいろ事務段階におきましても、コンピューターを入れた事務の機械化ということもやれる時期がきておるわけでありますから、そういう面も考えまして、新しい経営体制について十分考えながら処理していきたいと思っております。
○鈴木強君 かつてアメリカのCCSからのアドバイスもあって、ラインオルガニゼーションという組織をとって五段階を実施したときがありましたが、われわれは五段階について非常に屋上屋だということで反対をした立場にあるわけであります。それがわれわれの意見をいれていまの四段階にして、かえって能率があがっている。通信部を廃止したらどうかという意見もあるのですが、これは労働組合の団体交渉権等との関係もあって、私は廃止することについては、いま考えておりませんし、むしろ通信部というものがもっと通信局から権限が委譲されて、やはり自主的な立場に立っての運営権というものがもっとまかされれば、もっと妙味が出ると思います。同時に、扱い局というのは、会社で言うならば工場でございますから、そこの工場長というのは重役にひとしい待遇も与えるし、権限も与えるべきだと思うのです。ところが、数も多いかもしれないし、規模もそれぞれ違うから一がいにはいきませんが、公社とか役所の関係になると、どうもその辺が末端機構の管理者だということで、権限もあまり持っていないという姿が長く続きました。最近、公社は分権制度をとって扱い局長にかなりの権限をまかせるということで、われわれが回ってみても非常に士気が旺盛になって、よしやろうという気持ちになっております。人間というのは、いま総裁が言われたように、上から押しつけられて、ああせい、こうせいということでなく、これだけはひとつやれということで幅を持って一つの問題をまかされた場合には、よしおれを信用してくれたか、よしおれのメンツにかけてもやるぞというファイトを燃やすと思います。実際われわれが現場を回ってみて、扱い局に行くと、たまには紅茶ぐらい出してくれるのですが、雑費というのですか、そういうものもあまりないようですし、私は前にも言ったのですが、せめて扱い局の管内の電報利用者とか電話の利用者、そういう人々を一年に一度くらいは局長が集めて、そうして管内の事業計画について御説明し、現状、将来の計画について御説明して、利用者の皆さんと公社の現場と意思疎通をして、にこにこと笑いながら協力してもらえるような体制をつくるために必要な経費はやはり出したらいいのじゃないかということも申し上げてきたのですが、まあ百点とはいかないまでも多少そういう方向にいっているから、この点を見て、私は成果があがっているように思うし、扱い局長も自信を持ってやっております。そういう点をもう少し配慮されて、一ぺんにはいかないかもしれないが、ぜひ六月以降に組織機構、分権の問題もあわせて御検討いただくそうですから、公社のほうでも、われわれの意見を大いに参考にされて調査を進めていただきたいと思うのですが、総裁その点はいかがですか。
○説明員(米澤滋君) ただいまの御意見を十分参考にいたしまして検討いたしたいと思います。
○鈴木強君 それから人事管理の基本問題で若干伺いたいのですが、総裁は学歴偏重とか、そういうことはとらないで、実力主義でいい人はどんどん抜てきし、重要なポストにつけたいということをおっしゃっているのですが、われわれもこれは全く賛成でありまして、それは大学を出ておってりっぱな人もおられますし、昔の中学校だけしか出ておらない人でも、大学を卒業した人に負けないだけの実力を持っている人もいる。結局、大学を出ても力のない者は中学校卒業の人よりも劣るというようなことになってしかるべきだと思います。大学を出たからそれでわが道はこうだと機械的なものの考え方を持つことは間違いで、玉をみがいてみて光らせるということは、不断の研さんと努力があって、その人を抜てきし、昇進していくと思いますが、そういう考え方についてはわれわれは大賛成です。具体的にこういう政策が人事管理の面で、われわれがなるほどというふうに生かされておるもんでしょうか、総裁。
○説明員(米澤滋君) 私も就任以来学歴偏重の打破、適材適所の人事、年功序列の廃止ということを強く言ってきておるのであります。人事といたしまして、私が直接、何といいますか、検討して選考する、あるいはまた任命する人事と、あるいは通信局長にまかせまして、そういう方針を指示して通信局長にまかしてやらせる人事と、管理者だけでも二万人以上ございますから、いろいろあるわけでありますが、私は、まあ電電公社が理想的にいっているとは決して考えておりません。しかし、まあ国鉄なり専売公社等に比べれば、いわゆる学歴というものあるいは年功序列というようなことにとらわれないで、そして全体としては適材適所の人事がやれて、それがまたサービスの向上なり士気の高揚につながっているんではないかというふうに考えておりますが、決して理想的にできてると思いませんけれども、今後とも引き続き努力いたしたいと思います。
○鈴木強君 わかりました。まあ、なるほどうまくいったぞと、われわれがかっさいをできるように、ひとつやってみてくださいよ。それは実力者がいなきゃやろうと思ってもできないことだと思うけれども、まあひとつ、大いにみんな勉強してるようですからね、一生懸命で。ですから力あるものはどんどん伸ばしていくという、そういう考え方で、おっしゃるように学歴にこだわらないで実力主義でやっていただきたいと思うのです。 それからもう一つですね、公社の定期異動のことでちょっとお尋ねしておきたいのですけれども、非常にめまぐるしい技術革新の中で、事業がどんどん成長拡大しているわけですから、それに順応できるような管理者の配置ということは当然必要になってくると思います。ただ私は、たとえばこまかくなりますから、個々のことは私は言いませんけれども、見ておりまして、いかにも気の毒だと思うようなのがあるのですね。それは、たとえば県の総括局みたいな一番大きな局におるあるポストの課長さんが、何か他の県のもっとBクラス的な局の課長にいくわけですね。そうすると、そこには子供は大学に通っているとか、高校に通っているとか、あるいはおばあちゃんが病気で長いこと伏しておるとか、また本人が出ると非常に困るというような実情もあるわけですよ。ところがそういうことは、一々個々のケースについて公社がお調べになるということは無理かもしれませんけれども、まあだれが見ても栄転だというような人事であれば、それはある県からある県へ行って、また新しいところで大いに新しい勉強をして、また自分のふるさとに帰ってくるなり他にまた転出していくなり、それはなきゃならぬと思いますが、そのことは私は絶対否定しませんですけれどもね。あまり栄転でもない、そうかといってその人が、われわれが見て能力がそんなに落ちるとも思わないような人が、そういう、言うならば左遷的な人事異動をされてるわけですね。そして、やむを得ず奥さんや子供さんとも別居をする生活をしなきゃならぬというようなケースが見受けられるんですよ。これは総裁が発令される本社人事と、それぞれの通信局なり通信部の委任された管理者が異動する人事もありますから、たくさんの人事がありますから、そう一々総裁として目は通さないと思いますが、いまのそれからいうと、よほど左遷に価する客観性があるときは、本人も含めて反省しなければならぬのですからやむを得ないが、そうでない場合、わざわざ別居させる、遠くの県までつれていくことはこれはあまり酷じゃないかと思うのです。管理者というのは労働組合もありませんし、辞令が出れば不満があっても行くでしょう。しかし、そういう大きな不満を心の中に持ちながら現地に行ってみたって能率はあがりませんよ。だからある程度話をして、なるほどというようなことができればいいんだが、そうすると、また人事だから自然にまかせては困るというので、やむを得ずおやりになっていると思うのですけれども、そんなこと言っておったら異動できないといえば、それまでですが、もう少し血と涙のある温情ある配慮をしつつやっていただきたいと思うのですが、これは具体的な事例をここであげませんけれども、そういうような点にひとつぜひ御配慮いただくように、通信局なり通信部なり、あるいは扱い局なりに、そういった意向を機会があったら話していただいて、やむを得ない場合もあるでしょうけれども、そういう配慮をしつつ御指導いただけませんか。
○説明員(米澤滋君) ただいまどんな例があったか私よく知りませんが、通信局長にまかしておる人事だと思います。しかしその場合でも、おそらく人事をやる人は、家庭の事情はどうであろうかということは当然平素から把握しておくべきでありますし、ただまあひとつ同じところばかりでは、あるいは経験が足りないから違った分野において経験を積まして、あるいは人材を育成する、開発するという要素もある場合もあります。ただいまの御指摘の場合が、それに該当しているかどうか知りませんけれども、そういう点は十分平素から家庭の事情とか、そういうことを末端の場合には知ってやるべきだというふうに思いますが、そういう総括的な問題といたしまして、今後よく指導していきたいと思います。
○鈴木強君 それでは次に、公社事業の現況について若干お尋ねしたいと思います。 まず、この昭和四十五年度の収入予定額から見て、現在実績はどうなっておられますか、総裁から先般事業の概況について御説明をいただいた中に、昭和四十五年十一月末における実績というので、それぞれパーセンテージ、金額をお示しになっておりますが、これはごく最近の実績というのはどの辺までわかりますか。
○説明員(好本巧君) ただいま最新のデータといたしましては、四十五年の十二月末でございます。
○鈴木強君 そうしましたら、たいへん恐縮ですけれども、十二月末の実績をちょっと総裁のこの前説明されたこの説明の数字を置きかえて教えてくれますか、十二月にした場合。置きかえてちょっと教えてくれますか。
○説明員(好本巧君) まず一ページの一番おしまいから二行目でございますが、本年度予算におきましては事業収入を一兆四百四十四億円を見込んでおりますが、昭和四十五年十一月末を十二月末に直しますと、収入実績が七千百三十二億円と書いてありますが、それが八千四十八億円でございます。それで六八・三%の達成率というところが、七七・一%の達成率ということに相なります。 その次は、建設工事でございますが、二ページの四行目からでございます。建設工事につきましては、その工事費総額は前年度からの繰り越しを加えまして七千二百二億円となっておりますが、十一月末を十二月末にいたしますと、五千九十四億円、とありますのは、五千八百二十九億円に置き変わるわけでございます。総額に対しまして七〇・七%の進捗率とございますが、それが八〇・九%の進捗率となるわけでございます。 以上でございます。
○鈴木強君 それで四十四年度、前年度からの繰り越し額というのは、幾らになったのでございましょう。
○説明員(好本巧君) 四十四年度からの繰り越し額は三百二億円でございまして、四十五年度の建設勘定支出予算額が六千九百億円でございますので、それを加えますと七千二百二億円になるわけであります。
○鈴木強君 この三百二億円という繰り越しは、おもにどういう関係で繰り越されたものですか。
○説明員(三宅正男君) 建設勘定の工事につきましては、最初年間の計画を立てまして、それに従って遂行をやってまいっております。したがいまして、主として大体その線表が予定どおり進みますと、ほとんど繰り越しがないということになるわけでございますが、実際上、たとえば土木工事で道路の占用折衝が少しおくれるとか、そういうようなことで多少の繰り越しが出てまいります。これがただいまの三百二億円ということになったわけであります。
○鈴木強君 これは、恐縮ですが、時間がありませんからあとで資料として、そういうようなおもな道路占用のための許可がとれなかったとか、いろいろ他にもあると思いますが、そういうのをひとつ出していただきたいと思います。 それから経理局長に伺いますが、この度数料、それから市外電話料ですね、それからもう一つ電話使用料、これは基本料とか付属電話機の使用料だと思いますが、これはどんなふうになっておりますか、四十五年度の予算に比して。それはわかりますか。
○説明員(好本巧君) 先ほど総収入が、事業収入が四十五年十二月末で七七・一%の達成率になっていると申し上げましたが、その内訳は、電話収入で七七・四%でございます。その中の電話使用料——電話使用料と申しますと、予算上で使っていることばといたしましては、基本料と定額局の定額料がございます。その電話使用料だけを取り出してみますと、四十五年度予算額一千七百六十億円でございますが、それに対しまして十二月末までの実績が千三百億円でございまして、達成率といたしましては七三・九%ということになっております。同じく度数料でございますが、この度数料にはいわゆる市外のダイヤル自動即時区間の市外料もこの度数料に入っておりますが、四十五年度予算額は五千九百十二億でございまして、四十五年十二月末の実績が四千六百四十九億円でございますので、比率といたしましては七八・六%。同じく市外電話料、これは手動交換の市外電話料でございますが、予算額が七百七十三億円に対しまして四十五年十二月末の実績が五百四十七億円、達成率といたしましては七〇・八%でございます。それから公衆電話料は七百四十二億の予算額に対しまして五百七十四億円、七七・四%の達成率でございます。その他——その他といいますのは、先ほどのお話しに出ました付属機器の使用料その他でございますが、たとえば臨時電話、そういったものでございます。これは三百四十四億円の予算額に対しまして三百四億円、八八・四%というふうに、それぞれでこぼこがございますが、電話収入、締めまして九千五百三十一億円の予算額に対しまして七千三百七十四億円の実績でございますので、七七・四%の達成率でございます。それに電信収入、専用収入、雑収入等を加えますと、全体の一兆四百四十四億円に対しまして七七・一%の八千四十八億円ということでございます。
○鈴木強君 電信はどうなんでしょう。
○説明員(好本巧君) 電信収入は予算額二百十一億円でありまして、それに対しまして十二月末日の実績値が百五十四億、達成率七三・三%でございます。
○鈴木強君 従来の実績の経過から見て、四十五年度の場合も十二月末ですから三カ月残っておるわけですね。その間に一〇〇%達成の見込みについてはどう御判断されておりますか。
○説明員(好本巧君) 四十五年度十二月までの実績を見ますと、御存じのように、予算は一年分一兆四百四十四億円でありますので、月割りにはなっておりませんが、一応私どもの内部の経営管理の指標として季節変動等を見まして毎月月割りの一つの目標値のようなものをつくって管理しておりますが、これは内部的なものであります。これに対しまして、十二月までの全体のわれわれの予定に対しまして三%余り増収がございます。したがいまして、このまま進みますと、年度末で予算額に対しまして三%程度の増収が見込まれるのではないかと考えられますけれども、昨年の四月から十二月まで毎月見てみますと、前半は相当増収幅も多かったわけでありますが、後半から景気の停滞と、ちょうど符節を合しまして相当増収の伸びが落ちてきております。特に十一月、十二月は落ちております。いままでたびたびの経験から、経済の停滞が特に電話の使用料、市外通話料、度数料というようなものに相当同じような動き方をするという経験もございますので、一、二、三月の景気の動向等もあまり明るくない事情もございますので、四十四年度は御案内のように予算に対しまして四・九%の増収を生んだわけでございますが、四十五年度は一月、二月、三月の傾向を見まして、先ほど御質問のように予算額を上回ることは間違いないと思いますが、さほど大きな増収は望めないのじゃないかというふうに見通しを持っております。
○鈴木強君 たいへん御努力されていると思うのですけれども、その成果はあと三カ月というよりもあと一カ月ちょっとにかかっておるわけですから、一段の奮起を願わなければなりませんが、特に、四十五年度の電話料金の収納の面で、一昨日でしたか、塩出委員からもちょっと質問がありました料金の滞納ですね。こういうようなことは遺憾なことですけれども、電話がここまで普及しますと、たとえ二千円でもちょっと払えないというような家庭も出てくるかもわかりません。しかし、そこを営業活動をして成果をあげていくのが公社の任務だろうと思います。一方に通話停止というような非常手段もあるわけですけれども、そういうことはできるだけ発動しないようにしていくのが筋だと思う。それは前置きですけれども、いずれ四十四年度の決算の中で見ればどの程度の料金未収があったか。それがまた四十五年度に引き継がれて会計上はおると思いますが、いまのところ四十五年度で納まってはいると思いますけれども、大体どの程度最高は滞納をしておりますか。それに対して通話停止を全国的に見てどの程度やりましたでしょうか。その滞納金額と通話停止をやった件数というのはどのくらいになりましょうか。
○説明員(遠藤正介君) お答えします。 四十三年度末で滞納金額の総額は約八億九千万円でございます。これが四十四年度末では大体八億円になっております。総額の残高で申しますと九千万円ばかり減ってきておるわけでありますが、年間の電話収入に対する比率でこれを見ますと、四十三年度末で約〇・一三%程度でございます。四十四年度末におきましては〇・〇九%くらいに下がっております。これはもちろん全体の収入額がふえたせいもございますが、先ほど申し上げました数字で見ましても、絶対額も下っておりますので、相当努力をしておるということは言えるのではないかと思います。 それからなおもう一つの通話停止でございますが、通話停止は滞納料金総額と必ずしも関係はございませんが、いろいろなケースがございまして、必ずしも一がいに申し上げかねるのでございますが、全体的に見ますと、全国で通話停止の件数にあげられるものは一カ月約十二万七千件くらいでございます。全体の比率で申しますと、一万加入当たり百六十件に相当するかと思いますが、パーセンテージで申しますと一・六%になるかと思います。もちろん、これは通話停止の期間の長短に関係なく合計した数字でございます。
○鈴木強君 公衆電話の料金箱をあけてどろぼうする者があるようですね。これは取り締まりをするのがたいへんだと思うのですけれども、そういう不心得者があって損害を公社は受けておると思うのですが、四十五年度はどのくらいの額になりますか、わかっておるだけで。
○説明員(遠藤正介君) ちょっとただいま手持ちの資料がございませんので、あとで調べまして御報告いたします。
○鈴木強君 いま公衆電話を一回市内でかけた場合は十円払います。度数料は七円なんですが、あとの三円はだれがもうけるわけですか。
○説明員(遠藤正介君) もうけるということばは正確ではございませんが、市内通話においては、公衆電話は十円いただいておるわけです。
○鈴木強君 そうすると、赤電話を委託しておりますね。ああいうものは幾らか委託をしておるところに還元されているのじゃないですか。
○説明員(遠藤正介君) 正確に申し上げますと、通話料は通話料でございまして、委託手数料は委託手数料で、そこから差し引いてやるというようなことはございません。通話料は通話料、委託手数料は委託手数料、結果的に見ますと同じようなことかもわかりません。
○鈴木強君 十円の場合には幾らやっているのか。
○説明員(遠藤正介君) いまのは、正確に申し上げますと、手数料といたしましては、基本料四百円、それから一度数について二円五十銭の割合で手数料を支払っておるわけです。
○鈴木強君 ピンク電話の場合はどうなるわけですか、委託をしているピンク電話。
○説明員(中林正夫君) ピンク電話につきましては、三百度数までは加入者が大体お使いになったものと考えまして七円を徴収しますので、結果的には三円の手数料を払う。三百度数以上につきましては二円の手数料を払う。結果的には、そういうようなことになっております。
○鈴木強君 これが郵政に委託をされておる場合ですね、やはり手数料同じですか、赤電話の場合。郵便局の中にあるでしょう、ああいうものは。
○説明員(中林正夫君) 郵政省にいろいろ通話事務とかあるいは電報の受付事務とか、こういったものを委託をしております場合には、これは一般の店頭に委託している場合と違っておりまして、郵政省で何といいますか、かかりました費用というもの、必要経費を公社のほうで負担をいたす、こういうたてまえで支払っておりまして、いろいろなケースがございますけれども、いわゆる昼間局と申しまして、昼間だけ電報と通話の受付というものをやる局につきましては、ちょっと正確な数字、私いま資料がございませんけれども、大体月額二万円程度のものを支払っております。
○鈴木強君 特別区域内とかあるいは特別区域外にある公衆電話からの手数料はどうなんですか。委託者に幾らやるのですか。
○説明員(中林正夫君) 特別区域外、加入区域外からの公衆電話の場合は、従前はたしか五円ほど付加料金をとっておりましたが、現在は普通の公衆電話料と同額の十円を徴収いたしております。
○鈴木強君 そうすると、手数料は同じですか。
○説明員(中林正夫君) 手数料につきましても一般の区域内と同様でございます。
○鈴木強君 さっきの公衆電話の盗難にあって公社が損害をした額というのは四十四年度末で幾らになりますか。
○説明員(遠藤正介君) 四十四年度末で金額にいたしますと約百万円でございます。
○鈴木強君 四十五年度は。
○説明員(遠藤正介君) 四十五年度は、いまちょっと手持ちが……。まだ四十五年度終わっておりませんので。
○鈴木強君 四十五年度でいまわかっているのは幾らだというのだ。四十五年度中のいままで盗難にあった額。
○説明員(遠藤正介君) ちょっといま手持ち資料ございませんのでわかりませんですが、ただ経年的に見ますと、大体年間の盗難金額はだんだん減ってまいっております、四十四年度までは。
○鈴木強君 そんなことを聞いているのじゃないよ、金額が幾らか。
○説明員(遠藤正介君) 金額はちょっと四十五年度は現在わかりません。いま手持ち資料がございませんので、あとで調べて御報告いたします。
○鈴木強君 それでは、資金の調達計画の面で若干伺いますが、予算総則上、四十五年度の短期の借り入れを認められている額は幾らですか、これは経理局長。
○説明員(好本巧君) 四十六年度予算におきましては、限度額四百億円でございますが、四十五年度の数字ちょっといま手持ちがございませんが、四百億程度であったと思います。
○鈴木強君 これは資料で四百億のうち、現在まで借り入れた金額ですね、それの利率がどの程度になっているか、それを含めて後ほど出していただきたいと思います。 それからアメリカから借金をしておったもの、外資の借り入れ金ですがね、これの残高はいま幾らになっておりますか。これの返済計画はどうなっておりますか。
○説明員(好本巧君) アメリカのドル、外国債でございますが、四十六年一月現在で発行総額が八千百万ドルでございまして、邦貨換算約二百九十二億円でございます。いままでに償還済みのものが二千五百四十六万ドル、邦貨換算約九十二億円でございますので、期末残高は約二百億円でございます。今後の償還の計画でございますが、御存じのように、一番最後に四回目の発行が昭和四十年度でございまして、償還期限が十五年間でございますので、昭和五十五年までかかるわけでございますが、いまのところ持っておりますところの償還計画は、おおむね毎年、邦貨で二十一億円、五百七十万ドル程度、大体この程度を昭和五十五年までに続けて償還をするというふうな計画を持っております。
○鈴木強君 それから財投の面で、縁故債が五百五十億と公募債二百億が認められておるわけですね。この消化の状況というのは、いまのところ一番最近のでけっこうですが、どういう状況でしょうか。
○説明員(好本巧君) いま御指摘の四十五年度の起債でございますが、縁故債が予算上五百五十億円、公募債が二百億円、合わせて七百五十億円でございます。これを現在までの発行状況を申し上げますと、政保債等の公募債のほうでございますが、これは昨年の四十五年四月二十六日に政保第五十八回を発行いたしましてから四十五年十一月二十日政保六十二回まで五回にわたりまして百六十億円を発行済みでございます。残りの発行額面で言いますと、二百億円は二百四億になりますので、実質の実資金で二百億円でありますから、額面額でいいますと二百四億円でありますので、百六十億円いままでに発行が済んでおりますので、残りが四十四億円ということに相なるわけでありますが、この四十四億円も大蔵首の担当のところとただいま話をしておりまして、三月中にこれが発行できるというような見通しを持っておりますので、事務手続を進めまして、郵政大臣の御認可を申請したい、大体めどがあるように思っております。 それから五百五十億円の縁故債のほうでございますが、これも発行額面額でいいますと、五百五十五億円でありますが、実際の受け取り資金五百億円に対応するものは、発行予定が五百五十五億円でありまして、これは御存じのように、共済組合引き受け百億円、それからその他が四百五十五億円でございますが、百億円の共済組合のほうは、すでに発行済みのものが六十億円、残りの四十億円は手続がすでに済んでおりまして、まだ発行しておりませんけれども、大体三月中に四十億円、残りを共済組合の引き受けで発行でき得る見通しがついております。 それから関連業界、あるいは銀行関係への四百五十五億円につきましては、現在までに昨年の十月八日以降四回にわたりまして発行が済んでおりまして、まだ残りが二百二十四億円残っておりますが、これも引き受け者側との話は大体ついております。あとは郵政大臣の御認可をいただければ、発行できるような現在までの処理状況になっております。以上でございます。
○鈴木強君 わかりました。 それでは次に、建設計画の関連で若干伺いますが、御承知のように昭和四十五年は第四次の当初の五カ年計画から見ると、二十万ですか三十万ですかふえて、二百十万に急にふえたのですけれども、幾らですか、ちょっとお教えください。一般加入電話のですね。
○説明員(浦川親直君) 既定の第四次五カ年計画におきましては、四十五年度のものといたしまして百八十五万を予定いたしておりましたが、二百十万の予算でございますので、二十五万の予定よりのプラス、こういうことになります。
○鈴木強君 これは既定の百八十五万を二百十万に修正したのは前大臣のときでしょう、そうですね。これはねらいは非常に私もわかりますし、全くそうだと思います。ただ、この建設計画の場合には基礎工程の上にサービス工程というものが立っているわけですから、一挙に百八十五万個を二百十万個に修正をして二十五万個の増設ということになりますと、公社側にとっては相当たいへんなことだったと私は思うのですよ。そういう中で、いろいろ苦心をされて消化のために努力をされていると思いますが、これも総裁の概要説明の中で加入電話の場合、「十月末における増設数は百四十万二千加入でありまして、」と書いてあります。ですから、十一月末になりましたらわかりますか。幾らになりますか。
○説明員(遠藤正介君) 十二月末で申しますと百八十万でございます。
○鈴木強君 そうすると、あと三十万を三カ月間で急ピッチでやっていただくことになるのですが、これは完全消化できそうですか。それとも多少また来年度に持ち越すような形になりますか。
○説明員(遠藤正介君) 二百十万に対しまして十二月まで百八十万と申し上げましたのですが、その後、御存じのように弾力発動いたしまして五万さらに増設計画がふえておりますので、全体で申しますと一月、二月、三月にあと三十五万増設をすることになります。これについては、いろいろ手配をすでに完了いたしておりますので、私どもとしては、年度内に全部完全に実施できると考えております。
○鈴木強君 加入電話の場合はわかりました。 あと事業所集団電話、公衆電話、構内交換電話、付属電話、押ボタンダイヤル電話機、以下いろいろなことが列挙されておりますが、こういうふうな個数の消化についても大体全部消化できる自信がある、こういうふうに考えてよろしゅうございますか。
○説明員(遠藤正介君) 四十五年度の予算の工程にあがりましたもの、大体おっしゃいました項目は大体全部年度内にいわゆる消化ができると思っております。ただ、地域集団電話につきましては、利用のまとまりの関係がございまして、若干予定より下回るものと思っておりますが、できるだけ私ども努力いたしまして早く申し込みをまとめましてやるように、年度内に予定どおりにできるように努力はいたしたいと思っておりますが、この部分だけがちょっと残るかもしれないと思っております。あとは大体予算工程上与えられたものは消化できるつもりでおります。
○鈴木強君 押ボタンダイヤル電話というのは六万個を予定しておるのですが、これはいま現在幾らぐらい消化できましたですか。
○説明員(遠藤正介君) これは十二月末現在で六万に対しまして三万でございますが、これは設備等の関係もございますので、あと三万個ということになりますが、若干の端数は出るかもしれませんが、大体それに近いものにいける。私ども督励いたしております。
○鈴木強君 それから農山漁村の電話普及のところで、地域集団電話については三十万個の電話架設の工程に対して多少残るかもしらぬというようなお話なんですが、現在、地域団体加入電話というものあるいは従来言っておりました農村集団自動電話ですね、そういうものの数は、ごく最近の時期で見た場合に、どのくらいになっておりますか。 それからついでに、有線放送電話の設置個数、これも幾らくらいになりますか、おわかりだったら知らしていただきたい。
○説明員(遠藤正介君) いわゆる地集——地域集団電話につきましては先ほど申し上げましたように、現在の段階では若干おくれておりまして、十二月末現在で十一万でございます。これが私どもの予定では、年度末に総数で百二十七万になる予定になっておりますが、できるだけそれに近い形に、いま申し上げましたように督励をいたしたいと思っております。 それから、有線放送電話のほうはちょっと総数は私どものほうでわからないのでございますけれども、このうち接続をされておるもので申しますと、約百二十五万五千でございます。これは四十四年度末の数字でございます。
○政府委員(柏木輝彦君) 全国の有線放送電話の施設でございますが、設置をしております施設数の数は、四十五年の三月末現在で二千百五十二という施設者があるわけでございます。これに施設を利用しております加入者と申しますか、電話の機数でございますが、これが約三百二十万、これは概数でございますが、その程度のものがこれを利用しております。
○鈴木強君 例のいわゆる三十三施設ですね、この問題はその後どうなりましたですか。地域団体加入電話の工事ですか、こういうものに組みかえてそのままでいってきておるようでありますけれども、あれはあくまでも暫定的な措置であって、本来の姿に戻すというのが国会の議決でもあるし、基本方針ですが、一体あの中で農集電話に切りかえるものあるいは公社の加入電話を希望するもの、それぞれその御趣旨に沿うように、公社のほうとしても、郵政省としても配慮するというふうな話になっておったと思うのでありますけれども、現在のところどういうふうな措置をして、どの程度本来の方向に進んでおるか、どの程度がどうなっておるか。その点ひとつ説明してもらいたいと思う。
○説明員(遠藤正介君) 三十三施設のうち、現在までに十八施設がすでに話し合いも終了いたしましたし、また施設といたしましても、先ほど鈴木委員のおっしゃいましたような方法で完全に解決をいたしております。したがいまして、残りの施設は十五施設になるわけでございまして、十五施設の中で八施設すでに話がつきまして、現在各種の工事を実施中でございまして、この八施設につきましては、本年の八月ごろまでに物理的にも解決をする予定でございます。したがいまして、未解決のものは七施設ございますが、この七施設につきましても、できるだけ話し合いを現在進めておりまして、相当話も進展しておるものもございます。したがいまして、大体のめどとしては、本年中に話の中身そのものはことしの夏ごろまでに大体つくものが多いのではないだろうかと考えております。
○鈴木強君 たいへんこれは努力されたあとが見えますから、われわれも感謝しますが、なお七施設についてはちょっとむずかしい要素がなきにしもあらずだと思いますので、ぜひ深い配慮をしていただくように最善の努力をしていただいて、一日も早く本来の姿にしていただきたいと思います。 それから地集の問題については、過渡的な段階として、ああいうことをしていただいたわけですが、そろそろ、人間というのはなかなか欲望が強いもので、あの制度がないときには手を合わせて拝んでつけてもらったのですが、やっぱりつげてみると、一つの回線に多いところは十もぶらさがっているというところからして、話し中が多いというので苦情が出てくるわけです。これも無理からぬことでございまして、時代がだんだんこう変わってきますと、そういうふうになるのがあたりまえのことだと思いますので、これは多少われわれも参画をしてああいうふうな施設を意見を出してつくっていただいた関係から申しにくい点もありますけれども、まあわがままと思ってひとつ認めていただいて、本格的な電話への移行を考えてほしいと思うのです、基本的には。ただし、なかなかそう二百七十万も積滞のある中で、建設資金等の関係で簡単にはいかないと思いますけれども、できるならば、一回線の接続個数というものは思い切って四加入ぐらいにふやしてもらうとかいうようなこともひとつからませながら、漸進的に改革を進めてもらいたいと思うのですけれども、この辺は大臣にも少しお手伝いをいただいて、公社のほうを鞭撻をしていただいて、基本的には公社でおやりになると思うのですけれども、制度そのものについていろいろな矛盾もいまになると出てきておりますので、そういう点もひとつ解決するようにしてもらいたいと思うのです。この点は公社総裁からも大臣からもちょっとお答えいただきたいのです。
○国務大臣(井出一太郎君) 御要望に沿うように努力をいたします。
○鈴木強君 総裁、何かありますか。
○説明員(米澤滋君) ただいま御要望がございましたけれども、公社といたしまして、今後特に四十八年以降の第五次五カ年計画をつくる場合に、そういうことについては十分考えていきたいと思います。
○鈴木強君 どうもいろいろ御配意をいただいているようですから、よろしくお願いいたします。 それから例の三分打ち切りの公衆電話の改造工事というのをやっていただいたのですが、これは全部済みましたか、それが一つ。 もう一つは、市外ダイヤルの公衆電話というのがありまして、たいへん便利なんですけれども、あれは現在全国でどの程度普及しているものでしょうか。さらに、四十六年度の中でもどの程度農村公衆電話あるいは一般の公衆電話、こういうものを含めて市外ダイヤル式のこの機械を入れてもらえるのでしょうか、どのくらい。
○説明員(三宅正男君) 最初のお尋ねの公衆電話の三分打ち切り工事につきましては、ほとんど大部分が昨年中に終わりました。若干の残っておりましたものも、この一月三十一日に全部切りかえを終わりました。大体対象の公衆電話三十七万三千回線、すべて三分打ち切りという形になっております。
○説明員(遠藤正介君) 自即公衆の数の問題でございますが、現在四十五年の末を予想いたしまして、大体公衆電話四十五万三千のうち約半数の二十二万五千が自即公衆、いわゆるダイヤルで市外通話ができる公衆電話になっております。なおこの数をどんどんふやしていく予定でおります。
○鈴木強君 それからもう一つ、公社から郵政に委託をして郵政の皆さんに御苦労をいただいている電信電話事業のうち、電電公社直轄化の計画というのは当然四十五年度、この計画にあると思うのですが、何局何加入くらいが直轄化をしようとする計画になっているのでしょうか。そして現在までに何局何加入が直轄化されたか、その際に、郵政と電電公社の間でいろいろ要員措置その他を含めて御協議をされておると思いますが、そういうふうな協議はうまくいっているものでしょうか、どうでしょうか。
○説明員(浦川親直君) 委託局の直轄化に関します電電公社と郵政との話し合いでございますが、大体年度の設備計画の要綱が固まりました時点におきまして、この計画概要を私どものほうから郵政省に対しまして通報いたすことにしております。郵政省におかれましては、この内容について郵政省の中でいろいろ検討されて、そして私どものほうへ返事がまいるということで、毎年そのルールに従ってやっておりますので、いまのところそういうトラブルは生じておりません。実際の要員措置その他は、おのおのの段階において実際の現場、郵政局、地方の電気通信局との間でまたいろいろこまかに打ち合わせをやるということで、数年来ずっとわりあいにスムーズにされておると思っております。
○鈴木強君 これはなかなかやはりむずかしい面もあると思います。しかも、具体的には切りかえに際して地元の郵便局長さんの意見とかあるいは町の意見とかありまして、確かにむずかしい面もあると思うんです。長い間電電から委託をされて、郵便局長さんが大事に守り育ててきていただいた電話ですから、これを手放すということになると、やはりそこには何かなかなか放しがたい気持ちも動くと思うんですね。そこを時代の変遷、技術革新に即応する国民の要望にこたえていただくわけですから、よく話をすれば、局長さんもそうだといって気持ちよくやっていただいておるように思います。ただ、そういう気持ちもありますから、なかなか理屈だけではいかない面もおりまして、多少の問題もあるようです。要員の措置についても、お話のようによく相談をすれば解決できる問題ですけれども、しかし、たまたま直轄局が郵政の場合も、大きな郵便局が近くにないとかというようなことで、山の中なんかの場合には、要員措置に困る場合もあると思うんですね。また特例法による退職手当をもらってやめたいという方もおると思いますから、それはそれでいいんですけれども、どうしても郵政なり電通につとめたいというふうな強い願いを持っておる人たちもあるわけですから、そういうときに通勤距離、時間の問題とか、いろいろな困難な条件が出てくると思うんです。ですからして、しかく理屈どおりにはいかないと思うんですけれども、国民の側からまた見ると、一日も早く直轄化して、ダイヤル化してほしいという、そういう気持ちも強くあるわけですから、この辺のかね合いについては、ひとつ長期的な計画をおつくりになって、事前に早い機会からお話し合いをしていただいておると思うんですけれども、今後もこの点留意をして、ぜひやってほしいと思います。いま私が申し上げたような考え方でやっていただいておると思いますが、特にトラブルが起きて何か支障があったというようなことがありますか。
○説明員(浦川親直君) 個別に特にトラブルが現場で起きたということは私がまいりましてからは聞いておりません。
○鈴木強君 この基礎工程の面でもう少し伺いたかったんですけれども、時間も制約をされておりますから、またあらためてやりますけれども、結論からいって総裁どうですか。四十四年度の場合、三百二億円の工事費総額の中から繰り越しがあったわけですね。ことしはこの調子でいった場合、この繰り越し工事というものは多少やっぱり出てきますか。
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。 繰り越しの工事量につきましては、たしか約三百億ぐらい出るのじゃないかと思います。これを無理やりにはめ込もうといたしますと、結局最終段階の処理がしれ切れトンボみたいになりまして、工事を打ち切ったりしてかえって混乱する。たしか四、五年前までは全体の工事量に対する繰り越し額というものが七%ぐらいだったと思うのですが、最近それが減りまして三%ぐらいに落っこってきておる。たしか四、五年前には、会計検査院なんかの調査のときでも、よくこの繰り越し額、パーセンテージが問題になったのでありますが、全般的には小さくなって、ある程度のものが出てくるのを無理に押えますと、工事を打ち切ったりいたしまして、かえって不自然な形になるというふうに考えているわけでございます。
○鈴木強君 これは、いろいろ気象条件とか、さっきの道路占用権の許可がとれないとか、いろいろな条件がありますから、必ずしもそのとおりにはいかないと思いますけれども、しかし原則としては、年度計画を完全に消化するというのがたてまえでしょうから、御苦労であってもその面に努力をしていただいて、どうしても残る面はこれは繰り越しせざるを得ないし、また、予算制度上もそうなっておるのですから、一向差しつかえないのですけれども、できるだけ努力をしていただいて、完遂をしていただきたいと思うのです。 そこで、建設工事の面でわれわれが心配をするのは、やはりこれだけ工事が膨大になってまいりますと、基礎工程、サービス工程を含めてかなりの事業量になりますから、あるいは工事量も、これを一体完全に消化をしていく工事業界の態勢というものがどうなのかということを心配するわけです。公社は指定業者といいますか、そういうものをたくさんお持ちになっていると思いますが、まあ土木、線路、機械、それぞれの業界が協力をしておると思います。そういう業界の立場もよく理解をして協力していただかなきゃならぬと思うのですが、現在一級業者あるいは二級、三級、四級とかそういう工事業者もあると思いますけれども、これは時間の関係があるからここで一々どの会社がどうだというようなことは時間が足りませんから申しませんが、もし差しつかえなければ、一級、二級、三級、四級、各業者別の会社名と、それから工事別、工事金額別の表というものを出していただきたいと思います。これは土木、線路、機械等に分けましてね。それから一級、二級の工事で契約金額というものがそれぞれ違うと思うのですね、そういう点とか、あるいは公社が直接に資材、機材を供給する場合と、それから会社に調達させる場合、いわゆる社給の場合と、そうでない場合とがあると思うのですが、そういうふうなものについてもできれば資料をほしいですね。 それから全体としてわれわれが見るときに、元請から下請、さらにまたその下請というような形でやらざるを得ないいま業界の実情にあることはよくわかりますけれども、私も建設省関係の白ナンバーのダンプカーが東武線で事故を起こしたときに、建設省に来ていただいて、いろいろ実態をさぐってみましたけれども、それはまあたいへんな状態でしてね、もしあのやみトラック、ダンプを建設省が拒否したら工事できないというのですね。なかなか複雑な実態があるようですよ。だからそれを協業化し、政府が協力をして何かもう少し合法的に能率的に機動的に動けるような態勢が組めないかどうかということを聞いたのですが、それは指導をしておる、政府もそういうことを言っているけれども、現状はやみトラックがみんな公共事業としての高速自動車道等の建設工事にどんどんと、八〇%近くもやみの白ナンバーのダンプが動いているというのはこれは恥ずかしい次第ですね。そういう業界の実態もあるし、元請から下請、さらに下請というようなことも現状ではやむを得ないと思うのですけれども、しかしリベートの問題だとか、そういう点がやはり関連をしまして、下請へ行けば下請へ行くほど、マージンを取られて勢い単金はダウンしていくわけですから、その辺をどういうふうに見るかということはたいへんなことだと思います。これから八兆何億という金を使って七カ年新再建計画をやるという上に立って、ことしの予算も動いているわけですから、われわれはほんとうに工事能力があるのかどうなのか、公社としてその工事業界の態勢、体質の改善とか、そういうようなものに対して一体どういうふうな考え方をもっておやりになっておられるのか、多少心配になる点もあるものですからここで聞きたかったのですが、資料その他は出していただくことにして、総裁、基本的な工事業界の態勢の強化、工事能力の増大、こういった点についていまお考えになっている点がありましたらお聞かせ願いたいと思います。
○説明員(米澤滋君) 公社の工事は、分けますと、直営工事、それから請負工事になるわけでございます。特に現有設備を非常にいじり回すようなものは直営でやる、まとまった大きな工事は請負にする、そういうことでやっている次第でございます。 ところで、一番大事なことは、電電公社の持っております設備というものは、最近のことばでいいますとシステム工学といいますか、システムというものに一番関係があるわけでありまして、したがって、たとえば自動車を買ってくるとかあるいは飛行機を買ってくるというようなそういうものじゃなくて、個々の部品というものが全体のシステムを構成する。したがって、規格に合った完全な設備をつくるということが大事なことであります。したがって、そういう請負工事を部外に契約でやらせる場合にも、やはりそのでき上がった工事が完全なものでなければならない、しかも、また最近いろいろ技術革新の速度も非常に早いので、そういう点におきまして、われわれとして完全な品質のものが得られるということにきわめて重点を置いている次第であります。 それからまた、もう一つは、工事量が非常にふえておりますから、それに対しまして、ただいままでのやり方をそのまま踏襲するというばかりではなくて、たとえば、それを設計面におきましてプレハブ式な方法をとる、いままではたとえばマンホールをつくる場合も、何でもかんでも現場でマンホールをじかにコンクリートを流してやるというような方法をとってきたわけでありますが、最近非常に道路交通事情、そういうものがたいへんなことになっておりますので、たとえば組み立て式なものを一部使うとか、あるいはまた最近の省力化というようなことも考えまして、なるべく工事業者自身がただ人を集めてやるということだけではなくて、そういう設計面における改良も含めてやらしたいというふうに思っております。
○鈴木強君 まあこれは、ほんとうにいまから取り組んでいただかないと恥ずかしいことだと思うのです。 そこで、工事量が膨大になってくると、おそらくあと局舎建築なんかの建築工事のことなんかもあるのですが、これはあとでお伺いしますが、内容は同じなんですよ。結局、いままで長い間、一級、二級、三級、四級、電電プロパーのような形で協力してくれた業者と、それから工事が拡大すると、それにねらいをつけて他の業者がこれに入ってくるということもあると思うのですね、これを私は何も排除しろとは言いませんけれども、少なくともいままで、公社発足というよりはその前から公社事業に協力してくれた業者のしわ寄せになるような形で、それをやられては困ると思うからして、工事量がふえる分について多少の協力をするということはいいのだが、日常の生活権を奪う、いま場所によってはつぶれているところがありますよ。だからそういう点ももう少し実態を調べていただいて、せっかくこれから事業量がふえていくわけですからして、いままでやってきたたとえば四級とか三級とか、あるいはもっと下の下請で、協力しておったような会社が倒産していくということはこれは忍びないことですから、そういう点はひとつ——別に説教で私は言うのじゃありませんけれども、公平な立場に立ったってそうですよ、いままで一生懸命拡充のために協力してくれた人たちをそでにして、犠牲にして、他の業者を入れるなんということは、私はちょっと常識から言ったって、感情から言ったって、受け入れられないことですから、そういう点の政治情勢としての判断が一つありますから、その辺は総裁としても十分に肝に銘じてやってほしい。それから大臣も、これは政治的にいろいろ出てくると思うのですよ。ですから、私がいま申したようなことは、そう無理なことは言ってるとは思いませんから、その点はひとつぜひ政治的にも御配慮をいただきたいと思います。これはひとつ大臣から。
○国務大臣(井出一太郎君) 今後、公社関係に膨大な事業量が予想されることは御指摘のとおりだと思います。したがいまして、あくまで適正公平を期さなければなりませんが、この際、いまのような行き届いた配慮、これもあわせ気をつけてまいりたいと、かように考えます。
○鈴木強君 そのためには、やはり既存業者も現状に甘んじていいとは私は思わないわけですから、大いに体質を改善して経営能力をあげられるように、あらゆる面から努力しなければならないわけです。そういう面を公社のほうも考えながら、大所高所から目を届かしていただきたいと思うのです。 それから次にもう一つ、保全部門のことでお尋ねしたいのですが、公社は今日まで、さっきもお話のように、建設工事というものがばく大にありますから、そのために、最重点を置いて全力をあげてきたと思うのです。幸い技術革新が進みまして、保全部門も従来のようにいろんな障害が次から次と出てくるというようなことじゃなくて、かなり安定した状態になってることはそのとおりだと思うのです。まあ線路の近代的な設備を見ましても、そういうことは言えると思うのです。ただしかし、この建設と保全ということは車の両輪であって、少なくとも建設に重点を置くがゆえに保全体制に多少なりとも手をゆるめるというようなことがあってはこれはいけないわけでして、しっかりした建設がしっかりした保全ということで、投資した金というものが非常に有効適切、効率的に動いていくものだと思います。ですから、基本的に保全部門というものは、建設部門と同じようなウエートで今後公社は取り組んでいくという姿勢があると思いますけれども、その点はいかがですか。私は若干、これは意図的にやってるとは思わないのですけれども、どうしても建設のほうに追われてしまいますから、多少なり保全部門のウエートが軽くなるようなことがなきにしもあらずでありまして、そういう点、公社のほうでいろいろ過去のいろんなことを批判し反省して、そういうようなことも、保全部門に力を入れていただけるようなことになってると思いますけれども、この点総裁どうですか。
○説明員(米澤滋君) 公社といたしましては、既存の電話の加入者の方に対しまして十分なサービスをするということはきわめて大事でありまして、建設量が非常にふえておりますけれども、保全に対する力を抜くということは全然考えておりません。建設もやり保全もやるということでやっております。またいい建設ができることにおいて、保全事業の改善が行なわれるということもしばしばあるわけであります。また、施設整備や取りかえ等の面におきましても、相当の投資額を保全のほうに回しておる状態でありまして、全般的に保全の状況は毎年改善されておる状態であります。
○鈴木強君 この四十五年度の保全のために必要な経費というのは幾ら計上されておりますか。
○説明員(好本巧君) ちょっと四十五年度の予算を御説明いたしますが、四十五年度の予算の保守費は全体で七百六十一億円を計上しております。これは災害特別対策としての各種整備工事三十四億円、保守強化十一億円、それから一般保守四百七十三億円、その他を含んで締めて七百六十一億円を四十五年度の予算に計上してございます。
○鈴木強君 保全局長来ていますね。局長として、いま七百六十一億という四十五年度予算の中で、保守強化という費用は非常に少ないように思うのですけれども、七百六十一億の内では。保全局長として、いま総裁も一述べたような、建設と保全は一体でなければならぬ、手を抜かないというそういう御方針ですから非常にけっこうなことだと思うのですが、具体的に、保全局長としては、保全部門の万全を期するために、どういう御方針で取り組もうとしているのか、そういう点、もしまとまった考え方があったら御披露いただきたい。
○説明員(松橋達良君) 現在のこういった建設勘定工事が非常に進展しておりますときに、われわれ保全部門を今後どういうふうな方向でやっていくべきか、これはなかなかむずかしい問題でございまして、私らもいま大いに努力し、また考えもめぐらしておるわけでございますけれども、やはりその場合に、実際に各職場で働いております職員が、ほんとうにこの事業のためやる気を出して働くといったところが、もうこれからは重要なポイントになってくると思いますので、私らとしましては、いろいろな保全計画——金、物そういったものを調達することに努力はしておりますけれども、それにも増して関係職員の意欲の向上といったものについて今後努力し、また現在もいろいろ努力している次第でございます。
○鈴木強君 時間があれば、もう少し具体的に御意見を承りたいのですけれども、時間がありませんからまたの機会にいたしましょう。 それで、最後に、資材関係でちょっと時間がありませんから資料を出していただきますが、資材購入費四十五年度の総額と、それから線材、機材の内訳、金額ですね。そして現在までに購入をした線材、機材の総額、これはどのくらいになっておりますか。——いま答弁できますか、これだけ。あとでもいいですけれども。
○説明員(山本孝君) 簡単にお答えいたします。 四十五年度におきます調達予定額は、通信施設費で申し上げますと、全部で三千八百八十八億でございます。うち百四十億ほどは地方で雑品を購入しておりますが、本社で購入しております購入数量予定は、線材で千四百十六億円、それから機材で二千三百三十八億円の予定でございます。それから現在までに、と申しましても一番新しい数字が昨年の十二月末でございますが、線材関係で千二百五十二億円ほど購入をしております。それから機材関係では二千百八十五億円ほど購入いたしております。
○鈴木強君 この線材、機材のメーカー別、品種別、数量別の購入金額等を聞きたかったのですが、あとでまた機会がありましたら局長のほうから伺うことにいたします。 時間が制約をされておりまして、七年後の電電公社の姿がどうなるのか、その姿を描いておられる総裁から、その新技術の導入なり、データ通信等の発展の状況等、そういったものも伺いたかったのです。特に電報事業は非常に赤字が多くなりまして、六百億の赤字を出しておると聞いております。この部門も時代の変遷で縮小されて、そこに働いておられる職員は相当数が職場がなくなってしまう、同時に電話の運用部門等においてもやはりそうでありまして、私は運用局長にきょうおいでをいただいたのは、そういう点も含めてぜひ伺いたいと思っておりましたが、時間がありませんから、それらの七カ年計画をめぐる問題は、次回の問題といたします。 これで終わります。ありがとうございました。
○委員長(横川正市君) 他に御発言がなければ、本件に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。 鈴木委員の質疑中にそれぞれ資料の提出要求がございましたが、これはすみやかに提出していただくようお願いいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時散会 —————・—————