商工委員会石炭対策に関する小委員会 第1号
- 発言数
- 11 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1971/02/18
会議録
○委員長(大矢正君) ただいまから石炭対策に関する小委員会を開会いたします。 小委員の異の異動について御報告いたします。 本日、矢追秀彦君が小委員を辞任され、その補欠として上林繁次郎君が選任されました。 —————————————
○委員長(大矢正君) 産業貿易及び経済計画等に関する調査中、昭和四十六年度の石炭関係予算に関する件を議題とし、通商産業省及び労働省から説明を聴取いたします。本田鉱山石炭局長。
○政府委員(本田早苗君) お手元に差し上げております「予算案について」に即しまして御説明申し上げます。 昭和四十六年度石炭対策予算予定額は、特別会計が一千六十億七千八百万円で一般会計が五千五百五十七万二千円となっております。 石炭対策特別会計でございますが、昭和四十六年度の石炭対策特別会計予算予定額は、総額一千六十億七千八百万円で四十五年度予算額に比べて八十九億六千四百万円の増額としております。その内訳は、通商産業省所管分が九百十三億三千九百万円、四十五年度の八百六十五億七千三百万円に対し四十七億六千六百万円の増でございます。労働省所管分が九十五億三千九百万円、四十五年度の八十五億五千三百万円に対し、九億八千六百万円の増でございます。予備費三十五億円で四十五年度の十三億円に対し、二十二億円の増となっております。予算案の作成にあたっては、昨年十一月二十日の石炭鉱業審議会の中間答申の内容を十分尊重し、その趣旨の実現につとめており、答申の意図に、ほぼこたえ得たと考えております。 次に主要内容について御説明いたします。 歳入でございますが、歳入面では、石炭対策特別会計法附則第七項の規定により、昭和四十四、四十五年の両年度に限り設けられておりました長期借り入れ金制度が、四十六年度にはなくなることに伴いまして、歳入財源は、原重油関税収入のみとなります。長期借り入れ制度が四十四、四十五の両年度に限って置かれているのは、現在、政府が実施しております第四次石炭対策の計画期間であります昭和四十四年度から四十八年度までの五カ年において、当初二年間は、対策に必要な歳入が原重油関税収入のみにては不足であることにかんがみまして、本件長期借り入れ金をもって、不足財源に充てることとされたものであります。借り入れ金の返済は、借り入れを行なったときから三年以内に行なうこととなっておりますので、既借り入れ分については、昭和四十七、四十八の両年度においてその返済を行なう予定であります。 なお、原重油関税については、現在、従価一〇%相当、原油の場合キロリットル当たり五百三十円の基本税率に対しまして、一二%相当、原油の場合キロリットル六百四十円の暫定税率が設けられております。 この暫定税率は、関税暫定措置法の規定上、本年度末をもって期間切れとなることとなっておりますが、暫定税率の維持が石炭対策財源の確保のため必要であることにかんがみまして、これを四十八年度末まで延長することにつきまして、他の関税改正とあわせて今国会に改正法案が提出されております。 歳出でございますが、まず第一に炭鉱整理促進費補助金でございます。四十六年度の炭鉱整理促進費補助金、いわゆる、閉山交付金は、百八十億七千四百万円を予定しており、四十六年度の新規閉山規模を三百五十万トンと見込んで、算定を行なっております。閉山交付金は、現在、一般方式と特別方式とがございまして、後者の特別方式は、石炭鉱業合理化臨時措置法第三十五条の六の規定によりまして、四十四、四十五の両年度中に会社の解散を行なった閉山についてのみ適用されることとなっておりますが、四十六年度以降は、一般方式のみが存続することとなっております。四十六年度予算予定額には、いわゆる四十五年度以前に行なわれた特別閉山に対する交付金も含まれております。 なお、特別方式の期限切れに伴いまして、従来特別方式が適用されていたような条件の閉山につきまして、特別方式の考え方を一部取り入れる方向で一般方式の手直しを行なうことを検討しており、予算案でもその旨措置済みでございます。また、四十六年度中の閉山が右の三百五十万トンの予想を万が一、上回って発生した場合は、予備費の使用等により対処することとしております。 次に、坑内骨格構造整備拡充等補助金でございますが、本件補助金は、本年度まで坑道掘進費等補助金と称されていたものでございます。石炭鉱山における坑内骨格構造の整備、機械化の促進は、能率の向上、出炭の安定及び保安の確保の見地から、きわめて重要でございまして、今回の審議会答申でも特に対策の充実が望まれているところでございます。このため四十六年度予算案では、名称を目的に即応して改めるとともに、対策額を、四十五年度の三十九億三千六百万円に対し五億四百万円増の四十四億四千万円に引き上げることとしております。なお、四十六年度からは、本件補助金の運用にあたりまして、わが国生産構造において逐年その重要性を高めつつあります海底炭田の探査を促進するための補助をも、あわせて行なうこととしております。 次に、石炭鉱業合理化事業団出資金でございますが、石炭鉱業合理化事業団に対する出資金は、同事業団が炭鉱に対し行なう設備近代化、新鉱開発等に対する無利子融資及び近代化機械の貸与等の原資に充てるためのものでございます。四十四、四十五年の両年度における出資は、おのおの百三億六千万円でございましたが、四十六年度におきましては、炭鉱の近代化を促進し、特に原料炭新鉱の開発のための資金を確保する見地から、本年度に対し、一億四千万円増の百五億円を出資することとしております。 次に、石炭鉱業経理改善対策費でございますが、本件費目は、石炭企業の累積債務についての、いわゆる第一次肩がわり、石炭鉱業元利補給金、四十六年度予算予定額は百五億六千八百万円でございます。これと第二次肩がわり石炭鉱業再建交付金——四十六年度予算予定額は六十六億六百万円でございます——並びに石炭企業に対し、生産トン数に応じて一定の単価により交付する石炭鉱業安定補給金、四十六年度予算予定額百四億四千百万円等からなっております。四十五年度予算に比べまして、元利補給金は五億八千三百万円、再建交付金は四億七千三百万円、安定補給金は十一億九千四百万円の、それぞれ減額となっておりますが、これは、前二者につきましては対象企業の閉山による減少、安定補給金につきましては、生産量の減少によるものでございまして、算定方式、単価は従前どおりでございます。 次は、石炭増加引き取り交付金でございますが、四十六年度の石炭増加引き取り交付金は電力分二十一億五千五百万円、鉄鋼分二十八億三千五百万円で、合計四十九億九千万円と、本年度に比べまして九億九千百万円の増額としております。増額の理由は、四十五年度における電力用炭価格の引き上げに伴う本件交付金制度の改正等でございます。 次は、石炭鉱業保安確保対策費でございますが、保安確保対策費につきましては、その重要性にかんがみまして、四十六年度予算予定額は、合計十九億八千五百万円と、四十五年度に比べて一億五千六百万円の増額といたしております。 次に、鉱害対策費でございますが、石炭鉱業による鉱害は、昨年九月に通商産業省において取りまとめた全国鉱害量調査の結果、四十四年度末現在で、約千三百億円の鉱害が存在するものと見積もられ、これが計画的復旧が重要となっております。このため、石炭鉱害事業団が行なう復旧事業に対する補助等からなります鉱害対策費につきましては、四十六年度は、本年度比十六億八千二百万円増の百三十九億九千四百万円を予定しております。 次に、産炭地域振興対策費でございますが、産炭地域振興対策は、産炭地域について産業基盤の整備、企業の誘致、地方財政の援助、産炭地域振興事業団事業の実施等を通じまして、石炭鉱業の閉山がもたらす地域経済の疲弊を可及的に回復することをねらいとして実施されております。四十六年度におきましては、本件対策の重要性にかんがみまして合計七十九億九千万円、本年度に比べて十五億七百万円の増額の予算を予定しております。その内訳は、産炭地域振興臨時交付金十四億円、本年度と比べて二億円増、産炭地域振興事業団出資五十七億六千万円、本年度に比べて十二億六千万円増等であります。なお、産炭地域振興事業団の事業に対しましては、このほか、財投から四十六年度におきまして八十六億円——四十五年度は七十六億円ですが——の融資が予定されております。 次に、労働省所管予算でございますが、石炭対策特別会計における労働省所管予算は、炭鉱離職者援護対策費及び産炭地域開発雇用対策費で、四十六年度の予定額は、それぞれ六十億三千三百万円、四十五年度比、六億三千五百万円増、及び三十五億六百万円、四十五年度比三億五千百万円増となっております。 次に、予備費でございますが、従来は四十四、四十五の両年度ともに各十三億円となっておりますが、四十六年度は、これまでの使用の経験にかんがみまして二十二億円増の三十五億円としております。 次に、石炭関係の一般会計予算でございますが、昭和四十六年度の石炭関係一般会計予算予定額は五千五百五十七万二千円で、四十五年度に比べまして六百二万一千円の増額となっております。 その主たるものについて、御説明いたしますと、第一に、海外原料炭開発株式会社に対する補助金でございまして、海外原料炭開発株式会社は、石炭業界が鉄鋼業界の協力を得て共同出資によって設立したものであり、海外の原料炭資源に関する資料、情報の収集及び基礎的予備調査を行なっております。本件補助金は、現在、鉄鋼用原料炭の確保が重要な課題となっていることにかんがみまして昭和四十六年度千九百七十六万六千円を予定しておりまして、これは四十五年度に比べ四百五十八万一千円の増額であります。 次に、亜炭鉱業の生産体制改善に必要な経費といたしまして、亜炭鉱業における炭層探査を促進し、合理的な坑道掘進を行ない、生産体制を改善するための費用の一部を補助するためのものであり、四十六年度予算予定額は前年度と同額の千三百七十九万八千円としております。 次に、亜炭鉱業整備共済事業補助に必要な経費でございますが、昭和四十五年度から全国亜炭鉱業協会におきまして、亜炭鉱山の閉山の円滑化をはかることを目的として、亜炭鉱業整備共済事業を行なっておりますが、本件補助金は、同事業に要する費用の三分の二を補助するもので、昭和四十六年度の予算予定額は、前年度と同額の千三百三十六万七千円と相なっております。 以上が石炭関係の予算でございます。
○委員長(大矢正君) 続いて労働省から説明を願います。遠藤失対部長。
○政府委員(遠藤政夫君) 昭和四十六年度の石炭対策特別会計予算案のうち、労働省所管分について御説明申し上げます。 労働省所管分の合計額は、お手元の資料の5と6の分でございまして、合計九十五億三千八百万円でございます。 その内訳のおもなものについて御説明申し上げますと、5の炭鉱離職者援護対策費のうち、炭鉱離職者緊急就労対策事業費が三十一億四千百万円で、その中身につきましては吸収人員が四十五年度よりも四百人減の三千九百人、事業費単価が三百円増の三千百円ということに相なっております。それから第二は、炭鉱離職者の援護対策補助金が十五億二千七百万円で本年度よりも二億七千六百万円の増になっております。これは雇用促進事業団で行ないます炭鉱離職者の援護対策に必要な経費でございます。この中には、従来炭鉱離職者が他の炭鉱へ就職いたします場合に適用されておりませんでした雇用奨励金が四十六年度から新たに適用されることになっております。その経費が計上されております。それから第三は、炭鉱離職者の就職促進手当でございます。これが十億三百万円でございます。これは最高日額を本年度の八百二十円から九百四十円に引き上げたものでございます。 それから6の項の産炭地域開発雇用対策費でございますが、これは産炭地域開発就労事業費の補助金でございまして三十五億六百万円でございまして、その内容は、吸収人員は前年どおり三千二百人でございますが、事業費単価が四千五百円から一一%増の五千円ということに相なっております。 以上合計いたしまして九十五億三千八百万円、こういう内訳になっております。
○委員長(大矢正君) 続いて保安関係予算の説明を願います。公害保安局長。
○政府委員(荘清君) 保安関係の予算について御説明申し上げます。 まず、石炭鉱業保安確保対策費でございます。これはお手元の「石炭対策特別会計予定額総表」でございますが、これの第一ページ目の下から二行目にございますとおり、四十五年度の十八億二千九百万円に対しまして、四十六年度は十九億八千五百万円で、一億五千六百万円の増となっております。 内容といたしましては、第一が「ぼた山災害防止工事費補助金」でございますが、これは鉱業権が消滅した無資力危険ボタ山であって、県が民生安定の立場から危険を防止する工事に対しまして、国がその三分の二を補助するものでございます。四十六年度は二億五百万円と、前年度比千六百万円の増になっております。地域といたしまして福岡、佐賀、長崎三県につきまして継続工事十、新規工事三、合計十三のボタ山をこの補助の対象とする予定でございます。 続きまして二ページの一番上にございます「鉱山保安確保事業費補助金」でございます。これは炭鉱の保安の確保をはかるため、保安専用機器の導入、ガス抜き工事、密閉工事及び充てん工事の工事費に対しまして、その三分の二を炭鉱へ補助するものでございます。四十六年度は保安専用機器に新たに集中監視装置を取り上げ、この分が一億一千四百万円増のほか、その他の工事は四十五年度と大差はございません。全体としては四十五年度の十五億五千万円に対し、四十六年度は十六億八千百万円と、一億三千百万円の増になっております。なお、集中監視装置につきましては、四十六年度から三カ年計画をもちまして、危険度の高い炭鉱から順次導入させる予定でございます。 終わりにございます「その他」の項目でございますが、四十五年度の九千万円に対して四十六年度は九百万円の増になっておりますが、内訳は右の主要内容の項に四項目が記載してございます。まず、「鉱山保安技術調査委託費」でございますが、四十六年度は二千四百万円で、ガス突出対策及び鉱害防止のための坑廃水の処理対策を石炭技術研究所に委託する予定でございます。次に、同じくその主要内容の項にございます「炭鉱保安専用機器開発費補助金」でございます。四十六年度は千七百万円をもちまして、さく溝機等四機種の開発のため、石炭技研及びメーカーに対しまして二分の一の補助を行なう予定にいたしております。「鉱山保安センター事業費補助金」につきましては、四十六年度は四千九百万円で、従来の救護隊訓練費に対する補助金のほか、新たに新技術教育、これも補助対象に加える予定にいたしております。最後に放置坑口の関係でございますが、「放置坑口の閉そく工事費補助金」は八百三十八万円で、今年度五百十三万円に対してかなり増額をはかっておりますが、県に対して所要資金の三分の二を補助する予定でございます。 以上が石炭鉱業保安確保対策費明年度合計十九億八千五百万円の概要でございます。 続きまして二ページの中ごろから少し下に、大きな4として、事務処理費十三億六千万円がございますが、この中で保安関係の監督検査関係の事務費が八千六百万円計上されております。炭鉱の減少に伴いまして監督検査費は若干減額になっておりますが、別に公害関係の検査費等が増額になっておりますので、全体としては四十五年度より若干の減少ということにとどまっておる次第でございます。 最後に、保安関係で最も重要な予算でございます坑内の骨格構造の整備の関係でございます。先ほど鉱山石炭局長から詳しい御説明がございましたが、坑道掘進を促進して保安の確保の基本的要件である坑内の骨格構造を整備し、災害の防止をはかろうとするものでございまして、四十六年度は四十四億円と、前年度より五億円増になっておりますが、炭鉱数の減少を考慮いたしますと、実質的には約八億円程度の増と考えることができるかと存じます。坑道の掘進に対しましては、この補助金のほかに、石炭鉱業合理化事業団から無利子の近代化資金が融資されておりますので、通産省といたしましては、四十六年度から向こう三カ年計画で骨格構造の整備に鋭意努力をいたしたいと考えております。最後に近代化資金でございますが、この融資制度は、坑道掘進のほかに、坑道の仕繰りの拡大、保安機器の整備拡充をも従来に引き続き対象にする予定でございます。 以上によりまして、四十六年度におきましては、予算のより効率的な使用をはかるとともに、監督の強化と相まって保安の確保のために万全の努力をしていく所存でございます。
○委員長(大矢正君) 以上で説明の聴取は終わりました。質疑は後日に譲ります。 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(大矢正君) 速記を起こして。 —————————————
○委員長(大矢正君) 次に、常磐炭礦に関する件を議題といたしますが、本件につきましては懇談会形式で政府側との間の質疑を行ないたいと思いますので御了承を賜わります。 それでは速記をとめてください。 〔午前十一時三十四分速記中止〕 〔午前十一時五十分速記開始〕
○委員長(大矢正君) 速記を起こして。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時五十一分散会